平成 4年 9月 定例会(第3回)東京都北区議会会議録第九号(第三回定例会) 平成四年九月十七日(木)午前十時三分開議�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�
「 出席議員(四十八人)一番 福田伸樹君二番 福田実君三番 平田雅夫君四番 林千春君五番 宇野等君六番 小野寺勉君七番 清水希一君八番 大原康惠君九番 藤田隆一君十番 樋口万丈君十一番 浅賀常太郎君十二番 山中邦彦君十三番 福島宏紀君十四番 三橋陸与君十五番 曽根肇君十六番 鈴木隆司君十七番 高木啓君十八番 後藤憲司君一九番 遠藤幸佑君二十番 樋園洋一君二十一番 岩倉慶光君二十二番 山崎満君二十三番 安田勝彦君二十四番 黒田みち子君二十五番 羽生哲哉君二十六番 八百川孝君二十七番 黛四郎君二十八番 石川清君二十九番 和田良秋君三十番 島岡清美君三十一番 原田隆君三十二番 堀内勲君三十三番 佐々木敏男君三十四番 池田博一君三十五番 池田勝美君三十六番 金子章君三十七番 木元良八君三十八番 中川大一君三十九番 村山公佑君四十番 松村善吉君四十一番 山口正次郎君四十二番 高木隆司君四十三番 苣木智治君四十四番 富岡博文君四十五番 西良之君四十六番 江尻治雄君四十七番 松原茂君四十八番 永井四郎君
出席説明員区長 北本正雄君助役 峰田将君収入役 金久保幸三君企画部長 山口修君企画部参事 大谷渉君総務部長 山崎幹雄君区民部長 小木曽義文君
産業文化振興部長 勝村勲君衛生部長 竹内達夫君赤羽保健所長 西村宏君厚生部長 大倉弥司郎君厚生部参事
岩田淳成君障害者福祉センター所長 本田一君保険児童部長 水野進君
都市整備部長 佐藤俊君赤羽・十条駅
付近立体交差化対策部長 鷹見和昭君建設部長 貝瀬充司君建築環境部長 菊田智清君
企画部企画課長 山田統二君広報課長 根本貞義君
財政課財政主査 穂積暁君
総務部総務課長 加藤幹夫君
総務課総務係長 橋本伊喜雄君
教育委員会教育長 渡辺進君
学校教育部長 水越幸二君生涯教育部長 久野義雄君 議事日程 第一号日程第 一 第七十五号議案 東京都
北区立学校適正規模等審議会条例日程第 二 第七十六号議案 東京都北区母子寮条例の一部を改正する条例日程第 三 第七十七号議案 災害に際し応急措置の業務等に従事した者に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例日程第 四 第七十八号議案
仮称浮間葬祭センター新築工事請負契約日程第 五 第七十九号議案
赤羽緑道公園整備工事請負契約日程第 六 第八十号議案
エックス線間接撮影装置の
購入契約日程第 七 第八十一号議案 仮称第二
特別養護老人ホーム備品(
電動式ベッド)の
購入契約日程第 八 第八十二号議案 特別区道の路線認定について日程第 九 第八十三号議案 特別区道の路線廃止について日程第 十 第八十四号議案 平成四年度東京都北区
一般会計補正予算(第二号)�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「
○議長(高木隆司君) ただいまから平成四年第三回東京都北区議会定例会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。 この際、会議時間の延長をいたしておきます。 まず、
会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第百十五条の規定により、議長から御指名申し上げます。 十七番高木啓君四十五番西良之君にお願いいたします。�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「
○議長(高木隆司君) 次に、書記をして諸般の報告をいたさせます。 (書記朗読)四北総総第八〇六号平成四年九月十日 東京都北区長
北本正雄東京都北区議会議長 高木隆司殿 東京都北区議会定例会の招集について平成四年九月十日付東京都北区告示第百八十号をもって平成四年第三回東京都北区議会定例会を九月十七日招集したので通知します。�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「東京都北区告示第百八十号平成四年第三回東京都北区議会定例会を左記のとおり招集する。平成四年九月十日 東京都
北区長北本正雄 記一日時 平成四年九月十七日午前十時一場所 東京都北区議会議場�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「四北総総第八〇七号平成四年九月十日 東京都
北区長北本正雄東京都北区議会議長 高木隆司殿 議案の送付について平成四年第三回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記議案を送付します。 記第七十五号議案 東京都
北区立学校適正規模等審議会条例第七十六号議案 東京都北区母子寮条例の一部を改正する条例第七十七号議案 災害に際し応急措置の業務等に従事した者に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例第七十八号議案
仮称浮間葬祭センター新築工事請負契約第七十九号議案
赤羽緑道公園整備工事請負契約第八十号議案
エックス線間接撮影装置の購入契約第八十一号議案 仮称第二
特別養護老人ホーム備品(
電動式ベッド)の購入契約第八十二号議案 特別区道の路線認定について第八十三号議案 特別区道の路線廃止について第八十四号議案 平成四年度東京都北区
一般会計補正予算(第二号)�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「四北総総第五八六号平成四年七月二日 東京都北区長
北本正雄東京都北区議会議長 高木隆司殿 委任説明員の変更について(通知)平成四年二月二十五日付三北総総第一五九四号をもって通知しました平成四年中の委任説明員について、変更がありましたので左記のとおり通知します。
記都市整備部長 参事 佐藤 俊赤羽・十条駅
付近立体交差化対策部長参事鷹見和昭�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「四北総総第六三五号平成四年七月十日 東京都北区長
北本正雄東京都北区議会議長 高木隆司殿 委任説明員の変更について(通知)平成四年二月二十五日付三北総総第一五九四号をもって通知しました平成四年中の委任説明員について、変更がありましたので左記のとおり通知します。
記王子保健所衛生課長 副参事
中村將彰建設部道路課長 副参事 依田勝建設部副参事(
道路事業調整担当)
兼務建築環境部営繕課長 副参事 中島俊明�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「四北総総第八〇八号平成四年九月十日 東京都北区長
北本正雄東京都北区議会議長 高木隆司殿 報告書の送付について平成四年第三回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記のとおり送付します。 記報告第四号 平成四年度 財団法人北区
文化振興財団経営状況報告書報告第五号 平成四年度 北区
土地開発公社経営状況報告書�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「
○議長(高木隆司君) 会期についてお諮りいたします。 今次定例会の会期は、九月十七日から九月二十九日までの十三日間といたしたいと思います。御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(高木隆司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「�「
○議長(高木隆司君) これより質問に入ります。 二番 福田 実君。 (二番 福田 実君登壇)
◆二番(福田実君) 私は社会党議員団を代表し、 一、平和行政の一層の推進を 二、第三次基本計画に関して 三、自然豊かな街づくりを 四、より一層の福祉の充実をの四課題に絞り、区長並びに教育長に質問いたします。 まず最初に、平和行政に関連して二点質問します。 その一つは十条基地に関連してであります。 防衛庁の再配置計画は昨年秋説明されました。北区議会として防衛庁案の一部解放を最終的には認めた経緯であります。 しかし振り返ってみますと、北区議会、北区当局の長年の姿勢は全面解放でありました。現実対応はそれはそれとして理解できるとしても、長年の解放の歴史を理念的にも覆すべきではありません。 また、「この
過密都市東京北区に基地は要らない」は住民の大多数の声でありましょう。さらに政府機関の地方移転の主旨にも、今度の再配置計画はそぐわないと見るべきであります。 北区の憲法とも言える基本構想の説明文には「北区の発展はこれらの軍事施設や用地の解放と平和利用によるところが大きい」とか「区民と区は残り一八%の解放を求めて
米陸軍王子キャンプの解放をかちとり、さらに現在、自衛隊用地の払い下げをめざして運動をすすめている」とあるわけであります。 以上を勘案するならば、当面の対応としての一部解放は理解できるにしても、理念として全面解放の基本はおろしてはならないと私どもは考えますが、いかがでしょうか。 この問題の二つ目の質問は、再配置に関して区の今後の基本姿勢を問うものであります。 私ども社会党区議団は今回提示された防衛庁の再配置計画に関連して、赤羽地域の解放は大きな前進であり、ほぼよいとしても、十条地区の解放部分は少なく、納得できない、もっと多くの解放をとの姿勢を堅持しました。 住民の方々も
特別養護老人ホーム、子供たちの遊び場、公園、区営住宅などの要望があります。また区としても新中央図書館など文化施設用地を希望しています。より多くの解放をかち取ることは、区民の方も、そして各会派の皆さんも異議はないと推測をしていますので、改めて、より広い解放の基本姿勢を堅持すべきであります。 防衛庁は建築基準法でいう、いわゆる特例許可を東京都に働き掛けていますが、膠着状況にあります。そこで、北区としては、現状を配慮し、再配置計画の縮小、解放面積の増大、住民要望の実現に向けて、機会があれば対応すべきだと考えますが、いかがでしょうか。 以上で十条基地に関連した質問は終わります。 次に、平和事業の拡大に関して三点質問いたします。 社会党はこの間、平和宣言の制定や平和事業の拡大に関して、特段力を入れてまいりました。北区としても平和都市宣言以降、北区の平和事業は定着の方向にあります。関係者の努力を評価するものです。 しかし、この間の事業を見ますと、単発的であり、恒常性に欠けるといえましょう。区民が日常的に平和と戦争の問題を考える場が必要であります。戦争と平和に関する図書や資料、フィルム・パネル等の展示、講演などもできる視聴覚室など、平和事業の中核を担う施設であります。同じような施設として東京都でも平和資料館を建設予定であります。私たち社会党区議団が毎年の予算要望でも要求し、幾度の質問でも取り上げた平和祈念館の建設を強く求めるものですが、いかがでしょうか。 また平和事業の恒常性を確保する事業の二つ目として、図書館に平和コーナーを設置し、平和と戦争に関する図書、資料、
