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令和 2年 3月  予算特別委員会−03月23日-01号

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  1. 大田区議会 2020-03-23
    令和 2年 3月  予算特別委員会−03月23日-01号


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    最終取得日: 2021-10-03
    令和 2年 3月  予算特別委員会−03月23日-01号令和 2年 3月  予算特別委員会 令和2年3月23日                午後1時00分開会 ○渡司 委員長 ただいまから、予算特別委員会を開会いたします。  第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算、ほか3件を一括して議題といたします。  質疑に入る前に、理事者の皆様に申し上げます。質疑時間には、答弁も含まれますので、簡潔な答弁をお願いいたします。  また、答弁の際には、その都度、自己の職名をはっきり告げていただきますよう、お願いいたします。  それでは、しめくくり総括質疑に入ります。  しめくくり総括質疑には、自民、公明、共産、令和からの質疑の通知がありますので、予算特別委員会申し合わせ事項に基づき、順次これを許します。  それでは、令和、質疑願います。 ◆三沢 委員 令和大田区議団の三沢清太郎です。会派を代表して、しめくくりの総括質疑をさせていただきます。  まず最初に、空港線についてお聞きいたします。私は2年前の第1回定例会、昨年の第1回定例会、そして今年のこの予算特別委員会ということで、この時期、3年連続での質問となります。  私は、空港線が京浜東北線東急多摩川線及び東急池上線の蒲田駅と京急蒲田駅間のミッシングリンクを解消し、東京の西部地域や埼玉方面との広域ネットワークを強化し、さらには災害時や緊急時の迂回・代替ルートとなり得るという利点があること、そして蒲田の再開発とセットで推進することによる相乗効果が期待できることも理解するところではありますが、いまだに大田区が率先して本事業に前のめりになることには、合点がいかないままでおります。  便益度合いを考えたら、本区よりも東武東上線沿線西武池袋線沿線の自治体であったり、もっと言えば、広域行政を担う東京都こそが主となって第三セクターを設置し、鉄道整備にあたるほうがふさわしいと思えてならないからです。  このほかにも、1,260億円の事業費がさらに膨らむのではないかというリスク、いまだに不透明な第2期工事のリスク、大田区内でとまる駅一つ決めることのできない整備主体設立を大田区が主導するリスクなど、不安要素は山積しており、これらの問題は長年何ひとつ解決されないまま今日に至っております。  そのような状況の中、松原区長は議場においても、いよいよ今年度にも東京都と合意するかのような発言をされていらっしゃいました。この意味するところは、東京都との協議に手応えを感じ、いよいよ費用負担割合や具体的な対象事業範囲が煮詰まってきたものと推察するところです。まだ今年度が終わるまで1週間ほどありますので、今日時点において、公にできない内容も多々あるかと思いますが、改めて確認のためにお聞きします。今年度中に東京都と合意に至るという認識でよろしいでしょうか。 ◎齋藤 空港線・まちづくり調整準備室長 空港線に関しましては、今年度内の合意に向けて、都区間で実質的かつ具体的な協議を精力的に行ってまいりました。  こうした中、先週、小池東京都知事松原区長との会談がございまして、知事のほうから、東京都と大田区において新たなステージとして、さらなる検討の深度化を目的とした協議の場を設ける旨の提案がございました。今後は、この協議の場におきまして、早期に協議を整え、合意形成を図ってまいります。 ◆三沢 委員 また、協議ということのお話でした。松原区長は、みずからに課した区長の多選自粛条例をほごにしてまで、4期目でなし遂げようとしている政策の一つが、まさにこの空港線事業です。
     これまで空港線の整備主体設立のための出資金として、3年連続で約1億8,000万円を当初予算で組み込んでまいりました。これは松原区長の本事業をなし遂げようとする熱い意志表明のあらわれであると推察いたしますが、さすがに令和2年度で4年連続予算計上となると、いかがなものでしょうか。もし東京都と今年度も合意に至らない場合、この意思表明予算は来年度以降もずっと続くのではないかと危惧をしております。  本来であれば、東京都とも合意を形成し、整備主体設立が決まった段階で、そこで初めてまとまった金額の補正予算を組めば済む話だと考えますが、理事者の見解をお聞かせください。 ◎齋藤 空港線・まちづくり調整準備室長 空港線は、すぐにでも動き出せる体制として、現在、空港線・まちづくり調整準備室を設立しております。この組織のもと、合意形成後、事業を円滑にスタートするために、第三セクター設立のための予算を当初から計上してございます。  この経費につきましては、年度内のどの時期からでも機動的に対応すべき経費であるため、通年で執行できる当初予算が適切でございまして、補正予算にはなじまないと、このように考えてございます。 ◆三沢 委員 いつ決まるかわからない事業に予算計上を続けるよりは、実際に今必要としております新型コロナウイルス対策に予算を投じたほうが、よほど大田区民のためになると考えます。ここにいる多くの議員も、多くの有権者も、ましてや東京都の理解も得ないまま拙速に事業を進めようとしても、物事は簡単に前には進まないと思います。  私は、本事業を中止すべきとは思いませんが、山積している不安要素を着実に解消していくとともに、一部のステークホルダーに偏ることなく、事業推進に欠かせないステークホルダーともしっかり協議を深めていただくことを要望し、次の質問に移ります。  次に、各特別出張所が発行している地域情報紙について、お聞きいたします。大田区にある18特別出張所は、それぞれ創意工夫を凝らして、地元愛にあふれたすてきな地域情報紙を作成していらっしゃいます。この議場にも、発刊当時から記事の投稿や編集等で力を発揮されてきた方がいらっしゃいます。いつも地域のために本当にありがとうございます。  この地域情報紙からは、その地域の文化や歴史、催し事などを知ることができ、郷土愛の醸成にも一役買っております。そんな地域情報紙ですが、年間の発行回数や紙面の大きさなどはそれぞれ異なっているようです。また、紙面印刷が毎号カラーだったり、年に1度の特別号のときだけカラーだが、ふだんは白黒だったりする違いもあるようです。  以前、ある地域情報紙編集委員から相談を受けたことがありました。白黒よりもカラーのほうがより多くの情報が伝わるので、可能であれば、ほかの出張所と同じように、自分のところもカラーでの発行回数を増やしたいというものでした。私自身も地域イベントの様子や地元小学生の絵など、白黒よりもカラーのほうが、より多く関心をお持ちいただくことができると思っております。  そこで質問いたします。区としてカラー化を増やしたいとの要望が地域からあった場合、どのように対応されますでしょうか。 ◎小泉 地域力推進部長 委員お話し地域情報紙は、地域住民相互の連帯感を育み、地域への愛着を培うなどの目的で、各自治会・町会などの推薦による編集委員の皆様が主体的に作成・発行しております。  掲載内容は、地域の歴史や文化をはじめ、地域生活に密着した情報など、各地区それぞれの地域特性を十分生かしたものとなっておりますが、お話しのカラー発行は、現在8地区で実施され、新年号や記念号など、特に趣向を凝らした内容や時期を考慮したものとなっております。  カラー化のご要望につきましては、こうした各地区の掲載経緯や編集方針を十分踏まえつつ、効果的・効率的な発行に向けた各地区の創意工夫を支援したいと考えております。 ◆三沢 委員 私は、全て横並びにカラー化すべきとまでは思っておりません。記載内容によっては、白黒でも十分なときもあるかと思います。ですが、カラーの希望があったときには前向きに対処いただきますよう、よろしくお願いいたします。  あわせて、過去に発行した内容について、出張所によってネット上に保存されていたり、保存されていなかったり、出張所トップページからリンクがすぐに見つかったり、見つからなかったり、保存方法がまちまちだったりするようですので、こういったところも整理していただきますよう要望させていただきます。  続いて、我が会派の犬伏委員植田委員も取り上げました、マスク不足対応について、お聞きいたします。新型コロナウイルス蔓延の影響により、大田区でも1月下旬あたりからマスクを入手することが困難な状況が続いております。その中でも、特に命にかかわる仕事により近い医療施設、そして介護施設に優先してマスク不足を解消する必要があると考え、私は1月から感染症対策課などに、大田区の備蓄マスクを供出するように要望を上げ続けてまいりました。  しかし、感染症対策課の返答は、区民の命を守る医療従事者の不足に備えるために、それ以外には供出はできないの一点張りでした。それは今回の第1回定例会で我が会派の植田議員が質問したときも、同様の回答でした。  その後、実は中国北京市朝陽区や大連市からの要請に基づき、1万2,000枚ずつマスクを送っていたことや、自公の幹事長にのみ、その事実を伝え、ほかには本件が明るみになるまで、内緒にしていたことが判明しました。これは感染症対策課の主張と異なるものであり、植田議員の質問のときにも、この事実を伏せていたことは、全庁的な隠蔽工作が図られていたと言っても過言ではなく、議会軽視した対応をとても残念に思っております。  我が会派は、日中議連に1人も参加しておりません。しかし、日中友好を否定する者も1人もおりません。