豊島区議会 2007-02-19
平成19年子ども文教委員会( 2月19日)
│ 齊藤教育総務課長 藻登知学校運営課長 岡部教育改革推進課長│
│ 阿部教育指導課長 栗原中央図書館長 │
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│事務局 │ 町田事務局次長 熊谷議事調査係長 藤井議事調査係主査 │
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│ 会議に付した事件 │
├──────────────────────────────────────────┤
│1.
会議録署名委員の指名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1│
│ 日野委員、垣内委員を指名する。 │
│1.委員会の運営・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1│
│ 正副委員長案を了承する。 │
│1.第28号議案 豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例・・ 1│
│ 小花子育て支援課長より説明を受け、審査を行う。 │
│ 垣内委員より、修正案の提出がある。 │
│ 修正案については、賛成少数により、否決することとなる。 │
│ 原案については、全員異議なく、可決すべきものと決定する。 │
│1.報告事項 │
│ ① 「豊島区
子どもプラン」の進捗管理及び進捗状況について・・・・・・・・・・・10│
│ 山根子ども課長より説明を受け、質疑を行う。 │
│ ② 豊島区
教育ビジョン(案)について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13│
│ 岡部教育改革推進課長より説明を受け、質疑を行う。 │
│ ③ 平成18年度基礎的基本的な内容の定着に関する調査(区学力調査)結果報告・・・23│
│ 阿部教育指導課長より説明を受け、質疑を行う。 │
│ ④ 豊島区
子ども読書活動推進計画の取組み状況・・・・・・・・・・・・・・・・・25│
│ 栗原中央図書館長より説明を受け、質疑を行う。 │
│1.継続審査分の陳情12件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28│
│ 全員異議なく、閉会中の継続審査とすべきものと決定する。 │
└──────────────────────────────────────────┘
午前10時2分開会
○
竹下ひろみ委員長
ただいまから、
子ども文教委員会を開会いたします。
本日の
会議録署名委員をご指名申し上げます。日野委員、垣内委員、よろしくお願いをいたします。
───────────────────◇────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
委員会の運営について、正副委員長案を申し上げます。
本日は、議案1件の審査を行い、報告が4件ございますので、その報告を受け、最後に、継続審査分についてお諮りしたいと存じます。運営については以上ですが、何かございますでしょうか。
「なし」
───────────────────◇────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
それでは、議案の審査に入ります。
第28号議案、豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例。理事者から説明があります。
○
小花子育て支援課長
それでは、第28号議案についてご説明をさせていただきます。
議案集の71ページをお開きください。
豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例。上記の議案を提出する。日付。区長名。
豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例。豊島区子どもの医療費の助成に関する条例(平成4年豊島区条例第60号)の一部を次のように改正する。
なお、改正内容につきましては、資料をご用意いたしましたので、資料でご説明をさせていただきます。
72ページをお開きください。
本案の目的でございます。子どもの医療費の
助成対象年齢の範囲を拡大するため、本案を提出いたします。
それでは、お配りいたしました資料でご説明をいたします。机上の第28号議案の資料をご覧ください。
第1ページ目から説明をさせていただきます。
第28号議案資料。豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部改正について。
1、改正理由。健康保険の
保険診療自己負担分を助成する子どもの
医療費助成制度については、本年4月1日より通院助成を小学校6年生まで拡大いたします。平成19年10月1日より入院助成・通院助成ともに中学校3年生まで拡大し、保護者の経済的負担の軽減と児童福祉の増進を図るものでございます。
2、改正内容。①年齢拡大に関する事項。第2条第2号中の「12歳」を「15歳」に改めるものでございます。
②事前申請に関する事項。条例施行日より医療機関において現物給付を受けられるようにするためには、対象者に対してあらかじめ医療証を交付しておく必要がございます。このため、附則において事前申請に関する規定を整備するものでございます。これは医療証方式で円滑に実施するための事項でございます。
3、条例の施行日。平成19年10月1日を施行日といたしております。
2ページをご覧ください。
条例の新旧対照表でございます。第2条第2号が主たる改正箇所でございます。附則1の改正は、医療証方式による実施を円滑に行うための手続、また3カ月間の手続期間を定めたものでございます。4は診療の基準日を定めるための事項でございます。
3ページをご覧ください。
豊島区子どもの
医療費助成制度の拡充についてご説明いたします。豊島区の制度を中心に説明をさせていただきます。
平成5年度の欄をご覧いただきます。平成5年度4月1日におきまして、豊島区の単独事業として3歳未満の助成を開始したところでございます。平成8年度におきましては、豊島区の対象年齢を拡大いたしまして、所得制限を導入いたしました。対象は就学前でございます。なお、平成10年、また12年に都が対象年齢を拡大いたしましたが、それぞれ4歳未満、5歳未満としたところでございますが、本区においては既に実施しているところでございます。平成13年度におきましては、5歳以上について所得制限年齢の引き上げを行ったところでございます。平成18年度におきましては、10月1日をもちまして小学校6年生までの入院医療費の助成を開始いたしました。また、平成19年4月1日からは小学校6年生までの通院医療費についての助成を開始いたすところでございます。
本案改正事項は、平成19年10月1日からの入院・通院の助成を中学校3年生までに拡充するものでございます。
4ページをご覧ください。23特別区におきます
子ども医療費助成制度の実施状況でございます。平成19年10月1日時点での実施予定状況をご説明させていただきます。上から3列目までが中3までの通院・入院助成を実施する区、17区でございます。本区は2列目にございます。網掛けをしておりますのは、平成19年度中に拡充を実施する予定の区でございます。
5ページをご覧ください。本
医療費助成制度の現物給付の流れについてフロー図を作成したものでございます。ご説明をさせていただきます。
この図は、助成制度の対象となる区民が仮に
保険診療報酬額1万円、これは保険点数1,000点に該当するものでございます、に相当する診療行為を受けた場合の説明図でございます。なお、制度をフロー的に簡略化してお示しするものでございますので、精算期間の
事務手数料等もろもろの事項は省いてございますことをお許しいただきたいと存じます。
一番左にありますのが対象となる区民でございます。その右にありますのが、診療所、病院、
薬局等医療機関でございます。その右の上下に分かれた上にありますのが
社会保険共済組合等の請求支払、精算事務を行っている支払い基金でございます。その下にありますのが国保関係の請求支払、精算事務を行っている国保連合会でございます。区民が医療機関で診療を受けた場合、本制度の医療証、マル子と表示されますが、加入している保健証とともに提示していただくことで全額が助成されることとなります。この場合、診療を受けた区民が加入している保険機関が社会保険、共済組合等であるときは、医療機関は
社会保険等負担分である7,000円を、図の上段にあります支払い機関に請求いたします。さらに
マル子医療証負担分、本助成制度でございます。
マル子医療証負担分の3,000円を図の下段にあります国保連合会に請求いたします。請求を受けた支払い機関は精算の後、その右側の
社会保険組合に7,000円を請求いたします。同様に、
マル子医療証負担分3,000円の請求を受けた国保連合会は該当する自治体に請求をいたします。
診療を受けた区民が加入している保険機関が国保であるときは、医療機関は国保負担分7,000円と
マル子負担分3,000円を、ともに図の下段にあります国保連合会に請求をいたします。国保連合会は精算の後に、その右に記載してございます自治体に請求をいたします。さらにその右にあります東京都は、都の経費負担に係る部分につきまして
都区財政調整制度に参入し、必要額を負担いたします。なお、自治体は都に対しまして受給者についての報告をいたすことになっております。
本件につきましての説明は、以上でございます。
○
竹下ひろみ委員長
説明が終わりました。審査を行います。
○
垣内信行委員
資料4ページのところですけれども、ちょっと私の調べというか、大田区は確か中学3年生まで通院も助成していると思うんですけど、違いますか。
○
小花子育て支援課長
関係の報道と、それからそれぞれの区に確認をいたしたところでございますけれども、それをもとにつくりました資料でございます。
○
垣内信行委員
そうですか。まあ勘違いということもあるかもしれませんが、私は大田区もやっているんじゃないかなと思ったものですから、ちょっと調べてもらって後で。いろいろな報道を聞くと、11区が中学3年生まで入院・通院・食事代ともという頭があったものですから、すみません、これは間違っていたらごめんなさい。それはまず1つ、後でご報告いただければいいと思います。
それで10月からの実施ということで、中学校3年生まで入院・通院とも拡充されることにつきましては、この委員会でも様々議論してきたので、内容につきましては了解というか、理解するところです。それで食事代の問題なんですけれども、他区で実施してますよね、今、資料では10区という形になってます。私は前回も修正案を出したりしまして、入院の際の食事代については、あのときはまず最初6年生までの拡充のときにぜひこれも実施すべきだと。これをわざわざはずすような形の条例案ですので、これを削除する内容にしまして、ここで議論もしました。それで改めてお尋ねいたしますが、あのときの部長のお答えは、金の問題ではないんですという話がありました。私は金の問題じゃないならば、とにかく入院というのは、本来ならば健康でいられるのが一番だけれども、万が一病気やけがで入院された際に普通は食事代もセットされてる、食事代って入院の際の療養費、病院給食です。これは治療の一環という意味でこれは助成すべきじゃないかということで本会議の中で討論もいたしました。実際には、就学前までの子どもさんにはそういう制度になっているわけですけれども、この問題につきましての認識はいまだに変わっていないのかどうか。つまり金の問題じゃなくて、入院した際の食事代は、本来は普段食事をとってるんだから、これについては自分で出してもらうのが当たり前という考え方、これ今でも変わってないのか。そこをまずお尋ねします。
○
横田子ども家庭部長
認識は今でも変わってございません。同じでございます。
○
垣内信行委員
ほかの区の自治体のいろんな議員も私知っていますし、ほかの区の担当者というか、お話も聞きました。そういう考え方を持っている区というのは、何て言いますか、これやっている区ありますよね、10区。近隣では新宿だとか、練馬も隣の区ですけれども、そういうところでは食事代も負担をしているわけです。いわゆる子どもの医療費に限っては、うちの豊島区の方の理事者はそういう認識を持っているんだけれども、そういう質疑の中で一体どうなのかなということで私もいろいろ聞いてみたんです。それはやはり入院という場合は、子育て支援の中で万が一入院されたときには食事代は一体なもので、これまでも就学前までやってきたんだから、小学校6年生あるいは中学校3年生まで拡充した際にはほとんどの、ほとんどと言いますか、その拡充した区の中で食事代を除くというのは、ほかにもありますよ。あるけれども、一体となってやってるのが常なので、そういう方向でほとんどの区が進んでいるということで、いろいろ私同僚なんかにも聞きましたけれども、そういう認識はほかの区は持たないといいますか、ないと聞いたんです。なぜこの食事代のことについてはそういうことなのか。じゃあ一方で就学前までは一応実施しているわけですから、その辺のことをきちんとすべきだと私は思うんです。私はやるべきだと思うんです。入院食というのは、万が一具合が悪くなったときに病院の中で出す食事ですから、ですから、私はその考え方はちょっと違っているなと思うんで、ほかの区の状況も踏まえて改めて、ほかの区はそういう認識はしていないんだから、23区共通認識とか、これは仕方がないと思うんですけども、これはあくまでも上からか何かの方針か何かあるんでしょうか。