フィルムライブラリー、区の毎年の平和事業の紹介パンフなど集中して置くことを求めます。 平和事業の質問の最後は、反核運動の原点ともいえる、原爆の投下された広島、長崎市との交流事業であります。特に北とぴあの玄関に置かれている平和祈念像との関係で長崎市が適切かと思いますので、小中学生を含め北区民と長崎市民との平和交流事業を求めるものです。 次に、第三次基本計画の策定に関連して、七月に説明された中間のまとめについて何点か質問いたします。 最初は、中間まとめの最初に記されている基本的な考え方の部分であります。 第二次基本計画との比較で指摘をすると、今回出された中間まとめの新しい行政課題への対応、見直しにあたっての強調施策が従来のパターンを踏まえているのに対して、中間まとめの基本的考え方は全く違っています。 第二次基本計画では基本構想の「基本理念と将来像」を踏まえて記述されています。ところが、中間のまとめでは、「基本理念と将来像」が欠落しています。「基本理念は、基本構想の核心部分をなすものである」とは、
基本構想説明文自ら表明しているものでもあります。私は第三次基本計画においても「基本理念と将来像」をより地方自治の本旨に沿って豊富化し盛り込むべきかと考えますが、いかがでしょうか。 二つ目は福祉に関する記述であります。 福祉に関しては「基本的な考え方」及び「見直しにあたっての強調施策」で触れられていますが、強調されているのは地域福祉であります。私
たち社会党議員団は中間まとめを検討した際、非常に疑問に思いました。福祉行政は地方自治体の最大の課題である中で、なぜ地域福祉と限定するのか、その理由が理解できないのであります。 第二次基本計画との対比で述べますと、その強調施策の中では「健康・福祉施策の拡充」とあり福祉全体を強調しています。同計画の分野別計画では「区民とともに築く明るい福祉都市、北区」と題し、六つの分野に分け、「地域福祉対策の充実」はその一つにすぎません。あとの五分野はどうでもよいとのイメージを与えるような限定した地域福祉ではなく、地方自治体の大きな責務である「福祉の充実」と書き改めるとともに、具体的な施策の充実を求めますが、いかがでしょうか。 三つ目は教育に関してであります。 中間のまとめで強調されているのは生涯学習のみであります。第二次基本計画では強調施策の中で「教育・スポーツの充実」とあり、その中の記述では「生涯学習の基本となる、二十一世紀を担う子供たちの教育の充実に力を注がなければならない」とあり、生涯学習と義務教育の関係を述べています。 ある学校長の話によると「いま一番子供たちがしたいこと」との設問に対し「眠りたい」「ゆっくりしたい」「遊びたい」の要望が多いとのことでした。その校長先生は、それを今の子供たちの三大要求と言っておりました。受験戦争と
偏差値偏重教育の重圧の中で、塾や宿題に追われている今の子供たちの追い詰められた姿が目に浮かびます。 そして、その厳しい状況の中で、授業についていけない子供、登校拒否、非行等の問題が社会問題になっています。これら山積する課題はハードの面だけで解決するものではなく、教育委員会が子供、教師、父母を中心として真剣に全力を集中しなければなりません。その基本姿勢の立場で、生涯学習の基本となる義務教育の重視と記述を求めるものであります。 第三次基本計画に関連して四番目の質問は、住民参加の問題であります。 私は、住民の区政への参加が、区政への関心を高め、よりよい区政への発展の基礎であると考えています。 そこで第一の質問は、基本計画の中に住民参加のシステムを大胆に導入すべきであると思います。第二の質問は、第三次基本計画の作成の段階で七ブロックの地域に分け、住民の意見を聞く場を設けるべきだと考えますが、いかがでしょうか。 この件に関する最後の質問は財源確保の問題であります。バブル経済が崩壊し、当面、税収入の伸びが余り期待できない状況の中で、国に対しては超過負担の解消や国庫補助金、負担金の復元等、都に対しては財政調整における区への配分率の向上、そして区内産業の振興など、今後十年を展望しての決意を伺うものです。 大きな三番目の質問は、自然豊かな街づくりをめざして何点か質問いたします。 私は、昨年の第二及び第四定例会で緑と自然の復元のために質問をしておりますが、今回はそれを踏まえて質問をいたします。 北区緑の基本計画では、建設省の緑のマスタープランを参考にしながら、量的には市街地の中に緑被率三〇%以上を存続させていくことが、北区がふるさと化するための一つの条件となると指摘しています。ところが、河川の草地を除くと北区の市街地の緑被率は一二%前後であります。緑の効果は人間に潤いを与え、人間性を取り戻すだけでなくトンボやチョウなどの昆虫がすめる街に、そして様々な鳥などが戻ってくる街になります。自然の生態系を復元させます。夏は涼しさを取り戻し、空気の清浄をもたらします。さらに区民要望の最も高いものでもあります。 以上は常に指摘されていることですが、この立場に立ち、何点か質問いたします。 最初は公園、児童遊園等のあり方に関してであります。 公園等は自然と緑を基本にしてつくられるべきであります。しかし鉄やセメントを使っての遊具、
オープンスペースを感じさせないフェンスや柵、段差などがあります。また既設公園の再整備で高木、大木等が排除され、かえって自然を感じさせない公園になってしまっているとの声もよく聞きます。 そこで、質問いたしますが、公園の新設、再整備にあたっては緑と自然の確保、とりわけ高木や大木の確保、保存、農村風景を思い出させる実のなる木、花の咲く木などの拡大、そして植栽率の向上、土の部分の確保等を基本にすべきかと考えますが、いかがでしょうか。 二つ目の質問は、何度も取り上げている、原っぱ的な公園または広場を求めます。 イメージとしては人工的に手を入れないで、野生の草花があり、小さな虫がすむような原っぱを求めます。従来は「公園を整備する中で、今後検討していきます」との答弁ですが、具体的な見通しを求めるものであります。 この課題での二つ目の質問は緑被率の拡大であります。趣旨は先ほど申し上げたとおりであります。緑被率の向上の中心は今後も公園、児童遊園、緑地などの整備が中心になると考えています。一方、小さくてもよいから、身近なところに公園や緑地、広場等の憩いの場を区民の皆さんは望んでいます。 今回、第三次基本計画の中間のまとめでは、従来の残地活用の
ポケットパークから、ふれあいコーナーをめざす街角広場が計画されています。
ポケットパーク、街角広場等、名称はいずれにしろ、自然と緑を基調にした公園、広場を積極的にかつ計画的に商店街や町中に整備し、区民の憩いの場を飛躍的に拡大することを求めますが、いかがでしょうか。 三つ目の質問は、基本計画において緑被率の目標数値を掲げるべきだと思います。望ましい緑被率三〇%という状況の中で、十か年計画をきちんと掲げて自然と緑を拡大していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。 ところで、都市の中にどれほどの緑があるかは緑被率であらわされますが、日常の生活の中で、どれほどの緑と接触できるかは緑視率で示されます。緑の
実態調査報告書では道路に立って見回した場合の緑視率が報告されています。好ましい緑視率の最低値二五%といわれる中で、北区の平均は一一・四%でありました。緑視率についても基本計画において目標数値を掲げ、街路樹や生け垣の拡大、ガードレールや壁面を活用してのつる性、つた性植物の拡大に計画的に邁進すべきだと考えますが、いかがでしょうか。 ところで、きれいな川や海を取り戻すことも豊かな自然を取り戻す上で重要であります。環境白書によりますと河川、湖沼、海の汚染はさらに悪化しているとのことです。区内河川の水質は、四十年代の魚が全くすめなかった状態から徐々に改善されてきましたが、荒川以外はやっと汚れに強いコイやフナがたまに見られる程度で、ここ数年横ばい状態が続いており、まだまだ改善を要する状況にあるとのことです。 その汚染を取り除くための一つの努力として合成洗剤の石けんへの切り替えを強力にすすめるべきだと考えます。いま水質汚濁の大きな要因として生活排水が問題になっています。その中で洗濯や台所等から出される合成洗剤は、有機物質を分解し安定した物質にする水中の微生物を殺したり、魚など水生生物の生命を奪い、水銀やPCBといった有害物質を蓄積する手助けさえするといわれています。 元
三重大学医学部助手の坂下栄先生の実験によりますと、メダカを水槽に入れ合成洗剤を入れると十五分後で死に、石けん類は全く異常なかったとのことでありました。きれいな海や川を取り戻すことは容易でありませんが、できるところからはきちんと始めなければなりません。合成洗剤の石けんへの切り替えを推進することを求めますが、いかがでしょうか。 この課題に関する最後の質問は、美化推進に関してであります。 ところで、社会党区議団は今年の八月、和歌山市を視察いたしました。和歌山市は昭和五十八年から資源ごみの分別収集を全市で行っておりました。視察して感心したことは、日本一美しいまちづくりをめざしていることです。そのために例えば空き缶回収機を町中に置いて、公園や道路から拾って、その中に入れると、子供が多いようですが、一円の図書券が出るようになっておりました。空き缶回収機は投げ込まれた缶をアルミ缶とスチール缶に自動的に分別し押し潰す仕組みになっています。それを委託業者が定期的に回収するシステムです。 一方、空き缶、空きびんや吸い殻などの散乱防止と再生資源の利用促進のために、和歌山市美化推進及び美観の保護に関する条例を今年六月制定しております。空き缶や空きびん、吸い殻をみだりに捨てた者に二万円以下の罰金を科したり、事業者への容器設置義務、散乱防止義務を課したりしています。通称、ぽいすて禁止条例と呼んでいます。また川をきれいにするために市独自の条例を昨年九月に制定しております。 以上の施策は本来、市民のモラル向上に期すべきことですが、日本一美しいまちにしたいという決意を示したものといえましょう。 ところで、北区の美化推進のための予算は年五百六十三万円にすぎません。