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  1. 杉並区議会 2011-06-28
    平成23年第2回定例会−06月28日-11号


    取得元: 杉並区議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-29
    平成23年第2回定例会−06月28日-11号平成23年第2回定例会 平成二十三年第二回定例会杉並区議会会議録(第十一号) 平成二十三年六月二十八日 午後一時開議 出席議員四十八名  一番  松  浦  芳  子  二番  新  城  せ つ こ  三番  堀  部  や す し  四番  す ぐ ろ  奈  緒  五番  そ  ね  文  子  六番  横  田  政  直  七番  山  田  耕  平  八番  市  来  と も 子  九番  木  梨  もりよし 一〇番  佐 々 木     浩 一一番  け し ば  誠  一 一二番  山  本  ひ ろ こ 一三番  奥  山  た え こ
    一四番  小  松  久  子 一五番  大 和 田     伸 一六番  田  中 ゆうたろう 一七番  今  井  ひ ろ し 一八番  浅  井  く に お 一九番  富  田  た  く 二〇番  金  子 けんたろう 二一番  山  本  あ け み 二二番  山  下  かずあき 二三番  増  田  裕  一 二四番  中  村  康  弘 二五番  北     明  範 二六番  川 原 口  宏  之 二七番  市  橋  綾  子 二八番  吉  田  あ  い 二九番  脇  坂  た つ や 三〇番  大  熊  昌  巳 三一番  藤  本  な お や 三二番  岩  田  い く ま 三三番  原  田  あ き ら 三四番  くすやま  美  紀 三五番  鈴  木  信  男 三六番  安  斉  あ き ら 三七番  小  川  宗 次 郎 三八番  河  津  利 恵 子 三九番  大  槻  城  一 四〇番  渡  辺  富 士 雄 四一番  島  田  敏  光 四二番  横  山  え  み 四三番  関     昌  央 四四番  大  泉  時  男 四五番  斉  藤  常  男 四六番  井  口  か づ 子 四七番  富  本     卓 四八番  小  泉  や す お 出席説明員  区長           田 中   良  副区長          松 沼 信 夫  副区長          菊 池   律  政策経営部長       高   和 弘  政策法務担当部長     牧 島 精 一  区長室長         与 島 正 彦  危機管理室長新型インフルエンザ対策担当参事               井 口 順 司  区民生活部長       佐 藤 博 継  保健福祉部長       長 田   斎  子ども家庭担当部長    森   仁 司  杉並保健所長       深 澤 啓 治  都市整備部長       上 原 和 義  まちづくり担当部長    大 塚 敏 之  都市再生担当部長     岩 下 泰 善  土木担当部長       小 町   登  環境清掃部長       原   隆 寿  会計管理室長(会計管理者) 遠 藤 雅 晴  政策経営部企画課長事務取扱政策経営部参事               徳 嵩 淳 一  区長室総務課長      内 藤 友 行  教育委員会委員長     大 藏 雄之助  教育長          井 出 隆 安  教育委員会事務局次長   吉 田 順 之  教育改革担当部長     渡 辺   均  済美教育センター所長   玉 山 雅 夫  中央図書館長       本 橋 正 敏  選挙管理委員会委員長   小 林 義 明  代表監査委員       四 居   誠  監査委員事務局長     和 田 義 広 平成二十三年第二回杉並区議会定例会議事日程第五号                 平成二十三年六月二十八日                       午後一時開議 第一  陳情の付託について 第二  議案第三十五号 杉並区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例 第三  議案第三十六号 杉並区条例を左横書き等に改める条例 第四  議案第三十七号 杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例 第五  議案第四十二号 杉並区立永福小学校屋内運動場棟改築及び既存校舎改修建築工事の請負契約の締結について 第六  議案第四十三号 平成二十三年度杉並区一般会計補正予算(第一号) 第七  議案第三十八号 杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例 第八  議案第三十九号 杉並区特別区税条例の一部を改正する条例 第九  議員提出議案第七号 杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例 第一〇 議案第 四十 号 杉並区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例 第一一 議案第四十一号 杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例 第一二 議員提出議案第八号 杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例 第一三 請願審査報告について 第一四 閉会中の継続審査事項及び継続調査事項について 第一五 議員提出議案第十号 杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則 第一六 議員提出議案第十一号 アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議 第一七 議員提出議案第十二号 福島県及びその他地域のこどもに対する放射線被曝量「年間一ミリシーベルト」基準の遵守を求める意見書 第一八 農業委員会委員(選任による)候補者の推薦について 追加  議案第四十五号 杉並区副区長の選任の同意について 追加  議案第四十六号 杉並教育委員会委員の任命の同意について 追加  議案第四十七号 杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について ○議長(藤本なおや議員) これより本日の会議を開きます。  出席議員の数は定足数に達しております。
     本日の会議録署名議員をご指名いたします。  五番そね文子議員、四十三番関昌央議員、以上二名の方にお願いいたします。  説明員は、高齢者担当部長を除き、前回の会議と同様であります。 ─────────────◇─────────────      陳情付託事項表   総務財政委員会 23陳情第23号 放射線量測定と安全対策に関する陳情 23陳情第24号 杉並区の子どもたちを放射能から守ることに関する陳情 ○議長(藤本なおや議員) これより日程に入ります。  日程第一、陳情の付託についてであります。  ご配付してあります陳情付託事項表のとおり常任委員会に付託いたしましたので、ご了承願います。  以上で日程第一を終了いたします。 ─────────────◇───────────── ○議長(藤本なおや議員) 日程第二、議案第三十五号杉並区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例、日程第三、議案第三十六号杉並区条例を左横書き等に改める条例、日程第四、議案第三十七号杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例、日程第五、議案第四十二号杉並区立永福小学校屋内運動場棟改築及び既存校舎改修建築工事の請負契約の締結について、日程第六、議案第四十三号平成二十三年度杉並区一般会計補正予算(第一号)、以上五議案を一括上程いたします。  総務財政委員会の審査結果の報告を求めます。  総務財政委員会委員長、四十五番斉藤常男議員。      〔四十五番(斉藤常男議員)登壇〕 ◆四十五番(斉藤常男議員) ただいま上程になりました五議案につきまして、総務財政委員会における審査の経過とその結果をご報告申し上げます。  総務財政委員会は、六月二十三日午前十時から午後五時十分まで開会し、審査に当たりました。  初めに、議案第三十五号杉並区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例について申し上げます。  主な質疑といたしましては、条例のつくりがわかりにくいので、対象者など改正の概要をわかりやすく説明いただきたいとの質疑に対し、一点目は、育児休業対象者を一般職の非常勤職員である短時間勤務の再任用職員に拡大したこと。二点目は、育児状況を場合分けし、一歳、一歳二カ月、一歳六カ月まで育児休業ができること。三点目は、再度の育児休業ができる場合を定めたこととの答弁をいただいております。  また、適用が少ないと思うが、あえて改正する意義はとの質疑に対し、法律改正の結果、区職員のうち短時間勤務の再任用職員だけが育児休業制度がない状態になり、適用の見込みは少ないが、職員の子育て支援の充実施策の一つとして制度化するものであるとの答弁を受け、さらに、若年嘱託職員やパートタイム職員への対応はとの質疑に対し、法改正に合わせ、既に要綱を改正して制度化しているとの答弁がありました。  これらのほかにも、育児休業の取得状況について、法改正がなされた背景についての質疑などがあり、それぞれ答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、適用者は少ないようであるが、対象範囲を広げて育児休業制度の万全を期し、一層の充実を図ること、そして、子育てしやすい区としての体制も整えていくものと理解し賛成する。真の男女共同参画社会実現のために、育児休業制度全体の中で男性の取得についてしっかり対応していくことを要望するとの意見がありました。  日本共産党杉並区議団の委員から、適用者が少ないとのことだが、申請があった場合、十分環境を整えておく必要があり賛成である。また、地公法対象外の者も、このような事例が起きた場合にはきちんと取得できるよう対応し、この条例改正が生きるような形で運用していただきたいとの意見が出ました。  生活者ネット・みどりの未来の委員から、職員の子育て環境整備の一端であるので賛成である。ただし、条文のわかりにくさは日本語の悪文の典型であり、今後の改善を望むとの意見があり、創新の委員からも、育児休業に関し、設置は必要であり賛成である。ただし、条文が余りにも読みにくい状態で、行政文書の悪文であり、もっとわかりやすくなるよう鋭意工夫してもらいたいとの意見がありました。  採決の結果、議案第三十五号を全員の賛成をもって原案どおり可決すべきものと決定しております。  次に、議案第三十六号杉並区条例を左横書き等に改める条例について申し上げます。  主な質疑といたしましては、規則など対象はどのくらいの規模になるのかとの質疑に対し、条例が二百本程度、規則及び訓令で三百本程度である。ただし、公印規則の様式や表彰状など縦書きで残す予定のものもあるとの答弁を、また、他自治体の状況はどうかとの質疑に対し、二十三区中十六区と特別区人事・厚生事務組合が実施しており、三多摩でもほとんど実施しているとの答弁を、さらに、以前縦書きであったものをすべて横書きにする必要はあるのかとの質疑に対し、例規集は縦書きと横書きとが混在すると非常に見にくくなるため、一括して横書きにするとの答弁を受けております。  これらのほかにも、期間と費用について、事務処理の効率化についての質疑などがあり、それぞれ答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、民主・社民クラブの委員から、左横書きが他自治体においても趨勢となりつつある中、様式を統一することで事務処理が効率化される。また、適切な文書管理がなされることを期待して賛成であるとの意見があり、創新の委員から、左横書きは国際標準にもなっているので賛意を示すが、縦書き文化は日本の文化であり、行政が行うことは影響力が大きいので、便宜上のものと文化伝統を守るものとをはっきりし、留意していただきたいとの要望があり、採決の結果、議案第三十六号を全員の賛成をもって原案どおり可決すべきものと決定しております。  次に、議案第三十七号杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例について申し上げます。  主な質疑といたしましては、使用料の算定根拠はとの質疑に対し、集会室の時間単価に集会室の面積と時間数を乗じ、目的外使用許可であるので〇・五を乗じているとの答弁を、また、隣接する高井戸地域区民センターの集会室と高齢者活動支援センターの講座室の使用料に倍近い金額の差があるが、利用者からの理解が得にくいのではとの質疑に対し、地域区民センターの集会室は本来的に集会機能を持って提供するものであり、高齢者活動支援センター目的外利用施設はあくまでも高齢者のための事業活動が中心で、事業などが入り、それが優先されるケースもある、利用上の制約が出てくるため半額設定をしているもので、そのことをよく説明していくと答弁をいただいております。  これらのほかにも、地域区民センターや区民集会所の集会室の利用率について、指定管理者と受託事業者との関係について、集会室の施設利用単価についての質疑などがあり、それぞれ答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、日本共産党杉並区議団の委員から、高齢者活動支援センターを使う方々には、高齢者の福祉活動、自主活動、または介護予防につながるような活動に大いに使用してもらいたいものであり、料金は無料であるのが一番よい。また、指定管理にすることが果たしてどうなのかという観点からも賛同するわけにはいかないとの意見が出ました。  また、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、区民サービスの向上、特に地元集会機能の充実という点から、また施設の効率的な運用から妥当と判断する。また、行政財産使用料、目的外利用の考え方についても理解をした。ただし、集会施設は区民要望が大変高くなってくる状況であり、区立施設の再編構想という問題もあるので、今後改めて検討されることをあわせて要望し、賛成であるとの意見があり、民主・社民クラブの委員から、当該施設を含めた杉並清掃工場の併設施設の改築に伴うものであり、これまでの経過を踏まえて賛成である。今後、区立施設の再編整備が行われるということで、各施設の配置状況、位置づけ、使用料、または利用料金設定等の再検討と効果的な再編整備が行われることを要望する旨の発言がありました。  採決の結果、議案第三十七号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。  次に、議案第四十二号杉並区立永福小学校屋内運動場棟改築及び既存校舎改修建築工事の請負契約の締結について申し上げます。  主な質疑といたしましては、入札率が九九・九七%で一〇〇%に近い数字だが、区の見解はとの質疑に対し、入札参加企業の手持ち工事の関係や資材の供給、業界全体の傾向等、幾つもの要因が絡んでおり、一概には言えないが、入札業者が適正に積算し、一定の利益を確保した結果が入札にあらわれているものと考えているとの答弁を受けております。  また、永福小学校、永福南小学校の統合についてのこれまでの経過と今後のスケジュールはとの質疑に対し、平成二十一年に適正配置基本方針に基づき適正配置の検討対象校として永福南小学校が指定され、翌二十二年五月に統合協議会を設置して検討を重ねてきた。今後のスケジュールは、今年度、教育目標、校名、校章、校歌を決定し、平成二十五年四月に統合新校として開校する予定であるとの答弁を、さらに、工期が平成二十四年十一月三十日までということで、東日本大震災を受け、資材不足や価格の高騰などが見込まれるところであるが、工期に対する影響は見込んでいるのかとの質疑に対し、震災の復興期であるので、この先の見通しは難しいところであるが、現在の資材状況、情報を見ると、特段資材不足や高騰などが見られるところがないので、履行について特に心配はないと考えているとの答弁を受けております。  これらのほかにも、入学者推計と普通教室数について、一般競争入札について、環境配慮の工夫についての質疑などがあり、それぞれ答弁をいただいております。  その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、入札手続や契約金額が適正であり、賛成である。永福小学校と永福南小学校の統廃合に関し、区が地域住民との対話を誠意を持って行っており、区及び区教育委員会の真摯な姿勢のあらわれと評価する。今後もその姿勢を保ち、永福南小学校跡地をどのようにするか、区は地元の声をよく聞き、丁寧な対応を望む。また、落札率が九九・九七%は高いと言わざるを得ず、さまざまな誤解を生む可能性があり、この点についても一層の留意及び努力を要望するとの意見。  日本共産党杉並区議団の委員から、契約が適切に行われていたことや今日の経済状況も見ながら、地元に地域にということも含めて行われていることがわかり、今後も適切な入札とよい建物をつくり、地元の皆さんに喜んでもらえるよう努力していただきたく、賛成であるとの意見がありました。  生活者ネット・みどりの未来の委員から、所定の手続を踏んでおり、問題はないものと考える。ただし、トイレの問題や太陽光発電機器の不足について今後改善されることを希望し、また、小学校の敷地内で行われる工事であるので、子どもの安全には細心の注意を払ってもらいたいと申し添え、賛成であるとの意見。  創新の委員から、設計が震災前のものであり、そのままの工事の請負契約であるので、今後、ハード面、ソフト面でこれから区全体の防災を見直す中で、この案件に関しても追加的な措置があるならば柔軟に対応することを望み、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第四十二号を全員の賛成をもって原案どおり可決すべきものと決定しております。  最後に、議案第四十三号平成二十三年度杉並区一般会計補正予算(第一号)について申し上げます。  主な質疑といたしましては、今回の補正予算の特徴は何かとの質疑に対し、東日本大震災発生により、区民の被害対応や今後の震災に備えた防災の強化、そして南相馬を初めとした被災地を支援することでの震災対策をとり、両面から震災対策を徹底していくこと、また、当初予算編成後の緊急対応や環境変化等に対応するためのものとの答弁を受け、また、補正予算の中で節電対策を含めた防災対策関係経費の計上額と補正予算全体での割合はどのくらいかとの質疑に対し、被災地支援を含めた震災対策、放射能測定や商店街の省エネ対策を合わせておよそ二億六千七百万円、割合にして四七・五%であるとの答弁がありました。  