世田谷区議会 > 2020-08-25 >
令和 2年  8月 区民生活常任委員会-08月25日-01号
令和 2年  8月 企画総務常任委員会-08月25日-01号

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  1. 世田谷区議会 2020-08-25
    令和 2年  8月 区民生活常任委員会-08月25日-01号


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    令和 2年  8月 区民生活常任委員会-08月25日-01号令和 2年  8月 区民生活常任委員会 世田谷区議会区民生活常任委員会会議録第八号 令和二年八月二十五日(火曜日)  場  所 大会議室  出席委員(十名)    委員長         中村公太朗    副委員長        岡本のぶ子                阿久津 皇                畠山晋一                福田たえ美                いそだ久美子                ひえしま 進                小泉たま子                たかじょう訓子                田中みち子  事務局職員    議事担当係長      長谷川桂一    調査係主事       小山内沙希  出席説明員   生活文化政策部
       部長          松本公平    市民活動・生涯現役推進課長                加野美帆    文化・芸術振興課長   三浦与英    区民健康村・ふるさと交流課長                大谷 昇   経済産業部    部長          田中耕太    商業課長        中西成之    産業連携交流推進課長  納屋知佳    工業・ものづくり・雇用促進課長                香山桂子  参考人   株式会社世田谷川場ふるさと公社    代表取締役専務     宮内明彦   公益財団法人せたがや文化財団    理事長(文化生活情報センター館長事務取扱)                永井多惠子    副理事長        堀 恵子    事務局長(常務理事)  城倉 茂    文化生活情報センター副館長                松下洋章    美術館副館長      橋本善八    文学館副館長      花房千里    事務局統括部長     山田 実   公益財団法人世田谷産業振興公社    副理事長        小田桐庸文    事務局長(常務理事・産業振興課長事務取扱)                田中 茂    観光課長        生垣 明   公益社団法人世田谷シルバー人材センター    会長          清宮茂光    事務局長        宮内孝男   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇ 本日の会議に付した事件  1.報告事項   (1) 令和二年第三回区議会定例会提出予定案件について   〔報告〕    ① 令和元年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出    ② 令和二年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出    ③ 令和元年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出    ④ 令和二年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出    ⑤ 令和元年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出    ⑥ 令和二年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出   (2) 令和元年度及び令和二年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況について   (3) その他  2.協議事項   (1) 次回委員会の開催について   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇     午後一時開議 ○中村公太朗 委員長 ただいまから区民生活常任委員会を開会いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 本日は、当委員会で所管する外郭団体の経営状況等の聴取を行います。  報告の順番はレジュメに記載のとおり、ふるさと公社、文化財団、産業振興公社シルバー人材センターの順に各団体入替えで行います。  報告は、まず区理事者より経営状況について報告をいただき、その後、各団体より経営方針等についての御説明をいただき、一括して質疑応答に入りますので、よろしくお願いします。  なお、委員の皆様におかれましては、引き続き要点を絞って質疑いただくなど、委員会運営に御協力をお願いいたします。  それでは、1報告事項に入ります。  まず、(1)の①と②令和元年度及び二年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出についての報告に入ります。  本件に関して、参考人として、宮内代表取締役専務に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず御出席いただきまして、誠にありがとうございます。また、参考人として予定しておりました島田取締役管理部長は欠席になりましたので、御了承ください。  それでは、経営状況等についての説明をいただきたいと思いますが、発言の際は、従来どおりお手元のワイヤレスマイクを御使用ください。説明は簡潔明瞭にいただきますようにお願い申し上げます。また、体調を崩すことがないよう、遠慮なく適宜水分補給を皆様よろしくお願いいたします。  それではまず、経営状況についての報告をお願いいたします。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 それでは、令和元年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況について御説明いたします。お手元の経営状況に関する書類の提出に基づいて御説明させていただきます。  まず、1の年度別の施設利用状況ですが、過去五年間の推移を示しております。なお、人数は延べ人数で記載しております。元年度の合計が六万九千百六十三人となっておりまして、利用者は昨年度よりも七百六十七人増加しております。  次に、2主な事業実績でございます。(1)施設運営維持管理については、平成十八年度から指定管理者制度が実施され、指定管理者として一層のサービス向上や経費低減を目標として進めながら、区民が快適に利用できる施設運営に努めてきたところでございます。  (2)川場村運動公園施設運営維持管理につきましては、てんぐ山運動公園の維持管理を行っております。実績については記載のとおりでございます。  (3)移動教室運営事業につきましてです。移動教室、六十一校が川場村を訪れておりますが、そのうち村内ガイドやナイトハイクを中心に、学校の希望に合わせて、川場村ならではの地域・環境学習プログラムを公社のほうで提供しております。また、食事関係では、食物アレルギーを持った児童も安心して食事ができるよう、学校関係者と緊密に連携しながら献立に工夫を加え、それぞれの児童に合わせた食事の提供に努めているところでございます。  (4)一般賄事業については、ふじやま、なかの両ビレジの食事の提供と、田園プラザレストランやピザハウスの営業となっております。村内や近隣地域の食材を積極的に使用しまして、旬の食材を利用した季節感あふれる献立をそろえ、質の高い料理提供に努めてきております。特に道の駅川場田園プラザでは、引き続き高い人気を保っておりまして、その中でもレストラン武尊及びピザハウスでは、地産地消を推進し、地元食材をふんだんに取り入れたメニューが好評を博し、高い人気を博しております。  (5)交流事業では、世田谷区民が川場村を第二のふるさととして楽しめるように、自然観察体験プログラムなど村民との交流を楽しむ事業を実施しております。また、里山塾、農業塾といった村の自然に触れる事業、健康村里山自然学校の事業運営の事務局機能を果たしておりまして、具体的な事業についてはここに書かれているとおりでございます。  続きまして、PR活動についてですけれども、昨年度ホームページのリニューアルを行いまして、利便性を考慮して見直しを図ってございます。また、せたがやふるさと区民まつりをはじめとする区内で行われる各種イベントにおいて村内の生産物の販売と、併せて区民と直接対面するPRに努めまして、令和元年度には三十八会場、延べ五十八回のイベントに出展して、その販売を通じて直接区民に川場村や健康村のPR活動を行ってございます。  続いて裏面に移らせていただきます。それでは、裏面の損益計算書の要約について御説明申し上げます。なお、単位については千円単位で、千円未満は切り捨てとさせていただいております。  売上高ですが、主なものを説明させていただきます。一番目、施設運営維持管理事業ですが、区からの指定管理料でして、移動教室を含めた通年の施設の維持管理に充ててございます。金額は三億四千六百七十万九千円となっております。  川場村運動公園施設運営維持管理事業では、てんぐ山グラウンド等の維持管理を川場村から指定管理業務として委託している事業でありまして、金額としては八百四十九万二千円でございます。うち世田谷区は六四%を負担してございます。  また、川場村給食調理事業は、平成二十二年度から川場村の小中学校の給食調理業務を受託しておりまして、これが二千百九万七千円でございます。  利用料収入ですけれども、健康村の宿泊及びてんぐ山グラウンドの利用料収入でございまして、五千四百六十三万円となっております。  続きまして、移動教室運営事業は、区の教育委員会から、登山コースの整備などの管理受託を受けておりまして、金額としては四百五万一千円となっております。  移動教室給食賄事業は、移動教室参加児童の給食費相当の額を収入として計上しております。食材の仕入れ相当分に当たる一千五百八十八万一千円を売上げとして計上してございます。  一般賄事業ですが、ふじやま、なかの両ビレジの食費の分です。それの賄事業及び道の駅田園プラザのレストラン、ピザハウスの売上げでして、これが二億二千九百五十七万五千円となっております。  交流事業は、主に交流事業参加者からの参加費、あるいは区内イベントでの物産展の売上げを充ててございまして、こちらが四千二十一万四千円となっております。  これらの合計が売上高(A)でお示ししてあるとおり七億五千四百八十一万一千円となります。  次に、売上原価(B)が一億七千七百二万四千円、これを差し引いた五億七千七百七十八万七千円が売上総利益でございます。  続いて、会社経営や事業運営に係る経費等になりますけれども、これが(C)の販売費及び一般管理費でございまして、五億五千八百七万一千円となっております。  売上総利益から販売費及び一般管理費(C)を差し引いた金額が営業利益となりまして、これが一千九百七十一万五千円となっております。  これに営業外収益(D)の八十一万二千円を加えまして、営業外費用七万五千円を差し引いた金額が経常利益でございまして、これが二千四十五万三千円となってございます。  ここから法人税住民税及び事業税(F)の七百四十五万円を差し引きますと、当期純利益一千三百万三千円となります。  これに前期の繰越剰余金二億三千六十三万七千円を加えて、当期末利益剰余金残高は二億四千三百六十四万円となっております。  なお、参考として、最後に過去五年間の年度別の収支概要を掲載しておりますので御確認ください。  続きまして、令和二年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況について御説明いたします。次の令和二年度の資料を御覧ください。  まず、事業計画ですが、(1)の施設運営維持管理事業から(3)川場村森の学校施設運営維持管理事業までは、前年どおりとなっております。  (4)その他事業のうち、再生可能エネルギー供給事業を今年度から導入しております。これは、ふるさと公社が川場村を通じて国の補助金を得まして、木質バイオマスボイラーをふじやまビレジに導入しております。このボイラーにより発生した熱エネルギーを施設に供給するというものでございます。今年度からこれはスタートしているものです。  次に、収支計画でございます。収入について、まず主なものを説明させていただきます。  一番目の施設運営維持管理事業は三億四千八百七十四万六千円を見込んでございます。  次に、収入の部から五行目にある利用料収入ですけれども、新型コロナウイルス感染症に伴い四月から六月まで休館しておりましたが、その影響による減収を見込んでおりまして、二千八百四十六万五千円としております。  その下、移動教室の運営事業と移動教室給食賄事業ですが、今年度は新型コロナの影響で移動教室が全校休止になったことなどで、こちらのほうは収入として計上しておりません。  次に、一般賄事業とレストラン運営事業ですが、一般賄事業が三千九百一万一千円、レストラン運営事業が一億百七十三万八千円と、こちらも新型コロナウイルスの影響を踏まえて減収を見込んでおります。  以上で、収入合計(A)ですけれども、五億七千八百十一万二千円を計上してございます。  支出につきましては、売上原価、販売費及び一般管理費の合計(B)六億二千九百十二万二千円を計上しておりまして、当期の収支の差額(A)マイナス(B)として、五千百一万円の赤字を見込んでおります。  私からの説明は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 では次に、経営方針等について説明をお願いいたします。 ◎宮内 代表取締役専務 よろしくお願いします。区民健康村づくり事業並びに世田谷川場ふるさと公社の事業経営に対しまして、日頃より御指導、御支援を賜りまして厚く御礼を申し上げます。  区民健康村づくり事業も、昭和五十六年に川場村との縁組協定以来、もうすぐ四十周年ということでございます。また、その五年後ですが、事業推進及び事業運営の母体として設立されたのが当社でございまして、三十五周年を迎えようとしているところでございます。
     昨年を振り返りますと、昨年十一月には区内の総合運動場陸上競技場オープニングイベントに川場の小学生が招待されて、トップアスリートの走りを見させていただいたとか、多少雨模様だったんですが、その中で非常にいい経験ができたのかなと思っておりますし、また子どもたちの交流が図られたというふうに考えております。  また、ふじやまビレジが立地されている富士山地区でございますが、平成二十七年から地元の方々が地域活性化協議会というのを立ち上げまして、東京農業大学や産業能率大学の実習や研修を受け入れてございます。  また、学生たちとの連携を図りながら、教育機関との連携ということで、平成二十八年度から、真冬、雪の積もる棚田に七千本余りの手作りの竹灯籠を灯して、幻想的なひとときを地域住民や私たち、健康村の宿泊者の皆さん、また竹灯籠も少し区民の皆さんにお手伝いいただいて設置するなど、非常に地域活性化が図られたということでございまして、昨年はこのふじやまビレジが立地するこの地域が、農林水産省のディスカバー農山漁村(むら)の宝の優良事例として全国表彰をいただいたところでございます。まさに交流事業の棚田オーナー制度の発展型と言えるんじゃないかと思っております。また、富士山地域の御婦人方と区内の御婦人方の交流も始まっているというふうに聞いております。  私たちの会社でございますが、社員一同、二十周年を迎えたときにスローガンをつくりまして、四つのハートでおもてなしをしようということで、四つのハートを掲げてございます。  一つは、ハートあるおもてなしということで、お客様がかけがえのない時間と空間を楽しめるように、心を込めて笑顔と行動でおもてなしをしようということでございます。二つ目は、地域に根差したハートということで、事業実施は多くの地元の村民の皆さんにお世話になって初めて成り立っているというふうに認識しております。双方の交流の橋渡し役として、地域に根差した運営を心がけてまいります。それから、環境にハートマークということで、川場村の自然環境を次世代に継承する活動や、間伐材を炭に焼くなど里山の環境保全にも貢献していきたいと思っております。次に、ハートあふれるスタッフということで、手を惜しまず、時間を惜しまず、汗を流し最善を尽くす、そして常にサービス向上を目指そうということで、この四つのハートを掲げながら運営をしております。  さて、事業運営については、平成三十年度、新温浴施設のせせらぎの湯をオープンさせていただきました。令和元年度は二年目ということで、通年の利用が始まった初年度でございます。ちなみに、平成三十年度は日帰りの入浴の御利用をいただいたお客様については、平成三十年度約八千五百人ほど、令和元年度につきましては一万人ほどということで利用が増えてございまして、新温浴せせらぎの湯が非常に人気を博しているということでございます。  それからもう一点ですが令和元年度の事業として、三月末になったんですが、木質バイオマスボイラーの設置が終わりました。こちらは、ちょっと新型コロナウイルス感染症の関係で試運転がなかなか実施できなかったんですが、ようやくここにきて試運転ができて、熱を取り出すということが可能になってきてございます。  最後に、本年度は新型コロナウイルス感染症の拡大で、四月九日から六月十八日まで休館をさせていただきました。