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平成31年  3月 予算特別委員会-03月22日-08号

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  1. 世田谷区議会 2019-03-22
    平成31年  3月 予算特別委員会-03月22日-08号


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    平成31年  3月 予算特別委員会-03月22日-08号平成31年 3月 予算特別委員会 平成三十一年予算特別委員会 予算特別委員会会議録第八号 日 時  平成三十一年三月二十二日(金曜日) 場 所  大会議室  出席委員(四十九名) 委員長  安部ひろゆき 副委員長 津上仁志 副委員長 そのべせいや      阿久津 皇      石川ナオミ      石川征男      おぎのけんじ      加藤たいき      上島よしもり      上山なおのり      河野俊弘      菅沼つとむ      畠山晋一      真鍋よしゆき
         山口ひろひさ      山内 彰      ゆさ吉宏      和田ひでとし      板井 斎      岡本のぶ子      河村みどり      佐藤弘人      高久則男      高橋昭彦      平塚敬二      福田妙美      諸星養一      風間ゆたか      中塚さちよ      中村公太朗      羽田圭二      藤井まな      江口じゅん子      桜井 稔      たかじょう訓子      中里光夫      村田義則      大庭正明      田中優子      桃野よしふみ      小泉たま子      佐藤美樹      高岡じゅん子      田中みち子      あべ力也      上川あや      すがややすこ      ひうち優子      青空こうじ  出席事務局職員          議事担当係長 長谷川桂一  出席説明員   区長            保坂展人   副区長           宮崎健二   副区長           岡田 篤   世田谷総合支所 総合支所長 平澤道男           保健福祉センター所長                 皆川健一   北沢総合支所  総合支所長 髙木加津子           保健福祉センター所長                 木本義彦   玉川総合支所  総合支所長 岩元浩一           保健福祉センター所長                 山田 実   砧総合支所   総合支所長 澤谷 昇           保健福祉センター所長                 若林一夫   烏山総合支所  総合支所長 西澤 滋           保健福祉センター所長                 清水昭夫   政策経営部   部長    岩本 康           財政制度担当参事                 松永 仁   総務部     部長    中村哲也           総務課長  菅井英樹   庁舎整備担当部 部長(施設営繕担当部長兼務)                 松村浩之   危機管理室   室長    工藤 誠   財務部     部長    進藤達夫   施設営繕担当部 部長    松村浩之   生活文化部   部長    田中文子   地域行政部   部長    志賀毅一   スポーツ推進部 部長    内田政夫   環境政策部   部長    畝目晴彦   経済産業部   部長    久末佳枝   清掃・リサイクル部           部長    原田茂実   保健福祉部   部長    板谷雅光   障害福祉担当部 部長    松本公平   梅ヶ丘拠点整備担当部           部長(保健福祉部長兼務)                 板谷雅光   高齢福祉部   部長    瓜生律子   子ども・若者部 部長    澁田景子   保育担当部   部長    知久孝之   世田谷保健所  所長    辻 佳織   都市整備政策部 部長    渡辺正男   防災街づくり担当部           部長    関根義和   みどり33推進担当部           部長    笠原 聡   道路・交通政策部           部長    小山英俊   土木部     部長    五十嵐慎一           豪雨対策推進担当参事                 桐山孝義   会計室     会計管理者 菊池弘明   教育長           堀 恵子   教育委員会事務局           教育次長  淺野 康   教育政策部   部長    工藤郁淳   生涯学習部   部長    花房千里   区議会事務局  局長    本橋安行   選挙管理委員会事務局
              局長    鈴木孝之   監査事務局   局長    山本茂孝     ──────────────────── 本日の会議に付した事件  議案第一号 平成三十一年度世田谷区一般会計予算  議案第二号 平成三十一年度世田谷区国民健康保険事業会計予算  議案第三号 平成三十一年度世田谷区後期高齢者医療会計予算  議案第四号 平成三十一年度世田谷区介護保険事業会計予算  議案第五号 平成三十一年度世田谷区学校給食費会計予算 (補充質疑、採決)     ────────────────────     午前十時開議 ○安部ひろゆき 委員長 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 本日は、これまで審査してまいりました平成三十一年度予算五件の補充質疑を行います。  なお、本日、遅参の届け出がありますので、御報告いたします。  遅参者は、ゆさ委員。  以上であります。  それでは、質疑に入ります。  生活者ネットワーク、どうぞ。 ◆田中みち子 委員 おはようございます。それでは、生活者ネットワークの補充質疑を始めます。  まず、予期せぬ妊娠、出産から母子の命を守る取り組みについて質問します。  都市整備の所管では、母子の命を守る取り組みとして、放置自転車を再整備し、アフリカなどの発展途上国へ無償譲与する事業、ムコーバについて取り上げました。世界では、一日に約八百人の女性が妊娠と出産で命を落としており、その原因の一つとして緊急医療のおくれがあります。こうしたときに、再生した放置自転車が救急車として患者を運んだり、看護師や助産師が交通手段として利用することで、母子の命を守ることができるこのムコーバの事業は、途上国にとって必要不可欠なものです。平成元年に始まり、平成の終わりとともに終了する悲しい事業になってしまうことがないよう、きょうは区長もいらっしゃっていますので、新元号とともに再生できますよう、しっかり取り組んでいただきたいと要望いたします。  日本は、途上国でもなく、緊急医療が進んでいるにもかかわらず、出産時に亡くなる事例もあります。母と生まれる子どもの命がかかっているからこそ、医療機関とつながり、安心して万全な体制でお産に臨むことが重要です。しかし、何らかの事情により、出産のその日まで医療機関につながらず、誰にも相談できず、トイレやお風呂場などで出産する女性が一定数いるという解決すべき現状があります。  未受診妊婦へのアプローチについては、これまでも質問に取り上げており、医療機関や民間企業と連携して対策を行うことを求めていますが、その後、どのように対策が進んでいるのか、見解を伺います。 ◎辻 世田谷保健所長 医療機関の妊婦健診等で把握されたリスクの高い妊婦等を区でも把握するためには、医療機関との連携が不可欠と考え、平成二十九年度には、区内外の十六カ所の産科を支所のネウボラチームが訪問いたしました。今年度も引き続き、二十五カ所の妊婦健診を受託する医療機関を訪問するなど、顔の見える関係づくりに努めてまいります。  一方、医療機関の妊婦健診未受診の妊婦の方々を把握するのは難しい面があるため、今年度は、より多くの妊婦の方に手にとっていただけるよう、デザイン等を工夫した世田谷版ネウボラ区民周知用リーフレットを作成いたしました。昨年の十一月以降、庁内関係各課、区内幼稚園や保育園を初め、ひろば、区内医療機関などにも協力を求め、区内の広範囲の窓口等で配付をしています。また、昨年度は、官民連携の取り組みとして、世田谷版ネウボラをPRするため、ユニクロ世田谷千歳台店にユニクロと区政情報のタイアップパネルを掲載いたしました。  今後も、医療機関との連携に加え、民間施設等における効果的な周知方法など、妊婦自身へのアプローチについても工夫し、未受診妊婦の把握に努めてまいります。 ◆田中みち子 委員 対策が進んでいるとも思います。しかしながら、調べてみますと、世田谷区内でも、自宅トイレやお風呂場、出産当日まで医療機関につながっていないなど、危険を伴う出産事例がありました。現場の受けとめと対応状況を伺います。 ◎若林 砧総合支所保健福祉センター所長 いわゆる特定妊婦と言われる、出産後の子の養育について出産前に支援を行うことが特に必要な妊婦の方については、保健師のフォローにより、妊娠から出産、養育の過程を関係機関とも連携しつつ支援しているところでございます。しかしながら、妊娠の自覚のない方や、妊婦健診に対する意識の希薄な方もおり、出産間近まで未受診でいる等により、区内でも、委員の言われるような事例のあることは重く受けとめております。  健康づくり課では、子ども家庭支援センターと連携し、支援の必要な家庭の養育の意思や能力を見きわめてまいりますが、予期せぬ妊娠等により養育の意思のない場合や、著しく養育能力の欠如している場合等により、親のもとで養育できないことがございます。そうした場合には、子ども家庭支援センターから児童相談所に引き継ぎ、一旦乳児院に措置した上で、特別養子縁組の手続に至る場合もございます。  今後とも、妊娠期面接や母子保健事業を通じ、望まない妊娠や出産等を把握するよう努め、妊婦や子育て家庭に必要なサービスにつなげ、関係機関としっかり連携し、地域で支援してまいります。 ◆田中みち子 委員 今、答弁でもありました一旦乳児院へ措置ということなのですけれども、やはりこの一旦というのは、果たしてどれぐらいの期間なのかということ、やはりこれが問題なのだと思います。一日二日ならまだしも、やはり障害の有無を確かめるために、三カ月から四カ月、あるいは子どもによっては一年半とか、かなり長い期間、施設、乳児院に措置されてしまっています。これが子どもにとって最善の選択と言えないと私は考えています。生まれた直後から愛着形成の重要な時期が続きます。泣いたらすぐ同じ声で、同じにおいの人が、一対一で見詰め合って育てる環境こそ必要です。  予期せぬ妊娠などにより育てる意思がない場合、一旦乳児院とならず、早期に特別養子縁組につなげるべきと考えます。児童相談所移管を見据えた区の見解を伺います。 ◎澁田 子ども・若者部長 区は、全ての子どもに永続的な人間関係や生活の場が保障されるべきであり、特に愛着関係の基礎をつくる乳幼児期は、子どもが安心できる、温かく安定した家庭で養育されることが重要であると考えております。民間の養子縁組のあっせん機関等が扱うケースとは異なり、区や児童相談所がかかわるケースにつきましては、誰にも相談できないまま受診せず出産に至るなど、相談、援助に十分な時間がとれない困難なケースがほとんどとなっております。  しかし、その一方では、区の母子保健と児童相談所が密接に連携し、女性と子どもにとって最善の選択ができるよう支援できることに、区が児童相談所を設置、運営する意義がございます。未受診の妊婦を早期に発見し、相談につなげることが何よりも重要ではございますが、妊娠中からの特別養子縁組の相談、援助の必要な困難ケースも想定しまして、母子保健と児童相談所の新たな仕組みづくりの検討を進めますとともに、連携協力について改めて両機関で確認を行うなど、万全の体制を整えてまいりたいと考えております。 ◆田中みち子 委員 やはりこの未受診妊婦は、さまざまな事情を抱えています。誰にも相談できずに、お腹が大きくなるとともに不安も大きくなり、最悪の場合、乳児殺人や遺棄事件などの当事者となってしまう場合もあります。嬰児遺棄事件の報道のたびに、望まれない命がある現状に胸が痛みます。こういった事件が繰り返されないよう、女性と子どもにとって最善の選択ができるような体制づくりをお願いします。  次に、東京二〇二〇大会とごみについての質問です。  海の生態系に深刻な影響を及ぼすマイクロプラスチックは、世界的な問題になっています。世界では、レジ袋やストロー発生抑制など、脱プラスチックの動きが急速に進む一方で、日本では、レジ袋の有料化を義務づけるなどのみで、おくれを感じざるを得ません。昨年の一般質問や決算特別委員会でもさまざま質問しましたが、持続可能な大会運営を行う東京二〇二〇大会を前に、区が率先して庁内の会議などにおいてペットボトルの配付をやめることなど、具体的な対策を求めました。その後の進捗状況、また、新たな取り組みがあれば伺います。 ◎畝目 環境政策部長 プラスチックごみが海に流出してマイクロプラスチックとなり、生態系に悪影響を及ぼすおそれが指摘され、地球規模の脅威となってございます。区は、この問題に対する取り組み策といたしまして、海洋プラスチックごみ問題への当面の取り組み方針を取りまとめたところでございます。方針といたしましては、二月に開催した環境シンポジウムを初めとする、海洋プラスチックごみ問題に関する区民等への普及啓発や、町会・自治会、事業者等との協働によるポイ捨て防止キャンペーン活動等を通じまして、陸地から海へのプラスチックごみの流出抑制を図っていくことを掲げてございます。  区の率先行動といたしましては、区主催のイベントや会議で、ペットボトル、ストロー等の使い捨てプラスチック製品や容器包装の使用を可能な限り削減するよう努めることなどに加え、区施設内の食堂や売店においても、できる限り使わないよう要請しているところでございます。また、職員においても、マイバックやマイボトルの使用を推奨するなどの取り組みを推進してまいります。  さらに今後は、環境シンポジウムの開催により、学識経験者や区民等と意見交換を行うとともに、環境エネルギー・ラボでは、この問題を取り上げて、子ども向けに発信を行うなど、区民により広く知っていただく機会を設け、取り組みを一層推進してまいります。 ◆田中みち子 委員 環境エネルギー・ラボなどでも啓発していくということで、以前、質問で、使う責任とつくる責任みたいなところで、エシカル消費についても消費生活課のほうに質問を投げかけています。ぜひこういったところも連携して、一緒に取り組みを進めていただきたいと思います。  東京二〇二〇大会の馬術競技が開催される馬事公苑では、五つのルートを使い多くの来訪者が見込まれるため、たばこやごみなどのポイ捨てが気になります。大会開催に合わせ、美化指導員の体制強化や、電柱にポイ捨て禁止に関する看板の設置を検討することなど、啓発指導は進むようですが、ごみを道路に日常的に捨てる文化圏の来訪者も予想され、ごみの収集については不安が残ります。都市整備所管では、「馬事公苑界わい」まちの魅力向上構想の資料の中の三十九の取り組みについて、ユニバーサルデザインの観点で質問しましたけれども、この中に、ごみ収集の工夫というところがございました。これはどのようなものになるのか教えてください。 ◎渡辺 都市整備政策部長 委員お話しのごみ収集の工夫につきましては、大会期間中であっても家庭ごみの排出はとめられないことから、ごみ集積所の風景を少しでもよくするために、デザインしたごみ袋を配付しようという発想で取り組んでございます。デザインの検討では、子ども・若者部が実施しております「情熱せたがや、始めました。」、通称「ねつせた!」に参加している若者たちと協働いたしまして、馬事公苑や馬術をイメージさせるイラストを盛り込むなどして進めております。  今後の取り組みにつきましては、機運醸成と町の美化を狙いといたしまして、馬事公苑かいわいの町会・自治会が開催する町の美化活動での使用を考えております。その際は「ねつせた!」、若者との連携を深め、SNSを通じ情報発信してもらうことも検討してございます。  また、馬事公苑かいわいまちづくりセンターが毎年実施しております古着などの回収事業への協力者に対して、このごみ袋を配付することも考えております。こうした取り組みの際は、ごみ出しのマナー向上に関するメッセージを添えるなど、住んでいる人も、訪れる人も、ともに心地よく過ごせる町の環境をつくり出し、馬事公苑かいわいのさらなる魅力向上につなげてまいります。 ◆田中みち子 委員 今、ごみ出しマナー向上にメッセージを添えるということで、ぜひしっかり進めていただきたいと思います。  具体に、このごみの集積所に不法投棄のごみ袋がたまってしまって困っていますという、これは馬事公苑周辺ではない地域なのですけれども、そういうお声があって、分別されていません、収集できません、粗大ごみですというシールが張られたものがずっと放置されていると。早速担当のところに申し上げて、きょう、その対策が進むような形で取り組みいただいているので、ありがとうございました。ぜひこういったところもマナー向上をさらに徹底していただきたいと要望します。  そして、家庭のごみについて対策が進むということですが、来訪者に向けた対策については見えてきません。ポイ捨てされるごみについてはどう対応するのか、答弁を求めます。 ◎内田 スポーツ推進部長 東京二〇二〇大会時の最寄り駅から大会会場、馬事公苑までのルート、いわゆるラストマイル上での観客によるごみのポイ捨てにつきましては、まず、そういったことがされないように周知啓発をしていく、これが重要であります。ポイ捨てがあった場合につきましては、大会の主催である東京都及び組織委員会における対応が基本であると認識をしております。  平成三十年に東京都が策定いたしました東京二〇二〇大会における都市運営に係る基本方針の中で、ラストマイル上の取り組み事例として、ごみへの対応等の路上美化の取り組みは、東京都と組織委員会が会場周辺の自治体等と連携しながら検討を進め準備するとしております。現時点におきまして、東京都から具体的な対応策は提示されておりませんが、今後、提示された段階で、しっかりと東京都と意見交換を行い、都と区の役割分担を明確にした上で、関係所管部とともに、地元自治体としての役割を担ってまいります。 ◆田中みち子 委員 今回の質問をするに当たって、この関係所管ということでヒアリングをかけたところ、七、八人の所管の方が集まられて、こんなに関係しているんだと思って、改めてびっくりしたんですけれども、やっぱり縦割りということを越えて、ぜひきれいな状態で維持していただきたいと思っています。  最後に、東日本大震災の被災者への支援についての質問です。  東日本大震災から八年がたちました。福島では、原発事故の影響で、いまだ約三万二千人の方が故郷に戻れず、避難生活を送っています。二十八年の決算特別委員会、二十九年の予算特別委員会でも、自主避難者への住宅支援打ち切りへの対応について質問しましたけれども、その後、避難指示が出ていた地域の避難者への拡大というものを言われている中で、現況の対応、そして今後の対応というのを聞かせてください。 ◎渡辺 都市整備政策部長 東日本大震災等における避難者に対する応急仮設の対応といたしましては、現在、十二世帯の方がおりますけれども、その世帯の方々につきましては、二〇二〇年三月末までの供用期間の延長というふうになっております。区につきましては、十二世帯の方々の避難指示が解除され、応急仮設住宅の供用期間の延長が終了となる場合においても、福島県や東京都などと連携しながら、避難者の方々に寄り添った支援に努めてまいります。 ◆田中みち子 委員 今後、心のケアというのも必要だと思います。しっかりと支援いただきたく要望して、質問を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で生活者ネットワークの質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、減税せたがや、どうぞ。 ◆あべ力也 委員 それでは、質問してまいりますが、考えてみると、きょうは平成最後の予算委員会の質問ということで、平成の一番初めというのは何をしていたかなというふうに、皆さんも考えたりすると思うのですが、私はちょうど大喪の礼があったときに、私がついていた当時の亀岡高夫先生が大喪の礼で倒れられて、その後、亡くなられて、平成元年に私は秘書を移動して、当時、自民党の幹事長だった小沢一郎先生の秘書になって、平成の初めのころは自民党の幹事長室に昼間は詰めて、夜になると料亭の前で、SPの方と一緒に車で小沢先生を待っていたというような、大変思い出があります。  その中で、亀岡先生の秘書になったときも、小沢先生の秘書になったときも、先輩秘書から言われたことがあるのですね。それは何かというと、国会議員の事務所ですから、地方議会の議員が陳情に来たりするんですよね。私も、先生、先生というふうに言うと、先輩秘書が、市議会議員とか県会議員とかの議員に先生って余り言うなよとよく言われました。何でなんですかという話をしましたら、国会議員は常勤で政治家なんだけれども、地方議員というのは、どちらかというと兼業の方もいるし、政治家というよりは住民の代表だから、余り先生、先生と言うのは逆に失礼に当たるから、その辺は、阿部君、気をつけろよと秘書になって言われたということを大変記憶しております。今、地方議員で政治家、政治家と言う方がいらっしゃいますけれども、時代も変わりますから考え方もいろいろあると思いますが、私は古い考え方で、地方議員は地域の代表ということで考えてまいりたいと思います。  それで質問してまいりますけれども、区は地域行政に関する条例を検討するということでありますけれども、地域の住民参加ということで考えれば、いろいろ地域の中でなかなか捕捉し切れていない部分があって、いわゆるすき間があるということなんですね。今までの体制の中で、特に若者であったり、地域の住民の方で集合住宅に住んでいる方、賃貸住宅に住んでいる方、サラリーマンの方、日ごろ日中はいらっしゃらない方であったり、そういう方たちの住民参加をどういうふうにしていくのかというのが世田谷区の住民参加の一つの課題であるということで、今までも指摘をさせていただいておりますけれども、特にきょう取り上げたいのは、若者の住民参加です。  この前、議会の図書館を見ていましたらおもしろい本があって、松下啓一さんという相模女子大の教授をやられた方が、「若者参画条例の提案」ということで本を書かれているんです。これは、若者に自治体の政策形成やまちづくりに参画してもらって、自治体や地域を元気にしていこうというようなレベルの話ではないと。少子化や超高齢化が急速に進む私たちの社会の持続可能性に直接関係している。また、他者の考え方や思いにも価値を認め、そのよいところを尊重して、よりよいものを実現していくという民主主義そのものにかかわるテーマだということなんですが、私は、今まで区長は、住民参加の中で、無作為抽出とかいろいろな方法を取り入れてきて、それはそれとして評価をしているのですけれども、特に若者の意見を聞いていくことに関しては、これからの行政のテーマだと私も思うのですが、区長、この点については今後どのように考えていくのか伺います。 ◎保坂 区長 基本構想をつくる過程で、二十年ビジョンというのは、我々の世代は当然相当高齢になるわけで、その中心になるのは若者だろうということで、中高生の意見を聞きました。その場で中高生が主人公になって、そこで自治、みずからコントロールするような空間をつくりたいということで、実は先日オープンしました希望丘青少年交流センターなども生まれてきたという経緯がございます。  その若者たちの声の中で一つ実現していないのが、実は、若者サミットというのをやってほしいと。これは、実はその若者サミットの中で、若者たちが政策提言をして、そのことが実現をする。もちろん全てではなくて、議論をした上でですね。そういう制度をつくってもらえないかという提言がありました。これについて大変ポジティブに受けとめましたが、現状できていません。九十万都市の世田谷区で、将来、とりあえず若い世代がまちづくりの中枢になっていくためには、大いに検討するべきテーマだと思います。 ◆あべ力也 委員 それで、先ほど申し上げました松下さんという方は、若者が参画をする条例を自治体が制定すべきだと言っているのですね。私も、いろいろ基本構想であったり、区長が言うように、若者に対する施策等を展開しているという現状はわかるのですけれども、やはり条例化をするということと、いわゆる要綱だったり施策の中で展開するだけとは意味合いが全く違うわけでありまして、私は、やっぱり世田谷区としては、今まで取り入れてきた意見だけではなくて、そのすき間になっているところについてはしっかりと意見を聞いていくということで、若者参画条例ということを念頭に、今後、検討していただきたいと要望したいと思います。区長も同じ考えだと思うんですが、いかがですか。 ◎保坂 区長 希望丘のアップスにおいて、高校生、大学生の意見を聞きながら設計したというのが一つの大きな収穫だったと思います。若者自身の声を聞きながら、今御提案のテーマについて、制度設計はいかにあるべきか、しっかり考えていきたいと思います。 ◆あべ力也 委員 期待しますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で減税せたがやの質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、レインボー世田谷、どうぞ。 ◆上川あや 委員 罹災証明書の発行について伺います。  まずは罹災証明書発行の目的、本区における確認方法と、その執行体制について確認をさせていただきます。御説明ください。 ◎志賀 地域行政部長 災害対策基本法により、市区町村長は、地震、台風、大雨等により災害が発生した場合において、当該災害の被災者から申請があった場合は、遅滞なく住家の被害等の状況を調査し、罹災証明書を交付しなければならないと定められております。罹災証明書は、税の減免や猶予を初め、住宅の応急修理、義援金の給付など、各種被災者支援策を適用する際の判断材料として幅広く活用されているものでございます。  当区におきましては、罹災証明の発行の際には、申請に基づき職員複数名で被害現場を確認し、内閣府が定める被害認定基準運用指針により被害を判定し、発行することとなっております。具体的な発行体制でございますが、世田谷区地域防災計画では、震災時には、各関係機関との連絡調整を行った上で、災対地域本部のもと、活動拠点や罹災証明書発行窓口を設置し、各総合支所で罹災証明書の発行を行うこととなっております。 ◆上川あや 委員 ありがとうございます。区は遅滞なく罹災証明書の交付をしなければならないと。そして、区の現在のスキームですと、全壊、半壊、また、一部損壊の全てについて、必ず複数名を現地に派遣して調査をすると、こういうことですよね。 ◎志賀 地域行政部長 はい、お話しのとおりでございます。 ◆上川あや 委員 現実に速やかな調査と交付は可能なのでしょうか。現在の首都直下地震における世田谷区の被害想定の最大値は、全壊が六千七十四棟、半壊が一万七千六百二十七棟、合わせて二万三千七百一棟となっています。これだけでも大変膨大な調査箇所になるのですが、肝心なのは、ここには、その数倍に上るであろう一部損壊の建物が含まれていないということです。二〇一六年の熊本地震では、一部損壊の建物数は、全壊建物数の十五・七九倍に上りました。  今挙げた首都直下地震の想定と同じ震度六強を記録しました新潟県中越沖地震の柏崎市内のデータでも、一部損壊の建物数は、全壊建物数の二十・二六倍と、べらぼうな比率でふえました。そこで、仮にこの柏崎市内の比率を区の被害想定に当てはめてみますと、十二万三千棟もの一部損壊建物が区内でも出てしまう計算になります。全壊、半壊にこの数字を足し合わせた全数が区の訪問調査対象となりますけれども、その合計数は、何と十四万六千棟以上に膨らみます。  現在のスキームでは、必ずこれら全てに二人以上の職員を同時に現地派遣して調査をするとしていますが、どれくらいの期間で調査を終えられるのでしょうか。現実的に迅速発行可能なスキームと言えるのかどうか、確認をさせていただきます。 ◎志賀 地域行政部長 被害状況調査の能率につきましては、内閣府の「災害に係る住家の被害認定業務 実施体制の手引き」によりますと、班体制を組んだ場合、一次調査では木造で一班当たり一日三十棟、非木造で十五棟となってございます。調査にかかる期間についてのお尋ねでございますが、被害建物の木造、非木造の割合や、調査に必要な班体制をどれだけ組めるかにもよりますので、具体的にどれくらいの期間が必要かお示しすることは難しいですが、相当の日数がかかるものと想定されます。  調査に当たりましては、必要な人員をどれだけ確保できるかが課題であると考えてございます。被災した他の自治体では、全国の自治体から職員の応援を受け、罹災証明の発行業務を行った例がございますので、当区でも、他自治体から支援が受けられる場合には積極的に受け入れて、発行体制を整えていきたいと考えております。 ◆上川あや 委員 全く現実感がない、頼りない想定だというふうに感じざるを得ません。  二〇一六年の熊本地震では、約十八万件の発行を終えるまでに四カ月半もかかってしまいました。この間、当然生活再建に必要な公的支援の提供はおくれ、被災者が先に家屋を修繕せざるを得ませんので、被害の実態もわかりにくくなって、事後、判定に納得がいかないなどのトラブルのもとになったとも言われます。その教訓を踏まえ、国は昨年三月、既に指針を改定しておりまして、一部損壊の場合のみ、住民が自宅の外観や壊れた部分をスマートフォンなどで撮った写真で判定する自己判定方式を採用しております。この方式は、最大震度六弱を記録した昨年六月の大阪北部地震でも、災害救助法が適用された大阪府内十三市町の大部分、九市町で導入されまして、即日発行が進められたといいます。  今回、当時の導入の実例として、議会事務局を介して、大阪北部地震に対する高槻、茨木、両市の罹災証明書の発行状況を調べてみました。それによりますと、三十五万都市、高槻市の罹災証明書発行総数は二万二千七百七十五件、うち自己判定方式は二万百四十四件と八八%を占め、職員の直接訪問は二千六百三十一件だけで済みました。人口二十八万人の茨木市でも、申請総数一万六千五百八十三件のうち自己判定方式が一万三千三百二十七件と八〇%を占め、職員の現地調査は三千二百五十六件だけで済みました。自己判定方式を取り入れることで、罹災証明書の発行の大半が即日化できるだけではなく、震災時に限られてしまう動ける職員を、より被害の大きい住宅点検に向かわせることができたということです。  区の現在のスキームでは、このような大規模災害に追いつかないことは確実で、こうした迅速化の検討が当区でも平素から進められていく必要があると考えるのですけれども、いかがでしょうか。 ◎志賀 地域行政部長 お話しございましたように、内閣府において、罹災証明書を早期に交付するため、一部損壊の場合、被災者が撮影した写真から判定することができるように、被害認定基準運用指針を改定したところでございます。実際に、御紹介をいただきましたが、大阪北部地震の後、この指針に基づき、大阪府の九つの自治体が自己判定方式を取り入れ、迅速に罹災証明を発行したと聞いてございます。  罹災証明書はその後の区民の生活再建に直結するものであり、申請が集中することが想定されるため、迅速かつ効率的に証明書を発行することが重要と認識しており、この観点からは有効な手段であると考えてございます。今後は、自己判定方式を導入している他自治体の事例も参考に、課題を整理し、東京都を初め関係機関との調整を図りつつ、災害対策を担う関連所管と連携しながら、迅速かつ能率的な罹災証明の発行体制について検討してまいります。 ◆上川あや 委員 大規模災害でなければ、丁寧に見ていただくのは大いに結構なのです。しかし、大規模災害では追いつかないことは確実ですので、平素からの備えは手抜かりなくぜひお願いしたいということを改めて申し上げて、私の質疑を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上でレインボー世田谷の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、せたがやすこやかプロジェクト、どうぞ。 ◆すがややすこ 委員 私から、本日はスマート区役所というテーマで質問していきたいと思います。  先般から本会議場のときから取り上げているキャッシュレス化の件なんですけれども、議場でも申し上げましたが、渋谷区では既にLINE Payとかで国保とか住民税を支払えるようにするということを来年度予算案に掲げているんですね。ぜひ世田谷区でも同じような取り組みをしていただきたいと思います。  結構最近、東京電力とかでも電気代の支払いをQRコードで、あれもLINE Payだったかな、支払えるようになっていて、そういった意味でかなりキャッシュレス化が進んでいるんではないかなというふうに思っています。世田谷区でも導入すべきだと思いますが、見解をお聞かせください。 ◎岩本 政策経営部長 QRコード決済を含めましたキャッシュレスにつきましては、国がことしの十月の消費税率引き上げに伴いまして、キャッシュレス決済時のポイント還元制度を導入することとしておりまして、今後さらに普及が進むものと考えております。  区では、納付者の利便性の向上を図るために、区民税、軽自動車税、国民健康保険料などで担当窓口での納付のほかに、スマホでも対応できるモバイルレジやインターネット上でのクレジットカードによる納付も可能にしてございます。納付方法によっては納付者が手数料を負担する場合もございますが、納付手段と機会を拡大することが重要であると認識しております。今お話しいただきました渋谷区でのLINE Payでの支払いについても聞いているところでございます。  キャッシュレスの促進に当たりましては、システム構築にかかる経費などが課題となりますが、社会状況や区民ニーズを踏まえまして、納付しやすい環境、仕組みづくりに向けて研究してまいりたいと考えております。
    ◆すがややすこ 委員 続いて、今、渋谷区の話をしたんですけれども、渋谷区の庁舎が新しくなったじゃないですか。その庁舎のコンセプトはスマート庁舎なんですって。一つ目が窓口業務で、二つ目が防災の視点で、三つ目がフリーアドレスということなんです。  一つ目の窓口業務なんですけれども、二階が暮らし、三階が福祉だったかな、そういうふうにカテゴリーで分かれていて、ワンストップサービスなんですよ。ブースに行くわけですよね。そうしたら、大体福祉とかはいろいろな手続をしなきゃいけないときが多いから、職員の方がどんどん、どんどんかわるんですって。それはすごく便利だなと思っていて、庁舎、世田谷区でも建てかえと言っていますけれども、建てかえなくてもできる、今からでもすぐにできることだと思うんです。ぜひこういったことを取り入れて、住民の方々、世田谷区民の方々のために、便利な窓口業務にしていただきたいなと思っています。見解をお聞かせください。 ◎岩本 政策経営部長 今お話しいただきましたことし一月に開庁した渋谷区の新庁舎では、それまで部署ごとに分かれていた介護保険、障害福祉、生活困窮などの相談窓口を集約しまして、福祉に関する相談、手続をワンストップで行える福祉と相談の窓口を設置してございます。  一方、世田谷区では、独自の地域行政制度のもとで二十七地区の福祉の相談窓口と連携しまして、各支所、地域の保健福祉三課を地域福祉の相談手続の拠点とするなど、大規模な自治体ならではの工夫をしてございます。  また、平成二十九年七月より開始したくみん窓口では、より一層のワンストップ化を目指しまして、それまで出張所及び戸籍係で取り扱っていた業務に加えまして、新たに税や国民健康保険、介護保険などに関する業務を取り扱うことといたしました。  新庁舎に向けてでございますが、各フロアを大空間の横つなぎの構成としまして、また、区民窓口の多いエリアを低層階に配置するなど、利用しやすい庁舎の検討を行っており、引き続き他自治体の事例を参考に、区民手続の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。 ◆すがややすこ 委員 続いて、ちょっと話が変わりまして、先週デジタルファースト法案というのが閣議決定されて、今国会での成立を目指しているということなんです。  このデジタルファースト法案なんですけれども、その内容なんですが、行政手続を原則として電子申請に統一するための法案で、だから、住民税とか、戸籍謄本とか、そういうのを取り寄せるのに、今やっぱり区役所に窓口というか、機械でもできるけれども、コンビニとかでもできるんですか。だけれども、これをもうスマホを一台持っていれば全て電子申請ができるようになるよという法案なんだそうです。  やっぱりキャッシュレスの話のときも申し上げましたが、日本て行政の手続のデジタル化というのはすごいおくれているそうなんです。私も海外で行政手続をしたことがなかったので、知らなかったんですけれども、例えばスウェーデンとかは引っ越し手続を全部インターネットで一括で済ませることができたりとか、あとアメリカでは社会保障とか税務の多くの手続が電子化されているそうなんです。  日本でも、社会保障と税ということでマイナンバーカードの発行みたいなことをやってきていますけれども、まだまだやっぱり我々が窓口に出向かなければならない作業ってすごく多くて、こういったことを一つ一つ解決することによって、子育てとか、介護とかの時間に充てられることにもつながると思うんです。  国会で今議論されていることですので、今後の課題だと思いますけれども、世田谷区としてはこの件に関してはどのように見通していますか。 ◎岩本 政策経営部長 お話しのデジタルファースト法案につきましては、さきに閣議決定をされまして、今国会に提出が予定されております。  法案では、行政手続をオンラインで完結するデジタルファースト、添付書類の削減や同じ内容の情報提供を求めないワンスオンリー、民間サービスを含め手続を一度に済ますワンストップの三原則が示されております。  報道等によりますと、国が主導する環境整備などにより、自治体に転入届を出せば、民間事業者が運用するポータルサイトにおいて、運転免許証の住所変更などの行政手続と電気や水道などの民間手続を一括で行えるようにする想定でございまして、システムの整った自治体から導入される見通しとされております。  区では、これまで各種申請などをオンラインで受け付ける電子申請システムを運用してございますけれども、デジタルファースト法案関連につきましては、システム化の詳細などがまだ不透明でございまして、今後の国の動きを的確に捉え、区として課題を整理し、行政手続の利便性向上に取り組んでまいりたいと考えてございます。 ◆すがややすこ 委員 時間がなくなりましたので、以上で質問を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上でせたがやすこやかプロジェクトの質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、世田谷無所属、どうぞ。 ◆ひうち優子 委員 西弦巻保育園における建物の改修工事について伺います。  おさらいをしますと、昨年十一月二十六日付の施工済み保育室における化学物質の濃度測定の結果、危険性の高いトルエンが指針値を二倍以上も上回り、また、工事施工前の室内濃度の二十九倍以上もの高濃度の値で検出されました。特にトイレでのにおいがひどく、子どもたちの健康が害されていることが本当に心配でならないという声が私のところにありました。  総括質疑では、トルエンが二十九倍もの濃度で検出されたにもかかわらず、材料に含まれていないというのはおかしい、原因をきちんと特定すべきと質問いたしました。その答弁では、現段階で原因特定が難しい、竣工後、最初の夏季に調査を実施するとのことでしたので、その結果を待ちたいと思います。  また、今回の改修工事の際には、特にトイレでのにおいがひどく、相当高い化学物質が出ていると推測されますが、今回は、トイレが居室ではないという理由だけでトイレの単独検査をなかなか行わず、ようやく単独検査を行うに至りました。  