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平成18年11月  観光振興等調査特別委員会−11月17日-01号

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  1. 大田区議会 2006-11-17
    平成18年11月  観光振興等調査特別委員会−11月17日-01号


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    平成18年11月  観光振興等調査特別委員会−11月17日-01号平成18年11月  観光振興等調査特別委員会 平成18年11月17日                午前10時00分開会 ○岸田 委員長 これより、観光振興等調査特別委員会を開会いたします。  継続調査事件を一括して議題といたします。  これまでに、当委員会では、9月28日に大田観光協会との懇談会、10月23日には川崎市の観光振興に関する視察、また先の13日、14日にかけて仙台市の観光に関する視察を行ってきました。本日は、これを踏まえた各委員の意見や感想、また今後における大田区にとって有効な手段などについてご発言をいただきたいと思います。  まずは、理事者の方から本日の報告をお願いしたいと思います。 ◎萩原 産業振興課長 お手元に資料を2枚配付させていただきました。これは9月20日の委員会で、委員の方から各区のそれぞれの取組み、あるいは各区でどんな名所旧跡があるのかというお話がございました。あるいは、観光協会でやっている事業、どのようなものがあるのかというご質問でございましたので、こちらの方でホームページ等を見まして取りまとめ、それからわからないところは問い合わせをしてまとめた一覧表でございます。ごらんをいただければと思います。 ○岸田 委員長 ほかに理事者の方からは何かご報告は特にないですか。では、今机上に配付しております資料について何かご質問があれば。 ◆和田 委員 観光協会のところで、何も書いていないところはそういうものがない区だということでいいのですか。 ◎萩原 産業振興課長 そのとおりでございます。観光協会はございません。 ○岸田 委員長 この資料についてはよろしいですか。では、観光協会との懇談会、川崎、仙台での視察を踏まえて、ご発言いただきたいと思います。 ◆有川 委員 川崎市の視察で感じたことなのですが、川崎市の観光振興については、市の観光担当の課が動き出す以前から、民間レベル観光協会というのができていて、元国会議員が会長になっていろいろなことを、細々とではありますけれどもやっていたという歴史があります。そこで感じたのですけれども、やはり行政側から観光振興を無理やり押しつけるような形で推進しようとしても、やはりうまくいかないのではないかという気がしておりおます。かつて軽井沢と言えば大変有名な観光地というか、保養地になっていたのですが、その原因というのは、堺屋太一氏の研究によりますと、何とか軽井沢を盛り上げていきたいという地元の熱意ある一青年がアイデアを工夫しまして「都会の皆さん、夏に軽井沢に来てビールを飲みますと、軽井沢は乾燥していておいしいですよ。」というところからスタートしたらしいのです。そのアイデアに都会の人が誘われて軽井沢に行くようになったというのがきっかけだということです。  実際は、夏の軽井沢というのは結構湿度があるのですね、決して乾燥していないのですよ。そういうものであっても、都会うけしそうなそういうキャッチフレーズを発信したがゆえに、どんどん軽井沢というのが発展してきたと。だから、やはり地元にそういう自分の地域を何とか輝かしていきたいという熱意のある観光振興を推進するような方がいないと、私は観光振興というのはうまくいかないだろうと。  長浜市の観光協会などはもう連日、夜遅くまで青年団が、どうやってこのまち興しをするかということで議論をやっているのですね。大田の観光協会を見ていると、形だけはできて、人的な派遣もあって、ということなのですが、まだまだそういった意味での、地域からの盛り上がりに欠けるのではないかなと思います。  そういう意味で、まず大田区内で、例えば馬込文士村ということであれば、馬込文士村継承会というNPO法人が民間の努力でできています。やはり、そういったまち興しに一生懸命に区民のそういう情熱のある人とを、いかに連携を取ってそれを守り育てていくかということが行政に私は課せられているのではないかということですね。川崎の歴史からちょっと感じ、学び取ってきたものでございます。私の感想です。 ○岸田 委員長 ほかの委員の方、ご発言を。 ◆和田 委員 私も川崎とか仙台を視察させていただいて、どこもやはり悪戦苦闘しているなという感じは、「うちはうまくいっていますよ。」というところはなかなかないというところでは、やはりこれから、産みの苦しみと育ての苦しみをしているのかなという感じがしました。  特に仙台は、シティセールス戦略プランというのが平成16年につくられたというところでは、このプランの効果というか、結果が出るのはもう少したってからなのかなという感じはしたのです。そうは言っても、やはり戦略を持たなければことは進まないということもはっきりしてきているので。大田はいろいろなところからも学びながら、大田独自のそういう観光施策というか、そういうものをつくっていかなくてはいけないのかなというのをすごく感じてきました。
     それとやはり、チャンスを生かすというところでは、タイの国とかは、タイと一緒に大物産展をやるということもありましたし、何かきっかけが、予期せぬものがあったときも必ずそれを生かしていくみたいな、そういう考え方というか、ものは大事なのかなというのをすごく感じてきました。 ◆清波 委員 仙台に行かせていただいて、実はその2、3日前に池上の地域の中で観光の仕事というとおかしいのですけれど、海外にほとんど行っていらっしゃるという方にお会いして、いろいろなアドバイスを聞いたのがちょうど、仙台に行って大変なるほどなと思ったのは、観光地をつくって、観光を本当に成功させるには、一番大事なのはやはり足というか、海外ではほとんどワンコインでもってどこでも回れる。日本は一つのところに行ったらお金を払ってまた出てきて、また次のところに行くときはまたお金を払って出てくるという、こういうやり方をしているといつまでたっても繁栄しないのだという、ちょっと一つポイントを伺ったのです。それでちょうど伺ったら、観光のコミュニティバスのようなものが出ていてずっと回れるという仕組み。やはりこういうのが必要なのだなと実感しました。  ただ、バスのお金がどのぐらいですかと伺ったら、2,000万円ぐらいと。4台でしたよね、これは大変な金額になりますので、これは私たち民間でできるのかなというのと、どのようにしたらいいのかなというのがこれからの課題だなと思いましたが、何と言っても、気楽に観光地を回れるようなそういう仕組みは、海外はもうほとんどそうなっているという話を伺って、ちょっと大田区もそういう観点が必要かなと思いながら帰ってきました。 ◆沼田 委員 私もそのバスの話で。実は私は乗ってみたのですけれども、1時間かからなかったと思うのですけれど、割と乗るのですね、満員状態で。おりるところは決まっているのですけれど、大体お城の付近だとか、博物館とか。あとはほとんど都会の中を走る感じで。  ただ、川崎市などでこの前に話を聞いた中でも、やはり空港が国際化して利用客が増えていくと、大小中心にいろいろ観光を重点的に考えているようなところもあるのですけれど、でも、車以外の便というのは本当に悪いところなのですね。東海道貨物貨客併用化になったとしても、国際ターミナルにおりた人はそこから乗って、また今度天空橋で乗りかえて、今度は川崎側でもう1回乗りかえてから大師に行くというような。本当に気軽にその近くを回っているバスであっても、あんなに利用する方がいるのだったら。また、その中でおもしろいなと思ったのは、恐らく時間があるサラリーマンの方だと思うのですが、1人で乗って来るって、ちょっと1カ所か2カ所見てまた駅の方に戻って行った方などもいたので、やはりそういうのは、なかなか観光資源の整備という方をきちんとしてからでないと難しいのかなと思いますけれど。試してみるというのはちょっと言い方が悪いですけれど、資金もかかることなので、結構効果はあるのではないかなと私も思いました。 ◆黒沼 委員 川崎と仙台、一つひとつ本当に意義はありまして、ただ川崎は、非観光地であった川崎とパンフレットに、大田区と似ているところから出発して、それで都市型の観光、それから産業観光というところを磨き上げて、観光資源や資産を磨き上げ、市内外にその魅力を発信し、訪れる人々に楽しさ、学ぶ喜びと感動、安らぎ、意外性、空間、時間を提供しますということで観光振興プランというガイド版があって、とても大田区にも役に立つ発想かなと思ったのが一つ。  それから、川崎は、仙台ブランドということだったのが、ちょっと興味があって、その構築ということで、構築ですからこれからやっていかなくてはいけないのですが、やはりその二つを見ていて大田区と違うのは、いずれも観光課というのに似たところがやはりあって、民間とタイアップしながらそれぞれの歴史を、今ありながらもそういう方向に向かって進めているのかなと思うと、ここは観光振興等調査特別委員会ですよね。