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  1. 品川区議会 2002-09-19
    平成14年_第3回定例会(第1日目) 本文 2002-09-19


    取得元: 品川区議会公式サイト
    最終取得日: 2020-07-25
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    ○午後1時04分開会 ◯議長(林宏君) ただいまから平成14年第3回品川区議会定例会を開会いたします。  これより本日の会議を開きます。    ○会議録署名人選定について 2 ◯議長(林宏君) 会議録署名議員をご指名申し上げます。                                  金 高 政 男 君                                  北 野 富 江 君  ご了承願います。 3 ◯議長(林宏君) ここに謹んでご報告申し上げます。  本区議会議員菅家秀夫君は、7月8日、昭和大学病院において急逝されました。まことに痛恨の念にたえません。同君の告別式に際しましては、ご霊前に弔辞を捧げるとともに、衷心より哀悼の意を捧げ、安らかなご冥福をお祈り申し上げました。  この際、生前、故人が本会議におきまして発言いたしました声をしばらくお聞きください。                    〔生前の声の放送〕 4 ◯議長(林宏君) 次に、同君に弔意をあらわすため、塚本利光君より発言を求められております。ご発言願います。                    〔塚本利光君登壇〕 5 ◯塚本利光君 品川区議会議員の一同を代表いたしまして、謹んで菅家秀夫先生にお別れの言葉を述べさせていただきます。  6年ほど前、先生とともに盛岡市を視察の帰途、生まれ故郷である福島県大沼郡昭和村を訪ねた折、菩提寺の祖霊の前でゆっくりとお話を伺う機会がございました。生家が地域の名望家であること、一族から代議士を出されたこと、そして何よりも会津の地が、我が国が近代国家に生まれ変わる明治維新の折、幕府軍の最後の砦となって義のために凄惨な戦を行い、その後、政府から過酷な歴史を強いられたことを詳しく伺いました。まさに菅家先生がお父様から与えられたお名前「義正」、義をもって世の中を正さんとする願いの由来を聞く思いがいたしました。  深い宗教心に裏打ちされた言論、虐げられた人々に注ぐ、あふれんばかりの慈しみの情、その情は常に先生の周囲に人々の輪をつくっていました。ときに破顔一笑、その人懐っこい笑顔は人々を引きつけて放しませんでした。  品川の生んだ不世出の議会人、菅家秀夫先生の功績は、ここに会する人々の等しく認めるところであり、とりわけ後進の育成に意を尽くしたことは、会派はもとより、議員、理事者の隔てのあるものではありませんでした。  今、改めて思い出をたどるとき、脳裏にめぐることは、同僚議員を守り通した、いわゆる羊頭狗肉事件、自治体間の困難な交渉を行った松崎問題に取り組む熱誠あふれる姿。そして何よりも小選挙区導入時の候補者選考過程の理不尽を指摘し、一歩も引かぬ言説を展開し、時の党の幹事長、後の総理総裁の巨体をも揺るがすその迫力、思い出は尽きることがありません。  品川の生んだ不世出の議会人、菅家秀夫先生の荒らぶる魂は、既に肉体を離れ故郷会津の地に和御魂となって、遠く品川の行く末を見守ってくださるものと信じています。
     先生、長い間本当にご苦労さまでございました。どうぞゆっくりとお休みください。  平成14年9月19日、品川区議会代表・塚本利光。 6 ◯議長(林宏君) 以上で塚本利光君の発言を終わります。  故菅家秀夫君のご冥福をお祈りするため、黙祷を捧げたいと存じます。全員慰霊に向かってご起立をお願いいたします。                      〔黙  祷〕 7 ◯議長(林宏君) 黙祷を終わります。ご着席願います。  これをもちまして、故菅家秀夫君の追悼式を終了いたします。  この際ご報告いたします。本日の会議につきまして、傍聴人より録音の申請が議長に提出されましたので、品川区議会傍聴規則第8条の規定により、これを許可いたしました。    ○日  程 8 ◯議長(林宏君) これより日程に入ります。  本日の日程は、お手元に配付の議事日程のとおりであります。    ○会期決定について 9 ◯議長(林宏君)   ────────────────────────────────────────  日程第1  会期の決定について   ──────────────────────────────────────── を議題に供します。今期定例会の会期を本日から10月17日までの29日間といたしますが、ご異議ありませんか。                 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 10 ◯議長(林宏君) ご異議なしと認めます。よって、会期は29日間と決定いたしました。  次に、   ────────────────────────────────────────  日程第2  一般質問   ──────────────────────────────────────── を行います。  順次ご指名申し上げます。  塚本利光君。                   〔塚本利光君登壇〕 11 ◯塚本利光君 今日の我が国を取り巻く内外の情勢は混迷の度を増し、国民はその生活基盤と将来に不安を抱き始めております。内においては不良債権の抜本的処理を怠ったことによる金融システムの不全は、銀行がお金を貸すべき企業や事業を審査する力、すなわち予信能力を失わせております。経済の血流とも言える金融の障害は、政府、官僚、企業経営者に酸欠状態をもたらし、意思決定能力を著しく低下させているものと思われます。  外においては、昨年9月11日の世界貿易センタービル等に対する自爆テロを、ブッシュ政権は真珠湾攻撃になぞらえ、米国に対する宣戦布告と認定し、アフガニスタンをテロ支援国家として、その実力を行使いたしました。また、イラクへの戦端を開くべく準備を整えていると言われ、制御不能の世界情勢を招くのではないかと危惧の念が広がっております。  本論に入ります。  住民基本台帳ネットワークシステムに関する法律、いわゆる住基ネット法の実際の稼働が本年8月5日より行われましたが、99年の国による法の制定から、自治体に課せられた今日の実施まで、十分に議論が尽くされたとは言えず、ようやく各界から異論や指摘が寄せられようとしております。  順次質問いたします。  初めに、今回、住基ネットに掲載される情報である住所・氏名・性別・生年月日など戸籍情報の一部、住民データの管理責任は一義的にどこにあるのでしょうか。  次に、国の法律制定時、また、その後実施に至るまでの間、自治体の心配事や責任範囲についての国と自治体との間の交渉経過をお知らせいただきたいと思います。  福島県矢祭町の全国初の住基ネットへの不参加意思表示、横浜市は市民個人の選択制を選び、杉並区の異議申し立て、中野区においては接続した住基ネットの切断を決定等々その他自治体からも疑義が示されております。なお、住基ネットの導入で中央政府の意図するところは、電子政府と呼ばれる飛躍的に効率化された事務処理体制でございます。恩給、共済年金や雇用保険の事務などがその例でございますが、国民もまたその利便性を享受でき、節税効果も期待されているところであります。  一方、99年の改正住民基本台帳法制定時の折、その成立の前提条件として示された個人情報保護法はいまだ成らず、その不成立が先ほど述べました多くの自治体の不安や疑義の根拠となっております。さて、そこで伺います。  この国と自治体との争いを品川区の理事者はどのように理解されておりますか。また、当区が接続を選んでも切断を選んでも、区民から疑義の訴えがあるものと考えるべきでしょうか。  次に、システムの安全性について伺います。  国はすべての国民に11桁の住民票番号をつけ、その情報を地方自治情報センターと名付けた財団法人に自治体が専用回線でつなぐことを求めております。なぜこの仕組みなのでしょうか。中間に財団法人が入ることによって、国、自治体、財団、この三者の責任の所在がわかりにくくなるのではないでしょうか。ご所見を伺います。  また、システムのコンテンツ内容とその拡張性について伺います。  国は地方自治情報センターに集められた住基情報を、各省庁が隔離された専用回線で接続し、93の事務手続について利用するとのことですが、その後の拡張や各省庁が持つ情報との合成や加工の可能性について伺います。各省庁が管理する個人情報、中でも負の情報、犯罪歴、病歴、障害の有無、財産や負債、出自の情報等、合成や加工が絶対にあってはならない情報に番号がつけられることの危険は想像を絶するものがあります。国の情報管理に対する法整備の現状をお知らせください。  さて、電子技術上の安全性について、私は質問する能力を持ち合わせておりませんが、あえて伺います。ある情報の集積が他の情報とつながるということは、その間に幾重にも関門や障壁を設けようとも、その関門がコンピュータで設計されたものであるならば、かぎをこじ開けられる可能性があるということではないでしょうか。  最後に、住民票コードについて伺います。  これは無作為の番号で、私たち住民の申し出により、いつでも変更できるものとのアナウンスがありますが、これは住民に選択権があるかのごとき誤解を生みます。どのように番号を変えようが、変更の経歴は記録され、国から見れば個人を識別できる背番号であることに変わりはないと思いますが、ご確認を願います。  さて、次に、政策選択の基本姿勢についてでありますが、品川区の行政は議会の指摘を真摯に受けとめ、不断の行政改革を行い、今では500億円余の基金、蓄えを持つに至りました。革新的な経営の手法として各事業部に権限を委譲し、予算の執行の裁量権を認めた事業部制の導入や、また、現在実施している事務事業の成果や費用対効果を検証する行政評価システムは、行政の肥大化を防ぐために欠くことのできない手段であると考えます。ここで最も重要なことは、区民の多種多様な政策要望を、いかに説明責任を持って優先順位をつけ、選択をするかということであります。  今議会に補正予算案として提案されました小中学校の冷房化予算に即して、政策選択のあるべき姿という観点から質問いたします。  本年度補正予算額2億7,000万円、次年度を合わせて5億円になろうとする規模は、教育施策の中の一事業としては大変大きなものであると言えます。近年、我が会派も小中学校校舎への空調設備設置は政策課題であるとの指摘を続けてまいりました。  ここで質問いたします。  なぜ、堂々と当初予算に計上しないのでしょうか。理解に苦しむところであります。また、財源構成の裏づけは十分にあるのでしょうか。高橋区政は15年前、財政逼迫の中スタートいたしましたが、その主な原因は、突出した保育施策に投入した自主財源にありました。その苦しい経験を踏まえ、国の補助制度や都の財政調整制度に細心の注意を払い、政策の選択を行ってまいりました。今回の場合は、制度に合致をしているのでしょうか。もとより、私はここで、校舎冷房化の当否を問うているのではありません。この問題では、論点は既に整理されており、例えば、長期の夏期休暇のある学校施設で冷房設備は本当に必要か、地球環境の保全の観点から、また、子供の健康や教育的な影響等を考慮しているか等の点であります。  問題とするのは、このようにある種の政策変更を行うとき、これだけの予算規模をもってすれば行えたはずの他の医療や福祉施策との選択の基準や経過について、説明責任があるということなのであります。お答えを願います。  「教育改革は品川から」と言えるほど、若月教育長は圧倒的なリーダーシップを発揮され、通学区域の自由化、すなわち学校選択制の導入、小中一貫教育校構想の提示、新たに地域社会に開かれた学校教育を目指す、すまいるスクールという事業、そして学校評価制度の導入等、矢継ぎ早な改革は画一的で中央集権的な日本の公教育に変革を求めるものであります。まさに時代の要請に応えるものと言えます。また、その姿は桶狭間の戦いに臨み、単騎疾駆する織田信長の姿をほうふつとさせるものがあります。  そこで、最後の心配事です。改革の担い手である現場の教師や教育長のスタッフが息切れを起こしてはいないかということ。そして、区長の思いやりとも言えるこの予算を事務方が準備に万全を期し、遺漏なく執行できる体制にあるかということであります。  さて、昨年6月、皇后陛下のご生家が財務省に物納されたとの報道に接し、意外の感を持つと同時にご成婚の盛事と往時の品川区民の喜びを思い出しました。心ある地元住民から保全を願って品川区に要望がなされると聞いております。現状と財務省の対応、そして品川区の基本姿勢についてお尋ねいたします。  終わりに、高橋区政4期目も残すところ半年余り、15年前、立場は違いますが、ともに初陣を飾った者として、格別の思いを込めて現下の心境と今後への意向をお尋ねいたします。  ご清聴ありがとうございました。以上をもって質問を終わります。(拍手)                  〔区長高橋久二君登壇〕 12 ◯区長(高橋久二君) 塚本議員のご質問のうち、政策決定の基本姿勢につきましてお答え申し上げます。  区の重要施策の基本的事項は、長期基本計画および毎年ローリングを行っております総合実施計画でできる限り明らかにし、具体的な事業の実施については当初予算で提案するのが基本でございます。また、執行機関とチェック機関でございます議会とは相互に情報を共有し、それぞれの役割と責任を果たすことが地方自治体の運営の基本と認識してございます。  そこで、今回の補正予算でございますが、平成14年度当初予算では、現在のように状況が熟しておりませんでしたが、このたびPTAなど学校関係者の強い要望および自民、公明、合同ならびに民主の区議会の各会派のご要望を受けまして、緊急ご提案させていただくこととしたものでございます。その理由は、教育改革プラン21を進めるに当たりまして、学校の特色に差異があっても学校基盤整備に格差をなくすことが必要であること。さらに来年夏、全校一斉に導入するためには、相当程度の工事期間が必要であり、来年度当初予算の措置では間に合わないことを考慮したものでございます。財源をめぐりましては、当然国の動向も勘案いたしましたが、文部科学省案では10年という長期計画でございまして、しかも概算要求の段階であること、補助金でなく地方交付税措置の可能性も高い等の観点から、国庫補助金を待つよりも平成13年度決算の繰越金を充てて早期実現を期することを判断としたものでございます。