世田谷区議会 2002-11-13
平成14年 11月 都市整備常任委員会−11月13日-01号
助役
八頭司達郎
世田谷総合支所
街づくり部長 志村千昭
土木課長 青山雅夫
北沢総合支所
総合支所長 谷田部兼光
街づくり部長 竹川勇次
玉川総合支所
街づくり部長 岡沢充雄
砧総合支所
街づくり部長 植村康則
街づくり課長 窪松泰幸
烏山総合支所
街づくり部長 松枝宏武
街づくり部参事 佐藤久武
街づくり課長 出田義明
都市整備部
部長 佐藤 洋
都市環境課長 春日敏男
都市計画課長 板垣正幸
建設・住宅部
部長 栗下 孝
参事 伊澤 節
参事
矢田部正丈
◇ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇
本日の会議に付した事件
1.請願の審査
平一四・三四号 塀及び
工作物に関する
条例制定の請願
平一四・三五号 北烏山六丁目・百メートル
マンション建築計画について
近隣住民の意見を反映させることを求める請願
平一四・三八号
世田谷区上馬四丁目・五丁目の
浸水対策に関する陳情
2.特別区
建設委員長会について
3.
協議事項
(1) 次回
委員会の開催について
◇ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇
午前九時五十九分開議
○
石塚一信 委員長 ただいまから
都市整備常任委員会を開会いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○
石塚一信 委員長 本日は、
請願審査等を行います。
それでは、請願の審査を行います。
平一四・三四号「塀及び
工作物に関する
条例制定の請願」を議題といたします。
ここでお諮りいたします。
請願者から
趣旨説明をしたいとの申し出がございますので、これを許可することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
石塚一信 委員長 ご異議なしと認め、
趣旨説明を許可することに決定いたしました。
趣旨説明を聴取するため、しばらく休憩いたします。
午前十時休憩
──────────────────
午前十時三十六分開議
○
石塚一信 委員長 休憩前に引き続き、
委員会を再開いたします。
本件について理事者の説明を願います。
◎板垣
都市計画課長 平一四・三四号の請願についてご説明申し上げます。
件名は「塀及び
工作物に関する
条例制定の請願」ということでございます。
要旨につきましては、請願書の方に書いてございますように、「あまりにも常識を逸脱した塀及び
工作物の高さに対して一定の規制を設ける
条例制定の
お願い」ということでございます。
趣旨説明者からは、それに伴う個別の事例の説明がございましたが、請願はあくまでも
条例制定の
お願いということでございますので、私の方から説明をさせていただきます。
理由は「塀及び
工作物に対しては特に高さの
規制等がないために」という書き出しから入ってございますが、若干一般的な話をここでさせていただきたいと思います。
基準法等によります塀等についての制限あるいは構造等についての制限がございますので、それをまず最初にご紹介したいと思います。
まず一つは、
組積造の塀はという規定がございます。
組積造と申しますのは、
れんがづくりですとか、あるいは石積みですとか、あるいは
ブロック積みみたいなもの、そういうものを一般的に
組積造、いわゆる組んだり積んだりしたつくりという意味で
組積造というのがございますが、これにつきましては、高さは一・二メートル以下にすることと
建築基準法の
施行令に規定がされてございます。
それから、
補強コンクリート、
ブロック造の塀の高さについても規定がございますが、これはいわゆる
ブロック積み等について鉄筋等で補強した、いわゆる
補強コンクリートブロックづくりと言っていますが、そういう塀の高さにつきましては二・二メートル以下とすることということで、さらに壁厚ですとか、いろいろ構造上の制限があるということでの規定が
建築基準法の
施行令に書いてある。高さにつきましては、今申しましたように二・二メートル以下というふうになってございます。
それから、ここに書いてございます「
工作物に対しては」の
工作物ということでございますが、
工作物についての定義でいきますと、
建築基準法上で
工作物として
建築確認が必要なものの規定がございます。これは、例えば高さが六メートルを超える煙突ですとか、高さが十五メートルを超える
鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱、木柱、その他これらに類するものとか、あるいは高さが四メートルを超える広告塔、それらに類するもの、あるいは高さが八メートルを超える
高架水槽その他それらに類するもの、あるいは高さが二メートルを超える擁壁、こういうものについては
基準法に基づく
工作物においては
建築確認が必要だというような規定がございます。
今回の事例等につきましては、
先ほど申しました塀についての
構造制限あるいは高さ制限等に類するものでもございませんし、
建築確認が必要な
工作物の対象にもなっていないというような状況になっています。基本的に
建築基準法で定めておりますのは、いわゆる安全上の観点から構造的なチェックをするとか、あるいは
先ほどの塀等についても高さを規定しておりますのは、いわゆる安全上の問題から規定がされてきているものと考えてございます。
したがいまして、今回のような事例につきましては、ここにも書いてありますが、実際
規制等がないという状況になっているということでございます。
それから、その後に書いてございます理由の中にあります記載の事例につきましては、今
趣旨説明者からご説明があったものでございますけれども、
個別事例の改善を求められた請願ではございませんので、また、民民等の争いにもなっているというような状況もございますので、私の方からは、その中身の詳細についての説明は割愛させていただきたいと思います。
なお、このことについては
砧総合支所で相談を受けてございます。
それで、「一定の規制を設ける条例の制定を」というのが最終的な趣旨でございますが、
先ほど紹介しましたように、
基準法に基づく塀の構造、高さについての一定の規制とか、あるいは
基準法に基づく
工作物の確認というのはございますが、事例のような
工作物を対象とした高さの規制がない。また、事例のような紛争は大変まれな
ケースで、私どもは今回初めてそういうような相談を受けている状況でございます。
建築物そのものの紛争というのは多々ございますが、こういう塀の問題での紛争と申しますか、
問題提起については、今回こういう形で示されたものは初めてというふうに考えてございます。
したがいまして、現在のところ趣旨のような条例を制定することは区としては念頭にはございませんが、なお、今後このような
トラブルが増加するようなことがあれば、ある程度の研究も必要かなというふうには考えているところでございます。
○
石塚一信 委員長 ただいまの説明に対しご質疑がございましたら、どうぞ。
◆板井斎 委員 経過等について
先ほど請願者から説明があったんですけれども、それに対して、所管の砧の方からももうちょっとお話を聞きたいんですけれども。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 経過ということでございますが、平成十三年九月二十五日に
請願者より
建築指導課の方に塀についての陳情がございました。隣接の方がかなり高い塀をつくろうとしている、違反ではないかということで、次の日、現場を確認いたしたところ、一応
確認申請の
図書どおりでございました。その後、平成十四年二月五日に
請願者よりご連絡があり、隣の建設中の塀が高いとの陳情でございまして、それに対して現場の方に行きまして、
図面どおりというようなことでお話をさせていただいております。
建築指導課の見解といたしましては、特に
基準法上問題ないということで、同日ご本人に電話をさせていただきました。その後、三月四日に
請願者の
代理者の方が役所に来られまして、その建物についてのご質問等あり、それに対して説明をしたところでございます。
その間、三カ月ほどでしょうか、いろいろ相手の方たちとも、
代理者の方ともいろいろお話しすることもあり、平成十四年六月の中ごろに相隣で対応して考えていこうというようなことで、私どもの方もそういう相隣の場で双方でお話し合いをしたらいかがでしょうかということで、お話をさせていただいたところでございます。しかし、
双方代理者が入っているということで、相隣の対応をここでするということではなく、
代理者の方同士でお話をしたいというようなご意見もありましたので、相隣で対応するようなことは行わなかったというところでございます。
現在、このような形で、今個々の形でその後
請願者のお話も聞いたり、あるいはまた相手方にもお話を聞きながら、折衷案がないのかどうかというようなことで区の方としては考えていたところでございます。
○
石塚一信 委員長 委員の方に
お願いがございますが、これは請願の審査でございますので、
請願文書表の内容に従って審査をしていただきたいと思います。配付させていただきました資料はあくまでも
参考資料でございますので、その辺をよくお含みおきいただきまして審査をしていただきたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
◆
羽田圭二 委員
先ほどの説明で、今回の
工作物が除外をされるというのはわかったのですけれども、今回のような木を植えているだとか、ある意味では
壁面緑化の変形みたいなところがあると思うんですよね。そういう
壁面緑化だとか、要するに
緑化一般でもいいんですけれども、そういうことを一定決めているとか、あるいは一定の指針みたいなものは現状ないんですか。それだけ確認させてください。
◎板垣
都市計画課長 例えば
国土交通省なんかで出しております
緑化施設整備計画の手引きみたいなものがございまして、これに
屋上緑化ですとか
壁面緑化の事例というような紹介が多少あるんですが、その際もこういうつくりはだめだとか、そういうことではなくて、
壁面緑化をする際にはこういうやり方があるとか、
屋上緑化の場合にはこういうやり方があるというようなことが事例として紹介されているということであって、それにまつわるこういうことを配慮して規制をしないといけないというような、そういう書き方には特になっていない状況です。
◆
木下泰之 委員
先ほど鉄柱についての規制はあるけれども、これは当たらないということだったんですが、一応は高いところに鉄柱が通っているわけですね。こういうものについても当たらないわけですか。
◎板垣
都市計画課長 先ほど申しましたように、高さが十五メートルを超える
鉄筋コンクリート造の柱あるいは鉄柱ということになっていますので、高さ上、該当はしないということになっております。
◆
木下泰之 委員 私は、
世田谷区がしばらく前から提唱している「たてよこみどり」、それにも非常に大きく関係してきていると思うんですよ。今、狭いところでいろいろ建て込んできている、そういった根本的なところにメスを入れないで「たてよこみどり」と主張したら、こういう問題が生じてくるのは当然なんですよね。逆に、区は「たてよこみどり」と言うからには、一つの基準なりそれに見合った
近隣紛争についてきちんと目を光らせていかなければいけなかったと思うんですよ。そういった意味から、「たてよこみどり」との関係と今回の紛争についてどういうような見解をお持ちか、ちょっとお聞かせいただきたい。
◎春日
都市環境課長 世田谷区におきましては、
生け垣助成、特に
道路境界の助成をして進めてございます。それから、ことしの四月から
壁面緑化ということで建物の壁面の緑化ということでやってございますし、先般の議会でも
屋上緑化ということで、特に
都心寄りの地域につきましては
敷地規模が大分小さくなっているということも含めましてご指摘いただきまして、区としても
屋上緑化の方を進めていこうということで考えてございます。