調査だから、川崎や仙台から学んだことは、あそこはこういう観光の振興計画ができているわけですよね。調査ではなくて振興計画ができているわけですよ。我々の委員会は、ここの任務はまだないと思うのです、計画をつくるところは。だとすると、これは行政の仕事でもあるかなと思うと、有川委員の貴重な意見もあるのですが、民間の力ももちろん発揮するのですけれど、いつも言っているこの振興条例をつくろうというもう一つ前に、この調査の次の段階の振興計画策定及び実施に関する事項みたいな、1歩進みますと、どうなるのかな。審議会条例みたいなものがもう一つ間にあって、審議会というと区長の諮問に基づくというのが普通なのですけれど、どこの諮問かは別にしても、都市観光、それから産業観光との発想を1歩前に進める何かがあるかなと、この二つのところを見てきて、観光担当というのをつくってもらいたいという要望が前委員会からも出ているのですけれども。そのもう一つ、そういう話し合う、策定するところ、調査から1歩前進するようなものが見えてきたのかなと思ったのですけれど、皆さんどうかなというところですね。 ○岸田 委員長 今、黒沼委員の方からそのようなご発言があったのですけれど、そういう何か方向性を、私はちょっと個人的な意見として示していくのがこの委員会の本年度の役割ではないかなと思うのですけれども。その辺も含めてまだご発言いただいていない方からご発言いただけると思うのですけれど。 ◆渡部 委員 今回仙台に行かせていただきまして、タイ国との交流ということが一つの興味で話を聞こうと思ったのですけれど、まだ帰っていないということだったので、詳細が聞けなかったのですけれども。それでも市長自らがタイに行って、タイの国との交流をして、仙台の物産を売り込もうという、こういう熱意があったなということでは大変特出すべきことではないかなと思いました。  それから、仙台市の財政の概要を私も質問したのですけれども、観光振興の予算で約4億1,000万円のお金が出ていると。大田区は観光振興という形では出ていませんけれど、仙台では観光で予算が出ているということで、この予算はどういう形で使っているのですかという質問をしたのですけれども、お祭りとか、七夕祭りとかいろいろなそういった行事のお金も全部観光予算で入っていますよということでございました。大田区の場合には、商店街活性化事業にお金を出しているのですから、それが観光事業の一環かなと言えばそれになるかと思いますけれども、観光振興として4億円以上のお金を出しているということで、行政も一体となって攻めているのかなという感じも受けました。  川崎も仙台もそうですけれども、どちらも政令指定都市で、人口100万人以上ということでございました。財政から見ても、大田区と比べものにならない、借金も多くて、川崎も1兆円ぐらいですか。仙台も市債だけで7,000億円ありましたから、そういう面で、財政的にも大変、政令指定都市としてはきびしいなと思いました。話は別ですけれども、夕張市などもこの観光振興にということで、いろいろなものをつくって、それで財政が赤字になって破たんをしてしまったということでありますから、何も新しいものをつくることが観光ではなくて、古いものを、文化を、歴史をいかにして全国に、あるいは世界に発信するのかというソフト的な面がこれは大変大事ではないかなと、このように思います。  そういった面で、仙台市を視察しても、確かにこの予算も人的なものには出していないということでございますので、やはり行政と民間が一体となって進めていかないと厳しいのではないかなという感想を持ちました。 ○岸田 委員長 河津委員、何かご発言を。 ◆河津 委員 川崎市と大田区とはとても類似性があって、どちらも観光化をしようと思っているけれど、思うようにいっていないという感じが出ていますね。川崎市の市役所の方へずっと向かっていくところは、ちゃんとまちの木が、樹木が植わっていて、それなりにきれいなのですね。ああいうところというのはまず大切だなと思うのです。大田区は駅を中心にして、庁舎の回りと言っても、木は全くないと言っていいぐらいな感じですし。そして川崎の駅もちょっと、1点ビルの方に目を向けると、広告の汚さがやはりあるのですね、大田区も一緒。  観光化しようというところを考えたら、私は仙台で翌日、広瀬川のほとりを見て回ったのですけれど、やはりあまり整備されていないのですね。それはやはり経済情勢がよくないからやっていないのかなと。全く自然のまま、ほっておきっぱなしという感じで。この川は荒れないのですかと聞いたのですけれど、あまり荒れないらしい。やはり支流だから荒れないのだなという気がしたのですけれど。まず3キロ、5キロ走ってもあそこはトイレがないです。  翌日、タクシーに乗って朝、広瀬川を歩いたところもまたタクシーで乗り、それから青葉城の方、東北大学のキャンパスの中。タクシーに乗ると、「何で乗るのですか、何か思い出があるのですか。」とかといろいろ聞かれました。東北大学にちょっと行ってみたいのだけれどという形で行ったら、またそれがよく知っているのですよ。理工学部は今度移転しますよとか、今の学長は今度はかわりましたとか。タクシーの運転手がなんで学長の名前をあんなによく知っているのかなと思うのですけれど、やはりそれだけ勉強しているのですね。青葉城も行ってみたいという形で行ったら、やはり伊達政宗の銅像を見てきてくださいよというようなこと。タクシーの運転手がやはりそういうことをよく知っている、自分のまちのことを。そういうところにやはり観光都市として生きようとしているのだなというところが感じられました。仙台の駅をおりて、メインストリートは電柱が1本もないではないですか、我々が泊まったホテルのところもないのですね。それからあと、何キロに渡って、左右とも歩道と自転車道に分けられているのです。あのように、自転車ですよ、人ですよというセーフティを考えてやっているというところが、やはりまちをきれいにすることの一つかなという感じがしましたね。  あと、青葉城の方に入っていくと、あれも今から数年前に、歴史的な観点で城をつくるかということと、それからあと観光地的な意味で築城をしようかという論争があって。結局やりたいのは、歴史的な意味でもってつくりたいという勢力が強いのだけれど、そうすると全部官負担になってしまうのですね。あと、観光的なというと商工業が入ってくるから利益をもとにしてつくる形になるから、だけどそれでは青葉城のイメージが失われるということで今はだからつくっていないわけです、石垣だけしかなくて、それ以後のことはやっていないということでした。だから、金がネックになるのだなということも痛切に感じたのですけれども、現状では、やはりそれを見て、大田区に戻ってきて、では観光地化しようという、我々が調布、大森、蒲田を回って、社寺仏閣、池上本門寺、洗足池を見て回ったけれど、洗足池は通過しただけですが、私はよく知っているから思うのですけれど。それからあと、文士村の方もそうだけど、私は大田区はトイレがない。観光化、観光化と言っても、やはりきれいなトイレがいつでもどこでも入れるという、それをやろうとしないで観光化と言っても、それは全くナンセンスですね。大田区は本当にトイレがきれいね、と言えば女性が来るのですよ。それが本門寺に行ってごらんなさい。あそこから200何段かの階段を上がってトイレはどこかなと行っても、どこにあるかわからないでしょう。五重塔の方にはないのですから。ずっと今度は寺の後ろの、山門の後ろの左側の方に、あまりきれいでないのがあるのですね。あれだけの広いところに、やはりトイレがきれいなものがなかったらやはり意味がないです。洗足池などと言ったら、全くどこにトイレがあるかわからない。やはり人を集めるのだったら、観光ということを叫ぶのだったら、やはりトイレをつくる。そして、まちなみをきれいにする。それからでないと始まらないと。  この間も六郷神社というのか、立派な神社、名前をちょっと忘れてしまったのですが行ったではないですか。そうしたときにも、あそこだってトイレがどこにあるのかな。もし観光地でバスで30人ほどの人を呼んでもトイレはどこと探すようだったら観光地とは言えないと思います。文士村の方だって、トイレがどこにあるのか判然としない。だから、うちの方も30年観光化するには、まず行政側がそういう意味では取組もうとも思っていないから、トイレのきれいなものをたくさんつくろうなどと思ってもいないから、必要最小限であればいいやと思っているようなトイレをつくっているようでは、30年はできないですね。だから、私はこの委員会というのはすごく夢を語るところだから、大好きですよ。今まで10数年議会にいて、この委員会は最高に楽しいなと。それはなぜかと言うと、言いっぱなしで済むから。理想を語るだけです。それはやはり、実に愉快だし、私にはあっているところだなと思っています。よって、やはりトイレをつくる。それから、まちの金貸しの看板をなくす。それからもっと蒲田の東も西も緑をいっぱい植える。そういうことをやらないとだめだと、そのように思いましたね。お先真っ暗な話ですが。 ○岸田 委員長 夢をいくらかでも実現する方向に持っていきたいなと。 ◆海老澤 委員 今の河津委員のお話の続きなのですけれど、この間仙台に行ったときに、事務局の人が、杜の字。木偏に土はなぜですかと聞いたときに、説明があったのですけれども、実は、仙台駅からおりて市役所に向かう途中の運転手にその話を聞いていたのです。