一方、リサイクルの推進により前進はしてきましたが、缶、びん、吸い殻、放置自転車などの散乱は普遍化をしております。私は、例えば毎年十月に行っている「みんなで町をきれいにする運動」を充実をさせるとか、美化推進モデル地区設置要綱を豊富化するなど、事業の拡大を求めるとともに、美化推進のための条例も検討すべき時期にきていると考えていますが、いかがでしょうか。 私の最後の質問の課題は、より一層の福祉の充実を求めるものです。なお今回は福祉の概念を広い意味で使わせていただき質問をいたします。今年は国際障害者年の最後の年です。障害者と健常者が共に生きるということが、どれくらい前進したか総括が必要であります。積み残した課題は早急に行ってほしいと考えています。 そこで、私は最初に教育現場における障害者と健常者との共学、つまり統合教育に関して北区の姿勢を問うものであります。 障害児が卒業して地域で、職場で生きていくためには、子供のときから一緒に健常児と学び生活をしていくことが望ましいのは論を待ちません。健常児の父母の学力への心配に対して、ある父母は次のように言っています。「学校は単に勉強だけするところでなく、やさしさ、思いやりを身につける場でもあると思うのです。障害児をのけ者にするようなクラスは、結局、落ちこぼれの子をどんどん切り捨てていくのではないでしょうか」と。教育基本法によれば教育の目的は「人格の完成」をめざすわけですから、当然統合教育の立場に立つべきであります。 ところで、障害児の入学にあたり、どのくらいの人が普通学級や障害学級や養護学級などに通っているのか、資料を見る限りでは不明であります。そこで、とりあえず就学相談を受けた数と、その行き先を問うものであります。 第二に、就学相談を受ける教育委員会の基本的姿勢を問います。 教育委員会は障害児の入学のときに適正就学を指導していると伺いました。それを踏まえて質問しますが、もし障害児のご両親が養護学校や障害学級ではなく、普通学級で学ばせたいと強く要望するなら、基本的に受け入れるべき姿勢を持つべきだと考えますが、いかがでしょうか。 三点目は、受け入れ態勢の充実を施設の改善等ハードの面でも、また介助人、教材等、ソフトの面でも図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。 次の質問は、障害者の働く場の確保と仕事内容の改善であります。この件で私は昨年の第四回定例会で質問に取り上げました。 障害者の仕事の場として区立の福祉作業所、社会福祉館及び民間の作業所などがあるわけですが、障害者を在宅にさせず、話し合う場、仕事の場を提供することは、それだけでも大切なことです。 しかし、次に必要なのは、その人の個性、能力に合わせた仕事につけることと、価値のある、商品として完成されたものをつくることだと私は考えております。 私自身の前回の質問は「単純労働的な仕事から、価値のある、商品として完成させたものをめざすことと、そのためには販路を拡大すべきだ」の趣旨で質問をいたしました。答弁の趣旨は「仕事としては単純軽作業が中心だが、その合間につくった自主生産品は好評で、販路を開拓しなくても生産が手一杯」ということでありました。さらに前回の答弁では「今後も指導職員の一層の技術向上をはかるなど、様々な取り組みをしていきたい」「障害者福祉センターを技術向上の場として活用することも検討したい」とのことでありました。その御答弁を踏まえて、民間作業所の支援も含めて、単純軽作業からの切り替えに向け決意と具体的な見通しを求めるものですが、いかがでしょうか。 この課題に関する二つ目の質問は、仕事の確保拡大に関してであります。年々増える障害者に対して、区は引き続き鋭意仕事の確保に努力してほしいと考えます。 ところで、北清掃工場の建て替えに関連して、北区は隅田川沿いに体育館、熱帯植物園を建設する予定になっています。完成が平成十三年度ですから、まだ先の話ですが、私は、北清掃工場の余熱を利用する熱帯植物園において草花の温室栽培と販売を考えたらどうかと思います。そしてその仕事をぜひ障害者やその家族に任せていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 次の質問は障害者の住宅であります。 障害者にとって住宅の確保は親なき後の対応も含め、自立に向けたポイントであります。今回、補正予算で精神障害者の自立援助に向けた精神障害者グループホーム運営事業費を計上したのは前進だと思います。 さて私も含めて議会で度々取り上げられています精神薄弱者の生活寮についてであります。「早急に実現できる」趣旨の答弁から既に二年ほど経過したでしょうか。第二次基本計画では前期、つまり今年度中には整備される予定でもありました。今年は国際障害者年最後の年でもありますので、親の会などから強い要望のある生活寮の建設にぜひめどをつけていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 さて次に、従来から要望しております身体障害者の住宅確保であります。障害者向けの都営住宅は、この数年平均して十五倍前後の競争率であり、なかなかはいれません。このような住宅難でありますから、ぜひ身体障害者アパートの実現を求めるものですが、いかがでしょうか。 最後の質問は、教育費の父母負担の軽減に関してであります。 義務教育の児童を持つご両親の声として、教育費の父母負担が大変だとの声があがっております。教師の声としても、未納の家庭が各学校にあると指摘をしております。昨年の教育委員会の説明によりますと、北区では鎌倉教室、夏季施設、教材費などで、小学校で一人当たり五万五千円、中学校では九万から十万円の家庭負担があると説明をしております。クラブに入れば、それに追加しての負担があります。北区でも鎌倉教室など一部公費負担を行っていますが、ぜひ父母負担の軽減のために公費負担の拡大を求めるものであります。いかがでしょうか。 以上で私の質問は終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) (区長 北本正雄君登壇)
◎区長(北本正雄君) ただいまの福田議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。 初めに、十条駐屯地の解放と再配置計画に関する御質問にお答えをいたします。 まず、十条駐屯地の解放につきましては、北区議会で慎重な御審議が行われ、全面解放から一部解放へ方針が改められ、あわせて再配置計画を了承しているところでございます。私といたしましては、この決定を尊重してまいる考えでございます。 次に、住民要望の実現に向けて努力すべきであるという御質問でございますが、北区といたしましては、区への一部解放及び区民利用の早期実現のためにも、十条駐屯地の建築手続きの進捗を強く働きかけてまいりたいと存じます。 次に、平和関連事業についてのお尋ねでございますが、昭和六十一年に平和都市宣言を行って以来、北区は宣言の趣旨を実現するために種々の事業に積極的に取り組んでまいりました。 本年も八月四日から五日間、平和祈念事業を多くの区民の御協力を得て実施いたしましたが、約二万人の方々の御来場をいただき、平和に対する意識の普及に大きな成果を得ることができたと存じます。 お尋ねの平和祈念館の建設につきましては、当面、従来からの平和祈念事業等をさらに充実してまいる所存でございますので、引き続き検討課題とさせていただきたいと存じます。 長崎市との交流の御提案でございますが、長崎市は原爆被爆地であり、また平和祈念像の縁もございますが、遠隔地でもございますので、どのような交流が可能か等を含め、将来の検討課題といたしたいと存じます。 次に、第三次北区基本計画策定に関連してのお尋ねでございます。 まず、基本計画策定にあたっての基本的な考え方でございますが、北区基本構想の理念及び目標の実現をめざし、現行の基本計画をさらに発展拡充するとともに、新しい行政課題に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。したがいまして、第三次基本計画の中にも同様の趣旨を盛り込んでまいる考えでございます。 次に、地域福祉に関する御質問でございます。 まず、地域福祉に関する意味でございますが、東京都が策定いたしました東京都地域福祉推進計画あるいは現在検討を進めております北区地域保健福祉計画を念頭に置いての表現と御理解をいただきたいと存じます。 次に、具体的な福祉施策の充実をとの御要望につきましては、基本計画の個別事業の中で十分図ってまいりたいと存じます。 次に、生涯学習に関する御質問でございます。 生涯学習と義務教育の関連でございますが、義務教育を生涯学習の基礎づくりの重要な要素ととらえ充実を図ってまいることに変わりはございません。 第三次基本計画の強調施策としては、特に生涯学習のうち、社会教育、社会体育の推進について記述させていただいたものです。 なお、義務教育については基本計画全体の体系の中で、その趣旨を取り入れてまいりたいと存じます。 次に、住民参加についてのお尋ねでございます。 今回の改訂にあたりましては、昨年度、区民意識・意向調査を実施いたしますとともに、本年七月に区議会に中間のまとめを御説明申し上げ、各会派からの御意見、御要望、御提案を賜りながら、順次区政を話し合う会、有識者との懇談会、区政モニター会議などを開催し、区民の皆様からも御意見をいただいております。 今後は、さらに幅広く区民の皆様の御意向を計画に反映させるべく、高校生との懇談会、子ども議会の開催などを経て、素案を作成し、区議会にお示しするとともに、北区ニュース特集号を各家庭等にお届けして、アンケート調査を実施する予定となっております。 なお、区政への区民の参加につきましては、行政運営の基本であるとの認識に立って、今後ともその方法等を研究してまいりたいと存じます。 次に、財源の確保についてでございますが、厳しい状況にあるとの基本的な認識に立って最大限の努力をしてまいりたいと存じます。 次に、自然豊かな街づくりをめざしての御質問にお答えをいたします。 公園、児童遊園等の新設、再整備にあたっての御提案であります。公園等の整備については、北区緑の条例及び同施行規則に基づき、緑の増進を基本にし、高木、大木等の確保、保存に極力努めるとともに、実のなる木、花の咲く木を植え、緑化率向上に努めております。具体的には、実のなる木としてミカン、ビワ、ヒメリンゴ等、約三十種類、花の咲く木として桜、ハナミズキ、サルスベリ等、約十六種に及ぶ樹木を植えております。なお、土の部分の確保等につきましては、今後とも緑の増進、遊具等の設置等を基本としながら、御提案の趣旨に沿うように取り組んでまいりたいと存じます。 二つ目は、原っぱ的な公園または広場の具体的な整備見通しについてのお尋ねであります。 こうした整備につきましては、公園の面積、周辺の環境への配慮等、立地条件により制約を受けることになります。しかし、子供たちが自由に遊べる原っぱ的な公園または広場の確保は、今後の公園づくりの中で必要と考えております。 なお、現在整備を行っております仮称清水坂公園には原っぱ的な芝生広場を整備いたします。また荒川緑地整備の中では、スポーツやイベントのできる多目的広場、家族連れで楽しめるプレイエリア等の広場の実現を図ってまいりたいと考えております。 次に、区民の憩いの場として、商店街や街なかに公園や広場を積極的にかつ計画的に整備せよとの御提案であります。 区といたしましては、現在まで、道路等の整備によって生じた残地を生かし、区民が気軽に憩える九か所の