○
横田子ども家庭部長
資料の4ページをご覧いただきたいと思うんですけれども、食事代を豊島区は乳幼児出しているんですけれども、乳幼児すら出していないところが10区あります。当然東京都も出しておりませんで、東京都はさらに所得制限も設定しているとそういうことです。
第3回定例会のときにも私、考え方はお話させていただきましたけれども、食事というものは健康なときも、それから病気で病院に入院したときも生活の基本の部分でありますので、自宅にいても入院しても食事というのはとるということで、介護保険とか
各種医療保険制度もその基本的な部分については負担の公平性から負担していただくという制度になっているわけですね。負担も1日780円。1食260円ですね。所得の低い方にはさらにこれが減額の措置がされているわけです。ですから、そういう意味では基本的な部分をご負担していただいても、そんなに経済的な負担にはならないのかなと考えてございます。
23区の状況ですけれども、各区のところに聞いたわけじゃありませんが、江東区と千代田は対象を拡大するときに、江東区、千代田区は食事の助成してたんです。対象を拡大するときにその食事についてはやめたんですね、逆に。本来ならば私どもも、私の考え方からすればそういう整理をしたいなとは思ってたんですけれども、豊島区はこれまでずっと乳幼児の部分については、食事を負担してきたことが区民の皆さんには定着しておりますので、ここは従前どおりして、拡充する小学校1年生からの部分については原則的な考え方に基づいていただいて、生活の基本部分に当たるという部分ですのでご負担していただいてよろしいのかなということで、食事の標準負担額については対象にしないということで第3回定例会でもお話ししたとおりでございます。それは現在も同じ考えでございますので、ぜひご理解いただきたいと思います。
○
垣内信行委員
結局国がそういう制度の中で、
病院給食そのものの概念がやはり同じ今の部長さんの答弁のような形でもって保険適用からはずしてきたでしょう。大体差額ベッドと同じような考え方。つまり一般的には食事というのは普段でもとっているんだから、入院したときでも同じようにとるべきだという負担をやったわけです。だからこれ私はちょっと今の国の流れというか、
子育て支援策という点では私はやるべきだと思っております。これ以上この話してても考え方変わらないというんで仕方ありませんが、仕方がないといいますか平行線になっちゃうと思いますので、ここはそういう考え方だということでは、これは私は納得できないということだけは申し上げておきたいと思います。
○
小花子育て支援課長
先般の大田区の件でございます。大田区におきましては、2月14日にプレスの発表をいたしまして、19年4月1日から通院助成を中3まで拡大したところでございます。訂正をお願いいたします。失礼いたしました。
○
垣内信行委員
これだから上に上がるんでしょう。11区、大田区も。
ですから11区は23区中半分です。半分はこの拡充と伴って食事代も負担をするということです。ですので、この子どもの医療費を今度10月から中3まで拡充することによって、23区でも
トップクラスだと予算の説明か何かのところに書いてあります。私
トップクラスと言うならば、これも入れるなら
トップクラスと言えますけども、順番からすれば、上から勘定したら真ん中辺だから
トップクラスと言えないわけです。
トップクラスというなら、全部やって、ほかの23区と比べて同じことをやっているなら
トップクラスと言えると思いますけどね。だってほかの11区はみんな中3まで入院も通院も食事代もやっているんだから。それで
トップクラスって言うならいいよ。豊島区はやってないわけですから。そういう点ではそれは
トップクラスじゃない。入通院だけは、それは同じ
トップクラスかもしれませんけれども、やはり私は区民の皆さんから言われるのは、やっぱりせっかく拡充して、ほかの区でも周りの区でもやっているわけですから、これはやっぱりやるべきだと思います。
ちなみにちょっと予算の額だけ確認してください。もし仮に食事の負担分、食事負担分、これ中学3年生まで拡充した場合の、就学前までの子どもさんの方が恐らく病気やけがをするケース、あるいは入院される場合のケースが多いんだと思うんですが、小学校やあるいは中学校になれば、そんなになくなっていくと思うんです。もし仮にやった場合の入院の根拠といいますか、いくらぐらいになるものですか。
○
横田子ども家庭部長
まずその前にちょっと区長の所信表明の中で予算のあいさつの中で
トップクラスという表現についてありましたので、ちょっと一言だけ申し上げたいと思いますけれども、この4ページの資料を見ていただきますと、ただいまちょっと私どもが間違っておりまして、大田区が一番上のところに入りましたので7パターンあるわけです、パターンとして。一番目が全部中3まで。次の2番目のパターンに豊島区は入っておりますので、そういう意味では私は
トップクラスと言っても間違いじゃないと思っております。
それから、2点目のご質問の食事の経費ですけれども、3定のときにもお話しましたけど、実際に食事を拡充分助成しても試算では240万円程度と考えております。ですから、あのとき申し上げましたように、お金の問題ではございませんということでご説明をさせていただいたことでございます。
○
垣内信行委員
この問題につきましてはそういう考え方を持って、あくまでも小学校、中学校においては食事負担分につきましては、豊島区は今後も含めてやらないということですか。
○
横田子ども家庭部長
今現在はそういう考え方でございます。この
医療費助成制度も区民の皆さんの税金で行っているわけですので、その税金の使い方がやっぱり公平性をきちんと考えて執行していく必要もあろうかとそういうふうにも思っておりますので、今現在では考え方は代わってございません。
○
吉村辰明委員
簡単な質問なんだけど、入院、それぞれの疾病によって食事っていうのはいろいろまた種類もあるんだろうと思うんだけど、特別この入院の食事代というのは高いものなの。自分入院したことないからあまり知らないんだけれど。
○
横田子ども家庭部長
1日780円です。ですから3食出ますので、3で割ると1食260円。これが標準で、それで非課税世帯はさらにそれが安くなるとそういう措置がされております。
○
吉村辰明委員
ということは普段自分の家で食べているよりも安いんだね、逆に。あくまで私たちの常識として捉えてもらってもいいけども、やはり日常の生活の経費だと思いますよ、食事代っていうのは。ばらまきって言ったらおかしいけれども、何でもかんでもこうやって補助を出すのも結構なことだけども、やはりそこら辺はどこかに限度を持って、それからさっき部長が言ったけども、やっぱりバランスのとれた
区民サービスということも1つ踏まえて予算というのは組んでいかなくちゃいけない中で、私はむしろ食事代をつけた区は疑っているぐらいな気持ちです。今まで過去の流れの中でどういう過程を踏んできたかはそれは別としても、それは豊かなときに何でもかんでも出してやればいいじゃないかという時代もあったかもしれないけれども、やはりここへ来て、この間も私も一般質問でやらしてもらったけども、先々のことをいろいろきちんと区も考えながら、2度目の鉄を踏まないためには、そういったことも含めて議論しながら
区民サービスをやっていくべきだと思います。ですので、先程申し上げましたように、私どもは、食事というものは健常であっても家庭できちんと取っていかなきゃいけない部分であるし、先程も言いましたように、特別、例えば2倍にも3倍にもなるんだったら差額ぐらい補助してやろうということも1つの事柄かもしれないけども、そういうことでやるならばやはり保護者の負担、やはり大人の責任として個々ご負担なさるのが当たり前かなという気がいたします。ですので、私は食事代に関してはそういう考えを持ってます。その辺いかがでしょうか。
○
横田子ども家庭部長
私どもと考え方同じかなと今拝聴しておりました。やはり食事というものは、繰返しになりますけれども、生活の基本の部分でございますので、それぞれご負担していただきたいと考えてございます。
○
吉村辰明委員
たださっき垣内委員の話じゃないけども、もし22区がそういうふうにしてしまったらどうする。ほかの区が全部そういうサービスをやるような様子になってしまったときには豊島区としてはどうするかだけは一応考え方として捉えていなくちゃいけないのかなとは思うけれども、どうぞ。
○
横田子ども家庭部長
先程も申し上げましたけれども、現在、豊島区としては食事については助成する考え方はございませんし、ほかの区も、22区がそういう形になるとは私は考えてございません。
○
吉村辰明委員
そういう意味で、先程申し上げましたように区民の皆さんに私どもそういう話をしますけども、それは意見は両面的なものはありますよ。でも常識論から考えればそこまでやることはないだろうという声はやはり区民の中でも出てますよ。そのことだけ1つだけ報告しておきます。以上です。
○日野克彰委員
最初にこの議案には賛成をいたします。
ただちょっと1つお伺いしたいんですけど、毎度これ医療費助成についていろんな方とお話をしていると、対象を拡大するということが、医療費そのものの増加にとってプラスなのかマイナスなのかっていうのはいろんな議論がございますよね。だから簡単な病でかかれるんだから医療費が下がってくるのか。あるいは簡単でも安いんだから何でもいいからかかっちゃえっていうのでどんどん増えるのかというところなんで、やっぱりこういうのを拡大するにあたっては、そういうことも一応念頭に入れておくべきではないか。これは子ども家庭部の方に言うことではないのかもしれないんですけど、そういう資料というのは、一時確か昨年の予算委員会か決算委員会で聞いたときにはあまり詳しくなかったんですが、何かそういうのはあるでしょうか。
○
横田子ども家庭部長
決算委員会のときに申し上げたとおりで、なかなかこの辺が、この制度ができたためにどれだけ増えたかとか、その辺が十分なまだ検証ができておりませんが、小学生あるいは中学生まで拡大したわけですので、これを数年単位で統計をとりまして検証していきたいなと思います。それがこの制度ができたから医療費の増加につながるのか、あるいは逆に、最終的には医療費の低下につながるのかそれはわかりませんが、視点はいわゆる子育て支援、保育費にかけるかけない、あるいは所得が多い少ないにかかわらず、安心して子どもを育てられるような環境整備という視点でこういう制度ができているわけです。ひいてはそれが少子化対策にもつながればということでこの制度が実施されているわけですので、この点も将来的にはきちんと検証して、こういった制度がそういう目的にあっているのかどうかも検証していく必要があるかなと思います。ただ最近ずっと細かく対象を拡大しておりますので、制度そのものが少しずつ変わってますので、なかなかその時点時点での効果というのが、測定といいますか把握しにくい状況でありますけれども、認識としてはそういうことできちんとしていかなければいけないと思っております。
○日野克彰委員
じゃあ、最後に意見だけなんですけど、今の質問で申し上げたとおりなんですが、やっぱりニーズがあるから無制限に拡大するという方向というのもどうなのかなという気がしないでもないので、より自治体というか、人間の生活として健全なのは医者にかからないで健康になるということが一番いいことは間違いないので、そういうセットにして考えていくべきことなんだろうなと。これはここだけで議論することじゃあ、きっとないんでしょうけれども、と思いますので、その辺のところについては今後も検証していただきたいなと、区全体として、ということを要望します。以上です。
○堀宏道委員
議案については賛成をいたしますが、確認したいのは、先程部長のお話の中で、千代田区と江東区の例を挙げて、対象拡大するにあたって食事代をなしにしたという話があったんですが、千代田区の考え方、なしにする考え方というのは豊島区と同様な考え方なんでしょうか、この6区について。
○
横田子ども家庭部長
