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  1. 世田谷区議会 2019-09-03
    令和 元年  9月 区民生活常任委員会-09月03日-01号


    取得元: 世田谷区議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-03
    令和 元年  9月 区民生活常任委員会-09月03日-01号令和 元年  9月 区民生活常任委員会 世田谷区議会区民生活常任委員会会議録第九号 令和元年九月三日(火曜日)  場  所 第五委員会室  出席委員(十名)    委員長         中村公太朗    副委員長        岡本のぶ子                阿久津 皇                畠山晋一                福田たえ美                いそだ久美子                ひえしま進                小泉たま子                たかじょう訓子                田中みち子  事務局職員    議事担当係長      長谷川桂一    調査係主任       伊藤美奈子  出席説明員   生活文化部
       部長          松本公平    市民活動・生涯現役推進課長                笹本 修    文化・芸術振興課長   大澤正文    区民健康村・ふるさと交流課長                大谷 昇   経済産業部    部長          田中耕太    商業課長        羽川隆太    産業連携交流推進課長  末竹秀隆    工業・ものづくり・雇用促進課長                香山桂子  参考人   株式会社世田谷川場ふるさと公社    代表取締役社長     宮林茂幸    代表取締役専務     宮内明彦    取締役管理部長     鴨志田 仁    営業部長        島田勝之   公益財団法人せたがや文化財団    理事長(文化生活情報センター館長事務取扱)                永井多惠子    副理事長        堀 恵子    事務局長(常務理事)  城倉 茂    文化生活情報センター副館長                松下洋章    美術館副館長      橋本善八    文学館副館長      花房千里    事務局統括部長     髙井浩幸   公益財団法人世田谷産業振興公社    副理事長        小田桐庸文    事務局長(常務理事・産業振興課長事務取扱)                小湊芳晴    観光課長        生垣 明   公益社団法人世田谷シルバー人材センター    会長          清宮茂光    事務局長        宮内孝男   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇ 本日の会議に付した事件  1.報告事項   (1) 令和元年第三回区議会定例会提出予定案件について   〔報告〕    ①平成三十年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出    ②令和元年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出    ③平成三十年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出    ④令和元年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出    ⑤平成三十年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出    ⑥令和元年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出   (2) 平成三十年度及び令和元年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況について   (3) その他  2.協議事項   (1) 次回委員会の開催について   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇     午前十時開議 ○中村公太朗 委員長 ただいまから区民生活常任委員会を開会いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 本日は、当委員会で所管する外郭団体の経営状況等の聴取を行います。  報告の順序はレジュメに記載のとおり、世田谷川場ふるさと公社、文化財団、産業振興公社シルバー人材センターの順に入れかえで行います。  報告は、まず区理事者より経営状況について報告をいただき、その後、各団体より経営方針等についての御説明をいただき、その後、質疑応答に入りますので、よろしくお願いをいたします。  それでは、1報告事項の聴取に入ります。  まず、(1)の①と②、平成三十年度、令和元年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出についての報告に入ります。  本件に関し、参考人として、宮林代表取締役社長宮内代表取締役専務鴨志田取締役管理部長島田営業部長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。なお、委員会中の水分補給については、御持参された飲み物で行っていただくことになりますが、遠慮して体調を崩すことがないように、適宜お飲みください。  それではまず、経営状況についての報告からお願いいたします。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 私からは、平成三十年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況について御説明いたします。  資料の中のA4のレジュメに三十年度の事業報告の概要をまとめておりますので、それに基づいて説明させていただきます。  まず、1に挙げましたのは、年度別の施設利用状況です。過去五年間の推移を示しております。なお、人数は延べ人数で記載しております。三十年度の合計が六万八千三百九十六人となっておりまして、利用者は昨年度より約三千人増加いたしております。  次に、主な事業実績についてです。(1)施設運営維持管理ですけれども、平成十八年度から指定管理者制度が実施されまして、指定管理者として一層のサービス向上や経費低減を目標として進めながら、区民が快適に利用できる施設運営に努めてきたところでございます。また、ふじやまビレジ新温浴施設せせらぎの湯が昨年八月二十二日に供用開始となりまして、快適な設備と良好な景観で高い評価を得ておりまして、施設利用者の増加に貢献しております。  (2)川場村運動公園施設運営維持管理につきましては、記載のとおり、てんぐ山公園等の維持管理をいたしております。  (3)移動教室運営事業につきましては、村内めぐりやナイトハイクなど、川場村ならではのプログラムを提供し、学校の希望に柔軟に対応しております。給食提供については、食物アレルギーを持った児童も安心して食事ができるよう、学校関係者と緊密に連携しながら、献立に工夫を加え、それぞれの児童に合わせた食事の提供に努めております。  続きまして、一般賄事業ですけれども、ふじやま、なかのの両ビレジの食事の提供と、田園プラザレストランやピザ工房の営業となっております。村内の近隣地域の食材を積極的に使用しまして、旬の素材を生かしました季節感あふれる献立をそろえ、質の高い料理提供に努めております。道の駅川場田園プラザは引き続き高い人気を保っております。その中でも、田園プラザレストラン武尊及びピザ工房では地産地消を推進し、地元食材をふんだんに取り入れたメニューが好評を博し、高い人気を得ております。  (5)交流事業では、世田谷区民が川場村を第二のふるさととして、村民とともに里山を保全、育成していくことを目的として、平成十八年七月に開校しました健康村里山自然学校の事業運営の事務局機能を果たしております。具体的な事業内容は記載のとおりになっております。  また、(6)としましてPR活動を挙げさせていただいております。エフエム世田谷やホームページなどで情報の発信に加えまして、せたがやふるさと区民まつりを初めとする区内で行われる各種イベントにおいて、村内の生産物の販売とあわせて、区民と直接対面するPR活動に努め、三十年度は延べ四十一会場六十二回のイベントに出展し、その販売を通じ、直接区民にPR活動を行っております。  それでは、裏面のほうにお移りいただければと思います。損益計算書の要約について御説明申し上げます。なお、単位は千円単位で、千円未満は切り捨てとさせていただいております。  売上高ですが、主なものを説明させていただきます。一番目に書かれています施設運営維持管理事業ですけれども、これは区からの指定管理料でありまして、移動教室を含めました通年の施設の運営維持管理費用に充てております。金額は三億四千六百十万三千円となっております。  川場村運動公園施設運営維持管理事業といたしましては、川場村施設のてんぐ山公園グラウンド等の維持管理を川場村から指定管理業務として受託しております。金額は八百四十九万二千円でございます。うち世田谷区では約五百七十万円、六四%を負担しております。  続きまして、川場村学校給食調理事業は、平成二十二年度から受託しております川場村の小中学校の給食調理業務で、平成三十年度は二千九十六万円でございます。  利用料収入は、健康村施設の宿泊及びてんぐ山公園グラウンド等施設利用収入で、金額は五千八十六万三千円となっております。  移動教室運営事業は、区の教育委員会からの登山コースの整備などの管理の受託料で、金額は三百九十四万二千円となっております。  移動教室給食賄事業は、移動教室参加児童の給食費相当の収入を計上しているもので、食材の仕入れ相当分、一千五百四十二万二千円となります。  続いて、一般賄事業ですけれども、ふじやま、なかの両ビレジでの食事などの賄い事業及び道の駅田園プラザ内レストランレストラン武尊ですね、それとピザ工房等の売り上げとなっております。合計売上高は二億二千四百三十四万四千円となっています。  交流事業は、主に事業参加者からの参加費や区内イベントでの物産展での売り上げで、金額は四千八万五千円です。  これらの合計が売上高合計(A)となっていまして、七億四千二百三十六万二千円となっております。  次に、売上原価(B)が一億七千八百二十六万七千円。  これを売上高(A)から差し引いた金額が売上総利益五億六千四百九万五千円となっております。  続いて、会社経営や事業運営に係る経費等になりますけれども、販売費及び一般管理費で五億四千五百八十万二千円となっております。  これを差し引いた金額が営業利益一千八百二十九万二千円ということになります。  これに営業外収益三十九万円を加えた金額が経常利益の一千八百六十八万二千円となっております。  ここから、特別損失はゼロ円です。  法人税住民税及び事業税相当の八百七十万九千円を差し引きますと、当期の純利益九百九十七万三千円となっております。  これに前期繰越利益剰余金の二億二千六十六万三千円を加えまして、当期末の利益剰余残高は二億三千六十三万七千円となっております。  なお、参考として過去五年分の収支について収支概要を掲載しておりますので、ごらんいただければと思います。  続きまして、令和元年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況について御説明いたします。お手元のほうの令和元年度の事業計画の資料の概要をまとめましたA4のペーパーで説明させていただきます。  まず事業概要ですが、(1)の施設運営維持管理事業から(4)のその他の事業まで、基本的には前年どおりの計画を立ててございます。  次に、収支計画でございますけれども、収入については主なものを説明させていただきます。  まず一番目の施設運営維持管理事業は三億四千六百四十一万三千円を見込んでおります。  次に、収入の部から五行目にある利用料収入ですが、五千五百四十七万四千円を見込んでおります。  次に、一般賄事業レストラン運営事業ですが、一般賄事業が七千六百九十万四千円、レストラン運営事業が一億六千七十九万七千円を見込んでございます。  以上で収支の合計(A)になりますけれども、七億七千八百十四万九千円を計上しております。  支出については、売上原価、販売費及び一般管理費の合計につきましては七億五千七百八十六万四千円を計上いたしまして、当期の収支の差額としまして二千二十八万四千円を見込んでございます。  私からの説明は以上となります。 ○中村公太朗 委員長 では次に、経営方針等についての説明をよろしくお願いいたします。
    ◎宮林 代表取締役社長 それでは、よろしくお願いいたします。日ごろいろいろ御協力、また、御支援賜りまして、ありがとうございます。  当社は、大変長い交流事業、三十八年に入るわけですけれども、こういった長い交流事業のお手伝いをさせていただき、大変光栄に存じております。大変ありがとうございます。恐らく今、地方創生がありまして、交流事業が非常に大きな目玉になっておりますけれども、これだけ長い期間、しかも、区民と住民の皆さんの親密な交流がつながっている事業は、恐らく日本ではトップクラスで、ここまで長いつき合いはないというふうに存じております。そういう意味では、これからますます地方創生の中で、この川場村と世田谷区の交流事業がトップクラスの交流として注目をさらに浴びて、地方創生のモデル事業に展開するんではないかというふうに思っております。  そういう中で我が社は、やっぱり区民の皆さんの健康、そして一般的な教養といいますか、そういったものをどんどん醸成する役割として、体験型を中心に、自然体験を中心に考えております。そういう中でも川場村というのは、武尊を中心とした世界でも珍しい植生がございます。そういったものを中心に、世田谷区の皆さんに、安心安全、そして快適な空間としていろいろ体験していただいて、幾らか健康になっていただくということが一つ。  もう一つは、将来を担う子どもたちの移動教室並びに自然教室を中心に展開してきました。ますますこれを拡充、充実しまして、今ちょうど文科省も、来年の四月から、新たにまた農山村に子どもたちを送り込もうという大きなプロジェクトが始まります。こういった中でも恐らく世田谷区と川場村の移動教室はモデル的なものになって展開するだろうと。既にもう環境省もモデル的なものとして位置づけて、具体的な調査に入るというようなことを聞いておりますけれども、そういう意味では、長いおつき合いの中で、さらに子どもたちの子どもが利用するというような循環が始まっておりますので、それをさらに川場の資源などを活用して深めていきたいというふうに思っております。  それからもう一つ、昨年の八月に大変すばらしい温浴施設を削井でつくって、施設を設置していただきました。これがまた新しく、全体的には老朽化している非常にわびさびのきいたいい施設なんですけれども、その中にすばらしい空間ができたということで、これは恐らく自然の中における自然セラピー森林セラピーというような言葉がありますけれども、これに対して温浴セラピーが大きくプラスに役立ってきている。ここのところ大変人気が出ておりまして、にぎわってきておるわけであります。そういったところに川場の産物、農産物を食材としました料理を提供しまして、安心安全で健康になってもらう、医食同源の形をとっていきたいというふうに思っております。  ともあれ三十八年続いてまいりましたので、四十年に向かった新たな考え方を、今、公社としても、どういうふうな展開を進めていくかということの検討に入ったところであります。区民の皆さん、また、皆さんとの連携を深くしながら、これからの交流事業の発展に役立ちたいというふうに思っております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 ○中村公太朗 委員長 それでは、これまでの報告、説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。 ◆畠山晋一 委員 細かいことなんですけれども、(6)PR活動で最終行に延べ四十一会場と書いてあるんですが、延べとはどういう意味……。 ◎鴨志田 取締役管理部長 延べということですので、例えばボロ市は十二月と一月とございますね。そういったところを、期間が離れておりますので、それを二回とカウントさせていただいております。 ◆畠山晋一 委員 四十一会場で六十二回、四十一個のイベントと捉えていいのか、四十一カ所の……。何イベントぐらい行っているのかなと思って。 ◎鴨志田 取締役管理部長 六十二回というのは、例えば梅まつりのように連続して期間がございまして、その週末ごとに伺っておりますので、その回数が、梅まつりは一回なんですが、出向く回数としては九回ですか、十回ですか、そういった形で伺っております。 ◆畠山晋一 委員 これは区内のイベントということですか。区外に行くことというのは、やっぱりなかなかないことなんですか。 ◎鴨志田 取締役管理部長 例外的に一回だけ、日比谷公園で農林省主催の森林の市というイベントがございまして、そこに毎年出させていただいております。 ◆福田たえ美 委員 この利用者数が大変増加しているということで、何か工夫をされたとか、あと状況が変化していると思うんですけれども、どんなことで増加しているのか。 ◎島田 営業部長 おかげさまで、先ほど当社の代表からも説明をさせていただきましたけれども、昨年、特に八月以降、供用開始の温浴施設の効果が大分いい状況に働いております。