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平成30年11月28日文教委員会−11月28日-01号

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  1. 杉並区議会 2018-11-28
    平成30年11月28日文教委員会−11月28日-01号


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    最終取得日: 2021-09-29
    平成30年11月28日文教委員会−11月28日-01号平成30年11月28日文教委員会  目   次 委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 3 議案審査  議案第68号 杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定について ……… 3 報告聴取  (7) 永福図書館等における次期指定管理者候補者の選定結果について ………… 3  (1) 平成30年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成29年度分)」の実施結果について     ………………………………………………………………………………………20  (2) 小学校特別支援教室の拠点校及び巡回指導エリアについて …………………21  (3) 平成29年度における杉並和泉学園の運営等に関する検証結果について ……22  (4) 富士見丘小学校富士見丘中学校改築基本計画の中間まとめについて ……22  (5) 「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果等について     ………………………………………………………………………………………25  (6) 中央図書館改修工事期間中の対応について ……………………………………26 閉会中の陳情審査及び所管事項調査について …………………………………………48
                    文教委員会記録  日   時 平成30年11月28日(水) 午前9時59分 〜 午後0時30分  場   所 第3・4委員会室  出席委員  委 員 長  北    明 範     副委員長  上 保 まさたけ  (9名)  委  員  木 村  ようこ     委  員  山 本  あけみ        委  員  そ ね  文 子     委  員  岩 田  いくま        委  員  横 山  え み     委  員  大 熊  昌 巳        委  員  富 本    卓  欠席委員  (なし)  委員外出席 (なし)  出席説明員 教育長     井 出 隆 安   教育委員会教育委員会事務局次長                                  田 中   哲        教育企画担当部長教育人事企画課長  学校整備担当部長中 村 一 郎        事務取扱                白 石 高 士        生涯学習担当部長中央図書館長    庶務課長事務取扱教育委員会                鈴 木 雄 一   事務局参事                                  都 筑 公 嗣        学務課長    高 山   靖   特別支援教育課長阿 部 吉 成        学校支援課長  高 沢 正 則   教育委員会事務局副参事                          (子どもの居場所づくり担当)                                  倉 島 恭 一        学校整備課長  渡 邊 秀 則   学校整備担当課長岡 部 義 雄        生涯学習推進課長事務取扱      済美教育センター所長        教育委員会事務局参事                平 崎 一 美                本 橋 宏 己        済美教育センター統括指導主事    済美教育センター統括指導主事                寺 本 英 雄           古 林 香 苗        就学前教育担当課長         中央図書館次長事務取扱                東 口 孝 正   教育委員会事務局参事                                  加 藤 貴 幸  事務局職員 事務局次長   植 田 敏 郎   議事係主査   十 亀 倫 行        担当書記    高 野 貢 志 会議に付した事件  付託事項審査  1 議案審査   議案第68号 杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定について    …………………………………………………………………………………原案可決  所管事項調査  1 報告聴取   (1) 平成30年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成29年度分)」の実施結果について   (2) 小学校特別支援教室の拠点校及び巡回指導エリアについて   (3) 平成29年度における杉並和泉学園の運営等に関する検証結果について   (4) 富士見丘小学校富士見丘中学校改築基本計画の中間まとめについて   (5) 「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果等について   (6) 中央図書館改修工事期間中の対応について   (7) 永福図書館等における次期指定管理者候補者の選定結果について  閉会中の陳情審査及び所管事項調査について…………………継続審査及び継続調査                           (午前 9時59分 開会) ○北明範 委員長  ただいまから文教委員会を開会いたします。  傍聴人の方よりパソコン等の電子機器使用の申請が提出されましたので、これを許可いたします。  《委員会記録署名委員の指名》 ○北明範 委員長  本日の委員会記録署名委員は、私のほか、岩田いくま委員を御指名いたしますので、よろしくお願いいたします。  《議案審査》   議案第68号 杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定について ○北明範 委員長  これより議案審査を行います。  それでは、議案第68号杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定についてを上程いたします。  本会議での説明以外に、理事者からの補足の説明はございますか。 ◎教育委員会事務局次長 議案に関連いたしますので、本日の報告事項のうち、(7)番の永福図書館等における次期指定管理者候補者の選定結果についてを冒頭に御報告させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  《報告聴取》   (7) 永福図書館等における次期指定管理者候補者の選定結果について ◎中央図書館次長 それでは私のほうから、関連する報告事項について報告いたします。永福図書館等における次期指定管理者候補者の選定結果ということでございます。  永福図書館と方南図書館につきましては、今年度末で指定管理期間が切れるということになります。そのため、次期指定管理者公募型プロポーザル方式によって募集を行ったところ、1事業者から応募がありまして、これにつきまして、杉並区プロポーザル選定委員会条例に基づき設置した選定委員会において審査を行いまして、今回、指定管理者候補者として選定いたしましたので、報告いたします。  選定事業者の概要でございますが、共同事業体のヴィアックスグループということでございまして、事業者名、所在地、設立日等は記載のとおりでございます。  また、選定経過でございますが、選定委員会におきまして募集要項や審査方法、審査基準を定めまして、応募があった事業者につきまして、第一次審査の書類審査、第二次審査の書類審査やプレゼンテーション・ヒアリングを実施いたしまして、評価点数が合計点数の6割以上を獲得したということで、指定管理者候補者として選定いたしました。  選定結果につきましては、裏面をごらんいただきたいと存じます。第一次審査、第二次審査を行いまして、合計点数が配点合計の80.2%ということでございます。  また表に戻っていただきまして、選定経過でございますが、記載のとおり、6月14日に選定委員会を設置した後、9月13日に指定管理者候補者の選定を行ったということでございます。  選定委員会の構成につきましては、記載のとおりでございます。  指定期間につきましては、平成31年4月1日から平成33年3月31日までの2年間としてございます。  今後の主なスケジュールでございますが、この12月に今議会で議案の議決後、指定管理者との協議を開始いたしまして、31年4月に管理運営を開始するという予定になってございます。  以上でございます。 ○北明範 委員長  これより質疑に入ります。  質疑のある方は挙手を願います。──それでは、委員会の円滑な運営と公平を期するため、最初の質疑は答弁を入れてお一人往復10分程度とさせていただきまして、一巡しました後、必要があれば再度質疑をしていただくということで進めていきたいと思います。議事進行に御協力のほど、よろしくお願いをいたします。 ◆富本卓 委員  では、議案第68号、簡潔に質問してまいります。  今回、今説明もありましたけれども、プロポをやりました。1者だったわけですけれども、1者というのは、正直余り好ましい傾向でないのかなと思いますけれども、その辺について、ちょっと割高になっているとか、そういうことがないのかということを改めて確認しておきたい。  多分、1者になった理由としては、たしかこれ、もうちょっとしたら移転をするというようなことがあって、2年という、短いということがあると思うんですけれども、その辺について確認をしておきたい。 ◎中央図書館次長 今回の応募が1者ということでございますが、これにつきましては、やはり指定管理期間が2年間であるということが影響したと思います。事前の説明会のときにはもう1者来ていたんですが、結果として1者だったということでございます。  指定管理料の件についてですが、これにつきましては、結果として現在の指定管理者が継続して指定管理者候補者と今回なりましたので、それと比較いたしますと、今までの指定管理料に人件費の増額分等を加味したということで、最低賃金の上昇分というようなことから考えると、比較的抑えた指定管理料の提案額だったというふうに考えております。  その中で、2年間ということでございますが、永福図書館のほうが平成33年の4月から現在の永福体育館の跡地のほうに、複合施設として入るということが実行計画等で決まっておりますので、その中で、それまでの間のつなぎの業者を今回は選定したということでございまして、そういった関係で2年になっているということでございます。 ◆富本卓 委員  それで、1者ということで、私もこの会社は知っていて、お話もしたことがあって、お金の件も結構涙ぐましい努力をされていると聞いております。例えば、なかなかいろいろなところから広告なんかとれないじゃないですか。とれないから、一生懸命しおりに大学から広告をもらってお金を上乗せするとか、何かいろんなことをやっているということを聞いたことがあったりして、なかなかしっかりした会社だなという印象はあるんですけれども、とはいっても、一応審査をしたということで、結局これ、1者しかなかったわけなんですが、過去いろんなところで選定もされてきたと思うんですが、今回、802点、408点という数字は、過去のいろんなほかの図書館の選定からいってどうだったのかということ。  それから、ちょっとこれはおいておいて、これまでのヴィアックスグループさんの図書館等の運営管理については、どういう見解を持っているのか。 ◎中央図書館次長 今回の選定経過の点数ということでございますが、まず、基本的には、評価としては高いほうだと思っております。  評判という中でも、この2館の運営につきましては、利用者満足度調査などの区民からの評価等も高いということもございますし、それから、私どもが日常接していて、館長会ですとか図書館協議会ですとか、そういったところにも責任者なり館長なりが出席していただいておりますので、そういった中での運営というものをふだんから見ている中では、非常にしっかりした運営をされているというふうに考えているところでございます。 ◆富本卓 委員  そもそも論で、私は何事も民間の方にお願いするほうがいいという民活導入論者ですけれども、そうじゃない方もいらっしゃる。それから、一部の自治体では、図書館の指定管理についても問題が出ているというようなこともいろいろ散見されていますけれども、その辺はどうなのか。  それから、区としては、当然そういう問題等々にならないような対策を行っていると思いますけれども、その辺についてはどのようにやっているのか。  それからあと、たしか指定管理ができて十五、六年になると思いますけれども、23区でもほかのところは、図書館はどんな指定管理者の状況なのか。その辺について、まとめて伺います。 ◎中央図書館次長 まず、指定管理に関する問題点ということでございますが、特に佐賀県の武雄市で、TSUTAYAグループというところが指定管理者になったということでございまして、その際に、非常に斬新な運営をして、図書館や、同じ空間の中に書店があったりとか、あるいはカフェなどもあったりとかいうようなことで、非常に集客力が高かったということで、その一方で、特に選書などの部分につきましては、佐賀県などとは全く離れた埼玉県のラーメンマップのようなものがあったりだとか、住民の納得がいかないような選書、蔵書をそろえるということがあって、非常に批判が強かったという事例がございます。そういったことから指定管理者に対する一部不信感というものがあるのではないかと思います。  当区では、そういったようなことにならないように、日常的な報告というものも小まめにいただいておりますし、あるいは定例会を開いたりだとか、あるいは図書館協議会にも館長に出席していただいて区の方針というものを徹底している。また、選書の選定会などにつきましても指定管理者の職員も出席しているということで、先ほどの事例のようなことにはなっていないということでございます。  あと、この間の自治体の指定管理者の導入状況でございますけれども、特に23区などでは、大体15区で導入しておりまして、館数でいいますと、大体5割を超えるのが指定管理者ということになっているところでございます。