ですから、今河津委員タクシーに乗ったら、すごく勉強していると言ったけれど、そのほんとうのわずかな瞬間なのですけれども、同じことを言っていると。そのタクシーの運転手から聞いたということにすごく感動してしまったのですよ、変な話。そのようなことで、みんなで自分たちの市をいい方向にしていくのだなと、そのようなところでちょこっとかいま見たのですけれども。大田区を見ていますと、大田区の観光施設、全国的に有名なものというのはほとんどないに等しい。そこそこ有名なものはある、だけれども、それがちょっと潜っているような感じがするのですよ。  例えば、今回のこの観光特別委員会でいろいろ資料などをもらったけれども、池上七福神だとかとありますが、ああいうのは区内にも結構あちこちにあると思うのですよ。ですから、よそから呼ぶ観光ではなくて、大田区にはこのようなものがあるのですよと、大田区民にもっともっと知らせたら、もっともっと自分たちで誇りを持つ区になるのではないかなと私は常々感じているのです。  あともう一つ、大田区ですよね。大森区と蒲田区がくっついて大田区なのですけれども。いまだに、もう50年過ぎているのに大田区というのが、やはりつくった文字なせいか、何か浸透していないというか、大田区の人間ですという人というのはあまりいないのではないかなと感じるのですけれども。例えば、大田観光協会で洗足池のマップ、風致協会と一緒につくっているようなのですけれども、例えばこのような、本当に小さなことなのだけれども、その何とか七福神だとか、そういうものというものをもっともっと調べたらおもしろい、楽しいなと私は思いました。ですから、いろいろなイベントですとかというのは、やはり地元の人がやっているのだけれども、ぜひ大田区でも何課が応援するのかわからないけれども、区もバックアップしているのだというのは非常に大きな看板になろうかと思いますので。そのようなことを期待したいなと思っています。大田区のあれをもっともっと調べて見たいなと。河津委員は夢ですけれども、私もそのような意味でこの委員会に参加しております。 ◆清波 委員 先ほど河津委員がおっしゃったトイレの話がありましたけれども。洗足池の桜の季節に行ったときに、やはりトイレがないのですね。木のそばに図書館がありますよね。あそこに長蛇の列になってしまって、図書館の職員の人たちがあまり入らないでくださいと、本を借りに来る人よりも列に並んでいる人の方が多かったという経験があるのです。だからトイレと、もう一つ付け加えさせていただくと、かわいいベンチみたいなのがちょっと、高齢の方たちというのはちょっと座りたいと言ったときに、座るところがないというのがあるので。ただ、あまり大きなベンチをつくると、そこに居座ってしまう人がいるとか、いろいろそういうこともあるのでしょうけれど。私は、ちょっとこう座れるようなベンチのようなものがあったらいいなと思います。 ◆伊藤 委員 私も仙台に一緒に行ったものですから一言。やはり目的は、タイとの観光協定を結んだということで、ちょっと詳しく知りたいということで行ったのですけれども、どうも話を聞くところによると、結局タイで物産展を開いたという、そのきっかけで協定をついでに結んできたよ程度の話だったのかなと思います。だから、それぐらいのきっかけで、それだけ大きな議題というか、話題にはなるものなのだなと。これから先仙台の人たちは、タイという国というか、都市にすごい親近感を覚えると思うのです。だから、そういったちょっとしたきっかけであの大きなことになってくるのだなと思います。そのときに、そのきっかけを一体誰がやるのかと。仙台の場合は市長の個人的なつながりから始まったというお話でしたけれども、例えば大田区でいろいろなことをやるときに、一体では誰が動いてそういうきっかけをつくってくるのかなという思いがあります。  あと物産展の話であれば、視察の最中に有川委員からご指導をいただいたのですが、仙台の場合は、仙台東北のものをタイへ持って行って物産展を開いたと。結局、大田区の場合は、羽田空港という非常に大きなものがあるわけですから、全国からものを寄せられるのではないかと。全国に限らず、全世界から寄せられるのではないかということで、例えばそのような大きな世界中の物産展を開くことまでできるのではないかと。そういった中で、多くの人に来てもらえるきっかけというのは十分できるのかなと思って、それは私は夢ではなくて、実現できることだなと思っています。ただ、どうやってやっていくかによっては、できれば議会が主導で、そういったものを組み立てて行かれれば一番いいのかなとも思っていますけれども、何とかそういうものを実現して、今回の視察を実りあるものというか、結果を出せるものにしていきたいと感じました。 ○岸田 委員長 ちょっと私も個人的に。今の伊藤委員の物産展のことに言及して言わせていただくと。これは理事者の方にぜひ聞いていただきたいのですけれど、タイで物産展をやったのは確か仙台市が出した費用は1,000万円か2,000万円ですよね。回りの、例えばどこでしたか、市も巻き込んでやったということなのですけれど、仙台が出したのは1,000万円か2,000万円で、それ以上に売り上げがかなり上がったということです。そうすると、費用対効果というか、費用の面でも決して大田区でもできないことではないかなと、まず1点考えました。  各委員の皆さん方、今までまずは大田区を3回に分けて視察をして、そして川崎市とそれから仙台市を視察してきた中で、今さまざまな思いを持っていらっしゃると思うのです。私も持っていますけれど。  その中で、では多くは今何をやっているかというと、実は何もやっていないわけではないです。この前、大田フェスタで観光協会の宣伝を部長とか、各課長がされておりました。皆さん方、各委員の方、当然知っておられるのだろうと思うのですけれど、ちょっとそのご説明を、今大田区の観光協会も文士村のマップをつくっていたとか、何かパンフレットを配っていたではないですか。そのようなこともやっていますので、ちょっと説明を。 ◎萩原 産業振興課長 今観光協会で実際に動いてやっています、一つはカレンダーの販売をやっております。個別の名入りではないものはまだございますので、いろいろなところにまだ売っております。それから、観光協会の方で今進めております洗足池のマップづくり。これを今実際に進めております。それから、まち歩き観光をやろうよということで、今いろいろなコースを考えているのですけれど。それを今つくっておりまして、実際にそれを動かすようにしていこうと。それからボランティアをやはり募っていかないと、今事務局は2人でやっておりますけれど、やはりちょっと手が足りないねということで、ボランティアも募って、それでまち歩きツアーをやっていこう、そのようなことを今やっております。そのほかにもいろいろやっておりますけれども、ちょっと細々したことになりますので、ここで全部お話はできないのですけれども。  そのようなことで、まず観光協会としても、まちの情報をまず集めようということで、そのかわり行政センターの方に出かけていって情報を収集したりして、観光に結びつけるようなものがないかどうか、収集をしているというところも一生懸命にやっているところでございます。 ○岸田 委員長 観光協会もそれなりに協力していると。この前私が個人的にちょっと観光マップを見せていただいたときに、例えば我々が委員会として視察をして、文士村はこういう回れる形があればいいなと思ったようなことが形になりつつあると、しつつあるというちょっとご報告をさせていただいたということです。 ◆伊藤 委員 ちょっと今のお話の関連で聞きたいのですけれど、OTAフェスタがこの間あったばかりですけれど。フェスタもやはりそういう意味では、大田の中の多くの人を集めるイベントという意味では、観光に深いかかわりがあると思うのですけれども、区が主催者ではないのかもしれないけれど、区としてどのような目的というか、思いでフェスタをやっておられるのかということと、今回それがどのぐらいうまくいったのかなというのを、もし感想というか、結果が、判断があれば聞かせてもらいたいと。 ◎佐藤 区民・国際交流課長 OTAふれあいフェスタの目的と言いますのは、やはりああいった一つの大きなイベントをやることによって、大田をふるさととして感じていただく、そして連帯感を持っていただくと、それが一番の目的でございます。観光面という部分から言いますと、今回は友好都市の関係、長野県東御市と、秋田県美郷町、それぞれブースを出しておりましたけれども、それ以外にも、航空会社の関連から、例えば北海道のオロロンラインというのが今年売り込んできている部分ですが、そのあたりの方が来てPRをしていたと、そのような側面もございました。  これは、たまたま今年そういう申し出があってやってきたものですので、継続してまたやっていくというものではないです。単発でそういったお話がありまして、その年、その年で若干変ってくるところもございます。特に観光と言いますか、物産の紹介という側面が大きいのかなと思っているところでございます。そういったことを重ねることによって、友好都市の場合は、人と人との交流というのを深めていく意味合いも持ちながら進めているところでございます。 ◆伊藤 委員 来場者の方は、大体人数は出たのでしょうか。それと区内の人と、外の人はどのぐらいの数が出ているのですか。 ◎佐藤 区民・国際交流課長 人数でございますが、2日間合わせまして23万1,000人という状況でございます。