江東区と千代田区も途中からなしになっている状況がわかりましたので、2つの区の名前を申し上げたんですが、そのときにどうしてそれをやめたかということについてはちょっと私もつぶさに聞いてございませんので、また機会があるときに両区にちょっと聞いてみようかなと思ってます。江東区さんは昨年の4月に、この対象を拡大するときに食事の助成についてはやめたということなんですけど、千代田区さんがいつの時点でやめたのかちょっと手持ちに資料がなかったものですから確定できないんですけれども、考え方はきちんと把握しておきたいと思います。
○堀宏道委員
ですから考え方、ほかの区がどうたらこうたらとそういう話じゃなくて、子ども家庭部長が言うように、豊島区としての子育ての哲学じゃないですけれども、そういうものというのは貫いてもいいと思うんです。ほかの区がどうだからうちがどうしなきゃいけないとかそういう話ではなくて、やっぱりかくあるべきというものを豊島区が持っているのであれば、それは自身をもって我々の区はこうなんですということを言えばいいんであって、何でもかんでもよその区がこうだからっていう議論には応じる必要はないのかなと。やっぱり子育ての哲学として応分の負担、それから税の公平な負担ということを考えれば私は間違ってないことだと思ってますし、胸を張って豊島区ではこうなんですということを言い続けてもらいたい。22区がそうなったからとかそういう話ではなくて、やっぱりそういう信念を貫くことというのは悪いことではないんじゃないかなと思いますし、胸を張ってほかの区にも説明をしていただきたいなと思っております。以上です。
○永野裕子委員
まず結論から。議案には賛成です。この間、子どもの
医療費助成制度、段階的に拡充という形で区としても努力を重ねてきたと評価しておりますし、中学3年生まで食事代はついてないということですけれども、入院も拡充になるというのは十分じゃないかと思っております。食事代をはずしたという考え方については、先程のやり取りの中で理解ができますし、つけるというニーズもあるのかもしれませんけど、先程の部長のお話にあったように、何のためにやるのかという誠意のもとでどこまで必要かということで、子育て支援のためだということであればここまでで適切じゃないかと。それから、非課税所帯については、食事代についても減免の部分があるということですから、その辺を加味してもこの段階で十分ではないかと思います。
あとは3定のときにも申し上げた話ですが、これは23区内で本来差が出るものじゃなくて、国の施策としてもっと考えていただかなきゃいけないことだと思いますので、私たちのサイドとしても国の方に求めると。行政サイドとしてもそういう働きかけの中で、今少子化問題についていろいろな発言があったりして、また議論を深められているところですけれども、子育て施策全体として捉えてどういう制度であるべきかというのをもっと進めていかなければならないと思っています。以上です。
○高橋佳代子委員
豊島区は人口に対する子どもの比率が非常に低い区でありまして、本当にそういう意味では子どもをなかなか育てにくい地域と子育て世代に認識をされているんですけれども、やっと私どもはこれでほかの区と少し肩を並べることができるのかなと思っております。我が会派としてみましても、昨年の9月に福祉の緊急要望を区長に提出をいたしまして、この中学3年までの医療費の拡大に関しましてはずっと要望してまいりまして、昨年の第4回定例会で木下議員の質問に対して区長が明言をしてくださったという経緯に対しましては非常に感謝をしているところでございます。食事代の件に関しましてはいろいろな考え方がございますけれども、高齢者制度との整合性また公平性、さらに税金に対する使い方の、そういった様々な意味からも子育て世代の皆さんにはご理解いただけるものと思っておりますので、今後とも様々な意味でほかの部分も
子育て支援策をぜひ拡充をして、若い世代が住みやすい地域をつくっていただきたい。また、私どもも努力してまいりたいなと思っております。
この議案には賛成をいたします。
○
垣内信行委員
この制度が一番最初に出てきたとき、さっき説明がありました。平成5年のときです。その前に私たち議案提案をやりました。そのときの議論でも、あのときまだ皆さん議員になってないからあれかもしれませんけど、とにかくこんな制度をやったってできやしないという話だったんです、大体が。ところが、だんだんこれが広がったでしょう。そうなってくると必要だと変わるわけ。今度これをさらに拡充しましょうというときに、そのときにはお金がないとか、それから区民ニーズはそこまで求めてないとか、いろいろああでもないこうでもないって、さんざん我々が広がることについて求めてきたことについてそういうふうに言うわけ。
今度食事代の話、これ当たり前だという議論をするでしょう。吉村さんもさっき言ったでしょう。私、ほかの区に聞いたんですよ。自民党もそういう立場なのかっていったら、公明党もそうなのか、民主党もそうなのかって聞いたら、そんな食事なんか当たり前にセットだという議論ですよ、ほかの区は。へえーと思いましたね。同じ党なのに。だからこれは私ちょっと納得いかないですよ。私はこの食事療養費につきましてはやるべきだという立場で、この議案につきまして修正を加えます。そして、今区の方の理事者の方はやるつもりはないという中では、やはり議会としてどうするかという態度は問われますので、ちょっと委員長、修正を出しますので暫時休憩をお願いします。
○
竹下ひろみ委員長
ただいま、休憩動議が出されましたけれども、ご異議ございませんでしょうか。
「なし」
○
竹下ひろみ委員長
それでは、暫時休憩といたします。
午前10時40分休憩
───────────────────◇────────────────────
午前10時50分再開
○
竹下ひろみ委員長
休憩前に引き続きまして、委員会を再開いたします。
○
垣内信行委員
お手元に修正案を提出しております。第69条の規定により会議規則に基づいて提出するものです。
内容は、本則におきまして、「第5条1項中の「(児童にあたっては、入院時食事療養費に係る食事療養標準負担額を除く。)」を削る。」を加えるという内容になっておりまして、第4項の「新条例第2条第2号」の右に「及び第5条第1項」を加えるという内容です。
これによりまして、現在、就学前までの子どもたちの医療費につきましては入院の食事療養費について否定しているものを、小学校から中学校は除くというものを削ることによってすべてが対象となって、入院の場合に食事が出るという内容の修正であります。よろしくご審査の程お願いいたします。
○
竹下ひろみ委員長
今、垣内委員さんから修正案の説明がございましたけれども、これについて審査を行います。ご意見があるようでしたらどうぞ。
○
吉村辰明委員
先程の堀委員にしても私にしても同様の意見を述べさせていただいております。本来、これが出てから発言すればよかったかなと思うけれども、先に述べさせていただいた関係上、この修正案は認められるわけにはいかないということで判断を言わせていただきます。
○日野克彰委員
この件については、確か昨年も議論になったときに申し上げたと思うんですけれども、先程の理事者の説明でもあったとおり、子どもの医療費助成だけではなくて、福祉施策のほかの考え方についても食事をどうみるかというのがありまして、私もその点についてはどこまでを助成対象にすべきかというのはやっぱり議論すべきものであるとは思います。今回のところについても、以前も申し上げたとおり、そういった意味で食事のところまで助成対象に加えるべきかどうかというのは、今の段階では私は加えるべきというところではないと思いますので、この修正案には反対をいたします。
○永野裕子委員
修正案のポイントは入院時の食事療養というそこの1点だけということで、先程の条例案のところにも触れさせていただきました考えは同じでございます。日野委員がおっしゃったように、ほかの福祉施策のところでも食事の部分は切り離して考えているということで、先程の部長の説明でも理解できますので、これについては否決ということを考えてます。
○高橋佳代子委員
私もほかの福祉施策との整合性の面からも区民にはご理解いただけるものと考えております。この修正案に対しては否決ということでお願いいたします。
○
垣内信行委員
それぞれの会派から発言がありまして、非常に残念です。11区が食事負担分についても実施しているということで、私もいろいろ調査をいたしましたけれども、理事者の考え方も議会、この委員会の各会派の皆さんの意見を聞きまして非常に残念に思っております。恐らく今後、いろいろな形でこの問題につきましては恐らく私は広がっていくと思いますので、今後の皆さんの運動と、それからいろいろな各区の実施状況も踏まえて、これからも食事代についてもぜひ拡充するために頑張っていきたいということだけは述べておきます。
採決してもらって結構です。
○
竹下ひろみ委員長
それでは、採決に入ります。
まず、修正案について採決いたします。第28号議案、豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例に対する修正案に賛成の方は挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕
○
竹下ひろみ委員長
挙手少数と認めます。よって、修正案は否決されました。
○
垣内信行委員
議案につきましては、それぞれ各会派賛成の意思が表明されました。これにつきましては、その条例そのものにつきましては、中学校3年生までは10月から実施されるという内容ですので、私もこの案につきましては賛成をいたします。
○
竹下ひろみ委員長
それでは、第28号議案について採決を行います。
第28号議案は原案を可決すべきものと決定することにご異議ございませんでしょうか。
「異議なし」
○
竹下ひろみ委員長
異議なしと認め、第28号議案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
───────────────────◇────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
それでは、次に報告事項に入ります。
まず、初めに「豊島区
子どもプラン」の進捗管理及び進捗状況について、理事者から説明があります。
○
山根子ども課長
それでは、「豊島区
子どもプラン」の進捗管理と進捗状況についてご報告させていただきます。平成17年3月に策定しました「
子どもプラン」が平成17年度からスタートしておりますので、今年度からその実施状況をチェックしていく計画でございまして、その進捗管理の方法と進捗状況について簡単にご報告させていただきます。
資料はA4、1枚の資料と、あと37ページの実施状況の資料がついていると思います。それでは資料に沿って説明いたします。
A4、1枚の方の資料でございます。
1、「
子どもプラン」の計画概要でございますけれども、計画は平成15年3月に策定いたしました「豊島区基本構想」、それから、その基本構想に基づきまして、平成17年3月に策定しました「豊島区基本計画」、これの子ども家庭施策分野の分野計画という形になってございます。子ども施策分野の総合的な計画となっております。
それから、平成15年7月に制定されました次世代育成支援対策推進法で、各地方公共団体や事業者が子育て支援のための行動計画を策定することが義務付けられましたけれども、それの豊島区における次世代育成支援行動計画という位置付けもございます。その結果、事業の一部につきましては都や国への報告も義務付けられているというところでございます。
それから、社会福祉法に基づき、平成17年3月に策定いたしました「豊島区地域保健福祉計画」、これの子ども福祉分野の計画という位置付けにもなっているということでございます。
それから、策定年月・計画期間でございますが、策定年月は平成17年3月でございまして、計画期間は平成17年度から平成26年度までの10年間となってございます。また、行動計画の関係から、5年ごとに区切り、中間点の平成21年度には一定の見直しを行う計画でございます。
それから、計画の進行管理でございます。計画の推進は、計画事業の各主幹部局が主体的に進めていきますけれども、実施状況全体を把握し、確認し、また、意見交換を行うために、庁内の組織としまして子どもの施策調整会議を活用していく計画でございます。子どもの施策調整会議につきましては、平成12年10月に設置したものでございますけれども、子ども家庭部長が委員長となりまして、教育委員会の事務局次長が副委員長を務めておりまして、子ども家庭施策に関連する20人ぐらいの課長が委員を構成しております。この会議では、
子どもプランの進捗状況だけではなく、広く子ども家庭施策に関する意見交換や総合的な意見調整を図ってきているところでございます。ここを活用しまして進捗管理をしているということでございます。
それから、次世代育成支援対策推進法の21条で計画の策定、それから事業の実施に関して意見交換等を行う地域協議会を設けることができると規定してございます。そのために、
