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令和6年度予算特別委員会−03月04日

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  1. 港区議会 2024-03-04
    令和6年度予算特別委員会−03月04日


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    最終取得日: 2024-07-21
    令和6年度予算特別委員会−03月04日令和6年度予算特別委員会 令和6年度予算特別委員会記録(第6号) 令和6年3月4日(月) 午後1時開会 場  所  第3・4委員会室 〇出席委員(34名)  委 員 長  うかい 雅 彦  副委員長  なかね  大        兵 藤 ゆうこ  理  事  三 田 あきら       ませ のりよし        白 石 さと美       石 渡 ゆきこ        玉 木 まこと       土 屋  準  委  員  とよ島くにひろ       新 藤 加 菜        森 けいじろう       さいき 陽 平        琴 尾 みさと       野 本 たつや        山野井 つよし       小 倉 りえこ        やなざわ 亜紀       鈴 木 たかや        福 島 宏 子       根 本 ゆ う        清 家 あ い       榎 本 あゆみ        丸山 たかのり       ゆうき くみこ
           二 島 豊 司       風 見 利 男        榎 本  茂        阿 部 浩 子        なかまえ 由紀       七 戸 じゅん        池 田 たけし       池 田 こうじ        清 原 和 幸 〇出席説明員  区長                   武 井 雅 昭  副区長                  青 木 康 平  副区長           野 澤 靖 弘  芝地区総合支所  協働推進課長               西 本  亨   芝地区総合支所                                区民課長          井 上  茂  麻布地区総合支所  協働推進課長               河 本 良 江  麻布地区総合支所                                区民課長          川 口  薫  赤坂地区総合支所  協働推進課長               坂 本 俊 行  赤坂地区総合支所                                区民課長          坪 本 兆 生  高輪地区総合支所  協働推進課長               中 村 美 生  高輪地区総合支所                                区民課長          橋 本  誠  芝浦港南地区総合支所長  産業・地域振興支援部長兼務        上 村  隆  芝浦港南地区総合支所  協働推進課長               中 村 ゆかり  芝浦港南地区総合支所                                区民課長          後 藤 邦 正  地域振興課長  ウクライナ避難民支援担当課長兼務     木 下 典 子  産業振興課長        中 林 淳 一  観光政策担当課長             宮 内 宏 之  保健福祉支援部長             山 本 睦 美  保健福祉課長               野 上  宏  みなと保健所長              笠 松 恒 司  生活衛生課長               鈴 木 雅 紀  保健予防課長        西 山 裕 之  新型コロナウイルスワクチン接種担当課長  土 井 重 典  健康推進課長                                地域医療連携担当課長兼務  二 宮 博 文  企画経営部長               大 澤 鉄 也  企画課長                 西 川 杉 菜  区長室長          小 笹 美由紀  財政課長                 山 越 恒 慶 〇出席事務局職員  区議会事務局長              加 茂 信 行  次長            鈴 木 康 司                                                   ほか                午後 1時00分 開会 ○委員長(うかい雅彦君) ただいまから、本日の委員会を開会いたします。  本日の署名委員を御指名いたします。兵藤ゆうこ副委員長、石渡ゆきこ委員にお願いいたします。  本日の審議は、産業経済費の終了までを考えております。終了時刻は午後6時頃を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。  傍聴者から、撮影・録音の申出がありました。これを許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。              (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(うかい雅彦君) それでは、そのようにさせていただきます。     ─────────────────────────────────── ○委員長(うかい雅彦君) これより、歳出第5款衛生費の審議に入ります。  歳出第5款衛生費について、理事者の説明を求めます。 ○財政課長(山越恒慶君) それでは、歳出第5款衛生費について御説明いたします。  資料はサイドブックスの定例会・臨時会、令和6年第1回定例会、議案等のフォルダをお開きください。議案第21号から第24号のファイル、一般会計予算説明書の右下176ページを御覧ください。  衛生費の予算額は72億3,308万4,000円で、前の年度と比べ、2億2,073万4,000円の減額です。  項の1、保健衛生費は、款の衛生費と同額です。  以上、甚だ簡単ですが、第5款衛生費の説明を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 説明は終わりました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(うかい雅彦君) これより歳出第5款衛生費の質疑を行います。  初めに、福島委員。 ○委員(福島宏子君) よろしくお願いします。  誰でもAEDを使えるように広く講習会を開催することについて御質問します。  港区は、AEDの設置箇所を24時間営業のコンビニや店舗に拡大しました。現在、20団体の企業等と協定を締結し、63台設置しているということです。私たちも要望していたことですので、AED設置が拡大したことは大変喜ばしいことです。  次なるステップとして、区民からは、使い方が分からないとの声を多くいただきます。1月11日に保健所で、慈恵医大の武田先生を講師に、初めての救命措置講座が開催され、定員50名のところを、70名を超える方の申込みがあったと聞きます。関心が高いことが分かります。  AEDの使い方を全ての区民に知らせるため、人形や練習用AEDを使って体験できる講座を随時開催すること。地域防災協議会や町会・自治会など、区民からの要望があれば、出前講座を開催すること。2点、答弁を求めます。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 本年1月11日に実施した講座では、区が東京慈恵会医科大学の協力を得て作成した研修用動画を見ながら学ぶカリキュラムとし、参加者から、動画を使った講座が新鮮で頭に入ってきやすかったと大変好評をいただきました。AEDの使用方法を多くの区民に知っていただくことは大変重要と考えており、この動画は区ホームページに加え、ユーチューブでも公開しております。  今後の講座については、各地区の総合防災訓練で毎年AEDの操作訓練を実施することから、各地区総合支所とも調整しながら開催してまいります。  また、出前講座については、現状、救命措置を教えることができる区職員がいないなどの課題があります。まずは研修用動画の活用や、消防署が実施する講習会を御案内するとともに、保健所が実施する講座の実施時期や場所について、地域の方々の御要望を伺いながら設定してまいります。 ○委員(福島宏子君) 研修用動画を有効に活用するということもありますけれども、実際に貼ってみて分かるとか、音声を聞いて分かるとか、そういうこともあると思いますので、出前講座も開催できるように、また、実際の人形などを使っての講座なども随時開催していただきたいと思います。  次に、ネズミ対策を強化することについてです。  ネズミの被害は、住んでいる者にとっては、日常生活を脅かすほど深刻です。空調の室外機や下水道からの侵入ケースもあり、駆除するには専門家の力が必要です。近隣に退去する家がある場合や、集合住宅など解体する場合はなおさらです。小山町は今、町がなくなりましたが、近隣のタワーマンションのエレベーターの中にもネズミが出現して大問題になっています。  退去後のネズミ駆除を区として義務づけること。その際、費用の助成を行うこと。続けて答弁を求めます。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 区は、港区建築物の解体工事等の事前周知等に関する要綱に基づき、建築物の解体工事を行う際、ネズミ等の防除対策を講じるよう指導しております。駆除の義務化までは考えておりませんが、防除対策について相談があった際には、手順の例を助言するとともに、その実施記録を残すよう指導しております。  また、ネズミ等の防除対策は、地域一丸となった取組が有効なことから、区は港区町会等補助金交付要綱の団体活動費のメニューに、防除対策にかかった費用を対象として加えております。さらに、保健所への個別の相談に対して、必要に応じて職員が現地を訪問しアドバイスしたり、粘着捕獲シートや侵入防止用品等のサンプルを配布するなど、費用助成以外の面についてもサポートしております。 ○委員(福島宏子君) 様々サポートがあるということで、こういったこともぜひ区民の皆さんに知らせていただきたいと思います。  具体的に、この3月から解体が始まるのが、白金一丁目西部中地区の市街地再開発の場所です。古い工場が多くあって、近隣の飲食店の方、また、隣接した住民の方は、ネズミの発生を恐れています。区としても、こういった町会や住民の相談を受けていただいて、親身に対応していただきたいとお願いして終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 福島委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、とよ島委員。 ○委員(とよ島くにひろ君) 参政党の会、とよ島くにひろです。どうぞよろしくお願いいたします。  最近、ようやくコロナ禍が終わり、ようやく災難が過ぎ去ってよかったというムードが漂っております。私は少し待ってほしいと。事後検証していないということを考えております。あのときの対応は正しかったのか、それとも間違っていたのか、どこがよくて何が悪かったのかを考えたほうがいいと思っております。  新型コロナウイルス感染症という怖い病気がやってきて、はやり始めたから、外出自粛、お店も営業自粛、お酒も出しては駄目、みんなでマスクをして、政府が国民に、なぜか小さめの布マスクを配る。いわゆるアベノマスクを配って、そしてPCR検査を一生懸命やって、病気になっていないかチェックをして、長期的な安全性が不明なまま、緊急承認で国民の8割がワクチンを打って、そして、皆が打ったのに、検査では陽性者が増える一方。これは効いていないぞということになって、何回も打つ人は打った。  結果として、ワクチンが原因と思われる症状で亡くなった人は、国が認定しているだけで2,000人以上、重篤な副反応で苦しむ人が2万人以上。これは氷山の一角だと思われます。こうした社会現象がかつてあり、今なおその傷は癒えていないということに目をつぶっていては、また同じことが起きた場合、同じ過ちを繰り返すだけです。  先日の保健福祉常任委員会の請願で議題になりました、WHOをワクチン開発業者が私物化しているという問題も、世界にアンテナを張っていなければ気づかない問題です。政府もマスコミも教えてくれない世界の情勢に、今も日本は巻き込まれているのです。我々政治に関わる人間が、知らなかったでは済まされません。つい先日、2月27日の上川外相の答弁では、WHOに国家権限を委譲する力を有する国際保健規則は、条約ではないので、国会での審議にかける必要はないと衝撃の発言をしました。まさに、開いた口が塞がらないとはこのことであります。  新型コロナウイルス感染症対策に使われた国民の税金は、ざっくり100兆円と言われております。それだけの税金が使われたのなら、なおさら事後検証が必要なわけです。そして、それは港区もしかりです。新型コロナウイルス感染症問題の事後検証が行われるべきことは、皆さんも同意していただけるかと思います。  新型コロナウイルス感染症は、マスコミによく出ていた御用学者があおると、そのとおり、怖い病気でしたでしょうか。自分の前でばたばた人が新型コロナウイルス感染症で亡くなったでしょうか。ワクチンを打っていない人間がばたばたと新型コロナウイルス感染症で亡くなったでしょうか。私の仕事が僧侶なので、いろいろな方の葬儀を務めておりますが、新型コロナウイルス感染症で命を落とした方はごく僅かでした。  私は新型コロナウイルス感染症の大したことのなさを早めに知っていたので、当時、コロナ禍の始まった頃から、マスクもしなければワクチンも打たずに、家族の制止を振り切って、開いている店を探し、電車にも乗り、あちこち飲み歩いていましたが、見事に一度も今まで新型コロナウイルス感染症になったこともありません。友人はワクチンを打ち、しばらくしたら新型コロナウイルス感染症にかかりました。でも、熱は37.5度でした。そして、喉が少しいがらっぽいだけだったのに隔離をされ、彼は暇だから、毎日そのホテルでゲームをしていたそうです。  たまに重症化する人もいました。しかし、何日か寝込んだら回復しました。あれだけ騒いでおいて、蓋を開けたらインフルエンザと同じか、それ以下という印象です。そして、ようやく昨年5月に2類から5類に変更になり、正直、政府もやっと気づいたかと思いました。いや、正確には、最初から気づいていたのに、あえてここまで長引かせたのかと疑念を抱きました。当時の私から見て、そうした政府の対応は、はっきり言って不信感しかありませんでした。  世界に目を向ければ、日本は報道の自由度ランキングが低い。これは、正確な情報が国民に伝えられていない証拠です。なので、僕は海外のニュースにも積極的に目を向けるようにしています。そこには、日本では絶対に流されないニュースや科学論文が飛び込んできます。時にはフェイクニュースもありますが、多くの情報から信憑性のあるものをピックアップして読んでおります。報道の自由度ランキングの低い国にいるということは、それぐらいしないと正確な情報が入らないということです。  そんな閉ざされた言語空間の中で生きている国民が、正確な報道や正確な議論ができるわけがありません。まともな議論ができるのは、それに気づいて、きちんと情報を海外から取っている人だけです。本当に嘆かわしい現実であることは間違いありません。しかし、嘆いてばかりいても始まりません。しっかりと過去を検証し、未来につなげていくために、必要な議題を出していきたいと思います。  まず、コロナウイルスはどこからやってきたのかという疑問です。1年以上前の話ですが、コロンビア大学のジェフリー・サックス教授という方がいまして、この方は、コロナウイルスの起源について調べるWHOの委員会のトップを務めていたのですが、彼は途中でこの委員会を解散しました。なぜだと思いますか。彼がコロナウイルスの発生源が中国科学院武漢ウイルス研究所だということを突き止めると、急に周りがそれを隠蔽する動きを始めたからです。この話を、アメリカで大統領候補の1人とされているロバート・フランシス・ケネディ・ジュニアとの対談で証言しています。そんな話は一切、日本では聞きません。  となると、仮にコロナウイルスが人工的に中国科学院武漢ウイルス研究所で作られたウイルスだとしたら、つい半年くらい前に京都大学の宮沢孝幸准教授が発表した論文と言っていることが同じになります。宮沢准教授も同じく、少なくとも最近はやっているコロナウイルスの塩基配列は、人工的なものを感じると発表しております。同じような発表が世界の別の場所から発表されていたら、真実はそちらにあると考えてもおかしくはない話であります。また、宮沢准教授は、同じ変異株が同時に別々の場所から発生するのも不自然だとおっしゃっておりました。確かに自然に発生しているなら、じわじわと一つの場所から広がるのが自然の摂理だと思います。  塩基配列の話から、PCR検査の話もしましょう。そもそもPCR検査というのは、そこにウイルスの塩基があるのかどうかを検査しています。生きているウイルスも死んだウイルスも同じく検出をします。つまり、陽性になっても、死んだウイルスがたまたま鼻に付着しているだけだったという可能性もある。本人は元気なのに、陽性になったら、無症状感染者の出来上がりです。また、Ct値といって、この検査の感度を上げることによって、僅かなウイルス量で、感染していない人でも陽性になってしまうリスクもあります。  このように、PCR検査には、感染者を特定するには仕組みとして無理があるので、感染者の発見に使うべきではないと、PCR法の開発者のキャリー・マリス氏が言っているのにもかかわらず、WHOはそれを使用しました。また、このキャリー・マリス氏は、その発言をしてその後、若くして亡くなっています。果たして偶然でしょうか。  また、問題なのは、これが新型コロナウイルスの塩基だと中国政府が発表し、世界はそれを基にワクチンやPCR検査の開発を進めたのですが、その塩基の発表は取り下げられてしまい、基になる塩基が不明という状態に陥っています。つまり、コロナウイルスとは何なのか、前提がなくなってしまった状態に陥っているということです。  また、皆さんが効果があると信じている方は信じているマスクですが、これも意味がないという論文が数多く出ております。2020年のドイツの論文で、2万5,000人の子どもの親を対象に行った結果、マスクによる体調不良を訴える子どもは半数以上に上りました。風邪を引いた張本人が周りに拡散しないように、マスクは意味があります。しかし、感染しないようにはめるマスクには予防効果はなく、むしろ恒常的な酸素不足に陥ってしまい、脳に障害を与えるそうです。特に子どもの場合は、それが顕著だと言われております。  たまに喉の調子が悪いときに、喉に冷たい風を入れないようにする、その程度なら効果がありますが、毎日恒常的にしているのは、かえって不健康極まりないそうであります。大人が好きでマスクをするのは自己責任ですが、子どもに強制するというのは、狂気の沙汰としか言いようがありません。そもそも子どもは、新型コロナウイルス感染症に感染しても軽症です。日本より報道の自由度が高いヨーロッパに日本人が観光に行き、町なかでマスクをしていると、道行く人に、いつまでマスクをしているのかと叱られる始末であります。このことからも、世界の中で日本がどれほど世間知らずなのかが分かると思います。  さて、新型コロナウイルスワクチンの話が出ましたが、2023年、第3回定例会の決算特別委員会や第4回定例会で私が質問したお話のおさらいですけれども、新型コロナウイルスワクチンを数回打っても、人間の体は万能ではないので、XBB用のワクチンを打っても、最初に打った武漢型の抗体を体が作ってしまい、今はやっている変異株に対しての抗体を作るのは僅かなので、意味がないし、逆に感染しやすくなるIgG4という抗体を作ってしまい、かえって感染しやすくなる、免疫が下がって人体に危険であるというお話をしました。
     先日、立憲民主党の原口議員が国会で出した、新型コロナウイルスワクチンが感染予防効果、重症化予防効果があるという科学的根拠になるデータはありますかという質問主意書に対して、現状調べていますという政府答弁でした。これを見て疑念が湧きます。今調べているところと。効果があると間違いないから国民に勧めたのではないかと。なぜ今の時点で調べていると。  最近の原口議員は、新型コロナウイルスワクチンを打った後、がんになりました。そして、その原因が新型コロナウイルスワクチンであろうということが分かり、命がけで質問をしております。このように、コロナ騒ぎに疑義を呈する議員や役人がもっと多く現れてもよいと思うのですが、どこからか見えない圧力が働いて、箝口令でもしかれているかのごとく、不思議でなりません。  分かりやすい例を、資料を基に御紹介します。これは、厚生労働省が発表しているアドバイザリーボードという資料です。この資料は、新型コロナウイルスワクチンの未接種者と2回、3回の接種者が、10万人当たりどれぐらい陽性者になったのかが一目瞭然となる、非常に分かりやすい優秀な表です。資料の1を見ていただければ、これは2年前の3月に発表された表なのですが、これを見ると、なるほどと。接種をすればするほど、新型コロナウイルス感染症陽性者になりにくくなっているということが分かると思います。これを見ると、確かに接種したほうがいいと思うのは間違いないです。  しかし、この未接種者の中に、次の資料2を見ると、下のほうの赤い線のところ、ワクチン接種歴が未記入の場合、令和4年4月20日までのデータでは、その方は未接種に全部分類していた。しかし今回からは、記入のない方は接種歴不明のほうに入れるようにしたと、修正をかけたのです。そうすると、この10万人当たりの新規陽性者数のところ、未接種と2回目、3回目を比べたところ、未接種が一番多く陽性者数になっているのかというと、そうでもなくなってきているということが分かると思います。2回接種済みのほうが、未接種の人より陽性者になる確率が上がっているということが分かるかと思います。しかしながら、3回目接種済みの方は一番陽性者にはなっていませんから、2回ではなくて、3回打てばいいのではないかという判断をされる方も多かったことでしょう。  では、資料3を見てみましょう。これは、先ほどの資料の3か月後の状態です。もはや、未接種の陽性者数、陽性者になる確率と、2回目・3回目の陽性者になる確率を見比べたところ、2回目、3回目のほうが圧倒的に増えている、陽性者になる確率が増えてきているということが分かるかと思います。これは1年半前のデータであります。  では、このときの7月から1か月たった後の状態を見てみましょう。これが資料4です。そして、この資料4を見てみると、既に最も陽性者になりやすいのは、3回目接種済みの方にもそれが及び始めております。そして、もはや未接種者は陽性者になりにくいということが、ここで分かるかと思います。  では、この後の状態はどうなっているのか。だんだんこれが徐々にどのような方向に進んでいるのかということは、皆さん予想がつくと思いますが、厚生労働省はこれ以上、こういうまずいデータを出すのは危険だと思ったのか分かりませんが、ここでデータを出すのをやめてしまいました。今のグラフを見ていただければ分かるように、この数字というのは恐らく小学生でも、この後どうなるのかは予想できると思います。  このようなリスクが実は新型コロナウイルスワクチンにはあるということを、私は独自に調べ、結構前から知っていました。例えば、ギアート・バンデン・ボッシュ博士。この方は、グラクソ・スミスクラインやノバルティスファーマのワクチン開発部長であり、ビル・ゲイツのビル&メリンダ・ゲイツ財団ワクチン開発責任者、さらには、ドイツの感染症センターワクチン開発局長、そして貧困国の子どもたちにワクチン接種をする団体、Gaviワクチンアライアンスの責任者という、世界で一番ワクチン推進派の博士が、今回の新型コロナウイルスワクチンだけは反対をしています。  また、ヒト免疫不全ウイルスを発見したと言われているノーベル賞受賞者、リュック・モンタニエ博士も同様に反対しています。人間が本来持っている自己免疫を破壊して、あらゆる感染症が治せなくなり、自分の免疫が自分を攻撃する自己免疫疾患に陥ると警鐘を鳴らしていました。つまり、新型コロナウイルスワクチン接種を強引に推し進め、打たない人間は非国民かのごとく吹聴し、事実上、半強制的に多くの国民に打たせる空気感をつくらせたこの政策は、間違いであったと言わざるを得ません。  製薬会社と新型コロナウイルス感染症にまつわる話をしましょう。多くの日本の国民は、アンソニー・ファウチという人物を知りません。米国国立アレルギー・感染症研究所、いわゆるNIAIDの所長です。