│ 副島区長室長 │
├────────────────────────────────────────────┤
│ 佐野会計管理室長 吉末
会計課長 │
├────┬───────────────────────────────────────┤
│事務局 │栗原区
議会事務局長 野上議会担当係長 元川書記 │
├────┴───────────────────────────────────────┤
│ 会議に付した事件
│
├────────────────────────────────────────────┤
│1.
会議録署名委員の指名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
│
│ 石川委員、
島村委員を指名する。
│
│1.
委員会の運営・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
│
│ 正副委員長案を了承する。
│
│1.不合理な
税制改正について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
│
│ 三沢財政課長より
説明を受け、質疑を行う。
│
│1.
平成30年度
都区財政調整算定結果について・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
│
│ 三沢財政課長より
説明を受け、質疑を行う。
│
│1.次回日程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
│
│ 11月8日(木)午前10時、
委員会を開会することとなる。
│
└────────────────────────────────────────────┘
午前10時開会
○
山口菊子委員長 ただいまから、
行財政改革調査特別委員会を開会させていただきます。
まず、
会議録署名委員の御指名を申し上げます。
石川委員、
島村委員、よろしくお願いいたします。
───────────────────◇────────────────────
○
山口菊子委員長 本日の
委員会の運営につきまして、正副
委員長案を申し上げます。
本日は、既に御案内をしたとおり、2件の案件を予定いたしております。最後に、次回の日程についてお諮りいたしたいと存じます。
以上でございますが、運営について何かございますでしょうか。
「なし」
───────────────────◇────────────────────
○
山口菊子委員長 それでは、案件に入らせていただきます。
最初に、不合理な
税制改正について、
理事者から
説明がございます。
○
三沢財政課長 それでは、まず不合理な
税制改正について御
説明申し上げます。11
ページになる資料のほうですが、お取り出しいただけますでしょうか。
まず、1
ページです。この間の都区の
財政に大きく
影響する
税制改正の推移について1
ページでまとめております。
平成20年度から、
記載のとおり、
法人事業税の
暫定措置の導入が図られました。具体的には、
都道府県税であるんですが、
法人事業税の一部を
地方法人特別税として
国税化し、あわせて
地方法人特別譲与税として再配分するものです。また、あわせまして、
ふるさと納税制度の導入もこの年度に図られたものです。
平成26年度ですが、
法人住民税の
国税化が開始されました。下に書いてございますとおり、
法人住民税の一部を
地方法人税として
国税化し、
地方交付税への原資にするといったような趣旨でございます。翌年、27年度には
ふるさと納税制度が拡大しております。具体的には
ワンストップ特例制度が導入されたこと。これにつきましては、後ほど、後の
ページで御
説明申し上げます。また、
個人住民税特例控除額の
上限引き上げも図られました。これによりまして、飛躍的に
都市部から
地方への
住民税が流れるといった契機になったものでございます。また、あわせまして、
地方消費税に係る
清算基準の
見直しとしまして、
記載のとおり、
清算基準が
人口、
従業者数がそれぞれ改定されております。
平成29年度には、
地方消費税に係る
清算基準がさらに
見直しをされまして、
人口、
従業者数が
記載のとおり変更されました。30年度に入りましても、この流れが続いておりまして、
統計カバー率、
人口、
従業者数が
記載のとおり変更されております。これに係る都区への
影響につきましても、後ほど御
説明申し上げます。
これから、31年度以降ですけれども、来年10月に
消費税率が10%改正されることが予定されておりますが、これにあわせまして、
地方法人特別税が廃止されますが、その廃止にあわせて、
法人住民税のさらなる
国税化の導入が検討されております。また、これにあわせまして、
法人事業税交付金といったものが創設される
見込みです。といったことを次の
ページ、2
ページ以降から
説明申し上げたいと思います。
2
ページでございますけれども、こういった一連の国の
税制改正に対しまして、
東京都及び特別区では、国に対して
要望書を提出しております。
特別区長会が
総務大臣に7月17日に提出した
要望書の内容、要旨を簡単にまとめております。ちょっと下線を引いているところがございますが、まず、1点目としまして、
地方創生の推進、
税源偏在是正の名のもとに
地方法人課税の一部
国税化や
地方消費税の
清算基準の
見直し、あるいは
ふるさと納税等の不合理な
税制改正により、特別区の貴重な税源は一方的に奪われている。その下の
下線部分ですが、特別区は、取り組むべき喫緊の課題や将来の課題が山積している。
二つ下のところですが、最も必要なことは、全国各地域がみずからの責任で真に必要な
住民サービスを提供し、
自治体間の交流や
協働事業によって、
共存共栄を図ることが大事である。税源の奪い合いをするような状況は認められないといったことも主張しています。また、最後に、不合理な
税制改正によって、特別区の貴重な財源を奪うのではなく、国の責任において
自治体の
税財源の拡充を図るよう要望するという形で締めくくっております。
また、その下になりますけども、具体的に3点を課題として上げております。
まず、1点目が
ふるさと納税です。要望の内容としましては、簡単に申し上げますと、
特例分の上限を
所得割の2割に引き上げたものを1割に戻してほしいということと、
控除額に上限を設けてほしいといった内容です。2点目としましては、
法人住民税の一部
国税化が図られておりますが、これについては、もうさらなる措置を講じないこと。
3つ目の
地方消費税清算基準の
見直しですけれども、
清算基準、三つの指標があるんですが、これの本来の趣旨に沿った基準を用いて