ポケットパークを整備してまいりました。 街角広場につきましては、用地の確保等の問題もございますが、区民のふれあいコーナーとして整備が必要と存じますので、今後とも御提案の趣旨に沿って整備拡大に向け取り組んでまいりたいと思います。 次に、緑被率、緑視率の拡大についてでございます。 緑を増やすことは、区民が安らぎや潤いを感じながら生活できる快適な条件づくりに欠くことのできないものでございます。当区の緑は公園、街路樹、寺社、崖地樹林地、公共住宅の周辺や公共施設の緑がその大半を占めているのが現状でございます。 今後は、これらの保全を永続させる方策や屋上の緑化や壁面の緑化など、人為的に緑を増やす方策などにつきましても進めることが必要でございますので、その制度化を早急に確立してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、区と区民、そして事業者が一体となって、緑の保護と育成に取り組み、緑豊かなまちづくりを進めていく必要があると存じます。 次に、合成洗剤の使用抑制についてのお尋ねでございます。 合成洗剤の環境への影響につきましては、洗剤に含まれるリンによる富栄養化、分解性の悪い洗剤による泡の発生、魚などの水生生物への影響などが考えられます。 合成洗剤中のリンにつきましては、昭和五十年頃、東京湾や瀬戸内海、琵琶湖などで大規模な赤潮や青潮が発生したことから、有リン合成洗剤の条例による規制がきっかけとなって、洗剤業界の自主規制が行われ、今ではほとんどの合成洗剤が無リン化されております。 また、河川水の発泡についての調査結果によりますと、北区内の河川は、上流部の下水道の普及などの効果により、今では渇水期で濃度の高くなる二月におきましても、石神井川、新河岸川、隅田川とも基準以下であり、生物への影響はほとんどないものと考えております。 次に、美化推進のための事業拡大と条例の制度をとのお尋ねでございます。 自分たちの住む街を清潔で美しく保つということは、区民全体の願いでもございます。区といたしましては、毎年六月に環境週間事業として違法看板や雑ビラの撤去を行っております。また七月には区内の小中学校を対象に「みんなで町をきれいにする運動」の標語とポスター原画を募集しております。この中から優秀作品を数点選び、十月の強調月間用に六千枚を印刷し、全自治会・町会に配布し、運動を盛り上げ、一斉清掃を実施していただくなど、区民の方に御協力をいただいているところでございます。また、このほか、JRの駅などに隣接した自治会・町会は、人通りも多く、町が汚れやすいことなどから、美化推進モデル地区を設定して助成するなど、美化運動を進めてきているところであります。 今後は、これらの施策をより充実させていく中で、美化推進を進めてまいりたいと存じます。 次に、障害者の仕事内容の改善についてでございますが、昨年の第四回定例会で御答弁申し上げましたように、作業所や社会福祉館では革工芸、和紙、アクセサリーといった自主生産品にも取り組んでおり、今後も一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 しかしながら、作業所など利用者の障害が重度化しており、自主生産に携われる利用者が限られているという現状がございます。そこで、自主生産品の拡大につきましては、重度障害者に合わせた作業工程の工夫など、指導員の技術向上が大きな要素となると思われますので、例えば障害者福祉センターに、指導員同士の技術交流の機会を設けるといったことを検討してまいりたいと思います。 また民間の作業所につきましては、施設が狭く、自主生産に十分取り組めないという事情もあるようでございますので、障害者福祉センターでの活動の場の提供を一層拡大するよう検討を進めているところでございます。 また、障害者の仕事の確保につきましても、障害者福祉センターの清掃作業や喫茶室の運営を障害者団体連合会に委託するなど、鋭意努力を重ねているところでございます。御提案いただいた北清掃工場の建て替えに関連して建設が予定されております熱帯植物園における草花の温室栽培と販売といった仕事につきましても、障害者の仕事の拡大という見地から、今後の検討課題ということにさせていただきたいと思います。 次に、生活寮の早期建設についてお答えをいたします。 生活寮の建設につきましては、精神薄弱者の親なき後の生活の場として、区といたしましても、その必要性を強く認識しているところであります。 これまでも議会から御質問をいただき、また平成四年第二回定例会においては、請願が意見付採択となったところであります。 現在、区といたしましては、中期計画において計画化し、区の遊休施設の活用を重点に置きながら、平成六年度中の開設をめざして鋭意事務的検討を進めておりますので、いましばらくお待ちいただきたいと存じます。 次に、障害者アパートの実現についてお答えをいたします。 障害者の住宅の確保につきましては、障害者が住み慣れた地域において安心して暮らせるよう、また自立した生活の場として多様な住宅の確保を図っていくことが必要であります。そのため東京都に対しまして、都営住宅の障害者向け住宅の増設を要請するとともに、区といたしましても住み替え家賃助成事業及び転居費用助成事業等の住宅対策を実施しているところであります。御質問の障害者アパートにつきましては、事業化に向けて引き続き検討を進めてまいりたいと存じます。 以上、私のほうからお答えをさせていただきました。
◎説明員([教育長]渡辺進君) 私からは三点にわたります御質問についてお答えをさせていただきます。 初めに、図書館に平和コーナーをとのお尋ねでございますが、北区図書館では、一定の分類に従って収集資料を並べ閲覧に供しており、電算でこれをカバーしております。この並べ方は、利用者にも長年慣れ親しまれておりますことから、今後も基本的には、これを踏襲してまいりたいと存じます。 一方、こうした並べ方とは別に、現在、中央図書館では特設コーナーを設け、御好評をいただいております。これは、折々のテーマに従って資料を選び、フロアの一角を使用して、一定期間、利用者に紹介し、御利用をいただくものでございます。最近の例としましては松本清張など著名作家の追悼特集やスペイン特集などを行ったところでございます。 お尋ねの平和コーナーにつきましても、平和祈念事業の時期に合わせて、その期間、特設コーナーで対応することも可能と考えておりますので、今後検討してまいりたいと存じます。 次に、心身障害者教育についてお答え申し上げます。 まず、平成三年度、就学相談を受けた人数でございますが、全部で七十四名ございます。就学先につきましては、東京都立養護学校に十九名、北区立心身障害学級に二十三名、通常学級には二十二名、その他十名でございます。その他と申しますのは転居とかあるいは就学援助等を含んでございます。 就学にあたりましては、保護者の希望は尊重してまいります。しかし、義務教育段階における心身障害児の就学の手続き等につきましては、法令等によって定められてございます。北区教育委員会におきましても、国及び東京都の指導を受け、医師や教育職員等の専門家の協力を得るとともに、保護者の御理解を求めながら、適切な教育措置を行っているところでございます。 心身に障害のある児童生徒が、その障害に基づく種々の困難を克服しつつ、社会のかけがえのない一員として強く生きていく力を育てていくためには、それぞれの障害に応じた多様な教育の場を用意し、手厚い教育が受けられるよう配慮することが必要であると考えております。この考えに立ちまして、教育委員会としては障害の程度に応じた適正就学に努めているところでございます。なお、学級担任が求める研修につきましては、現行の研修体系の中で対応策を講じていく所存でございます。 最後に、教育費の父母負担の軽減についての御質問にお答えいたします。 申し上げるまでもなく、学校を運営していくにあたっては多くの経費が必要となってまいります。その経費のうち、公私の負担区分は、東京都が示しました標準的な考え方があり、北区といたしましても、この標準に準拠しているところでございます。父母負担軽減という観点からは、通常の父母が負担すべき経費をどれだけ低く抑えるかということと、父母が負担すべきものを公費で補助するということの二つがございます。父母に負担をしていただく経費につきましては、学校において適正な額を算出しているところでございます。 御質問の趣旨は、公費での補助をとのことかと存じます。最近の傾向として、私費にかかわる経費を公費で補助している区が見受けられます。ただ、この傾向も各区ともばらばらで統一したパターンはございません。したがいまして、北区といたしましては、都が示した標準に準拠するという基本的な考え方に立って、議会やその他多くの御意見を参考にしながら対処してまいりたいと存じます。 以上、お答え申し上げました。
