• "市場化テスト"(/)
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  1. 北区議会 2010-02-01
    03月23日-04号


    取得元: 北区議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-15
    平成22年  2月 定例会(第1回)  東京都北区議会会議録第四号(第一回定例会)            平成二十二年三月二十三日(火)(午前十時開議)-----------------------------------     出席議員(四十三人)     一番    山中邦彦君     二番    石川 清君     三番    花見 隆君     四番    佐藤有恒君     五番    大畑 修君     六番    福田伸樹君     七番    永沼正光君     八番    渡辺かつひろ君     九番    野々山 研君     十番    福田 実君    十一番    安田勝彦君    十二番    金子 章君    十三番    平田雅夫君    十四番    林 千春君    十五番    鈴木隆司君    十六番    宮島 修君    十七番    榎本はじめ君    十八番    椿 くにじ君    十九番    山田加奈子君    二十番    太田奈保子君   二十一番    福島宏紀君   二十二番    相楽淑子君   二十三番    本田正則君   二十四番    山崎たい子君   二十五番    近藤光則君   二十六番    青木博子君   二十七番    稲垣 浩君   二十八番    大島 実君   二十九番    樋口万丈君    三十番    池田博一君   三十一番    藤田隆一君   三十二番    戸枝大幸君   三十三番    八巻直人君   三十四番    木元良八君   三十五番    中川大一君   三十六番    八百川 孝君   三十七番    土屋 敏君   三十八番    上川 晃君   三十九番    横満加代子君    四十番    小関和幸君   四十一番    宇野 等君   四十二番    小池たくみ君   四十四番    山崎 満君     欠席議員(一人)   四十三番    黒田みち子君     出席説明員  区長             花川與惣太君  副区長            山田統二君  政策経営部長         清正浩靖君  政策経営部参事        依田園子君  (企画課長事務取扱)  総務部長           谷川勝基君  総務部参事          佐藤公夫君  (職員課長事務取扱)  危機管理室長         中澤嘉明君  地域振興部長         越阪部和彦君  区民部長           風間秀樹君  生活環境部長         長尾晴彦君  健康福祉部長         井手孝一君  保健所長           深澤啓治君  子ども家庭部長        依田 実君  まちづくり部長        三浦 隆君  会計管理室長         石井 博君     政策経営部  財政課長           都築寿満君  広報課長           上山 勉君  財政課財政主査        三井孝紀君     総務部  総務課長           風間美子君  総務課総務係長        加藤正明君     教育委員会  教育長            伊与部輝雄君  教育委員会事務局次長     内田 隆君  教育改革担当部長       伊達良和君     議事日程      第四号日程第一 第一号議案 東京都北区立子ども発達支援センターさくらんぼ園条例-+日程第二 第二号議案 東京都北区立障害者福祉センター条例の一部を改正する条|           例                         |日程第三 第三号議案 東京都北区興行場法旅館業法及び公衆浴場法運営協議会|           条例を廃止する条例                 |日程第四 第四号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例     |日程第五 第五号議案 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例|日程第六 第六号議案 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例   |日程第七 第七号議案 東京都北区「特別区道」道路占用料等徴収条例の一部を改|           正する条例                     |日程第八 第八号議案 東京都北区立公園条例の一部を改正する条例      |日程第九 第九号議案 東京都北区立児童遊園条例の一部を改正する条例    |日程第十 第十号議案 東京都北区船着場条例の一部を改正する条例      |                              (委員会審査報告)日程第十一 第十一号議案 東京都北区立体育施設条例の一部を改正する条例  |日程第十二 第二十七号議案 平成二十二年度東京都北区一般会計予算     |日程第十三 第二十八号議案 平成二十二年度東京都北区国民健康保険事業会計予|              算                      |日程第十四 第二十九号議案 平成二十二年度東京都北区用地特別会計予算   |日程第十五 第三十号議案 平成二十二年度東京都北区中小企業従業員退職金等共|             済事業会計予算                 |日程第十六 第三十一号議案 平成二十二年度東京都北区老人保健会計予算   |日程第十七 第三十二号議案 平成二十二年度東京都北区介護保険会計予算   |目程第十八 第三十三号議案 平成二十二年度東京都北区後期高齢者医療会計予算+日程第十九 第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例日程第二十 議員提出議案第一号 都市再生機構賃貸住宅居住者の居住の安定に関する意見書日程第二十一 議員提出議案第二号 子ども手当財源の地方負担に関する意見書日程第二十二 議員提出議案第三号 介護保険制度の抜本的な基盤整備を求める意見書日程第二十三 二一第六号 都市計画道路補助八十三号線事業促進に関する請願-+      +二二第一号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないこと|      |      を再確認すること等を求める陳情         |      |二二第二号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意|      |      見書提出に関する陳情              |      |二二第三号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないこと|      |      を再確認すること等を求める陳情         |      |二二第四号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意|      |      見書提出に関する陳情              |      |二二第五号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないこと|日程第二十四|      を再確認すること等を求める陳情  (委員会審査報告)      |二二第六号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意|      |      見書提出に関する陳情              |      |二二第七号 梅木小学校樹木による日照不足等の被害があるため伐|      |      採を求める陳情                 |      |二二第八号 UR賃貸住宅(旧公団住宅)居住者の居住の安定に関|      |      する意見書等提出を求める陳情          |      |二二第九号 (仮称)滝野川六丁目計画(案)の現在計画に反対す|      |      る陳情                     |      +二二第一〇号 地方議員年金廃止を求める意見書提出に関する陳情+(追加日程追加日程第一 第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例--(委員会審査報告) ○議長(平田雅夫君)  本日の会議を開きます。 まず、書記から諸般の報告をさせます。   (書記朗読)二十一北総総第三千九百三十五号平成二十二年三月十八日              東京都北区長  花川與惣太 東京都北区議会議長   平田雅夫殿     議案の送付について 平成二十二年第一回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記議案を送付します。          記第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  これより議事日程に入ります。 日程第一から日程第十一までを一括して議題とします。   (書記朗読) △日程第一 第一号議案 東京都北区立子ども発達支援センターさくらんぼ園条例委員会審査報告) △日程第二 第二号議案 東京都北区立障害者福祉センター条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第三 第三号議案 東京都北区興行場法旅館業法及び公衆浴場法運営協議会条例を廃止する条例(委員会審査報告) △日程第四 第四号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第五 第五号議案 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第六 第六号議案 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第七 第七号議案 東京都北区「特別区道」道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第八 第八号議案 東京都北区立公園条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第九 第九号議案 東京都北区立児童遊園条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第十 第十号議案 東京都北区船着場条例の一部を改正する条例(委員会審査報告) △日程第十一 第十一号議案 東京都北区立体育施設条例の一部を改正する条例(委員会審査報告)----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  本案に関し委員会審査報告書が提出されていますので、書記から朗読させます。   (書記朗読)    企画総務委員会議案審査報告書一、第一号議案 東京都北区立子ども発達支援センターさくらんぼ園条例一、第二号議案 東京都北区立障害者福祉センター条例の一部を改正する条例一、第三号議案 東京都北区興行場法旅館業法及び公衆浴場法運営協議会条例を廃止する条例一、第四号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例一、第五号議案 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例一、第六号議案 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例一、第七号議案 東京都北区「特別区道」道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例一、第八号議案 東京都北区立公園条例の一部を改正する条例一、第九号議案 東京都北区立児童遊園条例の一部を改正する条例一、第十号議案 東京都北区船着場条例の一部を改正する条例一、第十一号議案 東京都北区立体育施設条例の一部を改正する条例 本委員会は二月二十四日付託された右議案審査の結果、いずれも原案を可決すべきものと決定したので報告する。 平成二十二年三月二日             東京都北区議会企画総務委員会                  委員長  宇野 等 東京都北区議会議長  平田雅夫殿----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  お諮りします。 本案は、いずれも委員会審査報告どおり決定することにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、本案はいずれも委員会審査報告どおり決定しました。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  日程第十二から日程第十八までを一括して議題とします。   (書記朗読) △日程第十二 第二十七号議案 平成二十二年度東京都北区一般会計予算委員会審査報告) △日程第十三 第二十八号議案 平成二十二年度東京都北区国民健康保険事業会計予算委員会審査報告
    △日程第十四 第二十九号議案 平成二十二年度東京都北区用地特別会計予算委員会審査報告) △日程第十五 第三十号議案 平成二十二年度東京都北区中小企業従業員退職金等共済事業会計予算委員会審査報告) △日程第十六 第三十一号議案 平成二十二年度東京都北区老人保健会計予算委員会審査報告) △日程第十七 第三十二号議案 平成二十二年度東京都北区介護保険会計予算委員会審査報告) △日程第十八 第三十三号議案 平成二十二年度東京都北区後期高齢者医療会計予算委員会審査報告)----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  本案に関し委員会審査報告書が提出されていますので、書記から朗読させます。   (書記朗読)    予算特別委員会議案審査報告書一、第二十七号議案 平成二十二年度東京都北区一般会計予算一、第二十八号議案 平成二十二年度東京都北区国民健康保険事業会計予算一、第二十九号議案 平成二十二年度東京都北区用地特別会計予算一、第三十号議案 平成二十二年度東京都北区中小企業従業員退職金等共済事業会計予算一、第三十一号議案 平成二十二年度東京都北区老人保健会計予算一、第三十二号議案 平成二十二年度東京都北区介護保険会計予算一、第三十三号議案 平成二十二年度東京都北区後期高齢者医療会計予算 本委員会は二月二十四日付託された右議案審査の結果、いずれも原案を可決すべきものと決定したので報告する。 平成二十二年三月十六日             東京都北区議会予算特別委員会                  委員長  戸枝大幸 東京都北区議会議長  平田雅夫殿----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  本案に関し、予算特別委員会委員長の報告を求めます。 三十二番 戸枝大幸さん。   (三十二番 戸枝大幸君登壇) ◆三十二番(戸枝大幸君)  ただいまから、予算特別委員会審査報告を申し上げます。 去る二月二十四日開会の本会議において、予算特別委員会に付託されました、第二十七号議案、平成二十二年度東京都北区一般会計予算ほか六特別会計予算については、三月四日、五日、八日、九日、十一日、十二日及び十六日の計七日間にわたり、区長を初め関係理事者の出席を求め、慎重かつ熱心に審査を行いました。 以下、審査の経過概要と結果について一括してご報告申し上げます。 一般会計において歳入歳出とも総額一千二百四十四億六千八百万円であり、対前年度増減率は一・三%減であります。 また、一般会計、六特別会計を合わせた財政規模は、総額一千九百四億二千四十万円で、対前年度増減率一・九%減となっております。 これらの状況を踏まえ、各会派代表による総括質疑を初めとして各款の質疑が行われました。質疑の詳細については、追って会議録を作成の上、配付いたしますので、報告を省略させていただきます。 これらの質疑を経た後、平成二十二年度東京都北区各会計予算について、各会派代表からのそれぞれ討論が行われましたので、その概略を申し上げます。 まず、日本共産党北区議員団の討論について申し上げます。 新年度予算では、中小企業支援緊急景気対策地域包括支援センター増設、特養での多床室確保、待機児解消対策などは評価する。 しかし、以下の三点を指摘する。 一、構造改革路線、北区経営改革路線への固執。非常勤の五年雇い止めを改めないこと。二、住民税増税などの負担増に対する区の不十分な独自軽減策。三、区民合意への努力を尽くさぬままの拙速な庁舎改築方針の決定。 なお、北区非核平和都市宣言の早期実現、北社会保険病院の公的な存続と拡充、印刷局東京病院医療機能存続に向けた政府への精力的な働きかけ、三十日以内の法的原則を遵守した介護認定、少人数学級の本格的実施に向けた積極的な取り組みを要望する。 国保会計後期高齢者会計は、保険料の値上げなどから反対する。 以上の意見要望が述べられ、平成二十二年度一般会計予算国民健康保険事業会計予算及び後期高齢者医療会計予算にいずれも反対、用地特別会計ほか三特別会計予算にはいずれも賛成との態度の表明がありました。 次に、自由民主党議員団の討論について申し上げます。 新年度予算は、厳しい財政下、基金と起債の効果的な活用、行政水準を下げない努力など、新基本計画実現に向けた未来を拓く予算として評価する。 地域包括支援センターの増設、商店街マイプラン支援事業の創設、省エネルギー機器導入補助制度への対応、緊急景気対策融資借換制度の導入、高齢者向けプレミアム付商品券発行支援緊急雇用創出事業の拡充、福祉の人材確保・育成支援の拡充など、幅広く民意を組み入れた施策を高く評価する。 しかし、区内病院の医療体制存続のための取り組み、保育園の待機児解消、十条まちづくり防災まちづくりは、さらに推進する必要がある。また、都市計画道路の問題等への一層の努力を求める。 その他、区民の安心・安全を確保するため、本予算執行後も財源確保に向けた積極的な対応を要望する。 以上の意見要望が述べられ、平成二十二年度各会計予算について、いずれも賛成との態度の表明がありました。 次に、公明党議員団の討論について申し上げます。 二十二年度予算は、区内中小企業支援強化、区民生活の支援のための緊急経済対策緊急景気対策への前向きな取り組み、少子高齢化対策保育所待機児解消など、区民の暮らしと安全・安心を確保する緊急な課題への取り組み、高齢者に対する健康づくり事業、特養ホームの誘致などは高く評価する。 なお、以下につき要望する。徴税システムの効率化、小児用肺炎球菌ワクチンの助成、公立直営保育園サービス向上、ライトダウンキャンペーンの周知徹底、太陽光発電などに対する支援の拡充、東十条駅バリアフリー化の推進、不登校児童生徒に対する対策の強化、歳入については徹底的に無駄を省き、区有財産の有効活用などあらゆる手段による増収の確保。 