中国にマスクを送った2月上旬は、中国では感染拡大していましたが、日本ではまだ中国ほどには感染拡大はしていない状況でした。そういった時期に友好都市である朝陽区と、それに準ずる大連市に支援の手を差し伸べた行動は、理解できるところではございます。  新型コロナウイルス対策は、党や会派の垣根を超えて一丸になって対応すべき課題です。今後は、隠蔽や虚偽説明することなく、しっかりと情報共有していただきますよう、改めてよろしくお願いいたします。  さて、このように大田区の備蓄マスクは、医療現場以外に市中に出回ることはなかったのですが、今般やっと介護事業所へのマスク供出が始まるとお聞きしました。その内容と今後の対応について教えてください。 ◎井上 危機管理室長 新型コロナウイルスの国内での感染発生後、マスクの入手が困難な状況が続いております。新型コロナウイルスの感染とともに、区民生活に影響が出ており、福祉部では、高齢者や障がい者などを対象とした福祉サービス事業者へ困り事がないかとの調査を行いました。事業者からは、利用者を直接支援する際に使用する職員のマスクが不足し、確保に苦慮しているとの回答がございました。  東京都からは不定期にマスクの支給があり、この間、放課後等デイサービス事業者へ区を通じて2,000枚支給しております。それに加え、区が保有しているマスクも介護事業者へ5,000枚を融通し、高齢者や障がい者などの支援に支障が出ないよう対応しております。  今後も、区が保有するマスクを融通するなど、福祉サービスが滞らないよう、事業者と連携してまいります。 ◆三沢 委員 1歩前進したことを評価いたしますが、枚数も供出範囲もまだまだ足りません。アルコール消毒液とあわせて、あらゆる手段を講じて入手に尽力し、1人でも多くの区民の命を守っていただきますよう要望させていただきます。  マスクに絡み、もう一つ質問させていただきます。それはマスク不足を少しでも解消するために、福祉施設生地販売店と連携して、手づくりマスクを区民に提供できないかというものです。マスク不足は全国共通の問題ですが、ないならつくってしまおうと立ち上がったのが、岡山県総社市です。総社市は市内のマスク不足解消と障がい者の生活の質の向上のため、県の名産品であるデニム生地を縫い合わせ、洗って繰り返し使えるマスクを開発し、16日から同市市役所で販売を開始しました。とても好評だったようで、用意した100枚はあっという間に完売したようです。  大田区を振り返ってみますと、ミシンを上手に扱うことのできる福祉施設がありますし、生地販売店もございますし、被服製作を学ぶ学校もございます。大田区が音頭を取って事業を推進したら、障がいのある方と区民が手を取り合って、新型コロナウイルス対策に立ち向かう、ものづくりまち大田区にふさわしい協業モデルを構築できるのではないかと考えますが、理事者の見解をお聞かせ願います。 ◎今岡 福祉部長 区内障害者施設では、利用者の生産活動の機会の提供や社会参加を目的とし、企業等からの受注作業のほか、菓子、布製品等の自主生産品を製造、販売しております。  各施設では、自主生産品を考案するにあたり、利用者の取り組みやすさを優先した上で、ニーズに応えることも大切な視点としております。委員お話しのマスクの製造は、タイムリーに一定量の生産ができるかという点や衛生面等で課題も多いと存じますが、社会的ニーズに即した商品の一つと考えます。  区では、今年度からモデル事業として、1施設に経営コンサルタントを派遣し、目標の設定や生産工程の見直し、製品のレベルアップに取り組み、工賃の10%アップを実現しました。次年度も、別の施設で継続する予定です。  今後は、さらに地域から愛着を持っていただける製品を生み出し、工賃アップにつなげられるよう、地域の事業者や専門学校などとの協業による取り組みについて、研究してまいります。 ◆三沢 委員 続いて、受動喫煙対策について、お聞きいたします。  今回の予算特別委員会の款別質疑において、我が会派の植田委員からも受動喫煙対策について質疑をさせていただきましたが、今回は飲食店等への喫煙可能室設置施設届出について、お聞きいたします。  現在、大田区では、保健所の受動喫煙防止対策担当が中心となって、喫煙可能とする飲食店等には、届出書を提出するように周知していただいている最中かと思います。  しかし、いまだに周知が十分に行き届いてない分野はあるのかもしれません。それは、いわゆるやどかりと呼ばれる形態で飲食店を経営されている方々に対してです。やどかりとは、自分の店舗を構えず、昼は営業していないバーや居酒屋、飲食店以外の場所をやどかりして事業を営む形態を指しますが、大田区にも、夜は女性が接客するスナックでも、昼は別の方が営む地元年配者向けカラオケスナックのようなお店がたくさんございます。  このようなやどかりと呼ばれる形態が、大田区内にどれぐらいあるのか、把握するのは大変難しいものと認識しております。しかし、このような形態の経営者にも周知を進める必要があるかと考えております。  本区は、今後どのように周知を進めていく予定があるのか、お聞かせください。 ◎今井 健康政策部長 区は、令和元年11月以降、受動喫煙防止対策等指導員が区内にある約6,000の飲食店を訪問し、店内の禁煙・喫煙状況をあらわす店頭表示がされているかどうかの確認や、チラシ配布等啓発活動を行うなど、この4月からの改正健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例の全面施行に向けて準備を進めております。  委員お話しの昼と夜で経営者や営業形態が異なる店舗に対しても、訪問する時間帯を変えるなどの工夫とともに、区民から通報があった場合には迅速に対応し、より確実で実効性のある周知啓発、指導の強化に努めてまいります。 ◆三沢 委員 幾ら受動喫煙防止条例が施行されても、周知が進んでいなければ、条例は単なる絵に描いた餅になりかねません。条例を意味あるものにするために、いま一歩、もう一歩踏み込んで周知活動に励んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。  最後に、プレミアム付商品券について伺います。私は、令和元年度5月の連合審査会において、プレミアム付商品券を展開するにあたり、区民の情報格差をなくし、きちんと理解していただくようにしてほしい旨を要望しました。結果、区報での広報だけにとどまらず、庁内関係部局を通じて自治会・町会等に広く協力を呼びかけていただくこととなり、事業の周知が図られたとお聞きしております。  また、事業費割合の高い点について、今回のプレミアム付商品券の事業にいささか疑問を感じると述べる一方、やるからには広く活用していただきたいと、期待を込めて質疑をさせていただきました。さらに、今回の款別質疑において、我が会派の松原元委員からの質疑に対し、区からは、約8億5,000万円分の商品券が区内に流通し、一定の成果があったとの答弁をいただきましたが、しめくくりにあたり、改めて区内産業に対する経済効果がどのようにもたされたのか、ご答弁をお願いいたします。 ◎飯嶋 産業経済部長 今回のプレミアム付商品券事業の実施につきましては、さきの款別質疑でも答弁させていただいた、約8億5,000万円分の商品券が区内産業に流通したことに加え、印刷、販売業務換金業務等で約8,500万円の経費分を区内に還流させることができました。  また、おおた商い観光展では、プレミアム付商品券利用者向けのキャンペーン商品を各出展企業に工夫をしていただき、今回の商品券利用者向け販売戦略を通じて、区内の個店みずからが今後の売り方について創意工夫するきっかけづくりになったとのお声も伺っております。  なお、前回、平成27年実施のプレミアム付商品券事業終了後のアンケート結果によりますと、商品券額面に対して、約1.7倍の消費が行われておりました。前回との単純比較はできませんが、前回の消費行動から推計して、区内の商品券流通額の約8億5,000万円分についても、額面を大きく超える経済効果があったものと考えております。 ◆三沢 委員 今回の予算が成立すると、政府の緊急対策に呼応するために、直ちに補正予算編成に着手されることになるかと思います。松原区長におかれましては、ぜひ政治的リーダーシップを力強く発揮していただき、大田区民の不安解消と感染拡大防止に向け、切れ目なく対策を講じていただくことを強く期待しまして、令和大田区議団のしめくくり総括質疑を終わらせていただきます。ありがとうございます。 ○渡司 委員長 次に、共産、質疑願います。 ◆清水 委員 日本共産党区議団の清水菊美です。しめくくり総括質疑を行います。  まず初めに、先日、令和元年10月から12月期の大田区の景況が発表されました。消費税が増税されてからの3か月間の景況です。新型コロナ問題がまだ出ていないときの景況です。そこには10月の消費税増税による大田区内への実態があらわれています。  製造業は、今期業況マイナス33からマイナス44へ悪化、来期業況予測はさらに悪化で、マイナス51となっております。コメントでは、消費税増税や台風の被害、米中貿易摩擦の影響など厳しい状況であり、そして産業振興協会ものづくり連携コーディネーターコメントには、大田区経済全体として完全に不景気に突入している。零細企業では、将来のビジョンが描けていない企業が多い。若い経営者が新しい事業にチャレンジしているケースが見られる。廃業する企業が多く、専門的技術の歯抜け状態が進行しており、開発、設計、製造に対する受注能力が急激に弱体化している。失った技術、領域を補う施策が必要とあります。  そして、小売業は、今期業況マイナス38から48へ悪化、来期業況予測はさらに悪化で、マイナス57へ。コメントには、小売業では消費税増税の影響で売り上げが落ちている、高齢化の問題や大型店などの影響もあり、閉店を考えているなどでした。  