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令和4年2月24日災害対策調査特別委員会-02月24日-01号
令和4年2月24日インクルージョン推進調査特別委員会-02月24日-01号

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  1. 板橋区議会 2022-02-24
    令和4年2月24日インクルージョン推進調査特別委員会-02月24日-01号


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    令和4年2月24日インクルージョン推進調査特別委員会-02月24日-01号令和4年2月24日インクルージョン推進調査特別委員会  インクルージョン推進調査特別委員会記録 開会年月日  令和4年2月24日(木) 開会時刻   午前10時00分 閉会時刻   午前11時59分 開会場所   第3委員会室 議題     別紙運営次第のとおり 出席委員  委員長     間 中りんぺい       副委員長    さかまき常 行  理事委員    中 村とらあき       理事委員    荒 川 な お  理事委員    渡 辺よしてる       委員      小野田 み か  委員      いわい 桐 子       委員      いしだ 圭一郎  委員      五十嵐 やす子       委員      し ば 佳代子  委員      井 上 温 子       委員      佐々木としたか 説明のため出席した者  福祉部長      椹 木 恭 子     教育委員会事務局次長水 野 博 史  障がい政策課長   長谷川 聖 司     障がいサービス課長 河 野 雅 彦
     指導室長      氣 田 眞由美     教育支援センター所長阿 部 雄 司 事務局職員  事務局長      渡 邊   茂     書記        高 橋 佳 太          インクルージョン推進調査特別委員会運営次第 1 開会宣告 2 理事者あいさつ 3 署名委員の指名 4 議  題  (1)令和3年第3回・第4回定例会調査事項に関する提言の方向性について(3頁)  (2)周囲に対する障がい理解の促進について(4頁) 5 閉会宣告委員長   おはようございます。ただいまからインクルージョン推進調査特別委員会を開会いたします。  本日も、発言は着座にて行っていただくようお願いいたします。  また、現在、まん延防止等重点措置が適用されておりますので、簡潔な質疑・答弁、そして円滑な議事運営にご協力をお願いいたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   初めに、理事者のご挨拶をお願いいたします。 ◎教育委員会事務局次長   おはようございます。本日のインクルージョン推進調査特別委員会につきましては、議題は2点となってございます。どうぞよろしくお願いいたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   次に、署名委員を指名いたします。  小野田みか委員、いわい桐子委員、以上お二人にお願いをいたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   それでは、議題に入ります。  初めに、令和3年第3回・第4回定例会調査事項に関する提言の方向性についてを議題といたします。  お手元に配付いたしました資料1は、前回の委員会で出されました意見を集約し、令和5年第1回定例会において2年間の活動に基づく提言をまとめるために、現時点での提言の方向性を記した正副委員長案でございます。初めに、1ページ目をご覧ください。第3回定例会の提言の方向性についての案文でありますが、こちらは第4回定例会でお示しした案文に対し、各委員より出された意見を反映したものです。新たな内容に関しては、網かけの部分となっております。  それでは、本案に対して特にご意見があれば、お願いいたします。よろしいですか。          (発言する人なし) ○委員長   それでは、本案を最終的な提言に向けての方向性を示した案文といたします。  次に、2ページ目及び3ページ目をご覧ください。第4回定例会の提言の方向性についての案文でございます。本案に対する各委員の意見を求めます。 ◆井上温子   左側の③でインクルーシブ地域づくりを進める必要があるというふうに記載をしていたのですけれども、提言の方向性ではインクルーシブ地域づくりという言葉が抜けてしまったので、そこは反映していただけたらうれしいなと思います。 ○委員長   ただいまの井上委員の意見に対してご意見のある方はいらっしゃいますでしょうか。          (発言する人なし) ○委員長   それでは、頂きました意見につきましては、案文に加えさせていただきます。  そのほかの方で意見がある方いらっしゃいますか。よろしいですか。          (「なし」と言う人あり) ○委員長   本件につきましては、この程度でご了承願います。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   次に、周囲に対する障がい理解の促進についてを議題といたします。  本件について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。 ◎障がいサービス課長   周囲に対する障がいの理解の促進については、今回、福祉部教育委員会からまとめた資料をご提出をさせていただいております。資料につきまして、その後の特段の変更、追加の説明等はございません。よろしくご審議をお願いいたします。 ○委員長   それでは、初めに、現状確認のための質疑を行います。  本件に対する各委員の意見については、質疑が終了した後、改めて述べていただきたいと存じますので、あらかじめご承知おき願います。なお、本委員会では、建議理由に基づき、障がいのある人とない人が相互に人格と個性を尊重し合い、共に支え合いながら暮らすことができる社会の実現につながるようなご意見、ご提案をいただきたいと存じます。  それでは、質疑のある方は挙手願います。 ◆中村とらあき   大きく分けて3点ございます。1つ目体験学習についてです。第1点に車椅子体験学習が挙がっておりますけれども、この中で様々な車椅子がありますけれども、どこに焦点を絞ったような勉強をしているのかということであります。また、ほかにも難聴や視覚障がい、知的障がいなど、様々な疑似体験をできる学習環境というものは整っているのか。また、ほかの様々な障がいに関する理解を促進するための各体験学習の在り方の研究などは進められているのか。この3点について最初にお聞きしたいと思います。 ◎障がいサービス課長   資料の3ページの部分に福祉体験学習ということで記載をさせていただいております。その中で車椅子体験学習ということで記載をさせていただいております。車椅子の視点ということでございますが、今、お話もありましたように、車椅子については、様々な機能を持った車椅子がご利用されているという状況にございます。その中で、実際に体験していただく車椅子の視点としては、やはり日常で障がい者の方がご利用いただいているという状況をベースに考えておりまして、基本的には、中には高機能の車椅子等もありますが、一般的な車椅子を利用していただいて、それを小中学生の皆さんに実際にご利用いただく中で、どのような大変さであるとか、不便さがあるかということをご理解していただくという視点を踏まえて行っているものでございます。  先ほど、難聴の方でありますとか、知的障がいの方の体験学習というようなご指摘をいただきました。福祉体験学習につきましては、身体障がい者、視覚障がい者でありますとか、肢体不自由の方を対象にしたものが中心となっているところでございまして、ご指摘のありましたように、知的障がいなどの、また障がいの広がりを持った体験学習ということについては、三つ目の質問とも重なりますが、その体験学習の裾野を広げていくということは、1つの今後の方向性として考えているところでございます。  今回は、取組事例としてご案内はさせていただいておりませんが、平成3年度からは知的障がい者への理解促進ということで、この事業の一環で、知的障がいのあるお子さんをお持ちの保護者の方と障がい当事者団体のご協力をいただきまして、本年度、知的障がい者を対象とした事業を実施したところでございまして、そうした実施内容等を今後参考に、本事業の充実に取り組んでいきたいと考えているところでございます。 ◆中村とらあき   ありがとうございます。次に、言葉への配慮についてご質問したいと思います。障がい者の「害」という字を平仮名で表記すること、またノーマライゼーションといった言葉から現在ソーシャルインクルージョンといった言葉への転換が図られていることなど、様々な言葉の使い方への配慮が見られると思います。その言葉に対する配慮についてお伺いしたいと思います。  2点目に、新しい障がいの概念に関する言葉の教育は進められているのかということについて質問したいと思います。ニューロ・ダイバーシティといった言葉、脳神経の違いを個性として捉えて、差別的な意識を払拭するといったこと。またSDGs皆さんの中でもよくご存じのものでございますが、これまでの取組の継続とSDGsの関係はどのようにして教えておられるのか。  3番目に、様々な障がいに関する言葉と身近な差別に関する概念といったことをどのようにして教えておられるのか。例えばディスレクシアとかADHDなど、よく聞く言葉についてもある程度知っておくべきではないかと考えますが、以上3点についてご質問します。 ◎障がいサービス課長   3点ご質問を頂きました。障がいに関する言葉への理解ということにつきましては、ご指摘もありましたように、様々な障がいを理解する上で、言葉をはじめとした理解を深めるということについては、周知・啓発の中で、区としてもそうした部分を踏まえながら周知・啓発を行っているところでございます。障がいの「害」の字を平仮名にするというようなことで、多くの一般の方も含めまして、障がいに対する理解というものをより深めていくというような視点で、こうした視点を踏まえながら周知・啓発に取り組んでいるところでございます。今後も場面場面で、そうした視点の中で必要な事項等がありましたら、そうしたことも踏まえて引き続き、周知・啓発に取り組んでいきたいと考えているところでございます。  また、2点目といたしましては、障がいを個性で捉えるということでありますとか、SDGsとの関わりということは、障がい理解を深める上での1つの視点として区としても捉えているところでございます。この点については、板橋区障がい者計画2023等の中で、SDGsの観点というものについては位置づけた上で、展開をさせていただいているところでございます。また、障がいの支援ということの中では、障がいの捉え方というものの視点というところで、1つの個性という捉え方については、重要なファクターというふうに認識をしております。そうしたところは、事業者支援等の中でも情報共有や連携をしながら、そうした支援が高められるよう取組を進めているところでございます。  3点目としては、差別解消ということについては、障がいと関連した周知・啓発等も行っておりますが、ADHDなど新しい概念というものもございます。そうしたところについては、例えば発達障がいというようなことでは、区としても新しい取組を進めているところでございますので、そうした取組の中で、新しい概念についてもそうした周知・啓発を進める機会を設けるなど、地域全体の理解の促進に取り組んでいるというところでございます。 ◎指導室長   学校現場での取組について、お伝えをさせていただきます。まず、2点目にご質問がありました差別的な意識云々というところでございましたけれども、そちらについては障がいがあるとかなしとかということではなくて、様々なそれぞれ一人ひとりが持つ違いということを焦点に当てて、そしてSDGsの理念である誰一人取り残さないという、そういったところに重きを置いた一人ひとりのそれぞれを大事にする、そういった意味での違いということで捉えて指導しております。  それから、3点目にいただきました身近な差別ということで、ADHD等々のことについてでございますが、子どもたちADHDとかLDとかそういった言葉では特に何かを伝えたりということはしておりませんけれども、特別支援教室に通室しているお子さん等もいますので、そういったところでは、いろんなことに興味がある、そういった個性があるんだよとか、そういった形で、それも先ほどと同じように一人ひとりのそういったその子の持つらしさ、個性だというような形で学校のほうでは指導しております。 ◆中村とらあき   最後に、障がい者差別がなぜいけないのかといったことをどのように教育現場で取り扱っているのかについてお聞きしたいと思います。最初に、道徳教育においては、やはり人権教育、また人道的な教育の観点からインクルージョンといったことを教えておられるのではないかと考えておりますが、現在どのようなことを教育委員会の方針として持っているのかについてお聞きしたいと思います。  2番目に、差別に関する様々な議論といったものがございます。経済的な差別の定義といったもの、例えばゲーリー・ベッカーといった学者さんが言っているのは、障がい者がうまく経済的なサイクルに乗られるようにどのように取り組んでいくべきかなど、こういったことが述べられておりますけれども、こうした考え方、議論といったものを整理して教えておられるのかといったことについてお聞きしたいと思います。  最後に、差別と区別の違いについてどのように教えておられるのかといったことについてお聞きしたいと思います。道徳教育でも行われているかと思いますけれども、例えばレストランで車椅子を使うに当たって事前に連絡をくださいといったときに、そのときに連絡をしなかったために障がい者がかなり待たされたとか、サービスを受けられなかったといったことが起きる。ところが店側のほうでは、職員の配置をしないといけない、突然だと通常の業務に支障を来すなどの問題が起きるといったことで、どのようにしてこうした差別、区別といったことを教えておられるのか。また、その場、その場の対応でありますとか、子どもたちの反応といったものをどのようにして捉えているのかについて最後にお聞きしたいと思います。 ◎指導室長   まず、1点目の障がい者差別についてのことでございますが、学校のほうでは、道徳科の教科の中、それから学校全体を通じた人権教育の中で指導しております。障がいのあるとかなしとかというところだけではなくて、インクルージョンの根本的な基本原理とか考え方というのは、あり、なしのお子さんを一緒に何かということを包括するということのみではなく、やはりそれぞれの一人ひとりが持つ差異、違いをそれぞれがお互いに受け止めていこうというふうなところをしっかりと認識をして、各学校のほうでの道徳科人権教育においてはそこに重点を置いて指導しております。  それから、3点目にいただきました差別と区別のところでございますが、差別は、それはもう人権上やっぱりしてはいけないところであると思うんですけれども、区別については、どうしても必要感があってやるべきところもあるかと思います。例えば、男子と女子の更衣を分けて、いろいろ配慮をしてやるなどのところはどうしても区別が必要なところも出てきます。ただ差別としては、そこは人として身体に関わること、それから自身のいろんな様々な持っているものに関して、そういったところをばかにしたり、蔑んだり、そういったことをするということではなく、お互い一人の人権を尊重していくといった意味で学校のほうでは指導しております。 ◆中村とらあき   2番目のゲーリー・ベッカーに関する答弁がないのですが、経済的にどのようにして取り扱っていくのかの様々な議論に関してです。答弁の中では、最初の道徳的教育と3番目の差別と区別に関する答弁をいただいたんですけれども、差別に関する様々な議論に関して、どのようにして整理、そして教えているのかといった答弁をいただきたいと思います。 ◎指導室長   差別についてというところでございます。やはり一人ひとりの違いというところで、そういったところで特に何か障がいがあるとかなしとか、そういったところでの差別ということではなくて、とにかく一人ひとりそれぞれが持つ差異ということ、そこを認めるといったところで、学校のほうでは重点的にやっております。 ○委員長   よろしいですか。 ◆中村とらあき   私の話していることがちょっと通じていないところがあると思うので、後で具体的にもう少し私のほうで意見を補足いたしまして、意見を述べさせていただきたいと思います。 ◆小野田みか   よろしくお願いします。中村委員と重なってしまうところがあるかもしれないんですけれども、私はアメリカに住んでいたことがあるんですけれども、その中ですばらしいなと思ったのが、やっぱりアメリカ一般学校の中に障がい者を入れて、できるだけ障がいを持っている子どもたちも通常の教育を受けさせるということ、障がいのない子どもたちと共に教育を行うということが目指されているんですね。なので、やっぱり小学校とか中学校の中から約95%の障がいのある子どもが一緒の普通の学校に行っているということで、本当に車椅子の子が一緒にほかの健常な子とバスケットボールをしていたり、そこにあまり壁とか隔たりとか、お客様というか、そういうものが全くなく一緒に生活していて、また会社の中でもそういった隔たりなく仕事をしている感じがあるので、やっぱり早期から障がいのある人と関わるということが障がいに対する態度に影響を及ぼすということがあると思います。  ということで、やっぱり教育というのはすごく大事だと思っているんですけれども、先ほどお答えいただいた中で、道徳ですとか人権教育の中で障がいのある方への理解とかを進めているということなんですけれども、その時間というのは1年間で大体どのぐらい人権教育というか、障がいの方への理解について費やされているんでしょうか。 ◎指導室長   道徳科の時間は、年間で35時間ございます。週1時間を設定しているのですが、必ずしも毎時間、毎時間、障がいをテーマにしたようなところということではないのですが、年間の中で35時間の中で取り組むべき課題が決まっていますので、その中の大体五、六時間程度はそういったところに関係するようなところで扱っております。ただ、そのテーマがそうでなくても、やはり人権教育教育活動全体の中でやっておりますので、いろんな場面場面が出てきたときに、そういったところに必ず触れて指導するような形にはなっております。
    小野田みか   ありがとうございます。年に五、六時間程度だとやっぱりとても少ないので、そこら辺の理解というのを深められないんじゃないかなというふうに思います。ほかの折に触れてそういう話はされるということなんですけれども、そういった中で議論みたいなことは行っているんですか、子ども同士での。 ◎指導室長   学習指導要領が変わりましてから、それまでは道徳の時間でございましたが、教科の道徳になりました。特別の教科、道徳ということで、教科に変わったところで、狙いとするところがただ単にいろんな資料、読み物を読んで感想を言い合ったりということではなく、場面を設定した中で、自分たちで考えて、それをクラスの中で議論をするというような、考えて議論する道徳に変わっておりますので、そういったところを重点的にやっております。 ◆小野田みか   確かに相手の立場に立って、それを考えて議論するというのは大事だと思うんですけれども、例えば特別支援学校に副籍交流ということが書いてあるんですけれども、健常の生徒が行ったりとか、また逆を体験したその上での議論ということでよろしかったでしょうか。 ◎指導室長   必ずしもそこのところを踏まえて、それをやってから議論ということだけではないというふうには思いますけれども、実際のところで、副籍交流で地域に住む特別支援学校に通っていらっしゃるお子さんが、通常の学級の中に入って直接に交流をしたりというところにも取り組んでおりますし、それから特別支援学級が通常の学校の中に設置されているところにおきましては、ふだんからそういった交流と共同の学習に取り組んでいるところでございます。 ◆小野田みか   やはり特別な授業を設けなければいけないということについて、それについての理解というのはどういうふうにされているんですかね。 ◎指導室長   もし例えば特別支援学校との副籍の交流とかを時間の中で設定してあるという場合には、もちろん事前の学習もしておりますし、そのあと実際に交流した後でそれをまた振り返ったり、そこで学んだことは次のときの道徳科の時間でも取り上げたりということは、つなげるような形にはなっております。 ◆小野田みか   先ほど中村委員から話があったんですけれども、SDGsの人権という観点から、LGBTとか性別、宗教とかいろんな差別があると思うんですけれども、そういうものについて子どもたちの意識がどんどん変わってきていると思うんですけれども、現状どんな印象を受けていらっしゃいますか。 ◎指導室長   学校現場の中にも、実際にそういったところに配慮をしなくてはいけないお子さん方も実際のところ一定数出てきておりますので、例えば子どもたちで、先ほどは男子と女子で更衣を分けるというような話をしましたが、そこでもちろん区別の中では、男の子と女の子でちゃんと更衣を分けるというのは当たり前のことなんですけれども、ただ中には、その中にやはりそのジェンダーだけではなかなか分け切れない、いろんな心のいろんなものをお持ちのお子さんもいらっしゃいますので、そこではただ単に男子の更衣、女子の更衣ということだけでは片づけられないところもありますので、そういったところに一人ひとりへの配慮といった形で、現在のところ学校のほうも丁寧に対応しております。 ◆小野田みか   ありがとうございます。先ほどの質問なんですけれども、やっぱりSDGsで2030年までというふうに掲げられていて、人権とか様々な多様性を受け入れるということが世の中で叫ばれている中、板橋区の現状として皆さんの意識とか子どもたちとか親御さんの意識がやはり少し変わってきているという認識なのか、区の認識について。それから、ここからどういうふうにこの理解を進めていこうと思われているのかについてお聞かせください。 ◎指導室長   確実に変わってきているかなと思います。まずその一つは中学校の標準服ですが、そういったところも以前は女子生徒の制服、男子生徒の制服のような形の区別がございましたが、今はもうそういった男子、女子の区別とかということもなく、AタイプBタイプのように表示したり、もう男性、女性関係なくスラックスタイプのものも提示したりというようなことで、そういった形で学校のほうもそういった意識をすごく配慮というか、そういったところも出てきていますし、保護者の方々へのそういった啓発もしているところでございます。  今後も、やはりこのSDGs教育長が示しております次世代の学校づくりの中の大きな柱の1つになっておりますので、全校を挙げてSDGsは学びのエリアも利用しながら、小中一貫を通してこのことについて取り組んでいくというふうな方向で進めてまいります。 ◆小野田みか   あと、最後に福祉体験学習なんですけれども、様々なイベントをされているということなんですけれども、これは終わった後に参加者アンケートを取って、それを次のイベントの参考にしたりはされているんでしょうか。 ◎障がいサービス課長   実際に行わせていただいた後、アンケートを取らせていただき、また当日のスタッフなどのいわゆるミーティングなども総括した形で実際の振り返りを行った上で、今後の例えば他校での実施に生かしていくというような取組を行っているところでございます。 ◆いしだ圭一郎   よろしくお願いします。ちょっと基本的なことを確認させていただきたいんですけれども、まずこのSTEP UP教室と拠点校があるかと思うんですが、そことの関係性やその概要説明と、またこういったことを今行っていることに対しての狙いといいますか、そういったものを確認させていただいてよろしいでしょうか。 ◎指導室長   STEP UP教室でございますが、拠点校が小学校で12校あります。中学校は4校ということで、そこでSTEP UP教室の拠点校の教員が幾つかの巡回指導校を持ちまして、週1回は出向いて指導に当たっているというような形になっておりまして、子どもたちの移動はなく、自分の学校の中で、ちょっと離れたところに、離れたというかその校舎内にあるSTEP UP教室のところに通室をする形というような形で取っております。  それから狙いについてでございますが、STEP UP教室のほうで学んだことを生かして、在籍学級に戻ったときにそこでの学校生活がスムーズにいくような形にやれるようにということを狙いとしています。 ◆いしだ圭一郎   ありがとうございます。今そういった中で、このSTEP UP教室に在籍している児童・生徒数というのは、小中合わせてどのぐらいいらっしゃるんでしょうか。 ◎指導室長   細かな正確な数ではあれなんですが、ざっと小中合わせて約900名程度が通室をしております。 ◆いしだ圭一郎   あと、この指導には保育士研修を理解・啓発の部分の研修としてやっているということが記載されておりますけれども、小中の教師に対しての研修というのは行っていないんですかね。 ◎教育支援センター所長   小中の教員につきましても、特別支援教育に関わる教員もしくは特別支援教育に直接的に関わらない通常の教室の教員に対しても、年に数回は特別支援教育を取り上げた研修は実施をしてございます。 ◆いしだ圭一郎   この資料の中にも直接的な交流という部分が副籍交流の中で記載されておりますけれども、そういった中で障がいに対する理解教育というんですか、その理解教育の部分は何か行われているんでしょうか。 ◎教育支援センター所長   副籍交流の中でのお話をちょっとさせていただきますと、副籍交流には直接交流と間接交流がございます。直接交流に関しましては、実際に特別支援学校の児童・生徒が地域指定校での事業に参加をして、一緒に学んでいただいたり、給食を食べていただいたり、もしくは遠足や学年集会等、行事に参加をしていただいたりというようなことをしてございます。  ただ、直接的に交流をするというだけではなくて、全てということでもございませんけれども、事前に特別支援学校の教員であったり、コーディネーターが地域指定校のほうに出前授業といった形で出向いて、その障がいのあるお子様についてのお話だったり、少し意見の交換をしたりということを事前にやった上で直接交流をしたりということに取り組んでいる状況でございます。 ◆いしだ圭一郎   その際に使っている何か教材みたいなものというのは、何か特別にあるんですかね。 ◎教育支援センター所長   申し訳ございません。直接どのような教材を使用しているかというところは、把握をしているところではございません。申し訳ございません。 ◆いしだ圭一郎   分かりました。最後になりますけれども、今、周囲に対する障がいの理解の促進についてということでございますけれども、教育委員会並びに所管の皆様が感じられている一番の課題というんですかね。そこら辺はどのように捉えているのか、教えていただけますでしょうか。 ◎障がいサービス課長   やはり今日もご説明をさせていただいているところでございますけれども、障がいのある方、ない方が共に地域の中で暮らしていくということがこの障がい福祉の推進の中での1つの大きなテーマでございます。またそうした中で障がいを取り巻く様々な状況についても、新しい例えば概念でありますとか取組が出てくる中で、そうしたところも捉えながら、地域の皆様方の理解を促進していくということが大きなテーマということで、私ども区といたしましても障がいに関する計画なども踏まえまして、理解促進、普及啓発に取り組んでいる、取り組んでいきたいと考えているところでございます。 ◎指導室長   教育現場のほうでございますけれども、やはり子どもたちのほうがいろんな今回のパラリンピックのパラスポーツの体験を通して、自分たちでもそういったあまり障がいのあるなしとか、そういった特別なスポーツとかそういった感覚ではなく、子どもたちはとても新たなスポーツとして順応しているところもあります。一番はやっぱり大人の側というか、教員の側がしっかりとそのあたりを子どもたちにやっぱり伝えていく側ですので、一人ひとりが人権意識をしっかり持って、そして障がいがあるとかなしではなく、一人ひとり子どもたちの違いや一人ひとりに寄り添うこと、そういったところをしっかりやっていくべきところが大きな課題ですし、それをしっかり子どもたちにも伝えていくというところかなというふうに捉えております。 ◆荒川なお   私も副籍交流のところについてお聞きしたいんですけれども、今、少しお話もありましたけれども、この実績のところで、辞退者が令和元年度が12人、令和2年度が25人というふうになっていて、これはコロナの影響だということが下にも書いてあるんですけれども、実際、令和元年度はまだコロナの影響はほとんどなかったと思うんですけれども、辞退するということとしては、どういうことを理由に辞退をされているのかというところは、教育委員会として把握はされていますかね。 ◎教育支援センター所長   辞退の理由についてでございますけれども、そもそもこの副籍交流に関しましては、就学相談の段階で1回、事前にこういう制度がありますと、どういう交流を希望されますかということを事前に一旦お話をさせていただきます。それで、中学入学後にまた改めて特別支援学校のほうで直接、間接交流のどちらを希望するか、もしくは両方希望しないのかということを改めて正式にお尋ねをするわけでございますけれども、そのときに教育委員会としては、一応書面で各特別支援学校から直接、間接もしくは希望しないというところの意向の確認の結果を特別支援学校のほうから頂戴するわけなんですが、そこではちょっと理由等は明確にどこかに書いてあるということはございませんので、教育委員会としてその理由を把握しているという状況ではございません。 ◆荒川なお   理由を把握されていないということなんですが、しかし事業としてやろうとしているわけですよね。だから、なぜやれないのかというところになると、この上に書かれている取組事例というところは先ほども説明がありましたけれども、これを辞退されている方は保護者とかにかみ合っていないのか、ちょっとそういうのが分からない限りは、なんせなるべくは皆さんに参加してほしいわけですよね、というところにもつながってこない。何かほかにもできることがあるのかとか、そういうところにつながってこないんじゃないかなと思うんですけれども、今後、その理由の把握とかについてどういうふうに考えているのかというのもお聞きしたいんですけれども、お願いします。 ◎教育支援センター所長   制度としてある以上は、しかもやはり理解を深めるという点では有益な事業というふうに考えていますので、ある以上は積極的に利用していただきたいなというふうに考えてございます。せっかくよい取組事例がございますので、こういうものの取組事例をよく紹介をして、周知を図った上で積極的にご利用いただくすべは、教育委員会としても何か考えなければいけないのかなというふうに考えているところです。理由については、今のところちょっと把握をする手段がないところではございますが、やはり把握できる手段を何らか検討していったほうがよいのかなというふうに考えてございます。 ◆荒川なお   把握する手段がないということですけれども、例えば今言ったアンケートを取っていて、その中に何か書いてもらう欄をつくるとか、何か分からないですけれども、何かしらできるのではないかなと思うんですが、そういう何か手段が全く今のところないというのは、そういうことも駄目なんですかね。できないという理由はあるんですか。そこだけ最後に確認させていただきたいんですけれども。 ◎教育支援センター所長   この副籍交流自体が都が主導する事業というところもありまして、直接交流をするときに、都とその地域指定校の間でどういうことをやるかという内容が協議をされたりとか、なかなか各学校同士、特別支援学校と地域指定校同士で決まってくるというところがありまして、なかなか教育委員会が間に入っていくすべがあまりないというのが現状でございますので、もしかすると実施の主体である都立学校のほうで希望の調査等をされている可能性もありますので、そこら辺はちょっとよく確認をしていきたいなというふうに考えてございます。 ◆荒川なお   都がやっているかどうかも確認していないということですので、まずそれは確認が必要だと思いますし、何かこれを言うきっかけというのはあると思いますので、後でまた意見も言いますけれども、そこはやっていけるのかなというふうに思います。  あと、この副籍交流そのものについてなんですけれども、小中学校に籍を持つということに必ずなっているわけですけれども、これはたしか学区域、いわゆる小中学校の学区域に籍を持つということになると思うんですけれども、例えば兄弟がいるというケースはあると思うんですけども、逆に、お兄さん、お姉さんだけが学区域に行っていないとなると行きにくいとか、逆のケースもあるかと思うんですけれども、これは必ずこの学区域、地域の交流というのがあるのかもしれませんが、そうではなきゃいけないということになっていると思うんですが、それは変更とかそういうことはできないのか、ちょっとここについてもお願いします。 ◎教育支援センター所長   原則的には、委員がおっしゃられたとおり、学区域を地域指定校にするというのが原則にはなりますけれども、兄弟姉妹が既に違う地域指定校に通学している場合とか、もともと地域指定校と交流があった場合とか、そういう特段の理由がある場合には、学区域ではない学校を地域指定校、学区域ではない学校を指定して交流することも可能でございます。 ◆荒川なお   分かりました。ちょっと私は全部固定されているのかなと思っていたので、受け入れられているということですね。分かりました。あとすみません、先ほどの保育士研修のところ、これも先ほど質問があって、小中の教員については年数回やっているということなんですけれども、これからというところでは、幼稚園、保育園の方々ですよね。これに対しては、一番最後が令和元年度ですけれども、年1回というふうになっているんですが、こちらは年1回しかやっていないというところで、それはなぜ複数回やらないのかなということをちょっと思っていたんですけれども、そこについてもお願いしたいんです。 ◎教育支援センター所長   こちらの研修でございますけれども、特別支援教育の中身とか本質的なところに迫るというよりも、区立の小中学校に、例えば特別支援学級というものがある、STEP UP教室というものがある、もしくはきこえとことばの教室があって、どういう体制で運営がされていて、そこでどのような教育が行われていて、どういう要件を満たす子が入るのかというあたり、あとは就学の手続にはどういう手順を踏みますよというそのあたりをご説明する研修ですので、年1回ということになってございます。 ◆荒川なお   そこから発展していくというか、ただ説明するだけというふうになっちゃうと思うんですけれども、それ以上そこから何か聞きたいというところもあると思うんですが、そういったことについての受入れというのは、どういう形でやられているんですか。そこを最後にお願いします。 ◎教育支援センター所長   研修ということでございますと、この年1回というところにはなりますが、この研修の外で我々にお問合せをいただく分には、いろいろなことをお答えできる範囲でお答えはできるかなというふうに考えているところでございます。 ◆渡辺よしてる   交流事業で、障がいのある方がいわゆる健常者に対していろいろと話をしたりとか、その理解をしていこうというのは多いと思うんですが、以前ちょっとお話しさせていただいたそのSNSとかで、逆にいわゆる健常者が障がい者にこれはどうしているのという質問をする機会、例えばこれは一例なんですが、事故で足を失った車椅子の方に、例えば自宅でトイレはどうやって座っているんですかと質問したりとか、いわゆる健常者の方が障がい者の人に対して、生活とかをしている上で、こういうことをどうやって対処しているんですかという機会、生徒とか児童が障がい者の方はこういうことに困っているんじゃないのかな、どうしているのというように実際の当事者の方に聞いて、そういう話のやり取りするというような機会というのはあるのかどうか、1点教えてください。 ◎指導室長   SNSということでは、やってはいないかなというところですが、ただ、オリンピック・パラリンピック教育の一環の中で、パラリンピアンの方をお呼びしたり、車椅子の方をお呼びしたりして、そこでそういった車椅子バスケットボールとかを体験した後に、大抵そこの方のお話を聞く機会も持って学習をしております。そういったところで、子どもたちなのでその辺のところは、生活の部分にも唐突に、どうやってこういうことなさっているんですかというのは、当然質問の中で出てきたりもしますので、そういった場は学校のほうでは持っていて、そこから新たな学びというか、子どもたちのほうも学べるような機会というところは、各学校のほうで設定してはいますが、ちょっとSNSというところでは、現在は取り組んではおりません。 ◆渡辺よしてる   特にそのSNSというか、先ほどは一例で挙げさせていただいただけであって、小野田委員からもありましたが、その後にいわゆる生徒同士が話し合う機会というのは結構やっぱり大事だと思うんですが、例えば本当に、これも先ほどと同じ一例になっちゃうんですが、バーカウンターのお店に行ったときにどうやって座るんですかとか、いわゆる本当に普通に暮らしているところの疑問というものをやっぱり話し合って、そうだよね、車椅子の人たちは高さがこうだからこうなんだというのを、児童とか生徒が、例えばグループとか班を使って話し合ったりとか、それこそ発表会をしたりとか、何かそういうものというのは実際今はどのように何かやっているのか教えてください。 ◎指導室長   先ほどの例を挙げさせていただいたのは、体育科の中でそういった車椅子バスケットボール体験をしまして、学校のほうでは教科横断的に様々なことを学んでおりますので、そういったところで経験したことを、今度は総合的な学習の時間というのがございます。そこのところでは、まちに出てここにこういった段差があるとか、このところはちょっと住みづらいなとか、そういったところを実際に見ながら自分たちで課題を立てて、この間、車椅子の方に来ていただいたときに聞いたお話と結びつけて考えたりという機会を持って、横断的に学習をしているところでございます。 ◆いわい桐子   よろしくお願いします。インクルーシブ教育の段階での理解の促進という部分なんですけれども、1つは学齢期のお子さんのところで、まず障がい部門のほうに伺いたいんですけれども、学齢期のお子さんが、今回のこの中の報告では福祉体験学習の中身等が報告されているんですけれども、学齢期のお子さんが利用する場所とかはたくさんあると思うんですね。そういう意味での、あらゆるところへの学齢期のお子さんの障がいの対応について、障がい部門でどのように全庁的な旗振りをしているのかということを教えてください。 ◎障がいサービス課長   いわゆる学齢期の方々への理解促進というところでございますけれども、例えば障がい福祉サービスをお使いになるということですと、放課後等デイサービスなどをお使いいただくというような場面がございます。こちらについては、私どものほうで事業者との連絡会を通じまして、各事業所の皆様の取組について情報共有をさせていただいたり、こちらから指導といいますか、させていただいているところでございます。その中で、いわゆるこうした障がい児施設の運用の中で、地域との交流ということについては、国の指針の中でも各事業所が取り組む事項として定められているところでございまして、各事業所の置かれている状況に応じまして、地域との交流を進めているというところではございます。  この連絡会の中では、区のほうではそうした地域との交流の状況を細かくちょっと把握しているところではおられないところでございますけれども、今後、そうした事業所との連絡会、そうしたパイプを通じまして、施設での地域交流を通した理解促進の状況については、把握を深めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆いわい桐子   放課後デイとか、そういう福祉施設の部分だったら大体想像つくんですが、そうではなくて、学齢期のお子さんの特徴として、乳幼児期を卒業して学齢期になると、学校に通い始めるということもあって、障がいを持っていても1人で行動することが増えてくるわけですよ。例えば、それは児童館であったり、いろんな公園とか体育館とか、いろんなところに障がいを持ったお子さんたちが1人で行っても困らないようにどう理解をしてもらうのかということの促進を、区役所の部署でいうと障がい部門が担っているんじゃないかと思っているんだけど、その辺についてどういう旗振りをしているのかということを教えてもらいたい。 ◎障がいサービス課長   私どものほうでは、庁内も含めまして、障がいに関連する部署との会議体を通して、施策全体を進めているというところでございます。そういう点では、今お話のありました児童福祉施設などもご利用いただいたり、他の部署、分野に関わるといったところもございます。そうしたそれぞれの情報共有を行う中で、こうした障がいの理解促進については、先ほども出てまいりましたけれども、例えば合理的配慮でありますとか、私どもも今後そうした理解促進というものを進めていく必要がある部分もございますので、いわゆる横の連携というものを取りながら、そうした理解促進を各部署におかれても取り組んでいただけるように働きかけも含めてお願いをしているという状況でございます。 ◆いわい桐子   要するに、この学齢期の段階で周りの地域の人とか、それからいろんな施設や区の公共施設も含めてこの地域にこういうお子さんがいて、理解しながら共に過ごしていく、将来子どもが成長した後に親亡き後も含めてその地域で暮らしていくための1つの自立の入り口なんですよ、学齢期に入るということは。その段階で、全庁的にも誰がどうその部分の理解を促進するための旗振りをしているのかということを知りたかったんです。そういう意味でいくと、合理的配慮とかいろんな人権的なスローガンはどこに行っても聞くんですよ。でも、実際の対応となると、正直言って理解しようとしているのかなというところが足りないなと思っているんです。障がいは、知的、身体とそれぞれあるけれども、さらにそこにその本人の性格も含めてその人個人をどう理解するのかということだと思うんですよ。そういうことに配慮しているのかということを障がい部門が発信して、総点検するぐらいのことが私は必要なんじゃないかと思っているんですけれども、いかがですか。 ◎障がいサービス課長   そうした障がい者の支援というところの根底として、障がい理解を促進していくという中で、具体的な支援の中でも今ご指摘いただいたような場面などもあるところでございます。区といたしましては、障がい者の皆様が地域の中で安心して暮らしていけるようにというようなことを進めていく中で、より障がいの理解を深めていただく必要性の場面というものを捉えながら、個別的にも関係者の皆様に対する働きかけでありますとかということについては、取り組んでいるところでございます。  また、例えば地域全体の取組を進める中で、障がいをお持ちの方を地域全体で支えていく、サポートしていくという点では、例えば民生委員の皆様との連携であるとか、そうしたことの検討を進めながら、地域全体の理解を深めるということについては、今後も取り組んでいきたいと考えているところでございます。
    ◆いわい桐子   要するに、従来やっている取組では視点としては狭過ぎると。思い切って理解促進を進めるためには、あらゆる部署で障がいがあるお子さんや学齢期の子が来たときにどう対応しているのかという総点検が必要だし、それに対してもっとこうする必要がありますよということを障がい部門で握って発信していく、足りない部署には個別に働きかけていくぐらいの旗振りをしてもらいたいというのが思いなんです。この理解の促進がどこまできているのかというのが全く見えない。そこをまず私はぜひつかんでいただきたいし、しっかりと全体的な部分で足りないところの旗振りをしてもらいたいと思っています。今やっていることを粛々とやればよいということではないと思っているんですが、いかがですか。 ◎障がいサービス課長   ご指摘をいただきましたように、理解促進というところでは、障がいのいわゆる種別、裾野というのも幅広いところがある中で、また様々な関係分野が関わるという中で、私どもが今行っている事業というのもまだその一角というところは認識をしているところでございますので、その全体を捉えた理解促進というのを今後進めていく上では、障がいの所管として、旗振り役として、事業の充実というものに努めていきたいと考えております。 ◆いわい桐子   ぜひ、よろしくお願いいたします。一度ちょっと視野を変えて、本当に理解をどこまでしてもらうのかで、障がいや相手の性格を理解するということができるような社会になれば、障がいがあろうがなかろうが、地域で一緒に暮らしていけるまちになると思うんですね。特に私も相談で今増えているのは、発達障がいを理解できず、問題行動イコール排除という流れになってしまう傾向をどうやって改善していくのかということが必要だと思うんですね。特に住宅なんかでも、親亡き後に1人残って隣に住んでいたら怖いわという人の相談を結構受けるんですよ。だから、そうじゃないよということをお子さんが小さいうちから理解を周りの人にしてもらうということ抜きに、私はその先はないなというふうに思っているので、ぜひそれ住宅部門だったりいろんなところで障がいの理解についてということを深めてもらいたいというふうに思っています。  もう一つ、教育について伺いたいんですけれども、教育の場面で、特に今回はインクルーシブということなので、親御さんへの理解の促進というところが課題かなというふうに思っているんですが、そのことについてはどのように考えていてどういう取組をされているんでしょうか。 ◎指導室長   保護者の方に何か指導をするというところは、なかなかちょっと難しい部分がありますけれども、やはり保護者会等々の折を見て、それぞれの学校がやはり学校のいろんな経営の方針の中で、人権教育とか道徳科の教育でこういったことを取り上げて、一人ひとりを大事にするということに力を入れるということはどの学校もやっておりますので、そこを保護者の方に説明すること。