以上の意見要望が述べられ、平成二十二年度各会計予算について、いずれも賛成との態度の表明がありました。 次に、民主区民クラブの討論について申し上げます。 政権交代、新基本計画などの策定、景気の急降下の三点から、今までにない予算編成だが、待機児解消敬老用プレミアム付商品券発行支援、各種公園の整備事業など、行政水準を下げない取り組みは評価する。 しかし、以下要望する。 一、新政権の政策を踏まえた都区制度改革の推進、都区の役割分担に応じた財源配分の実現。二、経営改革プランの遂行、一歩踏み込んだ行財政改革への着手。三、中小企業対策・就労支援を含む景気対策の推進。四、元気高齢者総合支援強化地域包括支援センター相談機能向上、特養整備・誘導計画の早期実施。五、子ども家庭支援センターの早急な体制強化。六、教員の多忙解消、子どもと向き合う時間を確保できる体制の整備。 以上の意見要望が述べられ、平成二十二年度各会計予算について、いずれも賛成との態度の表明がありました。 次に、あすか新生議員団の討論について申し上げます。 国の大量国債発行と都の税収落ち込みの中、基金と起債の効果的な活用、内部努力の徹底、経営改革プランに基づく外部化を基軸とした事務事業の見直し、四つの重点戦略を中心とした重点的・効果的な予算配分による積極的な事業展開は評価する。 しかし、行財政の健全化システムの構築と緊急財政対策は、財源確保とともに、経済変動に対応し得る的確な情報収集能力が急務の課題である。 また、次の点を指摘する。 一、入札方式のさらなる改善と透明化。二、民間マンションヘ耐震助成額の上積み。三、幼児教育の新たな展開。四、指定管理者制度の改善。五、地域包括支援センターのさらなる充実。六、新型インフルエンザの検証。 なお、会派が提出した予算要望書を来年度予算に生かすことを要望する。 以上の意見要望が述べられ、平成二十二年度各会計予算について、いずれも賛成との態度の表明がありました。 討論終了後、まず、議論の分かれた第二十七号議案、第二十八号議案及び第三十三号議案を一括して起立により採決を行いましたところ、賛成多数をもって、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、第二十九号議案、第三十号議案、第三十一号議案及び第三十二号議案を一括して採決を行いましたところ、全会一致をもって、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 以上で予算特別委員会審査の経過概要と結果についての報告を終わります。 最後になりましたが、宮島副委員長を初め委員並びに理事者各位のご協力に対し、心から御礼申し上げまして、委員会審査報告の結びといたします。 ご清聴ありがどうございました。(拍手) ○議長(平田雅夫君)  これより討論に入ります。 本案に関し、九番 野々山 研さん、二十五番 近藤光則さんから討論の通告がありましたので、順次、これを許可します。 九番 野々山 研さん。   (九番 野々山 研君登壇) ◆九番(野々山研君)  私は、日本共産党北区議員団を代表して、二〇一〇年度東京都北区一般会計予算並びに国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計の各予算に反対の立場から討論を行います。 昨年夏の総選挙で、古い自公政権から民主党中心の連立政権へと交代してから半年がたちました。政治を変えてほしい、生活を何とかしてほしいと願った国民・区民の熱い思いは、今急速に冷えつつあります。 鳩山内閣は、国民の願いにこたえる政策を部分的に実現はしたものの、後期高齢者医療制度の廃止は先送り、政治と金をめぐる問題でも自浄能力のなさを露呈いたしました。米軍普天間基地問題では、混迷・迷走を繰り返し、無条件の基地撤去を求める地元沖縄の声に正面からこたえようとしていません。使い捨ての働かせ方に厳しい規制をと、労働者派遣法の抜本改正を望む労働者の前に示されたのは、抜け穴だらけで実施も先延ばしの改正案です。期待外れだったという失望の声も当然ではないでしょうか。 その一方で、前の政権はよかったとか、早く自公政権に戻ってほしいという声は、ほとんどといってよいほど聞こえてきません。今、国民は、どうしたら本当に政治を変えられるのか、真剣なまなざしで政局を見守っています。 日本共産党は、民主党政権もそれ以前の政権も手をつけることができなかった日本政治の二つのゆがみを正すことで、「国民が主人公」の新しい日本をつくろうと提案しています。 一つは、大企業だけが富をひとり占めする経済システムを大もとから改めることです。この十年間で二百二十九兆円にも膨れ上がった大企業の内部留保を国民の暮らしに還元させ、ルールある経済社会を築くことが必要です。いま一つは、日米軍事同盟を廃棄し、対等・平等、真の友好で結ばれた日米関係に転換することです。安保改定から五十年がたちました。アメリカ言いなりの異常な日米同盟を、今こそ根底から見直すべきときです。 今回の北区新年度予算の審議に当たって、日本共産党北区議員団は、こうした政治情勢を踏まえながら、区民の生の声から出発し、その願いの実現を迫る立場で臨んできました。我が党は昨年末、区内で活動するさまざまな団体から要望を聞き、四つの柱、三百五十一項目にわたる予算要望書をまとめ、区長に提出しました。年明けからは、区内全有権者を対象にした北区民アンケート2010に取り組み、現在までに千六百人以上の方々から回答を得ています。ここには、現在の区政に対する強い要望や意見がびっしりと書き込まれています。 区が示した新年度予算には、我が党が区民の皆さんと一緒に求めてきた要望が少なからず盛り込まれています。新借り換え融資キャリアアップ講座、中高年向け就職支援セミナーなど中小企業対策や就労支援を軸にした十億円の緊急景気対策地域包括支援センターの増設、多床室を含む新町中跡地の特養ホーム建設、認可保育園増設など待機児解消への一定の努力などは評価できるものです。 しかしながら、以下に述べる理由から、新年度一般会計予算について反対いたします。 第一の理由は、破綻した構造改革路線にしがみつき、従来の北区経営改革路線から転換を図ろうとしていない姿勢です。 昨年の総選挙で自公政権が退場を迫られた決定的な理由の一つが、国民に痛みを押しつけてきた構造改革路線への怒りでした。特に、小泉内閣以来の歴代政権は新自由主義路線を突き進み、ワーキングプア、働く貧困層が一千万世帯を超える異常な格差社会をつくり出しました。今になって、構造改革の旗振り役を務めてきた学者からもざんげの声が聞かれるようになり、行き過ぎた市場原理主義への批判は一層広がっています。 この間、地方自治体も構造改革路線の渦の中に巻き込まれてきました。財政再建団体に陥った夕張市を例に挙げ、これからは自治体も経営改革が必要だと執拗に迫ってきたのが構造改革推進派です。職員の削減と外部化によって人件費を浮かせ、住民には受益者負担を求めることで自治体財政の健全化を図ろうというのがねらいでした。 この自治体版構造改革路線は、住民や地方自治体の側から出てきたものではありません。その仕掛け人は財界・大企業です。 私は、予算審議の中で、経済同友会が二〇〇七年六月に発表した提言「基礎自治体の経営改革」という報告書を紹介しました。経済同友会といえば企業経営者の代表であり、財界・大企業の代弁者です。報告書では、自治体運営から自治体経営への転換、官民協働による地域経営とのスローガンで、自治体の営利企業化を図り、公の仕事を民間企業に開放することをあからさまに求めています。また、事業仕分けや民間委託などの手法、さらには民間に事業を開放していく際には、その能力が最大限に発揮できるように、規制撤廃や既存業法の見直しを徹底し、行政による関与を最小限に抑えることまで指図しています。ここには、自治体を食い物にして利潤追求を図ろうという、民間大企業の営利的ねらいがはっきりと示されています。 北区はこの路線を北区経営改革プランとして忠実に具体化し、これまで、二十三区でも突出した百十の施設に指定管理者を導入するなど、一部外部化路線を進んできました。そして、このほど二〇一〇年を起点とする長期計画、北区基本計画2010に合わせて、経営改革新5か年プランの策定に至りました。この新プランは、構造改革路線をそのままの形で続けるばかりか、さらに踏み込んで徹底しようという点で極めて重大です。 私は、予算審議の中で明らかになった問題点を、端的に三つ指摘いたします。 問題点の一つは、これまでにも矛盾が噴出している指定管理者制度について、真剣な総括がないまま保育園や児童館などに導入を拡大していく計画となっていることです。 この間、実質一年限りの雇用形態や保育内容の一方的な改変で、半数もの職員が退職した保育園、各地で事故や不祥事を繰り返し、コンプライアンスさえ投げ捨てた株式会社など、指定管理者制度の根幹が問われる事態が起きています。来年度から、モニタリングに公認会計士、社会保険労務士といった外部委員を加え、より精度の高い検証を行うとしていることは多としますが、こうした問題が発生する原因を制度の根本に立ち返って検証する必要があると、我が党は繰り返し指摘してきました。十分な総括がないまま、毎年、保育園や児童館などに指定管理を広げていくことは認められません。 問題点の二つは、これまでのプランにはなかった新たな外部化や経営改革の手法に踏み込もうとしていることです。 新プランでは、給与事務や戸籍事務、出納事務など、区民と職員のプライバシーにかかわる部門にまで外部委託を検討することとしています。個人情報の漏えい事件が頻発している昨今、ここまで外部化することが必要かと疑わざるを得ません。