さらに、放射能問題について、区では測定を四地点抽出して行うと聞いているが、これによって区民の不安が解消できるのかとの質疑に対し、区独自に、プール水のほかに校庭等の土壌で四カ所、砂場で四カ所の合計八カ所で測定を行い、あわせて空間放射線量も同様に測定を行う。これらの測定場所等の設置については、放射線にかかわる専門家のアドバイスも受けており、測定結果が出次第、専門家の評価をいただきながら、区民にわかりやすく説明していく。こうした区独自の測定により安全性を確認しつつ、さらに区民の不安の解消を図るため、今後、他の小中学校や保育園等についても巡回し測定することを検討しているとの答弁がありました。  また、コニファーいわびつで避難生活を送っている方の人数、世帯数と年齢構成はとの質疑に対し、六月二十三日現在、百五十六名で、世帯数は六十五世帯程度、年齢的には六十歳代、七十歳代の方が非常に多い状況である。  さらに、MCA無線機の買いかえ台数と配置先、また、利用するのは区の職員なのかとの質疑に対し、今回の買いかえ対象は百七十五台で、主な設置場所は区立小中学校地域区民センターである。利用者は基本的に区の職員であるが、学校内にあるため、定期的な訓練に関してはまず学校で行い、震災訓練を行う際には地域住民の方を交えた訓練を行っているとの答弁をいただいております。  また、商店街の節電対策の一つであるLED化による電力削減量と効果はとの質疑に対し、商店街の装飾灯約四百基をLED化した際の一カ月間の電力削減量は、水銀灯と比較して約一万八千キロワットである。効果としては、一点目は消費電力を大幅に削減できる、二点目は二酸化炭素をおおむね五分の一程度削減できる、三点目は区民の節電意識が非常に高まる。  さらに、和泉北学童クラブを大宮小学校内へ移設することに至った経緯はとの質疑に対し、大宮小学校PTAを初めとする保護者からの要望も踏まえ、現在の和泉北学童クラブが手狭であることなどから、大宮小学校の協力を得て学校内への移設となったとの答弁を受けております。  これらのほかにも、委託型保育室の開設について、放射線量測定に係る専門非常勤について、起債についての質疑などがあり、それぞれ答弁をいただいております。  その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、賛成理由の第一は、未曾有の震災を受け、緊急的な防災対策、被災地支援に積極的な対応をしている予算である点。第二は、保育問題、がん対策、またLEDへの移行等、区民要望が恒久的に強い問題についてもしっかりと取り組んでいる点。第三は、国や都の補助金等も活用しながら、今後より厳しさを増す財政運営にもしっかり配慮が見られる点。以上三点の理由から本補正予算に賛成する。今は未曾有の国難のときと言われており、区政においては今後慎重な財政運営を望みながらも、実践的で柔軟な区政運営を今後も果たし、不安を抱く区民の安心の醸成に努めることを要望するとの意見がありました。  杉並区議会公明党の委員から、賛成理由の一点目は、区民の安全・安心の確保と被災地支援の両面を包含する内容であるという点。二点目は、区内における震災への備えを迅速に充実強化させている点。三つ目は、日常生活における区民ニーズにしっかりとこたえ、区民福祉に資する内容であるという点。以上三点をもって賛成である。なお、大腸がん検診の無料クーポン券事業は、会派として緊急要望した点でもあり、有意義なものとなるよう、特に四十代、五十代の受診率をいかに伸ばしていくかが大きなポイントで、その点を踏まえ、郵送での個別通知になる場合は、開封率を上げるよう工夫していただきたいとの意見をいただき、民主・社民クラブの委員から、国及び都の補助事業、被災地支援、当区における震災対策、放射線量測定待機児童対策に財政上効果的に対応しているため賛成である。なお、質疑において要望した項目については、誠実に検討されることを望むとの意見。  日本共産党杉並区議団の委員から、五億六千万余の補正額の中で、被災者あるいは被災地、また防災に係ることでさらなる充実をということが見られる。また、決して十分ではないが、本来国や都が行うべき放射能調査に関して、近々安心できる体制を整えていきたいとの答弁もあり、一定の評価はするも、さらなる調査の拡大を求める。さらに、保育園についても、決して十分ではないが一定の対応があり、節電や雇用、その他暮らしの問題等々でも、もう少し規模が大きければと思うが、予算計上があるので、一定の評価をして賛成するとの意見がありました。  生活者ネット・みどりの未来の委員から、本補正予算は、震災を受けて明らかになった課題を初め、緊急の対応策として必要な財政措置がとられているものと考える。被災地支援あるいは被災者支援は息の長いものになるという認識が必要であり、行政だけでなく、区民も認識をする必要がある。また、放射能対策も長期にわたることを覚悟しなければならず、今後の展開によっては経費負担がさらに増大せざるを得ない事態になることもあり得る。特別区長会や都、国を通じ、東京電力に対策経費を求償していただきたいと申し添え、賛成するとの意見があり、創新の委員からは、未曾有の大災害の後の補正としては少し物足りなさもあるが、それは継続をして、また九月議会等、その段階でいろいろ検討していただければと思い、賛成であるとの意見がありました。  採決の結果、議案第四十三号を全員の賛成をもって原案どおり可決すべきものと決定しております。  以上が総務財政委員会における審査の経過とその結果であります。本会議におかれましても、当委員会の決定どおりご議決いただきますよう、この場をおかりいたしまして、お願い申し上げる次第であります。  以上をもって報告を終わります。 ○議長(藤本なおや議員) これより意見の開陳を行います。  発言の通告がありますので、これを許可いたします。  十一番けしば誠一議員。      〔十一番(けしば誠一議員)登壇〕 ◆十一番(けしば誠一議員) 無所属区民派より、ただいまありました総務財政委員長の報告に対する意見を述べます。  議案第三十五号杉並区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例です。  昨年十二月に公布された国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律の附帯決議及び総務省事務連絡にある「特別職の非常勤職員に係る育児休業及び介護休暇の取扱いについては、労働基準法が適用される者であれば、各地方公共団体において今般の法改正を踏まえた対応が図られるべき」の趣旨を踏まえた改正と判断し、評価します。  特別区職員労働組合連合会からも要望されているように、特別区に働く非常勤職員や臨時職員の賃金・労働条件について、常勤職員との均等待遇の立場から待遇改善を行うこと、また、最低賃金の引き上げに向け、政府関係機関に働きかけることを求め、議案第三十五号には賛成いたします。  次に、議案第三十七号杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例についてです。  杉並区高齢者活動支援センターの建て替えに伴う講座室及び多目的室の使用料を定める条例です。  無所属区民派は、区立施設などの公共施設の利用料を受益者負担として徴収することには反対です。特に、高齢者施設の使用に対しても利用料を徴収することは問題です。受益者負担という言葉は一見もっともらしく聞こえますが、負担しようにも負担できない弱者はどうすればよいのでしょうか。この境界をどこでバランスをとるのか不明です。受益者負担という考え方は新自由主義につながる極めて危険な思想であり、健全な行政のためには慎重に考慮されるべきことであると指摘しておきます。  住民の福利厚生に関しては、憲法前文において、その福利は国民が享受する、これは人類普遍の原理であり、この憲法はかかる原理に基づくものであると述べ、憲法第十三条、個人の尊重、幸福追求権、公共の福利において、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とすると具体的にうたわれています。バブル期の立派な市庁舎や公会堂などのいわゆる箱物行政のツケによって財政破綻に陥ってから、自治体でも強く主張され始め、自治体のサービス利用料などの負担の口実とされてきました。趣味嗜好の世界においては受益者負担という論理は成り立ちますが、日常の生活で人が人らしく生きる権利からは、受益者負担の実施は受ける権利を奪う結果にもなりかねません。  以上の理由から議案第三十七号には反対します。  議案第四十三号平成二十三年度杉並区一般会計補正予算(第一号)についてです。  今回の補正第一号は、区内小学校や保育園の保護者から要望のあった被曝線量の測定器の購入、調査委託費などを初め、必要不可欠な補正と判断しました。  ただし、保育園の待機児対策として計上された直営型保育室、委託型保育室の予算は、緊急対策としては不可欠なものとはいえ、あくまでも一時的な応急対策として認められるものであります。待機児対策の抜本的解決は、前区長の保育の民営化策による認可保育園の増設を怠った結果を改めることから始めなければなりません。基本構想の策定過程で認可保育園の計画的増設の方向を定めることを求め、補正第一号には賛成いたします。 ○議長(藤本なおや議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。  それでは、議案ごとに採決をいたします。  議案第三十五号杉並区職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例については、総務財政委員会委員長の報告どおり、原案を可決して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、原案を可決いたしました。  議案第三十六号杉並区条例を左横書き等に改める条例については、総務財政委員会委員長の報告どおり、原案を可決して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、原案を可決いたしました。  議案第三十七号杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。  議案第四十二号杉並区立永福小学校屋内運動場棟改築及び既存校舎改修建築工事の請負契約の締結について、総務財政委員会委員長の報告どおり、原案を可決して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、原案を可決いたしました。  議案第四十三号平成二十三年度杉並区一般会計補正予算(第一号)については、総務財政委員会委員長の報告どおり、原案を可決して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇───────────── ○議長(藤本なおや議員) 日程第七、議案第三十八号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例、日程第八、議案第三十九号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例、日程第九、議員提出議案第七号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例、以上三議案を一括上程いたします。  区民生活委員会の審査結果の報告を求めます。  区民生活委員会委員長、四番すぐろ奈緒議員。      〔四番(すぐろ奈緒議員)登壇〕
    ◆四番(すぐろ奈緒議員) ただいま上程になりました三議案につきまして、区民生活委員会における審査の過程とその結果をご報告申し上げます。  初めに、議案第三十八号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例、議員提出議案第七号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例、以上二議案について申し上げます。  主な質疑といたしましては、高井戸地域区民センター高齢者活動支援センター、高井戸温水プールの三施設の運営に関して、指定管理者制度を導入しようとした背景は何かとの質問に対し、三施設を一体的に指定管理者の管理にゆだね、民間のノウハウ、経験を生かした事業展開を行っていくことで、施設の目的及び改修工事の効果を最大限に発揮できるものと考え、導入を図ることにしたとの答弁を、三施設を一括して管理できる業者はいるのかとの質問に対し、当該併設施設と同じような施設はほかの自治体にも幾つか存在するが、ビルメンテナンスの会社、スポーツ施設の運営会社、また両者の共同事業体などが指定管理者となって管理している事例があり、本区の施設についても条件に当てはまる事業体を選ぶことができると考えているとの答弁を受けております。  また、議案第三十八号に対する質疑といたしましては、兼業禁止について公募要項にどのように記載する予定かとの質問に対し、地方自治法の請負に関する兼業禁止規定の条文を準用する形で記載する予定であるとの答弁を受けております。  さらに、議員提出議案第七号に対する質疑といたしましては、議案第三十八号との違いは何かとの質問に対し、指定管理者の応募資格について欠格条項を条例で規定し、必ずしも地方自治法上の請負の兼業禁止規定の強化を意図したものではないが、それよりも踏み込んだ内容となっているとの答弁を受けております。  これらのほかにも、施設で働く人の雇用環境、請負・委託と行政処分行為である指定管理の違い、欠格事由規定、指定管理者導入についての区民に対する対応と区の責任などの質問があり、それぞれ答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、議案第三十八号については、原案に反対する意見として、日本共産党杉並区議団の委員から、これまでに区が行ってきた施設の総合管理委託を見ると、区が区民サービスに対して何ら責任を持っていない実態が見てとれ、指定管理者制度の導入は認められないとの理由から反対であるとの意見。  みんなの党杉並の委員から、指定管理者制度を導入すること自体には賛成であるが、公募要項で禁止規定を設け、運用面で対応するのではなく、条例化を進めるべきであるとの理由から反対であるとの意見。  無所属の委員から、指定管理者の参入に関して一定のルールをつくり、公務の公正性について条例の中で規定をすることが必要であり、また、法律、条例に規定がないことをいきなり公募要項で禁止することに対しては疑問があるため反対であるとの意見。  また、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、当該施設に指定管理者制度を導入することに賛成であり、また、公募要項に地方自治法に準じた兼業禁止に関する規定も入れるとのことであるから、公務への信頼も十分確保できると判断し、賛成であるとの意見。  杉並区議会公明党の委員から、指定管理者制度の導入により、民間経営のノウハウを活用し、区民サービスの向上と効率的な運営に期待したいとの理由から賛成であるとの意見。  民主・社民クラブの委員から、従来の縦割り業務を改め、窓口が一つになることで区民の利便性を図るものであり、今後も地元住民との協議を継続していくことも明らかになったので賛成であるとの意見があり、さらに、議員提出議案第七号については、原案に反対する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、応募資格の条例化については十分検討に値すると考えるが、欠格条項の内容として二親等以内まで広げるのは社会通念上から考えても弊害が大きく、また、条文としては不明瞭な部分がある点、さらには、体育施設等に関する条例に関して改正の提案がなく、整合性を欠くとの理由により反対であるとの意見。  杉並区議会公明党の委員から、提案者の意図は理解でき、区としての今後の検討課題であると考えるが、兼業禁止を条例に記載することについて、行政処分と契約行為の違いという点、また、親族までの禁止は地方自治法で直接求められているものではないという点、当該施設については兼業禁止の趣旨が運用面で担保されているとの理由により反対であるとの意見。  民主・社民クラブの委員から、指定管理者の欠格条項が二親等以内という極めて広い範囲であり、また、体育施設の条文に関しては改正案が出されていないため反対であるとの意見。  日本共産党杉並区議団の委員から、兼業禁止規定、欠格条項を追加するという意図、意義については何ら異議はないが、そもそも本議案は指定管理者制度を導入するものであることから反対であるとの意見があり、採決の結果、議員提出議案第七号を賛成少数によって否決すべきもの、議案第三十八号を賛成多数によって原案どおり可決すべきものと決定いたしております。  次に、議案第三十九号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例について申し上げます。  主な質疑といたしましては、改正の経緯及び概要はとの質問に対し、東日本大震災を受けて特例措置を設けた地方税法の改正に伴う区税条例の所要の改正であり、雑損控除の特例、住宅ローン特別税額控除に関する適用期間の特例の二点が改正内容であるとの答弁を受けております。  また、税務に関する相談の受付状況及び区民への周知の実施状況はとの質問に対し、数件の相談を既に受けており、また、「広報すぎなみ」及びホームページで周知を図っているとの答弁を受けております。  さらに、これらの措置は時限的なものかとの質問に対し、時限的なものであり、例えば雑損控除については、二十二年分の更正請求の期限が二十四年四月二十六日までというようにそれぞれ期限が設定されているとの答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、いずれも原案に賛成する意見として、杉並区議会公明党の委員から、本条例の改正は被災者を救済する改正であり賛成であるとの意見。  みんなの党杉並の委員から、被災者の負担軽減を図るとともに、一日も早い復興復旧を祈念し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第三十九号を全員の賛成をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしております。  以上が区民生活委員会における審査の経過とその結果であります。  以上、ご報告申し上げます。 ○議長(藤本なおや議員) これより意見の開陳を行います。  発言の通告がありますので、これを許可いたします。  十三番奥山たえこ議員。      〔十三番(奥山たえこ議員)登壇〕 ◆十三番(奥山たえこ議員) 議案第三十八号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例について、生活者ネット・みどりの未来五名のうち、すぐろ奈緒、奥山たえこ、私たち二名について、本議案に反対の立場から意見を述べます。  以下四点、簡単に理由を述べます。  