nisalog - 東京都特別区議会議事録横断検索

1. 練馬区議会 2009-09-16
   09月16日－02号

   
   取得元: 練馬区議会公式サイト
   最終取得日: 2021-05-03
   平成２１年　第３回定例会１　日時　　　平成21年９月16日　午後１時１　場所　　　練馬区議会議事堂１　出席議員　50名　　　１番　　かとうぎ桜子議員　　　26番　　小川けいこ議員　　　２番　　米沢ちひろ議員　　　　27番　　本橋正寿議員　　　３番　　土屋としひろ議員　　　28番　　片野令子議員　　　４番　　倉田れいか議員　　　　29番　　北川かつしげ議員　　　５番　　菊地靖枝議員　　　　　30番　　とや英津子議員　　　６番　　柳沢よしみ議員　　　　31番　　山田かずよし議員　　　７番　　光永　勉議員　　　　　32番　　さんのへ英一議員　　　８番　　上野ひろみ議員　　　　33番　　内田ひろのり議員　　　９番　　福沢　剛議員　　　　　34番　　宮原義彦議員　　　10番　　かまた百合子議員　　　35番　　原　ふみこ議員　　　11番　　藤井とものり議員　　　36番　　西山きよたか議員　　　12番　　土屋ひとし議員　　　　37番　　小泉純二議員　　　13番　　橋本　牧議員　　　　　38番　　しばざき幹男議員　　　14番　　酒井妙子議員　　　　　39番　　村上悦栄議員　　　15番　　吉田ゆりこ議員　　　　40番　　松村良一議員　　　16番　　田中ひでかつ議員　　　41番　　武藤昭夫議員　　　17番　　かしわざき　強議員　　42番　　浅沼敏幸議員　　　18番　　池尻成二議員　　　　　43番　　すがた　誠議員　　　19番　　有馬　豊議員　　　　　44番　　岩崎典子議員　　　20番　　野沢　彰議員　　　　　45番　　田代孝海議員　　　21番　　白石けい子議員　　　　46番　　山田哲丸議員　　　22番　　吉川みさ子議員　　　　47番　　小林みつぐ議員　　　23番　　薄井民男議員　　　　　48番　　中島　力議員　　　24番　　斉藤静夫議員　　　　　49番　　藤井たかし議員　　　25番　　笠原こうぞう議員　　　50番　　関口和雄議員１　欠席議員　なし１　出席理事者　　志村豊志郎　　区長　　　　　　　　中村哲明　　　児童青少年部長　　関口和雄　　　副区長　　　　　　　横野　茂　　　環境清掃部長　　薗部俊介　　　教育長　　　　　　　黒田叔孝　　　都市整備部長　　高橋　覺　　　区民生活　　　　　　乾　嘉行　　　土木部長　　　　　　　　　事業本部長　　　　　犬塚　隆　　　会計管理室長　　榎本博夫　　　健康福祉　　　　　　河口　浩　　　教育委員会事務局　　　　　　　　　事業本部長　　　　　　　　　　　　学校教育部長　　伊藤政寛　　　環境まちづくり　　　郡　榮作　　　教育委員会事務局　　　　　　　　　事業本部長　　　　　　　　　　　　生涯学習部長　　平野和範　　　区長室長　　　　　　吉本卓裕　　　選挙管理委員会　　中村啓一　　　企画部長　　　　　　　　　　　　　事務局長　　区長室長兼務　危機管理室長　　　　安江松児　　　監査事務局長　　中田圭太郎　　区民部長　　　　　　古橋千重子　　広聴広報課長　　山中　協　　　産業地域振興部長　　宮下泰昌　　　企画課長　　室地隆彦　　　福祉部長　　　　　　大羽康弘　　　財政課長　　三好温子　　　健康部長　　　　　　西村　奨　　　総務課長　　健康部長兼務　練馬区保健所長１　出席事務局職員　　鈴木明義　　　事務局長　　　　　　大塩保雄　　　議事担当係長　　勝又　勝　　　事務局次長　　　　　永田　靖　　　議事担当係長　　星野明久　　　議事担当係長　　　　柴田綾子　　　調査係長１　傍聴者数　４名１　議事日程　　日程第１　一般質問　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上 ◎事務局長　ただいまの出席議員数50名でございます。　　　　　　午後１時２分開議 ○本橋正寿議長　ただいまから本日の会議を開きます。　直ちに日程に入ります。　日程第１・一般質問を行います。　順次発言を許可いたします。　47番・小林みつぐ議員　　　　　〔47番小林みつぐ議員登壇〕 ◆小林みつぐ議員　私は、練馬区議会自由民主党を代表して一般質問を行います。区長をはじめ関係理事者の誠意ある答弁を期待するものであります。　はじめに、経済情勢と経済対策についてであります。　内閣府が発表した８月の月例経済報告では、「景気は厳しい状況にあるものの、このところ持ち直しの動きが見られる」としております。また、本年４月から６月期の国内総生産、いわゆるＧＤＰの速報値は、年率換算で3.7％増となり、持ち直しの動きを裏づける結果となりました。これは、政府が数次にわたって経済対策を実施し、その効果が公共投資や個人消費の伸びとしてあらわれてきた結果と指摘されているところであります。　また、区としても、経済対策に関するわが会派の予算要望にこたえ、志村区長のリーダーシップのもと、平成21年度当初予算では、かつてない規模の経済対策が講じられ、区内経済の下支えをしてきたところであります。しかしながら、景気はいまだ自律的回復の局面には至っておらず、生産活動は低下し雇用情勢は悪化しているなど、先行きは依然として不透明であります。　こうした経済認識のもと、わが会派では、地域経済を支えるため一層の対策が必要であるとの立場から、８月に志村区長に対し、補正予算に向けた緊急の要望を行ってまいりました。こうした経緯を踏まえ、今回の補正予算には、国の施策との連動を含め28億円に及ぶ更なる経済対策が盛り込まれたところであり、経済危機に積極的に対応される志村区長の姿勢を高く評価するものであります。　そこで、まず、今回の補正予算における経済対策の基本的な考え方をお聞かせください。また、経済対策は時宜を逃すことなく臨機に実施すべきであり、速やかな予算の執行が必要だと考えますが、区長のお考えをお聞かせください。　あわせて、６月に行われたプレミアム付き区内共通商品券の販売結果を踏まえた年末の発行に向けた工夫、また、更に商店街のホームページなどの運営費用に対する助成、好評だったスーパーサポート貸付にかわる新たな融資の実施など、区内商店街や中小事業者へのきめ細かい対策を求めますが、お考えをお聞かせください。　次に、平成20年度決算についてお伺いいたします。　平成20年度決算の実質収支比率は4.5％となり、適正水準とされる５％の範囲におさまりました。また、公債費比率は7.0％と、昨年度から0.2ポイント改善しております。一方、財政の弾力性を示す経常収支比率は79.2％となり、昨年度から2.6ポイント増え、適正範囲の上限とされる80％に迫りつつあるとのことであります。こうした財政指標の推移について、当局はどのように分析し、評価されているのかお聞かせください。　また、昨年来の経済情勢を反映し、各種財政指標の悪化が懸念されるところですが、今後の見通しについて、どのように認識しておられるのか、お考えをお聞かせください。　次に、今後の財政運営についてお伺いいたします。　平成20年度決算における特別区財政調整交付金のうち、普通交付金は平成19年度と比べ、マイナスの3.5％、約28億円の減となっております。更に、今年度の普通交付金の当初算定では、当初予算に見込んだ額を割り込むことはなかったものの、前年度に比べマイナス3.6％、27億円余の減となりました。特別区財政調整交付金については、現在の経済情勢を踏まえると、原資となっている法人住民税は更に大幅な減収となることが予想され、財調への依存度が高い当区にとっては、大変厳しい財政運営を迫られることになるのではないかと危惧しております。加えて、雇用情勢の悪化により、給与所得等が減少する状況にあることから、個人住民税についても減収となる可能性が高いと考えられます。　一方、こうした区の基幹的な歳入が減少する中にあっても、少子高齢社会への対応として、例えば待機児童の解消や特別養護老人ホーム、介護老人保健施設の整備など、更に、まちづくりの推進、教育環境の整備など、喫緊の区民ニーズに的確にこたえていくことが求められます。そこで、こうした厳しい状況の中で、来年度の予算編成をどのように進めていくお考えなのか、区長の方針をお聞かせください。　私は、区がこれまで行政改革を進める中で、持続可能な財政を確保するために積み立ててきた財政調整基金など、各種基金の活用や社会資本整備への起債の積極活用など、未曾有の危機といえる当面の財政運営には、これまで以上にさまざまな手だてを講じる必要があると考えております。そこで、基金や起債の活用についての区長の基本的なお考えをお聞かせください。　次に、国政の動向が区政に与える影響についてお伺いいたします。　先の衆議院議員選挙において政権交代という結果となり、自民党と公明党の連立政権のもとで本年５月末に成立した国の経済危機対策補正予算を一部凍結するとの報道が見られます。今定例会に提案されている区の補正予算には、国の補正予算と連動し、現下の経済情勢から極めて必要性が高い緊急経済対策事業が多数計上されており、その実施に支障が生じることを危惧しておりますが、これらの事業への影響について、お考えをお聞かせください。　また、国、東京都、練馬区をはじめとする各自治体が、それぞれ来年度の予算編成をスタートさせる時期を迎えております。民主党を中心とする政権が国政の混乱を招くことがないことを願っておりますが、区として、来年度の予算編成にあたって、国政の動向にどのように対処されるのか、お考えをお聞かせください。　次に、順天堂練馬病院についてお伺いいたします。　区長は、先の第二回定例議会の所信表明において、新病院の整備について言及されておりましたが、一方、９月２日の医療・高齢者等特別委員会に出された資料によりますと、区は現在、順天堂練馬病院の病床確保・医療機能拡充について検討されているということであります。わが会派は、病床の確保は重要であり要望していたところでありますが、お考えをお聞かせください。　次に、現在、検討されている案では、女性と子どものための医療施設を拡充するとのことであります。産科や小児科などは不足しており、拡充の必要性は痛感しておりますが、具体的にはどのようなものを整備されるお考えかお聞かせください。　また、整備候補地として高野台運動場が挙げられておりますが、現在、野球場が１面とテニスコートが４面あり、多くの区民が利用されております。病院機能を拡充する用地としては、現在の病院の敷地内に増築することや、近隣の民有地を買い取ることなども考えられると思いますが、どのような検討がなされているのか、お考えをお聞かせください。　また、高野台運動場を整備用地の候補とするにあたっては、病院の一体性の問題や用途地域の問題など、解決すべき課題も多いということであります。一番の課題は、運動場を利用されている方が利用できなくなるということだと考えます。病院の医療機能を拡充することは必要でありますが、この点については、更なる運動場の確保に配慮されたうえで検討を進めていただきたいと考えております。いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。　次に、新型インフルエンザ対策についてお伺いいたします。　新型インフルエンザの感染が拡大しており、８月末の１週間における新たな推計感染者数は全国で15万人とも報道されております。また、国内で亡くなられた方も10人以上を数え、区内においては、区立小中学校における学級閉鎖が増加しており、一昨日には中学校が学級閉鎖となりました。今後、９月末から10月には国内で大流行する危険性も指摘されており、新型インフルエンザ対策は急務であります。　９月19日から大型の５連休となりますが、この間の休日急患診療所や夜間救急子どもクリニック、更には区内医療機関の対応は十分図られているのでしょうか。区長は所信表明で新型インフルエンザ対策について述べられておりましたが、医療体制やワクチン接種など、課題は多々あろうかと思われます。万全の体制で対応されるよう強く要請するとともに、区長の意気込みをお聞かせください。　次に、災害対策全般についてお伺いいたします。　はじめに、集中豪雨対策についてお伺いいたします。地球温暖化に起因すると言われている集中豪雨などの異常気象は、今年に入っても全国各地で頻発し、７月には山口県や福岡県、佐賀県、また、８月には兵庫県などで尊い命が奪われるなど、甚大な被害をもたらしました。　このような事象は、練馬区としても対岸の火事としてとらえることはできないことであり、平成17年に練馬区などの23区北西部を中心に、時間100ミリを超える豪雨により、約6,000棟に及ぶ甚大な浸水被害が発生しました。これを契機として、東京都は、平成19年８月に東京都豪雨対策基本方針を策定しました。この基本方針には、豪雨やそれに伴う水害が頻発している対策促進エリアにおいては、10年後までに実現すべき目標と取り組みの方向性が示されており、この対策促進エリアに、石神井川、白子川流域と中村地区が選定され、豪雨対策を重点的に促進していくと明記されております。この基本方針を実現するための計画策定が重要と考えますが、その後の進捗状況をお聞かせください。　ところで、平成17年の二度にわたる集中豪雨により、たび重なる浸水被害の発生した中村・豊玉地区における区の取り組みとして、中村中学校および学田公園地下に雨水貯留施設が設置されました。更に、昭和62年以来、地元の皆様の長年の懸案でありました中村南スポーツ交流センターが、区長はじめ皆様のご協力により、本年の１月22日にオープンいたしました。交流センターの地下にも貯留水槽が設置されましたが、これらの貯留水槽施設の機能と効果についてお聞かせください。　また、東京都下水道局が事業者となり、平成17年に南蔵院通りの地下に2,500立方メートルの雨水貯留管が整備されました。更に、豊中通りの地下に雨水貯留管の敷設工事が平成19年11月より始まっておりますが、施設の概要と完成年度、そしてその効果についてお聞かせいただくとともに、中新井川緑道（すずしろの散歩道）と豊中通りの学田公園北交差点付近の雨水を貯留管に取水することも検討されたいと考えますが、いかがでしょうか。　近年、都内では繰り返し局所的集中豪雨が発生しております。一刻も早く集中豪雨による被害が軽減される対策が充実するよう、今後も更なるご努力をいただきたいと存じます。　次に、（仮称）中村中央公園における防災機能の整備についてお伺いいたします。　公園は環境保全、レクリエーション、防災、景観の向上など、さまざまな役割を持っており、区民の生活に憩いや潤いや安心を提供しております。防災対策の点でも、みどりの保全と創出という観点でも、公園の整備は大変重要であると考えます。　これまで中村地域には大規模な公園がなく、地元の要望でありました旧ＮＴＴ中村社宅跡地約1.4ヘクタールを志村区長の英断により取得していただきました。近隣住民にとって、この公園整備に対する期待はとても大きいものがあります。　災害対策の司令塔ともなる区役所に近接する中村地域において、今回、貴重な大規模空地を確保できたことから、これを有効に活用するために、防災機能を十分に備えた公園設計とすべきと考えております。防災機能の整備にあたっては、災害発生時の飲料水の確保や太陽光発電の照明、非常用トイレの設置など、避難者の対応とともに、消火用貯水槽の設置などによる延焼拡大防止、更に、救出・救助活動の拠点確保について十分に検討する必要があると考えております。また、住民の要望を十分に反映した利用しやすい公園として整備されるよう強く要望いたします。あわせてお考えをお聞かせください。　次に、防犯カメラについてお伺いいたします。　練馬駅南口地区の商店街を中心に、安全で安心なまちづくりを目指して、防犯カメラやダミーカメラを含め、約80台の設置に向けた努力をしております。防犯カメラ等の設置費用については、東京都や練馬区の助成制度がありますが、設置後の維持管理費用の助成はありません。現在の商店街の厳しい現状では、整備後の防犯カメラ等の維持管理の捻出は大変厳しい状況になるのではないかと懸念されております。そこで、積極的に支援する必要があると考えますが、安全安心施策を区政の最重要に位置づけて積極的に推進されている志村区長のお考えをお聞かせください。　次に、練馬駅周辺のまちづくりについてお伺いいたします。　練馬駅周辺地域では、西武池袋線の連続立体交差事業が完了するとともに、南北駅前広場、区画街路１号線の整備や平成つつじ公園の第２期工事が完了するなど、まさに練馬の中心核と言われるにふさわしいまちづくりが大きく進展してきております。　一方、長引く経済不況の中で練馬区が元気を取り戻すためには、区民の生活を支える商店街を中心としたまちづくりの推進が不可欠であります。このような中で、練馬駅南口地区では、地元の商店街を中心に、まちの活性化のためにさまざまな努力をしております。　また、現在実施しております地区内の無電柱化整備は、歩車道が分離されていない幅員４メートルから５メートルの道路で電柱をなくし、空中にある電線類を地下へ移すという区内ではじめての取り組みであります。この結果、歩行者空間は拡大し、バリアフリーとともに景観が改善され、歩行者の快適性が向上するのではないかと期待しております。　区は、このように、これまでも地元のまちづくりに対して支援をされてきましたが、商店街を取り巻く環境の厳しさを考えると、この整備にあわせて地区の商店街が一層活性化するよう、より一層積極的に支援する必要があると考えます。こういった点を踏まえて、整備後のまちづくりをどのように進められるのか、お考えをお聞かせください。　更に、関連して、千川通りシンボル道路の整備についてお伺いいたします。　区の依頼を受けて、地元の方々を中心に構成した千川通りまちなみづくり検討委員会が、整備のあり方について平成９年３月に区へ提言書を提出していることはご承知のとおりであります。これに対して区は、平成15年に第一期工事を、平成17年に第二期工事を行い、交通の円滑化を図るとともに、千川上水をイメージしたシンボル道路として整備しております。　しかしながら、りそな銀行から目白通りまでの区間は未着手のままとなっております。