    ◆富本卓 委員  そろそろ時間もあると思うので、まとめて最後に聞きますけれども、指定管理者館、区においてはそういう努力をされているので、今お話を聞いていても、利用者満足度も高い評価になっていることも踏まえれば、今後もふやしていってもいいのかなと思いますけれども、そういう方向性についてどう考えているのか。それが1つ。  それともう一つは、そもそも図書館というものに対して区は何を求めているのか。特に、ここでいう地域図書館。私は、図書館は本を貸せばいいと基本は思っているんですよ。余りいろんなことをやらぬで、本を貸すということが図書館の仕事と違うのかなということはずっと思っていて、あれしろ、これしろみたいなことでいろいろやろうとしているけれども、僕は、余りそれは必要ないんじゃないのかなと。静かに本を読んで、勉強したい人は勉強してみたいな形でよくて、余り間口を広げ過ぎて、結局同じようなイベントを隣同士でやっているみたいな、そんなふうな傾向も正直見えるので、その辺、図書館行政を今後どうしていくのかというようなことについて。  それから選書も、さっきいろいろな話がありましたけれども、これも区民の要望を聞いていたら切りがないというのもあるし、その辺も含めて2点。要するに、今後の区立図書館の運営の方針はどうなっているのかということと、図書館そのものを、区としてどういうふうな図書館行政を目指しているのか、その2点を最後伺って、終わりたいと思います。 ◎中央図書館次長 今後の指定管理がどうなるかというか、区の運営をどう考えているかということだと思いますが、先ほどから質疑の中でも出ておりますように、この間、指定管理者に対する利用者満足度調査を初めとした評価というものが非常に高い状況になっているということでございまして、これは実績数値や、コストの面からも数値として出てきております。そういった中で安定した運営がこの間行われてきているということもございますので、今回の行財政改革推進計画におきましては、業務委託館につきまして、平成32年度から指定管理のほうに移行していこうというような形で考えているところでございます。  それと、今後の図書館に何を求めていくのかということでございますが、これにつきましては、平成25年のときに図書館として図書館サービス基本方針というものをつくりまして、従来からの文化教養型と言われる、本を貸して本を読んでいただければ、それが図書館の使命だということに加えまして、課題解決型の図書館であり、また交流空間型の図書館であるということで、今区民が抱えている課題なども考えていけるような場であり、またみんなが交流できるような場である、そういったような図書館を目指しているところでございます。 ○北明範 委員長  恐れ入ります、答弁は簡潔にお願いをいたします。 ◆横山えみ 委員  私からも何点かお伺いします。  ヴィアックスについてなんですけれども、今いろいろ富本委員のお話を聞きながら考えたところですが、指定管理者が継続することとなっているんですけれども、ヴィアックス自体、この会社はどういう会社なのか、また、自治体を含めた受託実績はどのくらいあるのか、お聞かせください。 ◎中央図書館次長 ヴィアックスという会社でございますけれども、こちらは主に図書館の指定管理を業としているほかに、ダイレクトメールなどの関係の広告代理業務も1つの柱としてやっている業者でございます。  この間、指定管理を初め、ほかの自治体でいろいろと受託をしておりますが、現在、14区で49の公立図書館を運営しているという状況でございます。 ◆横山えみ 委員  それと、ヴィアックスは、今まで杉並区では何年ぐらい契約しているんでしょうか。 ◎中央図書館次長 杉並区では、指定管理者としては平成22年度から指定管理を開始しているという状況でございます。 ◆横山えみ 委員  1者ということで、今疑問の声が出ていましたけれども。  それでは、公立図書館は、今次長のほうからお話がありましたけれども、住民からの読書相談や資料要求に対して迅速に、かつ的確に対応しなければなりません。また、地域の事情にも精通しというお話がありましたが、今までここではどんな地域との活動ができてきたのか、お示しください。 ◎中央図書館次長 ヴィアックスにつきましては、特に地元の杉並区民を採用していこうという方針がありまして、この図書館に勤める職員につきましても、大体半数程度は区民が勤務しているという状況でございます。  そういった中で、保育園ですとか、地域のいろいろな施設と連携をとって、協働でイベントをしたりとか、あるいは地域に密着した、例えば方南図書館などでは、釜寺の昔話のような絵本を地元の中学生と一緒につくったりとか、こういったような非常に地域密着型のサービスをやっているところでございます。 ◆横山えみ 委員  私も地元、方南図書館を利用している1人です。そういった地域とのコミュニケーション、また地域との絡み合いというのが非常によくできているなというのを実感しています。  孫をよく連れて行くんです。ここは児童図書がすごく多いんですよね。おむつがとれるときに、トイレに行くのに、幼児用の便器があるかというのがちょっと心配だったんですけれども、しっかりと便座も用意されていたということで、非常に私は地域の情勢というものを酌んでいるなというのを実感しました。  ここの司書の有資格者率や、また住民雇用率はどのくらいになっていますか。 ◎中央図書館次長 こちらの指定管理者につきましては、2館とも合わせまして、大体司書率としては65%程度ございます。ただ、全勤務時間における配置という意味では、大体70%程度有資格者を配置していただいております。  また、先ほど申し上げましたけれども、杉並区民の雇用率というのは大体半数程度、50%程度ということでございます。 ◆横山えみ 委員  司書が70%はすごいなというふうに実感しています。沖縄国際大学の山口真也教授は、図書館は単なる施設ではなくて、司書という人的要素で成り立つサービス機関だと言っている、私はそれを実感しているところです。  この事業、杉並区内には13館の事業形態がありますけれども、この数値をここと比べるとどんな状況でしょうか。 ◎中央図書館次長 この図書館の評価ということで、毎年図書館の評価をつくっているところなんですが、そういう中では、指定管理館が評価としては一番高いという状況になっております。そのほかに、業務委託館とか区の直営館というのがございますけれども、それに比べて指定管理館が非常に高い。年度によって多少数字の変化はございますけれども、おおむねこの2館も評価が高いということでございます。 ◆横山えみ 委員  そうすると、この2館は利用者からの評判が大変高いというのを確認できました。  今回プロポーザルで、具体的な提案としてどんなものがあったんでしょうか。 ◎中央図書館次長 今回の提案ということでございますけれども、いろいろなインテリアを活用した空間の再整備を行ったりとか、レファレンスの強化ということも言っておりますし、そういったことによって平均滞在時間を1時間増ぐらいにしていこうというようなことも言っております。  また、永福図書館につきましては、閉館するということが目前でわかっておりますので、永福図書館の思い出の冊子のようなものをつくっていこうということも言っております。 ◆横山えみ 委員  先ほど費用の面でお話が出ていたんですけれども、品川なんかは図書の購入については1割ぐらいでやっているというんですけれども、費用というのは、杉並の場合は指定管理者に任せちゃうんでしょうか。 ◎中央図書館次長 選書につきましては、事業者のほうで選定していただくということでございます。ただ、その購入費につきましては、区のほうで負担しているということでございます。 ◆横山えみ 委員  今回の事業者だけでなくて、ほかの運営形態、先ほどちょっと質問させていただきましたが、指定管理者館の評価が高いというのは、端的に言って、どこがポイントになったんでしょうか。 ◎中央図書館次長 指定管理者につきましては、司書の職員を最低6割以上配置するようにということで基本協定等を結んでいるということが1つございます。また予算上も、通常の運営費のほかにインセンティブ経費というものを設けまして、創意工夫による事業をやっていただくという仕組みになっております。また、指定管理者は、ほかの自治体でも受託していますので、そこでの成功事例なども展開する場合があるということもございます。 ◆そね文子 委員  ほとんど出てしまったんですけれども、先ほど指定管理料に今回人件費分を上乗せしたとお伺いしたんですけれども、それがどういうふうに確実に人件費のほうに上乗せされるのかということをチェックなさるのかということをお伺いしたいのと、「ヴィアックスグループ」でインターネットで調べていたら、ヴィアックスグループの求人がたくさん出てくるんですけれども、例えば港区立図書館とか、23区の図書館でいっぱい募集しているというのが出てきて、杉並は出てこなかったんですけれども、全部同じ金額で、司書の資格とかというのは書いてなかったんです。印象としては非常に安い金額だったかなと思いましたけれども、今回の上乗せを確実に人件費のほうに上乗せしていくというのは、どのようになさるんでしょうか。 ◎中央図書館次長 人件費につきましては、プロポーザルの中で指定管理料につきましても提案をさせているわけですが、これにつきましては、現在の指定管理料に比べれば若干金額が上がるんですが、これは最低賃金の上昇だとか、それから今後の消費税などのことを考慮しているということでございまして、求人の中で、経営状態等を勘案してこの会社が独自に判断するということになると思います。区といたしましては、労働関係法令などが基本的に遵守されているかということでチェックしていくという立場だと考えております。 ◆そね文子 委員  一歩踏み込んで、ぜひそこら辺のところは会社のほうにも言っていっていただきたいなと思います。  区が出している図書館の評価というのをちょっと見せていただいていたんですけれども、両方とも評価が高いんですけれども、方南図書館のところで、1つだけ、区のアンケートのところに「司書資格取得の奨励」というのがあって、そこだけDになっていたんですが、この評価基準を入れている理由と、評価がDになっていることについてどういうふうに捉えているか、お伺いしたいと思います。 ◎中央図書館次長 この評価基準につきましては、自己評価の1つの基準と考えております。評価につきましては、自己評価だけではなくて、図書館協議会の委員などによる評価などもありますので、そういったときの評価の参考になるようにということでつくっております。  また、先ほどの司書資格のところがDになっているということですが、これにつきましては、当該年度、職員の中から資格取得のための希望者がいなかったということで、翌年度につきましては取得者が出ているという状況です。 ◆山本あけみ 委員  幾つか質問がかぶっていますので、かぶらないところと思っているんですが、この館においては、利用者満足度が大変高いというお話がありました。これはどういったポイントで高くなっていると捉えていらっしゃるか。 ◎中央図書館次長 満足度調査の結果でございますが、これは、先ほど申し上げた直営館や業務委託館なども含めて、13館全体の平均値よりも上回っているという観点で捉えておりまして、おおむね指定管理館はそれが多いということでございます。  当該の2館につきましては、先ほどから申し上げているように、やはり地域密着のところをかなり意識して運営しているということがございますし、また方南図書館などは、保育園と施設自体が一体化しておりますので、そういった中で利用者に見合ったようなサービスをやっているということでございます。 ◆山本あけみ 委員  評価というものは大変難しくて、相対的な評価と絶対的な評価という2つの観点があると思っています。今、平均よりも上回るという視点で上回っているというお答えだったと思うんですけれども、まず、管理の仕方によって、杉並区の中でも、ここはいい図書館、ここはもうちょっと努力しなきゃいけない図書館というのがもしあるとすれば、やはり平均値というか全体で質を上げていくという工夫をしていってもらいたいと思っていますが、そういう取り組みはあるんでしょうか。 ◎中央図書館次長 当然、毎年のように評価をしている中で、やはり問題点が発見されることがございます。そういった中で、先ほど申し上げた図書館協議会の委員などによる指摘などをもとにしまして、改善すべき点につきましては、中央図書館が中に入りまして、そちらのほうの達成状況等も確認して、まだできていない場合は、その理由を確認したり、あるいはいつごろできるのかということも確認しているというような状況です。 ◆山本あけみ 委員  ぜひ取り組みをお願いいたします。  評価項目を見せていただいているんですけれども、項目の中身というものが、想像するに、幾つか疑問点があるところなんですけれども、まず、1の基本理念と3の執行体制、6の社会的責任という項目は、もうちょっと細かく項目があると思うんですけれども、主なものだけお聞かせいただけますでしょうか。 ◎中央図書館次長 プロポーザルのときの基本理念ということですが、サービス提供の基本方針を会社としてどう考えているかということ、例えば子ども読書活動への支援をどういうふうにしていくつもりかということ。あるいは執行体制というようなことからいいますと、責任体制あるいは人材の育成をどうしていくのかということ。それから社会的責任という意味からいいますと、個人情報保護への取り組みだとかコンプライアンスへの取り組み、こういったことを1つの評価項目にしております。 ◆山本あけみ 委員  承知しました。  先ほど質疑にも出てきたんですが、労働関係法令が遵守されているかどうかという観点は、どこの項目にどれぐらいのボリュームで入っているんでしょうか。 ◎中央図書館次長 労働関係法令が遵守されているかということにつきましては、執行体制の中で評価すべき問題というふうに考えております。現状では、3カ月に一遍ずつこういった報告書をいただきまして、必ずそういう基本的なところを確認しているということでございます。 ◆山本あけみ 委員  地域の図書館で地域の方が働いてくださっているということを確認いたしましたので、ぜひとも労働環境については、きちっとした体制が整っているということも引き続き注視していっていただきたいと思っております。  また、ちょっとこれは疑問というか、私はそんなに選書とかそういう業務に携わったことがないので、ただ、図書館の充実度というか、いい図書館ということの中に、選書がどういうふうに行われているか、どういった選書が行われているかによって、良質な図書が幅広く提供できているかということを疑問というか、心配をされる声をよくお聞きします。  選書に当たっては、指定管理者ごとの事業者に選書を任せているという今お返事があったと思うんですけれども、それに関しても図書館協議会のほうで、一定程度の質が保たれているかということはチェックをしているのかどうか、最後にお尋ねします。 ◎中央図書館次長 選書に関するお尋ねですが、選書につきましては、毎週のように全館の選書のための会議を開いておりまして、そこに指定管理館の職員も参加していただいている。基本的には指定管理者のほうに選んでいただくんですが、最終的に区のほうもチェックしているということでございます。図書館協議会のほうでも、先ほどの図書館評価といったものもしておりますので、そういった機会を通じてチェックしていただいているということでございます。 ◆木村ようこ 委員  それでは、私からも何点か質問させてください。  方南・和泉地域グループの運営形態が指定管理になって何期目になるのでしょうか。その間の指定管理者の名称をお示しください。 ◎中央図書館次長 指定管理者になったのが、平成22年度からでございます。現在はヴィアックスグループということで、先ほどの2者の共同事業体ということでございますが、一番最初の22年度から24年度までは、ヴィアックスの単独ということでございます。 ◆木村ようこ 委員  今回を除いて、たしかこれまで3期分の指定管理選定審査が実施されていると思うのですが、大体で結構です、何事業者応募があったのか教えてください。 ◎中央図書館次長 今回はたまたま方南と永福のグループだけだったんですが、前回の平成27年のときには、現在指定管理館になっている6館全てがプロポーザルを実施したということでございます。そのときには、おおむね各グループごとに2者ずつの応募があったということでございまして、ただ、1カ所だけ1者の応募だったところがあるというふうに聞いております。 ◆木村ようこ 委員  先ほど株式会社ヴィアックスが指定管理だったというお話があったのですが、2期目、3期目の名称がヴィアックスグループと変わったように思うのですね。そして今回、共同体の1つである株式会社シィ・トゥ・シィという会社について、簡単で結構ですので、事業内容を御説明ください。 ◎中央図書館次長 シィ・トゥ・シィでございますが、これは区内業者でございまして、建築物などの総合管理業務を主な業としている業者でございます。 ◆木村ようこ 委員  次に、今回応募が1者ということで、比較対象がなくて、選定結果を評価するのは難しいのですけれども、選定結果表の数値を確認しますと、財務の健全性(経営状況)を除く項目は7割5分以上を取得しておりますが、財務の健全性だけは6割5分と、他と比べて少し低目です。杞憂だとは思うのですけれども、やや不安が残ります。この点についてどのようにお考えか伺います。 ◎中央図書館次長 財務評価の部分でございますが、これは公認会計士協会のほうにお願いして評価をしているところでございます。ヴィアックスのほうにつきましては中規模企業、それからシィ・トゥ・シィについては小規模企業というところになると思うんですが、特にヴィアックスについては、売上高が過去3期、順調に伸びていて、財務状況もいい。それから、シィ・トゥ・シィのほうも同様ではありますが、ただ、一部、手元流動性比率というのがありまして、こちらのほうが、特別いいわけではなくて、小規模企業としての普通程度の評価ということがございましたので、そういったことを委員が評価して、若干ほかの項目に比べると評価が低いというところに出たんだろうと思います。 ◆木村ようこ 委員  御説明ありがとうございます。  次に、平成29年度杉並区立図書館運営状況報告書、資料2、図書館別自己評価及び実績数値、図書館評価表の(2)、資料の充実という項目があるんですが、26年度から28年度の蔵書冊数実績を確認すると、永福図書館は年々減少傾向にあり、28年度実績における前年度との増減率は94.2%です。報告書の37ページでございます。一方、高井戸図書館は年々増加傾向にあり、28年度における前年度との増減率は102.9%。55ページです。方南図書館も、高井戸図書館と同様に年々増加しています。  永福図書館の蔵書の減少について見解を求めます。 ◎中央図書館次長 蔵書の数につきましては、その年度年度でどういったリクエストだとかニーズがあるかということによって購入する傾向が違ったりとかいうこともございます。あと、本によって当然値段も違いますので、蔵書の数だけで判断するというわけにはいかないと思います。  さらに今、平成28年度以降、蔵書規模の適正化ということにも取り組んでおりますので、かなり古いものや汚損本、破損本、こういったようなものを廃棄しているという事情もありまして、その館によって取り組みが進んでいる館と進んでいない館があるということも数字にあらわれていると思います。 ◆木村ようこ 委員  次に、平成29年度モニタリング実施報告書、アンケート調査の回答率について伺います。  永福図書館は42%、一方で方南図書館は83%、阿佐谷地域グループの成田図書館は84%で、阿佐谷図書館は74%です。さらに、高井戸地域グループの宮前図書館は100%、高井戸図書館は92%です。永福図書館のアンケート調査の回答率の低さが気になるのですが、見解を求めます。 ◎中央図書館次長 これにつきましても毎年調査をしておりますが、大体行っているのは土日月ということでやっておりまして、ただ、館によっては、積極的に来館者に手渡しでアンケートを渡したりとかいう館があったりとか、あるいはカウンターにただ置いておくだけみたいなやり方でやっているところもあるかと思います。今後もそういったアンケートの回答率を高めていくということは必要だと思いますので、改めて徹底していきたいと思います。 ◆木村ようこ 委員  よろしくお願いいたします。  杉並区立図書館業務要求水準書8ページには、創意工夫によるサービスに関しては、「指定管理者が創意工夫して独自に付加サービスを行う場合には、事前に杉並区と協議し、承認を受ける。」と記載がございます。  そこで伺います。先ほど方南図書館についてはちょっと御説明があったように思いますので、永福図書館に限定しまして、ヴィアックスグループからの提案を受け、区が承諾した独自の付加サービスについて伺います。 ◎中央図書館次長 こちらのほうにつきましては、毎年50万円を限度にしまして提案をいただくということでございます。ちょっと今手元に資料がございませんけれども、永福図書館におきましては、特に身近な法律だとか、そういったことに力を入れているということがありますので、それに関連した事業等も行うということで聞いております。 ◆木村ようこ 委員  身近な法律ですか。私が今、一番興味がある分野でございます。御提案してくださっているということですね。ありがとうございます。  先ほど質問いたしましたように、永福図書館の蔵書の減少やアンケート調査の回答率の低さなど、やや気になる点もございます。指定管理制度により区民サービスが低下したと指摘されないよう、引き続き区におかれましても、しっかりと追跡的にモニタリングしていただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。 ○北明範 委員長  それでは、一巡いたしましたので、再度質疑のある方は挙手願います。 ◆横山えみ 委員  済みません、ちょっと1つ。今回のプロポーザルの中には、ヴィアックスとの支払い金というんですか契約金というか、そこら辺の話、具体的なことはできているんでしょうか。 ◎中央図書館次長 指定管理料につきましては、募集要項の時点で、現在の指定管理料は参考までにこういう金額ですというのは出しております。それなども参考にしていただきながら、今回のプロポーザルで業者のほうから金額を出していただいているということでございまして、先ほど言いましたように、若干人件費等が上乗せされているということでございます。 ◆横山えみ 委員  今、数字言えますか。 ◎中央図書館次長 2館合計でということで、税込み金額でございますが、31年度の指定管理料ということで、1億4,500万余でございます。 ◆上保まさたけ 副委員長  まず、職員の関係でちょっと聞きたいんですけれども、先ほど司書率と区民が何%いらっしゃるかというのを出していただいたんですけれども、そもそも職員の数というのがわからなくて、毎年出している図書館要覧、名前は確かじゃないんですけれども、図書館の概要という冊子、教育委員会で出していると思うんですけれども、それにもないし、「杉並区の教育」にも書いてなかったので、職員の数、方南と永福それぞれ教えてほしいのと、その中での正規職員率というのはどのぐらいなのか、教えてください。 ◎中央図書館次長 2館の職員の数でございますけれども、永福図書館が24名、方南図書館が19名ということで報告を受けております。その中で正規職員といいますか、社員が大体3割程度ということでございます。 ◆上保まさたけ 副委員長  当区においても直営で運営している館が3館あるんですけれども、そこの正規職員率というのはどのぐらいなんですか。 ◎中央図書館次長 直営館につきましては、基本的には、常勤職員のほかに再任用職員や嘱託員ということで配置しておりまして、全て区の職員ということで、当然、常勤職員と非常勤職員がまじっているということでございます。 ◆上保まさたけ 副委員長  常勤職員はどのぐらいいるんですか。割合、わかりますか。 ○北明範 委員長  後ほど、よろしくお願いします。 ◆上保まさたけ 副委員長  じゃあ、指定管理全般にかかわるんですけれども、職員の研修機会というのはどういうふうに保障されているんですか。それは把握していますか。 ◎中央図書館次長 職員の研修でございますが、当然、指定管理者につきましては、自分の会社として定期的に研修を行っております。これは役職別ですとか経験年数別ですとか、こういったことでやっております。そのほかに中央図書館のほうが主催する研修などもありまして、そこにも指定管理者の職員も参加しているということでございます。 ◆上保まさたけ 副委員長  中央図書館として研修をやっているということなんですね。  それで、指定管理の場合だと、ヴィアックスに関しては、いろいろ地域に密着した事業なんかもやられているということで先ほど答弁がありましたけれども、一定期間ごとに運営事業者が変わる制度なので、永福とかの場合はずっと指定管理で、ヴィアックスでたまたまやっているという部分があるんですけれども、今後ヴィアックスじゃなくなった場合に、事業の一貫性というものはどのように保障されるものなんでしょうか。将来的なこともあるので、ちょっと答弁してください。 ◎中央図書館次長 御指摘のとおり、指定管理につきましては、プロポーザルの都度、どの業者になるかという、そういう機会が必ずあるということでございますが、必ず区のほうが主導いたしまして、区のサービス基本方針ですとかあるいは資料管理要綱、こういったような考え方を十分に理解していただきまして徹底していくということをやっております。さらに、先ほどからありました各種会合にも出席していただきまして、区の考え方を徹底しているということの中で保障されていると考えております。 ◆上保まさたけ 副委員長  じゃ、端的に聞きますけれども、直営でやる部分と指定管理でやる部分って、そういう面でいうとどういうふうに変わってくるんですか。 ◎中央図書館次長 1つには、現状で申し上げますと、司書率などにつきましては、区の職員の場合は、図書館司書として特別区で採用試験をやっているわけではありませんので、その中でたまたまそういう職員がいたら配置するとかいうようなところもあるわけですけれども、図書館の指定管理者については、司書として最初から採用するということで、司書率が高くなっているということもございます。先ほど言いましたように、さらに何らかの特色を出そうと各事業者のほうも努力しているというところがありますので、そういった中で違いが出てくるところはあると思います。 ◆上保まさたけ 副委員長  直営のほうが、司書率って低いんですか。 ◎中央図書館次長 直営をどこまで捉えるかという問題もありますけれども、当然、業務には支障のない程度の司書は確保しているんですが、そのほかに、施設管理のための職員ですとか、計画をつくったりだとか、必ずしも司書でなくてもできるというか、逆にほかの面で考えなければいけないような職員もいますので、そういった職員も配置されているということでございます。 ○北明範 委員長  ほかに質疑はございませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○北明範 委員長  ないようですので、質疑を終結いたします。
     これより意見の開陳を求めます。  意見のある方は挙手願います。 ◆富本卓 委員  杉並区議会自由民主党を代表して、議案第68号杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定についての意見を述べます。  質疑におきまして、まず、今回プロポが1者しかなかったということについてはいたし方ないのかなということで、その点の理由については理解いたしました。  そうした中で、質疑で明らかになった点としては、事業候補者が長年にわたり地域密着型のサービスを行い、利用者からも高い評価をいただいている点を確認いたしました。また、私自身もこの事業者とお話ししたことがありますけれども、民間の事業者ならではの発想で、さまざま細かいサービスも行いながら運営しているという点も存じておりますので、そういう点からも、よって、本議案には賛成をいたします。  今後の要望としては、図書館も時代の流れによってさまざまなサービスを展開することは否定はいたしませんけれども、まず本来業務を大切にしながら、いろいろ言い過ぎて余り重荷にならないようにやっていただきたいなと思います。  何でこんなことを申すかというと、これは直接地域図書館に関係ないんですけれども、私は監査のときに座・高円寺に行ったんですよ。あそこにも運営者がいて、図書館もどきのことをやっているんですよ。これを聞いて、高円寺の図書館と連携していますかと言ったら、全然連携してないんですよね。ですから、館ごとによってやることをやっているんですけれども、結局、地域で同じようなイベントがダブっていたりして、力が分散されているようなケースがある。そういうことって、区の行政の中で僕は結構見受けられることだと思うので、それぞれいいことをやっているんですけれども、ばらばらにやっているので、例えば地域イベントなんかで協力できるところは協力するとか、そういうふうな視点を持って図書館行政も当たっていただきたいなというふうに思うわけです。  それともう1点、指定管理者については、私どもは積極的に導入をしていくべきだというふうに考えております。それなりに評価も高いようでございますし、区の行財政改革にも寄与するということにおいて、今後、指定管理化というものについても積極的に進めていくことを要望して、意見とさせていただきます。  以上です。 ◆横山えみ 委員  議案第68号杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定についての意見を申し述べます。  今議案は、次年度以降改めて指定するものです。2013年に指定管理者制度が導入され、図書館法にのっとり設置・運営されている社会教育のための施設として、本を貸すだけではなく、資料の整理・保存、地域の社会教育や生涯学習を担う等の多くの役割を担ってきました。  ヴィアックスは、プロポーザルで、選定委員会の審査結果、第一次、第二次とも高得点を示しています。また、図書館は単なる施設ではなく、司書という人的要素で成り立つサービス機関、社会教育機関ということも確認いたしました。これらの質疑を通し、指定管理者にふさわしいと確認いたしました。  特にヴィアックスが運営している方南図書館では、幼児・児童図書が充実し、幼児・児童に興味を持たせる工夫がされ、いつも感心させられます。地域に住む者として足を運びたくなる施設の1つです。ヴィアックスの職員の細やかさは、子供と絵本の距離を近づけ、子供たちに読書の大切さを伝えようとする職員の心を感じます。区立図書館にとって大変重要な視点と評価します。  指定管理者の力が十分に発揮しやすい環境整備を行政としても心がけていただきたいことを要望し、賛成といたします。 ◆そね文子 委員  議案第68号杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定について、いのち・平和クラブの意見を述べます。  図書館への指定管理者制度の導入については、専門性の蓄積や事業の継続性の観点から慎重であるべきで、更新時には、その都度検討が必要だと考えています。  今回選定されたヴィアックスグループ共同事業体は、両図書館の指定管理者としてこれまで業務を担ってきたところであり、取り組みが評価されていることを確認しました。また、選定委員会でも、一次審査、二次審査ともに80%以上の高い評価を得ています。  しかし一方で、ヴィアックスグループの求人情報を見ると、働く人の処遇が低い状況にもあります。