それから、STEP UP教室が各学校に設置されております。そこに入室するお子さんが、特別なお子さんではなくて、ちょっとその子の困りごとに寄り添ってそこを支援するのが特別支援教室、STEP UP教室だというようなことも含めて、保護者会のところで各学校のほうでは保護者の方にご説明申し上げているところでございます。 ◆いわい桐子   今の取組ではちょっと足りないかなというふうに私自身は思っていて、子どもたちも含めて、親御さんの意見が結構影響しているなというふうに思う場面もたくさんある中で、どうその障がいを持っているお子さんを親も含めて受け入れていくかということがすごく必要だなというふうに思うんですね。その点でいうと、一般的な話だけでは親御さんの理解につながらないなというふうに思っているんですね。そういう意味で言うと、前回の当事者の理解促進、それからその当事者家族とか、当事者に関する理解促進は大分いろんなことやっているんだけれども、障がいがあるお子さんの周りにいる人たちへの理解促進というのは、まだまだ進んでいないなというふうに思うんです。親御さんたちも、問題行動を起こす子はやっぱり排除して、平和なクラス運営をしてくださいという傾向がちょっとあるなというふうに思っているんです。そういう点について、やっぱりどういう障がいであっても、どうしてそういう行為が起きるのかということも含めて、踏み込んだ指導じゃないんだけれども、家庭教育学習とかいろいろやっていますよね。そういう中でもっと親御さんたちが意見交換できるような場面をつくっていく必要があるんじゃないかなと思っているんですがいかがでしょうか。 ◎指導室長   委員のおっしゃるとおりでございます。やはりこういったところでの周りの理解不足のところで、どうしてもそういったクラスの中でのいろんな人間関係のトラブルで、そういったところがどうしても影響してしまうところがございます。そういったところの中では、やはりそういった当該お子さんの周りのご家族であったり、それから受け入れる、受け止める側のご家族の意識であったり、そういった周りの子どもも大人も含めた意識の部分、特にはその大人の意識、保護者の方の意識というところでは、家庭学級などもありますので、そういった中で積極的に話題を取り上げて、またそこで話し合える場をこれからも積極的に推進していければというふうに考えます。 ◆いわい桐子   よくPTAの方とかが主催する家庭教育、あれはPTAの主催だったのかな。親御さんたちが主催する中で、私も経験があるんですが、何をやったらよいか分からないというふうにおっしゃっているPTAの方々が結構いらっしゃって、相談すると落語をやる人が来られるよとかという話になるんだけれども、そういうときに、例えばその障がいを理解するというテーマの講師を派遣できますよという、そういう材料を教育委員会の側で用意したらよいんじゃないかなというふうに思っているんですがいかがでしょうか。 ◎指導室長   話に上がりました家庭教育学級は、PTAが主催しているものですので、そこにこういう話題で話してくださいということはなかなか難しいのですが、ただ各学校の校長にはそういったところをやっぱり理解する場としてもそういったことも活用できますと、できることもあるというようなことは示してはいけるかなというふうには考えます。 ◆いわい桐子   ぜひ、障がいもいろんなタイプがあるので、プログラムをいっぱい選べる形にしていくと、親御さんたちは結構ちょうどよい規模で意見交換ができる取組をやっているところもあるので、材料として、選択は親御さんたちがすればよいと思うんですが、やっぱりもっとたくさんメニューを用意してあげたら、この障がいの理解促進というテーマでも用意してあげたらよいんじゃないかなというふうに思っています。  それから、先ほど教職員への研修は年に数回やっていらっしゃるということなんですが、実際にどういう中身でやられているのかということを教えてください。 ◎教育支援センター所長   申し訳ございません、ちょっと今研修の中身を詳細にご説明できるものがございませんので、後ほどお耳に入れたいと思います。申し訳ございません。 ◆いわい桐子   ぜひ資料等で頂ければと思っています。何でかと言うと、やっぱり教職員の皆さんも結構困っていらっしゃると思うんですよね。障がいそのものは理解できるけれども、一番悩むのは学級運営で、そこに障がいがある人がいた場合にどうしたらよいのかということに悩んでいるということをよく私も聞くので、そういう点で、どういう研修をやられているのかなということを伺いたかったんですが、実際に対応するのは最終的には学校現場では教職員だと思うんですよね。一番困っているところに手が届く対応をぜひ教育委員会としては取り組んでいただきたいなというふうに思っています。 ◆しば佳代子   周囲に対する障がい理解の促進ということで、教育についてなんですけれども、いろいろ提供を頂きました。机上の教育というのが大切だと思うんですけれども、肌で感じるということの教育もとても大事じゃないかなということで、副籍交流についてなんですが、先ほどもありましたけれども、令和2年度はコロナ禍ということでの辞退者が多いということなんですけれども、ここの理由が分からない、つかんでいないというお話だったんですが、一番心配しているのが、いろいろな交流をしていく中で、授業に一緒に参加をする、給食を食べる、学校の行事に出るという中で、嫌な思いをして辞退をしてしまった子がいるのかなというのが、とても心配になりました。その辺の理由をつかむとともに、そういうフォローもぜひしていただきたいと思うんですけれども、この辺はどのようにお考えでしょうか。 ◎教育支援センター所長   先ほどのご答弁とも重なるところがあるかと思いますが、最終的に、直接、間接、もしくは希望しないというあたりは、都立の特別支援学校のほうで最終的なご要望を伺っているというところでございますので、私どものほうでそういう、都が把握している内容等、都立学校のほうで把握をしている内容等を把握しながら、具体的にもっと交流をよりよくやっていただくために、どういうことが区としてできるのかというところは、検討していかなければいけないというふうに考えてございます。 ◆しば佳代子   区の子どもたちですので、ぜひ区が意識を持って改善をしていくなり、寄り添っていただくようにしていただきたいと思います。同じ年齢の子どもたちとの交流はもちろん大事なんですけれども、地域との交流、地域の中に入っていくというのも教育になると思うんですが、そういうことも必要になってくると思うんですけれども、それは今やっていることがあれば教えていただきたいのと、今後はどのようにお考えか教えてください。 ◎指導室長   特別支援学校の副籍交流における地域との交流というところでは、なかなか今現在のところは実情としてはあまりやっていないかなというふうには捉えております。ただ、障がい児学級が設置されている学校においては、学校の中でも通常の学級と交流及び共同学習を推進しているところですので、そういったところの学習のテーマというか、学習の活動の中でそこに地域の方を招いて学習をする機会も設けておりますので、そういった意味では少し広がっているところはあるかなというふうには思います。 ◆しば佳代子   今もやられているということでお答えがあったんですけれども、ぜひ地域の方を呼んでということよりも、地域の中に入っていくということも進めていただければと思いますのでよろしくお願いいたします。 ◆五十嵐やす子   都立の支援学校に入っているお子さんが今とても増えているというふうに聞いています。それで、もともと通わせていたという親御さんからいろんな声を聞かせていただいているんですけれども、昔はそれこそ地域の学校に行っていたような方が、今は都立の支援学校のほうにすごくたくさん来ていて、教室が足りるかしら等のいろんな声を聞いているんです。  以前、ちょっと質問したことあるんですけれども、何人が都立の支援学校に入っているのか、教育委員会はつかんでいないというようなお答えを頂いたことがあるんですけれども、就学時健診とかで、学校に入る前のお子さんたちは皆さん受けているのかなとか思ったんですが、受けているお子さんたちが区立の学校に来ていないというところで、中には私立の小学校に行っている方もいらっしゃるんだと思うんですけれども、その辺はちょっと調べれば分かることなんじゃないかなとも思ったんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。今も変わらない状態なんでしょうか。 ◎教育支援センター所長   私どものほうで就学相談を担当してございますけれども、就学相談の中で特別支援学校に最終的に何人入られたかということは、数字としてはきちんと把握をしているところでございます。 ◆五十嵐やす子   数字としては把握していて、数字ということは誰が行っているかということも分かっているということでよろしいんですよね。 ◎教育支援センター所長   はい、委員のおっしゃるとおりでございます。 ◆五十嵐やす子   それから、その副籍交流をしている方に伺ったんですけれども、確かに学校のお便りとかは頂くというんですね。それはありがたいと。だけど、自分の地域のいろんなイベントとか、そういうお便りが全く入ってこないと。学校で配られているものをそのままそっくり送ってもらえないかなというようなご意見を頂いたことがあるんですけれども、そういうことは難しいんでしょうか。例えば、何月何日に地域でこういうイベントがあったとか、もしも過ぎてしまっていても、こういうのあるんだ、次は参加してみようかなとかもできるけれども、それすら分からないと自分から地域の中に入っていけないと、子どもを連れていけないと。その地域でこれからも生きていく、過ごしていくためにも、その地域にやっぱり溶け込めないというようなことになってしまうのがとても残念だというように伺ったんですけれども、どうでしょうか。 ◎指導室長   学校のほうも、今現在そういった地域でのイベント等につきましては、CS委員会のほうから情報を頂いたりとか、それから町会の会長さんから情報を頂いたりというような形でございます。もちろん学校のほうにそういったお問合せがあれば、提供するということはもちろん、十分可能なところというか、実際やっているところもあるかと思うんですが、こちらのほうからもしこういった間接的な交流のこういった学校や学級だより、手紙などを交換する中に、そういったところも意識して、情報提供としてやるということは十分できるかなというふうに考えます。 ○委員長   五十嵐委員、現状確認のための質疑でありますので、その点を踏まえてお願いをします。 ◆五十嵐やす子   さっきからいろんな委員の方も地域の中でということがありますので、地域のお子さんなんですよ、障がいがある方というのもね。なので、何というんでしょうか、やっぱり選択するのはもらった側でよいと思いますので、ぜひその辺もお願いできたらというふうに思います。  それから、障がいと言ってもやはり身体的な障がいもあれば精神的な障がいもあって、一緒くたにはいろいろできないんじゃないかなというふうに思うんですね。あと生まれながらとか、途中で障がいを負ったりとかもあるんですけれども、そういうのは学校現場の中ではどのように扱っていらっしゃるのか。そういうのがちょっとこの中からうまく読み取れなかったんですけれども、何か説明ができそうでしたらお願いいたします。 ◎指導室長   身体的な障がい等に関しましては、もちろん就学の段階の相談の中で、そういった身体に障がいがあるお子さんに関しては、こういった配慮が必要でということで、合理的な配慮も含めて、学校と保護者の方でよくお話をしていただくような形で、把握をしておるところでございます。