なお、今後、都区財政調整で算入される見通しがあるものと視野に入れているところでございます。  なお、今回の補正予算でございますが、小児平日夜間診療事業、認証保育所助成、暮らしの福祉インフラ整備事業等の区民生活を支える緊急かつ重要施策につきましても、一部繰越金を活用いたしましてバランスよく予算化し、提案いたしました。  次に、旧正田邸の現状等についてでございますが、一部マスコミに取り上げられましたことから、区民の皆様初め多くの方々がご心配されている声が区にも届いております。そこで、財務省当局に照会いたしましたところ、当該土地建物は昨年6月に物納されましたが、現在、国有財産として国が大切に管理しているとのことでございました。  このように国が責任を持って管理しておりますので、品川区といたしましては、今後の推移を見守っていくことが最も適切な対応かと考えているところでございます。  次に、私の心境と今後の動向についてのお尋ねでございますが、14年間、議員各位の温かいご指導とご支援をいただきまして、他区に比較して積極的な行政運営を行ってまいりました。余す任期も7カ月余でございまして、今後も全力で努力する決意でございます。  さて、お尋ねの5期目のことと思われますが、諸般の事情を考え、まだ決めておりません。区政の重要問題も多くあることから、早急に態度を明確にしてまいりたいと思っております。しばらくの猶予を賜りたく思っております。  その他の質問につきましては、当該部長からお答え申し上げます。                 〔企画部長中尾根剛君登壇〕 13 ◯企画部長(中尾根剛君) 私からは、住基ネットについてのお尋ねにお答えいたします。  まず、住民データの管理責任ということですけれども、住民基本台帳法の規定から、市区町村長が住民基本台帳ならびに戸籍・附票の記載事項を適切に管理する第一義的な責任がございます。  次に、法制定から実施に至るまでの経過でございますけれども、制定過程では自治体代表を含む各界代表の意見反映の場が設けられ、コストや技術的課題、個人情報保護やセキュリティ対策など幅広い議論の中で制度の設計がなされた経過がございます。また、法施行に伴う関係政省令の立案に当たりましては、各自治体からの意見集約を行うとともに、都道府県をメンバーとする住基ネット推進協議会にて調整が図られております。  次に、幾つかの自治体の接続拒否についてでございますけれども、行政は国民の代表である国会が定めた法律により行われることが法治国家としての基本でございます。そのことから、経過の中で、たとえ法律に対して異なる見解を持ったとしても、決定された法を遵守すべきであるとの認識をしてございます。  さらに、システムの安全性についてでございますけれども、住基ネットは自治事務として市区町村長が住民基本台帳を管理し、都道府県が運営にかかわるという現行制度を基本とすることで、国の一元管理を排除しております。また、全国センターの機能を果たす指定情報処理機関は、都道府県から委任された事務を行う位置づけとなっておりまして、責任分担が明確にされていると考えてございます。  次に、システムの内容とその拡張性のお尋ねでございますけれども、本人確認情報の提供を受けた行政機関は、法律で規定されている事務以外に利用してはならないとされ、行政機関の個別システムを相互に結合する、いわゆる名寄せなどを作成するシステム拡張は一切禁止されてございます。  また、国の情報管理に関する法整備の現状でございますけれども、情報保護措置として国際的基準による技術的措置は既に備えてございますけれども、行政機関個人情報保護法を大幅に改正する法案は未成立となってございます。この法案は行政機関の持っている個人情報の開示・訂正範囲を拡大するとともに、適法に取得されたものではない個人情報の利用の停止などが盛り込まれたおりましたが、来年の本格実施までには法整備がなされるものと受けとめてございます。  最後に、情報セキュリティおよび国民の背番号管理に関してでございますけれども、現在、社会生活の中でさまざまな番号や暗号が使われてございます。口座番号、クレジット番号、運転免許証、あるいは商取引、消費者のインターネットショッピング、株の取引、銀行の決済、旅行の予約等々無数にございます。しかし、その際に使われている暗号は、高性能なコンピュータで解読に数百年かかると言われてございます。住基ネットは、ある意味ではこうした番号や暗号と同じ機能を持ってございますけれども、住民票コードは目的外利用が厳しく禁止されていること。通信の暗号化だけでなく複数のセキュリティ技術が使われていること。また、コード番号の設定は市町村が行うものであることなどから、現行では個人情報を一元的に収集管理することができない仕組みとなってございます。また、国は法律で定めた目的にしか使わないと明言してございますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 14 ◯塚本利光君 自席より質問をさせていただきます。  住基ネット関連でございますけれども、要約すると、国が法で決めたのであるから、自治体はそれに従わざるを得ない。法に疑義があっても、それは責務であるという構造でございます。それを2ランク進めると、悪法も法なりということになるのではないかと思います。私どもこの法案、そしてこれに対する自治体がどうあるべきかということは、提案された条例をもとに委員会で真剣に審査をしていきたいと思います。  またもう1点、法で禁止されているから大丈夫だ、罰則もあるからそういうことだということではないという種類の話であると私は思っております。危機管理をどうすべきかということであります。従来と想像を絶するような犯罪が起こるわけでございます。それも当事者はその意識が薄く、それをまた招来する結果が途方もなく大きいということが、インターネット社会での出来事であると認識すべきでありましょう。そうするとき、従来の法概念、罰則概念、あるいは公務員を律する規則をそのまま援用してこの事態に対応できるかということが問題なのであります。そのことに関する議論を欠きながら、この法案の施行を求めているという事態に、私は非常な危惧の念を覚えるわけでございます。どうぞいま一度この点に関してご見解を示していただきたいと思います。  また、政策選択の基本姿勢について伺いました。本質的にはお答えをいただいていないと思っております。なぜ補正でやるかということに対するお答えはないのであります。これだけの大きな施策を打つには、やはり説明をしっかりして当初の予算に盛るべきであるということが本道であるという認識を基本にして、なぜこれだけの急いだ仕事をしたかということに対する説明は、今のままでは不十分と言わざるを得ません。もう一度ご見解があれば伺います。  それから、教育関係について多少の心配事を述べておきました。持ち上げ過ぎたという発言もございましたけれども、やはり心配事は心配事です。本当に考えも目指す方向もすばらしいという思いがしておりますけれども、やはり事をなすには環境整備、合意の形成、これが重要でございます。どうぞ大事な施策であればこそ、あえて心配をしておるのでございますから、お答えをいただければ幸いでございます。                  〔区長高橋久二君登壇〕 15 ◯区長(高橋久二君) 塚本議員の再質問にお答えいたします。  予算の編成過程につきましては、先ほどご答弁を申し上げました。補正予算は例年大体9月が最終というような補正予算の編成をしております。特に9月は後半の事業執行にかかわります緊急かつ法律で定められた事務的経費等を補正予算で編成しているものでございます。まさに冷房化の問題、来年度を目指しまして、この事業を実施するのは9月の補正予算しかございません。また、今回は大変夏は暑うございました。ヒートアイランド現象とか言われておりまして、暑い夏、来年もやはりそういうような過程の中で、学校でも夏休みがあるから冷房は要らないんだというふうに、我々も常識で考えてまいりましたけれども、そういう現象ではなくなってきたわけでございます。したがいまして、ここで緊急になるならば、緊急に予算を編成し、来年度の夏に間に合わせたい。これが予算の編成の1つの過程でございます。こういう問題は当初予算でできれば幸いでございますけれども、緊急性のあるものにつきましては補正予算で計上し、ご審議をお願いする。こういうふうに考えて計上いたしました。                 〔企画部長中尾根剛君登壇〕 16 ◯企画部長(中尾根剛君) 再質問にお答えいたします。  危機管理ということでございますけれども、御指摘のように、現在ではいろいろな規制というものが書かれておりますけれども、将来にわたって技術的、あるいは法を改正した場合、憂慮すべき事態が起こるのではないか。それはそのような本質を持ってございます。したがいまして、重要なことは、そうならぬように国民全体が将来にわたって国および国会の動向を注視し続けるということにあるというふうに受けとめてございます。  なお、職員の罰則の件でございますけれども、従来から行政は多くの情報を扱ってございました。したがいまして、この情報の管理ということにつきましては、地方自治法上、地方公務員法上、あるいは区における情報公開個人情報保護条例上、そして職員服務規程等さまざまな形、あるいは個別の法律、例えば、税法上でもそういう情報の扱いについては規定されてございます。特に今回の住基ネットに関しましては、住民基本台帳法上で通常よりもはるかに重い守秘義務、いわゆる2年以下100万円の罰金、1年以下50万円の罰金という制度も設け、万全を期すということでございます。                  〔若月秀夫教育長登壇〕 17 ◯教育長(若月秀夫君) 私からは、教育改革を進めるに当たりましての幾つかのご質問にお答え申し上げます。  まず、教育改革プラン21、現在までのところ区長、そして議員各位、そして多くの区民の方々の深いご理解のもとに学校を初めとして多くの方々の努力、そうしたもとで着実にその成果を上げているところでございます。  現在、さまざまな施策を執行しているところでございますけれども、その背景には、とにかく今、教育改革を進めなければ学校はいつまでも変わらないという学校関係者、そして教育委員会の強い危機感がございます。この改革という意味は、当然一定のスピードというものも要求されます。ご指摘のように、確かに学校、あるいは教育委員会においても相当の苦労はございますけれども、学校関係者等々、皆いささかも、この教育改革に対する意欲と情熱というものを失ってはございません。今後も関係者の声に耳を傾けながら、各予算の執行に当たりましても一丸となって努力を続けてまいりたいと考えております。よろしくご理解をいただきたいと思います。 18 ◯議長(林宏君) 以上で、塚本利光君の質問を終わります。  次に、山路良成君。                   〔山路良成君登壇〕 19 ◯山路良成君 私は、区議会公明党を代表し、通告順に従って一般質問を行います。  初めに、環境問題についてお伺いいたします。  品川区が昨年9月にISO14001の認証を取得して1年になりました。この間、事業部体制のもと、ISO担当課長を新設されるなど環境保全に積極的な取り組みを展開しています。本年の8月、環境ISOの取り組み成果として、エネルギー使用量削減等の1つの目安として費用効果を算出したところ、約4,800万円の削減効果があったと発表されました。我が党は、長年にわたり環境問題については全力で取り組んでまいりましたが、今回の取り組み成果について高く評価するとともに、今後の継続的な取り組みを強く要望するものであります。  そこで、質問の第1点目は、環境会計の導入についてお伺いいたします。  ご承知のように、環境会計とは民間の企業や団体が環境保全にかけた費用と、それに伴う効果を金額であらわした報告書のことであります。私は品川区が環境清掃事業その他環境関連部の平成12年度の一般会計決算を基準にして、毎年費用と効果という視点から分析し、ごみ処理や公園緑地の整備・管理など、環境保全のための削減目標等を金額、物量にかえ、すべての費用内容と実績や取り組み成果などを整理・試算して、環境面を中心にどのような効果を得ることができたかをわかりやすくまとめ、省エネ・省資源の実績となるものを報告書として作成し、区民に報告するという環境会計は、区民との情報共有、協働、コミュニケーションづくり等において大変大事になっていくものと思います。そこで、環境会計の導入を提案するものであります。