そこで、今後、他の保育園の改修工事の際には、子どもたちの健康のために、保育室はもちろんですが、それ以外の居室ではない場所、トイレも単独検査を行っていただきたいと思います。見解をお伺いいたします。 ◎松村 施設営繕担当部長 室内空気環境汚染対策が必要な工事におきましては、世田谷保健所で作成をしております区施設におけるシックハウス対策マニュアルをもとに、施設営繕担当部で建築工事室内空気汚染対策要領を作成しておりまして、この要領に基づき、工事完了後に、原則として居室を対象に空気環境測定を実施しているところでございます。居室でないトイレは、原則、検査対象外としておりますけれども、要領では、監督員の指示がある場合は居室以外についても対象とするとしておりまして、今後も、施設あるいは利用者の状況を踏まえまして柔軟に対応し、安心して御利用いただける室内空気環境の確保に努めてまいります。 ◆ひうち優子 委員 ぜひ今後よろしくお願いいたします。  次に、平成二十九年に質問しましたツール・ド・世田谷について伺います。  この二十九年のときには、246ハーフマラソンとの同時開催を提案しましたが、交通規制に関してかなりハードルが高いということで、今回は出直して、違う観点から質問してまいります。  平成二十九年五月に自転車活用推進法が施行され、これを受けて、国は、二〇二〇年度までを計画期間とする自転車活用推進計画を策定し、平成三十年六月に閣議決定いたしました。その中には、今後の自転車活用推進に向けて取り組むべき課題や施策内容が挙げられています。二〇二〇年度は、言うまでもなく、東京でオリンピック・パラリンピックが開催される年であり、外国人観光客もますます増加することが予想されております。自転車活用推進計画は、これに合わせ、国内の自転車利用環境を整備しようとする計画です。その目標3で、サイクルツーリズムの推進による観光立国の実現を挙げており、国際会議や国際的なサイクリング大会などの誘致とあります。この計画を受け、世田谷区として、ツール・ド・世田谷を開催することに対する考えはありますでしょうか。スポーツ競技だけではなく、自転車のルール、マナーの啓発という観点からも開催することの意義があると思いますが、見解を伺います。  また、前回は、246ハーフマラソンとの同時開催は、先ほど申しましたが、交通規制にかなりハードルがあり、難しいとのことでした。そこで、狛江市や調布市、府中市など多摩川沿いの市と協力をして、多摩川沿いでの開催を提案したいと思います。この二点について見解をお伺いいたします。 ◎内田 スポーツ推進部長 国土交通省が平成三十年に策定いたしました自転車活用推進計画では、観光立国の実現を目標に掲げ、その中に国際的なサイクリング大会等の誘致を掲げております。世田谷区におきまして、委員お話しのツール・ド・世田谷といった大会を開催するに当たりましては、自転車が走行する道路の幅員、距離、アップダウンなどレースに必要なコースの条件を確保することに加えまして、大会本部などスペースの確保も必要となります。さらに、公道を利用する場合、路線バス会社や警察、消防等多くの関係機関の協力、該当地域にお住まいの方々の生活への影響といった課題もございます。また、例えば多摩川のサイクリングコースなどを使用する場合には、路面の舗装、そしてコースの幅員などの課題に加え、土手上部を利用することから、転倒も多い自転車競技では事故へのリスクも懸念されます。  一方、区内での自転車ロードレースの開催は、多くの人が自転車ツーリングを気軽に始めるきっかけとなる、また、ルール、マナーの啓発といった点もございます。現時点におきましては、解決すべき課題も多く、難しい状況ではありますが、今後も課題を整理しながら、可能性も含め、引き続き研究をさせていただきたいと考えております。 ◆ひうち優子 委員 ちょっと私も他の自治体の例なども見ながら、また再度、時期を見て質問します。ありがとうございます。  次に、コ・ワーキング・スペースへの登記の際の住所貸しスペースの確保について伺います。  このテーマも昨年の予算委員会で質問いたしました。以前から、起業を考えている方から、次のような声を多くいただいております。起業する際、登記に記載する事務所の住所について、賃料の経費負担が大きい。また、自宅事務所で事業登記をしたくないが、常時事務所にいるわけでもないので、コ・ワーキング・スペースを借りたい。賃貸マンションであっても会社登記できるかどうか確認をしなければならない。登記できる住所の確保を支援してほしいといったものです。コ・ワーキング・スペースの中で一定のスペースを定款に定める本店住所として登記できるように確保することで、事業者にとっても収益安定につながり、また、女性起業家支援にもつながると考えます。  一月に子ワーキングスペース チャチャチャができましたが、こちらでは登記はできないとのことです。起業支援には登記の支援が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。 ◎久末 経済産業部長 起業する際、個人宅で開業した場合、登記の場所が個人宅になってしまい、プライベートとの切り分けが難しくなってしまうという課題がありますが、例えばワークスペースの所在地を登記や所在地として利用できるサービスは、こうした課題を解決するものと認識しております。区では、ものづくり学校において登記のサービスを実施しておりますが、昨年、区内のワークスペースの調査を行ったところ、登記サービスを実施しているのは全体の約五割でした。一月に開設した子ワーキングスペースは、二〇二〇年三月までの検証事業としており、現在、登記サービスは行っておりませんが、四月以降、本格実施となった場合には、利用状況や利用者の意向等も踏まえ、登記サービスの実施についても検討してまいりたいと考えます。 ◆ひうち優子 委員 ぜひ検討していただけるよう、よろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で世田谷無所属の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、無所属、どうぞ。 ◆青空こうじ 委員 きょうは清掃・リサイクル関連について質問します。  ことしの冬は、何度か雪がぱらぱらと降りましたが、日々のごみ収集の業務に重大な影響を及ぼすような積雪もなく、冬を乗り越えたようです。寒い冬も、暑い夏も、日々、ごみや資源の収集に従事されている方には本当に頭が下がる思いです。ごみや資源の収集業務は、区民生活の土台を支えるものです。来年の東京二〇二〇大会に向けて、海外からもたくさんの人が、この世田谷区に訪れることと思います。外国の方が日本に来てまず驚かされるのは、日本の路上にはごみが散乱していないことだそうです。  生活する上でごみは生じますが、なぜごみを減らさなくてはならないのか、ごみや資源がどう処理されているのかなどを、子どもたちにも知ってもらうことが必要です。二十三区のごみの埋立処分場についても、現在ある処分場が最後です。この場所がいっぱいになると、ごみを搬入する場所はもうほかにはありません。そのことを子どもたちにもぜひ知ってもらうことが大切です。  以前にも取り上げましたが、区では、清掃事務所職員が、小学生などに、出前授業として環境学習を行っています。これはとてもいい取り組みなのですが、残念なことに、全ての小学校で実施するまでには至らないということなのですが、そこでお伺いします。全ての小学校で授業に取り上げられるようにするにはどういうことが必要なのか、考えをお伺いします。 ◎原田 清掃・リサイクル部長 ごみや資源の正しい分別やごみの減量を日々の生活の中で取り組むには、幼い時期からの教育が大変有効です。環境に関する学習は、全ての小学校で社会科の授業の中で実施しておりますが、清掃事務所が行っている出前授業を活用するかどうかは、各小学校の裁量となっており、平成三十年度は私立等も含めて二十六校で実施いたしました。来年度は、環境に関する学習で使用している啓発冊子「できることからごみへらし」を増刷し、四年生全児童に配付する予定です。また、リデュース、リユースの2Rを楽しく学ぶために、新しいDVDを作成いたしましたので、よりわかりやすく、効果的に、ごみや環境に関して習得できるよう工夫し、内容の充実に取り組んでまいります。  東京二〇二〇大会までいよいよ一年となりました。ごみの排出が少なく、適正に分別されて処理されている町に、区外から訪れる方々をお迎えしたいと考えております。今後、教育委員会と連携しながら、ごみ減量に関する出前授業をより多くの小学校で実施できるよう取り組んでまいります。 ◆青空こうじ 委員 よろしくお願いします。  さきの第一回の定例会で、世田谷区の通学路沿いのブロック塀の安全点検について質問しました。そのことに関連して質問したいと思います。  私は、地元の小学校の通学路に、地域の町会の先輩と一緒に、朝七時三十五分から八時二十分まで、子どもたちの見守りを行っていますが、小学生だけではなく、中学生、高校生、一般の人を含めて、みんなに毎朝、おはようございます、行ってらっしゃいと声をかけています。もし通学途中に災害などが発生した場合には、中学生が通学途中にブロック塀や大谷石などでけがをすることがないようにしてほしいと考えています。また、中学生は、小学生に比べて体格も大きくなっている分、友達とふざけ合って、安全性が確認できないブロック塀などにぶつかったりすれば、思わぬ倒壊事故を引き起こさないとも限りません。こうした区立中学校の生徒の登下校の安全対策について、どのように取り組んでいるのか、お伺いします。 ◎淺野 教育次長 教育委員会では、区立小中学校に対しまして、登下校時の安全対策や、地震、風水害、火災発生時などの安全措置などをまとめました学校安全対策マニュアルを整備し、周知しております。このたびの小学校の通学路沿いのコンクリートブロック塀等の安全点検の結果につきましては、中学校の校長会とも相談しまして、小学校と中学校の学び舎で情報共有していただくよう、中学校へ送付いたしました。教育委員会といたしましては、児童生徒の安全安心のために、御指摘の点も含めまして、今回、新年度を迎える機会を捉えまして、改めて全小中学校に指導を徹底してまいりたいと考えております。 ◆青空こうじ 委員 私はこれをいつも不思議に思うのですけれども、区では小中九年教育をうたっていますが、小学生には通学路が決まっているのです。中学生には通学路が決まっていない。それはどういう理由なのか、これもお伺いします。 ◎淺野 教育次長 通学路の設定につきましては、教育委員会が策定しました児童の通学路設定基準に基づき、世田谷区立の小学校に通学路を設定しております。警視庁がまとめました児童生徒の交通事故では、小学生は低学年になるほど歩行中の交通事故が多く、小学校一年生の歩行中の死者数は、小学校六年生の八倍と言われております。また、小学校の歩行中の交通事故は、下校中、登校中、交差点内、横断中が多いとされております。こうしたことを踏まえまして、教育委員会では、小学校に通学路を設定し、関係機関と連携を図りながら、通学路交通安全プログラムに基づきまして、通学路合同点検を実施し、継続した通学路の安全対策を行っているところです。  お話しの中学校につきましてですが、登下校の経路で小学校の通学路と重複するところが多くあると認識しているとともに、小学校生活を通して交通安全に対しての経験や知識もあり、教育委員会としては通学路として設定しておりません。  しかしながら、教育委員会では、小中学校の児童生徒が、みずから危険を予測し回避する能力と、他者や社会の安全に貢献できる資質や能力の育成が重要と考えております。今後とも、小中学校におきまして、交通安全や不審者対策等も含めたセーフティー教室の実施などの安全指導を徹底していくとともに、年度当初などに、通学経路の確認や、その経路を守って登下校することなどを指導し、児童生徒が事故に巻き込まれることがないよう、登下校の安全対策に努めてまいります。 ◆青空こうじ 委員 地域の住民たちが、自分たちの町の課題に問題意識を持ち、町の危険なブロック塀などを把握して改善を進めていくなど、地域の安全確保に取り組んでもらうことが重要です。今後も、防災塾や防災訓練、避難所運営訓練とか各イベントなどの機会に、自主点検に向けたチェック方法や個別相談などの案内を行い、ブロック塀の安全管理に向けた普及啓発の強化など、地域防災力の向上に取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で無所属の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、自由民主党、どうぞ。 ◆上山なおのり 委員 それでは、自由民主党世田谷区議団の補充質疑を始めてまいります。  四年間の区政運営について、順次質問をしてまいります。  早いもので、前回の統一地方選挙から間もなく四年が経過いたします。この四年間を振り返るといろんなことがありましたが、我々にとっては、四年前の区議会議員選挙で、会派の先頭に立ち、ともに戦い、区民の皆様から多くの信託を得て当選を果たされた宍戸のりおさんの余りにも突然過ぎる訃報に大きな衝撃を受けたことが、何よりも先に思い起こされます。私たち自由民主党世田谷区議団は、志半ばで御逝去された宍戸のりおさんの遺志を引き継ぎ、この町で生まれ、この町で育った、この町が好きだから、この町と歩みたいとの思いをしっかりと胸に刻み、区民の皆様が、そして全ての子どもたちが未来への希望を実感していただける区政の実現に向けて、区に対してさまざまな施策を提案するとともに、区議会第一会派の責務として区政のチェック機能を果たしてきた自負があります。  例えば、保坂区長が補助五四号線のⅡ期・Ⅲ期区間を突如優先整備路線から外した行為に対し、我々は、区の担当者が苦労を重ねて、地元住民の理解と協力を得ながら事業化の準備を進めてきた本事業を優先整備路線から外すことは、職員のやる気をそぐだけではなく、地元住民と世田谷区との信頼関係を踏みにじるものであると強くただしてきました。先週十六日より、下北沢駅の新たな改札口の使用が開始されたところでありますが、下北沢を訪れ、このような町が再生する様子を目にするたびに、我々の主張は間違っていないと確信を強めております。  改めて聞きますが、区長は、補助五四号線のⅡ期・Ⅲ期区間を優先整備路線から外したことを今でも妥当な判断だと思っているのか、見解を伺います。 ◎保坂 区長 熟慮の結果、適切に判断したと思っております。お尋ねの下北沢の周辺の都市計画道路補助五四号線について、その必要性を私は否定するものではございません。現在、事業を進めております第Ⅰ期区間において、下北沢のまちづくりの中心部の区域であり、大変複雑な権利関係が入り組んでおり、相当の期間を要するものという認識のもと、まずはⅠ期区間の早期完成を目指し、この区間の事業、まちづくりに丁寧に集中していくことをもって、再開発をめぐる不毛な議論の解消に向かうと判断したものです。  この間の取り組みにより、事業としても一定の進捗を見せておりますし、まちづくりについても、小田急線上部利用の検討、北沢デザイン会議、あるいは北沢PR戦略会議など、百人、あるいは百五十人という相当数の住民参加によりまして、いわば参加型のまちづくりが進み、従来存在していた再開発に関する賛否の立場にこだわらず、まちづくりのよりよき改善について知恵を出す、そういう体制が整いつつあると考えております。  災害に強いまちづくりに向けて、区内の道路ネットワーク形成に資する事業化に向けた取り組みも、他路線でも始めておりますし、この五四号線につきましても、このⅠ期工事をこれまでどおり丁寧かつ着実に進展させ、残余の区間については、その後、適宜判断していきたいと考えております。 ◆上山なおのり 委員 総括質疑のほうで畠山委員が詳細なことを質問していただきましたが、その中で、やはり言っていることとやっていることが伴っていないのではないか、また、補助五四号線のⅡ期・Ⅲ期区間に関しては、区内の各種団体からも早期整備に向けた要望書が出されていたことを区長も御存じのはずであり、また、区議会においても、我が会派だけではなく、他会派からも同様の意見がありました。この件に関しては、区議会の議論を置き去りにした暴走行為と断ずるしかありません。  続いて、本庁舎整備にスポットを当てます。  まず、率直に申し上げますが、全部改築か、一部改築かの整備手法すら区長はみずから決断せず、第三者機関に委ね、結論を先延ばしした行為は、無責任にもほどがあります。また、区議会から出された主な意見には耳をかさないばかりか、議会と議論が紛糾している事態の責任を担当職員になすりつけるような答弁に徹する保坂区長に、我々は大いに失望いたしました。しまいには、何の根拠も示さずに、現庁舎が中庭を囲む景観を世田谷らしさと勝手に決めつけ、その景観の継承にこだわる余り、整備手法が確定していないにもかかわらず、当初予算に庁舎の一部保存を前提とした調査費用を計上した結果、当初予算を六十七年ぶりに修正議決させるなど、区政を大いに混乱させてまいりました。その混乱と余計な労力を費やす原因を招いたのは、保坂区長自身の言動にほかならないと認識しておりますが、区長はどうお考えでしょうか。 ◎保坂 区長 この本庁舎整備につきましては、当初、私から三案を提示させていただきました。その三案について、議会にてさまざまな御意見をいただきましたので、一旦これをニュートラルに、いわば差し戻して、立ち返って再検討をするということにいたしました。そこで改めて、学識経験者、区民から成る世田谷区本庁舎等構想検討委員会を設置して、議論をしていただきました。区内五地域での意見交換会なども開催をして、ここでの御意見も踏まえて、平成二十八年十二月に、本庁舎等整備基本構想について策定をいたしました。  平成二十九年度に実施をしました設計者選定のプロポーザルについては、非常に詳細に、自治体の庁舎としてのいわゆるプロポ要綱としては他に例がないぐらいに、公平、また公正に実施がされるように工夫を先生方が凝らしまして、提案書の情報公開、公開展示ですね、そしてまた区民の意見の聴取、これも多数ございました。そして最後に、成城ホールにて公開で実施した最終審査のプレゼンテーションには、三百七十余名の方が来場されて見守る中、オープンな区民参加のもと、公平な審査が行われたと考えております。  そして、基本設計の中で、平成三十年度には学識経験者、区内団体、区民が出席をする世田谷リング会議も四回開催し、一部改善を進めながら、丁寧な議論を重視し、取り組んできたものと考えています。このたび、こうした経過も踏まえ、世田谷区本庁舎等整備基本設計案を策定したところであります。  今後とも、区議会と真摯かつ率直な意見交換をもとに世田谷区政をつくり上げるとともに、事業の実施に当たっては、引き続き御意見をいただきながら進めてまいりたいと考えています。 ◆上山なおのり 委員 本庁舎整備は、基本設計案がまとまり、区側の予定によると、この三月末で基本設計を決定し、その後、実施設計に進むということです。この間、保坂区長の迷走により、今年度もいまだに保存か建てかえかの議論が続き、基本設計で検討すべき内容が十分進んだのか、大いに疑問を持ちます。  今回の本庁舎整備は、今後の区政運営に大きな影響がある執務環境や、窓口のあり方や、工事中の安全性や区民サービスの維持など、本来ならばここに時間を割き、議論すべき時期に来ているはずです。ところが、区側から提出された基本設計案には、こうした点について記載はあるものの、まだまだ議論が足りていないと感じています。これらの論点については、議会側でもこれまで議論がされてきたところであり、区と議会がじっくり議論をすべき点であります。  これら、まさに区政運営の根本について、実施設計の中でこれまでのおくれを取り戻し、真剣に議論をして進めていくつもりがあるのか、区の考えをお伺いいたします。 ◎松村 庁舎整備担当部長 本庁舎等整備につきましては、この間、設計者選定プロポーザルで最優秀者となりました佐藤総合計画の案を尊重しつつ、議会、区民の御意見を踏まえて、区で定めた設計要件の実現性の検証や改善を行い、丁寧に御報告させていただきながら、本庁舎等整備基本設計案をまとめてまいりました。  委員のお話しがありました例えば執務環境や窓口のあり方につきましても、働き方、執務環境や、区民サービス窓口といった分科会を庁内に設置するとともに、各所管にヒアリングやアンケートを行いながら検討を進めておりますけれども、御指摘のとおり、さらに検討を深化させる必要があるというふうに認識をしております。  本庁舎等が二十一世紀半ばを長期にわたり世田谷区政を支える拠点となるよう、実施設計段階において、御指摘の点も含めまして庁内で検討を深め、適宜区議会に御議論をいただきながら、遅滞なく本庁舎等整備を進めてまいります。 ◆上山なおのり 委員 これらのおくれを取り戻すのは大変だと思いますが、今後、区側がどの程度真剣に取り組んでいるのか、我々もじっくり見させていただきます。でき上がった後、区民から非難、批判が多く出ることがないよう、我々も引き続き、しっかり正すべきところは正してまいらなければならないと思っておりますので、議会との議論をしっかり行っていっていただきたいと思います。  次は、世田谷総合支所の三軒茶屋への移転について伺います。  区長選挙の公約でもあった世田谷総合支所の三軒茶屋への移転について、保坂区長は、区長選の一年後には早々と断念しました。しかし、その一方で、三軒茶屋分庁舎の移転話を急浮上させました。まるで選挙公約のほごから区民の目をそらすためとも思える議論のすりかえに対し、当時は大いにあきれたものです。その三軒茶屋分庁舎の移転計画に至っては、何の戦略もなく、取ってつけたような理屈が併記されているだけであり、我が会派のみならず、ふだんは保坂区長を支えている会派からも疑問の声が上がりました。  結局は三軒茶屋分庁舎の移転計画も頓挫し、何も進まないまま現在に至っているわけですが、区長はその間も、公共施設再整備の課題を棚上げにしたまま、また、企業誘致等を初めとする産業政策に関する検討がなされないまま、三軒茶屋駅周辺まちづくり基本方針の素案を示してきました。このように、区長の思いつきや場当たり的な対応で職員を右往左往させ、結果として大した成果を上げることができない姿こそ、この四年間における保坂区政の象徴ではないでしょうか。  公約であった三軒茶屋への世田谷総合支所移転がかなわず、また、三軒茶屋における公共施設の再整備が遅々として進まなかった四年間を、保坂区長はどのように総括しているのか、お伺いいたします。 ◎保坂 区長 三軒茶屋に絞ってお尋ねだと思いますが、まず、今御指摘の世田谷総合支所の三軒茶屋への移転についてですが、この世田谷地域の分権自治の点から、その可能性について検討を続け、一方で、本庁舎整備の検討の中で議論を重ねてまいりました。その床面積等を全て入れることができないだろうということで、本庁舎整備基本構想の策定に当たり、この本庁舎敷地に世田谷総合支所は整備をしていくというふうに判断をいたしました。  お話しありました太子堂出張所が大変混雑している状態、また、三軒茶屋駅周辺に借り上げ公共施設が点在をしているというか、たくさん借りているということもございます。そしてUD化対応などを目指して、民間事業者の敷地を活用した公共施設整備を検討いたしました。この土地所有をしている事業者から、長期間で賃貸で利用していく事業スキームについての費用対効果の問題や、議会における慎重論に耳を傾け、整備に関する交渉を中途で取りやめた経緯がございます。それぞれ課題認識と政策目的を持って検討を進めてきたものでありますが、コストや事業の効果を総合的に勘案し、判断をさせていただいたものと考えております。  今後の三軒茶屋周辺の公共施設整備につきましては、広域文化拠点としての発展を目指し、現在検討を進めております三軒茶屋駅周辺まちづくり基本方針との整合を図りながら、具体的な実現に向けて引き続き検討を続けてまいります。 ◆上山なおのり 委員 今、五四号線のこと、また、本庁舎のこと、三軒茶屋のことと三点伺いました。答弁に納得する人もいるかとは思いますが、私は納得いたしません。考え方が違いますから。区民の安心安全、豊かな暮らしを目指しております。そのために、やはりこの世田谷の議会があり、議論をし、そしてよりよい生活のために行っているわけですので、議会での議論は真摯に受け、しっかりと対峙していただきたいと思います。引き続き自民党といたしましては、あとのメンバーも区長に対して質問をしてまいりたいと思います。  私のほうからは、次に、児童相談所について伺ってまいります。  先日の都議会における知事の、特別区の児童相談所の設置を支援するとの発言や、一月の都区協議会における、引き続き財政調整制度の適正な運営を都区の強い連携のもと図っていくとの発言がありました。しかしながら、財源についてはまだ目に見える形にはなっておりません。児童相談所の財源確保について、都議会における都知事の発言との整合性について、まずはお伺いいたします。 ◎宮崎 副区長 財源問題にちょっと絞ってお答え申し上げます。二〇一九年度都区財政調整に係る協議ですけれども、これは本年の一月末をもって終了いたしております。児童相談所関連経費につきましては、普通交付金として算定されるべきであることなどの特別区側の提案につきましては、都と見解の一致には至っておらず、都区財政調整上の扱いは不明確だという状況でございます。  特別区といたしましては、この都区財政調整制度そのものについてですが、地方交付税制度と相まった財源保障制度だということ、ここは一致しているはずですので、そういう答えにはならないだろうということで臨んだわけですが、今般、政令指定によりまして法的に義務づけられる事務の経費をこの財調交付金の算定に反映させるのは、制度上当然であるというふうに考えております。  今お尋ねの都知事の発言でございますが、先般の都議会におきましての、特別区の児童相談所設置を支援するということと、一月での都区協議会におけます都知事発言で、引き続き財政調整制度の適正な運営を都区の強い連携のもとに図っていくとの発言、こちらについては共通していると思っておりまして、我々といたしましては、関連経費に係る基準財政需要額の算定など、具体的な提案を示させていただき、財調協議に臨みたい、このように考えております。 ◆上山なおのり 委員 今、児童相談所は、専門職員の絶対的な不足、さらに情報が遮断されがちな縦割り行政の問題など、行政、専門機関にも構造的な問題があります。これらの現状を受けて、児童虐待防止法では、関係機関や民間団体との連携の強化と、虐待防止のための必要な努力義務が課せられております。民間の潜在能力を活用し、官民協力体制のもとに虐待防止に取り組もうというものであります。しかし、ある関係者は、法律は民間団体に連携の強化を求めてきますが、そのための財政的な支援については何も触れられておりません、専門機関の守秘義務の壁は厚いし、お互いに経験不足ということもあり、法律にうたわれたからといって、民と官の連携が飛躍的に進むとは考えられないという言葉もあります。また、法律でこのように明記されても、連携に消極的な児童相談所は少なくありません。守秘義務のない民間団体と連携して、重要な情報がひとり歩きしてしまうことをおそれているからであります。しかし、民間だから守秘が漏れるということはおかしいのではないかと関係者も話します。  児童相談所、地域、学校、保健所、民間機関等で何月何日何時に虐待児童を保護しようと決定し、いざ踏み込もうというその直前になって、親に知られてしまうような事例もあります。学校の先生が情報を漏らしてしまうことが何度もありました。親も先生には心を許していることが多く、相談を受けている間にふびんに思って話してしまうのでしょう。まさにあなただけにという感じでぽろりと。情報を聞かされた親は、引き離されることを恐れて子どもを連れて逃げてしまうのです。  公的な機関だから守秘義務が徹底しているとは限りません。虐待に関する認識が低い場合もあります。逆に、児童虐待を扱う民間団体のほうが、守秘義務、法律面についても豊富な知識を有し、専門性を高めているところもあります。民間団体が在野で多くの親子をサポートしてきた実績は見過ごせません。  守秘義務については、東京都の場合は、児童相談所と民間団体である子どもの虐待防止センターが協定書を結び、守秘義務についての共通の認識を持つことで課題をクリアしているとのことです。複雑、かつ深刻な事件が多発する今日、もはや専門機関の機能だけでは子どもは救えない。虐待防止の最前線にいる職員たちにとって、経験と柔軟性、横断的な情報ネットワークを持つ民間機関との連携がもたらすものは、決してリスクにならないだろうというようなものもあります。  子どもの命を救うために、行政だけではやはり困難なところがあるのではないでしょうか。行政には相談しにくいけれども、民間、そういった信頼関係ができている人には話ができる、そういった民間の駆け込み寺的な施設との連携が必要不可欠と考えますが、区はどのように考えるのか、お伺いいたします。
    ◎澁田 子ども・若者部長 区が目指す予防型の児童相談行政は、関係機関の重層的な支援ができるネットワークの構築が重要であり、温かな眼差しでの見守りを通し、児童虐待などの早期発見、早期支援につながる体制づくりに取り組んでおります。これに当たりましては、子どもを支える民間団体等との連携も課題であると認識しております。これらの民間団体の中には、児童相談所とは利益相反することもあるため、距離を置くことに意義があると考える団体があるなど、多種多様な理念のもとで活動されており、実態把握の上、役割分担の可能性を模索する必要があると考えております。  この間の児童虐待死事例におきまして重大な結果を招いた原因は、児童相談所を初め関係者の連携や判断にあるとされ、国は、連携に当たってのルールを見直すとともに、適切な引き継ぎや認識の統一といった作業を丁寧に行うため、人員の充実を最優先に打ち出しております。区といたしましても、職員体制の整備に取り組み、子どもの安全を確実に守るための連携のルールの徹底を図るとともに、お話しがありましたように、行政の枠組みに捉われない広い視点でのネットワークづくりを進めてまいります。 ◆上山なおのり 委員 児童相談所は、どうもイメージが悪い印象です。児童相談所が家庭と信頼関係を築けなかったり、専門職のリソースが確保できなかったりするのには、ここにも大きな原因があると思います。児童福祉にまつわる最後のとりでとして力を尽くしているはずなのに。  本来は、悩みを抱えた親から相談を受けた上で、休養してノイローゼを治したり、集中して就職活動ができるように、一旦子どもを預かりますとなるのがベストであります。児童相談所には、家庭分離だけではなく、そのような親のケアも行い、家族関係を調整していく家庭の再統合を促す役割もあります。しかし、親側に解決の意思がない場合、どうしても子どもを奪われたというトラブルになりやすいのが実情です。児童相談所が一時保護や施設入所など措置をとる場合、その個人情報は徹底的に保護される。あの家の子どもが虐待を受けているなどとうわさになり、親や子どもの生活に支障が出るのを防ぐためであります。つまり児童相談所が介入して事件を未然に防いだケースは世の中に出てきません。結果として、子どもを連れ去られた、一時保護所の環境が悪いといったマイナスの情報ばかりが出てしまうからだと思います。強制力を持つがゆえ、イメージの悪さは、就職先としての不人気にもあらわれているのではないでしょうか。世間の風当たりが強い上、激務だと言われる児童相談所に人はなかなか集まらない。  また、虐待の可能性を感じて児童相談所に通告することも、チクるようなイメージになっているのが現状です。近隣住民が疑わしいと思ったときは、専門ダイヤルの一八九番に電話をしたり、地域の窓口に相談したいもの。しかし、多くの人が、近所づき合いなどを考えて、つい手をとめてしまいます。児童相談所のイメージがよければ、当事者たちは気軽に利用できるし、周りもカジュアルに相談が勧められるようになると思います。北欧では、友達に、きょうは児童相談所でカウンセリングを受けてくると言えるくらいオープンな存在ということであります。子育てに悩んだときに頼れるプロフェッショナルがたくさんいる場所なのです。日本の相談所も、まずは当事者に開かれた施設であることはもちろん、今後はもっと地域に開かれた、頼もしいイメージをつくっていく必要があると考えます。イメージアップが実現すれば、児童相談所で働くことの社会的意義が高まり、人材不足も和らいでいくはずです。  近ごろは、社会的養護の現状や意義を伝えるため、児童養護施設の出身者が、みずからその体験を語ることも多くなってまいりました。彼らは、児童相談所に対して、子どもの意見表明権についてさらに配慮してほしいと注文を出す一方、虐待から救出という役割に期待する心情も吐露しております。さまざまに絡み合う課題を前に、なかなか難しい児童相談所の体制強化、リソース不足の改善ですが、本当に一刻の猶予もありません。子どもの未来のため、また、子育てに心砕かれた家庭のためにも、対策をぜひとも進めていただきたいと思います。  次に、スポーツについて伺ってまいります。  東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会の開催がいよいよ来年に迫ってまいりました。世田谷区内では、馬事公苑で馬術の競技が開催されるほか、アメリカ選手団が大蔵運動場でキャンプを実施することとなっております。さらに世田谷区は、アメリカ選手団のキャンプ受け入れをきっかけに、アメリカ合衆国のホストタウンとしての登録を受けるとともに、平成二十九年十二月には、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、パラリンピックの機運醸成と大会後のレガシーとして、パラリンピアンとの交流や、ユニバーサルデザインのまちづくり、心のバリアフリーを進める自治体を登録する共生社会のホストタウンとしても登録を受け、取り組みが進められております。特にスポーツの分野では、このパラリンピックの開催が、障害者スポーツを推進する絶好の機会となります。区では、スポーツ推進計画の後期年次計画で新たに障害者スポーツの推進を掲げておりますが、二〇二〇年に向けたオリンピック・パラリンピックの機運醸成などの取り組みとあわせて、この間、障害者スポーツの推進にどのように取り組んできたのか、まず現状をお伺いいたします。 ◎内田 スポーツ推進部長 区では、東京二〇二〇大会を障害者スポーツを推進する最大の好機と捉え、スポーツ推進計画(後期)に新たなテーマといたしまして障害者スポーツの推進を掲げ、さまざまな取り組みを実施しております。  まずソフト面では、障害のある人もない人もともに楽しめるスポーツ・レクリエーション事業や、障害者を対象としたスポーツ教室などに加え、三月十日には、五百日前イベントでのパラスポーツ大運動会など、大会の機運醸成イベント等でのパラ競技の体験などに取り組んでまいりました。ハード面では、本年二月に開設いたしました希望丘地域体育館への常設ボッチャコートの設置、現在、改築工事を行っている大蔵の陸上競技場スタンドへの車椅子席や、だれでも更衣室、また、車椅子に乗ったまま使えるシャワー室の新設など、誰もが使いやすいスポーツ施設の整備を行っております。二〇二〇年に向けましては、パラリンピックで障害者スポーツに多くの注目が集まることから、まずは障害者スポーツの認知度を向上させる事業を中心に、取り組みを進めております。 ◆上山なおのり 委員 東京二〇二〇大会は、パラリンピックがどのように盛り上がり、成功するのかが、大会そのものの成功に大きくかかわるものと考えております。そうした意味では、大会に向けた残り五百日となる、先ほど答弁がありましたが、大会を盛り上げるための取り組みはもちろん重要ですが、これからは大会後を見据えて障害者スポーツの推進をどのように継続させるのかが重要になります。  今後は、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会後を見据えて、障害者スポーツに取り組むべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 ◎内田 スポーツ推進部長 御指摘のとおり、東京二〇二〇大会まであと一年となりまして、大会後、その先を見据えて、レガシーとなる取り組みを進めていくことが肝要であると考えております。具体的には、ボッチャの取り組みといたしましては、そのボールを学校、施設等へ配置すること、ボッチャの世田谷カップの開催などとともに、事業継続の観点から、誰もが使いやすいスポーツ施設の整備、障害者スポーツ用具の貸し出しなどのほか、障害者スポーツの実施を支える人材育成も強化をしてまいります。今後も障害者スポーツの普及を着実に進め、スポーツを通じて障害のある人とない人の交流を図ることによりまして、障害者理解を促進し、共生社会の実現に寄与できる取り組みをさらに進めてまいります。 ◆上山なおのり 委員 障害者スポーツを推進するためには、ソフトはもちろんですが、ハードの整備もやはり重要です。新規施設はもちろんですが、既存施設の改修に当たっても、バリアフリーの取り組みを進め、多くの方がスポーツを実施できる環境の整備を要望しておきます。  次に、スポーツ施設の安全対策について伺ってまいります。  二子玉川緑地運動場では、野球場の脇の通路を通行する人にボールが当たるなどのトラブルが出ております。軟式野球ボールの仕様が変更になり、中学生以上は昨年から、小学生はことしから、ボールが変更となりました。時代の変化に合わせた対応が必要となりますが、区としてはどのように対応していくのか伺います。 ◎内田 スポーツ推進部長 スポーツ施設の運営につきましては、施設利用者の安全のみならず、観客や通行人など周囲の方々への安全配慮も重要であると認識をしております。御質問にありました軟式ボールでございますけれども、今年度より規格が変更され、特に小学生、中学生が使用するボールの規格が、わずかではありますけれども、従来より大きく重くなると同時に、一般の規格も含めまして、これまでより低反発でかたいボールとなっております。  二子玉川緑地運動場には、野球場、少年野球場がありまして、安全対策としてバックネットやサイドフェンスを設置しております。昨年度末は、一部の野球場でございますけれども、ベースの位置を通路から離しまして、再設置をし、通行する方々の安全に配慮をしてございます。今年度は、老朽化対策も含めまして、高さ二・六メートルのサイドフェンスをバックネットと同じ四メートルといたしまして、また一部新たにサイドフェンスを増設したところでございます。二子玉川緑地運動場につきましては、多摩川の増水時には工作物を撤去する必要があることも踏まえまして、通行人への注意喚起も含め、今後も安全な施設運営に努めてまいります。 ◆上山なおのり 委員 答弁にもありました安全対策は、スポーツ所管課の施設だけでなく、公園内の野球場や学校のグラウンドなどでも同様な問題があります。対策が必要と考えます。また、野球以外のスポーツについても同様だと思います。あわせて、その安全対策について、区の見解をお伺いいたします。 ◎内田 スポーツ推進部長 御指摘の公園内の野球場とか学校のグラウンド、この安全対策につきまして、施設ごとに求められる対策も異なることから、所管部において対策を実施しているところでございます。スポーツ推進部といたしましては、例えばスポーツのルール変更とか規格の変更、あるいは各部が実施している安全対策、こういうものについても共有していきたいというふうに思ってございます。  野球だけではなくて、あらゆるスポーツの施設がございます。そういうところの施設の安全対策も重要であります。区といたしましては、施設の利用者、あるいは各競技団体などから寄せられます御意見を参考に、施設の一層の安全対策に取り組むとともに、利用者への施設利用のルールの周知、利用者同士のマナーなどにつきまして、引き続き啓発を行ってまいります。 ◆上山なおのり 委員 答弁にもありましたが、スポーツをする方はもちろんですが、それを見る方、その周りを通行される方の安全対策というものをしっかりと進めて、そのスポーツを推し進めていただきたいと思います。  以上で質問を終わり、石川征男委員に交代いたします。 ◆石川征男 委員 私にとりまして、本日の質疑が最後になりますので、よろしくお願いいたします。  突然ですが、今から八年前、平成二十三年四月、世田谷区長選挙の保坂区長の公約である、わずか四年間で二千五百万円の区長退職金は即刻廃止しますについては、皆さんよく御存じだと思います。しかし、いざやってみたら区長の職は大変な激務だったということでしょうか。このたび、二期目の退職金はしっかり受け取られるということです。  