また、私どもとしましては、温浴施設が誕生したことによるグレードアップという捉え方に伴いまして、他のサービス部門においても利用者様の期待値が高まるだろうという想定のもとに、先ほど申しましたが、食事なども今までと違ったスタイルの提供などの工夫をしたり、それから、今まで以上に自然体験型のメニューを開発して提供しているというような、そういった工夫のもとに稼働率などを高めている状況でございます。 ◆福田たえ美 委員 今もお話がありました自然体験なども工夫しながらということですが、多分川場村の皆様にも大変御協力をいただいていると思いますけれども、新たなお仕事につながっているとか、そういうこともありますか。 ◎島田 営業部長 新たなお仕事といいますと、済みません。 ○中村公太朗 委員長 雇用ということですか。 ◆福田たえ美 委員 雇用。 ◎島田 営業部長 これが答えになるかどうかちょっとわかりませんけれども、新たな雇用というか、自然体験を提供する中で地元のかかわりというのは非常に濃密でございまして、例えばオプショナルイベント、ミニイベントというのを宿泊者向けに毎日展開している中で、新たな若手の農業従事者ですか、そういった指導者的、あるいは受け入れ側の掘り起こしなども行う中で、また、そこの生産者のよさというものが大分広く区民にも伝わっている中では、川場の野菜のよさの知名度がまた高まっているというところでは、農業にも大分貢献度はあろうかと思っております。 ◆福田たえ美 委員 もう一つ、最後にですけれども、こちらの五ページのところに従業員の状況というのが記載されておりますが、以前お聞きしたことがあったんですが、この従業員の確保というのに大変御苦労されているというような、特に若い方も減ってきているということで、そのようなお話がありましたが、利用者もふえてきて、従業員の確保とかも大変御苦労されているんじゃないかと思いますが、このあたりはどうなんでしょうか。 ◎島田 営業部長 おっしゃるとおりでございます。なかなか思うように人が集まらない状況ではあります。特に正規というよりは、短時間労働者のパートさん、そういったところが非常に苦慮しているところでございまして、多少の労働時間延長とか、あるいはシフトの工夫とか、効率のいい人員配置をいる規模の中で今何とかやっている状況でございます。 ◆いそだ久美子 委員 最初の施設利用状況のところで、一般区民のほうが移動教室より大分多いことに驚いたんですが、この一般区民等というのは宿泊という意味で、日帰り利用は内数に入っていない、これは別……。宿泊するかどうかで日帰り利用と一般区民は別になっている……。移動教室は必ず泊まっていると思うんですけれども……。 ◎鴨志田 取締役管理部長 委員の皆様に事業報告ということでお手元に届いているかと思うんですが、この一ページのところに利用者数として、一般利用者と移動教室と日帰り利用という形で分けて記載してございます。ちなみに、平成三十年度につきましては三千百九十二人の日帰り利用のお客様を含めましての六万八千三百九十六人という数字になってございます。 ◆いそだ久美子 委員 この一般区民等というところのプロフィールなんですが、リピーターの方が多いのか、それとも新規、新規でかわっていく感じでしょうか。 ◎鴨志田 取締役管理部長 利用者の動向なんですが、リピート率が大体六割。六割くらいのお客様がリピーターとして来ております。これは、お客様にアンケートをお願いしておりまして、その回答をもとにした数字でございます。 ◆いそだ久美子 委員 ちょっと質問は変わりますが、今、川場村は第二のふるさとみたいな書き方がありますけれども、ふるさと納税なんかのメニューに、この川場村の利用は今入っていますか。済みません、不勉強なんですが、川場村のメニューがふるさと納税のリターンとして入っているんでしょうか。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 従前、川場村の産品も、ふるさと納税で納税してくれた方にお贈りする品物として、ラインナップにかつては入れていたんですけれども、総務省のほうから、区内産品、自治体の産品に限るということで、姉妹都市とか交流都市のものは認められないということで、現在はそれは入れてございません。 ◆阿久津皇 委員 収支の数字のところで教えていただきたいんですけれども、平成三十年度の報告のほうでは一般賄事業が二億二千四百万円で、今年度の計画では、一般賄事業は七千六百万円、今度新しいレストラン運営事業という項目ができて一億六千万円ということで、これはそれまでの一般賄を分離したということでよろしかったですか。 ◎鴨志田 取締役管理部長 収支計画の中では、一般賄事業レストラン事業ということで事業を2つ分けて表示する関係で、こういう形で表示させていただいております。平成三十年度の実績の中で一般賄事業という形でまとめて表現してございますのは、報告の連続性というか、そういった部分も含めまして、取締役会、株主総会等では内訳を説明しながら報告しておりますので、こういう表現になっております。  ちなみに、その金額的な部分につきましては、過去、数年前なんですが、田園プラザが特に人気の高かった時期がございまして、レストラン事業が非常に好調だった時期がございます。私たちの方針としまして、何としてもその一番いいときの売り上げをまた目指そうということで、今年度の売り上げ目標を今お手元にお示ししておりますとおりの金額で設定させていただいております。 ◆阿久津皇 委員 そうすると、毎年報告では合算していて、計画では別にしているということですか。ちょっと教えていただきたいんですが、そうしたら、昨年度の一般賄事業のうちのレストラン事業一般賄事業の内訳というのはわかりますか。 ◎鴨志田 取締役管理部長 申しわけございません、今ちょっと手元に用意がございませんで、大変申しわけないんですが、即答は……。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 昨年度につきましては、一般賄事業につきましては七千六百七十八万一千円となっておりまして、レストラン事業が一億四千七百五十六万三千円で、合計して二億二千四百三十四万四千円というのが内訳と聞いております。 ◆阿久津皇 委員 ありがとうございます。そうすると、じゃ、今年度は、昨年度よりそのレストラン事業をやっぱりふやしていきたいという数字なのかなというところですけれども、先ほどの一般区民の利用、こちらは宿舎の利用も含めてですけれども、今年度のその数字的な目標というのはあるんですか。 ○中村公太朗 委員長 売り上げの……。 ◆阿久津皇 委員 いや、宿泊者の。 ◎鴨志田 取締役管理部長 ことしの目標といたしましては、小さいお子様、無料の幼児様も含めましての数で大体二万六千人くらいまでを一般の利用者の方で来ていただければというふうに考えております。大体二千人ぐらいの幼児の方がいますので、小学生以上で考えますと二万四千人くらいを目標に考えております。 ◆阿久津皇 委員 数字としては、最初の一枚目にあった年度別施設利用状況の一般区民等というところが一番伸びが大きいんですけれども、昨年度は四万五千人だったものを、今年度はどのぐらい見込んでいらっしゃるというか、どのぐらいを目標としていらっしゃるかというのが数字的にあればと思ったんですけれども。 ◎鴨志田 取締役管理部長 申しわけございません、こちらのほうは延べ利用人数でございまして、ちょっと表現の仕方が違いますので、今お話し申し上げたのは、延べ宿泊人数ということで数字を申し上げております。これがございますので、単純に四万五千人とは比較できなくて、今お話しできない状態でございます。改めて、追って御報告申し上げたいと思います。 ◆阿久津皇 委員 わかりました。結構です。多分利用料収入という意味でいうと、昨年度が五千万円で、今年度は五千五百万円見込んでいるというか、目標とされているということなので、やっぱり一割ぐらい伸びることを想定というか、期待しているのかなと思いましたので、引き続き順調に推移しているのかなと思いますので、このまま続けていただければと思います。 ◆小泉たま子 委員 長い間の区民健康村としての世田谷区とのおつき合いで、本当に歴史は深いわけですけれども、やはり世田谷の交流自治体が三十ぐらいあるのでしょうか、区民まつりなんかで。その自治体と同じような扱いではないわけですが、しかし、こう長くなると、その周知が薄れてきて、同じではないかと思っている人もいるわけですね。これは現実いるわけです。これはやっぱり努力していかなければいけない。区側も、それから川場でもお互いに、そこら辺は作戦を練って、もっとやっぱり区民によく周知する。  ましてやお風呂も新しくなり、それから、去年はたまたま伺った夜、ふじやまビレジの裏の雪の山に、竹を八千本ばあっと並べまして、竹の中にペンキですか、あれは何ですか、全部色を塗って、ろうそくを立てて、かぐや姫。それがだあっとありました。それを世田谷の人は余り知らないわけですね。国の補助金でやられたと聞きましたけれども、やはりああいうのは世田谷区民にも本当に見せてあげたいことなので、いろいろ課題はあると思いますけれども、ことしはあれはあると聞いているんですが、来年もああいうのが見られるように、引き続き本当にお願いしたいなと思っていますが、やっぱりもっとほかと違うということをアピールすることにおいて、区ではどういうふうに考えているんでしょうか。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 区といたしましても、川場村とは縁組協定を結びましてもう三十六年のつき合いでございまして、なおかつ、ふるさと公社を介して、村を含めまして非常に密接な関係を結んできております。また、交流事業も他の交流自治体とは一線を画しまして、ふるさと公社の維持します健康村施設を利用して、移動教室を初めとしてさまざまなメニューを展開しておりまして、こういったおつき合いをしている自治体は、ほかの交流事業にはない一つの大きな特徴となっておりますし、世田谷区の第二のふるさとという位置づけで事業を進めております。  小泉委員おっしゃるように、昨今、世田谷区民の方でも、移動教室で行かれたお子さんたち、その親御さんたちは川場のことをまた振り返りますけれども、なかなかちょっと川場だけではなくて、今いろんなレジャーをいろんな自治体でも多くやっておりまして、川場に目が向かないというような御指摘もあろうかと思います。我々もこれから四十周年を迎えるに当たりまして、新たに事業計画の策定等にも取り組みまして、その中でもより一層区民の方に親しまれるようなPRとか、区民の方に魅力のある交流事業を公社とともに進めてまいりたいと考えております。 ◆小泉たま子 委員 お互いの努力が報われるような、そういう結果が出るようにしなければいけないと思っているんですね。やっぱりあれをつくったときのことも私は覚えていますけれども、三十六年前にかかわりましたけれども、ぜひお願いします。  それで、先ほどもありましたように、あの大自然の中で子どもたちが伸び伸びと体験するということプラス、やはり人と人との関係をつくっていくことによって、子ども同士の交流というのはその後はないんですね。子どもたちは行くだけ。行って体験をして、何か一つぐらいは学校に行ってあるかないかわかりませんが、その教育的なところで私はないと思っていますので、もう一歩踏み込んだ教育的な見地からの交流、それがないんではもったいないことではないかなと思うんですね。行った子どもが大人になって、またその子どもというのはありますけれども、その間、間が十年ぐらいはあるわけですね。そこを何とか人間関係をつくるための一つの策としてできないかと思うんですね。ぜひそのことは考えてほしいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 子どもたちの交流ということでは、移動教室では我々の区のほうから皆さん行かれているということのほかに、川場村と小学校の規模が違いますのであれなんですけれども、川場村の子たちが千歳台小学校の子たちとは個別に交流をしておりまして、相互に行き来をしたりしております。またそのほか、美術館の美術の指導ですとか、そういった形の交流事業もございまして、そこには川場の子たちも参加しております。また、里山自然学校は、区民だけではなく、川場のお子さんたちも一緒に参加していただきまして、世田谷の子どもたちを案内して川場の山の中を引っ張って、いろんなものを、昆虫の名前だとかを教えてくれるということで、川場村の子と世田谷の子が交流しているようなところもございます。そういった小さい事業ですけれども、少しずつそういうものもやっております。  また、今、オリパラでアメリカ合衆国のホストタウンとしていろんな事業を展開しておりますが、その交流事業の中にも川場の小学校の皆さんに参加していただくメニューをいろいろ取り入れておりまして、そういった子どもたちの交流も深めていこうという取り組みをしております。また、これは四十周年を機にしました次の事業計画の中でも、そういうメニューを充実できないかというのをこれから検討してまいりたいと考えております。 ◆小泉たま子 委員 ホストタウンとしての事業はぜひお願いしたいんですが、それがやっている人だけじゃなくて、区民に見えないといけませんので、広がりませんので、そこのところの工夫をぜひお願いしたいと思います。  以上です。 ◆ひえしま進 委員 ちょっと教えていただきたいんですけれども、ふじやまビレジは前期比一千九百三十九人の増加、なかのビレジでは三十五人の減少と書いてありますけれども、なかのビレジよりもふじやまビレジのほうが圧倒的に人気があるということですか。 ◎島田 営業部長 現状は残念ながらそういったところでございまして、やはりふじやまビレジは、先ほども再三申し上げておりますけれども、施設グレードアップ化というところでの温浴施設が特に極めて目立っているところでございます。また、なかのビレジにつきましては、コアなリピーター層といいましょうか、入り込みは若干の落ち込みですけれども、ここ数年来は安定的にそのくらいの規模では利用者様に恵まれておりまして、これから私どもとしましては、特に川場の自然環境を生かした体験型を中心とした施設という、その辺の売り込み方法なども工夫しまして、利用者拡大に向けて努力してまいりたいと思っております。 ◆たかじょう訓子 委員 私は、四年前からほぼ毎年宿泊させていただいております。本当においしいお食事や自然豊かな環境というものが、区民の皆さんも利用されていますけれども、本当に癒やされるような環境だなというふうに常々思っております。  行っている目的というのは、放射線量をはかりに行くために訪問させていただきました。ことしは行っていないんですけれども、毎年毎年その線量が下がってきていて、川場村の皆さんの努力もあって、線量が低くなってきている。それから経年もありまして、そういった状況になっているということは、私たちもうれしく思っております。今後もまだ引き続き移動教室などがございますので、大変だというふうに思いますけれども、ぜひ引き続き線量を下げる努力などもこれからお願いしたいなというふうに思っています。当然やっておられるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎大谷 区民健康村・ふるさと交流課長 川場村につきましては、移動教室の関係もありまして、区のほうでもモニタリングということで、放射線量の測定はしております。また、震災後、さまざまな場面で土の入れかえですとか、そういった放射線量を低減させるような努力は、村及び公社のほうでも施設に関しては行ってまいったところでございます。現在はかっている中では、区のホームページ等でも放射線量についてお知らせしておりますけれども、一旦除染した後の下がったところから大きな変化はございません。ただ、若干御心配なところもあるかと思いますので、これからも引き続き線量の測定は行ってまいりたいと考えております。 ◆たかじょう訓子 委員 線量が下がってきたとはいえ、保護者の中にはまだ心配をされておられる方もいますので、ぜひこれからも引き続きお願いしたいというふうに思います。  以上でございます。 ◆田中みち子 委員 移動教室での食事提供についてなんですけれども、今、通常食に加えてアレルギー対応ということで配慮いただいていて、ありがとうございます。今、そうはいっても、在住外国人の方が世田谷区内でも随分ふえていて、やはり宗教の理由で食べられない食材があるというようなお子さんも一定数いらっしゃるんじゃないかと思うんですけれども、そういったあたりの配慮というのは今なされているのか、おわかりでしょうか。 ◎島田 営業部長 大変申しわけありません、外国人の方のその辺の具体に関してはちょっと把握しておりませんが、ただ、姿勢としましては、アレルゲンを含めまして、できる限りは対応させていただくということで、忌憚なく御意見を言っていただきまして、学校と調整のほうを図らせていただいている現状でございます。 ◆田中みち子 委員 ありがとうございます。やっぱり今、四人にお一人がイスラム教と言われる中で、ハラール認証のレストランとかが結構都内でも多くあって、どうしてもまだまだそれが足りませんよというお声もいただいていて、それでその認証をとったら、逆にほかには余りないので、随分と人がふえてくるということも聞いたりするんですね。そういった中で、今、人がふえていくということで工夫している中に、ぜひそのメニューの中にもハラール認証なんかをとって、宗教上の理由で食べられないというようなことのないように、多様な形のメニューというのも、ぜひ今後検討していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎鴨志田 取締役管理部長 アレルギーだけではなくて、宗教上、あるいはほかの要素も含めまして、いろんな御要望にどうお応えできるかというところでいろいろ考えております。一部ですが実施している部分もございまして、交流事業の中で子どもたちが四泊五日で過ごすプログラムがあるんですが、その中では親族の方から、こういったものは宗教上食べさせないでほしいということで意見がありました場合には、それに応える形でやっております。