統計カバー率を引き上げるといったことを要望として出しております。この後の
ページで①から③に係る
影響額など、詳細について御
説明申し上げます。
3
ページをごらんください。不合理な
税制改正等による
影響としまして、これは
特別区長会が試算した数字を
記載してございます。
まず、1点目の
ふるさと納税です。
ふるさと納税に対する国の
考え方を簡単に書いてございます。これは、税制を通じて
ふるさとへ貢献する仕組みとして導入しているんだということと、税に対する意識が高まり、納税の大切さを
自分事として捉える貴重な機会になるといったことを言っておりますが、実際には、その下の表に書いてありますとおり、23区及び本区の
影響額をまとめてございます。表の上2段ですけれども、
寄附者数、その下2段が
控除額になります。25年度決算から29年度決算まで、30年度は、当初の
予算見込みとなっております。これをごらんいただきますと、25年度の時点では、本区の
寄附者は426名ほどだったものが、30年度予算では1万5,000人を超えるような勢い、
金額ベースで見ていただきましても、1,200万だったものが8億6,300万と、25、30年対比といったものを右端に書いておりますが、
寄附者数で見ても、
控除額で見ても、ものすごい勢いで伸びていることがわかるかと思います。
その下のグラフにつきましては、
寄附者数と
控除額の推移を23区と
豊島区別にあらわしたものです。ほぼ同じようなカーブを描いていることがわかるかと思います。特徴的なのは、1
ページのところで申し上げましたけれども、
平成27年度に
ふるさと納税制度の拡大として、
ワンストップ特例でありますとか、
特例控除額の
上限引き上げ、1割が2割になったといったことを踏まえまして、27年度以降、ウナギ登りに伸びて、その勢いがとどまらないという状況にあることが見てとれます。
4
ページをごらんください。②の
法人住民税の一部
国税化です。これに対する国の主張といいますか、
考え方ですけれども、
地方法人所得税は税収の
偏在性が大きく、年度間の税収の変動が大きいことから、
法人住民税の
法人税割を
都道府県分及び
市町村分の
交付税の
原資化とするとともに、
法人事業税所得割の
外形標準課税を拡充することを目指すべきだという主張のもとに一部
国税化が図られているものでございます。
その下の表でございます。
表側左側ですけれども、
法人住民税と
地方法人税と書いてございます。
地方法人税と書くと
地方税のように読めるんですが、これは
国税でございます。
法人住民税は、御承知のとおり、
財調原資の基幹となる部分でございます。
市町村分と
都道府県分としまして、
記載のとおり、
地方法人税が創設される前は、
市町村が12.3%、
都道府県は5.0%の17.3%でございました。これが、
平成26年度の
税制改正によりまして、8%
段階では、ごらんいただいたとおり、
地方分の17.3%が12.9%に引き下げられ、引き下げられた4.4%が
国税として扱われております。なので、
国税と
地方税を合わせますと17.3%のまま、これは変わりがないという形で制度設計されております。10%
段階では、これがまたさらに引き下げられまして、
自治体分の取り分が、
課税分が12.9%から10%へ、その分が
国税に移る、これが28年度の
税制改正でした。これがさらに29年度の
税制改正で、一番右端になりますが、10%の
自治体分が7%にさらに引き下げられ、それが
国税に移るというような形の
税制改正が図られているものです。
これによりまして、その下の表でございますが、
財調交付金への
影響額を書いてございます。
法人住民税のうち、特別区の原資となる
財調原資は55%相当ですので、その数字に改めております。まず8%段階と10%段階と書いてございますが、下の2段でございます。特別区全体では628億円の減収が、10%
段階になったときには、平年度化した場合の数字で入れていますが、1,012億まで減収する、本区につきましても、ここでは8%
段階では21億の減収、10%ですと37億の減収となります。この本区の
影響額は、実は試算に幅がございまして、8%
段階では19億から21億、10%
段階では31から37億というふうに試算しておりますが、ちょっと大きいほうの数字で
記載しております。なお、ここで上の表のところにアスタリスクで1、2、3とそれぞれ打ってございます。ここの
説明を下の囲みのところに書いてございますので、ごらんいただければと思います。
残る大きな
税制改正の3点目が5
ページの
③、地方消費税清算基準の
見直しでございます。国の
考え方ですが、
消費税は清算を行うことにより税収の
偏在性が少なく、また
安定性にも富んでいるということから重要な役割を果たしているという
考え方のもとに
清算基準の
見直しをさらに図るといったものです。
下の表に
清算基準の変遷の推移をまとめてございます。
平成26年度までは
統計カバー率といいますが、
統計基準、主には
小売業の
年間販売額を主体とするものですが、これによる比率が75%でカウントしておりました。
人口は12.5%、
従業者数も12.5%としていたものを、右に移るとそれぞれ数字が変わっておりますが、基本的には、
東京を初めとする
大都市圏が不利になるような形での
清算基準の
見直しが図られております。具体的にどういう
影響があるかといったものを下に書いてございますが、
地方消費税交付金への
影響額、特別区全体としての
影響額ですが27、28年までが試算をちょっと
区長会でも出しておりませんので、
横バーになっております。29年度では73億円、本区の
影響額は3億円、これが30年度に入りますと、飛躍的に
清算基準の大幅な
見直しが図られますことから特別区全体では380億円の減収、本区でも12億円ということになります。31年度10月以降につきましても、ごらんいただいたような数字で、
地方消費税清算基準の
見直しを図られたことによって、ここでも大きな財源に穴があくといったことになります。
その下、参考のところでございます。ここで1点訂正をお願いいたします。本区における
地方交付税と書いておりますが、大変失礼いたしました、
地方消費税交付金の誤りでございます、大変失礼いたしました。
平成26年度から29年度までは、これ
決算額でございます。30年度は当初予算でございますが、29年度、30年度見ていただきますと、ここで15.3億円減収していることが見てとれるかと思います。非常に甚大な
影響を及ぼす
税制改正であるということでございます。
地方消費税の
清算基準の
見直しに対しましては、特別区だけでなくて、
東京都も多大な
影響を受けることから反論を出しております。ただ一方で、国の