地元住民はいつ整備されるのかと期待しております。千川通りの連続性から、この区間を第三期工事として早期に整備すべきではないかと考えますが、お考えをお聞かせください。　次に、小規模多機能型居宅介護についてお伺いいたします。　小規模多機能型居宅介護については、自宅で介護を受ける方の切り札といわれており、わが会派は、その推進を強く求めているものでありますが、区の支援と今後の見通しについてお伺いいたします。　区では、第３期の練馬区高齢者保健福祉計画・介護保険計画事業期間において、12か所の設置を計画されましたが、４か所しか設置がされませんでした。今年の８月１日にようやく５か所目となる新規事業所が開設されたと伺っております。第４期計画事業期間中においては、この新規開設事業所を含め、11か所の事業所を設置するとされておりますが、第３期の実績を見ると、その実行性に疑問の残るところであります。　小規模多機能型居宅介護事業所の設置が進まないのはどこも同じで、練馬区の５か所は、自治体の中では整備が進んでいるほうであると伺っております。しかし、計画数の半分も整備が進まないのでは、計画の存在意義が問われます。区では11か所の整備を進めていかれるおつもりなのか、運営面と施設整備の面からお考えをお聞かせください。　区では、運営面の支援として、今年度も介護報酬の独自加算を行うとのことでありますが、いつから実施されるのでしょうか。また、平成19年の第四回定例会の私の一般質問への答弁では、この加算によって事業者の収入が年間で最大300万円程度増加するということでありましたが、実際はどのくらいの増加があったのでしょうか。また、これ以外の運営面での支援はどのようなことをお考えなのか、あわせてお聞かせください。　次に、施設整備面での支援についてお伺いいたします。　第４期計画において、土地活用セミナーを開催するとあります。新聞報道によりますと、９月５日にＪＡ東京あおば練馬春日町支店で土地活用セミナーが開催されたとのことであります。この施策は、事業用地の確保に苦しむ福祉事業者と、資産活用に悩む土地所有者のミスマッチを解消するものとして大きな期待を抱いているところでありますが、この中に小規模多機能事業所は含まれるのでしょうか。含まれるのであれば、これによって何か所程度の新設を見込んでいるのでしょうか。　また、他の区においては、福祉施設建設に際し、公有地を定期借地権で活用することにより、低廉な料金で貸与して整備を進めていると伺っております。区民が必要としている施設を区が計画どおりに整備できていない現状を打開するためには、土地活用セミナーの開催とともに、このような積極的な支援が不可欠であると考えますが、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。　更に、東京都では医療・介護連携型の高齢者専用賃貸住宅モデル事業を実施するとのことであります。小規模多機能型の事業所などと併設して、高齢者専用住宅を設置した場合にも適用されるとお聞きしておりますが、この制度の内容と、区としてどのようにかかわって支援していくおつもりなのか、そして、これら福祉施設の適正配置の整備についてのお考えもあわせてお聞かせください。　以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。　ご清聴まことにありがとうございました。（拍手）　　　　　〔志村豊志郎区長登壇〕 ◎志村豊志郎区長　私からは、はじめに、今回の補正予算における経済対策の基本的考え方などについてお答えいたします。　私は、今回の補正予算の編成にあたり、わが国の現在の経済情勢を踏まえ、雇用確保、生活支援、小規模事業者支援への対応を図ることを基本的な考え方とし、総額28億円を超える緊急経済対策を取りまとめました。これらの対策を当初予算から連続して実施することにより、区民生活を防衛し区内経済を支えてまいる所存であります。　また、経済対策の速やかな実施をとのご提言についてでありますが、喫緊の課題への対応という今回の対策の性格を踏まえ、可能な限り早急に実行する必要があると考えております。従いまして、補正予算につきましては、今定例会において、先議をお願いしているところでありますので、議会のご理解をお願い申し上げます。　次に、来年度の予算編成についてであります。　現在の経済情勢を踏まえますと、来年度の予算編成は更に厳しさを増すものと考えております。そこで、必要経費の精査と無駄の排除を徹底する一方、新たな長期計画に位置づける事業を重点的に推進するなど、選択と集中を基本姿勢としてまいります。　次に、基金と起債の活用についてでありますが、これまで、私は行政改革を積極的に推進し、その成果をもって基金を積み増し、起債残高を減らすなど、財政力の強化に努めてまいりました。経済情勢が厳しい状況にある今こそ、区民生活を支え、練馬区の未来を安心できるものとするため、これまで培ってきた財政力を活用していくことが必要であると考えております。　従いまして、基金につきましては、将来の財政需要を視野に入れつつ、時宜に応じて効果的に活用してまいります。また、起債につきましても、後年度負担に配慮しながら、積極的に活用してまいりたいと考えております。　次に、順天堂大学医学部附属練馬病院についてであります。　23区中最も人口当たりの病床数が少ない練馬区にとりまして、病床の確保は喫緊の課題であり、これまで既存の民間病院の増築・増床、日本大学医学部付属練馬光が丘病院および順天堂練馬病院の増築・増床、新たな病院の整備と、さまざまな角度から検討を重ねてきております。　このうち、順天堂練馬病院につきましては、本年４月17日の医療・高齢者等特別委員会で報告いたしましたように、20年度にまとめました練馬区病床確保対策に係る基礎調査等報告書におきまして、近隣の民有地や公有地を活用して増床を図ることを検討することが必要としており、区としてこのたび、高野台運動場を検討候補地としたところであります。　順天堂練馬病院は病床、とりわけ産科や小児科が不足しており、このような課題に対処するため、病床確保・医療機能拡充の可能性について検討を進めているところであります。　次に、新型インフルエンザ対策についてであります。　今回の新型インフルエンザは弱毒性ではありますが、今後、９月後半から10月にかけて感染のピークを迎えることが予想されています。このため、９月19日からの大型連休中に多くの患者が休日急患診療所や子どもクリニックで受診されると思われます。そこで、区といたしましては、医師会や薬剤師会のご協力を得て、十分な医療体制とタミフルやリレンザなどの薬剤を確保しているところであります。また、入院を要する患者の受け入れ体制につきましても、順天堂練馬病院や日大練馬光が丘病院の協力を得ているところであります。今後、時宜に応じて私を長とする危機管理対策本部において、万全の体制で新型インフルエンザ対策を図ってまいります。　私からは、以上であります。　　　　　〔中村啓一企画部長登壇〕 ◎企画部長　私から、財政に関するご質問にお答えいたします。　はじめに、財政指標の推移と今後の見通しについてであります。　志村区政がスタートした平成15年以降、各種財政指標は順調に改善してきたところであります。平成20年度決算においては、平成19年度と比べ、経常収支比率は増加しましたが、公債費比率は更に改善が図られました。また、実質収支比率については、予算の執行管理に努めた結果、適正水準の範囲内となったところであります。　今後の見通しにつきましては、平成21年度は一般財源が大幅に減少しており、財政指標の悪化は避けられないと考えております。そのため、引き続き行政改革の取り組みを推進するとともに、区税収入をはじめとする収納対策の強化、人件費をはじめとする義務的経費の縮減など基本的な取り組みを強化し、財政の健全化に努力してまいります。　次に、国の動向が区の予算編成に与える影響についてであります。　まず、今回の補正予算に計上している国の経済対策関連事業についてであります。　補正予算には13事業を計上しておりますが、いずれも現時点では事業実施に支障があるとの情報は得ておりません。引き続き情報の収集に努めてまいります。　次に、来年度の予算編成への影響についてであります。　新政権が税制の見直しや新規施策を実行する場合には、区にとってプラスとマイナスの両面から一定の影響はあり得ると考えられます。当面は、現在の地方財政の仕組みに基づいて予算編成を進めてまいりますが、国政の動向を注視し、柔軟に対処してまいります。　私からは以上であります。　　　　　〔平野和範危機管理室長登壇〕 ◎危機管理室長　私から、防犯カメラについてお答えさせていただきます。　区では現在、地域防犯対策の一環として、商店会や町会自治会といった地域団体が、その地域の犯罪の抑止、または犯罪被害の防止を目的に、防犯灯や防犯カメラを設置する場合に、その経費の一部を都と共同で補助しているところであります。　今回の練馬駅南口地区の防犯カメラの設置につきましても、この補助制度の対象となるよう、５つの商店会が緊密に連絡をとり、設置に向け協議を続けてきたものであり、地域の広さや規模から、都も注目をしているところであります。　区といたしましては、対策の強化が求められている街角の防犯対策として、防犯設備の普及に向け、ご指摘の維持管理も含めた補助制度のあり方について検討してまいります。　以上でございます。　　　　　〔高橋　覺区民生活事業本部長登壇〕 ◎区民生活事業本部長　私から、区内商店街や中小企業への対策についてお答えいたします。　まず、11月に予定しております、今年度２回目のプレミアム付き区内共通商品券につきましては、１回目の販売状況・結果を十分検証し、より円滑な販売に努めてまいります。また、新たな融資につきましては、スーパーサポート貸付が大きな成果を上げたことも踏まえ、時期を逸することのないよう検討してまいります。更に、現下の引き続く厳しい雇用情勢から区内中小企業の雇用を守るため、今回補正予算として提案いたしました国の雇用助成制度の利用促進を図るとことを目的とした社会保険労務士派遣事業などの支援を行うとともに、ご提案の商店街ホームページの運営への支援につきましても検討してまいります。　区といたしましては、今後もこうした取り組みにより、区内商店街や中小企業へのきめ細かい施策を進めてまいる所存であります。　以上であります。　　　　　〔榎本博夫健康福祉事業本部長登壇〕 ◎健康福祉事業本部長　私からは、現在検討しております順天堂練馬病院の病床確保・医療機能拡充についてお答えいたします。　順天堂練馬病院の病床の稼働率は約97％という驚くべきものであり、現状におきまして病床が非常に不足しております。また、区内には分娩医療機関が少なく、区民の方の半数以上は区外で出産されているという状況もございます。このようなことから、順天堂練馬病院におきましては、産科や小児科など、女性と子どものための施設の拡充についてご検討いただいているところであります。規模といたしましては、新生児集中治療室や発育支援室も含めて、およそ150床から200床程度の病床を想定しております。　また、医療機能を拡充しようとする整備用地につきましては、高野台運動場を一つの候補地として考えておりますが、病院の一体性や用途地域の課題があるほか、同運動場が多くの区民の方に利用されているといったことから、整備用地につきましては、今ある順天堂練馬病院の敷地の容積率緩和の可能性や近隣の民有地の活用についても検討を重ねております。　また、高野台運動場を整備用地とした場合、その代替地の確保も検討する必要があると考えております。　以上でございます。　　　　　〔室地隆彦福祉部長登壇〕 ◎福祉部長　私から、小規模多機能型居宅介護についてお答えします。　まず、運営面での支援についてであります。　今年度に行う第４期の介護報酬の独自加算につきましては、地域密着型サービス運営委員会の意見等を踏まえて決定した内容により、本年10月からの実施を予定しております。平成20年度における独自加算による報酬の増加額は、登録者が定員に満たなかった事業者もあったことから、１事業者当たり年間平均で約200万円となっております。　また、その他にも、区民やケアマネージャー等への周知を行うことにより、利用者の拡大を図ってまいります。更に、施設見学会の開催などにより、区民への周知を図ってまいりたいと考えております。　一方、小規模多機能型居宅介護事業所は、認知症対策事業の拠点の一つとなることから、家族会等への支援を通じて、地域に根ざした事業所となるような仕組みづくりを通じて、運営面での支援を進めてまいります。　次に、施設整備面での支援についてであります。　区では、本年９月から高齢者福祉施設建設促進のための土地活用セミナーを開催しております。このセミナーでは、特別養護老人ホームの用地確保に加え、土地の面積等の要件により小規模多機能型居宅介護の施設整備の働きかけも行っております。このセミナーを通じ、土地所有者に高齢者福祉施設の検討の周知を図っております。　また、都や区の公有地の活用については、その必要性を認識しており、定期借地権制度の活用などを含め、施設整備の支援策の一つとして積極的に検討してまいります。これらの施策により、第４期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画での整備目標である11か所を確実に整備できるように取り組んでまいります。　次に、都の医療・介護連携型高齢者専用賃貸住宅モデル事業についてであります。　この事業は、高齢者専用賃貸住宅の入居者に、住宅部分での生活支援サービスに加え、診療所や介護事業所が連携してサービスを提供することにより、地域で住み続けることができる住まいの確保を目的としているものであります。区といたしましても、このモデル事業については、大変有意義と考えており、事業者へ対して積極的に情報提供を図ってまいります。　また、こうした新たな高齢者の住宅施策につきましては、現在、策定作業を進めている第３次住宅マスタープランの中で検討してまいります。　私からは以上でございます。　　　　　〔伊藤政寛環境まちづくり事業本部長登壇〕 ◎環境まちづくり事業本部長　私から、災害対策と練馬駅周辺のまちづくりに関するご質問についてお答えいたします。　まず、集中豪雨対策についてであります。東京都豪雨対策基本方針における目標を達成するための流域別計画については、神田川が本年３月に策定されました。石神井川ならびに白子川の計画につきましても、本年度内の策定を目指し、東京都と区市町村で構成する協議会において引き続き地域特性に合った検討を進めているところであります。　次に、雨水貯留施設についてであります。　中村や中村南の一部地域では浸水被害が集中していることから、学田公園等に総量約4,600立方メートルの貯水槽を設置いたしました。貯水槽は雨水を一時貯留し、周辺への雨水の流出を抑制する機能を持ち、被害軽減に大きな役割を果たすものと期待しております。　次に、下水道局による貯留管の設置についてであります。　本工事は、豊中通りの地下に延長約2.4キロメートル、貯留量約２万5,000立方メートルの下水道管を新たに設置するものであります。竣工は平成26年ごろを予定しており、この施設の完成により豊玉・中村地区の浸水被害の一層の軽減を図ることができます。なお、ご指摘いただきました交差点付近は道路冠水が繰り返し発生していることから、この箇所からの雨水の取水を検討するよう下水道局に働きかけてまいります。　次に、（仮称）中村中央公園についてであります。　（仮称）中村中央公園は、被害発生時における一時避難者対応とともに、近接する区役所と連携した活動拠点の役割を担うことを想定し、防災機能の高い公園として給水用設備の設置を含め検討を進めております。また、利用者に憩いや潤いを提供し、だれもが利用しやすい公園となるよう、地域の皆様のご要望等を踏まえ、整備を進めてまいります。　次に、練馬駅周辺のまちづくりについてであります。　練馬駅南口地区では、これまで地元商店会の自主的な勉強会と区とのまちづくり協議を積み重ね、平成16年に、より快適なまちとするために、自らの敷地を歩行者空間に開放するなどのルールを定めた街並み誘導型地区計画が策定されました。この計画にあわせて、平成22年度の完成を目指し、まちづくり交付金を活用した地区内の無電柱化とカラー舗装整備に取り組んでいるところであります。　現在、カラー舗装の種類や地元商店会から要望をいただいているアニメデザインの活用について関係機関と協議を進めているところであります。今後は、商店会が行う整備後のまちなみをより魅力的で統一感のあるものとする店舗づくりの研究を積極的に支援し、一層の活性化策につなげてまいります。　次に、千川通りシンボル道路整備につきましては、練馬駅周辺地区まちづくり構想案に基づき実施してきた工事により、練馬駅周辺における一定の整備効果が図られたものと考えております。残されたりそな銀行から目白通りまでの区間は、幹線道路や豊島園通りとの交差部に近いこともあり、これまでのような歩道の拡幅を伴う整備は極めて難しい状況にありますが、現在、千川通りの連続性を考慮し、地元の皆様のご意見を伺いつつ、都との協議を進め、整備内容について検討しているところであります。　いずれにいたしましても、区は、これまで練馬駅周辺地区を練馬の中心核と位置づけ、積極的にまちづくりを進めてまいりました。今後も地域の皆様とともにまちの活性化を目指し、活力に満ちた商店街づくりに努めてまいります。　以上であります。 ○本橋正寿議長　次に、45番・田代孝海議員　　　　　〔45番田代孝海議員登壇〕 ◆田代孝海議員　私は、練馬区議会公明党を代表して一般質問を行います。区長ならびに関係理事者の誠意ある答弁を求めます。　はじめに、区長の基本姿勢についてお伺いいたします。　本年の第二回定例会以降、７月に都議会議員選挙、８月には衆議院議員選挙が実施され、都議会の構成が大きく変わり、国会も政権が交代しました。　そこで最初に、選挙の結果、区政運営に影響があるのか、お聞かせください。特に後期高齢者医療保険制度などいくつかの制度の見直しや補正予算の未執行部分の凍結・執行停止などが言われており、このたびの補正予算に計上されている子育て応援特別手当が支給できないのではと不安視されております。