ただ、ハラール認証とかそういったところまでは、まだ勉強不足でございますので、今後の課題として進めていければというふうに考えております。 ◆田中みち子 委員 野菜ソムリエさんなんかもいらして、メニューの開発ということで、中にそう書いてありましたので、ぜひ新しいメニューみたいなところでも、そのあたりに御配慮いただくと、また人が随分ふえてくるんじゃないかなと思いますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。 ○中村公太朗 委員長 以上で平成三十年度、令和元年度株式会社世田谷川場ふるさと公社の経営状況に関する書類の提出についての報告を終わります。  参考人の皆様には、委員会を代表し、お礼を申し上げます。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せるところであります。本日は皆様に御出席をいただき、委員会としても有意義な議論ができたのではないかなと思いますので、本日は本当にありがとうございました。  ここで説明員、参考人の入れかえを行います。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 では次に、③と④、平成三十年度、令和元年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出についての報告に入ります。  本件に関し、参考人として、永井理事長、堀副理事長、城倉事務局長、松下文化生活情報センター副館長、橋本美術館副館長、花房文学館副館長、髙井事務局統括部長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。なお、委員会中の水分補給については、御持参された飲み物で行っていただくことになりますが、遠慮して体調を崩すことがないよう、適宜お飲みください。  それではまず、経営状況についての報告からお願いをいたします。 ◎大澤 文化・芸術振興課長 それでは、平成三十年度及び令和元年度の公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出について御報告いたします。  まず、平成三十年度の事業報告及び決算について御報告をいたします。  平成三十年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出をごらんください。  1実施事業でございます。ここでは各館、各部の主な事業実績をお示ししております。  世田谷文化生活情報センターの生活工房では、暮らし×デザインを切り口に、モノだけでなくコトに着目し、身近な暮らしから異文化理解まで幅広いテーマで、展覧会やワークショップ、セミナー等を開催しております。伝統的な祝いの品々や紀行文とあわせて展示する「赤をめぐる旅展」シリーズ第三弾となる「文様を訪ねて」や、映像の世界をさまよう空間を楽しめる「映像のフィールドワーク展」などを開催しました。また、次世代を担う子どもたちに向け、各分野の専門家や造形家との体験学習の機会を提供する子どもワークショップなどの事業を実施いたしました。総入場者数は十三万二千十七人でございました。  続きまして、世田谷パブリックシアターです。  世田谷パブリックシアターは、主劇場である世田谷パブリックシアターと小劇場であるシアタートラムの二つの劇場と、大小三つの稽古場を中心に、新しい作品とレパートリーの創造、国際的な共同制作、地域や、学校その他の区内施設との連携、普及啓発・人材養成事業、国内の公共劇場との連携などを柱に、国内外に発信する創造型の公共劇場として活動しております。全国各地でも好評を得た「バリーターク」や、小川絵梨子演出による「熱帯樹」などを上演いたしました。また、高齢者施設と障害者施設を訪問して上演する移動劇場「@ホーム公演」などの事業を実施いたしました。総入場者数は二十二万九百七十四人でございました。  続きまして、音楽事業部でございます。  音楽事業部では、音楽をより身近に楽しんでいただけるように、二〇二〇年、そしてその先の時代を見据え、参加型、体験型の事業を展開しております。和の音楽ワークショップとして、世界へ発信する太鼓奏者、林英哲を塾長に始めた「Setagaya太鼓塾」や「Let's Sing ゴスペル!」などのワークショップ企画を実施いたしました。また、身近な場所で音楽に触れる機会を提供する「せたがやまちかど・まちなかコンサート」を二子玉川公園や北沢タウンホールで開催するなどの事業を実施いたしました。総入場者数は一万六千百五十八人でございます。  三つの部門を合わせました世田谷文化生活情報センター事業の総入場者数は三十六万九千百四十九人でございます。  続きまして、世田谷美術館でございます。  世田谷美術館では、日本画、洋画、工芸、デザイン、写真など、幅広い領域の企画展を開催いたしました。日本では過去最大規模の内容となった二十世紀イタリアを代表する芸術家、ブルーノ・ムナーリのシンプルな造形の全貌を幅広く紹介する「ブルーノ・ムナーリ―役に立たない機械をつくった男」展や、戦後、洋画壇をリードした向井潤吉の画業を主軸としつつ、数々のエッセーを手がかりとして構成された「民家の画家 向井潤吉 人物交流記」展などを開催いたしました。また、向井潤吉アトリエ館などの三つの分館を含めました総入場者数は三十万二千四百六十人でございました。  続きまして、世田谷文学館でございます。  世田谷文学館では、三十年度は、先駆性とポピュラリティーを同時に獲得してきた四人の作家を取り上げた企画展を開催いたしました。開館以来最高の入場者数を記録した絵本作家「ヒグチユウコ展 CIRCUS」や、林芙美子が極貧生活の中でつづっていた詩と言葉の力強さに着目した「林芙美子 貧乏コンチクショウ」展などを開催いたしました。また、学校や区民施設に出張展示する「どこでも文学館」や、新たに朗読ワークショップなどの事業を実施いたしました。総入場者数は二十六万七千九百三十一人でございました。  資料の裏面をごらんください。続きまして、2損益計算書(正味財産増減計算書)でございます。ここでは左の列の科目に沿いまして、公益目的事業会計、収益事業等会計、法人会計を合わせた合計で御説明をいたします。  まず、一般正味財産の部の1経常増減の部でございます。経常増減とは、通常の事業活動で発生する収益及び費用の増減のことでございます。  まず、(1)経常収益でございます。基本財産運用益でございます。基本財産八億円の国債等の運用収益になりますが、四百二十四万八千五百五十五円、退職給付引当預金の運用収益であります特定資産運用益は八十一万四千八百二十三円、自主事業の公演、展覧会等の入場料収入や区からの指定管理受託収入料などの事業収益が十二億四千二百七十四万千七十九円、区からの補助金であります受取区補助金は十一億八千六百五十四万三千円、国や民間からの助成金等となります受取助成金等は七千三百五十八万六千八百七十三円、受取寄附金は二十六万千五百二十円、共同出資事業に係る収益となります受取負担金は一千八百二十七万六千三百九十三円、雑収益は二十五万三千三百三十一円でございます。経常収益の合計(A)は二十五億二千六百七十二万五千五百七十四円でございます。  続きまして、(2)経常費用といたしましては、自主事業の公演、展覧会事業等での費用となります事業費が二十四億五千二百八十六万六千五十四円、事務運営に係る費用となります管理費が一千百九十五万三千四百三十二円でございます。経常費用の合計(B)は二十四億六千四百八十一万九千四百八十六円でございます。  したがいまして、経常収益(A)から経常費用(B)を差し引きました当期経常増減額(C)は六千百九十万六千八十八円のプラスでございます。  続きまして、2の経常外増減の部でございます。経常外増減とは、事業活動と直接関係しない収益や費用の増減のことでございます。  雑収益となります経常外収益(D)といたしましては七千八百八十三円でございます。経常外費用(E)といたしましては七万八百七十八円でございます。よって経常外収益(D)から経常外費用(E)を差し引きます当期経常外増減額(F)は六万二千九百九十五円のマイナスでございます。  続きまして、当期経常増減額(C)と当期経常外増減額(F)を合計いたしました税引前当期一般正味財産増減額(G)は六千百八十四万三千九十三円のプラスでございます。この増減額(G)から法人税等(I)を差し引きました当期一般正味財産増減額(J)は五千七百九十八万五千二百九十三円のプラスでございます。この当期一般正味財産増減額(J)に一般正味財産期首残高(K)を加えました一般正味財産期末残高(L)は七億四千六百九万二千二円でございます。  次に、指定正味財産の部でございます。  基本財産は八億円で変動はございません。なお、この基本財産の運用益四百二十四万八千五百五十五円を一般正味財産の経常収益へ振りかえております。結果、一般正味財産期末残高(L)と指定正味財産期末残高(O)を合計いたしました正味財産期末残高(P)は十五億四千六百九万二千二円でございます。  続きまして、令和元年度の事業計画及び予算についてでございます。令和元年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出をごらんください。  1事業計画でございます。各館、各部の主な事業についてでございます。  生活工房では、区内に眠る八ミリフィルムを集め、デジタル化する穴アーカイブの五年間の活動成果を紹介する「世田谷クロニクル1936―83展」などの企画展示や、ワークショップ、講座等の事業を実施してまいります。  世田谷パブリックシアターは、区民がすぐれた演劇、舞踊、音楽などの文化芸術を享受できる機会や、みずからが文化芸術活動を実践できる場を提供するとともに、地域交流活動、人材養成・教育普及活動、国際交流活動を促進することで、豊かな地域社会の形成に資することを目指してまいります。前川知大新作演劇作品「終わりのない」などの公演事業等を実施してまいります。  音楽事業部は、東京二〇二〇大会に向けて、我が国の音楽を考える事業に力を入れるとともに、子どもたちに焦点を当てた企画を設けるなど、新たな時代に向けた取り組みを進めてまいります。好評を博しました二〇二〇カウントダウンコンサート「和の音楽祭」や人気ワークショップ企画の「Let's Sing ゴスペル!」などの事業を実施してまいります。
     世田谷美術館では、世田谷にゆかりのある作家に関する企画を中心に、「高橋秀+藤田桜」展、「村井正誠展」などの企画展を実施してまいります。  世田谷文学館は、平成から新しい時代へ、そして東京二〇二〇大会へと社会が大きく動く中で、日本文化の多面性とその魅力を検証、発信する事業を展開してまいります。現在開催中の企画展「原田治展」や「小松左京展」のほか、出張展示を行う「どこでも文学館」などの事業を実施してまいります。  裏面をごらんください。令和元年度収支予算の内訳表でございます。  Ⅰ一般正味財産の部の経常増減の部でございます。  (1)経常収益といたしましては、基本財産運用益が四百十四万円、特定資産運用益が七十八万一千円、事業収益が十三億六千五百六十四万八千円など、経常収益の合計(A)で二十八億五千五十四万七千円を見込んでおります。  (2)経常費用といたしましては、事業費が二十八億九千五十五万八千円、管理費が一千百七十七万四千円、経常費用の合計(B)で二十九億二百三十三万二千円を見込んでおります。  経常収益から経常費用を差し引きいたしました税引前当期一般正味財産増減額(C)マイナス五千百七十八万五千円に他会計振替額(D)を加えて、法人税、都民税及び事業税(E)五十五万六千五百円を差し引きしました当期一般正味財産増減額(F)は五千二百三十四万千五百円のマイナスとなり、これに一般正味財産期首残高(G)六億三千四百八十二万九千七百九円を加えますと、一般正味財産期末残高(H)は五億八千二百四十八万八千二百九円と見込んでおります。  次に、Ⅱ指定正味財産の部でございます。  基本財産は八億円で変動ございません。したがいまして、一般正味財産期末残高(H)と指定正味財産期末残高(K)を合計いたしましたⅢ正味財産期末残高(L)は十三億八千二百四十八万八千二百九円と見込んでおります。  報告は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 次に、経営方針等についての説明をよろしくお願いいたします。 ◎永井 理事長 座ったままで失礼させていただきます。財団の運営方針は、地域の皆様に身近なところで文化事業に触れていただき、精神的に豊かな地域社会を構築するということでございます。特にこれからの社会、AIなどの電子情報が発展する将来を考えますと、子どもたちの創造力を培うことは重要だと考えております。したがって、子どもたちからは料金をいただくことは少ないわけですけれども、それは未来への投資ということで考えております。  また、東京という情報に恵まれた場所に位置する公益財団として、世田谷で創作いたしました文化事業を国内の各地域に展開すること、国際的に日本の文化を発信していくことも一つの役割と考えております。  本年は、区からの御提案で、多文化共生の時代に対応して、財団内に新たに国際交流事業の柱を立てるよう準備をしております。既に国際交流、国際理解に関しては、各館とも従来からの事業の一環の中に含めて行っておりますけれども、新たな部を文化生活情報センター内に設け、強化していく方針でございます。  私たち日本人は、そもそもをたどれば、さまざまな民族が混じり合ってきたとは思いますけれども、現時点では、欧米大陸に比べまして、どちらかといえば、異なった民族文化、習慣に十分な理解、共感を持っていないところも多々あるかと思います。新事業のコンセプトとしては、国際文化事業や市民活動を通じて、多様な文化的背景を持った方々に対して、市民の方々が親和性を持って接していただけるように、同時に日本の魅力、文化、習慣をほかの民族文化を持った方々にも知っていただく方向で、事業の運営をしてまいりたいと思っております。  また、文化生活情報センターの劇場部に関しては、人件費などで御理解をいただきましたが、持続可能な組織体制として課題を持っております。お示しを以前にいたしました人材活用方針に沿って、漸次これも改善してまいりたいと思っております。どうぞ御理解のほどよろしくお願い申し上げます。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 続きまして、文化生活情報センターにつきまして御説明を申し上げます。  なお、先ほど区の文化・芸術振興課長が御説明くださいましたように、公演や展示、教育普及など幅広い事業を進めてまいりました。中でもオリンピック・パラリンピックや共生社会ホストタウンの関連を初め幅広い分野との連携、また、区民の方々や地域の皆様とのかかわりを特に重視して取り組んできたところでございます。さらに、ただいま館長からもお話し申し上げましたように、多文化共生プランに基づく区の方針に沿って、国際施策推進体制整備に向けた準備も区とともに進めているところでございます。  このように区の方針や計画の実現に向けまして着実に事業を実施して、区の要請に的確に対応していくためにも、この間推進してきた財団改革の取り組みを引き続き実践していくことが、当館においては特に重要と考えております。こうした認識に立ちまして、この間、財団の人材活用計画、また、劇場経営に関する基本方針に基づき、職員の執務環境や人事制度の整備を推進してまいりました。この春の働き方改革関連法の施行も踏まえまして、今後も改革の取り組みを着実に実践していくことで、区民の皆様の信頼にお応えすることのできる事業運営に努めてまいりたい、このように考えております。  文化生活情報センターについての説明は以上でございます。 ◎橋本 美術館副館長 経営方針でございますけれども、世田谷美術館は、一九八六年の開館以来、区民の皆様が文化を享受し、みずから学び、創造し、交流する場を設け、そして文化芸術の振興と豊かな地域社会の形成に寄与するという理念を掲げて進めてまいりました。展覧会事業を初めとして、作品の収集、保管、そういったことを基盤とした事業が中心になりますけれども、そのほかに教育普及事業ということで、区内の小中学校と連携するさまざまな事業、子どもたちが参加できるプログラムの開発、また、近隣の大学との連携事業や、美術館事業を支えるインターン生の育成といった若い世代の美術館事業への参加を促進してまいりました。今後も美術館の労働関係の改善、それから向上を念頭に置きながら、より上質な文化事業のプログラムを展開していきたいというふうに思っております。 ◎花房 文学館副館長 世田谷文学館につきましては、平成七年の開館以来、来年で二十五周年を迎えますが、三つの基本方針として、ジャンルの枠に捉われないこと、幅広い層に親しまれること、また、生き生きと活動するという方針のもと、企画展を初め各種事業を展開しております。今年度は、「萬画家・石ノ森章太郎展」、「原田治展」を開催しておりますが、下半期には「小松左京展」、歌舞伎の「六世 中村歌右衛門展」を開催してまいります。多くの観覧者が文学館にお越しいただけるよう、マスメディアに御紹介いただける取り組みやSNSでの発信など、広報活動も積極的に行っております。  また、「どこでも文学館」は、まさに文学館を飛び出しまして、さまざまなところで文学館事業を体験していただく取り組みでございます。夏休みを中心に、小学生を対象にワークショップを開催いたしました。昨年度は二十二回、出張展示では三十七カ所で九万八千人の方に参加いただきました。今年度も、川場村や地域の小中学校、区民センター、図書館などで実施しております。  地域との交流といたしましては、六月一日に地元町会主催のイベント、からすやま下町まつりと協力いたしまして、当館でも同日にセタブンマーケットを開催しております。また、地元、芦花公園駅前商店街との協力事業も進めているところでございます。