世田谷区議会 2020-11-12
令和 2年 11月 地方分権・本庁舎整備対策等特別委員会−11月12日-01号
調査係主任 落合翔吾
出席説明員
政策経営部
部長 加賀谷 実
政策企画課長 松本幸夫
財政担当部
部長 松永 仁
総務部
部長 田中文子
総務課長 後藤英一
庁舎整備担当部
部長 松村浩之
庁舎整備担当課長 佐藤絵里
施設営繕担当部
部長 佐々木康史
施設営繕第二課長 鳥居廣基
地域行政部
部長 清水昭夫
地域行政課長 舟波 勇
◇ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇
本日の会議に付した事件
1.請願審査
・ 令二・一〇号 世田谷区
本庁舎等整備計画についてコロナ禍を踏まえた柔軟かつ大胆な見直しを求める陳情
・ 令二・一一号 コロナ禍での
新本庁舎整備の入札の延期を求める陳情
2.報告事項
(1) 「不合理な
税制改正等に対する特別区の主張(令和二年度版)」について
(2) 地域行政の推進に関する条例の検討状況について
(3) その他
3.協議事項
(1) 次回委員会の開催について
◇ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇
午前八時五十九開議
○福田たえ美
委員長 ただいまから地方分権・本
庁舎整備対策等特別委員会を開会いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○福田たえ美
委員長 本日は請願審査等を行いますが、まず、議事に先立ちまして、十一月一日付で理事者に人事異動がございました。お手元に令和二年度管理職一覧の抜粋版をお配りしておりますので、御確認いただきますようお願いいたします。
また、
委員会運営に関しては、引き続き
新型コロナウイルス対策を講じてまいります。理事者からの報告は簡潔明瞭に、委員からの質疑も要点を絞っていただくなど、会議時間の短縮に向けた御対応をお願いいたします。
なお、発言に当たりましては、お手元の
ワイヤレスマイクを使用いただきますようお願いいたします。
それでは、1請願審査に入ります。
まず、(1)令二・一〇号「世田谷区
本庁舎等整備計画についてコロナ禍を踏まえた柔軟かつ大胆な見直しを求める陳情」を議題といたします。
なお、令二・一〇号につきましては、二名分の署名の追加があり、代表者を含めて総計で三名となりましたことを御報告いたします。
ここでお諮りいたします。
本件について、陳情者より趣旨説明したい旨の申出があります。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田たえ美
委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
それでは、趣旨説明を聴取するため、ここで委員会を休憩いたします。
午前九時一分休憩
──────────────────
午前九時二十八分開議
○福田たえ美
委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
本件について、理事者の説明を求めます。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 令二・一〇号「世田谷区
本庁舎等整備計画についてコロナ禍を踏まえた柔軟かつ大胆な見直しを求める陳情」について区の見解を御説明いたします。
本陳情の要旨は、新
庁舎等整備計画について、1、コロナ禍による区民の経済的困難を深く憂慮し、区民や地域への経済対策を最優先にするため、
庁舎整備計画の大胆な
コスト削減をすること。2として、
コロナ感染症に対応した安全安心な庁舎、そして、コロナ後の
区民サービス及び職員の働き方の改革を前提とした庁舎の在り方を、当事者を含め早急に議論し、柔軟に必要な変更をすること。そして3、持続可能な社会を目指す世田谷区として、可能な限りミニマムな整備とすること。以上三点を要望されるものです。
区の見解につきまして次に御説明いたします。
一つ目、区民や地域への経済対策を最優先にするため、
庁舎整備計画の大胆な
コスト削減をすることにつきまして、本
庁舎等整備については、
新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う区の緊急対策に基づきまして、令和二年五月以降、
施工者選定に関する手続は一旦保留しました。
しかしながら、厳しい財政状況においても、
感染症対策も含め、本庁舎等の
災害対策機能の強化は喫緊の課題でございます。また、事業規模が大きく、区内経済の波及効果も期待できることから、経費の縮減とともに財源の見直しを行い、区が取り組むべき重要な課題として本
庁舎等整備を進めることから、
中期財政見通しを慎重に見極めた上で、九月三日の本委員会で御報告いたしましたとおり、区が取り組むべき重要な課題として本
庁舎等整備を進めることといたしました。
特に財源につきましては、本体工事費約四百二十二億円を
庁舎等建設等基金と特別区債で全額賄うことにより、各年度の税収で負担する額、一般財源を最小限といたしました。また、
財政調整基金の実質的な取崩しを行わずに、当面、基金残高を
一般会計予算の一割に相当する三百億円以上を引き続き確保し、今後の不透明な経済状況にも対応しながら、庁舎建設が
区民サービスの低下を招かず、区政運営を行っていける見通しを立てております。
なお、
関連事業費につきましては、さらなる縮減を目指して各年度の予算を精査していきます。
二つ目、コロナ後の
区民サービス及び職員の働き方の改革を前提とした庁舎の在り方を早急に議論し、柔軟に必要な変更をすることにつきまして、新庁舎について、これまで機能的、効率的で柔軟性の高い庁舎を基本的方針の一つに掲げて、社会情勢の変化や情報技術の高度化など、将来起こり得る様々な変化にも対応できる庁舎として設計を進めてまいりました。具体的には、部署間に間仕切りを設けないオープンな空間とすることで、組織人員の変更等への柔軟な対応を可能とし、
オンライン会議にも対応できる無線LANやモニター等の設備を配置いたします。
また、今後の
情報通信技術の進展を見据えまして、文書の電子化等により文書量の五〇%削減を目標とした規模を設定しておりまして、現在、
事業者支援による文書削減を順次進めるとともに、働き方改革の意識醸成を図る
ペーパーレス会議など、
職員ワークショップにも取り組んでおります。
コロナウイルス感染症への対応につきましても、エリアごとに外気を取り入れるよう自動制御し、執務空間や窓口の空気環境を適切に保つ
換気システムなど、保健所とも検証を行いながら、工事中の対策を含め、本委員会にも御報告したところでございます。
今後、将来、様々な社会的要因により、本庁の窓口や執務室等の在り方は変化していくことが予想されますが、待ったなしの
災害対策拠点機能の強化を図りながら、様々な変化にも迅速かつ柔軟に適用できる可変性の高い本庁舎を整備してまいります。
なお、
維持管理経費につきましては年九億五千万円程度と想定しておりますが、
単位面積当たりの経費は現庁舎よりも低減しております。
また、本
庁舎等整備に伴い、敷地周辺に分散しております本庁舎機能を集約するため、年間一億四千五百万円の民間ビルの建物賃借料が縮減されます。このことにつきましては、昨年十二月三日の本委員会にて御報告したところでございます。
三つ目の持続可能な社会を目指す世田谷区として、可能な限りミニマムな整備とすること。特に理由3として、現庁舎の外部は可能な限り残し、
スケルトン改修すれば
二酸化炭素排出量を大幅に削減させ、文化の継承に資することができるとの御提案につきまして、現計画において想定職員数から算出した職員一人当たりの本庁舎の床面積は十八平米でございまして、二十三区と比較してもコンパクトなプランとなっております。その中に本庁として必要な機能を効率的に配置し、かつ柔軟性の高い計画としております。
そして、現庁舎の
スケルトン改修の御提案でございますが、第三庁舎を除き、現在の庁舎は
建築基準法上必要とされる最低限の耐震性は有するものの、
災害対策拠点としての耐震性が不足しております。大震災直後から構造体の改修に時間を費やすことなく業務継続が可能な
災害対策拠点として必要とされる
構造体T類の耐震性―Is値にして〇・九と言われておりますが―を確保するためには、さらに耐震補強が必要となります。
その
構造体T類の耐震性を確保するためには、地下一階から五階までの各フロア、執務室等を分断する形で耐震壁を多数設置する必要がございまして、現状より執務環境が悪くなるとともに執務空間が減少することとなりまして、現庁舎の狭隘化の課題を解消することが難しくなります。
なお、既存の建物、基礎等に免震装置を新たに設けて、建物のデザインや機能を損なうことなく、地震に対する安全性を確保する
免震レトロフィットと呼ばれる補強方法があります。現庁舎におきましては、道路と建物、外壁とのクリアランス、空き幅がないため、適用は困難と考えております。
また、
スケルトン改修が
建築基準法による大規模な修繕に当たる場合、
建築基準法の遡及適用を受けるため、日影の既存不適格部分である第一庁舎は北東部分を減築する必要がありまして、現状よりさらに執務面積が減少することとなります。こうしたことから、必要としている機能や規模を確保することができないと判断しております。
御説明は以上でございます。
○福田たえ美
委員長 ただいまの説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。
◆中里光夫 委員 陳情者は、コロナ後の
区民サービスを前提に庁舎の在り方を早急に議論し柔軟にということで、今の理事者の御報告でも柔軟に対応できるという話はあったんですけれども、例えば
先ほど説明者がおっしゃっていたカウンターとか受付の在り方が大きく変わったらどうなんだとか、いろいろそういう御疑念もあるようですけれども、
フレキシブルに対応できるというのはどういう範囲、どのぐらいまでそういうことに対応できることを想定しているんでしょうか。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 フレキシブルにと申しますのは、例えば先ほど趣旨の説明がございましたけれども、そのほか、国から事業が降りてきたり、
あと地域行政の進展等により職員数が変わったりというところに対しては、広いオープンな執務室ということで、可変性が高い、間仕切りを設けないというところは御説明したところです。
あと、先ほどございましたカウンターにつきましても、窓口というしつらえから窓口の格好にしないしつらえへの変更ということも可能となっております。
◆中里光夫 委員 カウンターの在り方はいかようにも変えられるということだと思うんですけれども、その前の人員の数でしたけれども、たしか今の計画は、基本構想のときにやった現状をベースにしていたと思います。私たちはコロナ後の社会を見据えて、社会保障の充実であるとか