◆二番(福田実君) 最初の十条基地の問題に関しては、大変残念な答弁であります。平和都市北区をめざしたい、また住民要望の実現に向けて、我々社会党は運動を進めていく決意でありますので、表明をしておきます。 ところで、先ほどの御答弁の中に、再配置計画に関連をして、特例許可のことだと思いますが、進捗を強く働きかけていきたいと。このような御答弁があったと思うのです。特例許可の問題に関して進捗を強く働きかけるということだと、私は大変問題があるのではないかというふうに思います。 それは、今まで建築基準法の特例許可に関しては、区は権限がない、都の権限内でのことであるということで、その是非を区は表明をしていなかったはずです。またそういう権限もないというふうに、私たちに対して説明をしたきたというふうに思うのです。そういうことであれば、進捗を働きかけていきたいという、その御答弁は、もし特例許可の問題に関して、それを踏まえて言っているならば非常に問題ではないかというふうに思いますので、この辺をもう一度御答弁をきちんとしていただきたいと思います。 それから、平和事業の拡大に関しては、三つとも将来の検討課題という御答弁でありました。私は特に図書館の平和コーナーということに関する教育長の御答弁は、一時期的な特設が可能と、こういうような趣旨でありますから、このことはやろうと思えば、すぐできることですので、もう一歩前向きな決意を再度御答弁願いたいと思います。 それから、第三次基本計画の策定に関しては、住民参加の問題で、従来と比較をして、一歩前進の姿勢が見えるような御答弁でありました。私自身は、今回の策定に関連して、七ブロックで分けて、それで住民の意見を聞く。例えば体育館でですね。そういうことを考えてもいいのではないか。そのことが住民の区政に対する関心を一層広めるだろう、こういうふうに考えているのですが、ここに関する御答弁はありませんでしたので、答弁をお願いしたいと思います。 それから、自然豊かな街づくりのところでは、緑と自然を基調とした公園などをつくっていくべきだという主張に対して、いろいろ、それに沿って再整備や新設をしていきたいという御答弁でしたが、結局、最後に遊具の設置を基本にしながら行うという御答弁なんです。 児童遊園の場合は、それなりの規制はあるかと思うのですが、普通の公園でもやはり遊具の設置を基本的にしなければいけないような法令、法律的なものがあるのかどうかということ、その辺を説明していただきたいと思います。 それから原っぱ的な公園を要望したわけですが、芝生を基調にということなんですね。原っぱのイメージというのは、先ほども申し上げましたけれども、野草があり花が咲いているとか、そこに昆虫がすむとか、こういうイメージを私自身は考えているのです。芝生というのが、広場ということではそうかと思うのですが、本当に自然をイメージさせる公園になるのかどうかは、ちょっと疑問でありますので、私は、清水坂公園にとりあえず考えているということですから、この辺は、再度、慎重に検討して、どのような原っぱ公園がいいのかという、その辺をきちんと考えて、つくっていただきたいと思います。 それから合成洗剤の石けんへの切り替えをということで要望したわけですが、いろいろと説明をしながら、最終的には、現時点の合成洗剤は生物への影響は余りないというような御趣旨で御答弁があったかと思うのです。 北区の環境保全課で出しているパンフがあって、それでは「なるべく石けんを使用しましょう」というふうに銘打っていて、「洗剤は魚などの生き物にも悪い影響を与えます」というふうに書かれていたり、「石けんは、合成洗剤よりはやく分解し、影響が少ないといわれています」ということで、基本的には石けんを使用していくというような方向性が見られるのです。 今の御答弁は生物への影響はほとんどないということで、それを是認するかのような御答弁でありましたので、その辺の調整、実際はどういうふうに考えているのか。再答弁をお願いしたいと思います。 福祉の充実に関しては、統合教育のところだけ再質問をいたしますが、いろいろ言いながら、つまり保護者の希望は尊重をしながら、法令とか都の指導に沿って、その障害の程度に応じて適正指導をしていく。その教育委員会の適正指導なるものを保護者に理解を求めていくと。こういうことですね。 私は先ほど申し上げましたのは、障害者を持った御両親というのは、一生重い将来を共に歩んでいかなければいけないという中で、親御さんが一番その子供のことを知っていると思うわけです。もし、その御両親が普通教育で学ばせたいということでありましたら、それにきちんと応えていく、条件整備も含めて。そういう姿勢をきちんと持つべきだろうと思うのですが、どうもその辺が、保護者の希望は尊重しながらも云々というところで覆されている傾向があるのではないかと思うのです。ですから、どこに最終的なポイントを教育委員会は定めているのか、統合教育に関して。ここをもう一度答弁をお願いしたいと思います。
◎区長(北本正雄君) お答えいたします。 最初に、十条駐屯地のことでございますが、これは私は、北区への一部解放及び区民利用の早期実現に向けて、その進捗を働きかけてまいりますということでございますから、そのように御了承をいただきたいと思います。 それから第三次基本計画の策定について七ブロック毎の説明ということでございますが、これは、説明がないというのですが、御説明申し上げたのです。聞き漏らされたのではないかと思いますので、もう一度申し上げます。 今までの経過は御存じのとおりでございまして、今後は幅広く区民の皆様の御意向を計画に反映させるということで、高校生との懇談会であるとか、あるいは子ども議会、こういったものを開催するなど、素案を作成して、まず議会にお示しをする。その上で、さらにまた北区ニュースの特集号を各家庭等にお届けしてアンケート調査を実施するということも考えてまいりますということでございまして、いろいろと方策を考えていくということでございます。 それから今回の公園の問題でございますが、遊具等について何か法的なということですが、これは公園については都市公園法というのが基本でございますが、そうした中での一応の定めはあると思いますが、そうした中で、なおかつ、子供たちが土に触れる場という形からいろいろと芝生広場ということも考えていったらどうかということで、さらには荒川の河川敷についても、そうしたことを考えておるということでございます。 合成洗剤について、これは環境保全課の印刷物との何か整合性を欠くのではないかということでございますが、その辺は所管の部長からお答えいたします。
◎説明員([教育長]渡辺進君) 二点について再質問をいただきましたが、まず、図書館の平和コーナーでございます。先ほど申し上げましたように、常設コーナーの設置は難しい面がございますが、特設コーナーにつきましては、既に実施をして好評を得ているところでもございますので、これにつきましては積極的に検討してまいりたいと存じます。 また二点目の統合教育というお話でございますが、まだ教育の上では統合という言葉は決して概念化された言葉ではございませんけれども、しかし北区の姿勢として、先ほど申し上げましたように、七十四人のうち、普通学級に既に二十二人行っているというこの事実は、親の要望にいかに正対したかというあらわれとお受け止めいただければと存じます。
◎説明員([建築環境部長]菊田智清君) 合成洗剤のことにつきましてお答え申し上げます。 パンフレットで申し上げておりますのは、石けんのほうが合成洗剤よりも環境にやさしいということで、なるべく石けんを使っていただきたいということでございます。合成洗剤が影響がないというふうに申し上げましたのは、河川の汚濁が、合成洗剤だけではなくて、そのほか家庭から排出される米のとぎ水であるとか、いろんな問題が多く重なって影響が出ておるということでございますので、ここでは、さして影響がないと申し上げましたけれども、石けんを使っていただくほうが合成洗剤を使っていただくよりも環境にはよろしいということには違いはございません。そういう考え方でございます。
◆二番(福田実君) 二点に絞りまして再質問しますが、先ほどの住民参加の問題に関しては、再度、区長が説明をしたところは、私もちゃんとメモをしてあります。 問題は、そういった前進面は感じられるのですが、北区の行政の中で、いつも七つのブロックに分けて様々な行政需要を踏まえて方針を立てていく、こういうふうにしていますよね。その中で、そういった七つのブロックに分けて、私は、第三次基本計画の説明会とか住民の声を聞く場などを積極的に設けたらどうか、こういうふうに質問をしているのです。その部分の答弁はなかったと思いますので、再質問を要望しました。 それから、先ほどの進捗を強く働きかけるということでのことですが、建築手続きの進捗を強く働きかけていきたいと、こういう御答弁だったかと思うのです。もし、それでなければ、建築手続きの進捗を働きかけるということは考えていないと、そういうふうに再度答弁していただければ結構ですので。これはいろいろと話が出ていますけれども、特例許可に関しては北区は権限を持っていない、こういうふうに答弁を基本的にはしているんですよ。私たちのアンケートに関しても、権限がないから特例許可の問題に関してはお答えができませんと。こういった担当のほうからの、口頭でも文書でももらっているわけです。ですから、建築手続きの進捗を働きかけていきたいという御答弁でないとすれば、そこのところは、改めてそういった趣旨での答弁ではなかったということをはっきりしていただきたいと思います。
◎区長(北本正雄君) 最初に、七ブロックということでございますが、七ブロックに対して私はお答えしたつもりで、言うならば、こういった七ブックじゃなくて、こういう方法でまいりたいということを申し上げさせていただいたわけです。御理解をいただきたいと思います。 それから、確かに、それは特例許可については、この場合は特定行政庁は知事だということに変わりはございません。区じゃございません。したがって、この十条駐屯地の北区への一部解放及び区民利用の早期実現ということについて必要な働きかけということについては、いろいろこれから積極的にやっていきますということでございますから、そういうことで基本的には御理解をいただきたい。
○議長(高木隆司君) 二十四番 黒田みち子君。 (二十四番 黒田みち子君登壇)