それはさておき、私が今回改めて注目したのは、退職金と同じく、当時の選挙公報に書かれていた、文化芸術表現の世田谷ブランドを世界に向けて発信という公約です。八年前にこのような公約があったのかと、意外な感じを受けましたので、四年前、平成二十七年四月の保坂区長の選挙公報を改めて確認しました。世田谷総合支所の三軒茶屋移転に着手など、新たな公約も並ぶ中、区長退職金の廃止と同様に、残念ながら、文化芸術や世田谷ブランド、これらの文字は一字たりとも見当たりませんでした。  私は常々、急速に国際化が進む中にあって、今後の世田谷区政の発展には、日本人特有の価値観やおもてなしに代表される日本人の心、日本の伝統や文化の承継、そして高いポテンシャルを持つ世田谷ブランドを生かし、さらに高めることが欠かせないと申し上げてまいりました。中でも、世田谷が育んできた文化芸術の分野は世田谷ブランドを代表するものであり、世田谷区にとって重要な要素ですが、保坂区政八年間ですっかり色あせてしまったと感じるのは、私だけではないと思います。本当に残念でなりません。  こうした思いから、本日改めてお聞きしますが、さきの区民生活所管質疑で、区は、今年度から四年間の文化・芸術振興計画を策定したが、文化芸術の魅力の情報発信に課題があると認識していると答弁しています。東京二〇二〇大会を見据えれば、いまだ課題の認識では対応が遅いと言わざるを得ません。そもそも区長から、東京二〇二〇大会を盛り上げようとする思いが全く伝わってきません。  世田谷ブランドの国内外に向けた情報発信と、世田谷の伝統、文化、芸術の分野における保坂区政八年間の成果をお伺いします。 ◎保坂 区長 まず、東京二〇二〇大会については、四年前には、世田谷区内に会場としてはありませんでした。当時の舛添知事とも、また、区内の各団体からも声が上がり、馬事公苑での開催がオリンピック、パラリンピックともに決定をすると同時に、アメリカ選手団のベースキャンプを早い時期に世田谷区に置くことが決まります。これらの実現、あるいはその実施については相当のエネルギーをかけて努力をいたしましたし、また、ホストタウン、あるいは共生社会ホストタウンについても発信してきているものと思います。  また、世田谷ブランドについて、色あせたのではないかという御指摘なのですが、この間、例えば世田谷パブリックシアターやシアタートラムにおいても、他のシティーホールに比して大変高い評価、また、観客動員数を誇っており、世田谷文学館・美術館においても活発な発信が、この間、行われてきたものと思っております。  世田谷の文化芸術の魅力をさらに高めていくということで、例えば世田谷在住の音楽にかかわるアーティストの方、あるいはプロデューサーの方がたくさんいらっしゃいます。その世田谷在住のミュージシャンやアーティスト、そういった方々に大いに区民に近い場で音楽等を楽しんでいただくせたがや音楽プロジェクトというのも起こしまして、それぞれのプロジェクトが、例えばゴスペルを歌う区民グループが大勢登場したり、また、さまざまな音楽イベント等も、相当集客も多くなってきているものと感じています。  そういう意味で、世田谷ブランドの情報発信というのは、世田谷まちなか観光ということとも大いにクロスしながら、これから二〇二〇大会に向けて大いに力を入れてやっていきたいもので、そういう意味では、委員の御指摘を受けて、さらに努力をしたいというふうに思います。 ◆石川征男 委員 区民が区政に求めるものは多岐にわたります。全ての区民が心豊かに安心して住み続けられる地域社会の実現のためには、区長の好き嫌いによる偏った政策ばかりではなく、将来を見据え、あらゆる分野の施策をバランスよく推進していくことが必要不可欠です。日本の伝統や世田谷区が育んできた文化芸術をぜひとも未来を担う世田谷の子どもたちに受け継いでいく取り組みを推進し、さらに世田谷ブランドを生かし、高めながら、国内外に向け積極的に発信していくことをいま一度強く求め、次に参ります。  私が区議会議員に初当選したのが平成十九年ですが、改めて振り返ってみると、当時の世田谷の組織、職員は活気があった。理事者の皆さんからは、世田谷区政を担っている自信が感じられました。もちろんそれ以前から、上司から部下へ、先輩から後輩へと脈々と受け継がれた世田谷区職員としての誇りや気概があったように感じています。  ちなみに、平成十九年当時、ここにいらっしゃる宮崎副区長は政策経営部財政課長、岡田副区長が同じく政策経営部の行政経営担当課長、堀教育長が生活文化部長。また、保坂区長のもとで最初に副区長を務められた板垣正幸さんは道路整備部長、同じく秋山由美子さんは保健福祉部長でした。この配置を聞くだけで、私でなくても当時の雰囲気は想像できるし、納得される方も多いのではないかと思います。  対して、保坂区長がスタートした平成二十三年五月以降はどうか。私は、平成十九年当時に比べ、世田谷区の組織の活気、職員の士気が、徐々にではありますが、明らかに低下してきていると感じています。  誤解のないように申し上げますが、現場の職員が日々頑張っていることは、さまざまな場面で拝見しており、十分承知しております。しかし、ここに出席されている理事者の皆さん含め、区政全体が、十分な時間も与えられず、常に仕事を処理することに追われている。我々区議会とも十分な議論もできないままに、事業の実施ありきで、拙速に進めなければならないことが当たり前になっている。さきの本会議で、他会派から事務処理ミスが多いとの指摘もありましたが、これでは組織の活気や職員の士気が高まるはずもありません。  平成二十九年夏、区長記者会見において、せたがやイクボス宣言なるものが発表されました。覚えている方は少ないと思いますが、この宣言の書き出しは、私は、イクボスとして、ともに働く全ての職員が、子ども・子育てや介護、友人との触れ合い、自己啓発や地域活動など、豊かな時間を大切にできるよう全力で応援しますとあります。この書面に部長、課長が署名し、職場に掲示する取り組みですが、恒常的に残業が続く職場では、何の意味もないとの声もあると聞きます。宣言はさせるが、比較的好調な税収を背景に、区長からの拙速な新規事業立ち上げの要求が後を絶たない状況を見る限り、職員の豊かな時間を大切にするとは名ばかり、保坂区長らしい、単なるパフォーマンスとしか思えない姿勢が続いているのではないでしょうか。  東京二〇二〇大会や本庁舎整備、児童相談所の移管など、世田谷区政の命運がかかっていると言っても過言でないプロジェクトが進行する中で、今まさに世田谷区の組織力が試されていると思いますが、組織の現状をどのように捉えているかとあわせ、見解をお伺いします。 ◎宮崎 副区長 これからいろいろテーマが大きくのしかかってくる東京二〇二〇大会、さらに新庁舎、児童相談所と、矢継ぎ早に大きな課題の解決を、世田谷区としてやっていかなきゃいけないことがたくさんある状況がございます。今、経過を御紹介していただいたようですけれども、当時からすれば、だんだんベテラン職員という方々が、これは幹部だけではなくて、大量退職が続いている状況がございます。そういう中で、新陳代謝が図られていないという御指摘かもしれませんけれども、その辺は私たちのほうに、事務方として責任があるかなというふうに改めて思っているところです。  なるべく若い職員も含めまして、例えば提案制度をつくったり、PTを組んだりして、それぞれ意見を発出できるような機会を設けながら、何とか、時代も変わっていく中で区民のニーズも変わっております。そういう中で新しいアイデアを取り入れていくという中で取り組んできてはおりますが、いかんせん業務量がだんだん多くなっている。それは決して地方分権の部分の流れだけではなくて、例えば世田谷区がいろいろ取り組んでいる中では、国のほうからいろいろ法案を示されるケースの中で、パブコメのときなどは、常に世田谷区に置きかえて、問題があれば声を上げるというような形でやってきております。そういう中で、先ほどイクボス宣言のお話もございましたが、ワーク・ライフ・バランスをどうやって保とうかと。これも一つの大きなテーマですので、それもぜひ積極的に取り組んでいきたいと思っています。  そういう中で今後の体制を考えますと、今までオールラウンダーを目指してきたような形で職員育成をしてきた部分から、ややもすると、もっと専門的なスキルが必要な場合もございます。こういう組み合わせを今後は有効に組み合わせて、例えば任期付職員の任用、こういうこともやっていきたいと思っていますし、そういう組み合わせをしていくことで、より組織力と言われている部分について強化を図っていきたいと思っております。  議会と向き合いの中で、さまざま御意見をいただいていることも確かです。そういう中で、我々としてもできる限り総力を挙げて、区民ニーズの向上に向けて頑張っていきたいと考えております。 ◆石川征男 委員 冒頭に触れた平成二十三年の保坂区長の公約には、これも皆さん御存じのとおり、大型開発優先の区政から転換しますとあります。八年前に公約に掲げたこの大型開発とは何を指すのか。現在に至るまでの保坂区長の言動を見れば、それなりに想像できます。例えば区長が優先整備路線から外した下北沢駅周辺の都市計画道路事業や、関係機関への礼を失する対応に終始している外かく自動車道路事業なのでしょう。しかし、どの事業も直接的、あるいは関係機関等との連絡調整など、地元自治体として間接的に担当する世田谷区の組織があり、日々努力を重ねている職員がいます。組織の姿はリーダーの姿勢、資質を映す鏡とも言われますが、果たして担当する職員の気持ちはいかがなものでしょうか。今、審査している来年度予算も、実際に事業を実施する組織が十分機能しなければ、そして組織の一員たる職員が使命感を持って努力を重ねていかなければ、十分な成果が得られるはずもありません。  これまで世田谷区政の発展を支え、導いてきた原動力は、区の組織力、職員の努力であったはずです。その伝統を失うことなく、職員一人一人が世田谷区職員としての誇りを持って奮起されることを大いに期待し、私の最後の質疑を終わります。  真鍋委員とかわります。 ◆真鍋よしゆき 委員 今、石川征男委員が、大型公共事業をストップする、見直す、何だったのでしょうかと言われたので答弁があるのかなと思ったんですが、何なんですか。これは答弁ないんですか。いや、今、質問だったんじゃないの。今、聞いていたでしょう。石川征男委員が質問したじゃないですか。大型公共工事は何だったのか。 ◎保坂 区長 質問されなかったので答弁はしておりません。同じ質問でよろしいでしょうか。 ◆真鍋よしゆき 委員 はい。 ◎保坂 区長 住民参加のまちづくりというのが、世田谷区は大場区政時代にはかなり強調された。西の神戸、東の世田谷と言われた時代からの集積で、真鍋委員もよく御存じだと思います。それが若干というか、かなり、下北沢においても、あるいは二子玉川においても、いわば住民の意見と対立をするというようなことがあり、訴訟なども起こってきたというのがあったと。  私は、前熊本区長から区政を引き継いだ上で、そういった対立、あるいは意見の違いというのを、具体的に再開発事業などを全部とめるとか、あるいは中途でやめるという判断はせずに、それは続けるんだけれども、そのやり方について、しっかり対話を重視して、合意形成を丁寧にやっていく手法をとってきて改善してきたと。結果、訴訟についても、双方の訴訟は取り下げられたというふうに考えております。 ◆真鍋よしゆき 委員 この私も、議席を四年前にまた区議会にいただいて、この四年間、ずっと保坂区長の行政運営を拝見してきました。本当に一つの手法だと思うし、しっかりやっている部分もあると私は思います。ただし、この部分はどうかな、これはどうかなということをいろいろ自分なりに振り返って、先般の一般質問で、疑問に思うことが何点かあるので質問しますということで、きょうはその続きになると思うのです。  私は、政治というのは、特に最高責任者の区長というのは、そのときの思いや動機や理由づけがいかに正当であっても、結果責任というのがついてくると思うのですね。これについては、やっぱり厳しいけれども、何らかの形でとらなければならないし、振り返らなければならないし、改善しなければならない。  一番最初に、議会でいろいろな答弁や、いろんな議員が質問されているところを聞いていて、そうかなと思いつつ、大丈夫かなと思っている一つの例が、やはりふるさと納税なんですね。ふるさと納税については、さまざまな自治体がさまざまな工夫を凝らしているというか、競争しているというか。その中で、過度な返礼品競争にはくみしない。この言葉が非常に脳裏に焼きついているんです。これは正論だと私は思います。ただし、この正論が結果的に、それこそ二十七年度、二億六千万円、二十八年度、十六億五千万円、二十九年度、三十一億八千万円、三十年度、四十一億一千万円、三十一年度の見込みは五十三億円となってきましたね。やはりそうは言ってみたもののという形で、担当課長をつくったり、いろいろその後のことがあると思うのです。ただし、やはりどんどんどんどん流出額が大きくなっている。  振り返ってみたときに、結果責任として、それでよかったんだろうか。あのときに、これにはくみしないけれども、世田谷なりにもっともっとやれることがあるべきだみたいな。先ほどの石川征男委員の質問でも、やっぱりトップの方がこう言うと、じゃ、これはいいのか、とりあえず過度な返礼品競争にはくみしないほうがいいなというのが全体的に流れていて、あれよあれよという間にこれだけの傷口というか、流出額をふやしたように私は思うのです。  ですから、いい悪いとか、こうだったとかという観念論は別として、こういう数字であらわれた結果責任を、最高責任者として区長はどういうふうに考えておられるのか、お尋ねします。 ◎保坂 区長 ふるさと納税制度についてですが、これは自然災害等ではなく税制ですから、いわゆる政府の政策ですよね。その結果、東京都においても、世田谷区、他の自治体においても、都市部では流出が続いている。世田谷区は、いわば四分の三を交付税で補填するという措置がこの区部はございませんので、その分、影響が大きいということでございます。  私は、現在のふるさと納税制度が、節度と品格の範囲を著しく超えた、いわば暴走状態にあるというふうに考えています。ですから、これは真鍋委員もおわかりだと思いますが、返礼品を受け取った住民は恩恵を確かに受けます。しかし、税収の減少における行政サービス低下は住民全体でこれを受け入れなければならないという仕組みであり、当初、この仕組み自体、やはり何とか変えてもらおうというふうに考え、その変えてもらう際に、世田谷区も、例えば豪華返礼品リストというものを作成して勝負に出るという形はとらずに、あくまでも寄附型で、そこは抑制をして、区長会の中で問題を取り上げて、区長会として総務省に要請する。二度にわたって総務省の見直しというのもあったと思います。それは世田谷区が求めた方向で、距離はまだありますけれども、改善が図られているものと思いますが、いずれにしても、五十三億円想定の予算を組んでおりますけれども、これについては大変重い。  これだけの金額があれば、どれだけのサービスができるかという意味で大変重要なテーマで、この解消というか、削減を図るために、寄附型についても、職員の一人一人の努力というお話がありましたけれども、大変努力していただいて、各所管で工夫して、かなり労力も割いて寄附を集めて、ようやくにして一億円が集まったと。しかし、流出している額はもう一桁違いますから。ようやく一億円という大台に乗った、さらにその先はというところで努力を拡大していくというのが私の責任の果たし方だろうというふうに考えております。 ◆真鍋よしゆき 委員 あのときにこうしておけばよかったとか、おくればせながらこうだったのではないかとか、やっぱり振り返って総括するというのが私は大事だと思います。このことについてはまだまだこれからのテーマですので、本当に今一つ結果責任を問うとするならば、まずこれかなと。  もう一点なのですけれども、やはり保育園の待機児問題で、保育園落ちた日本云々というのもあって、非常にこれが強調されたわけですけれども、私の会派の方、また、私も本会議でも取り上げた。だから認可保育所整備をどんどん進めていくのみならず、やはり社会保障制度として育児休暇制度がある。やはりこの活用というのも相まって、待機児をなくしていくんだと。これは本当に大事な点だと思っています。そのことをこれまで質問してきたこともあります。  これは国のほうで、制度として一年半、今、最大二年まで延長する。それには保育園の待機者である証明が必要だということで、これまで世田谷区はこのことについて、育児休業制度を活用したい人、また、保育園にすぐ入りたい人がいても、やはり制度は制度として同じように扱って、中には入りたくても入れない、育休の制度を活用したくても活用できない、こういう人たちを生み出してきたのではないか。他の区を見れば、七区ですか、そういうことも含めて、やはりこれは優先順位を考えるとか、いろいろと工夫をするとか、こういうことだったと思うのです。先般の予算特別委員会で、厚生労働省からそういう配慮をしてもいい旨の通知が来たので、来年度ですか、二〇二〇年度からは選考を見直すんだという話がありました。  このことも、じゃ、現実に配慮してきた七区は何だったのかなとか、あくまでこれは国の制度がおかしいんだから、世田谷はくみしないということでよかったんだろうかとか、やはりこれは私、思うことがたくさんあります。これも、育児休業制度を活用したかったのにとれなかった、入りたかったけれども入れなかった、こういうミスマッチを生み出した二十九年。三十年もそうなると思うのですけれども、これもいろいろな理由があるにせよ、やっぱり結果責任を求められるべきだと私は思うんです。そのことについて保坂区長はどうお考えなのか、答弁を求めます。 ◎保坂 区長 今、真鍋委員御指摘の問題意識はかなり早い時期から持っておりまして、担当部長、課長に対して見直しについて指示をしてきたところであります。ただ、一方で、保育所等における保育の利用を希望し、申し込みを行っているが、当面その実施が行われない場合に一時休業の延長ができると法令上明記されているということで、このことは踏み切るのは難しいと、結果として私はそういう判断をいたしました。お話しのように、その後、大阪市等多くの自治体がこのことを要望して、通知という形で来ました。  このことについては、全体として、選考すべきではなかったかという御指摘だと思いますが、この制度自体がさらに、育児休業の延長の際に、いわゆる不承諾通知書を一緒に提示するなどのことも同時に法令で変えてほしいということも言いながら、改善をリードしていく役割を果たしてまいりたいと思っております。 ◆真鍋よしゆき 委員 法令で定められている。ですから、そういう心配もあるという担当の方のお話も聞いて、その判断の選択肢もあると私も思うのです。ただし、さっきから繰り返し言っていますけれども、やはりこれはマスコミでも大分報道されて、そういう配慮をしている区の紹介もありました。そのときに世田谷区の紹介があって、世田谷区は、あくまでも国が決めたルールなので、これを逸脱することはできないというのも、私も拝見しました。でも、そのときに、それでいいのかなと。法制度がそうなっているから。もちろんそういうふうにぐっと一つの線を行けば、そういう形になるとは思うんですが、でも、実行している七区もある。  保坂区長を見ていますと、あるときは英断をもって決断をし、例えば児童相談所も、二十三区中三区、まずやるんだということで先頭に立っておられる。いろいろなことで、これは憲法や民法や、さまざまな法律と照らし合わせてどうなのか、いや、でも、これは行くんだということで、条例の改正であるとか、さまざまなこともやってきた。でも、このことに関しては、いや、やっぱりこれは法律的な疑義があるので、この選択はとらない。  本当なら、これはまず真っ先に世田谷区が、こういう育休の配慮をしているんじゃないかなと、私は四年前にお会いしたときからずっと見ていて、思っていたのですね。だけれども、何かこのことは違うし、これはやるし、だから、どこにその判断基準があるのかな、どこで判断されているのかなというのが、時としてわからなくなるときが正直ありました。  ですから、何かそこのところが非常に職員の方も、先ほどから私たち、補助五四号線のⅡ期、Ⅲ期を優先路線から見直したというのは大きなインパクトがあったんです。それはもういつも区長と話している、それがためにみんな固定資産税も納めてもらっている、都市計画税も納めている、法人住民税も納めている、それから都市計画の道路の網の目がいっぱいあって、まだ五割しかできていない、そこに住む方々は、一体いつやるのだろうとみんな不安でならない、建築制限も受けている。だからこそ、やるべきところはやりましょう――私、見直すことだって反対じゃないですよ。だけれども、事業ができるところからやる、そして公共交通、バスも走らせよう、ベンチもつくろうという話もあるじゃないですか。これをやっぱり区長は、まずⅠ期に集中するんだ、先ほどの答弁も、間違っていなかった、これに集中するんだと言われても、多分道路部隊の職員は、いや、トップがかわって、トップがそういう発言をし、判断すれば、こうやって十年単位で優先路線を発表しているけれども、その路線から外すこともできるんだ、じゃ、言われたことをやればいいじゃないかみたいな雰囲気を私は感じるんですよ。最高責任者、人事権者がやっぱりトップダウンで判断したことは重いですよ。だから、これをやれと言われたら、そのことを一生懸命やる。でも、これはいかがかと言ったらぴたっととまる、こういうものだと思いますよ。  だから、道路のことについて、やはりずっと見ていまして、恵泉通りについても、あの学校ももともとは反対されていました。だけれども、平成十一年ごろかな、十二年ごろかな、賛成に回ってくださって、住民説明会を学校でやったんですよ。だから私も、よし、やっと動き出したと思って、そのとき一生懸命、地域の皆さんと、早くやりましょうという署名もみんなでやりましたよ。だけれども、あれからもう十七、八年。もうあの道路を着工して五十数年ですよね、五十年以上ですよ。最終的に、もうこれは最後に、御了承いただきたい方に、例えば区長が、もう俺が行って五十年来の決着をつけるんだというふうにされるのかなと思うと、でも、そんな感じでもないし、それから法律的ないろいろな、例えば一つの例で収用みたいなものも含めてやっていく方法もあるはずなんですね。だけれども、これは一つゴーサインが出ないから、五十年過ぎてもやはりまだ赤堤通りから城山通りは抜けていないというような目の前の状況を見ていると、一体、保坂区長は、どこに判断基準を持って、どのときは果敢に動き、どのときにはとまってしまうのかというのが、私にはいまだに見えてこない部分があるんです。ですから、そういうことを振り返って、これから非常にいろいろ心配している部分もあります。  そんなことを申し上げながら、私の持ち時間が参りましたので、午前中の自由民主党の質問を終わらせてもらいます。 ○安部ひろゆき 委員長 議事の都合により、ここでしばらく休憩し、再開後、自由民主党の質疑を続行させていただきますので、よろしくお願いいたします。  それでは、休憩いたします。     午後零時二分休憩    ──────────────────     午後零時四十九分開議 ○安部ひろゆき 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  自由民主党、どうぞ。 ◆畠山晋一 委員 それでは、午後の自由民主党の質問に入らせていただきます。補充領域ということで、各質疑の補充をする質疑をさせていただきますが、まず初めに、私のほうからは、プレミアム付区内共通商品券について伺わせていただきます。  国によるプレミアム商品券事業の全貌が見えてきたという状況と、そこと世田谷区の商連が発行するプレミアム共通商品券は、まずもって違うものであると、私ども自由民主党は訴えと質疑をしてまいりましたけれども、つまり福祉の政策と経済対策、これは消費拡大に結びつく部分があるかもしれないけれども、基本的には違うものである。そういったことで、生活の福祉と産業の関連性はあっても目的が違うのですから、低所得者と子育て世帯に向けた福祉政策となる国のプレミアム商品券と、世田谷区の商連によるプレミアム商品券、こちらは商店街での買い物促進、また、地域の活性化を促す、そういった目的があるものが明確になっているにもかかわらず、これが全く趣旨の違うものであるのですけれども、それぞれの目的について、改めて世田谷区としてはどのように捉えているのでしょうか。 ◎久末 経済産業部長 国のプレミアム付商品券につきましては、消費税増税の対策として、低所得者と子育て世帯の消費に与える影響を緩和し、地域における消費を喚起し、下支えすることを目的としております。一方、世田谷区商店街連合会が発行するプレミアム付商品券につきましては、リーマンショック後の景気対策として開始し、区内消費の拡大と地域経済の活性化に寄与することを目的に実施しております。このため、国は、主に低所得者対策及び子育て支援として実施する事業ではありますが、双方ともに区内で消費していただくことで、区内中小事業者への経済対策にも効果があると認識しております。 ◆畠山晋一 委員 その効果に関しては、今、答弁があったように、経済対策の効果があるというのはよく理解しているところでありますし、消費税の増税のたびにこういった取り組みを国のほうとしても、地域振興券とか定額給付金、それぞれとり行われているわけですけれども、結果、数値でも、過去の内閣府のデータで出ていましたけれども、消費喚起というところには結びついていないと。あくまでも福祉の部分での対策であるというところが、今までの歴史上も明確になっている。  一回きりのものではなくて、商店街によるプレミアム商品券は、もう十年以上にわたって続いている世田谷区独自の、世田谷区のための、世田谷区の区民のためのプレミアム商品券事業を行ってきて、それ相応の結果も出し、地域喚起のための影響が非常に大きいものであるということは、十年続いているところがまさに数字でもって実証しているのが現実でございます。  こういった低所得者の生活支援、今度、増税することによって、ふだんの生活に対して負担がふえるから、このことに対して福祉の観点から支援をする。同時に軽減税率というものが組み込まれているのが実態なわけですけれども、問題は、この先、そういったものを施したとしても、それぞれ平成九年と平成二十六年に増税されたときに消費の冷え込みがあって、消費の喚起をもたらすのに景気対策をどのようにしていくか、果たしてそこまでの検証がしっかりできて今回に至っているのだろうかというところが疑問符として残っているのが実態であります。  そういった部分で、世田谷区の区商連の発行しているプレミアム商品券は毎年継続しているから必ず効果が出てくる。同時に、区内限定でありますし、区外で消費、購入をされていた人たちが区内で喚起をするようになってきているわけですし、同時に発行している側としても、商店街としても、プレミアム付商品券を十年やっている中で、独自に自分たちの努力もしていかなければいけない、それぞれの個店が経営の努力を果たして、消費者に買っていただけるような努力も喚起しているといった実態もあって、十年以上続いているというのが実態なわけですね。この経営の販売努力を促している経済的な支援にも実はなっている。そういった目に見えない形で非常にプラスとなっている世田谷区の商店街連合会が発行しているプレミアム商品券であるといった実態の中で、そこで、過去二回の消費税の導入のときに、景気が冷え込んでいるといった実態を鑑みて、今回は、景気対策という観点から、世田谷区として、景気対策で単純に何かお考えをお持ちでいらっしゃるのでしょうか。 ◎久末 経済産業部長 日本銀行の展望レポートによりますと、消費税が五%に上がった平成九年や、八%に上がった平成二十六年度の家計負担額は八兆円程度だったことと比較して、今回は、軽減税率制度や幼児教育無償化などが予定されており、国のプレミアム付商品券の発行や住宅購入支援、キャッシュレスのポイント還元などがあわせて実施されることから、家計負担額は二・二兆円になると見通しが示されております。区といたしましては、消費税導入後の区民生活や区内経済に影響を及ぼさないよう、景気動向を注視しながら、経済対策等の取り組みを進めてまいります。 ◆畠山晋一 委員 家計負担額が二・二兆円という見通しが出ているわけですが、その見通しでさえも、果たしてどうなのかもわからない。その話を今、答弁を聞いている限りは、今後の景気動向を把握した上で、この地域経済の状況に応じた景気対策を検討してくるということでありますけれども、では、それを独自に、具体的に景気対策というものは何かお持ちでいらっしゃるのか。  本来であるのならば、この景気対策という観点からすれば、世田谷区の商連が発行しているプレミアム商品券が、昨年は十二億円あったところが九億円と、三億円の減額になってしまっている。景気対策を果たすというのであるならば、その実情に応じて、最もそのことを把握して、実態として行っている景気対策はこのプレミアム商品券であるわけですから、そういった部分に対して、十二億円から九億円に減額をしてしまうというのは、景気対策と全く逆行してしまっている数字が出てきているわけですけれども、では、具体的に世田谷区としては、独自の景気対策というのはどういったものをお考えなんでしょうか。 ◎久末 経済産業部長 世田谷区商店街連合会が発行しているプレミアム付商品券につきましては、購入者が約一万五千人でございますが、国によるプレミアム付商品券の対象は約二十二万人と大きく、また、福祉枠については、商連のプレミアム付商品券の一部と重なっていると考えております。双方ともに原則として区内でしか使えない仕組みであることから、区外流出防止効果と区内経済への効果も見込めるものと考えております。区といたしましては、これまでのように区のプレミアム付商品券の効果測定とあわせて、国のプレミアム付商品券につきましても効果測定を行ってまいります。 ◆畠山晋一 委員 その効果測定を行っていくというところで、効果測定を行った時点ではもう時、既に遅しと。もう既にこうやって今、世田谷区は三億円の減額と言っている中で、実際に景気対策として効果があると、我々はこの間、さきの定例会に始まり、今回の予算特別委員会においても再三再四訴えているが、その状況は全く変わらない。  これを鑑みまして、他区、二十三区の状況は果たしてどうなっているのだろうかと。二十三区を見渡してみますと、二十三区中、未回答、まだ返事がいただけていないのが五区。二十三区中、実施しないとはっきり明確にしているのが九区。そして、実際に検討もしているし行うというのは、うちの世田谷区も含めて九区です。  例えば、特にこういった景気対策が必要だというところで、今まで全く行っていなかった板橋区は、人口は五十五万ぐらいですか。板橋区が初めて、やはりこういった景気対策も必要であろう、商店街のつながりも大事だというところで、板橋区独自で初めて十億円のこういったプレミアム付商品券の発行を実施するといったような実態もあるわけです。世田谷区の約半分と言ってもいいでしょうね。そういった板橋区が十億円でやると言っている。それに対して世田谷区は、今まで十二億円だったのが減額して、それよりも下の九億円になると言っている。そういった部分で、消費喚起、景気対策というところでの具体的な数字として、これはやらないと言っているようにしか私には感じ取れないというのが実態なわけです。  ですから、こういった数字でもってわかりやすく景気対策を行うというのであるのならば、この三億円の減額は、改めて今からでも判断をするべき大切な事案。世田谷区民の消費生活もさることながら、商店街というのは世田谷区民の生活を守るプラットホームですから、こういった商店街の活性化のみならず、商店街を守ることにも結びついていることとなる、このプレミアム付商品券の発行を三億円の減額をしてしまう。国のほうの福祉政策とは全く別のものですから、別のものと考えて、景気対策という観点から、こういった判断を減額というふうに対応するというのは、世田谷区長としては、これは最終判断であって、この決断でいいということでしょうか、確認いたします。 ◎保坂 区長 消費税増税が予定どおり実施された場合の影響は、予測が大変難しい状況であります。今お話しにありましたとおり、国は、プレミアム付商品券、あるいはポイント還元を含めて経済対策を準備していますが、その結果があるやなしやというところは、日本経済全体が堅調であるかどうかにかかわっておりまして、やはり現在の時点でこれを正確に見通すのはなかなか困難でございます。区におきましても、区民生活や区内経済に影響が及ばないように、商店街が発行する従来からのプレミアム付商品券の発行支援のほか、教育における保護者の負担軽減措置、公共施設使用料等の利用者負担額の据え置き、あるいは公共工事の前倒し発注などの取り組みを、経済対策を見据えて進めることにしております。  今後、世田谷区商店街連合会が発行するプレミアム付商品券の予算規模については、ことし十月以降の経済状況をしっかり見据えながら、区議会の御意見をいただきながら、適切に判断していくべき課題だと考えています。  なお、国のプレミアム付商品券のほうですが、七十八カ所でしょうか、郵便局で、二万五千円という規模で、対象者が二十二万人、大変多いわけです。これは一応十万人想定で、今、効果をはじいていますけれども、これも実際やってみたらもう少し多いかもしれません。あるいは下回るかもしれませんが、そこはシンクロして、一定の経済効果はあるものというふうに考えております。 ◆畠山晋一 委員 ここで区長と消費税の増税論云々について語るものでもないですし、そのことについて言及しているわけではなくて、確かにおっしゃるように、数字的には未知数ですよ。ただ、今まで二回にわたって増税が行われてきたということは事実であるわけですし、確かに経済状況が違うという部分も理解するところではあります。ただ、そこで、こういう状況であるからこそ、前回八%に上がったときに、世田谷区としても、プレミアム商品券で、当時も二十億円発行するといった形の英断を踏んで景気対策を行ってきて、そのときにもしかるべく、ある程度の数字は出しているといった実績もあるわけですから、今回も、その状況とは確かに違うかもしれないけれども、人口が確実にふえているということで、世田谷区民に対するそういったものの――確かに国のほうの施す商品券のパイが大きいというところも理解できますけれども、ただ、先ほどもお話ししたように、一回きりで行うものではなくて、十年続けてきたといった実績があるこの世田谷区商店街のプレミアム付商品券でありますので、本来であるならば、その八%のときと同様に、自由民主党としても二十億円の発行が適するべきであると考えております。  景気が安定しなくて、政治の安定、区民の安定はないといったことは、まさにアベノミクスで実際に今実証されているのが現実でございます。こういったものも踏まえたのであるのならば、本来は今からでも減額した三億円を戻して十二億円に戻すか、また、景気対策を鑑みて二十億円の発行もあっていいといった趣旨は、私ども自由民主党としては変わりませんので、その一点は提起して、次の質問に入らせていただきます。  次は、危機管理監の配置についてでございます。
