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平成19年 8月28日文教委員会−08月28日-01号

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  1. 杉並区議会 2007-08-28
    平成19年 8月28日文教委員会−08月28日-01号


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    平成19年 8月28日文教委員会−08月28日-01号平成19年 8月28日文教委員会                  目   次 委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 3 人事異動に伴う説明員の紹介 …………………………………………………………… 3 報告聴取  (1) 区立中学校での水泳事故について ……………………………………………… 3  (2) 区立小学校2校でのUSBメモリーの紛失について ………………………… 3  (3) 副校長二人制の実施について …………………………………………………… 3  (4) 「エコスクール化検討懇談会(第二次)」の設置について ………………… 4  (5) 杉並区中学校対抗駅伝大会2007の概要について ……………………………… 8  (6) 平成19年度杉並区立小・中学校教育課程の分析 ……………………………… 8  (7) 平成18年度学力等調査の結果概要について …………………………………… 8  (8) 地域図書館における個人情報の管理不備について ……………………………12  (9) 改修工事に伴う高円寺図書館休館及び臨時窓口の設置について ……………12 (10) (仮称)杉並区立西荻地域図書館運営委託団体選定結果等について ……12
                    文教委員会記録  日   時 平成19年8月28日(火) 午前10時 〜 午後2時15分  場   所 第2委員会室  出席委員  委 員 長  渡 辺  富士雄     副委員長  安 斉  あきら  (10名) 委  員  けしば  誠 一     委  員  すぐろ  奈 緒        委  員  いがらし ち よ     委  員  富 本    卓        委  員  鈴 木  信 男     委  員  小 川  宗次郎        委  員  青 木  さちえ     委  員  今 井    讓  欠席委員  (なし)  委員外出席 議  長  河 野  庄次郎  出席説明員        教育長     井 出 隆 安   教育委員会事務局次長                                  小 林 英 雄        教育改革担当部長小 澄 龍太郎   庶務課長    井 口 順 司        教育委員会事務局副参事       教育人事企画課長種 村 明 頼        (杉並師範館担当)                加 藤 和 貴        教育改革推進課長中 村 一 郎   学校適正配置担当課長                                  徳 嵩 淳 一        学務課長    渡 辺 幸 一   社会教育スポーツ課長                                  森 田 師 郎        科学館長    渡 邊   昇   郷土博物館長事務取扱教育                          委員会事務局参事                                  菱 山 栄 二        済美教育センター所長        済美教育センター統括指導主事        済美教育センター所長事務取扱           坂 田   篤                根 本 信 司        中央図書館長  和 田 義 広   中央図書館次長 木 浪 るり子  事務局職員 事務局次長   本 橋 正 敏   議事係長    藤 田 和 正        担当書記    梅 澤 明 弘 会議に付した事件  人事異動に伴う説明員の紹介  所管事項調査  1 報告聴取   (1) 区立中学校での水泳事故について   (2) 区立小学校2校でのUSBメモリーの紛失について   (3) 副校長二人制の実施について   (4) 「エコスクール化検討懇談会(第二次)」の設置について   (5) 杉並区中学校対抗駅伝大会2007の概要について   (6) 平成19年度杉並区立小・中学校教育課程の分析   (7) 平成18年度学力等調査の結果概要について   (8) 地域図書館における個人情報の管理不備について   (9) 改修工事に伴う高円寺図書館休館及び臨時窓口の設置について   (10) (仮称)杉並区立西荻地域図書館運営委託団体選定結果等について                             (午前10時    開会) ○渡辺富士雄 委員長  ただいまから文教委員会を開会いたします。  《委員会記録署名委員の指名》 ○渡辺富士雄 委員長  本日の委員会記録署名委員は、私のほか、いがらしちよ委員をご指名いたします。  傍聴人より委員会の撮影の申請が提出されましたので、これを許可いたします。  《人事異動に伴う説明員の紹介》 ○渡辺富士雄 委員長  それでは最初に、人事異動に伴う説明員の紹介をお願いいたします。 ◎教育長 7月1日付の人事異動で説明員がかわりましたので、私から部長級職員についてご紹介をさせていただきます。  小林英雄教育委員会事務局次長でございます。菱山栄二教育委員会事務局参事杉並区立郷土博物館長事務取扱でございます。根本信司杉並区立済美教育センター所長杉並区立済美教育センター所長事務取扱でございます。和田義広杉並区立中央図書館長でございます。  よろしくお願いいたします。 ◎教育委員会事務局次長 それでは私から、課長級の職員をご紹介いたします。  教育委員会事務局副参事(杉並師範館担当)の加藤和貴でございます。社会教育スポーツ課長の森田師郎でございます。  どうぞよろしくお願いいたします。 ○渡辺富士雄 委員長  続いて、議会事務局からお願いいたします。 ◎議会事務局次長 7月1日の異動で区議会事務局の次長となりました本橋でございます。前任者に引き続き当委員会を担当させていただきますので、よろしくお願いいたします。  《報告聴取》 ○渡辺富士雄 委員長  次に、報告事項を聴取いたします。  なお、質疑は、報告を一括して聴取した後に行います。  それでは、報告をお願いいたします。   (1) 区立中学校での水泳事故について   (2) 区立小学校2校でのUSBメモリーの紛失について   (3) 副校長二人制の実施について   (4) 「エコスクール化検討懇談会(第二次)」の設置について ◎庶務課長 私から、報告事項のうちの4件をご報告いたします。  初めに、区立中学校での水泳事故について報告します。  初めに、事故の概要ですが、平成19年7月12日木曜日午前10時50分ごろに、区内区立中学校の学校プールで、1年生の男子生徒が体育授業での水泳指導の最中、心肺停止状態となりました。直ちに指導担当の教員が抱き上げ、プールサイドで応急の心肺蘇生処置を行うとともに、救急車を要請し、救命救急センターに搬送されまして、集中治療室で治療を受けましたが、結果として心肺は蘇生したものの、現在まで昏睡状態が続いております。  事故の状況については、現在調査中でありますが、いじめや悪ふざけなどの他の生徒が絡むものではなく、また、排水口などプール施設に起因するものでもございません。また、警察に対しても連絡し、調査が行われましたが、事件としては扱われておりません。  2として、学校・教育委員会の対応でございますが、事件後直ちに当該生徒の保護者に連絡し、救急車には保護者と担当教員が同乗し、病院に向かいました。その後、病院には校長、教育長、済美教育センター所長も行き、事故の様子等を保護者に説明いたしました。その後も当該保護者とは適宜連絡をとり、生徒の様子等を確認しております。  また、翌週には、学校と教育委員会とで当該保護者の相談等に応じるサポートチームを編成し、対応しております。  また、事故の原因等を調査するため、教育委員会は、翌13日に次長を長とする事故調査委員会を設置いたしました。この調査結果については、現在まとめの最終段階にあり、今月中にはまとめる予定でございますが、本日のところは、細部まではご報告できないところがありますことをあらかじめご理解くださいますよう、お願い申し上げます。  その他の生徒に対しましては、事故当日午後に済美教育センターから心理カウンセラーを派遣し、心のケアに備えました。  また、当該学年の保護者に対しては、事故当日の夕刻に、当該事故の概要を記載した通知文を配付いたしました。また、翌々日の14日には、あらかじめ保護者会が予定されておりましたので、その席上で事故の概要を説明いたしました。  最後に、事故の概要及び対応に係る報道機関への公表についてですが、現在も当該生徒が昏睡状態にあるという中で、当該保護者の方は報道機関等への公表を望んでおりませんので、こうした保護者の意向を踏まえまして、公表は現在までのところ行っておりません。  1件目につきましては以上でございます。  続きまして、区立小学校2校でのUSBメモリーの紛失についてご報告いたします。  去る6月から7月に、区立小学校2校で、個人情報が入ったUSBメモリーを教師が校内で紛失したという事故がございました。そのうち1校の紛失メモリーには、1学期の児童の成績表が入っておりました。学校全体で校内を探し、警察に紛失届を提出しておりますが、現在のところ、どちらのメモリーも発見されておりません。  2つの事故はいずれも、便利な保存電子媒体でありますUSBメモリーの安易な取り扱いによる紛失であるため、教師の個人情報管理の意識、ルールの徹底をするとともに、万一に備えて、セキュリティー機能つきUSBメモリーの使用の徹底、文書保存に際しての暗証番号処理の徹底などの具体的な対策を講じていくことといたしました。  具体的な事故のあらましでございますが、1の久我山小学校につきましては、教師が担任する学級の1学期の児童成績表を紛失したというものでございます。当該成績表には、記載の個人情報が入っておりました。  紛失の経過につきましては、記載のとおりですが、USBメモリーを担任する学級の教室に置き、約1時間、4回にわたり教室をあけた中で紛失をしたというものでございます。  2の堀之内小学校につきましては、教師が担任する学級の児童名簿、電話連絡網、住所録を紛失したというものでございまして、記載の個人情報が含まれておりました。  紛失の経過につきましては、記載のとおりですが、コンピューター室で作業した後に、メモリーを抜いたか差し込んだままにしたか記憶が定かでなく、紛失したというものでございます。  以上の2つの事故を踏まえまして、今後の対策でございますが、1つとして、セキュリティー機能つきUSBメモリーの使用徹底ということで、これまでUSBメモリーは教員の私物が使われておりましたが、事故を踏まえまして、全学校全教員分のUSBメモリーを公費で購入し、配布をいたしました。  2つ目といたしまして、暗証番号処理による文書管理の徹底ということで、ワードやエクセルといったソフトにつきましては、パスワード設定で開けないようにできますので、このことを徹底いたします。  3として、USBメモリーの一括管理でございますが、今回公費により購入いたしましたので、これを個々の教員の管理ではなく、学校内の決められた場所に保管することで管理の徹底を図ってまいります。  4として、意識とスキルを高めるための研修の実施ですが、今回USBメモリーの配布にあわせまして、具体的な使用方法や個人情報管理の意識啓発を図る研修を全小中学校で実施いたします。
     5として、ルール遵守についての定期的な点検ということで、まず、学校による自主的な点検でございますが、これは、日々のUSBメモリーの保管確認とともに、私有パソコン等にデータが残されないことを点検させてまいります。  また、教育委員会による点検につきましては、定期的に現在も服務監察ということで学校を回っておりますので、その中でチェックを徹底してまいりたいというふうに考えております。  最後に、報告事項には記載しておりませんが、こうした事故が起きる背景としては、1つには、学校内のパソコン体制が整ってないこと、2つ目としては、やはり教員の多忙化というものもあるものと考えてございます。こうした点につきましては、今年度内に教員1人1台のパソコン体制を構築すること、また、教員がより子どもと向き合える指導に専念できるようにするために、区費任用教員の配置や事務分担の見直しなどを行いまして、改善を図ってまいりたいというふうに考えてございます。  2件目につきましては以上でございます。  3件目といたしまして、副校長二人制の実施につきましてご報告をいたします。  まず、1の実施目的でございますが、より充実した教育活動を進めるために、記載の4点をねらいとして、現在の副校長に加えまして、区費職員による2人目の副校長、事務職の副校長を配置することとしたものでございます。  ねらいの1つ目といたしましては、現在の副校長が教務指導業務に専念できる体制を構築するということで、教頭たる現在の副校長が多忙な余り教員のリーダーとして機能してないというところを改善し、教員たちの指導業務に専念できるようにする、このことが子どもたちへの指導力の強化、さらには子どもたちの健全な成長にもつながるということで考えてございます。  また、2つ目といたしましては、学校経営に関するマネジメント力の強化ということで、校長をトップに3名でマネジメントをすることで体制強化を図ること。  3つ目としては、学校支援本部等の地域との連携強化ということで、地域とのつながりをより強めるよう、その窓口機能を充実させること。  4つ目としては、教員が教育指導に専念できる体制の構築、その他学校の構造改革ということで、教員と事務職との事務的作業の分担を見直すなど、学校内の構造改革を進め、教員が子どもたちとより向き合えるような環境を構築するということをねらいとしております。  続きまして、2の職務範囲でございますが、現在の副校長は、生活指導、教科指導などの教務指導業務、2人目の副校長は、事務職でございますので、教務指導以外の業務という役割分担を基本といたしまして、当該校の学校長が学校事情に応じて職務範囲を定めることとしております。  資料の裏面に、これまでの組織との比較図を参考資料としておつけしておりますが、これまでのいわゆるなべぶた型の組織から一般的なピラミッド型組織にするということで、学校の組織力を強化し、より充実した教育活動の土台をつくるものでございます。  表のほうに戻っていただきまして、今回の実施校でございますけれども、実施目的に照らしまして、記載の2校といたしました。この2校につきましては、地域運営学校であり、また、地域とのかかわり合いを積極的に進めていこうとしている学校でございますので、そうした地域との連携のモデル校となるよう、副校長を設置し、より充実を図ろうとするものでございます。  実施時期につきましては、8月1日ということで、既に配置を行っております。  今後につきましては、この2校での実施状況を検証しながら、区の人事政策とも調整しつつ、今後の配置を考えてまいります。  副校長二人制につきましては以上でございます。  最後に、エコスクール化検討懇談会(第二次)の設置につきましてご報告します。  エコスクール化検討懇談会につきましては、前回の当委員会でもご報告をいたしましたが、昨年12月に設置し、本年3月に報告をまとめたところでございます。ただ、積み残しの課題が何点かございました。そういう中で、1の設置目的にも書いておりますが、昨年度に設置した懇談会の検討報告を踏まえまして、エコスクール化のさらなる取り組みを進めるために、第二次懇談会を設置するものでございます。  具体的な所掌事項でございますが、さきの懇談会で積み残しとなりました既存校舎を生かす中でのエコスクール化のあり方。  それから、エコスクール化を進める中での環境学習プログラムの内容といったものを基本に検討をすることとしております。  3点目といたしまして、委員でございますが、さきの懇談会メンバーでありました学識経験者、日本建築家協会杉並地域会代表に加えまして、環境団体からの代表、それから区立小中学校の校長代表等を加えまして構成しているところでございます。  4の検討期間でございますが、今年度内に検討成果をまとめるということで検討をお願いしております。既に今月6日に第1回の会議を開催したところでございます。  私からの報告は以上でございます。   (5) 杉並区中学校対抗駅伝大会2007の概要について ◎社会教育スポーツ課長 私からは、今年度で8回目を迎えました杉並区中学校対抗駅伝大会2007の概要についてのご報告でございます。  本駅伝大会は、駅伝という大会を通じて広く区民の間にスポーツを普及、振興させるとともに、青少年の健全育成を図ることを目的として実施するものでございまして、大会名、主催、実施体制については記載のとおりでございます。  実施日は、本年12月9日9時からでございます。  競技方法は、区内の公立・私立中学校チームによる駅伝競走。  参加者規模は、男女各25チーム、計350名程度を予定しているものでございます。  今回の大きな特徴は、全長約10キロの公道を用いるものでございます。恐れ入りますが、A3判の地図をごらんください。  平成16年度にも公道を使わせて実施いたしましたが、今回はさらに拡充し、和田堀公園グラウンドをスタート・ゴールに、荒玉水道、それから青梅街道、環状8号線、神明通りを通り方南通りに入るという、区のほぼ中央部分をおおむねロの字形に通過するわかりやすいコースといたしました。  なお、コースにつきましては、警察及び競技団体、交通関係機関等の皆様との協議調整、そして温かいご理解のもとに確定したものでございます。  駅伝大会という中学生たちの人生一度のイベントにご理解、ご協力とともに、あすを担う杉並区の中学生への温かいご支援のほど、よろしくお願いいたします。  私から以上でございます。   (6) 平成19年度杉並区立小・中学校教育課程の分析   (7) 平成18年度学力等調査の結果概要について ◎済美教育センター統括指導主事 私から、平成19年度の杉並区立小中学校の教育課程の分析につきましてご報告を申し上げたいと存じます。  本分析につきましては、地教行法及び管理運営規則等に基づいて教育課程の届け出を求め、分析をしたものでございます。今年度につきましては、学力、体力、生活指導の3本の柱で、特徴的な面を抽出して分析をさせていただきました。ご報告申し上げます。  まず、学力向上にかかわることでございますが、授業日数に関しまして、中学校においては、学期や長期休業日の弾力化等の措置によって、18校が授業日数を標準より多く設定しております。最大増加日数につきましては、小学校6年生ですけれども、これは3日間、中学校3年生で10日間延長している学校があるということでございます。  授業時間数でございますが、授業日数の増加、1日の授業時数の増加、帯時間の設定などによって、小中学校とも標準時数を上回るように計画している学校が多くございました。最大増加時数につきましては、小学校の6年生で1,030時間、これは85時間増でございます。中学校3年生は1,075時間、同95時間増というふうになっております。  特色ある取り組みとしましては、標準では1単位時間が50分であるところを45分間に1単位時間を弾力化しまして、帯時間と7校時の週2回設定によって1,066時間としている中学校がございます。  次に、各教科の指導でございますが、基礎学力の定着という部分で、小学校では30校、中学校では17校において、基礎学力の定着を目的とするモジュール的な学習を行っております。  教科担任制という部分では、小学校高学年において、教員の得意分野を生かした一部教科担任制を行っている小学校は11校、その多くは社会、理科でございました。  