板橋区議会 > 2019-03-14 >
平成31年3月14日予算審査特別委員会−03月14日-01号

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  1. 板橋区議会 2019-03-14
    平成31年3月14日予算審査特別委員会−03月14日-01号


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    平成31年3月14日予算審査特別委員会−03月14日-01号平成31年3月14日予算審査特別委員会  予 算 審 査 特 別 委 員 会 記 録 開会年月日  平成31年3月14日(木) 開会時刻   午前10時00分 閉会時刻   午後 4時47分 開会場所   第1委員会室 議   題  平成31年度当初予算について 出席委員  委 員 長   田 中 いさお       副委員長    安 井 一 郎  理事委員    中 村とらあき       理事委員    間 中りんぺい  理事委員    鈴 木こうすけ       理事委員    し ば 佳代子  理事委員    中 妻じょうた       理事委員    山 内 え り  理事委員    長 瀬 達 也       委   員   山 田 貴 之  委   員   松 崎 いたる       委   員   田中しゅんすけ  委   員   成 島 ゆかり       委   員   井 上 温 子  委   員   坂 本あずまお       委   員   田 中やすのり  委   員   高 沢 一 基       委   員   吉 田 豊 明  委   員   元 山 芳 行       委   員   かいべ とも子
     委   員   佐 藤としのぶ       委   員   おなだか  勝  委   員   荒 川 な お       委   員   いわい 桐 子  委   員   杉 田 ひろし       委   員   茂 野 善 之  委   員   大 田 ひろし       委   員   南 雲 由 子  委   員   五十嵐 やす子       委   員   竹 内   愛  委   員   小 林 おとみ       委   員   石 井   勉  委   員   川 口 雅 敏       委   員   小 林 公 彦  委   員   中 野くにひこ       委   員   松 島 道 昌  委   員   かなざき文 子       委   員   大 田 伸 一  委   員   菊 田 順 一       委   員   佐々木としたか  委   員   松 岡しげゆき       委   員   はぎわら洋 一  委   員   高 橋 正 憲       委   員   橋 本 祐 幸  議   長   大 野はるひこ       副 議 長   なんば 英 一 欠席委員  な   し 説明のため出席した者  区   長   坂 本   健       副 区 長   橋 本 正 彦                        代表・常勤  教 育 長   中 川 修 一               菊 地 裕 之                        監査委員  農業委員会                 選挙管理          田 中 喜一郎               菅 原 敏 幸  会   長                 委員会委員長  政策経営部長  堺   由 隆       総務部長    森     弘  危機管理室長  糸 久 英 則       区民文化部長  有 馬   潤                        健康生きがい  産業経済部長  尾 科 善 彦               渡 邊   茂                        部   長  保健所長    鈴 木 眞 美       福祉部長    七 島 晴 仁  子ども家庭          久保田 義 幸       資源環境部長  五十嵐   登  部   長  都市整備部長  安 田   智       土木部長    老 月 勝 弘                        教育委員会  会計管理者   平 岩 俊 二               矢 嶋 吉 雄                        事務局次長  地域教育力                 選挙管理  担当部長    松 田 玲 子       委 員 会   湯 本   隆                        事務局長  監査委員          岩 田 雅 彦       政策企画課長  篠 田   聡  事務局長  財政課長    小 林   緑       総務課長    林   栄 喜 事務局職員  事務局長    太野垣 孝 範       事務局次長   丸 山 博 史  議事係長    浅 子 隆 史       調査係長    安 井 聖津子  書   記   森 下 慎 吾       ほか、関係書記 ○委員長   おはようございます。  ただいまから予算審査特別委員会を開会いたします。 ──────────────────────────────────────── ○委員長   初めに、本日の署名委員を指名いたします。坂本あずまお委員、荒川なお委員、以上のお二人にお願いいたします。 ──────────────────────────────────────── ○委員長   これより総括質問に入ります。  初めに、質問の順序と持ち時間数を申し上げます。  自民党、間中りんぺい委員、中村とらあき委員、川口雅敏委員、持ち時間は5時間であります。公明党、小林公彦委員、松岡しげゆき委員、はぎわら洋一委員、持ち時間は3時間48分であります。共産党、荒川なお委員、かなざき文子委員、持ち時間は2時間54分であります。市民、五十嵐やす子委員、松島道昌委員、持ち時間は2時間18分であります。民進クラブ、中妻じょうた委員、おなだか勝委員、持ち時間は1時間42分であります。無所属、井上温子委員、持ち時間は20分であります。無会派、松崎いたる委員、持ち時間は20分であります。  以上の順序で総括質問を行います。  なお、持ち時間が残り5分となったとき、及び終了時にブザーが鳴りますので、あらかじめご承知おきお願いします。  次に、本日の運営について申し上げます。  本日は、自民党及び公明党の総括質問を行いますが、公明党の1人目の途中まで行います。  また、本日の委員会の終了時刻は午後5時前後を予定しておりますので、あらかじめご了承願います。  それでは、自民党、間中りんぺい委員から総括質問を始めます。間中りんぺい委員、お願いいたします。(拍手) ◆間中りんぺい   おはようございます。自民党、1人目の総括質問を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。  平成31年度は、東京で一番住みたくなるまちの実現に向けた新たな3か年実施計画であるいたばしNo.1実現プラン2021のスタートの年度であります。予算編成の方針として、来年の東京2020オリンピック・パラリンピック大会を契機として、次世代に残していくレガシーに焦点を当てた施策を展開し、新たにSDGsの考えをもとに目標実現に向けて区政のステップアップを図ること、そのために各部が緊密に連携しての組織横断的な取組みと課題の解決に向けて、施策を戦略的に展開できるよう事業を見直し、再構築するということが打ち出されています。  今回の総括質問についての所管とのやりとりの中でも、いわゆる縦割りだなというようなところが感じることが多々ありましたけれども、この組織横断的な取組みを進めていただいて、税金である予算を有効に使っていただきたいと思います。予算について、そしていたばしNo.1実現プラン2021について、また私にとっても今期最後の質問でもありますので、これまでに気になった点も含めて質問をさせていただきたいと思います。  まずは、1項目め、教育について、コミュニティ・スクールについて伺いたいと思います。  平成は終わってしまいますけれども、資料に沿って平成という言い方でお話をさせていただきますが、平成32年度の全校でのコミュニティ・スクール委員会設置、それから学校運営協議会の本格導入に向けて、この31年度に全校にコミュニティ・スクール推進委員会が設置をされます。その準備委員会として、30年度からは10校で先行してコミュニティ・スクール推進委員会が設置をされ、運営されていますが、まずはその先行校の運営について、その評価を伺います。 ◎地域教育力担当部長   おはようございます。  コミュニティ・スクールのまず先行校の評価についてのご質問です。  コミュニティ・スクール導入推進校の10校は、これまでの学校支援地域本部の活動実績や、校長の他自治体におけるコミュニティ・スクールの経験等を勘案して決定いたしました。各推進校では、コミュニティ・スクール推進委員会を開催し、熟議と呼ばれる対話を用いて課題解決を図る手法を学び、行事の見直しや教員の働き方改革等、自校の課題解決に向けて、率直な意見交換を行っております。熟議を実際に体験することで、学校と地域が互いの思いや考えを知り、課題解決や環境改善に向けた手応えを感じたとの感想も聞かれています。  導入推進校以外の学校におきましても、導入推進校で開催いたします推進委員会の様子を傍聴するなどし、コミュニティ・スクールへの理解を深めることができました。 ◆間中りんぺい   熟議もなされ、深まっているということだったらいいのですが、他区の教育関係者と話をしていると、この板橋区の協議会、委員会の会長が校長であるということがひっかかるということをよく聞きます。  板橋区では、コミュニティ・スクール推進委員会の委員長に校長がついています。委員長に校長がなることで、学校と地域が対等の関係を築けないまま、その雰囲気を引きずって本格導入に向かわないかが気になります。学校と地域が対等な立場で話し合える場所をつくるために、法改正を行い、つくられたのが地方教育行政法のコミュニティ・スクールだと認識をしています。  学校運営協議会の最大の機能は、校長が作成する学校運営の基本方針の承認を行うということだと思いますが、校長がこの学校におけるトップリーダーとして基本方針を作成して、それを対等な立場で学校運営協議会、本区であればコミュニティ・スクール委員会というふうに呼びますが、これが承認をすることで、学校と地域が一体的に進めていく体制がつくられるというふうに認識をしています。  ですから、校長が委員になるということであればまだ理解はできるんですが、委員長という立場に立つことにはやはり疑問が残ります。ほかの自治体で校長が会長、委員長を務める例は聞きませんし、調査係にお願いして23区のほかの区の状況を調べていただきましたが、導入の回答のあった9区の中で、委員長を校長が務めているというのは、やはり板橋区だけです。  コミュニティ・スクールについてわかる方がいないから、まずは校長を委員長にして専任者会議を始めたということなのかもしれませんが、昨年4月の10校の推進校指定式では、教育長は、苦労をかけますが、この後に続く全校のためにもさまざまな課題をオープンにしてほしいというふうにお話をされています。32年度から地域人材に任せていくのだとしたら、ごたごたするのも多少承知の上で、最初から地域人材に委員長を任せるか、あるいは10校のうち何校かで委員長を校長や地域人材とで振り分けて試してみるやり方もあってもいいのではないかと考えます。  なぜ、本区では、委員会の委員長を校長でスタートさせたのか、その理由と評価を伺います。また、32年度の本格導入時には、会長の役割を地域の方に移行していくかということもあわせて伺います。 ◎地域教育力担当部長   コミュニティ・スクール推進委員会の会長についてのご質問です。  コミュニティ・スクール推進委員会は、学校運営に関する協議に加え、本格導入に向けた課題の抽出を行うための準備会でございます。コミュニティ・スクール推進委員会の委員長につきましては、それまでも学校運営連絡協議会を運営し、コミュニティ・スクールへの理解も進めていた校長先生にお願いすることといたしました。  また、副委員長については、コミュニティ・スクール委員会の運営を学んでいただくこともあり、地域の方にお願いしています。本格導入時には、委員長になっていただくことを想定しております。 ◆間中りんぺい   本格導入時には、校長はその委員として入るということでよかったですか。その辺、もし決まっていたら、それもお聞かせいただけますか。 ◎地域教育力担当部長   校長には、委員としてお入りいただくことになってございます。 ◆間中りんぺい   わかりました。ありがとうございます。  それから、10校の先進校がさまざまな課題をオープンにするという役割を担うということで考えるのであれば、教職員の任用に関しても板橋区は除外をする必要がなかったのではないかと感じています。教職員の任用に関する意見を取り入れずに、地教行法に基づく本当の意味でのコミュニティ・スクールでなく、いわゆる類似の仕組みとして板橋区はスタートしたわけでありますけれども、学校方針に沿って必要な人材の配置規模を教育委員会に要望する仕組みについて、トライアルの機会を失ってしまったということはないでしょうか。  iCSレターの特集号というものを拝見したところ、ある校長先生は、コミュニティ・スクールの大きな柱である学校経営方針の承認や自治についても明確に打ち出したいということをお話をされています。人事について、どのような問題、課題が本区において出てくるか、本格導入を前に同様の仕組みで試してみる価値はあったのではないかと思います。  教職員の任用に関する意見について、なぜ区は最初から入れなかったのかを伺います。また、これについても、本格導入時についてはどうされるか、見解を伺います。
    地域教育力担当部長   教職員の任用に関する意見の導入についてのご質問でございます。  教職員の任用に関する教育委員会の意見の申し出とは、法に基づく学校運営協議会において、学校の課題解決や教育の充実のために、校内体制の整備や充実を図る観点から、当該職員の任命権者、区立小・中学校であれば東京都教育委員会に意見を申し出ることができるというものでございます。  平成30年度につきましては、本格導入に向けた準備会である推進委員会のため、法に基づく学校運営協議会ではないことから、教職員の任用に関する意見の申し出は行えず、本格実施に向けた検討を行うにとどまりました。  平成31年度は、本格実施の前ではございますが、東京都と協議した結果、平成32年度に法に基づく学校運営協議会、すなわち板橋で言うところのコミュニティ・スクール委員会を区内全区立小・中学校に設置するということを条件に、任用についての意見の申し出が認められてございます。  それから、平成32年度に本格実施する際には、法の規定に即したコミュニティ・スクール委員会が設置されるということでございますので、教職員の任用に関して、板橋区教育委員会規則に定める事項について、板橋区教育委員会を経由して、東京都教育委員会に意見を述べることができるということになります。 ◆間中りんぺい   本格導入に向けて、もうそれほど時間もないわけですから、教職員の任用に関する件についても準備を進めていただくことが必要かなと思っています。  次に、外国籍の子どもについて質問をさせていただきます。  ことしの成人式では、新成人の例えば新宿では2人に1人が外国籍の新成人が多いということが話題になりました。板橋区でも12.4%の新成人が外国籍だったと聞いています。小学校等においても、外国籍の児童の数がふえていると、5年前に比べて倍近くになっているということも伺いますが、区に外国にルーツを持つ生徒というのは何人ぐらいいるのか、まずは伺います。 ◎教育委員会事務局次長   おはようございます。よろしくお願いいたします。  区立小・中学校に通学している外国籍の児童・生徒の人数は、平成30年5月1日現在では666人でございます。平成26年5月1日現在の人数は391人でございまして、外国籍の児童・生徒の人数は年々増加している状況でございます。 ◆間中りんぺい   聞いたところによると、13歳前後で日本に来日をする子が多いということも聞いています。今後、そのような子がますますふえていくのではないかと思いますが、外国にルーツを持つ生徒においては、遅刻や欠席が相対的に多いということや、能力的には全く問題ないのに言語の問題でついていけないと、それから保護者については、提出物の期限がなかなかコミュニケーション不足で守られないといったような問題があるということも聞いていますが、現状、区内では外国にルーツを持つ生徒もいて、どのような状況があるのか。また、それに対してどのように対応策をとっているのかということについて伺います。 ◎教育委員会事務局次長   外国籍で日本語能力が不十分な子どもは、教員や同級生たちとの意思疎通が難しく、学校生活への適応に支障が生じるとともに、授業内容の理解にも時間がかかるため、早期に日本語の基礎を身につける必要があるというふうに認識をしております。また、日本語能力が不十分な保護者は、学校からの連絡内容を理解できない。学校や他の保護者との意思疎通がうまく図れないなどの課題を抱えるというふうに認識をしております。  そこで、教育委員会では、平成31年度新規事業として、日本語が理解できない児童・生徒を対象に、小・中学校入学前後の数日間、日本語の短期集中講座の実施をしてまいります。10人に対して4人の外国人講師を配置し、少人数での指導を行うことで、学校生活に必要な日本語の基礎を習得し、学校生活に早期に適応できるように支援していく考えでございます。  また、日本語学級での指導とも連動させながら、児童・生徒の日本語能力をさらに高め、生き生きと学校生活が送れるようにしてまいりたいというふうに考えております。 ◆間中りんぺい   今後の法改正に伴って、ますます板橋区内の小学校、中学校の外国にルーツを持つ生徒もふえているのではないかなと思います。先日、友人が南吉田小学校に伺って、僕は行けなかったんですが、その話を聞いて、南吉田小学校では、子どもの約半分が外国にルーツを持つ児童だそうです。藤本校長先生は、何度も教育委員会にかけ合って、国際教室の教員を当初の2名から8名にふやしたということを話をされていました。  板橋区でも、このような必要が今後出てくるかもしれないということを考えると、そのような人材配置ができるような準備も必要になっていくのではないかと思います。  2項目めの質問に移ります。  福祉について伺います。  まずは、特養と福祉園の民営化について伺いたいと思います。  実現プラン2021では、特別養護老人ホームいずみの苑、みどりの苑の民営化の検討について示されました。みどりの苑は平成2年に完成の施設で、もう29年になります。この期間、給排水ですとか、電気設備や大規模修繕などを行ったことがあるかどうか、遠くない将来に大きな大規模改修の費用が発生をするのではないかという懸念がありますが、大規模改修を行った場合、みどりの苑に関してはどの程度の金額が想定をされるのかということをお聞かせください。 ◎健康生きがい部長   おはようございます。よろしくお願いいたします。  みどりの苑についてのお尋ねでございます。  区立の特養、みどりの苑といずみの苑、2か所ございますけれども、こちらにつきましては、指定管理料の内訳の中で、軽微な緊急修繕経費、あるいは法定点検経費などとあわせまして、指定管理者と協議した上で、必要に応じて予算化した設備改修、あるいは備品購入等に係る経費を概算払いで支払っております。  これまでにおきましても、給排水や電気設備等の改修は必要に応じて実施してまいりましたが、特にみどりの苑につきましては、平成22年度から23年度にかけて、地域グリーンニューディール基金という補助金を活用し、熱源改修工事も行ったところでございます。  仮に、大規模改修を実施するとなると、入所されている方がいらっしゃいますので、いながらにして行うのか、あるいは仮設施設等に移転していただいて行うのかなど、実施方法あるいは内容によって異なってまいりますため、今後細かく積算していく必要がございますが、施設の規模からいたしますと数十億円程度はかかるのではないかと見込んでおります。 ◆間中りんぺい   数十億円が見込まれるということだと、民営化について非常に心配があるわけでありますが、平成31年度に検討会が実施されるということですが、検討会のメンバーにはどのような方がなっているかをお聞かせください。 ◎健康生きがい部長   現在、介護保険課、そして政策経営部では経営改革推進課、政策企画課、施設経営課の係長、担当者レベルで、検討会の設置に向けての準備を行っているところでございます。今後、部課長級の検討会を設置するということを予定しておりますが、それに向けて、その設置要領や構成員、メンバーについても検討しているところでございますが、高齢の部門からは健康生きがい部長と介護保険課長、それから政策経営部門からは政策経営部長を初め、政策企画課長、経営改革推進課長、財政課長等を構成員とすることを現在考えているところでございます。 ◆間中りんぺい   有識者とか、現場の関係の運営側の人間というのは、そこには入らないということでしょうか。 ◎健康生きがい部長   現時点では、庁内で検討していくということで、外部の方は入れないということで考えております。 ◆間中りんぺい   庁内のメンバーで検討するということで、どこまで利用者に配慮した話ができるかということは、少し心配だということを申し上げておきたいと思います。  それから、建物については無償で、土地は有償ということで把握をしています。土地代を払った上で修繕費まで民間が出すと、先ほど数十億という話もありましたが、民間で出すということをまず可能だと考えているかどうか、その見解を伺います。 ◎健康生きがい部長   民間の特別養護老人ホームにつきましては、運営法人が土地や建物を所有または借用する形で経営されておりまして、建物に係る修繕費と施設の維持管理経費、こちらについても運営法人みずからが負担しているところでございます。  しかしながら、区立の2つの特別養護老人ホームにつきましては、建築後の年数も経過しておりますので、修繕費が今後ともかさんでいく、増大していくことが見込まれます。民営化する場合には、修繕費相当の土地賃借料の減額、あるいは経営支援補助金等を含めた補助についても検討し、民営化後の施設が安定的、継続的に運営されていくように検討を進めていく必要があると考えております。 ◆間中りんぺい   そういったお話を現場の方がどういうふうに捉えているかは、私もまだ把握はしていませんが、この件について利用者や現場からの反応はあるのか、意見を聞いているのかということと、次の項目も一緒に質問しますが、民間がつくったものであれば経営支援補助金が年間七、八百万円のものだと思いますが、対象となりますけれども、みどりの苑、いずみの苑については、この経営支援補助金は対象となるかどうか、2つあわせてお聞かせいただきたいと思います。 ◎健康生きがい部長   2つ、ご質問いただきました。  まず、利用者あるいは現場からの声は聞いているかどうかということでございますけれども、これまでNo.1プラン2018に基づいて検討を行ってまいりましたが、No.1プラン2021の計画期間中においては、さらに深掘りした具体的な検討を進め、結論まで導き出したいと考えております。これから民営化の検討を本格的に始めるという現段階におきましては、利用者や現場の方々にご意見を伺うのはまだちょっと早いかな、時期が尚早かなというふうに考えておりまして、逆に混乱を招くことが危惧されるところでございます。  区としての方向性がある程度まとまった段階で、議会にもご報告し、結論が仮に民営化ということになりましたらば、説明会を開催するなどして、利用者や現場の方々からもご意見を広く伺っていくことを考えております。 ○委員長   続けてお願いします。 ◎健康生きがい部長   失礼いたしました。もう1点のご質問でございました。  ご指摘のとおり、東京都の特別養護老人ホーム経営補助金、こちらについては、みどりの苑、いずみの苑は対象外でございます。民営化を実施しております他区の状況を見ますと、少なくとも11区のうち6区で経営補助を行っておりますため、本区におきましても、民営化を仮に実施する場合には、東京都の補助制度と同じ程度の補助を行うことについても検討しなければならないと考えております。 ◆間中りんぺい   この経営支援補助金も使えないということで、大丈夫かなとやはり思います。仮に民営化となればという話がありましたけれども、2021の中で、このようにはっきり民営化という文字も出されると、あれを読んだ側としては、もうそれありきで進めているのではないかというような印象を受けるのが普通だと思います。  続けて、福祉園についても伺います。  福祉園については、以前のマスタープランでは載っていなかったと思います。No.1実現プラン2021で突然出てきたというような印象を持っていますが、なぜ突然出てきたのか、その目的は何なのか伺います。 ◎福祉部長   おはようございます。よろしくお願いいたします。  まず、民営化の決定過程についてのご質問でございます。  次期実施計画でございますいたばしNo.1実現プラン2021の内容を検討する中で協議を重ねまして、庁議において最終決定をしたものでございます。 ◆間中りんぺい   その庁議の中で、スケジュール感をどのように考えているか伺いたいんですが、どのような話になっているか伺いたいんですが、民営化は一斉にやるのか、順次やるのか、そのあたりについてはいかがでしょうか。 ◎福祉部長   民営化のスケジュールについてでございます。  施設によりまして、課題はさまざまでございまして、利用者に係る条件等が整った施設から順次民営化を図るということを想定しているところでございます。具体的には、来年度の検討結果を踏まえまして決定していく考えでございます。 ◆間中りんぺい   加賀福祉園ですとか、高島平福祉園は、老朽化がもう既に進んでいる状態です。建てかえの話も以前あったと思いますが、それについてはどのようになっているかお聞かせください。 ◎福祉部長   福祉園の建てかえについてのご質問でございます。  両施設とも、常時利用者が通所している施設でございまして、改修に当たりましては代替施設の確保が必要でございます。また、建てかえに当たりましては多大な経費を要するということもございまして、民営化の検討とあわせまして、各施設の改修等についても検討を進めてまいる考えでございます。 ◆間中りんぺい   それに関連するのだと思いますが、現場では統廃合の話も出ているというふうに聞きます。統廃合の構想があるのかどうかも伺います。 ◎福祉部長   施設の統廃合についてでございますけれども、現在の福祉園施設の老朽化の状況や代替施設の確保及び建てかえの必要性、また利用者の状況等を考慮いたしまして、検討を進める考えでございます。必要がありましたら、統廃合についても検討していくことはあり得るものというふうには考えてございます。 ◆間中りんぺい   民間の施設との連携についても伺いたいんですが、例えばお隣の練馬区では、区立の福祉園と民間の福祉園で、受け入れ体制、受け入れする利用者さんに少し違いがあるようだということも聞いています。具体的には、区立の福祉園のほうがより重い方を受けているというようなお話だったと思いますが、板橋区内においても民間で2か所サービスがあります。この既存の民間の施設との間で、すみ分けというか役割分担のようなものについては、板橋区においてはどのように考えているか、お聞かせください。 ◎福祉部長   民間との役割分担についてでございます。  民間におきましても、重症心身障害児(者)の受け入れは進んでおりまして、官と民の役割の差につきましては縮小しているというふうに考えておりますが、最終的に民間で支援が難しい方につきましては、区を含む公共部門が取り組む役割を担うものというふうに考えているところでございます。 ◆間中りんぺい   そのような話が進んで、利用者さんにメリット、デメリット、どんなものがあるかということが結局は一番大きな重要な点だというふうに思っておりますけれども、区でこれを進めることによるメリット、デメリットをどのように把握、考えているか、見解を伺います。 ◎福祉部長   民営化のメリット、デメリットについてでございます。  区立福祉園におきましては、事業の実施につきまして、指定管理者としての区との調整が必要でございますが、民営化によりまして、事業の自由度は増加することになると思います。利用者や地域の求めに応じた事業の拡充が期待されるというふうに考えてございます。  一方、サービスの質につきましては、懸念もありますので、指導検査及び巡回指導等の定期的実施によりまして、福祉園の運営状況等を適切に確認することで、サービスの質の維持、向上を図っていく必要があるというふうにも考えているところでございます。 ◆間中りんぺい   今のお話しいただいたように、開園時間なんかについては縛りがなくなるということで、利用者についてのメリットというものも確かにあると思うんですが、一番の私の懸念は、民間になった場合の閉鎖です。区内のある日中一時支援施設がこの7月に閉鎖になると聞いています。民間だと閉鎖が随時あり得るということです。その影響が全て利用者に行くと、区民に行くということでもあります。  7月に閉鎖をされる施設では、利用者さんが今、その後どのようにするかということを対応をとっているということを聞いていますが、閉鎖という問題については、どのように対応しようと考えているのか。  もう一つ、最後の質問もあわせて伺いますが、大体障がい者団体とかからさまざまな意見が上がってくるのではないかと思うんですが、そういった意見についても反応があるかどうか、把握をしているかどうかという2つ、あわせて伺います。 ◎福祉部長   まず、施設閉鎖の懸念についてでございます。  日中一時施設の閉鎖は、大変残念なことだというふうに考えてございます。現在、区も当該運営法人とともに、利用者の今後の支援を検討しているところでございます。区立福祉園の民営化を進める際には、選定段階におきまして、安定的な施設運営及び適切なサービス水準の維持を事業選定の重要な要素とする考えでございます。  それから、障がい者団体からの反応等についてでございますけれども、民営化の具体的な検討はこれからでございまして、利用者や障がい者団体から具体的な要望等は、現在のところまだいただいてはいないところでございます。  利用者やその家族に不必要な不安を与えないよう、利用者への対応等につきましては慎重に検討を進めるとともに、検討結果につきましては、随時適切に説明を行っていく考えでございます。 ◆間中りんぺい 