建設業は、今期業況はプラス5からマイナス10へ、さらに来期業況予測マイナス14となっています。コメントには、仕事量は多いが、税金、社会保険料が高過ぎる、人材が集まらない、消費税増税や材料価格の上昇、適正価格の仕事が少ない、役所工事の入札が厳しいなどでした。  運輸業は、今期業況マイナス12からさらに悪化でマイナス21へ、来期はさらに悪化でマイナス34の予測です。  サービス業では、インバウンド需要が増加との金融機関からのコメントがありましたが、10月から12月の景況でこのような実態で、来期1月から3月の大田区の景気予測は、マイナスがさらに増加するというものでした。  区長は、昨年の第3回定例議会、当議員団の代表質問で、消費税増税による区内中小業者への影響についての質問に対して、区長は、国があらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応するとしている。区もあらゆる手だてを講じるとして、区内の実態調査はしないと答弁しました。今回の景況の結果は、その区長の答弁に反しまして、大田区内の景気は大変悪化しているというものがあらわれております。  そして、さらに、このたびの新型コロナウイルス感染問題で、1月から3月期の景気のマイナスは、今回の予測を大きく上回ることが確実となっています。これはまさに背筋が凍る思いです。  産業経済費の、日本共産党区議団、佐藤委員の款別質疑において、新型コロナウイルス感染拡大による区内の中小企業の実態の調査をすべきとの質疑に対し、区の答弁は、関係団体から聞いている、国や都の動向にあわせるといった答弁でした。それでいいのでしょうか。直接出かけていって、一刻も早く区の今の区内の製造業、小売業、飲食、サービス、建設、運輸などの実情を把握することを求めます。お答えください。 ◎飯嶋 産業経済部長 新型コロナウイルス感染症による区内中小企業者への影響につきましては、款別質疑の中でも答弁させていただきましたが、区は、関係団体を通じての聞き取り、また、企業との日常的な連携や部局間連携による情報収集など、あらゆる手段を用いて実態の把握に努めているところでございます。  引き続き、こうした取り組みを鋭意進めるとともに、国や東京都の調査も参考にしながら、状況の把握に努めてまいります。 ◆清水 委員 私は、直接、状況を見て、聞いて、肌で感じてほしいと、そういうことを言っているのです。やはり直接、機械のとまっている音や、においのしない工場に行ってみてください。人がいない、そういうお店に行ってみてください。そういうことをしない限り、今の現状に沿った施策はできないのではないかという提案をしているところです。  そして、国の動向を待つのではなくて、融資がありますけれども、受けたくても受けられない、相談窓口に行っても、こういった融資は返せないということで行かない、そういう事業者もあると思います。  直接支援を求める声があります。以前、大田区で緊急に行い、多くの中小零細事業者を励ました補助金制度、あのような区独自の支援策を今実施すべきだと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。 ◎飯嶋 産業経済部長 新型コロナウイルス感染症対策といたしまして、区は2月17日に、経営及び融資に関する特別相談窓口をいち早く開設をし、区内中小企業者に対するサポートを開始いたしました。  3月9日には、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている区内中小企業小規模事業者を独自支援するため、区が全額利子補給する融資あっせん制度新型コロナウイルス対策特別資金を新設し、連日多くのご相談、お申し込みに対応しております。  本特別資金だけでも、製造業や卸売・小売業、飲食業等サービス関連業など、幅広い業種にわたり、多くの皆様にご利用をいただいているところでございます。  区といたしましては、引き続き、本特別資金をはじめとする各種支援策を通じて、区内中小企業者の皆様の当面の資金繰りを支援してまいります。あわせて国や東京都が実施をしております各種支援策との連動も図りながら、区内中小企業者に対する効果的な支援を引き続き実施をしてまいります。 ◆清水 委員 今、区は努力していると、相談窓口も多数の事業者が相談に来られているということですので、もうその努力は本当に引き続き全力で行っていただきたいと思いますけれども、本当に融資、返せない、もうこれ以上、借金を増やしたくない、そしてこの3月期、この1か月以内にどうしていくかということに本当に苦労をされているところの皆さんの声を聞いていただきたいことを、重ねてお願い申し上げます。  国が様々な新型コロナウイルス影響で売り上げが急減した中小企業に対して、様々な施策を行っているということを聞いております。特に納税については、帳簿がなくても聞き取りで、売り上げが急減した場合は、納税の猶予を適用してもいいということが明らかになっております。いっときに国税を納めると、事業の継承や生活の維持が困難になるおそれがあると認めている要件には、原則1年間、状況においてはさらに1年間猶予が認められるそうです。そして、社会保険料や水道光熱費も猶予されるとなっているそうです。このような国の施策を、一刻も早く現場に知らせていただきたいと思います。  そして、国に対して、現金支給等をさらに進めていただく、休業補償、消費税5%減税、大規模の対策を求めるよう、区から国にしっかりと働きかけていただきますよう、よろしくお願いいたします。  次に、全国一律休校要請に応えて、大田区内小中学校が休校になって、学校給食もとまったことについて、影響について質問いたします。区内小中学校に野菜や肉や魚など給食材料を納入してくださっております個人商店の状況を、私たちは何件か伺いました。栄養士からの細かい注文、例えば肉のカットの仕方などに応じて、新鮮なものを優先に納めてくれて、努力をしてくださっている区内の個人商店の多くは、学校給食が売り上げの5割から7割ということです。店頭売りが大型スーパーなどの影響で減っている中、いわゆる納め、学校給食への納入が支えだと言うのです。今回の突然の休校で、大変厳しい、持ちこたえられるか、つらい、うちは小学校4校に納めている、とにかく休校、給食の停止は痛い、こういう声を伺っております。  そこで伺います。学校給食材料納入事業者への緊急支援をすべきと思います。お答えください。 ◎後藤 教育総務部長 学校給食食材納入業者に対する支援につきましては、3月10日付文部科学省通知、臨時休業に伴う学校給食休止への対応についてによりまして、学校臨時休業対策費補助金の創設や、その枠組みが示されたところでございます。  補助対象の経費は、学校から事業者に対して既に発注されていた食材に係る違約金や、学校がキャンセルせずに事業者から購入した食材に係る経費及びその処分に要した経費で、補助金額は公立学校の場合、経費の4分の3の額とされております。  今後、申請先となる東京都学校給食会から請求手続の詳細が示され次第、教育委員会を通じて、補助金の対象となる経費など各学校の状況を把握し、事業者に対しては、これらの補助制度が円滑に行えるよう、申請に関する適正な手続等の支援に努めてまいります。 ◆清水 委員 今のお答えですと、キャンセルをせざるを得なかった食材とか、既に仕入れてしまった分について対象ということですけれども、学校給食材料納入事業者が休校によって3月いっぱい利益が入る、先ほど5割から7割が学校給食の利益で賄っているという個人商店もありましたけれども、本来入るはずであった利益の損失分、この補償についてどう考えておられますか、お答えください。 ◎飯嶋 産業経済部長 損失といいますか、補償について、お答えをさせていただきたいと思います。先ほども答弁いたしましたけれど、今回の新型コロナウイルス感染症に対する区内中小企業者への支援といたしまして、緊急に特別相談窓口及び特別資金融資あっせん制度を区独自に新設をいたしまして、学校給食事業者はもちろんのこと、製造業や飲食業など、幅広い業種の皆様にご利用いただける体制を整えております。  区内の多様な産業に与える影響を最小限にとどめるために、引き続き国や東京都等の各種支援策等との連動を図り、学校給食事業者をはじめとする区内中小企業者への効果的な支援に努めてまいります。 ◆清水 委員 この問題は、子どもの学校給食の問題で伺っております。今、3月19日の専門会議の結果を受けて、学期は予定どおりするのではないかというお話がありますけれども。給食がもし再開したときに、給食を納入している八百屋や肉屋が廃業していた、そういう場合に学校給食が今までのようにできるとお考えでしょうか。栄養士や調理師、そして納入してくれる事業者がおられるからこそ、学校給食はいつもの時間にいつものように安全でおいしいものができるのです。学校だけが、教育委員会だけが頑張っても、できないのです。納入業者がいなければ、学校給食はできないのです。ぜひそこのことを産業経済部、教育委員会ともに考えていただいて、納入業者を支援する、支える、廃業しないようにする、このことを努力していただきたいと思います。  次に、全国一律休校によって、小中学校が3月2日から休校になった、この問題について款別質疑でもしましたけれども、質問をしたいと思います。  このとき2月28日、たった1日で3学期の全てを終了しなければならなかった。教職員の皆さんの本当につらい気持ち、そして何より子どもたちの思い、学年がもう少しで終わる、そして次の学年に進む、そのステップの気持ちが最も大きくなるその時期、それを突然ぷっつりと途切れさせられてしまった。国は現場の声を聞かないで、対応の準備もできないままにやってしまった、重大な責任が問われていると思います。  先ほどもお話ししたように、萩生田文部科学大臣は、春休み以降の休校の要請はしないといった発言をしています。