子どもプランの内容や実施について広くご意見をいただくために、区長を会長とし、議会や地域の団体、学識経験者、学校関係者、それから、関連行政機関等で委員構成されております豊島区青少年問題協議会を、この地域協議会という形で活用させていただく計画にしてございます。先般1月29日に、今年度第1回の協議会を開催しましてご意見等を伺ったところでございます。計画に関するご意見に関しましては見直しの段階に当たって検討事項として考えていきたいというふうに考えてございます。
それから、法律は毎年少なくとも1回、措置の実施状況を公表しなければならないと定めておりますので、広報としま等、豊島区ホームページに掲載、公表する計画にしてございます。本年度は、明日でございますけれども、2月20日に広報としまに抜粋しまして掲載しますとともに、ホームページにはこの添付資料でございますけれども、この添付資料の全文を掲載する予定にしてございます。
それから、3の17年度の計画の進捗状況でございます。簡単にまとめましたので、ご報告させていただきます。
まず、全体でございますけれども、計画事業は全体で202事業ございまして、既に実施しているもの、それから17年度から実施に移したもの、合わせまして181事業実施に移しておりまして、実施率は89.6%になってございます。
18年度まで含めて実施状況を見てみますと、実施事業は184事業、それから
終了事業は5事業、合わせて189の事業になってございまして、実施率は93.6%になってございます。ほぼ順調に推移、進捗しているものと評価しております。
それから、計画事業の中で新規事業だけを取り出してみますと、計画の中で39事業、17年度以降実施する新規事業として扱ってございますけれども、そのうち21事業を実施に移しておりまして、実施率は53.8%になってございます。これも18年度までの実施状況を含めますと、実施が26事業、終了1事業、計27事業になりまして69.2%になります。今後とも着実に実施に移していきたいと考えております。
それから、国や都に報告する事業でございます目標量の設定事業でございますけれども、これは18事業計画してございまして、17年度現在、12事業、66.7%の実施率になってございます。18年度で見ますと17事業、94.4%となってございまして、未実施は1事業、特定保育事業ということになってございます。特定保育事業というのは1週間フルにということではなくて、週の何日か、あるいは時間を限ってやる保育のことでございまして、これについてはちょっと検討が必要だと考えてございます。
それで資料は別添の方にまとめてございます。ちょっと開いていただきますと、1ページから5ページまで、計画のおおよその概要が掲載してございます。計画の概要、それから進行管理の方法、それから実施状況を簡単にまとめてございます。4ページから細かい具体的な内容を載せてございます。6ページが実施事業全体の計画事業数、検討中、未実施、
終了事業数、これを一覧できるような形になってございます。それから、7ページが、その中で新規事業の実施状況一覧でございます。それから、8ページが目標量設定事業の実施状況でございます。
ちょっと大量でございますので、後程ご覧いただければと思います。初めての集約でございましたので、時間もかかりまして、ちょうど年度末にかかってきましたけれども、次年度以降、形式、掲載等を含めまして見やすいものに変えていきたいと考えてございます。
簡単でございますけれども、報告は以上でございます。
○
竹下ひろみ委員長
説明が終わりました。ご質疑がございましたらお願いいたします。
○
垣内信行委員
これ実施状況だから、18年度ぐらいまでっていう形の括りにしているんですか。
○
山根子ども課長
基本的には17年度の実施状況をまとめるという形でございます。ですから、毎年毎年前年度の実施状況をまとめていくという形でございます。
○
垣内信行委員
それで今後の、いわゆるこの括った取組み、これは18年度以降に実施予定という形の括り方になっているんだけれども、来年度以降のことなんかはそれはまた別の問題として、ここには書かれていないわけですか。
○
山根子ども課長
資料の9ページ以降でございますけれども、計画事業の実施状況を細かく詳細に載せているところがございますけれども、ここに、ちょっと表頭を見ていただきますと、事業名、内容、担当課、それから17年度の実施状況等、それから18年度以降の実施予定という形で書いてございますので、ここでおおよそ把握できるということでございます。
○
垣内信行委員
今そこのところで言いますと、この9ページのところ、17年度の実施状況はこう書かれているんでわかりました。18年度以降の実施予定というものは、つまり今年度も実施しているものもありますよね。これでずっと検討ばっかりなんです。今年度1年間いろいろ検討されてきたものもあるでしょう。この検討結果はどうだったのかというのは、それはないの。
○
山根子ども課長
その検討結果につきましては、来年のまた進捗管理のところにお話するということと、それからこの18年度の実施状況をまとめましたのが8月を中心に、かなり広い範囲でございますので、各部局8月を中心にまとめてございますので、それ以降のまた動きもございます。それを19年度の予算とか、それから来年度の進捗状況とか、その辺でまとめていきたいと考えてございます。
○永野裕子委員
このプランの表、実施状況の表、細かい部分まで結構載っているので、ざっと見ただけで、表だけではちゃんと理解できない部分もあるんですが、未実施で積み残しになった部分というのは、次年度にそのまま実施の方に踏襲されるんでしょうか。改めて年度ごとに見ていくんでしょうか。
○
山根子ども課長
未実施のものにつきましては、課題のあるものもございますので、19年度に必ず実施できるとは限りません。19年度に実施するものもございますし、19年度以降に実施に移すことになる事業も出てくるということでございます。
○日野克彰委員
やっぱり未実施のところで伺いたいところがあるんですけど、今さっと見ただけなんで、29ページのところの151番の不登校・ひきこもりのための居場所整備とありますね。これはどこにするかを含めて検討予定だっていうことなんじゃないかなと思うんですけれども、これはすみません、どこかで説明あったかもしれませんけれども、想定しているのは、何人ぐらいの子どもに対してどういう施策を施すというのが内容なんですか。
○
山根子ども課長
これは主管課は実は子ども課になっておりまして、我々のところで実施しなければならない事業なんでございますけれども、実はその辺も含めましてこれからちょっと取り組んでいこうかなというところでございまして、19年度に対象人数とか現状とか、それから、それの具体的にはどういう方法がいいのか、その辺を含めて検討していきたいと考えてございます。
○
竹下ひろみ委員長
よろしいですか。ほかにご質疑ございますでしょうか。
「なし」
────────────────────────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
次、2番目、豊島区教育ビジョン(案)についてに移ります。
理事者から説明があります。
○岡部教育改革推進課長
それでは、豊島区教育ビジョン(案)についてご説明させていただきます。
昨年5月から、教育課題検討推進委員会で策定を進めてまいりました豊島区教育ビジョンの案ができましたのでご報告させていただきます。お手元に資料1と2があるかと思います。資料1は概要で、2番は本編でございます。
資料1の豊島区教育ビジョン(案)について説明させていただきます。お手元にお上げください。豊島区教育ビジョン(案)について、学校教育に関する基本的な取組の方向について。この教育ビジョン全体は4章構成になっております。
第1章でございます。かいつまんで説明させていただきます。第1章は教育ビジョンについての基本的な考え方ということで、1番、
教育ビジョン策定の趣旨でございます。ここにございますように、自己の将来に夢や希望を抱き、その実現のために努力していく人間等、いくつか人間像がございますが、その人間を育成していくために、3行目でございます、区立学校と教育委員会がどのような取組みを進めていかなければならないのか、その基本姿勢を明確に示すため、下から3行目でございます、未来の日本を担う子どもたちの育成の目標、目指すべき子ども像を示すとともに、中期的視点にたった教育改革の実現に向け、取組みの方向や施策を明らかにする豊島区
教育ビジョンを策定することといたしました。
2番でございます。教育目標と
教育ビジョンが目指す子ども像でございます。前半に教育目標、豊島区教育委員会の教育目標の一部が載せてございます。2番の6行目からでございます。この教育目標に定めている人間の育成に向け、
教育ビジョンが目指す子ども像を以下のとおりといたします。
「夢に向かって 未来を切り拓く としまの子 「いかそう みがこう きたえよう」~あたま こころ からだ~」といたしました。
3番、子ども像を実現するための教師像・学校像・地域像でございます。1ページの下から6行目でございますが、
教育ビジョンが目指す子ども像を実現するための教師像・学校像・地域像も併せて今回お示しいたしました。
1ページから2ページにかけて、目指す教師像、目指す学校像、目指す地域像という形にさせていただきました。
4番、
教育ビジョンの性格と位置付けでございます。豊島区教育委員会が定めた教育目標を踏まえ、本区の学校教育に関する基本的な取組みの方向を明らかにするものであり、平成13年12月に策定いたしました「教育としま改革プラン21」の成果を引き継ぐものでございます。
5番、
教育ビジョンの構成と進行管理。
教育ビジョンは、具体的には第2章の
教育ビジョンの施策とその方向、第3章の
教育ビジョンの実施施策から構成されます。柱となります施策は2ページから3ページにもございますが、5つといたしました。各施策は2つから6つ、全部で19の施策の方向からなり、各施策の方向は2つから6つ、全部で72実施施策から構成されております。また、全体の進捗状況は毎年度確認していくということにしております。
6番、豊島区立学校保護者等意識・意向調査の実施。昨年7月に約2,000人の保護者を対象に実施いたしまして、結果につきましては、昨年の第3回定例会でご報告させていただきました。本ビジョンの作成に当たって作成資料とさせていただきました。
7番、
教育ビジョンの対象期間と見直しの時期。
教育ビジョンの対象期間は5カ年としまして、実施施策につきましては3年ごとの見直しを行いたいと考えております。また、予定されております学習指導要領が改訂された際には、適切な時期に合わせて必要な見直しを図りたいと考えております。
第2章でございます。
教育ビジョンの施策とその方向。先程お話しましたように、5つの施策がございまして、大きく2つに分けてございます。第2章のすぐ下にございます、Ⅰ、教育内容の充実は3つの施策から構成されております。1番、「確かな学力」の育成。2番、豊かな人間性の育成。3番、しなやかな心とからだの育成。
それから、3ページに移りまして、大きく分けた2つ目でございますが、Ⅱ、教育環境の充実でございます。1番が教師力の向上。2番が信頼される学校教育、学校運営の推進となっております。
第3章、
教育ビジョンの実施施策でございます。施策の方向に沿って学校や教育委員会の取組みを実施施策という形で72項目にまとめました。1の確かな学力の育成では、学力定着状況の把握と事業改善推進プランの活用、土曜補習の実施など、小学校英語活動の推進まで含めまして、全部で15項目ございます。
2番、豊かな人間性の育成は、人権教育の充実、道徳教育の充実から4ページにかけまして次世代文化の担い手の育成など15項目にまとめました。
3番、しなやかな心と体の育成。体育活動の充実、健康教育の推進組織の設置など9項目でございます。
続きまして、Ⅱ、教育環境の充実の1番、教師力の向上といたしましては、研修体系の整備・改善など全部で9項目ございます。2番、信頼される学校教育、学校運営の推進。スクールスタッフの充実や水曜トライアルスクールの充実など全部で24項目にまとめました。以上が第3章でございます。
第4章では、
教育ビジョンの推進に向けてということで、
教育ビジョンの着実な推進ということにいたしました。この
教育ビジョンは、本区の学校の教育力を高めるため、それぞれ学校、教育委員会が教育改革に向けて取り組むべき課題を実施施策として体系的かつ個別具体的に示しましたが、学校が取り組む課題では、全校が一律に取り組むもののほか、個々の学校の実情により、学校ごとに重点のかけ方が異なるもの、学校ごとに取り組む年度が異なるものなどがございます。学校での取組みと教育委員会の取組みがあいまって、学校の教育力を強化、目指す子ども像の実現を図るということを考えてございます。
また、下の3行でございますが、
教育ビジョンを着実に推進していくために、内容を先進的に研究する
教育ビジョン推進校を来年度予定しております。また、全体の進捗状況は毎年度確認していきたいと考えております。