     区民である利用者に最も配慮して、重要視して進めていただきたいと思います。  次の質問に移ります。  2層協議体の運営と住民主体の通所型サービスについて質問をさせていただきます。  現在、区内には、18の住民主体の通所型サービスがあるというふうに認識をしています。食事ですとか運動、音楽などについても、福祉の森サロン等に比べてもより専門的に実施をされているところが多いのかなというふうに認識をしておりますが、2025年に向けて、より整備が進むべきだというふうに思っていますし、以前一般質問等でも伺ったときに、活動をふやしていくという意向を示されていたと記憶をしています。  2025年に向けて、住民主体の通所型サービスが利用者が徒歩圏内で行けるということを考えると、小学校区に広がっていくような積極的な施策をますますとっていく必要があると思いますが、現状、区はどのようにそのことについて考えているか、見解を伺います。 ◎健康生きがい部長   住民主体型通所サービスについてのお尋ねでございます。  住民主体通所型サービスにつきましては、板橋区介護保険事業計画2020におきまして、平成32年度までに32団体の登録を目標として掲げておりますが、その後につきましては具体的な計画はまだございませんけれども、区内18地区におおむね各2か所程度の通いの場が常時設けられるような形で登録団体を確保してまいりたいと考えております。  新たな団体の登録に向けましては、周知啓発活動に注力していくことはもとよりでございますが、区や地域包括支援センターによる登録団体への支援、あるいは連携を強めることによりまして、住民主体通所型サービスを適用する団体がさらに活動しやすい環境づくりに向けて、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 ◆間中りんぺい   以前には、志村にも1か所あったんですが、今はもうやめてしまっています。区の登録はしていません。ただ、実際には、制度上区への登録をしていないだけで、区に登録していたときと同じサービス、高齢者に対する事業を今も継続をしています。区とややこしい書類のやりとりですとか、区からの縛りのようなものを面倒に思って区への登録をやめたという背景があったようです。そのあたりについても、反省材料として進めていただきたいと思います。  次に、2層協議体の運営体制についても伺います。  第1層協議体の会議において、仕様書や趣意計画が示されていない状態であると認識をしています。第1層協議体会議において、この仕様書を開示し、新計画もきちんと討議されるべきだと考えますが、見解を伺います。 ◎健康生きがい部長   本区におきましては、区内全域を対象とする第1層協議体並びに区内18地区を対象とする第2層協議体の運営につきましては、板橋区社会福祉協議会に委託しているところでございます。  第1層協議会につきましては、第2層協議会の支援を目的としておりまして、第1層協議体の会議の中で、第1層、第2層協議体の運営に関する仕様の内容を共有することは、運営状況を把握する点で有益なことであろうというふうに考えております。こうした情報共有を踏まえて議論を行っていく上で、どのような仕様を活用していくか、これにつきましては、今後の会議を運営していく中で検討してまいりたいと考えております。 ◆間中りんぺい   わかりました。ありがとうございます。  すみません。1問飛ばして、介護事業の委託方式について伺いたいと思います。  新年度の介護予防スペースのはすのみ教室と介護予防事業閉じこもり・認知症予防支援事業の事業委託が変更をされました。プロポーザル方式から見積もり合わせということになりましたが、この背景と、プロポーザル方式との線引きをいかに考えているかということを伺います。プロポーザルであれば、3年から5年ぐらいの事業となることが多いと思いますが、今回の1年ごとの入札では、利用者さんの不安はもとより、事業者の継続的な取組みにも障害が生じるのではないかと思いますが、この点についても、どのように捉えているか見解を伺います。 ◎健康生きがい部長   板橋区の財政運営指針におきましては、財政運営の基本的考え方の一つとして、プロポーザルを行う際は、事業者の提案により得られる効果を実証した上で行うという契約方法の考え方が示されているところでございます。ご指摘の委託事業につきましては、プロポーザル方式で事業者を選定してまいりましたが、結果として同一の事業者への委託となっており、事業内容にも変化がなかったということから、来年度の事業者選定に当たっては見積もり合わせを選択したところでございます。  しかしながら、介護予防事業につきましては、プロポーザルでの提案の求め方などを工夫すれば、多様なプログラムや新たな事業展開を引き出すこともできるのではないかというふうに考えております。限られた予算の中で、いかに充実した事業を実施してもらえるかということにつきましては、やはり企画提案を求めるプロポーザル方式が適しているのではないかと思われますので、次回以降に向けましてプロポーザル方式も含め、より効果的な選定方法を検討してまいりたいと考えております。 ◆間中りんぺい   事業の性格、内容を考えますと、やはりプロポーザルのほうが私も合っていると考えますので、来年度に向けて再びの検討をしていただきたいと思います。  次に、児童養護施設出身者への助成について伺います。  クラウドファンド型の児童養護施設卒園者への助成というものが2021で打ち出されました。そのことについては大変評価をするところでありますが、まずは、なぜクラウドファンドでこれをやることになったのか、その理由をお聞かせください。 ◎子ども家庭部長   おはようございます。よろしくお願いいたします。  クラウドファンディングの採用の経緯でございます。  本事業につきましては、区が行いました児童養護施設へのヒアリング調査を踏まえ、実施するものでございます。事業の背景や支援の必要性を広く区内外に発信し、地域社会全体での支援、協力につなげていくことを目指しております。クラウドファンディングは、プロジェクトに共感した方からウエブサイト等を活用して寄附を募る仕組みであり、本事業の実施において効果的な手法であると判断し、採用するものでございます。 ◆間中りんぺい   次の3問、まとめて質問を伺いたいと思いますが、なぜ進学者を対象としたのか。それから現場でのヒアリング、今そのようなお話、少しあったと思いますが、どのようなヒアリングをしたのか、現場で。それから、区内児童養護施設の進学者の実態についてはどのように把握をしているかという、その3点についてお聞かせください。 ◎子ども家庭部長   対象者の選定でございます。児童養護施設へのヒアリング調査の結果、卒園者は経済的な理由から進学が選択肢となりにくい。また、進学をしても、学費や生活費を得るためのアルバイト等で学業に専念することが困難となっている実態が明らかになりました。こうした課題を踏まえ、卒園者の進学の機会を保障するとともに、社会に安心して巣立つことができるよう学業に専念できる環境、社会から孤立しない環境を整備することとしたものでございます。  また、現場でのヒアリングにつきましては、一昨年の児童養護施設へのヒアリング調査を行い、子どもたちの生活や支援の実態を把握いたしました。また、それ以降も課題の共有や支援の方向性について、継続的に施設との打ち合わせ等を重ねているところでございます。  また、進学者の内訳実態につきましては、区内3か所にございます児童養護施設において、近年卒園者は毎年度3施設合わせて10名前後でございます。そのうち、大学や専修学校等への進学者は3名程度となってございます。 ◆間中りんぺい   区内の児童養護施設について、他区に比べて4年制大学への進学者が極めて少ない状態にあるのかなと。あるいは4年制大学に進学をしても途中でやめてしまう子が板橋区内の施設卒園者には多い現状があるというふうに認識をしています。  さらに、施設によって大学に進学をしている施設としていない施設と、かなりはっきり分かれているという現状がありますので、例えば児童養護施設に入った子がどの施設に振り分けられるかで、その子のその後の人生が大きく変わってきてしまうという現状があるのではないかと思います。そのような状況があるとしたら、家賃補助そのものは評価しつつも、より抜本的な支援が必要になるのではないかと思いますが、区の見解を伺います。 ◎子ども家庭部長   抜本的な支援についてでございます。  現在、国のほうで、自立支援に関して、その充実に向けた動きがございます。そうした動向や、その実態を踏まえて、区としてこれからの支援のあり方を引き続き検討してまいりたいと思います。 ◆間中りんぺい   ぜひ進めていただきたいと思います。お願いします。  今回の家賃補助なんですが、賃料の2分の1、月最大約3万円までということで組み立てがなされています。家賃補助を望む関係者がメインということは事実ではありますが、当事者からすると、在学中の2年ないし4年の中で、どのようなタイミングで必要な費用が発生するか、困窮するかということは予測がつかないということをよく聞きます。対応が困難な事態に陥ったときに、資金的なセーフティネットが必要になるということでありますので、今のような支給の仕方で、同じ年間36万円を支給するのであれば、例えばですけれども、毎月の上限を2万円と、困窮時の上限12万円と、就学中1回に限りということで、そのような弾力的な運用がなされたほうが利用者にとってはより使いやすいものになるのではないかというふうなことも思うわけでありますが、この生活の困窮事態に即した運用の仕方について、来年度以降また検討をしていただきたいと思います。区の見解を伺います。 ◎子ども家庭部長   委員ご案内のとおり、本事業は生活費の中でも固定費であり、特に負担感の大きい住宅費用の一部を助成するとともに、施設によるアフターケアや区の関連事業も活用しながら、卒園者の自立に向けた生活支援を行うものであり、実態に即したきめ細かい支援を目指すこととしております。また、資金の具体的な活用については、今後の検討になるのかなとは思っております。 ◆間中りんぺい   わかりました。今お話ししたような弾力的な運用の仕方をすることによって、より実態を把握できるという行政メリットもあると思っています。困窮時に申請を出してきたときに、ソーシャルワーカーをつければ支援の焦点化もできますし、海外では、ケアリーダーに状況調査を協力してもらうかわりに支援するという構造が一般的であるともされていて、支援を通して実態をつかみ、それを継続することによって、その地域特有の、本区特有のニーズと特徴をつかんでいくと、そういったことが必要になってくると思います。  その観点からも、児童養護施設卒園者への支援施策を、ただ支援で終わるのではなくて、実態の把握の方法として機能させて使うことで、より一段と深まるというふうに考えています。支援しつつ学んで、次の支援に生かすというような視点で進めていただきたいと思いますが、見解を伺います。 ◎子ども家庭部長   本事業の実施に当たりましては、退所後の継続的な支援等を行う自立支援コーディネーター等、また各施設の担当者を通して実態を把握して、事業効果の検証を適切に行っていきたいと考えております。 ◆間中りんぺい   適切にという、本当に言葉が利用者にとってそうであるように検討を進めていただきたいと思います。すみません。この項についての質問はこれで終わりにします。  次に、児童相談所について伺います。  区で設置が予定をされている児相について、児童福祉司が25人と、それから一時保護施設の職員が32人と配置が予定をされています。今の区の児童相談所で対応が想定される子どもの人数は何人になるのか、児相の今言った職員数が何に基づいて想定したものなのかという点について伺います。 ◎子ども家庭部長   区で設置する児童相談所で対応する子どもの数でございますが、現在北児童相談所で対応している子ども、それから子ども家庭支援センターで対応している子どもの総数となります。さらに、身近な地域の児童相談所となることや、昨今の虐待事件報道による意識の高まりなどから、今後もその対応の件数が伸びていくことが予想されております。  こうした状況を踏まえ、職員数については、児童福祉法と関連法令等の配置基準に従うとともに、増加する虐待対応件数なども考慮し、想定しているところであります。現在、計画段階において人数をお示ししたところでありますが、それの見直しをしながら、さらに検討を進めてまいる考えでございます。 ◆間中りんぺい   けさも非常に心の痛むニュースがあったわけでありますけれども、区内にある児童相談所として、より身近な本当にケアができるように、職員の数も考えて配置をしていただきたいというふうに思います。  次の質問ですけれども、児童福祉の世界においては、子どもは保護の対象から権利の主体へという流れがあります。板橋区においては、保護の対象から権利主体へという子どもの流れを受けて、それがどのように児童相談所に反映をされるのか、どのように児童相談所で実現をされるのかという点について伺います。 ◎子ども家庭部長   子どもの権利の実現についてでございます。  平成28年6月の児童福祉法改正におきまして、子どもが権利の主体であることが明確に位置づけられ、社会のあらゆる分野において子どもの意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに生育されるよう各主体が努めるということが規定をされております。  区の児童相談所として、子どもは単なる保護や救済の対象ではなく、独立した人格と尊厳を持つ主体であるということを徹底し、職員の意識改革を進めることで、子どもにとって真の権利擁護の実現が図られていくと考えております。 ◆間中りんぺい   しっかりと権利主体という流れを受けた運用をしていただいて、時々私が施設出身者から聞くような、施設の中で権利ノートが渡されなかったりだとか、そもそも権利ノートの存在を知らなかったという卒園者もいましたが、そのようなことがないように運用していただきたいと思います。  当然のことではありますけれども、こういった権利ノートの渡す、渡さないだとか、そういった問題についても意識を持って運用していただきたいと思いますが、その認識を伺います。 ◎子ども家庭部長   子どもの権利ノートは、児童養護施設などの社会的養護で生活する子どもに権利を伝え、かつ、権利が侵害されたときに、その解決方法を示す冊子であり、子どもの権利擁護の施策として全国に普及、広がってきたと認識しております。  区の児童相談所の運営に当たりましては、子どもの権利擁護への取組みを最重要に捉え、権利ノートの取り扱いについても十分に対応できるよう検討してまいります。 ◆間中りんぺい   次に、子どもの権利を子ども自身が学ぶ機会について、伺いたいと思います。特に日本では、欧米と比較して子どもの参加権が低いということが言われています。そのことを意識して権利教育を行うことが重要だと思います。グラフを提示しますけれども、これは子どもと保護者の参加の権利がどの程度法律に書き込まれているかということを示したグラフです。慶應大の根岸先生にいただきました。  この得点は、得点も出されていますが、得点が児童虐待の際に危機介入時から介入終結時までの全てを対象にした合計得点です。皆様に資料を配付したと思いますが、参加の権利の得点は、配付した資料に掲載をされた項目となっています。  この図は、各国内で保護者の参加権と子どもの参加権のどちらに力を入れているかということを示したものですが、アメリカとフランスにおいては、子どもの得点よりも保護者のほうの得点が高いですから、児童虐待に対応する際に、保護者と多くやりとりをするという図になっています。  スウェーデンは逆で、子どもの得点のほうが保護者よりも高くなっています。スウェーデンにおいては、虐待そのものも子どもの人生の一部であるということから、その経験をもとにその子の人生、それからどういうふうにつくっていくかということを考えるために、子どもとやりとりをするというようなことが言われています。  日本においては、保護者も、それから子どもも、どちらも参加権が低いということが、このグラフからわかります。この2つ目の図は、4か国をそれぞれ比較したものですが、値が大きくなるほど当事者の参加権を公的に保障しているという図です。日本はほとんど保障していないと。スウェーデンは、先ほども言ったように子どもの参加権をより公的に保障している国だということが言えます。  この研究から、諸外国に比べて日本では、イエスもノーも言える機会が公的には少ないということがわかります。言いかえるなら、児童相談所など行政機関の決定力が強い国だということも言えるかと思います。  今後の児童福祉の流れを見ると、日本でもこのようなほかの国々に並ぶような変化が起こってくるのではないかということが予想されます。前回の一般質問では、子どもの声を聞くという表現でお話をしましたけれども、より正確に言うなら、子どもの声も大人の声も、つまり当事者の声をより重要視されるようになるという変化が起こってくると思います。  そこで伺いますが、子どもの声を重視され、参加権が付与されるという今後の流れに沿って、子どもに対する権利の理解はどのように区においては認識されているか、見解を伺います。 ◎教育委員会事務局次長   子どもの権利について定めている子どもの権利条約では、18歳未満の子どもを権利を持つ主体として位置づけ、大人と同様、1人の人間として持っている権利や子どもならではの権利を認めております。中学校の社会科公民的分野では、この子どもの権利条約について学習し、4つの柱である生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利について理解を深めているところでございます。  今後は、日本ユニセフ協会の子どもの権利条約カードブックなどを活用し、全ての子どもたちに発達段階に応じて子どもの権利について学んでいけるよう、学校を支援してまいりたいというふうに考えております。 ◆間中りんぺい   このような背景があるということを認識した上で、大人がその教育を進めていくということが必要だろうと思います。この項目については、これで終わりにします。ありがとうございます。  次に、放課後の過ごし方についてのところにいきたいと思います。  子どもの放課後について、最近さまざまな過ごし方の重要性が指摘をされていると思います。まず、区としては、放課後という時間にどのような意味のある時間だというふうに認識をしているか伺います。 ◎地域教育力担当部長   子どもにとっての放課後の意味についてのご質問でございます。  放課後に限らず、いろいろな場面で多くの大人に見守られ、また受容されることは、子どもたちにとって自己肯定感、自己有用感を獲得し、やがては1人の大人として自立していくために欠かせないことでございます。  あいキッズでは、就労等の理由により、放課後に保護者や家族と過ごせない小学生のお子さんを数多くお預かりしておりまして、保護者や学校の先生方とは別の大人がかかわり、また異なるクラスや学年の友達との遊びや体験を通じて、自己肯定感、自己有用感を獲得するほか、多様な価値観を知り、学力では図れない、いわゆる人間性についても育んでほしいというふうに考えてございます。 ◆間中りんぺい   あいキッズ等を通してそのような環境があるという声が多いんですが、そうでない場面で、学校のルールに疑問というか悩みを持っている子どもがいるということもあります。私自身が小学生に何とかならないですかというふうに相談をされたことがあるんですが、例えば放課後、学区域内で遊ぶというルールが小学校において1年生から6年生まであるという学校があると思います。  その子は、放課後、図書館に行きたいという子どもだったんですが、学校から放課後は学区域内で過ごすということをルール化されているために、図書館には行けないんだと。そのルールを変えてもらえないかということで相談がありました。学校で言われているそのような放課後の学区域内で遊ぶというルールについて、どのような思慮がなされているのか、どう捉えているのかを伺います。 ◎教育委員会事務局次長   小学校では、児童の安全・安心を第一に考え、遠出することで発生する可能性が高まる不審者との遭遇や交通事故等の防止のために、多くの学校で、保護者や地域の見守りがある学区域内で遊ぶというルールを設けております。  また、学区域内はもとより、学区域外に出る場合には、保護者に行き先や帰宅時間、同伴する友達の名前等を伝えてから外出するように子どもたちには指導しており、家庭でのルールづくりも重要であるというふうに考えております。学区域内で遊ぶというルールについては、子どもたちの発達段階や保護者、地域の意見も踏まえて柔軟に対応することも必要であるというふうに認識をしております。 ◆間中りんぺい 
     学区域内で遊ぶというルールについて、学校としては事故防止のため、また親としても安全のために望んでいるということではあると思いますが、結果的に子どもがそのような図書館に行けないということがあるとしたら、それは誰も望んでいないという結果になっていると思います。  何が変わればそれが変わるのかということも、これからコミュニティ・スクールが始まって、その地域の方々で議論をされて、解決をされていけば理想かなと思いますので、そのような流れになることを望みます。  次に、公園について伺います。  公園の活性化について伺いたいと思いますけれども、まずは区内の公園面積について伺います。また、今後公園の面積がどうなるのか。公園の数そのものはふえていくのではないかと思いますが、ふえていった場合の公園の維持管理費、どういうふうに管理をしていくのか伺います。 ◎土木部長   おはようございます。よろしくお願いいたします。  板橋区の公園の面積に関してのご質問でございます。  まず、公園率でございますけれども、板橋区の行政区域面積に対する公園面積の割合、いわゆる公園率ですけれども、平成30年4月1日現在で5.85%、公園面積は188.4ヘクタールとなってございます。  公園率のその後の推移についてですけれども、緑の基本計画、いたばしグリーンプラン2025では目標値を設置しておりまして、西暦2025年の目標は6.1%としているところでございます。  次に、公園の維持管理費の増加についてのご質問でございます。  公園の数や面積は、少しずつではございますが増加してきているところでございます。それに伴って、区民の皆さんからのご要望等も毎日頂戴をしているところでございます。このため、公園の維持管理費については、効率のよい維持管理を実施していきまして、大幅な予算増加がないように対応しているところでございます。 ◆間中りんぺい   これから公園の面積の増加で、費用がますます負担かかるということも考えて、公共資金だけではなくて、民間の資金を考える必要があるというふうに思います。また、そのような背景で2017年の都市公園法の改正がなされたものだと認識をしています。  板橋区でも、重点施策としてPark−PFIについて投入をすると、推奨するということで打ち出されていると思いますが、他区の例では、このPFI活用例で、例えば駒沢オリンピック公園のMr.FARMERですとか、芝生が広がる南池袋公園、それから墨田区の隅田公園オープンカフェなどが実証されています。非常にとても魅力的だと思いますので、板橋区内でもこの公園活用、PFIの活用を考えていただきたいと思いますが、現時点のPFIについての予算計上とその中身、計画の現状についてお聞かせください。 ◎土木部長   Park−PFIについてのご質問でございます。  新たな公園管理、運営手法を創出するため、平成31年度は1,179万円ほどの予算を計上しているところでございます。計画の中身ですけれども、全区立公園、これは344公園ございますけれども、この全公園の管理運営手法について、民間活力導入の可能性調査を行います。  また、高島平緑地ほか58公園のエリアをリーディングプロジェクトとして、調査検討を予定しているところでございます。現在、支援委託事業者、コンサル担当のほうは選定の手続中でございまして、5月末に契約をする予定となっているところでございます。  以上です。 ◆間中りんぺい   都市公園法の改正に伴って、以前あった2%の建蔽率のルールも、条件にはよりますが、大体10%前後まで緩和をされたということも聞いています。その計画を進めていただいて、より魅力的な公園をつくっていただきたいなと思います。  次に、板橋区の緑について伺います。  今お話が出てきたグリーンプラン2025の中でも、板橋区の緑についてすごく優雅なイラストなどが出てきて、このような緑あふれる区になったらいいなとは思っていますが、私の住まい、中山道の近くなんですが、例えば中山道の道路沿いの植樹がまばらであったり、歯抜けであったり、ごみだらけであったりとか、あるいは近隣の商店街のこれは区道ですけれども、木を切り倒して、あと切り株が1年から2年ぐらいこのままやって、抜けやすくなってから抜くというような話をされていましたけれども、何か緑について、すごく豊かな緑とかいいイメージを持って板橋区は使っていますけれども、生活環境の実態の中では、緑についていいなと思うことが少ないのが実態ではないかというふうに思います。  そういう中山道、国道についてだったりとかというのは、板橋区では関係ないというか、管轄外になってしまうということでもあると思いますが、区民にとっては国道でも区道でもそれは関係ありませんから、このような生活に身近にある緑についても環境改善をしながら、板橋区の緑というものを管理、豊かにしていっていただきたいなというふうに思いますが、見解を伺います。 ◎土木部長   緑についての基本的なご質問だと受けとめております。  まず、緑という言葉ですけれども、緑の基本計画グリーンプランでは、この緑という言葉を樹林や樹木など植物としての緑、公園緑地などのオープンスペースや農の緑、河川の水辺や湧水、そして鳥や昆虫などの自然要素も含んだ広い範囲での緑として捉えております。  また、グリーンプラン2025につきましては、板橋区の基本構想で掲げる将来像が未来を育む緑と文化の輝くまちでございまして、このグリーンプランとしての計画のテーマは、「“みどり”でつなぐ《ひと・まち・みらい》」ということで、これに基づいて各種施策を定めていくものでございます。  ただいま、まずイラストで外部スタイルイメージをお見せいただきましたけれども、これはまちが生け垣、壁面緑化、屋上緑化などにより緑にあふれ、オープンガーデンでティーパーティー、ガーデニング講習会で人々が集い、目標とする未来の緑あふれるまちづくりの一例としてグリーンプランに掲載をしているものでございます。  また、今スライドに出ております街路樹のところですけれども、グリーンプラン2025でもこの街路樹についての項目を割いて掲載しておりまして、緑の創出による快適なまちづくりの中で、街路樹の質の向上を位置づけているところでございます。計画は2025年まで、計画の目標が達成できますよう、今後とも継続的に間断なく施策の実行に努めてまいりたいと考えております。 ◆間中りんぺい   わかりました。よろしくお願いします。  次に、公園の中での受動喫煙防止について伺います。  公園での喫煙ができなくなるということについては、区民アンケートからもそのような要望が半数を超えているということで理解をするところでありますけれども、実際にそれが公園で禁煙ですよというような施策をただルール化するだけでは、実際に吸う方も減らないと思うし、講じても減らないという、減らないのではないかというふうに思います。公園の受動喫煙防止については、どのように管理をされていくのか伺います。 ◎土木部長   公園でのたばこ、喫煙についてのご質問でございます。  庁内会議体でございます受動喫煙防止対策検討会の中間報告では、公園は喫煙禁止の方向性が示されているところでございます。そのため、公園を既に喫煙禁止とした他区の周知方法や対策及び問題点等について情報収集等を行いまして、板橋区の公園を喫煙禁止にした場合に戸惑いがないように対応してまいりたいと考えているところでございます。 ◆間中りんぺい   そのようなことをしっかり進めていただきたいと思います。  それから、公園とは少しずれますが、同じたばこの環境について質問しますが、今路上禁煙地区では、5か所のコンテナ型喫煙所が検討されていると思います。実際にこのコンテナを設置するスペースが確保できるのかどうか。また、設置した場合の夜間の対応はどうするか。  それから、あわせて伺いますけれども、横浜市においては、もともとコンテナ型が設置されていましたが、撤去されたというような経緯があります。隣の北区ではコンテナではなく、パーティションのみの対応をしていくというようなことを聞いています。コンテナ型のデメリットが明らかになってくるにしたがって、パーティション型へというような話が出てくるのではないかと思いますが、板橋区においては、コンテナ設置とパーティションの対応もあわせて考えているのかどうかということも、あわせて伺います。 ◎資源環境部長   よろしくお願いいたします。  公衆喫煙所の設置スペースの確保につきましては、区有地、区施設のほか、他の公共機関や民間事業者にも協力をいただきながら、設置場所の確保に努めていきたいと考えているところでございます。  また、7月に本庁舎北側に設置予定の公衆喫煙所につきましては、運用の詳細などはまだ決定しておりませんが、7時から20時まであけることを想定し、夜間は安全面を考慮し、施錠の上、閉鎖することを考えております。  続きまして、パーティション型での設置の検討等についてのお尋ねでございますが、ご指摘のとおり、既に公衆喫煙所を設置した自治体では、コンテナ型喫煙所周辺でポイ捨てがふえたということも聞いております。今回、区役所北側への公衆喫煙所設置にあわせて、周辺のポイ捨て防止対策の強化も必要と考えております。その上で、今後の整備に当たっては、コンテナ型の運用状況を踏まえて、さまざまな整備手法について多角的に検討していきたいと考えています。 ◆間中りんぺい   多角的に検討されるということで、理解をいたしました。ありがとうございます。  次に、小豆沢のスポーツフィールドについて伺いたいと思います。  まず、名称についてなんですが、どのような経緯でこの「AZU Pool」、小豆沢プールと読むようですが、「AZU Pool」という名称に決まったのか、その経緯についてお聞かせください。 ◎区民文化部長   よろしくお願いいたします。  小豆沢体育館プールの通称名につきましては、スポーツ振興課が中心となり、庁内での調整を経て、その後、地元の町会・自治会の皆様のご意見等も踏まえながら決定に至ったものでございます。 ◆間中りんぺい   今の説明ですと、僕の感覚とは少し違うのかなと思いますが、以前やっていただいた小豆沢公園の改修工事のときに、住民説明会、懇談会をやっていただきましたけれども、そのときには、名称等についても地域の方々と、小豆沢プールの名称についてではないですけれども、この小豆沢の開発というか進め方に関して、住民とのやりとりを重視するというようなことがあったと思うんですが、この「AZU Pool」という名称については突然出てきたなというふうな印象を受けている方が地元には多いということで、私は認識をしています。  ただ、本当にきれいなプールで、板橋区らしくないと言われてしまうほど格好いいプールになっているのと、水泳を本格的にやっている方にとっては物すごく好評だということで、大変いいプールになったなということは考えています。  ただ、オープンをしてから幾つかの相談をいただいています。1つ目は、手すりの危険性についてなんですが、1階の観覧席の付近に、左側に椅子と机が並んでいて、右上に手すりが付いています。今はこの写真だとカバークッションをつけた後ですので、黒いものが見えると思いますが、90度にとがっていて厚みもないもので、子どもが頭をぶつけて少し接触事故があったというようなことを聞いて、さっきのカバーをつけてもらいました。  設計そのものが危険性をはらんだデザインになっていたというふうに思っています。例えば、子どもが日常過ごすような小学校では、とてもあり得ないようなデザインだろうというふうに私は考えています。結果的に、オープンしてすぐにこのようなカバークッションがついたということを考えると、もともとの当初のデザインに疑問が湧きます。  デザイナーさんは、安全性とか合理性などを考えてデザインをするわけではないと思いますので、これを管理するのは区の役割だと思いますが、こういったプールの設計やデザイン、それから設備の安全性についての確認ですとか危険性の認識を、区はどのようにして把握をしていたのか。結果的に、ちょうど子どもの目の高さとか鼻の高さにこれが当たるものですから、ぶつけちゃった子は少し後頭部をぶつけたぐらいでまだよかったんですが、こういった再発防止についてどのように取り組むかということを伺います。 ◎区民文化部長   ご心配をおかけして申しわけございません。施設の内外の危険箇所につきましては、指定管理者側の安全パトロールなどの実施や、施設利用者のご意見やご要望を真摯に受けとめながら、区として把握に努めているところでございます。  