     質問の第2点目は、エコ事業所認定制度の創設についてお伺いいたします。  品川区では、今までに公害問題等いろいろな環境問題に対応してこられましたが、私は環境配慮の視点から、エコ事業所認定制度の創設を1つの考えとして取り組んでもよいのではないかと考えます。例えば、名古屋市では地球を守る第一歩として、エコ事業所にチャレンジしてみませんかと市内の事業所に呼びかけ、環境に配慮した事業活動を支援しています。内容は、市内に本店、支店、工場、営業所を持つ事業所を対象として、環境管理システムの導入、緑化の推進、省エネルギー・省資源の推進、環境情報の開示などの項目について評価し、それぞれの取り組みに評価点数を設けています。また、その点数の得点により審査があり、市長がエコ事業所の認定をして認定書、認定ステッカーの交付を行います。さらに認定された事業所は、エコ事業所認定ロゴマークを印刷物等に使用でき、市のホームページにも掲載していくということです。品川区においても環境配慮としてのエコ事業所認定制度の創設を提案するものであります。  質問の第3点目は、家庭や小中学校を対象にした品川区独自の環境管理規格の認証についてお伺いいたします。  私は、区民と協働の環境施策を目指している品川区にあって、国際規格の簡易版的なファミリー環境ISOを独自に考え、区民に働きかけるのも一考だと思います。環境を守るために、ふだんの暮らしの中でどんなことをしたらよいのかについて、行動計画のチャレンジメニューを定め「実際に行動してもらい、エネルギーを上手に使おう」「資源を節約し、ごみを減らそう」「地域活動に参加しよう」等の項目を記録し、チャレンジ結果の見直しをするなど、家族みんなで続けて取り組む。6カ月間取り組んだら資格が与えられ、審査に申し込み、努力が認められた家庭には環境ファミリー認定証を交付するというものです。私は、家庭の中で環境にやさしい行動が身につき、環境全体に関心が広がり、一人ひとりが少しずつでもこうした行動を起こし、実践する環境配慮の生活が身についていくものと思います。  また、小中学校の環境配慮の取り組みとして、教職員と児童生徒、保護者等がそれぞれ具体的な目標を掲げて、省資源、省エネなどに取り組むために学校環境方針を宣言し、教職員は消耗品抑制、化学薬品の適正保管等、児童・生徒は水道水の節約、保護者は行事などで使った可燃ごみの節減などの課題を見つけ、それぞれの実行プログラムをつくり実践する。年に1回試算して削減目標を達成した場合は金銭に換算、削減できた金額を学校行事に使ってもらうため、還元して有効活用してもらうなどの方策をとるのも、環境保全活動の1つとして大事な視点であると思います。  いずれにしても方策はいろいろあると考えますが、検討していただいて家庭、小中学校の環境配慮への取り組みの拡大を図ったらと思うものであります。それぞれご見解をお伺いいたします。  次に、新しい障害者福祉サービス、支援費制度の実施に当たっての諸課題についてお伺いいたします。  支援費制度は、平成12年6月、社会福祉の増進のため、社会福祉事業法等の一部を改正する法律が制定されたのを機に、新しい障害者福祉サービスのあり方として、障害者が地域の中で普通に暮らし、自立、社会参加していくという考えのもと、サービスを選択し、利用するという利用者の立場に立った福祉サービスを提供するものであります。  私は、ことしの第1回定例会の一般質問で、支援費制度という新しい障害者福祉サービスの導入に当たっては、制度の基本的仕組みを区民に理解してもらうための区民への周知、品川区の責務、福祉サービスの確保等利用者の利益保護等の諸課題についてお伺いいたしました。  その際、理事者より「制度の詳細については国が検討中であり、未確定な部分も多く残されており、今後の準備状況に応じて努力していく」と答弁されました。この支援費制度は、平成15年4月から実施されることに伴い、いよいよ本年10月から申請の受付が始まりますので、改めて確認も含め質問いたします。  質問の第1点目は、啓発活動としてのシンポジウムの開催についてであります。  品川区の障害者福祉課では、障害者団体や関係者等には説明会を開催し、また、障害者個人にはケースワーカーや民生委員等を通じて説明されていることは承知しています。しかしながら、私の方にも区民の方より申請に伴う問い合わせが寄せられております。  そこで、啓発活動の一環として、障害者や関係者の方が集まりやすい、例えば、12月9日の障害者の日等に、きゅりあんにおいて専門家による「支援費制度に関するシンポジウム」を開催し、区民への啓発を充実されるよう提案するものであります。  質問の第2点目は、障害者福祉サービスの第三者評価の試行についてお伺いいたします。  今回の支援費制度は、障害者みずからがサービスを選択し、事業者との対等な関係に基づき、契約によりサービスを利用する仕組みになっており、身体障害者と知的障害者については更生施設へ入所したり、授産施設に通所したりする施設サービスと、ホームヘルプやデイサービスなどの在宅サービスや、児童の在宅サービス等が移行する予定になっています。  そこで、私は施設等において区が実施している障害者福祉サービスについて、福祉にかかわる学識経験者員や実務者等の第三者により、1つには利用者とその家族を対象にした満足度調査や、事業者およびその職員を対象にした調査による評価等を実施することにより、障害者福祉サービスの提供における課題およびその解決方法を明らかにするとともに、障害者福祉サービスの質の向上およびそのサービスにかかる情報提供の充実を図ることができるのではないかと考えるものであります。  質問の第3点目は、支援費制度における品川区の役割と責務についてお伺いいたします。  この件について本年の第1回定例会の一般質問でお尋ねした際に、理事者は「支援費制度の特色の1つは制度運営上の決定権を住民に身近な区市町村が持つことにあります。それだけ区の責任は重大になるわけでございますから、障害者を含め多くの区民にとって信頼度の高い公平な運営ができるよう、必要な規程の整備を初めとして、改正の整備には万全を期してまいります」と答弁されております。  そこで、障害者の自立と社会参加の理念のもと、障害者の希望によってはサービス利用にかかわるああっ旋・調整を行うとともに、必要に応じてサービス提供事業者に対し、障害者の利用の要請を行い、また、サービスの種類の選択において適切に選択していくための組み合わせ利用等の相談が受けられるような専門的な相談体制の整備や、苦情解決システム等のサポート体制を整備する必要があると思います。  いずれにしても、障害者が地域でいきいきと生活できる体制をつくることが第一であります。特に10月からの申し込み受付時において、弱い立場にある障害者の方々がこの制度を積極的に活用できるようにするために、品川区はどのような社会福祉の基盤整備を行っているのか、お伺いいたします。  質問の第4点目は、障害者ケアマネージャーの導入についてお伺いいたします。  介護保険制度のもとで、介護が必要な人にはケアマネージャーが中心になってヘルパーや医師、看護婦などとチームをつくり、介護のサービス計画を作成します。  そこで、支援費制度ではケアマネジメントが制度上位置づけられておりませんが、利用者がみずから選択するという制度の趣旨から、利用者がサービスを選択する際のサポートとして必要と考えますので、区独自にこの障害者ケアマネージャー制度を導入されるよう提案いたします。それぞれご所見をお伺いいたします。  次に、身体障害者補助犬法施行に伴い、品川区の取り組みについてお伺いいたします。  議員立法として提出されていた身体障害者補助犬法は、関連する障害者基本法、社会福祉法、身体障害者福祉法の一部を改正する法律とともに可決成立し、5月29日に交付され、この10月1日から施行されます。この法律は、「身体障害者補助犬として、盲導犬、介助犬、聴導犬を指し、それぞれが法律に定められた認定を受けているものを言う」と定められております。また、補助犬を訓練する者と、補助犬を使用する障害者への義務を課しています。また、国や公共施設、公共交通機関、ホテルやレストラン等の飲食店など、不特定多数の人が利用する民間施設についても補助犬の同伴を拒んではならないことが義務づけられた画期的な法律であります。  これまで、私ども公明党は平成6年第2回定例会において、三上議員の一般質問で品川区における盲導犬の認識、普及・啓発や盲導犬に対する具体的支援策についての提案を含め質問いたしました。その後も、品川区で盲導犬の拡大がなされるように強く取り組んできた我が党にとっては、今回の法律施行によって盲導犬、介助犬、聴導犬まで拡大された、身体障害者への施策拡大は喜ばしいものがあり、この機会を通し、品川区としては先進的な身体障害者補助犬への積極的にバックアップする自治体として、その取り組みに期待をするものであります。  そこで、質問の第1は、法律の趣旨にのっとり「(仮称)品川区内における障害者補助犬を積極的に受け入れる定着条例」を制定してはどうかということであります。国や自治体など、公共施設へは10月1日から待ったなしに補助犬を同伴することを拒んではならないと規定しています。訪問する人を拒んではならないとの規定と同時に、その表示をしなくてはならない障害者に対して、デザイン化した首輪に取りつけられる標識を品川区独自のものを作成して配布したり、職員に対する研修の義務づけを明文化する等の、品川区としての義務づけの内容を込めた条例にしてはどうでしょうか。障害者への義務に協力をする体制の整備が必要になります。  また、1年後には民間事業者に対する拒絶をしてはならない義務づけや、その実現に取り組むよう、民間事業者への協力の義務、受け入れの義務等の徹底を図るためのパンフの発行や、協力要請に対する区の義務づけなどを盛り込む必要があると考えるのであります。  質問の第2点目は、区民への徹底を図るための施策の推進であります。  「補助犬法とは、何か」をわかりやく解説したパンフやポスターの作成、ビデオによる責務を、理解しやすい解説ビデオを作成してはどうでしょうか。  質問の第3点目は、区民の皆さんからの相談窓口の設置についてであります。  どうすれば補助犬が得られるのかまでを、きめ細かに相談してあげられる体制を構築してはどうでしょうか。また、品川区障害者への日用品貸与品への追加として補助犬を位置づけ、障害者の福祉拡充に取り組むべきであると提案するものであります。それぞれのご見解をお伺いいたします。  以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)                  〔区長高橋久二君登壇〕 20 ◯区長(高橋久二君) 山路議員のご質問のうち、環境問題についてお答え申し上げます。  初めに、環境会計の導入でございますが、環境会計は環境への取り組みを金額に換算することによりまして、区民の皆さん方に環境施策の内容と成果をわかりやすくお示しするものでございます。同様の趣旨に基づきまして、平成14年度の予算書からは、区の環境関連の事業を一覧できるよう「環境費」という項を新設するなど、区の取り組みをよりわかりやすく説明できるよう努めてまいりました。  さらに環境ISOの取り組みにつきましても、13年度の成果をまとめる中で、エネルギー使用量等の削減効果につきまして、金額換算で約4,800万円と算出したところでございます。自治体におきます本格的な環境会計の導入には、間接的な効果をどのように表現すべきかなど、幾つかの課題がありますが、環境施策全般の経費と成果につきまして、できるだけわかりやすくまとめる方向で検討してまいります。  次に、エコ事業所認定制度の創設についてお答え申し上げます。  区では、今年10月よりノーレジ袋運動を実施する商店やリサイクル推進店など、環境にやさしい小売店をエコクリーン店として区が認定・登録する制度を実施いたします。認定し、登録したお店には認定ステッカーを交付するとともに、区の広報紙やホームページなどを通じまして、広く区民にPRをしてまいります。事業所につきましても、同様の趣旨で積極的に環境対策に取り組んでいる事業所をエコクリーン事業所と認定・登録する制度を15年度より実施する予定でおります。  なお、議員ご提案のエコクリーン事業所認定制度の導入につきましては、今後のISO14001の国際規格取得の状況や、産業界の地球温暖化防止に対する自主的な取り組みの動向を見ながら研究をしてまいります。  次に、家庭や小学校を対象とした品川区独自の環境管理規格の認証についてでございますが、区はISO14001の認証を取得した大きな理由の1つには、小中学生を含む区民や事業者に環境に配慮した取り組みを広げていくことでございます。このことから、まず今年度は省エネルギーや環境学習を目的に掲げまして、品川区独自の学級版ISOの仕組みづくりを小学校でモデル実施しているところでございます。15年度からは、さらにこれを拡充いたしまして、学校版ISOとして取り組んでまいります。また、家庭版の制度につきましても、区民の皆様に幅広く取り組んでいただけるよう工夫をしながら検討してまいります。  その他のご質問につきまして、部長からお答えを申し上げます。                 〔福祉事業部長小沼毅君登壇〕 21 ◯福祉事業部長(小沼毅君) 私からは、山路議員のご質問のうち、2点目の支援費制度の問題と、それから3点目の身体障害者の補助犬法の関係についてお答え申し上げます。  初めに、支援費の関係でございますが、まずシンポジウムの開催については、区ではこの間、関係団体の説明会や相談員研修会の開催等、支援費制度の周知に努めてまいりました。  ご提案のシンポジウムの開催等、区民への啓発運動の方法について今後も検討してまいりますが、現在は申請受け付け開始に向けまして、具体的な問題についてケースワーカーによる個別訪問や説明等をよりわかりやすくするように重点的に進めているところでございます。  それから、第三者評価の試行でございますが、今後は支援費への移行に伴い、より公正で透明性の高い第三者性を有したサービス評価の実施が重要となってきます。したがいまして、今年度策定予定の地域福祉計画の検討作業等を通じまして、サービス評価のあり方につきまして考えてまいりたいと思います。  それから、3点目の区の役割と責務についてでございますが、支援費の支給決定など、支援費制度の基本部分についての円滑な運営を図るとともに、障害者が質の高いサービスを安心して利用できる相談、支援の体制づくりを、区の基本的な責務として位置づけ、その実現に努めてまいります。  最後に、障害者のケアマネージャーの導入についてでございますが、支援費制度を円滑に運営していくためには、個々のケースに応じました支援計画の策定やサービスの利用調整を適切に行っていくことがやはり重要でございます。現在、障害者福祉課のケースワーカーがその役割を担ってまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いしたいと思います。  3点目の補助犬関係のご質問でございますが、まず初めに条例制定につきましては、今回の法律では既に条文の中に関係当事者の責務が個々具体的に定められておりまして、附則においても3年後に法律の施行状況について検証の上、必要な措置を講ずる旨、明記されております。  また、補助犬の標識の関係では、現時点で区内に対象となる補助犬を利用している方がいない状況でございます。これらのことを考え合わせますと、条例制定につきましては、今後の推移等を十分見きわめた上で検討することが適切と考えております。  なお、職員への研修でございますが、今後とも福祉施設での体験研修等を通じまして、視覚障害者への理解の促進を図ってまいります。  次に、区民への周知徹底でございますけれども、区独自でパンフやビデオを作成することは種々困難な面もありますので、既存のものの活用も含めまして、多様な方法によるPRに努めてまいります。  また、今後、介助犬の同伴受け入れを示すステッカーを順次区立施設等へ掲示し、区民への普及啓発の一助としていきたい、このように考えてございます。  3点目の相談窓口でございますが、区の「障害者の手引き」の中に盲導犬の貸与に関する説明を盛り込み、関係団体等に配布するとともに、障害者福祉課におきまして、常時相談に応じる体制をとっております。  なお、現在、補助犬の貸与につきましては、都道府県を窓口に実施しておりますが、補助犬としての訓練や認定、さらに育成費用の負担等々の問題も考え合わせますと、今後とも現行の取り扱いを継続することが望ましいものと考えている次第でございます。 22 ◯議長(林宏君) 以上で、山路良成君の質問を終わります。  