まずは多くの方に世田谷文学館を知っていただくとともに、地域との交流を推進いたしまして、これまで以上に地域にも愛される、誇られる文学館を目指してまいりたいと考えております。 ○中村公太朗 委員長 それでは、これまでの報告、説明に対して御質疑がありましたら、どうぞ。 ◆小泉たま子 委員 きのうの常任委員会で国際事業部ができるという報告があったわけですけれども、お尋ねしますけれども、文化のみならず、スポーツ、観光、産業、これをどうやってその事業部でやっていこうとしているのかということを、参考として私も伺いたいと思います。お願いします。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 今、スポーツとの連携ということでまずお話ししたいと思いますが、もう委員の皆様も御承知のとおり、文化とスポーツ、オリンピック・パラリンピックという四年に一度の大きな祭典という中では、スポーツだけではなくて、文化のプログラムも一体として行っていくという潮流であることは申し上げるまでもない。また、「区のおしらせ」の毎月二十五日号とあわせて、文化とスポーツをあわせて情報発信をしているという点では、現時点においてもスポーツ振興という観点との連携は図られているものというふうに考えています。  また一方、産業振興公社とは、本年三月末にサンチャキューブ、観光案内所が三軒茶屋に開設をいたしましたが、この開設に向けた準備段階から、産業振興公社とは緊密に連携を既に図ってきております。現在も、このサンチャキューブで情報発信をしていただいている内容の相当部分は、実は文化財団の事業、またはそれに関連する市民活動支援にもかかわるような事業内容が、大半とまでは申しませんが、相当部分を占めているということで、現在も、このキューブのみならず、事業展開の中においても連携を図っているというふうに自負をしております。  今般の国際事業の新たな部門の設置ということに向けましても、例えばまち歩きツアーといったものを現在も展開を、産業振興公社と連携して、また、区内大学の取り組みとも連携して行われているところは承知をしておりまして、例えばということですが、この九月に、昨日からオープンをいたしましたが、三軒茶屋の昭和女子大キャンパス内にテンプル大学がオープンしましたが、こちらとは既に先月、一度面会をして御訪問させていただき、さまざまな事業展開の中で連携も図っていこうというお話も差し上げています。その糸口として、十月にございます三茶de大道芸、こちらにテンプル大学の学生さんにもぜひ見に来ていただこうということでアナウンスもしておりますし、逆にテンプル大学の講座開設、また、そのPRについて当館でも協力をしていくという動きを始めておりまして、こうした動きも産業振興公社のほうに随時お伝えをしながら、連携を図っているところでございます。  ただ、スポーツや観光という部分は今かいつまんで申し上げましたが、それ以外の部分を含めての商業、工業、農業という部分までの幅広い展開については、私どもとしても、十分に考えが煮詰まっているかというと、区とのさまざまな連携協議の中で準備を進めてきた中で、まだまだ現時点で、主に生活文化部国際課、守備範囲の部分の事業について、財団がこれまで取り組んできた事業とどのようにうまく融合、さらにそれをいい方向に持っていくかに注力しているところでございまして、今後、区とさまざまな御相談を重ねる中での課題になってくるのかなというふうには受けとめをさせていただいたところでございます。 ◆小泉たま子 委員 今少しは説明がありましたけれども、新しくそこに入ったことによって、テンプル大学のことは確かにありますが、今までもやっていくとか連携という言葉が出ましたけれども、この国際事業部ができて、本当に新しくやっていけるという目玉のようなもの、そういうことは、今までを底上げにしていく何か、それとも新しくこれをやるんだというようなことがあるのか、それを伺いたいと思います。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 世田谷区でこれまで行われてきたものが、そっくりそのまま右から左に文化財団に移りますというだけであれば、そのことをはたしてやらなきゃいけないのかというのはクエスチョンマークが当然ついてくることであって、文化財団がお引き受けを差し上げるからには、やはり文化財団の強みを生かした形で事業が行われなければいけないということは言うまでもないことだと思っております。  例えば今回、新規の取り組みとして想定しております一つに、日本語コミュニケーション講座というものがあります。現在、既に、日本語を母語とする方対象ですけれども、名称は朗読講座という形で、生活工房が事業所管として行っているものをさらに発展させようと。要するに、日本人が日本人とというふうなことのお話の朗読だけではなくて、今般、それのウイングを日本語以外を母語とする方にも広げていこうではないかという御提案を事前の打ち合わせの中で財団のほうから区に対して差し上げて、区としても、これは必要なことだねという御理解をお示しくださり、区は引き続き初級入門対象の日本語教室を行っていく予定というふうに伺っておりますけれども、その修了生などを対象にして、さらにスキルアップをしていただき、また、そこで学んだことを地域のさまざまな活動にもつなげていただく、外国人の方が外国人をサポートするみたいなことにつなげるための一助としても、こうしたことは意義があることではないかなというふうに考えています。  一つの事例ということで申し上げましたけれども、文化生活情報センターという拠点があるというところも一つ活用しながら、また、新たに多文化情報コーナーというものをオープンいたします。場としての多文化情報コーナーだけではなくて、そこを一つの拠点にした、いわゆるホームページ、ウエブサイト上の情報の発信、また受信といったことも新たに取り組みを広げていくという分野になろうかと思います。こうしたものを区との連携を図りながら幅広く展開をしていければというふうに考えております。 ◆小泉たま子 委員 あと二つあるんですけれども、一つは、区外ではできていて、世田谷区ではできていないというところに、区立に行っている子ども以外の子どもたち、私立の子どもたちの海外派遣、海外交流とか、それからホームステイとか、そういうことがあるのに、区ではできていない。そういうことについて今考えているかどうかだけでいいですから、手短に答えてください。ごめんなさい、済みません、私ばかり言って悪いので。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 今、役割分担の中でも、姉妹都市交流、海外諸都市との交流ということも一項目としてもちろん位置づけされていて、本年度、委員の皆様も御承知でいらっしゃると思いますけれども、台湾との文化交流という中では、せたがやジュニアオーケストラが、昨年度は台湾からお迎えをし、今年度は当方から台湾に出向いて演奏する。また、これは音楽事業部の取り組みですけれども、「Setagaya太鼓塾」という和太鼓を学ぶ講座なども、これは区立の子どもに限定しないで、私立、国立の子どもたちも同様に参加をしながら行っていく。やはりここは文化財団ならではというか、動きやすい部分の取り組みとして行っているところかというふうに自負をしております。  国際事業部が先端で行う取り組みということに必ずしも限りませず、文化財団全体として、冒頭、永井理事長からも申し上げましたけれども、やはり日本国内のということも大切にしながらも、視野を広く持ってという取り組み自体は、区ともちろん緊密に御相談をさせていただきながらですけれども、でき得るものは進めていきたいというふうに考えています。 ◆小泉たま子 委員 世田谷には、超一流のさまざまな文化人が大勢いらっしゃいまして、特に音楽に関しては、なかなか区内で演奏したり発表したりしていただくことができない状況にありますね。皆さんサントリーホールへ行ったり、東京オペラシティに行ったり、世田谷は見向きもされないというか、それは区民にとって非常に残念なことだと思っているわけですね。文化情報センターの文化財団として、そのことについて、将来の世田谷全般にわたってどういうふうにしていこうと、現在をどう思っていらっしゃるかということを、私はどうしても理事長にお伺いしたいんですけれども。 ◎永井 理事長 確かに音楽に適したホールというのが、今現在、世田谷区の中には、昭和女子大の中に一つあるぐらいで、ないんですね。ですから、非常にすぐれたピアニストなんかも、横山さんなんかも住んでいらっしゃるんですけれども、やはり初台のほうにいらっしゃるとか、そういう形ではあると思うんです。申しわけないですけれども、それは残念なことですが、それは区がお考えになることではないでしょうか。 ◆小泉たま子 委員 私もそう思います。それは区は当然考えなきゃいけないんですけれども、世田谷の区民のために、文化財団としても、それは区に言ってもいいことであると。それは区に任せっきりでは、世田谷区で文化の発展はなくなってくる。与えられた中でだけしかできないということではなく、やっぱりもうちょっと積極的に区民が享受できるような、将来的なことも考えてやっていっていただきたいということです。私は非常に残念で残念でたまりませんので、そういう働きかけもぜひやっていただいて、同じ区民ですから、そばにいて遠くまで行かなければいけないというのもちょっとおかしなことですので、ぜひそういうことは将来的に考えてもらいたいと思います。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 当館音楽事業部は、今まさに委員から御指摘があったように、いわゆるホームグラウンドを持たない事業展開をスタートの段階からしてきています。もちろん、理事長からお話し申し上げましたように、そのような場があればさらにいいなということは物すごく意識としては強く、一同、誰一人例外なく思っております。ただ、現実にはこういう状況のある中で、やはり限りあるところではありますけれども、現在のフィールドの中で、音楽事業をさまざまな地域で、さまざまな場所で幅広に展開をしていくことで、やはりこれだけの実績があるんだったら欲しいねという感覚を区民の皆様に持っていただけるように、そういう段階で私どものほうからさらに発信を強めていけるようなことに結びつけられるように、現在の資源の中での最大限の努力を果たしていきたいと考えております。 ◆小泉たま子 委員 先ほど人見記念講堂が出ましたけれども、人見記念講堂でせたがや文化財団主催のものがあったということはないので、私は音楽としては覚えていないので。ですから、そういう動きだってやろうと思えばできると思うんですね。  もう一つは、大場区長の時代でしたけれども、世田谷に住んでいらっしゃる芸術家の方々を一堂に、何人ぐらいか忘れましたが、集まっていただいて、世田谷はこれからどうすべきかというようなお話し合いをしたと思うんですね。それは途中で切れました、何回か忘れましたけれども。やっぱりそういうことも財団のほうでぜひ考えていただく。それは世田谷区の区民に対して、将来、大変有効なことだと思いますので、ぜひそれはお願いしたいと思います。 ◆いそだ久美子 委員 世田谷美術館に関して、私もアート会員になっていまして、年に何回か行っているんですが、前回、この上の二つは行ったかしら、最後のショップのところの物品が、以前に比べてちょっとアイテムの数も少なくなっていたように感じたんですけれども、来年のオリンピックなどに向けて外国人観光客なども、多分美術だったらたくさん来られると思うんですが、そういう外国人観光客の方々に向けてショップの物品をふやすとか、例えばインスタに上げられる写真を撮れるコーナーをふやしていくとか、何か企画はございますでしょうか。 ◎橋本 美術館副館長 ミュージアムショップについては、当館の場合は直営で運営しております。ほかの美術館の多くは、公立美術館、県立美術館などは地元の業者に委託するということがあるんですけれども、それですとどうしても商品の硬直化が起こってしまうということで、美術館の場合は、自分たちでセレクトして作品を選んでおります。  二つ要素がありまして、一つは在住の作家たちによるオリジナル商品。もう一つは、それぞれの企画展に合わせた商品の選択ということで、おとといまで開催しておりました「素敵なふたり」展という展覧会では、夫婦なんですけれども、この二人が四十一年間イタリアにいたということで、イタリアの商品、特に食品も工芸品も含めた形で幅広く扱うというようなことをやってまいりました。企画展ごとになるべく特色を出した店づくりということで、先生がいらっしゃったときにちょっと品薄だったのかもしれませんけれども、かなり好評をいただいているということで、来年度に向けては、やはり同じように企画展に沿った形で品ぞろえしながら、かつ世田谷らしい商品をそろえていきたいというふうに考えております。 ◆福田たえ美 委員 済みません、教えていただきたいんですけれども、区からの補助金を受け取っていらっしゃいますけれども、多分世田谷区のほうでこういった事業をということで補助金を出されていると思いますが、それの執行率というふうな言い方でいいんでしょうか、どれぐらいこの補助金を受け取って、区から補助、やっていただきたいという事業が執行されているのか、どこでどう見ればわかるのかというのがわからなかったので、教えていただけますか。 ○中村公太朗 委員長 どこに対してですか。美術館、財団全体で……。 ◆福田たえ美 委員 全体で。 ◎髙井 事務局統括部長 区からの補助金でございますけれども、平成三十年度の決算で申しますと、お手元に平成三十年度の財団の決算書がございますでしょうか。決算書の六一ページをごらんいただけますでしょうか。六一ページに損益計算書がございます。Ⅰの一般正味財産の部の中で、(1)経常収益の中ほどになりますが、受取区補助金というのがございます。ここに当年度の決算額一千百八十六万余円というものがございます。予算額はここに記載してございませんけれども、これが区からいただいた補助金の中で執行残となりました四千百万円を返済した後の金額になっておりますので、十二億二千万円ほどの中から十一億八千六百万円を執行したということでございます。 ◆福田たえ美 委員 もう一回、済みませんが……。 ◎髙井 事務局統括部長 十二億二千万円ほどの補助金を区から平成三十年度は一旦受けておりまして、そのうち十一億八千六百万円を執行したということでございます。四千百万円を返還したという状況でございます。 ◆福田たえ美 委員 ということは、ほぼ執行しているということでよろしいということなんですね。 ◎髙井 事務局統括部長 おおむね執行させていただいて、黒字が出た分については返還をさせていただいたということでございます。 ◆福田たえ美 委員 それは毎年ほぼ同じような状況ですか。 ◎髙井 事務局統括部長 おおむねいただいた補助金については執行させていただいておりますけれども、残が出たものについては返還をさせていただいております。前年度でいいますと、いただいたものの返還はございませんし、返還がない年、ある年ございますけれども、多くて五千万円程度の返還が生じているという状況でございます。 ◎大澤 文化・芸術振興課長 基本的には、財団の事業につきましては、例えば劇場でいけばチケット収入、まずそこを充てて、その後、例えば国とか東京都の助成金、あるいは企業の協賛等々含めて、足りない部分を区の補助金で賄っているという形になります。ですから今、黒字とお話がありましたが、例えば事業によっては非常にお客さんが来ていただいて、チケット収入がふえましたよという形になれば、その部分が要は補助金としては、極端に言うと返してもらうということになります。その部分でそのような形で、基本的に最終的には、ほぼ毎年度ですけれども、多少にかかわらず返還は生じている状況でございます。 ◆福田たえ美 委員 わかりました。それとあと、またもう一つなんですけれども、多文化共生というところでまたお伺いしたいんですが、先ほどお話がありました多文化情報コーナーにおいては、情報を受信して、そして発信をしていくというふうな御説明があったんですが、どんな情報をどこから入手して、要は有益なというか、皆様にとって本当に生活の役に立つような情報を提供していかなきゃいけないというのが使命になってくるかと思いますが、そのルートというのは、特にもうつくられていらっしゃるんでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 やはり文化財団でございますので、区とさまざまな情報のキャッチボールをしながらというのが、かなり大きなメーンになるだろうというふうに考えております。それと、やはり当財団のもともとの成り立ちといたしましても、区民の方々の地域交流のみならず、国際交流の活動の促しというものも、もともと国際事業部ができる前から、現在も目的の一つとして位置づけられております。やはり文化芸術関係の情報ももちろん。  さらに、これはこの情報コーナーの運営自体にもかかわることでございますけれども、区内の市民活動支援にかかわるさまざまな団体がございます。例えば社会福祉法人、一般財団法人、特定非営利活動法人などの中で、区の外郭団体の位置づけになっているようなところの情報でも、外国人の方に非常に有益な情報をお持ちのところも多数ございますので、こうしたところとも情報連携を図るべく、もう既に区の御担当のほうでは、この市民活動支援にかかわるさまざまな団体との連携の協議会にも出席をして、今後の国際事業部の――国際事業部という名称ではございませんが、その時点での展開として、区としても財団と歩調を合わせながら、国際という観点をより強めていくんだと、ついては御理解、協力をというふうな要請を既に行っていただいておりますので、こうしたところの情報も相当部分、ここの場を活用して展開、提供していけるかなというふうに考えております。 ◆福田たえ美 委員 あともう一つなんですけれども、以前、区民生活常任委員会で視察に仙台のほうに行かせていただきまして、そのときに向こうの観光国際協会、国際センター交流コーナーといったところも拝見させていただいたんですが、そこにいらっしゃっていた外国からの留学生なんかも、すぐにそこを利用して、すぐにスタッフにもなっていただくというような形で、来ていただいた方がまたボランティアにすぐに携われるような仕組みをつくっていたのと、あと姉妹都市交流を大変大切にされていたんですね。