杉並区議会 > 2019-03-06 >
平成31年予算特別委員会−03月06日-04号

  • 起業(/)
ツイート シェア
  1. 杉並区議会 2019-03-06
    平成31年予算特別委員会−03月06日-04号


    取得元: 杉並区議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-29
    平成31年予算特別委員会−03月06日-04号平成31年予算特別委員会  目   次 委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 5 議案審査  議案第7号〜議案第11号、議案第16号〜議案第20号、議案第22号〜議案第23号   一般会計歳出第1款・第2款・第3款、第8款に対する質疑応答   杉並区議会公明党    渡辺富士雄委員 …………………………………………………………………… 5    山本ひろこ委員 ……………………………………………………………………14    北 明範委員 ………………………………………………………………………21    川原口宏之委員 ……………………………………………………………………29   いのち・平和クラブ    奥田雅子委員 ………………………………………………………………………37    そね文子委員 ………………………………………………………………………42    市来とも子委員 ……………………………………………………………………46    新城せつこ委員 ……………………………………………………………………51   日本共産党杉並区議団    上保まさたけ委員 …………………………………………………………………60
       金子けんたろう委員 ………………………………………………………………67   自民・無所属クラブ    佐々木 浩委員 ……………………………………………………………………77    藤本なおや委員 ……………………………………………………………………83    岩田いくま委員 ……………………………………………………………………88   区民フォーラムみらい    上野エリカ委員 ……………………………………………………………………92    安斉あきら委員 ……………………………………………………………………97             予算特別委員会記録第4回  日   時 平成31年3月6日(水) 午前10時 〜 午後4時58分  場   所 第3・4委員会室  出席委員  (45名) 副委員長  大 槻  城 一     委  員  木 村  ようこ        委  員  田 中 ゆうたろう     委  員  堀 部  やすし        委  員  松 尾  ゆ り     委  員  関 口  健太郎        委  員  奥 田  雅 子     委  員  市 来  とも子        委  員  小 林  ゆ み     委  員  藤 本  なおや        委  員  上 野  エリカ     委  員  川 野 たかあき        委  員  山 本  あけみ     委  員  太 田  哲 二        委  員  山 本  ひろこ     委  員  大 泉 やすまさ        委  員  井 原  太 一     委  員  小 川  宗次郎        委  員  山 田  耕 平     委  員  上 保 まさたけ        委  員  そ ね  文 子     委  員  岩 田  いくま        委  員  佐々木    浩     委  員  増 田  裕 一        委  員  安 斉  あきら     委  員(副議長)                                 中 村  康 弘        委  員  北    明 範     委  員  川原口  宏 之        委  員  大和田    伸     委  員  今 井  ひろし        委  員  浅 井  くにお     委  員  脇 坂  たつや        委  員  金 子 けんたろう     委  員  富 田  た く        委  員  くすやま 美 紀     委  員  けしば  誠 一        委  員  新 城  せつこ     委  員  河 津  利恵子        委  員  渡 辺  富士雄     委  員  島 田  敏 光        委  員  横 山  え み     委  員  吉 田  あ い        委  員(議 長)           委  員  はなし  俊 郎              大 熊  昌 巳        委  員  富 本    卓  欠席委員  (2名)  委 員 長  井 口  かづ子     委  員  松 浦  芳 子  出席説明員 区長      田 中   良   副区長     宇賀神 雅 彦        副区長     吉 田 順 之   教育長     井 出 隆 安        代表監査委員  上 原 和 義   政策経営部長  白 垣   学        施設再編・整備担当部長       企画課長    伊 藤 宗 敏        事業調整担当部長                喜多川 和 美        行政管理担当課長高 林 典 生   施設再編・整備担当課長                                  福 本   弘        事業調整担当課長安 藤 武 彦   事業調整担当課長浅 井 文 彦        財政課長    中 辻   司   営繕課長    相 馬   吏        施設整備担当課長心得        総務部長    関 谷   隆                郡 司 洋 介        情報・法務担当部長         総務課長事務取扱総務部参事                牧 島 精 一   情報政策課長                                  原 田 洋 一        コンプライアンス推進担当課長    事務取扱    馬 場 誠 一                後 藤 行 雄        情報システム担当課長        総務部参事政策法務担当課長心得                吉 川 英 一           高 倉 智 史        秘書課長    林 田 信 人   人事課長事務取扱総務部参事                                  手 島 広 士        職員厚生担当課長          総務部副参事(特命事項担当)        人材育成担当課長                  中 村 充 明                松 沢   智        経理課長    山 田 隆 史   総務部副参事(用地調整担当)                                  黒 田 康 弘        広報課長    藤 山 健次郎   区政相談課長  河 俣 義 行        危機管理室長  寺 嶋   実   危機管理対策課長事務取扱                          危機管理室参事                                  青 木 則 昭        地域安全担当課長山 田 幸 雄   防災課長    佐 藤 秀 行        区民生活部長  森   雅 之   地域活性化担当部長オリンピック・                          パラリンピック連携推進担当部長                                  安 藤 利 貞        区民生活部管理課長男女共同参画   区民課長    武 田   護        担当課長区民生活部副参事        (ふるさと納税担当)        事務取扱区民生活部参事                岡 本 勝 実        地域課長事務取扱区民生活部参事   地域施設担当課長梅 澤 明 弘                堀 川 直 美        課税課長    出 保 裕 次   納税課長    塩 畑 まどか        文化・交流課長事務取扱区民     地域活性化推進担当課長        生活部参事                     村 野 貴 弘                幸 内 正 治        オリンピック・パラリンピック    スポーツ振興課長阿出川   潔        連携推進担当課長                大 澤 章 彦        産業振興センター所長        産業振興センター次長                齋 木 雅 之           朝比奈 愛 郎        産業振興センター事業担当課長    保健福祉部長  有 坂 幹 朗                高 橋 俊 康        高齢者担当部長 田部井 伸 子   子ども家庭担当部長                                  徳 嵩 淳 一        健康担当部長杉並保健所長      保健福祉部管理課長                木 村 博 子   事務取扱保健福祉部参事                                  井 上 純 良
           保育課長事務取扱保健福祉部参事   都市整備部長  渡 辺 幸 一                武 井 浩 司        都市整備部管理課長         みどり施策担当課長        事務取扱都市整備部参事               石 森   健                正 田 智枝子        環境部長    齊 藤 俊 朗   環境課長    寺 井 茂 樹        会計管理室長  南 雲 芳 幸   会計課長    小 松 由美子        教育委員会事務局次長        学校整備担当部長中 村 一 郎                田 中   哲        庶務課長事務取扱教育        学務課長    高 山   靖        委員会事務局参事                都 筑 公 嗣        学校整備課長  渡 邊 秀 則   済美教育センター所長                                  平 崎 一 美        中央図書館長  鈴 木 雄 一   選挙管理委員会委員長                                  織 田 宏 子        選挙管理委員会事務局長       監査委員事務局長和久井 義 久                石 田 幸 男  事務局職員 事務局長    佐 野 宗 昭   事務局次長   植 田 敏 郎        議事係長    蓑 輪 悦 男   担当書記    十 亀 倫 行        担当書記    渡 辺 美由紀   担当書記    高 橋 知 久        担当書記    高 野 貢 志   担当書記    三 井 真太郎        担当書記    矢 澤 泉 未 会議に付した事件  付託事項審査   議案審査    議案第7号 杉並区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例    議案第8号 杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例    議案第9号 杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例    議案第10号 杉並区「特別区道」道路占用料等徴収条例等の一部を改正する条例    議案第11号 杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例    議案第16号 平成31年度杉並区一般会計予算    議案第17号 平成31年度杉並区国民健康保険事業会計予算    議案第18号 平成31年度杉並区用地会計予算    議案第19号 平成31年度杉並区介護保険事業会計予算    議案第20号 平成31年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算    議案第22号 杉並区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例    議案第23号 杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例     一般会計歳出第1款・第2款・第3款・第8款………………………質疑応答                           (午前10時    開会) ○大槻城一 副委員長  委員長の職務を代行いたします。  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。  《委員会記録署名委員の指名》 ○大槻城一 副委員長  初めに、本日の委員会記録署名委員を御指名いたします。佐々木浩委員にお願いいたします。  傍聴人より撮影の申請が提出されましたので、これを許可いたします。  《議案審査》   議案第 7 号 杉並区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例   議案第 8 号 杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例   議案第 9 号 杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例   議案第10号 杉並区「特別区道」道路占用料等徴収条例等の一部を改正する条例   議案第11号 杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例   議案第16号 平成31年度杉並区一般会計予算   議案第17号 平成31年度杉並区国民健康保険事業会計予算   議案第18号 平成31年度杉並区用地会計予算   議案第19号 平成31年度杉並区介護保険事業会計予算   議案第20号 平成31年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算   議案第22号 杉並区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例   議案第23号 杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例     一般会計歳出第1款・第2款・第3款・第8款に対する質疑応答 ○大槻城一 副委員長  これより、一般会計歳出第1款議会費、第2款総務費、第3款生活経済費、第8款職員費に対する質疑に入ります。  なお、質問は審査区分に従ってされるよう、また、理事者の答弁は迅速かつ簡潔にお願いいたします。  杉並区議会公明党の質疑に入ります。  それでは、渡辺富士雄委員、質問項目をお知らせください。 ◆渡辺富士雄 委員  行革と情報政策について、防災・減災対策から感震ブレーカーの設置支援事業、投てき型消火剤、公衆電話の位置情報について。なお、使う資料は、区政経営計画書と、あと物の提示をさせてください。よろしいですか。 ○大槻城一 副委員長  許可いたします。 ◆渡辺富士雄 委員  行革と情報政策について伺っていきます。  これまで行革における情報政策の重要性を訴え続けてきました。防犯・防災情報とか統合型GIS、区の公式ホームページの再構築、SNSの活用、そして情報政策課の設置等にいろいろかかわってきたんですけれども、なかなか私が思い描いたとおりにはいってない。少々いら立ちを覚えるところもあったんですが、現在、これから就労人口の減少、また国家的な取り組みとなった働き方改革、多様化し増大する福祉サービスなどを解決するための先進テクノロジー、こういったものが研究されておりますけれども、こういった内容で、行政にもいろいろとそのテクノロジーが応用されている、活用されている時代に入ってまいりました。  こうした社会背景に対して、杉並区としても全庁挙げて情報政策に取り組む方向性が見え始めたのかなと思います。総括的にお話を伺っていきますが、この間、情報システム課時代を含めて、情報政策課が進めてきた業務の効率化、行政事務の高度化、区民の利便性の向上に向けた取り組みの成果はどのようになっているのか、伺います。 ◎情報政策課長 今御指摘いただきましたように、情報システム課につきましては平成4年4月、また情報政策課につきましては平成24年4月からスタートしてございます。当課におきましては、委員より御指摘いただきましたように、区政全体におきます業務の効率化などを目指して取り組んでございます。  この間、ホストコンピューターを活用した住民情報系システムの運用によりまして、区民事務所における総合窓口の実現、安定的、効率的な区民サービスの提供、また、統合内部情報システムを運用しまして内部事務の電子化を行いまして、また庁内無線LANを敷設してございます。効率的な内部事務処理を行ってまいりました。また、巧妙化するサイバー攻撃などから区民の情報を守るため、セキュリティー対策の強化などにも取り組んでまいりました。現在は、平成33年1月に向けまして、住民情報系システムの再構築に取り組んでございます。 ◆渡辺富士雄 委員  情報政策課は、区の組織や分野において、情報化に向けた企画調整の旗振り役としてどのようなかかわりを持って区の情報政策を進めてきたのか、これまでの課としての総括を伺います。 ◎情報政策課長 私どもでは、まず区の情報政策の推進に向けまして情報化基本方針を定めてございます。区の情報化の進むべき方向性を示すとともに、それに基づく情報化アクションプランを定めて、目標ごとの各取り組みの進捗を管理してまいりました。  また、各課の情報化にかかわる主な取り組みに対しましては、さまざまなガイドラインを定めてございまして、また経費精査事業ということで、企画面、経費面での専門機関のアドバイス等も実施してございます。さらに、安全・安心に情報化を進めるために規定類を整備し、各課の取り組みへの点検、監査を行ってございます。また、情報セキュリティ運営委員会、情報公開・個人情報保護審議会を運営いたしまして、内外の委員による事案の点検を進めてございました。  その結果、具体的には、防災課や経理課等との連携によるICT−BCPの策定、広報課との協調による新たな区公式ホームページの構築、土木管理課を中心としたGISの活用の推進など、全庁的なバランスを保ちつつ、安全・安心を支える体制の強化、多くの方が利用しやすい情報発信の充実、より効率的な情報システムの整備などを進めてまいりました。 ◆渡辺富士雄 委員  いろいろ話も今出ましたけれども、総括的な話として、どちらかというと、私の率直な感想ですけれども、各所管がやっているところを、逆に言えば後追いしたかなというイメージも拭えなくはないんですね。もっともっと情報政策課としての色というか、もっと旗振りをしてほしかったなというのが正直な感想です。これからいろいろな課題が、後で話をしますけれども、出てくるので、そういった意味では、これから情報政策課は本領発揮かなというふうに思っておりますので、その辺期待して、次の質問に移ります。  AIやRPA、IoTといった新たなICTの活用についてですけれども、2定で伺いましたけれども、その後区が行った取り組みや、他のベンダーや他自治体からの情報収集の結果を踏まえた区の考え方があれば伺います。 ◎情報政策課長 AIやRPAなどの新たなICTの活用につきましては、この間、さまざまなベンダーからの情報提供を受けるとともに、23区を初め他自治体の取り組みについても情報収集を行ってまいりました。また、全庁を対象としたAIやRPAの説明会を8月に実施いたしまして、また、この2月には全管理職を対象とした講演会を実施いたしまして、全庁に新たな技術に対する認識を深めてもらう取り組みを進めてまいりました。  こうした取り組みを踏まえまして、AIやRPAの機種の導入に当たりましては、費用対効果や利便性の向上、また十分な精査が必要かなと考えてございます。今後は、対象業務の洗い出しなど、導入に向けた具体的な準備を進めてまいりたいと考えてございます。 ◆渡辺富士雄 委員  情報政策課が政策経営部から一旦総務部へ移動になった際、正直言って、情報政策がひょっとしたら10年ぐらいおくれるのかなというふうにそのときは思いました。しかしながら、31年度から政策経営部に情報・行革担当部長を設置して、情報政策課と行政管理担当とあわせた組織となりますけれども、新しい情報政策課の役割は何か、何が変わっていくのか、伺います。 ◎人事課長 まず、29年度の組織改正だったんですが、これは、情報管理における事故が発生をした、そういう中で、内部統制の充実強化を図るという観点から総務部に移行したという経過がございます。  今回の組織改正でございますけれども、区政運営の柱でございます限られた財源あるいは限られた職員数の中で少子高齢化に伴う行政需要の増大に対応していくためには、情報政策課を中心に、先ほどもお話がありましたけれども、AIであったりRPAといった新たなテクノロジーの活用の検討を始めまして、区民サービスの向上を目指すことを目的に、業務の効率化を図るという政策をこれまで以上に前に進めていくということから、政策経営部に情報政策課を移行したという組織改正の内容になってございます。 ◆渡辺富士雄 委員  情報政策課を設置して10年ちょっとになりますけれども、ようやく本来の役割を果たしていくのかなというふうに正直思っております。非常に期待をしておりますので、ぜひ裏切らないようによろしくお願いいたします。  他自治体では、AI、RPAなど、さまざまな業務でそういったものを活用するなど実証実験を行っていますけれども、例えば、ここ数年で業務拡大した保育課での保育園入園選考業務については、AI、RPAの導入事例が話題となっております。今後、区はそういったことを活用していくのかどうか、その考えを持っているのか、伺います。 ◎保育課長 32年度に住民情報システムを再構築するということで、それに合わせて子ども・子育て支援システムのほうも入れかえを行っていきます。この新しいシステムでは、入園調整業務におけるいわゆるAIの活用ができるような、そういったオプションもついております。これまでさいたま市とか港区とか、既に実証実験をしているところがございますけれども、杉並区とはまた、指数の設定ですとか利用調整の仕方ですとか細かに違いますので、来年度、杉並区としての実証実験に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 ◆渡辺富士雄 委員  大変な部署であるがゆえにやりがいもあるのかなと思います。RPAだとかAIだとかというのはあくまでもツールであって、それを構築していくためのバックヤード、業務の改善だとか見直し、洗い出し、そういった大変膨大な作業が伴うんだろうなと思いますけれども、そこをしっかりとやり上げた上で、AIだとかRPAの活用が生きてくるのかなというふうに思います。その辺期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  この項の最後に伺いますけれども、今後の新たなテクノロジーを活用した行革をどのように進めていくのか、取り組みについて伺います。 ◎政策経営部長 区はこれまで、最少の経費で最大の効果を挙げるべく、さまざまな手法によって行財政改革に取り組み、多額の効果額を生み出してまいりました。しかし、近年は、この間相当各分野で取り組みを進めてきたことに加えまして、行政需要が大幅にふえているということもあって、10年前、15年前と同じように、毎年度、単年度で見た場合に多額の効果額が出せるかというと、なかなかそこは難しいという局面を迎えてございます。  こうした中で行革の取り組みをもう一段ギアを上げていくためには、委員御指摘のように、新たなテクノロジーの活用というものは不可欠であると考えてございます。来年度、組織改正も予定してございますので、しっかりと新たなテクノロジーの動向にアンテナを張って、行革の取り組みにスピード感を持って効果的に活用してまいりたいと考えてございます。 ◆渡辺富士雄 委員  力強い御答弁、ありがとうございます。期待しておりますので、よろしくお願いします。  それだけではなくて、今は内部の話でしたけれども、地域とつながっていく地域情報化も非常に重要なことになってきますので、これから情報政策を発展させて、地域情報化についてもしっかりと取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いします。  次に、防災・減災について伺っていきます。  昨年の第4回定例会で質問しましたけれども、2回の地震被害シミュレーションの公表によって被害の見える化が図られました。何度も言うようですけれども、地震被害の見える化は区の覚悟であり、減災に対する行政としての強い姿勢を見せるためにも、しっかりとした公助の取り組みを示す必要があると考えます。
     来年度の予算にどのような取り組みがなされるのか期待しておりましたけれども、感震ブレーカーの支援事業対象地域拡大ということで話がありました。感震ブレーカーの設置支援事業を行ってきた取り組み状況について、改めて伺います。 ○大槻城一 副委員長  ここで、パソコン等電子機器使用の申請が提出されましたので、これを許可します。 ◎防災課長 この事業でございますけれども、地震火災の減少を目的としまして、平成28年度に、防災都市づくり推進計画整備地域を基本とした地域を対象として、簡易型の感震ブレーカー本体の購入費を区が負担しまして、設置費のみの負担で設置できるような支援を始めました。翌年、対象地域内に居住する方で65歳以上のみの世帯などを対象としまして、無料設置を開始いたしました。平成30年度には、地震被害シミュレーションの建物被害編の結果に基づきまして対象地域を拡大し、あわせて同じ地域に特例措置も拡大いたしました。設置件数につきましては、平成31年2月1日現在で1,120件でございまして、一般対象者が789件、特例対象者が331件でございます。 ◆渡辺富士雄 委員  支援事業をやって以来、なかなか設置件数が伸び悩んでいるということで、危険度が高い地域にもかかわらず、そういった設置数が少ない理由をどのように分析しているのか、伺います。 ◎防災課長 設置件数につきましては、目標に至ってないような現状でございます。これまで、「広報すぎなみ」とかホームページだけではなく、さまざまな地域のイベントとか、またそこに直接出向いて周知をしたり、その場で申し込みを受け付けるなど努めてきたところでございます。  地震に伴う電気火災防止については御理解をいただいておりますけれども、アパートの借家人の方々で設置に至らないケースもございます。引き続き、対象地域の個人宅の方、またアパートのオーナーの方にも丁寧に働きかけをしていきたいと考えております。 ◆渡辺富士雄 委員  何で伸び悩むのかなというのは、1つは防災意識がなかなか高まってこないところにもあるのかということと、感震ブレーカーを御存じない方が非常に多いんですね。聞いたことはあるけどどういったものかわからないという。そういう状況の中で地域限定をしているので、なおのこと全体的な認知度は低いのかなと思います。  地震被害シミュレーションによりますと、出した公表の結果で、感震ブレーカー全戸設置が実現すれば、延焼被害約2万7,000戸以上と言われておりますけれども、これが3分の1に激減するという結果が出ているわけですね。それだけ感震ブレーカーの効果というのは非常に大きい。その理由は通電火災であります。通電火災は全ての建物で起きるというふうに考えますけれども、自助を最大限に生かすことが公助の役割であります。そういう意味から、感震ブレーカーの最大限の設置効果を発揮するためにも、全区的な取り組みを進めるべきというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。 ◎危機管理室長 昨年10月に公表いたしました地震被害シミュレーションにつきましては、災害対策特別委員会やさきの第4回区議会定例会において、委員から公助の取り組みの強化について多くの御質問、御意見をいただいているところでございます。感震ブレーカーの設置拡大の検討に当たりましては、シミュレーション結果を踏まえまして、まずエリアの拡大を図ります。加えて、既存の対象地域に隣接する地域地区の範囲拡大を図ってまいることといたします。このことにより、区内全世帯のうちおよそ2分の1の世帯が対象となります。加えて、委員御指摘にありますように、全区的な展開によりさらなる設置効果の向上を目指し、無料設置を行う高齢者のみの世帯、障害者手帳をお持ちの方がいる世帯等の特例世帯につきましては、全区的に拡大し、実行してまいる予定でございます。 ◆渡辺富士雄 委員  ありがとうございます。そういう声は他の議員からも出ていましたけれども、全区的な取り組みが大きな減災対策の効果を生み出す、これが正しい公助の方向性だというふうに思いますので、評価させていただきたいと思います。  それでは、制限なしでの対象地域も拡大するということですけれども、具体的にはどの地域に今回広げるんでしょう。 ◎防災課長 具体的な対象地域でございますけれども、これまでの対象地域と隣接地域を加えまして、環8より東地区のおよそ8割の地区を対象といたします。また、これによって区内のおよそ2分の1の世帯が対象というような形になる予定でございます。 ◆渡辺富士雄 委員  危ない地域だけを虫食いにやってもしようがない。その間の地域も延焼被害がある可能性が大ということであれば、今回の地域の拡大については非常に正しい判断かなというふうに思いますので、しっかりと取り組みを進めていただければと思いますし、感震ブレーカーの数が足りないと言われるまで頑張ってやっていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  感震ブレーカーの支援事業拡大以外に、今期どのような取り組みをしていくのか、伺います。 ◎防災課長 昨年10月に公表しました地震被害シミュレーションの結果を受けまして、震災救援所への避難者の抑制を図るため、在宅避難に必要な物資のあっせん品目を追加したり、また在宅避難生活に関するセミナーを開催することなどを実施していきたいというふうに考えております。またあわせて、区広報に連載するなどして、自助・共助を支える公助の取り組みについて周知に努めてきたところでございます。加えまして、避難者の地域偏在があることから、備蓄品の数量の見直しと再配備を行うほか、引き続き帰宅困難者の一時滞在施設の拡充等に取り組んでまいります。 ◆渡辺富士雄 委員  2回のシミュレーションによって、公助のあるべき方向性、やるべき方向性、こういったものがだんだん見えてまいりました。なかなか予算の絡みもあり、時間のかかることもあり、大変ですけれども、着実に進めていただければと思いますので、よろしくお願いします。  この項の最後に、減災対策としてまだまだ取り組むべき課題がたくさんあります。いま一度伺いますけれども、地震被害シミュレーションによって明らかにされた被害の見える化を想定内と捉えられるようなさらなる防災・減災対策を進めるべきと考えるが、最後に区の決意を伺って、この項の質問を終わります。 ◎区長 地震被害シミュレーションによって明らかになった被害想定に対する防災・減災対策ということで、こういう形でお示しをしてまいったわけでございます。首都直下地震を想定地震とする被害シミュレーション、建物編では、区の東部の比較的広範囲に揺れが生じまして、建物の5棟に1棟が焼失する、50棟に1棟が全壊、10棟に1棟が半壊、こういうことがシミュレーションの結果明らかになったわけですね。  また、平成30年、昨年公表しました避難者予測・ライフライン被害編、それぞれございますけれども、この中では、建物被害の大きな地域を中心に、区内で約10万人の避難者が発生するという結果が出ました。こうした一連のシミュレーション結果は、区民の皆さんに地震被害を切実な問題として当事者として捉えていただいて、そして震災への意識を高めて、防災・減災についてみずから考えるきっかけになったのではないか、こういうふうに思っております。  区としても、被害の見える化は区の覚悟を示すものという渡辺委員の御主張のとおり、震災時の公助のあり方を再構築する機会と考えておりまして、かねがね申し上げておりますとおり、地震発生を防ぐことはできませんけれども、被害を最小限に抑え込んでいくということは可能であろうかという考え方のもとに、危機感とスピード感を持って、ハード、ソフト両面で減災対策を強化していかなくてはいけないというふうに思っております。  ハード面での取り組みでございますが、平成30年度に建物の不燃化、耐震化の助成制度の充実強化を行いました。引き続き普及啓発に努めまして、対象地域にお住まいの方に積極的な制度活用を促していくとともに、今般の実行計画の改定において、年間目標を1万メートルに引き上げた狭隘道路の拡幅整備を加速化させていくなど、より安全、快適なまちづくりを進めてまいりたいと思います。  また、感震ブレーカーの設置でございますけれども、阪神・淡路大震災の地震に伴う火災の約6割が電気火災が原因と言われておりまして、設置効果は高いものではないかというふうに見ております。今回の避難者予測・ライフライン被害編の結果を受けまして、平成31年度、来年度から65歳以上の高齢者のみ世帯等に対する設置支援を区内全域に拡大していきたいというふうに考えております。まだまだ感震ブレーカーの設置は普及啓発によって拡大する余地が十分ある、もっとPRを力を入れてやっていかなきゃいけないなと思いますし、議員の皆さん方からもどんどん地域でこれを宣伝していただけると大変ありがたいというふうに思っております。  加えて、避難者数に地域による偏在が明らかになりましたので、備蓄品配備計画を見直す必要があるんじゃないか。それから、御自宅が地震による倒壊や焼失被害がなければ、震災救援所での生活を送らずに在宅避難という選択肢になるということから、御家庭におけるそれぞれの皆さんの自助を支援していくということも必要だろうと思っています。  この被害シミュレーションで、被害の濃いところと薄いところという、色分けで明らかになっていますけれども、要するに、外からの支援が期待できない当初の1日、2日、3日ということを想像したときに、区内で支援の側に回る可能性の高いところと支援を受ける被害の甚大が予想されるところとあるわけですから、そういう意識をきちっと防災対策の中に具体的に落とし込んでいくということも大事なんじゃないかというふうに思っております。  