今お話にございました方につきましては、
工作物をつくった上で、その
境界沿いに
プライバシーということで植物、
ツタ類かと思いますけれども、そういったものを植えているということでございますので、私どもが想定してございますのは、建物の緑化と、当然
町並み景観の中での緑被率という問題も最近課題になってございます。そうした部分の道路際の緑化という部分を中心に進めてきたということでございますので、今お話がありましたそういう件につきましては
想定外ということでございます。
◆
木下泰之 委員
想定外のものこそ、やはり行政がすぐに気がついて対応をとらなければいけない問題だと思うんですよ。「たてよこみどり」というようなことを推進してきたからには、逆にこれを建てた方は、「たてよこみどり」という
世田谷の方針にとってみればこんなにいいことはないじゃないか、私たちはいいことをやっているんだという話になっちゃうと思うんですよ。ただ、これは非常に不自然なことをやっているわけですから、当然
近隣紛争が出てくるだろうということは、
担当者としては感覚としてわかると思うんですよ。何でそういうときに、法律で規制していないからということだけで問題を片づけてしまうのか、僕は理解できないんですよね。
これは相隣関係にもなるんだから、初めからこれはいろいろ問題が生じるかもしれませんからというようなことで、それなりに待ったをかけることぐらいできるんじゃないでしょうか。窪松さんいかがですか。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 区といたしましても、緑化については
かなり力を入れているところでございまして、
先ほど請願者の方からもちょっとご説明がございましたが、隣の方と
プライバシーの関係だとか、そういう事柄についてある程度合意は得ているというようなこともございましたので、さらに緑化を高めるというような視点から考えて、今回このようなものについて受理いたした次第でございます。
◆
木下泰之 委員 そうしますと、合意を得ていたという、ある意味で
ミスリードがあったことは
先ほどもお聞きしたんですけれども、そういうことはあったとしても、でき上がったら大体どういうものになるかについては、窪松さん自身、認識はされていたんでしょう。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 私としましては、
ツタ類ですとか、要するに
グリーンの
フェンスみたいな形ででき上がっていく
イメージで考えておりました。その辺を考えますと、砧のあの地域ではふさわしいのかなというような考えでいました。
◆
木下泰之 委員 でも、実際に設置されてみると、何かツタというよりも植木鉢みたいなものを何層にも、空中に
フェンスみたいなものをはわせて、そこに土を入れてというような極めて変則的なやり方ですよね。この中にはツタもあるのかもしれませんけれども、そういうことはやはり土木の専門家としても、どんなものをつくるかという興味はあったと思うんですよね。だから、そういうものについては事前に
担当者としてもどんなものができるかという把握はされないと、当然そういうことが万全にできていれば、何も条例をつくる必要はないと思うんですよ。だけれども、そういうことすら規則ですからという形で見逃してしまうということであったら、これは条例化をという話になってくると思うんですよ。その辺について
担当者として注意が足りなかったという思いはありますか。どうですか。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 植栽を植えていくときは、当初は当然木は低いものでございますし、ツタもはうには年月もかかる。そういう中で一定の期間が必要ではないか。そういう中で、将来を見越して、全体が
グリーンの
フェンスで覆われるような
イメージで考えてきたところでございます。
◆
岸武志 委員 問題は緑化の話ではないと思うんです。緑化の話というよりは、むしろ
プライバシー、日照、それから防犯上の問題がどういうふうに扱われたのかというあたりが大きな問題だと思います。
私が伺いたいのは、一つは、
当該工作物は
建築基準法で言うと規制の対象となりませんという大体のお答えなんですけれども、今後研究、検討の余地はある。もし研究、検討をされるとすると、どういう内容が考えられるか、これが一つです。
もう一つは、近隣の
建築物を建てる際に、許可する、しないという際の隣地の方への説明の問題なんですけれども、隣地の方に対してどういう建物が建つのかということを提示する必要があるのか。同意がとれているかどうかというのをまずとる義務があるのかという点と、そうした周辺の隣地の皆さんの
同意状況を区としてどういうふうに把握してきているのかという点について、大事な問題ですので、この場で伺っておきたいというふうに思います。
◎板垣
都市計画課長 研究については、今後このような
トラブルが増加することがあれば研究も必要かもしれないと
先ほどはお話しさせていただきました。
先ほどもどなたか委員からもお話がありましたけれども、例えば
生け垣だったらいいのかというような問題。この
構造物だったらだめで、
生け垣だったらいいかという、同じ敷地境にできるものでもいろんな
ケースがあると思うんですね。それがたまたま今回このようなことで紛争になっている状況を、すべてこれをもって悪とするような話になっていくのかどうかというのは、いろいろ考える余地があるのかなというふうには思っています。そういう面で、今後こういう
ケースがまた出てくるようであれば、さらに研究していくということもあるかもしれないというふうにお答えをしたところでございます。
それからもう一つ、周辺への周知の話でございますが、
通常建築確認をとりますと、
建築確認の標識といいますか、許可を得た標識等は当然設置することになりますし、あとは
工事業者等の周辺への周知等は、それはある一定の迷惑をかける範囲には、誠意を持って業者がやっていくというふうには思っております。
◆
岸武志 委員 そうしますと、
標識設置をすればそれで説明が一応事足りる、それ以上はしませんということになりますね。
塀及び
工作物という点で言うと、この議会にも
斜面地の擁壁に関してのいろいろな制限が出されたことはあるかと思うんです。今後、こういう問題は当然ふえていくと思うんですね。区としてどこまでできるかということの一つは、検討がやっぱり必要だと思いますが、ご検討されるおつもりはありませんか。
◎板垣
都市計画課長 今回、こういう
ケースで請願にもなったということを踏まえて、研究する素材にはなろうかと思います。結論がすぐに出るというふうには思いませんが、
先ほど申しましたように、
生け垣等、いわば半分
壁面緑化みたいな構造のものとどう切り分けるか、どう違うのかといろいろな問題もあろうかと思いますので、そこら辺は少し研究しておきたいというふうに思います。
◆
小畑敏雄 委員
板垣課長さん、実はこれは二十一世紀型の問題なのかなというふうにも思うんですね。特に
成城地域は一戸一戸の土地が物すごく大きいお宅が多くて、それがバブルの関連からか、細分化されてくるような問題の中で、実は大きな土地の中でこういう問題というのは既にもう起きているんですよ。
砧の関係の方々はよくおわかりだと思いますし、皆さんもおわかりだと思うけれども、大きな土地だからこそこういう問題が起きても、そんなに目くじらを立ててというような問題にはならないということだろうと思うんですね。ところが、その片方の方が、じゃ、北側の土地が細分化されたときに、そこに一番近いところを買われた方にしてみれば、目の前にこんなものがというのがあるだろう。
そういうことから考えていくと、成城の特徴みたいなもので、これはいかがなものかと思うような
構築物というか、言ってみれば、のぞかれては困るような方が多く住んでいる、著名人がいるわけですよ。そうすると、一般的に駐車場というのは大体が北側につくりますよね。南側はどちらかというと庭をつくりますからね。北側に塀を建てておいて、半年か一年たつと、その塀から母屋に向かって
アール状のプラスチックみたいなものでできた屋根が突然ついちゃって、こうなってくると建ぺい率、容積率も含めて現存では違反じゃないのというようなものが数多く見られるわけですよね。
そういうことから考えると、
建築基準法にはないからしようがないんだということではなくて、課長がおっしゃられたように、これからの問題とすれば、もっとこの
ケースはふえてくると思うので、研究するのは非常にいいことですから、ひとつ研究する言葉の上に、ねじり鉢巻きをつけてぐらいの意気込みでやっていただきたいと思うんですが、砧の関係の方、私が今言った成城の特徴があるそうしたものに関して、どのような認識を持っておられますか。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 現在、成城では
成城憲章というものをつくり出して、新たに成城らしい町を、ふさわしい町を保全していこうというような動きがございます。そういう中で、敷地の
最低規模ですとか
隣棟間隔、そういうようなものを定めて、良好な住環境を確保していこうというようなことでやっておりますので、区としてもそういう事柄について、将来
建築協定ですとか
地区計画などに進めて、良好な成城の町を確保していきたい、そのように考えております。
◆
小畑敏雄 委員 まさに今おっしゃられたとおり、大体その地域で五ヘクタールの区域であれば、
地区計画がかけられる。さらに、最近ではどうも一ヘクタールぐらいでもかけられるような状況も出てきている中で、特にきょうの問題になっているような地域がそういう
地区計画を定めていくようなことをすれば、その地域内で一割や二割ぐらいの反対の方があってもこれはできるということになっているわけですから、地元の困っておられる方々に話を持っていくという方向での粘り強い活動も必要じゃないかと思います。
というのは、この地域はまさに
国分寺崖線の
斜面地なんですね。そういうことからすると、お話にあったように
斜面地の上から下までこういうふうな擁壁ができれば、下から見れば確かに十メートルぐらいの見上げるようなものになっていってしまうというようなことも含めて、
建築協定もそうかもしれないけれども、ぜひともこれはやっぱり
地区計画でやっていく努力を地道にしていただきたいと思いますが、どうですか。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 いろいろな町の状況ですとか、また地域の方々の認識とか意識とかというのがございますので、その辺を総合的に勘案しながら、今後の
まちづくりを進めてまいりたいと考えております。
◆
木下泰之 委員 ちょっとお尋ねしておきたいんですけれども、この新しく建ったお宅というのは、高さの問題等から中高層に該当するような建物ではないんですね。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 本件はそれに該当するような物件ではございません。
◆
木下泰之 委員 それにしても、
先ほど示された写真を見ていますと、すごく広く採光をとっているところがあって、こういう形で建てたら、
遮へい物をつくらなかったら、そこに住んでいる方の
プライバシーも、隣の人の
プライバシーも守れないような形で建てられているわけですよ。要するに、高い塀を建てることが必然になるような建て方なわけですね。中高層にはかからないために近隣説明等が義務づけられていないけれども、しかし、最近、本当に狭いところにこういった建物を建てるために、常識では考えられないようなある意味でいろんな工夫ね。その工夫が本当に
プライバシーを侵害するかもしれないような建て方というのはすごくふえているわけですよ。だから、中高層に限らずこういう建物が建ったときに、近隣との話し合いを促進させるようなことはできないんですかね。いかがですか。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 建物の建築計画につきましては、事業主さんの意向等もございます。そういう中で、中高層条例のように、高さが高いことによって日影等が影響するため事前の説明をしなきゃいけないという条例等はございますが、現在こういう