以上が概略でございますが、資料2の本編をちょっとお開きください。資料2の本編でございますが、表紙をめくっていただきますと目次がございます。先程お話しました1章から4章の構成になっております。参考資料もつけてございます。なお、意識意向調査の結果のあらましもつけてございます。
1枚おめくりいただきまして、1ページから第1章ということで、
教育ビジョンについての基本的な考え方が書いてございます。2ページの真ん中からは目指す子ども像、目指す教師像、目指す学校像、目指す地域像の関係の図を載せてございます。3ページ、4ページをお開きください。4ページの下の方でございますが、先程対象期間と見直しの時期の関係を明らかにしたものでございます。
それから、5ページから第2章が始まります。「確かな学力」の育成ということで施策、それから各教科における基礎・基本の定着。これが施策の方向でございます。この第2章が11ページまで続きます。
12ページからですが、第3章でございます。
教育ビジョンの実施施策ということで、先程お話しました施策の体系、施策、施策の方向、各実施施策を表にしたものでございます。
14ページから個別の実施施策が書いてございます。
さらに25ページに進みますと、25ページは
教育ビジョンの推進に向けてということで第4章になっております。それ以下、28ページ以降が参考資料ということになってございます。
続きまして、今後の予定でございますが、本日委員会にご報告した後、明日2月20日からパブリックコメントを実施いたします。2月20日号の広報としまに掲載いたしまして、ホームページにも全文掲載いたします。また、閲覧場所も設けます。3月の半ばまでパブリックコメントを実施いたしまして意見を集約させいただきます。3月末の教育委員会で
教育ビジョン決定としたいと考えてございます。
簡単でございますが、以上でございます。よろしくお願いいたします。
○
竹下ひろみ委員長
説明が終わりました。ご質疑がございましたらお願いいたします。
○堀宏道委員
先般、一般質問を公教育のあり方ということでさせていただきまして、教育長からご答弁をいただいたわけでございます。その中で、もちろん家庭教育に重きがあるのはよくわかっておりますが、学校の先生と保護者の関係、また学校の先生と子どもの関係、それについてはやはりこういう豊島区の
教育ビジョンにも掲げられる内容であるような、例えば規範意識、それから教師と子どもの立場の明確化とか、そういったものが盛り込まれてないんじゃないかなと思うんですけれども、その点についてどのように、一般質問との答弁との整合性というのをちょっと考えを聞かせていただきたいんですが。
○岡部教育改革推進課長
確かに、ご指摘のように家庭教育につきましては、区長部局に移管された経緯もございます。ご指摘のように独立した施策としては立ててはございませんけれども、食育とか教育相談、安全対策等々で家庭との連携、それから家庭への啓発等も含めまして述べてございます。
○松﨑教育委員会事務局次長
ちょっと答弁がずれてしまったかもしれません。心の教育の充実のところで、規範意識につきましてきちんとうたって、そこのところで道徳教育の充実をさせていきたいということで考えております。
なお、豊島区の教育委員会の教育目標にも規範意識につきまして、1ページところに抜粋で出てますけれども、そこにありますので、これまで同様に充実させていきたいと思っております。
○堀宏道委員
私の質問の中では授業に入るときのけじめとして、起立、礼、着席を励行するべきだと。やはり、起点と終点がはっきりせずして、集中した授業が受けられないだろうということを話したわけですよ。そうしましたら教育長の方から、ぜひ実施に向けて努力をしたいということだったんですが、そういったものについてはどのように盛り込まれていくのかということをお聞きしたいのですが。
○阿部教育指導課長
今、掘委員からご指摘がございましたところですけれども、例えば今の授業の始まり、終わりのあいさつということとか、あるいは簡単に言えば、学校に来ましたときにランドセルを放っぽり出してくる子どもとか、あるいはかばんをそのまま放り投げていく子どもとかがおりますから、そういう具体的な個々のどのような指導をしていくかということについてまでは、まだこのビジョンの段階のところでは表現することはしておりませんけれども、それは生活指導の中、あるいは規範意識という意味で言えば、道徳教育の中できちんと抑えていきながら実施をしていくという、そういう意味合いで堀委員の先般の一般質問のご答弁の中でも、そのことについてはきちんとこれから指導していきますということでお答えさせていただいているところでございます。
○堀宏道委員
ということは、そういう励行についてはしないということなんですか。
○阿部教育指導課長
そうではなくて、そのことはここには載せませんけれども、日々の指導の中でやっていくことであるということで捉えておりますので、例えば道路は右側をきちんと歩いてきなさいよとか、そういうこともみんな書くことはできませんので、そういう考え方でこれから取り組んでいきますよということでございます。
○堀宏道委員
そうすると私の一般質問で答弁されたことというのは、載らなくても全体の中に盛り込まれているという考えでいいんですか。
○松﨑教育委員会事務局次長
道徳教育の充実、心の教育の中で、これから先般教育長が答弁しましたように、学校の方へけじめですね、けじめのところを特におっしゃっていただきましたが、それについては改めて指導していくということでございます。
○堀宏道委員
それとあと子どもたちの学力の向上という中でいろんな取組み、ご苦労もされていると思うんですが、例えば田舎の小中学校、本当にへき地の学校の子どもたちには塾がないわけです。そうしますと、どんなことをやっているのかというと、宿題を先生がたくさん出して、それに対して塾の分というか、家でたくさん勉強しないと追いついていけないというぐらいそういったものが出てたりということもあるんですけど、今、宿題なんかみても大した量ではないのかなと。そうした子どもの現場で対応する部分と家で対応する部分とというのが何かちょっと足りないから、そこに対して不安を感じて塾がこれだけ増えているのかなと思うんですけど、その点についてはどのようにお考えなんでしょうか。
○阿部教育指導課長
ご指摘の部分があるかなと思っておりますけれども、やはり学校の授業は基本的に学校の中で身につけさせなければならないなと思うんです。例えば算数のドリルのページというのがございますけれども、5問あったうちで4問まで学校でやったんだけど、1問時間がないから家でやってきなさいと、こういう宿題の出し方ではやっぱりだめだと思っております。やはりきちんと計画をして、1週間の中でこういう宿題を出しますからねっていうことで子どもたちも見通しをもって家庭学習に取り組めるような、そういう宿題の出し方というものをきちんとやっていく必要があると思いますし、今、子どもたちがそれを、大事なことはやってきたことについて教員が見てやることだと思います。そのようなこと、今もやっていることですけれども、きちんとやっていくことと、それから補充教室という形でやっていったりとか。今回のこの
教育ビジョンでは中学校対象ですけれども、としまアカデミーという形で中学校1、2年生の3学期に、進級する前にきちんと基礎基本を身につけさせてやっていきたいということもありまして、10回程度区でそういう講座を設けてやっていきたいと考えておりまして、そういうことで少しでも子どもたちの基礎・基本の定着に関する施策ということを区としても実施しながら、学校とやっていく部分と私どもが支援していく部分と、そして、家庭の皆さんにもこういうことをやっていきますのでご協力していただきたいと、それを周知していかなければならないかなと思っております。
○永野裕子委員
私も今、私立の志向が強まっている中で公教育のあり方ってどうあるべきかなとよく考えたりする、ない知恵絞って考えたりするんですけれども、様々細かい部分についていろいろ課題になるところとかやるべきところというのがあると思うんですが、これはビジョンということで、大枠の方向性が示されたということで理解して伺いたいんですが、この担い手の1つとして地域像というのも入ってますよね。私は公教育の一番の魅力は、やはり地域の力が取り込めるかどうかというところが今非常に大きなポイントじゃないかと思うんですが、これ教育委員会が主体となってつくったものということもあると思うんですけれども、ビジョンの詳しい方の資料を見ても、地域のことに言及したものがあまりないなと思うんですが。実際には地域の力をいろいろ借りてやっていらっしゃると思いますし、努力はされていると思うんですが、これがもっと地域も巻き込んで生きていくような、絵にかいたもちじゃなく、そういったことについてもう少し考え方を伺いたいんですけれども。地域のことについて言及したのは地域ボランティア、警察との連携というところぐらいかなと思うんです。細かい地域が関係してくるところかなというのは多少ありますけれども、もっと積極的に地域の力を学校の中に取り組んでいくということと、学校自体が地域にもっと開かれていくということで具体的なビジョンがあればお願いします。
○岡部教育改革推進課長
お手元の資料でいきますと、資料2の本編でございますが、例えば21ページをあけていただきますと、開かれた学校づくりの推進の部分でございます。現在ございます学校運営連絡協議会の充実、さらに内部評価と外部評価の公表・活用ということで、学校評価をできるだけわかりやすく公表したり、あるいは教育活動について教育課程に反映されるようにということで22ページに書いてございます。
また、さらに学校評価を活用した事業力の向上、それから、③では地域人材等の活用ということで、地域を取り込む形で開かれた学校をつくっていこうとは述べてございます。
○永野裕子委員
このビジョンについては、その地域のポイントとなる方々にはどういうふうにお知らせというか、説明をしていくんでしょうか。
○岡部教育改革推進課長
今回、案の段階でパブリックコメントをいたします。その後、最終的に決まりました段階で概要版をつくりまして、保護者等にもお配りしながら、町会等にも概要版をお配りするような形にしたいと思います。また、当然全文もホームページに掲載したいと考えております。
○
垣内信行委員
結構幅広い分野で、ビジョンですので、それでちょっと私素人なんで突拍子もない質問かもしれませんけど、例えば学力の育成に関する評価の指標とありますよね。現状ということろを見ると、例えば中学校なんていうと数学思考力なんていうのは55.3%じゃないですか。ということは、45%近くはこれはできてないということだと思うんです、この指標からすると。この数字だけですよ。それを例えば57%にもっていきたいというビジョンになっているわけですよ。これは勉強の方ですよね。それから、その次の教育環境の推進なんていうと人権に配慮した教育が行われているかというと、81%はいいんだという保護者の意見がある一方で、2割方はそういうものもなってないということだと思うんです。それから、体力の向上もそういう見方をしてきますと、なぜこうなってるのっていうところになりますよね。そうすると、なぜこうなっているかということの検証があって、そしてここに問題点があるんだと。したがって、この分野についてはこういう施策を展開していくというものが、ビジョンというのは私、基本的にあるものじゃないかなと思うんですけれども、これ素人でもってすみませんね、教育次長、すみません。それで、様々難しい問題も結構あるわけですよね。例えば地域の問題もいろいろ掲げられてますけども、そこの現状はどうなってるのと。どう変えたらどうなるのかっていうところもあるわけですよ。その辺について1つの例として今、言ったんですけれども、例えば学力でいうと、私は結構大変な数字示されているんじゃないかなと思うんです。だって、半分近くがわからないなんていうのは悲しい話だと思うんです。本来7割、8割とか理解してもらいたいと思っているんだけれども、それを目標でも2、3%アップみたいな感じじゃないですか。これが本当に100%に近いのが理想像なんだけれども、じゃあ、ここをこういうふうに直していくというところの問題点の意識のところをもう少し分析されているものがないと、明確なビジョンというのは出てこないんじゃないかなと私は思うので、そこのところの考え方をまず教えてください。
○松﨑教育委員会事務局次長
成果指標のところですので、全体の成果指標の考え方ということで私の方からお話します。
