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  1. 世田谷区議会 2019-11-13
    令和 元年 11月 公共交通機関対策等特別委員会-11月13日-01号


    取得元: 世田谷区議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-03
    令和 元年 11月 公共交通機関対策等特別委員会-11月13日-01号令和 元年 11月 公共交通機関対策等特別委員会 世田谷区議会公共交通機関対策等特別委員会会議録第六号 令和元年十一月十三日(水曜日)  場  所 第五委員会室  出席委員(十二名)    委員長         風間ゆたか    副委員長        佐藤美樹                加藤たいき                宍戸三郎                真鍋よしゆき                板井 斎                平塚敬二                いそだ久美子                大庭正明                江口じゅん子                ひうち優子                青空こうじ  事務局職員    議事担当係長      下村義和    調査係主任       落合翔吾
     出席説明員   道路・交通政策部    部長          五十嵐慎一    交通政策課長      堂下明宏    副参事         松本賢司   土木部    部長          関根義和    交通安全自転車課長   大橋 聡   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇ 本日の会議に付した事件  1.報告事項   (1) 京王電鉄京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業に伴う側道の供用開始について   (2) 新たな公共交通不便地域対策の導入について   (3) その他  2.協議事項   (1) 次回委員会の開催について   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇     午前九時五十八分開議 ○風間ゆたか 委員長 ただいまから公共交通機関対策等特別委員会を開会いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━風間ゆたか 委員長 本日は、報告事項の聴取等を行います。  1報告事項で、(1)京王電鉄京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業に伴う側道の供用開始について、理事者の説明を求めます。 ◎堂下 交通政策課長 京王電鉄京王線連続立体交差事業に伴う側道の供用開始について御報告いたします。  京王線連続立体交差事業によって整備された側道の中で都市高速鉄道第十号線付属街路第十四号線の一部工事が完了し、供用開始手続を行い、十月二十八日に供用を開始しましたので報告するものでございます。  供用開始する路線といたしましては、東鉄十付十四号線(一部)となります。  供用開始する区間でございますけれども、二ページ目の案内図をごらんいただけますでしょうか。京王線の千歳烏山西口改札付近となりまして、南烏山五丁目三十六番から上祖師谷一丁目三十八番先となります。  供用開始する道路の延長は百七・五三メートル、幅員は六メートルから六・二一メートルとなります。交通規制につきましては、線路北側の側道が供用開始するまでは暫定期間といたしまして、現行の両側通行といたします。北側の側道の完了後は、鉄道南側の本側道につきましては、八王子方への一方通行となる予定でございます。  参考といたしまして、もう一枚おめくりいただきますと、平面図、完成写真を添付しております。  報告は以上でございます。 ○風間ゆたか 委員長 ただいまの説明に対する質疑がありましたら、どうぞ。 ◆大庭正明 委員 この供用の開始の道路のちょっと八王子方のほうに、線路のすぐ横にお墓があるんですよね。あのお墓というのは、ここの側道のすぐ、百メートルも行かない、五十メートルぐらい先の、それはわかっていますか、お墓があるというのは。 ◎堂下 交通政策課長 済みません、詳細はわかっておりません。 ◆大庭正明 委員 この道路の二枚目の八王子方面のところに、京王線のすぐ下というか、その南側のほうにお墓があって、そこだけ囲っているんですよね。大体どれぐらいの、三坪か二坪ぐらいのお墓が一基というのかな、一つのお墓があって、それってどかないとあそこら辺は通れないと思うんだけれども、でもお墓だからどうなっちゃうのかなと思っていつも見ているんだけれども、その辺わかっていないというんだったら、また後日教えてください。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━風間ゆたか 委員長 (2)新たな公共交通不便地域対策の導入について、理事者の説明を求めます。 ◎堂下 交通政策課長 新たな公共交通不便地域対策の導入について御説明いたします。  まず、主旨でございます。区では、これまで交通まちづくり基本計画に基づきまして、南北交通の強化、公共交通不便地域の対策に向けて事業者と連携し、等々力・梅ヶ丘路線など十カ所においてコミュニティバスを導入してまいりました。一方で、別紙1のとおり、現存する公共交通不便地域においては狭隘な道路が多く、これまでと同様の手法のみでは対策が困難な状況にございます。また、障害や介護保険など福祉的な移動サービスの対象外ではありますが、通院や買い物などの移動について困難さを感じている方々も多く、地域包括ケア地区アセスにおいても、移動に関する課題がさまざま取り上げられております。このような状況、また、今後の超高齢社会単身高齢者増加などを踏まえ、区内に点在する公共交通不便地域において、重点的に検討すべきエリアを設定し、地域で検討した新たなコミュニティー交通の導入を区が支援し、地域の足を確保することで移動環境の改善を図るものでございます。  なお、この取り組みにより、特に高齢者が住みなれた地域で自立して暮らし続けられるよう、買い物などの生活支援外出機会が確保できるとともに、昨今課題となっている運転免許返納後の移動手段の確保という面からも、効果が期待できるものと考えております。  次に、2の重点検討地域の設定についてでございます。公共交通不便地域は区内に点在しており、区が一定の負担を伴う支援を行うため重点的に検討する地域を設定いたしました。まず、世田谷区全体を一辺が二百五十メートルの正方形の升目に分けまして、この正方形のメッシュごと評価指標に基づく評価を行い、各メッシュの評点を足し上げて、各地域の点数を算出しております。評価に当たっては、高齢者人口や土地の傾斜、医療施設商業施設といった商業施設の三つの指標で分析し、既存公共交通機関による対策が困難であり、新たなコミュニティー交通により対策をしていく優先度が高い地域を設定しております。  二ページをごらんいただければと思います。また、あわせて別紙2、A3、横のものでございますが、別紙2の右側もあわせてごらんいただければというふうに思います。評価指標につきましては、(1)に記載のとおり、①の人口による評価といたしましては、七十五歳以上の後期高齢者人口数といたしました。後期高齢者人口数が多いほどポイントが高くなります。②は地理的条件といたしまして、世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例の歩道、車道による縦断勾配の考え方により、五%、八%の基準に基づき、地形の傾斜の度合いを評価いたしました。傾斜が大きいほどポイントが高くなります。③は施設圏域による評価です。徒歩でのアクセス可能な施設がどれだけあるのかを評価いたしました。公共施設医療施設商業施設利用圏域にどれだけ含まれるのかを評価いたしました。施設数が少ないほどポイントが高くなります。  この三つの指標により評価した結果が、別紙2の左側に記載のとおりでございます。区内百四十三の不便地域から、三つの評価指標合計評価点数の高い十地区を重点検討地域といたしました。別紙2の左側に書いてありますとおり、まず一つ目が砧地区、二つ目が経堂・桜丘・桜地区、三つ目が桜上水・上北沢・赤堤地区、四つ目が祖師谷・成城地区、五つ目が喜多見・成城地区、六つ目が北烏山地区、七つ目が野毛地区、八つ目が奥沢・東玉川地区、九つ目が宇奈根地区、最後に弦巻・上用賀・桜新町地区の計十地区でございます。この十地区のうち地元協議会が設立され、コミュニティー交通導入に向けた動きがある地域については、具体的な取り組みを進めていくことといたします。  次に、3の事業内容でございます。区内の公共交通不便地域の中で、高齢者人口が多く、土地の勾配や医療、商業施設など、各種施設へのアクセスが厳しい重点検討地域において、既存の取り組み等の状況を踏まえた中で、地域住民による協議会の結成を条件に、これまでのバスよりも小さいワゴン車などを活用した新たなコミュニティー交通の導入に向けた検討を行います。この検討に当たっては、運行収支に課題があることから欠損額については、収支率等の条件を満たした場合に、サポーターなどの運賃外収入分を除いた額を区が負担するものといたします。  別紙3をごらんください。各地域において行われる導入検討の流れを示しております。地元での検討体制の構築から始まり、運行継続まで計七つのステップで構成しております。後ほどスケジュールにおいて説明いたしますけれども、それぞれのステップの詳細な手法、基準、次のステップに移行できる条件等につきましては、他自治体の事例や砧モデル地区検討状況なども踏まえ、来年十月に対策マニュアルの中で策定してまいります。  