プライバシー、あるいは壁面全体がガラス張りになっている建物については、そのような説明をしなきゃいけないというような、なかなか難しいところがございますので、今後いろいろ研究をさせていただきたいと考えております。
◆
木下泰之 委員 今後の検討の課題というのは、もう遅過ぎると思う。バブルのころからどんどん狭い宅地なんかが建ってくる中で、常識を逸脱した建て方というのがすごくふえているわけですよ。そういうものに対して、法律の問題があるから規制力はないにしても、少なくとも近隣との話し合いをプッシュするような、そういう仕組みを区として考えていかないと、これはやっぱり幾らでもこういう形は出てきますよ。これはたまたま建て主さんが
壁面緑化に名をかりてこういう形にして、ある意味ではまだいい方なんですよ。これがもっと違う形で、
基準法ぎりぎりの高い塀にしたり、そういうことだってあり得るわけだから、そういうことについてできないのかしら。どうですか。
世田谷区でつくる条例というのは大体そうじゃないですか。規制力がないにしても、話し合いを醸成するようなものはできないですか。
◎窪松
砧総合支所街づくり課長 区の方でも、建築ガイド等にお示しさせていただいていますが、
基準法ではかなわないものについては、民法の規定等の隣戸間隔ですとか目隠し等を記載してありますので、そういう中で建て主の方にご理解していただくように努力していきたいと考えております。
○
石塚一信 委員長 質疑を終わらせていただいてよろしいでしょうか。
それでは、本件につきましてのご意見と取り扱いについてあわせてお伺いをしたいと思いますので、
お願いいたします。
◆
新川勝二 委員 今までのお話を伺っていて、実はこういう例は特殊な例なんだろうなというふうに私は思って聞いていました。これをもって条例策定というのはちょっと、もう少し様子を見た方がよろしいんじゃないかなと思うんです。
建築協定とか
地区計画という手法もあるわけですので、そういう中でお考えになって、地域の皆様方とご相談しながら、こういったことはやった方がいいのかなというふうに思うんですね。ですから、この件に関しましては今後のこともあると思いますので、継続ということで
お願いしたいと思います。
◆
大場康宣 委員 今回いろいろと
請願者の説明や理事者側の説明を聞いておりまして、やはり非常にいい
問題提起をしていただいたというところは十二分に私ども理解できます。ただ、この事例が起きたからすぐ条例をつくれという話になりますと、今、説明の中にもあったように、もう少し研究をしていきたいというようなお話もありますので、扱いとすると、趣旨はよくわかるんですけれども、即条例の制定というわけには私どももちょっといかないものですから、継続という態度にしたいと思います。
◆板井斎 委員 理事者側も今後研究をされていくということで、問題意識もおありなようですね。また、いろいろなルール、
建築協定あるいは地域住民との話し合いもあるんでしょうけれども、それにはある一定程度の広さなり、基準なりがないとできないということもありますので、そういった地域ばかりではないというふうに思いますので、私はこれは趣旨採択をしていただきたい。ですから、今回出された要望の趣旨ではなく、研究していくという認識をしっかり持っていただくという意味で、趣旨採択で
お願いします。
○
石塚一信 委員長 趣旨採択の内容は。
◆板井斎 委員 今の
請願者からの具体的な話の内容をそのまま採用するのではなくて、問題をもうちょっと研究していただいた上で、機を見て研究していただきたい、そういう意味からして趣旨採択をしていただきたい。
○
石塚一信 委員長 意見つき採択でよろしいですね。
◆板井斎 委員 はい。
◆稲垣まさよし 委員 私ども民主党・無所属クラブとしましても、今理事者から説明がありましたけれども、
工作物等に対して規制がある話を聞きましたが、こういった問題に関しては今後研究課題の一つだということをお聞きいたしました。例えば成城の地域では大きな家かもしれませんけれども、密集地域もありますので、今後近隣とのいろんな
ケースがあると思います。そういったことを含めて、他の自治体も参考にしながら研究を重ねた上で、こういった
トラブルが起きる前に未然に防げるような形で研究をして条例をつくるべきだと考えます。
そういった中で、私どもとしては意見つきの採択という形で
お願いしたいなと思っております。
◆
羽田圭二 委員 今回の請願は、AとBの紛争調停を求めるという内容ではないということですね。そこを踏まえた上で一定の意見をつけて、私は採択をすべきだというふうに思います。
その意見とは、
先ほど質問もさせていただきましたけれども、緑化のあり方だとか
壁面緑化のあり方というのは、これは今後はそのあり方を含めて一定の方向性を出していかないと、今回のようにある意味では緑化をしているからいいではないかみたいなことにもなりかねないと思うんですね。
先ほどほかの委員からも言われましたけれども、
斜面地の擁壁のあり方、こういう点についても今後検討を加えていかなくてはならないだろうということを含めて、今後条例づくりに入っていくべきではないかということで、そういう意見をつけ加えておきます。
◆
木下泰之 委員 私も結論から言いますと、意見つき採択にすべきだというふうに思います。
一つは、土地が細分化してくる中で、無理な建て方がどんどん出てきている。それが一点。それから、そういうことに絡んで「たてよこみどり」というような、普通に住まう、あるいは普通の町の環境だったら、「たてよこみどり」などと言わずに普通の緑を保全していけば十分足りるわけですけれども、最近、
屋上緑化とか
壁面緑化の話がすごく出てきています。そうなりますと、それに伴ういろんなマイナスの面も当然出てくるわけですね。
一方でそういうマイナスの面が出てくるようなことを行政が推奨しながら、それに対する一つのマイナス面を防止する規制に関する条例等がないというのはやはりよろしくないと思うんですね。ですから、まさに今回出てきた問題というのは必然的に出てきた問題だと思いますので、これはきちんと研究をして、
条例制定に向けて早急に努力するというようなことで意見つき採択にしていただきたいと思います。
◆
岸武志 委員 いろいろとお話を伺いまして、請願の文書をそのまま受けとめるというふうにしますと、条例を区でつくらなければならないというふうになります。まさにそういう内容なわけですけれども、審議の途中経過で、本当に条例でならなければならないかという点についてはまだ検討の余地は私はあると思っております。
ただ、何らかの一定の基準をつくっていく必要性というものは、審議を通じて明らかになったのではないかと私は考えます。これから塀及び
工作物による
プライバシーや防犯上の問題が当然ふえていくと予想されますので、申しわけないんですけれども、私は条例化ということにこだわらないで、何らかの制度をつくることを求めて、そしてやはり採択をすべきでないかというふうに考えます。
○
石塚一信 委員長 意見つき採択でよろしいんですか。どういうことでしょう。
◆
岸武志 委員 意見をつけて採択すべきと。
◆
小畑敏雄 委員 きょうの請願の審査では
参考資料が配られました。そういう中で、
委員長は
参考資料だからとくぎを刺されたわけでありますけれども、私どもはこの請願を審査する以上、
参考資料として出されたものについては重要に受けとめております。
そういう中でお話を伺いますと、双方が代理人を立てて今話をしているということが一つ。二つ目は、そういう経過の中からいけば、これは争訟になる可能性は十分にあるであろうという問題が二つ。三つ目は、今、区としてはこうした問題を研究していきたいという理由で、自由民主党としてはそういう経過を見守って十分に慎重に事を進めていきたいという意味で、
先ほど我が党の大場委員が言った継続審査ということにせざるを得ないという苦渋の選択をしたというのを、意見として私から申し上げます。
○
石塚一信 委員長 意見つき採択と発言をなさいました委員の方々にちょっと確認させていただきたいんですが、この請願文書を採択するのかどうかですね。一定の規制を設ける
条例制定ということでご判断をいただているのか、その辺はどういうことでしょうか。採択ということは、条例化をしなさいということになるわけですけれども、その辺はよろしいんでしょうか。
◆稲垣まさよし 委員 例えば、
工作物の高さに関しては今法律があるということでお聞きしましたけれども、ほかのもので一定の規制を、緑化の問題等が今後出てくることを研究した上で
条例制定に向けた方がいいだろうということで、意見つきということで私どもは申させていただきました。
◆板井斎 委員 今の
委員長の発言をもう一度確認したいんですけれども、
条例制定にこだわるのかどうかということの発言ですか。
○
石塚一信 委員長 採択ということは、
条例制定しなさいということですかということをお聞きしておきたいんです。考えなさいとか、いろいろ研究しなさいとかということではなくて、制定しなさいということですかということです。それだけを確認しておきたいと思います。
◆板井斎 委員 条例化には特にこだわりません。
○
石塚一信 委員長 制定にはこだわらないけれども、趣旨がよくわかるので気持ちをくみたいということですか。
◆板井斎 委員 はい。
○
石塚一信 委員長 稲垣委員、よろしいでしょうか。
◆稲垣まさよし 委員 今後、行く行くはそういう高さに対しても、研究課題であると。
○
石塚一信 委員長 制定しなさいということではなくて、要するに今板井委員のおっしゃったように、制定するということで採択するのじゃなくて、趣旨はわかるのでということですか。
◆稲垣まさよし 委員 はい。
◆
岸武志 委員 私も、そういった意味では板井委員と同じです。
◆
羽田圭二 委員
先ほど意見は述べましたけれども、私は他の緑化の問題などを含めて
条例制定に持っていくべきだという考えです。
◆
木下泰之 委員 私も総合的な対策が必要で、そのための
条例制定も含めた努力をきちんと区はすべきだ。そういう意味での趣旨採択です。
○
石塚一信 委員長 各委員にお諮りいたします。
ただいま継続というご意見と、それから意見つき採択というご意見が出ておりまして、その意見つき採択の中でもいろいろ委員のお話がございました。意見が分かれておりますので、本日のところは継続審査にすることではいかがでございましょうか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○
石塚一信 委員長 ご異議がございますので、継続審査とすることについての採決を行います。挙手によって行いますので、よろしく
お願いします。
本件を継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○
石塚一信 委員長 挙手の委員が五名、可否同数ということでございます。こういう場合は
委員長裁決ということになりますので、今回のところは継続ということで決定させていただきたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
以上で平成一四・三四号の審査を終わります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○
石塚一信 委員長 次に、平成一四・三五号「北烏山六丁目・百メートル
マンション建築計画について
近隣住民の意見を反映させることを求める請願」を議題といたします。
なお、本件について、昨日、五百六名の追加署名がございましたことをご報告申し上げます。
ここでお諮りいたします。
請願者から
趣旨説明をしたいとの申し出がございますので、これを許可することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
石塚一信 委員長 ご異議なしと認め、
趣旨説明を許可することに決定いたしました。
趣旨説明を聴取するため、しばらく休憩をいたします。
午前十一時二十八分休憩