長期休業中の補習でございますが、小学校では25校、中学校では22校で補習を実施しております。  また、4点目としまして、連携・一貫教育の部分でございますけれども、学力調査などの分析に基づいて、異校(園)種が学力向上にかかわる共通の課題に取り組んでいる学校がございます。  読書活動でございますが、こちらのほうは済美教育センターの研究でも明らかになっているんですが、国語力がすべての学力の根幹をなすという学力調査の分析に基づきまして、読書活動を国語の授業以外で行っている学校が44校中43校、中学校は22校でございました。  その他の特色ある取り組みとしましては、済美教育センター、私どものセンターで国語力向上プロジェクト推進校というものを設定しておりますが、こちらで、作文指導を通して書く力の育成を図っている学校がございます。また、演劇教育を核とするコミュニケーション力の育成に取り組んでいる学校もございます。  また、総合的な学習の時間に、地球科、学び科などの名称を設定して、独自のプログラムで思考力、判断力、実践力をはぐくんでいる学校がございました。  次の柱としまして、体力向上にかかわる件でございますが、小学校では、体育科だけではなくて、休み時間の活用、もしくは特設時間の設定などによって、継続的な体力向上の取り組みをしている学校がございます。小中学校とも、多くの学校で、食育を推進することによって健康教育と体力向上とを関連づけた指導を行っておりました。  最後に、生活指導にかかわることでございますが、いじめへの対応のために、人間関係を構築するピア・サポートというプログラムやライフスキル学習、福祉施設等への訪問を行ったり、独自の道徳教材を開発したりする学校がございました。  以上で教育課程の分析についての報告を終わらせていただきます。  続きまして、平成18年度の学力等調査の結果概要について、私から引き続きご報告を申し上げたいと思います。  区学力等調査の目的でございますが、こちらのほうは、学力がどの程度身についているか、また児童生徒が自らの成果と課題を把握するため、また、教員にとっては指導法の改善、指導力の向上等を目的として実施をするものでございます。  実施日は、小学校が2月8日、中学1、2年生が2月1日、中学3年生が12月7日でございます。  調査対象は、小学校3年生から6年生、中1から中3、約5,000人強の子どもたちを対象にして実施をいたしました。  結果についてご報告を申し上げます。参考資料1をごらんになりながらご報告を聞いていただければと思います。  この参考資料1は、目標とする値をどれだけの子どもがクリアしたか、しなかったかを示すものでございます。目標とする値は教科・観点ごとに異なるため、比較しやすいように目標値をすべて100にして、ならして達成指数をあらわしてみました。  この結果、ごらんいただければおわかりいただけると思うんですが、小学校の国語は、教科全体では、6年生を除く全学年で目標値を超えることができました。ただ課題としましては、やはり関心・意欲・態度、それから書く力の育成というところが課題になっております。  算数でございますが、おおむね教科全体は目標値に近づく、または達成している数値が出てまいりました。課題としましては、やはり表現・処理の領域が課題であるというふうに考えます。  続きまして中学校でございますが、こちらのほうは、国語、数学、英語とも教科全体の数値としては目標値をすべて超えております。観点別に見ると幾つかの課題はありますけれども、おおむね良好な数値が出ているのではないかというふうに思っております。  私が先ほどお話を申し上げましたとおり、目的の2つ目としまして、指導法の改善という目的を掲げております。この目標値を超えなかった各観点に対する各校の指導例を(2)に記載させていただきました。国語科における書く力の育成のための取り組みとしましては、ア、イ、ウと3つ挙げさせていただいております。  また、関心・意欲・態度育成のための取り組みとしましては、教科担任制等による専門的な指導を通した関心・意欲の向上というようなものが見られます。  算数科における関心・意欲・態度育成のためには、やはりこちらのほうでは、わくわく算ルームであったり算数レストランといった、おもしろく、楽しみながら算数活動に取り組めるというような工夫を行っている学校がございます。  また、算数科における表現・処理育成のための取り組みとしましては、学校独自のドリルの開発と活用というようなものがございました。  また、英語科におけるコミュニケーションへの関心・意欲・態度育成のための取り組みとしましては、日常会話を即時的に英文に訳していくというようなクイックレスポンスというような取り組みが特徴ある取り組みとして報告されております。  また、(3)には、総体的な学力を高める取り組みとしまして、先ほどお話ししました教育課程の分析の報告と若干重複するため、説明を省略させていただきたいと思いますが、このような取り組みが行われているということでございます。  2番目としましては、都学力調査の結果についてご報告申し上げたいと思います。  都の学力調査につきましては、1月16日、小学校5年生と中学校2年生を対象に実施をいたしました。小学校は国語、算数、理科、社会、中学校は国、数、社、理、英の5教科でございます。  こちらのほうには、平均正答率を都と区で比較をする表を載せさせていただきました。都と区を比較しておわかりいただけるとおり、都の数値を小中学校ともおおむね上回っているというようなデータが出てきております。都の平均値よりも非常に学力的に定着率が高いということが言えると思っております。  続きまして、参考資料でございますが、参考資料としましては、参考資料2に経年比較を掲載させていただきました。こちらのほうも後ほどお読みいただければと思いますが、一定の傾向はなかなか見出すことはできませんけれども、幾つかの課題、また成果が見えてくるということでございます。  また、参考資料3としましては、こちらも経年比較をさせていただいております。小学校、中学校別でございます。おおむね教科全体の達成率としては、達成状況としては良好であるということが読み取れると思います。  参考資料4、5でございますが、こちらのほうは、意識・実態調査の経年比較をあらわしたものでございます。  こちらも、私どもとしましては、分析におきまして非常に有効なデータになるものでございますが、経年比較をいたしますと、おおむね上昇傾向にあるというふうに言えると思います。  参考資料6、最後でございますが、こちらのほうは、区、都、国の学力調査の比較につきまして一覧にさせていただきました。ご参考までに掲載をさせていただいたものでございます。  以上、私からご報告を終わらせていただきます。   (8) 地域図書館における個人情報の管理不備について   (9) 改修工事に伴う高円寺図書館休館及び臨時窓口の設置について   (10) (仮称)杉並区立西荻地域図書館運営委託団体選定結果等について ◎中央図書館次長 私からは、地域図書館における個人情報の管理不備についてご報告いたします。  杉並区立南荻窪図書館、ここは業務委託館で、委託先は株式会社図書館流通センターでございますが、利用者の個人情報の管理不備がございました。  1の概要でございますが、同図書館では、利用者用端末機等のわきに、利用者の方の利便のために裏紙、つまり一度使用した紙の裏面を利用してつくったメモ用紙を置いておりました。その中に、本来シュレッダー処理を必要とする、裏面に個人情報の記載のあるものが混入していたことが、メモ用紙を利用した利用者からの指摘により、7月18日水曜日午後5時半ごろ判明いたしました。  同日直ちにそのメモ用紙を回収いたしましたが、メモ用紙の裏面には、利用者4人分の電話番号、氏名、年齢が記載されておりました。  2の対応状況につきましては、7月18日その日に同図書館の館内のメモ用紙を回収し、調査いたしましたが、他に個人情報の記載されたメモ用紙はありませんでした。  委託業者の責任者を同図書館に招集し、中央図書館長と3名が同館に向かって、メモ用紙の確認調査に立ち会っております。その場で中央図書館長から現場責任者に対して厳重な注意を行うとともに、個人情報関連のリスト等について、適切な管理と迅速な廃棄を指示いたしております。  また、同日、ほかのすべての地域図書館及び中央図書館に、利用者用のメモ用紙の有無及び個人情報が記載してある紙の裏面利用がないかの確認をいたしましたが、裏紙に個人情報の記載されたメモ用紙はございませんでした。  翌19日に同館に区行政管理部門と中央図書館が合同で立入調査を行い、委託事業者に対し個人情報の適切な管理について指導するとともに、今後の改善策を含む事故報告の提出を指示いたしました。  また、同日、メモ用紙に記載されておりました4名の利用者の方に対して、中央図書館長、南荻窪図書館長、株式会社図書館流通センター社長が説明と謝罪を行い、了承を得ております。  7月20日、臨時館長会を開催し、改めて個人情報の管理の徹底、利用者用には当面、裏紙使用のメモ用紙を使用しないことなどを指示しております。  7月27日に委託事業者から調査報告書と改善策を受領し、同日、委託事業者に対して、改善策の着実な実施とその結果の適切な報告を指示しております。  3の今後の対応としましては、すべての図書館に、個人情報に係る事務処理手順の基準を具体的に明示し、個人情報の管理の徹底を図ってまいります。  現在、個人情報取扱指針を作成し、配布いたしております。各図書館で指針に基づいて、図書館における個人情報の含まれる帳票等個人情報を取り扱う図書館内の区域、スペースの設定、個人情報取扱責任者の選任、体制づくり等々の諸規定の整備を進めております。  続きまして、改修工事に伴う高円寺図書館の休館及び臨時窓口の設置について報告いたします。  エレベーター等改修工事を行うに伴いまして、高円寺図書館を休館いたします。また、休館中の区民の利便を図るために臨時窓口の設置をいたしますので、ご報告いたします。  図書館の休館期間はごらんのとおり、ことしの9月1日土曜日から来年の2月29日金曜日まででございます。  工事内容及び期間は、バリアフリー化としまして、エレベーターの設置、給排水及び空調工事等でございます。工事期間は9月1日土曜日から2月15日金曜日まででございます。  3の臨時窓口の設置でございますが、場所は、高円寺図書館から約300メートルのセシオン杉並の1階談話コーナーの一部でございます。別紙の裏面をごらんいただきたいと思いますが、談話コーナーの一角、図書コーナーの向かいでございますが、こちらの隅を利用しまして、パーティションで区切りまして、プライバシーを確保するように努めているところでございます。  開設期間及び時間ですが、9月5日金曜日から翌年2月24日日曜日まででございます。開館時間につきましては、現在の図書館と同じでございます。期間につきましては、高円寺図書館で使用している利用者用端末機等を移設して使用するため、この日程となっております。
     休館日はごらんのとおりで、セシオンの休館日と図書館の休館日である第3木曜日及び9月21日の午後、9月22日、9月29日という、高円寺運協の事業で使用する日と年末年始となってございます。  主な業務としましては、リクエストの受け付け、図書の貸し出し、返却、利用者登録等で、取次業務でございまして、高円寺駅前図書サービスコーナーと同じでございます。図書資料の設置はいたしません。  周知につきましては、「広報すぎなみ」7月21日号及び8月21日号、高円寺地域区民センター報の9月号、教育報の9月号、それから区ホームページ、図書館ホームページ、高円寺図書館、セシオン杉並、高円寺駅前図書サービスコーナー、和田図書サービスコーナーにポスター展示等でございます。  続きまして、仮称杉並区立西荻地域図書館運営委託団体選定結果等についてご報告いたします。  現在今川4丁目12番10号に建設中で、本年度開館予定の図書館の運営団体をこのたび選定いたしました。  運営につきましては、併設の杉並区立ゆうゆう今川館と一体で民間団体に委託し、図書館長に職員の配置をいたします。本年度は地域図書館開設準備担当係長を兼務し、次年度以降は嘱託員の館長を配置ということでございます。ゆうゆう今川館長につきましては、高齢者施策課施設担当係長が兼務いたします。  委託期間は、ごらんのとおりでございます。  運営委託団体の選定結果でございますが、丸善株式会社と特定非営利活動法人NPO支援機構すぎなみで構成された共同事業体の丸善グループとなっております。  選定はプロポーザル方式で、応募団体が6団体、一次審査を経て4団体が二次審査の対象となりましたが、1団体が辞退いたしましたので、二次審査3団体から提案説明の聴取、質疑、経営分析を行っております。一次審査と二次審査の評価の合計点が最高点となった団体を選定し、これが丸善グループということでございます。  おめくりいただきまして、選定委員の構成については、4、選定主体のとおりでございます。  評価等につきましては、別紙の一覧表をごらんいただければと存じます。  今後のスケジュールとしましては、9月下旬に第3回区議会定例会に図書館条例の改正案を提出し、10月1日から準備委託を開始いたしまして、12月中旬に開館の運びとなっております。  その他といたしまして、1つの地域に2つの地域図書館のない地域に設置しておりますふれあい図書室でございますが、善福寺児童館内に開設しております善福寺ふれあい図書室を仮称杉並区立西荻地域図書館の開館に伴って11月に閉室し、所蔵する蔵書をこちらの図書館のほうに移して利用者に提供してまいります。  私からは以上でございます。 ○渡辺富士雄 委員長  ただいまの報告に対する質疑に入ります。  質疑のある方は挙手願います。 ◆富本卓 委員  では、何点か伺ってまいります。  まず、事故と個人情報の紛失等々については大変遺憾でございますので、これからしっかり対応していただきたいということをまず要望しながら、事故のことは今後調査も出るので、きょうは聞きませんけれども、まず、USBメモリーの紛失についてなんですが、ちょっと細かいことを何点か聞きますが、1の久我山小のほうは何のために利用しようということだったのかという、ために、が書いてないんですが、その辺をお伺いいたします。 ◎庶務課長 こちらにつきましては、児童の成績表をコンピューター処理して、それを打ち出しするために使ったということでございまして、基本的に、私有のパソコンですとか学校のコンピューター室にあるパソコンについては、記録をさせないということをルールとしております。ですので、外部媒体であるUSBメモリーに記録する、それを校内で紛失をしてしまったという状況でございます。 ◆富本卓 委員  ということは、使った後そのままにしていたということなのか、ちょっとよくわからないので、ごめんなさい。 ◎庶務課長 こちらにつきましては、処理をした後、それを持って移動する中で自分の担任の教室に立ち寄って、そこで放置をしてしまったという状況でございます。 ◆富本卓 委員  起きてしまったことをあれしてもしようがないので、今後対応されるんでしょうけれども、USBメモリーは両方とも私物だったと、ちょっと確認で。 ◎庶務課長 両方とも私物でございます。 ◆富本卓 委員  今後、下のような対応をするということなんで、こうやるということなんですが、これ、厳しいことを言ったらなんですが、この人たちはまだ言ったからいいんだが、今までも、実は使っていて言わなかったと、言わなくてもわからないだろうというようなことだってあり得たかもしれないということだったということですか。 ◎庶務課長 なかなかそのあたりは申し上げにくいところもございますけれども、基本的には、こういった事故があれば報告すべきことでございますので、こういう事故というものを契機にいたしまして、意識を高めるということもあわせて行ってまいれればというふうに考えております。 ◆富本卓 委員  事故が起きてからという処置なんですが、USBメモリーだけじゃなくて、こういうことが、事故が起きてからということでないようによろしくお願いします。悪い人がいると言いたくないですが、そういう人もいないことはない、言わなきゃばれないと思っている人もいないこともないと思いますので、その辺はしっかりと対応いただきたいというふうに思っております。  もう1つ、堀之内小のほうも聞きたいんですが、これは、要するに職員室のデータをコンピューター室に持っていった、そういう感じで、そこでしか印刷ができないということなんですか。そこで作業したということですか。 ◎庶務課長 ご指摘のとおりでございまして、この教員については、コンピューター室のパソコンを使って処理をする、その記録媒体としてUSBメモリーを使っていたという状況でございます。 ◆富本卓 委員  わかりました。今言ったように、その辺の対応を今後とも、とりあえずはこういう形でやっていくしかないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、副校長二人制について聞きたいんですが、やろうとしていることは何となくわかります。教員が大変多忙でと、先ほどもそういう話がありましたけれども、何とかいわゆる事務的な仕事を新たにやってもらおうということで、副校長二人制をやろうということは理解をするわけでありますが、まず第1に、管理職2人の方を投入されたわけですが、今後やっていきますと、とんでもない数になり、杉並区は行革をやっていこうという意気込みでやっておるわけですが、学校統廃合の話もありますけれども、仮に全部管理職を配置するなんてことになると、管理職がいなくなるのではないかという危惧がありますけれども、その辺についての方向性を伺いたい。 ◎庶務課長 まず、人員削減との関係でございますけれども、基本的にはスクラップ・アンド・ビルドということで、区費の独自採用教員も含めまして、削減すべきところは削減し、また、必要なところには必要な人材を配置するということで考えているところでございます。  それから、管理職の配置ということでございますけれども、67校すべてにこういった副校長を配置するというわけにはいかないというふうに私ども考えております。そういう中で、基本的には、今回の2校での配置の状況を見ながら配置を考えてまいりたいと思いますけれども、例えばというお話で申し上げさせていただきますと、中学校、そしてそこの同じ学区域とする小学校が2校あるわけでございますけれども、1人の副校長がその3校を見るような形の体制というのは1つの案として考えられようかと思います。その場合、適正配置の取り組みを進めた場合には、中学校は5校減の18校ということになってまいりますので、1つの目安としては、そういった配置というものも今後の中では考えられるのではなかろうかというふうに思っているところでございます。 ◆富本卓 委員  確かにやろうとしていることはわからないでもないんですよ。こういう形で2人副校長をやって、会社でも社長がいて副社長が2人いて、労務担当と総務とかいろいろあるというように、ある程度分担することはわからないでもないんですが、ただ私は、今のやり方が今後いいのかどうかということもよく考えて、そこは、1人で3校見るようになるのかな、そういうふうに余り弾力性を持たせないような形で決めてしまうのではなくて、とりあえずやってみて、どういう対応がいいのかということはよく考えたほうがいいと思います。特に、学校それぞれ独自にやっていきなさいとうちの区は言っているわけです、支援本部等々ね。そういうふうに学校分権を言っているのに、何かその中の、会社でいえば役員みたいな人が同じ人がやっているというのは、ちょっと学校の独自性ということが失われるというようなことにもなるので、等々思います。  それと、ポストですね。管理職という人を、まあ初めだからとりあえず丁寧にやるために持ってこられたのかなと思いますけれども、管理職を持ってくる必要はあるのかなと。何となく私、今見ていても、区の管理職も結構なり手も余りないような雰囲気もあるので、人材的にも厳しいんじゃないかと思うんですが、その辺のポストの位置づけ的なことももう少しお伺いしたい。 ◎庶務課長 今委員からご指摘のありました点につきましては、私どもとしても問題意識を持っているところでございます。例えば係長級の職員という選択もあろうかと思いますし、それから、こういう時代でございますので、団塊世代から退職した再任用あるいは再雇用の職員という形、あるいは場合によっては民間ということも考えられるかと思います。