ハード、ソフトの防災・減災対策を着実に実施することで、減災目標でございます死者ゼロの実現に取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ◆渡辺富士雄 委員  力強い御答弁、ありがとうございます。公助に期待できるものと信じて、次の質問に移りたいと思います。  投てき型消火剤について伺っていきます。  昨今、扱いやすいということもあり、投てき型の消火剤が話題となっているが、区の認識を伺います。 ◎防災課長 投てき型の消火用具につきましては、各社の商品紹介におきまして、消火器と比較して、小さくて身近に置けて、またすぐ使える、操作が簡単で誰でも扱えるというようなことで、投げ入れることで御自身の安全も図れる、そういうようなメリットが紹介されておりまして、区の認識も同様でございます。 ◆渡辺富士雄 委員  最大のメリットは、高齢者でも子供でも簡単に扱えるということです。投てき型消火剤のメーカーは3社ほどございます。ペットボトル型とボール型とあるんですけれども、ちょっとよろしいでしょうか。 ○大槻城一 副委員長  はい、どうぞ。 ◆渡辺富士雄 委員  これはボール型の投てき型消火剤なんですけれども、某量販店で防犯用品として最大のヒット商品ということです。ちなみに、こんな感じですね。これは水の10倍の能力を持っております。これのメリットは、1つは投げやすい。子供でも高齢者でも簡単に投げられる。1個で水の10倍の消火能力がある。保管がしやすい。消火器のように何も覚えることもなく、マニュアルも何も要らない。火に向かって投げるだけ。初期消火の場合のみというふうになりますけれども、当然消火ですけれども、それだけではなくて、火災の際に投げて道を確保できる、避難路を確保するということにも使えるというふうにうたわれています。いざというときのために、我が家も自宅に消火器とともにこれを備えましたけれども、企業や他の自治体でも導入され始めているということです。今後高齢化が進む中、簡単に扱える投てき型消火剤の研究をぜひ行っていただきたいと思います。  先日、地域でこの消火剤の説明をしましたけれども、多くの人からぜひ欲しいという要望がありました。私もあっせんしたんですが、300個ほど実は頼まれたんですけれども、ほかにも欲しいという方が非常にふえています。区の防災用品のあっせんで買えないかというふうな要望がありましたけれども、今後、区のあっせん用品として検討してほしいけれども、いかがでしょうか。 ◎防災課長 防災用品のあっせんにつきましては、現在、消火器具として消火器を対象商品として扱っております。消火器につきましては、消防署で国家検定品を推奨しているところから、区においてもこれに準じるような形であっせん品目として紹介をしております。投てき型の消火用具につきましても、消火の効用があるというようなことで区民の方から御要望も伺いましたので、今後検討してまいりたいと存じます。       〔区長「訓練で実験してみればいいじゃないか、実際に」と呼ぶ〕 ◆渡辺富士雄 委員  ありがとうございます。私もぜひそうしていただければと思います。  ちなみに、これはてんぷら油専用の消火剤です。これはそのままてんぷら鍋に入れると速攻で火が消えるというやつですけれども、こういったものもあります。  自助の話をしてまいりましたけれども、とりあえずこれで終わります。  以上です。 ○大槻城一 副委員長  それでは、山本ひろこ委員、質問項目をお知らせください。 ◆山本ひろこ 委員  簡易水道消火装置の配備と操作訓練の実施について、特殊詐欺対策について、それから、性的少数者に対する正しい認識と理解の促進についてです。  東日本大震災が発生した翌月、平成23年4月に初当選を果たし、議会に送っていただきました。そのときから区民の皆様の生命と財産を守ることを自身の使命とし、活動に取り組んでまいりました。当区には、我が会派が提案してまいりました防災・減災対策の多くを形としていただき、推進していただきましたことに心から感謝申し上げます。  当区の首都直下地震発災時の被害想定は、出火件数最大で37件とされており、消防署のみの対応は不可能です。小さな火のうちに消火することができれば杉並区を火の海から守ることができる、地域防災力の向上に資すると信じ推進してまいりました水道栓を使用した簡易水道消火器具の配備ですが、29年度から3カ年で、希望される防災市民組織への配備を進めていただいているところであります。この推進に当たっては、水道管の耐震化が進んでいない中、有効性が低いとの理由から配備に踏み切れなかった点がございます。しかし、木造密集地域に住む高円寺の町会の方々が東京都の助成金を活用して次々に推進され、後押しをいただき、また水道管の耐震化も進んだことから、全区への予算化につながったと認識しています。訓練をされた町会の方々から好評の声を伺い、うれしく思っているところでありますが、中には、取り扱いについて説明を受けていないので訓練できないとの声や、配備されていることを知らない等の声も伺っています。  そこで、何点か伺ってまいります。  現在の配備状況と配備の際の使用説明について、どのように行われているのでしょうか。また、次年度が最終年度となりますので、漏れのないように周知に努めていただきたいと思います。最終年度の計画を伺います。 ◎防災課長 初めに、簡易水道消火器具の配備状況でございますが、本年2月1日現在で、防災市民組織164組織に対しまして186台を配備しております。配備の際には、水道栓の取りつけ方法とか放水コックの開閉の方法など使用方法の説明と、必要に応じて実技指導を実施しております。  31年度の計画でございますが、110台を新たに配備する計画でございます。配備希望調査について、配備計画の最終年度でもありますので、希望調査の通知をただ送るだけではなく、確実に防災会のほうにお知らせして、配備漏れのないような形で丁寧かつ確実に計画を進めていきたいというふうに考えております。 ◆山本ひろこ 委員  配備後の訓練の把握と、訓練後の声が届いていればお伺いします。 ◎防災課長 訓練実施通知書に基づく報告の中で、各防災会の防災訓練の際に放水訓練の項目として実技を行っていること、また、訓練以外でも集会などの際に放水体験を実施している状況を把握しております。訓練後の声としまして、収納袋を背負えるので持ち運びやすく、放水の際に手元への反動がないため誰でも手軽に放水できて、素早く簡易な初期消火が可能であるというようなことで、好評をいただいておるところでございます。 ◆山本ひろこ 委員  現在の水道管の耐震化の状況、地震発災時、水道局はどのような対応を行うのか、伺います。 ◎防災課長 29年度末でございますけれども、水道管の本管につきましては100%耐震化が完了しております。また、各住宅への配水管の耐震の推定の率でございますけれども、杉並区では43%の耐震化が進んでおり、区部の全体と進捗率は同率でございます。  次に、水道局の地震発生時の復旧活動についてですが、都庁とか災害拠点病院など首都中枢の機関を初めとして、区本庁舎とか震災救援所などへの水道水の供給の管路の復旧を、優先順位に基づいて順次実施するということでございます。また、応急給水活動については、区との役割分担に基づきまして、応急給水用資器材を確保しまして、区と協力のもと実施することになっております。 ◆山本ひろこ 委員  杉並区には8カ所の給水所があります。水圧が低下すると、水をためるために自動で弁が作動するということですが、その後の対応はどうなっているのでしょうか。 ◎防災課長 初めに、応急給水槽についてなんですけれども、漏水とか断水等を感知すると、緊急遮断弁というのがございまして、これが自動で作動しまして、水槽内の上水を確保することになっております。遮断弁の復旧については、水道局が状況を確認して復旧することになっております。あと、上井草給水所とか和泉の水圧調整所については、施設自体が貯水施設になっておりますので、遮断弁のような仕組みというのは特にございません。 ◆山本ひろこ 委員  私が提案したころはまだ20%台の耐震化だったと思いますので、随分有効性が高まったなと思います。全ての水道栓、給水所を通過しているというわけではないと思うので、水道管の耐震化が進めば、水道栓の活用がさらに上がるという理解でよろしいでしょうか。 ◎防災課長 おっしゃるとおりでございます。 ◆山本ひろこ 委員  以前にも申し上げましたが、地域防災力の向上に取り組まれている町会の取り組みを「広報すぎなみ」で取り上げるなど行ってはいかがでしょうか。また、操作方法の周知については、DVDの作成やフェイスブック、J:COM杉並など、動画配信でされてはと思いますが、いかがでしょうか。 ◎防災課長 29年度、「広報すぎなみ」で、震災救援所のマニュアルの作成など震災救援所活動に熱心に取り組んでいるような運営連絡会の会長などのコメントを紹介するなどしておりまして、こちらについては、地域防災力向上のために防災訓練の取り組みなどについて、今後も機会を捉えて紹介していきたいと考えております。  また、動画についてですけれども、簡易水道消火器具の操作方法については、現在、カラー映像を用いました使用方法の説明書を収納袋に同封しまして、また、収納袋の表面にも表示をしているというような状況でございます。委員御指摘の動画については、操作方法の配信について、ほかの事例なども参考にしながら、引き続き検討したいというふうに考えております。 ◆山本ひろこ 委員  インターネットで「簡易水道消火器具ハリアー」と入れると動画が配信されるというふうなことも伺っていますので、そういったのをダウンロードして配備するということもできるかと思いますので、よろしくお願いします。  私は、昼間人口が減少する住宅都市杉並区において、火災発生時に女性や児童生徒、高齢者でも簡易に使用できる初期消火器具の設置をと推進してまいりました。これまで訓練に参加して感じることは、女性がみずから進んで訓練してくださっている姿です。これならできると思っていただいていると感じています。初期消火器具は万能のものはないからこそ、さまざまなタイプの器具を備えていくことが重要と考えます。この後、北委員からまた新たな提案がありますが、今後も区民の皆様の声を伺いながら、福祉救援所や保育所等への設置についても検討していただきますようお願いしまして、次の質問に移ります。  特殊詐欺対策について。  まずは被害についてですが、平成30年度の東京都全体と当区の被害状況について伺います。被害額についてもお示しください。 ◎地域安全担当課長 平成30年中の東京都全体の特殊詐欺の被害件数は3,913件、前年比プラス403件で、当区は160件、前年比マイナス14件です。また被害額は、東京都全体で67億5,900万円、前年比プラス3億700万円で、当区が3億4,900万円、前年比プラス7,300万円となっております。 ◆山本ひろこ 委員  件数は減ったけれども被害額が増加しているということだと思いますが、次に、特殊詐欺対策における件数の内訳及び最近の被害傾向と手口について伺います。 ◎地域安全担当課長 内訳につきましては、多いほうから、オレオレ詐欺が86件、還付金詐欺44件、架空請求詐欺29件、振り込め類似詐欺1件となっております。件数に占める各手口の割合はほぼ前年と同じくらいで、依然としてキャッシュカードを預かり口座から現金を引き出す手口のオレオレ詐欺が多数を占めておりますが、いまだに息子や孫をかたる手口も発生しております。また、区役所職員をかたり、還付金があるとATMに誘導し、操作をさせて振り込ませる還付金詐欺も多数発生しております。さらに、架空請求については、通信料の未払いなどに関する訴訟最終告知というようなはがきを送りつけ、その連絡先に電話をした被害者から、訴訟の取り下げ費用や弁護士費用などといって、巧みにお金を払い込ませる被害も発生しております。 ◆山本ひろこ 委員  私の知人の若い男性が架空請求詐欺に遭われました。この方は、小学生時代にいじめに遭って、コミュニケーション能力がちょっと低く、なかなか外に出られないひきもこりだったんですけれども、いろいろな支援を受けて外に出て働けるようになって、ためていたお金を、インターネットの利用に関する請求で、最初は少額で詐欺と気づかずに振り込んでしまい、その後だんだん金額が増していく中で不審に思ったときには多額のお金をだまし取られていたという、本当に許せないことでありました。高齢者だけではなく、インターネットでお買い物をされる方やインターネット利用者である若い世代を狙った架空請求詐欺も横行しているようです。その手口と当区の状況、その対応を伺います。 ◎地域安全担当課長 インターネットやメールによる架空請求詐欺で、昨年、60歳未満の方が7名被害に遭っております。スマートフォンの普及に伴い、情報が手軽に得られる一方、情報料などの名目の架空請求により、高齢者だけでなく、あらゆる年代の人に被害が発生しています。詐欺の手口としては、突然の請求メールが来たり、動画サイトからいきなり請求画面に切りかわるなど、巧みに連絡するように誘い込み、現金を送金させるというものです。  対策としまして、被害者はプリペイドカードを購入し支払うケースが多いことから、コンビニ等のレジで販売する際には、警視庁から、「警告」と記載された注意喚起のチラシを一緒に渡すよう販売店に協力を依頼しております。また、区の公式ホームページや犯罪情報メールにより、有料サイトの未払いを口実にした架空請求やショートメールによる架空請求に関する注意喚起を実施しています。さらに、当区を初め警視庁や東京都消費生活総合センターなど、電話相談窓口での相談を受け付けております。 ◆山本ひろこ 委員  若い方を狙ったそういったものも、しっかり対応をよろしくお願いいたします。  来年度、自動通話録音機の貸与数を大幅にふやす計画ですが、その配布計画について伺います。 ◎地域安全担当課長 平成30年度は400台を計画し、貸与をしてまいりましたが、100台を追加購入し、現在対応しております。また、平成31年度は1,000台を購入予定ですが、区内3警察署と協力し、アポ電がかかってきた世帯や振り込め詐欺被害ゼロダイヤルでの相談状況、また関係機関からの要請等に応じて、必要と思われる世帯に効果的かつ計画的に配布ができるよう取り組んでまいります。 ◆山本ひろこ 委員  前回の質問の際、自動通話録音機に不備がないか、1台1台点検をして貸与していると伺いましたが、貸与後のふぐあいなどなかったか、これまでの状況を伺います。 ◎地域安全担当課長 納品された後、全て1台ずつ電源を入れ、動作の点検を行った上で貸与しておりますので、今年度分についてはふぐあいの連絡はありません。今後も、初期不良がないよう十分な点検を実施していきます。 ◆山本ひろこ 委員  私はこれまで、詐欺対策について28年度から質問を続けてまいりました。議員になる前に高齢者福祉に16年従事し、高齢者の方々からさまざまな御苦労をたくさん伺ってまいりまして、真面目に働いて、老後のために、生きるためにと蓄えた財産をおどし奪う行為は、生きる力を失わせ、命を奪うに匹敵する行為であり、決して許すことはできないという思いからです。31年度から3カ年で1,000台ずつ自動通話録音機を貸与するという計画には力強い思いを感じるとともに、その効果を期待するものです。今後もさまざまな関係機関と連携を深め、犯人に杉並区は無理だと諦めさせるまで、またあらゆる詐欺を撲滅するまで、手を緩めることなく推進していただきますことをお願いいたします。  区長の大英断により、警察に相談がしにくいという方々のために、身近な区役所に24時間対応の電話相談窓口を設置していただきました。これまでの効果と今後の区の取り組み、最後に区の決意をお伺いします。 ◎危機管理室長 昨年6月に設置いたしました振り込め詐欺被害ゼロダイヤルでございますが、現在までに360件を超える相談がございます。多くの被害を未然に防止できているというふうに考えております。相談は平日の夜間や休日にもあることなどから、十分に区民の相談窓口として効果を発揮しており、身近な自治体である区役所の職員に電話することは、区民の皆様にとって一番相談しやすい環境であるかなというふうに考えているところでございます。  相談の事例といたしまして、アポ電の内容に違和感があり、ゼロダイヤルに確認してみようということで未然に防いだという事案がありますほか、架空請求のはがきが届き、はがきに記載してある犯人の連絡先に電話をしてしまったということから、ゼロダイヤルに相談があり、被害を回避できた事案も多くございます。  今後も、ゼロダイヤルを広く区民の皆様に知っていただくよう周知徹底を図るとともに、自動通話録音機の効果的な設置、各種広報やイベントなどにおける注意喚起など、警察との連携を図りつつ、あらゆる手段を通じて被害防止対策を強力に推進してまいります。そして、親の子や孫を思う気持ちを逆手にとった卑劣な振り込め詐欺でございます。被害ゼロダイヤルの名前のとおり、被害がゼロになるよう目指してまいりたいと存じます。 ◆山本ひろこ 委員  性的少数者に関する正しい認識と理解の促進について。  少数者とはいえ、人口の8.9%存在すると言われる性的マイノリティーは、当区に当てはめれば5万人の当事者が存在すると推計されます。声なき声をすくい上げ、誰もが自分らしく生きられる社会を築いていくのが政治に携わる私たちの使命であるとの思いから、昨年の決算特別委員会で横山委員とLGBTの理解促進について求めて質問をしてまいりましたが、次年度の計画に拡充され予算が計上されましたことを大変うれしく思います。  具体的に伺ってまいります。昨年質問の中で、3カ年で5件の相談件数ということに非常に驚きました。一般相談で対応されている方は性的マイノリティーについて専門知識をお持ちの方なのか、正しい対応ができるのか、窓口の周知がされていないのではないか、この件数に対しどのように受けとめているのか、伺います。 ◎男女共同参画担当課長 まず、一般相談ですが、この中でもLGBTを受け付けていまして、この方たちは、LGBTの専門の資格というのはないんですが、社会福祉関係の専門の資格を持ってございますので、適切に対応できているというふうに考えております。  また、5件という数ですが、年間の数としては少ないですけれども、相談をいただいた方にはきちんと対応しているところでございます。 ◆山本ひろこ 委員  時間がないので、まとめて伺います。  性的マイノリティーの方は、どこへ相談したらいいのか。理解してもらえるのか、悩んでいる方は多くいると思います。医療機関とも連携を図り、相談窓口のあり方を真剣に考えていただきたいと思います。教育委員会等と、また自殺対策とも連携をし、推進をお願いします。この点、1点。  あと、区民に向けた理解促進の取り組み、どのようなことを行うんでしょうか。また、職員意識の向上のための取り組み、これまでも行ってきたと思いますが、その効果はどのように生かされているのか。また、次年度の計画を伺います。  最後に、性的マイノリティーに関する知識と理解促進は当事者の声を聞くことが大事と思います。レインボーすぎなみの会との連携は図られているのか。今後は連携を図り、区が主導して当事者の会を開催されてはいかがでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 まず1つ目が、医療機関とか、それから内部の連携のお話かと思いますが、こちらにつきましては、男女参画の行動計画におきましても、性的マイノリティーに対する理解の促進、これは区民向けだけではなくて、内部と連携を図って進めていくものとしてございます。  それから、来年度の内容についてですが、予算で申し上げますと、来年度計上してございますのは、啓発用のリーフレット、区民向けの講座、また職員向けの研修、それからLGBTの知識などのガイドブックを作成したいというふうに考えているところでございます。  3つ目が内部の研修等ですが、今お話ししたとおり、予算でも職員向けの研修を行っていることと、これにつきましては、28年度、29年度、30年度と職員向けの研修を行っているところです。  最後に4つ目ですが、当事者の会との連携ということですが、こちらにつきましては、過去、区で行っている職員研修の企画の段階からかかわっていただいて、職員向けに研修を行った、そうした中で認知度も上がってきて、それからLGBTの方に対する理解促進も深まったというものと、それから今後につきましても、こうした当事者の方々と意見交換をすることは大切だと考えておりますので、引き続き取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ○大槻城一 副委員長  それでは、北明範委員、質問項目をお知らせください。 ◆北明範 委員  防災について。使います資料は、区政経営計画書、地震被害シミュレーションライフライン被害編、184番、120番を使います。  先ほどの感震ブレーカーの件で、拡大していただくということは大変にありがたい、このように思っております。感謝申し上げたいと思います。  その上でもう一回確認をしたいんですけれども、環8の東側を拡大するということと、全区、高齢者、障害者のみも入るのかどうか。 ◎危機管理室長 現在、感震ブレーカーの設置につきましては、一般家庭については、指定地域については機器を無償で提供し、その地域の特定の皆様については設置費も区が費用負担をしてございます。今回は、被害シミュレーションの結果を受けまして、環8の内側につきまして地域を拡大いたしまして、8割の方については機器の無償での提供を拡大いたしました。残りのエリア、区内全域になりますが、高齢者世帯等のお宅については、地域を限定せずに、全ての地域におきまして機器の提供と設置費を支援してまいります。 ◆北明範 委員  それで、例えば2世帯住宅で住んでいて、1階に65歳以上の両親が住んでいて2階に若世帯が住んでいる、階段でつながっているみたいな、そんな感じはどうなのか。 ◎防災課長 世帯ごとの対応ですので、その世帯で65歳以上ということであれば、それは無料という形になります。 ◆北明範 委員  じゃ、大丈夫なんですね。わかりました。
     それと、障害者のいらっしゃる世帯というのも大丈夫なんですよね。 ◎防災課長 障害者の方についても、手帳をお持ちの方とかについては無料の対象になるということでございます。 ◆北明範 委員  家族にいればいいということですね。  次に、話は変わりまして、在宅避難の備蓄品を拡充していくということでございましたけれども、私ども、地元で震災救援所を運営しているんですけれども、在宅の方々の分も避難してくる方の分も準備をして何とかしなきゃいけないということなんですが、近い将来、区のほうでそれはやっていただけるのかどうなのか。 ◎防災課長 区のほうで、ある程度の備蓄品を用意していくというようなことが必要だと思っておりますので、その辺は今後検討させていただきたいと考えております。 ◆北明範 委員  そうすると、私どもは避難所に来た方々をしっかりやればいいということで、在宅の方に届けるのも結構大変なので、その辺、きちっと分けられれば非常にいいのかなというふうに思っております。  先ほどの質問でもう1点、区長のほうから実験をしたらどうかという話がございましたけれども、実際、ハリアーはあるわ、スタンドパイプはあるわ、あと投てき型消火剤というのが出てきましたので、3つぐらい燃やして1回やってみたらいかがですかね。どれぐらいの効果があるかというのをぜひやっていただきたいと思います。 ◎防災課長 今後、そのような機会を設けるように検討させていただきたいと思います。 ◆北明範 委員  ぜひやりましょう。  じゃ、話を変えまして、区政経営計画書の51ページでございます。防災リーダー養成講座とは。震災救援所運営ゲームのSUGというのはどういうものなのか。 ◎防災課長 防災リーダー養成講座ですけれども、防災市民組織や震災救援所運営連絡会で活動されている方の防災・減災の知見を深めて、防災リーダーとして地域防災活動に反映していただくために行っておるものでございます。  SUG、スグというものでございますけれども、こちらは杉並区震災救援所初動対応運営ゲームの略でございます。首都直下地震の際に当区で起こり得る状況をイメージしまして、発災直後から震災救援所で避難者を受け入れるための震災救援所の初動に特化したカードゲームでございます。 ◆北明範 委員  防災リーダーは、養成講座を受けて卒業されるとどこで活躍するのかということが1つ、それと震災救援所運営ゲーム、初動の訓練ということで、このゲームについては誰が考えたのか。 ◎防災課長 まず、防災リーダー養成講座卒業者の活躍の場ですけれども、これは防災リーダーですので、震災救援所の方々が主に出てきていただいていますので、そちらのほうで活躍していただく形になります。  あと、SUGについては、区のほうから委託をしました団体のほうにお願いしてつくっていただいたものでございます。 ◆北明範 委員  震災救援所に防災リーダー養成講座を卒業した人が来てくれるということで、私たちと一緒にやるわけですね、その防災リーダーと。というイメージですか。 ◎防災課長 防災リーダー養成講座につきましては、震災救援所のほうから推薦をしていただいて出ておりますので、その方が震災救援所にお戻りになって、講座で受けたことを震災救援所のほうに反映させていただくというような形になります。 ◆北明範 委員  震災救援所から行っているということですね。うちの震災救援所は養成講座に誰も行ってないんですよね。ぜひ行きたいなというふうに思います。  ドローン防災について今までずっと質問してきましたけれども、この進捗はどうか。 ◎防災課長 ドローン防災の進捗ということでございますが、平成28年度に区内にドローンの検討組織を立ち上げまして、5回の検討を行いました。災害時の活用についても、ドローンの性能上、運用に課題があるとか、こうした課題を克服する必要があるため、国や他の自治体の動向など、また産業界の動向などを注視するということ、28年度はそういう形でしたところでございます。  また、30年度でございますけれども、こちらについては、総合震災訓練で、これまでの検討を踏まえて今後の活用の可能性について探ることを目的としまして、ドローンのデモンストレーションを行ったところでございます。訓練を通して、上空のほうから被害の状況を確認して有効性が認められたというふうに考えております。ただ、克服すべき課題もありますので、具体的な検討を今後進めていきたいというふうに考えております。 ◆北明範 委員  すごく有効ですよね、ドローンの防災というのは。非常にすばらしいものだと思うんですけれども、その克服すべき課題というのは何でしょう。 ◎防災課長 災害時にきちんとドローンを区のほうに持ってこられるのかとか、またその操作の、準備段階で訓練をどのようにやっていったらいいのかとかいうようなところが検討するべき課題かと考えております。 ◆北明範 委員  航空法とか、そういうのは大丈夫なんですかね。 ◎防災課長 災害時には使えるということで聞いておりますけれども、平時についてはなかなか、飛ばすということが手続上かなり難しいところもございますので、その辺を準備の段階で、どういうふうな形で訓練とか準備とかをするかといったところを克服していく必要はあるのかなと考えております。 ◆北明範 委員  克服して前に進めていただきたいと思います。  前回の決特のときに言いました段ボールベッドは検討されたのか。 ◎防災課長 こちらについても内部で検討いたしました。かなり快適なものということをそのときにもお話ししたと思いますが、内部の検討の中では、置くスペースの問題がございます。どこにどのような形で配備していくのかとか、かなり大きいものでございまして、震災救援所の中でも置くスペースが今のところ余りないような状況もございますので、その辺を検討していく必要があるかなというふうに考えております。 ◆北明範 委員  数はそんなに多くはなくていいと思うんですね。要配慮者の方の部屋には何個かそういうベッドがあればいいかなというふうに思っておりますので、御検討をお願いしたいと思います。  災害時に近隣の方の救出というのは、どういう資器材を使って、誰がどのように行っていくのか。 ◎防災課長 近隣の救出について、まず周囲の安全を確認しまして、確実に安全が確認できた場合には、近くにいる協力者を求めまして、複数で救出活動を行っていただくという形になります。二次被害にならないように、無理しないこと、また、手に負えない場合には消防とか震災救援所等に連絡をして、救出資器材を使った救出活動になります。 ◆北明範 委員  前もちょっと言いましたけれども、救出するのに救助の資器材がどうしても要りますので、近隣にあればいいなというふうに思っているんですけれども、防災会の方々が、毎年1軒について幾らという費用をいただいていますよね。それで救助資器材なんかを買ったりしているのか、その辺はどうなんでしょう。 ◎防災課長 防災会から上がってきます報告とかを見ますと、そういう資器材を買っているところも見受けられます。 ◆北明範 委員  資器材を買っているんだったら、どこに置いて、どのような救助訓練をやっているのかというところも調査していただきたいなというふうに思っております。  それと、前にトイレについて質問いたしまして、学校の点検をしている間、被災者が外でグラウンドで待っているという状況で、その状況の中でトイレが必要ですよねという話をしました。そのときには、中の点検をやっている最中なので、中のものが取り出せないので外に置いたほうがいいということで、外倉庫を提案いたしましたけれども、今現状、外倉庫がある学校というのはどれぐらいあるのか。 ◎防災課長 外に倉庫がある震災救援所につきましては、65カ所中の30カ所でございます。 ◆北明範 委員  残りの35カ所はどうしますか。 ◎防災課長 学校のほうで設置ができるのかとか、そういうところも状況を確認しながら検討させていただきたいと思っております。 ◆北明範 委員  倉庫をつくるということだけではないと思いますので、初動の段階ですぐ取り出せるかどうかということが大事なので、そこをちょっとチェックしていただきたいというふうに思います。  それと、循環型のトイレ、サスティナブルトイレを紹介しました。お二人見に行かれたということなんですが、いかがでしたか。 ◎防災課長 こちらは私も見せていただきました。微生物の力で再生した水が循環する衛生的なトイレのシステムでございまして、太陽光なども組み合わせて稼働するなど、災害時には有効なシステムであるというふうに認識しております。ただ、新しいタイプのトイレで大変興味深いんですけれども、今開発途中ということもございますので、今後引き続きその開発の状況を注視していきたいというふうに考えております。 ◎営繕課長 私も見に行っておりますので、私のほうからも。  普通のトイレと見た目は全然変わらなくて、微生物の力を使って循環させるんですけれども、水の濁りもほとんどなく、においもないということで、循環させること、あるいは太陽光を使って電力も賄えるというようなことで、今大学と産学協同で開発されているという話で、また、インドとか発展途上国の諸外国からも問い合わせがあるということで、今後期待が大きいトイレなのかなというふうには感じておりますが、今開発ステージが第2ステージということで、これから第3ステージに行くということで、まだまだもうしばらく実用化には時間がかかるのかなというふうに考えております。 ◆北明範 委員  時間がかかるということで、あのトイレが完璧にできれば、安価でできれば非常にいいなと思いますので、ちょっと注視していただきたいなと思います。  学校が地震で断水した状態で、配管が破損した状態で用を足したらどうなるのか。 ◎防災課長 断水した状態ですと、便がたまってしまうというような状況でございます。 ◎営繕課長 断水しておりますので、当然水が流せないということになります。また、下水管のほうが壊れれば、今防災課長が答弁したとおり、流したものが詰まってしまって逆流を起こすというような状況が起こり得ると感じています。 ◆北明範 委員  だから、震災時、初動の段階では、断水しているかどうかわからないので、うちは使わせないというふうにしているんです。それで、一応震災救援所に簡易トイレが整備されております。マンホールトイレ、ペール缶、サニターとかいろいろありますけれども、ちょっと御説明をお願いします。 ◎防災課長 マンホールトイレにつきましては、公道とか校内の下水道に設置する形のトイレでございます。また、和式の上につけ加える形で洋式のマンホールトイレもございます。ペール缶トイレでございますが、ペール缶トイレはスチール製の缶でございまして、それを使った簡易型のトイレでございます。ペール缶に付随した便座、収便袋を用いて使用するものでございます。あと、簡易トイレということで、プラスチック・段ボール製の組み立て式の簡易トイレでございます。あと、簡易トイレで和式便座用のトイレというのがございまして、既存の和式のトイレの上に設置することで洋式トイレとして使用できるものでございます。 ◆北明範 委員  いずれにしても、収便袋をつけて、そこにためてということですよね。ペール缶は1回1回紙のふたを置いていって、非常にやりにくいということをちょっと聞いているんですけれども、やっぱりマンホールトイレが一番清潔でいいのかなというふうに思ったりはしているんです。実際、マンホールトイレは今設置校が9校ですよね。55校は道路にマンホールトイレをしなきゃいけないので、何か敷地の中にできないのかなというふうに思っているんですけれども、どうでしょう。 ◎防災課長 教育委員会と連携して、新築とか改築の学校について、現在、敷地内のマンホールトイレを設置しているところでございますけれども、学校の敷地内のマンホールトイレとかについては、震災救援所からの要望も多いというようなことは認識しておりますので、今後設置するに当たっては、教育委員会と相談しながら検討してまいりたいと考えております。 ◆北明範 委員  課題は費用だと思います。お金がかかりますのでね。でも、快適に高齢者の方とか車椅子の方がやりやすいのはマンホールトイレだと思いますので、前向きに検討していただきたいなというふうに思います。  それで、救援隊本隊、二次救援所等の防災機能の強化について説明を求めたいと思います。 ◎防災課長 各地域区民センターは、災害の発災時に救援隊本隊の地域防災拠点としての役割のほか、二次救援所、また帰宅困難者の一時滞在施設の役割も担っております。首都直下地震に備えて、ライフラインの復旧が開始されるまでの間約72時間、施設の防災機能を確実に維持するためのライフラインの関係の設備を強化するというような形でございます。 ◆北明範 委員  具体的に聞きたいんですけれども。 ◎防災課長 31年度においては、数年以内に大規模改修の予定のない井草、荻窪、永福和泉、高井戸地域区民センターで防災機能強化の工事を行うということで、主な内容としては、72時間対応の軽油燃料の非常用発電機を設置すること、また、避難者受け入れのスペースに非常用の照明とか非常用電源のコンセントを設置します。 ◆北明範 委員  非常用電源と照明とか、必要最低限のものということですよね。それで、学校と避難所のレベルと比較して、学校なんかはその辺はどれぐらいのレベルなんですか。 ◎防災課長 学校のレベルと比較してということなんですけれども、学校については最低限の非常用の電源を確保するということで、バルーン投光器とか、そういったものを配置しているところでございます。 ◎危機管理室長 地域区民センターは、今申し上げましたとおり、救援隊本隊であるとか二次救援所等にも利用する施設でございます。ただいま御説明しましたとおり、72時間発電等の確保等々、学校と比較し手厚い対応を今般お願いしているところでございます。 ◆北明範 委員  学校は、太陽光を乗せられるところは乗せて、最低限の照明だとか、あと携帯電話の電源ぐらいだと思うんですけれども、二次救援所はそれよりもっとすごいということですよね。──わかりました。  それと、区政経営計画書の51ページ、「防災意識の高揚」のところを読みますと、今までD級ポンプ、スタンドパイプを配備してきました、平成29年度からより簡単に設置できる初期消火設備を計画的にふやすとありますけれども、スタンドパイプは打ちどめなんでしょうか。 ◎防災課長 スタンドパイプは大規模災害のときに大きな力を発揮するというふうに考えております。これについては計画どおり今配備が終了しておりますけれども、今後、新しい防災会とか、また場所の都合で規定の数が配備できていないような防災会につきましては、追加の配備をしてまいりたいと考えております。 ◆北明範 委員  地震被害シミュレーションの39ページに、「消火可能件数及び初期消火率の向上による減災効果」というふうにあります。消火器具をふやして、訓練が充実して初期消火率が67%から80%に向上すれば、焼失棟数は20%減、死者数は32%減になるというシミュレーションの結果が出ております。初期消火率というのは具体的にどういうことなのか、説明を求めたいと思います。 ◎防災課長 これは東京都消防庁のほうで決定された率を使っているところなんですけれども、初期消火の件数とか初期消火率の減災効果を、消防のほうのデータをもらいまして…… ◆北明範 委員  初期消火率の定義。 ◎防災課長 初期消火率ということで、100件起きたときに何件消せるかというような率を示すというものでございます。 ◆北明範 委員  またゆっくり聞きます。初期消火率が67%から80%に向上すると死者数が32%減になると。67%から80%にするために、スタンドパイプを何個用意して、どれだけの人が訓練してというのがあるのかなと思ったんですけれども、また後でゆっくり聞きたいと思います。  消火器具はそれぞれ能力があると思うんですね。D級ポンプ、スタンドパイプ、ハリアー、さっきの投てき型消火剤というのもあるんですけれども、それぞれの能力はどういうものなのか。 ◎防災課長 能力ですけれども、まず街頭消火器につきましては、3リットルの消火剤がございまして、24秒から49秒、3メートルから7メートルぐらい放出できるというようなものでございます。初期の出火に限定するようなものでございます。  それから、大型消火器というのがございます。こちらについては、街頭消火器に準じる、主に屋外で使用するものでございますが、能力については、20リットルの消火剤を47秒から56秒間、4メートルから10メートル放出するというようなことができるものでございます。街頭消火器よりは消火能力が高いというものでございます。  あと、初期消火で簡易水道消火器具でございますけれども、こちらは放水距離が7から9メートルというふうに長く、1分間に14リットルの水を放出できるというようなものでございまして、屋内で消火活動を行えるというようなことで、訓練も必要ですけれども、簡単に使用することができるという状況でございます。  スタンドパイプは、1分間に100リットルの放出が可能だというようなものでございます。  C級、D級ポンプでございますけれども、D級ポンプについては1分間130リットル、C級ポンプについては350リットルの放水が可能だというようなことでございます。 ◆北明範 委員  それで、スタンドパイプが1分間100リットル、ハリアーが14リットルということで、初期消火というのは、どこまでが初期消火で、いつ何を使うのかというのは、地震があって火災が起こって、ちょっと想定してみていただきたいと思います。 ◎防災課長 初期消火につきましては、御自身の安全が守れる範囲の中で対応していただくということで、住民の方々にやっていただく活動というふうに考えております。 ◆北明範 委員  初期消火というのは、家の中でも初期消火ですよね。外に出ていて、ちょっとぼやみたいなので消せるのも初期消火で、ばーっと燃えているときは初期消火じゃない。どこで何を使うのかということ。 ◎防災課長 明確なところは決まっているところではございませんが、例えば家の中で火災が起きた中で消すのは消火器、それよりもう少し大きな火になったときに使っていただくのが大型消火器とかスタンドパイプとかいうような形になる。火災の状況に応じて使っていくような形になるかと考えております。 ◆北明範 委員  またゆっくりお話ししましょう。  じゃ、最後になります。あと1分しかございませんので。  多くの火災現場では、住民が水道ホースを使って懸命に初期消火を行います。ホースが短かったり放水圧力が足りなかったり、有効な初期消火ができないのが一般的です。園芸用や洗車用として、ホームセンター等で販売されているノズルやコネクターを備える散水ホースを設置しているお宅をよく見かけますが、この散水ホース等が、発想と工夫を加えることで、自宅のみならず近隣の住宅までも守備範囲として有効な初期消火器具となる可能性があるとのことで、京都市の消防局中京消防署でこの研究に取り組んできた。研究に使用するため、ホースリールやオプション品を多彩な製品群の中から吟味した上で購入し、市販品である散水ホース等に初期消火器具としていかに具体的な有効性と説得力を持たせた結果を導き出すことができるかという点について知恵を絞ったそうです。17通りの組み合わせで放水能力を検討した結果、定めた基準をクリアすることができ、家庭に備えているホースリールを持ち寄って活用することで有効な初期消火器具となることが判明したそうです。データを見ると、ハリアーに近い性能で、費用は五、六千円ということでございまして、木造密集地域などには有効な手段であるというふうに思います。費用対効果についても非常にいいと思います。近隣の方々が園芸用のそれを持ち寄って初期消火に使えるというのは一番いいのかなと思ったりするんですけれども、今研究して結果が出ているということなので、ちょっと勉強していただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。 ◎防災課長 委員の御提案いただきました内容につきましては、こちらのほうでも確認をするような形で、今後研究させていただきたいと考えております。 ○大槻城一 副委員長  それでは、川原口宏之委員、質問項目をお知らせください。 ◆川原口宏之 委員  就労支援について、SNSの広報について、区民課窓口について、職員の生産性について、時間があればテニスコート予約システムについて。使う資料は13番。資料の提示をさせていただくかもしれませんので、委員長、よろしくお願いいたします。 ○大槻城一 副委員長  はい、許可します。 ◆川原口宏之 委員  まず、就労支援センターについてお聞きします。  日ごろから、就労支援センターのお世話になって、おかげさまでいい職につけましたというお話を耳にいたします。就労支援センターの存在は本当に大切な存在である、区民にとって欠かせない存在であるということを認識しておりますし、高く評価しているところでございます。  その就労支援センターが平成24年度に開設をして、それ以降、経済的には非常に景気が回復基調にあって失業率もどんどん下がってきている。そういう中にあって、この資料を見ると、このセンターの利用者の数自体はそんなに減っていないという状況になっているんですけれども、この状況をどのように分析しているか、伺います。 ◎事業担当課長 委員のおっしゃるとおり、雇用状況が改善しているというところはございます。それで、ハローワークですとか就労支援の機関を御利用できなくても就職ができるというような方もいらっしゃる、そういう現状もありますけれども、しかしながら、若者の失業率というのは全世代の平均よりも高い傾向にございまして、さらに、就労支援センターの心としごとの相談については増加傾向にございます。それぞれに問題を抱えて、それが要因で就労につながらない方、そういうふうなケースが数多くありまして、一人一人の状況に応じて適切な就労支援に取り組んでいく、そういう中で現状があると認識してございます。 ◆川原口宏之 委員  すばらしい取り組みだと思います。これまでそういったいろいろな成果を出してこられていると思うんですけれども、その成果と、一方で課題はどんなものがあるか、伺います。 ◎事業担当課長 就労支援センターでは、先ほどお話がありましたが、平成24年12月の開設以降、昨年4月にはウェルファームに移転し、福祉関係機関等との連携がより円滑になってございまして、就労支援体制を充実強化しているところで、その中で若者を初めとして幅広い利用者に寄り添った就労支援を行っておりまして、実績としては、29年度末までに就職を決定された方が3,784人になってございます。  課題でございますけれども、利用者への今後さらなるPRですとか、就労阻害要因、なかなか就労に結びつかない、そういうような原因を抱えている方の相談が、先ほども申し上げたように増加傾向にございますので、そういうような方の支援、また女性の再就職ですとか高齢者の方の就労支援、そういうふうな推進も課題として考えてございます。 ◆川原口宏之 委員  よくわかりました。引き続きそういった取り組み、しっかりとお願いしたいと思います。  全国的に1976年から1980年生まれの、年齢でいうと42歳から38歳ぐらいの男性がいわゆる就職氷河期世代というふうに言われていて、日本型新卒一括採用システムの弊害が顕著に出てしまった世代というふうに言われているんですけれども、その世代が、現在もどの年齢よりも失業率が高いというデータがあります。就労支援センターの利用者の傾向としてそういう傾向が出ているのかどうか、また、こういった世代の人たちに対する特別な支援や配慮があるのか、伺います。 ◎事業担当課長 就労支援センターの就労準備相談の利用者数においても、就職氷河期世代の方の利用者というのは多い傾向、一定程度ございます。この世代に対する御支援でございますけれども、すぎJOBのセミナーの対象が、従来は39歳というような年齢制限になっているものが多かったんですが、それを28年度から44歳に引き上げ、そういうような方が御参加できるような形で取り組んでございまして、先ほども少し申し上げたんですけれども、そういうような就職氷河期世代の個々の事情に寄り添って、いろいろと丁寧に就職の準備相談ですとか職業の紹介を行っていきたい、そういうようなところでございます。 ◆川原口宏之 委員  杉並区就労支援センターの存在を知らない人というのが今でも多いんですけれども、周知はどのようにされているのか。 ◎産業振興センター所長 先ほど委員からもお話がございましたが、昨年の4月にウェルファーム杉並に移転をいたしまして、すぎJOBなどは4,000名以上の方においでいただいているんですが、なかなか区民の方に十分に知っていただけていないというような現状もございまして、私どもとしては、「広報すぎなみ」やホームページ、それからチラシ、ビラ、パンフレットなどもつくって周知をしておりますし、ことし工夫したことは、QRコードをつけたティッシュを配ったり、フェイスブックで情報発信をしたりということをしてございます。ただ、まだまだ十分に周知徹底できていないというふうには認識してございますので、ハローワークや福祉部門とも連携をいたしまして、一層の周知に工夫をしてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆川原口宏之 委員  ここからSNS、広報に質問を移してまいりますけれども、去年の秋ぐらいだったと思いますけれども、約30人ぐらいの若い世代の人たちと懇談したことがありまして、そのときにいろいろと区に対する要望だとか意見だとか質問を受けたんですけれども、その中で、杉並区就労支援センターやすぎJOBの存在を誰も知らなかったんですね、その30人の若い人たちが。その存在を話をすると、もっと宣伝してくれ、実際周りに困っている友達とかもいっぱいいるので、そういう人たちに知らせたいから、できれば自分たちの世代がなれ親しんでいるSNS、先ほどフェイスブックを活用されているというお話がございましたけれども、例えばLINEだとかツイッターだとかもしっかり活用した広報を行ってほしい、そういう要望が出たわけですけれども、区の見解を伺います。 ◎広報課長 SNSにつきましては、平成29年に策定しました杉並区広報戦略の一環として効果的に活用を進めていくということで、今そういった取り組みを進めているところです。広報課としては、29年7月にフェイスブックを始めまして、またユーチューブによる動画配信などの強化を行っているところですけれども、引き続き他のSNSも含めて活用を進めてまいりたい、こんなふうに考えております。 ◆川原口宏之 委員  そのSNSの活用に当たって、何か課題はあるんでしょうか。 ◎広報課長 まず、取り組み始めたフェイスブックなんですけれども、まだ始めたばかりということもありまして、フォロワーが1,500弱ということで、数年前から始めているツイッター、これは災害ですとか防災の情報に限ったツイッターなんですけれども、こちらのフォロワーはもうすぐ2万に届こうとしていますので、そういう意味ではまだまだ伸び代はあるんじゃないかなというふうに考えております。
     そういうこともありまして、ことしの1月1日号の広報では、フェイスブックですとかメール配信ですとか、そういうちょっと知られてないような広報媒体について特集を組みまして、そんな周知を図っているというようなところもありますし、またフェイスブックについては、フェイスブックのアプリの中に、杉並区のフェイスブックのページをPRする、広告を打つというようなこともできまして、ごく最近始めたんですけれども、そういったことをしまして、お気づきの方もいらっしゃると思いますけれども、この1月、2月でそれだけで200件以上のフォロワーをいただいているというようなこともございますので、そういった取り組みが必要なのかなというふうに思っています。加えて、当然内容が区民の方にとって有用なものになるように、日々改善に努めているというようなところです。 ◆川原口宏之 委員  多くの若者がなれ親しんでいるSNSをしっかりと活用して、例えば、すぎJOBで今度こういうセミナーがあるよとか、こういった取り組みを今やっているよだとか、そういったことが電車に乗ってスマホを見ながら自然と目に入ってくるような形のものができるといいなというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。  次に、区民課窓口について伺います。  これは昨年実際にあった話なんですけれども、私の知り合いが地方に住んでいる親を引き取るということになりまして、区役所の区民課の窓口で転入手続を行いました。職員の接客態度は非常によかったわけですけれども、その方の場合、引き取る親が障害者手帳を持っていたんですね。そのことを窓口では言わなかったそうなんです。転入手続をすれば当然障害者手帳の住所変更も自動的にできるだろうというふうにその方は思っていたので、別途その手続が必要だということを全然認識していなかった。その後間もなく、その親御さんの障害者向けの支援が急遽必要になって、手続をしたんですけれども、住所変更をしていなかったがゆえにいたずらに時間がかかってしまって、つらい思いを余儀なくされてしまった、そういう事例がありました。  転入手続のときに自動的に障害者手帳の住所変更なんかもできるような、そういう仕組みはできないんでしょうか。 ◎区民課長 今御質問がありまして、窓口では、障害者手帳をお持ちかどうかということで、お申し出があれば障害者施策課または福祉事務所のほうに御案内させていただくんですが、また、住民基本台帳の中に記載すべき事項が決まってございますけれども、障害者手帳については記載すべき事項になってございませんので、転入時に転出証明書をつけていただいていますけれども、その転出証明書にも記載がございませんので、窓口ではわからなくて、なかなかシステム的にもそういった御案内は難しいのかなと思ってございます。 ◆川原口宏之 委員  システムを変えればいい話なのではないんでしょうか。 ◎区民課長 身体障害者または障害をお持ちの方についての情報につきましては、個人情報保護という観点もございますので、慎重に取り扱わなきゃいけないと思ってございますので、ちょっとまだ難しいのかなと思ってございます。 ◆川原口宏之 委員  またこれは別の事例なんですけれども、同様に地方に住んでいた親御さんを引き取ることになって、こちらの場合、区民事務所で転入手続を行った。職員の接客態度は非常によかったということなんですけれども、その際に世帯を一緒にするのか別にするのかという選択を迫られた。余り深く考えずに同一世帯にした。そうしたところ、その親御さんの介護保険料と後期高齢者医療保険料が一気に上がってしまって、本当にびっくりして目を疑ったということでした。  転入手続の際に世帯を一緒にすることのメリットとかデメリットとかの説明があれば、このようなことにはならなかったのにというふうにその方がおっしゃっているんですけれども、何か改善はできないんでしょうか。 ◎区民課長 保険料につきましては、その方の収入状況によって異なってきますので、一概に御案内することは難しいと考えてございます。一般的に同一世帯にすることで後期高齢者医療や介護保険料が高くなる可能性がありますという案内はしておりますけれども、今後、転入時に、高齢者の方が同一世帯になる場合は、保険料が高くなる可能性があるということを案内することを徹底してまいりたいと思ってございます。 ◆川原口宏之 委員  ぜひよろしくお願いします。今後、高齢化がどんどん進展していくことに伴って、区民が地方に住んでいる親を引き取るというケースがどんどんふえていくというふうに思われます。窓口の職員がどんなに親切に対応しても、今言ったような事例が起こってしまうと、やはり区民満足度は下がってしまうと思いますので、できれば、想定されるケースをあらかじめ紙にわかりやすくまとめておいて、それをそういった区民の方に窓口で手渡すというようなことも、それをやっていただくだけでも違うのかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎区民課長 今現在、転入の際に、「くらしの便利帳」の中にA4判で、杉並区へ転入された方への御案内というチラシを挟んでございます。今委員に御提案いただきましたので、文言等、関係所管と調整した上で、障害者手帳の手続についての項目を新たに追加してまいりたいと考えてございます。 ◆川原口宏之 委員  ぜひよろしくお願いいたします。  次に、職員の生産性、いわゆる労働生産性について伺ってまいります。  政府が進めている働き方改革の一環として、本定例会でも職員の勤務時間等に関する条例の改正等が議案となっていますが、職員の残業時間が多いのは、業務量が多過ぎるのか、それとも生産性が低いのか、区の認識はいかがでしょうか。 ◎職員厚生担当課長 労働生産性についてのお問い合わせがありました。  まず、行政におきましては、その時々の行政需要に適時適切に対応していく必要がある、このように考えております。近年におきましては、行政需要が多様化、複雑化する中で非常に困難になっている、そういった中で業務量自体は増加しているのかなというふうに思っております。  そういった中でも、これまで区におきましては、例えば保育の緊急対策といった喫緊の課題についても対応するということで、必要な職員の増を図りながら、あわせて、一方で職場を挙げた創意工夫であったりとか、管理職のマネジメント、こういったことで対応して超過勤務の縮減等に取り組んでまいりました。具体的には、27年度比で、29年度におきましては、超過勤務の総時間数で5万時間ほど、金額にすると1億7,400万ほど削減できたかなと、こういうふうに思っております。このように労働時間を削減しながらも、区民のニーズに応じたサービスを提供してきたという意味では、数年前と比較すれば、生産性自体は高まっているのかなというふうに思っております。 ◆川原口宏之 委員  生産性は高まっているというお答えでした。  日本人の労働生産性は、主要先進国7カ国の中で20年連続最下位です。世界経済の中でひとり勝ちしていると言われているドイツの生産性は日本の1.5倍で、年間労働時間は日本の3分の2、時間当たり賃金は日本の1.5倍です。ドイツ経済に詳しい学識者によりますと、日曜日、商店街は全て休みになり、平日は残業せず、家族や友人と長々と買い物や食事を楽しむ、彼らは勤務中におしゃべりをしない、朝出勤すれば、その日にやるべきことをどうすれば時間内に終えるかを考え、無駄話せずに仕事し、勤務時間内にやり終え、終業時刻が来るとさっさと帰っていく。杉並区役所もこのようにできないものかと思うのですけれども、区の見解はいかがでしょうか。 ◎職員厚生担当課長 委員からありましたように、諸外国と日本の国民性というところの違いがまず大きく出ているかなと思っております。杉並区というところで直近で見ていきますと、まず杉並区自体として、勤務時間中に仕事を終えるために管理監督職の人がちゃんと時間管理をして進捗状況を確認する、これが第一義的にまず大事と、このように考えております。  今お話のありました労働生産性というのを考えてみたときには、まず仕事の成果というのが分子であって、労働時間というのが分母、こういう関係にあるのかなと思います。まず、分母のところの労働時間というのは、この間、超過勤務の縮減等の取り組みによって減らすという取り組みをやってまいりました。今後は、仕事の成果と言われている分子の部分の価値を高めていく、こういった取り組みをより効果的にやっていく必要があるかな、このように思っております。  業務の効率化ということでは、今ICT技術等を活用しながらの業務の効率化、こういったことの取り組みということと、あと時差出勤の拡大など、働きやすい柔軟な勤務体制の整備を進めていく、こういったことで取り組んでまいりたいなと思っております。 ◆川原口宏之 委員  委員長、ちょっと資料の提示を。 ○大槻城一 副委員長  許可いたします。 ◆川原口宏之 委員  これは、村木厚子さんという元厚生労働省事務次官をされていた方、皆さん御存じだと思いますけれども、が書かれた「日本型組織の病を考える」という本なんですけれども、この方もこの本の中で、日本の官僚組織がいかに硬直していて変革が難しいかということを書いています。区民ニーズが多様化したり複雑化していることによって業務の内容が年々複雑化していると思いますし、そういった時代の変化にしっかりと対応していくという職員の意識改革というのも必要だと思います。行政を担う一人一人が変わらなければ区は変わらないというふうに思います。時代の急速な変化に対応するための職員の育成にしっかりと意を尽くしていただきたいと思いますけれども、区の見解を伺います。 ◎区長 川原口委員から職員の育成についてということで御質問をいただきました。  私は、常々職員に対しては、見逃しの三振はするな、同じ三振でも見逃しより空振りの三振のほうが価値があるという考え方でお話をさせていただいております。つまり、いろいろ前例踏襲主義とか文書主義とか、行政組織の体質というのは言われるわけですけれども、チャレンジしていくという精神を、気概を、一人一人の職員が持っていくということが大事だろうというふうに思います。そのチャレンジというのは、具体的な課題というものときちっと正面から向き合って、それを解決していくにはどうしたらいいか、こういう意識をしっかり持つということじゃないかなというふうに思っております。  まさに、我々は民間企業じゃありませんので、営利追求だとかどれだけ利益が出るかとか、そういうことではない。具体的なそのときそのときの課題をきちっと解決していく、その積み重ねというものが行政に対する信頼につながっていくんだ、そういう意識をまずしっかり職員が持つということが大事だろうというふうに思っております。変化の激しい社会ですから、そういう意味でいえば、さらに変化に対応できる、そういったチャレンジ精神というのが大事だろうというふうに思っております。  では、それはどうやって醸成していくかということだろうと思いますけれども、管理職の中だけとかいう限られたところでの議論ではなくて、具体的な課題について当然セクションがまたがるということもあるわけで、自由闊達に縦横斜めと、それは議会の皆さんともそうだと思うんですよね。建設的に具体的な問題を解決していくために議論をしていくということが大事だろうと思っております。そういう職場の中から有為な人材というものが育っていくのかというふうに思うわけでございます。  現在改定中の人材育成計画におきましても、新たな課題に挑戦していく職員というものを目指す職員像として掲げておりまして、研修やOJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニングということでしょうか、計画的、組織的に職員を育成してまいりたいというふうに考えております。  ちょっと余談ですけれども、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ」、これは山本五十六の言葉なんですね。もう一つ、彼は「耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」と言っているんですが、責任ある管理職はもとより、私も経営の責任ということでいえば、なかなかそういうふうにはできない面もありますけれども、しかし、気持ちとしては常にそういうことも、先人の格言を秘めつつ人材育成に当たっていかなきゃいけないなというふうに思うところでございます。 ◆川原口宏之 委員  おっしゃるとおりだと思うんですけれども、かつてこういう話を聞いたことがあります。日本人は石橋をたたいて渡る、ドイツ人は石橋を見つけるとまず渡ってみる、失敗したらみんなでまた議論をして、課題を見出して解決を図っていく、そういったPDCAサイクルを自然にいろいろなところで回しているという話を聞いたことがあります。先ほど来話題になっているAIの導入なんかも、ドイツだったらもうとっくに導入していると思います。いろいろなことにトライアルができる、そういった職員の意識改革、またそういったものの醸成を図っていただければと思います。  以上でございます。 ○大槻城一 副委員長  以上で杉並区議会公明党の質疑は終了いたしました。  いのち・平和クラブの質疑に入ります。  それでは、奥田雅子委員、質問項目をお知らせください。 ◆奥田雅子 委員  証明書等の交付について、農福連携事業について、男女平等の取り組みについてです。資料は、区政経営計画書、予算書、男女共同参画行動計画です。  まず、証明書等の交付についてです。  先日、他の委員の質疑で、混雑・待ち時間対策として、区役所1階区民課窓口混雑状況の検索システムについて触れられていました。この仕組みは知ればとても便利なものなんですが、区のホームページを見なれた人でも気づきにくいと感じました。どのように周知しているのか、伺います。 ◎区民課長 繁忙期前の3月1日号でございますけれども、こちらの中の引っ越しの手続の御案内にあわせて周知してございます。ホームページにも記載してございますけれども、また来庁された方でございますけれども、受け付け番号の紙、また待ち合い場所のスペースの柱や壁などに、スマートフォン等で読み込むことができるQRコードを掲示また記載して、周知に努めているところでございます。 ◆奥田雅子 委員  これから年度がわりとか10連休などで、転出転入を初め各種申請手続で混雑が予想されると思いますけれども、その対策についてお伺いします。 ◎区民課長 3月、4月の繁忙期でございますけれども、本庁へ集中する傾向がございまして、広報やホームページを通じまして区民事務所への案内誘導を行うとか、窓口混雑予想カレンダーに記載しまして、混みやすい時間帯等をお知らせしてございます。このようなことをして分散するようなことを考えてございます。  また、区民課では、ワンストップサービスを一時停止いたしましてできる限り窓口の処理時間を短縮するほか、転出届と印鑑登録のための専用窓口を設置するなどして待ち時間を減らしてございます。  次に、ことしの10連休中の対応でございますけれども、例年、ゴールデンウイークの期間中というのは、引っ越し等により多くの区民の方が来庁されてございます。また、ことしは新元号の施行に伴って婚姻届等も多数提出されることが予想されてございますので、本庁区民課は、5月1日と5月6日の2日間、臨時で開庁いたしまして、区民サービスに支障を来さないようにしてまいりたいと考えてございます。 ◆奥田雅子 委員  コンビニ交付についてなんですが、これは住基カードかマイナンバーカードが必要ですので、どちらもお持ちでない方はすぐさまコンビニでとはならないと思いますが、コンビニでの交付数はふえているのかどうか、その辺をお伺いします。 ◎区民課長 昨年度のコンビニ交付の件数ですけれども、2万4,031枚、今年度は、2月末現在でございますけれども4万2,118枚交付してございまして、約1.8倍ふえてございます。 ◆奥田雅子 委員  コンビニ交付にかかわる区の経費、予算の内訳、また、手数料200円だと思いますけれども、その区とコンビニの取り分といいますか、その内訳についてお伺いします。 ◎区民課長 新年度の予算ベースで申し上げますと、維持管理経費でございますが、約6,700万円でございまして、主な内訳といたしまして、保守委託料が1,590万余、機器賃借料が1,450万余、証明交付事務委託料が1,170万余、J−LIS運営負担金が470万円、開発経費を案分した減価償却分ですけれども1,930万円余になります。  次に200円の内訳でございますが、コンビニ事業者が115円、区が85円となってございます。 ◆奥田雅子 委員  昨今は行政もコンビニを何かと便利に使っていますけれども、個店にとっては、各種サービスの項目がふえて大変だという話や、人手不足なども深刻な問題だと聞いておりまして、複雑な気持ちに駆られます。証明書などの交付に、コンビニ店員は操作説明や補助は行わないとされていますけれども、お年寄りなどへのサポートの実態はあるかと思います。区民課側から見れば当然のサービスと思うでしょうけれども、コンビニの負荷についても区が承知しておくことは必要だと思っていますので、これは意見として申し上げておきたいと思います。  次に、農福連携事業について伺います。  農福連携農園を開設する取り組みについては、さまざまな可能性が考えられ、期待を寄せており、私もとても関心があります。区政経営計画書には断片的な記載しかありませんが、この事業は区としても初めての取り組みでもあり、この農地を使って何を目指し、運営はどうするのかなど、想定される対象者や関係者を交えた構想の議論の場が必要だと思いますが、区の見解を伺います。 ◎事業担当課長 委員おっしゃるとおり、区政経営計画書のほうでは農福連携事業の概要をお示ししておりますけれども、現在、農福連携基本計画の策定に向けて、障害者ですとか、また高齢者の部署等もメンバーとする検討会を立ち上げて検討を開始したところでございます。その検討を進める中で、今おっしゃった福祉の関係者ですとか農業の関係者の皆さんの御意見もよく伺いながら計画を策定して、具体化に向けてより詳細に検討を進めてまいりたいと考えてございます。 ○大槻城一 副委員長  12時を過ぎようとしていますが、この際質疑を続行いたします。御了承願います。 ◆奥田雅子 委員  障害者や高齢者の生きがい支援というのもありましたけれども、就労、つまり賃金を得ることなどを視野に入れた考えになっているのか、伺います。 ◎事業担当課長 農福連携事業では、区民ボランティアですとか障害者の方など農園の利用者が、農業の専門家の指導を受けながらみずから作物を育てて豊かな実りを収穫し、福祉施設等では食材として活用いただく、そういうような中で生きがいを感じていただくということで実施していくものでございまして、賃金を得るということを目指した事業ではございません。 ◆奥田雅子 委員  私は、障害者や高齢者の働く場になることが主軸に置かれるとよいと考えています。収穫物を福祉施設に届けるのも1つなんですが、例えば6次産業を生み出して販売の機能を持たせて、そこに障害者や高齢者が仕事としてかかわるという取り組みが期待できるのではないかと考えています。そこから得た賃金が体験を超えた生きがいになると思うんですが、改めて区の見解を伺います。 ◎産業振興センター所長 農福連携農園の仕組みにつきましては、先ほど課長から簡単には御答弁させていただきました。この農園では、まず区民ボランティアを募りまして、専門家の御指導を受けながら杉並産野菜をつくり、農産物を福祉関係の施設に提供して運営支援をしたい、それから、障害者や高齢者の方には農業の体験をしていただこうというようなことをまず考えてございます。委員が御質問されておりました働く場や、それから賃金を得るというようなことになりますと、限られた農園でございますので、なかなか難しいというふうに考えてございます。今後、障害者団体の御意見をお聞きしたり、福祉関係の所管とも相談をしてまいりますので、そういう中で考えてはまいりたいと思いますが、いずれにいたしましても、この農園、いろいろ可能性はあるというふうに考えてございますので、私どもとしては、新しい農園を開拓するつもりでしっかり取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 ◆奥田雅子 委員  次に、男女平等の取り組みについて伺ってまいります。  国は、女性活躍のかけ声のもと、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合30%程度、男性の育児休業取得率13%などの目標を立てています。また、2015年に成立した女性活躍推進法は、全ての自治体に特定事業主行動計画の策定、公表を義務づけています。