万が一、事故等によって少し配慮が必要になった場合でも、そこは一人ひとり保護者の方、お子さんの状況に鑑みながら、それぞれに応じた配慮ということを学校のほうではしておるところでございます。 ◆五十嵐やす子   それから、すみません。ちょっと戻ってしまって申し訳ないんですけれども、2ページ目の副籍交流の(2)の取組事例で、プロフィールカードの提示というふうにあるんですけれども、このプロフィールカードというのは、ちょっとどんなものなのかなと思ったものですから、もし何か分かれば教えてもらえますか。 ◎指導室長   プロフィールカードというのは、副籍交流にいらっしゃるお子さんに、私はこういうことが得意です、こんなことが好きですという自己紹介カード的なものを提供していただき、それから、在籍の学級の子どもたちも、私はこういうことが好きですというのをお互いに交換するような、そういったものでございます。 ◆五十嵐やす子   そういうことを一人ひとりお互い知り合うことは大事だと思います。その後、手紙の交換とかもあるんですが、ただあまり押しつけになっちゃうとあれなので、自然な気持ちでできるような環境づくりはしていただきたいなと思いながら拝見しました。  それから、どうしてもその地域、本来だったらそこの学校に行きたかったんだけれども、支援学校に行くことになってということで、副籍学級ということで来ると、やっぱりどうしても自分の学校のはずなのにお客さん的なそういう感じを受けるというような声も頂きましたので、プロフィールカードですとかそういうのをこれからまた深めていくんでしょうから、そういうふうに感じることも少なくなるとは思うんですけれども、その辺も配慮をお願いできたらというふうに思います。 ◆井上温子   今の続きで、ちょっと私自身もお客様的になってしまっているんじゃないかというところの危惧があって、五十嵐委員に続いてちょっと質問させていただきたいんですけれども、副籍交流における直接的な交流で、たまにしか行かないと特別感がすごい強いというか、お客様感が強いとは思っているんですが、その点は現状どうなのか教えてください。 ◎指導室長   先ほどのプロフィールカード等を、そういった副籍のお子さんがいる学級は、教室の中に「クラスの仲間です、大事な一員です」みたいな形で掲示をしている学校がほとんどです。そういったところで、ふだんから仲間の1人なんだよということを意識させるような形では指導しているところですが、どうしてもやはり、通常いつもいつもいらっしゃるわけではないので、「何々ちゃんが今日は来るんだよ」というふうになると、やはりどうしても大事にしようとするというか、子どもたちはやっぱり気を遣うところがあります。それは現状かなとは思うんですが、それは決して特別扱いとかお客様扱いというよりは、どうしてもやっぱり何かその子のためにしてあげようという、そういった気持ちが先んじているのかなというところはありますけれども、できる限りふだんからの間接的な交流を頻繁にする中で、直接来たときに自然な形になれるように今後またさらに進めてまいりたいというふうに考えます。 ◆井上温子   間接的な交流の手紙などの交換というのは、これは主体的にやろうと思ってやれているものなのか、促されてやっているものなのかというか、何かこの辺もちょっと気になるところで、現状を教えていただきたいと思います。 ◎指導室長   年度の最初は、こういったお子さんが地域にいて、一緒に学ぶんだよというところで、担任のほうから話があるときには、最初の取っかかりを示すのは担任のほうからにはなりますけれども、その後にそういった交流を進める中で、中には自然に手紙を書くというようなお子さんも出てきたりはしますので、強制的に書かせたりということではなく、できる限り自然な形でというところは、各学校とも進めているところであるかと思います。 ◆井上温子   どのぐらいの頻度でそういうのは取り組んでいるものなのかというのをお聞かせください。あと、通常級での取組についてもお聞きしたいんですけれども、通常級でも障がいをお持ちのお子さんが一緒に学んでいるという現状はあると思うんですけれども、そういった中で障がい者理解をどういうふうに取り組んでいるのか、現状を聞かせていただければと思います。 ◎指導室長   まず、1点目の頻度についてでございますが、学校・学級だよりは、特に小学校は毎月出しているところがございますので、そういった折に、1か月に大体1回は、最低でもそういったところで一緒にお手紙も寄せてというようなところでやっている学校が多いかなというふうに思います。  それから2点目の、知的の支援学級を設置している学校での交流及び共同学習の面でございますけれども、こちらも、まるで学級ごと交流及び共同学習ではなくて、その中のお子さん一人ひとりが、どこの部分だったら一緒に自然な形で学べるかなというところを、各学校が個別の指導計画の中で、その子の部分を把握しながら進めていますので、支援学級が丸ごといつもいつも通常の学級の中に入ってということではなく、一人ひとりに応じてというような形でやっているのが現状です。 ◆井上温子   私が聞いたのは特別支援学級ではなくて、通常の学級の中にも障がいがあるお子さんと一緒に学んでいることがあるじゃないですか。親御さんが希望されたりだとか、比較的軽い障がいだったりだとか、重かったとしても通常級の中で学びたいんだというお子さんは多分一定数いらっしゃると思うんですけれども、その中で、多分、結構トラブルが起きたりだとか、障がい者理解を進めるのはかなり重要なところになってくる場合もあるんだと思うんですけれども、通常学級の中で障がいをお持ちのお子さんがいらっしゃる場合に、どのように進めていらっしゃるのかお聞かせください。 ◎指導室長   大変申し訳ございませんでした。通常学級の中でそういった障がいのあるお子さんがというところのご質問だったかと思いますが、一番最初の保護者への理解ということで、保護者会のときに障がいがおありのお子さんの親御さんが、うちの子はこういう子どもで、こうこうこうですというようなことをご説明されるケースが多いかなと思うんですが、そしてそれを踏まえて担任のほうから子どもたちに、こういったところで助けてあげようねとか、でもみんな一緒なんだよというようなところは、一番最初に年度の初めに指導していますので、知的の障がいのお子さんが通常の学級の中にいても、そこは差別をするとかそういったことではなくて、学級の中の一員として学んでいるというところは、どこの学校でもあるかなというふうに捉えております。  それから、発達に課題のあるお子さんが通常の学級の中で学んでいることは多くあるかと思うんですが、これについても、ちょっと先ほどお話しさせていただいたところも重なりますけれども、その子の個性というか、例えばちょっとどうしても集中力が続かないお子さんがいたとしても、そこはいろんなところに興味があるところが個性だからねというような形で、肯定的なところで子どもたちには指導しながら、学級の中の一員だということをどの学校でも指導しております。 ◆井上温子   通常級の中で問題にぶち当たったときに、対話の場というのはどの程度設けていらっしゃるのかなというのもお聞かせいただきたいんですけれども、先生側がこういうふうにしましょうね、こういうふうに配慮しましょうねということはあると思うんですが、正直、それは障がい特性による問題だったのか、それともそうではないのかとか、結構正解がないというか、障がい児と障がいがないお子さんが一緒に遊ぶというか過ごしていく中で、問題解決に向けての回答は1つじゃなくて、ここは配慮すべきところなのか、ここは直していける範囲のものなのかとか、そういったことは本当に難しい点があって、私自身はその子どもたちの中で正解がない対話をしながら、どうしたら一緒にクラス運営をうまくやっていけるのかみたいな、道徳でしたっけ、何かではやっていらっしゃると書いてあったんですが、生きた対話をするというのはすごく重要だと思うんですが、そういった取組というのはなされているのかお聞かせください。 ◎指導室長   子どもたちは日々いろんなことが起こりますので、もちろんそういった形でトラブルも正直なところ多くあるかと思います。ただ、そこでやはりお互いが納得して、そこの学校の中でちゃんと解決をして帰れるようにということをどこの教員も目標にしていますので、ちゃんと一方的にどちらかを何か叱るとか、どちらかに押しつけるのではなくて、それぞれ双方の気持ちをしっかりと酌み取って、そこでちゃんとお互いが納得できるような形でというところは、教員が尽力しているかなというふうに捉えています。 ◆井上温子   あと、もう一点聞きたいんですけれども、あいキッズとかにもふだん学校に通われていないお子さんが入ってくる可能性は往々にしてあると思うんですが、数が少ないのであれば、逆にもっと増やしていけたらよい部分ではあるとは思うんですが、結構難しいなと思うのが、やっぱり小学校の中ですごく仲よくなっている人たちがあいキッズにいて、でもそこのあいキッズだけを利用するとなってくると、全く知らない人たちの中にぽつんと入っていくことになるので、さらにそこに障がいがあるとなってくると、なじむまでのハードルが何かすごいあるなと、壁がすごいあるなと思っていますが、そういった壁を越えていくためのサポートというか支援というのはどのようにされているのか教えていただけたらと思います。 ◎指導室長   ちょっとあいキッズ関係のところは所管課がちょっと違うところではございますけれども、指導員がおりまして、そこでやはりそういったお子さんだからということではなくて、あいキッズを利用するどのお子さんに対しても、そういった状況をちゃんと把握しながら、一人ひとりに対して支援をしているところかと思いますので、万が一そういった形で障がいのあるお子さんがぽつんと入ってきたときでも、そこをつなぐのはそこで務めている職員の責任と役目かなというふうに思いますので、そういったところもちゃんと支援をしていけるようにしていきたいというふうに考えます。 ◆佐々木としたか   ちょっと聞きたいんですが、今聞いていて教育委員会福祉部も本当にご苦労されているんだということはよく分かりました。昨年、ちょっと地元の小学校で、作品展示会、学芸会、音楽発表会がありまして、ちょっと参加させていただきましたけれども、合唱にしても、音楽会にしても、学芸会にしても、健常者と障がい者が一緒に楽器を使って歌ったり、学芸会で発表して、まさに健常者と障がい者が一緒になって1つの作品をつくり上げている姿にすごく感動したんですね。昨年は、学年ごとに全部父兄も入れ替わって、30分間体育館の空気を入れ替えると。そういう中で、私もついつい感動して最後まで見ちゃいましたけれども、まさにそういう作品のときには、健常者も障がい者も差別はないんですよね、本当に。それを見ていて、帰ったときにいやすごいねと。健常者も障がい者も一緒になって取り組んで、1つの作品が完成している。ただ私が残念に思ったのは、父兄は来ています、確かに。しかし、一般の地域の参加者が少ないんですよね。民生委員とかは来ていますが、まちの人がああいう状況をもし見たら、言葉は要らないと思うんですよ、極端に言えば。確かに歌も下手、動作もやっぱり見ていると体を動かしたりいろいろしていますよ。でも、それなんか全然問題にならない。1つの作品をつくる状況としてはみんな一生懸命やっている。それをまちの人が見ただけで、私は本当にあまり難しい言葉は要らないなという感じでした。そういうところをできるだけ地域の人に見てもらうと。そういうことを私は素直にやったほうがよいのではないかなと感じたんですね。だから、意識的に教育的にこうしなさいああしなさいとか、こうしましょうああしましょうというんじゃなくて、本当に健常者として、そういう障がい者が1つになって何かをしている姿を地域の人に見てもらうとか参加をしてもらう。