感染症対策の充実で、今回、本当に人が足りなくて事務事業が滞ったような場面もたくさんあったので、必要なところにはもっと人員は増やしていくべきだというふうにも考え、提案もしているんです。また、働き方が変わって効率的になって、人を減らすという要因もいろいろあると思うんですけれども、今後の人員の動きについて、どんな見込みとか、現在でどういう想定がございますか。
◎松村
庁舎整備担当部長 短期間とか長期間で見るかによっても変わってくると思います。今、委員がお話しされたとおり、当面、コロナ関係の増員等も考えると一時的にむしろ増えるということもあると思いますし、中期的に見ると様々な働き方改革やICTの推進で減る要素もあると思います。それから、権限の移譲等で国や東京都から業務が移ってきて、それに伴う増要素もある。つまり、増減はあると思うんですけれども、当面はおおむね今の推移の範囲の中でいくだろうという考え方でいます。
短期間で考えると増える可能性もあるんですけれども、それは先ほど言ったように
フレキシブルな、今回、事務室は大型天板を入れる予定なので、机を入れ替えることなく、例えば一、二割の人員であれば融通は利かせられるような計画にしています。それから、会議室や
サポートエリアみたいな面積もかなり確保しているので、一時的な増員増棟にも対応できるものというふうには考えています。
◆
高岡じゅん子 委員 幾つかまとめて質問します。
まずは、今、やはりコロナ禍で税収の先行きが厳しい中で、本当に少しでもコストの削減ということは今後も続けていただかなければならないわけなんですけれども、今、入札での本体工事に関しては結構フィックスしてしまう中で、
関連事業費については今後も縮減を工夫していくというふうにおっしゃっていただきましたけれども、ここに関して具体的に何か見込みがあるのかということを教えていただきたいと思います。
あと、今、中里委員の質問を聞いていて思ったんですが、やはり私たちは図面で絵になって見たものにすごくとらわれてしまって、あそこの出来上がり、カラーの人のパースが本当にずらっと、今までどおり窓口が並んでいる絵があるので、そこをどういうふうに、これから人が出ていって区民に寄り添って支援する、窓口で待っているという形じゃない働き方にやはりしていく必要があると思うので、そういったことに対して本当に
フレキシブルに対応できるのかということを、それは中里委員とのやり取りを聞きながら少し疑問に感じました。
あと、先ほど
スケルトン改修というのが、
レトロフィットという新しい方法もあるけれども、それがどうしてもできないというところを説明していただいたんですが、その辺について本当に絶対無理なのかということをもう一回確かめたいと思います。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 関連事業費につきまして、例えば重機はすごく膨大な量があるわけですけれども、既存のもので使えるものですとか、そういったことを精査して、一番圧縮幅が見込めるかなと考えております。
それから、窓口のしつらえにつきましては、今後も庁内で窓口の体制に関して、分科会といって、検討は続けてまいる予定でございますけれども、今、実施設計の中でおおむねの格好は決めておりますが、すごく窓口の在り方が変わるような、また、重機の購入に反映できるようなところがあれば、その辺は柔軟に対応していける設計となっております。
それから、
レトロフィットでございます。こちらは、例えば新宿区役所がやっていたんですけれども、ビルがございましたらば、それを少し耐震性を上げるために、免震のゴムというか地震を吸収する部分を建物の基礎の下に入れて、上を保存するというか、そういった補修方法があるのですけれども、免震といいますのは、今回の計画建物もそうなのですけれども、大地震のときに動く部分、揺れる部分を七十センチほど確保しなければいけないんです。
そうしますと、それを考えますと、今の第一庁舎を例に取りますと、セブン―イレブンの前の通りがございますが、すぐ外壁がございまして、その七十センチの揺れる幅を確保するということが難しく、道路に出てしまうような格好になってしまう、そういうところが難しいと申し上げたところでございます。
◆羽田圭二 委員 最初に、この間の補正予算なんですけれども、
新型コロナの感染拡大の防止と経済活動の維持、これが大きな柱になっているかと思いますが、言い換えれば、既に区が経済対策、あるいは
区民サービスの向上を含めてやっていることについて、簡単に触れてください。
◎松本
政策企画課長 この間の経済対策としましては、まず、事業者に対する支援としまして、緊急融資ですとか
業態転換補助金、また、
クラウドファンディング支援であるとか
総合経営相談などを行ってまいりました。また、生活に困窮する方に対する支援としましては、休業等により緊急一時的に生活費が必要な世帯に対する
緊急小口資金ですとか、それに続く
総合支援資金、これは
社会福祉協議会のほうでの取組になりますけれども、また、一定の家賃額を助成する
住宅確保給付金などの申請を受け付けるということ、また、国によります子育て世帯への
臨時特別給付金ですとか、区の独自の取組としましては、
就学援助世帯に対する休校中の昼食代の補助、また、
生活困窮世帯の子どもへの主食の応援などに取り組んできております。
今後とも、こういった
区民生活事業者の実情を見極めながら支援に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆羽田圭二 委員 経済対策といいますか、経済活動の維持ということでは、この間、議会からもいろいろ指摘があり、取り組んできたことがあるかと思います。
あわせて、
新型コロナの感染拡大の防止対策の具体の
PCR検査の拡充等と保健所機能の強化、この点はいかがですか。
◎松本
政策企画課長 この間、
感染防止対策としましては、まず、第一波と言われます時期に対しましては、様々、施設の休館であるとかイベントの中止、延期などに取り組んできまして、また、
緊急事態宣言が解除された後には、段階的ではございますけれども、そういったところの順次の再開、
感染防止対策を取りながらということで取り組んでまいりました。
また、保健所のほうが四月以降、かなりの相談件数があったことから、電話の対応の回線数を増やしてきたり、また、庁内の保健師の応援体制を組んでというようなことでやってまいりましたけれども、より迅速にするために、九月から保健所の体制を強化したとこでございます。そのほか、PCR検査につきましても、区内医師会等々の協力をいただきながら、従来型の
PCR検査を拡大するとともに、社会的検査につきましてもこの秋から取り組んできた、そういった状況でございます。
◆羽田圭二 委員 その意味では、待ったなしといいますか、今やらなければならない課題に対してしっかりやっていくということがこの間確認されてきたんだと思うんです。それは、庁舎をどうするかとかいう以前の問題として、現に問われている課題だということが言われるのではないかと思います。
もう一つは、コロナ後の、今後の
区民サービスということが言われているんですけれども、この間ずっと言われていますけれども、高齢者の居場所だとか高齢者人口の増加に伴った、要するに元気な高齢者を支えることや、あるいは在宅だとか施設だとか、そういうところに入所あるいは介護されている方々への支援、これがかなり今後問われていくということだと思うんですが、
区民サービスの問題では、とりわけ高齢者の課題というのは大変重要になってくるのではないかと思うんです。ですから、それらを含めて考えられることが必要だということは意見として言っておきます。
職員の働き方改革について、先ほど触れておりますけれども、これは具体の質問になりますが、休憩室と更衣室、つまり働き方改革といった場合に労働環境の改善という問題も含まれているわけですが、休憩室と更衣室の在り方について、どのように行われてきたのか、この点だけ確認をさせていただきます。
◎田中 総務部長 休憩室、更衣室等はコロナ以前と特に配置等は変えてございませんが、共有で使っておりました毛布等は各自が持ち込むことといたしまして、共有のものは使わないようにということで引き上げております。
◆羽田圭二 委員 これはもう少し具体に伺いますと、休憩室、更衣室が男女別なのか、基準に見合った面積が得られているのか、この点だけ伺っておきます。
◎田中 総務部長 休憩室は男女別になっております。更衣室はロッカーの中の仕切りを使っておりますので、正確に男女別かどうか、今確認ができません。申し訳ありません。それと、面積は満たしていると思いますが、正確なところは申し訳ありませんが今持ち合わせておりません。
◆羽田圭二 委員 後で調べて教えてください。
◆河野俊弘 委員 一点確認なんですけれども、今回、陳情の理由の3にある先ほど説明されていた
スケルトン改修をすればというところで、今回、様々難しい点もあると思うんですが、これを万が一というかした場合は、工期とかの変更というのはどの程度の影響があるのか確認します。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 スケルトン改修となりますと、今のもう入札を始めている計画から全く基本構想ぐらいまで戻る格好になろうかと思います。さらにそれが可能かという検証から始まりますので、基本構想が平成二十八年ですので、少なくとも四、五年遅れる。さらに再検討の期間、また、費用もこれまでかかった設計費がまた同じぐらい、それ以上のものがかかっていくということが考えられます。
○福田たえ美
委員長 以上で質疑を終わります。
それでは、本件に対する意見と取扱いについて、それぞれの会派より併せてお願いをいたします。
◆河野俊弘 委員 結論から申し上げますと、自由民主党としては、今回の陳情に関しては不採択とさせていただきたいと思います。
今回、区の災害拠点としての重要性だったりとか、今、いわゆる第三波と言われているような厳しいコロナ禍の中での財政状況とかを鑑みて、やはりコロナ対応で見えてきた地域自治の様々な課題については、この柔軟なというところは非常に重要だと私は思っています。
スマート庁舎の視点であるといった部分だったりとか、いわゆるソフト面に関しては今後さらなる
ブラッシュアップというのは必要だというふうに思います。
ただ、しかしながら、今回の現建造物の外部は可能な限り残し、
スケルトン改修ということをした場合に、先ほど質問にもさせていただきました工期の部分、あとは様々な費用等、現実的ではないのかなという部分がございますので、その点を理由に挙げまして不採択とさせていただきます。
◆高久則男 委員 公明党としては、結論的には不採択です。
今回、四百八十六億円というこの