彼は製薬会社とずぶずぶの関係だったということが分かっています。資本主義が極まり過ぎて、政治が腐敗しているアメリカなので、仕方がありませんが、一部の人は、CDCやNIAIDといったところを辞めて、そして巨大製薬会社に行ったり、いわゆるビッグファーマに行って、そして政府の機関に戻ったり、行ったり戻ったりしていること。こういったことが通常、日常的にアメリカで行われているわけです。  今まで、ビッグファーマの一つであるファイザー社は、薬害を起こすたびに訴訟で賠償金をしょっちゅう払っております。このアンソニー・ファウチなる人物は、今年の1月9日、新型コロナウイルス中国科学院武漢ウイルス研究所漏えい説は陰謀論ではないと証言しました。かつ、ソーシャルディスタンスとして6フィートを維持するというのをやっておりましたが、これに対しても、科学的根拠は一切ないと証言しました。このソーシャルディスタンスは、日本でもやっていたことは記憶に新しいかと思います。このアンソニー・ファウチという人物に対して、私たち日本は旭日重光章という勲章を与えているので、日本たるや、目も当てられない状況であります。  ロックダウンについても同じです。東京都ではロックダウンが行われ、飲食店の営業自粛、国民の外出自粛が叫ばれました。新宿歌舞伎町のホストクラブやキャバクラ店を、役人や警察官が大挙して指導して回った光景は、今も忘れられません。これについて異論を唱え、裁判に踏み切ったのが、カフェラ・ボエム、権八西麻布、ゼストキャンティーナといった飲食チェーンの社長、長谷川耕造さんです。この裁判では、安倍内閣時代の内閣官房参与である京都大学の教授、藤井聡先生が、ロックダウン対策の無意味さを裁判の中で証明し、裁判官もこれを認めています。  最近の新型コロナウイルスワクチンをめぐる研究結果についての話をします。新型コロナウイルスワクチンは、mRNAワクチンというだけあり、脂質ナノ粒子に包まれたカプセルの中に、RNAというものが入っているのがこのワクチンです。RNAとは、DNAが2本の鎖だとしたら、そのうちの1本がRNAというものです。このRNAを体内に入れて、自分の体でスパイクたんぱく質を作成して抗体を作るというシステムなのですが、RNAは壊れやすいので、脂質ナノ粒子で包んでいるという意味です。  最近発見された研究によると、このワクチンにはRNAだけではなく、DNAが混ざっており、これが基準値を超えて混入されていたことが発覚しました。そこで科学者たちはこれを問題視し、中止すべきだと言っていたのですが、これを政府は無視しました。また、SV40というがんを促進する要素まで見つかっており、人間のDNAに影響を及ぼし、がんを促進するものが混入していることが発見されたのに、いまだに中止をしない。そして、冒頭に言った2,000人以上の死者を出してもなお、接種をいまだに続けております。  2011年に焼き肉チェーンのユッケを食べて5人が亡くなった集団食中毒のときは、マスコミは大騒ぎしました。それなのに、分かっているだけで2,000人が亡くなった、この新型コロナウイルスワクチンによる死は無視。これがどれほど異常なのでしょうか。製薬会社はマスコミのスポンサーだから言えないのでしょうか。以前、金属片が新型コロナウイルスワクチンの中に見つかったという報道がなされましたが、時の菅首相が、「大勢に影響はございません」の一言で片づけた理由は何でしょうか。  ファイザーとどんな契約を結んだのか。インドでは、この契約の内容が開示され、国にとってとてつもなく不平等で、ファイザーにとっては非常に有利な内容の契約がなされたと報道されております。日本ではどんな契約がなされたのか。京都大学の名誉教授の福島雅典教授が、裁判でこれについて情報開示を求めている途中です。恐らくインドと同じような内容だと思われます。  未来の話をしましょう。先日の保健福祉常任委員会において、パンデミック条約に関する請願が出されましたが、これは、緊急時にWHOが国に対して指示を出せる体制の構築が問題になっていることに端を発するものです。また、憲法改正に伴う緊急事態条項の創設も同じように、緊急時に国が国民に対して強権を発動できるようにすることが問題になっています。おまけに4日前、地方自治法の改正でも、緊急時は国が地方の自治権を取り払い、指示が出せるようになる。パンデミックの名の下に、恐ろしくもない病気の発生を根拠に緊急事態にされたら、たまったものではありません。  食事のときの不快な間仕切り、学校がつまらなくなる黙食、子どもたちも含む全国民が少なからず経験をしたことでしょう。これには意味があったのでしょうか。何かしないと非難されるし、取りあえずやってみたけれども、振り返り、それが間違いなら、間違いは正すべきです。二度と同じ轍を踏んではならないと思います。  以前、決算特別委員会でも言いましたが、免疫が上がれば病気にはなりませんが、新型コロナウイルスワクチンは免疫力を下げる。だから、いろいろな病気が国全体ではやっています。梅毒、脱毛、アトピー、帯状疱疹といった皮膚疾患や、膠原病、リウマチ、アレルギー反応、顔面神経麻痺、ギラン・バレー症候群などの神経障害、いつまでも続く働けないくらいの倦怠感、歩行困難になったり、日常生活に支障を来す人もいます。そして、突如として脳溢血や脳梗塞、また、がんが見つかると、あっという間にステージ4。これは免疫低下が誘発する問題です。本来こうしたことを全部しっかりと分かっている人が集まっているチームこそが、感染症対策を行うべきだと思います。  ここで質問です。港区には、感染症対策協議会という組織がありますが、この協議会において、新型コロナウイルス感染症の感染対策について効果検証がなされているのでしょうか。 ○保健予防課長(西山裕之君) 感染症法が改正され、保健所設置市及び特別区には、新たに感染症予防計画の策定が義務づけられております。そのため、区は新型コロナウイルス感染症対策を検証し、有事に必要な人員や検査機器の数を算定するとともに、平時からの人材の確保、訓練の実施、検査精度の維持や、多岐にわたる関係機関との連携の強化を図ることなどを感染症予防計画の素案に盛り込み、本年2月に開催しました感染症対策協議会において審議をいたしております。  引き続き、コロナ禍で培った経験を基に、関係機関と連携しながら、主体的かつ機動的に感染症対策に取り組んでまいります。 ○委員(とよ島くにひろ君) こういったことをいろいろと分かっている方を選ぶように心がけていただきたいと思います。  また、新型コロナウイルスワクチン接種の全額公費負担が3月末で終了となりますが、この後、接種を強制するようなことがあってはならないと考えますが、4月以降の新型コロナウイルスワクチン接種に対する考え方についての、区の考えをお聞かせください。 ○新型コロナウイルスワクチン接種担当課長(土井重典君) 令和6年度以降の新型コロナウイルス感染症は、予防接種法において、個人の発病や重症化を防止することに重点が置かれたB類疾病に分類される予定です。B類疾病の定期接種となる新型コロナウイルスワクチン接種には、接種を受ける努力義務や、区市町村による接種勧奨の規定はありません。区は、御自身の判断で接種を受けたいと考える方が確実に接種を受けることができるよう、接種体制の整備に努めてまいります。 ○委員(とよ島くにひろ君) いろいろリスクがあるということを認識しても、打ちたい人もいると思いますので、そこは止めることはできませんけれども、そういったリスクの周知徹底も同時にしていただければと思っております。  以上で質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) とよ島委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、ませ委員。 ○委員(ませのりよし君) よろしくお願いします。衛生費について御質問です。  台場地域の災害医療体制についての質問です。  さきの総務費での質問で、台場地域の孤立における防災対策について質問させていただきましたが、医療チームの連携などの重要性などを御理解いただき、検討していただくことになり、感謝しております。  現在、区では、12の病院と緊急医療救護所に関する協定を締結されているところでありますが、緊急医療救護所の目的には2つあります。1つは、応急処置やトリアージをする場所。2つ目は、医療器具、医薬品の備蓄場所として協力協定を結んでいると伺っております。  台場地域には、病床を有する大きな病院がないので、同様の救護所がありません。令和4年に医薬品の備蓄を検討、配備していただき、少し不安が解消されました。ありがとうございます。  そこで、今回、台場地域に配備した医薬品は、どのような基準に基づいて配備されたのかについてお伺いします。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は令和4年3月に、芝浦港南地区総合支所台場分室に災害用医薬品及び医療資器材を配備いたしました。配備に当たっては、東京都が作成した区市町村における災害用の医療用医薬品備蓄リストにおいて推奨された品目を参照し、台場地域の居住人口や1日の来訪者数を基に負傷者数を想定して、発災から3日間で必要な量を目安として、備蓄量を算出いたしました。 ○委員(ませのりよし君) お台場地域は御存じのとおり、観光地でもありまして、結構来訪者が多いというところですので、数ですとか、内容によっては疾病の流行などを加味して、品目内容の見直しとさらなる充実を図っていただければと思います。  台場地域の医療機関は小さなクリニックが1つあるだけなのですが、現状、緊急医療救護所が、台場のような地域においてないので、格差のない区民の生命を守ることについて、切実な問題だと思っております。柔軟に考えれば、医薬品の備蓄があり、そこに医療従事者がいれば、傷病者の手当てやトリアージ等はある程度行えると考えております。  そこで、現状、緊急医療救護所がない台場地域において、医療救護活動をどのように行うのか、区のお考えをお聞きしたいと思います。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 台場地域には、病院と併設した緊急医療救護所はありませんが、発災直後から港区立お台場学園港陽小・中学校に医療救護所を開設し、災害拠点病院や三師会などの協力により編成した医療救護班が、医療救護活動を行うことになっております。また、重傷者については、港区災害医療コーディネーターが中心となって受入先の調整を行い、速やかに近隣の災害拠点病院などに搬送することとしております。  台場地域の区民が、発災時に必要な医療が受けられるよう、引き続き、区内の災害拠点病院や三師会、警察署、消防署等で構成する港区災害医療連携会議などで検討を行うとともに、広域医療の観点から、近隣の医療機関や自治体などとも積極的に、発災時の体制等について意見交換してまいります。 ○委員(ませのりよし君) 何度も我々は台場のことは申し上げておりますが、孤立してしまう可能性もあり、搬送というキーワードも、我々が日常考えている車での搬送ができない場合もありますので、様々なそういったことも検討いただければと思います。  最後に、台場地域の災害時の課題認識を少し述べさせていただきます。  台場地域には緊急医療救護所がないため、代替の場所の確保が必須です。しかしながら、学校や台場区民センターは、体育館やホール、ロビーはありますが、ベンチなどの設備がほとんどありません。有事を見越しての医療行為が行えるベンチタイプの長椅子等の配備が必要と考えます。医療救護所となる病院の多くはフェーズフリーの観点から、待合室にある椅子やベンチは、災害時に負傷者が一時的に座ったり寝かせたりすることが可能な什器が配備されており、このような什器の配備を御検討いただきたいと思います。  整備については、各所管が異なり、衛生費ではないと承知しておりますが、緊急医療救護所と同等の扱いという観点で、全庁的な課題として認識していただきますようお伝えして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○委員長(うかい雅彦君) ませ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、琴尾委員。 ○委員(琴尾みさと君) よろしくお願いいたします。  まず、男性へのHPVワクチン接種の費用についてお伺いいたします。  HPVワクチンについては様々な議員から、その効果とかというお話がありましたので、こちらでは割愛させていただきます。  単刀直入に申し上げます。東京都では令和6年度の予算案において、HPVワクチンの任意接種に係る費用の一部の助成を決定いたしました。港区においても都の助成を活用し、男性のHPVワクチンの接種を進めていくべきだと考えますが、区の見解をお聞かせください。  すみません。時間の関係上、2も続けて質問させていただきます。若い世代への感染症予防啓発についてです。  港区は、若い世代で患者が増えている梅毒について、区内大学の学園祭に、区が性感染症に関するブースを毎年出展し、予防や検査の重要性を周知していると伺っていますが、HPVワクチンのように、若いうちに打っておいたほうがより効果があるものもあります。このため、HPVワクチンを接種する対象年齢において、将来の病気のリスクを知っていることが重要です。定期接種の対象者である小学校6年生から高校1年生を中心に、若い世代へ啓発を強化していただくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。 ○保健予防課長(西山裕之君) 予防接種は、効果と副反応があることから、区は任意接種に対する費用助成について、有効性・安全性が国の厚生科学審議会で確認されているなどの要件がそろったワクチンを対象としております。HPVワクチンの男性への接種については、現在も国の厚生科学審議会において、最新の知見を追加するための情報を収集し、整理している段階と聞いております。  区は今後も国の動向等について、しっかりと注視してまいります。  区は、接種の開始年齢である小学校6年生の進級時に、対象者と保護者に向け、予診票と、国が作成したリーフレットを送付しております。このリーフレットには、ヒトパピローマウイルスの感染が子宮頸がんの原因と考えられていることや、HPVワクチンの効果や副反応などが、イラストを用いて分かりやすく説明されています。また、区ホームページでも同様に、子宮頸がんについての情報や、一部の海外の国では男性へのHPVワクチン接種についても公費負担としていることを掲載しております。  今後も、対象者に合わせた予防接種の啓発や情報提供を行ってまいります。 ○委員(琴尾みさと君) ありがとうございます。国の動向を見てということで、承知いたしました。  ただ、それが始まるまでに、しっかりと打つか、打たないかを自分で判断するためにも、そういった知識を適齢期というか、より効果が効くような若い世代にも、引き続きさらに周知、啓発をお願いしたいと思います。  以上です。 ○委員長(うかい雅彦君) 琴尾委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、丸山委員。 ○委員(丸山たかのり君) よろしくお願いいたします。  初めに、アピアランスケアとしての頭皮冷却療法についてお伺いいたします。  乳がんなど、がんに対する再発予防の治療として、化学療法が行われることがあります。化学療法を行う場合には、脱毛はほぼ必ず発生し、化学療法投与後、二、三週間で髪がほぼ完全に抜け落ちることが一般的です。個人差はありますが、毛髪の脱毛は、化学療法を受ける患者が最も強く苦痛を感じる副作用であるとも報告されております。  補足資料1ページを御覧ください。頭皮冷却療法は、キャップを用いて、化学療法施行中の頭皮を冷却し、血流を低下させることで、毛根に対する薬剤のダメージを減少し、脱毛を抑制する方法であります。平均的な効果として、脱毛量が50%ほどでとどまり、発毛までの期間が短縮されることが分かっております。このことから、国内外のガイドラインには、脱毛に対する対策方法として頭皮冷却療法が記載されており、国内では2019年3月に薬事承認され、保険外診療として全国の約50施設で導入されているそうです。  質問は、アピアランスケアとしても注目される頭皮冷却療法を、区としても周知・啓発していただきたいと思いますが、区の考えをお伺いいたします。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 頭皮冷却療法は、がん患者の化学療法中に装着することで、脱毛の抑制や、脱毛後の回復を早める方法とされ、近年注目されております。区内でも、虎の門病院や東京慈恵会医科大学附属病院など、一部のがん診療病院が導入しております。従来のアピアランスケアでは、脱毛してからのケアが中心でしたが、その前段階でケアできる手法であることから、区では、がん患者の療養生活の質の向上に一定程度寄与すると考えております。一方で、機器が高額でかさばることや、白血病や頭皮に腫瘍がある患者が使用できないなど、一定の制限があります。  今後、区では、導入医療機関と意見交換を行うとともに、一般社団法人アピアランス・サポート東京などの支援団体とも連携しながら、啓発内容や手法について検討してまいります。 ○委員(丸山たかのり君) よろしくお願いいたします。先ほど機器も大きいという話もありましたけれども、準備に小一時間ほどかかったり、手間も結構かかったりということで、課題もかなりあるようですけれども、大変有効なアピアランスケアになるものだと捉えておりますので、区の医療機関で普及が進めば、ぜひ区としても、その先には助成も含めて検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、5歳児健診についてお伺いいたします。  多くの区市町村では、法定健診である3歳児健診以降、就学時健診まで健診がありません。国は令和5年度補正予算において、発達障害等の子どもの特性を早期発見することに加え、生活習慣等の指導や虐待防止等を図ることで、幼児の健康の保持及び増進を図ることを目的として、1か月児及び5歳児健診の実施を補助することといたしました。集団健診を原則とし、精神発達の状況、言語発達の遅れ等、心身の異常の早期発見や、育児上の問題となる事項を診断し、必要に応じ、事後相談等も行うとのことです。  特別な配慮が必要な児に対して早期介入を実施することで、保護者の課題への気づきや生活への適応が向上する可能性が指摘されており、5歳児健診の実施により学童期の不登校発生数が減少したという研究結果もあるようです。  補足資料の2ページを御覧ください。  一方で、5歳児健診の標準化や体制整備が必要となり、医療のキャパシティーの強化や、所見が認められた場合に必要な支援につなげる地域のフォローアップ体制なども重要になると思います。  質問は、5歳児健診に区として今後どのように取り組まれるつもりか、お伺いいたします。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 今回、国が打ち出した5歳児健診は、切れ目のない子育て支援の一環として、3歳児健診から就学時健診までの間の心身の発達や育児上の問題点などを把握するきっかけとしては、有用なものと認識しております。  一方、健康診査の実施に当たっては、発達障害等のスクリーニングの手法や、専門医療機関等の確保、就学時健診との連携、実施に当たってのマンパワーの問題など、慎重に検討すべき事項が多々あります。さらに、ほかの乳幼児健診と同様に、都内共通での健診の質を確保するため、他自治体との連携も欠かせないことから、先行する自治体の実施状況や効果などを分析し、他自治体とも密接に連携しながら検討してまいります。 ○委員(丸山たかのり君) 現状で実施するには、まだ課題が少しあるということのようですので、引き続きよろしくお願いいたします。民生費のほうでは発達検査を取り上げさせていただきましたけれども、そちらでは、検査体制の拡充が進むことを確認しております。発達検査は個別検診ですけれども、5歳児健診は集団健診ということで、無自覚な発達障害の早期発見につながるものだと大変期待しておりますので、ぜひ今後とも積極的に実施の方向で検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、小児インフルエンザワクチンについてお伺いいたします。  港区では、子どもの季節性インフルエンザ予防接種について、任意接種ですが、発病を一定程度予防することや、重症化予防の効果が期待できることから、1回3,000円を費用助成しております。一方で、任意接種であることから、各医療機関での接種料金はまちまちで、子育て世帯、特に2回接種が必要な13歳未満の児の家庭からは、助成額の引上げを求められております。  補足資料の3ページを御覧ください。  東京都は令和6年度予算案において、13歳未満に対し、小児インフルエンザワクチン任意予防接種に係る費用を区市町村が補助する場合に、東京都が2分の1支援する予算を新規に設けております。港区は3,000円補助しておりますので、1,500円が補助の対象になるかと思います。そこで、その1,500円を上乗せして、1回4,500円補助していただけないかと思っております。  質問は、東京都の補助などを活用し、小児インフルエンザワクチンの助成額を引き上げていただきたいのですが、区の考えをお伺いいたします。 ○保健予防課長(西山裕之君) 子どものインフルエンザ任意予防接種については、区内の医療機関の接種費用を考慮し、接種希望者の自己負担額がほとんど生じないように助成額を決定しております。今年度の助成額は3,000円としておりますが、物価高騰に伴い接種費用が高騰している現状と、子育て世帯の経済的な負担を軽減する観点から、都の補助金も活用し、本年10月から助成額を4,500円に引き上げてまいります。 ○委員(丸山たかのり君) ありがとうございます。助成額引上げが、本当に子育て世帯にとってみたら負担軽減になると思います。特に2回接種になると、負担はかなり大きなものでしたので、大変喜ばしいことだと思います。ぜひよろしくお願いいたします。  最後に、新型コロナウイルスワクチンについてお伺いいたします。補足資料の4ページを御覧ください。  厚生労働省は令和6年度から新型コロナウイルスワクチンについて、65歳以上の高齢者と、重度の基礎疾患を持つ60歳から64歳の人など重症化リスクの高い人を対象に、B類疾病の定期接種に位置づける考えです。インフルエンザワクチンと同様の扱いになりますが、重症化を防ぐ観点から、区としてインフルエンザと同程度に費用助成を継続すべきと考えます。令和6年能登半島地震の避難所では、高齢者を中心に、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症が疑われる急性呼吸器感染症が一時的に急増したと報じられております。防災対策の観点からも、高齢者への接種推進が必要と思います。  質問は、新型コロナウイルスワクチンの接種の推進に、令和6年度以降どのように取り組まれるつもりかお伺いいたします。 ○新型コロナウイルスワクチン接種担当課長(土井重典君) 令和6年度以降の新型コロナウイルスワクチン接種は、定期接種として、重症化リスクの高い高齢者などを対象とし、毎年秋から冬にかけて年1回接種することが予定されています。令和6年度以降の接種では、今年度までのように集団接種は実施せず、病院やクリニックで接種を受けることになりますが、希望する全ての方が接種を受けることができるよう、医療機関の確保に努めてまいります。また、定期接種の対象者については、接種費用の助成にも取り組んでまいります。 ○委員(丸山たかのり君) 場所の確保も、これからは集団接種ではなくて、個別接種だけになっていくということで、その場所の確保もそうですし、費用助成もということでありましたけれども、今、無料で受けられるので受けている高齢者の方は多いですから、ぜひ無料の継続というところでの費用助成をよろしくお願いしたいとともに、きちんとそういった対象者の方に伝わるように、インフルエンザも今、接種券が来て初めて認識するということも多いですので、接種券の発送も、必ずそういう対象者に届くように、ぜひよろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○委員長(うかい雅彦君) 丸山委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、阿部委員。 ○委員(阿部浩子君) 初めに、妊婦健康診査についてお聞きします。  第2回定例会で区長に質問させていただきました。事業の開始から20年近くたつのに、助成金額がほとんど上がっていないこと、助成金額について港区に見合った金額を検討すべきではないかとお聞きしました。区長は、都内区市町村の医療機関等で利用することができ、助成額は東京都内で統一されており、助成回数の拡大、超音波検査の拡大をしている。今後も経済的負担の軽減をはじめとして、相談体制の充実など、妊婦が安心して出産できる環境整備に取り組んでいくと御答弁されました。