その辺は、今回の2校での状況を見ながら、今後また検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆富本卓 委員  そんな形で検討していただきたいと思います。何となく、行かれた2人もおとなしい方なんで、どこまでできるのか、何となく私の勘ですが、どんな感じになるのかはちょっと見てみたいと思います。  それで、もう1つ、確かにこういうことをやって、上の4つのようなことをやろうというのはよくわかるんですが、地域との連携強化ということをよく区は今言っておりますけれども、今見ていると、地域と連携しようというと、町会長とか商店会長とか地域の有力者、いわゆる青少年育成委員とか、そういう人を何となく入れて、何となく会議等をやって、やっているということから何か脱却をしていないような私はイメージを持つんですけれども、その辺、いろいろな人が、いろいろな各層の方が住んでおられる杉並区でもあるし、また強化、強化というのは、会議が増えるとかそんなふうにしか見えないかなと。校長はお仕事で商店街のイベントとか顔出したりはしていますけれども、そこから別に、子どもたちと商店街が触れ合うというイベントが、学校が入ってそのイベントが膨らんでいるようにも見えない。何となく要するにかけ声と会議だけで終わってしまっているような形になって、意気込み倒れ的なことを感じるんですが、その辺についてはいかがか。 ◎教育改革推進課長 各学校で今学校支援本部という形で進めてまいりますが、学校によって、既存の町会ですとか自治会が主体になっているところは確かにございます。ただ、さまざま学校をサポートする仕方というのは、その学校に特有のものがございますので、例えば地域のNPOの方々ですとか新たな地域のリーダーの方々にも、これからは十分に参加していただける、そういった体制を、この副校長二人制を築くことによって整えていきたいというふうに考えてございます。 ◆富本卓 委員  それはわかるんですけれども、何となく私が思うには、もちろん学校中心だけれども、学校ももうちょっと地域に溶け込むようなアプローチ、学校に来い来いと、会長、何曜日に来なさい、何日に来なさいとやることはいいんですけれども、学校のほうからももうちょっと地域にアプローチする能力が私は非常に不足しているということを感じておるんですけれども、その辺についてはいかがか。 ◎庶務課長 ただいま委員からご指摘いただいた点につきましては、特にそれぞれの学校という中で濃淡もあろうかというふうに考えております。そういう中で、今回の副校長を配置いたしました学校におきましては、どちらかといえば、そういう地域のほうにも前向きに出てきている学校ではないかというふうに私ども受けとめています。こういったところをモデルにしながら、それぞれの学校がもっと地域とかかわり、そして、受け身でなく能動的な形で地域とかかわるような学校としてまいれればというふうに考えております。 ◆富本卓 委員  あと、この点についてもう1点だけ、モデルで2つやろうというのがあるんですけれども、今後のスケジュール的なことがあれば教えていただきたい。 ◎庶務課長 今後の区の人事政策とも絡んでまいりますので、なかなか申し上げにくいところがございますが、この2校での状況等を踏まえまして、一番直近といたしますれば、例えば20年度の当初ですとか、そういうところでさらなる配置でございますとか、そういうことが考えられるのではなかろうかというふうには思っているところでございます。 ◆富本卓 委員  とりあえず見てみたいと思います。  次に、学力等調査の結果なんですが、何となくこれを見ていますと、能力、いわゆる知識力は上がっておるようですが、やる気がないと、そういう報告に見えるんですが、これはそういうことなのか。 ◎済美教育センター統括指導主事 データ上はそういうような形であらわれてきておりますけれども、実は、関心・意欲・態度というものが非常にはかるのが難しいところがございますので、これは1つの調査の結果であって、これが子どもたちの傾向のすべてではないというふうに理解をしているところでございます。 ◆富本卓 委員  そう言うと、この調査をやっている意味がなくなるので、要するに関心・意欲・態度というのはどういう調査をしているんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 例えば問題の一例を申し上げますと、小学校国語ですけれども、目を奪われるという慣用句を使って主語と述語が整った1つの文をつくりましょうということで、例えば1つの例文に基づかないような設問、自分たちが知識や理解を総合化して活用できるような設問を設定して、それではかっております。 ◆富本卓 委員  なかなか難しい設問だなというふうに思いますが。それで、わくわく算ルームとかいろいろなことをやっているわけですが、基本ですね。私は勉強はそんなに好きじゃないので、なかなか関心とか意欲というのは持ちづらい。受験のためしようがないからとかという勉強をしてきまして、英単語とかすべて忘れましたけれども、しょせんそういう部分もあると思いますけれども、こういう取り組みで結構目の輝きが違うとか、何となくそういうことが見えてくるのか、ちょっとその辺について伺いたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 このわくわく算ルームや算数レストランの事例で申し上げますと、子どもたちの算数に対する取り組みの姿勢がまず変わった。子どもたちがまず算数を好きになったというところが非常に大きな成果であるというふうに思っております。好きになるとか興味・関心を持って、もっと学んでみたいというふうに思ったというようなところが子どもたちの行動になってあらわれてきているというところでございます。 ◆富本卓 委員  確かにそうなんですよ。私の経験でもそうですが、やっぱりおもしろいなというふうに思わないとやる気が出ないということと、先生の言っていることの意味がわかるかわからないか。私も高校のときに、数学の、いまだにわかりませんけれども、化学のmolとか、ああいうのは何のためにやっているのかよくわからないということがあったので、その辺をしっかりと、ただ知識だけを詰め込むということじゃなくてやっていただきたいということなんで、こういう形で取り組まれることはいいことだなと思いますが。  続いて、書く力というのも目標に達してないというところがあったんですが、これは要するに漢字力とかそういうことが不足しているというふうなことなんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 漢字力の問題ではございません。1つの文章を書いていく力。漢字力のほうは、知識・理解というような方向ではかるような形になっています。 ◆富本卓 委員  要するに作文能力がちょっと欠如していると、そういうことですね。わかりました。  あと、学力そのものはうちの区は都レベルでは高いということなんですが、それで、課程の分析のほうに戻るんですけれども、増やしているということは、やっぱり授業日数が足らんということなんですね。──足らんということでもない。ゆとり教育等々との弊害があって、足らんという認識なのか、ちょっとその辺について伺いたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 不足しているという問題ではありません。そうではなくて、ゆっくり、じっくり考える時間をより一層確保してあげようという取り組みであるというふうに思っております。 ◆富本卓 委員  あと、ちょっと細かいことなんですが、読書活動では、小学校で44校中43校、中学校では23校中22校、1校だけやってないところがあるんですが、それから休業中の補習も、中学でもそうなんですが、これはどこの学校かということは教えてもらえるんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 学校名はちょっと控えさせていただきたいと思いますが、取り組みとしましては、国語の授業以外で特設して読書活動を行っていないというだけでございまして、読書活動を全く行っていないというわけではございません。  それと、補習に関しましても、長期休業中に行っているかどうかという問題でございまして、日常的な補習活動は行っているような状況を我々報告を受けております。 ◆富本卓 委員  学校名を言わないのはわからんでもないんですけれども、正直、そこは学力等は別に問題はないのか、低いとかそういうことではないのか、ちょっとその辺を聞きたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 学力は低くはございません。中以上でございます。 ◆富本卓 委員  それで、正直、これをやって、例えば授業日数も増やしたりしているところもありますけれども、いわゆるこういう取り組みと学力というものが比例をしているのか。補習もやり方がいろいろあるから、別にこれだけを取り上げてどうこう言うつもりはありませんけれども、こういうことをいろいろやったおかげで、学力とある程度比例したデータが出ているのか、その辺についても伺いたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 完全な形での分析はまだ行われておりません。授業日数が増えたから学力が上がったのではないかというような仮説はありますし、1つの成果を出している学校もございますが、それがすべて、日数が多いから、授業時数が多いからというふうな形で完全な分析を行ったものはまだございません。 ◆富本卓 委員  分析を行ったというのは、いろいろデータを出してもそう言い切れないという意味なのか、全部処理が終わって結論が出てないのか、そこはどうですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 分析し切れないというところがございます。例えば学力が向上する1つの要因としましては、授業の質というのもございますので、授業時数を幾ら増やしても質の低い授業をやっていたら学力は向上しません。授業の質というのはなかなか分析しにくいというところもございますので、分析し切れないというところが正確な表現だというふうに思います。 ◆富本卓 委員  それはおっしゃることはよくわかります。本当にわからん先生の話を聞いていても無駄な1時間が過ぎるということはよく経験しましたけれども、それはよくわかりますけれども、ある程度のデータをとるというようなことをしないと、この調査をやっている意味ということと、それから分析ということがより深まってこないので、その辺の対応をよろしくお願いしたい、そのように思います。  あと、最後1点だけ。エコスクールがありますけれども、エコスクールにすると、何度温度は下がるのか。 ◎庶務課長 現在も検証というのは行っておりますけれども、これまで出てきたものといたしましては、例えば校庭の芝生化を実施いたしますと、これは地表の温度でございますけれども、土のグラウンドに比べて5度、それから屋上の緑化をいたしますと、当該屋上のすぐ下の階につきましては2度ほど下がる。それから壁面緑化、こちらのほうは、校舎の壁面にみどりのカーテンのような形のものをつくりますと、おおむね1度、それぞれ、今のところ私ども持っているデータとしては、そういうものがございます。そういう中で、現在も既存のエコスクール化している学校につきまして、さらなる検証というものを進めているところでございます。 ◆富本卓 委員  私は、エコスクールをやったときに財政的にどれぐらい負担がかかったけれども、温度はこれだけ下がった、そういうこともしっかりと子どもたちにも言ってもいいかなと思いますし、区民の人には、私はそういうことは言ったほうがいいと思うんですよ。もちろん環境、環境ということも大事なんですけれども、財政的なこともあるので、その辺のことを言いながら話を進めていくと、より理解も得られるのかなと思います。  それと、もう1つ、区で今新しい学校づくりということをやろうとしていまして、松溪中学なんかもこの間も出ておりましたけれども、いろいろな学校の、部屋もいろいろつくったりとか、いろいろなことをやろうとしておりますけれども、それとこのエコスクールというのはどういうふうにリンクをしているのか、その辺についてのイメージがもう1つわからないんですね。何となく2本立てみたいになっちゃっているようで、その辺についてちょっと伺いたいと思います。 ◎庶務課長 今後の新しい学校、学校のあり方ということで申し上げれば、1つは、子どもたちの学力なり体力が向上するような学校づくり、それから地域の人たちがよりかかわりを持つ学校づくり、それとともに、こういった施設面、特に環境にも配慮した学校づくりというようなものが、3つに分けますと、基本的なものかと思います。そういう中で、その一翼を担うエコスクール化につきましても、今後も積極的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆富本卓 委員  要は、エコスクールはもちろん考えてもいいんですけれども、新しい学校づくりの1つとしてエコスクールがあるというイメージをもうちょっと出したほうが、私はいいのかなと思うんですけれども。新しい学校づくりというのをきちっと区民に訴えていくということをしながら、エコスクールというものも考えておるんですよというふうにしたほうが、私はよりいいと思うんですが、再度伺っておきます。 ◎庶務課長 ご指摘のところ、おっしゃるとおりかと思います。私どもとしても、ともすれば、これから教育改革を進めていこうとする道筋がなかなか見えないというようなご指摘もいただいているところでございます。そういう中で、新しい学校像というものをより明確にして、その中で、このエコスクール化につきましても明確になるよう、そんな取り組みを進めてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆青木さちえ 委員  それでは、報告事項が大変多うございますので、なるべく重複しないように、何点かお伺いをいたします。  最初の水泳事故についての対応がここにずっと出ておりましたが、水泳指導についてはどのように対応されているのかというところがちょっと抜けているような気がいたしましたので。 ◎済美教育センター統括指導主事 当該校につきましては、夏期休業中の水泳指導については、中止をいたしました。2学期から再開の予定でございます、適正な形での指導等を含めまして。 ◆青木さちえ 委員  はい、わかりました。やはり残りの生徒さんの水泳指導ということもきちんとしていかなければなりませんので、その点よろしくお願いいたします。  では、副校長制について私も何点か伺いますが、60年ぶりに教育基本法が改正をされ、学校教育法なども改正をする中で、副校長制ということが出てまいりました。この中で、今富本委員のほうからも質問がございましたが、教師の残業時間が今大変多くなっているということで、たしか昨年は40年ぶりでその調査も行われたようですけれども、杉並区におかれましては、どのぐらいの残業時間を持たれているのでしょうか。 ◎教育人事企画課長 区全体として調査はしてございませんが、うちの区も2校ほど国の調査に参加しておりますが、国としては、小中違いますが、教員としては2時間の残業時間があるというというふうには伺っています。 ◆青木さちえ 委員  全体的には、月ごとの平均で教師が30時間ぐらいの残業をされているということが昨年の調査の結果でもわかっておりましたので、その辺のこと、それから、やはり先生方の勤務条件も大変これから改善をしていかなければならない部分も大きいかと思いますが、この中で、勤務条件について、教職員の配置、または今ボランティア教員ですとか非常勤の教師、そしてこのたびの副校長の二人制ということも含めて、学校のそういった全体的な整理をしていかなければならないと考えておりますが、その辺はどのようにお考えでしょうか。 ◎教育人事企画課長 教師が本務である子どもの指導以外にもいろいろな作業を進めていますので、その辺も含めて、いろいろな視点で検討していかなければいけないなというふうに考えております。 ◆青木さちえ 委員  やはり役割に応じた仕組みづくりを学校全体としてしていくということが今後大事ではないかというふうに思っております。  ちなみに、この副校長の二人制というのは、杉並区独自の施策でございましょうか。 ◎庶務課長 例えば高校で夜間部を持っているですとか、そういった大規模な学校ということで申し上げますと、副校長が複数いる学校もございます。ただ、こういう目的、よりマネジメント力を高めるといった趣旨でやっているのは、全国的にも例がないというふうに考えているところでございます。 ◆青木さちえ 委員  この副校長の二人制というのは、今後学校については大変大切なことだというふうに私は思っておりまして、大きく推進をしてほしいなというふうに考えているのですけれども。  この中で、いつもモデル事業で終わってしまう事業というのが結構多いものですから、モデル事業で、二人制が今後必要なのかというところもきちんと検証して、区民にきちんとその辺を公開する必要があると思いますが、その辺はいかがでしょうか。 ◎庶務課長 委員のご意見ごもっともかというふうに考えております。モデル事業といった形で試行をしていかないと、なかなか始められるものも始められない、チャレンジしてみないことには何も動かないということがございます。そういう中で、さまざまな取り組みをしているところでございますけれども、今般のこの取り組みにつきましては、私どもまだ始めた段階でございますけれども、それなりに効果はあるというふうに見込んでございます。そういう中で、さらなる推進ができればというふうに考えているところでございます。 ◆青木さちえ 委員  区費職員が、管理職がぽんとそこの学校に行って、その中で溶け込んで本当に地域のためにどこまでできるかということも、今後とても大切なことだと思っておりますので、その辺のところもきちんとフォローしながら、ぜひやっていただきたいと思っています。  それから、ちょっとずつ伺うんですけれども、エコスクール化なんですが、ことしの夏はとても猛暑が続く中で、熱中症で子どもが学校で倒れたというような事件もございましたが、今後エコスクール化検討懇談会を設置してこれから第二次もやっていくわけですけれども、当面猛暑の中でどのような対応をしてこられたのか。 ◎庶務課長 この間の杉並区としての涼しさの対策の取り組みといたしましては、1つは扇風機の普通教室全教室への設置、ウオータークーラーの設置、それからこのエコスクール化等々を進めてまいりました。また、その指導面におきましても、例えば水筒の持参といったものを認めたり、そういうさまざまな創意工夫はしているところでございます。  いずれにいたしましても、安易にクーラーに頼るという形じゃなしに、環境に配慮しながら学校生活を送る、そういう教育活動を進めるために、この間そうした取り組みを進めているところでございます。 ◆青木さちえ 委員  杉並区では、ちなみに熱中症で倒れたとか、そういったことはなかったでしょうか。 ◎庶務課長 学校運営中ということで報告を受けているというのは、ここ数年では、私のほうでは聞いておりません。 ◆青木さちえ 委員  では次に、図書館の件について伺います。  高円寺図書館がいよいよバリアフリー、それから、いろいろな排水口の工事のためにしばらく5カ月ほど休館をするということになりますが、地域におきましては、こういったバリアフリーのこと、それからエレベーターですとか排水口だけではなくて、図書館自体が大変に老朽化しているということを数年前からお話を伺っておりまして、今回エレベーター、排水口だけではなくて、蔵書のことも、それから図書館内のすべてのことに対してどの程度まで改修工事が進められるかというのが地元の方々のとても心配事でもございまして、特に14館構想の中で、高円寺の図書館はまだ1館しかございません。確かにこのたび区民事務所にこういったリクエストを受けていただいたり、また返却ボックスを設けていただいたことは大変にありがたく思っておりますが、そういった意味では、ある意味、不便地域にもなっておりますので、この高円寺図書館がどの程度まで改修していただけるのかを、まず伺います。 ◎中央図書館次長 お尋ねの件でございますが、バリアフリー化のほかに、防火区画の関係の改修、それから耐震工事、強化をするように、柱を補強したりブレスを補強したりして、坂の途中に建ってございます関係もございますので、耐震を補強していく。それから、前、暖房がボイラーだったので、それを取り除くなど、そういった工事を予定しております。それで、なるべく資料室部分のパーティションを新設して、スペースが狭くならないようにするといったような工夫等々、中の配置も大分変える予定でございます。 ◆青木さちえ 委員  そうしますと、施設整備という部分では、ハード面ではさまざま、内装面も含めて改修をこのたびされるということですか。 ◎中央図書館次長 そのとおりでございます。 ◆青木さちえ 委員  それに含めて、ぜひ、蔵書も大変貧弱なものになっておりますので、そういったところもこのたび整理していただいて、ハードだけではなくて、ソフト面でも充実のある高円寺図書館にぜひ改修していただきたく要望いたしておきます。  それからもう1件、図書館の件ですけれども、このたびの西荻地域図書館の運営委託団体が丸善というふうにここに出ておりますが、この丸善株式会社は、杉並区内の図書館の中で幾つぐらいの図書館の委託業務をされているのでしょうか。 ◎中央図書館次長 2館の指定管理を請け負っております。