一番目、指定管理者制度は行政の責任を放棄して事業者に丸投げをするものであるという、この制度そのものの仕組みに反対します。ただし、議案審議においては、個別的、具体的に、施設の性格、受託者の特性にかんがみ、私どもは賛成したこともあります。  二番目です。地域区民センターというコミュニティ施設の単なる貸し館化にますます拍車をかけることになる、その懸念がぬぐえないからです。なぜなら、区民センター条例第一条、設置の目的として、「コミュニティの形成に資する」とあります。しかし、利用料収入をインセンティブとする指定管理者制度においては、収入の伴わない業務にどこまで力を割くでしょうか。例えば、無料の部屋を用意し、そこに新聞を用意する、またお茶などもただで飲めるようにする、そういった、本来コミュニティセンターというのは、お金がなくても用事がなくても来ることができる、そしてそこで近所の人と出会うこともできる、また自分の知識などを増やすこともできる、そういった施設であるべきだと考えます。目的にもかなっていると思います。しかし、そういったお金にならない事業に対して指定管理者がどこまで熱心にやるのかどうか、それについて大変懸念があります。  そういった点では、例えば東村山市ですけれども、総合計画の第五次実施計画の中で、指定管理者の導入に関して、「市民や地域との協働の促進を図るべき施設については、」中略「一定の効率性と市民サービスの向上を担保した上で、市内で活動する市民団体等に限定して指定管理者を指定するべきである。」と記しております。  ところが、当区は答弁の中で、指定管理者となり得る者として、ビルメンテナンス業者、またスポーツ施設の運営業者を挙げていました。つまり、ミッションというものを全く考えておりません。多分、安くやってくれさえすればよいという、それだけだということがよく見えた答弁でありました。  そういった意味では、指定管理者の管理料の算出に当たっては、無料の設備に対してもお金を払う、そういったことをきちんと勘案すべきであります。そしてまた、指定管理者にぜひミッションを持っていただくような、そういった仕組みも取り込んでいただきたいと思います。  三点目です。公の施設の管理ということです。これは平等な使用ということであります。  当区においては、本条例の中においても、公の施設であるということについての注目すべき項目がありません。ほかの自治体の条例を見ますと、平等な使用をするといった文言が散見されます。しかし、今回の原案では、第十三条第三号において、使用の承認を取り消すこと、これを指定管理者の管理として規定をしております。このように使用の取り消し権限という強力な行政処分権限をまで、なぜ単に管理者である指定管理者に与えることができるのでしょうか。しかも、その場合は、「指定管理者が特に必要と認めたとき」という、具体性に欠ける、恣意性が幾らでも入り込める、そのような規定でもって認めようとしているのです。  施設の使用の承認と取り消しは全くセットではありません。実際、当区においては、取り消し権のほうは行政側に留保した条例があるではありませんか。杉並区立芸術会館条例です。それから、今回三施設のうちの一つ、高井戸プールだってそうです。これは、教育委員会に使用の不承認に関しては権限が留保されております。ですから、今回、例えば区は窓口を一本化した、そうすると非常に使いやすくなるんだと言うんだけれども、使用の取り消しに関しては、今教育委員会に残ったままになっております。本来だったら、こういったことの条例改正案を出せばよかったのかもしれませんが、私たち二人は出しませんけれども、ますます委員会での審査が複雑になったかもしれません。  それから、そういった使用の許可や取り消しだけでなく、日常の使用についても、私ども二人は大変懸念を持っております。といいますのは、今回想定されているセンターは新築となります。ですから、なるべくきれいに使いたい、そしてそつなく使いたいというふうに、きっと指定管理者は考えると思います。そのときに過度な排除に向かうのではないか。つまり、金を落とすことのない、そして外見でははっきり言って汚い、ほかの利用者に不快感を与える、そういったホームレスの人が来たときに、そういった人たちへの排除に向かうのではないかという懸念を払拭することができません。  四番目です。議員等の兼業禁止の規定がないことです。  以上の四点から反対いたします。  では、議員提出議案第七号について意見を申し述べます。  これも、私たち、すぐろ奈緒議員と私奥山たえことの二人の意見になりますが、区はこれまで、欠格事由を設けた募集要項を作成してきました。ということは、問題意識を持っているわけじゃないですか。それなのに、それをなぜ募集要項という見えないところに出しておき、本来だったら権利の制限は条例においてすべきである、そうでなければしてはいけないわけです。それを、議会の手も届かない、通ることもない募集要項の中で決める。規則とかの要綱じゃなくて、募集要項の中に書いておるといったことは一体どういう意味なんですか。しかも、保育園の募集に当たってはそのことさえもなかった。外していたわけですね。そういった意味では、指定管理者への申請者の欠格事由を定めたという点では、今回の議員提出議案第七号には大変に、その点については賛同するものであります。  それから、行政処分であって請負ではないから、だからそういった規定は、欠格事由は必要ないんだというふうなのが区のこれまでの繰り返しの答弁でありましたけれども、議会が最終的に指定管理者の議決をするわけです。だからこそ癒着が起きやすいし、実際、この杉並区で起きているわけではありませんか。しかも、そのことはご本人が多分よく自覚していらっしゃるのでしょう。過去二回、その保育園の議決があった場合、ご本人は二回ともこの議場におりませんでした。自主的にご自分を除斥したわけであります。  この欠格事由の中に二親等まで含むというのは、そういった意味で妥当であると思います。親があれば子もある、それから、妻に対しては夫などもといった意味で欠格事由とすべきだと考えます。  それからあと、いかにも今回の議員提案の欠格事由が広いというふうな言い方もなされておりましたけれども、そうではないですね。地方自治法百八十条の五の第六項では、行政委員会、それから行政委員というふうに、つまり農業委員までも含めているわけですが、そこまでとせずに教育委員までにとどめておいた。他自治体の幾つかの条例を見てみましたけれども、教育委員会どまりというのが結構多いです。そういった意味でも妥当だと思います。  以上の理由から、趣旨には賛同するんですけれども、私たち二人はそもそも指定管理者制度に反対であるし、しかも、先ほど述べたように、区民センターには適用するべきではないと考えておりますので、議員提出議案第七号にも反対をいたします。  なお、小松久子、市橋綾子、そね文子の三名は、議員提出議案第七号については提案者であるから賛成です。それから、議案第三十八号については、欠格事由がないという理由で反対をいたします。  それから、もう一つだけ指摘しておきます。  継続条項ですけれども、保育所条例第四条第四項に非常に長々と、指定管理者が一たん指定管理期間を終えた場合にもう一回継続できる理由をいっぱいいっぱい書いてあるんです。そしてその中に、区議会の議決を経て指定管理者として指定するというふうなことまでわざわざ書いておりますけれども、こんなのは言わずもがなであります。ほかの自治体も見ましたけれども、継続条項があるところ、確かに少しありますが、こんな長々しい、いかにもいかにも、初め三年間指定したんだけれども、次も五年間この団体に指定するよということを言いわけづけんがためのような、そのためにつくられたかのような保育所条例がつくられてあります。非常に恥ずべき条例だと思います。そういった意味では、保育所条例についても改正が必要だと考えております。  そして、なお、この後に上程される議案第四十一号杉並区高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例についても、この場で意見を述べます。  私奥山たえこ、そしてすぐろ奈緒の二名は二人とも反対であります。(発言する者あり)  続けます。 ○議長(藤本なおや議員) 奥山議員、発言の範囲が超えておりますので、お気をつけください。      〔「やっていることと言っていることが違うじゃないか」と呼ぶ者あり〕 ◆十三番(奥山たえこ議員) いやいや、もう一回出てくるよりも、ここで言ったほうがいいでしょう。      〔発言する者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 奥山議員、議案上程に対しての意見を述べてください。 ◆十三番(奥山たえこ議員) とにかく反対ですので。  それから、議員提出議案第…… ○議長(藤本なおや議員) 発言の範囲が超えておりますので、気をつけてください。 ◆十三番(奥山たえこ議員) 八号についても反対といたします。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 二番新城せつこ議員。      〔二番(新城せつこ議員)登壇〕 ◆二番(新城せつこ議員) 議案第三十八号杉並区地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例について、無所属区民派から反対意見を述べます。  本条例は、私が所属をします保健福祉委員会に付託をされ、審議をされました高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例の議案に関連するものです。  これまでセンター運営協議会が運営する高井戸地域区民センター高齢者活動支援センター、既に指定管理を受けているスポーツ振興財団の運営する高井戸温水プール等の複合施設を一体的に指定管理に委託するためのものです。  反対理由の第一は、それぞれの施設がこれまで独自の役割と事業の理念と課題を持って運営されてきたものであることから、利潤を追求する企業が運営することがふさわしいとは到底思えない点です。高齢者福祉、社会教育など、一体的に管理することで、各施設の独自の役割や課題の実現について懸念を抱きます。  第二は、指定管理の運営に対する議会や区民のチェックができなくなる問題点についてです。特に地域区民センター図書室は、地域で文庫を営む人々の協力のもと、最も利用しやすい充実した図書室としてつくられてきました。せっかくつくり上げてきた図書室の質がどのように保証されるかも懸念を抱きます。  第三は、指定管理者自体の問題です。制度導入に当たり、現在各施設に働く人々の処遇について、雇用継続の保障が全くありません。しかも、指定管理者制度は、事業者の利潤を求めるためにはパート、非常勤に頼らざるを得ません。自治体が率先して年収二百万円以下の官製ワーキングプアを増やす制度となっています。  以上の理由から、議案第三十八号について反対といたします。  続いて、議員提出議案第七号についてですが、保健福祉委員会の私の質問に対して、区の答弁を聞いていますと、これまでも兼職規定が公募要項の運用面で設けられてきたことが言われながら、この兼業禁止を適用するかしないかは、それぞれの契約で変えてきたという区の姿勢が明らかになりました。これでは兼業禁止を設けている意味がありません。  第七号が条例の本文に指定を受ける団体を厳しく制限した規定を設けている点では評価するものですが、しかしながら、無所属区民派は、さきに述べました理由から指定管理者制度には反対をしてきましたので、議員提出議案第七号についても反対といたします。  議案第三十九号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例については、東日本大地震にかかわる税の控除等であることから賛成といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。  それでは、議案ごとに採決をいたします。  議員提出議案第七号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立少数であります。よって、原案を否決いたしました。  議案第三十八号杉並区立地域区民センター及び区民集会所条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。  議案第三十九号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例については、区民生活委員会委員長の報告どおり、原案を可決して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇───────────── ○議長(藤本なおや議員) 日程第十、議案第四十号杉並区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例、日程第十一、議案第四十一号杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例、日程第十二、議員提出議案第八号杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例、以上三議案を一括上程いたします。  保健福祉委員会の審査結果の報告を求めます。  保健福祉委員会委員長、三十九番大槻城一議員。      〔三十九番(大槻城一議員)登壇〕 ◆三十九番(大槻城一議員) ただいま上程になりました三議案につきまして、保健福祉委員会における審査の経過とその結果をご報告申し上げます。  初めに、議案第四十号杉並区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例について申し上げます。  主な質疑といたしましては、条例に附則が加わった経過はとの質問に対し、東日本大震災の被災者に対する災害援護資金の貸付期間の延長や償還金額の減免規定を変えるなど、国が従来の法律に上乗せした内容を区の条例にも反映させるためとの答弁を、東日本大震災に伴う区内の被害の件数はとの質問に対し、六月一日時点で、全壊が一、半壊が十二、貸し付けの対象外の一部損壊は六百八十九との答弁を、また、実際の貸し付けまでの流れはとの質問に対し、全壊、半壊については全件把握し、個別に連絡済みである、予算成立後、申請に基づき速やかに貸し付けをするとの答弁を受けております。  これらのほかにも、過去五年間の災害貸付の実績、第十五条の償還の免除、返済据置期間の利子についての質問などがあり、それぞれ答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、条例の趣旨を踏まえ賛成する。被災された方々が一刻も早く通常の生活に戻れるよう、国を初め、杉並区に最大限の努力をしていただきたいとの意見。  無所属区民派の委員から、区内でもかなりの被害があったことをかんがみ、多くの人の生活救済に役立つ条例の適用を期待し、賛成するとの意見。  日本共産党杉並区議団の委員から、一部損壊の被害を受けた六百五十件程度の家庭を救済する制度も今後検討が必要であると考えるが、区内で発生した被害への速やかな対応は緊急に必要であり、賛成するとの意見があり、採決の結果、議案第四十号を全員の賛成をもって原案どおり可決すべきものと決定をしております。  次に、議案第四十一号杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例、議員提出議案第八号杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例、以上二議案について申し上げます。  主な質疑といたしましては、高齢者活動支援センター及びゆうゆう館の設置目的はとの質問に対し、高齢者の福祉増進を図るための施設であり、各種講座や健康づくりの事業を実施したり、教養の向上、レクリエーション活動、介護予防の拠点としての機能を担うとの答弁を、指定管理者として高齢者活動支援センター高井戸地域区民センター、高井戸温水プールという異なる性格の三つの施設を一体的に運営する事業体をどのように想定しているのかとの質問に対し、他の自治体の例として、ビルメンテナンス会社、建物管理会社、スポーツクラブを運営するスポーツ関連の事業体のいずれか、あるいはその二つの共同事業体という形式がある。一つの事業体が指定管理者となることで、一体化の工夫をした改修後の複合施設を効果的、効率的に運営できると考える。一方、高齢者活動支援センターの事業すべてを指定管理者に任せるのではなく、例えば介護予防事業の一部については、区の直営や区の業務委託により実施していくとの答弁を受けております。  また、議案第四十一号に対する質疑といたしましては、指定管理者の兼業禁止について、公募要項の中で規定するのか、また、これまでの他の指定管理の施設ではどうであったのかとの質問に対し、公募要項の中に自治法の兼業禁止規定を準用した内容を盛り込む。これまで兼業禁止の規定を何らかの形で設けていた施設と設けていなかった施設があるとの答弁を、議員提出議案第八号に対する質疑といたしましては、指定管理者の兼業禁止規定に区議会議員等の二親等以内の親族を含めた理由はとの質問に対し、本人が経営をしていなくても、兄弟が経営できれば実質的な影響力を持つことが可能であるためとの答弁を、また公募要項に兼業禁止規定が設けられればよいということになるのかとの質問に対し、地方自治法と異なる内容の禁止規定を設ける場合は、条例で明確にする必要があるとの答弁を受けております。
