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平成23年 9月27日議会改革特別委員会−09月27日-01号

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    平成23年 9月27日議会改革特別委員会−09月27日-01号


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    平成23年 9月27日議会改革特別委員会−09月27日-01号平成23年 9月27日議会改革特別委員会                  目   次 委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 3 調査・検討すべき事項について ………………………………………………………… 3 (仮称)議決条例について ………………………………………………………………18 議会基本条例について ……………………………………………………………………24               議会改革特別委員会記録  日   時 平成23年9月27日(火) 午前10時 〜 午後0時10分  場   所 第1委員会室  出席委員  委 員 長  河 津  利恵子     副委員長  川原口  宏 之  (10名) 委  員  横 田  政 直     委  員  金 子 けんたろう        委  員  岩 田  いくま     委  員  原 田  あきら        委  員  小 川  宗次郎     委  員  大 槻  城 一        委  員  斉 藤  常 男     委  員  富 本    卓
     欠席委員  (なし)  委員外出席 議  長  藤 本  なおや     副 議 長  横 山  え み  事務局職員 事務局長    伊 藤 重 夫   事務局次長事務取扱区議                          会事務局参事                                  和久井 義 久        事務局次長代理 高 橋 正 美   議会広報担当係長井 口 隆 央        調査担当係長  小 塩 尚 広   議会法務担当係長杉 原 正 朗        議事係長    依 田 三 男   担当書記    上 野 和 貴        担当書記    田 嶋 賢 一 会議に付した事件  所管事項調査   (1) 調査・検討すべき事項について   (2) (仮称)議決条例について   (3) 議会基本条例について                             (午前10時    開会) ○河津利恵子 委員長  ただいまから議会改革特別委員会を開会いたします。  《委員会記録署名委員の指名》 ○河津利恵子 委員長  本日の委員会記録署名委員は、私のほか、小川宗次郎委員をご指名いたしますので、よろしくお願いします。  《調査・検討すべき事項について》 ○河津利恵子 委員長  初めに、前回の委員会でご配付いたしました資料3及び6につきまして修正をいたしましたので、事務局から説明をお願いします。 ◎議会事務局次長 まず、お手元に8月30日付の資料3と資料6をお配りしてございます。  資料3のほうにつきましては、交通安全杉並区宣言の提案理由等が古いもので、記載が余りなかったというご指摘を受けまして、区議会会議録総務財政委員会委員長説明を抜粋いたしまして、記載のように、この当時、交通事情が悪化の一途をたどり、事故は日々に激増する傾向にあるので、人命を尊重し、区民の生命財産を守り、交通事故の絶滅を期するため宣言をすることとしたという提案理由を加えてございます。修正点はそこ1カ所でございます。  あと、資料6のほうが、議決条例制定までのスケジュールということで、案ということでお配りしたもの、ここの一番左側の「平成23年8月」のところに「1 議決事件の対象の検討(議決事件の確定)」と入っていたものを、その括弧内の「議決事件の確定」というものを削除いたしました。修正は以上でございます。 ○河津利恵子 委員長  以上のとおりです。よろしいでしょうか。――それでは、8月30日付の資料3及び6につきましては、本日ご配付いたしましたものに差しかえてくださいますようお願いいたします。  それでは、前回に引き続きまして請願・陳情審査について議論したいと思います。  なお、時間の都合もございますので、30分ぐらいを目安に進めていきたいと思います。議事進行にご協力をお願いいたします。  初めに、委員会の中で話が出ておりました陳情審査除外基準を資料1として用意いたしましたので、事務局から説明していただきます。 ◎議会事務局次長 資料1は、21年度に、請願・陳情として取り上げるべきでないものがあるのではないかといったときに検討された資料、除外基準の案ということでございます。  目的が、「会議規則第90条の規定により処理する陳情書に該当しないため、審議除外とするものの取扱いについて、必要な事項を定める」ということで、基準といたしましては、基本的人権を否定するなど、違法または明らかに公序良俗に反する行為、脅迫、恐喝等あと個人団体等を誹謗中傷し、名誉毀損信用失墜のおそれのあるもの、プライバシーを侵害するもの等、11項目を審査除外とするとしてございます。  この取り扱いにつきまして、第3で、「議長は、除外基準に該当すると判断した陳情については、議会運営委員会の承認を得て、議会の審議に付さないものとする。」この付さないものとしたときには、陳情書の写しを全議員に参考送付するとともに、陳情者に、審議に付さない旨をその理由をつけて通知をするということにした、検討中の資料でございます。  説明は以上でございます。 ○河津利恵子 委員長  それでは、本日も引き続き、議会で審査できないものの取り扱いと、審査率を向上するための具体的な方策について検討していただきたいと思いますので、ご意見のある方、挙手願います。  今、資料1の説明がありましたけれども、あるいはこの除外基準の案、今資料でお出ししたものですね、をお読みになってのご意見、あるいは審査率向上のための具体的な方策、アイデアをお持ちの方、ご意見など伺いたいと思います。 ◆富本卓 委員  ちょっとこれ、事務局に伺いたいんですけれども、私も今議運の委員長をやらせてもらっています。議運にもある方から陳情が出ておりますけれども、内容が多岐にわたっていまして、私も陳情審査に関しては向上率をということは思っているので、委員長としてそれをどうしようかなとちょっと読ませていただいたんですけれども、正直、内容が多岐にわたり過ぎていて、内容が多岐にわたっているのは仕方がないんですが、ちょっと今、ごめんなさい、そのものを持ってないんですけれども、いろいろなことがざあっと羅列して書いてあって、何をどう審査すればいいのかというのが、例えば取り上げるにしても、多分難しいのかなというのが正直な感想だったんですね。  ですから、もちろん出すのは自由で、その権利を別に僕も侵害する気はないんですけれども、正直あれを審査するといっても、では、どういうふうにやるのか、どこでどう切り分けるのかというようなこともあるので、そういうところは受け取るときにどうにかならないものなのかなと。これは無理なのかもしれないんですけれども、例えばあれを受け取って審査をしろと言われても、さすがにどうなのかなというのがすごく悩んだところがあったので、その辺の実情とか、もちろんお出しになる権利があることはよくわかっているんですけれども、どうなのかなというのは率直に私も感じたものですから、そういうこともちょっと考えていかなきゃいけないのか。これは別に事務局を責めるとかそういうことじゃないんですけれども、何でも受け取ればいいというのもまたちょっと違うのかなというのも正直あって、中には例えば願意を既に満たされているとか、そういう部分もあるし、例えばそこだけ切ってとか、そんなことできるわけでもないので、その辺が非常に正直悩んだということもありましたので、今はただ受け取っているだけなのか、その辺も含めてちょっとお示しをいただければなと思います。 ◎議会事務局次長 ちょっとその陳情自体、具体的にわからないんですけれども、陳情もしくは請願をお持ちになった場合には、事務局の職員が内容を確認の上、個人名が入っているとか、もしくはもう願意が満たされている、そういった内容を確認の上お受け取りをしているという状況でございますけれども、中にはどうしても頑強に修正を拒む方もいらっしゃるので、そういった場合には対応に苦慮している、受けざるを得ない部分もあると考えてございます。 ◆富本卓 委員  正直、つくりからいって、取り上げたくても取り上げられないみたいな、いろいろな思いはわかるんですけれども、ちょっとそういうのがあったので。例えばよくあるのは、3つぐらい並べていて、3つをこれはこう、これはこうと採決をする場合がありますけれども、それぐらいならまだしも、いっぱい書いてあるので、それを一々、イエス、ノー、イエス、ノーみたいなことになると、その全体の請願は何だったんだ、陳情は何だったんだみたいなことに陥るので、ちょっとそういうことも正直私も、付託をされてあれするのはいいんですけれども、そこは何かもう少し考えないと、もちろんこの基準がいい悪いもあるんですけれども、それとは別に、正直、今回私も陳情を読ませていただいて感じる部分はあったので、というのをちょっと思ったものですから、説明を求めたものです。結構です。 ◆原田あきら 委員  今回、何年か前に出てきた除外基準の資料が出てきたんですけれども、改めて見てみますと、私人間の争いに関するものというのがあって、こういうのとかって、例えば東電の問題とか、あれなんか民間業者だったりとかして、それに対してどうこうせいという意見書を上げてもらいたいという請願が出たら、それは私人間の民間の問題ですので取り上げられませんということになってしまうんじゃないかとか、ただ、もうかなり今社会全体を揺るがす大問題になっていて、これなんかは単に民間の問題とはできないんじゃないのというところもあるわけですよね。  それから、よく私がこの問題で議論に上げますけれども、例えばイラク戦争というのがあったときに、イラク戦争の終結を、日本が加担しないように求める意見書を出してくれというのが出た場合も、これももしかしたらこの除外基準によると、区政とは関係ない、国の問題だからといって除外されてしまうという拡大解釈をすることもできてしまう。そういう点がいろいろあるので、私はやはり除外基準というのは設けるべきではないと。  ただし、この間議論になっている、私は地域からいじめられているみたいな陳情も昔ありました。これは確かにそぐわないと思います。それから、富本委員が言っていた陳情は、私もあれだろうなと思いましたけれども、エッセーのような、自分の人間観を語って、これ何が陳情になっているんだろうなと思うようなのも確かにあったんです。そのときには、本当に陳情としての体をなかなかなしてないという場合については、まさに今まで事務局さんがやっていた、とめるとかいうよりも、陳情としての体をなすような、一緒に寄り添ってつくってあげる、その人の願意はどこにあるのかというのを改めて窓口で議会事務局としても寄り添って考えてあげる、そういうことが私、必要になってくるんじゃないのかなと。今既にやっていると思うんですけれども。それでも出てきてしまった陳情については、難しい陳情については、まさに議会運営委員会で議論をすればいいのではないか。除外基準というのはやはり設けるべきではないなというのを感じますね。 ◆富本卓 委員  基準という使い方をどういうふうに使うかによるんですけれども、ただ、変な話、そういうことに対して今までは何もしてこなかった。結局、陳情が残り、議会が終了するときには流れてしまう、廃案になってしまうということで、ある意味、陳情者に対しては、出したものについて何もしてくれないということは最も残念な対応になっているので、私が思うに、そういうことをあれするならば、この基準ですぐイエス、ノーということではなくて、こういうことをある程度のたたき台にしながら議長が判断をされて、実際にこれは議長権限でもあるわけだから、議長がちょっとこれはどうなんでしょうかということを議運に提案をする。