     危機管理監、こちらについてもいろいろ質疑が出てきておりますが、政府としては、東日本大震災の発災直後の平成二十三年七月に策定した東日本大震災からの復興の基本方針において、復興期間を平成三十二年度までの十年間と定めて、平成二十七年度までの五年間を集中復興期間と位置づけて、その後、平成二十八年度からの五年間、これは平成三十二年度までですね、こちらは復興・創生期間、つくって生まれる期間と位置づけて、平成二十八年三月には、復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針を策定して、復興の取り組みが現在進められている状況であります。  この間、世田谷区としても、被災地の復興に尽力するとともに、職員が被災地で得られる貴重な経験を重視して、東日本大震災、また、昨年発生した熊本地震の被災自治体に二十八人に及ぶ職員を長期派遣しており、また、近年、各地で発生する震災や風水害を受けた被災地にも、短期的でありますけれども、直ちに職員を派遣して向かわせております。これら貴重な職員は、区でいつ発生してもおかしくない首都直下地震などが発生したときに、こういった経験と実績は大きな力となって活動されることが期待されております。  この間、被災地での経験と実績を生かす方向での適材適所な人事配置、これは我が会派としても要請をしてまいりました。そこで、政府の計画上、復興期間、これは平成三十二年度までと。何をもって復興とするかというのは、これはそれぞれの思いの中で千差万別ではありますけれども、一応国としては平成三十二年度までの復興期間という一つの目安をつくっている中で、災害時に、これら被災地に派遣経験のある、例えば私ども世田谷区とすると、きょうここに座っている工藤室長も、平成七年に発生した神戸のときの震災を初め、八年前に発生した東日本大震災においても、また、熊本地震においても、すぐに現場での対応や経験を踏まれて、今、危機管理室長として、幹部職員としてさまざまな経験を生かしていただいている、その効果もあると。そういった部分で、世田谷区民の生命を守るといった適材適所な人員の配置をしていただいている。  しかし、それぞれの適材適所を生かすためには、本来であるのならば、全職員を区長のもとでリードしていく――もちろん区長がおります。その区長のもとでリードしていく、我が党も訴えている退職自衛官の危機管理監の登用、配置が必須であると、自民党として訴えてまいりました。このことについては、企画総務領域においても他会派から質疑がありましたが、自由民主党としても確認させていただきますが、現在の退職自衛官の危機管理監への登用はどのように指示をされて、どのような役割をしてもらうと考えているのでしょうか。 ◎工藤 危機管理室長 退職自衛官の危機管理監への登用につきましては、昨年、区内で発生しました台風二十一号、二十四号、また、八月のゲリラ豪雨の状況を踏まえまして、気象異変等にも対応できる、多分野、多方面のさらなる災害対策体制の強化を図るよう指示を受け、現在検討を進めております。登用に当たっては、非常勤の職として配置し、災害対策本部において、警察、消防、自衛隊、ライフラインの関係諸機関がそれぞれの役割を果たすことになりますが、その分野における知識や経験をもとに、災害対策本部長を消防OBとともに補佐していただくことになります。 ◆畠山晋一 委員 登用に当たっては、やはり非常勤の職として、また、警察、消防、自衛隊、それぞれの関係機関との役割も調整をしていく、災害対策本部長の消防OBとともに補佐をする立場になるということで、そのことも踏まえて、こういった条件のもとで、現在、防衛省とは、どこまで具体的にこの登用に対して中身が進んでいるのか、お伺いいたします。 ◎工藤 危機管理室長 自衛官OBの非常勤の職としましての登用につきましては、ことし一月に私自身が行ってまいりましたが、改めて防衛省を訪ね、条件が合う人材、適任な人材の紹介を強く求めたところでございます。また、あわせまして、気象異変等にも対応できるよう、専門的見地を有するアドバイザーやコンサルタントの活用等、トータルに災害対策を強化していくことも検討してまいりました。 ◆畠山晋一 委員 今はまだそういったところでは、世田谷区がお願いをしている条件のもとでは人材が登用されていない、そういった方向性もない。ただ、その間も、どうやら専門的見地を有するほかのアドバイザーとかコンサルタント等の活用等もこれから進んでいくという話もありますが、人を登用するということですから、慎重を来すことと、また、先方の状況など、さまざまな検討があることは重々承知しております。しかし、なぜ登用に至らないか。これは明らかでありまして、それは非常勤。この非常勤という設定にあるのであって、そのような中途半端な検討をしているうちに、実はもう既にほかの自治体では、具体に自衛官OBの登用が現に実現している自治体も出てきている。もうここに既に差が生じている。この差について、もっと真剣に受けとめていただきたい。  世田谷区長として、一自治体の統率者として、全体を見据えて、政策の優先度からすると、いつ、今この瞬間にでも首都直下の地震が発生してもおかしくない。そういった危機的――これは変に不安や危機をあおるということではなくて、実際にそれだけ危機的な状況にあるということを、実際に身を置いて感じていることであるのならば、いまだにこの登用が果たせていないということが、自分には、この迅速性が求められている状況で、世田谷区長としてあなたが本当にこの切迫性を果たして理解していただけているのだろうかという疑問に至ります。  この状況が、世田谷区長として、今起きてもおかしくない首都直下地震に向けての防災・減災対策として、これが現在の世田谷区長としての最終判断なのでありましょうか、伺います。 ◎保坂 区長 工藤室長から答弁申し上げましたように、引き続き防衛省からの推薦状況を踏まえながら、災害対策に関連する計画等を検討するために、総合的見地を有する人材の確保、あるいはアドバイザー、あるいはコンサルタントなどの活用を早期に進めてまいる所存でございます。 ◆畠山晋一 委員 答弁はほとんど変わらないわけですよね。人材の確保、それだけ活用を早期に進めていくと。果たして本当にこの世田谷区の九十万人の命を守る責任のある統率者として、その危機管理監が、じゃ、何で非常勤。非常勤登用・配置で果たしていいのか。常勤のようにして、常に、いつ、いかなる危機が発生したときでも、統率者、区長のもとで、適材適所な判断と経験と実績を持って対応できる人が常勤としているということが、世田谷区民の命を守る姿勢を具体にする登用、配置であると考えるわけですけれども、なぜここは非常勤というところにこだわるのでしょうか。 ◎保坂 区長 災害時には、私が本部長として先頭に立ち、各分野の専門的知見を有する方々から必要な助言を受けまして、十六の災対各部を指揮、警察、消防、自衛隊ほか関係機関と連携して、災害時の協定を結んでいる事業者、各団体の方々との協力も得て、全庁挙げて応急対策、復旧復興等に当たることにしています。自衛隊OBの方につきましても、各分野の専門的知見を有する方々のお一人として、私を補佐していただくために、消防OBの方と同じく非常勤の職として採用を考えております。災害対策に今後とも力を入れてまいります。 ◆畠山晋一 委員 今の答弁を聞いている限りでは、非常勤というところの姿勢も変わらないですし、常勤というところでの思いが伝わってこない。  そもそも我々自民党は、もちろん実際に退職自衛官を採用している自治体と区長との違いが災害に対する危機感であり、それはもちろん区民、もちろん区役所に対する、世田谷区民に対する世田谷区長の責任感に位置すると考えています。特に、災害が発生すれば、想定外の問題が同時多発するわけですし、そのときの区の職員は、何を信じて、何を頼りにして行動していけばいいのか。さあ、それは果たしてマニュアルでしょうか。現段階のマニュアルで全てうまくいくのでしょうか。実際に災害有事には、日常業務の延長ではなくて、うまく対処できるわけがないわけです。全く違う状況になるわけですから。そうだからこそ、危機管理の専門家を今から区役所に投入して、常勤として備えていく必要があるというのは、そういった観点に立っている。  被災自治体では、再建の礎となる職員の多くが、その後、心の健康を崩して復帰できない。被災した住民の対応は苦悩に満ちた仕事になっている。それが現実です。復旧復興に欠かせない職員がしっかり力を発揮できるかどうかにも、このリーダーの姿勢、判断、決断が大きく影響して、世田谷区の将来を大きく左右するということをどうして想像できないのであろうかと。区長自身がその役割を果たせる、そういった自信をお持ちであるのならば、そういったことなのかなと。でも、九十万、百万区民の生命と財産、区の未来と将来を守ることがいかに困難であるか。そういったところで、常勤といった一つのテーマも、もう少し真剣に考えていただきたいことを要望しておきます。  次に、命というところで同じく結びついたテーマで、先ほどの商品券にも同時に関連するところの話で、実は消費税を増税するとき、景気対策がまさに政治の安定というふうに言ってきたわけですけれども、これはある意味、消費税の増税に向かって、それに伴っての前向きな施策であるわけですけれども、その反面、実は消費税の増税に伴って、悲しい側面ではありますが、自殺者がふえる、そういった可能性があるという話を聞いております。  そこで初めに、この点に関して、世田谷区の国の統計では、平成九年に消費税が三%から五%に増税した翌年に、自殺者が激増してふえているといったような数値があるわけですけれども、その因果関係について、世田谷区としてはどういった見解をお持ちでしょうか。 ◎辻 世田谷保健所長 平成九年に消費税が三%から五%に増税された翌年の平成十年には、全国の自殺者数が初めて三万人を超え、それ以降、十三年連続して三万人を上回る状況が続きました。一方で、消費税が導入された平成元年、及び五%から八%に増税した平成二十六年度におきましては、いずれもその翌年に自殺者数が増加するという傾向は見られませんでした。これらのことに加え、一般的に自殺には多種多様な社会的要因が関係すると言われておりまして、消費税増税等の経済的要因も自殺の一因となる可能性はあるものの、消費税増税が直ちに翌年の自殺増加に影響しているとは言い切れないと考えております。 ◆畠山晋一 委員 直接な要因を世田谷区としてはそこまでは感じていないというところの話ですけれども、実際には、もう警察庁のこちらの自殺統計といった、厚労省の自殺対策推進室が作成したデータなどを見てみますと、そういった影響が複合的なところで、今、所長がおっしゃったように、それが一つの原因と決して断定はできないというのは承知できるわけですが、数字として自殺者がふえているといったことがあるわけですけれども、そこで、そのほかの要因とすると、鬱病とか精神疾患が要因で自殺する方も多いと聞いております。ここに失業とか過労とか多重債務など、社会的ストレスの影響で自殺の要因にもなるといったことについては、世田谷区としてはどのように捉えているのでしょうか。 ◎辻 世田谷保健所長 御指摘のとおり、自殺の背景には、精神保健上の問題だけではなく、過労、生活困窮、育児や介護疲れ、いじめや孤立などの多種多様な社会的要因があると言われております。また、自殺は、これらの要因が複合的に重なることで、追い詰められた末に、誰にでも起こり得る危機とされております。 ◆畠山晋一 委員 いろんな要因があるところでの話ですし、ただ、世田谷区民の命を守るといったことでは、こういった要因もあるというところを今まさに考えなければいけない状況に、十月になってからこういったものが発生して悲しい側面が出たというのでは、命を守ったという政策を世田谷区としてやっているということにならないわけですから、世田谷区として、今後そういったことを考えて、どのような自殺予防の対策に取り組むのか。  また、本年、まさに消費税増税が実施されるときに策定される予定の世田谷区の自殺対策基本方針に反映する施策なども含めて、具体に今後の自殺対策の方向性、こちらについて伺ってまいります。 ◎辻 世田谷保健所長 区では、平成二十八年四月の自殺対策基本法の改正を受け、世田谷区自殺対策協議会を中心として、これまでの実績を踏まえ、区の自殺対策をより総合的に推進するための検討を行い、本年十月には、世田谷区自殺対策基本方針を策定いたします。その準備として、昨年、区民四千人を対象とした意識調査を初め、区内医療機関、地域包括支援センター等の関係機関調査に加え、若者世代向けウエブ調査を実施いたしました。  本年二月に開催した協議会におきまして、これら調査結果等を踏まえた検討を行い、勤務・経営、高齢者、生活困窮、子ども・若者、女性の五分野を重点施策と骨子に位置づけたほか、区の各所管が、区民のためにできる生きる支援関連施策等を改めて把握するために、全庁的に事業の棚卸しの調査をすることを確認いたしました。今後、重点施策の骨子や棚卸し調査結果等をもとに、基本方針に反映する施策等の検討を進め、区の自殺対策のより総合的な推進に努めてまいります。 ◆畠山晋一 委員 すぐに目に見えるものではないところの話ではありますけれども、先ほどの商品券もそう。これも消費税の対策でもって、もしかしたら人の命を救うことになるかもしれない。危機管理監もそう。世田谷区民の命を救う、大切な常勤であるべき対策する人事の配置であるはずです。この自殺対策もそう。命を守る。こういったところの強い使命感を持って、目に見えないところの話かもしれませんが、具体の総合的な推進に努めていくと言っておりますが、現場職員としっかりと連携をとって自殺者対策に取り組んでいただくこと、その重要性をよく考えていただきたい。  次の質問に入らせていただきます。最後は教育です。  おととい、まさにおとといですよね、世田谷区立の各中学校の卒業式が行われたわけですけれども、それぞれ新たな旅立ちを迎えて、すばらしいそれぞれの式がとり行われたという話を聞いております。実はその中で、世田谷区は、小学校と中学校を結ぶ九年教育があって、その結びつきでもって、安心して子どもを義務教育に任せているところがあるという話がありました。  同時に、実はそのときにいただいた話の中で、九年教育の中にも、いろんなひずみもありますよねと。考えていただきたいことが一つあるという御提起があったのが、学区域の取り組みです。九年教育で、地域の児童生徒を義務教育の一貫性で地域の中で育てる。児童生徒を地域の中で育てていって、その地域の強さを発揮して、世田谷区のすばらしさを伝えていく九年教育がまさにとり行われて、そのために世田谷区としては、そういった学区域を自由にするほかの自治体があった中でも、世田谷区はそうじゃないと。地域のつながりと児童生徒のつながりは結びついているから、九年教育でしっかりと教育を行っていくという強い決意のもとで、きょう今日を迎えているわけですけれども、ところが、この九年教育の学び舎が、学校によっては多少ずれがある地域があるということを聞いております。このずれがある地域について、世田谷区としてはどのように捉えておりますでしょうか。 ◎淺野 教育次長 小学校の通学区域と中学校の通学区域が一部の地域で一致していないということは、今お話しされたとおりでございます。現状としましては、住所によりまして、同じ小学校の児童であっても違う中学校が指定されることがあります。このような地域は区内に十二カ所ございます。なお、こうした場合ですが、希望校が指定校と隣接しており、かつ、指定校変更の制限校でない場合には、指定校変更許可基準に基づきまして、同じ小学校を卒業する友人との関係を継続したいというような理由で、変更をお認めすることができることとなってございます。 ◆畠山晋一 委員 その変更が可能であるというところの取り組みが伝わり切れていないといったような実態もありますので、そういったところの情報の行き違いがないように。その行き違いがあった結果、心に不安を灯してしまった方々もいらっしゃったので、このひずみに対して、もう少しわかりやすく明確に取り組む姿勢を、それぞれの児童、また生徒となる人たちに伝えていただくことを明確にしていただくことを要望して、和田委員に代わります。 ◆和田ひでとし 委員 では、自由民主党の質疑を続けてまいります。  昨日、イチロー選手が現役を引退されると表明されたと。MLBの日本での開幕戦で、彼自身のまさに引き際を感じた一瞬であったんですけれども、この平成の時代を、彼は、日本のプロ野球、そしてメジャーリーグと、両方ですばらしい、まさに前人未到の成績を残して去っていくわけです。  プロ野球の中で私が心の師として今でも尊敬をしております野村克也元監督がいらっしゃるんですけれども、この野村克也元監督は、いろんな野村語録というのを残されておりまして、私もいろんなことにぶち当たるたびに参考にさせていただくんです。野村氏は、特に自分のことを野に咲く月見草であるとよくおっしゃっていまして、全盛時代当時は、まさに長嶋と王が常にクローズアップされているとき。彼は余り新聞とかテレビに取り上げられないというか、人目に余りつかない中で、すごい活躍をされていたわけですよね。私は、特に野村選手が現役時代よりも監督時代に非常に憧れまして、野村監督のさまざまなチームでの采配、リーダーシップとしての存在、これは本当に学ぶべきところが多いなと今でも思っております。ですから私は事あるたびに、この野村語録を引っ張り出しては、いろんな部分で今でも参考にさせていただいております。  今定例会においては、我々自由民主党は、特に二〇二五年に向けての危機感を問うということを一つのテーマとして、私は質問させていただきました。確かにこの平成の三十年間、いろんなことがあった中で、全国的にはもう既に人口減少社会ではありますが、しかし、世田谷区においてはいまだに人口がふえ続けているという、大変特殊な存在ではないかなと私も思っておりますし、今後、数年間、さらに人口増が見込まれている。さらに高齢化社会、高齢化率の上昇も加速度的に進んでいく。本当にここから先は非常に慎重なかじ取りを求められるのだということを、私は代表質問でも指摘をしてまいりました。  この二〇二五年に向けては、高齢者対策、あるいは公共施設整備、また危機管理など、百万都市になるという社会保障関連を初め公共施設の更新など、あらゆる行政需要の増大が予想されているところだと思います。であるからこそ、今後の五年間の区政運営は非常に慎重なかじ取りが求められるのだと。さらに、その後にやがて訪れるであろう区内人口の減少局面にどのように対応していくのか。そういった具体的な戦略も、もう既に練っておく必要があるのではないかということを主張してまいりました。  生活が困窮している方に区が手を差し伸べることはもちろん必要なことでありますし、大切なことであります。しかし、区の施策として、税負担の公平性、あるいは整合性、持続可能な財政バランス、これは非常に重要であります。また、区の財政負担を考慮した場合は、過度な給付行政は厳に慎まなければならないというのが我が会派のスタンスであります。我が会派がかねてより指摘しているとおり、現時点で財政収支の均衡がとれているからといって、安易に現金給付型のサービスを拡充していては、区の経常的経費はますますふえる一方であり、いずれ区の財政が破綻しかねないのではないかというような危惧もしております。  先ほど申し上げました、この野村元監督の語録の中に、絶頂の危機、どん底の転機という言葉がございまして、私もこの言葉を非常に大切に、今でも常に自分に当てはめるんですね。物事が順調に行っているときというのは、実はその先には危機が待っているんだと。逆に、なかなか思うように物事がうまく進まない、あるいは大変な危機状態に陥ってしまった、そういうときこそ転機なんだぞということをこの言葉はあらわしていると思うんですね。  今の世田谷区に置きかえれば、ここ数年来、税収は非常に順調であると。あのリーマンショック以来、それほど大きな危機を経験しているわけではありませんが、来年オリンピック・パラリンピックを控えて、その後どうなるのであろうかということを前回の総括質疑でも指摘させていただきましたし、やはりそこに対する備えというのは非常に重要ではないかなと思っております。  そこで、今回の質問を通しまして、特に我々会派がやっぱりなかなか納得できないなと思っているのが、教育における保護者負担の軽減策であります。  まず最初に伺いますが、給食費の費目の基準を引き上げる前に、現在五割程度にとどまっている就学援助の申請率をまずは向上させるように取り組むべきであると思うのですが、なぜこれをもっとしっかりやらないのか、これについて、いま一度改めて伺いたいと思います。 ◎淺野 教育次長 今お話しのこのたびの施策ですけれども、区といたしまして、子ども・子育て応援都市にふさわしい子育て支援の施策の一環として、就学援助制度の枠組みを見直し、認定基準を全体的に引き上げ、これとともに、給食費の費目につきましては中間所得層まで支給対象者を広げ、教育における保護者の負担軽減の充実を図るものです。  今お話しの申請率の話ですけれども、就学援助制度の周知は、これまでにも「区のおしらせ」やホームページに掲載するほか、年二回、学校を通して全保護者に御案内のチラシを配布しているところです。この間、就学援助の申請につきましては周知に努めてまいりましたけれども、このたびの制度拡充を機に、よりわかりやすい内容に工夫した御案内のチラシを作成しまして、さらに周知に努めてまいります。支援を必要とする方がより制度を利用していただけるよう、今後とも取り組んでまいります。 ◆和田ひでとし 委員 これまでも周知に努めてきたと、今、答弁をおっしゃいましたけれども、次に、このたびの制度拡充を機に、よりわかりやすい内容に工夫した御案内のチラシを作成すると。この制度拡充を機でなくとも、もうちょっと工夫した周知の仕方があったのではないかな、そういう努力をもっとしてくるべきだったのではないかなと思うのですが、今からこれをよりわかりやすい制度にしていく、周知していくということを言っているのですから、そこはもちろん、まずはこの五割を引き上げるべきだと、我が会派はそのように、今までも思っていましたし、今でもそれは主張し続けているところであります。  そもそも、区民の方々から、給食費を支払うのが実際に厳しいんだというような御家庭の声はどのぐらい区に届いていたのか。さきの総括質疑でも上島委員が質問しておりましたけれども、なかなか思うような答えが返ってきませんでした。また、保護者の負担感について、私立校も含めて調査を行ったのかというような質問も上島委員はされておりましたが、この辺について、改めてもう一度答弁を求めておきたいと思います。 ◎淺野 教育次長 これまで給食費を含め、教育における保護者の負担軽減につきましては、議会等の御意見をいただきながら、さまざまな検討を行ってまいりました。子育ての世田谷として、子育て支援の施策に取り組んできました区としまして、区立小中学校における保護者の負担軽減の施策は重要であると認識しておるところです。  この間ですが、子どもの生活実態調査なども区として行ってきており、区としての施策の判断におきましては、それらの結果なども踏まえております。また、給食費は就学援助費の約半分を占めており、保護者の負担感に対する効果は高いものと認識しております。こうしたことから、今回、区といたしまして、子ども・子育て応援都市にふさわしい子育て支援の施策の一環として、就学援助制度を活用し、教育における保護者の負担軽減の充実を図ることとしたものです。 ◆和田ひでとし 委員 私、今、負担が大きいとの声が届いているのかと聞いたんですけれども、何かここについては答えていただけないみたいなので、これは多分何度聞いても同じ答えなのかなと思うので、これ以上は聞きませんが、恐らく想像するに、こういった声はそんなに届いていないのではないのかなというふうに思います。  さて、区長は、先日の上島委員の総括質疑に対して、教育における保護者の負担軽減策に関して、国や都の協力は当然必要であると、協力をこれから求めていくんだというふうに答弁をされておりました。これはそもそも行政だけで抱え込まなければならないことなのでしょうか。保護者の負担軽減につながるさまざまな施策がほかにも考えられると思うのですけれども、例えばもっと広く協力をいただくなど考えられなかったのか、改めてこれも伺ってみたいと思います。 ◎保坂 区長 これまで給食費を含めた教育における保護者の皆様の負担軽減策につきましては、議会で各会派からの貴重な御意見をいただきながら、一方で持続可能な財政状況もしっかり見据えて、慎重な検討を行ってきたところでございます。  今御指摘の国あるいは都との関係ですが、国あるいは都がいまだ手をつけていないことを区が先んじて行うということは、世田谷区の過去の歩みから振り返っても、私以前の区長も含めて、決して珍しいことではないと思っております。自治体の取り組みが先端を切り開いて、国や都道府県に広げていくということは、他の分野でもあることでございます。教育の負担軽減については、区として判断をした上で、国あるいは都について、さらなる、いわば教育の無償化という大目標も掲げておりますので、ともに協力をしていただけるように、あらゆる機会を捉えて求めていきたいと思います。 ◆和田ひでとし 委員 児相についても、やはり東京二十三区の中では先んじて進めている。さらにその中で、世田谷区が今度はこの給食費の無償化についても、これから先陣を切って進めていくんだということ。このような世田谷区のやり方というのは、今後、東京二十三区という中では、本当に他の特別区からも認められていくんだろうかと。これはやっぱり到底、今の時点で私としては思えないのですけれども、やはりここはもっとしっかりと議論を経た上で、より慎重に進めていくべきではないのかなと思います。  次に、他区への影響というのも気になりますが、二十三区の連携協議ももちろん大切ではないかと思いますし、さらには、先ほど改めて聞きました、区長は国や都へこれから言っていくんだというふうにおっしゃっておりますが、当然二十三区というのはさまざまな課題を抱えていると思います。その中でこの世田谷区が単独で先陣を切っていくということ、やっぱり我々としては非常に不安に感じているのですけれども、他の区との話し合いなどないまま、このまま進めていくのか、本当にこれで大丈夫なのか、改めて伺いたいと思います。 ◎保坂 区長 まず、二十三の特別区は、もちろん東京都の内部団体という屈辱的な枠を飛び出して、自治権拡充で独立した基礎自治体であります。特別区長会が月一回開催されます。ここでは、二十三区共通のところでは、国民健康保険料であるとか、児童相談所設置に係る財調をめぐる議論等々、共通課題について話されておりますが、それぞれの区が格差、あるいは貧困対策、とりわけ子どものという部分について施策を繰り出しておりますが、それは各区の判断によって行われているもので、そのことについて協議をするようなことは通常ございません。なので、逆に他区から相談を受けるということもなかったわけでございまして、今回の施策は、世田谷区として、子ども・子育て応援都市にふさわしい、また、消費税増税というタイミングでございますので、こういったことを見据えた経済対策の意味合いも込めて実施をするものでございまして、基礎自治体として自立的な判断をし、また、二十三区特別区、他の区については、お互いの施策を見ながら検証したり、あるいは我々もやろうかとか、あるいは、これは選択しないと、それぞれの自立性において判断されるべきものと考えております。 ◆和田ひでとし 委員 それぞれの事情があって当たり前であるし、区長は恐らく世田谷区の我々の判断として、そこは下されたと思うのですけれども、やはり他区から相談を受けることも、この間なかったと。逆に御自分から相談に行くこともしなかったのかなと、ちょっとそこも不思議なのですけれども、この二十三区というのは、同じ特別区の中でさまざまな事情を持っていながらも、やはりこの東京都の中の二十三区の連携協議は非常に重要だと思うのです。そういったところでいち早く世田谷区が、いち早くというか、単独で子ども・子育て応援都市という宣言をして、現在、こういった子ども・子育て施策に対して非常に丁寧にというか、丁寧じゃないな、応援しているんだという表現をされておりますけれども、やはりそれについては、盛んにおっしゃっている、次代を担う子どもたちのためにという言葉を使いますけれども、本当に次の世代に何を残すべきかというところ、ここはいま一度しっかり考えるべきではないかなと思います。やはりここは物質的なもの、もちろんそういうものを残すのも大切ですし、そういった部分は、これからの変化していく時代に対してそこはもちろんわかりますけれども、本当に何を残すべきかというところ、ここは一度立ちどまってしっかり考えるべきかなというふうに私は思います。  もう一つ、東京都や、まして国に対してこれから協力を求めていくのならば、それこそ二十三区が連携して進めていくべきだと思うのですが、なぜそんなに急ぐのか。もっと丁寧に、また、より慎重に進めるべきであると先ほど来申し上げておりますけれども、もう一つ確認しておきたいのが、これは十月からの実施であるというのに、今回、当初予算にのせてきた。本来であれば補正で対応してもいいのではないかなと思うのですが、これを改めて伺っておきたいと思います。 ◎宮崎 副区長 過去いろいろ、政策的に他区の先陣を切るようなケースもそうですけれども、確かに準備段階の部分を先行して補正でお願いするケースもございましたけれども、今般につきましては、この間の議会答弁の中でも、財政状況の見通しが立つということが条件で検討は進めると、並行してやってきました。そういう意味では、今回の当初予算と、その後の中期財政計画をお示しする中では一定のめどが立ったということから、今般の当初予算に計上させていただいたと、こういう経過でございます。 ◆和田ひでとし 委員 幾ら答弁を求めても、我々の会派としてはなかなか納得できる内容ではないのですけれども、やはりここは区長の姿勢というのをいま一度。我々としても、これまで八年間、特に私は八年間、一緒に議会の中で向き合ってまいりましたけれども、たしか区長は当初、行政と議会は車の両輪であると。私も常々それを自分自身にも問いかけてまいりましたけれども、やはりこの八年間を振り返ってみますと、どうもこの両輪というのが非常にぎこちなかったなという感じがしてならないのですね。そういった中で何とか、九十万都市を引っ張る、リーダーシップをとる区長ですから、かすかに期待はするのです。何とかこれからの世田谷区を本当にいいものにしていきたいという思いは恐らく一緒だと思うのですけれども、そういった中で、この間も指摘させていただきましたけれども、やはり区長の姿勢というのは、我々にはどうしても理想的な区長には映ってこない。特に私が指摘いたしました外環道のシールドマシンの発進式に二回も続けて欠席をされた。さらにその前の着工式についても欠席をされている。やはりここは、本当にリーダーをとる方の姿勢なのかなというところ、私はここは非常に疑問に感じてしまいます。  特にこういうことをこれから施策展開していこうということは、これからの財政運営というのが、持続可能という部分で私も非常に不安になってまいりますし、今回の給食費無償化については、区が目指す公教育のあり方をしっかりと見据え、区政運営全体を俯瞰して検討する重要性というものが欠如しているとしか思えないのです。  我が会派は、昨年、スクールバス運行やワークスペース補助事業に対して同様の指摘をしてまいりました。戦略的な視点を持たない、やがて百万都市になるであろうこの世田谷区を本当に任せていいのだろうかと、とても不安になってきてしまいます。また、もしかしたら、これは選挙目当てと言っても過言ではない、継ぎはぎだらけのばらばらの施策をこれまでも垂れ流してきた保坂区政を、断じて黙認することはできない。  これ以上、区長に聞いても、同じような答弁が返ってくるのでしょうから、ここはいま一度、財政課長を経験された宮崎副区長、こんなに大風呂敷を広げていいのでしょうか。あなたが財政規律を保つかなめなのだと私たちは思っていますし、今のような区政運営が本当に持続可能だと思っているのか、改めて宮崎副区長に伺いたいと思います。 ◎宮崎 副区長 今般の予算規模が過去最大を更新している状況の中で、この平成三十一年度のパイが膨らんでいる状況は、いろいろこの間の経過でハード整備をしてきた部分がかなり重なっているということが一点あると思っております。また、保育の待機児解消に向けては、これは引き続き精力的にやらざるを得ないという状況のこともございますし、また、障害者の状態の部分も行政需要として対応していくべきだと、幾つか大きく重なっているのが現状だと思っております。  一方、この間も御指摘いただいていますように、行政経営改革の部分については、先ほど野村元監督のお話もございましたが、我々もこの財政運営をやっていく中では、いわゆる税収の部分が一定線の伸びが見えているときこそ、実は行政経営改革というものに踏み出していかなきゃいけないということも十分肝に銘じてやってきたつもりでございます。  また、特別区の構造的なことをこの間も申し上げてまいりましたけれども、非常に景気変動に影響されやすい特別区の体質がある。これは国のほうの地方交付税との関係も申し上げておりますし、また、今般の税構造というのが、特別区の場合、特に住民税が基本の形になっておりますので、どうしても景気から遅行して現象が起きてくるというようなことも十分気をつけなきゃいけない観点で、そういう意味では、先ほどの五年間のスパンの部分が本当に大丈夫かというところについては、今般の中期財政計画をお示しさせていただいた中では、一定線めどが立っているというふうには思っております。その根拠として、この間申し上げております財政調整基金の言ってみれば一定の確保、これをまず目指すべきということを、今般、一応達成していると。  こういうことから、引き続きいろんな行政需要がございますけれども、先ほど言った行政経営改革ということも緩めることなくやっていきたいということと、また、先ほど来言っている、特別区としての立ち位置の中で、百万都市を迎えるという可能性が出てきた中で、そこの部分についてもやっぱり一歩踏み出していかなきゃいけない。こういうことを組み合わせながら、引き続き健全財政を維持していきたい、このように考えております。 ◆和田ひでとし 委員 非常に不安だらけの中で、これまでもいろんな場数を踏んでこられた宮崎副区長ですから、恐らくここから先の五年間、もうそれはしっかりと見通しを立てていらっしゃると思うのですけれども、やはり世の中何が起こるかわからないこういう時代ですので、ぜひその辺はしっかりとしたかじ取りをお願いしたいと思っております。  いろいろと質問してまいりましたけれども、突き詰めれば、何のための世田谷区政なのか。これはやっぱり九十万区民のための区政でなければならない。これは言うまでもないことなのですけれども、これまでの前期から今期の八年間、我が会派として保坂区政と向き合ってきたわけではありますが、これまでも各委員が申し上げておりましたが、やはり今までの八年間を振り返って、これが本当に九十万区民のための区政だったのか。これはやっぱりしっかり問いかけなければならないと思いますし、行政と議会は車の両輪であると常々言い続けられてきた区長でありますけれども、やはりここはしっかりといま一度振り返っていただいて、本当に議会と向き合ってこれたのかなというところを、いま一度御自身でしっかりと自問自答していただきたいと思います。私は非常にぎこちない両輪だったと思っております。  恐らくこれ以上質問しても同じような答え、我々の会派が期待するような答えは返ってこないと思いますので、最後にもう一つの野村語録をプレゼントいたしまして、終わりたいと思います。(「野村好きなんだ」と呼ぶ者あり)大好きなんです私、野村監督。  好かれなくともよいから信頼はされなければならない。嫌われることを恐れている人に真のリーダーシップはとれない。この野村語録、私は、まさに今の世田谷区政にしっかりとこれを当てはめて、いま一度、これからの次の世代に残す、何を残すのかというものを区長もしっかり自問自答していただきたいし、私もいよいよことしから高齢者になりますから、次の世代に何を残すかというものを、ここはしっかりといま一度、自分自身にも問いかけたいと思います。  以上で自由民主党の補充質疑を終了いたします。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で自由民主党の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、公明党、どうぞ。 ◆板井斎 委員 初めに、幼児教育の無償化における給食費の給食の取り扱いについてお伺いします。  幼児教育無償化については、給食費を保護者から徴収するかどうかが大きな議論となっています。さきの代表質問、総括質疑においても、我が党からは、食材料費については無償にすべきと質問いたしましたが、区は食材料費を含む無償化に関する費用については、全て国が確保すべきであること、そして主食費については保護者からの徴収はせずに、従前どおり、区が負担していく方向で検討を進めること、さらに副食費については、後々の財政負担への影響が非常に大きいことから、議会等の意見も聞きながら検討していくという答弁でありました。  給食費につきましては、そもそも保護者が今、保育料に含んで食材料費を支払っている認識がないのではないかということ、また十月の無償化実施に合わせて区民周知のスケジュールを考えると、現実的ではないのではないかという点からも、現行どおり副食費については徴収すべきではないと私たちは考えます。  また、食材料費として無償化すると財政負担がふえるということは事実であると思います。確かに国が言うところの全国平均の副食費、一人当たり月四千五百円を単純に保育園の対象者で掛けて算出した影響は五億円程度になります。この影響をどう考えるかであります。  無償化に伴う財源について、初年度は国が全額負担、そして以降は国が二分の一、東京都が四分の一、残りの四分の一を区が負担するということであります。ここでいう四分の一がどういう四分の一なのかというのは、意外にはっきりしていないんでありますけれども、例えば現行、区が保護者から徴収している保育料ですが、区はもともと国の定める保育料と比較して半額程度の金額を設定し、保護者の負担軽減を行っています。今回、国が自治体に財源として配分するこの財源の算出の根拠が、国の設定する保育料で算出するのであれば、もともと区が単独で行っていた保護者への軽減分についても国からお金が来るということになりますので、仮にそうなった場合には、影響額として算出している五億円はのみ込めてしまうのではないかと考えられます。  まだ法案も正式に決定していないのですが、定かなことは言える状況にないと思いますが、こうした点も踏まえて、給食費の徴収について無償とすることについて、改めて決断すべきと考えますが、見解を伺います。 ◎知久 保育担当部長 幼児教育無償化の影響額を区は二十五・四億円と見積もっておりますが、国から財源の詳細について示されていないため、これまでの経験則を踏まえ、区が単費で負担してきた経費については、引き続き区が負担する経費に区分し、影響額を算出してございます。副食費の取り扱いにつきましては、今後、財源負担の詳細が明らかになった段階で、消費税率引き上げに伴う増収規模等を含め、改めて影響を精査しまして判断してまいります。 ◆板井斎 委員 私たちは、総括質疑で認可保育園についての無償化もあわせて提案させていただきましたけれども、しっかりとこれはきょうの段階では検討していただきたいと申しておきます。  次に、特殊詐欺についてお伺いをいたします。  昨年の世田谷の被害は三百四件で、総額約七億一千七百万円でありました。件数は過去最悪で、被害総額は平成二十五年の約七億八千九百万円に続いて二番目、昨今、江東区でのアポ電、強盗殺人事件が発生しましたし、渋谷区でも同様の事件が二件発生するなど、深刻化、凶悪化が進んでいます。  こうした中で、この被害を未然に防ぐ水際対策として、自動通話録音機の貸与を平成二十七年度より始め、これまで四年間で四千二百三十台の貸与となっています。来年度、六千三百七十台を予算計上していますけれども、これ以上特殊詐欺被害を出さないためにも、この台数を必要としている方に速やかに届けることが何よりもこの特殊詐欺被害対策になると考えます。これだけの台数を配付するには、従前の方法では無理があると思いますけれども、やはり身近なところで貸与できる体制をいかにつくることが大事かと思いますが、この貸与についての配付についての見解を伺います。 ◎工藤 危機管理室長 今、委員から御指摘いただきましたように、約六千三百台をいかに早急に普及させるかは、被害防止の重要な鍵であると考えております。来年度は、これまでの私どもの本庁の窓口の貸し出しに加えまして、支所、まちづくりセンターでの貸し出しの実施について、現在、総合支所と検討しているところです。また、あんしんすこやかセンターに委託をしての貸し出しにつきましても調整を進めております。さらに、これまで以上に区内四警察署の協力もいただき、できる限りスピーディーな普及に努めてまいります。 ◆板井斎 委員 あんしんすこやかセンターとかまちづくりセンターということですけれども、これはいつからこういう体制を進めていただくんでしょうか。 ◎工藤 危機管理室長 来年度ですから、四月から速やかにいけるようにということで今ちょっと調整しております。 ◆板井斎 委員 あんしんすこやかセンター、まちづくりセンターとなると身近なところとなりますので、そうしたさまざまな工夫をとっていただくと同時に、周知も徹底していただきたいと思っておりますけれども、この周知のことですけれども、私どもは、この特殊詐欺被害を防ぐためには、あらゆる手だてを全庁的に講じていく必要があると思っています。被害のあった地域を重点的に二十四時間安全安心パトロール車を配車させること、それから防犯カメラを増設すること、注意喚起としてまちづくりセンターで映像を流したりすることもよいかと思いますし、区民向け郵便物に注意喚起の表示をすること、また、公共施設全てにポスターを張ること、さらに路線バスや世田谷線の車外広告など、より視覚に訴える啓発も重要と考えます。  きょうはこのことについては質問いたしませんが、区長も記者会見で、やはり目に、視覚に訴えるような施策もおっしゃっておりましたけれども、それは期待しておりますけれども、きょうは銀行員などが事前に被害を未然に防ぐ、声かけをしていただいております。それによってかなり未然に防いだという件数が上がっておりますけれども、無人のATMでの対策も重要と考えますが、区としてこの無人ATMでの対策について何か見解がありましたら、教えてください。 ◎工藤 危機管理室長 今お話しいただきました銀行員や警備員などの目の届かない無人ATMに誘導され、被害に遭うケースはここ数年ふえているのが実態でございます。誰の目にもとまる注意喚起ツールを作成し、無人ATMに掲出するなど、そのほかにも警察と協力し、無人ATMに対する対策を講ずるよう検討してまいります。  一点、先ほどの体制につきましては、四月からということで私は答弁いたしましたけれども、五月中旬から受け付けを開始しますので、それまでにいろいろ体制を組みまして対応してまいります。済みません、訂正いたします。 ◆板井斎 委員 この録音機が対策の全てではないんですが、やっぱり効果が上がっているということも事実ですので、スピーディーな対策というか、警察との連携というのもありましたけれども、これもやっぱり重要だと思います。被害に遭われている方、いろんな被害に遭われている方もいらっしゃると思いますので、そうした対策に使っていただければと思います。  次に、行政経営改革の取り組みについて伺います。  先ほど来というか、今予算委員会の中でやっぱり財源の問題、税制改正、税の問題についての質疑がかなりあったかと私は思うんですけれども、地方消費税とか、配分の見直しとか、本来世田谷区の税が国税化されている問題とかを、これはもう皆さん御存じだと思うんです。その中で私が気になるのは、行政経営改革の取り組みについて質問するんですけれども、この新実施計画における行政経営改革のもとで、行政コストの縮減とか税外収入の確保など、より一層の行政経営改革が必要だと書いてはあるんですけれども、調べましたら、今回の予算、区長に就任されて八度目の予算になりますけれども、この行政経営改革の効果額、この四年間に限って大変恐縮ですが、総額で七十九億円、年平均大体十九億円、しかし、この中で、我が党の高久委員も申していましたけれども、やっぱり効果がなかなか見えない、抑制というふうに予算書には書いてあるんですけれども、それを区民に直接還元できない、バーチャル的な効果というか、真水でないというか、そういった予算を除けばこの四年間で五十八億円、年平均十四億円ということです。  いわゆる私たちのイメージしている行政改革というのは、やっぱり改革をしたお金をもう一度区民に還元できる、こういう見えるお金というイメージがあるんですけれども、区長はなかなかそういうイメージではないようですけれども。後期計画の四年間に限って見ると、今年度は約四億円、来年度は六億円、三十二年、三十三年は一億円前後と、これはさっき言いましたように、抑制額というものを除いてですけれども、こういうように毎年一桁というか、四億円、六億円、一億円前後と、来年、再来年では積み増しもきっとあるとは思うんです。こう考えたときに、区長が一生懸命新しいことはどんどんやられているんですけれども、やはり足元を見直すということも同時並行でやっていただきたいと思うんですけれども、区長はどう評価していますか。 ◎保坂 区長 板井委員からの質問の予告を受けまして、いろいろ振り返りのデータを整理させていただきました。行政経営改革について、既存事業の歳出削減も同時に図るべきだという御意見もいただいているところですが、成果の上がっていない事業などを見直していくことは、これは大事だというふうに思っております。  一方で、これまで、これは実績ベースというか、決算ベースで計算をしたわけなんですが、平成二十三年からの累計で主に三つぐらいあるんです。事業の廃止、縮小、効率化による歳出削減、歳入確保の取り組み、そしてちょっと委員が言われた行政手法改革による経費抑制と、こういう三つぐらいのジャンルがあるんですが、これは一応決算ベースで集計いたしますと、平成三十年度だけは一応その見込みでございますけれども、八年間だと二百五十五億円、そして平成二十七年からの四年間に絞り込むと九十九億円というような数字が出てきております。  既存の仕組みに変更を加えて、あるいは新たな制度を導入して削減を図るという効果は、やはり前半の四年間に大きかったわけですけれども、しかし、二期目のこの四年間についても、できる限りの努力はしてきたという所存で、これからもちろん、そのペースは緩めずに、工夫、努力をしていきたいと思っております。 ◆板井斎 委員 誰が区長になろうともこれはやっていかなきゃいけない大きな課題でありますけれども、別に全くやっていないということではなくて、次の四年間が大変厳しい、区長が以前どこかで答弁したと思うんですけれども、単純に一つのこまを外せば行政改革になるという時代じゃなくて、それが連動しているという、たしかそういうお話かと思ったんですけれども、私もそう思います。でも、やはりどこかでやらないと、余計その糸がこんがらがって、もうにっちもさっちもいかなくなるということを私は憂いているんです。  そこで私たちは、企画総務委員会で行政評価の再構築について示されたんですけれども、これは新しい角度での評価をするということなんですが、この中で五十事業に絞って徹底した評価を行うということが委員会でも説明を受けましたけれども、私たちはそうではなくて、図書館だとか、保育園だとか、そういった民営化を大胆にまずすべきことが先決ではないかと思うんですが、見解を伺います。