その後、緊急性や優先度を考慮し、すぐに対応できない場合は代替案を検討するなど、指定管理者とも十分に協議をしながら安全対策を図っているところでございます。今後、この小豆沢の体育施設以外にも、東板橋体育館の大規模改修などが予定されておりますが、整備に当たりましては、指定管理者とも連携を図りながら、ユニバーサルデザインに十分に配慮し、利用者にとって安心・安全な施設としていきたいと思っております。 ◆間中りんぺい   大変格好いいデザインになるのはいいなと思うんですが、デザインを優先する余り、安全性が後回しにされないように、十分気をつけていただきたいと思います。  それから、次に、小豆沢のプールが全面ガラス張りな件についてなんですが、区内には東板橋と3か所ガラス張りのところがあるというふうに認識をしていますが、ガラス張りであるという点について、改善要望を何人もの方からいただいています。最初のころは何人かからの意見かなと思っていたんですが、想像以上に多くの方から要望があって、小豆沢プールのほうにもそういった意見が多数寄せられていると聞いています。  保護者の中には、もともとは子どもだけでプールに通わせる予定であったけれども、外から丸見えで、後から人がついてくるのが怖い、不審者が不安だということで送り迎えをしたという保護者や、私もそのプールができたら子どもと一緒に泳ごうと思っていたけれども、外から丸見えなので、地元の方だったんですが、この通りを地域の方々が通るときに水着姿を見られたくないので、私はここでは泳がないというような方もいらっしゃるといいます。  ガラス張りで外から丸見えだという対応については、今、区としてどのように把握をして対応を考えているか伺います。 ◎区民文化部長   小豆沢プールにつきましては、道路側から建物の内部が見えやすい構造となっておりますことから、利用者のプライバシー保護の観点を考慮しまして、プール棟脇に設置してありますフェンスに目隠し機能を施すなどの対応について、指定管理者とも連携を図りながら、今、検討しているところでございます。 ◆間中りんぺい   これに関しても、設計、オープンしてすぐにそういった対応が必要になるということは、当初の設計に何か問題があったのではないかなということも考えてしまいます。  それから、これは質問ではないんですが、こういった近所からの視線を気にしてここでは泳がないという方が、ほかのお母さん方もそのようなことを言っているよということをおっしゃっていたので、小豆沢プールの、できてからまだ1か月ではありますが、男女の比率を計算をしたいなと思って、調べようと調査係にお願いをしたところ、区立のプールの男性、女性の利用割合は把握をしていないので、集計をしていないので、出てきませんということを言われました。  施設とか運営の改善を図る際に、利用者属性の1項目として男女の割合というのはあって当然だと思っていたので、とっていないということが少し意外でした。データをもとにして施設の設備とか運営の改善を考えるのであれば、男女の割合も今後はかれたほうがいいのではないかなと思いますけれども、これは質問ではありませんので、答弁は結構です。  次に、次の質問ですが、先ほどお話ししたように、本格的に泳ぐ方には大変好評のプールなんですが、公認記録がとれるプールということで、水深が1メートル35センチあります。そうすると、一般の方々にはなかなか深過ぎるということで、スポーツに親しんで健康増進に寄与するというような施設の性格ではないのではないかというような意見があります。その点についての見解はいかがでしょうか。 ◎区民文化部長   小豆沢プールにつきましては、25メートルの公認を取得しまして、トップアスリートの育成支援につなげるとともに、車椅子のまま入水可能なスロープを備えるなど、ユニバーサルスポーツを支援する施設として整備されております。  また、子ども用プールにおきまして、子どもだけではなくて、高齢者の方を含め、水中ウオーキングが可能な利用設定となっておりまして、区民の健康づくりの推進にもつなげているところでございます。  まだオープン間もないことから、まだまだ区民に対して施設のオープン情報が十分に浸透していない可能性も考えられますため、今後指定管理者とも連携しながら利用促進を図り、さらにスポーツに親しみ、健康増進に寄与する施設としていきたいと考えております。 ◆間中りんぺい   わかりました。ありがとうございます。  それから、隣の小豆沢公園にもともとじゃぶじゃぶ池がありました。区内でも最も広いじゃぶじゃぶ池だったと思います。今、じゃぶじゃぶ池と言わずに、子どもの池というふうに名称が変わったと思いますが、この子どもの池がなくなるときに、地域の保護者の方からできれば存続してほしいということで、今度できるこの小豆沢プールの屋上に設置をされるというようなお話が一時期あったかと思います。  ただ、実際には、このプールの屋上には、子どもの池、じゃぶじゃぶ池は設置をされていませんでした。そのご希望をどのように実現をされるのか、どのようになったのか伺います。 ◎区民文化部長   子どもの池につきましては、小豆沢スポーツ施設整備の中で、公園内エリアの有効活用の観点から廃止を決定したものでございます。当初、その代替措置としまして、プール棟屋上に乳幼児を対象とした備えつけのプールを整備する計画を進めておりましたが、検討の結果、屋上にかかる荷重や工事費用などの課題が生じたものでございます。  その後、プール棟の屋上に子どもの池の代替機能として、夏場限定の組み立て式のプールを設置していくことへ方針転換したものでございます。 ◆間中りんぺい   わかりました。せっかくつくっていただくのであれば、立派な小豆沢プールに見合った子どもの池をつくっていただきたいなと思います。よろしくお願いします。  それから、次に、東京2020オリンピック・パラリンピックについても伺いたいと思います。  平成31年度の予算についての場ではありますけれども、もう来年2020大会ということで、関係する予算も計上されるということで伺いたいと思います。小豆沢に限らず、区としてオリンピック・パラリンピックに関連してどのようなイベントが企画をされるのか。  それから、小豆沢体育館にはイタリアのバレーボールチームが練習会場とするということですけれども、地元では子どもたちとの交流を熱望する声が多々あります。そして、区におけるレガシーというものはどのようなものなのか、以前よりも構想がより具体的になってきている時期だと思いますので、改めて伺います。 ◎区民文化部長   2020年度、来年度といいますか再来年度、オリンピックの開催のときの予算編成のまだ前でございますので、現時点での検討状況でございますけれども、事業としましては聖火リレー、パブリックビューイング、それからイタリアバレーボールチームとの交流などを検討しているところでございます。  イタリアバレーボールチームとの連携や、子どもたちとの交流につきましては、小豆沢体育館での練習観戦やチームコーチによるバレーボール教室などが実施できないか、イタリアオリンピック委員会と交渉を続けております。  それから、レガシーにつきましては、小豆沢スポーツフィールドを整備し、スポーツをする環境を整えることや、パラアスリートの練習拠点となるナショナルトレーニングセンター拡充棟の完成にあわせ、周辺地域のバリアフリー化を行い、ユニバーサルデザインのまちづくりを行っていきます。  また、イタリアバレーボールチームを初めとするオリンピアンやパラリンピアンとの交流や競技体験、交流した選手を応援し、選手の活躍する姿を見ることは、形に残る有形のレガシーではなく、記憶のレガシーになると考えております。そして、この記憶のレガシーは記録として残し、展示等を行っていきたいと考えております。 ◆間中りんぺい   わかりました。期待をしておりますので、いいものをつくっていただきたいと思います。お願いします。  次の質問、職員のキャリアデザインについて伺います。  No.1実現プランの中でも職員のキャリアデザインについて表記が出てきていました。民間企業の中には、社内経営コンサルタント等を導入し、キャリアデザインを進化させているところもあります。政府は、団塊の世代が後期高齢者になる2025年に間に合わせるように、その前年、2024年までにキャリアコンサルタントを日本で10万人育成するというふうにしています。  人々が100歳まで生きるだろうというようなことに備えて、健康寿命マイナス10歳した90歳ぐらいまでは、日本人が経済活動に限らず働くようになるということを踏まえての全国に10万人のキャリアコンサルタントの配置ということだと理解をしています。
     単にもちろん高齢者だけではなくて、個人が積極的にみずからのキャリア形成を担う必要性が高まる中で、このキャリアコンサルタントの活躍の場も広がっていくと思います。以前、会派の坂本委員からも副業についても言及をされていますけれども、職員さんについても、多様な経験とか新しい発想につながるような時間の使い方がキャリアデザインの観点からも推奨される傾向に変わりはないと思います。  区の職員においては、副業を持つことは難しいというふうに思いますけれども、外部環境との積極的なかかわりの中で、職員ごとのキャリアアップを目指すことは重要だと思います。そのようなキャリアアップの状態がどのように実現をされるのかということについて伺います。 ◎総務部長   よろしくお願いいたします。  区の職員のキャリアアップという観点で申し上げますと、業務遂行能力の向上、あるいは管理監督者への昇任などの経歴の向上ということで捉えているということになります。キャリアアップの実現につきましては、さまざまな経験を通じた成長、それが前提ということになってございまして、担当する職務において成果を出し、それを評価し、次のステップアップにつなげるなど、人材育成の取組みと人事施策を有効に機能させるということが必要であろうかと考えてございます。  職務以外につきましては、資格取得を含めた自己学習の支援、あるいは外部という意味では、大学と連携をした学習機会への参加、他自治体への派遣や視察を実施するなど、職員の自己成長意欲を向上させる取組みを展開し、職員のキャリアアップにつなげていくところでございます。 ◆間中りんぺい   公務員でありながらさまざまに活躍をする、いわゆるスーパー公務員と呼ばれるような方に会う機会があるたびに、公務員という職業に希望を感じるところでもあります。本区の職員さんにもすばらしい方、たくさんいると思いますので、活躍の場を広げるお手伝いをぜひ人事課にはしていただきたいと思っています。  それも踏まえて伺いますが、最近はキャリアドックという言い方も徐々に広まってきていると思います。キャリアドックのドックは人間ドックのドックと同じです。健康診断と同じように、従業員自身のキャリアの定期健診を受ける機会を提供して、キャリア形成に関するみずからの問題認識やキャリアプランの作成、見直しを支援をするのがキャリアドックの狙いです。  具体的には、定期的に自身の職務能力を見直して、今後どのようなキャリアを歩むべきかということについて認識をした上で、身につけるべき能力とかスキルを確認をする機会を定期的に持つように設計をされることになっています。  これによって、仕事に対するモチベーションアップですとか、定着率の向上なども図れるということが言われていいますけれども、区の職員、区の中の人事制度の中において、キャリアデザインにおいて、このようなキャリアドックの考え方がどんなふうに枠組みがされているか、設計をされているかについてお聞かせください。 ◎総務部長   板橋区人材育成活用方針におきまして、勤続年数や年齢に応じたキャリアステージを提示し、段階に応じた役割の認識を保持するよう促しているところでございます。ご紹介いただきましたセルフキャリアドックに類する取組みといたしましては、若い世代の職員に対しまして、キャリアデザイン研修を実施するなど、みずからの立ち位置とキャリアデザインを見つめなおす研修、こういったものを実施しているところでございます。  平成30年度から、全職員が作成する自己申告書というものがございます。年末におおむね出すものでございますけれども、この自己申告書の欄に、新たにキャリア設計に関する項目を新設いたしまして、毎年度、自身のキャリアプランについて、上司との面接において共有するとともに、上司はその助言等の支援を行うという取組みを開始をしたところでございます。  定期的に自身の職務能力を見つめ直し、また、どのようなキャリアを積んでいくべきか、そのために必要な知識ですとか能力、こうしたことを確認する機会を継続的に提供していくという考えでございます。 ◆間中りんぺい   ありがとうございます。  次に、防災について質問をしたいと思います。  まずは、避難所運営について伺います。  いろいろ見聞きをしていると、各避難所の準備状況に大きな差があるなということを感じています。最も進んでいる避難所は、具体的にどのような取組みがなされていると捉えているか、逆に進んでいない避難所に関してはどのような課題があるというふうに捉えているかを伺います。現状をどういうふうに捉えていて、もう少し課題があるなというような避難所には、区としててこ入れをする必要もあるのではないかというふうに考えますが、現状をどのように捉えているか伺います。 ◎危機管理室長   避難所についてのご質問ですが、区指定避難所における訓練につきましては、現在計73か所のうち、約3分の2に当たります48か所で実施をしているところです。平成28年度から、避難所長を学校長から地域の方々に変更したということもございまして、訓練についても、基礎的な内容から逐次実践的な内容へと移行していく過程にございます。  進んでいる訓練の内容といたしましては、開錠、鍵をあけるということですが、学校警備等もございます。そうした手続も含めた開錠、建物の安全確認、避難者受け入れ準備、避難者カードの作成、こういった基本的な訓練に加えまして、備蓄機材の取り扱い、要配慮者の誘導、避難スペースの割り当てといったような運営にかかわる段階の訓練を実施している実例がございます。  一方で、実施期日の調整がなかなか難しいといった理由で、訓練の実施に至っていない避難所が25か所ほど残されておりまして、こうした避難所での訓練実施に向けて、区からの誘導の方策が引き続き避難所訓練の大きな課題というふうに捉えております。また、誘導策ですけれども、地域の方の実情がさまざまございますので、そうした方々との話し合いの中で、てこ入れをしていく必要は強いと感じているところでございます。 ◆間中りんぺい   課題があると言われるような避難所の方々に話を聞くと、なかなかどうしたらいいのかわからないというようなことも聞こえてきますので、進んでいる、そういった取組みをほかのところに紹介するというようなことも必要になってくるのではないかというふうに思っています。  それから、避難所開設に向けたDVDを作成するということを聞いています。このDVDをつくって町会に何枚かずつ配布するということだけだと、余り成果が出ないということを私は感じています。このDVDをどのように周知するのか。  動画配信等もやり方あると思いますので、どのような形でDVDの内容を区民に周知をするかということと、あわせて伺いますけれども、今避難所開設について、マニュアルのようなものは段ボールの中に入っていますけれども、そのマニュアルが全体のことが書かれていたりして、どうしてもわかりにくい内容になっているなというふうに思っています。大田区とか新宿区で導入をされているような避難所開設キットのようなものが板橋区でも導入をされれば、さらに使いやすくなるのではないかと思いますが、この避難所開設キットのさらにわかりやすい導入と運用について要望いたします。意見をお聞かせください。 ◎危機管理室長   まず、このDVDのお話でございますが、平成31年度に予算案として計上させていただきました避難所開設運営訓練用映像資料のことでございますね。これにつきましては、訓練の質の向上ですとか、限られた訓練時間の有効活用とあわせまして、訓練未実施の避難所に対しまして、実施の誘導策の一つとするとともに、訓練実施までのイメージトレーニングや、実際に発災した場合の補助的な開設運営マニュアルとしても役立てる目的でございます。  具体的な内容の決定ですとか収録につきましては、来年度の作業になりますけれども、基本事項に加えまして、例えば炊飯の水の量ですとか、具材、味つけ、そういったきめ細かな内容を含む実践的な編集を行っていきたいと考えております。  映像資料の提供方法につきましては、DVDを記憶媒体としまして各避難所にお配りをします。開設運営の中心となる学校防災連絡会のメンバーにごらんをいただくとともに、区が配信をしております動画サービス、チャンネルいたばし、こういった中でも配信を進めていきたいと考えております。  それから、避難所開設セットについてのお尋ねでございます。  区でも、ご質問にもありましたとおり、避難所の立ち上げに必要な書類やマニュアル等をセットにいたしまして、各避難所の備蓄倉庫に配備をして、開設作業をバックアップしているところでございます。今後とも、被災地で得られた新たな知見でありますとか、他の自治体での先行事例を反映するなど、現行のセットをさらにブラッシュアップをして、避難所開設を担う方々の負担軽減ですとか準備の効率性、適格性の向上に努めていきたいと考えております。 ◆間中りんぺい   防災連絡会以外のメンバーにも、広く周知をされるように工夫をしていただきたいと思います。  次に、防災訓練の内容についても伺います。  先日、三鷹のある小学校の防災訓練に見学に伺ってきました。ここではバーチャル機器を使って、VRのゴーグルを使って防災訓練がなされていました。非常におもしろかったなと思うんですが、子どもたち、これは校庭でVRゴーグルを使っていろいろきょろきょろしているんですが、子どもたちには小学校が水没しているように見えていて、水の流れもどんどん変わってきたりとか、時々木材が流れてきたりというような状況になっています。  煙ハウスのようなものも、VRゴーグルで見ると、子どもたちには上部に煙が充満しているように見えて、そのようなところで歩くと、子どもたちは自然に身をかがめて歩いて移動していました。このように体の形で覚えるということは、非常におもしろいなということで、特色ある防災訓練だなということを思いました。  板橋区においては、こういった小学校での防災訓練について、どのような特徴のあるものが実施をされているかお聞かせください。 ◎危機管理室長   小学生ということでございましたけれども、区の関係しております防災訓練、さまざまございまして、そちらのほうからちょっとお答えをさせていただければと思いますが、総合防災訓練ですとか、住民防災組織の訓練、あるいは区民消火隊の訓練、さまざまございます。これらにつきましては、地区ですとか町会・自治会が訓練計画を作成するということがございまして、地域の実情に応じまして、多かれ少なかれ、それぞれの地域性や実情に合った内容が特徴として盛り込まれているところでございます。  特に、特徴的なものとしましては、小学生等のこういった内容ではございませんけれども、一般的な訓練に加えまして、災害協定を締結しているトラック協会との物資搬送訓練ですとか、システム関係のバッテリーを使いました事業所との電気供給訓練、町会が独自に協定を締結しておりますバス会社との要配慮者搬送訓練、こうしたものが特徴的なものとして挙げられるかと思います。 ◆間中りんぺい   区内にも、たくさんのおもしろい企画を持っている民間の事業者等もありますので、今全体的なお話もしていただきましたけれども、学校においても、民間の協力をもってより進めていくような施策を支援をしていかれると、より充実をするのではないかと思います。質問についてはこれで、ちょっと時間がないので、終わりにします。  次にいきたいと思います。中央図書館について伺います。  障がい者の雇用については、会派としても要望してきましたけれども、先日のお話も聞いていると、なかなか受け入れていただけなかったのかなというような印象を持っています。どのような経緯でここまで来られたか、その経緯について伺います。 ◎地域教育力担当部長   図書館の障がい者雇用についてのご質問です。  新しい中央図書館の改築事業におきまして、平成30年3月にカフェ事業者選定に係ります対話型調査を実施し、この中で障がい者団体等の法人からも聞き取りを行いました。平成30年12月に障がい者雇用に係る審査も踏まえ、プロポーザル方式による事業者公募を行いましたが、結果としては障がい者団体等からのご参加はございませんでした。  平成31年1月にはカフェ事業者を決定いたしました。事業者からは、障がい者雇用の経営上の課題を伺っておりますが、今後の協議の中で、障がい者の活躍の場について話し合ってまいります。今後は、施設管理全体の中で、障がい者の活躍の場、雇用の可能性について探っていきたいと考えてございます。 ◆間中りんぺい   わかりました。継続的に探っていただきたいと思います。  それから、図書館での障がいを持つ方に向けた資料の充実についても伺います。  これは、普通の書籍、本の上に点字のフィルムが張ってあるもので、こういったものも障がい理解を促進する機会にはなるのではないかなと思っています。こういったものだけではなくて、障がいを持つ方に向けた資料がより充実をすることを望みますけれども、そういった資料の充実に関して、どのような考えがあるか伺います。 ◎地域教育力担当部長   障がい者資料の充実についてのご質問でございます。  障がい者向けサービスに関する図書資料につきましては、点字図書のほかにも、視覚障がいなどで活字の読みが困難な方のために製作されますデジタル図書の提供を検討しております。点字や音声図書のデータベースを提供するシステムに登録し、図書館が録音資料を作成することで、より多くの資料を提供していきたいと考えてございます。  また、障がいの有無にかかわらず、多くの子どもたちが読書を楽しむことができ、また障がいへの理解が深まるよう、児童向け大活字本や、点字やイラストが立体的に印刷されましたユニバーサル絵本の購入等も検討してございます。 ◆間中りんぺい   私は、まだ行ったことがないんですが、高知にあるオーテピアという図書館は、すごく障がい者の方も楽しめるような図書館になっているというふうに聞いています。そういったさまざまな工夫を取り入れながら、障がい者向けの資料も充実させて、障がいがある方も楽しめる図書館にしていただきたいと思います。次の項目にいきます。図書館については、すみません、これで終わります。  次、市民協働について、9番目、伺いたいと思います。  先日、代表質問での区長答弁の中で、パブコメによって区民と協働をしているというような答弁の内容があったかと思います。区民の皆様からご意見をいただいて、計画策定等に反映するというふうに話をされていますが、このパブコメが形骸化してしまっているのではないかな、中身が余りないのではないのかなということを感じていまして、この4年間のパブコメの件数と内容を調査係に調べていただきました。  64件あって、2件は結果未公表でしたので、62件でしたけれども、62件のうち8件はパブコメの実施回答がゼロ人、1人も答えていない。1桁台が45件で大半で、その1桁台の中でも、1人、2人、3人という回答数が20件ということで、ほとんどパブリックコメントを実施しても回答される方がいないということになっています。  これでは、もう全然機能していないなと。ゼロ件ということであれば、仕事としても、仕事にもなっていないんじゃないかなと思いますけれども、何件集めればいいという話ではないのはわかりますが、1人とか2人というのは、さすがに56万区民がいて少ないと思います。ご意見をいただいて策定に反映するということであれば、どのぐらいの数集めれば、区民と協働していると言えるというふうに捉えているのか、お考えを伺います。 ◎政策経営部長   よろしくお願いいたします。  まず、パブリックコメントでございますが、区の基本的な方針を定める条例の制定や改廃、区の総合的な計画の策定等を行う際に、事前にその案を公表し、区民の皆様からご意見をいただき、それを十分に考慮して最終的な意思決定を行う制度でございます。  その数によって、その目的の達成度合いが変わるものとは考えてはございません。また、パブリックコメントだけではなく、区長への手紙ですとか、または広報、ホームページ、区政モニター、こういった制度を初め、さまざまなチャンネルを通じまして広く区政に関する情報公開及び提供に努めるとともに、多様な方法によりまして区民参加の機会の提供には努めているところでございます。  区政の区民参加を図り、区民との協働による開かれた区政を推進していくための一つの手段であるというように捉えているところでございます。 ◆間中りんぺい   実施を今後もされるようであれば、今の内容も踏まえて工夫をしていくことは、どちらにしろ必要になってくるというふうに思います。今後については、どのように運営を運用していくのか、その考えをお聞かせください。 ◎政策経営部長   現在、パブリックコメントの募集につきましては、広報いたばしですとか、区のホームページで周知をしているほか、ツイッターや情報掲示板、直接情報提供ができるように希望者にダイレクトメールを送るなど、さまざまな手段により告知を行っております。  また、区内全図書館や区政資料室には、資料を閲覧できるようにしているほか、例えば基本計画を策定する際には、グリーンカレッジ等参加者向けにチラシを作成いたしまして、意見募集を行うなど、その内容に適した施設等での閲覧を行うなど、告知に努めてございます。今後もご意見がいただけるよう、工夫を凝らして募集の告知に努めてまいります。 ◆間中りんぺい   わかりました。  1件、すみません。質問を飛ばします。このパブリックコメント自体は、板橋区区民参加推進規定というものに沿って行われているものだというふうに思いますけれども、ここに書かれている区が実施する行政活動への区民参加が区民協働とされている点について、少し違和感を覚えています。要は区が実施する行政の施策に区民がお手伝いをすることが区民協働だというような表現だというふうに私は捉えました。  昨年視察に行った長岡市の磯田市長は、逆の方針だなということを思ったんですが、長岡市の磯田市長は、市民には力があるんだと、行政は黒子だというふうに話をされていて、市民には力があって、その市民の力を進めていくために行政が力を貸すというというなお話を、それが市民協働だということで、磯田市長はお話をされていました。  これからの板橋区の市民協働、区民協働の形も、冒頭話したコミュニティ・スクールとまさに同じような概念だと思うんですが、板橋区が立てた、考えたものに区民が協力をしてくださいということではなくて、この区民協働という点に関しては、ともにゴールを共有するような進め方が望ましいのではないかと思いますが、その点について見解を伺います。 ◎政策経営部長   これまでも、区では、一つの例ではございますけれども、地域包括ケアシステムですとか地域会議というように、地域の課題を解決する仕組みとしまして、自分たちのまちは自分たちでつくるというようなものをモットーに、地域の皆さんが中心となって進めていくまちづくりにも取り組んできているところでございます。  今回策定いたしましたNo.1プラン2021におきましても、こちらいわゆるSDGs、こういったところにも触れてございまして、そこで示されている目的のうち、パートナーシップで目的を達成しようというゴール17にもあるとおり、区も区民の方々と協働による地域社会の発展に取り組んでいく考えに変わりはございません。  引き続き、多くの自治体で行われているような協働の成功事例などを参考にしながら、板橋区に合った協働による区政運営に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆間中りんぺい   わかりました。ありがとうございます。  最後の項目、地域の声から2点伺いたいと思います。  1つ目は、トイレの洋式化についてです。今、幾つかトイレ改修、例えば志村坂上の駅前の公衆トイレについても改修をしていただいて、洋式化とともに、おむつ交換台もつけていただけるということで、大変ありがたいなと思っていますが、まだ地域の方からは、地域センターですとか公園ですとか、公共のトイレの洋式化の要望が多々あると思います。現在の公共のトイレの洋式化についてのスケジュールを伺います。 ◎政策経営部長   トイレの洋式化ということで、ご質問頂戴いたしました。  施設経営課ということで政策経営部で所管してございますので、私のほうから全体的な部分でご答弁申し上げます。区全体としての計画というものは策定してございませんが、バリアフリー化の推進の観点から、地域センターや公園など、それぞれ施設を所管する部署におきまして、施設の維持改修のための計画、例えば公園等によりますと、公園・公衆トイレの適正配置・改修計画、こういった計画を定めまして、整備を進めているところでございます。  また、学校施設、こちらは設置数も多いということから、大規模改修等の対象校以外につきましても、計画的に改修を行っているところでございます。洋式化への要望は多くいただいているところでございまして、設置の諸条件等を判断しながら、改修時期にあわせて取り組むこととしてございます。  ちなみに、地域センターというお話がございました。平成31年度には、10施設48基の整備を予定しているところでございます。 ◆間中りんぺい   わかりました。ありがとうございます。  空き家問題について、最後に伺います。  地域のNPOさんですとか市民団体さんから、空き家をコミュニティスペースとして使いたいというような要望があります。現段階では、空き家の対策について、まだまだそのような話ができる段階じゃない。まだまだもっと前段階にあると思いますけれども、今後、そのような空き家の活用について検討いただきたいと思います。そのようなコミュニティスペースに空き家を転用できるような施策がとれれば、自発的に自分が活動できる拠点となって、いいのではないかと思います。展望について伺います。 ◎都市整備部長   よろしくお願いします。  空き家の利活用につきましては、昨年策定いたしました板橋区住まいの未来ビジョン2025におきましても取り組む課題として掲げておりまして、昨年11月から住宅対策審議会におきまして、区内の空き家に関する課題の分析や有効な利活用方法等につきまして、審議を始めたところでございます。