     これらのほかにも、事業者の募集期間、五年の指定期間設定、入浴施設の有料化、現在の受託事業者に雇用されている人の処遇についての質問などがあり、それぞれ答弁を受けております。  その後、意見を求めたところ、議案第四十一号については、原案に反対する意見として、生活者ネット・みどりの未来の委員から、民間事業者が有するノウハウを活用して、より住民サービスの質の向上を図ることを目的とする指定管理者制度自体には賛成であるが、議員が役員である団体が指定管理者になるなどの兼業禁止規定のない議案第四十一号には反対であるとの意見。  日本共産党杉並区議団の委員から、営利を追求する民間企業が住民福祉の増進を目的とした公の施設の運営を請け負える指定管理者制度に反対である、また、入浴施設の有料化に賛同できないため反対であるとの意見。  無所属区民派の委員から、指定管理者制度の導入により、公の施設が民間事業者にゆだねられること、それぞれの施設の目的、特色が今後保障されるかどうか疑問であること、現在の被雇用者の処遇を危惧することから反対であるとの意見。  また、原案に賛成する意見として、杉並自民区政クラブの委員から、指定管理者の導入に賛成である。兼業禁止の範囲を現段階で条例において二親等にすることは弊害が大きいこと、杉並清掃工場併設施設の他施設との一括した指定管理の導入での整合性を保つ必要があることから賛成であるとの意見。  杉並区議会公明党の委員から、杉並清掃工場併設施設の中の高齢者活動支援センターに指定管理者の導入を図るものであり、管理運営に民間経営のノウハウが活用され、区民サービスの向上と効率的な運営が期待されることから賛成であるとの意見。  民主・社民クラブの委員から、賛成する。指定管理者には、窓口対応、利用しやすい仕組み、企画の工夫など力量をつけてほしい、行政としての指導をお願いしたいとの意見があり、議員提出議案第八号については、原案に反対する意見として、日本共産党杉並区議団の委員から、兼業禁止規定を加えることは必要と考えるが、指定管理者制度そのものに賛同できないので反対であるとの意見。  無所属区民派の委員から、二親等まで含めた兼業禁止規定の条項は重要であるが、従来から指定管理者制度に反対であるので、議員提出議案第八号には反対であるとの意見。  また、杉並区議会公明党の委員から、兼業禁止を含めた指定管理者制度に関するさまざまな事項の条例化について、協働化に伴う社会環境の変化も考慮しながら幅広く議論していかなくてはならない問題であると認識しているため、現段階では反対であるとの意見があり、採決の結果、議員提出議案第八号については、賛成少数により否決すべきもの、議案第四十一号については、賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。  以上が保健福祉委員会における審査の経過とその結果であります。本会議におかれましても、当委員会の決定どおりご議決いただきますようお願い申し上げまして、報告を終わります。 ○議長(藤本なおや議員) それでは、議案ごとに採決いたします。  議案第四十号杉並区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例については、保健福祉委員会委員長の報告どおり、原案を可決して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、原案を可決いたしました。  議員提出議案第八号杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立少数であります。よって、原案を否決いたしました。  議案第四十一号杉並区立高齢者活動支援センター及びゆうゆう館条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇─────────────     総務財政委員会請願審査報告書  本委員会に付託された請願審査の結果、左記のとおり決定したので報告いたします。   平成二十三年六月二十三日        総務財政委員会委員長  斉 藤 常 男  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 23請願第2号 東京電力総合グラウンドの取得に関する請願       採択 ○議長(藤本なおや議員) 日程第十三、請願審査報告についてを議題といたします。  発言の通告がありますので、これを許可いたします。  三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) 23請願第2号東京電力総合グラウンドの取得に関する請願の採択について意見を申し上げます。  本請願は、杉並区町会連合会会長ほか六名より提出されたものであります。その請願の趣旨をそのまま読み上げますと、「1 杉並区議会は、東京電力株式会社に対して、東京電力総合グラウンドの処分について地元の自治体である杉並区と協議するよう働きかけを行うこと。2 杉並区は、東京電力総合グラウンドの取得に向け、最大限の努力をすること。」以上の二点です。  既に東京電力が杉並区への売却方針を打ち出し、杉並区もまた積極的に取得の意思を表明している現状においては、本請願の願意はおおむね満たされています。採択自体に異論はありません。  しかし、その一方で、杉並区は東京電力に対し、損害賠償債権を有していることも忘れてはなりません。求償は買収の当然の前提であり、交渉に当たっては、求償権もまた適時適切に行使するよう要請をいたします。  平成二十三年三月十一日は、天災と人災が同時に起こった悲劇的な日として人々の記憶に深く刻まれ、語り継がれることになると考えられます。我が国には、広島、長崎、第五福竜丸、東海村と数々の被爆経験があったにもかかわらず、十分な対策が行われなかったため、チェルノブイリに匹敵する原発災害が発生してしまいました。その影響は短期間でおさまるものではありません。  東京電力もこれを自覚し、五月十一日政府に対して、原子力損害賠償法に基づく支援要請を行いました。同法第十六条は、原子力事業者の賠償責任を前提にした上で、政府に必要な支援を行う義務を課しています。東京電力がこの支援要請を行ったということは、まさに東電が正式に賠償責任を認めたということを意味します。これは本日午前に行われた東電の株主総会でも話題になったところです。  参考までに申し上げるならば、原子力損害賠償法は、事故を起こした原子力事業者に対し、過失の有無にかかわらず無制限の損害賠償責任があることを規定するとともに、賠償責任を負う原子力事業者以外の者は一切の責任を負わないことを定めるものです。今期の国会審議においても、総理大臣及び経済産業大臣が、東京電力には原子力損害賠償法等に基づく賠償責任があることを重ねて答弁しています。すなわち今回の原発事故は人災であり、放射性物質の拡散に伴う諸対応を初め、これに伴って発生している諸経費は、東京電力が負担すべき原則が既に確認されています。  百億とも百五十億とも言われる東京電力総合グラウンドが区のものになるとわいていますが、税負担による購入となる以上、加害者たる東京電力に求償権を行使することなく巨費を投じるなど、言語道断です。用地購入と求償は切り離して考えるべきといった主張もありますが、そのように東京電力を擁護するかのような合理性のない考え方を認めることはできません。むしろ税によって購入するからこそ、求償権もまた合理的に行使できると考えるべきであります。  以上、東京電力との間に存在する懸案について合理的な解決を図る必要があることを改めてここで強く指摘いたしまして、本請願に対する意見といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。  23請願第2号東京電力総合グラウンドの取得に関する請願につきましては、ご配付してあります総務財政委員会請願審査報告書のとおり決定することに異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、報告書のとおり決定をいたしました。 ─────────────◇─────────────   総務財政委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月二十三日        総務財政委員会委員長  斉 藤 常 男  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 一 継続審査を要する事件 23陳情第13号 杉並区の公園、園庭、校庭の除染に関する陳情 23陳情第19号 杉並区立中央図書館嘱託員雇止め解雇事件について杉並区議会での徹底審議を求めることに関する陳情 23陳情第22号 杉並区の園庭・校庭・公園等の放射線量測定及び土壌調査に関する陳情 二 継続調査を要する事件   政策経営部、会計管理室、選挙管理委員会及び監査委員に関する事項   区民生活委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月十七日       区民生活委員会委員長  す ぐ ろ 奈 緒  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 一 継続審査を要する事件 23陳情第8号 所得税法第56条の廃止に関する陳情 23陳情第17号 地方消費者行政を充実させるため、地方消費者行政に対する国による実効的支援を求める意見書を政府等に提出することを求めることに関する陳情 二 継続調査を要する事件   区民生活部及び農業委員会に関する事項   保健福祉委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月二十日        保健福祉委員会委員長  大 槻 城 一  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記
    一 継続審査を要する事件 23請願第3号 杉並区内の子どもの居場所の放射線量計測に関する請願 23陳情第9号 杉並区内の放射線量の測定に関する陳情 23陳情第10号 区立高井戸西幼稚園・西荻北幼稚園の存続に関する陳情 23陳情第11号 区立高井戸西・西荻北幼稚園の子供園化に関する陳情 23陳情第12号 区立幼稚園の「子供園」への改革方針に関する陳情 23陳情第16号 子育て・保育に関する陳情 二 継続調査を要する事件   保健福祉部に関する事項   都市環境委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月二十一日        都市環境委員会委員長  井 口 か づ 子  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 一 継続審査を要する事件 23陳情第14号 『(仮称)南荻窪3丁目共同住宅新築工事』に関する陳情 23陳情第15号 東京都市計画地区計画 成田東四丁目地区(阿佐ヶ谷住宅)地区計画の案に関する陳情 二 継続調査を要する事件   都市整備部及び環境清掃部に関する事項   文教委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月二十二日          文教委員会委員長  小 川 宗 次 郎  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 一 継続審査を要する事件 23陳情第20号 中学校用歴史・公民教科書の採択に関する陳情 23陳情第21号 教育基本法・学校教育法の改正、学習指導要領改訂に伴う教科書採択制度の改善に関する陳情 二 継続調査を要する事件   教育委員会に関する事項   議会運営委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月二十八日       議会運営委員会委員長  富 本   卓  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 一 継続審査を要する事件 23陳情第18号 議会の議場、委員会室におけるコンピュータの使用に関する陳情 二 継続調査を要する事件   議会の運営に関する事項   災害対策特別委員会閉会中継続審査申出書  本委員会は、左記記載の事件について閉会中もなお継続審査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。   平成二十三年六月二十四日      災害対策特別委員会委員長  小 泉 や す お  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様          記 一 継続審査を要する事件 23陳情第7号 井草森公園ゴミ中継所跡地に発電機設置を求める事に関する陳情 ○議長(藤本なおや議員) 日程第十四、閉会中の継続審査事項及び継続調査事項についてを議題といたします。  杉並区内の子どもの居場所の放射線量計測に関する請願及び杉並区の公園、園庭、校庭の除染に関する陳情ほか十五件並びに継続調査事項については、ご配付してあります閉会中継続審査及び継続調査申出書のとおり決定することに異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、申出書のとおり決定をいたしました。  本日付をもって委員会に付託をいたしました放射線量測定と安全対策に関する陳情ほか一件につきましても、閉会中の継続審査に付したいと存じますが、異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、閉会中の継続審査に付することに決定をいたしました。  七番山田耕平議員。      〔七番(山田耕平議員)登壇〕 ◆七番(山田耕平議員) 日本共産党杉並区議団を代表して、ただいま決定されました閉会中の継続審査について意見を述べたいと思います。  この間、杉並区の請願・陳情の審査率が大きな問題となっています。杉並区の審査率は三七%と大変低く、区民の請願権が阻害されているとの指摘もあります。選挙後初の議会にもかかわらず、既に請願・陳情の数は二十本に上っています。中でも小中学校や保育園、公園などの放射線量調査にかかわる請願・陳情は緊急の課題と考えます。くれぐれも区民の切実な要望、訴えを受けとめ、速やかな審議を求めて意見とします。 ─────────────◇───────────── 議員提出議案第十号    杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則   右の議案を提出する。     平成二十三年六月二十八日        提出者 杉並区議会議員  富 本   卓            同        島 田 敏 光            同        山 田 耕 平            同        奥 山 たえこ            同        小 松 久 子            同        川原口 宏 之            同        岩 田 いくま            同        原 田 あきら
               同        小 川 宗次郎            同        河 津 利恵子            同        関   昌 央            同        井 口 かづ子  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様 ○議長(藤本なおや議員) 日程第十五、議員提出議案第十号杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則を上程いたします。  提出者の説明を求めます。  四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) ただいま上程になりました議員提出議案第十号杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則は、議会運営委員会委員全員により提案をするものでございます。  杉並区議会会議規則につきましては、区条例に倣いまして縦書きで作成しているところでございますが、先ほどもありました議案第三十六号杉並区条例を左横書き等に改める条例の提出及び可決、成立に伴いまして、条例同様、同規則につきましても左横書き等に改める必要があるため、今般ご提出をするものでございます。  それでは、規則案の概要につきましてご説明を申し上げます。  題名は、「杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則」としてございます。  第一条は趣旨規定で、同規則を左横書きに改めること、及びこれに伴う用字、用語等の整備につきまして必要な事項を定めるものでございます。  第二条は形式でございます。同規則の形式を左横書きに改めるとともに、配字は現行の縦書きの配字と同様とするものでございます。  第三条は用字、用語等の整備でございます。固有名詞等の一部のものを除きまして、条例中の漢数字をアラビア数字に改める等、左横書きに改めることに伴う必要な字句の整備について定めるものでございます。  最後に、施行期日でございますが、平成二十三年九月一日としてございます。  以上で説明を終わります。  議案の朗読は省略をさせていただきます。  よろしくご審議の上、原案どおりご決定くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  議員提出議案第十号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。  質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 質疑はないものと認めます。  意見はありませんか。  一番松浦芳子議員。      〔一番(松浦芳子議員)登壇〕 ◆一番(松浦芳子議員) 議員提出議案第十号杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則について意見を申し述べます。  さきの議案第三十六号については、当会派の議員が総務財政委員会にて意見を述べておりますが、本日新たに議員提出議案として上程されましたので、一言意見を申し上げます。  これまで日本語は筆で書かれることが多く、筆の流れに沿って縦書きが主流でした。漢字の書き順も、その流れで決められていたのではないでしょうか。現在、法律案などに関する文書は縦書きの文書もありますが、行政機関での文書は横書きが多くなり、裁判所でも平成十三年にすべての文書が横書きとなっていると聞いています。  コンピューターが普及し、メールアドレスなどについては、縦書きで書くには残念ながら無理があります。縦書きにこだわってほしいという思いもありますが、数字も漢字よりアラビア数字のほうが読みやすいということもありますので、区議会会議規則を左横書き等に改める規則については賛成といたします。  しかし、本来日本人は和歌や短歌を詠み、短冊に流れるように美しく書くという縦書き文化でした。その美しい文化を壊してはならないと思っています。行政文書や規則は横書きで仕方がないとしても、賞状や卒業証書などの筆書きはしっかり大切にし、日本の文化伝統を守っていただきたいと思います。  以上、意見といたします。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに意見はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 意見はないものと認めます。  それでは、採決いたします。  議員提出議案第十号杉並区議会会議規則を左横書き等に改める規則について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立全員であります。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇───────────── 議員提出議案第十一号    アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議   右の議案を提出する。     平成二十三年六月二十八日        提出者 杉並区議会議員  富 本   卓            同        島 田 敏 光            同        山 田 耕 平            同        奥 山 たえこ            同        小 松 久 子            同        川原口 宏 之            同        岩 田 いくま            同        原 田 あきら            同        小 川 宗次郎            同        河 津 利恵子            同        関   昌 央            同        井 口 かづ子  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様 ○議長(藤本なおや議員) 日程第十六、議員提出議案第十一号アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議を上程いたします。  