次に、三ページにお戻りいただきまして、(2)の支援内容でございます。先ほどのステップにおいて、ステップ一からさまざまな地元での検討を経て、ステップ五、六、七へと移行してまいりますけれども、この期間における支援内容について定めます。  まず、ステップ五の①実証運行期間についてでございます。地元協議会における検討が進み、需要予測調査などにより収支率が三〇%を超える実証運行計画が策定された場合に、実証運行を実施することといたします。実証運行においては、運行におけるさまざまな課題や収支などを分析し、運行計画をより効率的、効果的なものとする期間と位置づけ、区は交通事業者と委託契約を結びます。この間の収入を除いた欠損額については、委託料として区が負担しますが、東京都の補助事業の活用を見込んでおります。この補助事業は最大で三十六カ月となりまして、補助率は欠損額の二分の一、かつ、最大で年間七百五十万円となります。  収支想定の表をごらんください。実証運行につきましては、最大で三年間を想定しております。運賃収入につきましては、収支率三〇%以上の想定を見込む計画とし、初年度からの条件といたします。この条件は、このワゴンタイプコミュニティー交通を導入している自治体、特に既に住民向けの手引きを作成し、住民主体取り組みを進めている自治体の基準や砧モデル地区における検討状況などを参考に設定したものでございます。  実証運行における収支想定の表をごらんください。こちらは砧モデル地区における経費見積もりなどの状況をもとに、先ほど設けた収支率の基準を満たせる収入を試算した事業モデルとなります。運行経費については想定といたしまして、運行経費を年間一千三百万円、その他初年度は車両の改造費、ルート上の安全対策として施設整備費も計上しております。その結果、表の右側をごらんいただきまして、区負担は初年度九百万円、二年目五百二十五万円、三年目五百万円の負担を見込んでおります。  次に、②の本格運行時点での支援でございます。実証運行時において、運賃収入サポーターによる収入が見込まれるなど、記載の補助条件に合致する実施可能な運行計画となった場合に、本格運行に移行します。  四ページをごらんください。補助条件は二つございます。一つ目は、運賃収入運賃外収入を合わせた額が経費の四〇%以上といたしました。砧モデル地区における経費見積もりを踏まえた事業モデルにおいて、この収支率四〇%の条件を満たす運賃収入を入れ込むと、区の負担額は七百五十万円となります。この結果を踏まえ、補助額の上限額を七百五十万円とすることを二つ目の条件として設定いたしました。  本格運行時の収支想定の表をごらんいただければと思います。本格運行時一年目は、これまでリース車両として運行を想定していた車両を購入することになりまして、初年度のみ車両経費がかかります。それ以降は、運行経費一千三百万円を想定しております。それに対しまして、運賃収入を四百五十万円、サポーターなど運賃外収入で百万円の計五百五十万円を想定しております。結果といたしまして、収支率は四二・三%、区負担は二年目以降七百五十万円となります。  次に、(3)本格運行後の撤退要件でございます。本格運行に移行後、記載のとおり、当該年度において補助条件に示す二つの条件のいずれかが満たせない場合に、翌年度、二つの条件を満たせない場合は運行を終了することといたします。こちらは事業者、地元協議会、区の三者間での運行協定により担保することといたします。また、その他サポーターなどの運賃外収入の基準やステップ一からステップ四までの基準なども検討し、来年十月のマニュアル策定により詳細を確定いたします。  次に、4の関係者の役割分担です。地域・住民、運行事業者、区の三者により連携して取り組みます。三者による運行協定を結び、記載のとおり、それぞれの役割により運行を行ってまいります。お金の流れにつきましては、運賃収入運行事業者が、運賃外収入につきましては地域住民が取り扱いまして、実証運行時の委託料、本格運行時の補助金につきましては区が負担いたします。  今後のスケジュールでございます。今後、新たな公共交通不便地域対策に関する制度の詳細を構築するために検討を進め、令和二年十月にマニュアルを策定する予定としております。マニュアル策定後、重点検討地域の十地区につきまして相談受け付けを開始し、別紙3の検討の流れに沿いまして検討を進めてまいります。  報告は以上でございます。 ○風間ゆたか 委員長 ただいまの説明に対しご質疑がありましたら、どうぞ。 ◆真鍋よしゆき 委員 地元協議会というお話が今出ているんですけれども、これは任意団体なんですか。 ◎堂下 交通政策課長 おっしゃるとおりでございます。 ◆真鍋よしゆき 委員 例えば、東京都なんかが都立公園を一部、例えば具体的に言えば、花の丘という芦花公園の中の、あそこは森林公園だったけれども、花の丘にしたいという地域住民の要望があって、じゃ、地域住民がそこを主体的に面倒を見てくれるならば、そこを花の丘にしましょうよということでNPO法人を立ち上げて運営しているという形で、補助金を活用したり、さまざまな収入を上げたりという、ある意味、法的にその団体が認められているというか、そういうものがある条件だったと思うんですよ。これもその他の収入を協議会のほうが得るような仕組みですよね。そこを担っていくというのが任意団体の協議会でいいのかなと単純に思うんだけれども、その辺は何か具体的にもうちょっと踏み込む考えはありませんか。 ◎堂下 交通政策課長 現状では任意団体というふうに想定しておりますけれども、例えば、地域の中で運行するに当たりましては、当然地域の協力というものが必要になっていきます。そういった上で、その協議会の中に例えば自治会ですとか、町会ですとか、商店街が入るということが条件というふうには想定しておりませんけれども、しっかりと協力が得られるような体制というものが必要になってくるのかなというふうに考えております。  また、他の自治体におきましては、その団体につきまして何か法的な位置づけが必要としているというような条件を付加しているというところは、私としては承知しておりませんので、現状ではそういった任意団体で可能ではないかというふうに考えております。 ◆真鍋よしゆき 委員 これはもろもろの考え方だと思うんだけれども、結構これを始めて、最初は地域住民が盛り上がって、これを何とかクリアしようということは、可能性はあるとは思うんですよ。だけれども、この協議会というのは大変大きい存在になると思うんですよ。ずっと続けていくと。だから、それがそれからもずっと続いていくという担保がなければ、最初はみんな勢いがよかったけれども、だんだんどうこうとかその辺が――全くこういうのが見込めなくなったけれども、一回始まったんだからしようがないみたいな、もちろんクリアできなければやめるという条件はつけているけれども、何かそこに非常に疑問を感じるので、これはきょう結論は出ないかもしれないけれども、やはり受ける団体としてはもうちょっと、任意団体で本当にいいのかなというのは一つの検討課題にしてもらいたいと思います。  あと、いろんな角度からこれは考えなきゃいけないと思うんですけれども、これまで十路線でやってきたと。それらにも条件があったと思うんですけれども、これまでやってきた条件と、今回の条件は具体的にはどういう違いがあるの。 ◎堂下 交通政策課長 これまでのコミュニティバスにつきましては、あくまでもバスを前提としておりましたので、祖師谷ですとか等々力なんかでも小型バスということで三十五人乗り以上という形で、運行につきましては、基本的にはバス事業者が運行して、区からの助成というのはありませんので、バス会社の判断の中で本格運行にいけるかどうか判断したというところでございます。  今回の制度につきましては、そういったこれまでのバスを使った対策では運行ができないような狭隘道路での対策というものをどうしていくかということを検討してきたところでございまして、その一つとして、ワゴンタイプでの取り扱いということになりますので、採算性が厳しいワゴンタイプでの区のあり方というものをまとめたものが、今回の計画ということで御理解いただければというふうに思います。 ◆真鍋よしゆき 委員 七百五十万円というのが、東京都が三年間に出す最大のお金も七百五十万円、これに準じているという考え方も持っているの。 ◎堂下 交通政策課長 東京都の基準につきましては、あくまで三十六カ月を限定といたしまして、欠損額の二分の一かつ七百五十万円を上限としてというものでございます。今回、区が、本格運行後の区の負担七百五十万円をマックスにした条件といいますのは、金額的なものについては東京都を参考にはしておりますけれども、運行事業者見積もり、また、運賃収入見込み等々を含めますと、あとは他の自治体の収支率が三〇%ですとか四〇%の収支率から七百五十万円程度の欠損額を負担しない限りは、事業計画というものはなかなか成り立たないというところから、マックス七百五十万円と設定しております。 ◆真鍋よしゆき 委員 これを報告するに際して、庁内で会議、合議体というのがあって、それをクリアしたのできょうになっていると思うんですけれども、皆さんのセクションとは直接違うかもしれませんけれども、ふるさと納税の欠損が五十数億で、今度は七十億円とか、来年度予算を編成するに当たって、それぞれの各所管が物すごく細かい点まで見直しを今図ろうとして、いろんなところにそういうアンケートや調査をしていますよね。少しでも、税収が今これだけ厳しいんだと、だから何とかこういうところを切り詰めて、切り詰めてとかという話を私もいっぱい聞いています。  そういう中にあって、もちろん地域の事情はさまざまなことがあるけれども、こういう議論も全て世田谷区の中で含めてなされて、それでこの結論に至ったんだと思うんですけれども、ちょっとその会議の中身がわからないので、そういうやりとりがあった上でどうして――赤字になるのは見えていると。