また、どの図書館にも専門性を持った司書を配置することが求められているときに、すべての地区図書館から正規職員を引き揚げ、外部委託を拡大する方針は逆行です。市場化テストは、官と民を競わせ、入札によって公共サービスの担い手を決めるというもので、あけすけな民間開放を求めるものですが、法律に基づく実施は全国わずか三例にとどまっています。新プランでは、これも引き続き検討となっています。さらに、新たな経営改革手法の検討という新項目がつけ加わり、構造改革路線への固執が見てとれます。これ以上の外部化に道を開くやり方は認めることができません。家庭ごみの有料化についても引き続き検討となっており、さらなる区民負担増が懸念されます。 問題点の三つは、北区発官製ワーキングプアをつくり出していることに反省がないことです。 区は、指定管理者制度の導入によって、「十八年度は約六千万円、十九年度は約二億二千万円、二十年度は一億六千万円、二十一年度は新たに九千万円程度のコスト削減が見込まれています」と述べています。これらのコスト削減は何によってもたらされたのでしょうか。その圧倒的部分が人件費の削減であることは明らかではありませんか。 一九九九年に派遣労働の原則自由化、二〇〇四年に製造業への解禁など、旧政権のもとで労働者派遣法が繰り返し改悪され、正社員から非正規社員への大規模な置きかえが進められてきました。人件費を浮かせることで民間大企業は大もうけを上げ、長期にわたる不況の中でも、内部留保を過去最大の規模に膨らませることができました。国の規制緩和路線が、大量のワーキングプアを生み出すことになったのです。 自治体でもこの構図は同じです。これまで経験豊富な職員が当たっていた公の仕事を、指定管理者制度や外部委託で民間法人に任せることによって、人件費の大幅な削減を実現できるようになりました。 昨年、放置自転車の移送・管理業務に携わっていた業務委託の株式会社が、突然の倒産と賃金未払いという大きな問題を起こしました。この会社は、雇い入れた労働者を実質最低賃金以下の給与で働かせていました。区は民間のノウハウを活用すると言いますが、これは、いかに人件費をかけずに利益を上げるかというノウハウにほかならないのです。予算審議では、我が党が、北区発官製ワーキングプアを生み出していることを指摘し、改善を求めたのに対し、区の当局から前向きな答弁は出されませんでした。 なお、我が党は審議の中で、五年で雇い止めになっている非常勤職員について、他の区では東京都が新たに出した見解に基づいて次々と改善が図られている事実を示しました。北区でも、六年目の更新に当たる募集で、同じ非常勤職員を雇い入れた例があるとのことです。直ちに全庁的な見解の徹底と改善を行うよう求めるものです。 一般会計予算に反対する第二の理由は、区民に負担増を迫りながら、独自の軽減策がきわめて不十分であることです。 来年度は、住民税フラット化に伴う経過措置が終了、子ども手当と高校授業料無償化の実施と引きかえに年少扶養控除が廃止されることなどから、所得税・住民税が増税となります。加えて、国民健康保険料は一人当たり年間六千百九十八円の引き上げ、後期高齢者医療保険料は四千百六十五円の引き上げで、区民負担増に拍車がかかります。我が党は、代表質問や予算審議を通じて、高過ぎる保険料を軽減するために積極的に国に働きかけるとともに、区独自の軽減策をとるよう求めてきました。しかし、区は、国の制度だからいたし方ないと、消極的な姿勢に終始しました。 今、保険料の負担に加え、医療費の窓口負担に耐えられず診療をみずから中断するなど、深刻な医療抑制が起こっています。日本共産党は、国会でも、国民健康保険証を手にしていながら、高い窓口負担のために医者にも通えず、命を落とした事例などがあることを示し、先進国では当たり前の医療費窓口負担をゼロにすること、当面は高齢者と子どもの医療費無料化を、国の制度として実現することを訴えています。 区は、財政が大変だからと言います。しかし、北区の積立金は既に三百七十一億円と、過去最高の規模に達しています。区民の暮らしと命に責任を負う地方自治体として、東京都からの財源確保に全力を挙げるとともに、積立金の一部を取り崩してでも区民負担増を和らげる対策に本気で乗り出すことを要望します。 なお、予算審議の中で区は、経営改革新プランとは別に、二〇一一年度から毎年二十億円規模の財源確保対策を講ずることを強調しました。歳入歳出において適切な見直しを行うことは必要ですが、財源不足を理由に区民の暮らしを守るための施策を後退させたり、区民に新たな負担を強要することがないよう求めるものです。 一般会計予算に反対する第三の理由は、庁舎問題で区民合意への努力を尽くさないまま、拙速に改築方針を決定したことです。 昨年から本格的な審議が続けられてきた庁舎問題ですが、我が党は、この三月三日に開かれた庁舎のあり方検討特別委員会で、改築を基本方向とする区の方針を了承することに反対しました。それは、区民の合意が図られないまま方針を決定することは、「区民とともに」という区の基本姿勢に反するからです。 我が党は改築そのものに反対しているわけではありません。現在の庁舎の耐用年数は十五年程度であり、耐震性にも大きな問題があります。やがて改築を考えなければならない時期が来ることは明らかです。同時に、庁舎改築は多額の税金を必要とするだけに、区民の理解と合意を抜きに進めることはできません。しかし、この間の区の対応は、残念ながら最も基本的な区民合意への努力という点で、課題を残すものとなっています。 その一つは、そもそも区民の意見を十分に集約していないことです。昨年夏の北区ニュース特集号による区民アンケートに続き、年末から年明けにかけてパブリックコメントが行われました。アンケートの回答数五百三十七に対し、パブリックコメントは百五十四件、提出者の数では五十四人にとどまりました。我が党が独自に行った区民アンケートでは、昨日現在千二百七人分の集計で、庁舎の検討について「知っている」と答えた方が四八・四%、「知らない」と答えた方は五一・六%です。ようやく区民の半数が関心を持ち始めたところであり、意見の集約はこれからが正念場です。意見を提出しやすいように改善し、期間を延長して、パブリックコメントを継続すべきではないでしょうか。 二つに、寄せられた意見を見ると必ずしも改築の方向でまとまっていないのに、区が、区民の意向はおおむね把握できたとしていることです。パブリックコメントで寄せられた百五十四件の意見のうち、「改築」すなわちC案とD案を支持する意見は三分の一足らずにすぎません。我が党のアンケートでも、「D案に賛成」と答えた方が一三・七%、「その場で建て替えたほうがよい」と答えた方が二〇・八%、合わせて三四・五%で、やはり改築支持は回答者の約三分の一です。これらの結果から、庁舎問題を知っている人の中でも、三人のうち二人は区の方針を受け入れていないことがわかります。予算審議で私が、区民の気持ちはまだ改築の方向でまとまっていないのではないかとただしたのに対し、区は、理解はいただいていると述べましたが、根拠に欠ける答弁だと思います。 三つに、北区が区民への説明責任を果たしていないことです。改築を支持しない方のうち最も多い意見は、現在の経済情勢と財源に関するものです。 我が党のアンケートに寄せられた声を幾つか紹介します。「不況の中でも、区民の生活、若者の就職等に財源を使ってほしい。一番大事な時期に建て替える必要はない」「区民一人ひとりの生活が苦しい中、少しでも税金の使い道を工夫してもらいたい」「税金をこれ以上払うと生活が成り立たない。北とぴあに金をかけたのだからもういい。文京区のような庁舎を建てない北区が誇らしかった」。どれも解説の要らない訴えです。肝心なことは、こうした考えを持っている区民に対し、なぜ庁舎の改築が必要なのか、どれだけの財源をどう捻出しようとしているのか、区民への負担はどれくらいになるのかなどについて、区が真摯に説明することではないでしょうか。 ところが、実際の区の対応は、年末に予定されていたまちかどトークも取りやめてしまうなど、極めて消極的なものでした。 今からでも遅くはありません。庁舎問題について、区民向けの住民説明会を開くよう強く求めます。 以上のことから、庁舎問題では、「区民とともに」という基本姿勢において大きな問題があると考えるものです。区は検討の当初から移転・建て替えを誘導し、十一月にはD案による改築方針を決定しようとしましたが、区民意見や議会での議論を踏まえて、C案もしくはD案による改築方針へと若干の軌道修正を行いました。今後、基本構想を検討する審議会などもつくられると聞いていますが、公募の区民代表を委員に加えるなど、区民意見を十分に踏まえた運営とすることを求めておきます。 なお、来年度から暫定耐震補強工事のための予算が盛り込まれたことについては、我が党が繰り返し提案してきたことでもあり、評価いたします。 次に、予算審議の中で焦点となった幾つかの点について要望しておきます。 一つは、平和をめぐる問題です。五月にニューヨークで開かれるNPT再検討会議を前に、核兵器廃絶に向けた新たな機運が盛り上がっています。この機をとらえ、「北区平和都市宣言」を「非核平和都市宣言」とすることを求めます。来年度、自衛隊跡地にできる赤羽スポーツの森公園の区民利用が始まりますが、戦前の軍都・北区から、平和都市・北区への転換を象徴的に示す施策として歓迎するものです。 二つは、地域医療のとりでを守ることです。東京北社会保険病院を公的な病院として存続・拡充させるため、政府に対し精力的に働きかけることを求めます。さらに、印刷局東京病院の医療機能を存続させるため、北区として必要な手だてを機敏に講じることを求めます。 三つは、要介護認定について、法律で原則とされる三十日以内の決定を遵守することです。現在は平均で三十八日とのことですが、必要な介護が速やかに受けられるよう改善が必要です。 