    ◆青木さちえ 委員  それはどちらですか。 ◎中央図書館次長 成田と阿佐谷でございます。 ◆青木さちえ 委員  この委託期間はどのぐらいなのか、それから、ゆうゆう館のノウハウは持ち合わせているのか、伺います。 ◎中央図書館次長 契約は単年度でございますが、プロポーザル方式でございますので、翌年度は、今年度の実績を見て契約の更新を検討していくというふうに考えてございます。  ゆうゆう館についてのノウハウにつきましては、共同事業体を組んでおりますNPO支援機構すぎなみのほうでノウハウを持っておりまして、お互いにジョイントして事業を進めていくということでございます。 ◆青木さちえ 委員  これから図書館の民間委託が進んでいくわけですけれども、委託事業または指定管理者の決定等なんですけれども、この選定委員会というのはいつも同じ選定委員のメンバーになるのか、その都度委員のメンバーがかわっていくのか、その点はいかがですか。 ◎中央図書館次長 今回は初めての図書館とゆうゆう館の併設の施設でございましたので、全く新しいメンバー、今までとは異なったメンバーということになっておりますが、学識経験者の方で前回南荻窪図書館のほうの選定にかかわった方が1名、公認会計士協会から推薦された方1名が重複、それから、高齢者部門のほうの学識経験者の方が今までのゆうゆう館の選定に携わってこられたというふうに聞いております。 ◆青木さちえ 委員  今、南荻窪図書館のお話が出ましたが、個人情報の管理不備だったその南荻窪図書館について、図書館流通センターが今管理をされておりますが、たしかことしの2月だったでしょうか、第一次、第二次のプロポーザルで、南荻窪図書館に丸善株式会社が第1位の順位をつけたのではなかったでしょうか。 ◎中央図書館次長 ご指摘のとおりでございます。 ◆青木さちえ 委員  そうしますと、このときに第1位をつけながら、南荻窪図書館が図書館流通センターになったということは、このときたしか丸善が業績が低迷しているということもあって、第2位の流通センターになったというふうに伺っているんですけれども、この点は改善をされて、今回新たに選定に上がってきたんでしょうか。 ◎中央図書館次長 昨年度の選定のときでございますが、南荻窪図書館の業務委託と阿佐谷、成田図書館の指定管理、両方とも丸善が1位となりまして、丸善は全部を受けるのがちょっと困難だということと、費用面のこともございまして、南荻窪のほうの辞退をし、指定管理館をとったという経緯がございます。その後、丸善のほうの業績は回復してきているというふうに、経営分析のほうでは聞いております。 ◆青木さちえ 委員  では、重ねて南荻窪図書館の件なんですけれども、たしかここは杉並区の民間事業化提案制度の2つの中の1つという位置づけで、モデル事業としてやっていくという図書館だったと思うんですけれども、こちらで第1位が選ばれないで第2位になって、そしてこのたびこういった形に、改めてこちらの西荻地域図書館が委託をされたというところの、ちょっとその辺の兼ね合いがよく見えないんですけれども、その辺はどのようにお考えですか。 ◎中央図書館次長 委員ご指摘のとおり、南荻窪図書館については、モデル事業ということで業務委託をしてまいりました。それで、続いて民の力を活用して図書館の運営を活性化していくということを考えておりまして、西荻地域図書館につきましても、業務委託ということで考えて進めてございます。 ◆青木さちえ 委員  では、これ以上申し上げないんですけれども、これから図書館というのはますます民間の委託化、また指定管理者などで進めていくことが私も理想だと思っておりますが、こういった第一次審査または第二次審査のプレゼンで、もうちょっとその辺の選考委員会の取り組む姿勢が、こういった事故事件なども起こさない、そういった危機管理をきちんと持ったところをこれから選定をぜひしていっていただきたいということを要望しておきます。  私からは以上です。 ◆いがらしちよ 委員  まず水泳事故に関連して、AEDの講習についてちょっとお伺いしたいんですけれども、現在の実施状況を教えてください。 ◎済美教育センター統括指導主事 AEDの研修につきましては、平成18年の9月に各学校に配置された際に、7月から8月にかけまして、各校3名以上の参加をした研修を実施しております。こちらのほうは保健所が主催になって、救急医療係の職員が講師となって実施をいたしました。  また各学校におきましても、主体的に、校内研修の一環として実施をしている学校も多数ございます。 ◆いがらしちよ 委員  緊急時において適切に作業できるように身につけられることが必要だと思うので、1回きりで終わるのではなくて、定期的に行うような講習の充実を要望したいと思います。  あと、USBメモリーの紛失についてお伺いしたいのですが、今後の対策として、意識とスキルを高めるための研修の実施というふうにあるんですけれども、これはいつ実施して、この研修にどれぐらいの時間を割くのでしょうか。また、今後定期的に行っていく考えはありますでしょうか、お伺いします。 ◎庶務課長 9月早々にまず校長会を開きます。全教員を集めて研修するというのは不可能でございますので、まず校長を集めて、校長に徹底をさせます。その上で、校長からそれぞれの学校の中を研修するという2段構えで、そこは考えてまいりたいと思っております。  それから、今後に向けましたということでございますけれども、今年度内にパソコンを教員1人1台体制ということで学校内に増設することを予定しております。その際に、個人情報に対する意識につきましてはさらに高めてまいるような研修を組んでまいれればというふうに考えております。 ◆いがらしちよ 委員  USBに限らずに、コンピューターに関しては、ウイルスですとかハッカーなどの問題も多く報告されていると思うんですけれども、そういった問題に関しては、現在区内の小中学校でどういった対策を行っているのか、お伺いしたいと思います。 ◎庶務課長 1つは、現在の学校内のコンピューターの体制という中では、子どもたちが学習に使えるようなコンピューター教室のコンピューター、それから校長、副校長、事務職が扱っています区役所とつながっているコンピューター、それから私物の、それぞれの教員が持ち込んでいるパソコン、その3種類という関係でございます。  そんな関係がございますので、特に私物の持ち込みのコンピューターについては、例えばそのコンピューターがウイルスに感染したりすると、そこからまたUSBメモリーを介して学校内に入ってくるというおそれがありますので、特にウィニーのことが問題になったとかそういう時期には、注意喚起を行っておりますし、今回もこうした事故を踏まえて、改めて徹底を図ったところでございます。 ◆いがらしちよ 委員  今後もそういった徹底をよろしくお願いします。  あと、副校長二人制については、ほかの方が質問されたので、重複するので省略しますが、要望として、8月1日からの実施の経過及び今回はまた問題点などもしっかりと報告していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  学力調査の結果について、その結果を踏まえて行われている各校の取り組みがここに記されているんですけれども、教育委員会として何かアドバイスするなど、こういった具体的な取り組みに関して学校とどういった形で連携しているのかを教えてください。 ◎済美教育センター統括指導主事 例えばこちらのほうに書かせていただいております書く力の育成というところでございますが、これはセンター内に国語力向上プロジェクトというプロジェクトを設けまして、こちらのほうで書く力を高めていくプログラムを作成いたしました。それを今、特定校、数校の学校で検証しているところでございます。その他さまざまございます。 ◆いがらしちよ 委員  わかりました。ありがとうございます。  最後に、地域図書館における個人情報の管理不備について、これは要望ですけれども、ここに、当面の間、裏紙使用のメモ用紙は使用しないというふうに書いてあるんですが、紙の使用量を削減させるために裏紙の使用を推進していた企業などが、情報漏えいの観点から裏紙使用を取りやめるという例は増えています。そういった中で今後も裏紙を使用するというのであれば、相当の情報管理に対する意識とスキルが必要だと思いますので、その辺の徹底をお願いしたいと思います。  以上です。 ◆鈴木信男 委員  では、何点か質問させてもらいます。  最初に水泳事故なんですけれども、1つは、体育授業での水泳指導中に起きたということなんですけれども、どういう体育の授業としての水泳指導をやっていたのか、その中身と、それと、父母の皆さんには文書等でこの経過を説明したということですけれども、あと、済美のほうからカウンセラーも対応して子どもたちに云々という話がありましたけれども、もう少し、その辺でどういう声が出ていたり、あるいは子どもたちの状況とかそんなようなことで、話せる範囲で結構なんですけれども、話をしていただけたらというふうに思います。報告を受けた内容では適切な対応もされながら、関係者の皆さん一生懸命努力をされているところでありますので、一刻も早くもとのようにお元気になっていただきたいという思いであるわけですけれども、その辺で、今の点についてだけ簡単にご報告いただければと思います。 ◎済美教育センター統括指導主事 当該中学校のこの件に関する水泳授業の内容でございますが、自分がどれくらい泳げるかという自己評価に基づいて、泳力別にコースに分かれて25メートルを泳ぐという授業でございました。その予備運動というんでしょうか、事前の泳ぎの最中に起こった事故でございます。  なお、済美教育センターのほうから心理職をすぐに派遣申し上げましたが、子どもたちには確かに幾つかの動揺はございました。事故発生当日には動揺はございましたが、養護教諭等との連携により、非常にスムーズにカウンセリングを行うことができて、子どもたちの動揺を最小限に抑えることができたというふうに思っております。 ◆鈴木信男 委員  今、影響も出ないようにということで、関係者の皆さん一生懸命されているそうでありますので、一日も早くお元気になっていただけるように、また、子どもにも影響が出ないように頑張っていただきたいなということだけ添えておきたいと思います。  次に、副校長に関する質問なんですけれども、まず、副校長というのは、話を聞いて、教師としての資格はない方なんですか、それとも免許を持っている方なのか。それと、どういう視点で副校長の人を選任したというか選んだのか、その辺について示していただきたい。 ◎庶務課長 今回の2人目の副校長につきましては、6月の議会でもちょっとご答弁いたしましたけれども、学校教育法などに根拠を置くものではなくて設置したということでございます。そういう中で、行政職の事務職の管理職を今回配置したところでございますけれども、その配置する人選につきましては、人事上のことでございますので、基本的には適材適所ということで人選をし、配置をさせていただいたところでございます。 ◆鈴木信男 委員  そうしますと、現場の先生方の事務の仕事というか、先ほどもちょっと、全国的にも残業が増えて先生がとても忙しいという話も出ていたわけですけれども、そういうこととの関連も含めて、もう少し役割をといいますか、分担しながら管理職という側面からやっていこう、こういうことなのかなと思うんですけれども、そういうことでいいのかどうか。私のほうとしては、副校長配置より、実際の現場に先生方が配置をされたほうがよりベターではないのかなという思いはありますけれども、その辺でちょっと説明をお願いしたい。 ◎庶務課長 いわゆる教員の多忙感との関係ということかと思いますけれども、今回副校長を2名配置する中では、先ほどもご説明をいたしましたけれども、学校内の構造改革ということで、事務分担の見直し等についても図ってまいれればというふうに思っております。教員が現在多忙になっている背景としては、1つは、事務職がやっている事務ではない仕事というんですか、教員がやっている事務的な仕事というものが増えているというふうに考えております。そういうところをもう少し学校内でうまくバランスよく仕事を分担していく中で、それぞれの教員が子どもたちと向き合える環境がつくれればと。その中ではもちろん、教員の増員ということで区費の採用教員というものもやっておりますけれども、あわせて、学校内の事務分担の見直しという中で、そういう時間がつくり出してまいれればというふうに考えております。 ◆鈴木信男 委員  そういうこととも少しは関連があるわけですけれども、USBメモリーに関連してちょっとお聞きしたいんですが、先ほど今後の対策ということで、ここに5点ほどあるほかに、こんなこともということがありました。その中で、区費の事務を分担する職員を配置していく考えというようなことはありませんでしたか。教員ですか。そうですか、失礼しました。教員ということで、ちょっと私、聞き間違いしたみたいですけれども。  今までは、区費の事務職員と都費の事務職員、2人それぞれ配置があったわけですよね。私の記憶では、今の区長になってから区費のほうの事務局員は順次といいますか、削減していくんだということでずっと来て、もう何年かたっているわけですけれども、今現在、都と区のそれぞれの事務職員が小学校、中学校でそれぞれどれだけ配置がされているのか。それから、区が区費の事務職員をなくしていくという方針でずっと来ていますので、その後残りのところが、私はなくしてほしくない立場でありますけれども、どのぐらいたてばなくなっちゃうというようなことになるのか、その辺もちょっと示していただければありがたい。 ◎庶務課長 事務職員の配置でございますけれども、1つは、県費の、いわゆる都費の職員につきましては、各校1人配置しております。区費の常勤職員につきましては、現在のところ30名弱が残っております。3年ほど前に、あと6年間で全部引き揚げるという形にしておりまして、ですから、残り4年間で約30名につきましては引き揚げるということを考えております。ここの部分につきましては、単に引き揚げるという形ではなく、非常勤職員の雇用ということで、おおむね各校1名ないし2名を、それぞれ区費の職員を配置してきているところでございます。 ◆鈴木信男 委員  今の30人というのは、小学校、中学校合わせて30人ということですか。別々に言うとどういうふうになっていますか。 ◎庶務課長 今ちょっと細かいデータを持ってきておりません。申しわけございません。 ◆鈴木信男 委員  それから、こういう事故が起きる以前に、本来は、すべて公費で買ったメモリーなりパソコンなりがきちっと配置をされて、それで管理がちゃんとされていることが望ましかったというふうに思います。今後そういうことをやっていくということなんですけれども、先ほどの話の中にも少しあったかと思いますけれども、具体的にパソコンとメモリーはどういうふうに学校では管理をするということになるのか、その辺もさらに深めた形で説明をしていただければと思います。 ◎庶務課長 パソコンとメモリーということで、メモリーのことでちょっとお話をさせていただきますと、今回公費によるメモリーの購入にあわせまして、保管する保管庫というものも購入いたします。それをそれぞれの職員室の中に置いて、ふだんは施錠する中で管理をしていく、そんな対応を考えているところでございます。 ◆鈴木信男 委員  それから、図書館でのメモ用紙の関連での事件というか、ありましたけれども、民間委託なりこういうところにするときに、個人情報の管理はこういうふうにしてほしいという契約をするんだと思うんですよね。その契約の中身が具体的にどういう中身なのかちょっと示していただきたいということと、それから、相手は、言ってみれば民間の、今出ているような名前で言えば民間の企業がやるわけですので、そういうことが実施がきちっとされているかどうかというのは、契約したこちら側、教育委員会側としてそれをどういうふうに点検できる仕組みになっているのか、いないのか。契約はするけれども、その中身はあとは相手任せですよということになっているとすれば、その辺は今後また改善をしていかなければいけないのではないかという思いがあるんですね。その辺で現状どういうふうになっているのか、示していただきたいと思います。 ◎中央図書館次長 個人情報の取り扱いにつきましては、個人情報保護に係る外部委託契約特記仕様書で規定していたところでございます。  それから、日常の状況につきましては、日報や月報、それから業務連絡会の開催で状況の把握に努めているところでございます。それから、非常勤職員の再任用の館長を配置しておりまして、そこを通じた指導というものを考えてございます。 ◆鈴木信男 委員  そうしますと、教育委員会のほうとしても、ある意味では直接的にいろいろ何か指導ができるというか、そういう形になっているという理解でいいんですか、今の話は。 ◎中央図書館次長 そのとおりでございます。 ◆鈴木信男 委員  私ども、図書館の民間委託はすべきでないという立場でありますけれども、この南荻窪図書館というのは、いわゆる民間委託化をいろいろなことで進めていくということで始まった第1号なわけですよね。言ってみれば、始まってすぐこのようなことが起きたというとらえ方もできるわけですよね。  それで私は、1つは、公務員の場合には公務員法に基づいた職員の研修なり何なりがきちっとされて、恐らくこういうようなことは起きなかったのではないのかなというふうに思うんですけれども、そういうことを含めた、ここの委託を受けた会社がいわゆる職員にかかわる、公務員に準ずるぐらいの教育がきちっとされているのか、あるいはそういう制度というのはどういうようなものになっているのか、あるいはないのか。その辺がとても私は問題ではないのかなと思うんです。  この問題がいよいよ委託化を進めるというときには、司書も多くなるし職員も多くなって、サービスもよくなるんだというようなやりとりがここで、私もやりましたけれども、あったわけですけれども、図書館で、ある意味では一番大切な個人情報をしっかり管理するということで、こういうような形でこういうことが起きたということは、ある意味ではささやかかもしれませんけれども、重大な問題という側面もあるんだと思うんですよね。その辺で、ただこの事件が起きてこういうことでこういうふうに対応して、今後こういうふうにしたいという、それは受けましたけれども、所管として、あるいは教育委員会として、あるいはこれからも民間委託を進めていこうという動きの中で、これをどういうふうにとらえていこうとするのか、あるいはしているのか、あるいはしたのか、その辺をちょっと示していただきたいなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎中央図書館次長 今回の件は本当に残念なことで、遺憾なことだと思っております。委託契約の中の個人情報保護に係る外部委託契約特記仕様書で、公務員と変わらない内容の個人情報の適切な管理をするような内容になっておりまして、それが果たされなかったということでは、大変残念な結果だというふうに考えてございます。  