世田谷区も姉妹都市交流を長く行っていて、いい関係を築いていますが、多くの中学生や小学生の方が交流をつないでいますが、そこに行った方から御意見をいただいたんですけれども、その人たちがまた、世田谷区に住んでいらっしゃる方もいらっしゃいますので、何か世田谷区でそういう国際交流の活動もしていきたいなというふうに思って、個人でもやっていくことができる。せっかく姉妹都市交流に行ったという観点からつながって、また一つのお仕事のお手伝いができたらということをおっしゃっていました。しかし、今現在では、区ではこういう交流をした後の人たちの名簿ももちろんございませんので、その人たちがまた活躍をするというのは個々の裁量になっていくということだったんですが、仙台ではそこのセンターが一つの役割をなしていまして、今度できるところ、世田谷区でも、もし姉妹都市交流ということの観点から、行かれた、交流した後のお子さんたち、また、その人たちが一緒にそこで活動していけるような仕組みができればいいなというのもよく希望をいただいているんですが、そんなことができるのかどうかも含めてお伺いしたいです。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 区とさまざまな国際事業の先端組織を設けるからには、やっぱりこういうことをやっていきたいですよね、やるべきですよねという議論の中のまさに大きな根拠の一つが、今、委員から御指摘をいただいた部分でございます。一言でボランティアという言い方でくくってしまってよいかどうかというふうなところはあると思うんですけれども、さまざまな外国の方との交流、また、逆に地域活動を希望される外国人の方、外国から来たばかりの人を、私は何年か住んでいるので助けてあげたいという外国人の方の御要望、また、今お話しいただいたこれまで区の事業にかかわった経験を生かしていこうという意欲をお持ちの方、そういったところをつないでいく部分は、やはりどうしても行政の立場というのは、大変失礼な言い方になるかもしれませんけれども、余り得意ではない部分ではあるかと。そういう点では、よりフレキシブルにいろんなところとのジョイント、連携ができているという観点から、この文化財団が担わせていただくことによって、そういった皆様の活躍の機会をより幅広く提供していくことにぜひつなげていければという思いもございまして、先ほど申し上げました市民活動支援にかかわっているさまざまな団体、例えば社会福祉協議会やボランティア協会などでもそういった方の情報を相当お持ちであるというふうに伺っておりますので、こうしたところとの連携もこれまで以上に図りながらということで、ぜひ取り組んでいきたいというふうに考えています。 ◆阿久津皇 委員 先ほどの物販のところをもう少し伺いたいんですけれども、昨年度は六千万円ぐらい物販の実績があるのかなと思います。これは多分美術館だけじゃなくて、そのほかも含まれていると思うんですけれども、その内容と、あと今年度は二千三百万円見込んでいるということで、随分数字が減っているんですけれども、この辺は何か理由があるのかというところをあわせてお聞かせいただけますか。 ◎髙井 事務局統括部長 昨年度の物販の決算状況でございますけれども、昨年度、実は文学館で実施しました「ヒグチユウコ展 CIRCUS」で、入場者数も大変多かったですし、物品の販売、グッズの販売が大変伸びまして、その影響がございまして、通常よりもかなり多い決算額となってございます。今年度につきましては、そういった特別な見込みを立てておらないものですから、通常ベースでの計上ということになっている状況でございます。 ◆阿久津皇 委員 多分先ほどおっしゃったように、展示の内容とか、作家さんにゆかりのあるものを売りたいんだということで、その考え方はすごくすばらしいと思うんですけれども、一方で、そこにいらっしゃる方というのは、作家さんだったりのファンの方が多分いらっしゃるんでしょうから、やっぱり財団としても独自の収益というんですか、補助以外のところの収益もどんどんふやしていったほうがよりいいんでしょうから、区にその分、還元もしていただけるという部分もあると思いますので、それには商品開発とか、そういったところも力を入れていってほしいなということで、意見として申し上げさせていただきます。 ◆たかじょう訓子 委員 教育委員会からの受託事業というのがあると思うんですけれども、例えばドリームジャズバンド・ワークショップなどがそうなんですけれども、この事業の運営に当たって、教育委員会との連携というのは今どういうふうになっているでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 今、例示としてドリームジャズバンド・ワークショップのことに委員は触れていただきましたけれども、金額的にはより大きなものとして、古典芸能鑑賞教室などもございます。これらについては、冒頭、理事長からもお話を申し上げた中にもございましたけれども、やはり基礎自治体の外郭団体として私ども文化財団が求められているミッションの非常に大きな柱が、まさに子ども世代からのという取り組みであろうというふうに考えています。そういう意味では、教育委員会との事業実施前の段階からの緊密な打ち合わせ、また、事業実施のプロセスにおけます、いわば委託したからそれまでよということではなくて、きちんと私どものほうでも逐次リポートをし、委託元として教育委員会の皆さんにもこの事業の進捗過程をウオッチしていただき、その成果についてもきちんと受けとめ、それを翌年度の事業をどのように進めていくのかにつなげていく、こういったサイクルをきちんと進行管理していくことが大事であるというふうに私どもとしても思っておりますし、教育委員会としてもそのような認識でお取り組みくださっているものというふうに考えております。 ◆たかじょう訓子 委員 本当にこうした本物の芸術家と接する機会が子どもたちにとってどんなにすばらしい機会になるかというのは、本当にこの取り組みはすばらしいなというふうに思っております。ぜひ密に連携をとっていただければなというふうに思っております。 ◆田中みち子 委員 音楽事業部のところで伺いたいんですけれども、今回、和太鼓が大変人気だったと伺いました。この経緯ですね。塾長が世界的に活躍される方だということなんですけれども、どういった形でこの方になっていただいたんですか。結構たくさんいらっしゃる中で、なかなか塾長を決めるのも大変だったんじゃないかなと思うんです。あと抽せんで、今回、高い倍率の中から、これを見ると七十五人が突破されたということでしたけれども、どういった形で選んだというんですか、先着順なのかとか、この辺はどうだったんですか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 まず、人選に関してでございますけれども、やはり和太鼓の世界もさまざまな一流アーティストの方がいらっしゃいますけれども、やはり初めましてということで御訪問を申し上げてお願いしますというのは、相当長期間その方も、今回の林英哲さんなどはまさにそうですけれども、グローバルに活躍をされていらっしゃる方ですので、継続して指導をお願いするということ自体、相当大変なことです。また、日程的な部分だけではなくて、やはりその育成した子どもたちがそのスキルをどういうふうに生かしていただけるのかというところも、やはり塾の指導を預かるという立場からは非常に重視されたというふうに伺っています。今回、まさに区との緊密な連携のもとに、せんだってもキックオフイベントの中で大きなコンサートがございましたし、来年の二〇二〇年本番に向けては、世田谷区を挙げての大きなフェスティバルと申しますか、行事にもかかわっていく。この成果の生かし方という部分を、私どもの音楽事業部長のほうから相当丁寧に説明を申し上げて、非常に御多忙を極める中なんですけれども、特段の御判断をいただいて、お引き受けいただけたというふうに御報告を受けております。  また、参加希望者については非常に多人数にわたりましたので、やはり複数年度にまたがってのワークショップになりますものですから、特定の学年に偏らないように、特定の学校に偏らないようにというふうな観点は若干ございましたけれども、基本的にはもう抽せんという形で割り切ってやらせていただいて、当初の枠を可能な限り広げましたけれども、それでもやはりお断りせざるを得ない方も残念ながら出てきてしまいましたが、現在のところは参加者の皆さんにも非常に満足度高く、ワークショップ活動に積極的にかかわっていただいているというふうに自負しております。 ◆田中みち子 委員 これが本当に人気だったということで、逆に今後、これはもっとふやしていくとか、大人向けのワークショップだとか、そういう声もちょっと伺ったりなどしていまして、そんなことも考えられるんでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 これは大変ありがたいお話ではあるのですけれども、やはり当方も限りある陣容、体制の中で、さまざまな事業、和だけではなく、例えばオリパラホストタウン事業に向けてということで、音楽事業部に関して申しますならば、やはりアメリカのホストタウンということも大いに意識をして、ゴスペルのワークショップ活動なども行っておりますし、せんだっても、ディキシーランドジャズというアメリカの伝統音楽に着目したような事業の展開も、あわせて和もということで、これはどこまで現在の陣容の中で優先順位をつけていけるかという総体の中で、今後の展開については区とも緊密に協議をしながら、今後の方向性を探ってまいりたいと考えております。 ◆田中みち子 委員 もう一点なんですけれども、来館者サポートのところでちょっと伺いたいんですけれども、これを見させていただくと、車椅子や授乳室の利用みたいなところのサポートはそれぞれの館から書かれていますけれども、視覚とか聴覚とか、そういった障害の方たちへの配慮というのが見てとれないんですけれども、これは具体的にどんなサポートがあるのか、あるいはないのか、それぞれもしわかれば……。 ◎橋本 美術館副館長 まず、世田谷美術館の場合は、建築そのものが比較的バリアフリーで、一九八六年の建築としては非常によくできている状況でした。ただ、しかし、いろいろその後の見直しで、美術館入り口付近の車椅子用のスロープの角度を緩やかにするとか、お年寄りの方がそでが引っかからないような手すりに変更するとか、それからオストメイトを備えたトイレの改修、それから視覚障害者の方に集まっていただいて、どういうアナウンスがトイレに欲しいのか。これは視覚障害者の方が入れていらっしゃるアプリがあって、それに反応するような機械を入れて、音声でその方だけがそのトイレの中の構造を知るようなシステムを入れたりしております。そのほか、聴覚障害の方に対しては、年間で四十から五十ぐらいの講演会をやっておりますけれども、全て手話通訳者をつけるという対応をしております。あと、視覚障害者の方の美術鑑賞というテーマにも取り組んでおりまして、もう十年以上におよびますけれども、ミュージアムセッションといって、毎年八月、フランスとかイタリアとか視覚障害者の美術鑑賞の先進国から人に来ていただいて、実例、実績、そういったことをお話ししていただいて、我々の美術館活動に生かすような努力をしているところでございます。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 来館者のサポート、今、恐らく委員は決算書の四三ページ以降のところをごらんいただいて御質問くださっていると思います。今、美術館副館長から御説明がございました内容と、文化生活情報センター、パブリックシアター部分も相当部分が重なるわけですけれども、当館の特徴的なところといたしましては、やはり演劇公演などの際に、手話通訳だけでカバーし切れない部分というのも相当にございますということで、聴覚障害の方に向けての上演台本の貸し出しとか、あと、これは経費もかかりますので全てにはなかなか入れにくいんですけれども、字幕つきの公演、これもできるような仕組みを整備いたしまして、昨年度も狂言劇場を対象に取り組ませていただいて、あらかじめ事前のアナウンスもさせていただいたおかげで、相当人数、百名近い方の御参加を頂戴したりという事例もございました。そのような取り組みは劇場部分としてもさせていただいております。 ◎花房 文学館副館長 文学館でございますけれども、改修工事の際に、ライブラリーに授乳室を、かなり大きなものをつくりまして、川場村の木材を活用いたしましてつくってございます。非常に利用されております。それから、最近、ベビーベットではなく、成人の方のおむつの交換をというお話もございますので、早急に折り畳みベッドを購入するなど、対応してまいりたいというふうに検討しているところでございます。 ◆岡本のぶ子 委員 この三十年度と三十一年度の事業ではなくて、先ほどから話題にはなっておりますが、来年四月に、国際事業部とともに、多文化情報コーナー(仮称)が開設されるという運びの中で、私たちのほうで期待しているのは、在住外国人の方々に対してのサポートとともに、海外からのお客様に対して、世田谷区は観光協会、交流協会というものが充実していないので、そこを担っていただくことを今回の多文化情報コーナーには非常に期待を寄せているところなんですけれども、来訪者に対するサポートというか観光について、せたがや文化財団として、今回の多文化情報コーナーへの何か意気込みといいますか、お考え、提案というのはお持ち合わせでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 今現在、三軒茶屋の観光案内所にいらっしゃるお客様の全体のニーズとか傾向、また、どのような配布物がより御好評いただいているかというところなどについては、産業振興公社のほうとも相当情報交換をさせていただいていて、私どもとしても一定程度把握をしているところでございます。  その中で、やはりサンチャキューブが場所的に超一等地である反面、非常にスペース的には限られていて、基本的にスタンディングの形での接客で、お客様が並んでしまったら、もうちょっとここでごめんなさいみたいな対応も時にはせざるを得ないような状況もあるというふうに、頻繁に顔を出させていただいているのでお見受けしております。特に外国の方とのコミュニケーションなど時間を要する案件については、その時点で二階、階段を上ってすぐのところに八角堂が立地をすることになりますので、そこに詰めるスタッフについては、基本、日常会話レベルは可能なスタッフをこれから人選をしていこうというふうに想定をしておりますので、例えばそういったところなどについては、御相談というよりも御案内というレベルになると思いますけれども、もうスタート段階から役割として果たしていける部分があるだろうというふうに考えております。 ◆岡本のぶ子 委員 では、御案内、情報を収集して、それを発信する場所のみなのか、もしくは観光という点で世田谷区の区内観光をある意味でつくり上げて、メニューをつくって、それを提供される場所ということもあわせ持つものなのか、ちょっとその点だけ伺えればと思います。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 この八角堂という場所自体は、超一等地ではありますが、やはりスペース的にも、昨日既に御報告があったところかと思いますけれども、限られたスペースで、そこの中だけでの事業展開にはどうしても限界がある中で、現在の想定といたしましては、やはりまち歩きツアーなど、既に定評があり、かつ区内大学との連携ということでも成果を上げている、こうした取り組みがまず最初に期待される部分であろうかというふうに考えておりまして、これは国際事業部ということでの取り組みとは必ずしも言えないかもしれませんけれども、先ほどもちょっと触れましたけれども、テンプル大学などへのさまざまなインフォメーションという中で、実質的にそれを観光と言えるかどうかはちょっとわかりませんけれども、やはりより多くの方に世田谷を知っていただき、その魅力を発信していく、そこへ私どもとしても可能な限り力を果たしていければというふうに考えております。 ◆岡本のぶ子 委員 では、最後に済みません。今回、この多文化情報コーナーを含めて、この国際事業部のやることというのは、区のほうからの御説明ですと、補助金を世田谷区から拠出し、そして自主事業として行うということは伺っているんですけれども、世田谷区側から、観光そのもの、国際観光、海外の方が世田谷に来られたときの観光資源のメニューをつくるとか、今のまち歩きというのは産業振興公社というか、経済産業部でつくってきたものだと思うんですけれども、ここの部分というのは、あくまでも創出はしないという、創出まで依頼をされているのかどうかはいかがでしょうか。 ◎松下 文化生活情報センター副館長 私ども、やはり文化財団という成り立ちの中で、本来の位置づけからすれば、極論ですけれども、観光案内所そのものを運営するというのは、私どものミッションからはそこまではできないと。ただ一方、産業振興公社という組織の中に観光というセクションがあり、その中で可能な限りの連携を図って取り組みを進めてほしいということは、この間の区との打ち合わせの中でも再三お話としていただいている部分でございます。ですので、ここは双方の適切な役割というのをそれぞれ認識しつつ、可能な限りでそれぞれのミッションの中に、例えば私どもで言えば観光という部分、産業振興公社に関して言えば文化芸術、国際、多文化というところ、双方で手を少しずつ伸ばし合う取り組み。私どもとしてはそのような認識を、この間の区とのやりとりの中では持たせていただき、この間、準備作業等を進めてきたつもりでございます。 ◎城倉 事務局長 今の点ですけれども、財団はやはり定款がございまして、その中では観光ということについては権能を持っていないというのが現状でございます。 ○中村公太朗 委員長 では、以上で平成三十年度、令和元年度公益財団法人せたがや文化財団の経営状況に関する書類の提出についての報告を終わります。  参考人の皆様には、委員会を代表し、お礼を申し上げます。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せるところでありますので、本日は皆様に御出席をいただき、委員会としても有意義な議論ができたのではないかと思います。本日はまことにありがとうございました。  ここで説明員、参考人の入れかえを行いますが、ちょうど半分過ぎたところでございますので、トイレ休憩を入れたいと思います。午前十一時五十五分、四分間のトイレ休憩になります。     午前十一時五十一分休憩    ──────────────────     午前十一時五十六分開議 ○中村公太朗 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  報告事項の聴取を続けます。  次に、⑤及び⑥の平成三十年度、令和元年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出についての報告に入ります。  本件に関し、参考人として、小田桐副理事長、小湊事務局長、生垣観光課長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。なお、委員会中の水分補給については御持参された飲み物で、遠慮をせず、体調を崩すことがないよう、適宜行ってください。  それではまず、経営状況についての報告からお願いをいたします。 ◎羽川 商業課長 平成三十年度及び令和元年度の公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出につきまして説明を申し上げます。  初めに、平成三十年度の経営状況の概略についてでございます。  お手元のA4表裏一枚の資料でございます平成三十年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出をごらんください。  Ⅰ事業報告でございます。