    ◎岩本 政策経営部長 今回の行政評価の見直しでございますけれども、これまでの従来の行政評価につきましては、事業の実績管理が中心となっておりましたが、これを再構築いたしまして、新公会計を活用してフルコストの把握、また政策目的、成果、取り組みを論理的な関係から、できるだけ数値指標を用いて客観的に評価するものとしたところでございます。  今お話しいただきましたけれども、五十事業に絞るということでございますが、一定のテーマのもとで評価対象を絞りたいと思ってございまして、その一定のテーマという設定の仕方につきましては、これはちょっとまた検討しますけれども、例えば長期間検証、見直しが行われていない事業、また御指摘いただきましたように、イベント等、事業類型に沿った事業の絞り込みもあるかと考えてございます。  所管部と政策経営部が共同で事業評価を行いまして、複数の視点から事業を分析し、客観性を高めることを目指しております。評価を踏まえ、課題の解決策を具体的に議論し、改善策につきましても改めて議会に報告をしたいと考えてございます。  また、御指摘の民営化などの課題につきましても、客観的にコスト分析等ができますので、他事例との客観的な比較を行うなど、取り組んでまいりたいと考えてございます。 ◆板井斎 委員 三軒茶屋の庁舎問題のときには、重複する事業の見直しということもありましたし、それが三軒茶屋の庁舎が御破算になったときに、その話も御破算になっていると。本来であればそういう積み上げてきたところの事業については、重複しているものについては、ぜひその庁舎の問題が終わったからといって、重複事業ももうやめなくていいんだという、今までやってきたものが途中まであったにもかかわらず、何となく最後まで決着をつけないというところが、やはり私は今回行財政改革が進まない一つの区の中の大きな要因ではないかと、そういうふうに私は考えます。  この行政経営改革に関連して、委託料について伺います。予算書には補助金と扶助費の一覧が、予算書、これですけれども、記載されていますけれども、しかし、この委託料については、この予算書の中には明らかにされていないんですけれども、基本的に委託のメリットとしては、行政サービスにおけるコストの削減効果とか、それから行政サービスの質の向上がこの委託をするということに求められるわけです。載っていないというのは、総額が一覧表には載っていないという意味で言っているのであって、補助金と扶助費の一覧はこの中に載っているということを言いたいんですけれども、この委託料の総額と類型的なものがあれば教えてください。 ◎松永 財政制度担当参事 三十一年度予算案の予算説明書別冊一一四ページになりますが、こちらに歳出予算の節別集計表というのを載せさせていただいております。こちらのほうで三十一年度予算案の委託料の総額につきましては、扶助費に続いて二番目の経費、来年度予算案で四百三十二億円ほどとなっております。こちらは主に予防接種、各種健診、またごみ収集に係る経費とか、施設の維持管理経費、そういった区民生活に欠かせない経費が大部分を占めているというものでございます。 ◆板井斎 委員 委託料は四百三十二億円という答弁で、扶助費はこの予算の説明書別冊には八百六十六億円、補助金も同二百六十六億円ということになります。この三つを合わせると千五百六十四億円ということで、世田谷区の予算の半分以上をこの三つで占めているということにもなります。大変大きな金額だし、いただいた資料だと、事業委託というのが全体で二百六十四億円をさらに占めているということ、五千万円以上の委託が八十一件あって、百九十五億円という大変大きな金額で、これを見ると、確かにどれも区民の日常生活にはなくてはならない項目だなとは思うんです。  毎年予算時期になると、各種事業委託や調査研究委託、施設等維持管理委託など、委託事業全般については、外部委託の必要性や経費の妥当性など、徹底した見直しを行い、費用対効果、効率性などの観点から、委託の内容、方法などを十分に精査、検証した上で予算を見積もることということで、いつも皆さん方が各部署に、区長さん、それから副区長さんが、書いてある文書なんですけれども、そうすると、どうやって精査、検証をしているのかということになると思うんです。委託先は、指定管理だとか、外郭団体であったり、委託によってはプロポーザルや入札で決めることも当然あると思うんですが、この見直しを行う上で、現在、具体的なこの指針などが庁内にあるのか、あるとしたら、どういうふうなことでやっているのかをお伺いします。 ◎松永 財政制度担当参事 お話しのとおり、予算に占める委託料の割合というのが大きいということもありまして、区財政の硬直化の要因の一つにもなりかねないというふうに思っておりまして、毎年度の予算編成で、お話しのとおり、委託に関する費用対効果、また経費の妥当性ですとか、委託の内容、委託の範囲が適正なのか、その辺は十分に精査をすると。  また、行政経営改革計画の中でもお示しをさせていただいておりますが、継続的に委託を行っている業務におきましても、ICT技術の向上で職員でも実施が可能なものになっていないか、委託を継続するべきかと、そういった視点も含めて委託料全般の経費を抑制、見直しに努めているということでございます。 ◆板井斎 委員 そうすると、庁内全体の委託料に対する取り組みがやっぱり見えてこないんじゃないかなと思うんです。頑張っている課や係、個人は、見て、なかなかモチベーションが上がらないですし、全体的に庁内全体としての取り組みというものをやはり進めていくべきだと思うんですよ。そうすると、やっぱり今システム保守だとか、設計だとか測量だとか、さまざまな委託の中身があるというお話ですけれども、類似するものは類似化して、これはやっぱりガイドラインをつくって、庁内でやっぱり一丸となって取り組んでいくということも、行財政改革の中では必要だと思うんです。そうしたガイドライン、またその庁内を挙げてということについてどうお考えか、お伺いします。 ◎松永 財政制度担当参事 先ほど申しました委託料というのも区民生活に欠かせない経費というのが大部分ではございますが、御指摘の点も踏まえまして、今後、区財政の占める割合というところも大きいこともございますので、庁内で来年度、二〇二〇年度予算の編成に向けて、そのあたりも踏まえて考えていきたいというふうに思っております。 ◆板井斎 委員 これはぜひよろしくお願いします。  ことしの決算からは公会計を使った決算委員会になると思うんですよね。そうすると、この委託も含めてフルコストがわかってきますので、そうしたことがわかると、より一層の委託料についての議論が私は深まるのではないかと、そういう思いからきょうは質問させていただいております。決して補助金だった事業が委託になったり、またそういうようなことでどんどん委託がふえないようにしていただきたいし、そして先ほど区長とやりとりしましたけれども、なかなか削減する突破口というか、糸口が見えないという中で、私もない知恵を絞って委託についての質問を今回させていただきましたし、また、公会計制度について、今後、この委託についてもしっかり議論を深めていければと思っております。  最後に、図書館についてお伺いをいたします。  図書館については、私たちはこれまで設計の段階から指定管理に委ねなさいということをお話ししてきました。この図書館について私なりにいろいろと勉強してきたんですけれども、二〇〇〇年代というのは情報が生産資源の時代に入って、その代表は武蔵野プレイスだと思うし、地域と住民に役に立つ図書館、生活と仕事を支援する図書館として生まれてきたと思うんです。  二〇一〇年代には武雄市図書館のように、地域のコミュニティー拠点として、地域の問題・課題解決と人々のよりどころとするコミュニティーとしての役割へと変化していったと思います。  そして二〇二〇年代に入ると、今後は人そのものが生産資源の時代に入る。私はその中で、これも視察してきましたけれども、みんなの森ぎふメディアコスモス、こういった図書館がやはりその時代とともに図書館のある姿というのは変わってきていると思うんです。  当世田谷区に置きかえてみると、本当にそれがどうであるのかといったときに、私たちが主張している図書館像と教育長が考えている図書館像の開きが余りにもまだまだあるのではないかという立場から、ちょっと教育長にお尋ねするんですけれども、かつて本の力という言葉を教育長が言葉にされておりましたけれども、改めて、教育長は公立公営を理想としているのか伺います。 ◎堀 教育長 今、委員のお話を伺ってまいりまして、私ども図書館も本当に大きく変わってきているなと痛感しております。  運営形態に捉われることなく、今、委員のほうからお話がありましたけれども、図書館としての行政サービス、質を上げていくにはどうしたらいいか。そういう意味では、公立、直営であろうと、民間の力をかりようと、私ども公共としての基本的な考え方を持って図書館運営に当たらなくてはいけないというふうに考えております。本の力を行政のほうで浸透と言うんでしょうか、発展させていきたいなというふうに考えております。 ◆板井斎 委員 それならば、先般、私たちは、図書館もやはり第三者評価に、区民がどういうように図書館を見ているのか、内部評価ではなくて、外からの評価を受けることも私は大事ではないかと思うんです。そうすることによって、多分教育長も、私どもの図書館に対する見方というか、区民がどう見ているかということで議論が先に進む気がするんですけれども、この公立図書館の運営を第三者評価に委ねるということについてはどうお考えですか。 ◎堀 教育長 他の図書館を第三者評価、民間評価でというお話ですが、それは、先ほど政経部長のほうから新たに公会計に基づいた評価をするということがありましたので、そちらを待って対応していきたいと思っておりますが、今回、経堂図書館に初めて民間の第三者評価を入れさせていただきました。私どものほうは、図書館に初めて指定管理を入れるということで、客観的な行政としての役割を果たすべき内容はどうなのかということで、このたび経堂図書館に入れさせていただいております。  非常に参考になりまして、一つ一つの具体的な事柄まで対応をしていかなくてはいけないということを御指摘をいただきましたので、この結果を踏まえて、今後の指定管理を導入する際の評価のほうに入れていきたいというふうに考えております。 ◆板井斎 委員 以上で私の質問を終わります。 ◆岡本のぶ子 委員 では、さきの区民生活所管において、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会に向けた機運醸成の取り組みの一つとして、馬事公苑周辺の五駅から馬術競技大会会場に向かううままちルートでの国内外の観客の皆様を地域の商店街、自治会、住民の皆様が一体となっておもてなしの心の交流機会の創出がとても大切であり、その取り組みの進め方を質問させていただいたことに対して、区は来年度に新たな組織のもとでスポーツ推進部や経済産業部、総合支所、都市整備政策部と連携しながらワークショップを運営し、区民、事業者、区がオール世田谷となって進めていくと答弁をされました。  本日は、もう少し具体的に伺いたいのですが、新たな組織とはどの組織を想定されているのか、また、今後どのように区民、事業者、区がオール世田谷となって大会期間中に本区を訪れる国内外の方々に対しておもてなしの心の交流を図るおつもりか、区の見解を伺います。 ◎内田 スポーツ推進部長 区では、馬事公苑周辺五駅の周辺住民との町歩きや蹄鉄を埋め込んだ平板ブロックによるサイン整備など、馬事公苑かいわいの構想を軸として、区独自の魅力の向上策を都市整備政策部が中心に進めているところでございます。  東京二〇二〇大会に向けて、馬事公苑かいわいの構想ですとか、ホストタウン、共生社会ホストタウンであることも踏まえ、多くの来訪者に対して、世田谷らしいおもてなしを実施する必要があると認識をしております。  そこで、委員御指摘の趣旨も踏まえまして、町会・自治会や地元商店街、学生など、地域の声を反映して一層の機運醸成につながるように、ホストタウンや馬事公苑周辺五駅を中心とした盛り上げなどを実施してまいります。  来年度より新しい組織の交流推進担当部が中心となり、スポーツ推進部、経済産業部、総合支所、障害福祉部、都市整備政策部などが協力し、地域の皆様が参加するワークショップなどに関係部が主体的にかかわり、東京二〇二〇大会時に五駅周辺を回遊してもらえるように、マップ作成など、世田谷らしいおもてなしの実現に取り組んでまいります。 ◆岡本のぶ子 委員 区民生活所管で質問させていただいた、それから約十日間の中で、担当部の交流推進担当部ですか、明確にしていただいたことと、また先ほどの関係する部署が、十日前は四部署だったんですけれども、今回障害福祉部も入られているということで、きちんとこの十日間の中でも協議を進めてくださっているんだなということに少し安心しました。  その上で、さきの区民生活所管でも述べたように、大会組織委員会が示された競技大会への案内ルートは、主にバス路線に沿ったルートであり、五駅の商店街や地域住民の方たちとの交流スポットの場所ともなる最寄りの公共施設を来訪者に回遊していただくルートは含まれておりませんでした。当然、さきの質問では、このルートも視野に入れていきますよという答弁はいただいているんですけれども、そう言いながらも、今後、大会組織委員会との事前調整も不可欠と考えます。というのは、大会ボランティアさんたちは、この大会組織委員会が決めたルート上に立たれていくと思いますし、回遊していただくにしても、世田谷区として考えていく案、ここについて、特に大会期間中に多くの来訪者が歩かれる場所というのは、地域住民の生活の場でもありますので、全てのルート上での安全対策が必要だと考えます。区の見解を伺います。 ◎内田 スポーツ推進部長 二〇二〇大会期間中でございますけれども、周辺の五駅から馬事公苑までのルート、そこだけではなくて、そのルートの周辺、あるいは会場周辺の安心安全対策は重要であるというふうに認識をしてございます。  現在、東京都や警視庁、国の機関など、世田谷区を初めとした関係区市などを構成員として、治安対策ですとか、サイバーセキュリティー等々、四つの分野別に分科会が設置されておりまして、そこで情報収集や連携協力体制などについて検討しているところでございます。  今後、ラストマイルのみならず、周辺五駅からのルートは、お話しのとおり、生活に密着した住宅街ですとか、あるいは商店街を通るため、万全な安全対策が講じられるように関係機関と具体的に協議をしてまいります。 ◆岡本のぶ子 委員 また、五つの駅でおり立っていただくということを区は考えたわけですけれども、どの駅から、要は都心から来る場合は新宿とか渋谷に近い駅からおりてしまうのかなとか、その先の駅でおりる人が少なくなってしまったりとか、逆に違う、魅力がある町から都心に向かってくる人は手前の駅から入ってくるという場合もあるかもしれません。それぞれの駅でどれぐらいの乗降客の方たちが、来訪者が来られるのかというのも、今は当然わからないと思うんですが、このワークショップの中では、大会期間中にどれぐらいの方たちがこの駅におりるでしょうというか、そういったある程度の想定も示していただけると、町の方たちがどういう交流をしたらいいのかというイメージもつかめると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。 ◎内田 スポーツ推進部長 大変重要な指摘でございまして、五つの駅と申しましても、日にちによって、あるいは行き帰りも含めまして、時間帯によってどういう形の想定の――いわゆる数です――という部分が人が動くんだろうかという部分を把握していないと対策は打ちようがないという部分がございます。  まだ組織委員会から示されていませんけれども、当然にその数字が示され、そういたしますと、五つの駅から時間帯としては大体この数字の歩行者の方が動くんだということがわかれば、それを前提として対策をとる。ボランティアの方についても、警備についても、客観的な数字はまだ出てきておりませんので、そういう部分について、区としても、組織委員会に申し上げておりますし、なるべく早く地域の方々に情報提供したい、このように考えております。 ◆岡本のぶ子 委員 地域発のおもてなしの心が醸成できるようにぜひお願いしたいと思います。  次に、本年七月より本格稼働となる世田谷版ネウボラを支える母子保健システムの構築について、福祉保健で質問をさせていただきました。この二年間で五回目となりますが、補充質疑においても新たな確認を含めて質問させていただきたいと思います。  さきの福祉保健所管の質疑では、母子保健システム登録の予定となる対象年齢について、私は区のこれまでの答弁である妊娠期から就学前までの妊婦及び子育て家庭等にとどまらず、就学後から成人期までを対象とすべきであること、また、データの保管期間も区が母子保健カードと同様に、最終履歴から五年程度の想定とされておりましたが、そうではなく、フィンランドのネウボラが対象としている五十年を念頭に、成人期までの切れ目のない支援、例えば出生から保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、就労等々、各ライフステージにおける医療福祉等の情報の共有を図る中で、適切な支援につなげることができるという視点でその要望をさせていただきました。しかし、区は、これまでと同様の答弁にとどまっておりました。  私は、昨年十二月八日に成育基本法が全会一致で国において成立をし、一年以内に施行されることを三月十二日の福祉保健所管の質疑の後に知り、その要綱には、この法律における成育過程とは、出生から始まり、新生児期、乳幼児期、学童期及び思春期の各段階を経て大人になるまでの一連の成長の過程をいうとされ、国及び地方公共団体の責務が明記されていることに、これまで求め続けたことが、国が法制化されたことによって裏づけられたという思いで大変勇気づけられました。  ここで再度質問いたします。成育基本法が成立し、一年以内に施行が決定している中で、本年七月稼働を予定している母子保健システムの活用を成育過程まで広げられるよう、庁内調整を図り、具体的な協議を関係部署間で進めるべきと考えます。区の見解を伺います。 ◎辻 世田谷保健所長 昨年十二月に成立、公布された成育基本法におきましては、妊娠期から乳幼児期、学童期、思春期を経て、次世代を育成する青年期までの間に切れ目のない医療、保健並びにこれらに密接に関係する教育、福祉等に係るサービス等を提供することが規定されてございます。一方、開発中の母子保健システムでは、母子保健法及び世田谷版ネウボラの取り組み等を基本として、その対象と範囲を妊娠期から就学前までの妊婦及び子育て家庭等とし、母子保健の各種事業を管理していくこととしております。  母子保健システムの活用範囲等の拡充につきましては、個人情報の取り扱いなど、区民の利益と個人情報保護の配慮、双方を重視して検討する必要がございます。その一方で、二〇二〇年四月の児童相談所の移管等を見据え、稼働予定の児童相談所システム等との一部情報の共有など、保健所としてでき得ることは着手してまいります。  また、成育基本法施行後の課題等につきまして、あらかじめ関係所管とともに把握するように努め、国の基本方針が示された際には、データの保存年限や区立保育園、幼稚園、小中学校等とのデータの共有につきましても基本方針を踏まえて検討してまいります。 ◆岡本のぶ子 委員 これまで何度も何度もやりとりをしながら、今ここは母子保健システムそのものが保健所の所管であるというところで、ここまでの答弁なのかなと思いますが、このことについて所管の副区長はいかがでしょうか。 ◎宮崎 副区長 法律の施行によって対象が広がってきている。一方で、特にこの間、母子保健システムの対象となったことがその内数に入ってしまっているということで、これをどうやってつないでいくかということは重要な御指摘だと思っていますし、また、今保健所のほうではでき得る限りというのは、母子保健システムの土台がございますので、ここをベースにして、先ほど言った年限の問題も含めてというのは、改めて個人情報の問題を含めてやらなきゃいけないと思っています。  ただ、待っていて、その結果が出た部分からではさすがに遅いと思っていますので、先んじてその情報をとりにいきながら、どこまでがまず先行してできるかということの仕分けをさせていただいて、鋭意検討させていただければと思っています。 ◆岡本のぶ子 委員 先ほど保健所長の答弁にもありましたけれども、やはり保育園、幼稚園、小学校、中学校って、教育委員会もかかわってくることにもなってきますので、ぜひ全ての領域の中で、子どもたちをいかに守っていけるか、そしてその子どもを育む家庭をさらに支えていけるかというのが今回の成育基本法の肝でございます。そこをしっかりと皆さんが共有していただいて、今までとは違う大きな、縦割りではなくて、横串を本当にきちんと刺した中でのサポートができるベースが根拠法としてできるわけですので、そこにちょうどかぶせるように世田谷区の母子保健システムの構築がちょうどタイミングよくできたということは、私はラッキーだと思いますので、このときにそこの先々のことまで考えた対応をぜひ求めておきたいと思います。  では、その上で、さきの福祉保健の質疑の中で、福祉の相談窓口についても質問をさせていただきました。子どもたちの育ちをどう守っていくかということは、いかに子どもたちとかかわるお母さんたちとか、そういった方々の悩みをどう受けとめてあげられるかということが大きくなると思うんですけれども、平成二十九年度の実績で、高齢者に関連する相談は、さきの質問でも申し上げましたが、平成二十九年度の実績で福祉の相談窓口で受けた件数は十五万件に対して、子ども関連で相談に訪れた人は何件だったか、何と七百六十四件です。この十五万件と七百六十四件というこの数字に、こうなったなと私は逆に思っちゃったんです。たしかこれは、区長との予算委員会の質疑の中で、かつて世田谷版ネウボラを平成二十八年七月から稼働すると言われたときに、福祉の相談窓口も同じタイミングで開設をするということに対して、私は、子育て相談ということがぼやけてしまうから、タイミングをずらしたほうがいいということはそのときは申し上げていたわけなんです。にもかかわらず、世田谷区はこれでやりますということで、地域包括ケアシステムの中の子育ての窓口は地区の中でもやりますと、妊娠期の面接はネウボラとして総合支所でもやりますと言われたものの、結論は、福祉の相談窓口での子育て相談というものがほとんど周知されていないというのが、この数字としては歴然とあらわれているのではないでしょうか。  そういう意味で、だからといって、私はこの地区から、福祉の相談窓口から子育て家庭の相談を外しなさいということではなくて、あくまでも今後、妊娠期からの切れ目のない相談支援体制を考えていくのであれば、成育基本法の定義に基づいて、総合支所内のネウボラ、子ども家庭支援センターでの相談はもとより、地区における福祉の相談窓口等の充実を図っていくべきだと思います。その上で、そのためにも、情報の共有ツールとして、この母子保健システムの活用をきちんと福祉の相談窓口でも定義づけるべきであると考えますが、区の見解を再度求めます。 ◎辻 世田谷保健所長 相談支援も含めまして包括的に子育て家庭を支えるためには、システム環境の整備に加え、母子保健や子育て支援等のスキルを備えた人材を配置するためのマンパワーの確保や、その後人材育成などの課題がございます。  そのため、まずは保健師等の専門職から成るネウボラチームを配置し、妊娠期の不安や疑問に答えるとともに、出産、育児の孤立感の抑制や安心感の醸成に努めております総合支所に母子保健システムを整備し、就学前の子育て家庭を切れ目なく支援するように取り組んでまいります。  福祉の相談窓口への母子保健システムの整備につきましては、引き続き福祉の相談窓口とネウボラチームのそれぞれの役割分担や連携、子育てに関する相談等へのバックアップ機能も踏まえつつ、成育基本法における国の基本方針を考慮し、関係所管とそのあり方を検討してまいります。 ◆岡本のぶ子 委員 あくまでもネウボラチームは就学前ですよね。妊娠期の面接から就学前ですから、この福祉の相談窓口では就学後のお子さんたちが圧倒的に多くなっていくんだと思うんです。ですから、そこについての相談窓口をどこで、もちろん児童館もあったりさまざまですけれども、そういうところも含めまして、どういうふうに区としてネットワーク力を高められるかという部分において、この母子保健システムの共有化ということは、私は非常に重要だと思いますけれども、このことについて区長、いかがでしょうか。 ◎保坂 区長 確かに岡本委員から、ネウボラスタートのときに御意見を伺っておりました。同じタイミングでの両システムのスタートになったわけですけれども、一つは、本来であれば、人材の限られた状況があって、それはできなかったんですけれども、福祉の相談窓口、いわゆる地区レベルで一貫して、妊娠期から就学前までお子さんを見るチームがついてケアをしていくということと、窓口が一体化して、情報交換しながらということが理想ではあったんですが、残念ながらそこまでの体制をすぐに持っていくことはできないということで、現在は総合支所、子家センということでスタートしているわけです。  成育基本法がいよいよ立ち上がったということで、新たにそれを一体化して統合的に子ども・子育てを支える仕組みとして頑張れということだと思いますので、それぞれの実態に合わせて、できることをしっかり踏まえながら、改善のほうを検討してまいりたいと思います。 ◆岡本のぶ子 委員 今回、母子保健システムが本格稼働することにより、保健師さんたちもネウボラのチームの方たちのかなり事務処理工数は減るはずなんです。軽減された分をどういうふうに地区に促していけるかということは、それはまず区のほうで考えていただいて、とにかく地区の相談体制のレベルアップをお願いしたいと思います。  次に、少子化対策について伺ってまいります。  国立社会保障・人口問題研究所が出しているデータによると、結婚の意思のある未婚者を対象に、一年以内に結婚するとしたら何が障害になるかを調べたところ、結婚資金との回答が最も多く、男性で四三・三%、女性で四一・九%になりました。ここが、結婚資金が、経済的な理由でなかなか結婚するのに障害があるというふうに答えているんです。女性では四一・九%。次に、結婚のための住居と回答したのが、男性では二一・二%で、女性で一五・三%寄せられたということです。  経済的な理由で結婚をためらう若者がふえれば、出生率の低下につながり、少子化が進むおそれもあります。本区の出生数は、平成二十七年以降、国及び東京都と同様に減少傾向にあります。また、合計特殊出生率、平成二十九年度は、全国平均一・四三、東京都平均一・二一に対し、本区は一・〇六と低く、実はこの本区の合計特殊出生率は過去十年間にさかのぼっても常に東京都、国の平均よりも低い状態が続いております。  まずここで、なぜ本区における合計特殊出生率が過去十年間以上にわたって国及び東京都の平均より低い傾向にあるのか、区の見解を伺います。 ◎岩本 政策経営部長 区の合計特殊出生率は平成二十九年度の時点で一・〇六となりまして、平成十八年の〇・八二からは回復をしてございますが、東京都の平均には届いていない状況です。  要因としてはさまざまあると考えますけれども、例えば世田谷区の平均初婚年齢は、男女ともに都や全国の平均を上回っていることや、若い世代の未婚率――三十代後半で三〇%台でございますが――も上昇傾向にあること、また世田谷区の人口構成の特徴といたしまして、結婚や出産が多いと考えられる三十代が転出超過の状況が続いているということなど、こうしたことが区の合計特殊出生率にも影響しているものと考えてございます。 ◆岡本のぶ子 委員 先日、区内在住の三十歳の介護事業所で働いている男性から、結婚を前提におつき合いをしている女性がいるけれども、結婚資金がなかなかたまらず、結婚に至らない。また、二十代の女性からは、間もなく結婚をする予定の友人が、新婚生活はお金がかかるので、国が取り組む結婚新生活支援事業を利用したいが、いかがかと言われました。しかし、世田谷区にはこの制度がまだ導入されておりませんでした。  若い世代の方々が経済的な理由で結婚をためらうことがないよう、本事業を早期に実施すべきと考えます。区の認識と本事業の実施への見解を伺います。 ◎岩本 政策経営部長 この事業につきましては、現時点で千葉市などが行っておりますが、都市部ではまだ活用の事例が少ない状況にございます。  今後、家族のありよう等、さまざまな論点がございますけれども、結婚新生活支援事業も方策の一つと捉えながら、引き続き、若い世代が住みやすい地域づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 ◆岡本のぶ子 委員 以上で公明党の前半の質疑を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 議事の都合により、ここでしばらく休憩し、再開後、公明党の質疑を続行させていただきますので、よろしくお願いいたします。  それでは、休憩いたします。     午後二時四十六分休憩    ──────────────────     午後三時二十分開議 ○安部ひろゆき 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  公明党、どうぞ。 ◆諸星養一 委員 二十八年間の思い出話をしたいというふうに思うんですが、後ろから矢が飛んでくるから、真剣勝負で臨ませていただきたいと思います。  初めに、スポーツの振興についてお尋ねいたします。  この最後で区長にスポーツコミッションについてお伺いしたいんですけれども、その前に、まずスポーツ振興財団の役割というものをお聞きしたいなと。文教所管の質疑で高橋幹事長から、部活の支援員の対応についてということで質疑がございましたけれども、スポ振がそういう役割を担ってもいいんではないかなというふうにも私自身は思っているんですけれども、まずその点からお尋ねいたします。 ◎内田 スポーツ推進部長 スポーツ振興財団では、地域で活動するさまざまなスポーツ・レクリエーション指導者を対象に、今講習会を実施しておりまして、指導者の確保、レベルアップを図り、小中学校からの部活動等の要請に応えられるように、サポートできる環境を整えているところでございます。  今後も、スポーツ振興財団と連携を図りながら、学校の部活動の支援に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆諸星養一 委員 昨年の決算のときにも、やはり高橋幹事長からスポ振の財団のスポーツにかける志がどこまで育まれているのか、さらには、長期的な視点に立ってマネジメントできる人材の確保をどう考えていくのかという質疑がございました。私はまさに人は石垣、人は城だというふうに思っておりますので、改めて内田部長にスポ振の人材育成についてのお考えを聞きたいと思います。 ◎内田 スポーツ推進部長 スポーツ振興財団の人材育成でございますけれども、財団の固有の職員が重要な職務に関与しまして、中長期的な視点でマネジメントする体制が必要であると考えております。今年度から二名の固有職員が管理職となりました。来年度には業務経験を積んだ契約職員を正規職員に採用するという予定になっております。  委員御指摘の人は石垣、人は城、同感でございまして、スポーツ振興財団の実施する人材育成、私どもとしてもできる限り、全力でバックアップをしたい、このように考えております。 ◆諸星養一 委員 もちろん世田谷区においても、人は石垣、城でございますので、よろしくお願いしたいなと思います。  次に、地域スポーツクラブへの支援についてですけれども、これも何回か取り上げていますけれども、女子サッカーのスフィーダ世田谷が活躍していますね。また、ラグビーのトップチームとしてリコーのブラックラムズですか、総合運動場は宇奈根にあって、区のスポーツイベントに大変貢献をされている。  このスフィーダ世田谷に絞ってお伺いしますけれども、このスフィーダは、なでしこリーグサッカーの二部に所属しておりまして、スフィーダというのはイタリア語で挑戦という言葉なんですけれども、その挑戦の挑、挑むということをスローガンに、あさってから開幕戦が始まるんですけれども、ぜひ活躍を期待したいなと思います。  スフィーダ世田谷は、いわゆるトップチームだけではなくて、サッカーに対し純粋な思いを持った女性への最適な環境を提供することにあるとうたっているんです。その意味から、トップチームはもとより、小学生からママさんまでを対象に、総員約百七十名になる日本最大規模の女子サッカー専門クラブなんです。そのクラブがスフィーダ世田谷と、世田谷の冠をつけているということについて、私としては、区としての可能な支援はどんなものがあるのかなということをぜひお示しいただきたいなと。  ラグビーのワールドカップもいよいよもう間もなく、数カ月後に始まるわけですけれども、そうしたラグビーといえ、サッカーといえ、ぜひ世田谷区としてどういった支援ができるかということをしっかり考えていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ◎内田 スポーツ推進部長 御紹介いただきましたスフィーダ世田谷、そしてリコーのブラックラムズといった全国的に活躍している社会人のクラブもございますし、アマチュアのクラブチームも多数ございます。お話しのスフィーダ世田谷、トップチームだけではなく、ジュニアユースなど、幅広く裾野を持ち、区内の子どもたちがスポーツを始めるきっかけになっているというふうに考えております。  昨年、スフィーダ世田谷からスフィーダ世田谷カップを開催したいと協力の依頼がございました。調整をいたしまして、本年一月には大蔵運動場、ここを活用して開催がされたところでございます。当日は百名のジュニアの女子選手による熱い戦いがあったというふうに聞いてございます。  地域のスポーツクラブチームへの支援につきましては、区民がクラブチームを応援することがチームにとって大きな支援になるというふうに考えておりまして、区が取り組む生涯スポーツの実現にも有効であると考えております。  今後とも、世田谷に根差したチーム、さまざまございますけれども、活躍できるようにさまざまな支援を検討してまいりたいと思います。また、個別具体の部分は各チームによって違うと思いますので、そういう意味では、各チームと意見交換をさせていただきたい、このように考えております。 ◆諸星養一 委員 ぜひ内田部長、そうした地域に根差したクラブというものをやっぱりしっかり区として支援できる体制をこれからつくっていただきたいなというふうに思っております。  その中で、実は六年前にも議論したんですけれども、残念ながらその当時、大蔵運動場の陸上競技場では、リーグ規定というのかな、そういうものに合致していないので、大蔵ではできないんですよというような声があったわけです。その当時は、駒沢オリンピック公園が世田谷の中で唯一できる競技場だということであったんですけれども、そういうことについても、これからもしっかりどう取り組んでいけるかということは大事な視点かなというふうに思っておりますので、もしお考えがあればということ。  あわせて、二十八年三月に策定されました世田谷区のスポーツ施設整備方針には、スポーツ施設整備イメージとして、駒沢オリンピック公園から馬事公苑、さらには仮称世田谷区立上用賀公園の拡張用地、そして大蔵運動場、砧公園一帯を中心に、国際スポーツ交流の軸を形成するとあるわけです。とりわけ大蔵運動場と大蔵第二運動場の一体的整備というものをしっかり着実に進めることが、国内外にスポーツの世田谷を発信する意味でも大変重要と考えておりますけれども、改めて見解をお示しいただきたい。 ◎内田 スポーツ推進部長 区の基本計画におきまして、御紹介の東京二〇二〇大会を契機とした国際スポーツの交流の軸を位置づけておりますし、区のスポーツの施設整備方針においても、世田谷区にふさわしい拠点、スポーツ施設を整備すると書かれてございます。