本庁舎整備計画の経費がかかるということで、非常に一大事業であることは十分理解しておりますし、また、コロナ禍の中であり、明年以降、大幅に税収が減収することも理解しておりますが、今回、基金と区債をしっかりと全額賄うことによって、しっかり一般財源をより少なく使うというようなこともその対応ということでお聞きしております。
いずれにしましても、これからの災害対策の拠点機能、防災拠点としてしっかりとこれは世田谷区としてつくっていかなければならない。そしてまた、地域経済への波及効果の観点からも、やはりこの
本庁舎整備というのは重要な課題であり、私どもは早急にこれは進めていかなければならないことであることを認識し、今、見直しを求めて時間をかけていくことはもうできない状況でありますので、しっかりとそういった意味から今の計画を進めていく、そういった意味で今回、不採択とさせていただきます。
◆羽田圭二 委員
立憲民主党社民党は継続審査を求めます。
この間、区がやってきた、先ほど伺いましたが、
新型コロナの感染拡大の防止等、経済活動の維持、この両立というのは大変難しいというふうにも言われてまいりましたが、区内のこの間の実情、産業、地域の事業者、そして当然のことですが区民の生活、それらを踏まえた対応がまだまだ十分ではないわけですけれども、それはそれで行われてきたという考えがあります。
その上で、幾つか指摘されていることはほかにもあるわけで、コロナ後の
区民サービスの在り方だとか職員の働き方については、さらに区民の皆さんとも一緒に議論を進めていく必要があると思っています。あわせて、税収悪化の下で何を優先するのかというのは、これは議会の中でも度々議論になってきたかとは思いますが、我が会派としては、福祉、教育、環境と、これまでも同様な見解を持ってまいりましたが、コロナで明らかになった脆弱であった福祉や社会保障、これをいかに再構築していくのかということが問われてまいりましたし、教育についても、しっかりいろいろ
オンライン事業だとかこの間言われてまいりましたが、その中での課題もまだまだ多く山積しているかと思います。環境については後で触れます。
そういう中で今回の新庁舎問題は、他会派からも言われていますように、防災拠点としてのその機能をしっかり持たせていく、これは昨年の台風十九号の災害等もそうですが、地震だけではなく、そうした
自然災害全般を指して我々は考えていきたいと思っています。
それからもう一つは、コロナ禍を踏まえた対応が今後当然問われているわけで、これもこの委員会でも議論にはなってきたかと思いますが、これは利用者もそうですが、働いている職員の方々の三密を防ぐ。先ほど菅沼委員からの質問にもありましたけれども、分散されている庁舎を今後そのままにしておくのかという課題も含まれているわけですが、建物の在り方と、そして
区民サービスの向上に向けた行政都市としての機能、このことも当然コロナ禍を踏まえて行っていかなければならないだろうと思います。
デジタル化の進展は、それはそれで進んでいくわけですし、その計画も一部出され始めているかと思いますが、対面による
行政サービスの必要性だとか維持だとか、それは当然のことながら今後も考えられていかなくてはならないだろうということだと思います。
そして、今回の
コロナ感染の発生が環境破壊や地球温暖化が関与しているというお話、先ほどもやり取りがありましたが、これは特にこの間、議会でも問題になってきましたが、熱帯雨林の現象といいますか、森林の伐採等に伴った、今まで野生動物が必ずしも我々の社会の中に入り込むということがなかったことがそうした破壊の下で進んできたということも言われるわけですよね。それはある意味では未開発地域の農業の拡大ということが結びついているということも言われておりまして、今の社会の中で起きている
コロナ感染の発生というのは、必ずしも単に中国で発生をしたというそれだけではなく、そうした環境破壊や地球温暖化の問題が深くつながっているということも事実かと思います。
ただ、これを具体に取り組んでいく際に、これは議会でも我が会派から申し上げてまいりましたが、公共施設での熱帯雨林材の使用だとかそういったことを防ぐだとかを含めて、国内産の材木を使うとかそういったことも含めて、今後さらに区民の皆さんと議論は深めていかなくてはならないんだろうというふうに思っています。
そうした立場から、今回は継続審査と考えます。
◆
小泉たま子 委員 Setagayaあらたといたしましては、
庁舎整備計画のこのコスト、行政側は十五億円を削減しましたけれども、これには明確に反対をしています。後世に誇れるものをきちんとつくるという意味からして、この
コスト削減については反対です。
それから、庁舎の見直しは、本来の地域行政からの見直しを行うべきと申し上げておりまして、以上の点から、この陳情については不採択です。
◆中里光夫 委員 共産党としましては、継続でお願いします。
理由ですけれども、陳情者要望の要旨で述べている
コスト削減、これは当然今後も可能な限り進めていくべき話であると思います。区民生活に影響を与えてはならないというのは私たちも基本的に考えています。それから、コロナ後の
区民サービスを見据えて柔軟な対応をしていく、これも当然今後推進していかなきゃいけない問題だと思いますし、可能な限りミニマムな環境に影響のないというのも当然だとは思うんですが、ただ、基本構想であるとか基本設計に立ち戻るようなことは必要はないと私たちは考えていまして、十分な議論もされてきましたし、将来に対する柔軟性のある在り方というのがこれまでも議論されてきたと思います。
ということから、ここで趣旨で述べていることの方向性としてはごもっともだとは思うんですが、設計を大きく手戻りするようなことはやるべきではないということから、継続ということでお願いします。
◆
高岡じゅん子 委員
生活者ネットワークとしても、こちらについて継続という態度にさせていただきます。
本当に
コスト削減と、そして本当にコロナ後の働き方に留意した庁舎をつくることで、ミニマムなという意味というのは本当に分かるんですが、先ほど説明していただいた中に現庁舎を保存改修ということを一〇〇%実現するということは、先ほどもちょっと
レトロフィットなんかも含めて質問させていただきましたが、やはりそういう形での本当に基本構想に立ち戻ってまでの設計の大幅な変更ということは、今からは非常に難しいと思いますが、ここの要旨のところに書いてある
コスト削減や新たな働き方やコロナに対応した庁舎ということに関しては、前向きに今後もきちんと検討していく必要があると思いますので、継続という態度にさせていただきます。
◆桃野芳文 委員 F行革は不採択でお願いいたします。
やっぱり庁舎というのは時代に合ったもの、その時代の要請に沿ったものをつくっていくということだと思います。その求められる機能というものが意匠や形態に優先する、それが役所のあるべき姿だと思います。そういった中で、では今、何がその機能として優先的に求められるかといえば、やはりそれは災害対策だというふうに思いますし、災害対策最優先でコストを抑えて質実剛健な庁舎をつくろう、それが必要だということはこれまでも会派として述べてきました。
その上で、やはり前川建築を残したいという方がこの区内の中で一定数いらっしゃるということも分かっておりましたので、我々の会派としては、例えばここはここで別用途で、ここの持っている機能を生かしながら別用途で活用できないかと。庁舎は、例えばその当時、都有地が梅丘に出てきたからそこで整備をするのはどうかというようなことも求めてきましたけれども、結果的にそうはならなかった。この現地で建て替えという形でこれが前提となった時点で、ある程度様々な残してほしいという方の意見だとか、我々のように災害対策最優先だというふうに言ってきた人間の意見を様々折衷させながら、様々な議論を経て今この案になっているわけですから、いつやってくるか分からない
首都直下地震に備えてこの庁舎を整備していかなければいけないという中で、やはりさらにまたここから数年、もしくは十年単位で整備が遅れていくということについては我々は了とはいたしませんので、この陳情については不採択といたします。
○福田たえ美
委員長 それでは、本件の取扱いについてお諮りしたいと思います。
本件につきましては、継続審査、不採択と意見が分かれておりますので、本日のところは継続審査とすることでいかがでしょうか。
〔「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○福田たえ美
委員長 御異議がございましたので、継続審査とすることについての採決を挙手にて行いたいと思います。
本件を継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○福田たえ美
委員長 挙手少数ということで、よって本件を継続審査とすることを否決されました。
したがいまして、結論を出すことになりますので、これより本件を可とすることについてお諮りしたいと思います。
採決は挙手により行います。
本件を採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。
〔挙手なし〕
○福田たえ美
委員長 挙手なしということで、よって令二・一〇号は採択することを否決されましたので、不採択とすることに決定をいたしました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○福田たえ美
委員長 次に、(2)令二・一一号「コロナ禍での
新本庁舎整備の入札の延期を求める陳情」を議題といたします。
なお、令二・一一号につきましては、三百九十五名分の署名の追加があり、代表者を含めて総計で三百九十六名となりましたことを御報告いたします。
ここでお諮りいたします。
本件について、陳情者より趣旨説明したい旨の申出があります。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田たえ美
委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
それでは、趣旨説明を聴取するため、ここで委員会を休憩いたします。
午前十時十一分休憩
──────────────────
午前十時三十三分開議
○福田たえ美
委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
本件について理事者の説明をお願いいたします。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 令二・一一号「コロナ禍での新庁舎整備の入札の延期を求める陳情」につきましての見解を御説明いたします。
本陳情の要旨は、新
庁舎等整備計画について、コロナ危機の渦中で財政的に本当に大丈夫か、また、第一庁舎の構造体を残す