でも走らせるんだと決断に至ったというのは、今のような議論がまずあったのかなかったのか。その上で、どうしてこの案が皆さんに認められて、きょうになったのか。ちょっと細かいことはいいですから、流れを教えてもらえませんか。 ◎堂下 交通政策課長 これまで庁内の検討といたしましては、副区長を座長とした検討委員会、または部課長級の部会というものの中で、平成二十八年からやってきたと承知しております。当然ながら、バスじゃなくてワゴンタイプということはありますので、区の支援のあり方というところをどうしていくか、また、高齢者の移動というものをどう確保していくかという課題について、どうしていくかというところをメーンにやっていきたいというふうに承知しております。当然ながら、区の負担にあっては、安易な負担はしないというようなことを議会答弁でも何度もしてきたところでございますが、そういった中で、ずっと継続的に区が出していくというようなことは、まずはそれは厳しいですねと、そういった話になったというふうに承知しております。  当然ながら、厳しい減収という中で、そういった経費をどれだけ落とせるか、収入をどれだけ上げられるか、地域の頑張りがどれだけできるかといったところを厳しく、そういった財政部門からの指摘を受けながら、新たなサポーターの活用の見込みなんかも調整しながら、今回の事業計画として千三百万円で、マックス七百五十万円までの負担というところまで取りまとめたというふうに所管としては認識しております。 ◆加藤たいき 委員 これまで我が会派が言っていた真の公共交通不便地域とは何かというところで、今回の評価指標ということで三つ出されて、人口の件と地理的条件商業施設の件という、これは非常に私は評価するに値するものだと思っております。個人的見解で、過去にそろそろ公共交通に関しても、バスに税金を入れることを考えたらいいんではないかという話もさせてもらった中で、結構ばっさり切られていたというところもあった中でかじを切ったというのが、正直なところ、すごく驚いているところなんですけれども、一方で、これをやり始めるとどこかで終了のことも考えながらやらなきゃいけないということで、ここにも終了条件撤退要件が書かれていますけれども、これは本当に撤退することができる案件になるのかなというところが、私、非常に懸念しております。  区の収支率四〇%以上であること、補助金額が七百五十万円の範囲内であること、いずれかが満たせない場合というところであって、これは周知とかの方法というのもある程度しっかりと構築していかないと、この撤退は、地元協議会が入ってしまうと撤退できなくなるんではないかなというところはあるんですけれども、まずその辺のところをどう考えているのか教えてください。 ◎堂下 交通政策課長 確かに、こういう公共交通というのは、なかなか条件が厳しくても撤退できないというような事例が他の自治体であるというふうに聞いております。そういった意味で、これまでずっと私どものスタンスとしては、安易な財政負担はしないといったところがありますので、そういった計画に足りないところについては、しっかりと努力はしていただきますけれども、その努力をした結果、基準に合わない場合についてはしっかりと撤退をして、再度新たな計画を考えていただく、そういったステップが必要かというふうに思っております。  その意味で担保性というもので、今所管としては、この運行事業者地元協議会と世田谷区で、そういった協定を結ぶことによって担保ができるものと考えておりますが、さらに他の自治体等の事例も参考にさせていただいて、よりしっかりと撤退といいますか、次へのステップに移れるような形の枠組みというものは検討していきたいというふうに思っております。 ◆加藤たいき 委員 先ほど真鍋委員がおっしゃっていたんですけれども、地元協議会任意団体でつくっていくということで、これから十個の地域で考えていくというふうな指針を出したわけなんですけれども、さっき話を聞いている中で、協議会が乱立してしまった場合というのは、どうやって世田谷区が方向性をまとめていくのかというところ、考え方が違う団体が一つの団体にまとまる、そういったところで任意団体でいいのかなというところを思ってしまったわけなんですけれども、そこら辺はちょっとどう考えているのか。 ◎堂下 交通政策課長 今十地区を想定しておりまして、一地区ごとに一つというのを想定しております。こういったワゴンタイプはもともと採算性が悪いというところで、まとまっていただかないと、どちらもそういった条件を満たすような運行計画はつくれないんではないかというふうに思いますので、それはしっかりと地元の中でまとまっていただくことが必要かなと。今は一地区一路線を想定しております。 ◆加藤たいき 委員 これから、これは正直、黒字になる案件ではないのかなと思いつつも、梅ヶ丘~等々力間のバスが、あれだけ誰が乗るんだろうと言われていた中で、今非常に乗っている方が多くなって、満杯になっている状態になっているんで、やってみなきゃわからないというところでかじを切ったのかなというふうに思っております。  今後考えられる赤字を補填していくことに、今、世田谷区がやっているふるさと納税のクラウドファンディング的な考え方もこれになじむのではないかなと思っていて、地元の方々でつくるコミュニティバスは、もう本当に世田谷区だけに考えを委ねるのではなくて、地元の人たちも一緒になってつくっていくという考え方も、区であっていいのではないかなと思っているんですけれども、そこら辺はちょっとどう考えているんでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 まさに、運賃外収入をどう確保していくかということが、今回の計画の肝になるかなというふうに思っております。今、百万円というふうに想定しておりますけれども、なかなか難しいと思います。そういった中で、今、委員お話しのとおり、ふるさと納税ですとか、ガバメントクラウドファンディングですとか、単純に協議会のクラウドファンディングなんかの活用については、クラウドファンディングですと他の自治体でも事例はあったかというふうに思います。そういったものにつきましては、今後、運賃外収入の確保の観点から、地元の方々と検討を進めていきたいというふうに思っております。 ◆加藤たいき 委員 ぜひ、その考えをやってほしいなと思って、一人千円でも出していただく方が百人でも集まればそれなりの額になって、百万円という額は地域でつくるのにちょうどいいと言っていいかわからないんですけれども、つくれない金額ではないと思っているので、本当の公共交通を世田谷区で、これから高齢社会になっていくという部分と、公共交通が走っていないわけじゃないですけれども、走りにくい場所につくっていくためにも、そういった考えを早期にまとめて、今度、砧でどう動き始めるのかというところもあると思うんですけれども、砧も含めて、そういった考えを区として出していけば、地元の方々も理解してくれると思いますし、これから結構、議会側とも闘わなきゃいけない部分も多少あるのかなというところもある案件だと思うので、ぜひ考えを早期に、改めてもう一個加えてもらえればなというふうに思います。 ◎五十嵐 道路・交通政策部長 そういった意味では収入増の取り組みということで、他自治体でも、例えばサポーター登録制度を導入して、年間登録料六千円、ですから月で五百円なんですね。そういった例もございます。今回、百万円ということで結構かかりそうなんですけれども、そういった地域の力も、我々も説得しつつ、また、地域の方々にも御理解いただきながら、そういった取り組みを進めていきたいなと思っています。  また、先ほど申しましたように、ガバメントクラウドファンディングだとか、そういったことについても運賃外収入の収入増を区としても一生懸命バックアップして、新たな公共交通不便地域対策を進めていけたらなと思っております。 ◆平塚敬二 委員 改めて、まずは何人乗りのを想定しているのかと、運賃は幾らにする想定なのか明記していないので、まずはそこをちょっと教えていただいていいですか。 ◎堂下 交通政策課長 ワゴンタイプということを想定しておりまして、砧につきましては、運転手込みで十人乗りでございます。ただ、その車種によって、あとは道路状況によって、その辺が若干大小するかなというふうに思っております。また、料金につきましては、例えば砧におきましては、今想定しているのは二百二十円、他の運行バスと同程度と。これは既存の運行バスなんかの利益といいますか、そういったところの調整が必要になっておりますので、安易に安くするとか、そういったことはなかなか難しいかなと思っております。ただ、この料金につきましては、運行事業者等と調整した後に、地域公共交通会議の中で合意を得るような手続になっておりますので、その辺は地域によって料金設定というのはまちまちになるのかなと。ただ、想定としては、二百二十円程度を想定しております。 ◆平塚敬二 委員 まず、ワゴン車なので必ず座れるのを想定で、立ちはなしでという形で二百二十円で、私は妥当だと思うんですけれども、そういう形で当然今運行しているバスも周りにあるわけですよね。そのバスを阻害しないというか、本当にそちらのほうにも圧迫をかけない程度で、なおかつ今皆様からお話があったとおり、地域の方の合意というのは、まさにどこからどこまで走るのが正解なのかというのは、地域で決めるしかないですよね。