また、区立小学校五年生の移動教室の中止、それから区民利用では、この夏休みも、八月について、まだ終わってもございませんが、おおよそ前年比の六六%ほどの宿泊利用になる見込みでございます。今後の見通しということでございますが、なかなか非常に厳しい状況が続くのかなというふうに考えております。  施設運営では宿泊施設のガイドライン、それからレストランについては、飲食店のガイドラインを社員一同徹底し、安心して利用できる施設の運営を目指してまいります。また、群馬県のストップコロナ認定店に選定されるよう現在申請中でございまして、群馬県発行のステッカーを掲示していきたいと考えております。  今後とも当社に対しまして御指導を賜りますようお願い申し上げまして、御説明とさせていただきます。ありがとうございました。 ○中村公太朗 委員長 では、これまでの報告、説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。 ◆小泉たま子 委員 ふるさと公社としての使命とか役割というのは様々あると思いますけれども、交流ということから考えてみますと、今までこの表を見ましても、行った方はリピーターが多いと思うんですね。四十年たって、なかなか新しく人が行って交流ができていないという一つ課題があると私は思うんです。行った区民、それから行った人だけじゃなくて行けない人、それから行きたくても行けない人、様々いるわけですけれども、それから川場から来たくても来られない人、コロナを別にして、そういう方々をどうやってもっとこの交流の中に入れてくか、ふるさと川場村を知ってもらうかということが私は大事だと思うんです。このままではなかなかうまくいかなくなってくるときが来るんじゃないかと思うんですね。  ですから、幅広い奥行きのある交流といったらいいでしょうか、そういうことをこれから考えていくべきじゃないかと思うんですね。そういう意味では、今までのやり方じゃなくて何か切替えていくというんですか、そういうことが必要だと思うんですけれども、新しい形のふるさと公社の在り方というんでしょうか。  一番最初のときの大場区長も、あっちにふるさとをつくろうということだったんですけれども、行った人は分かるんですけれども、行かない人は全然ですよね。  ということがとても私は大事なことだと思うんですけれども、そういう何か今後のことを考えていらっしゃるかどうかお聞きしたいんですけれども。 ◎宮内 代表取締役専務 御質問のように、リピーターが非常に多いということでございますけれども、昨年のアンケートから集計すると八割の方はリピーターということでございます。新規、初めて来たという方が二割程度ということで、かなりリピーターに、逆に言うと恵まれているということがあると思います。それから、川場がもう大好きで大好きで、畑を借りて農作物を作るとかそういう方もおいでになるというふうに聞いております。  今、委員御質問のように、新しい交流事業の模索、それからもう一つは、これは新型コロナウイルス感染症のことかもしれないですけれども、非常に今ふるさとパック事業が、リンゴの申込みが非常に多くなってございます。実は収穫量が決まっていますので、なかなか全部お応えできるというのが非常に苦しくなっているというのが現実でございますし、新しい交流というのは、先ほどちょっとお話ししましたけれども、一年延期になりましたオリンピックを契機に、例えば子どもたちのスポーツ交流とか、例えば御婦人方の交流とか、例えば踊ってみるとか、何かそういう話で、今まで我々がターゲットにしなかったような交流もできるんじゃないかと。  ただ、それにはいろんなきっかけというんですか、例えばオリンピックのきっかけ、それから今回、来年度になるでしょうけれども四十周年とか、例えば会社の三十五周年、こういう周年行事で新しい模索をしていければというふうに思っておりまして、今現在、四十周年に向けて、村の中でも若者が集まって様々な交流とか村づくりとか、どうしていこうかというのは話し合いが始められているところでございます。 ◆小泉たま子 委員 ありがとうございました。私も棚田の星、七千本の竹のろうそく、二年間、たまたま続けて二年行ったんですけれども、ああいうのもなかなか区民の方が知らないんですよね。ですから、そのきっかけづくりとおっしゃっても、きっかけはあるんですけれども、丁寧にそれを区民の方に知らせて、何とかして行けるような形にするというまでになかなか持っていかれないということがあると思うんですけれども、私は、あとは一人一人の交流がグループになっていくというのもありますし、いろいろやり方はあると思うんですけれども、ぜひそれは本当に、いいものがたくさんありますからやっていただきたい。リピーターだけでは、やっぱりそれは広がらないと思います。  もう一つは物産なんですけれども、PRをやっていらっしゃるということなんですけれども、去年も私は言ったような気がするんですけれども、やっぱりほかの自治体とはちょっと川場は違うという自負を持って、もっとやってもらって私はいいんじゃないかと思うんですけれども、変わりないんですよね。それで皆さんと同じようなので、皆さん楽しみにしていますけれども。何かそんなふうに見えるんですよね。これは何かひいき目で見ちゃいけないと思うんですけれども、みんな大事なんですけれども、四十年の歴史のあるふるさと川場村なんですよという、それをやっぱりもっと区民にアピールするようなやり方が私は大事だと思うんですけれども、いかがでしょうか。どうお考えでしょうか。 ◎宮内 代表取締役専務 区内PRということで、川場を知っていただこうということで、区内物産展、川場PRということで始めて、我々が引き受けてから、平成十八年ぐらいから始めたと思うんですが、その頃は大きなイベント、例えば販売高が大きなイベントをターゲットにしてきた。もう一度、そうじゃないんじゃないか、区民健康村づくり、ふるさとづくりというのは、ふるさとの産物が届くようなイベントをしようということで、今現在、我々も農家と直接話をしながら、全部の農家というのは難しいんですけれども、少しずつ調達をして、それを届ける。そういったことをこつこつと実はやってきたつもりでございます。  それから、売れ筋の例えばヨーグルトとかがあるんですけれども、そうじゃなくて、川場の農家の育成というんですか、農家の皆さんもやっていただく。それから、イベントによっては実際に農家が来て、農家の皆さんも販売していただく。そのつながりも結構大きいかなと思っていますので、丁寧に今後も続けていければというふうに思います。 ◆阿久津皇 委員 日帰りの入浴施設せせらぎの湯ですか。利用者は、前々年が八千人で前年が一万人とかだったと思うんですけれども、その数字がどこに反映されているのか、どこを見たら分かるのかというのと、あとその利用料収入というのは、この損益計算書の利用料収入の中に含まれていると思っていいんでしょうか。教えてください。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 すみません、お手元の数字が、日帰り利用に入浴のみの利用というのは反映されてございません。せせらぎの湯ができてから日帰り入浴が増えてしまいまして、それ以前は日帰り利用というのが、日帰りバスツアーですとか、村内の方が昼食や何かで利用されるとか、そういったものを計上していたものですから、ここに温浴施設の利用はちょっと反映されていないんです。それと別カウントで、温浴施設について、二十九年度が九千人ですか、それと三十年度がフルに利用されまして一万一千人ほどという数字が出ていますが、それはちょっとこちらに書かれていないものになってしまいます。  利用料収入の中には、入浴の利用料も含んでございます。 ◆阿久津皇 委員 分かりました。日帰り施設の数字もまた別途、利用者数とか分かるようになったらいいのかなというところと、ちょっと別なんですけれども、コロナの件で今年度は大きな収入の減が見込まれるということなんですけれども、今、八月に入って緊急事態宣言も終わって、政府のほうではGo Toキャンペーン、我々区民は、都民は利用できないんですけれども、そういったものもあって、この八月の宿泊施設だったりとか、レストランの利用の状況というのはどんなものか教えていただけますか。 ◎宮内 代表取締役専務 ふじやま、なかの両施設は、今現在、今日は二十五日なんですが、月末までお客さんの入込み状況を考えると、前年比六六%ぐらいでございます。この先どうなるんだろうかということでございますけれども、あまり先まで読んでもあれなんですが、一応十二月ぐらいまでで前年対比六〇%程度のお客さんになるんじゃないかというふうに思っております。  それから、レストラン関係、今日はレストラン関係の八月を持ってきていないんですが、七月まではもう売上高だけは締まってございますので、そちらをちょっと御紹介させていただくと、レストラン関係では、ピザハウスが今現在売上高が一千九百七十七万二千円、前年が二千五百八十四万四千円ですので、約六百万円ほどのマイナスということでございます。それから、レストランにつきましても、前年が二千六百二十九万四千円、今年度が一千六十三万九千円の一千五百六十五万五千円のマイナスということでございまして、売上高としては非常に苦労している。今申し上げた数字は、四月一日から七月三十一日までの数字でございます。  レストランつきましても、道の駅でこのレストランとピザハウスをやっているんですが、ゴールデンウイークは群馬県の要請を受けて全部閉めたということでございます。それから、開けたとしても、地元の方々が七割ぐらい。ただ、ここにきて、六月十九日以降はお客さんはかなり戻ってきているのかなというふうに思いますし、日によっては駐車場が満車ということもここのところ続いておりますので、七月の連休とか夏休み、この辺は続いていますので、田園プラザについてはお客さんとしては非常に戻ってきているのかなと、そんな感じでございます。 ○中村公太朗 委員長 では、ほかになければ、以上で令和元年度及び二年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出についての報告を終わります。  宮内専務におかれましては、本日は御多忙の中、御出席をいただきまして誠にありがとうございました。  ここで、説明員、参考人の入替えを行います。委員の皆様はしばらくお待ちください。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 では次に、③と④令和元年度及び二年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出についての報告に入ります。  本件に関し、参考人として、永井理事長、堀副理事長、城倉事務局長、松下文化生活情報センター副館長、橋本美術館副館長、花房文学館副館長、山田事務局統括部長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会への御出席、誠にありがとうございます。  それでは経営状況等について御説明いただきたいと思いますが、発言の際はお手元のワイヤレスマイクを御使用ください。なお、説明は簡潔明瞭にいただきますようにお願いいたします。また、体調を崩すことがないよう、遠慮なく適宜水分補給をしてください。  それではまず、経営状況についての報告をお願いいたします。 ◎三浦 文化・芸術振興課長 令和元年度及び令和二年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出について御報告させていただきます。  初めに、令和元年度の事業報告及び決算について御報告いたします。  令和元年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出を御覧ください。併せて白色の冊子のほうも御覧いただきたいと思います。  1実施事業でございますが、ここでは各館の主な事業実績をお示ししております。主なものを御説明いたします。  世田谷文化生活情報センターでは、生活工房、世田谷パブリックシアター、音楽事業部の三部門による事業展開を行っております。  そのうち世田谷パブリックシアターでは、小山ゆうな演出による「チック」の上演や、「キネマと恋人」は全国各地でも上演し好評を得るなど様々な事業を実施しました。二月から三月に上演を予定していた「お勢、断行」は、新型コロナウイルスの影響で中止となりました。総入場者数は二十二万八千二百三十四人でした。世田谷文化生活情報センター事業の総入場者数は、三十四万七千四百十人でございました。  世田谷美術館では、「チェコ・デザイン 一〇〇年の旅」展や、奈良原一高の「スペイン―約束の旅」展などを開催しました。また、三つの分館を含めました総入場者数は二十五万九千八十八人でございました。  世田谷文学館では、女子中高生を中心に爆発的な人気を博したオサムグッズの生みの親、原田治の「原田治展『かわいい』の発見」など様々な事業を実施いたしました。総入場者数は二十五万二千五百二人でございました。  それでは、裏面を御覧ください。2損益計算書でございます。ここでは左の列の科目に沿いまして、公益目的事業会計、収益事業等会計、法人会計を合わせた合計、一番右の欄で御説明いたします。  一般正味財産の部、経常増減の部でございます。経常増減とは、通常の事業活動で発生する収益及び費用の増減のことでございます。  (1)経常収益といたしましては、主なものとして、自主事業の公演、展覧会等の入場料収入や区からの指定管理受託収入等の事業収益が十一億五千九百五万九千六百七十三円、区からの補助金である受取区補助金が十二億九千三百六十二万五千円、国や民間からの助成金等となります受取助成金等が六千八百十二万六百二十三円でございます。経常収益の合計(A)は二十五億四千二百六十九万九百三十四円でございます。  (2)経常費用といたしましては、自主事業の公演、展覧会事業等で使用する事業費は二十五億五千三百三十一万六千三百十五円、管理費は一千百九万三千百五十二円、経常費用の合計(B)は二十五億六千四百四十万九千四百六十七円でございます。  したがいまして、経常収益(A)から経常費用(B)を差し引きました当期経常増減額(C)は二千百七十一万八千五百三十三円のマイナスでございます。  次に、経常外増減の部でございます。経常外増減とは、事業活動と直接関係しない収益や費用の増減のことでございます。  一般正味財産期末残高(L)は七億二千百九万一千八十二円でございます。  次に、指定正味財産の部でございます。  基本財産は八億円で変動ございません。なお、この運用益四百二十四万八千五百五十五円を一般正味財産の経常収益へ振り替えております。  結果、一般正味財産期末残高(L)と指定正味財産期末残高(O)を合計いたしました正味財産期末残高(P)は十五億二千百九万一千八十二円でございます。  続きまして、令和二年度の事業計画及び予算について御説明いたします。薄緑色の冊子も併せて御覧いただければと思います。  なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の事業を延期及び中止、企画内容の変更を行っている事業がありますが、お手元にお配りしている事業計画及び予算は計画当初のものとなっております。  1の事業計画でございますが、各館の主な実施事業をお示しております。  世田谷パブリックシアターは、豊かな地域社会の形成に資することを基本方針に、舞台芸術が持つ力と劇場という場が備えている力を活用して、誰もが等しく芸術に親しみ、共有できる事業の展開を目指してまいります。七月から劇場における感染防止対策のガイドライン等に基づきまして、客席数を半数以下に減らした上で公演を再開しております。  国際事業部は、国際施策の充実、発展に向け、区民の国際交流や市民活動団体支援の実績がある文化財団に令和二年四月に新設されました。外国人の地域社会への参画や地域活動の場を広げることを目指し、活動に関する情報発信や交流の場として国際交流センターを設け、運営してまいります。  世田谷美術館は、新型コロナウイルス感染症の影響により、企画展が延期、中止となったことにより、年間の展覧会事業を大幅に見直し、収蔵作品を活用した企画展の実施を計画しております。また、七月には「作品のない展示室」と題し、作品のない展示室を楽しんでもらう企画を実施し、大きな反響を呼んでおります。今後も、より広く開かれた事業展開を進めてまいります。  世田谷文学館は、日本文化の多様な広がりと魅力を発信する様々な事業を展開してまいります。施設休館に伴い企画展の開催日を延期しましたが、感染防止対策として日時指定予約制を導入しまして、安野モヨコ展や収蔵作品を活用したコレクション展などを開催しております。  それでは、裏面を御覧ください。令和二年度の予算の内訳表でございます。  一般正味財産の部、経常増減の部でございます。経常収益といたしましては、事業収益が十二億九千六十六万五千円など経常収益の合計(A)で二十九億四千五百八十万九千円と見込んでおります。  (2)経常費用としましては、自主事業の公演、展覧会事業費等の事業費は二十九億九千二十五万二千円、管理費は一千四百八万六千円、経常費用の合計(B)は三十億四百三十三万八千円と見込んでおります。一般正味財産期末残高(H)は六億三千四百二十二万三千百三十九円と見込んでおります。  次に、指定正味財産の部でございます。  基本財産は八億円で変動ございません。よって、一般正味財産期末残高(H)と指定正味財産期末残高(K)を合計いたしました正味財産期末残高(L)は十四億三千四百二十二万三千百三十九円と見込んでおります。  報告は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 では次に、経営方針等についての説明をよろしくお願いします。 ◎永井 理事長 それでは、理事長としてコロナ禍の状況などを中心にお話を申し上げたいと思います。  昨年度末から本年度にかけまして、文化事業を区民の皆様にお届けする財団といたしましてはそれが果たせず、誠に申し訳ないと同時に、職員一同にとって大変つらいことでございました。  