男女平等を目指す法的整備が進んできていますが、民間に対して率先垂範を示す意味でも、自治体の取り組みは重要です。  そこで、生活者ネットワークでは、内閣府が作成した市町村女性参画状況見える化マップを活用しながら、私たちが重要と考える事柄を加えて、23区26市の各自治体の男女平等に関する取り組み状況調査を実施いたしました。杉並区は、男女共同参画基本法が施行された1999年より早い95年度に初めて男女共同参画社会をめざす杉並区行動計画を策定し、改定を重ねながらその推進に取り組まれてきて、ここは進んだ、でもここが課題というところをお聞きします。 ◎男女共同参画担当課長 今お話しいただいたとおり、平成7年に計画を作成してございまして、長く時間がたってございますので、進んだ部分としては、この行動計画を策定して関係する事業を体系化した、それによって各事業を推進してまいりましたので、区全体の意識が醸成されたという点が挙げられると思います。また、特に近年では、保育園の待機児童をゼロにしたことで女性が活躍できる社会の基盤づくりができたという点です。  一方、今後の課題といたしましては、28年度に計画改定の際に行った実態調査にもあるとおり、ワーク・ライフ・バランスであるとか、またあらゆる分野での男女共同参画、そしてDVの被害者対応などがあることから、区民一人一人が充実した生活を送るために生活の質を見直していくことや、何より安心して暮らせる地域社会の実現に取り組んでいきたいということでございます。 ◆奥田雅子 委員  区は2016年4月に、次世代法及び女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画として、杉並区職員子育て支援・女性活躍推進行動計画を策定しました。その概要と具体的な取り組み状況について伺うとともに、ワーク・ライフ・バランスの観点から、その達成度に対する区の見解をお聞きします。 ◎人事課長 行動計画のまず概要でございますけれども、職員一人一人が仕事と家庭の両立を図るという中で、仕事のやりがいを感じながら活躍できる組織づくり、人づくりを進めるということが目的としてございます。この中で4つの目標を設定してございまして、男性職員の配偶者支援・子育て参加の促進、あるいは年休の取得促進、超勤の縮減、女性職員のキャリア形成支援ということを定めております。  達成度でございますけれども、この4つの目標を達成していく、実現することがワーク・ライフ・バランスの充実につながるということで、地道にこの目標の達成を目指していきたいというふうに考えてございます。 ◆奥田雅子 委員  私どもが調査を行った時点での区の審議会委員などの女性の割合は35.8%で、他の自治体と比べて高い値でした。選出過程において特に意識したことがあるのでしょうか。  一方、防災会議は8.8%で課題だと考えますが、今後、改善に向けてのお考えがあればお聞きします。 ◎防災課長 防災の関係で、現時点で防災会議の委員は、全委員33名中4名が女性となっておりまして、12%の割合というふうになっております。委員は、杉並区防災対策条例により、東京都、警視庁、東京消防庁、自衛隊など防災関係機関からの推薦となっておりまして、これまでも改選の際には女性委員の推薦を働きかけておりますけれども、改めて趣旨を説明しまして推薦をお願いしてまいります。 ◎男女共同参画担当課長 行動計画の中でも40%という目標値を掲げておりますので、毎年この時期に、内部の会議を通じまして、各種審議会等の委員に女性を推薦いただくように各団体にもお願いをしているところでございます。 ◆奥田雅子 委員  男性職員の育休取得率も8.6%と低い状況でしたが、区の2020年度の目標は20%と意欲的な数字になっています。目標達成に向けてはどのような取り組みをお考えか、伺います。 ◎人事課長 育児休業取得者8.6%という数字は28年の数字で、取得者数が3名になってございます。29年が5名、30年は7名ということになってございまして、今現在は約20%弱の取得率という状況になってございます。これに甘んじることなく、目標の達成に向けて、これまでも行っておりますけれども、職員広報による男性職員のロールモデルの紹介であったり、あるいは子育て支援ハンドブックによる制度の紹介ということを丁寧に行いながら、職員が必要に応じた育児休業が取得できるような、そういった職場づくりを目指していきたいというふうに考えてございます。 ◆奥田雅子 委員  男女共同参画行動計画には、リプロダクティブ・ヘルス/ライツやメディアリテラシーの文言記載がないことを私たちは課題として捉えています。それぞれに対する区の見解を伺います。 ◎男女共同参画担当課長 では、まずリプロダクティブ・ヘルス/ライツですが、こちらにつきましては、性と生殖に関する健康と権利を示すものであり、1994年の国際人口開発会議によって行動計画に盛り込まれた考え方でございまして、国はこれを受け母体保護法を制定したものです。その中で、母性の生命、健康の保護を目的に、不妊手術及び人工妊娠中絶にかかわることを定められているものです。  本区の行動計画の中には、こういった経緯や趣旨等を認識した上で、安心して出産と子育てができる環境の整備ですとか生き生きと暮らせる健康づくり等の取り組みを掲げて、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの考え方を具体化したものと考えているところでございます。  もう一つのメディアリテラシーにつきましては、こちらはメディアの情報を主体的に読み取る能力があることなどとありますが、本行動計画においては、区民懇談会や実態調査などを通していただいた御意見、また各事業に御参加いただいた区民との意見交換でいただいた貴重な御意見、情報等、また各種審議会に職員が参加するなどして、そうしたものを各種事業の企画や実施に生かしているところです。 ◆奥田雅子 委員  仕事を持っていても育児や家事を女性が担わなければならない背景には、男性の長時間労働の問題もあり、社会全体で解決すべき問題と考えています。職場における指導的立場の人が率先して自分の生活時間も部下の生活も大事にするといったイクボス宣言のような意思表明は意味があると考えています。区でも、区長を初め庁内にイクボスを意識的に広めていただきたいと思いますが、いかがでしょう。これは要望としておきます。  終わります。 ○大槻城一 副委員長  いのち・平和クラブの質疑の途中ですが、ここで午後1時10分まで休憩いたします。                           (午後 0時09分 休憩)                           (午後 1時10分 開議) ○大槻城一 副委員長  休憩前に引き続き委員会を開きます。  いのち・平和クラブの質疑を続行いたします。  それでは、そね文子委員、質問項目をお知らせください。 ◆そね文子 委員  外国人の受け入れ体制についてです。  ことし1月7日の毎日新聞に「外国籍の子 就学不明1.6万人 100自治体調査 義務教育対象外」との記事が掲載されました。毎日新聞が義務教育を受ける年齢の日本在住の外国籍の子供が多い上位100市区町村でアンケートを行ったところ、学校に通っているかどうか確認できない子供が1万6,000人以上確認されたという内容です。また、きのうは文科省が、外国籍児の就学機会の確保を徹底する必要性から、来年度、全自治体に就学不明の子供の調査をすることが報道されました。  まず、杉並区はこの100自治体の中に入っていたのかどうか、杉並区では対象の子供が就学しているか調査をしているか、伺います。 ◎学務課長 この100自治体の中に杉並区は入っておりました。現在のところですけれども、そういった調査は杉並区では行っておりません。 ◆そね文子 委員  杉並区では、就学年齢の子供は何人で、不明は何人だったか、伺います。 ◎学務課長 外国籍の就学年齢に達する対象者数ですけれども、昨年の5月の時点で318人、就学の不明者数ですけれども、140人となってございます。 ◆そね文子 委員  多くてびっくりしました。杉並区はなぜ就学不明の子供の状況把握をしていないのか、伺います。 ◎学務課長 外国人の就学については、区立学校への就学を希望する場合は全て受け入れ等行っておりますけれども、日本人のように就学義務がないことから、就学先の調査等はこれまで特に行っていないのが実情となってございます。 ◆そね文子 委員  日本は子どもの権利条約を批准しており、締約国は全ての子供の教育を受ける権利を保障することになっています。外国籍の子供には就学義務がないとしても、教育を受けられるべきであると考えます。現在日本に住んでいる子供は将来も住み続ける可能性が高いのですから、その子たちが教育を受けることは日本にとっても重要な施策だと考えますが、区の考えを伺います。 ◎学務課長 区立学校へ就学を希望する外国人につきましては、区の窓口に外国人が就学の申請に来た場合は、現状で全く日本語が話せないというような状態があっても、済美教育センター、学校と連携をとって就学を認めてきているところですけれども、さらに今後は、外国人の就学機会の確保について取り組みを進めてまいりたいというふうに思っております。 ◎教育委員会事務局次長 若干補足をさせていただきます。  委員の今3つ目でしょうかね、御質問の中で御指摘があった点、外国籍の子供たちの教育を受ける権利云々といった御指摘は、全くそのとおりだと思ってございます。今後、入管法改正で外国籍の子供たちがたくさんふえてくる、当区でもそうした状況はあると思いますので、委員の御指摘のような、重要な課題の1つと私どもも思ってございます。  当区では、今学務課長が御説明しましたけれども、この間も外国人が少しずつふえてきていましたので、文科省の通知等に従って、外国人向けの就学案内のリーフレットをつくったりとか、そういったものを配布して就学の機会を逸しないようにしてまいりましたけれども、必ずしも十分だったかどうかといったところはしっかり検証するとともに、今回の新聞記事に載っていますように国の調査もありますし、他の先進的な取り組みもありますので、こうした調査、情報収集しながら少しずつ改善をしていきたいと思ってございます。 ◆そね文子 委員  ありがとうございます。よろしくお願いします。
     杉並区では、住民として登録している外国籍の人が1万7,755人ということですが、区立小学校に通う外国人の子供は何人か、またどのような学習支援が行われているか、伺います。 ◎済美教育センター所長 区立小中学校に通う外国人児童生徒につきましては、平成30年5月1日時点で178名となっております。学習支援につきましては、日本語の習得が十分でない児童生徒に対して、年間40回程度、都の非常勤教員また区で雇用している外部講師が個別の指導をしているところでございます。 ◆そね文子 委員  指導を行っているということですが、そこに語学ボランティアや同国出身の人が加わることが必要な場面もあるかと思いますが、そのようなことは行われているか、伺います。  杉並区交流協会に語学ボランティアの登録制度がありますが、そこからの派遣が行われている場合は、昨年はどの国の子供に何回ぐらい派遣が行われたか、伺います。 ◎済美教育センター所長 学習支援につきましては、先ほど御答弁いたしました日本語指導員の派遣のみでございます。また、交流協会と連携して語学ボランティアの派遣要請をするということは行ってございません。 ◆そね文子 委員  外国人の子供の親も日本語ができないことがあると思いますが、日常的な保育園や学校とのやりとり、就学時健診、保護者会などで通訳などの支援が受けられるのか、伺います。やはり登録ボランティアが派遣されているのでしょうか。派遣されている場合は、国別にどれぐらいの時間数派遣されたのか、伺います。 ◎文化・交流課長 これまでも交流協会のほうでは、保育園や学校などの依頼に応じまして、保護者面談の際の通訳とかに通訳ボランティアを派遣しておりますので、今お尋ねの就学時健診等、通訳要請があれば派遣をしていきたいというふうに考えております。  また、派遣したボランティアですけれども、言語別の人数でいいますと、平成29年度の実績で、英語10名、韓国語1名、クメール語1名、タガログ語1名、中国語4名、ネパール語2名、フランス語3名の合計22名ということになっておりまして、時間数でいいますと、大体1回当たり2時間から4時間程度となってございます。 ◆そね文子 委員  杉並区交流協会に登録されているボランティアは何名なのか、言語別に人数を教えてください。現在の数で足りているのか、状況をあわせて伺います。 ◎文化・交流課長 交流協会に登録されている語学ボランティアの数でございますけれども、22言語870名となっておりまして、主な言語ですけれども、英語が632名、中国語が91名、スペイン語29名、フランス語29名、韓国語18名、ドイツ語16名、インドネシア語11名といったことになってございます。 ◆そね文子 委員  私は以前、文京区にある留学生の支援団体で16年間仕事をしていたんですが、そこで文京区の交流協会と協力して日本語ボランティア養成講座というのを開催し、講座を受けた人たちが中心になって運営する日本語教室を立ち上げてきました。現在も文京区内にあるボランティア日本語教室が連絡会をつくり、毎年日本語ボランティアの養成を行っているということです。杉並区ではどのような取り組みが行われているのか、伺います。 ◎文化・交流課長 現在、区内で9つのグループが日本語教室を行っております。先ほど文京区のほうで連絡会がつくられているということですけれども、杉並区のほうではそういった連絡会はつくられておりません。 ◆そね文子 委員  日本語ボランティアを交流協会でやっているということを伺ったこともあるんですが、日本語ボランティアと語学ボランティアの違いを説明していただけますか。 ◎文化・交流課長 日本語ボランティアというのは、外国人に日本語を教えるボランティアということになります。語学ボランティアにつきましては、英語やスペイン語、中国語などの外国語を使って通訳、翻訳などのサポートをするボランティアというふうに認識をしているところでございます。 ◆そね文子 委員  以前、講座を行っていたときの日本語ボランティアの考え方なんですが、教える、教えられるではなく、対等な友人の関係、日本語を通して交流を図ることが基本で、外国語力は必ずしも必要なく、交流を楽しみたい気持ちがあれば誰でもできるものでした。文京区で現在も行われている日本語ボランティア養成講座には近隣区からも参加があり、杉並区からも参加があるそうです。自身の海外で助けられた経験から、日本にいる外国人の力になりたいなどの理由で参加される方が多く、杉並区でもそのような思いを持った方々の力を発揮できる場をつくっていただきたいと思いました。  杉並区でもボランティアで日本語教室が行われています。先ほどありました。それらの教室と交流協会は定期的な情報交換を行っているのか。それらのクラスでも常にボランティアを補充することは必要だと思いますが、状況がわかれば教えてください。 ◎文化・交流課長 交流協会と日本語教室、先ほど9グループと言いましたけれども、定期的な会合等は持っておりません。ただ、各グループからは、日本語教室の活動報告を交流協会のほうに提出いただいておりまして、そういった形で活動の内容は把握をしているところでございます。  また、3つの日本語教室は、交流協会の教室を活用して毎週月火水木金とやっておりますので、そうしたところでコミュニケーションをとっておりますし、またウエルカムパーティーなどの交流協会のイベントに、こうした生徒さん、また先生も参加をしていただいていますので、そういった折に情報交換をしているというようなことです。  ボランティアの補充でございますけれども、これにつきましては、各日本語教室のほうで研修とか募集を行っておりますので、そういったところでしているというふうに考えております。 ◆そね文子 委員  先日、講座を開催していた仲間に話を聞くと、文京区で外国人の子供のための日本語学習教室を立ち上げたとのことでした。毎週1回、ボランティア大体10名、子供10名くらいの参加があり、そこにはボランティアで留学生もかかわっているということです。このクラスには親も通ってきて、子供が勉強している間にボランティアと話をし、学校からの配布物の説明をしてもらったり、ちょっとした困り事の相談ができるようになっているということです。日本に半年しか滞在しない予定の子供が来たときには、ボランティアのネットワークでランドセルや制服が集められ提供したこともあり、学習支援だけでなく柔軟に支援が行われていることに感心しました。日本の学校の習慣や、体操服をどこで買ったらいいかなど、日本人にとっては子育ての経験が生かせる場になっています。同じ境遇にある子供同士の交流、親同士の交流ができることも貴重です。  このようにさまざまな立場の人が交わる居場所をつくることで子供も親も支援し、日本人ボランティアにとっても豊かな経験ができる拠点をつくっていただきたいと思いますが、いかがか、伺います。 ◎文化・交流課長 さまざまな外国人の方、立場の方が交わる居場所、拠点をつくってはどうかという御質問でございますけれども、先ほど言いました交流協会のほうには、日本語教室には毎週のように来ていただいていますし、そのほかの事業でも交流協会の事務所のほうにはいろいろな外国人の方が来ていますので、そういう意味では交流協会が居場所、拠点としての機能は果たしているのかなというふうに思っておりますけれども、今後、そね委員の言われるような文京区の事例も参考にして、どういったことが今後もできるのか、研究していきたいというふうに考えております。 ◆そね文子 委員  今いる外国人が暮らしやすい環境をつくることで今後に備え、杉並区でも豊かな交流が育まれる共生社会を築いてほしいと思いますが、最後に区の見解を伺います。 ◎地域活性化担当部長 そね委員の御指摘のとおり、4月には改正入管法が施行されまして、杉並区にも在住外国人が増加することが予想されております。区ではこれまでも、区の窓口対応での多言語タブレットの導入や、ごみ出し案内、日本語の学習支援など、多岐にわたって在住外国人の支援を行ってまいりましたが、今後もこうした支援の充実を図るとともに、時代に対応した新たな必要となるサポートにつきましても、関係部署と連携を図りながら対応を進めて、共生社会の実現に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ○大槻城一 副委員長  それでは、市来とも子委員、質問項目をお知らせください。 ◆市来とも子 委員  配偶者暴力相談支援センターの連携について、LGBT政策について、公契約条例についてです。  昨日の質問で、DV対策と児童虐待対策の連携について要望いたしました。ことしに入って起きた野田市の児童虐待事件では、妻が夫からのDVの恐怖から子供への虐待に何も言えず黙認し、深刻な暴力につながっていったということが明らかになっています。DVと児童虐待は密接に関連しているということ、その視点に立っての取り組みが非常に重要だと思います。来年度から、DV対策は区民生活部と保健福祉部、児童虐待は子ども家庭部と、3つの部を超えた連携が重要となってまいります。  そこで、DV相談窓口の連携のあり方について、配暴センターの対応について伺ってまいります。  改めて確認しますが、配暴センターのDV相談を受ける窓口はどことなるのか。また、DV専用ダイヤルがありますが、相談件数の推移をお示しください。 ◎男女共同参画担当課長 まず、配偶者暴力支援センターの窓口でございますが、2カ所ございまして、福祉事務所と男女平等推進センターになってございます。  それから、2つ目の近々の相談件数ですが、年度で3カ年申し上げますと、28年度が電話相談ですが373件、29年度が433件、今年度は、1月31日現在でございますが、500件ちょうどとなってございます。 ◆市来とも子 委員  やはり年々ふえているということなんですけれども、DVの相談があったときに、あわせて子供に被害が及んでいないかどうか、子供の状況をしっかりと確認する必要があると思いますが、現状でその確認は徹底されているんでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 相談の中で家族構成を聞き取っておりまして、その家族構成に子供がいる場合は、子供の安全というのが何より大事になってきますので、丁寧に聞き取りをして、必要に応じて関係部署と連携を図っているところでございます。 ◆市来とも子 委員  確認しますが、子供の目の前でDVが行われること自体が児童虐待になると思いますが、法の定義はどうでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 平成16年10月1日に施行されました児童虐待防止法の改正によりまして、児童がDVを目撃することを心理的虐待と定義づけられたと承知してございます。 ◆市来とも子 委員  直接的な暴力だけではなくて、DVを受けている環境自体が子供への児童虐待だということです。こういった視点に立つことが非常に重要だと思います。DVの相談時に子供への支援につなぐべきだと判断するのは誰になるのか。例えば配暴センターの職員が判断するんでしょうか。DV専用ダイヤルの委託業者の相談員はどうなるんでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 委託事業者の場合は、その内容で子供に虐待の可能性があるとか子供が家族にいるという場合は、区の職員にその状況を報告することになってございます。その職員が関連部署と連携をして対応していくという形でございます。 ◆市来とも子 委員  職員が判断をしていくということだと思うんですけれども、もう一方、DVの被害者自体が子供への加害者となるというケースもあると思います。被害者自体が児童虐待を行っているという場合、被害者本人から子供は大丈夫という話があっても、区としては何らかの対応を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 今委員御指摘のとおり、被害者本人が事実を言っていないという可能性は常に頭の中に持ってございまして、子供への虐待を行っている可能性があることも含めまして、相談に乗っているところです。被害者自身による子供への虐待という事実が判明した場合には、適切に対応しております。 ◆市来とも子 委員  そういった意味では、ノウハウや経験値が求められると思います。現在の配暴センターの職員体制、DV専門ダイヤルの委託業者の体制について伺います。  いろいろなケースを検証すること、ノウハウの蓄積が重要ですが、この連携についてのノウハウ、どのように情報共有し蓄積しているのか、伺います。 ◎男女共同参画担当課長 職員体制ですが、まず福祉事務所につきましては、3事務所に計5人の婦人相談員などを配置してございます。相談員の異動は5年程度ですが、東京都などで実施する研修に参加し、さまざまなケースに対応できるよう知識の習得に努めているところです。  もう一つ、男女共同参画担当課では、私を含めまして6名体制で行っております。30年度は前年度と同じメンバーとなってございまして、異動は、一般職員の場合ですと大体四、五年という形になっています。  委託業者については、今8名の方がローテーションで勤務していまして、一般相談の電話を含めて、毎日2名から3名の体制でDVの専用電話を受け付けております。  ノウハウについては、日常的に相談する内容につきまして職員間で常に議論しているほか、東京都などの研修に参加して知識の習得に努めているところです。 ◆市来とも子 委員  DV相談の入り口から児童虐待対策につなげていくという取り組みを一層深めてほしいと思います。今後もそういった視点から各所管と連携を進めてほしいが、最後に決意を伺います。 ◎区民生活部長 最近、大変痛ましい児童虐待のニュースを聞くにつけ、大変心が痛む思いでございます。けさも、やけどをした子をお母さんが虐待していたというニュースも流れたところでございます。  そうした中、委員の御指摘のように、DVから児童虐待という流れといいますか、そういった実態があるということは、私どもも十分認識してございます。職員の研修、また委託業者のノウハウの蓄積ということも十分大切だと思っていますので、そういったところに注力していくとともに、保健福祉部、子ども家庭部とも、区民生活部、きちんと連携してしっかりと対応していきたい、このように考えております。 ◆市来とも子 委員  ぜひとも力を入れてやっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  続きまして、LGBT政策について伺います。  さきの区民生活委員会でLGBTに関する施策の促進を求める陳情が議論され、非常に画期的なことだったと思います。当事者からの訴え、これまでも所管は訴えを聞かれていると思いますが、どのような感想を持ったか、伺います。 ◎男女共同参画担当課長 まず、性的マイノリティーというのは人権問題の1つであって、差別や偏見が解消されることが非常に重要なことだというふうに考えております。区民生活委員会当日は、当事者の方がいらっしゃいまして、補足説明をして、委員との質疑も数多くありました。私自身も当事者の方々が日常生活で困っていることですとか悩んでいることというのを聞きまして、以前、昨年の7月だったと思いますが、当事者の方からも直接お話を聞きましたが、改めて誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指していきたいというふうに思ったところです。 ◆市来とも子 委員  さきの答弁で、リーフレットを作成するとのことですが、どの程度作成するのか、また配布先や置く場所はどこを想定しているのか。 ◎男女共同参画担当課長 ことしの予算が議決されたらということになりますが、おおむね4,000部から5,000部程度を想定してございます。配置場所につきましては、区立の施設ですとか、区内の大学にもお願いをしたいと思っています。その他、関係機関にもお願いして、できるだけ多くの方の目に触れるようなところに配置できたらなというふうに考えております。 ◆市来とも子 委員  職員の研修も拡充するということですが、具体的にどのように拡充するんでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 まず、職員向けにLGBTの研修をこれまで行ってまいりましたが、来年度は、4月に入ってくる新入職員に、こうした人権をテーマにグループ討議をしてもらおうかなということで、現在、人材育成課と一緒に検討しているところです。 ◆市来とも子 委員  PDCAサイクルとして施策のチェックを行っていくことも重要だと思います。杉並の当事者の方が声を上げていただいたということもありますので、杉並の会の方々など、PDCAサイクルのチェックとして意見交換を行っていただきたいが、いかがでしょうか。 ◎男女共同参画担当課長 当事者と意見を交換していくというのは、この施策を展開する上で非常に大切なことだというふうに考えております。これまでも当事者の団体の方に対して、区で行うLGBTに関する職員研修の企画をお願いして一緒に考えたり、また先ほどお話ししたとおり、直接私どもお会いして要望などをお伺いしています。今後も、いろいろ施策を進めていくに当たっては、そうした方々の意見を直接お聞きすることは必要だと考えてございますので、そうした機会を設けてまいりたいというふうに考えております。 ◆市来とも子 委員  よろしくお願いいたします。  続きまして、公契約条例です。  公契約条例の制定については、会派としても要望してまいりました。区長選挙後の所信表明において、公契約条例の制定に向けた検討が公表されたことを高く評価しております。さきの答弁で、労働団体との協議が始まっているということですが、今後の進め方について伺います。 ◎経理課長 公契約条例の御質問でございます。今後の進め方ということでございます。昨日、他の委員にお答えしたものと一部内容が重複するところもございますけれども、今後、内部検討をしっかり行うことと並行いたしまして、具体的な論点につきまして各団体から意見を伺っていくというプロセス、正式に本格的に始まってまいります。年内にはそういう意見集約、意見交換の場を通じて基本的な考え方をまとめまして、年度内には条例案という形で形づくっていきたい、そんな考え方でございます。 ◆市来とも子 委員  基本的な考え方として、対象となる労働者の範囲をどのように考えているのか。建設業だけでなく、福祉、介護、子育て、清掃などの業務委託や指定管理者も対象としてほしいが、どうか。 ◎経理課長 今御指摘いただいた点ですけれども、私たちもなるべく幅広で考えていくということを基本にしていきたいと思っております。といいますのも、現在都内で、23区ですと5区、既に公契約条例を制定しておりますけれども、いずれの区も工事のみならずというところでの条例の範囲ということになってございますので、そんなところも念頭に置きながら、これも意見を伺いながらということですけれども、考えていきたいと思っております。 ◆市来とも子 委員  また、価格の設定も重要なポイントだと思います。既に公契約条例を制定している区のうち、請負契約の価格設定、それぞれどうなっているでしょうか。 ◎経理課長 工事の請負契約の対象となる金額設定でございますけれども、足立区が1億8,000万円以上、渋谷区が1億円以上、世田谷区では3,000万円以上、また目黒区は5,000万円以上、千代田区が1億5,000万円以上、以上でございます。 ◆市来とも子 委員  区によって設定価格にかなり開きがあるんですね。価格についても対象範囲をできるだけ広げてほしいと思いますが、どうか。  また一方では、実効性のある制度になるよう制度設計も行ってほしいですが、その点について考え方を伺います。 ◎経理課長 今御指摘いただいた点、条例を制定していくに当たっては非常に重要な論点のポイントになっていくかなというふうに思ってございます。対象範囲の広げ方あるいは実効性の担保の仕方、こういったところについては、今後しっかり検討してまいりたいと考えております。 ◆市来とも子 委員  労働者の範囲を広げること、そして実効性のある制度にすること、この両面がかなう制度設計を行ってほしいと思います。  また、以下要望になりますが、当区は、他区に先駆けて社会保険労務士によるモニタリングを実施しております。今後、公契約条例が制定された場合、今まで蓄積してきたモニタリングのノウハウも十分に活用していただきたいと思います。また、女性の視点を取り入れるなど、多種多様な意見も取り入れていただくよう要望いたしまして、質問を終わります。 ○大槻城一 副委員長  それでは、新城せつこ委員、質問項目をお知らせください。 ◆新城せつこ 委員  私からは、財政削減効果を生み出している新電力の購入、会計年度任用職員について、個人情報保護と違法再委託問題、それからマイナンバーとマイナンバーカードについてです。参考資料は、134、141、区政経営計画書、予算書などです。  2012年から、区立施設では東電にかわり新電力の購入が進められ、毎年財政削減効果を確認してまいりました。2017年、2018年の財政削減効果、改めて確認します。また、12年から実施をしていますが、削減効果の総額を確認します。 ◎経理課長 2017年度(平成29年度)とその翌年度ということで、財政削減効果額ですが、2017年度(平成29年度)は8,530万円余、30年度につきましては9,180万円余となってございます。トータルの累計額ということで申し上げますと、効果額としては約4.7億円弱ということになってまいります。 ◆新城せつこ 委員  今、新設のウェルファーム杉並の複合施設などもありますが、今後対象になるのか。 ◎施設整備担当課長 新築の建物ということで、私のほうからお答えいたします。  新築の建物は、新電力の入札の前提となる電力量の、まだ運営していないためデータがないことから、新築後しばらくは試行的に東京電力で運営してデータをとる必要があることから、東京電力でしばらくは行っていくということでございます。 ◆新城せつこ 委員  震災救援所である学校体育館へのエアコンの設置が進められることになります。新電力の購入、この関係では今後どのようになるのか。 ◎営繕課長 学校の体育館にエアコンを今後設置してまいりますが、電力の契約に関しましては、今後変更はないというふうに考えております。 ◆新城せつこ 委員  財政削減だけではなく、原発電力でない新電力を拡大することが重要であると考えます。新年度の新たな取り組み、拡大方針がありましたら。 ◎環境課長 区有施設への新電力の導入につきましては、行革効果という点もございますけれども、環境面からも再生可能エネルギーの利用促進という点から進めているところでございます。来年度につきましては、現在のところ新たな導入の予定はございませんが、低価格で、安定した供給ができて、さらに環境にも優しいというものが最近ふえておりますので、行革の効果と環境面と両方を踏まえて、今後、各関係課と連携をしながら導入に取り組んでまいります。 ◆新城せつこ 委員  2017年に地方公務員法、地方自治法が改定されまして、来年4月から自治体の非正規職員に会計年度任用職員制度が導入されることになりました。改めて法改定のポイントを。 ◎人事課長 今回の法改正の趣旨でございますけれども、臨時職員、非常勤職員が地方行政の重要な担い手になっているということから、適正な勤務条件を確保するというものが内容となってございます。  主な内容のポイントといたしましては、地方公務員法の適用を受ける一般職の会計年度任用職員制度を創設する。その中で任用と服務に関する規律の整備を図る。それから、会計年度任用職員には期末手当の支給を可能にするという内容になってございます。 ◆新城せつこ 委員  昨年の決算審議で確認した折には、23区それぞれの特色があって、議論をしてもまとまらないという答弁がありました。一方で、3月にはその方向性を示すとの話もありましたが、23区の協議、これまでの経過と進捗状況を確認いたします。 ◎人事課長 23区の進捗状況でございますけれども、人事担当課長会におきまして、各区の実態調査、あるいは統一事項と各区事項の整理、それから制度検討を行うとともに、昨年の11月に、区長会と特区連の統一交渉において、制度導入について妥結が図られたという状況でございます。 ◆新城せつこ 委員  特区連と区長会の確認事項、私も見ました。11月導入の職種、給付、それぞれ妥結されたというふうな中身になっているんですが、具体的にはどういうふうな中身なんでしょう。 ◎人事課長 妥結内容でございますけれども、まず職種につきましては、常勤職員の職種表がございますけれども、これに準じて行政系、福祉系などの区分を設けて職種を設定する。それから給付につきましては、短時間の勤務で申し上げますと、報酬、費用弁償、それから期末手当の支給が可能になる。それから報酬決定でございますけれども、常勤職員の給料表を適用していくことが原則という形になってございます。 ◆新城せつこ 委員  区職員の現在の構成を改めて確認します。 ◎人事課長 30年4月時点の職員数ということで申し上げたいと思いますけれども、常勤職員につきましては3,497名、これはフルタイムの再任用も含めてです。それから、再任用短時間職員が263名、再雇用嘱託員が18名、一般嘱託員922名、パートタイマー1,221名、臨時職員222名、合計で6,143名となってございます。 ◆新城せつこ 委員  会計年度任用制度に移行した際には、具体的にはどういうふうに変わるんでしょう。 ◎人事課長 会計年度任用職員に移行した後の取り扱いにつきましては、現在、職員団体等とも検討中、協議中でございます。現状の取り扱いあるいは常勤職員との均衡を図る観点から整理をしてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆新城せつこ 委員  給与については、先ほど報酬という答弁もありましたが、今後のパートタイム、会計年度任用職員の賃金、給与、どういうふうになるのかということで大変懸念をしているところなんですが、給料となれば、これは生活給、報酬となればまた違う考え方というふうになるんですが、再度確認をいたします。 ◎人事課長 まず、報酬ということになりますと、これは職務に対する反対給付ということが原則になってまいりますので、その報酬の性格を踏まえて対応しなければいけないというふうに考えてございます。また、具体的には、報酬水準の決定という場合には、扶養手当だとか住居手当、こういった手当等につきましては考慮すべきではないという形になっているところでございます。 ◆新城せつこ 委員  この法律の改定時に参院、衆院では附帯決議もつけられました。会計年度通知で再度の任用が可能であることを明示すること、それから現行職員の移行については、適正な勤務条件の確保、休暇制度の整備を行うことなどが記されていますが、この附帯決議からも、区の非常勤職員が会計年度任用職員に移行するに当たり、働き続けられる安定性、保障されることが重要だと思いますが、その点はいかがでしょう。 ◎人事課長 この附帯決議につきましては、法改正の趣旨を十分に踏まえながら、円滑な移行あるいは適切な運用がなされるように、政府に求めている内容だというふうに理解してございます。  区におきましては、制度の導入に当たりまして、この附帯決議の趣旨を十分踏まえながら適切に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆新城せつこ 委員  これまで区の非常勤職員は、勤務期間5年を上限とする雇用年限制度が設けられてきました。実質的に年限を超えて働いていらっしゃる方が少なくないと思います。2,300名を超える多くの非常勤職員が正規職と同じ仕事を担い、責任感を持って勤めています。今や公務労働は非常勤職員がいなければ職場も回らない状況。23区では雇用年限を設けてない区が13区ありますが、この機に雇用年限制度を撤廃することが必要だと考えますが、その点はいかがでしょうか。 ◎人事課長 雇用年限、雇用回数につきましては、嘱託につきましては、現在5回で6年までというのが基本的な考え方になっているところでございます。その中で、質の高い雇用水準の確保と、それから雇用機会を幅広く提供していくという観点から設定したものでございますけれども、雇用年限の撤廃につきましては、雇用の安定性という部分につきましては効果がある反面、雇用機会を幅広く提供するという観点からいきますと、やはり課題があるというふうに考えているところもございます。したがいまして、会計年度任用職員につきましては一般職ということになりますので、地公法における平等取り扱いの原則が適用されるというところもございますので、募集、採用に当たりましては、できるだけ広く募集をしながら、均等な機会を与えるような形が望ましいというふうに考えているところでございます。
