• 岡野裕(/)
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  1. 渋谷区議会 2007-03-01
    03月02日-02号


    取得元: 渋谷区議会公式サイト
    最終取得日: 2022-11-23
    平成19年  3月 定例会(第1回)          平成十九年 渋谷区議会会議録 第二号 三月二日(金)出席議員(三十二名)   一番  前田和茂        二番  奈良明子   四番  沢島英隆        五番  栗谷順彦   六番  平田喜章        七番  長谷部 健   八番  小林崇央        九番  東 敦子   十番  水原利朗       十一番  岡本浩一  十三番  松岡定俊       十四番  丸山高司  十五番  吉野和子       十六番  古川斗記男  十七番  伊藤美代子      十八番  芦沢一明  十九番  岡野雄太       二十番  鈴木建邦 二十一番  牛尾真己      二十二番  森 治樹 二十三番  新保久美子     二十四番  五十嵐千代子 二十五番  木村正義      二十六番  齋藤一夫 二十七番  染谷賢治      二十八番  座光寺幸男 二十九番  広瀬 誠       三十番  植野 修 三十一番  薬丸義朗      三十二番  金井義忠 三十三番  苫 孝二      三十四番  菅野 茂欠席議員(一名)   三番  小林清光 欠番    十二番 ----------------------------出席説明員    区長            桑原敏武    助役            神山隆吉    収入役           内山卓三    企画部長          星宮正典    総務部長          松井     危機管理対策部長      田中泰夫    区民部長          山内一正    福祉保健部長        千葉博康    保健所長          吉村伸子    子ども家庭部長       松崎 守    都市整備部長        古川満久    土木部長          日置康正    清掃リサイクル部長     仁科 忍    都市基盤整備調整担当部長  中島豊六    教育委員会委員長      椿 滋男    教育委員会教育長      池山世津子    教育委員会事務局次長    柴田春喜    選挙管理委員会委員長    石井治子    選挙管理委員会事務局長   篠崎章子    代表監査委員        倉林倭男    監査委員事務局長      菊池 淳 ----------------------------事務局職員事務局長   石川民雄     次長     小湊信幸議事係長   倉澤和弘     議事主査   中山俊幸議事主査   宮本 勇     議事主査   太田 晃議事主査   友永伸二     議事主査   谷口 徹 ----------------------------   平成十九年第一回渋谷区議会定例会議事日程            平成十九年三月二日(金)午後一時開議日程第一   議案第一号 渋谷区副区長の定数を定める条例日程第二   議案第二号 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例日程第三   議案第三号 渋谷区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例日程第四   議案第四号 渋谷区手数料条例の一部を改正する条例日程第五   議案第五号 渋谷区立商工会館条例及び渋谷区立消費者センター条例の一部を改正する条例日程第六   議案第六号 渋谷区印鑑条例の一部を改正する条例日程第七   議案第七号 渋谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例日程第八   議案第二十七号 渋谷区政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例日程第九   議案第十二号 渋谷区ワンルームマンション等建築物の建築に係る住環境の整備に関する条例の一部を改正する条例日程第十   議案第十三号 渋谷区道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例日程第十一  議案第十四号 渋谷区立都市公園条例の一部を改正する条例日程第十二  議案第十一号 渋谷区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例日程第十三  議案第十五号 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例日程第十四  議案第十六号 渋谷区立社会教育館条例の一部を改正する条例日程第十五  議案第十七号 渋谷区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例日程第十六  議案第八号 渋谷区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例日程第十七  議案第九号 渋谷区知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例日程第十八  議案第十号 渋谷区感染症診査協議会条例の一部を改正する条例日程第十九  議員提出議案第一号 渋谷区議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例日程第二十  議員提出議案第二号 渋谷区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例日程第二十一 議員提出議案第三号 渋谷区特別区税条例の一部を改正する条例日程第二十二 議員提出議案第四号 渋谷区中小企業緊急特別対策資金貸付条例日程第二十三 議員提出議案第五号 渋谷区保育料等徴収条例の一部を改正する条例日程第二十四 議員提出議案第六号 渋谷区重度要介護高齢者福祉手当条例日程第二十五 議員提出議案第七号 渋谷区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例日程第二十六 議員提出議案第八号 渋谷区特定疾病患者福祉手当条例の一部を改正する条例日程第二十七 議案第十八号 平成十八年度渋谷区一般会計補正予算(第四号)日程第二十八 議案第十九号 平成十八年度渋谷区国民健康保険事業会計補正予算(第二号)日程第二十九 議案第二十号 平成十九年度渋谷区一般会計予算日程第三十  議案第二十一号 平成十九年度渋谷区国民健康保険事業会計予算日程第三十一 議案第二十二号 平成十九年度渋谷区老人保健医療事業会計予算日程第三十二 議案第二十三号 平成十九年度渋谷区介護保険事業会計予算日程第三十三 議案第二十四号 特別区人事及び厚生事務組合規約の変更について日程第三十四 議案第二十五号 特別区競馬組合規約の変更について日程第三十五 議案第二十六号 東京二十三区清掃一部事務組合規約の変更について ----------------------------   開議 午後一時 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) ただいまから本日の会議を開きます。 この際、会議規則に基づき、十四番丸山高司議員、二十三番新保久美子議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。   〔石川事務局長報告〕 ---------------------------- 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員を報告します。 小林清光議員から欠席の届け出がありました。 岡本浩一議員から遅刻の届け出がありました。 ---------------------------- 本日の会議に出席を求めた説明員は前回報告のとおりであります。 ----------------------------十八特人委給第四百九十二号   平成十九年三月一日 渋谷区議会議長 齋藤一夫殿              特別区人事委員会委員長 北本正雄   「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答) 平成十九年二月二十二日付渋議発第六十号で意見聴取のあった下記議案については、異議ありません。              記議案第十五号 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例 ----------------------------十八特人委給第四百九十二-二号   平成十九年三月一日 渋谷区議会議長 齋藤一夫殿              特別区人事委員会委員長 北本正雄   「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答) 平成十九年二月二十二日付渋議発第六十一号で意見聴取のあった下記議案については、下記のとおり意見を申し述べます。              記議員提出議案第二号 渋谷区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例 本条例案中、職員に関する部分については、区長等特別職との均衡を図るための改正であり、異議ありません。 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。 なお、事前に質問の通告がありましたから順次指名いたします。 三十一番薬丸義朗議員。 ◆三十一番(薬丸義朗) 私は、真自由政経フォーラムを代表して、平成十九年度当初予算案並びに渋谷区の将来像について桑原区長並びに池山教育長に質問します。 まず、質問をいたします前に、一言おわびを申し上げたいと存じます。 昨年十二月二十七日の第一回臨時議会の当日の朝、緊急幹事長会が招集され、唐突に議長から、一身上の都合ということで辞任の申し出がありました。任期もあと四カ月ばかりなのによくよくのことと判断し了解するとともに、議会運営委員長の私も議長を支えられなかった責めを感じ、即座にその職を辞しました。 後任議長人事で紛糾をし、翌朝の午前六時三十分に決着した夜通しの大迷走劇でありました。そのため、議会事務局を初め区長や多くの職員の方々に御迷惑をおかけいたし、とんだ仕事納めにしてしまいました。二年前にも同様の事態を惹起し、渋谷区議会史上大汚点を残した惨劇を憶面もなく再び繰り返す愚行を阻止できなかった己の非力を悔い、会派、「未来の渋谷をつくる会」も解消しました。この徹夜騒ぎに要した費用もすべて区民の貴重な税金です。だれのための政治を行っているのか、汗顔の極み、改めて区民の皆様にまことに申しわけなく、深く深くおわびをする次第でございます。 さて、後味が悪いのですが、私はこの質問が最後になります。 こよなく愛した第二のふるさと、渋谷は永遠であります。区長におかれましては、引き続き、区政のかじ取りを担われる決意と伺いました。是非とも願いを成就され、期待している渋谷区民にしぶや未来構想をお示し願いたいとの思いで質問に入ります。 改選を目前にした今年度の予算案は、骨格予算ではなくて総合予算案となっており、区長の区政を担う固い信念のあらわれと受けとめます。選挙をにらみ大盤振る舞いをするのが常なのに、一般会計当初予算は前年対比一・二%のマイナスであり、現下の社会情勢のもと堅実な予算編成と受け止めます。施策別に見ましても、構成比で区民福祉の増進に六九・六%は破格の措置であり、区民への熱い思いがぎっしりです。教育文化の向上の構成比九・〇%はやや少ないかなという思いがいたしますが、今後の旧大和田小跡地建設費をプラスしたらば大変な額になります。生活環境整備が八・六%、ほぼ前年並みですが、一般行政事務が一二・八%と高率を占めており、対前年比でも三・六%、五億四千百万円余の増であります。これには四つの選挙費用が二億五千万円余のプラスにはなっておりますが、もう少し削減する余地はなかったんだろうか。また、人件費については、大変に努力をなされ、昨年に比べ職員数で百名の削減、五億七千四百万円も圧縮されておられますが、まだ人件費総額は二百三十二億円にもなり、総予算の三二・三%を占めています。歳入面を見ますと、税制改正による収入減が始まり、区民税は十八億五千八百万円も減り、地方譲与税が六億九千四百万円の減、地方特例交付金も十六億九千八百万円の減となり、合わせると四十二億五千万円の減収になります。 これが高邁な分権改革なのか、三位一体改革の理念に反し、健全財政を誇る本区の基盤を揺るがす一大危機であります。ところが区長は、いち早く悲壮感を持って国や都に対し問題提起とともにあらゆる手段を講じつつ財源確保に奔走され、東京都や二十三区区長会との熾烈な交渉の中から四十億円もの財政調整交付金を確保された御苦労を絶賛いたします。 一方、貯金を十億円取り崩しますが、平成十八年度の最終補正予算で百十二億三千万円も貯金を増やし、借入金も七億八千六万円で前年対比六億八千七百万円もの切り詰めをされておられます。 ちなみに本年度末の貯金残高は五百七十三億四千四百八十二万円で、借金の残高は三百二十七億四千五百十五万円ですから、安定した財政運営と評価いたします。 それではまず最初に、子育て少子化問題について質問します。 子ども医療費助成は昨年の入院費に加え、さらに通院費も所得制限なしで無料化に踏み切られたことは大いに評価いたします。子を持つ親御さんの喜びはひとしおです。十月実施と言わず、思い切って十九年度当初から実行なされば万歳コールは大合唱です。是非御考慮ください。 そして、生みたい子どもを産めないのは、教育費のこともあるでしょうが、目先の出産費用が余りにも高いので出産をちゅうちょされてしまうのです。安心して子どもを産み、育てることができるように出産費用を区が負担したらビッグニュースとなり、渋谷区の名声は一気に急上昇。区長の言う「生みやすい」、「育てやすい」、「働きやすい」環境が整い、子どもを生み、子育てをする喜びが実感できる渋谷区となり、医療費の無料化と相まって少子化現象を解消される唯一のカリスマ区長。こんなチャンスはめったにないんです。是非御検討願いたいと思います。 次に、高齢者問題について質問します。 高齢者に対しても非常に手厚く配慮され、申し分ありません。何といっても健康が第一です。高齢者が明るく楽しいシニアライフ、まさに生きがい活動の支援が必要だと考えます。元気な高齢者の手をかりながら介護予防に努め、急増する国保会計、老保会計、介護会計の抑止にもつながりますし、健やかに老いていただくことが何よりであります。そして孤立して寂しい高齢者には、ひとり住まいのおうちや老夫婦家庭のおうちを利用した少人数のグループリビングの設置に努めていただきたいと思うのであります。 それに何といっても、定年退職される団塊の世代の対策が急がれます。団塊世代の持つ知恵と経験を大いに社会に還元していただこうではありませんか。区長の御所見を伺います。 介護保険につきましても、区長の言う本当に必要なサービスをきめ細かく、真心込めて提供することが最も身近な自治体の役割との御認識を評価します。また、保険料や利用料の軽減のみにとらわれず、まじめに保険料を支払っている高齢者に負担がかさむ割にはその恩恵を享受していないという不満が出ないよう在宅介護者には実態に見合った一層の手厚いサービスが肝要だと思います。区長のお考えを伺います。 次は、心身障害者の問題について質問します。 心身障害者の予算は大幅に伸びています。障害者福祉複合施設の完成が心待ちされます。ただ、不安だらけの障害者自立支援法障害者福祉を取り巻く状況は再び大きな転換点を迎えております。区内の作業所は法人化していませんから実際には機能せず、やっとの思いで取得したNPO法人もその枠外です。もし区内の作業所が障害者自立支援法に基づく指定障害者福祉サービス事業所に転換したとしても、通所員は通所するだけで一割の利用者負担が生じ、通所員の工賃はわずかで利用者負担金の方が高くなれば、結果として在宅へ追いやってしまいます。 また、法に基づいて作業所に支払われる訓練等の給付費が月額でなくて通所員の日額になると、通所員の欠勤が多くなれば、今度は作業所の収入が減り、職員の確保が難しくなります。よく耳にする「障害者を自立させる法律が、かえって障害者を縛っている」と言われるゆえんであります。 国のやる範疇ですが、困惑する保護者はお気の毒です。頼れる渋谷区の独自の助成をと祈らんばかりの陳情を受けます。まじめに真剣に生きようとする障害者に渋谷区民憲章精神にのっとり、温かい手を差し伸べようではありませんか。区独自の取り組みについて区長の考えを伺います。 また、成人の余暇活動の拠点がありません。保護者も働いている家庭が多くなり、一人留守番をしていると不都合が多く、放課後クラブのようにたまり場が欲しい。