まず、学力にしろ豊かな人間性にしろ、様々な課題と問題、またテーマがありますが、それぞれ全部に成果指標をつくるというのは、これはまさに困難でございますので、それぞれの項目で象徴的なものとしてピックアップしてきました。そういう中でも心の問題、豊かな人間性の問題のところなどは本当に何を成果指標にするかというのは大変難しい、現在資料がないと、数字がないものですから難しいということでこういうものを入れました。また体力のところにつきましては、体力これだけでいいものではないですし、体の問題、もっともっと指標としてあるのかもしれませんけれども、これをもってきました。特に学力の部分、数学の部分が55.3%、この辺のところは、今日もう1つ、この後教育指導課長の方から基礎・基本の調査の報告をさせていただく予定でおります。この調査のものからもってきまして、この55.3という意味ですけれども、この前に到達度、目標値というのがあって、100%、全員が100点取ることを目標にしていない問題でのものですので、その辺のところから細かく、後の報告のところで教育指導課長からさせていただきたいと思います。そういう意味で成果指標につきましては、象徴的なものとして5年間の内に概ね3%ぐらいずつ、とにかく上に向けて指導していきたい。それから、学力につきましても、そういった調査の中から課題がそれぞれ学校ごと、区全体の傾向もありますけれども、学校ごとに思考力が足りないのか、あるいは図形の問題が低いのかとかそういうのがあります。それについては、学校のところでそれぞれ授業改善をしていって、その弱い部分を上げていくと。その辺のところは、その後の実施施策のところで読み込んでやっていきたいと思ってます。この数字については、後の調査のところで細かくさせていただきます。
○
垣内信行委員
検証のところというか、どういう分析をされているのかと思ったので、そこのところはいかがでしょう。
○阿部教育指導課長
私どもは学力調査、ここのところ連続してやっておりまして、そういう中で見えてくる傾向があるということが1つにはあると思いますけれども、先程お話が出ておりましたけれども、豊かな人間性の育成というようなことではほとんどデータを持っておりませんでして、これを去年から外部評価という形で保護者や地域の方にお願いをしてきているものがございましたものですから、それを1つの指標にして目安にしていけば、これからも学校参観とか道徳授業の公開講座等を展開してまいりますので、これを充実することによって向上できていくのではないかと思ったわけです。そういうことで、あるものは子どもの実態を示し、あるものは保護者の満足度等で指標を表しておりますので、それぞれちょっと質は違うかとは思っているんですけれども、ちょっと苦しい部分でありますけれども、今、わかり得る現状の数値として表されているものを捉えて、例えば人権に配慮しているということを、さっきご指摘のように80%ぐらいじゃないかと、20%の保護者はあまり満足していないんじゃないかというご指摘はそのとおりだと思いまして、ただ、やはり何をしているかということを知らせていかなければならないと思うんですね。ですから、そのことをこれからどのようにしてやっていくか、先程ちょっと触れましたけれども、道徳教育の充実の中でのどのような展開をしていくか、人権教育をどのようにしていくのかということを、これからやはりもっと学校を開いて示していくことによって、でも実際に学校でやっていることは割といいのではないかとか、あるいはもっとこういう部分をしていったらいいんじゃないかというような新たな視点を得たいということもありますので、現状分析がちょっと甘いということがご指摘の中であるのかと思いますけれども、これから経年の変化の中でまた見取っていきたいと考えているのが、今の現実の状況でございます。
○
垣内信行委員
ここにも述べられているんですけれども、やっぱり学力アップという点では、教師力の向上ということで述べられてます。ここのところで団塊の世代の大量退職を迎えて、中堅層の教員が減少している。それから、若い教員が多いと。やっぱり私も学校へ行きまして、若い先生が多いですよね。私の年代よりずっと若い。恐らく、相当苦労されて、一生懸命自分なりの勉強されて、それを何とか子どもたちに教えたいという熱意を持っていらっしゃるのはわかりますけれども、その一方で、相当プレッシャーがかかっちゃっているものもいっぱいあって、なかなか自分の思いが伝わらないとか、あるいは子どもたちにとってもそうなのかもしれませんが、あの先生はとかってレッテルを張られる、そういうのはないかもしれませんけれども、あの先生の方がいいみたいなことが聞こえるときもありますよ。教師力の向上となったときに、じゃあ、研修体系の整備、名人先生の活用とか、専門指導員による巡回指導、こうありますよね。そのときに、さっきも言ったように、ここが欠けているのでとか、ここをこうした方がいいとか、ここはもう少し直した方がいいよということを仮に教師に求めても、もうこれ以上は限界のところがあるとか、あるいは教師自体ももっと延ばしてあげなきゃならないとか、いろいろあると思うんですけれども。そこのところは、こういうところをもっとこう指導してほしい、こうやったらいいんじゃないかと、こういうところはこうしてほしい、ところがそれができなかった、じゃあ、これをこうした方がいいよというものを持たないと向上につながっていかないんじゃないかなと。だから現状の把握、そして今の現場での対応だとか、あるいはその先生が置かれている状況だとか、そういうものを総合的に見ながら、じゃあその先生に対する向上はこういうふうにあるべきだというビジョンを持たないと、その先生も大変苦労しちゃうし、またビジョンだけが先行しちゃってうまくいかないような、余計にプレッシャーになっちゃうような、こういうことになっちゃうとうまくないなと思うので、その辺についてはいかがなものなのかなと。
○阿部教育指導課長
やはり教員の指導力という意味で言いますと、初年度から3割バッターになれと言っているような感じなんですね。ところが、私どもが2割ぐらい打っていれば、私の新卒のころは保護者の方も支えてくれたという感じだったんですけれども、今はもう即戦力、なぜ私の子どものクラスの先生は新人なんですか、どうして隣のクラスのベテランじゃないのですかというようなご指摘を受けているということはございまして、確かに若い先生方にプレッシャーがあることは確かだと思います。ただ、若さというものは非常に明るくていいものでございまして、そういうことがあっても、それが自分の置かれた環境であって、それに自分がたくましくやっていかなければならないという思いで、例えば初任者研修、今、2年前から2、3、4年次研修ということでやってまして、さらに5年程前から10年次研修ということで、それぞれの段階に合わせた研修ということを今、盛り込んでおりますので、それの参加の熱心さということに関して見ますと非常にいい部分を持っているし、そういうふうに計画的に育成していかなければならないと考えております。ただ、やっぱりその中でそれぞれの教員の個性というものもありますから、どういう面で得意な人なのか、体を使って子どもたちと共に活動することが得意な人なのか、あるいは情操面でじっくり子どもたちと向き合うのが得意な先生なのかとか、そういうような個性の部分もありますので、その辺を名人先生の活用という形でいい授業を見せるとか、あるいは学習指導専門員というセンターの嘱託の皆さんですけれども、ベテランの先生方に一人一人見てもらっていいアドバイスをするということをやはりきちんとやっていかないとならないだろうなということで位置付けましたと共に、新しく教育内容も変えていかなければなりませんので、大学連携等のことも視野に入れながらこれを展開していくことで、少しでも新人を中心にした教員の力を育成できていくかなと考えてございます。
○日野克彰委員
資料2の11ページのところで、信頼される学校教育、学校運営に関する成果指標のところで、区立小学校と区立中学校の入学率の向上を挙げていますよね。数字を挙げること自体は、数字って明確だからいいんですけど、例えば区立中学校入学率、現状61.9%を23年度64.0%って、この数字にしたのはこれ理由はどういうことなんでしょうか。
○岡部教育改革推進課長
ほかの成果指標もほぼ同じなんでございますが、なかなか23年度の目標をどういう根拠で数値を置こうかというのは大分議論になりまして、結果、5年間の計画だから5%とかいろいろ出ましたんですが、とりあえず基本的には3%という、先程委員からも2、3%というお話出ましたが、3%ということで概ね出させていただいて、教育次長もお話しましたように、できるだけ向上させたい、上げたいということで3%ということでございます。
○日野克彰委員
ちょっとこの点だけにこだわるわけではないんですけど、区立中学校入学率ということは、要するにマーケットとして捉えた場合に、私立との間で取り合いをするということですよね、極端な話をすると。その数字を改善すると。そうすると、現状でなぜ行かないかというところで、恐らくそこにぶち当てていくんだということでいろいろこれは書かれているんだと思うんですよ。そこのところの基礎材料が、44ページのところを今さっと見てたんですけど、15-3のところで国立、私立中学校を選んだ理由、多分この辺のところが恐らく基礎データの方でぶち当てていくんだろうと。この中で、多分数字の多いところがそこで重点になっていくはずですよね。例えば2番の子どもの希望からというのはこれはもうしようがないんで、3番の教育内容に魅力がある、これは恐らく多様なものがあるだろうと。あと多いのを見ていくと、13番の進学状況というのは、これはそこまで本当に区でやるのかなって、ちょっとわからない、逆に聞きたいんですけど。それから、15の中高一貫についてはこれ無理ですよね、明らかに。22ページだかに高校生による教育活動への参加とかって一応ありますけど、これはここで言っている中高一貫は仕組み的なものですから、そういうものじゃないですよね。高校生と仲良くしたいっていう話じゃないだろうから。そうすると教育内容のところに重点があるというお答えにきっとなるんだろうと思うんですけど、重点的にいくとすれば、例えば進学状況のところで、今はこうなんだけどこうなるよっていうところを盛んにアピールしていくとか、そういったことまでお考えなんでしょうか。ちょっとその辺をお伺いしたいんですが。
○阿部教育指導課長
今の日野委員がご指摘の44ページのところで、私どもが一番感じているのは学校見学等で実際に見た印象からっていうのも割合が高いんです。そのときに実は学校が落ち着きのない状況であったりしますと、やはりさーっと下がっていくというものを目の当たりにしているわけなんです。ですから、そういうことというのは私どもから見れば、学習の充実と共に生活指導の充実ということをやっぱり考えていかなければならないと思っているのが1つございまして、それが先程触れられました生活指導でどうしていくかという、道徳の充実とか規範意識とかっていうことになるかと思いますけれども、さらに進学状況ということにつきましてはあまり今、うちはどこどこに行っていますよという形ではつまびらかに各学校がやっているということはございませんで、中学生ガイドというのを平成17年度から小学校6年生にパンフレットを配るようにしておりますけれども、その中でも一般的な都立高校とか私立高校の割合を示す程度で、今のところは抑えているところです。それが小学校入学段階の子どもにとってどのぐらいのインパクトがあるかどうかっていうこともありますし、保護者にとってみればかなりのインパクトがある内容なのかなとは思いますけれども、それだけで中学校を考えていくということの中身にしていくのはどうなのかということを私は感じておりますので、その辺はちょっとこれから検討していかなければならないのかなとは思ってございます。
○日野克彰委員
本当に数字だけを改善させるっていうのであれば、私は高校受験で教えていたのは10年以上前ですけど、特定の層、成績だけで子どもを括るのは悪いんでしょうけれど、本当に進学だけ目指して私立と言っているのは多分どうのこうのやってもだめなんですよ、きっと、多分そういう目的で行くんですから。だからあまりそうではないような、中堅という言葉はあまり使いたくないんですけど、そういうところの層について公立行ってもいいところあるよっていうところをマーケットで言うと、そこにぶち当てていくと一番数字的には多分効果があるはずなんですよね。だって、進路指導してたときに現実そうだったんですから。それは塾だから、そういう層を私立に行かせるというのがポイントですから、やってたんですけど。だから本当にやるっていうのなら、多分そういう層をねらうようなところなんですけど、そういうところまでお考えなんでしょうか。逆に言うと、もう1つ言いたいのは、ここで私立との間での数字をいたずらに追っていくよりは、やっぱり満足度の向上、現状公立に行きたかった満足度の向上という方が中心になるべきじゃないかなという気がするんですが、その辺はいかがでしょうか。
○阿部教育指導課長