     1の中小企業の支援に関する事業でございます。(1)の創業者の支援に関する事業として創業相談や創業セミナーの開催など、(2)の中小企業の経営支援に関する事業として融資あっせんや産業活性化アドバイザーの派遣など、(3)の商店街の振興に関する事業として商店街経営学校の運営などを行ってまいりました。  2の中小企業の振興に係る情報の収集、提供及び普及に関する事業につきましては、(1)の世田谷の産業の紹介に関する事業や、(2)の産業経済情報の提供に関する事業といたしまして情報紙エコノミックスの発行を行っております。  3の中小企業の振興のための交流の推進に関する事業では、(1)の産業交流の支援・促進に関する事業としてせたがや産業フェスタの運営支援や、(2)の産業交流の場に関する事業として産業交流展への出展支援などを行ってまいりました。  4の雇用、就労に係る情報の収集、提供及び普及並びに各種相談の支援並びに職業紹介に関する事業でございます。(1)の雇用・就労に関する事業として三茶おしごとカフェの運営など、(2)のセミナーや相談会に関する事業では就職面接会や社会保険・労働相談などを実施いたしました。  5の中小企業勤労者福祉の充実及び推進に関する事業、こちらはいわゆるセラ・サービス事業でございますが、余暇活動の助成、健康維持増進、自己啓発の促進、給付事業を行ったところでございます。  6の区内観光に係る情報の収集、提供及び普及に関する事業では、世田谷の魅力再発見に関する事業として観光メッセや観光案内所開設、観光ボランティアガイドなど、世田谷まちなか観光推進の取り組みや世田谷みやげ事業などを行ってまいりました。  裏面をごらんください。平成三十年度の正味財産増減計算書内訳表について説明をいたします。なお、数値につきましては、こちらは三つ会計がございますが、公益目的事業会計、収益事業等会計、法人会計を合計した金額での説明とさせていただきます。  Ⅰの一般正味財産増減の部の経常増減の部でございます。  そのうち経常収益でございます。主な内訳につきましては、まず経常収益の部の上から三段目の事業収益でございます。勤労者福祉事業に係る参加者からの収入などで六千四百四十万三千六百八十三円。また、その下の段にございます会員からの受取会費が六千二百八十四万七千五百円、区などからの受取補助金が三億六十六万九千八百八十六円などとなっております。(A)欄の経常収益計は合計で四億三千三百三十一万千八百八十一円となっております。  次に、経常費用でございます。(B)欄の経常費用合計は、事業費及び管理費の合計で四億四千百十四万八千二十円となっております。その結果、経常収益と経常費用の差の(C)当期経常増減額はマイナス七百八十万六千百三十九円でございます。  次に、経常外増減の部です。経常外収益及び費用はございませんので、(G)の当期一般正味財産増減額は(C)と同額のマイナス七百八十三万六千百三十九円でございます。その結果、(I)の一般正味財産期末残高は一億三千二百二十五万六千百三十二円でございます。  次に、Ⅱの指定正味財産増減の部でございます。  基本財産運用益の全額を一般正味財産へ振りかえてございますので、(L)の指定正味財産期末残高は増減なく五億円でございます。  この結果、Ⅲの(M)正味財産期末残高につきましては六億三千二百二十五万六千百三十二円でございます。  平成三十年度の経営状況については以上でございます。  続きまして、令和元年度の経営状況についての説明でございます。  冊子も挟んでございまして、その下、こちらも一枚の紙でございます。お手元の資料、令和元年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出をごらんください。  Ⅰの事業計画でございますが、令和元年度につきましても記載のとおり、定款に定められた事業体系のもと事業を進めているところでございます。  裏面をごらんください。裏面につきましては、令和元年度の収支予算内訳表でございます。記載のとおりの予算となってございます。令和元年度につきましても、各事業とも順調に進んでいるところでございます。  公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況についての説明は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 次に、経営方針等についての説明をよろしくお願いいたします。 ◎小田桐 副理事長 まず、御説明に先立ちまして、日ごろより当公社の事業等につきまして御支援、御協力いただいていることを心から御礼申し上げます。ありがとうございます。済みません、のどの調子が羽川課長ほど丈夫ではないので、お聞き苦しい点があるかと思いますが、御了承ください。  産業振興公社は、区の産業政策と密接に連携いたしまして、公益財団法人として、公益性の高い中小企業振興策を弾力的かつ機動的に展開していくことを経営方針としてございます。  公社の特徴的な事業につきましてですが、まず第一点目に、まちなか観光の推進でございます。三月末に、世田谷線三軒茶屋駅前に、観光案内所、サンチャキューブを開設いたしました。世田谷を訪れる方々への観光案内や観光パンフレットの配布、ボランティアガイドツアーや、世田谷まちなか観光交流協会主催事業の申し込みの受け付け、そういったもののほか、多言語対応のサイネージやコールセンターサービス、こういったことも御利用いただける施設となってございます。世田谷まちなか観光交流協会と連携しまして、世田谷まちなか観光メッセ、まち歩きイベント、フォトコンテストなど、区民参加交流型の世田谷らしいまちなか観光を公社としては推進してございます。  来年のオリンピック・パラリンピック東京大会を視野に入れました事業も開始してございまして、世田谷区がアメリカのホストタウンとなっていることもあわせて区内外に広くアピールするということのために、世田谷まちなか観光馬車の運行、やぶさめ競技大会、商店街における音楽ライブイベント、聖火リレー出発式の際の区民参加イベント等に取り組んでいるところでございます。  なお、現在八十団体が会員となっております世田谷まちなか観光交流協会は、各会員の持つ強みを効率的に結集しまして、連携を生み出していけるよう、公社がコーディネーター、プロデューサー役となりまして、他自治体の観光事業等も参考にしながら、区民参加交流型の世田谷らしいまちなか観光事業を積極的に進めているところでございます。  続いて二点目でございますが、中小企業支援の取り組みでございます。公社は、中小企業の経営支援のさまざまな相談、融資あっせん事業、こういったものを行うとともに、世田谷区で新たに事業をされる方々への創業支援に力を入れております。特定創業支援事業者である公社は、創業に必要な知識を習得するための創業セミナーの開催や、中小企業診断士による相談など、創業を目的とされる方々へ寄り添った支援を行ってまいります。  続いて三点目でございますが、三軒茶屋就労支援センターについての事業でございます。三軒茶屋の三茶おしごとカフェでは、併設する国のワークサポートせたがやと連携しまして、お互いの得意分野を生かしながら、より幅広い就労支援を行っております。昨年度は、来所者数全体につきましては、わずかではございますが増加しておりまして、当公社窓口は順調に推移しているところでございます。今年度より求人開拓員を二名配置いたしまして、区内事業者を訪問しております。求職者とカウンセラー及び求人開拓員の三者面談を行いまして、今まで以上に求職者と企業のマッチングを強化してまいります。今後も引き続き、求職者のニーズに合う就労支援に取り組むとともに、介護、福祉など人手不足の深刻な分野の人材確保支援に努めてまいります。  四点目でございますが、勤労者福祉事業、いわゆるセラ・サービス事業でございます。会員数につきましては微増いたしましたが、引き続き会員の増強に努めてまいりたいと考えております。今年度も、通年事業を初め、会報誌でより会員のニーズに合った魅力的な企画を幅広くお知らせし、提供してまいります。今後とも、区内中小企業にお勤めの方々が、世田谷区で働いていてよかったと喜ばれる勤労者福祉の向上に努めてまいります。  最後に、本年度は特に観光関連事業に重きを置いてございまして、区民、区内事業者、行政が一つになって来街者をおもてなしすることを目指しまして、来年開催のオリンピック・パラリンピックでの一時的な観光客増加だけではなく、その後もレガシーとして区民が楽しんで暮らすことができるまちづくり、こういった取り組みを通して、その魅力を世田谷の持ち味として来街者の拡大につなげていくという、住んでよし、訪れてよしという世田谷区を目指して事業展開を図ってまいりたいと考えております。  私からの説明は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 それでは、これまでの報告、説明に対して御質疑ありましたら、どうぞ。 ◆いそだ久美子 委員 今御説明いただいたうちの四ページの三茶おしごとカフェの就労支援のところなんですが、従来から若者、女性、シニアの就職支援強化ということで私も承知して、私も女性の就職支援をしておりますが、今一番世の中で問題になっているのは、就職氷河期世代の方々の雇用安定というところが今タイムリーな話題だと思うんです。この若年者の就労支援、若年者は離職率が高いにしても、今とりあえず就職できている状態で、多分これは時期が少し前の話だと思うんですけれども、少しシフトして三十代、四十代ですか、この就職氷河期世代の方への支援に今からでも何か取り組む計画はありますでしょうか。 ◎小湊 事務局長 就職支援のセミナーということで、おしごとカフェのほうではさまざまな取り組みをいたしております。例えば女性に特化すれば、セミナーは年間で三十一回ほど行っております。それから、若年層でも八回セミナーを行っておりますが、毎年行っておりますそういうセミナーの実績を踏まえ、他センターのセミナーの事業等々も参考にしながら、職員、それから実際にセミナーを実施している業者等々と相談しながら、いろいろなセミナーの取り組み内容を工夫しながら、取り組んできているところでございます。 ◆いそだ久美子 委員 今の状態では特に就職氷河期世代ということにフォーカスしていないと思いますので、ぜひこれからその言葉を前面に出して対応していただきたく、よろしくお願いいたします。 ◆小泉たま子 委員 今までの区の説明で、おもてなしプロジェクトを産業振興公社が担うと。区からいろいろあって、どうぞやりますからと、そういうお話がありました。公社がやるというふうなお話がありましたけれども、そうなると、これまでの枠組みとはもうがらっと変わってくる。これまでの枠組みとは違うわけです。  とにかく私はとても疑問を持っているんですけれども、まず、区からホストタウン事業をやるようにというお話があったと思いますけれども、最初にどういうお話があったのか伺えますか。ホストタウン事業として何をやりなさいということだったのか。 ◎小田桐 副理事長 ホストタウン事業といいましても、まだどういったものをやったらいいのかというのが、実は世田谷区の中では経験している方がいらっしゃいません。内容によっては、これまで国内ではワールドカップサッカー、そういったものでホストタウン事業を手がけてきた自治体は幾つかあるんですが、その方々の行ってきた事業を参考に、世田谷区としてはどのようにホストタウン事業を展開していくかというのが、まだ正直、手探りの状態ではないかと私たちは思っています。ただ、区のほうからは、何とかアメリカのホストタウンとして名乗りを上げたということに伴って、今後、オリンピック・パラリンピックを機会に、アメリカと市民レベルの交流につなげていけるような、そういった事業を展開したいという思いは伺っております。  もともと産業振興公社としては観光事業をやっておりまして、その中で、先ほども申しましたが、住んでよし、訪れてよしというまちなか観光ということを手がけていく中で、ホストタウンとなったことで、アメリカと市民レベルで交流することが区民にとって大変プラスになることだという判断で、公社としても独自の事業として取り組みたいということは思っておりまして、そこのところが、区のオリンピック・パラリンピック、加えてホストタウン事業の担当、そちらと意向が同じ方向を向いているということで、ぜひ産業振興公社としてもお手伝いをさせていただくということで話が整ったという経緯でございます。  今申し上げたことで言いますと、これから取り組むことは、アメリカと世田谷区と、どういったつながりがこれから持っていけるのか。加えて我々が取り組むのは、それに伴ってアメリカの方々と世田谷区民が交流する場をつくっていきたい。それをオリンピック・パラリンピックのときだけではなくて、それ以降も継続してやっていきたい、続けていきたいということで、国際交流の拡大につながればいいかなというふうに考えているところでございます。具体的な事業については、今後、適宜御紹介をさせていただいて、御協力をお願いする機会があろうかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 これは本当に難しいことで、交流をする、何か一つ仕事をつくって完成するまでというのは、本当にこういうことは人なので、とても時間がかかるので、もう一年を切った中で、かなりここに集中してやらなければ、これは大変なことになると思いますよね。だから区は、アメリカと世田谷のつながりをつくるように、市民レベルでもおつき合いできるようなことを産業振興公社でやってくださいと、こういうことだったわけですよね。  観光という言葉が今出ましたけれども、観光を担っているというあれが、私は、九十万の都市の中では非常に薄いというか、小さいことであると思うんですね。観光を担っているという公社の役割が見えてこない。まちなか観光とか今おっしゃっていましたけれども、見えてこない。やっぱり公社が観光をやるって、私は公社はそういうことは不得意なんじゃないかと思うんですね。なぜかというと公社だから、観光というのは競争で、目立ったことを言っていかなければ、そこに来ないわけですよね。だけれども、一つのことを言っていいのかどうか。私は、公社として観光をやっていくということは非常に難しいと思うんです。そんなことを感じながら、いつも公平とか平等とか、アピールが非常に不得意ということもあって、それをやはり区側としっかり向き合って、とことん話をしなければ、私は、観光という面においては、いつまでもこの状態で行くのではないかなというふうな気がするんですけれども、担っている皆さんとしては、これでよいと思っていらっしゃいますか。 ◎小田桐 副理事長 確かに観光事業自体が、世田谷区ではどういった観光がいいのかという議論もまだ足りないかなというふうに感じているのが第一に申し上げなければいけないことかと思います。  観光事業と一言で言いましても、一般的には、社団法人の観光協会を組織して、そこの会頭にその地域の財界のトップの方が座っているというような組織立てをして取り組んでいる観光協会がほとんどです。社団法人ということですから、会費を払って加入する地元企業の人たちが協力してその会費で運営することで、その町に人を集客させる、そういった観光事業をやるというのが一般的なやり方です。  世田谷区の今の当公社が事務局をやっている観光協会、世田谷まちなか観光交流協会という名称ですが、そこは社団法人でもありません。会費も徴収していません。今現在、先ほど申し上げましたように、八十の企業の方々が会員として入っていらっしゃいます。その中には、大学、鉄道事業者、それから世田谷区以外の自治体も実は入っていただいているということで、通常あり得ない観光協会の形なんですけれども、その協会でやることは何か。