そのほか、補助金等が交付されないとなれば、地方自治体は大きな事態となります。すべての自治体と連携をとり、予算の執行に変更がないよう要望すべきであります。もし変更があるようであれば、断固阻止すべきと訴えますが、区長の決意をお聞かせください。　議会としても、区民の安全と雇用を確保するため、また各種事業の継続性を守るため、国に対して意見書の提出を行いたいと考えます。　第２点目に、このたび歩行喫煙等の防止に関する条例の制定が提案されております。これまで、わが会派は機会あるごとに主張してまいりましただけに、評価をいたします。効果あるものとするためにも、周知はもちろん、きめ細やかな対応が問われるところです。特に、たばこを購入される方は、納税協力者であり、この方々の協力なくしては、まちの美化と暮らしやすい地域社会づくりも実現は難しいと思われます。対応を含めご所見をお伺いいたします。　次に、平成21年度９月補正予算に関連してお伺いいたします。　このたび、平成21年度都区財政調整の区別算定が発表され、練馬区は当初算定した財政計画を30億8,000万円余上回る742億8,000万円余となり、繰越金も17億円増の37億円と修正され、191億円を超える補正予算が組まれました。この補正予算の中に、わが党が強く要望してきた女性特有のがん検診が国で予算化されたことを受け、組み込まれたことを評価いたします。また、緊急経済対策としての基金を活用して１日も早く事業化するよう提案してまいりましたが、このたびの補正予算の中に各種事業が予算化されたことも評価します。　最初に、平成20年度補正予算と21年度予算で区内事業者を守るため、地元業者への事業発注の拡大と前倒し発注、産業融資の拡充を行うとともに、また雇用の拡充も図ってまいりました。多くの事業者の方を含め、区民から喜びの声が寄せられておりますが、区長はその効果をどのように認識されているのかお伺いいたします。　今回の補正予算で総額28億円の更なる緊急経済対策予算を組まれました。実効あるものとなるよう期待するところであります。私は、これで十分とするのではなく、更なる拡充を図るべきであると考えます。来年度予算についても、経済対策としての予算編成を強く望むところであります。あわせてお考えをお聞かせください。　第２点目に、都区財調は30億円余のプラスとなりましたが、前年に比べ27億円減少しました。今日の景気を考えますと、来年度以降も交付金は減少することが予想されます。また、新たに発行された財政白書によると、所得に連動する個人住民税の減収は、平成22年度に顕著になると見込んでおります。そこで財調についてのお考えと財源確保についてお伺いいたします。　第３点目に、国において予算措置された基金の活用についてお伺いいたします。　緊急雇用創出事業や安心こども基金、スクールニューディールの基金等を活用してこのたび予算化されました。しかし、これで十分とは言えないと思います。安心こども基金、ふるさと雇用再生基金、障害者自立支援対策臨時特例基金を積極的に活用して更なる事業化を求めます。特に、多くの待機者がいる子育て支援事業や介護事業にもっと積極的に予算化すべきと訴えますが、ご所見をお伺いいたします。　第４点目に、病床確保のための財源確保には、地域医療再生基金の活用を求めます。この基金は、救急医療の確保、地域の医師確保など地域における医療課題の解決を図るため、都道府県が策定する計画に基づく都道府県の取り組みを支援するために設けられた基金であり、施設整備については、25年度末までに着工すれば可能であります。ぜひ、他自治体に遅れることなく、実現できるよう訴えます。ご所見をお伺いいたします。　次に、平成20年度決算についてお伺いいたします。　平成20年度決算の一般会計においては、歳入総額2,220億446万円、対前年比1.9％増。歳出総額においては2,091億2,130万円、対前年比1.3％の増となり、実質単年度収支は61億189万円の黒字となりました。歳入が増加した理由は、国庫支出金、繰入金、特別区債、特別区民税が増加したことによりますが、その反面、財政調整交付金は22億3,357万円、対前年度比2.7％減になっています。100年に一度といわれる世界金融危機の中で、今後特別区民税の減収が見込まれ、更に都区財政調整交付金も減少する傾向があると予測され、大変厳しい状況となります。20年度決算においては、予算に基づき少子高齢社会に対応したさまざまな施策等が確実に実施されたことを高く評価いたします。最初に、区長の20年度決算に対する率直な感想をお伺いいたします。　第２点目に、自主財源の確保についてであります。　今回の練馬区決算において、財政力指数は0.46でありました。平成16年から比べると数値が落ち込んできております。区の財政力を向上させるためにも、都区財政調整制度に頼るのではなく、自主財源を増やす取り組みが大変重要となってきます。区はアニメ産業の誘致、観光開発などさまざまな取り組みを行い、自主財源の確保を図ろうとされておりますが、更なる取り組みが必要と思います。自主財源確保に対する区のお考えをお伺いいたします。練馬区の将来にとって、最も重要な課題として、全職員からアイデアと知恵を募り、区長を先頭とした財源確保特別プロジェクトチームを立ち上げ実施すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。　第３点目に、経常収支比率についてであります。　20年度の経常収支比率は、前年度と比較して2.6ポイント増加し79.2％でありました。この経常収支比率とは、財政構造の弾力性をはかる指標とされ、80％を超えると財政構造が弾力性を失いつつあると考えられております。今回の比率は80％近くになっており、大変心配な状況と思われます。この経常収支の数値に対する分析、評価と今後の対応についてお伺いいたします。　第４点目に、不用額についてであります。　20年度決算の不用額は、前年度に比べ８億1,715万円、0.3ポイント増となりました。予算現額に対しては118億168万円、3.4％であり、平成18年度以降３年連続で100億円を超える状況となっております。多額の不用額は、財源の配分に大きな影響を与え、必要な区民サービスが十分受けられないケースも出てきてしまう可能性もあります。区として、この不用額に対する考えと対応をお伺いいたします。　第５点目に、予算の流用についてであります。　20年度決算において、一般会計における予算の流用は３億5,710万円で、前年度と比べ1.9倍増えております。予算現額に対する割合についても0.16％で、前年度の0.09％と比較して大幅に伸びております。区として、大幅に伸びている予算の流用について、どのように考えているのかお伺いいたします。事業本部制の中で、事業本部長の決済のもと、しっかりとしたチェック体制を組み、予算の段階から流用を極力少なくする対策をとるべきと考えます。ご所見をお伺いいたします。　次に、期日前投票についてお伺いいたします。　このたびの衆議院議員選挙の投票率は、国民の関心が高く、69.3％と投票率は高かったものの、最近の選挙の投票率の低下は憂慮する状況が続いておりました。特に20代の投票率は20％以上も平均より低く、まさに民主主義の根幹を揺るがす状況と言っても過言ではありません。　総務省は、本年６月、選挙の投票所を、大学やショッピングセンターなど、人の往来があり、場所を確保できる施設について、設置を求めるとの見解を示しました。選挙人の利便性を考慮し、人のにぎわう場所に設置することは投票率の向上にも大きな効果が期待でき、練馬区としても積極的に推進すべきであります。ご所見をお伺いいたします。　次に、期日前投票制度は、平成16年の参議院議員選挙から導入され、確実に定着してきました。利用者は、参議院議員・衆議院議員選挙ともに約1.5倍に増加しており、今後ますます期日前投票への参加が大きくなることが予想されます。練馬区では、現在、７か所の期日前投票所を設置しておりますが、区民から少な過ぎるのではないかとの声が寄せられております。世田谷区では29か所、練馬区よりも面積では70％の杉並区では２倍の14か所の期日前投票所を設置しております。選挙人の利便性、国の動向等を踏まえ、大幅な期日前投票所の設置を求めます。ご所見をお伺いいたします。　また、練馬区では期日前投票所は、公示・告示日の翌日から開始となるのは本庁舎のみであり、他の６投票所は、投票日１週間前からの開始となっております。公職選挙法上、１か所は公示・告示日の翌日から開設し、その他については区の裁量であることは認識しております。区として公示・告示日の翌日からすべての投票所で実施されるよう要望いたします。ご所見をお伺いいたします。　この項の最後に、開票作業時間の短縮は、経費節減を含め練馬区としての課題となっております。区としても、平成17年より自動読み取り機の増設など、時間短縮に努力されておりますが、現在10台の稼働となっております。世田谷区では22台、大田区では30台が導入されております。開票時間短縮のため更なる拡充を求めます。ご所見をお伺いいたします。　また、区の開票時間は午後９時スタートとなっておりますが、開票時間短縮のためには、最初の投票箱が開票場所に到着後速やかに開票を開始すべきであります。八王子市では投票用紙の右上角を切り落とし、瞬時にわかるようにしたり、作業をしやすくするために開票台を黒くするなどの工夫をしております。また、23区の中で開票作業の一番早い足立区では、開票作業をスムーズにするために、スペシャリストグループである進行連絡係の職員が開票作業時間の短縮に寄与しております。練馬区としても正確・無事故の開票作業を進めるとともに、作業時間短縮のために作業内容の具体的工夫を進めるべきであります。ご所見をお伺いいたします。　次に、プレミアム付き区内共通商品券についてお伺いいたします。　練馬区では、本年６月10日から練馬区商店街振興組合連合会が中元大売出しに合わせ、第１回分としてプレミアム付き商品券、愛称「ど根性商品券」５億5,000万円を販売いたしました。７月29日に完売し、商店街において既に多くの方にご利用をいただいております。関係者のご努力に対し心から敬意を表します。　第２回分として、歳末大売出しに合わせ、本年11月から、更に５億5,000万円を販売することとなっております。第１回分販売の際は、各世帯に定額給付金が振り込まれたタイミングでしたので、区民の皆様の関心も高く売れ行きもスムーズでした。そこで何点か質問をいたします。　まず、はじめに６月の販売について、練馬区としての検証はどのようにされたのかお伺いいたします。　第２点目に、販売窓口は区内62か所郵便局とＪＡ14か所、更に練馬区観光案内所でしたが、特に郵便局におきましては、すぐ完売したところと苦戦をしたところがありました。すぐ近くに商店街のある地域とそうでない地域によって差が出ております。区民の方からも郵便局間で融通をして柔軟な販売体制ができないものかとの声がありました。区としてのご所見をお伺いいたします。　第３点目に、購入する際の１人あたり３万円の限度額について、地元の商店街の買い物をするのに３万円では１か月分の日用品代にも足りない、６か月有効なので増額できないかとの指摘がありました。区のご所見をお伺いいたします。　第４点目に、以前にも会派から要望しましたが、商店街独自の積極的な取り組みが大切であります。６月に商品券が販売された際にも、各商店街によって取り組みに格差があったように感じます。売り出しやイベントで商店街の魅力づくりが商品券の購入意欲や使用意欲につながると考えます。区としても商店街への働きかけと具体的な支援を行うべきと考えます。区のご所見をお伺いいたします。　第５点目に、事前のＰＲを工夫することが重要であります。１万円セット券購入ごとに抽選券を配布し、アニメグッズなどが当たる抽選会を練馬区独自で行うなど、前回を上回る具体的な取り組みについてお伺いいたします。　第６点目に、景気動向はまだまだ先行き不透明です。来年も引き続きプレミアム付き区内共通商品券で区民の生活と区内商店街への支援継続の強い要望があります。区のご所見をお伺いいたします。　次に、特別養護老人ホームの整備についてお伺いいたします。　わが国の高齢者人口は、団塊の世代が65歳に到達する平成24年から急激に増加し、25年には４人に１人という超高齢社会の到来が予測され、練馬区でも25年には高齢化率が20％に達し、区民の５人に１人が高齢者になると予測しています。今後、高齢者や要介護高齢者の増加が見込まれ、要介護度が重度化し、自宅での生活が困難となった場合、長く待機することなく施設サービスが利用できることが求められてくることは避けることができません。老老介護や認認介護、女性などの社会進出、息子や孫による介護など、高齢者の介護の問題は家族の問題に発展し、介護する家族の介護力の低下は深刻な事態となっています。そこでお伺いいたします。　第１点目に、在宅介護という流れの中でも、このような社会的背景の変化により特別養護老人ホームの整備は必要と考えますが、区のご所見をお伺いいたします。　第２点目に、練馬区の特別養護老人ホームの入所者数は、施設数18か所、1,272人で、待機者数は2,569人となっており、入居者数の２倍以上の待機者数となっています。要介護４と５だけでも1,482人が入所待機をしております。この状況に対して、区はどのように対応していくのかお伺いいたします。私は、新基本構想の中で、10年、15年の長期の計画を立て、在宅介護困難世帯待機者ゼロを目指していく社会を実現する方針を示すべきと考えますが、区のご所見をお伺いいたします。　本年７月に練馬区長期計画素案が取りまとめられました。第３点目に、本年３月にまとめられました第４期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画では、特別養護老人ホームを平成21年度から３年間で150床の整備目標を掲げております。一方、今度の長期計画素案では、平成26年度までの５年間で570床の目標を示しています。区は、施設整備を促進するため土地所有者を対象に土地活用セミナーを開催されます。これだけの高い目標数字を設定していますが、実現の見通しはどうなのか、またこの目標で十分現状に対応し得るものであると考えているのか、ご所見をお伺いいたします。私は、公有地の活用や光が丘学校跡地の活用を視野に入れ、早急に整備していくべきと訴えるものであります。　第４点目に、本年７月から田柄特別養護老人ホームの大規模改修工事が始まり、平成22年度末の完成を目指しております。しかし、工事に伴うベッド数の減少に対応するために４つの区立特別養護老人ホームで昨年５月から58床の空きが出たにもかかわらず、新規入所ができない状況でした。今後、引き続いて関町、富士見台、大泉の区立特別養護老人ホームの大規模改修が予定されておりますが、改修計画について明確でなく、15年改修で行うのか、30年改修で行うのか、あわせて民設の特別養護老人ホームの大規模改修についても、区としてどのように支援されていくのかご所見をお伺いいたします。　この項の最後に、練馬区の待機者2,569人は、今後も増加していくことは間違いありません。待機者が、在宅か、入院か、療養型か、各世帯の実態を区として把握していくことが重要と考えます。確実な長期の整備計画を立てるための調査をし、練馬区の実態に合った整備計画をつくるべきと考えます。ご所見をお伺いいたします。　次に、父子家庭への支援についてお伺いいたします。　景気不況の影響で、リストラや残業カット、ボーナスの出ない家庭が多数ある中にあって、女性より男性のほうが高収入であった時代も今や昔のこととなりつつあります。そんな中、夫婦共働きで生活を維持する家庭も急増し、仕事と子育ての両立に悩む家庭が増え、保育所の待機児童解消や、教育費への助成問題が新たな社会問題として取り上げられている昨今であります。　現在、経済的に困難な母子家庭や、父母のいない児童を育てている家庭に対しては、児童扶養手当法により児童扶養手当が支給されております。この制度は、国が３分の１、都道府県・区市町村で３分の２の費用を分担しておりますが、母子家庭を対象としており、父子家庭は適用外とされております。しかしながら、小さい子どもを育てる父親にとってもまた、母子家庭と同じく子どもの世話を優先せざるを得ない状況で、フルタイム勤務や残業などができないなど困難を抱えており、転職を余儀なくされる場合も多く、生活に困窮するケースもあります。　練馬区における直近の国勢調査では、世帯構成が母親と子のみの母子世帯は2,815世帯、父親と子どもだけの世帯は345世帯となっておりますが、父子家庭は適用外のため所得調査はされておらず、生活困窮状態も把握されていない状況です。　わが党は、母子家庭だけでなく、父子家庭に対しても所得の応じた支援を講じるため、児童扶養手当制度を抜本的に見直す方針を掲げ、今後、早期実現を目指し取り組んでまいりますが、こうした現状に対する区のお考えをお聞かせください。　埼玉県新座市は、わが党の推進で、本年７月より父子家庭と母親に一定以上の障害のある家庭を経済的に支援する、父子家庭生活応援手当をスタートさせました。対象は18歳までの子どもを育てる所得が一定未満の父親となっており、所得に応じて１人の場合は9,850円から最大４万1,720円まで支給され、２人目は5,000円、３人目は3,000円が加算されます。その他の自治体としては、埼玉県戸田市、千葉県習志野市などがありますが、まだ少ない状況です。練馬区は、これまでに子育て支援策、更に男女共同参画施策において、真剣に取り組まれていることに対しては評価するものでありますが、真の男女共同参画社会、子育て支援を目指し、他区に先駆けて父子家庭に対する経済支援を実施することを強く要望いたしますが、ご所見をお伺いいたします。　次に、家庭のみどりについてお伺いいたします。　練馬区では、今の子どもたちが社会の中心となって活躍する約30年後に緑比率を30％とすることを目指しています。現在、区のみどりの77％が農地や樹林地など、民有地のみどりです。この民有地のみどりは、都市化の進行とともに、今後も減少していくことが懸念されます。