土曜日の方がちょっと雨でしたので、昨年に比べると全部落ちているところでございますが、日曜日は例年ぐらい、大体集まってきていたかなと思います。これは、バスからおりてくる方々をカウントしてというような形になっておりますので、それが区民であるのか、外の方なのかというそのあたりはちょっとわかりかねるところでございます。 ◆有川 委員 一回りしたので、二回り目で。この委員会の第1回目のときに私は、金沢を視察しての、いわゆる観光戦略プランの作成があるよと、やる気のあるところはと申し上げました。この間の定例会で、自民党の鈴木章浩議員の質問で、観光の質問があったのですが、非常に高く評価しているのですが、あれで非常に感じたことがあるわけです。というのは、観光行政というものを時代の流れの中で、大田区はやはり区長の責任になるのですよ、これをどのようにとらえているのだと。国土交通省、国がとにかく観光振興大事だということで、しっかりした計画を立てて推進しようとしている。これを受けて、東京都においても千客万来の観光政策が必要だということで力を入れてプランというものを立てている。こういったものに23区で、我が大田区はどのように応えようとしているのかと。応えているのかという観光政策の中での時代認識。今非常に重要な、光の当っている分野なのですよね。  そうしたときに、私は役所の組織というのは、課がそれぞれたくさんあるのですが、これは区に限らずどこの自治体でもそうですが。国であれば法律、所管している法律。区であれば条例、所管している条例。条例にないことはやれないわけです。ですから、それぞれが自分が所管している条例に基づいて、専門家として、何を聞かれてもとにかく対応できるようなそういうプロの集団ですよね。能吏としてのプロの集団が各個の課としてあるわけです。今問題になっているのは、この観光振興だけではなくて、例えば平和都市宣言事業についても、あるいは文化芸術の振興についても、区民の要望というのは一つの課だけに何か集中して要望するような内容というのではなくて、その個々の課を三つか四つぐらい合わせて、そして要望を実現してほしいよというのがたくさんあるわけです。  ですから、行政に今必要なのは、プロジェクトチームをつくって、そしてその座長を決めて、その座長のもとに各課のこのテーマについては、何課と何課と何課が全部集合して定期的に会合をしなさいと、そして結論を出しなさいと、区民の要望に応えていくのだよと。こういう作業をやれば、私は相当進んでいくと思います。個々に聞くと、あれもやっています、これもやっていますと言うけれども、そういうのではだめなのですね。やはり、きちっとしたプロジェクトチームをつくって、この座長は何々部長ということで、部長級がちゃんと座長になって、組織を縦横無尽に、そのパズルを組み合わせて、そのテーマを実現するような区行政の運営のあり方。これをやっていかないと、いつまでたってもこういうテーマは絵に描いた餅で、進展が私はないと思います。これは、ひとえに区長の考え方一つなのです。ですから、ぜひ担当課長、部長においても、このような意見はぜひ進言をしていただければなと要望しておきます。 ○岸田 委員長 先ほど来、皆様方のさまざまなご意見の中で、やはり今有川委員からも言っていただいたように、プロジェクトチームをつくって観光戦略等みたいなものを大田区につくるべきだというご意見がありました。それは先ほど和田委員も同じご意見をいただいたし、恐らくその中に、例えば先ほど河津委員が言われたように、トイレをつくるとか、また観光としての足をつくっていくとか、いろいろなことが盛り込まれてくるのだろうと思うのです。ですから、まずはその何かプランでもつくるというこの1点をまずちょっと。まずここでご発言を、他の委員の方からいただければと思うのですけれど、いかがでしょう。 ◆黒沼 委員 私は、観光振興政策の考えられるようなプロジェクトでもいいし、観光振興政策を考えられるような1歩進めた、それは諮問があればなおいいですけれど、それを検討する。もしくは発案でもいいですが、グループかその審議会か、大田区の今の観光協会及び各界の関係者を集めてもいいと思いますけれども。そういうのをやはり進めて、区民の期待を集めながら進めるというのは必要ではないですか。 ○岸田 委員長 そういう意味では今、有川委員が言われたことと同じですよね。 ◆黒沼 委員 そういうことです。 ○岸田 委員長 和田委員も先ほど、やはりそういう政策が必要だというご発言をいただいたのですけれど、具体的にどのようなお考えが。 ◆和田 委員 0からというのはなかなか難しいのかなと思うのですけれども、でもそう言っては何も始まらないのですが。大田区にはせっかく観光協会ができているし、この前私たちも懇談もしてきているので、観光協会の人たちとやはり何かできれば、全く0から出発するよりは、1歩足が出せるのかなと思うのですけれども。  あとは、やはり行政の方の組織で、やはり観光というところが、この資料をつくっていただいたものを見ても、観光という名前が課の中に入っているのは半分ないですよね。だから、やはり観光課みたいなものを組織の中でつくってもらって、何かをいわゆる、空いた時間で観光をやるというのではなくて、それを専門に研究したり、調査をしたり、政策化したりするところが必要なのかなと私は思います。行政の中の組織と、それからプロジェクトチームということであれば、もちろん行政も入ってということになると思うのですが、その足がかりとしては大田観光協会の人たちと一緒にやっていくということが早いかなと思っているのですけれども。 ○岸田 委員長 実は、私は去年もやはりこの委員会の前身に参加していまして、去年がやはり観光協会と意見交換をしたときには、今年観光協会の方がああいう戦略プランみたいなものをちょっとつくって発言してもらいましたよね。あれがなかったですから、大田区の観光協会も1歩前進かなと思うのです。例えば川崎、仙台を視察しても、中でもやはり観光振興していこうということになると、やはり一定の戦略みたいなものをつくっていますよね。だから、数名でというか、前進しようというところはやはりそういうものをつくっているのだろうと思うので。今、和田委員から、観光協会も含めて連携してというのは、各箇所を視察してきた中で、官民一体となって行っているということだろうと思いますけれど。河津委員、この辺はいかがですか、戦略プラン等を含めて。 ◆河津 委員 まず調布、蒲田、大森。大森にはフェスタがある、それから蒲田では花火がある、調布には何もない。何もないのもなければないでしょうがないことだけれど。やるとすれば、やはりせせらぎ公園の広大な土地を利用してのフラワーフェスタみたいな、あのときもやはり10日間で、それこそ何十万という人が来てくれているようなものだから、将来にわたってはそういうものも観光イベントの一つとして組み込んでもらうということと。行政側にあれをやれ、これをやれと言うのも一つの方法かもしれないけれど、議会がそれにどう加わってやるか。議会がどうやって汗を流すかという部分が私は必要だと思います。  実現するかどうかわからないけれど、フェスタのときに、2日間だけれど、幸いにあそこは大きな屋根があるから、あれを利用させてもらって、北海道の物産展、東北6県の物産、それから関東5県、近畿・四国・九州とそのJAに、今50人議員がいるのだから、7、8人ずつ割って今言った六つ、七つのエリアのJAに声をかけて、何か出さないかということでやって、そのかわり議員が責任を持って、7人1チームとか、8人1チームとかで組んで、そういうイベントを議会がやり始めて、そしてやはり共に苦労するということが私は大切だと思います。口先だけであれをやれ、これをやれと言っているだけではなくて、もう1歩議会もその中に入っていって、そして大田区にある各県連があるではないですか、何とか県人会というのが。そこへ声をかけて、来てくださいと言って、関心をあおって、そしてその上に全体を見る大田区の観光課がやはりいて。いろいろな知恵は、連絡はどうするの、誰にやったらいいのというのをみんなその観光課の方に聞いて、自分たちで段取りをして、どういう物産が、10トン車で2台来るとか、1台来るとか、前日までに荷物が入って場所はここだけを提供するとか、そのようなポジションも決めてあげて、やっていくということをやはりやるということは、私は必要だと思います。  実は、今から5年前のせせらぎ公園でやったときは、区は1銭もお金を出していませんからね。民間の花屋に全部声をかけたのです。そうしたら、ばっと花屋が自分たちの花の、ガーデニングのやり方とか、家を緑で覆うやり方とか、ありとあらゆるものが全部提示され、そしてそれにまた集まった人が、それこそ何万という人が集まってくる。そういったようなことをやることによって、大田区の観光化をしていく一つのきっかけになればいい。その上に、やはり行政はきちんとわかる人が、今の1人だか2人だか知らないけれど、何人いるかわからないけれど、そうではなくて、もう少し人数を充実して、日本中のJAとのパイプをつないでそして、どうせ東北6県だって今年は休みますというのが出てくるのだろうから、それはそれとしてもいいから出させてもらって。それから、例えば九州などに行ったら、大分県の1村1品運動をやっているところは、私はこぞってリストを出してくると思いますよ。東京の県人会の人たちにも協力させるからということまで、我々議会の人たちはちょっと汗を流そうと思えばやれるではないですか、というようにしていったらどうかなと思います。 ○岸田 委員長 では、議会としてまずは、大田区の観光政策1歩を踏み出そうと、具体的に。というお話ですよね。この戦略プランとか、戦略という観点から。 ◆沼田 委員 充実した組織を整えるということは大変重要だと思うのですけれども、観光の、先ほどから戦略という話が出ていますけれども、戦略には絶対に柱というものが必要だと思います。私も観光の委員会でいろいろ視察をしたりして感じたのは、やはり大田区に対して、大田区以外の人が何をイメージしているか、これがすごく大事だなと感じたのですね。仙台に行ったときなども、いろいろなことをイメージする方がいるのですけれど、やはり伊達政宗のイメージとかあるではないですか。そこには博物館があって、かなりの人が来ていました。大田区だったら、例えば大田区のイメージと言えば、ものづくりの大田というイメージを必ずみんなが持っているように思うのですけれど、ただ、やはりそのものづくりに身近に触れられるとか、そういう場が必要だなと思うのです。ものづくりの博物館のようなものの、それは大変なことかもしれないですけれど、つくるということを考えていくということは、私はそういうプランの柱として、そういうことは絶対に必要ではないかなと思うのです。そういう場で、ものづくりの歴史だとか、大田区のものづくりのすばらしさとか、技術だとか、すぐにものづくりというイメージがあっても、そこに大田区以外の人が見たり、触れたり、どういうものづくりをしているのかというのがすぐにわかるようなところというのが、例え大きくなくてもやはりそういうのは必要ではないかなと、観光の観点から思いました。 ◆河津 委員 昔産業会館があったときに、2、30社が自分のところの商品を展示していたではないですか。それを区長が、もうやっていてもだめだと言って、いつまでも何か古くさい商品が、製品が並んだりしていてよろしくないのではないかということで、あれはやめたよと言っている行政の行き方も一つ大田区にあります。では、東大阪に行ってみるとそうではなくて、昔あった産業会館の何倍もの大きさで展示場があって、今でも日本中から、あるいは世界中から東大阪のあの展示場に来ている。行政の考える右と左、上と下というのは全然違う考え方の分岐点で、一体何なのかなと。区長は、もう陳腐されたものが飾ってあってもしょうがないから大田区はやらない。陳腐化にしたのはなぜか。今だって、産業界で我々議員が個別に対応すると、何でもやれる、何でもつくる、そういうことに協力を惜しまないということも言っているものに対して、もしかしたら目を向けていなかった行政の怠慢がありはしないか。あるいは、議会がぼっとしていたのではないかという思いも感じられるわけです。  それで、もう1回お尋ねしますけれども、東大阪はやっていて、大田区はやらないというその根本的な理由は何だと思いますか。それをお尋ねします。 ◎萩原 産業振興課長 かつて産業会館でやっていたときですけれども、私もその最後の部分というのは人から聞いた形になるのですが、並べてあっても、当時なかなかやはり見に来られる方もいらっしゃらなかったと。あれだけのスペースを活用しながら、またそういった状況だったというのも一つあると思います。物の本など、当時の思い出話などをちょっとまとめている冊子があるのですけれど、読んでみますと、最後の方では、本当にその運営にかなり苦慮をしていたようです。いろいろなイベントをやっていたようなのですが、なかなか集まらないという実態がやはりあったようです。  それから、今現在は、PiOに置きかわれて、2階で本当に小さい部分ではありますけれども、今8展示ぐらいできるような小さなものですけれども、微細のものを拡大して見られるようなものを置いてあったり、あるいはあそこにビジョンを、ちょっと大きめのディスプレイを置いて、ものづくりとは何かが見られる、あるいはいろいろな部品、ものを選んで切削だとか加工だとかいろいろありますけれども、そういったものがビジュアルに見られるというものを今つくっております。  実際にものを展示してはいないのですが、それよりもむしろ区の方では、実際に工場に行かれて、それで見たり触ったり説明も聞いた方がいいのではないかということで、今工場マップということでご協力いただいているのが250社ぐらいありますかね。ホームページに掲載しておりますけれども、そちらにアクセスをすれば、あるいは私どもにアクセスをすれば、その会社の方に実際にごらんに行って見られるようにしていただいております。小中学生については、もちろん無料で、これはかなり反響がありまして。区内だけではなくて、今全国から、変な話なのですけれど、JTBがその修学旅行の目的に入れて、それで来るようなところもあって、お断りをしたいという会社もあるぐらい、今は非常に全国からも来て、ごらんをいただいて、体験も、実際にやっておられるところがあるかどうかまでは把握しておりませんけれども、非常に体験的に見たり、聞いたりできると、そういったことをやっております。実際にその方が私はいいのではないかと思います。  それから、岡谷市にやはり同じような駅のすぐそばに、今回サミットがあったものですから、私も2、3回行ったのですが、展示をしているコーナーがあるのです。本当に小さな展示をしているのですけれど、行って見る限りは、人はいらっしゃらないですよ。本当に、いろいろな部品が並べてあるのですよ。そこでつくった精密な機械を並べてあります。だけど、私はその都度行って、そこにお客さんが来て見ているというのはほとんど見たことがない、0とは言いませんけれども、ほとんどいらっしゃらなかったですよね。  だから、今のやり方がいいかどうかは別にして、今の方法が、やはり先ほどおっしゃったものづくりの熱い心を現場で感じてもらって、自分もそういったものに行きたいなとか、訴える力は現場の方が強いと思います。 ◆河津 委員 実にそういう方向にシフトすることによって、観覧する人、体験する人が多く増えるということは実に嬉しいことだと思いますね。特に、ツアーか何かで子どもたちを入れたいという話も今お聞きしますと、実にいいことだと思います。青少年にものづくりの楽しさというのをつくるというのは、やはり23区では大田区からスタートだという意気込みを感じるし、それをもっともっとPRしてやっていくという方向で、ぜひそれを観光政策の一つの目玉の中に、ラインの中に入れて、そして組み込んでやっていくというようにすれば工業の観光化もできるのではないかと思いますので、行政側もひとつ、努力を惜しまずにいていただきたいなと思います。 ◆沼田 委員 関連で。確かに、工業の観光化という観点から考えると、ものづくりの現場に行って、その会社に行って体験をするということも重要だと思うのですけれど、ぱっとこの大田区のところに、例えば飛行機でおりた人が、大田区のものづくりをすぐ見たりするような場所というのが、観光ということになってくると、そういう場所の必要性が私はあるのかなと。前の産業会館の、大きな機械を展示していたあのようなところへはいくらあっても恐らく来ないと思うのですよ。今風といってはおかしいのですけれど、その中で電話してインターネットで予約してからどうのこうのというのではなくて、先ほどの周遊バスではないのですけれど、ぱっと来た人が、時間があってぱっと見に行けるというそういう観点から、ものづくり博物館とまで言わないのですけれど、そういうものに興味を持つ大田区外の人は、私はいるのではないかなという感じでちょっと聞いたのですけれど。そういう考え方は、やはりちょっと難しいのですか。 ◎萩原 産業振興課長 例えば、今のお話で、部品が並べてあって、そこに観光客が来るというのはあまりないと思うのです。それよりもむしろ、例えば時計の部品が70いくつかのツールでできているのですけれど、これは組立ていくと、このようになって最後に時計になるよとか、そういう教育的な部分で、というのはありかもしれませんけれども。子どもたちが来て、こうやってなっているのかなと。それは意味があるというか、学習にもなると思いますけれど。観光で部品を並べていらっしゃる方というのは、大田区の場合は一つの製品ができている、製品をつくるところであればいらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんけれど、要は部品ですよね。携帯のどの部分をつくっているかわからない、バネを並べていても、これはいらっしゃるかどうかというと、非常にどうかなという気がするのですけれど。これは、私の個人的な意見ですけれども。 ◆有川 委員 川崎の事例で言いますと、ああいう観光課というポジションができてみても、及び腰なのですよ。というのは、観光振興のことを、その所管のところが真剣に考えれば考えるほど、先ほど河津委員も言われたように、トイレの整備も必要だというと、これは土木の関係になってくるのです。こういうことをそこに盛り込んで描いていくということは、土木の了解を取らないと、ここのところだけで勝手なことをやるなと、恐らくそういう摩擦が起きて来る。描いた以上はもうやらなければいけないということがあるから、責任がありますよね。だから、描くということは、戦略プランを立てるということは大変なことなのです。  ですから、そういう意味で理事者の方が今4名、この特別委員会にご出席いただいていますけれども、本当に観光振興ということについてどこまで責任があるのかというと、何か非常にあるような、ないような形でストレスがたまる今状態ではないかと思うのです。