提出者の説明を求めます。  四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) ただいま上程になりました議員提出議案第十一号は、議会運営委員会委員全員により提出をするものでございます。  それでは、案文を朗読いたしまして提案説明とさせていただきます。  アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議  この度、貴国がニューメキシコ州サンディア国立研究所において昨年十一月と今年三月の二回、未臨界核実験と同様の核爆発を伴わない新型の核実験を実施したとの報道に接した。  杉並区議会は、当区が日本での原水爆禁止署名運動発祥の地であり、世界の恒久平和と核兵器の廃絶を願い、杉並区平和都市宣言を議決している立場から、これまであらゆる核実験に抗議してきた。  核兵器の存在しない平和な世界は、杉並区民のみならず、人類共通の願いであり、一日も早い実現が望まれている。  核兵器の廃絶に向けて先導的な役割を果たすべき貴国が、核兵器の製造・開発につながる恐れのある新型の核実験を強行したことは、世界の核軍縮努力に逆行するもので、多くの人々の平和への願いを踏みにじるものである。  杉並区議会は、貴国の核実験に強く抗議し、今後一切の核実験を停止することを、強く求めるものである。  右、決議する。   平成二十三年六月二十八日                       杉並区議会  以上でございます。議員各位のご賛同をよろしくお願い申し上げます。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  議員提出議案第十一号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。  質疑はありませんか。  二番新城せつこ議員。      〔二番(新城せつこ議員)登壇〕 ◆二番(新城せつこ議員) 提案されました決議案に対して、幾つか質問をさせていただきます。  まず一点目に、決議案を出すに至った経過と理由について確認をします。  二点目に、議会運営委員会理事会で、参加する二会派から、今回の福島原発事故を受け、日本政府の原子力政策に対して言及すべきと提案をされながら、それが一言も明記をされませんでした。その理由は何か。まず自民、公明、民主の幹事長にお答えいただきたいと思います。  三点目に、本議案は、アメリカ合衆国に対する抗議です。相手に意見する場合には、まず自らを戒め、反省する姿勢が重要であると私は考えますが、提案者のご意見はいかがでしょうか。  四点目に、福島原発事故は、国内にとどまらず地球規模で放射能汚染をもたらし、国際的な非難を浴びています。しかもアメリカやヨーロッパの先進国にとどまらず、全世界から復旧のための支援も寄せられました。このような情勢下で、同じ核がもたらす放射能汚染を課題とする抗議に、福島原発の反省を述べないで通用すると考える根拠をお示しください。  五点目に、共産党や生活者ネット・みどりの未来が福島原発に言及するよう最後まで何度か提案をされた理由、これを否決された案文となったわけですが、これに対するどのようなお考えをお持ちなのか、ぜひ聞かせてください。  最後は、原発は核の平和利用であり、核兵器とは違うのだという公明党幹事長の発言が、この文案に決まる理由となりました。核の平和利用とは何か、原発と核兵器とは無関係なのかどうか、原発なしにつくる核兵器とはどんなものがあるか、具体的にお示しいただきたいと思います。
     その点を質問させていただきます。 ○議長(藤本なおや議員) 提出者の答弁を求めます。  四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) 新城議員の質問にお答えをいたします。  まず、経緯と理由でございますけれども、理由につきましては、当区は、先ほどもありましたけれども、原水爆禁止署名運動発祥の地として、平成七年ごろからこういう核実験に対する決議等が提出をされている、そういう流れの中で、今回も提出をしようということになったわけでございます。  経過といたしましては、五月二十三日に報道によりましてこの核実験の事実を知って、その後、当時は代表者会議でございましたけれども、こちらで、臨時会の後の議長等が決まった中で検討する、そして提案をしていくということを確認後、六月三日、八日、十日の理事会で案文を検討し、二十四日の理事会で提出を決定したものでございます。  それから、二番というか、原発のことと絡めていろいろおっしゃっておりましたけれども、別問題ということで話が出まして、確かにそういうふうなご意見があったことは、先ほど新城議員がお話をされたとおりですけれども、やはり決議でございますので、ある程度最大公約数をもってこういう形で提案するということで議論がまとまったわけでございます。  それから、自らを戒めるべきじゃないかと言いますけれども、ある意味、抗議をするときは強気に出ることも必要ではないかなと、そういう考え方もあるのではないでしょうか。  それから、そのようにおっしゃるのであれば、皆さんにも議員提出権があるのですから、例えば諸外国にそういう形の決議をまた別のものを出すということもお考えになる、別にこの核実験のものと一緒に出さなければいけないというルールではございません。ですから、この問題と原発の問題は別に決議を、もしやるのであれば、そういう考え方だってできるわけですから、そういうご提案だってできるわけでありますので、そこばかりを余り追及してお話をされるのは少し、ベテランのけしば議員等のあれとしては残念かなと、そんなふうにも思いますので、ご理解をいただきたい、そのように思っておるわけでございます。  以上、私のほうから答弁をさせていただきます。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに質疑はありませんか。(「答弁がまだ足りない」と呼ぶ者あり)  提出者の答弁を求めます。  四十一番島田敏光議員。      〔四十一番(島田敏光議員)登壇〕 ◆四十一番(島田敏光議員) ご指名によりまして答弁を申し上げます。  先ほど新城議員が指摘したとおり、核の平和利用と核兵器を開発するための核実験、これは大きく違う問題であるというふうに考えております。核兵器は絶対悪であります。これには断固として反対をする、その姿勢を鮮明にすべきであるというのが公明党の主張でございます。  答弁は以上でございます。 ○議長(藤本なおや議員) 三十七番小川宗次郎議員。      〔三十七番(小川宗次郎議員)登壇〕 ◆三十七番(小川宗次郎議員) 新城議員の質問にご答弁申し上げます。  繰り返しの答弁で大変恐縮ではございますが、同じように原発の問題と核兵器の問題は全く別問題であるということであります。  もう一点つけ加えさせていただくと、こういったものは最大公約数的にやるのが今までの杉並区議会のあり方であって、提出者も違うものを出すのであれば、対案を出すのであれば、もう少し誠意を持った対応をしていただければ、こちらも誠意を持った対応をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(藤本なおや議員) 十四番小松久子議員。      〔十四番(小松久子議員)登壇〕 ◆十四番(小松久子議員) 新城せつこ議員からのご質問にお答えいたします。  今回理事会におきまして原案が提案された直後に、私ども会派として、日本で今起きている福島原発によって深刻な環境汚染が全世界に対して大きな、甚大な不安と苦痛を与えていること、このことに言及すべきであるというふうに考えまして、そのような案文として提案をいたしました。  「日本では現在、福島第一原子力発電所の事故が放射性物質による環境汚染をひきおこし、制御不能な核をもつことの危うさを私たちは再認識しているところである。杉並区議会は、日本が諸国に対して多大な不安と苦痛を与えていることに対して自らを戒めつつ、貴国の核実験に強く抗議」するという内容で提案をいたしましたが、その場で芳しい反応が得られませんでしたので、次のときにはこれを若干緩和する形で、短くする形で提案をいたし、そしてさらに、「自らを戒めつつ」という言葉が自虐的であるというような表現もありましたので、これを「自省しつつ」というやわらかいトーンと思われる言葉に置きかえて提案をいたしましたが、賛同を得られなかったことは残念だと思っています。  しかしながら、意見書の決議につきましては、明文化されていないけれども、理事会で全会一致がルールである、伝統であるというふうに聞いておりまして、ここで賛同しないことは、杉並区議会としての決議に至らないということは大変本意ではありませんでしたので、やむなく原案に賛同する形で一緒に提案することにしたものです。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 三十三番原田あきら議員。      〔三十三番(原田あきら議員)登壇〕 ◆三十三番(原田あきら議員) 新城議員の質問にお答えします。  新城議員が指摘したように、我が党区議団は、生活者ネット・みどりから出されました福島第一原発の危機について言及した一文を盛り込む提案、これを支持してまいりました。しかしながら、公明党委員から、核の武器使用と平和利用は別にすべきという反対意見があり、自民、民主もこれに倣った経緯があります。  日本の原発は単純に核の平和利用と呼べるようなものではなく、事故が起きてからはなおさらであり、いまだに平和利用などという理屈をつけて自国の核政策に自戒の念を示す一文が盛り込まれなかったことは、非常に残念です。しかしながら、意見の一致を見ない場合、先ほど他の議員からもありましたが、抗議文自体が出されないという発言もあり、核実験の抗議という一点で一致し、賛同しました。  なお、前回行われた米核実験への抗議には、アメリカ政府より初めて返書が届いています。さきの一文が盛り込まれなかったことは、米政府から反論のすきといいますか、突っ込みを入れられるような、そういう余地を与えてしまっていると私も感じるところですが、我が区の核実験に抗議する意思が、この一文が盛り込まれなかったことによって薄らぐということはなく、ましてや反核運動を阻害する抗議文になるという認識は持ちませんので、賛同した次第であります。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 四十三番関昌央議員。      〔四十三番(関昌央議員)登壇〕 ◆四十三番(関昌央議員) 議員提出議案第十一号に対する新城議員のご質問に対してご答弁申し上げます。  私どもは、この件につきましては、核実験と原発事故は別問題と認識しており、このように判断をさせていただきました。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) 補足をしておきます。  先ほど答弁者の一部から、理事会が、杉並区議会の伝統でそのような形でやらなきゃいけないという話がありましたけれども、それについて私は理事会の座長として、それでよろしいですかという確認をした上で、それを了承されてやっているので、いつもの同調圧力を求めたとか、残念ながらこうなりましたということではなくて、理解をされて了承されてそういう形でやられたということを、私、自分自身の名誉のために言っておきます。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 二番新城せつこ議員。      〔二番(新城せつこ議員)登壇〕 ◆二番(新城せつこ議員) 幾つかの点について再質問をさせていただきます。  まず冒頭に、今回のこの決議案が区民の傍聴ができない理事会というこうした状況の中で、多数会派、大政党の横暴がまかり通るような形で出されたことについて、強く批判をさせていただきます。  それから、先ほど富本議員の答弁は、強気で出すことが必要なんだと、これまでそういうふうにしてきたんだというふうな答弁がありました。三月十一日の事態で、世界の目は日本の原発の安全性に対して厳しい批判が向けられています。自らは放射能をまき散らして、それで強気で出すということはどういうことなんでしょうか。そんなことが世界に通用するとお思いですか。再度この点についてお答えいただきたいと思います。今回の決議案は、理解を得るものではなくて理解をさせないために出すものなのかということについても、再度お答えいただきたいと思います。  それから、核の平和利用ということについてですが、公明党幹事長の思いはわかりますが、しかし、先ほど私は、核の平和利用に何があるのか、具体的に答えてくださいというふうに言いました。その点について、あなたの思いを超えて、まさに今、日本が核融合施設をつくったり、こうした取り組みを行っていることについて、大変な危惧を世界から向けられています。先ほど共産党幹事長が、核の平和利用ということを傘にして、そのもとで核武装が進められてきたという、これは世界の現実です。その点について、公明党幹事長の再度答弁をいただきたいというふうに思います。先ほどの富本議員の答弁については、やはり私は本末転倒だよというふうに申し上げざるを得ません。その点について、再度質問にお答えいただきたいと思います。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 提出者の答弁を求めます。  四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) 新城議員の再度の質問にお答えをいたします。  多数の横暴とよく使われますけれども、私ども、少数の洗脳には苦労しております。お互いさまではないでしょうか。(発言する者あり)要するに、少数少数と言って…… ○議長(藤本なおや議員) お静かに願います。 ◆四十七番(富本卓議員) 少数少数と言われて、少数会派のあれをされますけれども、議会にはもう一方、多数決の論理とか数の論理もありますから、そういうものも考えながら私は議会運営に参加している部分があるので、よく多数の横暴とおっしゃいますけれども、そういう部分だけで議会をアピールされても私どもとしては残念な限りでございまして、私個人としてはそういう思いも持ちながら、最近の議会をやらしていただいている部分も、正直ございます。ですから、そういう部分においては、少数意見は大切にしなければいけませんけれども、そこが余り権利ばかり主張するような形になってしまいますと、大人の選良たる議員の集まりとして本当にこれでいいのかということを一方で考えていかなきゃいけない今テーマに上がっているのではないか、そんなことを私個人としては思っておる次第でございます。また責められるんでしょうけれども、あえて申させていただきました。  それからもう一つ、私は、別次元でこの問題は考えるべきであると思います。別にこの問題を一本のものにまとめて出すだけがやり方ではないと思います。ですから、例えば核の実験のことについては核の実験で出し、また原発の問題で何かあるなら、それについてはそれで出せばいいわけであって、現に十二号ではそういうふうな提案も予定をされているわけでございますので、それを何も一緒にすることのみが方法ではないわけで、そういうところは、例えばいろいろ世界に迷惑をかけたりして、世界にあれしているのであれば、世界の皆さんありがとうの感謝の決議でも出せばいいじゃないですかと、そういうふうな知恵を絞った提案をした上でやられることが非常に私は重要な、要するに議会として一つにまとまっていってこういうものを出していく最大公約数の中では必要なことではないでしょうか。ただ出されたものに対してああだこうだと言うだけでは、少し知恵がないのかなと、そんなふうに思います。 ○議長(藤本なおや議員) 四十一番島田敏光議員。      〔四十一番(島田敏光議員)登壇〕 ◆四十一番(島田敏光議員) 新城議員の再度のご質問にお答えをさせていただきます。  理化学の素養がないので余り詳しくはわかりませんが、放射線という意味では、例えばレントゲン、CTスキャン等々利用されているというふうにも考えております。  また、公明党は党として、二〇三〇年までに再生可能エネルギーでエネルギー需要三〇%を賄おう、こういう提案もさせていただいているところでもございます。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 質疑はないものと認めます。  意見はありませんか。  二番新城せつこ議員。      〔二番(新城せつこ議員)登壇〕 ◆二番(新城せつこ議員) 本決議案に対する無所属区民派の意見を申し述べます。  無所属区民派は、本会議に先立ち、本決議案が議決された議会運営委員会の場でも意見を述べました。  三月十一日の東日本大地震と福島原発事故から既に三カ月を経た今、被災地からは復興への力強い足音が伝わってきます。  しかしながら、福島では、原発事故によって人々の暮らしや土地が奪われ、ふるさとに戻れない悲惨な状態を強いています。江戸川清掃工場の基準値を超えた放射性物質セシウム検出に見られるように、原発事故は、被災地にとどまらず、子どもたちの命を危険にさらしています。低線量被曝による発がんなどの晩発性障害が乳児や妊婦、子どもたちに最も影響することは、広島、長崎を経験した被爆国日本においては周知の事実です。  提案された決議案が福島原発事故について一言もなく、アメリカ合衆国の核実験だけの抗議となった案文について、国際社会に通用しない恥ずかしいものであるということについて強く指摘をさせていただきます。  議会運営委員会理事会において、福島原発に言及することが提案されながら否定されたことには、大変驚きました。否定の理由が、原発は核の平和利用で、核兵器とは違うのだとされたことは重大です。先ほど公明党幹事長の答弁には、この点についての明確な答弁はありませんでした。議会運営委員会の中では、戦後間もなく保守勢力の中から繰り返し日本の核武装を求められてきた事実を明らかにしました。また、日本の核開発研究が一九六八年の防衛庁安全調査会の報告にも明らかです。  プルトニウム爆弾は、技術のある我が国では既に簡単につくれます。敦賀にある高速増殖炉「もんじゅ」のプルトニウムが九七・六%で、大洗にある「常陽」では九九・四%の高純度のプルトニウムがつくられ、軍事用プルトニウムの濃縮度は九四%以上に達するものです。「もんじゅ」も「常陽」も原爆用プルトニウムをつくるための特殊な原子炉です。ナトリウム漏れの事故を起こした「もんじゅ」の再開を求め、水爆用トリチウムを生産する核融合施設が国家プロジェクトとして進められてきた事実に戦慄を覚えます。世界の核保有国は、原子力の商業利用をやめ軍事利用に転換しています。これが平和利用などと、世界のどこの国が信じてもらえるでしょうか。  これまで原子力の平和利用を標榜し、すべての政党や反核運動が原発に賛成をしてきました。原水禁発祥の地の歴史を持つこの杉並で決議すべきは、何よりも原発の廃絶と日本の核武装への反対でなければなりません。他国の核武装だけを問題視、自国を不問にする本決議案は、原発推進決議と言われても返す言葉がありません。  以上の意見を申し上げ、反対をさせていただきます。      〔発言する者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) お静かに願います。  六番横田政直議員。      〔六番(横田政直議員)登壇〕 ◆六番(横田政直議員) みんなの党杉並・横田政直、アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議に対して意見を述べます。  福島原発の事故を契機に脱原発の動きが世界に広がっていることは事実ですし、私はこの点に言及すべきと考えます。ただ、私も世界の恒久平和と核兵器の廃絶は願っております。したがって、本決議には賛成です。アメリカ合衆国以外の国による核実験に対しても同様の抗議をすることを条件に、本決議に賛成いたします。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに意見はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 意見はないものと認めます。  それでは、採決いたします。  議員提出議案第十一号アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇───────────── 議員提出議案第十二号