通常どおり4月から学期が始まったとしても、休校となった3月分の授業について、それらを履修したこととして次の学年を始めるのでしょうか。3月に行うべきだった授業時間の学習について、どのように行うのか、お答えください。 ◎後藤 教育総務部長 文部科学省は、今回の臨時休業に伴い、学校教育法施行規則等に定める標準授業時数を下回ったことのみをもって、学校教育法施行規則に反するものとはしないと示しております。  なお、区では、臨時休業のために未履修となった、学習すべき内容につきましては、次年度の学年に引き継ぎ、卒業生につきましては、進学先の学校と情報共有を行ってまいります。また、児童・生徒全体の学習に著しい遅れが生じることのないよう、令和2年度の年間指導計画を見直し、学年の授業の際に、関連する単元で前学年での未履修部分を取扱うなど、年間を通して教育課程全体で補充してまいります。  各学校では、これまでにも増して、一人ひとりの児童・生徒の学習状況を丁寧に見取り、評価し、遅れが見られる場合には、補習や個別指導、習熟度別指導等で学力の確実な向上を図ってまいります。 ◆清水 委員 今の答弁は、年度からの授業の中でカバーしていくということでした。本当は3月の授業ですべきことを、補修だとか宿題のプリントでカバーできるということは、大変難しいと思います。しかし、年度の授業の中でカバーしていく、これも授業計画を立てる、実践をする、これは今までやったことのない、そういったことになると思います。ぜひ教員の努力を支える、そして児童・生徒の心のケア、学習のケア、十分支援できるように、東京都にも要望を上げていただくことを強く要望いたします。  最後に、空港線計画について伺います。私の総括質問で、平成28年度に発表した、空港線の概算事業費1,260億円について、物価も労務単価も上がっている、消費税は10%増税になった、総事業費は1,260億円で済まないのではないかと質問したところ、答弁は、もう平成28年度に物価上昇も消費税増税も見込んでいたという驚くべき答弁がありました。  そして、さらに整備主体となる第三セクターが、詳細設計に基づいて事業費を改めて算定することになると答弁をされました。これでは、一体空港線は幾らかかるのか、全く予測が立ちません。区民にも説明できない事態になっています。  区長は、再三再四、空港線実現に向けて、関係者間の協議を重ねており、現在、事業化に向けた最終段階と着実に進めている。都の協議は今年度中と言っておられました。今年度中はあと1週間、都の協議はどうなりましたでしょうか。  先ほど、新たなステージで協議を始める、そのように言っておられましたけれども、今現在わかっている1,260億円の3分の1の地方負担分、420億円を東京都が何割出すのか、どこまで話が進んでいるのか、お答えください。 ◎齋藤 空港線・まちづくり調整準備室長 地方負担分の都区の割合につきましては、需要予測の捉え方や区負担分が都市計画交付金と都区財政調整交付金の対象となるかなど、大変複合的な要素を加味した、極めて難易度の高い交渉を進めてございます。したがいまして、今後は、先ほどご答弁申し上げたとおり、東京都との早期合意形成に向け、ステージを上げた協議を進めてまいりたいと考えてございます。 ◆清水 委員 難度が高い協議なんて、一言も議会に説明はありませんでした。今年度中に協議を進めると、区長は公約をしたのです。これは公約違反としか言いようがありません。福井委員の款別質問において、第三セクターの出資金について質問をしたところ、区は420億円の20%で、そのうち大田区は51%を負担すると答えられました。そうなりますと、第三セクターへの出資金は約43億円となります。  しかし、ここで私たちは大変不安を持っております。全国で第三セクターが失敗しております。そのときに損失補償、債務保証の問題が起きております。区民の税金をこの問題でさらに投入しなくてはならなくなるのではないかという不安です。  質問をします。空港線事業の第三セクターが借り入れをする際、大田区が債務保証をするかについて、お答えください。 ◎齋藤 空港線・まちづくり調整準備室長 この件につきましては、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律という法律がございまして、こちらの第3条におきまして、政府または地方公共団体は、会社その他の法人の債務については保証契約をすることができないとされておりまして、地方公共団体の債務保証を原則禁止してございます。  また、総務省が平成26年に策定した、第三セクター等の経営健全化等に関する指針の中で、地方公共団体が第三セクターに対して公的支援を行う場合には、債務について損失補償を行うべきではないとされてございます。  これらに従いまして、区では、第三セクターに対して債務保証をする予定はございません。 ◆清水 委員 債務保証をしないというご答弁で、安心できるといえば、これもまた不安がつきます。出資比率に応じて責任をとるのが普通と思っておりました。大田区がついているから、お金を貸してくれるということになるのではないかと思います。  私たちは、この空港線問題については見直しを求め、撤回を強く要望し続けております。区長は、空港線実現の先頭に立って、全力を進めていくと決意を述べられておりますが。 ○渡司 委員長 清水委員、時間となりましたので、質疑を終了してください。  次に、公明、質疑願います。
    ◆田村 委員 大田区議会公明党の田村英樹でございます。  区議会公明党を代表して、しめくくり総括質疑を行わせていただきます。  初めに、空港線整備事業について、お伺いします。平成28年4月の交通政策審議会の答申から4年を迎えようとしている中、本区としても今年度内の合意形成に向け、いよいよ最終盤の時期に差しかかっていると思います。平成25年度に新設された空港線整備積立基金は毎年順調に計上され、令和2年度の現在高は68億3,500万円となる見込みから、本区としてはスタートフラッグが振られるや否や、速やかに事業着手する準備が整いつつありますが、一方で、空港線整備事業の着手へ駒を進めるには、大田区独自の取り組みでは到底実現できず、国、東京都、区、鉄道事業者が共同事業体となって進捗していくことが重要であります。  まず、国の負担である国費に関してですが、現在活用を想定している都市鉄道等利便増進法は、その3分の1を国庫補助が占めており、国費なしでは空港線は成立いたしません。  そこで伺います。近年、大阪のなにわ筋線の延伸や横浜ブルーラインの延伸等、都市鉄道の整備が全国的に行われており、国庫補助の確保は大きな課題の一つと考えますが、国費の確保に向けた本区の取り組みについて、お伺いいたします。 ◎齋藤 空港線・まちづくり調整準備室長 空港線の実現には、国庫補助金の活用が必要不可欠であります。このため、去る2月27日に、区長が多摩川における治水対策の推進についての要望書を赤羽国土交通大臣に提出した際に、大田区の諸課題の一つである空港線の早期事業化に向けた予算確保につきましても、あわせて要請いたしてございます。  空港線は、国の答申において進めるべきとされた路線でございますので、引き続き、都市鉄道等利便増進法に基づく国費の確保に向けて国と連携してまいります。 ◆田村 委員 次に、東京都との協議に対する反応について伺います。  振り返ると、昨年、松原区長は熟慮に熟慮を重ね、区長就任4期目をスタートされました。第1回大田区議会臨時会で、松原区長は、これまでの歩みを振り返ると着実に成果を重ねることができたのもございますが、同時に羽田空港跡地のまちづくり、さらに空港線の整備並びに沿線のまちづくりなど、区の将来を見据えますと、今まさに正念場である重要課題に全力で取り組むとのご決意をされました。  この空港線整備について、私たち大田区議会公明党も松原区長と同様の価値観を持ち、ともに協議、協力を惜しまない姿勢で、今日まで臨んでまいりました。  そこで、ここは松原区長にお伺いいたします。まさに正念場である重要課題を進めようとする区長の思いは、しっかりと東京都へ伝わっているとお考えでしょうか。 ◎松原 区長 空港線を何としても早期に実現させたいという区の長年の思いにつきましては、私が直筆の親書にて小池東京都知事にお渡ししたところでございます。  その後、先日の3月18日に小池知事と直接お会いをいたし、大田区及び私の強い思いをしっかりとお伝えをしてまいりました。  小池知事からは、空港線に対し、強い決意を持って進めていきたいという区長の思いは理解をしている、都としても事業化に向けて区の取り組みをしっかり支援していきたい。お互い努力していきましょうとのご発言があったため、私の強い思いは、十分に伝わっていると確信をしております。 ◆田村 委員 空港線整備は、単なる鉄道路線の整備ではありません。JR蒲田駅周辺はもちろんのこと、東急沿線の一体的なまちづくりも期待が高まるところです。改正踏切道改良促進法では、課題のある踏切道について、2020年までに踏切の抜本的な対策を行うか、少なくとも計画を策定しなければならないと義務づけられており、区内では東急下丸子駅直近の下丸子1号、下丸子2号がこれに該当します。  昨年7月の交通臨海部活性化特別委員会では、この法整備を加味して、三つのまちづくり案が示され、下丸子駅周辺の利便性の向上、良好な自動車交通環境の整備に大きく期待が寄せられたところであります。  そこで伺います。空港線整備に伴い、こうした多面的なまちづくりが期待されているところですが、現在本区が見据える東急多摩川線沿線のまちづくりビジョンについて、改めてお伺いします。 ◎齋藤 空港線・まちづくり調整準備室長 区のさらなる発展のためには、鉄道線の整備とまちづくりは一体でございまして、空港線整備を契機として鉄道沿線のまちづくりを進めることが重要と考えております。  とりわけ東急多摩川線は、おおた都市づくりビジョンにおきまして、空港線軸として位置づけるとともに、下丸子駅をはじめとする東急多摩川線の主要駅につきましては、空港線軸沿線の拠点として重点地区に指定しております。