そういうのに少しシフトをするとか力を入れるという努力も必要じゃないかなと感じたんですが、それに対してまず1つ見解を伺いたい。 ◎指導室長   昨年度に関して言うと、もしかすると緊急事態宣言下とか、それからまん延防止等重点措置のところにおいては、外からの参観者の制限をかけていたところもございますので、そういったところの影響ももしかするとあったかというふうには思いますが、ただ地域の方に来ていただくというのは、やはり学校のほうもご案内等は出しておりますけれども、そういったところのやっぱり発信とか、PR不足というところはあるのかなというふうには思いますので、ぜひコミュニティ・スクール委員会等も通じまして、地域の方にそういった姿を見ていただけるように、発信していけるように、学校のほうには指導してまいりたいというふうに考えます。 ◆佐々木としたか   これでやめますけれども、同じ区民ですので、自然に接するようなそういう政策、取組が私は大事じゃないかと思いますので、意識的とかじゃなくて、自然に何か参加できるような行事とかを何か考えてほしいなと思うのと同時に、今、文化会館で中学生が音楽祭やっているんですね、年1回。これは非常に人気がありますし、参加者も多いんです。だから、そういう健常者も障がい者も1つになって何かね、区民に対して発表するとか、見ていただくとか、一緒になって何かをやると。そういう機会も私はぜひ検討してほしいなと思うんですが、そういう方向については、教育委員会として、また福祉部として一緒にやろうという意思があるのか、そういう交流を考えているのか。その辺についてはどうでしょうか、ご見解を伺います。 ◎障がい政策課長   区の障がい福祉の理解促進については、今日もるるご議論がありましたように、当事者でありますとか、ご家族中心のアプローチというところが現状であるというふうに認識はしております。その中で、今お話しいただきましたように、よりそれを地域の一般の方に広げていくということは、今後の区の普及啓発の大きな課題であると考えております。そうした一般の方にも、そうした普及啓発の輪を広めていくということについては、区としても、所管といたしましても、教育委員会をはじめ、関連部署でありますとか、地域の関連機関とも連携して今後も取り組んでいきたいと考えております。 ◎指導室長   教育委員会としましても、これまではどうしても学校の中だけで何かをして、それで終わってということで、先ほど委員がおっしゃってくださったような、そういったすばらしい場面等も学校の中でだけで完結しているようなところが多かったと思うんですが、今後に向けましては、地域と協働するということをこのコミュニティ・スクールというところを柱にしまして、そういったところをぜひ地域と共にやっていくというところで発信をしてまいりたいというふうに考えております。 ◆佐々木としたか   一応最後に、これは1つ要望しておきますけれども、東京都でもやっぱりパラリンピック、いわゆる障がい者スポーツ、北区は非常に進んでいるし、もちろん北区には東京都の障がい者スポーツセンターがあって、非常に積極的な取組もしているんですが、板橋はちょっと何か子どもたちのそういう障がいスポーツ振興にちょっと消極的なような感じがしないでもないんですね。ですから、少なくても障がい者のスポーツ振興にもう少し私は力を入れるべきだというふうに思っていますけれども、ご意見は別として要望しておきますので、よろしくお願いします。 ◆さかまき常行 
     すみません、他の委員と似通った部分もあるかと思いますが、少しだけお聞きしたいと思います。福祉体験学習に関して、取組事例等々を見ますと、車椅子体験ですとか、ガイドヘルプですとか、どちらかというと身体障がいの方々に対してのノーマライゼーションといいますか、そういう観点が強いのかなと思いました。それ以外の多様な障がいの方に対しての相互理解の事業というのは何かあるんでしょうか。 ◎障がいサービス課長   福祉体験学習につきましては、今お話のありましたように、車椅子利用者、肢体不自由の方でありますとか、視覚障がいの当事者をお招きいたしまして、実施校の生徒さんとの交流を図るというようなことを中心にしているところでございます。特に、障がいをお持ちの方とのコミュニケーションをより円滑にできるというような視点で、現在こうした取組を行っているところでございますが、ご指摘いただきましたように、他の障がい分野というようなことの中で、例えば知的障がい者に関する理解促進というようなところにつきましても、本年度の取組の中で実施をさせていただいたところでございます。知的障がい者の方になりますので、ご本人の参加というのはちょっと難しいところでございましたので、いわゆる知的障がい者の保護者の方にご協力をいただきまして、実際に知的障がい者の方がお困りの状況を皆さんで共有していただくロールプレイみたいなものを取り入れた形で、本年度は1回ということではございましたけれども実施をさせていただきました。今日もご議論がありましたように、こうしたところの裾野をどう広げていくのかというのは、本事業の今後取り組むべき課題と考えておりますので、そうした障がい分野全体を見据えた取組でありますとか、また他の障がい施設関係団体の皆様も普及啓発にそれぞれ取り組んでいただいておりますので、そうしたところの連携も含めて区全体の普及啓発の取組を高めていきたいと考えております。 ◆さかまき常行   ありがとうございます。今、連携を深めて裾野を広げていくというお話がございましたが、教育委員会のほうで取り組んでいる教育現場での様々な理解促進のものというのは、すごく最新といいますか、それこそ先ほど言葉についてのご質問も他の委員からありましたけれども、そういったものがよりよく新しいものになっていくと思うんですが、そういったようなものの普及というのは、いわゆる対象が児童・生徒、あるいは父兄の方以外にやっぱり広がっていくこと、地域の方ですとか子どもが学校に通っていらっしゃらない親御さん等々にも広がっていく機会があればなというふうにちょっと思っておりまして、そういった様々な概念とかそういった知識みたいなことも普及していくような取組というのは可能なのか、今後考えていらっしゃるのか、その辺のご見解を聞かせていただけますか。 ◎障がいサービス課長   障がい分野は、いわゆる身体障がい、知的障がい、難病、発達障がい、また精神障がいと言われるような分野、それぞれの分野において理解促進というものを行っております。そういった中では、今ご指摘がありましたように、新しい視点で理解促進を考えていかなければいけないということも出てきているところでございます。また、今お話もありましたように、教育委員会で取り組まれている現状もある中で、そうした全体を捉えてどのように進めていくか、各障がい分野の中で進めていくかという議論は今後も丁寧に行っていく必要があるところと思います。そちらの情報共有についても、事業者の皆様からのご要望といいますか、ニーズも寄せられているところでございますので、そうした全体の情報共有の仕切りであるとかそういったことについては、障がい部門のほうで工夫をしながら、全体でその理解促進の取組がより実態に即した形で行えるように、区としても取組というかサポートも含めて行っていきたいと考えております。 ○委員長   以上で質疑を終了いたします。  次に、委員会としての提言のまとめに向け、各委員の意見を求めます。理事者に対する質疑ではなく、提言をまとめるための委員会への意見・提案をお願いをいたします。質疑の中で意見が述べられている部分もありましたが、改めてこの場でも述べていただきたいと思います。また、出されました意見・提案に対して、ほかの委員で意見がありましたらその都度お願いをいたします。  それでは、意見のある方は挙手願います。 ◆小野田みか   周囲に対する障がいの理解の促進についてですが、障がい者を特別な存在として扱うのではなく、障がいを1つの個性として捉えて、日常の中で自然に共生できることが理想だと考えております。アメリカでは、最小制約環境の条約に基づき、可能な限り障がいのある子どもが障がいのない子どもと共に教育を行うことが目指されています。早期から障がいのある人と関わることが、障がいに対する態度に影響を及ぼすことが報告されているということもあるので、小学校や中学校のうちに、教育の中で理解を深められるきっかけをたくさんつくっていただきたいと思っております。  子どもたちのそういった意識というのは、将来の仕事にも影響が出てくると思います。先日、知り合いの不動産屋さんに行ったときに、最近はLGBTのカップルの入居を可能にすると入居が決まりやすいというお話をお伺いしました。これからもっと多様性が尊重される社会になったときに、相手の気持ちを理解したりとか、相手の状態やニーズを想像しながらサービスを行うということが、今後仕事をする上で子どもたちが社会で活躍する上でも大切となってくると思います。  こういった観点からも、またSDGsの観点からも、限られた道徳の時間だけではなくて、できるだけほかの授業やスポーツ、そのほかの場面場面で、直接的、間接的な機会や交流を通じて、様々な体や心の在り方、考え方を尊重することが自然とできるような教育にしっかりと力を入れていただきたいと思います。 ◆いしだ圭一郎   一人ひとりの児童がそれぞれ様々な障がいの違いがありますので、しっかりと理解を深めていくためにやっていくことが大事ではないかなというふうに思いました。子どもに一定の配慮をすることは重要だとは思うんですけれども、特別視をするというのとはまた違うと思いますので、やっぱりそこの絶妙な判断を対応していくという部分では、やはり保育士、また教員へのさらなる研修というものが重要ではないかということを感じました。  また、障がいのない児童への障がい理解のための教材というものも充実させていくべきだというふうに今日の質問を通して感じました。また、その教材ですけれども、やっぱり生徒・児童の成長によってそれぞれの考え方も変わってきますので、その成長に合わせた教材づくりも重要なのかなということを述べさせていただきます。  また、今後通常学級とSTEP UP教室の連携を強めていくということと、保護者に対しても、質疑でもございましたがしっかりとした研修ではありませんけれども、一歩踏み込んだ理解促進に力を入れることも大事なのではないかということを意見として述べさせていただきます。 ◆荒川なお   先ほど質疑の中でも言わせていただきましたが、副籍交流の辞退者の把握については、これはもうほかの方からもありましたけれども、当然やっていかなければいけないというふうに思います。また、直接交流、間接交流を既にやっている方についても、間接交流についてはコロナ禍がまだ続く可能性もあるので、いろいろ求められてくるものも変わってくるとは思うので、取組事例を今回挙げてもらっていますけれども、こういうところにとどまらずにいろいろできる範囲でさらに広げていったり、そういうことをしっかりとやっていただきたいということを提言したいと思います。 ◆中村とらあき   今回は、周囲に対する障がい理解の促進ということでございますので、それに沿って提言させていただきたいと思います。体験学習についてでありますけれども、従前の体験学習、耳栓を使った会話でありますとか、度の強い眼鏡を使った体験学習など、簡単にできるものもございます。それとともに、新しい技術を用いた体験学習、バーチャルリアリティーを使った知的障がい者の体験でありますとか、自動運転の車椅子でありますとか、これまでの取組に加えて、新しい技術を使った体験も取り入れ、それとともに、ケアを行っている、サポートしている人たちの活躍や体験といったものも加えることが可能となってくるかと思います。