四つは、少人数学級の本格的実施に向けた積極的な取り組みです。東京都は、不十分ながらも、来年度初めて少人数学級への第一歩を踏み出します。三十人学級実施への、教育委員会を先頭にした前向きな対応を要望します。 五つは、今年が国際生物多様性年であることも踏まえて、生物多様性など、環境問題への一層の取り組みの強化を求めるものです。 最後に、特別会計についてです。国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計については、さきに述べたとおり、保険料の引き上げなどの理由から反対します。用地特別会計中小企業従業員退職金等共済事業会計、老人保健会計、介護保険会計の各予算には賛成することを申し添え、討論を終わります。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(平田雅夫君)  二十五番 近藤光則さん。   (二十五番 近藤光則君登壇) ◆二十五番(近藤光則君)  公明党議員団を代表して、平成二十二年度北区一般会計予算案並びに六特別会計予算案について、賛成の立場から討論いたします。 一昨年に起きたリーマンショックによる世界的な金融危機は日本経済を直撃し、前政権は緊急経済対策として二十一年度本予算や補正予算を組みました。この予算には、環境にも配慮したエコポイント制度の創設、そして地方経済の活性化として、また子どもの安全を守る学校耐震化や学力向上のための学校ICT化などが盛り込まれたスクール・ニューディール政策、緊急雇用対策などの施策で、一たんは景気回復の兆しが見えつつある状況もありました。 しかし、このような時期に政権交代が起き、新政権によってこれらの景気対策の予算執行が停止されたため、日本は雇用状況の悪化やデフレ傾向の経済、企業収益の悪化、そして税収の落ち込みなど、昨年に比べさらに厳しい状況になっています。 そこで、新政権も二十一年度第二次補正予算では、深刻な雇用情勢に対応するため、国が中小企業の休業手当を補てんする雇用調整助成金の支給要件を緩和、前政権で行って景気下支え効果が裏づけられている家電エコポイントやエコカー購入補助を延長するほか、新たに省エネ住宅を後押しする住宅エコポイントを創設、さらに、新卒者の就職支援強化、中小企業の資金繰り拡充、高齢者医療制度の負担軽減継続などが盛り込まれた補正予算が組まれ、今後の経済回復への道筋がようやく示されたところであります。 このような状況の中、北区の二十二年度予算においては、中小企業の資金繰りの支援強化を図り経営基盤の下支えを行うための緊急経済対策として、借り換え資金の創設、緊急就労対策としてキャリアアップ講座の開催、緊急景気対策の一環として商店街マイプラン支援事業など、区民生活を支援するため、緊急経済・景気対策に前向きに取り組んでいます。また、保育所待機児童解消に向けた対策や地球温暖化対策、建物耐震化など、区民の暮らしと安全・安心を確保する緊急な課題にも取り組んでいます。高齢化率が東京二十三区内で最も高い二四・五%を超えた北区において、その八〇%は元気な方々です。その方々に対して、だれもが生涯を健康で明るく暮らすために「血液さらさら・元気いきいき事業」など健康づくりのための事業推進や、地域包括支援センターの増設、認知症高齢者グループホーム、特別養護老人ホームの誘致などの取り組みなど、高く評価できる予算構成となっています。 予算委員会において、我が会派からさまざまな提案・要望をさせていただきました。 総務費については、徴税システムの効率化、新しい協働に向けた取り組み。福祉・衛生費については、区民の健康を守るため、小児用肺炎球菌ワクチンの助成、公立直営保育園サービス向上、昼間独居老人に対しても緊急通報システムを設置できるようにすること、救急医療情報セットの無料配布、そして区内病院の医療体制の維持存続。環境費について、ライトダウンキャンペーンの周知徹底、太陽光発電などに対して支援の拡充、環境行政のさらなる取り組みを図ること。土木費については、東十条駅バリアフリー化の推進、民間建物耐震化へさらなる支援・促進、高齢者の安全対策。教育費については、不登校児童生徒に対する対策の強化、学校耐震化工事のための国庫補助金の着実な確保、おやじの会への支援。歳入については、かつてない急激な歳入の減収が見込まれる中、徹底的な行政の無駄を省き、区有財産の有効活用などあらゆる手段を使って増収を図ること。 そして先日、我が会派として区長に要望した、女性の命を守る子宮頸がん予防ワクチンの接種費用助成と、若い世代に対するワクチンの有効性とがん検診の周知については、女性の命を子宮頸がんから守る極めて有効性の高い施策であり、他自治体でも実施されている状況もあり、北区においても子育て支援と女性の健康支援の視点から早期実施を強く求めるものであります。 以上、花川区長のリーダーシップのもと、着実な経営改革プランの推進と、区が担うべきセーフティネットを確実に機能させるとともに、今後も考えられる国や東京都の追加対策にも機敏に対応されることを要望して、平成二十二年度北区一般会計予算案並びに六特別会計予算案について賛成討論を終了いたします。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(平田雅夫君)  以上で討論を終結します。 これより採決に入ります。 まず、第二十七号議案及び第二十八号議案を一括して起立により採決します。 本案に関する委員会審査報告は、いずれも原案可決であります。委員会審査報告どおり決定することに賛成の方はご起立願います。   (賛成者起立) ○議長(平田雅夫君)  起立多数であります。よって、本案は、いずれも委員会審査報告どおり決定しました。 次に、第三十三号議案を起立により採決します。 本案に関する委員会審査報告は、原案可決であります。委員会審査報告どおり決定することに賛成の方はご起立願います。   (賛成者起立) ○議長(平田雅夫君)  起立多数であります。よって、本案は、委員会審査報告どおり決定しました。 次に、第二十九号議案から第三十二号議案までを一括して採決します。 お諮りします。 本案は、いずれも委員会審査報告どおり決定することにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、本案は、いずれも委員会審査報告どおり決定しました。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  日程第十九を議題とします。   (書記朗読) △日程第十九 第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例   (議案は会議録末尾に掲載)----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  本案に関し、理事者の説明を求めます。   (区長 花川與惣太君登壇) ◎区長(花川與惣太君)  ただいま上程になりました第三十四号議案についてご説明申し上げます。 本案は、東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金の額を減額するため、提出申し上げた次第であります。 よろしくご審議くださるようお願い申し上げます。 ○議長(平田雅夫君)  お諮りします。 本案は、付託事項表のとおり、所管委員会に審査を付託したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、そのように決定します。-----------------------------------    議案付託事項表(平成二十二年第一回定例会)    企画総務委員会一、第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  これより委員会審査のため、休憩します。   午前十時四十七分休憩-----------------------------------   午前十一時四十三分開議 ○議長(平田雅夫君)  休憩前に引き続き会議を再開します。 企画総務委員会委員長から、第三十四号議案について、委員会審査報告書が提出されました。 この際、日程の追加についてお諮りします。 本案を本日の日程に追加し、追加日程第一として日程の順序を変更し、直ちに議題としたいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、そのように決定します。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  追加日程第一を議題とします。   (書記朗読) △追加日程第一 第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例(委員会審査報告)----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  本案に関する委員会審査報告書を書記から朗読させます。   (書記朗読)    企画総務委員会議案審査報告書一、第三十四号議案 東京都北区国民健康保険高額療養費貸付事業基金条例の一部を改正する条例 本委員会は三月二十三日付託された右議案審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告する。 平成二十二年三月二十三日             東京都北区議会企画総務委員会                  委員長  宇野 等 東京都北区議会議長  平田雅夫殿----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  お諮りします。 