このように、東急多摩川線沿線の地域は、歴史・文化、産業、商業等の地域資源を生かした多様なライフスタイルや新たな価値が創出されるポテンシャルを有していると捉えております。  引き続き、空港線軸沿線につきましては、空港線の整備とあわせまして、沿線の魅力向上や安全・安心で快適なまちの拠点形成に向けて、地域住民の皆様はもとより、鉄道事業者などとも連携を図りながら、地域の個性を生かしたまちづくりを進めてまいります。 ◆田村 委員 本事業は、令和2年度大田区予算案において、重点プロジェクトと位置づけられています。整備主体の早期設立を期待し、次の質問に移ります。  次に、区内の産業振興について伺います。最初に、昨今の新型コロナウイルス感染症による景気停滞に対し、区は3月9日に新型コロナウイルス対策特別資金を活用した融資あっせんをスタートしましたが、現時点での産業経済部における取り組み状況について、お伺いいたします。 ◎飯嶋 産業経済部長 区が全額利子補給いたします、新型コロナウイルス対策特別資金は、新設以来、多数のご相談、お申し込みをいただいております。本特別資金に先駆けて、2月17日から特別相談窓口を設置いたしましたが、3月19日現在で、お電話によるご相談841件、窓口でのご相談やお申し込み438件、合計1,279件に達しております。  お申し込みの内訳としましては、国のセーフティネット保証第4号認定202件、同じくセーフティネット保証第5号認定19件、新型コロナウイルス対策特別資金に係る大田区中小企業融資あっせんが102件、合わせて323件となっており、引き続き、スピーディーな対応をしてまいります。 ◆田村 委員 国が進める緊急対応策とあわせて、ぜひ周知、運用をお願いいたします。  さて、私の知人に服飾デザイナーとして活躍されている方がおり、昨年の秋に、その方からデザインと大田のものづくりとの融合で分野を構築したいとの相談を受け、早速、産業振興協会につなげたところ、担当職員がすぐに訪問くださり、昨年の10月に開催された、おおた商い観光展2019に初出店することに。また、地元の町工場にもつなげていただき、削り出しのアクセサリーを試作。その後、その町工場の紹介で、精密加工を得意とする区内でも有数の企業とコラボができ、商品化に向けて協議を進めているそうです。  知人いわく、こうした産業振興協会の伴走型の企業支援をありがたく思うとともに、今後も様々相談をさせていただきたいとのことでした。  今の話は一例でございますけども、こうした事例のように工業系のものづくり産業と異業種とのマッチングの動向について、区はどのように取り組んでいるか、お伺いいたします。 ◎飯嶋 産業経済部長 区では、これまで大田区のものづくりの強みを生かすために、産学連携や医工連携、農工連携など、様々な連携を推進をしてまいりました。  具体的には、大田区産業振興協会が、医工連携や農工連携などの事業支援を展開しているところでございます。昨年8月に横浜で開催した、第7回アフリカ開発会議の農林水産省ブースにおいては、区内企業が製作した、乾燥地でも栽培可能なミニトマト栽培キットや破砕米や石混入米でも使用できるポン菓子製造機を展示し、各国から好評を得ました。その後、ポン菓子製造機はナイジェリア大学への販売が成約しております。  また、今年度、これまでの成果をまとめた連携実例集を1,000部発行しましたところ非常に好評であり、2,000部増刷し、さらに海外各国及び公的支援機関向けに英語版も制作をしているところでございます。  今後、区と産業振興協会は、ともに羽田イノベーションシティの区施策活用スペースも活用し、より多様な連携案件に積極的にかかわり、産業の創出を進めてまいります。 ◆田村 委員 異業種連携で生まれた新しい製品を広報することでの販路拡大も期待できるかと思います。  平成28年度から事業開始となった大田のお土産100選は、今年度までで計118点の製品、商品が表彰されたのを機に終了となりました。この大田のお土産100選の第2弾として、異業種連携で生まれた製品などを取扱うことも有効と考えますが、区の見解をお伺いいたします。 ◎飯嶋 産業経済部長 大田のお土産100選では、これまでにも区内企業と大学が連携し、デザイン力がすぐれた商品・製品として、選定された実績が複数ございます。また、本事業において商品・製品が選定された異分野の事業者同士が連携して、新たな商品等を生み出したという事例もございます。  このような異業種連携で生まれた商品等は話題性があり、発信力もあることから、委員お話しのとおり、区としても新たな取引機会の創出につながる可能性が高いと認識をしております。  なお、大田のお土産100選については、募集、表彰については今年度で一旦終了し、来年度は、おおたいちおしグルメとともにPRに注力する予定です。  大田のお土産100選の第2弾については、現時点では未定ではありますが、異業種連携による商品・製品開発等を通じて発信力のあるプロモーションを行うなど、区内の産業振興に資する効果的な広報手法について研究を重ねてまいります。 ◆田村 委員 次に、産業クラスター形成支援事業について伺います。この事業の障がい者スポーツ用具製品開発は、2020年東京パラリンピック大会における車椅子バスケット競技を目標に、大田区の中小企業と岐阜県の車椅子メーカーとの共同開発を進めるもので、ものづくり産業の分野でも注目の事業です。  この支援事業の令和2年度予算は1,135万3,000円で、前年度比マイナス1,364万7,000円、54.6%の減額となっており、その縮小理由には、事業期間縮小のためと記されています。  そこで、障がい者スポーツ用具製品開発のスキームと、減額となった経緯を伺います。また、この取り組みを通じて得た経験などを生かした今後の展開について、あわせてお聞かせください。 ◎飯嶋 産業経済部長 この事業は、東京都の地域連携型障害者スポーツ用具開発促進事業補助金を活用し、区内14企業が車椅子メーカーと連携して、車椅子メーカーが抱える技術的課題の解決や製品開発を通じて、競技力の向上に努めるものです。  東京都及び区の事業目的が、東京2020パラリンピック競技大会に向けたものであることから、令和2年度予算については、年度当初から競技大会の開催までを開発期間とし、この限られた期間において、大会での使用が見込まれる部品製作に注力することとしたため、予算的には昨年度に比べて減額となっております。  今後の展望についてでございますが、今回の取り組みを通じて、これまでに車椅子バスケットボール用に開発した部品を、他の車椅子競技用の車椅子へ転用したいという引き合いも来ております。このようなニーズに応えるとともに、本事業を通じて確立した連携の枠組みを生かした取り組みや、本事業を通じて得たノウハウを生かし、区内企業が、これから成長が見込まれる先端産業をはじめとする多様な産業分野へ挑戦できるよう、引き続き支援をしてまいります。 ◆田村 委員 産業振興の鍵は情報収集だと思います。今後も様々な庁内連携を密にして、分野における産業振興に取り組んでいただきたいと要望いたします。  次に、大田区の観光施策について伺います。世界の玄関口羽田空港を有する大田区において、観光施策の充実による集客率の向上は、区内産業、商業の経済活動にダイレクトにつながる重要な取り組みと考えます。  まず、先ほど新型コロナウイルス感染症に対する産業経済部の取り組みを伺いましたが、観光・国際都市部としてはいかがでしょう。新型コロナウイルス感染症の影響により、観光・国際都市部所管において、中止となったイベントの数及び感染拡大防止のため休館、あるいは貸し出しを中止している施設の数、また、所管部としての取り組みをお伺いいたします。 ◎木田 観光・国際都市部長 観光・国際都市部において中止したイベント数は、中原街道を歩く歴史と散歩ツアー、おおたの文化フェア・イン・グランデュオなど区主催事業をはじめ、スポーツ協会、文化振興協会、国際都市おおた協会等、外郭団体が主催する事業70イベントでございます。  休館している施設は、郷土博物館、勝海舟記念館など7施設、また、貸し出しを中止している施設は、トレーニングルーム2施設となっております。  委員お話しのとおり、新型コロナウイルス感染症の経済への打撃は区内にも大きな影を落としており、ホテル宿泊人数の減など、観光分野にも大きな影響が出ております。  現在、観光情報センターでは、新たなSNS発信用の観光プロモーション映像の撮影や記事などの作成を進めてございます。これまで以上の区内施設のご利用やイベントへの参加、さらには観光振興の推進のため、今できる準備、そして取り組みをしっかり進めてまいります。 ◆田村 委員 感染症の終息が不透明な今、大田区の地域資源を有効活用したにぎわいを創出し、その情報を機を逃さずに発信する準備が重要と考えます。大田区の観光に関する情報は、大田区公式観光サイト(Discover authentic Japan)やフェイスブック、VisitOta−Tokyoなどを通じて、国内外に向けて発信されています。  そこで現在、観光課が開設しているホームページの利用状況や各種SNSの登録状況に対する区の見解をお伺いいたします。 ◎木田 観光・国際都市部長 大田区公式観光サイトの利用状況でございますが、直近半年間の月平均閲覧者数は5万2,458件、平均ユーザー数は2万5,868件となっております。また、大田区公式観光フェイスブックのページ、いいねの数につきましては、2月末時点で9,861件となっております。  検索エンジンの上位に表示されるようなキーワードの仕掛けやターゲットを明確化したプロモーションの効果により、利用者数はどちらも順調に伸びておりますが、今後もさらなる利用者増を目指しまして、区の魅力を伝わる工夫を重ねてまいります。 ◆田村 委員 このホームページのトップページにある、「何をする?」