今後でございますが、こういったことがないように、業者のほうも改めて個人情報管理体制の強化、指導の徹底や再発防止に向けた事務処理体制の構築や職場環境の整備、本社による監査や巡回指導の強化、研修の徹底といったことを行うという業務改善計画が出ておりまして、既に研修に着手し、巡回指導も行っているところでございます。その報告も私ども受けまして、今後適切に個人情報保護の管理がなされ、業務が進められていくことを願っている次第でございます。 ◆鈴木信男 委員  これまで私が知っている範囲で言うと、公立の図書館でこんなようなことが起きたというのは、多分初めてのケースですね。10年、20年の間見ても、ちょっとこんなようなことはなかったのではないかなと。ですから、それだけに、中身はある意味ではささやかかもしれませんけれども、起きたことの問題というのは、やはり重大な問題を含むものとして、今後起きないように教訓としていかなければいけない問題だと、そんなことが必要だと思います。今答弁いただきましたので、今後そういうふうに起きないようにやっていっていただきたいと思います。  それで、高円寺の図書館に関連してちょっと一、二あれしますけれども、当初区が7館構想だったものを、いや、それでは少ないので14館ということで私どもずっと言ってきて、14館で今進んで、残りの一、二のところが高円寺の1つでありますけれども、それで、地域の図書館がそれぞれ特徴を持った図書館をということで、そういうつくり方といいますか、そういう特徴を持ったことを進めていると思うんですけれども、今度のこういった一連の工事というか、改修を含めた中身で、先ほども少し同僚委員のほうから質疑がありましたけれども、特徴をしっかり出しながら、書架の量なんかも住民の要望に応じて一定数、あるいは図書館としての機能としてその内容をより充実させていくことが必要だと思うんですが、その辺でもうちょっと説明をしていただけたらありがたいということですが、いかがでしょうか。 ◎中央図書館次長 各館でテーマを持ちまして、そのテーマを中心とした資料収集を行っております。例えば高円寺図書館におきましては、社会科学、財政、スポーツ、体育等を中心に集めるというような計画を立てております。全体で毎年、高円寺でいきますと7,000冊程度収集しておりますが、今後とも収集は計画的に広く、それから中心となるところ、南荻窪ですと家政学、生活科学、技術、工学といったようなポイント、ポイントで特色を持った収集ということを心がけておりますので、そういったところとあわせて、全体的な利用者のニーズに応じた収集を進めていきたいというふうに考えております。 ◆鈴木信男 委員  ぜひ、いろいろ要望も聞きながら進めていっていただきたいなと思います。  それで、最後になるわけですけれども、学力テストに関連して、何点かちょっとお聞きをしておきたいと思います。  最初に、言葉が私よくわからないので教えてもらいたいんですけれども、19年度の杉並区立小中学校教育過程の分析という中の「生活指導にかかわること」という中で、一番下のほうで、ピア・サポートとかライフスキルの学習とか、横文字の言葉で書かれているんですけれども、いじめの対応としての中身ということですけれども、具体的にはどういうようなことなのか、説明をしていただきたいということからお願いします。 ◎済美教育センター統括指導主事 ピア・サポートにつきましては、ピアというのは仲間というふうに言われております。サポートは支援でございますので、困っている仲間を支援する技法を学ぶというようなところで、子どもたち同士がお互いに悩みを語り合って、それを助言し合うというような内容をプログラム化されたものでございます。これはある程度、子どもたちの関係性をつくっていく上で非常に効果的な方法論であるというふうに認識しております。  ライフスキル学習ですけれども、こちらのほうは、世の中で生きていくために必要と思われる人間関係をつくっていく、これもプログラム化された学習でございます。具体的に申しますと、子どもたちのよいところ探しをやったり、お互いに認め合ったりというようなものがさまざまな学習活動を通して行われるというようなプログラムになっております。 ◆鈴木信男 委員  次に、学力向上のほうに話は変わるわけですけれども、授業日数が増えてきているところが、先ほどの説明のとおりありましたけれども、今どうなんですか、小学校、中学校、最大は3日間増えているとか10日間増えているとか、こういうふうに報告があったんですけれども、全体というか、小学校ではこのぐらい増えているところもあるし、一番多いのはこの辺で、もっと多いのはこの辺でと、何かそういうような分布的なところで見るとどうなっているのか。中学校も含めて、その辺の内容をもう少し説明をお願いしたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 小学校につきましては、日数を増加している学校のほうが少のうございます。小学校6年生で202日が標準なんですけれども、204日というところが最大、6年生では3日間増という形でございます。205日ですか。  中学校のほうは増加をしている学校が多く見られます。これの幅は非常に多いんですけれども、202日、204日、208日という形で最大限10日間。ちなみに、3年生の標準日数は199日でございます。このようなご報告でよろしいでしょうか。 ◆鈴木信男 委員  大筋どういう幅にあるのかがわかったんですけれども、それで、私、先生方もどんどん忙しくなっている、子どもたちもどんどん忙しくなっているような気がするんですけれども、ゆとりある教育というようなことで土曜日を休みにして、それから授業の時間数なり何なりもいろいろやって、そういうふれ込みのもとに土曜日が休みになってという社会全体の動きもありますので、あるいは世界では当たり前のことということもありますので、そういうことでやってきたわけですよね。それがこういうふうに、今お話があったような形で授業をする日数が増えるということがどんどん傾向として今なってきていると。私学との関係も、いろいろな意味であるのかもしれませんけれども、あると。この辺は所管としてどういうふうに見ているのか。それから、父母の皆さんはこういうことについてどういうふうに見たり何だりしているのか、その辺はどうなんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 授業日数に関しましては、管理運営規則を変えまして、自由に学期を設定できるようにいたしました。これは各学校の特色を出していくというような形でございます。先ほどもお話ししましたが、学力を向上させていくためには、日数を増やしていく、授業に対する時間、授業に触れる時間を増やしていくという考え方と、それから日数を増やしたり時数を増やさないで質的な充実を図っていこうというような、さまざまな考え方があると思います。私どもとしましては、こちらの方向でというのではなくて、それぞれの学校が特色を生かした形で教育活動、教育課程を編成していただければというふうに思っているところでございます。 ◆鈴木信男 委員  その辺なかなか、これをすればこうだというのがない中で、それぞれいろいろあるんだろうと思うんですけれども。  それでもう1つは、これは区の学力調査に基づく報告ですよね。 ◎済美教育センター統括指導主事 はい。 ◆鈴木信男 委員  そうですよね。そのほかに、都のほうでやっている学力調査というのもあるし、この間初めて、国が全国一斉の学力調査というのをやったわけですよね。  ちょっと整理をする上で、学力調査が、区、都、国、こういうふうに、いつごろどういうふうにされているのか、ちょっとその辺をもう1回示していただきたい。改めてお願いします。 ◎済美教育センター統括指導主事 お手持ちの資料の参考の6をごらんいただければと思います。こちらのほうで3種類の学力調査につきまして整理をさせていただきました。  区の学力調査につきましては、開始年度は平成16年度でございます。ただし今年度は実施時期を変更するということで、調整のために実施をいたしません。次年度、平成20年度の年度当初に実施をするという形になります。  目的としましては、先ほどお話をしましたとおりでございますが、平成20年度から、調査問題に、単なる国語、算数、英語の教育課程上の達成度を調査するだけではなくて、定着した学力を生活にどうやって生かしていくことができるかという問題を加えていきたいというふうに思っております。調査対象は小学校3年生から中学校3年生まで、調査内容はこちらに記載してあるとおりでございます。  東京都につきましては、小学校が平成16年、中学校、平成17年度からの実施になります。ただし、平成19年度、本年度からでございますが、従来はすべての都の小中学校で実施していたものを、基礎的、基本的な事項に関する調査につきましては、小4と中1で10%抽出の形になりました。プラス希望校でございます。ただし問題解決能力、これは、先ほどお話ししました社会に出たときに知識を活用していくことができるかどうかというような調査も含まれておりますが、これを小学校5年生と中学校2年生、全都で実施をするという形に変更になっております。調査内容につきましても、小中、国語と算数、数学の意識・実態調査と小中の問題解決能力という形になっております。  国の学力調査でございますが、今年度から開始をされたものでございます。小6と中3が実施をしております。小中とも国語、算数と意識調査というような形で実施をされているところでございます。 ◆鈴木信男 委員  ちょっと私のお聞きの仕方が悪かったみたいで申しわけないんですけれども、1年の中で、区、都、国がどういう時期にどういうふうにしているのかということを実は知りたかったわけです。それと、テストするに当たって、いろいろ、それぞれの学校なり何なりでいわゆる準備というか、準備という言葉が適切かどうかちょっとわかりませんけれども、杉並の場合そういうことがされているのかいないのか、あるいは他の状況ではどうなのか。私はちょっと今イメージがあるのは、足立区のような、ああいうようなことがありましたよね。ですから、テストをやって、先ほども何点、何点、何点と平均を設定してそれ以上とれたとか、もう少しだとか、かなり低かったとかいろいろあるわけですけれども、そういう点数の引き上げをするために、いわゆるドリルというか練習をしたり、あるいはそれのための予習的な授業みたいなというか、そんなことが起きたりしているとすれば、これはちょっとどうなのかなというような思いも、それがどういうふうな影響になるのかということもあるものですから、そんな思いで聞いているんですけれども、その2点について示していただきたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 失礼いたしました。それでは、3つの学力調査の年間スケジュールについて、再度ご説明申し上げます。  国の学力調査は、年度当初4月の第4火曜日に実施をするということで方向性が決まっております。ちなみに、今年度は平成19年4月24日に実施をいたしました。  次年度、平成20年度から、先ほどお話ししましたように、区の学力調査の実施時期が変わります。これは平成20年5月に予定をしているものでございます。  都の学力調査ですけれども、都は年度末に行う形になっております。当該年度の1月に実施をするというような形でスケジューリングはされているところでございます。  2点目の学力調査に向けた準備ということでございますけれども、先ほど、本区の目的もお話ししましたように、子どもたちにどの程度学力が身についているのかということをはかるのと同時に、我々は指導法の改善というところを一番大きな目的として設定をしております。言うならば、よい点数をとるための学力調査ではなくて、子どもたち自らや学校が現状を正確に把握をしたり、成果や課題を把握するための学力調査でございますので、私どもは、事前の準備というようなものは行われていないというふうに理解しているところでございます。ただし、通常の学習活動の中で一環として、先ほど委員がおっしゃられたドリル的な活動は算数の学力を高めるためにやる、学力調査を目的にするのではなくて、算数の学力を高めるためにドリル的な学習をやるとかというような学習活動は、もちろん行われています。 ◆鈴木信男 委員  先ほども、この目的は3つの種類でやっているんだという説明があったんですが、それで、先ほども少しあったわけですけれども、ここで言う数値目標というか、関心・意欲・態度というこれを見ますと、あるいは話すとか聞くとかということについてもかなり細かい点数というか、つまり小数第1位までの点数がついているわけですよね。目標を100として見たときに、例えば資料の1で言うと、小学校の国語で、関心・意欲のところで、教科全体のところなんか見ると、3年生は108.6とか4年生は128.8とか、そんなような数字がいろいろ、少数第1位まで書いてある。  そうしますと、私もよくわからないのでこれは教えてもらいたいというか、どういうふうにつけているのか知りたいわけですけれども、関心・意欲・態度というものがこういうのは何点なんだという点数分けがされるから、ここに点数が出ているわけですよね。例えば今言ったように小学校3年生は、教科全体では108.6と書いてありますけれども、関心・意欲は38.8だと、こういうふうになっているわけですよね。ですから、どういう態度なり関心、あるいは意欲なりが、先生方がその子どもを見て、ああ、この子は100点以上だとか、あるいはもう50点ぐらいしかないとか、そういうようなことなのかどうなのか。そうすると、いろいろな視点から見て、それで何点何点ということで総合するとこういう点数だったということが出てくるというふうに思うわけですよね。その辺がどういう仕組みなのか。先ほども話がありましたけれども、なかなか難しいわけですよね。関心を点数であらわす、その子の持っている意欲を点数であらわすということなので、なかなか難しいわけだと思いますが、その辺がどういう仕組みなのか、ちょっと示していただけたらありがたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 それでは得点、先ほどお話ししたように基準点と申しましょうか、1つの傾向を示すものですから、これの算出の仕方について最初にご説明を申し上げたいと思います。  目標値というものが設定されます。例えば、この学年の子どもでしたらば、例えば4問、関心・意欲・態度の問題があったとすると、半分できていればこの学年満足するようなレベルであるというふうな関心・意欲の問題だとすれば、目標値を50%というふうに設定をします。半分ですので50%として設定をします。この目標値を超えたか超えないかというところが、我々にとっては1つの基準になっています。例えば関心・意欲は50%なんですが、話す・聞くは38%であったり、書くが60何%であったりというふうに、目標値が違いますので、非常に比較がしにくということで、今回すべてこれを、仮の形として100に設定をしました。100に設定することによって、目標値を一律に超えたか超えないかという指標が出てくるというところでこの数値はご理解いただければと思っております。ですから、仮の数値でございます。仮に100と設定したときにどれくらい超えたか、どれくらい達しなかったかというところでございます。  これは、こういう形では子どもたちにも学校にも示しておりません。実際に目標値は50と設定して、その50が、何%の子どもが、60何%の子どもが超えることができたとかというような形で学校には示してありますので、これは今回の文教委員会のために数字を操作してつくったものでございます。仮に100とした形でということで変えてお示しした。  次に関心・意欲のことについてご質問がございましたが、確かに関心・意欲・態度は、先ほど私もお話ししましたように、はかり方が非常に難しいものでございます。ただ一番大事なことは、私はやはり教師が自らの指導法を改善するための指針にすべきであるというふうに思っているところでございます。これはセンターとしての合意でございますが、例えば38.8という比率しか関心・意欲・態度がクリアできなかった。これは、教師が関心・意欲・態度を育てることができなかったという裏返しとして我々はとらえていただきたいというふうに思っております。ですから、関心・意欲・態度を育てるような指導法の工夫が求められてくるというふうに考えているところでございます。これでご説明になったでしょうか。 ◆鈴木信男 委員  なかなか専門的で難しいわけですけれども、冒頭の説明よりはもう少し深めて理解することができたかなと思います。  それで、ちょっと戻るわけですけれども、先ほど国と区と都の実施の時期等を聞きましたけれども、区は、今のような形で個々人のこれをどうこうこうこうということで示してはいないということですよね。それで、都のほうは順位づけを、ご存じのようにしているわけですよね。何かされていたような──されてないと。では失礼しました。  それで国のほうも、今度の行った結果を9月中にまとめて云々と言われていますけれども、それはどのような形で区のほうに来ることになるのか。いろいろな視点からの分析が来るんだろうと思うんですけれども、大筋ちょっと示してもらえたら。 ◎済美教育センター統括指導主事 先ほど委員がご指摘いただいた東京都の件でございますが、順位という形では公表はされません。ただし平均正答率という形で公表されますので、それを並べかえればおのずと順位は出てくるのかなというふうに思いますけれども、順位という形では、とりたてて公表はしていないところでございます。  国の学力調査の公表の内容でございますが、国全体、都道府県別、地域の規模、これは大都市とか中核市とかその他の市とかというようなレベルで調査結果を公表する、文科省のほうはそういうふうに言っております。  私どものほうに来るデータとしましては、都道府県別、市町村別、ですから、区ごとというデータ、そして学校別の調査結果が提供されます。教育委員会のほうにはデータとして参ります。また、児童生徒に対しては答案は返却されません。されませんが、学校を通じて、設問ごとの正答や誤答の状況はわかる個票を子どもたちのほうに返却をするという形になっております。序列化や過度の競争につながらないように配慮をしているというふうに文科省は言っているところでございますが、私どもとしましては、各学校別のデータを公表するつもりはございません。 ○渡辺富士雄 委員長  それでは、質疑の途中ですけれども、ここで午後1時まで休憩いたします。