スケルトン耐震化改修をして使い続けることにより、解体費の大幅カットと建設費の削減、工期の短縮が可能となるため、西棟のみ新築での改築計画とせよ。また、
世田谷総合支所を新しい庁舎計画では、独立させることにより大幅に容積が削減される。こうした提案を反映すれば全体の工期は短縮され、短期に完了するので、計画を一旦ストップし、コロナの推移を見定めた上、差し当たって入札の延期を求めるという御要望でございます。
区の見解を御説明します。
まず、財政的に本当に大丈夫かという点につきましては、先ほどの陳情書に同じ趣旨の項目があり、同様の見解のため、省略いたします。
次の第一庁舎を
スケルトン耐震化改修して、西棟のみ新築とすることにつきまして御説明します。
スケルトン耐震化改修の難しさは先ほど述べたとおりでございますが、仮に実施するとしても、来年五月に予定しております旧玉川高校に移転する部署を除いたとしても、別途三千五百平米ほど改修工事中の仮執務室が必要となります。また、先ほども述べましたとおり、第一庁舎は既存不適格部分への
建築基準法の遡及適用を受ける場合、減築も必要となるということがあります。
第一庁舎の
スケルトン改修にこうした課題があることに加え、西棟のみの建設工事にもローリング上の大きな課題が二つございます。
一つ目は、現庁舎では唯一、
構造体T類の耐震性能、Is値の〇・九以上を有する第三庁舎に
災害対策本部を設置することと現在なっておりますが、
災害対策拠点機能を継続させる必要があるため、
構造体T類の耐震性能を有する別の建物に
災害対策本部を移さない限り、第三庁舎は解体ができないということがございます。
二つ目は、議場をはじめとした議会機能をほかの場所に整備し、また機能移転するまで第二庁舎が解体できないということがあります。
これら災対機能や議会機能を先行整備する必要を考えますと、西棟のみの新築としても二期または三期に分けた工事が必要となってきます。また、実施設計が終了した現在の区の計画では、
災害対策本部機能や議会機能のほか、二期工事で解体する庁舎の執務室を建設後の東一期棟にも確保することとしていますが、御提案では東棟を建設しないこととしているため、仮に二期工事で西棟のみで新築するとした場合に、第二・第三庁舎内の部署の移転に必要な共用部分を除きましても五、六千平米ほどの仮執務室を別途確保しなければならないという課題がございます。さらに、西棟のみの建設では、新庁舎で必要としている規模を確保することが最終的にできなくて、執務室だけでも約七千平米不足いたします。そのため、周辺に分散している
借り上げ施設を含む本庁機能を集約することができません。
加えて、東棟を新築しない場合、区民会館の練習室等の機能拡充や
区民交流スペースの整備が困難となりまして、区民の参加と協働、交流の拠点機能の実現も困難となります。
次に、
世田谷総合支所を新しい庁舎計画では独立させるべき、それにより大幅に容積が削減されますという点につきましては、
世田谷総合支所につきましては、区民の利便性向上の観点から三軒茶屋を候補地として移転の検討を重ねたものの、移転費用等の関係から、平成二十八年度に作成した本
庁舎等整備基本構想におきまして、現在の本庁舎敷地内に整備することを決定いたしました。この方針に基づき基本設計、実施設計を進めてきたものです。
なお、仮に現時点で
世田谷総合支所を独立して設置できる適地を見いだしたといたしましても、本
庁舎等整備の着工前に
世田谷総合支所の建設、また改修などを完了して移転させなければならないため、本庁舎等の整備の着工は大幅に遅れます。
最後に、こうした提案を反映すれば工事は短期に完了するので、計画を一旦ストップし、コロナの推移を見定めた上、差し当たって入札の延期を求めるという御要望につきましては、御提案はローリング上の課題への対策には触れられていませんが、以上の御説明のとおり、現庁舎の執務室の多くを一時期、別の場所に移転させることや、
世田谷総合支所を先行して移転できない限り成立しないと判断いたしております。
しかしながら、そのための大規模な仮庁舎や
世田谷総合支所建設用地を早急に確保することは現実的に極めて困難でございます。仮に早期にローリングが成立する条件がそろったといたしましても、その後、大幅な設計のやり直しや
世田谷総合支所の先行建設が必要となることから、着工は数年単位で遅れて、加えて西棟の建設は二期または三期工事となるため、工期の短縮も大きく期待できず、竣工も大幅に遅れることが想定されます。
感染症対策も含め、本庁舎等の
災害対策機能の強化は喫緊の課題であり、また、事業規模が大きく、区内経済への波及効果も期待できることから、早期に
本庁舎整備を進める必要があると判断し、九月七日に
施工者選定の入札公告を行い、手続を進めているところでございます。
説明は以上でございます。
○福田たえ美
委員長 ただいまの説明に対し御質疑がありましたら、どうぞ。
◆菅沼つとむ 委員 ちょっと確認したいんですけれども、先ほど
趣旨説明者から頂いた資料の中で、チラシの平米単価が三十六万円、うちのほうが六十九万円で倍ぐらい高いんですけれども、これだけの差がどういうふうに出てくるのか、分かりやすく御説明をお願いします。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 本庁舎の平米単価ということで申し上げますと、資料が古くて減額する前なのですけれども、減額後か、平米単価五十八・三万円ということを算定しております。免震構造で既存の建物の解体を含み、そして区民会館の改修を入れた、なので、町田市の数字のどこまでを含んだ金額を何で割っているかというところまでは存じませんが、本庁舎の今申し上げた平米単価、ちなみに梅丘の拠点が約五十六・七、玉川が六十五、あと、最近の他自治体の例でいきますと、川崎が予算ベースで八十七とか、自治体ですとか、条件、ホールを含む含まない、いつ建設をしたものかということにもよってくると思いますが、本庁舎の平米単価は他の案件と比べて決して高過ぎるものではないと考えております。
◆菅沼つとむ 委員 説明が分かりづらい。単価が多少あれというのはあるんですけれども、三十六万円と六十九万円で倍ですからね。これは普通の工事をやるときには考えられない単価ですよね。どっちかが間違っているのか、どっちかが高過ぎるのか、この辺はしっかりとやっぱり考えていただきたいというふうに思います。区が合っているのか、説明者のほうが間違っているのか、それは素人ですから私は何とも言えませんけれども、あまりにも単価が違い過ぎる。
それから、もう一つ確認なんですけれども、二階以上の天井の高さが二・四、これは合っているんですか。
◎鳥居 施設営繕第二課長 今回、様々な
建築基準法などの規制の関係がありまして、階高設定をしているんですが、天井部分、ルーバーの部分と空調設備に当たる輻射パネルの部分がありますが、ルーバーの部分は二・四メートル、御指摘のとおりでございます。輻射パネルのほうは二・七メートルということで、それぞれ交互に並べておりますので、圧迫感を感じないような工夫をして設計を進めております。
◆菅沼つとむ 委員 もう一つ、説明で免震構造でこのままやると大事故が起きるという専門家の
趣旨説明者の御意見があるんで。私は素人ですけれども、大事故があると困るんですけれども、この辺はどうふうに考えていますか。
◎鳥居 施設営繕第二課長 確かに御指摘のように、免震の建物を互いにつないでいく工事というのは難易度が高い工事であるということは認識をしております。昨年度実施しました事業者に対する
サウンディング調査の中でも今回のような事例があるかといいますと、他自治体のほかの事例で実績があることで実施が可能であることは確認をしております。
あと、今やっております入札公告の中でも、技術提案でよりよい接続方法についても提案をもらうようになっておりますので、難しい内容ではありますが、決して実現できない、危ないことという認識はございません。
◆菅沼つとむ 委員 専門家がどういうふうに考えているかは聞きませんけれども、これだけの五百億円をかけて安全安心な庁舎を建てるというのが大目標なわけで、金をかけて大事故が起きるようだと、やらないほうがいいう話になっちゃうんだけれども、これは大丈夫なの。
◎鳥居 施設営繕第二課長 先ほどの費用の件に少し戻らせていただきますが、まず、公共工事の積算につきましては、積算基準等のルールにのっとって数量を積み上げて、区が定めるというか都が定める単価を入れて工事費を出しておりますので、今回、平米約五十九万円という金額は、区としては適正な金額であるというふうに認識をしております。
あと、先ほども申し上げましたとおり、免震をつなぐ工事自体は非常に難しい、難易度の高い工事ではありますが、決して実施できないものではありませんので、区のほうでもしっかりと工事現場と施工者と連携しながら安全に作業を進めていきたいと考えております。
◆桃野芳文 委員
先ほど陳情者の説明の中で、前川建築を巡るツアーがあって、それに世田谷区は誘われているんだけれども、世田谷区は無視をしているというか、ほったらかしているという話がありましたけれども、世田谷区としてはどういう見解なんですか。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 そのようなお誘いというか、認識しておりません。
◆
山口ひろひさ 委員 一つ、菅沼委員からの質問の確認なんですけれども、この平米単価は私も気になったんです。先ほど課長のほうからどういう条件でというふうにありましたけれども、先ほど川崎市は八十七とか
玉川総合支所は六十五というふうに出されていまして、決して高いものじゃないということだったんですけれども、この平米単価の出し方でも決まった条件というか基準があるんですか。それとも、町田のほうはどういう条件で出したか、その条件の違いがあるから多少倍近くなっているという場合もあるのか、その辺のことを確認で教えていただきたいんですけれども。
◎佐藤
庁舎整備担当課長 実施設計でもお出ししております建築の延べ床面積で、こちらで解体費、四百二十二億円を割ったものということで参照した数字でございます。
◆
山口ひろひさ 委員 いわゆる解体費は全部総額から、建築の平米がありますよね。それで出したという理解でよろしいんですか。町田市もそれで出しているということなのか。
◎松村
庁舎整備担当部長 総事業費に何を入れているかによって変わってくるということはあると思います。世田谷の場合は、先ほど課長から説明したように、解体費等も入れた中での単価を見ています。町田市さんがどう出しているか、こちらも把握できていませんので、それは改めて確認をしたいというふうに思っています。
◆桃野芳文 委員 先ほど菅沼委員から免震のジョイントの部分について質問があったと思うんですけれども、区民会館を残すという前提があって、その部分と新しい建築物の部分をジョイントでつなぐということで、それは我々の会派もそんなことが本当にできるのか、大丈夫か、そんなことで区民会館を残すありきで、本当は非常に難しい工事をやろうとしているんじゃないかというようなことも我々の会派は考えてきました。