やはり満足度が高まれば、当然区立中学校もいいなという思いになってくださると思いますし、そのことを入学率ということで一応ここで設定をして、ただ、先程も申し上げましたように、満足度というのが学習だけなのか、部活だけなのかということとか、いろんな視点があると思うんです。ですから、その中で私どもが考えていかなければならないのは、子どもたちがやはりここの学校に入れば安定して生活ができると。その中でよりよい学習ができると。それから、公立学校は今、チームティーチングとか少人数指導とかを導入していますから、私立よりある意味では進んでやっているものもあることはあるんです。だから、その辺のアピールが足りないという部分もあるかと思いますけれども、そういうところで学校が安定して子どもたちが授業に臨める、そして楽しく生活できているということをもっときちんとやっていかないとならないと思います。そのことが満足度ということで申し上げますとそこにつながっていって、入学率等も向上していけばいいのかなと、そういう考えではおります。
○高橋佳代子委員
学力の面で様々、保護者が求めてくるのは当然なんですが、私はどちらかというと人間教育というんですかね、人間性の、どれだけ心豊かに育んでいくかというか、育成していくか、教育していくかということが非常に、最後はその人間の力という、そういった意味で本当にすべてを吸収する小学生時代に特にどれだけ教育していくかが非常に重要なポイントであると思っているんですが、もちろん家庭の力、これが一番であることは間違いないですが、そういった意味で、心の教育の充実で一番目に人権教育と出てきてますし、この人権教育プログラム、これについて、これはどういった、区で独自でつくられているものなのか。あと各校で人権教育計画に基づいた取組みを実施するということで、今までもこういう計画が立てられてきてたのか、ちょっと確認をさせてください。
○阿部教育指導課長
平成16年度に都の教育委員会が、人権教育プログラムという冊子を作成していまして、これ全教員に配付をしてございます。1年ごとに全部配付をしてございまして、中身としては差別とか偏見に陥りやすい障害のある方とか高齢者の方とか、あるいは外国人の方とか、女性とか、そういうものをきちんと定めて、それに基づいて偏見や差別ということについてのきちんとした理解をさせていって、そういう目で人間を見ることのないようにしていくということが目的で、1センチぐらいの厚い冊子なんですけれども、考え方と、それから、そういう指導をしていくための指導計画と実践事例というのが盛り込まれた冊子で、現在でも使ってございます。全校、全部の教員に配っております。
○高橋佳代子委員
これを子どもや家庭、地域に対し、啓発・理解を図るためにと書いてあるんですが、ちょっとすみません、ちょっとイメージできないんですが、どういった形で取り組んでいくんですか。
○阿部教育指導課長
これは例えば高齢者の方とのふれあいということがありますけれども、これはプラス面で高齢者の方がどういう体の動きをするのかというようなことを理解するわけです。そうすると、決して高齢者の方が何か体の動きが不自由であったりするということの見方ではなくて、それは年齢の中でそういう動きになってくるという理解が深まってくると、そういう体験を授業を行っていきます。そういうことを学年だよりだとか、あるいは校長の学校通信等に、こういう実践を行いましたということを示すことによって、そのねらいと中身と、それから成果ということを示していくことができるかと思います。そのことをやっていかないと、子どもが学校だけでやっていたのでは、家庭に帰ったら保護者がどう考えているかとか、地域の方がどう考えているかということのずれが生じてくる可能性があると思いますので、その辺をこれから少しずつやっていかなければならないのかなと思いますので、具体的にはそういう学校の実践と、それを知らせる通信という活用でもっと、今までやってましたけれどもやっていかなければならないと考えてございます。
○高橋佳代子委員
わかりました。
あともう1点。この中で特別支援教育が盛り込まれておりますが、18年度はモデル校2校で実施をして、19年度から全校実施ということなんですが、この2校の状況を見ていると、果たして本当に19年度全校実施でどれだけの成果が得られるのかなというようにちょっと私は不安を感じているんですが、この点はどのようにこれから取り組まれていくのでしょうか。
○阿部教育指導課長
特別支援の実施につきましては、適正な就学相談をやりまして、それぞれのお子さんがニーズに合う学校に入学をして、そして、その子どもたちをどのように指導していくのか、また通常学級にいる子どもたちをどのように指導していくのかということを今、研究を深めているところでございます。今、2校の学校の成果がかなり上がってきているんですけど、ただ、これ人のことについてあまりやっておりませんで、どちらかというとどういう理解をしていったらいいかというソフト面のことを中心にやってきているということがあって、なかなか目に見えにくいのかなとは思っております。これから4月にこれ全校で実施していくということで、学級の設置ということと、それから、やはり指導員をどうするかということがあると思いまして、それを今、募集をかけようとしているところでございますので、そのことで全校を巡回をしながら教員へのアドバイスと、それから直接的に子どもたちにも指導ができるような、そういう体制をまず整えていくことによって少しずつ充実していけるのかなと。まず初めは手探りの部分がどうしても出てくると思いますけれども、それは私どもの方で少し進行をゆっくりしながら順次進めていきたいという、そういう考え方で取り組んでいきたいと思っております。
○高橋佳代子委員
もちろんゆっくり丁寧にという課長の答弁非常によくわかるんですが、1年間の実施状況を見てますと、いわゆるグレーゾーンという本当に6%クラスにいると言われている子どもたちに、本来の意味での特別支援教育というのがまだまだこれからなされるというか、1年間ではなされていないような状況なんですけれども、早期発見でそういう教育が本来のこの特別支援教育の意味ですので、何年も何年もかかってしまうとその子どもたちは成長してしまうんですね。適切な教育が受けられない。これもまた非常に大きな問題になりますので、是非ここら辺は丁寧にかつ迅速にという部分でお願いをしたいと思います。
○阿部教育指導課長
ご指摘のとおり、これから幼稚園、保育園、あるいはさらに赤ちゃんのときからの連携をどのようにとっていくかということが大きな課題になりますので、それについても取り組んでまいりたいと思っております。
○
竹下ひろみ委員長
ほかにご質疑ございますでしょうか。
「なし」
────────────────────────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
では、3番目の報告事項に移ります。
平成18年度基礎的基本的な内容の定着に関する調査(区学力調査)結果報告について、理事者から説明があります。
○阿部教育指導課長
それでは、先程もちょっと触れましたけれども、区の基礎的、基本的な調査ということで、18年12月4日から12日にかけまして、全校の小学校4年生、それから中学校1年生で国語、算数、あるいは国語、数学ということで調査をいたしました。平成15年度から実施しておりますので、その18年度分のご報告でございますけれども、これは速報値ということで、まだ十分に検討あるいは分析を加えたものではございませんので、状況だけをお知らせしたいと思います。
本年度の調査につきましては、実は一昨年度と同じ問題でやってございます。これは算数、数学につきましては数字も、国語につきましては例えば漢字の書き取りの中身も同じでございますので、同一問題、ただ、セキュリティをしっかりしてございますので、これで漏らしたとか練習したとかっていうことはありませんので、同じ問題で2年間の変化を見ることができるかと思ってございます。
なお、基礎・基本調査委員会というのを設置してございますので、問題等についてはそこで精査をし、これから今年の結果について分析を進めていこうと考えてございます。
大変今、ちょっと冷や汗かいてたんですけど、先程の
教育ビジョンのデータは、垣内委員さんがご指摘のとおり、目標に到達した子どもの割合ということでございまして、今日お示ししたデータは、簡単に言えば平均点ということでのデータですので、ちょっと数値の違いがあるかと思います。速報でございますので、今日は平均点ということでご勘弁をいただければと思います。
裏面を見ていただければと思いますけれども、上の方の大きな欄が小学校、下が中学校でございます。左側に国語、右側に算数、数学を位置付けてございます。学校名はA、B、C、Dで、あるいはア、イ、ウ、エでお示ししてございます。そして、国語につきましては教科全体では目標値ということが示されております。これ全国でかなり採用されている調査ですので、標準テストということで、このぐらいとれば目標をクリアするだろうということで65.0という目標値が設定されておりまして、区全体では75.6ということで、目標値は上回ってございます。ただ、目標値に到達しない学校もこの中では出てきているということでございます。
国語では、観点として話す力・聞く力、書く力、読む力、言語についての知識・理解・技能ということでの4観点で分析をされてございます。また、算数、数学につきましては、数学的な考え方、数量や図形についての表現・処理、数量や図形についての知識・理解ということの3観点でまたこれも分析をされておりまして、一番右側はそれぞれ国語・算数、国語・数学のトータルの平均点の合計したものということで合計を示してございます。同じ問題を使っておりますので、ちょっと調べたところでは、小学校の国語については昨年よりもマイナス0.7とちょっと下がってしまっておりまして、算数につきましてもマイナス0.9。中学校の国語についてもマイナス2.9、数学だけプラス1.3ということで、数学だけちょっとプラスが見えたと思ってございまして、ただ、なぜということが、どういうことが関係にあるかというようなことにつきましてはまだ分析の途中でございます。一応この資料につきましては本委員会と教育委員会、それから校長会のみに提示をして、学校の状況を分析する資料ということで取り扱って参りたいと思ってございます。
報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○
竹下ひろみ委員長
説明が終わりました。ご質疑がございましたら、どうぞ。
○
垣内信行委員
小学校の合計のところを見ますと、一番上のAという学校が167.9という意味ですよね。それでWは130.8だから、その差が37。同じ豊島区の学校での現象ですよね。この間もこんな質問を多分したと思うですけど、A校とW校の差というのは、私は結構大きなものだなと思うんですけど、随時同じような学校名がそういう形で格差が生じるのか。あるいはたまたまこういうケースでこうなっているのか。その学校そのものの、言葉は悪いかもしれませんけれども、よくあるじゃないですか、万年だめなとか何とかっていうことがよくありますよね。スポーツの世界なんかありますよね、よく1回戦負け高校みたいだとかありますよね。その辺はどう、これは毎回こういうことをやるとAという学校はすごくよくて、Wという学校はよくないみたいなことっていうのは傾向としてあるものなんでしょうか。
○阿部教育指導課長
定着しているわけじゃございませんで、これは各学校浮き沈みが激しいというのか、もう大きく入れ替わっておりますので、毎年どこどこの学校はいつもいいとか、そこまでは言えない状況じゃないかなと思います。特にその背景としまして、中学校の場合には、先程もちょっと言いましたけれども、生活指導と学習の絡みがちょっと出てきているなということがありますので、そこをちょっと私、今、問題、課題と考えているものですから、その辺を充実していかないと学習面でいい結果も出てきてないなということは感じてございます。
○
垣内信行委員
そうしますと、浮き沈みが激しいということならば、問題の検証からすると、例えばAの学校の国語の82.6、それからWは68.3と見ますと、はっきり言いますと、そこの学年のテストを受けたところの先生の指導の差という、一般的な見方と言っちゃ悪いのかもしれませんけど、歴然とその数字から言いますとそういう差が出ちゃうんじゃないのかなと。例えば算数を教えている先生がそのときは物すごく優秀な先生で、その学校の先生がすごく教え方がよかったので子どもたちがずっと向上しちゃって、算数で言うと85.3。一方、教え方があまりよくないと62.5まで落ち込んじゃうよと、こういう表の見方でいいんですか。
○阿部教育指導課長
昨年もこういうふうにお答え申し上げたかと思うんですけど、やっぱり教員を見てみますとそうも言えないという感じでございまして、決してWの学校の教員が指導力が足りないとか、そういうことではございません。もちろん、そういうものも反映されているとは思いますけれども、低い学校だから教員がどうかということには直接つながってはいないと思っております。
○
垣内信行委員
それでどう見ていらっしゃるのか。すみません、これで終わりにします。
○阿部教育指導課長