     また、区内空き家の実態等を把握するために、来年度には所有者の意向調査を含みます空き家の実態調査を行う予定となっております。今後、審議会での議論や調査結果を踏まえながら、先進自治体の事例も参考にしつつ、さまざまな空き家対策の利活用方法を検討してまいります。 ◆間中りんぺい   わかりました。検討を進めていただきたいと思います。  何問か飛ばしてしまい、申しわけありませんでした。以上で総括質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、間中りんぺい委員の総括質問は終了いたしました。  次に、中村とらあき委員、お願いいたします。(拍手) ◆中村とらあき   よろしくお願いいたします。  まず最初に、新しい学習指導要領についてご質問いたします。  平成32年度から始まる小学校の新しい学習指導要領では、プログラミング教育授業が開始されることになります。また、同じ年度から小中一貫教育もスタートいたします。ここではプログラミング教育についてお尋ねいたします。  板橋区においても、平成30年8月に小・中学校合同プログラミング研修会が上板橋第三中学校で実施されました。板橋区立教育科学館でも、ロボットプログラミング教室が行われており、本区における取組みを示すものだと思います。  画面に示してありますのは、プログラミング教育のポータルサイトの画面です。既に、同サイトで実例が報告され、2020年に備えた体制が整えられつつあります。まず第一に、今後のプログラミング教育のスケジュールに関して説明を求めます。 ◎教育委員会事務局次長   平成32年度から全小学校で始まるプログラミング教育につきましては、学習内容の一部は学習指導要領に示されておりますけれども、教科書がないため、計画的に準備を進めていく必要がございます。そこで、平成30年度には、小学校2校をプログラミング教育推進校として指定をし、区内全小学校教員を対象に、プログラミング教育の指導計画と、その指導計画をもとに授業を公開していただいたところでございます。  さらに、平成31年度からは、プログラミング教育推進委員会を設置し、学習指導要領に示された内容を中心に指導計画等を作成するとともに、プログラミング教育にかかわる研修を実施し、教員の指導力向上を図っていく考えでございます。 ◆中村とらあき   次に、プログラミング教育の特徴と課題について、教育委員会の答弁を求めます。 ◎教育委員会事務局次長   プログラミング教育は、子どもたちが将来どのような職業につくとしても、普遍的に求められるプログラミング的思考を育むことを目的としており、コンピューター等を活用して論理的思考力を身につける学習活動を実施することが特徴であると考えております。そのため、全ての小学校でプログラミング的思考を育む授業を行うことができるよう、指導計画の作成や教員の指導力向上が課題となっております。  さらに、中学校の技術で専門的に学ぶプログラミングとあわせて、小・中学校9年間を通した一貫性のある学びを創造し、情報活用能力の向上を図っていくことも課題であるというふうに認識をしております。 ◆中村とらあき   プログラミング教育というのは、思考を育む教育ということで理解しております。その上で、次のリーディングスキルテストについて質問をしてまいります。  本年度より、リーディングスキルテストが区内の小・中学校全てで行えることになりました。リーディングスキルテストは、戸田市の先行事例を見ますと、授業改善の工夫の一例が平成28年度戸田市教育研究収録にあり、内容としては、問題文に必要のない数や言葉を入れた問題を子どもたちに解かせてみる。クラス全員で問題文を音読して、問題の文の意味を捉えながら解かせるなどあります。しかしながら、この結果については言及されておりません。  平成29年度3月、総合的な教師力向上のための調査研究事業成果報告書では、今後の取組みとして戸田市立教育センター教科等研究グループの活性化が挙げられ、この中で、自主的な研究組織である本グループの柔軟性を生かした研究に教育委員会が協力するリーディングスキルの研究や、研修受講後の授業実践について、学校種や教科教育の枠を超えて意見交換や協議を重ねることにより教師の指導力を高めていくとあります。  このため、リーディングスキルテストはPISAのように確立されているテストではないと考えております。一例を挙げるならば、PISAの場合には、読解力が低い場合には読書量をふやすなどの措置が有効であることが示されておりますが、リーディングスキルテストでは、説明変数のとり方が読書が好きかどうかととってあるため、読書量との相関関係が出ておらず、テストのスコアが低い理由は不明となっております。  以上のことを踏まえ、第一に研究段階にあるリーディングスキルテストに板橋区が全校挙げて協力するのはなぜか、教育委員会の見解をお答えください。 ◎教育委員会事務局次長   子どもたちに確かな学力を身につけさせるためには、全ての学習の基盤となる読み解く力は大変重要になるというふうに考えております。これまでは、教科書の文章や、問題文の意味や意図を正確に読む力を測定するアセスメントがなく、実態を明らかにすることができない状況にございました。  そこで、リーディングスキルテストを活用し、読み解く力を客観的に把握し、各校の児童・生徒の実態に応じた授業革新を推進し、さらなる学力向上を目指すために、このリーディングスキルテストを全校で実施をするとしたものでございます。  来年度は、研究校を指定して読み解く力を育成するための効果的な指導方法や教材について、研究及び実践を進めていく考えでございます。 ◆中村とらあき   次に、リーディングテストの問題形式のみが現在クローズアップされておりますが、個々のデータが集積されないと改善には結びつかないと考えております。実際には、生徒の個人情報、例えばリーディングテストをするときに付随して、基本統計情報や経済状況、生活習慣などもテストの内容に組み込まれて調査されます、もしくは、テストに組み込まれているのでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   リーディングスキルテストは、基礎的読解力を図るアセスメントでありまして、テストには基礎統計情報や経済状況、生活習慣などの個人情報は含まれておりません。テストの結果と児童・生徒の学習状況や特性を踏まえて、効果的な指導方法や教材開発に向けた授業革新につなげていきたいというふうに考えております。 ◆中村とらあき   また、このリーディングスキルテストの提案者は、多くの情報発信を行っておりますが、これらの発言を読むと、明らかに教育委員会の方針とは異なるリーディングテストの運用を考えており、教育委員会はどのように考えているのか、どのように対応されていくのかについて明確にしていくことが肝要かと考えております。  リーディングテストスキルの提案者は、2018年3月に開催された第80回情報処理学会全国大会の基調講演で、現在小学校教育を受ける日本の子どもの大半は、プログラミング学習に必須の定義を理解するだけの読解力を持っていない。この状況で、子どもたちに幾らプログラミング教育を教えたところで、AIが広く普及する将来、満足な収入を稼ぐだけのスキルにはつながらないだろうと述べております。  また、小学生に英語教育とかプログラミング教育とか言っている場合じゃありません。プログラマーになろうと思ったら情報は豊富にあって、ほとんどオープンソースで公開されています。なりたければ、読む、聞く、書くができれば勉強してなることができます。でも、読む、書くができなければ、プログラマーになることは無理ですとも述べています。これらは一例でありますが、現在の教育科目や課程についても非常に懐疑的であるほか、事実誤認による見解を述べられております。  プログラミング教育は、プログラマー養成ではないことは明らかでありますし、全ての生徒が問題文を読めないなどということはありません。また、既存の教育結果に関した言及もなく、むしろ区の教育のあり方全般に介入してくるのではないかという懸念が生じざるを得ません。まず、リーディングスキルテストを指導する立場の方が、一方で教職員の方々や教育委員会に解決策を求めながら、他方、ほかの取組みに対して極めて批判的であるのは、いかがなものかと思います。  以上、第3に教育委員会は、今後どのようにリーディングスキルテストを活用していくのか。また、文科省の方針とリーディングスキルテストの活用との整合性はどのようにとられていくのか、答弁を求めます。 ◎教育委員会事務局次長   教育委員会では、文部科学省が告示した学習指導要領に基づき、板橋区教育大綱や板橋区教育ビジョン2025の目標等を実現させるため、学力向上を目指した施策を推進をしてまいります。  リーディングスキルテストにつきましては、基礎的読解力を図るアセスメントとして活用し、教育委員会の権限と責任のもと、学習指導要領の教科等の目標を達成するために、全ての学習の基盤となる読み解く力を育成し、児童・生徒の学力向上を図っていく考えでございます。 ◆中村とらあき   最後に、個人的な見解ではありますが、戸田市教育委員会の事例を見ていますと、リーディングスキルテストを取り入れたとしても、学力が飛躍的に伸びることはないと言えます。これまでの学習成果は、これまでの教育で得られてきたものでありますので、まずはこれまでの取組みを大事にしていくことが望まれると考えております。このことに関しては、答弁は必要がございません。個人的な見解でございます。  次に、今後の教育現場とEdTechに関して質問したいと思います。  文科省では、今後の教育現場に積極的にEdTechを取り入れていくことを明示しています。プロジェクターで映してありますのは、EdTechを使ったイメージであります。一人ひとりの生徒に合わせた課題や問題を提起できることはメリットとしてありますが、やはり教員の教え方や寄り添った教育が必要であることにはかわりありません。あくまでも、道具としてAIを使用していくというものであります。  このイメージでは、歴史が好きな子どもにはより深く勉強できるように、恐らく伝記や歴史小説などを紹介したり、英語の文法が苦手な子には文法問題をということを想定しているものだと考えます。ただし、AIがストーリー性のある歴史や体系的に文法を教えられるかというと、そこまでは考えていない。あくまでも教育現場における補助的な役目を想定していると考えられます。  EdTechは、主にビジネス領域において、教育とITを用いた革新的な教え方というビジネスマインド的な取組みであることから、経済産業省も取り組んでおります。一方、ICT教育は、ICTを活用した教育方法のことを意味しています。最後に、EdTechとICT教育の関係について、教育委員会の見解とEdTechに関する今後の取組みについて答弁を求めます。 ◎教育委員会事務局次長   EdTechとは、教育におけるAIやビッグデータ、IoTなどの新しいテクノロジーを活用したあらゆる取組みであり、一方、ICT教育は学校教育におけるコンピューターや情報通信ネットワークなど、情報通信の技術を活用して学習活動の充実を図ることであると認識をしております。  現在、本区では、電子黒板や実物投影機、タブレット型パソコン機等のICT機器を初め、無線LANなどのICT環境を整備し、学校における教育の情報化を推進しているところでございます。  EdTechは、学習支援や教員の働き方改革、指導力向上と、あらゆる面で教育の質を向上させる可能性があると言われており、引き続きICT環境の整備充実を図りつつ、国や他自治体の動向を注視しながら、EdTechの効果的な取組みについて研究をしてまいりたいというふうに考えております。 ◆中村とらあき   なぜ、このEdTechやICTのことを今後詰めなければいけないかと申しますと、OECDと比べて大変低い状況にあるということが挙げられると思います。こうした潮流を今後も区では注視しながら進めていくことを求めまして、午前中の質問を終わりたいと思います。 ○委員長   ありがとうございます。  中村とらあき委員の総括質問の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。  なお、委員会の再開時刻は午後1時といたします。 休憩時刻 午前11時58分 再開時刻 午後 1時00分 ○委員長   休憩前に引き続き、予算審査特別委員会を再開いたします。  それでは、中村とらあき委員の総括質問を続けます。  中村とらあき委員、お願いいたします。 ◆中村とらあき   午前に引き続き、おなかいっぱいになったところで、頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。  現在、板橋区においても数多くの審議会や審査会などが設置され、外部の学識経験者を招いて各種の政策内容をよりよいものにする努力がなされていることと思います。審議会や審査会などは、区民各層の利益を代表する事業者や生活者団体の代表、実務、学識経験者などにより構成され、議会制民主主義を補完する参画機関と考えております。  しかしながら、現実に政策形成機能や役割を果たしていくには、審議や審査の運営が予定どおりの参画者で行われることが必要とされるかと考えます。また、各種政策の形成においては、外部学識経験者の見識や知見を取り入れることを十分に担保できるようにしなければならないと考えます。  今回、各審議会や各審査会、いわゆる附属機関などにおける学識経験者の参画に絞って質問いたします。条例によらない会議が区政にどのようなかかわりを持つのか、あるいは、庁内の附属機関などについては、別の機会に質問したいと考えております。  最初に、附属機関などにおける学識経験者の任用や採用方法に関して、庁内で行われている一般的な方法及び事前に参画の意思を確認しているのかについて説明を求めます。 ◎総務部長   午後もよろしくお願いいたします。  区では、区政への専門的知識を取り入れることを目的といたしまして、附属機関等を設置し、学識経験者の方々に委嘱をしているところでございます。委員の選定に当たりましては、附属機関等を設置する目的に鑑みまして、諮問を行う内容に関して深い知見を有すると考えられる学識経験者を関係機関等から情報を得るなどして、人選を行っているところでございます。  最終的には、本人に附属機関等の設置目的、あるいはスケジュール等をきちんと説明をした上で、受諾の意向を確認して委嘱をするというところでございます。 ◆中村とらあき   次に、選考過程において、学識経験者のプロフィールや業績などのスクリーニングは行っているのか、また、虚偽記載が発見された場合への対応について、区側の考え方について答弁を求めます。 ◎総務部長   委員選定に当たりましては、学識経験者の経歴及び著作物などを拝見して、直属機関等の設置目的や検討する分野に合致するものかという検討の上、委嘱をしているものでございます。万が一、学識経験者の経歴などに誤った部分が認められた場合には、当該部分の訂正など、適切な措置をお願いすることになると思います。 ◆中村とらあき   次に、責任のある専門性の確保について質問いたします。  附属機関などには、議員も委員として参画することが多いところでございますが、参加しておりますと、専門家の方々が時々欠席されたり遅刻することも見受けられるところであります。  専門家の方々が欠席されるということは、当該審議会などにおける審議において求められている専門家の方々の知見や意見を取り入れる機会が失われてしまうということと同義であり、政策形成において重要な内容が欠如する危険性もあるものと考えております。このため、学識経験者の方々の当該審議会などにおける出席率は、政策形成の質をあらわす一つの目安になるものとして考えております。  ここで示しておりますのは、板橋区における附属機関など73機関の学識経験者の出席率を過去3年にわたり調べたものでございます。各部や課で個々に所管しているため、議会局調査係には調べるのに大変労力を強いてしまいましたが、作成に当たっていただき、まことにありがとうございました。この調査から、ほとんどの審議会や審査会が高い出席率であることがわかります。  しかしながら、低いものもあり、次に示しますものはそれを抜き出したものでございます。70%以下の出席率の附属機関などを抜き出したものでございます。審議会や審査会などは独自の運営をしている場合もありますが、条例で設置されていることからも、全員そろっての会議であることが通常のあり方であろうかと思います。  以上のことより、質問をしていきたいと思います。第1に、附属機関などにおける学識経験者の必要性について、答弁を求めるものであります。 ◎総務部長   複雑高度化する行政課題に対応するため、専門的知識や区民の多様な意見を取り込むとともに、区政に反映させることを目的として附属機関等を設置しているところでございます。専門的知識を取り入れるためには、当該分野について研究を続けてこられた専門的知見を有する学識経験者が必要であると認識をしているところでございます。 ◆中村とらあき   今の答弁にありましたように、こうしたことを期待されながら学識経験者の方々が採用され、また審議会において参画しているということでありますので、今ここにあらわしている審議会や審査会などでは、なぜ出席率が低いのかについて説明をすべきだと思いますので、答弁を求めます。 ◎産業経済部長   よろしくお願いいたします。  まず、企業活性化センターのオフィス利用審査会についてでございますけれども、この審査会、専門知識がある方、大学教授と中小企業診断士のお二人を学識経験者として、他の委員を含めて書類審査と面接総合審査の2段階を経て利用者を決定しております。  書類審査は、学識経験者を含む5人の委員全員が全ての書類の審査を行っておりますけれども、今回表で出されて回答しました面接総合審査におきましては、学識経験者委員の業務等の関係の日程調整が難しく、欠席となることがございました。今後、審査会の運用方法については、改善などをしていきたいと考えております。  なお、欠席の際には、学識経験者の審査内容は書類審査によりある程度把握するとともに、必要に応じて審査会長と連絡を取り合っていただきまして、面接審査のときに審査会長から補完する質問を行うなどして、専門的な見地を反映した利用者の決定に努めているところでございます。 ◎健康生きがい部長   健康生きがい部からは、2つの会議が挙げられておりますので、お答えいたしたいと思います。板橋区の健康づくり推進協議会、そして災害医療連携会議におきましては、健診や予防接種、あるいは災害時の医療等の議題をご審議いただく必要がございますため、医療機関や大学、板橋区医師会などの関係団体の先生方を学識経験者の委員として委嘱しております。  会議の開催に当たりましては、可能な限り全委員に出席していただくために日程を調整しておりますが、ご多忙な先生方全員の日程を合わせることはなかなか難しく、所属する病院あるいは大学等において予定が入って、急遽欠席になってしまう場合もございます。  いたばし健康プラン後期行動計画2022の策定など、重要な議題につきましては、健康づくり推進協議会のもとに小委員会を設置して、議論をより集中的に深めていただいたり、あるいは期間を設定して、欠席された委員の意見も別途いただいたりすることなどによりまして、十分な審議が尽くされるように努めたところでございます。
    ◎資源環境部長   資源環境審議会への出席率でございます。  4名の学識経験者につきましては、全員が出席できる日を念頭に毎回調整を行っておりますが、学会や海外出張などの理由で全員がそろう日がない場合もございます。  なお、今年度につきましては、資源環境審議会を2回開催し、学識経験者の出席率は8分の7、87.5%でございました。今後も全員出席できるように日程調整に努めてまいります。 ◎都市整備部長   住宅対策審議会の平成29年度におきます学識経験者の出席率が低い理由についてでございますけれども、29年度は板橋区住まいの未来ビジョン2025の素案策定から答申までの間、短期間で複数回議論を行う結果となりまして、開催間隔が短い中での日程調整の結果、学識経験者の方々の都合がつかなかったものでございます。  欠席されました議員につきましても、事前に資料をお送りしまして、ご意見のある場合には事前に伺っているところです。また、事後につきましても、会議の内容についてはご報告をしてございます。 ◎教育委員会事務局次長   特別支援教育連絡協議会の学識経験者につきましては、板橋区内の大学病院の医師2名と国立大学の教授1名に委嘱をしているところでございます。ご三名におかれましては、診察等の業務に対応するため、協議会を急遽欠席されることがございました。  今後は、協議会開催日や時間等の調整を綿密に行い、協議会委員の出席率向上に努めてまいります。 ◎地域教育力担当部長   板橋区立郷土芸能伝承館企画運営協議会は、郷土芸能伝承館の適正な運営と民族芸能の保存、伝承を図ることを目的として、学識経験者2名と民俗芸能保存伝承団体の代表など13名から成る合計15名で構成する会議体でございまして、今年度は6月に開催しております。  学識経験者に関する出席率につきましては、平成28年度と29年度は50%となっているんですけれども、これは学術経験者2名のうちお一人の方が体調不良のため急遽欠席となったためでございまして、今年度はご出席されています。 ◆中村とらあき   なぜ、ここで出席率、また審議会についてこれほど詳しく言うかといいますと、我々議会のほうに上がってくるときには、審議会を通してまいりましたということで、ある程度の合意形成、または研究内容が反映された上で上がってきているものと考えております。その中で我々は審議をしているわけでございますので、それが欠けた状態で議会のほうに上がってくるというのは、いささか我々としても用心しなければいけないなということでございます。  こうしたことを踏まえつつ、第3に、学識経験者は現場に関する見識が不足していることがあり、場合によってはその意見に関して、検証、検討が必要であると考えておりますが、区の見解を求めます。 ◎総務部長   まず、学識経験者として委嘱する場合には、附属機関の設置目的及び検討分野において造詣が深く、現場感覚をあわせ持つ方に依頼するということが肝要であると考えてございます。それは、委員選定作業の中で十分吟味され、行われているものと考えてございます。  そうした中で委嘱された学識経験者が附属機関等の中で出された意見については、尊重すべきものと考えますけれども、仮に疑義が生じた場合には確認をするということもあり得るものと考えてございます。 ◆中村とらあき   次に、第4にですが、個々の学識経験者や専門家の方々は、あくまでも専門家としての一意見なのか、それとも学会や専門領域における一般論なのか、あるいは単なる個人的見解なのか区別できない場合があります。  いずれにせよ、個々の発言に関しては、責任を持たせるべきであると考えております。このため、審議会の記録はあるのですが、内容を見ると明らかに単なる個人的見解である場合も多く、この点に関して、区として審議会に参画する学識経験者に専門的見解や知見を確実に求めていくことが必要と考えますが、区の見解を求めます。 ◎総務部長   附属機関等における審議におきましては、それぞれの委員がその立場や責任において節度ある発言をなされているものと認識をしております。多様な意見を求める附属機関等におきましては、自由闊達な議論の場が必要であると考えてございまして、仮に個人的な発言等が重なるといった場合など、議論の方向性が定まらないような場合には、審議会の会長などとも相談しながら議事整理をすることになると考えてございます。 ◆中村とらあき   第5に、さまざまな領域の専門家がいらっしゃいますが、区の行政に大きな影響を与えていることから、可能な限り情報を公開していくべきと考えております。これは、区の方針も情報公開を積極的に進めるという立場もございますので、この上での質問として、区の見解を求めたいと思います。 ◎総務部長   附属機関等の会議録につきましては、附属機関等の会議の公開に関する基準というものがございまして、これに基づき、原則として公開することが定められてございます。  一方、同基準におきましては、非公開情報が含まれる場合、あるいは争訟等の審議を行う場合など、一定の事由があるときは、会議の一部または全部を非公開とすることができるものとしております。  今後も各附属機関等の公開につきましては、不断の見直しを行いながら、広く公開されるよう各主管部局に要請をしてまいりたいと考えてございます。 ◆中村とらあき   情報公開に関してでございますが、この中で、やはり弁護士さんとかは事務所単位で請け負っているわけですから、これは公表しても構わないだろうと。また、会社単位で請け負っている場合には、これは述べるべきだろうとか、そういったことを考えていくべき時期ではないかと考えております。いずれにせよ、今後またこういう問題については取り上げていきたいと思いますので、次の質問、最後の質問に移らせていただきたいと思います。  先に挙げられた出席率が低い理由の中で、医療従事者に関しては出席率が低くなってしまうことがどうしても起きてしまう場合が多々見られました。このようなときには、政策形成過程における専門性を確保するためにも、日程調整はもちろんのこと、代理出席や意見書などの代替的措置を考えていく必要があるかとも考えておりますが、今後の対応について、区側の見解を求めます。 ◎総務部長   学識経験者のうち、医学部に属している医師等につきましては、事前に十分な日程調整を行っているものの、なかなか急患の診察が入るなど、欠席する比率が他の委員さんに比べると高い傾向にあるというふうに思われます。  附属機関等の審議の中では、医学的見地が必要な場合には、急な欠席により審議が停滞しないよう医師ポストを増員している例もあるほか、欠席時の意見書提出など、代替措置について主管部局と検討をしてまいりたいと考えてございます。 ◆中村とらあき   今回調べましたのは、以前よりこの審議会、審査会といったものが行政にどのようにしてかかわっているのかということを明らかにしていくとともに、どういった問題点があるのかを明らかにしていきたいと思ったからでございます。今後、内容調査、いわゆる発言に関しての調査も少しずつ進めていくとともに、また機会をつくりまして、もし選挙が終われば、この場所でまた発言させていただきたいと思います。  次の質問に移らせていただきたいと思います。新しい中央図書館に関して質問させていただきたいと思います。  新しい中央図書館の建設がいよいよ始まることになります。しかしながら、現時点でも定まっていないこととして、図書館内の内装や備品などがあります。  ここに映してありますのは、沖縄県立図書館でございます。沖縄県立図書館は、本区と同じ設計会社が請け負っております。その内装は、沖縄県の風土や文化、社会を反映したものとなっているほか、一部行政サービスも含んだ複合的機能を持っております。また、机や沖縄の地域特有の松の木や流木を加工して使ったり、木のぬくもりを感じられる壁や本棚、また、机や椅子の配置にもこだわったものになっております。  これは県立図書館でありますので、本区の中央図書館とは規模も内容も異なりますが、本区においても机や椅子、本棚など、区としてのこだわりを持ったものにすべきと考えておりますが、見解を求めます。 ◎地域教育力担当部長   新しい中央図書館の内装や備品についてのご質問でございます。  新しい中央図書館の移転改築事業につきましては、平成27年度以降に策定されました板橋区立中央図書館基本構想、基本計画を踏まえまして、目指す図書館像や施策の重点テーマをもとに進めてございます。  備品購入や施設の内装につきましては、併設するボローニャ子ども絵本館のエリアに、ボローニャの建造物であるポルティコをイメージしましたボローニャギャラリーを設置するほか、新しい図書館が目指してきた施設のにぎわいや緑と文化の象徴、あるいは滞在型としての機能を具現化できるように考えてまいります。 ◆中村とらあき   ここで1つ、この取組みを、こういった机なんですけれども、沖縄特有の松の木を、流木を使って加工してあるそうです。松の木を加工して机とか椅子をつくるというのは大変難しくて、やにがやっぱり出てしまうということで、それを何とか加工して使おうということで、また松の木は特有のものなので、切り倒しちゃいけないということで流木を使っているということでございました。  こうした努力をしながら、沖縄らしいことを表明しながら、またすばらしい図書館をつくってきたという経緯がありますので、今後も中央図書館に関しては、このような努力を取り組むことによって地域の方々に理解していただけることを望んでいくものでございます。  次の質問に移らせていただきます。同時に、跡地についても地域住民の関心が高いところでございます。現在、跡地に関しては、マスタープランに示された内容以上は決まっていないとのことでありますが、中央図書館からも情報発信や現在の地域住民の関心の高さに応えていく必要が必要かと思います。  また、地域の要望も、中央図書館を通じて寄せられることも多いことが見込まれるところでございます。このように、現在の中央図書館と地域住民とのかかわり合いに関して、区側の見解を求めます。 ◎地域教育力担当部長   中央図書館と地域住民とのかかわりについてということでございますけれども、中央図書館移転後の跡地利活用につきましては、地域住民の皆様からご意見やご要望をいただいておりまして、公共施設等ベースプランの検討を進める所管と情報共有を図っているところでございます。  現中央図書館は、昭和45年に開館しまして、およそ50年にわたって親しまれてきた施設でございます。移転する最後の日まで、現中央図書館を愛してくださっております多くの皆様に感謝の気持ちを込めまして、図書館サービスを提供していきたいというふうに考えてございます。 ◆中村とらあき   平和公園の周辺におります、また上板橋周辺にいる私の友人たちは、近くにできて大変うれしいけれども、バーベキューができなくなってしまうのは残念だとか、一方、お隣の家の方は、図書館がああなってしまうのはとても寂しいとおっしゃっております。私は、小さいころから、今ある中央図書館をよく使っておりました。昔は食堂もあり、子ども心に、食堂に行ってナポリタンを食べたんですけれども、ナポリタンにケチャップが入れ過ぎだというふうに感じたこともよい思い出となっております。  こうした内容も含めまして、皆さんがこの地域で喜んでいただけるようなすばらしい中央図書館にしてほしいと望むものでありますけれども、これは質問内容、ここに記載されてはおりませんが、答弁がございましたらお願いいたします。 ◎地域教育力担当部長   多くの皆様の期待を背負っての新中央図書館ということでございますので、職員一同、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに思ってございます。 ◆中村とらあき   ぜひ、こうしたことをお願いいたしまして、次のまちづくり事業に関しての質問に移らせていただきたいと思います。  最初に、上板橋南口のまちづくりについて質問いたします。  上板橋南口のまちづくりは、平成16年から続き、現在に至っております。ある地元の方は、もう既に数十年前からある課題だと話されております。長い年月がかかっている事業でございますが、私も毎回合同説明会や総会などに参加させていただくほか、地元の方々との意見交換も個別にしております。  こうした交流を通じて理解したことは、やはり誤解を抱かせるような情報や住民間の相互不信などで、合意形成が進まない大きな要因であったと思います。しかしながら、現在、ようやく少し進み始めたという感があります。そうした上で、第一に現在の進捗状況、特に東地区、西地区、商店街というふうに分けておりますが、これについての説明を求めます。 ◎都市整備部長   東地区、西地区、商店街の現在の進捗状況についてでございます。  東地区に関しましては、今年度19名が中心となりまして、組合設立に向け、関係地権者と協議を進めてまいりました。商業区を希望します権利者等とは、施設計画の見直しを含めまして協議、検討を重ねてきた結果、事業のおおむねの方向性が定まったところでございます。来年度は、準備組合におきまして再開発建物等の各種設計を行いながら、組合設立認可申請を目指してまして、同意取得活動を進めていく予定と聞いております。  西地区におきましては、検討継続区域といたしまして、協議会で再開発事業の可能性を残しつつ、防災街区整備事業など、他の事業についての検討や関係権利者の合意形成を進めているところでございます。  上板南口銀座商店街におきましては、平成28年度に策定いたしましたまちづくりガイドラインをより実効性のあるものとするために、商店街有志によります勉強会を立ち上げ、地区計画の同意を目指してこれまで検討を進めてきたところでございます。 ◆中村とらあき   こうした研究会、または組合設立の準備が進められているということでございます。東区が動くことによって、西区も影響を与え、そして西区の方々も巻き込み、そして商店街の方も協力していただくということがこのまちづくりの重要なかなめであるかと考えております。  その上で、第2に、地域住民の合意はどのようにして進められているのか、理事会や個別説明、合同意見交換会の状況について、現状の説明を求めます。 ◎都市整備部長   地域住民の合意形成をどのように進めているかということでございますけれども、上板橋駅南口まちづくりでは、再開発準備組合や協議会、商店街が中心となりまして、各地区の事業進展のために協議、調整を進めているところでございます。  