二月末から美術館、文学館、センター共にほとんどの事業を中止いたしました。中には、長い稽古を経て二日後には開幕という事業や、海外からの美術品が既に到着してこれから展示作業という段階の中での中止というものもございました。これらの中止した事業については、お客さんへの払戻しや、アーティストや関係者に対する補償の交渉、国などへの補償を受けるための助成申請事務など、非常に煩雑な手続に職員一同追われました。  御承知のように、コロナ感染第一波も一時収まりました七月から、何とかして事業を再開しようという動きをいたしました。感染予防のため、施設内の除菌、換気、職員のマスク使用、体温測定、お客様にはAIサーマル体温測定器での測定、最低一メートルの間隔を取るなど、最新の予防措置を講じつつ幾つかの事業を展開したところでございます。  劇場事業では、十四回公演分のチケットが一日で売れてしまうというようなこともありまして、大変皆様期待していらっしゃるということが分かりましたし、また美術館は、建築そのものが内井昭蔵さんの非常に美しいデザインでございましたので、砧公園の緑もありまして、何も展示物のない中で美術館建築そのものを見ていただくという、非常に卓抜したアイデアで公開をいたしましたところ、無料で冷房も効いているというような利点もあったかと思いますけれども、想定外の人数の方々においでいただきました。恐らく初めて来館された区民の方々もおられたのではないかなというふうに存じております。  あわせて、リモート技術を活用いたしまして、各館とも無料の文化事業を配信いたしまして、ステイホームで鬱々とした日々を送っていた皆様に、演劇映像、造形の遊びなどをお届けし、工夫を凝らしたところでございます。  また、区内のアーティストやライブハウス、小劇場支援も区と協力し、行っていく予定でございます。今後も感染の予防のため、アーティストのPCR検査、お客さんの参加に当たっては細心の注意を払いながら、できる範囲の事業を展開してまいりたいと存じております。  状況報告、以上でございます。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 先ほどの区文化・芸術振興課長様の御説明、また財団理事長の話にもございましたように、この間のコロナ対応、当館においても多くの事業が中止になるなど甚大な影響がございました。その中でもございますが、講演や展示、また教育普及など幅広く事業を進めつつ、残念ながら延期となりましたが、オリパラ関連をはじめとする幅広い分野との連携、また区民や地域との関わり、これらを重視いたしまして、さらに区の多文化共生プランに基づいて国際施策推進体制を整備し、本年度、国際交流センターを開設いたしました。  今後も区の方針や計画に沿って、引き続き財団改革の取組を実践しながら、こういうときだからこそ文化・芸術をと求める多くの区民の皆様からの信頼にお応えできる事業運営に、区と連携しつつしっかり努めてまいりたいと考えております。 ◎橋本 美術館副館長 今年は、今、理事長からもお話がありましたように、様々な計画していた展覧会が中止、延期になりました。特に海外から借りてくる事業につきまして、今年はアメリカとフィンランドから予定しておりましたが、両国の国内状況などを鑑み延期しております。代わりまして、収蔵品を活用して新しい展覧会を今年度は計画しておりましたが、やはりその準備期間がどうしても必要だということで、七月、八月、「作品のない展示室」という企画を実施しております。これは新聞各社、それから様々な雑誌でも取り上げられて、ツイッターも万単位のリツートがありまして、また、インスタグラムもハッシュタグが付いたものが七百件を超えるという状況で、非常に意外な反応で驚いているところでございます。  初めてお越しになるお客さんもたくさんいらっしゃって、通常絵画などを展示しておりますとお客様にお声がけできませんけれども、そういう中で、気軽に職員もお客様とコミュニケーションを取って、どうしていらっしゃっているのかとか、何に興味を持たれているのかということで、美術館に対する期待とかニーズ、そういったものを酌み上げながら今の期間を過ごております。  また、世田谷美術館では教育普及事業を大きな柱としておりますけれども、こちらも映像配信、それから美術館にお越しいただきましたお客様には、ワークショップのキットを百円で作って、レシピを付けて販売をすると。子どもたちが何でも美術のことを相談できるなんでも相談美術館というものを設けて、毎日ボランティアも参加してくださって、今の運営を支えているということです。 ◎花房 文学館副館長 世田谷文学館は、今年度おかげさまで二十五周年を迎えました。引き続き文学館の三つの方針でございますジャンルにとらわれない幅広い層に親しまれる、そして生き生きと活動するという基本方針によりまして、企画展をはじめとする各種事業を展開してまいります。  新型コロナの対策として、館内の環境整備を図りまして、来館につきましては事前に御予約をいただき、混雑しないよう、いわゆる三密を防いでおります。現在、新聞にも掲載された「オチビサン」、また「シュガシュガルーン」など、幅広い層の読者に喜びと力を与えられる物語を続けている「安野モヨコ展」を開催中でございます。今後、十月には「没後十年 井上ひさし展」、来年一月には「あしたのジョー!展」を開催いたします。今年度はコロナの状況によりまして、残念ながら企画展を四本から三本へと変更させていただく予定でございます。  また、文学館を飛び出して展示などを行う「どこでも文学館」は、教育普及事業として、昨年度は五十四回の事業で十二万八千人の参加をいただきました。新型コロナの影響で、ワークショップやマーケットなどが開催できない状況でございますが、インターネット配信など工夫いたしまして、可能な限り文学館事業に参加いただきたいと考えております。 ○中村公太朗 委員長 では、これまでの報告、説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。 ◆ひえしま進 委員 コロナ禍で大変な御苦労をされていることと思いますけれども、世田谷美術館で「作品のない展示会」でしたか、これはどのくらいの方が御来場されたのかということと、期間もちょっと教えていただけますか。 ◎橋本 美術館副館長 期間は七月二日から八月二十七日、今週の木曜日で終了でございますが、昨日段階で一万三千人を超えておりますので、一万五千人は最終的には超えるかというふうに予測しております。 ◆ひえしま進 委員 ありがとうございます。あと、世田谷文学館で世田谷文学賞というのをもう三十五回やられているということなんですけれども、この賞を受賞された方は、その後プロとして活躍されているとか、そういう例はあるんですか。 ◎花房 文学館副館長 世田谷文学賞のほうは、世代が若い方から高齢者の方まで参加いただいておりまして、一般区民の方が非常に多ございます。  もう一つのアワードという事業がございますけれども、新人の方を発掘する事業がございますが、そちらのほうはプロに向けて頑張っていらっしゃる方がいるというふうに聞いております。 ◆小泉たま子 委員 音楽事業部のことについてお伺いしたいんですけれども、世田谷全体の音楽のレベルを上げていくと、区民を巻き込んだそういうことが必要だと思うんですけれども、私はいつも、毎回言っているような気がするんですけれども、一向にそういうものが見られない。アーティストや何かの発表の場はあるんですけれども、一般区民の人たちがそこに集うというのはないんですね。  一番最初に文化生活情報センターができたときは、そこから文化を発信していくというような、それでくるくる地域の人たちが文化を享受するために回るというような、そういう描き方だったと思うんですけれども、違う方向に行っていると思うんですね。  ここで音楽事業部ができましたので、例えばそれまでにはちょっと準備もいろいろとやっていかなきゃいけないことがあると思うんですけれども、例えば一般区民を巻き込んで合唱コンクールとか、それから区民オペラとか、様々やり方はあると思うんですね。あそこの舞台を踏んだんだという、それからつくり上げるまでの過程ですね。そういうことを、ぜひ私は文化財団として区民を巻き込んでやっていくべきだと思うんですけれども、そのようなお考えがあるかないか、お伺いしたいんですけれども。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 私ども文化財団音楽事業部として独自にプランニングを立てて実施している中にも、今、小泉委員から御指摘いただいたような一般の区民の皆さんを集って一緒に音楽をつくり上げていくという事業は、例えばお子さん対象にしてというものであればジュニアオーケストラ、今回残念ながらオリパラの関係で休止を余儀なくされておりますけれども、Setagaya太鼓塾など、様々取組を進めておりますし、いわゆる成人の方を対象にして皆さん競い合っていただくというふうな場面としては、例えばバンドバトルといったような、これは洋楽になりますけれども、そういった取組を行いながら、通称音楽三団体というふうに申しておりますけれども、区民合唱団、また世田谷フィル、また区民吹奏楽団、こういった方々との連携も区の指導をいただきながら進めていっている。  そういう中で、場としては、世田谷区民会館が今度改修のために使えなくなってしまうというような状況などもございますけれども、一方、玉川区民会館が今度オープンするということで、これまでに展開できなかった地域にも改めてそうした発信の場を設けていきながら、具体の今後の事業のさらなる進め方という部分については、区とも十分、文化・芸術振興計画に基づく取組、今現在も進捗管理、また今後の計画のありようというところは、区のほうからまたお示しをいただけるものと考えておりますが、それに備えてということで、手前ども文化財団といたしましても、事業の現在のところの進捗状況、また今後の方向性ということについては大いに今知恵を練っているところでございます。 ◆小泉たま子 委員 そういう方向でやっていこうとしているのかしてないのか、ちょっと今の話では分からないですよね。ずっと毎年同じようなことなので、ちっとも発展性がないんですね。区民の方々がそこに集って生き生きとやるというようなことが本当にない。今コロナ禍の中で、地方とかいろんなところの映像があるわけですけれども、やっぱりつくっていく過程のその楽しさというんですか、つくっていく過程がすごく大事なんですね。そういうものを文化財団で、やっぱり区民がやっていく本当に唯一のところのような気がしてしようがないんですけれども、もっと積極的にやっていくという方針はないんでしょうか、出ないんでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 いわゆる区民の皆様の自主的な活動という点では、私も以前在籍しておりましたのでよく分かりますけれども、世田谷区教育委員会のほうで所管している、いわゆる生涯学習活動の一環の中での様々な活動が、それこそ区内全域ということも、また各地域におけるという取組も、幅広く行われているというところは十分承知しております。  こういったところとの連携などをどのように図っていくのかということ、また、区が自ら行われていらっしゃいます歌の広場コンサートのような音楽事業といったところとの関わりも含めまして、今後のまさに文化・芸術振興計画の次期の計画期間が間近に迫ってきておりますので、その中での検討課題ということではなかろうかと。これは計画立案をされるのは、もちろん区のお立場でございますし、私ども文化財団は計画の立案主体ではございませんが、密接に連携しながら事業を進めていっておりますので、その中で私どもとしても考えていきたいと思っております。 ◎松本 生活文化政策部長 つくる過程の楽しみというんでしょうか、つくる過程を楽しむというんでしょうか、そういう御指摘がありました。
     音楽事業の中ではゴスペルということをやっておりまして、これなども一緒に区民の方が、四つの地域だったと思いますけれども参加をして、一つの最後の舞台をつくり上げていくということを今現在もしております。  先ほど文化生活情報センター副館長からお話もありましたが、そういったメニューのバリエーションを広げていくということは、一つ音楽事業の中での課題だろうと思っておりますので、今後、計画策定、調整計画をつくっていきますけれども、その中で文化財団とも相談した上で、メニューの拡大ということについては検討させていただきたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 しっかり検討してもらいたいんですけれども、今やっているものを並べたんじゃ駄目なんですよね。これからやってほしい、これからやって、だってやっている人はほんの一握りもないぐらいの人たちがやっているわけだから、やっぱり広げていかなきゃいけないと思うんですよね。やりたいと思ったものは、本当にそれは区民のためにやっていかなきゃいけない、そこが文化財団の使命じゃないですか。ですから、私はそれは本当にやっていくべきだと思います。考えていただけ、検討しただけでは一年、二年すぐたちますから、それじゃ駄目だと思います。  それから、国際事業部なんですけれども、新しくできたんですけれども、やっぱりこれも音楽と同じで、国際化に向けて今の時代に地域の中に国際化がどう入っていくかというようなこともあって、ですから区民の意識も改革しなきゃいけないだろうし、それからいろんな外国に非常に興味を持っている人を一度集めるとか、集めて何かやるとか、様々なことがあると思うんです。  国際化に向けて、本当に積極的に事業を進めていかなければいけない。あそこの建物、あそこの場所はできました。しかし、何をやっているか分からないということでは駄目だと思うんですけれども、区民と一緒にやっていく事業、何か新しく、新しくなったばかりだから、考えていることがあれば教えてください。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 まさに委員御指摘のとおりでございまして、残念ながら当初予定をしていた事業がことごとく四月、五月、六月、この間は全て中止に追い込まれてしまったという点は、ほかの事業部と同じ状況でございます。今、年間の事業計画も全面的に立て直しをしておるところですけれども、十月には具体の動きを始められるかなというふうに考えております。  具体的には、例えば区内で様々な国際交流、また外国人の方への支援活動などを現に行っていらっしゃる団体の皆様とフラットな形で意見交換会をやっていこうと。また、併せて、これはそういう活動に現に関わっていらっしゃる方以外、一般の方にも幅広く呼びかけをさせていただいて、様々な多文化の理解に関する講座などもスタートしていこう。また、外国人の方々、今この状況で日本国内からは、以前の増加傾向からはぱったり止まってしまった状況ではありますが、いまだにニーズとしてはございますので、外国人の方に向けての例えば日本語の講座なども区と連携をしながら実施していく。そこにまた何らかのサポートの手を差し伸べたいという区民の皆さんの情報も私どもとして収集をしながら、そうした方々のスキルを活用していただけるような、こういった方向性も現在模索をしているところでございます。 ◆小泉たま子 委員 終わりますけれども、コロナになって、やっぱり皆さんの生活が変わってきていますね。地域の中で、近くで何か楽しいことはないかしら、近くでエンジョイできることはないかしらという方向に完全に向いております。やっぱり他区なんかを見てみると、本当に生き生きと見える形で活動しているんですよね。ですから、世田谷ができないわけはないと思うんです。他区のまねをしなさいということじゃなくて、世田谷らしく前向きに、本当に区民のために文化財団はしっかりやっていただきたいなと。文化のたった一つのところですので。  それで、学校とかいろんなことが出ましたけれども、全部それは連携を取りながら、どこでやっているからいいとかそういうことじゃないと思うんですよね。ぜひしっかりこれをやっていただきたいと私は思います。 ◆いそだ久美子 委員 美術館の話に戻りますけれども、私、今年の第一回の定例会で、世田谷美術館の入場者数が五年間で落ちているという指摘で、この対策として、写真撮影をもっと許可したり、投稿なんかを、SNS投稿を進めてはどうかという御提案を申し上げたんですが、先ほどお話にあった作品のない展示室、こちらが非常にツイートとかインスタへの投稿が多かったというのは、何かそういったSNS戦略に特化した部分とか写真撮影オーケーだったとか、そういう工夫はされていたんでしょうか。 ◎橋本 美術館副館長 まず、ホームページですけれども、このコロナになって、ホームページの設計がちょっと想定外の状況になってしまって、とても追いつかないということで、臨時休館中はホームページの再設計と改善を進めました。全くこういう状況は想定できていなかったものですから、どんなことがあってもということは、またもっと変わったことが起きれば別なんでしょうけれども、その二か月間で現状にやっと追いついたと。そこで、フェイスブックとツイッターにホームページから発信するものが全て載るように強化をしたと。  それと、今回の作品のない展示室は、著作権に触れるものがございませんので、ほとんどの場所を撮影可能にしたと。三脚とか自撮り棒はちょっとほかのお客さんの迷惑になるのであれですけれども、許可しました。それは本当に、やっぱり風景が美しいということもあって、お客さんの反応がとてもよかったということです。結果として、インスタもツイッターも大きな反響で、反響が反響を呼んでいるという状況でございます。  今後のことについてですけれども、やはり著作権の問題をかなりクリアしていかなければならないのですけれども、委員から御意見があった形で、撮影できる場所を展示室内に設けるということ、あるいは外に設けるということは改善を進めて、実際にやってきております。ますますこれからはそういう時代になっていきますので、努力したいと思います。 ◆いそだ久美子 委員 ありがとうございます。その方向で進めていただければと思います。  あともう一点なんですけれども、作品展、企画展のセレクションなんですけれども、これは多分プロの方がいらして、いろいろ持ってこられて、その中から企画していくという形だと思うんですが、例えば私もアート会員ですけれども、区民の方から、地方でこういうのを見たから、非常によかったから持ってきてほしいとか、そんな提案とかリクエストを受けるようなシステムの試みはされたことがあるんでしょうか。  というのは、私どもも、昨年、会派の視察で広島の平和資料館の展示を見て非常にインプレッシブで、ぜひこれを世田谷美術館でもやりたいねなんて言って帰ってきたんだけれども、そういった区民の方の御意見とかそういうのを取り入れていくと、意外に皆さんが見たいと思っているもの、そういう意図を酌み上げて、よりよい集客力のある企画展ができるんではないかなと思いますが、そのあたりのマーケティングはどうでしょうか。 ◎橋本 美術館副館長 まず企画展の決め方ですけれども、これはどこがプロがいて持ってくるというものももちろんあります。例えばメディア関係ですと朝日新聞とか読売とか、そういうところからお話をいただいて、実行委員会形式で出資率を決めて実施していく。全体の運営についてはメディアがやって、学芸部門的な部分については美術館が担うというような役割分担をして進めてまいります。  皆さんからの御要望というのは、企画展ごとにただアンケートを取るというのじゃなくて、対面アンケートというのを必ず実施しております。多いときだと四百から五百ぐらいサンプルを取りますけれども、その中でどういったものを期待されているかということをお聞きするようにしておりまして、これはかなり詳細の分析をして、ある程度やはり世田谷美術館の開館以来のイメージというのもございますので、そういったイメージとか、それから世田谷区の文化的な風土みたいなもの、そういうものが合致しているというところを探りながら、今日の状況に合った企画を考えているというのが実情でございます。 ◆たかじょう訓子 委員 この水色の計画書のところなんですけれども、二五ページですね。教科「日本語」の事業を受託しているということなんですけれども、これはどんな内容なんですか。教員向けの研修ということなんですけれども、演劇などを活用した表現活動とか、教科「日本語」というふうに書いてあるんですけれども、具体的にどんなことをされているのかちょっと伺いたいと思います。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 まず、教科「日本語」と書いてあるほうですけれども、区として作成しております教科「日本語」のテキストと申しますか教科書の一部を、まず私ども文化財団で、もちろんおつくりになるのは最終的には教育委員会でございますけれども、一部を執筆させていただいて、そこの中に、極端な話ですけれども、全く体を動かさないで止まっていたとしてもそれも一つの表現であるわけです。そこに何かの動きが入ってきて、それが一人であったり複数であったり、そのシチュエーションが変われば、またそれによって表現の中身が違ってくるんだよと。今、例えばということで申しましたけれども、学校の先生方も、そこに書いてあることを御自身の教室の中に持ち込んでいただいた際に様々な応用ができるような、糸口になるようなヒントも盛り込んだ形で教科書の執筆に協力させていただいているということ。  また、さらにそれを具体の日々の授業の中に展開していただく際に、一つお役立ていただけるようなということで、こちらの冊子にも書かせていただいておりますけれども、主に長期休暇期間などを使って行われる研修の中に、私ども教育委員会からの受託をいただいて、実際に演劇を活用した表現活動を行う際の実践事例などを、私どもが直接にワークショップとして行う際には、こういうやり方も取らせていただいていますという事例なども御紹介させていただきながら、情報を発信と言いましたらおこがましいですけれども、事例としての提供をさせていただいているものでございます。 ◆阿久津皇 委員 この収支予算書と損益計算書には、コロナの影響というのは数字としては反映されてないと思ってよろしいですか。 ◎城倉 事務局長 今回、令和二年度の予算編成のときというのは二月になります。そのときは周囲でその声が聞こえたんですが、準備としても、七月ぐらいから準備してやってきているもんですから、その時点では、コロナの状況というのを反映した予算書にはなっていません。それで、るるこちらからの説明を申し上げましたけれども、この二月以降、特に休館になったり、そんなような状況から、全面的にもう事業を見直さなければいけないということで、六月までにかけて全館事業を見直した結果として、今の事業を進めているということになります。  それで、これからの話、今も影響は出ているんですけれども、収入にしても支出にしても、事業を縮小しているという状況がありますので、その結果は大きく年度末には出てくるんだろうなという想定はしておりますが、具体的な数字については、これからという状況でございます。 ◆阿久津皇 委員 年度末とおっしゃいましたけれども、今の時点で既に中止にされた事業もあるけれども、今後の見通しなんかもある程度あると思うので、見通し、コロナの影響によってどのぐらい収益が減って、どのぐらい経費も下がってくる、トータルとしてどのぐらいになりますというのもないと、なかなか今年度の事業とかに対する費用対効果みたいなものが見えてこないのかなと思うので、ちょっと年度末になったら最終的にこうでしたというよりも前に、何かしら御報告があるとありがたいなというのが一つ。  先ほど文学館のところで、インターネットを通じた展示みたいなこともあったかと思うんですけれども、このコロナの中で、配信だったり、ネットを通じた展示でもいいんですけれども、来館ができないけれども収益につながるような、あるいは人に啓発、周知できるような活動というのは何かされているか教えてください。 ◎城倉 事務局長 収支のほうについて説明させてください。先ほどの六月までに全面的に点検をしたというお話を申し上げました。その中で、大雑把な話なんですけれども、収入にしても支出にしても、事業の縮小ということから全体的に小さくなっているという状況でございます。  それで、今後の話として、このまま進めば大きな赤字になっていくということが読めますので、特に支出のほう、収入については例えばイベントをやるにしても、いろんな人数制限であるとか五割の制限であるとか、参加者が五千人ということが今回一か月ほど延びるような話になっているようなんですけれども、そういうことで収入面では相当厳しいところがあるということから、支出面をいかに小さくしていくかということについて、引き続き取り組んでいかなければいけないなと思っております。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 ネットやライブ配信などについての部分、各館の取組になりますので、文生センターについて御説明をさせていただきます。  まず、パブリックシアターについてでございますが、いち早く理事長のメッセージに続いて、芸術監督、また音楽事業部ですが音楽監督からのメッセージ、それに続く形で、芸術監督のこれまで展開してきた様々な作品を、通常であれば有料配信するところでしょうけれども、こういう事態だからということで特別の理解いただいて、無料での配信を取り急ぎやらせていただきました。  音楽事業部については、世田谷ジュニアオーケストラのリモートの形でのコンサートといいますか、ミニライブと言ったらいいかどうか分かりませんけれども、ネット上での合奏をしている状況を、団員の協力も得た上で、そのプロセスも含めて見ていただけるような映像を今も配信しております。  また、今後本格化してくる公演の中では、今般は有料での配信というところも、今劇団関係などとの理解、協力を得ながら、それも併用して行っていきたいということで、現在、協議、準備を進めているところでございます。  あともう一点、生活工房でも、過去において行いました事業でございますが、哲学対話という、最近やや人気になっているプログラムですが、これの配信も無償で行いましたけれども、一万を超えるページビューがございました。 ◎橋本 美術館副館長 美術館でもネット配信はいろいろ考えておりまして、今年度は、なかなかちょっと準備が追いつかなかったりしますけれども、特に美術大学という成人を対象にした七か月間の事業があります。これは六十名定員で数万円の受講料を取ってという形なんですけれども、これを長期ではなくて、短期セミナーをいっぱい来年は準備して、それぞれに参加料を取って、御自宅でもその美術を楽しんで勉強できるという機会を、今度はネットでもっと広い方たちに楽しんでいただけるというようなことを考えております。  そのほか、有料ではございませんけれども、プロムナードコンサートという若手のアーティストの出演の機会をつくっているコンサートを開館以来やっておりまして、もう二百六十回、七十回ぐらいやっております。これも出演者にコメントを添えてもらって、コンサートの中の一曲か二曲をユーチューブで配信するというような形で、お客さんが離れていかないような工夫をして、将来的にもう少し社会が普通に戻ってきたときに、来館の動機になるような仕掛けも併せて進めていきたいと考えております。 ◎花房 文学館副館長 文学館では、哲学カフェというのを実施しているんですけれども、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を題材にしてやったんですが、割と高齢の方が多かったんですが、小学校一年生の子どもも参加しまして、一生懸命話をしていたという状況でございます。また、八月十日には講演会も開きまして、六十三人の方が参加されるなど、引き続きオンラインでイベントを開催していきたいと思っております。 ◆阿久津皇 委員 ありがとうございます。コロナの中でもきっとできることがたくさんあると思うので、職員さんを含めていろいろなアイデアを出し合って、啓発のところもそうですし、収益の部分もできるだけ改善できるように努力をお願いしたいと思います。 ◆福田たえ美 委員 今年、令和二年の収支予算の内訳等がありますけれども、先ほど御説明がありました六月の間にも見直し等をかけているということだったんですが、今現在で結構なんですけれども、七月ぐらいまでの間の事業収益、前年と比べてどれぐらい下がっているのかということと、あと、そのかわりに経常的に出ていく費用の変化というのが、今どのようなバランスになっているのかというのがもし分かれば教えていただきたいんですけれども。 ◎城倉 事務局長 現時点でのことというのはちょっと今手元にないものですから申し上げらないというか、分からないです。確認はします。 ◆福田たえ美 委員 では、そうしましたら、こちらのブルー冊子の計画が様々書かれているんですけれども、こちらに関しても実際に実施する計画がこれからなくなるものもあるというような認識で結構でしょうか。 ◎城倉 事務局長 そのとおりです。 ◆福田たえ美 委員 そうしましたら、この中に、様々子どもたちへの教育に関して実施しているものもあったんですけれども、現場のお声を聞いてきたんですけれども、特に子どもたちが芸術、文化に触れていくという機会が、学校にもなかなか行けないということもありまして、そういう機会が全くなくなってしまったということで、子どもたちが文化や芸術に触れるということは、その中で大切な分野であるということから、アウトリーチ的な形でどこまでできるのかということと、あと、学校だけではなく地域の中にどこまで、先ほどのインターネットでの配信も一つなんですが、実際に目で見て触れていくというところ、五感で学ぶのが芸術かなと思っておりまして、そういう意味でも、さらにそういう工夫がコロナ禍の中でできるのかというところまで検討していただけたらと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 各館の取組、具体にお話ししたほうが多分イメージがつきやすいかと思いますので、文生の事例を御紹介させていただきます。  通常であれば、各学校にいわば授業の時間帯を一部拝借する形で、当パブリックシアターから演劇の実際の体験などをしていただけるようなプログラムを積極的に展開していっているわけですけれども、それが残念ながら、当方としてのオファーはもちろんさせていただきたいところなんですが、今の学校がそういう状況ではないというのは、今まさに委員が御指摘のとおりです。  それに代わるものという形で、この夏休み期間中ですが、通常であれば稽古場に二十人ぐらいの単位で一グループ集まっていただいていろんなワークショップなどを行うところを、今回は人数を大幅に絞りまして、五、六人ぐらいを一グループの上限に保って、身体接触も基本的には一切行わないと、マスク着用というちょっとやや変則的な形ではありますけれども、そういう条件でのワークショップを、このコロナで残念ながら事業ができなかった期間中に一生懸命検討しまして、再開できる事態になってからは、もうほぼ連日の形で、この日は小学生向け、この日は中学生向け、この日は高校生向けという形で、今週もまだ行っているところでございます。  また、当劇場の稽古場だけではなくて、これは通常も行っているところですけれども、地域の中で場所を確保していただいたところには、受け皿を設けていただいたところには、昨年度もございましたし、今年度も計画をしておりますが、実際に現場に出向いてそういった体験をしていただくようなプログラムを、今後とも展開をしていきたいと考えております。 ◎堀 副理事長 先ほど福田委員から六月までの影響というお話がありました。この収支の裏面を御覧になっていただきたいんですが、そちらに今年度の事業計画がございます。数字のほうは、今補償のほうも進めておりますので、具体的な数字は出てきておりませんが、例えば生活工房、米国ホストタウンの関連事業の「アメリカン・トイズ」が延期になりました。それから、音楽事業部も「シリーズ和・華・調」も延期になりました。また、パブリックシアターの大きな企画でありましたオリパラの関連事業で、白井晃の「ある馬の物語」も中止になりました。世田谷美術館「驚異の三人!!」も中止になりました。これも大きな事業でございます。あわせてこういうことがありますので、数字のほうは同時並行で進めておりますので、かなりの大きな影響が出ているという状況でございます。 ◆田中みち子 委員 今、中止や延期というお話があったので伺いたいんですが、国際事業部の中の日本語のコミュニケーション講座、こんなものというのは予定どおり行われているというか、具体的にどんなふうになっていくのかというのと併せて教えてください。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 これは区のプログラムと連携する形で行わせていただいております。区では、いわゆる行政責任として、日本語が全くできないとか、入門というよりは初級レベルまでのところは行政の守備範囲として講座を提供してくださっているんですけれども、その後ステップアップした人たちの受け皿がなかなかないというお話を伺っております。準備段階から私ども文化財団としては、よりそのコミュニケーション能力を高めていくという、ある種、中級編とでも申しましょうか、そういう部分を受け持たせていただくということで当初からスタートしております。  今の現在のこの状況がございますから、区の入門初級のカリキュラムがずっと後ろ倒しせざるを得ない状況になっておりますが、現段階での区と手前ども文化財団との調整状況では、今年度の一番最後ぐらいの段階であれば、私どもの講座が開催できるんじゃないかということで、今後のコロナが、また状況が大きな変化があれば別ですけれども、今のまま推移すれば何とか年度内にはスタートできるのかなということで準備を進めているところでございます。 ◆田中みち子 委員 今、外国籍の子どもたちが、やっぱり日本語が分からなくて、ちょっと置いてきぼりになっているという声も聞くんですね。それで、地域でも、実際に授業中に分からないからということでちょっと抜け出してしまって公園にいるなんていう子が、実際に会って相談を受けたりしたんですね。やっぱりそういった子どもたちに、しっかりとこういった日本語のボランティアの方、コミュニケーション講座を取った方がしっかりとボランティアとして、マンツーマンみたいな形で入っていただいて、きめ細やかな体制というのは何とかつくっていただきたいと思うんですけれども、そのあたり教育部門との連携というのは、どうお考えでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 今、委員から、いわゆるマンツーマンといいますか、個々の形での指導というお話しがございました。現に区内のNPO法人でそういった活動に取り組まれていらっしゃるグループがございまして、先ほど他委員からの御質問の中でも若干触れさせていただきましたけれども、実際に外国人の方の支援であるとか、国際交流活動を行っていらっしゃる様々な団体、グループの皆さんとの意見交換会を十月に予定しておりますが、まさにそうした活動に取り組まれている方々とも、実は国際交流センターがオープンしてからは、こういう形でちゃんと事業ができるのがこの時期になって初めてという状況なものですから、当初の想定よりはちょっと出遅れているかもしれませんけれども、スタートを切ったからにはそういった方々との連携もしっかりやっていきたいと思っておりますし、その中で教育委員会が日々全ての学校現場で苦労していらっしゃるところという状況はよく把握をしております。  こういった意見交換会などにも、教育委員会の皆さんにもいかがですかというふうなお声がけなどは今後させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆田中みち子 委員 ぜひお願いします。それで、中学校を卒業してしまった後というのも結構いらっしゃるんですね。