◆二十四番(黒田みち子君) 私は自由民主党区民会議を代表して、北本区長、渡辺教育長に以下六点にわたって質問を申し上げます。 まず、先般実施いたしましたニューヨークとカナダの海外視察について御報告申し上げます。 私ども会派は、去る八月十二日から同二十三日までの十二日間、海外視察を行いました。 調査研修目的の第一は、カナダ・アルバータ州の首都エドモントン市において、商業活性化事業のモデルとして知られるウエストエドモントンモールを視察することでありました。 ウエストエドモントンモールの日本担当のマネージャー、ヨシコ・ペクトール女史による、同モールの誕生の背景、規模、客数、店舗の状況等、過去十二か月間に二千五百万人の来客に溢れ、今後さらに増加の見込みである等、想像を超える説明があり、その雄大な構想を実現した創業者及び市当局に最大の敬意を表したところであります。 第二は、バンクーバー市におけるまちづくりの調査であります。 同市はロッキーの山すそに展開するカナダ西海岸最大の港湾都市で、人口約五十万人を数えます。海岸線が山すそに迫るため、住宅地が狭く、近年の港湾事業の発展に伴う流入人口の住宅提供が一つの課題となっているところであります。 同市の企画局での基本的な都市づくりの方針を伺った後、市街地における重点地区及び要所において熱心な説明を受けました。同市におけるまちづくりや、ウォーターフロント事業の中心企業のオフィスを訪ね、いま取り組んでいる水辺開発、すなわちウォーターフロント事業の全容の説明で、同市の様相を十分うかがい知ることができました。これらの説明での「どこまでも自然を大切に」や「環境を守り育てる」という言葉は、我が国や我々の口にすることと全く異なった強い印象を与えてくれました。 調査の二課題については、それぞれの報告書を作成し、改めて御報告を申し上げます。 また調査目的としてでなく、移動日を含め、カナダ及びカナダ国民の生活に触れることも大切な研修の一つでもありました。 経済大国といわれる日本は、先進諸国に比べて、社会資本の蓄積が乏しく、その整備状況は未だの感があり、国民が真に豊かさを実感できる生活大国への道は、なお険しいものがあります。 訪れたカナダは、我が国の二十七倍という広大な国土と豊かな自然に恵まれ、二千七百万人の国民が暮らしています。すばらしいハイウエーと、どこまでも広く、さわやかな草原と樹林、美しい神秘とさえ映る幾万年もの氷原を抱くロッキーの雄大な山並み、そこからわき出る水の流れを五大湖にとどめて、一気に爆発させるナイヤガラのエネルギーこそカナダの象徴でありました。世界に誇る国立公園やリゾート地は余りにもきれい、ちり一つありません。自然を大切に、自然の中に育まれたカナダ人の美しい瞳と、すばらしい笑顔は言葉を必要としません。あたたかい心の交流が忘れられない旅でありました。 今回の視察研修に周到なお手配、御高配を賜りました関係各位に感を申し上げます。 最初に、緊急な解決が望まれております防衛庁再配置計画に伴う自衛隊用地解放問題の確認と、十条駐屯地における建築特例許可の早期決着についてお伺いをいたします。 赤羽地区及び十条地区用地の北区への解放は既にその全容が明らかにされており、防衛庁と北区においては、基本的合意に至っているところであります。両地区の解放の範囲、解放後の施設の利用など、解放に向けての合意事項となっております。このことについての経緯をお伺いいたしますとともに、合意の内容を改めて確認いたしたいと思います。 また早期に解決を迫られている問題は、都における建築特例許可についてであります。 防衛庁は、本問題について、北区議会の議決を尊重しつつ、解放の範囲、条件等については、北区と合意に達しているので、東京都に対して所要の手続きを経て、建築許可申請を行うこととしており、この間、地域住民に対する説明会も数回にわたり実施するなど努力を重ねてきていると伺っております。説明会において、一部の反対勢力から、声高の行為など遺憾な状況があるとしながら、住民は基本的に区、区議会の方針を支持しており、いささかの動揺もないのであります。 現在、都の姿勢は、建築申請については、特例許可の方針を堅持しており、そのための環境を整えるため鋭意努力を続けているとお聞きしております。我が会派は、解放用地の活用について既に一定の意見を申し述べており、区長においても御承知いただいているところであります。建築の特例許可は、地域住民はもとより、北区民も十分了知し、これを支持して御支援をいただいております。 軍用地解放は、我が党や友党の長年の努力が結実し、十条地区のまちづくりと活性化のためにも、あらゆる妨害を排除し、まさに二十一世紀のふるさと北区づくりを推進する決意を新たにしているところであります。 北本区長の不退転の御決意をお伺いし、あわせて都への積極的かつ効果的な働きかけについて御所見を賜りたいと思います。 次に、第三次基本計画の策定にあたっての中間のまとめについてお伺いをいたします。 昭和五十六年に策定されました区の基本構想を今日では「ふるさと北区づくり」という短い表現で親しまれるほど、関係者や区民の間に定着をしてきていると思います。 構想が策定され、これを実現していくために、基本計画がつくられてから十年を少し経過したところでありますが、計画の見直しは、これで第三次、中間での見直し等を数えると、数次にわたる作業は反復して行われてまいりました。国や地方自治体を取り巻く社会情勢の変化と、次々と新たな行政需要が生じてきているとの認識をしているところであります。国や地方自治体の変化への対応は、すなわち区民生活の変化にどう対応するかということであります。 今回、策定される基本計画は、平成五年から同十四年度の十か年において継続して行うべき事業、施策と新たな行政課題と施策を体系的にお示しをいただいたものであります。また、新たな行政課題として、豊かさやゆとり社会への対応、北区らしさの創造という分野に発展を求め、重点施策でも、今日的課題、要請に応えようとする姿勢を打ち出している点など、好感できるものとなっています。計画素案に至るまで、各方面の意見を踏まえながら、いま肉付けの作業が行われていると思います。 私は中間のまとめの中から、定住化対策について、まとめで触れられていない問題として、簡素で効率的な区政をめざす立場から、若干の意見を申し述べて区長の御所見を賜りたいと思います。 まとめの中で明示されているとおり、住宅施策のすべてを北区のみで実施することは困難で、基本的に国や都の施策に負うところであるとしており、区は国、都に根本的に解決を求めると同時に、自らもその一翼を担うことを基本姿勢としています。 特に桐ケ丘団地をはじめ、建て替え三期に入る都営住宅団地等の再生計画の中で、住宅供給のチャンスを見出していくとの考えを示しています。都営住宅の再生計画の中で、住宅供給のチャンスを見出すということは、恐らくファミリー層向け住宅を指向しているものと考えますが、いかがでしょうか。 一方、住宅にかかる強調施策に当面区が新しく行おうとするファミリー層の定住化に向けたものに力点が置かれており、確固とした住宅施策が立案されていない。また考え方を示しているのみで、都に対する積極的な提言や要求なども、この際、明らかにするだけではなく、住宅マスタープランの提示、さらには条例制定に向けて論議を求めるべきかと思います。今後の住宅施策の方針について御説明もお願いいたします。 次に、中間のまとめの中で、執行体制の整備については、その記述すらありません。簡素で効率的な行政組織を求める会派の見解は従来と全く変わりありません。本日は多くは申し上げませんが、減り続ける区民、とりわけファミリー層の転出や出生率の低下等の対応を考えても、職員数の大幅削減は避けて通ることのできない問題でありますし、事業の民間もしくは公益法人等の委託なども考えられます。つまり、スリムで活力ある行政改革についてどうお取り組みになられるのかお伺いをいたします。この問題が長期計画になじむかどうかの御見解を含め、基本姿勢をお伺いいたします。 次に、学校適正規模、適正配置問題について質問をいたします。 我が会派は、かねてより児童生徒数の減少に伴う空き教室の利用、新しい教育環境の整備、充実をはかるため、学校のインテリジェント化や
オープンスペース化等の提言をしてまいりました。 しかし、ここにきて急激な児童生徒の減少と年少人口がますます少なくなる傾向を考えますと、教育効果、教育環境、学校経営などを、基本的に考え直さなくてはならない時期にきていると思います。 既に本年度から教育委員会に学校適正規模等調査担当の専管組織が設けられ、この定例会において学校適正規模等審議会の設置が提案されたところであります。 北区の学校が大きな曲がり角に立っているとき、当然、審議会において徹底した議論を尽くすことは必要であり、明日の学校教育のためにも、よりよい成果を期待するところであります。 そこで、審議会がどのようなスケジュールで運営され、答申については、どのように具体化されるのか、審議会のねらいを含めお尋ねをいたします。 私は、この学校の適正規模、適正配置の問題については、当然、財政上や経済効果の考え方もありますが、あくまでも子供にとって何が大事なのか、子供にとっても教育環境、子供が最も得られる教育効果は何か。この視点での取り組みをお願いしたいと思うところであります。 本年三月に報告された北区人口推計によれば、年少人口は、昭和五十年に八万五千二百人であったものが、平成二年は四万七千人余となり、二十年後の平成二十二年にはさらに半減し、二万四千百人余となると推計されております。 小中学生とも、ここ十年余で四割前後の減少を来しており、本年度では一学年一学級しか編制できない単学級校が五校もあり、平成九年には、この単学級校はさらに増え、九校になると推計されています。 北ノ台小学校の例をとれば、本年度入学児童は男子三名、女子四名、計七名であり、このような状況は、子供にとってプラスにはならなく、由々しき問題であると思うのであります。 既に小規模校の評価について議論もありましたが、北ノ台小学校のような少人数の場合、集団の中での行動のあり方、児童と児童との良好な人間関係の形成、公的、私的集団の中でつくられる友人関係等が果たしてつくられるかどうかが疑問であります。 既に学級編制については、定数標準法によって四十人となっておりますが、その前提となっているのは、子供は集団内での相互の影響を通して思考を深め、創造性を培うということで、最小限度を考えても、一グループ五人として四グループは必要であり、二〇人は必要であると推察されます。 また学校規模についても、学校教育法施行規則第十七条において、十二から十八学級、一学年二、三学級を標準としており、教育効果、学級運営、教育財政を考えたとき、この標準が一番望ましい状態であるといわれています。 以上の点から、学校の適正配置について踏み込まざるを得ないと思うわけですが、あくまでも子供にとって最も教育効果を上げられるように考えるべきだと思います。そのために基本的な適正規模に対する考え方、従来から論議のある小規模校のメリット、デメリット、小規模校の限界について明確にすべきだと思いますが、適正配置の取り組みを含めお尋ねをいたします。 次に、教育環境についてお尋ねをいたします。 大規模改造が平成六年度をもって現計画が終了することになっております。我が会派としては、従来、生涯学習の場として区民が利用できる施設としての考え方を申し述べてまいりました。しかし、児童生徒数が減少し、教育環境が大きく変わろうとしている中、単なる改造ではもはや対応できなくなっていると思うのであります。 二十一世紀の学校施設を考えるとき、この際、思い切って新しい学校建設に取り組むべきだと思うのであります。学校の適正規模、適正配置の論議を待つとしても、教育環境の整備は必要であり、当然新しい学校像をどうすべきかは考えるべきだと思います。子供の学習、子供の生活の場の学校施設、適正配置の中でも取り組まざるを得ないと思いますが、御所見を賜りたいと存じます。 次に、リサイクルの地域の拠点、仮称エコー広場館建設についてお尋ねをいたします。 二十三区においては、地球にやさしい環境をつくるためにとし、ごみの減量、リサイクル推進宣言をしました。