この地域の中でどこからどこまでバスを走らせれば皆さんに利用していただけるかということをよく検討していただいて、今までずっと公共交通には一切税金は投入しないという区の方針を私も支持してきましたし、今後もそれはありだと思っていますので、こういう改めてマイナスを考えた上での計画というのはなかなか理解しがたいんですけれども、ただ、本当に高齢社会になって、今後皆さんが本当に――当然ですけれども、今免許も返納してくださいとお願いをしていますし、じゃ、自転車に乗れますかといったら自転車も乗れない状況ですので、こういうコミュニティバスが本当に必要になってくるだろうなというのは、皆さんも想像はできていると思いますので、できる限り負担は少なく、また、皆さんにとって利用しやすい公共交通になっていただければいいと思いますので、よろしくお願いします。これは要望しておきます。 ◆いそだ久美子 委員 私は最近この話を知って、まだ理解不足のところはあると思うんですが、もともと高齢者や単身高齢者の増加への対応ということで認識していたんですが、今の説明だと、利用する人はどんな年齢でも区民であれば利用できる感じでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 公共交通ですので、どなたでも乗れるというものを前提としておりますが、考え方としてメーンターゲットは、後期高齢者の方々をメーンターゲットとして考えております。 ◆いそだ久美子 委員 そうしますと、やはり最初の広報が大事で、高齢者のためのものだと思っていたのに子連れのお母さんが乗ってきたよとか、区民の方がハレーションを起こさないように、どういう方が利用できるかというのを明確化していただきたいということと、別の話ですが、ほかの委員からもたくさん出ていますけれども、やはりこれを始めてしまったら、赤字であっても撤退するのが非常に難しい事業であると思います。それで、サポーターとか運賃外収入について力を入れていくということですが、例えばとまる予定にしている大規模病院とか、スーパーさんなんかからある程度協賛金を積極的に求めていくとか、そういうことは働きかけていらっしゃいますでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 基本的にサポーターは企業ですとか個人、さまざま想定しておりますけれども、区がやるものではなくて、地域の方々にやっていただくというふうに想定しております。おっしゃるように、例えばサポーターとしてやってもらう場合もありますし、バス停にそこの病院ですとかが何かをやって、広告費という形でとっているような事例もございますので、その辺は地元の方々とやり方等につきましては、今後検討させていただければというふうに思います。 ◆板井斎 委員 協議会を十カ所必ずつくるのかということ。やはりつくるときに、私はなかなか全地域が協議会をすんなりとつくれるとはとても思えないし、また、バスを通してほしいという要望はあったとしても、なかなか行政の仕組みがわからなくて、道路の仕組みがわからなかったり、さまざま協議会を立ち上げるためにもサポートなりが必要だと思うんですけれども、そういう受け付け開始の令和二年の十月以降の前にマニュアルとか書いてあるんですけれども、やるべきことはたくさんあるんじゃないかと思うんです。自然発生的に協議会の設立を待つのではなくて、相談窓口なり、アドバイザーを派遣するなり、ある程度、その下準備というのは必要じゃないかと思うんですけれども、それはどういう考えでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 まさにおっしゃるとおり、こういった公共交通は道路運送法に基づくものになりますので、かなり専門的になるかなと思います。ですので、そういった専門家の支援なんかも当然必要になってきますし、そもそも協議会として立ち上がるというのにかなりの力が要るといいますか、熱意が必要になってきますので、その辺につきましては、各十地区につきましては、世田谷区のほうからしっかりと情報提供をして、こういったやり方であれば進むですとか、他の自治体の事例なんかも情報提供させていただければというふうに思います。 ◆板井斎 委員 この事業者の考えというのは、どういう範囲の事業者で考えているんですか。 ◎堂下 交通政策課長 交通事業者ですか。 ◆板井斎 委員 例えばNPOだとか、そういう運送法に基づいて福祉車両とかを運送している業者もあったりしますけれども、あとは大手の路線バスを走らせる業者もあれば、あるいはこれを契機に、民間でこの事業に入りたいと思っている団体があれば、例えば玉堤地域だって大きなタクシー会社がありますし、また、東玉川では実際に、この八番に区民がここにバスを走らせようということで長年、もう十数年来研究していて、そういう団体もあるぐらいですから、例えばそういう人たちが考えている案だとかはあると思うんですよね。そうすると、この車両、事業者じゃないといけないとかというふうになっちゃうと、範囲が狭まっちゃうんじゃないかなと思うんですけれども、その事業所というのはどういう範囲のことを言っているのか。 ◎堂下 交通政策課長 想定としては、一般乗り合いの免許を持っている事業者というふうに想定しておりますが、イメージ的には通常のバス事業者、タクシー事業者となります。当然、二種免許で緑ナンバーでの運行、有償運送という形になりますので、そういった事業者を想定しております。  もう一つ課題がございまして、バス停をどこに設置するかというところが課題になります。それは既存のバス停が使えるかどうか、既存の駅前のロータリーが使えるかどうかというところも課題になりますので、それは既存の運送事業者との協議が必要になってきますので、その辺の業者の選定につきましても、そういったところも加味しながら、協議会の方々と調整してまいりたいというふうに思います。 ◆板井斎 委員 警察との協議も必要になってくると思うんですけれども、例えばワゴン車だからといって、地先道路まで入ってくるということは余り考えにくいと思うんですよね。そうすると、やっぱりバス停というか、バスがとまるというか、ワゴン車がとまるというのは、ある一定の道路幅だとか、例えばネックになっているのは通学路になっているところとか、朝、一番通りたいところが通学路になっていたりとか、さまざまな案件があると思うんですよね。やっぱりそうしたものもクリアしていかないと、タマリバーバスをつくるときは、夕方に等々力商店街の歩行者天国を解除してもらって、それで通したということがあるんですけれども、さまざまそういった――ルートはこれからだと思うんですけれども、ちょっとその辺ところまで何か考えがあれば。 ◎堂下 交通政策課長 まさに昨今の路線バスの事故等によりまして、特に歩車道が分離されていない通学路での公共交通の運行ということにつきまして、かなり警察のほうから指導を受けているような状況でございます。なので、通学時間帯での安全対策というものが、通常の対策ではなくて、より一層の安全対策が求められているというものもございます。また、おっしゃるとおり、ワゴンタイプといっても車幅が一・七程度あるということになりますと、本当に四メートル未満の狭隘道路というのはなかなか運行が厳しいのかなというふうに想定しております。これは警視庁との協議次第という形になりますけれども、そういった意味で、今後、各地域によって通りたいルートと通れるルートというのはなかなか合わないところがございますが、そういったところも調整しながら、安全運行という面も踏まえて取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ◆大庭正明 委員 今までの話を聞いていて、当初の説明も聞いていたんですけれども、余りにも何かちょっと机上の空論というか、上から押しつけるような、上からやってあげるよみたいな感じがして、それは協議会をつくるといってもどういう形でできるのか、誰が音頭をとるのか、そういうような発想で、それから、十人程度乗るといったって、十人といったってあっという間に、二、三軒が例えば乗っちゃうと満杯で、ほかの人は乗れないのかという話にもなって、つくったけれども、乗れないじゃないかと。例えば、運行の端と端で乗っちゃえば、真ん中から乗ろうとする人というのは乗れないわけですよね。走っているけれども、乗れないじゃないかというようなことだって、九人ぐらいだと容易に起こるわけですよね。  多分、使われる方というのは一定の時間帯に集中するだろうと思うんですよね。朝とか、夕方とか、お昼どきだとか。その話し合い話をどうするのと。じゃ、その一本のルートの中の端っこと端っこと真ん中の人たちで意見がどういうふうに調整できるのか、さらにはバス停なんていうものをどこに設けるのか。いや、バス停なんて要らないよと、九人ぐらいしか乗っていないんだったら、うちんちの前のところでとまってくれみたいなことだって、その話し合いで言えるわけですよね。みんなお知り合いみたいな可能性だってあり得るわけですよね。