割と学年が上がってからこちらに越してくるという方、やっぱりますます日本語の習得が難しくて、高校に入ってしまっても、やっぱり言葉の壁が重く引っかかってしまって、ついていけなくて、学校に行けなくなってしまうということで、義務教育のうちであれば何らかの公的支援に結びつく可能性があるんですけれども、やはり高校となってくると、またそこがすこんと抜け落ちちゃっているように感じるところがございますので、ぜひともそのあたりは連携した形で、継続的に支援していただくように要望したいと思います。  あと、もう一つなんですけれども、令和二年度の事業方針の中で、これまでのこの財団の運営についてという部分で、これまで文化財団の人材活用計画を策定して労働時間の適正化とか働き方改革を進めてきましたというふうにここに書いてあるんですけれども、そしてこの四月から改正短時間・有期雇用労働法というのができました。ということで、非正規の雇用者と正社員の方と同一労働、同一賃金というんですか、そういった形にしっかりと実態がなっているかというのを、皆さんの中で調整していかなきゃいけないと思うんですけれども、これまでも取り組んでいらっしゃると思うんですが、この文章を見ると、就業実態に応じて処遇の実現を図っていくんだということで、実際に短時間労働とかパートタイムとか、そういった方々というのが今のこの現状について相談というんですか、説明してくれだとか、そういった改善の要望とかというのが今は具体的にあるんでしょうか。 ◎城倉 事務局長 同一労働、同一賃金については、当財団の場合は今年の四月一日から法律改正が適用になるという状況でした。それで、一年ぐらい前から各職場の、職員の区分というのが何種類かあるんですけれども、どういう仕事を担っているかということを分析しつつ、それから、それぞれの処遇の違いについて、合理性というんでしょうか、あるのかということを点検しつつ準備してきたという状況がございます。その過程では規程改正も必要になりまして、規程改正をするに当たっては、職員に説明をして改正していくということが法律上求められていました。そういう過程の中でやってできたということでございます。  それで、一応こういう仕事をやっている人たちに対して、こういうことを処遇としてやっていきますということを説明してきた過程がありますので、その点は取り組んできているのかなとは思っております。  それから、今後の話なんですけれども、やはり常にそのところを点検していかなければいけないと思っております。ということで、今年度を迎えたから終わりだとは考えず、引き続き取り組んでいきたいというふうに考えております。 ◆田中みち子 委員 ぜひ今点検していらっしゃるということで、これから働いていらっしゃる方が、不条理ですよということにならないように、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいことを要望します。  これまでも長時間の労働でちょっといろいろ問題があったと思うんですね。それで、パワハラの防止法とかもできたりしていて、やっぱりそういった中で、パワハラ的なことが行われた結果、不条理じゃないんだみたいなことにならないように、そのあたりを丁寧にヒアリングしていただいて、対応していただきたいということを要望したいと思います。 ◆岡本のぶ子 委員 世田谷文化財団の経営状況をいろいろ伺う中で、先ほどからも様々御意見が出ているんですけれども、今回特に新しくできた事業の国際交流センターについて一言伺いたいんですけれども、この緑色の冊子の三〇ページの一番最初の行に書いてある、区内在住外国人の生活相談等の問合せに対する窓口案内を行うなどが書かれているんですけれども、今回コロナのことがあったので渡航してこられる方はいらっしゃいませんけれども、区内には二万人以上の在住外国人の方がお住まいで、その方々にとって、このコロナの情報も含めて適切な情報が届かないで不安に思われている方々もおられたと思いますが、ここに計画人数は千二百人に対応していくというようなことも計画上書かれていますけれども、今の御説明の中ですと、ほぼ何もできてないというようにも聞こえたんですが、実際御相談というのはあったんでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 四月に当初はオープンを予定しておりましたが、御承知のとおりの事情で開館は六月になりました。ただ、その間も四月、五月、情報発信はなかなかままならない部分もございましたが、電話とメールでの対応は四月、五月も継続して行わせていただいておりました。  とはいえ、やはり実際にオープンしてないので、四月、五月、事実上ほとんど事例はないと。実際のセンターへの来訪された方の人数ということで申しますと、六月は二百三十人、七月は二百二十五人、八月はまだ現在進行形でございますので出ておりませんが、ほぼ同水準で推移しております。  外国人の方からのお問合せの中で、まさに今、副委員長からお話がございましたコロナに関連してということでは、例えばという事例で申し上げますけれども、特別定額給付金は自分も受給ができるのかということでのお尋ねがあり、区との間に当センターが入っていろいろ確認をしたところ可能だと、ただし手続が必要だということは分かりまして、そこのお手伝いをさせていただいたという事例もございます。  ただ、相談事例としては、今のところはまだ、日本人という言い方がいいかどうか分かりません。日本語を母国語とする方からのお問合せ、自分にはこういう得意分野があるんで、できればそういう力量を活用してほしいであるとか、外国の方との交流事業に参加したいといったような前向きな形でのお声を複数頂戴しておりますので、先ほど申しましたようないろんなボランタリーなマインドをお持ちの方と様々つながっていく中で、そうした方のお気持ちをぜひ活用させていただけるような方向で取り組んでいきたいと考えております。 ◆岡本のぶ子 委員 今のお話の中で、この六月、二百三十人、七月二百二十五人というのは、日本人の方ですか、それとも外国人の方ですか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 日本人と外国人の合算での来訪人数でございます。人数的には圧倒的に日本の方が多うございます。 ◆岡本のぶ子 委員 当然だろうなとは思っているんですけれども、やはり情報が外国人の方に届いていないので、問合せ、相談することもできない状況なんだと思います。メールと電話で受けるといっても、大元の情報が届いていなければ、外国人の方が問合せする場所としてこちらを選定することができないと思いますので、このコロナ禍によりという理由の前段階で、情報発信の仕方、SNSを活用しながら、外国人の方に届くような情報発信を、これはコロナとは関係なくまず準備していただかないといけないことではないかなと思いますので、いかがでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 全くおっしゃるとおりでございまして、この国際交流センター、三軒茶屋の超一等地にあるとはいえ、やはり世田谷は広うございます。そこまで足を運んでくださいというのは、これはなかなか難しいだろうということで、ホームページの立ち上げはもちろんですけれども、今まさに副委員長からお話がございましたような、ツイッター、フェイスブックでの情報発信は既に開始させていただいております。  また、コミュニティーFMですけれども、エフエム世田谷にもこれまで二回出させていただいて、御紹介させていただいたり、日々努力を重ねております。今いただいたお話、肝に銘じまして、しっかり取り組んでまいりたいと存じます。 ◆岡本のぶ子 委員 この広い世田谷区の中で、今回初めて、この文化財団の国際事業部として、外国人の方々を含めたセンターにもなりますので、何とかここを軌道に乗せられるように、先ほど十月から意見交換会がが始まるとも伺いましたが、ちょっとそこも随分遅いなという気持ちではありますが、まずその意見交換会の中でどこまで地域に根差した国際交流、また在住外国人の方々をまずはサポートできる体制をぜひつくっていただきたいということを、ここは要望でございます。よろしくお願いいたします。 ○中村公太朗 委員長 では、以上で令和元年度及び二年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出についての報告を終わります。  参考人の皆様におかれましては、御多忙の中、本日は当委員会に御出席をいただきまして誠にありがとうございました。  ここで説明員、参考人の方の入替えに合わせて休憩を取りたいと思いますが、再開は十四時五十五分としますのでお願いします。  それでは休憩します。     午後二時四十三分休憩    ──────────────────     午後二時五十五分開議 ○中村公太朗 委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  報告事項の聴取を続けます。  ⑤⑥令和元年度及び二年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出についての報告に入ります。  本件に関し、参考人として、小田桐副理事長、田中事務局長、生垣観光課長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会に御出席をいただきまして誠にありがとうございます。  それでは、経営状況等について説明をいただきたいと思いますが、発言の際はお手元のワイヤレスマイクを御使用ください。なお、説明は簡潔明瞭にしていただきますようにお願いをいたします。また、体調を崩すことがないよう、遠慮なく適宜水分の補給をしてください。  それではまず、経営状況について報告を願います。 ◎中西 商業課長 令和元年度・令和二年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出につきまして御説明申し上げます。  お手元に、決算書と一枚A4の紙とセットになったものがあるかと思いますが、そちらの紙でまず御説明させていただきます。  令和元年度の事業の説明です。Ⅰの事業報告、1の中小企業の振興に係る支援に関する事業ですけれども、(1)創業者の支援に関する事業として、創業相談及び創業セミナー。(2)中小企業の経営支援に関する事業として、融資のあっせんと経営支援コーディネーターによる相談。(3)商店街の振興に関する事業として、商店街に対し顧問的中小企業診断士の派遣及び商店街経営学校の運営。  2中小企業の振興に係る情報の収集、提供及び普及に関する事業として、(1)世田谷の産業の紹介に係る事業。(2)産業経済情報の提供に関する事業、こちらは「エコノミックス」という産業情報誌を年四回発行するものです。  3中小企業の振興のための交流の推進に関する事業として、(1)産業交流の支援・促進に関する事業、産業交流イベント、せたがや産業フェスタ二〇一九の運営支援及び世田谷産業プラザ会議室の貸付け、運営でございます。(2)産業交流の場に関する事業として、産業交流展等への参加及び世田谷市場まつりへの参加。  4雇用、就労に係る情報の収集、提供及び普及並びに各種相談等の支援並びに職業紹介に関する事業として、(1)雇用就労に関する事業、三軒茶屋就労支援センターの運営及び若年者就労支援の実施でございます。(2)セミナーや相談会に関する事業として、就職面接会、セミナー等の実施、社会保険・労働相談、メンタルケア相談の実施。  5中小企業勤労者福祉の充実及び推進に関する事業として、こちらセラ・サービスでございますが、(1)余暇活動助成に関する事業、(2)健康維持増進に関する事業、(3)自己啓発促進に関する事業、(4)給付に関する事業でございます。  最後に、6の区内観光に係る情報の収集、提供及び普及に関する事業ですが、(1)世田谷の魅力再発見に関する事業といたしまして、世田谷まちなか観光の推進、世田谷ブランドの育成としての世田谷みやげ及び世田谷おもてなし・交流・参加プロジェクトの推進を行ってまいりました。  裏面を御覧ください。こちらは令和元年度の正味財産増減計算書内訳表でございます。  まず、Ⅰの一般正味財産増減の部でございます。  経常収益ですけれども、(A)の欄を御覧いただけますでしょうか。合計で五億一千四百八十一万四千八百七十三円となっておりまして、主な内訳といたしましては、勤労者福祉事業セラ・サービスに係る参加者からの事業収益などが七千三百二十万三千五百二十六円、会員からの受取会費が六千三百四万八千九百円、区等からの受取補助金が三億七千五百二十七万百七十三円となってございます。  次に、経常費用ですけれども、こちらの合計が各種事業の実施経費及び実施に係る人件費を合わせた事業費及び理事会、評議員会の運営等に係る管理費の合計でございまして、五億二千六百九十六万九千二百六十八円となってございます。  この結果、当期経常増減額(C)の欄ですけれども、マイナス一千二百十五万四千三百九十五円でございます。  次に、経常外増減の部でございますが、経常外収益及び経常外費用はございませんので、当期一般正味財産増減額(G)の欄、マイナス一千二百十五万四千三百九十五円、先ほどの数字と同じでございますが、これに一般正味財産期首残高(H)の一億三千二百二十五万六千百三十二円を加えた一般正味財産の期末残高(I)は、一億二千十万千七百三十七円でございます。  次に、Ⅱの指定正味財産増減の部でございますけれども、基本財産運用益の全額を一般正味財産へ振り替えていることから、当期指定正味財産増減額(J)はゼロ円となります。この結果、指定正味財産期末残高は期首残高から増減なく、五億円ちょうどとなってございます。  これらの結果、Ⅲの正味財産期末残高は六億二千十万千七百三十七円となってございます。
     令和元年度の経営状況につきましては、以上のとおり世田谷区産業振興公社から報告を受け、御説明をさせていただいたものでございます、  では次に、別の冊子の事業計画と一緒になっている資料を御覧いただきたいんですが、令和二年度の経営状況に関する書類の提出というタイトルのものでございます。  こちらの事業計画を御覧いただきたいんですが、令和二年度につきましては、定款に定められました事業体系の下、こちらに書かれている事業を進めているところでございますが、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受けまして、世田谷区では第二回区議会定例会において第二次補正予算を議決いただいて、これに基づき経済対策を実施しております。この経済対策の実施に当たり、世田谷区の産業振興公社に協力を要請いたしまして、ここに書かれている事業以外に、緊急経済対策を協力いただいているところでございます。こちらにつきまして、本日机上配付いたしましたもう一つ別のペーパーがございますけれども、そちらで御説明を差し上げます。  タイトルは、新型コロナウイルス感染症に係る事業者等に対する支援の実施状況についてというタイトルのペーパーでございます。お手元にございますでしょうか。よろしいですか。  では、こちらで御説明申し上げます。これは経済産業部と産業振興公社の共同で実施しているものでございますが、順に御説明申し上げます。  1の新型コロナウイルス感染症に係る事業者等に対する支援の実施状況ということで、(1)世田谷区新型コロナウイルス感染症対策緊急融資をこの間実施してございます。こちらにつきましては、現在のところ、融資あっせん件数三千四百四十二件、融資あっせん総額で百四十四億八百四十万五千円でございます。  (2)の世田谷区商店街特別融資、こちらは商店街に特化した特別融資ですけれども、現在のところ、融資あっせん件数は十件あっせんしてございます。  (3)の事業者総合経営相談窓口を七月二十日より開設しておりまして、こちらも産業振興公社が、これまでの相談窓口を統合する形で、ワンストップの窓口を開設したものでございます。  二ページ目を御覧ください。(4)の新型コロナウイルス感染症に伴う世田谷区臨時労働電話相談でございますが、こちらにつきましては三月十一日から実施しまして、八月二十一日までですけれども、相談件数は千四十三件となってございます。内訳ですけれども、労働者の方が全体の五四%、事業主の方から三一%、残りがフリーランス、その他の方からとなってございます。  (5)の業態転換及び新ビジネス創出支援補助金でございますが、こちらは苦境に置かれている経営者の方が、経営の多角化を図っていくに際しまして、補助金で支援しようというものですけれども、こちらも産業振興公社の窓口等と連携して、何らかの多角化に乗り出していこうという事業者については、この補助金の活用を誘導しているところでございますが、現在のところ七十八件申請いただいておりまして、交付申請額は七百六十万一千七百円となってございます。  (6)の区内飲食店情報発信支援(世田谷ライフ+)の発行ですけれども、売上げが特に減少している区内飲食店を応援するフリーペーパーを制作したものでございます。  (7)の区内事業者が実施するクラウドファンディングの支援についてですが、二つのクラウドファンディングの支援を行っておりまして、一つは購入型クラウドファンディングとして、飲食店や物販店、ものづくり事業者等が新しいサービスや新たな製品開発を行うに当たってのクラウドファンディングの組み立てへの支援及びそれに係る経費の補助を行っているものでございます。  三ページ目で、もう一つのクラウドファンディングですが、文化・芸術を支援するクラウドファンディング。こちらについては文化・芸術に関わる事業者に対して、舞台芸術の支援応援プロジェクトを間もなく開始いたします。また、その他の芸術関係の事業者に対するクラウドファンディングの実施を、実施手数料の支援等により支援していくというものでございます。  2三茶おしごとカフェでの仕事の情報サイト三茶おしごとナビの開始についてですけれども、これまで対面による職業紹介を実施してきたんですけれども、こちらをサイト上に掲載、公開する三茶おしごとナビというサイトを新たに開始したものでございます。  