会議の運営上、暫時休憩いたします。    ○午後2時20分休憩    ○午後2時43分開議 23 ◯議長(林宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  桜井恵子君。                   〔桜井恵子君登壇〕 24 ◯桜井恵子君 日本共産党を代表し、一般質問を行います。  最初に、「住基ネットについては、国に中止を求めるとともに、個人情報保護を明確にした条例について」です。  住民基本台帳ネットワークが8月5日から施行されたことに住民の多くが不安を持ち、自治体からも批判が広がっています。この法を強行した際に、政府が公約した個人情報保護の法律がつくられていないことからしても、施行の強要は許されません。さらに、根本的に言って、個人情報保護の漏洩と不当使用の危険は、この仕組みでは避けられないし、すべての国民に11桁の番号を振り当てることに国民的合意もありません。したがって、我が党は今からでもこの仕組みを中止することを強く求めるものです。  地方自治体においても、福島県矢祭町や杉並区など6自治体、400万人住基ネットには加わらない自治体もあり、その後、中野区では9月11日、区民の個人情報が確実に保護されるような安全確保措置がとられていると確認できるものではないとの理由から、住基ネットの切断をしました。当区としても、安全性が確保されない中で切断を求めたいと思います。  9月13日現在、品川区では1,245件もの苦情や問い合わせが寄せられていますが、これはかつてない件数です。その内容も「コードを抹消してほしい」「受け取りを拒否したい」「番号変更はできないのか」「離脱すべき」など多数を占めています。当議員団に対しても多数寄せられており、その内容は、「私は品川区や区長が不十分な個人情報保護条例のままで住基ネットをスタートさせたことに怒りを感じています。四日市のようなことが起こるのではと大変不安です。今からでも世田谷区のようにアンケートを実施し、離脱希望が多数なら住基ネットから即時離脱することが最良だと考えます」また、別の方からも、「区外へ流出した情報の責任はだれがとってくれるのでしょうか。アクセス記録もわかるようになっているのでしょうか」と、区に寄せられている声と同様に、離脱希望や情報開示の声も寄せられています。  住基ネットの最大の問題はプライバシー侵害の点です。個人情報保護法ができたとしても、コンピューターのネットワークシステムに絶対安全はあり得ません。個人情報の漏洩や不当な使用を避けられないところに、この住基ネットの根本問題があります。今でも後を絶たない個人情報の漏洩事件がさらに広がり、大量の個人情報流出の危険が飛躍的に高まることになります。  第2は、国によって情報が一元管理の点です。これまで住民基本台帳事務はネットワーク化を認めず、各市町村の厳重な管理のもとに置かれてきました。それを全国ネットで一元管理するシステムでは、一たん個人情報が漏れれば大規模なプライバシー侵害につながり、取り返しのつかない損害を与えることになります。防衛庁の情報公開請求者リスト問題は、公権力が国民を監視・調査するこわさをあらわにしました。住基ネットで自分の情報がどう扱われているか、知りたくても公開されません。  第3は、莫大な予算を使い、自治体への費用の負担が大きい点です。政府は住民票がどこでもとれる便利さを宣伝しています。住民票をとるのは全国で一人平均年0.6回の量です。しかも、広域交付や転出入時には有料のICカードが必要です。すべての情報は自治体が既に持っているもので、その情報を国や都が使うだけのものです。そのためにかかる費用が品川区ではシステム開発とランニングコストで来年度までの3年間で7,700万円、その後毎年1,000万円のランニングコストがかかり、これ以外にも関連経費や人件費など、そのほとんどが品川区の負担となります。区民にとっても自治体にとってもメリットはほとんどありません。  最後に、自治体としての対応について指摘します。  今定例会に当区でも議案として住基ネットにかかる条例が準備されています。区長の責任を「緊急措置」として「切断」も含むことも明確にした点は評価できます。指摘したい内容は、区民の基本的人権を守る立場からの個人情報の保護という点と、区民の自己情報の開示請求と送信の中止を求める権利の保障についてです。この住基ネットにおいて、区民のプライバシー権や自己情報コントロール権をどう保つかが最大の区民の関心事となっているからです。  7月26日、東京大学名誉教授の呼びかけで、憲法13条に違反している住基ネットワーク差し止め訴訟が提訴されています。都内でも3自治体が離脱をし、全国的にも広がっています。当区としても、区民の権利を守る立場から対応されることを求め、質問します。  1、国に対して住基ネットの中止を働きかけるよう求めます。また、区としても個人保護法制定されず、安全確認が十分ない中で切断を求めますが、いかがですか。  2、区として、条例制定に当たって以下の内容について提案します。  1)日本国憲法に基づく基本的な人権を尊重する立場での個人情報保護を目的に挿入すべきと考えますが、いかがですか。  2)区民の自己情報の開示請求とネットの送信中止を求める権利を保障すべきと考えますが、いかがですか。  3)個人情報の漏洩や目的外利用等区民の基本的人権を侵害するおそれがあるときは、ネットを切断するなど万全の措置をとることを求めますが、いかがですか。また、庁舎内の個人情報保護については十分なセキュリティ、操作記録があるのか、あわせてお答えください。  3、住基ネットに関する区民アンケート調査の実施についてお伺いします。  「東京の福祉を台なしにする石原都政の福祉改革に反対を」について質問します。  東京の福祉は、かつて老人医療費助成制度など、福祉の牽引車の役割を果たしてきましたが、石原都政により根こそぎにされようとしています。都福祉局は7月26日、「福祉サービス提供主体の改革への取り組みについて」を発表、その内容は民間社会福祉施設への人件費補助廃止を含め、都立福祉施設の全面撤退をするものとなっています。当面5年間で2施設を廃止、養護老人ホーム、児童養護施設、障害者施設11カ所を民間移譲、特養老人ホームは多くの入所待機者がいるにもかかわらず規模縮小です。これら施設は社会福祉法で国や地方自治体などが直接経営することを原則としており、都が手を引くことはまさに責任放棄と言えます。さらに改革の理念では、既存の福祉の仕組みを根本から改めると主張、福祉予算の一層の削減と事実上の自治体の責任を放棄し、福祉を営利企業中心の市場競争に投げ込もうとしています。それを裏づけるように「週刊文春」9月5日号では、知事は「社会福祉法人なんて、もう東京みたいな都会では役に立たなくなってきた」と発言。また、「何がぜいたくかと言えば、まず福祉」と述べるなどしており、都民から厳しい批判が集中しています。  当品川区議団は、秋田穫雄都議とともに、区内福祉施設にどのような影響を与えているのか調査いたしました。9月5日、旗の台にある児童養護施設・景徳学園を訪ねました。入所している子供の状況は、親の離婚や傷病などの理由、また虐待を受けているケースが大半を占めています。学園は一昨年4月に都の直営から民営化され、社会福祉法人の運営となっていますが、都は廃止または民間移譲の方向を打ち出しています。その理由に、いわゆる孤児はほとんどいないから、施設入所ではなく家庭復帰や養育家庭委託へ移行するとしています。しかし、この施設は定数48名、訪問した日は47名が入所、今月中に満員になる予定です。学園からは、「児童養護施設はどこでも満杯で、毎日のように児童相談所から入所条件の問い合わせがあります。まだまだ足りないのです」と説明がありました。実際、養育家庭委託と言っても受ける家庭が少ない様子です。都は受け入れ可能な法人を探し、民間移譲等を目指すと改革方針を出していますが、見通しが果たしてあるのでしょうか。大切な子供を育てる姿勢が全く見られません。  また、都が今回打ち切ろうとしている補助金のうち、民間福祉施設への補助があります。私立保育園などへの補助を400億円も削るとしています。これは人件費補助だけで1園年平均1,800万円にも上ります。区内の私立保育園を訪ね、その深刻さに驚きました。ある私立保育園では、都の補助金が昨年度人件費総額のおよそ2割を占め、2,000万円から3,000万円にも上ることです。園長さんは、「保育内容の向上には何と言ってもベテラン職員の存在が大きい。経験豊かな保育士は子供と心を通わせることがうまいのです。国基準の保育単価では、4~5年もたつと職員の給与は頭打ちになり、昇給財源が不足するので、都の人件費補助は保育園の運営に欠かせないのです。今でも待機者が多いのに私立保育園がなくなったらますます大変になると、石原都政の福祉後退に対する危惧がだされました。この人件費補助の削減は、まさに保育園の死活問題であり、施設そのものの存続さえ危ぶまれる事態になりかねません。障害者、高齢者への施策も大きく後退しかねません。現在、品川でも特別養護老人ホームの待機者が548名いるのに、数年前から補助金を削減、さらに今回は都立の老人ホームの廃止・統合を押し進め、福祉施設などの補助も総額370億円の削減をしようとしています。  特別養護老人ホームの維持も、また建設もできにくくなることが大変心配されます。とりわけ品川区は、これまで障害者、高齢者福祉施策など社会福祉法人を育成し、福祉の受け皿にしてきました。まさに品川の福祉も大きな影響を受けかねません。  一方、石原都知事は、都市再生で集中的な開発を強力に進めようとしています。民間主導といいながら、国や都の財政に依存、基盤整備の核となる首都圏中央環状道路や、外郭環状道路に巨額の国費、財政資金を投入し、今年度予算でセンターコア内活性化として、秋葉原、汐留の区画整理事業236億円計上しています。臨海副都心開発でも、共同溝など5,000億円かけてインフラを整備してきましたが、企業進出は進まず、昨年度は埋め立て事業を除いて200億円程度の赤字を計上するなど、毎年巨額の赤字を出しています。都債は一般会計だけで当年度の歳入を上回る7兆円、都民1人当たり58万円に達しています。今年度予算では首都圏の再生に対する予算が57%も占め、福祉・医療は12%、環境は14%、雇用は1%に抑えています。まさに開発が福祉を圧迫していると言えます。  今、不況の広がりの中で区民の生活は逼迫しています。東京の福祉を守り、充実させていくことこそ自治体の使命ではないですか。区として東京都の福祉切り捨てに反対し、福祉を守る防波堤の役割を果たすよう強く求めるものです。  以下質問します。  1、石原都知事の「都会では社会福祉法人は役立たなくなった」との発言および都の福祉施設廃止と民間委譲、民間福祉施設への人件費補助廃止方針についての見解を伺います。  2、また、この方針が区内福祉施設と区の福祉行政にどのような影響が予想されるか、その対応についても伺います。  最後に、地元が反対している小中一貫校は中止を。少人数学級の実現を求めます。  小中一貫校問題について、以下4点指摘し、教育委員会の見解を伺います。  まず第1は、地元の父母、地域の皆さんが反対をし、合意をしていない問題です。ことし3月19日づけで、区長に対して日野中学校PTAから「該当地域への説明が事前にされず、1月18日の新聞報道で初めて知り大変驚いた」と、小中一貫校に関する要望書が提出されました。小中一貫校のねらいは何か、どのような子供たちを育てたいのか。該当の保護者、地域の皆様の理解が得られるまで十分に説明していただきたいとの内容でした。  その後、区教委も何回か説明会を開催し、当初案から規模、学級数など変更していますが、いまだ納得できないというのが、地元の多数の声です。一貫校の規模について、小学校各学年3学級、中学校は当面各学級5学級にするとしていますが、完全な一貫校となったときは、原則として途中入学は認めていません。小学校各学年3学級となれば、周辺の一日野、三日野、四日野、御殿山、芳水などへの入学が大幅に減少することが予想され、統廃合の心配が出てきます。  現在、日野中など各小中学校のPTAの関係者からは、「日野中を移転しないでいただきたい」「日野中を二日野小と併設することは時期尚早、その必要性において地域住民、PTAと十分協議を重ね、そのような時期に達しても子供たちの教育環境を優先して考えていただきたい」との署名運動が広がっており、私たちにも要請が相次いでいます。教育現場からも、「何も現場には説明がされないで事が進んでいる。小中一貫校のための教育課程や教科指導など研究で忙殺されているが、質問しても答えさえ返ってこない。現場の声を全く無視して進めていることに本当に腹が立つ」と、痛烈な批判の声が出されています。  当区議団は、この間、地域の方々との懇談を重ねてきましたが、共通していることは、この計画が子供の教育のことを真剣に考えて提案されているのではないということです。一体何のために一貫校を今急ぐのか。全国初めての教育プランということに走り過ぎていないのでしょうか。本来、教育は上から強権的に進めるものではなく、父母、地域住民、現場の声、そして何よりも子供たちの願いにそったものであり、みんなの総意で進めることが大切です。地元が反対している小中一貫校の計画は中止すべきと考えます。  第2は、この学校だけが特別な教育課程を組み、指導方法や教育内容を編成することの問題です。