今目指しているのは、その方々のプラットフォームといいますか、ビジネスマッチングの場として観光協会を使っていただきたいという趣旨で会員の方には説明をしております。  昨年から、その会員の方々で集まって、こういった事業はどうだろうという提案をしながら、ワークショップのようなものを始めまして、去年やったものが大変好評でしたので、今年度からは月に一回ぐらいのペースでミーティングですか、そういう場を設けていきたいということで、もう既に始まりました。第二回が今月予定されていますけれども、そこの場で会員の方々が、世田谷を盛り上げる、かつ、みずからの収益が得られるものにつながるような観光事業を提案し合いながらつくり上げる場にしたいと考えておりまして、恐らくこれから幾つかの事業がそれで組み上げられると思います。  それをやることによって、基本的には区内の事業者が元気になることがまず一つ。観光の大きな目的の一つは、世田谷区に金を落としていただく。外からの外貨獲得、これが大きな目的ですので、それをにらんだ観光事業を展開するという意味では、会員の方々がそういう意見を出し合って事業をつくっていくというのは、大変有意義なことかなと思っています。  それをやる際に一つ外してはいけないのは、観光公害というものに陥らないということを基本的に皆さん思っていただいているので、例えば休日になると観光客が集まって、自分の家から車で出かけることができないようになってしまう町とか、そういったことはぜひ避けたいという方針で世田谷の観光事業をつくり上げていきたいなと考えているところです。それがまだ結実するまでにはもう少しお時間がかかるかと思いますが、確かにまちなか観光交流協会ができてから、何をやっているのかわからない、それから世田谷にプラスになっているのかわからないというお言葉は何回も議会で御指摘もいただきました。区内の事業者の方々の中でも、世田谷に観光が要るのかという方も確かにいらっしゃいますということで、これからもまだ手探りで、いろんなことをやらなくてはいけないかな、検討しなければいけないかなとは思っていますが、そこは区内事業者の方々の意見も聞きながら、そして区内に住んでいる区民の方の意見も聞きながら、どういう楽しい町にできるのかということを目指していきたいなと考えています。それを発信することも、公社としてはまだ不行き届きな面があるので、協会の方々のお力、御協力もいただきながら、区内、区外に発信していくことが必要だという認識でおります。 ◆小泉たま子 委員 お考えはわかりましたけれども、それをいかに早くやるか。ワークショップをやって考えてばかりで、会議を開いただけでは進まないので。今までそういうことが多かったわけですよ。ですからそれは、もうオリパラに向かっていかなきゃいけないわけなので、これを機に、本当に公社では何に力を注いでいくのか、何をやるべきか、私ははっきりさせるべきだと思うんですね。考えている場合じゃないと思いますので、ぜひ行動に移してもらいたい。  やっぱり一つは国際観光協会という、他会派のお話もありますけれども、私は一つ、それは真実を得ているというような気持ちもあります。世田谷としての観光というのは一体何だ、必要なのかとか、本当に国際観光というものはどうあるべきか、やっぱりそういうところからも一緒に考えて、人、物、金はもう限りがあるわけですから、しっかりその辺はオリパラを機にやってもらいたいと思います。  以上です。 ◎小田桐 副理事長 一つ、ワークショップという言葉を今御説明させていただいたんですけれども、どういったあり方みたいな、実はそういう漠然とした会議ではなくて、具体的にこういうイベントをやりましょうとか、こういうものをつくりましょうとか、こういうパンフレットで広報していきましょうとか、具体的なものについて実現をするために、それをやりたいという人たちが集まって、具体化するにはどうやったらいいかという、より具体的なミーティングになっていまして、そういった意味では漠然とした報告書を出すとかそういったものではなくて、事業を年度内に実施に移すことができるかなと今のところ思っておりますので、よりもう少し具体的なものなのかもしれません。それだけ申し伝えておきます。 ◆小泉たま子 委員 やっぱり成功させるというのは公社の職員のやる気だと思います。他力本願ではだめですので、一人一人のやる気が結実して、きちんと大きくできるということだと思いますので、ぜひぜひよろしくお願いしたいと思います。 ◆岡本のぶ子 委員 今、小泉委員のほうからもあったんですけれども、まちなか観光交流協会として八十団体の方々が会員になられて、今、区及び公社としては観光のあり方そのものを模索中で、会員の皆様の意見を聞きながら、そこの中で集約していこうとお考えだということで認識を新たにしたんですけれども、その上で伺いたいんですが、今、日本全体では四千万人の外国人観光客の来訪、インバウンドを目指しながら取り組んできて、実際そこに向かっておりますが、世田谷区で今押さえていらっしゃる――公社として、世田谷区に来訪された外国人観光客の人数がどれぐらいなのかとか、どこの国の方が多いのかとか、そういった数字というのはわかっていらっしゃるんでしょうか。 ◎小田桐 副理事長 世田谷区内に外国人の方が宿泊される宿泊施設は、大きなものは御存じのとおり二子玉川とか三軒茶屋に中規模程度のものぐらいしかなくて、それ以外は、来街者としてカウントするには宿泊客でやるのが一般的ではありますが、そういった意味では、世田谷区として外国人観光客の数を把握するすべは、今のところ決定的なものはありません。ただ、三軒茶屋の駅前に設置しましたサンチャキューブ、観光案内所ではアンケートを毎日とっておりまして、外国人観光客の方にもいろいろなアンケートを出していただく。問い合わせ等については、平日、大体六十から七十ぐらい、休日ですと百二、三十の来訪者といいますか、窓口にいらっしゃった方がいるんですけれども、その中の内訳で外国人観光客は何人ぐらいとか、そういうぐらいしかできていないです。それはイコール来街者、外国人観光客の方の数に直結できるものではないです。ただ参考になるだけのものです。  世田谷区の観光としての位置づけといいますか、一般的には、渋谷エリアの中に世田谷区が入っている。渋谷の大きな観光の窓口とかでは、外国人の方がいらっしゃったときに、その方々には渋谷エリアとして紹介されている中に、世田谷の松陰神社とか、招き猫がどうのこうのとか、そういったふうに紹介されているという状況でして、その渋谷エリアにいらっしゃっている方々の数は渋谷の観光案内所では把握していますが、何人が世田谷に来ているのかという後追い調査まではできていないです。それは今後、何とかその渋谷の観光案内所の御協力をいただきながら、うちとしても把握していきたいと思っていまして、加えて特に宿泊者ということでいえば、民泊がその数を集約するということが保健所のほうでもできていないようですので、何とかその民泊の業者の方々と横のつながりをつけて、その方々は今、ただお泊めするだけではなくて、ホームパーティーのような事業をやっていたり、そういうことを取り組んでいらっしゃる民泊事業者の方もいらっしゃるので、その方々と連携しながら、世田谷で時間を過ごしている外国人観光客の数の把握、そういったものはもう少し細かく突っ込んでいきたいなと考えているところですが、もう一度申し上げますけれども、現在では把握し切れておりません。 ◆岡本のぶ子 委員 ビッグデータのこともさまざまなところで話題になっていて、お金を出せばそういう情報はスマートフォンで検索をした方たちの情報から得て、世田谷でこれだけの人がおりているということは入手しようと思えばできるわけですけれども、ただ、お金がかかることなので、そこは難しい部分もあろうかとは思います。  一方で、大きな三軒茶屋とか下北沢とか二子玉川で例えばカウントして、どれぐらい外国人の人が乗降客にいるかぐらいは、調査をしようと思えばやれないことはないと思うんですね。やはりどれぐらいの人たちが世田谷区にビジネスを含めて、大きなキャリーバックを持って歩いている人たちを見ればわかるわけですから、そういったところでこれだけの人たちが今現時点で訪れているというところから、じゃ、その人たちの利便性を含めて、世田谷区のさまざまな受け入れ対応が民間を含めてできているのかとか、キャッシュレスのこともそうですけれども、そういったこともきちんと推進することによって、中小企業の方々の経営支援にもなっていくんではないかなと思っているんですが、その点は観光課長さんのほうはいかがでしょうか。 ◎生垣 観光課長 おっしゃるとおりで、観光客というのを正式に把握するのはすごく難しいことだと思っています。ただ、その観光客がどれぐらいいるのかを推定するようなデータは幾つかあったりすると思いますので、先ほど副理事長のほうから申し上げましたほかの観光案内所との連携もそうですし、あとは区内の民泊事業者で、海外の方がどれぐらい訪れていらっしゃるのかということもデータとしては把握していたりとか、Wi―Fiのアクセスポイントでどういった方がアプローチしているのかというところもデータとしてわかる部分があるので、そういったものを丁寧に把握して分析していくことで、よりよい観光施策のほうに、インバウンド対策とかも含めてやっていけたらというふうに思っております。 ◆岡本のぶ子 委員 世田谷区の中で観光を担っているのが公社のところでございますし、また今回、八十団体の方たちが交流協会に参加をしてくださっている、時間を割いてきてくださっていると思いますので、そういった情報提供をするのも、私は公社の役目ではないかと思いますので、そこをお願いしたいと思います。 ◆たかじょう訓子 委員 十月から消費税増税がされますけれども、公社として、この影響というのはどのように捉えておられるのかというのを伺いたいというふうに思います。 ◎小田桐 副理事長 影響という意味ではいろいろな場面のものがあろうかと思いますけれども、区内の事業者の方々の収益増につながるかどうかという点でいえば、その点については全然見込みは立っておりません。消費税の増税によって消費活動が下降するのかどうかという意味だと思うんですけれども、そういった点で区内の事業者としてはどうかというのは、予測は立っていないところです。ただ、景況の状況報告を見ている限りでは、それほど右肩下がりにはなっていないという景況感を各事業者の方は持っているんですけれども、その中で大きいのは、やっぱり人件費ですね。そういったものの高騰とかを懸念しているという声はいただくんですが、それほど大きな落ち込みを予測している数字は今のところないです。  ただ、キャッシュレスの問題という点で言えば、それが浸透するかどうかという点でいいますと、区内の事業者の方では、当然のようにもう既にキャッシュレス対応をしている事業者もいれば、うちは現金だと、それをずっと突き詰めていくんだというような意向を示している方もいらっしゃる。最終的には事業者の方の判断でやることなので、キャッシュレス化を図ることによって五%還元云々かんぬんというのが出ていますが、その説明は税務署等が今やっているところですけれども、それを聞きながら、最終的に各事業者の方が判断いただくんだろうということですけれども、商店街とか、そういったところに加入しているところは、商店街自体がそういった研究をセミナーを開いたりしてやっているということもあるので、そういう団体に加盟している事業者さんはいろいろ勉強したり、情報を入手する機会があろうかと思います。ですから判断するには大変役に立っているんだろうなと思いますけれども、問題は、そういったところに入っていない方々がどのように勉強するかということだと思うんですが、公社としては、なるべくそういった事業者の方々も知り得るようなPRをしていき、税務署等がやっているセミナー等についても知っていただくというふうに努めていきたいなと。経営相談の中でもそういった御相談は受けさせていただいているところですので、ぜひ区内の事業者の方でお悩みの方がいらっしゃるんであれば、産業振興公社のドアをたたいていただくようにお勧めいただけると助かります。 ◆福田たえ美 委員 軽減税率の件なんですけれども、増税とともに軽減税率も入るので、そのレジの導入ということも含めて、今、駆け込みがあるということなんですが、多分国のほうでも、その購入する時期というのが、今、駆け込みで急に皆さん購入しようかなという形、導入という形なんですが、その時期も今検討していますが、世田谷区のほうで、国で大きく軽減税率も含めて導入されてきますし、そこに対しての御相談とかも、もしかしたら個別に入ってきているのかもしれませんけれども、例えばなんですが、先ほどもおっしゃっていましたが、個別にどうぞ産業振興公社のほうに御相談くださいと。もちろん個別でいいと思いますが、その中でも、やはりこれは今大きく国も動いていて、状況が大きく変わるな、また、こういった御相談が大変多いなというようなことをピックアップして、情報なんかを産業振興公社のほうから、これは多くの人に知っておいてもらったほうがいいというような情報を提供したりということもできるのか、もしくはされているのかということをまず一つお聞きしたいんです。 ◎小田桐 副理事長 今の段階では、余りそういった御相談を受けている状況ではないと思います。ですから、もう一カ月を切っているので、皆さんも焦っていらっしゃる時期だと思うんですけれども、実際にキャッシュレスの対応をするレジを入れる、そういったものについて付随する問題として、情報の管理の問題とか、そういったところで二の足を踏んでいる方が、悩んでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃるようには受けております。これは正式な相談ではなくて、いろいろな会合等の場で意見交換をしている中で伺っているお話です。  そういった意味で、区内の事業者の中では、大きな企業のところはその企業全体が対応していくというのに合わせて、世田谷区に支店がある店もそれで対応していくというふうになっているんでしょうけれども、個人事業主の方の中では、うちが例えばキャッシュレス化を図ったときに、それでふだん利用していただいている顧客の方々が何かメリットがあるのかというようなところを基準として考えるのが、区内の事業者の方々だと思うんです。それをやることによってプラスになると思う方は一生懸命検討されています。いや、うちは余り関係ないんじゃないのみたいな方もたくさんいらっしゃるので、現金決済というようなことをそのままやっていくという方も、先ほど申し上げたようにいらっしゃるわけです。ただし、うちのほうで、公社のほうでいろんな相談があって、これは区内の事業者の方に役立つなと思ったときには、それを何らかの形で区内の事業者の方々に対して御紹介していくのをやるべきというふうに思っております。 ◆福田たえ美 委員 その個々の判断がどうこうを私は伺っているんではなく、産業振興公社として、今、適切な情報の提供としてこういうことをしていったほうがいいなというようなこととか、やはりしていくべきではないかなと思うんですね。敏感に社会状況をキャッチして、個人事業主、特にやっぱり中小企業の方々をどう応援していくのかというところが公社の非常に大切な役割だと思いますと、個人でなかなか気がつかなかったりなんかしていても、こちらのほうには情報が多く入ってきたりするのではないかと思いますと、それを適切に情報発信というのができるのか、もしくはそういった役割はないと思っていらっしゃるのか、そのあたりはどうなんでしょうか。 ◎小田桐 副理事長 決してそういう役割はないというふうな認識はございません。私どもが経営相談なり、いろいろな場で得た情報をお知らせするべきというのは絶えず思っておりますので、役に立つ情報は区内の事業者の方に一生懸命PR、お知らせしていくということはやらなくてはいけないことであって、ただ、こういう方法がいいですよと御紹介をして御提案をするまでに、今の軽減税率等に伴うキャッシュレス化の波、これはもう既にテレビなどでもコマーシャルされていますし、レジ事業者の方々も大変な売り込みを区内の事業者の方々にされています。ですので、それに乗って、うちも、公社としても、ぜひキャッシュレス化を進めるべきですよという御提案までは行っていません。それはなぜかといいますと、先ほど申し上げましたように、区内の事業者の方では賛成も反対もいらっしゃるわけです。どれが正しいのかと。国の方針がはっきり出てきて、これは進めるべきとなっていますが、それを義務化はされていないわけで、選択の余地は各自業者さんに任せられているという状況の中で、どういったことをすればいいのかというと、キャッシュレスになることに伴ってこういうメリットがありますとか、こういう機械をそろえると、こういうふうに楽にできますとか、逆に日ごろそこのお店に来ていらっしゃる消費者の方々に対してはどういう手間がかかりますとか、そういったのも含めて情報を提供するのが我々の役目だと思っております。  基本的に、情報が入った限りはいろいろな場で、例えば商店街連合会の会合、そういったものも含めて御案内をさせていただいていて、そういった団体に入っていない事業者の方にどういうふうにお知らせするかというものについては、お金がかかってもパンフレットをつくらなければいけないときが来るかもしれない。今の段階では、まだ具体的にどういうものをつくって出すというところまでは結論は出ていません。今あるPRの方法の中で工夫しながら、区内の事業者、区民の方にお知らせしていきたいというふうに考えています。 ◎末竹 産業連携交流推進課長 私ども、産業振興公社とともに中小企業の支援をする立場から、若干補足で御説明させていただければと思います。  区におきましては、いわゆるキャッシュレスセミナーということで、民間の専門の事業者様と連携してセミナーを予定して、PRするということで今進めております。そうした中で、今お話がありましたような、やはりきちんとした周知ということは非常に重要だというふうに認識しておりますので、最終的には個々の判断になるというのは当然あるかと思うんです。やっぱりきちんと周知していくということは、我々区としての責務だと思います。  