以上のような取組を行いまして、共同で実施しているものでございます。  先ほどの令和二年度の経営状況のペーパーの裏面を御覧いただけますでしょうか。Ⅱで収支予算内訳表が記載してございますが、記載のとおりの予算となってございます。令和二年度についても、各事業とも順調に執行しているところでございます。  長くなりましたが産業振興公社の経営状況の説明は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 では次に、経営方針等についての説明をお願いします。 ◎小田桐 副理事長 それでは私から御説明しますが、その前に、本日このような場を設けていただいたこと、並びに、日頃より弊社の事業に対する御理解、御協力をいただいていることを、まずは心から感謝申し上げます。ありがとうございます。  それでは御説明させていただきます。世田谷区の産業振興公社、区の産業政策と密接に連携しまして、公益財団法人として公益性の高い中小企業振興策を弾力的かつ機動的に展開していくことを経営方針としてございます。令和元年度の当公社の事業等につきましては、先だって商業課長から説明があったとおりでございます。  私からは、コロナ禍における令和二年度の事業につきまして御説明を申し上げます。新型コロナウイルス感染症の影響から、各事業の延期、中止等が余儀なくされているのが実情でございます。このような状況の中ですが、区と連携を図りながら、区内中小事業者の復興支援に関する事業を積極的に展開しているところでございます。  具体的な事業内容ですが、まず第一点目に中小企業支援の取組でございまして、公社では中小企業の経営支援といたしまして、様々な相談融資あっせん業務を行うとともに、世田谷で新たに事業を始める方々への創業支援に力点を置いてございます。平成二十七年度から特定創業支援事業者と公社がなってございまして、それに基づきまして、中小企業診断士による相談など、創業を目的とされる方々へ寄り添った支援を行っているところでございます。特に今年度は、区内中小企業者の経営状況悪化等に対応するため、公社一丸となって、区の協力も得ながら融資あっせん業務に取り組んでいるところでございます。  また、経営状況悪化への対応や新しい生活様式、新しい日常を見据えた業態転換、それから働き方改革など、区内の中小事業者へのアドバイス等を行うために、七月二十日に新たに総合経営相談窓口を設置してございます。現在、これに加えまして、地元金融機関と連携した支援の具体的な強化策、そういったものを検討協議しているところでございます。  二点目に、まちなか観光の推進でございます。新型コロナウイルス感染拡大の影響によりまして、今年度予定していた観光事業につきましては軒並み中止となっております。具体的事業としましては、世田谷まちなか観光交流協会の会員との連携で実施してまいりましたまち歩きツアーや、昨年度からスタートしました馬車の運行、それから二子玉川で開催されるキネコ国際映画祭との連携による流鏑馬競技大会などでございます。  こうした状況の中で幾つかの新たな取組も開始してございます。五月には、おうち時間、在宅時間を楽しむための情報やテークアウトに活路を見出す飲食店などの取組を観光ホームページ上で紹介する「#げんきだせたがや」プロジェクトを開始しておりまして、八月十三日時点で一千七百九十三件のアクセスをいただいております。  また、八月上旬にはコロナ感染拡大に伴う自粛要請により影響を受けた飲食店を支援するために、「世田谷ライフ」で知られる枻出版、世田谷区、産業振興公社の三者連携によりまして、先ほど商業課長の説明にもございましたが、「世田谷ライフ+」を沿線別に四種類発行しております。飲食店名とデリバリーやテークアウトの可否をイラストマップ上に掲載するとともに、幾つかの店舗は取材した記事と写真も掲載しておりまして、読み物としても楽しめる仕立てになってございます。各沿線二万五千部ずつ、合計十万部発行しておりますが、図書館、出張所などの区関連施設をはじめとしまして、区内電鉄の各駅、一部のスーパー、銭湯など幅広くお配りしております。  こちらは三月発行の区内飲食店や観光スポットを紹介した冊子で、「世田谷ぷらっと」と同様に配布に御協力いただいている各箇所からは、追加配布の御要望を多くいただいておりまして、大好評であると自負しているところでございます。本日席上にお配りしてございますので、後ほどお目通しいただければと思います。  このように、従来型の観光事業が立ち行かなくなっているコロナ禍におきまして、七月一日には地域活性化特命チームを発足させました。地域別の担当者制も敷きまして、直接まちに出向き、地域の情報収集、ウィズコロナのスタンスに立った新たな地域活性事業に係る各商店街との協議など、区内経済の再生復興に取り組んでいるところでございます。  三点目ですが、三軒茶屋就労支援センターについてでございます。この三茶おしごとカフェでは、併設する国のワークサポートせたがやと連携しまして、お互いの得意分野を生かしながら、より幅広い就労支援を行っております。今年度はホームページ上に区内事業者の求人情報等の提供を行う三茶おしごとナビの運用も開始いたしました。また、高齢者の希望する求人を開拓するための求人開拓員一名を動員しまして、三名で区内事業所を訪問している状況でございます。求職者とカウンセラー及び求人開拓員との三者面談を行いまして、今まで以上に求職者と企業とのマッチングを強化しているところでございます。  今後も引き続き求職者のニーズに合う就労支援に取り組むとともに、介護、福祉などの人手不足が深刻な分野の人材確保支援に努めてまいります。  四点目ですが、勤労者福祉事業、いわゆるセラ・サービス事業でございます。会員数につきましては微増いたしましたが、引き続き会員の増加に努めてまいる所存です。今年度は、宿泊、観劇、グルメあっせん等、各事業における会員の参加にコロナの関係で大きく影響が出ておりますが、特産品のあっせん等を拡大するなどコロナ対策が行われている中で、より会員に満足いただけるタイムリーな、魅力的な企画を幅広く提供してございます。今後とも、区内中小事業所にお勤めの方々が、世田谷区で働いていてよかったと喜ばれる勤労者福祉の向上に努めてまいります。  最後になりましたが、本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、区内中小事業者は経営悪化に伴う事業継続の在り方について大変御苦労されていらっしゃいます。当公社といたしましては、緊急対策が本格化した四月当初から区民、区内事業者の皆様に向けたメッセージをホームページで発信するとともに、区と連携を図り、区内中小事業者の経営改革を積極的に支援するため全力で事業に取り組んでまいります。  長くなりましたが、私からの説明は以上でございます。よろしくお願いします。 ◎田中 事務局長 今回、机の上に資料を置かせていただいております。一つは、総合経営相談で、先ほど商業課長がおっしゃられた総合窓口でございますけれども、これをやらせていただいている。テーマはワンストップです。実はこれには見えないんですけれども、この後ろには、東京働き方改革推進支援センターという厚労省系の仕組み、それからもう一つは、東京都よろず支援拠点という経済産業省系の仕組みが入っておりまして、結果的には私ども世田谷の中で厚労省系の仕組みと経済産業省系の仕組みが両方一緒に受けられる、そういうような形を想定しております。これについては、経済産業部の担当者の方々の御尽力のたまものと思ってございます。  現在のところ、八月二十五日現在ですが、この総合相談窓口で、経営相談、資金繰り、給付金申請などが六十三件、労働相談で雇用調整助成金の申請などは七件、それから入力支援で持続化給付金の入力を支援してあげるよという形が五件、計七十五件の実績がございます。  いま一つ、「世田谷ライフ+」をお配りしてございます。これはもう既に議員の皆様方にはお配りしているわけですけれども、先ほど商業課長おっしゃられた中で、これは「世田谷ライフ」という民間の雑誌の枠組みがあるわけですけれども、これについては経済産業部と東京都の話し合いの中で、普通であればこういう民間の雑誌を取り上げるということはあまりあり得ないわけですけれども、コロナの次の展開という中で、やはり区民に分かりやすいことはいいんじゃないのかということで、私も初めてなんですけれども、民間の雑誌の方々と連携して「世田谷ライフ+」というのをやらせていただく。この作成については電鉄三社も協力いただいているということで、つくらせていただきました。  実は先ほど副理事長が申し上げたまちなか観光ということですけれども、まちなか観光のテーマは、住んでよし、訪れてよしというテーマでやっているはずなんですけれども、後でお話が出るかもしれませんが、私たちとしては、住んでよしというか、何とか内需拡大につなげていくことを緊急的にもやろうということで、身近にあるお店をもう一度見ていただくという形から、これをあえてやらせていただいたという形でございます。 ○中村公太朗 委員長 では、これまでの報告、説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。 ◆福田たえ美 委員 コロナに対しての対策を緊急にいろいろ取っていただいていることには本当に大変感謝申し上げます。  それで、今お話がありました総合経営相談のことなんですけれども、これはたしか期間が九月までというふうに聞いていたんですけれども、そのあたりをまず確認させていただきたいと思います。 ◎田中 事務局長 これは当初の仕組みでは、申し上げましたけれども、私たちはこれの重要性に鑑み、引き続きやらせていただくということを各方面と調整中です。やるつもりです。 ◆福田たえ美 委員 こちらの相談に関しましては、総合的に対応していただけるというところがすごく魅力だと思っておりますが、この相談に関しましては、一回まず御相談に伺った後、どのような形でこの方々が解決にまで導くのかというところが一番ポイントだとは思っているんですけれども、このあたりは何回か対応していただけるのかということとか、それとも次、違うところにつなげていくのかという、プロセスも教えていただきたいと思います。 ◎田中 事務局長 これは世田谷区の産業振興公社としての第一の窓口でして、その後で私たちはいろいろな、日々やっていますけれども、そういう支援をつなげていくということですから、そこだけで終わりということは考えていないということを御了解いただきたい。  それから、私たちがこの四月からいろいろやっている中で、この相談にもたどり着かないという、そちらが問題なので、例えば補助金の中で、雇用調整助成金でも、話していたら、実は雇用保険に入っていないという話が出てきて、今のこれまでの仕組みでは、ちょっと雇用保険に入ってないという形だと、後ろも並んでいますからちょっと置いといてみたいになっちゃったわけですけれども、こういう相談窓口では、実は一人親方で雇用保険にも入ってないんだよというような方についてもしっかり受け止めさせていただくと。これまでの形では、相談窓口をつくっても何を相談していいか分からないというか、しくじることが多かったわけですけれども、そういうことを救わせていただくという、そのためにわざわざ総合相談とつけたので、これは活用していきたいと思っています。 ◆福田たえ美 委員 私も以前、議会で総合相談窓口というのをぜひということもお願いしていたんですけれども、実際にこれがスタートいたしまして、現場の方々は、やっぱり今おっしゃったように、自分が何が課題なのかさえも分からないのと、あとコロナになって初めて見えてきた課題ということもあったりいたしまして、ぜひ寄り添っていただいて、皆さんが世田谷区でこのまま事業が継続できるように、ぜひとも応援していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆ひえしま進 委員 ちょっと直接は関係ないんですけれども、予算委員会のときに、うちの会派の桃野委員の指摘で、産業振興公社のOBの方が会議室を勝手に使っているというような指摘がありまして、その後どのような対処をされたか教えていただけますか。 ◎田中 事務局長 ちょっと私たちはその認識がなかったもので、そういうことがあればきちんと対処していきたいとは思っているわけです。 ◎小田桐 副理事長 産業プラザ全体の中で様々な会議室がございますけれども、そちらは基本的には、区もそうですし、区内の中小企業の方々、各団体の方々に対して積極的に活用いただくというスタンスで今までは取り組んできたところであります。基本的に外部の方々の利用に当たりましては、行政の担当部がございまして、そちらとの調整で使用の許可等については判断していくという方針で、これからそこの部分は徹底していきたいなというふうに考えております。  従前の利用につきましては、その辺のお話があったというふうに私は聞いているんですけれども、今後より一層、使用に当たっては公平性を担保して、運営していきたいというふうに思っております。 ◆ひえしま進 委員 区民の方から見てちょっと不信を抱かれるような事柄があれば、厳しく戒めていただきたいと要望して、終わります。 ◆たかじょう訓子 委員 先ほど商業課長からの御報告のところに、区内業者、その地区ごとに担当を決めて聞き取りなど把握するということでしたけれども、これは今もうやっておられるんですか、今後になるんですか。 ◎田中 事務局長 私たちは来ていただく方々をまずベースに、例えば融資のあっせん等について御相談に来られる方々を、まず産業振興公社としてやっていたわけです。それとは別に観光ということで、地域の観光でいろいろ走り回ったりそういう仕組みは別で持っていたわけですけれども、今回、先ほど副理事長が申し上げましたけれども、産業振興公社として変わっていこうといったときに、これまで観光でいろいろ回っていたチームが、実際に地域に行って地域の実情を把握して、それを政策に反映するという仕組みを持っておりまして、例えば個別には、中小企業診断士の方々が商店街に行ってニーズをつかんでやってこられて、相談に乗ったということは確かにありました。  それは、これまでは別々でやっていたわけですけれども、今後、今年の後半からは、それを一緒に行って、地域の商店街の課題であったり、地域の産業の方々の課題を一緒に解決して、それそのものを私たちが全体に捉えて、そのデータを経済産業部のほうにお送りして全体の政策をつくっていくというふうにしたいと思っています。つまり現場と区がおやりになる政策を何とか横つなぎするというような形で、新しい政策をつくっていきたいと思っています。 ◆たかじょう訓子 委員 大変すばらしいと思います。よく実情、商店街の方々にお話を聞くと、様々な業種によって状況は違いますので、ぜひこれは進めていただきたいというふうに思います。要望します。 ◆小泉たま子 委員 コロナになって、コロナが起きて、事業者の方が本当に困ったわけですけれども、本当に一丸となって相談者、事業者に寄り添って対応してくださっているということは、相談に行かれた方から聞いております。本当に私は心強く思っております。ありがとうございます。  今日申し上げたいのは、この間も委員会の報告でも言ったんですけれども、今日この報告書の中に、ものづくり事業所の紹介というのがあって、これは元年ですね。二年目のところには、新しくものづくりのことが出てきているんですね。ものづくりという言葉が、令和二年で二か所出てきているんです。  このコロナになって、ものづくりということに対しての見方が、何か日本全国変わってきたような気がしております。今テレビでも再放送なんかもどんどんあって、今はこれをつくる人がもうこの人一人になったとか、なかなか後継ぎがいないとか、また様々なことがあるんですけれども、やっぱり世田谷のものづくりということに対してはもっと真剣にやって、一つの産業として興せるぐらい、守っていくというか、そういうふうになっていくべきだし、なってほしいと私は思っているんです。  ものづくり学校なんですけれども、今ありますが、非常に分かりにくいし、あの広大な大変な区民の財産を、ああいうふうな使い方で本当にいいのかなと。一方ではああいうのはあるかもしれませんが、これからああいうものをもっと真剣に考え、深く考えてというんですか、ものづくりに対してのこだわりを区では持ってもらいたいと思うんです。  私は、こういうことこそ産業振興公社で担うべきではないかなという気持ちをこのところすごく強くしているんです。自由にこれだけ、コロナでもこれだけのことをやってくださっているわけですので、まだその勢いでものづくりのこともやっていけるんではないかな、やってもらえるんではないかなと思うんですが、そのあたりに関して何かありましたらお答えいただきたいんですけれども。 ◎小田桐 副理事長 まず、現在のものづくり学校の運営についての担当というのは、区のほうで直接やっていらっしゃるんですけれども、ただ産業振興公社としては、実は今まで産業全般にというふうなことは申し上げましたが、まだ具体的な取組をやっていない部分として、ものづくり事業者への支援をやってきましたが、ものづくり学校自体と連携した事業というのは、一部分の事業単位でしかやったことがなかったというのが実情です。  それともう一つ、実は農業についても我々は担当しておりません。携わっているものはありません。ただ、農産物を売るに当たって、商店街と連携した世田谷区内の農産物の頒布だとかいった取組についてはやってきたんですが、そういった意味で、農業とそれからものづくり学校の運営、これについてこれからどういうふうに公社として携わっていけるのか、これは区ともよく協議をしていきたいなと考えています。  ものづくり学校自体も、今見直しを昨年度あたりからしております。