そこで仲間と触れ合い、ボランティアの人たちと運動や買い物、調理をしたり、あるときはコンサートや観劇をと余暇を楽しむことができたらと言われます。こうしたたまり場の確保について、区長の御所見を伺います。 さらに、待望の障害者福祉複合施設において、障害者自立支援法に基づく施設入所支援が実施されると、同法に基づく障害程度区分が四以上でないと入所できないのです。障害程度は一から三に該当する障害のある方々の保護者亡き後の生活の場を求められます。何とか区の空き施設でも利用させてほしいとの要請もありました。親御さんもかわいい我が子のため懸命に自助努力はなさいますが、足らざるところは助成をお願いしたいと言っておられるのです。切実な声として披瀝いたしました。区長のお考えをお聞きいたします。 本区でも障害者自立支援法の規定を受けて、去る二月二日、渋谷区障害福祉計画検討委員会から最終答申を受け、基本理念である尊厳の保持、共生社会の実現を継承して、実によく問題をとらえておられます。今後策定される計画には、本答申の趣旨が十分に反映されることを切に望みます。 自立支援法の施行に当たっては、福祉施設から一般企業への移行は極めてハードルが高く、困難な課題も山積しております。福祉施設で働いている利用者の社会訓練、支援の場として企業に移行する前準備段階として、障害者一人一人に働く場を設定して、障害者の働くニーズに対応していくことが緊急の課題と考えます。 例えば、高齢者福祉施設の運営には受付、案内、事務補助、清掃、洗濯、食事の介助など多様な部署を作業訓練の場として提供してくだされば、支援の場としてまことに適所であり、何よりも障害者に理解ある福祉専門員が働いておられることが好都合だと思うのでありますが、いかがでしょうか。 また、ある知人は、障害者福祉サービスのメニューは増えても、それをうまく使うすべがないと言われ、区の窓口に福祉を中心にした心理、医療等で編成される専門職の配置や地域に相談できる支援者、地域コーディネーターの配置が今後の地域福祉の充実の鍵となると指摘されます。 また、渋谷区で居住したり事業所を運営するためのネックの一つとして家賃の高額を挙げられ、障害者や福祉系の事業所への家賃補助や家主への優遇策が不可欠であり、是非とも住み続けられ安定した事業展開ができる環境整備が特に大切と強調されます。 そして、これからは企業との連携の推進を図り、区の福祉事業の中に取り込み、官民共同で今までにない福祉モデルを組み立てることが可能ではないかとのお話は、傾聴に値する重要なポイントだと思います。区長の御所見を伺います。 私はかねがね、渋谷区の福祉サービスの充実の観点から、区内を東部、中央、西部に三分割して障害者福祉総合施設障害福祉サービスの中核的な役割を担い、東部地区には区立の新橋作業所があり、西部地区には幡ケ谷授産場生活実習所つばさ、そして新年度から区営になるのぞみ福祉作業所があるのです。 私の最後の提案をお聞きください。新橋区民会館の建て替えです。 施設もかなり老朽化しております。今、隣接の広尾で検討中の地区計画の中核施設として移設することを考えてはいかがでしょうか。そして、周辺に存在する公共施設、新橋出張所、区民会館、敬老館、新橋作業所、新橋保育園、広尾保育園、広尾学童館、恵比寿社教館恵比寿保健相談所等を集結し、高齢者施設も取り入れ、地下には葬祭場と駐車場を設置し、屋上や空地には極力緑を植え、太陽光源から雨水の利用と環境にも配慮して区の必要な施設を明示し、残る空中権及び地下権は建設業者に活用させ、建設費や建設後の管理費・ランニングコストも含む建設はPFI方式がよいと思います。 必要な資金は、東部総合分庁舎建設区債として全額募集します。応募者には区内在住者と区内事業者に限定すると、その事業に区民参加と区事業への関心事となり、区民意識の高揚にも寄与すると思うのであります。是非御検討をお願いいたします。 続いて、商工観光の振興について質問します。 一枚のカードで買い物から交通機関の利用までできるパスモカードは、試行にとどまらず、渋谷区全域で使えるよう区商連との連携を深め一層の御努力と、区民の皆様にも「買い物は渋谷で」と地元消費の促進につながることを期待します。 一方、観光については、「渋谷・鹿児島おはら祭」がおかげさまで本年は第十回目の記念すべき大会となります。浅草のサンバ、高円寺の阿波踊りに肩を並べようと懸命に頑張ってまいりました。新しい時代に歴史ある地方文化「おはら祭」を日本の都市文化の中心地、渋谷と融合し、世代を超えた老若男女のいやしのイベントとして定着させたいものと地元商店会の絶大なる御協力を賜り、お子様からお年寄りまで人に優しいお祭りを目指しております。 「プレおはら」では、CCレモンホールで小学・中学・高校・大学生のグループも参加できる若者の踊りイベント、そして明治神宮の本殿前では奉納おはら踊りも行い、前夜祭のスタートです。また、特別公演として初のお披露目になります薩摩の秘剣、通称薬丸流と呼ばれる薬丸野太刀自顕流を鹿児島とゆかり深い東郷神社において、鹿児島から総師範たちが上京され、気迫あふれる演武奉納を行います。 最近脚光を浴びる薬丸野太刀自顕流は千年の歴史を持ち、幕末から明治にかけての激動の時代に一撃必殺でならした薩摩藩の剣術であり、無敵の剣であります。渋谷は、東郷元帥のルーツの地なのです。没後、祖先の地に功績をたたえて建立されたのが東郷神社です。   〔「薬丸神社は」の声あり〕 ◆三十一番(薬丸義朗) そのうちつくります。 本番は、道玄坂並びに文化村通りでのおはら踊りパレードです。鹿児島から県知事、市長や踊り連が飛行機をチャーターして大挙上京され、迎える関東勢も区長、地元商店会、在京県人会の趣向を凝らした踊り連が合流して、総数延べ五千名が区内のあらゆる施設を使わせていただいて一大イベントを展開します。 議員各位には選挙の後のお疲れ休みに、区民の皆様にもいやしの場として御参加くだされば幸いです。鹿児島出身者にとって、遠い祖先の地、熱い思いを抱く渋谷、その渋谷は世代を超えた新しい文化を創造するにふさわしい最高の舞台と言えます。東京のど真ん中、渋谷で踊れることは、鹿児島では羨望の的です。 私も東国原英夫(そのまんま東)宮崎県知事ではありませんが、鹿児島県のセールスマンに徹してPRと、渋谷区が東京の三大祭りの開催区としての名声が高まり、さらなる発展を遂げてゆくことを願いつつ、最後の御奉公になればとの思いで、厚かましくこの神聖な議場を使わせていただきました。お許しください。 次に、池山教育長にお尋ねいたします。 国づくりは人づくりから、教育はすべての原点であります。教育長は平成十七年十一月、いきなりの御就任でしたが、はや一年四カ月。目まぐるしく変貌する中、御苦労もいとわず立派にお務めになられ、さすがと感服いたしております。 今や教育現場はいじめによる自殺や不登校問題で全国は大揺れに揺れておりますが、本区の実態はいかがでしょうか。そして、地方教育行政法改正教育委員会の人事権の移譲などはどうなっているのか。そのほか、先日は教師が我が子の給食費を長期にわたり未払いが発覚するなど、給食費の不払いの件、教員の資質の問題、ゆとり教育の見直し等々幾多の問題を抱えておられるかと存じますが、今後どのように取り組まれるお考えか、現状認識と将来像について、教育長の生の声を保護者に、学校現場に届くように思いのたけをじっくりお聞かせください。 私は、こうなったすべての原点は、家庭教育にあると考えます。 家庭のしつけができないからあいさつができない、年長者を敬えない。家庭に、社会に、学校に、親に子に思いやりの心や規範意識が欠け、したがってモラルなど薬にしたくてもない、学ぶ意欲もない。日本には「きずな」という美しい言葉がありながら、断つことができない人と人との結びつきを大切にしなければならないのに何かどこか狂ってしまったのか。 明日の社会を支える子どもには、もともと純粋無垢。赤ちゃんには悪人はいません。そんな大事な子どもを育てられない親、親子の愛情って何だろう。動物の親だって、我が子が外敵に襲われれば命がけで守るというのに、親が親らしいこともできず、だれよりも守ってあげなければならない我が子をあやめる親、また尊敬しなければならない親に暴行を働き、挙げ句はあやめる子ども。連日のようにマスコミをにぎわせている様は、阿鼻叫喚、まさに生き地獄であります。 残念ながら、本区内でも惨劇がありました。子どもに安住の地はないのでしょうか。家でいじめられ、学校でいじめられ、先生にいじめられ、苦しみ、悩み、問題を解決したくても頼れる人、相談する人もなく、思い余って自らの命を絶つとは余りにも悲惨です。なぜこんな社会になってしまったのか。 子どもが誕生し成長する過程が愛情にあふれる環境の中であったら、いじめ、ひきこもり、不登校、非行、虐待、自殺などあらゆる事件も起きないのだと思います。子どもの目線でしっかりと甘やかしでなく、愛情あふれる思いやりの心の創造など環境改善、援護体制の構築が待たれます。 さて、教育の当初予算は対前年比一・二%の微減となっておりますが、予算案では新規事業に教員の教授力、資質能力の向上を図るとして、非常勤ではありますが、教育指導教授二名を配置されると伺います。確かに資質の低いやる気のない教員、自ら聖職者のプライドも放棄しているような者には厳しく対処すべきでしょうが、大方はまじめにやっておられる先生方です。 もう一度社会全体で教員を敬う習慣を取り戻すことが必要で、締め上げるだけでは悪循環となり、一層教員のなり手がなくなってしまいます。「三歩下がって師の影を踏まず」と言いました。先生やお巡りさんが怖かったという懐かしい思い出もあります。 また、特別支援教育については、全小中学校に特別支援教室を設置し、一名の学習指導員を配置されておられます。新年度から始まる学校教育法の改正を受けていち早く取り組まれ、学者、医者、臨床心理士などによる専門委員会を立ち上げ、その委員長は日本LD学会の会長で東京学芸大学の教授の方は、臨川小学校の卒業生であると伺いました。教育長の力の入れようが感じられます。 本年四月から実施される特別支援教育について、本区において具体的にどう取り組んでいかれるのか、対象となる子どもたちへの配慮が望まれます。以前に私も相談を受けたことがありますので、喜ばれるお母様の顔が目に浮かびます。 それと、図書館運営の新規事業で専門員五人を配置するブックスタートは、私には聞きなれないところですが、母親が乳幼児に絵本を読み聞かせるという一九九二年、イギリスで始まった由、教育長には学校はお手の物でしょうが、保健所や子育て支援センターなどとの連携を密にされ、親子が読書習慣を身につけ、情操を豊かにコミュニケーション能力が向上すれば万々です。 自他ともに許される読書家の桑原区長も、読書は感動だと、かねがね学力の基本は読解力、判断力、表現力、想像力であると力説されておられますから、同一思考でぴったりです。是非区民に感動を与えてください。 最後に、組織機構について一言。 昨年の第一回定例会で副区長の四名制について質問しました。今定例会で副区長二名を置くとの改正条例案が提出されました。二名でも一歩前進です。この制度を生かし、首長は政策決定に専念し、副区長は政策の執行に専従し、責任を明確にすることで首長のリーダーシップは存分に発揮できると思うのであります。首長一人が政策の決定から執行まですべて責任を負うのでは、首長の負担が大き過ぎます。 今の桑原区長を見ておりましても、まさに寝食を忘れ二十四時間、三百六十五日東奔西走、実によく動いておられると思いますが、なれたようにはお見受けいたしますが、健康を害されては元も子もありません。この機に見直しは大胆に踏み込み、少し肩の荷をおろされ、庁内執行は副区長にゆだねられたと思います。 常に申しておりますが、改革に終わりはありません。一人一人職員のやる気を引き出し、創意と工夫を発揮できるよう環境を整えることが政治家であり、行政府のトップである区長の重要な問題ではないでしょうか。 以上、提案された主な事業について、持ち時間の関係上すべて網羅できませんが、それぞれ私の思いを質問しました。来期も引き続き区政を担うとの決意をもって短期、中期、長期的な渋谷区政の夢と希望を御披瀝いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ○議長(齋藤一夫) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 真自由政経フォーラム薬丸義朗議員の情熱あふれる御質問に順次お答えをさせていただきたいと存じます。 最初に、薬丸議員は御質問に入られる前に、昨年末の議長交代人事に触れられ、おわびの言葉がございました。 本会議でおわびになられるというのはよほどのことであり、この前任議会運営委員長としての責任をいまだ感じていらっしゃることのためである、このように存じます。 前任議長の辞任理由が一身上の都合ということにつきましては、私、初めて知りました。しかし、前議長の区政レポートを読ませていただきますと、議長辞任の決意をした最大の理由は、政務調査費の透明化をめぐる問題について渋谷区議会から日本一と言われる制度をつくっていくためだと、提案していくためだと、このように私、読みました。もしそうであるならば、議長職にとどまって政務調査費のあり方について区民に顔向けのできるようにまとめていかれるべきではなかったんではなかったんでしょうか。 しかし、前議長は昨年十二月、私にこの問題をまとめるように要請をされ、さらに昨日は本会議場で政務調査費について私に事細かく質問されているわけでございます。このことを区長としてどう考えていいのかわからない、このように思います。 渋谷区民のために未来の渋谷をつくることを目指された会派でありながら、その一部議員がその志とはほど遠い政治活動をとるに至ったため、互いのたもとを分かたねばならなくなったのではないかと、このように思いますけれども、薬丸議員は謙虚でございますからそこまで事細かく申されなかった。   〔「質問してないよ、そんなこと」「ちゃんと答えろよ」「答弁させてくださいよ」の声あり〕 ◎区長(桑原敏武) ただただあきれて、怒ることすらばかばかしく恥ずかしいという言葉にあらわされたと、このように思います。 ○議長(齋藤一夫) 御静粛に願います。 ◎区長(桑原敏武) お互いに公職にある者として、口先だけでなく、区民のために誠実、真摯な行動が求められる、お互いに自戒をしなくてはならない、このように思います。   〔「一方的な発言はやめなさいよ。質問していないじゃないですか」の声あり〕 ◎区長(桑原敏武) 黙ってください。   〔「何言っているんですか」「質問に答えろ、質問に」「答弁すればいい話でしょう」の声あり〕 ○議長(齋藤一夫) 御静粛に願います。   〔「質問項目じゃないでしょう、それは。ルールを守りなさい、ルールを」「答弁って何だかわかっているんですか」「一方的な話聞かせることないじゃない」の声あり〕 ◎区長(桑原敏武) ちょっと黙ってください。   〔「ルールを守りなさいと言っているんです」の声あり〕 ◎区長(桑原敏武) 黙りなさい。 そこで、区政に対する区長の思いについて披瀝せよと、こういう御質問でございます。 私が区政をどうするか、それは今日の時代を渋谷区とのかかわりでどう認識するかにかかっていると、このように思っております。 マルクスと並んで十九世紀最大の思想家と言われましたトクヴィル、この方が、自由に最大の価値を置くデモクラシーが自分の合理的な判断力で処理できないような伝統文化を拒絶し、自分や家庭の小さい世界に閉じこもり、公共的なことへの関心を失い、私的な経済的福祉への関心を高め、原世界的な安楽を強めると、このような指摘をされました。 安倍総理の所信表明「美しい国、日本」についてはその中で、文化、伝統、歴史、自然を大切にする国、自由な社会を基本として規律を知る凛とした国を目指したい、このように言われましたけれども、まさにこの時代の状況を御認識されてのことであると、このように私は思うものでございます。 今日の世相を見れば、心の荒廃、このことに基づく地域、家庭、そしてコミュニティの喪失、そのような状況に今日あるということでございましょう。 例えば、いつ起きてもおかしくないと言われる震災でございます。国の中央防災会議は、江戸時代の大規模災害において、町人の相互救済組織が大きな力を発揮したと、このように言いました。私といたしましては、高齢化の進む中で弱者対策が何よりも必要だ、このようにも思っております。また、地域の連帯が防犯にも、さらには地域の安全のためにも、あるいは子どものためにも大変大きな力を発揮する、そういう意味におきまして、私は町会、商店会、あるいは高齢者を問わず地域全体のイベント、こういったものへの私は推進を図っていく、そのことが何よりも大切であり、そこにおいて地域連帯の心をはぐくんでいく、そういうことでなくてはならない、このように思うものでございます。 今回、地域イベントにつきまして商店会、あるいは町会等のイベント事業にこの経費を積み増しをしている、これはそのことのためでもあるわけでございまして、そういった仕組みづくりをこれからも心がけていかなくてはならない、私はそのように思っております。 