からアウトドアを選択すると、幾つかの項目が表示されます。例えば、その中の東京都立城南島海浜公園を選択すると、その公園の紹介が表示されますが、そこで楽しめるコンテンツについての記載やリンクも張られていません。また、1日かけてめぐる大田区サイクリングルートを選択すると、城南島から京浜島、そして穴守稲荷を経由するルートのみが紹介されていて、多摩川堤防や平和島周辺など、ほかのルート紹介はありません。こういった不案内な箇所が幾つか見受けられます。  また、せっかく多くの観光パンフが整っているにもかかわらず、それらがリンクされていない状況も改善の必要性を感じています。社会状況が不安定なときだからこそ、しっかり情報収集、整理を行い、大田区の魅力を力強く発信し、見えない旅行者を引きつける仕掛けづくりが重要かと考えます。  そこで伺います。ホームページや各種SNSを通じた情報発信について、区としてどのように取り組んでいくのか、お示し願います。 ◎木田 観光・国際都市部長 現在は新型コロナウイルス感染症の影響下にはございますが、長期間で捉えれば、羽田空港の利用者並びに大田区内への来訪者はますます増加していくと見込まれており、来訪前、来訪中、そして来訪後のどの場面においても、ホームページやSNS等のメディアを活用した観光情報の発信は、区の認知度向上、また来訪者誘致のために大変重要であると認識をしております。  大田区公式観光サイト及びフェイスブックページ、VisitOta−Tokyoでは、各媒体が持つ特色を十分に生かした情報発信や相互で連携したプロモーションを展開しており、どちらについても年々アクセス数が増加しております。  今後も、ユーザーの情報ニーズをしっかりと把握した上で、必要な改善を行いながら内容の充実を図ってまいります。そして、国内外に向けて区の魅力を最大限に発信し、誘客に努めてまいります。 ◆田村 委員 しめくくり総括質疑として、空港線の整備事業、また観光、そして経済の産業の部分を質問させていただきました。区民満足度向上に向けて、大田区として一丸となって進んでいかれるよう、我々もしっかり応援させていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。  以上で、大田区議会公明党のしめくくり総括質疑を終わらせていただきます。 ○渡司 委員長 次に、自民、質疑願います。 ◆高山 委員 自由民主党大田区民連合の高山雄一です。会派を代表して、しめくくり総括質疑を行わせていただきます。  代表質問をはじめ一般質問、総括質疑、各款別質疑の中で様々な角度から意見、要望も含め、我が会派から質疑をさせていただきました。全体的には区民に寄り添い、喫緊の課題解決に取り組みつつ、将来をしっかり見据えた堅実な予算編成であることは認められるものの、個別案件の中には、区の基本姿勢や対応について疑義があるものや、現状では受け入れがたい内容もあり、我が会派としては、大変厳しい視線を向けております。長期政権のおごりとならないようにという厳しい指摘もありました。我が会派のこれまでの数々の発言を、区は真摯に受けとめるべきだと申し上げておきます。今後の区の姿勢にも、大いに注目させていただきます。  それでは、質問に入ります。まず初めに、EBPM、Evidence Based Policy Making、エビデンスに基づく政策立案について伺います。区民ニーズが多様化、複雑化している中、区民に寄り添い、喫緊の課題解決に取り組みつつも、ビジョンやプランに基づき将来も見据えた堅実な予算編成を行い、持続可能な区政運営を進めていくためには、しっかりとしたエビデンスに基づく政策立案が重要だと考えます。  もちろん、これまでの区政も基本的には区民ニーズやデータに基づいて行われておりますが、時として結論ありきでデータを使い、根拠をつくり上げてしまったり、立案者の勘や経験に依存して、実効性に欠けるような施策の立案もあったのではないかと思われます。EBPMを積極的に取り入れ、今まで以上に客観的な根拠、エビデンスに基づいた区政運営が必要と考えます。  このEBPMについては、2年前、ちょうどこのしめくくり総括質疑の中で、我が会派、押見委員が質問をさせていただきましたが、改めて区の考えをお聞かせください。 ◎市野 企画経営部長 政策目的を明確化した上で合理的根拠に基づき政策立案を行う、いわゆるEBPMは、様々な行政課題に対し、政策効果を最大限発揮させるための手法と言われており、国におきまして取り組みが進められていると聞いてございます。  区は、この間、社会経済状況の変化や各種統計のほか、世論調査や区民意識調査などから得られた区民ニーズなどのエビデンスを十分に分析・検討を行った上で、各種計画の策定や的確な政策形成に努めてきたところでございます。EBPMは信頼される行政を展開するための重要な取り組みの一つであると認識しており、今後、区政をより一層効果的かつ効率的に推進していくためには、幅広いデータによる論理的に体系づけられたエビデンスに加え、効果的な検証に基づく事業の見直し、最適化も欠かせないものと考えてございます。  こうしたことから、区といたしましては、国の動向に注視しつつ、他自治体の事例も参考にしながら、区政におけるEBPMの活用に向けて取り組んでまいります。 ◆高山 委員 国では、各府省においてエビデンスに基づく政策立案を推進し、予算の質の向上と効果の検証に取り組むとされています。今後、本区においても、EBPMの推進にもっと積極的に取り組み、描く将来像に向かって、ぶれずに区政を展開されることを強く要望させていただきます。  次に、新型コロナウイルス感染症について伺います。全世界の感染者数は29万人を超えて、連日増え続け、WHOもパンデミックにあたると発表し、多くの国では入国制限が行われ、非常事態宣言を出している国もあります。日本においても、特別措置法が改正され、非常事態宣言も可能になるなど、区民の不安はますます増大しています。  区では、対策本部を2月3日に立ち上げ、全組織を挙げて区民生活区内産業に向けた様々な対応を行い、早期にイベントの延期や中止の決断などをされてきました。大田区には国際空港である羽田空港があり、感染症指定医療機関である荏原病院もあります。このような状況の中で、保健所職員は様々な業務を行い、区民の健康と安全のために最前線で重責を果たされていることに感謝をいたします。  我々議会からも、区内産業の経営等に対する緊急支援策についての要望書を松原区長宛てに提出をし、区では事業活動に影響を受けている中小企業等への緊急経済対策として、新型コロナウイルス対策特別資金を新設いたしました。  区立学校では、3月2日から休校となり、それに伴い、子育て世帯に対する支援も必要となるなど、感染症によって区民生活は混乱をしています。  そこで伺います。引き続き、区には正確でわかりやすい広報に努め、公衆衛生にしっかり取り組んでいただくとともに、各部局においても最大限の取り組み、対応をお願いいたします。重大な局面を迎えている今、区の取り組みについて、お聞かせください。 ◎飯嶋 産業経済部長 産業経済部におきましては、2月17日から区及び産業振興協会に特別相談窓口を設置するとともに、3月9日からは、委員お話しのとおり、区が全額利子補給する、新型コロナウイルス対策特別資金を新設し、多数のご相談、お申し込みに対応しております。  新型コロナウイルス感染症区内産業に与える影響を最小限にとどめるため、区の支援策のほか、国や東京都の各種支援等の周知徹底にもさらに務め、引き続き、区内中小企業小規模事業者の皆様を全力で支援をしてまいります。 ◎水井 こども家庭部長 こども家庭部では、子育てひろば及び児童館の一般利用を3月末まで休止といたしました。保育園、学童保育については、運営を継続しておりますが、うがい、手洗い、せきエチケットの徹底とともに、感染症対策マニュアルに沿った運営を行っております。  なお、保育園の4月入園児のうち、育児休業中の保護者は4月20日までの就労復帰を条件としていますが、これを1か月延長し、育児休業を延長して通園を延期できるようにしております。  また、学童保育については、休止している放課後子ども教室の教室を利用し、1教室当たり15人程度の小集団で利用できるようにしているほか、親族等の協力が得られる場合には、利用を控えるよう、保護者にお願いをしております。  今後も、必要な保育ニーズにしっかりと応えながら、衛生対策の徹底と利用児童の集団規模の抑制を柱として、感染拡大防止に最大限の努力を払ってまいります。 ◎後藤 教育総務部長 区立小中学校では、3月2日から臨時休業としておりますが、3月16日以降は、児童・生徒の健康維持等の観点から、午前中の3時間程度、校庭を開放しております。  なお、教育委員会といたしましては、学期の対応として、先般の国の専門家会議の見解や、現時点で区内小中学校において感染者がいない状況を鑑み、4月6日の始業式から授業を再開し、給食も開始したいと考えております。  なお、再開にあたりましては、登校時間を学年で分け、空き教室を活用して学級を分割して授業を行うなど、一度に集まる人数を少なくする、一度に集まる時間を短くする、人が密集し、近距離での会話の機会を少なくするなどの最大限の注意を払い対応してまいります。 ◎西田 保健所長 新型コロナウイルス感染症の情勢が刻々と変化しているため、ホームページを適時更新し、随時ツイッターを活用するとともに、必要に応じて臨時に広報紙を発行するなど、迅速でわかりやすい広報に努めております。  あわせて区内の医師会等関係機関との会議を持ち、情報共有と連携に努め、医療体制を確保しております。  今後も、国や東京都、関係機関と連携して、大田区新型コロナウイルス感染症対策本部による全庁的な協力体制のもと、区民の健康を守るために全力を尽くしてまいります。 ◆高山 委員 今、4名の理事者の皆様にお答えいただきましたけれども、新型コロナウイルス感染症による影響は、公衆衛生のみならず生活全般、教育、産業など区民生活、区政のほぼ全般に及んでいると考えます。  