その点について区が改善に向けて努力することを要望し、議案には賛成といたします。 ◆上保まさたけ 副委員長  日本共産党杉並区議団を代表して、議案第68号杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定について意見を述べます。  本来、図書館運営とは、司書集団の専門性の蓄積、所蔵資料の確保、整理など多様であり、重要な役割を担っています。こうした運営は、一貫した方針のもと、継続して実施することにより実現できるものです。また、図書館は、他図書館や関係機関との密接な連携協力を不可欠としています。  それらの点を踏まえれば、自治体みずからが図書館を設置し、みずからが運営していく仕組みが最も合理的であり、住民の生涯学習を安定的に保障するためにも、自治体の責務として位置づけるべきです。  一方、図書館への指定管理者制度については、指定期間が限られるもとで、事業の蓄積、継続的な発展が困難となること、管理と安定運営のための物的能力や人的能力が民間事業者に完全に委ねられること、事業者の経費節減などが雇用される方の賃金・労働条件に重大な影響を与えることなど、この制度の本質的な問題を抱えており、図書館運営に求められる長期的視野に立った運営が困難となります。よって、図書館運営に指定管理者制度は全くなじまないものです。  以上の点からも、本議案には反対といたします。  なお、区内の図書館において職員の安定的な雇用を保障することは、図書館運営に欠かすことのできないものであり、行政の適切な関与を求めて、意見を終わります。 ◆岩田いくま 委員  議案第68号に対して意見を申し述べます。  2年間という今回の指定期間も鑑みれば、今回の選定、指定というものは妥当なものと考えますので、賛成をいたします。 ◆山本あけみ 委員  議案第68号に対し、立憲民主党杉並区議団として賛成の立場から意見を申し述べます。  本議案は、公募型プロポーザル方式による募集を行い、杉並区プロポーザル選定委員会条例に基づき公正に選定され、良質な業者が選ばれたことを質疑を通して確認いたしました。  選定過程に特段問題にすべき点は認められなかったものの、今回の募集は、指定期間が短いという条件があり、応募が1者しかなく、競争性がなかったことに関しては、プロポーザル選定方式を行う意味合いが薄れることを危惧しており、今後の取り組みに工夫を求めます。  また、労働及び社会保険に関する法令遵守を重視しているという区の立場を明確にし、プロポーザル方式の選定方式においても、現場で働く人々の労働環境が健全なものかといった視点での評価が厳正に行われていることが明確に提示できるような、わかりやすい評価項目へのさらなる取り組みを要望いたしまして、意見といたします。 ○北明範 委員長  ほかに意見はありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○北明範 委員長  ないようですので、意見の開陳を終結いたします。  それでは、議案第68号杉並区立永福図書館外1施設の指定管理者の指定について、原案に賛成の方の挙手を求めます。       〔賛成者挙手〕 ○北明範 委員長  挙手多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。  以上で議案審査を終了いたします。  《報告聴取》 ○北明範 委員長  続きまして、報告を聴取いたします。  質疑は、報告を聴取した後に行いたいと存じます。  なお、本日の報告事項は7件ですが、先ほど議案審査で1件の報告を終えておりますので、残り6件について聴取いたします。  それでは、順次お願いいたします。   (1) 平成30年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成29年度分)」の実施結果について ◎庶務課長 最初に、私からは、平成30年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の実施結果について御報告をさせていただきます。報告書につきましては、資料をごらんいただければと思います。  地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条の規定に基づき、教育委員会は、毎年、その権限に属する事務の管理及び執行状況の点検・評価を行うこととされております。  レジュメのほうですけれども、1の目的に記載のとおり、この報告書をもって区民の皆様への説明責任を果たすとともに、この結果を活用し、平成31年度のビジョン推進計画の改定及び次期教育ビジョンの策定につなげてまいりたいと考えてございます。  昨年は、推進計画にある7つの目標に対して、79の事業として評価を行いましたけれども、その結果、学識経験者から、評価全体を見直し、相互に関連づけ、構造化する必要があるとの御提言を頂戴いたしました。  そういった御提言を踏まえて、2、今回の改善点になりますけれども、まず1点目として、目標ごとの評価から、主題を絞り込み、主題に対するさまざまな事業を一体として捉え、評価することを試みてございます。そして、今回の主題を、今後の推進計画等においても重要な課題である学校ICT環境の整備・活用の充実というところにいたしました。  次に、2点目ですが、主題の絞り込みとともに、学び、組織と人材、施設・設備、行財政、こういった4つの領域の視点から一体的、構造的に捉え、課題や今後の取り組みの方向性を考察してまいりました。  御配付しております報告書については、昨年同様、東京大学大学院教育学研究科の牧野教授と、国立教育政策研究所の植田総括研究官による評価を頂戴しております。その上で教育委員会のほうで御決定をいただいてございます。  最後に、スケジュールですが、本日の報告後、議員の皆様へのポスティングを行うとともに、教育委員会ホームページへの掲載ほか、図書館等への報告書配布により公表してまいります。  私からは以上でございます。   (2) 小学校特別支援教室の拠点校及び巡回指導エリアについて ◎特別支援教育課長 私からは、小学校特別支援教室の拠点校及び巡回指導エリアについて御報告いたします。  杉並区実行計画等に基づき、平成28年度から段階的に設置してきた小学校特別支援教室は、本年4月に全校設置が完了いたしましたが、より適切な巡回指導環境を整えるという観点のもと、利用児童が増加していることから、拠点校を増設するとともに、巡回指導エリア内の学校数の偏りを解消して均等化を図ることといたしましたので、御報告いたします。  1の表をごらんください。現在、区立小学校41校を8エリアにより特別支援教室を展開しておりますが、新たに桃井第二小学校と永福小学校を拠点校として、10エリアといたします。また、現在は1エリアの学校数が4校から7校と偏りがあることから、杉並第三小エリアを除き、全て4校となるよう、エリア内の学校数を均等化するものでございます。  今後のスケジュールでございますけれども、これから保護者周知を行いまして、来年4月から運用を開始いたします。  なお、平成31年度の巡回校と巡回指導エリアの図を別添しておりますので、御参照ください。  私からは以上でございます。   (3) 平成29年度における杉並和泉学園の運営等に関する検証結果について ◎学校支援課長 私からは、平成29年度における杉並和泉学園の運営等に関する検証結果について御報告をさせていただきます。  まず、検証の目的でございますが、開校3年目となる平成29年度の運営等を検証し、その結果を今後の同学園の運営等に生かすとともに、新たな施設一体型小中一貫校づくりを初めとする本区の小中一貫教育のさらなる推進を図る上での参考とするものでございます。  検証の視点でございますが、記載のとおりでございます。まず、1番、小中9年間の学びの連続性を踏まえた学習活動による効果について、これはICTの活用を含んでおります。2番目、学園生活における小中の相互交流等を通してもたらされる児童生徒の成長について、3つ目、学校支援本部や学校運営協議会等と連携協働した学園運営について、4つ目、学園全体の活性化について、5つ目、学園運営に対する総合的な評価についてでございます。これまでの視点4の施設・設備等の教育環境については、現状の設備を活用した施設利用がおおむねできていることから、メーンテーマを先ほどの1番のほうに移行したものでございます。  なお、5番目の学園運営に対する総合的な評価につきましては、これまでの議論等を踏まえ、新たに検証の視点として入れたものでございます。  検証の方法については記載のとおりで、これまでの教育調査等を踏まえたものを参考に検証、比較したものでございます。  検証の結果でございますが、別紙の「検証結果について」のとおりでございますが、ポイントにつきましては、検証の視点4の学園全体の活性化について、21ページに記載されたとおりでございますが、そもそも杉並和泉学園をつくった最大の眼目につきましては、小中の単学級化に伴い、このまま手をこまねいていると学校の存続そのものが危ぶまれる状況の中、小中を一体化して、学校を活性化して再建したいというのが地域の願いでございました。その地域の思いは、3年たった今、見事に花開き、当初の目的であった地域に活力のある学校をつくりたいという思いは、しっかりと実を結んだものと受けとめているところでございます。  最後に、今後のスケジュールでございますが、12月上旬に教育委員会のホームページ等で公表予定。  私からは以上でございます。   (4) 富士見丘小学校富士見丘中学校改築基本計画の中間まとめについて ◎学校整備課長 私からは、富士見丘小学校富士見丘中学校改築基本計画の中間のまとめについて御報告をいたします。  平成30年4月から6回にわたりまして開催してまいりました改築検討懇談会におきまして意見をいただき、中間のまとめを行いました。本件につきましては、10月19日付で全議員の皆様にポスティングという形で資料を事前配付しておりますが、改めて本日、内容について御報告をさせていただきます。  まず1番、中間まとめの主な内容でございますが、3点ございまして、(1)番、改築規模。小学校については18クラス、中学校12クラス、延べ床面積が1万5,500平米程度を予定しております。  (2)番に改築のビジョンがございますが、大きく3点を掲げました。1つ目が、これまでの富士見丘小学校、また富士見丘中学校の伝統と特色を継承いたしまして、小中一貫教育校としてではなく、個々に小学校、中学校としての改築をしてまいります。2番目に、高井戸公園と隣接するなどの周辺環境を生かして、改築を機に、学習、スポーツ等の環境向上、あわせて地域防災力の強化を図ってまいります。3点目、地域最大規模の公共施設であるという点を踏まえまして、可能な限り小学校、中学校、さらに地域が共用できる施設、さらには将来にわたって共存し続けられるような、柔軟で効率的な施設を目指してまいります。  3点目が敷地活用及び建築計画の基本的考え方でございますが、中学校の校地と隣接する小学校移転用地の間にあります区道及び上下水道については存置し、両敷地の建築物を総合的に設計し、一団の土地として活用する案について、教育環境、防災・周辺住環境への影響、整備コストの面等を総合的に勘案すればすぐれた案ではないかというような御意見をいただいて、その中身で中間のまとめとして報告してございます。  別紙に、概要版というA3の紙で、非常に中身がボリュームがあるものですから、参考にしていただきたいと思いますが、幾つかポイントだけ追加で御説明をいたします。  見開きの一番左の真ん中に「改築計画の概要」としてございますが、地図が載ってございます。現在の富士見丘小学校につきましては、中央高速、放射5号線の南側にあり、これを中学校のお隣の企業用地を購入してそこに移し、さらに、ここだけですと面積が非常に狭隘というのがございますので、都のほうから多目的広場として約5,000平米を借り受けて整備をするというものでございます。あわせまして、高井戸西児童館にある学童クラブを、改築を機にこちらに移転し、あわせて放課後等居場所事業も行うという内容になってございます。  資料の左下を見ていただきまして、学区域ですが、富士見丘小学校とそれ以外、高井戸第二、久我山、高井戸小学校、これらのものが中学校の学区域内に入っている、そういった現状があるものでございます。  資料の右側に行っていただきまして、先ほど申し上げましたビジョン、3つございましたが、さらに目標6つを掲げて、中間まとめでは報告をしております。  裏面に移っていただきまして、左上に配置の案がございます。4案、中間まとめでは提案をさせていただきました。  A案につきましては、真ん中にある区道、下水道が入っているものを廃止してつけかえた上で、1つの敷地、1つの校舎としてはどうか。B案については、下水道はそのままとして区道だけ移して、校舎を一体的につくる案として載せてございます。C案については、区道も下水道もそのままで、中学校の敷地、小学校の敷地、それぞれ最大の面積を建てるというものでございます。しかしながら、C案についてやりますと、極端に中学校の校庭が狭くなるということがございますので、その派生案としてC′案を提案させていただいて、建築基準法上の一団地の総合的設計という特別な手法を使って、中学校側の面積を小学校側に移すことによってバランスのとれた校舎配置ができるのではないかということで、C′を示しました。  真ん中のところに書いてあるとおり、懇談会、先ほども申し上げましたが、C′案について、今後目指すべき案として取り組んではどうかという御意見をいただいて、今回の中間まとめでは、その旨記載をしてございます。  スケジュールについては、左側の下のところに書いてございまして、来年度以降、設計、建設というような形での予定をしております。  右側の真ん中にございますが、今後の取り組み課題として、特に、安心して通える学校づくりということで、1点目、複数の幹線道路を越えて通学する児童もいることから、ハード、ソフトの両面で通学路の安全確保について課題があるのではないか。さらに2点目としては、非常に通学距離が長くなる児童もいるということで、それらについての就学先、さらには通学の手段について、引き続き柔軟な対応を検討していく、そんな課題が出ておるものでございます。  1枚目の紙に戻っていただきまして、2点目、計画策定に向けた取り組みといたしまして、この内容につきましては、今月の上旬、11月4日、さらには6日に、地元に対しまして、保護者、地域の方を対象に説明会を開催して意見を募りました。あわせて、12日までにホームページ、文書等でも御意見をいただいているというところでございます。これらで寄せられた意見をもとに、懇談会でのさらなる議論を踏まえて、必要な修正を行った上で改築基本計画を策定する予定でございます。  スケジュールにも書いてございますが、懇談会、次回については来週4日、さらに年内での改築計画の策定、31年度以降の基本設計、そんな順番で取り組んでまいるということでございます。  私からは以上でございます。   (5) 「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果等について ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果概要及び今後の主な対応について御報告させていただきます。  本調査は、児童生徒の問題行動・不登校等について、今後の生徒指導上、施策推進の参考とするためのものであり、毎年実施しております国の調査になります。これから本区の結果について御報告いたします。  まず、調査結果の1、暴力行為についてです。  小学校の暴力行為の発生件数が前年度に比べて59件増となり、大きく増加しました。その理由としては、児童同士の暴力行為がふえたことによりますが、今回の調査では、全校が一律に増加傾向を示したのではなく、一部の学校において、発達にかかわる課題により学校生活が落ちつかない児童を中心とした暴力行為によって件数がふえたものであります。  今後の対応としましては、教育委員会では、引き続きにはなりますが、学校管理職のリーダーシップのもと、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、子ども家庭支援センター等の関係機関との連携を図り、当該児童生徒の状況に応じた組織的な支援を実施できるよう、指導助言してまいります。  次に、いじめについてです。  いじめの認知件数は、小中学校ともに増加しております。各学校において、いじめの認知に係る感度を一層高めることをこれまで徹底してきておりますが、その高い感度が継続できていると考えております。