その中で53％を占める宅地のみどりを増やし守っていくことは、練馬区にとっても大きな課題と考えます。　現在、練馬区では、練馬みどりの機構が緑地管理機構の指定を受け法人化できるように進められており、将来、区内の民有地のみどりの担い手となり、練馬らしいみどりの保全創造をしていくものと伺っております。その経過の中で、宅地のみどりの保全・創出についてお伺いいたします。　第１点目に、現在、一般家庭から排出される剪定枝等は、資源化されず可燃ごみとして焼却処理されています。このような状況を考えれば、みどりのリサイクルは長期計画に掲げられているお寺や神社、大学等の大規模所有者だけでなく、もう一歩進めて一般家庭も対象にすべきと考えますが、いかがでしょうか。　わが会派では、調布市の剪定枝資源化事業を視察してまいりました。この事業は、ごみの減量およびリサイクルの一環として、家庭で剪定された枝木をごみに出すことなく資源化できるよう、自宅までチッパー車が出向きチップする事業で、平成19年開始以来大変好評で、１日あたり平均で４件の依頼があり、剪定枝をその場でチップ化したうえで家庭に戻し、庭にまいて養生したり、米ぬかをまぜることで堆肥とするなど、宅地等の樹木保護にも直結するものであり、大変有意義な事業です。また、一般家庭における樹木は、そこにお住まいの方の思い入れがあるものが多く、自宅の庭の樹木の剪定枝からつくられたチップを自宅の庭に再利用することで、ごみ減量にも寄与するとともに、みどりを慈しむ気持ちを醸成することにもつながるもので、意義は大きいと考えております。みどりあふれる練馬を創造し、次世代に引き継ぐためにも、家庭剪定枝資源化事業の早期実現を要望いたします。また、チッパー車での作業は資格が要らず、研修を受ければその場で取り組むことができます。高齢者の仕事としてぜひ取り組んでいただきたいと要望いたします。ご所見をお伺いいたします。　第２点目に、現在、花とみどりの相談所で植物に関する相談を行っていますが、自分で庭木の手入れをするときの専門的知識の相談など、みどり全般に対する相談窓口をぜひ拡充していただき、区内を循環し、身近な場所で相談できるみどりの移動相談窓口の設置を要望いたします。ご所見をお伺いいたします。　第３点目に、家庭のみどり保全のための普及啓発活動が必要と考えます。例えば素人でもできる庭木、花木の手入れ教室や、剪定時のコツや技術などを学ぶ講座、また、地球の温暖化減少を防ぐ家庭のみどりの効果についてなど、さまざまな家庭のみどりの保全に役立つ講座、教室の拡充を要望いたします。ご所見をお伺いいたします。　以上で私の一般質問を終了いたします。　ご清聴まことにありがとうございました。（拍手）　　　　　〔志村豊志郎区長登壇〕 ◎志村豊志郎区長　お答えいたします。　はじめに、歩行喫煙等の防止に関する条例についてであります。　この条例は、歩行喫煙等を禁止することにより、環境美化、安全で安心なまちづくりおよび喫煙マナーの向上を図ることとしており、区民および事業者等とともに、喫煙者の理解と協力が必要であります。　このため、条例では、区長の責務として喫煙者に配慮すべき旨の規定を設け、駅周辺などに喫煙場所を指定するなど、たばこを吸う人も吸わない人も、ともに快適に暮らせる地域社会を目指すものといたしました。　来年４月からの条例の施行に向けて、今後積極的に周知・啓発活動を進めていくとともに、本年11月からは、指導員を配置して、マナーの向上と歩行喫煙やたばこのポイ捨て禁止を指導するなど、きめ細かな対応を行い、喫煙者をはじめとする区民の方々のご協力を得ながら、安全で快適な歩行空間の確保に努めてまいりたいと思います。　次に、区の経済対策の効果についてお答えいたします。　私は、これまでも経済情勢の的確な把握に努めるともに、必要な対策を講じてまいりました。昨年９月の補正予算では10億円、平成21年度当初予算においては70億円、今回の補正予算で28億円を超える緊急経済対策予算を編成し、切れ目のない対応を図ってまいりました。こうした経済対策の重点として実施している区内事業者への経営支援につきましては、前倒しを含めた発注の拡大やスーパーサポート貸付の実施などにより、受注機会の拡大と資金繰りを力強く支援することができたものと考えております。限られた地域内での経済効果の把握は難しい面がありますが、東京都全体では増加している企業の倒産件数が、区内では逆に減少しているところであります。　また、雇用支援につきましては、緊急雇用創出事業により、区は当初計画の約290人に対し、これまでに既に200人以上の雇用を創出しており、区民生活の安定についても寄与しているものと考えております。　次に、経済対策の拡充についてであります。　わが国の現在の経済情勢は、持ち直しの動きが見られるとされる一方で、生産活動は極めて低い水準にあり、雇用情勢は一段と厳しさを増すと指摘されており、依然として深刻な状況にあります。従いまして、現在の経済情勢を踏まえると、区内経済を下支えし、経済危機を乗り切る一助として、区としての経済対策が引き続き必要になると考えております。本年度の予算編成にあたりましても、経済の動向を注視しながら、適切な対応を図ってまいります。　次に、平成20年度決算についてお答えいたします。　平成20年度は、区民福祉の向上を目指して、健康福祉、教育、まちづくりなど、中期計画事業を中心に着実に実施するとともに、経済情勢の変化への対応に意を尽くしてまいりました。財政運営の面から見ると、特別区財政調整交付金など一般財源が減収となりましたが、地方債の繰上償還を実施し、目標としてきた地方債と基金の現在高の均衡を達成したところであり、財政の健全性を高めることができたと考えております。　こうした成果のうえに立って、経済情勢が厳しい状況にある今こそ、区民生活を支え、練馬区の未来を安心できるものとするため、将来の財政需要を視野に入れつつ、これまで培ってきた財政力を活用していくことが必要であると考えております。　私からは以上であります。　　　　　〔中村啓一企画部長登壇〕 ◎企画部長　私から、財政に関するご質問にお答えいたします。　はじめに、政権交代による経済対策予算への影響についてであります。　今定例会に提案している補正予算には、国の補正予算と連動した13の経済対策事業を計上しております。その中には、既に東京都が基金をつくって原資を保有しているものや、国に対し交付申請が終了しているものなども含まれており、いずれも現時点では事業実施に支障があるとの情報は得ておりません。引き続き情報の収集に努めてまいります。なお、いずれの事業も、現在の経済情勢のもとでは着実に取り組むべき事業と考えており、必要に応じて、特別区長会などを通じて他の自治体とも連携しながら対応してまいります。　次に、今後の財源確保策に関するご質問についてであります。　まず、特別区財政調整交付金の今後の見通しと財源の確保についてであります。　特別区財政調整交付金については、原資の一つである法人住民税が大幅な減収となる見込みから、大変厳しい状況になると考えております。区といたしましては、基準財政需要額の確保により交付額の減少を防ぐとともに、今後の安定的な財政運営を維持するため、都区間の協議において、他区と連携し、必要な主張を行ってまいります。また、区の基幹的な歳入の落ち込みを踏まえ、区税等の収納率の向上とあわせ、国や都からの支出金を含め、新たな財源確保にも積極的に取り組んでまいります。　次に、国からの交付金を原資として、東京都が設置しているさまざまな基金についてでありますが、貴重な財源であると考えておりますので、対象となる事業について、都との調整を行いながら、可能な限り活用してまいります。また、子育て支援事業等への積極的な取り組みをとのご提言につきましても、新しい長期計画に基づき、財源を確保しながら着実に推進してまいります。　次に、地域医療再生基金についてであります。　この基金につきましては現在、都におきまして、本年10月中旬を目途に、基金活用の前提となります地域医療再生計画を策定中であります。病床の確保にあたりましては、この計画を踏まえ、基金の活用を積極的に検討してまいります。　次に、平成20年度決算についてお答えします。　まず、自主財源確保についてであります。　自主財源は、自治体としての自立性を高めるための源であり、その確保に向けて、これまで以上に産業の振興と区内雇用の増強に取り組む必要があると考えております。そのため、機会をとらえて区内への民間企業への誘致を進めるとともに、ご提言の組織の設置を含めて、全庁的な知恵を集め、自主財源の拡大に取り組んでまいります。　次に、経常収支比率についてであります。　平成20年度につきましては、歳入では一般財源の減少、歳出では人件費と公債費は減少したものの、扶助費や物件費が増加し、昨年度より2.6ポイント増加したところであります。今後の見通しにつきましては、区民税など一般財源が減少する見込みであることから、数値の悪化は避けられないと考えておりますが、義務的経費の削減や必要経費の精査など、基本的な取り組みを徹底し、財政の弾力性の確保に努めてまいります。　次に、不用額についてでありますが、執行率が低いことに特段の理由がないまま、結果として多額の不用額が生じることには問題があると考えております。そこで、来年度の予算編成においては、執行率の低い事業をピックアップして予算の見直しを行うこととしております。　次に、予算の流用についてでありますが、予算の流用は真にやむを得ない場合を除いて、厳に慎むことが原則であります。そこで、予算執行にあたり、この原則を改めて徹底するとともに、来年度の予算編成においても流用した理由を確認し、必要に応じて予算の組み替えを行うこととしております。　いずれにいたしましても、不適切な不用額や流用が生じないよう、引き続き予算の精査と執行管理に努力してまいります。　私からは以上であります。　　　　　〔高橋　覺区民生活事業本部長登壇〕 ◎区民生活事業本部長　私から、プレミアム付き区内共通商品券、通称「ど根性商品券」についてお答えいたします。　はじめに、本年６月に発売された１回目の販売結果の検証についてであります。　区と練馬区商店街連合会では、商店街でのアンケート調査、郵便局やＪＡなど77販売窓口からの情報をもとに詳細な検証を行いました。その結果、ご指摘のように、販売窓口によって売れ行きに相当の差があり、近隣商店街のＰＲ等の重要性などが確認されたところであります。また、購入されたお客様からは、総じて好意的な評価をいただいており、あわせて売り出し等を実施した商店街では個店の売り上げの増加や新たな顧客の確保につながっております。　次に、商品券の販売窓口間の調整についてであります。　次回、11月の販売にあたりましては、前回の販売実績に基づき、各販売窓口の予定数を調整・設定するとともに、早期に売り切れた販売窓口には商品券の補充を行うなど、柔軟な対応を図ってまいります。　次に、お客様１回あたりの販売額についてであります。　販売限度額の拡大につきましては、ご指摘のようなご要望がある一方、公平性の観点から、１人でも多くの方に販売してほしいという意見もいただいておりますので、今後、区商連と協議してまいります。　次に、商品券販売と合わせた商店街独自のイベントや売り出しについてであります。　区と区商連は、歳末商戦に合わせた商品券発売記念売り出しやポイント加算制度などの実施を各商店街に積極的に働きかけるとともに、区の支援制度の紹介と利用促進に努めているところであります。　次に、商品券販売の事前ＰＲについてであります。　次回の販売においては、前回同様、商店街におけるのぼり旗等の掲出に加え、販売に先駆けての公設掲示板や町会・自治会回覧板でのＰＲなど、事前の周知の充実に努めてまいります。また、ご提案のアニメグッズを活用した区からのＰＲ支援につきましても検討してまいります。　最後に、来年度以降のプレミアム付き商品券の取り組みにつきましては、11月の販売状況や事業全体の効果を勘案して検討すべき課題だと認識しているところであります。　私からは以上であります。　　　　　〔榎本博夫健康福祉事業本部長登壇〕 ◎健康福祉事業本部長　私からは、特別養護老人ホームの整備ならびに父子家庭への支援についてお答えいたします。　はじめに、特別養護老人ホームの整備についてであります。　核家族化の進展により、単身世帯や高齢者のみ世帯などの要介護高齢者は、今後も増加が見込まれます。こうした中で、在宅介護の充実とともに、特別養護老人ホームの整備は重要課題であると考えております。　現在、第４期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画と次期長期計画において、特別養護老人ホームの整備充実を図っているところでありますが、更に長期的なスパンでの待機者の解消に向けて、鋭意検討してまいります。その際には、入所待機者の生活実態の把握についても努めてまいります。　次に、次期長期計画の実現の見通しなどについてであります。　次期長期計画において、特別養護老人ホームの整備目標は、平成26年度までに都内において練馬区が標準的な整備率となるよう設定したものであります。土地活用セミナーの実施、定期借地権制度や公有地の活用に加え、都営住宅の建替え時での用地確保、更には区独自の支援策の検討など、さまざまな施策の展開により目標数値の実現に向けて取り組んでまいります。　次に、特別養護老人ホームの大規模改修についてであります。　区立施設の大規模改修につきましては、区立施設改修・改築計画により進めているところでありますが、区立特別養護老人ホームにつきましては、今後の民営化を踏まえ、施設改修計画を定めてまいります。また、民間の特別養護老人ホームの大規模改修時の支援につきましては、東京都の補助制度を活用するとともに、各施設の実情を踏まえ、区としてできるだけの支援に努めてまいりたいと考えおります。　次に、父子家庭への支援についてお答えします。　父子家庭を対象とした支援としては、現在、児童手当、育成手当やひとり親医療助成などがありますが、児童扶養手当については対象となっておりません。女性の就業機会の増大や100年に一度と言われる景気の低迷など、児童扶養手当制度の発足当時の状況に比べ、取り巻く環境は大きく変化しております。区といたしましても、経済的に困難な父子家庭につきましては、毎年、支援施策の整備・充実を図るよう、全国市長会を通じて国に要望しているところであり、今後とも引き続き要望してまいります。　あわせて、区における父子家庭への支援につきましては、対象となる世帯数や生活困難実態などの把握に努め、今後どのような対応が考えられるか検討してまいります。　以上であります。　　　　　〔伊藤政寛環境まちづくり事業本部長登壇〕 ◎環境まちづくり事業本部長　私から、家庭のみどりについてお答えいたします。　まず、家庭剪定枝資源化事業につきましては、今後、チッパー車の導入や実施方法、経費等も含め、他の自治体の状況も参考にしつつ、さまざまな観点から調査検討してまいります。また、本事業の実施の際には、高齢者の方の仕事としての可能性についても探っていきたいと考えております。　次に、みどりの手入れなどに関する相談についてであります。　これまでも出張講座等を行ってまいりましたが、更に区のホームページによる情報発信や移動相談の拡充など、みどりに関する相談体制を充実させてまいります。　次に、家庭でのみどり保全に役立つ講座等の拡充についてでありますが、すぐに活用できる実技を盛り込んだ講習など、今後も区民のニーズに沿った各種講座等を充実していきたいと考えております。　以上であります。　　　　　〔吉本卓裕選挙管理委員会事務局長登壇〕 ◎選挙管理委員会事務局長　次に、私から期日前投票等についてのご質問にお答えいたします。　まず、投票所設置に関する総務省見解についてであります。若年層の投票率向上など、その背景については十分理解するところでありますが、投票システム等諸条件の整備・検証等も必要となります。今後の区内の環境の変化等に留意し、研究を深めてまいります。　次に、期日前投票所の増設についてであります。　ご指摘のように、確かに期日前投票所の投票者数は増加傾向にありますが、このたびの選挙におきましても、練馬期日前投票所を除いた６か所の１日あたりの平均投票者数は約1,500名程度であり、当日投票所の約３分の１程度であります。　期日前投票制度は、当日投票を基本原則とする公職選挙法の中であくまで例外として認められたものであり、増設につきましては、今後の投票者数の推移、混雑の程度等を詳細に見きわめたうえで検討してまいります。　次に、期日前投票所の開設日数についてであります。　このたびの選挙では、投票所によっては大変混雑をした日がございました。投票所の混雑はさまざまな事故・トラブルの遠因ともなりますので、練馬以外の期日前投票所の開設日数につきましては、従事職員や場所の確保等の課題を解決したうえで、一定の見直しを検討してまいります。　次に、開票作業時間の短縮についてであります。　まず、投票用紙自動読み取り機の拡充につきましては、ハード面の補強として有用であり、拡充の方向で検討いたします。開票作業につきましては、法令上の制約がありますが、ご提案の趣旨を踏まえた検討を行います。また、ご指摘の他の自治体の事例も参考にしながら、更なる迅速化に生かしてまいりたいと考えております。　以上でございます。 ○本橋正寿議長　この際、議事の都合により、暫時休憩いたします。　　　　　　午後２時31分休憩　　　　　　－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