そこで、先ほどの菅沼委員の質問ですけれども、本当に大丈夫なのか、できるのかというような質問の中で、やってやれないことはないみたいなふうに聞こえるわけですよ。そこは大丈夫です、これで全く問題ありませんと言い切っていただかないと我々は非常に不安になるんですけれども、それはちゃんと言い切っていただけますか。
◎鳥居 施設営繕第二課長 私の表現の仕方が少し不安を与えるような言い方であったことは申し訳ございません。繰り返しになりますが、実施可能である工事ですので、安全にしっかりやることができると考えております。
○福田たえ美
委員長 以上で質疑を終わります。
それでは、本件に対する御意見と取扱いについて、それぞれの会派より併せてお願いをいたします。
◆河野俊弘 委員 自由民主党としては、まず結論から申し上げますと、不採択とさせていただきます。
先ほどの令二・一〇号と内容として理由も近い部分があるんですけれども、やはり
災害対策等は待ったなしの状況で、今後の厳しい
財政状況等も鑑みて、柔軟な対応というのはもちろん必要で、今後見直しを図っていく部分も考えられますが、今、災害対策という観点からも、この趣旨内容の文章から読み解くと、
スケルトン耐震改修化をしてというところに関しましては、大幅な工期の延長もあるということで、現実的ではないというふうに思っておりますので、その点を理由に申し上げまして、不採択とさせていただきます。
◆高久則男 委員 公明党としても、今回、不採択でお願いいたします。
先ほどの令二・一〇号ともかぶるところはありますが、今回、約四百八十六億円にわたる
本庁舎整備計画の経費で大変な金額であることは認識しておりますし、そしてまた、長期にわたる一大事業であり、またこういったコロナ禍の中で、本当に税収も減ることも見込まれる状況でありますが、私どもとしては、まず災害対策の拠点をしっかりと整備をしていく、防災拠点としての機能を果たさせる本庁舎をつくる、これこそが今回整備をする最大の眼目だと思っております。
あわせて、地域経済への波及効果の観点からも重要であり、延期を求めるというよりもしっかり早急に進めることを考えて、今回、不採択とさせていただきます。
以上です。
◆羽田圭二 委員
立憲民主党社民党は不採択です。
一番の理由は、二ページ目の計画を一旦ストップし、コロナの推移を見定めた上、差し当たって入札の延期を求めるという部分については、我が会派としては承認できません。
ただ、いろいろ前段で言われていることについては理解が得られる部分もあり、同時に、私たちとしても議会の中で今後もさらに追求していかなくてはならない課題はあると考えています。
その中でも、特にこの間進めてまいりました、先ほども述べましたが、
新型コロナの
感染拡大防止対策、経済活動を維持するという点で、表面に書かれております社会的弱者という言い方はともあれ、区民生活を支える、あるいは
世田谷モデルとなる
PCR検査等、いろいろその文言上の問題はあるかもしれませんが、財政出動等が必要だという考えはあるかと思います。
ただ、財政出動といった場合にも、感染拡大が国内外に広がっているという状況を考えれば、しっかり国が対応していくということが本来必要だという考えも私たちは持っています。
それらを含めて、そうしたことについては今後も追求をしていくということを申し上げまして、今般の陳情については不採択とさせていただきます。
◆
小泉たま子 委員 様々な提案がされておりますが、それを支える趣旨が私どもと違っておりますので、これには賛成ができません。
庁舎の見直しについては、先ほども申し上げましたが、本来の地域行政からの見直しを行うべきという考えでございますので、この陳情については不採択です。
◆中里光夫 委員 共産党としましては、入札の延期を求めるということですので、これは不採択というふうにお願いしたいと思います。
先ほどの件でも述べましたけれども、基本構想や基本設計に立ち戻るような見直しというのはやるべきではないと思いますし、このコロナ禍の中で、地域の経済対策、経済政策としてもこの庁舎建設を位置づけてしっかり進めようということも私たちは提案していますので、この庁舎建設をしっかり進めていただきたいというふうに思います。
以上です。
◆
高岡じゅん子 委員
生活者ネットといたしましても、ここまで進んでいて、そして災害対策のための建て替えがどうしても必要である中で、入札の延期を求めるということは実際的に難しいと考え、残念ながら不採択と考えております。
この中で言われている、やはり安全な工事とか出来上がったものが区民に喜ばれるものにするということは本当に必要ですし、コストの削減についても今後もぜひ本当に最善の努力をしていただきたいと思いますので、そちらのことも要望しつつ、不採択でございます。
◆桃野芳文 委員 先ほども述べましたけれども、我々の会派は
首都直下地震に備えて災害対策を最優先でやらなければいけない。今この時代の庁舎に求められているものは、やはり
災害対策優先であり、その中で予算をなるべく使わない質実剛健な庁舎というものつくるべきだということをずっと主張してきました。
その一方で、今のこの庁舎、前川建築に愛着を持って残したいという方が一定数いらっしゃるということも承知をしながら、では、ここの建物は別用途で活用していきましょう、新しい庁舎は例えば梅丘に出た都有地なんかにつくって、ここはここでまた別の用途として活用していきましょうということも考えてきましたけれども、実際には議会、また区長との議論を経ても、そういう流れにはならなかったということがありました。
直近の六月の議会でも、我々はこのコロナも見越して、例えば一期工事のみの新たな計画に変更したらどうかということも議会で提案をしてきました。それは、今回のこの入札のタイミングから考えても、ある種ぎりぎりのタイミングでの提案だったと思います。それについても実際には、これは本会議で取り上げましたけれども、そういった流れにはならなかったということですから、ここへ来て新たにさらに加えて、それでも入札を止めろ、一から見直せということにやはりこれはならないというふうに思いますので、我々の会派も不採択でお願いいたします。
○福田たえ美
委員長 それでは、本件の取扱いについてお諮りしたいと思います。
本件の取扱いについて、皆様が不採択ということですが、会議規則第百二十条において、
委員長が表決を採ろうとするときは、問題を可とする者を挙手または起立させ、挙手または起立者の多少を認定して可否の結果を宣言することとなっております。したがいまして、採択とすることでお諮りすることになりますので、御承知おき願います。
それでは、採決は挙手によって行います。
案件は、採択することに賛成の方の挙手を求めます。
〔挙手なし〕
○福田たえ美
委員長 挙手なしと認めます。よって令二・一一号は不採択とすることに決定をいたしました。
以上で請願審査を終わります。
ここで理事者の入替えを行います。
二時間が経過したので、トイレ休憩ということで五分休憩をしたいと思います。再開を十一時五分からといたしますので、よろしくお願いいたします。
午前十一時一分休憩
──────────────────
午前十一時六分開議
○福田たえ美
委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、2報告事項に入ります。
まず、(1)「不合理な
税制改正等に対する特別区の主張(令和二年度版)」について、理事者の説明を願います。
◎松永
財政担当部長 それでは、「不合理な
税制改正等に対する特別区の主張(令和二年度版)」について御報告いたします。
本資料につきましては、十月十九日に議員の皆様にはポスト投函をさせていただいておりますが、改めて御報告をさせていただきます。
表紙の1の主旨にございますように、国による地方創生の推進と
税源偏在是正の名の下、法人住民税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、
ふるさと納税等の不合理な税制改正によりまして、特別区の貴重な税源は一方的に奪われております。こうした税制改正には受益と負担に基づく応益課税という地方税の原則に反すること、また、
地方分権改革にも逆行するということを平成二十五年度より特別区としての主張をまとめ、様々な場面で発信をしてまいりました。本日の資料は令和二年度版として取りまとめたものでございます。
お手元のA3判のカラー刷りの概要版を御覧いただきたいと思います。
表面左上の不合理な税制改正による影響は深刻では、これまでの不合理な税制改正による特別区全体の影響額は年間約二千五百億円にも及び、特別区の行う
行政サービスに換算すると、左の下にございますように、保育所千百二十九か所分となるなど具体例を挙げて主張しております。
右上2の
ふるさと納税制度は抜本的な見直しが必要では、この間、世田谷区としても主張しておりますが、
ふるさと納税制度について、過剰な返礼品競争が区民間の不公平さを生じさせることなど、制度のゆがみが生じており、抜本的な見直しが必要であるとしております。
その下、3
新型コロナ対策に要する財源措置が不足では、全国でも最も多くの感染者を抱える特別区の膨大な財政需要に対して、国から示された臨時交付金の限度額が実態に見合っておらず、特別区の負担が増え続けていることについて主張をしております。
裏面を御覧ください。左上の4の東京の地方財源は平均的な水準でしかないでは、地方税に
地方交付税を加えました人口一人当たりの税収を比較した場合、東京都はほぼ全国平均となり、他の都道府県と比較しても突出していないにもかかわらず、
地方交付税の原資の四割以上を東京都が負担しているという構図となっておりまして、既に地域間格差の解消に大きく貢献をしていることなどを主張しております。
その下、5減収局面が追討ちをかけるでは、不合理な税制改正の影響に
新型コロナウイルス感染症の影響による景気後退が重なり、今後、
地方交付税の不交付団体である特別区は大幅な減収局面を迎え、また、
リーマンショック時には特別区は他の市町村に比べ回復に時間がかかっていたことを図で示しております。
右上、6今後も多くの財源が必要では、今後、人口構造の変化や膨大な公共施設の改築需要など、特別区ならではの財政需要により、多くの財源が必要であることを主張しております。
最後に右下、7
地方税財源の拡充こそ地方分権のあるべき姿では、国の責任において各地域を支える
地方税財源の充実強化を図るべきで、自治体間で不要な対立を生むような制度は是正すべきであるとしております。
概要の説明は以上となりますが、詳細につきましてはお手元の冊子に記載しておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