    ◆新城せつこ 委員  今の答弁だと、雇用年限制度を設けないことが雇用の安定性に重要だということですよね。 ◎人事課長 今申し上げたとおり、雇用の安定という部分につきましては一定の効果があろうと思っていますけれども、ただ、それだけではない。幅広い雇用機会を提供するということも我々自治体には求められているのではないかということを申し上げてございます。 ◆新城せつこ 委員  今回の法改定は、非常勤職に期末手当、先ほどの答弁もありましたが、こうした改善が認められる一方で、会計年度の1年間の期間で試用期間、さらにまた更新されて試用期間、こういうことが発生するというふうに聞いています。経験を持つ重要な人材である人たちへの処遇として、私はどうかなというふうに疑問を呈するところなんですが、その点の改善が求められていると思いますが、区の見解はいかがでしょう。 ◎人事課長 会計年度任用職員は一般職としての適用を受けるということでございますので、条件つきの採用という部分につきましては、ある面では、一般職員になった者とすれば当然の措置であろうというふうな考え方がございますし、常勤職員との均衡という観点からは必要なものだというふうに考えております。この上で、常勤職員とは異なって条件つき採用期間が1カ月ということにされていることは、任用期間が1会計年度ということにされているということを踏まえて設定されているものというふうに認識しているところでございます。 ◆新城せつこ 委員  ぜひ国のそうしたあり方を超えて、不当な取り扱いが行われないよう、この点は再度確認をしておきます。  それから、会計年度再任用職員になりますということについての当事者への周知といいますか、どのように行われているんでしょうか。 ◎人事課長 正直なことを申し上げますと、現時点におきましては、特区連と区長会の合意というのが11月になされておりまして、細部につきましては、各自治体の職員団体等との協議を行うということになっているところでございます。今協議中ということでございますので、一定の協議が調った段階で該当する方への周知を図ってまいりたいというふうに考えております。 ◆新城せつこ 委員  会計年度任用職員制度を設ける国の真意が私にはよくわからないんですよね。総額人件費を抑制せよと自治体に迫ってきて、官製ワーキングプアと言われるような状況を生み出したのは、国の責任も私はあるというふうに考えています。民間に対しては安定した雇用の保障を言いながら、足元の公務労働については不安定を強いるのは問題だというふうに感じています。  区がこれまで非常勤職員の処遇改善、一つ一つ前進に努めてきたことは評価するところなんですが、今回、期末手当の支給など財政にかかわる重要な制度変更もあるということで、これは、国からの財政保障の点ではいかがなんでしょうか。 ◎人事課長 これまでの非常勤職員制度につきましては、各区独自の判断、各自治体の判断によって対応してきたものという認識に立ってございますので、こういった費用負担につきましては、それぞれの区の財政負担で行っているという状況がございます。今回の会計年度任用職員もこの延長線上にあるという考え方が基本にございまして、各区の判断に基づいて配置をしていくということでございますので、現時点におきましては、国の財政負担を求めていくというのは非常に難しいことであろうというふうに考えているところでございます。 ◆新城せつこ 委員  ぜひ安定的な雇用の保障をお願いしたいと思います。  個人情報と違法再委託問題なんですが、昨年3月、日本年金機構は、マイナンバーが記載された扶養親族等申告書の入力業務を委託していたSAY企画が約501万件を無断で海外の業者に再委託していたことを発表しました。その後の4月、年金機構がまたさらに公表した恵和ビジネスへの委託では、マイナンバーのついた特定個人情報の16件10名分が違法に再委託先に提供されていたことが昨年の11月にわかりました。この点、区は認識しているでしょうか。 ◎情報政策課長 お尋ねの日本年金機構からの違法な委託でございますけれども、4月6日の件につきましては、報道等で内容を承知してございます。その中に特定個人情報が含まれていたということにつきましては、存じ上げてございませんでした。 ◆新城せつこ 委員  昨年12月14日に、国税庁や地方自治体から税情報の入力を委託されたシステムズ・デザイン社が、マイナンバーを含む税・個人情報の入力を無許諾で再委託をしていたと公表しました。無許諾での再委託は東京と大阪の国税局の約70万件で、国税庁発表では、うちマイナンバーが記載された件数、約55万件と推計をされています。契約に反して134件のデータも保存されていたということがわかったんですが、さらに12月18日には、このシステムズ・デザインは国税庁以外にも171万件を無断で再委託したことを公表、さいたま、川崎市、23区でも台東や墨田、豊島、江戸川区が無許諾で再委託されたことを公表しています。ことし1月8日には、AGS株式会社が埼玉県の6市から委託された税情報入力業務で約46万件を違法に無断再委託したことを発表しています。これらの事態については全容がまだ明らかになっていないんですが、これらの件について国からの通知はありますでしょうか。 ◎情報政策課長 御指摘の2件の委託元の許諾を得ない再委託につきましては、いずれも国及び個人情報保護委員会から通知を受けてございます。その通知に基づきまして事件の周知を行うとともに、必要に応じて当該事業者に対する業務委託等の有無について各課に調査してございます。 ◆新城せつこ 委員  番号法では、この再委託についてはどのように規定をされていますか。 ◎情報政策課長 番号法における再委託についての規定でございますが、まず、委託先は委託元の許諾を得ない限り再委託はできないとされてございます。また、再委託先につきましては、受託者が特定個人情報の安全な管理につきまして適切な監督を行うとなってございます。 ◆新城せつこ 委員  委託元の知らない再委託は、大量のマイナンバーのついた個人情報が監督の外に流出する危険な状態になっているんですが、これについての区の見解は。 ◎情報政策課長 マイナンバーを含む特定個人情報の取り扱いにつきましては、特段の配慮が必要とされてございます。入力業務の委託につきましても、原則、区では庁内のパンチャーへの委託で対応しておりまして、慎重な対応を行ってございます。万が一外部への委託を行う場合には、あらかじめ事業者の作業現場の視察を行うなど、委託業務の実施体制も含めて適正に行われることを確認することが求められると考えてございます。そうしたことで無許可の再委託を防止することができるかと考えてございます。 ◆新城せつこ 委員  対策までお答えいただきました。  今回問題とされている事業者に対し、区の委託の実績はありますでしょうか。また、事業者に対し対策、どのようにされたでしょう。 ◎会計課長 指定金融機関であるみずほ銀行との契約において、みずほ銀行からの入力業務の再委託先としてございました。なお、この委託におきまして、特定個人情報の取り扱いはございません。  このたびの件を受けまして、区からみずほ銀行に対する再委託業務についての詳細な調査報告ですとか指導を早急に要請いたしまして、深刻に受けとめておりまして、みずほ銀行は早急に対応したところでございます。昨年内にシステムズ・デザインの業務の実施場所に出向いて臨時の立入調査を行い、杉並区を含む23区の受託業務について、収納業務委託ですが、システムズ・デザインからの契約に反する再委託は行ってないことですとか、みずほ銀行は仕様書どおりに業務がなされているといったことを確認した旨の報告を受けてございます。 ◆新城せつこ 委員  今回、区のホームページで確認をいたしましたが、指名停止情報として今回この会社名が記載されていました。一月の指名停止の処分というふうに書かれていましたが、その根拠は何でしょうか。 ◎経理課長 一月の根拠でございますが、杉並区競争入札参加有資格者指名停止に関する要綱の別表4の(6)、イというところに、「その他違法行為等」を行った場合というのがございまして、そこで「標準1月」となっているところから、こうした指名停止処分の期間にしたものでございます。 ◆新城せつこ 委員  区の個人情報保護条例では再委託についてどのような規定を行っているのか、審議会での確認はどのようになっているでしょう。 ◎情報政策課長 区の個人情報保護条例では、区の管理する個人情報に係る業務の処理を外部に委託するときは、あらかじめ委託の内容や条件について情報公開・個人情報保護審議会の意見を聞くとともに、区民の個人情報を保護するため必要な措置を講じることとされてございます。必要な措置ですが、個人情報に係る外部委託仕様書の特記ガイドラインに基づいた内容を契約及び仕様書に盛り込むこととされてございます。ガイドラインに基づきまして、再委託につきましては原則禁止とされており、事前に区の承諾を受けた場合に限り再委託を受けることとしてございます。 ◆新城せつこ 委員  再委託は禁止という項目は確認をしています。再々委託についてはどういうふうな状況でしょう。 ◎情報政策課長 マイナンバーに係る場合には再々委託というのもあり得ると存じますが、その場合も委託元の許諾が必要となると考えてございます。 ◆新城せつこ 委員  今回の事態は委託元ではなかなかわからない状況、しかも国税庁は5回にわたる審査に入りながらなかなかつかめなかったということが明らかになっています。その点では、今後このような事態がないように何らかの対策が必要となると思うんですが、仮に個人情報を保護する場合の担保、区は何と捉えているでしょうか。 ◎情報・法務担当部長 一部課長の答弁と重なりますけれども、個人番号を含む特定個人情報の取り扱いにつきましては、番号法を初め区の条例等におきまして、特段の配慮が必要というふうにされているところでございます。特に外部委託につきましては、委託先に対して特定個人情報の安全管理が得られるように、必要かつ適切に管理する義務を課する。あわせて、監督義務に違反した場合には、直罰はないんですけれども、個人情報保護委員会の命令の対象になりまして、その命令違反については間接罰が定められているといったこと。  それを前提に、委託の実務につきましては、相手方事業者の規模とか能力とか、あるいは情報セキュリティーに関するプライバシーマークなどの取得の状況、さらには過去の個人情報漏えいの事件だとか事故だとかの有無を調査するといったことで、安全性を十分勘案の上で委託するようにしてございます。  また、委託後も、委託のしっ放しではなくて、契約内容の遵守状況を定期的に報告を求めるとか、あるいは必要に応じて不定期に立入検査に入るとかいったことで、適切な管理を行うことが大切だと考えております。今後とも、審議会による外部の監視もありますので、それらも含めまして適切に特定個人情報の管理に努めてまいりたいというふうに考えております。 ◆新城せつこ 委員  今後もぜひ慎重な対策を求めておきます。  それから、マイナンバーとマイナンバーカードについてですが、マイナンバーカードの発行数、現在の申請数、確認します。また、これは人口の何%に当たるのか。 ◎区民課長 2月末現在の交付数でございますけれども、10万8,500枚、申請数は約12万8,000件、対人口の交付率は19.2%でございます。 ◆新城せつこ 委員  昨年、交付機が廃止になり、先ほど私たちの会派でも、コンビニ交付での書類の発行件数、確認をいたしました。この中で各種書類の発行数、どのような状況なのか、確認をいたします。 ◎区民課長 これも2月の実績で申し上げますと、住民票が2,668枚、印鑑証明書が2,301枚、税証明書が297枚、合計5,266枚でございます。 ◆新城せつこ 委員  また、コンビニ交付に関するシステムの開発経費、先ほど答弁いただいたと思うんですが、再度確認いたします。 ◎区民課長 こちらは平成26年度から開発してございまして、これまで約1億8,350万円を要してございます。 ◆新城せつこ 委員  1枚当たりの発行手数料は幾らになるのか。現在の発行枚数との関係で、費用対効果に対する区の評価はいかがでしょう。 ◎区民課長 現在、1枚当たり1,005円になりまして、手数料の5倍を要してございますが、年々交付枚数がふえてございますので、1枚当たりの単価も毎年半減してございますので、さらなるコンビニ交付の周知に努めてまいります。 ◆新城せつこ 委員  発行機ではたしか三十数万の発行数となっていたと思うんですよね。今、手数料がそれぞれ200円、350円とか、そういう金額だと思うんですが、1,005円、大変高いと思うんですよね。かなりの費用がかかっているというふうに認識をしますが、その点ではいかがでしょうか。 ◎区民課長 繰り返しの答弁になりますけれども、200円の手数料に近づけるような形で、コンビニ交付の周知をしてコンビニ交付の枚数を上げていけば、今の1,005円がまたさらに200円に近づくように頑張っていきたいと思います。 ◆新城せつこ 委員  マスコミでも、交付機の廃止がサービスの低下と窓口の混乱を生み出したとの報道もありました。交付機廃止に対する区民からの問い合わせなどは、この間あったでしょうか。 ◎区民課長 窓口で、交付機がなくなってしまったのという確認のお問い合わせは間々あります。窓口で証明書をとると300円になって100円高いよね、また、申請書を書く手間がふえたねというお叱りにつきましては、まれにあるぐらいでございます。 ◆新城せつこ 委員  私の身辺では、かなり困ったという声を聞いています。今総務省のホームページを見ますと、交付機を廃止してコンビニ交付に切りかえた自治体名がホームページで公表されています。これは自治体への圧力になるとも考えています。また、マイナンバーカードを取得しなければコンビニ交付ができない、これ自体がマイナンバーカードを事実上強制することになるのではないかというふうに考えますが、その点ではいかがでしょう。 ◎区民課長 証明書交付につきましては、今現在、窓口件数が増加している状況でございますけれども、曜日や時間帯によって待ち時間もふえているということでございますけれども、窓口要員をふやして臨機応変な対応をして、お待たせしないように工夫していますし、強制していることはございません。 ◆新城せつこ 委員  交付機があればいつでもどこでも簡単にとれるという点では、本当に利便性に反するなということを改めて感じています。  さらに、区がカード拡大のために出張して対策をとってこられたという答弁をいただいてきましたが、これ自体も、一方では任意であることに逆行するというふうに私は考えますが、その点いかがでしょう。 ◎区民課長 コンビニ交付の利便性を享受していただくためにも、今後もお住まいの近くの区の施設等に出向いて、申請できる場を設けていくことは必要なことだというふうに考えてございます。 ◆新城せつこ 委員  ところで、板橋区ではホームページで、「マイナンバー制度に便乗した詐欺行為等にご注意ください」と知らせ、「マイナンバー制度に便乗した『不正な勧誘』や『不審な電話による問合せ』について、各地から報告されています。板橋区でも、区民の方宛てに“マイナンバー通知カードについて”や“マイナンバー一覧表”と称する、不審な文書が、自宅に郵送・配付されたという報告がありました。」という、こうした事実を書いて注意を喚起していますが、その点、区は認識していますでしょうか。 ◎区民課長 内閣府のホームページに注意喚起が載っているということは認識してございますけれども、今現在、区にはこういった問い合わせは来てございません。 ◆新城せつこ 委員  先ほども、他の委員から、新手の詐欺の質問もされました。「行政機関等が、電話でマイナンバーを聞いたり、マイナンバー制度に伴って、家族構成や口座番号などの個人情報を聞いたり、自宅訪問をすることはありません。」とも書いてありました。最低この点は区民に対して周知するべきだと考えますが、いかがでしょう。 ◎区民課長 この件につきましては、危機管理室を初めとして各所管と情報共有また連携して、注意喚起してまいりたいというふうに考えてございます。 ○大槻城一 副委員長  以上でいのち・平和クラブの質疑は終了いたしました。  日本共産党杉並区議団の質疑に入ります。  それでは、上保まさたけ委員、質問項目をお知らせください。 ◆上保まさたけ 委員  阿佐谷地域のまちづくりについてです。資料は、杉並第一小学校等施設整備等方針を使います。  阿佐谷地域のまちづくり方針については、この間、杉一小移転後の跡地施設の詳細、それに関する区有地等の換地の不公平性、地域を代表する緑の削減など、さまざまな問題点を指摘してきましたが、区は明確な答弁をしてきませんでした。  そこでまず、今回、区有地の交換について質問をしていきたいと思います。  まず確認しますが、換地の基本原則である土地区画整理法89条、これはどんな内容なのか、確認します。 ◎事業調整担当課長(浅井) 換地計画を定める場合において、換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況及び環境等が照応するように定めなければならないという条文でございます。 ◆上保まさたけ 委員  ここで「照応」とは何でしょうか。 ◎事業調整担当課長(浅井) 2つのものが互いに関連し対応することだと思います。 ◆上保まさたけ 委員  つまり、土地区画整理法では、土地の交換の前後で土地の位置、地積、土質、環境などが大体同一でなければなりませんよと定められているということでよろしいですか。 ◎事業調整担当課長(浅井) そういうことに努めなさいということでございますけれども、判例等においては、位置や地積など各要素を個別に見るだけではなく、これらの諸要素を総合的に勘案するものという考えに立っているものと認識しております。 ◆上保まさたけ 委員  今回の換地がそうした原則に立っているかということは甚だ疑問なんですね。区が小学校用地として受け取ろうとする土地というのは、古くからの病院敷地です。病院敷地に医療廃棄物等が埋められて土壌汚染があるということは各地で起きておりまして、当該用地も土壌汚染の可能性が懸念されています。区も土壌汚染対策は重要な課題と認識していると、この間の本会議でも答弁していることからも、土壌汚染の有無、履歴確認調査というのは最優先で慎重に行われたものと思います。  改めて伺いますが、当該用地の土壌汚染の履歴確認はいつ、どのように行ったのか、教えてください。 ◎事業調整担当課長(浅井) 土壌汚染対策の調査については、今、履歴調査中でございます。 ◆上保まさたけ 委員  先日の代表質問の答弁でも、区長から、病院運営法人と連携し、履歴調査を実施しているとの答弁でした。そうしたことから、我が党区議団はこの間、区が病院と行った履歴確認に関する文書を情報公開請求しました。しかし、そうした文書は存在しないという回答だったんですね。これはびっくりしたんですけれども。これはどういうことなんでしょうか。区が重要な課題と認識しているこのことを、まさか口頭などで行ったわけじゃないですよね、教えてください。 ◎事業調整担当課長(浅井) 当然、土壌汚染対策は重要な課題だと考えております。土壌汚染対策は、先ほど申し上げましたけれども今調査中でございまして、簡単に言えば、今までの土地利用の状況を調査しているというところでございます。  ただ、そういう中で、区、地権者、病院法人の3者で締結した協定書においては、病院運営法人が法令に基づき、病院の跡地については全て自己の負担で調査、対策を実施するものとしておりますので、ただいま行っているのは、土地区画整理事業の施行地区の土地利用の履歴を調査しているところでございます。 ◆上保まさたけ 委員  協定書は土壌汚染対策を誰がやるかというのを定めただけですよね。今区として、土壌汚染の確認どうなっていますかみたいな、そういう確認というのはどのように行ったんですかということです。文書か何か出してそれをやったのか、それとも口頭などでやったのか、どっちなんですかということです。 ◎事業調整担当課長(浅井) 1点、繰り返しの答弁になりますけれども、ただいま調査中でございますけれども、病院運営法人がきちんと法令を遵守してやっていくことが必要でございますので、そういう意味では、病院に対して、廃棄物処理などの有無について、敷地内であるかどうかということは調査しておいてくださいねということは電話でお伝えしたことはございます。 ◆上保まさたけ 委員  電話でやって、何か文書みたいなのは出してないということですか。 ◎事業調整担当課長(浅井) まだ事前の事前の段階でございますので、そのとおりでございます。 ◆上保まさたけ 委員  すごく問題だと思うんですね。そもそも我が党区議団は、土壌汚染対策がやられればそれでいいという立場じゃないんですけれども、土壌汚染がどのようなものかわからないままで小学校用地として換地を決めたということ、こうした決定の仕方自体極めて問題であり、そもそもこれが照応の原則に沿っているとは言えないんじゃないんですか。 ◎区長 上保委員、あなたがそれを言うんだったら、一番最初に小学校を病院の跡地に持っていったらどうですかと質問したじゃないの。あなた、そんな自分で言っているけれども、あなたが最初にそれを言ったじゃないですか、委員会で。覚えているでしょう。あなた、自分で提案したでしょう。そのときに、土壌汚染をあなたは調べてから提案したんですか。調べてもいないのに提案するのはとんでもないじゃないかと言っているのと同じことになりますよ。 ◎事業調整担当課長(浅井) 繰り返しになりますけれども、土壌汚染対策は重要なことと考えておりますけれども、病院との協定もありますし、それに沿って今後やっていくという課題でございます。 ◆上保まさたけ 委員  今後やっていくということなんですけれども、私は極めて重要な課題だと思うんです。この間、区は土壌汚染対策は病院が行うものだということでやっているんですけれども、そういった後手の姿勢でいいかということが問われているんじゃないかと思うんですよ。直ちにしっかりとした土壌汚染の履歴調査を区として強い姿勢で求めていくということが最大限やるべきことであり、その結果を区民に公表すべきだと思うんですけれども、どうですか。 ◎事業調整担当部長 いろいろ御質問いただいておりますけれども、本会議などでも御質問いただいていますが、まず大前提として、3者で結んだ協定書についてもこれまでお答えしていますが、まず、この土地の交換をして杉一小を病院の跡地に持っていくというのは、大前提として病院がみずから土壌汚染対策を行う、そこからがスタートなんですよ。それを今やっている、そこの端緒についたところなんですね。  それで、次にその土壌汚染対策について手ぬるいというような御指摘がございますが、これは十分時間をかけてやる時間も持っていますし、それから十分に対策をとらなきゃいけない。そのまず前段階として、やみくもに土壌汚染対策に基づいて、例えば病院運営法人は病院を今運営していますけれども、そこのあいているところに、例えば敷地とか、それからもしかしたら建物の一部を掘削して中を掘って調べるのか。これは全くそうではありません。まず履歴調査をするということは、その病院が過去古くから経営しているという御指摘も委員からもございましたけれども、何がそこにあるのか、何が使われていたのかというのは、長い歴史がありますからそのとおりです。それを今調べているわけですよ。  大体当たりがつくんです。全国で幾らでも事例はあります。公営の病院がそれを閉じたり、廃止をしたり、どこかに移転したりというのは全国の事例でも幾つかあります。それについては、しっかり土壌汚染対策をして、その後、公共の福祉に資するような施設ができている事例もたくさんございます。これに基づいて行っておりますので、この時点では、現在においては、確かに3者で話をするときに、土壌汚染対策をちゃんとやるようにというような話は、その中で議論が出ておりますけれども、当然、病院運営法人はそれは重要なこととして考えて着手する。  そして、土壌汚染対策は指定調査機関がしっかりやるわけです。これはちゃんと国が認めたところでないとできないわけです。そこがしっかりやって、病院だから信用できないとかいう意見をおっしゃった他の委員いらっしゃいましたけれども、それは指定調査機関がしっかり調査をして、そしてそこに何が埋まっているかというのがはっきりわかる。そうすると、それに対してどういう措置をすればいいかというのが如実にわかる。それを順々にやっていくということですので、私どもでは、今後もしっかりこの計画どおり進めていけば問題ないと考えております。 ◆上保まさたけ 委員  ぜひ、土壌汚染の履歴調査というのは最優先で行うことを求めます。  次に、換地にかかわる土地評価の問題です。区は、今回の換地に当たって、学校跡地に区が約3割程度の権利を持つことで均衡がとれた換地だとしていますけれども、その具体的な根拠は示されておりません。  まず伺いますけれども、杉一小跡地は容積率などの大幅引き上げで土地の評価額がさらに上がることは必至だと考えますけれども、その可能性については否定しませんね。イエスかノーで答えてください。 ◎事業調整担当課長(浅井) 杉一小の整備方針の中では、そういうことで考えているということをお示ししてございます。 ◆上保まさたけ 委員  さきの代表質問答弁では、杉一小前の路線価が河北病院前の路線価の2倍であるということが示されました。さらに、代表質問答弁では、病院用地の不整形地の補正について、敷地規模などから、その形状による影響は考慮してないというふうに述べられましたけれども、その根拠は何ですか。 ◎総務部副参事(黒田) そちらのほうの不整形の試算をするに当たりましては、公共用地の取得に伴う損失補償基準等に用いられます比準表等を参考に評価をしまして、不整形による影響が少ないものと判断した上で、減点は不要というふうに認定して評価をしております。 ◆上保まさたけ 委員  その不整形地の補正を使用しないというのは、こういう敷地規模だったら使用しなくていいですよみたいな、一定の基準みたいなのはあるんでしょうか。 ◎総務部副参事(黒田) その基準につきましては、標準地との比較によって、その土地が阻害を受けるものかどうかというものを判断するもので、特段の数値的な部分の認定の基準は設けておりません。 ◆上保まさたけ 委員  じゃ、法令とか要綱でそういうのは定められているんですか。 ◎総務部副参事(黒田) こちらのほうについては、数値とかそういうものについては評価者が認定するものになりますので、特段要綱とかで定められているものではございません。今回の評価に当たりましては、あくまで試算の段階でございますので、今後の評価基準において求められるものとは一致しないものとなりますので、その前提において試算したものになります。 ◆上保まさたけ 委員  我が党区議団は、この間、不動産鑑定士などからも話を伺いましたけれども、今回のケースは、不整形地補正など適用しなくてよいというものではない、そういった回答ももらっています。  区として換地によって、財産の交換ですから、区が杉一小用地に3割の権利を有するということで、3割だと何ができるんだということも区民の中から寄せられているんですね。大事な区有地を本当に手放していいのかということは、これは区民から寄せられた意見のまとめの中でも、区が要約した文書ですけれども、そういう声が載っているんです。要するに、区が受け取る土地の価格を意図的に区のほうで下げるのを放棄しちゃっているということなんですよね。なので、これは区の財産を不当に引き下げているという行為になってしまっているんじゃないかということを、すごく私も懸念するんです。私たちは現時点でも、正面路線価、側方路線価及び整形割合を総合的に判断すれば、現在の杉一小及び児童館用地のほうが土地評価額は大幅に高く、今後の容積率の緩和なんかも加味すればさらに引き上がるということで、小学校跡地の中で区の取り分が3割しかないのはあり得ないというふうに考えます。  この間、2017年9月に国税庁は財産評価基本通達の一部改正を行って、広大地の評価方法が見直されたんですね。昨年1月から適用されることになったんですけれども、この評価方法によれば、広大な土地であっても、奥行き価格や不整形地補正など、通常の土地評価で使用される補正率も新たに使用することとしています。ただ、これは相続に関することなんですけれども、広大地の評価の仕方というのはこういう流れなんだよというのを1つあらわしているものなんじゃないかなというふうに思っています。  なので、今なぜ不整形地の補正をやらないのかということは、甚だ疑問なんですね。貴重な区有地を、土壌汚染の可能性があって正面路線価では2分の1程度の土地と交換し、その容積率の大幅引き上げを図るということは、明らかに地権者優遇と言わざるを得ないと思うんですけれども、こうした行為は貴重な区有財産を喪失させる行為であると言わざるを得ません。土地評価の見直しを求めますけれども、いかがですか。 ◎副区長(吉田) まず、前提要件で完全に間違っているというふうに思います。何か今、杉一の学校の校地が3割に縮小される、非常にこれはとんでもない交換だというようなお話に受けとめましたが、むしろ学校の用地は、今病院が建っている用地をほとんど全部そっくりもらいます。道路をつけかえてですね。その上で、今の校庭よりもさらに広い校庭面積をとれる学校ができる上に、中杉通りに面したところの現在の校地のところで、3割程度というふうに申し上げていますので、3割ぴったりということにはならないと思いますが、それにあわせて3割程度の土地がその中でも生まれてくるということですから、区の財産を何か毀損しているというようなことには全く当たらないというふうに考えております。