     現在、大蔵陸上運動場のスタンドの改築工事を実施しておりますし、上用賀の公園の拡張用地、ここにスポーツの施設を整備するということを踏まえまして、今後、大蔵、そして大蔵第二運動場の一体的な再整備の検討を進めてまいります。  また、お話しのスフィーダ世田谷でございますけれども、大蔵の陸上競技場をスフィーダ世田谷がホームとして使用するには、ピッチの広さが十分でないこと、そして天然芝を常に良好な状態に維持する必要があるということがございまして、そういたしますと、なかなか区民が日常的に使用しにくくなるということで、頻度が低くなるというところの課題もございます。  今後、大蔵と第二運動場の一体的な再整備の検討を進める中で、先ほどの国際スポーツ交流の軸とございましたけれども、区民がトップレベルのスポーツを直接観戦できるであるとか、あるいは区民が気軽にスポーツ・レクリエーションを実施できる場、そうした整備に当たりましては、規模や設備、維持管理コスト、周辺環境への影響など、課題がさまざまございますので、効果と財政負担のバランスを考慮しながら検討してまいります。 ◆諸星養一 委員 そこで、区長に、このテーマの最後にお聞きしたいんですけれども、何度もスポーツコミッションを取り上げて、区長からもお話をいただいたんですけれども、改めて、やはり国際交流、国際観光の流れというのはとめることができないと思っておりますし、スポーツの世界でもそれは同じであると考えているわけです。一般質問でも取り上げましたけれども、スポーツ界最大の国際会議であるスポーツアコードに世田谷区としても積極的に参加してもらいたいと、アンテナを世界に張りめぐらせるべきであるというふうに私は思います。その意味でもぜひともスポーツコミッションの創設を決断すべきだと。  もちろんその創設に当たっては、スポーツ振興財団を中心軸に据えることになると思いますけれども、財団を新しく生まれ変わらせるぐらいの大胆な改革を実行し、ぜひスポーツコミッションをつくり上げていただきたいというふうに思っておりますけれども、改めて、区長のリーダーシップを伺います。 ◎保坂 区長 区では、東京二〇二〇大会の機運醸成を図るとともに、スポーツ及び観光、文化など、多様な分野で地域を盛り上げるため、スポーツ振興財団を含む外郭団体も参加したPTで検討を行い、取り組みをレガシー実現プランとしてまとめたところでございます。  おっしゃるスポーツコミッションについては、自治体とスポーツ団体、観光関係の事業者など、民間企業も一体となってスポーツによる地域の活性化を目的とした組織を設立し、区域外から人を呼び起こして地域の活性化につなげるという取り組みであると認識をしております。  アメリカ選手団がそこにベースキャンプを置くわけですから、まさにレガシーとして国際的なスポーツ拠点になった場所ということで、スポーツ振興財団にさらに力量を高めていただいて、このスポーツを通したオリンピック以後の国際交流、観光、魅力発信に向け、新たな役割を果たしていくことは大変重要ではないかというふうに思っております。  やがて百万都市が見込まれる中で、魅力ある都市にしていくという視点のもと、スポーツの力を発揮したこのスポーツ振興財団を軸にした、いわばスキルの向上、役割のアップについて、必要な取り組みだと認識しております。 ◆諸星養一 委員 ぜひ東京二〇二〇大会が来年、いよいよ始まるわけですけれども、そうしたスポーツの世田谷というものをしっかりと、そのレガシーも含めて次へつながるようなぜひ体制をつくっていただきたいということを改めて求めておきます。  二点目ですけれども、映像ミュージアムの創設、これについては代表質問でもいたしました。豊島区のトキワ荘を例に挙げて、二十年代、三十年代にかけて、手塚治虫、赤塚不二夫、石ノ森章太郎さんなど日本を代表する漫画家が若き日に過ごしたアパート、トキワ荘は、漫画の聖地としてそれが復活することは、まさに一大ムーブメントだということで、寄附も大変集まっているということなんです。  先日、所用で都庁に行ったんですけれども、もう皆さんも見ているかどうかわかりませんけれども、都庁の向かいの高層ビルの一角にちびゴジラ君が口から炎を吹いているんです。かわいらしい絵になっているわけです。歌舞伎町のゴジラ、これも皆さん、見ていると思いますけれども、一定時間になると、音楽が鳴ってほえるんです。さらに青白いビームを吐くわけです。それは、見ていると本当に確かにおもしろいというか。  新宿はそのちびゴジラ君の下にちゃんと新宿観光特使とうたっているんだね。まさに国際観光都市新宿の魅力を国内外に発信することをしっかりゴジラを通してやりたい放題というか、でも、もとはといえば、ゴジラは世田谷だよね。  翻って、映像発祥の原点とも言えるゴジラ、ウルトラマン、サザエさん、さらには黒澤明監督、円谷プロ、世界的な著名な資源を、それこそ世田谷は宝の宝庫なんですから、そうした資源をどうしたら活用できるのかということを何度公明党として提言をしてきたことかということをしっかり受けとめていただきたいなと思うんです。  そういう意味で、ぜひとも映像発祥の町世田谷をつくり上げていきたいと。でき得れば、トキワ荘ならぬ映像ミュージアム、これをぜひ世田谷はつくり上げていっていただきたいと。その映像ミュージアムの候補地として、これは私だけの、うちの党だけの問題かもしれませんけれども、宮崎副区長はちょっと笑っているけれども、二子玉川の玉川高校跡地も非常に最適ではないかなというふうに感じちゃうんですけれども、その点もあわせて、この発祥の町世田谷についてのお考えをまずお聞きします。 ◎久末 経済産業部長 区は、区民が日常生活の中で親しみ、育ててきた歴史や文化など、区の魅力を観光資源として発掘、発信し、国内外からの観光客と区民との交流やにぎわいの創出を図るまちなか観光を進めております。  委員お話しのゴジラや黒澤映画といった区にゆかりがあり、知名度の高い映像作品は区の貴重な財産でもあり、中でもウルトラマンやサザエさんは、地元住民や商店街等の尽力で地域の観光資源として活用されているところです。また、映画の歴史においても、かつては区内に東京映画株式会社があり、現在も東宝スタジオや東京メディアシティがあるなど、映像作成には盛んな地域となっております。  映像ミュージアムの設立につきましては、開設、運営経費の確保や運営体制のあり方、継続的な集客のための企画、広報、権利者との調整等のさまざまな課題があるものと認識しております。まずは、現在ある資源と連携し、各種イベントを活用してのPRの展開など、区の魅力発信につながる取り組みを進めてまいります。  玉川高校跡地の利用につきましては、さきの定例会で、政策経営部長が答弁をいたしましたように、東京都から跡地活用についての具体的な情報はございませんが、今後、庁内の関係所管が連携をして、区としての考え方をまとめることとしております。 ◆諸星養一 委員 もう宮崎副区長に聞いちゃおうね。玉川高校、どう。 ◎宮崎 副区長 今、経済産業部長のほうから考え方を御答弁したわけですが、確かに二子玉川という土地というんですか、そのエリアということを考えますと、今回の御提案の部分についての適地という意味では、理解できるところがございます。  玉川高校跡地については、先般も申し上げましたように、現在、東京都とのどの向き合い方をするかということですが、ただ、先般も申しましたように、いよいよ公文書館の移転ということが現実になりますので、急ぎその辺についての区の考え方をまとめなきゃいけないというタイミングに来ていることは事実でございます。その辺も含めまして、ぜひ検討させていただきたいと思います。 ◆諸星養一 委員 区長に、映像ミュージアム、映像発祥の世田谷にそれをぜひつくり上げていただきたいということを、区長のリーダーシップとしてぜひ求めたいと我々は思っていますが、いかがでしょうか。 ◎保坂 区長 新宿区でゴジラが活躍しているというお話なんですが、世田谷区の特別表彰状を差し上げているので、世田谷区でもっと姿を見せてほしいというのは、ちょっと反省材料として受けとめました。  映像文化は、戦後の一時期、戦前もそうでしょうけれども、特に戦後、庶民の限られた娯楽として、世田谷でつくられた黒澤映画を初め、たくさんの映像文化が庶民の日常を支えたという大変歴史的にも貴重な、その時代から大分時間がたちましたので、それをミュージアム、そこを表現する場として、いわば魅力発信の一つとして、映像の町というのを使えないのかというのは、まさに大変有意義な御指摘だと受けとめております。  この先、二〇二〇年の大会以後、区の観光資源を活用した取り組みの一つの大きなヒントとして所管に取り組みを指示してまいります。 ◆諸星養一 委員 ぜひやっぱり国内外の観光、国際交流というものの一つの視点として、世田谷区としての魅力発信をぜひつくり上げていただきたいということを改めて強く求めておきます。  私からの最後のテーマなんですが、これはさきの一般質問で佐藤政調会長から、区域外介護施設整備の必要性について質疑をさせていただきました。その回答は大変後ろ向きであり、いわゆる二〇二五年、大介護時代を迎える危機感が、申しわけないけれども、全く感じられない。非常に残念な思いがしてならないんで、改めてここで、瓜生部長だけじゃないと思うけれども、世田谷区の姿勢について問うてみたいと。  まず、区内の介護施設整備状況について、簡潔にお示しください。あと五分しかなくなっちゃった。 ◎瓜生 高齢福祉部長 区では、平成二十七年に策定しました介護施設等整備計画におきまして、特養は二〇二五年に向け、新たに千人分の整備目標を掲げ、計画的な整備を進めております。  この間、国有地や区有地の活用によりまして特養ホームの整備が進んでおりまして、入所希望者も昨年度末千七百九十三人から今年度末千六百八十一人に減少し、二〇二〇年度末時点五百三十人の目標は、一年前倒しで五百九十三人分が開設する見込みとなっております。  今後、弦巻五丁目国有地、若林小学校、代田南児童館の区有地や大規模団地建てかえ創出用地活用により、二〇二五年度までに計画目標は達成できる見込みとなっております。 ◆諸星養一 委員 特養だけじゃなくて、私どもは、佐藤政調会長がお話ししたのは、サ高住、いわゆるサービスつき高齢者住宅等の施設整備も、資料をいただいたんですが、三十カ所、千四百戸整備されているけれども、しかし、それで足りるわけではない。もちろん、今の特養も計画数は達しているけれども、しかし、もうずっと昔から特養ホーム待機者ゼロ、保育所の待機児ゼロと、そういう目標を私が議員になってからもずっとずっと続いて、全然まだできていないわけですよね。だからこそ、区域外のをどうするのということを政調会長は言っているわけですよ。それについて、瓜生部長、改めてどういうふうに考えているのか、簡潔でいいから答えて。 ◎瓜生 高齢福祉部長 区といたしましては、やはり住みなれた地域で住み続けられるようにということで、比較的低廉な家賃で入居できます都市型軽費老人ホームの計画的な整備を進めるとともに、シルバーピアなどの高齢者住宅施策とも連携いたしまして、引き続き多様なニーズに応じた高齢者の居住の場が確保されるよう努めてまいります。 ◆諸星養一 委員 それで、最後、区長にお聞きしたいんですけれども、佐藤政調会長は、要は豊島区とか杉並区の例を挙げたわけですけれども、それで杉並区を例に挙げると、ちょっと細かくなっちゃうけれども、特養の入居待機者のうち、南伊豆町との特養の整備について、南伊豆町の特養が開所したら入所を希望するかの質問について、回答者八百十四人のうち、すぐにでも入居を希望する人は百一人、検討するが百七十一人もいたということなんですよね。そういうことについて、世田谷区が、例えばこういう方も、姉妹都市交流、川場村、さらには十日町、宮古島はちょっと遠いかもしれないですけれども、そういうところまで対象としてぜひ考えていただきたいというのが私たちの思いなわけです。区長としてのお考えをぜひお示しください。 ◎保坂 区長 イチロー選手と同じ二十八年間の集大成に敬意を表しまして、お答えをいたします。  やはり二十七年以降、六百四十三床と大分成果が上がってきたというところがございます。一方で、お話がございました例えばサ高住にしても家賃が高いということで、関東近辺、そういう意味ではかなり遠隔地じゃないといけない、そういう問題がございます。  やはり区民の立場に立って、故郷あるいは親族がお住まいの場所など、地方に移り住む場合にも、しっかり丁寧に対応し、また区民の立場で、いざ入るところがないという問題に対して、総力を挙げて対応してまいりたいと思います。 ◆諸星養一 委員 以上で公明党の補充質疑を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で公明党の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、世田谷立憲民主党・社民党、どうぞ。 ◆風間ゆたか 委員 早速始めます。今、諸星委員の最後のお話を聞いていて、大変に感慨深いものがありました。  さきの文教領域でリーディングスキルテストの件を諸星委員が取り上げてくれて、導入、それよりも教員の研修のほうが重要だと私は申し上げましたけれども、新井教授じきじきに指摘をいただきまして、リーディングテストをやらなきゃだめなんだと、わからないんだということでしたので、やはり諸星委員の提言ですから、教育委員会としてはしっかりとリーディングスキルテストを導入することを含めて、子どもの読解力、これを上げていくということに取り組んでいただくように、まずは冒頭申し上げておきます。  それから、今期で引退される、勇退される議員の方もいらっしゃると思いますが、理事者の中にもそういう方がいらっしゃると思いまして、きょう御出席の中で特に私がお世話になったなと思うのは、区議会の野球部で非常にいい結果を出す牽引役となってくれた選挙管理委員会事務局の鈴木さんです。非常に野球をいろいろ教えてもらって感謝しているんです。  それだからというわけじゃないんですけれども、私たちもこれから選挙を迎えるということになりまして、今、選挙管理委員会事務局の皆さんにはいろいろな手続でサポートしていただいているというか、御指摘いただいているということで感謝しているところなんですけれども、四年前に、私がいろいろな資料を提出しているときに、選挙公報について指摘を受けたんです。これじゃだめですよ、風間議員と。指摘したのは鈴木さんじゃないですよ。若い職員の方が指摘をして、年齢のところが反転しているとだめなんですというようなお話だったので、そんなことどこにも書いていないですよねということを確認して、結局、お金をかけてあれはプリントしていますけれども、しようがないといってつくり直して出したんですよ。でも、おかしい、そんなことどこにも書いていないよと。これは、何なんだろうと思いながら、渋々やったわけですけれども、それについては大丈夫でしたと後から言われて、とんでもない話だなと思う。こっちはお金がかかっちゃったよということで、そのときは抗議しましたけれども、選挙管理委員会事務局はそういったことをきちんとチェックしていく立場でありますけれども、ちゃんとルールにのっとったチェックをしてもらえればなとまず思います。  選挙公報に関してのルールといえば何かといえば、写真が近影六カ月以内というふうに定められているんです。(「あっ、そうなんだ」と呼ぶ者あり)書いてありましたよ。この前、説明がありました。今回の選挙説明会のときに前回のを配られていますし、その前のも私は大事にとってありますので、いろいろ見比べてみると、この中でも何人か、これは同じ写真じゃないのと思う人がいるわけですよ。有権者はこれを見て決める人って結構多いですから、ポスターは年齢とかの縛りはないですけれども、選挙公報、これは違反に値するんじゃないですかと思いながら、選挙管理委員会事務局はこういうことをちゃんとチェックしていかなきゃいけないんじゃないですかと思うんですけれども、鈴木さん、いかがでしょうか。 ◎鈴木 選挙管理委員会事務局長 選挙公報につきましては、候補者の氏名、政見、経歴、顔写真等を有権者に広く周知し、投票に際しての参考に供するものとして発行をしております。区の選挙における選挙公報の掲載申請につきましては、二月に開催いたしました立候補予定者説明会で立候補届け出の手引を配付いたしまして、手続や原稿作成方法等について説明をしております。中でも掲載写真につきましては、都の選挙と同様に、六カ月以内に撮影した写真を用いていただくようお願いをしております。  御指摘いただきました点につきましては、現在、立候補予定者の皆さんに対しまして、届け出関係書類の事前審査を個別に行っておりますので、掲載文、あるいは掲載写真が手引に沿った内容であるかどうか確認の上、適宜適切に対応してまいります。 ◆風間ゆたか 委員 鈴木さんは三月末で定年となってしまったときに、これから選挙を迎えるのにそのままトップがかわっちゃうって、事務局長がかわっちゃうというのは大丈夫なのかなと、ちょっと心配になりますけれども、再任用等もあると思いますので、引き続き、鈴木さんには頑張ってもらいたいなと思います。しっかりチェックをしてもらえればなと思います。  あと最近、選挙前ということで、いろんな議員がいろんなものをポスト投函するようなことがあったりすると思いますけれども、最近ちょっと余りにもひどいなと思ったことがやっぱりありましたので、私も、この選挙公報の、その方は一人だけクリーンかのような表記がされているんで、この選挙公報はどうなんだろうなと思ってちょっと見比べてみたんですけれども、前回と前々回、これはちょっと同じ写真なのかななんて思ったりもしていますけれども、こういうふうに同じ写真であれば、選挙管理委員会事務局もきちんとチェックできると思いますので、しっかりとチェックすることを求めまして、私の質問を終わりにして、中塚委員にかわります。 ◆中塚さちよ 委員 私からも、先ほどの時間で、諸星委員より非常にいろいろ重要な指摘もあったかと思います。特に大介護時代ということで、我が会派も、公明党さんも、福祉ということには非常に注力してきたところかと思うんですけれども、私のほうからも、特にやはり介護人材の待遇が非常に厳しいという中で、介護報酬を上げるのは、世田谷区は国の仕事だというような姿勢しか見えないと、やはり独自の予算で、例えば神奈川県の事例などのように、奨励金制度をつくってはどうかといった質問もさせていただいていたところです。公明党さん、実は全く同じ質問をしてくださったんです。ぜひこういったところを注力していただきたいということも要望を申し上げまして、補充の質疑をさせていただきたいと思います。  庁舎の問題についてなんですけれども、二月十一日、北沢タウンホールで、これは保坂区長のといっても、元気印の会の主催だったかと思うんですけれども、政策発表会というのがありまして、私も出席をさせていただきました。そのときに、さまざま区長の政策の発表があったわけですけれども、本庁舎のことについても触れられるだろうというふうに思っておりましたが、ちょっとそのときは庁舎の件について、区長のお話の中では、どうも区民交流スペースのことぐらいしか言及されなかったような印象があるんです。  基本設計の案というのが今ちょうど取りまとめられたところなんですけれども、それについては本当に区民の方からいろんな、よく言えば盛り上がっていると、だけれども、いろんな御指摘があると、そういった状況の中で、区長としては、このまんま、これでもうよしと、次に進める内容というふうに認識しているので、そのときはもう触れられなかったんでしょうか。今の問題はないというふうに認識されていらっしゃるんでしょうか。 ◎保坂 区長 当然、住民参加、参加と協働ということを、この本庁舎などは特に重要視して進めていかなければいけないテーマだと考えています。  今回、基本設計案で示した庁舎なんですが、とりわけ、現庁舎の特徴も踏まえながら、世田谷リングというテラスや広場等でつながる行政機能や区民交流機能、免震構造を入れるなど防災機能の強化、また、庁舎そのものの執務空間については、横に広がる大空間によって組織的な連携がスムーズに進む工夫、またホールについては楽屋強化、リハーサルスタジオなども備えた区民会館の機能強化などを図ってきたところで、この世田谷リングの中でも、例えばケヤキ並木の保存をして、伐採をなるべく避けるべきだという声を受けて、区庁舎自体をセットバックしたり、リングの幅を縮めたり、そのほか幾つかの改善というか、計画についての調整をしてきたところでございます。  政策発表会について区民交流スペースに言及した理由は、時間の関係で全て経過を言えなかったわけですけれども、今この段階でその自治の拠点という意味で、区民交流スペースについてのまさに、区民の提案なり議論が必要な時期でございまして、つまりハードに反映させるという意味では、そこに注意喚起というか、テーマとしてぜひ取り組んでいきたいという趣旨で申し上げたということでございます。 ◆中塚さちよ 委員 今、区長からお話がありましたが、緑の件ですとか、確かに随所で工夫はしていってくださったかなというふうに思うんですけれども、ただ、私は、正直建築に関してはど素人、ど素人議員です。ポンコツ議員ではないと思いたいんですけれども、ど素人なんですよ。ただ、ど素人の私でも、ちょっと御指摘いただいた中で、例えばですけれども、この図面を見ますと、これは所管のほうにも確認させていただいたんですけれども、エレベーターが何と十五基あるんです。現在一庁と二庁と三庁でエレベーターを合わせると五基あるんですけれども、今回そんなに敷地面積が急に大きく広くなるわけでもないのに、何でエレベーターが十五基もいるんだろうかと。しかも今度エスカレーターもできるんですよね。一階とか二階とかの人ってエレベーターを使いますかね。多分エスカレーターですよね。こんなど素人が見て、何でエレベーターが十五基もあるんだろうかとか、維持管理費もすごくかかるんじゃないかといった御指摘もいただいたわけなんですよ。そういうわけで、ど素人が見てもちょっとまだまだこれで次に進んじゃっていいのと思うところがあるわけなんです。  その他通路が狭いんじゃないかとか、一階では外の中庭が見えなくて、執務空間が暗いんじゃないとか、そうしたさまざまなことを区民の有志の方とか、専門家の方々が基本設計案について問題点があるといった三月十八日付で質問項目を出されているようなんですけれども、それについては把握はされていらっしゃるんでしょうか。 ◎松村 庁舎整備担当部長 今お話しいただいた件は、区民有志によるワーキンググループという名前でいただいているものかと思うんですけれども、基本設計案につきましては三月九日に区民説明会を開催しまして、そこでの参加者からの御意見、あるいはInfo―Ba(場)、メールなどによる御意見など、ほかにも大変多くの意見をいただいているところです。  お話にありました内容も含めまして、いただいた意見に対する区並びに設計者の考え方については、できるだけ早くまとめまして、近く公表していく予定でございます。 ◆中塚さちよ 委員 意見をまとめて公表するということですけれども、まだこうしたところ、改善点というのが出てきている中で、少しそうしたところにまだまだ改善の余地があるんではないかと思います。  もう一点、私、これは前にも質問させていただいたんですけれども、気になった点としましては、緑化のことなんですが、みどり率三四%を今世田谷区は目指していますよね。その緑の質問を後で予定していますけれども、そうした中で、もともとこの庁舎については、何とか三四%を確保しましたと。でも、これは本当に数字合わせという意味で、もっと本当に高い目標を持ってやっていったらいいんじゃないかと思うわけなんです。特にこの図面で接道部分の緑化基準というのがあると思うんですが、これも区の条例で、この大きさの建物であれば十分の七という緑化基準を満たすというのが区の基準なわけなんですけれども、図面を見ている限りどこにこの接道部十分の七、緑があるんだろうかという図面だったんですが、これはどういうことなんですか。満たしているんですか。 ◎松村 庁舎整備担当部長 まず、本庁舎等整備基本設計案におきます緑化計画ですけれども、自然の環境の保全創出を目指して、既存のケヤキ並木の保存、あるいは水辺の再整備、それと地上部だけでなく、屋上も含めて、敷地全体、建物全体を緑化することによりまして、みどり率三四%を確保する計画としています。  今後、実施設計を進める中で、例えば職員用の駐輪スペースなどの緑化など、外構計画の整合を図りながら検討を進めまして、さらにみどり率の向上に向けて取り組んでいく予定でございます。  なお、お話のありました接道部の緑化につきましては、世田谷区みどりの基本条例において求められる基準を確保した計画としているところでございます。 ◆中塚さちよ 委員 だから、その緑の基準を満たしているというのはどういうふうに、具体的にちょっと教えていただけないとわからないんですけれども。 ◎松村 庁舎整備担当部長 接道緑化十分の七というのは、一つ一つの道路に対して十分の七ということではなくて、一敷地当たり、例えば三本の道路があれば、三本全体の道路の延長に対して十分の七をとってくださいよという基準になっています。それぞれの道路に面して樹木や生け垣、植栽等を含めて、今、十分の七をとれるような計画をしておりますけれども、具体的なしつらえとか、樹種、要するに緑の質をどう考えているかということについては、さらに実施設計の中で検討していきたいというふうに思っております。 ◆中塚さちよ 委員 図面を見ますと、その広場のところなんかも少し緑があるようには見えるんですけれども、本当に面積も小さいですし、これではちょっと生け垣よりも、今生け垣とおっしゃっていましたけれども、生け垣よりも小さいんじゃないかとか、非常にそういった懸念があるんですが、もう少しここのところも工夫のしようはないんでしょうか。 ◎松村 庁舎整備担当部長 沿道緑化についても、来庁者がアプローチ動線で使っているような道路の部分であるとか、今お話がありましたように、広場に接する部分の緑のつくり方というのは、やっぱりそれぞれその使われ方、その空間の違いによって工夫しなきゃいけないと思っていますので、特に広場に面する部分は区民の憩いの空間として利用されるということですから、これを踏まえたしつらえ、樹種について、今後検討していきたいと思っています。 ◆中塚さちよ 委員 また、今回の案なんですけれども、三月十八日というすごい直近の段階で、この前の案を見て、区民と専門家の有志の方々からさまざまな意見などが出ていると。私もさっき申し上げたとおり、エレベーターが十五基もあるって、皆さん、どう思いますか。そうしたところとか、変更をするとかということになりますと、ちょっともうスケジュール的にどうなのかと思うんです。ただ、この庁舎の全体の設計自体は、まだこの後、実施設計に入っていくわけですが、そこのところを少し巻いてやれば、最終的に庁舎が完成するスケジュールがおくれるということになると、それはやはりデメリットも非常に大きい部分も出てくるかと思うので、そこに影響しない範囲で、もう少しこの区民参加というのを、形だけではなくて、今出てきた質問に対しても真摯に答えていく、それから次のステップに進んでいくというような考え方はないのでしょうか。 ◎松村 庁舎整備担当部長 この間、基本設計の中では、昨年九月にまとめたまず案の中間報告では、五地域で区民説明会を開催しまして、計百二十二名の参加をいただいています。また、世田谷リング会議については、平成三十年五月以降、四回にわたって意見交換を重ねておりまして、二十名の委員に加え、延べ約百名の傍聴者に参加いただきまして、委員、傍聴者を合わせて四百件以上の意見、提案をいただいております。これらの意見につきましては、区の設計者の考え方として公表してきたところでございます。  さらに先日、三月九日には基本設計案の区民説明会を開催しまして、こちらも六十七名の参加をいただいています。この基本設計案につきましても多くの意見をいただいておりまして、これらの意見に対する区、設計者の考え方については、先ほど答弁しましたとおり、近く取りまとめて公表していきます。  基本設計につきまして、おおむねこの案の内容をまとめまして、次の実施設計でさらに検討、深化していきたいというふうに考えております。  今、例にいただきましたエレベーター等についても、今回、横空間の大空間の中で、スムーズに利用者、職員が移動できるようなことを踏まえまして、必要な台数、待機時間なんかを踏まえて計算した上で今回計画しておりますけれども、こういったことについても御質問がございましたら、あわせて、他のことも含めて、今後も丁寧に御説明をして進めていきたいと思っています。 ◆中塚さちよ 委員 これまでのプロポーザルも含めまして、プロセスとしてやることをちゃんとやってきたといったことについて、私どもの会派もそこには一定の評価はしています。ただ、結果として、まだ非常にそういった問題点が出てきたということについては、真摯に受けとめていただきたいなというふうに思うんです。  今後、まだでき上がるまでに時間がございますので、そうした中で、少し柔軟な対応というのをしていっていただくことは難しいのかなと思っております。特に区内に関しては、区民の方々とも、もちろんこれまでも意見交換などをしていただいたと思うんですけれども、やはり専門家の方、有識者の方々からいろいろな意見もあると。そうした方々と、佐藤総合設計が建設的な意見交換をできるような場というのがあればいいのではないかと思います。  前にも、私はプロポーザルで惜しくも選に漏れた事業者さんもとてもいい案を出していたのがあったので、それはその方が納得すれば、ぜひ新しい庁舎のよいアイデアに生かしたらどうかというので取り入れられた部分もあったかと思います。そして、いろんな知恵を持ち寄って、さらによりよい庁舎をつくっていこうということで、建設的な意見交換というのが行われればいいんじゃないかなと思うんですが、それについてはいかがでしょうか。 ◎松村 庁舎整備担当部長 これまでの説明会や意見交換会でも、多くの方が御参加いただきまして、例えば建築設計にかかわる方や、都市計画、まちづくりにかかわっている方もいらっしゃると思いますし、緑、環境、あるいは今回区民会館ホールがありますので、音楽の専門の方などからも、さまざまな専門的見地から意見をいただいているところでございまして、これらは本当に設計を進める上で、区としても、あるいは設計者としても大変参考とさせていただいているところでございます。  今後も、実施設計、工事期間中の各段階において、さまざまなそういった立場の区民の方々に御参加いただいて、意見を伺いながら、本庁舎整備へ進めていきたいと考えております。 ◆中塚さちよ 委員 では、次の質問に行きます。  外環道に関してなんですけれども、シールドマシンによる掘進が行われておりますが、地域の周辺住民の方から、どうもことしの一月に喜多見五丁目、三月中旬あたりは七丁目で、複数の方から振動が感じられたというようなお話があったということなんですけれども、区のほうでは状況とかを把握していらっしゃいますでしょうか。 ◎小山 道路・交通政策部長 外環道の本線トンネル工事でございますが、東名ジャンクション内の立て坑から発進したシールドマシンは、ことしの一月下旬に多摩堤通りを越え、現在、喜多見七丁目付近の地下部で掘進が行われております。  委員からお話のありました振動につきましては、一月と今月に住民の方より、本線トンネル工事が原因ではないかとの連絡が区にございました。区に連絡があった一月の振動への対応につきまして、事業者に確認したところ、事業者は問い合わせの後、直ちに振動調査を実施しております。  この調査では、シールドマシンが掘進しているときと停止しているときと、それぞれ振動レベルの計測を行っておりますが、シールドマシンに起因すると思われる振動値の確認はできなかったとのことでございます。  しかしながら、民有地直下での掘進が行われているということから、安全を最優先に工事を進めるよう、外環事業者に改めて申し伝えたところでございます。 ◆中塚さちよ 委員 これも、外環事業者は、直ちに振動調査を実施して、振動が確認できなかったということなんですけれども、この答弁ではちっともわからないんです。一体その振動の調査というのはどういう調査で、どこで何回やったんでしょうか。 ◎小山 道路・交通政策部長 振動調査でございますが、まず一月の十六日、夜間十九時から二十時、それと二十五時から二十六時、深夜の一時から二時の範囲です。場所といたしましては、そのときのシールドマシンが掘進作業を行っているその真上の部分と、もう一カ所、マシンから約百四十メートル後ろ側の部分で一応計測を行っています。  計測方法は、デジタルの振動レベル計によって計測等を行っている、そういった計測を行ったところでございます。 ◆中塚さちよ 委員 三月のは。 ◎小山 道路・交通政策部長 三月に関しましては、ちょっと手元には計測等のデータは来ておりません。 ◆中塚さちよ 委員 これは調査をやるといっても、やはりそこの揺れたと言っていらっしゃる人の同じ場所、その建物でやったんですか。 ◎小山 道路・交通政策部長 振動計測に関しましては、計測方法とかが定められておりまして、それぞれ敷地の境の部分とか、マシンの直上というのもありますが、そのような場所で地上から垂直方向の振動波を計測、捕捉するような振動レベル計で行っていると聞いております。 ◆中塚さちよ 委員 住んでいる方の建物によっては、やはり揺れとかも違ってくる部分はあるのかなと思います。引き続き、こうした問題については丁寧に対応していただきまして、また情報を今後とも私としても注視してまいりたいと思いますので、御対応のほうをお願いいたします。  最後に、緑の質問をさせていただきます。  区制百周年に二〇三二年、平成四十四年にみどり率三三%にするという世田谷みどり33というのがございまして、私どもの会派でも応援しておりますけれども、これは着実に進んでいるのでしょうか。 ◎笠原 みどり33推進担当部長 世田谷みどり33でございますが、御案内のとおり、平成二十八年の調査では、平成二十三年調査時の二四・六〇%を約〇・六ポイント上回るみどり率二五・一八%の結果を得ております。  区では、この結果を受けまして、昨年春、新たなみどりの基本計画をスタートさせ、区民満足度を指標に取り入れるなど、改めて世田谷みどり33を位置づけ、水循環を支える緑を保全する、また緑とかかわる暮らしを楽しみ伝えるなど五つの基本方針のもと、今後の十年間の取り組みを示したところでございます。  今後は、具体的な取り組みを定めましたみどりの行動計画に基づきまして、世田谷みどり33の実現に向けて事業の進行管理を行ってまいります。 ◆中塚さちよ 委員 平成二十三年の調査が二四・六%が二十八年の調査で二五・一%と、約〇・六ふえたということなんですが、約〇・六ということは、一年で約〇・一二%弱しか伸びていないと、このままの伸び率で直線補間していくと、平成四十四年は私の計算ではせいぜい二七%にしかなりません。
     では、今後――もう一つ質問したかったんですけれども、時間がないので、羽田委員と交代いたします。 ◆羽田圭二 委員 私のほうは、働き方改革について幾つか質問したいと思います。  政府は、パワハラ防止対策について、企業が取り組むことを義務づける労働施策総合推進法の改正案を閣議決定しております。一方、区は、もう既に国の防止策以前から、職員のパワハラ防止についてはパワハラ防止基本方針、これによって対応してきたというふうに言われております。  最初に、その内容についてお聞きしたいと思います。 ◎中村 総務部長 区では、平成二十八年五月に既にこのパワハラに関する基本方針を策定しております。あわせて、世田谷区職員服務規程や懲戒処分の指針にパワーハラスメントの禁止等の規定をしているところです。  基本方針では、内容ですが、まず職場におけるパワーハラスメントがどういうものかという定義をし、パワーハラスメントに当たり得る行為を具体的にわかりやすく示しています。  また特に加害者になりやすい管理監督者について、職員が職務に専念できる良好な職場環境の確保ですとか、職員の保護に努めること、パワーハラスメントを未然に防止する義務があるということを定めているところです。  また、庁内の二人の課長級と九人の係長級が相談窓口として指定されていまして、個別の事案について調査をして解決に向けた対応を行うこととしています。  今後、妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメント、いわゆるマタハラと言われるものも含めて、より実効性のある体制を構築する必要があると考えております。新たな基本方針の検討を進めまして、全ての職員が働きやすく、その持てる力を発揮できる職場環境づくりに向けて取り組んでまいります。 ◆羽田圭二 委員 今の話でよくわかったんですけれども、同時に対象といいますか、この適用範囲はどこまで及ぶのかということなんですが、特に小中学校の教員にも適用されるのかどうかということも含めてお答えいただきたいかと思います。 ◎中村 総務部長 まず、区の策定しています基本方針でございますけれども、正規職員だけでなく、非常勤職員や臨時職員、また委託業務に従事する者も職員に準ずる者としてこれに含めております。  教育委員会のほうの、特に教員ということであれば、また別の指針なり、方針のほうで対応しているところで、別途、教育委員会のほうから御答弁をさせていただきます。 ◎淺野 教育次長 今、適用範囲ということですけれども、区の指針ですけれども、基本的に教育委員会にも適用されますので、特に第二庁舎の三階、教育委員会事務局職員がおりますけれども、そちらにも適用されます。  また、学校の部分ですけれども、世田谷区立学校等における教職員のハラスメントの防止に関する要綱というのがございまして、こちらについて特に学校職員、教職員についてということで、相談窓口や相談員を定めて対応しているところでございます。 ◆羽田圭二 委員 はい、わかりました。  それで、相談窓口は設置されているということなんですが、仮に相談そのものが、先ほどの説明に少しあったかもしれませんが、同僚職員が行った場合でも、つまり当事者が行わなくても、その対策がとられることになっているのか、この点についてお聞きします。 ◎中村 総務部長 区の相談窓口、課長級二人、係長級九人というところですけれども、この相談には、パワーハラスメントの被害を受けている、いわゆる当事者の職員だけでなく、パワーハラスメントを見聞きした周りの職員も相談できるものとしております。 ◆羽田圭二 委員 教育委員会からいただいた資料で相談件数が幾つか載っているんですが、二〇一六年度、二〇一七年度はゼロ件だったという記録なんですが、相談件数が多いことをいいことだというふうに私は思いませんから、この数字で結構なんですが、このうち指導した件数は何件あったのかというのはおわかりでしょうか。 ◎淺野 教育次長 指導した件数につきましては、詳細につきましては、申しわけございませんが、手持ちの資料はございません。 ◆羽田圭二 委員 学校でのパワハラ案件で、適切な対応がとられていないことが指摘されております。例えば第三者が相談した場合、十分な調査が行われないまま、当事者が病気休職に追い込まれたケースもあるということを聞いております。こうした状況を踏まえて、区の教育委員会としての今後の対応を伺っておきたいと思います。 ◎淺野 教育次長 パワーハラスメントということですけれども、こちらについては、パワーハラスメントを含め、あらゆるハラスメントは、被害に遭われた方に精神的または身体的苦痛を与えるということで、職場環境を悪化させるものであります。こちらについては決して認められない行為と認識しております。  このようなことから、学校におきましてもパワーハラスメントは、管理職のみならず、全ての教職員が十分に理解して、そのような行為を防止していく必要があると考えてございます。  パワーハラスメントへの相談への対応についてですけれども、申し出をされた方、これは実際に被害を受けている方に限りませんし、先ほど申し上げました要綱の中でも、被害に遭われた方以外の方も相談できるということになってございます。それらの方々から丁寧に話を伺い、適切に対応していくことが大変重要だと考えてございます。  お話しのように、相談の段階で被害者に寄り添う対応が十分にできていない点につきましては、真摯に反省し、改めてまいります。 ◆羽田圭二 委員 先ほど基本方針、それからあと実際に学校の中で適用されている内容については、今後しっかり学校の関係職員全てに周知をしていただくよう求めておきたいと思います。  国が今回パワハラについて、わざわざ法改正をしてまで行うという背景には、この間の厚労省の労働相談、ここで職場でのいじめだとか、嫌がらせ、そういうパワハラが増加傾向にあるということがわかっているということです。東京都のほうも、労働相談では上位二位に占めているという状況で、しかも最近は上司からのパワハラというよりは、同僚のパワハラが増加傾向にあるということ、これらを踏まえて、今後、対応をしていただきたいと思います。教育委員会には重ねて申し上げておきます。  次に、人事異動の時期が今来ておりますが、区の職員の人事異動について、例えば妊娠や出産、介護や保育、精神疾患を含めて、疾病です。そしてけが、本人の状態を考慮する対応を行っているかどうかについてお聞きします。 ◎中村 総務部長 お話しの区の職員の人事異動ですが、区では、組織の活性化の観点や、異なる職場経験によって視野を広げ、適性を見出すといった人材育成の観点などから、毎年四月を中心に定期的に人事異動を実施しているところです。職員の中には、今、委員のお話にございました育児や介護などのライフステージにある職員や、疾病やけがなどの事情を抱えて勤務している職員も相当数おります。人事異動に当たりまして、職員の意向調査ですとか、所属長とのヒアリングの中で、通勤時間や保育園送迎に関係する出退勤時間への配慮、体調面を考慮した職務内容の配慮など、さまざまな要望も寄せられております。  こうした職員の異動に当たって、個々の要望については、職場運営の面などから、全てに沿うことは困難な状況にありますが、例えば通勤上の配慮ですとか、過度の残業がない職場への配置がえなど、できる限りの範囲で対応を行っているところです。  今後も職員の能力や適性、異動の希望などに加えまして、所属の意向も含めて、職員にとって働きやすい勤務環境の観点にも配慮した職員配置に努めてまいります。 ◆羽田圭二 委員 それを教育委員会、教員の場合はどうなのかということを伺っておきたいと思います。教育長、お答えください。 ◎堀 教育長 私ども、御案内のように、人事権は東京都にありますので、都の要綱に基づきまして、全都的な範囲での異動が実施されていると認識しております。  今、総務部長のほうから話がありましたが、個別的なケースも踏まえまして対応しておりますし、東京都教育委員会に対して申請を行う際には、適切に対応していくという考えでおります。  今回御質問いただきました趣旨、背景等をしっかり受けとめて、丁寧に対応してまいります。 ◆羽田圭二 委員 教員の場合は区外への異動があるということで、通勤時間の関係だとか、仮に治療等を行っている場合には、その通院の時間だとか、そういうことも大変重要な課題になっているかと思います。その点を踏まえて、ぜひ今後は対応していただきたいかと思います。  