   ◎事務局長　ただいまの出席議員数48名でございます。　　　　　　午後３時５分再開 ○岩崎典子副議長　議長が所用のため、私が議長の職務を行います。　ただいまから本会議を再開いたします。　休憩前に引き続き一般質問を行います。　25番・笠原こうぞう議員　　　　　〔25番笠原こうぞう議員登壇〕 ◆笠原こうぞう議員　私は、練馬区議会自由民主党を代表いたしまして一般質問をいたします。区長をはじめ、関係理事者の皆様の誠意と実のあるご答弁を期待しております。　まずはじめに、新基本構想に基づく長期計画についてお尋ねいたします。　志村区長は、練馬区が未来に向けて大きく羽ばたくための羅針盤となる新基本構想と、構想を具体化する施策展開を示す長期計画の素案を同時に公表されました。将来目指す姿と、それを実現する道筋を一体的にわかりやすく区民に示されたことは、未来の練馬を区民とともに築いていこうという区長の姿勢のあらわれと評価しております。　特に、５つのねりま未来プロジェクトとして、区民の参画・協働のもとで、分野を越えて総合的に取り組む重要施策や主要事業の方向性が明らかにされており、計画の成案化に向けて、一層の充実を期待しているところであります。　そこで、私は、このねりま未来プロジェクトの中の人づくりプロジェクトについてお伺いいたします。　地域社会の発展を支えるのはまさに人であり、70万区民を擁する練馬区は人材の宝庫であります。こうした観点から、人づくりプロジェクトの中核事業として、（仮称）ねりま区民大学の設置が計画化されたことは大変意義のあることと受けとめております。　従来から、福祉や防災、環境保全など、さまざまな目的で人材育成事業が実施されておりますが、所管がそれぞれに異なることから、ともするとばらばらに行われている印象が否めませんでした。このねりま区民大学が、これらの事業を集約する拠点となり、区民がそれぞれの関心や個性を生かして学び、その成果を地域に貢献できる仕組みづくりに取り組まれるものと考えますが、具体的にはどのような事業内容を予定されているのか、お聞かせください。　また、区民大学の成否は庁内の所管を越えた連携を図ることにかかっていると考えますが、これは行政の縦割りを横でつなぐという、言うはやすく実現は難しいテーマではないかと心配しております。区民大学の設置に向けて、今後どのように取り組んでいかれるのか、区長のご見解をお伺いいたします。　また、ねりま区民大学の設置が予定されている現総合教育センターは、練馬区のほぼ中央に位置しており、事業の趣旨に適した立地であると考えられます。この立地を生かし、例えば区民が元気で100歳を迎えるための健康づくりやスポーツなどの指導者育成といった事業も具体的なメニューとして検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。　一方、区の発展にとって、将来の練馬を担う青少年を地域社会全体で健やかに育成していくことは、極めて重要な課題であります。それを具体化する人づくりプロジェクトにおいては、子どもの健全育成、青少年の自立の支援が主な取り組みとして挙げられており、これらの強力な推進を求めるものであります。　私がこれまで、青少年育成地区委員会の活動や補導活動に携わってまいりました経験から申しますと、今後は、地域の健全育成活動と行政との協働をより一層進めていかなければならないと強く認識しております。また、健全育成活動への行政の積極的な支援を求める声も聞いております。こうした観点から、プロジェクトの事業内容の一層の充実を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。　次に、子育て支援策に関連してお伺いいたします。　少子高齢化が進展する中で、練馬は子育てがしやすいまちという評判もいただいてきていることは申すまでもありません。そこで、長期計画の素案を拝見してすぐに気づくことでありますが、子育て支援に関しては、学校教育とともに「子ども」という一つの大きな分野として独立させるとともに、５分野の第１番目に掲げられております。志村区長の少子化対策・子育て支援を区政の最重要課題として取り組もうという積極的な姿勢が伺えるところであります。　そこで、計画素案において子どもたちがすくすくと育ち、親も生き生きと子育てができるような内容が盛り込まれているのは、子育て支援策の更なる充実を求める立場から、子ども分野に掲げられている計画事業についていくつかお伺いいたします。　まず第１に、子ども家庭支援センターについてであります。子どもと家庭に関するあらゆる相談に対応する子ども家庭支援センターは、子育て家庭にとって大変心強い味方となる施設であります。既存の３施設に加え、貫井、大泉と、区が機会を的確にとらえて整備を進めてこられたことを評価するものであます。　今回の計画素案では、全５施設の位置づけが整理されるとともに、練馬子ども家庭支援センターを中心とした運営体制の強化がうたわれております。子ども家庭支援センターは、区が目指す地域社会全体で子育て家庭を支える仕組みづくりには欠かせない中核的な施設でありますが、毎年増加する相談件数や児童虐待件数に対し、一方では、厳しい財政状況を踏まえた効率的な運営も求められております。こうした状況を踏まえ、子ども家庭支援センターの運営を具体的にどのように強化していくのか、お考えをお伺いいたします。　第２は、子育てのひろば事業についてであります。　子育てのひろばについては、わが会派が以前からその拡充を主張してきた事業であります。それは、乳幼児の子育て家庭への支援については、これまで保育所をはじめとした保護者の就業対策の側面が強く、多数を占める在宅子育て家庭への支援が、そのニーズが高いにもかかわらず、不十分であったからであります。　そうした中で、国は本年４月、子育てのひろば事業を児童福祉法に明確に位置づけたところであります。これは、核家族化や地域コミュニティ機能の低下などから、在宅で孤立する子育て家庭への支援の強化が求められてきたことを国としても最重要視していることのあらわれであると思われます。　こうした状況を踏まえて、区では計画素案において、今後５年間に公設と民設を合わせて11か所を増設するとしております。現行のほぼ倍増ということで一定評価できるものではありますが、計画の約半数を担う民設のひろば事業には、いくつかの課題があります。何といっても大きな課題は、収益事業ではないことに由来する運営基盤の脆弱さであります。また、身近な施設でありながら施設が偏在していることも大きな問題であります。　特に運営基盤の脆弱さについては、現在の補助制度に起因する問題であり、長期計画事業として施設増設を掲げるからには、当然にその改善が求められるものであります。この課題の改善については、思い切った支援の強化を行うことが必要と思いますが、施設の偏在是正への取り組みとあわせて、区の率直なお考えをお聞かせください。　また、ひろばは、バギーで通える身近な施設でなければなりません。そうしたことから、広い練馬区で24か所では決して十分とはいえないと思いますが、ひろばの更なる拡充についてのお考えをお伺いいたします。　第３は、外遊びの場の提供事業についてであります。　今回の長期計画素案における新たなる取り組みとして、外遊びの場の提供事業が掲げられております。テレビゲームに没頭し、コミュニケーションの第１のツールが携帯メールという子どもが多くなっている中で、外遊びは身体の発達を促すだけでなく、幅広い仲間とのかかわりの中で協調性や社会性が育まれますので、子どもたちの心と体の成長にとって大きな効果があると思います。その意味では、今回、区が外遊びを計画事業に掲げたことは、時宜にかなったことであると思います。　そこでお伺いいたしますが、今回の区の事業は、生きる力を育むとしておりますが、具体的にはどのような事業にしていくおつもりなのか、現段階でのお考えをお聞かせください。練馬区にはさまざまな形態の公園や遊び場があるので、これらを活用することにより、練馬区ならではの独自性を出した外遊びの取り組みが可能ではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。　また、ただ遊び場の提供を行うだけではなく、児童虐待や非行の防止、更にはいわゆるニートやひきこもりなども防いでいけるような長期的な視点に立って、総合的な事業として取り組んでいくべきではないかと考えますが、あわせてご見解をお聞かせください。　次に、環境政策についてお伺いいたします。　アメリカのオバマ大統領が掲げた、地球温暖化を防止し、同時に景気浮揚と雇用を生み出すねらいを持ったいわゆるグリーンニューディール政策により、今や世界経済は大きく変革されようとしております。　わが国においても、低炭素革命が今後の成長戦略の一つとして位置づけられ、政府の緊急経済対策の大きな柱となっており、新エネルギー導入への取り組み、小中学校への太陽光発電装置の整備など、スクールニューディール構想、エコカーの開発、普及促進への助成、エコポイント活用によるグリーン家電の普及、低炭素交通・物流インフラの革新、レアメタルなどの資源リサイクルシステムの構築など多岐にわたっております。　そこでお伺いいたしますが、このような環境を基軸にした新しい経済政策について、区としてはどのように認識し、また評価されているのか、基本的なお考えをお聞かせください。　私は、国レベルだけではなく、自治体レベルでのグリーンニューディール政策こそ必要であると考えております。地域経済の活性化と足元からの温暖化防止のための取り組みは決して対立するものではありません。現に、太陽光発電設備をはじめ、家庭の省エネ機器の普及は、このところ急速に進んでいると伺っております。国や東京都の助成もあわせて、区の助成事業の進捗状況と、今後の見込みをお聞かせいただきたいと思います。　本年３月に策定された練馬区地球温暖化対策地域推進計画や、今般策定された新たな長期計画の素案においては、新たな環境施策がいくつか打ち出されております。特に長期計画の素案にあるみどりプロジェクトについては、みどりを基軸とした環境都市を実現するとしており、環境施策との連携や一体的取り組みがうたわれ、葉っぴい基金の積立額やＣＯ２排出量などの指標が掲げられておりますが、具体的にはどのような施策展開を検討されているのでしょうか。組織的な推進体制の強化も必要かと思われますが、あわせてお伺いいたします。　また、区独自の新たな事業として、（仮称）練馬区版カーボンオフセット制度の創設が掲げられておりますが、カーボンオフセットについては、区民はもとより区内事業者の活動にも大きな影響を与えるものではないかと思います。また、財源として（仮称）ねりま環境グリーンファンドの創設も掲げられておりますが、どのような構想なのか、お考えをお聞かせください。　次に、リサイクル事業についてお伺いいたします。　練馬区は、これまで、びん・缶・ペットボトル・古紙・古布・使用済み乾電池など、多品目にわたり資源として回収し、リサイクルにつなげておられます。昨年６月から使用済み食用油の回収を、更に昨年10月からは容器包装プラスチックの資源回収も始まり、資源化品の拡大に積極的に取り組んでこられております。　資源の乏しいわが国にあって、ごみにしてしまうことなく資源として活用することは、循環型社会の形成、更には次の世代、未来の世代に資源やよりよい環境を引き継いでいく、持続可能な社会を構築するという私どもに課せられた大切な役割を果たすうえでの重要な取り組みと考えております。更に、毎日の生活の中で、ものを大切にする心を育む具体的な実践活動として、リサイクルに取り組む意義は大変大きいものと考えます。　練馬区は、ごみ減量やリサイクル、区民の環境学習の場としてリサイクルセンターの整備を進め、この４月には３館目の豊玉リサイクルセンターをオープンされました。練馬区の長期計画では、区内に４館のリサイクルセンターを整備するとなっており、豊玉では太陽光利用や壁面緑化など環境に配慮した設備が導入されておりますが、清掃事務所の大規模改修に合わせての併設施設であり、屋上緑化などでは施設の構造上制約もあったと聞いております。　４館目のリサイクルセンターについては、区民、利用者が持続可能な社会システムを具体的に体験できるような、省エネ、自然エネルギー利用など、多様な設備やプログラムをそろえた、今までにないリサイクルセンターとしていくべきと考えます。　わが会派では、先般、かごしま環境未来館の視察を行いました。ドーム型の建物の屋上が全面芝生に覆われ、風力・太陽光発電、地下水利用冷暖房、床には再生床材を使用、リユース・リサイクルショップやエコクッキングなどができる食工房、子どもたちが自然素材のおもちゃや絵本などで楽しく遊ぶことができるキッズコーナーなども設けられていました。展示品なども工夫がされていて、大変すばらしい施設です。事業内容も知識情報の収集・提供だけでなく、体験学習や人材育成にも力を入れています。「あなたの暮らしが未来を変えます」というメッセージを掲げておりますが、これは練馬区のリサイクルセンターの考え方と同じだと私は思いました。４館目のリサイクルセンターの開設に向け、区ではどのような構想をお持ちかお聞かせください。　次に、歩行喫煙等の禁止の取り組みについてお尋ねいたします。　わが会派は、昨年の第四回定例会の一般質問において、区民の方々から歩行喫煙に対する規制強化を求める声を踏まえ、条例上、歩行喫煙の禁止を規定すべきことを求めたところであります。　これに対しては、喫煙者と非喫煙者の共生を目指しつつ、環境美化などの観点から、歩行喫煙については禁止する方向で検討するとの前向きの答弁をいただいたところであります。先般の第二回定例会におきましては、同じく歩行喫煙等の禁止を求める陳情の一部が採択されております。　今回、区長は、今定例会におきまして、歩行喫煙等の禁止を明確に規定した練馬区歩行喫煙等の防止に関する条例を提案されたところであります。この条例は、歩行喫煙等を禁止するだけでなく、喫煙場所の設置など、喫煙者にも配慮した環境整備のための支援規定を設け、たばこを吸う人も吸わない人も、ともに快適に暮らせる社会を目指すものとしており、わが会派としては、他区の条例にはないこのような規定を設けられた区長の姿勢を高く評価するものであります。　そこで、この新たな条例の内容について、いくつかお尋ねいたします。　まず、条例の施行にあたり、条例のねらいや具体的な内容について多くの方々に知っていただき、理解を得ることが大切であると考えます。これまでのキャンペーン等の啓発活動に加え、指導員による巡回指導を行い、啓発活動を行うことは、より一層効果があると考えますが、具体的にはいつからどのような体制で配置するのか、また、基本的な役割などについてお示しいただきたいと思います。　次に、駅周辺など、人通りの多い公共の場所での路上・歩行喫煙やたばこのポイ捨てを明確に禁止するために、路上喫煙禁止地区を設け、違反者に対しては罰則を適用できるものとしています。この路上喫煙禁止地区を定める時期やどこに設定するのか等について、具体的な進め方についてお考えをお聞かせください。また、条例の施行にあたっては、罰則を適用すること自体が目的となってはならないと考えますが、この罰則の適用時期や考え方についてもあわせてお伺いいたします。　いずれにしても、十分かつ効果的な周知、啓発活動を行い、たばこを吸う人も吸わない人も、ともに快適に暮らせる社会を目指すという趣旨を逸脱しないよう、更なるマナーの向上に向けて取り組んでいただくことを要望いたします。　次に、特別養護老人ホームの整備についてお伺いいたします。　高齢者人口の増加に伴い、要介護高齢者が増加しております。特に要介護度が重度化して、自宅での生活が困難となった場合、長く待機することなく、特別養護老人ホームなどの介護保険施設への速やかな入所が望まれます。　しかし、特別養護老人ホームの入所待機者は現在約2,500人で、１人あたり4.35施設に申し込んでおり、特に要介護度別では、要介護４および５の方で約1,500人、全体の６割を占める状況にあると聞いております。　一方、区では、これまで民間事業者に施設整備費を補助することで、特別養護老人ホームの整備を進めてきており、今後の特別養護老人ホームの整備数を見ると、本年３月に策定した第４期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画では、平成23年度までに150床の整備目標を掲げております。また、今回の練馬区長期計画素案では、平成26年度までの５年間で570床と、更なる目標数値を掲げております。これは、高齢者人口に対する特別養護老人ホームの整備率において、東京都における標準的な施設整備率を目標にしたものだと伺っております。　そこでお伺いいたします。このように、特別養護老人ホームの整備目標数を大きく掲げることは、区民に対して期待感と安心感を与えることになりますが、長期計画における目標数値はどのようなお考えによるものなのか、まずはお聞かせください。　次に、区として、事業者参入を促す実効性のある施策として、これまでのように民間事業者への施設整備費を補助する方法だけでなく、定期借地権制度や、都や区の公有地の活用など、これまで以上に積極的な取り組みが必要と考えます。区として、整備促進策としてはどのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせください。　次に、低所得者でも入所可能な特別養護老人ホームの整備についてであります。　本年３月に発生した、群馬県渋川市での高齢者施設での火災事故は、在宅介護が困難な低所得の高齢者の生活の場が不足している深刻な実態を浮き彫りにさせました。未届け施設に対する届け出の徹底や施設の安全性の確保とともに、低所得者の要介護高齢者の受け皿づくりが必要と考えます。　特別養護老人ホームにおいて、多床室の施設では低所得者でも入所可能となっております。しかし、都における特別養護老人ホームの整備費補助は、個室ユニット型だけが対象となっているため、今後、開設される施設は、すべて居住費等の負担が多い施設となります。　そこでお伺いいたします。区として、低所得の要介護高齢者が入所可能な施設整備の必要性のお考えと、多床室を整備する民間事業者に対して、区独自の補助をするお考えがおありか、お聞かせください。　次に、高次脳機能障害者への支援についてお伺いいたします。　高次脳機能障害者とは、脳血管疾患や交通事故など、さまざまな原因で脳が損傷を受けたために生じる言語や記憶などの知的な機能の障害といわれております。新しいことが覚えられない、注意力や集中力の低下、同じミスを繰り返す、感情や行動のコントロールがしにくいなどの症状があらわれ、周囲の状況に合った適切な行動が選べなくなり、日常生活や社会生活に支障が来すようになります。