考え方とは真っ向から対立しておりますので、論点がここでは3点
記載してございますが、本来はもっともっと幾つかございますが、重立ったものを3点
記載しております。
財政調整の手段としての国の考え、都の考え、
最終消費地としての考え、
人口の
妥当性の考えについて、それぞれ
記載しておりますので、ごらんいただければと思います。
6
ページをごらんください。
先ほど①から③までの
影響額について、
内容等を申し上げましたが、一覧にまとめたものがこの6
ページとなってございます。区別の
影響額となりまして、左から
ふるさと納税、
法人住民税の一部
国税化、
地方消費税清算基準の
見直し、右端が合計ということで、8%
段階と10%
段階、平準化した場合、どれぐらいの
影響額がどの区に起きるかといったものをまとめたものでございます。本来であれば、不合理な
税制改正が図られなければ、
当たり前に入っていたものがこれだけ抜けるといったようなものでございます。
続きまして7
ページです。こういった
税制改正につきましては、30年度
税制大綱におきましても、31年において、さらなる
見直しを行うといったことが書き込まれておりますので、今、都、特別区挙げていろんな働きかけを行っているところです。また、あわせまして、国もさらなる
地方法人課税に関する改正を行うべく、ことしの30年5月に新たな
組織体をつくって、会議、検討を行っております。それの動きを7
ページ以降にまとめてございます。
それぞれの主張と動きということですが、まず、国の動きです。ことしの5月に
地方法人課税に関する
検討会といったものを設置しております。趣旨、構成は
記載のとおりとなってございます。まず、第1回が5月23日に行われまして、ちょっとこれ
議事録がないのでタイトルしかわかりませんが、内容としましては、
人口1人
当たりの
税収額の指数、これは
都道府県別に出されておりました。あとは
地方財政の状況といたしまして、不
交付団体の
財源超過額、主には
東京都といったようなとこですね。それと
基金残高、非常に富裕であるといった論拠の一つとして
基金残高の推移といったものを取り沙汰しております。また、
東京圏への
転入超過、要するに人がかなり集中しているんだ、ここだけ見ますと、やはり
東京富裕論を強化するようなテーマで議論をされているというのが推測されるかと思います。第2回は7月31日に行われまして、ここでも、我が国の
人口推移として、
地方、
東京の対比、あるいは
地域ごとの就業や所得の状況といったことが検討されているようです。第3回が、先月の29日に行われたばかりですので、ちょっと内容がまだどういったことかいうのはわかりませんが、ここでは、
東京都を初めとする
地方団体を呼んでヒアリングを行ったといったことが
ホームページで報告されておりました。
次の8
ページをごらんください。こういった国の動きに対しまして、
東京都でも一定の反論をすべく、
検討会等を立ち上げております。まず、8
ページは、これは従前からあります
東京都
税制度調査会でございます。趣旨、
構成員につきましては
記載のとおりとなってございます。第1回の
小委員会がことしの6月22日に開催されまして、この
議事録が
ホームページに掲載されておりましたので、ちょっと重立ったものだけ
記載してございます。
まず、
地方法人課税の
偏在是正措置と
環境関連税制について話し合われておりますが、主に
地方法人課税の
偏在是正についてだけここに記しております。1点目としましては、
財政力の格差があるというときは、
人口1人
当たりで考える割には、
交付税算定のときは、
基準財政需要額見合いというふうに国は二枚舌だといったような
委員からの指摘のほか、
一般財源で見れば、
人口1人
当たりの
一般財源は
東京都より島根県のほうが多いといったようなケースがある、これは
東京都が用意した資料の中にもそういう
反証データといったものが出ております。
9
ページの上ですけれども、
基金についても反証しております。ただ、多くためているから、それはだめだと言われてしまうと逆効果になる。下手に崩すと、かえってプライマリーバランスを悪くしてしまうことにもなるので、
一定程度、
基金が積み立てられているというのは必要なことであるといったような反証であったり、あるいは偏在がある以上は、もう常にやはり
偏在是正をやらざるを得ないといったような、国にちょっと配慮したような意見もございました。ただ、大前提として、
基準財政需要額の見積もりが
東京にとって適切なものかどうかといった話をしなければならないといったような指摘も話されていたようです。
第2回が7月20日に行われております。ここでも、
地方法人課税の
偏在是正措置と
地方法人課税について話されておりまして、ポイントとしましては、1点目、
税源配分をした後で
財政調整を全部やればいいにもかかわらず、現実的には前さばき的に
税源配分のところで既に財調的な
偏在是正措置をもうやっているというようなことと、あとは、
三位一体改革のときもそうだったんだけれども、結局、知らないうちに
地方税財源そのものが国に奪われている、そういったことにならないように注意すべきだといったような意見が下のぽち幾つかに
記載されております。
第3回
小委員会につきましては、8月23日に開催されておりまして、議題としては、
記載の3点でございますが、ちょっと議事については、まだ未発表のため、ここでは何も書いてございません。
もう一点、
東京都が国に対する反証するために立ち上げた組織ですが、10
ページになります。ことしの5月に立ち上げました
東京と日本の成長を考える
検討会といったものです。趣旨と
構成員につきましては
記載のとおりとなっております。
第1回が6月14日に開かれまして、ここでは
2つ目のぽちですが、今後、日本や
東京が元気であるためには、将来と現況に対して正確で客観的な分析を行い、リアルに将来を描いていくことが必要であるといったような意見。
第2回の8月9日には、
地方税体系が
法人課税に偏重している現状、長期的な視点に立った多様な
地方自治、
税財政の
あり方、
東京の権限を高める
地方分権の
あり方について
問題提起がなされたといったような報告がございました。
最後の11
ページになりますが、特別区でも動きがございます。
平成25年度に一度立ち上げて、
休止状態だったんですけれども、
地方法人課税の
見直しにかかる
都区PTといったものがございまして、これが今、再開しております。
第1回がことしの7月11日に開催されております。経緯と
構成員については
記載のとおりでございます。ここの中で、ぽ
ちの1つ目ですが、特別区においては、
人口減少はそれほどないんだけれども、今後も
社会福祉経費は必ず高くなっていく。あるいは、
基金の