それで議運の中でイエス、ノーを当然決めていけばいいことなので、今までそういうことは対応としてとられてこなかったというところがあるので、そういうことを基本的にやっていくということで、あとは議長になられた方が、ある程度常識的な判断をしていただけるだろうし、また、そこに何かが加わっているならば、当然、議会運営委員会の中でそういう結論にもなっていくのかなということもありますし、私もこのとき議長をやらせていただいておりましたけれども、そんなにめちゃくちゃ、事務局とも相談して、年間、数が物すごいあるわけでもないので、今までそういうことは全くやってないわけだから、それよりは一歩前進ということで、何も基準をつくったから入り口でノーとかということではないというようなイメージでとらえたらいかがかなと。そういうことをやることも、今まで議長としてもなかなかそこまでやり切れなかったところがあるので、そういうことが1つルール化されれば、そういうルートも1つできるということになれば、残念ながら余りにも陳情として全く私的なことであるとか、そういうことに関してはそういう対応ができて、廃案になるよりは、実はこうこうこうで、議会の審査になじまないのでお返しいたしますというほうが良識的な対応ではないのかなというふうに思います。そういうふうにとらえておりますけれどもいかがでしょうかという感じでございます。 ◆横田政直 委員  私は、除外基準については、運用面陳情権というものを侵害する危険性もあるので、非常に慎重に考えなければいけないと思います。  前回、審査率向上に向けては数値目標を掲げたらどうなのかという話をしましたが、それについてはなかなか難しいのではないかという意見でした。最低限、本会議で委員会委員長説明責任、今の話でいえば、なぜなじまなかったのかということについて説明責任を課していくということが必要なのではないかと思います。 ○河津利恵子 委員長  まず、除外基準のこと、なじまないという方と、少なくともこれまで取り上げられないというままでお返ししていたものを、一定の判断をして、議会運営委員会の中でいろいろ議論をした結果をお返しできるという意味でよりよい方策になるではないかという意見がありました。  今、ご意見として、除外する基準というのはなじまないのではないかというご意見と、それから一方では、これまで廃案になって何の返事もしないままというかたまりの中にあったわけですから、なじまないという判断をして、そして議会運営委員会の中で議論した結果を陳情者にお返しするというようなことができるということだけでも1つ進歩ではないかというようなご意見ですけれども、いかがでしょうかね。例えばここの第2のところの文言を少し変えるとか、あるいはこの「除外基準」とされているタイトルを少し文言を変えるということで、結果として私は陳情者にとってわかりやすい結論を導き出せるとは思うんですけれども。 ◆原田あきら 委員  最後、ひとつ委員長委員長意見であれば委員長意見として言っていただきたいんですが、今はまだ公平な立場ですので、つくったほうがいいという立場での意見は控えていただきたい。 ○河津利恵子 委員長  はい。 ◆原田あきら 委員  基準をつくると。では、どうつくっていこうかといったときに、例えば公序良俗に反する言葉を使用した――言葉だったらあれですけれども、公序良俗に反する行為を求めるものといった場合に、これは本当に人によって、議員によって、会派によって全然見方が違ってくるものでして、例えばこの間、高円寺で素人の乱という人たちが反原発デモをやったんですが、一方では住民の熱いエネルギーとしてとらえた会派があり、一方では公序良俗に違反する行為だというようなことを言う人たちもいる。これは本当に、この人たちがデモを認めろという陳情を出したところで、これは公序良俗に反しますからと言われて、例えばそのとき大会派人たちが、幾つかの会派がかたまって、公序良俗に反する行為をやった人たちなので、これは陳情として認められませんと言ったら、それまでになっちゃうわけです。もっと軽いものだったらまだしも、陳情請願権ですから極めて重いんですよね。そのことについてすごくあいまいな表現を基準として載っけるというのは、非常に怖いところがあるんです。例えば刑事罰なんかも、公序良俗とかそういうあいまいな表現は絶対使いませんよね。刑事罰というのは、どれこれこういうことをやって、しかもその行為がここまで及んだら懲役何年とか、すごく細かく決められて、あいまいな部分を除外するわけですよね。ですから、やはり陳情・請願というものの重みを考えたときに、人権の一部と言って過言ではありませんから、そこに我々がこういうあいまいな状況で基準を設けるべきではないなと。  富本さんのご意見はよくわかります。富本さんの意見にむしろ同意する立場から、基準というものはあえて決めることはなく、本当に富本さんが言っているようなエッセーのような陳情が出てきて、私もおかしいと思いましたけれども、あとは地域からいじめられているとか、全く陳情・請願にそぐわないなというものについては、まさにそのときこそ議会の良識で、陳情にはちょっとそぐいませんでしたというのを丁寧に説明すればいいんじゃないのかなと。そこにあえてそういうごく一部の人たちのためにこれだけ大仰な基準を決める必要はないだろうというのが私の考えです。 ◆岩田いくま 委員  1点だけ。デモ自体公序良俗に反するなんて言った人はいないと思いますよ。発言を曲解しないほうがいいと思います。 ◆小川宗次郎 委員  非常にこれは前から問題になっている除外基準ですが、私は、今は個人的な意見を言わせていただきますが、さまざまな陳情・請願があり、だからこそ、今原田委員がおっしゃった言葉だからこそ、ある程度のいわゆる基準というものがあったほうがいいのかなと。  もう1つは、全国的に出されている陳情というのは多分結構あるのかなと。約1,800の自治体に一斉に郵送で発送している陳情が前々期あったかと思うんですけれども、そういった区政と直接それほどかかわりがないことの基準というのは大変難しいんですけれども、ただし、これは「議会運営委員会の承認を得て、議会の審議に付さないものとする」ということは、ある程度きちっとした手続にのっとってやる案だと私は考えておりますので、その第2の言葉云々というのは知恵を出し合って、こういう言葉がいいとかああいう言葉がいいとかいうふうに進めていければなというふうな個人的な意見です。 ◆原田あきら 委員  本当に議員間討議になっちゃいますけれども、全国的に取り組まれた運動に基づく陳情についてはどうなのかと思うと、およそ民主主義を標榜する民主党の言葉とは思えない重大な発言だと思いますよ。そういうことが願意に含まれているとすれば、私は全くこの除外基準というのは認められないという立場です。 ◆小川宗次郎 委員  私が言ったのは、後で調べていただきたいんですけれども、全国的に何件か、製薬会社か何かあったんですね。製薬会社が何とかの薬を、中身はちょっと忘れたんですけれども、そういった陳情もあるわけですよ。だって、そういうものというのは取り上げても到底わからないんですよ、専門家もいないし。そういったものも、例えばの話をしただけであって、別にそれほど奥深く、そんな大ぶろしきを広げるような発言は控えていただければなと思います。 ◆横田政直 委員  先ほどの手続なんですけれども、「議会運営委員会の承認を得て、議会の審議に付さないものとする。」現状では議会運営委員会は、少数会派、非交渉会派メンバーとなっていません。陳情というのは少数意見、むしろ多数派の中にはなかなか意見として反映されないものが陳情として出てくるという性質がありますので、そうすると、それをさらに議会運営委員会という、少数会派、非交渉会派メンバーとならないところの承認を得てということで、非常に問題がある手続だと思います。 ◆富本卓 委員  いや、それは違って、今の制度だと、議長が勝手にだめだと言ったらできるんですよ。要するに議長が門前払いできるんですよ。それはルールとして議長権限で。やるかやらないかは別ですよ。できるんですよ。それで、昔、幹事長会で、私も自分が1回目の議長のときにそういうことがありまして、私がはねたわけじゃないけれども、それは当時の幹事長さん方と相談して。それは幹事長会で。よく密室でということでおしかりを受けましたけれども。それが、議長の要するに専権事項の中をより民主的な対応をするために、議会運営委員会という公式の会議の場でそういうことを諮るということを言っているので、そこは少し考えが違うのじゃないかなということをご理解いただきたい。  それから、議会運営委員会の構成についてはまた別問題ですし、議会の数ということは、やはり一定の1つの決めということがあるので、みんなの党がたくさん通ればそういうことにはならないということなので、ご尽力いただくしかないということでしょうね。  それと、私が思うに、陳情を別に制限する気も何もないけれども、権利というものは確かにあるけれども、権利にはそれなりの責任もあるので、何でも出せばいいということでもないということもある。成熟した民主主義の中には、権利だから何でも守れ守れと言うのは簡単ですけれども、それだけではなくて、やはり権利を主張するにはそれなりの責任があるんだということをきちっとわかっていただくということを努力するのも1つではないのかなということで。一番いけないのは、今までは本当に何もしてないんですよ、そういうちょっとプライバシーのようなことを言っていても。それを何とかしようということでスタートして、再三、あのときの幹事長会でも、そんなにむちゃな運用はしないし、あっても年にその程度だよということを話したんだけれども、理解いただけなかった現実もある。  私がさっき言ったように一定の、これはどういうふうに基準を決めるかは別ですけれども、例えば今まで議長がそういうことを何となくできなかったようなこともあったりして、自動的に付託をしていたところがあるので、議長のところで一度そういうことをきちっと判断をしていただく1つの基準みたいなことでまずは考えてみたらいかがなのかなということは思います。ですから、いきなり基準があって、それについてイエス、ノーということではなくて、そういう形で議長が、私としては少しどうなのかなと思うので、議運のほうで皆さんで判断してみてくださいというふうなとらえ方でやってみたらどうなのかなというふうに素直に思っているということでありますし、議長がそんなに曲解したような、何でも公序良俗違反だというような形には私はならないと思うし、そういう方が議長に選ばれてはいないと思いますし、そんな思いで、今までのことを振り返れば、そういう形で柔軟な形でやってみたらいかがなのかなと。権利を侵害するとか、余りそういうふうなことばかりにとらわれなくてやってみたらどうなのかなというふうに提案をしたいと思いますけれども、どうでしょうかという感じです。 ◆斉藤常男 委員  この問題は、いろいろお話を聞いていますと、いろいろな視点から皆さんまとめておっしゃっていますけれども、共通の物の見方、とらえ方、整理の仕方ということをもう一度整理していかないと、なかなか統一した意見が得られないんじゃないか。  1つは、実態論からあるわけですね。陳情の積み残しがかなりあるということがあります。それから、陳情者がこういうものになじまない部分が非常に大きいですから、願意がどこにあるかということがわからないことがしばしばあるということですね。逆になじんだ人が数多く出しているというふうなケースもあり得る。事務局で受理したとき、メモ用紙とかあるいは広告のチラシの裏を利用して出してくる方もありますけれども、丁寧に解説して、もう少し整理していただけませんかということをお願いして、事務局で整理しているというような実態もあるわけですね。  もう1つ、第2点として効果論。審議を促進し願意を実現するには、一定のルールはこうなっていますよ、こうしていただけませんかというお願いをすることも必要じゃないかと思います。  それから、陳情のルールを明示して陳情者の理解を進めていく。これは別に権利を制限するわけじゃありませんから、むしろ逆に陳情者の理解を進めて、正確な、的確な願意を表現していただく、こういうことですから。実態論としてはそうあるわけです。  手続論的には、これは2段方式とっているわけです、議長から議会運営と。ですから、1つは歯止めができているのではないのか。  危惧されるところは、解釈が定着してない言葉を使用しない、定着している言葉を使用していくということが必要だと思います。  また、これを陳情して済むわけじゃないですから、修正した上で何回でも提出できるわけですね。