同時に、施設整備も必要でございます。後ほど、薬丸議員のこの質問の中にもございましたけれども、この施設整備を進めてお互いの連携、交流を深めていく、そのことが何よりも大切であり、今日の区政を考えるときに、その文化水準を高くして、音響にしても、設備のあり方についてもさらなる配慮が必要だと、私はそのように思っております。今日の心の荒廃、それが子どもに及んでいる、そういったことであれば、この教育力を高めていく、そのことが何よりも大切だと、このように思っておりますけれども、その事細かくは所信表明で申し上げたところでございますので、御理解をいただきたい。 また、これからの時代、夢と希望を生んでいくその文化振興もまさに必要だ、そのための施設整備も考えていかなくてはならない、このようにも思っているわけでございます。 また、地方分権の時代に即して、さらなる地域の創造、コミュニティの創造のための力を尽くしていく、そのためには行財政改革も含めてこれからも対応していく必要がある、このように基本的に思うものでございます。 そういった観点に立ちながらも、順次御質問にお答えをさせていただきたい、このように思います。 まずは医療費助成についてでございますが、この十月と言わず四月に実施されてはと、こういうお話でございます。 議員御発言の四月当初から実施することについての思いは十分に理解するところでございますが、御案内のとおり医療費の助成につきましては、十月から子ども医療費の補助を拡充する東京都の施策とのすり合わせが必要である。また、国保連合会との手続、さらには実際に診療にかかわる医療機関との調整が必要でございまして、このことについて御理解をいただきたい、このように思っております。 次に、出産費用の補助について検討してはどうだ、こういうお話でございます。 議員御指摘のとおり、出産に当たっては民間機関の調査によりましても、分娩費用、入院費用、定期健診、さらには妊婦用品等平均して五十万円を超えると、このように言われております。 本区におきましては、生みやすい環境整備の一環といたしまして、十八年度から妊婦を対象とした経済的負担の軽減を図る助成制度、いわゆるハッピーマザー制度を導入したところでございますが、高額な出産費用がかかることについては、区長会でもそのことを認識し、さらにこのことについて取り組んでいこう、こういう動きもあるところでございまして、このことにつきまして薬丸議員の御意見等を踏まえ今後対応してまいりたい、このように存じます。 次に、元気高齢者の区の取り組みについて御提言、御質問がございました。 孤立した高齢者のたまり場的な、例えば老夫婦家庭等を利用したグループリビングの設置についての御質問でございます。 これまでも持論としてこのことについて申されてまいった、そのように思っておりますけれども、このグループリビングにつきましては、昨年、本区初めての試みとして幡ヶ谷高齢者共同住宅を設置し、今年の一月から入居を開始したところでございます。議員御提言の老夫婦家庭等を利用したグループリビング、確かに今後ひとり暮らしの家庭が増えていく、また一方ではそういった余裕ある家庭もあるであろう、そのようなことを考えますとこれからは御提言の趣旨を踏まえながら対応していくことが必要である、このように思っているものでございます。 シニアクラブ青年部となるような団塊世代の定年退職への対応についてのお尋ねがございました。 価値観やライフスタイルが様々な団塊の世代が定年退職を迎え、高齢者の仲間入りをしてまいります。そうした方々が持っている能力を発揮し、生きがいを感じながら積極的に地域社会の中で活動できる環境づくりが今後大きな課題となってまいります。団塊世代の方々が持てる力を最大限発揮し、地域活動の主要な担い手として自ら生きがい活動を進め、ボランティア活動にかかわっていく、そのことは社会における貴重な一員としての活動であり、このことについて渋谷区としてもボランティア登録等をするなど様々な方法について検討を進めてまいりたい、このように思います。 次に、介護保険制度についてお尋ねでございました。 保険料や利用料の軽減のみに目を向けるのではなくて、かさむ保険料を支払いながらも、そのサービスを享受していない高齢者から不満が出ないように実態に見合った在宅介護者に対するサービスが必要ではないか、このようなお尋ねでございます。 介護保険サービスにつきましては、居宅介護支援事業所のケアマネジャーや地域包括支援センターの保健師等が介護あるいは支援を必要とする本人やその家族の方々とよく話し合った上で必要なサービスを提供しているところでございます。必要なサービスを適切に提供するためには、ケアマネジャーや保健師の役割が非常に大切でございます。そのため、地域包括支援センターとの連絡会の充実、あるいはケアマネジャーへの研修に努めていかなくてはならない、このように思っております。 今後とも本当に必要な介護サービスをきめ細かく、真心を込めて提供できるように万全を期してまいりたい、このように存じます。 次に、在宅者に対する区のサービスにつきましては、高齢者ができる限り住みなれた地域で自立した在宅生活を送ることができるよう、住宅改修など介護保険サービスでは対応し切れない様々なニーズに対応したサービスの提供を行ってまいっておりますが、議員の御発言を踏まえまして、在宅介護の基本理念に基づき、さらに実態に見合ったよりよいサービスとなるよう検討してまいりたい、このように存じます。 次に、障害者への取り組みでございます。 まず、区内民営作業所に対する区独自の取り組みについてのお尋ねでございました。 障害者自立支援法の適用を受けない区内の民営作業所がさらに発展を遂げるためには、法に基づく事業所に転換し、運営費を安定的に確保することが何よりも重要でございます。そこで、区内民営作業所が法内事業所に転換できるよう個別に計画を作成し、支援するとともに、利用者負担が生じないよう区独自の制度を創設し、これまでどおり安心して働けるようにしてまいりたい、このように考えております。 また、法内化した後も、区内民営作業所が現在の運営水準を維持できるよう配慮をしてまいりたい、このように思っております。 次に、成人となった障害者の余暇活動の拠点がない、仲間やボランティアと交流できる放課後クラブのようなたまり場が欲しい、こういうようなお尋ねでございました。 仲間やボランティアと交流できる活動の拠点につきまして、私もよく理解できるところでございます。現在、区内のNPO法人がたまり場として月一回、民営作業所の一室を利用し実施をしている、このことを承知しております。その事業の運営状況を見守りながら、区として何ができるか今後検討してまいりたい、このように存じます。 次に、障害程度区分が一から三に該当する障害者の方々に保護者亡き後の生活の場が求められている。区の空き室利用をお願いをしたい、こういう御質問でございました。 区の既存施設を障害のある方々の生活の場として安心して利用できるようにするためには、新たな設備の整備や人員配置が必要となっているために、現実はなかなか難しいであろうと、このように存じます。障害のある方々の生活の場の確保につきましては、現在複数のNPO団体等からグループホーム、ケアホームを設置したいという相談もいただいております。そのようなことから、利用を希望される方の実態把握に努めながら、今後の検討課題にさせていただきたい。福祉は住まいに始まって住まいに終わると、このように言われておりますけれども、そのことを踏まえながら今後の対応にさせていただきたい、このように存じます。 次に、障害者福祉計画の策定に当たりまして、当計画検討委員会の答申が十分反映されるようにというお尋ねでございます。 議員の御発言のとおり、答申はこれからの障害者福祉施策の検討する上で、区内の民営作業所を障害者自立支援法に基づく事業所とするための支援の必要性等、尊厳の保持、共生社会の実現の精神を踏まえた大変貴重な提言でございます。議員の御要望のとおりしっかりと障害福祉計画に反映をさせたい、このように考えております。 次に、障害者の就労支援として、高齢者施設での受付、清掃、食事介助等の業務を作業訓練の場として提供してはと、こういう御提言であったと思います。高齢者施設等の業務の一部を障害者の作業訓練の場として活用するという議員の着想には、魅力を感じると同時に、そのような例も現実にある、このようなことも承知しております。ご提言の実現には指導員の配置や施設側の理解など就労環境の整備が必要でございますので、なお検討課題として受け止めをさせていただきたい、このように存じます。 次に、新しい障害者福祉のモデルということで、地域のコーディネーターの配置など専門相談員の充実、事業所や障害のある方の居住等の支援、さらには官民共同による今までにない福祉モデルの構築についてのお尋ねでございます。 議員の御発言のとおり、いずれもが重要な課題と認識しております。障害者福祉施策の充実には、障害のある方の意見に耳を傾け、これまでの枠組みにとらわれない大胆な発想が必要でございます。今回御紹介いただいた御要望をしっかりと受け止め、公と民の役割分担のあり方を検討の上、実現のための課題を一つ一つ解決していく努力を続けて行いたい、このように思っております。 次に、新橋区民会館の建て替えを契機に東部総合分庁舎の整備構想についてのお話がございました。 現在の新橋区民施設の老朽化対応の必要性は、私も十分認識しているところでございます。諸施設の集約や、あるいは広尾地区の地区計画の活用、さらには建設・資金調達手法など議員御提言の東部総合分庁舎の基本構想につきましては、御提言として真摯に受け止めるところでございます。 こうした一連の事業が区民参加と区事業への関心を高めることに寄与することについては、議員御発言のとおりである、このように思っておりまして、そのことへの私も力を一層発揮してまいりたい、このように存じます。 次に、商工観光の振興についてでございました。 「渋谷・鹿児島おはら祭」、このことについては薬丸議員が鹿児島県出身で東京で御活躍をされている。そして、そのお力によって今回、十回目の記念すべき大会が盛大に開催されようとしているわけでございまして、その御努力に敬意を表したい、このように思っております。区内商店街にとりましても、大きな地域活性化の一つの大きなイベントである、このような認識を持っているわけでございます。 この「渋谷・鹿児島おはら祭」は、原宿表参道欅会におきましては、この原宿表参道元気祭スーパーよさこいを、また初台商盛会においては初台阿波踊り大会、あるいは千駄ヶ谷では山形県との交流で天童・千駄ヶ谷交流祭といったようにそれぞれの商店会がそれぞれの地域の特性に即して趣向を凝らしながら盛大に開催をしているところでございます。 本区はこうしたイベントに対しまして、今回はさらに経費を充実、増額をさせてこの支援をしていきたい、このように考えているところでございます。古くからの伝統文化に対し、庶民に根づいている踊り等を通じたこの交流をきっかけとして、商店会が実施するイベントを通し、渋谷や交流都市双方の情報発信をやっていく、渋谷からやっていくということも重要な意味を持つであろう、また渋谷のブランドイメージも高めていく、さらには来街者の増になって、商店街も潤えばと、このように思っているものでございます。 議員の御発言の中にもございました「渋谷・鹿児島おはら祭」は、渋谷と歴史ある地方文化のおはら祭が融合いたしまして、このことが新緑の風物詩として定着しているところであり、一方では日本人のふるさとの心を呼び起こす大きな祭りである、このように思っております。この十周年行事にふさわしい、お子様からお年寄りまで多くの方々が企画をされ、目下懸命に準備をされている、このように聞いているところでございます。 区もこのことについてまたできる限りの支援をしたいとこのように思っておりますけれども、記念すべき十回大会が関係者の皆様方の御協力によって盛大に盛り上がってまいりますことを心から御祈念を申し上げたい、このように思っております。 それから、今回、副区長を二名置くことについてのお尋ねがございました。 これまでも区長の区政のあり方についていろいろと御提言を賜ってまいったところでございます。本田技研の社長、本田宗一郎が言っておりましたけれども、組織運営には和が必要だ。そしてまたそのことについてみんなの意見を入れていくことは何よりも大切だ、このように言ったそうでございます。そうしたら横にいる方が、本当に本田技研というのは和を大切にした人なのかな、それはちょっと違って副社長じゃないかと、このように言った、そういうことを私聞いております。言うならば、本田技研の社長が発想をし、それをいち早く副社長がそれをアダプターとしてそれぞれの組織に浸透させていく、そのような役割を果たしたと私、聞いているところでございます。 私もそのような意味において、この二名を置くことによって区政の発展を図れればと、このように思っておるところでございます。御提言の趣旨については十二分踏まえてこれからの対応をしてまいりたい、こういうふうに思っておりますので御理解をお願いをしたいと思います。 以上で答弁を終わらせていただきます。 ○議長(齋藤一夫) 池山教育委員会教育長。 ◎教育長(池山世津子) 私には教育行政の現状の認識と将来像並びに新規事業についてのお尋ねでございます。 まず、薬丸議員から激励の言葉をいただきました。まことにありがとうございます。私は教育長に就任以来、初めての対応に追われながらも、就任時に区長から言われました「福祉は教育に支えられ、教育は福祉に学ぶ」という言葉を肝に銘じ、微力ながらもこれまで福祉、保健の分野で培った経験を生かし、教育行政を進めてまいりました。 お尋ねの子どもたちを取り巻く現状は、議員も御指摘のように学力や生きる意欲の低下、いじめ・不登校、児童虐待、あるいは社会性の認識としてニートに代表される職業観の変化などこれらが山積しており、連日マスコミ報道がなされておりますが、程度の差はあれ、本区におきましても同様の課題は抱えております。 まず、本区における児童生徒の学力につきましては、知識、理解の面では比較的高い位置にはあるものの、学習意欲や応用力、読解力にはやや改善すべき点が見受けられます。 次に、生活指導の課題におきましては、やはりいじめの問題が挙げられます。昨年、教師向けの指導資料の作成、中学生のアンケートの実施と分析など様々な対策をしてまいりましたが、改善が見られましたケースもあれば、まだ指導中のものや新たなケースもございます。 不登校の問題も、小学校では昨年度よりは減少しているものの、中学校ではやや増加しておりますし、家庭の問題に起因するケースも増えております。 一方、社会性の課題では、本年度初めて取り組みました中学生の連続五日間職場体験におきまして、子どもたちが働くことの大切さや苦労を実感するとともに、地域の方々の御協力を得て地域ぐるみの教育がまた一歩進んだという感じを受けております。 なお、今回はけやき学級の生徒二名が五日間、休まずに職場体験に参加をいたしました。この体験をきっかけに不登校の解消につながればと期待いたしているところでございます。 こうした日々の指導から今後の学校教育を考えますと、様々な教育課題を解決していくためには、何と申しましてもその指導者である教員の授業力や資質能力の向上が不可欠でございます。 教育は人づくりであり、小中学校の時代にどんな先生に出会って学んだかということが、その後の人生に影響を与えることは少なくありません。今の渋谷の子どもたちが大人になったとき、小学校のとき、あの先生に会えてよかったとか、中学校の授業のときにあの先生の言葉が忘れられないなどと言われる先生になってほしいと切に願っているものでございます。 そこで、従来の教員育成のための研修体系を少し変えることといたしました。まず、渋谷区の理想とする教師像として、子ども、保護者、地域から尊敬され信頼される質の高い実力のある教師を掲げ、一年目から中堅、そしてベテランに至るそれぞれの経験に応じて具体的な目標を設定いたしました。例えば教員一年目には教材研究、学習指導案、指導計画等の基本を学ぶ。また、子どもと全力でかかわるというようにその目標とする姿を具体的に示すことにより、教員にとってわかりすい研修に体系化をいたしました。特に経験の浅い時期に教師としての基礎力をしっかり身につけさせるために、指導力にすぐれた校長経験者を教育指導教授とし、初任者の授業を継続的に観察して授業の進め方、子どもへの質問の仕方や黒板の使い方、子どもへの指導の仕方などを個別具体的に指導をいたします。 この指導方法は、十七年度から二年間、指導室において試行してまいりましたが、学校からも初心者からも好評を得ており、十九年度、教育指導教授制度として新たに位置づけ、その充実を図るものでございます。 次に、いじめや不登校についてでありますが、その原因を分析してみますと、複雑な家庭環境を起因とするものがおおむね二割から三割ございました。このため教育センターの臨床心理士による相談体制に加えまして、ソーシャルワーク機能を加え、様々な相談に専門的な観点から応じられるようにするとともに、土曜日の相談日をこれまでの月二回から月三回に増やし、保護者が利用しやすい体制といたします。 