本案は、委員会審査報告どおり決定することにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、本案は委員会審査報告どおり決定しました。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  日程第二十から日程第二十二までを一括して議題とします。   (書記朗読) △日程第二十 議員提出議案第一号 都市再生機構賃貸住宅居住者の居住の安定に関する意見書 △日程第二十一 議員提出議案第二号 子ども手当財源の地方負担に関する意見書 △日程第二十二 議員提出議案第三号 介護保険制度の抜本的な基盤整備を求める意見書   (議案は会議録末尾に掲載)----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  お諮りします。 本案は、いずれも提案理由の説明を省略したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、本案は、いずれも提案理由の説明を省略することに決定しました。 お諮りします。 本案は、いずれも原案どおり決定することにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、本案はいずれも原案どおり決定しました。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  日程第二十三及び日程第二十四を一括して議題とします。   (書記朗読) △日程第二十三 二一第六号 都市計画道路補助八十三号線事業促進に関する請願(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第一号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないことを再確認すること等を求める陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第二号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書提出に関する陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第三号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないことを再確認すること等を求める陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第四号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書提出に関する陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第五号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないことを再確認すること等を求める陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第六号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書提出に関する陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第七号 梅木小学校樹木による日照不足等の被害があるため伐採を求める陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第八号 UR賃貸住宅(旧公団住宅)居住者の居住の安定に関する意見書等提出を求める陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第九号 (仮称)滝野川六丁目計画(案)の現在計画に反対する陳情(委員会審査報告) △日程第二十四 二二第一〇号 地方議員年金廃止を求める意見書提出に関する陳情(委員会審査報告)----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  本件に関する委員会審査報告書は、配付してありますので、朗読は省略します。-----------------------------------   企画総務委員会請願・陳情審査報告書 本委員会における請願・陳情審査の結果について、別紙のとおり報告する。 平成二十二年三月二日             東京都北区議会企画総務委員会                  委員長  宇野 等 東京都北区議会議長  平田雅夫殿一、件名  二二第一号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないことを再確認すること等を求める陳情二、提出者   王子四-六-一〇   金井 誠三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。一、件名  二二第二号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書提出に関する陳情二、提出者   王子四-六-一〇   金井 誠三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。一、件名  二二第三号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないことを再確認すること等を求める陳情二、提出者   滝野川四-二一-一二   佐藤記子三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。一、件名  二二第四号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書提出に関する陳情二、提出者   滝野川四-二一-一二   佐藤記子三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。一、件名  二二第五号 憲法違反外国人参政権による選挙を実施しないことを再確認すること等を求める陳情二、提出者   滝野川四-二一-一二   佐藤政章三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。一、件名  二二第六号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書提出に関する陳情二、提出者   滝野川四-二一-一二   佐藤政章三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。-----------------------------------   文教委員会請願・陳情審査報告書 本委員会における請願・陳情審査の結果について、別紙のとおり報告する。 平成二十二年二月二十六日               東京都北区議会文教委員会                  委員長  福田伸樹 東京都北区議会議長  平田雅夫殿一、件名  二二第七号 梅木小学校樹木による日照不足等の被害があるため伐採を求める陳情二、提出者   西が丘二-二二-一六   柴崎好子三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。-----------------------------------   建設委員会請願・陳情審査報告書 本委員会における請願・陳情審査の結果について、別紙のとおり報告する。 平成二十二年三月一日               東京都北区議会建設委員会                  委員長  山中邦彦 東京都北区議会議長  平田雅夫殿一、件名  二二第八号 UR賃貸住宅(旧公団住宅)居住者の居住の安定に関する意見書等提出を求める陳情二、提出者   代表  豊島五丁目団地自治会    会長  渡辺秀一 外二人三、審査結果   採択すべきものと決定。一、件名  二二第九号 (仮称)滝野川六丁目計画(案)の現在計画に反対する陳情二、提出者   代表  滝野川新西自治会    会長  野尻光昭 外五人三、審査結果   一部について採択の上、執行機関に送付すべきものと決定。   一部について意見を付して採択の上、執行機関に送付すべきものと決定。   採択の上、執行機関に送付すべき事項    第三項 今までの説明会の内容開示を再度強く求めるとともに、地域住民と連絡を密にし、理由に掲げる諸問題について誠実な対応をとること。   意見を付して採択の上、執行機関に送付すべき事項    第一項 次世代に《負の遺産》を残さないように、第一種住居地域と昔ながらの土地柄を認識していただき、心が通い合う持続可能な地域社会を育んでいくためにも、「一団地建物設計制度」、「東京都総合設計制度」などの手法を使わず、現状の用途地域に則した現行の法令を遵守したマンション計画にすること。    第二項 風洞実験での細かな条件設定での検証(風速、風向、建物高さ等)、継続的な風害対策の実証検分、近隣住民、家屋、通行人等への被害が発生した場合の因果関係の立証・被害補償、解決策等を実施する専門窓口を設置すること。また、風洞実験は、公共機関等で行い、その資料は全て公表すること。     意見  趣旨に沿うよう努力すること。-----------------------------------   議会運営委員会請願・陳情審査報告書 本委員会における請願・陳情審査の結果について、別紙のとおり報告する。 