提出できませんということじゃありませんから。私はそういうふうに理解しております。ですから、よりいいものを提出していただく。  次に、この除外規定を設けるに当たっては、全体的にどなたからも疑義を受けるような文言は使用しないで、意味を明確にしていけばいいんじゃないか。  私の立場は、除外規定は必要だという立場です。 ◆横田政直 委員  刑事法の分野では明確性の原則というのがあります。明確性の原則とは、権力者側の恣意的な取り扱いの危険があるので明確でなければならないという原則ですけれども、除外基準という形で今回挙げられているものは、かなりその明確性という観点で問題があるものもありますので、これは慎重に考えなければいけないと思います。  また、先ほどの手続の話ですけれども、まず、議長がはねようと思えばはねられるという話でしたが、議長の選ばれ方が、先日流山市議会に行きましたけれども、流山市議会では立候補制で議長をオープンに選ぶということがありました。そういう形でやられているのであれば、議長がはねるということについてある程度理解もできますけれども、今の選ばれ方は非常に問題があると思います。  また、議会の数ということをおっしゃっていましたけれども、陳情権というのは少数者が声を上げられる数少ない権利ですので、議会の数というような話で切るというのは非常に問題。  また、「議会運営委員会の承認を得て」と、議会運営委員会が民主的という話でしたけれども、先ほど繰り返しますけれども、少数会派や非交渉会派メンバーとならない議会運営委員会が民主的というのは、非常に問題のあることだと思います。 ◆斉藤常男 委員  横田さんの話を聞くと、そういう抽象論だけれども、我々議会基本条例をつくるに当たっては、公開性、透明性、民主性、それから有権者の意思を尊重するという理念を持ってずっと審議してきているはずなのよ。この除外基準を見ると、全体的にはだれが見ても常識的な文言の羅列なんですね。ですから、委員間で意見の分かれるものはもっと詰めて、どうするかと。正確な表現なり、あるいは除外するというふうなことが必要かもしれないけれども。  ですから、議長が単独でやると言ったって、事務局や関係課所に照会していろいろ意見をいただくというのが常識だから、議長1人で専断して、これはだめだと、それで議会運営委員会に回すというふうなことは私の知る限りではありませんし、その辺の危険性は余り考える必要はないんじゃないかと思います、実態論からいくと。 ○河津利恵子 委員長  ちょっと時間がありますので、もうお二方で終わりにします。 ◆原田あきら 委員  今、斉藤委員のほうから、だれが見ても常識的な内容とありましたが、私はこれは全然常識的な内容の基準には見えないんですね。例えば「係争中の事件に関するものなど、司法権の独立を侵すおそれのあるもの」については陳情を認めないと。これなんか、例えば毎年のようにどこかの議会である話なんですけれども、刑事罰に処せられるような行為を議員が行ったとして、その事件に関しての陳情が上がってくるとする。そうした区民の意見は、例えばその議員については懲戒すべきだとか、あるいは免職を求めるべきだとか、そういう陳情が出てきたとして、いや、それは司法権の独立を侵すおそれがあるので今は出さないでくださいというようなことで切られてしまうこともある。三井グラウンドの問題なんかも裁判になっているわけですけれども、あれなんかの陳情についてだって、もしかしたら、係争中の事件ですから陳情・請願になじみませんと言われて突っぱねられる可能性が極めて高い。はっきりと7番のところなんかは、「国等への意見書提出を求めるものなどは除く」と。――これは違うのか。これは「除く」か。そうか、失礼しました。ただ、これも結局、「区の事務に関係しない事項を願意とするもの」は除いてしまうと。国の問題も必ず区におりてきたり区民の暮らしに直結していますので、これが除外されるということは全くあり得ないと私は思うわけですね。  だから、この内容は、まさにこの議論で明らかになったと思うんですけれども、人によっては常識的な内容だと言うんですけれども、全く常識的な内容でないと言う人がいるわけです。これを今基準として決めてしまうというのは、本当に危険なことなんじゃないんですかということを私は訴えたいと思います。 ○河津利恵子 委員長  あと、簡単にまとめてください。 ◆富本卓 委員  平行線なので、委員長それなりの対応をされると思いますけれども、私はずっと言っているのは、もちろん基準はいろいろなとらえ方があるのであれしてもいいですけれども、やりようはあると思います。今までそうやってずっと放置をしてきたことについて、もう少しきちっと認識をとらえて対応していくことをみんなで知恵を絞って、これにとらわれることなくやったほうがいいんじゃないかということをずっと主張しているということが1つ。  それからあと、先ほど横田委員が議長の選出の云々されましたけれども、きちっと選挙で議長を選ばれてここにお座りになっているわけですから、それは余りにも失礼な発言だと思います。それは立候補制云々という話はいろいろありますよ。あります。それは私も理解していますけれども、現に公式の議会の場で議長が選出をされているわけですから、それに対して何か存在を否定するような発言は、少しそれは私は行き過ぎた発言じゃないのかな、余りにも失礼なのじゃないかということは少し申し述べたいと思います。  議長立候補制云々という話を今されましたけれども、あなたが、議長を選ぶ際に何かアクションされたことを私は全く承知をしてない。例えばだれかを議長にするので、私が議長になりたいから、立候補制でみんな集まってくれというような問いかけもしたことない。批判だけされてそういうことを言われるのは、議長に対して大変失礼な発言だと僕は思うので、そこは少し注意していただきたいということと、それから数ということを何か否定されたような発言がありますけれども、議会運営委員会のあり方については、いろいろとまた議論があることは承知をしていますけれども、我々も選挙という数の票で選ばれているし、それから議会の議決は数でイエス、ノーを決めて決定しているわけです。少数意見に関して、何もそれをすべて否定をする気もないし、うちの議会は他自治体に比べてはそれなり少数意見をきちっと聞く方向でやっている実績もあると思いますし、そういう中で少数意見はもちろん留保しながらも、やはり最後は、要するに民主主義の一方の原理の数の原則を的確に運用しているというふうに理解をしていただければなと思いますので、議長の発言については、今後いろいろ考えなきゃいけないけれども、今選ばれている議長を否定するような発言にとらえられるので、少し残念に思いますので、ご見解をお伺いしたいということです。 ◆横田政直 委員  今、議長についてということでしたけれども、流山市議会のようによりオープンに立候補制でやるべきだというのが僕が主張した話で、今の選出方法は事前の根回しで、選挙はやりますけれども、なぜかもう決まっている。もう事前にだれがやるかも漏れ聞こえてくるというやり方は、非常にオープンではないという僕の主張です。それは今の議長を否定しているということではなく、今の制度を見直すべきだ、よりオープンにすべきだという主張です。  また、陳情権というのは、先ほども述べましたけれども、少数者が声を上げられる数少ない権利ですので、それを多数の論理で話をけるというのは非常に問題がある。陳情権に対しては、そういう話で持っていくのは非常に問題があると思います。 ◆大槻城一 委員  まず、個人的な意見ですが、今回この陳情・請願については、今までもさまざまな、斉藤委員からもお話があったとおり、いろいろな環境にかんがみて今の状況に至っているということを皆さん周知されているんだと思います。  今回、少しでも陳情・請願を今以上にどうやったらやっていけるんだというところが、この委員会陳情・請願についてのまずスタートなのではないかと思います。もちろん、よりベストとかベターとかあるんだと思うんですが、私としては、原田委員が言っているように、言葉については一部精査はしなければいけないと思うんですが、何かしらのルールをもって、より区民に開かれた陳情・請願を受け付けられるルールづくりを、区民にある意味わかりやすく、何が受けられて、何が受けられないんですということを区民の方にお伝えすることも我々議会の義務ではないかと個人的には感じます。私もこの4年ほどいろいろな陳情・請願を見て、すごく丁寧に書かれたものもあれば、わかりづらいなというものも正直言ってございまして、そこら辺は事務局の皆さんのお力もおかりして、より審査しやすいものにしていくためにも一定のルールというか、こういうものなら陳情・請願を受けられるんですよというものを1つでも2つでもここで階段のステップを上がっていくことが必要なんじゃないか。それを文字にすることで、自分のものもこういうふうに書けば陳情・請願してもらえるんだなというふうに区民の方に思ってもらえるように、少し整理をすることが大事だと思っています。  今まだ陳情・請願の数、このぐらいの数で済んでいますが、しっかりすることによって、より多くのこういうものもいただくことになるかもしれません。たくさんの数を今後もしいただけるようであれば、そのときには当然物理的にも時間も必要ですし、いろいろなことのルールが必要だと思うんですね。そのためにも、受ける側の議会としてもある一定のルールをここで1つつくることで、1つでも2つでも前に行けるのではないかと個人的には感じます。  あともう1点、基準をつくるのに、私もちょっと「除外基準」という名前はややどうかなと思いますので、何か排他的な印象を与えますから、区民の方に、陳情・請願をよろしければぜひお持ちくださいという開放的な名前にしていただければと思います。  あと、事務局には、このようなある一定のルールを東京では他の自治体ではどんなところが採用されているのか、それはありましたっけ。その辺も、再度、どんなふうに他の自治体で運用されているか教えていただければと思います。 ◎議会事務局次長 今23区でもやっているところがございますので、ちょっとその資料を取り寄せて、できればきょうご報告できればと思ってございます。 ◆斉藤常男 委員  最後のまとめ。1つは、仮称除外基準ということにいたしましょう。大槻さんおっしゃるように、誤解を生むような言葉は使わない。これは、陳情者を制限したり制約したりするものではないということを全体で確認したほうがいいと思います。大変誤解を生みます。私は、全体的に見れば常識的な線じゃございませんかと。その中に疑義を生むようなこと、あるいは解釈が定着していない言葉を使用しているものは、お互い議論して、修正なり削除していけば足りるのではないのかと、こういうことを申し上げているんです。 ◆原田あきら 委員  今の一連の発言は、私は今ので発言を終わらせることはできない。制限するものじゃないと言いますけれども、はっきり言って全く信用できません。なぜなら、大槻さんはおっしゃいましたけれども、今回例えば保健福祉委員会で子供園の陳情が出ていました。この議会でやらなければ本当に間に合わないような、極めて重大な陳情だったと思いますが、当初、それこそそれが審議されるかもしれないという話で、我々もうちの会派として準備をしたり頑張っていたのが、突然直前になってやはり審議しませんという話になって、私たち陳情に当たって行った作業が全部水の泡になってしまったということがこの議会で、まさに公明党さんが委員長のところで起きています。その方々から制限するものじゃないとか――やはり明らかに私は、請願・陳情について、審議したくないもの、するものというものを分けているとしか思えないんです。その状況でこういう基準をつくろうとその人たちが言うことについて、私は正直、信用なんかこれっぽっちもできないわけなんです。  私は、こういう基準をつくるということの前に、まずは委員会の開催回数を増やそうじゃないかと。これをさっき言えばよかったんですけれども、忘れていまして、他の区で見ていて杉並区が顕著なのは、陳情・請願の審議率が低いというのと同時に、委員会の開催回数が極めて少ないんです。まずは開催回数を増やして、はっきり言って、委員会をやっていまして、報告だけで7件とか10件とか来たら、本当に1日で終わらないんですよ。そういう報告についてだってちゃんと小まめに行うようにして、報告と同時に、陳情・請願の積み残してあるものについてはやっていく、これやったらどうかな。これについては、今、費用弁償もかからないわけですから、どこの会派でもそんなに反対と言う人はいないんじゃないのかなと思うんですけれども、どうでしょうか。