     中学校は、解消率が大きく下降しました。解消に向けて取り組み中である66件のうち、1人の加害生徒が複数のケースにかかわるものが多くありました。いずれも、発達による課題から周囲への不適切な言動が断続的に繰り返され、調査時点では解消には至らなかったという報告を学校から受けております。このような、これまでになかったケースが報告され、解消率としては下降しております。  今後の主な対応としましては、教育委員会において、管理職や生活指導担当教員等、校内対応をコーディネートする者を対象とした研修の内容を充実させ、各学校の早期からの組織的な対応、関係機関等との連携による対応の徹底を図ってまいります。  また、対応が長期化、複雑化しているケースについて、杉並区いじめ問題対策委員会に報告し、専門的な知見を有する委員からの助言を受け、学校での対応の充実につなげてまいります。  最後に、不登校についてです。  小学校では不登校児童数が増加しており、学年の上昇とともに増加する傾向にあります。また、中学校においても不登校生徒数は微増であり、前年度から引き続き不登校状態にある生徒が多く、不登校の長期化傾向がございます。不登校の主な要因は、家庭環境、友人関係、学業の不振であり、本人の不安や無気力の傾向と絡み合って長期化しているケースも多くなっております。  今後の主な対応としましては、教育委員会では、不登校児童生徒の学校復帰を視野に入れつつ、多様な学びの機会を確保するために、さざんかステップアップ教室に加え、フリースクール等との意見交換会を実施して情報共有を行い、支援策の検討を行ってまいります。  また、学校におきましては、不登校傾向のあらわれた初期段階から、要因に応じて、スクールソーシャルワーカー、子ども家庭支援センター、児童相談所等と連携を図り、明確な役割分担のもとに、専門性を生かした対応の充実に努めてまいります。  私からは以上でございます。   (6) 中央図書館改修工事期間中の対応について ◎中央図書館次長 私のほうからは、中央図書館の改修工事期間中の対応について御報告いたします。  既に御案内のとおり、中央図書館は大規模改修工事のため、今後休館となります。中央図書館には、地域図書館12館と図書サービスコーナー3所の管理監督などを行うセンター館としての機能と、荻窪地域の地域図書館としての機能があるということを踏まえまして、改修工事期間中においても、区民への必要なサービスを継続的に提供するための取り組みを進めてまいります。  まず、中央図書館の休館期間でございますが、平成31年4月1日から平成32年8月31日を予定してございます。  中央図書館改修工事期間中の対応といたしましては、まず、センター館機能を維持するために、済美教育センター内に仮設事務所を設置いたしまして、現在中央図書館にいる各係を、全てそちらのほうに移転いたします。  また、地域図書館機能の維持といたしましては、荻窪地域の図書館としての機能を維持するために、貸し出しの多い一般図書や中央図書館のみに所蔵されている資料の閲覧あるいは予約貸し出しについて対応してまいります。  まず、臨時図書窓口を郷土博物館の分館東棟1階に、事業者への運営委託によって設置いたしまして、予約本の受け取りや返却、それから蔵書検索サービスなどを行えるようにいたします。開設時間、休館日等は記載のとおりでございます。  また、所蔵資料の閲覧や予約貸し出しですが、中央図書館の蔵書のうち、貸し出しの多い一般図書や中央図書館のみに所蔵されている資料の一部を高井戸図書館の書庫のほうに移動いたしまして、予約による貸し出しや高井戸図書館での閲覧を実施するということでございます。  なお、その他の中央図書館の蔵書につきましては、民間倉庫のほうに移送して保管するということで考えてございます。  その他といたしまして、ブックスタート事業や障害者向けサービスなどのセンター館としての事業につきましては、仮設事務所や地域図書館において、従来どおり実施してまいります。  裏面でございますが、今後の主なスケジュールといたしまして、まず、本委員会に報告後、12月1日号の「広報すぎなみ」による周知をしてまいりまして、その後、近隣住民説明会を開催し、年が明けて1月から、図書館ホームページ・カレンダーによる周知や、入館者や貸出本への案内チラシによる周知を行いまして、4月に入りましてから、荻窪臨時図書窓口を開設いたします。また、5月ごろから蔵書の搬出を行いまして、民間倉庫のほうに保管をいたします。また、7月からは仮設事務所を開設いたしまして、工事自体が来年の7月ごろから開始予定でございますので、近隣住民説明会も同じころに行うということで予定しております。また、平成32年度に入りまして、改修工事自体は6月ごろに竣工予定でございますので、7月から蔵書の搬入を行い、開館準備を行い、9月にはリニューアルオープンということで考えているところでございます。  以上でございます。 ○北明範 委員長  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は挙手をお願いします。──それでは、委員会の円滑な運営と公平を期するため、最初の質疑は答弁を入れてお一人往復10分程度とさせていただき、一巡しました後、必要があれば再度質疑をしていただくということで進めていきたいと思います。議事進行に御協力のほど、よろしくお願いをいたします。 ◆富本卓 委員  じゃ、何点か簡潔に。  教育というのはいろいろな考え方があるということを踏まえた上で、私自身の考えに基づいてお話を何点か聞きたいんですけれども、まず、いじめの結果等についてというのがあるんですけれども、不登校のことは私もこの間質問しましたけれども、主な要因として、家庭環境が1位なんですけれども、これをもうちょっと具体的に御説明いただけますか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 家庭環境をもう少し具体的にという御質問ですけれども、1つには、保護者の方の気持ちが安定しない中で、なかなか子供も学校へ毎日きちんと登校することができないというようなことがあります。また、兄弟が既に不登校になっており、その中で、同じようにほかの兄弟もというようなことも聞いております。 ◆富本卓 委員  友人関係とか学業の不振というのは何となくわかるんですけれども、家庭環境が1位というのはちょっと不思議な気もして、今の話を聞いていると、子供そのものが原因ということではなくて周りに原因があるので、何か救い道があるんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、どうなんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) もちろん、その状況にほかの要因も絡まっていることは考えられるのですが、そういう状況においては、スクールソーシャルワーカーを大いに活用して、子供たちを取り巻く環境を何とか調整し、また学校に登校できるようにということで働きかけているところです。 ◆富本卓 委員  これ以上やりませんけれども、僕なんかも毎日毎日学校に行きたくなかったですよ。正直、嫌な日もありました。でも、何か義務感みたいなのがあったんですよね。行かなきゃしようがない。それから、親、保護者については、教育を受けさせる義務というのがあるはずで、そういう義務感の喪失があるんじゃないのかなと思います。その辺についてもきちっと押さえていかなきゃいかぬと思いますけれども、いかがですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 委員おっしゃるとおり、そこはとても大事なところだと考えております。学校が家庭、それから当該児童生徒とかかわる中で、もちろん保護者の方にはそのようなことを話しながら登校を促しているところでありますけれども、不登校になっている状況によっては、刺激を今は与えないほうがいい時期であるとか、さまざまケースによってありますので、その状況をうまく見きわめながら、学校は対応しているところでございます。 ◎教育長 今の富本委員の親の養育態度にかかわる御質問ですけれども、かつての不登校の保護者の態度と、今日の不登校を抱える保護者の態度の中で大きく違っているのは、積極的不登校と言うと言い方に語弊がありますけれども、公教育の捉え方がかなり変わってきている。つまり、公立、私立を問わず、学校教育というものに対して余り期待をしない。逆に、それ以外のところの教育機関に我が子の教育を委ねていこうと考える保護者も少なくございません。例えばインターナショナルスクールであるとか、あるいはフリースクールであるとか、あるいはそれ以外のものであるとか、そういったところに登校することを奨励して、公立、私立の、いわゆる学校に登校することについてはそれほど力を入れないということもございます。  それからもう一つは、親の養育態度の中で、我が子を学校に行かせなくてはならないという義務感といいますか、親の義務といいますか、そういうところに対する認識も薄れている保護者もないわけではございません。それはいろいろ理由がありまして、一概に批判はできませんけれども、自分自身の生活が非常に不安定で、子供のことまで気や手が回らないということも事実です。幾つかの事例の中で、子供がよく学校に行かなくて、学校以外のところに行っている。それは学校から見れば不登校という形になりますし、保護者から見れば、学校に行かない、家出とは言いませんけれども、居場所が明確でないという形になるわけですけれども、そういうことに対して親自身が問題視しない。むしろ自分のことで手いっぱいで、そこまで手が回らないことに対して協力を求めると、今はそれどころではないという意見も返ってくるような場合もございます。  ただ、こうした場合は、より丁寧に、親として、保護者として子供を養育していくことの大切さを根気強く説明し、足らないところは補い、公的な扶助、保護が必要な部分についてはそういった手だてをしながら、子供を学校に通わせることの大切さ、自分の生活がどれほど大変であったとしても子供は学校に通わせてもらいたい、あるいは通わせるということの大切さを根気強く理解してもらうように働きかけてきております。  いずれにしましても、不登校という言葉の持っている意味が多様になりまして、学校に行くことを選択しないということも含めて不登校というふうに論じることがかなり難しくなってきています。そういう意味で、今後学びの場をどのように考えていくか。学校という教育機関で学ぶだけではなくて、他の教育機関で学ぶことを是とするのか。あるいは、それはそれとして、学校に子供が来るように引き続き対応していくことも含めて考えていかなくてはならない、非常に難しい時期に来ているなというふうに思います。  いずれにしましても、教育委員会といたしましては、とにかく学齢期の間に、学校を否定するのではなくて、学びの場として非常に有効な機関ですから、どうか学校に来てもらいたい、話はそれからゆっくり考えて、困難なことを抱えているとしたら、話し合いをしながらお互いに考えていきましょうという態度については継続していきたいというふうに考えております。 ◆富本卓 委員  大変丁寧な答弁、ありがとうございます。それで、実情というか、それが浮き彫りになったので。積極的不登校なんて言葉は変ですわね。そういう形できめ細かくやってほしいと思いますし、私も、岩田委員もそうですが、保護司をやっていまして、私の今対象者の方が、それは家庭の環境で、不登校じゃなかったんですけれども、いろんなことで中学校に行ってなかった。今は高校生なんですけれども、漢字なんか読めないんですよね。きのうもちょっと新聞を読ませたんですけれども、ほとんど読めないんですよ。やっぱり親が少し……というようなところがあって。そうすると、この子、どうやって生きていくのかなと僕も思って心配しているわけですよ。  対象云々ということもありますけれども、この子は社会にどうやって巣立っていくのかなということなので、悪いけれども、前者のほうはまだ一生懸命勉強させようという気があるんでしょうけれども、ない子の場合は、学力が全くないと社会で何もできないということになるので、そういう子は、ただ単に学校のほうも、通信教育とかだったら、ある程度お金さえもらったら卒業免状を出すんでしょうけれども、それで本当の高校の学力がつくのか、中学校の学力がつくのか、小学校の学力がつくのか疑問なので、そういうお子さんが出ないように対応していただければなというふうに思います。  それとあと、いろんなところで発達にかかわる課題があるケースというのがあるんですけれども、これはいわゆる発達障害ということなんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 発達障害かどうかというのは、医師による診断が必要となりますので、もちろんそういうお子さんも含まれますが、そういうことではないけれども、その様子が見られるという子も含んでおります。 ◆富本卓 委員  ちょっとそこで私、聞きたいんですけれども、発達障害で苦しんでいる方を否定するものでもないし、理解はしているつもりなんですけれども、何か最近の御時世、発達障害だからということになると、それで全てが終わるみたいな話になって、例えば遅刻しても、発達障害だからということで、それもよくわからないんですよ、遅刻しない人間とかにしてみれば。その辺ってどうなんですか。全て発達にかかわる課題で終わらせると、全てがそこから進まないような気がするんですけれども、これはこれでよろしいんですか。 ◎特別支援教育課長 そういう風潮もあるのかもしれないんですが、必ずしもそれだけではなくて、先ほども答弁がありましたとおり、発達障害という診断がされるかどうかは別として、発達の偏りというのは、子供のときは少なからずいろいろあるんだと思うんですね。程度の違いはあれ、そういったことを寛容しながら社会が受容していくという、そういったことが必要なのかなというふうに考えてございます。 ◆富本卓 委員  教育長が長くしゃべられたので、なるべく短くしますけれども、それで、次に行きます。その件については私の意見なので、ちょっとそんな風潮も、わかるんですけれども、理解はしているんですけれども、よくわからないなというのが正直なところで、そういうふうに思っている方もいらっしゃるんじゃないかなと思うので、お話をしました。  次に、この青いほうに行きたいと思います。  