なお、この主張につきましては、十月十六日に特別区長会によるプレス発表、また、区といたしましてもホームページに掲載をいたしまして周知を図っているところでございます。
説明につきましては以上でございます。
○福田たえ美
委員長 ただいまの説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。
◆菅沼つとむ 委員 これは何のために作ったの。世田谷区が財源がなくてできませんという言い訳のために作ったの。都区財調ならいいけれども、国のほうとか
地方交付税、これを全体的に考えたときに、ではできるところはどこだといったら、都区財調でしょう。それを国がいけない、どこがいけない、これが税金を取られているからいけないという絞り方というのは議論しなかったの。
◎松永
財政担当部長 こちらにつきましては、いわゆる財調財源となっています法人税、住民税は国の税制改正によって一部国税化されるですとか、本来地方税であるべきものを国の税源とされているというところも踏まえまして、これはやっぱり継続的に国に訴えていく必要があると。ここが一度切れてしまいますと、国のほうとしても特別区はもうこれでよしとしているんだということにならないように、これは常に継続、毎年、国のほうにはこういう主張、区民の皆様にも届くような形で主張していきたいというふうに考えているところでございます。
◆菅沼つとむ 委員 コロナだって何だって、地方だって東京だって困っているわけじゃないですか。財源がないところなんて何もできないじゃないですか。例えば、地方に行って保育園を直したい、学校を直したい、庁舎を直したいと言ったって、一〇〇%国だとか県から来るわけじゃなくて、その何%をなかなか市だとかは出せなくて、建て替えができていないのはごろごろあるじゃないですか。それを世田谷区だけよければいい、これだけ取られているから被害者だ、だからうちは何もできない。プラスとマイナスを両方出すべきだというふうに思うけれども、その辺はどういうふうに思っていますか。
◎松永
財政担当部長 こちらにも書いてありますとおり、地方間での不要な対立を生まない、本来地方で不足するものについては国の責任において、例えば
地方交付税の財源の率を上げるですとか、そういうところで対応すべきだということで、特別区の、東京都も含めてになりますが、税収が東京はあるからそこから取っていこうというような制度の見直しはおかしいのではないかということを主張しているところで、決して区の財源、東京都の財源を地方の財源に使うとかでの不要な対立のような形になるのは好ましくないというところはあります。そこは共存共栄というか、一緒にやっていきましょうということは地方とも考えているところでございます。
◆
山口ひろひさ 委員 手応えはどうなんですか。
◎松永
財政担当部長 やはり国の考えることですので、まずは取れそうなところから取ろうというふうな制度改正にはなっているかと思いますが、先ほど言いましたが、そうではなくて、国の責任においてやっていくということを常に主張し続けていかなければいけないというふうに思っています。
◆
山口ひろひさ 委員 これは財調の関係するあれですので、都知事も絡んでるということでよろしいですか。
◎松永
財政担当部長 東京都としても同様な主張を繰り返して行っています。
◆中里光夫 委員 山口さんに言われちゃったんですけれども、国に去年も今年もこういう主張をなさっていますけれども、国から直接回答なりなんなりというのは得られているんでしょうか。
◎松永
財政担当部長 直接国からこれに対する見解とか回答は得られているということではないというふうに考えております。
◆中里光夫 委員 国の態度はひどいと思いますけれども、理事者も言っていたとおり、これは諦めずにしっかりと主張し続けることが極めて大事だというふうに思いますので、これはしっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、区民に対してももっとより分かりやすく示させたらいいんじゃないかなと思うんです。制度が非常に複雑な話ですし、国によって本来二十三区の財源であるべきものが持っていかれたということですけれども、そこはより工夫してやっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎松永
財政担当部長 この制度改正ということの周知について、当初予算のときにも概要の中にもお示しをさせていただいておりますが、それも含めまして分かりやすい説明に努めていきたいというふうに思っています。
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○福田たえ美
委員長 次に、(2)地域行政の推進に関する条例の検討状況について、理事者の説明をお願いいたします。
◎舟波
地域行政課長 それでは、地域行政の推進に関する条例の検討状況について御報告をいたします。
1の主旨でございます。地域行政の推進に関する条例の検討の一環として
シンポジウムと
ワークショップを開催いたしましたので、御報告するものでございます。
日時、会場、参加者、テーマにつきましては記載のとおりでございます。
4の内容でございます。
シンポジウムの基調講演は、
放送大学特任教授、世田谷区の
地域行政検討委員会の
委員長でいらっしゃいます森岡氏に「
コミュニティと地域行政」というテーマでお話をいただきました。
基調講演の概要といたしましては、
コミュニティには親交型と自治型があること、都市生活においては
地域コミュニティが必ずしも不可欠ではなくなったということではありますが、しかし、行政のサービスは住民が対象であることから、区においては
意思決定過程に住民が関与できる場を地区、地域ごとに設けて分権を進めることが重要で、特に
まちづくりセンターの役割が強化される必要があるという趣旨の御講演でございました。
基調講演の後に、記載の方々に御参加をいただきまして
パネルディスカッションを行いました。裏面を御覧ください。
パネルディスカッションに引き続きまして、
ワークショップを三十一名の御参加をいただいて、七グループに分かれていいただいて
グループワークを行いました。
その他といたしまして、当日の
シンポジウムの様子につきましては、明日を予定していますが、ユーチューブの世田谷区オフィシャルチャンネルにて配信をする予定でございます。
それでは、
パネルディスカッションの内容につきましてポイントを御説明させていただきます。別紙の1を御覧ください。テーマとしては、記載の二点を設定いたしております。
まず、
地域コミュニティへの参加の促進の主な御意見といたしましては、一つ目の御意見として、
地域コミュニティの活性化には地域のためになることが気軽にできること、あるいは若い世代を参加につなげるということは重要だというお話を皮切りにいたしまして、他人であっても最低限の信頼感を持ってフランクに話し合うという気風がなくなってきた、組織の外の様々な人との交流する場や気風が必要であるという御意見をいただいています。また、町内会の班長交代の引き継ぎで
グループ討議をするようにしたら、情報交換や話合いが活発になったという体験談、あるいは、塚戸小学校を中心とした
パトロール活動では、できるときに・できることを・できる範囲でということをモットーに無理なく継続しているといった実践的な取組も御紹介がありました。また、下から四つ目の御意見として、特に高齢男性の孤立が深刻な問題であるということに対しまして、小学校の下校時に
防犯パトロールに
ひとり暮らしの男性の参加を呼びかけ、町を回りながら話ができることにもつながっているということ、また、社協のサロンの一つに男の台所があり、情報交換をする場として参加者が広がっているという事例の紹介もございました。一番下の御意見ですけれども、このような取組は協働という言葉で住民にある意味実働を求めているという面があるものの、行政と住民が協働して福祉的なサービスを地域に提供していくことで生き生きとした社会につながるのであれば大変意味があることだという意見をいただいています。
裏面を御覧ください。
地域コミュニティの活動がつながるためにというテーマにおいては、代沢地区で多様な関係者をつないだ代沢芸術祭が大きなイベントに発展してきたという御紹介がありました。また、烏山地域の住民活動では、行政と区民、事業者の三者による話合いができる場を通じまして、例えば
駒澤大学グランド前のバス停の改修を実現できたという事例紹介があり、このような成功体験を積み重ねていく中から、区民は町の事情に目を向け、気軽に話すようになるというお話がございました。
最後のテーマとして、
まちづくり推進をするための
地域コミュニティと行政の関係づくりということでは、
コミュニティ組織の実働は大きく二つに分かれますということで、一つは伝統的な地域やイベント、祭りなど、もう一つは子ども食堂や高齢者の見守り、サロン活動などといった地域課題を解決する活動があります。特に後者には専門性を持った人材が
まちづくりセンターとともに取り組むことが必要であって、そのような意味において、
生活支援コーディネーターの役割に期待しているというような御意見もございました。
以上が
パネルディスカッションの概要でございます。
続いて、
ワークショップの内容でございます。別紙の2を御覧ください。
ワークショップ「これからの
地域コミュニティと
まちづくり」をテーマに開催いたしました。
日時、参加者、進行、内容につきましては記載のとおりでございます。
5は発表における主な御意見でございます。
まず、(1)のまちの情報を得るためということに関しまして、年代に関係なく最近SNSによる情報収集がもう主流であること、本当に身近な情報は案外ネットにはない、自らアンテナを張る必要があるというような発表がございました。
それから、(2)で知り合う、ゆるくつながるためにということに関しましては、地域の人と世間話がしづらい状況にある、いろいろ工夫して新しい
コミュニティがつくられるような
きっかけづくりが必要であるということや、何もしなくても立ち寄れる場所、毎日何かをやっているようなカフェのような場所があると、知り合い、ゆるくつながる
きっかけづくりになるという発表がございました。
(3)の意見を言う、話し合うためにということにおきましては、魅力ある町をつくるビジョンが必要で、リモートでもいいので意見を出せる場が欲しい。区民と職員がもっと気軽に楽しく話せる場所があるといいというような御議論がありました。
最後に(4)で、町会・自治会をおもしろい場、行きたくなる場にするためにということにつきましては、町会の情報をもっとオープンにして、困っているということをもっと分かってもらえれば、手を挙げたり興味を持ったりしてくれる人がいるかもしれないが、そのような情報が届いていないということや、参加する側としてちょっとならできるという人もいる。そういう人と町会・自治会をつなぐような