私どもの方ではご指摘にあった教員の指導力ということも当然見るわけですけれども、それと学校の子どもの学習状況、これ4年と中1ですから、それまでがどういう状況だったのかということがやはり反映されてきていることと、4年生になってもう12月ですので、ほぼ8カ月。中1についても中学校に入学してから8カ月たっている状況の中で、小学校の勉強がどうだったのかとか、小3までの勉強がどうだったのかということももちろん考えますけれども、子どもたちの学習の成立状況とか、そのようなものも追って分析をしていかなければならないと思っておりまして、今まだ届いたばかりでございまして、そこまでの分析できてないんですけれども、そういう視点で、特にここ2年間同じ問題で同じ調査ができたということで、来年は問題が変わる予定でございますので、この2年間についてこれからまたちょっと分析を加えてご報告を差し上げていきたいと思っております。
○
竹下ひろみ委員長
ほかにご質疑はございませんでしょうか。
「なし」
────────────────────────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
では、次に4番目の報告事項に移ります。豊島区
子ども読書活動推進計画の取組み状況について、理事者から説明があります。
○
栗原中央図書館長
それでは、私の方から豊島区
子ども読書活動推進計画の取組みについてご報告をいたします。A4判の両面刷り1枚の資料をご配付をさせていただいてございます。
まず、1点目でございますけれども、私ども、このつくりました計画に記載をさせていただきました各種施策をきちんとやっていくために検討会というものを設置をさせていただいてございます。検討員は記載のとおり、関係部署15部署20名でございます。構成メンバーはそれぞれの実務担当者レベル、係長級の実務担当者レベルに参加をしていただいてございます。今年度2回検討会を開催をし、それぞれの部署で取り組んでいる状況についてチェックをしてございます。
2点目でございます。職員の研修につきましては、図書館では平成11年から図書館奉仕員という非常勤の特別職でございます、司書資格を持った非常勤を雇っているんですけど、そうした者たちに対するきちんとした研修をやってこなかったという反省に立ちまして、17年度から専門の研修を設けてございます。今年度4回そうした研修を受講させてございます。
3点目でございます。取組み状況を一覧表にさせていただきました。こちらに記載をさせていただきましたものは、私ども図書館が主催したもの、あるいは私どもと共催をさせていただきましたものについて記載をさせていただいたものでございます。17、18年度を比べていただきまして、18年度がちょっと落ちているんじゃないかという点につきましては、これは12月までの実績でございまして、第4四半期分まだ数字が出てございませんので、今年度1年間やりますと、ほぼ17年度と同等か、またそれ以上の実績が出るものと考えてございます。
裏面をおめくりをいただきたいと存じます。実はその検討会の場におきまして、保育園さんの方から、保育園にある絵本が予算の関係上いつも同じような本で非常に保母さんたちとしても残念だというお話をいただきまして、それでは図書館の方で毎月買っている予算の中から保育園に貸し出す書籍をうちの方で選んで、保育園さんでぐるっと回してもらおうじゃないかという意見が出まして、一応キャッチコピーといたしまして、「おはなしだいすき!ほいくえん・ぐるっと絵本便」という企画をつくりました。
概要でございますけれども、保育園さんを4つのグループに分けさせていただきまして、図書館で1セット40冊程度のものを11セット用意をさせていただきます。それぞれ中身は分けていただきますので、11セット中身の違うものをうちの司書が保育園向けに用意をいたします。それを保育園さんの方でぐるっと順繰りに回していただいて、11セット分ぐるぐる回れば、1年間一定の期間新しい絵本がぐるぐる回ってくるという事業でございます。また、私ども保育園の保母さんに対しましても、読み聞かせの講習会をやらせていただいておりますので、これも事業始まる前にご要望があれば、そのセットの絵本の読み聞かせ等の講習会もやらせていただきたいと考えてございます。
係長級の横断的な検討会をもっていたからこそこのようなアイデアが出て、一応もう図書館の方では選定に入ってございますので、ぜひ今後も検討会の中でこうした現場の意見を、できるものはすぐ着手していきたいと考えてございます。
5点目でございます。新中央図書館での取組みでございますけれども、10代向けのコーナーを充実させたいということで、区内の全中学校の全学年の生徒にアンケートをとらせていただきました。それに基づきまして現在、蔵書構成に取り組んでございます。記載のとおり、児童の図書につきましては、今2万7,000冊、これ向原にある図書館にあるものを2万8,000冊。10代向けの図書は、今の図書館1,000冊しか持っていないものを、これ5,000冊に、5倍にすると。
あと中学生のアンケートの中でいくつか中学生の方にご要望いただいてます。まず、自分たちの優先的なコーナーがほしい。これは子どもたち、幼児と一緒のようなコーナーではなくて、多分小さなお子様たちと一緒じゃ恥ずかしいということもあるんでしょう。自分たちがいられるような場所をぜひつくってくれということとで、新中央図書館におきましては、10代向けのコーナーにボート型の机を置いて、10席ありますので、そちらを優先の席ということで運営をしていきたいと考えてございます。また、ホームページもつくってくれないかというご要望がありましたので、それも10代向けのホームページを作成しようということで現在取り組んでおります。
また、ここに記載ございませんけれども、実は、10代のコーナーのところに豊島区の中学校の先生方にご推薦をいただいた本のコーナーも特設しようじゃないかということで、現在中学校の校長連絡会等ともお話をさせていただいておりますので、ぜひそうしたコーナーもつくって地元の中学生の子どもたちにぜひ興味を持っていらしていただけるように運営をしていきたいと考えてございます。私の方からは以上でございます。
○
竹下ひろみ委員長
説明が終わりました。ご質疑がございましたら、どうぞ。
○堀宏道委員
ちょっとお伺いしたいのは、4番のところで、「おはなしだいすき!ほいくえん・ぐるっと絵本便」というのが出ているんですが、これ予算はどのぐらいを見込んでいらっしゃるんでしょうか。
○
栗原中央図書館長
今年度私ども図書館が持っている事業費をかき集めて、今、本の選定に入ってますので、数十万円というレベルだと思います。
○堀宏道委員
これいい事業だと思うんです。やっぱり新しい本が循環するというのはすごくいい事業だと思うし、教育ということを考えてもいい事業だと思うんですが、保育園に通う子ども以外の子どもについてはどのように考えているのか教えてください。
○
栗原中央図書館長
それにつきましては、図書館主催のおはなし会とか出張おはなし会、かなりやってございます。今の図書館の現有勢力からするとかなり上限に近いレベルでやってございます。
あとちょっと質問の趣旨からずれるかもしれませんけども、今重視しているのは保護者の皆様方に対する働きかけをきちんとしていかないと、例えば図書館のおはなし会もやはりお母様、お父様に連れられてじゃないといらっしゃっていただけませんので、保健所との共催事業、これは低学児の健診等の場所に私どもの方で出向きまして、そうした読み聞かせだとかどんな本をよろしいのかという、そういったところに力を入れているところでございます。
○堀宏道委員
私立幼稚園なんかへのこういった本の支給だとかそういったものについては考えていらっしゃるんですか。
○
栗原中央図書館長
このぐるっと絵本便の中では考えてございませんけれども、実は雑司が谷図書館を閉館する際に、近隣の小中学校、保育園に優先的に児童の図書を配布しようということを考えてます。そのときに私ども保育園課の担当の方から、私立の保育園もこれ当然地域のためにやっているので中に入れてもらえないかというお話をいただいておりますので、そこは差別することはないのかなと考えてございまして、地域の幼稚園、それも中に入れていこうと考えてございます。
○永野裕子委員
簡単にお伺いしたいんですけど、10代向けのホームページ、これはどういうものをイメージしているんですか。蔵書とか推薦書の紹介とか、レファレンス的なものも含めるんでしょうか。
○
栗原中央図書館長
今、企画をしている最中でございますが、もちろん推薦本でございますとか、レファレンス、あとコーナーに情報交換みたいな伝言板みたいな機能も持たせてくれというような中学生からの意見もありますので、例えばそうしたものもそこに載せていって、どんなやりとりがあるのかというところも載せたりしてやっていければなと考えてございます。
○永野裕子委員
完全に独立した10代のホームページをつくるのか、それか図書館のホームページみたいなものとしてその中に10代コーナーがあるのかっていう、その辺は。
○
栗原中央図書館長
図書館のホームページの中の1つの項目として新設をするということでございます。
○高橋佳代子委員
この
子ども読書活動推進計画は私も一般質問で提案をさせていただいて、計画を練っていただいて、本来は非常に中身がもっと濃いというか、非常に多岐にわたって充実されている計画だと私は思っているんですが、それの取組み状況はこの1枚で済まないんじゃないかって本来ちょっと思っていたりするんですが、例えば学校との連携とか様々手を打たれているところもありますし、その状況が今どうなっているのかっていうのも私も知りたいところですし、その点はどうなのでしょうね。これ1枚ずつ、毎年1年ずつ計画の取組み状況の報告という形になるんですか。
○
栗原中央図書館長
この取組み状況の表につきましてはその数字をきちんと捉えられるものということで記載をさせていただいているわけでございますけれども、学校との連携につきましては、各地域間ごとに担当の学校を決めさせていただいていろいろやらせていただいてます。こちらの数字を見ていただきますと、学校訪問、学級招待とも、参加の人数が非常に増えてございまして、また、近隣の私立の学校からも職場体験等で受け入れてくれとかっていう要望も多々いただいておりますので、そうしたところ学校関係との連携等につきまして抽出して、もっと細かいものを次回ご報告をさせていただきたいと思いますけど、一生懸命やってございますので、また細かく報告はさせていただきたいと思います。
○高橋佳代子委員
次回はいいですが、何て言うんですか、非常に細かく計画自体は書かれていると思うんですよ。学校との連携はその一端なんですが、そこら辺で要はどうやって豊島区の子どもたちに本に親しんでもらいながら、心豊かに育んでいくかと。それこそ多岐にわたってのいろんな部署の方が関わりながらこの計画を練られたわけですよね。それに対して今一生懸命取組んでいただいているんですけども、そういった意味でもうちょっと細かい報告が私は聞きたかったなという思いもあるのでちょっと言わせていただいたんですが。
あと保育園に関してのぐるっと絵本便は非常にいい取組みだなと思っています。本当に保育園までなかなか本が、今現在来なかったというか、これまで来なくて、予算が確保できなくて、学校自体の本もなかなか、教育委員会の皆さんは充実していますと言われるんですが、図書館入って見ますと、本当に子どもたちが手にしないんじゃないかなと、破棄しなきゃ本来はいけないんじゃないかなというような本が多数、まだ学校の図書館に眠っているという状況で、そういった意味でプロの図書館の司書の目から見ていろんなアドバイスをいただきながら、もう一度学校の図書館を再生していく。一番身近なそこに力を入れていくということがやはり私は大事なんじゃないかなと思っていろんな場面で提言をさせていただいているんですが、一生懸命取り組まれていることはよくわかっておりますし、高く評価をしているところなので、今後もぜひいろんな多角的な部分からこの取組みを評価していただきたいと、お願いだけさせていただきます。
○松﨑教育委員会事務局次長
大変申し訳ございませんでした。多岐にわたる計画はきちんとつくったわけですけれども、簡単な報告にしかまとめられなかったことは申し訳ございません。これにつきましては、全体を踏まえた取組み状況につきまして、17、18年についてまた早速まとめたいと思います。
また、学校図書館につきましても、やはり古い本が、数だけ増えたんですけど、私が行ってもすごく手あかのついた古い本が多いのも事実でございますので、今後とも引き続き充実に努めてまいりたいと思います。
○
竹下ひろみ委員長
ほかにご質疑ございませんでしょうか。
「なし」
───────────────────◇────────────────────
○
竹下ひろみ委員長
では、次に移ります。
継続審査分についてお諮りをいたします。継続審査分12件について引き続き閉会中の継続審査といたしたいと存じますが、ご異議ございませんでしょうか。
「異議なし」
○
竹下ひろみ委員長
異議なしと認め、そのように決定いたします。
以上で、
子ども文教委員会を閉会といたします。
午後0時20分閉会...