かといって、それぞれの課長方が先ほど言ったように、もう完璧なほどの条例に基づいた、もうプロとしてのぴかぴかの腕前を持っているわけです。これを、このコアを、この行政のテーマ別に組み合わせてトップを、このテーマについては何々部長が担当だよという形でもって組織編成をしていかないと、何かストレスがたまるだけで終わってしまうのではないかなと。1歩も踏み出せないで終わってしまうのではないかなということを強く感じるのです。  これからの行政組織は、やはりそのようにテーマ別に、各課がこのテーマについては何課と何課集まれ。このテーマについての座長は誰ですよという形でもって推進していこうということをしないと、ストレスがたまって何も進まないと。やっていることはここにも責任があることをやっているわけですから、問題はそれをテーマ別に縦断して、横断して、どのようにしてそれを実現していくかという組織編成のことを考えていかないと。そのようになれば、国際交流課長だって、私の分野はそれだけやっているわけではないけれども、その部分で貢献できるといったら、その会議に参加していろいろな意見の盛り上がりも、私は出てくるのではないかと思うので、このことはちょっと、部長どうですか、私のこの考え方について、ちょっとお答えください。 ◎平野 産業経済部長 別にストレスをためているわけではございませんので、その点だけはご理解をいただきたいと思うのですけれども。今日の当委員会の皆さんのご意見をお聞きさせていただいて、川崎、それから仙台の方にご視察になって、ちょっと今までの委員会と違うような切り口でのご発言もあったのかなと感じております。  私自身は、今この場でいろいろ議論もございましたけれども、あくまでも産業経済部の部長として、今の産業、あるいは工業なり商業なり、ほかの各分類をされているところの産業の切り口で、どうしたらまちの中で仕事をされている人が稼いでいただく。稼ぐという言葉と言いますか、言い方は妥当かどうかわかりませんけれども、商売繁盛につながるような形ができるのかというところがメインの仕事ということになります。それを観光という切り口で考えた場合に、どういうことが考えられるのかというのが、やはり一つの新しい取組みの仕方のところに入っていくと。  この委員会で申し上げたことがあるかどうか、ちょっと記憶がはっきりしないのですが、私は最近の切り口としての産業観光ということが最近ちらほらと言われているのですが、視察という言い方で今まで区分されたものを、一般の方はなかなか難しい分野もあるのですけれども。その大田区の企業と取引をしたい、あるいは今後取引の可能性があるから見たいという方を、やはり一定のルートの中でごらんいただく。個別の企業に、こういう仕事を頼みたいからと行かれる方は、それはそれなのだろうと思います。個々の仕事、区内の企業の仕事の受け方、あるいは発注をしたいと思っておられる方の仕事のやり方としてそれはありだろうと。  ただ、例えば金属加工をやられているところであれば、一般の人がみたいというところは現実的にはあまりなくて、やはり業界団体なりが大田の技術力の高さを改めて見たいとか、あるいは今後の取引につながる可能性があるから見たいという方は、これはおいでになるわけでございますから、そういうところをルート化すると言いますか、そういうことは可能だろうと思います。それが一般の方を対象にしようとするのであれば、例えばガラス工芸、吹きながらコップの形をつくって、そこに切り子と言いますか、削りながら模様をつくるということも、これは一般の方でもできる話でございますし、またそういうことをなさっている企業もあるわけでございますから、そういうところをいくつか結びつけていってルート化するというのも私どもの範ちゅうのところに入ってくる。  ところが、委員会でもお話が出ておりましたけれども、まちなみのつくり方というところは、これは前にもお話ししたことがありますけれども、観光という観点でとらえた場合は、やはり見た目というのは非常に大事な部分だろうと思います。まちなみ、それからトイレのこともそうですし、ベンチのこともそうですし、まち金の看板のこともそうだと思います。やはりまちなみのきれいさというものはいずれにしても大事な部分だろうと思いますけれども、そこになりますと、私どもとしては、やはりこの場でああします、こうしますというのはやはり答えられる立場ではなくなってしまいますので、そのあたりはやはり、所管のところと協議をするような場を設けていくというのが今のやり方でございます。どこかが窓口になって、関係のするところと協議をしながら、どこにどういう手を加えていくかということは、これはどんな場面でもこれはやらなければいけない。  ただ、観光という大きなテーマの場合に、ではどこが集まるかというと、極端に言うと全部集まらないとできない話にもなりかねない部分もございます。そういう意味では、とにかく大田という区域の中を観光という視点でとらえた場合に、どこをどういう形で変えていくのかというところを、できるところからとにかくやらなければいけないわけでございます。そういう意味では、委員の方からもご発言がありましたけれども、あれもやっている、これもやっているという言い方になってしまうのかもしれませんけれども、現実的にはそういうそれぞれの所管の枠の中で考えられることを、それぞれ取組むのは当然のこととして、関係のするところでどういう協議を進めるかというやり方を今のところは取っていると。そこのところが、外から見た場合に、今歯がゆさを感じておられるということだろうと。そういう意味では、ここに座っている4人よりも、委員方の方がストレスを感じておられるのが多いのかなという気持ちを持っております。 ◆清波 委員 余計に頭の中がわからなくなってきてしまって、もう何か全部消されてしまったような気がしますけれども。今、部長がおっしゃったルート化することができるということを上手に何かできないかなと。先ほど言っていた観光推進プロジェクトをつくって、それがルート化されていったときに初めて大田区のまとまった観光という観点ができるかなと。  ただ、それが今現実にできるでしょうかということがちょっと気になるのですが。所管が今これだけ分かれていますから、それは可能ですか。 ◎平野 産業経済部長 ちょっと言葉が足りなかったのかもしれないのですが。例えば、工業、ある種の工業として生計を営まれていると言いますか、操業されているところをある一定のルートをつくって回るという意味でございまして、必ずしもあの道を通って、この道を通ってという意味のルートではないのです、私の申し上げたルートというのは。例えば、絞り屋さんがあり、切削をやっている企業があり、ガラス工芸をやっている、組み合わせの仕方はさまざまだろうと思うのですが。一般の方ですと、例えばガラス工芸の体験をしながら、次のときには藍染めをやられているところを見学して、のぼり旗とか浴衣とか、どちらかというと日本の伝統的な文化と言いますか、そういったものに取組まれているところを見るとか、これは一般の方でも結構おもしろい部分があろうと思います。  ところが、MCマシーンを使って、金属に穴をあける仕事をずっとやっておられるところを、一般の方が見ておもしろいかと言うと、正直言ってあまりおもしろいものではございません。特に、大田区内にはメッキで有名な会社も数社ございますけれども、メッキの工場を見ていても、私は何社か見せてもらいましたけれども、決しておもしろいものではないですね。要するに、網目状のものにメッキをするプラスチックの部材をぶら下げて、クレーンの中でそれぞれ薬液の入ったところに移っていくわけですね。出てきたら、ある部分は車のヘッドライトの反射をさせる部分で、複雑な形をしたところがピカピカに輝いたような状態で出てくると。だけど、それを見てすごいなと思いますけれども、実際に人が作業されているところというのは、要するに網目状のものにメッキをするものをぶら下げている作業をしているだけなわけですね。これは見ていてあまりおもしろいものではない。それよりも、絞り屋さんに行って、へらを当てることによって金属が、手で触っても形の変らなかったものが一瞬にしてその形を変えていくというのは、見ていておもしろいと。これはその業界にかかわりのない方でも、見ていておもしろいというものを感じるものがあるのだろうと思います。  ですから、どういうルートで、誰に見てもらうのかということを考えれば、例えばその、同じような仕事をやっておられる方で、大田区の企業と取引をしたい方を対象にしたものと、それから一般の観光客と言っていいかどうかわかりませんけれども、自分で何かを体験すると。工場の中で体験をしたいというような要望をお持ちの方は、それなりのルートを。午前中はそのガラスの工場に行って、午後は藍染めの体験をするとか、そういう組み合わせをすることによって、今まで視察と言っていたり、あるいは大田区の中でそういうことができると思っていなかった人を対象に、工場というものを見てもらって、あるできる部分での体験をするというようなコースづくりですよね、どの道を通って、どうのということではなくて、どこをどういう順番に見るかというつくり方によっては、観光という観点での見方ができるのではないかというつもりで申し上げたわけでございます。 ◆清波 委員 そうだと思いますが、それを今具体化しようと私たちは思っているわけです、観光推進プロジェクトをつくって、チームをつくって、戦略をつくっていこうという、具体化しようと今私たちの中にまとまりつつあるのですが、そのときに、例えば今のような、そういう意味でのルートなのですけれども。例えば先ほどのものづくりの、例えば置くような品物を、置くようなところをつくるよりも、私はやはり今、大田区でされている、生きた使い方というか、そちらの方が私はやはり、ものはただ置いておいてそこに見に行くということ、大事なものは置いておかないといけないわけですけれども。ただ陳列しているだけで見に行っても何もあれにも私はならないと思います。むしろそれよりも、子どもたちがそれで経験をする、大人が経験するということの方が、やはり本当に生きたあれだと思うのですが、そこにやはり教育の分野も入って来るわけですよね。そうなったときに、そういういろいろなルートの流れの1本のルート、産業なら産業、教育なら教育というルートが、あるのだとしてもそれを1本の観光として戦略プロジェクトをつくったときに、大田区としてまとまり、そういうのが可能ですか。今私たちはそれをやろうかなというところに来ているのですが。この縦割り組織の中で、それができるのかなというのがすごく、気になるというか心配なので。私たちはもう、この委員会ができてから3回目ですよね。だから、何とか具体的なものをつくりたいと私たちも思っているのですが。そうなったときにできますか、可能ですか。 ◎平野 産業経済部長 どの場面で、どこがかかわるかというのは、例えば一定のコースを考えた場合に、どういう切り口で誰に見てもらうかというところを考えれば関係する部局との連携というのは取れるだろうと思います。  一つ、私の方で産業を観光の切り口で今申し上げましたように、一般の方にも見ていただく、あるいは楽しんでいただくと言うとちょっと語弊があるのかもしれませんけれども、それは何か実現する、できる手だてを考えたいと常々思っております。  そこで一番問題になりますのは、受け入れていただく企業の対応の問題というのが実はあるわけでございまして。先ほど言いましたように、蒲田のこちら側ですか、線路より東方にありますガラス屋さんの場合は、自分のところの営業のやり方としてそういう取組みをされている企業があるわけでございます。逆に機械工業のところで、そういうことが可能かと言いますと、対応していただける人数にも実はよるわけでございまして。従業員の方だけで動くスペースもなかなか難しいところで、見てはおもしろいかもしれませんけれども、あるいは試しにやってみることも可能な分野もあるのですが、受けていただく工場サイドの受け皿の問題として、可能かどうかという問題がやはり大きな問題としてあることも確かでございます。それは、ちょっと話は変りますけれども、中学生の職場体験で5日間、何とかできないかということで商連、工連と教育委員会サイドが話し合いの場を持っているわけでございますけれども、特に工業の場合には、個々の工場の実情と言いますか、社員の配置の問題。1人なり、2人なりが5日間、中学生が来るとなると、それなりにやはり人手を取られるという部分があるわけでございまして、どこまでできるのかということについては、やはり個々の企業の実情を踏まえながら、負担が0というわけにはいかないわけでございますので、それを覚悟の上で何とかお願いをしたいという話が出てきておりますけれども、視察であれ、あるいはその観光客と言っていいかどうかわかりませんけれども、そういう方たちを受けていただくケースも日にちだとか、時間であるとか、人数によってそれぞれの企業によって別々の制約が出てまいるわけでございますので。そのあたりを十分に調整した上でないと、なかなか現実的に難しい部分もあると。ただ、何か方法を探りたいとは思っております。 ◆沼田 委員 1点だけ。企業の対応が可能かという問題が出てくるという、要は話だったのですけれど。そうなると、例えば私は博物館のことにこだわるわけではないのですけれど、例えば、高度技術を紹介をするような専門家の方たちが来るようなコーナーもあって、今博物館などに行くと、コーナーのほかに先ほど言ったガラス工芸を体験するのはいいではないかとか、体験コーナーとかすべてそういうところが博物館などでも1カ所で集約しているようなところは結構あると思います。体験コーナーもあれば、技術を見るコーナーもあれば。逆に言って、それを企業の対応の問題が出てきて難しいというのであれば、なおさらそういう場所があった方が、ルート化していくよりも、ルートをつくらないで1個で行ったらルートがすべて済んでしまうような場所というのも必要性があるのではないかなと私はそういう感じがして、ちょっと先ほども話をしたのですけれど。今、展示にこだわらなくても、体験コーナーもあれば、いろいろなコーナーを設けている博物館のようなものというのはたくさんいろいろな面であると思うので。その辺をちょっと考えていただければなと思ったのですけれど。 ◎平野 産業経済部長 一見をしますと、私の申し上げたことと、萩原課長の申し上げたことが矛盾したように聞こえたのかもしれませんけれども、大勢の方が一つの会社に行かれるケースというのは、そんなに多いわけではございません。企業を見たいという方は、それぞれの仕事の中身によってターゲットを絞り込んで、極端に言うとただ見に行くという方ではなくて、やはり商売を前提として、商取引を前提にして行かれる方がほとんどでございます。そういう方々というのは、できあがった部品を眺めるよりも、要するに作業工程なりを見ることによって、自分の頼みたいことが可能かどうなのかということの判定をされる方が圧倒的に多い。それが仕事の中身になっているということでございまして、一般の方が旋盤の動かし方を覚えるとかということとはちょっと違う要素があるのかなと。  先ほどもちょっと東大阪の例が出ておりましたけれども、私もあそこを見せていただきました。行った日にちだとか時間の問題もあるのでしょうけれども、確かに人はほとんどと言うか、私と対応してくれる向こうの5人ぐらいの職員だけだった実情は確かにございました。それともう一つは、都市によってつくられている産業の特性というのがございまして、大田区は大半が機械部品、金属加工をした、それを見ただけではなかなか何の部品かもわからないようなものが多いのですけれども、東大阪の場合は、一般的に我々が日常生活の中で目にするようなものも非常に多いという、そういった要素もあろうかと思います。そのあたりがやはり都市によって見せ方の違いというものは、これは出てくるのだろうなと思います。 ◆沼田 委員 私が言っていたのは、取引として見に来る方、その取引として見に来る方も、例えば工場も仕事をしているわけですよね。その中でビデオで工程を見ても、ある程度見られると思います。そういうところと観光で来る方の体験とかが、そういうことを一緒にできる場所としての可能かなと。今後研究していっていただきたいなという意味でちょっとお話しさせていただいたということです。 ◆有川 委員 先ほどストレスの問題で話したときに、我々、理事者の皆さんはストレスはないと。むしろ委員の方がストレスがあるのではないかと言われてしまったのですが。我々は区民の立場に立って行政を何とか、観光振興が必要だということで考えるとストレスがたまるのですよ。皆さん方は区長の立場に立ってものを考えてもらえば恐らくストレスはたまると思いますよ。部長だとか、課長だとか、その立場だけにぎらぎら責任を持ってやっていれば何のストレスもたまらないですよね、それをやるだけだから。  今、この産業振興ということも一つの観光の切り口として大事だという今そういう流れになってきていますから、委員長、これからのこの委員会のあり方も、そういう観光の切り口で各課長が各課で何をなすべきなのか、何ができるのか、何を考えているのか、我々もこういうことを要望していくとか、そういうことを今現時点でやるしかないのですね。私は今、ストレス論でそういうことを感じたのですけれども。ですから、森課長にも区民の生活の観点からの観光の切り口で何が今必要かという答えも出していただかなければいけないし、今やっていることもさらに充実していただかないといけないし、我々もいっぱい要望したいこともありますしね。いわゆる、観光振興課がないこの現状においては、結局それをこの委員会でもうやるしかないのだなということを感じました。 ◆渡部 委員 先ほど萩原課長が言ってくれました、工場見学等が少しあるという話ですけれども。これは、観光でも受入れはできるのですか。 ◎萩原 産業振興課長 今のつくりは、小中学生の、要するに見学を受け入れるということで、それで載せてありまして、観光でということではございません。 ◆渡部 委員 小中学生がインターンシップみたいな形で観光する、見学すると同時に観光でも一応見られるわけですよね。その中で展示物とか、そういったものがどういうつくりで、流れてつくられているかとか、そういったことも当然質問できる会社は大田区にあるのですか。あればぜひとも視察に行きたいですよね。 ◎萩原 産業振興課長 工場マップで載せてあるところは、そのホームページの中で小中学生の見学を受け入れますよということで、大人は原則としてそこからは受け入れていないです。ただし、視察でいろいろこちらの方に来ますよね。例えば行政視察ですとか、民間ですと今財団がやっております。海外からですと、これは私どもの方でやっておりますけれども、そういった方たちで、もし区内の企業を見たいと、ごらんになりたいという場合は、私どもの方で調整をしてあげて、それで視察ということに。