     区教委は、小中一貫9年間を連続して教育をすると言いますが、小中が同一学校内にある私立学校においても初等部、中等部と分かれており、発達段階に応じての教育指導が行われています。教育学的にも、小中一貫校が教育的な効果を上げるという知見は見られません。慎重な教育学的な検討もなしに、公教育の場で子供たちの成長過程を安易に実験にさらすべきではないと考えます。  また、区教委の6月7日付の資料によれば、「平等を重視した教育から個々の能力や適正を生かした教育を」と説明していますが、教育基本法第3条に定められた機会均等こそ、戦後の教育の基本原理の1つです。この原理をなし崩しにして特別に予算を投入し、特別な子供だけに特別なカリキュラムで教育するやり方は、エリート養成以外の何物でもありません。しかも当座は途中からの入学者もいますので、幾つもの教育課程を8年間にもわたりつくらざるを得ない。これまで類を見ない冒険です。子供たちは一回の学校生活、やり直しはきかないのです。  第3は、莫大な予算を投入することで教育の逆差別を生む点です。  一貫校は、小中合わせて30から33学級で、延床面積が約2万平米の大規模校です。最近、港区で新設された幼稚園、小中学校の併設校が約1万5,000平米で、総費用78億8,500万円かかっています。小中一貫校に加えて、総合体育館も設置すれば100億円を優に超えるでしょう。今年度の区の教育予算は、人件費を除いて91億円、一貫校1校に年間の教育予算を注ぎ込んでいくことが区民の理解を得られるでしょうか。  第4は、開発地区でなぜ設置するかという点です。  区教委は、「この地域は副都心として大きく変貌を遂げようとするから地域の選定をした」と述べています。小中の連携については、既に小中各7校が実施していますが、二日野小と日野中は対象でありませんでした。学校の選択や地域の要望もない中での区教委の一方的な押しつけプランであることは明らかではないですか。二日野小の場所での一貫校計画は、再開発地域ということが唯一区側の説明です。開発の地権者、事業者、ゼネコン側の要求に対応する開発プランではないでしょうか。  最後に、少人数学級こそ、行き届いた教育の確かな保障であることを提案します。  これまで、我が党は30人学級の実現への努力を区教育委員会に求めてきました。ことし8月、山形県の呼びかけで少人数学級を実施している地方自治体が交流し合い、その実績を確認しています。さらに文科省でも学級編制権を市区町村にまで対象を広げたともあり、いよいよ30人学級、少人数学級への大きく前進しています。当区議会でも文教委員会において、国の来年度の予算要望に30人学級の実現を求める財政措置を求めたところです。今こそ少人数学級への実現に大きく前進することが求められております。  質問に移ります。  1、小中一貫校の目的、規模、予算、教育課程について改めて伺います。  2、小中一貫校の教育効果をどのように検討されたのでしょうか。既にこうした効果について実績があるのか伺いたい。  3、地元で反対している小中一貫校計画について中止すべきと考えますが、いかがですか。  4、子供の30人学級を初め少人数学級の実現を図ることについて伺います。  以上で日本共産党を代表しての一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)                  〔区長高橋久二君登壇〕 25 ◯区長(高橋久二君) 桜井議員のご質問のうち、石原都政の福祉改革についてお答え申し上げます。  都知事発言につきましては、都知事がその立場から、みずからの責任において発言したものでございまして、区として論評を加えることは差し控えさせていただきます。  福祉改革につきましては、都が新しい時代に則した福祉サービスの再構築を目指したものと理解しておりますが、他方で区および社会福祉法人との信頼関係の維持についての十分な考慮も不可欠と認識しております。この点、これまで数十年に及ぶ東京都の福祉行政へのかかわりや、具体的な施策展開に当たりましての特別区の役割など、その歴史的経過等を考え合わせますと、都の財政事情の悪化や補助基準の一方的な見直しなどを背景とする今回の考え方や手法では、ややもすると都への不信を招きかねません。  改革の実現に当たりましては、関係者間でより十分な協議・調整を行いますとともに、円滑な移行措置が取られることが望まれるものでございます。したがいまして、都区間の協議・調整を行う必要があることから、近日中に区長会として都知事に対する申し入れを行う予定でございます。  その他の質問につきましては、当該の部長からお答え申し上げます。                  〔教育長若月秀夫君登壇〕 26 ◯教育長(若月秀夫君) 私からは、小中一貫校についてのご質問にお答えいたします。  1点目の目的、規模、予算、教育課程についてのお尋ねでございますが、これまでもいろいろな場所で申し上げてきましたように、小学校と中学校とでは授業における指導観や生活指導に対する危機意識など、学校文化の違いとでも言うべき状況がございます。このことが児童生徒の学習や、学校生活に対する不安や戸惑いを生み、ひいては学力、あるいは学習意欲の低下を招くものと考えられます。  また、現在進めている小中連携教育推進校での実践からも、小中学校の教員間に根強く存在する相互の不干渉主義にも似た意識が、お互いの意思の疎通や共通理解を困難にしており、それが効果的な学習指導の妨げになっていることも明らかになってまいりました。こうした課題を解決するために、連携教育をさらに一歩進めた小中一貫校実現の考えに至ったものであります。  学校規模につきましては、小学校は各学年3学級、中学校は4学級でございますが、当面、中学校は5学級でスタートいたします。また、周りの小学校への影響についてのご指摘でございますが、現在、それぞれの学校が特色ある学校として独自の教育活動を展開しております。したがいまして、統廃合の件につきましては、従来からの考え方に変わりはございません。  予算につきましては、今後、基本設計・実施設計を進める中で明らかにしてまいります。  また、教育課程についてですが、現在、教育課程等検討部会や第二日野小学校、日野中学校の合同研究会で検討を重ねており、一人ひとりの個性や能力に応じた教育を展開し、柔軟で継続性のある教育活動を実現するカリキュラム編成に努力しているところでございます。  2点目の、小中一貫校の教育効果でございますが、児童生徒の多様な資質や能力を継続的に伸ばすとともに、社会の一員として必要な社会規範や倫理観、さらには豊かな人間性、社会性を育成するためには、9年間の一貫指導が有効であることが、小中連携教育推進校の実践や教育課程等検討部会の論議を通じ、明らかになってきているところでございます。  3点目の、小中一貫校の計画中止に関してでございますが、小中一貫校設立の意義につきましては、これまでもお答えをしましたとおりでございます。これからの公立学校教育の新たな展望を開くとともに、品川区の未来を担う子供たちのために、今後も小中一貫校のさらなる拡大も視野に入れ、進めてまいります。  最後に、少人数学級の実現についてですが、現在、各学校では既に少人数指導を取り入れながら習熟度別学習等を実施し、効果を上げているところでございます。なお、学級編制等に関する法律は一学級40人と定められておりますが、今後も国の動向を見守ってまいります。                  〔企画部長中尾根剛君登壇〕 27 ◯企画部長(中尾根剛君) 住基ネットに関するご質問にお答えいたします。  最初に、住基ネットの中止を国に働きかけてはとのことでございますけれども、住基ネットは今後の電子政府、電子自治体の基盤整備となるもので、住民サービスの向上と行政改革を推進する上で必要不可欠のこととして、住民基本台帳法を平成11年に改正し、開発・準備されてまいりました。このたびの施行は住民基本台帳を整備し、住民に関する記録を適正に管理する責務を有する行政機関としての、法律上の義務がございますので、国に対して中止を求める考えはございません。  一方、住基ネットの運用に伴って、大量の個人情報が集積されるため、そのデータの漏洩、不正アクセス等リスクが高まることも十分認識しているところでございます。そこで、国に対し一刻も早く個人情報保護法の制定を求める一方、システムの実施に当たり、区民の個人情報の一層の保護を図るため、新たに「住民基本台帳ネットワークシステムに係る個人情報の保護に関する条例」を提案しているものでございますので、直ちに住基ネットを切断するという考えもございません。  次に、憲法に基づく基本的人権を尊重する立場での区長の責務を条例上明らかにすべきとのことでございますけれども、地方自治の本旨にのっとり、憲法の保障する人権を尊重していくことは、区の基本的な理念でございます。しかしながら、今回提案した条例は品川区情報公開個人情報保護条例を基本条例と位置付けし、住基ネットに関する対応策を明確にするために、個別条例として提案しているものでございますので、憲法の趣旨を明記することは、条例上のバランスを欠くことになります。  次に、住基ネットにおける区民の自己情報開示請求権についてでございますけれども、既に品川区情報公開個人情報保護条例の15条から21条の規定によりまして、開示請求することができることになってございます。また、都道府県や指定情報処理機関が保有している本人確認情報につきましては、住民基本台帳法30条の37第1項の規定によりまして、都道府県等に開示請求することができます。したがいまして、新たに開示請求の規定を設ける必要はございません。  また、ネットの結合中止を求める権利を保障すべきとのことでございますけれども、住民基本台帳法では、住民の意思の選択を予定しないものでございまして、かかる行為は違法であると総務省の見解が示されてございます。  次に、住基ネットのセキュリティを侵犯するような不正行為があった場合の対応ですけれども、緊急措置として電気通信回線を切断するなど、必要な措置を講ずることを予定してございます。  また、住基ネットの施行に先だって、システム運用にわたり、助役を統括責任者とするセキュリティ会議を設置しており、脅威の重大さに応じた緊急対応計画を整備、住基データへの職員の操作記録も7年間保存し、適正管理に努めてございます。  最後に、住基ネットに関する区民アンケート調査につきましては、住基ネットの施行そのものが法律上の義務でございますので、改めて区民の皆様にアンケート調査を行う考えはございません。  なお、住基ネットに関する意見・要望につきましては、区民の声として手紙や電話、ファクス、Eメールなどさまざまな方法でお聞きしてございまして、今回の新条例の制定も区民の皆様の不安、不信に速やかに応えるべく提案したものでございますので、ご理解お願いいたします。 28 ◯桜井恵子君 お答えありがとうございました。区長さんの方から東京都の福祉の問題で、よく関係者と十分な合意を得るようにという、これまでの区長さんの答弁としては大変前向きなお答えでありがとうございました。それだけ率直に言って、今回の東京都の福祉の切り捨てというのはひどい内容だというふうに、これは私の意見なんですけれども、それだけでなく関係者の方からも、きのうから都議会が始まって障害者の皆さんも高齢者の皆さんも大変心配をされています。23区の区長会でも当然申し入れるということなんですけれども、区長自身としても、ぜひこの社会福祉法人を受け皿にして福祉行政を進めてきた立場からも、品川区としても23区はあるにしても、もう一歩進めて区長として申し入れる点はいかがでしょうか。改めてお伺いいたします。  それから、教育長さんの小中一貫校の関係ですけれども、私どもは小中連携は大賛成なんです。教育長さんが言うように、小学校、子供たち、それから中学校、しかし今回の小中一貫というのは、これまでのそうした考え方というのは大きく変わっている。というのは、実際に教育課程の問題で、私ちょっと質問したいんですけれども、個々に応じた学習をするということですけれども、今、冨士見台中、伊藤、上神明で「系の学習」をやっていますね。あれの目標は個々に応じた目標ですね。ですから、あの考え方をこの小中一貫校でも進めていくのかどうか聞きたいんです。  それから、2つ目には、いろいろな試算で100億円余かかると、この数字はいまだに区教委からというか、区の方からというのか、教えていただけないんですけれども、やはりここははっきりとどのくらいの規模なのか、どういう財源を考えているのか、あわせてこれは計画としてやるべきだと思うんです。もしこうしたお金をここに注ぎ込むことが、一番区民が心配しているのは、雨が降ったら雨漏りもまだします。まだこれからトイレだってもっと必要です。50年たっている小中学校がいっぱいあるわけですから、学校改築を求める声もあるわけです。だから1つの学校に集中的にやるということについては区民の合意を得ることはできないですよ。その点についての特出した予算をつけることについてどうなのか。  教育の最後は、私はぜひ聞きたいのは地元との関係なんです。質問の中で地元の声を申し上げました。教育長としては地元の声をどういうふうに受けとめているんでしょうか。例えば、日野中移転反対、あるいはこういう点が心配がある。どういうふうに地元の声を受けとめているのか聞きたいと思います。  住基ネットの関係は、今回の条例提案の切断については申し上げたとおりですが、私は今日、先ほど自民党の議員さんに、法で決まったんだから法を守るとお話しがありましたね。しかし、中野区と杉並区の区長さんは、住基法の36条2の1項で、市町村の責務として住民基本台帳の安全を確保するということからして、今のやり方では安全の確保ができないからということで切断をしているわけです。ほかの23区の地方自治体がそうした判断をしているということに対して、私はどういうふうに考えているのか。安全確保ができないと判断している。しかし、品川区は安全確保はしているんじゃないかというふうに思っているのか。そこを率直に聞きたいんです。やはり一番区民はここを心配しているんです。1,246件のさまざまな声があります。したがって、今の住基法自体は申し上げたとおり、いわば背番号制を事実上は考えている。そういう点から人間を機械で管理する。このことの問題がやはり非常に、今、国民にとっては基本的人権の問題と心配しているんです。残念ながら品川の個人情報保護条例には基本的人権は明記されてないんですよね。ですから、改めてこの明記をお願いしたいと思いますけれども、以上です。お願いします。                  〔区長高橋久二君登壇〕 29 ◯区長(高橋久二君) 桜井議員の再質問にお答えいたします。  23区の区長会で申し入れをしたけれども、区長自身でやらないのかと。こういうお話しでございますが、23区の一員でございまして、23区の区長とともにやる方が、より効果的だと思っております。影響のないということは申し上げておりません。影響があるからこそ、申し入れを行うわけでございますので、具体的な問題につきましては、それぞれの局との対応の中でさらに進めてまいりたいと思っています。                  〔教育長若月秀夫君登壇〕 30 ◯教育長(若月秀夫君) 桜井議員の再質問にお答えいたします。  まず、第1点目でありますけれども、連携教育には賛成なんだというご意見がございました。大変ありがたいことでありますが、その連携教育の中で徐々にその限界や課題が出てきたということを、先ほど来申し上げているものであります。その課題といったようなものを解決するためには、もう一歩新たな試みをしなければ、なかなか今の小学校、中学校の根本的な課題解決に至らないというところでございます。  2点目の、カリキュラムの問題でありますけれども、この「系の学習」と一貫校における教育課程の問題なんですが、実は「系の学習」のカリキュラムというのは、もちろん個に応じたということも視野に入っているのかもしれませんが、若干専門的になりますが、今の教科そのものの枠組みを根本的に変えてしまおうという発想から行っているものです。