学経の2人の方の御意見が出て、牧野先生というんですか、読んでも、わかるようなわからないような立派な文章を書かれているんですけれども、まず1点教えてもらいたいのは、24ページの下のほう、「子どもはこれからおとなになる存在であるから未熟であってよい、という寛容さが社会から消えて、」云々かんぬん、その場限りで云々かんぬんで、子供の位置づけが変わっているんですけれども、このように変わっているんですか、教育のあり方というのは。子供は子供じゃなくて、子供はもう大人で、頑張れみたいなふうに教育というのは今変わっているんですか。 ◎庶務課長 子供が変わっているということ、子供は子供ということ……(富本委員「捉え方ね」と呼ぶ)捉え方ですね、その意味でいえば、子供に期待される社会の要請だとか、そういったところから見た場合に変わっているというふうに理解をしています。 ◆富本卓 委員  だから、これは牧野さんの1つの意見なのか、教育委員会としても子供はこういうふうに捉えているのか、その辺をちょっと聞きたいんです。 ◎庶務課長 捉え方という意味でいえば、あくまでもここの点検・評価においては、学経の評価ということなので、牧野先生の1つの御意見だというふうに我々は承ってということになります。 ◆富本卓 委員  安心しました。  次に、植田さんが言っていることなんですけれども、評価手法に対するアドバイス、これは物すごくいいことを言っているんですよ。僕は、自分が気になっていて、ずっとこれを区役所に言い続けて、ずっと区役所ができていないことが全部書いてあるんですよ。これ、ちょっと真剣に取り組んだほうがいいと思うし、コピーして区長部局に渡したほうがいいと思うんですけれども、いかがですか。 ◎庶務課長 区長部局のほうにも展開はしていきたいと思いますけれども、植田先生はこの間の評価の中で、常にデータをきちっとそろえて、現状から課題の把握、そして改善ということの重要性というのを我々に説いてきていただいております。  ただ、難しいところといいますか、なかなか教育を数値で評価するというところの難しさもありますので、今回の試みとしては、1つ、ポジティブにアプローチするということで、行き先を先に決めるといいますか、子供にとってどういうことだったのかというところから逆算していくような形で構造化をしてみたという捉え方です。ただ、評価においては、植田先生、この間3回目の御評価をいただいていますけれども、引き続きこういった御意見を大事にしながら、評価方法そのものの学習も我々積んでいかなきゃいけないなという認識には立ってございます。 ◆富本卓 委員  じゃ最後に、ICTもそうですけれども、道具です、手段です。これも結局、目標を立てたりすることが、ここにも書いてあるけれども、目的になってはしようがなくて、どう課題を解決するかということが大事なので。これは区役所が一番下手くそなんですよね。目標値だけ出すんですよ。結局どういうふうに改善するかというところが、やりかけたら課長がかわっていますみたいな形で、一からやり直しみたいなケースが多いので、そこはしっかりやっていただきたいと思っておりますので、要望しておきます。  最後に1点、杉並和泉学園の検証結果。  一生懸命やられていて、いろいろな成果が出ているということであると思いますけれども、1点、ちょっと言っておきたいのは、小中一貫校でやっていて、頑張り過ぎない。モデルケースだから一生懸命やらなきゃいかぬみたいなことになって、やり過ぎないで、ちょっと肩の力を抜いてやったほうがいいんじゃないかなというのが正直あります。  保護者に対して云々かんぬん言っても、保護者には、わからない人はわからなくていいと思いますよ、僕は。ある意味、信頼して預けられていて、文句もないんでしょう。文句もなきゃ、それでいいじゃないですか。だから、保護者に対してもアピールしなきゃいかぬとかいろいろ書いてあるけれども、これ以上仕事をふやしちゃいかぬでしょう。だから、今何か花開いたとか言っておられましたので、花開いているんなら花開いたままでいいじゃないですか、余り水をやり過ぎないで。その点について最後見解を伺って、終わります。 ◎学校支援課長 ありがとうございます。確かに、CS、コミュニティ・スクールになっておりますので、そういったところの御意見なんかを伺うと、保護者に理解が少し弱いんじゃないかということもございまして、学園全体というよりもコミュニティ・スクールの御意見が、しっかり保護者にも理解をしていただいた上で進んでいこうと、こんなような状況でございますので、委員の御指摘も踏まえて、今後しっかり検討してまいりたいと思います。 ◆横山えみ 委員  私も、発達障害がふえているというところをちょっと確認したいんですけれども、どのような傾向か。ふえているのが数値的にあらわれていると思うんですけれども、そこら辺を示してください。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) この調査の中で見えてきましたのは、暴力行為ですと、急に近づいてきてたたかれる、蹴られるというようなものがあります。もう一つの、ふざけ合いが高じたケースというのも書いてあるんですが、それは遊んでいる中でヒートアップしていってというものなんですが、発達にかかわる課題で今回とても件数が多かったものは、そのように急に、自分が進んでいく先に人がいるから、どけということで突き飛ばすなど、そういうものがケースとしては多く聞かれております。 ◆横山えみ 委員  そういう場合は、保護者に、ちょっとセンターのほうに相談に行ってくださいとか、そういうような指導になるんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) いきなりそこに飛んではいかないのですが、学校の中で丁寧に面談を繰り返して、学校や家庭、双方でどんなことができるか。また、スクールカウンセラーですとかさまざまな関係者と連携をとりながら、その中でもさらにそういう手が必要だとなったときには、済美教育センター等をお勧めいただいて、来所する方もいらっしゃいます。 ◆横山えみ 委員  そうすると、そういう関連の中で特別支援教室の拠点が巡回指導エリアになったというふうに私は捉えているんですけれども、この子供たちもそういう経過の中で数えられているんでしょうか。 ◎特別支援教育課長 発達障害と必ずしも診断されているわけではありませんけれども、そういった発達の偏りを初め、発達の特性に応じて、特別な指導が必要だというお子さんに対して特別支援教室を設けているわけですけれども、そういった中で対象児童がふえているという現状でございます。 ◆横山えみ 委員  ここ二、三年でどのくらいの割合でふえているんですか。 ◎特別支援教育課長 段階的に設置をしてまいりましたので、単純な比較というのはなかなか難しいんですけれども、例えば1校当たりというところで見ますと、28年度、富士見丘小エリア、これは6校で始めましたけれども、このとき、1校当たり7.7人の対象児童でした。それが30年度におきましては、41校全部で設置しましたけれども、そこで見ますと、8.3人という形で1校当たりの人数がふえているという状況でございます。 ◆横山えみ 委員  ここでちょっと、巡回指導が入っているんですけれども、「杉並区の教育」の本の中にペアレントトレーニングの記載があったんです。私、これはすごく期待しているところなんですけれども、実施状況を教えてください。 ◎特別支援教育課長 ペアレントトレーニングですけれども、昨年度、参加者が12名で、これは1講座が6回の講座でやっておりまして、3つのグループでやっているというような状況でございます。 ◆横山えみ 委員  応募者が多いと思うんですけれども、どんな状況ですか。 ◎特別支援教育課長 これは主に小学校1年生に上がるときの就学相談の中で、親御さんのほうの不安が高いとか、あるいは子供への対応の仕方がなかなかわからないとか、そういった中で、就学相談のほうからお勧めする場合が多いというような状況でございます。 ◆横山えみ 委員  幼稚園なんかでもすごく悩んでいるお母さんがいます。それで、夏休み前とか長期休みの前に、子供とずっと過ごさなくちゃいけないから、親としてどういうところを注意したらいいのかというのを私、一般質問したことがあるんですけれども、そのとき、検討していきますという内容だったんだけれども、「杉並区の教育」の中に書かれていたので、私、すごくうれしかったんですが、その連携、やっぱり小さいときから、4歳ぐらいから出てくるんですよ。そこら辺のお母さん方の対応の仕方で大きく変わるのが発達障害の特徴だと思っているんです。  ぜひとも就学前のペアレントトレーニング、これも、ここまで大きな、被害と言ったら変だけれども、子供たちがこんなことで悩むものを抑止できるのではないかなというふうに思っているので、就学前にもこれを置いて、特に長期休みの前にぜひとも。待っているんですから。1カ月待ちますといったら夏休みが終わっちゃうわけね。そういう状況でしたので、ぜひともそこら辺は教育委員会としっかりと連携をとりながら進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎特別支援教育課長 委員おっしゃったところは本当にあるかなと思います。来年には就学前教育支援センターもできますので、そういったところでの業務展開も視野に入れつつ、今後考えてまいりたいと存じます。 ◆横山えみ 委員  よろしくお願いします。  それから、和泉学園、小中9年間の学びの連続性を踏まえた学習活動の効果というのが出ていますが、富士見丘のほうはこれをやらないというふうに明確になっているんですけれども、その判断を下した根拠、教えてください。 ◎学校整備課長 今回の富士見丘小学校、中学校でやらないと言ったのは、あくまでもいわゆる小中一貫教育校として、例えば学園長、校長を1人だけにして、それで取り組むというスタイルではなくて、やらないと言った。引き続き、現在でも高井戸小を含めた富士見丘小・中の3校で小中一貫教育はしていますので、それは継続してやっていくということでございます。 ◆横山えみ 委員  あと確認です。和泉学園の場合は、9年間の連続の学習に対して希望されている御父兄が今現在入学しています。ぜひその人たちの思いを届けていただきたい。ちょっと地域から離れているところから来たりなんかして、いろんな心配をしている方もいらっしゃるので、ぜひとも9年間の学習を連続させてあげようという方向で力強く進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。  以上です。 ◆そね文子 委員  私も、児童の問題行動の調査についてお伺いしたいと思います。  暴力行為の発生件数が小学校で大幅に増加したことについて、一部の学校での大幅増によるということなんですが、一部の学校を除くと横ばいというふうに考えていいんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 委員おっしゃるとおり、横ばいの状況です。 ◆そね文子 委員  そうすると、その一部の学校でどのような対応をとっているのか、お伺いします。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 当該校、数校あるのですが、そこに確認をしてまいりましたが、とにかく、授業中とかではなく、休み時間などの子供が自由に動ける時間帯にそういう発生はとても多くなっておりますので、教職員で場所を分担して見守りを強化するですとか、それから、きょう何が起こったかということがわかっていない教員もおりますので、日々情報共有をする時間を確実にとって、未然防止ですとか早期対応に努めております。 ◆そね文子 委員  今後の主な対応のところに、暴力行為への対応としては、「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、子ども家庭支援センター等の関係機関との連携を図り、」「組織的な支援を実施できるよう、指導」というふうにあるんですけれども、どの職種とか機関がどのように支援するということなのか、具体的に少し教えていただきたいと思います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) その要因によって、全て3者が常にかかわるということではないのですが、暴力行為に及ぶ心の中に何かもやもやしたもの、ストレスを抱えているような児童生徒に対しては、スクールカウンセラーが丁寧にかかわりながら話を聞き、対応していくことが有効と考えておりますし、それから、先ほども少し話題に出ておりましたが、子供を取り巻く環境にまで働きかけていかなければなかなか根本に迫れないというようなものにつきましては、スクールソーシャルワーカーや子ども家庭支援センターの協力を得て、保護者ですとか本人に働きかけ、福祉的な面からも支えていくというようなことを考えております。 ◆そね文子 委員  発達に課題がある子供は、発達支援事業所みたいなところに通所していることも多いと思うんです。以前から取り上げているんですけれども、学校からなれた事業所に要請して、そこの指導員などが学校に出向いてくるというような保育所等訪問支援制度というのがあると思うんですけれども、そういうものの活用も有効なんじゃないかというふうに前から思っているんですが、利用するケースがほとんどないというふうにも認識しています。そこの利用についてどのように考えているのか。また、利用しているケースなどがあれば、言える範囲で教えていただきたいと思います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今委員おっしゃいましたものを利用しているという話は、今のところ学校から聞いておりません。ただ、同じように学校を巡回して支援をするものが、特別支援教育課のほうにもそういうチームがありますので、そういう巡回支援チームを活用して、子供に対しての、それから教員がどのようにかかわっていくかなどの助言を受けているということは聞いております。 ◆そね文子 委員  学校では、全ての児童生徒に対し、特別の教科道徳、学級活動、保健等の学習活動、組織的な生活指導を通して、思いやりの心や互いを認め合う態度、児童生徒みずからの感情をコントロールする力の育成に向け指導するというところがあるんですけれども、言葉で指導するだけの指導というのが難しいのかなというふうに思うところもあるんですけれども、体験型のプログラムなども行われているのか。また、そういう事例があったらちょっとお示しいただきたいと思います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 確かに、話すだけではなくて、やはり体験を中心にというのは、どの学習でもとても効果的なものかなというふうに考えております。特に特別活動の中で学級活動の時間などには、何か仲間づくりをするとか、そういうことをゲーム的な要素を取り入れながら行い、よい人間関係をつくるような学びを行っていることもございます。 ◆そね文子 委員  じゃ、今度、いじめの表のところについて伺います。  いじめの認知件数のところの下の段の括弧のところが重大事態になっているんですけれども、これを見ると、27年の小学校のところで1件あっただけで、あとは1件もないというふうになっています。これは10月の決算特別委員会で質問したんですけれども、不登校の表のほうでは、主な要因が友人関係となっているものが、小学校で36件、中学校では64件なんですね。