                                (午後 0時    休憩)                             (午後 1時    開議) ○渡辺富士雄 委員長  休憩前に引き続き委員会を開きます。  それでは、けしば委員、お願いいたします。 ◆けしば誠一 委員  きょうは、ことし4月に、現場からの強い反対を押し切って学力テストが国によって強行された年でもあり、また、それに先立って、山田区政、そして石原都政が4年前に、やはりこれも現場の先生方の反対を押し切って学力テストを進めてきた、その結果がきょう公表されたわけでありますから、今後この学力テストの是非も含めて検証すべきよい機会だということで、その点を中心に質問させていただきます。  ただ、ほかにも幾つか重要な問題がありますので、その中から絞って、副校長二人制について、それからエコスクールと、地域図書館における個人情報の管理不備等については、先に簡潔にやらせていただきます。  まず、副校長二人制についてでありますが、実施目的に、「教員が教育指導に専念できる体制の構築」というふうに書かれています。ここが一番わからない点でありまして、専念できないのは、レポートや計画書の作成に教員たちが追われるとともに、さらにまた、その結果子どもと接触する時間が少ない。そして、きょうも発表されたように、授業時間も工夫していろいろ増やさなければならない現実、そしてまた、都、区、さらには国のテストまで増えて、そういう意味では本当に多忙な状態に先生方が置かれている。こうした現実を解決せずに、むしろ管理を一層強めることによって、なぜ教員が教育指導に専念できる体制ができるのか、この点、まずお答えください。 ◎庶務課長 先ほどもご答弁いたしましたが、現在の学校を取り巻く環境といたしましては、例えば教員が多忙であるというその背景といたしまして、さまざまな事務的な作業等があるわけでございます。そういったものについてもう少し学校の中で、例えば事務職との役割分担を見直すですとか、そういう形の中で、私どもとしても、できるだけそれぞれの教員が子どもたちと向き合える環境を構築してまいりたい。そういう中でも、そのリーダーの役として2人目の副校長が役割を担えるのではなかろうか、そんなところをご説明したところでございます。 ◆けしば誠一 委員  中身は違うんですが、同じような発想で、東京都が学校支援センターというのをつくりました。事務的なことはここに集中するということで、そういうものも日ごろ都立学校、都立高校から除けば、先生たちがもっと自由にできるんじゃないかと言われてつくったんですが、何か事務的なことをここに頼むと、今まですぐできたことがちっともできない。支援センターどころか遅延センターというふうに現場の先生から言われているという実情があるわけですよ。  ですから、本当に現場が何が忙しいのか、何が多忙で、先生たちが何で教育活動に専念できないのか、この点をもっともっときちんとつかんで、これに対する対策をとらなければ、逆にむしろ、先ほどの午前中の質疑を聞いても、ああ、これで一層管理が強まるなというふうに思わざるを得ないんですけれども、本当にそうですか。 ◎庶務課長 東京都のことは別といたしまして、私どもとしても、学校現場の現状を見据えた中で、より改善してまいれればということで、この取り組みを進めているところでございます。 ◆けしば誠一 委員  経営企画ということが所掌の中にありますけれども、この中には、教育課程、カリキュラムとか教育内容にかかわる部分があるのではないかなと思うんです。その辺まずお聞きしたいことと、もし仮にそうだとすれば、そこから教員出身の幹部職員は外して、そういう領域が、区の幹部職員を投入することによって、むしろ一番大事な教育の骨格をつくるようなそういう管理・企画、そうした領域で、むしろどちらかというと行政の力で、教育の独立性とか、本来必要な、これが教育基本法の改定で今後どうなるのかということが物すごく心配なんですけれども、そういったことが失われるようなおそれはないのか、その点いかがですか。 ◎庶務課長 教務指導関係につきましては、これまでの教頭たる副校長が担うということで考えているところでございます。 ◆けしば誠一 委員  そうすると、ここに書かれている経営企画ということには、教育内容とか教育課程のものは全く含まれないというふうに考えていいんですね。 ◎庶務課長 基本的には、そこの部分は教頭たる副校長が担うものと考えてございます。 ◆けしば誠一 委員  学校支援本部等との連携ということが強調されて、ここがかなり1つの核心になるところではないかと私は思うんです。ただ、私は、この学校支援本部というのはどういう中身なのか、全くわからないんですよね。これまで地域運営学校、法で定められたもの、それに先立つ学校評議員制度とか、それからビジョンの中に書かれている地区教育委員会ですか、そういった、学校がこれから地域と連携していく上でのいろいろな構想があります。その辺が全く私は区別がつかないんですけれども、この学校支援本部というのはどういう中身なんですか。 ◎教育改革推進課長 学校支援本部というのは、教育ビジョンに書かれている、いわゆる地域ぐるみで教育立区、地域が学校を支える第3の主体になっていくということで、地域の学校をサポートする力を結集していくために学校ごとにつくっていくものでございます。 ◆けしば誠一 委員  それは、法で定められている地域運営学校なんかもそんなことを言われていましたし、学校評議員制度をつくるときも同じようなことを言われていたんですよね。その辺の区別とか連関とか、何がなくなって何が残るんですか。 ◎教育改革推進課長 地域運営学校、いわゆる学校運営協議会と学校支援本部というのは、またその役割といいますか、その性格を異にするもの。学校支援本部というのは、先ほど申し上げたように、学校を直接支援をする、そのサポートをする力になるもの、地域運営学校、すなわち学校運営協議会というのは、学校運営にその地域がかかわっていくという性格のものでございますので、基本的にその役割は違います。 ◆けしば誠一 委員  その中身として、教育内容にもいろいろ意見を言えると。学校の運営の仕方、教育課程あるいは教員のことなんかについてもいろいろ言えるということになるわけですよね。そこに、区からの幹部職員がそこを統括するということで据えられた場合には、そういう形でその意向がその中身に介入するというふうになりませんか。 ◎庶務課長 事務職の副校長につきましては、学校支援本部なりとの窓口と申しますか、学校側の窓口という形になるわけでございます。あくまで地域運営学校あるいは学校支援本部といったところは地域の力を生かすという形でございますので、そのことが直ちに委員のご指摘のようなことに結びつくとは全く考えてございません。 ◆けしば誠一 委員  そのほか非常に気になる表現が、2人目の区から配置する副校長が「その他学校の構造改革」にかかわるというふうに書いてありますね。構造改革というと、小泉構造改革とかいろいろこれまで言われてきた中身は、結局教育に当てはめてみれば、公教育をイギリス型のような市場原理に投げ出す考え方。普通大体構造改革というのは、規制緩和とあわせて、そういうふうにこれまで使われてきましたよね。イギリスなんかで進められた学校の構造改革は、学校選択制、それから入学する児童生徒数に応じて各学校に予算配分するようなバウチャー制、そして学力テストによる学校の評価、こうしたことが学校のイギリス型構造改革なわけです。ここで言われている構造改革というのは、基本的にそういう考え方なんですか。 ◎庶務課長 全くそういうことではございません。 ◆けしば誠一 委員  杉並でも、特色ある学校づくりということの中には、企画書を出せば、そうした出したところには傾斜的に予算を配分するとか、一種のバウチャー制度が始まっている。それから学校選択制は、まずは杉並が先行した。そして学力テストによる学校評価は、国に先立ってもう4年前から始めているという、これは、こうした構造改革の1つの動きだということではないんですか。 ◎庶務課長 委員のご指摘のような構造改革ということではなく、副校長二人制の中で構造改革と申し上げているのは、あくまで学校内の改革ということでございます。先ほどもご答弁いたしましたけれども、事務職と教員との役割分担の見直し等々、人、もの、金の今後の学校運営のあり方について、硬直した進め方でなく、もっと柔軟な発想の中で改められるべきところは改めていく、そんな改革を進めてまいれればということで取り上げているところでございます。 ◆けしば誠一 委員  実は7月26日、東京都の教育委員会が開かれまして、その中で、高坂委員が次のような質問をしています。杉並で中学の副校長2人を進めることになったけれども、どうなのかと。法的にどうなのかということも含めて、恐らく都教育委員会に質問したんだと思うんですが、都教委の回答としては、普通はできないというふうにまず答えた。これに対して高坂委員は、山田区長は僕に、2人にしたいがというふうに相談があったと。これに対して高坂委員は、管理上必要があればやればいいと答えたというふうに都教育委員会の場で質疑が行われているわけですよね。山田区長が7月の段階で自分がやりたいんだというふうに言っているわけですよ、都の教育委員会で。結局、教育政策上は、あるいは教育行政上は普通はできないんだけれども、山田区長が管理上必要だというふうに考えて上から押しつけられたとすれば、これは教育行政に対する重大な越権行為になりませんか。 ◎庶務課長 この副校長二人制につきましては、学校への人材の配置ということでございます。これは、当然に教育委員会所管のもとで教育委員会の責任でやったものでございます。 ◆けしば誠一 委員  では、より具体的に聞きます。職務範囲についてということが定められていますね。この中でちょっと私わからないのは、これに属さないものはというふうにある、「これに」というのは何ですかね、この文章で。 ◎庶務課長 この文章にもありますとおり、前段の、「現在の副校長は生活指導・教科指導などの教務指導業務」と書いてございます。これに属さない内容ということでございます。 ◆けしば誠一 委員  わかりました。その上で、役割分担を基本として、学校長が学校事情に応じて職務範囲を定めることができると書いてあるわけですよ。つまり制定するときにといいますか、きょうお示しになった案では、確かに2つに分けています。ところが、学校長の判断で職務範囲をいかようにも変えられると書いてあるんですよ。学校長が判断すれば、教育内容にも当然かかわることができるということになりますよね。 ◎教育人事企画課長 先ほどの質問にもあわせてお答えさせていただくんですが、法的に学校教育法施行規則、また給与負担法で、免許を有しない者を教頭にできるということがございます。法的に何ら問題はないということが1点です。  あと、職務範囲については校長の判断で、今、学校教育法の28条の中に、児童生徒の教育をつかさどるというのがあるんですね。これは免許を有しないとできないことでありまして、それ以外は校長の判断でできるということでございます。 ◆けしば誠一 委員  具体的に施策づくりと書いてあるんですが、そうすると、ここは教育課程や内容は全く入らないということなのかということが1点。  それから、予算決算。予算ということになると、通常考えると、学校教育の大枠がここで決められるわけですから、これが教育内容へのかかわりにならないのかということが2点目。  それから、施設設備管理というのが所掌事務の中にあります。例えば給食。これまで食材搬入などは地元からとか、あるいは安全な、できるだけというよりも、基本的には添加物のないものとか、レトルト食品、冷凍食品みたいなものは使わないとか言ってきた蓄積があるわけですね、これまで現場での。まさに教育内容の中身でもあるような、その中身があるんですね。こうしたことはどうなるんでしょうか。 ◎庶務課長 資料の裏面には、あくまで参考としてお示しをさせていただいております。それから表面のほうにも、それぞれ教務指導業務とそれに属さない業務ということを、役割を基本として分担するということでございます。あくまで、こういった役割分担については、それぞれの学校長が学校事情に応じて職務範囲を定めるということにしてございますので、委員のご指摘のようなご心配はなかろうかというふうに考えてございます。 ◎教育人事企画課長 先ほど申し上げましたように、児童生徒の教育をつかさどる、これは、例えば直接に入って単独で授業をするとか、そういうことは法的にできません。ところが、ほかの内容について、校長の命を受けて、今現在いる副校長と一緒に連携をとって考えていきましょうということでは可能でございます。これは校長の考えですね。 ◆けしば誠一 委員  今の答弁で、やはり校長の判断1つではいかようにも教育の中身にかかわることができるということが明らかになったわけであります。  私は一貫して、山田区長が、教育委員会についてはもう形骸化しているし、あってもなきがごとしと「ガバナンス」に書いているのを前に引用して質問したこともあります。つまり基本的に教育の独立性というようなことについての区長の考えは、むしろ教育というのは行政が、首長が直轄してやるべきなんだと、形骸化している教育委員会にそんなこと任せても、かえってそれはむしろ教育の荒廃を招くだけだというようなお考えで事を進めているわけですね。そういう区長が決めた二人副校長制ということについて、そういう区長のお考えの中から出てきたものではないかというふうに思わざるを得ないんですけれども、この点再度。 ◎庶務課長 先ほどからご答弁いたしましたとおり、この副校長二人制につきましては、教育行政の必要性から教育委員会が決定し、行ったものでございます。 ◆けしば誠一 委員  予算についてです。先ほども他の委員からも質問されまして、今後の流れとしては、中学のもとに小学校2校に置く。つまり3校に1人と。そうすると、結果的には、区から大体中学の数ぐらいの人数の幹部職員を送らざるを得なくなる。そうすると人件費はどのくらいかかりますか。 ◎庶務課長 委員のご指摘のもとに計算したといたしますれば、1校当たり1,000万として、仮に18校であれば、その18倍ということでございます。 ◆けしば誠一 委員  今教育現場では、実際、教育環境の整備という点では本当に予算が足りないということで、学校ごとに大変四苦八苦されている部分が多いわけですね。ですから、私は、もしも本当に現場の教員にゆとりやもう少し余裕を持たせたいというのであれば、そのための教育環境の整備にそのお金を使うべきであって、1校当たり300万ぐらいか400万ぐらいになるわけですよね。そういうことも含めて検討すべきなのではないかと思います。  この問題はいろいろ、きょうも何人かの委員からも出されたような微妙な問題をはらんでおりますので、もし試行というか、2校の実施によっていろいろな問題点が明らかになった場合には、中止ということがあり得るということもはっきりさせて進めていただきたいんですが、いかがでしょうか。 ◎庶務課長 現在のところは試行ということでございますけれども、基本的には拡充することを視野に入れた試行ということで考えてまいりたいと思っております。 ◆けしば誠一 委員  結果次第ということで、また質問させていただきます。  エコスクールです。  第一次の報告書が出まして、第二次に変える目的なんですけれども、既存校舎を生かす中でのエコスクール化のあり方が第1の所掌事項だというふうに報告されました。松溪中でしょうか、今新たに改築中の学校で、建て替え時に相当多額の予算を計上して、従来の学校づくりの倍以上の予算で建て替えが必要となっているという問題がありました。  こうしたこととの兼ね合いも含めて、第二次エコスクール検討委員会でしょうか、この委員会の目的、もう一度お示しください。 ◎庶務課長 先ほども資料のご説明ということでさせていただきました。資料2にもございますように、前回の懇談会での提言、そこでの積み残しの内容としてございます1、2の内容、既存校舎を生かす中でのエコスクール化のあり方、それから、エコスクール化を進める中での環境学習プログラム、こういったことについて検討してまいるというところでございます。 ◆けしば誠一 委員  そうすると、これまでの第一次の中身を踏まえてということになりますよね。この過程で、統廃合の必要性の1つとして、こうしたエコスクール化で予算が膨大にかかるということから、ある程度新築といいますか、校舎については再編統合していかざるを得ないということも出されていました。このたびは荻窪小の移転建て替えが始まりまして、ここでも当然、そうすると、小学校としての新しいエコスクール化のモデル校として、これまでとは違った予算のかけ方でやるということになるんでしょうか。 ◎学校適正配置担当課長 先ほど、ちょっと確認なんですけれども、松溪中学校につきましては、今年度実施設計ということで、先ほど委員からこれまでの倍というようなお話がありましたけれども、それは全く事実無根というところで確認をさせていただきたいと存じております。  それと、荻窪小でございますけれども、先般、第2回定例会で契約議案についてご承認をちょうだいしました。総額で約23億ということで、これまでの校舎改築、例えば最近では方南小、高井戸小等々あるわけですけれども、それと比較しても、大規模な金額ということはございません。 ◆けしば誠一 委員  わかりました、その点は。  それとあわせて、宮前体育館を建て替えると、跡地にそれをつくるということなんですけれども、こうした教育施設全般、新たにつくられていくものの中に、今言ったような考え方を当てはめていくということではないんですか、つまりエコスクール化ということは。 ◎学校適正配置担当課長 午前中の質疑で庶務課長のほうからもご答弁申し上げておりますとおり、これからの時代にふさわしい新しい学校づくりというところでは、1つに教育の中身、内容の充実、それと地域づくりにも十分これまで以上に資するということと、施設自体が環境学習の素材ともなるエコスクール化ということでございまして、何もエコスクール化だけということではございませんので、その点よろしくお願いしたいと思います。 ◆けしば誠一 委員  教育委員会に改めて確認しておきたいんですけれども、総務財政委員会で、財政当局のほうから、宮前体育館の後に宮前中の増改築を行う、宮前中を広げるというようなことがもう既に報告されていますよね。そういう意味では、統合が前提となった計画として発表されているのかなと思わざるを得ないんですね。教育委員会としては、神明中の統廃合を含めて、今そういう意味では全体計画について討論が始まったばかり。その結果を待たずに、区の財政当局が、神明中の宮前への統合を前提にして総務財政委員会で報告が行われているということについてはどうなのかというふうに思うが、いかがでしょう。 ◎学校適正配置担当課長 その点も誤解だというふうに存じてございまして、今回学校跡地の基本方針、これも今、案で区民の皆様にご意見をちょうだいするということで、その基本方針に基づく活用策の案として今掲げておりますが、これは何も再編を前提としたものではございませんで、宮前中の状況で申しますと、現在でも運動場が4,000平米弱というところで、現在の生徒数に比較しますと、文科省の基準からしても400平米ほど足りないというところで、今回のそういった跡地活用の中で、現存の学校の教育環境を豊かにするというようなことかなというふうに存じておるところでございます。 ◆けしば誠一 委員  神明中学というのは、みどりに囲まれた、本当にうっそうとした林があって、そういう意味では、私は自然のエコスクールそのものだというふうに思うわけですよ。  実は、この夏に私は、国立の一橋大学である研究会があって行ってきたんですね。クーラーがないというから、これは大変だと思って行ったんですけれども、あの大学は校舎がずっとみどりに囲まれて、それで扇風機を大きな会場に6台設置しただけで、結構それでしのげたんですよね。つまり本当のエコスクールというのはそういう自然、つまり現に存在する自然ですよ。何か壁面にみどりをぺたぺた張りつけるとか、屋上だけ緑化するとかいうのではないというふうに私は思うんですね。  ですから、そういうことも含めて、エコスクール化という観点からも、杉並が今はぐくんできた自然のエコスクール、神明中学を残すべきじゃないかなと思うんですが、いかがですか。 ◎学校適正配置担当課長 本日の報告議題ではないのでございますけれども、学校の再編の件につきましては、6月の定例会の際に、請願審査等も踏まえまして、私ども今、再編構想につきまして幅広い区民の意見をちょうだいしている。個別の計画のものについてはその後というふうに整理してございますので、そのとおりご承知いただきたいと思います。 ◆けしば誠一 委員  次に、地域図書館について簡潔に伺います。  今回の地域図書館の個人情報の管理不備の問題なんですが、私は聞いていて信じられないんですよね。つまり幾ら紙の再利用とはいっても、その紙自身が利用者の個人情報を書いたものだから、こんなものが再利用に使われるという、最初の出だしから、これは本当に信じがたいことなわけですよ。結局これは、図書館というところがプライバシー、個人情報にかかわる重要な情報が集中している場所なんだという、そこで仕事をする人であれば当たり前のことが貫かれていない。なぜなのか。結局、民間委託だからなんですよ。はっきりしているんです、今度の原因は。何でそんなでたらめなことが起こったのか、信じられないことが起こったのかということは、その点についての区の反省はないんですか。 ◎中央図書館次長 今回の個人情報保護の管理不備については、本当に申しわけないことだというふうに考えておりますが、平成17年の4月に成田図書館を民間委託化し、11月に方南図書館、18年の4月には中央館の窓口業務を委託し、19年の4月には南荻窪の業務委託、それから成田と阿佐谷の指定管理化というふうに進めてきたわけでございますが、その中でこうしたことが起きたということで、全体の流れの中で1件こういう、非常に申しわけないことではございますが、事故があったというふうな認識をしております。