東地区では、今年度準備組合の理事会を15回にわたりまして開催するなど、協議を重ねてまいりました。さらに関係権利者との協議、調整におきましては、準備組合事務局による個別訪問に区も同行するなど、積極的にかかわってきております。  西地区におきましても、協議会の開催やアンケートなど、権利者の意向を確認しながら西地区にふさわしく実現可能な事業手法の検討などを行ってきたところでございます。さらに2月には、これまで各地区のまちづくりの状況を共有することを目的としました合同意見交換会を開催するなど、各地区の取組み状況について情報共有をして、まちづくりを地域全体で進めているところでございます。 ◆中村とらあき   次に、安心・安全なまちづくり、災害に強いまちづくりといったことがまちづくりのテーマでもあります。その中で、再開発や不燃化などのハード面ばかりではなく、住民の活動によるにぎわいの創出や防犯、防災への努力が必要になるかと考えております。そのためにも、住居地区と商業地区のバランスのとれたまちづくりが必要と考えております。  しかしながら、個々の所有する土地、建物にかかわる事業であることから、ささいなことから誤解や衝突が起きる可能性があります。丁寧な説明のほかにも、区と民間業者が住民ときちんと向き合うことが求められるかと思います。今後の合意形成を促すために、どのような努力が区側として必要なのか、答弁を求めます。 ◎都市整備部長   今後の合意形成を促すための区の取組みについてでございますけれども、上板橋駅南口のまちづくりに関しましては、先ほどお話がありましたとおり平成16年度の都市計画決定以降、長期にわたりまして地元住民の方々に大きな負担をかけているところでございます。  今般、区としまして事業者とも連携、協力しまして、地元と協議、調整に取り組んできた結果、少しずつご理解がいただけるようになってきたというふうに認識をしております。今後も地域住民の方々に的確な情報を適宜、ニュースですとか説明会などを通じまして情報発信していくとともに、個別訪問などを行いながら情報提供に進めていきたいというふうに考えております。  区としましては、東地区を含めた上板橋駅南口駅前地区全体が、災害に強くにぎわいあるまちとなるよう、引き続き、地元住民に寄り添いながら積極的にまちづくりを支援していきたいと考えております。 ◆中村とらあき   よろしくお願いいたします。  次に、UDCTakにおける機能と役割について質問したいと思います。  柏の葉アーバンデザインセンター、UDCKセンター長は、UDCは行政の外郭団体ではないし、大学内の組織でもありません。公民学の組織がそれぞれ資金や人、施設を出し合って共同で運営するというのがUDCのスタイルですと言及しております。  既に、旧高七小跡地を含む公共用地の検討については、2018年6月4日の第2回定例会でも区長答弁として種地としての活用が挙げられております。また、JA、病院、UR連携を含んだ都市再生計画も、本年度から進められていくと考えております。JAあおば高島平支店については、平成27年当初から連携が明示されており、板橋区医師会病院に関しては、2次緊急医療機関である高島平中央総合病院を中心に、板橋区医師会病院やTDCと連携しながら医療救護拠点を形成しますという平成27年10月のグランドデザインで研究されております。  しかしながら、これまでの取組みが限定的に進められてきたこと、情報発信が不十分であったこと、さまざまな情報が錯綜し不明瞭であることなどから、突然に話が出てきたという住民の皆様の指摘は理解できるところであります。  ここにおいて、グランドデザインに具体的に記載してあります関係機関について、幾つか質問いたします。  第1に、大東文化大学の高齢者、障がい者、外国人居住者支援活動や地域防災活動と連携した防災拠点づくりを行いますという記載に関して、また、2次緊急医療機関である高島平中央総合病院を中心に、板橋区医師会病院やTDCと連携しながら医療救護拠点を形成しますといった内容に関して、現在の進捗状況はどのようになっているのかについて、答弁を求めます。 ◎都市整備部長   大東文化大学とは、UDCTakを通じまして連携を図っております。大東文化大学の飯塚先生を中心として開発されました防災ゲームを通じまして、防災に対する意識や防災時におきます判断力を養い、地域防災力の強化を目指したプロジェクトを進めているところでございます。  また、医療救護拠点の形成につきましては、具体的な動きはございませんけれども、高島平50周年記念におきましては、高島平中央総合病院も実行委員会として活動協力をいただくなど、今後の新たな展開に向けまして連携の土壌を整えてきている段階となっております。 ◆中村とらあき   次に、UDCTakにおける機能と役割について質問します。  柏の葉の例では、学習・研究・提案、シンクタンク機能として、これをベースにして施策化・事業化を企画、調整し、さらに持続的運営を支援するというまちづくりのプラットフォーム、コーディネーター的な機能を持たせるということであります。また、これを市民や社会に対して発信し、参画を促す情報発信機能というふうに位置づけてあります。  以上のことから、第2の質問としまして、UDCTakにおいても同様にシンクタンク機能のほかに、今回の都市再生実施計画にもUDCTakが企画調整を担うことになるのかについて答弁を求めます。 ◎都市整備部長   都市再生実施計画へのUDCTakのかかわり方についてでございます。
     連鎖的な都市再生の方向性につきましては、高島平地域グランドデザインでも打ち出しております。UDCTakの研究報告も参考にしながら、今般、旧高七小跡地の具体的な活用方針も含め、UR都市機構との連携協議を開始したところでございます。  来年度から策定に着手します都市再生実施計画につきましては、行政計画としまして、区が主体となり検討を進めていくものでございますけれども、UDCTakにつきましては、引き続きシンクタンクとしての役割を期待しながら、今までの検討成果ですとか、活動についての結果につきまして参考にさせていただきたいと思っています。  具体的なことについては、現時点では決まっておりません。 ◆中村とらあき   いずれにせよ、この中でUDCTakの機能と役割について、やはりコーディネーター機能でありますとか、情報発信機能ということが挙げられている以上、こうした機能も充実させていただくことを要望いたします。  また、次に、この高島平のことに関しては報道機関でも関心が高く、以下のような記事が上げられております。板橋区医師会病院の建物は2棟構成であり、72年と89年にそれぞれ竣工しているため、老朽化が進んでいる。このため、再整備地区への参入を希望していると聞いております。老朽化対策として10年以内に着手できる計画を要望しているが、具体的な施設規模や時期については未定としています。既存規模は2棟、総延べ1万809平方メートルであり、建てかえた場合、現在の規模より広目の床面積が必要との報道があります。  第3の質問として、このことについて区側は把握しているのか、また、区側はどのようなことを考えていらっしゃるのか、見解を求めます。 ◎都市整備部長   板橋区医師会病院についてでございます。  ご指摘の内容につきましては、区が昨年6月から8月に実施しましたヒアリングの結果といたしまして、把握をしているところでございます。  ただ、区は、12月のUR都市機構の公表を受けまして、今後連鎖的な都市再生の実現に向けて、段階的に事業者と協議を進めてまいります。このため、板橋区医師会とは、まだ具体的な検討については白紙の状態でございます。今回も含めまして、今後改めて具体的な話を聞いていきたいと考えているところでございます。 ◆中村とらあき   こうした記事がひとり歩きしてしまうと、区のこうした計画に対しても少なからず不信感を持ってしまうという方も出てきますので、そのあたりをきちんと把握しながら対応していくことを要望いたします。  また、この中で、こうしたUDCTakをつくることによって、柏市は国の事業などを積極的に取り入れております。ところが、現在高島平のほうとしては、国の事業など、こうしたことを活用することがまだ上がっておりませんので、こうしたことも検討していくことを要望いたしまして、この質問を終わりたいと思います。  次に、道路整備と一体的に進める沿道まちづくりについて質問したいと思います。  道路整備と沿道まちづくりとは、都が行う道路整備にあわせて民間活力を活用しながら沿道の効率的な土地利用の促進を図るものとして示されております。沿道での建物の共同化、不燃化を実現するため、共同建てかえについての街区勉強会などを運営支援、まちづくりを進める上での税務相談などに専門家を派遣する、都有地を活用した共同化住宅の建設などを進めております。  平成28年3月現在、板橋区においてもこの考え方に基づく取組みとして、補助第26号線が挙げられており、板橋区大山地内における延長375メートルの区間について、平成27年2月24日に国土交通省から都市計画事業の認可を取得し、事業を実施しているところであります。  同区間は、木密地域不燃化10年プロジェクトの特定整備路線であり、この道路を整備することにより、木造住宅密集地域の整備地域である大谷口周辺地域の防災性の向上が図られるとされております。  この中で、電線類の地中化や街路樹の植栽により良好な都市景観を創出しますとありますが、いわゆる無電柱化も含まれているところであります。また、まちづくりでは、道路空間の活用についても考えていくことが必要だと考えております。その上で、補助26号線の無電柱化の取組みについての答弁を求めます。 ◎都市整備部長   補助第26号線の整備に際しましては、無電柱化を実施すると東京都からは聞いております。 ◆中村とらあき   こうした無電柱化の取組みも含めまして、道路の利活用についても考えていく必要があるかと思います。道路空間の活用について、パークレットの設置、都市再生特別措置法に基づく道路占用許可の特例取得、道路附属物、標識などの集約化など、さまざまな方法が国や都においても提起されております。  今見てもらっているのは、大阪の御堂筋のパークレットの図でございます。こうしたように、道路を活用することによってにぎわいを創出するということを、この道路活用の中では考えているところでございます。  次に、この画面に映しておりますのは、神戸のパークレットの設置の取組みであります。このように実際にパークレットを設置いたしますと、そこで休んだり、お弁当を食べたり、また催し物を企画したりすることができるようになります。この中で、道路取組み推進に寄与した最大の要因として、道路管理者による道路のデザインの推進、継続的な地域によるまちづくりの機運といったものが挙げられております。  こうした制度があるということをまず知っていただきまして、次に見ていただきますのは、道路占用区間特例でございます。これは、23年に都市再生特別措置法の一部を改正する法律などが施行され、道路空間を利用して、まちのにぎわい創出などに資するための道路占用区間の特例制度が創設されたということでございます。  いわゆる道路というものは、安全に使うということが、まず交通のために使うということが必要だというふうに述べられておりますが、そうではなくて、都市再生整備計画に位置づけるなどの一定の条件下で、無余地性の基準を緩和できることとした制度であり、こうした制度を今後活用していくことが必要になるかと思います。  しかしながら、現状、東京都は補助26号線の整備に関して、目先の整備を優先する余り、将来を見据えた検討がまだまだ少ないのではないかと思いますが、区が都に対して提案することはどうであるかと考えております。国や都でも、道路空間の活用を提起している以上、区からの提案に応える義務はあると考えております。また、そのほうが商店街の活性化やにぎわいの維持、向上に結びつくと考えております。区の見解を求めます。 ◎都市整備部長   補助第26号線の道路空間を人が憩う空間として有効に活用していくことは、歩行者の回遊性を高め、商店街の活性化やにぎわいの維持向上につながるものと認識をしております。区としましては、パークレット設置等のそうした利用につきまして、他の自治体の状況を研究しながら、東京都へ協議をしていきたいというふうに考えております。 ◆中村とらあき   こうしたまちづくり、あるいはこうした整備事業を機として、よりビジョンのあるまちづくりというものが進められるという事例を今回示させていただきますとともに、区に対してより一層の努力を促していくものでございます。  次に、子どもの虐待、貧困対策について質問していきたいと思います。  まず、児童相談所における18歳以上への対応でございます。  先ほども幾つか挙げられておりますけれども、この後、川口委員より鋭い火を吐くような質問がなされることかと思いますので、ここでは18歳以上の対応について絞って質問いたしたいと思います。  これまで、子どもの貧困対策調査特別委員会においても、継続して18歳以上の対策に言及してまいったところでございます。東京都における児童養護施設等退所者の実態調査報告書、平成29年4月によれば、この10年間で児童養護施設を退所した子どものうち、調査の時点で把握が可能であった退所者の約40%が退所時についた職を1年以上にやめているという状況がございます。さらに、3年間では70%が離職していることが明らかとなっております。こうした離職者は、より劣悪な職業、生活環境に置かれていることが推測されております。  この結果について、新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会は、職業的、社会的自立のための能力と生活基盤の形成が、現行の18歳未満までの支援では極めて困難であることを示唆しているとしております。その上で、支援対象年齢を上げること、自立支援計画の作成や着実に実行させるための制度づくりが必要だと主張しております。  また、自立援助ホームについても必要性を指摘しております。現在、同施設の支援の対象は、子どもが就労もしくは就学していることが求められる傾向にあるとのことでございますが、就労や就学が困難な子どもにこそ支援が必要だと訴えております。その上で、現在の板橋区における18歳以上への対応に関する検討状況について、答弁を求めます。 ◎子ども家庭部長   委員ご指摘のように、児童福祉法の対象年齢は18歳未満でございまして、児童養護施設などにおきましても、必要に応じて措置援助や自立援助ホームの活用などがあるものの、原則として18歳で支援が終了することとなります。  区が一昨年に行いました児童養護施設へのヒアリング調査におきまして、卒園者は経済的な理由から進学の割合が少なく、進学しても学費や生活費のためにアルバイトに時間をとられ、学業に専念することが困難になっていること、また、生活困窮となった際に相談できる環境がないといった状況が伺われました。現在、社会的養護の実施主体である都道府県等により、一定の自立支援事業が行われておりますが、より丁寧なケアが必要になるとの認識は持っております。  こうした背景を踏まえ、板橋区では、板橋区子ども・若者計画に基づき、18歳以上への支援として、今回新たに児童養護施設卒園者住まい応援プロジェクトを実施し、子どもたちを地域社会全体で切れ目なく支援していくための環境整備を進めていくこととしたものでございます。 ◆中村とらあき   こうした取組みについて、クラウドファンディングを使いながらということで理解しておりますが、この中で、板橋区における児童相談所の役割というのが重要になってくるかと思います。この上で、児童相談所の役割と18歳以上への対応についての答弁を求めます。 ◎子ども家庭部長   先ほど申し上げました都道府県というのは、当然児童相談所設置の自治体ということでございますので、板橋区が児童相談所を設置した際には、その事務が当然に板橋区のほうに移行するというふうに考えております。  区で設置する児童相談所は、子どもの実態把握とアセスメントに努め、関係機関と綿密な連携を図りながら、子どもの健やかな生育を切れ目なく支援することを役割としております。課題となる18歳以上の者に対する支援につきましては、国が現在社会的養護自立支援事業を充実させるとして、現在予算案を示して周知をしているところでございます。  区といたしましては、今後の国や東京都の動向を注視しながら、子どもたちが安心して社会に巣立ち、自立した生活を営めるよう、適切な支援につながる取組みを推進してまいりたいと思います。 ◆中村とらあき   ぜひ、こうした取組み、特に区の自治体団体では、18歳以上という者の対応というのは非常に経験が浅いところがございます。こういったところを補完する形でも、さまざまな事業を展開して対応を望んでいっていただければと思います。  次に、児童虐待に関する情報連絡システムの導入について質問いたしたいと思います。  現在、児童虐待記録データベース化が全国的に共有されることが報道により明らかになっております。警察庁は2019年度から、児童虐待の疑いで全国の警察が対応した家庭の記録をデータベース化し、各警察本部は検索閲覧できるシステムを導入する方針を決めたとあります。  また、同様なシステムの構築は厚生労働省でも進められておりまして、虐待リスクのある子どもの情報を関係機関が共有するため、厚生労働省は2019年から市町村と児童相談所に専用端末を置き、乳幼児健診や転居などの情報を随時入力し、閲覧できるシステムを導入する方針を固めたとあります。また、これに伴って厚生労働省は、来年度の予算の概算要求に1,650億円余りを計上することとしております。  こうした現在の情報共有化、データベース化について、区はどの程度把握しているのかということについてお伺いしたいと思います。 ◎子ども家庭部長   ただいま委員ご指摘の児童虐待に関する情報連絡システムにつきまして、詳細な情報は現在把握していないところであります。しかしながら、ただし厚生労働省につきましては、平成31年度予算におきまして、虐待防止のための情報共有システム構築事業(仮称)として予算計上し、都道府県の児童相談所とその管内の市区町村が情報共有を行うためのシステム構築に関する費用を2分の1、国が補助するとの情報提供を受けているところでございます。 ◆中村とらあき   また、これにつけ加えて、板橋区とほかの自治体との連携についてはどうなっているのかについて、答弁を求めます。 ◎子ども家庭部長   児童虐待の防止と早期発見におきまして、子どもにかかわる各種機関の情報の共有と連携は極めて重要であると考えております。先ほどのご案内のような情報連絡システムの導入等につきましても、その効率性や効果は高いと認識をしておりますが、例えば情報の精度やその広域性の担保など、解決すべき課題も多いと考えております。  今後、(仮称)子ども家庭総合支援センターの設置に向けて、国等の動向を注視しながら、子どもの安全に資する情報連携システムの導入についての研究を続けてまいります。 ◆中村とらあき   こういった情報の収集というのは、非常に重要な課題となっております。一例を挙げると、虞犯少年を生じさせないようにするためにも、ほかの準備とともに早急な連携強化を図って情報収集をし、一人ひとりの子どもに対応していくことが必要となってくるかと思います。こうしたことを含めまして、今後注視していくことが必要となると思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、子どもをめぐる環境変化と社会的課題について質問したいと思います。  ここで取り上げさせていただきますのは、出生前診断の拡大ということでございます。本来、出生前診断の目的は幾つかあり、妊娠の有無の診断、胎児の位置や向き、あるいは胎児環境の状態評価も、安全な妊娠、分娩に重要な情報であります。しかしながら、近年、ダウン症を初めとする染色体疾患や生まれつきの病気を検査する出生前診断が増加しております。  この図を見てもわかるように、年々ふえているという状況がわかります。検査には、染色体疾患の可能性を評価する非確定検査を行い、これらの検査で可能性が高い場合、羊水検査、絨毛検査といった確定審査となります。  板橋区において、出生前診断の状況について、区は把握しておりますでしょうか。 ◎保健所長   よろしくお願いいたします。  出生前診断についての状況の把握についてのお尋ねでございます。  高齢出産の増加に伴いまして、妊婦の血液で検査を行う出生前診断を受ける方が多くなっているということは認識してございます。出生前診断は、妊婦と主治医が話し合い、納得して受けていただくものでして、妊婦健診の検査項目にも含まれていないため、区として把握する状況にはなってございません。 ◆中村とらあき   個別の病院で対応しているかと思いますが、それで間違いないでしょうか。 ◎保健所長   はい。それで間違いございません。 ◆中村とらあき   そうしますと、やはり母子手帳などを出しているということでございますので、こうした内容についてもある程度把握していくことが必要になるかと思います。  その上で、自己都合型中絶の増加に関して質問したいと思います。  出生前診断で何らかの障がいを持つ子どもが生まれる可能性が確定した場合、自己都合型中絶を選択する母親もふえております。中絶が医療控除の対象になるのは、母体保護法に基づき中絶せざるを得ないと医師が判断した場合に適用されます。この場合、経済的な理由から中絶する場合にも適用されますが、医療保険や高額療養費制度は適用外となります。  出生前診断により、何らかの障がいを持つ子どもが生まれる可能性があるため自己都合中絶になる場合、保険の適用はどのようにして取り扱われるのでしょうか。 ◎健康生きがい部長   よろしくお願いします。  妊娠、出産に関する費用につきましては、医療保険の適用外でございまして、人工中絶費用につきましても医療保険は適用されないところでございます。しかしながら、妊娠12週以降で人工中絶を含め死産になった場合には、出産にまつわる費用として出産育児一時金が加入している健康保険から支給されることになっております。 ◆中村とらあき   こうした自己都合中絶といったものに関する議論というのは、まだ始まったばかりでございますが、古い問題でもございます。今後の国の動向などを注視していくべきかと思っております。  その上で、無認可病院における出生前診断の問題について質問したいと思います。  現在、インターネットでも検索すると、認可外で出生前診断を受けられる施設が見つかります。日本産婦人科学会は、診断について厳格な指針を設けており、受診できる妊婦は出産リスクが高まる35歳以上、出産時に限られております。実施する病院側には、産婦人科医と小児科医が常駐していることなどが義務づけられています。また、中絶選択の要因になるため、胎児が男の子か女の子かを教えることも禁止されております。こうした条件に合致しない無認可の施設がふえているという報告が上げられております。  母子健康手帳は、妊婦の届け出をした方に交付されておりますが、出生前診断を行うことへの注意喚起や中絶に関するリスク、保険などの啓発は行われているのでしょうか。 ◎保健所長   今、委員がお話しいただきましたような状況があることは、承知をしてございます。母子健康手帳を申請時の妊婦面接では、新生児の誕生を心待ちにされている方がほとんどでございまして、こちらから不安の要因にもなりかねない情報をお伝えすることは好ましくなく、差し控えるべきであると考えてございます。  ただ、不安や悩みを抱える妊婦さんに対しましては、担当保健師が丁寧にご相談に乗りながら、気持ちに寄り添って支援をしてまいります。 ◆中村とらあき   この問題は、命の選別ということにもつながっていく課題でございます。こうしたことに関して、どのような対応をしていくのかというのは、今後の行政的な課題ともなり得る問題でございます。現在、こうしたふえつつあるというのは、やはり時代の趨勢かもしれませんが、今後こうした社会の動きを見ながら対応していくことを望みまして、最後の質問に移らせていただきたいと思います。  これまでの質問に対する答弁の検討状況でございます。  本当は、幾つか調べて上げるつもりでございましたが、今回ちょっと時間の関係もございますので、たびたび総括でも上げられている入札制度や契約制度に関して絞って質問したいと思います。また、時間の関係上、これまでのいつ誰が質問してきたとかいうことは割愛させていただきます。  第1に、足立区では共同企業体向け工事の基準となる金額を変更し、設備工事は現行の1億5,000万円以上を3億円以上にし、解体工事は1億円以上から2億円以上とし、この4月から適用されるようになりました。これは、足立区の事例でございますが、板橋区の場合も業界からの要望を取り入れ、何らかの対応を今後していくべきと考えております。区側の見解を求めます。 ◎総務部長   共同企業体による施工についてのお考え、ご質問でございます。  共同企業体を結成する目的は、複数の工事事業者による技術力の結集により、安定的、効率的な工事施工の実施、そして区内中小建設事業者の受注機会の確保及び施工力の向上を図ることになるということでございます。  現在、板橋区の運用基準につきましては、例えば建築工事につきましては3億円、設備工事につきましては1億円を超えるものを原則としてございます。必要に応じて柔軟な対応を可能とするように定めているところでございます。
     しかし、最近の情勢におきましては、配置技術者の確保が困難であり、JVを結成することが難しいといった業界の意見があるといったことから、工事案件によりましては基準額を緩和して単体での申し込みを可能とするなど、不調リスクをなるべく回避するよう努めているところでございます。  共同企業体の結成の基準額につきましては、現在の状況では、少なくとも下げることは考えられませんけれども、業界の意見、あるいは他区の状況を踏まえまして、基準額の引き上げについて検討していきたいと考えてございます。 ◆中村とらあき   今の答弁の中に、ちょっと欠けているのではないかと思うところがあるのでございます。1つは、技術力を相互に学ぶ機会を提供することができるということもJVを組むことの重要な課題であると思いますが、その中に、今の発言の中になかったんですけれども、そのことに関して答弁を求めます。 ◎総務部長   ご指摘のとおり、技術力を相互に学ぶというところもJV結成の目的であるかと考えてございます。 ◆中村とらあき   こうした問題、課題といったものが挙げられておりますが、第2に、港区では2018年に低入札価格調査制度の導入や中間前払金制度の限度額の引き上げがされ、入札契約制度の改正を行ったところであります。  板橋区における低入札価格調査制度の適用状況と中間前払制度の限界額に関する検討はなされているのかといったこと、また、現状の説明とともに、区側に見解をお伺いしたいと思います。 ◎総務部長   まず、低入札調査制度の状況でございますが、板橋区におきましては、平成29年度より総合評価方式の工事案件の入札において低入札価格調査制度を実施しております。本制度の適用対象となったものは、平成29年度が7件、平成30年度が9件でございまして、いずれも調査対象事業者を落札者として決定をしてございます。  次に、中間前払金についてでございますが、板橋区では、既に平成20年12月に導入をしてございまして、港区同様、契約金額の20%、1億円を限度額としているものでございます。前金払いと同様に、中間前払金につきましては、23区の過半数の区が1億円以下を上限としているということから、引き上げるということは難しい状況でございますが、他区の状況について今後も注視をしていきたいと考えてございます。 ◆中村とらあき   これは、各自治体の状況に応じて、やはり変わっていくところもあるのではないかと考えております。工事の受注に関しまして、不調事案が近年問題になり、そういったことを解決するためにもこうした制度を活用していく、また検討して改善していくということが必要になるかと思います。今後も工賃や材料費などが上がっていくことや、不調の可能性が高くなることも予想されます。地元の業者の育成のためにも、研究、検討を進めていただきますようお願い申し上げます。  最後に、このたび退職されます板橋区政を支えていただきました職員の皆様に感謝を申し上げ、私の総括を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、中村とらあき委員の総括質問は終了いたしました。  次に、川口雅敏委員、お願いいたします。(拍手) ◆川口雅敏   それでは、中村委員に引き続きまして、自民党の最後の質問を行わせていただきます。  まず初めに、ひとり暮らしの高齢者に対する入居支援について伺ってまいりたいと思います。  我が国の高齢化率は、少し古い数字かもしれませんが、平成29年10月1日現在で27.7%で、世界で最も高い水準となっております。本区において高齢化率は高まっていると思いますが、まず初めに、板橋区の高齢化率について、この現状についてお伺いをいたします。 ◎健康生きがい部長   よろしくお願いいたします。  板橋区における高齢化率についてのお尋ねでございます。  本区における高齢化率につきましては、平成31年、本年、ことしの3月1日現在で外国人を含まない場合は24.1%、外国人を含む場合は23.1%となってございます。また、国勢調査人口ベースで本区の高齢化率の推移を見ますと、平成22年時点では21.3%、平成27年時点では23.4%となってございます。  本区の高齢化率につきましては、現時点では国全体の水準までは達しておりませんが、新たな板橋区人口ビジョンによりますと、平成37年時点で23.7%、平成42年、2030年時点では24.4%、平成47年、2035年時点では25.7%と、今後も上昇していくことが予測されておりまして、さらなる高齢化の進行が見込まれているところでございます。 ◆川口雅敏   今答弁がありましたように、高齢化の進展は本区にとっても大きな問題であると思っております。このような状況の中で、高齢者の方々にとって大きな課題の一つに、住居の問題が挙げられるわけでございます。自宅は老朽化した。または、病院の近くの1階に住みたいなど、転居をせざるを得ない状況となり、物件を探す理由はさまざまかと思います。賃貸住宅にお住まいの単身高齢者の方々は、高齢がゆえになかなか賃貸物件を契約させてもらえないという、非常に大きな問題を抱えております。  また、賃貸住宅には、契約期間が満了すると更新の手続が発生をいたします。この手続の中で退去を家主のほうから申し出られたらどうしようかとなるわけでございますけれども、これが公営住宅などに住んでいれば、退去の心配は余りしなくてもよいのですが、民間の物件ですと更新時の退去ですとか、あるいは何らかの理由によって賃貸住宅を探さなくてはならない状態になったとき、次の住宅が見つからない。空き室はあるけれども、契約させてもらえないという状況に陥ることになります。  そこで、板橋区には、居住支援協議会というものがあると聞いておりますが、その協議会のスキームなど、現状についてお伺いをしていきたいと思います。 ◎都市整備部長   板橋区居住支援協議会のスキームと現状についてでございますけれども、区は、平成25年7月に高齢者、障がい者、ひとり親世帯など、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への居住支援を協議することを目的としまして、板橋区居住支援協議会を設置いたしました。  板橋区居住支援協議会は、平成27年10月から板橋りんりん住まいるネットとしまして、物件紹介を中心とした予約制の相談窓口を毎週開設をしております。板橋りんりん住まいるネットでは、不動産関係団体の相談員と職員が対応いたしまして、相談内容に応じて福祉部門と連携しながら適切な支援サービスとして情報提供を行っているところでございます。 ◆川口雅敏   次に伺いたいのは、この居住支援協議会によって、昨年において高齢者の方に物件を紹介した件数及び契約が成立した数と成約率をお答え願えますか。 ◎都市整備部長   平成29年度の単身高齢者に限定しました物件紹介数に関しましては21件、成約件数は12件でありまして、成約率は57%となっております。 ◆川口雅敏   紹介した物件数は無論のこと、成約数や成約率についても低い数字と言わざるを得ないと率直に申し上げます。高齢者のうち、特に単身の方は、お住まいを探すのは本当に大変だという声をよく耳にするところであります。このような状況の背景には、貸し主であるオーナーさんのほうの事情もあると思いますが、私が調べたところでは、認知症になった場合の家賃の滞納、あるいは孤独死の可能性があるなど、高齢者に居室を貸す場合の懸念材料として挙げられております。  特に、入居していた単身高齢者の方が孤独死に至った場合では、物件の資産価値が下がってしまう。また、亡くなった方を誰が供養するのかといったような問題に直面することになるわけですけれども、簡単な問題ではありません。  そこで、本区においては、賃貸住宅の家主さんは同じような考えをお持ちでしょうか。その辺は調べたことがあるでしょうか。 ◎都市整備部長   板橋区居住支援協議会の実務者会議などにおきましても、構成員である不動産関係団体の方から、区内の賃貸住宅のオーナーの方々から、そのような同様な懸念をお持ちであるというようなご意見は伺っているところでございます。 ◆川口雅敏   やはりそうですよね。家を貸すということは、大げさに言えば、その方の人生を預かることにもなると思います。非常に重いと言わざるを得ないと思います。  そこでお伺いいたしますが、ことしの1月から中野区では、単身高齢者の住宅確保支援制度、中野区あんしんすまいパックという事業を始めたと、このような報道がありました。これは、区が民間事業者と協定を結び、民間事業者が入居者の安否確認、入居者が死亡した場合の葬儀費用や家財の片づけと原状回復にかかった経費を費用補償するというものでございます。  これと関連づけて質問をさせていただきますが、本区では、昨年の夏に「高齢者・シニア世代生活ガイドブック」が発行されました。ここにあんしん居住制度との項目があるわけですけれども、その内容は、高齢者の負担によって見守りサービスや死亡時の葬儀、残存家具の処分等を行うと、こういうふうにありました。これは、板橋区でも実際実施しているのかと思いましたが、東京都の外郭団体、公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが請け負っており、こういう制度を紹介しているものと拝見をいたしました。  そこで、気になったことがありますが、この制度は住宅に住み続けるためにという項目に記載がありましたが、賃貸住宅の方には使えない制度なのでしょうか。その辺はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターで行っておりますあんしん居住制度のサービス内容につきましては、賃貸住宅居住者の方についてもご利用いただけるものとなっております。 ◆川口雅敏   では、次に伺いますけれども、高齢者が負担する費用の問題です。板橋が紹介している都の制度と中野区の制度での費用負担は、どのような違いがあるのか、その辺はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   まちづくりセンターで実施をしておりますあんしん居住制度につきましては、賃貸住宅居住者誰でも利用することができ、利用できるサービスの内容の組み合わせや支払い方法によりまして費用負担の幅があるものでございます。  一方の中野区の制度では、中野区内にあります民間賃貸住宅に居住している単身者、あるいは民間住宅に居住を希望している単身者が利用できるものとなっておりまして、前年度の所得に応じまして、初回登録料を区が負担する内容と、こういうふうになっております。 ◆川口雅敏   中野区では、利用者の高齢者が亡くなった場合、葬儀に係る手配や葬儀費用の補償のほか、残存家具の片づけや原状回復に係る手配の実施及びこれに要する費用の補償を、葬儀費用との合計で100万円まで補償するそうでございます。この点について、区の認識はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   増加します単身高齢者の住まいを確保するためには、入居者の死亡時の葬儀ですとか、家財整理の費用補償といったサービスが求められていることは承知をしているところでございます。 ◆川口雅敏   この質問に当たって、実は去年、私の地域の不動産屋さんが家具の片づけとか葬式費用は出ないのかという、こういう問い合わせが何件かございました。そして、ちょうど中野区のあんしんパックが出たものですから、これについて質問を考えさせてもらいました。  要するに、この質問を検討するに当たって、中野区の制度にたどり着いたわけでありますけれども、一番感銘したところは中野区の姿勢なんですよね。中野区も単身高齢者が平成32年までに大幅に増加すると見込んでおります。そのような中で、他の自治体では委託が多く、内容や会社を選びにくいとして、このような独自の制度を構築をしたそうでございます。  その点、板橋区は、他の団体が行っている制度があるので、それを紹介しますということ、そのような姿勢だと私は感じております。私は、東京で一番住みたくなるまちの実現を標榜しておる板橋区としては、中野区のような主体的な費用を、定例で単身高齢者の支えとなる制度を実施すべきと考えておりますが、区の見解はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   現在、板橋区居住支援協議会では、単身高齢者の入居に対します家主の不安を和らげるため、区の緊急通報システムですとか、高齢者電話訪問等の見守りサービス等の普及啓発に努めているところでございます。  今後、単身高齢者の入居促進を図るため、板橋区居住支援協議会と連携しまして、先進自治体の事例を研究するとともに、適切な支援方法について検討してまいりたいと思っております。 ◆川口雅敏   以前、「暮らしやすいが、叶うまち。」というキャッチフレーズが表明されたと思いますけれども、子育て世代の定住化を目指すものという説明がありましたが、高齢者も同じだと思っております。住みなれた地域で住み続けられる施策が、今後ますます重要となってくると思っております。単身高齢者の居住実態を的確に把握していただき、ぜひとも区の前向きな施策の実施を強く要望して、この項を終わらせていただきます。  次に、高島平地域グランドデザインについて質問をいたします。  区では、平成27年に「願いに応え、みんなでつくる『高島平スタイル』」を将来像とした高島平地域グランドデザインを策定をし、地域住民にとって課題の解決につながるさまざまな施策の実現に向け、取り組んでいると思っております。  しかしながら、取り組む対象となる課題が大きく、また30年というスパンといった非常に長い時間がかかることから、住民にとって進捗状況が非常に見えにくいという意見が多くあります。私もその一人でございますけれども、そこで、高島平地域のまちづくりに関する現在の状況と今後の方向性について、何点か質問をさせていただきます。  まず初めに、高島平地域グランドデザインについて、現在の主な取組みについてお伺いをいたします。 ◎都市整備部長   高島平地域グランドデザインの現在の主な取組みについてでございますけれども、平成27年10月に策定いたしました高島平地域グランドデザインでは、その将来像の実現に向けまして、にぎわい、ウェルフェア、スマートエネルギー、防災の4つのテーマに沿った都市再生を進めていくとしておりまして、板橋区基本計画2025やいたばしNo.1実現プラン2018に反映して、全庁的に取り組んでいるところでございます。  特に、高島平のまちづくりを推進を担っております当部におきましては、UDCTakを活用しまして、その推進を図っているところでございます。 ◆川口雅敏   板橋区として、高島平地域における諸課題の解決に向けた検討を進めていると思いますけれども、この地域の大きな課題の一つとして、地域住民の高齢化がやっぱり挙げられていると思っております。これについて、現在の取組みの状況はいかがでしょうか。その辺、お伺いをいたします。 ◎都市整備部長   高齢化対策への取組みの状況についてでございます。  高島平地域では、高齢者を中心としました買い物に不便を感じる買い物弱者が増加していることですとか、災害時に集合住宅におきまして、高齢者の安否確認が課題となっている状況にございます。  区では、こうした問題に対しまして、UDCTakにおけるシンクタンク機能を活用いたしまして、大学連携プロジェクト等によります地域課題への対応を進めているところでございます。また、平成28年4月には、板橋区医師会在宅医療センターを医療、介護のワンストップサービスを目指した地域包括ケアの拠点モデルとしまして開設したところでございます。 ◆川口雅敏   高島平地域における今後の課題の中で、高齢化比率の上昇は近々の課題だと思っておりますけれども、庁内でも横断的に検討してほしいと思います。このことについてはよろしくお願いをいたします。  次に、高島平地域の検討において、アーバンデザインセンター高島平、いわゆるUDCTakの役割が大きいと思っております。このUDCTakを活用したまちづくりの推進についてお伺いをいたしますが、これまでUDCTakはどういった活動をしてきたのか、その辺をお答えください。 ◎都市整備部長   UDCTakの活動についてでございますけれども、UDCTakでは、高島平ヘリテージを初めとします5つの連携プロジェクトを行うとともに、旧高七小跡地を含む公共用地の再整備についても独自の検討を重ね、国に対しまして研究報告をしたところでございます。  また、実際のまちづくりや担い手育成につながるようなアーバンデザインスクールを開催いたしましたり、地域の既存イベントへの積極的な参加によりまして、UDCTakの認知度の向上やまちづくり機運の醸成を図っているところでございます。 ◆川口雅敏   ことしの3月1日で、高島平という地名ができて50周年と、こういうことになるんですけれども、これをみんなでお祝いしようとして、UDCTakでも企画会議を立ち上げて、地域の皆様に呼びかけてイベントなどを検討したと伺っております。このように地域に溶け込んで一緒に考えていくということは、非常に大事なことであると私も思っております。  しかしながら、これまでUDCTakはいろいろなことをやってきていると、区当局は今答弁されておりますけれども、実際にまちでは、この活動が見えにくいというご意見をお聞きしているところでございます。この活動が見えにくいという地域の意見について、区はどのような認識をお持ちなのか、その辺はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   UDCTakの活動の見える化についてでございます。  UDCTakは、専用ホームページですとかフェイスブックを活用しました発信、それからUDCTakニュースを発行するとともに、既存の地域イベント等におきますブース出展など、見える化に努めてまいりました。また、イベント実施に際しましては、町会ですとか自治体の協力のもと、地域の掲示板等に広告をしているところでございますけれども、イベント等の参加者については多くなっていない状況となっております。  さらなる活動の見える化におきましては、発信情報の仕方も含めまして、対応策を考えていきたいと考えております。 ◆川口雅敏   要するに、高齢化の人がパソコンとかそういうのを恐らく見ないんじゃなかろうかなと思っておりますので、そのようにご答弁されましたけれども、なかなか見えにくいという意見は本当に重要だと思っておりますので、耳を傾けていただきたいと思います。  このUDCTakには、センター長や副センター長などに、東大の大学院の教授や准教授などが参加をされております。また、大東文化大学の先生もメンバーには入っているけれども、区内大学との連携も密にされているようです。このように東大などの学識経験者の先生方が役員として参画されている中で、その先生方は、高島平の将来についてどのような点を指摘されているのか。問題点も、先ほど申し上げました高齢化もあるでしょうけれども、それを逆手にとって、ある意味では課題をチャンスに生かしながら、高島平のポテンシャルをどう見据えているのか。UDCTakの中で出された先生方のご意見をお示し願いたいと思います。  また、東大大学院の教授であるセンター長のUDCTakにおける会議の出席状況、毎回出席されているのか否かもお答え願いたいと思います。 ◎都市整備部長 
     UDCTakの学識者の意見についてでございますけれども、高齢化問題につきましては、課題として挙げられておりまして、高島平での高齢化対策が全国のモデルとなるよう、買い物弱者対策としましては次世代移動手段の開発にも目を向けるなど、積極的に取り組んでいるところでございます。また、そのほかにも学識者からは、高島平地域の都市再生では、旧高七小跡地の活用に向けた提言もいただいているところでございます。  それから、UDCTakの会議におきますセンター長の出席についてでございますけれども、センター長にお願いしております会議につきましては、必ずご出席をいただいていることになっております。 ◆川口雅敏   必ず出席している。UDCTakセンター長は、アーバンデザインセンター方式のオーソリティーと言われている方でございますので、高島平地域の将来のために、ぜひともお力をおかりして、よりよい方向性を示していただきたいと思います。  次に、現在着手している活動や今後の中期的な活動についてお伺いをいたします。 ◎都市整備部長   UDCTakの今後の中期的な活動についてでございますけれども、UDCTakは、これまで地域の課題解決ですとか研究活動を初め、まちづくりの担い手育成とまちづくりの機運の醸成を行ってまいりました。  中期的な活動といたしましても、適宜活動や組織のあり方を見直しつつ、長期的、継続的な事業となるように体制強化を図りながら、当面シンクタンクとしてこうした活動を地道に継続していくことが大切であると考えております。 ◆川口雅敏   インターネットなどで活用できる媒体を通じての現状の周知や、実際に外に出て事業を行いながら、まちの方々にUDCTakが動いているということを積極的に示してほしいと思っております。  また、ホームページの中で、「UDCTakは、まちづくりの進捗に応じて体制を柔軟に変化させます。当面は板橋区が運営や活動費の多くを担いますが、今後、自主財源の確保により、自立的な運営体制への移行を目指します」と、こういうことが書いてあるわけでございますけれども、自主財源とはどんなようなことを指しているのか、その辺をお答え願えますか。 ◎都市整備部長   千葉県の柏の葉やさいたま市の大宮にありますアーバンデザインセンターなどでは、法人化をされておりまして、センター自身が委託事業者としてまちづくり事業を受託することで収入を得ていると聞いております。  UDCTakにおきましても、補助金や助成金のほか、法人化をした場合には、シンクタンク機能を生かしながら委託事業の受託を行うことで自主財源を確保していくことを考えております。 ◆川口雅敏   なかなか実際、自主財源の確保は難しいのではないでしょうかね。区としては、こう表明せざるを得ないものとは多少理解をするところでありますけれども、この問題に関しては、また別の機会にお聞きをしたいと思っております。  次に、高七小跡地を含む公共用地の整備についてお伺いをしてまいりたいと思います。  この質問も総括質問で何度も繰り返しておりますが、これまでこの旧高七小跡地を含む公共用地の再整備の方向性について、どのように検討をしてきたのか、その辺をお伺いいたします。 ◎都市整備部長   旧高七小跡地を含む公共用地の再整備の検討についてでございますけれども、区は、昨年6月から8月にかけまして、区有地周辺地権者に対します施設の老朽化ですとか、今後の施設運営に関しまして意向の聞き取り調査を実施するとともに、UDCTakのワークショップ等の結果から住民意向を分析してまいりました。  また、旧高七小跡地を含む公共用地活用につきましては、単独開発と連鎖的な都市再生の可能性の比較について検討を行ってまいりました。 ◆川口雅敏   この旧高七小エリアについて、区はリーディングプロジェクトと言いながら、なかなか手がつかない状況が長く続く中で、地域の方々は半ば諦めムードが漂っているのではないかと、私はそのように感じております。区民である地域の方々が地域の課題に対して関心を寄せなくなることは、非常に大きな問題だと思うのでありますけれども、区の見解はいかがでしょうか。また、対策は何か検討されているのか、その辺をお伺いをいたします。 ◎都市整備部長   区民の関心とその対策についてでございます。  今回、UR都市機構がUR賃貸高島平団地の位置づけを変更した背景には、区が高島平地域グランドデザインに基づく施策展開によりまして、まちづくり情勢の機運を図っていることが認識されたものというふうに考えております。  今後としましては、区としまして、公共施設の早期整備を含めまして、関係者と協議をしながら慎重かつ戦略的にまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。 ◆川口雅敏   高島平地域の地域グランドデザインでは、連鎖的な都市再生の追求として、建物方針や土地利用転換による地域課題の解消をうたっているところでありますけれども、このエリアの動向としては、何かありますか。その辺はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   地域の動向についてでございますけれども、昨年12月にUR都市機構は、UR高島平団地の活用の方向性を、団地の一部について建てかえを含めた再生手法を検討すると位置づけております。区は、UR都市機構の公表を受けまして、公共施設の利便性向上を見据えた移設と、計画的な建物更新や連鎖的な都市再生の可能性と必要性を議会に報告しまして、区民に公表したところでございます。 ◆川口雅敏   また、URがUR賃貸住宅ストック活用・再生ビジョンを公表しておりますけれども、この中で、高島平関係では、建てかえを含む再生手法を検討中とのことでありますけれども、このことについて区側はどんな認識をお持ちなのか、その辺はいかがでしょうか。 ◎都市整備部長   地域のシンボルと言えますUR高島平団地の位置づけを変更されたことにつきましては、今後の高島平地域の都市再生を進める上で好機というふうに捉えております。区としましては、高七小跡地を含む公共用地を活用した連鎖的な都市再生の実現に向けまして、UR都市機構と連携し、検討を始めたところでございます。 ◆川口雅敏   じゃ、この項の最後の質問ですけれども、高島平地域の課題解決において、特に住宅のインフラの関係では、URとの密接な連携については論をまたないことであると考えておりますけれども、この点を踏まえて、高島平地域の都市再生について、区の見解を伺っておきたいと思います。 ◎都市整備部長   連鎖的な都市再生では、計画的な建物更新が可能となりまして、現状の敷地での建てかえが困難な状況を打開し、理想的な街並みが形成されるなど、さまざまな可能性が考えられると思います。そのためには、旧高七小跡地を有効に活用し、公共施設の早期整備や利便性向上なども見据えた移設など、事業手法の検討を進め、戦略的に都市のデザインをしていこうと考えております。  そのためには、東京都やUR都市機構と連携を図りながら、来年度から具体的な市街地整備の行政計画を作成を進めてまいりたいと考えております。 ◆川口雅敏   私も、もうほとんど地元なものですから、私の思いというか、高島平地域はさっき言ったように高齢化率が区内でも高い地域であります。地域の方々には、早く方向性を区から示してほしいという思いが強くあります。言いかえれば、次世代である子や孫の世代に対して、少しでも住みよい高島平を残したいということであります。私はそのように理解をしております。お孫さんが成長され、子どもを持つ時期となったときに、高齢化が進み、お子さんの遊び相手もままならないとしたらどうでしょうか。他の地域に引っ越そうと思うのは、そういう気持ちが出てくるのではなかろうかなと思います。  そうならないように、区には、ある程度投資的な部分も必要だと私は思っております。将来像を示してほしいと、私は区がどういうふうなことで、グランドデザインをどういうふうにしていきたいかということを早く地域の方に理解をしていただくのが一番大事だと思っているんですけれども、そのようにぜひ進めてもらいたいなと思っております。答弁は結構です。  次に、旧保健所の未利用地の活用について質問してまいりたいと思います。  平成21年に新保健所の庁舎が大山東町に建設をされ、保健所の機能を初め、板橋健康福祉センターなどが新庁舎に移転したところであります。以来、約10年間の間、旧保健所は最初のころは文書倉庫等に使用されたと思っております。その後、庁内にあった文書が引き上げられ、今は1階部分の窓が板などで閉じられております。誰も中に入れないような状況になっておるわけでございますけれども、このように私は認識しておりますけれども、文書を別の場所に移転をし、閉鎖管理となった経緯をお伺いをいたしたいと思います。  そして、新南館が建設されることになり、保健所跡地も何らかの活用が必要であるとして、文書移転が行われたと記憶をしておるんですが、その辺もいかがでしょうか。 ◎政策経営部長   よろしくお願いいたします。  旧保健所についてのご質問でございます。  旧保健所は、平成20年度末に閉鎖をしましてから、平成27年度までは南館改築におけます物品倉庫、あるいはPCBの保管庫、平成28年度までは文書倉庫として活用してきたところでございます。この間、旧保健所跡地につきましては、民間活用の活力の活用によります検討を含めまして、さまざま検討してきたところではございます。また、並行して北館改修の手法やその時期についての検討も進めてきたところでございます。  旧保健所の跡地につきましては、事前に土壌調査を行う必要があるため、実際に活用する時期に解体工事を行うことが効率的であると考えまして、それまでの間は閉鎖管理とすることとしたものでございます。 ◆川口雅敏   旧保健所の跡地活用につきましては、一般質問や予算委員会、あるいは常任委員会で多くの議員が区側の姿勢について質問をしてまいりました。そのたびに、区当局はさまざまな計画の名称を挙げては、検討する、決定するなどの答弁だったように記憶をしております。  一例を挙げてお伺いいたしますと、昨年の予算委員会の総括質問で、政策経営部長の答弁の中に、来年度に予定している個別整備計画の改定とあわせまして、区にとって最も最適な活用方針を検討、決定していきたいと思ってございます、このような答弁がございました。今私が読み上げましたが、このような答弁を聞きますと、来年度、何らかの検討がなされて決定がされてくるかと、このように思われたわけでございますけれども、多分私だけではなく、予算委員会ですから、全委員のうち多くの方が私と同じように受けとめていると思っております。  そこで、結果はどうだったかと申しますと、今年度、旧保健所の跡地活用について、具体的なものは何も決定されなかったと認識をしております。これでは前の答弁と食い違いが生じていると思うわけでございますけれども、これに対して区の見解はいかがでしょうか。 ◎政策経営部長   今回の個別整備計画の改定に当たりましては、公共施設等ベースプランとしてNo.1プラン2021に包含することとして、実施計画や経営革新計画との関係性を明確にしたところでございます。  ご指摘のとおり、旧保健所の検討につきましては、おくれているのは正直事実だというふうに私どもも認識してございます。本庁舎周辺の公共施設の再整備の対象の施設として、新計画に位置づけて検討してきたところでございます。今年度の目途に個別整備計画の改定と並行して活用方針を検討してきたところでございますが、具体的な活用方針を決定するまでには至ってきておりません。  旧保健所だけではなく、情報処理センターや北側の公有地も含めました本庁舎周辺の区有地を活用した公共施設の再編整備の検討が欠かせないことから、新たに10月にサウンディング型の市場調査を実施することとしまして、こういった一定の時間を要したことは事実でございます。ただ、この間、検討につきましては、着実に進めてきたというところでございます。 ◆川口雅敏   今、部長の答弁の中に、サウンディング型というのが出てきました。これについてちょっと聞きたいと思います。  サウンディング型市場調査についてお聞きをしますけれども、去る1月の企画総務委員会で、旧保健所跡地及び区役所北側区有地並びに情報処理センターについて、民間資源の活用、民間事業者の参入意欲、また市場性の把握を対話で行うというサウンディング型市場調査を実施したとの報告がございました。  そこで、お聞きをいたしますけれども、このサウンディング型市場調査が発案された経緯をお聞きしたいと思います。この市場調査による他の自治体における先進事例が存在するか否かもお伺いしたいと思います。 ◎政策経営部長   本庁舎周辺の公共施設につきましては、今お話がございましたように、旧保健所跡地北側の公有地、情報処理センターそれぞれ施設の改修時期や老朽化の度合いなど、さまざまそれぞれ課題を有しているところでございます。  また、利活用に当たりましては、財政的な負担の軽減は重要な課題でございまして、これを解決する方策の一つとしまして、民間から見た区有地の有効活用手法、こちらを把握するため、国交省などが推奨してございます公有地活用の手法として、官民連携事業でございます民間事業者から提案をいただくサウンディング型市場調査を実施したところでございます。  サウンディング型によります公共施設の活用としましては、全国の地方自治体では、平成28年度では85件、平成29年度では190件、近いところでは横浜市などが先進的な事例として取り組んでいるところでございます。 ◆川口雅敏   隣の豊島区は、旧区役所跡地と隣地の旧豊島公会堂跡地等を活用して、区立芸術文化劇場が入るハレザ池袋を建設をしておりますが、これは平成25年に跡地利用構想を発表して、来年の夏に完成するそうであります。片や、板橋区は10年もたっても何も決まっていない。この差はどこから来るのか、その見解を伺っていきたいと思います。 ◎政策経営部長   豊島区も、平成21年の新庁舎の整備基本計画の策定に始まりまして、現在の活用方針が定まるまでには、旧庁舎周辺の活用構想をさまざま検討する中で、取りまとめるために一定の時間を要してきたというように認識してございます。  区も、跡地活用の方針が定まれば、一定の手続が必要でございますが、事業化に時間がかかるものではないと考えております。旧保健所も保健所機能廃止後、財政状況を考慮し、耐震補強などの対策を講ずることなく利用できる文書倉庫等として活用してまいりました。南館開所時の物品等の保管場所としての利用後、平成28年度末の文書倉庫としての機能を廃止してから2年経過する中で、本庁舎周辺の再整備の方針策定が急務であることは承知してございます。  これまでも、区議会からPFIやPPPといったような民間活用の検討をすべきとのご意見や、他の施設を移転させるべきなど、さまざまなご提案をいただく中、検討を重ねてきたところでございます。方針を定めさせていただいた後には、遅滞なく事業を進められるように取り組んでまいりたいと考えております。 ◆川口雅敏   板橋区は、残念ながらこのような跡地活用については非常におくれているというか、時間がかかっているということを常に私は感じておるわけですけれども、話を戻しますけれども、10年間の歳月を経て、サウンディング型調査にたどり着いたと理解をしますけれども、企画総務委員会では6月に最終方針を議会に報告すると、そういうふうな説明があったそうです、ありました。  そこで、少し気になる点があるんですけれども、来る4月には区議会議員選挙が実施するわけでございます。議会が跡地活用方針に意見を述べる機会がないということでございます。選挙がない年であれば、閉会中の委員会が4月や5月にあるわけですけれども、そこで中間の報告をいただいて、議会として意見を述べることが可能であったわけです。私たちは、区民の意見の代弁者としてこの議会に立たせていただいているわけですから、そのように私は思っております。  この保健所跡地の活用という区政の重要課題について、区側が検討しているさなかに意見を申し述べられないというのは、これはいかがなものかなと思っております。この点について、区の認識を伺っていきたいと思います。 ◎政策経営部長   2月の企画総務委員会でご報告したとおり、6月の委員会におきまして、旧保健所跡地を含む本庁舎周辺の公共施設の再編整備につきまして、方針をご報告する予定でございます。6月にご報告した際に、区議会におけます議論、ご意見を踏まえまして方針を固めていきたいというふうに考えてございます。そういった意味では、その後の調整や委員会への再度のご報告、こういったものを視野に入れているところでございます。 ◆川口雅敏   さらに、ちょっと聞いていきたいんですけれども、区民の要望や声については、どのように把握するつもりでおるか、その辺の見解をお尋ねします。 ◎政策経営部長   これまでも旧保健所の跡地活用につきましては、区議会を初め、多方面からさまざまなご提案やご要望をいただいております。基本的には、本庁舎の至近の立地を生かして、例えば児童相談所の設置市事務など、将来を見据えました本庁舎機能の充実、集約によります行政機能、こちらの適正配置を中心に考えております。  改めて、直接区民の皆様からご要望をいただく機会を設ける予定はございません。これまでいただいたご意見を受けとめ、区全体を俯瞰し、総合的な視点で、旧保健所を含みます周辺の再整備の方針を策定していく予定でございます。 ◆川口雅敏   この保健所跡地等の利活用では、区役所北館の大規模改修も関連してくると思っております。そのように私は思っております。北館の大規模改修では、いながら改修という手法をせざるを得ないと思いますが、一時的に北館にある部局を外に出さなくてはならないと思うわけでございますけれども、その一時移転先として、保健所跡地として新たにできる建物が充てられることになると、こういうふうに私は思っておるわけですけれども、そこで伺いますけれども、北館の大規模改修の工期や移転に伴うスケジュールは、現在どのような、どの程度確定をしているのか、はたまた確定していないのか、その辺はいかがでしょうか。 ◎総務部長   北館改修のスケジュールでございます。  本庁舎北館の改修に向けましては、平成27年度に劣化診断調査、それから平成29年度には躯体の中性化調査等を実施したところでございます。その結果、コンクリート強度につきましては、設計時以上に保たれてございます。また、構造的な問題はなく、中性化につきましても配管部分に一部進行が見られましたけれども、躯体部分は進行がほとんど見られず、北館の長期使用が可能であるということを確認をしたところでございます。  一方、設備機器につきましては、更新時期が来ているものがありまして、こちらについては早期に対応していく必要があるということでございます。  こうした調査結果を踏まえまして、北館の長寿命化改修につきましては、今回公共施設等のベースプランで示しましたとおり、第2期、2026年度以降とさせていただきたいと思っておりまして、その一方、老朽化している受変電設備、非常用発電機設備等の設備機器については、実施計画いたばしNo.1実現プラン2021でお示ししたとおり、2020年度に設計を行い、2021年度に工事に着手するといった予定でございます。 ◆川口雅敏   区役所の北館は、昭和62年竣工ですので、現在32年が経過をしようとしております。おおむねの改修時期の目安となるのが築後40年、あと8年しかないわけでございますけれども、この期間の中で、北館の大規模改修を完了させることとなると、受け皿がこの保健所跡地の建物はそれまでに完成させる必要があると思うんですけれども、そうなると残された時間は余りないと思うんですけれども、その点について区の認識を伺いたいのと、今後6月に出される最終方針の内容、中身については、どの程度の完成度を目指すものなのか、言いかえれば最終方針発表後、直ちに保健所を解体し、新たな建物建築となるのか、その辺はいかがでしょうか。 ◎政策経営部長   既に、北館改修の手法や時期の検討は進めております。これと整合を図りながら、旧保健所の活用方針を早急に定め、現行の建物の解体に着手したいと考えております。今年度実施をいたしましたサウンディング調査をもとに、旧保健所を含めました本庁舎周辺再整備方針の検討の熟度を上げまして、区議会へご報告後、ご意見等を踏まえまして具体化を図り、スケジュールを決めていくこととしたいと思っております。  また内容といたしましては、事業手法や想定をいたします執務面積、実現する機能を明らかにする予定でございます。 ◆川口雅敏   今回、民間事業者に意見を聞いたということですけれども、民間業者は採算性を第一に考えていると思います。その採算性を考えるに当たりまして、どの程度の期間で採算がとれると業者が回答しているのか、5年なのか、10年なのか、20年なのか、その辺はいかがでしょうか。 ◎政策経営部長   この前のサウンディング調査での事業者からの聞き取りということでございますけれども、なかなか数十年後の景気の状況や市場動向を予測することは困難であるため、あくまでも一般的なということでございますが、民間事業者も、住宅系であればおよそ50年から70年、商業系であれば20年から30年が採算性を考慮した事業期間となると聞いております。