       福島県及びその他地域のこどもに対する放射線被曝量「年間一ミリシーベルト」基準の遵守を求める意見書   右の議案を提出する。     平成二十三年六月二十八日        提出者 杉並区議会議員  富 本   卓            同        島 田 敏 光            同        小 川 宗次郎            同        原 田 あきら            同        小 松 久 子            同        関   昌 央            同        井 口 かづ子            同        岩 田 いくま            同        今 井 ひろし            同        脇 坂 たつや            同        大和田   伸            同        田中ゆうたろう            同        浅 井 くにお            同        大 熊 昌 巳            同        藤 本 なおや            同        小 泉 やすお            同        川原口 宏 之            同        渡 辺 富士雄            同        北   明 範            同        山 本 ひろこ            同        中 村 康 弘            同        大 槻 城 一            同        横 山 え み            同        河 津 利恵子            同        山 下 かずあき            同        市 来 とも子            同        山 本 あけみ            同        増 田 裕 一            同        安 斉 あきら            同        山 田 耕 平            同        くすやま 美 紀            同        富 田 た く            同        金子けんたろう            同        鈴 木 信 男            同        奥 山 たえこ            同        そ ね 文 子            同        すぐろ 奈 緒            同        市 橋 綾 子            同        大 泉 時 男            同        吉 田 あ い            同        斉 藤 常 男            同        けしば 誠 一            同        新 城 せつこ            同        横 田 政 直            同        堀 部 やすし  杉並区議会議長  藤 本 な お や 様 ○議長(藤本なおや議員) 日程第十七、議員提出議案第十二号福島県及びその他地域のこどもに対する放射線被曝量「年間一ミリシーベルト」基準の遵守を求める意見書を上程いたします。  提出者の説明を求めます。  四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) ただいま上程になりました議員提出議案第十二号は、記載の区議会議員四十五名により提案をするものでございます。  それでは、案文を朗読いたしまして提案説明とさせていただきます。  福島県及びその他地域のこどもに対する放射線被曝量「年間一ミリシーベルト」基準の遵守を求める意見書  福島第一原子力発電所の事故が、放射能による深刻な環境汚染をもたらしています。  文部科学省は、平成二十三年四月十九日に福島県教育委員会や関係機関に対し、学校等の校舎・校庭等の利用判断における放射線量の目安として、年間二十ミリシーベルトという基準を通知しました。その後、福島県の保護者等の働き掛けにより、文部科学省は一定値以上の放射線量が検出された場合の土壌の除去費用を国が負担することを決め「年間一ミリシーベルト以下を目指す」としましたが「年間一ミリシーベルトから二十ミリシーベルト」という暫定基準は当面維持することとし、基準そのものを見直したわけではありません。  放射線の年間被曝限度は、放射線に関する法令で、一年間につき一ミリシーベルトと明記し、ICRP(国際放射線防護委員会)も同基準を勧告しています。現在暫定的に適用されている年間二十ミリシーベルトという数値に基づいて算出された屋外で三・八マイクロシーベルト毎時は、労働基準法で十八歳未満の作業を禁止している「放射線管理区域」における基準(三箇月間で一・三ミリシーベルト(時間換算すると、〇・六マイクロシーベルト毎時))の約六倍に相当します。  こどもは大人に比べて放射線の影響をより強く受けることが認知されており、こどもが長時間過ごす学校等に適用する基準値として、放射線管理区域で働く大人よりもはるかに高い基準値を設定することは到底容認できません。  また、外部被曝ばかりでなく、年間二十ミリシーベルト暫定基準ではほとんど考慮されていない内部被曝に関しても給食の提供等、十分に配慮し、こどもの被曝量を抑えようとする学校側の自主的な防護措置を妨げないようにすべきです。未来をつくるこどもたちの放射線被曝量を抑えるために最善を尽くすことが、私たち大人の重大な責務だと考えます。  よって、杉並区議会は政府に対し以下の二点を要望します。 一 福島県及びその他地域のこどもに対する放射線被曝量「年間一ミリシーベルト」基準の遵守を求めます。 二 前項の基準を超える地域のこどもに対する保護措置をとるように求めます。  以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出します。   平成二十三年六月二十八日                    杉並区議会議長名 内閣総理大臣 文部科学大臣  あて 厚生労働大臣  以上でございます。何とぞ議員各位のご賛同を心よりお願いを申し上げます。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  議員提出議案第十二号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。  質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 質疑はないものと認めます。  意見はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 意見はないものと認めます。  それでは、採決いたします。  議員提出議案第十二号福島県及びその他地域のこどもに対する放射線被曝量「年間一ミリシーベルト」基準の遵守を求める意見書について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立全員であります。よって、原案を可決いたしました。  ここで午後三時二十分まで休憩いたします。                  午後二時五十九分休憩                   午後三時十九分開議 ○議長(藤本なおや議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  日程第十八、農業委員会委員(選任による)候補者の推薦についてを議題といたします。  区長から、農業委員会等に関する法律第十二条第二号の規定に基づき、選任による農業委員会委員候補者を一名推薦されたい旨の依頼がありました。      〔「議長、意見」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 十一番けしば誠一議員。      〔十一番(けしば誠一議員)登壇〕
    ◆十一番(けしば誠一議員) ただいま区長から選任があります農業委員の選任の仕方について意見を述べます。  これまでも農業委員は、議長、副議長、監査委員と並び、与党会派のたらい回しで選任され、議員報酬を上回る報酬を得てきました。  今回は、議長が杉自、副議長が公明、監査委員を民主と杉自で押さえたことで、残る農業委員は自民党杉並区議団で占めるということを与党四会派の話し合いで決めた候補者が推薦されようとしています。  新生議会では、幹事長会の申し合わせで進められてきた正副委員長ポストを与党四会派で独占しました。区民生活委員会だけは与野党同数で、委員長をネット・みどり会派がとるというハプニングもありました。  今回の農業委員の選任に当たり、共産党から、候補者が推薦された以上、選挙の前に候補者の農業委員立候補に当たる所信を表明するよう求められました。しかし慣例にないということで退けられています。これまでの慣例自体が、区民の目から見ればおかしなことばかりです。必要なら変えるべきです。  農業委員というのは、区内の農業と生産緑地を守る重要な役割を担い、広い見識や専門性が問われるはずです。選挙という形だけを取りつくろい、実際は多数会派の数の力で押し通すやり方は、区民の納得は得られません。今後、立候補に当たり所信表明の機会をつくるなど、選任の仕方の変更を求めます。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  選任による農業委員会委員候補者として、大泉時男議員を推薦することに賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、選任による農業委員会委員候補者として大泉時男議員を推薦することに決定をいたしました。  区長から、議案第四十五号杉並区副区長の選任の同意について、議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意について、議案第四十七号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について、以上三議案が提出されました。  この際、議案第四十五号、議案第四十六号、議案第四十七号を本日の日程に追加し、直ちに議題とすることに異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。  議案第四十五号、議案第四十六号、議案第四十七号を本日の日程に追加し、直ちに議題とすることに決定をいたしました。  ここで三議案を配付いたします。      〔議案配付〕 ─────────────◇───────────── 議案第四十五号    杉並区副区長の選任の同意について   右の議案を提出する。     平成二十三年六月二十八日             提出者  杉並区長 田中 良 ○議長(藤本なおや議員) 議案第四十五号杉並区副区長の選任の同意についてを上程いたします。  理事者の説明を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) ただいま上程されました議案第四十五号杉並区副区長の選任の同意につきまして、ご説明を申し上げます。  本区の松沼信夫副区長の任期は、本日六月二十八日をもって満了となります。  松沼副区長は、平成十九年六月二十九日に就任し、以来、副区長としてその職責を果たしてこられました。今般引き続き副区長に選任したいと存じまして、ご提案を申し上げる次第でございます。  松沼副区長の経歴につきましては、お手元の議案に添付してございますので、ごらんいただきたいと存じます。  何とぞご審議の上、松沼信夫副区長を引き続き副区長に選任することにつきましてご同意いただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。  議案の朗読は省略させていただきます。  以上。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  議案第四十五号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。  質疑はありませんか。  三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) ただいま上程になりました杉並区副区長選任同意について質疑を行います。  現在の副区長松沼信夫さんを留任とする提案であります。  まず第一に伺いますのは、副区長を留任とした理由は何か。区長に伺います。  といいますのは、松沼副区長は、平成二十年の決算特別委員会、十月三日の答弁の中に、次のようなお話をされているくだりがあります。長いですので、関係するところだけ簡潔に申し上げますが、次のように言っています。「さまざまなご意見につきましては、私も公務員人生あとわずかになってまいりましたので、これからもさまざまなご意見には謙虚に耳を傾けて職責を全うしていきたいというふうに思っておりますので、先ほどの答弁については、ぜひご理解をしていただきたいというように思っております。」と、こういうふうにお話をされております。  一期で副区長をおやめになる、そういった心境をお持ちだったのだろうというふうに受けとめていたわけですけれども、ご本人のご意思、それからいろいろ人生設計もあろうかと思いますから、平成二十年の段階でこのようにお話しになっているということは軽いものではないなと思いますけれども、この点はどのような交渉があったのか。また区長としてはどのように判断をされて再度副区長をお願いされたのか、明らかにしていただければというふうに思います。  第二点目です。本日たった今、議案が提出をされてまいりました。留任ですので、以前よりご経歴等については把握をしておりますけれども、新人議員の方は必ずしもそうではないでしょうし、また、一般の区民の方は、副区長がどのような方なのかということについては余りご存じないことが一般的であります。今定例会は六月三日に告示をされて、議案の多くはそこで提示をされているわけであります。この人事についてもできるだけ早くご提案をいただければありがたかったわけですが、なぜ本日提案ということになったのか、お示しをいただきたい。また、この人事はいつご決定をされてこのような形で提出されてきたのか、あわせてご説明をいただきたいと思います。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 堀部やすし議員のご質問にご答弁を申し上げます。  いろいろのお尋ねでございましたけれども、引き続き副区長として適任者であるというふうに考えましたので、私のほうで議案を出させていただいた次第でございます。  以上。 ○議長(藤本なおや議員) 三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) 大変簡潔にご答弁をいただきました。答弁漏れがございますので、お答えをいただきたいと思います。私も再質問は一回しか許されておりませんので、大変困りますけれども、お答えいただきたい。  なぜ議案提出が本日になったのか。つい先ほどこれ、配られたわけでございます。こういう人事についても、ご経歴を初め、一般区民の方にお示しをいたしまして、議員としてもいろいろご意見を聞いてまいりたいというようなお考えをお持ちの議員もいらっしゃるわけでありまして、できればもう少し早くご提示をいただければなと思ったわけですけれども。区長も都議のご経験のある中で、議員には事前に内々の内示はあるというようなことはありますけれども、広く一般区民の方はそういう機会はないわけでありまして、この点についてご所見があればお聞かせをいただきたい。これは答弁漏れの点についての質問であります。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 堀部やすし議員の再度のご質問にお答え申し上げます。  任期がきょうまででありますので、きょう上程をしなければ副区長が空席になってしまいますので、きょうご提案をさせていただいた次第でございます。どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。 ○議長(藤本なおや議員) 六番横田政直議員。      〔六番(横田政直議員)登壇〕 ◆六番(横田政直議員) 杉並区副区長の選任の同意について質問いたします。  杉並区政には、子どもの安全のための配慮等多くの課題があると思いますが、松沼副区長に対して特に何を期待されているのか、お示しいただきたいと思います。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 横田政直議員のご質問にご答弁申し上げます。  引き続き区政発展のために汗をかいていただくことを期待いたしております。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 六番横田政直議員。──再質問するなら意思をしっかり表明してください。      〔六番(横田政直議員)登壇〕 ◆六番(横田政直議員) みんなの党杉並・横田政直、再質問いたします。  松沼副区長に対して杉並区政、何を期待されているのかということを具体的に、何か松沼副区長に対して能力の点で期待しているものを、今回の同意に関しての賛否の判断の資料にさせていただきたいので、お答えいただきたいと思います。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 横田政直議員の再度のご質問でございます。  ことしは、杉並区政にとりましては、新たな基本構想の策定という大きな作業がございます。そういった区の将来を方向づけていく区政の重要課題について、これまでと同様しっかりと取り組んでいただくことを期待いたしております。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 質疑はないものと認めます。  意見はありますか。  三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) 副区長の選任同意につきましては、賛成をいたします。  ただいまお聞きになってもおわかりいただけますように、現在の区長は、私どもが質問したことに対して、必要にして十分な答弁をなさらない傾向がありまして、大変不満であります。松沼副区長につきましては、答弁は比較的懇切丁寧になさる方でありますので、ぜひ区長を補佐して、充実した区政に向けてご活躍をいただきたいと強く念願いたしまして、意見といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 四番すぐろ奈緒議員。      〔四番(すぐろ奈緒議員)登壇〕 ◆四番(すぐろ奈緒議員) 議案第四十五号杉並区副区長の選任の同意について、生活者ネット・みどりの未来を代表して意見を述べます。  松沼信夫氏は、この間の議会の答弁などから見たところ、さまざまな施策に関する経緯や法令を把握されており、唯一の適任者だと思いますので、選任なさったことを理解しています。今後の基本構想や総合計画を策定する重要な時期に、豊富な知識や経験を生かして区政運営を進めていただきたいと考え、賛成をいたします。 ○議長(藤本なおや議員) 六番横田政直議員。      〔六番(横田政直議員)登壇〕 ◆六番(横田政直議員) みんなの党杉並・横田政直、杉並区副区長選任の同意について意見を述べます。