     そういうのを行政がやりますということを上からかぶせるというのは、僕はちょっと、かなり難しいというか、混乱というか、昔、北烏山の方々が、やっぱり設けてくれという陳情を出されて、ここで地図を広げて、こういう形で、こういう形でここのところが狭くて通れないので、バスは通せませんとあなた方が答弁して、何とか小さいのでもいいですからという話し合いがあって、ああいうような陳情が地域から出てきて、それで地域である程度のコンセンサスができた形で、それで地域の全体の困難な、つまり道路が狭いところとかなんとかというのも、皆さんが共有しながら話を持ってきたところを、区としても積極的に考えましょうみたいな形で取り上げていくという方式をとったほうが現実的だと僕は思うんですよね。  そうやって地域でまとまって陳情を出すわけだから、とりあえず話し合いはできているわけだから、一人で出すわけじゃなくて、あれは十人とか百人とか、そういう地域の人たちの筆が入っていたと思うんで、そういうところを取り上げていくというほうがよくて、それでまとまる事例が出れば、じゃ、我が町でもという、先行事例があるんだったら、まず陳情というか、そういうみんなのコンセンサスをとった上で上げていこうみたいな形にしないと、行政がやりますよみたいなことで手を上げても、必要ないじゃんという人もいるかもしれない。  ちょっと具体的に聞きたいんだけれども、定員十名、九名乗ったとして、二百そこらでやったって、フルで乗ったって、その料金は二千円ぐらいですよね。それは何往復すれば、まずペイするの。例えば何往復というか、要するに一日の売り上げが幾らだったらペイするの。その辺はちょっとどうなの、どういう式なのか載っていないじゃん。赤字になるとか赤字にならないとか、七百五十万円が超えないとかと言うけれども、例えばこれは運行の状態で、年間の利用者数がどれぐらいなの、どれぐらいあればまずペイするの。それを十で割ればいいんでしょう。十なのか九か知らないけれども。 ◎堂下 交通政策課長 これは運行事業者によって、経費がどれぐらいかかるかというものにつきましては、若干ずれがありますので一概には言えませんが、今想定しているのは一千三百万円を想定しております。これは週五日運行した場合に、ごめんなさい、運行時間が十・何時間ということになります。大体ざっくり言いますと、一日五万円経費がかかるというふうに御理解いただければというふうに思います。ですので、例えば計算を簡単にすると、一人二百円という形にしますと、一日に二百五十人乗らないとだめだと、ペイはしないという形になります。二百五十人を計算を簡単にすると、一便当たり十にしますと、二十五便回さない限りはだめだと。単純にすると。ただ、一概に言えないのは循環バスなので、一周する人というのはなかなかいないわけで、途中で乗りおりがありますから、十がマックスかどうかということは一概には言えませんけれども、計算するとそういう形になります。  今、砧で想定していますのは、大体十三便から十五便程度、これは大体三十分に一便程度、一台で回すための想定距離は四・九キロぐらいになりますけれども、大体十三便から十五便ぐらいになりますので、マックスでやったとしても、一便当たり十人乗ったとしても百三十から百五十ということで、ペイには全然行かない数字になるというふうに想定しています。ペイしないという形です。 ◆大庭正明 委員 だから、そういうのを行政がまず考えるということ自体が何なのと。要するに、税の使い方として公平性があるのということにもつながるわけですよ。だって、そんなの初めから机上の空論で、できっこないじゃないですか。一日二十便をフルで満杯にしなくちゃいけないわけでしょう。ということは、大体その倍の四十便を使っても半分ぐらい乗るか乗らないかというぐらいでしょう。四十便も出したら、今度は経費のほうがまた上回っちゃって、便をふやせばふやすほど経費はかかるわけだから、どんどんどっちもどっちだよね。  だから、その辺も考えると違う方法がいいんじゃないのとか、いろいろあるわけですよ。税金の使い方として。これを十地域でばあっとやって振り分けて、さあどうぞみたいなことを言ったって、それはないよりかはあったほうがいいというのは総論でしょうよ。でも、採算性を考える議論というのはどこから出てくるのか、利用者はどこまで含めるのか、いやルートをもうちょっとこういうふうに分けてくれたらふえるかもしれないとか、地域、地域の事情でいろんな問題が入ってくると。いや、でも俺んちの前にバスが通るのはやめてくれとか、ここは小学生が通るところだから危ないとか、いろんな地域の需要が出てきて、もう収拾とれなくなるんじゃないのと。これをオープンにして、それで十地域でどうぞみたいな形をやるんだったら。  むしろ、さっき言ったように、何か陳情が出てきて、地域である程度コンセンサスがとれて、それでこういう採算性が合うかどうかということの実証実験をしてみましょうかというぐらいの出足のほうが僕はいいと思うんだよね。これは収拾とれなくなりますよ。みんな陳情が来て、赤字でもとにかくやってくれというのが今度は出てきて、困っているんですと。だから、撤退戦略といったって、やっぱり我々は区民から支持されている関係上、その辺をむげに、一度広げたものを閉じるというのはなかなか難しいことであって、行政がそれを先にやっちゃうと。議会から要請があって、何とか十地域でやってくれみたいなことというのはともかくとして、行政のほうから先に十地域を決めちゃってやりますというのは、僕はちょっとやり過ぎだと思いますよ。  これは黒字で必ずペイするということで、十地域やりますよという話で来るなら、それは議会としてもいいですけれども、赤字でやりますよということで、十地域展開しますよという形で持ってきて、やられちゃって、赤字で続けてくれという陳情が今度議会に、委員会に来られても、我々としてはどういう責任がとれるんだという話ですよ。ちょっとやり過ぎじゃないの。もうちょっと真剣にというか、十地域じゃなくて、もうちょっと地域がまとまった北烏山とか、先行の陳情の事例があるわけじゃないですか。そういうところに絞って、一つ一つ実験例としてやらないと、十地域でやっちゃったら本当にもうてんてこ舞いですよ。各地域でああだこうだといって、それで一つの地域でやっちゃったら、どこかのバスじゃありませんけれども、あそこにバスを出したんだったらうちでもバスを出せよみたいな、それは出ますよ。何であそこは出して、こちらはバスを出さないんだって。バスは結構鬼門なんですよ。 ◎堂下 交通政策課長 このワゴンタイプでの制度になりますと、おっしゃられるように乗車定員が大体十人程度になりますと、運賃収入だけでペイするという計画は通常では厳しいということで、実証運行にいくには三割、本格運行にいくには四割を超える収支率という形で想定させていただきました。他の自治体等、都内でも幾つかありますけれども、ワゴンタイプで大体三割から五割の想定という形で設定しているところがございます。  また、まさにバスについては、いろいろ私どものほうにもバスを通してほしいですとか、バス停をつけてもらいたいですとか、延伸してもらいたいですとか、便数を拡大してもらいたいというお話をいただいております。それはやってもらえるならいいというお話でございまして、今回の制度というのは、みずから考えて、区と一緒に検討していただく、そういった制度になっております。全て区が押しつけで十地区やるという話ではなくて、しっかりと区と一緒になって検討していけるところについては、しっかりと区としても責任を持って支援をしていく、そういう制度と所管としては考えております。 ◆大庭正明 委員 だから、その地域のまとまりの、まず地域がまとまるなり、コンセンサスをとるなり、ある程度の負担も受け入れると。例えばバスの設定とか、それから道路の通行がふえるわけですから、その通行の問題とか、そういうことについて、やっぱりもうちょっと基準を設けて、ただ声をかけてやりますよといったら、ただ要望だけでやってくれ、やってくれと、それは行政に依存してやってくれ、やってくれよという話でしょう。  だから、例えば区のほうがファシリテーターみたいなのを派遣して、それで地域をまとめるということをやってくれればいいけれども、今、町会とかなんとかといっても、それほど強固な形で新たなことまで引き受けるという余力があるとは思えないんだよね。でも、ニーズはあるのかもしれない。でも、ニーズが全体としてあるのか、部分的な人なのか、それもよくわからない。地域は十地域だから全部事情は違いますよ。坂道の度合いも違うし、それから、いろんな負担の度合いも違うから、何とも言えないと思うんですよね。  だから、やっぱり要望が強いものから、みずから立ち上がったところから僕はやっていくべきだと思うんです。陳情を受けて、しかも、こんなルートじゃないほうがいいという人もいるかもしれないじゃないですか。地域の事情によっては、ここのルートよりもこういう道の回り方のほうが便利だとか、こちらのほうがちょっと広いよとか、狭いよとかあるわけですよね。だから、そういうようなことで僕は陳情スタイルみたいな形でまとまってきたものを取り上げて、優先的に考えていくほうがまだいいと思うんだよね。  だって、これはパンドラの箱だと思うよ。こういう形で聞いたって、地元の人は多分誤解すると思うんですよ。やってくれるんだ、ルートができるんだと、早くやってくださいと。つまり、早くやってくださいとしか出ないと思うんですよ。じゃ、自分たちはどうするのと、それはもう行政で決めてくださいと。早くバスを走らせてくださいというだけの、だって今の区民はそんなもんですよ。コミュニティバスをできるルートをつくれば、早くつくってくださいと、区長さんがそういうふうに言ったんでしょうみたいな、早くつくってくださいよというだけで、それはちょっと違うでしょうと。あなた方の考え方は、地域住民の人たちが主体となってやるべきだというふうに言っているけれども、今の住民はそこまでやる余裕はないですよ。バス一本通すのを早く通してくれという話ですよ。  そこのところの温度差が僕はあるんじゃないかと思って、それは広げてもいいですよ。でも、大変な騒ぎになってくるのは目に見えていると思いますよ。早くやってくれの陳情だけが来るんですよ。その辺、ちゃんと見通しは立っているの。これは話がまとまるのはオリンピックの直後ですよね。来年の十月なんだから。いろいろ出てくるだろうと思うけれども、その辺、覚悟されているのかね。 ◎堂下 交通政策課長 今回、百四十三地区というエリアを分けて、その中の上位十地区という形で想定いたしました。他の自治体なんかでも、そういうガイドラインというのをしっかりとつくって、また専門家か何かを派遣した中でまとめていく、そういったところについて自治体が支援していくというような制度構築で成功した事例もございますので、そういったことを今後、制度詳細の構築というものを来年の十月までやってまいりますので、今、委員からお話しいただいた御意見も参考にさせていただきまして、しっかりと取り組んでまいります。 ◆大庭正明 委員 一応地域にとって、もうちょっと明確な意思がわかるようなアンケート調査とか、地域調査とか、できたら乗るだとか、できても乗らないとか、使うとか、使わないとか、ぜひ必要で私は使いますとか、そのルートについてはこれでいいと思うとか、これ以外のところが合うとか、もっと詳細な地域、地域の、十地域の調査をして、アンケート調査とか面接調査をして、それでもうちょっと具体的な地域住民の心持ちというか、本当にそんなのが必要なのかどうなのかということを、まず下地として、前提条件として調べてから、もう少し検討したほうがいいと思いますよ。意見。 ◆ひうち優子 委員 先ほど、ワゴンが十人乗りで、料金が二百二十円とおっしゃっていたんですけれども、私がちょっと最初に想定していたのは、ハチ公バスとか、港区のコミュニティバス、あれぐらいのかなと思っていたんですけれども、あそこは富士急行がやって、事業者が運営主体でやっているということで、何か今回導入しようとする他自治体でいい事例とか、成功している事例、参考にしている事例とかはあるんでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 渋谷のハチ公バスにつきましては百円でやっていると思いますけれども、あれは赤字分については自治体が補填しているというふうに承知しております。今回、ワゴンタイプはなかなか採算が厳しいところもありますので、数はないんですけれども、例えば埼玉ですとか、小平、国立、あと葛飾等々で事例がございます。 ◆ひうち優子 委員 ということは、埼玉だとか、国立、小平は、もう今既にこの形で運行していて、うまくいっているというか、今実際に黒字という形なんでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 各自治体の詳細はあれですけれども、そもそも黒字になる想定をしていない自治体が多くて、大体条件として、同様に収支率三〇%以上ですとか、そういった条件を付加している自治体もございますし、そもそも条件をつけていないところもございます。 ◆ひうち優子 委員 わかりました。ということは、今回、このモデルは世田谷が初ということなんですか。ほかの事例ではなくて、これを独自に今回考えて実行していくという。 ◎堂下 交通政策課長 さまざまな自治体を参考にさせていただいておりますので、世田谷発というところがなかなか、いろいろ組み合わせたようなところもございますので、そこを世田谷発というふうには、ちょっと私どもとしては言いづらいところがあるかなと思っています。 ◆青空こうじ 委員 僕が今聞いている中で、大庭委員の話が一番ぴったりなんですけれども、うちのほうでもハチ公バスをよく見ますけれども、よく乗っていますよ。でも百円ですから、今、年寄りが浅草なんかでも、台東区でも、下町でもいっぱい行列してバスのところにいるのは、みんなただのお客さんなんですね。一年間千円払って乗る方、それ以外には、収入の多い方は二万五百十円払って乗る方もいるんですけれども、僕はこうやって二百二十円というのは、ちょっと無理。山村か何かで運転手さんがなしで、乗客が九人というふうにしたら、初めから絶対無理なものは僕はやるべきじゃないと思うんですけれども、これはいかがなものでしょうかね。 ◎堂下 交通政策課長 まさに今おっしゃられているのは、シルバーパスの活用ができるバスは乗るけれども、それ以外は乗れないというような御指摘かと思います。まさに、その料金設定をどうするかというところが、本当に必要な方がどれだけいらっしゃるか。あったらいいなという需要と、なくてはならない需要というものをどう見きわめるかというところだと思います。  また、料金設定につきましては、既存の運行事業者等との関係がございますので、なかなか難しい――ごめんなさい、料金を単純に安くするというのは、区が負担する中で料金を安くするというのはなかなか難しいかなというふうに思っております。また、料金に付加して、例えば乗るとサービスがつくですとか、そういった付加価値をつけるような取り組みも他の自治体ではありますので、そういった取り組みにつきましても、今後地元の方々と可能性につきまして検討を進めていきたいというふうに思っています。 ◆青空こうじ 委員 僕は旅に行くと、地方で列車がみんな廃止路線になっちゃうわけですね。そうすると、始めのときと、廃止路線の最終日だけはいっぱいだけれども、ふだんは乗っていないんですよね。そうすると、僕は今回も、地域で十カ所でやるというような想定だけれども、初めのうちはいいけれども、絶対途中で乗らなくなると思うんですけれども、いかがなものでしょうか。 ◎堂下 交通政策課長 コミュニティー交通の導入につきましては、ステップ一からステップ七という形で説明させていただきました。まさに実証運行にいけるか、本格運行にいけるかという中で、アンケート、需要調査等をいたします。そういった中で、経費と収入との最適解を、どこが一番最適なのかということを見きわめながら、乗る時間帯がなければ、運行しなければ経費が下がるわけですので、その辺で収支率三〇%、収支率四〇%という運行計画ができるかどうかというところを地元の中で調整させていただければというふうに思います。 ◆青空こうじ 委員 大体、もうこれだけ計画を考えているんだったら、どこの交通会社とか、そういう人も決まっているんですか。 ◎堂下 交通政策課長 運行事業者を決めるに当たりましては、地元の方々との中で決めていく形になりますので、まだどこが何という話は決まっておりません。 ◆加藤たいき 委員 先ほど大庭委員の話を聞いていて、私もちょっといろいろ思ったことを話させてもらうんですけれども、これは十地域に断定しちゃっていいのかなというところが、まず思ったわけなんですよ。十位の点数が十五・三四で、十一位の点数が十五・二五と微妙な僅差だったりというところもあったりとかして、これを出しちゃうと十地域に断定せざるを得なくなってしまうわけじゃないですか。この図を出してしまうと。そこを区として、この地域でやりますというふうに言ってしまうのはいかがなものかなというところが一点、それと、この中の地域で、ここは公共交通不便地域だからと、地域からバスを走らせてくれというふうにもう言われている地域というのはどれぐらいあるんですか。 ◎堂下 交通政策課長 まず、十地区に断定というお話でございます。まさに点数が十一位、十二位と差がそんなにないんじゃないかというお話です。今回、やはり公費負担というものを想定しておりますので、ある程度優先的にやるというよりは、検討すべき地域というものを決めざるを得ないというふうに所管としては考えております。その中で、まさにここは成り立たないという話であれば、今後見直しということも十分あり得るかなというふうに思っております。  また、陳情というか、正式な請願審査ということであれば数は少ないんですけれども、例えば東玉川ですとか、そういったところでは車座なんかでもよくお話が出てきます。北烏山ですとか、野毛ですとか、宇奈根ですとか、大体選ばれたところにつきましては、所管のほうにはよく声が来るというところでございます。 ◆加藤たいき 委員 やっぱり、この地図がひとり歩きしちゃうような気がしてならないんですよ。ここまで赤だったり、黄色だったり、緑の色で分けてしまうと、そこはちょっと節度を持ってしていかないと、とりあえず十路線を走らせるわけではないというところ、この図だと十路線走らせますと、区がイニシアチブをとってしまう表になってしまうのではないかなというところは一個懸念しているところと、あと、先ほど堂下課長がペイできないという話になって、それも含めて採算性がとれないというんではなくて、先ほどもクラウドファンディングの話をさせてもらいましたけれども、事業者側の努力も必要だと思うんですけれども、このワゴン車型を普通のバスにステップアップ、物理的に道路の問題で通れなかったりする部分もあると思うんですけれども、そういった考えとかというのは一切なく、ワゴン車タイプのみでやっていくという考えなんですか。 ◎堂下 交通政策課長 そういったバスでできないところについて、ワゴンタイプという形で設定しておりますけれども、例えば都市計画道路が新たに整備されたところにつきましては、これまでどおりのコミュニティバスにつきましては、引き続き検討を進めていきたいというふうに思っております。  また、赤字を前提としてというお話で、まさにおっしゃるとおり、極力赤字にならないように、運賃外収入の増をできるように、地元の方々と努力してまいりたいというふうに思っております。 ◆真鍋よしゆき 委員 私も今はたと、さっきの大庭委員の質問同様に、ワゴン車と決め――この文章で、小型バス車両すら導入困難な狭隘道路がありと書いちゃっている。でも、例えば祖師谷を走っているバス、どう見ても、あそこを走っていたらすごいなと思ったら走っている。今、例えば補助五四号線がまだできていない都道で一番狭いという、地元では殺人道路と言われている今の旧道、仙川に行く。あれはでかいのが走っているじゃない。  これも、そもそもワゴンタイプと言ったところから何か全てが始まってる気がするんだよね。じゃ、車椅子の人はどうするのとか、それからさっき言われたとおり、九人乗っちゃっていたら、そこに立っていたって乗れないんですかとか、手前に体の不自由な方が乗っちゃって、後ろの人がおりるといったら、一々また立って、座席に座っているんだから、こんなに不自由なバスでいいのかなと単純に思いますよ。それだったら、祖師谷を走っているバス程度のものだったら、あれだったらこちらから乗ってこちらからおりられるじゃない。いろんなことができるでしょう。  あのバスが走れないような道路は私は想定できなかった。一つ考えられるのは、例えば重量規制であるとか、ポールが立っているとか、何か具体的に走らせようと思ったけれども、なかなか走らせられない場所を救済するにはこれしかないんじゃないかなというのが、たまたまこの中の一個に入っているような気がしないでもないんだけれども、逆に言うと小型バスが走れるところからやっていけばいいじゃん。  