北区におきましても、本年三月に北区リサイクル活動の指針として北区エコーライフ宣言が示されました。北区エコーライフ宣言の中に「私たち区民は、地球と人間がやさしく共生できる社会をめざして、リサイクル活動を進め、シンプルな生活文化をつくり出し、二十一世紀に生きる子孫に、美しく健康な地球と暮らしを引き継いでいきます。」となっています。この宣言文をもとに、より具体的に急いで行動実施されるべき諸課題が取り上げられています。 宣言の柱ともいうべき地球環境の保全、限りある資源のリサイクル問題や、増え続けるごみへの減量作戦などが、担当課の設置から、区内の各所で大きく動き出したと思っています。 しかしながら、地球規模の環境問題は、経済の成長とともに生じた諸問題ですから、かつて経験のない、使い捨て・消費型、また生活文化の多様化から発する問題として改善することが難しいところであります。 しかし、二十三区や北区での取り組みが具体的にされる一方で、社会の構造の変革への思い切った発想や研究が並行して努力を重ねていかなければ、どんなに具体的に実践活動をしたとしても、問題点の解決には厳しいものがあります。 私たちが美しい姿で次の世代に地球や暮らしを引き継いでいくのには、ごみは土にかえるもので、雨水は土に入り、時を超えて地球を潤す役割をするものというように、時を超えて資源となるもの、今すぐに資源となって活用されるものがあります。このように土にならないごみを製造を続け、雨水はコンクリートの上を流れて土に入らない。またエネルギーの消費量が増大し続けることでの大気の汚れも改善される方向にありながらも、なお一層の努力が急務であります。そんな意味からも、仮称エコー広場館の建設には大きな期待をしているところであります。 ここで北本区長にお尋ねをいたします。 仮称エコー広場館の建設について、循環型の建築物が望まれていますが、このエコー広場館は雨水利用やソーラー施設設置への考え方をお聞かせください。また、地域の活動の拠点として広場館は暮らしの伝承館や文化の伝承館などもあわせた機能を備えていますか。また田端の地にふさわしい外観や植栽などについてもお尋ねをいたします。 次に、石神井川周辺整備として、緑の吊り橋の架け替えについてお尋ねをいたします。 石神井川の音無親水公園までの上流左岸、右岸ともに一部を残すのみで、道路の整備事業も進み、朝夕の散歩やジョギングの大勢の区民の方々の憩いの道となっています。また、殊のほか暑かった今年の夏は、音無親水公園で水遊びや涼をとる家族連れの声が明るく賑やかでした。また、先日のテレビ番組で音無親水公園が取り上げられ、テレビ番組のインタビューの中で、「こんな身近に自然が残されて、子供たちが水で遊べるなんて、王子に住んでよかったと思っています」とコメントをした若いお母さんがいました。 リバーフロント事業として、音無もみじ緑地も事業が着手されました。一日も早い完成で、多くの区民の方々に利用され、喜ばれる施設になってほしいと願っています。また、音無さくら緑地には、春は桜の花、アジサイの花と、大勢の人々が集まり、夏は涼しさに人を集めています。そのさくら緑地の一角に、石神井川の自然の流れが長年にわたって侵食した崖が残っている唯一の場所がございます。縄文海進(約七千年前)の一つ前の海進で下末吉海進(約十万年前)の貝塚が残っている貴重な崖がございます。他区から史跡研究会の方々が時折訪れているやに聞いていますが、その海進の証拠となる貝殻が子供たちによって掘られたりすることがあります。この保護も自然を残したままで何らかの方法で行われるべきかと考えますが、いかがでしょうか。 その珍しい海進の奥に昭和五十五年に緑の吊り橋が架設されました。以来十数年、緑の吊り橋は「北区史」をはじめ「北区の川と橋」「きたくめぐり」などの中で紹介されてきました。ここ数年老朽化が目立ち、危険になってまいりました。現在は鉄骨で組み合わせてありまして、形だけの吊り橋になっています。石神井川の武蔵野の道整備事業としては、整備されてまいりました石神井川周辺事業の一環として、ゆれる緑の吊り橋の架け替えをしていただきたいと思います。また、緑の吊り橋の案内板も、新装なった松橋の近くに建てていただきたいと思います。 海進の保護と、緑の吊り橋の架け替え、二点についてお尋ねをいたしました。よろしくお願いいたします。 次に、土曜閉庁の完全実施についてお伺いいたします。 七月より完全実施になりました土曜閉庁は、実施にあたって、全庁あげて区民サービスの低下にならない努力が払われて、実施後二か月を経過いたしました。この二か月間に区民の方々からどのような反応や苦情などが寄せられておりますでしょうか。もし土曜日に緊急を要した情報が、何らかの形で、その情報のサービスを受けたいときに、どのような対応ができる体制がとれていますでしょうか。二か月経過いたしました土曜閉庁、その後の反応についてお尋ねをいたします。 以上、六点にわたって質問を申し上げました。北本区長、渡辺教育長の前向きの御答弁をお願いし質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) (区長 北本正雄君登壇)
◎区長(北本正雄君) ただいまの黒田議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。 初めに、十条駐屯地の再配置に関する質問でございます。 お尋ねの十条駐屯地の一部解放についての経緯でございますが、昨年、北区議会所管委員会におかれて、防衛庁から、防衛庁本庁庁舎等再配置計画と、それに伴う十条駐屯地の一部解放について説明を受けた後、数回にわたる慎重な御審議と、その御論議の経過を踏まえた防衛庁に対する追加要望等を行い、これを条件に、北区として再配置計画等を了承したところでございます。 また防衛庁との一部解放の合意内容でございますが、十条駐屯地十条地区約一万四千平方メートル、及び赤羽地区約六万三千平方メートル、合わせて約七万七千平方メートルの解放に加え、体育施設、グラウンドの地元利用や、現庁舎の煉瓦材の利用についての配慮等が確約されております。 第二点目は、決意等のお尋ねでございます。 北区といたしまして、再配置計画を了承した上は、防衛庁と東京都において、一連の手続きが早急に進められ、用地の解放と区民利用が一日も早く実現することを願っているところでございます。したがいまして、私としても都に積極的に働きかけてまいる所存でございます。 次に、住宅問題についての二つの御質問にお答えをいたします。 まず、都営住宅の再生にあたって、ファミリー層向け住宅をとのことでございますが、都営住宅など公営住宅につきましては、国の第六期住宅建設五か年計画に示された誘導居住水準を確保し、ライフステージに応じて、中堅ファミリー層を含めた多様な人々が居住できる団地となることが望ましいと考えております。 このため区といたしましては、東京都及び公団等に対し、中堅ファミリー層を対象とした都民住宅の確保や、多子世帯の入居枠の確保などを要請項目としてマスタープランの中で検討してまいりたいと考えております。 次に、今後の住宅施策の方針についてのお尋ねでございますが、住宅マスタープランにつきましては、現在、推進する施策の基本的な四本の柱を立て、具体的な住宅施策の検討に入っているところでございますので、いましばらくお時間をいただきたいと存じます。 また住宅基本条例につきましても、早急に検討に入りたいと考えております。現在、マスタープラン策定に全力をあげておりますので、多少時期はずれるとは思いますが、できるだけ早くお示ししたいと考えております。 次に、人口の減少等に伴い今後の区政運営をどのように考えていくのかとの御質問でございます。 北区の人口の減少が続く中で、一方では高齢社会への対応が求められております。御案内のとおり高齢社会に対する施策の多くは、多くの経費を要するとともに、多数の人的資源も必要といたします。したがって、今後の区政運営は、単に新たな事業を区の職員の増員によって対処するということでなく、御提案のような事柄を十分取り入れてまいりたいと存じます。 また組織のあり方、定数管理等につきましても、将来方向を踏まえ見直しをしてまいりたいと考えております。 基本計画との関連でございますが、区政の重要な課題として計画の中で位置付けてまいります。 次に、エコー広場館建設についてのお尋ねでございます。 まず雨水利用やソーラーシステム等、循環型設備についてでございます。御意見のとおりエコー広場館は、地域のリサイクル活動拠点であると同時に、建物自体が自然環境を生かし、かつ循環型の設備を持ったものとしていきたいと考えております。 そこで、小規模ではありますが、二十三区では初めての東京電力と連携したソーラー発電機能や雨水利用、また風力発電のテスト等の計画を検討しているところでございます。 次に、暮らしや文化の伝承館としての活動機能についてでございます。 暮らしと環境を大切にしたリサイクル技術や生活文化を掘り起こし、創造しながら、地域社会に普及し将来に伝承していくことは、エコー広場活動の大きな役割であると考えておりますので、御提案は十分に配慮していきたいと存じます。 次に、外観や植栽につきましては、地域住民の皆様の御意見を伺いながら、建物全体はコテージ風の二階建てに、そして中央にはシンボルとしての樹木を植栽する等、建物と広場を統一させて、地域に開かれた交流の場、賑わいの場となるようにしてまいりたいと考えております。 次に、石神井川周辺環境の整備についてのお尋ねでございます。 音無さくら緑地の一角に残されている旧石神井川左岸の自然斜面は、昔の川の姿をとどめている石神井川沿岸で唯一の場所であります。また地層が露頭している貴重な場所でもあり、自然環境保護の上から、その保全について検討いたしたいと考えております。 また、この緑地にある緑の吊り橋は、昭和五十五年に、この緑地の開園に合わせて、以前の簡易な吊り橋に替え、安全性を考慮し鉄骨製の吊り橋として整備されたものでございます。この橋の床版は木製であり、適時補修を行ってきております。しかし景観上、周辺にマッチしたものとは言えない面もございます。 石神井川周辺の整備が進む中で、この橋が音無さくら緑地の景観にマッチした緑の吊り橋として再生することが必要と考えております。今後、利用上及び技術上の点から検討していきたいと考えております。案内板の設置につきましても、この中で検討いたしたいと考えております。 最後に、完全週休二日制実施に伴う区民の皆様の動向等についての御質問でございます。 今回の導入に際しましては、導入の趣旨を北区ニュース等でお知らせするとともに、区民サービスの低下を招かないよう、戸籍住民記録関係各種証明の申請が閉庁時でも可能となる連絡ポストを区役所巡視室及び区民センターに設置したほか、新たに住民票電話予約サービス、ハローダイヤルによる区政情報の提供を開始いたしました。その結果、区民の皆様の御理解と御協力を得て、特段の混乱もなくスムーズに実施することができました。 なお詳細につきましては、本定例会会期中に開催される所管委員会で御報告させていただきたいと存じます。 以上、お答えをさせていただきました。