コーディネーターがいてくれればいいのではないかというような発表がございました。
以上が
ワークショップの概要でございます。
以上の結果につきましては、
地域行政検討委員会や庁内検討の場に報告をいたしまして、特に
コミュニティ、
まちづくりセンターの役割の分野において検討素材に加えまして、今後の条例制定や推進計画の策定に生かしてまいりたいと考えております。
説明は以上でございます。
○福田たえ美
委員長 ただいまの説明に対し御質疑がありましたら、どうぞ。
◆
高岡じゅん子 委員 こちらの
シンポジウムと
ワークショップも全部見学させていただいて、非常に面白かったんですけれども、確認なんですけれども、
生活支援コーディネーターは今、
社会福祉協議会に三者連携の中では依頼している
地域資源開発の依頼内容の中に入っている活動ということでよろしいんでしょうか。
もう一つ、時間が限られているので二つまとめて質問します。
あと、意見を言う、話し合うという中に、無作為抽出のこのような会はとてもいいと、
ワークショップとしてとてもいい感じでやっていたんですけれども、やはりこういった無作為抽出の意見を聞く会を単発でやるのではなくて、ここで引っかかった方たちにちゃんと結果をもう一回返して、それがどういうふうに役立っていくかみたいなことを見せていくことが今後の参加をつくっていくことに大事だと思うので、無作為抽出で意見を聞いたことはいいと思うんですけれども、これから生かしてきますというだけではなくて、どういうふうにこの意見を循環させていくかということについて、何かお考えがあったら教えてください。
◎舟波
地域行政課長 まず最初の御質問ですが、
生活支援コーディネーターは、おっしゃるように今、社協の中でその位置づけがありまして、特に他の自治体の場合は社協と例えばこういう相談窓口が全く別だったりする関係もあって、そういう意味では三者連携による
地域社会資源の開発ですとか、参加と協働の
まちづくりという点に一緒に取り組んでいるということが非常に世田谷区の特徴だというお話もいただいておりました。
それから、二点目の
ワークショップの今後でございますけれども、これだけ多様な御意見、特に今回、若い方にもかなり出ていただいたので、こういうことを含めて、やっぱり一つは、おっしゃるように結果の
フィードバック。それから、最後の発表の御意見の集約の中にもあったんですが、やはりこういうことを継続していく、深めていくということが必要で、もう一回、二回開催してもいいんじゃないかという御意見もありました。
今後、こういう具体的な話につきましては、まず
フィードバックはきちんとやらせていただくということと、今後、地域のいろいろな議論、説明会の中にもこういうものを生かしていきたいというふうに思います。そういう中で
ワークショップの継続性がどういう形でできるのか、この辺はまた検討してまいりたいと考えています。
◆
高岡じゅん子 委員 やはり三者連携の
地域生活支援コーディネーター、まだまだそういう役割を社協の方がしてくださっているという実感がもちろん
まちづくりセンターごと、あるセンターとあまり薄いセンターがあると思うので、ぜひそこのところの三者連携のよさを生かしていくことはぜひ続けていただきたいと思いますし、あと、この
ワークショップ形式の関心があまり薄い方を各
まちづくりセンター単位で引き出すような声がけの仕方とかもぜひ工夫していかないと、今まで参加してきた町会関係の方とか、すごく善意のある一部の方を動員とよく言いますけれども、実働とか動員というふうに言われていますが、限られた人的資源を使い潰すような地域活動になりがちなので、そこを今後ぜひ留意して広げていくことをしていただきたいと要望いたします。
◆
小泉たま子 委員 まず、私もこの
シンポジウムに参加しました。最後のほうはいなかったんですけれども、大変大きな発見がありまして、私は本当によかったと思っているんですが、それは別にしておいて、主旨のところに、
コミュニティと
まちづくりを考える
シンポジウム他を開催したので報告するとありますが、この他というのは地域行政の
検討委員会のことですか。十月二十七日に行われた
検討委員会のことについて他と書かれているんですか。
◎舟波
地域行政課長 この他の意味は、
シンポジウムの中で行われた
パネルディスカッションですとか、それも一つの
シンポジウムの一環だと思いますが、それ以外に
ワークショップをその後に行ったという意味でこの他をつけさせていただいています。
◆
小泉たま子 委員 十月二十七日に第四回の
地域行政検討委員会というのが開かれているわけです。それも傍聴しましたけれども、大変重要な意見の交換があって、こういうのがやはり今日どうしてここで報告されないのかなということを思うわけです。
次はずっと後で来年になりますので―来年じゃないか、十二月の末にあったのかしら、今これから条例をつくるに当たって非常に重要な時期だと思っていますので、私はこういうことはできる限り早く皆さんに報告するべきだと思うんです。まさに今日、地行の
特別委員会があるのにこういうのを報告されなかったというのは、私は議会軽視になるんじゃないかなと思っていますが、いかがでしょうか。
◎舟波
地域行政課長 今回、十月二十七日に第四回の
地域行政検討委員会を委員おっしゃるような形で開かせていただきました。これについては、当初、一度
スケジュールを変更いたしまして、コロナの関係もありまして見直しした中で、特に条例の骨子ですとか、あるいは全体の地域行政の改革の
フレームワークというところを検討したわけですけれども、これにつきましては、変更した
スケジュールを基に来年の二月に骨子案、それから新たな地域行政の推進計画の考え方という中で御報告をするという形で既にこの委員会で御報告させていただいていますので、その
スケジュールに沿った形でやらせていただきたいというふうに考えてございます。
◆
小泉たま子 委員
スケジュールに合わせてそれでやるのか、それとも迅速に情報を出すのかということの考え方だと思うんですけれども、三か月ぐらいまだあるのにこういう大事なことが報告されないというのは、私はもういかがなものかなと思いました。
それから、この内容なんですが、私もこれを聞いていて何を発見したかというと、この間のことです。聞いていて、やっぱり私たちが考えている
コミュニティということと、行政が考えている、講師の方々が考えている
コミュニティというのは全く違うっているんだということを発見したわけです。それは、行政の方々、それからこの講師の方々、全員ではありませんが、やはり行政のための
コミュニティで、私たちは日々生活する中での
コミュニティというこの大きな違いの中で今まで進んできたということを発見しました。やっぱりこれは、これから条例をつくるに当たって皆さんで本当に考えていかなきゃいけない、とても大事な観点だと思いますので、おこがましいんですけれども、私はそう思ってまいりました。
それで、それがよく分かるのが、内容の基調講演のところです。ここにまさしく出ているわけです。基調講演の中に、
コミュニティには親交型と自治型があると書いてあるわけですね。何で
コミュニティを分けるんでしょうか。私たちもこれには驚きました。
それで、その下です。都市生活においては行政や
民間サービスが拡大し、住民間の
コミュニティが必要不可欠ではなくなった、
コミュニティが必要ではなくなったということを言っているわけです。
コミュニティが住民間の中で必要でなくなったとはっきりここに書かれています。言っているんですね。びっくりしました。行政の
サービス対象は住民である。だから、その意味において
自治型コミュニティを組み込ませることが必要であるという、もう本当にすごいことがここに書かれてありまして、私はこういう考え方で条例ができていったらば、もう本当にどうなるかと思っています。
これは絶対に私はこうあってはいけないと、全く基本的な考え方が間違っていると思っておりますが、この見解について、森岡先生がおっしゃったこのことについては、区側としては今どう考えているかをお聞かせください。
◎舟波
地域行政課長 この
コミュニティ形成、この二つの区分につきましては、森岡先生の論点整理の中で語られたものというふうに認識しています。
今、委員おっしゃるように、従来からの
コミュニティというのは、例えば地域住民の交流が活発になることは親交型という位置づけを森岡氏はおっしゃったわけです。しかし、それだけでいいのかという観点から、例えば住民参加にそこを発展させるという自治型の
コミュニティをもう一方で充実させていかないといけない。それは何もその両者が別々なわけではなくて、かなり混在した、連続したものだというようなお話をいただいています。
行政としての考え方ですけれども、これはあくまでも基調講演で森岡氏のほうでお話しになられたことではございますが、例えばこれは適当かどうか分かりませんけれども、
区民意識調査などで今年度、
コミュニティで何が必要かというような問いをしたわけですけれども、その中で、日頃の近所同士の付き合い、挨拶ということを一番区民の方々が重要視しているということから考えると、そういうような
コミュニティから、例えば小中学校や児童館で行っているいろんなイベント、いろんな段階の
コミュニティがあるんだろうと思います。
ですから、そういう意味では、あまりこういうものを色分けせずに、その中で行政がどういう形で支援をしていけるのか、そういうところを考えて検討してまいりたいというふうに考えてございます。
◆
小泉たま子 委員 非常に気をつけながら事を進めていかないと、区民は非常に誤解をしますし、進めるに当たって、条例をつくるに当たっても本当に注意していかなければいけない大問題をここで森岡先生はおっしゃったと思いますので、行政のサービスの対象は住民であって、その意思を
自治型コミュニティに組み込ませるという上から目線、我々区民の
コミュニティをそういうふうに使っていくという、それに対しては私は非常に憤りを感じます。
私たちの
コミュニティというのは全く自然に生まれた、自然に生まれたものを地域の中で生かしていって、それがオーケーだったら行政と一緒に何かやっていくことがあって、もっと
コミュニティが膨らんでいくということだと思うんです。ですから、上から目線で
コミュニティを行政に組み込ませていくなんていうことはまずあってはいけない。
自治型コミュニティがもしあるとするならば、
区民センターの運営協議会だと思います。あるとすればこれだと思います。
それから、もう一つ言いたいのは、どこへ行っても住民参加ということがよく出てきます。しかし、地域行政の中の三層構造がきちっと起動していれば、住民参加もそのとき既に生活の中で参加しているんですよね。ですから、車座も要らないし、特段そういうことじゃないんです。ちゃんと意見が上に吸い上がるように三層構造というのはできているということなので、もっとそのあたりを整理してやる必要があると思います。