    斉藤常男 委員  ちょっと今原田さんのを聞いていると、趣旨が違うのよ。上程する、しないは委員長権限だから、ここでは違うわけですよ。客観的に除外の1つのルールを明示して、陳情者に理解を深めてそのルールを守っていただくということだから。上程する、しないは委員長権限だから。除外してはねたということと違うわけですよ。 ◆富本卓 委員  入り口で除外するんじゃないですよ。受けるんですよ。受けて、それをどうするんだということを判断する基準だから。要するに事務局がいて、あなたはこの基準だからだめだよというのではないんですよ。1回全部受けるんですよ。受ける権利は制限してないんですよ。ただ、受けた後に、私が何度も言っているようなそういうものに関して、これどないかいなと、どう考えてもちょっと無理違うのということに対して、議長からそういう形で回ってきて、議運で協議して、みんなで、そうだね、これはちょっと議会で議論するのはおかしいからお返ししましょうと言ったら、それは審査率の向上とか率の問題じゃなくて、請願者、陳情者に対してそういう形で結論をつけましたよということを報告することができるというために、どうですかということで話がスタートしているので。それが、斉藤委員がおっしゃるように、最終的には陳情者に対しても、ああ、こういう陳情というのは議会では取り上げられないんだということを理解していただくということにもつながるので、そういうことでこれはスタートしているので、受け付けないというものではないんです、話のスタートとして、それが1つ。  だから、どこをどう基準にするかというのはまた考え方はあります。それは別に議論をしてもいいと思いますけれども、ただ、今のルールですと、議長がそういう形でできるというようなことが1つあるわけですよ。そういうこともできるわけだし、昔は2回ありました。幹事長会でそういうことを取り上げたけれども、それは要するにオープンの場ではなかった。だから、こういう形で議会運営委員会という、ある意味、議長の権限もいい意味で民主的に制約をするというようなものを持ちながらの提案であるということで私は当時提案をさせていただいたということがあるので、話がどんどんどんどんずれてきているのがあるということ。  それから、私も、委員長が総合的に、上程される、されないということは判断をされているので、それはちょっと今の問題とは切り離して考えるべき問題である、そのように思います。 ◆原田あきら 委員  ですから、富本さんのおっしゃるように、すごくよくわからない陳情・請願については、まさにそのとき、そのときに考えればいいんだろうと。私、本当にそのときこそ委員長の権限で考えればいいんだろうと思います。わざわざそんな、4年の間に1回出るか出ないかのすごい陳情とかのために、陳情権請願権に触れるような基準をそこまでつくる必要はないじゃないかというのが私の意見。  それから、ここでこんなにもめるよりも、私はやはり委員会の開催回数を増やすべきだし、午前で終わらせないで午後までやるべきだと。横田さんは議会で1回、何で陳情・請願をやらなかったのかについて説明責任をと言いますけれども、それでもいいんですけれども、そんなことよりも、私は、委員会の開催回数が増えれば、多分そのとき、そのときに報告事項が幾つかあります。いつ開いても大体あります。その報告事項だけで終わったときにこそ、積み残してある陳情・請願を何でやらなかったのか、時間これだけあったのに、報告だけだったのに何でやらなかったのかというのを公の場で、その委員長の姿勢として問うことができるんです。今は開催回数が少ないから、報告いっぱいあるし議案もあるしという中で陳情・請願できませんと、はっきり言って、私の感覚からすると逃げられている気がするんです。今はもういっぱいいっぱいなんです、で逃げられているんです。私は抜本的に委員会の回数を増やしていくことによって、公の場で委員長の責任、各会派の責任というのが問われることになるだろうなと。そこに除外基準とかというのは全く必要なくて、これがだれからも反対の起きない一番いい方法だと思いますよ。これは提案です。 ◆横田政直 委員  先ほどの除外基準という名称をいじることで区民の納得を得ようというのは、非常に問題があると思います。  また、多数派の恣意的な取り扱いという危険がありますので、これは非常に慎重に考えなければいけないと思います。先ほど言ったように、議会運営委員会は、繰り返しますけれども、少数会派や非交渉会派メンバーとならないそういうものですので、そこの承認を得たということでお墨つきを得るというのは、非常に問題があると思います。  また、先ほど原田委員から、日数、時間を増やすこと、これ自体、僕は賛成です。それについてまた、そこでやったことについて、なぜ今回は審査率が上がらなかったか、もしくは上がったのであれば、そのことについて本会議で委員会委員長説明責任を課していくのが必要だと思います。 ◆大槻城一 委員  先ほど原田委員から、1つちょっと残念なのが、これっぽっちも信用できないというのは、原田委員、少し言葉は慎んでほしいなと。我々お互いに、さまざま立場がありますけれども、少しでも歩み寄って合意形成をしていこうというためにこの議会があるんだと思います。この委員会があるんだと思います。そこはよくよく考えてご発言はしていただきたいなと思います。  そして、この間の子供園のお話も出ましたが、子供園については、一応言っておきますが、今回行政側からも新しく、今まで出てこなかったご説明があるということが直前になってわかりましたので、まずそれをしっかり伺ってから、まず伺うことが大事だということで、今回はこういう形になっていると思います。  また、ほかの陳情についても、今回は保健福祉委員会では取り上げさせていただきました。与党ではなく、野党会派の皆さんからも、今回は保健福祉委員長がそれを取り上げてくださってありがとうございますといううれしい言葉もいただいております。それも2人からいただいております。そういう現状認識もよく持っていただいて、私もできる限りは陳情・請願を可能な限り取り上げていきたいと思っておりますし、そのために我々が少しでも歩み寄れるように何かしらルールを1つでも2つでもつくって、ルールをつくるということは、やっていかなきゃいけないという方向に逆に問われるものでもあるわけですから、そこは原田さんもしっかり見ていただきたいと思います。 ◆斉藤常男 委員  原田さんの意見委員会の日数を増やせば請願・陳情が促進される、これは実態論から見て、成る場合と成らない場合があるわけですよ。我々は過去、報告事項は終わったことだから聞きおくのみだと。報告事項で、区政にとって重要な問題だ、あるいは出席委員が知ったほうがいいという場合のみ質疑、質問するものだと、こういうんだけれども、報告事項を延々とやっておって、なぜ陳情・請願をやらないのか。やってないじゃないですか。報告事項延々とやっている、ここに問題があるわけですよ。だから、みんなお互いに意識転換して、報告事項についてもう少し時間を短縮して、陳情・請願を促進しようというふうに意識を切りかえないと、委員会日数増やしたから、時間を延長したからといってイコールとはならないと私は理解しています。いかがですか。 ○河津利恵子 委員長  まだ次回に引き続き議論をいたします。陳情や請願の審査を……(傍聴席にて発言する者あり)静かにしてください。  本当にたくさんのご意見をいただきまして、陳情や請願の審査率を上げていくということの対策をここで考えていこうという趣旨ですので、この除外基準、きょうは資料として文書をお出ししましたけれども、これはあくまでも以前出された資料でございます。きょうの意見としては、一定のルールを設けていこうという意見と、それから全く必要ないという意見とございました。そしてあとは、委員長による議場での報告、そして委員会の開催日数を増やしていくというようなことが大きく4つ、きょうはテーマとして出たかと思います。ここできょう結論を出すわけではありませんで、まだほかにきょうは検討すべき事項もありますので、このくらいで終了したいと思います。次回以降引き続き議論をしていきたいと思います。よろしくお願いします。  《(仮称)議決条例について》 ○河津利恵子 委員長  次に、仮称議決条例について検討したいと思います。  前回に引き続き、議決すべき事件の対象についてご意見をお聞きしたいと思います。  前回、基本構想については議決すべき事件の対象とすることでご意見は一致していると存じます。総合計画については経過を見て議論することにし、また、宣言については対象としてもよいのではないかとのご意見がございました。  そこで、きょうは、宣言、総合計画について議決すべき事件の対象とするかどうかを議論していただきたいと思いますが、さきに席上にご配付しております追加資料4と5について事務局から説明がありますので、事務局次長、お願いします。 ◎議会事務局次長 まず、資料4でございます。  議会の議決すべき事件を定めている条例で「宣言」を規定している自治体の一覧表、これは21年の総務省の調査で17件ございます。さまざま、自治体ごとに宣言を定めているんですけれども、大きく分けると3つに分かれるのかなと。帯広市ですとか奥州市ですとか、あと群馬の伊勢崎市あたりでは、「都市宣言に関すること」また「都市宣言の制定又は改廃に関すること」ということで、「都市宣言」という特定の言葉を使ってまとめているというものでございます。  2番目が、4の宮城県本吉町、福島県富岡町、茨城県常陸大宮市、長野県の山ノ内町が「まちづくりに関する憲章及び宣言」ということで、まちづくりに関して宣言を規定している。個別の宣言としては、栃木県の宇都宮市が「平和都市宣言の制定及び改廃に関すること」と、「平和都市宣言」という言葉を特定して宣言を特定している。  裏面に行きまして15番、和歌山県の紀の川市では、「『暴力追放のまち 紀の川市』宣言に関すること」「『非核・平和のまち 紀の川市』宣言に関すること」「『生涯学習のまち 紀の川市』宣言に関すること」ということで、個別に宣言の名称を挙げて規定をしているというような状況になってございます。  杉並区の場合は、今、交通安全杉並区宣言から男女共同参画都市宣言まで3本宣言がございまして、これから議決条例の中で「宣言」という言葉をどのように規定していくのか。「宣言」という言葉だけですと、いろいろな使われ方があると思っております。シンポジウムなどで最後に大会宣言みたいな言葉もございますし、そうした中で、そのような宣言を条例の文言としてどのように規定していくのか。今現在想定し得る宣言のない中で、そういったところがちょっと困難なのかなというのが事務局としての意見でございます。  以上が宣言に関して調査した事項でございます。  資料5が、地方自治法改正に伴う自治基本条例の改正について、これは区長部局のほうで検討している。これは9月21日号の広報、パブリックコメントの写しでございます。  条例改正の必要性としては、自治基本条例の中の第14条第1項に、「区は、地方自治法で定めるところにより、区議会の議決を経て、区政運営の指針となる基本構想を定める」ということで、今まで自治法の2条4項で「議決を経て」ということをうたわれていたわけですけれども、改正でそれ自体がなくなった。この規定をどうするのかという形でパブリックコメントを行っているという状況でございます。ただ、まだ区のほうも正式な条例案として作成したものではなくて、このような形でのパブリックコメントを行っているので、それがどのような形でこちらの議決条例に影響してくるのか、まだ具体的にはなかなか見えてこない状況でございます。  ただ、議決事件というのは、地方自治法96条2項で条例をもって定めるという形の規定がございますので、それを横引いてくるのかなと。となってくると、その中で、基本構想についてはもう議決事件として条例で定められてしまうわけですから、基本構想だけを定めるということはないのかなという状況になっている。これはまだ未確定の情報に基づくものでございますので、これから条文等が確定し次第、またこの委員会の中で報告し、ご検討いただければと思ってございます。  私からは以上でございます。 ○河津利恵子 委員長  それでは、議論を進めていきたいと思います。  前回お決めいただきましたスケジュール案に従いますと、本日の委員会で一定の結論を出す必要がございます。