また、外見からではわかりにくいために、周囲の理解が得られにくい障害といわれております。このような高次脳機能障害などの中途障害につきましては、救急医療の進歩に伴い、今後も当事者が増え続けるものと思われます。　そこで、このような状況をかんがみ、高次脳機能障害者への支援について何点かお伺いします。　まず、練馬区内には、高次脳機能障害の方がどのくらいいらっしゃるのか。また、年間の発生者数はどのくらいになるのかをお伺いいたします。　２点目に、高次脳機能障害者は、記憶・注意・思考・言語などの知的な機能に障害があるため、買い物、役所や銀行での手続、交通機関の利用などの社会生活において大きな困難を抱えることとなります。このような社会生活での支障を改善するためには、医療機関での医学的リハビリテーションに加え、退院後の社会的適応訓練が重要となると思います。区として高次脳機能障害者向けの社会適応訓練を実施することを提案いたしますが、区のお考えをお伺いいたします。　３点目に、単に訓練を実施するだけでなく、訓練終了後の社会復帰に向けた支援も大変重要です。高次脳機能障害者の方は、発症時に就労していた方も多く、復職や新規就労のための支援などもあわせて必要と考えますが、区のご所見をお伺いいたします。　次に、関越自動車道の高架下の有効活用についてお伺いいたします。　国では、平成17年に自動車専用道など、各地にある高架道路下の占用許可の方針を、地域のまちづくりへの貢献を観点とした積極的な利用を認める方針へと転換いたしました。しかし、この新しい方針が示された後も、関越自動車道高架下では今日まで有効活用が図られておらず、フェンスに囲まれた無機質な空間となっております。　一方で、地元住民の方々や近隣の学校関係者からは、高架下を利用したいという要望も出ていると仄聞しております。区は、このような地域の方々の声をお聞きして、関越自動車道高架下の活用策について早急に検討し、有効活用していくことが必要であると思います。　高架下の空間は、その特質上、利用可能な用途には制約があることとは思いますが、関越自動車道高架下は相当程度大規模な空間であり、利用の可能性は広範にわたるものと思います。区は今後、区内に存在する貴重な空間としての関越高架下の利活用についてどのように考えておられるのでしょうか。今現在における区の考え方をお聞かせください。　次に、東京外かく環状道路についてお伺いいたします。　外環の大泉から南側への延伸は、国において、外環の整備計画への格上げや、追加経済対策として補正予算への計上を受け、本年５月に事業化されており、外環の状況は大きく進展しております。事業化の緒についた外環の早期整備は、どのような状況下でも確実に実行すべき区の長年の課題であり、事業であると確信しております。　われわれは、先の９月７日に、わが党や公明党、民主党を含む超党派で構成する練馬区外環議連が主催する外環整備促進大会を開催いたしました。本大会では、区の外環整備に対する取り組みを後押しすべく、多くの区民の皆様とともに、外環の早期完成やインターチェンジの設置などに関する決議を行い、都知事に対して要望してきたところです。　そこで、国政が大きく変動している時期ではありますが、外環の整備促進に向けた区の決意が揺るぎないものであるかどうか改めてお伺いいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。　ご清聴まことにありがとうございました。（拍手）　　　　　〔志村豊志郎区長登壇〕 ◎志村豊志郎区長　私からは、長期計画の人づくりプロジェクトについてお答えいたします。　私は、まちの未来をつくるのは人であり、将来を見据えた人づくりは、練馬区百年の大計とも言うべき重要な課題であると考えております。　（仮称）ねりま区民大学は、このような認識のもと、このたびの長期計画の大きな特徴である分野横断的なねりま未来プロジェクトの一つ、人づくりプロジェクトを推進する基幹的な事業として新たに計画化したものであります。　区ではこれまで、生涯学習の機会をさまざまな施設などにおいて区民の皆様に提供してまいりましたが、今後はそうした学習の成果を地域社会の課題解決などに生かせる仕組みづくりが必要なものと認識しております。　こうした観点から、（仮称）ねりま区民大学では、庁内のさまざまな部署で実施してきた人材育成事業を総合的に実施するほか、地域の活動の場等に関する情報の収集・提供や学習相談など行い、区民の皆様の主体的な学びと地域活動を支援してまいりたいと考えております。これらの事業につきましては、全庁的な調整や情報の集約を行う必要があることから、この区民大学を担う組織のあり方について、今後十分検討してまいります。　また、区民の学びを地域社会に生かしていく仕組みづくりのためには、地域の団体や区内の企業、大学などと連携を図ることが不可欠であるため、有識者の方々などにもご参加いただく検討組織を設けて、具体的な事業内容の検討を深めてまいります。　健康づくりやスポーツなどの指導者育成も、地域活動における重要なテーマであると認識しておりますので、ご提案の趣旨を踏まえて、具体化に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。　なお、現在の総合教育センターの跡施設を活用するため、整備については平成25年度になる予定でありますが、先行できる事業等については積極的に取り組んでまいる所存であります。　次に、青少年の健全育成など、人づくりプロジェクトの事業内容の充実についてであります。　区ではこれまで、主に青少年育成地区委員会や青少年委員の活動との協働などにより、青少年の健全育成を積極的に推進してきたところであります。一方、社会環境の変化に伴い、青少年と地域社会とのかかわりが希薄になり、地域の教育力の低下が懸念される中、青少年をめぐるさまざまな課題が生じていることも事実であります。　こうしたことから、人づくりプロジェクトにおいて、家庭・学校・地域の連携による子どもの健全育成や青少年の自立支援への取り組みを掲げたところであります。今後、地域で取り組んでおられる区民の皆様や団体からご意見・ご提言をいただきながら、現状を踏まえて総合的・多角的に青少年の健全育成を進めていけるよう、取り組み内容の充実を図ってまいりたいと考えております。　私からは以上であります。　　　　　〔中村啓一企画部長登壇〕 ◎企画部長　私から、関越自動車道高架下の有効活用についてお答えいたします。　関越高架下は、区民の皆様が活用できる貴重な空間であると認識しており、区西北部地域において、現行の長期計画で計画事業としているものの未整備となっている施設の設置も含め、現在、庁内において活用計画を検討しております。　今後、区議会はもとより、地元の方々のご意見・ご要望をお聞きしながら計画内容をまとめ、今年度中を目途に、道路を保有する日本高速道路保有債務返済機構に対し、高架下等利用計画策定を申請したいと考えております。　区といたしましては、関越高架下の有効活用を積極的に行うことで、区民生活の向上や地域の活性化に役立ててまいりたいと考えております。　私からは以上であります。　　　　　〔榎本博夫健康福祉事業本部長登壇〕 ◎健康福祉事業本部長　私からは、子育て支援に関するご質問についてお答えします。　まず、子ども家庭支援センターの運営体制の強化についてであります。　児童虐待については、原因が複雑かつ多様であり、加えて、これまでその対応は東京都の児童相談所が中心に担ってきたことから、区における対応技術の向上と、毎年増加し続ける児童虐待件数に対応可能な運営体制の確保が課題となっております。そこで、区といたしましては、現在練馬と関の２か所で実施している児童虐待対応を練馬に集中することにより、対応技術の向上とその共有を図ることで効率的かつ効果的な対応を行ってまいります。また、担当職員を集中させることにより、現在求められている現場確認に出やすい体制を確保してまいります。　次に、子育てのひろばについてであります。　民設の子育てのひろばに対する支援につきましては、区ではこれまで運営団体に対し、対象期間を５年間として年間300万円の運営費補助を行ってきたところでありますが、ほとんどの団体が自立できる状況にはなっておりません。また、補助金だけでは運営できない実態にあります。そのため、公設の子育てのひろばの参加料が無料であるのに対し、民設の子育てひろばが有料であることも課題となっております。　そこで、今回新たな整備計画を策定することを契機に、区として補助金の見直しを実施していく考えであります。特に、施設賃貸料については、実態に応じた補助を行うことで施設の偏在の是正を視野に入れて検討してまいります。また、子育てのひろばの設置については、今回策定する長期計画の24か所にとどまらず、更に国が示す人口２万人に１か所を目指して整備を進めてまいりたいと考えております。　次に、外遊びの場の提供事業についてであります。　外遊びは仲間とのかかわりの中で協調性や社会性を身につけることができることから、区では、この事業を通して生きる力を育めるよう取り組んでまいりたいと考えております。具体的には、自然の中で、一般の公園では禁止されている穴掘りやたき火などを行ったり、自分で遊びを創造して実施することで、仲間とのさまざまな交流を図ってもらい、必要な安全管理は行うものの、大人による支援は最小限にすることで、自ら主体的に考え、問題を解決する力を養うことを目的としていく考えであります。区には、多様な形態の公園がありますので、運営を希望する団体から企画提案をもらうことにより、独自の取り組みを実施できるよう、今後、検討してまいります。　また、児童虐待、非行やニートについては、幼児期の家庭問題が起因し、その連鎖があるとの指摘もあります。区といたしましては、こうした問題への解決の視点も取り入れて、事業展開を図ってまいりたいと考えております。　私からは以上であります。　　　　　〔室地隆彦福祉部長登壇〕 ◎福祉部長　私からは、特別養護老人ホームの整備ならびに高次脳機能障害者への支援についてお答えいたします。　はじめに、特別養護老人ホームの整備についてであります。　まず、次期長期計画における特別養護老人ホームの整備目標数値についてであります。次期長期計画では、平成26年度までに、都内において練馬区が標準的な整備率となるよう数値を設定したもであります。これは、入所待機者の現状を踏まえ、入所判定指数が上位に分布する方が、少なくとも計画期間中に入所できるような施設整備を進めていく考えによるものであります。　次に、特別養護老人ホームの整備促進策についてであります。　区ではこれまで、特別養護老人ホームの整備については、民間事業者に対して施設整備費を補助することにより進めてまいりましたが、今後更に施設整備を促進させていくため、今年度から土地活用セミナーを実施し、定期借地権制度を活用した施設整備を進めてまいります。また、都や区の公有地の活用に加え、都営住宅の建替え時での用地確保など、区として実効性のある施策の展開を考えてまいります。　次に、低所得者でも入所可能な特別養護老人ホームの整備についてであります。　国の方針により、東京都では従来型多床室の特別養護老人ホームの施設整備費については、平成17年度をもって終了し、現在、個室ユニット型施設のみを補助対象としております。区といたしましては、低所得者の高齢者が入所可能な従来型多床室の必要性にかんがみ、これまでも従来型多床室の施設整備費の補助について、都に対しての働きかけを行ってきたところであります。今後とも引き続き都への働きかけを行うとともに、区独自の補助施策についても、低所得者の高齢者でも入所可能な特別養護老人ホームの整備という観点から検討してまいりたいと考えております。　次に、高次脳機能障害者への支援についてでございます。　はじめに、練馬区内の高次脳機能障害者数についてであります。東京都が平成20年３月にまとめた高次脳機能障害者実態調査報告書によれば、東京都内の高次脳機能障害者の推計人数は５万人、年間の発生推計数は約3,000人となっております。このことから、区内の高次脳機能障害者数を推計いたしますと約2,700人、年間の発生者は約160人となっております。　次に、高次脳機能障害者に対する社会適応訓練の実施についてであります。　このことにつきましては、区といたしましても大変重要な課題であると認識しており、今後、心身障害者福祉センターにおいて、高次脳機能障害者の方々を対象に、障害の理解と受容、更に地域で自立した生活を営むことを目的とした社会適応訓練事業を実施してまいりたいと考えております。　次に、高次脳機能障害者の社会復帰に向けた支援等についてであります。　社会適応訓練を実施していく中で、就労などの社会参加へつながる取り組みも重要であると認識しております。今後、当事者の方やご家族の方などのニーズも確認しながら、区として高次脳機能障害者の方々への支援について、検討してまいりたいと考えております。　私からは以上でございます。　　　　　〔伊藤政寛環境まちづくり事業本部長登壇〕 ◎環境まちづくり事業本部長　私から、環境政策と外かく環状道路に関するご質問についてお答えいたします。　はじめに、環境政策についてお答えいたします。　まず、環境を基軸にした新しい経済政策についての認識と評価についてであります。地球温暖化対策への集中的な予算投入や減税などにより、経済を活性化し、雇用を確保する政策は、環境と経済成長の両立という観点から画期的なものと認識しており、区といたしましても、国の政策の動向を注視しつつ、積極的な施策の展開に取り組んでまいります。　次に、区の地球温暖化対策住宅設備設置に関する助成事業の進捗状況と今後の見込みについてであります。　太陽光発電や高効率給湯器等の住宅設備に関する平成21年度の助成事業につきましては、区民の皆様の関心が高く、当初の見込みを大きく上回ったため、今回、当初予算と同額の補正予算を計上したところであります。引き続き、区民を対象とした温暖化対策事業の一層の推進に努めてまいります。　次に、長期計画におけるみどりプロジェクトの具体的な施策展開および推進体制の強化についてであります。　みどりは、まちに潤いをもたらすだけでなく、地球温暖化やヒートアイランド現象の緩和にも役立ち、環境負荷の低減に重要な役割を果たしております。今後は、みどり30推進計画に定めた施策を一層充実させるとともに、環境施策との連携という視点を強化し、葉っぴい基金の拡充や区民との協働を進める施策展開を図ってまいります。また、推進体制につきましても、環境まちづくり事業本部内におけるみどり施策と温暖化対策を担う組織の一層の強化を図ってまいりたいと考えております。　次に、練馬区版カーボンオフセット制度の創設についてであります。この新しい施策は、区民や事業者の皆様が日常生活や事業活動において、電気・ガスや燃料等の使用により発生する二酸化炭素を削減する自らの取り組みに限度がある場合、区が植樹等により二酸化炭素排出を相殺する方法を独自に提供する施策であります。　また、ねりま環境グリーンファンドにつきましても、カーボンオフセット事業などの温暖化対策事業の財源として、区民、事業者の皆様から環境やみどりの施策に関して寄附もしくはその他の方法で資金の提供を受け、これを基金として運用することをねらいとするものであります。　これらの施策は、区民や事業者の皆様の温暖化対策の推進と民間主体のみどりの創出を、環境施策を基軸として連結させるものであります。今後、区独自のカーボンオフセットの有効性の調査研究や、ファンドの構築に向けたさまざまな課題の整理などを進め、具体化に向けて取り組んでまいります。　次に、東京外かく環状道路についてであります。　外環は、本年事業化され、新たな段階を迎えております。先日、練馬区議会外かく環状道路建設促進議員連盟が主催する外環整備促進大会が開催され、会場には多くの区民が参加しており、事業の促進に向けた意気込みを感じたところであります。　区といたしましては、外環の南進は大泉インターチェンジ周辺の交通環境等の改善のためにも必要であると考えており、その整備を速やかに進めていくという思いを新たにした次第であります。今後とも事業の手続などにあわせ、国や都に対し、地元区民への丁寧な対応や情報提供を求めていくとともに、練馬区の将来像を見据えた整備が進められるよう要望してまいります。　以上であります。　　　　　〔横野　茂環境清掃部長登壇〕 ◎環境清掃部長　私から、リサイクルセンターならびに歩行喫煙等の防止の取り組みについてお答えいたします。　はじめに、リサイクルセンターについてであります。　大泉地区に計画中の同センターでは、環境リサイクルの情報発信や区民によるリサイクル実践の拠点機能に加え、みどり豊かな地域性との調和を図り、緑化推進や地球温暖化対策に貢献する施設とするため、太陽光発電や風力発電などの環境設備をはじめ、他のリサイクルセンターにはない体験型学習や展示コーナーなどの設置も検討いたします。また、リサイクルの大切さを肌で実感できる施設として、次世代の循環型社会を支える人材の育成拠点としてまいりたいと考えております。　次に、歩行喫煙等の防止に関する条例についてであります。　まず、指導員についてでありますが、来年４月の条例施行に先駆けて、本年11月から２人一組体制で配置するものであります。役割といたしましては、区内の主要駅を中心に、早朝や夕方などの通勤時間帯に駅周辺などを巡回し、歩行喫煙者に対する指導や啓発チラシなどの配布を行い、マナー向上のための活動を行うものであります。　次に、喫煙等禁止地区についてであります。この地区の指定に当たっては、指導員の巡回指導やキャンペーン等の啓発活動を行っても、歩行喫煙やたばこのポイ捨てによる吸い殻の散乱が一向に減少しない地区などを対象に、周辺の町会・自治会・商店会の意向を踏まえながら、来年度当初からの指定を目指してまいります。　また、罰則につきましては、喫煙等禁止地区の指定後、６か月を目途に、歩行喫煙等が依然としてなくならない地区において適用していく考えであります。　いずれにいたしましても、巡回指導やキャンペーン活動を強化するなどにより、安全で快適な歩行空間の確保を図り、暮らしやすい地域社会を目指してまいります。　