簡単に言うと、算数とか国語はなくなる、そういうカリキュラムになるわけであります。そして、この「系の学習」というのは、今、全く研究の緒についたばかりでありまして、今後、どういった形でこれが実現されるのかは、まさに研究開発の途中でございます。したがいまして、直接、今、小中一貫校において一人ひとりの子供の個性、能力に合った教育をしていく教育課程といったものと直接的に結びつくものではないと考えております。  3点目の予算についてでございますが、これは先ほど来申し上げましたとおり、これから基本設計・実施設計を進める中で明らかになってくると思いますが、財源につきましては一般財源および国庫補助を考えているところでございます。  最後に、地元の声といったようなものをどういうふうに受けとめるかということでございます。確かに教育というものはさまざまな考え方があります。いろいろな考え方があり、一概にこれがいい、正しいと簡単に分けられるものではありません。また、地域に住む方々のさまざまな学校に寄せる思いといったようなものも、私どもは十分に理解をしているところでございます。  しかし、先ほど来申し上げているように、これからの学校教育というものを、とにかく質を変えていこう、今そういう時期であります。これからの新しい学校教育のあり方といったようなものは、やはり教育委員会が責任を持って判断すべきものであろう。こう考えております。その方向性の中で、あるいは具体的な運営の方法等々については、さまざまな方のご意見に耳を傾けていく所存でございます。                  〔企画部長中尾根剛君登壇〕 31 ◯企画部長(中尾根剛君) 再質問にお答えいたします。  現在、住基ネットの国の条件が整わないということで断絶をしている自治体は3,000自治体の中の4つの自治体でございます。それぞれその自治体はすべて住基ネット制度そのものを永久に参加しないと言っているわけではなくて、国の制度が整わない範囲では参加をしないと、こういう態度でございます。  品川区の方針でございますけれども、先ほど申しましたように、法は法として成立した以上、それは遵守しなくてはいけない責務は一方で担っています。ただし、不完全であることも確かでございます。だから国に対して完全を求めていくということを一方でしつつ、区として区長の責務として努力できる範囲を精いっぱい行うことによって区民の不信をぬぐい去ろうと、こういう方針でございます。したがいまして、条例自体もそうですし、先ほどの答弁の中でセキュリティ会議のことを申しさせていただきました。このセキュリティ会議の中ではシステムとセキュリティのソフトの中身そのものも、新たに今回住基ネットを実施するに当たりまして、データの管理であるとか出入りであるとかICカードの問題、そういう細かなものから、それからもう1つセキュリティの監査、要するに外部の専門委員会に対して品川区のセキュリティは十分かどうか、これも外部監査にかける予定ですし、さらには外部委託のことそのものに関しましても、情報公開審議会での審議を得る。こういうシステムをさらに充実させております。その上に立って緊急時対応としまして不正行為の対応と、それからもう1つ障害対応ということで、先ほど申したような内容でございますので、区民の皆さんに十分安心していただける範囲を区として精いっぱい努力していることをご理解願いたい。そのように思います。 32 ◯桜井恵子君 教育長にお尋ねいたします。教育委員会が今回の小中一貫校の問題も責任を持って教育を行うんだという、私はこれは戦後の教育基本法との関係、教育行政の基本と私は違うと思うんです。責任を持つ部分は確かにあります。しかし、事を進める上で一番大事なのが、その地域の子供たちや教師、また地域の地元の皆さん、区民の皆さんがどういうふうに区の行政に対して求めているか。そこが基本でなければならないと思うんです。  小中一貫校の問題について、私、文教委員会でも聞きました。どこから要請があったのか、どこの皆さんの意見を聞いているのか。1つもそのデータは示すことはできなかったじゃないですか。私は、やはり今、子供たちが一番望んでいるのは不登校の問題、いじめの問題、学校のさまざまな荒れです。小中一貫校は新たなエリート教育をつくる。そして実際に一人ひとりの子供たちの個性というけれども、できる子なりに、そしてできない子はできない子なりに、これが教育長のこの問題への主張じゃないですか。これは著しく教育基本法の精神と一致してないというふうに私は痛感しているんですけれども、教育長は、もう1つ最後に聞きたいんですけれども、できる子はできる子なりに、できない子はできない子、こういうことを考えているんでしょうか。そして教育の基本は申し上げた住民や子供たち、そして現場の教師、ここに置くべきだと思うんですけれども、この考え方について2点お尋ねします。                  〔教育長若月秀夫君登壇〕 33 ◯教育長(若月秀夫君) まず1点目、どういう要請があったか。私どもは議会の皆さん方のご意見、ご意向を伺いながら進めているものでございまして、それが区民の方々の意向であると、このように受けとめてさまざまな施策を進めているところでございます。  また、学校、教育委員会、現場を直接預かっているそうした関係者の中からも具体的に、先ほど申し上げました連携では限界があるという1つの専門家の中での判断があったということでございます。  なお、ちょっと付言をいたしますが、どういう意味でエリート校とおっしゃっているのかわかりませんが、改めて特別のエリート校を育てるといったものを意図しているものではございません。  それから、できる子、できない子、学習が進んでいる子供にその先を勉強させることはなぜいけないんでしょうか。おくれている、勉強がなかなかわかりづらい子供に、先に進まないで、それをもう一度教え直すということは、なぜそれがいけないんでしょうか。私はそれを差別とか何とかということ自体がおかしいのであって、やはりその子供たちが今置かれている事実を大切に取り扱っていきたい。ただそれだけを願っているものでございます。 34 ◯議長(林宏君) 以上で、桜井恵子君の質問を終わります。  次に、藤原正則君。                   〔藤原正則君登壇〕 35 ◯藤原正則君 私は、違いを認めてともに生きる区議会合同を代表して一般質問させていただきます。  まず初めに、安全な区民生活を実現するための区の役割についてお伺いさせていただきます。  私は、8月25日より9月2日まで、区議会海外調査団の一員としてアメリカ合衆国ワシントン州シアトル市、ベルビュー市、カリフォルニア州バークレー市、フリーモント市、サンフランシスコ市を調査させていただきました。これらの調査した市の中では、同じ州の中であっても市によって市長の選び方や任期の期間の違い、消費税税率の違いなどさまざまな独自性を持っていました。その中でも同じなのは、市民の安全については一番身近な行政が行うということから、人口の多少にかかわらず、市が警察と消防を運営していることでした。  私が調査に行っている8月31日に痛ましい殺人事件が、品川区小山で起きていました。この事件はいろいろな新聞に載り、私が帰国してから会う人ごとにこの事件のことを耳にしました。区民の安全を国や都と連携を持ち、身近な行政の取り組みの1つとして考えていかなければなりません。  そこで、身近な行政として、品川区が区民の生命と安全を守る観点から、以下6点について質問いたします。  1)品川区において凶悪犯罪、外国人犯罪、少年犯罪は増えているのか。  2)検挙率はどうなっているのか。  3)交通事故の増減はどうなっているのか。またその対応はどのようになっているのか。  4)品川区と所轄警察との関係はどうなっているのか。  5)区民から犯罪性のある相談を受けたとき、どの部署でどのような対応をしているのか。  6)一番区民に身近な行政として、防犯も含め、今後どのような役割を果たしていくのか、お伺いいたします。  次に、地方分権の時代におけるこれからの基礎的自治体としての区の役割についてお伺いいたします。  ワシントン州シアトル市では、現在、市財政は6,000万ドル不足しているそうです。担当者からは、入ってくるお金が減っているのに仕事だけは増えている。そしてこの不足分は市債など発行せず、警察、消防などのサービスの削減をするそうです。市民の安全を市行政の第一に挙げているにもかかわらず、財源がないためにサービスをカットしていく現実は、改めて仕事は財源の裏づけがあって初めてできることと実感いたしました。  バークレー市では、シャーリー・ディーン市長とお会いしました。サタディナイトスペシャルという銃規制をし、このことが周辺の都市を巻き込み、バークレー市がカリフォルニア州を動かしたことを、市長は私たちに熱く語ってくれました。現在、バークレー市は革新都市と認知され、アメリカのメディアはバークレー市が何を言うか注目しているそうです。  情熱的な市長のお話を伺っているうちに、一瞬、シャーリー・ディーン市長と高橋区長の姿が重なりました。アメリカと品川区は時間差16時間、距離もものすごく離れているけれど、地方行政における思いは変わらないものだなと、高橋区長のことを遠きアメリカの地から思い、胸が熱くなりました。英語と日本語の質疑応答の中で、たとえ国が違っても、話す言葉が違っても、行政を運営する制度が違っても、一番大事なものは行政に携わる人がいかに情熱を持って仕事をするのかが重要であるか、改めて確認させていただきました。  そこで質問いたします。  1)品川区の財政の現状はどうなっているのでしょうか。  2)政策実現のため、国や都にどのようにアプローチしていくのでしょうか。  3)高橋区長は東京23区はパレットの上に23色あるものだと例えることがありますが、地方分権の時代に品川区の独自性はどのようにたどっていくのでしょうか。  4)改めて高橋区長の品川区政に対する情熱を伺わせてください。また、そのお気持ちを職員にどのように伝えていくのか、反映していくのか、あわせてお伺いいたします。  次に、子育て支援策についてお伺いいたします。  昨年度、総理大臣みずからが音頭をとった保育所の待機児童ゼロ作戦は、厚生労働省の新エンゼルプランをベースに、100億円単位の新規予算が投入され、来年度においても新たに360億円余りの概算要求がされていると報道されていますが、現状は依然として都市部における保育所の待機児童が増大の傾向を示し、子育ての困難さに悩む保護者も、その深刻度を増すばかりです。  指標である合計特殊出生率は、平成11年に全国で1.34、東京都で1.04、品川区で0.88であったのが、平成12年には全国で1.36、東京都で1.04、品川区で0.91とやや持ち直す傾向を示したものの、先ごろ発表された品川区の平成13年度の数値は0.85とさらに低下し、一向に歯止めができていません。厚生労働省人口問題研究所による晩婚化に基づく今後の反転の予測は、その当否を問われそうな勢いです。  子供はまさに国家の宝です。地域においても同じく宝です。子供のたくさん存在する地域社会には活力がみなぎっています。そのことから、地域社会の発展の礎はまさに子供の存在と言っても過言ではないと思います。そのためには、女性が安心して子供を生み育てられる社会こそ、私たち男女が共同してつくっていかなければなりません。女性の社会進出支援、とりわけ就労支援に積極的に取り組み、男女共同参画社会を形成することこそ、行政の取り組むべき目標です。品川区の第三次長期基本計画にもあるとおりです。子供を育てることに夢のない社会に未来はないと思います。  さて、品川区では、女性の社会進出を支援し、子供の健全な発達を保障するため、さまざまな先駆的な保育施策に取り組んでこられました。最近の保育におけるさまざまな特別事業の展開は、保護者の就労形態の多様化に対応し、まさに時代の求めるものに呼応した、区民ニーズに的確かつ迅速に対応する品川区政の象徴のように思います。  また、本年3月に登録されたISO9001、保育における品質マネジメントシステムは公立としては初めてのもので画期的であり、全国的な注目を集めているところです。聞くところによりますと、当該保育園を初めとして、保育課には視察、取材が引きも切らないということで、品川区の議員としてまことに誇り高く思います。今後とも子育て支援についての施策の一層の充実をお願いしたいものです。  そこで質問に移ります。  1)保育園におけるさらなる事業展開について。  既に平成11年度以降、延長・夜間保育、年末保育、病後時保育、休日保育などを実施されてきましたが、来年度以降に向けた新たに実施する事業をお考えでしたら、お聞かせください。  2)今後の住宅事情と人口の推移について。