委員の皆様、ご協力をよろしくお願いします。  初めに、前回、基本構想及び宣言について、原田委員から会派に持ち帰りたいとのお申し出がありましたので、その検討結果について、まずお伺いしたいと思います。原田委員、お願いします。 ◆原田あきら 委員  基本構想の議決事件については入れていくという流れでいいんじゃないかと。ただ、そのほかについては、議決事項に入れていいものもあるし悪いものもあるんだろうなという議論がまだ定まらないので、議論の行程もちょっとタイトなので、そのことを考えると、とりあえず今回は基本構想に絞ったほうがいいのではないかということで、その提案の中でスケジュールにも賛成したいと思います。 ○河津利恵子 委員長  ただいまの意見は、その他についてはまだ定めるのはいかがなものかということで、基本構想にだけ絞って議決案件とするという考えが示されました。  ただいまのご意見を踏まえて、ご意見のある方は挙手願います。 ◆岩田いくま 委員  基本構想だけであれば、先ほど次長からも説明がありましたけれども、行政として基本構想については自治基本条例の中で議決事件にしていこうと、既に「広報すぎなみ」にまでパブリックコメントを打っているぐらいですので、それをわざわざ議決条例をつくってということは、それ1本であればあり得ない話だと思います。私どもの会派としては、先ほどの委員会の頻度の話と今回のスケジュールの話、ちょっと原田委員の発言は矛盾しているように聞こえましたけれども、いわゆる総合計画についてはこのタイミングでやる必要があると思っております。  ただ、これも次長からもありましたけれども、こういった趣旨の自治基本条例改正を考えていますというのは打たれていますが、実際にどういうふうに条文を修正してくるかというのは、正直、見えないんですよね。内容としては、自治法の改正に伴って基本構想は議会の議決を求めますよということはうたわれているんですけれども、例えば同じ14条の、基本構想に直結するというか、今の自治基本条例は基本計画という言葉でうたっているんですよ。今は総合計画という言葉を行政は使っていますよね。では、自治基本条例のその辺をどう変えてくるのかとか、そういった細部と言っていいのかわからないですけれども、そういったところで見えない面がありますので、そことの整合性をとるのがきちっと4定でいけるのかどうかというところは確かにあろうかと思います。ただ、内容的にはいわゆる総合計画、従来の基本計画に当たるものは、それが行政から提案されてくるより前に議決事件としておく必要はある、そのように考えております。  あと宣言とか、友好都市関係もお話ししちゃっていいんですかね。宣言なり友好都市については、そういう意味では、時期として今回の4定までにどうしてもやらなければいけないかどうか、これについては、総合計画のようなスケジュールの必然性までは正直感じてはおりません。内容的には両方とも議決事件に入れたほうがいいのではないかなと思っております。  先ほど出された、では、宣言についてその定義をどうするかということですとか、また友好都市というものも、今は結局行政側の要綱でランクづけといいますか、それを分けていますけれども、それを前提に言葉を考えていいのかというところも正直ありますので、そういったところまで含めて確かに整備はしなきゃいけないということもありますので、これについての時期ということについては、実際にスケジュールの優先順位でいけば、総合計画よりは後ろというのも、ある程度いたし方ないかなと思っております。 ◆原田あきら 委員  岩田委員のおっしゃっていることはよくわかりました。先ほど基本構想についてのみと言ったんですが、総合計画についてもやぶさかではないという議論をしてきましたよね。きょうじゅうに決めるというスケジュールだったんでしたよね。 ○河津利恵子 委員長  以前のご意見はたしか、ねじれが生ずるというふうなことをご意見としておっしゃられたかと思って、ちょっと否定的なのかなというふうには思っていましたが、事態がすごく変わってきていますので、基本構想と総合計画に関して議会としてどう判断するかというのは改めての議論で構わないと思いますけれども、ご意見どうぞ。 ◆原田あきら 委員  すみません。正直、総合計画についての判断というので結論をまだ出していません。それについては、今の情勢からいってやぶさかではないという意見もありますし、ちょっと判断を、もう1回会派に持ち帰らせていただけると。大変申しわけない。 ◆小川宗次郎 委員  スケジュール等があるのは承知しておりますけれども、これも私見で大変恐縮なんですが、総合計画はどういったものが出てくるかまだ見えてない部分があろうかと思います。素案が出てきて、議会全体としても協議する場所が多分設けてもらえるのかなと、設けるべきだと思っていますが、そういったこともかんがみ、そしてまた基本構想についてですが、私は今まで基本構想については議決事件にすべきという考えは8月5日の委員会では申し上げておりましたが、私のイメージとしては、第14条のところで、「区は、仮称議決条例で定めるところにより、議決を経て、区政運営の指針となる基本構想を定めるもの」というイメージが私は個人的にあったんですね。でも、このパブコメをすると、さまざま解釈の仕方は別ですけれども、自治基本条例において定めるということになると、議決条例の中に入れるというふうなこともいいかもしれませんけれども、その中身ですよね。議決条例をつくって、では実際にどういった中身が──自治基本条例を改正しなければ、当然議決条例の中に基本構想を入れるべきであるというふうな形を8月5日まで思っていましたが、どういったものが出てくるかまだ明確でないということ。そしてまた、宣言、友好都市もいろいろと議論するところではあるんですが、例えば自治基本条例の中にとりあえず改正をして入れるということも可能なのかなということもいろいろありますので、先ほど原田委員が言っていたように、スケジュール的にタイトな部分は承知しておりますけれども、回数も多く増やせばいいですし、きょう別に結論づけるべきではないかなと私は考えております。 ◆原田あきら 委員  そういうことであれば、まさに先ほど言ったとおり、自分でも言っていますので、委員会の開催回数を増やすなりして、もうちょっと議論していただければと私も思います。 ◆斉藤常男 委員  私は議決条例で2つのことを提案したいと思います。  1つは、災害復興計画。今、全国の自治体慌てています。東日本大震災によって議会活動がめちゃめちゃになりました。また、どういうふうに復興計画を立てたらいいかという問題も出てきて、これは首長と議会一体となって計画づくりをしないと、百年の計に立ったまちづくりができないという問題が出てきますから、今後この議決事項が拡大してくるんじゃないか。ほとんどの地方自治体が災害復興計画について議決事項としてないという事実があります。  2点目は、杉並区は長く文化福祉都市ということで、福祉を追求してきた都市なんですよね。これから少子高齢化が進むに当たって、やはり福祉保健というものを重視していかなきゃいけないんじゃないかと思います。総合計画の中にも入ってくると思いますが、より具体的に保健福祉計画を議決事項として推進していく、こういうことが必要ではないか、こういうふうに思うので、この2点を議決事項として提案しておきたいと思います。 ○河津利恵子 委員長  今回の基本構想及び総合計画については、賛成で。 ◆斉藤常男 委員  はい。 ○河津利恵子 委員長  もう少し議論をした上でということでよろしいですね。 ◆横田政直 委員  私も、基本構想に基づく総合計画を議決事件にする、議会の議決権を拡大するということは賛成です。  先ほどお話あった宣言の定義、結局、行政側としては最終的にはそれに当たらないという形でやることもできてしまうので、そこのあたりをはっきりさせていただきたいと思います。 ◆大槻城一 委員  私個人としては一貫して、宣言については、今までも二元代表制のもとで我々の議会の議決をもって大きく公にしてきましたので、それは今後も続けていただきたいとは思っております。 ○河津利恵子 委員長  それでは、少し整理をさせていただきたいと思います。きょうじゅうに議決案件をというふうに思っていましたけれども、総合計画についてはおおむね皆さん賛成というような方向で、ただ、行政の進行ぐあいなども見定めながら議論を進めていきたいというふうに思いますが、それでよろしいでしょうか。       〔「はい」と呼ぶ者あり〕 ○河津利恵子 委員長  基本構想なんですが、自治基本条例で規定されるということになりますと、基本構想だけを条文で取り上げていくというのはちょっとおかしな話になり、屋上屋になってしまうので、基本構想については必要ないのではないかというふうに思いますが、それでよろしいですか。基本構想だけということでは議決条例としないということでよろしいですね。 ◆斉藤常男 委員  違うでしょう。 ◆富本卓 委員  仮に議決する案件が基本構想だけになりますと、ここでまとまった場合。そういうことを言っているわけ。その場合は行政の、ここに書いてあるように、自治基本条例の改正で話が済むんだから、わざわざ議会でつくることはない、同じものを2つつくっても仕方がないでしょうということなんですよね。 ○河津利恵子 委員長  前回のときはたしか基本構想と宣言だけのところで合意していたんですけれども、もう少し広げて考えられそうなので、基本構想のところは議決案件としていずれにしても取り上げていく。  それから宣言についてなんですけれども、宣言と友好都市については、時期は今でなくても、いずれにしても取り上げることでいいのではないかというご意見でよろしいですか。宣言、友好都市は、一致できれば今回議決案件にしてしまってもいいですし、皆さんが合意されているということであれば。異論はないですね。 ◆斉藤常男 委員  異論はないでしょう、友好都市と宣言については。議決事項としておきましょうということじゃないんですか。 ◆原田あきら 委員  異論というわけではないんですが、もうちょっと議論は必要な分野だろうなと思っています。 ◆小川宗次郎 委員  うちもそうです。きょう決めなくてもいいのであれば、もう少し議論を積み重ねていくべきではないか。合意じゃなくて、積み重ねていくべきではないか。 ○河津利恵子 委員長  承知しました。宣言あるいは友好都市については、さらに議論を深めていきたいというふうに思います。  総合計画についてですけれども、区側も今動いている状況ですので、さまざまなこれからの情報を取り込みながら、そしてまた当委員会で改めて委員会を開催することで議論するということとしたいと思いますが、いかがでしょうか。       〔「はい」と呼ぶ者あり〕 ○河津利恵子 委員長  それでは、そのようにしたいと思います。  そうしますと、スケジュールなどについてはまた改めてということで、以前決定いただきましたスケジュール案なんですけれども、撤回させていただきます。よろしいですね。 ◆斉藤常男 委員  委員長、私が提案したこともちゃんと議論してくださいよ。 ○河津利恵子 委員長  承知しました。災害復興計画と保健福祉計画ですね。  《議会基本条例について》 ○河津利恵子 委員長  それでは次に、議会基本条例について検討していきたいと思います。  その前に、前回の委員会で斉藤委員からご要望のありました議会基条例の中に「会派」を規定している自治体がどれくらいあるのか、最近の傾向を知りたいとのことでしたので、資料2としてまとめてありますので、資料3−1と2をあわせて事務局から説明いただきます。事務局次長、お願いいたします。 ◎議会事務局次長 資料2をごらんいただきたいと思います。  平成22年以降に議決された議会基本条例制定自治体における「会派」の規定に関する一覧表ということで、都道府県5、政令市2、一般の市が47、計54自治体ございます。  その中に「会派」の規定をざっと抜いてございます。各自治体さまざまな規定をしてございまして、一般的には、「議員は、議会活動を行うに当たり、会派を結成することができる」、結成の話と、あと構成の話で、政策もしくは理念を中心としたそういう複数の議員で活動する。また、1人でもいいというような自治体も中にはございます。そういったところで、会派の活動について規定をしているところもございます。会派は共通の理念を持つ政策立案を行うもの、また政策立案に資するための調査研究に努めるとか、そういったいわゆる構成ですとか結成に関すること、あと会派の責務等を各自治体ごとに定めて、54本ありますので、さまざまな形で規定がされているという状況でございます。  