     確かに事務作業を考えれば、受診票を医療機関から一斉に集め、そこで支払いを一括して行う制度は、手間が少ないと思います。それならば、本会議でも提案させていただいたとおりに、妊婦健診で支払った領収書を提出することで、出産後に一定の助成があるなど、妊婦の経済的負担の軽減のため、港区独自の取組が必要ではないかと思います。  そこでお聞きします。現在、妊婦健康診査受診票で負担がなく受診ができる病院等は、港区でどのぐらいあるのでしょうか。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 都内共通の妊婦健康診査受診票で受診できる医療機関は、区内に28か所あります。妊婦健康診査は自由診療であり、各医療機関が対象の妊婦の状態に応じて検査を追加するなど、妊婦一人一人の料金が異なるため、妊婦健康診査受診票の助成額の範囲内で負担なく受診できる医療機関数については把握しておりません。 ○委員(阿部浩子君) 区内では28か所、助成額の範囲内で負担なく受診できる医療機関数については把握していないということでした。確かに出産費用の助成が拡大になって、従来より費用負担が少なく出産できるかと思います。しかし、健康診査も保険適用ではなく、区内だと1回当たり1万円近くかかるとされています。妊婦にとっては負担が大きいとの声があります。  そこで、現在健診費用が幾らかかっているのか、区として調査をすべきではないでしょうか。お考えをお聞きします。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 妊婦健康診査の助成額は、東京都地域保健事業連絡協議会の議論を踏まえて、都内で一律に設定されており、区独自の助成額の設定は困難です。しかしながら、妊娠期の経済的負担の軽減は重要であることから、国や東京都の動向を注視するとともに、区内の周産期医療機関が参画する港区周産期医療・小児医療連携協議会の場などを通じて、妊婦健診の費用負担に関する状況把握を行ってまいります。 ○委員(阿部浩子君) 費用の把握に努めていくということだったのですけれども、事業が始まって、私は出産したのが17年前なのですが、そのときの受診票で、たしか5,000円までの助成があったのです。その当時はそれで受けられたのです。  今、もう17年たつのに、多分、事業が始まってから20年近くなのに、90円しか上がっていない。5,090円なのです。消費税も上がって、物価も上がっていて、出産費用も上がっているけれども、妊婦健診だけはそのままになっているという状況ですので、都内で一括して同じ金額でやるのはいいと思いますが、しかしながら、港区は独自の上乗せをどこかで考えていくべきだと思っています。調査をしていただき、検討に進んでいただくことを強くお願いいたします。  次に、地域猫の活動についてお聞きします。猫の去勢・不妊手術の補助事業についてです。  地域猫を捕獲し、手術している件数も、年々減少傾向にあります。平成30年度は212匹、令和元年度210匹、令和2年度228匹、令和3年度150匹、令和4年度90匹、そして今年度は12月末現在で47匹となっています。  そこでお聞きします。今年度末の見込みはどのぐらいになるのか、また、手術を受ける猫が減少している状況について、区としてどのように考えているのかお聞きします。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 年度末における補助件数は、年度末の集中的な申請を想定し、約80件と見込んでおります。また、現在の状況については、地域猫ボランティアの方々の積極的な活動により、手術が済んでいない猫が減少し、人の手である程度管理しながら見守られている猫が増え、人と猫との調和の取れたまちづくりが進んでいるものと認識しております。 ○委員(阿部浩子君) 今の御答弁どおり、平成30年度から見ると、港区にいる地域猫の手術はかなり進んでいます。ずっと200匹前後で推移していたものが、今年度末には100匹を切ろうとして、80匹を予定されています。それは、これまで捕獲し、病院に行って手術をし、地域に戻す、また譲渡をしているボランティアのおかげだと思っています。  そこで、地域の課題についてお聞きします。飼い主のいない猫をお世話しているボランティアがいます。区に様々な要望が届いていると思います。近年の地域猫に対しての課題をどのようにお考えでしょうか。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 現在、地域猫ボランティア同士で共有する名簿に、32名の方が登録されております。登録者以外の方から、地域猫活動に興味があるなどの相談が区に寄せられており、今後、新しいボランティアの発掘や、ボランティア同士のつながりの強化について取り組んでいく必要があると考えております。 ○委員(阿部浩子君) 今の御答弁のとおり、新しいボランティアの発掘、そして情報の共有等々、引き続きお願いしたいと思います。  次に、狂犬病予防接種についてです。  2020年海外で、犬にかまれて狂犬病を発症したケースが確認されました。日本国内では14年ぶりに狂犬病で、狂犬病は致死率が高く、発症すると、ほぼ100%死亡するとのことです。日本で狂犬病を撲滅したのは、ワクチンを毎年接種しているからです。狂犬病予防法では、犬の飼い主は市区町村に犬を登録すること、生後91日以上の犬に狂犬病ワクチンを毎年接種させることが義務づけられています。  そこでお聞きします。区に登録されている飼い犬で、狂犬病ワクチンの接種率はどのぐらいでしょうか。飼い犬登録頭数と、接種している頭数、接種率を伺います。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 本年1月23日時点で、ペットショップを除く飼い犬登録頭数は1万3,607頭、そのうち令和5年度の狂犬病ワクチン接種済み票交付数は8,120頭であり、接種率は59.67%となっております。 ○委員(阿部浩子君) 港区で飼育されている犬が全て登録しているわけではないと思います。登録義務を怠っているケースもあると思います。狂犬病のワクチン接種を進めていこうと、港区では集団接種を行っています。来年度も7か所で、獣医師会の御協力をいただき、集合注射が行われます。集合注射にいらっしゃる方々は若い方が多く、小型犬の割合が高いように思います。  そこで、港区の飼い犬の特徴についてお聞きします。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 登録数の上位3種類は、トイプードル、チワワ、ポメラニアンで約半数を占めており、室内飼いされる小型犬が多いと捉えております。 ○委員(阿部浩子君) 今、3種類、御紹介いただきました。先ほどのワクチンの接種率も、以前に比べれば随分上がっているのかなと思います。これから登録している飼い主宛てに、ワクチン接種勧奨のお手紙を送ることかと思います。さらに接種率が向上してほしいと思います。  次に、マイクロチップの装着についてお聞きします。災害時にも有効なマイクロチップですが、本会議でも装着の必要性について質問させていただきました。区長は、災害時に有効と答弁され、マイクロチップ装着の意義や効果のほか、装着に伴う不安解消について、狂犬病予防接種のお知らせや区民まつりを活用して啓発しているとのことでした。今後も周知・啓発をされるということです。  そこで、港区に登録している犬のマイクロチップの装着率をお知らせください。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 現在、区に登録されている犬の34.61%にマイクロチップが装着されています。 ○委員(阿部浩子君) 現在、飼育している犬については、努力義務です。マイクロチップの必要性を多くの区民に理解していただきたいと思います。  最後に、区の取組についてです。動物愛護については、今の質疑のやり取りでも分かるように、年々区の取組が拡大しているように思います。高輪図書館においても、地域猫活動のパネル展示を図書館と連携して開催しています。そのほか、高齢者の所管である福祉部署とも連携を始めました。  そこで、動物愛護部署の取組について、せっかくの機会ですから、御紹介いただけたらと思います。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) ペットを飼う家庭が増えている一方、高齢の飼い主によるペット飼育問題が生じています。飼い主の健康状態の悪化や、ペットの不衛生な飼育環境などが問題となってしまう前に、高齢者を支援する福祉関係者が早期に発見しやすい環境づくりをしておくことが重要です。  保健所の職員が、高齢者相談センターやふれあい相談員、民生委員・児童委員の連絡会や地域ケア会議において、繰り返しこの問題の重要性について説明するなど、動物愛護部署と福祉部署の連携を働きかけてまいりました。高齢者のペット飼育に関して、実事例を基に勉強会を開催し、それぞれの立場から、高齢者とペットをどう支援していくかを一緒に考えることで、お互いの顔が見える関係をつくり、問題が発生した際に、すぐに相談し合える体制を築くことができました。  福祉部署との連携がうまく機能した例として、高齢の飼い主の突然の施設入所により行き場のなくなってしまったペットを、早期に円滑に次の飼い主につなぐことができた事例や、飼い主が入院してペットが自宅に取り残されてしまった状況を速やかに把握して対応できた事例などがあります。こうした熱心な職員の取組は新聞にも取り上げられ、動物愛護を担当する自治体職員向けの研修の講師を頼まれるなど、活動が広がっております。  高齢者のペット飼育問題は、先送りできない地域社会の課題と捉え、今後も動物愛護部署と福祉部署が連携して取り組んでまいります。 ○委員(阿部浩子君) ありがとうございます。今後とも動物愛護行政の、動物愛護推進のために御尽力いただけることを強くお願いいたしまして、質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 阿部委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、榎本茂委員。 ○委員(榎本茂君) 衛生費の質問をさせていただきます。よろしくお願いします。  3歳児健診について伺います。  保健所が行う3歳児健診につきましては、その受診率が、三多摩から島嶼部、小笠原とか三宅島とかの島のほうまで含めた全都内の自治体の中で、記録にある限り、港区が万年最下位であることを長年指摘し続けさせていただき、受診率、そして検査項目の中で、特に弱視検査を中心に改善を求め続けさせていただいたところです。  厳しい指摘を重ねてまいりましたが、保健所の皆様におかれましては、受診率向上に向けて、私の指摘させていただいた手間のかかる細かなことまで実施していただいたこと、また、いまだ都内で最低の受診率ということですが、毎年受診率が、毎回この質問をさせていただいているのですが、向上していることにつきましては、その努力を高く評価すべきだと思っております。特に弱視検査におきましては、23区で最も早く、ウェルチ・アレン社の屈折検査機器、スポットビジョンスクリーナーという弱視検査の機械を導入していただき、受診率の悪さを検査精度で補うという努力をしていただいた。こういう先駆的な取組にチャレンジする姿勢についても感謝申し上げます。  そこで、質問です。昨年度の3歳児健診の受診率と、23区内の受診率の順位を教えてください。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区における令和4年度の3歳児健診の受診率は、84.8%でした。また、23区における受診率の順位は、23区中22位でした。 ○委員(榎本茂君) ありがとうございます。84.8%というのは過去一の記録です。23区中22位と、最下位脱出ということで、ありがとうございます。悲願の最下位脱出です。おめでとうございます。  僕は記録を、都の資料を調べまして、20年どころではないです。3歳児健診が始まってからずっと最下位だったのですけれども、こういう最下位は、プロ野球だったらとっくの昔に身売りで、ファンから見捨てられているところですけれども、最下位脱出で本当におめでとうございます。  これは港区の特性でもあるのです。3歳児健診に頼らない港区の保護者の特性でもあって、この受診率を上げていく努力というのは本当に大変だったと思います。84.8%、ずっと70%ぐらいしかなかったですから、本当におめでとうございます。ありがとうございます。本当にうれしいです。とはいえ、まだ15%ぐらいの子どもが受診していないということは、引き続き努力はお願いしたいと思っております。  次の質問です。昨年度の弱視検査の受診者数と、その中の精密検査を受ける必要があると判断された子どもの数を教えてください。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 弱視検査は、3歳児健診の受診者全員に実施しております。令和4年度で受診者数は2,254名です。そのうち要精密検査と判定された方は、251名です。 ○委員(榎本茂君) 要精密検査251名という、この子たちが3歳児健診で見つかることによって、95%以上の子どもは治すことができるということなのです。15%ぐらいの子どもがいまだ受診していないということについては、この子たちの弱視を見つけてあげることによって、弱視という生涯治らない視力障害を取り除いてあげることができるわけで、この15%を救うために、セクショナリズムを捨てて、全区を挙げて取り組んでいただきたい。民生費でもお願い申し上げましたけれども、保育園、あらゆる場所で取り組んでいただきたいと思います。  子育てするなら港区と、誇れるサポートを目指していただきたいと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。 ○委員長(うかい雅彦君) 榎本茂委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、小倉委員。 ○委員(小倉りえこ君) HPVワクチンの接種率向上について質問させていただきます。  令和7年の3月31日、1年少し先に、公費の接種期間が終了する予定のHPVワクチンのキャッチアップ接種なのですけれども、これは平成9年から19年生まれの17歳から27歳ぐらいの年の女性が対象となっております。9価のワクチンを接種するとなると、1回目から2回目までに2か月置いて、そこから3回目までもう少し置くという必要があって、効果を期待する接種スケジュールを、公費の無償のうちに打つと考えると、来年の3月末を期限と考えて、今度の夏までに1回目を接種しないと公費負担にならないとなっております。これまで港区が個別にお知らせをする、送付を含めていろいろな努力をされているのですが、それだけではまだ十分ではないと考えております。  コロナ禍で港区が得た大きな知見と経験と成果の一つに、自前の集団接種会場の設置・運営というものがございまして、接種会場を設けるということは、実は利用者側からしてもメリットは非常に大きいのではないかとずっと思っております。HPVワクチンキャッチアップ接種年齢の多くの方の年齢が、大体17歳から27歳とはなっているのですけれども、この年齢の多くに、かかりつけのドクターを持っていらっしゃる方は恐らく非常に少ないであろうことと、婦人科にかかったことがない。  これは子宮頸がん検査の受診率の低さからも、裏づけとしては出ているとは思うのですけれども、そもそもHPVワクチンはどこで打てるのかというところも知らない方も多いし、婦人科なのか、それ以外の科なのかというところも、意外に知られていないのです。そういう医療機関を探して、まず問合せをしたりするにも、どこにしようかと選ぶところからも、多分悩むし、時間もかかるし、3回接種のスケジュールを自分の予定で考えていくと、なかなか手出しをしにくいといいますか、面倒くさがってしまって諦めてしまうというのも、接種率が上がらない理由の一つではなかろうかと思うことも多々ございます。  個別の接種勧奨というものは継続を当然していただきつつ、来年度、例えば1週間掛ける3回とか、その辺りで、予約不要の集団接種の会場を設けるなど、港区が独自でHPVワクチンキャッチアップ接種キャンペーンというものを張れるのではないかと思っておりまして、ぜひやるべきだと提案をさせていただきたいと思います。これこそコロナ禍でノウハウを得た港区の真骨頂といいますか、港区しかできないことなのだと思っております。  そのような中で、喫緊の課題である女性を対象としたHPVワクチン接種率向上のための取組を伺います。 ○保健予防課長(西山裕之君) 区はHPVワクチンキャッチアップ接種の対象者に、個別に予診票を送付するとともに、昨年11月には未接種者へ、来年度末が公費負担の期限であることを明記したはがきを送付し、接種を勧奨しております。また、区内大学の学園祭に区からもブースを出展し、接種勧奨のパンフレットを大学生に配付したほか、20歳の区民を対象とする子宮頸がん検診の案内に啓発リーフレットを同封するなど、様々な機会を捉えた周知や、接種の勧奨を行っております。  来年度末でHPVワクチンキャッチアップ接種の公費負担が終了するため、医療機関への予約などの負担がなく接種を受けられるよう、集団接種会場を設けるなど、港区独自の取組を検討し、接種率の向上に努めてまいります。 ○委員(小倉りえこ君) ありがとうございます。とても前向きな答弁をいただけたと思っております。港区しかできないことで、港区がやるべきことと思っておりますので、ぜひその実現に向けて、検討をお願いしたいと思います。  そもそもHPVワクチン自体というか、推奨する対象年齢というのが26歳までとなっておりまして、この年齢までに接種すると、いわゆる性交渉経験の有無に関わらず、前がん病変の発生というものが減少するというエビデンスが出ていることが理由です。  一番の予防効果が期待されているのは、当然、初めての性交渉経験の前に接種をするということなのですけれども、それが理想なのですが、予防接種というもの自体、日本は欧米と比較しても、いまいちということにつながっていくのは理由が当然あって、日本のHPVワクチン、女性向けですけれども、12歳から15歳、小学校6年から高校1年の女子が対象になっておりますが、接種率が比較的高い欧米とかになってきますと、そちらが全ていいというのとは、また今回、別の話として聞いていただければと思うのですが、任意接種が始まるのが大体9歳なのです。国によっては11歳、12歳で、たしかアメリカは11歳、12歳が定期として打たれて、オーストラリアとかだと12歳、13歳と、日本より接種の推奨年齢がもっと若いのです。  それだけ理由があるということで、社会環境だとか、文化とかを考えて、全く同じにするべきだとは、さすがに日本は少し違うのかもしれないのですが、追いつけ追い越せというのは、今の段階では少し難しいというのがリアルなところです。  HPVワクチンの接種対象者も、女性以外にという話題があるのも当然理解は十分しているのですけれども、先進諸国が引上げするのも、さっき少し否定をしておきながら、今肯定するのもあれなのですが、女性の接種率というのがそもそも低くて、ほかの国のように、例えば7割、8割、もっとそれ以上というところまで打っていかないことには、そもそも予防接種というところの目的というのは、なかなか全体で達成はされないと。十分な接種が進んだ国だと、子宮頸がん撲滅というところがリアルに見えてくるのですけれども、残念ながら日本というのはまだまだで、8割ぐらいはいくと、それを介して、男性への希少ながんというものの発生率というのも確実に下げることができるというのは分かっている。なので、日本はまず、喫緊の課題の女性の接種率を上げないといけないというところです。  これは国を挙げて、本当は頑張らなければいけないのですけれども、それがなかなか今、まだの状況なので、自治体が頑張るという、対象拡大ではなくて。なので、目的というのを散らかしてはいけないとは思っております。港区は、ぜひ女性を最優先として考えていっていただきたい。  そんな日本の接種率は、御存じのようにとても低くて、恐らく御存じでない方はいっぱいいると思うのですけれども、港区においては、いわゆるHPVワクチンキャッチアップ接種の対象、17歳から27歳ぐらいの年齢の方で、1万2,000人から1万3,000人なのです。これは令和4年度と令和5年度というところで数字を出させていただいております。その中で、実際接種を受けた方というのが400人、500人ぐらいという、非常に少ない割合なのです。  これは東京都と全国の数字というものの比較を出しているのですけれども、この予防接種の率の数字という考え方が、皆さんの頭の中にあるものと少し違って、分母が、その年の1月1日に13歳になる女子の人口なのです。そこから、小6相当から高1相当まで全員、打った数が分子なのです。なので、本来対象となる方々が全員打ったとしたら、500%になる考え方が予防接種の実施率というものなのですが、補足資料も含めてありますとおり、40%台なのです。だから、これは500%分の四十何%と考えると、女子に対しての定期接種でも、1割にも行かないのがリアルなのです。HPVワクチンキャッチアップ接種で、少し人数が多くて頑張っていっていても、日本で女子で打っている子は、よくて2割弱ぐらいではないかという計算になるのかなと思います。今、頑張ってやっておりますけれども。  国のほうでも、男子に向けた定期接種の検討というのが、確かに厚生科学審議会で議題にも上がっておりまして、恐らくですけれども、近いうちに、安全性、有効性のファクトシートというものが作られる。それを持ってから、自治体判断というのはされてもおかしくないと思います。女子は9価が認可されておりますけれども、男子はあくまでも4価ワクチンというところなので、カバーできる範囲は当然違うのですが、何よりも女子は9価で最優先というところでいくべきだと思っております。女子の接種率をとにかくどうにかしないと、というところは変わらないと。  先ほど集団接種云々というところで御提案をさせていただいたのですが、多分一番リアルなスケジュールというのが、こうだと思うのです。3月31日がラストチャンスと考えますと、何が一番大切かというと、1回目をいつ打つかというところなのです。期間を空けなければいけないから、大体夏までに1回目を打つというところがリアルになってくると思います。9価だと、0か月、2か月、6か月の3回となってはいるのですけれども、これはHPVワクチンキャッチアップ接種世代ではなくて、例えば定期の12歳から16歳ぐらいまでとなると、2回で済むのです。なので、15歳になる前までに接種する機会というものが設けられれば、極論、こことラストでも多少いいのかな、カバーできるのかなという感じもいたします。  ですので、タイミングというところも含めて、より多くの方がこういう機会を逃さずに来られるようにというところを考えた上で、ぜひ実施に向けた検討をお願いできればと思います。予約不要キャンペーンというのは絶対あったほうがいいと思います。  さらに、港区がやるメリット、都心でやるメリットというのが、23区の定期予防接種に関しては、23区で乗り入れができるということですので、港区民だけではなく、23区にお住まいの方であれば可能だと。それぞれの請求は各自治体に行くという話になりますので、残念ながら、多摩市とか、あちらのほうの市は入らないのですけれども、23区であれば、港区が全部請け負ってカバーできる。それぞれの費用は、港区が全持ちではなくて、それぞれ残りの22区のところに公費を請求できるから、港区民も受け入れつつ、ほかのところも受け入れて、女児というところの接種率を上げていくというところは、していかなければいけないと思います。  とにかく、1回目のアクセスをよくするというのがすごく大切なことで、接種率の高いほかの国ですと、医療機関だけではなくて、保健の話とかもありますから、学校で打つとか、そういう集団接種の在り方というのが、予防接種プログラムに当たり前のように組まれているところもある。でも、日本はなかなか難しいのであれば、それ以外の方法というのも考えつつ、接種率向上というところと、個人主義ではない全体の公衆衛生にどれだけ寄与できるかというところが非常に重要になってくると思いますので、あとは、来年で公費接種が終わるというところをもっと前面に出して、たくさんの方々に知っていただきたいと思います。  できれば保護者の方も、教育といいますか、知識を得る機会というものがとても必要で、予防接種は何でもそうですけれども、母親の考えというのが物すごく大きくて、左右されるというのが日本の特徴であると思います。なので、続いていますけれども、予防接種というのは教育セットというところで、一生懸命情報提供なりしていただければと思いますので、よろしくお願いします。  