◎説明員([教育長]渡辺進君) 私からは、学校適正規模及び適正配置に関する御質問にお答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、いま北区の教育は、教育環境を整備充実していく上で一つの大きな転換点に立っているものと考えているところでございます。 児童生徒数の状況につきましては、年々減少の一途をたどっており、プロジェクトチームを設置し検討いたしました昭和六十三年度以降におきましても、小中それぞれ三千五百人余の減少があり、一部には一学年十人未満の学級も生じ、複式学級化をしかねないような学校も見られるに至っております。 このような厳しい状況を踏まえ、二十一世紀の北区を担う子供たちすべてに豊かな教育環境を整備していくため、今回、適正規模等に関する審議会条例の御提案をお願いした次第でございます。 ところで、審議会の今後のスケジュールでございますが、概ね一年半程度の御審議をいただいた上、最終的な答申をいただいてまいりたいと考えております。答申をいただきましたならば、その趣旨を尊重しながら適正配置について対処してまいりたいと存じます。 次に、適正規模等に関する考え方についてのお尋ねにお答え申し上げます。 いずれも今後審議会において十分御審議を賜るべきテーマでございますので、今回、私からは基本的な説明にとどめさせていただきたいと存じます。 まず、学校規模につきましては、議員御指摘のとおり、法により小中学校とも十二学級から十八学級をもって標準とすると定められているところでございます。 児童生徒の学習達成度や社会性の育成など教育効果の面から見ても、あるいは教員配置から考えても、この程度の規模が望ましいと考えられているところでございまして、適正規模を考えていく場合の指針となるべきものであると考えているところでございます。 小規模校のメリット、デメリットにつきましては、多くの御意見がございます。個性に応じた指導や一人一人に目の届く教育ができるということがメリットとしてあげられております一方、体育や学校行事など学習効果の上がりにくい分野があることに加え、自主性が乏しくなる、社会性の育成が困難である、個人に対する評価が固定しがちであるなど、教育効果上、軽視できない問題を有するほか、教員の校務分掌の負担が大きくなるなど、学校経営上の問題も指摘されているところでございます。 次に、小規模校としての限界はどの程度かというお尋ねでございます。 これにつきましては、学級編制替えが可能な規模を確保しているか、集団教育の効果が上がる規模であるか、児童期の課題である社会性の育成を確保し得る規模であるかなど、もろもろの側面から考慮していく必要があるとともに、さらに適正配置との関係で考えていく場合には、地域の学校配置状況や地域との一体性、通学条件等について十分な考慮を行う必要があると考えているところでございます。 最後に、教育環境の整備についてお答え申し上げます。 校舎の大規模につきましては、現行計画の五十九校は平成六年度をもって完了いたしますが、残り七校につきましても、建築後二十年を経過いたしますので、手を入れる必要があるものと考えております。 御提案の二十一世紀を視野に入れた新しい学校のあり方、並びに建設につきましては、学校をめぐる環境も大きく変化しておりますので、第三次基本計画の計画事業の中に校舎の改築計画策定を位置付け、インテリジェントスクールなど、時代の要請に即した学校改築指針の策定等に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 以上、お答え申し上げました。
◆二十四番(黒田みち子君) 区長から大変前向きの御答弁をいただまして、ありがとうございました。 まず最初に、防衛庁の再配置計画に伴う自衛隊用地解放問題の確認と、十条駐屯地における問題を申し上げましたけれども、このことにつきましては、ただいま区長から御決意と言いましょうか、いろいろとお答えを頂戴いたしましたので、結局、住民は区、区議会の方針を支持しておりますし、十条地区のまちづくりや活性のためにも、今後もどうぞ積極的に都へ対して働きかけ、もしくは防衛庁に対する働きかけを続けていただきたいということを要望申し上げて、この問題については終わりにしたいと思います。 次に、第三次基本計画にかかる問題として、住宅政策についていろいろと、ただいま御答弁をいただいたところでございます。北本区長がファミリー層向けについても、しっかりと住宅マスタープランの中等で検討していく。しかもマスタープランも早い時期にお示しをいただくということでございます。このファミリー層の定着によって、北区の今後の活性化と言いましようか、北区そのものがどうなっていくのかということは大変大きなキーポイントになるだろうと思いますので、一日も早いマスタープランの提示をしていただきまして、その中でファミリー層の問題をしっかりととらえていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 それから、先ほど私が質問の中で申し上げましたように、区の今後の基本計画の中で、先ほど織り込みがされていないという行政組織の問題につきましても、基本計画の策定にあたって今後予想される望ましい行政組織、適正な人員配置、また人材の育成など、いわゆる行革の視点に立っての行財政の見直しが当然求められるべきだというふうに申し上げたところでございますけれども、区長の御答弁をいただきまして、まずまずだと思いますので、どうぞこの件についても、住宅の問題、もう一つは行政改革の問題のお取り組みにつきましても、よろしくお願いしたいと思います。 次に、学校適正規模、適正配置の問題について御答弁をいただきました。教育長から御答弁いただきましたとおりに、この適正規模は、この審議会の中で、これからの問題ということはよく理解をいたしておりますので、児童生徒が一番いい教育環境に置かれる。子供たちにとって何が一番大事なのか、この辺をしっかりととらえて、この審議会を進めていただけるように努力していただきたいと思っています。 それから教育環境の整備の問題ですが、このことにつきましては従来より我が会派では何回も質問を続けてきています。その中で特に前回私の質問の中でも申し上げましたが、生涯学習の場として何とかして使えないだろうかということに対しては、柱がじゃまで、柱が抜けないでというような問題が御答弁にあったりして、教育環境の整備の中では、この前、その中でもう一つ、国有地であるということも、中に入っておりましたでしょうか。そんなような問題がいつもネックで改善をされないまま来ました。 ここで二十年たった学校が七校あるから、もう一回ここも大規模改造の必要があるというようなお話でございますが、それぞれの学校、教育環境を整備するということは大事なことですから、この七校についても、そういう順番によってなさることも必要かというふうには思いますが、先ほど校舎の改築計画がいよいよ長期計画の中に盛り込まれていくということですけれども、そんなに時間を待ってはいけない事業と私は考えています。ですから、十年の計画の中で、できるだけ早いうちに、この問題はしっかり位置付けていただく。そうしていかないと、大きな曲がり角に来ています教育の問題の中の環境問題というふうに取り上げていただければ、これは急いでやっていただかなければいけないということですので、この辺はしっかりと早めに位置付けていただくことをお願いを申し上げて、これも要望にしておきます。 次に、仮称エコー広場館ですが、ただいま大変いい御答弁をいただきました。ぜひこういった形でのリサイクルの拠点としてやっていただきたいと思うのですが、最後のほうの、田端の地にどんなような形で納得をしていただく外観になるだろうかということを、私は大きく期待をしていたところなのですが、その中で風力発電を取り入れるということでございまして、恐らく風力発電ということは、すてきな風車が上に乗るのではないかなと思います。ぜひ田端の地にそぐわしいすてきな風車がかかるように、風車がかかるのかどうか、そこだけ一点御質問したいと思うのです。恐らく風力発電があるということで、風力発電のイメージをちょっと教えていただければありがたいと思います。 あと六番目になりますが、緑の吊り橋の架け替えについてお取り組みを検討していただくということなんですが、あそこには、もっと崖地が前はたくさんあったのです。崖地があったのだけれども、保護をするというとコンクリで固めちゃうのが保護というふうに考えてこられたようでございまして、今まで、あの一帯はコンクリで固めてあるところには、すてきなそういう崖が残されているわけです。ですから、ぜひ自然のままの保護ということを、もう一度、重ねてお願いを申し上げて、それと、吊り橋というのは揺れるものだと思います。今は歩道橋みたいになっちゃっていますので、子供たちに揺れる吊り橋の経験を北区の中でさせてあげたいと思っていますので、ぜひ揺れる緑の吊り橋の架け替えを重ねてお願いをしておきたいと思います。 それから土曜閉庁です。ハローダイヤル等を重ねて順調に推移しているようでございますが、今まで土曜日を使っていろいろな手続き等をしてきた人たちもたくさんいると思います。そんな意味でハローダイヤルではなくて、電話をしたら向こうの相手がきちんと答えてくれないと、ハローダイヤルで、答えるんですけれども、一方的に機械的にやるということではなくて、できれば、そこに、こういうものはこうです、こういうものはああですというふうに、親切に教えていただけたほうがいいのではないかという声が、私のところには聞こえてきております。それから住民票とか印鑑証明とか取るのに困るという声、土曜日が休日であったから、その日を利用したのに、最近取れなくて困っちやったとか、それから区民葬を急にしなければならなくなっちゃったけれども、どうしたらいいだろうかという、やはり緊急を要する問題に対する窓口の対応といいますか、電話に出てくださる方は、月曜日においでくださいということでは済まされない問題も出てきているのではないかと思います。 もう1回、土曜の完全実施について再検討していただきまして、ハローダイヤルとは違った形で、明るい声が返ってくるような、そんな電話対応がしていただければありがたいというふうに思っていますので、そのことも重ねて申し上げます。 では一点だけ、風車があるのかないのかだけお願いをしたいと思います。