資料3−1が議会・議員の、議会基本条例の参考例としてお配りしてございます。  まず、議決責任ということで、1のほうに、会津若松市議会基本条例で議決責任ということで、「議会は、議決責任を深く認識するとともに、議案等を議決し、自治体としての意思決定又は政策決定をしたときは、市民に対して説明する責務を有する。」というような規定があります。あと、議会運営に関しても説明をする責任があるということを述べております。  上越市の議会基本条例でもやはり説明責任と、8項目にわたり議会の活動原則を定めているという状況でございます。  裏面に参りまして、これは栗山町の議会基本条例でございますけれども、これは議決事項の追加ということで、96条2項に基づく議決事項、先ほど検討していた議決条例の事項とかぶりますけれども、基本構想、総合計画、マスタープラン等を定めているという状況でございます。  3−2が住民との関係でございまして、栗山町の基本条例では1から7まで、情報の公開、説明責任等について、町民参加及び町民との連携、委員会等の原則公開、参考人、公聴会の活用、あと請願・陳情の位置づけと意見を聴く機会の設置、あと団体、NPO等との意見交換の多様な場の設置、議案に対する議員別賛否の公表、議会報告会等を定めてございます。あと、議員及び住民の自由な意見交換の場というような形、議会モニター、サポーター等の設置ということで、さまざまな形での、4ページの12番でも広聴広報活動等々、住民に対する説明責任等について定めているという状況でございます。  以上でございます。 ○河津利恵子 委員長  それでは前回に引き続き、議会・議員についてご意見を伺いたいと思いますが、おおむね20分から30分ぐらいを目安として。そしてその次の大項目、住民との関係について、本日はご意見を伺っていきたいと思います。  それでは初めに、議会・議員についてご意見のある方、挙手願います。例えば今説明がありました会派の規定をどうするかということも含めて。 ◆富本卓 委員  我が議会でも少数会派とかいろいろ言葉がありますけれども、1人というのは会派じゃないということもありますので、それは議論していかなきゃいけないと思います、いいとか悪いとかは別としても。そういうことを認めているところはありますけれども、運営事典とか見ると、会派というのは集団というふうなとらえ方をしていますから、ほかの議決条例を見ても、することができる、認めますということをわざわざ書いているところもあるので、これはいいとか悪いとかという問題ではなく、会派を考える上で議論はしていかなければいけないのかなというふうには思います。  それから、同一理念ということがよく言われて、ここに書いてありますが、最近は会派の中で意見が分かれて、それを正々堂々、当然のようにおっしゃるのも、あれが会派なのかなというのは非常に疑問には思っております。これを読むと大体、同一的な政策理念を持って活動し、と書いてあるから、会派というものは一体何なのかということも正直、私の自分の解釈とさまざま最近起きている事象とは非常に、3対2に分かれるのが当然ですみたいな感じで結構おっしゃる場合があるので、それも会派としてはいかがかなと思うので、その辺がちょっと不思議に思ったところはあるので、その辺は、会派ということを考えるならば、いろいろみんなで考えていかなきゃいけないテーマなのかなというふうには思います。 ◆横田政直 委員  それぞれが区民の代表ですので、会派内でたとえ結論が分かれても、むしろ会派としてではなくそれぞれの賛否をあらわすということが、会派の中で議員の賛否を明らかにするということが必要だと思いますので、会派内で同一の結論を得てなければおかしいというのはおかしいと思います。富本委員もかつては新人議員のときには、会派でもう結論が決まっていることに対して愚痴をこぼしていたというのも聞きますので、そういう会派で結論を…… ◆富本卓 委員  私の言っていることをよく理解して言っていただきたい。会派間の意見が分かれることを全部否定しているわけでもないし、私も議員の賛否を公表することはきちっとやったほうがいいということで、そういうことは研究もしてまいりました。  ただ、会派というのをどう考えるかというときに、それが当たり前ですよというのは、私はちょっとおかしいとは思っているのね。そういうのは同一的な政策理念を持っている集団とは言えないじゃないかというのがあるので。それは時と場合はいろいろありますよ。ただ、それが当たり前ですみたいなことでいいのかというのは、会派としてどうとらえるのかということは、みんなでよく話し合いをしていくべきですねと。正直、ほかの基本条例をつくった議会みたいに簡単にこの問題は通らないなという思いがあるということなんですよ。そういうこと。ほかのところだったら、ああ、こんなもんだよね、そうだよね、と終わるところが、今そういうことがあるわけでしょう、うちの議会は。だから、そう簡単なものでもないですねということがあって、それから1人会派の問題だって、それはないところもありますよ。ないところもあるので、そういうところはそういうことを考えなくていいでしょう、正直。ただ、うちの場合はそういうことをおっしゃる方もいるので、これだっていろいろな解釈が分かれるところだから、みんなで議論をしなきゃいけないということを言っているだけなので、別に賛否がどうだとか、それがいいとか悪いとかということをここでどうこう言おうという話じゃないということなんですよ。だから、ちょっとそこは誤解しないで聞いていただきたい、そのように思います。 ◆原田あきら 委員  本当に富本さんのおっしゃるとおり、うちの議会ではぱっとは決まらない問題だなと。だからどこかにおいておく話でもなくて、本当に議会というものを考える上で、会派というものを我々で議論するのは大事なことだろうなと思います。会派の規定というのは一体だれがつくったものなのか。だれの利益に立ってつくられたものなのか。本来なら区民の利益のためにつくられたと言いたいところですけれども、ちょっと遠くて、議会少数会派からの意見なのか、いわゆる大きな会派からの意見なのか、どっちの利益に立つことが多いのかとか、そういうところを少しつぶさに考えていく必要があるなと、今富本さんの意見を聞いていても思いました。  割と似たような条文になっているんですね、これ。大体、第2項が「会派は、基本的な政策又は政策の理念を共有する議員で構成する。」と。これを条文に書かれたら、まさにネット・みどりの会派はすごく存在意義が問われることになるだろうなと。正直、これはすごく考えるところになるだろうなと思います。  私もここの場ですから言いますけれども、正直、この間ネみの中で3人と2人に――いや、これは議会で起きていることですから、隠す必要は全くないんです。3人と2人で分かれて賛否が違っている。これについては、はっきり言って発端は交渉会派を3人から4人に引き上げたことですけれども、ただ、つくられたその5人の中で3人、2人に賛否が分かれてしまうことについて、応援している区民としてはどう映るのだろうかとか、これはいいことなのか、悪いことなのかというのも本当に私の中ですごく難しい問題として映っているんです、今。だから、そういうところにまで踏み込んで、特にまさにこの2項というところは、これを出されると、むしろネみの、いいことなのか悪いことなのかわからないけれども、意見が会派の中で分かれている人たちの集団の活動をそれなりに縛ることにはなりますし、慎重に話し合っていきたい分野だなと思います。 ◆斉藤常男 委員  公式の場でネット・みどりさんの名前が出たので、公平を期すために私は申し上げたいと思うんですが、2人と3人で表決が分かれたについては、ネット・みどりの方々が各会派にお訪ねをして説明を申し上げた、こういう事実の話を聞いておりますので、知りませんか。私はそういうお話を聞いております。きょう委員にいませんから、公平を期すために一応お知らせしておきたいと思います。 ◆横田政直 委員  繰り返しますけれども、私は議員それぞれが賛否を表明するということは非常に重要なことだと思いますので、それで会派が矛盾しているというのは非常に問題のある発言ではないかと思います。 ◆斉藤常男 委員  資料を見ると、次長から説明なかったんだけれども、「できる」ということと「するものとする」という強制力、2つに分かれているんです。ここが大事なんです。「できる」ですから、したくない人はしなくていいわけですよね。そうでしょう。「するものとする」というのは強制力を伴うけれども、その性格の違いをきちっと理解して議論しないと間違いが出ると思います。 ○河津利恵子 委員長  そうしますと、この会派の規定自体を項目としてどう取り扱うか。 ◆小川宗次郎 委員  会派の規定は取り扱うべきだと考えています。
    横田政直 委員  取り扱うとしても、先ほど斉藤委員のほうからお話ありましたけれども、会派を結成することもできますという規定で、できる規定で任意だと、強制力はないという形でやるのが正しいと思います。 ◆富本卓 委員  それはどういう意味でおっしゃっているんですか。例えばあなたは今1人ですよね。あなたはどういう存在と自分の中で位置づけて今の発言をされているんですか。 ◆横田政直 委員  1人会派として発言しています。 ◆富本卓 委員  だから、あなたは1人として会派をつくっているじゃないですか。 ◆横田政直 委員  だから、それはできますということで。 ◆富本卓 委員  矛盾している、言っていることが。 ◆横田政直 委員  ですから、僕が言いたいのは、先ほど言った同一の政策理念でなければ会派でないというような疑念を生んで、何か矛盾している会派があるのではないかというような話になるのは非常に問題がある。 ◆富本卓 委員  すみません、よく聞いてください。何もこの条文がうちの条文として決まったわけじゃないじゃないですか。そうでしょう。前提として、私は別に、この条文を、これで決まっているから、そのとおりしろとかしないとか、そんなこと言ってないじゃないですか。会派という規定を決めるときに、ほかの議会だと余りそういうことがないから、結構どこかから借りてきた条文で簡単に条文ができるけれども、うちの議会はそういうこともあるから、そうじゃないですよねということを言っているだけで、だから、会派というものを、私のとらえ方としてはということを前提に言っているし、普通は賛否が分かれるのが常態化する的な、たくさんあるということが余り考えられないのが、今まで私はそういうふうに思って議会活動をしてきたということなので、それを全面的に否定しているわけでも何でもないし、その条文をどうするかはこれから考えればいいことですから、それは皆さんで議論をしよう、知恵を絞ろうということなんですよね。そういうことを言っているんですよ。そうじゃないと、会派を縛るとかいうことじゃなくて、条文をどう書けばいいということの提案がないじゃないですか。 ◆横田政直 委員  ですから、できると。会派を結成できると。 ◆富本卓 委員  だから、構成できるだけでいいということなんですか。 ◆横田政直 委員  設けるとすれば、できるという規定を。 ◆富本卓 委員  いや、できるということを設けるんじゃなくて、会派をつくっていいよというだけ書けばいいということなの、あなたの提案は。 ◆横田政直 委員  そうです。強制力のない形で。 ◆富本卓 委員  いや、強制力とかはどうでもよくて、要するにここに理念がどうだとかいろいろ書いてあるけれども、そういうことは一切書かなくていいということなの。 ◆横田政直 委員  そうですね。会派を結成することができますと。 ◆富本卓 委員  それだけ書けばいいの。理念がどうとか中身がどうとか、そういうことは一切書かなくて、もうただ会派をつくれますよ、どうぞお好きにつくれる人はどうぞということを書けばいいということだけなの。 ◆横田政直 委員  会派の規定を設けるのであれば。 ◆富本卓 委員  あれば、それだけでいいということだね。 ◆横田政直 委員  そのほうが好ましいというのが私の意見です。 ◆原田あきら 委員  小さい自治体の話ということも聞いていますけれども、どこかには会派というものをなくしてしまった議会もあると。それは小さいから要らないんだという、単にそういう話だったのか、それとも会派というものが実は民意を議会に反映させにくくする機能として成り立ってしまっているのでなくしたのか。