だから、それは走れますよ。あんなところを走っているんだから。ここから決めていて、これは本当に余計なお世話だよ。小型バスになるべくしたいし、ここが不便だし、地域の盛り上がりがあれば、極力小型バスを走らせたいというところでいいじゃないですか。何かどこか想定が具体的なものが仮定であって、住民がまとまりそうだよ、走らせたいよ、だけれどもあそこは小型バスは無理だなというのが裏に見えちゃうんだ。私はうがっているかもしれないけれども。だから、余りここまで限定しないほうがいいんじゃないですか。  採算性は絶対に求めなきゃだめですよ。車椅子が乗れるようにしましょうよ。おりるときに、一々立っておりて、また乗るなんてことはやめたほうがいいですよ。というような観点を、これは余り考えていないんじゃないか。何か走らせることありきで、結論があって、それにどんどん肉づけして、その一地域だけじゃあれだから、とりあえずポイント化して、これだけやったらこうなってみたいに見えちゃうんですよ。だから、やっぱりそういう誤解を招かないほうがいいし、余り固定しないほうがいいし、極力、やっぱり小型バス等を前から乗って後ろからおりるみたいなものを考えるべきですよ。これがこのまま突っ走ったら大変なことになると私も思いますよ。さっきの車椅子だのワゴンだの、今の話で何か、それはもちろん検討したけれども、だからこうなったというのがぱっと言えるなら教えて。 ◎堂下 交通政策課長 まず、祖師谷のくるりんバスにつきましては、当時は警視庁のほうからの了解を得て、道路運送法上も問題なしという形になっております。ただ、昨今に同様の形であれば車両制限令の関係から、厳格的な適用をされまして、ああいう運行はもうほかのエリアではできないというふうに承知しております。  なので、私どもも、このステップを見ていただければわかるんですけれども、ステップ一からいった中で、バスの活用というものもあって、バスで活用できるんであれば収支は確実に改善できますので、そういったものもあわせて検討していくと。それができない場合につきましては、ワゴンのほうを検討する流れになりまして、実証運行ステップが進んでいくという形で考えているということが一点。  まさに、便利じゃないバスというのは使われないというのはおっしゃるとおりで、一番の問題としては乗り残しだと思っております。どこのバス停からどこのバス停に、何曜日の何時に乗るという需要調査をしております。ただ、それがそのまま当てはまるとはなかなか思えないところもありますので、他の自治体等の事例ですと、そういった乗り残しの場合につきましては、大体こういうコミュニティバスは三十分ですから、一時間に一本ということになります。次を待ってくれというのは厳しいところがありますので、代車を用意するというような対策をとっている事例はあります。なので、基本的には不便なコミュニティバスということでは本当に使われなくなりますので、そういったところは乗客の視点を取り入れて取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ◆真鍋よしゆき 委員 厳格に今交通規制とかがされているので、ああいう形はできないということで、例えば二つ。一つは、祖師谷のときには、走らせることを一生懸命頑張ろうということで、どうしても角のところが狭いと。そうすると、区のほうがそこを交渉して拡幅したという事例を何件か見ているんですよ。そういうふうにクリアするためには、ここの部分さえ拡幅できればこれができるというのはいっぱい出てくる――あるような気がする。それに対しての予算を出すなり、道路整備なり、土木なりというのはバックアップしていくんだろうなと思うんですけれども、そのお考えが一つと、具体的に水道道路というのは小型バスは走れない、これは確認。 ◎堂下 交通政策課長 水道道路は車幅制限がありましたので、例えば祖師谷のくるりんバスは二・〇五ぐらいの幅があります。通れません。通れないと思います。  例えば、今砧で想定しておりますのは、まさに通学路の安全対策というのは非常に求められております。その安全対策は何があるかというと、例えばカーブミラーを設置したりですとか、路面標示ですとか、砧については隅切りまでは言われていないところなんですけれども、そういった安全対策というのは当然必要になってくるというふうに思います。ですので、運行、走らせる前には、当然警察の了解を得る必要がありますので、そういった整備費というものにつきましては、区のほうで整備していく必要があるというふうに理解しております。 ◆真鍋よしゆき 委員 何か水道道路ありきのような気がどんどんしてきたんだけれども、例えば砧は、確かに一本きちっと筋は通っていて、あれが通れば不便は解消できると思うけれども、その中でも水道道路を通らなくても小型バスが走れるルートはないの。 ◎堂下 交通政策課長 今、モデル地区の砧で検討しているルートは、基本的に水道道路は通らない、またぐ形になっております。それは行きたい地域ですとか、あとは五キロ以内におさめるとかという中で、水道道路は通らないという形で考えております。水道道路以外はかなり通学路に指定されている道路が多いわけですけれども、そういった通学時間帯を除けば走れるルートというのは、ワゴンタイプで走れるルートというのはあります。 ◆真鍋よしゆき 委員 ワゴンじゃなきゃ無理なの。 ◎堂下 交通政策課長 ワゴンでないと厳しいというふうに承知しております。 ◆真鍋よしゆき 委員 それは幅員。 ◎堂下 交通政策課長 幅員です。 ◆真鍋よしゆき 委員 小型バスは何メートル以上の幅員。 ◎堂下 交通政策課長 小型バスは先ほど話しましたように、二・〇五必要になりますので、一方通行と両方通行で幅員が違いますが、済みません、調べてちょっと――四・五とか五・四とかの幅員だったと承知しておりますが、調べまして後ほど。 ◆真鍋よしゆき 委員 だから、小型バスを走らせて交通不便地域に適用するには、逆にどんなルートが考えられるかという発想はできないのと思うんですよ。何か、もうここに走らせるにはワゴンしかないと。やろうと思ったけれども、まだ時期早尚だと思ってちょっと間を置いちゃったと。だけれども、いろいろ声があるという気がするんだけれどもね。  それから、さっき車椅子の人はどうするのというお答えをもらっていないんだけれども、これを本当にどこかの具体的な、特別養護老人ホームが送迎をするためにワゴン車を走らせるというのはわかるよ。ここからここまで行ってみんなでおりるんだから。でも、こうやって公共的なバスとしてワゴン車を使ってというのが本当に、しかも、地方ならいざ知らず――目的がはっきりしていて人が少ないところならね。だけれども、どこでおりてどこで乗ってというんだって、みんなそれぞれのニーズがある。しかも、これだけの人口がいるところでワゴン車を走らせるというのは、超混乱のもとになると思うんで、逆の発想で小型バスを走らせるには、この不便地域でルートを調べてみたらここだと。一点、二点、これがネックになるというのだったら、世田谷区の土木や道路のほうがそこに入って、そこを拡幅するぐらいの努力をして、小型を走らせるような努力をする、そういう考えは持てない。 ◎堂下 交通政策課長 もともと、平成二十八年に調査をスタートしたきっかけが、そういった小型バスがこれまでの運用のような形で走らせられないということがきっかけでスタートしております。走らせられない中で、走らせられないエリアの不便地域の対策をどうしていくかということで、まさに委員お話しのように、要は無償運行ですね。例えば自動車学校ですとか、スポーツジムですとか、そういったところの無償運行で活用ができないかですとか、病院なんかの送迎ですとか、施設の送迎バスが活用できないかですとか、さまざまな検討をしてまいりました。その中で、公共交通として一定程度の日にちと便数を確保できるような形においては、やはり有償運行で一般乗り合いという形がいいだろうと。それも、ワゴンタイプでという形に至ってきたというところでございます。  また、車椅子というお話がございました。ワゴンタイプでも車椅子は改造すれば可能です。ただ、乗客九人乗りで、恐らく二人分ぐらいがそういった改造でなくなりますので、その辺を地元の方々がどうお考えになられて、収支上どうなるかというところの総合的な観点から進めていくべきだというふうに思っております。 ◆真鍋よしゆき 委員 それを地元におっつけたらかわいそうなんじゃない。だって、これだけ多様な社会と言われて、それでそういう車椅子の方を乗っけないということを誰が決めたといったら、地元協議会が決めましたとするの。何かそれも変なあり得ない話だと思うし、しかも任意団体で誰がやるかわからないし、それを受ける人は本当に大変ですよ。それが盛り上がって、今何とかしようというところはできるかもしれない。だけれども、それが未来永劫続くとは私は思えないし、その協議会のあり方、今の協議会に対する責任、そこで判断してもらうみたいなこととか、何か世田谷区、先ほどの話じゃないけれども、発表だけして、大風呂敷だけ広げて、やりたいならやっていいですよと言っておいて、あとは地域任せで、責任をそちらに押しつけているようにしか聞こえないんだけれどもね。そんなバリアフリーじゃない移動手段を、こういう経緯があったからやむを得ないんだというので見切り発車していいのかなというのは意見にしておきます。 ◆加藤たいき 委員 先ほどちょっと話しの途中で委員に――やっぱり私も、先ほど真鍋委員に言われてしまっているんですけれども、祖師谷のくるりんバスだったりというところもあった中で、この体制イメージに地域・住民、事業者、自治体と三位一体で考えていくというのに、今までのこれまでの話を聞いていると、自治体としての世田谷区が、委託料、補助金を出すだけの立ち位置になってしまうんではないかなという懸念をしているんです。  