何にせよ、港区からこういう前向きな、前衛的な取組ができたら、世の中もすごく変わっていくのかなと感じておりますので、どうかよろしく、予備費でも使って御検討をお願いして、質問を終わります。  もう1問、質問はあるのですけれども、総括のほうに回させていただきます。ありがとうございます。 ○委員長(うかい雅彦君) 小倉委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、榎本あゆみ委員。 ○委員(榎本あゆみ君) 母子健康手帳を親子健康手帳にすることについて伺います。  プレコンセプションケアは、2006年にアメリカ疾病管理予防センター(CDC)が提唱した後、2012年にWHOが、妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うことと定義をしました。WHOが女性だけでなく、男性にもプレコンセプションケアが必要であると定義したことは大きな意味を持つと考えます。  さて、3月1日から8日、まさに今週は、厚生労働省が女性の健康週間と定めており、港区では、区と協定を提携している大学や民間企業と連携し、プレコンセプションケアに関する区民向けセミナーの開催と、来週には区役所1階でパネル展を開催し、評価いたします。晩婚化、晩産化、不妊治療の増加など、妊娠したくてもできない夫婦が増える中、1組でも多くの夫婦やカップルに、この区の取組が届き、早い段階から正しい知識を得て、健康的な生活を送ることで、将来の健やかな妊娠や出産につながり、未来の子どもの健康の可能性を広げることができるよう期待をしています。  また同時に、港区でも出生数が減少を続け、少子化対策が急務である今、少子化対策の一環としても、プレコンセプションケアは重大な役割を担っています。いっときの流行で終わることなく、継続的に取り組んでいただくことを強く要望いたします。  さて、私はちょうど2年前、2022年度予算特別委員会の中で、父親も子育ての主体として取り組む支援の一つとして、母子健康手帳を親子健康手帳にすべきとの質問をしました。その際には、すぐに変更はしないが、他自治体の動向を注視し、父親の子育てに関わる心構えなど、内容の充実を検討すると答弁がありました。プレコンセプションケアに夫婦・カップルで取り組んだ結果、出産に至った後、日本では母乳神話や、ボウルビィの愛着理論の母性的養育が、なぜか母親による養育と間違って広がった3歳児神話など、育児は女性が主体であるという根拠のない考えが根づいています。  この昭和の考えがそのまま残っている一つが、母子健康手帳です。こちらのパネルにありますように、23区の母子健康手帳を独自に調べたところ、多くの区で、母子健康手帳という名称に固執することなく柔軟に変化をさせています。実際、2022年12月、厚生労働省は現状を鑑み、各自治体において、当事者の視点を踏まえ、母子健康手帳に異なる名称を併記することが可能であると通知をいたしました。  こちらにありますように、千代田区では、親子健康手帳と併記された母子健康手帳が選択肢の一つとなっており、墨田区では、親子健康手帳がメインで記載をされています。これは実際、現物もございますけれども、父親が育児をすることは当たり前であり、自分の時間よりも子どもとの時間を優先したい、そんな令和パパが増えています。  社会情勢や区民意識の変化も加え、母子健康手帳を親子健康手帳とすべきと考えますが、今後の方向性について伺います。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区では、令和4年度に国から示された母子健康手帳の見直し方針を踏まえて、少子化対策を念頭に、父親の育児参加や手帳を活用しやすいように配慮する観点から、母子健康手帳の名称について検討してまいりました。その一環として、昨年11月に、みなと母子手帳アプリ登録者約1万5,000人を対象にアンケートを実施し、約1,500人の回答がありました。その結果、母子健康手帳に親子手帳と併記することについて、賛成が52%、どちらでもないが35%と、全体の87%を占めていることから、名称変更に一定の理解が得られたと判断し、令和6年度から、母子健康手帳に親子手帳の名称を併記することといたしました。 ○委員(榎本あゆみ君) 本当に大きな一歩だと思います。時代に即した変化をどんどん続けていただきたいと思います。ありがとうございます。  続いて、健診の対象年齢の設定と、働き世代のがん検診の充実について伺います。  30代後半の女性が、昨年の夏に乳がんが発見され、一時は持ち直したものの、がん発見から半年後に亡くなりました。あまりに突然のことで、周囲は大きな悲しみに包まれました。また、民生費でも質問いたしましたが、未就学児の幼い子ども2人を育てながら、がんと診断されて、抗がん剤治療を行いながら、保育園に入ることもできず、心身ともにぎりぎりの状態で治療と子育てを両立している方もいます。改めて、若い年齢でのがんの進行の速さ、そして、働く現役世代への健診、特に子育て世帯のがん検診の重要さを感じています。  他方、医療費にかかる費用は増加の一途をたどり、2024年度国保会計、後期高齢者医療会計、介護保険会計における予算額の合計は、約522億4,000万円となり、前年度比で約32億8,000万円も増額しています。国立がん研究センターが発表している全国がん罹患数も、年齢調整罹患率でも右肩上がりになると予想され、死因に関しても、日本全体と同様に港区では、1位はがんであり、予防・早期発見のためのがん検診の需要は増しています。現在、港区の乳がん検診は国の指針に基づき、40歳以上では2年に1回、マンモグラフィー検診ができるようになっています。また、子宮がん検診では、現在は細胞診を基本とし、30代は4回の細胞診に加え、HPV検診を受けることができるようになっています。  しかし、厚生労働省は昨年12月に実施した第40回がん検診のあり方に関する検討会で、自治体ごとにHPV検診を実施するよう通達をされており、来年度以降、準備が整い次第、国が示した新しい指針に従い、20代は細胞診、そして30歳以上からHPV検診を実施するようにすべきです。  さらに、胃がん検診では、40歳以上では胃部エックス線検診、50歳以上では、偶数年数の人には胃内視鏡とエックス線検診を選択することができ、年齢の上限はありません。エックス線検診では、嚥下障害が起こりやすくなる高齢者がバリウムを誤嚥する危険性が言われており、高齢者がバリウムを誤嚥することに関する論文も多数発表されています。実際、現場では医師が、嚥下障害が疑われる高齢者にエックス線検査をやめるよう助言をしても、区が実施している検診だから安全に決まっている、医師が余計なことを言うなと、逆に怒る高齢者もいるそうです。  がん対策推進基本計画では、75歳未満年齢調整死亡率が第1期・第2期計画の評価指数に用いられ、壮年期死亡の減少を高い精度で評価するという理由で採用されています。働き盛り世代の健康を守ることの重要性は言わずもがなであり、乳がんマンモグラフィー検査の受診者を増やすこと、子宮頸がん検診のHPV検診の本格導入を図ることを積極的に進めるべきです。また、高齢者は個人差が大きく、一概に線引きすることはできないという見解が主流ではありますが、高齢者への胃部エックス線検診については、どこかで一線を引くことも重要です。  また、前立腺がん検診についても、男性が受けられるがん検診ということで、一時もてはやされましたが、今は死亡率減少の効果が認められない検診として、全国的に廃止している自治体が増えてきているとのことです。無駄な検診は見直し、本当に必要な人への検診に力を注ぐことが、本来の自治体のあるべき姿ではないでしょうか。  そこで伺います。特に働き盛り世代へのがん検診をどのように進めていくのか、区の見解を伺います。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区が昨年度まで実施したがん検診のあり方検討会において、科学的根拠があり、死亡率減少効果が明らかな検診の充実を図ることが示されました。また、検討会において、区のがん検診の実績を分析し、例えば子宮頸がんでは、20代、30代の働き盛り世代の受診者数が伸び悩んでいる実態が明らかになりました。このことから、区では、婦人科専門医や支援団体などと協力して、区独自の子宮頸がん啓発リーフレットを作成いたしました。
     また、本年1月には、区役所本庁舎などのトイレに設置している生理用ナプキンディスペンサー、OiTr(オイテル)に、がん検診の啓発映像を流し、受診勧奨を行いました。さらに、働き盛り世代は企業や健康保険組合など、職域でがん検診を受ける割合が一定数いることから、区は令和6年度に、働き盛り世代の健康づくり強化支援事業を開始し、産業医の選任義務がない労働者50人未満の小規模事業者などへの産業保健サービスを担う港地域産業保健センターや、区内企業などと連携して、職域におけるがん検診を含めた健康づくりに関する実態把握や啓発等に取り組んでまいります。 ○委員(榎本あゆみ君) ありがとうございます。エビデンスに基づいた正しい判断が今後もされていくよう、強く願います。 ○委員長(うかい雅彦君) 榎本あゆみ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、野本委員。 ○委員(野本たつや君) よろしくお願いいたします。おたふく風邪の予防接種費用の助成について伺います。  おたふく風邪は、正式には流行性耳下腺炎と言います。感染力が強く、子どもの頃にかかることが多く、幼児から小学校低学年くらいまでにかかることが多いそうです。代表的な症状は、発熱や、片側または両側の頬や顎の下辺りが腫れるなどです。私も小学校の頃にかかったことがありますが、片方の頬の腫れが引いたら、もう片方の頬も腫れて、1週間ぐらい休んだ記憶があります。おたふくとは、よく言ったものです。  おたふく風邪は、ムンプスウイルスによる感染で起こるものになり、平均で18日前後の潜伏期間を経て発症するため、保育園や幼稚園、小学校などで、集団で流行してしまうケースもございます。  そして怖いのは、おたふく風邪により合併症を引き起こす場合があることです。資料の2ページから3ページ目に、国立感染症研究所の林室長が解説いただいた資料を掲載しております。2ページ目が各種合併症による確率、3ページ目が各種合併症の症状の一覧になります。合併症については、無菌性髄膜炎、脳炎、感音性難聴、精巣炎、卵巣炎、膵炎などがあります。脳炎に至っては、意識障害など重症化してしまうものもあり、そのほかの合併症についても、難聴など後遺症が残るものがあります。  そこで伺いますが、現在、区では、おたふく風邪やそれに伴う合併症のリスクについて、どのような周知・啓発をされておりますでしょうか。 ○保健予防課長(西山裕之君) 区は、区ホームページで公表している港区感染症週報において、医療機関から毎週報告される感染症の一つとして、おたふく風邪の発生状況を周知しております。  今後は、おたふく風邪の症状や合併症のリスクなどの情報についても、区ホームページに掲載するとともに、引き続き、感染症の発生動向などを積極的に発信してまいります。 ○委員(野本たつや君) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。  現在、おたふく風邪の発症を予防するための予防接種は、予防接種法に基づいた定期予防接種ではなく、任意の予防接種となります。しかし、合併症などのリスクから、23区でも予防接種費用の助成をする区があります。資料4ページ目にございます、2023年9月に発表された東京保険医協会、予防接種・子ども医療費助成制度データでは、23区中18区がおたふく風邪の予防接種費用の助成を行っているとのことです。  助成するということは、区としてこういった合併症・後遺症のリスク予防を支援するということだと思います。港区としても、予防接種費用の助成をすべきだと思いますが、区の見解を伺います。 ○保健予防課長(西山裕之君) 予防接種は、効果と副反応があることから、区は任意接種に対する助成について、有効性・安全性が国の厚生科学審議会で確認されている等のワクチンを対象としております。おたふく風邪ワクチンについては、現在も国の厚生科学審議会において、ワクチンによる無菌性髄膜炎等の副反応の発生状況を踏まえ、安全性等の議論が進められており、最新の動向としては、本年1月に開催された審議会においても、引き続き、必要な情報を収集している段階と聞いてございます。  今後も国の動向を注視してまいります。 ○委員(野本たつや君) ありがとうございます。もちろん安全性の確認は大前提で必要だと思います。他区がどのような研究・調査の下、助成するに至ったか、御確認いただくとともに、国の動向を確認の上、早急に進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  続いて、女性へのAED使用方法の周知・啓発についてお伺いいたします。  先日、お台場地域で行われた普通救命講習を受講させていただきました。その中で、マネキンを相手に、胸骨圧迫(心臓マッサージ)や、AEDを利用した人命救助の実践を行ったのですが、急病人が女性だった場合、ただでさえAEDを使用するか迷う状況の中、さらにちゅうちょしてしまうのではないかと感じました。  現在、公明党の要望により、AEDキットの中に、傷病者の胸部を覆ったり、止血などにも使える三角巾を配備したり、女性に配慮したAEDの使い方のリーフレットを併せて配備する自治体が増えてきております。  そこで質問ですが、現在、区において、三角巾に当たるものや、女性に配慮したAEDの使い方についてのリーフレットなどは配備されておりますでしょうか。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 区が設置しているAEDには、はさみやタオルなどが入ったAEDレスキューセットのほか、防寒シート2枚を併せて配備しております。三角巾ではありませんが、女性にAEDを使用する際、必要に応じて防寒シートを目隠しとして活用できると考えております。  女性に配慮したAEDの使い方のリーフレットについては、現在入れておりませんが、今後、配備に向けて検討してまいります。 ○委員(野本たつや君) ありがとうございます。ぜひ前向きに検討いただければと思います。  続いて、周知・啓発について伺います。  大田区では、昨年11月に区のホームページに、女性に配慮したAEDの使用方法についての掲載を始めました。資料6ページ目にございますが、肌に直接貼ることができれば、下着を外す必要がないことや、パッドを貼った後に、上から上着やタオルをかけても大丈夫など、不安に思う部分について掲載されており、すばらしい取組だと思います。  心肺蘇生は1分1秒を争うことから、女性に対してAEDの使用をためらわないようにするために、このような周知・啓発が必要だと思いますが、区の見解を伺います。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 女性に配慮したAEDの使い方については、周知・啓発することで、ちゅうちょなくAEDを使用することにつながるものと考えております。今後、他自治体の取組等を参考にしながら、区ホームページに掲載してまいります。 ○委員(野本たつや君) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 野本委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、白石委員。 ○委員(白石さと美君) では、よろしくお願いいたします。  まず、質問の順番を変えまして、最初に暑熱順化について質問をさせていただきます。こちらは、熱中症対策の中で第一予防策にもなっておりまして、また、区民の健康維持にもなる暑熱順化についてです。  熱中症という言葉を知っている方は多くいらっしゃいますが、暑熱順化という言葉はあまり認識されておりません。内容を聞くと、何となく知っていたという方が多くなりますが、暑熱順化とは、体を暑さに慣らせること、また、慣れることです。有効な対策としましては、実際に気温が上がり、熱中症の危険が高まる前に、日常生活の中で運動や入浴をすることで汗をかき、また、体を暑さに慣れさせます。何事もそうでありますように、まずは予防をすることが重要だと思っております。  熱中症とは今後長く、そしてうまく付き合っていかなければなりませんが、実際に気温が上がり始めてからは、皆さんも熱中症対策を始められますが、早い段階から備える暑熱順化をされている方は少ないです。区のホームページでも、熱中症の項目に暑熱順化についての記載がありますが、とても簡潔に記されています。補足資料として格納されていますので、御覧ください。  こちらには、「日頃から汗をかく習慣(1日30分程度のウオーキング等)を身に着け」とありますが、これではあまりにも簡潔過ぎる上に、毎日30分も歩かなければならないと思うので、ハードルが高くなってしまいます。格納されていますこちらの資料の上の部分、最初の3行ぐらいですが、こちらのみの記載となっております。  こういった中で、これ以外でも、2日に1回程度の入浴で適度な汗をかくことも有効であり、また、毎日ではなくても有効な運動等の対策があります。また、せっかく数日から2週間ほどかけて暑熱順化した体も、何日か気温が下がると元に戻ってしまうので、やり直しが必要だったりもするそうです。  そこで、お伺いします。暑熱順化を熱中症対策の事前予防策として、また、習慣化させることは、区民の日頃からの健康維持にもつながると思います。より詳細な情報をホームページ等に載せる、あるいは、詳細が分かる外部リンク等を貼りつけるなどし、啓発をしていくべきだと考えますが、区の見解を伺います。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 熱中症の発症は、例年梅雨明け頃の、体が暑さに慣れていない時期から増加し、7月から8月頃にかけてピークを迎えます。そのため、区では毎年6月に区ホームページや広報みなとにおいて、暑熱順化について具体例を示しながら啓発しております。  今後、専門家の助言を踏まえて、環境省や一般財団法人日本気象協会などの情報も参考にしながら、暑熱順化に関する取組を、より区民に分かりやすく周知・啓発してまいります。 ○委員(白石さと美君) ありがとうございます。昨年の5月、東京では既に気温が30度を超える日がありました。今年も5月には、既に気温が高くなると思われます。体が暑さに慣れるためには、早い段階から暑熱順化を始めていくことが推奨されていますので、今後できるだけ、もっと皆様が暑熱順化について学べるよう、また行えるように取り入れていただきたいと思っております。ぜひよろしくお願いいたします。  次に、男性へのHPVワクチンについてです。先日の代表質問におきましても池田たけし議員が言及され、また、複数の議員が、そして私も、令和5年度決算特別委員会にて、衛生費と総括質問で言及させていただきましたが、本日、再度質問をさせていただきます。  ほかの議員同様、私も御多分に漏れず、2度の質問に対し、非常に残念な御答弁をいただいておりますが、本日再質問に至った経緯としましては、何と、お隣の千代田区に新しい動きがあったためです。千代田区は令和6年度、子ども予算に3億4,693万円を導入し、こちらの予算には、男性HPVワクチンの任意予防接種費用の全額助成が盛り込まれることになりました。また、町田市でも、本年7月以降から全額助成が始まります。  そもそも日本では、2013年4月1日からようやく女性への定期接種が始まりましたが、この時期に開催された国際ヒトパピローマウイルス学会では、既に男性への接種とその効果が報告されており、こちらに出席された産婦人科の医師は、またしても日本の周回遅れ感が否めなかったとおっしゃっています。同様のことがまた今、繰り返されています。  男性HPVワクチンが厚生科学審議会にかけられたのは2022年8月であり、いまだ定期接種には至っておりません。先進国の中で、男性へのHPVワクチンの接種助成は既に明確な後れを取っている日本の現状で、ワクチン接種の機会を逃してしまう方が年々増え続けているのです。それにより、男性自身の病気だけではなく、性交渉により女性へ感染してしまうピンポン感染は続いていきます。子宮頸がんに罹患される方は増加していきます。  こちらだけは再度言及させていただきますが、こちらのワクチンは、適している接種年齢が定めてあり、男女ともに接種することで、予防効果はさらに上がるのです。男女ともに有効性があるのは認められており、厚生科学審議会の有効性・安全性・確認を待つ間にも、既に独自で助成を始められている自治体が増えていく中で、東京都は、費用助成を行っている自治体には、自治体が負担する費用の2分の1を補助することとなっております。  そういった中で、令和6年度から実施を始める千代田区と町田市に、このたびの全額助成の実施に至った背景等についてヒアリングを行いました。どちらの自治体も、まずは男性が女性に感染させることへの予防対策を最大目的としながら、千代田区は、千代田区でなら安心して産み育てられると思っていただくための、さらなる子育て施策を充実させるとして、子ども予算に男性のHPVワクチン費用助成を盛り込んだとお聞きしました。また町田市は、中野区が先立って始められていること、市民、市議からの関心が多いこと、都が助成を始めることなどから実施に至ったと言われておりました。全額助成は実施するが、あくまでも任意接種でありますので、定期接種と同じような推奨は行わないとのことです。  先般の区長の御答弁では、任意の予防接種に対する助成については、有効性・安全性が国の厚生科学審議会で確認されているなどの要件がそろったワクチンを、港区は助成の対象にしていると述べられていますが、他自治体もそうであり、既に助成の実施を始めている自治体もそうであります。決して有効性・安全性においての確認を軽視しているわけではなく、まずは区民の健康、命を重要視して実施されています。  それでは、お伺いします。既存要件の既成概念にとらわれず、柔軟に対応することで、国の動向を待つよりも、先立ち助成を始められている自治体の取組について、区はどのようにお考えか、見解をお伺いします。 ○保健予防課長(西山裕之君) 予防接種は効果と副反応があることから、区は任意予防接種に対する助成について、有効性・安全性が国の厚生科学審議会で確認されているなどの要件がそろったワクチンを対象としてございます。  区は、幾つかの他自治体の実施状況を把握しておりますが、HPVワクチンの男性への接種については、現在も国の厚生科学審議会において、最新の知見を追加するための情報を収集している段階のため、引き続き国の動向を注視しております。  区は今後も情報を収集するとともに、国に対して、検討を早めるよう機会を捉えて働きかけてまいります。 ○委員(白石さと美君) またまた残念なのですけれども、私は今、今後港区がどうするかをお尋ねしているわけではなくて、ほかの自治体の実施されていることについて、どのようなお考えなのかをお聞かせくださいと言っているのですけれども、再度お願いします。 ○保健予防課長(西山裕之君) 区に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、他自治体の実施状況は把握しているところでございますけれども、港区といたしましては、効果と副反応を見ながら、安全性・有効性に関してしっかり国の判断を見ながら、接種の公費負担等の定期接種の状況に関しまして、しっかり引き続き見守ってまいりたいと考えております。 ○委員(白石さと美君) やはり、聞いていることについて、質問についての御回答、御答弁になっていないと思っているのですけれども、時間もないので、取りあえず今回はこのままでいきますが、港区というのは海外修学旅行なども含めて、全国で初となる先駆的取組を実施しておられます。しかし、子どもの保育園での弱視検査や、男性へのHPVワクチン接種など、区民の健康、生命につながる分野については、先駆的な取組ができない現状は非常に残念でなりません。  決して港区が区民の健康、生命を軽視しているとは思っておりませんが、予防対策が遅くなるほど、守れるはずの健康と生命が守られない方が増加している現状を、ぜひ考慮していただきたいと思っております。また、物価高騰が続いている中で、五、六万円の費用がかかるこちらのHPVワクチンを接種することは、さらに容易なことではありません。町田市のように、まだ任意接種であるため推奨を行うことは控えるが、全額費用助成は実施するというような取組が、区民の健康と命を守るために、まず実施されていくべきだと心の底から思っております。  以上です。 ○委員長(うかい雅彦君) 白石委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、やなざわ委員。 ○委員(やなざわ亜紀君) お願いします。