図書館の職員として個人の思想信条にかかわるところに触れる個人情報を扱っているところだという認識は、みんなしているというふうに考えております。 ◎中央図書館長 今回の個人情報の管理の不備でございますが、必ずしも私ども、民間委託だからこういった事態が生じたというふうには考えてございません。今、図書館次長が申したとおり、区の中でも、17年度以降そういった取り組みを進めて成果を上げてございますし、全国的にも、この業者でいきますと、全国で90程度の図書館を運営しているという実績もございます。  ただ、実際にこのことは起きてございますので、私どもがこのことから学んでいることについては、特記事項の問題とか個人情報の管理、守秘義務、いろいろな形で規定、仕組み、体制を整備してございますが、そういったことがしっかり組まれたとしても、それを日常の業務の中でしっかり確認して担保する、区でいいますと、現在情報セキュリティー方針が出て、情報セキュリティーマネジメントシステムといったことが問われているわけですが、そういったものをやっていくということでリスクの軽減を図るということが必要であって、今後、先ほどほかの委員にもお答えしましたが、業務手順とか私ども示しているわけですから、そういったところは、そういった部分もしっかりと入れたものをして、今回どういうふうに受けとめるかというのはなかなか難しいんですが、そういった仕組みができた中でも、職員の不注意、管理者の管理の不注意があればこういうことが起きるということをしっかり踏まえて体制を組んでいきたいというふうに思っております。  いずれにしても、これは言葉が悪いかもしれませんが、そういった実際の仕組みを動かすのは人でございますから、不注意が起きたときに事故が起きるということで、これは直営のほうにも起きることでございますから、そういったリスクをできるだけ避けるような基準あるいはセキュリティーマネジメントシステムというものを構築するということで進めているところでございます。 ◆けしば誠一 委員  私はちょっと違うんですよね。ある本をある人が借りるということ、どんな本をその人が借りたかということは、その人の思想だとか考え方なんかも示すような大変な個人情報なんですよ。その緊張がないと、こういうことが起こるわけ。結局、守秘義務のない人がこういう緊張を本来持つべき業務に携わっているから、その結果こういうことが起こるんだということについては、今後の運営の中でぜひ考えていただきたい。  実は、これは全然違うんですけれども、私、あるビデオやいろいろCDなんかを貸しているレンタルショップに勤めている方から聞いたんですけれども、その地域で例えば性犯罪なんか起こったりすると、裏ビデオだとかそういうものを借りている人のリストを警察がばあんと要求に来るわけですよ。民間だから出さざるを得ないから、そういう記録を全部出しちゃうわけ。その中からデータマッチングして、いろいろ捜査で使っているという現実があるわけです。  図書館が民間になった場合に、そういう問題も出てくるわけですよ。公務員がやっていれば大丈夫ですよ。だけど、公的な機関が、公的な必要性において、公の必要性というようなことでもし要求されたらどうなるかということについては、結構難しい問題ですよ。そういったことの1つ1つが今後問題になるということも含めて、その辺の区の、つまり民間委託したときにそのあたりのことがどうなっているか。公的な機関がそういうものを要求してきたときにどうなるのかということをちょっとお答えください。 ◎中央図書館次長 個人情報保護に係る外部委託契約特記仕様書において、公務員と同様の取り扱いをするということで定めております。 ◆けしば誠一 委員  時間がないので終わります。  次に、きょうの最大の問題の学力テストなんですけれども、教育課程の分析の中で、授業日数、時数を増やすことで教員が多忙になり、子どもたちと接する時間が全くなくなっているというようなことが現場から言われているんですけれども、先ほども出しました。そのあたり、教育課程の中でそれぞれ皆さん必死に、学力向上や子どもたちの授業の進展のためにそうされているところが多いようですけれども、それは今言ったような現実にはなってないのでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 委員、申しわけありません。もう一度ご質問お願いできますか。失礼いたします。 ◆けしば誠一 委員  教育課程のところで、授業日数とか時数を、いろいろ学校ごとに増やしているところがかなりありますよね。おおむね今の授業時数を増やすというようなことで学校運営上は進められているわけです。そのことと、先ほど、それは全体の授業時間との兼ね合いで、授業時間としてはそんなに増えてないんだというような答弁でしたけれども、現場の教員たちの話を聞く限りでは、いろいろなところで時数が増えて、おのずと多忙になっていると。そしてさっき言ったようなテストの問題があり、それ以外にも、計画を立てて計画を提出しなければいけない、それから報告を書かなきゃいけない。こういったことをあわせると、大変多忙だという現実を聞いているんですが、その点についての教育委員会の認識を伺いたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 教育課程のほうで授業日数等を増やしているということは、まず、子どもたちの学力向上、体力向上等もさることながら、子どもたち同士が触れ合う時間というものも増えている。教師と子どもが授業の中で触れ合うというようなことも非常に多く設定されるような形になっておりますので、多忙感というのはあるかもしれませんけれども、私どもとしましては、子どもたちの人間としての成長は、授業を増やしていくことによって実現できている部分もあるというふうに理解しています。 ◆けしば誠一 委員  とりわけ当区の場合には、4月24日、国の学力テストも始まったということをもって、これまでの都や区のテストと並んで、大変多忙な状態に入っているという問題が1つ指摘されています。  その中で、足立区で今回起こった事例がありますね。もう新聞等で盛んに報道されていますから、言うまでもないと思うんですけれども、ある小学校で、校長ら教員が誤った解答に対して指差して変えろというふうに指導していたということから端を発するわけでありますが、ただ、全体調べたところ、小学校の3校、中学校1校で、前年のテストをコピーして問題を解かせて事前に準備させていたというようなこと、それから小中17校で、やる気がなくてテスト用紙に絵をかいていたというような例、外国籍で日本語が未習得な小学生16人と中学生5人、計21人をテストの調査対象から外していたという例、21人中1人の親から了解を得ずに不適切だったというふうに、後でそのことを区は謝罪している例等々、こういったことが次々と出てきているわけですね。結局これが、杉並区と同じように区独自で学力テストを行い、そして都の学力テストに沿った形で学校運営してきた足立区の結果なわけですよ。  この点について区は、この事例を反面教師として、あるいは鏡として見たときに、どう総括されますか。 ◎済美教育センター統括指導主事 先ほど来ご説明申し上げているとおり、本区の学力調査のねらいというものは、子どもたちの学力がどの程度身についたのかということ、もしくは指導法の改善にどれだけ役立てるか、簡潔に申し上げますと、よい点数をとるための調査ではなくて、指導法の改善のための調査であるという目的を明確にしていっております。他地区の場合は、そこの目的が明確ではなかったのではないかというふうに私は理解しております。 ◆けしば誠一 委員  先日、山田区長がTBSの報道番組に出て、教育委員会の皆さんはそれを見ているのでしょうか。学力のために競争が必要だというふうに語っているんですよ。報道の主題は、日教組の今というような、むしろ組合の側が何やっているのかということで、教研集会で、たしか当区の教員が報告、発言されているというのが映されて、当然それだけですと一方的なんで、山田区長はどうですかというふうに区長にも質問しているんですね。区長は、いや、競争は必要なんだ、競争のないところは腐敗すると。教育再生会議では、杉並区のデータを持っていって研究して実証済みなんだと。今国で進んでいる教育再生会議は、杉並が先行して、そのデータを使ってやっているんだと言っているんですよね。教育委員会、この区長の発言どう思われますか。 ◎庶務課長 全国的に見ても、杉並がさまざまな意味で先進的な教育改革をしておりますので、そのことを例にして、文科省のほうはそのようなお話をなさったんじゃないかというふうに考えてございます。 ◆けしば誠一 委員  堀之内小では、教育委員会がつくらせたドリルがありますよね、それで夏休みなんかも使ったり、朝の時間にもドリルをやっている。ドリルというのは、私は個別指導上は役立つと思うんですよ、データとしても。しかも低学年の場合には、そういったことで何度か反復させるというようなことが非常に教育上効果があるというようなことも出ていますよね。ただ、毎日テストをやって、何点とったか、2点上がった、1点上がったみたいなことをドリルで競い合わせて、プレッシャーになるだけで、教育効果はあると思いますか。 ◎済美教育センター統括指導主事 これはテストではありません。彼らが定着のために毎日毎日繰り返している学習活動の一環であるというふうに理解しています。 ◆けしば誠一 委員  子どもにとってはテストだと思うんですよね、毎日やられればね。しかも、私、こんなに毎年、国もやり都もやり、そして区もやるようなテストが、先ほど言ったように教育上の効果を見る、そして指導上の方向性をそこからつかむということで、何でこんな毎日やる必要があるのかということなんですよ。さっき時間的には多忙になっているんじゃないかというふうに質問したのは、午前中使うときなんかは、大体4時間ぐらい使うというふうに言われていますよね。特にアンケートなんかある場合には3時間使わなきゃならない。杉並は体育のテストがありますよね。ソフトボール投げのテストなんかの場合には、校庭に白線引いたり大変な準備が必要になりますね。シャトルランで一斉に体育館を使わなきゃいけない。こんなことを杉並区の教員たちは1年間あちこちでそれを強いられているわけですよ。この大変さ。こんなことまでして、しかも毎年やる理由というのは何ですか。 ◎済美教育センター所長 学校の先生が子どもたちの学ぶ力をつけるために一生懸命やって、それで頑張っていくということは当たり前のことで、これについて、多忙だとかそういう次元の話ではないのかなというふうに思っております。 ◆けしば誠一 委員  質問の趣旨は違うんです。それが子どものためになっていれば、現場の先生でそんなことをいとうような人は杉並の教職員の中でほとんどいませんよ。子どもの競争をあおったり、子どもに負担を強いる結果になっているからみんな心配しているので、多忙ということを言っているわけです。つまり、子どもに向き合う時間がないということで悲鳴を上げているわけよ。だって、教育で一番大切なのは子どもと接することでしょう。私、小学校のときは幸い、きょうはもう山へ行こうとかいって山に連れていってもらったり、それから雪が降ったら、きょうは雪合戦だとかいって、体育の授業じゃないんだけど外へ行って遊ぶとか、そういう自由が先生方に与えられていたわけ。それによって私たちも先生を信頼したし、一緒に遊びながら学んできたんですよ。今杉並の教員にはそういう時間ないの。それで何で子どものためにやれると言えますか。 ◎済美教育センター所長 遊ぶだけが触れ合いではなくて、学んでいく過程の中で子どもたちとどうやって触れ合っていくのかというのが先生の力量だというふうに思っております。 ◆けしば誠一 委員  それは本当にお話にもならないので、次に移ります。  私、もう1つ心配なのは評価です。この学力テストの場合には、先生が一応いろいろデータはつくって送るわけですけれども、評価は先生がするんじゃないですよね。それは委託先の委託業者がやるんです。国と都と区、それぞれどんな業者になっていますか。 ◎済美教育センター統括指導主事 区につきましては、平成18年度は新学社に委託をいたしました。都につきましては、テクニカルエイト社、18年度でございます。国はベネッセコーポレーションとNTTデータでございます。 ◆けしば誠一 委員  国が委託しているベネッセというのは、言うまでもなく受験大手産業ですね。こういったところにこうしたデータが集中するということに私は大変危惧を覚えるわけですよ。データの流出事件なんというのは本当に絶え間なく起こっていますよね。そうした中で、まさにそうした受験産業自身にとってはのどから手が出るほど欲しいようなデータがそこに管理され、そこで整理されている、こういうことについて区は不安は覚えませんか。 ◎済美教育センター統括指導主事 このたびの学力調査の個人情報に関しましては、氏名番号対照方式を使っておりますので、子どもたちの個人情報は直接民間の委託業者のほうに行くという形にはとらえておりません。 ◆けしば誠一 委員  国民総背番号制というふうに私たちが批判している住基ネットもそうですし、番号、コード、これがまさに個人をあらわすんですよ。だから、そういうふうに番号が付してあるから個人情報は安全だなんてことは全く言えません。こういうデータの場合には番号イコール名前ですから。だから、そこはぜひそう考えて、非常に緊張を持っていただきたいというのが、区の委託業者との関係もしかりであります。  文部科学省は、全国一律で県別に公表するというふうになっています。それで区が発表したものの中に、上位の学校、中位の学校、下位の学校というふうにありますよね。やはりこれも相当プレッシャーかなと思いますよ。私なんかだって、自分の浜田山小学校どこにいるのかと物すごい気になっちゃって、見たら上位と、ある教科は中位だったりして、当然そういうふうになるわけですよね。だから、こうした教育上の効果のためというふうに言っていることが、でも、実際現場では1つの学校のランクづけ、結果的には競争をもたらすということにならないのかなということについて再度。 ◎済美教育センター統括指導主事 先ほどの学校名の公表でございますが、ランクづけではなくて、目標値にどれだけ達成した子どもたちがいるかというような形で、4つのカテゴリーに分けて発表しております。これがすなわち学校のおしりをたたいて、とにかく子どもたちに点数をとらせるという結果になるというふうには認識しておりません。 ◆けしば誠一 委員  テストの中身についても、私いろいろ疑問を持ちます。現場の先生に聞いたんですけれども、国語の中で一種のひっかけ的な問題があって、先生でもちょっと間違えちゃうようなものがあったというんですよね。だから、そういった中身で順位をつけられたり、あるいは結果的に評価されると、これはたまらないなと思ったんですが、私がとりわけて問題があると思ったのは、いわゆるアンケート調査というか意識調査の項目です。  その中に、6年生の生活調査の項目の中で、例えば習い事やスポーツ、勉強など、あなたの生活を家族が応援してくれていると感じていますか、それから、家の人とニュースをテレビで見たり新聞で読んだりしていますか、今までに家の人と読書や本についての話をしたことがある、今までに家の人に博物館や美術館などに連れて行ってもらったことがあるという、こんなことまで聞いているわけ。これは一種の個人情報です。その家庭の環境問題ですよ。こういうことを、個人情報を親の許可なしにこうやって子どもから聞くということはしていいのかどうか、この点どうですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 このことにつきましては、個人のデータがそのまま公表されるわけではないという点が第1点。
     それと同時に、学力の向上と子どもたちの生活実態というものは非常に密接に関連があるというところから調査をして、適切な形で家庭でも支援をしていただくというような、家庭との連携の視点においては必要であるというふうに理解しています。 ◆けしば誠一 委員  それは調査しなくたってわかることじゃないですかね。ともかく家庭の環境がいろいろ複雑だったり、困難があったりする子と、それがきちんとしている子とでは、当然結果は違ってきますよ。だから格差社会だと言われているの。それを個人個人調べて、確かに、この子はこういう結果だというふうに公表されないと思いますよ、即。でもそれをつかめちゃうということが、1人1人にとっては、ないしはそのことを調査される、聞かれる子どもの身になってくださいよ。どうですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 今の件に関しましては、先ほど申し上げたとおりなんでございますけれども、子どもたちへの家族の声かけ1つでも全然違ってくると思います。環境というものはもちろんいろいろなケースがあると思うんですけれども、その中でどのように子どもたちとかかわるかというような視点というのは、非常に重要であると思います。 ◆けしば誠一 委員  いろいろ聞きましたので、最後にまとめに入っていきたいんですけれども、1つはまず、毎年やって役立つことは何かあるのか。つまりデータが欲しいならば、統計学上ある種の数を抽出してやって、それで分析すれば出てくるんですよ。一律に毎年やる必要があって、それが何か役立つのかどうか、あったのかどうか、これをまず聞きたい。 ◎済美教育センター統括指導主事 本区の場合は、先ほど来ご説明申し上げているとおり、3年生から中学3年生までの学力調査の実施になっております。経年での子どもたちの状況の変化、それと指導への反映の成果、それが見れているというふうに理解しております。 ◆けしば誠一 委員  毎年、しかも定期的に一斉にやるということは、国や経済界からも言われているような、教育再生会議なんかでも議論になっているような、やっぱり学校現場に競争原理を持ち込んで競争させて、できる子はできる子として育て上げ、あとは実直な人間として育て上げるというふうに言われていたような、こういう教育に、教育の構造を転換しちゃおうと、公教育の中身を転換させるものだと思わざるを得ないんですよ。だって、毎年やるんだったら、私それしかないと思うんですけれども、いかがですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 学校教育の目標は、やはり私は学力向上と体力向上、そして健全育成、すべての子どもたちにこれを与えていくことであるというふうに理解しております。毎年やることによって、これはより確実に実践されていくというふうに理解しています。 ◆けしば誠一 委員  教育委員会にちょっと聞きたいんですが、そもそも学力というのは、テストで一律にはかれるものなのかということなんですよ。例えば算数とか漢字の力とか、一定のそういう力はそういう面ありますよ。漢字をたくさん知っている子、書ける子とか、算数の速い子とか。でも、特に考える力みたいなことになると、テストなんかではかれるものじゃないわけ。私、例えばもしエジソンなんかが現代に生きていたらつぶされちゃったと思いますよ。だって学校教育でははまらなかった人なんだもの、あの人なんか。だけど、ああいう才能は才能として発揮して生かせて、そうでしょう。アインシュタインなんかもそうだったと思いますよ。今山田区長のやろうとしている教育というのは、小さいころからそういうのを全部つぶしちゃうわけ。それで上の言うことを聞いて、そのまま真っすぐに伸びていく。真っすぐかどうかわかりませんけどね。それから、自分はもう嫌だ、そんなんだったら遊んじゃえとか言ってどんどん分かれていきますね、これから子どもたちが。最近私聞いたんですけれども、特に杉並なんかの場合にはすごい優秀な子どもが多いわけですよね、塾なんかに行って。そういう子どもたちが結構荒れの原因になっているという話も聞いたんですけれども、そのあたりの現実はいかがですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 私どもの研究の成果としまして、小学校の低学年は人間関係、子どもたちの学級の中のモラル、それと、中学生になりますと、自己有用感というものが学力向上と非常に大きく結びついているというような結果が出ています。