     区外では各地区の再開発事業が進展し、大規模な集合住宅が出現し始めました。また、特別区では大企業等の保有地の放出などによる地価下落の効果として、都心回帰の現象が生じ、転入者が増加し始め、江東区では余りにも急激な流入のため、マンション開発事業者から公共施設整備の協力金を徴収することとしております。そこで、荏原市場跡地を含め、品川区の今後の集合住宅の動向と、あわせて人口の動向、特に年少のゼロ歳から5歳までの動向についてどのようにとらえているか、お聞かせください。  3)今後の待機児解消策について。  品川区では、入園の弾力化や定員の拡大、特に低年齢児の定員の拡大に取り組んで努力され、100人以上あった待機児数が平成11年には79人、12年には60人と減少してきました。しかし、平成13年には114人、14年には188人と一挙に反転して増大しております。さきの人口動向を踏まえ、今後の待機児解消策の取り組みについてお伺いいたします。  4)調理委託を含む運営委託について。  お隣の大田区で、先ごろ保育施策の新しい方針が設定され、公表されました。延長保育など特別保育事業を多角的に展開する部分は、多くは品川区が先駆的に実施してきたものですが、その中に区立運営を民営化する方針が出されいます。三鷹市での株式会社ベネッセによる運営の実績や、文教区でのこれからの計画も予定されています。品川区では、調理代行に取り組んで3年目に入り、提供する給食の質を下げないでコストダウンを実現させる施策を成功させてきましたが、このような他区での保育所の運営そのものに関する委託についてどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。  5)家庭あんしんセンターとの連携について。  去る9月1日にオープンした品川区家庭あんしんセンター(子供未来館)は、今後の品川区の子育て支援策の中核になる重要な施設であると思います。私も8月19日の開所式にお招きをいただきました。台風の大雨の中にもかかわらず、地元の方を初め多数の来賓の方が見えておりました。地元の方々のご協力の賜物であると思いますが、一方で大きな期待が寄せられている施設であると私も感じております。  この家庭あんしんセンターはまだスタートしたばかりで、その実績をお聞きするのは次の機会に譲りたいと思っておりますが、子育て支援施策として他の多くの機関と連携する必要がある施設と思っています。運営を社会福祉法人に委託されるとのことで、この連携は難しい面もあるものと推察します。今後の試金石にもなると思いますが、1つの例として、特に関係の深い保育園、保育課との連携をスムーズに始動しているのでしょうか、お伺いいたします。  最後に、旧正田邸の現状と今後の区の対策についてお伺いいたします。  昭和34年4月10日、国民の目は旧備前岡山藩主池田公の江戸下屋敷があった通称池田山、現在の品川区東五反田5丁目19番5号、正田邸に注がれました。皇太子妃として嫁がれる美智子様が、ご両親、ご兄弟初めご家族関係者にごあいさつをされるお姿が、テレビの映像を通して全国に放映され、美しく高貴なお姿とともに、理想的なご家族像を抱かれた国民は等しく感動を覚えたものでありました。私は、年齢的には直接テレビの映像を拝見することができませんでしたが、平成の天皇陛下の即位の礼等の際、再放送を拝見し、全く感動を同じくするものでありました。  江戸末期、孝明天皇の皇女和の宮が徳川第14代将軍家茂に嫁ぎ、朝廷と幕府の和平に大きな貢献とされ、今日に至るも女性の鏡として語り継がれ、数々の歴史ドラマに登場されるように、皇后陛下も皇室史、そして昭和史、特に女性史を変えた女性として歴史の続く限り語り継がれることは間違いありません。「日常でも皇后陛下のご実家と、お訪ねになる人々をよく見かけます」と、ご近隣の皆さんは語られておられました。ところが、この夏、マスコミがそろって皇后陛下のご実家が相続税の納税のため物納されたと報道し、週刊誌にはご実家の写真が掲載されておりました。  私は、多くの区民の皆様と同じように、旧正田邸が今後どのようになってしまうかについて心から心配している一人でございます。  そこで、旧正田邸の現状について、区として把握されている状況がありましたら、お知らせください。また、今後、区として何らかの対応をされるお考えがありましたら、お知らせください。  以上で質問を終わらせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)                  〔区長高橋久二君登壇〕 36 ◯区長(高橋久二君) 藤原議員のご質問のうち、初めに基礎的自治体としての区の役割についてお答え申し上げます。  まず、区財政の現状でございますが、これまで不断の行財政改革を進めてきた結果、多くの自治体が財政危機にある中、当区では平成13年度決算においても取り崩し型基金残高523億円、経常経費比率79.5%、公債比率7.5%など、各種財政指標も文字どおり財政の健全性を示しており、今後の新しい行政課題に備えるため、弾力性も十分確保できると考えております。  次に、政策実行への国や都へのアプローチについてでございますが、基礎的自治体として区民に対して責任を果たしていくためには時代の流れを読み、区民のニーズを的確に把握し、組織力、財政力等を最大限に発揮することが何より大切でございます。また、品川区独自の施策を実現させるためには、多くの制度的な制約を解決することが必要でございまして、そのため、日ごろから国や都の動向を把握し、研鑽を積み重ねることが欠かせません。こうした努力の結果が幼保一元化や小中一貫校の実現、区民住宅の住み替え制度や成年後見制度の先取りなど、さまざまな独自の施策を可能にしたものでございます。  そこで、私は常々施策の執行に当たりましては細心の注意を払いながら、積極的に事業にチャレンジをしてまいりました。職員に対しましても、失敗を恐れないでチャレンジ精神を持って行動してほしいと申し入れているところでございます。何よりも避けたいのは、職員が失敗をおそれる余り、何も行動を起こさないことでございます。変化の激しい時代にありましても、区としての独自性を発揮し、区民の皆様に喜ばれる仕事をするためには、まず接遇の大切さを自覚し、自己の資質を高め、日々の仕事に積極的にチャレンジするよう、機会あるごとに職員に訴えているところでございます。  次に、正田邸についてでございますが、塚本議員のご質問にお答えを申し上げましたとおり、国が責任を持って管理しておりますので、品川区といたしましては、推移を見守っていくことが最も適切な対応でないかと考えているところでございます。  その他のご質問につきましては、担当の部長からお答え申し上げます。               〔区民生活事業部長太川弘子君登壇〕 37 ◯区民生活事業部長(太川弘子君) 私からは、安全な区民生活の実現につきまして、お答えいたします。  まず、区内の犯罪件数ですが、平成13年総数6,338件、対前年比36件の減でございます。うち少年犯罪は553件で対前年比67件の減で、ともに減少傾向を示してございます。外国人の犯罪につきましては、警視庁の統計では平成14年上半期、都内では1,201件で、対前年42件の減となっております。  次に、都内におきます検挙率ですが、殺人・強盗などの重要犯罪は58.8%で上向いておりますけれども、侵入盗などの重要窃盗犯は34.7%で下降傾向となってございます。  次に、交通事故につきましては、人身事故では近年増加傾向を示しており、憂慮すべき状況になっております。区では、これまでも交通安全意識の普及・啓発や教育、違法駐車、駐輪対策など積極的に推進してまいりましたが、さらにコミュニティ道路や交通安全施設の整備など、安全対策に努めてまいります。  次に、区と区内5警察との関係ですが、従前から区民が安心して生活できるよう、十分な連携をとっておりますが、品川区生活安全条例の制定を機に、犯罪防止のため一層の連携を図ってまいりたいと考えております。  犯罪性のある相談への対応ですが、基本的には警察署で対応すべきものと思いますが、相談の内容によりましては、地域活動課が窓口となり、必要に応じ警察署、防犯協会との協議、連携を図ってまいります。  最後に、区の役割ですが、区民が犯罪に遭わないよう、また犯罪者にならないよう生活安全意識の向上を図るための啓発活動を積極的に担うべきものと考えております。条例に基づき設置された品川区生活安全協議会において、警察署、防犯協会ほか連合町会など区内の各団体との犯罪防止に関する協議を密に行うとともに、地域安全の集いの開催など必要な施策を実施してまいります。                〔福祉事業部長小沼毅君登壇〕 38 ◯福祉事業部長(小沼毅君) 私からは、これからの子育て支援策についての5点の質問に順次お答え申し上げます。  まず、保育園での新たな事業の展開ですが、本区では平成11年度以降、保護者のニーズに応えまして、さまざまな特別保育事業を実施してきました。また、時代の進展に合わせて今月1日には保育園と幼稚園を一体化させる、いわゆる幼保一元化事業を開始しました。今後とも多様な都市型保育需要の動向を見極め、的確な公私の役割分担を踏まえつつ、幼保一元化など新たな事業の検討および既存の事業の拡充・見直しに努めていきます。  集合住宅の動向と人口の推移でございますけれども、区内ではここ数年、年間4,000戸前後の新規着工があり、中でも荏原市場跡地では計500戸に及ぶ区民住宅を初め東品川地区での品川シーサイドフォレストなど大規模な集合住宅が建設されておりまして、この両地区では引き続き大規模な集合住宅が計画されていると聞いております。  さまざまな要因によりまして、区内人口は平成10年以降上昇傾向に転じ、本年1月1日現在では32万人の大台に回復しました。ゼロ歳から5歳までの乳幼児の人口は、ここ数年おおむね微増の傾向で、今後もしばらくは現在の傾向が続くものと見ております。  次に、保育園における今後の待機児解消策ですが、さきの五反田、大崎地区での平成16年から入居予定の荏原市場跡地区民住宅に対応しまして、近隣の保育園での園児の受け入れを考えております。  また、今定例会では補正予算の中で最寄り駅の1つである東急目黒線不動前駅の駅舎で、認証保育所の開設を予定し、待機児を解消するよう努めております。その他東品川4丁目関係では、開発地区内に認証保育所が開設される予定と聞いております。待機児解消策につきましては、今後の推移、認証保育所の活用等時代の動向を見据えつつ、的確な対応を検討していきます。  次に、運営の委託ですが、これまでのコスト、効率重視の方式や調理代行などを活かしつつも、今後はより激動する時代にふさわしい方式や利用者満足度の図れるシステムが望ましいので、区としてこの構築に努めてまいります。  次に、家庭あんしんセンター・子供未来館との連携でございますけれども、この9月1日にオープンし、その中の母子生活支援施設ひまわり荘についてみますと、保育園に在園中の乳幼児もいるので、従前どおり施設職員と保育園職員とで連携を図って、母子ともに支援してまいります。  新たに開設したファミリーサポートセンターでは、保育園の送迎を依頼される場合がありますが、児童課、保育課と受託者である福栄会の三者で綿密に打ち合わせ、全園に徹底させており、スムーズにスタートしております。今後とも関係各課、各機関とは十分連携を図っていく所存でございます。 39 ◯議長(林宏君) 以上で、藤原正則君の質問を終わります。  次に、須藤安通君。                   〔須藤安通君登壇〕 40 ◯須藤安通君 私は、まず初めに品川区を愛し、私ども自由民主党品川区議団はもとより、品川区議会の重鎮であられ、過日志半ばでご逝去されました故菅家秀夫議員に哀悼の意を表し、今後も天上から品川区議会を、そして品川区政を見守っていただくことをお願いいたしまして、故人のご指導もありまして、多くの場所で多くの区民の方々にお会いし、区民の方々の声なき声にも耳を澄ませ、理解し、行動する政策集団自由民主党品川区議団を代表いたしまして質問する、今回の質問者3名のうちの一人として一般質問を行います。  それでは、初めに品川区が真の自治権を持つ公共団体へ移行する取り組みについてご質問いたします。  我が国は、明治、大正時代には先進国を目標とし、戦後は国土復興を目指し、さらに少しスピードが早過ぎたと思われますが、高度成長期と、これまでの時代にあっては中央集権型の自治も、その機能を大いに発揮されたと思います。しかし、今日のような成熟化社会を迎え、価値観が大きく変化し、かつ多様化している時代には、これまで重視された画一性、統一性、均質性、結果の平等、量的・物質的豊かさなどに対して個性、創造性、多様性、機会の均等、質的・精神的豊かさなどが求められております。  私たちが生活するここ品川区におきましても、その自主性、自立性を発揮し、自主的、主体的で創造的な地域づくりを進めることが今日求められております。品川区を含めて、23区は多くの区民、都民の皆様のお力により、平成10年の自治法改正により、基礎的な地方公共団体として平成12年4月1日よりスタートいたしました。このことにより、昭和38年3月27日、最高裁大法廷判決で言う、特別区は憲法93条2項の地方公共団体として認めることはできないという判決は払拭されたのでしょうか。区長のご見解をお聞かせください。  この判決では、「地方公共団体といい得るためには、単に法律で地方公共団体として取り扱われているということだけでは足りない」と述べており、地方公共団体としては「事実上、住民が経済的、文化的に密接な共同生活を営み、共同体意識を持っているという社会基盤が存在し、沿革的に見ても、また現実の行政の上においても、相当程度の自主立法権、自主行政権、自主財政権等地方自治の基本的機能を付与された地域団体であることを必要とする」としてあります。基礎的な地方公共団体として位置づけられました品川区でありますが、現行制度では「都の区を特別区という」と表現されるように、品川区は特別地方公共団体として法人格が認められているにしかすぎません。  私たち品川区民にとりましては、品川区という共同体意識を持っているという社会的基盤は存在するものの、地方自治の基本的権能については、いまだ制約されております。すなわち、品川区は他の普通公共団体と比べ、大きく2つの権限が制約されていると考えます。1つには、事務処理権限の制約であります。これには5項目について制約がありますが、この5項目の権限は23区が一体とすることが望ましいとの考えから制約されたと思います。しかし、さきに述べましたように、各地域がそれぞれの地域の特性を生かすためには、この制約が解除された方が、私たち区民にとりましては良好な住環境が整備されると思います。  この5項目の制約の1つ目は、都市計画決定に関する事務ですが、これはむしろ各区の状況に合ったまちづくりの観点から、権限が区にあれば各区の特性を生かし、よりきめ細やかなまちづくりの計画が立てられると考えます。その2つ目は、上水道の設置・管理に関する事務。その3つ目は下水道の設置・管理に関する事務ですが、これら2項目の事務については、23区で一部事務組合を設置することにより対応可能であり、その4つ目としては、感染症の予防、蔓延防止に関する事務ですが、今日のように医学が進歩し、情報化が進んでいる状況では、各区で保健所、医師会、病院と連携をとることで速やかに対処できることであります。5つ目は消防に関する事務ですが、品川区のように高層建築物が存在する一方、狭い道路を有する密集地域もある場合には、大型のはしご車や狭い道でも入れる小型消防自動車の整備、また消防団、区民消火隊の整合性が図れるなど、地域の実情に合わせた取り組みが考えられます。そこで、こうした事務処理権限の制約を外すことにより、各区がその地域の特性に合う行政が行えると考えます。  いま1つの大きな制約は、税財政上の制約であります。都と特別区の間では、本来、市町村が課税徴収し、財源としている固定資産税、法人住民税、特別土地保有税の3税が調整3税と呼ばれ、今後の課題として5つの問題点は残しているものの、都区財政調整制度が設けられ、都と特別区の間で48対52の割合で配分されております。  私どもが東京都の資料等から推計いたしました平成13年度の試算では、品川区が他の市町村並に課税・徴収し、財源とできる固定資産税は約454億円、法人住民税は約257億円、そして特別土地保有税は約7,200万円で、この3税の合計は約712億円にもなります。