いじめの定義が、本人がつらいと感じたものをいうということから考えて、不登校の数がこれだけあるのに、いじめによって30日以上休んでいる者、重大事態ということを考えると、重大事態が5年間でたった1件だけというのがちょっと実態と違っているのではないかということを申し上げてきたんですけれども、友人関係の中にいじめが含まれていないか、見直しが必要だというふうに思っているんですが、改めて見解を伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今、友人関係の中にいじめが含まれていないかというところでの御質問をいただきましたが、そこについては、初期段階から丁寧に学校でもかかわり、当該児童生徒から話を聞いて状況を把握していくことが大切だというふうに考えております。今こちらのほうでもさまざまな調査をしておりまして、部活の中で何かトラブルが起きているですとか、SNS上でのトラブルが起きている、クラスの友達が何だか接してくるのが冷たい、さまざまなことが見えてきておりますので、丁寧に対応していきたいと思っております。 ◆そね文子 委員  いじめの主な対応のところに、対応が長期化、複雑化しているケースについて、「いじめ問題対策委員会に報告し、専門的な知見を有する委員からの助言を受け、学校での対応の充実につなげる。」とあります。今お答えがあったんですけれども、不登校の生徒で、主な要因が友人関係になっているものについては、改めて検討して、いじめ問題対策委員会への報告なども検討していただきたいと思いますが、いかがですか。 ◎庶務課長 いじめ問題対策委員会、昨年に発足をいたしました。25年、国のほうでそもそも法律ができて、附則の3年の見直しというところで、去年ガイドラインが出て、区としても対応を充実させてまいりました。ある意味、そのところでいえば1つ段階が過ぎたところですので、これからいじめ問題対策委員会についても、今御指摘があったように、どういう案件を上げて、平時も含めて、委員の知見を生かして、要望、またさらに解決に向けてのサジェスチョンをもらうか、そんなところをこれから検討していきたいと思いまして、既に大竹会長ともお話を始めているところでございます。さらに積極的に研究をして、そういったところへの報告、考えてまいりたいと思います。 ◆そね文子 委員  本当にありがとうございます。ぜひこれから実質的な効果が上がるように検討していただきたいと思います。  ちょっと辛口なことが続いてしまうんですけれども、不登校の主な要因が、先ほど他の委員もおっしゃっていたんですけれども、家庭環境、友人関係、学業の不振等として、「本人の不安や無気力の傾向と絡み合って長期化しているケースも多い。」というふうにあるんですけれども、身近な不登校の事例を見たり聞いたりしている範囲ですが、何人かの方に聞いてとか、自分の学校でとかなんですけれども、これは全部本人の問題、家庭の問題というふうになっている。友人関係はありますけどね。その要因が、私は、担任の対応だとか資質だとか、クラス運営の方法、そのかかわりとか、そういうところも原因にあると思えるケースが見受けられるんですけれども、その視点がちょっと入っていないのかなと思うんですが、その点についてどのようにお考えになるか、お伺いします。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今委員おっしゃいましたように、学校の要因がというところは、確かに、対応していく中で、最初にこのように対応していればこんなふうに長期化することはなかっただろうというようなものももちろんございます。そこに対しては、教育委員会ももちろん指導してまいりますし、同じことを繰り返さないようにということでしっかりやってまいりたいと思います。 ◆岩田いくま 委員  ポイントを絞って、(1)番の点検・評価と(3)番の和泉学園だけに絞っていきます。  和泉学園のほうなんですが、読んでいまして、7ページのところで、いい意味で、おっと気になるものがありまして。(7)、「部活動の取組」ということで、「特定の競技において、高い技術や指導力等を有する小学部教員が中学部の部活動での指導を行う仕組みを構築した。」ということで、この小学部教員による指導の頻度とか、あと、小学部の教員へのインセンティブがあるのかとか、逆に言えば、負担軽減策、小学生の先生が部活を見るというと、その分、単純に考えれば仕事がふえちゃうので、その辺をもうちょっと詳しく示していただければと思うんですが。 ◎学校支援課長 小中の教員の相互交流の中でこういった取り組みがされているというふうに確認しておりまして、頻度とかインセンティブについては、もう一回、済みません、しっかり確認して、後ほど御返答します。 ◎教育企画担当部長 これまでも小中一貫教育校においては、子供たちが、例えば小学生が中学校の部活に参加をするとか、こういった取り組みというのは、和泉学園に限らず、いろんな学校で、体験部活というような形で期間限定で行ったり、通年はなかなか難しいんですけれども、行っている学校が多かったんですが、実は教員の指導というのは、一貫校であるがゆえに、いわゆる場所が近いからということで、たしかこれは卓球部であったかと思うんですが、たまたま小学部の教員に、たけているというんですかね、技術がすぐれた教員がいたから実現したという部分ももちろんあります。ですから、これが全ての部活動で全ての教員ができるかというと、なかなか難しいところではありますが、つまり、教員の負担ということを考えるならば、逆に言うと、教員もやりたかったというような部分も若干あるのではないかなと感じております。 ◆岩田いくま 委員  今言っていただいたように、当然強制するものでもないですし、施設一体型がゆえにやりやすいとは思うんですけれども、ただ、施設一体型じゃなきゃできないかというと、区内の小中学校で連携校でいえば、そんなに離れているわけではないので、せっかくこういうこともやり始めたのであれば、希望する小学校の先生とかがあれば、別に施設一体型とかにこだわらずに、杉並区の仕組みとしてつくっていっていただければいいんじゃないかなと思いましたので、可能な範囲でこういった取り組みも進めていただければと思っております。
     次の点検・評価のほうに行きたいと思います。  最初に、教育委員会の報告に対して補足というのもちょっと変なんですが、私が春の予特で発言したのと数字が一致していないところもあるので、ちょっと補足したいんですが、11ページの一番下のところで、放課後子ども教室1カ所において、「プログラミング教室が2回実施されました。」とあるんですが、私、春の予算特別委員会で3回と言っていまして。実際にやったのは3回なんですけれども、ただ、これはきょう公表だと思うので、2回のままでいいんですが、企画自体は2回立てました。3年生以上向けに1回、1、2年生向けに1回とやったんですが、1、2年生向けに応募者が多過ぎて、月を改めてもう一回やったんですね。ということなので、2回のままでもいいんですが、自分の過去の発言が水増しだととられても嫌なので、一応この場で、その補足だけはさせていただきます。  本題といいますか、そちらは、21ページのほうで総括評価がなされているかと思います。下段から次のページにかけて、「これからの学びの在り方」ということが示されていまして、ここは私は非常にいいなといいますか、久しぶりに暗記でもしようかと思うぐらい、私自身も漠然とは思っていても、言葉というか文章にしてまとめて、ちゃんと考えたりということがなかなかなかったようなものがきっちり文章として示されていたので。例えば、真ん中あたりですけれども、学びの選択肢が広がることは、学び方を育むことにつながるとか、そういうことは非常に、私自身もそうだよなと思いますので、興味深く読ませていただきました。  1問だけちょっとお尋ねしたいんですが、先ほど富本委員からも具体例を挙げてあったんですが、(2)の下から2つ目の段落、「しかしながら、」というところの2行目後ろのほうから、「学びに向かう力」という言葉が出てきているかと思います。和泉のほうの検証報告の学識経験者の方もこの言葉を使われていたかと思うんですけれども、結局、学びに向かう力、私自身なんかはよく、努力する能力とか、そういう言葉で言ったりしているんですけれども、それさえあれば、何かしら新しいことが出てきたって何とかやっていけると思うんですよね。  ただ、学びに向かう力自体が非常に弱いと、結局、どうやっていけばいいのか。これは親とか地域の大人としてですけれども、ある程度ある子をどういうふうに動機づけとか持っていくというのはまだまだやりやすいと思うんですが、そもそも学びに向かう力というのが非常に弱い子に対してはどうやっていけばいいのかなというのは、いろいろ子供たちとかかわる中でも感じることもありまして、非常に難しい問題なんだろうなと思いますし、その下に、幼児教育段階の話とかそういったことも示されてはいるんですが、その辺についてどう考えるかだけ一応見解をお尋ねして、終わりにしたいと思います。 ○北明範 委員長  12時を過ぎておりますが、この際、委員会を続行いたします。 ◎教育長 まさに学びに向かう力、本会議で委員が御質問されました非認知的スキルと言われる部分の大きな部分であるというふうに考えます。学んでいこうという意欲、そしてその学びを続けていくことができる意思、この意欲と意思をどう形成し持続させていくかということが最大の教育的な課題であるというふうに認識をしております。ただ、どこかに意欲とか意思を売っていて、お金を出せばそれを買ってくることができるわけではございませんので、まずは、成功体験あるいは達成感、あるいは自分は周りから認知されていたり信頼されていたり頼りになると思われているという、そういった自己肯定感のようなものを小さいころから育てていく必要があると思います。  そのために一番大事なことは、人とかかわること。自分が一人で生きているのではなくて、日々の生活の中で、自分は、相手があり、そしてその相手にもまたつながりがあり、さまざまな人間関係の中で自分が1人の人間として評価され、頼りにされ、そして自分も同じように相手を見ているという、この一番もとになる部分を小さいころから育てていかないと、もっと勉強しようとか、できるようになりたいとか、これを続けていくという意思の強さも育ってこないというふうに考えます。  幼児期から人とかかわり、自然とかかわって、自分が社会的な存在であるということを言葉ではなく体感としてわからせていく、そういう教育が必要であり、私どもの教育ビジョンの一番根底に据えている、人と自然とのかかわりを大切にしていくというあの一言は、ここから出てきているものと私は理解をしております。  その意味で、学校の教育を、単に座学を中心とした知識、技術の理解、習得にとどまらず、体験的、経験的な、身をもって感じることができる学習の機会もふやしていきたいというふうに考えます。 ◆山本あけみ 委員  まず、杉並和泉学園の検証結果というものがあるんですが、この検証を行ったのは、36ページにある検証部会の委員の方という理解でよろしいんでしょうか。 ◎学校支援課長 ベースは、和泉学園でしっかりと3年間検証してきていただいていますので、部会については、学園の先生、具体的には学園長、副学園長がこの委員の中にも入っているんですけれども、その出たものを一貫教育推進委員会の中でしっかりもんで、あと個別にそれぞれ、教育センターとか、実際に教育調査をやっているところの部署、また杉並区挙げて、関係課長と関係係員と調整しながらつくってきた、こういったことでございます。 ◆山本あけみ 委員  杉並区の教育は、大変な御努力の上で、私も安心して子供を預けていること、ありがたいと思っているんですけれども、外部ですとか先進自治体とかいろんな、教育者のみならず、どういう形の人がどう考えるかとか、そういういろんな意見があって、そういうことも私も見聞きしたいし、よりよい一貫教育校にしていくためには、そういった視点も必要なのかなと思うんですが、そのあたりはどういうふうにお考えでしょうか。 ◎学校支援課長 御指摘の他自治体の先進事例等、品川区なんかは、当然中身については確認をしております。今後、他自治体の例とか、それから、学園自体で次のステップに進んできておりますので、そういった具体的な課題を解決するためにどういう形で進んでいくかというのは、次のステップ、また小中一貫教育推進委員会の中でしっかりと検討してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。 ◆山本あけみ 委員  というのは、ほかの方が社会的な経験に基づいていろんな教育の観点、視点を申し述べられていて、本当に参考になるところなんですけれども、社会に出ると、教育者の中で生活をするということはないわけなんですね。ですから、何が一番必要かって、学校になれることではなくて、社会性を養うことなんだというふうに思っています。  そういうふうに思っていたところ、実は生徒の問題行動・不登校等の諸課題に関する調査の1ページの一番下に、目的が学校への適応を高める取り組みということになってはいないかということを考えています。本来、公教育って、国民みんなに保障されている社会性を養うための1つのステップなんだと思うんですね。杉並区で提供する学校の教育が、ほぼ完璧に近いようにいいものを目指すというのは当たり前だと思うんですけれども、一方で、じゃ、完璧って何だろうとか、完璧なものを目指すばかりに、完璧なんじゃないかと思いたがっているというか、ちょっとわからなくなっちゃったんですけれども、目的と手段というのが少しずつずれていってはいないか、そういう危惧もあるところですが、いかがでしょうか。 ◎教育企画担当部長 今御指摘いただいたとおりだと私たちも考えております。教育の目的というのは、法律にもありますように、人格の完成と国家の形成者の育成という大きな2つ。つまり、社会性というのは、1人では身につけることができません。ですから、学校あるいは集団の中で身につけていくことがとても大事だと思っています。  先ほどの不登校にしても、学校復帰というのを第1の目的としているわけではなく、今、文部科学省も新たな見解ということで、子供たちの多様な学びを多様な機会で認めていくという方針になっておりますので。ただ、学校に来なくてもいいよという言い方は、学校はしておりません。先ほど教育長も御答弁いたしましたが、学校には学校のよさというものも我々は認識しておりますし、学校に来なくてもいいよという言い方はしておりませんが、最終的な目標は、委員御指摘の、子供たちに社会性を身につけること、それから子供たちがしっかりとした学力、体力、豊かな心を身につけていくこと、こういうことと捉えております。 ◆山本あけみ 委員  安心しました。ありがとうございます。  ちょっと個別の質問なんですが、不登校についてという年次報告を見せていただいているんですけれども、当区ではさまざまな、さざんか教室の場所をふやしたりですとか、支援の層を厚くしたりだとか、そういうことをされているところなんですが、その効果が見てとれるのか、そういうふうな検討というか検証をされているのか、お尋ねします。 ◎特別支援教育課長 委員おっしゃったとおり、平成24年度に荻窪教室、小学生対象のさざんかステップアップ教室をつくり、それまで中学校は天沼と和田だけでしたけれども、27年度に宮前教室を設置したというところでございますけれども、そういったことだけでは、不登校というものを解消するといいますか、それだけではなかなか追いついていないというところはあろうかと思います。