──────────────────
午前十一時五十分開議
○
石塚一信 委員長 休憩前に引き続き、
委員会を再開いたします。
本件について、理事者の説明を願います。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 それでは、平一四・三五号「北烏山六丁目・百メートル
マンション建築計画について
近隣住民の意見を反映させることを求める請願」についてご説明申し上げます。
請願の趣旨でございますが、烏山におきまして大京の三十階建て高さ九十九・八メートルの超高層マンションの建築に対しまして、日影、風害、交通渋滞、地下水、景観、急激な人口増など、住環境に重大な影響を及ぼす。また、環境等に関しましては、樹木伐採の本数は報告せず、風害については重要なデータを説明から意図的に外しているということで、
世田谷区での種々の条例または都市整備方針、土地利用基本方針等に照らしても、百メートルのマンションなどは
世田谷区烏山地域にはふさわしくない。また、あわせて今回の百メートルマンション建設につきましては、今後の烏山地域での高層
建築物の誘導を招くことになるという趣旨を踏まえまして、請願事項の一番として、
世田谷区として北烏山六丁目の当該土地利用の計画について、周辺住民の意見を反映させるよう株式会社大京への指導を行うこと。二番、東京都に対し、周辺住民との合意が得られるまではマンション建築の諸手続きを進めることのないよう申し入れることということとなってございます。
現況の計画につきましてご説明を申し上げたいと思います。張り図でございますが、本年の六月に本
委員会に情報提供としてお出ししておりますが、そのときの計画を改めてご説明したいと思います。
場所でございますが、甲州街道と烏山通りの交差するこの赤線で書き込んだ位置でございます。
計画の名称は、ライオンズガーデン北烏山新築計画ということで、場所につきましては北烏山六丁目一六三五番の五、敷地面積は一万三千七百九十八・一八平米でございます。
計画概要でございますが、こちらの絵でございますが、建築面積五千二百六十・一〇平米、計画建ぺい率三八・一二%、容積対象面積が三万一千七百五十五・四二平米で、容積率が二三〇・一四%、延べ面積が三万七千三十・三二平米です。
構造、規模は、
鉄筋コンクリート造地上三十階地下一階、最高高さ九十九・八メートルです。用途としましては共同住宅、予定戸数は三百五十六戸、駐車場は二百三十二台です。棟別の計画ですが、これがA棟ですが、三十階で地下一階です。
鉄筋コンクリート造です。B棟は地上六階でRC造。C棟は地上四階建てのRC造。D棟が地上六階建てのRC造です。
予定工期として今言われているのは、着工が平成十五年三月、竣工が十七年九月ということで予定されています。
用途地域でございますが、こちらの図でございますけれども、こちらが第一種低層住居専用地域、この緑が第一種中高層住居専用地域です。それから、このオレンジに塗っているところが準住居ということになっております。高度が、ここの烏山通りに面して二十メートルの範囲が第一種高度、烏山通りから二十メートルの範囲が第二種高度ということになっています。
今回の計画でございますが、基本的に総合設計を使うということで、まずバスベイの設置、赤い線で書いたものが現況の道路の線です。それから東側道路のセットバック、貫通通路、歩道状空地、日だまりの広場、公園状緑地、地域開放型施設、それからピロティーと一体になった交差点広場、水路の整備、それらが今提案されております。
次に断面図でございますが、これも六月の
委員会で情報提供としてお出ししておりますが、一応斜線がありまして、この斜線が交わるところ、約六十メートルになりますが、この位置で総合設計の場合、およそ二倍の許可になりますので、二倍とった場合は百二十メートルぐらいの計画ができることになっていますが、一応現況では九十九・八メートルで計画されています。
先ほどもちょっと話題に乗っていましたが、一般設計と総合設計の場合の比較ということですけれども、これもあくまで事業者の説明ですけれども、一般設計になった場合と総合設計、
先ほどの空地の部分とその他につきましては、歩道状空地の確保はできる、それから貫通通路については確保はできますが、ほかの部分については、このマンションの駐車場になったり変電施設になったり、いろいろなものをこちらに持ってくるので、ここについては公開できるスペースにはならないという話をされています。
一般設計と総合設計の差でございますけれども、一応これはあくまでも事業者の方の説明ですから実態としてどうなるか、現況の説明はこちらの方の説明をしておるわけです。これは三十階でおよそ九十九・八メートル、こちらにつきましては一般設計でやった場合の、普通の確認でやった場合の計画になると恐らくこうなるだろうという話ですけれども、これでいきますと二十階建てで六十メートルで、段々に壁状の建物ができる。こういう計画になってしまいますという話をされております。この辺について、実際に圧迫感等の考察をしたデータによりますと、やはりこちらの方が圧迫感は大きいという説明をされております。
先ほどのこの図面に戻りますけれども、昨日の十二日の説明会で変更点が提案されているわけですけれども、北側の駐車場につきまして、住民説明会等、あと個別に保育園なんかにも説明に行っているということですけれども、そういうところで要望が出ているものとして、この北側の駐車場を取りやめにして、一部駐輪場等はできるけれども、緑地状の広場に変えるということで保育園に配慮しているという説明でした。
それから烏山通りですけれども、赤い線が現況の通りですけれども、これについて自分の方がセットバックして、今交通渋滞が起こっているところに左折レーンをもう一レーンつくるということと、こちら側には歩道がないんですけれども、およそ二メートル近くの歩道をつくるということを提案されています。それから、こちら側の東側の方々に対する配慮だということで要望があったようですけれども、こちらのD棟をおよそ三メートルほど下げることで、実際の風害のシミュレーションまたは風洞実験の結果でも、三メートル下げたことにより影響が多少軽減されているということがデータとして出ています。
同じく説明会で出た、こんなところに集会所があっても全然使い物にならないということで、大京の方では、こちらの信号だまりのスペースの方に移動する提案をされています。
これまでの経緯でございますが、大正十五年に病院が創設されまして、昨年の四月に当該敷地が大京に譲渡されております。
先ほど申し上げましたように、本年六月に本都市整備
委員会に情報提供としてご報告申し上げ、環境審にも情報提供としてご報告しております。六月三十日に第一回の近隣説明会、七月十七日に第二回の近隣説明会、八月二日に第三回の近隣説明会、それから昨日、十一月十二日の近隣説明会ということで、六月の説明会には約百十五名の方、七月が約七十名、八月が約三十五名、昨日が三十数名ということで、一応説明会はしてきております。それから環境審の方には、八月と十一月にかかっております。
六月に東京都との意見交換がございまして、そのときの意見としまして、
世田谷区としましては、住民等に情報が公開されていない現時点で、計画の妥当性について結論を出すことは早計であると考えるということで、今後、地元に対して情報提供がなされた時点で、住民や議会の意見を聞きながら結論を出していきたいということを、六月の時点で東京都に申し入れているわけでございます。また、大京の方の指導といたしましても、諸手続に入る前のなるべく早い時点で、
近隣住民と議会に情報提供を行って意見を聞いていくとともに、理解を得るよう努力をすること。また、区としては基本的に住民理解の動向を見ながら、東京都に対して意見を述べていく、そういうことで大京の方を指導してまいりました。
次に、現在の状況でございますが、きのうの説明会の結果についてはまだこれから対応ということでございますが、三回の説明会の結果でございますが、直接支所に対する具体的な要望等が余りないような状況で、どういう方向で住民の意見が集約されていくのか、はっきりしたところはまだつかみ切れておりません。また、
先ほどご説明申し上げたように、大京に対しまして一部要望が出されておりますが、昨日の説明会で実施のとおり変更されてきているという状況でございます。また、二回の環境審議会では継続案件となってございます。
今後の予定でございますが、区を経由して東京都に提出される許可申請につきまして、区としては事業者の理解が得られない限り行政手続条例上とめることができないため、株式会社大京が正式な手続に入る可能性がございます。
○
石塚一信 委員長 ただいまの理事者の説明に対しましてご質疑がございましたら、どうぞ。
◆
小畑敏雄 委員 今の説明では保育園側の駐車場がなくなって広場になるとのことですが、駐車場はどこに行くんですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 この真ん中にもともと駐車場が計画されていたんですが、多段式、段数をふやしてこちらに全部持ってくる計画になっています。
◆
小畑敏雄 委員 もう一つ、集会室が信号だまりとおっしゃいましたか、それは区民の方々が一般に利用して使わせてくれるという意味の集会室ですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 そのとおりでございます。
◆
木下泰之 委員 大正十五年に病院ができて、それが去年売りに出されてこういうことになったそうなんですけれども、ここの地域の用途地域が周辺の第一種住専と違うというのは、病院ができていたからということなんですか、病院であるからということなんですか。その辺についてちょっとお尋ねしたい。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 昭和四十四年に住居で三〇%という指定になっておりますが、四十八年に二専、六〇%の二〇〇%という指定で、これは病院があったからということかどうかは定かではございませんが、そのように我々もとらえております。
◆
木下泰之 委員 そうしますと、当然その病院の土地を売るということになると、つまり、そこの建物を壊したということになりますと、そしてまた売るということになると、用途地域を下げるということは区は検討したことはないんですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 実際に売られるという話のときに、当然用途が適正かどうかという見直しをしようとしましたが、現実に売られた直後のときには、用途地域の見直しというのはなかなか難しい部分もございました。しかし、烏山の街づくり課としまして検討したことなんですが、
先ほども申し上げましたように、甲州街道と烏山通りの交通の結節点ということで、非常に人通りも多く、車の通りも多いところで、地域の交流軸という位置づけになってございまして、中高層都市型住宅の立地とか、周辺に配慮した歩行者のための空間を整備するとか、そういう地域に開かれた施設を誘導することは必要であろう。
このようなことから、もともと病院であったということも確かにあるんですが、本当に適切な土地利用の姿としては、基幹的なネットワークが交錯する地域としての役割で、公共公益施設的役割を担った立地条件を最大限に活用した市街地環境の整備、改善に資する土地利用を誘導することが求められているのではないかということで、区としまして今回の計画に対しても検討したわけでございます。総合設計制度を適用することによって、計画建物の高さを高くしたオープンスペース等の公共的空間を確保する手法は、前述のとおりこの敷地に考えられる有効な手法の一つであると考えてはおります。
ただ、じゃ、それが一〇〇%いいのかということではなくて、やはり地域住民の皆様からの高さに対するいろんなご意見もございますので、高さについては慎重に検討して、できる限り地域に配慮して計画するということで、一応我々としてはそういう方向で進めていきたいと考えています。
◆