積み立て状況が問題とされているが、
財調基金に積み立てていかざるを得ない状況もある、これは本区でも同じような意見を考えているところです。3点目として、また
基金になりますが、積み立て過ぎるという批判があるが、様々な個別の計画を立てて、一定の目安の額を表明しながら
基金を積んでいる。これは
財調基金ではなくて、
特目基金のことだと思われますが、
特目基金に必要な金額を積み立てていることをもって、都内の
自治体は富裕だというふうに受け取られてしまうのはまずいので、計画のアピールが必要かといったような意見が出されていたようです。
第2回につきましては、先月の23日に開催されたということで、まだ内容については未発表でございますが、今後、不合理な
税制改正について、改めて特別区の主張といったものを公表するというようなことが書かれておりました。
非常に雑駁ですが、私からの
説明は以上でございます。
○
山口菊子委員長 説明が終わりました。
先ほど訂正が2ヵ所ありましたけれども、iPadにうまく書き込める方はいいですが、書き込めない、訂正ができないと基本的には思いますので、資料の訂正、速やかに
事務局のほうに、お願いしたいと思います。よろしくお願いします。
なかなか紙じゃないですから、なるべく資料はよく精査しておいていただきたいと思います。
質疑に入らせていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○永野裕子
委員 これは
平成26年でこういう
影響額が、27年度からダイレクトの
影響額だと思うんですけれども、出たときから議会としても危機感を感じた議論がされていたと思います。ずっと国に対してしっかり要望してくれとか、これは
東京都マターでしかできないことなので、特別区というか、基礎
自治体としては見守るようなところしかないところもありますけれども、ただ、私たち議会としても、今年度も
地方税財源の充実を求める要望という形で、全国議長会を通じて行う
要望書のほうに私どもの会派から提案をさせていただいて、皆さんの御賛同を得て、これはもう届けられることになりました。これは本当、粘り強くやっていかなきゃいけないんですけども、ただ、特別区として、これに乗じてという形じゃないですけれども、しっかり
東京都に対して言ってほしいのは、
東京都だって二枚舌ではないかというふうに思うんです。そこの論点が弱いんじゃないですかと、特別区との関係で、その関係性がまさに国に言っているようなことを、特別区から
東京都に対して言っているのを、ただ突っぱねるだけという感じで議論が進んでいない。先ほど特定目的
基金のこともありましたけれども、やはり財調算定の都区関係のところにも、この議論の中身そのまま何かブーメランのように返ってくると思うんですけど、ちゃんと同じだということを特別区としては主張した上で、こうやらないと国に対する主張も弱いじゃないですかということをやっていただきたいなというふうに思います。特に大都市需要ということを国に対しては言っているわけで、そこのところはまさにターミナル駅とか、昼間
人口の多い特別区に関しては
影響がある話で、そこの論点を二枚舌にしているのでは、一丸となって国との交渉をしなきゃいけないので、そこで割れてもしょうがないんですけれども、ここは同じ理論だということをきちんと特別区としては、別の場所になるとは思うんですけれども、やっていただかないといけないかなというふうに思います。
基本的には、結果として
税財源が持っていかれるという、そこが困るといえば困るんですけれども、ただ夏の間とか、皆さんもいろんな
地方に視察に行かれたと思うんですけれども、
地方の
自治体を見ると、
東京は恵まれているなというのは感じるところはあるんですよね。だから、金額の問題というよりも、税の構造の
あり方としておかしいんだということを、
東京の主張としては、
交付税の依存度がより
地方が高くなると、自立性とか本来的な
地方活性化にはならないという、そういう主張をしているわけですから、構造的な問題だということをきちんとやっていく必要があると思います。知事会でも、やはり
東京四面楚歌というような話は、だから結果のところで財源の話でいうと、やはりそうなるんだと思うんですけれども、構造的な問題でこのままいったらどうなりますかということを、本当の
地方活性化とか、こういう
あり方がつながるんですかという議論にしっかり持っていかないといけないのかなと思います。その辺が、
東京都がつくった
東京都
税制度調査会の、先ほど
議事録のほうを御紹介いただきましたけれども、第2回
小委員会の7月20日の
議事録の部分でありますけれども、全体として
地方財源総額がとられている、個別のちゃんと議論をしなきゃいけないんですけれども、ただ最終的な全体の数字のことばかりを言っていると、自分たちの主張だけしているじゃないかというふうになるし、より
自治体間の分裂になりかねないというふうに思いますので、構造的なことで国が
自治体間の争いに話を持っていっているようなことになっているんだということをしなきゃいけないのかなと。
ふるさと納税は、
東京からとられていくという議論の中に、それに対抗するように工夫しろみたいな話が最初出ましたけれども、私は、最初は、それは否定的な意見で、そもそもの議論をするべきだというふうに言ってきたわけですけれども、それぞれの工夫でとれるような形にしろというのも一理かもしれませんけど、構造的な問題で議論する必要があるのかなというふうに思っています。
一
自治体でできることは非常に限られているので、しかも
東京都と国の関係性でいうと、最初、猪瀬さんのときですよね、ちょうどこの議論、猪瀬さんはかなり国に対して、はっきりと当初は言っていて、それなりに強い主張が最初はできていたんだと思うんですけれども、こんなにどんどん踏み込まれる前は。ただ、そのときに、うちの選出の都議会議員も旅行バックに5,000万入れたりとか、あの騒動で話が何だか、その議論が空転してしまって、その後の舛添さんになっても、交渉がどの程度できたのかというのは非常に疑問ですし、今の都知事も国との特に政府、与党の税調の議論をしている中枢の方とは関係が余りよくないとか言われているので、そういうような交渉力の
あり方というのもあるのかもしれませんけれども、構造的な問題だというふうな論点をちゃんと持っていく、構造的な問題ということであれば、基礎
自治体としても、
東京都の論点も、ここが矛盾点があるので、そこがいまいち、主張が強くいかないんじゃないかということも含めて、基礎
自治体としては主張していただく必要があるかなというふうに思っています。
○
三沢財政課長 御指摘ありがとうございます。
最初の
東京都も二枚舌じゃないかということ、確かに
財政を担当している担当者としてはまさにそういう思いを持っております。国と