産後ケアの宿泊できるほう、産後母子ケア宿泊型ショートステイ事業についてお伺いいたします。  私が出産したときは、利用できるのは4つの病院だったのですけれども、現在では8つの施設で利用できるようになり、大変ありがたく思っております。  そこで、まず初めに、利用状況などの実績、評判について、また最近、みなと母子手帳アプリでアンケートをされていたかと思いますけれども、そこから分かることなどについてお聞かせください。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 産後母子ケア宿泊型ショートステイ事業の利用実績は、昨年12月末時点で延べ529名と、既に昨年度実績の約2倍の御利用をいただいております。利用者からは、休みたいときに大変助かった、落ち着いた時間が過ごせたなどの声が寄せられている一方で、利用したいときに予約が取りづらい、自宅近くに欲しいなどの希望も寄せられております。  また、利用者の意見を事業に反映させるため、先月、みなと母子手帳アプリ登録者を対象にアンケートを行ったところ、今後、産後ケア事業に期待したいこととして、手続や予約のオンライン化や、身近な地域で利用できるよう施設を拡充してほしいとの御意見が多く寄せられております。 ○委員(やなざわ亜紀君) ありがとうございます。既に昨年の2倍近くの御利用があったということで、また、とても評判がいいお答えをいただいているということで、産後ケアを必要とされている方、特に宿泊型を利用されたい方は本当に多いと思うのです。  その利用対象についてなのですけれども、現在、愛育産後ケア子育てステーションが産後5か月未満まで利用可能なのですが、それ以外の多くの施設は、産後4か月未満が対象となっております。一般質問のときも述べたのですけれども、よく聞くお声としてあるのが、それまでは産後ハイとかで頑張ってこられたのですけれども、5か月、6か月になって、急に糸が切れてしまう、体にがたがきてしまう、心にもがたがきてしまうという声を聞きまして、そういったときに利用できるように、1年と言いたいのですけれども、産後半年ぐらいまでは利用できるようにしてほしいという声です。1施設からでもスタートしていただけたらと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、事業実施施設に対して、これまで継続して利用対象拡大の働きかけを行い、愛育産後ケア子育てステーションでは、人員体制や安全確保のめどが立ったということで、昨年9月の開設当初から、産後5か月未満の母子を受け入れております。  それ以外の施設については、利用対象の拡大についての必要性は理解しているものの、見守る保育スタッフの確保や、事故防止の観点から広さが十分でないなど、それぞれの事情があるため、一律に利用対象を拡大することは難しい状況です。  今後も施設対象者と定期的に意見交換を重ね、それぞれの施設の状況を踏まえながら、利用対象の拡大を促してまいります。 ○委員(やなざわ亜紀君) 働きかけをありがとうございます。民間でもやっている産後宿泊型施設というものもありますので、今やっている施設の拡充の交渉というのを引き続き続けていただきたいとともに、民間の施設を利用された場合に、こういう助成もありますよという制度の拡充とか、いろいろな方向で検討いただけたらと思います。今後ともよろしくお願いいたします。  それでは、おたふく風邪の予防接種費用の助成についてお伺いいたします。  野本委員も質問されました。予防接種というのは効果と副反応があることから、区は任意予防接種に対する助成については、安全性・有効性が国の厚生科学審議会で確認されているなどの要件がそろったワクチンを対象としていると。それはもちろん私のほうでも知っております。現在その審議会では、帯状疱疹ワクチンとおたふく風邪ワクチンについての定期接種化を検討し、審議しています。  港区では、既に帯状疱疹ワクチンについては助成を開始されていることと、おたふく風邪の予防接種については、野本委員のほうで23区中18区がしているというのがありましたけれども、港区に隣接している6区を全部見ても、千代田区、中央区、新宿区、渋谷区、目黒区、品川区、地図中、港区だけ助成していないという白紙状態になっているのです。なので、港区でもぜひ積極的に助成制度を設けていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○保健予防課長(西山裕之君) 予防接種は効果と副反応があることから、区は任意接種に対する助成について、有効性・安全性が国の厚生科学審議会で確認されている等のワクチンを対象としております。おたふく風邪ワクチンについては、現在も国の厚生科学審議会において、ワクチンによる無菌性髄膜炎等の副反応の発生状況を踏まえ、安全性等についての議論が進められており、最新の動向としては、本年1月に開催された審議会においても、引き続き、必要な情報収集をしている段階と聞いております。  今後も国の動向を注視してまいります。 ○委員(やなざわ亜紀君) ありがとうございます。先ほどから、いろいろな方々からワクチンの予防接種についての質問が続いて、どんどん課長の表情と肩がこわばっているような感じがしているのですけれども、しっかり研究していただけたらと思います。  無菌性髄膜炎に関する予防接種による副反応を調べましたら、日本小児科学会で4万接種当たり1人程度の発生ということで、実に0.000025%と。ここに関してどこまで区が、どのような研究をこれ以上続けるのかなと個人的には思ってしまいますし、港区の多くの方が、任意接種であれ、おたふく風邪の予防接種を受けていると思うのです。ぜひ前向きに御検討いただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  続いて、梅毒について質問させていただきます。  梅毒は、特に妊婦の梅毒というのが急増しているそうです。胎児に感染すると、難聴や知的障害、皮膚症状、肝脾腫などの内臓症状など、いろいろなおそれがありまして、妊娠初期の検査、そして、陽性であれば治療することがとても重要となってきます。  2月28日の読売新聞の記事ですが、読み上げます。  日本産婦人科医会は、2022年の1年間に梅毒の感染が分かった妊婦の割合が、前回調査16年の約3.3倍だったとする調査結果を公表した。梅毒が流行している影響と見られます。感染した妊婦から胎児にうつると、難聴や知的障害などを持つ赤ちゃんが生まれるおそれがある。医会はこうした先天梅毒を防ぐためにも、妊娠初期の検査を呼びかけている。また、国立感染症研究所によると、23年に梅毒と診断された患者は速報値で1万4,906人に上り、3年連続で過去最多を更新しました。  調査は出産を扱う全国の医療機関を対象に、67%に当たる1,346機関が回答しています。期間中に出産した45万5,700人のうち、梅毒に感染していた妊婦は376人。前回調査では、30万5,700人のうち感染は76人で、梅毒に感染している割合は3.3倍で、生まれた赤ちゃんのうち28人が先天梅毒だったということです。  妊婦健診では、梅毒の感染を調べる検査があり、感染が分かった場合、抗菌薬の治療を受ける。だが、今回の調査では、出産間近に初めて医療機関を受診する飛び込み出産などが、感染が判明した妊婦が15%で、前回1%だったので、約15倍も増加しております。こうした妊婦は検診を受けていないため、治療につながらず、胎児に感染するリスクが高まるということでございます。  このことで、私は特に赤ちゃんの先天梅毒を、とにかくゼロにしなくてはならないと思っています。そのためには、そもそもの梅毒を防ぐことというのも重要。検査をすること。そして、飛び込み出産を防ぐこと。いろいろとしなければならないと思いますけれども、今日は梅毒の啓発、検査の拡充について、区はどのように取り組むのか伺います。 ○保健予防課長(西山裕之君) 全国的な傾向と同様に、都における女性の梅毒患者は過去10年で大幅に増加している一方、区が実施する性感染症の夜間即日検査の受検状況は、男性が9割、女性が1割と差があります。このため、区は本年5月から順次、夜間即日検査に女性向けの検査日を1回追加して、合計3回実施するとともに、区内の婦人科や泌尿器科のある医療機関において、匿名・無料で受けられるAIチェックの検査回数を200回増やして合計900回とするなど、検査の機会を拡充してまいります。  また、区ホームページでの注意喚起に加え、若い世代への正しい性感染症の知識向上のため、健康教育の対象を区内全中学校に拡大するほか、区内のデジタルサイネージを活用し、区を訪れる方に広く感染予防の大切さを周知するなど、若い世代を中心とした幅広い年代の普及啓発を強化し、早期発見・早期治療につなげてまいります。 ○委員(やなざわ亜紀君) 検査の拡充をありがとうございます。また、啓発についても拡大していただけるということなのですけれども、若い世代が、学校に行っている子は別ですが、区のホームページですとか、なかなか見ないと思いますので、目につきやすい街の場所ですとか、あとは区のXとか、Xも区のものはあまり見ないかもしれないですけれども、あらゆるところで目につくように、ぜひ啓発のほどよろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) やなざわ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、なかまえ委員。 ○委員(なかまえ由紀君) よろしくお願いいたします。1点、犬のしつけの支援についてお伺いいたします。  区内で飼い犬として登録されている犬の頭数は、1月23日現在で1万3,607頭ということです。港区の登録頭数からペットショップにいる犬を除いた数ということなので、大体10世帯に1頭ぐらいという感じかなと思います。猫や鳥など、その他のペットを飼われている方も多くいらっしゃいますが、とりわけ犬は、適切にしつけをしなければ、都会で人と共存するのは困難です。犬種やそれぞれの犬の気質にもよりますが、うまくしつけができなければ、犬による人間にとっての問題行動が起因となり、近隣トラブルや飼育放棄につながるなど、しつけは人間と犬の双方が幸せに暮らすために欠かせません。  我が会派の琴尾みさと委員のペット同行避難に関する質問への防災課長の御答弁でも、しつけができていることの重要性が強調されていました。動物愛護や防災の観点から、今や犬のしつけは飼育上必須ではありますが、民間のしつけ教室は、高額ということもありますし、まだまだ身近なものにはなっていません。  区として、犬同伴の実践的なしつけ教室や、動物行動学の専門家による講座、犬の問題行動への相談対応など、しつけに関し、飼い主が学べる場を積極的に設けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○生活衛生課長(鈴木雅紀君) 人と動物が共生できるまちづくりの推進のためには、犬のしつけは必要不可欠なものと考えております。区は、犬同行型のしつけ教室や個別相談会等を、有栖川宮記念公園で年1回から2回、港南緑水公園や港区立芝浦中央公園のドッグランで年10回程度開催しております。多くの飼い主に犬のしつけに取り組んでもらえるよう、SNS等も活用し、これまで以上に周知してまいります。
     また、毎年保健所が実施する犬のしつけ方セミナーでは、子犬の時期に必要なしつけをテーマとしています。今後は子犬に限らず、飼い主がより身近にしつけについて学べるよう、新たなプログラムの導入についても検討してまいります。 ○委員(なかまえ由紀君) 犬のしつけ方セミナーを保健所で年数回やっているということは存じ上げていたのですけれども、有栖川公園だったり、ドッグランでやっているというのは、私は知らなかったので、不勉強だったのですが、そういうのをやっていらっしゃるということですけれども、常時そういった機会が頻繁にあるといいなと思っていて、また、民間のドッグトレーニングとか、そういったものと、行政のやるしつけ方教室というのは、また意図も違うし、目的も違うし、環境省でも推奨されているので、今後プログラムを充実させていくということなので、期待しております。  ほかの自治体でも、品川区だったり、狛江市だったり、東京都動物愛護相談センターはやっていないので、そういった各自治体でやっているところがあるので、犬同伴だったり、常時の電話相談だったり、やっているところはいろいろあるので、研究をしていただければと思います。よろしくお願いします。  以上で終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) なかまえ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、池田たけし委員。 ○委員(池田たけし君) 子どもホスピスについてお伺いいたします。  日本には、小児がんなど命に関わり、日常生活に支障が出る重篤な病の発症を診断される子ども、いわゆるLTCと言われる子どもが、年間2万人から2万5,000人発生しています。これは、子ども1万人に1人の割合に当たります。小児がんは発見が難しく、成長期であることと相まって、がん細胞が増殖するスピードも速いのが特徴ですが、放射線などの治療装置の技術革新や抗がん剤の開発などで、治癒率は8割ほどになってきています。  しかし、残念なことに、そこから漏れ、病気を抱えたまま療養の日々を過ごす子どももおります。そのような小児がん、先天性心疾患、その他の難病などといった重篤な病の中にあり、日常生活に影響が出て、学校に通うこともままならない状態にある子どもとその家族のために、医師や看護師、薬剤師、栄養士、リハビリスタッフ、ホスピタル・クラウン(ピエロ)などがチームを組み、子どもとその家族を受け止めていく施設が子どもホスピスです。  ホスピスで医療従事者の専門的な知見と家族の愛情という医療と癒やしが相まっていくことが、病気の子どもにとってどちらも欠かせない、生きるための両輪であります。子どもが少しでも安心して快適に療養できる設備や支援の手だてを整えており、また、病の子どもに対し、24時間看護の手が離せない親の精神的・肉体的な負担を少しでも軽くするためのレスパイトとしても、大切な役割を果たしております。  外に出て、虫を追いかけて走る、水たまりで跳ねる、公園で元気に遊ぶといった、子どもなら当たり前のことでさえ経験できない子どもと家族のために、医療従事者がそばにいる安心な空間の中で、一緒に遊び、本を読むといった、今そこでできること、やりたいことを、親子で時間を共有して過ごし、ゆったりと幸せを紡ぐ場所です。  現在運営されている子どもホスピスの多くは、治療施設というよりは、家、おうちとの性格を持たせ打ち出す方向で、その名称も、何々の家といったものが見られます。世田谷区にある国立成育医療研究センターが運営している子どもホスピスは、もみじの家という名前であり、また、横浜市にある認定NPO法人が運営する子どもホスピスは、うみとそらのおうちと名前がつけられております。施設には、運動フロアや音楽室など様々な活動ができる部屋や、家族同士の交流スペース、看護・介護設備が併設され、親子で添い寝できるソファーやベッドなどが備えられており、花壇や樹木、水辺といった自然など、周囲の環境も整えられております。  がんや難病は一般的に、治療には長い時間がかかり、治療薬の副作用などもあり、療養の状況は個々により様々ですが、状態のよいときと苦しいときが日々変化して子どもの身に訪れ、その姿に親も一喜一憂する状況です。ホスピスはそのような親子の全てを包み込み、医療的ケア、精神的ケアを支援しています。  まず、伺います。港区立がん在宅緩和ケア支援センター(ういケアみなと)と、子どもホスピスなど小児がんの支援施設との連携の必要性について、区のお考えをお聞かせください。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区立がん在宅緩和ケア支援センター(ういケアみなと)では、小児がんの子どもや御家族に対して、看護師などが治療、通学や食事などの相談に適宜応じております。また、より相談の質を高めるため、全国の小児がんを含めたがん患者の支援団体などと意見交換や交流を積極的に行っております。  小児がんの子どもとその御家族にとって、子どもホスピスのような社会資源の情報は大変有効であり、引き続き、積極的に連携を図ってまいります。 ○委員(池田たけし君) どうぞよろしくお願いいたします。  医療従事者がそばにいて、医療的対応ができ、家族とともに添い寝するなど、子どもにとって安心でき、親にとっては子どもとの残された時間を受け止めるという、親子にとって大切なひとときを提供できる施設。このような施設は、ういケアみなとを擁する港区にあってもよいのではないかと考えます。しかし、ういケアみなとは歴史的建造物であり、港区指定文化財でもあるため、宿泊施設への転換を行うことは、乗り越えるハードルが高いのかとも思われます。  もしもそのような施設ができるのであれば、例えば、小児がん診療病院の一つである東京慈恵会医科大学附属病院などに隣接した場所に、連携対応ができるういケアみなとのサテライトを設置し、これまで積み重ねてきた知見や、各所との連携といったハード・ソフト両面での蓄積を共に重ね合わせて、さらに進展、発展させることができるのではないかと考えます。  現在開設されているこのようなホスピスの運営は、NPO法人や公益財団法人などといった様々な形態であり、さらに、多くが一般からの寄附によっても賄われております。このようなスキームでの運営に加え、さらに経済的な基盤を強くしていくことで、持続的で広がりのある対応、運営が可能ともなります。そこで、このような施設の運営に、港区版ふるさと納税制度を活用していくことは考えられないでしょうか。  また、親子・家族に残された短い時間を共に過ごし、親子の絆を確かめる充実した時間、子どもが少しでも安心感を持てる濃密な時間を提供する手だてを整えることを目指していくことも、必要な視点です。自分のもとに生まれた我が子に、生まれてきてくれてありがとうとみとる親の苦しみや悲哀、喪失感、その回復のグリーフケアまでを含めた支援もあるべきと思います。小児がんは絶対数こそ少ないですが、全国的に専門医が少ないこと、小児期からAYA世代につながる継続した治療体制が必要なことなど、子どもやその御家族にとって負担がとても重いものです。  そこで伺います。今後、小児がんの子どもやその御家族が適切な医療を受けることができ、よりよい時間を過ごすための施設整備や相談体制の強化など、地域でもホスピス的な寄り添う支援を強化していくべきと考えますが、区の考えをお聞かせください。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 小児がんは希少疾患であることから、全国的に見ても専門医療機関や相談窓口が限られており、広域的な支援ネットワークの構築が必要不可欠です。そこで区では、ういケアみなとと、子どもホスピスをはじめとした小児がんの支援団体との連携を一層深めることで、小児がんの子どもとその御家族が悩みを抱えた際に、お気持ちに寄り添いながら、その時点での適切な支援につながるよう、相談体制の強化を図ってまいります。  また、区内唯一の東京都小児がん連携病院である東京慈恵会医科大学附属病院との連携を強化することにより、小児がんの療養に資する最新情報をいち早く入手し、ういケアみなとのホームページで周知するなど、小児がんに関する情報発信についても積極的に取り組んでまいります。 ○委員(池田たけし君) ありがとうございます。この質問は、令和3年度の決算でもさせていただきました。少し前進を見たのかなと。また、いろいろ研究をしていただいて、どういう場所であるとか、そういうものが整っていくことを期待いたしたいと思っております。  これを質問いたします背景には、実は港区にいらっしゃったある御家族が、まずこの状況に陥られまして、小学校1年生、男の子が亡くなっていきました。どうしてこんな短い間に亡くなっていくのか、なぜこの子は生まれてきたのだろうかと、他人のお子さんですけれども、私も答えの出ない逡巡をいたしました。病気を全部この世に置いていったのかなと。そしてまた、忘れてはいけない命の大切さ、貴さといったもの、忘れがちでもございますけれども、そういったものを、少なくとも私には貴いことだということを残していきました。  次の質問に移ります。MTBIの周知・啓発について伺います。  MTBIの普及啓発については、民生費で、幅広い周知・啓発の取組について質問させていただき、母子健康手帳を配付の際に配られる母と子の保健バッグの中に、啓発リーフレットを加えるとの御答弁もいただきました。  脳の損傷は、あらゆる人体機能に影響を及ぼす可能性があり、特に認知障害を起こすと、人間としての尊厳に関わることから、早い段階から予防に心がけることが必要です。軽度外傷性脳損傷の「軽度」とは、事故直後の意識障害の程度が軽度という意味で、その後に起こる症状が軽度というわけではありません。  発症理由は様々です。乳幼児への揺さぶりや、配偶者の家庭内暴力、自転車との衝突や、歩きスマホでの転倒、高所からの転落、交通事故、柔道やラグビーでのぶつかり合いなど、その原因のどれもが私たちの身近な暮らしの中に潜んでいます。主な症状としては、高次機能障害、記憶障害、集中力・理解力の低下、情緒不安定、脳神経麻痺、手足の感覚や動作が鈍くなる、排尿・排便障害、けいれん発作など、実に多種多様です。  MTBIの問題は、目に見えない小さな傷を負っても、発症してしまう点です。しかも、事故直後に発症することは少なく、数日から数週間、長いときには数年から十数年後に発症することも珍しくありません。そのため、MRI検査でも発見することが極めて難しく、医師であっても見落としがちです。ゆえに、脳を損傷しているにもかかわらず、異常なしとか、むち打ち症といった曖昧な診断を下されてしまい、当事者は原因不明の頭痛や目まいなど、幾つもの困難を抱えての生活を余儀なくされるのです。  現在、医学の世界では、アルツハイマー病やパーキンソン病等の進行性の疾患の発症要因に、MTBIが深く関わっていることも認められてきています。また、発達障害特性の要因の一つに脳損傷が認められることから、子どもの脳を守ろうという保護者の意識向上が重要になります。衛生費においても、こうした観点から質問させていただきました。民生費では、妊娠期に啓発リーフレットを配付することとの御答弁をいただき、高く評価をしておりますが、一過性とすることなく、継続的に周知・啓発が必要になると考えます。  そこで、みなと母子手帳アプリを用いて、プッシュ型で周知・啓発を図ることはいかがでしょうか。区の見解をお伺いいたします。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 軽度外傷性脳損傷(MTBI)は、乳児を強く揺さぶることで脳が衝撃を受けることもあることから、特に乳児期における事故防止の観点で、様々な場面において普及啓発を図ることが重要だと認識しております。そこで、MTBIのリスクを含めて、乳児期に起こりやすい事故防止について、妊婦面接や母親学級など対面で啓発を行うことに加えて、みなと母子手帳アプリのプッシュ配信機能を活用した効果的な情報発信を検討してまいります。 ○委員(池田たけし君) ありがとうございます。ぜひ引き続き、MTBIの周知・啓発の取組をよろしくお願いいたします。  終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 池田たけし委員の発言は終わりました。  議事の運営上、暫時休憩いたします。再開予定は、15時45分といたします。                午後 3時21分 休憩                午後 3時45分 再開 ○委員長(うかい雅彦君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。  歳出第5款衛生費の質疑を続行いたします。  次に、新藤委員。 ○委員(新藤加菜君) よろしくお願いします。  先日、私は、足病に関する施設の視察に行ってまいりました。そこで、足病の専門医の測定を私自身も受けたのですけれども、何と私もプレフレイル、フレイル予備軍だとその場で言われてしまいました。フレイルというのは、医学用語のフレイルティの日本語訳であり、病気ではないけれども、年齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態のことを指すそうです。弱冠30歳にしてフレイル予備軍だと言われるとは夢にも思っていませんでしたが、これは決して私が若い頃からピンヒールで走り回っていたからではなく、多くの若年層、子どもたちに共通した課題だそうです。  実は今、子どもの足の変形が増えているのです。大阪市内のある小学校の児童に行った6年間の追跡調査によりますと、4年生児童の40%、中学校で約60%程度で、外反母趾が見つかったということでした。実際に私の足も外反母趾です。