だから、厳密な意味では観光ではないです。やはり視察という範ちゅうで受け入れていただいております。 ◆渡部 委員 工場、工業関係では、工連が窓口でやっているのですか。 ◎萩原 産業振興課長 工連でもやはりやっているかと思いますけれども、ちょっとそこは把握はしておりません。財団と区の区分けというか、役割分担としては、民間からのお話は財団で、行政、あるいは海外からももちろん行政が来ますけれども、そういったところも含めて区の方で、という役割分担でやっております。 ◎平野 経済産業部長 ちょっと補足をさせていただきますと、工連も実は視察の対応というものはやっていただいております。それはどういうケースがあるかと申しますと、工連としての地方都市のつながりの問題がございます。商工会議所のほかに、やはり工業団体を持っておられる都市と、その大田工連とのつながりの中で、工連が話を受けてしまう。それを産業経済部なり、財団の方に振り分けるのではなくて、やはり工連の立場として、その視察なりを受け入れて特定の企業につなげるということをやっていると。  あとは、今の内田事務局長に、あるいは工連の役員方との個人的なつながりの中でこういう企業を見せてほしいという話も当然来ることがございますので、そんなに少ない数ではないのですけれども、工連は工連として、区内企業に対するその視察の窓口になっている部分があるということでございます。 ◆河津 委員 今の話を聞いていて、やはり産業プラザ方式ではダメだったという一つの敗北宣言だけれど、知恵の出し方ではないかなと思います。例えば、旭山動物園に行くと、今上野動物園をはるかにしのぐ日本一の動物園になっているでしょう。あんなに不便なところまで、寒い冬だって人がたくさん来ると、なぜかと。それは例えば一つ、ある黒ヒョウのおりのところに行くと、びっくりしたのはこちらが食べられてしまうのではないかなと思うぐらいに頭の上を通るのですよ。いつの間にか今度は目の前をさっと通ったり、ということは人間がぞろぞろ移動していくと、おりの中を人間は入っていくようにつくっているから、本当に襲われそうな気分があるぐらいな臨場感がありますね。なるほど、そのようにやると人というのはどんどん来るのだなと思いましたよ。それから今度はホッキョクグマだか、いろいろな海のああいう動物にえさをやる場面でも、えさを高いところから投げる。投げると目の前を、水槽の真ん中に我々が入っているから、えさを取るさまがリアルに目の前で体験できるわけです。今までだったらそうではないですから。投げたら水の中だからどうやって食べているかわからなくて、食べ終わるとまた顔だけ出すみたいなことだけれどそうではない。すべてがそう。例えば猿の園舎に入っていくと、もう猿がいつの間にか後ろにいたり、それから、えさを取る仕草、小猿をかわいがるというのが目のあたりに見えるのですね。今までの上野動物園に行っても、遠くから眺めているだけ。やはり全然違う。  それと、もう一つもっと工業的な話をすると、皇居のそばにある科学博物館。あれは大人が今行ったって私たちもおもしろいではないですか。本当時間があるからすぐに帰らなければだめよと言われても、あそこで半日遊んでいようと思えば、私たちでも遊んでいられる。それはなぜかというと、リアルに体験ができるわけです。例えば風船の中に人間がどうやって入るかと。ぽこっと入ってしまって、中にあとはシャボン玉みたいなのができてきて入っていられるとか。例えば、ニッケルのつくり方とか、それからあと鉄と金と錫と銅と同じ10グラムの重さというのを実体験できる。握ることもできるのですよ。大きさがちゃんと出ていて、それも映像でどうやったら大きくなるか。皆さん方も見に行っているからわかるだろうけれども、やはりそのような形で、肥料の3要素、窒素、リン酸、カリウム、どうして肥料になるのかと。植物がなぜそれを根から吸って大きくなるのかとか。行って見ているだけでやはり、なるほど、そういうことかと。そしてあと、水と太陽さえあると植物は育っていくのだとかね。そういったようなことがわかるということを、やはり今度は展示の方法一つで工夫できるのではないかなと私は思います。ぜひ、動物園の園舎に入って見てきてください。そうするとものが180度、考え方が変ると思います。お金もかかりますけれどもね。そうしたら、今まで旭山動物園は予算をつけてくれなかったのが、今一番いい部署になって、市長がお金を出すと言うのですから。ですから、そのように変るのですよ。行政の知恵もある、一つのやり方によって。私はそう思います。 ○岸田 委員長 では、私も最後に一言。先ほど沼田委員の話。今の河津委員にも関連するのですけれども、例えば博物館をつくると、ただものを展示しておくだけではなくて、やはり体験コーナーもということで、先ほどものづくり、体験のルートの中で受入れができないような、受け入れる側が困難であるという状況もつくられるのであれば、例えば、博物館をつくる中で、体験コーナー、先ほど言われたけれどメッキをするところは何もおもしろくないと言われたのですけれど。あれも工夫で、メッキはどのような工程でできるかということで、これは各民間の企業の創意工夫だと思います。だから、例えばデパートの展示コーナー見てごらんなさい。日替わりとか週替わりで、どんどんいろいろな展示会をやっているではないですか。だから、やりたいところに手を挙げてもらって、民間が工夫すればおもしろい展示ができて、いっぱいあると思いますよ。我々がこういう机上で議論しているよりも、企業は例えば大田区の中小というより、小零細の企業で、展示場を使って自分のところの企業を宣伝したいと。技術の宣伝をしたいと言われる、埋もれた企業はいっぱいあるはずですから、その辺をうまく使っていただきたいなと思います。  あと1点ちょっとお聞きしたいのは、例えばものづくり体験コーナーに来られますでしょう。これは区はその体験コーナーに、例えば視察でも、体験をしにでもいいのですけれど、来たときに、区の方々は何か関連しているのですか、案内をするとか。 ◎萩原 産業振興課長 区の方で特に案内というのはいたしておりません。数が多いですので、各企業で独自に対応してもらっているという形が原則です。 ○岸田 委員長 そうしますと、今回仙台に行ったときに、非常に感じたのですけれど。例えば、我々が視察したときに、例えば事務局の人が、議会事務局の人が対応してくれたり、いろいろな担当の課の人が対応してくれて、観光プランについて説明してくれたのですけれど。それと先ほどのタクシーの運転手の話もそうなのですけれど、それだけではなくて、その市の宣伝を盛んにしているわけです。今日は視察が終わったらこういうおいしいものがありますよ、まちはこういうあれがありますよ、ぜひ見ていってください、泊まっていってくださいという、そういう宣伝もしているわけです。だから、例えば区の担当者の方がかかわっていないのであれば、そういうものづくりコーナーの方々に対しても、ついでにこういう区の宣伝もしてくださいとか。議会も、例えば大田区も視察を受け入れている場合、議会事務局の方はされているのでしょうけれど、大田区のやはり宣伝をすべきだなと私は感じました。これは意見です。
     すみません、時間になってきたようなので。大体委員会としての方向は見えてきたと思います。やはり、何か大田区の観光戦略プランというものをつくっていくべきだろうと。そしてそのためには、プロジェクトチームをつくって作業が必要だと。またその政策プランを具現化するためには、大田区のさまざまな部署にかかわるから、委員会としては観光という切り口として、各担当のまずは部長、課長が何をすべきかという議論をすべきだという一つの方向が見えてきたのではないかなと思います。もうあと残り、あと3回か、4回の委員会開催だろうと思うのですけれど、その中でまとめ上げていきたいと思います。最後に何か、ご意見があれば。 ◆黒沼 委員 一つ。発想の転換。河津委員の、まさにそのとおりで。部品はつまらないと言ったでしょう、加工、よくわからないということで。大田区の産業の、工業部品と言いますと、ところが発想を変えると、例えば日産にしろ、トヨタにしろ、自動車1台。この中の何%が大田区の部品ですかと聞かれた場合、フレキシブルにしても、何にしても、ものすごい部品が大田区で加工されているわけです。それを修学旅行などで来て見た場合に、一つの車がぱっと映し出されて、赤が大田区、ほかが何とかと出される中で、解体する中で、子どもというのは解体というのがすごく喜ぶのですけれど、次々とそのすばらしさが出てくる。そういう発想が違うと、すごく大田区というのが誇りになってくるわけですよね。こんなに引き受けて、日本の産業は成り立っているのかというのも考えられる。そういうやはり快感があって呼び寄せる。現地にも行ってみたいなといえばそのルートもある。だから、最初はお金がかかるかもしれませんけれども、一つの発想は、最初から拒否しないで考えてみる。その考えをとめないというのが大事なのではないですか。そういうことです。 ○岸田 委員長 それでは、よろしいでしょうか。  継続調査事件を一括して継続いたします。  次回日程は、第4回定例会中の12月6日、午前10時より開催したいと思いますが、よろしいでしょうか。  (「はい」と呼ぶ者あり) ○岸田 委員長 では以上で、観光振興等調査特別委員会を閉会いたします。                午前11時40分閉会...