続きまして、特別支援教育についてでございます。 特別支援教育は、これまでの心身障害教育の対象とならなかった学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症など軽度な発達障害の子どもたちに必要な学習的支援を行う教育でございます。 四月から全国で特別支援教育が始まるわけでございますが、渋谷区教育委員会では、通常の学級に在籍し、学習や行動に困難を抱える子どもに対し、その個別的な困難に対応した適切な指導及び支援をする、このことを基本的な考え方といたしました。 この基本的な考え方においては、「障害」という言葉は使用しておりません。 特別支援教育は、心身ともに発達途上にある子どもの教育制度でありますので、障害という従来の概念にとらわれることなく、対象を個々の学習状況に応じた適切な指導及び支援を要する児童生徒とすることにより、この制度をより活用しやすいものとしたいという思いからでございます。 具体的には、御質問にもございましたように東京学芸大学教授であります上野一彦先生を委員長といたします専門委員会におきまして特別支援教育の必要性について個別判断を行います。 次に、校内委員会が作成する個別指導計画に基づき、担任と新たに配置いたします学習指導員とが巡回相談チームの指導とアドバイスを受けながら、特別支援教室を活用して児童生徒への指導に当たる、このようなことを考えております。 このように区立の小中学校で行う特別支援教育のほかに、都立の盲・ろう・養護学校、四月からは特別支援学校と名称を変更いたしますが、この特別支援学校に在籍している児童生徒を対象とし、副籍制度が導入されます。 この副籍制度とは、都立の盲・ろう・養護学校、特別支援学校ではございますが--に在籍する児童生徒が居住する地域の小中学校に副次的な籍を持ち、学校や地域の行事等における交流、学習の交流、あるいは学校・学級だよりなどの交換を通じて居住する地域とのつながりを図るという制度でございます。 具体的な交流は、都立の特別支援学校からの副籍希望者名簿の送付により地域の指定校が決まりますが、子どもたちの障害の種別、程度により受け入れる指定校の準備も必要となります。障害の有無にかかわらず、渋谷で生まれ、渋谷で育った子どもたちでございます。在籍する特別支援学校と地域の指定校とが双方協力しつつ円滑に副籍制度に対応できますよう調整を図ってまいります。 特別支援教育を進めるためには、何よりも保護者や地域の方々の御理解が必要であり、様々な機会をとらえましてこの新しい教育制度の説明を行い、御協力を得ていきたいと考えております。 最後に、読書教育についてでございます。 昨年度より議会の御理解のもと、教員の海外視察研修を実施しておりますが、昨年度に引き続き、今年度も読解力等の調査で世界一位と言われておりますフィンランドを視察いたしました。帰国後の報告を聞き、私はフィンランドでは地域図書館の充実と利用がすぐれていること、また妊婦は赤ちゃんがお腹にいるときから読み聞かせをしていることが強く印象に残りました。 来年度、教育委員会の重点施策として取り組みます読書教育につきましては、図書館運営にかかわる機能を充実し、学校と地域図書館との連携を密にするだけでなく、保健所の健診の機会や子育て支援センター等子どもの集まる機会に担当職員やボランティアが出張し、絵本の紹介や読み聞かせの手本を示すなど区長部局とも十分な連携をとり、乳幼児からの読書習慣を充実したいと考えております。 本を通して母と子、さらには家族みんなが語り合う、そんな家庭が増えてくれることを期待しております。 一方、学校教育におきましては、幼児期、小学校の低・中・高学年及び中学校の五種類に分けまして、「渋谷おすすめの本五十」を選定し、生涯にわたって本と親しむ習慣をつけ、感性を高め、読解力、表現力等の基礎づくりをしてまいります。 私は渋谷の教育行政を担当する者として、教育の不変の部分は尊重しながらも、社会の変化に対応した改善も必要であると考えております。そのために今、渋谷の教育に何が必要であるかを考え、教育委員会での議論を経て施策として実現してまいりたいと考えております。 時代の変化に主体的に対応し、日本の未来を担う子どもを育成するため、また渋谷に生まれ、育ち、学んでよかったと言える区民を育成するため、教育行政の充実に全力で取り組むつもりでおります。 ○議長(齋藤一夫) 三十一番薬丸義朗議員。 ◆三十一番(薬丸義朗) ただいま区長並びに教育長には、私の愚考にもかかわらず、熟慮と御検討を賜り御答弁いただきました。渋谷区や渋谷区民を思う情熱は、さすがだと感じた次第であります。 振り返って二十八年間、本当に区民に夢と希望を与えられたのか、区政発展に寄与できたのかじくじたる思いです。私を御支援くださいました良識ある区民の皆様がこれからも安心して住み続けられる街「渋谷」、永遠の街「渋谷」であることを大いにアピールし、感謝いたしたいと存じます。信じてください。渋谷は永遠です。 私はこれからも職務を志す区長や議員の皆さんに申し上げたい。だれのための政治であるかを心し、常に区民の目線に立って責任をしっかりと背負うことこそ、政治家の使命そのものであります。 終わりに、薩摩の出水兵児修養掟の武士のたしなみの訳文を紹介して議員生活に幕を閉じたいと思います。 侍は、節義をたしなまなければならない。節義のたしなみとは、うそは言わない、わがままは言わない、心を素直にして作法を乱さない。礼儀正しくして、位の上の人にはへつらわない。自分より位の低い者に対しては侮らない。他人が困っていることがわかれば見捨てず助ける。自分で行った約束は絶対守る。かいがいしく、頼もしく、下世話な話や人の悪口は言わない。もし面目を失い首をはねられるようなこととなっても、自分の至誠を貫き、死を恐れてひるむことなく、その心は鉄石のように磐石に、また優しく、思いやりをもって人に接する精神こそが節義のたしなみというものである。 以上、継続される各位には健康に留意され、是非ともかくあるたしなみをもって、あるべき政治の道筋を心がけ、主義主張はあろうとも官民の知恵を結集して明るく、力強く渋谷区政の実現に一層の奮励努力を期待します。本当にお世話になりました。 以上で質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。 ○議長(齋藤一夫) 二十三番新保久美子議員。 ◆二十三番(新保久美子) 私は、日本共産党渋谷区議団として、区長、教育長に質問いたします。 第一に、子どもを安心して育てられるよう子育て支援についてです。 柳沢厚生労働大臣の、女性は子どもを生む機械発言は、女性の人間としての人格と尊厳を否定するものであり、人間としても絶対に許されない暴言です。今、少子化が日本社会の未来にかかわる大問題になっている中で、安心して子どもを産み育てられる環境づくり、子育て支援こそ求められているのではないでしょうか。 ところが、政府は財界・大企業応援の政治による不安定雇用と長時間労働などの雇用の破壊、仕事と家庭生活の両立を困難にする労働法制の改悪、また庶民への増税や社会保障の負担増のもと、格差と貧困の拡大を推進してきました。OECDの報告によれば、日本の子どものいる世帯では、税と社会保険料の負担が社会保障給付を上回り、逆に貧困率が拡大していると指摘をしています。こうした中、経済的困難に加え、保育園の待機児問題など抜本的な支援策をとってこなかった政治の責任が厳しく問われています。 今、区政に求められているのは、仕事と家庭生活が両立できるよう支援をすること、そのため子育ての予算を確保し、必要な体制と条件を整備し、大切な乳幼児期、成長が著しい児童期にふさわしいきめ細やかな施策を行い、安心して子育てができるよう支援することです。 最初に、子どもの医療費の中学三年生までの通院費無料化についてです。 現在、中学三年生まで通院、入院・食事代の完全医療費無料化を実施している区は現在四区、今年四月から大田区、練馬区が実施し、また食事代を除いてですが、葛飾、荒川、杉並区でも実施し、九区になります。渋谷区でも一日も早く実施を求める声が広がっています。 小学生と二人の保育園児を育てているお母さんは、耳鼻科や皮膚科に加え、眼科にかかると一カ月四千円以上かかる。また、今年一年生になる妹と三年生の二人の子どものお母さんからも、どうして四月実施にならないのかと切実です。 四月実施を決めた練馬区では、四月から実施した方が混乱はない、就学前まで無料だった子どもたちに対して、新一年生の医療費無料化が途切れないようにと急きょ区長が政策判断し、四月実施にしたとのことです。なぜ区長は四月から実施をされないのか伺います。 先ほど区長は、都の施策と医療機関とのすり合わせなどが必要だからと答弁しましたが、昨年四月から区独自に入院については助成を実施した経過があるのではないですか。できない理由にはなりません。 増額は前倒しするための医療費分九千九十一万円です。子どもたちが安心して医療が受けられるよう四月実施をすべきと考えますが、区長の所見を伺います。 次に、学童保育についてです。 学童館は、保育の必要な子どもたちの生活の場としてかけがえのない保育施設です。区は、現在、氷川学童館は二十人、広尾三十八人、富ヶ谷二十八人、幡代五十人の子どもたちが在籍していますが、四月から一方的に廃止し、残る八つの学童館についても、原則として新一年生の新規の申し込みを受け付けていません。保護者を初め区民の反対を押し切って学童館を廃止しようとしているのです。重大なのは、学童館の廃止を区は住民に説明もなく一方的に行っていることです。 子ども家庭部からの説明では、新一年生については学童クラブに兄弟がいる子や家が近い子は硬直的にならず考えていくとしていましたが、実際行っていることは、放課後クラブの申し込みを優先にさせ、既に五百円の保険料を徴収するという放課後クラブへの誘導が行われています。 区は放課後クラブを全小学校実施し学童クラブを廃止しようとしていますが、実態は深刻です。今年二月現在、例えば加計塚小学校では、全児童数三百六十九人中、A会員は七十六人、学童保育の必要なB会員は百十五人で、A会員の児童は週二回に制限しています。B会員は教室にあふれ、行きたがらない子どももいます。広尾学童館をなくせば、この事態に輪をかけることになる。これが区長の求めている放課後クラブでしょうか。 放課後クラブは、学童保育の役割を果たすことはできません。児童福祉としての共働き家庭などの子どもたちの生活の場として保障してきた学童保育と性格、役割は違うだけでなく、一般児のA会員にとっても制約されているのです。 学童クラブの廃止は、コスト削減として、学童館の十五人の職員削減であり、子どもたちを行革の犠牲にし、子どもたちによい環境を与えるという子どもの権利条約からも逸脱するものです。学童館の廃止計画を撤回し、全学童館で希望する子どもに対して新規の受け付けを行い、区として公的責任を果たすべきと考えますが、所見を伺います。 区長はさらに、学童クラブ児の年間二百四十五万円のおやつ代の廃止、夏祭などの楽しみにしていた行事費一回について一人百九十円を百円に削減しています。子どもたちに冷たい施策と言わざるを得ません。おやつ代や行事費の削減はやめるべきと考えますが、所見を伺います。 次に、保育園の待機児解消についてです。 新年度の入園申し込み状況を見ると、第一希望の保育園に入れない子は、ゼロ歳児三十一人、一歳児八十三人、二歳児四十七人、三歳児三十六人などとなっています。第二、第三希望を出しても近くの保育園に空きがなければ保育園に入れません。毎年待機児が深刻な上原地域では、今年も富ヶ谷保育園ではゼロ歳児八人、一歳児六人などを含め二十三人、上原保育園は一歳児八人を含め十六人など、毎年深刻な事態が続いています。しかし、区長は待機児解消として認証保育所を拡大するとしていますが、今保護者が求めているのは、保育室や園庭が整備され、保育料も安く何よりも人的にも保育者の経験が蓄積され、安心して預けられる児童福祉法に基づく区立保育園の増設です。 子どもたちの健やかな成長を保障するためにも、区の公的責任が求められています。上原地域を初め認可園を増設すべきと考えますが、所見を伺います。 次に、保育施設の耐震工事と改善についてです。 震度六強の大地震によって倒壊の危険があるCランクは、恵比寿保育園ほか新橋、代官山、大向、上原、神宮前、氷川保育園の六園が、またBランクは本町第二、本三、代々木保育園となっています。こうした保育園では、園舎も老朽化し外壁もはがれるなど改善が求められています。子どもたちの命を守り、育てるのが保育施設です。耐震工事が必要なすべての保育園に早急に行うとともに、施設改善を実施すべきと考えますが、区長の所見を伺います。 次に、恵比寿保育園にかかわる問題についてです。 耐震診断で恵比寿保育園はCランクです。この恵比寿保育園含む恵比寿区民施設の全面建て替えのための設計費六千五百三十六万円が計上されています。区は現在の建物規模で想定した設計費を計上したとしていますが、当然、出張所、区民会館、敬老館、保育園を含む計画だと考えますが、どういう施設の内容を検討しているのか伺います。 また、施設の建て替えに当たっては、地元住民を初め事前に広く区民から意見を聞き徹底した住民参加で計画すべきと考えますが、所見を伺います。 次に、代官山保育園の日影問題についてです。 保育園がマンション建設によって日影になることについて、昨年第四回定例議会で菅野議員が質問し、区長は、建築主に対して周辺住民と合意に向け強く指導すると答弁されました。しかし、三井不動産はこれまでの十一階建ての計画は変更せず、建築確認がおり、除去工事が始まっています。 こうした事態を招いた区長の責任は重大です。今議会にも住民からこのマンション建設に反対し、早急に建築物の高さ制限を求める陳情が出されています。二年前の三月区議会で、渋谷区内の教育施設などについて日影を落とす中高層建築物の制限に関する請願が出され議会で可決され、それに基づいて有効な対策をとってこなかった区長の責任が問われています。 千駄谷小学校や幼稚園から太陽を奪ったように、代官山保育園の子どもたちからも太陽がマンション建設によって奪われるのです。三井不動産に建築計画の高さを下げるよう見直しを求めること、また教育施設など子どもたちの環境を守る高さ制限をすぐに実行すべきと考えますが、所見を伺います。 第二に、子どもたちの豊かな成長を保障する教育についてです。 政府は、自公両党が強行した改悪教育基本法に基づいて、全国一斉学力テストや学区自由化、学校選択制、いじめ対策の数値目標化など学校や子どもたちの競争を一層激化させ、勝ち組、負け組にふるい分ける教育を地方に押しつけようとしています。その上、政府は少子化の進行のペース以上に教職員を減らすなど教育条件をさらに後退させようとしています。 今、教育に求められているのは、過度の競争のふるい分け、管理教育を改め、すべての子どもが基礎学力を身につけるための学校教職員の自主性と創意工夫を支援することです。 渋谷区の小中学校の先生たちが昨年度と今年度二度にわたってOECD加盟国の国際的な学力調査でトップの成績を上げたフィンランドへの教育振興視察に行かれましたが、視察報告でも、フィンランドでは教育費は大学まで無料となっており、地域格差、所得格差がなく、どこでも同じ教育を受けられる。競争教育を排除し、少人数学級を実施し、必要に応じて学力が定着するように特別の教育体制がつくられていることが挙げられています。フィンランドの実践でも明らかになっているように、一人一人の子どもに行き届いた教育を保障することではないでしょうか。 最初に、全国一斉学力テストについてです。 文部科学省は、中学三年生と小学校の六年生を対象に全国一斉学力テストを四月二十四日行おうとしています。全国一斉学力テストは、学校と子どもを競争教育に駆り立て、個人の尊厳や人格の完成を目指す教育を破壊するものです。 この学力テストへの参加は、市区町村の教育委員会に決定権があり、愛知県犬山市では不参加を表明しました。その理由として教育長は、測る学力がテストの得点でしかなく、犬山の目指す自ら学ぶ力ではない。点数化の集計は避けられず、自治体や学校が序列化される。学校現場では正答率を上げる教育が広がるのが心配だとしています。 このテスト実施のための予備調査で学校に対して、テストとは関係のない不登校や生活保護世帯の児童の割合の調査がされ、テストでは学校名、個人名まで明記させ、子どもの学力調査にとどまらず、児童生徒への塾のことなどの設問まであるのです。 テストの委託先は、小学校ではベネッセコーポレーション、中学校ではNTTデータが採点、集計を行い、こうした特定の受験産業に個人情報が流れ、利益誘導となるのではなどと、様々な問題が浮き彫りになっています。渋谷区として、全国一斉学力テストに参加すべきでないと考えますが、所見を伺います。 次に、三十人以下学級についてです。 東京都を除いて全国の道府県で少人数学級が実施され、一人一人に応じたきめ細やかな学習指導ができ、学校が楽しい、授業がよくわかる、生活が落ちついているなど総合的効果でも、学習面でも成果を上げています。 