木下泰之 委員 大分長く答えていただいたんですけれども、今なぜそれを聞いたのかというと、マルコーの事件があったわけですよ。私はマルコーの事件のときに、要するにそういう超高層が建ちそうなところについては、専門家が見ればすぐそれはわかることだから、そういったことについては配慮を払って、そうしないように区は対策をとるべきだということも主張したことはありますよ。それは、マルコーのときはマルコーは不適切だという見解を区も持っていたので、それはそういうことも十分考えるというような答弁もあったわけですね。
ところが、この地域は売りに出したときからそういうことは想定されたわけですよ。そこでお聞きしたいのは、区は一体高層住宅について、それを進めようという立場なのか、それを抑止しようとする立場なのか、どっちですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 高さの考え方で申し上げますと、現状ご報告申し上げたとおりで、絶対高さ制限をどうしようかということも考えているところでございますけれども、区として今、高さがいいか悪いかという結論としては持っていないというふうに私どもは理解しています。ただし、周辺環境、スペースが必要であるということ、その辺については必要であるというふうには当然のことながら考えているわけです。
マルコーの場合とここの場合で、同じようにいつも比較されるわけですけれども、マルコーの場合は周りにほとんど何もとれていない状況と、こちらについては相当の空地等がとれるということがやはり大分違うのではないかというふうには考えております。
◆
木下泰之 委員 僕はむしろ、区がここについて超高層ビルなりマンションなりが建つことまで想定して容認しちゃったと思う。それは、やっぱり区として超高層ビルとか超高層住宅についての考え方を根本から検討しなきゃいけないことだと思うんですよ。十月十七日付の週刊文春、これはこの前、決算
委員会で私も取り上げたんですけれども、要するに、超高層住宅で非常に高層マンション、十四階以上で人間嫌いの子どもができるとか、高層ビルでキッチンドランカーになる妊婦が出てしまうとか、そういう結果が厚生労働省の調査の中でも出てきているわけですよ。
マルコーと違うのは、マルコーはワンルームマンションだけれども、今度のはファミリー型なわけね。そうなると、そういう超高層居住が本当にいいのかどうかという検討から区はきちんと考えて、これについて抑制の立場に立つのかどうなのかということで、僕はむしろ抑制の立場に立つべきだと思うんですよ。そういう根本的な検討は一切されていないんですか。
◎板垣
都市計画課長 超高層住宅については、今都心でも相当できてきていますが、聞くところによると飛ぶように売れているというような、そういう状況もあるというふうには聞いております。一方で、
世田谷区として今用途地域の見直しをする中で、
先ほど出田課長が言いましたけれども、東京都の方も絶対高さ制限の導入もできるようなことになってきておりますので、今回の用途地域の見直しの中で、そういう高さ制限ができるかどうかも含めて今検討をしておるところでございます。明日の都市整備
委員会にもそういう検討をしている旨を報告しながら、皆さんのご意見も聞きたいというふうに思っております。
◆
木下泰之 委員 マルコーのときもそうだけれども、やっぱりああいうものは建てるべきではないという意見が周辺住民ですごく多いわけですよ。今回の烏山でも当然そうだと思うんですね。そういうことを配慮しなからやるという立場に立つ以上は、
先ほどの答弁では、総合設計でこういうふうにやった方が板状マンションよりはいいんだというようなことから、むしろこの方が好ましいというような答弁があったけれども、本当にそういうふうに言い切れるんですか。もう少しきちんと根本から考えるということはしませんか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 先ほど申し上げましたように、周りにとれる大きなスペースの部分はやはりどうしても確保していきたいというふうには考えておりまして、その中で区として要望がどういう形でまとまるかわかっておりませんけれども、高さをいかに低くしてもらえるか、そういう交渉に入りたいというふうには思っております。
◆
木下泰之 委員 アセスの改正によって、百メートル以下のレベルではアセスの対象にならないんですよね。その辺はどうですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 アセスの対象になるのは百メートル超の十万平米までということですけれども、これについては面積要件がいっていないということ、これはアセス逃れで百メートル以下に下げたということではないというふうに大京からは聞いておりまして、百メートルを超えると
構造制限が厳しくなって、要するに平米単価が高くなるので、やりたくないということで百メートル以下に抑えたというふうに聞いております。
◆
岸武志 委員 幾つか伺いますが、これまで区議会以外でも、環境審議会の方にもこの烏山のマンションの案件は出されまして、いろいろと議論も重ねられてきたところです。つまるところは、烏山の地域に百メートルマンションが本当にふさわしいのかどうかという問題ですね。
世田谷全区的に見た場合は、駒沢のワンルームマンションの件が問題になったわけですけれども、それ以降の議論で、やはり百メートルに達するようなマンションを認めるべきでないのではないかというのが共通の世論としてあると思います。
それで、区は大京の百メートルマンションに対していろいろな指導をされてきていると思うんですが、これを具体的に、例えばこちらで言うと住民の協議が調うまでは手続をしないようにという内容もありますけれども、例えば、この高さを低めるような努力はこれまではしてこなかったんですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 当たり前の話としまして、我々として百メートルは高いから下げろという話は、当然のことながらしております。ただ、総合設計でこれだけのものを生み出すためには、これだけの高さのボリュームが欲しいということは、やはり事業者の方で要望としてありまして、やはりそれを下げれば下げた分、周りがなくなりますよという説明も中にはあるわけです。
その話の兼ね合いの中で、これも住民の方々にどうという話ではないんでしょうけれども、基本的にやはり総合設計でいくのか、一般設計でいくのかで全然違っちゃう話になるものですから、基本的に総合設計でいく方が指導がいろいろ行き渡るものですから、そういう範囲の中では、この案が基本的な案として住民の皆さんに理解が得られたというふうにもしなれば、その時点でいろいろな交渉に入るのかなというふうにも我々としては思っています。これがありきでやるということは、区としてまだ一〇〇%オーケーということでもないと、住民の方々からも当然のことながらそういうご指摘をいただいているわけですから、その範囲の中で私どもとしては極力小さくしてほしいという話はしております。
◆
岸武志 委員 話をしているというのはわかりますが、その上で大京側からはどのぐらいにしますという回答を区として得ているんですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 現況から変える予定はないと言っています。
◆
岸武志 委員 しかし、昨日の住民説明会では、そういうところも区からの要望や何かがあれば受け入れていく用意もあるという
先ほどのお話でしたので、これで区の働きかけがどこかで終わるという話ではないと思うんですね。
確認のためにもう一つ伺いますが、
建築確認やそれに伴う諸手続、それから、
先ほどからおっしゃっている総合設計がどうかという話もあるようですが、そういう行政上の判断はどこが行うことになっているんですか。
◎出田
烏山総合支所街づくり課長 基本的には東京都扱いなものですから、東京都の方の判断になります。
◆
木下泰之 委員 助役に聞きたいんですけれども、この問題は単に建築領域、土木領域の問題だけじゃなくて、やはり区の高層居住に対する考え方であるとか、高層ビルに対する考え方の基本にかかわることだと思うんです。それはもうマルコーのときもそうだし、それから用賀の開発から始まって、三茶もそうだけれども、超高層ビルがずっと建ってきたわけですね。新しい事態として、今度ファミリー型の超高層マンションというのは初めての
ケースなんですよ。これに対して私は決算でも質問したけれども、そういった問題については区長部局内できちんと議論はされているんですか、いかがですか。
◎八頭司 助役 さまざまなご意見があるのは伺っておりますし、そういう検討をする場面としても、住宅
委員会のような審議会を区としては
お願いしておりますので、かなり専門的なお立場でさまざまな議論をしていただくには、そういう場面が適当かと思います。
私ども、現実問題としては、大田区とか下丸子あたり、多摩川沿いですとか、東京湾の臨海部だとか、超高層のファミリーも含んだ住宅というのは、現実の需要としては非常にあるというふうに認識しております。それが高いからすべていけないといういうつもりは全くございません。また、再開発であったり、総合設計であったり、特定街区であったり、そういう制度を使って良好な環境も維持しながら、結果的に高いものが容認できる範囲内でできるということであれば、とめるとかそういう考えはございません。
ただ、区として何か基準をつくるべきだということであれば、住宅
委員会などにもご意見を一度お聞きしてみたいなと、そう思っております。
◆
木下泰之 委員 私、決算のときに質問した内容について、区役所にぜひ調査データについてとってくれというふうに申し入れたんですけれども、助役のところにはその調査報告書は来ていますか。
○
石塚一信 委員長 各委員に
お願いしたいんですが、できるだけ請願の内容で……。
◆
木下泰之 委員
委員長、請願の趣旨に沿っているじゃないですか。
○
石塚一信 委員長 僕が発言しているんですから、ちょっとお待ちください。
先ほどもお願い申し上げましたけれども、請願の内容に従って審査を行っていただきたいと思いますので、よろしく
お願いします。
◆
木下泰之 委員 私は請願の趣旨に沿ってやっているんです。つまり、烏山地域にこういう超高層がふさわしくないということも趣旨にも書いてあるし、今後
世田谷にこういうことが蔓延することだって危惧されているわけですよ。そういった中で、実際に超高層居住について、これは人体実験であるかのように厚生労働省の調査報告書もあるわけですよ。それについて、僕は決算でそういうものを質問して、それからその後で、きちんとこれは区から取り寄せて私に見せてください、そういうふうに言ったのに、いまだに届いていないわけよ。だから、少なくとも区長部局の中でそういったデータは取り寄せて、そういう検討をされたのかどうかと聞いたわけですよ。それに答えてくださいよ。
◆
小畑敏雄 委員 決算の関係なんだから、関係ないよ。審査とは関係ないよ。
◆
木下泰之 委員 違うよ、超高層住宅の問題じゃないか。
◆
小畑敏雄 委員 関係ない。議事進行。
◆
木下泰之 委員 そういう検討はしたんですか、しないんですか。
◆
小畑敏雄 委員 議事進行。
◆
木下泰之 委員 関係するじゃないですか。
◆
小畑敏雄 委員 みんなに諮りましょう。
◆
木下泰之 委員 そういう問題じゃないでしょう。関係があるから聞いているんですよ。データが届いたのか届いていないのか、答えてください。
◎八頭司 助役 お答えにはなりませんが、そういうデータそのものについて私の手元にはまだ来ておりません。ただし、決算のときにそれなりのお答えをしているのであれば、所管の方はそういう準備はしているだろうと思います。
◆
木下泰之 委員 いずれにせよ、
先ほど助役が超高層マンション等について人気があるとか、それは一般的にはそうですよ。ただ、
世田谷区は住宅地として、それがまさに
世田谷区の売りなわけですよね。その中で、今後良好な住宅地を形成していくためには、ここで一たん超高層居住のマンションを認めてしまうと、それはどんどんふえますよ。ある広さがあって、道路に隣接しているようなところにこれから林立してきますよ。それでいいんですかということを聞いているわけです。