     旧保健所において、手法はどうであれ、民間活用によります活用を図ることとなった場合には、事業期間は導入する内容によって異なってくるため、最適な事業期間の設定となるよう検討していきたいと考えております。 ◆川口雅敏   そうすると、やはり採算性を検討すると、建物の上部にマンションなどを建てて、資金の回収を図ろうとするものと私は思っておりますけれども、それでは板橋駅前や上板橋駅前と同じような気がしてなりません。  56万人の区民のための施設を考えたときに、行政ならではの考え方が出てくるのではないかと思っておりますが、その辺はいかがでしょうか。見解をお示しください。 ◎政策経営部長   事業採算性だけを考えれば、事業者が言うように分譲マンション等、そういった選択肢が考えられるということでございます。ただ、そうした事業展開は現時点で私ども考えてございません。  旧保健所におきましては、あくまでも本庁舎機能の充実、集約、行政機能の適正配置を目指すことを第一に考えておりまして、これに沿って旧保健所を含む本庁舎周辺の再編整備につきまして、方針を定めてまいる考えでございます。 ◆川口雅敏   じゃ、この項の最後に、現在の旧保健所の建物の強度に関連して伺っていきたいと思います。  次期No.1実現プラン2021では、旧保健所の解体が平成33年度となっております。これまで多くの議員が指摘をしてきた旧保健所の躯体の脆弱性を考えると、遅きに失するものではないかと考えておりますが、区の見解はいかがでしょうか。 ◎政策経営部長   旧保健所の活用につきましては、区としても優先して検討すべき事項の一つと捉えてまいりました。一方で、先ほど来からご説明しているとおり、施設の整備には多額な経費が必要となるため、施設更新の優先順位を比較考慮しつつ、いかに経費の圧縮が図れるかを検討してきたところでございます。  耐震性に問題のある建物を存置することが望ましくないことや、本庁舎周辺にございます貴重な資産でございます旧保健所の活用策を決めることに時間を要していることにつきましては、ご指摘のとおりでございます。有効な活用になるよう鋭意検討し、6月にご報告をさせていただきます。 ◆川口雅敏   以上で、旧保健所の問題について質問をしてまいりましたけれども、駅から大変近くにある区民の大切な財産を一刻も早く有効活用することを要望して、この項の質問を終わります。  以上で、3時休憩に入らせていただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。 ○委員長   川口雅敏委員の総括質問の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。  なお、委員会の再開時刻は午後3時25分といたします。 休憩時刻 午後2時53分 再開時刻 午後3時25分 ○委員長   休憩前に引き続き、予算審査特別委員会を再開いたします。  それでは、川口雅敏委員の総括質問を続けます。  川口雅敏委員、お願いいたします。 ◆川口雅敏   それでは、休憩に引き続きまして質問をさせていただきます。  最後に、昨年度に引き続き、児童相談所の設置に関する質問を行います。  皆さん周知のことと思いますけれども、昨年の3月2日に品川児童相談所管内である目黒区において船戸結愛ちゃんが聞くにも堪えないほどの大変痛ましい養父及び実母の虐待により死亡させられ、わずか5年間というはかなくも短い生涯を奪われたことは記憶に新しいことだと思っております。  政府はこの事件を受けて、昨年7月20日、児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策を児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議決定により取りまとめました。それにもかかわらず、また、千葉県ではありますが、柏児童相談所管内におきましては、やはり野田市の小学校4年生10歳の栗原心愛さんが、両親による虐待について児童相談所はもとより学校に対しても幾度となく発信をし、児童相談所も学校もその事実を十分に認識していたにもかかわらず、虐待により命を奪われるという痛ましい事件が繰り返されたわけでございます。何ともやり切れない思いですが、改めてお二人のご冥福をお祈りいたします。  児童相談所における児童虐待相談対応件数については、厚生労働省が調査を開始した平成2年度以降、一貫して増加の一途をたどっており、平成29年度の速報値では、全国で13万3,778件に上り、また児童虐待による死亡事例も各年度でばらつきはあるものの、心中による場合を除いても、平成28年度までの10年間の平均で1年間におよそ54人のとうとい命が奪われております。  また一方で、日本小児科学会では、実際は虐待で死亡した可能性のある15歳未満の子どもの数は厚生労働省が集計している数の3から5倍であるという報告をしております。いずれにしても、虐待により死亡したという事実からは、目黒区や野田市で起こった事件も決して特異、もしくはまれなことではないというのが現実でございます。もちろん、目黒区や野田市で起こったことは、2021年度から児童相談所等の開設予定をしている板橋区にとっても大変衝撃的な事件であったわけでございます。  そこで、質問をいたします。  初めに、目黒区での事件を受けて、政府は、先ほど言った政府による緊急総合対策に基づき、昨年の12月18日に児童虐待防止対策体制総合強化プランを策定いたしましたが、その強化プランの中で、児童相談所の体制強化について6項目にわたって言及をしております。その6項目の内容について、概要で結構ですので教えていただきたいと思います。 ◎子ども家庭部長   児童虐待防止対策体制総合強化プランは、地域における相談体制と専門性強化を進めるため、児童相談所及び市町村の体制整備について2019年度から2022年度までの計画を作成したものでございます。この新プランの中で、児童相談所の体制強化として示されているのは、児童福祉司の増員、スーパーバイザーの増員、児童心理司の増員、保健師の増員、弁護士の配置による法的対応強化、一時保護の体制強化の6項目であります。  特に重要な点としましては、児童心理司の配置基準の見直しで、1人当たりの業務量が40ケース相当となるよう児童相談所の管轄区域の人口4万人当たり1人から、3万人当たり1人とした点でございます。 ◆川口雅敏   今答弁がありましたけども、端的に言えば、2022年度までに児童福祉司の1人当たりの業務量を50ケース相当から40ケース相当になるよう、児童相談所における児童福祉司の配置基準を管轄区域の人口7万人に1人から4万人に見直したものを、さらに3万人に1人に見直すことに代表されるように、大幅な人員体制の増員を図るというものと理解をするところであります。  そこで、この強化プランを受けて、一時保護所も含め、児童相談所の開設に向けて板橋区として今後の運営方針や人員体制など、改めて見直したということはありますか。ありましたら教えていただきたいと思います。また、特にない場合には、その理由をあわせてお聞きいたします。 ◎子ども家庭部長   先ほど申し上げました児童虐待防止対策体制総合強化プランは、子どもの命を守ることを何より第一に据え、児童虐待に対応する専門機関である児童相談所や市町村の体制と専門性強化について、これまでの児童虐待の取組みに加え、さらに進めていくため設定したものでございます。この児童虐待防止対策の強化に向け、板橋区としましては、国や東京都の動きと連動し、児童相談所におきましても、現在人員体制について必要な見直しと取組みを進めております。 ◆川口雅敏   いずれにしても、児童相談所を運営している以上、結局のところ人材確保が最も重要な課題であり、かつ永遠のテーマであるということが言えることと思います。  それでは、次に、昨年も質問しましたが、人材確保に関する事項につきまして、もう少し具体的な質問に入りたいと思います。  初めに、人材確保に関する質問の前に、現在考えている児童相談所及び一時保護所の組織体制についてどのような構想を持っているのか。所長は部長なのか、課長なのか、もしくは係長なのか。幾つの課、もしくは幾つの係から構成をされるのか、なるべく具体的にお聞かせください。 ◎子ども家庭部長   区の児童相談所につきましては、児童相談所機能と子ども家庭支援センター機能をあわせ持つ(仮称)子ども家庭総合支援センターとしての整備を進めてございます。具体的な組織のあり方は現在検討中でございます。例を示しますと、先行している江戸川区につきましては、所を統合する部長級が1人、課長級が3人という形での組織の構成をしているところでございます。そういったものを参考としながら、国の動向、東京都との協議等を踏まえて検討を続けているところでございます。 ◆川口雅敏   先ほどから、私は虐待相談のことに特化して質問しているように思われますが、もちろん児童相談所としては虐待だけに対応すればよいわけではないわけです。虐待と同様に重要かつ多様な業務を遂行していかなければなりません。相談業務の種類1つをとっても、虐待相談に代表される養護相談、一般的な健康管理に関する保健相談、発達障がい相談など、7種類の相談業務から成る障がい相談、虞犯行為等及び触法行為等の相談から成る非行相談、そして不登校相談など5種類の相談業務から成る育成相談など、大変多岐にわたり、かついずれも高度な専門性が要求される相談に対応しなければなりません。2021年度の開設ともなれば、設置するための国への政令指定の手続などを考慮すると、既にしっかりとした組織体制が確定していなければならないと私は思っております。  そこで、人材確保について質問をいたします。  昨年の総括質問でも質問しましたが、新たに政府による総合強化プランが示されたこともありますので、改めて開設当初における児童相談所及び一時保護所の職種別の職員配置数を確認させてください。 ◎子ども家庭部長   児童相談所や一時保護所への職員配置につきましては、昨年9月に策定いたしました(仮称)子ども家庭総合支援センター基本計画の中で、児童福祉法及び児童相談所運営指針等による基準に従うとともに、区が設置する児童相談所として着実に運営できる人員体制を確保するとしております。この計画では、児童相談所につきましては、児童福祉司25人、児童心理司11人、弁護士、医師、または保健師、その他、事務職員など、合計55人の配置、一時保護所は、児童指導員や保育士を20人、その他、看護師や非常勤職員など、合計32人の配置、さらに子ども家庭支援センター機能として必要人員を配置しております。  ただ、これにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、開設時における職員配置人数について、現在、新プランの基準に沿うように見直しを進めているところでございます。 ◆川口雅敏   政府によって策定をされた児童虐待防止対策体制総合強化プランによって、当然のことながら、より一層人材確保をめぐる環境は厳しさを増したと認識をしております。  それでは、もう一歩踏み込んで、現在までのそれぞれの職種別の人員の確保数及び開設までの人材確保についてのロードマップを改めてお聞きいたします。 ◎子ども家庭部長   板橋区の児童相談所の開設時期を見据え、福祉職、心理職の専門職を計画的に採用することとしておりまして、採用した専門職につきまして、平成30年度は福祉職2名、心理職3名を子ども家庭支援センターに配属し、31年度は心理職3名が配属される予定であります。児童福祉司は、任用資格を持つ職員の人事異動で対応するほか、福祉職の経験者採用を活用することで確保し、児童心理司は毎年度3名から4名程度段階的に採用することで確保していく考えでございます。 ◆川口雅敏   今伺っただけでも、私は2021年度中の開設までにそれだけの人材を確保することは大変厳しいということだと思います。  それでは、開設時において、スーパーバイザーの確保の見込みは本当にあるのでしょうか。昨年も同じ質問をさせていただきましたが、その際理事者側からは、任用資格のある者のほかの児童相談所への長期派遣、任期つき採用による有資格者の採用、そして東京都からの派遣の3つの方法があると考えると伺いましたが、その後の進捗状況、もしくは見込みを具体的にお伺いいたします。 ◎子ども家庭部長   今委員からご説明のありました手法につきましては、現在も方針として変更はございません。現在、任期つき採用制度の検討を進めておりまして、児童福祉司、児童心理司のスーパーバイザーの採用人数と採用期間が最長で5年となることを踏まえ、採用時期について検討しているところでございます。 ◆川口雅敏   そうすると、希望と見込みは根本的に違うわけでございますけれども、1年を経過しても余り進んでいないのかなと。スーパーバイザーはおろか全ての職種において確保する見込みについてはいまだなかなか難しいんじゃなかろうかなという理解をしております。  もう一度確認しますが、円滑な児童相談所及び一時保護所の運営を可能とするために、2021年度中の開設までに国が求める弁護士の常時配置を含め、全ての職種について、質及び量ともに確保できると言えますか。それをお聞かせ願いたいのと、また、できるとしたら、その根拠もあわせてお伺いをいたします。 ◎子ども家庭部長   児童相談所に配置する職員は、弁護士や医師、学習指導員、警察OBなど、さまざまな専門分野から成る職種の者が必要になってございます。現在、子ども家庭支援センターで実施しております要保護児童対策協議会においては、専門分野に係る関係機関の方々との連携が整っておりまして、児童相談所の設置に向けてのご協力をいただけるようにお願いをし、打ち合わせを進めているところでございます。  こうした地域資源である関係機関と相談しながら、専門職種の確保に努めていきます。ともあれ、必要な人員が確保できない限りは施設の開設ができませんので、各担当所管で責任を持って、高い使命感を持って人材確保に努めてまいります。 ◆川口雅敏   次の質問に入りますけれども、職員の東京都及び他の自治体の児童相談所への派遣研修の職種別、男女別の実績及び来年度の予定についてお伺いをいたします。  また、児童相談所は新規採用者の研修の場ではないという理由から、受け入れを行っている自治体からは、新規採用者については、採用初年度からは派遣研修を受け入れることができないとしていること、また派遣期間は原則として2年とされていることについて確認をさせてください。 ◎総務部長   平成27年度から平成30年度までの児童相談所等への派遣研修修了者につきまして、まず事務は男性1名、児童指導は男性1名と女性3名の計4名、保育士は女性3名、福祉は男性2名と女性1名の計3名であり、合計11名となっているところでございます。  平成30年度からの継続の派遣者は児童指導は女性1名、福祉は男性2名の計3名、保育士は女性1名であり、合計4名でございます。  平成31年度の新規派遣者は、事務は男性2名、児童指導は女性1名、保育士は女性5名、福祉は女性1名、心理は男性2名と女性1名の計3名ということで、合計12名の予定でございます。  平成31年度の派遣研修職員は、平成30年からの継続4名と平成31年度新規12名の合計16名というところで、その男女比は、男性6名に対して女性10名といったものでございます。  それから、新規採用職員の派遣に関しましてですけれども、児童相談所に新規採用の職員を派遣すると、受け入れ側が公務員としての基礎から教えて込まなければならない等、負担も多くなるということでございまして、区から新規採用職員を派遣することは避けているところでございます。  次に、派遣研修期間でございますけれども、東京都につきましては、専門職が2年、事務職が1年間となってございます。その他の自治体については、双方の協議により、1年ないしは2年となっているところでございます。 ◆川口雅敏   確認しますけれども、2021年度中の開設ですから、新規採用者の派遣研修は、再来年度以降は実施できないという理解で間違いないでしょうか。また、なぜ男性が3人だけなんでしょうか。虐待における介入などの公権力の行使や一時保護所の運営を考慮すると、こんな男女比では本当に大丈夫ですか。現状に関しどのような認識を持っているのか。また、今後の是正に向けての計画があるのか、その辺はいかがでしょうか。お伺いいたします。 ◎総務部長   専門職の派遣研修期間は原則2年ということでございまして、2021年度中の開設予定ということでございますので、理論的には2019年度新規採用者を2020年度に派遣するのが最後ということになります。しかしながら、1年間の派遣研修が可能な児童相談所等の活用、あるいは開設後も必要に応じて派遣するということも可能でございますので、その辺につきましては総合的に判断をさせていただきたいと考えてございます。  また、児童相談所及び一時保護所の運営には男女バランスを考慮した職員配置が求められるということは、派遣研修先の実情等からも確認をしているところでございます。開設後の男女バランスを考えますと、開設までに派遣研修を経験した専門職の男性職員、これを一定程度確保する必要があるというふうに考えてございまして、今後ふやしていくものと考えてございます。  ということで、男女バランスを考慮した職員配置が求められるということでございますので、今後男性職員の派遣をふやしていく方向で予定をしてございますが、ただ、派遣研修職員につきましては、1年単位で通勤や勤務形態が大きく変わるということでございますので、庁内公募に応じられる職員みずからの意思による場合と所属等からの打診に対して了承を得た上で決定しているという実情がございます。なるべく多くの職員、特に男性職員に職務のイメージを持たせる必要があるというふうに考えてございまして、派遣研修修了者の経験を伝える機会を設ける等の取組みを主管課と連携をして実施をし、希望する職員の掘り起こしをしていきたいと考えてございます。 ◆川口雅敏   担当者の方たちは、2021年度中の開設に向けて、一生懸命にみずからの職務を誠実に遂行しておりますけれども、法令上、採用行為においては男女の指定はできないことになっていると伺っております。その辺もぜひ確認をしてください。  次の質問に移ります。  これも、昨年の総括質問で伺いましたが、再度確認をさせてください。  開設時当初において、一時保護所を含む児童相談所に配属される職員のうち、児童相談所等の相談業務に従事経験がある職員の割合は職員全体の半分、5割以上ということでありましたけれども、これに変更はありますか、確認をします。 ◎子ども家庭部長   区におきましては、実務経験を持つ職員の養成のため、児童福祉司、児童心理司につきましては、その配置予定数の少なくとも5割は児童相談所への長期派遣を行うこととしておりまして、変更はございません。 ◆川口雅敏   児童相談所及び一時保護所の全ての業務を円滑に運営できるか本当に心配でございますけれども、あえて列挙させていただきますが、虐待など養護相談、保健相談、視覚障がい相談、言語発達障がい等の相談、肢体不自由児相談、重症心身障がい相談、知的障がい相談、知的おくれによる言葉のおくれ相談、発達障がい相談、虞犯行為等相談、触法行為等相談、不登校相談、性格行動相談、しつけ相談、学業不振などの適性相談、家庭環境による言葉のおくれ相談、その他の相談に加え、一時保護所の業務、これら全てに対応しなければなりません。この見解を伺います。  また、これに関連して、先月、厚生労働省から、児童相談所で虐待相談の対応を行う児童福祉司については、一時保護所の補佐や子育て相談などを経験した職員に限定する旨の児童福祉法改正法案を今通常国会に提出をし、2022年4月から施行を目指すという発表がありましたが、このことについては、板橋区としてどのように受けとめていますか。それをお答え願いたいと思います。 ◎子ども家庭部長   児童相談所で行う各種相談のうち、非行、虞犯、または一時保護所の運営等に係る相談以外のものについては、板橋区として何らか各所管で受けているところであり、一定の知見はあるものだと思っております。現在、区におきましても、虐待案件の対応や相談支援を子ども家庭支援センターで行っておりまして、児童相談所と連携し、困難な案件にも対応しているところでございます。児童相談所への長期派遣のほかに、配属職員には毎年児童相談所での短期研修を実施するとともに、特別研修所の専門研修を受講するなど、業務の円滑な運営に向け、職員のスキル向上と体制の充実を図っているところでございます。  また、厚生労働省の児童福祉司の任用要件についてのお話でございますが、報道によりますと、児童虐待防止のため、厚生労働省は児童相談所で虐待対応を行う児童福祉司の任用要件を厳格化する方針を決めたということであります。現在、児童福祉司の任用要件につきましては、医師、社会福祉士などの有資格者のほか、児童福祉事業での経験などを定めておりますが、子どもや保護者に接することがない事務作業でも経験と認められることから、今回、相談、援助業務の経験が必要と明記し、任用要件を厳格化しようとするものであります。児童福祉司は子どもの最善の利益のため、相談に応じ専門的技術に基づいて必要な指導を行う児童相談所の専門職員と認識しておりまして、その任用要件においても適正に業務が行えるものであることが望ましいと考えております。
    ◆川口雅敏   次の質問に入りますけれども、特別区においては、児童相談所を設置するためには、国からの政令指定が必要であります。昨年の理事者側の答弁では、開設時期のおおむね3年前から、政令指定に関する事前協議、2年前に政令指定の国への要請、1年前に政令指定を受け、開設年に設置報告を行うとして、そのための前提要件である東京都との確認作業が平成30年度から始まる見込みであると、このように言っておりましたけれども、現在の進捗状況はいかがでしょうか、お答え願います。 ◎子ども家庭部長   平成29年6月から、先行する3区と東京都の間で児童相談所設置計画案のモデル的確認作業が実施され、3区の調整状況を設置希望区にフィードバックすることで各区が設置に向けた準備を進めております。先行3区の確認作業をまだ継続しておりますが、今後は国への政令指定の時期を見据えながら、これまでの確認作業で出された意見や指摘事項などを踏まえて、設置計画全体を再調整し、引き継ぎの実施体制を中心に東京都による最終的な確認が行われる見込みでございます。  この3区の確認作業とは別に、一時保護所に関しましては、東京都と設置区において、設計図面等をもとにした詳細な意見交換を行っておりまして、板橋区もこの2月に東京都との図面確認を実施したところでございます。 ◆川口雅敏   端的に言って、政令指定に対する見通しについてはまだ立っていないということだと思います。  また、2021年度中に児童相談所の開設を予定している区は、板橋区を含めて4区あると聞いておりますが、そうした中で、板橋区が東京都との確認作業について確実に来年度中に入れる見込み、もしくは東京都の間で確約か何かがあるのでしょうか。その辺はいかがでしょうか。 ◎子ども家庭部長   東京都から続く設置区の確認作業がいつ始まるかという情報はまだ入っていないところでございますけども、先行3区の確認作業のフィードバックがあることから、その作業はかなり省力化されることが想定されます。先行3区も現在東京都との確認作業中ではありますが、国への事前協議にも動いているところであります。国の政令指定の手続に関しても、必要なタイミングで動いていきたいと思っております。  また、現在東京都と板橋区の間で確認作業に入る時期についての申し合わせは行われておりません。まずは、先行する3区が確保作業を終え、政令指定の申請を行うこと、その流れを着実に踏襲していくことが、板橋区の児童相談所設置に向けての道のりであると考えております。 ◆川口雅敏   次の質問ですけども、昨年、一昨年と質問をしてきましたが、児童相談所の設置に関して、東京都と財政調整交付金の協議の進捗状況と国に対する必要な措置に関し具体的な動きがありましたら教えてください。 ◎政策経営部長   児童相談所の事業は、法により特別区が実施できる事業でございまして、特別区以外の自治体が普通交付税で財源措置されているところでございます。したがいまして、特別区が政令指定を受け、児童相談所を開設した場合、財政調整交付金により措置されるものであることは、都区双方の認識は一致しているところでございます。  財政調整交付金に関しましては、平成31年度の財調協議は不調となってございます。なお、特別区におけます標準的需要額が確定しないと、測定単位が定まらないため、現在は32年度に向けまして、算定項目、交付金の種別、財政調整交付金の財源配分の割合の変更を申し入れている段階でございます。国に対する働きかけといたしましては、児童相談所の設置運営が円滑に行えるよう、国による支援措置の確実な履行、財政支援の充実強化、及び専門研修の充実など、特別区長会から機会を捉え再三要望活動を行っているところでございます。 ◆川口雅敏   昨年の理事者からの答弁では、特別区長会において国に対して要求すると具体的な措置項目についてどのようなものをお願いしていくのか検討しているところであります。まとまり次第正式に申し出をしていきたいと、このように言っておったわけですけども、今の答弁を聞くと余り進んでいないと思われるんですけども、また東京都との財政調整交付金に関する協議につきましても、今年度の協議結果を見ると、児童相談所関連経費については具体的な議論ができなかったと、こういうふうに言っております。東京都との協議も国と同様であると私は理解をしております。  次の質問に入りますけども、児童相談所及び一時保護所が求められる機能を発揮するためには、その前提として、教育委員会を初めとした各部署との連携はもとより、他団体との連携が不可欠であると思います。まず、現在関係部署との連携について具体的な協議を行っているのか伺っていきたいと。それと、また、児童虐待の未然防止と早期発見につなげるために、大田区では、先月の15日に、区内5警察署と連携協定を締結をしたと聞いております。板橋区においては、警察署に限らず、他団体との連携について具体的な動きはあるのかどうか。あるのであれば、他団体としての実施時期を含め教えていただきたいと思います。  ちなみに、大田区は2022年3月の児童相談所の開設を予定していると伺っておりましたが、現在は開設時期については未定となっております。2021年度中に児童相談所の開設予定をしていた区は6区と伺っていたんですが、予定をしていた豊島区、大田区はなぜ延期をしたのか、その辺の把握はしておりますか。お伺いをしていきたいと思います。 ◎子ども家庭部長   まずは、連携についてでございます。  板橋区では、子ども家庭支援センターで実施する要保護児童対策地域協議会や板橋区子どもを守る地域ネットワーク巡回支援事業を活用して、教育委員会事務局を初めとした庁内関係部署や学校・保育園などとの連携を図っております。特に、要保護児童対策地域協議会では、代表者会議、実務者会議、個別ケース会議を設置して、それぞれの立場での連携と情報共有を図っているところでございます。子ども家庭支援センターでは、個別ケース会議をそれぞれの事案別に開催をし、所管の役割分担や見守り方針、連携方法の調整を行っておりまして、今後とも積極的に取組みを進めていくものでございます。  次に、連携協定の関係でございます。  板橋区では、児童虐待の未然防止と早期発見を図るため、昨年2月2日に、区内3警察署と児童虐待の未然防止と早期発見に向けた情報共有等に関する協定を結んでございます。子ども家庭支援センターでは、従来から区内3警察署の協力を得て、児童の安全確保に取り組んでまいりましたが、協定の締結により一層綿密な連携ときめ細かな情報共有の進展が図られていると考えております。今後、子ども家庭総合支援センターが設置された場合には、さらにさまざまな機関団体との連携が必要になると考えております。この総合支援センターの設置を見据えて、関係団体との連携のあり方や協定について具体的な検討を進めてまいります。  あとは、2021年度中に開設予定の区の延期の事情についてということでございます。  他区の開設時期につきましては、各区それぞれの事情がございまして、その詳細については区として把握しているものではございません。しかしながら、先ほども出ました児童虐待防止対策体制総合強化プランによる人員体制の確保から見直しを行う区もあると聞いているところでございます。 ◆川口雅敏   延期する豊島区とか、大田区は、私はいろいろ事情を聞いておりますけれども、それはまたの機会に言いたいと思います。  それでは、次の質問ですけれども、出口論についてお聞きをします。  一時保護所に保護をされた児童の保護できる期間は、原則として最大2か月です。その期間中に保護された児童の様態に応じて、単に親元に返すべきケースもあるかもしれませんが、児童相談所及び一時保護所が設置されれば、区内において乳児院や児童養護施設、児童自立支援施設や里親制度の拡充など、出口論の整備充実は必須の条件であると思います。今後、板橋区としてどのように取り組んでいくのか、考え方をお尋ねいたします。 ◎子ども家庭部長   まずは、一時保護所に保護された児童のうち、家庭に戻らない児童は、乳児院、児童養護施設や児童自立支援施設などに入所するか、もしくは里親に委託されることとなります。委員ご指摘のとおり、乳児院や児童養護施設、児童自立支援施設、里親の拡充は必須のものと考えております。この入所先の施設や委託先の里親につきましては、児童相談所を設置した特別区と東京都が広域利用することが想定されておりまして、現在両者で協議が行われているため、その動向を注意深く見守る必要があると考えております。  現在、板橋区では、新しい社会的養育ビジョンでも求められている里親委託率向上に向けた取組みとして、里親制度の啓発やリクルートに資する事業を東京都の北児童相談所と共同で実施しているところでありまして、こういった各種の対応により拡充を進めていきたいと思っております。 ◆川口雅敏   これまでかなり詳細な部分まで質問をさせていただきました。また、自分なりに率直な意見を述べさせていただきました。私は、板橋区が児童相談所及び一時保護所を整備するということについては反対はしておりません。設置すべきだとむしろ思っております。