平成二十二年三月十八日             東京都北区議会議会運営委員会                 委員長  榎本はじめ 東京都北区議会議長  平田雅夫殿一、件名  二二第一〇号 地方議員年金廃止を求める意見書提出に関する陳情二、提出者   地方議員年金を廃止する市民と議員の会    代表  石岡春二三、審査結果   不採択とすべきものと決定。    理由  願意に沿い難いため。-----------------------------------   地域開発特別委員会請願・陳情審査報告書 本委員会における請願・陳情審査の結果について、別紙のとおり報告する。 平成二十二年一月二十一日           東京都北区議会地域開発特別委員会                  委員長  戸枝大幸 東京都北区議会議長  平田雅夫殿一、件名  二一第六号 都市計画道路事業補助八十三号線事業促進に関する請願二、提出者   十条台地区連合町会    会長  島田英頼 外一人三、審査結果   採択の上、執行機関に送付すべきものと決定。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  これより討論に入ります。 本件のうち陳情二二第九号について、三十三番 八巻直人さんから討論の通告がありましたので、これを許可します。 三十三番 八巻直人さん。   (三十三番 八巻直人君登壇) ◆三十三番(八巻直人君)  私は、ただいま上程されました日程第二十四、陳情二二第九号、(仮称)滝野川六丁目計画(案)の現在計画に反対する件について、賛成の立場から討論を行います。 この(仮称)滝野川六丁目計画(案)は、滝野川六丁目二十一番地に建っていたNTT東日本社宅跡地に、建築主の三井不動産株式会社などが、分譲住宅棟として高さ百十一メートル、地下一階、地上三十二階、賃貸住宅棟として高さ五十八メートル、地下一階、地上十八階建てで、総戸数六百二十戸が入居する超高層マンションを建設する計画です。 かつて、この地に建てられていたNTT東日本社宅は四階建てで、この敷地の中にあった遊び場は、近隣住民の子どもたちが自由に出入りできる広場として親しまれてきました。この地域は二階から三階建ての閑静な住宅地であり、近隣には区立滝野川第二小学校と鳩の家幼稚園、滝野川西区民センターなどがある文教エリアでもあります。また、当該の敷地は、国道十七号線から三十メートル以内に計画されている分譲住宅棟の三十二階建て部分に該当する商業地域と、その奥の第一種住居にまたがってはいますが、当該敷地の大部分は第一種住居地域です。 このため、NTT社宅が閉鎖された後に、「NTT社宅跡地の利用を考える会」が行った跡地利用についての住民要望アンケートによると、緑地、児童の遊び場、高齢者などの施設、区営住宅などの公営住宅の要望が多く出されていました。また、滝野川西部自治会連合会からは、既存の四階建て社宅より高い建物は建てないでほしいとの要望書も区に提出されていました。 しかるに、今回の計画案は地元住民の要望を無視した超高層マンションとなっています。このため、近隣住民の皆さんは長年住み続けてきた良好な住環境を守りたいとの一心で、今回、区議会建設委員会に陳情を提出したのです。この陳情は、計画地に隣接する滝野川新西自治会が本年一月十七日に臨時総会を開催し、満場一致でこの超高層マンション計画案に反対する決議を採択し、自治会に所属する会員七百九十四名の署名を添えた地域住民の総意をもって議決されたものです。 三月一日の建設委員会では、この陳情に対し、三項目すべてに私ども日本共産党北区議員団が採択、民主区民クラブが趣旨採択を主張し、自民、公明の両会派が第一・第二項目を継続審査、第三項目を趣旨採択と主張しましたが、いずれも過半数に達しないため、日本共産党は陳情の趣旨を踏まえ趣旨採択といたしました。この結果、四対三で三項目すべてが趣旨採択となりました。 ところが、三月十八日に開催された議会運営委員会では、さきの建設委員会で継続審査を主張した自民、公明の両会派が、この陳情の第一・第二項目に反対するとの態度表明がありました。地域住民の切実な住環境を守りたいとの要望にこたえ、また、この計画地のみならず北区の良好な環境を守り発展させたいと願う区民の期待にもこたえて、議場の自民、公明の皆様に改めてご賛同を訴えるものであります。 今回の陳情内容を改めてご紹介しますと、この計画地に、総戸数六百二十戸もの住居が入る地下一階・地上三十二階及び十八階建てマンションが建設される計画で、地域住民からは、高層建物による圧迫感、広域に及ぶ日照障害や景観阻害、ビル風による歩行困難、局所的な世帯増による生活環境の急変、駐車台数・通過車両の増加による大気汚染や、これに伴う交通問題や買い物・通学・通勤時の歩行の危険など、さまざまな心配の声を指摘しています。 その上で、地域特性を重んじ、再開発ありきの超高層マンションの許可ではなく、地域住民の営み・生活に視点を移した、心が通い合う持続可能な地域社会を形成していくため、三項目の陳情となっています。 陳情の第一項目は、当地が第一種住居地域と昔ながらの土地柄を認識して、一団地建物設計制度、東京都総合設計制度などの、建物の容積率をふやすことができる特別な手法を使わず、現状の用途地域に則した現行の法令を遵守したマンション計画にすること。第二項目は、風洞実験での細かな条件設定での検証、風速・風向・建物高さなど、継続的な風害対策の実証検分、近隣住民・家屋・通行人等への被害が発生した揚合の因果関係の立証・被害補償、解決策等を実施する専門窓口の設置。また、風洞実験は公共機関等で行い、その資料はすべて公表すること。第三項目は、今までの説明会の内容開示を再度強く求めるとともに、地域住民と連絡を密にし、理由に掲げる諸問題について誠実な対応をとることを求めています。いずれの項目も、この計画地に隣接する近隣住民の皆さんが、みずからの生活環境を守ろうとするごく自然な当然の要望です。 一方、このような超高層マンション計画を強引に推し進めようとしている事業者の実態はどうでしょうか。 つい最近、販売を始めた岩淵町のシティタワー赤羽の新聞折り込み広告、これがその新聞広告の実物です。この広告では、大きな見出しに「住友不動産のマンション、北区最高層、超高層二十二階建て」との文言が大きく描かれています。民間デベロッパーはみずからの利益のために、長年住みなれた近隣住民の住環境を乱暴に踏みにじり、これらの物件を高く売りつけるために、建物の高さや階数を最大限の売り物にしています。これは、企業の利益のためには手段を選ばず、近隣住民共通の空間を買収し、環境・景観破壊を平気で行う、まち壊しの手法と言わざるを得ません。今回の(仮称)滝野川六丁目計画(案)も、利益最優先の姿勢は全く同じです。 これまで、北区には二十階以上の民間マンションはありませんでした。このことは、関係住民の運動で、開発業者の建物を高層化したいとの目的を抑制し、地域環境を守る努力がされてきたからです。東京都や北区がこのような計画を住宅密集地にそのまま認めれば、今後、北区のあらゆる地域に、高層マンション建設に道を開くことになります。 このような超高層マンションは、そのマンションに住む人々の安全上の問題も指摘されています。災害時におけるエレベーター運行上の問題、超高層建物の今後の耐震上の問題や管理・修繕システムの未稼働など、数々の問題が未解明のままです。 さらに、高さ百十一メートル・三十二階建てという超高層マンションによるビル風の影響による風害、広範な日照阻害や景観阻害が懸念されます。今でもこの地域は、高速道路王子線の影響で、沿道に建つ高層住宅がビル風の通り道となり、強風にさらされています。今後は、今まで以上に強烈なビル風による歩行困難や近隣住宅の家屋被害なども予測されます。このため、風洞実験は事業者の研究所などに任せるのではなく、第三者機関が公平な立場から実施すべきです。 加えて、地下駐車場の住宅用車両百八十六台、バイク四十台が中山道から進入し、滝野川第二小学校に面した、今後拡幅される計画となっている六メートルの区道へ出ていくことになり、通学児童や近隣住民の交通被害が心配されます。同時に、これらの車両や、幅員が三・六メートルから六メートルに拡幅されることで呼び込まれる通過車両などが六丁目の狭隘道路へ進入し、交通事故の増加も心配されます。 今回の計画では、開発手法として一団地建築物設計併用による総合設計制度を用いていますが、この制度は、建物の容積率、高さ制限、斜線制限などを緩和する、事業者にとってはボーナス制度ともいえるものです。公開空地を確保し近隣住民の利便性を図るといっても、公開空地の管理上の問題や、完成後に駐車場や駐輪場に転用されるおそれも各地で心配されています。この制度の多くは都心部や都市中心部で適用される手法で、当該地域のような住宅地で活用すべきではありません。 事業者はこの手法を適用することによって、三十二階と十八階建ての二棟、総戸数六百二十戸もの住居を計画していますが、推定夜間人口は千二百人から千三百人程度となり、滝野川六丁目の人口が約五千五百人ですから、二割以上の人口が一挙にふえ、過密状態になりかねません。この結果、震災時の避難など過密人口による混乱が想定されたり、滝野川第二小学校の児童が急激に増加し、学校運営に支障を来すのではないかとの不安もあります。また、近隣住民の木造低層住宅に対して、ハイテクセキュリティの超高層マンションでは町並みの調和がとれず、まち壊しになりかねない、新住民が地域に溶け込めないのではという、「路地と人情のまち」の地域コミュニティが破壊されるのではないかとの心配の声が高まっています。 改めて申し上げますが、今回の陳情は地域住民の切実な要望が盛り込まれ、地域住民の総意をもって議決されたものであります。