フィンランドの教育を視察された校長先生も、学力が高いことの要因の一つに、他の国に比べて学力下位が極めて少ない。これはクラスの人数が少なく、必要に応じて学力が定着するように手厚く特別の体制がとられていることを挙げられています。一人一人の子どもに行き届いた教育を実現するため、区として三十人学級を実施すること、また東京都に働きかけるべきと考えますが、所見を伺います。 次に、学区制について伺います。 学校選択制が実施され、三年がたちました。昨年十一月の学校希望制の集計では、学校施設や教育内容に特段の支援を行っている学校に希望が殺到しており、学校を選ぶ基準になっています。校舎が改築された教科教室型の上原中学校では、希望して抽せんから外れる生徒は五十七人、英語重点校の松濤中学校は七十五人にもなっています。 また、その一方で生徒が集まらない学校の地域の方は、子どもを育てる拠点として守ってきた学校が今後どうなるのかと心を痛めています。学校は子どもたちを中心に据え、地域の様々な活動の拠点でもあります。学校選択制について保護者を初め地域住民、学校関係者を含め再検討すべきと考えますが、所見を伺います。 次に、学校施設の改善について区長に伺います。 新年度の予算では、学校耐震内部工事は四校です。耐震の設計だけと未実施合わせると二十七棟中、二十一棟が残ることになります。学校施設整備費は今年度と比べ半分以下の七億九千六百九十三万四千円も削られ、率にして五四%削減です。教育予算を確保し、残されたすべての耐震工事を早急に実施し、子どもたちの命を守ることを最優先にすべきと考えますが、所見を伺います。 また、施設改善と教育環境の格差をなくすため必要な教育予算を確保すべきと考えますが、所見を伺います。 次に、トルコ人学校設置問題について区長に伺います。 神宮前小学校へのトルコ人学校の開設問題は、二〇〇五年十一月、区長がトルコ大使からの協力要請を受け、区長が独断で神宮前小学校を提供することを決め、住民無視で進められていることに区民の怒りが広がっています。神宮前小学校のPTAが行った今年二月第二回目のアンケートでも回答した七十人中「納得できない」は四十五人、「どちらとも言えない」四人、「納得した」と答えた人はわずか十九人で、七割を超える人が同意をしていないのです。 小中学校内に併設される理由がわからない。現段階までの時間、何の交流実績も踏まず神小に乗り込んでこようとごり押しをしていることに納得がいかない。すべて教育委員会の姿勢はホライゾンのスケジュールや都合重視で、神小児童のことは二の次である。神小の保護者の意見や希望が無視されている。この併設を理由に他地区への学校を希望した一年生もいるなど、区の強引なやり方に対しての怒りの意見が多く寄せられています。 区は区民の反対を押し切って学校施設の使用許可の手続を三月中に行おうとしていますが、所管の文教委員会でも保護者を初め住民の合意が得られていないのに四月開設ありきで強行すべきでないというのが半数を超える議員の意見です。 国際交流を隠れみのに区民無視で、営利を目的とする学校法人のホライゾン学園に区立の神宮前小学校を提供することは撤回すべきと考えますが、所見を伺います。 第三に、障害者施策の拡充についてです。 政府は、支援費制度実施わずか三年で壊して自立支援を口実に、障害の重い人ほど過酷な応益負担となる障害者自立支援法を制定しました。このねらいは、国庫負担の削減です。 昨年十月に本格実施となりましたが、この法律は障害者が生きるために必要なサービスを利益とみなし、原則一割の利用者負担を押しつけたのです。その負担の重さからサービス利用のあきらめや施設からの退所など矛盾が噴き出し、障害者の自立を破壊するものと障害者の命をかけた戦いが広がり、関係者を初め国民の怒りが政府を追い詰めてきました。そうした中、国は今年四月から新たな特別対策を講じるとして、利用者負担の軽減、通所施設への激変緩和措置、事業者への緊急支援を打ち出しました。しかし、一番問題の応益負担は撤回されず、二〇〇八年度までの経過措置でしかありません。 渋谷区でもこの自立支援法によって、二〇〇六年度から二〇〇八年度までの三年間の第一期の障害福祉計画の策定の基本方針が二月、検討委員会から答申が出されました。 その答申でも今後の問題点や調査等を通じて利用者の負担軽減について多くの意見が寄せられていますが、区が九月に行った意見交換会に参加した重度障害児のお母さんは、他の保護者は子どもの世話でこうした集まりさえ出られないほど大変だと話されました。区はこうした実態に目を向け、障害者や家族の困難を解決するためにも実効ある施策が求められていると考えます。 最初に、利用料の負担軽減についてです。 恵比寿地域の息子さんがつばさに通所されている方は、これまで月千円だったのが二万三千円にもなった、障害の子どもを抱えて経済的にも大変、支援がなければ生活できないのにおかしいなど障害者家族にとって耐えがたい負担になっています。 千代田区では区独自に住民税非課税世帯と所得税年額十四万以下の世帯の在宅と施設利用の五%軽減を実施し、新年度も国の特別対策に加え、この軽減策を継続したいとしています。渋谷区でも国の軽減策に加え、所得制限なく通所、在宅の利用料を三%に軽減すべきと考えますが、所見を伺います。 また、全額自己負担となった食事代が国基準では六百五十円で、所得によって軽減措置があるものの、重い負担となっています。お金のことを心配して利用が抑制されることがあってはなりません。区として食事代の半額を助成すべきと考えますが、所見を伺います。 障害者家族にとって耐えがたい負担となった根本には、応益負担としたことです。国に対して応益負担の撤回を求めるべきと考えますが、所見を伺います。 次に、施設整備の拡充についてです。 問題点として、答申でも、生活実習所つばさは受け入れ人数の限界に近づいている。また、本来生活介護の方が適していると考えられるが、作業所を利用しているなど、通所施設の早急な整備が求められています。医療的ケアを必要とする重度身体障害者の通所は、施設的にも生活実習所つばさでは対応できず、やむなく通所施設のある他の区に引っ越すという事態になっています。医療的ケアを必要とする重度身体障害者の通所施設を新設すべきと考えますが、所見を伺います。 次に、音声信号設置についてです。 我が党区議団のアンケートの中に、近くに視覚障害の友人がいます。上原社教館もあるので多くの人が使っています。音の出る信号を増やしてと井の頭通りの古賀政男記念館前の横断歩道に設置してほしいとの声が寄せられました。先日、代々木警察に要請したところ、住民から要望が出ており、昨年度、今年度と警視庁に要請しているとのことですが、実現していません。人命にもかかわる問題でもあり、区としても早急に実現するように関係機関に働きかけをすべきと考えますが、所見を伺います。 第四に、廃プラスチックの焼却問題についてです。 二月二日、世界の科学者が参加した国連の地球温暖化の分析予測の報告が発表されました。それによると、地球は確実に温暖化しており、その原因の九割は人間活動によるものと警告し、測定が開始されて百三十年になりますが、世界中で異常気象となり衝撃が広がっています。こうした中、今、区民からは燃やせばいいという焼却型の清掃事業を見直し、環境を悪化させない実効ある取り組みを求めています。 区長は、昨日の本会議で廃プラスチックを可燃ごみとして焼却するためのモデル事業を新年度実施することを表明されました。しかし、今年一月の都市環境委員会での区の説明では、品川区の廃プラの焼却実証確認結果について、モデル収集は品川区全体の一・五%、またプラスチックの割合も七・五%ほどで、この測定をもって安全性が実証されたとは考えていないと答弁されています。 安全性が確認されない中でモデル実施を行うことは不燃ごみを焼却しないという清掃工場建設に当たっての区民との約束を二重に踏みにじるものです。ごみを分別し環境を悪化させないという区民の願いや努力に逆行するものです。 区の調査によっても、土壌中のダイオキシンは蓄積され、二〇〇一年度に比べ四カ所中三カ所で増えています。廃プラの焼却は現在測定されていない千種類以上の毒性の高い化学物質を排出し、健康被害に加えダイオキシンの発生を抑制するために九百度以上で燃やすため、高温の排ガスによって地球の温暖化を促進するものであり、廃プラの焼却はやめるべきと考えますが、所見を伺います。 次に、旧代々木高校跡地の住民参加での活用計画についてです。 旧代々木高校の校舎は区の所有で、総面積三千三百九平方メートルあります。この地域では跡地利用について、住民から保育園など子育ての拠点として、また高齢者、障害者、そして地域活動の拠点として活用してほしいなどの声が寄せられています。子どもたちや高齢者、障害者などの福祉施設を中心に計画段階から跡地利用を区民参加で行うべきと考えますが、所見を伺います。 次に、上原、富ヶ谷地域のコミュニティバスの路線拡大についてです。 コミュニティバスは高齢者、障害者の社会参加を保障するとともに、交通の空白、不便な地域にとってもとても喜ばれています。一九九八年十一月議会で初めて我が党の三橋議員が提案しましたが、区民要望の高まりの中、新年度さらに三コース目が計画され、充実される方向が示されました。 上原、富ヶ谷地域では、航研通りを通る渋谷駅から幡ヶ谷を折り返してのバスは一時間に二本しかありません。また、高齢者や障害者は区役所など行くためにはバスで渋谷駅に行き、乗りかえなければなりません。高齢者施設の西原のせせらぎやけやきの苑など区民施設に行くのにも不便で、コミュニティバスを一日も早く導入してほしいと切実です。この地域にも早急にコミュニティバスを導入すべきと考えますが、所見を伺います。
    ○副議長(古川斗記男) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団の新保久美子議員の一般質問に順次お答えをします。 中学校三年生までの医療費助成を四月にさかのぼってと、こういうお話でございますけれども、この件につきましては先ほど薬丸議員の御質問にお答えをしたとおりでございますので、御理解をいただきたいと思います。 学童保育についてでございます。 このことについても何回も申し上げてまいりました。十九年四月に全小学校に放課後クラブが整備されることに伴いまして、サービスが重複する学童館事業を見直し、順次学童クラブは放課後クラブに統合してまいりたいと考えております。 おやつにつきましては、これを一律おやつを支給することに賛否両論がある、また十九年度より順次すべての放課後クラブで受益者負担に基づき希望者におやつを提供すると、このようにすることと相なりますので、これにあわせて学童館のおやつ代についても見直しをするということでございます。 認可保育園の増設をという話でございます。 今回、二十七名の公立保育園での定員増を図ると同時に、定員の弾力化も引き続き実施してまいります。今後も認証保育所の設置を含め、多様な手法、制度を活用し、待機児の解消に努めてまいります。 耐震工事についてのお話でございます。 保育園の工事、これを最優先と、こういうお話でございました。本区には学校、保育園初め様々の施設があるということでございます。その緊急性や工事施工条件が整うものから総合的に順次してまいる、こういう考え方を持っております。 恵比寿区民施設でございますけれども、これは区施設と都市再生機構の住宅との複合施設でございます。耐震診断の結果、耐震化が必要な建築物である、こういう判断でございまして、それのために設計費を計上したものでございます。今後、機構との協議を経て具体化を図ってまいりますので、施設内容及び建築手法のいずれについても現段階ではお話はできない、このように思います。 代官山保育園の日影問題でございますけれども、建築主に対しまして代官山保育園に対する影響も含め、周辺にお住まいの区民と十分協議し、合意に向け努力するよう繰り返し指導しているところでございます。 教育施設の耐震工事と施設改善についてでございます。 耐震工事を早期に実施すること、それとともに施設改善と教育環境の格差をなくすということのために教育予算を確保すべきである、このようにお尋ねでございます。 この予算というのは毎年同じ金額を計上するものではございません。必要に応じ必要な金額を計上してまいります。 次に、トルコ人学校の開設についてでございます。 神宮前小学校におきます国際交流のための施設提供は、渋谷区とトルコ共和国、イスタンブール市ウスキュダル区との友好都市提携に基づきまして、国際交流の新たな取り組みを進めていくものでございます。 平和で国際友好都市協定を実りあるものとするため、学校関係者にも地域の皆さん方にも説明を重ねており、御理解いただけるものと思っております。 次に、障害者福祉についての三点のお尋ねでございます。 利用料の負担軽減につきましては、国の軽減策に加え、在宅サービスと通所施設の利用料の三%軽減、食事代の半額助成を行ってはと、こういうことでございます。 在宅と通所サービスについては、四月から国において年収、資産が一定以下の世帯の方を対象に月額負担上限額を四分の一とする軽減策が実施されます。これにより、在宅サービスと通所の利用者には十分軽減措置がとられたものと認識しております。本区の利用者負担軽減策につきましては、在宅サービスを中心に移動支援、補装具費や日常生活用具の給付など国の軽減がとられていない部分について、区独自の軽減措置を実施しており、総合的に見て他区と遜色のないものと考えております。したがって、重ねて軽減措置を実施する考え方は持っておりません。 また、障害者自立支援法における定率負担の制度は、増大する福祉サービス等の費用をみんなで負担し、支え合う仕組みを強化するものでございまして、必要な量の福祉サービス等を安定的に確保することを目的とするものであり、必要な軽減措置も実施されているところでございます。 したがいまして、定率負担を撤回することを国に求めていく考え方は持っておりません。 医療的ケアを要する重度の身体障害者の通所施設の新設についてのお尋ねでございます。 障害者自立支援法において、重度の身体障害者で医療的ケアを要する場合には、入院を前提とする療養介護事業により対応することが想定されております。 したがいまして、医療的ケアを要する方々には、療養介護施設を利用していくことが適切であると考えております。 次に、音声発信機の設置でございますが、既にこのことについては代々木警察署に伝達しているところでございますので、今後は交通管理者において対応すべきことと考えております。 廃プラスチックの焼却についてでございます。 これも昨日御説明を申し上げたところでございますけれども、最終処分場の延命化と資源の有効活用の観点から、これまで埋め立てられておりました廃プラスチックについて、埋め立てるのでなく焼却して熱エネルギーとして回収すべきものと考えております。 安全性をしっかり検証するため、モデル事業を実施してまいるものでございます。 旧代々木高校跡地利用についてのお尋ねでございます。 現在、旧大和田小学校跡地施設にあった施設機能等の仮移転場所として活用しております。跡地利用については、今後の課題として認識しており、またそのときには区議会にも御報告をしたいと、このように思っております。 コミュニティバスについてのお尋ねでございます。 航研通り及び井の頭通りには路線バスも運行されておりまして、今後における財政負担も考慮する必要がございますので、現状では困難だと、このように考えております。 以上で答弁を終わります。 ○副議長(古川斗記男) 池山教育長。 ◎教育長(池山世津子) 私には、学校教育について三点のお尋ねでございます。 まず、全国一斉学力テストについてでございます。 子どもたちの教育に何が必要か、それを考えるためには主観的な感想や声も大切な資料の一つですが、客観的に事態を把握することも重要であると考えております。 四月に実施する全国学力・学習状況調査は、全国のすべての国立学校と御指摘の犬山市のみを除く九九・九六%の公立学校、さらには六一・八八%の私立学校が参加すると言われております。 もとよりこの調査は、全国的な義務教育の機会均等と水準向上のために子どもたちの学力や学習状況を把握し、それを全国規模で分析することによって現在の教育の結果を検証し、さらなる改善を図るために実施されるものであると認識しております。 渋谷区教育委員会といたしましては、全国学力・学習状況調査を実施することによって、学校が子どもたちの学力の実態を把握し、子どもに身についている力とそうでない力や意識調査を分析するとともに、教員一人一人が自らの授業を見直し、改善点を明らかにして子どもたちの学力向上を図る指導ができるよう活用してまいりたいと考えております。 続きまして、三十人学級の実施についてのお尋ねでございますが、社会性を養うためには一定の学級規模が必要であり、また基礎・基本の学力向上などきめ細かな指導を行うためには、少人数教育が有効であることは、これまでも何回かお答えしたとおりでございます。 