しかしながら、昨年も言わせていただきましたが、児童相談所及び一時保護所については、児童の生死に直接かかわる大変厳しい業務を執行する施設ですので、板橋区においては、2021年度中の開設予定をしているわけでございますけれども、開設当初は、ハード及びソフトの両面において、完璧な施設でなければならないと私は思っております。仮に当初の開設予定に条件が一部でも欠けている状況であれば、開設を延期する選択をすべきだと私は思っております。  ましてや、坂本区長もご存じだと思いますが、先月の27日に自民党の特命委員会は中核都市と特別区に児童相談所の設置を義務づけることを盛り込んだ政府への提言をまとめ、政府が今国会に提出する児童福祉法や児童虐待防止法などの改正案に反映させることを目指すとしております。厚生労働省は自民、公明からの提言を踏まえ、今月中の閣議決定に向けて関連法案の内容について最終調整を進めているとしております。法律が改正されることによって、当然のことながら、国及び東京都から、物的、または人的、財政的な保障がされるはずだと私は思っております。改正法の成立を待って、改めて法律の内容を精査した上で、開設時期を後ろに倒す選択肢もあり得るんではなかろうかなと思っております。その際は、坂本区長の勇気ある決断をお願いしたいと思っております。  以上で自民党の総括質問を終わりますが、今年度で退職される渡邊健康生きがい部長、七島福祉部長、矢嶋教育委員会事務局次長を含む148名の皆様、本当にありがとうございました。お世話になりました。以上で質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、川口雅敏委員の総括質問は終了いたしました。  これをもちまして、自民党の総括質問を終了いたします。  次に、公明党の小林公彦委員の総括質問に入りますが、本日は5時前後まで質疑を行い、残る持ち時間の質疑は、総括質問2日目に行います。  以上のとおり運営いたしたいと存じますので、あらかじめご了承願います。  それでは、小林公彦委員、お願いいたします。 ◆小林公彦   よろしくお願いいたします。(拍手)  私にとって実は4年ぶりの総括質問でして、4年前にこの場で選挙が慌ただしい前にやらせていただいた記憶がありまして、大変緊張しておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。  では、早速、新公会計制度による財務諸表についてお伺いしたいと思います。  これはホームページからそのまま写したものでございます。恐らく皆さん余り見ていないと思うんですけど、私もそんなに頻繁に見ているわけではなくて、今回いつも我々が長年要望してまいりました財務諸表の東京都方式がいよいよ来年度から始まるということで、我々も大変歓迎しておりまして、今平成21年度から総務省方式をずっと区でも採用しておりまして、これが最新のあれでございます。  これがバランスシートで、これがメインになると思います。それで、これがいわゆる行政コスト計算書という、見えないと思いますが、こういうものがあるということを知っていただければと思いますので。  今回、いわゆる単年度の現金会計から新公会計制度、いわゆる複式簿記・発生主義というやつなんですけれども、これの大きな違いは、減価償却という考えがデータとして入るということですよね。一応出しましたけども、この考えをまずお聞きいたします。 ◎会計管理者   よろしくお願いいたします。  まず、最初のご質問でございます。減価償却の意味についてでございます。  固定資産のうち、時間の経過により価値が減少する建物や備品等の資産を一般的に減価償却資産といいます。減価償却とは、企業会計における購入費用の認識方法の一つで、長期間使用される減価償却資産の取得に要した支出をその資産が使用できる期間にわたって費用配分する手続でございます。一般的に使用できる期間を耐用年数といいまして、建物等はその構造や種類により減価償却の期間が決まっております。 ◆小林公彦   今ありましたように、固定資産のうち、ここにありますように、要するに土地は入らないわけですよね。固定資産のうち価値が減少する資産を減価償却資産と言って、建物、本区の場合は機械とかそういうものはほとんどないと思います。建物が主流になりますが、この価値の減少額を見積もり、その取得原価を各事業年度に費用配分する手続を減価償却と考えればいいんですね。最初にありましたように、鉄筋コンクリート、SRC、コンクリートのRCが47年、重量鉄骨が34年、木造は22年、木造はもっと長くてもいいかなというあれはあるんですけれども、一応こういう決まりがあるんですね。先ほど川口委員からありました北館の問題なんかも、減価償却を考えますと、そろそろ時期かなということにマッチした考えになると思うんです。これをどういうふうに今後の公会計によってあらわせるのかということをお聞きいたします。 ◎会計管理者   減価償却の記載方法についてでございます。  減価償却費は、行政コスト計算書に費用として計上されます。これとは別に貸借対照表に計上される有形固定資産の内訳として、有形固定資産内訳書を明示しております。この内訳書によりまして、貸借対照表に計上される資産を分類別に取得金額、減価償却累計額、当年度の償却額等を把握することができます。なお、先ほど委員おっしゃられたように、土地や美術品等は償却対象外の非償却資産として扱われます。 ◆小林公彦   今言われました、これが、見づらくてすみませんけれども、こういう形で残るということを知っておいていただければ。これが今言われました有形固定資産内訳書というものですね。これに減価償却の数値として残るということで、これが今回の公会計制度の非常に大きい部分です。今まで単年度の現金会計は全くこういうデータがなかったということですね。これが公会計改革の大きなメインのデータだと思うんです。今言われましたように、ここに分類で教育、福祉、分かれておりまして、道路とか橋とか、これは後でまた言いますけれども、道路と橋というのは民間と違いまして売却できない資産ですから、別扱いになりますね。そういうのが非常にわかりやすくなるという考え方でございます。  次に、今申し上げました道路とか橋というのはどういう扱いになるのか、これをお聞きいたします。 ◎会計管理者   貸借対照表に計上される資産は、純資産や負債によって調達された資金がどのように運用されているかを示しておりまして、基準日現在の行政サービスの源泉の状況を示したものであります。このため、ご指摘のように売却することができないインフラ資産につきましても、適正な評価により計上することで、行政サービスの提供主体としての区の本来の姿が正しく表現されるものと認識しております。  新しい東京都モデルでは、貸借対照表への表示のほかに、資産の補足明細書を作成することになっておりまして、1年間の増減額等についても公表する予定でございます。 ◆小林公彦   ですから、民間会計と大きな違いは、公共団体は、道路とか橋というのは資産になるんですけども、売却できない資産として別に明記するという考えですね。これも民間会計と違うところだと思います。  それから、次にいきまして、いわゆるバランスシートです。  ついでに、先ほど申し上げましたBSと行政コスト計算書、PL、この2つの役目といいますか、それを伺いたいと思います。 ◎会計管理者   貸借対照表、いわゆるBSと行政コスト計算書、いわゆるPLについてでございます。  貸借対照表は、区が行政サービスを提供するために保有している資産と、その資産をどのような財源で賄っているかを一覧的に示したもので、過去から蓄積された資産と負債等の状況を明示しております。一方、行政コスト計算書は、1年間の行政サービスの提供に伴い発生した人件費や物件費等の経費と、使用料や負担金等の収入を比較しまして、各行政サービスにどの程度のコストがかかっているものかを示すものでございます。 ◆小林公彦   ですから、これが今後のバランスシートと、いわゆる行政コスト計算書、メインの大きなデータになりますので、これを把握するのが一番大事だと思います。先ほどありましたように、これが行政コスト計算書ですね。その前のこれがいわゆるバランスシートというもので、常に貸し方と借り方の合計が一致しているという、これが大原則でして、これによりまして、将来の負担の部分とかもわかるという非常にすぐれものですので、これがしっかり今後とも押さえていかなければならないデータだと思います。  それから、今言われました行政コスト計算書、これもいわゆる人件費とか、細かく、ちょっとわかりづらくてすみませんけれども、またホームページで改めて見ていただければわかりますので、こういったバランスシートと行政コスト計算書、決算主義になるんですけれども、今後の会計というのは、大きなデータになりますので、お互いに勉強していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  それと、先ほど申し上げましたように、今回は東京都方式に変わります。東京都方式と今までの総務省方式、この違いをお聞きしたいと思います。 ◎会計管理者   総務省方式と東京都方式の違いについてでございます。  貸借対照表につきましては、民間企業と同様の配列方式で、見やすく、資産や負債の科目も詳細に設定しております。今度の東京都方式でございます。資産の評価におきましても、総務省モデルと比べて、取得時までさかのぼって積算するなど、より精緻に行っております。  行政コスト計算書につきましては、総務省モデルの収入項目は使用料・手数料等に限られておりまして、また収入が行政コスト計算書と純資産変動計算書に分かれて計上されているため、わかりづらさを感じる一因となっておりました。  これに対しまして、東京都モデルでは、収入項目に税収や補助金等を含んだ構造になっておりまして、コストと収入のバランスがわかりやすいモデルであると考えております。 ◆小林公彦   今の説明でわかった人は大変優秀な人だと思うんですけれども、要するに例えば土地を買った場合の簿価ってありますよね。買ったときの値段もはっきりわかるということですよね。ですから、今まで総務省方式で曖昧だったデータがよりわかりやすくなるという、そういう考えでよろしいんでしょうか。答弁ありましたら。 ◎会計管理者   そのとおりでございます。 ◆小林公彦   次に、これは最後の2つ前の質問になりますが、連結団体、これはいわゆる今回クラウドファンディングで話題になります植村記念財団とか、その他のいわゆる取得団体ですね。この説明もよろしくお願いします。 ◎会計管理者   連結会計財務諸表は区と関係団体を一つの主体として捉えて、公的資金等によって形成された資産の状況やコスト、資金収支の状況などを総合的に明らかすることを目的としております。企業会計では、議決権の所有割合や取締役会の構成員の割合等で連結対象団体が判断されますが、区の場合は区と連携協力して行政サービスを実施しているか否かで判断いたします。具体的には全ての公営事業会計のほか、区の関与のもとで密接な関連を有する地方独立行政法人、一部事務組合、広域連合、地方三公社、第3セクター等を対象としております。 ◆小林公彦   そういうことで、ふだん審議会とか、何気なく我々も出ていますけれども、こういう捉え方をしながら、またよろしくお願い申し上げます。  最後の質問に、私は公会計というのは捉え方が難しいんですけれども、簡単に言いますと、私なりの考えで、交通機関を使用する場合、毎回現金で切符を買うのがいわゆる現金出納といいますか。今、SuicaとかPASMOを使いますよね。あれがいわゆる公会計だと思うんです。ですから、常に自分の収支がはっきりするといいますか、その違いだと思っていますので、どっちにしてもSuicaやPASMOはこれからは主流になりますから、そういう方向性を区もとらざるを得ないと思います。  今までお聞きしていますと、勉強会とか何度かやっていただいたんですけれども、これから具体的になりますので、継続的に議員も含めた、職員も含めた、職員の採用試験にもまだこの公会計というのは出ていないらしくて、今後どうなるかわかりませんけれども、一緒に勉強するという立場で大事だと思いますので、その辺のお考えはいかがでしょうか。 ◎会計管理者   継続的な研修についてのご質問でございます。  新公会計制度導入前の平成29年度には、議員の皆様も初め、複式簿記の基礎や財務諸表の見方等について800人規模の研修を実施しました。本制度を浸透させ、区のさまざまな場面で活用を進めるためには、職員への研修を継続的に行う必要があると考えております。今年度も継続して取り組んでいる状況でございます。来年度以降も効果的な内容を検討しながら、基礎的な内容の研修を継続していきたいと考えております。 ◆小林公彦   ありがとうございました。  それでは、次にいきたいと思います。
     次に、これも大変見づらくてすみませんけれども、これは決算カードです。これは総務省で財政指標というところを引きますと、各都道府県全部ありますので、また詳しいのは見ていただきたいと思うんですけれども。  今回は、資料を私、とったもので、それをここの資料でやっていますので、これに歳入の内訳が出ていまして、これは税収入です。区民税ですね。ここが、これから課題にします自治体の性質別歳出と目的別歳出、これが分かれています。これ全体で各自治体のいわゆる歳入歳出の決算状況が一目でわかるというすぐれものだと私は思っているんですけれども、こういうのが毎年、ただ、出るのが遅いんですよね。総務省ではいまだに29年度も出ていなくて、東京都方式は29年度が出ていまして、それを参考に今回やらせていただきます。  最初に、決算カード、今ちょっと簡単に説明しましたが、どういうものなんでしょうか。改めてお聞きいたします。 ◎政策経営部長   決算カードのご質問でございますが、決算カードは、普通会計の歳入歳出決算額や各種財政指標の状況を自治体ごとに1枚のカードに取りまとめたものでございまして、総務省から公表をされているものでございます。また、普通会計とは、統一的な基準をもって、各地方公共団体の会計を再構成いたしまして、各地方公共団体の財政状況の把握、比較、分析するために用いられる統計上つくられた会計のことを指してございます。 ◆小林公彦   さっき1と2と書いてありましたが、性質別歳出の状況と目的別歳出の状況、ですから、我々が今まで人件費とか扶助費とか、項目が違うんですね。目的と何のために使ったとか、細かく分かれておりまして、ですから、この1)と2)の性質を使うと板橋としてどういうふうにこれを生かしていたか、それをまずお聞きいたします。 ◎政策経営部長   普通会計決算を求める目的でございますけれども、他自治体との比較が可能であることから、本区においても各種決算数値の比較分析に用いているところでございます。一例といたしましては、昨年発行いたしました財政白書に示しました23区の比較は全て普通会計決算数値を用いたものでございます。基金積立額や民生費比率、義務的経費において板橋区の財政向上上の課題がどこにあるかなど、財政運営の参考とすることができると考えております。 ◆小林公彦   難しい話なんですけれども、私は今回、板橋区だけではなかなかわかりづらいので、いわゆる類似団体という考えで考えてみました。これは、杉並区と葛飾区を、今の決算カードからとったデータをこういうふうにわかりやすくしていただきまして、調査係のほうで。それで、杉並は割と似ていますよね。面積とか。ただ、葛飾も結構面積は同じぐらいで、人口は葛飾10万人ぐらい少ないんですけれども、歳入と歳出が結構近寄っております。これで、あと違いがわかりやすいのは、財調交付金と特別区民税の割合ですね。これを見てみますと、板橋と葛飾というのは似ていますよね。財調交付金の割合と、多少は数%違いますけども、割合が。3割以上ですね。杉並だけが2割と。ですから、これでわかるのは、板橋と葛飾というのは財調交付金に相当頼っているという、依存度が高いということが言えると思います。杉並は逆に区民税のほうが多いですから、割と板橋区に比べますと経済的に豊かな方が杉並には多いんだと。これでわかりやすいと思うんです。  これでまずお聞きしたいのは、この表からどういうふうな分析ができるでしょうか、お聞きいたします。 ◎政策経営部長   杉並区と板橋区の財政規模、もう一つ葛飾区が記載されてございますが、板橋と杉並の財政規模に関しましては、今委員がご指摘のように、ほぼ同等のものでございますが、歳入に関しましては、一般財源のうち、主要な財政調整交付金と特別区民税の構成比が全く逆の比率となっております。葛飾区との比較では、人口規模で差があるものの、歳入構造は板橋区と近いものがあります。板橋区と葛飾区の財政調整交付金の比率が高い理由といたしましては、区民所得の格差に要因があると分析しております。  平成28年度の1人当たりの納税額を比較いたしますと、板橋区が7万4,607円、杉並区がちなみに10万8,906円、葛飾区が6万5,067円であることから、基準財政収入額の不足を補う財政調整交付金が多くなっている状況にございます。 ◆小林公彦   それと、机上配布させていただきましたこの表をぜひ見ていただきたいんですけれども、これも調査係に短期間でつくっていただきまして、これは先ほど挙げました決算カードの東京都版ですね。29年度決算ベースで、細かいところまで出していただきまして、全部で4ページまで。これを見ると、太枠で書かれたところが割と比較しやすいところかなということで挙げさせていただきました。  先ほど申し上げました性質別歳出と目的別歳出の状況を見て、扶助費の問題ですね。これが結構目立つかなという。3ページの性質別歳出のところの太枠で囲った扶助費。この辺の差が3区を比べた場合の板橋区特有の財政状況かなという思いがしておりまして、支出していますよね、800億。杉並は500億ですから、葛飾は600億ですから、杉並と比べると300億ぐらい扶助費の額が多いという、わかりやすい話なんですけれども。この3ページのところで義務的経費と投資的経費というものがあります。義務的経費というのはある意味では決まり切ったものですから、なかなかこれは変えられないですよね。義務ですから。投資というのは、いわゆる新規事業といいますかね。この部分、簡単に考えて、そういう分け方ができると思うんですけれども。ですから、これを簡単に言いますと、義務的経費が多くて、どうしてもその分投資的経費が少なくなってしまう。この辺の問題も含めまして。  1つ戻って、2ページのところに商工費、これもふたをあけて、民生費と商工費と見たんですけれども、いわゆる商工費も少し少ないかなという。葛飾の3分の1ぐらいなんですかね。3分の2か。ですから、産業経済部的な投資がどうしても少ないかなという分析をいたしました。この辺のところと、あと他の分析も含めまして質問いたします。 ◎政策経営部長   今、性質別歳出の比較の表でございますけれども、ちなみに扶助費ということで、板橋区は39.5%ということで、ここ数年ですけども、板橋区は23区で一番扶助費としては高い比率を示しております。板橋区のその他の財政状況の分析では、今ご指摘のとおり、義務的経費が高うございます。財政の硬直化が進み、普通建設事業費の投資がままならないという状況もございます。いわゆるまちづくりや公共施設の更新需要に応えられていない点が挙げられるかと思います。  また、もう一つ前に、資料のほうで、目的別歳出から見た点でございますけれども、こちらにつきましても、民生費が59.1%、いわゆる通常ですと福祉費と言われている部分でございますけれども、こちらの民生費が59.1%の板橋区に対しまして、杉並区は54.7%、葛飾区はちなみに51.6%となってございまして、他の目的別な歳出を実際上圧迫をしているところから、ご指摘の商工費に対する計上が少なくなっているというところは否めないかと思います。  さらに、財政基盤に関しましても、今後の歳入の減の懸念ですとか、歳出増の要因を勘案いたしますと、他区と比較いたしますと、いわゆる基金等、こういったものも当然今後自治体としては一定の規模積んで備えていく必要があるであろうというように思ってございます。景気後退期にこういったものが長期に及んだ場合には、いわゆる行政サービスの水準、福祉事業も含めてですが、こういったサービス水準を維持することがなかなか難しくなってくるんではないかというようなことも想定しなければならないのかなというように考えております。 ◆小林公彦   ですから、今言われた今後の財政状況によっては、福祉事業費、この継続が危ういというところなんですかね。これが一番私どもとしても心配するところでして、これは通告していないので質問しませんけれども、先ほど申し上げました810億円の扶助費は3区に比べても断トツに高いですし、23区平均でも相当高い状況で、今後、経済危機に遭った場合、いわゆる財調交付金の依存度が高い、うちは一番その辺が懸念されるところですよね。  10年前にちょうどいわゆるリーマンショックが起きまして、私、あのとき2期目の議員でして、いまだに記憶に鮮明なのは、あの当時の安井副区長がいきなり控え室に来まして、大変なことになったと、大分まいっていまして。あの当時100億円たしか財調が減ったんですよね。急な算定より。非常に大変な思いを私もしまして鮮明に覚えているんですけれども。ですから、板橋区の財政状況というのは決して良好ではなくて、基金残高も、先日、中野委員からの補正総括でもありましたように、基金残高も23区平均より下回って、23区中真ん中以下ですよね。ですから、いつ起こるかわからない国際情勢の変化によって、金融危機があった場合に、財調交付金の依存度が高い本区の歳入の変化を常に意識した予算編成にせざるを得ないということを実感としております。ですから、これをどうやって議員側も意識して、区民にわかってもらえるか。これが一番大事かなという思いがしています。  私は、先日一般質問でもやったんですが、財政白書、これ、なかなかすぐれものだなと思っております。何回か目を通して、これは全部財政状況が網羅されておりますしね。ただ、わからないです、はっきり言って、区民が見ても。我々は何とか勉強しながら少しずつ。もちろん職員の方はわかると思いますけれどもね。何となくわかってきましたけれども。ここで申し上げたいのは、よりわかりやすい財政白書、これは絶対に必要じゃないかという思いがしております。  この間、以前にも例を挙げたんですが、立川市は優しい財政白書というのをつくりました。以前猿でもわかるという言葉がありましたけども、これは要するに中学生を対象にしておりまして、中学生クラスでもわかる財政白書をつくったそうです。これは非常にざっと見ていいなと思いまして。これの特徴は、いわゆる専門用語を一切使わないで、日常会話で財政って何かとか、あと借金と貯金というのも、将来にわたる財政負担とか、わかりやすい言葉で書いております。ですから、こういうのがもしあったら、私も町会の役員会でぜひこれを使って、今の板橋の財政状況をぜひわかってもらいたいような気持ちがあります。  ですから、議会がもちろんこの財政状況を意識しながら、いかに区民に厳しい今後限られた財源でいかに配分するかという大きな課題になると思うので、そのためにはわかりやすい財政白書の作成が非常に大事だと実感しておりますので、この辺いかがお考えでしょうか。お聞きします。 ◎政策経営部長   今委員が取り上げていただきました財政白書は昨年の7月に発行したものでございます。議員の皆様、それから職員、財政に関心をお持ちになられている区民の皆様向けに発行したものでございまして、幾分非常に数字等も多く、説明も多くて専門的なものになっているのかなというふうに思います。区民の皆様には、板橋区の予算、区財政の現状というものを毎年発行してございまして、こちらにつきましても改善に努めているところでございます。今後も区の財政の現状をよく知っていただけるように、見やすいもの、わかりやすいもの、こういったものに改善を図っていきたいと考えております。 ◆小林公彦   以上で2項目めを終わりまして、3項目めに移りたいと思います。  前回もこれは一般質問でやらせていただいたんですが、いわゆる自治体戦略2040構想、これは何か押しつけみたいに感じている方もいるかと思うんですけれども、総務省のホームページを見れば出るんですけれども、私は、全てがこの戦略に合致しているとは思わないんですけれども、例えばSDGsもそうですよね。数年前は全然脚光を浴びなかったんですけれども、これは今後、持続可能な開発目標という言葉は、必ず枕詞になるぐらい今浸透していますよね。この2040というのは、2025年問題、いわゆる団塊の世代が後期高齢になる一つを間近に控えまして、2040年というのは、高齢化がピークになる年なんですよね。それを総務省のいろんな詳しい戦略みたいなものを出したのが2040構想で、いろいろあるんですけれども、2つ挙げました。フルセット主義からの脱却、都市のスポンジ化、これは空き地・空き家問題をこういうふうに言っているらしいんですけれども。  このフルセット主義からの脱却というのは、先日うちの中野議員からのプールの問題を取り上げて、全小・中学校にプールは要らないんじゃないかと。あれも一つのフルセット主義からの脱却だと思うんですよね。これにありますように、市区町村の行政の文化、教育、福祉など、公共サービス提供のための施設等を全てみずからが整備し、保有していこうとする考えから脱して、いわゆるスマート自治体への転換、圏域単位での行政の推進。ただ、これは難しいと思います。特別区単位でやるのは。まず都道府県からの動きだと思うんですけれども。ただ、今後この辺の問題を含めて区の戦略を考えなければいけないと思うんですね。まずこの辺の動向を伺います。 ◎政策経営部長   自治体戦略2040ということで、新しい人口ビジョンでもお示ししたところではございますが、将来的には板橋区も生産年齢人口が減少し、税収増が見込めない中では、区が全ての行政サービスを提供していくことは難しい社会環境を迎えることが想定されるところでございます。持続可能な社会としていくためには、自治体戦略2040構想研究会、こちらが提唱する公共サービスのフルセット主義からスマート自治体への転換、こういったことは区としても重要な視点として捉えていかなければいけないだろうと思っております。  今回のNo.1プラン2021におきましても、施設整備におきましては、集約複合化を図っていくこととし、経営革新計画の理念として、行政サービスを量から質に転換し、財務体質の改善を目指すことを掲げてございます。引き続き、さまざまな主体との連携、あるいは民間活力の活用を図りながら、限りある経営資源の最適化を進め、持続可能な区政運営の実現に努めてまいりたいと考えております。 ◆小林公彦   豊島区は、私が言うまでもないんですけれども、5年ぐらい前に日本創成会議というのが、いわゆる消滅可能性都市という宣言がありまして、唯一23区で。5年前から相当豊島区は全区的にさまざまな施策を行いまして、一番女性に適した施策を立て続けにやったそうです。それで、今何と5年間で1万5,000人人口がふえて、いわゆる若年女性、こういう方も2,500名ふえたという実態があります。  この豊島区の問題を対岸の火事とするのではなくて、いずれ、ただ、板橋区ですと、ありがたいことに、自治体戦略2040構想の中の2040年代でも10万以上の人口は維持するという都市に入っているんですね。ですから、まだ人口はそんなに減らない可能性はあります。そういう例を挙げているんですけれども。それに甘んずることなく、今後の施策をお願いいたします。  ナンバーツーのスポンジ化は、これは、都市再生特別措置法と所有者不明土地の利用の円滑化に関する特別措置法、2つ組みで施行したんですけれども、なかなか特別区的なところでは当てはまらないらしいんですね、この法律は。ですから、何で当てはまらない法律を国はつくるのかというちょっと怒りも感じるんですけれども、できる限りの今できる方法で空き地・空き家対策の解決をよろしくお願いしたいと思います。  もう一つだけやって、今回終わりたいと思います。  次に、公共サービスについてです。  今回私、まとめてみました。いわゆる公共サービスと言われているものは、PPP、パブリック・プライベート・パートナーシップ、これに6個の事業があるんですね。指定管理者制度、市場化テスト、公設民営方式、包括的民間委託、自治体業務のアウトソーシングでPFIと。PFIはこの中の大きなくくりで、また後で聞きますけれども。私が知っている範囲で、指定管理者制度だともう既に10年以上本区も採用していますし、自治体のアウトソーシングというのは、今1階でやっている窓口業務ですね。あれがアウトソーシングぐらいとしてしか知識がないんですけれども、今後、本区としまして、どのように公共サービスを維持していくのか、これについてどういうお考えなのかをまずお聞きいたします。 ◎政策経営部長   今後の公共サービスの維持ということでご質問でございます。  区の財政をとりまく環境は決して楽観視できる状況ではないと考えております。児童相談所などの新たな行政需要への対応を初め、公共施設の更新への備え、国による税制改正等の区歳入への影響など、持続可能な区政経営の実現には多くの課題がございます。  そこでNo.1プラン2021の経営革新計画におきましても、現在の計画の基本的な考え方を継承いたしまして、区が直接実施しなければならないかを判断した上で、最適なサービス実施主体、あるいは経営体を検討し、区民サービスの向上に努めるとともに、行政需要に応えていくことといたします。現在は、単純な提携業務の委託から、指定管理者制度の導入など、一部専門の提携業務などへと、その範囲を広げているところではございます。今後も高度・多様化する区民ニーズに効果的かつ効率的なサービスを提供するために、民間の持つ専門性や柔軟性を積極的に活用し、行政サービスの質の維持向上を図ってまいります。 ◆小林公彦   そのとおりで、コストパフォーマンスと民間活力、これが公共サービスの中心的な考え方だと思いますので、よろしくお願いします。  最後に、PFIです。公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に、民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を民間主導で行う。これは非常に考え方がよくて、いいなと思うんですけれども、実際、特別区的にですと、ほとんど対応していませんよね。ですから、聞いたところによると、都道府県単位の大規模な工事しか当てはまらないという考えがあるんですけれども、それを含めてどうお考えでしょうか。これでとりあえず終わります。 ◎政策経営部長   いわゆるPFI方式でございますが、私も政策企画課長のときに、随分PPP、PFIということで勉強させていただきました。議会でもたくさんのご質問をいただきましたが、やはり特別区の自治体のレベルでは難しいのかなと。ある程度広域的な都道府県レベルですとか、大きな自治体であれば水道事業ですとか、さまざま電力事業ですとか、そういったものがありますが、なかなか特別区、板橋区ではそういった事業がございません。PFIの方式は、PPPと異なりまして、法的にその手続などが規定されておりまして、それに沿った事業展開を進めていくスキームとなっています。民間事業者にとっては、手続が法定されているため、安心して事業に取りかかれる反面、ある程度の事業規模がありませんと、事業に見合った採算がとれないという面をあわせ持っております。区といたしましても、PFIとして成立する事業はなかなか見出すことが現時点では難しいものと考えております。 ◆小林公彦   ありがとうございました。これできょうは終わりたいと思います。またあしたよろしくお願いします。(拍手) ○委員長   ありがとうございました。 ──────────────────────────────────────── ○委員長   小林公彦委員の総括質問の途中でありますが、これをもちまして、本日の委員会を終了いたします。  なお、次の委員会は、明日3月15日午前10時から開会いたしますので、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。...