私も不勉強なんですけれども、どっちなのかなと思って興味があるところなんです。  その上で、私もこうだと今言えればよかったんですけれども、まだ言えない状況で、ひっかき回すだけで大変恐縮なんですけれども、まさに会派の存在理由というものについていい機会だなと思って、富本さんの話とかも聞いていて思ったんですよね。会派って一体何のために存在しているのかというところにまで踏み込んで、ちょっと二、三回ぐらいはこれで議論したいぐらいの課題だなと思ったということです。 ◆岩田いくま 委員  本当に会派というものが当然であるかのようでありながら、じゃ何なのというのは、そういう意味ではどこにも明文化されてないので、会派というものはどういうもので、どういうときに一緒に結成するものだということについて改めて考えるいい機会だと私も思います。  その上で、基本条例に「会派」という項目を入れるのであれば、具体的な中身は当然皆で議論して成ると思いますけれども、正直、単に結成することができるだけであれば、相変わらず会派が何かというのはわからないんですよね。どういうところで合意ができるかわからないですけれども、では、その結成できる会派とはどういうものなのということは、その内容は当然議論になりますけれども、入れないと、単に「結成できる」だけでは入れても仕方ないだろうなと私は思います。その内容はもちろん人によって違うと思うので、皆の中で一番いい状態をつくれればいいんじゃないかなと思っています。 ◆原田あきら 委員  その議論がしっかりとされたとすれば、この議会基本条例はその部分は1つ、これまでの議会基本条例になかなかない、杉並区の独自性の出るものになるだろうなとは思います。 ◆斉藤常男 委員  今の件で、岩田さんの意見は1つの例だけなんです。広島県議会のを見ると、政策理念ってないんですよ。横田君がおっしゃったように、会派ができるというだけで、あと情報収集とかなんとか具体的な活動を明記しているそういう会派もあるので、一般的には、会派結成というのは地方自治の議会から見れば歴史が古いわけですよ。ただ、一般の地方自治の本には余り解説書がないけれども、こうやって規定で明記してくる例が多くなってきている、こういうことなんですよ。 ◆大槻城一 委員  議会民主制にとっては、会派をつくるということが、多数を形成していく上で、有効に議会を運営していく上では私は必要だと考えています。今後杉並区がより開かれた民主的な区議会を形成していくためにも、私は会派というものがより成熟したものになることを願っております。 ○河津利恵子 委員長  少し整理しますね。議会基本条例の中に「会派」という文言、項目は1つ入れていくということで皆さんよろしいですね。具体的な案文の提示もありましたけれども、この機会に会派とは何かということを考えながら、杉並区の条例文を皆さんでもう少し議論をしていくという方向でよろしいですね。ぜひ会派にお戻りになって、お一人ずつ議員さんにいろいろな意見も聞いてみたりしながら、もう少し議論を深めていきたいと思います。  あと10分くらい残り時間で、次の大項目なんですが、住民との関係について、少しご意見を伺っておきたいと思います。いかがでしょうか。先ほど少し説明もありましたけれども、ご意見などある方、挙手願います。 ◆岩田いくま 委員  非常に多岐にわたるので、概括的に言えば、既にうちの区議会で、ああ、これやっていますよねというものも当然含まれていますし、あっ、うちはやってないですねと、その賛否は別としてですよ、は含まれていると思うので、それこそ1枚目でいえば、2番の委員会等の原則公開。結局、委員会は相変わらず非公開が普通だという地方議会も、最近では随分減りましたけれども、もともとそういったところもあるから、改めてこんなことを書いているというところもありますし、2ページ目であれば、団体、NPO等との意見交換ということでいえば、頻度といいますか、絶対量が十分かどうか意見分かれると思いますけれども、うちでも保健福祉委員会が障害者団体と毎年やったりしているという実績も既にあると思います。3ページに行けば、一番下、11番の、資料の住民への事前提供、これもレベルによって賛否はあると思いますけれども、うちの場合にはホームページに載せるまではいってないにしても、傍聴に来た方に事務局で受け付けのときに資料を提示したり、委員会室でも資料が置いてあったりというものもありますので、既にやっていてこの先もやっていくべきものというものと、今はやってないけれども今後やるべきであろう、そういったところでいろいろ意見が交換できればいいんじゃないかなと思っております。 ◆横田政直 委員  住民との関係では、区民参加の機会を増やしていくということが必要だと思います。3番の公聴会の活用であったり、特に注目したいと思うのが9番の傍聴者の意見を聞く機会の設定。例えば流山市議会では、委員会のときに傍聴に来られた方の意見、感想を述べてもらう、それを区政に反映していくというような発言もありました。そういった傍聴しやすい環境、区民に開かれた環境、区民参加がより充実するように進むべきだと思います。 ◆富本卓 委員  どうせ文句言われるかもしれないけれども、私は傍聴人にそう簡単に意見を聞くということを、やり方に関しては少し慎重に考えたほうがいいと思います。別に傍聴人の方に意見を聞くことを否定するわけじゃありませんけれども、毎回聞くことがいいのかとか、あと、要するに区民参加ということであれば、何も傍聴人の方だけが区民参加でもないわけだし、その辺は方法論としてはいろいろな形で考えていったほうがいいと思います。  要するに聞く内容も、どういうことを聞くかということももうちょっと精査をして、例えば運営のあり方なのか政策のことなのか、その辺も、安易に傍聴人に意見を聞くといえば耳ざわりがいいので、そういうことを言う。それから公開すればいい、公開すればいいと、非常に耳ざわりもいいし、受けがいいように言われるけれども、議会としてそこはよく話し合ったほうがいいと本当に思いますよ、まじめな話。そんなかっこいい話だけでもないから、世の中って。そこは私はそういうふうに思います。あえて、やじられようが何言われようが、そこはきちっと議員としての責任で言っておきます。 ◆横田政直 委員  杉並区議会ではより開かれた区議会を目指しているはずですので、傍聴しやすい環境、今の話でいえば、例えば時間をある程度区切るとか、意見をまとめてもらうとか、そういったことで工夫はできるはずですので、初めからちょっと否定的な考えでとらえるのは問題だと。より開かれた議会に向けて努力していくことが必要だと思います。 ◆富本卓 委員  開かれたというのと声を聞くというのはまた別の次元だと私は思っている、そういうことを言っている。開かれているから見てもらうということと、声を聞くということを安易にやるということは、また別の問題と私は思います。私はそのように思いますので、別に開かれたことを否定しているつもりはない、そういうふうに思いますので、よろしくご理解をいただきたい。 ◆斉藤常男 委員  この種の文献を読むと、中心課題は報告会なんです。報告会を開催するかどうか。その報告会が大都市でなじむのかなじまないのかという問題が提起されています。また、共産党のように組織政党の方は、報告会をやっているからそんなものは必要ないという意見も過去にちょうだいしていますし、これはさまざまな問題が出てきているんですよ。ですから、地域が狭く、議員数が少なく、かつ濃密な人間関係がある地域では、議会報告会を外に出てやっているんですね。成功している場合が多いですけれども、私の知る限り大都市ではなかなか難しい。しかも、一定の勢力の方がどんと押しかけて大変な混乱を来すというふうなことも問題と出ていますから、これは住民参加を促進するという基本的な考え方のもとに、具体論に当たってはいろいろな面からメスを入れていかないとだめだ、こう思います。 ◆原田あきら 委員  どうやったら開かれていくのか。はっきり言って39%ものめちゃくちゃ低い投票率を向上させて、多くの区民に政治に参加してもらえるか。はっきり言って、39%、杉並区の投票率が低いことは、杉並区だけの問題じゃなく、多くの自治体でそうなっていますので、杉並区だけが何かしら突出して重大な問題があるというのは、現象としては私も見ることはできないだろうと思うんです。それを乗り越えて我々は区民にしっかりと議会を見てもらう、政治に参画してもらうというのをどうしたらいいのかというのを考えるいい機会だろうとは思うんですよね。正直言って、この議論自体がちょっと前まで改革部会という名の場所で行われていて、公開されていませんでしたから、これが公開されたというのは、一部重要な公開になっているなというふうに私、今感じています。  それで、1つこれはおもしろいなと思うのは、各会派が各地に、どこかの地域の区民センターとか行って、そこで区民との対話を行う。僕らの世代からすると、本当に議員って、私以外に知っている人間なんて私の友達でだれもいませんし、すごい遠い存在なんですけれども、主婦とかにしろ――主婦という言い方は古いのかな。若いお父さん、お母さんにしても、直接我々と議論ができる場所を提供するのって、すごい怖いことだけれども、絶対試す価値のあるものだなと思っています。  というのは、今机上の空論でそう言うわけではなくて、我々が現に改革部会のときに幾つかのそういうことをやっている、出前議会みたいなのをやっている自治体に行ってみたんですよね。そうしたら、決して、それこそ共産党の人たちがわあっと押しかけて、共産党だけに拍手を送るとか、ほかの人たちにやじを飛ばすとか、そういうことはなかったんですよね、見てみたら。極めて建設的な議論がその中で行われて、区民の1人の意見に対して各会派がしっかりと誠実に答える。これはぜひとも試してみる価値がある。ただ、それだけで私は区民全体が議会に参画する決定打になるとは思えないんですけれども、ただ、その突破口というか、まずは1つやってみて、区民の反応をリアルに私たちで受けとめて、どうやったら、まさにどこも低投票率の中、杉並区だけ高投票率をかち取るかというモデルケースになってみたいものだなと思うんです。 ○河津利恵子 委員長  今原田委員がおっしゃったのは、資料による8番、一般会議等みたいな位置づけでいいですね、報告会ではなくて。 ◆原田あきら 委員  やり方はそんなに限定しなかったんですけれども。 ○河津利恵子 委員長  やり方はいろいろだと思うので、ここでは全議員の出席のもとというやり方が規定されていますが、何カ所かで何人かでという方法もあります。 ◆斉藤常男 委員  委員長、共産党に確認してください。従来、政党として報告会やっているから、共産党としては報告会は必要ないという意見でしたから。そうじゃなくて、一歩踏み込んで議会全体で報告会を開催することに賛成なのか、確認してください。 ◆原田あきら 委員  だれが言ったのかという感じになりますけれども、決して我が会派の固まった意見じゃ全くありません。 ○河津利恵子 委員長  前向きにとらえてよろしいですね。 ◆原田あきら 委員  もちろん。 ○河津利恵子 委員長  私も同じことを聞いたので、そうだなと思っていました。了解しました。 ◆富本卓 委員  私もそれは全然やったほうがいいと思います。ただ、本当に杉並はいろいろな政治勢力の方もいらっしゃるので、昔の立会演説会、国会でもありましたけれども、それが結局なくなったのは、それが理由だったんですね。動員してやじ飛ばして、わあわあわあわあやって、要するに演説会にならないので、立会演説会は昔はやったけれども、今はやらなくなったみたいな経緯があるので、そういう不幸にはなりたくないというようなことはあります。  それから、先ほど私が言ったのは、傍聴者の方の意見を全く聞かないというわけじゃないんだけれども、傍聴者のほうが偉くなるのもおかしいからね。我々は選挙にわざわざ出て当選して議員をやっているわけで、それは多分そういうことを言いづらいから言わないんだろうけれども、議員としてやっているわけでしょう。責任持ってやっているわけで、傍聴者の方の意見を聞く必要はないというわけではなくて、傍聴者の意見を聞いて、傍聴者にわあっと言われて、そうだそうだと言っていると、それで本当にいいのかいということ。そんな安易な形で政治はやっていいのか。それだったら選挙やっている意味ないじゃん、はっきり言って。  それから、傍聴者だって、さっき言ったように動員だってできるわけだ。そうすると、要するに本当に正しい判断ができるのかということは冷静に考えなければいけないと言うんです。