これに対しまして、平成13年度の財調の予算額は約328億円で、3税の納税額の半分にもなりません。納税者の区民の方々から見ると、どうしても負担と受益の差で還元度が少ないと感じてしまいます。  平成13年11月に第27次地方制度調査会が発足し、社会経済情勢の変化に対応した地方行財政制度の構造改革について、地方自治の一層の推進を図る観点から調査・審議を求める旨の内閣総理大臣の諮問がありました。  私たちはこうした状況をかんがみ、平成12年4月1日施行の基礎的自治体としてのスタートを、品川区における地方分権のスタートの第一歩と位置づけ、さらに品川区が区民ニーズに応えられるよう、真の地方分権の推進を図り、品川区自身が財産を管理し、事務を処理し、行政を執行する真の自治権を有する品川区の自治を目指す必要があると考えますが、区長はいかなる手法で真の自治権を持つ品川区へと導くのか、ご見解をお聞かせください。  次に、2つ目の質問として、区民参加型の品川区ミニ公募債の発行についてお尋ねいたします。  先ほど述べましたとおり、今日のように成熟化された社会では、多くの区民の方々が一番生活に密着した品川区行政に関心を持ち、積極的に行動を起こしたり、意見や種々お考えをお持ちです。私ども自民党品川区議団も、政調会としていろいろな方々と接触し、ヒアリングをさせていただいておりますが、その際にも多くのご意見、ご提言が寄せられてまいります。  そこで、品川区民の方々により深く品川区行政にご理解をいただいたり、さらに品川区の施策に関心を持っていただくよう、個人向けのミニ品川区債を発行したらいかがでしょうか。若い方々にも参加していただけるように、一口の起債をミニにし、また、単に銀行に預けるより安全・有利という投資型ではなく、ある程度個人なり世帯で上限を定め、あくまでも区民の方々に区政により深く関心を持ってもらう考え方で発行されたらいかがでしょうか。そのためには、品川区債に公募された方々には起債の目的に対しご意見を出してもらうとか、区政モニターになってもらうとか、品川区施設の見学会に参加してもらうなどの方策をとることによって、区民の方々がさらに区政に深く関心を持っていただくような工夫も必要かと考えます。小口の起債発行となりますと、いろいろと手間がかかり、大変な作業となりますが、個人向けのミニ品川区債を買うことにより、区民の方々の品川区行政への関心もさらに高まり、1つの区民参加型の施策となり、郷土品川を愛する風潮もさらに高まると思い、ご提言をさせていただきますが、区長のご見解をお聞かせください。  次に、3つ目の質問に入ります。  品川区財政の区民への還元についてお尋ねさせていただきます。  品川区では、不断の努力や私ども議会での行財政改革特別委員会を初め、各委員会や議員の提言を受け、堅実な財政運営を維持してきております。一口で不断の努力と申しましても、この努力は強固な意思の力によって、絶えず困難や苦痛に耐え、よくそれらを克服するところに生ずるもので、途中で政策を変更などせず、堅実な財政運営を行う区の努力に対しましては、大いに敬意を表するところであります。平成13年度の決算を見ると、実質収支は24年連続、単年度収支は5年連続の黒字が報告されております。区長さんや理事者の方々が、区内の各種会合等でごあいさつの中に、「品川区は健全財政を維持しております」とか、「本年は何名の職員の削減を行いました」等々区の状況を話されております。  また、過日の新聞報道によりますと、ISO14001の平成13年度の省エネ対策では、約4,800万円の削減があったと報道されております。我が国が右肩上がりの高度成長期で、区民の皆様が同じように良好な景気状況にあるならば、こうした区の財政状況についても、さもありなんと区民の方々はお考えになるでしょうが、現況のような不況の波の中にいる私を初めとして、区民の皆様方からは、それならば私たちの生活が少しでも快適に送れるよう、税を還元してほしいと考えるのは当然な思いであろうと思います。品川区が23区の中でもトップクラスの健全な財政運営を行っているならば、品川区民がトップクラスの快適な社会的生産基盤と社会的生活基盤に立って日常生活が送れるようになっていてもよいと考えます。  そこで、区民の皆様へ税を還元するとしても、単に補助金等で還元するのではなく、国や都で行い切れない、あるいは計画はあっても速度の遅い事業を先取りし、インフラストラクチャーの整備を行うことで税を還元し、区民の皆様の毎日の生活が快適に過ごせるようにして、健全財政運営のおかげと感じるような施策を講じる必要があると思います。もちろんインフラストラクチャーの整備につきましては、莫大な費用がかかるものもありますが、あくまで区財政は堅実な財政運営をとることを基本としながら、行革等で生じた分を還元するような考え方で、できる範囲から計画的に進めていただきたいと思います。  また、こうしたインフラストラクチャーの整備をする場合には、区内業者育成の観点から、契約の方法についても一考を要していただき、区内関係業者の不況感を一掃していただき、活力ある品川区へ移行する起爆剤として運用されることをご提言申し上げます。品川区が活力を生み出すことで、東京が、日本が、世界が元気になるのだという意気込みの区長のご見解をお聞かせください。  最後の質問に入ります。  荏原町駅にエスカレーターの設置を願いまして、お尋ねいたします。  東京急行電鉄大井町線、荏原町駅付近は、中延特別養護老人ホーム中延在宅介護支援センターの平成10年5月1日の開所に合わせるように、福祉のまちづくりが進められ、段差の解消などが図られ、同時に第4地域センターにもエレベーターが設置され、地域の方々にも大変喜ばれております。特に段差が解消された立会遊歩道は車の出入りがほとんどなく、道路に植えられた草花や木々が四季折々の風情をかもし出し、車いすの方々や高齢者の方々はもとより、一般の区民の方々が散歩やジョギングの道として楽しんでおります。  しかしながら、街から一歩外へ出ようと、東急大井町線の荏原町駅を利用しようとすると、大井町方面へ行く場合には、まず改札口よりホームと同位に上がるために6段の階段を上り、さらに30段の階段を上り、また30段の階段をおりるなど、かなりの段差の階段の昇降を余儀なくされます。一日約1万6,000名の乗降客の中には、多くの高齢者や昇降に難儀を感じている方々がいらっしゃいます。東京都の平成12年10月に改正されました福祉のまちづくり条例に沿って、鉄道事業者はエスカレーター等の設置が要請されております。  そこで、品川区といたしましても、東急側と話をされ、ぜひ荏原町駅にエスカレーター等の設置ができるよう、努力していただきたいと思います。せっかく街の中がバリアフリーになっていても、その延長線上、あるいは始発部である駅がそうでなければ、本当に生きた施策の完成とは言えませんので、ぜひ東急側と早急に相談され、実現化を図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区長のご見解をお聞かせください。  私どもは、品川区政に対し責任与党として種々活動を行っております。区長と私どもはよく車の両輪に例えられますが、私は単に並んで走るのではなく、例えば、サンフランシスコ消防署が持つ大型はしご車を運転する前輪、後輪の2人のドライバーが心を1つにして呼吸を合わせ、安全に車を走らせ、消火活動に当たるように、区長と私どもの両者が品川区政の進展に対し、共通の認識と強い意思を持ち、責務を果たすことが必要であると考えます。  そうした観点から、今まで何点かにわたりご質問、ご提言させていただきましたが、区長の前向きなご答弁を期待いたしまして、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)                  〔区長高橋久二君登壇〕 41 ◯区長(高橋久二君) 須藤議員の、品川区が真の自治権を持つ公共団体へ移行する取り組みについてお答え申し上げます。  初めに、特別区は憲法上の地方公共団体になったと考えるかとのお尋ねでございますが、平成12年4月の都区制度改革の最大の意義は、地方自治法において区が基礎的な地方公共団体として明確に位置づけられ、都の内部的な団体から独立した団体となったことでございまして、憲法上の地方公共団体であることが明白でございます。  しかしながら、ご指摘のように、今回の改革によりましても、なお23区は特別地方公共団体として他の普通地方公共団体に比べまして財政自治権の制約があり、このことは特別区を真の自治権を持つ自治体とする上で解決しなければならない重要な課題でもございます。  現在の制度では、調整3税を都区共通の財源といたしまして都が徴収し、都区間および23区間の配分を都が条例で定めることとなっております。この仕組みを変えまして、例えば、固定資産税を区の独立財源とする等、財源そのものを特別区へ委譲し、区が本来の財政権を取得することによりまして、自主的な行政運営が行われるものと認識しております。  また、自治権の確立には、単に制度上の権限を拡大するだけではなく、その制度をどれだけ活用し、どれだけ多くの利益を区民にもたらすことができるかということが大切でございます。今後、23区間では自治体間の競争がますます活発になるものと思われますが、区はみずからの政策能力と執行能力を高め、引き続き健全財政基盤を維持しつつ、品川区らしさを発揮した区政運営に努力していく所存でございます。  次に、区民参加型のミニ公募債の発行をしてはどうかというご提案でございますが、ご提案の内容は、区民参加の新しい形を目指す資金調達方法としての試みとして、大きな意義があるものと受けとめております。ミニ地方公募債をめぐっては、ともすればペイオフ解禁、超低金利時代における安全有利な金融商品として人気だけが話題となる傾向がございます。しかし、区は区債の購入を通しまして、区民の皆様に区政や区財政に一層関心を持っていただき、区への愛着や区政への区民参加意識が進展する側面が最も重要であると考えているところでございます。  そこで、区は今年度早々から区民参加型ミニ公募債の実現に向けまして、実務的な検討を進めてきたところでございます。その結果、起債対象事業の候補としては(仮称)品川中央公園整備事業、発行額が5億円程度、発行時期は今年度内という方向で、既に起債許可を行う東京都と協議に入っております。今後は引き続き発行条件、募集販売方法、一口当たりの券面額、購入限度額等の具体化に向け、さらに検討を進める予定でございます。その中で購入いただきました区民の皆様には、区内施設見学会にご参加をしていただくなど、さまざまな工夫を凝らしまして、品川区版区民参加型ミニ公募債の実現を期していきたいと考えております。  最後に、健全財政の区民への還元に関するご質問でございますが、品川区は過去におきまして3カ年連続して実質収支の赤字を出した苦い経験から、不断の努力により行財政改革を進め、健全財政を維持できるようになりました。  この間、堅実な財政運営に徹しつつ、政策面では長期基本計画の5本の柱に沿いまして、区民住宅や高齢者施設を初めとするハード事業と子育て環境の充実などのソフト事業のバランスに配慮しつつ、各分野で高い水準の施策を積極的に展開をしてまいりました。  一方、長引く不況は区民生活にさまざまな影を落としておりまして、安全、快適な区民生活の基盤をつくる区の施策に対し、区民の期待はこれまで以上に高まってきております。とりわけ重要な課題といたしまして、災害に強いまちづくりや人にやさしいまちづくりがあります。この視点に立ちまして、防災不燃化促進の面的整備、公共施設や公共交通機関のバリアフリー化を初め区民の皆様が品川区に住んでよかったと実感できるような基盤整備を進めているところでございます。  また、この工事発注に際しましては、できるだけ区内業者を優先的に選定するほか、区外業者が受注した工事につきましても、下請業者にはできるだけ区内業者を指名するよう、日ごろから要請をしてきております。さらに大規模工事につきましては、共同企業体の結成によりまして、区内業者が参加できるよう工夫をしており、今回、補正予算案の小中学校の空調設備設置工事につきましても、できるだけ区内業者に発注できるよう検討しているところでございます。  このように、契約の原則でございます公平性、透明性、競争性を確保しつつ、区内業者育成の立場から受注の機会の拡大に努めているところでございますので、ご理解のほどお願い申し上げます。  その他の質問につきましては、担当の部長からお答え申し上げます。               〔保健高齢事業部長新美まり君登壇〕 42 ◯保健高齢事業部長(新美まり君) 私からは、東急荏原町駅へのエスカレーターの設置にかかわるご質問にお答えいたします。  区では、長期基本計画および高齢者や障害者にやさしいまちづくり推進計画に基づき、やさしいまちづくりを推進してきております。  鉄道駅のエレベーター、エスカレーターの設置につきましては、今年度もJR大井町駅、東急大崎広小路駅等区内4駅の整備費を助成し、設置を促進してまいりました。ご質問の東急荏原町駅でございますが、以前から東京急行電鉄株式会社へ整備を要望していたところ、このたび「平成15年度を目途に整備を行う予定であり、現在の跨線橋の廃止、改札口の新設・スロープ化等整備方法を検討中である」との回答を得たところであります。  荏原町駅を含む中延特別養護老人ホーム等周辺地区につきましては、ご質問にもございましたように、平成9年度所要の整備を実施してきたところでございますが、懸案の荏原町駅の駅舎につきましても、以上のような方式でバリアフリー化の見通しが立ってまいりましたので、今後、東急電鉄と実現に向け協議をしてまいります。 43 ◯議長(林宏君) 以上で、須藤安通君の質問を終わります。  これをもって本日の一般質問を終わります。  以上で本日の日程は終了いたしました。  次の会議は明20日、本日に引き続き一般質問を行います。  なお、明日の会議は午前10時から開きます。  本日はこれをもって散会いたします。    ○午後4時28分散会   ─────────────────────────────────────                              議 長  林     宏                              署名人  金 高 正 男                              同    北 野 富 江
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