これは、ヒールによることで外反母趾になるとよく言われていますが、それは間違っていて、遺伝や運動不足や靴の履き方などが要因で、こういった足の発達障害が起こるとのことでした。  子どもの足の骨というのは、大人と比べて非常に軟らかく、変形が起こりやすいそうなのですが、こちらは装具や運動療法を正しく行うことで、矯正が可能だそうです。骨格形成は18歳頃までに完成されることを考えると、なるべく早期に足の発達の異常を調べる必要性があります。しかし日本では、まだまだ足病という言葉自体も知られていませんし、子どもの足の発達障害について、普及啓発がまだ必要な段階です。そのため、足の発達の異常に気づかれることなく大人になっていく子どもたちが、非常に多いとされているそうです。  歩行機能は、人生において非常に大切なものです。歩行機能が高いと血流量が多くなりますし、よく歩くことで神経が刺激されて、認知機能の低下防止にもなります。いわゆる認知症予防です。埼玉県志木市では、自分でのフットケア啓発をしたことで、医療費が削減されたという事例も報告されています。健康寿命を延ばすことも、現役世代の足の負担にも寄与することができる取組です。また、100歳になっても健康で歩ける足の骨格を子どもたちに与えてあげることが、骨格形成が完成される前のタイミングであればできるのです。なので、港区でもぜひ、子どもの足の発達障害に関して、普及啓発を今後行ってほしいと思います。  実際に杉並区や三鷹市では、区が後援や協賛という形で足の測定会を行っており、足の健康に関して、区民意識を向上させる取組が行われています。港区はどのようにやっていくのか、お考えをお聞かせください。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 足は、歩行や体重を支える体の重要な器官であることから、健康づくりの観点で、適切に運動を行い、足の機能を維持することは重要です。区ではこれまでも、歩行による運動習慣のきっかけづくりとして、「MINATO健やかウォーキング&サイクリングMAP」を作成して、区有施設を通じて配布しております。また、介護予防の観点から、区立介護予防総合センター(ラクっちゃ)やいきいきプラザなどで、要支援認定を受けた方を対象として、バランストレーニング足腰元気講座などを実施して、足の健康についても具体的な啓発を行っております。  足の機能は、生活習慣病や加齢による筋力低下など、様々な要因により低下する可能性があることから、港区医師会や、フットケア外来や足に関わる複数の診療科を擁する東京慈恵会医科大学附属病院などの専門機関と連携を図りながら、区民への効果的な啓発について検討してまいります。 ○委員(新藤加菜君) ありがとうございます。港区でも既に取組をされているということで、すばらしいと思うのですけれども、それは、どうしても介護予防とかフレイルになってしまうと、高齢者の方を対象だと思うのです。ただ、今回私がフレイル予備軍と言われたことをきっかけになのですけれども、介護予防とかフレイル予防とか健康問題というのは高齢者の方のものであって、どうしても自分には全く関係のないことだと思ってしまいがちだと思います。  しかし、体に関することは一生物でありますし、若いうちからのしつけが必要なのだと今回痛感しました。若年層にも、将来自分事となり得る課題として、健康課題について認知する機会を持ってほしいと思いますし、自治体である港区も、より広く、幅広い年齢の人たちに、周知・啓発を今後も広げるような取組があればいいなと要望して終わります。ありがとうございました。 ○委員長(うかい雅彦君) 新藤委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、土屋委員。 ○委員(土屋準君) 民生費のときに、父親の存在というのはなかなか忘れられがちになるというお話をさせていただきましたけれども、実は、今日私がしていますこれは、ハリー・ポッターのグリフィンドールという寮のデザインだそうですが、私の娘がテーマパークか何かに行ったときに、お土産だといって買ってきてくれたものでして、一応、父親というのも忘れられていないのだなということを感じさせていただいたところでございます。  ということで、今日は、妊娠期における父親の役割の啓発についてお伺いしたいと思います。先ほどもやり取りがありましたけれども、今日は母子手帳についても触れさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  以前にも質問で取り上げましたけれども、ある研究で、父性とか母性というのがあるのですが、それを合わせて親性と呼んで、親性の脳の発達、親性脳というものを対象にした研究があるそうですけれども、この親性の脳の発達に男女差はないという研究結果が得られたということだそうです。  それでは、親性の脳がいつから発達するのかというと、母親のほうは妊娠があるから分かるのですけれども、父親の親性の脳がいつから発達するのかというのを調査したところ、パートナーの妊娠期からだったそうです。ただ、個人差が大きくて、勤務時間が長い男性は発達が遅かったそうですので、男性も育休だけでなく、産休も取得したほうがいいのではないかということでした。  研究の結果、親性の脳の発達を支援する取組、例えば育児支援学級の普及や、思春期前から継続的な乳児との触れ合い体験学習、パートナーとの円滑なコミュニケーションを外部からアシストする育児支援技術の開発などが求められております。こうした支援の実現は、パートナーや子どもを含む家族の幸福度、さらには次の子を持ちたいという出産意欲を向上させ、日本の少子化対策にも大きく寄与するのではないかと言われております。  区では、両親学級で妊娠中や産後の心身の変化や、お産の経過、妊娠、出産と変化していく夫婦のコミュニケーションや、父親の役割などを学ぶ部分を提供しているとのことです。こうして見ると、妊娠・出産を契機とした時期にする啓発というのは、先ほど紹介ありましたけれども、母子手帳も活用できるのではないかと思います。母子健康手帳と言いますけれども、確かに母と子の健康は第一ですので、こうした名前は仕方ないのですが、父親となる男性にも、親になる学びを提供できるのではないかと思っております。  そこで質問ですが、母子健康手帳など、妊娠・出産を契機とした時期に配付するものを通して、父親となる男性にも親になる学びを提供できればと思いますが、現在どのような取組をしていますでしょうか。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、妊娠期から父親としての意識を高め、積極的に子育てに取り組めるよう、妊娠届の提出の際にお渡しする母と子の保健バッグに、妊娠中の母親への配慮や、父親の育児を促す冊子を同封して、啓発を行っております。また、父親の役割、子育てに主体的に関わるための心構えや、役に立つ情報を掲載するなど、東京都が作成した子供手帳モデルの内容も参考にして、母子健康手帳の内容の充実に取り組んでおります。 ○委員(土屋準君) ありがとうございます。父親の役割を記載したり、父親に読んでもらう別冊みたいなものを同封したりと、いろいろ現在も取り組んでいることが分かりました。  そこで質問ですが、今後父親が母子健康手帳や、こうした手帳と並行して運用しているアプリを、より活用しやすいようにする工夫が必要だと思いますが、どのように取り組んでいますでしょうか。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区では、父親を含めた保護者が、母子健康手帳を手に取り、記録や育児情報などを活用しやすくする観点から、令和6年度から母子健康手帳の名称に、親子手帳と併記することといたしました。また、みなと母子手帳アプリについても親子と併記することとしており、手帳・アプリ双方の媒体について、今後、父親が気軽に御利用いただけるよう、積極的に周知を図ってまいります。 ○委員(土屋準君) ありがとうございます。  先ほどもやり取りがありましたけれども、親子手帳というのを併記するということで、ぜひそうしたことを通して、父親の役割というのを啓発していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 土屋委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、二島委員。 ○委員(二島豊司君) お口の健診についてお伺いをさせていただきたいと思います。  元気な高齢者の皆さんは、皆さん食欲も旺盛で、おいしそうに食事を楽しんでいるという傾向にあるということは、多くの方が実感としてお持ちではないかと思っております。口腔機能が維持されている方と、そうでない方との間には、認知症の発症リスクや転倒のしやすさなどに有意な差があるとされており、口腔健康状態を良好に保つことが高齢者のQOLに大いに寄与するということを示唆する多くの調査結果があります。  平成20年度から足かけ15年間にわたって継続実施がされてきましたお口の健診は、コロナ禍の一時期を除いて、右肩上がりで受診者数を伸ばして、令和4年度には2万6,941人の区民の皆さんが受診をされているということです。80歳で20本の歯を有する8020運動を達成する方の割合というのが、平成30年に当時の目標である50%というのが全国的に達成されまして、現在、目標は60%となっております。港区では、既におよそ60%の方が8020運動を達成しているとされており、お口の健診がその重要な役割を果たしているものと考えられます。  受診者数は確実に増加をしていますが、未受診の方もまだ相当数おられますので、受診者数を一層増やしていくための取組というものが大切であると考えます。また、健診の質を向上させるということについても取り組まれているとお伺いしております。お口の健診の受診者数向上の取組と、健診の質の向上の取組について、併せてお伺いいたします。 ○健康推進課長・地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、お口の健診の受診者数向上策の一環として、受診券の個別送付や、実施歯科医療機関の拡大など、受診しやすい環境整備に努めております。また、健診の質の向上のため、毎年健診の開始に先立ち、実施歯科医療機関向けに研修を行うとともに、区と歯科医師会、有識者による健診実績の分析や、健診項目などの検討を行うお口の健診検討会を年3回実施しております。  今後も多くの区民が安心してお口の健診を受診し、歯の健康習慣を維持できるよう、歯科医師会と密接に連携を図り、多くの区民に質の高い健診を受けていただけるよう取り組んでまいりま す。 ○委員(二島豊司君) 先ほどの数字、平成20年度が1万2,880人ということだとすると、まだまだ受けていただく余地はたくさんありますし、去年、おととしでしたか、予算が不足して、たしか補正を組んだりということもあって、非常に受診に対する意識というのは高いのだろうなと思っておりますけれども、数だけではなくて、質の向上ということで年3回、恐らく当初スタートしたときよりも、内容的にも濃いお口の健診というのが実施をされていると思います。  8020も大切ですし、自分の口に合った入れ歯であったり、インプラントというものであったりしても、しっかり自分の口でそしゃくをできるということが、体にとって、人生を長く楽しく生きていくためには非常に有用だということについて、調査の結果もあるということですので、ますますこの数値が伸びていくような取組、そして、お口の健診を受けると、確実に自分の全身の健康にも寄与していくのだという啓発も含めまして、引き続き取り組んでいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 ○委員長(うかい雅彦君) 二島委員の発言は終わりました。  これにて歳出第5款衛生費の質疑は終了いたしました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(うかい雅彦君) これより歳出第6款産業経済費の審議に入ります。  歳出第6款産業経済費について、理事者の説明を求めます。 ○財政課長(山越恒慶君) それでは、歳出第6款産業経済費について御説明いたします。  資料はサイドブックスの定例会・臨時会、令和6年第1回定例会、議案等のフォルダをお開きください。議案第21号から第24号のファイル、一般会計予算説明書の右下184ページを御覧ください。  産業経済費の予算額は37億4,168万円で、前の年度と比べ2億3,447万1,000円の増額です。  項の1、商工費は、款の産業経済費と同額です。  以上、甚だ簡単ですが、第6款産業経済費の説明を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 説明は終わりました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(うかい雅彦君) これより歳出第6款産業経済費の質疑を行います。  初めに、土屋委員。
    ○委員(土屋準君) 衛生費に続きまして、産業経済費もよろしくお願いします。衛生費ではハリー・ポッターの話をさせていただきましたけれども、産業経済費ではセーラームーンの話になります。  ということで、デザインマンホールについてお伺いいたします。  これは前回も質問しましたけれども、私の知り合いで、各種のデザインマンホール蓋の写真を撮ってSNSにアップしている人がいます。私は最初、何をやっているのかなと思ったのですけれども、そういうのが結構はやっているようでして、マンホーラーと呼ばれる人たちもいるそうです。  デザインマンホールには、御当地の特徴的なものをデザインしてあるものがあったり、御当地にゆかりのあるアニメ等のキャラクターをデザインしてあるものがあったり、様々のようです。ほかの自治体の例を見てみますと、例えば、補足資料でも挙げてありますけれども、大田区は区の公式PRキャラクターであるゆるキャラのはねぴょん、杉並区は公式アニメキャラクターである、これもゆるキャラのなみすけとナミー、立川市も市のキャラクター、くるりんをデザインしております。  また、マンホーラーと呼ばれるデザインマンホールカードコレクターもいるようでして、全国各地から集うマンホーラーによるマンホールサミットのイベント等も開催されていたり、東京都においてデザインマンホールラリーが開催されるなど、魅力的なコンテンツとして位置づけられているようです。テレビ番組でも、「タモリ倶楽部」や「マツコの知らない世界」などでも取り上げられ、注目度が上がったことにより、マンホーラーの増加が見られているようです。  それで、広報みなとにも出ていますけれども、港区でもこのたび、港区にゆかりが深く世界中で愛される作品、「美少女戦士セーラームーン」のデザインマンホールが区内5か所に設置されることになりました。セーラームーンのデザインマンホールは、港区での設置が全国で初めてとなるそうです。  そこで質問ですが、このマンホールのデザインがセーラームーンになった経緯はどのようなものでしょうか。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 令和4年度にデザインマンホールの設置を検討する中で、港区にゆかりのあるキャラクターで、かつ国内外に認知度や発信力の高い作品として、「美少女戦士セーラームーン」が候補に上がり、版権元との協議を行い、設置が決まりました。 ○委員(土屋準君) ありがとうございます。そういう経緯だそうですけれども、こうしたデザインマンホールの設置というのは、路上を観光スポット化するために、設置場所ですとか、ゆかりのスポットを記したマップや記念品なども配布することで、作品ファンやマンホール愛好家をはじめとする国内外からの観光客等の誘致とか周遊につなげられるということでございます。  デザインマンホールというのは、単に蓋を設置するだけでなく、観光資源の一つとして、有効に活用していってほしいと思います。それで質問は、今後はどのように活用していく予定なのかお伺いいたします。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 今後はデザインマンホールを、街歩きツアーのスポットや、東京都が実施するマンホールラリー等に活用することで、区内周遊の促進を図ってまいります。また、デザインマンホール設置場所周辺の商店街等と連携したイベントや、美少女戦士セーラームーンとのコラボイベントの開催等の検討に向けて、版権元と協議してまいります。 ○委員(土屋準君) ありがとうございます。いろいろ工夫してやっていると思いますけれども、ぜひこうした機会を通して港区の観光を広めていっていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 土屋委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、琴尾委員。 ○委員(琴尾みさと君) よろしくお願いいたします。  港区の観光資源を生かした政策について伺います。  港区は、東京タワーやお台場、レインボーブリッジなど、区外からの観光客やインバウンドを集客するための観光資源がとても豊かな区です。港区と共通点が多い海辺の都市である横浜市では、世界的に人気のあるポケモンと複数年の協定を結び、コラボレーションして、毎年ポケモン目当ての来場客を百数十万人集客し、市内を回遊させ、まち全体への経済効果を得ています。  港区内には豊かな観光資源に加え、各民放テレビ局、アニメプロダクションなど、多くのコンテンツホルダーが内在しており、こういった企業とのコラボレーションにより、区内のまち全体への経済効果の拡大を図り、区の税収や資産価値の向上を期待できるものと考えますが、区の考えを伺います。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 区では、港区がモデルとなった場所が数多く作中に登場する美少女戦士セーラームーンを活用したデザインマンホール蓋を製作し、作品の舞台となったゆかりの地を紹介するマップや、マンホールカードの配布など、世界中にファンがいる有名で波及効果の高い、魅力あるコンテンツとのコラボレーションによる観光客の誘致に取り組んでおります。  区内には、まだ発掘できていない観光資源となり得る様々なコンテンツを有する事業者や団体が数多く存在しており、そうした多様な主体との連携による観光施策の推進は、今後の課題と考えております。引き続き、連携可能な事業者やコンテンツ等の資源について、情報収集を進めるとともに、観光客のさらなる誘致に取り組んでまいります。 ○委員(琴尾みさと君) 大変すばらしい回答をいただいたと思っています。まさに先ほど土屋委員からの質問の御答弁にもありましたとおり、控え目に言って、セーラームーンは私は世代なので、すごく大好きなのですけれども、大変ありがたく、うれしく思っております。  それに加えて、横浜市ではポケモンと協定を結んで、まち全体でかなりの経済効果を生んでいるのもまた事実でして、資料にも載せさせていただいておりますが、ポケモンカードのシールなどを、道や壁、お店の中などにたくさん貼っていて、マニアの方とか、もちろん私の世代もそうですし、今の子どももそうですし、また、海外からも大変ファンの多いキャラクターということで、海外からも、また日本からも愛されるキャラクターというのは、この港区にも企業とかもありますので、ぜひコラボレーションをしていただきたいと思っております。  次に、ナイトタイムエコノミーについて伺います。  来年度の予算のキャッチフレーズは、「アフターコロナに向けて、にぎわいとやさしさに満ちた港区へ力強く踏み出す予算」と打ち出されています。アフターコロナを迎え、少しずつにぎわいを戻してきましたが、コロナ禍で一番ダメージを受けたのは、夜のお店やエンターテインメントの方々だったのではないのでしょうか。  アフターコロナで目指す取組に、外国人に対しての取組も、また、さらに情報提供の充実を行っていくことも、大変重要なことだと思います。しかしながら、情報提供だけでなく、港区を楽しんでもらうために、夜にイベント等を企画するのはいかがでしょうか。夜、営業していたお店や、そのお店に卸していた酒屋、またライブエンターテインメントなど、文化芸術などの仕事が影響を多く受けていた方々への支援にもつながるのではないのでしょうか。  そういったことを鑑みて、私が以前よりお願いしている花火や、また先日、都庁で始めたプロジェクションマッピングやドローンショーなど、夜の楽しみ方は時代とともに変化してきましたが、そういったもので集客をして、まちのにぎわいの創出や、コロナ禍で影響を受けたお店やお仕事の方々が、まさに生かされてくるのではないのでしょうか。  今、港区では、ナイトタイムエコノミーに対して助成金を出していますが、それはありがたい事業の一つではありますが、港区としてもナイトタイムエコノミーの企画を打ち出し、支援していくべきと考えますが、区の考えを伺います。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 区は、アフターコロナに向けたナイトタイムエコノミーの充実を図るため、令和4年度から、魅力的な観光資源を効果的に活用し、ナイトタイムエコノミーの推進に寄与する民間事業者が実施する事業に対して、必要経費の一部を補助しています。一方で、港区全体のナイトタイムエコノミーの推進には、民間事業者が独自に行う取組の支援だけでなく、区が主体的に取り組むことも必要であると考えております。  今後は、東京都や他の自治体の取組も参考にしながら、一般社団法人港区観光協会の会員企業で構成されるナイトタイムエコノミー部会等での意見交換を行い、港区の観光資源を生かした効果的なナイトタイムエコノミーの取組について検討してまいります。 ○委員(琴尾みさと君) こちらも大変いい御回答だったと思います。東京都でも、こちらも資料を入れさせていただきましたが、東京都の都庁では今、プロジェクションマッピングとかを行っております。まさに今、インバウンドとかで、いろいろな国から日本に遊びに来られている方々に対しての夜のエンターテインメントとか、コロナ禍でどんどん潰れていってしまったお店もあろうかと思いますけれども、人が来ることによって、まさにそこから新たなお店が出店というか、また夜のにぎわいが取り戻せるのではないかと思っております。ぜひ御検討いただきたいと思います。  最後に、フェムテックについて伺います。  まず、フェムテックについて、これまで取り上げられたことがないので、初めに、フェムテックとは何ぞやというところからお話ししたいと思います。フィメール、テクノロジーを掛け合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスなどをフェムテックと言います。ジャンルは月経や不妊治療、出産、育児、子育て、婦人科系疾患など、多岐にわたります。そして、このフェムテックの技術開発に、経済産業省や東京都も補助金を出しています。  ここで伺います。女性がより働きやすく、女性特有の悩みを共有し、女性が社会でより活躍できるフェムテックのような取組が必要だと考えています。多くの方に知っていただくためにも、まずは周知・啓発を行っていただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 女性に特有の健康問題を解決することで、これまで休職や離職せざるを得なかった方が、安心して仕事を続けることが可能となり、慢性的な人員不足に悩む多くの企業にとっても安定した事業経営につながることが期待されることから、フェムテックの推進は、産業振興において重要な視点であると認識しております。産業振興センターでは、従業員の健康状態を良好に保つことが、企業の経営力の強化につながる健康経営をテーマとした、中小企業向けセミナーを開催しております。  今後はこうしたセミナーのテーマとして、フェムテックの推進を取り上げたり、フェムテック関連企業の取組を産業振興センターのホームページ等で紹介したりするなど、フェムテックの周知・啓発に取り組んでまいります。 ○委員(琴尾みさと君) ありがとうございます。フェムテックと挙げたときに、フェムテックとは何ですかという感じで聞かれたこともあるのですけれども、まさに女性の悩み、今まで生理とか、そういった悩みはすごくタブーにされていた部分があると思うのです。そういった悩みを共有して、さらに女性が働きやすい社会推進というのも必要だと思います。ぜひ啓発のほどよろしくお願いいたします。  以上です。 ○委員長(うかい雅彦君) 琴尾委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、丸山委員。 ○委員(丸山たかのり君) よろしくお願いいたします。区内共通商品券アプリについてお伺いいたします。  区内共通商品券は、区内商店会加盟店舗のうち、申請・登録した店舗のみ使うことができる決済手段でありますけれども、似た発想のものとして、地域通貨が挙げられると思います。