以上であります。 ○岩崎典子副議長　次に、14番・酒井妙子議員　　　　　〔14番酒井妙子議員登壇〕 ◆酒井妙子議員　私は、練馬区議会公明党を代表して一般質問を行います。区長ならびに関係理事者の未来を見据えた勇気ある答弁を求めます。　はじめに、新型インフルエンザ対策について伺います。　新型インフルエンザの感染が急速に拡大し、厚労省の発表では、９月下旬から10月に流行のピークを迎えると予測しております。そこで以下数点をお伺いいたします。　最初に、本区として新型インフルエンザ対策の財源として補正予算案で約3,000万円が計上されたことを評価いたします。そのほとんどがマスクや手袋の購入費に充てられておりますが、江戸川区や新宿区などでは、小中学校に消毒液を配置したり、感染した場合、重症化する可能性が高い幼児のために小児用タミフルを中央区では確保しております。弱毒性ですが、だれもが感染する新型であります。本区として感染対策をより一層強化するために支援策の更なる拡充を要望いたしますが、ご所見をお伺いいたします。　２点目に、新型インフルエンザ対策の運用指針が改定され、すべての医療機関で受診できるように改められました。国が重症者を受け入れる感染症指定医療機関に限定していた施設整備費の補助対象を一般医療機関まで拡大いたしました。区内の一般医療機関もこの補助制度を有効に活用し、重症患者を受け入れられるよう、ベッドや人工呼吸器の配備を促進するべきであります。同時に、人工呼吸器を操作する看護師を増員しなくてはなりません。医療機関にとって増員することは容易なことではありません。本区として、増員に対する医療機関への財政的支援をはじめ、地元医師会との緊密な連携体制の整備が欠かせません。区のお考えをお伺いいたします。　３点目に、感染症弱者対策を伺います。　国内での犠牲者の多くは慢性腎不全や呼吸器疾患などの方でした。新型は感染してもほとんどの人が軽症で治癒いたしますが、感染力は強く、致死率も季節性インフルエンザと比べ高い状況であります。糖尿病や心臓疾患、ぜんそくなどの持病を抱えた感染症弱者や免疫機能が弱くなる妊婦は、感染すると重症化する危険性が非常に高くなります。感染症弱者は、感染したときでも持病の治療を継続できるのかという不安も抱えています。糖尿病患者は血糖値の徹底管理を、妊婦の方は医師と相談して薬を服用するというように、感染症弱者の疾患別対応を医療機関や患者に任せるのではなく、区として積極的に周知するべきと考えますが、ご所見を伺います。　４点目に、新型インフルエンザ用ワクチンの接種について伺います。　厚労省は、新型インフルエンザのワクチン接種の優先対象者をまとめました。医療従事者を最優先とし、妊婦、基礎疾患のある患者、１歳から就学前の小児と両親の順であります。ワクチンは万能ではありませんが、感染しても重症化を防ぐ効果があり、国民の健康と命を守る重要な手段であります。　予防接種被害の歴史からワクチンに不安を持つ人も多くおります。10月下旬からワクチン接種を前に、ワクチン接種の効果や副作用について十分な周知を図るとともに、低所得者へのワクチン接種の公的助成導入と同様に、妊婦や基礎疾患のある方の負担軽減を図られるよう要望いたします。区の前向きな答弁を求めます。　また、感染拡大防止策として早期受診が重要であります。インフルエンザの受診の場合は、たとえ国民健康保険料を滞納している方であっても、期間を限定して３割の窓口負担で受診できる体制を早急に整備するべきと提案いたしますが、区の明確な答弁を求めます。　次に、高齢者の住宅施策についてお伺いいたします。　国立社会保障・人口問題研究所の調査では、2030年には65歳以上の高齢者世帯のうち、夫婦のみの世帯では29.9％、単独世帯では37.7％にもなり、高齢者世帯の７割近くが夫婦のみや単独世帯になると推計されております。　これまで、子どもや子ども夫婦と一緒に同居することによって、高齢者を支え合う家庭構造でありましたが、今後、核家族化や高齢化の進展する中で、老老介護をはじめとした介護の不安や、経済負担の増大が懸念をされており、生活の基盤である高齢者の住環境整備は急務となっております。　こうした中、高齢者向け優良賃貸住宅を、デイサービスセンターや住民との交流施設など、介護を含む生活支援施設と一体に整備することを柱とした、改正高齢者居住安定確保法が本年５月に成立いたしました。これまで、国土交通省が単独で所管してきた同法律を、今回の改正では厚生労働省と共同で所管することとし、住宅政策と福祉政策が連携して進められることになりました。　そこで、こうした点を踏まえ、以下数点にわたり、高齢者の住宅政策についてお伺いいたします。　はじめに、練馬区では、第２次練馬区住宅マスタープランの中で、地域高齢者住民計画で、平成22年度までに整備する低所得者高齢者の住宅供給計画量を、民間住宅や公営住宅を合わせて1,370戸と定めております。しかし、計画期間満了も近づく中、その目標は達成できていません。その進捗状況と原因についてお伺いいたします。　次に、今回の改正では、高齢者向け賃貸住宅と生活拠点を一体的に整備することで、認知症グループホームとしての賃貸も可能になります。高齢者生活支援施設が整った地域優良賃貸住宅を民間の事業者が整備した場合、支援施設の整備費の３分の２が国から助成され、更に条件によっては国からの家賃助成もされます。また、東京都は、平成21年度から３年間で高齢者専用賃貸住宅の普及を挙げ、住宅と併設する医療・介護サービスの整備費の一部を補助することとしております。　練馬区も、国や都の補助制度の活用を図り、積極的に民間の事業主体を誘致していくべきと考えます。ご所見を伺います。　更に、これまで区は、区全体の住宅ストックが量として足りており、また東京都や都市再生機構などの優良賃貸住宅が整備されているとし、施設整備や民間住宅の借り上げについては考えていないとされております。次期住宅マスタープランでは、こうした制度を活用し、積極的な増設を計画すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。　３点目に、品川区では、医療・介護サービス併設の高齢者専用優良賃貸住宅、ヘルスケアタウン・にしおおいを本年３月に開設いたしました。廃校となった小学校を改修してつくられ、２、３階部分に全室個室の単身用36戸、２人用が６戸の合計42戸を整備し、入居者に食事や介護、安否確認、緊急通報等のサービスをしております。また、１階部分には介護予防拠点のほか、ふれあい広場を設置し、入居者や地域の人々との交流の場となっております。練馬区においても、学校跡地の活用によって、高齢者専用の賃貸住宅の整備を図るべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。　次に、保育所の待機児童対策についてお伺いいたします。　現在、全国の待機児童は前年比29.8％増の２万5,000人を超えており、２年連続で増加しております。厚労省は、その原因を、昨年からの経済不況により共働きの家庭が増えたことが大きな要因と見ています。練馬区においても、待機児童数が前年254人から、今年は429人と前年比68％増と急増しています。　練馬区新長期計画においては、21年度末で定員増の目標335人を大きく上回る463人分の保育施設整備で進められています。しかしながら、昨年来の経済状況の激変のため、待機児童が増加することになりました。練馬区は、新たに平成22年度から26年度までの長期計画素案を出し、５年間の基本計画と３年間の実施計画を発表されました。待機児童の解消については、今後５年間で約1,900人の定員を拡大するとしています。また、今後３年間で約1,100人の定員増の取り組みを目指しています。高く評価します。待機児童ゼロにするとの強い決意で施策の遂行を強く要望します。　そこで、以下２点についてお伺いいたします。　１点目は、平成21年度内における保育施設整備についてであります。区は定員の増加を前倒しして取り組まれ、平成21年度の補正予算において、認証保育所経費6,000万円を計上されています。しかし、待機児童は、０歳児から２歳児は365人となっています。育児休暇を取得した保護者の方が、保育園に入れないため職場復帰ができないとの切実な声が多く寄せられています。更なる施設整備をし、１日でも早く入園できるよう切望しています。　また、施設整備については、地域間のバランスを考慮することが重要であると考えます。来年４月に向けて、どのような取り組みを行うのかお伺いいたします。また、保護者の方への十分な周知も要望いたします。区の考えをお伺いいたします。　２点目に、長期計画における保育所の設置に関してであります。　今後５年間で認可保育所、認可外保育施設の新設、定員見直し等を行い、約1,900人増やす計画です。　町田市においては、20年間期間限定認可保育所事業を実施し、2009年度の当初予算に計上しました。この事業は、緊急策として土地所有者に上限3,000万円を補助し、保育所を建設してもらい、運営は社会福祉法人に委託し、土地建物の賃借料を上限1,100万円補助するというものです。今回の長期計画で目標に挙げた1,900人分の施設整備を進めるために、町田市の事例のように、補助金の増額など事業者に対する支援策の充実が強く求められます。練馬区においてどのような対応をされるか、考えをお伺いいたします。　次に、ひきこもり対策についてお伺いいたします。　東京都は、ひきこもりの支援を積極的に推進し、昨年５月にひきこもりの実態調査を発表しています。都内の15歳から34歳のひきこもり状態の若者は、推定で約２万5,000人存在することがわかりました。また、心理的に同様の傾向があるといわれている、ひきこもり親和群と呼ばれる予備軍の人たちが約16万人いるとの結果も報告されています。ひきこもりの６、７割は男性ですが、親和群は逆転して、むしろ女性が７割と多い傾向が分析されています。　東京都庁で開催されたシンポジウムで講演された明星大学教授で臨床心理士の高塚雄介氏は、東京都の調査結果に加え、40年近くにわたる臨床経験を通し、ひきこもる若者の心理的な傾向を次のように分析しています。１、自分へのこだわりが強い。２、自信を持っていない。３、人と争うことを避けるといったような傾向にあり、自分自身の身動きがとれなくなっていると専門家の立場から指摘しております。　近年、区民の方々から、家族にひきこもりの子どもさんがいる悩み、また、親から独立した形でひとり暮らしの形態をとっているものの、部屋にひきこもり、その行動がアパートの住人に恐怖感を呼んでいるような相談が寄せられております。　そこで、以下何点かにわたりお伺いいたします。　１点目に、練馬区長期計画（素案）には、青少年の自主的な活動を支援するというテーマが盛り込まれましたが、現状として挙げられている中に、ニートやひきこもりなどの職につかない若者の存在が社会問題化していることが挙げられています。しかし、具体的支援はもう一歩取り組めていないのが現状ではないかと思います。専門家の指摘の中には、ひきこもりの子どもを支える家族を地域行事の手伝いや講演会に誘い出せるような取り組みが必要とあります。更に専門機関と家族をつなげていくための信頼関係を築いていけるよう、悩んでいる家族の方が参加しやすいセミナー、シンポジウムの開催をはじめ、仮称・若者自立支援ネットワーク会議等の設置を要望するものです。ご所見をお伺いいたします。　２点目に、秋田県では、ひきこもりや就職難などに悩む若者支援の自立サポーターの養成に乗り出しています。養成講座を開催し、30人程度、本年は認証するとしています。３年間で100人のサポーターを養成し、相談やカウンセリング等、専門機関に導くというものです。　当区においても、自殺予防のために、ゲートキーパーの養成研修を職員関係者に実施されておりますので、その成果を伺うとともに、同様のような支援に取り組めるのでないかと考えますが、今後の人材の養成についてお伺いいたします。　３点目に、定職をやめて、再度、就職活動している若者の約３割が親和群であることがわかっています。働いている若者の４人に１人が職場に不満を持っており、約14％にひきこもりの親和性が見られる傾向にあります。ひきこもりの若者の話をじっくり聞いて、本人が問題を納得し、解決できるような仕組みづくりが必要です。公的機関と民間機関とが連携、協働する英国のコネクションズ・サービス等を参考に、就労支援を含めたあらゆる問題に対応できる体制の整備を求めるものです。ご所見をお伺いいたします。　次に、動物愛護についてお伺いいたします。　昨今のペットブームで、犬や猫など、家族の一員として一緒に暮らす家庭が増えてきており、現在、練馬区の犬登録数は２万7,176匹、猫につきましては登録制度がないため、東京都の推計から割り出し、約２万2,000匹と推計されています。ペットがパートナーとして扱われ、盲導犬や介助犬など、障害者の自立促進やアニマルセラピーなどに活用されるなど、生活の中で重要な役割を果たしている反面、動物に関する十分な知識がないまま、迷惑行為や飼育途中での放棄や虐待、先月には野良猫へのえさやりを注意した人が刺され死亡するといった事件も発生しました。そこで、このようなトラブルが二度と起こらないためにも、人と動物の調和のとれた共生社会の実現を目指し、以下何点かについてお伺いいたします。　１点目に、本年６月より、区では練馬区地域猫推進ボランティアグループを認定し、９月16日現在までに６組が登録されました。このグループの主な活動内容は、飼い主のいない猫の問題によるトラブルを減らし、去勢・不妊手術の実施、えさ場やトイレの管理など、面倒を見ながら地域環境の改善に取り組む活動であり、早速効果が出ているとの声をいただいております。　また、東京都では、地域の動物愛護や正しい飼い方等、地域環境改善活動を積極的・自主的な活動を行うボランティアとして動物愛護推進員がおり、練馬区には12名います。そこで、これらの推進員やグループを生かし、地域ニーズに合った共生社会の推進講座や、更に動物愛護ボランティア養成講座など積極的に開催し、町会などに１人程度の割合で動物愛護推進員の増員を図るなど、地域における動物の愛護と適正飼養を推進するよう提案いたします。　また、毎年９月20日から26日までの動物愛護週間には、区として動物飼養のルール、マナー、モラルの啓発行事を実施するよう提案いたしますが、あわせて区のご所見をお伺いいたします。　２点目に、現在作成中の練馬区長期計画素案、新練馬区基本構想素案には、動物愛護に関する項目は見当たらず、「生命を守る」との言葉に集約されています。そこで、動物愛護や管理、災害時の動物避難場所などの動物の位置づけを明確にした施策を総合的にまとめた練馬区動物愛護管理基本指針の策定を要望するとともに、あわせて総合的窓口として動物愛護担当係の設置を提案いたしますが、区のご所見をお伺いいたします。　３点目に、動物愛護推進員の増員や不妊・去勢手術費用の助成費増額などに活用できる練馬区動物愛護基金を創設し、寄附した方には個人住民税から税額控除されるよう提案いたしますが、区のご見解をお伺いいたします。　４点目に、猫にも飼い主への終生飼養の自覚と責任を持っていただくための登録制度の設置を提案いたしますが、区のご所見をお伺いいたします。　次に、自転車対策についてお伺いいたします。　環境・健康・交通・経済にやさしい乗り物といえば、私も毎日愛用している自転車であります。志村区長は全国自転車問題自治体連絡協議会の会長であり、全国160自治体の先頭に立って自転車対策模範の使命を自覚し、取り組まれていることを高く評価いたします。今後、安全で快適に自転車ライフが送れるよう課題解決に向け、以下何点かについてお伺いいたします。　１点目に、健康意識の高まりもあり、自転車の利用は広がる一方で、警視庁の調べによると、区内の自転車事故発生件数は、平成21年上半期604件、区内の交通事故件数は24％を占めております。自転車で安全に通行できる道路整備の遅れが事故増加につながっていると思います。　そこで、平成23年度から10年間の自転車利用のあり方を総合的にまとめた練馬区自転車利用総合計画の改訂には、区内の既存道路への自転車、車、歩行者を分け、道路シェアリングを明確に表示し、全体的な安全対策を図るよう取り組まれたいと思います。ご所見をお伺いいたします。　更に、開発を進めている道路へは、計画段階から自転車走行レーンの設置を要望するとともに、走行レーンは車道と区別するカラー舗装とし、更に緑石線での安全確保を提案いたしますが、あわせてご所見をお伺いいたします。　２点目に、ねりまタウンサイクルの未整備駅や、商店街などには小規模でもいいのでタウンサイクルを設置し、新たな計画としてネットワーク化に着手すべきであります。更に、世田谷区では環境に配慮した自転車駐車場として太陽光発電システムを設置し、電動自転車の貸し出しを来年１月からスタートします。当区としても自転車駐車場への太陽光パネルの設置と電動自転車の貸し出し事業に取り組むよう要望いたします。あわせてご所見をお伺いいたします。　３点目に、平成21年７月に東京都道路交通規則の一部が改正され、16歳以上の運転者が安全基準を満たした幼児２人同乗用自転車を運転する場合、ＪＩＳ、ＢＡＡ、ＳＧなど自転車車体の安全マークがついているものを使用することになりました。幼児２人を同乗して自転車を利用する子育て期間は限られていることもあり、資源の有効活用や子育て支援策の視点から、三鷹市や茨城県古河市では、幼児２人同乗用自転車のレンタルを開始しました。ぜひ当区としても、安全対策、子育て支援に配慮し、幼児２人同乗用自転車のレンタル事業を導入すべきと提案いたしますが、区のご所見をお伺いいたします。　４点目に、平成６年６月20日から、多発する自転車の盗難防止や盗難時の早期発見などのために自転車防犯登録制度は義務化されておりますが、現在、自転車販売は店舗だけでなくインターネットでも購入でき、実際の防犯登録数は６割程度です。そこで、盗難防止のほかに放置自転車、危険行為の自転車が把握でき、自己所有の責任を持つためにも、車やバイクと同じように自転車ナンバー登録制を新設し、ナンバープレートの設置を義務づけるよう提案いたしますが、ご所見をお伺いいたします。　