もともと本来、国の施策ということではございますけれども、区としてもその情報を適切にPRというんですか、知っていただくという意味では、今、区のホームページでも御案内するということで、近々に、近日中にはすぐ情報提供するということで、しきりに報道でもいろんなことが言われていますので、やはり区民の方にも正しい情報を知っていただいて、正しく判断できるということでPRというんですか、周知に努めていきたいと思っております。  また、商店街とかに向け、当然セミナーというのは個別に御要望いただいているので、そこについては個別にやりますけれども、それ以外にも、例えば区内の信用金庫さんのネットワーク等を通じてそのセミナーの御案内をしたりということを含めまして丁寧に周知して、いろんな方に、本当に個人の事業主さんが判断できるというようなことを含めまして、我々としては取り組んでまいりたいと。産業振興公社とともに連携して取り組んでまいりたいと考えております。 ◆福田たえ美 委員 そうですね、やはり判断する材料自体がないと判断もできないと思いますので、そこはしっかり、よろしくお願いいたします。 ◆たかじょう訓子 委員 相談事業もやっておられますけれども、こういったところで、消費税に向けてどんな御相談があったのかとか、どういうふうなお考えでおられるのかということなども含めて、区民生活をつかむ大きな材料となるというふうに思いますので、ぜひ丁寧に意見などを聞き取っていただけるといいなというふうに思います。さらに、その内容についても、まとめて知らせていただけるとありがたいなというふうに思っています。 ◎小湊 事務局長 ただいま副理事長のほうからもお話がありましたが、いろいろな情報は得て、公社のPRも含めて、今後の施策に役立てていきたいと思いますが、融資あっせんとともに日常的な経営相談を公社としては受けておりますけれども、その経営相談の中で、今回の軽減税率、あるいはキャッシュレスに関する相談はほぼないということだそうです。それで、そのほかに、顧問的診断士ということで商店街のほうに派遣をしております。今、二十数カ所の商店街に中小企業診断士を派遣しておりますが、定例的に行われている会議の中で、約三分の一の商店街からは、軽減税率なりキャッシュレス化の関係で何がしかの御相談なり御質問なりが診断士のほうに寄せられているという情報は持っておりますので、そういったことを今後の施策に生かしていきたいと思います。 ○中村公太朗 委員長 以上で平成三十年度、令和元年度公益財団法人世田谷産業振興公社の経営状況に関する書類の提出についての報告を終わります。  参考人の皆様に、委員会を代表し、お礼を申し上げます。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せているところであります。本日は御出席をいただき、有意義な議論ができたのではないかと思います。本日はまことにありがとうございました。  ここで参考人の方の入れかえを行います。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 次に、報告事項(2)平成三十年度及び令和元年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況についての報告に入ります。  本件に関し、参考人として、清宮会長、宮内事務局長に御出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず、本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。委員会中の水分補給については、御持参された飲み物を適宜お飲みいただければというふうに思います。  それではまず、経営状況の報告からお願いをいたします。 ◎香山 工業・ものづくり・雇用促進課長 それでは、区から、平成三十年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況について概要を御説明いたします。  なお、詳細な内容につきましては、お配りさせていただいています桃色の令和元年度定時総会議案書に記載しておりますので、後ほど御確認いただければと存じます。  まず初めに、シルバー人材センターでございますが、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づきまして設置されている法人でございます。会員は六十歳以上の方で、企業や家庭、公共団体などからシルバー人材センターが仕事を引き受けまして、会員に仕事を提供しております。会員は、就業することによってシルバー人材センターから配分金を受け取るという仕組みになっております。  それでは、資料のほうをごらんください。Ⅰの事業報告でございます。  1会員への就業提供につきましては、1)から、会員数、仕事受託件数、契約金額、就業延日人員、就業実人員及び就業率、会員配分金、それぞれ記載の数字でございます。二十九年度の実績と比較しますと、契約金額、就業延日人員、会員配分金がふえていますが、会員数と就業実人数はわずか減少し、仕事の受託件数は減少となっております。  次に、2の仕事受託でございます。1)受託事業で、①公共区分でございますが、公園の清掃や区立施設の管理などのほか、二十八年度から五年間の指定管理者として管理する自転車等駐車場の受託事業がございます。なお、公共部門から、受託金額の約三分の二、六六・四%が指定管理でございまして、その内訳については、2)指定管理者に記載のとおりでございます。  次に、②企業区分でございますが、内容といたしましては、マンションの管理、ごみ出し清掃などでございます。件数、金額は記載のとおりでございます。  ③家庭区分につきましては、家事援助サービスや除草、植木の剪定など、家庭から受注されたものでございます。件数、金額につきましては記載のとおりでございます。  ④独自区分につきましては、会員の方々の技術や経験を生かして、パソコン教室、カルチャー教室、陶芸教室などを行っております。件数、金額については記載のとおりでございます。  次の3)の発注者訪問、新規会員獲得につきましては、多くの会員へ仕事を提供するため、理事者による発注者訪問を行い、就業の維持拡大に努めてまいりました。また、臨時の入会説明会を、各地域で行う出張説明会を開催し、新規会員獲得を行いました。引き続き就業の維持拡大や新規会員獲得を行っているところでございます。区といたしましては、シルバー人材センターが地方自治法による政策目的随意契約が可能な団体でございますので、受託事業の拡大に向けて、予算編成時には庁内に向けたPRなどを行っております。また、会員獲得の支援といたしまして、二年前より「区のおしらせ」に掲載するなどを始めております。  次に、3の会員の人材育成等でございますが、入会時の研修、会員のスキルアップのための技術研修、その他記載にあります各種の研修を実施しているところでございます。顧客ニーズに応える就業能力の向上や質の高いサービスを提供するように努めております。  4の広報活動ですが、シルバー人材センターについて、広く区民の方、また、企業への周知に努めるとともに、広報紙「シルバーせたがや」の発行や、リーフレットの作成、配布、その他、区のイベントとともにPRに取り組んでいるところでございます。  裏面をごらんください。裏面は平成三十年度の収支決算総括表でございますが、お配りしてあります定時総会議案書に記載されている昨年度決算収支において総括的にまとめたものでございます。  続きまして、もう一枚のほうをごらんください。令和元年度の経営状況についての御説明です。  Ⅰ事業計画でございます。1会員への就業提供のおのおのの数字及び2の仕事受託の各予定件数及び契約金額については記載のとおりでございます。  以下、3の会員等の人材育成等(研修実施予定)、4の広報活動につきましても記載のとおり実施していく予定でございます。区は、引き続き区報などにシルバー人材センターの事業のPR、また、仕事の受注の拡大に向けた庁内への周知に努めてまいります。  裏面をごらんください。令和元年度収支予算総括表を記載しておりますが、こちらも同様、定時総会議案書に記載しています収支予算書について総括的にまとめたものでございます。
     説明は以上でございます。 ○中村公太朗 委員長 次に、経営方針等についての説明をよろしくお願いします。 ◎清宮 会長 公益社団法人世田谷シルバー人材センターの会長を務めております清宮と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  日ごろから、当センターの運営につきましては多大な御協力をいただき、感謝を申し上げます。また、本日は、本委員会を通じて、当センターの運営状況等について、区民の皆様に披瀝させていただく機会をいただきまして、重ねて御礼を申し上げます。  当シルバー人材センターは、自主・自立、共働・共助という理念のもと、国や東京都、そして世田谷区からの財政支援を受け、活動をしてまいりました。昨年、設立四十周年の節目の年を迎えることができました。四十年の長きにわたりセンターが活動を継続できましたのも、設立以来、世田谷区や、その関係諸機関、区内の御家庭、事業所などから、高齢者にふさわしい仕事を発注していただいたおかげと感謝申し上げます。  それでは、当センターの運営の基本方針について御説明させていただきます。  当センターは、社会参加の意欲のある健康な高齢者の方々に、その希望、知識及び経験に応じ、高齢者にふさわしい就業の機会の提供をするとともに、地域社会と連携を保ちながら、社会奉仕などの活動の機会を確保、提供し、高齢者の生活感の充実及び福祉の増進を図り、もって高齢者の能力を生かした活力ある地域社会づくりに寄与することを目的として活動しております。  就業機会の提供という点では、まず、区から指定管理者として指定を受けております区立自転車等駐車場の管理や、地区会館など公共施設の管理、あるいは公園清掃など、また、区内の御家庭などからは、植木の剪定や除草の仕事、あるいは家事援助サービスなどの仕事を受注して、会員に提供をさせていただいております。そのほか、介護予防・日常生活支援総合事業である支えあいサービスや、児童の通学路等見守り業務などの地域密着型の事業、さらには、あったかサロンやシルバーまんまなどのボランティア事業にも積極的に取り組んでおります。今後とも、世田谷区との連携強化の取り組み推進ということをセンターの運営の基本に据えて、地域から信頼されるシルバー人材センターを目指して活動してまいりたいと思っております。  次に、会員数の推移、会員増の必要性及び就業拡大とその取り組みについて若干申し上げます。センター事業をさらに発展をさせ、地域の期待に十分に応えるためには、会員数の拡充と就業拡大が不可欠でございます。会員数はここ数年減少傾向にありまして、平成三十年度末、平成三十一年三月末日現在の会員数は二千九百六十七名で、前年同時期と比較すると十三名の減となっております。会員数減少の要因は、定年年齢の引き上げ、あるいは六十五歳までの継続雇用などの社会情勢が大きく影響をしているものと思われます。また、少子・高齢化に伴うセンター会員の高齢化という現象も看過できない状況となりつつあります。センターとしては、このような社会背景や現状を認識しつつ、会員数の維持、増加に向けた活動を強化、推進してまいります。  その具体的方策として、昨年、一昨年に引き続き、本年も七月から年度末にかけて、毎月の定例入会説明会のほか、地域を限定せずに臨時の出張説明会、入会説明会を七回から八回実施する予定にしております。このほか会員の自宅などへのポスター掲示活動を継続するとともに、区の掲示板を活用したPR活動を企画するなど、会員増に向けてさまざまな工夫をした取り組みを施行しながら、センターの認知度をさらに上げるとともに、魅力あるシルバー人材センターを発信し、会員増に取り組んでまいります。  次に、就業拡大については、毎年行っている理事による事業所訪問、発注者訪問という名称で行っておりますけれども、これを本年も実施し、受注の維持、拡大に努めるとともに、リーフレットやチラシを活用したシルバー事業のPR活動を通して、新規の就業先拡大に取り組んでまいります。  次に、事業実績について、若干重なるかもわかりませんけれども申し上げます。事業実績についてはおおむね順調に推移しており、契約金額の総額は一昨年度比約二千八百万円の増となっております。受注件数、契約金額、就業率等について、事業計画に具体的な目標数値を上げて、その達成に向けて活動しているところでございます。センターから提供された仕事に従事することは、基本的に区民の皆様へのサービスをその内容とするということを会員研修の機会などを通じて会員に周知をし、より良質なサービスを提供できるよう、仕事の完成度を上げていきたいと考えております。  最後になりますが、ボランティア活動について申し上げます。公益社団法人の認定を受けている当人材センターは、高齢者への仕事の提供が事業推進のかなめとなりますけれども、一方、さまざまなボランティア活動を通して地域社会に貢献するというもう一つの大きな役割がございます。当センターは、毎年開催される東京マラソンや多摩川花火大会の翌日の河川敷清掃という活動に取り組んでいるほか、区内に十五あるセンターの地域組織がそれぞれ独自のボランティア活動に取り組んでいます。また、高齢化が進む中、ひきこもり高齢者の居場所づくりとしてのあったかサロンや、高齢者への配食サービスであるシルバーまんまなど、地域貢献活動にも引き続き取り組んでまいります。  会員数の拡大や就業拡大、そしてボランティア活動の推進等、課題は少なくありませんけれども、急速に変わりつつある高齢者を取り巻く状況の変化に対応できるよう、区の福祉政策と連動しながら、地域の活性化に貢献したいと考えております。御理解と御協力をお願いし、シルバー人材センターの運営状況等の説明とさせていただきます。ありがとうございました。 ○中村公太朗 委員長 では、ただいまの報告、説明に対して御質疑ありましたら、どうぞ。 ◆小泉たま子 委員 時折、相談を受けるんですけれども、やはりしっかりと責任を持った仕事を長くしたいという方が多いというか、ありますね。結局、会員数が多いと、平等に扱わなければいけないというのが社内の中であると思うんですね。だから、そのあたりのジレンマというんですか、仕事のできる人と、ややいろいろと課題のある人、さまざまあると思うんですよ。だから、そこら辺をいろいろ、人が減っているとかそのところで、中の考え方の改革も一つ必要ではないかなと今思ったりしているんですね。  一つ、例えば同じことを何人かでやったときに、リーダーがいなくて、問題まではいかなくても、決断しなければいけないときに決断ができないと。そういう命令系統といいますか、そういうものもこれからはあったほうがいいのかなとか、私、このごろ、それが課題だなと思っているんですけれども、そちらのほうにそれは伝わっているかどうか。 ◎宮内 事務局長 ただいま御指摘の部分なんですが、現在、我々のシルバーの中には就業改善に向けた計画というのがありまして、その中で、会員数が多いものですから、特定の方が長く同じ仕事をずっと引きずっちゃいますと、これは公平でもない、平等でもないということで、できるだけワークシェアを図ろうということで、基本的には同じ仕事を五年、毎年一回ずつ更新という形をとって、通算で五年が限度ですよというやり方をして、できるだけほかの会員の方にも同じ仕事をシェアしていただこうという基本的な考え方でやっております。  あともう一点、リーダーという点なんですが、会員さんもいろんな方がいらっしゃいまして、自分がリーダー的な立場でいろいろほかの会員を指導するというのに得手、不得手があったりとか、そこまでは自分から出ていかないという人も結構いらっしゃるんですが、仕事を一定程度のレベルで維持する上では、どうしてもやっぱり経験に基づくリーダーというのが必要になってきます。我々としましても、そういうグループで仕事をしている分野を中心に、リーダーを発掘といいますか、育て上げて、それで経験年数に応じて、新しい方にはこうですよ、こうですよということを指導していただくような、そういう取り組み方を計画的に進めております。 ○中村公太朗 委員長 以上で平成三十年度及び令和元年度公益社団法人世田谷シルバー人材センターの経営状況についての報告を終わります。  参考人の皆様に、委員会を代表し、お礼を申し上げます。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せているところでございます。本日、御出席をいただきまして、有意義な議論ができたのではないかと思います。本日はまことにありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 では次に、(3)その他ですが、何かほかに報告事項はございますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○中村公太朗 委員長 1報告事項の聴取を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 次に、2協議事項に入ります。  次回委員会の開催についてですが、第三回定例会の会期中である九月二十日午前十時としたいと思いますが、よろしいでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○中村公太朗 委員長 では、そのようにいたします。  以上で協議事項を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○中村公太朗 委員長 その他、何かございますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○中村公太朗 委員長 なければ、以上で本日の区民生活常任委員会を散会いたします。     午後一時六分散会    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━  署名   区民生活常任委員会    委員長...