つまり、
世田谷の区政を預かる者としてはそういうことに対して――江東区なんかでは、マンション問題について法律ではかなわないことまで含めて、いろいろな取り組みを始めているじゃないですか。だから、
世田谷区としても今超高層居住が押し迫っているというときに、一つの対策を区長部局としてきちんと考えて、これはどうするんだと。それは推進しろという話だったら、ある意味で次の選挙でそれについてどうなのかという話もあるわけだから。だけれども、それについて検討もしないということでは困ると思うんですよ。そういったことについてきちんと検討される用意はありますか。
◎八頭司 助役
先ほどお答えしたとおり、必要であれば住宅
委員会にもお諮りをしますし、超高層居住がいいか悪いか、私が今ここでお答えする筋ではないと思います。また、区の意思としてお決めになるのであれば、議会でもそういうご議論をなさって、多数の意見を形成されて、そういう立法をする、そういう方法もございます。
◎佐藤
都市整備部長 ちょっと
先ほどの話に戻りますが、助役が
委員会で答弁したのであればという話がありましたが、あのときは週刊誌をたまたま私が読んでおりまして、私がご答弁申し上げております。ただ、そういう資料を取り寄せてお出しするという約束をした記憶はございません。ただ、最後に一方的にそういうご意見があったかとは、余り記憶が定かではないんですが、私が届けるという約束をした記憶はございません。
○
石塚一信 委員長 決算
委員会の内容ですので、ここでお答えいただくことは適切ではないと思います。
◆
木下泰之 委員 一言申し上げておきますけれども、何もこれは総合的な問題だということで、要するに
都市整備部長に求めたわけじゃないわけですよ。これは生活領域の方にそういうものがあるから、取り寄せてほしいということを言ったわけですよ。当然それは全体計画の問題として、全体の問題として超高層居住の問題についてやるんだったら(「外れてる、外れてる」と呼ぶ者あり)何を言っているんだ。(「いいかげんにしろ」と呼ぶ者あり)いいかげんにしろ。
○
石塚一信 委員長 ご静粛に願います。
◆
木下泰之 委員 そういうことはきちんと区長部局でやるべきなんですよ。
○
石塚一信 委員長 ご質疑もございませんようですので、本件についてのご意見、取り扱い、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
◆
岸武志 委員 本件については、ぜひ採択をすべきだというふうに思います。これまで区の方でも事業者の大京に対していろんな指導はされてきていますし、今後も当然していくべきだと思います。それは当然のことです。それから、その際に周辺の住民の意見を反映させるというのも当然のことと思うからです。それから、
建築確認または総合設計などの行政上のいろんな確認事務や何かがあると思うんですが、その主体が東京都である以上は、東京都に対してしっかりとした意見を区でも上げていくべきだというふうに思います。
内容上は、やはり烏山の町に百メートルもの高層マンションが建つのは町の実態になじまないというのは、事実上、住民と幅広い区民の世論として出てきているからこういう請願も出されているわけでして、そういう意味でぜひ本件は採択をして、そして今後の指導を強めていっていただきたいというふうに思います。
◆稲垣まさよし 委員 私どもとしても、
世田谷区としても今まで努力されてきたということは認識しております。ただ、まだ周辺住民のほかの意見というのもあると思いますので、もう少し区として努力をしていただきたい。あと、東京都の方に対して当然行政手続上難しいということは認識しております。しかし、その中でこういった形で周辺住民の方々の意見がまだ十分把握されていないところもありますので、そういったことを含めて、最大限区としてできることをやっていただきたいということで、採択を
お願いいたしたいと思います。
◆
羽田圭二 委員 私の方は、結論から言いますと採択ですけれども、要するに周辺住民の意見を反映させるといった場合に、この間いろいろなところで言われていますけれども、周辺環境との調和という点で、ぜひそういう中身で実現が図れるようにしていくべきなのではないか。もう一つは、これもこの間、議会の場でも何度か発言させていただいていますけれども、こうした民間だとか、あるいは公有地の大規模な土地ですよね。この土地の利用転換といった場合にこういう問題が、この間も都立大学の問題も含めて起こってきたと思うんです。そういう意味で、ぜひ今後もこうした問題が起きる可能性があるということも含めて、区としてもさらに周辺住民の意見をきちんと聞いていくという、そういう方向性を要望としてつけ加えておきたいと思います。
◆板井斎 委員 結論から言うと、継続でお願いします。
内容的には、請願事項の二番目、諸手続について進めないようにということは難しい話ではないか。やはりその前の一番目の住民の意見、どういう意見が住民の方にあるのかということがまだ集約できていないような状態かと思いますので、それに向けて今区は取り組んでいるということも含めて継続ということで
お願いします。
◆
木下泰之 委員 この問題は、結論からいって、やっぱり請願は採択すべきだというふうに思います。これは、区が本来はやっておくべきことを今までいろいろやってくれば、こういう超高層マンションの計画は立たなかったと思うんですよ。用途地域を下げるということはできるはずです。例えば、小田急線の経堂駅の周辺なんて、五百を三百に下げたわけですね。そういった意味で、これだけ広大な土地を、病院経営をしていたからということで容積が緩和されていたものを、売るときにそのままにするということ自体も不公平だと思う。だから、やはりこういった地域が売りに出されるということであれば、用途地域は下げるべきだというふうに私は思います。下げておけばこういう問題は起きなかったというふうに私は思います。
そういった意味から、いろんな制約はあるけれども、ここでの請願は、とにかく何とか合意できるようなものにしてくれという請願ですから、これについては全会派一致で上げてあげるのが区議会としては当然のことだと思います。
◆
新川勝二 委員 今までのご議論を聞いていまして、区としては非常に指導、努力をされているだろうということは大変評価しますし、従前よりも改善の方向といいましょうか、四項目といいましょうか、そういったような形の中でいろいろ業者としてもやってきているという部分もあります。また、これが都の管轄で、許可、確認の権限が都にあるということもあるし、合意が得られるまで云々というくだりについてはなかなか難しいだろうなと思います。したがいまして、これは継続ということで取り計らっていただきたいと思います。
○
石塚一信 委員長 それでは、継続と採択といったご意見が出ております。ご意見が分かれておりますが、本日のところは継続審査とすることでいかがでございましょうか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○
石塚一信 委員長 異議がございますので、継続審査とすることについて挙手採決をさせていただきたいと思います。
本件を継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○
石塚一信 委員長 挙手多数と認め、よって平一四・三五号は継続審査とすることに決定いたしました。
ここでもう一つ審査がございますが、五分ほどのトイレ休憩を取らせていただきますが、委員にはよろしゅうございましょうか。四十分再開ということでよろしく
お願いいたします。
午後零時三十二分休憩
──────────────────
午後零時四十分開議
○
石塚一信 委員長 休憩前に引き続きまして、会議を開きます。
平一四・三八号「
世田谷区上馬四丁目・五丁目の
浸水対策に関する陳情」を議題といたします。
趣旨説明の申し出がございますので、ここでお諮りいたします。
陳情者から
趣旨説明をしたいとの申し出がありました。これを許可することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
石塚一信 委員長 ご異議なしと認め、
趣旨説明を許可することに決定いたしました。
趣旨説明を聴取するため、しばらく休憩いたします。
午後零時四十一分休憩
──────────────────
午後零時四十九分開議
○
石塚一信 委員長 休憩前に引き続き、
委員会を再開いたします。
本件について理事者の説明を求めます。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 それでは、平一四・三八号「
世田谷区上馬四丁目・五丁目の
浸水対策に関する陳情」について説明させていただきます。
陳情の要旨でございますが、今
趣旨説明者からございましたように、上馬四丁目の弦巻通り沿い五丁目一番、三番、三十三番、三十四番、いわゆる三角地帯と呼ばれているところですが、この地点に集中豪雨のたびに雨水枡や汚水枡から下水があふれ出している。それで、床上浸水に至ったということでございます。それで、
世田谷区が東京都下水道局を初めとした関係機関と協力して、早急に浸水の原因究明と再発防止に努めてほしい、そういう趣旨でございます。
張り図で説明させていただきたいと思います。
まず位置でございますが、これが環状七号線でございまして、緑に塗っているのが蛇崩川緑道でございます。これが駒留通りですね。ここに駒留陸橋、ここが弦巻通りでございます。さらに北側には
世田谷通りがございます。この地図の中で青とピンクに塗ったところがございますが、赤が床上浸水したところで住居として使われているところです。青が店舗として使われているような箇所でございます。茶色に塗ったところは、透水性舗装あるいは排水性舗装といいまして、道路に降った雨をアスファルトの層を通じて雨枡まで導くような構造の舗装となっております。
下水の排除方式でございますが、二通りございまして、分流式、合流式と二つございますが、ここは雨水と汚水を一つの管で収容する合流式という地域になっております。上の地図を見ていただきたいんですが、これがちょうど緑道でございまして、この下に幅が四メートル二十、高さが二メートルのコンクリート製のボックスカルバートと言われている下水の幹線が入っております。弦巻通りの下には、やはりこれはバイパス管ということで下水道局の設置しましたコンクリート製の直径が二メートル二百の管が入っております。
青は下水の管の流れを示しているわけですけれども、いわゆる幹線に対して枝線と言われているものでございます。大体地形に沿って設置されているところが多い状況でございますが、一部では道路の勾配と逆に設置しているような管のところもございます。全体の地形的には、ご存じのようにもともと緑道は川だったということで全体的に低くなっておりまして、北から南に傾斜しているような形で、こちらの方は緑道に向かってやはり水が南から北へ流れるように、一番低いところはこのあたりということでございます。
それと、平成十年八月二日と四日の雨の状況と被害の状況でございますが、詳細は九月四日に開かれました当
委員会で資料として報告させていただいておりますので簡単にお話ししますと、二日は一番ひどい雨の時間が三時五十分から四時ぐらいまでの間で、この十分間に
世田谷地域で二十三ミリ降っております。一時間当たりに換算しますと百三十八ミリというような雨が降っております。このときに床上浸水ということで、全域で五十八世帯ございましたが、うち
世田谷地域で四十二世帯、上馬四丁目と五丁目の地域で十六世帯ございます。地下あるいは半地下のところが十六世帯のうち十世帯ということでございます。
同じように四日の雨は、これも夜中の二十一時五十分から二十二時までの十分間が一番多い時間でございまして、
世田谷の地域で十六ミリ、時間換算しますと九十六ミリというような雨が集中して降っております。このときも前回被災したところと同じような箇所が被災しております。
当日の区の対応につきましては、現場パトロールを行ったり、希望者の方に土のうを持っていったり、あるいは住民の方への対応をさせていただいたりというようなことをやっております。