これらの両面の教育効果を実現するためには、集団生活としての現行の学級規模を維持しながらも、学級と異なる学習集団を弾力的に編成することが必要であると考えております。 現在、東京都から少人数指導のための教員の配置を受け、また区独自の事業として講師を配置し、習熟度別授業を実施するなど積極的に少人数教育を進め、基礎学力の向上に成果を上げております。したがいまして、三十人学級を実施することは、現時点では考えておりません。 続きまして、学校希望選択制を再検討すべきではとのお尋ねでございますが、平成十六年度より実施しております学校選択希望制は、特色ある学校づくりや地域に開かれた学校づくりを推進し、区民から信頼され、選ばれる学校づくり等を図ることを目的といたしております。 各学校とも確かな学力の向上を図り、個々に応じた教育を進めるとともに、授業や学校の諸活動などに創意工夫を図り特色ある学校づくりを進めております。 平成十八年度の小中学校新一年生の入学状況を見ますと、小学校では入学した児童の約九五%が指定校、または隣接校に入学しており、また中学校でも九〇%の生徒が指定校あるいは隣接校を選択しております。この結果から見ますと、大半の児童生徒が比較的自宅から近い学校を選択していることがわかります。 御質問に学校施設や教育内容に特段の支援を行っている学校とありましたが、小学校について申し上げれば、二十校すべてにその学校の特性に合わせた支援を行っており、特定の学校に特段の支援はいたしておりません。 しかしながら、昨年、今年については入学希望児が多く抽せんとなった学校もあります。これは学校選択希望制導入の目的でもありました地域に開かれた学校、保護者や子どもたちから選ばれる学校づくりに校長先生以下、学校が一体になって取り組んだ成果と考えております。 中学校につきましては、広尾中学校の連携型中高一貫教育校、松濤中学校の渋谷区英語教育重点校、上原中学校の教科教室型中学校など特色のある学校づくりのための支援を行ってまいりましたが、各校それぞれの成果が見え始めたところでございます。 今後は、ほかの五校につきましても各学校からの意見を聞きながら、特色ある学校づくりについて教育委員会の中で議論を行ってまいりたいと考えております。 学校希望選択制は三年を経過するところですので、いましばらくは子どもたちの様子をきめ細かく把握するとともに、特色ある学校づくりや開かれた学校、保護者や子どもたちから選ばれる学校づくりに努めてまいりたいと考えております。したがいまして、当面、学校選択希望制を見直すことの検討は考えておりません。 ○副議長(古川斗記男) 二十三番新保久美子議員。 ◆二十三番(新保久美子) 区長、教育長から答弁をいただきましたけれども、再質問を行います。 中学三年生までの通院費の無料化四月実施については考えないという答弁でしたけれども、昨年、区が行った区民調査でも、子育ての当事者である二十代女性と三十代男性では断トツ一位で四九%が希望しています。私は、こうした声にこたえるべきだと考えます。 また、保育園のゼロ歳児のおむつ代の補助の廃止、学童クラブのおやつ代の廃止、さらに小中学校の卒業生の門出を祝う総額で十五万二千円のコサージュ代の削減、この三つの削減の合計は四百九十万二千円です。その一方で、毎年のイベントの花菖蒲を観る交流会には新年度も五百七十八万九千円も計上されています。 昨日、区長は、現代は優しさと思いやりを失っていると答弁されましたが、区長こそ優しさを失っているのではないでしょうか。未来を担う子どもたちの予算を冷たく切り捨てることは、子どもを大切にしないということではないでしょうか。子どもの医療費の無料化、区長が実施しようと決断すれば、償還払いで四月に実施できるのです。再度伺います。 臨川小学校でも広尾学童館が廃止され、新一年生が入学すると四十人以上が増えると予測され、区が対応すると言っていたのに、学校ではスペースがないと言われ、父母からも無責任だと声が上がっています。なぜ少子化対策が叫ばれているのに、学童クラブを存続できないのか伺います。 トルコ人学校の開設についても、区長の答弁は納得できません。なぜ保護者の反対を押し切って強行されなければならないのか、再度伺います。 障害者の予算は来年度、国の予算は約九千億円で国家予算の約一%でしかありません。しかも、自立支援法で応益負担によって五百十億円も国の負担が減っているのです。応益負担は障害者の自立支援どころか利用を抑制し、自立を破壊するものと考えますが、応益負担について、障害者の負担は重いと私は考えますけれども、区長の所見を伺います。 ○副議長(古川斗記男) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 新保久美子議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。 子育て支援の強化について、前倒しで四月にと、こういうことでございましたけれども、それぞれシステムのすり合わせが必要だ、そういったことからこのことについてはできない、こういうことで先ほど薬丸議員にお答えをしたとおりでございますので、御理解をいただきたいと思います。 学童保育の存続ということでございます。 機能の重複については、これは効率的な行財政運営を進めていく、それが区長としての責務でございますので御理解をいただきたいと思います。 トルコ人学校の開設問題でございます。 新保議員の会派は口を開けば平和、平和とおっしゃるわけですから、トルコ人とも仲よくされる、そういうお気持ちを持っていただきたい、このように申し上げておきたいと思います。 障害者福祉の改善についてでございますけれども、一番問題である応益負担を撤回していないということでございますけれども、このことについては先ほど私の答弁したところで御理解をいただきたいと思います。 以上で答弁を終わります。 ○副議長(古川斗記男) 二十三番新保久美子議員。 ◆二十三番(新保久美子) 再度、区長から答弁をいただきました。 トルコ人学校を神宮前小学校に開設することは、住民の理解が得られておりませんので開設はしないことを再度求めます。 区長は、子どもや障害者などの住民福祉を切り捨て、自治体の業務を民間委託、民営化し公的責任を後退させ、学童館の廃止やトルコ人学校の設置など住民無視のトップダウン政治を進めています。さらに、総額では五百四十六億円もの基金にため込み、不要不急の大型開発、税金の無駄遣いの政治を進めています。 日本共産党区議団は格差と貧困の広がる中、区民の暮らしを守るため大型開発や不要不急のイベントを削り、子ども、高齢者への支援の強化など税金の使い方を変える提案をし、住民福祉の機関としての自治体の役割を果たし、区民が大切にされる区政に転換するよう全力を尽くす決意を申し上げ、質問を終わります。 ○副議長(古川斗記男) 議事進行上、暫時休憩いたします。 ----------------------------   休憩 午後三時一分   再開 午後三時二十二分 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。 区政一般に関する質問を続行いたします。 この際、会議時間の延長をいたしておきます。 六番平田喜章議員。 ◆六番(平田喜章) 無所属、年間二十分の質問、あと残りもう六分切っておりますので端的にやらせていただきます。 現在、昨日もほかの議員の質問でもあったんですけれども、二十三区の方で区の再編について改めて論議されておりますが、都区財調の下では渋谷区は物すごく著しく不利な状況にあるわけです。こうした中で、渋谷区が二十三区の再編に向けて、渋谷区はこうしたい、あるいは渋谷はこうありたいという提案というのをすべきじゃないかと思っているんですけれども。 そこでまず最初の質問なんですが、渋谷区長として、あるいは、もう一つ渋谷区として今後の再編に向けての方策というのはあるのか所見を伺いたいと思います。 二つ目なんですけれども、渋谷区が新たな提案をして、またアクションを起こすことで、渋谷区がイニシアチブをとって二十三区の再編に向けて有利な条件を引き出すことができるのではないかと考えておるんですけれども、区長の見解を伺いたいと思います。 ○議長(齋藤一夫) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 無所属の平田喜章議員の一般質問にお答えをしたいと思います。 一つは、二十三区再編に向けて渋谷区はこうしたいという提案をするべきではないかと、こういうお話でございました。 そういったことを考えるにはまだ時間的に早い、こういうふうに思っております。もう既に二十三区のあり方については、これまで二十三区は特例市構想というのをつくったんですね。普通市に近い形で権限を区に譲って、これを普通地方公共団体にしていこうと、こういう考え方を持ったわけでございます。そのことについては、東京都が乗らなかった、国も乗らなかったというようなことで、特別区のままに残されている。ただ、基礎的自治体という言葉だけ新しく入ってきたということでございました。 再編に向かってどうするかということは、ひとえに私がいろんな結論が出た段階で区民とも相談しなくてはいけない、これまで区民の会もあったわけですから、そういう区民の方々とも相談をして一定の方向を決めるべき問題でございまして、区長として軽率にこういうような考え方を持ちたいとかいうことはできない。その中で私は一番問題になっているのは都区財調でございますから、この都区財調をなくそうとすればやはり普通地方公共団体を願っていく以外ないと、このように思っております。 もう一つは、私何回も言っているようですけれども、効率性、それだけを追求するのではなくて、住民自治の進行という視点から考えていかないと、広域性、効率性だけではこれはだめだと、こういうふうに思っております。区民の声が届く、そういう自治体でなくては私は基礎自治体はこれが死ぬんだと、こういうふうに思っております。 それから、いかにアクションというのは、私はどういう意味でおっしゃったかわかりませんけれども、こういったことについてはそれなりに国なり、あるいは都なり、あるいは二十三区のある程度共通コンセンサスのないままに国も動きませんし、都も動かないし、二十三区のほかの区も動かない、一人だけ浮いた形になりますからこういう形のアクションというのは慎重に考えた方がいい、このように思っております。 以上で答弁とさせていただきます。 ○議長(齋藤一夫) 六番平田喜章議員。 ◆六番(平田喜章) ただいまの区長の答弁いただきまして、幾つかわかったことも出てきたのではないかなというふうに思っております。 まず、これから二十三区の再編問題、いろいろな形でもっと広がってくると思うんですけれども、恐らく広い自治体でやるよりは普通の市に近い自治体を志向していくというのは恐らく区長のお考えにあることなんではないかと思います。 私自体もこのような方針というのはとても理解できるものだというふうに思っております。ただ、いろんなあり方がありますし、また国とか、あるいは都なりと共通のコンセンサスという話が出ましたけれども、これからいろんな選択肢、あるいはいろんなやり方というのが出てくると思いますので、広くいろんな案を出して、最も渋谷区にとって有利な条件というのを持っていければ一番いいんではないかというふうに思っています。 そこで再質問なんですけれども、今回の議会で何度も出てきたのが、全国の自治体での評価が渋谷が全国で四番目だったというふうな話が何度も出ております。全国の自治体でサービス評価が四番目であったと。しかし、今日本の中では自治体間の格差というものがとても広がってきておりまして、中には渋谷区のように自立してやっていけるような優良な自治体もあるわけですし、またもう一方では借金が増え過ぎてどうにもならない、また産業も人も去っていってしまうという自治体というのがあるわけです。 そこで、渋谷区としては、もちろん今ここまでかなりの水準ではあるのだと思いますけれども、来るべき分権の時代に向けてもっときっちり自分の足で立っていけるポテンシャルがあるわけですから、もっと哲学、主張を持っていってもいいんではないかと思います。 その際に、もちろん無駄遣いばかりして倒れそうな自治体に対しては、もっと自分の足で立ちなさいということも必要でしょうし、もちろん渋谷区自体も箱物中心、ハード中心の行政から抜け出す必要があって、またソフト、人とか、あるいは知恵を駆使した自治体になっていく必要があるんではないかと思っております。 こういった主張を進めるために、区長の方としては先ほど考えの御一端というのは伺ったわけですけれども、これから、今私が区長のお姿を拝見する限りでは、孤軍奮闘されているような感じがあるのではないかと思うんですね。議会とか、あるいは区民も広く含めて、世論形成も含めてもっとこの問題を広げていく御方針というのはあるのかどうか、またもしあるとしたら何か考えておられるのか、是非お答え願いたいと思います。 ○議長(齋藤一夫) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 平田喜章議員の再質問に御答弁をしたいと思います。 先ほど、渋谷は自治体の中で四位だという話がありましたけれども、一方から言えばそれも金があるからできることじゃないかという言い方もあると思います。私はですから、いい、いいということをどう評価するかというのは相対的な可能性はあるんだけれども、一定の基準から見ればそのことについては客観的基準にはなり得るであろう、こういうふうに思っているということでございます。 この富裕論を排除していくために今回、都区のあり方を考えていこうと、そういうこともあるわけです。新しい東京都の都区の行政のあり方を変えて、そして今後の東京都から自治のあり方について発信をしていく、そのために都区の行政を再編して権限も移す、そしてその中で行政需要がますます東京都は必要なんだと、そういう情報を出していこうというねらいがあるけれども、私はそのまま通るとは思わないんです、そのことがですね。 それは、夕張市はもう高齢化率が三九%、四〇%、限界に来ております。それに近い形でそれぞれの地方はなっておるわけでございますから、首都だけがこのままいくとは思えない。やはりそれなりの一つの危機感を持ちながらこれからの財政再配分についてもいろんな手を国が打ってくるというふうに考えておいた方がいいんじゃないかと、私はそのように思っているんです。 この前の平成十二年の自治法の改正につきましても、自治省が言うんですよ、自治省のときに私に幹部が言うんですけれども、あれは鈴木俊一さんがいたから、自治省の大先輩がいたからあの話は聞いたんだよと、こういう話なんですよ。到底二十三区だけのために制度を変えていくということはしないんだと、こういうような考え方を国は持っております。そういう中でこの問題をやっていこうとすれば、大変厳しい条件の中でやっていかなくてはならないということが一つございます。 ですから、渋谷区だけがこうしたい、ああしたいなどということは通るわけはまずないと思ってください。そのためには多くの二十三区の中でも共通認識を持つ、あるいは東京都とも持てる、そういうことが一方では必要だし、一方では私は何といっても議会と住民のコンセンサスのないことについて手を上げるということは絶対できないと、こういう気持ちでおりますから、そういうような考え方でやってまいりたい、こう思います。この合併にしても、廃置分合につきましては、渋谷区が手を上げない限りは絶対できません、このことはできません。ですから私は区民と議会がこの御理解をいただけないことについて手を上げるということは絶対ない、このように思っていただいていいかと思います。 そのことが孤軍奮闘というならばそれは孤軍奮闘でございますけれども、しかしいっそのことの、一つの腹は持っていないとできないであろう、やるならばですよ。財調制度はなくす、これが最低限の私は条件だ、こういうふうに思っておりますので、またそのことについて御提言をいただきたいな、このように思います。 以上で答弁を終わります。 ○議長(齋藤一夫) 六番平田喜章議員。 ◆六番(平田喜章) とても御丁寧な答弁、本当にどうもありがとうございます。 今まで、昨日も与党という話はよく出てきたんですけれども、僕は与党とか野党とかというよりも自分は哲学派になりたいなという部分がありまして、古代ユダヤ教の世界がまず主流派があって、対する反主流派が出てきた。その後にエッセネ派というのが出てきまして、それが哲学派なわけですけれども、そこからキリスト教が生まれ、新しい世界が広がっていったという歴史過程があります。 それで歴史を考えた場合、先ほど、私も鹿児島の血を引く人間として、薩摩の薬丸先生の話を感慨深く聞いておったんですけれども、幕末の黒船来襲から明治維新に至る過程で薩摩と長州が非常に大きい役割を果たして新しい日本をつくっていったと。太平洋戦争、第二の危機、黒船来襲が第一の危機、そして第三の危機が今のバブル崩壊から始まって今の日本の凋落ではないかと思うんですけれども、そこの過程で明治維新のときの薩摩と長州のような役割というのをもしかしたら渋谷区は担える可能性が僕はあるのじゃないかと思っております。 