東京都との関係性というのは都と区の関係性と本当にそっくりなので、いつも財調協議を通じて、国に対して言っていることと我々に言っていることが真逆じゃないですかといったことをもうダイレクトに伝えてはいるんですが、なかなか立場が、状況が変わると表現が変わるといったことですが、これはもう諦めずに、特別区の利益になることは
東京都の利益にもつながるわけですから、これは歩調を合わせるべきだということで強く主張し続けていきたいと思っております。
また、税の
あり方について、今取り沙汰されていますが、御指摘のとおり、これは、税制度だけではなくて、もう構造的な問題に起因していることだと思います。
東京都だけがいいというわけではなくて、日本全体地域との
共存共栄といったことも含めて、どういったところで折り合いがつくのかというのを本来は考えねばならないところが、どうしても卑近なところで、
自治体間の財源の奪い合いみたいなところの様相を呈しているというのが、それが国の思惑なのか、
地方が躍らされているのかというのはあるかと思いますが、ここに問題があるだろうと思っております。
ふるさと納税がその端的な例だと思っております。ただ、
ふるさと納税につきましても、特別区、
東京都ともに、国に対して伝えるべきことはこの間伝えております。ちょうど、けさのNHKニュースなんですけれども、
ふるさと納税に関するニュースが報道されておりました。これは非常に特別区にとって朗報だと私は思っているんですが、内容をちょっと口頭で申し上げますと、
自治体間の返礼品競争が加熱しているということを総務省に言っているんですが、総務省としては、返礼品の調達価格を寄附額の3割以下にしろというふうな通知をたしか2年ほど前に送っているんですが、これを守らない
自治体がおります。なので、こういった
自治体については、
ふるさと納税の対象から外し、寄附しても税金が控除されない制度を見直す方針を固めたといったニュースがけさ報道されておりました。ただ、これは
地方税制の改正が必要になりますので、総務省としては、与党の税制調査会での検討を求め、了承が得られれば、来年の通常国会に必要な法案を提出したいということが報道されておりましたので、これは
一定程度、
東京都、特別区、あるいは
大都市圏からの国に対する要望といったものがある程度伝わってきたのかなというふうにも解釈しているところです。
○永野裕子
委員 ふるさと納税に関しては、
地方の施策の
あり方なので、外からいろいろ言うのもあれなんですけれども、私はちょっと危ないなと思うのは、例えば
ふるさと納税の税源を、本来、恒常的に経常経費の中で見てやるべき施策の財源にしているケースが結構あると思うんですよ、子どもに対してとか、あれは、本当は危ないことだと思うんですね。こういう不安定な税源をもとに、福祉の安定的な財源で安定的なサービスとしてやるべきことを、
ふるさと納税を財源にしているというのは、そこの
自治体の
考え方があるでしょうけれども、本来あるべき姿じゃないと思うんですよね。そういうことを国がまるで奨励しているようなこういう税の
あり方というのは、やはり問題だということを、外からというのはなかなか言いにくいかもしれませんけれども、これはちゃんと議論の中心に据えて本当はやるべきことだとは思うんですよ。地元の方とか喜んでいるような姿だけが報道されたりしますけれども、本来、そのサービスの
安定性とか、そういうことを考えたときに、この財源を
ふるさと納税でやるべきじゃないとか、そういう議論があってもいいと思うんですけども、これはどこでどういうふうなことが上げられるのかわからないんですけど、個人的にこれは非常に問題だなというふうに思っています。
○島村高彦
委員 2
ページの
総務大臣への
特別区長会要望に対する答えというのは、これはどっかにあるの。
○
三沢財政課長 ちょっとここでは
記載してございませんが、記事としては手元に持ってございます。要望を行いました結果、恐れ入ります、ちょっと
区長会事務局がまとめた資料を持っているんですが、それに対する国のコメントといったものは、この資料の中では、済みません、
記載がございませんでした。ただ、
財政課長会の中で報告があったんですが、
総務大臣からは、決して首都及び
大都市圏の財源を奪うといった目的でやっているものではないので、真摯に耳は傾けたいといったことを発言されたというのは報告で受けております。
○島村高彦
委員 総務大臣の
考え方が、このここに書いてある一連の国の
考え方と同じものかどうかというのをちょっと確認したかったわけなんです。
この問題というのはこういうものにかかわっている人間の中では話題になっていますけども、まだまだ全体的、国民的な議論にはなってないんじゃないかということは、これ、どういうことかというと、やはりどういう話なのかというのが、いま一つ明確になってないというふうに感じる次第でございます。
せんだって、うちの国会議員、複数の国会議員と話す機会があって、この話をしたところ、
東京選出の議員たちは、自分たちはもう必死になって言っていんだと、だけど、国会議員が集まったときには、
東京出身の議員は非常に少ないらしいんですね、ほとんど
地方になっちゃう。じゃあ、わかったと、じゃあ相手は何といっているのといったら、結局、
東京は金があるじゃないかという議論になってくるというんですね。そうではないという話をしているんですけども、実際に、ここにもあるように、島根県の
一般財源の充当額が
東京より多いというふうなことが、
記載がありますよね。そういった中で、実際に
地方に視察に行ったときに、例えばこういうことがあったんですね、安否確認の機械が、そのまちのある一定の年齢の高齢者にはみんな与えられているんですね。じゃあ、豊島区も同じことやろうといいますと、とんでもないお金がかかってできないんです。
地方ではできることが
東京ではできない。決して、そういう観点から見たときに、
東京に金があるのかというところを全国に発信する必要性があるんじゃないかと思うんですね。この制度の中身をいろいろ話していても、よく一般の国民には伝わらないと、
地方出身の人もいるわけだし、自分の
地方がどうなっているかということも考えたときには、仮に
東京で暮らしていても、その辺のところは、いま一つ、どっちというわけにはいかない問題なんですね。そうすると、国全体で見たときに本当にお金があるのか、お金がないのかというのも明確にしていく必要があるんじゃないかと思うんですけども、その辺のアピールがこの論争の中でいま一つ出てこないなというところが感じるんですけども、その辺の観点というのはいかがでしょうか。
○
三沢財政課長 最初の御指摘のそもそもこういった税制の不合理な状況といったのは国民的議論になってないんじゃないかというのは御指摘のとおりだと思います。これは国のほうも先を見通しているんだろうと思うんですが、例えば、資料の4