区の対策本部では、国税と社会保険料について、原則として1年間は納付を猶予、地方税については、徴収の猶予などについて迅速に対応するよう示されています。東京都も、都税の支払い猶予について柔軟に対応するとしています。現在の大変厳しい経済状況は、区民生活も直撃しており、既に所得などへ大きな影響が出ています。ぜひ本区においても、こうした国や都の枠組みを参考としながらも、その中におさまるだけでなく、区内の実情をしっかりと踏まえた、大田区ならではの総合的な対策を求めたいと要望いたします。  次に、予算の機動性について伺います。新型コロナウイルス感染症の広がりは、現時点でおさまる気配がありません。いつ爆発的に感染者が急増してもおかしくない状況であります。今後、国や都の財政支援策が明らかになってくる中、区として実際に具体的な取り組みを進める上では、非常時ということもあり、現場では多くの混乱もあるのではないかと推測される一方で、一刻も早い予算措置による緊急対応策が必要となってまいります。  どのように庁内連携して、制度運用をしていくのか、法的解釈はどうするのかなど、組織を挙げて英知を出し合い、部局間で連携し、松原区長の強いリーダーシップのもと、区政の総力をもって乗り切っていただきたい、そのような思いを強く抱いております。  そこで伺います。緊急的な財政出動が必要になったときに、年度末や年度初めのこの時期、また議会閉会中のときなど、区はどのように対応していくつもりでしょうか。予算は内容が大事ですが、機動性や柔軟性といった運用面も大変重要なことであると考えます。松原区長の所見をお聞かせください。 ◎松原 区長 先ほど、各所管部長からも答弁がありましたように、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、区報や区ホームページによる区民への情報提供、注意喚起や、区立小中学校の臨時休業、イベント・会議等の中止・縮小・延期、施設の利用制限など、総力を挙げて感染拡大予防の対策を講じてきたところでございます。  先般、国の緊急対応策が発表されました。東京都においても、感染拡大を抑制するための対応策が取りまとめられ、今後、様々な支援策が具体化されてまいります。こうした緊急対策に対応するため、国や東京都、関係機関と連携しながら、財政規律を維持しつつ、迅速かつ的確な財政運営を行い、区民の皆様の健康と生活を守ってまいります。  今後も、国内外をつなぐ羽田空港を擁する大田区の首長として、強い危機感を持ち、庁内一丸となって、73万区民の安全・安心の確保に取り組んでまいります。 ◆高山 委員 計画に基づく適切な予算執行はもちろん重要ですが、ぜひ迅速かつ的確な財政運営にも努めていただくよう要望いたします。  次に、私からも空港線について伺います。今年度に区が行った区民意識調査の結果によりますと、区内の公共交通について改善を望むものがありますかという設問に対し、空港線の新設を含む鉄道路線の充実が51.1%と最も多くなっております。これは紛れもなく広域的に波及効果をもたらす鉄道整備を、まちづくりと関連させて、まちの機能更新、さらには沿線のまちづくりに結びつけてほしいという、多くの区民の思いだと受けとめることができます。
     空港線整備を撤回しろと主張する会派がありますが、そうした会派は、こうした充実を求める多くの区民の声をどのように理解しているのでしょうか。ぜひEBPMに基づいて取り組みを進めてほしいと考えます。  この間の東京都との協議については、鋭意進めていただいていることは重々わかっておりますが、整備に向けた合意形成が図られた、あるいは第三セクターを設立したなどの目に見える成果が、いま一つはっきりしていないのも現状であります。もちろん費用負担割合などの詳細な話は重要となってまいりますが、この事業をやるならやるで、進捗を見える化していただきたいのであります。  この際、松原区長にお伺いいたします。この空港線整備事業について、見える化としての成果はいかがでしょうか、ご答弁をお聞かせください。 ◎松原 区長 私が小池東京都知事に親書をお渡しした以降は、双方の担当部局間で、より一層実務的なやりとりを進めておりました。その後、私と小池知事が3月18日に面会をいたしました。その結果、まちづくりの要素などを加味した事業プランとすることを目的とした、協議の場を新たに設置することについて確認をいたしました。  この協議の場は、区といたしましては、これまでの都区協議とは異なり、より具体的に事業化を推進するための場として設置されるものと考えております。したがいまして、この協議の場の設置は、空港線の実現に向けて、さらに大きな一歩となるものと確信をしております。  今後は、協議の場での検討を速やかに進め、合意形成に向けて、積極的に取り組んでまいります。 ◆高山 委員 先ほども申し上げたように、多くの区民が期待している空港線の事業でもあります。ぜひこの協議の場での協議を速やかに進め、早期の第三セクター設立、さらにはその先へとつなげ、進捗を見える化していただきたいと強く要望させていただきます。  最後に、テレワークについて、お伺いいたします。ICTの整備は、今後の安定的かつ効率的な区政を支える大変重要なものであり、一層のスピード感を持って取り組んでほしいと考えます。  今や、ワークスタイルの姿は大きくさま変わりしています。たとえパソコンやインターネットなどを当たり前のように使っている職場であっても、固定電話や紙媒体を主体にして一堂に集まって会議をしている限り、その姿は昭和時代の延長にすぎません。これは、本区においても同様と考えます。ICTの活用にとどまらず、機能的なオフィス環境、さらには多様なワークスタイルにまで踏み込んだ、トータルな取り組みが区民サービスの効率性や利便性向上からも求められていると考えます。  本区では、この間、テレワークの導入に向けては、どのような状況でしょうか。まさに今、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、テレワークが注目され、取り組む企業が多数あらわれている中、国においても中央省庁で全省庁的にテレワーク環境を強力に実施するとしており、地方公共団体に対しても、テレワークの推進が緊急対策の中で要請されています。  そこでお伺いいたします。テレワークへの取り組みは、公務の効率化に資するほか、感染症拡大防止への喫緊の対応策として大変有効であり、危機管理に加え、業務継続、いわゆるBCPの観点からも、働き方改革の推進からも重要であると考えます。区の見解をお聞かせください。 ◎市野 企画経営部長 超高齢社会の進展が今後も見込まれる中、持続可能な行政サービスを提供し続けていくためには、区政におけるICT推進を引き続き全力で進めていく必要があるものと認識してございます。  区では、業務の効率性を高め、さらには非常時における業務継続の観点などから、テレワークの導入は大変重要かつ有効なものと考えてございまして、この間、民間企業や他自治体の事例研究などを重ねてまいりました。  こうした中、委員お話しのとおり、今月10日に、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策の第2弾が政府から発表され、中央官庁におきまして、必要な機器の増設など、テレワーク環境の整備を強力に実施するとともに、地方公共団体に対してもテレワークを推進するよう要請がございました。  このような状況を踏まえ、区といたしましては、ICT推進におけるテレワークに向けた取り組みの一つといたしまして、新たな業務遂行体制となるテレビ会議システムの導入につきまして、現在、鋭意検討を進めているところでございます。 ◆高山 委員 テレビ会議システムは、これまで区政においては、基本的になかったものと思います。ぜひこれを機に、区政のICT化を進めていただき、区民サービスの一層の向上につながる、新しい業務執行体制を構築していただきたいと要望いたします。  今回の款別質疑においては、3月2日から区立学校が休校になり、卒業前、進級前の貴重な時期に学校へ行けなくなってしまったということで、多くの議員からも、子どもたちの置かれた立場について質疑がなされましたが、今世界で起きていること、ぜひ学校が再開したとき、子どもたちに教えてあげていただきたいと思います。  そして、一人ひとりが我慢をして学校に行かなかったことによって、感染拡大を防ぐことができた、一人ひとりがウイルスと戦ったのだということを、ぜひ子どもたちに教えてあげていただきたいとお願いいたします。  以上で、自由民主党大田区民連合を代表しての、しめくくり総括質疑を終わらせていただきます。 ○渡司 委員長 以上で、しめくくり総括質疑を終結いたします。  委員の皆様にご報告いたします。本職宛てに、第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算に対し、大竹辰治委員ほか7名から、編成替えを求める動議が提出されております。  審査の進行に配慮し、既に案文をタブレット型端末へ配信させていただきました。本日、3月23日のフォルダをご覧ください。  本動議の説明のため、提出者から発言の申し出がありましたので、これを許します。 ◆福井 委員 ただいま提出されました、2020年度、令和2年度大田区一般会計予算の編成替えを求める動議について、提出者を代表しまして、提案理由の説明を行います。  日本共産党大田区議団は、不要不急な事業を見直し、区民の暮らしや営業を守り、新型コロナウイルス対策を含めて、区民が直面している課題に応えるために提出するものです。  以下、編成替えを求める動議の特徴を説明します。  第1に、不要不急な事業の見直しです。区議会議員の海外親善訪問調査や同和事業、そして空港線に係る事業費の削減です。  