というのは、やっぱりワゴン車でしか通れないところの公共交通不便地域というのがあるのも理解していますけれども、それだけで断定してしまうのではなくて、バスでも運行できるようなスタンスで進めていく地域もあっていいと思うんですよ。そういった考えが今、この中で読み取れない状況で、地域住民の方々の意見は確かに大事だと思うんですけれども、一部の声の大きい人たちだけのためにこのコミュニティバスはあるんではないというふうに、家の前を通してくれないと、このバスはだめだよみたいな意見が出てきたときの方向修正というのも、やっぱり区が自治体としてしっかりやっていかなきゃいけないというふうに思っている中で、このワゴン車の話もそうだと思うんですよ。この通りは走らせることができないので公共交通便地域ではありますけれども、こういうルートになりますという区のスタンスを出していかないといけないと思うんですけれども、そこら辺もない上で、ワゴン車でしか走らせられないんではないでしょうかみたいな今までの話というのは、私はちょっと理解できないんですけれども。 ◎堂下 交通政策課長 私どもはこれまでと同じように、都市計画道路の整備がされた場合につきましては、バス事業者にお話をして、路線バスが通せないかということで進めていく予定です。なので、今回につきましても、例えば補助二一六号線ですとか、補助二六号線ですとか、そういったところについてはバスでやるべきだというふうに考えております。ですので、選択はあって、先ほどのステップにもありますけれども、まずは事業採算上は一番いいのがバスですので、バスでの導入ができないか、また既存バスをちょっと延ばせば解消できるというお話であれば、それはそちらのほうが現実的ではございますので、そういったことはまずは話していくと。それができなかったエリアについて、新たな制度を考えたということで御理解いただきたいと思います。 ○風間ゆたか 委員長 この件になってもう一時間議論をしていますので、意見のほうはそれぞれお持ちかと思いますけれども、不明点の質問に絞って発言をお願いしたいところですけれども。 ◆加藤たいき 委員 やっぱり、今の話を聞いてもワゴン車に断定されているのでないんであれば、バスタイプはどれぐらい経費がかかるかというのも一応出してもらうのが一点と、ワゴン車からの派生、ステップアップしていくということが書かれていてもいいんではないかなと思うんですけれども、そこら辺。 ◎堂下 交通政策課長 バスで通せる場合につきましては、これはバス事業者のほうの運行になりますので、区が負担するということは今のところ考えておりません。バスでできない場合について、検討する場合については、最大七百五十万円負担するというふうに考えております。 ○風間ゆたか 委員長 そうではなくて、シミュレーションとしてバスで出した場合に、どれぐらい経費がかかるのかという質問だったんじゃないですかね。それは区は数字は持っていないんですかという質問に対して。 ◎堂下 交通政策課長 失礼いたしました。正式にバスでやった場合に経費がどれぐらいかかるかというのは想定はしておりません。ただ、基本的には運行ですので、人件費が大体六割から七割というふうに言っておりますので、そうは変わらないというふうに理解しております。 ◆江口じゅん子 委員 この十地区を区として選定しましたと。評価方法及び指標、きょう明らかにされていますけれども、こういったことですとか、区として、あくまでも地元の機運が大切で、住民が主体になって運行していくといった考えとかを含めて、その当該地域や、また区民にいつ、どのように明らかにする予定なんですか。 ◎堂下 交通政策課長 来年の十月を予定しております。 ◆江口じゅん子 委員 今議論を聞いていて、この間、不便地域解消に向けて議会でもさまざま議論をしてきて、その都度、区は検討していく中で、やはり小型バスというのが、それはもう絶対収支性からいっても、バリアフリーというところでも望ましいけれども、しかし、くるりんバスのときのように道路事情が、その当時は許されているけれども、今になっては大変厳しくてどうしても通らないとか、いろいろな経過があって、今回こういうスキームが出されたと思うんですね。  でも、地域の方や区民の方はそういったことは知らないわけですから、やっぱり何でこういうことになったのかと、きちんとその説明をしていく必要があると思います。それから、その十地区に選ばれたからって、まず地元の協議会の立ち上げや地元の機運ということがないことには、これは進まないわけですよね。しかし、地域活動にも地元の濃淡があるというのは実情だと思うんですね。協議会の立ち上げや、また継続というふうになってからも、やはり区としての後方支援というか、持続、継続するような支援というのは必要だと思っていて、よく力のある町会長さんがいらっしゃって、そのときはうまく進んでいたけれども、その方がお亡くなりになってちょっともうなかなかうまくいかないんだというような、さまざまな地域活動でそういったことはあるわけですから、やはり、住民任せでおっつけるというのはどうなのというふうに真鍋委員もおっしゃっていましたけれども、区がお金を出すというのは大変大きな決断であって、住民側もこれを通すからには、住民としての役割や、また負担というのが必要で、だけれども、それは住民任せじゃなくて、区としてもこういう支援をしていくというわかりやすい説明は必要だと思うんですね。  だから、十月以降ということですけれども、具体的にそういうことをきちんと留意して進めていただきたいなと思うんですけれども、いかがですか。 ◎堂下 交通政策課長 まさに各ステップごとに、それぞれ地域のまとまりですとか、それは必要だと思います。そのステップごとに、区としてもしっかりと支援していきたいというふうに思っております。 ◆江口じゅん子 委員 あと一点聞きますけれども、今後のスケジュールで、十月以降手引きに基づく相談受付開始ということですけれども、先行してモデル地域があるわけですよね。そういった砧地域も十月以降にやっていくということになると、今まで何だったのということになってしまうと思うんですが、先行している地域に対してはどういうふうに対応していくんですか。 ◎堂下 交通政策課長 まだ正式には決定したものではございませんけれども、基本的に砧というのは、先ほどのステップ表の中では、ステップ四の段階にいます。正式には、道路運送法上の手続については来年の十月以降という形になりますけれども、引き続き通学路の安全対策ですとか、運送計画も若干変更になるというようなこともございますので、地元の方々とのお話し合いは引き続き続けていきたいというふうに思っております。 ◆大庭正明 委員 ちょっと老婆心ながらですけれども、きょうも報告があったわけですけれども、百家争鳴というか、いろんな意見が出てきて、全部このとおりで、すんなり全部オーケーということではなかったように、いろんな問題点が噴出してきたと思うんですけれども、老婆心というのは、こういうのを区長の記者会見なんかではやったりしませんよね。要するに、議会報告すれば、何でもかんでも記者会見でやっちゃえるみたいに誤解されているような節があるんですけれども、議会としてある程度の承認というか、ある程度の意見が集約されて、それで是とするという段階においた上で、区長としての記者会見ということがあって、そのために前提として委員会の報告での議論というのがあるわけであって、何か一方的に、一応特別委員会に報告したから来年十月をめどにやりますよなんて、そういうことはなさらないようにちゃんとなっていますよね。 ◎五十嵐 道路・交通政策部長 きょう、本当にいろいろな御意見をいただきました。先ほど堂下課長からも説明がありましたが、この十一月から新たな公共交通不便地域対策に関する制度詳細の構築をしてまいります。きょういただいた御意見、いろいろな本当に貴重な御意見をいただきましたので、そういったことも含めて制度構築に努めてまいりたいと思います。  また、きょうの議論の中で、今記者会見の話がございましたけれども、それにつきましては当委員会での報告も含め、まだ制度詳細の構築の中で、やはり十分もんでいかなきゃいけない部分もあるという旨については、区長のほうにもお話をしたいと思います。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━風間ゆたか 委員長 では、(3)その他ですが、何かありますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○風間ゆたか 委員長 特にないようですので、報告事項の聴取を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━風間ゆたか 委員長 2の協議事項に入ります。  次回委員会の開催について、第四回定例会中の十二月三日火曜日午前十時から開催予定としたいと思いますが、よろしいでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○風間ゆたか 委員長 それでは、次回委員会は十二月三日火曜日午前十時から開催予定とすることに決定いたします。  以上で協議事項を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━風間ゆたか 委員長 その他、何かございますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○風間ゆたか 委員長 特にないようですので、以上で本日の公共交通機関対策等特別委員会を散会いたします。     午前十一時二十五分散会    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━  署名   公共交通機関対策等特別委員会    委員長...