今後、あの建物も含めてどういう運営をしていくのかというのは、これからだんだん明らかになっていくんだと思うんですけれども、そこで産業振興公社がどれだけお手伝いできるのかというのをしっかり検討していきたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 本当に今チャンスですので、このコロナでやっぱり見方が変わって、生き方とか暮らし方が変わってきていると思うんですね。やっぱり身近なところにすばらしいものがあって、これをやっぱりずっと後世に引き継いでいく、伝えてくというのは本当に大切なことなので、それはどこが担うかといったらやっぱり区では無理だと私は思っていて、区では区でやるべきこと、別のことやってもらいたい。公社として本当に真剣にそこに、考え方としても真剣に一緒になってやって、区と話し合ってもらいたいと思います。  それで、一つお聞きしたいんですけれども、外郭団体全体として、ここで言うのか分かりませんが、お尋ねしますけれども、外郭団体全体としての会議体というのはあるんですか。 ◎小田桐 副理事長 外郭団体連絡協議会というのが、世田谷区の政策経営部が主催する会議体として持ってございまして、そこでは横の連携を取りながら、外郭団体共通の課題等を協議する場というふうに理解しております。 ◆小泉たま子 委員 初めて伺いました。そういうのがあるならば、それを大いに利用してでも、いろんなことでどうぞ積極的にそれを、ものづくりに対してはこだわってやっていただきたいなと思いますので、要望しておきます。 ◆畠山晋一 委員 事業の5中小企業勤労福祉の充実及び、セラ・サービスの件です。このコロナ禍の間でもろもろ対応していただいていますが、中小企業をこれからもしっかり支えるという観点から、この事業が一つ大事な事業となるわけですが、コロナ禍において、セラについては何か特段の改良、改善、対応の仕方が何か変わった部分はありますでしょうか。 ◎田中 事務局長 セラについては、まず一つは健康診断の支援というのがありまして、今セラの会員の方は八千八百人ぐらいいらっしゃる中で、健康診断をそのまま区民で受けられている方は三千人いらっしゃいます。そうすると中小、特に零細でしょうけれども、その方々の健康はしっかり守っていくよというのはこれでもうできている。これは非常に大きなことだと思います。  それから、会員からの御要望で、普通は食べられないものとか、なかなか行けないようなお店の紹介とかもあったわけですけれども、今回この後半については、特に物とか食べるものについては、区内のものをどうですか、区内のお店を紹介する、そういうことで区内の需要を図っていくという形に切り換えたいと思っているわけです。今は劇団四季とか非常に要望が高いものでやっておりますけれども、後半については、特に区内でいろいろ楽しめるものとか、区内で食べられるもの。  それからもう一つは、被災地支援で、例えば熊本の物品とか、連携がある福島のとか、そういう形を積極的にセラ・サービスの会報等でお流しして、区民全体で被災地も支援していくという、そのような枠組みをこのセラ・サービスという枠組みで展開して貢献していきたいと思っています。 ◆畠山晋一 委員 具体的に八千人のうち三千人と、できることなら八千人のうち八千人、しっかりセラ・サービス、産業振興公社が導いて、私ども世田谷区の大事な中小企業を守っているのは産業振興公社であるというぐらいの強い自負を持って、より一層取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。 ◆岡本のぶ子 委員 様々、今コロナによって経営困難な中で、国、東京都、それぞれの補助事業を産業振興公社さんのほうで請け負っていただいて、今展開していただいているということに対しては感謝申し上げますし、その上で去年この場で、たしかキャッシュレスの話が話題になったと記憶していますが、結果的にコロナによってキャッシュレスをどんどん進めていかなきゃいけないということにもなりました。また、コロナによって出勤する、密になることを避けるためにテレワークの推進もしなくてはいけないということになっているわけですけれども、区内の中小企業さんの中で、テレワークというものとか、経営相談の中にはそういう業態転換という話も出てきているんだと思いますが、今の企業の中でテレワークを産業振興公社さんとして推進するためにサポートするというようなことを事業とされているのかどうかということをまず伺いたいんですけれども。 ◎田中 事務局長 テレワークについては、お話のように、働き方改革の中で進んでいることと、コロナで三密を避けるためにという、両方が出てきております。これについては、去年から自身のほうでテレワークの推進事例を立ち上げて、それに対する支援の仕組みをやって、今年度も三つの事例に支援してテレワークを推進するという仕組みをおやりになられていることは、今これから、年度後半はおやりになられているはずです。その成果を見ながら、私たちもテレワークについてはその情報を積極的に広く知らしめていくというのをやりたいと思います。  特に来年の四月から法律が変わって、中小企業についても、きちんとそういうような形をやらなくちゃいけない。例えばパートタイム有期雇用労働法が一年猶予されて、来年の四月からそういう形になりますので、中小企業を取り巻く環境ががらっと変わることについて、しっかりとテレワークであったりとか、リモートワークについてはやっていきたいと思っていますし、そのことについて、私たち自身もやらなくちゃいけない。ですから、中ででもテレワークであったり、リモートの会議であったり、それを積極的にやって、それをみんなに見ていただこうというふうには思っています。 ◆岡本のぶ子 委員 ぜひ先進的に行われている、大企業はもう進めていますけれども、中小企業はこれからというところが多いんだと思いますが、やっぱりウィズコロナ、アフターコロナという中で、世田谷区の産業振興公社に行くと、テレワークをどう導入したらいいのかが分かるとかそういったサポート、国や東京都は補助金を出して進めていますけれども、具体的に進めるにはサポートが必要だということも、民間事業者が実際サポートに入っているということはあるんだと思いますが、この経営相談などの中でもぜひそういったことを組み込んでいけるぐらいの情報を提供していただく前段階かもしれませんけれども、ぜひ進めていただく準備をお願いしたいと思います。  あともう一点なんですけれども、三茶おしごとカフェの就労支援で、若者の就労支援というところがここにある。常に若年者就労支援をやっていただいていますが、今オンライン面接が始まっている中で、若者の中のオンライン面接に向けて、今回区は、ものづくり学校での場所貸しといったことは考えているようですけれども、三茶おしごとカフェの中で、オンライン面接に対応するためのトレーニングというんでしょうか、そういったことはメニューとして考えていらっしゃるのか、もしくはやっていらした上で、ものづくり学校への促しをされるのかちょっと教えていただきたいんですが。 ◎田中 事務局長 二階のお仕事カフェそのものの中で、オンラインによるやり取りをやるようになっていますから、それを含めて、今おっしゃられたような、若者の方々の面接に向けてのチャレンジもやってみたいと思っています。偶然ですけれども、なるべく来たくないよというニーズがあるわけですから、結果的には、それがオンラインによる雇用の面接のトレーニングにもなると。  私たちが思っているよりも明らかに世の中が変わってきて、できれば行かないでテレビ電話でやり取りさせてくれという申し出は確かに多いです。これを見据えて、若者の方々にはより訓練としての場を私たちが認識してやってみたいと思います。 ◆岡本のぶ子 委員 ぜひ先取りしていただいて、ハローワーク、わかハロなどでは、そういうオンライン面接のトレーニングを始めているわけなんですね。なので、世田谷区の三茶おしごとカフェの中でもそういうトレーニングをした上で、場所を貸すのはものづくり学校でやるかもしれないけれども、学生がオンライン面接の場所だけは借りてもやり方が分からないとなると、せっかくの事業がぷつぷつと切れているように感じるものですから、三茶おしごとカフェの中との連動ということもぜひ行っていただきたいと思います。 ◆たかじょう訓子 委員 実はこの間、事業者、商店街の方々なんかにお話を伺う中で、いろんな支援について、私使えるのかしらというような方がまだまだおられるということが分かりまして、実はこれでいろいろ大変重要な情報を皆さんにお知らせしておられると思うんですけれども、支援の情報などもぜひ、これは利用者向けですけれども、そういったことも力を入れていただけないかなというのは、ちょっと要望、考えているんですけれども、いかがですか。 ◎田中 事務局長 お話の件なんですけれども、私たちもそう思いますけれども、私たちがやっていることと、実際に今委員がおっしゃられたような困っていることというのはやっぱり乖離があって、どうしても補助金をやろうかなと思うんだけれども、ちょっとやってみて難しいからもう諦めちゃう。例えば数字を入れるところにしても、大文字で入れなくちゃいけない、小文字で入れなくちゃいけないなんていうのは分からないわけだから、ちょっとやろうと思っても、それで諦めてやらなくなっちゃうという方はかなり多いというのが見えてくるわけなので、この方々にどうやって支援をしていくかというのはすごく問題のように思うんですね。  それから、いろんなところで相談を受けますよと言っても、もうかなりのところの方々は諦めて、別なことを、もう駄目だよなみたいに思っちゃっている事態が確かに多くなっています。実際に四月からスタートしているけれども、最初の一か月は金融機関と相談したんですけれども、零細の方々が来ていたよと。その中小零細の零細のほうですよね。その方々が最初の一か月でほぼ申請が終わっちゃって、それで来なくなっちゃう。その後は中小企業の方が来られているという図式になっているときに、もともとの零細の方々というのは本当にそれで満足されているのか、あるいは諦めちゃっている、そういうのがあるんじゃないかと思って、その方々にどうやって手を差し伸べていくかというのは、これはもうアウトリーチというか、外に出るしかないと私たちは思います。外に出てお困り事は何ですかと、これまでやったことのない形ですけれども、それに切り替えていきたいと確かに思っています。 ◆たかじょう訓子 委員 すごく丁寧に現状をよく把握しておられるなと思って関心いたしました。さすがだなと思います。ぜひ丁寧にやっていただくよう求めて、終わります。 ◆田中みち子 委員 今の相談のところでちょっと伺いたいんですけれども、事業者向けにはワンストップ窓口ができたということ、あと臨時労働電話相談というのもこの間行われていて、三月から八月の間で一千件ぐらいの相談があったと。それで、この表を見てみると、五四%ぐらいが労働者からの相談で、その相談の時間というのが、ぱっと見たところだと七〇%近くが十分以内だけれども、二四%は二十分ぐらいとか、あと三十分近く相談しているのも七%というふうになっていて、やっぱりこの時間数なんかを見ても、ただ手当とか給付金とか、そういった制度を紹介するだけでは済まないような困難な事例というのがいろいろ出てきているのかなと思うんですね。  そういったときに、その他の内訳みたいなことになってくるんでしょうけれども、例えばその労働問題にしても、具体的に、じゃ、それを解決するといったときに、今区と連携してなのか、制度的なものだとか、大きな課題というのは何なのかというのをちょっと教えてほしいんですけれども。 ◎田中 事務局長 実際には、この年度後半に労働者の方々からの相談が一挙に増えると思っているんです。それは、非常に職場環境が悪くなっちゃって、いろいろなハラスメントもあるとか、だから辞めなさいというような形もあったときに、絶対に後半には増える。それに対して電話もあるし、それから来ていただいてというのも。頭の中では、ちょっと複雑になると一時間はかかるだろうというのは、確かにあります。致し方ないわけで、それはしっかり受け止めて、なるべく増強したいと思います。  それから、私たちの中で、実際に問題になりそうなものについては、社会保険労務士の方々で、事務所でちゃんと受けていただくというのはあるわけですけれども、頭が痛いのは、パートタイム労働者の権利が、働き方改革の中で来年の四月から強化されると。そうすると、なお労働問題というのは出てくるわけなので、コロナの問題で出てきちゃったことと、働き方改革できちんと整備していかなくちゃいけないというものが、この年度後半にぶつかって、経営者も困る、働いている人も困るということになると思うんですね。  まだちょっと出てきていないですけれども、後半には絶対その話が出てくると思うので、しっかり何とか体制を強化してでも相談を受けたいと思っています。今申し上げられることはそれだけです。 ◎小田桐 副理事長 労働問題の場合は、最終的には弁護士なり、そういった方々のお力を借りなくてはいけない、解決できないという問題が多々ありまして、ただ産業振興公社は、そういうお仕事ができる権限は今ないんです。ですが、先ほど御説明しました総合経営相談の窓口自体は、経営の問題、それから、そういった労働の問題も含めて広く相談を受ける窓口として考えておりまして、今後様々な相談がきた中で、我々としてもどういう対応するのかというのを、手探りの状態にはなるかもしれませんけれども、最終的に解決する手立てを具体的に施していきたいと。  そのために、今、局長が申し上げましたとおり、体制はこれから充実していく可能性は多々あると覚悟しております。何とか解決に向けて、最後まで手放さずにやっていくというふうに考えております。 ◆田中みち子 委員 ぜひお願いします。区の生活支援課のほうにも、これまでにいらっしゃらなかったような方が相談に来ているという、例えばモデルさんだったり、本当にフリーランスの芸術系の方とか、音楽家の方とかということで、ぱっと見た感じでちょっと申し上げるのもあれなんですけれども、本当に景色が違ってきたんですよということも聞いているんですね。ですから、本当にこれまでと違った方が相談に来ると。それで、そういう人たちもどこに相談していいのかも分からないということもあると思うので、しっかりとこういったところを周知していただきたいというのと、今、弁護士ということで、なかなか産業振興公社のほうでできることは限られているということだったと思うんですけれども、経営者が集まる中で、パワハラとか、ハラスメントを防止するに当たっての研修みたいなものはしっかりできることだと思うので、ぜひそのあたりは徹底していただいて、ハラスメントは本人はやっているつもりはないというところで起きてくるところがあるので、しっかりそのあたりも進めていただきたいということを要望したいと思います。 ◆福田たえ美 委員 こちらの臨時労働電話相談の集計表を見せていただきまして、前にもお話があったところと少しかぶるんですけれども、6のその他の内訳を拝見いたしましたら、一番数が多かったのが労働問題となっておりました。こちらの電話相談の方々は多分直接区民の声を聞いていらっしゃると思います。  この労働問題に関しては、私自身が相談を受けているのが、やはり非正規雇用で雇われている女性の方で、世帯主であるというパターンです。こちらのほうが、やはり一番数の多い労働問題の日数が減ってしまったとか、はっきり言えば、もう収入がどんどん減っていくというような状況の世帯主さんですので、非常に苦労されているということで、まさにここと同じ結果の状況なんですけれども、ちょっと今のお話ですと、これから労働者に対してもどういうふうに支援していくのかというのをまた具体化していただけるのかとは思ったんですが、この労働相談の窓口で、様々社会保険労務士さんがお聞きになった声を、数だけではなく、具体的にこういうふうにしていかなきゃいけないんじゃないかというものにするために、どのような結果を積み上げているのかということとか、それを具体的にいつまでにどういうふうにしていくのかという、これからのタイムスケジュールももし分かれば、すごく時々刻々といろんなことが進んでいきますし、生活が実際にかかっているので、ある意味、時間をあまりかけずにやっていただきたいなというところもあるので、そこも教えていただきたいと思います。 ◎田中 事務局長 今のお話は、二階のところで相談を受けて、それを事務処理としては、私たちが社会保険労務士さんから一か月分をまとめていただいて、それを一応分類して、それを区のほうへ提出させていただいて見ていただくという形になっておりましたけれども、ただ、それはこっちから見てやや形式的だったんじゃないかなと。例えばハラスメントという項目があるんですけれども、それの中で、セクハラだか、パワハラだか、モラハラだかちょっと分からないような形の分類になっておりましたので、これは非常に問題だとするならば、分類の段階でも非常に精密に組み立てて、それから私たちが考える解決策というようなものをつけて区に見ていただく。それを区としての来年とか再来年度の政策につなげるという、こういうような循環にやっていかざるを得ないと思うんです。  これまでは申し訳ないですけれども電話、電話というのは、多分お働きの最中の休憩時間に、分からないように電話されてきている。私は困っていますと、そういうことだと思うんですね。来られる方じゃなくて、電話は。それは、十分だったら十分で終わるはずはないわけですけれども、休憩時間にやっていらっしゃるから十分だよと。そうすると、それは分かりましたと、それで解決するわけもないもので、その後どうやってつなげていくかというのは、これまで以上に大問題だと思います。  特に来年の四月から、中小企業も正規社員と同じような対応を取れと言った瞬間に、逆にそれじゃもう辞めてもらうみたいに、よくありますよね。そういう説明なりとてもできないからと、その逆の退職とか何とかが増えることがないように本当に気をつけなくちゃいけないし、これで政策を組めるものならば組んでいきたいし、それから中小企業、零細の経営者の方々が、これはハラスメントなるんだとか、こういうことはやっちゃいけないんだよというのを認識していただいて企業経営は盛り上がっていただくという、非常に難しいんだけれども、そういうことを年度後半はやっていきたいと思います。そうしないといけない。 ◎小田桐 副理事長 補足しますけれども、タイムテーブルというお話でしたが、この手の相談の話自体はやはり急を要するお話ばかりなので、御相談があったもの一つずつに、すぐ解決できるにはどうしたらいいかという視点で臨まなければいけないとは思っています。仕組みとして、これから何かをつくるかということは今のところ具体的にはないんですけれども、一件一件今までやってきたとおり、即座な対応をしていくという視点で、区とも連携しながらやっていきたいと思います。  これから増えるのは、ハラスメント問題もそうですけれども、恐らく経営状況が悪化したことに伴っての離職、退職者の相談というのがどんどん増えてくるはずなんです。その離職、退職の原因がどういう原因なのかということによっては、経営者もとてもつらい立場にあるので、それは一方的に労働者を守る、勤めている人を守るというだけではなくて、経営者とどういうふうに折り合いをつけるかというのは非常に難しい問題で、辞める仲立ちを公社はできるのかという大きなテーマはあると思いますけれども、それぞれのお話を聞きながら、そこは親身になって御相談に対応させていただき、しかるべきところにつなげていきたいという思いです。 ◆福田たえ美 委員 先ほど岡本副委員長からも、リモートの若者の支援というところで、具体的に支援をしていくことによって、要は就職が決まっていくというようなこともありましたけれども、具体的にやっぱり社会情勢が、本当にこれから第二波における影響が多分出てくると思いますけれども、その中で産業振興公社が少しでも就労、労働者も含めて中小企業もどういうふうに折り合いをつけていくかと今言っていましたが、雇用をしっかり守っていけるのかというのを、具体的にやっぱり進めていくんだという気概を見せていただき、今後頑張っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ○中村公太朗 委員長 以上で令和元年度及び二年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出についての報告を終わります。