今皆さん笑われた方も多いかもしれないですけれども、恐らくこれから夕張、倒産しましたけれども、数年前だったらあんな事態ということはだれも想像できませんでした。そういう事態がどんどん起こってくる時代であります。全国のサービスで四番、そして財政も豊か、有為な人材がたくさん集まる渋谷区こそ実は未来を担える、日本を担っていける自治体なんではないかというふうに私の方は思っております。 先ほども区長の方から、再編があるのであれば財調をなくすというのが条件じゃないか、それも渋谷区がもし言う機会があればどんどん言っていけばいいと思いますし、二十三区との共通認識、そして都との共通認識があれば動いていけるというのであれば、共通認識を何かしらつくっていければまた動いていく可能性もあるわけであります。そしてコンセンサス、住民、あるいは議会とのコンセンサスという話もあったわけです。 どうもありがとうございます。 ○議長(齋藤一夫) 十番水原利朗議員。 ◆十番(水原利朗) 私は無所属議員の立場から、区長に大きく三点お伺いをいたします。 まず一点目、当区の駐車場整備計画についてお伺いをいたします。 今月、平成十九年三月、予定としてはですね。当区の都市計画審議会にかけられて、渋谷区の駐車場整備計画が策定の予定になっております。そもそもなぜ今ごろ整備計画の見直しを行ったのか、そこも含めて疑義が幾つかあるんですが、あえてそこは聞きませんが、今さらかもしれませんけれども、十四年前、平成五年、区役所地下駐車場整備時に当計画の見直しを全くされておりません。なぜその当時見直しをしなかったのか御答弁をいただきたいと思います。 二点目、平成十五年三月、渋谷駅周辺整備、通称ガイドプラン21が策定されましたが、その中に盛り込まれた駐車場整備、計画がありますね。盛り込まれた計画そのまま進められるのかどうか御答弁をお願いいたします。 大きな二点目、株式会社渋谷都市整備公社について。 これは以前にも区長にも聞いておりますが、民事再生法含め法的処理をすべきと考えますが、区長の御見解をお伺いをいたします。 三点目、行政改善について。 入札制度についてでありますが、先般といいますか先週、地方公共団体の入札契約適正化連絡会議が発表しました地方公共団体における入札契約適正化・支援方策について、当区の対応はどのようにされるのか御答弁をお願いします。 ○議長(齋藤一夫) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 無所属の水原利朗議員の一般質問にお答えをさせていただきたいと思います。 ちょっと質問の意味がよくわからないのは、駐車場整備計画というのは施設計画ですよね。駐車場整備地区というのはエリアなんですよね。エリアについて見直しをするということでございますからね、今回の場合は、今回のやろうとしているのは。エリアを都市再生緊急整備地域の地域に改めて整備見直しをするということですから、施設計画を見直そうということではありませんので、今回は計画の見直しというのはない、そういうふうにお考えください。エリアと施設計画は別だと、こういうふうにお考えいただくといいと思います。 それから、ガイドプラン21のことについて、ガイドプラン21では西口広場に地下駐車場をつくると、こういう計画が示されております。この地区での駐車施策のあり方を検討するために渋谷地区駐車場整備計画策定委員会を設置しているということでございまして、昨年の三月に計画案をまとめられたということでございます。この案によれば、この西口広場地下駐車場の整備について実施すべき駐車施策として提言もされたということでございます。このことを踏まえまして、渋谷区としてはこれを進めてまいりたい、こういうふうに思っております。 都市整備公社について、民事再生法等法的処理をすべきかと、こういうことにつきましては、そういうことにならないためにこれまでも努力しておりますし、また総務省の第三セクターに関する指針にあります経営状況においての予備的診断結果はAランク、要するに経営努力を行いつつ事業は継続できる、こういうことでございますので御質問のような御心配はない、こういうふうにお受け止めをいただきたいと思います。 総務省の発表した地方公共団体における入札契約適正化・支援方策についてということに対して本区はどういうふうな対応をするんだと、こういうお尋ねでございました。 この総務省の連絡会議でございますけれども、その中で取り決めたことは、一つは一般競争入札の導入拡大、一つは総合評価方式の導入・拡充、一つは談合等の不正行為に対するペナルティーの強化、一つには地方公共団体に対する支援方策からなっていると、こういうふうに思っております。 本区におきますこれまでの入札改善方法としては、制限付き一般競争入札の導入、現場説明会の廃止、ランク発注の柔軟な取り組みによる入札参加業者の固定化の防止など様々な取り組みをやってまいりました。 また、談合等不正行為があった場合のペナルティーを明確化して契約の解除及び賠償の予定条項等を契約条項に明記して不正行為防止のための抑止力としております。 さらに、電子入札の導入については、平成十七年十一月より逐次拡大してまいっております。このように当区では談合の防止や透明性確保のために不断の取り組みをやってまいっているわけでございますけれども、一方では地元企業育成のそういった役割をも当区は持っていると、このように思っております。 国や都道府県の相次ぐ不祥事件で一般競争入札を拡大しているという制度改革があるわけでございますけれども、地域の中小企業の振興を図る責務のある区市町村の場合は、単に一般競争入札を広げれば問題がないということではないわけでございます。 また、そのようにすれば談合防止という決め手になるわけでもございません。本区における改善策といたしましては、談合やダンピング防止に効果があると言われながらも、区市町村の導入が遅れている総合評価方式の活用等についてこれからは検討していく、そして履行成績をより的確に反映できる評価システムや検査体制の整備など総合的に取り組んでまいりたい、このように思っております。 以上で答弁を終わらせていただきます。 ○議長(齋藤一夫) 十番水原利朗議員。 ◆十番(水原利朗) 区長に御答弁をいただきましたが、不明な点があるので改めて質問をさせていただきます。 ちょっと順不同といいますか、質問の逆といいますか、三点目の入札制度についてですね。 私も区長も言われた総合評価方式の導入等々、今検討ということであったんですが、是非当区については早急に導入等々を検討していただきたい。 それと電子入札もやられているということですが、実際、昨年の当区の契約案件を見ても極めてグレーといいますか、ブラッキーな落札がされているわけで、しかも電子入札で行われているということは、既に札を入れている業者の中で談合的なことが行われている可能性もないとは言えない極めて不透明な状況がありますので、それを含めて今回の入札契約適正化に関しては、私は是非とも積極的に取り組んでいただきたい。 特にその中でもうたわれております入札契約関係情報の公表の推進等の中で、入札監査委員会等の第三者機関が設置されていない市町村においては早急に設置するものとするというふうに書かれていますので。当区もありませんよね。そうした第三者機関、まさに。そういうものの設置を私は早急に進めていただきたい、これは強く指摘をさせていただきます。 次に、都市整備公社について。 区長は、そうならないように努力をしているというふうにおっしゃいますが、何も、例えば会社更生、もしくは民事再生の法的処理自体がいけないことでも何でもありません。具体に言えば、これは昨年末、東京都の港湾局が発表しましたいわゆる臨海三セク三社の民事再生計画案。新聞報道等々、特に議会の議運なんかでもおおよその報告がされておりますが、内容に関しては詳細は省きますが、平成十八年第四回の都議会定例会で債権放棄等の議案を提出され、十九年四月にいわゆる三社合併で民事再生をかけていくと。これは何が大事かといいますと、先ほどの入札同様第三者、弁護士、会計士、専門家等々に再生計画を立ててやっていくんだと。 私、三年前にも、平成十六年の第二回定例会で区長に同様の質問をさせていただきました。その必要はないというふうに言われておりますが、私はそのときに都市整備公社の平成十四年度の会計報告を見ますと、累積の債務がその当時で七十億八千万余で、実をいうと平成十六年十二月、いわゆる会計操作的な、商法に基づいていますからそこまで言いませんけれども、実際は債権放棄、六十億に近い債権放棄をして減資をされていて、去年、一昨年の会計報告を見てもなかなかわかりづらい。ただ、単年度の赤字収支を足していきますと平成十八年度末で七十六億五千六百万余。当初の資本金が八十億ですから、まさに債務超過のカウントダウンが始まっている。もうそういう状態になっている。是非ですね、先送りすればまた公費、区費が払われるわけでありますから、昨年度も本年度も公社事業関係で六千万近い支出をされていて、役員報酬で一千万近く、十三年連続赤字の会社がなぜそんなに多額の役員報酬を払わなければいけないのか、極めて私は疑問に思わざるを得ません。 加えていいますと、先ほど区長は総務省の件を言われましたが、昨年末、総務省が第三セクター等の状況に関する調査結果の概要というのを出されています。ごらんになっているのかもしれませんが、平成十七年度中に廃止もしくは出資引き揚げ等々の件数というのが四百六十件余、一年間だけでですよ。別に民事再生かけたり、廃止もしくは出資の引き揚げ等々することがいけないことでも何でもない。私は是非、いわゆる債務超過の状態になる前に決断をすべきだというふうに、その点は強く指摘をさせていただきます。 駐車場の整備計画。 施設計画と言う前に、駐車場の整備計画の最終的に駐車場の整備をしていこうというそういう話ですよね、今回のこの計画は。具体的に盛り込まれていますから。私、非常に今の区長の発言含めて不可思議なのは、昨年末、やはり十二月ですけれども、住民の説明会を行っていますよね。私も参加をさせていただきました。出席されている方、大半は業者の方でしたけれども、そこで担当の職員の方が集まった方を前にして、今回のこの駐車場整備計画は新たに駐車場を整備する計画ではない、そういうふうにおっしゃっているんですね。どういうことですか。数式の一足す一は二と書かれてあって、いや、一足す一は二ではないですと言っているのと同じですよね。 加えていいましょうか。西口計画は進める。とんでもない話ですよね。所管の委員会でも報告がありましたけれども、既存の民間の駐車場ですよ。利用率が昨年の道交法の改正で約五〇%だったのが、それでも五六%。民間の駐車場ですら半分程度しか使われていないんですよ。都市整備公社どうですか。二五・五%。四台に三台あいている状態ですよ。それで今度また西口をつくろうという話ですから、ちょっと計画として私は極めてずさんでありますし、危険だと思います。 それともう一つですね。最初に私はなぜ平成五年ですか、実際に都市整備公社ができたのは昭和六十三年ですが、地区整備計画の中身を見せていただくと、実際に範囲を決めて駐車場を整備していきましょう、それがこの計画ですから。実は当区の区役所の地下駐車場は昭和三十七年当時にできた駐車場整備計画の駐車場整備地域には入っていないんですね。にもかかわらず、まさにバブルの時代の勢いといいますか、いけいけどんどんでつくってしまった。 今回はなぜこの時期に駐車場整備計画を見直したかというのは極めて不明ですが、今度も整備計画をつくって西口もしくは南口近くにまたぞろ駐車場をつくろうと。どういうことですかね、一体。 多分、いただいた資料によりますと本年の三月に都市計画審議会にかかって都市計画決定がされる。都市計画決定というのは議会での議決必要ないですからね。いやいや、笑い事じゃないですよ。そのまま進められたら極めて危険ですので、改めて本当に進めるのか御答弁願います。 ○議長(齋藤一夫) 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) 無所属の水原利朗議員の再質問にお答えをしたいと思いますけれども、どこまでが質問でどこまでが意見なのかちょっとわからないところがありますので、お許しをいただきたいと思いますけれども、私、あなたの場合は整備地区と整備計画についてもしっかりとした理解をされていないんじゃないかなと、これを一つ疑念に思いました。 整備地区というのはあくまでエリアを見直しということですからね。エリアを見直したということですから、計画と地区との関係はしっかりわきまえてお話しをいただきたいなと、このように思っております。 それからもう一点の整備計画についてのことでございますけれども、このことについては渋谷再開発計画を見据えて駅周辺地区の慢性的な路上駐車や路上での荷さばきの常態化を踏まえまして、二輪車対策も視野に入れて駐車場法に基づく駅周辺の駐車施策のあり方をまとめたと、こういうことです。このことについて、今渋谷区がこれを建設するとか何とかということじゃございません。ここにはそういう駐車場整備計画を持つことがいい、こういうことの私は答申が出た、こういうふうに理解しておりますから、そのことについて御理解をいただきたいと思います。 そこで言われていることは、駐車場整備地区に対応した都駐車場令に基づく地域ルールの導入をしてはどうだと、こういうふうに私は理解しているところでございます。このことについては、そういうことで御答弁とさせていただきたい。 ○議長(齋藤一夫) 十番水原利朗議員。 ◆十番(水原利朗) もう時間もありませんので一応、お役人一筋の方に行政関係法をわざわざ聞くつもりはないですけれども、駐車場法に基づいて第三条、第四条、整備地区と整備計画、これに基づいてやるという話ですよね。私が言いたいのは、この整備計画のページに書かれている。私は極めて危険。今の状況で見直しを含めて是非再検討すべきということを改めて訴えて質問を終わります。 ○議長(齋藤一夫) 以上をもって区政一般に関する質問を終わります。 これから日程に入ります。 議事進行上、日程第一から日程第八までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第一 議案第一号 渋谷区副区長の定数を定める条例 △日程第二 議案第二号 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例 △日程第三 議案第三号 渋谷区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例 △日程第四 議案第四号 渋谷区手数料条例の一部を改正する条例 △日程第五 議案第五号 渋谷区立商工会館条例及び渋谷区立消費者センター条例の一部を改正する条例 △日程第六 議案第六号 渋谷区印鑑条例の一部を改正する条例 △日程第七 議案第七号 渋谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例 △日程第八 議案第二十七号 渋谷区政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第一号は、地方自治法の一部改正に伴い副区長の定数を定めるため条例を制定しようとするものでございます。 議案第二号は、地方自治法の一部改正に伴い規定の整備を行うため条例の一部改正及び廃止をしようとするものでございます。 