かっこいいことは言えるんですよ。区民の声を聞けばいいと言うのは簡単です。要はそれでいいことかもしれないけれども、私はあえてわざわざ嫌われ役を、ある意味やっているつもりで、そういう思いで言っています。そこはだから、簡単にそうだ、そうだというものでもなくて、よく冷静に話し合いをしたほうがいいし、全く否定をするものではないけれども、やり方はよく考えたほうがいいと思います。そういうふうに言うのは簡単ですよ。でも、そういうふうなことで本当にやっていっていいのかというのは、議会として責任を持つ、議員として責任を持つということに関して、私はよくやったほうがいいと思う。傍聴人が言うからわあっということになって流されてというようなことにならないように、きちっとやったほうがいいと思うということです。(傍聴席にて発言する者あり)お静かにお願いします。 ◆横田政直 委員  傍聴者の区民をばかにするような発言はよくないと思います。流山市議会では、傍聴に来られた方は意見、感想を述べている。そういう地方自治体、流山市議会という議会もあるわけですから、参考意見として時間を限って意見をまとめてもらって、それを参考意見として聞く、そういうことをやって何がおかしいのかというのが私の率直な感想です。区民をばかにしちゃいけない。 ◆富本卓 委員  ばかにはしていません、全く。それは発言を取り消してください。やり方を僕は全部否定しているわけじゃないけれども、そういうふうな形に陥ることもあるから、だから、別に横田さんが言っているルールでやるのも構わないと思いますよ。ただ、要するに傍聴者の意見を聞けばいいんだ、わあっというような形で話が簡単に終わることで、いい議会としての議論はできないということを私は言っているんですよ。それはやはり議員としてきちっとよく考えたほうがいいと思う、議会基本条例なりつくるにおいて。区民のための議会だし、区民のあれだけれども、やはりそこは議員としてどうプライドを持って責任を持ってやるかということもよく考えておかないと、そう簡単なものじゃないよということ、それを僕はずっと言っているんですよ。別にいろいろな知恵を絞ってやったほうがいいけれども、簡単に言えば、今のはやりみたいな話で話を済ませていいかということを僕は言いたいんですよ。そこを言いたいの。全部を否定するわけじゃない。ただ、要するに傍聴人の声を聞けばいいんだ、そうだな、かっこいいなというような形じゃなくて、そこをきちっとやってよく考えたほうがいいよということを言っているんですよ。それは全体に言えて、そうだと思う。要するに甘い話でつくっていいものではないということ。ばかにはしてません、はっきり言って。そういうことで言っているんじゃない。 ○河津利恵子 委員長  12時を過ぎようとしておりますが、この際委員会を続行いたしますので、ご了承願います。 ◆原田あきら 委員  私も富本さんの意見はばかにした話じゃないと思っています。というのは、そういう議論をちゃんと傍聴者もいるこの前でしっかりとしたというのは、私はその1点は、意見の云々はおいておいて、すごく重要な議論をしていると思っています。その富本さんが、出前議会であるとか出前委員会であるとか、それについて、それだったらやぶさかではないと言っていることについては、私はこれ、とても重要な一歩だと思うんですよね。例えば共産党と、自民党の中でも最大会派のほうの自民党の、幹事長でしたっけ、今。 ◆富本卓 委員  議運の理事である幹事長ですよ。 ◆原田あきら 委員  そうですよね。(笑声)だから、その人が言っているわけですけれども、それについて皆さんの意見はどうですか、出前議会あるいは出前委員会。要は、我々会派が地域に出ていって、ここの議会ではなくて、地理的に各地域に出ていって、その地域の人たちと懇談をする。あるいは質問を受けて、会派がしゃべっていく。私、これで共産党と富本さんが意見が合うというのはなかなかないことだと思うので、ぜひ皆さんの意見を聞きたいと思います。 ◆斉藤常男 委員  原田さん、あなた誤解している。出前議会とか報告会というのは会派じゃないんですよ。議会構成で、議会に対して責任持ってやるから、会派制は後ろに引っ込むんです。3班か4班に分けて、みんな各議員張りつけて、議会を代表して住民の方と応答するんです。ですから、そこを間違うと大変なことになるから。  それから、横田さんが流山、流山と言うけれども、1,700の地方自治体だから、1つの流山じゃなくて、1,700で5割か6割ぐらいが取り入れているという例じゃないと、説得力がないんじゃないかと思いますね。もしよければ、もっともっと各地方自治体に普及していくわけですよ。そういうふうに理解したほうがいいと思います。 ◆横田政直 委員  流山市議会は千葉県の議会改革のランキングでは1番だと聞いております。杉並区もより議会改革を進めていくということでやっていただきたい。リタイアした優秀な方も杉並区の中にはたくさんいます。そのリタイアした優秀な方等、区民にたくさん優秀な方はいますので、そういう方の意見を聞く場というのを設けて、よりよい区政に向けて、我々は区民の代表ですけれども、主権者はやはり区民ですので、傍聴者含め、区民がより参加していく方向に持っていくべきだと思います。 ◆富本卓 委員  私も区民参加を否定するわけじゃないし、要はやりようだと思いますということを言っているんです。そこをよく整理して、だから出前委員会でも出前議会でも、私は前からやったほうがいいとずっと思っていますよ。原田さんよりずっと前から言っていると思う。正直そう思います。  ただ、要するに、それはルールをつくるなりいろいろな方法があるので、そこはきちっとやったほうがいいですということをあえて言っているんです。今も傍聴の方からやじも飛んでいますけれども、やじが私に飛ぶということがどうなのかということもあるわけでしょう、ある意味。傍聴の立場としてどうなのかということもあるわけです。その感想だけできょう終わられたらどうなのかということだってあるわけじゃない。だから、それを全部否定するわけでも何でもないけれども、要するに議会と例えば住民の信頼関係の問題だってあるわけだし、そういうことを慎重に考えていくべきではないでしょうかということを私はあえて、多分そうやって批判をまたされるでしょう。でも、それはやはりよく考えておかなきゃいけないテーマだから、ああ、そうですねという形で、はあと安易に流れることは、僕はそこは警鐘を鳴らしておくべきだということを言っているんです。嫌な役ですよ、はっきり言って。多分、みんな思っていても言わない人がいるかもしれないけれども、そういうことを正直に話していかないと、私は本当の議会改革とか議会基本条例はできないと思っているから、嫌な役目ですぐ言っています。そういうふうな思いですから、よくご理解いただきたい。 ◆金子けんたろう 委員  私も富本委員のおっしゃることは決してばかにしていることではないと思いますし、ここで資料が出ているように、住民との関係を構築していこうとしているのであって、この委員会自体もそういう姿勢で臨んでいるのであって、私は横田委員のばかにしているという発言はちょっと行き過ぎじゃないかなというのは感じます。富本委員の姿勢に対して私は同意しますし、ちょっと言い過ぎではないかなと思います。 ◆斉藤常男 委員  けさから議論しているけれども、我々は民意を酌み取り、民意を最大限可能な限り尊重していきましょうと、こういう基調で話しているんですよね。違いますか。我々は否定しているんじゃないんですよ。ただ、実施するに当たってはさまざまな問題があるから、これをもっとメスを入れて解明していかなきゃいけない。また、ポピュリズム、大衆迎合主義に陥ったら議会は死滅しますよということを富本委員が問題提起しているわけです。だから、そこをきちっと理解しないとまずいと思います。 ○河津利恵子 委員長  これできょうは終わりにします。 ◆横田政直 委員  今の斉藤委員のご見解はちょっと古い話なのではないかと思います。今やこの時代ですので、区民参加の機会をより充実していくという方向で進めるべきだと考えます。 ◆斉藤常男 委員  私が古いって、私は住民参加という言葉は使わないけれども、民意を酌み取り、民意を尊重は、住民参加だ。あなた、誤解するなよ。我々二、三十年も議会活動して、あなたは古いなんていうことは失礼だよ、先輩議員に対して。我々は若い人の議員構成で頭を切りかえてフレッシュに活動しようと思っているから、発言及び質問をよく見てください。若さあふれていますから。 ◆原田あきら 委員  すみません、話切っちゃって。私の質問が全くさっき流れてしまいまして、ぜひ富本さん以外の皆さんの意見もお聞きしたいんですけれども、どうでしょうか。 ○河津利恵子 委員長  では、15分くらいまでで。 ◆岩田いくま 委員  では、簡潔に。それこそ原田委員のイメージは、各会派代表が行ってだとか、そういう意味で形式はいろいろ議論あると思いますけれども、出ていくのはいいと思いますよ。やるべきだと思いますよ。 ◆横田政直 委員  斉藤委員に対して言ったのは、主張に対して古いという話であって、その点は、主張に対してそれは古いというのが私の意見ということで理解していただきたいと思います。  公聴会は活用すべきだと、先ほど申しましたけれども、公聴会を積極的に活用すべきだと考えています。 ◆斉藤常男 委員  私、名指しでやられましたからね。私は新しいんです、本当に。若い者に負けていられるかと。しかも、時代は刻々変化していきますから。ですから言葉は違いますけれども、住民参加を尊重して促進していこうという立場なんです。これで古いんですか。ただ、言葉をかえて、民意を酌み取り、民意を尊重して最大限に生かせるものは生かしていこうと。これは大槻さん、新しい考えじゃありませんか。 ◆原田あきら 委員  公聴会についてはどうですか、出前議会。 ◆斉藤常男 委員  賛成ですよ。だから、私なんかここで、今、本会議が作文朗読に終わっている。これでは見に来ない、聞きに来ない。一問一答、反問権を与えてちょうちょうはっしでやろうじゃないかと。これだったら傍聴者が増える。原田さんが何で投票率が低い、興味示さなかったのかと。一問一答をあなたは言わないじゃない。一問一答やるんですよ、真剣勝負を。そうすると、傍聴者にも大きいスクリーンで発言者の顔も皆映って、傍聴者は増えてきますよ。私は最大限提唱して、横田君、あなたはそういう最先端のことを提起してないじゃない。どうなの。 ○河津利恵子 委員長  本当にいろいろな議論がされました。先ほどの議員・議会という項目での会派のこと、それから住民との関係というテーマで、きょうはご議論いただきました。  住民との関係のところでは、議会報告会や一般会議等、外へ出ていってダイレクトに議論をする機会を設けることなどは、住民参加の仕組みとしてぜひやってもいいんじゃないかというふうな合意ができていると思います。  さらに、岩田委員が整理をされましたが、当議会でも進められてきていること、それからさらに拡充したり、あるいは新たにこういった仕組みもあるんじゃないかというふうなご意見など、ぜひまた考えていただいて、次の回で議論をしたいと思います。  いろいろと議論してまいりましたが、本日は時間の都合もありますので、ここまでにしたいと思います。次回以降、委員会で引き続き議論していきたいと思います。  ほかに何かありますか。 ◎議会事務局次長 事務局から1点だけ。  先ほど請願・陳情のいわゆる付託基準みたいなもの、10区ほど他区で定めてございますので、それを後でポストのほうに入れさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○河津利恵子 委員長  それから、次回の委員会なんですけれども、基本構想に関しての情報ですが、自治基本条例の改正のパブコメが10月20日までとなっています。その後条文改正作業が進められて、第4回定例会で議案として提案されることになっています。また、総合計画についても説明の予定があると聞いております。そういった動向も踏まえながら委員会の日程を決めていきたいと思いますので、後日、日程調整をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。       〔「はい」と呼ぶ者あり〕 ○河津利恵子 委員長  以上で議会改革特別委員会を閉会いたします。                             (午後 0時10分 閉会)...