     また、土壌汚染なんかについても、これは段階を経てやっていくわけですから、実際に日産の跡地をもらって桃井原っぱ公園にしたときも、あそこの土壌汚染の調査で日産のほうで全部土地の入れかえをやったり、現在の馬橋公園の用地の拡張のところについても、これは国のほうできちんと土壌調査をやって汚染対策をするわけでございますから、そういう意味では段階を追って安全にやっていくということでございますので、何ら問題がない、御心配いただかなくても結構だというふうに考えております。 ◆上保まさたけ 委員  大きさじゃなくて価値の話をしているんですよ。区民からも、土地に対するお金の動きを明確にしてほしいと書いてありますよ、まとめのところに。そういうのは全然公にしてないじゃないですか。何でそういう無責任なことを言えるんですか。意味がわからないんですけれども。 ◎副区長(吉田) 計画の段階段階に応じて、必要に応じて情報公開はするし、また説明会も持っていくということでございますので、そういう意味では、出せるときには必要な情報を出していくということでございます。まだ今は経過の段階でございますから、出せる情報が少ないということでございますし、今はまだ計画を練っている段階でございますから、それが明確になった段階で御説明をしていきたいというふうに思っております。 ◆上保まさたけ 委員  そういう情報の出し方というのがすごく区民を混乱させているということで、厳しく指摘をしておきます。(区長「自分で混乱させているんじゃないか」と呼ぶ)何でそんなこと言えるんですか。区長がすごく無責任なことを言っているからでしょう。  正しい情報も出さない中でそういうことを平気で言うということは、すごく信じられません。ぜひ姿勢も含めて見直しを求めて、私の質問を終わります。答弁、要らないです。       〔上保委員、退席〕 ◎区長 正しい情報というのをむしろ……       〔「委員長、議事整理だよ」と呼ぶ者あり〕 ○大槻城一 副委員長  指名しました。 ◎区長 ちゃんと指名を受けましたので、答弁の補足をさせてもらいますよ。  正しい情報といったら…… ○大槻城一 副委員長  区長、ちょっと待ってもらえますか。  上保委員、ちゃんともとの席に戻ってください、質問席に。  今私は指名しましたので。       〔「終わりますと言ったので終わっています」と呼ぶ者あり〕 ○大槻城一 副委員長  いやいや、もとに戻ってください。議事進行させてください。       〔上保委員、着席〕 ◎区長 冷静にやりましょう、冷静に。  正しい情報という言葉をお使いになったので、私は答弁に立ったわけですけれども、これまでも再三上保委員は、全く間違った、全く事実でない話をまちでさまざまなところで喧伝されていますね。杉一小の跡地に大規模な商業地ができて、商店街を圧迫するようなことを区はやっているというようなことを盛んにおっしゃっていたりした。  きょうの御質問の冒頭でも、例えば緑を守るとかいろいろ列挙して、明確な答弁はされてないというふうにおっしゃいましたけれども、明確な答弁は、この間の本会議でもどなたかの議員の御質問にもはっきり答えましたけれども、緑を守るために我々はこの計画を進めているわけで、区以外の2者に全部任せておったら、木なんか残る保証は何もないんですよ。(上保委員「どの程度残すんですかと聞いているんです」と呼ぶ)だから、それも含めて私たちが3者で協議をする中で、できるだけ緑を残すということを1つの共有の理念として置いて、それで計画をつくっているということ、これは明々白々に今までも申し上げてきているんですよ。  それを、明確でないとか正確な情報を言わないとか、私、非常におかしいと思っているんですよ、あなたがいつもおっしゃっていること。あなたこそ正確な話をちゃんとまちでお話をされるべきじゃないですか、区民に対して。あなたの変な間違った話を聞いた区民の方が誤解されるのは、誤解される方が出るとしたら、それは当たり前ですよ。あなた自身がいつも変なことばかり言っているんじゃないんですか。その変なことを聞いた人が変に思うのは私はわかりますよ。なぜ区が答弁をしたことを正確に伝えないんですか。それを私は非常におかしいと思っている。 ◆上保まさたけ 委員  正確な情報を出してない人がよく言うなと思います。  以上です。 ○大槻城一 副委員長  それでは、金子けんたろう委員、質問項目をお知らせください。 ◆金子けんたろう 委員  契約、あと商工費。使うのが予算書、資料ナンバー42、商工費、商工施策について、あと、29年、30年の予算を引用したりします。  本年1月25日付で区のホームページに指名停止情報が載っていました。徹底調査と再発防止申し入れ、我が党区議団は行いました。不正の実態について区は公表しませんでしたが、今回、私の問い合わせで明らかになりました。改めて、指名停止の理由、不正行為について御説明ください。 ◎経理課長 本件の指名停止事案に関しまして、概要ということでございますけれども、今御指摘ありましたように、平成31年1月25日に指名停止ということで、指名停止期間、1月25日から31年3月24日までの二月間ということでございます。業者名は箱根植木株式会社並びに日本体育施設株式会社東京支店でございまして、停止の理由といたしましては、杉並区発注の契約において、その履行に際して著しく適正を欠く行為があったということで停止理由にしているものでございます。 ◆金子けんたろう 委員  著しいとか、いろいろそういう話がありましたが、具体的に何をしたのか。再発防止に向けて厳正な対応をするためにも、不正をめぐる事実は全面的に明らかにする必要があるというふうに思います。具体的に何があったのか。 ◎経理課長 本件についてですけれども、学校整備課がみどり施策担当課に執行委任を行っております委託業務、学校教育施設芝生維持管理支援委託業務というものがございます。この業務におきまして、受託業者の職員が対象となっております学校の確認の署名と確認印をカラーコピー等によって不正に作成した、そういう形で報告書が提出されていたということを事案として区としても認識をしたというところから、指名停止にしているということでございまして、このことについて、先ほど申し上げた理由で指名停止となったということでございます。 ◆金子けんたろう 委員  報告書に、署名、捺印のコピーを張りつけたと。その報告書の内容、報告書の名称、記載内容、提出者名、提出先、報告書の提出頻度、これを教えてください。 ◎みどり施策担当課長 報告書についてでございますけれども、報告書の名前につきましては巡回管理指導校報告書、頻度につきましては、毎月1回になりますので、年で12回となります。提出者名は箱根植木株式会社でございます。提出先につきましては、みどり施策担当課になります。 ◆金子けんたろう 委員  巡回管理指導校報告書で、提出者名が箱根植木で、これは元請会社ですよね。報告書の頻度は月1回、年12回と。  具体的に聞きますけれども、この報告書というのは区に提出していたんですよね。これは箱根植木がやっていたのか、違う業者がやっていたのか、確認します。 ◎みどり施策担当課長 報告書の提出自体は、箱根植木から区に提出されるものでございます。 ◆金子けんたろう 委員  事前の聞き取りだと、グリーンキーパーというのをこの契約の中に置けるというふうに仕様書に書いてあって、実際にそれを置いていたんですよね。それはどういう会社ですか。どういうことをしていたんですか。 ◎みどり施策担当課長 仕様上、グリーンキーパーといいますのは、芝生の専門家ということで、今回、箱根植木の受託につきましては、日本体育施設という事業者のグリーンキーパーを使っていたというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  日本体育施設という会社がグリーンキーパーを請け負っていて、仕様書にそういう人を置いていいのかというのは、この問題は後でやりますけれども、そこが実際には実務を学校でやっていて、そこのところで不正があったということでよろしいですか。 ◎みどり施策担当課長 報告書の作成につきましては、ほとんどがグリーンキーパーがされていたというところでございまして、今回の不正については、その報告書をつくる段階において行われたというものでございます。 ◆金子けんたろう 委員  整理すると、箱根植木から下請に流れていたグリーンキーパー、仕様書でもこれは認められているということを事前聞き取りはしていますけれども、そこの日本体育施設が署名、捺印、これを、コピーという言い方をしていますけれども、そこで不正を繰り返していたということでよろしいですか。 ◎みどり施策担当課長 委員おっしゃるとおりでございます。 ◆金子けんたろう 委員  提出先は杉並区であったということですよね。どの部署で受け取ったんでしょうか。 ◎みどり施策担当課長 直接受け取っておりますのは北公園緑地事務所という事務所でございます。 ◆金子けんたろう 委員  ちょっと追っていきたいんですけれども、コピーしていたというのは、署名というのは基本的にサインでしょうけれども、捺印というのは印鑑ですよね。朱肉をつけて印鑑を押すということですよね。これをコピーすると白黒になっちゃうんじゃないですか。普通、区にこういう場合提出するのは原本だと思うんですけれども、どういう形でコピーされていたんですかね。具体的に教えてもらえますか。 ◎みどり施策担当課長 コピーにつきましては、カラーコピーということで、色がついていたものというふうになってございます。 ◆金子けんたろう 委員  かなり悪質だと思います。カラーコピーまでして区に偽造報告書を出していたということで、それが繰り返されていたということだと思います。繰り返されていたのがどのぐらいなのか。先ほど月1回、年12回という話がありましたけれども、順に追っていきたいと思います。箱根植木が受注した北2ブロック、維持管理業務で契約をしていると思うんですが、当該の北2ブロックというのは学校が幾つあるのか、その学校名、教えてください。署名、捺印のコピーは1枚だけなのか、それぞれの学校で行っていたのか。 ◎みどり施策担当課長 北2につきましては3校ございます。杉並第七小学校、荻窪小学校、それから天沼小学校でございまして、頻度に差はありますけれども、それぞれの学校で行われたというところです。 ◆金子けんたろう 委員  3校全部でやられていたということで、かなり悪質だということを言わざるを得ません。  区に提出されていたというのを先ほど確認しましたけれども、根本として、これがなぜ放置されていたのかということがあると思うんです。学校の芝生維持管理事業というのは大分前からやられていたと思うんですけれども、先ほど出た北2ブロックの杉七、荻窪小、高円寺中、天沼小、これはいつからやっているんですか。 ◎みどり施策担当課長 委託の開始につきましては、杉七小が平成18年、荻窪小が平成21年、天沼小学校が平成22年。天沼小学校につきましては、途中から北2のブロックに入りまして、北2のブロックに入ったのが平成29年からになります。 ◆金子けんたろう 委員  その間ずっと繰り返されていたということでしょうか。当事者からは聞き取ったんでしょうか。 ◎学校整備課長 私のほうで各学校の副校長のほうに聞き取りの調査をすぐに行いました。現職の副校長が平成28年4月に着任しておりますけれども、データが残っているといいますか書類が残っている、写しのコピーがそれ以降ほとんどないような状態でしたので、それ以降は確実にそういったことが発生したというふうな認識を持っております。 ◆金子けんたろう 委員  かなりの年月、こうした偽造、変造が行われていたということがわかりました。先ほども申し上げましたけれども、区はこれをなぜ放置していたのかということが根本にあると思うんですよね。報告書の提出先は区だという答弁がありましたけれども、提出していたかどうかというのは区は知っているんですかね。提出の有無というのは確認していたんでしょうか。 ◎みどり施策担当課長 みどり施策担当課への提出は確実に確認をしております。 ◆金子けんたろう 委員  じゃ、日本体育施設から偽造された報告書は区に上がっていて、その有無はわかっていたということだと確認しました。  仕様書をもらったんですけれども、特記仕様書というんですか、これなんかを見ると、副校長の署名、捺印をもらわなきゃいけないんですよね。それをずっと偽造、変造していたということで、内容について学校の確認を得た上で、写しを学校側にも渡さなきゃいけないということがあるわけですよね。学校側はどうだったんですか。これは知らされてなかったんですかね。 ◎学校整備課長 杉七小のほうに確認をしたときに、残存しているのは平成28年4月のものが1件のみ保管されていました。5月以降は保存がないという状態で、この辺を副校長のほうにただしましたところ、ちょうど異動が28年4月というところで、異動した直後の4月には正しい報告書の写しが渡されていたけれども、それ以降がない。異動の引き継ぎの際には、こういった書類が毎月来るというようなことがきちんと前任、後任の間で引き継ぎがなされてない。そういったことがあって、そういったコピーを学校で保管すべきだという認識がなかったというようなことを事情聴取の中では確認をしております。 ◆金子けんたろう 委員  23年からずっとこれが繰り返されていて、そういう報告書をもらうんだよというアナウンスも学校内でされてなかったということですよね。だから、区の責任ももちろんあると思うし、なぜこれを放置したのかというところもありますし、そもそも偽造するということが大問題だと思いますし、これは刑法に触れる可能性が本当に高いというふうに思います。  1月25日に指名停止というのが張りつけられましたよね、区のホームページに。今、区はどうしているんですかね。調査しているんですか。それとも全容はもうわかったんですか。 ◎みどり施策担当課長 区に残っております書類等を確認いたしまして、調査については済んでいるところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  2カ月近くたっているから、調査は終わって当然だというふうに思います。当事者は何と言っているんですか。 ◎みどり施策担当課長 元請の箱根植木につきましては、反省をしているというところと、今年度の受託につきましては、担当をかえる等、誠意を持って行っていくという回答をいただいているところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  担当をかえるというのはどういうことですか。 ◎みどり施策担当課長 先ほどお話にありましたグリーンキーパー等、この委託に関する担当者をかえるというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  グリーンキーパーをかえると。箱根植木と日本体育施設のことについてはまた後でやりますけれども、話を戻して、区に出す報告書を、副校長の署名、捺印をカラーコピーして偽造して出していたわけですよね。これは、先ほども申し上げましたけれども、刑法に触れると思うんですね。そこら辺、区の見解はいかがですか。 ◎みどり施策担当課長 杉並警察署のほうに確認をいたしましたところ、契約書等直接財産にかかわるような書類ではないというところから、刑罰等には該当しないという判断でございました。 ◆金子けんたろう 委員  じゃ、区の弁護士には相談したんですか。 ◎みどり施策担当課長 弁護士には確認をしておりません。 ◆金子けんたろう 委員  したほうがいいんじゃないですか。大事な問題だと思いますよ。これ、公契約、信頼を揺るがしかねない大問題だと思いますけれども。 ◎経理課長 今御指摘の点に関しましては、直ちに区の法務担当のほうには確認をいたしまして、同様の見解を持って、警察のほうにも事前のお話をしに行ったというような経過がございます。 ◎政策法務担当課長 御指摘の件でございますけれども、構成要件、どこに該当するかというのは検察のほうで判断することになろうかと思いますが、可能性としては、有印私文書偽造同行使罪等に当たる可能性はあるというふうに考えてございましたが、実際に警察に相談をした段階で、立件は困難ということになってございますので、そういったものには当たらないということで判断したところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  警察の判断も、もちろん杉並警察でそう言われたということは尊重しますけれども、区としてどう考えるかということが大事だと思います。ただ、これは極めて、先ほども申し上げましたけれども、区の公共事業の信頼を揺るがしかねない大問題だというふうに思います。  その根拠は警察だということでよろしいですか。 ◎みどり施策担当課長 法務担当、警察に相談した結果、そのような判断をしたというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  だって、弁護士に聞いてないと言われていましたよね。 ◎みどり施策担当課長 失礼いたしました。先ほどの法務担当課のほうには相談をした結果というところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  区の弁護士にもすぐさま聞いてください。2カ月近くたっていますので、大分遅いというふうに思います。  私も知人の弁護士にも聞きましたけれども、先ほど法務担当が言ったように、有印私文書偽造の可能性が高いんじゃないかという見解でしたので、ぜひ厳正に当たっていただきたいと思います。  次に、下請に関してなんですけれども、先ほど申し上げたとおり、元請は、この事業は北2ブロックで、学校教育施設芝生維持管理支援委託北2ということで、箱根植木が受けているんですよね。実際にグリーンキーパーとして、グリーンキーパーというのは資格ですよね、やっているのは日本体育施設株式会社。今回、両者とも指名停止になっているということがわかりました。  一応確認しますけれども、区は箱根植木に発注する際、実際の業務は日本体育施設に下請されるということを承知していたのか、それはいつからか、それは問題ないという認識だったのか、確認します。 ◎みどり施策担当課長 先ほどの特記仕様書の中で、グリーンキーパーにつきましては、直接雇用関係にない者を置くことも可能とされておりますので、今回の件については問題ないと考えております。 ◆金子けんたろう 委員  仕様書を見たら、確かに、5の一般事項の(6)のグリーンキーパーの5のところに、やむを得ない場合は直接雇用関係にない者をグリーンキーパーに充てることができると。多分この部分を今課長は言われていて、問題ないという根拠にされたんだと思うんですが、それでよろしいですか。 ◎みどり施策担当課長 委員おっしゃるとおりでございます。 ◆金子けんたろう 委員  主要な業務、これを日本体育施設がやっていたのかなというふうに思うんですけれども、実態はどうだったのか所管でつかんでいるかどうか、ちょっと聞きたいんですね。維持管理支援の中の日本体育施設が請け負った事業というのは何なのか、元請の箱根植木自身が直接行った業務はあったのか、どこまでつかんでいますか。 ◎みどり施策担当課長 それぞれ業務におきまして協力をしながら実施をされていたと認識をしているところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  協力、だから何をしていたんですか。 ◎みどり施策担当課長 具体的に言いますと、工種としては施肥ですとか水やりですとか、そういったところもございますので、そういったところについてはそれぞれ協力しながら実施をされていたと。 ◆金子けんたろう 委員  でも、さっき確認しましたけれども、報告書は実際には日本体育施設がつくって偽造していたわけじゃないですか。これを主たる業務と言わざるを得ないんですよね。どういうことなんですかね。 ◎みどり施策担当課長 点検報告書については、委員おっしゃるとおり、グリーンキーパーが作成していたところでございますけれども、それについては元請がつくらないといけないというものではございませんので、最終的には元請の名前で出てきているという書類にはなりますけれども、グリーンキーパーがつくってはいけないというものではございません。 ◆金子けんたろう 委員  仕様書にも区としては確かに認めているんですよ。グリーンキーパーがやる、それは問題ないよというふうに、それで契約しているので、それを根拠にしているのはわかるんですけれども、私が何でこんなことを言うかというと、国土交通省がこういう施設の建設工事における一括下請負の判断基準というのをかなり最近明確化していまして、報告書の作成実務を主たる業務、こういうことをしていたということはいかぬと国のほうでも言っているわけですよ。そういう認識は区としてはなかったですか。 ◎みどり施策担当課長 報告書につきましては、繰り返しの御答弁になりますけれども、最終的には箱根植木の名前で出てきたというところでございますので、箱根植木が責任を持って提出されたものと考えてございます。 ◆金子けんたろう 委員  繰り返しになっちゃうけれども、こういう報告書を作成して、それを区に提出していたというのが、実際には日本体育施設だったわけですよ。だから、そういうのを主たる業務と言わざるを得ない。それは建設業法を見れば、国土交通省も指摘しているように、下請一括というのはやめなさいと厳正に言っているわけです。それは区も知っていますよね。 ◎みどり施策担当課長 繰り返しの御答弁になりますけれども、今回の報告書につきましては、最終的には箱根植木の責任で提出されたものと考えてございます。 ◆金子けんたろう 委員  それでこういう事態がずっと続いていたわけじゃないですか。平成23年からずっとこうやって不正が行われていて、学校にも控えがない。  私、きょうのお昼に開示が一部出てきて、見せてもらって、全部分析できてないんですけれども、顛末書を見るとひどいものですよ、本当に。一部箱根植木の名で顛末書というのが出ていますけれども、法令遵守の意識向上に努めます、御迷惑をおかけいたしました、おわび申し上げますと、箱根植木も言っているわけですよね、法令遵守というところで。これは法令に触れるんじゃないかということを言っているわけです。だから、それは区は真摯に受けとめたほうがいいと思いますよ。  経緯を見る限りでも、本当にひどいものです。不正な報告書作成の開始時期については、杉並第七小学校が平成25年10月とか、荻窪小学校、高円寺中学校が平成26年2月とか、まあひどいものですよ。副校長先生に現場で詰問されたからわかったということですよね。もし副校長先生がその場で言わなければ、これはずっと続いていたことだと思うんですよね。再発防止に関してどうしていくか、これは全面的に事実を明らかにしないといけないと思います。  再発防止に関して聞いていきたいんですけれども、再発防止の前提として、両者から反省、謝罪及び経過報告、今回の再発防止の対応等について報告があったと思いますけれども、確認します。区はそうした文書の提出を求めたんでしょうか。 ◎みどり施策担当課長 事業者からは、再発防止策ということで、書類作成上のルール、それから品質管理体制の見直しというところで、文章といたしまして顛末書の中に記載がされているというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  何度も申し上げますけれども、今回の事態というのは公共工事、公共事業の信頼性が大きく問われる問題だと思います。我が党も申し入れを行いましたけれども、総点検を提案いたしました。今この質疑の中では北2ブロックだけに絞って言いましたけれども、ほかのブロックもあるわけですよね。北があれば南もあると思います。全部で何ブロックあるんですか。 ◎みどり施策担当課長 南が3ブロックの北が2ブロック、合わせて5ブロックでございます。 ◆金子けんたろう 委員  じゃ、その5ブロックは全部で何校。
    みどり施策担当課長 全部合わせて18校になります。 ◆金子けんたろう 委員  5ブロック18校。私、過去の契約全部拾ってみたら、平成23年からですけれども、それぞれ契約がされていて、この芝生の維持管理補修事業というのをやられているわけですよね。そこの調査は区としてどうするつもりですか。 ◎みどり施策担当課長 今年度につきましては、今回の件もございましたので、ほかの、北、1ブロック、南、3ブロック含めまして確認をしたところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  確認をしたと。その中身はどうだったんですか、結果は。 ◎みどり施策担当課長 内容については問題ないと考えているところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  問題ないということは、全部で18校あって、その中で全部報告書はあった、それはカラーコピーじゃなかったり、副校長先生も知っていたし、保管管理されていたということでよろしいか。 ◎みどり施策担当課長 学校に報告のもと、作成されたものと考えてございます。 ◆金子けんたろう 委員  じゃ、そこにカラーコピー等のはなかったということですね。 ◎みどり施策担当課長 カラーコピーにつきましては、例えば学校の了承を得てつくっているという場合もございまして、今手元にどこの学校がどうだったかという資料がございませんが、いずれにしろ、その内容については確認をしているところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  最初に戻りますけれども、区に報告書をグリーンキーパーが出していた、でも、それはカラーコピーして全部偽造していたということじゃないですか。手元にないとか、そういうことではいけないと思う。こういうことが二度と起きないように明らかにする、それを公表する、それが再発防止につながるんじゃないでしょうか、いかがですか。 ◎みどり施策担当課長 報告書につきましては、先ほど申し上げましたとおり、確認をした結果問題ないと認識しているところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  事実を全部明らかにしてください。  冒頭申し上げましたけれども、区はこれが見抜けなかったということが大問題だと思いますし、放置したということがさらに大きな問題だというふうに思います。チェックできなかったということです。報告書を受け取った区はどのようにチェックしていたんでしょうか。 ◎みどり施策担当課長 報告書を受けましたらば、その内容について、数量等ございますので確認をして、問題があるかどうかをチェックしているところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  何で複数回あるいは長期にわたってコピーが発見できなかったのか、どういう認識でしょうか。 ◎みどり施策担当課長 報告書の提出自体が原本に限るということではございませんでしたので、そういった点からカラーコピーでの提出による繰り返しを見抜くことができなかったというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  公契約にかかわる問題だから、原本を提出させるということが必須じゃないかと思いますが、どうですか。 ◎みどり施策担当課長 仕様書上そのような縛りがないところでございましたので、委員おっしゃるとおり、原本の提出であるべきであったかもしれませんが、特記仕様書上はそういうふうにはなってなかったというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  原本提出に変えたほうがいいと思います。  全部で5ブロックで18校あるという話だったじゃないですか。今回、北2ブロックに絞って話しましたけれども、ほかのところはどういう体制になっているんですかね。というのは、仕様書でもグリーンキーパーを置きなさいと、それはやむを得ない場合は別の人でもいいよという仕様になっているんですけれども、全部で18校、どういう状態でしたか。 ◎みどり施策担当課長 北2ブロック以外の契約につきましては、グリーンキーパーについては、自社の中で配置をしていたというところでございます。 ◆金子けんたろう 委員  自社でやられていたと。今回の北2ブロックに限って箱根植木が日本体育施設に投げていたということでいいですか、確認します。 ◎みどり施策担当課長 委員おっしゃるとおりでございます。 ◆金子けんたろう 委員  ちなみに、この日本体育施設というのは下請でいつからやっているんですか。知っていますか。 ◎みどり施策担当課長 下請で入っているのは平成23年からと認識してございます。 ◆金子けんたろう 委員  じゃ、平成23年からやっていたということですか。それともそうじゃないですか。 ◎みどり施策担当課長 今回の不正については、古いもので平成25年からと。 ◆金子けんたろう 委員  じゃ、平成25年から繰り返し行われていた。極めて悪質だということは重ねて申し上げておきたいと思いますし、さっきの法的判断のことなんですけれども、これは厳正なる対処が必要だと思います。杉並警察にいろいろ相談したとかいうのはあると思うんですけれども、区役所内の弁護士にも聞いていないとか、ちょっと区の対応は遅いというか、もう2カ月近くたっているんだから、厳正に対応していただきたいというふうに思いますし、再発防止に向けて情報は全部出していただきたい。というのは、私、2週間前に開示請求を出したら、きょうやっと昼に一部だけ出てきましたから、すぐさま情報開示はしていただきたいというふうに思います。  話題を変えます。商工費。  当該年度、商工費、幾らでしょうか。 ◎産業振興センター次長 お出ししております42番の資料でお答えいたしますけれども、30年度につきましては9億8,500万余でございます。 ◆金子けんたろう 委員  予算書で見ていくと、29年、30年、31年とずっと減り続けているんですよね。このあたりの区の認識、どうですか。 ◎産業振興センター次長 商店街支援に関する経費のことかと存じますけれども、予算の見積もりに当たりましては、商店街の御意向を踏まえて、それを基準にして積算しているところでございまして、実績としまして落ちてきているというところはあるというふうに認識しているところでございます。 ○大槻城一 副委員長  以上で日本共産党杉並区議団の質疑は終了いたしました。  ここで午後3時25分まで休憩いたします。                           (午後 3時06分 休憩)                           (午後 3時25分 開議) ○大槻城一 副委員長  休憩前に引き続き委員会を開きます。  自民・無所属クラブの質疑に入ります。  それでは、佐々木浩委員、質問項目をお知らせください。 ◆佐々木浩 委員  私からは、人事でわたり、それから本庁舎改築、資料ナンバー188。時間があれば区債と基金、193、200。さらに時間があれば経営会議、77。  それでは、代表質問でも申し上げましたわたりについてでありますけれども、そもそもこのわたりというものが何であるのかというのを御説明ください。 ◎人事課長 総務省の定義によりますと、給与決定に際して、職員の職務とこれに該当する給料表の級を定めた等級別基準職務表に適合しない級へ格付を行うという定義になってございまして、例えばで申し上げますと、主任が係長の給料を受けるというようなことが、これに該当するということになってございます。 ◆佐々木浩 委員  23区のこれまでのわたりの経過について御説明ください。 ◎人事課長 今申し上げたとおり、わたり、総務省はそういう定義をしているんですが、23区で行われていた制度はこのわたりとはまた別だと、級格付制度という形になっていますので、総務省のほうでもここは一線を画した対応をしているというところをまず御承知おきいただければというふうに思ってございます。  これまでの制度でございますけれども、このいわゆるわたり、級格付というのは昭和56年に実はできております。平成17年の段階で、こういった給与の構造改革をすべきじゃないかという指摘があって、区長会と特区連との交渉を経た中で、級格付制度について見直しをしていこうということが行われまして、19年度をもって廃止に至ったというところがまず1つあります。  その後、現給保障等の制度が続いておりましたので、今回の行政系人事制度の中で、現給保障、級格付制度につきましては全て廃止をするということで、30年4月1日から級格付の職員はいないという形になっているところでございます。 ◆佐々木浩 委員  わたりも級格付制度もほぼ変わらないと思いますが、名前が違うだけで、少しだけしか変わらないですよね。これはマスメディアのほうでも、公務員の無駄遣いということで相当クローズアップを何回もされておりますけれども、全国でもいわゆるわたり制度というのはまだ残っているんでしょうか。 ◎人事課長 総務省のホームページを見ますと、29年の実績ということで出ておりますけれども、ここでは全国で12自治体が行っているという内容になってございます。 ◆佐々木浩 委員  総務省の指導もあって、全国でほとんどこの制度をなくしております。ただ、今23区もそうですけれども、今までいただいていた人を急に下げるわけにはいかないということで、現給保障の制度をつくっていると思いますが、この現給保障の制度が残っているのは、今自治体、幾つぐらいあるんでしょう。 ◎人事課長 これは、総務省のホームページを調べても載っておりません。したがって、正確なものは把握しておりませんけれども、東京都が我々23区と同様の制度を行っているという話は聞いているところでございます。 ◆佐々木浩 委員  国のほうも、平成30年3月に現給保障の制度というのを完全になくして、その前に3年間のモラトリアムというのかな、があったようであります。19年のときは私も議員でありまして、当事者になるわけでありますけれども、確かにいきなり来年からどーんと減りますよというわけにはいかないので、経過措置というのはわかるんですね。その経過措置が何年かというのは、私は当時はそんなに気にしていませんでしたけれども、ただ、普通、経過措置というのは3年とか、長くても5年ですけれども、今23区で行われているのはもう十数年、経過措置がいまだに行われているというのはどういうことなんでしょう。 ◎人事課長 現給保障につきましては、平成17年の交渉の段階で、職員団体との交渉の中の1つの結果ということがございましたし、当時、東京都においても同じような制度が行われていて、東京都においても現給保障制度を残すという結果があったということで、現状もそれをそのまま引き継いで対応してきているというところがございます。 ◆佐々木浩 委員  先日、代表質問で数字を聞いたら、23区でも2,000人以上の方、杉並区でも100人以上の方がいらっしゃるということでありました。経過措置で現給保障というのはわかるんですけれども、今の23区のやり方では生涯保障ですよね。その方が御引退されるまで保障するという、ちょっと異常なやり方かなと。せめて5年だとか、なだらかに下がっていくとかいうのが経過措置であって、これはとても経過措置とは言えないんですけれども、いかがですか。 ◎総務部長 今、人事課長が御答弁いたしましたとおり、平成17年度に級格付制度の廃止を区長会が提案して、特区連との間で廃止を決定して、それとあわせて、現に級格付されている職員に対しての経過措置を設けるということで合意をしたわけですね。難産の末に合意をした。平成19年度からそうした経過措置が設けられている。当時の職員の一番若い年齢が40代半ばぐらいですから、定年に達するまでということで、あと四、五年ございますけれども、これは当時の区長会と特区連の交渉の結果ということでございますので、それはそれで尊重すべき内容ではないかというふうに考えております。 ◆佐々木浩 委員  20年も、これは経過措置とは言わないで、先ほど申し上げたように、現給保障じゃなくて生涯保障であります。今回、人事委員会からマイナス勧告が出たというのは、まだ人事委員会のほうから本当の細かいことは聞いてないと思いますけれども、この制度を継続して、さらに今回、何十年かぶりに人事制度を変えて、級も変えましたよね。