     区長への質問に対する答弁では判断資料が十分ではなく、残念ですが、松沼副区長の能力には期待をしておりますので、賛成いたします。 ○議長(藤本なおや議員) 十一番けしば誠一議員。      〔十一番(けしば誠一議員)登壇〕 ◆十一番(けしば誠一議員) 議案第四十五号杉並区副区長の選任の同意について、無所属区民派の意見を述べます。  今回の新区長による副区長を初めとする人事案件は、田中区長の区政運営の姿勢を示すものとして注目していました。人事案等に関しては、直前ですが、事務局から打診があったことから、田中区政の公平な姿勢はうかがわれます。  無所属区民派は、前区長がそれぞれの分野に見識や力があった区の幹部職員を退け、自分の好ましい人物を選ぶやり方を批判してきました。田中区長が前区政下で副区長を務めた松沼信夫氏をあえて選んだのは、職員の意見に耳を傾け、職員の信頼を大切にした結果だと思われます。前区長がマスコミ受けをねらうパフォーマンスや思いつきで政策を打ち上げ、職員がその対応に大わらわの現場にあって職員を支えた副区長の実績は伺っています。  しかしながら、松沼副区長は、山田区長のスマートすぎなみ計画を策定し、その力を発揮し、山田区政を名実ともに支えた人物でもあります。その結果生じた職員の行き過ぎた削減や区政のさまざまなゆがみに責任があることは否めません。  以上の理由から、議案第四十五号には反対といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 三十三番原田あきら議員。      〔三十三番(原田あきら議員)登壇〕 ◆三十三番(原田あきら議員) ただいま区長から推薦のありました副区長の選任同意について、反対の立場から意見を申し述べます。  松沼副区長はこの間、山田宏前区政のもと、やみくもな職員千人削減による区民サービス、職員の士気の低下を招き、借金ゼロ政策やそれに続く減税自治体構想では、緊急に求められていた保育や介護等の区民ニーズに背を向け、推進の立場を貫いてまいりました。  田中区長にかわり、減税自治体構想が事実上凍結されたことなどは評価に値しますし、職員については区長の政治を支えるのが仕事であるという意見もあります。しかしながら、この間の副区長の働きは、山田前区政に対し無批判であるだけでなく、日本共産党区議団の質問に対しても、山田前区長の失言、異常な答弁を補佐する働きまで担ってまいりました。こうした姿勢は、前区長の強権政治という観点を考慮したとしても、区民全体の奉仕者たるべき公務員としての姿勢を投げ捨てた姿勢として批判せざるを得ません。よって、日本共産党杉並区議団は、本議案には反対とし、意見の開陳を終えます。 ○議長(藤本なおや議員) 四十一番島田敏光議員。      〔四十一番(島田敏光議員)登壇〕 ◆四十一番(島田敏光議員) 議案第四十五号、松沼副区長再任の人事案件に対しまして、杉並区議会公明党を代表して賛成意見を申し述べます。  再任人事ですので、簡潔に賛成理由を申し上げます。  松沼氏は現在六十二歳、まだまだ気力も体力も充実しており、その任に十分たえ得るのが第一点。  区行政に精通し、組織をしっかり把握し、人望もある点。  首長交代により区民生活が混乱を来さないよう、行政の基本的部分の継続性が必要であり、その任に最適である点。  もう一点つけ加えれば、さきの東日本大震災発生後、南相馬市に対する自治体間のスクラム支援においても、交流自治体間との信頼関係のかなめとなっている点。  以上四点、賛成理由を申し述べましたけれども、一言で言えば、余人にかえがたしとでも言えましょうか。松沼氏には、ご自身以上の力ある人材をしっかり育てていただきますよう要望を付して、杉並区議会公明党の賛成意見といたします。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに意見はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 意見はないものと認めます。  それでは、採決いたします。  議案第四十五号杉並区副区長の選任の同意について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇───────────── 議案第四十六号    杉並区教育委員会委員の任命の同意について   右の議案を提出する。     平成二十三年六月二十八日             提出者  杉並区長 田中 良 ○議長(藤本なおや議員) 議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意についてを上程いたします。  理事者の説明を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) ただいま上程されました議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意につきまして、ご説明申し上げます。  本区の井出隆安教育委員会委員は、本日六月二十八日をもって任期満了となります。  井出委員は、平成十八年四月一日に辞職された委員の任期を引き継ぎ、就任し、以来教育長としてその職責を果たしてこられました。  今般引き続き教育委員会委員に任命したいと存じまして、ご提案を申し上げる次第でございます。  井出氏の経歴につきましては、お手元の議案に添付してございますので、ごらんいただきたいと存じます。  何とぞご審議の上、井出隆安氏を教育委員会委員に任命することにつきましてご同意いただきますようお願いを申し上げます。  議案の朗読は省略させていただきます。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  議案第四十六号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。  質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 質疑はないものと認めます。  意見はありますか。  四番すぐろ奈緒議員。      〔四番(すぐろ奈緒議員)登壇〕 ◆四番(すぐろ奈緒議員) 議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意について、生活者ネット・みどりの未来を代表して意見を述べます。  このたび任命された井出隆安氏は、この四年間、主に前山田宏区長のもとでさまざまな教育施策にかかわってこられました。それぞれの問題については、その都度指摘をさせていただきました。中でも二年前の中学校の教科書採択では、十分な議論がされないままに、従来の教科書を継続して使用することが決定されたことは大変残念でした。  しかし、昨年行われた小学校の教科書採択では、ご自身の豊富な現場経験に基づいた分析と見解を述べられ、議論をリードされたことを評価しております。子どもたちがどこで悩み、つまずき、葛藤するのか、成長過程を熟知しているからこそ、子ども一人一人に沿った的確な指導法を助言できるのだと思います。  そして、井出氏が教育行政に精通して常に課題を把握しているのは、教育長に就任後も各学校に足を運び、現場を見て声を聞いてこられたことの成果でもあると考えます。  ことしは中学校の教科書採択があります。現場の声や保護者、区民の声を尊重し、公正で公平な採択をしていただけるものと期待しています。また、一人一人の子どもが大事にされる、そういった教育現場をつくっていただきたいという願いを託して、賛成意見といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 十一番けしば誠一議員。      〔十一番(けしば誠一議員)登壇〕 ◆十一番(けしば誠一議員) 議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意について、無所属区民派の意見を述べます。  前山田区長のもとでは、教育長人事は、新しい歴史教科書をつくる会が進める中学歴史教科書を採択するための極めて政治的な人事として内外から注目されてきました。就任あいさつで、前区長の区政運営に対する独善性やイデオロギーを押しつけるやり方を批判した田中区長がどなたを選任されるか、注目を受けていました。今回あえて山田区政下の教育長を務めた方を選んだやり方は、教育の継続性を無視し、自己のイデオロギーに従わせようとした前区長との違いを感じます。  井出隆安氏は、杉並区で教員と校長を歴任した後、東京都教育委員会で教育行政に携わってきました。その実績と能力を買われ、つくる会教科書の強引な採択とその結果生じた教育現場のさまざまな問題点や不安を解消する切り札として招かれた人事でした。  教育現場や地域を理解している井出隆安氏は、神明中学の統廃合の見直しなど、山田区政下で決断されました。山田前区長が杉並師範館を支えに杉並の教育を変えるために進めようとした杉並区教育基本条例が議会で強く反対されるや、教育憲章の方向に修正し、慎重な姿勢をとり、杉並の教育を守ろうとしました。しかし、二年前の中学歴史教科書の採択時に、一人の教育委員の強い反対を押し切る形で、二年後の新指導要領に基づく採択まで扶桑社版を継続する主張を行い、決定したことは、区民の信頼を損ねています。  教育は教育委員会にゆだねる新区長の姿勢を受けて、昨年の小学校の教科書採択は、現場の使いやすいものを選ぶ方法に改善されました。八月にどのような結論を出すか、教育長の判断に注目しつつ、二年前の扶桑社継続の姿勢からは、議案に反対といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 三十三番原田あきら議員。      〔三十三番(原田あきら議員)登壇〕 ◆三十三番(原田あきら議員) ただいま区長から推薦のありました教育委員の人事案件について、反対の立場から意見を申し述べます。  井出教育長は、二〇〇六年、前任の納冨教育長が山田前区長の教育介入に歯止めをかけることができず、つくる会教科書採択をしてしまった後、良心の呵責からか、突然辞任をされた後任として杉並にやってまいりました。  冒頭の区議会において、山田前区長の教育委員会不要論についてただしたところ、私は教育委員会不要論にくみするものではないと発言するなどしたあたり、一定の公務員としての姿勢は有しているものと確認しました。  しかしながら、学力テストの問題、学校統廃合と小中一貫教育、小中学校へのクーラーの設置を二十三区で唯一実施してこなかった問題等、具体的に山田前区長による教育介入に歯止めをかけることはできませんでした。何よりも、二年前の教科書採択においてつくる会教科書採択を先導した問題は決定的です。  昨年の小学校教科書採択では、現場の声を受けとめた採択とするなど、期待される面もありますが、しかしながら、最近でも南伊豆健康学園の廃止、区立幼稚園の子供園化等、区長部局が主導する教育環境の破壊についても対抗する姿勢を何ら示すことができないでいる点は看過できません。  よって、日本共産党杉並区議団は本議案には反対し、意見の開陳とします。 ○議長(藤本なおや議員) 四十七番富本卓議員。      〔四十七番(富本卓議員)登壇〕 ◆四十七番(富本卓議員) 私は、杉並自民区政クラブを代表して、議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意について、賛成の立場から意見を申し上げます。  賛成理由の第一は、井出氏の豊富で多様なキャリアでございます。  井出氏には、昭和四十五年、杉並で教員生活をスタートし、馬橋小で教頭、久我山小で校長職など、杉並の教育現場の中でさまざまな立場で活躍された経験がございます。それに加えて、東京都教育庁で人事企画担当部長、指導部長の要職を務められた後に、我が区の教育長を務めてこられました。私は、教育界広しといえども、現場と行政の両面でこれだけの豊富なキャリアをお持ちの方は、そういないと思います。得がたい人物であり、最適任であると思います。  次に、賛成理由の第二は、当区の五年にわたる教育長としての実績であります。  我々にもすっかりおなじみとなりました「よいまちはよい学校を育てる」「よい学校のあるところによいまちができる」「学校づくりはまちづくり」は、常々井出氏が述べられてきたフレーズであります。この強い思いとリーダーシップを持って、井出氏はこの間、精力的に杉並の教育問題に取り組んでこられました。  その具体的な成果としては数多く挙げられますが、私は特に、学校と地域をつなぐかけ橋たる学校支援本部の全校設置と、基礎自治体の教育問題の中では最も難しいであろう学校の統廃合を着実に進展をさせている点を挙げたいと思います。これらを地域住民、保護者等の理解を得ながら丁寧に前進させている点は、その行政手腕の高さとして、確固たる実績に値すると存じます。  賛成理由の第三は、そのお人柄でございます。  一言で言えば、立派でいい人です。加えてマスクもよくダンディであります。私も含め、議員には何かとやんちゃな人間も多いですけれども、時には優しく、時には厳しく、誠実に粘り強く接していただいた記憶がある方も多いのではないでしょうか。同じような声は、区民や保護者の方からも数多く伺っております。今山積する教育問題を解決するには、この井出氏の姿勢こそが求められている部分ではないかと思います。  以上のような理由から、今般区長から提案された教育委員会委員の任命の同意については、極めて妥当な人選と判断し、賛成をするものであります。  最後に、今後も井出隆安氏が杉並の教育の一層の発展のため引き続きご活躍されることを願い、意見の開陳といたします。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに意見はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 意見はないものと認めます。  それでは、採決いたします。  議案第四十六号杉並区教育委員会委員の任命の同意について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。 ─────────────◇───────────── 議案第四十七号
       杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について   右の議案を提出する。     平成二十三年六月二十八日             提出者  杉並区長 田中 良 ○議長(藤本なおや議員) 議案第四十七号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意についてを上程いたします。  理事者の説明を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) ただいま上程されました議案第四十七号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意につきまして、ご説明を申し上げます。  本区の四居誠監査委員の任期は、本日六月二十八日をもって満了となります。  四居委員は、平成十九年六月二十九日に就任し、以来、監査委員としてその職責を立派に果たしてこられました。その功績に対し、深く感謝を申し上げる次第でございます。  さて、その後任につきましては、現在、政策経営部参事(経営改革担当)の職にある小林英雄参事を監査委員に選任したいと存じまして、ご提案申し上げる次第でございます。  小林参事の経歴につきましては、お手元の議案に添付してございますように、昭和四十七年に杉並区に勤務され、総務部納税課長、杉並区西福祉事務所長、副収入役、生活経済部経済勤労課長、学校教育部学務課長、厚生部管理課長、企画部参事、政策経営部行政管理担当部長、保健福祉部長等を歴任し、杉並区教育委員会事務局次長を経て、平成二十二年四月から政策経営部参事(経営改革担当)として職責を果たしてこられました。  このように小林参事は豊富な行政経験と識見を持ち、また堅実で誠実な人柄から、本区の監査委員として適任と考える次第でございます。  何とぞご審議の上、小林参事を監査委員に選任することにつきましてご同意いただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。  議案の朗読は省略させていただきます。 ○議長(藤本なおや議員) お諮りいたします。  議案第四十七号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。  質疑はありませんか。  三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) それでは、識見を有する監査委員の選任同意につきまして、質疑を行います。  第一点目ですが、これは先ほども伺いましたけれども、なぜ議案提出が本日なのかという点であります。先ほどはていよくかわされてしまいましたので、しっかりと答弁をいただきたい。つまり、本日任期満了になることを知っていながら、突然本日出してきて、任期満了なんだから同意してくれと議会に迫る。区民もよくわからない人、こういう状況が果たして正しいと言えるのかどうか。私には疑問があるんです。答弁をいただきたい。  この方は留任ではありませんから、区民の方に小林英雄さんですと言っても、だれですか、その人、ということになってしまうわけですから、より説明責任は高かったというふうに思う次第であります。  第二点目です。なぜ監査委員については留任ではないのか説明をいただきたいと思います。先ほど副区長は留任ということで決定しました。現在の代表監査委員と副区長は、たしか同い年であったというふうに記憶をしております。何か派閥でもあって、一方を排除するために、一方は留任としないということでもあるのか、少し不自然なんですが、何か理由があるのかどうか伺っておきたいと思います。  第三点目ですけれども、自治法の百九十八条の二によりますと、監査委員の選任及び兼職禁止について規定があります。区長、副区長の親子、夫婦、兄弟姉妹、要するに二親等については監査委員になれないという規定があるわけですけれども、当然これに抵触しているということはないと思いますけれども、確認のため伺っておく次第であります。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 堀部やすし議員のご質問にご答弁申し上げます。  なぜ本日提案をしたのかというご質問でございます。これは先ほどお答えをしたとおりでございます。  また、なぜ留任でないのかというご質問もございましたが、先ほど提案理由のご説明を申し上げました。四居委員には大変これまで区のためにご尽力をいただいて、心から感謝を申し上げております。引き続き大所高所に立って区政に対してご指導をいただきたいという思いでございます。今回任期満了に伴いまして、新たに小林氏を提案させていただきました。ご理解をいただければというふうに思っております。  それから、三つ目のご質問につきましては、私と提案をした小林氏が親族関係にあるかどうかということだったかと思いますけれども、そういったことはございません。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) 再質問します。  答弁がひどいので、少し角度を変えて質問をいたします。任期満了を目前にすると、まさか席を空白にしておくのもよろしくないだろうということで、比較的同意せざるを得ないような心境に議員というのはなりがちなわけであります。世の中にはそうじゃない議員というのもたくさんいると思いますし、私も必ずしもそうではないんですが、とはいえ、何もきょうの朝突然この人事をひらめいたわけではないと思うんですよね。ですから、一定のひらめきのあったといいますか、人事を固めた段階では、段階的にでも結構ですのでオープンにしていただきたい。区民の方も、初めての方はどういう方だろうということについて当然ご関心をお持ちの方はあるわけですから、ぜひ、自治という観点からも配慮をいただきたいというふうに思いますが、今後について所見を求める次第であります。  それから、監査委員というのは独立性、中立性が大事なポジションであります。そういった観点で人物を選ぶということはなかったのかどうか。かねてより私も申し上げておりますし、ほかの議員も申し上げておりますけれども、監査委員は、その独立性にかんがみまして、識見を持つ者については特に、公認会計士あるいは他の自治体の経験者を選ぶというふうにしていただきたい、区の職員から選ぶというのはやめてもらいたいというような意見が出ておりました。こういったことについて配慮されることはなかったのかどうか、これは率直な意見をお聞きしたいというふうに思うわけであります。  最後、三点目ですけれども、現在の代表監査委員である四居氏については、今後は大所高所に立ってご指導いただきたいというお話がありました。ということは、まだたしか六十二ぐらいだったと思いますので、六十五には間がありますから、どこか別のポジションを用意して再就職先を準備している、こういうことなんですかね。いかがなんでしょうか、明確にご答弁をお願いします。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 堀部やすし議員のご質問にお答え申し上げます。  質問に適切に答えてないではないかというご発言もございましたけれども、それはそれぞれ考え方があろうかというふうに思います。私も議員経験が多少ございますから、私の承知している一つの作法というものにのっとって、今回は提案をさせていただいているわけでございまして、ご理解をいただきたいというふうに思っております。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 十三番奥山たえこ議員。      〔十三番(奥山たえこ議員)登壇〕 ◆十三番(奥山たえこ議員) 一点だけお尋ねいたします。  今堀部やすし議員が再質問の中でお尋ねしたことに対して答弁がなかったと思っておりますけれども、私は今回一般質問の中で監査委員のことを聞きまして、その中で、職員から識見を有する方を選ぶのは、まず天下りであるというそしりを免れない、それから、人間関係からどうしても人は情実がまじるだろうということで、他区から選んではどうかということをお尋ねいたしました。  そのことに関連してですが、例えば世田谷の区長と田中区長は大変懇意であるというふうに伺っております。南相馬市にもご一緒に伺った仲だと伺っておるんですが、そういった意味では、実際に他区のそういった行政経験者から招き入れるというようなことは考えなかったんでしょうか。なかったとするならば、どうして当区の職員にこだわったのかといったことについてお尋ねいたします。 ○議長(藤本なおや議員) 理事者の答弁を求めます。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 奥山たえこ議員のご質問にお答え申し上げます。  監査委員の適任者としてどういう経歴がふさわしいかという趣旨のご質問だったかと思います。奥山議員の考え方も、私は一つの見識だというふうに思っております。ただ、以前もお話ししたかと思いますけれども、区の行政事務とか組織風土、これまでの歴史的な経緯等々、区の監査ということになれば、そういった経験も大変重要だというふうに思っております。いろいろな考え方があろうかと思いますけれども、今般は公平公正な識見を有する小林参事をご提案させていただいたということでございますので、ご理解いただければと思います。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤本なおや議員) 質疑はないものと認めます。  意見はありませんか。  二番新城せつこ議員。      〔二番(新城せつこ議員)登壇〕 ◆二番(新城せつこ議員) 提案されました議案第四十七号、監査委員の選任について無所属区民派の意見を述べます。  地方分権の流れや議会改革の動きの中で、監査委員のあり方が問われています。これまでの内部監査のあり方が批判され、外部監査が導入をされ、また企業会計が自治体に導入されるなど、問題が起こりました。  監査委員制度について法律で規定をされ、区の手引きによれば、「監査委員は、区長から独立した執行機関の一つで、『委員会』ではなく各委員が独立・対等の立場に立っており、監査結果報告の決定などは、合議に基づいてなされます。」と書かれています。  六月十六日の本会議で、議会選出委員選任に当たり、区長が任命する際に、区長答弁では、議会の意思を尊重したとありました。その日の議長、副議長選挙では、与党多数会派の第一党、杉並自民区政クラブが議長、第二党、公明党が副議長と分け合い、監査は民主・社民クラブ、杉並自民区政クラブとなりました。議会の意思を尊重と言いながら、共産党や生活者ネット・みどりの未来、野党である少数会派には事前の相談はなく、与党多数会派の中で役職ポストを分け合ってきた問題があります。  一方、代表監査が区の幹部職員の天下り先となってきたという問題です。その結果、議員の政務調査費の使途に関する監査委員審査結果は、区民からは、議員に大変甘いとの批判がなされているとおりです。  提案された小林英雄氏は、これまでの職員としての実績や経歴から、人格や専門的知識があるという点では疑問はありません。人選に当たり区長が職員の意見を聞いて選ばれたことも推察できます。しかし、区長から独立し、対等な立場でという公平性が保障されるためには、区幹部職員からの登用提案には反対せざるを得ません。行政分野の大半が民間委託や民営化されてきた流れの中で、学校給食など住民監査請求に対する現状を見ても、これを容認してきた監査委員のあり方から、議案第四十七号には反対といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 十三番奥山たえこ議員。      〔十三番(奥山たえこ議員)登壇〕 ◆十三番(奥山たえこ議員) 議案第四十七号について、生活者ネット・みどりの未来を代表して意見を申し述べます。  監査委員制度が一般的に言って形骸化されていると言われて久しいものがあります。  なお、形骸化という点では、議会のほうがその何倍も形骸化しているということを私も認めます。自分のことを棚に上げて人を批判してはいけないと思うからであります。  そしてまた、当区における住民監査請求の結果について、東京地裁で結果が覆されるような判決が出るなどしたこともあり、当区の監査委員制度については、いろいろと疑義を私も抱いております。  ただ、しかし、監査委員制度そのものは大切なものであります。そしてそれは、財政面だけではなく事務に関する監査もできるという点で、監査委員は議員個人よりも権能があるとも言えます。そういう意味では、今回推薦されております小林英雄さんについては、確かにいろいろな見識もあり知識もある方だというふうには私たちも認めております。  そこで、議会に遠慮してだとか、天下りだから古巣に対して甘いんだとか、そういったそしりを受けないように、また今の区長の答弁も伺いましたけれども、その答弁にもかなうような形で、全く遠慮することなく、高潔な人格を生かして、公平・公正・中立でかつ厳しく監査をするように期待も込めて、賛成といたします。 ○議長(藤本なおや議員) 三番堀部やすし議員。      〔三番(堀部やすし議員)登壇〕 ◆三番(堀部やすし議員) 議案第四十七号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任同意について意見を申し上げます。  識見を有する監査委員については、名実ともに区や区長と利害関係を持たない第三者を選任することが不可欠と考える立場から、本人事提案に反対いたします。  地方分権の進行によって、地方自治体の権限が強化されつつある中、監査委員の役割、仕事は確実に増えており、中でも識見を有する監査委員の判断は極めて重要になっています。近年の改正地方自治法においても、識見を有する監査委員の役割は、とりわけ重要となっています。たび重なる制度改革の成否は、いずれも識見を有する監査委員が公正中立に職務を遂行できるか否か次第にかかっていると言えます。  それは、区に損害を与えた原因者が区長本人であると裁判で判断された場合、例えば区長が違法支出をしたというようなケースで如実にあらわれてきます。区の契約や財務会計行為は区長判断によるものが少なくないため、こうしたケースが発生する可能性は小さくありませんが、新しい住民訴訟制度のもとでは、仮に区が敗訴したとしても区長は痛くもかゆくもなく、開き直ることが可能となっています。  このため、最高裁で判決が確定しても、区長本人が自発的に損害を賠償する気がない場合は、区の代表監査委員が区長本人に対し、新たに損害賠償請求等の第二次訴訟を起こさなければならなくなっています。したがって、区長と代表監査委員がなれ合いになっている場合には、全く機能を果たさない可能性が大きいわけです。代表監査委員が第二次訴訟を起こさなくとも、法に罰則はありません。第二次訴訟には提訴期限も定められていませんので、代表監査委員があれこれと理由をつけていつまでも先送りしてしまうといったことも不可能ではありません。仮に渋々第二次訴訟を提起したとしても、行政となれ合いになっている監査委員では、十分な求償を怠ったり、少額の賠償額で安易に和解してしまう可能性さえも予想されるところです。  このような理由から、識見を有する監査委員の選任に当たっては、名実ともに独立性、中立性に留意し、ふさわしい経歴と識見をあわせ持った人物を選ばなければならないというべきです。  小林氏が高潔な人物であることは重々承知していますが、そうであったとしても、従来のように常勤監査委員、代表監査委員のポストを退職した区職員の指定席とすることには、同意できないところであります。行政実務経験者を選任する場合であっても、区と利害関係を持たない他の自治体の出身者を登用すべきであります。事実、過去の代表監査委員の中には、受理すべき監査請求を突っぱね、あれやこれやと理由をつけて時間稼ぎをしたり、その利害関係から見て外部監査にゆだねるべき事項を内部監査で済ませたりと、恣意的な態度をとったケースがありました。これが区職員OB採用の限界であることは強く認識する必要があります。  監査委員は区執行部からの独立性、中立性を確保することが極めて重要であり、副区長や教育委員と同じ基準で選任同意をするべきではありません。したがって、監査委員については、区職員退職後の上がりポストとすべきではないと考える立場でありまして、本議案には反対をするものであります。 ○議長(藤本なおや議員) ほかに意見はありますか。  六番横田政直議員。      〔六番(横田政直議員)登壇〕 ◆六番(横田政直議員) みんなの党杉並・横田政直、杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について意見を述べます。  小林英雄氏の能力、識見に疑いを持っているわけではありませんが、役所内から監査委員(識見を有する者)を選任することには、お手盛りの危険がありますので、公正さを期する観点から反対をいたします。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) 三十七番小川宗次郎議員。      〔三十七番(小川宗次郎議員)登壇〕
    ◆三十七番(小川宗次郎議員) ただいま提案されました議案第四十七号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任同意につきまして、民主・社民クラブを代表しまして、賛成の立場から意見を申し上げます。  意見を申し上げる前に、まず、四居監査委員は、平成十九年六月二十九日に監査委員に就任し、四年間、公平無私を貫き、委員としてその職責を立派に果たしてこられました。また代表監査にも就任し、その功績に対しましては、心から感謝を申し上げる次第であります。  さて、後任の監査委員につきましては、私たち会派は、次に述べる主な二つの理由から、小林英雄経営改革担当参事が識見を有する監査委員に最適任と思い、賛成するものであります。  賛成の主な第一の理由は、小林氏の豊かな行政経験と識見であります。  小林氏は、部長職として行政管理担当部長を二年、保健福祉部長を四年、教育委員会事務局次長を約三年と、区の要職部長として九年間にわたり活躍してこられました。この以前にも、企画課長として二年間、現在の基本構想である杉並区21世紀ビジョンの策定に携わるなど、豊富な行政経験があるものであります。  保健福祉部長時代には、知的障害者の入所施設や路上生活者の自立支援センターの整備に当たって、揺るぎない信念のもと、施設の必要性や地域への影響などについて、丁寧かつ粘り強く地元住民に説明して地域の合意を形成していくなど、誠実で真摯な行政手腕のもと、多くの業績を残されてきました。さらに、定年を迎えられた後も、経営改革担当参事として区政全体のお目付役として活躍されておりますのは周知の事実であります。  こうした経験の中で体得されている経験と識見は、監査委員という立場においては大切な要素であり、この方を上回るような人材は、内外ともに見当たらないものと考えております。  主な第二の理由は、小林氏の冷静沈着でありながらも温厚な人柄であります。  小林氏は、大変失礼かとは存じますが、第一印象は一見生まじめでかたそうな方で、近寄りがたい、クール過ぎる方だと思いましたが、区政について相談等していくうちに、気さくで、また誠実で温厚な人柄でありました。行政視察もご一緒させていただきましたときに、改めて気さくで誠実な人柄と確信をいたした次第でございます。そして多くの方が同じような印象をお持ちになったかと思っております。また、物事のとらえ方についても、大局観を持った上で、何が問題なのかその本質をきちんと見きわめ、そして掘り下げて考えるといった洞察力や想像力を持たれております。  今、監査委員はさまざまな課題に直面しておりますが、それを第三者的立場から公平中立な目をもってとらえ、考え、解決していかなければなりません。こうした立場をわきまえ、きちんと役目を果たされていく責任感と行動力があり、また和を大切にするという、いわば人格者であられると存じ上げます。それゆえ小林氏は、さきに述べた経験、識見とともに、人柄から見てもこれ以上の人はいないと言え、監査委員に最適任の方だと考え、小林英雄氏の監査委員の人事案件に同意するものであります。  以上です。 ○議長(藤本なおや議員) それでは、採決いたします。  議案第四十七号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について、原案に賛成の方の起立を求めます。      〔賛成者起立〕 ○議長(藤本なおや議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。  これをもちまして議事日程第五号はすべて終了いたしました。  区長からあいさつがあります。  区長。      〔区長(田中 良)登壇〕 ◎区長(田中良) 一言ごあいさつを申し上げます。  去る六月十三日から本日まで十六日間にわたりまして、条例改正、補正予算、人事案件等の重要案件につきまして慎重なご審議を賜り、いずれも原案どおりご決定いただきまして、まことにありがとうございました。  ご審議の過程でいただきましたさまざまなご意見につきましては、これからの執行に当たりまして十分尊重してまいりたいと存じます。  ことしの夏は、東日本大震災の影響により、例年以上の節電が求められております。区としましては、照明の一部消灯や冷房調整など、節電対策に取り組んでまいりますので、議員の皆様にもご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。  これから暑さが厳しくなってまいります。議員の皆様におかれましては、ご自愛の上、なお一層のご活躍をお祈りいたしまして、ごあいさつとさせていただきます。  本日はまことにありがとうございました。 ○議長(藤本なおや議員) 本日の会議を閉じます。  以上をもって平成二十三年第二回杉並区議会定例会を閉会いたします。                  午後四時二十六分閉会...