次に、エネルギー政策の転換の課題ですが、原発に頼らない自然再生エネルギーの活用ということで、この間、取り組みが行われてきたかと思います。再三申し上げておりますけれども、東京電力の福島第一原子力発電所の廃炉計画がうまくいっていないこと、それからいまだに多くの方があの原発事故を受けて避難をされていること、これらを受けて、さらに原発に頼らないエネルギー政策の転換への理解、これらを深めていくことが区の取り組みとしても重要だと思っておりますが、この点について、今後の展開も含めて、区長のほうから伺いたいと思います。 ◎保坂 区長 東日本大震災及び福島第一原発の事故より八年が経過をいたしました。八年前に私はまさにこの異常事態、クライシスとも言うべき事態に対して、この社会は変わらなければならない、しかもこれは自治体から変えていくべきであるというふうに考え、区長ということを選択いたしました。  国内最大の電力消費地東京の中で最大人口の世田谷区と、当然福島の人々が受けているいまだ解決をしていない事態について、無関係であるはずはないというふうに思っております。  他方、当時は、原発がとまると、極論、江戸時代の生活に戻る等の議論がされました。しかし、その後の原発ゼロの事態がずっと続いたことによって、これは違う。そしてまた、再生可能エネルギーが大きな鍵を握っていますが、この八年間、やはりどうしても原発にこだわっている部分、全国的には少しおくれてしまっている。そういった中で、区としては自治体間連携、世田谷区でできない電力も、地域間でつないで活用するということで努力し、さらに、その機運を高めていきたいというふうに思っているところです。 ◆羽田圭二 委員 来年度予算で区役所本庁舎の電力を再生可能エネルギーを使っていくなど、今後の取り組みもあるかと思います。これらを含めて、政策転換に向けた今後の対応についても、時間がありませんが、伺っておきます。 ◎保坂 区長 自然エネルギー一〇〇%で本庁舎の電力運用するということ、これは世界の趨勢であり、また世田谷区全体を自然エネルギーに転換していく大きな引き金になると考えています。原発に頼らない社会を一日も早く実現する地域をつくってまいりたいと考えております。 ◆羽田圭二 委員 これで世田谷立憲民主党・社民党区議団の質問を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で世田谷立憲民主党・社民党の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、日本共産党、どうぞ。 ◆江口じゅん子 委員 日本共産党の補充質疑を始めます。  私からは、外環道について伺います。  当初から国などは、外環道は地下四十メートル以深の大深度地下工事で、地表部に影響はないと説明をしてきました。しかし、昨年、野川に、地下シールドマシンの工事によって、酸素濃度が大変低い危険な空気が気泡となって一カ月以上も噴出、さらに地下水の流出と、事業者も認める想定外の事態が生じ、工事は半年間とまりました。事業者は、昨年十二月の説明会で、気泡漏出及び地下水流出推定メカニズムを説明、今後、安全な掘進方法を確認しながら掘進するとし、ことしから本掘進を開始しています。しかし、このメカニズムは推定であり、いまだ解明をされていません。安全かどうかを確認しながら、現在喜多見の住宅街真下を掘進しています。  ここに、二月十八日、シールドマシンが通過する地域に配られた事業者からのお知らせのビラがあります。二台のシールドマシンは、下記の時期に通過を予定しておりますので、お知らせいたしますとあります。ここに地図が書いてあって、先行する南行き、おくれて北行き、二台のシールドマシンが、三月から四月にかけて一カ月程度掘進をすると、見てもらってわからないとは思うんですが、地元の人でも本当によく見ないとわからない地図にざっくりと時期が示されている、本当に不親切な告知ビラだと思っています。  今、マシンは野川沿いを掘進し、先行する南行きのマシンはこれですね。野川と世田谷通りを交差する中之橋の前、そしておくれて北行きのマシンは多摩堤通りに係る喜多見大橋を越えた付近にあります。今後、世田谷通りを越えれば、成城の住宅街真下を掘進する予定です。  こうした中、今、喜多見の住宅街で、先ほど他会派から質問があったように、住宅街真下の大深度地下をシールドマシンが通過する際、振動を感じるという訴えが複数寄せられています。  私は、先日、地域の方と一緒に野川沿いを歩き、喜多見七丁目の地域の方々や、そして野川を監視する警備員というのがおりまして、私も歩いて初めてこういった方を知ったんですが、ちなみに地域の方はどなたも知りませんでした。その警備員などからもお話を伺いました。野川の右岸側のある方は、早朝の四時ごろ、震度二から三程度の原因不明の振動に目が覚め、一時間続いた。左岸の雁追橋近くの方は、夜、二十三時四十分ごろに震度一程度の小刻みな揺れで目が覚め、二十分間続いた。事業者の二十四時間ダイヤルに電話をしたら、雁追橋の名前すらもわからず、話にならなかった。詳しいことは後ほど電話させるというので待ったが、今に至るまで何の応答もない。また、同じく左岸のある方は、うちは揺れは感じないが、家屋がギチッときしむ音がしたなどです。また、振動に気づかなかったというお宅もありました。  この町内では、今後もう一台シールドマシンが通過するため、振動や異変を感じたら記録をしましょうと住民間の自発的呼びかけが行われていました。さらに地域の方々からは、今まで影響ないと言っていたのに、振動で家屋への影響が心配、事業者はきちんと説明してほしい、二十四時間ダイヤルは当てにならない、また、振動計をつけてほしい、野川の監視員がいることを知らなかった、地域に知らせてくれれば私も聞きに行く。このビラです。このビラでは、いつうちの真下を通過するかわからない。もっときめ細かい情報と通過する直前にポスティングをしてほしいなどなど、要望と改善の声を多数伺いました。  区はこの間、気泡や地下水発生に対し、住民、議会の要望を受け、事業者を来庁させ、岡田副区長が早期に地域への説明を要請した経緯があります。区長の七項目の要望に立ったこの対応で、さきに述べた十二月の説明会は、沿線では当区のみ実施をされました。  このたびの振動に関して、事業者へ調査と説明、また先ほど振動をはかったという答弁がありましたが、そうした情報こそきちんと提供してもらいたい。これも含め情報提供、周知改善を求めていただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 ◎小山 道路・交通政策部長 外環道の本線トンネル工事につきましては、工事に伴い、昨年、東名ジャンクション周辺部で地下水の流出や野川河床から漏気が発生するなどの事象が生じました。区では、事象の発生後、直ちに原因を究明した上で、不安に思う住民の皆様にわかりやすく丁寧に説明を行うよう、外環事業者に再三にわたり要請したところ、昨年十二月に喜多見にある常設会場で、事象発生のメカニズムや今後の掘進計画などをお知らせする説明会が開催されたところでございます。  委員お話しのシールドマシンの掘進に伴う振動につきましては、区にも区民の方より連絡をいただいたことから、直ちに外環事業者に状況を確認するとともに、住民の方からの問い合わせなどにつきまして、丁寧な対応を行うよう申し伝えたところでございます。  区といたしましては、引き続き区内での工事が続くことから、安全を優先し、工事を行うとともに、地域住民の方々へ情報提供などを含め、適切に対応するよう改めて申し伝えてまいります。 ◆江口じゅん子 委員 先ほどお示ししたこのビラは、同時に万が一の安全対策についても書かれています。地上部では、シールド機の通過前、中、後に、地表面高さを測量します。さらに、異常が生じていないか確認するため、警戒車両などで巡回とあります。  そして、このビラの裏面にはさらに詳しく書いてあります。ここに地下室、井戸を所有されているお宅にて、皆様の安心確保のための酸素濃度調査をさせていただきます。さらに、安全安心の取り組みについては、万が一避難が必要となる場合には、拡声器、戸別訪問により周知します。そして、近くのオープンスペースなどに避難誘導します。喜多見常設会場を開放するなど、一時的に避難が可能な近隣施設を確保しますと、避難誘導、避難所の確保についても明記をされています。地上部の異常にお気づきの点がありましたら、二十四時間ダイヤルはここですよと、そういったことも書かれております。いずれにせよ、事業者としても想定外の事態を受け、これら安全対策を行わざるを得ない状況です。  この間の事態は、大深度地下利用のそもそもの前提が崩れていると言わざるを得ないと認識をしています。しかも、これは当区で起きており、担当の岡田副区長に伺いますが、この間の事態をどのように認識されているか伺います。 ◎岡田 副区長 今、委員のほうから御紹介いただきましたけれども、この外環道の工事に際しましては、保坂区長のほうから、国交省の外環事務所長宛てに七項目の要望を出しております。具体的には、工事が地盤、地表に与える影響等に関する周辺住民への情報提供であるとか、振動、騒音等、環境への影響に対する最新の技術を適用した調査、対策、また環状八号線等への車両の流入、渋滞予測の開示、こういった七項目にわたりまして要望事項を伝えておりまして、この要望事項を踏まえまして、この間、気泡問題、また安全対策、こういったことについても、不安に思う区民の皆さんに丁寧に説明することが、円滑な事業の推進につながるんだということを事務所長にも、私からも直接、再三にわたりお話をさせていただいたところでございます。  いずれにしましても、今後、区内の民有地直下で工事が行われていくということになりますので、安全を最優先にして工事を行うとともに、住民の方々が安心できるような対応を行うよう、引き続き要請をしてまいりたいと思います。 ◆江口じゅん子 委員 地元区として七項目の立場に立った毅然な対応をお願いしたいと思います。  そして、区長はこの間、東名以南延伸の掘進を表明しています。また、今後、玉川地域で大深度利用のリニア新幹線工事も予定をされています。しかし、大深度の安全神話は崩れています。我が党としては、今からでも外環事業の中止と大深度事業の見直しを繰り返し要望し、中里委員にかわります。 ◆中里光夫 委員 それでは、私のほうから質問いたします。  今議会で、日本共産党私たちは、区民の命を守る三つの提案ということで、災害から区民の命と財産を守る、そして子どもの命を守る、社会保障の後退から区民の暮らしを守る、この三つの提案をしてきました。きょうはまず、大震災から区民の命を守るということについて質問します。  私たちは、震災から命を守るために、住宅の耐震化を進め、緊急対策として、耐震シェルターや感震ブレーカー、家具転倒防止器具の普及を求めてきました。震災から住民の命を守る第一はこの問題です。引き続き全力で取り組むことを求めます。  今議会では、地震発生時に生き延びても、その後の避難所生活で健康や命を失うようなことがあってはならない、避難所機能の強化を求めてまいりました。東日本大震災では、大変な寒さの中、ライフラインは途絶え、暖もとれず、大変過酷な避難生活を余儀なくされました。昨年は西日本豪雨災害で、避難所での熱中症対策が問題となりました。発災後、ライフラインが途絶え、外部の支援が得られなくなることを想定して、三日間は補給なしで耐えられるよう準備する、このことが必要です。  ところが、避難所の非常用電源の体制、これはどうか。移動用の発電機と三十リッターのガソリンが備蓄されていると言うんです。この発電機というのは工事現場にあるようなもので、照明を使ったり、通信の機械を動かすというようなことらしいんですが、約二千三百ワットの能力があるというようなものですが、これを長く使うために、最小に絞って六百ワットで、この三十リットルのガソリンを使うと五十時間ほどやっと使えるというような話なんです。全く不十分な体制だと言わざるを得ません。避難所にどのような非常用電源の確保が必要か、危機管理部門として目標や計画を持って取り組むべきだというふうに思います。  本庁舎の整備では、非常用電源について、災害時にフル稼働が必要なエリア、そして特定の目的に使用されるエリア、こうやってエリアを定義して、それぞれにコンセント、照明、空調、換気など、何に電源を供給するのかを定め、どのエリアは何を供給する、これを供給する、具体的に明らかにして、災害時に必要な電力量を見積もっています。最大電力の五〇%を確保するという話です。停電が復旧するのはおおむね七日間ということを言われていますから、この七日間稼働する燃料を備蓄するんだと、こういう計画となっています。  これまで災害本部機能の非常用電源、これについては大変議論もされてきました。しかし、多くの区民が避難する避難所でどのような非常用電源が必要か、これは余り議論されてこなかったかと思います。現在の避難所の非常用電源、これは一体何を想定しているんでしょうか。 ◎工藤 危機管理室長 今現在、避難所の非常用電源でございますが、先ほど委員が御案内いただいたように、夜間の照明、あと一定の事務機器が稼働するレベルの備蓄ということで対応しております。 ◆中里光夫 委員 工事用の照明があって、あとスマホの充電ができるかどうかみたいな話ですよ。広い体育館の中でほんの一角が明かりがつくだけと、こういうものでいいのかどうかと。  それから、先ほど言ったように過酷な暑さや寒さの問題や、その三日間はそういう生活を維持するということから考えて、それで十分なのかということをよく考えていかなければいけないと思います。  今後、エアコンが避難所に設置されていきますけれども、これは動かないことが前提となっています。それでいいんでしょうか。いかがでしょうか。 ◎淺野 教育次長 現在、教育委員会では区立小中学校全校、九十校の体育館に空調設備を設置するために全力を挙げてございます。おおむね二年間で導入を完了させることにしておりますけれども、電力を基本とした空調機を導入する方針のもとで、既に工事発注の準備や電力確保のための電源工事の準備等を進めてございます。  教育委員会としましては、まず、全校に空調機を整備することが優先となりますが、避難所機能の充実に向けましては、御指摘の点も含め、災害対策担当とも連携して、引き続き検討してまいりたいと考えてございます。 ◆中里光夫 委員 しかし、エアコンの設置を進めていっても、こういった非常時にはそれが動かないというのが今の計画では前提になっているんじゃないですか。それでいいんですか。 ◎淺野 教育次長 今お話がございましたが、ライフラインの復旧までについては、現在の設備のままですと、御指摘のとおりだと思いますけれども、復旧後は当然動くことを想定しています。 ◆中里光夫 委員 ライフラインが途切れて、補給が期待できないときのための話をしているんです。  七十二時間稼働するということは必須です。さらに、避難所に必要な電力、これをどう設定していくのかということを具体的にすべきだと思います。危機管理部門としてどう考えますか。 ◎工藤 危機管理室長 先ほど御答弁がありましたが、避難所として指定しております小中学校につきまして、空調の設備をすることに具体的になりましたので、停電時の空調設備の稼働についての非常用電源の確保につきましては、関係所管とも検討しまして、避難所の機能充実に向けて取り組んでまいります。 ◆中里光夫 委員 検討しますと言いますけれども、今前提じゃないわけですし、どういうものが必要かという具体的な目標やビジョンがないまま、このまま進んでいっても、これは整備されないというふうに思います。  七十二時間稼働する、そしてエアコンもちゃんと使える、そういうものが必要ではないでしょうか。区長、いかがですか。 ◎保坂 区長 その災害時の緊急電源について、北海道胆振東部の地震でも、コンビ二で工夫をしながら電力供給して開店したということは大きな教訓だと思います。  太陽光発電については、大分の学校で導入されています。太陽光で発電した電気をきちんと充電して、これはある程度性能のいいバッテリーを投入しなければいけないんですが、それを回しながら、緊急事態に備えた電源としてバックアップしていくというようなことを検討したいというふうに思っています。 ◆中里光夫 委員 太陽光を使うだとか、ガスを使ったらどうかだとか、それから軽油を使うだとか、いろんなやり方はあるわけです。問題は、どういうものが必要なのかと、それをきちんと目標も立てて、計画も立てて整備していくということだと思います。その点についていかがですか。 ◎宮崎 副区長 この検討がおくれていることは申しわけないと思いますけれども、エアコンの設置の際に、その判断として、避難所ともなるということから、この計画については急ぐということを申し上げていたわけですから、今の議会のほうからも蓄電の話もあったと思いますけれども、こういうことも含めまして、対応が可能な形のもので何とか取り組んでいきたいと、こういうふうに思っております。 ◆中里光夫 委員 しっかりとどういうものが必要なのかという目標も立てながら計画的に進めていただきたいと強く要望しておきます。  それでは次に、国保について質問していきます。  国保については、中小企業が加入する協会けんぽの約二倍にもなる高過ぎる保険料、そして他の被用者保険にはない均等割によって子どもにも一人当たり、今度は年間五万二千円もの保険料がかかる、こういう問題を指摘してきました。  全国知事会が国に対して一兆円の公費を投入して国保料を協会けんぽ並みに引き下げることを要望しております。区長もこの問題を特別区長会で提起し、国保料の低所得者や多子世帯の軽減について、特別区長会が国に要望書を出した、このことを大変評価しております。  二十三区の共通の認識と課題になったこの要望書ですけれども、共通の認識としてどういうことが出されているのかといいますと、例えば保険料徴収に関して非常に厳しい環境下に置かれるなど、保険者の努力だけでは解決し得ないさまざまな課題を抱えているんだとか、国民健康保険制度が安定的かつ持続的に運営できるように要望していくんだとか、こういうことに立って、一つは低所得者への軽減です。国庫負担を充実させ、国保財政基盤を強化、充実すること、また低所得者層への一層の保険料負担軽減を図るために、国の責任において必要な財源措置を講じることであるとか、多子世帯の問題については、これも子育て世帯の経済的負担を軽減するため、国の責任において市町村の補助制度に対する財政措置を講じること、こういう要望が出されています。これは二十三区共通の認識で出されているんだというふうに思います。  この要望書の内容について区の見解を伺います。 ◎板谷 保健福祉部長 国民健康保険制度が安定的かつ持続的に運営できるよう、保坂区長より区長会に問題提起を行い、区長会として昨年七月に都知事に対し、国保制度改革における激変緩和措置や低所得者等への保健料負担軽減、多子世帯への支援を要望しております。また、八月には委員からもお話がありましたけれども、国に対し、保険者へのさらなる財政支援や、被保険者の保険料の負担軽減策の拡充、多子世帯への支援を要望したところでございます。  国保料の子どもの均等割のあり方につきましては、本年二月、国の参議院本会議におきまして、安倍総理より、国保制度改革による財政支援の効果や、国保財政に与える影響等を考慮しながら、国と地方の協議の場で引き続き議論するといった考え方が示されております。  世田谷区としましても、特別区一体となり、また要望のほうを引き続き頑張っていきたいと思います。 ◆中里光夫 委員 それでは、続いて介護保険についても伺っていきます。  介護保険料は、標準額で現在の七万七千四百円が、二〇二四年には十万五千二百四十円になると、区の試算で見込みが示されています。介護保険は、給付額の半分は保険料から、そして国が四分の一、そして都が八分の一、区が八分の一、これを負担するという仕組みになっています。給付量、サービス提供がふえればふえるほど保険料は上がらざるを得ない、こういう仕組みになっています。二〇二五年以降も高齢者人口はどんどんふえて、将来さらに保険料が上がる、そういう仕組みになっています。保険料が高過ぎて、個人の負担の限界を超えてしまえば、社会保障の制度として、これはもう破綻してしまうと、私たちは国庫負担をふやす必要があるというふうに考えています。
     国は、この十月から給付費の五〇%の公費負担とは別枠で保険料の軽減強化を行うとしています。これまで区が独自軽減をしていた水準に国の制度で軽減の措置が広がりますから、区の独自軽減をさらに広げていく、そのことを強く求めていきたいと思います。  国は、現在二五%を負担するとなっていますが、実はそのうちの五%は調整交付金というふうになっていて、平成二十九年度で言うと、そのうちの三・四二%しか世田谷区には来ていない。影響額は九億一千万円、保険料に換算すると、基準月額で約三百円、年間だと約三千六百円保険料を引き上げる要因となっています。  特別区長会は、この問題で要望書を出しております。介護サービスの提供は増加の一途をたどっているという認識のもとで、調整交付金、これを別枠の措置、国の法定負担分である二五%を確実に交付し、別枠にするべきだという要望書を出しております。  この介護保険に関する二十三区の要望書に対する区の見解を伺います。 ◎瓜生 高齢福祉部長 介護保険法では、介護サービス費のうち、利用者負担分を除いた費用の総額を公費と保険料で五〇%ずつ負担することが定められており、公費の内訳は、介護保険施設、特定施設では国二〇%、都一七・五%、区一二・五%で、その他の居宅給付は国二五%、都と区がおのおの一二・五%となっております。  国の負担のうち、五%は市町村間の格差を是正するため、調整交付金となっております。調整交付金は、給付の可能性の高い七十五歳以上高齢者の割合、第一号被保険者の所得などに応じて算定され、平成二十九年度は三・四二%で、御指摘のとおり影響額は九億一千万円、三年を一期とする計画期間では、一人当たり基準月額約三百円に相当いたします。なお、平成三十年度の内示では、二十九年度より〇・三一%増加し、三・七三%でございました。  調整交付金が五%を下回った部分は、第一号被保険者の保険料で賄うため、保険料額に大きな影響を及ぼすことから、この間、特別区長会を通じて国に調整交付金の五%を確実に交付し、各保険者間の所得格差に対する財政措置は、これまでの調整交付金とは別枠で対応することを求めてまいりました。  今後も、引き続き国に強く働きかけてまいりたいと考えております。 ◆中里光夫 委員 二十三区がそうやって統一して要望書を上げているということは評価いたします。  では、それに対して国からどういう回答が寄せられているのかと。例えば国保です。先ほど答弁にもありましたけれども、例えば保険者への財政支援と被保険者の保険料負担軽減の拡充については、国庫負担割合の引き上げは現在のところ検討されていないというような冷たい回答です。それから、多子世帯への支援については、これは先ほど言っていた地方と引き続き議論をしていくというふうに書かれています。介護保険については、この調整交付金の別枠措置に対しては回答がありません。回答がないんです。これではなかなか実現に及ばない。国に対する要望をどう実現していくのか、このことが問われていますが、どう考えますか。 ◎宮崎 副区長 今、国保と介保、同時にちょっと懸案を御説明になりましたので、まず国のほうへの対応としては、当然これは問題としていろいろ課題があって、制度的な設計そのものの部分においても、当然踏み込まなきゃいけないと思っていますが、一方で、今、委員からも御紹介がありましたが、これは全国スタンダードのものをやりつつも、都市部における部分が顕著にあらわれてきているというふうに思っております。  そういう意味では、この特別区というのが一丸となって、国保制度、介護保険制度のまずは制度設計における改善を目指す。この中には、国保における定率の国庫負担割合の増加、これはもうそもそも求めてきておりますし、また御紹介がありました調整交付金の別枠、これはまさに先ほど言った都市部の部分の中に顕著に出てくる構造になっているはずです。こういうところを抜きにして、一律パーで国のほうから求めてくるものでは当然受けられませんので、そこを具体的に掘り下げていかなければならないと思っています。  いずれにいたしましても、特別区の中で十分協議をする中で、何とか国のほうにお答えを引き出していきたいと、このように考えております。 ◆中里光夫 委員 自治体の問題として、二十三区も共通した認識で取り組んでいて、国に要望も上げていると、まさに自治体の問題ですよね。しかし、区民の中にはなかなかそのこと自体が知られていないんじゃないかと思います。区民に知らせて、呼びかけて、世論をつくっていく、一緒に運動をしていく、そういうこともあるんじゃないかというふうに思います。  それから、この間、保育予算が二倍化してきました。これは国や都への働きかけや区の率先した行動が財政をつくってきたんだというふうに思います。国の制度も変えてきたというふうに思います。今回の予算でも、特財が大きく伸びているんですが、その内訳を聞いてみますと、やはり保育の関連が大きい要素だというふうにも聞いています。やはりそうやってつくってきた財源が国からたくさん来ているということのあらわれだと思います。区は、保育士の処遇改善など率先した行動を行いました。こうしたことが国の動きにつながったんだというふうにも思います。  国保や介護保険など、二十三区や世田谷区自身の行動が事態を前に進める力でもあります。二十三区での対応をどう進めていくか、また区独自の取り組みを進めるか、そしてそういう中で国を動かしていく、このことについてどうお考えでしょうか。 ◎宮崎 副区長 まず、二十三区の対応は、先ほど申しましたように、この辺につきましては、ある程度二十三区の中で合意形成が図られてきつつあると思います。ただ、国保と介保で違うのは、国保の場合には、統一保険料ということが前提となって議論が進められておりましたので、そのベースと同時に、二十三区それぞれが考えるべき部分のところがあるということ。  介保は、仕組み上の部分においては、まず制度設計そのものを単純に介護保険制度は受け入れていますので、その部分に対する、先ほど言った地域調整交付金も含めてですけれども、それぞれの実情に合わせた形のもので主張が少し変わる。ただ、いずれにしても、先ほど言ったように、この負担感の部分についてのことを、国のほうも一定線の部分の声は届いていると思っていますけれども、その手の打ち方が、介護保険制度の中で全国スタンダードを、先ほど言ったように、考えているようでは、なかなか解決策が見出せない。そこについてをさらに具体的なものを踏み込みたい。  具体的に保育のときがそれと同じことだったと思うんです。保育のほうは、まさに都市部ならではの地価の問題とか、そういうことを全部挙げて、こういう実情の中では対応し切れないということから始めていきましたので、やっぱりそういうところまでひもとかないとできないと思っています。  そういう中で、独自の財源を使ってという一般会計からの繰り入れの問題ですけれども、ここに至るには、かなりやはりいろいろその制度設計の部分のところに踏み込みつつ、このことをやるというのが、国と向き合う際にはなかなかやりづらいというのが本音です。ただ、区はそれぞれの部分の中で独立しているわけですから、どういう状況の中で国のほうが出てくるかによっては考えていかなきゃいけない段階はあるのかもしれませんが、今の時点では、国がやっぱり制度設計の中できちっと解決をしていくべきだというつもりで臨みたいと思っております。 ◆中里光夫 委員 国保などは二十三区で意見も随分まとまってきているということなので、ぜひ他区にも呼びかけて、世田谷区がリードして、二十三区としての動きもつくりながら国を動かしていくということが重要かと思います。そして、世田谷区独自でできることというのも、同時に、取り組んでいただきたいというふうに思います。  次に、財政運営、予算編成方針の問題について質問していきます。  災害対策や国保、介護保険、これらについて質問してきましたけれども、区民の命、暮らしを守ることは区政の中心問題だと。その推進のために、財政運営、予算編成方針はどうあるべきか、この問題について質問したいと思います。  区民サービスを向上させ、区政の責任を果たすために、効率的な運営と財源確保に取り組む、同時に、国や都に働きかけて財源確保や制度を変えていく、このことが必要だと思います。  企画総務領域で、村田委員が予算書の記述についても指摘をしました。予算編成の方針は依命通達として出され、九項目にわたって具体的な方針が書かれています。予算書もそうでしたが、廃止、縮小ばかりが目立って、財源をつくろうと前向きなことがほとんどないじゃないかという指摘だったと思います。この依命通達も見てみますと、九項目がありますけれども、例えば経常経費については、縮減、廃止、あらゆる角度から徹底した見直しであるとか、各種補助金については徹底的に見直すと、それから施設整備に当たって一層のコスト縮減、経費縮減、外郭団体も経費縮減に向けた取り組みということで、廃止、縮小ばかりが羅列されているというのがこの依命通達の中だというふうに思います。  予算書の記述や予算編成の方針に、廃止、縮小ばかりではなくて、国や都に働きかけ、財源を確保することや制度を変えていくと、先ほど国保や介護の問題で議論した観点を入れていくという見直しをすべきだと思います。  依命通達は副区長の職責で出されています。副区長の意見を聞きたいと思います。事業の見直しの観点も否定しませんが、重要なのは、区民生活の向上に必要な政策なら、制度の改善を国や都にその財源を求める、財源確保の努力を第一とすべきです。予算編成方針はどうあるべきか、副区長の考えを伺います。 ◎宮崎 副区長 まず、制度設計そのものの部分のところに、先ほどの国保、介保の線は踏み込みましたが、これは当然この依命通達を出される時期には、もう既に開始していないと間に合っていないという意味では、あえてその辺のところまで具体的には踏み込んでいないというふうに御理解いただければと思います。  その中で、当然この間も行財政改善の中でいろいろ御議論いただいていますように、税外収入を含めての部分のところの確保というものも当然ですし、さらには国や都の財源と言うんですか、そこについてのことについてもその中で触れられているように、その辺について十分財政との協議ということも求めているわけでございます。  一方で、どうしても具体的に依命通達で発する部分については、予算組みをしていく中で歳出が先行してしまっているということもございますので、そういう意味では、そのような表現を中心にさせていただいているということで、歳入の部分についてのものをきちっと見渡して、でき得る限り財源をとってくるという形についてのものは、各所管部については、不断の努力をしているものと思っています。  今後、予算編成をつくっていく上では、その辺についても十分留意するような形のもので発したいと思っております。 ◆中里光夫 委員 全庁的にどう予算を組んでいくのかという方針を示すものでありますから、新しい観点をしっかりと入れて見直しを進めていただきたいというふうに思います。  次に、行革の問題について質問をいたします。  経費削減のための廃止や縮小などの事業の見直しを進めよ、こういう立場から、子どもの医療費助成制度の見直しを求める意見があります。四年前に大きな議論となりましたが、ここにきて再び持ち出されています。しかし、これは政策目的や住民サービス向上のために、効率的な運営を進めるという区の行革方針と異なるものです。  我が党は、子どもの医療費助成制度は今後も守っていくべきだと考えます。改めて区長の見解を伺います。 ◎保坂 区長 子ども医療費自体について、一部有料化するとか、あるいは削減するということについての意見は実際ございました。ただ、長期的なスパンで考えて、これだけ少子化が進行している、そして子育て、教育にかかる費用が増大しているということから、子ども・子育て応援都市を掲げている以上、この制度は、基盤的な意義があるものであり、削減ないしは手を加えるということは考えておりません。むしろその基盤をしっかり生かして、子育て負担、教育負担の軽減と、そして子どもが健やかに育つ社会基盤を整備していくのが区の責務だと考えております。 ◆中里光夫 委員 ぜひしっかりと進めていただきたいと思います。  それでは次に、本庁舎整備について質問をいたします。  基本設計から来年度は実施設計の段階へと移ってまいります。リング会議などでも、リングテラスのあり方が議論されてきました。このリングテラスで、それからほかの場所でも、スロープについて安全性はどうなのかという議論もあります。この安全性について十分検討すべきと思いますが、いかがでしょうか。 ◎松村 庁舎整備担当部長 お話しのリングテラスにつきましては、これまでいただいたさまざまな御意見を踏まえて、形状等の改善を行い、基本設計案にお示ししたところでございます。スロープの設置につきましては、世田谷リング会議の中で委員から意見をいただいたものでございますけれども、区としましては、車椅子の利用者を初め、さまざまな方が利用するに当たりまして、スロープの長さや階段を利用する方との動線の交錯の回避など、検討する課題があると考えておりまして、今後、安全性や使いやすさなどを十分詳細に検証しまして、設置の判断をしてまいりたいと考えています。 ◆中里光夫 委員 しっかり安全性について検討を進めていただきたいと思います。時間が非常に中途半端になってきました。  以上で終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で日本共産党の質疑は終わりました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後五時五分休憩    ──────────────────     午後五時二十五分開議 ○安部ひろゆき 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  無所属・世田谷行革一一〇番・プラス、どうぞ。 ◆大庭正明 委員 無所属・世田谷行革一一〇番・プラスの補充質疑を始めます。  新年度予算につきましてはいろいろ議論するところがあったわけですけれども、私の感じるところでは二つの大きな卵が内包されているということで、そのことについては意見等で申し上げます。  私はもうちょっと長いレンジで考えたときに、行革というか、行財政改革というか、財政問題、こういう問題について考えていきたいというふうに思います。  そこで、毎度のことですけれども、世田谷の区長の著書「脱原発区長はなぜ得票率六七%で再選されたのか?」、(「愛読書」と呼ぶ者あり)愛読書で、なかなかまだ好評のようなんですけれども、これは二〇一六年に出ているんですけれども、そこで、二九ページのところでこう書いてあるんです。行財政改革について、一つの成果だというふうだと思うんですけれども。私が――私がというのは保坂区長ね。私が社民党出身の首長ということで、福祉には力を入れているだろうが、きっとお金をたくさん使ってばらまきの放漫財政じゃないかとイメージするだろうと。(笑)ところが、財政健全化をしたというのが事実だというふうに書いてあります。  確かに二〇一六年、二十二年ぶりに区の借金と言われているものと区の貯金と言われているものが逆転していきました。でも、それって何か意味があるんですかと。いかにもそれで私は財政健全化を達成しましたよと、健全財政ですよというように見せている。これを読んでいる人は、いまだに、世田谷区というのは、保坂さんがもう財政健全化を達成して、着々と黒字を積み重ねているんだろうなというふうに思い込んでしまいますよね。  でも、実際はどうなんでしょうかということで、私は、二〇一七年に出された、つまりこの本が出された半年後に、お隣にいる財務のトップが指示したのか、指示されたのかわかりませんけれども、こういうグラフを出しているんですね。借金が二千億円、要するにこのままでいくと借金は二千億円になるということで、区長が言ったのはここの部分です。要するに逆転したんですよ、こういうふうに下がって。その逆転した一時をもって、わかりますか。ここの部分ですよ。ここの最初の部分の逆転したところをもって私はやりましたというのは、瞬間タイムなんですよ、瞬間ラップというか。でも、その後にさらにまた再逆転して、このままでいけば財政赤字がどんどん膨らんでいって、このまま建物を主に改築していったら、二千億円の大借金になりますよということを財務部門が言っているわけです。  これは素案のときのあれで、その後、もうちょっと書き直したのがあったんですけれども、白黒で非常に見にくい。いかにも目立たないということなんですけれども、もうちょっとリアリティーのある、一体どういうことになっているかということで、私はわざわざカラー、色をつけてちゃんとわかりやすくしたものをお持ちしました。  これは、今後、築三十年になる建物数、これが上の青です。築六十年になる建物というのがこの赤、これはもし例えばこの年に何も入れなかったら累積されますから、十三になるんですよ。十三の次はもう二十五になるんです、この年まで手を放ったら。要するに次の区長の任期までに手を放ったら、三十近くの施設が、そのページの次のページにすぐ載っていますからね。それは白黒でほとんどよくわからないんですよ。こういうものこそカラー化して、一目瞭然でわかるようにすると、世田谷区というのは八百六十ぐらい施設があるんです、建物がね。それをどんどんどんどんそのまま改築していったら、とてつもない金額が要りますよということなんですよ。  ちなみに今年度は、ここと書いてありますけれども、ここですよね。ここは築六十年がゼロになっているんです。これはどういうことかというと、前区政時代、つまり八年以上前に、熊本区政の時代に、集中、選択とそれから複合化という手法で、統廃合を進めるとか、いろいろな施設を一つの中にまとめるとかという形で、地元の反対やいろいろな意見がある中で、いろいろな合意形成を図りながら、そういうのを保坂区政になってようやく実現していったということなんですよ。でも、この八年間、そういう議論をしてきましたかというんですよ。統廃合とか、これからのね。  例えばこれからどういうのが予想されるかというと、もっとリアルに言えば、取り寄せた資料によると、平成三十三年度、二〇二一年度ですけれども、梅丘中学校、奥沢まちづくりセンター、清川泰次記念ギャラリー、豪徳寺保育園、駒沢中学校、翌年の二〇二二年、砧中学校――旧若林中学校なんですけれども、あと経堂出張所、深沢小学校、船橋まちづくりセンター、松沢中学校、松原まちづくりセンター、向井潤吉アトリエ館、それから二三年、平成三十五年度ですけれども、池尻かもめ保育園、上町まちづくりセンター、上馬まちづくりセンター、下北沢小学校――旧守山小学校の仮設利用中ね。それから世田谷小学校、世田谷清掃事務所、瀬田中学校、代沢小学校、野毛青少年交流センター、深沢中学校、八幡中学校、山野小学校って、これは平成三十五年、二三年度でも十近くあるわけですよ。  こういう問題について、次から次へと、じゃ、改築しましょうかといったときに、改築する費用がどんどんなくなってくる。では、どうするんですかと。そこで、真剣に考えなくちゃいけないわけですよ。今までの普通の行財政改革という問題からすれば、やっぱり集中と複合化、選択と複合化ということを区民の皆さんに御理解いただいて、丹念な説明をして、合意形成を図りながら、やっぱり集約化ということを図っていくという手法で、どうにか財源を生み出そうとするわけです。  どうすんのと財政に聞いたら、いや、大丈夫です。区長が言われたのか誰か知りませんけれども、策はあるということで出てきたのが、施設の長寿命化。築六十年のものを築九十年まで延ばすということなんですけれども、これは全部昭和の三十年前後、三十年後に、昭和三十年から四十年ぐらいにつくったもので、本来、どうして鉄筋コンクリート化が進んだかということの原因の一つには、当時、公共施設に木造建設が多かったんです。それで火事に弱くて、その公共施設で火事に遭って死ぬような人が相当いたということで、国の方針としてやっぱり耐火構造、鉄筋コンクリートが、耐火構造がいいということで鉄筋コンクリートにして、耐震化ということは余り考えられていなかったんですよ。燃えない構造が主体だと。  そういうことで、かなりしゃべりましたけれども、長寿命化なんていうのでごまかせるんですか。僕はそう思えない。だって、実証例で築六十年のものを築九十年間もたせるなんていう計画して、十年たって、二十年たっているというのはありますか。実際にはないんですよ。費用もそのかわり安くなるという可能性はあるんですか。