そういった原因についても、さまざまな考え方、多様化だとかありますので、今後は、さざんかステップアップ教室はもちろんのこと、より多様な教育の機会を確保しながら対応してまいりたいというふうに考えてございます。 ◆山本あけみ 委員  さざんかステップアップ教室1カ所で、私の住む区の南西部からは、小学生のお子さんが1人で通うのは難しいだろうというふうにいつも申し上げているところなんですが、こういったところも身近に、それこそ自主性を持って、不登校のお子さんだからといって、自主性がないというか、何か指導しなきゃいけないということでは全くなくて、自主性を引き出すことも必要だと思っています。そういう意味では、さざんかステップアップ教室、箇所数もふやしていただきたいということをもっと積極的に申し上げるためには、これまでの取り組みがよかったんだ、中学生もふやしてきてよかったんだと、そういうふうな形の検証がされることを望んでいます。  次の質問なんですが、これも少し細かい質問なんですが、中央図書館改修の期間中に、これまで区で取り組んできたところが、少し利用者の方々に工夫してもらわなければいけないようなところも出てくるのかなと思っているところです。  その1つなんですが、調べ学習の学校支援をされていると思うんですけれども、これに関しては、現行と改修の期間中と何か違いがあるんでしょうか。 ◎中央図書館次長 調べ学習でございますが、学校司書などから中央図書館のほうにファクスで依頼が来まして、それについての本を選書いたしまして、各学校にお届けするということでやっておるものでございます。今後、工事ということで、その辺ができなくなる部分がありますので、蔵書として相変わらず杉並区内に置いてある資料につきましては、図書館司書のカードというのを持っておりますので、各司書さんがそれで請求していただきまして、御自分の最寄りの図書館で受け取っていただくというふうに変えようと考えております。 ◆山本あけみ 委員  では、サービスが著しくというか、工事期間中はちょっと難しいですねという話ではなくて、代替のサービスを用意しているということですね。 ◎中央図書館次長 もちろん物理的になかなかできなくなる部分というのは確かにございますが、極力そういう支障が出ないような形で、また利用者の方々の若干の御理解もいただきながらやっていく、そういう方針でやっております。 ◆山本あけみ 委員  できるだけ理解が進む形で、どうしても工事期間中、今までと全く同じような体制はとれないと思います。その部分は御説明いただきながら、理解を得ながら、学校の教育の現場にも余り影響がないような形で御努力をお願いしておきます。  以上です。 ◆木村ようこ 委員  まず、平成30年度杉並区教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価報告書についてお伺いいたします。  報告書の5ページに、学習者用タブレット端末を1人1台専用で利用できる環境を目指すと書かれています。以前資料請求した際、各小学校のタブレット端末の充足率に大きな差があったように記憶しているんですね。  そこで、現在の充足率について、最も高い小学校と最も低い小学校を教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。 ◎庶務課長 学校の数ごとに、済みません、今ちょっと資料が手元にないんですけれども、小学校の5、6年生にタブレットを配備している学校で、児童数が多いところが基本的には最も多いという意味合いになると思います。頭数の分と、それから、もともとありましたPCルームがありますので、それの40台を加えてということになります。  最も少ないといいますか、その他の学校については、PCルームに置いてある40台が今、校内の無線LAN化と、それからタブレット化をしましたので、そこは数としては少ないという言い方になろうかと思います。 ◆木村ようこ 委員  資料では、高いところは100%で、低いところはたしか20%台だったかと思うんですね。間違っていたら済みませんが、かなり開きがあったように思います。やはり公平性の観点から可及的速やかに是正されるべきと考えますが、この点について教育委員会の見解を伺います。 ◎庶務課長 まさに委員おっしゃるとおりで、そういったことを踏まえまして、今回の1月に行いましたICTフォーラムでもたくさんの御意見を頂戴いたしました。その中で、実計の改定という中で、32年度、小学校で新学習指導要領本格実施、33年には中学校、ここに焦点を合わせまして、3人に1台、頭数の計算式の言い方で恐縮ですけれども、全校に配備をして均一化を図っていくという取り組みを展開いたしました。 ◆木村ようこ 委員  安心いたしました。よろしくお願いいたします。  次に、報告書16ページに、校務用パソコンとして、常勤職員1人につき1台配備したとの記載があります。これもよいことだとは思うのですが、念のため、懸念点も確認させてください。これらの校務用パソコンはインターネットにも接続されているという理解でよろしいでしょうか。 ◎庶務課長 校務用パソコンについては、教員が教育用に使っているわけではなくて、いわゆる校務、出席の管理ですとかそういうのに使っておりまして、インターネットとは基本的に接続していないということでございます。 ◆木村ようこ 委員  安心いたしました。ウイルス感染等をちょっと心配して質問いたしました。  それでは、最後の質問です。中央図書館改修工事期間中の対応について、簡単に質問させていただきます。  貸し出しの多い一般図書及び中央図書館のみに所蔵されている資料の一部について、予約による貸し出しと高井戸図書館で閲覧実施となっておりますが、どのくらいの冊数になるのでしょうか。また、どういった分野になるのか教えてください。 ◎中央図書館次長 全体の中央図書館の蔵書のうち、利用度の高い一般の図書と、それから参考図書と言われているような、例えば百科事典ですとか、何か物を調べるためのものですとか、あるいは杉並資料と言われているいわゆる郷土資料的なもの、こういったものの一部を、民間の倉庫に持っていかずに、杉並の、特に高井戸図書館のほうに保持して、引き続き利用していただくということで、おおむね10万冊程度を考えております。 ◆木村ようこ 委員  10万冊ということですね。それらの図書一覧について、どのように確認、検索すればよいのでしょうか。これは御説明済みでしたら済みません。聞き逃していたのかなと思いますので、御説明をお願いいたします。 ◎中央図書館次長 その辺の詳細についてまだ詰め切っていないということでございますが、実際に休館になるまでの間に、その辺のシステム上の表示がえをするというような作業がこれから行われるということで、それで明示して、わかりやすく表示していきたいというふうに思っております。 ○北明範 委員長  それでは、一巡いたしましたので、再度質疑のある方は挙手願います。 ◆上保まさたけ 副委員長  私は、最初に巡回エリアの問題から行こうと思うんですけれども、1つのエリアを4校にした理由は何かなというのを教えてほしいんですけれども、もともとモデルの富士見丘は5校だったんですよね。その後、新たに2つのエリアがなったんですけれども、そのうちの1つのエリアは7校だった気がするんですけれども、今回4つに統一した理由を教えてください。 ◎特別支援教育課長 富士見丘小エリアで6校で始めたところでございますけれども、これは、当時の通級指導学級がカバーする学校が富士見丘小のほか5校であったということで、基本的には、当時5校に通級指導学級がありましたので、それをベースに特別支援教室の展開を計画したというところで、富士見丘小エリアでは6校で始まったということです。  当時は、杉並第七小学校エリアが13校でしたので、富士見丘小エリアの実際のところも踏まえて、これを2つに割って、杉並第三小学校も拠点校にしたという経緯がありまして、そういった考えのもと、大宮小と八成についても2つに分けたということで現在に至っています。特に、八成、三谷エリアが4校になっていますけれども、ここでは実際の指導に加えて、巡回の指導教員が、本来指導日ではないんだけれども、学校に行って教室の子供たちの状況を観察することもできるというようなこともあり、やはり4校ぐらいが非常にいいのではないか。たまたま今小学校41校というところもあり、こういった4校というところを選択したということでございます。 ◆上保まさたけ 副委員長  私は少なくなってよかったなというふうに単純に思っているので、どうしてなのかなというのを聞きたかったんですけれども、4校にしたというのは、私は前進だと思っていて、現場からは、3校に1校にしてほしい、巡回の負担が大きいというのもあるので、将来的にもうちょっと細分化していくという方向性は持っているんですか。 ◎特別支援教育課長 具体的にそこまで今考えているわけではなく、4校というところでしっかり検証しながら、必要があればそういったことも俎上に上がってくるものというふうに考えております。 ◆上保まさたけ 副委員長  ぜひよろしくお願いします。  それで、一つ一つの特別支援教室、拠点校はもともと拠点校だったので、そういった施設整備がされている学校もあると思うんですけれども、そうじゃないところも多分まだまだたくさんあると思うんですけれども、それへの対応というか発展方向というのはどうなんですか。 ◎特別支援教育課長 副委員長おっしゃったところは、通級指導学級にプレールームがあったりとかということをおっしゃっているのかなと存じますけれども、特別支援教室に限らず、通級の指導については、プレールームで必ずしも指導を行うということだけではないというふうに考えております。子供の特性に合わせて必要な、また学校において必要な指導のスペース、そういったものとの見合いを考えながら適切な指導が行われているものというふうに考えております。 ◆上保まさたけ 副委員長  ただ、ちゃんと充実しているところとそうじゃないところというのが現在併存している状態なので、そこはやっぱり何らかの対策が必要なのかなと。これは要望でとどめておきます。  最後に、和泉学園なんですけれども、検証結果、私も毎年、いろんな意味で楽しみにしているんです。最初に27ページなんですけれども、教員のところで、真ん中の「異校種、異学年の児童・生徒の交流が深まった。」というところですが、たしか和泉学園でしかこの調査をやっていないと思うんです。それは確かかどうかというのと、それはなぜかというのをちょっと教えてください。 ◎済美教育センター統括指導主事(寺本) 検証の視点の5番に関しましては、学園独自の項目ということで挙げているので、確かに学園独自のものとなっております。  これはなぜほかのところでやっていないかということなんですけれども、区で行う項目に関しましては、項目をそれぞれ話し合った上で選んでいるところなんですけれども、異校種、異学年というところに関しましては、その選択の中で、今の段階では全校にするという項目の中には入れないということで、選択で削っております。 ◆上保まさたけ 副委員長  私、昨年も同じ質問をしたんですけれども、例えば和泉学園でしかできない調査というのは確かにあると思うんです、施設一体型じゃないと。ただ、これに関していえば、今当区でいうと、小中一貫教育というのをやって、連携校との協働事業みたいなものをやっているわけですよね。だから、これ自体は比較できると思うんですけれども、何でそれをやらないのかなというのが疑問なんですけれども、どうですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(寺本) それぞれ、隣接型であれば近い小学校、中学校があるとともに、離れている一貫校もありますので、そういった意味で、学校の配置による差も出てしまうということも考えて、項目には入れていないということでございます。 ◆上保まさたけ 副委員長  ここに「異校種」と書いてあるから、そういった学校との連携もやっているわけですから、そういった調査をするべきだと思うんですけれども、その点で、やっぱり和泉学園はそういうのがすぐれているというのを言われないと私たちもよくわからないと思うので、そこはぜひ前向きに検討していただきたいと思います。  最後に、これは質問なのかというのもあるんですけれども、次の28ページの真ん中の「中学部生徒と日常的に接することで、」云々かんぬんというのがあると思うんです。課題というふうに認識する気持ちはわかるんですけれども、何かこれ、無理やり手本になれとか、尊敬しろとかという、強制するようなことでもないのかなと。これは別に小中一貫校に限らず、例えば普通の小学校でも、1年生が6年生のことを手本にしようとするかというと、そうじゃないと思うんですよね。これは課題として位置づける必要があるのかどうか、教えてください。 ◎済美教育センター統括指導主事(寺本) 今回、5番の視点に関しましては、学園独自で行ったものを、数字が上がったものに関しては成果として、数字が上がらなかったものは課題として、まずはそのまま挙げました。ただ、右側にも書いたんですが、数字が下がったから上げなければいけないといった検証だけではなく、調査の方法も含めて、これは考えていきたいと考えております。 ◆上保まさたけ 副委員長  最後に、ちょっと基本的なことを聞きたいんですけれども、義務教育9年間を通した一貫性のある教育というのは何なのかなと。ちょくちょく出てくるんですけれども、9年間、小学校6年間通って、中学校3年間通って、カリキュラムとか授業の内容が小中一貫校とそうじゃない学校で変わるわけじゃないし、9年間を一貫した学びというのは具体的にどういうものなのかなというのは、僕は余りまだよくわからないんですけれども、どうですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(寺本) さまざまなリーフレット等で区民等にも伝えているものは、9年間を見通しての学びの系統性と連続性という話をしております。特に小学校、中学校で、それぞれがそれぞれの校種でどのようなことを学んできたのか、もしくはどのようなことを教えていくのかというところをしっかりと教える教員側も意識して、学びをつくっていくということを考えております。 ◆上保まさたけ 副委員長  それは、今まで小学校6年間、中学校3年間でできていなかったことなんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(寺本) できていなかったということではございませんが、しっかりと意識をして、さらに教育を深めていく、質を高めていくという意味で掲げているということでございます。 ○北明範 委員長  ほかに質疑はございませんか。 ◎学校支援課長 先ほどの岩田委員の質問、学園に確認させていただきました。卓球部、週1回、月曜日ということで、ことしは希望がないということなので開催はしていないということで、特にインセンティブについてはないということです。失礼いたしました。 ○北明範 委員長  ほかに質疑はございませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○北明範 委員長  ないようですので、質疑を終結いたします。  《閉会中の陳情審査及び所管事項調査について》 ○北明範 委員長  当委員会に付託されております陳情につきましては閉会中の継続審査とし、あわせて当委員会の所管事項につきましても閉会中の継続調査といたします。  以上で文教委員会を閉会いたします。                           (午後 0時30分 閉会)...