また、被災後の応急的な区の対策といたしましては、こちらの地図に書かせていただきましたが、道路雨枡を新設させていただきました。これは、既存にある雨枡の横に一つないし二つをつけて、飲み口をグレーチングにしたりして、雨の排水を速やかにやるための工事でございます。また、ふたも高性能網ぶた、グレーチングぶたに十一カ所取りかえております。枡の新設は六カ所でございます。あと横断グレーチング、星印のところに道路の表面水を収容するための施設として、横断的にグレーチングを設置しております。それを一カ所やっております。それは八月中にやった緊急的な対応でございます。
東京都下水道局、建設局の動きあるいは連携についてでございますが、まず、八月九日に下水道局の南部建設事務所の所長と設計課長を区の方に呼びまして、こちら側は区の建設・住宅部長あるいは
世田谷総合支所の
街づくり部長、あと私、矢田部参事という形で、今回の水害についてどういう原因でなっているのかということの調査を依頼いたしました。調査はここの地域だけじゃなくて、蛇崩川幹線沿いにほかにも被害が発生しているところがございましたので、その全体の調査を依頼いたしました。現在、東京都下水道局におきましては、浸水被害の原因について調査、分析を行っているところでございます。調査結果がまとまり次第、区に報告することとなっております。
また、環状七号線を管理している東京都の建設局の方とも連絡をとりまして、道路排水枡の新設、
先ほど区でやったのと同じような形で二連枡にするとか、ふたをグレーチングのふたにかえるというような工事を、十一月中に東京都の方で実施するというふうに聞いております。さらに、近く東京都下水道局と建設局と
世田谷区、この三者で今回の浸水被害に対する対策を検討をするために連絡会を立ち上げる予定でございます。
なお、本陳情と同趣旨の内容で東京都へ請願を出されているというようなお話でございますが、東京都に確認いたしましたところ、請願は十一月二十九日、東京都の公営企業
委員会において審査される予定というようなお話を伺っております。
今後の区の対策でございますけれども、下水道局の調査結果を踏まえまして、上馬四、五丁目の浸水被害を軽減するために、雨水浸透枡の設置や透水性舗装、あるいは排水性舗装等区でできることを計画的に実施していきたいと考えております。また、下水道局や建設局とも連携や協力をいたしながら、例えばここに駒留公園という公園がございますが、近くにある公園等に、例えば一時的に雨水を貯留できないかということも含めて対策を検討していくことを考えております。
○
石塚一信 委員長 ただいまの理事者の説明に対しましてご質疑がございましたら、どうぞ。
◆
岸武志 委員 東京都に調査を依頼したとのことですが、回答はいつ来るんでしょうか。
◎矢田部 建設・住宅部参事 現在分析をいたしまして、地域の下水道管等の問題、それから、それの排水状況等を今解析しておりまして、それがまとまり次第出すということで、期間的にはできるだけ早くということで回答をいただいております。ですから近々には、今年度中には来るというふうに考えております。
◆
岸武志 委員 取り立ててすごく難しいことではないと思いますので、できるだけ早く調査結果をいただいて、即対応してもらうというあたりはすぐにやるべきかと思うんですけれども、その辺ちょっと急いで、期限を切ってすぐやれというふうに言うべきではないですか。どうですか。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 下水道局の方とは頻繁に連絡をとっておりまして、きのうもこちらの方に担当の方が見えられて、うちの方の要望として一日も早く調査結果を出してほしいというようなことは再三伝えておりますので、今回は下水道局の方の幹線あるいは枝線をどうやって改修していくかということが大きな課題になると思いますので、その辺を踏まえて対応していきたいと考えております。
◆
木下泰之 委員 水害が顕著に出たときの集中豪雨の雨量なんですけれども、これはとりわけ顕著な雨量だったということとして考えていいんですか。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 八月二日、四日に上馬地区を中心とした豪雨があったわけですけれども、これは
先ほど申し上げましたように、一時間当たりで換算すると百三十何ミリというような状況でございますので、通常ですと下水道施設は五十ミリ対応、河川も五十ミリ対応ということで考えていることから判断いたしますと、やはり異常な降雨であったというふうに判断しております。
◆
木下泰之 委員 そうしますと、この地域についての調査を区として、もちろん住民の方々からそういう要望があったということでプッシュもされているんでしょうけれども、五十ミリ対応のところに百三十ミリぐらい降った場合に困るところというのはたくさんあるわけですよね。そういうことも含めて東京都の方は対応されているのか。
それから、区としてはそういうことも含めてきちんと対策を立てようとしているのか、その辺はいかがですか。
◎矢田部 建設・住宅部参事 実は東京都の下水道局といたしましては、平成十一年に集中豪雨がありましたが、それを期といたしまして、二十三区内を中心に、緊急的に施設を整備していこうというクイックプランという案を立てまして、十二年度からその実施に当たっております。
世田谷区としては五カ所そのときは被害が出ましたので、その地域について今提出してもらいまして、今現在、下馬五丁目のところで施設に取りかかっております。五カ所についてはそれぞれ着手しているんですが、まだ下馬の、ちょうど今この下水があります蛇崩川の幹線の下流に当たる部分になるんですけれども、そこに七千四百トンの貯留槽を公園の中に沈めるという、その事業を今計画されて、着手すべく準備をしているところです。
そのほかにも、そういったような形で十一年度の被害が起きたときのクイックプランの中でやってきております。そのときは、この場所については浸水はしていなかったんです。今回、そういうことで再三にわたりましてこの地域については浸水があるということでありますので、またさらに別の形でここのところも含めて改善してほしいということで下水道局に要望してきているということです。ですから、早く下流側の施設ができ上がってくれば、また少し軽くなってきますので、施設も少し改善されるんじゃないかと思いますが、あわせてこの地域を含めた全体の対策を今緊急にとってもらっているところです。
◆
木下泰之 委員 最近、集中豪雨が顕著に出てくるということで、特に都市型のヒートアイランド現象の一環ではないかというふうにNHKなんかでも報道していたわけですけれども、そういったことを踏まえて、前に報告があったときにもう少しメッシュを細かくとって、例えば降雨の統計なんかを
世田谷区として対応されたらどうかということを申し上げたことがあるんですけれども、そういう準備はされているんですか。
◎矢田部 建設・住宅部参事 実は、浸水被害のあったところにつきましては地図に図示化していまして、何年度から何年度にこういう場所が水が出たということでいろいろ図示して置いてあります。今回もそういうようなものを調べて、位置的な把握をしておりまして、それについては下水道局でもこの位置が非常に被害が出ているということで、要望していっているところでもあります。
また、区の方としてもそういう地域については優先的に雨水浸透舗装だとか枡の設置だとか、そういう対策には取り組んでいるところでございます。
◆
小畑敏雄 委員 今言うように、いわゆる台風シーズンに決まって起きる地域というのがありますよね。これは都市型水害という一つのパターンの中で、今回みたいに雷さんの都合でどこで集中豪雨が起きるかわからない異例的なものも含めて、よくチェックしていっていただきたいんです。
問題は、この地域が下水道の合流地域であるということですよ。これが分流地域で起きたならば、まだ何となくね。だけれども、矢田部さん、もしあなたの家のそばで起きたらということを区民の方の身になって考えてあげて、それでマンホールが噴いた、もうどうしようもないということからすれば、何かそこのところに、万が一に備えて合流地域でもできる方策があると思うんですよ。
そこで、ちょっと聞いたことがあるんですが、暫定分流といったか、こんなような汚水枡を、私は実際にL型をあけてみたら四角いこんなのがあって、初めて見てこれは何だとびっくりしたんだけれども、後で聞いたら、たしかあのときは暫定分流を推進するための汚水枡という話を聞きましたよ。それを設置しておけば、合流地域でマンホールが噴いても、汚水はそこを経過して、ちゃんと深いところに落ちていくから、いわゆるこういう合流したものがマンホールから逆流することはないんだ、そういう装置があるんだということを聞いていますので、これはやっぱりそういう地域の方々にはそういうものをお勧めしながら、場合によって区の方がそのことに関して助成を出す。
これは、例えば今は五十ミリ対応だけれども、じゃ、七十ミリがいいのか九十ミリがいいのかという話になってきたら、それは百三十何ミリが噴くこともあるし、それはこれから二百ミリが降らないことも考えられないわけじゃないから、そういう意味では、今言ったようなことに対しての助成制度というのは考えられないものですか。
◎矢田部 建設・住宅部参事 実はこういった施設そのものについて管の整備ということを、うちは都の方にお願いして今やっておりまして、特別にそういったような槽を分けるという話については、今のところ助成制度ということは研究しなければいけないものだと思いますが、とりあえずは、まず一般家庭の今の枡を、受けていく管の方を改善する方が先決ではないかというふうに考えております。
もう一つは、一般家庭の建築の場合には、雨水浸透枡の設置をできるだけ
お願いしているところです。屋根の水を取るとか、そういうようなことで、雨水枡等をできるだけ分離するということで、一つにまとめて取ったものに対しては、これから検討する必要があろうかと思いますが、取り組みは今考えていないところです。
◆
大場康宣 委員 私は上馬二丁目に住んでいまして、今回の集中豪雨のことで宇田川議員等々から、もちろん私も近くですから現場も見させていただきまして、東京都の下水、根本的に一時間に百ミリ以上降るようなことを考えていなかったために、東京都の今の下水管の埋設になったと思うんだけれども、今回、要は予期せぬ、本当に考えられない雨量が出たために、たまたま二日続けてあったわけですね。そのときに、行政側とすると、今説明があったように、グレーチングにするとか、土のうを積むとか、そういうお話は確かにいただいているんですよ。でも、この集中豪雨の後にたしか台風が九日か何かに来て、実際に降ったときがあって、雨が降りそうというと、私も心配だから現場に見に行きましたよ。確かにグレーチングで、この二日、四日の日のような雨量はなかったから、うまく飲み込めていたんですね。
その意味では、もちろん行政がスピーディーにその辺をやっていただいたというか、当然やらなくちゃいけなかった話だし、そこは評価するんだけれども、今回の陳情を出された方が、今東京都にいろいろ調査をしていただいているとかいうお話をいただくけれども、現実問題としてそれが二年かかるか三年かかるか、あるいは下馬のところの貯留槽を今やっている。九月か何かの
委員会で報告もあったと思うんだけれども、それだって一、二年でできる話じゃないと思うんですよ。
だから、私も今回の陳情者のところに自分が住んでいたとしたらどうなんだろうか。雨が降るといった途端に、もう常に自分たちで心配、不安ですよね。そのことについて役所は、今もちろん調査云々でやっていくことも大事なんだけれども、何しろ日にちがかかることだから、そういう危機感というか、そんなときに行政がどういうような……。
ここの地域だけじゃないんですよね。下馬の六丁目ぐらいでしたか、それから松原の方ではやっぱりマンホールが噴き飛んじゃったというか、そういうところがあるわけです。今回、たまたま四丁目、五丁目の方がこういう陳情を出されたんだけれども、雨が降るといったときに、区の体制はどういうふうに考えていらっしゃるのか。例えば、民間の気象状況云々のそういうデータを聞いて、きょうは非常に大雨が降りそうだといったときに、この四、五丁目は当然緊急配備をするとか、そういうようなことというのは実際考えていらっしゃるのかどうか。