そういったことが表面化することは想定ができて予見性があったと思うんですよね。だから、その交渉の時点で、現給保障をどうするかということを再度交渉なり考えるべきではなかったのかということはいかがでしょう。 ◎人事課長 この問題につきましては、大きな交渉のテーマだったというふうに聞いております。結果として、交渉の結果、現給保障制度については残すという形になった。そのかわり、級格付制度というのは30年4月をもって全廃をするという内容になっているというところでございます。 ◆佐々木浩 委員  今回、人事委員会のマイナス勧告というのが、本当は例えば現給保障というのは一切やめろとかいうのもありなのかなと思ったんでしょうけれども、全ての職員の皆さんに少しずつ影響させるという、これもなかなかすごいやり方だなと。そのぐらいにこの問題に対して食い込もうというふうに思っているのかなと思ってはいますが。  まず、ちょっと移しまして監査にお聞きしたいんですけれども、今回の人事委員会の勧告に、うちだけではなく23区一緒ですけれども、従わなかったということに関しては、監査はどのような意見を持っていらっしゃるのか。 ◎監査委員事務局長 人事委員会の勧告は、いわゆる職員の労働基本権の制約の代償となるようなものであり、基本的には尊重すべきものと考えてございます。ただ、今回の人事委員会の勧告につきましては、職層の変更とかそういったものがあって、他団体では少しですけれども引き上げられているのに、2%を超えるような減額があったということで、区長会で判断したものと考えてございます。 ◆佐々木浩 委員  それでは、23区はわたりとは言いませんけれども、級格付制度の後、今現給保障が脈々と続けられているわけであります。新しい人事制度の中でも、級が単純化しましたので、非常に今度見える化になってしまいました。これは法律的にも、違反とまではいかないけれどもいわゆるグレーゾーンに当たる給料表の欄外の支給に関しては、監査委員会のほうからも、次の30年度の監査意見書を楽しみにしていますけれども、その辺はしっかり勧告意見なりしなきゃいけないんじゃないかなと思いますが、どのような立場ですか。 ◎監査委員事務局長 職員の給与につきましては、給与条例等に基づきまして支給すべきものと考えてございます。監査委員の勧告の中にどうするかというのは、これからの検討の課題だと思いますけれども、御指摘の現給保障の経過措置につきましては、できるだけ早い時期に解消されるべきものと考えておりますけれども、先ほどの人事課長、総務部長の答弁にもありましたとおり、労使合意の結果ということ、あと、44歳以上の職員で、もうスケジュール的にもわかっているというようなこともございますので、今後の解消に向けた取り組みを注視してまいりたいと考えてございます。 ◆佐々木浩 委員  将来のことは将来のことでいいんですけれども、現在の予算において、それから執行において、給料表の欄外があるという事実についてはどういうふうに考えるんですか。 ◎監査委員事務局長 再度の御答弁になるかと思いますけれども、実際には早期に解消されるべきものと考えておりますけれども、諸般の先ほど述べた事情に基づいて今後の推移を注視していきたいと考えてございます。 ◆佐々木浩 委員  先ほど申し上げたように、人事委員会のやり方もなかなかすごいなと思っていまして、これを解消しない限りは来年も同じことになる。そうすれば、申し上げたように、人事委員会制度が崩壊する。2年連続とかいうことになりかねないので、今区長会では、いろいろ交渉を始めるんだと思いますけれども、どのようなことをやっているんでしょうか。 ◎職員厚生担当課長 代表質問のほうでも、区長会では来年度に向けて人事委員会のほうに申し入れを行うというふうに答弁いたしましたが、実際にその申し入れをさせていただきました。具体的には、区長会といたしましても、適正な職員構成に向けて取り組みをしっかりしている。なので、人事委員会におきましても、今の一過性のひずみである職員構成ということをしんしゃくした上で、新しい公民比較について検討をお願いするということで申し入れたというところでございます。 ◆佐々木浩 委員  そのしんしゃくというのが微妙なところなんですけれども、それはもう少し突っ込んで言うことはできますか。 ◎職員厚生担当課長 そういったニュアンスのことを伝えたと聞いておりますが、公正中立な第三者機関であるということを踏まえる必要がございますので、区長会として判断のもとで、そういった内容をお願いしたというふうに聞いております。 ◆佐々木浩 委員  時間がありませんので、ほかのところに移ります。  本庁舎改築の資料をいただきました。何回か検討会が開かれておりまして、検討会の内容で、30年6月14日の内容をちょっと説明いただきたいんですが、新たな庁舎に求められる機能や規模、それから改築期間中の代替施設の確保、全体のスケジュール作成、この3つが説明をされたかに聞いておりますが、どんな説明をしたんですか。 ◎施設再編・整備担当課長 6月の内部での検討会におきましては、まず、新たな庁舎に求められる機能や規模、これも含めてなんですけれども、今委員がおっしゃいました内容、これはいずれも今後課題として認識すべき1つの大きな課題であるということで共有をさせていただいたということでございまして、それ以上この6月の検討会の中で特に触れたということではございません。 ◆佐々木浩 委員  具体的な内容には触れてないと。  じゃ、今度、30年11月1日には東棟の耐震性能に関する検討報告書が出されている。それからもう一つ、他自治体庁舎への視察とあります。これもどこに行ったのか。まとめてお答えください。 ◎施設再編・整備担当課長 11月の検討会におきましては、委員がおっしゃいました耐震性能に関する報告書、これを最終的に確定したということと、あと視察につきましては、その翌月、12月に板橋区のほうに視察に行ったというところでございます。 ◆佐々木浩 委員  じゃ、ここで、代表質問でありました東棟は15年はもつということが確定をしたということでよろしいですか。 ◎施設再編・整備担当課長 15年というお話につきましては、その前の、計画案の段階で既にお示ししております。したがいまして、その意思決定はどこかということで申し上げますと、その計画案を出した段階で、さらに言えば11月の計画策定、ここでという形になります。 ◆佐々木浩 委員  それから、今の3つの庁舎の過去のスケジュールをいただきました。それによると、着手してから竣工するまでは15年程度かかっていますよね。ほかの、23区の自治体の様子を見ましても、基本構想ができてから10年ぐらいはかかって、見ると、基本構想に至るまでにいろいろな議論があって5年ぐらいやっている。だから、パッケージ的には15年の単位を考えなきゃいけないということで、あと15年もつんだというのは、あと15年しかもたないんだということでもありますので、もう今の段階でこの15年のスケジュールをきちっと決めていかないと、何遍も言うようですけれども、震災のときのキーステーションになるわけでありますから、これは早目に始めなきゃいけない。だから、いまだに東棟ということにこだわっていらっしゃいますけれども、東棟1棟ずつ本当にやるのかどうかというのも踏まえて、東棟なんていうようなネーミングじゃなくて、本庁舎改築の会議体をつくらなきゃいけないと思いますが、いかがでしょうか。 ◎施設再編・整備担当課長 こちらのほうで提出いたしました過去のスケジュール、あるいは他区のスケジュール等を踏まえまして、今委員のほうから御指摘があったかと思います。これにつきましては、どこで見るかという部分もございますが、例えば西棟、中棟の改築の際におきましては、庁内の対策委員会を設置してから工事に着手するまでというところでもし区切った場合でいきますと、西棟は約9年、それから中棟は11年かかっているということでございます。また、例えば世田谷区の場合でいきますと、検討してから工事着手までの間、7年程度を要しているということで、その前に調査研究というところで約4年を要している、そういったところ全体を踏まえますと、例えば基本構想策定から工事着手というところでいきますと、おおむね7年ないし10年、最大でも10年というところを踏まえますと、現時点でまずやるべきこととしましては、こちらとしましては、まず調査研究、必要となる課題の洗い出しですとかあるいは優先順位、こういったものをしっかりと整理した上で、例えばそういった形でお話をしていきたいということで考えているところでございます。  またもう一つ、東棟だけでなく、中棟、西棟もというお話がございましたけれども、これは以前の御答弁でも申し上げましたとおり、確かに中棟、西棟含めて、保全の観点等々見ながら全体で見ていく必要があるというところもございますので、そのあたりは内部でも鋭意検討しているところでございますので、来年度のまたさらなる検討、組織体制も含めて検討していきたいというふうに考えております。 ◆佐々木浩 委員  それでは、区債について一言。  資料も、200、いただきましたけれども、区の普通建設事業全体の中で適債事業、いわゆる区債が発行できる限度ぎりぎりというのが、31年度は62億6,900万だったようですね。そのうち計画としては53億5,400万円を区債発行としておりますので、率にして85%。これはずっとこの傾向が続いておりますので、私は何を言いたいかというと、借りられるものは借りようという、そういう発想の中で予算編成をしているなというのが読み取れるんですよね。どうしても足りないから借金というのはするものだと私は思っていますから、その辺の考え方がちょっと違うのかもしれませんが、取り崩しをしなくても、できるだけ一般財源を使えるような、そういうようなものを考えてほしいんですが、いかがですか。 ◎財政課長 区債に関する御質問でございますけれども、私どもも当然区債が好ましいということではございませんで、基本的な考え方といたしましては、年度間の負担の公平性という考え方が前提にありつつも、特定財源等、区債以外の財源というのも当然充当した上で、その残った額について、世代間の負担の公平性という観点で区債を発行するということになります。  もう一つ条件としては、一定程度大規模なものについては区債を充てていくということですけれども、小規模なものについては、その年度の例えば収入の上振れがあればそういったものも活用していく、そういった考え方でここ数年来ておりますので、充当率という意味では8割、9割という状況が続いているという状況でございます。 ○大槻城一 副委員長  それでは、藤本なおや委員、質問項目をお知らせください。 ◆藤本なおや 委員  防災についてです。使う資料は345。時間があれば、同行避難をやります。  午前中も少しありましたけれども、首都直下地震について中央防災会議では、最悪の場合、最大で2万3,000人が亡くなって、その約7割が火災による、こういうふうに予想されております。こうした中で、杉並区では区独自にシミュレーションをやっておりますけれども、このシミュレーションで、人的被害なんですが、火災による被害者数というのはどれくらいを想定しているのか、死者、負傷者数の別で内訳について伺います。 ◎防災課長 火災による人的被害でございますけれども、焼失については、死者が541人中425人です。それから、負傷者は3,299人中の1,435人でございます。 ◆藤本なおや 委員  午前中、少しかすってもおりましたけれども、初期消火という言葉がたびたび出てきます。これは地域防災計画の中にもたびたび出てくるんですが、そもそも初期消火というのは、出火からどれくらいの時間が経過した段階で、火災の大きさはどれくらいのものをいうのか、初期消火の定義について区はどのように整理をしているのか、伺います。 ◎防災課長 初期消火でございますが、区としては初期消火の定義というのは明確には定めておりませんで、消防隊が到着前に地域の住民の方が身の安全を図りながら消火活動ができる範囲のものを初期消火と考えております。いずれの場合も身の安全を守ることが第一でございまして、危険と判断しましたら避難行動をとれるよう、区民のほうにはお伝えしております。 ◆藤本なおや 委員  屋内出火の場合、天井に燃え移ったり、あるいはふすま、カーテンなどに燃え移ると消火が困難になる、その前に火を消しとめることが重要だ、こういうふうに言われております。ちなみに、木造家屋の場合は、出火から2分前後で壁板などの立ち上がり面に燃え移って、2分30秒で天井に燃え移る、そして5分後には隣の部屋に延焼して、消防隊が駆けつけるのは平均すると7分から8分ぐらい、こういうふうに言われておりまして、全焼までは大体20分だと、こういう目安が1つ示されているわけであります。  こうした中で、阪神・淡路大震災の際に発生した火災において最も役に立った初期消火の資器材は消火器でありました。また、東京消防庁によると、初期消火の際に7割以上最も多く使用されているのが消火器であって、さらに、消火器による初期消火の成功率は78.9%、こういうデータも示されております。  つまり、これらのデータを踏まえると、初期消火に最も有効な消火器具は消火器ということになるんですが、当区においては、街頭消火器の設置状況について、過去にもいろいろと議会でも確認をされておりますが、最新の状況を少し確認しておきます。さらに、使用実績、またいたずらとか持ち去り、こういったものがあるのかどうか、あわせて伺います。 ◎防災課長 まず、設置状況ですけれども、平成31年2月1日現在で5,368本でございます。あと、使用実績なんですけれども、いたずらや持ち去りと思われる案件については個別に集計等はとっておりませんで、定期的な入れかえのほか、補充等で行った件数については81件というふうにこちらのほうでは把握しております。 ◆藤本なおや 委員  街頭消火器を使ったら、区のほうに使いましたよと届け出しなきゃいけないんじゃなかったでしたっけ。その辺、どうなっていますか。 ◎防災課長 届け出はいただいているところでございますが、取りかえたときの件数を、何の目的で取りかえたのかというようなところを詳細にこちらのほうでも把握していないところでございます。 ◆藤本なおや 委員  これからそういうデータも少しとっていただかなきゃいけないかなと思っております。  消火器は、消火薬剤とか容量の大きさなどに応じて、それぞれ消火能力をあらわす単位というのがあるんですね。当区で設置している街頭消火器の消火能力というのが、どれくらいのものを採用しているのか、能力単位などの仕様について伺います。 ◎防災課長 街頭消火器につきましては、主に蓄圧式強化液消火器で、重さが6キログラム、薬剤量3リットル、放射時間が24秒から49秒、放射距離3メートルから7メートル、能力単位がA−1・B−1・CまたはA−2・B−2・Cの製品を採用しております。 ◆藤本なおや 委員  当区の街頭消火器は、私も見て回ったんですが、複数のメーカーで、しかも今御答弁あったように、消火能力に差のある種類が混在をしているようです。特に強化液タイプの消火器では、A火災で1、B火災で1と、能力単位としては非常に低い消火器を配備しておりますけれども、この理由について伺います。 ◎防災課長 低い能力につきましては、強化剤消火器の配備について、現在、街頭消火器の多くは強化液タイプというふうになっておりまして、粉末式については、表面の火に対する消火能力が高い反面、布団とか木材とかそういうものについては消し切れないというような状況がございます。強化液式については、薬液の冷却効果などで温度を下げるというようなところから、発火点以下に抑えるというようなことで消火して、布団とか木材等の内部まで浸透する能力があるというようなところから、A−1・B−1・Cというようなものを採用しているところでございます。
    ◆藤本なおや 委員  また少し後でやりますけれども、強化液の消火器は使っている薬剤が強アルカリ性なんですね。だから、人体に対する刺激が比較的強いというふうに言われておりまして、目に入ったりとか、そうした場合には水道水ですぐ洗い流さなきゃいけないとか、皮膚に長時間触れさせるべきではない、こういうふうに言われているわけであります。こういった街頭消火器に使われている強化液タイプの消化液の取り扱いの周知というのが余り区民にされていないんじゃないかなというふうに思いますが、区の見解と対応について伺います。 ◎防災課長 強化液消火器の注意事項については、区民の健康上重要でございますので、訓練等の機会を捉えまして、区民のほうに周知に努めてまいります。 ◆藤本なおや 委員  強化液消火器は、よく言われるのが、てんぷら油に最も有用だというふうに言われているんですね。ちなみに、なぜか、この議会棟の消火器も見て回ったんですけれども、この強化液タイプの消火器で、議会棟でてんぷら油の火災あるのかなというのもあって、これはまた別の機会にやりますけれども。  街頭消火器の中には中性タイプの強化液の消火器もあって、この中性タイプの消火器は、薬剤の違いから、てんぷら油の火災に使うと炎が拡大して油が飛び散って危ない、だから、てんぷら油の火災のときには中性タイプの強化液の消火器は余り適してないんだというふうに言われているんですね。だけど、地域の街頭消火器を見て回ると、そういうのも中には入っていたりするわけですよ。だから、性能やタイプの違う消火器を何で配備しているのか、不特定多数の方が使っていく消火器であればこそ、規格なり消火能力なんかは統一したものにしていくべきではないかというふうに要望いたしますが、いかがでしょうか。 ◎防災課長 近年購入している街頭消火器につきましては、蓄圧式のABC強化液消火器ということで統一しておりまして、強化液式の消火器という形で順次こちらのほうに統一をしていきたいというふうに考えております。 ◆藤本なおや 委員  強化液の中でも中性とそうでない強アルカリ性の強化液のタイプがある、そういうことも含めて細かく分類されるわけですよ、消火器というのは。だから、そういうのも含めて統一したほうがいいんじゃないですか、こういう要望なので、これは要望だけにしておきます。よく検討してください。  街頭消火器のほかに、大型消火器というのも町なかに配備されておりますが、この配置の理由について伺うとともに、配置基準、経費、維持費について伺います。 ◎防災課長 こちらは、防災市民組織からの御要望を受けまして、防災資器材交付要綱に基づきまして設置をしておるところでございます。設置の基準については、防災市民組織に対して、世帯数によって1台から3台を設置するということでございます。  経費ですが、入れかえの事業につきましては26年度で完了しておりますけれども、1基当たりは大体6万5,000円余から9万4,000円余という金額で、また6万3,000円ほど格納箱の入れかえのときに使いまして、区の負担で行うこととしております。 ◆藤本なおや 委員  この大型消火器の消火能力というのはどのぐらいあるのか、街頭消火器と同様に仕様とか特徴について伺います。 ◎防災課長 大型消火器の消火能力ですけれども、粉末式の消火器タイプではA−10・B−20・C、または強化液消火器のほうではA−6・B−3・Cという能力のものを配備しておりまして、放射時間については47秒から56秒、放射距離は4メートルから10メートルでございます。本体重量は40キロで、車載型で移動を容易にしておるところでございます。 ◆藤本なおや 委員  私の知っている限りでは、現在、大型消火器の格納庫には南京錠がつけられております。冒頭確認した初期消火の定義に基づけば、住宅火災の場合は出火から二、三分がみずから消火活動が行える限界の目安であって、消火器はあくまでも初期消火の段階で役に立つ消火器具であるわけですから、こういった格納庫に鍵をつけること自体が本来の活用を阻害することになっているのではないでしょうか。鍵をかける必要があるのかどうかという理由について伺うとともに、また、その鍵の管理は誰が行っているのか、大型消火器の管理について伺います。 ◎防災課長 大型消火器につきましては、安全確実に保管をする必要があるため、格納庫に鍵をかけられるようにしておるところでございます。鍵の管理については、火災発生時に直ちに使用できるよう、防災市民組織において適正に管理されておるところでございます。 ◎危機管理室長 街頭消火器はもちろん無施錠で設置をしているところでございますけれども、大型消火器につきましては、防災会宛てに配布をしております。答弁申し上げましたとおり、安全確実に保管するという意味から施錠の管理をしているところでございます。 ◆藤本なおや 委員  適切に管理されているという話だったんですが、地元の防災訓練があったときに、この大型消火器を設置している近隣住民の方、その方はしかも防災会にも入っている方なんですが、大型消火器の鍵の所有者の転居や死去によって、鍵の受け渡しが適正になされていなくてすぐに使えない、非常に問題だ、こういった声をお伺いいたしました。  そういった大型消火器の鍵の所在についてなんですが、区に問い合わせなり相談がこれまであったのかどうか。鍵の管理体制について区は各防災会にちゃんと照会をして、適切に管理されているかどうか把握に努めるべきではないか、このように思いますが、いかがでしょうか。 ◎防災課長 大型消火器を設置している敷地の所有者が転居の場合、防災課のほうに連絡が入ります。鍵の所在について問い合わせが防災課のほうにはこれまでございません。大型消火器の南京錠はスタンドパイプの格納庫やポンプ格納庫の南京錠と共通でございまして、防災市民組織における鍵の管理体制については、こちらのほうでも確認を行ってまいりたいと考えております。 ◆藤本なおや 委員  街頭消火器や大型消火器は、誰もがいつでも素早く使えることが最大のメリットなんですよ。だから、お宝のように大事に保管していくというのは大事なんだけれども、いざというときに使えなければ意味がないわけで、消火器の消火能力が有効なのは初期消火のそのときだけしかないということを考えれば、できるだけ早く消火をするために、またその後の延焼被害を大幅に食いとめるためにこの消火器を配備しているんだということの原点に立ち返れば、こういった鍵をかけること自体どうなのかなということにも行き当たりますので、今回幾つか問題点、指摘をいたしました。改めてまた機会があればさせていただきますけれども、ぜひ前向きに検討いただきたい、このように思って、質問を終わりにします。  ありがとうございました。 ○大槻城一 副委員長  それでは、岩田いくま委員、質問項目をお知らせください。 ◆岩田いくま 委員  1点目が証明書の交付サービス、資料124。2点目が震災救援所運営マニュアル、資料126。3点目に情報システム。  最初、証明書の交付サービス、行きたいと思います。  この件は、初日も、きょうも結構話題になっておりまして、最初にちょっと整理する意味で確認をしたいんですが、証明書の自動交付機は昨年の8月で廃止をしましたけれども、改めてその理由をお示しいただきたいのと、証明書のコンビニ交付サービス、これの概要だとか利点はどのようなものなのか、この2点、まとめてお願いします。 ◎区民課長 自動交付機ですけれども、当初、平成28年の12月をもって廃止する予定でございましたけれども、機器の保守が可能な限り延長するということにしたわけなんですが、部品の製造が中止になった、また機器の経年劣化により安定的な稼働が見込めないということがありましたので、やむを得ず廃止したところでございます。  また、交付サービスの概要でございますけれども、マイナンバーカードまたは住基カードを用いて、コンビニに設置してあるマルチコピー機から、住民票、印鑑証明書、税証明書が取得できるサービスでございまして、手数料は自動交付機と同じ200円でございます。  コンビニサービスの利点でございますけれども、マルチコピー機が設置してあるコンビニであれば、年末年始を除いて、日本全国、午前6時30分から午後11時まで住民票等の取得が可能であるということと、維持管理費も自動交付機の半分程度で済むということでございます。 ◆岩田いくま 委員  ということで、この移行自体は、ある意味時代の流れの中で当然ということになろうかと思うんですけれども、とはいえ、移行期ということでやはり一定の難しさがあるんだろうと思います。それで、初日なり、きょうも結構質疑が出ていたんじゃないかと思うんです。  実際に資料124をいただいたので、ちょっと数字を見てみますと、きょうの御答弁で、コンビニ交付サービス、直近で月5,266枚というのがあったんですが、証明書自動交付機の最後のときで、大体2万5,000件強ぐらいあった。窓口の話も初日から出ているんですが、これも8月が大体月2万件の交付実績だったのが、9月には倍増の4万件になっている。こういうことがあるので、私もそうですけれども、多くの議員のところにいろいろな声が届いているんだろうと思います。私自身も複数名の方からお問い合わせというか、それもいただいたんですが、人によっては、コンビニ交付サービス自体は知っているけれども今さらねという人もいれば、そもそもコンビニ交付サービスを知らなくて、この時代に機械を廃止して人手に頼るとはどういうことだというような方もおられて、そういった方が、コンビニ交付サービスのことをお話しすると、何だ、便利になってんじゃんというようなことで納得はいただいたりしておりました。  1点だけ確認したいんですけれども、徐々に浸透してきていると思いますし、一定の周知というものもこれまでもされてきたと思うんですけれども、実際に、自動交付機がなくなっているので窓口にとりに来た、そうした方が、窓口じゃなくて今後はコンビニでもこういう一定のカードを持っていればとれるのねということに気づいてもらえるような、きょう午前中の答弁でもコンビニ交付の周知というものもおっしゃっていたんですけれども、窓口付近での広報みたいなこととしては何かされていることがあるのかどうか、これだけ確認します。 ◎区民課長 まず、マイナンバーカードを交付する際にはコンビニ交付の案内をしておりますけれども、現在、本庁の区民課と区民事務所の入り口等に、自前で目にとまるようなポスターを作成して掲示してございます。ですから、今後もこういったコンビニ交付を利用していただけるように、知恵を絞って周知してまいりたいと思ってございます。 ◆岩田いくま 委員  移行期というのは何にしろ一定の困難は伴うと思いますので、引き続きやっていただければと思います。  続いて、震災救援所運営マニュアルのほうに行きたいと思います。  震災救援所運営管理の標準マニュアル、平成27年5月に比較的大きな改定が行われているかと思いますけれども、改定の意図とその概要について、最初に御説明いただけますでしょうか。 ◎防災課長 マニュアルの改定でございますけれども、東日本大震災の教訓を受けまして災対法が改正されまして、内閣府や東京都において新たな避難所の運営に関する方針が示されたことを受けまして、区でも改定を行うことといたしました。概要でございますけれども、発災直後の混乱期に焦点を当てまして、迅速かつ安全に震災救援所の開設、運営をするようにしたところでございます。  主なポイントですけれども、1つ目に、発災直後に迅速かつ的確に開設できるように新たに初動編を作成したこと、2つ目に、庶務・情報部、救援・支援部、施設管理部、物資等配給部の4つの運営部ごとにマニュアルを作成しまして、訓練に活用しやすいつくりとしたこと、3つ目として、災害時要配慮者とか女性の視点への配慮について具体的に記載したことをポイントとして改定したところでございます。 ◆岩田いくま 委員  防災リーダー養成講座のこととかSUG、これは午前中、他の委員に御答弁がございましたので、改めてお尋ねはいたしませんが、私も昨年12月の防災リーダー養成講座を受講して、その中で、SUG(杉並区震災救援所初動対応運営ゲーム)も一部行いましたが、当日は、時間の関係か、途中までというか、最初のほうしかその講座の中ではなかったので、先日、カード自体ちょっとお借りいたしまして、全部読むという言い方がいいのかわからないですけれども、見せていただきました。従前よく使われていたHUG、あれだと全部で250枚になるのが、これは初動編に特化しているということで44枚かな、答えが書かれたカードを入れるともうちょっとふえるんですけれども、こういった形で、比較的コンパクトに、ゲームをやるのも比較的短時間でできるような形でつくられているかと思います。  新聞なんかでも、まさにきのうの日経の夕刊で、防災ゲーム、いろいろ新しくつくられていますよというような記事もあったんですが、ここで質問に入りたいと思うんですが、SUG、これは初動対応に特化しているというところですけれども、その対象としているのが震災救援所運営連絡会メンバーのみに限定しているのか、防災会や一般区民、こういった方にもできるだけ広く活用いただきたいのかどうか。 ◎防災課長 SUG、「スグ」とこちらは呼んでいますけれども、震災救援所の立ち上げなどの初動対応に特化した内容でございますけれども、連絡会のメンバーに限るものではございません。一般の区民の方にも活用していただきまして、被災者全員が救援活動、復旧活動に参画していただきまして、相互に協力するという意識を醸成するとともに、救援所の運営の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。このSUGの訓練のセットについては、一般の方にも貸し出しを行っているところでございます。 ◆岩田いくま 委員  じゃ、ちょっと視点を変えますけれども、震災救援所運営管理の標準マニュアル、各震災救援所ごとにカスタマイズしたものではなくて標準のマニュアルについて、これは今ホームページ等で公開してないと思うんですけれども、その認識で合っているのか。もし合っていて公開していなければ、その理由をお示しください。 ◎防災課長 まず、ホームページでは今のところ公開はしておりません。震災救援所の運営管理標準マニュアルについては、震災救援所の運営連絡会のほうにお渡ししまして、震災救援所の事情に合った形で修正して活用するために作成したひな形的なものでございますので、区のホームページのほうでは公開をしていないというような状況でございます。 ◆岩田いくま 委員  それも1つの考えだと思うんですが、先ほどお聞きしたように、SUG、これは一般区民の方も対象で、まさにこのマニュアルの初動編をちょっと膨らませた内容になっているかと思うんですね。であれば、一般の方で、SUGを実際にやって、より知識を深めていきたいとか、改めて確認したいといったときなんかには、こうした震災救援所の運営管理標準マニュアルをそれぞれが後ほどでも振り返れるようにしたほうが、復習や知識、関心の深化につながるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎防災課長 一般区民向けにもSUGの訓練セットは貸し出しを行うとともに、震災救援所運営管理標準マニュアルについても、ひな形的なものでございますけれども、今後区のホームページ上に公開しまして、活用に努めてまいりたいというふうに考えております。 ◆岩田いくま 委員  承知いたしました。よろしくお願いいたします。  では最後、情報システム、行きたいと思います。  まず1点目、2年前のこの予算特別委員会でRPAについて取り上げました。そのときの御答弁は、2人の課長に答えていただきましたが、ひたすら研究、研究というお答えが返ってきておりました。あれから2年たちました。この間、他会派の複数の議員から言及もあって、本日午前中もございました。そうしたこともあって、新たな行財政改革推進計画や情報化アクションプランの改定案に盛り込まれただけではなく、予算の編成方針とその概要にまで盛り込まれておりました。情報技術分野における普及スピードを改めて実感するとともに、この間しっかりと、研究だけでなく検討いただいた各所管の皆様には感謝申し上げたいと思います。  質問といたしましては、当区において、まずはどのような業務を適用対象として考えているのか、お願いします。 ◎行政管理担当課長 検討対象についてのお尋ねですけれども、まずRPAにつきましては、決まったルールにのっとりまして繰り返し行う業務など、これに活用することが大変有力だということから、本区における活用検討におきましては、まずデータの処理を定期的に行っているような業務、あるいはデータ入力が職員の負担になっているような業務など、結果として職員の作業時間を削減していくというようなところの業務を対象に検討を進めていきたいなというふうに考えてございます。 ◆岩田いくま 委員  そうすると、業務的にはまだそんなに特定できてないということですかね。一応確認。 ◎行政管理担当課長 具体的な業務については、これから絞り込んでいきたいというふうに考えてございます。 ◆岩田いくま 委員  じゃ、最後の質問です。  住民情報系システム、それぞれのシステムの公募プロポーザル、これまで順次行われてきて、事業者も決まってきています。これまで事業者が決まった3つのシステム、全て選定事業者が異なっているかと思います。こうなると、プロジェクトマネジメントが非常に大事になってくると思うんですけれども、その辺は誰が行うようになっているのか、最後、お尋ねいたします。 ◎情報システム担当課長 プロジェクトマネジメントに関するお尋ねでございますが、当課の担当者が主体となりまして実施いたしまして、情報システム担当課長が統括いたします。  なお、共通基盤のシステムの構築業務の全体の委託契約におきまして、再構築全体の進捗管理について支援を担当することになってございますので、そちらの支援を仰ぎつつ管理してまいりたいと考えてございます。 ○大槻城一 副委員長  以上で自民・無所属クラブの質疑は終了いたしました。  区民フォーラムみらいの質疑に入ります。  それでは、上野エリカ委員、質問項目をお知らせください。 ◆上野エリカ 委員  アニメに関連した産業振興について。使う資料は、実行計画と産業振興計画です。  私の知人の話になりますが、とある飲食店の大ファンで、そのお店が再開発による立ち退きに遭い、やむなく近隣のまちに引っ越して再開したため、知人はお店が再開したことを喜んで再び通うようになったということがありました。場所が変わっても、前と変わらずそのお店は繁盛しているようで、特徴を持ったお店には根強いファンがいると考えられます。  先月、JRの事業である阿佐ヶ谷アニメストリートは、2019年2月28日をもって閉館してしまいました。私は区役所から帰るときは毎回アニメストリートの中を通って帰っているので、だんだんと閉店していくのをとても残念なことだと思っていましたが、アニメストリートの中に出店していたお店の1つが、最近高円寺で営業を再開していることに気がつき、特徴を持ったお店にはやはり根強いファンがいるのだろうと感じました。このことに関連して、サブカルチャーを通しての産業振興について幾つかお聞きしていきたいと思います。  このたび産業振興計画が改定されました。計画に沿って幾つかお聞きしたいと思います。  