私はこのまま本当に進んでいったら大問題だと思いました。ここで初めて、行政の言っている
コミュニティと私たちが考えている
コミュニティは完全に違うんだということを認識しましたので、こういう間違いというか、これが地域の中に根づかないように絶対に気をつけていただきたい。これが条例の柱になったらば、もう本当に大変なことになると思いますが、どうでしょうか。
◎舟波
地域行政課長 繰り返しになりますけれども、一つの
コミュニティを分類したときの考え方としてこういうものもあるんだろうというふうに捉えております。
そういう中で、やはり今、委員おっしゃるように、行政が考える
コミュニティと区民の考える
コミュニティがそごがあってはいけませんので、今後、住民との議論の中でその辺についてはしっかりと考えていきたいと思います。
◆
小泉たま子 委員 終わりますけれども、繰り返しになりますが、住民参加というのは本当に、地域行政が完全に保障していることなんです。区民の意見をちゃんと吸い上げる。その吸い上げるのは行政の役割であって、そのことを忘れているんじゃないかと思うんですよ。意見を吸い上げる、考え方を吸い上げるのは行政の責任ですから、考えが上がってこないとか、そういうことがあれば、それは自分たちの努力不足だなということを思うべきだと、このように思いますので、もうすぐ、来年になれば条例の骨子が出てくるわけですから、そのときには納得いくような、そういうすばらしい骨子が出てくるように期待しておりますが、私は意見として言っておきます。この間の意見としては、今言ったことを何回言っても同じなんですけれども、非常に驚いた。もう最近になく驚いたことでしたので、申し上げておきます。
以上です。
◆
高岡じゅん子 委員 今、小泉議員がおっしゃった指摘で、この文章の「その」というのは何を指しているかということで全く逆の意味になるんだなと思って、そこは確かめなきゃと思いました。
行政サービスの対象は住民であり、「その」というのが指しているのが、小泉議員の言い方で言うと、行政の意思をということに小泉委員はお読みになったんだと思うんですけれども、私は、直前が「住民」なので、住民の意思を自治型の
コミュニティに反映することがもっと必要だというふうにこの文章を読んだので、そこの「その」が何を指すかによって、ここが行政の意思をというふうに言ったら、それはとんでもないことだという感じになりますし、もっと住民の意思を
コミュニティ活動に組み込むという意味だとすると、私はそんなふうに思ったので、そこを確認しなきゃいけないなと思いました。
◎舟波
地域行政課長 お話が三十分ぐらいある中での要約でございますので、少し至らない面があったら申し訳ありません。
この「その意思」といいますのは、まさに住民の意思をという流れの中での言葉でございます。
◆
高岡じゅん子 委員 確認できてよかったです。ここが行政の意思を
自治型コミュニティにというのだと、本当にそれは全く意味のない条例になってしまうと思うので、ぜひそこは確認させていただいてよかったです。
以上です。
◆高橋昭彦 委員 さっき舟波さんは、地域行政に関しては、次は二月に素案を出すと言ったかな。ということは、それまで、今は十一月で二月までは委員会の中では地域行政のことは
検討委員会の報告もないよということですか。
◎舟波
地域行政課長 先ほど申し上げた
検討委員会のほうでは、骨子のたたき台というような形で検討の俎上に上げたというのは事実でございます。それを受けて、今庁内で骨子に格上げすべく検討していまして、それについては来年の二月の本委員会のほうに御意見をいただくということを
スケジュールとしております。
◆高橋昭彦 委員 大分日にちも空いちゃうので、年内にもう一回この委員会もあるので、今その
検討委員会がどんなふうになっているのか、どんな意見が出ているのかというのは全然分からないわけで、
委員長、できれば次回でももう少し詳しく、こうやって今日はあまり時間もないから、詳しくやってもらえるように諮ってくださいよ。
◎清水
地域行政部長 今御説明させていただいた当初の
スケジュールというところで予定をして御報告のタイミングを計っていたところですけれども、御意見を踏まえて調整してまいりたいと思います。
◆
小泉たま子 委員 最後にしますが、先ほど高岡委員がおっしゃいました「その意思」の「その」も、私もそれは区民ということで理解して発言をしておりますので、そういうことです。ですから、とんでもないことだと私は思っております。
◆菅沼つとむ 委員 高橋委員と同じなんだけれども、
検討委員会が進んでいて、テーマの別紙1のほうだって、これはほとんどやっていることだし、代表者の考えが乗っかっているだけだし、実際には今、コロナの関係でずっと続くわけじゃないと思うけれども、
高齢者クラブがほとんどもう動いていない。それで、ゲートボールだとかいろんな輪投げだとか、ああいうのも動いていない、
コミュニティも町会も含めて動いていない。動けないと言ったほうがいいのかな。
それで、代表者の人たちにいろんな話を聞くのはいいんだけれども、区としてどういうふうに進めていくのか、何が目的でやるのか。高橋委員みたく、だから
検討委員会が一緒にいらしていただいて、いつものパターンで
ワークショップをやったり、それから
パネルディスカッションをやったり、様々な先生方、
学識経験者がいろんなことを言っているけれども、何が目的だか全然分からない。
やっぱり
検討委員会で、今の
コミュニティが、簡単に
コミュニティと言ったって人と人の付き合いですから、だから町会も自治会もあるし、いろんな環境団体、そういうふうにあって、自分がそこに参加する人もいるし、文句ばっかり言って町会費を払わない人たちもいらっしゃいますし、商店街がある中で電気代も払わない商店で、そこに入ったら何の利益があるんだという人たちもいらっしゃる世の中だから、そういう中で、世田谷区は一緒くたに
コミュニティと言っても何を目標にやっているんだか、
検討委員会の報告もほとんどないし、これはどうするの。話だけ聞いて、紙切れを作って、こういう条例をつくりました、それで終わりですか。
◎清水
地域行政部長 これまで
検討委員会での議論ですとか、あるいは庁内検討を行ってまいりました。適宜、議会のほうにも御報告をさせていただいております。当然、区民の皆様方の御意見を聞く場も当然必要だというふうに考えております。今回の
シンポジウム、
ワークショップについても、いろんな形で周知をさせていただいている中で、町会長の皆様にも御案内をさせていただいて、やはりその中で御参加いただいた方々の中には、やはりこれからの地域での
コミュニティづくり、そういったものについての不安感だとかをお持ちで参加されたというふうな声も聞いております。
そういった意味では、幅広い区民の皆様の意見もこの検討の機会の中でお伺いする機会を設けて、それをまた今後の検討に生かしていくというふうなことで今回
シンポジウム、
ワークショップを開催させていただいた次第です。
◆菅沼つとむ 委員
地域コミュニティというのは、ずっとこれから世田谷区も町会・自治会、商店街もいろんな団体もNPOもあるんだけれども、やっぱりそれを文章だと、取りまとめていく
地域コミュニティが、
コーディネーターが、そんな話じゃないでしょう。基本的にはそこに参加して、いろんな人がいて、その中で自分たちの地域を消防団も含めて守るんだというものの中でやっていくわけだから、どこかの偉い大学の先生が来て人を集めて、こういうふうにやったほうがいいよというちょこっとしたアドバイスだけでできる話じゃないわけですよね。
だから、それを含めてこの
特別委員会でずっと議論しているんだけれども、最初からよくその先が見えない。どういうふうな地域をつくりたいのか、それは区がつくるんじゃなくて、地域の人たちが自分たちの地域は自分たちでこういうふうにしたいなというところに、世田谷区の中でも環境が違うわけだから、それを区がここの地域はこういうことで少しは助けますよだとか、こういうふうに応援しますよというのが基本だから、区で固めた専門家が言って上から落とすものではできないし、上から落としたとしたって、十年もすればそんな条例ができたんだな、あったんだ、それで終わりでしょう。
だからその辺もやっぱりきちんと考えないと、地域の人たちのやっているものを吸い上げてそこに応援するというものじゃないと駄目だというふうに思いますので、まずはどういうふうな
検討委員会で出てくるのか、その辺をきちんとお示ししていただきたいというふうに思います。
◎清水
地域行政部長 今、委員おっしゃるような形で地域の考え方をいただくというふうなこと、あと、当然、行政だけがこういったことを課題意識として認識しているということではなくて、そういったものを共通に認識していただく。あるいは、これまでのことを、
学識経験者の皆様から、課題整理などをして分かっていただく。また、共通認識を得るためには、ただ発言だけではなくて、やっぱり文字にするような形で共通認識を持っていただく。一方で、条例という形で区民の皆様にも共通認識を持っていただき、それを具現化、実行するために計画としてまたそれを具体化して取り組んでいく、そういったプロセスをこの経過、検討の中で踏んで、条例化、計画策定というふうなところにつなげていきたい、このように考えております。
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○福田たえ美
委員長 次に、(3)その他ですが、何か報告事項はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○福田たえ美
委員長 以上で報告事項の聴取を終わります。
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○福田たえ美
委員長 次に、3協議事項に入ります。
(1)次回委員会の開催についてですが、第四回定例会の会期中である十二月二日水曜日午前九時から開催したいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田たえ美
委員長 それでは、次回委員会は十二月二日水曜日午前九時から開催することに決定いたします。
以上で協議事項を終わります。
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○福田たえ美
委員長 そのほか何かございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○福田たえ美
委員長 以上で本日の地方分権・本
庁舎整備対策等特別委員会を散会いたします。
午前十一時五十三分散会
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署名
地方分権・本
庁舎整備対策等特別委員会
委員長...