ページのところで、
法人住民税の
国税化なんですが、
地方税と
国税を合わせた税率は変えていないんですね、17.3%のままなんです。ですから、法人側としては何の痛みも感じないんですね、感じるのは
地方だけです、我々
自治体が
国税化されて、その分税収が減っている。なので、なかなか痛みが伴わないので、国民的議論になりにくいといった側面もうまく使われているのかなというふうに考えております。
また、いろんな場で、先生御指摘のとおり、国会の場であるとか、選出議員の先生方も御尽力いただいていると思います。また、全国知事会といったところでも、
東京都知事、一生懸命発言していただいているんですが、いかんせん、やはり多勢に無勢というような形でやはり
東京都は富裕団体だろうということで、主張はしているんですが、47
都道府県の核となる意見にはなり得ない、やはりどうしても
東京対
地方といったような構図になってしまうため、要望文についても、
地方の言い分と、
地方の知事さんの言い分と
東京の言い分というのは両論表記となっているような形で折り合いをつけているというような状況です。
もっとこういったことを広く、アピールすべきじゃないかという御指摘なんですが、本日の資料にはおつけしておりませんが、
東京都がこの間、昨年の11月になりますが、国の不合理な措置に対する
東京都の主張といった資料をつくっておりまして、この中で、
東京は決して財源に余裕があるわけではないということで、例えば一例ですけれども、待ったなしの少子高齢化対策として、都内の就学前児童
人口数は増加している、この10年間で5万人ふえている、あるいは都内の待機児童数は全国の3割に上っている、要するに保育園に入園しなければならないのに入れないといった子どもは、実は首都圏、
東京は非常に顕著であるといったようなこともデータで示しています。また、高齢者につきましても、現状では、
地方より高齢化率は低いんですが、この先10年間で5万人ふえていく、それに伴って施設であったり、居住系サービス、高齢者のサービスといったものも整備を図らなければならないといったようなことはデータをもって主張はしているところですが、なかなかこれが都民の皆様方、一人一人手にとって読んでいただくというところまでは至っていないというような状況にあるのかと思っております。
○島村高彦
委員 今いろいろと御
説明いただいたように、この狭い国土で限られたお金を奪い合うというのではなくて、日本の国全体が将来にわたってどういうふうにして暮らしていけるかという観点から、もう一回、みんなで見直すべきではないかなというふうに考えております。
○儀武さとる
委員 この資料を見まして、本当に大都市、
東京、特別区から税を収奪するというか、国も相当
影響するというのがよくわかりました。
一つは、
地方の
人口減少と疲弊化が背景にありまして、結局、
東京富裕論じゃないんですけども、そこの税源を
地方に配分するという構図になっているんですけど、これはちょっと課長に質問しても、なかなか答えにくいかもしれませんけれども、先ほどから構造問題とか、いろいろお話ありますけど、そもそも
人口減少とか、
地方が疲弊したのはどういうふうに考えているんでしょうか。
○
三沢財政課長 地方が疲弊しているということは一般的に言われるところなんですが、恐らく、私が手持ちで持っております財務省の数字なんですが、何よりもかによりも国の
財政悪化が根底にあるんだろうと思います。その一環として、
地方に必要なお金が回せない、
地方交付税の原資が足りないというのが、多分、構造としてあるんだろうと思います。
なぜ、こんなに国の
財政が悪化しているかというところなんですが、いわゆる社会保障費ですね、さまざまな福祉のほかに高齢者医療であったり、年金であったり、ちょっと今、資料をおつけしてないのでお示しできないんですけれども、例えば国民所得については、1970年代と2016年代比べますと6.3倍しかふえてないんですが、社会保障費の給付総額については、年金で63倍、医療で18倍、福祉その他で40倍というふうに、もう、ウナギ登りに伸びております。要するに国民所得が伸びていないにもかかわらず、国が責任を持って給付しなければならない社会保障関連経費が追いついていない。ただ、それは
地方交付税という制度を通じて、
地方に財源調整をしなければならないんですけれども、そのお金が足りないので、国は赤字国債といったものを毎年発行しております。これがよく国民1人
当たり何百万の借金を抱えているというものになるんですが、この構造を国として何とか是正したいがために、
地方が疲弊しているんだ、一部の
大都市圏が富裕なんだということで財源の移転を図りたい、こういったようなことが裏腹になっているんだろうというふうに推定しております。
ちょっと御質問に対するお答えに適切になっていないかもしれませんが、私としてはこういうふうな構造にあるんだろうなというふうに考えているところです。
○金子政策経営部長
財政面からの
説明がありました。やはり、最初の
ページにも歴史が書いてありますけれども、振り返ってみれば、我々も消滅可能性都市ということで何年か前に言われました。それ以前から、いわゆる全体の
人口減少というのはあったわけで、そこでいきなり世間の注目を集めましたけれども、長期的な流れとして、まず全体の
人口減、特に
東京一極集中が変わっておりませんので、これは我々が悪いわけじゃないんですが、全体として
地方が
人口減を激しくする、特に産業がやはり衰退する中で、仕事を求めて、若者たちがやはり
東京にたくさん来るという形で推移しているのかなと、それがまず構造的な一番大きな問題としてあるのかなと。したがって、先ほどからもありましたように
人口がたくさん集まれば、当然需要は高まるわけなんで、行政需要はもうとどまるところを知らないわけですけれども、一方で、
人口が少なくなったら、全く行政需要がなくなるわけではないので、それはそれでやはり大変なことです。そのあたりが相互に問題になっているということかなと思います。
付言すれば、我々としては可能性都市の指摘を受けた後、今、秩父市ともいろんな取り組みをやっていますけれども、国のこういう取り組み方、何かを是正しようと国も考えているんだと思うんですけれども、
地方としては、それでしょうがないですねということではなく、ただいまのような
財政的な反論もすると、同時に
人口それ自体の問題、秩父市をどうやって活性化するかという問題自体も我々の問題じゃないかというところに思いを至って、これは多分、23区のうちでだめかもしれないと言われたのが我々だけだからだと、私は思っているんですけど、ほかの区では余り気がつかないんじゃないかと思いますが、そういう気持ちがわかってしまったんですね、本当に自分たちも消滅しそうだったらどうしようかな、非常に焦ると思いますね。頭が真っ白になったっておっしゃっていましたけど、区長。その中で、とことんもう何をしてもいいやということはないですけども、