産業振興計画の中の目標5の、「魅力的でにぎわいがあり、また行ってみたくなるまち」の取組2の、「アニメを活用した事業の推進とアニメ産業の支援」の項目で計画化された事業について概要をお伺いします。 ◎産業振興センター次長 既に御案内のことかと存じますけれども、杉並区はアニメが日本一集積しているという特徴を持ってございます。したがいまして、杉並区が持っているアニメーションミュージアムを活用したにぎわいの創出、あるいはアニメ産業がこれから発展していくための区ができる支援、あるいは区のキャラクター「なみすけ」の利用の促進、この3つを主な取り組みとして計画化したところでございます。 ◆上野エリカ 委員  会派の代表質問でも触れていましたが、アニメーションミュージアムについて幾つかお聞きします。  アニメーションミュージアムにおけるこれまでの取り組みと利用状況について説明をお願いします。 ◎産業振興センター次長 アニメーションミュージアムの来館者のお話をちょっとさせていただこうと思いますが、23年の東日本大震災を契機に、23年度1年間の来館者数は、これまでの底を打ちました。そういったことから、ミュージアムの展示物あるいは企画展の工夫ですとか、行っておりますワークショップの充実ということ、それと積極的なPR等を通しまして、今年度はこれまでに6万人以上の方が来館されるようになりまして、今年度の目標であります7万人の来館者はほぼ到達できるものと見込んでいるところでございます。 ◆上野エリカ 委員  その中で外国人来館者の状況はどうか、また、外国人来館者のための多言語化対応はどのようなことを行っているのかをお伺いします。 ◎産業振興センター次長 今年度、既に7,863人お越しいただいて、来館者の1割強でございます。この人数は過去最高ということになってございます。  多言語化の対応につきましては、展示物の解説の多言語化、パンフレットの多言語化、あるいは多言語音声ガイドの導入、また無料Wi−Fi環境の整備などを行ったところでございます。 ◆上野エリカ 委員  私も時々見に行くことがありますが、土日は子供たちが多い印象ですが、外国の方も多いと感じます。そのため、多言語化への対応の拡大は大切なことと感じます。  区民意見提出手続の結果を見ますと、立地が課題だとする意見をいただいております。アニメーションミュージアムの移転について、検討はどのような状況となっているのか、お伺いします。 ◎産業振興センター次長 アニメーションミュージアムの移転につきましては、これまでも課題として検討してまいりましたが、立地条件あるいは施設の規模等、課題が多いところから、今般、施設再編整備計画におきましても、引き続き移転場所につきましては検討していくものとしたところでございます。 ◆上野エリカ 委員  私もパブリックコメントを読みましたが、やはり駅の近くに移転してほしいとか、あとは商業地域への移転を希望する声が見受けられました。都内でも、ほかの地域の施設ですが、学校の跡地を活用して展示等を行っている例もあります。これはあくまでも一例で、学校跡地に限定したいわけではないのですが、いろいろな場所を検討していってほしいと思います。  アニメーションミュージアムの目標として、33年度まで8万人と変わっていません。現状の施設では8万人は限界とも感じますが、そもそも達成の見込みはあるのか。また、達成に向け今後の戦略は描いているのか、お伺いします。 ◎産業振興センター次長 先ほども御答弁いたしましたが、今年度の来館者、7万人というところはほぼ達成可能だろうというふうに踏んでいるところでございます。さらに、今後の取り組みといたしまして、観光情報発信事業の充実ですとか観光大使の事業ですとか、あるいは中野区と今現在行っておりますブランディング事業でのPRですとか、こういったところで8万人の目標は達成可能というふうに踏んでいるところでございます。ただ、施設的な規模の限界もございますので、8万人以上ということになりますと、ちょっと難しいかなというふうに今現在では思ってございます。 ◆上野エリカ 委員  外国からの観光客も含め、アニメーションミュージアムに来館される方がふえている中、例えばその帰りに商店街で食事をしていただくとか、立地条件に課題ありとしても、活用を進めていくとあります。今後の考えをお伺いします。 ◎産業振興センター次長 アニメーションミュージアムは、立派な、区内でも有数の観光資源に育ってきているというふうに考えているところでございます。31年度から新たに杉並魅力創出事業というものをつくりまして、例えばアニメーションミュージアムとまち歩きをセットにするとか、そういった形でもって観光の商品化を図っていく予定にしてございます。そういったことも踏まえまして、現在の立地を踏まえますと、荻窪とか西荻窪とか、こういったところとの回遊性を高めていきたいというふうに考えているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  今のお答えの回遊性ですと、荻窪だと、「INAZUMA cafe」のように漫画家さんのサインやイラストがたくさん壁に書いてあるカフェですとか、あとゲームの世界観をコンセプトにしたカフェが荻窪にあるので、ミュージアムの帰りに立ち寄ったりはあるのかなと感じました。  次に、「アニメ産業発展に向けた支援の充実」とあります。アニメ制作会社の数としては杉並区が日本一と認識しておりますが、この間、区はアニメ制作会社とどうかかわってきたのか、確認します。 ◎産業振興センター次長 これまで、アニメーションミュージアムでの企画展にコンテンツを採用させていただくとか、あるいは展示コーナーを一部提供申し上げるとか、作品ポスターを展示するとかいうこと、加えまして、すぎなみ学倶楽部におきまして情報発信を行うとかいう形で、連携を図っているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  新たに相談機能を強化していくとありますが、どのような相談があって、どう強化していく考えなのか、お伺いします。 ◎産業振興センター次長 これまでも、アニメに対しての起業支援でございますとか、あるいは融資の相談とかいうものがございまして、こういったものは引き続きさせていただければと思いますが、加えまして、最近はいわゆるロケハンという形で、アニメを作成する際に建物等のイメージをつくる、その取材を行いたいという要望、御相談が多くなっているところでございますので、例えば学校施設ですとか、そういったところに要望をつなぐなどのコーディネート的な機能は発揮していきたいなというふうに思っているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  今のお答えの中にロケハンとありましたが、ロケハンでいうと、ジブリ映画の中にも区役所近くの洋菓子屋さんが出てきたり、中杉通りのイチョウ並木が描かれたりしていましたが、今後もこういった形で杉並区が多くの人の目に触れる機会がふえることは非常によいと感じましたし、聖地巡礼という形で、より多くの人が杉並区に来る機会がふえることにもつながると思います。  「アニメづくりの楽しさやすばらしさに触れる機会の拡充など、アニメ制作に関わる人材の裾野が広がる取組を実施」とありますが、具体的には何をしていくのか、考えをお聞かせください。 ◎産業振興センター次長 これまで人材育成というようなことも行ってまいりましたが、それよりも、アニメの原理を学んでいただくとか、その楽しさを感じる機会といたしまして、アニメづくりのワークショップをこれまでもやってきましたし、今後はそちらに力を入れていきたいというふうに思ってございます。今年度の取り組みといたしまして、杉並区内の小学校ですとか、あるいは児童館を活用しまして実施しているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  一方で、杉並区実行計画の行財政改革推進計画の224ページに、練馬区、豊島区、中野区と連携していくとあります。これについて幾つか確認いたします。  29年度、30年度は中野区との連携事業を進めてきたと思いますが、これまでの取り組みの目的、取り組みの概要をお伺いします。 ◎産業振興センター次長 中野区と杉並区で共通しておりますアニメですとかサブカルチャー、こういった両区の魅力を合体させるといいますか、2つを一緒にしまして大きく発信していくことでイベント等を企画、実施してきたところでございます。例えば、杉並区内におきましては、すぎなみフェスタの中でアニメの催しに取り組むなど、あるいは両区で、先ほど申しましたワークショップをそれぞれの区内で実施するなど、共同して行っているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  31年度、そのアニメ・サブカル地域ブランディング事業は続けていくのか、予定や今後の展望をお伺いします。 ◎産業振興センター次長 これまで中野と杉並の2区の連携、行革計画に書いてございます豊島区、練馬区と協力関係を結んでやってきたところでございますけれども、このブランディング事業の中に来年度は豊島区も加わってくるという見込みでございまして、杉並と中野区、豊島区、3区で、より大きく取り組めるのかなと思っているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  今のお答えの、これまでの中野区との連携から、さらに豊島区が加わるということで、これにどのような効果を期待するのか、お聞きします。 ◎産業振興センター次長 豊島区におきましては、御案内のことかと存じますけれども、トキワ荘を使いまして大きくPRをしていこうというような取り組みもございます。それもございますし、繰り返しの答弁になりますけれども、中野、杉並、豊島区の3区としてサイズを大きくして、情報発信を強めていこうというふうに考えております。 ◆上野エリカ 委員  豊島区でのトキワ荘の取り組みについてはたびたび耳にする機会がありますので、そのような近隣の区が加わることによる効果を期待したいと思います。  30年度からは東京工芸大学がネーミングライツパートナーとなりました。東京工芸大学にはアニメーション学科があり、アニメ制作を目指す学生が多数おりますし、指導する教員もおります。単なる収入確保というだけではなく、これを機会に同大学とのコラボレーションなど、既に考えているものとは思いますが、現在どのような状況なのか、今後の展望や具体策があればお聞かせください。 ◎産業振興センター次長 ネーミングライツパートナーとなっていただいた御縁で、この間いろいろ話をする機会ができてまいりました。具体的には、同大学の3人の教授とも面会したり、一緒に協議をさせていただいているところでございまして、例えば学生さんの卒業制作のアニメを、アニメーションミュージアムのシアターがございますが、その中で上映するとか、アニメのワークショップにつきまして同大学と連携して実施するとか、あるいはアニメーターを志望する学生さんがお集まりになられているところでもございますので、そういった御志望に対しまして私どもができる協力、支援なども視野に入れまして、今具体的に、来年度から何ができるか、協議、検討しているところでございます。 ◆上野エリカ 委員  私のところにはたびたび、アニメ関連の職業の方だったり区民の方からの問い合わせで、アニメストリートどうなるのとか、アニメーションミュージアムをなくさないでとか、「なみすけ」のナンバープレートがかわいいという声が届いているのですが、アニメーションミュージアムもそうなんですが、それだけではなく、近隣区との連携も拡大していくということで、あとはネーミングライツパートナーである東京工芸大とのコラボなど、今後の新たな取り組みに期待して、私からの質問を終わります。 ○大槻城一 副委員長  それでは、安斉あきら委員、質問項目をお知らせください。 ◆安斉あきら 委員  多言語対応、多言語表記について、2つ目はオリンピック機運の醸成について、3つ目が都立学校体育施設開放事業について、時間があればスポーツアカデミーについて。使う資料は、区政経営計画書を使いますす。  本日最後の質問者です。よろしくお願いします。  昨年の決算特別委員会で、多言語対応、多言語表記について質問いたしました。そして、幾つかの指摘をさせていただきましたが、新年度において改善を図る方向で考えているのか、質問を通じて確認をします。  1点目として、まず初めに、区内には子供から大人まで多くのネパール人の方がお住まいになっていますが、窓口系のサービスを含めて、ネパール語への対応は新年度の中で行っていくのか、まず最初に伺います。
    ◎区政相談課長 ネパールの方の人口がふえてきている中で、その方々の生活上のニーズに対応していくことは必要だと考えてございます。そのため、区民課や保健センターなどの窓口では、現在使用しております外国語通訳サービスのタブレットに、新年度から新たにネパール語の通訳サービスも加えるということで、スムーズな手続ができるようにしてまいります。  それとともに、区政相談課では、本年1月から月2回、ネパール語による外国人相談窓口を開設いたしました。新年度も継続して実施いたしまして、ネパールの方の生活上のお困り事に対応していきたい、そういうふうに考えてございます。 ◆安斉あきら 委員  素早い対応、ありがとうございました。  2点目は、震災救援所65カ所へのネパール語の多言語表示シートの配布を昨年の決算特別委員会で要望しましたが、その後の対応を伺っておきます。 ◎防災課長 多言語シートにつきましては、自治体国際化協会の情報を参考にしながら、ネパール語とミャンマー語について追加をいたします。今年度に作成を完了いたしまして、5月の会長・所長会のほうで御案内をいたしまして、救援所のほうに備えてまいります。 ◆安斉あきら 委員  こちらも素早い対応ありがとうございました。  それで、多言語表示シートについては、A3判にしてラミネート加工を施していただきたいと要望したんですけれども、これはどうでしょうか、難しいでしょうか。 ◎防災課長 多言語シートについては、現在、震災救援所のセットの箱の中に入れて管理をしておるんですけれども、箱の大きさとか収納物品数から、これ以上のものを収納し切れないような状況もございます。そのため、A3判のラミネート化については、今現在、検討を引き続き行っているところでございます。 ◆安斉あきら 委員  震災救援所の担当をされている方からそういった要望があるので、鋭意検討してください。よろしくお願いします。  次に、災害時における震災救援所以外の区有施設、特に本庁舎などの災害時の多言語対応、多言語表記が行われてないと伺っていますが、新年度に改善されるのか、この点、確認します。 ◎防災課長 区有施設、本庁舎等の災害時の多言語対応と表記につきましては、本庁舎については、1階のデジタルサイネージの実施に向けた検討の中で、災害時の情報発信を検討しております。また、区有施設の多言語シートの設置については、データの共有化を図ってまいる考えでございます。 ◆安斉あきら 委員  多言語対応、多言語表記について、所管ごとの情報共有を図り、全庁的に対応、言語の統一化を図るとの答弁を昨年の決算特別委員会で得ていますが、その後の検討状況はどうでしょうか、確認します。 ◎企画課長 昨年度の決算特別委員会で、各所管課ごとでばらばらの言語対応ということではサービスの一貫性がないということで、そういった趣旨のことで私のほうから御答弁したかと思います。ただいま各所管の課長から御答弁申し上げましたとおり、今回ネパール語の増を図るに際して、区政相談課、また区民のタブレット端末等の統一化を図る、また防災の観点からもそれをやっていこうということで、言語の統一というところはやっています。こうしたところも含め、またデジタルサイネージの検討に当たっては、災害情報とあわせて多言語化も検討するというふうなこともしてまいりますので、そうした各所管の取り組みを情報共有しながら、できる限りサービスの充実と言語の統一、そうしたところはしっかり取り組んでいくというふうな状況でございます。 ◆安斉あきら 委員  お疲れさまでした。じゃ、よろしくお願いします。  次、オリンピック機運の醸成について伺ってまいります。  区政経営計画書62ページに区民懇談会の記載がありますが、そもそも区民懇談会とは何か、構成メンバーや区民懇談会の目的を伺っておきます。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 この懇談会につきましては、運営要綱に基づいて設置されてございます。構成メンバーにつきましては、学識経験者、産業団体や地域団体からの推薦を受けた方、公募した一般区民の方、それから広報専門監により構成されてございます。  目的でございますが、東京2020大会を契機に、区内のスポーツ振興とか地域活性につながるよう幅広く意見交換を行い、将来にわたって大会のレガシーを残すことができるような取り組みを目的に活動してございます。 ◆安斉あきら 委員  区民懇談会では、オリンピック機運の醸成を図る観点から、スポーツ、子ども、地域活性をテーマとしたイベントを区民との協働により実施するとありますが、具体的にはどのようなことを行うんでしょうか。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 具体的にということで、少し細かくなりますけれども、「スポーツ」の分野では、海外で盛んであるけれど日本では余り知られてないスポーツの紹介、また外国の方にスポーツを通じて日本を知ってもらうというような取り組みを行ってございます。昨年10月20日には、和田堀競技場でクリケット大会を開催いたしまして、ネパールの子供たちも多く参加されました。また、今月17日には西荻の東銀座商店街の朝市に卓球台を2台置いて、自由に卓球をしていただくというような取り組みを進めております。  また、「子ども」につきましては、小学生、中学生向けにフィールドワークやワークショップを行いまして、2020年を象徴する創作を通して子供たちの心に残る体験の実施を目指しております。具体的には、昨年の11月3日、4日のすぎなみフェスタの会場でワークショップ等を行ったところでございます。  また、「地域活性」につきましては、商店街、自治会、学校、区内在住の外国人などと協働したイベントを行うことで地域活性を図っていくということを目的としております。具体的には、今月の16日、永福体育館のビーチコートを活用しまして、ビーチコートを気軽に体験できるイベントを開催する予定でございます。 ◆安斉あきら 委員  今の答弁で、多種多様にいろいろと活動が進められているというのを確認いたしました。ありがとうございます。  区民懇談会の最終の目標、ゴールというのはどこにあるんでしょうか。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 それぞれが2020年以降の杉並の具体的な残すべきレガシーというものを目指してございまして、「スポーツ」においては、国籍を問わず、町なかでスポーツを通じた交流ができる環境づくり、「子ども」については、子供たちが世界を知り、日本を知り、杉並を知り、小中学生たちの交流が盛んになっている杉並、それから「地域活性」については、地域の人々の杉並愛を高め、外国の方々も杉並を好きになっているということを目指してございます。 ◆安斉あきら 委員  昨年、東京商工会議所杉並支部の方と私どもの会派とで懇談会を開催した際に、杉並区の東京2020オリンピック・パラリンピック大会に向けた機運醸成の取り組みをさらに加速すべきとの御意見をいただきましたが、区が考える機運醸成とは何か、改めて確認いたします。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 一般的に機運醸成というと、大会に向けた気持ちの盛り上がりということだと思いますけれども、具体的には、区民の皆様が何らかの形で大会に参加して、その体験を記憶として残していただく、そういう気持ちになっていただくような取り組みを機運醸成というふうに考えてございます。 ◆安斉あきら 委員  そうですね。大会とかそういうのに参加して記憶に残るというのは非常に重要なんだろうと思いますし、それがオリンピックレガシーというか、そういうものにつながっていくのかなというふうに思います。  東京2020大会に関連した産業振興や観光振興は杉並区内で行われているのか、具体的な取り組みがあればお示しをいただきたいと思います。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 産業振興につきましては、なかなかスポンサー企業の規制がございまして難しい部分もあるんですが、今回ちょっと規制が緩やかになった部分もございまして、例えば商店街の街路灯のフラッグなんかは掲載することができることになりまして、また、31年度で東京都からの補助も出るということになりましたので、そういった取り組みを進めていきたいと思います。  また、先般御報告申し上げましたように、イタリアの事前キャンプの誘致の話が進んでいるということですので、そういった中で地元の商店街と連携を図った行事を企画するとか、また聖火リレーについても、多くの商店街が恐らく聖火リレーのルートの中に入ってくると思いますので、そういった中で盛り上がるイベントをつくっていきたいと思います。  また、観光振興につきましては、今まである中央線あるあるプロジェクトとか、すぎなみ学倶楽部とか、それから英語や中国語や韓国語で杉並区の情報を発信する「EXPERIENCE SUGINAMI TOKYO」というのがございますので、そういった媒体を通して国内外に観光情報を発信するとともに、今週の日曜日、3月3日にボランティアの講演会とか登録会を実施いたしました。そういったところで、観光ボランティアとか、そういった登録も含めて多くのボランティアの皆さんに協力していただいて、杉並の観光スポットの発信に努めていきたいというふうに考えてございます。 ◆安斉あきら 委員  せっかく来るオリンピックですので、この機会をチャンスに捉えて、産業振興や観光振興というのはしっかりと行っていただきたいというふうに思いますので、これは要望しておきます。  先日の他の会派の答弁で、永福体育館のビーチコートをイタリアのビーチバレーボールチームがキャンプ地に利用するとのことですが、東京の23区の中でキャンプ地の誘致を決めている行政区が現在幾つあるのか。また、対象の行政区名を教えていただければと思います。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 23区の中でオリンピック競技の事前誘致が既に決まっている区は5区ございます。具体的には、世田谷区がアメリカとベースキャンプの協定を結んでございます。あと、大田区がブラジルと、同じようにベースキャンプの協定を結んでございます。また、その際に江東区がブラジルのバレーボールのチームとの事前キャンプの協定を結んでおります。また、板橋区がイタリアのバレーボールチーム、それから北区がハンガリーの柔道とフェンシングの事前キャンプの決定を行ってございます。 ◆安斉あきら 委員  今の答弁を受けると、東京23区の中で先行してキャンプ地誘致の調印をした行政区は、もともと区内に国際基準に対応した総合体育館や陸上競技場を所有している行政区であります。杉並区は国際基準に適合した総合体育館や陸上競技場などもなく、今回新たに国際基準のビーチコートを設置し、キャンプ地誘致を図り、実現した例となります。ビーチコートの設置がなければ、オリンピックの聖火リレーのみが行われるだけで、杉並区がオリンピックにかかわる機会がありませんでした。そうした意味では、移転改修した永福体育館にビーチコートの設置をした区の取り組みは高く評価できます。  そこで伺いますが、キャンプ地誘致の実現を果たしたことについて区はどのような所見を持っているのか、伺います。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 今委員御指摘のとおり、これまで協定や覚書を調印した区につきましては、それぞれ国際大会のレベルとか国内でもプロが使用しているレベルの会場があるような区でございました。お隣の中野区とか練馬区なんかは、大会会場もないですし、そういった事前キャンプの誘致もしてないということで、なかなか機運醸成については、いろいろなイベントを行っているんですが、核になるものがないということで苦労しているというふうに聞いてございます。  杉並区が今回イタリアのビーチバレーチームを誘致できるというようなことで話を進めていることで、区民の皆様にとっても貴重な体験になりますし、機運醸成のためにも有意義なことだというふうに考えてございます。 ◆安斉あきら 委員  この間、いろいろと区も大変だったと思いますけれども、イタリアのチームが、まだ調印は終わっていませんけれども、来るということで、非常に私も期待していますので、今後も機運醸成にこれをきっかけに努めていただきたいと切に要望したいと思います。  今の中で、5月にイタリアのオリンピック委員会、通称CONIとのキャンプ地誘致の正式な調印式を予定しているとのことですが、協定の調印に際して、区民やマスコミに対して広報活動を積極的に行うべきと考えますが、この点はどうでしょうか。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 もちろん大会に関して、非常に重要なイベントでございますので、他の自治体の例を挙げますと、まず調印の日程が決まりましたら、事前に通告をして報道各社にも情報提供する、区民の皆様にもお知らせする。また、調印のときには報道機関にもお声をかけて、取材をしていただいて、次の日の新聞に掲載されるというようなこともございますし、調印後も、そういった調印が行われたこと、あるいは関連イベントについて広く区民の方に周知していこうというふうに考えてございますので、この辺については広報課とも連携をとって実施してまいりたいというふうに考えております。 ◆安斉あきら 委員  海のない杉並区で何でビーチコートなんだというところから始まって、いろいろと発信できると思うんですね。いろいろな可能性もありますので、ぜひ大々的に広報をかけていただいて、区民の理解もそうですけれども、注目していただけるような、そんなような広報活動に努めていただきたいというふうに思っております。  この項の最後ですけれども、特に今回イタリアチームと協定を結ぶということに際しまして、イタリア人の方が杉並区を訪れる絶好の機会になるのかなと考えます。杉並区全体でイタリアの国やチームを歓迎する機運醸成というのも、イタリアに特化したことですけれども、これはどう考えているのか、お聞きします。 ◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 もちろん協定が正式に締結されたというような条件のもとですけれども、杉並区にイタリアの国籍をお持ちの方が100人ほどお住まいでございます。そういった方にもお声がけして、関連イベントについては参加していただこうかというふうに考えてございます。また、今後イタリア大使館とも関係を持つことが多くなるかと思いますので、杉並の魅力をイタリア大使館を通じてイタリアにも発信していきたいというふうに考えております。 ◆安斉あきら 委員  受け皿とすると、今ちょっと思ったんですけれども、フェスタでイタリアフェアみたいな感じで盛り上げるような、フェスタはお祭りですから、そういったこともぜひ検討していただいて、イタリアの方が気持ちよく杉並区を訪れられるようにお願いしたいと思いますので、これは要望でございます。  次の質問に移ります。都立学校体育施設開放事業について伺いますが、平成27年から都立豊多摩高校及び都立西高校の体育館を夜間利用し、開放事業が行われてきていますが、この事業の内容と目的を伺います。 ◎スポーツ振興課長 この開放事業の目的でございますけれども、区内の都立高校の中で、地域に開かれた学校づくりを促進していきたいということでございまして、西高校と都立豊多摩高校の2校をモデルといたしまして、土日の夜6時から9時の間、学校側の授業に支障のない範囲で、体育施設を杉並区民のスポーツ活動に開放いただいているところでございます。事業の内容といたしましては、小中学生を中心としたスポーツ振興事業を、区とスポーツ振興財団とで体育協会の協力を得つつ実施しているところでございます。 ◆安斉あきら 委員  この事業のこれまでの実績はどうなっているか。 ◎スポーツ振興課長 27年度から29年度までの3年間の実績で申しますと、陸上競技や柔道、剣道などの種目でジュニア育成を行ってございまして、約2,700人の児童生徒が参加してきたところでございます。 ◆安斉あきら 委員  大分いるんですね。  現在は競技団体のジュニア育成のみに利用が限定されておりますが、今後、ジュニア育成以外の利用に拡大することは考えてないのか、伺っておきます。 ◎スポーツ振興課長 事業のジュニア以外への拡大でございますけれども、当該事業につきまして、開始に当たって子供たちの体力向上という行政課題に対応を考えまして、2020年のオリンピック開催を見据えて、子供たちにスポーツに接する機会を提供していこうということが事業の目的の1つとなってございますので、2020年までは現行の枠組みで進めてまいる予定でございます。それ以降につきましては、子供から高齢者までさまざまな分野での体力づくりというのが今課題となっているほか、総合型地域スポーツクラブの育成支援など行政課題が多々ございますので、こういった行政課題の状況を踏まえまして、事業の内容を検討してまいりたいと考えてございます。 ◆安斉あきら 委員  現在は都立豊多摩高校と都立西高校の2カ所のみの開放事業にとどまっていますが、区内の都立高校は豊多摩、西のほかに7校あり、他の都立高校も開放事業を行ってもらえれば、体育館の活動拠点が大幅にふえることになりますが、区としてこの事業の将来像をどのように考えているのか、見解を伺います。 ◎スポーツ振興課長 この事業の将来像でございますけれども、この事業は、開かれた高校づくりの一環として、都立高校が持ってございます貴重な施設を杉並区のスポーツに開放していただいているところでございます。区といたしましては、こうしたスポーツ振興にきちんと施設を活用していきたいと考えているほか、都立高校にとりましても、こちらの開放事業を通して地域の方々との信頼関係を構築して、日ごろの学校運営や災害時に協力していただきたいということが目的となってございます。委員御指摘の実施場所の拡大につきましては、学校側の事情もございますので難しいところもあるかもしれませんが、こうした目的をそれぞれで達成できるように、学校関係者や体育団体と意見交換を進めながら、事業の充実拡大を図ってまいりたいと考えてございます。 ◆安斉あきら 委員  将来的にはできれば大人まで、土日の夜間、使ってないということなので、ぜひそこまで視野に入れて、杉並のスポーツ環境の充実に努めていただきたいと思います。  スポーツアカデミーに移ります。区政経営計画書63ページでスポーツアカデミーについて記載がありますが、スポーツアカデミーとは何か。あと、講座を修了した人数は何人か、伺います。 ◎スポーツ振興課長 スポーツアカデミー事業でございますけれども、杉並区民の自主的なスポーツ活動の推進を図るために、深い知識や高い実践力、スキルを持つスポーツ指導員の養成講座を行っているところでございます。こちらにつきましての実績でございますけれども、26年度から29年度までの4年間で228人の方がこの講座を修了してございます。 ◆安斉あきら 委員  スポーツアカデミーの受講修了者から、受講を修了しても区内で活躍の場がないといった声が寄せられていますが、所管課はスポーツアカデミー修了者に対して現在まで活動の場の提供を行ってきたのか、伺います。 ◎スポーツ振興課長 このアカデミーへの参加者でございますけれども、大きく2つございまして、現在スポーツ団体のコーチや指導者で活躍していて自分たちで活躍の場を持っている方と、またそうでない方もいらっしゃいます。そうでない方々からは、活躍の場を提供してほしいという声をスポーツ振興課のほうにもいただいてございます。そのため、こちらのほうといたしましては、年10回程度、地域のスポーツ活動の場に関する募集等の情報をメールマガジンで希望する修了生に提供してございまして、スポーツ振興財団が行っている教室のサポーターや区の行っていますチャレンジ・アスリート事業のサポーター、そして総合型地域スポーツクラブのスタッフなどにつなげてきたという実績がございます。 ◆安斉あきら 委員  先ほど都立高校施設の開放事業で、ジュニア育成を行う競技団体に限り利用ができるとされていましたが、私は、スポーツアカデミーの修了生が夜間の都立高校の体育館を活用して高齢者のためのスポーツ教室などを開催して、スポーツを身近に感じ、始められる環境をつくっていく時期ではないかと考えています。スポーツを推進する環境づくりを進めるに当たり、スポーツアカデミー修了者に対し活動の場を提供することは、意義のあるものと考えます。昨今では、教員の部活動指導についても時間的制約が課せられることになりました。こうした状況や時代の流れを考えれば、いかに地域の人的資源を有効に活用していくか、戦略的に考える必要があります。所管課は、スポーツアカデミー修了者に対し、今後何を期待していくのか。 ◎スポーツ振興課長 スポーツアカデミー修了者への期待でございますけれども、私たちとしては、スポーツアカデミーの修了生の方々が、アカデミーで学んだ高い知識と実践力を持って、地域のさまざまある団体やグループで、そういった活動の中で核となって活動して自主的なスポーツ活動を盛り上げていただけること、そしてさらには、修了生の方々が連携をして杉並区全体のスポーツを底上げしていってほしいと考えてございます。またさらには、委員から御指摘もありましたように、子供から高齢者までさまざまな、体力の向上や総合型地域スポーツクラブなど、行政課題の解決の担い手としても活躍していただきたいと考えているところでございます。今後も、講座の内容の充実を深めるとともに、活動場所の紹介や、さらには行政課題の情報の共有も進める中でスポーツアカデミー事業を発展させてまいりたいと考えてございます。 ○大槻城一 副委員長  5時を過ぎようとしておりますが、この際質疑を続行いたします。御了承願います。 ◆安斉あきら 委員  教育の款じゃないので、1点だけ教育委員会のほうに申しますけれども、できればスポーツアカデミーの卒業生の活用というのを今後ぜひ検討していただければと思います。  以上で質問を終わります。 ○大槻城一 副委員長  区民フォーラムみらいの質疑の途中ではありますが、本日の委員会はこれで閉じ、明日午前10時に委員会を開会いたします。  本日の委員会を閉じます。                           (午後 4時58分 閉会)...