すなわち、学力向上のためには生活指導も同時にしっかりとしていかなければならないという結論が出ています。 ◆けしば誠一 委員  図らずもその結果は、私は大切だと思うんですよ。学級での人間関係の大切さ、その学級の中の人間関係のしっかりしているところは勉強しやすいし、そのクラスは学力が伸びる。だけど、毎年こんなテストやったら、その関係をぶっ壊すでしょう。そうなりませんか。だから、そのテストでそういう結果が出たら、そのテスト結果でテストをやめちゃったら。 ◎済美教育センター所長 テストテストと、いろいろ子どもたちも、自分の学んだことを測定するということは、子どもたち自身が望んでいることでもあろうかと思うんですね。子どもたちが勉強して、今どこにいるのかということもわからずに勉強していくということ自体が、本来あり得ない話だろうと思うんですね。それがほかとの競争かどうかというのはまた別問題だろうと思います。 ◆けしば誠一 委員  最後になりますけれども、今教育再生会議で言われていることや、親学なんというような本当にわけのわからないことが言われていることとか、この流れは本当に私、理解できないというか、結局イギリスのサッチャーのもとで行われたあの教育構造改革の猿まねなんですよ、今やっていることは。イギリスではもう結果が出ちゃっているわけ、あれはまずかったということで今見直しが始まっているんですよ。  私のある知り合いが、ジャーナリストなんですけれども、イギリスに行ったら、3歳の子どもに就学の案内が来たというんです。行かせたら、何やってきたかというと、いわゆる日本でいえば読み書きそろばん習ってきたというわけ。それでその親が担任の先生と面談して聞いたんですよ。何でこういうことがこんな小さいうちに必要なんですかと言ったら、実は私もそう思うんだ、だけど、これやらないと自分の学校は生きていけないんだ、職場を失っちゃうんだと。自分はやらざるを得ないからそれをやっているんだというふうに言ったという話なんです。これがイギリスの現実ですよ。  そういうむしろやみの部分というか、教育改革のよく出てきた部分だけを見るんじゃなくて、その結果生まれた格差社会とか、あるいはこうした子どもたちの大変な現実といったようなことを見たときに、やっぱり区は改めて独自に、いい意味で考えるべきであって、ですから、この学力テストについては、この4年間の検証及び国で始まったということを含めて、根本的に見直す必要があるんじゃないかと思うんです。特に私、区の学力テストについては賛成していません。だけど、少なくとも区がそれをやるんだったら、あの犬山市みたいに、国や都の学力テストはやめてくださいよ。そのくらいの意思があるんだったら、もし自分の区の子どもたちは自分で責任持って育てるんだという意思があるんだったら、そのくらいのことを示してからやってください。どうですか。 ◎済美教育センター統括指導主事 都や国の学力テストでございますけれども、区の学力テストを補完する形で私どもは使っていきたいというふうに思っているところでございます。 ◆けしば誠一 委員  終わります。 ◆すぐろ奈緒 委員  私も、重複するところがあるのでそこは短くしますが、副校長二人制とエコスクールと教育課程、それから学力調査のことについてお伺いします。  副校長の二人制についてですけれども、先ほどから目的について何度もお話はありましたが、事務分担の見直しやマネジメントの部分、そのことが一番大きく掲げられていると思いますが、ここに書かれている以外の目的はないということでしょうか。 ◎庶務課長 今2点ご指摘をいただきましたけれども、最も私ども大事だなと思っていますのは第1点目、現在の副校長が教務指導業務に専念できる体制の構築、このことによって教員の指導力が増したり、それから子どもたちの成長というものにも貢献できる、そんな体制のことを、まず第1に考えたところでございます。 ◆すぐろ奈緒 委員  そうであるならば、事務分担の見直しということが一番重要であるということであれば、副校長である必要はないと思います。また、3校から5校を1人が見るという体制であるならば、やはり副校長という位置づけにする意味が全くわからないです。改めて副校長でなければならないという理由、その根拠を教えてください。 ◎庶務課長 私どもといたしましては、現在の教頭たる副校長が教員たちの指導に徹する中で、それぞれの教員の指導力を高める、そのことによりまして、子どもたちの健全な成長を促すということに寄与できるというふうに考えております。 ◆すぐろ奈緒 委員  それは管理をするということにどうしてもなってしまうと思うんですけれども、本当に事務分担の見直しが必要であるというのであれば、先ほどからもありますように、1人当たり1,000万円以上かかるということ、それで3校から5校に1人しかつけることができないのであれば、若い教員を2人増やす、1人分で2人雇用することもできますし、また、事務員という形で事務の専門家を各校に1名ずつ配置するということができると思うんですけれども、そちらのほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎庶務課長 区費教員の配置という中で量的には増やしているところでございます。1人1人の質を高めるということは、また一方で重要でございますので、それについては、今般のこの教頭たる副校長がより指導に専念する中で、質のほうを高めていくということで考えております。 ◆すぐろ奈緒 委員  これは現場の教員の負担を減らすためという試みのはずなんですけれども、実際には、現場の教職員の方は望んでいないと思います。そういうことを認識して検討していただきたいと思います。  それから次に、授業日数や時数の問題、教育課程の問題なんですけれども、先ほど、区としては時間数が不足しているという認識ではないという答弁でしたが、各校競ってというか、ほとんどの学校で授業時数を増やす、日数を増やすということが行われていますけれども、これは区として上限は決まっているんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 特に上限は定めておりません。 ◆すぐろ奈緒 委員  そうなると、やはり学校間での際限なく日数を増やすということも競争というか、ほかのところが増やしているということで、自分のところも増やさなければいけないというふうに際限なく日数を増やしてしまうことも考えられると思うんですけれども、それも可能だということでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 学校は、子どもたちの健康面も考慮しながら授業日数というものを設定しておりますけれども、とにかく私どもは、教育課程受理の際に、授業日数を増やすという理由、根拠を明確にしていただくようにしております。 ◆すぐろ奈緒 委員  やっぱり現場の人たちの声では、学校間の競争が、上限がある程度決まっていればまた違うと思うんですけれども、際限がないことによって歯止めがなくなるのではないかという危惧を持っています。  例えば長期休業中の補習も増えているということなんですけれども、私は、子どもの人格形成において、夏休みというのはとても重要な時間だと思います。しかし、それをどんどん削っていくことになっていいのかということも、とても危惧をしております。各学校、本当に苦労して夏休みの時間も削り、入学式や始業式まで授業が行われている。そうして授業数を確保しているということなんですけれども、先ほどからもあるように、学力テストでは相当な時間を使っている。  私も学力テストの話にも入っていくんですけれども、それだけの膨大な時間を費やして学力テストが毎年国と都と区で行われ、さらに体力テストも毎年行われているということなんですけれども、こういった学力テストや体力テストというのは、授業時数に含まれているんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 含まれております。 ◆すぐろ奈緒 委員  もしその時間が少しでも減らせれば、もっと授業時間数も増やすことができる、余裕を持った授業をすることができると思うんですけれども、先ほども毎年行う必要があるかという質問、私も同じ思いがあるんですけれども、私は必要がないと思います。指導法の改善のためと言っていますけれども、関心・意欲・態度というのを、先ほどからお聞きしていても、正確にはかれるとは思えないし、判断にはどうしても客観的ではなくなる、主観が入ってしまうと思います。  また、生徒が何に対して関心がどのくらいあるかということは、はかれないと思うし、生徒自身も幾らでもそれは演じることもできるし、正確にそれがはかれるとは思えないと私は思っています。こういったことを時間をかけてやるというのが本当に意味があるのか、私はとても疑問に思っています。授業数を増やすことよりも、そういった区の学力テスト、体力テストというものを減らす、見直すということだけでも随分変わっていくのではないかと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。  それから、教科担任制についてですけれども、小学校の高学年で一部教科担任制を行っているということですけれども、それは社会や理科がほとんどだということなんですが、ほかにどんな教科が行われているか教えてください。 ◎済美教育センター統括指導主事 ほかに算数や国語で行われている学校もございます。 ◆すぐろ奈緒 委員  一部教科担任制になることでの影響はどのように出ているのか、教えてください。 ◎済美教育センター統括指導主事 これは学術的に調査分析をしたわけではございませんけれども、子どもたちが専門性の高い教員から学ぶことによって興味、関心が高まって、より一層学力が向上するというような形で成果が出ているというふうに考えております。 ◆すぐろ奈緒 委員  これは中学校のほうが主に英語などで行われていると思うんですけれども、中学生になれば自分というか自我が確立してくる、いろいろ周りの環境の変化にも自分自身で対応できる、適応できるようになっていくと思うんですけれども、小学生の段階で毎時間ごとに教員がかわったりするというのは、子どもの精神上、周りに影響されやすい、まだ子どもが自分自身がよくわかっていない状況の中で周りが変わるというのは、本当にそれでいいのかということが私は疑問に思うんです。ここ数年情緒障害の子どもが目立って増えているということをよく聞きます。特別支援が必要な子どもが増えているということなんですけれども、1人1人の子どもが以前より落ちつきがなくなっている子が多いということで、周りの環境が少しでも変化すると、パニックを起こしたり大声を出したり、授業がうまくいかないということが増えているという中で、毎時間ごとに教員がかわったりすることで影響はないのかというのをちょっとお聞きしたいと思います。 ◎済美教育センター統括指導主事 今のお話、2点お答え申し上げます。  まず、学級担任と教科担任でございますが、学級担任は、より深く子どもを見ることができるというメリット、教科担任制は、多様な視点で子どもたちをはぐくんでいくことができるというメリットがございます。  委員ご指摘の点でございますけれども、すべての教科で教科担任制を行うわけではございませんので、学級担任制を基本として一部教科担任制が行われているということでご理解いただければと思います。 ◆すぐろ奈緒 委員  それはわかっているんです。一部において専門性などを重視する、専門性を生かす、子どもに興味を持ってもらうというのはとても理解ができるし、必要だと思うんですけれども、国語や算数や社会や理科という、それはほとんど主要な科目だと思うんですけれども、そういうところでかわってしまうというのは、これまで行われていた教科別の一部教科担任制を、今まで行われていた経過を歴史的に見て、本当にその経過を踏まえて小学生で必要なのか、これからもさらに進めていくのかということを再度検証してみる必要があるのではないかというふうに私は思うのですが、いかがでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 先ほどもお話ししましたように、この件につきましては、学術的な分析をやっているわけではございませんので、より一層我々も効果検証については進めていきたいというふうに思っております。 ◆すぐろ奈緒 委員  最後にエコスクールについてですが、エコスクールの芝生化について、みどりを増やす、温度が5度ぐらい下がるということで、よいことのように思えるんですけれども、実際芝生化をした学校の方などにお話を聞きますと、芝生はやはり定期的に整備をしなければならなくて、月日がたつと芝生がはげてきてしまうというときに、養生期間をおいて、ある一定期間は使わないで整備のための時間が必要になってくるということで、その期間子どもたちが校庭で遊べない、体育の授業などができないということで、ストレスがたまって暴れてしまう子どももいる、そういう傾向があるということなんですけれども、現在和泉小などで成功しているのは、遊び場が近くにあって、代替の場所がある、養生期間も子どもたちが使える運動場というか遊び場があるということでうまくいっているというのがあるそうなんです。  その点が1つと、もう1つは、校庭を整備する、芝生を管理していくというのを学校の職員の方がされているというのが今までもあったそうなんですけれども、それも、和泉小のほうでは親の、お母さんたち、お父さんたち、スタッフが整備をしてくれていることによって成功しているということを伺ったんですけれども、こういった点がクリアできないと、なかなか芝生化していくのは難しいと思うんですけれども、エコスクールの中で芝生化をする中で、こういった観点から検討していますでしょうか。 ◎庶務課長 1点目のほうでございます。まず、誤解があってはいけないので、この辺ははっきり申し上げますけれども、校庭芝生化を実施している学校は、多くは、子どもたちの教育環境が高まって、子どもたちの健全な成長に役立っているという声のほうが圧倒的に多く私のほうには届いております。一部には確かにそういったご意見もちょうだいしておりますけれども、多くは、やった学校ほど、芝生化については効果があると。それも緑化ということだけじゃなしに、子どもたちの精神面、学習、体力、そういったものに効果があるということを私どもは聞いております。これははっきり申し上げたいと思います。  それから職員の関係でございますけれども、和泉小の場合ということで、和泉小は地域のというお話がございました。今私ども、校庭の芝生化を実施するに当たりましては、地域の方々で芝生の管理をする組織をつくるということを前提にしながら、そういうことができる学校で芝生化を進めております。もちろん子どもたちも芝生の管理というものをやりますし、そのことの中で、環境面に対する配慮意識というものも高まってくるわけでございます。また、その中で、先生方についても、当然子どもたちの指導という中でかかわりは持っていただいているところでございますけれども、その一方で、地域の方々にも芝生の管理というものを共にやっていただいて、そのことを通じて学校と地域のかかわりを深めてもらう。これが、学校支援本部というのを今どんどんつくろうとしておりますけれども、そういうことのきっかけにもなってきているということがございます。ですから、地域とのかかわりを深める中でも、校庭の芝生化というのは有効に役立っているというふうに認識しているところでございます。 ◆すぐろ奈緒 委員  ということは、地域での運営ができないところでは芝生化はできないということでいいんでしょうか。 ◎庶務課長 基本的には、地域の方々のご支援がいただけるような学校から順次進めてまいりたいという考えを持っているところでございます。 ◆すぐろ奈緒 委員  ぜひ地域の方と現場の方の声を聞きながら進めていってほしいと思います。  以上です。 ◆小川宗次郎 委員  確認のため、2点だけ質問しておきます。  先ほどちょっと気になった答弁がありましたので、確認で課長に質問したいんですけれども。  杉並区は教育改革があり、そのため学力が向上していくといった意味の答弁があったかと思うんですね。私これに対してちょっと疑問かなと。私が間違っていたら申しわけないんですけれども、別に教育改革があったから杉並区の学校がよくなったと私は思っていません。というのは、それは、私たちが杉並区の学校を卒業した卒業生とか今の保護者を否定されることになる。お前らが悪いから、学校改革して杉並区の学校をよくしていくという意味合いの答弁にしか聞こえなかったんですよ。それは違うかもしれないんですけれども、そういう意味にとられかねないんですよ。これからもっとよくしていくために、今の学校の卒業生を含めて、地域の人たちも含めてよりよい教育をしていくために教育改革をするというふうな答弁だったら納得したんですけれども、何か今までの我々を否定されたような答弁だと思うんですけれども、その確認をしたいと思います。 ◎庶務課長 私の答弁の中で、もしそう受けとめられるところがございましたら、それについては訂正させていただきたいと思います。基本的には、今までの杉並の教育力というものがあって、それをさらに改革というものを加えながらよりよくしていきたい、そういう中での取り組みということでご理解を賜れればと思います。 ◆小川宗次郎 委員  わかりました。  もう1点気になった点。杉並ドリルの議論がされておりました。この杉並ドリルというのは、私もいいと思うんですよ、教育的には。ただし、私も質問する予定はなかったんですけれども、2カ月ぐらい前をちょっと思い出したんですね。ある保護者のグループが集まっていて、杉並ドリル見たことありますかと言うから、私ちょっと見たことなかったものですから、そしたら、何のことはない、自分の子どもが持っているんですね。そしたら、内容が、私も余り細かいこと好きじゃないんですけれども、ところが見たときに、2カ月前なのでちょっと忘れたんですけれども、選定基準とかいろいろあるかと思うんですね。ただその内容が、たまたま子どもたちが話していたのは、この間の殺人事件の問題どうだったとか、あの人が殺されたんだよとかいう意見を言っていたんですね。実際私そのドリルを見て、別にそれを記憶しようと思っていたわけではないので、定かに覚えてないんですよ。ただ、そういった殺人事件を題材にしたものがあったことは事実だと思うんです。そういった選定基準が、どういうふうな過程で杉並ドリルがつくられていったか、経過だけ教えていただいて、そういった内容があったかどうか、後で確認して報告していただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事 今委員ご指摘のような内容のものというのは、ドリルの中には含まれていないと私は理解しているんですけれども。杉並ドリルというものは国語と算数でつくっておりまして、基礎的、基本的な事項を定着することを目的に、1枚につき大体10分間程度ぐらいのワークブック形式のものを策定して、各学校のほうで取り組んでいただいているところでございます。 ◆小川宗次郎 委員  選定基準、どういうふうにつくられているか。 ◎済美教育センター統括指導主事 選定と申しましょうか、これは学校の教員がつくったものでございますので、自作の、まさに杉並区の実態に応じて杉並区の教員がつくったものでございます。 ◆小川宗次郎 委員  杉並区独自でつくったのはわかるんですけれども、そのつくった後の選定、選定というのがおかしいんですね。児童のところに行くまでの基準の過程というものがどのような、審査と言ったほうがいいんですかね。例えばつくってそのまま教育委員会に見せないで学校独自だけで、校長先生判断、副校長先生判断、教師判断でやっていくのか、教育委員会に一度上げて、こういうことをやるという過程があるのかどうか、お伺いをしています。 ◎済美教育センター統括指導主事 これはセンターのほうで作成をしたものでございまして、そのまま各学校のほうに配布をして活用していただいているものでございます。 ○渡辺富士雄 委員長  ほかに質疑はありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○渡辺富士雄 委員長  ないようですので、質疑を終結します。  以上で文教委員会を閉会いたします。                             (午後 2時15分 閉会)...