◎矢田部 建設・住宅部参事 実はこういったような台風だとか、あるいは集中豪雨のときにつきましては、気象情報については、台風が予想されるときには通報が来ます。私自身も携帯を持っていまして、直接気象情報が入って来るようになっております。そういうときには、所管課の総合支所の土木課の方に連絡をとって、事前に準備にかかるというふうなことをお願いしているところです。水防計画に合わせて体制づくりを迅速に行うようにしております。
もう一点は、前にも浸水被害にお遭いになったところには、うちもじきじきにお伺いして、区側から行くまでの間、万一間に合わなかった場合、自衛的な防護だけはしてほしいということでもお願いしているところです。台風なんかは大体進路的に時間差がありますので、事前に土のうを配付したり、そういったような指令を出したりしておりますが、浸水箇所が予想されるようなところについては、指令を出してやっております。集中豪雨的に短時間にぱっと来る場合には、そういった自衛的なことも
お願いをしているところです。
◆
新川勝二 委員 現地は何度か私も見ましたけれども、今、改良工事、連結排水整備を十五カ所、もうできていますね。あと横断グレーチング工事、処理済みということですけれども、これで十分というふうにお考えでございますか。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 まだとても十分だとは考えておりませんで、今後も、今も区独自で測量調査をかけて、どんな形で改善策が考えられるのか、土木課内で検討しているところでございます。あわせて下水道局の方のデータがこちらの方に入ってきた段階で、それも踏まえて、またもう少し全体的な計画を考えていきたいと思っております。
◆
新川勝二 委員
先ほどお話の中にもありましたけれども、一時的に大雨が降るわけですから、それを一時的に大量に処理するということはなかなか難しいというお話でございますけれども、
先ほどの小泉公園に流し込むことも考えているというお話がございました。現実に降ってからでないとわからないというよりは、こういうことも考えられるならば、やはり小泉公園のところに流し込めるような、そういう仕掛けも必要ではないかというふうに思うんですけれども、これについてはいかがですか。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 先ほど私、地図でお示ししたのは、小泉公園ではなくて駒留公園なんですけれども、上流にやはり小泉公園というのが緑道を挟んでありますので、そういったこともやはり活用できれば活用していきたいと思っています。ただ、公園として通常使っておりますので、通常の公園の使い勝手が非常に悪くなると困るという問題もございますので、いろいろ検討させていただきながら、あらゆる策を講じていきたいなと考えております。
◆
新川勝二 委員 その辺も時間を置かずに、きっちりとやっていただいた方がよろしいかなと思います。
先ほど緊急プランの中で下流の方に七千四百トンの貯水槽をつくることを考えている、そういったような中で、これは何年後完成という予定はございますか。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 実は工事自体は、当初の予定ではことしの二月に発注されております。今、地元の住民の方々と工事について説明会をやったんですが、一部ご納得いただけないようなところがございまして、それで今ちょっと中断している状況でございます。工期自体は十七年一月ぐらいを完成予定と考えていると聞いております。
◆
新川勝二 委員 話は戻りますけれども、そういった雨水対策については早急にやっていただくということも
お願いします。
駒留公園についても公園機能が云々という話もございますけれども、そういう駒留公園の中にもそういう貯水槽みたいなものの考え方というのはございますか。
◎青山
世田谷総合支所土木課長 子の神公園で考えているような七千五百トンぐらいの大きなものを考えています。それは、下水道局が仕事を発注してつくるものでございます。やはりやるからには相当大きなものを公園の下に埋め込まないと、それなりの効果も出てこないと思いますので、それは基本的には大きなものは下水道局の方にやっていただいた方がよろしいのかなというふうに考えております。
区でできるのは浸透枡だとか、浸透のトレンチ管だとか、そういったもので浸透させることだとか、公園の方を少し掘り下げてそこに水をためるとか、そんなようなことを今考えております。
○
石塚一信 委員長 それでは質疑を終わらせていただきまして、本件についてのご意見と取り扱いについて、あわせて
お願いいたします。
◆
大場康宣 委員 ちょっとお尋ねしたいのですが、これの意見云々に入る前に、今の説明を聞いている中で、陳情の方に、例えばこれを取り下げたらどうでしょうかというお話というのはできるんですか、それともできないんですか。もう区の方でいろいろやっているし、調査もかけているという対応から言うと、何かこれがあるものですから、ちょっとその辺の判断としてですね。
◆
小畑敏雄 委員 言ってみれば陳情された内容については、ほぼ陳情者の方々は満足されているのかなというようなことがあっての今の大場委員の話なんですよね。ですから、いや、それはそれだ、採択するか不採択するか、継続なのかの審査をしようということであれば、これは各委員やむを得ないかとは思うんですけれども、そういう意味で、陳情者の方々はまだまだこれでは不満足なんだという気持ちがあるのかなという意味を含めて、でき得れば休憩をしていただいて陳情者の方に伺ってみるのはどうなんだろうかということなんですね。
○
石塚一信 委員長 小畑委員、一応
趣旨説明を伺っておりますので、このまま進めさせていただきたいと思います。お気持ちは十分に訴えられておりますので、このまま審査を続けさせていただきたいと思います。
取り扱いのご意見を引き続き
お願いいたします。
◆
小畑敏雄 委員 陳情者の方のご意見はもっともだと思います。文化生活を営んでいる中で、文化のバロメーターともいうようなことわざもあります。
世田谷区は下水道の普及率が一〇〇%と言われておりますが、厳密には九九・九幾つという、枝線がまだできていない部分もありますけれども、そういう中で、こうした都市型水害が起きるということは、そこに住んでおられる方々にとってはまことに不幸なことだと思います。
とりわけ分流していないこの合流地域でのこうした問題は、大変な苦痛であろうというふうに思われます。加えて十一月二十七日でしたか、都議会での請願が審査をされるというふうに今伺いました。そういうところへの
世田谷区の意見の合意として、一つの意見をあらわす意味も含めて、ぜひともこれは採択をしていただきたいと思います。
そのほかにも、実は同じような地域がたくさんあるように伺っておりますので、ここだけではなくて、そういうところも含めてきちんと調査して、手当てをしていただきたい、そういう言葉を含めて。
◆
小野裕次郎 委員 陳情を出された方の趣旨や理由、もっともな話だと思いますし、財産、また安心や安全を守るのがもちろん行政の役目ですから、これはもう採択をすべきだと思います。
また、行政の方の対応や調査研究ということで進んでいると思いますが、やはりこれはスピード感と具体的な日時設定のようなものがある程度必要なものなのかなと思う部分も含めまして、採択ということでさせていただきたいと思います。
◆板井斎 委員 新宿だとか練馬区の集中豪雨の発生する原因を解明しようという、そんなテレビ番組を見たんですけれども、今まで発生しなかったところにも集中豪雨による
浸水対策が必要になってきているということを考えれば、これはやはりここのところ以外にも、ほかにもありますよという地域は私も知っているんですね。ですから、そういう部分で当然ここの陳情についてはその方の話も聞いていますので非常によく理解し、納得する部分はたくさんあります。
ですので、この請願の趣旨を踏まえて、ここの地域は早速やっていただいているんですけれども、それ以外の地域もやっていただいているというお話かと思うんですが、ここをやったら次はあっちをやらなきゃいけない、追いかけっこになってしまう。安心していただたくためにはそれが一番いいんでしょうけれども、都市型水害というものは、やはり東京都も含めて、
世田谷区も含めて、まずは原因究明というんですか、そういうものを含めて再発防止に努めていただくようという趣旨に沿った形の趣旨の採択ということで、それについて
世田谷区も東京都とともに究明についてやっていっていただきたいと思いますので、この地域一帯だけでなく、
世田谷区全体のことも考えて趣旨採択。
○
石塚一信 委員長 採択でよろしいんですか。
◆板井斎 委員 はい。
◆
岸武志 委員 ことしの八月二日と四日の集中豪雨は、本当に大変な雨だったと思います。こうした浸水がやはりあったわけですから、行政がその責任で原因究明と再発防止をするというのは言うまでもないことであります。ですが、こうやってせっかく区議会に皆さんが出された以上は、議会としてもしっかりこれを取り上げて、貯留槽の建設というのはこれからということですから、そうしたものもできるだけ急いでいただきたいというふうに思います。
扱いは採択で
お願いします。
◆
羽田圭二 委員 結論から言いますと、採択すべきだと思います。他の委員からも出ていますけれども、合流式から分流式に変えていくという考え方は、この間も東京都の方は打ち出していると思うんですね。その点の検討も必要なのではないか。あわせてバイパスづくり、それから洪水箇所の他の箇所の改善ということも含めて強く働きかけるべきではないかということもつけ加えておきたいと思います。
◆
木下泰之 委員 採択していただきたいと思います。そして、再発の防止は早急に、とにかくやれることを早くやっていただきたいと思いますけれども、原因の究明については、すぐにできることと長期的にきちんとやらなければいけないことの両方あると思うんですね。どのみち調査をやるからには、最近、ヒートアイランド現象による集中豪雨というのが問題になっていまして、
世田谷は練馬と並んで一つの典型例だと思うんですね。そういう解明も含めて、きちんとこの際やるべきである、その意見をつけ加えまして採択に賛成いたします。
○
石塚一信 委員長 それでは、お諮りいたします。
本件を採択とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
石塚一信 委員長 ご異議なしと認め、平一四・三八号は採択とすることに決定いたしました。
以上で請願の審査を終わります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○
石塚一信 委員長 次に、2の特別区
建設委員長会についてでございますが、九月二十四日と十月二十三日に開催がありました。私が出席してまいりました。お手元に両日の会議の議題を配付しております。資料につきましては事務局で保管してございますので、ごらんになりたい方は、後ほど事務局にお申し出いただきたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○
石塚一信 委員長 次に、3の
協議事項に移らせていただきます。
次回の
委員会の開催についてでございますが、次回の
委員会の開催は、明十一月十四日木曜日午前十時から開催いたしますので、ご参集願います。
なお、明日からさきに決定しております配列になりますので、ご承知おきいただきたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○
石塚一信 委員長 以上で
都市整備常任委員会を散会いたします。
午後一時二十九分散会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
署名
都市整備常任委員会
委員長...