ふるさと納税でも何でも入ってくると、それを充ててという形に気持ちがなってしまうんだと思うんですね。そこをもうちょっと冷静になって、秩父市さんともお話ししていますけども、どうやったら本当に解決していくのかということをこれから模索していかなきゃいけないなと、そんなふうに感じております。
○儀武さとる
委員 いろいろ答えていただいたんですけども、二、三日前の新聞でも報道がありましたけれども、食料自給率が30%、28%台でしたか、ということに象徴的に出ていると思うんですけど、この間、農村それから山間地域ですとか、漁村もそうですけど、どんどん外国から輸入拡大というか、規制緩和を行って、結局、この間の政治の大きな流れは農村や山間を切り捨ててきた、こういう背景があるんではないかなと思うんです。
先ほど、法人17.3%は変わりないというお話もありました、企業は直接痛みを伴わないという話もありました。これもきのう、おととい、
東京新聞の報道を見ますと、内部留保が440兆円ぐらいでしたか、たまっているんだけども、労働者の賃金はアップしてない、配分に回ってないという記事もありましたけども、やはりそういう問題も、構造問題というお話ありましたけど、私は、背景にそういう問題があって
地方交付税が果たす役割は、
地方とも連携してきちんと
自治体に財源を保証する、こういう大きな運動というか、世論づくりが必要ではないかなと、最近の新聞報道を見てそういうふうに感じたんです。大都市と
地方のこの問題はもう本当に対決するというか、こういう構図にもうなってきていますので、この土俵でやっている限り、
区長会も頑張っているんですけど、なかなか相当厳しいんではないかなという、こういう思いが1点あります。
それで、先ほど課長、部長の答弁からは、社会保障の伸びが高いというお話もされましたけども、年金だって膨大な積立金がありますし、本当にきちんと年金として年金をふやせば、それが消費に回りますし、そういうふうに活用を本来はやるべきだと思うんですが、実際は、公的資金で株価を下支えするような方向で使われていますし、そういう点では、これは
自治体としては言いにくいことかもしれませんけども、背景にはこういう問題があって、
地方とも連携しながらやっていく必要があるのではないかなというふうに今、答弁も聞きながら余計にそう思いました。
消費税だって社会保障に回すと言ったんですけども、もう今度、
清算基準の
見直しで大
都市部から収奪する、安定財源にはならないという、こういう仕組みに変わってきていますし、そういう点では本当にもう国は財源がないとは言っているんですけども、一方では、防衛予算は安倍政権になって、ずっと史上最高で、もう5年ぐらい5兆円超えていますし、世界で、もう軍事同盟がなくなって、軍事予算も減らす方向なのに、日本だけがそういう意味では突出している、そういう感はありますし。
やはりお金の使い方というか、
地方自治体にしっかり財源を保証して、
地方自治体が防災や、それから福祉の問題、
地方自治体が担うというか、その課題も大変大きいですので、そういう点ではこういう問題もありますので、ぜひそういう方向で、どこかで何らかの働きかけをしていく必要があるんではないかなと、こういうふうに強く感じております。
○
山口菊子委員長 ほかにいかがでしょうか。
よろしいですか。ぜひ、政権与党の政党の皆さんはこういう実態を国会議員にこれからも伝えていっていただけたらいいなというふうに思っております。
───────────────────◇────────────────────
○
山口菊子委員長 それでは、
2つ目の案件でございます。
平成30年度
都区財政調整算定結果について、
三沢財政課長から
説明がございます。
○
三沢財政課長 それでは、
平成30年度
都区財政調整算定結果についてと書かれた資料をお取り出しください。
まず、この資料でございますけれども、ことしの2月1日に行われました都区協議会の決定に基づき、区別の算定を行った結果について、先月、
東京都から公表されたものでございます。
2番の個別的事項をごらんください。(1)の交付金ですけれども、基準
財政収入額が対前年度比で83億3,800万円、率にして0.7%の増となる1兆1,315億2,600万円となってございます。次に、
基準財政需要額ですけれども、対前年度比で617億9,900万円、率で3.1%の増となる2兆594億9,800万円となっております。この
基準財政需要額から基準
財政収入額を差し引いた額が9,279億7,200万円となりますが、その内訳としまして、財源不足が生じて交付区となったものが本区を含め22区、財源不足額は9,440億8,800万円、財源が超過したことにより不交付となった区が、昨年度に引き続き港区で1区ございます。
財源超過額が161億1,600万円となっている状況です。普通交付金の所要額につきましては、財源不足額と同額の9,440億8,800万円で、昨年度対比ですと499億800万円、率で5.6%の増となっているものでございます。
恐れ入ります、2
ページをお開きください。(2)の
基準財政需要額の概要です。算定額は2兆594億9,800万円で、当初
見込み額の2兆1,031億6,400万円と比較して、436億6,600万円のマイナスとなっております。これの理由でございますけれども、財調算定上におきまして、単位費用分における測定単位、これの数値
見込み差によって、当初
見込みに比べて減少したという
説明が
東京都からございました。
次に、(3)の財源過不足額ですが、普通交付金の財源は、5
ページにフレーム表を添付してございますが、この上のほう、表側左に交付金の総額と書かれた欄に
記載されておりますが、9,716億3,700万円で始まっております。今回、改めて算定されました普通交付金の所要額が、先ほど申し上げました9,440億8,800万円でしたので、この差額の275億4,900万円がいわゆる算定残という扱いになっております。金額は年度によって異なりますが、これは毎年算定残が出てございます。この取り扱いにつきましては、今後、
東京都の最終補正予算編成によりまして、交付金の財源が確定した時点で、都区間でまたルールに基づいて決定するという形で処理されることになります。
続いて3
ページをお開き願います。こちらが
平成30年度の都区
財政調整区別算定結果となります。本区の30年度当初算定につきましては、
記載のありますとおり、基準
財政収入額が昨年度より2億1,962万5,000円多い345億7,905万3,000円となっております。一方で、