第2に、区民の暮らしを応援するために、認可保育園、小規模、事業所内保育所の0歳から2歳までの保育料を無料にします。区立小中学校の給食費の無償化、精神障害者2級手当の創設及び1級手当の増額、特養ホームの増設、公園トイレの洋式化などを行います。  第3に、区内中小企業の支援をするために、工場夜勤支援、後継者支援などを盛り込みました。  第4に、新型コロナウイルス感染拡大の影響の対策で、今後の不測の事態に備えるために予備費を増額しました。歳入では、今回の編成替えを行う歳出項目の財源とするために、財政基金繰入金を65億2,540万3,000円を増額しました。修正増額は45億7,135万9,000円で、修正後の予算額は2,919億5,882万1,000円となりました。  以上、賛同くださいますよう、お願いいたします。  以上です。 ○渡司 委員長 本動議につきましては、質疑の通知がありませんので、直ちに令和2年度大田区一般会計予算の編成がえを求める動議の採決に入ります。  本動議に賛成の方は、ご起立願います。  (賛成者起立) ○渡司 委員長 起立少数であります。よって、本動議は否決されました。  なお、各議案についての討論、採決は、後ほど行います。  この際、議事整理のため、しばらく休憩いたします。                午後2時23分休憩                午後3時00分再開 ○渡司 委員長 ただいまから、予算特別委員会を再開いたします。  それでは、討論に入ります。  討論は、第1号議案から第4号議案までの4件を一括して行います。  討論の順序は、共産、自民、緑、公明、フェア民、令和、ネット、立憲、つらぬく、無所属、区民、都民ファの順となります。  それでは、共産から討論願います。 ◆清水 委員 日本共産党大田区議団は、第1号議案 一般会計、第2号議案 国民健康保険事業特別会計、第3号議案 後期高齢者医療特別会計、第4号議案 介護保険特別会計に反対をいたします。  なお、本日は、態度表明にとどめ、討論は、本会議にて、菅谷郁恵議員が行います。 ○渡司 委員長 次に、自民、討論願います。 ◆鈴木 委員 自由民主党大田区民連合は、第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算及び、第2号議案から第4号議案に至る各特別会計予算全てに賛成いたします。  なお、本日は態度表明のみにとどめまして、討論は、本会議最終日、本議場におきまして、私、鈴木が行います。 ○渡司 委員長 次に、緑、討論願います。 ◆野呂 委員 大田区議会緑の党は、第1号議案 2020年度大田区一般会計予算並びに、第2号議案 大田区国民健康保険事業特別会計に反対し、第3号議案 後期高齢者医療特別会計、第4号議案 介護保険特別会計に賛成いたします。  本日は、態度表明にとどめ、討論は、本会議で、私が行います。 ○渡司 委員長 次に、公明、討論願います。 ◆勝亦 委員 大田区議会公明党は、第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算、第2号議案から第4号議案に至る各特別会計予算に賛成をいたします。  本日は、態度表明にとどめ、討論は、本会議場で、末安広明議員が行います。よろしくお願いいたします。 ○渡司 委員長 次に、フェア民、討論願います。 ◆奈須 委員 フェアな民主主義、奈須利江です。  第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算、第2号議案 大田区国民健康保険事業特別会計予算、第3号議案 後期高齢者医療特別会計予算、第4号議案 介護保険特別会計予算の全ての予算に反対をいたします。  本日は、態度表明にとどめ、討論は、本会議場にて行います。 ○渡司 委員長 次に、令和、討論願います。 ◆須藤 委員 令和大田区議団は、第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算、第2号議案 令和2年度大田区国民健康保険事業特別会計予算、第3号議案 令和2年度大田区後期高齢者医療特別会計予算、第4号議案 令和2年度大田区介護保険特別会計予算、全ての予算に賛成いたします。  討論につきましては、明後日の本会議で、松原元議員が行います。 ○渡司 委員長 次に、ネット、討論願います。 ◆北澤 委員 大田・生活者ネットワークは、第1号議案 2020年度大田区一般会計予算、第2号議案 2020年度大田区国民健康保険事業特別会計予算から第4号議案までの各特別会計予算に反対いたします。  本日は、態度表明にとどめ、討論は、本会議場にて私が行います。 ○渡司 委員長 次に、立憲、討論願います。 ◆小川 委員 立憲民主党大田区議団は、ただいま上程されました、第1号議案 一般会計から第4号議案 介護保険特別会計に至る全ての各会計予算の議案に賛成をいたします。  なお、本日は、態度表明のみとさせていただき、討論につきましては、我が会派の頼れる団長、庄嶋孝広議員が、本会議の場にて行わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○渡司 委員長 次に、つらぬく、討論願います。 ◆荒木 委員 荒木です。全部賛成です。討論はしません。ただし、一言、本当に人情あふれる予算執行をしていただきたいと、心を込めてお願いをいたします。よろしくお願いいたします。 ○渡司 委員長 次に、無所属、討論願います。 ◆馬橋 委員 大田無所属の会は、ただいま上程されました、第1号議案 大田区令和2年度の一般会計予算に賛成をいたします。また、第2号議案から第4号議案までの各特別会計にも賛成をいたします。  なお、本日は、態度表明のみとし、討論は、明後日、本会議場で私が行います。よろしくお願いします。 ○渡司 委員長 次に、区民、討論願います。 ◆荻野 委員 大田区民の会令和は、第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算及び、第2号議案から第4号議案までの特別会計全てに賛成をいたします。  なお、本日は、態度表明にとどめ、討論は本会議場にて、私が行います。 ○渡司 委員長 次に、都民ファ、討論願います。 ◆奥本 委員 大田区議会都民ファーストの会は、ただいま上程されました、令和2年度大田区会計予算、第1号議案から第4号議案までの全ての予算に賛成いたします。  本日は、態度表明にとどめ、討論につきましては、明後日の本会議で、私、奥本有里が行います。 ○渡司 委員長 以上で、討論を終結いたします。  これより、採決を行います。  まず、第1号議案 令和2年度大田区一般会計予算及び第2号議案 令和2年度大田区国民健康保険事業特別会計予算を一括して、起立により採決いたします。  本案を原案どおり決定することに賛成の方は、ご起立願います。  (賛成者起立) ○渡司 委員長 起立多数であります。  よって、本案は、いずれも原案どおり決定いたしました。  次に、第3号議案 令和2年度大田区後期高齢者医療特別会計予算及び第4号議案・令和2年度大田区介護保険特別会計予算を一括して、起立により採決いたします。  本案を原案どおり決定することに賛成の方は、ご起立願います。  (賛成者起立) ○渡司 委員長 起立多数であります。  よって、本案は、いずれも原案どおり決定いたしました。  以上で、付託議案の審査は、全て終了いたしました。  なお、委員長報告の作成につきましては、正副委員長に、ご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○渡司 委員長 ご異議なしと認め、そのようにさせていただきます。  閉会にあたり、区長からご挨拶があります。 ◎松原 区長 この間、集中して令和2年度予算案のご審査をいただき、また、数々の真摯なご意見、ご指導、ご提案をいただき、まことにありがとうございました。  今回いただきましたご意見などにつきましては、今後の区政運営の中で生かしていけるよう、努めてまいりたいと考えております。  今後とも、議員各位のご指導を改めてお願い申し上げ、閉会にあたりましての御礼の言葉とさせていただきます。
     ありがとうございました。 ○渡司 委員長 次に、議長から、ご挨拶があります。 ○塩野目 議長 渡司委員長、大橋副委員長、そして委員の皆様、本当にお疲れさまでございました。今回の予算特別委員会新型コロナウイルス感染症のこともありまして、予算審議におきまして、例えば時間を短縮するとか、あるいは教育委員会や健康政策部の審議を別日にして集中審議するとか、そんな懸念もなくはなかったわけでございますが、委員の皆様のご協力もありまして、十分、そして有意義な審議ができたものと思っております。本当にありがとうございました。  また、松原区長をはじめ理事者の皆様におかれましては、今回この苦難なときに様々なご提案、そして課題を提起させていただきました。それをしっかりと区政に反映をしていただきたいと思っております。  私からの感謝と、そしてこれからのお願いの言葉にかえさせていただきます。本日は、どうもありがとうございました。お疲れさまでございました。 ○渡司 委員長 最後に、正副委員長を代表いたしまして、一言、ご挨拶を申し上げます。  去る、2月25日に正副委員長に選出をされましてから、今日まで委員の皆様のご協力を得まして、無事に令和2年度予算の審査を終了することができました。円滑な委員会運営のため、皆様からいただきましたご理解とご協力に深く感謝申し上げます。  また、区長をはじめ、理事者の皆様にも、審査にご協力をいただき、ありがとうございました。心から感謝申し上げます。  甚だ簡単ではございますが、ご挨拶にかえさせていただきます。ありがとうございました。  以上で、予算特別委員会を閉会いたします。                午後3時12分閉会...