議案第三号は、渋谷区結核診査協議会の廃止のため、議案第四号は、食品衛生法等にかかわる手数料の改定及び都市計画法、建築基準法等の一部改正に伴う手数料の改定及び規定の整備を行うため、議案第五号は、商工会館にセミナー室を新設し消費者センターのテスト室を廃止するため、議案第六号は、印鑑登録原票の登録事項の変更届け出等に関する規定を整備するため、議案第七号は、保険料率の改正等を行うため、議案第二十七号は、政務調査費の収支報告等の変更を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上八件は所管の総務区民委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第九から日程第十一までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第九 議案第十二号 渋谷区ワンルームマンション等建築物の建築に係る住環境の整備に関する条例の一部を改正する条例 △日程第十 議案第十三号 渋谷区道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例 △日程第十一 議案第十四号 渋谷区立都市公園条例の一部を改正する条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第十二号は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の制定等のため、議案第十三号は、道路占用料の額の改定を行うため及び道路法施行令の一部改正に伴い規定の整備を行うため、議案第十四号は、都市公園の占用料の額の改定を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上三件は所管の都市環境委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第十二から日程第十五までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第十二 議案第十一号 渋谷区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例 △日程第十三 議案第十五号 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例 △日程第十四 議案第十六号 渋谷区立社会教育館条例の一部を改正する条例 △日程第十五 議案第十七号 渋谷区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第十一号は、通院医療費の助成対象となる年齢の引き上げを行うため、議案第十五号は、職務段階等に応じた加算割合を変更するため、議案第十六号は、社会教育館の休館日に関する規定の整備を行うため、議案第十七号は、奨学資金の貸与の取り消し要件の変更等を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上四件は所管の文教委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第十六から日程第十八までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第十六 議案第八号 渋谷区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例 △日程第十七 議案第九号 渋谷区知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例 △日程第十八 議案第十号 渋谷区感染症診査協議会条例の一部を改正する条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第八号は、女性福祉資金の貸し付け条件の緩和等を行うため、議案第九号は、障害者自立支援法の施行により規定の整備を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。 議案第十号は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の一部改正に伴い規定の整備を行い、及び結核予防法の廃止に伴い渋谷区結核診査協議会条例を廃止するため、条例の一部を改正しようとするものでございます。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上三件は所管の福祉保健委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第十九から日程第二十二までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第十九 議員提出議案第一号 渋谷区議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例 △日程第二十 議員提出議案第二号 渋谷区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例 △日程第二十一 議員提出議案第三号 渋谷区特別区税条例の一部を改正する条例 △日程第二十二 議員提出議案第四号 渋谷区中小企業緊急特別対策資金貸付条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 三十三番苫 孝二議員。 ◆三十三番(苫孝二) ただいま一括議題となりました議員提出議案第一号 渋谷区議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例、議員提出議案第二号 渋谷区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例、議員提出議案第三号 渋谷区特別区税条例の一部を改正する条例、議員提出議案第四号 渋谷区中小企業緊急特別対策資金貸付条例の四議案について、提案理由の説明をいたします。 議員提出議案第一号は、区議会議員に支給されている費用弁償のうち、日額旅費を現行の五千円から五百円の実費相当額に減額し、経費を節減するため、条例の一部を改正しようとするものであります。 議員提出議案第二号は、区長等の退職手当額が区民の生活実態から見て高額であるのでそれぞれ三〇%を減額するため、条例の一部を改正しようとするものであります。 議員提出議案第三号は、昨年からの住民税増税によって悪化した区民生活の実態にかんがみ、減免制度の拡充を図ることによって区民生活を支援するため、条例の一部を改正しようとするものであります。 議員提出議案第四号は、区内の中小企業の実態が依然として厳しい状況に置かれていることから、資金を必要としながら現行のあっせん融資制度を利用できない中小企業に対して区が直接資金を貸し付ける制度を創設するものであります。 貸付額は一企業三百万円以内とし、年利は〇・三%で、償還期間は据置期間一年を含め十年以内とするものであります。貸し付けに当たっては、区委嘱の中小企業診断士の調査、アドバイスをもとに行い、予算の範囲内で貸し付けることにしています。 なお、体制づくりを考慮し、施行日は六月一日と定めています。 よろしく御審議いただきますようお願いいたします。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上四件は所管の総務区民委員会に付託いたします。 日程第二十三を議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第二十三 議員提出議案第五号 渋谷区保育料等徴収条例の一部を改正する条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 二十三番新保久美子議員。 ◆二十三番(新保久美子) ただいま議題となりました議員提出議案第五号 渋谷区保育料等徴収条例の一部を改正する条例について、提案理由の説明をさせていただきます。 一昨年四月、保育料の軽減が図られましたが、低所得者層のC階層に対しては軽減がされなかったため、保育料の引き下げを行い、経済的負担を軽減するものです。 延長保育料についても、延長保育三時間を受けた場合、一カ月の保育料を超える負担となっているため軽減するものです。 御審議いただきますようよろしくお願いいたします。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 本件は所管の文教委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第二十四から日程第二十六までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第二十四 議員提出議案第六号 渋谷区重度要介護高齢者福祉手当条例 △日程第二十五 議員提出議案第七号 渋谷区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例 △日程第二十六 議員提出議案第八号 渋谷区特定疾病患者福祉手当条例の一部を改正する条例 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 二十一番牛尾真己議員。 ◆二十一番(牛尾真己) ただいま一括議題となりました議員提出議案第六号 渋谷区重度要介護高齢者福祉手当条例、議員提出議案第七号 渋谷区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例、議員提出議案第八号 渋谷区特定疾病患者福祉手当条例の一部を改正する条例の三議案について、提案理由の説明をさせていただきます。 議員提出議案第六号は、廃止された高齢者福祉手当にかわるものとして、介護保険の認定審査会で要介護四、五と認定された高齢者に対して経済的負担の軽減と生活の安定を図るため、条例を新たに制定し、月額二万五千円の福祉手当を支給しようとするものです。 議員提出議案第七号は、障害者が人間らしく生きられるよう福祉手当の支給対象者の年齢、所得制限を撤廃し、対象者の拡大を図るため、条例の一部を改正するものです。 議員提出議案第八号は、九年間据え置かれている特定疾病患者に支給されている福祉手当を三千円引き上げるとともに、対象外となった慢性肝炎、肝硬変・ヘパトームの二疾病を再指定し、闘病生活を送っている患者を支援しようとするものです。 提案の趣旨を御理解いただき、よろしく御審議いただきますようお願いいたします。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上三件は所管の福祉保健委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第二十七及び日程第二十八を一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第二十七 議案第十八号 平成十八年度渋谷区一般会計補正予算(第四号) △日程第二十八 議案第十九号 平成十八年度渋谷区国民健康保険事業会計補正予算(第二号) ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第十八号は、平成十八年度一般会計補正予算(第四号)であります。 まず、歳入歳出予算の補正でありますが、内容といたしましては、都市整備基金及び財政調整基金への積み立てに係る経費でございます。 補正予算額は百十二億三千万円であります。これに伴います財源は、特別区税、地方特例交付金、都支出金等を充てることとしております。 これにより、本年度一般会計予算総額は八百四十九億一千七百八十六万二千円と相なります。 次に、繰越明許費の補正であります。これは山谷小学校体育館改築工事にかかわり、一億一千万円を繰越明許費として設定するものであります。 議案第十九号は、平成十八年度国民健康保険事業会計補正予算(第二号)であります。 内容といたしまして、健診、保健指導支援システム開発拠出金を計上するものであります。 補正予算額は一千七百三十五万三千円であります。これに伴います財源は、都支出金を充てることとしております。 これによりまして、本年度国民健康保険事業会計予算額は二百五億三千六百八十六万一千円と相なります。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上二件は所管の総務区民委員会に付託いたします。 議事進行上、日程第二十九から日程第三十二までを一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第二十九 議案第二十号 平成十九年度渋谷区一般会計予算 △日程第三十 議案第二十一号 平成十九年度渋谷区国民健康保険事業会計予算 △日程第三十一 議案第二十二号 平成十九年度渋谷区老人保健医療事業会計予算 △日程第三十二 議案第二十三号 平成十九年度渋谷区介護保険事業会計予算 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案四件につきまして御説明申し上げます。 四件はいずれも平成十九年度当初予算でございます。 議案第二十号は、一般会計予算であります。予算総額は、歳入歳出それぞれ七百二十二億九千万円であります。また、法の定めるところによりまして、繰越明許費、債務負担行為、特別区債、一時借入金及び歳出予算の流用の定めを置いております。 議案第二十一号は、国民健康保険事業会計予算であります。予算総額は、歳入歳出それぞれ二百十八億四千五百六十五万九千円であります。また、法の定めるところによりまして、一時借入金及び歳出予算の流用の定めを置いております。 次に、議案第二十二号は、老人保健医療事業会計予算であります。予算総額は、歳入歳出それぞれ百五十六億六百四十二万五千円であります。 最後に、議案第二十三号は、介護保険事業会計予算であります。予算総額は、歳入歳出それぞれ百四億七千三百九十二万四千円であります。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 以上四件は特別委員会を設置して、これに付託することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(齋藤一夫) 御異議ないと認めます。 よって、さよう決定されました。 お諮りいたします。 本特別委員会の名称は予算特別委員会とし、委員の数は三十三人とすることに御異議ありませんか。   〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(齋藤一夫) 御異議ないと認めます。 よって、さよう決定されました。 予算特別委員三十三人の選任については、本職よりお手元に御配付いたしましたとおり指名することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(齋藤一夫) 御異議ないと認めます。 よって、お手元に御配付のとおり指名いたします。 被指名者を予算特別委員に選任することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(齋藤一夫) 御異議ないと認めます。 よって、さよう選任することに決定いたしました。 予算特別委員の方々は委員会を開会し、正副委員長を互選の上、本職まで御報告を願います。 議事進行上、暫時休憩いたします。 ----------------------------   休憩 午後四時十九分   再開 午後四時二十五分 ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。 休憩中、予算特別委員会が開かれ、正副委員長互選の結果について報告がありましたから、その氏名を発表いたします。 予算特別委員会委員長、松岡定俊議員、同副委員長、栗谷順彦議員、以上のとおりであります。 ただいま設置されました予算特別委員会に以上四件を付託いたします。 議事進行上、日程第三十三及び日程第三十四を一括議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第三十三 議案第二十四号 特別区人事及び厚生事務組合規約の変更について △日程第三十四 議案第二十五号 特別区競馬組合規約の変更について ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第二十四号及び議案第二十五号は、それぞれ地方自治法の一部改正に伴い、規約の一部を変更する必要があるので、地方自治法第二百九十条の規定により提出するものであります。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。
    ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 以上二件は所管の総務区民委員会に付託いたします。 日程第三十五を議題に供します。   〔小湊次長朗読〕 ---------------------------- △日程第三十五 議案第二十六号 東京二十三区清掃一部事務組合規約の変更について ---------------------------- ○議長(齋藤一夫) 提案理由の説明を求めます。 桑原区長。 ◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第二十六号は、地方自治法の一部改正に伴い、規約の一部を改正する必要があるので、地方自治法第二百九十条の規定により提出するものであります。 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。 ○議長(齋藤一夫) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。 本件は所管の都市環境委員会に付託いたします。 本日の日程は全部終了いたしました。 次回の会議及び日程は文書により御通知いたします。 本日の会議はこれをもって散会いたします。 ----------------------------   散会 午後四時二十八分 ----------------------------右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。渋谷区議会議長   齋藤一夫渋谷区議会副議長  古川斗記男渋谷区議会議員   丸山高司渋谷区議会議員   新保久美子...