５点目に、練馬春日町自転車駐車場拡張整備についてですが、現在利用している自転車駐車場と隣接用地を購入し、新たに拡張整備をされることを高く評価いたします。駅前という立地を生かし、今後、自転車駐車場だけでなく、喫緊の課題である保育園などの複合施設として整備を図るべきと考えます。また、信号を渡らずに済むような大江戸線の出入り口の新設も要望いたします。ご所見をお伺いいたします。　なお、既に代替地として購入済みの生産緑地の活用は、地元住民の意向を伺い、農業公園などに整備するよう提案いたしますが、あわせてご所見をお伺いいたします。　次に、都市計画道路補助第230号線の整備に関連してお伺いいたします。　都市計画道路である補助第230号線の整備は、大江戸線の導入空間を確保するだけでなく、周辺道路における交通渋滞の解消となり、区の北西部の道路交通ネットワークが図られる大変重要な道路であります。　土支田、高松地区においては、練馬主要区道54号線が土支田通りと笹目通りを結ぶ道路として重要な役割を果たしてまいりました。しかし、この道路は歩道がなく、交通量も多いことから、沿道にある幼稚園や保育園に通園する幼児をはじめ、歩行者、自転車利用者は大変危険な思いをしております。一般的に広い幅員の道路の整備にあたっては、通過交通の問題などさまざまな意見があることは承知しております。しかし、補助第230号線は地下鉄大江戸線の導入空間として必要であり、歩行者や自転車利用者の安全性の向上と地域交通の円滑化に資する道路として期待をされており、整備が急がれます。　平成18年に笹目通り側の区間から事業に着手され、一部の区間では工事が開始されるまでになっております。工事が開始される区間と同時期に事業認可を取得した土支田通りまでの区間全体では、用地買収はどの程度進んでいるのでしょうか、今後の工事の見通しを含めてお聞かせください。　また、先行的に工事が実施されている区間では、歩行者や自転車利用者が通行できるよう、仮歩道の整備を行うと聞いておりますが、道路整備によって仮歩道は歩行者や自転車利用者の安全性の確保につながると評価しております。今後、整備する区間につきましても、可能な限り仮歩道の整備を行うべきであると考えますが、ご所見を伺います。　補助第230号線の整備促進のため、今後も関係機関との連携を更に密にし、そして公共交通空白地域の解消に向け、全力で取り組んでいただきたいと思います。　次に、区は公共交通空白地域別の改善を図るため、本年３月に制定された公共交通空白地域改善計画では、補助第230号線の南側にあたる谷原六丁目、また、急な坂のある土支田四丁目、大泉町一丁目の東側について、概ね５年以内に乗り合いタクシーの新規導入により改善を検討するとあります。補助第230号線の笹目通りから土支田通りまでの区間については、平成25年度完成をめどに工事が進められるとのことですが、遅くとも補助第230号線の完成までには乗り合いタクシーが運行できるよう実証実験を実施すべきであります。今後の検討の道筋を示されるようお伺いいたします。　この質問の項に関連して、土支田中央土地区画整理事業についてお伺いいたします。　関係者の皆様の協力を得て、宅地造成や道路の整備を実施される段階まで事業が進捗したことは高く評価しております。一方で、区画整理事業により、高松幼稚園前の交差点から豊渓小学校方面への生活幹線道路が拡幅整備されることになり、区画整理事業の区間に引き続く区間につきましても安全の確保が図られるような整備を要望するものですが、ご所見をお伺いいたします。　以上で私の一般質問を終わらせていただきます。　ご清聴まことにありがとうございました。（拍手）　　　　　〔志村豊志郎区長登壇〕 ◎志村豊志郎区長　私からは、保育所の待機児童対策についてお答えいたします。　はじめに、来年度に向けた取り組みについてであります。区の最重要課題であります待機児童の解消につきましては、新たな長期計画の素案におきまして、平成26年度までの５年間に約1,900人分の保育施設の整備を計画化したところであります。計画初年度である平成22年度に向けましては、豊玉第二保育園の改築による定員の拡大、区立・私立合わせた認可保育所の定員の見直し、更には新たな認証保育所４か所の整備等の対策を進めており、現在までのところ、約270人の入所定員の拡大は確実に実施できるものと考えております。　また、施設整備の状況、開設する新たな施設の内容や開設時期等につきましては、区報やホームページ等で広く区民の皆様にお知らせするとともに、11月に区内各所で開催いたします保育園入園説明会におきまして、十分周知を図ってまいります。　次に、保育施設整備における事業者等への支援策の充実についてであります。　私立認可保育の整備につきましては、土地所有者が建物を建設し、事業者に貸し出す方式で整備するケースが多いと考えております。そこで、本年度から、こうしたケースに対し賃借料の１年間補助制度を創設し、事業者支援策の充実を図ってきたところであります。今後、この制度の効果を十分検証したうえで、更なる支援策を検討してまいりたいと考えております。賃借料の補助期間の大幅な延長や区有地の無償貸与など、事業者がより整備をしやすい支援策を講じることにより、新規施設の誘致を強力に進め、待機児童解消に最大限努めてまいります。　私からは以上であります。　　　　　〔榎本博夫健康福祉事業本部長登壇〕 ◎健康福祉事業本部長　私からは、ひきこもり対策に関するご質問についてお答えします。　はじめに、仮称・若者自立支援ネットワーク会議等の設置についてであります。　現在、区では、保健相談所において、ひきこもりの家族や関係者向けの相談事業等を実施しており、また、昨年度からは、教育委員会において、わかものスタート支援事業の一環として、ニートやひきこもりの保護者等を対象に、具体的な対応や支援機関の活用方法を内容とする講演会、セミナー等を開催しております。今後、ひきこもりに対するご提案の会議の設置を含め、効果的な対策のあり方について検討してまいります。　次に、自立支援サポーターの養成についてであります。　自殺予防を進めるためのゲートキーパー養成につきましては、平成19年度から開始し、昨年度は民生児童委員をはじめ、福祉関係者等200余名の方が講座に参加をいただくなど、地域へ着実に浸透を図っております。今後、ひきこもりの若者支援に関しましても、ゲートキーパー等と同様な支援の取り組みが可能かどうか検討してまいります。　次に、若者の就労支援を含めた体制の整備についてであります。　ひきこもりは、原因や生活実態、必要とされる支援もさまざまであるため、その解決のためには、ひきこもりに係る相談機関が相互に連携し、総合的な対策を講じていくことが必要であります。　国においては、本年７月に子ども・若者育成支援推進法を公布したところであります。今後、国の具体的取り組み動向も注視しながら、区といたしましても、就労支援を含めたひきこもりの若者に対する問題に総合的に対応すべく、関係部署ならびに機関の連携体制の整備について検討してまいります。　私からは以上であります。　　　　　〔三好温子健康部長登壇〕 ◎健康部長　はじめに、新型インフルエンザ対策についてお答えいたします。　今春発生した新型インフルエンザは、拡大を続け、国の推計では間もなく感染者数がピークになるとされています。　本区では、これまでも発熱相談センターによる電話相談をはじめ、ホームページや区報を通じて、区民の皆様に新型インフルエンザに関する情報の提供に努めてまいりました。５月下旬には、区内での患者発生に備え、危機管理対策本部を設置し、区おける対策の基本方針を決め、感染予防のための物質の配備や使用について通知を行い、発熱相談センターの体制も強化しました。その後、新型インフルエンザが弱毒性で、季節性インフルエンザと同程度であるという見解が出されましたが、引き続き万全を期した対応を心がけているところです。　こうした取り組みに加えて、本定例会で感染予防支援策の拡充として、医療機関で使用するマスクの配備を中心とした必要な物質の購入について、補正予算を計上させていただきました。　今回の新型インフルエンザの感染者は、多くの方が軽症で回復しますが、感染拡大防止は医療資源の有効活用と負担軽減のために重要であり、今後とも必要な対策は適切に実施してまいります。　次に、入院治療が必要な重症者への医療の確保についてでございます。　区では、これまでも区内の病院に対して、重症者の受け入れについて協力を依頼してきたところです。現場での医療職の確保問題は、国全体に通じる問題であり、国や都に対して医療職の確保について働きかけていくとともに、現場である区内の医療機関や医師会との連携体制の確立に努めてまいります。　次に、基礎疾患のある方への対応でございますが、ご指摘のように、重症化が懸念されるため、区報やホームページで注意を呼びかけるなど、今後も積極的な周知に努めてまいります。　次に、新型インフルエンザワクチンの接種でございます。　現在、国で具体的な接種方法について検討が進められており、区では、国の計画に基づいて対応してまいります。また、低所得者の費用負担等については、国や都の今後の動向を注意深く見守ってまいります。　次に、国民健康保険料を滞納している方の早期受診のための対応でございます。　区では、新型インフルエンザ対策として、５月に、保険料の滞納により被保険者資格証明証を交付している世帯へ個別通知で相談を呼びかけております。申し出があった方には、短期証を交付しており、今後も引き続きこの対応を行ってまいります。　次に、動物愛護についてお答えいたします。　はじめに、地域における動物の愛護と適正飼養の推進についてであります。区では、これまでもホームページや区報などを通じ、犬や猫を飼うときのマナーについて啓発してきました。今後とも、なお一層、動物愛護週間などで適正な動物飼養についての啓発に努めてまいります。　また、今後は、ボランティアグループと連携して、動物愛護活動の普及啓発講座の開催や、動物愛護推進委員やボランティアグループの活動が広がるよう努めてまいります。　次に、練馬区動物愛護管理基本指針の策定と動物愛護担当係の設置についてであります。　平成19年４月に、東京都は動物愛護管理推進計画を定めました。区におきましても、ご提案を踏まえ、動物の愛護および管理に関してのあり方について検討してまいります。担当係の設置につきましては、限られた体制の中で、人と動物との調和のとれた共生社会を目指して努力してまいります。　次に、練馬区動物愛護基金の創設についてであります。　基金の集め方や活用方法、住民税の税額控除などの課題について研究してまいります。　次に、飼い猫の登録制度の設置についてであります。　飼い猫の登録制度を実効あるものとするためには、多くの猫が登録される必要があるとともに、登録後の活用方法などを十分に精査する必要があります。区といたしましては、今後の研究課題と考えております。　いずれにいたしましても、今後とも、人と動物との調和のとれた共生社会を目指し、動物愛護に鋭意取り組んでまいります。　以上でございます。　　　　　〔伊藤政寛環境まちづくり事業本部長登壇〕 ◎環境まちづくり事業本部長　私から、都市計画道路補助230号線の整備に関連するご質問についてお答えいたします。　はじめに、補助230号線の整備状況についてであります。東京都が整備している笹目通りから土支田通りまでの区間、約560メートルの用地買収の状況についてでありますが、平成21年８月末現在で、約69％の買収が終了しております。今後の工事の見通しにつきましては、用地買収等が順調に進んだ場合、平成24年度末には整備が完了する予定であります。　また、仮歩道の整備についてでありますが、東京都では、高松六丁目区間の街路整備工事に先立って、自転車、歩行者の暫定通路の整備を進めているところであります。今後、整備される区間につきましても、歩行者、自転車の通行の安全性を向上させるため、暫定通路の整備を行うよう東京都に要望してまいります。　いずれにいたしましても、補助230号線は大江戸線の導入空間になるとともに、地域の道路ネットワークの骨格となる道路でありますので、引き続き早期に整備されるよう、東京都と協議を進めてまいります。　次に、公共交通空白地域への乗り合いタクシーの導入についてであります。　区は、公共交通空白地域改善計画に基づき、本年５月、学識経験者やバスの事業者、利用者の代表などで構成する練馬区地域公共交通会議を設置しました。この会議は、区内におけるバスの運行について具体的に協議する場であり、乗り合いタクシーの活用やそのルート、運営について検討を進めていくことになります。　乗り合いタクシーは、都市部における運行事例が少ないことから、情報収集を行うとともに、導入に関する地元の理解や運行事業者との調整など、区内の地域ごとに状況が異なることから、段階的に実証実験に向けた検討を進める必要があると考えております。今後、ご指摘の箇所につきましても、乗り合いタクシーの運行の可能性について検討を進め、公共交通の利便性の向上に努めてまいります。　次に、土支田中央土地区画整理事業に関連した生活幹線道路の整備についてであります。　ご指摘の生活幹線道路は、整備促進路線に位置づけており、区画整理事業に伴い補助230号線が整備されますと、土支田通りから補助230号線へのアクセス道路となる主要な路線であります。地域の安全性の確保や利便性の向上に向け、早期に整備していきたいと考えております。　私からは以上であります。　　　　　〔黒田叔孝都市整備部長登壇〕 ◎都市整備部長　私から、高齢者の住宅施策についてお答えいたします。　まず、第２次住宅マスタープランに掲げている高齢者住宅の整備状況についてであります。現時点での計画量に対する達成状況は約50％であります。これは、第２次住宅マスタープランを策定した平成13年時点では、介護保険制度が前年に開始したばかりの状況であり、その後における特別養護老人ホームの充実など、住宅供給とは異なる分野で対応がされるようになってきたこと、民間マンション等の大幅な供給が行われたことなど、さまざまな要因によるものと考えております。　次に、国や東京都の補助制度を活用した民間事業主体の誘致についてであります。高齢者が安心して暮らせる住まいづくりとして、高齢者生活支援施設が整った地域優良賃貸住宅は、有効な対策の一つと考えております。　ご提案の補助事業は、新たに創設された事業でありますが、今後の取り組みとして、積極的な活用を図っていくとともに、区内における都営住宅の建替えにあたっては、民間事業主体の誘致が円滑に進められるように東京都に働きかけを強めてまいりたいと考えております。また、現在、策定作業を進めている次期住宅マスタープランの中でもこうした取り組みについて、検討してまいりたいと考えております。　次に、学校跡地を活用した高齢者専用優良賃貸住宅の整備についてであります。光が丘地域の学校跡施設については、区の将来の発展に資する区民共有の貴重な財産として、その有効活用について検討したところであります。このほど、現行の長期計画事業等で未整備の計画施設の整備に加えて、区の重要課題である医療機能の確保や区内産業基盤の強化、区民雇用の創出のための民間事業者の誘致などの活用基本計画素案を策定し、公表いたしました。　もとより、高齢者専用住宅に限らず、一般住宅用団地においても高齢化が進行し、住宅併設型の医療・介護サービス提供体制の整備が求められており、区といたしましても今後、力を注いでいかなければならないと認識しているところであります。　従いまして、今後、公有地の有効利用や既存医療・介護サービス事業者との連携につきましても視野に入れながら調査研究を進めるとともに、次期住宅マスタープランの中でも論議してまいりたいと考えております。　私からは以上であります。　　　　　〔乾　嘉行土木部長登壇〕 ◎土木部長　私から、自転車対策についてお答えいたします。　まず、道路シェアリングの大きな要素である自転車走行環境の整備についてであります。　自転車走行環境の整備には、道路の幅員構成や走行空間のネットワークを踏まえた検討が必要であり、現在策定中の次期自転車利用総合計画にあわせて、整備路線やご指摘の点も踏まえた整備内容などの基本的な考え方を整理し、具体化に向けて検討してまいります。　次に、ねりまタウンサイクルについてであります。　ねりまタウンサイクルの未整備駅や、駅と商店街などとのネットワーク化につきましては、利用者ニーズ等の調査を行い、自転車利用総合計画に反映してまいります。また、太陽光発電システムと電動自転車の導入につきましては、現在の施設が自転車を機械の中に収容する形式であるため、自転車の大きさや形状に制限がありますので、保管場所の確保も含め検討してまいります。　次に、幼児２人乗り同乗用自転車についてであります。　７月に販売が開始された幼児２人乗り同乗用自転車は、通常市販されている自転車と比較すると価格が高いので、区といたしましても、子育て支援および自転車の安全走行の観点から、レンタルを中心に利用促進が図れる支援策を検討してまいります。　次に、自転車のナンバー登録制度についてであります。　ご提案のありましたナンバー登録制度は、所有者の管理責任を高めるとともに、盗難抑止等に有効な仕組みであると考えます。しかしながら、区外から流入する自転車も多い中、練馬区のみでこの制度を有効に機能させるのは非常に困難であります。従いまして、全国自転車問題自治体連絡協議会の会長区として、加盟自治体の意見を聞きながら、まずは現在の防犯登録制度の登録率を向上させる取り組みを検討してまいります。　次に、練馬春日町駅自転車駐車場の拡張整備についてであります。　練馬春日町駅自転車駐車場は、国庫補助金を導入するために道路区域に編入しており、自転車駐輪施設などの道路附属施設以外を設置することは現在の制度の中では困難な状況であります。また、既に取得した土地につきましては、生産緑地であったことを踏まえ、地域にとって最もふさわしい活用方法を検討してまいります。　私からは以上であります。 ○岩崎典子副議長　以上で本日の日程は終了いたしました。　これをもって散会いたします。　　　　　　午後４時35分散会...