新しい技術を使ったサポート用具といったものも日進月歩で進んでおります。こうしたものを入れることによって、事業そのものに対する理解の促進も兼ねるような体験学習といったものが可能になると考えます。  また、言葉への配慮でありますけれども、1990年代の福祉六法が中心であったときから、2000年代になって六法プラス二法になっております。こうした行政上の言葉の変化もかなり速いスピードで進んでおります。この言葉の使い方自体、我々が正確に使いながら子どもたちや周囲に教えていく、啓発していくといったことが必要となってきます。そうした中で、SDGsインクルージョンなどの言葉につきましては、外来語であるために、ある程度正確に理解し知ってもらうということ、日本語できちんと説明できるようにしていくことが肝要ではないかと思います。  最後に人権教育、差別とは何かといったことに関して、障がいのあるなしではなく、一人ひとりの差異を個性として捉えるような教育といったものを報告からいただきました。こうした中には、これに派生して人道的教育、同情心や人間として当然抱く気持ちを引き出すといったことが出てくるかと思います。しかしながら、こうしたことは必要不可欠でありますが、障がい者に対する遠慮や不適当な対応に結びつく可能性もあります。こうしたことから、障がい者の方々が社会の中でどのような役割を持っているのか、積極的意味づけを考えることが必要ではないかと思います。障がい者の方が一般社会の中でどのような活躍をしているのか、ここでは一般の障がい者の方から意見を聞くとか聴講する、また、オリパラの関係の方を呼ぶといったことがありましたけれども、日常生活の中でどのように活躍しているのか、社会の一員としてどのように努力されているのかといったことを教えていくことも必要ではないかと思います。 ◆渡辺よしてる   障がいに対する壁、タブーにちょっと特化して意見を述べさせていただきます。当然、障がいの方への配慮は必要なのですが、ある意味、例えば障がいを持っている人に聞いてはいけない、例えば「足どうしたんですか」とかそういうのをちょっとタブー視してしまうというような風潮というのは、やはり理解という部分だと思うんですね。その中で、例えば親御さんだったら「うちは男の子なんだけど、女の子は4か月、5か月になったらどう」というような質問と同じように、いわゆる発達障がいがある子はどうなのとかという会話ができるような場とか空気というのは非常に必要だと思うんですね。その中で、教育の中でいわゆる、例えば身長が高い友達に、「鉄棒で頭ぶつけないか」と聞くのと同じように、障がいを持っている人に対して、いわゆる会話ができるような、そういう環境が教育の中で必要ではないのかなというのを提言させていただきます。 ◆いわい桐子   まず1点は、ほかの委員の方からも出ていましたけれども、周囲への理解については、もっと幅広い点で理解を進めていく必要があると思うんですけれども、一般的にこういう障がいがあるぞということまでは、今一定理解が進んできたのかなというふうに思っているんです。問題は、どこで理解がストップするかと言うと、トラブルが発生したときに初めて理解ができないゾーンに入ってきているんじゃないかなと思うんですね。それは一定多くの方の理解が若干深まってきて、普通に付き合ってみようということで一歩足を踏み出したらトラブルが発生するんじゃないかなというふうに思っているんです。なので、そういう段階に理解の促進のほうも一歩踏み込んでいく必要があるんじゃないかなと。なぜこういう障がいの人にトラブルが起きるのか、こういうトラブルが起きたときにどういう対処が必要なのかというところにもう少し理解をしていくと、トラブルを起こす人イコール排除という関係性が減っていくんじゃないかなというふうに思うんです。  そういう点では、障がい者部門のところで、あらゆるところで障がいの人たちと接触する人たちに対する、こういう対応があるよということも含めて、私は踏み込んだ理解の対策をぜひ面的に捉えて、障がい部門で、障がいの事業を行っているところへの対応だけじゃなくて、あらゆる社会を生きていく中で特に学齢期のお子さんは、地域の人に理解してもらう入り口に入ると思うんですね。そういう時期のお子さんたちが利用する場面や場所において、理解の促進が進むように、ぜひ旗振り役として、一歩踏み込んだ対応を行っていただきたいと思うし、理解の促進についての指針やガイドラインなんかもぜひつくって、積極的な働きかけに一歩踏み込んでいただきたいなというふうに思っています。  それからその点でいうと、体験学習は正直言って物すごい古い段階かなと思っています。もっと障がいの種類も幅もいっぱいある中で、体験学習がこの身体障がい者の範囲で収まっちゃっているというのは、ちょっとやっぱり区の取組としては、大分、大昔の段階でストップしちゃっているんじゃないかなという感じがしますので、ぜひ今いろんな取組があるということはほかの委員からも紹介があったので、もっと広い目で見ていただいて、取組を強化してもらいたいというふうに思っています。 ◆井上温子   まず1点目は、現状、障がい児との接点は、イベント型などの非日常となっているかと思います。日常的な接点を持てる場を増やしていくことが、まずは重要ではないかということです。  2つ目ですが、地域外の学校に通っている子どもが、地域の小学校のあいキッズ等の活動に参加する際に、導入のサポートを行うことが重要であるということです。これは、先ほどはスタッフがやっていらっしゃるみたいなお話があったんですけれども、実際に私自身が聞いた話によると、あまりそういったサポートというのが行われていなくて、その地域の中に同世代の友達がいない状況がやっぱり続くと。やっぱりその特別支援の学校終わった後に、放課後誰かと遊びたいと思っても周りには友達がいない。あいキッズの中に入ってみても、お互いに理解できるどころか、なかなか最初はお客さんみたいな感じなので、誘ってくれたりとか何かやってくれるそうなんですが、なじむところまでいかないというのがやっぱり課題だったそうなので、やはりそこは導入のサポートというのをきちんと長期にわたってやっていただくことが重要かなと思います。  3点目は、障がい理解の促進は、教員から一方的に教えるだけではなく、子どもたち同士で対話する時間を十分に取ることが重要であるということです。また、問題が起きたときに、正解がない議論というか対話というのをやはり自分たちで経験して、その中からこうしていったらよいんじゃないかというような道を見つけていけるようなことが重要だと考えます。先ほどいわい委員からありましたけれども、トラブルが起きたときが一番何でなんだと、多分子どもたち自身も壁にぶつかるときで、一番成長するときだと思いますので、トラブルとか問題というのをあまり避けずに、そういうことが起きたときに主体的に考えてもらえるような機会が重要だと思います。 ◆しば佳代子   質疑の中でも申し上げましたけれども、机上の教育はもちろん大事なんですけれども、体験、また肌で感じるという様々な交流が最も重要だというふうに考えています。学校のほかにも、地域に存在するあらゆるコミュニティを使っていくことが重要であるというふうに考えまして、そうすることにより周囲の方々が新たな発見をしたりですとか、あとは障がいのある方々も交流をすることにより、自己の肯定感が芽生えたりですとか、チャレンジ精神、将来への希望、さらには社会貢献への意欲が高まるなど、効果があるというふうにも言われているので、この辺も重要というふうに考えますので、私の提言とさせていただきます。 ◆五十嵐やす子   子どもの頃から、やはり当たり前に周りにいろんな方がいらっしゃって、一人ひとり違うんだということを受け入れることができる、そうすると、例えばオリンピック・パラリンピック教育とか障がい者理解教育というものは要らなくなるように思うんですね。ですから、やっぱり小さい頃からいろんな方と交わっていく、地域で交わっていく、受け入れていく、そういうような教育とか、あと社会というふうにしていくことがまず大前提として大切かなというふうに思います。先ほどもちょっと出ましたけれども、その障がいの「害」を漢字で書く場合ですけれども、社会とか制度に障がいがあるからそういうふうに書くんだという、こだわってそういうふうに書いている方もいらっしゃいます。また、平仮名で書く場合は、障がいを持っている方がほかの方に害を与えるということではないからということで、平仮名を使うんだというふうにおっしゃる方もいらっしゃって、いろんな考え方があることを紹介していくことも大事かなというふうに思います。自分がどういうふうに捉えるのかというのを一人ひとりに考えてもらう、それは、学校の現場で小さいときからというのもあると思いますので、やっぱりそういう考え方を丁寧に伝えていくことというのは大事かなというふうに思います。  その中で、先ほどの副籍交流も1つの事例としてありますけれども、都立の支援学校に通っていたとしても地域の子どもには変わりがないので、地域でしっかりと受け入れていって、またそういうお子さんや親御さんが、地域の一員としてしっかりと感じられるような、それで学校に行っても、自分の学校に戻って、その日は戻ってきたんだというふうに思えるような、お客さんとしてではなくて、自分は学校の一員なんだと思えるような環境をさらに整えていただけるようにお願いしたいと思います。  それから、先ほどほかの委員さんからもありましたけれども、やはり子どもは大人を見ています。大人が発していることをそのまま自分では考えないで、相手に言葉としてぶつけてしまうこともあって、それによって傷ついたりとかいろんなことが起きてしまいますので、やはり大人が障がい教育として、人権ですとか、障がいを持っている方への理解を促進していく、深めていくということがとても大事だというふうに思います。  先ほどPTAのことがありましたけれども、それ以外に学校ですとか、学校も今はもうコミュニティ・スクールということで、地域に開いていくということになりますので、その地域の大人を育てる場でもあると思うんですけれども、そういうときにメニューとしていろいろなものを用意していくというか提供していく、これをしてくださいではなくて、例えば自由記述にすると書くことをすごく考えてしまって何も書けなかったりするということがありますけれども、メニューとしてこういうのがありますよと。そのほかにその他というふうにすれば、その中から、ああそうか、こういうのができるんだと選択したり、また一つの気づきがそこで新たにできると思いますので、そういう意味でも丁寧な対応をしていただけたらというふうに思います。 ◆さかまき常行   他の委員の方と似通う部分もございますが、福祉体験学習については、身体・視覚障がいに限らず、多様な障がい者の理解に向けた取組をぜひしていくべきかというふうに思います。またその中で、障がい理解啓発に関する新しい概念、視点といったものも普及啓発できるような取組を求めていきたいというふうに思います。  そして、障がい者理解促進に取り組む各所管が連携強化をすることによって、理解啓発とする内容であったりその狙いとか、そういったものがしっかり共有されて、また理解普及が届く対象の方たちが、児童・生徒や保護者だけに限らず、地域の方、また広く児童・生徒の保護者以外の方にも伝わるような取組が大事かなというふうなところを提言したいと思います。 ○委員長   頂きました意見は、正副委員長でまとめた上、次回の定例会委員会にてご確認をいただきます。本件につきましては、この程度でご了承願います。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   以上をもちまして、インクルージョン推進調査特別委員会を閉会いたします。...