基準財政需要額は、昨年度より24億2,669万4,000円多い637億2,414万1,000円となっておりまして、この需要額から収入額を差し引いた普通交付金が、表の一番右の欄にありますとおり、291億4,508万8,000円と算定されております。ちなみに昨年度の当初算定額と比べまして22億706万9,000円の増額算定となっております。
なお、23区の状況ですけれども、不交付となった港区を除きまして、22区の中で、本区を含め20区が対前年度比増となっております。また、交付金額の多い区は足立区、江戸川区、練馬区、葛飾区、大田区の順番となっておりまして、昨年度も実は交付額の多い区はこの順番、この区名でございました。
続きまして、4
ページ、5
ページをお開き願います。4
ページの表が、今年度と昨年度の当初算定額を比較したものです。5
ページの表は、今年度の当初
見込み額と、今お話し申し上げております当初算定額を比較したものですが、内容につきましては、今御
説明した内容となりますので、改めての
説明は省略させていただきます。
大変雑駁ですが、
平成30年度の
都区財政調整算定結果の
説明は以上でございます。
○
山口菊子委員長 ありがとうございました。
ちょっと
委員長のほうから申し上げたいんですけれども、データの資料入れるときに、3
ページ、向きが縦なんですよね。それで、まだこういうデータで資料を出すのが、まだそんなに経験を積んでないと思うけど、それは、これを一々こう返せばいいんだけれども、そもそもデータ入れるときに、同じ向きで見られるようにぜひ資料の入力をしていただけたらいいかなというふうに思いますので、次回以降、ぜひ気をつけていただきたいと思います。お願いします。
御
説明が終わりましたけれども、御質疑お願いいたします。
○儀武さとる
委員 291億4,500万円、前年度よりもふえたということなんですけど、これはいいです。この資料で見ますと、都区
財政調整区別算定結果(当初算定)のところを見ますと、例えば豊島区と
財政規模がほぼ同じところといいますと、墨田区くらいですかね。そこと比較してもいろいろあるんでしょうが、例えば投資的経費のところを見ますと、よく新宿、渋谷に負けるなということで、都市間競争に負けるなということで言われているんですけども、新宿が投資的経費、これが68億6,000万円で、豊島区のほうが多いんですよね。渋谷区に比べても豊島区が多いことになっているんですけども、たしか豊島区は、今年度予算で学校改築は巣鴨北中だけですし、この大半は、その辺の内訳といいますか、市街地開発、池袋駅中心に市街地再開発事業がうんとふえているんですけども、その辺の内訳、もし簡単にわかるんでしたら教えていただきたいのと。
新宿、渋谷と数字上で比較しても、なかなかどうなのかというのがわかりにくいかもしれませんが、もし何か情報があれば、どうしてこういうふうになっているのか、教えていただきたいと思います。
○
三沢財政課長 先ほど御
説明の中で、昨年度に比べて普通交付金額が291億円ほど増額いたしましたと御
説明申し上げました。この主だったふえたものの内容について、御
説明申し上げます。まず、大きなところでございますが、民生費が9億円ほどふえてございますが、そのうちの7億8,000万円ほどが児童福祉費です。いわゆる保育所、私立保育所の運営助成といったもので大きく30年度の財調算定額がふえているということがございます。その他に、先ほどの投資的経費がほかの区に比べて比較的高いんじゃないかという御回答にもつながるんですが、財調上は、その他諸費の財産費という区分がございまして、ここで8億5,000万円ほど、30年度財調算定額がふえております。
この内容ですけれども、ちょっと少々テクニカルな話になってしまって恐縮なんですが、都市計画交付金、都市計画事業を行った場合に、都市計画交付金が出た後、財調でも算定されてまいります。本来であれば、4カ年かけて4分割で財調算定されるんですが、これは都区間の財調協議の中で、30年度の
財調原資が、かなりパイが大きかったということもありまして、それを特別区の需要を当てる必要がございます。ただ、なかなか新規の需要は認めないという
東京都側の立場がありまして、じゃあ、そのふえた財源を何に当てるかといったときに、本来であれば31年度、32年度の財調で算定すべき都市計画交付金の裏分の分を前倒しで算定したということを、今回30年度財調で行いました。なので、豊島区は、この間、比較的都市計画事業を行っていることもありまして、それが前倒し算定されたので、投資的経費が大きく出た、見えているということがございます。あとは、教育費の小学校費なんですが、ここでも4億5,000万円ほど、これも理屈としては同じです。校舎の新増築に係る元利償還金を財調で算定しているんですが、これについても31年、32年度で算定すべきものを30年度財調で前倒し算定したということがありまして、投資的経費が大きくなっているということにございます。
○
山口菊子委員長 よろしいですか。これは交付金ですから、都市計画全体の金額じゃないですから。自主財源をお持ちのところはそれぞれ出してらっしゃいますから。
○儀武さとる
委員 じゃあ結構です。
○永野裕子
委員 基本的なことかもしれません。算定残の配分の
あり方、どういうものに対して配分というか。あと主張は、その後の算定残については、各区ができるのかというのはちょっと伺いたいんです。
○
三沢財政課長 算定残につきましては1%ルールという決めがございます。1%を超えた場合には、23区の需要額を再算定するということになりますが、1%を超えない程度の算定残が出た場合には、そのまま再算定は行わず、まだ決算が出る手前なんですけれども、その
段階であらかた財調財源が固まったというところで、再調整の都区協議といったものを大体12月に行っております。その中で、今回お話ししている当初算定では盛り込まなかった特別区の需要といったものを23区ルール算定に基づいて、要するに個別の区が声高に言ったから算定されるというものではなく、均等に統一のルールで23区の需要を算定し直すということを毎年行っております。
○
山口菊子委員長 よろしいでしょうか。
「はい」
○
山口菊子委員長 それでは、本日の案件はこれで終わらせていただきたいと思います。
───────────────────◇────────────────────
○
山口菊子委員長 次回の日程について、お諮りをさせていただきます。
次回は11月8日木曜日、午前10時から開会いたしたいと存じますが、いかがでしょうか。
「異議なし」
○
山口菊子委員長 それでは、そのように決定をさせていただきます。
以上で、
行財政改革調査特別委員会を閉会させていただきます。
午前11時8分閉会...