議場の皆さんの賛同を心からお願い申し上げ、賛成討論といたします。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(平田雅夫君)  以上で討論を終結します。 これより採決に入ります。 まず、陳情二二第九号第一項及び第二項を起立により採決します。 本件に関し、委員会審査報告どおり決定することに賛成の方はご起立願います。   (賛成者起立) ○議長(平田雅夫君)  起立少数であります。よって、陳情二二第九号第一項及び第二項は不採択と決定しました。 次に、陳情二二第一号から陳情二二第六号までを一括して起立により採決します。 本件に関し、いずれも委員会審査報告どおり決定することに賛成の方はご起立願います。   (賛成者起立) ○議長(平田雅夫君)  起立多数であります。よって、陳情二二第一号から陳情二二第六号までは、いずれも不採択と決定しました。 お諮りします。 その他はいずれも委員会審査報告どおり決定したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、本件はいずれも委員会審査報告どおり決定しました。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  お諮りします。 休会中に受理した請願・陳情は、付託事項表のとおり、所管委員会に審査を付託したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、そのように決定します。 お諮りします。 ただいま委員会に審査を付託しました請願・陳情は、各委員長から申し出の継続審査件名表記載の分とあわせ、閉会中の継続審査に付したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、そのように決定します。-----------------------------------   請願・陳情付託事項表(平成二十二年第一回定例会)   区民生活委員会一、二二第一一号 改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書提出に関する陳情-----------------------------------   請願・陳情継続審査件名表            (平成二十二年三月二十三日第一回定例会)   企画総務委員会   (平成十九年)一、一九第一七号 NTT社宅跡地利用に関する陳情   (平成二十年)一、二〇第五号 「鳥獣被害防止特措法」関連予算を、鳥獣捕殺ではなく自然林復元と被害防除に使うこと等を求める意見書提出に関する陳情一、二〇第六号 「郵政民営化見直し」を求める意見書提出に関する陳情一、二〇第三五号 低所得者、障がい者、高齢者等に対する火災警報器設置費用の補助を求める陳情   (平成二十一年)一、二一第七号 非核三原則の法制化を求める意見書提出に関する請願一、二一第一五号 北区役所のトイレの衛生問題に関する陳情   区民生活委員会   (平成二十年)一、二〇第二七号 大気汚染測定局に関する陳情   健康福祉委員会   (平成十九年)一、一九第二五号 介護療養病床廃止・医療療養病床削減計画中止の意見書提出等に関する陳情(第一項)一、一九第二六号 医療制度改革に関する意見書提出を求める陳情   (平成二十年)一、二〇第一号 医師・看護師などを大幅に増員するための法改正を求める意見書提出に関する陳情一、二〇第三号 介護療養病床廃止・医療療養病床削減計画中止等の意見書提出に関する陳情一、二〇第一二号 高齢者への健康奨励金ならびに介護保険制度内容見直しに関する陳情(第三項、第四項)一、二〇第二三号 福祉施設・保育所の最低基準を維持し、保育所の直接契約方式を導入しないよう、国に対し意見書提出を求める陳情一、二〇第二五号 介護保険料の引き下げに関する陳情一、二〇第二九号 障がい者の入所施設等に関する陳情(第三項、第四項、第五項)一、二〇第三〇号 認知症高齢者の介護認定審査及びグループホームの入居費用に関する陳情一、二〇第三二号 介護療養病床廃止の中止を求める意見書提出に関する陳情一、二〇第三四号 低所得者でも安心して入居できる特別養護老人ホームの建設を求める陳情   (平成二十一年)一、二一第五号 北区の介護保険行政に関する陳情(第二項、第三項、第四項、第五項)   建設委員会   (平成十九年)一、一九第一五号 都市計画袋町公園の緑地・公園化に関する陳情   (平成二十年)一、二〇第一一号 西ケ原一丁目地区の住宅建設に関する陳情一、二〇第二二号 赤羽駅西口地区第二期再開発事業に関する陳情一、二〇第三六号 赤羽駅西口地区第二期再開発事業に関する陳情   (平成二十一年)一、二一第八号 北区に犬の公園の設置を求める陳情一、二一第一〇号 「道路の不法占用防止に関する条例」の制定に関する陳情一、二一第一四号 歩行者優先の歩道利用に関する陳情   防災対策特別委員会   (平成二十年)一、二〇第四号 地方整備局の事務所・出張所の存続に関する意見書提出を求める陳情----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  お諮りします。 各委員会において調査中の特定事件については、各委員長から継続調査の申し出がありますので、継続調査事項表のとおり閉会中の継続調査に付したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(平田雅夫君)  ご異議ないと認め、そのように決定します。-----------------------------------    特定事件継続調査事項表    企画総務委員会一、区政の総合的な企画、調整及び経営管理について二、予算について三、広報及び広聴について四、条例、和解等について五、国際化について六、契約及び財産管理について七、営繕について八、危機管理について    区民生活委員会一、コミュニティの育成その他区民生活について二、産業振興について三、区民施設及び産業文化施設の管理について四、区民情報の管理及び統計について五、戸籍及び住民の登録について六、区税について七、国民健康保険について八、後期高齢者医療(東京都後期高齢者医療広域連合が所管する事務は除く)及び高齢者の医療費の支給について九、国民年金について十、リサイクル事業の推進について十一、清掃事業について十二、生活環境について    健康福祉委員会一、地域保健の推進について二、高齢者福祉について三、介護保険について四、障害者福祉について五、生活保護について六、児童福祉について七、福祉施設の管理について八、男女共同参画の推進について九、青少年対策について十、子育て支援について    文教委員会一、校舎建設及び学校用地について二、学校環境整備について三、校外施設について四、社会教育事業の運営及び施設の整備について五、義務教育について六、幼児教育について    建設委員会一、都市計画について二、まちづくりの推進について三、道路、河川、公園その他土木施設について四、住宅について五、建築について六、交通対策について    議会運営委員会一、議会の運営に関する事項について二、議会の会議規則、委員会に関する条例等に関する事項について三、議長の諮問に関する事項について    地域開発特別委員会一、十条地区まちづくりについて 1 十条駅付近地下化に伴う諸問題について 2 十条駅周辺地区再開発について 3 十条防災まちづくりについて二、西ケ原地区まちづくりについて三、志茂地区まちづくりについて四、赤羽駅東口地区まちづくりについて五、田端地区土地区画整理事業について    防災対策特別委員会一、地震災害について二、風水害等について    都区制度等調査特別委員会一、今後の都区のあり方に係わる都区協議について二、地方分権に伴う地方行財政制度の改革について    交通環境対策特別委員会一、駅周辺の交通バリアフリー対策について二、首都高速道路王子線に係わる諸問題について    庁舎のあり方検討特別委員会一、今後の庁舎のあり方について----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  以上で本日の日程全部を終了しました。 会議を閉じます。 これをもって平成二十二年第一回東京都北区議会定例会を閉会します。----------------------------------- ○議長(平田雅夫君)  区長からあいさつがあります。   (区長 花川與惣太君登壇) ◎区長(花川與惣太君)  平成二十二年第一回北区議会定例会の閉会に当たり、ごあいさつを申し上げます。 ご提案いたしました条例案を初め、平成二十二年度一般会計予算案、各特別会計予算案など、すべての議案につきまして、それぞれご決定をいただき、まことにありがとうございました。 予算特別委員会を初め、今議会の審議を通じまして、議員の皆様から賜りました数多くのご意見、ご提言につきましては、その趣旨を踏まえ、職員一丸となって、新年度の区政執行に心がけてまいりたいと存じます。 今後とも、議員の皆様には一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 さて、いよいよ桜の季節となってまいりました。議員各位におかれましては、北国の春ならぬ北区の春を謳歌していただき、二十二年度のスタートに当たって、明るく希望に燃えた、幸先のよい季節をお迎えくださいますように心より祈念いたしまして、お礼のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。   午後零時五分閉会...