机上の計算では安くなるという計算は幾らでもできますよ。でも、それをやっている途中で十年後に、いろいろお金がかかったり、何にかかったりというのがあるわけですよ。そうすると、元も子もない話になってくる可能性があるわけですよ。  参加と協働というのは、こういう区民に身近な施設、区民の施設をやっぱり集約するとか、複合化するために皆さんにこういう案を出して、それは御不満もあろうかと思うけれども、やっぱりこういう形でやってくださいと。なぜなら、これだけ借金が、どんどん建設費が膨らんでいっちゃうと、社会保障費に割を食うんですよ。社会保障費がどんどん削られていくということなんですよ。建物建築費をどんどんやっていかなくちゃいけない、かといって、地震が来るから強固な施設はつくらないといけない、非常に難しい方程式を解かなくちゃいけないんですよ。それを築九十年の長寿命化で逃げるという形というのは、僕は問題を、三十年後はどうするんですかと、三十年延ばして。築九十年たったら絶滅、全部直さなくちゃいけないという話になるじゃないですか。  それでいて、僕が言いたいのは、こういう現実がありながら、最初のこれですね。これを具体的にあらわしたのはこっちで、ちょっと抽象的に金額だけあらわしているのはこっちです。結局、要するに建物の件数がどんどん上がっていくから、どんどんどんどん借金がかさんでいくということなんですよ。でも、最初のころの逆転したところだけを要するに言って黒字化したということで、これは現実を無視した誤った情報なんですよ。その瞬間は事実ですよ。その瞬間は事実だけれども、ちょっと五年先、十年先を見ると、とんでもないことになる。  僕はそういう見せ方という政治はいけないと思うんですよね。一片の事実を、うそじゃないです。黒字と赤字を示して、それは不正確とは言わない。正しいと言う。それを主張する。強くすれば、それがもう未来永劫続くかなとか、もう将来的に続くかなという印象を有権者なり、区民なりに与えてしまうというのは、正直な区政ではないし、そういう政治というのは誤っていると僕は思うんですよ。そういうことを考えたことはありますか。 ◎保坂 区長 まず、最初にお示しになった二千億円に達してしまうというグラフなんですが、それは何の対策も講じなければそうなりますということであって、その下の平らになっている線は、その対策を講じた場合にはこうなりますという趣旨で出したものと思います。  このところ、私は、いわゆる複合施設という名のつく例えば希望丘だとか、あるいは九品仏だとか、次々と一期目に政策判断したところができ上がっているわけですが、これはいわゆる複合化、あるいは代沢小学校にはまちづくりセンターを入れたりということで、あるいは上町も複合施設、これはまちづくりセンターの集会機能のところ、サロンのところ、ここを少し大きくしたというような、いわば区民の需要に鑑みて、その複合化ということをやめたということは全くございませんで、むしろ進めてきていると思います。  また、長寿命化につきましては、文部科学省自身が学校の建物は長寿命化でやっていこうという指針を出しておりまして、これは全自治体が抱えている問題、世田谷区のみが抱えている問題ではない。この長寿命化のやり方についても、最新の技術を駆使して、使用年限をさらに延ばしていくということは可能だろうと思います。 ◆大庭正明 委員 では、さっき言ったような施設、これから出てくる施設について、どれほど計画がなされていて、地元住民との話し合いが出ているか。一番の例でも、北沢小学校の統合の例でもずっと尾を引いて、結局変な解決方法でもって、スクールバスみたいなようなものをつけて御機嫌をうかがうみたいな形でどうにかやってくれみたいな、そういう変な手法をとっているというのはよくないと。そういうことをトップがやっていると、議会にも影響が及ぶということなんですよ。一片の事実を見せて、さもその事実が全体の事実であるがごとく、そういうようなことを伝える人がいるんですよ。  私は、こういうチラシをあべ力也議員が出されているということで、非常に内容については、(「事実だ」と呼ぶ者あり)いろいろと議論はあるかもしれませんけれども、僕は大したものだと思うんですよ。やっぱり議会の情報公開というのは必ず必要なんですよ。我々だけが特別ということはあり得ませんから、我々の情報はどんどん出してもいいと思うんですよ。  それで、私は、これをさる住民の方からいただいて、こんな立派なことをやっている人、すばらしいじゃないかと、大庭さんはこの人を知っていますかというふうに聞かれました。確かにこれは、もう本当に欠点のないがごとく、特に人の、議員の通信簿だとか言って、退職金を復活というのは、私も書いた記事なんで、似ているなとは思いますけれども。(「まねすんなよ。まねすんなよ」「どっちが先だ」と呼ぶ者あり)それで、この中で世田谷区議の通信簿というので、休暇とかなんとか、公務日数、出席日数、(「この四年間の話だよ、この任期の話」と呼ぶ者あり)欠席日数なんていうのが出ているんですよね。私は、(「名誉毀損だぞ」と呼ぶ者あり)名誉毀損、何が名誉毀損なんですかね。(「何も言っていないよ、まだ」と呼ぶ者あり)何も言っていないじゃないですか。(「コピーをあげつらって言っているんだから、名誉毀損……」と呼ぶ者あり) ○安部ひろゆき 委員長 静粛にお願いいたします。審議中です。(「事実を、事実を述べてるんだ」と呼ぶ者あり) ◆大庭正明 委員 そこで、私は、名誉毀損で訴えるぞと次長を通じて言っておけと言われて、何で私は、(「事前に」と呼ぶ者あり)事前にね。私は質問は一定のルールに基づいて自由に発言できるわけですよ。他人からこういう質問をするなとか、したら名誉毀損で訴えるぞなんていう事態はあってはならないことだと思います。(「そうだ」「そんなことないよ」と呼ぶ者あり)  そこで、確認の意味で伺いたいのですが、あべ力也委員が言っているように、議員辞職勧告決議のことについてこれから触れますよ、私は。(「どうぞ」と呼ぶ者あり)そこで、確認の意味で伺いたいのですが、平成十九年十一月から、たしか八カ月近く公務日をあべ力也議員が、いわゆるずる休みと言われても仕方がない事実がありますよね。(「そんなことないですよ」と呼ぶ者あり)ずる休みとは、読んで字のごとく、怠けて議会に来ないということですから、改めてあべ力也議員の平成十九年十一月から(「よく言うよ。名誉毀損だぞ」と呼ぶ者あり)平成二十年六月まで、八カ月間の公務日数、議員として行かなければならない日のことですが、公務日数と欠席日数を確認したいと思います。 ◎本橋 区議会事務局長 お尋ねの件でございますが、会議録で確認できる範囲となります本会議、(「この四年の話だろう、普通は。何年前の話出してるんだよ」と呼ぶ者あり)常任委員会、特別委員会、議会運営委員会で申し上げます。  平成十九年十一月から平成二十年六月までの八カ月間における公務日数は四十二日、そのうち欠席日数は三十二日でございます。 ◆大庭正明 委員 そうなんですよ。議会全体がもうばたばたしていて、世田谷区議会全体がダメージを受けたころでしたが、三十二日ですか、八カ月間のうち三十二日も休んでいたんです。でも、当時の記録では、本当に休むべき状態なのと、あの元気なあべ力也議員が、特に大けがや大病という話は聞いたことがないし、何をしているんだろうなというふうに話題になっていたことを覚えております。そのうちに、ずる休みじゃないのかということで、どうやら裏がとれたようなので、区議会が沸騰しまして、あべ力也議員に対する議員辞職勧告決議が出されたと記憶しております。このあべ力也議員に対する議員辞職勧告決議、これは全会一致、つまり当時の議員全員が、あべ力也議員に議員として道徳的な非があるとして辞職を勧告したものでした。  当時私たちの会派は、議員の身分に関することに慎重であらねばならず、私生活にわたる言動とは切り離して考えねばならないだろうし、一方でマスコミは騒ぐわ、ワイドショーのカメラは押しかけるわ、区民からの電話はあるわという騒動の中に世田谷区議会は置かれ、肝心のあべ力也議員がいないことで、少なからぬ職員や議会関係者が迷惑をこうむったことも事実です。  しかし、当時の私たちの会派が、このあべ力也議員に対する議員辞職勧告決議に賛成したのは、他会派の述べた賛成意見の中で決定的な事実が出てきたからです。それは、病気療養のため区議会の公務を欠席したにもかかわらず、その期間に国会議員の政策秘書の試験を受けていた事実が複数の会派から明らかにされたことであります。今般、他人のことをあなたの税金を食い物にする公務怠慢、ポンコツ議員、税金泥棒、金返せ――これは私が言っているんじゃなくて、あくまでもこのあべ力也議員のパンフに書いてあるんですけれどもね――と言いたくなるようなブラック議員は誰だとチラシに書いてあるそうですが、納税者からすれば、何と胸のすく、すかっとする言葉かもしれません。  そこで、今言った平成二十年十月一日の本会議で、私たちが、今の言葉で言えば、まさしく区民の税金を食い物にするポンコツ議員、税金泥棒、金返せと言いたくなるブラック議員と強く感じるようになった賛成意見の当該部分を、会派のややこしいことを除いて、指摘の部分の会議録の確認をしておきたいと思います。 ◎本橋 区議会事務局長 平成二十年第三回定例会十月一日の本会議における議員提出議案第四号「あべ力也議員に対する議員辞職勧告決議」での賛成討論における当該部分でございますが、会議録で確認いたしますと二つの会派より指摘がございます。  一つ目でございます。「あべ力也議員は、本年六月末まで病気療養とのことから長期休職されていましたが、その期間中に国会の政策秘書試験を受験していたという事実も確認されました」という内容でございます。  二つ目でございます。「新たな事実として、第二回定例会会期中、あべ議員は病気療養中との理由にもかかわらず、国会議員政策秘書の口述審査に出向いたことは、あなたの行動に信憑性を感じられないものであり、議会長期欠席の理由は破綻したと言っても過言ではありません」という内容でございます。 ◆大庭正明 委員 つまり本当に議会に出席できないほどの病気療養中なら、こんなあべ力也議員に対する議員辞職勧告決議なんて出てくるはずがないんです。国会議員の政策秘書の試験に出られるくらい心身ともに元気だったんじゃないでしょうかね。(「そんなことありませんよ」と呼ぶ者あり)  つまり平成最大の、もしくは世田谷区議会史上最悪のポンコツ議員と言うんですか、あべ力也議員が言うところの税金泥棒、金返せと言いたくなるブラック議員というのは、実はあなたが最初であり、実際のところ、ずる休みしているという人はほかに聞いたことはないわけです。もちろん当たり前ですが、公務を休むことはよいことではありません。しかし、それはその理由によってではないでしょうか。(「あなたがジャッジする問題じゃないよ。司法の判断受けている」と呼ぶ者あり) ○安部ひろゆき 委員長 静粛にお願いします。 ◆大庭正明 委員 本日、何点か事実の確認をしました。ポンコツ議員、税金泥棒議員、ブラック議員と呼ばれるべき議員が一体誰であるか、これで明らかになったのではないでしょうか。  私はこの質問をしているのは、実は私の会派のほうで、本会議中にインフルエンザを発症した議員がいまして、私は幹事長判断で、医者がやっぱり外に出歩くなというふうに言われたので、私は来るなと、私が命じたことがあったんです。彼は率直にそれに従って来なかったということなんですけれども、私はそのことについて、幹事長として彼に申しわけないという気分があったので、あえて他人の名前を挙げて、こういうことを言っていた、こういうことをやっていた議員が書いたことが本当に信憑性があるのかどうなのか。こういうようなものをやるのは自由ですよ。何を書いても自由、報道の自由なり、発言の自由、そういう自由はあります。しかし、議員という公的立場にあるんですから、その信憑性とか公平さとか、または切り取り方とか、事実の切り取り方、区長、聞いてくださいね。事実の切り取り方によって物事というのはいろんなふうに見えるんですよ。  さっきのことだって、事実、世田谷の財政状況の事実を切り取っていないんですよ。(「一部しかね。一部しか」と呼ぶ者あり)一部しか見えていないんですよ、要するに切り取って。それで全体のイメージにつながる。そういうことをわざわざこういう本に書いてお手本に示すから、それをまねするような議員が出てくるんじゃないんですか。車の両輪なんでしょう。片方ががたがたすれば、片方もがたがたするんですよ。やっぱりそういう雰囲気はよくないし、時節柄、いろいろなことを書いたり、書かれたりする時期ですよ。(「弁護士でもつける」と呼ぶ者あり)  私も八期当選していて、長老議員だとか、ベテラン議員だとか、多選議員だとかと、でも、本人も五選しているわけですよ。五選議員が八選議員を多選議員とかなんとかというふうに言うのもどうかなと思うんですよね。つまり自分の正体を隠しながら人のことをあれこれ言うというのは、道徳的にですよ。道徳的にいかがなものかなと。それをまたお手本にするような議員がどんどんふえていったら、(「さんざん自分でやってるじゃない」と呼ぶ者あり)自分がやったからまねしたと言うんですか、あなたは。(「自分がやってることじゃない」と呼ぶ者あり)まねしたんですか。(「まねしてませんよ。あなたとは違う。品格が違う」と呼ぶ者あり)品格が違うというふうにあべ力也委員が言っていますので、(「みんな知ってるよ。みんな知ってるよ」と呼ぶ者あり)それはわかっていますけれども、区長、やはり情報の伝え方、それから本とか、これも発言の自由かもしれませんけれども、(「負け惜しみか」と呼ぶ者あり)いろんなことを、やっぱり独占的な情報を持っている人が自分の切り取り方で伝えるという言い方というのは、民主主義における、やっぱりそれはおかしな方向に行くんじゃないかと僕は思うんですよ。(「あなたのおはこじゃない、切り取りは」と呼ぶ者あり) ○安部ひろゆき 委員長 静粛にお願いします。 ◆大庭正明 委員 その辺いかがですか。(「あなたのおはこじゃないか、切り取り方法は」と呼ぶ者あり) ◎保坂 区長 前半のお話と後半のお話の関連性がよくわかりません。 ◆大庭正明 委員 切り取り方を、要するに区長が最初にやったのは、こうやって私は黒字化に成功しましたと本に書いてあるんですよ。その後のことについては、この読者は知らないわけですよ。世田谷ってやっぱりよかったなというふうに言っているわけですよ。  さっき言ったように、長寿命化の計画を立てているけれども、実際にそれが成功するかどうかわからないし、実際に複合化の考え方をやめていませんと言いましたけれども、現実に進んでいますか。副区長、どうですか。僕は聞いたら、進んでいないと言う、来年度以降考えますと、(「これから。これから」「切り取りの達人じゃない」と呼ぶ者あり)これから考えますと言っているんですよ。それはどこですか。(「委員長、うるさいよ、後ろ」「うるさいですよ」「自分が切り取っているんだろう」と呼ぶ者あり) ○安部ひろゆき 委員長 静粛に願います。 ◎宮崎 副区長 まず、耐震関係の問題が入ったときから、総合管理計画そのものの部分についてのことをもう一度見直さなきゃいけないという状況が一方であります。  長寿命化の問題ですけれども、いわゆる単年度の負荷の部分を組み合わせながら長寿命化も使っていくということで、長寿命化に全部変えるなんていうことを言っているわけではないんです。組み合わせの中で、長寿命化という手法も取り入れることが可能な部分についてはやっていくという形のもので、現在、検討してきましたし、その実現を見た部分はあります。  また、今、委員からお話があったように、複合化の部分についてのものは、当然この中でどんどんやっていかなければならないというのは、その前の段階で、今、委員からお話があったような素案の段階からその話は申し上げてきました。こういう組み合わせの中で、今般の公共施設の更新需要について対応していきたい、こういう趣旨でございます。 ◆大庭正明 委員 今思い出しましたけれども、私の質問中にあべ力也委員からいろいろと不規則発言、不規則発言自体は、私はよければいいと思うんですけれども、(「自分がやっているじゃない、不規則発言」と呼ぶ者あり)いろいろその声で思い出したんですけれども、私の控室の隣、東側の隣で、一般質問とか質問の時期になると怒声が聞こえるんですよ、怒り声が。誰かをどなっているんですね。すごい怒り方なんですよ。あれは誰がやっているのかなと思ったら、今気がつきました。あの声でした、あの声。
     それで心配しているんですけれども、理事者の取材に対して、声を荒げたり、暴言を吐いたり、いわゆるパワハラとも考えられる態度で接する議員がいるということの報告を受けていますか。 ◎宮崎 副区長 取材で控室に入らせていただいていますし、いろんなケースがあろうかと思いますが、議員の方から大きな声を出されるということがあったということは、何人かの幹部職員から報告を聞いております。 ◆大庭正明 委員 これはパワハラですよ。要するに、相手は当然質問内容を聞きたいということですから、それは何を言われてもいろいろやってくるわけですよ。そういう人の弱みというか、立場上の弱みにつけ込んでどなったり、あれはどなっていて、耳栓をしないとうちの執務室というか、控室で仕事ができないぐらいずっと連続してどなっているんですよ。これは、虐待じゃないですけれども、やっぱり誰か我慢しているんじゃないんですか。  今、報告は受けているというふうにちゃんと明確に言いましたから、これは議会の問題としても、こういう行政と議会との関係の中で、先ほども僕も言われたように、このことに触れたら訴えるぞということを言われているんですよ。そういうようなやり方というのは正常なやり方だとは思わないんですよね、人間のあり方として。何か人の弱みにつけ込むとか、だったらこうするぞみたいな、そういうやり方、こういうことが議会の中に蔓延するということは、私にとってはもう最後の質問になるかもしれませんけれども、こういうことはやっぱり――次もあるかもしれませんし、ないかもしれません。それは区民の皆さんが決めることですけれども、やはり議会の伝統として、こういうような異常な形のどなり合いが続くと、言われなき暴言を浴びるというような状況が続くというのは、理事者のほうとしても、うちらのほうとしても、闘うべきところは闘う、議論すべきところは議論する。それは正常の範囲で、当然お互いが理解できるような、こんな答弁だったらこんなふうな形になるかなというのは了解の中で、我々は、少なくとも私はやってきました。だから、私のことを悪く思っている人はいるかもしれませんけれども、それはパワハラだと言うんだったら、どんどん訴えてください、私は構いませんから。  ただ、やはりそういう実態があるということは明らかにしなくちゃいけないと思うんですよ。やっぱり議会の闇の部分みたいな部分があってはいけないと思う。公明正大の議会にこれからもしていければいいかなというふうに、これは最後の言葉として残しておきたいと、とりあえず思います。  以上で質疑を終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で無所属・世田谷行革一一〇番・プラスの質疑は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続きまして、せたがや希望の会、どうぞ。 ◆佐藤美樹 委員 せたがや希望の会の質疑を始めます。  きょうは、これまでの質疑の中で時間切れになってしまってできなかったものを、まず消化させていただきたいと思うので、よろしくお願いします。  今定例会を通して、さまざまな角度で世田谷区の持つ転入超過、転入超過によって人口増加が起こっているという部分の特性について、それが政策に与える影響を取り上げてきました。政策に与える影響の中でも悪いほう、リスクになるところについて質問をしてきました。  福祉では、区が抱える妊娠期からの切れ目のない支援というものに対して、結局、妊娠期から支援していきますよと区が掲げていても、転入時に妊娠しているというような情報を区は今キャッチできていないので、そうすると、妊娠期面接とか子育て利用券というものを知らないまま、出産、産後を迎えて、どこかのタイミングで、おでかけひろばというか、そういういろんな場で、私は子育て利用券をもらっていないわというような人たちが今実際に一定数出てきているということを、おでかけひろばの運営事業者の方たちも、こういうことを解決すべきなんじゃないかということをおっしゃっていて、この点について質疑をしたんですけれども、例えばそのとき福祉の領域で申し上げたのは、転入してきたときに、窓口では、世田谷区ではネウボラをやっていますよ、子育て利用券というのがありますよという案内をいろんな形で掲示をしているそうですけれども、それはあくまでも一方通行のものなので、向こうから申告してもらうのを待つというのではなくて、例えば転入届に妊娠しているというチェック欄を設けるとか、そうしたことをやらないと、やっぱり今、漏れているという現実を変えることはできないということを問いました。  やはり福祉の所管なので、ここは窓口を管轄する所管ではないから、窓口業務をやっている所管に協力してもらえるよう理解を求めていくというような答弁にとどまったんですけれども、きょうは補充質疑で、その窓口業務側の事務方のトップの岡田副区長がいるので、この点についてまず見解を伺います。 ◎岡田 副区長 転入をされた区民の方に対して、世田谷区がこういう区である、こういうサービスがある、こんな手続がある、こういったことをお教えする、御案内するというのは非常に重要なことだというふうに思っております。特に子育て世代の転出入が多いということで、今委員お話しのような、世田谷区の子育て施策をわかってもらう、漏れなく御案内するための手法として、お話しの異動届のチェックというようなことがございましたが、この異動届のチェックということについては、なかなかセンシティブな問題でもありますし、ハードルが高いというふうには思いますが、いずれにしましても、子育て施策のPRをこれまで以上に努め、また、窓口間の連携というのは非常に重要だと思いますので、転入される妊婦の方を的確に把握して、円滑に世田谷区の子育てサービスにつなげる。そういった連携のあり方について、庁内で進めていきたいというふうに考えております。 ◆佐藤美樹 委員 一足飛びに、何かしら届けにチェック欄を設けるというのは難しいんだろうなとは思ってはいるのですけれども、ただ一方で、今回質疑するに当たって、自治政策研究所に去年一年間の転入者数を調べていただいたら、六万八千九百三十八人。先日、転入超過の部分で、転入マイナス転出の数が六千八百六十一人と、二十三区で一番転入者数の多い自治体だという記事を紹介していますけれども、転入者全体の数で言うと六万八千九百三十八人ということで、やっぱりこれだけの人たちがこの区に入ってきて、先日パネルで見せましたけれども、それも比較的、二十代、三十代の若い世代が多く入ってきているということですので、この辺の転入届を出される最初の窓口のところで、やはり情報をとっていただきたい。一人も漏れることなく、必要な支援があれば、それにつなげていただきたいというふうに思いますし、例えば転入届にチェック欄が無理だったら、よく最近、マッサージサロンとかに行くと、紙が出て、妊娠されている方、飲酒の方、これに該当するものはありますかと提示をされることがあると思うんですね。強制ではなくて、スマートなやり方で、ただし一方通行じゃなくて、向こうからも確実に意思を表示してもらうという方法は幾らでもあると思うので、考えていただきたいですし、先日、福祉のところのやりとりでは、やはり繁忙期は、先ほど申し上げたように、六万八千九百三十八人もの人が異動届を出されるということだと、窓口も繁忙になるのは、私もそこは理解をしますので、もし繁忙期にそういったやりとりをするのが煩雑になってできないということであれば、まちづくりセンターでやっていいと思うんですね。そういうことも検討していただきたいということを重ねて申し上げておきます。  それと、福祉のところの残った質問で、保育園に反対する地域の問題というのも取り上げて、途中で終わっていたのですけれども、一応パネルもまたもう一回。  この隣の人が立てている壁のものについて、多分三メートル近くあるんですよね、これがここなんですけれども。災害対策上とか建築基準法とか、やはりこういうものは、最近、異常気象も多くて、突発的に大型台風もふえたりしますし、いつバタンと子どもたちのところへ倒れてもおかしくはないと思うので、やはりそこは区が、こういうものは外せないかということを言えないんですかという質疑まではやりまして、それは無理だということで今に至っているということだったのですけれども、この地域には、こういう状態を心配している方たちもいらっしゃって、やっぱり子どものために何とかならないのかなと、アクションをとらないまでも心配している人たちもある一定いるのは、私もお話を伺っていて、確実にいるんですね。ですので、そういう方たちが応援団というか、味方の方たちを取っかかりにして、その地域の中で保育園を受け入れてもらうような土壌をつくっていくというか、例えば地域交流とかイベントとか、そういうことを仕掛けていくことを区としてもバックアップしていただきたいと思うのですが、この件に関して区の見解を伺います。 ◎知久 保育担当部長 保育園の整備に当たり行われた近隣住民説明会におきまして、プライバシーが守られていないといった意見が出され、保育園では、目隠しの設置に加え、窓を閉め切るなど、近隣の方々への対応に努めてまいりました。開園後も、プライバシーへの配慮が不足しているなど、繰り返し御意見をいただいたところ、ある時期に今お示しの木造の塀を設置された経緯がございます。その後も、プライバシーの配慮のほか、室外機の音の問題、車の送迎などさまざまな御意見をいただき、園としても対応してきておりますが、現時点では関係が改善されたという状況にはなってございません。  保育園と地域の住民の方々との関係がこうした状況の中で、今回のように協力したいという声が上がってきたことは、保育園にとっても大変喜ばしいものと考えてございます。区としましても、保育園が積極的に地域住民と交流し、地域の方々から愛される保育園となるよう、支援してまいります。 ◆佐藤美樹 委員 時間はかかると思いますし、時間をかけていただいて、でも、やはり子どもたちのためにということで、そこに本当に軸足を置いて、区としてバックアップしていただきたいと思います。  それから、福祉の質問の残りでもう一つ、介護人材の定着支援というところも伺おうと思っていたのですけれども、介護人材の中でも日本に来ている外国人の方で介護の現場を担っていただいている方の定着支援というところを問いたいと思います。  先日、区民の方から見せていただいた新聞記事に、日本で暮らすベトナムの若者に寄り添う尼僧、尼さんの方の記事があって、その方は、ベトナム人の技能実習生とか留学生の方が病死したり自殺したりするという連絡が入るたびに現場に駆けつけて、その状況を聞いて、葬儀を手配したりとか、寄り添うような支援をしている尼僧の方なのですけれども、この記事を読んでいて、こんなに今、介護の現場を担っていただいている外国人の方たち、特に若い人たちの中に、自死を選ぶようなケースもあるんだということは、私もすごく知らない世界だなと思って見たのですが、たまたま今、世田谷区内にある福祉の専門学校、船橋にある専門学校ですけれども、そこも去年の新入生の半分以上がベトナム人の方だということで、入学式に伺ったときも外国の学生さんをたくさん見かけましたので、こういったことは本当に現場で起こり得るんだろうなということを感じています。  それで、昨今の介護の現場を担う外国人の人材の方たちに対して、言語の壁を含めて孤立しないように、定着させるための支援というのが、区としては何ができるのか、その辺を伺いたいと思います。 ◎瓜生 高齢福祉部長 介護人材の確保が全国的に困難な状況にある中、区内の特養ホームでも、インドネシアやベトナムなどからEPAで来日した方が、介護職員として三施設で三十名以上活躍しております。受け入れ法人では、日本語学校への通学や、施設内で日本語学習の時間を設けており、また、介護の勉強を行うことで、介護福祉士の合格者も出てきたと聞いております。働いている外国人の方からは、複数の外国人の職員が同じ職場で働いているので安心、施設職員からは、入所者の評判も非常によい、日本人職員のよい刺激になっているとの話もあります。  区では、法人が国や都の外国人受け入れセミナーや日本語学習に要する経費助成、相談支援体制の整備などを活用できるように支援するとともに、区の資格取得費用助成制度などの活用を促すほか、外国人の方が孤立することなく安心して長く働き続けることができるよう、関係所管課と連携し、多言語化による情報発信や交流の場づくりなどにしっかりと取り組んでまいります。 ◆佐藤美樹 委員 よろしくお願いいたします。まだほかにも積み残しがあるのですけれども、今年度最後なので、どうしても先に確認しておきたいことで、去年の十一月に取り上げました船橋にある朝日プリンテック工場の跡地活用のことでお伺いします。  その際、申し上げましたけれども、一万平米ほどの土地ですので、これが例えば大規模集合住宅とか、そういったものに開発されてしまうと、あそこの地域はどこも学校施設は児童数増加で逼迫していますので、やはりこういったことに、世田谷区に配慮を求めるように、区が朝日側に交渉していく、早くアクションをとっていくべきだということを問いまして、今月頭に優先交渉権者が一社に選定されて、いよいよその業者による開発の計画が詰まっていくところだというふうに聞いています。  朝日側は、事業者募集の公募概要にも、世田谷区への配慮というのを明記しているぐらい協力的だったわけですけれども、その先にいる事業者にしてみると、世田谷区の児童数がふえて逼迫しているとか、緑の保全とか、そういうことに配慮するインセンティブは特にないと思うので、やはりここでも早目早目に接触して、区のプレゼンスを示していただきたいと思いますが、見解を問います。 ◎澤谷 砧総合支所長 朝日プリンテック跡地につきましては、昨年十二月、区長、副区長ともども朝日新聞社の執行役員と直接お会いし、跡地活用に当たっての要望事項をお伝えしたところでございます。朝日新聞社からは、できる限り行政からの要望にしっかり対応していく事業者を選定するとの方針の回答をいただいております。また、優先交渉先として決定した事業者に対しましても、同指針を説明し、建築計画に反映していただくよう要請しております。引き続き、まちづくり条例によります建築構想の調整により、よりよい建築計画となるよう誘導してまいります。 ◆佐藤美樹 委員 これからまだいかようにでも詰めていけられる余地があると思いますので、しっかりと、タイミングを逸しないようにお願いしたいと思います。  それから最後に、都市整備で積み残してしまったんですけれども、これは城山小学校なのですけれども、区内で唯一、学校の中にせせらぎが創出されて、小川が創出されているのですけれども、水辺の再生事業と学校改築というのがたまたまタイミングが合ったということで、こうした試みはほかにもやっていただきたいなと思いますが、済みません、短目にお願いします。 ◎笠原 みどり33推進担当部長 城山小学校との一体整備のような整備につきましては、今後も可能な限り、一体性を持った、生物多様性に富んだ空間づくりに努めてまいります。 ◆佐藤美樹 委員 済みません、短く。ありがとうございました。終わります。 ○安部ひろゆき 委員長 以上でせたがや希望の会の質疑は終わりました。  これで平成三十一年度予算五件に係る質疑は全て終了いたしました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後六時十三分休憩    ──────────────────     午後六時二十九分開議 ○安部ひろゆき 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  引き続き、議案第一号から議案第五号に至る五件に対する各会派の態度表明に入ります。  なお、態度表明は自席よりお願いをいたします。  最初に、自由民主党、どうぞ。 ◆和田ひでとし 委員 自由民主党世田谷区議団は、平成三十一年度世田谷区一般会計予算に反対、外四件は賛成いたします。  なお、意見につきましては本会議場で申し述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、公明党、どうぞ。 ◆高橋昭彦 委員 公明党世田谷区議団は、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件全てに賛成いたします。  なお、意見については本会議場で申し述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、世田谷立憲民主党・社民党、どうぞ。 ◆羽田圭二 委員 世田谷立憲民主党・社民党区議団は、二〇一九年度世田谷区一般会計予算並びに外四特別会計予算全てに賛成をいたします。  なお、意見は本会議場で述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、日本共産党、どうぞ。 ◆中里光夫 委員 日本共産党世田谷区議団は、平成三十一年度世田谷区一般会計、介護保険事業会計及び学校給食費会計予算に賛成し、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療会計の各予算に反対をいたします。  なお、意見については本会議場で述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、無所属・世田谷行革一一〇番・プラス、どうぞ。 ◆田中優子 委員 無所属・世田谷行革一一〇番・プラスは、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件について賛成いたします。  意見につきましては本会議場で申し述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、せたがや希望の会、どうぞ。 ◆小泉たま子 委員 せたがや希望の会は、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件全てに賛成をいたします。  なお、意見につきましては本会議場で申し述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、生活者ネットワーク、どうぞ。 ◆田中みち子 委員 生活者ネットワークは、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件全てに賛成いたします。  なお、意見につきましては本会議場で申し上げます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、減税せたがや、どうぞ。 ◆あべ力也 委員 減税せたがやは、平成三十一年度予算一般会計予算外全てに賛成をいたします。  なお、意見につきましては本会議場で述べさせていただきます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、レインボー世田谷、どうぞ。 ◆上川あや 委員 レインボー世田谷は、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件全てに賛成いたします。  意見は本会議場で申し述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、せたがやすこやかプロジェクト、どうぞ。 ◆すがややすこ 委員 せたがやすこやかプロジェクトは、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件全てに賛成いたします。  なお、意見につきましては本会議場で申し上げます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、世田谷無所属、どうぞ。 ◆ひうち優子 委員 世田谷無所属は、平成三十一年度一般会計予算外四件全てに賛成いたします。  意見は本会議場で申し述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 次に、無所属、どうぞ。 ◆青空こうじ 委員 無所属は、平成三十一年度世田谷区一般会計予算外四件全てに賛成します。  なお、意見につきましては本会議場で述べます。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で各会派の態度表明は終わりました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 引き続き採決に入ります。採決は三回に分けて行います。  まず、議案第一号「平成三十一年度世田谷区一般会計予算」についてお諮りいたします。採決は起立によって行います。  本件を原案どおり可決することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○安部ひろゆき 委員長 起立多数と認めます。よって議案第一号は原案どおり可決と決定いたしました。  次に、議案第二号「平成三十一年度世田谷区国民健康保険事業会計予算」及び議案第三号「平成三十一年度世田谷区後期高齢者医療会計予算」の二件についてお諮りいたします。採決は起立によって行います。  本二件を原案どおり可決することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○安部ひろゆき 委員長 起立多数と認めます。よって議案第二号及び第三号の二件は原案どおり可決と決定いたしました。  次に、議案第四号「平成三十一年度世田谷区介護保険事業会計予算」及び議案第五号「平成三十一年度世田谷区学校給食費会計予算」の二件についてお諮りいたします。  本二件を原案どおり可決することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○安部ひろゆき 委員長 御異議なしと認めます。よって、議案第四号及び第五号の二件は原案どおり可決と決定をいたしました。  以上で当委員会に付託されました予算審査は全て終了いたしました。     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 この際、区長より発言の申し出があります。 ◎保坂 区長 予算特別委員会の終了に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。  ただいまの採決の結果、平成三十一年度各会計予算につきまして、原案どおり御可決をいただき、大変ありがとうございます。  委員の皆様には、長期間にわたりまして御審議をいただきました。審議の中でいただいた御提案、御意見、御指摘につきましては今後の区政運営に生かしてまいりたいと考えております。
     今後とも、区民要望を的確に捉え、サービスを安定的に継続するとともに、将来を見据えて財政運営に取り組んでいかなければならないと考えております。引き続き委員の皆様には御理解、御協力をいただきますようお願い申し上げます。  最後に、委員長を初め運営委員の皆様には、委員会の円滑な運営に特段の御配慮をいただきましたことに改めて御礼を申し上げます。  以上、簡単でございますが、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 ○安部ひろゆき 委員長 以上で区長の挨拶は終わりました。  ここで正副委員長を代表いたしまして、一言御挨拶を申し上げます。  委員の皆様には、七日間にわたり熱心に御審査いただきまして、充実した委員会となりましたこと、心より御礼を申し上げます。  また、理事者の皆様におかれましては、この委員会を通じて出されました各委員からの意見や提言などを十分に御理解いただき、今後の区政に反映させていただくとともに、世田谷区のさらなる発展に向けて一層の御尽力をお願い申し上げる次第でございます。  委員会運営において、運営委員初め委員の皆様、そして理事者の皆様の御協力に感謝を申し上げ、甚だ簡単ではございますが、正副委員長を代表しましての挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)     ──────────────────── ○安部ひろゆき 委員長 以上をもちまして予算特別委員会を散会いたします。     午後六時三十八分散会...