     参考人の皆様におかれましては、御多忙の中、本日は御出席をいただきまして誠にありがとうございます。  ここで説明員、参考人の入替え行います。委員の皆様はしばらくお待ちください。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 では次に、(2)令和元年度及び二年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況についての報告に入ります。  本件に関して、参考人として、清宮会長、宮内事務局長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会への御出席をいただきまして誠にありがとうございます。  それでは、経営状況等について説明いただきたいと思いますが、発言の際はお手元のワイヤレスマイクを御使用ください。なお、説明は簡潔明瞭にいただきますようお願いします。また、体調を崩すことがないよう、遠慮なく適宜水分補給をしてください。  それではまず、経営状況の報告からお願いいたします。 ◎香山 工業・ものづくり・雇用促進課長 それでは区から、令和元年度公益社団法人せたがやシルバー人材センターの経営状況について概要を御説明いたします。  なお、詳細内容につきましては、お配りさせていただきました朱色の令和二年度定時総会議案書に掲載されておりますので、後ほど御確認いただければと思います。  まず初めに、シルバー人材センターでございますが、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づきまして設置されている法人でございます。会員は六十歳以上の方で、企業や家庭、公共団体などからシルバー人材センターが仕事を引き受けまして、会員に仕事を提供いたします。会員は就業することによってシルバー人材センターから配分金を受け取るという仕組みになっております。  それでは資料を御覧ください。  Ⅰの事業報告でございます。1会員の就業提供につきましては、1)会員数、仕事受託件数、契約金額、就業延日人員、就業実人員及び就業率、会員配分金、それぞれ記載の数字でございます。三十年度の実績といたしますと、会員数と契約金額、就業実人員、会員配分金が増えております。  次に、2の仕事の受託でございます。1)受託事業では①公共区分でございますが、公園の清掃や区立施設の管理などのほかに、二十八年度から五年間の指定管理者として管理する自転車等駐車場の受託事業がございます。なお、公共部門から受託金額の約三分の二、六八・二%が指定管理者分でございまして、その内訳といたしましては、2)の指定管理者に記載のとおりでございます。  次に、②企業区分でございますが、内容といたしましては、マンションの管理、ごみ出し清掃などがございまして、件数、金額は記載のとおりでございます。③家庭区分につきましては、家事援助サービスや除草、草木の剪定など家庭から受注されましたものでございまして、件数、金額は記載のとおりでございます。④独自区分につきましては、会員の方々の技術や経験を生かして、パソコン教室、カルチャー教室、陶芸教室などを行っております。件数、金額は記載のとおりでございます。  次に、3)の発注者訪問、新規会員獲得については、多くの会員への仕事を提供するため、理事により発注者訪問を行い、就業の維持拡大に努めてまいりました。また、臨時の入会説明会を各地域で行う出張説明会を開催し、新規会員獲得を行いました。引き続き、就業の維持拡大や新規会員獲得を行っているところでございます。  区といたしましては、シルバー人材センターが地方自治法による政策目的随意契約が可能な団体でございますので、受託事業の拡大に向けて予算編成時に庁内に向けたPR、報告を行っているところでございます。また、会員獲得の支援につきましては、三年前より「区のおしらせ」にも掲載を始めております。  次に、3の会員の人材育成等については、入会時の研修、会員のスキルアップのための技能研修、その他、記載にありますよう、各種の研修を実施しております。顧客ニーズに応える就業能力の向上や質の高いサービスを提供するよう努めております。  最後に、4の広報活動でございますが、シルバー人材センターについては、広く区民の方、また企業への周知に努めるとともに、広報紙「シルバーせたがや」の発行、リーフレットの作成、配布、その他、区のイベントにおけるPRに取り組んでいるところでございます。  恐れ入りますが、裏面を御覧ください。裏面は令和元年度収支決算総括表でございますが、お配りした定時総会議案書に記載されている昨年度決算の収支について、総括的にまとめたものでございます。  続きまして、二枚目のほうですが、令和二年度の経営状況について御説明いたします。  Ⅰ事業計画でございます。1会員への就業提供のおのおのの数値及び2の仕事受託の各予定件数及び契約金額については、記載のとおりになっております。  以下、3の会員等の人材育成等(研修実施予定)、また4の広報活動につきましても、記載のとおりになっております。  区は、引き続き区広報などのシルバー人材センターの事業のPR、また仕事の受託の拡大に向け、庁内などの周知に努めてまいります。  裏面を御覧ください。裏面には、令和二年度収支予算総括表を記載しておりますが、お配りいたしました朱色の定時総会議案書に記載の収支予算書について総括的にまとめたものでございます。  説明は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 次に、経営方針等についての説明をよろしくお願いします。 ◎清宮 会長 公益社団法人世田谷シルバー人材センターの会長を務めております清宮と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  日頃から当センターの運営につきましては、多大な御協力をいただき感謝申し上げます。当シルバー人材センターは、自主・自立、共働・共助という理念の下、国や東京都、そして世田谷区から財政支援を受け活動しております。四十年余りの長きにわたり、当センターが活動を継続できておりますのも、設立以来、世田谷区やその関係諸機関、区内の御家庭、あるいは事業所などから、高齢者にふさわしい仕事を発注していただいているおかげと感謝を申し上げる次第でございます。  それでは、当センターの運営状況等について御説明をさせていただきます。  当センターは、高齢期を有意義に過ごすため、職業生活を引退した後も、何らかの形で社会参加をしたいと希望する健康な高齢者の方々に、高齢者にふさわしい就業の機会を提供するとともに、社会奉仕等の活動の機会を確保、提供し、活力ある地域社会づくりに寄与することを目的として活動しております。  就業機会の提供という点では、区立自転車等駐車場の管理や地区会館など公共施設の管理、また公園清掃など、それから区内の御家庭などからは、植木の剪定、あるいは除草、家事援助サービスなどの仕事を受注し、会員に提供をしています。介護予防・日常生活支援総合事業である支えあいサービスや児童の通学路等見守り業務などの地域密着型の事業にも取り組んでまいりました。  新型コロナウイルスの感染拡大により、令和二年三月期の実績に多少の影響は出たものの、昨年度の当センターの事業運営は年間を通しておおむね順調に推移してまいりました。しかし、今年度は新型コロナ感染拡大により、事業実績や会員数の推移に影響が出ております。四月から七月までの累計の事業実績は、契約金額で昨年比約一四%のマイナスにとどまりました。月ごとに徐々に実績は回復しつつありますけれども、社会経済活動の再開に伴って、新規のコロナ感染者数の増加は続いており今後の感染状況の推移によっては、センターの事業実績に影響することが懸念されております。  次に、会員数の推移について御説明をいたします。センター事業を推進し、地域の期待に十分に応えるためには、会員数の増加と就業先の確保、拡大が不可欠でございます。会員数はここ数年減少傾向にありましたが、令和元年七月以降、徐々に増勢に転じ、令和二年三月末現在三千百二十一名、男性二千九十三名、女性一千二十八名でございますけれども、三千百二十一名と前年同時期を百五十四名上回り、過去最多の会員数となりました。  会員数増加の要因は、令和元年七月から取り組んだ区内全域を対象とした出張入会説明会の効果が大きいと思われます。宮坂本部での月一回の定例入会説明会のほか、昨年七月以降、本年三月までに計十五回の出張入会説明会を実施し、二百十五名の新規入会者を迎えることができました。入会手続を一日で完了できるというような工夫をしたことの成果だと思います。  しかし、今年度は新型コロナ感染防止のため、四月、五月は予定していた入会説明会が実施できず、昨年七月以降順調に伸びてきた会員数の増加傾向にブレーキがかかるという状況が生まれました。この状況を乗り越えるため、当センターでは、オンラインによる入会説明会や感染防止策を徹底した上での職員による入会希望者の個人面談など、創意工夫した取組を導入し、実施いたしました。これにより、一時的に減少していた会員数も徐々に増加に転じているところでございます。  最後になりますけれども、終息の見えないコロナ禍の中、感染防止のためカルチャー教室などセンターの独自事業や委員会、あるいは部会、地域組織など会員による様々な活動は一時休止せざるを得ない状況にありますけれども、理事会を中心に、会員の健康と安全を守り、現在の状況に適切に対応したセンター運営に取り組んでまいりたいと考えております。 ○中村公太朗 委員長 ただいまの報告、説明に対して質疑がありましたら、どうぞ。 ◆いそだ久美子 委員 御説明ありがとうございました。ただいまの説明の中で、高齢者にふさわしい仕事という言葉を何回か繰り返されておりまして、高齢者といっても、二十年前の高齢者と今の高齢者の方は大分興味のあるお仕事の内容も、できるスキルも変わってきていると思うんですが、よく高齢者の再就職の話で言われるのが、事務の仕事をしたい、今までの会社の続きのような仕事をしたいけれども、例えばシルバー人材センターとかだと植木の剪定、除草、家事手伝いとかそんなことになってしまうというミスマッチの問題がよく言われていますが、シルバー人材センターの中で紹介する仕事のブラッシュアップというのは意識して図られているんでしょうか。 ◎宮内 事務局長 今お尋ねのシルバー人材センター、高齢者にふさわしい仕事というのは、基本的には臨短軽、臨時的な仕事、短期間の仕事、それから軽易な仕事ということで、総括的にはそういう捉え方をしております。  特徴としましては、シルバー人材センターと会員の方には雇用関係はありません。雇用関係がありませんので、今お尋ねの例えば事務の仕事等につきましては、発注者からの直接の指揮命令といいますか、ここをこうしてください、ああしなさいという指揮命令を受ける立場にはないということになっていますので、そういう観点からすると、今まで経験してきた事務の仕事の延長ですとか、そういったものは非常に、発注者からの依頼はもうほとんどゼロに近いぐらいの状況になっています。  あとは例えば先ほど会長が申し上げた指定管理者である区立の自転車駐車場ですとか、あるいはマンションの清掃ですとか、そういった比較的どなたでもできるような仕事がほとんどという状況になっています。 ◆いそだ久美子 委員 事務の仕事というか、事務的な仕事という意味で、ちょっと言葉足らずでしたけれども、今はオンラインの説明も受けられるということで、パソコンも使いこなせる方はいらっしゃいますし、そういうところをもっとアピールして、例えば私の周りでは今ズームがブームになって、高齢者同士でズームをやるのはやっぱりできる人とできない人が出てきて、誰かが教えてあげるとか、その助け合い状況もあるから、そういった得意分野を使ってのお仕事というのも新たに開拓していただければなと思います。要望としてはこれで。 ◆小泉たま子 委員 お仕事のことなんですけれども、なかなか私たちが分からなくても、この狭間の仕事というんでしょうか、このぐらいちょっとしてもらいたいとかいろいろあると私思うんですね。隙間とは言わないで、先ほどの産業振興公社の報告のときに質問したんですけれども、全体的な外郭団体での連絡会みたいなのはあるんですかと聞いたんです。そうしたら、ありますということなんですね。  ですから、ああいうところでも共有をしながら、その話し合いの中でそういう提案、仕事がないだろうかとか、そういうことも出すということは、私は大事だと思うんですね。なかなかそういうのを見つけられないし、前も一生懸命外回りをしていた人を知っていますけれども、やっぱり高齢になったらできなくなっていますし、ぜひそういうところで提案をしていただいて探してもらいたいと思うんです。探せるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょう。 ◎宮内 事務局長 御指摘のように、現役時代のいろんな経験をいろんなところで役立てたいという方がたくさんいらっしゃいます。実は今、シルバー人材センターで、大まかに言うと四十六種類ぐらいの仕事があるんです。ただ、これは特定の資格だとか、特定の能力がないとできないような仕事というのはほとんどなくて、広くワークシェアといいますか、三千人の会員が広く誰でもできるようなというスタンスで請け負っています。  ただ、中には特殊な仕事もあることはあります。もっと受注を増やす、高齢者の方に、会員の方にいろんな仕事の機会を得てもらうためには、今、委員おっしゃったように、外郭団体同士の横の連絡ということもあります。例えばトラストまちづくりからの仕事を請け負っていますよとか、あるいはサービス公社からの仕事を請け負っていますよ、あるいは社会福祉事業団からのお仕事も請け負っていますよということもあります。  あともう一つ、我々シルバーとしては、ハローワークともちょっと連携を取りながら、ハローワークのほうでなかなか仕事が見つからない、そういう人たちにも受け皿としても活用してもらいたいということで、年に一回、二回、そういった連絡、情報交換する機会を設けております。 ◆小泉たま子 委員 ぜひそういうのをしていただきたいと思います。 ○中村公太朗 委員長 では、以上で令和元年度及び二年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況についての報告を終わります。  参考人の皆様におかれましては、当委員会への御出席、お忙しい中、誠にありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 次に、(3)その他ですが、ほかに報告事項はございますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○中村公太朗 委員長 なければ、1報告事項の聴取を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 次に、2協議事項に入ります。  (1)次回委員会の開催についてですが、年間予定の九月一日火曜日、正午から開催予定としたいと思いますが、よろしいでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○中村公太朗 委員長 では、そのように決定いたします。  以上で協議事項を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 その他、何かございますでしょうか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○中村公太朗 委員長 なければ、以上で本日の区民生活常任委員会を散会いたします     午後四時十九分散会    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━  署名   区民生活常任委員会    委員長...