補足資料の1ページの下段を御覧ください。そちらにイメージ図を載せさせていただきました。  今回、予算特別委員会の中でも、やなざわ委員を含めたほかの会派の方々も取り上げておりましたけれども、特定の地域内に流通し、参加店等で使える地域通貨がデジタル化されたものを、特にデジタル地域通貨と呼びますけれども、地域経済や地域コミュニティーの活性化やDX化に寄与するものとして、大変期待されております。  港区が令和6年度予算案で盛り込んだ 区内共通商品券アプリは、デジタル地域通貨への応用もできるよう、システム構築してもらいたいですけれども、区の考えをお伺いいたします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 電子商品券のシステムにつきましては、令和6年度発行分より、アプリをダウンロードして利用するネーティブアプリへの変更を予定しております。現在、港区商店街連合会におきまして、プロポーザル方式にて事業者を公募しております。ネーティブアプリ化することで、デジタル地域通貨を含め、多様な機能を付加することが可能となります。  今後、港区商店街連合会とともに、プロポーザルに応募した事業者の提案内容等も生かしながら、電子商品券事業をはじめとした商店街振興施策の拡充を図ってまいります。 ○委員(丸山たかのり君) ありがとうございます。ぜひ進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。地域通貨は、産業振興以外の分野でも大変有効な手段だと思いますので、そういった応用が利くようなシステムにしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  次に、補足資料の1ページの上段を御覧ください。東京都は令和6年度予算案で、民間決済事業者を活用したデジタル地域通貨プラットフォーム「Tokyo Tokyo Point(仮称)」の構築・運用を開始するとしております。都内加盟店で使えるポイント付与の仕組みを導入し、各種給付や施策推進に向けたインセンティブとして、効率的に活用するとしております。  もし港区の区内共通商品券アプリで検討している企業などが盛り込むことができるのであれば、「Tokyo Tokyo Point(仮称)」に統一したほうがコストダウンが図れるほか、利用者の利便性にも資することになると思いますが、区の考えをお伺いいたします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 東京都が令和6年度の新規事業として発表した「Tokyo Tokyo Point(仮称)」につきましては、東京都に問い合わせたところ、「東京都が実施するイベントやボランティア参加に対してポイントを付与し、都内の加盟店舗で利用することを想定しているもので、現状、チャージしての買物、飲食等での利用は想定していない。」、また、「区市町村や商店街連合会等の利用については未定」とのことでした。このため、現時点では区内商店街における消費喚起につながるか、区内共通商品券アプリとの統一が可能かは不透明な状況です。  引き続き、「Tokyo Tokyo Point(仮称)」の情報収集に努め、消費者、区内店舗にとって有益な事業となるのか、注視してまいります。 ○委員(丸山たかのり君) ありがとうございます。現時点ではまだ詳細が不明ということなので、現時点では、これを活用してということは難しいのかもしれませんけれども、電子商品券のアプリはもちろんですが、「Tokyo Tokyo Point(仮称)」もかなり広範囲で使えるという意味では、消費者にとっての利便性は大変高いものでありますし、港区において活用できるのであれば、それも含めて、ぜひ今後、施策も考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上です。 ○副委員長(なかね大君) 丸山委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(なかね大君) 次に、阿部委員。 ○委員(阿部浩子君) 最初に、商店街への支援についてお聞きします。港区は商店街を盛り上げるため、様々な支援をしています。その事業について、幾つかお聞きしたいと思います。  まず初めに、にぎわい商店街事業についてです。  区は、今年度からコミュニティー事業に、各振興組合には825万円を、12分の11を上限に助成しております。商店街は、この助成金を夏のイベントなどに活用しており、三田商店街であれば三田納涼カーニバル、麻布十番商店街では麻布十番納涼まつりなどです。麻布十番納涼まつりは、昨年、コロナ禍で4年ぶりの開催になりました。多くの方々でにぎわっておりました。  その一方で、従来より事業経費が多くかかりました。特に、人材不足による警備員代や、ごみの処理などです。このような経費の高騰について、区としてはどのようにお考えでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) 物価高騰や人材不足により、商店街イベントに要する経費は増加傾向にあります。特に大規模なイベントでは経費増の影響を受けやすいため、今年度から、法人化された商店街がイベントを実施する場合の補助率を3分の2から12分の11に、補助限度額を600万円から825万円に引き上げております。  区内商店街が地域の風物詩であるイベントを末永く実施できるよう、今後も物価高騰などの状況を注視しながら、適切に対応してまいります。 ○委員(阿部浩子君) 今年度から上げてくださったということなのですけれども、物価高、人材不足はイベントでも同様で、なかなかそれでも厳しいという状況です。各商店街の状況を区でも把握して、より支援してあげてほしいということをお願いいたします。  次に、地域商店会助成についてです。  2月18日に、港区商業まつりに参加させていただきました。明治座で開催された「キャッツアイ」というお芝居です。藤原紀香さん、高島礼子さん、剛力彩芽さんが出演された舞台です。港区商店街連合会が貸し切り、歳末の港区内商店街イベントとして買物客に配付されました。来年度の予算でも港区は500万円計上されています。  このイベントには、1,000人から1,500人の方々がいらしていました。区長と区商店街連合会の会長が挨拶をされ、区議会からは議長もいらしておりました。チケット交換で並んでいた方は、港区が貸し切っていることを理解されず、ただ当たったから行ってみようと参加されている方が多かったのではないでしょうか。私はこの事業は、歳末の商店街の販促に多くの効果をもたらしているのではないかと思っています。  そこで伺います。コロナ禍以外は毎年行われている事業ですが、この事業の効果についてお聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 港区商業まつりは、毎年度、区、港区商店街連合会及び各商店会の共催で実施しております。連合会は毎年2月に港区近郊で開催される劇や歌舞伎の貸切り公演の手配、区は予算の範囲内で当該公演のチケットを連合会に現物支給、各商店会はチケットを目玉商品として歳末売出しを実施するなど、相互に協力して、港区商業まつりを通じて、商店会会員店舗での販売促進に努めております。  今年度は、例えば麻布十番商店街振興組合が、毎年恒例の歳末ほほえみセールにおきまして、24組48枚を賞品とするなど、商業まつりは区内商店会の歳末売出しの魅力向上に大きな役割を果たしているものと捉えております。 ○委員(阿部浩子君) 会場にいらしている方は女性が多く、平均年齢も高めのように思いました。また、2枚配付されていることで、友人と一緒にお芝居を楽しむということにもつながっているのではないかと思います。抽せんで当たった方においては、とても喜ばれたと思っています。来年度も商店街の年末の売上げにつながってほしいと思います。  さて、商店街振興に、来年度はプレミアム付商品券が10億円分計上されています。今年度予算でも、プレミアム付商品券10億円が計上されました。そして、補正予算で、プレミアム付商品券10億円、子育て応援商品券23億円、港区ポイントキャンペーン10億円が計上されました。これらの事業で、プレミアム付が23億円、子育て応援商品券が実質19億円、PayPayキャンペーンでは59億円、合わせて101億円が港区の商店街等の売上げになったと認識しています。プレミアム付商品券10億円分以外の予算は、その時々の状況に合わせて補正予算として計上していることは、一定の理解をしております。  しかし、子育て応援商品券などは、物販で約7割が利用されていることもあり、当初予算で計上してくれれば、商店街としても子育て世帯としても喜ばれる事業ではないかと思います。今後、当初予算としての計上を強く要望いたします。プレミアム付商品券の電子商品券が来年度から、より使い勝手がよくなります。期待をしております。  次に、PayPayキャンペーンについてお聞きします。  さて、今まで述べさせていただいた中で、12月と1月に行った事業であるPayPayキャンペーンについてお聞きします。10億円の補正予算を計上して12月から始まった事業ですが、1月11日で終了となりました。途中で終わってしまったことから、かなり人気が高かった事業ではないかと思っています。区民の方から、この事業については、なぜPayPayなのかという声を多く聞きました。それは、より多くの方々に電子マネーとして利用されていることや、手数料が1.98%と、ほかより安かったからだと思います。  東京都は、「暮らしを応援!TOKYO元気キャンペーン」として、PayPayと楽天ペイ、d払い、auPAYの4社をそれぞれポイント還元する事業を、3月11日からスタートする予定です。そこで、港区はPayPayのみにした理由についてお聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) みな得ポイント還元キャンペーンの実施に当たりましては、最も利用されている二次元コード決済サービスであること、複数の決済サービスを対象とした他区の事例において、大半がPayPayの利用であったこと、加盟店が支払う決済手数料率が業界最低水準で店舗の負担が小さいこと、同種のポイント還元事業の実績が豊富であり、安定した事業運営が可能であることから、PayPayを選定いたしました。 ○委員(阿部浩子君) 理由は分かりました。来年度も消費喚起のためにポイント還元事業を行っていただき、商店街を支援してほしいと思います。  次に、ブライダルフェアについてお聞きします。  民生費の款でも質問し、意見を述べさせていただきました。来年度も結婚支援として、民生費に予算計上されています。そもそもこのブライダルフェアは、私の記憶では、最初に始まったときには産業経済費に計上されていたように思います。それが、若者の結婚支援として所管が変わってしまいました。ブライダルフェアは、港区のものづくりでもあるのではないかと思います。だからこそ、産業振興課と連携していかなければ、より効果的な事業にならないと思います。  今年度、東京タワーで行ったイベントですが、ウエディングドレスなどを展示していても、対象となる方の目に触れる機会がほとんどなかったと思います。これを区内の結婚式場でブライダルフェアとして持ち回りでやっていったら、対象者にマッチングし、広告宣伝にもなるのではないでしょうか。また、引き出物として、商店で販売しているものが形を変えてブライダル用に並べられていました。これも商店街の支援としてやっていくべきではないでしょうか。  商店街の店舗で物販は厳しくなっており、店舗も閉めるところが増えています。それを、販売方法を変えて頑張っていこうとしている思いを、区として受け止めていただき、販路拡大につなげてほしいと思います。来年度においては、子ども若者支援課と連携して事業を進めてほしいです。区のお考えをお聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 令和4年度に産業振興センターで開催された「ウエディングするなら港区 結婚応援フェア」においては、事業の所管課でありました当時の子ども家庭課とともに港区商店街連合会に呼びかけ、区内の13店舗に出展いただき、引き出物として、和菓子や手拭い、文具など、各店舗の逸品が展示されました。先日、東京タワーで開催された「結婚&恋愛フェスタ2024」におきましても、多くの商店街店舗が出展したと伺っております。  今後も、区内の産業振興が期待される事業について、部門間で積極的に連携し、区内事業者の販路拡大を後押ししてまいります。 ○委員(阿部浩子君) お願いします。  次に、ものづくり・商業観光フェアについてお聞きします。  2年に一度行われるイベントですが、来年度は2,850万円の予算を計上しています。毎年場所を変えて開催しております。前回は札の辻スクエアで開催、そして、汐留のコンコースや六本木ヒルズ、赤坂サカス、みなとパーク芝浦、思いつくところでも、区内の様々な会場で開催しているなと思っています。体験コーナーがあったり、地方物産があったり、港区の商店街のお店が出展していたり、毎回楽しみにして伺っています。来年度についてはどのようなものになるかお知らせください。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 2年に一度開催している港区ものづくり・商業観光フェアの令和6年度の開催場所や内容については、現在、ものづくり・商業観光フェア実行委員会において検討中です。  本イベントは、展示や実演、体験等を通じて、参加者に区内の産業や商業、観光資源についての魅力発信や振興を図ることを目的としております。前回令和4年度に会場として使用した港区立産業振興センターは、3Dプリンターなど最新機器を活用できるだけでなく、様々な実演や体験が可能なブースとして、会議室等も多数確保できることから、イベントの趣旨に合致する施設として引き続き使用する予定です。また、参加者の増加、波及効果の向上を図るため、区立伝統文化交流館など近隣施設との連携や、一部企画のオンライン配信の活用についても検討してまいります。 ○委員(阿部浩子君) 2年に一度行われるイベントだからこそ、多くの方々が集まって、見ていきたい、体験してみたいというイベントにしていただきたいということを強くお願いいたします。  以上で質問は終わります。 ○副委員長(なかね大君) 阿部委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(なかね大君) 次に、榎本茂委員。 ○委員(榎本茂君) 2024年問題と呼ばれる働き方改革の法案によって、ドライバーの労働時間の上限が設定されることで、ドライバー不足が深刻な問題となっております。港区の「ちぃばす」も、この間、交通等対策特別委員会で審議させていただいたのですけれども、ドライバー不足から、運行本数を減らす減便を行い対応することになりました。  先日、ある鉄道会社の方とお話ししたのですが、鉄道の世界も運行に関わる人員不足は非常に深刻で、これは車掌さんだったのですけれども、公の場では、ここで話してしまうと問題になるような、切実な話を伺いました。これは船による運送、舟運の世界でも、事態は深刻です。舟運の世界では、船長の平均年齢がついに60歳に到達してしまったということです。おまけに後継者不足から、現状のままでは数年以内に国内の水上物流は麻痺状態に陥ってしまうと、業界では危機意識を募らせているところです。  そうはいっても、暗い話ばかりではありません。先日報道がありました2025年の自動運転サービス実現に向けた実験として、フランス製の自動運転EVバスが、ついにお台場で走ることになったという報道がありました。東京都の「未来の東京」戦略においては、2025年の無人自動運転による移動サービスの実現に貢献することを目指すとしていますが、自動運転の時代はもう目の前です。  自動車、電車、船、飛行機、この中で最もインフラコストが安いのが、実は船です。道路を造る必要もなく、トンネルを掘ったり、高架を建設する必要もなく、飛行場のような広い土地も要りません。船は桟橋だけがあればいいのです。無人自動運転の時代は、携帯端末でピッピッと呼べば、桟橋まで船が無人で自動で迎えに来てくれて、水の上を自由に走って目的地まで連れていってくれる。この無人運航システムが法的に整備されたときに、最も急速に広がると考えられているのが舟運なのです。信号待ちも渋滞もない舟運の無人の自動運転は、ニューヨーク、ストックホルムなど、世界の水辺の都市で既に商業運航が始まっております。  今後の東京都の開発は、臨海部が中心となることは明らかです。舟運の恩恵が受けられるのは、その臨海部の中でも、既存の交通網との連携が取れるまちとなります。鉄道、飛行場、そして高速道路の入り口が近くて、バスなど自動車とのリレーション、連携が最も取れる場所です。
     「ちぃばす」の車庫は、港区の芝浦アイランドにあります。この芝浦アイランドにモノレールの駅ができたら、羽田空港からモノレールで移動する中で、携帯で水上タクシーを呼び出して、駅の下に待つ船で、中央区や江東区など水辺のまちに移動できる。また、隣接するフジエクスプレスの車庫から「ちぃばす」に乗って、内陸部の六本木や赤坂にも移動できる。そういうリレーションが非常にいいのが芝浦アイランドのモノレール駅だと、私は次世代の交通のハブになることを夢見ているわけです。  港区の観光協会では、様々なテーマに基づいて部会をつくって活動しております。最も参加企業が多いのが、水辺部会というところなのです。先日は水辺部会で、田町駅から船に乗って、お台場など港区の水辺の観光資源や、あと古川にも、船に乗って古川を上がって見学を行っています。古川の舟運の可能性についてもみんなで検討を行ったというところです。観光協会は観光収入を得ることだけを目的とした団体ではありません。ホテルから交通、飲食店など、あらゆる業態の事業者が集まって、総合的な視野でまちの活性化、産業の活性化を図ろうという組織です。  そこで質問です。先日の観光協会の会合でも会長から発言がありましたが、隣の千代田区の観光協会の補助金と比べて、港区の観光協会の補助金はあまりにも少ないのだということをおっしゃっておりました。千代田区と港区の観光協会の補助金について、その額を教えてください。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 令和6年度の千代田区から千代田区観光協会に対する補助予算額は、1億9,071万6,000円、港区から一般社団法人港区観光協会に対する補助予算額は、3,870万9,000円となっております。 ○委員(榎本茂君) 約2億円に比べて、少し額が少ないのかなと思います。会長が愚痴るのは理解できるなと思います。  そこで質問ですけれども、今後、無人自動運行の交通が実現する2025年の次世代交通の時代において、これは本当にすぐ目の前なのです。法的整備ができたら、技術的には既に確立されているのです。港区は今後どのような戦略を持って臨もうと思っていらっしゃるのか、お考えを伺わせてください。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 東京湾や運河に面している港区は、日の出桟橋、ウォーターズ竹芝、お台場海浜公園といった水上バス乗り場や、島嶼地域への海の玄関口である竹芝客船ターミナルなど、水上交通の要所が多数存在しており、豊富な水辺資源を有していますが、その活用にはいまだ課題があると考えております。  区では、今後の次世代交通時代の到来も見据え、舟運の活用により、観光客が快適に効率よく区内を周遊できる取組の検討を行うため、一般社団法人港区観光協会や、舟運事業者等との意見交換を積極的に行ってまいります。 ○委員(榎本茂君) 観光協会の水辺部会は本当に多様な企業が入って、非常に熱い部会であります。ぜひとも区として手厚くサポートしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 ○副委員長(なかね大君) 榎本茂委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(なかね大君) 次に、福島委員。 ○委員(福島宏子君) よろしくお願いします。  初めに、新紙幣発行に対応する支援について伺います。  今年7月3日からデザインを一新した3種類の新紙幣が発行されます。飲食店などでは対応する券売機への更新に迫られています。更新には1台当たり100万円以上かかるケースが多いとされ、個人事業主などからは悲鳴が上がっています。  葛飾区では、更新を後押ししようと、費用の半額、30万円を上限に補助する方針を打ち出し、来年度予算に6,600万円を計上しました。港区でも券売機等の更新費用を補助すること。答弁をお願いします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 本年7月3日からの新紙幣の流通により、レジや券売機等の更新が必要となる店舗もあるものと想定しております。新紙幣対応のための機器の更新は、チャレンジ商店街店舗応援補助金の補助対象事業である効率化、省人化の取組に該当することから、当補助金の活用により、区内商店会加盟店舗が適切に対応できるよう支援してまいります。 ○委員(福島宏子君) 周知も必要です。商店や個人事業主、特に個人事業主などは、ぜひ守っていただけますよう、来年度予算に盛り込んでいただきますよう強く要望します。  産業振興センターについてです。  産業振興センターが開設して4月で2年、ワークルーム1・2を除いては、稼働率もおおむね6割を超えるほどになっています。その10階には、勤労者交流室があります。区民が交流できるように囲碁や将棋盤があり、社交の場としても多くの方に利用してほしいと願っています。しかし、残念ながら利用は少なく、2023年4月からの統計を見ると、多い月では月に198人、1か月30日で割ると1日当たり6.6人、少ない月では112人と、30日で割ると3.7人です。  港区のホームページや産業振興センターのホームページでも、勤労者交流室の存在自体、知らされていません。誰も知りようがありません。建物の外や1階ロビー、またエレベーター付近などに勤労者交流室の存在を知らせ、たくさんの方が安心して利用できるように、区としても努力すること。ホームページでも区民交流室の存在を知らせること。2点答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) 勤労者交流室の利用人数は、令和4年度は月平均で延べ76人、今年度は令和6年1月末時点で延べ145人と増加しておりますが、勤労者が日々の活力を高めることができる施設として、より多くの方に利用いただけるよう、産業振興センターのホームページやSNS、メールマガジン、チラシなどにより、広く周知してまいります。 ○委員(福島宏子君) 指定管理者任せにしないで、区としても様々な取組をしてほしい、そして、指定管理者も指導していただくというのが区の仕事だと思いますので、お願いします。  次に、機械式駐輪場は昨年改修が行われました。364台収納可能となり、3,603台が登録されています。自転車によっては収納できない車種もあり、30台分の平置きスペースがあります。時期を同じくしてスーパーマーケットがオープンし、たくさんの買物客が自転車で訪れます。平置きスペースが足りなくなると、臨時の駐輪場を建物の前につくりました。そのためか、機械式の駐輪場の利用は減り続け、今年1月累計は800台しか利用がありません。1日平均26台です。このような状況を今後も続けてよいのでしょうか。あくまでも機械式駐輪場に止めていただくことが最優先だということを、区民に広く周知する必要があるのではないでしょうか。  スーパーマーケットの買物客にも理解を促す対策が求められます。これは、札の辻スクエアに責任を持つ港区がやらなければならないことです。歩道の交通の安全を考えても、また、見た目も悪いですから、調査も含めて、改善策を早急に提案すること。答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) 昨年5月、札の辻スクエア内にスーパーマーケットが開業して以降、駐輪場の利用者が急激に増加したことから、平置き式駐輪場が満車になった場合は、建物正面のデッキ下に臨時駐輪場を設置しております。機械式駐輪場に入庫可能な自転車につきましては、機械式駐輪場を利用するよう案内しておりますが、スーパーマーケットでの買物など短時間の利用者の中には、機械式駐輪場に入庫できる自転車であるにもかかわらず、臨時駐輪場に駐輪するケースも多く、時間帯によっては、歩道へのはみ出しや縦列駐輪が発生する状況となっております。  今後も引き続き、機械式駐輪場を利用することや、マナーを守ることを施設利用者に周知していくとともに、特に来客の多いスーパーマーケットの事業者に対し、買物客への利用マナーの注意喚起などに協力するよう要請してまいります。 ○委員(福島宏子君) 歩行者と自転車が交差するようにもなりますので、ぜひ安全面からもよろしくお願いします。  以上で質問を終わります。 ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 福島委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 次に、小倉委員。 ○委員(小倉りえこ君) 電子商品券のアプリ化について質問させていただきます。  電子商品券が登場して、はや2年が経過しまして、4回目の販売がちょうどあったところです。子育て応援商品券も昨年実施したことから、これまで電子商品券、そもそも商品券の存在を知らなかった方がいっぱいいて、そういう方々に電子商品券というものの存在を知っていただくことができたというのは、すごく大きかったと思います。  今月発売の商品券の申込者数の増え方というのは、恐らく過去最高なのかなという数字なのですけれども、これまでブラウザーアクセスで行っていたタイプで電子商品券が過去4回販売されて、スマートフォンを使いこなす世代の人々にしてみれば、なぜアプリではないのかなということが、最初から恐らく思われていたとは思うのですけれども、商品券というものは、千九百九十何年からか、プレミアム付を港区が最初に行ってから、オールドファンという根強いファンがすごく多かったことですから、電子という新しいシステムに、これまでの年配の、紙商品券に親しんでくださった方々が電子のほうに移行してもらえるように、とにかく利用者側もお店側も頑張ってきた2年間だと思います。  来年度、今度は夏の販売分から、恐らくアプリを利用しての商品券となることですが、これまで課題となってきたことが、当然解決されるとよいと思っています。導入を目指すアプリのシステムがどういうものかと、また、運営事業者の選定方法を伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) プレミアム付区内共通商品券につきましては、令和4年2月から発行額の一部を電子商品券として発行しております。当初は、消費者が使い慣れている紙商品券の申込みが多い状況が続きましたが、電子商品券のメリットを消費者・店舗の双方に周知することに加え、紙商品券の購入を区民限定とするなど、港区商店街連合会とともに電子商品券の普及に取り組んだ結果、直近の令和6年2月発行分では、申込者の約6割が電子商品券を選択するまでになりました。また、現在では、電子商品券と紙商品券の取扱い店舗数はほぼ同数となっております。  現在の電子商品券は、ウェブアプリを採用しておりますが、時間がたつとログアウトされてしまう、マナーモードにしていると決済音が鳴らない、現行システムは決済機能に特化しており、利便性向上のための機能拡張ができないなどの課題があるため、令和6年度に、アプリをダウンロードして利用するネーティブアプリへの変更に取り組みます。ネーティブアプリ化することにより、ポイント還元やクーポンの配信など、現行のシステムではできない事業を実施することが可能となります。  現在、港区商店街連合会においてプロポーザル方式で事業者を公募しており、今後、書類選考、プレゼンテーションを経て、委託事業者を決定する予定です。事業者からの提案を踏まえ、消費者、店舗の双方にとって利便性が向上し、消費喚起につなげていけるよう、港区商店街連合会とともに取り組んでまいります。 ○委員(小倉りえこ君) これまでの課題というものは、当然多々ありまして、その中で、恐らく改善が見込まれるであろうというところが、ポイント付与、クーポン付与というところだとは思います。ギフトカードのようなもので、電子で商品券が配付できるといいねと、前も質問させていただいたことがあったのですけれども、恐らくこういうところもカバーができるのであろうと期待をしています。  商品券自体の申込みが、1個前と今回とで、在勤の割合というのは基本、変わらないのですけれども、申込数の全体のパイは増えているのです。だからそれだけ、過去最高の申込数と申し上げましたけれども、欲しい方というのはこれからも増えていく。与えられるより、購入意欲がある方に買っていただいて、プラスアルファで商品券を使って、町場に経済効果を回してもらうのだというところは、前々からお伝えしてきたままなのですけれども、ぜひ今後も継続してお願いしたいと思います。  紙の商品券も、何十年か後にはゼロとなるのかもしれません。それまでにみんながスマートフォンのようなものを持って、当然そういう電子決済というのが当たり前の100%になってくれば、そのようにシフトするのも当然だと思うのですけれども、紙がうれしいという方も当然いる以上は、しばらくは、割合は今後考えながらでも残していただくことと、今、10億円をずっとコロナ禍のときからやっていただいているのですけれども、いつまで10億円をやるのかという考えの方も、恐らく中にはいらっしゃるのかと思います。  ただ、商店街の支援というところが、商品券に関しては大きなところであると思います。消費者へのサポートというところもあるのですけれども、やはりお店側に頑張っていただきたいというところも、今後も出てくると思いますので、商店街というものを維持して残していくためにも、商品券はぜひそのままといいますか、もっとしていただいてもいいのですが、よろしくお願いできればと思います。  そんな商品券の大本の発行というものが、港区商店街連合会でありまして、区内五十幾つの商店街が加盟している組織であります。その地域内にあるいろいろな店舗が商店街に加盟をして、地域単位で商業の活性化につなげてもらって、ひいては商店街を束ねて、港区の商店街振興、商業振興というところに寄与する組織であってほしいと思ってはいるのですが、なかなか現実は厳しいところがございます。  来年度、組織力を強化するための取組というものを進めていただけるとのことなのですが、具体的な内容と期待する効果を伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 港区商店街連合会は、コロナ禍で苦境に立つ各商店会、会員店舗の状況を的確に捉えながら、プレミアム付区内共通商品券の大幅な増額や電子化、消費喚起策であるみな得レシートキャンペーン、港区動画・写真コンテストの実施など、区とともに様々な事業に取り組んでまいりました。また、先ほど答弁いたしましたように、今後は電子商品券のネーティブアプリ化と、それに伴う事業の拡充を予定しております。  このように業務が増大する一方で、港区商店街連合会事務局は従前からスタッフ2名の体制が続いており、今後ますます連合会の活動の充実を図りながら、各商店会、会員店舗を支援する存在となっていくためには、事業規模に合った組織となるよう体制を整備するとともに、中長期的な視点を持った活動を進めていくことが必要です。そのため、区は令和6年度に、港区商店街連合会の事務局長の配置や、中期戦略の策定を支援してまいります。  港区商店街連合会が、商品券事業や消費喚起事業等の充実に加え、自主財源を確保する事業の創出及び推進、各商店会活動の支援、会員店舗の増加等につながるよう、全力で後押ししてまいります。 ○委員(小倉りえこ君) 商店街自体、サイズが様々で、小さいところから大きいところ、自前で何でもできるところからそうでもないところまで、本当に幅広く何十もの商店街があります。そこを束ねていただくというところで、スタッフが少ないから、当然、強化というのは物すごくいいことだと思います。やらなければいけないことが各商店街で、申請一つにしろ、書類一つにしろ、そのお手伝いを含めて、港区商店街連合会がやっていただけるのであれば、それにこしたことはないので、ぜひそういうところに支援を充当して、回せるものは回していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  そんな全体の商店街から、今度は小さい個別の商店街に行きますけれども、来年度の新たな支援策の具体的な内容を伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) これまでは、イベントを中止した場合、理由を問わず、費用は原則全て補助対象外となっておりましたが、台風の上陸など危険な状況が予測されるにもかかわらず、補助を受けるためにイベントの開催を強行することも想定されるため、来年度からは、悪天候等でやむを得ず中止した場合、準備に要した費用を補助対象といたします。このほか、近年の大変な猛暑を踏まえ、イベントスタッフ向けの飲料や、首元を冷やすネッククーラーなどの熱中症対策費も補助対象といたします。  商店街イベントの補助金につきましては、一定割合ずつ東京都と区が負担しておりますが、中止したイベントの経費及びスタッフ向け熱中症対策費につきましては、東京都の補助要件において認められないため、区の単独補助として対応いたします。  また、イベント実施に伴う補助金の申請書類の作成が膨大な事務量となるため、商店会役員の大きな負担となっていることを受け、事務処理を補佐する支援員を一部の商店会に試行的に派遣いたします。なお、効果があることが確認できた場合には、派遣先を拡大することも検討してまいります。  さらに、区域内にネズミが発生しているため対策が必要であるとの商店会の声を踏まえ、商店街の衛生環境を維持するため、ネズミ駆除等に要する経費を新たに補助対象といたします。  引き続き、地域コミュニティーの核として、区内商店会が精力的な活動を維持できるよう、強力に支援してまいります。 ○委員(小倉りえこ君) ありがとうございます。東京都とかの補助金でカバーできないところを区が独自に補助をするというところ、それこそ自治体がやるべきといいますか、やっていただけることで助かるところがあると思いますので、ぜひこれからもいろいろなところに、足りないところに充てていくような制度なり支援策というものをお願いしたいと思います。  また、ネズミに関しては、麻布十番もそうですけれども、今、赤坂の商店街でそういう話も出ておりますので、三田委員とかもよく言っていますが、ネズミの対策というのは、店舗1つだけでやっても全く意味はないと業者とお話ししたこともありまして、全域、様々な面でいろいろやっていかないと、駆除であるとか、あとはタイミングでなかなか厳しいというお声があって、費用も結構かかるのです。なので、そういうところもカバーしていただけるということは、衛生面でもきれいにしていきたいという商店街を含めて、非常にありがたいところだと思います。ありがとうございます。  先ほどの商品券のところで、せっかくパネルまで作ったのだけれども、しゃべるのを1個忘れていたところがありまして、1次販売と2次販売のところの差なのですけれども、今日から10日まで2次販売が始まった。1次販売のときにも申込みしていた方を対象に、電子の場合はあるのですけれども、年々、1次販売で買ってくださる方の割合というのが減っていってしまっている。なぜこういうことが起こるのだろうかというと、リマインド機能なのかもしれないし、メールだと恐らく届きにくいのだろうなというのは年々感じております。そういうお声もありました。  10日間の販売期間が十分かどうかというのも分からないのですが、私はいいのではないかと思ったりもするのですけれども、2週間欲しいという方も、実際お声として上がりました。なので、その辺りのリマインダー機能というところがアプリにつくと、忘れずにきちんとお申込みされた方は、買ってくださいねというところにつながって、1次販売の購入者の割合が増える。ということは、申し込まれた方が、最初に幾ら購入できるのかというところの金額が確定するわけです。なので、そこで少しでも、買えるのだと浮き浮きする気持ちを持てる方が増えるようになればいいと思っておりますので、今後とも商店街の振興と、様々な産業支援策の向上について御検討いただくようお願いしまして、質問を終わります。ありがとうございました。 ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 小倉委員の発言は終わりました。  この際、お諮りいたします。議事の運営上、時間を延長いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。              (「なし」と呼ぶ者あり) ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 御異議なきものと認め、時間は延長されました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 次に、石渡委員。 ○委員(石渡ゆきこ君) 株価が史上初の4万円台をつけた日に産業経済費の質問をさせていただくという、記念すべきと思うところですが、なかなか株価が、果たして全体的な経済の向上なのかと言いにくいような社会情勢ですから、非常にいろいろな思いがある方はいらっしゃると思うのですけれども、そういう日に産業経済費の質問をさせていただくというのは、私にとってはとても意味があることだと思っております。  今日は、創業・スタートアップ支援について取り上げさせていただきました。  実は港区というのは、創業支援、スタートアップというものに、かなり今回も予算をレベルアップし、1億2,000万円とかなり拡大していただいて、手厚い内容だと思っております。ただ、そもそも港区自体は創業支援、実は今回の質問をするのに当たって、課長ともいろいろやり取りをさせていただきましたけれども、悩ましいというか、放っておいても、みんなスタートアップ、創業するのではないかという一方で、そういったことがあります。  これは帝国データバンクが調べた資料なのですけれども、過去10年間のスタートアップの企業は、大体約二千五百四十何社か何かを調べたうちでのナンバーワン、断トツが港区でした。五百数十社が港区で起業している。1番目が港区で、2番目渋谷区、3番目千代田区と、たしかそういう順位だったと思います。  そういう中で、なぜ港区が殊さらにスタートアップをするのかということについては、これから我々も成果指標とかをどのようにやって、そこの目標を置いていくのかということは考えていかなければいけないと思うのですけれども、現在そういう意味では、非常に創業というのは、数としては増えています。  昨年度、岸田政権がスタートアップ支援ということを強く打ち出したということもあるのですけれども、増えている中でよく言われるのは、いっぱい出てきても、10年後の企業生存率という面白い言い方をするのですけれども、残っている企業の生存率は低いです。大体26%と、これは経済産業省の数字かな、中小企業庁だともう少し違ってくるのですけれども、継続支援や何かがあったほうが、もっといいのではないか。創業だけではなくて、継続であるとか、あとは事業承継支援も必要なのではないかとか、いろいろな意見があると思うのですけれども、とにかく港区は、今回1億2,000万円出していただきました。  先ほど観光協会に対する費用が少ないという話がありましたけれども、そもそもの産業経済費自体が少ないのではないかと実は思っております。全体の一般会計予算が大体1,840億円ぐらいで、そこの中での37億4,000万円ぐらいが産業経済費で、大体今回2%と。2%というと、結構少ないという感覚はないですか。ただ、そこの中で1億円も使っていただけるということにおいては、ぜひこれを使っていただけるようにしていただきたい。  そういう意味で、資料の3枚目で挙げた新規開業賃料補助、これまで港区がやっていたものの、実は採択率は、始めた当初は100%ではなかったのです。つまり、なかなか知られていなかった。最近では常に100%ということで、枠が埋まるぐらいということになっておりますが、そういう意味では、よく知られるように、そこの宣伝広報をしていただきたいということが1点目です。  あとは、先ほど言ったように、なぜ港区がやるのかということにおいては、私たちは、より分かりやすい目標を掲げるべきだと思っております。属人的にするのか、それとも継続率でやるのか、そういったことの成果目標の持ち方について御意見を伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区では、創業支援をはじめとした産業振興施策を広く周知するため、区のホームページやXのほか、産業振興センターのホームページやSNS、約2,000社が登録する中小企業応援メールマガジンでの情報発信、年間約2,400社を訪問する巡回相談での事業案内、事業者向けセミナー等の事業紹介など、多様な機会と手段を活用しております。今後は、区内に多く集積する創業支援施設と連携するなど、より多くの創業者に情報が行き届くよう、周知手法の拡充に取り組んでまいります。  成果指標を定めることについてですが、区ではこれまで、新規開業賃料補助金を交付した事業者に対し、中小企業診断士が創業後の課題や悩みなどの相談に対応する創業アフターフォロー事業の実施を通じて、創業から一定期間後の状況を確認してきました。しかしながら、創業アフターフォロー事業は、事業者の希望に基づき実施していたため、アフターフォローを希望しない事業者については、その後の状況の確認が困難であるなどの課題がありました。  そのため、来年度から実施する創業・スタートアップ支援事業におきましては、補助金交付の翌年度から3年間、アフターフォローを受けることを必須とすることにより、事業活動の状況や、創業初期での廃業率などを捕捉し、事業効果の検証に生かしていく予定としております。 ○委員(石渡ゆきこ君) ぜひよろしくお願いいたします。 ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 石渡委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(兵藤ゆうこ君) 次に、野本委員。 ○委員(野本たつや君) よろしくお願いいたします。みな得ポイント還元キャンペーンの早期終了について伺います。今回の代表質問でも、キャンペーンの早期終了を残念がる利用者のお声が多いことから、予算措置を生かすよう提案させていただきましたが、ここでも質問させていただきます。  早期終了してから、私もいろいろな店舗に行ったのですけれども、まだ終了したことを分からないお店がほとんどで、案内も貼られているところがほとんどでした。私も何店舗か、早期終了しましたということをお伝えしたのですけれども、私が悪いのか、なかなか最初は信じてもらえなくて、ホームページを見せながらお伝えしました。一度、1月末と決まったところから覆るというのは、なかなか周知の上で大変だなと感じました。  昨年度については12月から2月の3か月間、本年度については12月から1月の2か月間、同じく年末から年初にかけて行われましたが、開始時期や期間についてはどのように決まったのか伺えますでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) みな得ポイント還元キャンペーンは、年末商戦の消費を区内店舗に取り込むとともに、プレミアム付区内共通商品券が2月に発行されることを見据え、切れ目のない消費喚起支援とするため、12月からの開始といたしました。  実施期間につきましては、昨年度は東京都の補助金を活用できたため、3か月間の実施といたしましたが、今年度は東京都の補助がなかったことや、他区の同種事業の実施期間を踏まえ、2か月の予定で実施いたしました。 ○委員(野本たつや君) ありがとうございます。  本キャンペーンについては、区内商店を応援するとの趣旨で実施されたと思いますが、先ほど阿部委員の質問の中で、今回59億円の売上げがあったと伺いましたが、そのほかに今回の経済効果が分かるものなどあれば、教えていただけますでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) 昨年度のキャンペーン期間中の対象店舗におけるPayPayでの決済額は、約88億9,000万円、今年度は約59億1,000万円、ポイント還元額としましては、約10億円となりましたので、ポイントが全て区内で使われたとは限りませんけれども、その一部が区内で、またポイントが使われたと想定しますと、非常に大きな経済効果があったと捉えております。 ○委員(野本たつや君) ありがとうございます。みな得ポイント還元キャンペーンについては、区民生活、飲食店の応援の観点からも、ぜひ継続していただきたいと思います。  より使っていただくという部分では、年末年始、繁忙期でもいいのかもしれませんが、飲食店の閑散期である2月や8月など、今後行う場合は港区商店街連合会の御意見も伺いながら、よりよい時期に応援できるように検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) 物価高騰は今後も続くことが見込まれていることから、区内店舗の状況を注視し、必要に応じて、消費喚起策の実施やその時期について検討してまいります。 ○委員(野本たつや君) ぜひ御検討いただければと思います。  以上で質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 野本委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、新藤委員。 ○委員(新藤加菜君) よろしくお願いいたします。  先ほどから丸山議員だったり小倉議員から、スマイル商品券について総論的なことで質問があったと思いますが、私のほうは、自分が購入した実際の体験を踏まえた上で、各論的な質問をさせていただきたいと思います。  令和6年2月発行分のスマイル商品券に私も当選し、2万円で2万4,000円分のスマイル商品券を購入させていただきました。申込みから購入、利用まで、全てオンラインで完結することができて、非常に利便性は高く感じましたが、当選通知メールを受け取ってすぐに、忘れてしまわないようにと、払込みしようとリンクをクリックすると、まだ払込み期間前だとエラー表示がされてしまいました。当選通知が届いたのが1月25日の午前10時頃で、購入開始が2月1日の午前10時からと、約1週間のタイムラグがあったことに関しては、正直、不便を感じずにはいられなかったというのが本音です。
     問い合わせたところ、オンラインでの当選通知と同時期に、はがきによる申込みの当選通知も行っていらっしゃるということで、当選の発表タイミングをなるべくそろえるための対応だったと説明を受けました。おっしゃろうとしていることは分かるのですが、当選通知から1週間たってしまうと、忙しい毎日の中で、ついつい購入を忘れてしまいそうでした。そもそもオンラインとオフラインで当選通知タイミングをそろえなければならない理由もなかったのではないかと思います。購入開始をしてからの当選通知メールでも遅くはなかったのかなとも思います。  今回、2月10日の18時までの販売期限に対して、2月6日の15時に販売期限が迫っている旨の購入リマインドのメールが届きましたが、スマイル商品券購入におけるさらなる利便性向上のため、そもそもオンラインで申し込むタイミングでカード情報などをもらって、当選とともに自動決済するような形は取れないのでしょうか。また、オンラインの当選通知とともに、同時に払込み、購入を開始することができないのか、この2点を併せて伺わせてください。 ○産業振興課長(中林淳一君) プレミアム付区内共通商品券は、事前に申込みを受け付け、購入希望者数を把握した上で、発行額の範囲内で購入の上限口数を決定しております。事前申込みの段階で、購入いただける口数を確定できないことから、申込み時にクレジットカード情報を入力して、当選発表と併せて自動決済することは難しいと捉えております。  また、プレミアム付区内共通商品券は、購入後すぐに使用できるよう、使用期間の初日を購入開始日としております。当選発表と同時に購入できるようにとの御質問ですが、一方で、以前から、当選メールは早めに送ってほしいという声が寄せられていることから、どのような運用が多くの利用者にとって利便性向上となるか、港区商店街連合会と検討してまいります。 ○委員(新藤加菜君) ありがとうございます。例えば、これは民間の例ですけれども、コンサートチケットを購入するときなどは、申込み時点でカード情報をひもづければ自動決済されます。今回、購入の口数の関係があるという調整ということは分かるのですけれども、ユーザーがなるべくアクションをせずに、できるだけシームレスに購入まで至れるような仕組みづくりというのが求められているのかなと思います。  次に、港区子育て応援分としても、ゼロ歳から高校生世代までの子ども1人当たり5万円分の電子スマイル商品券が配付されました。未来を担う全ての子どもが伸び伸びと健やかに育つように、商品券を配付して子育て家庭を支援するという趣旨も含めて、すばらしい取組だと思います。  しかし、導入店舗側への負担が大きいという課題があるように思います。QRコードが2種類存在するのです。先ほど質問させていただいた令和6年2月販売分のスマイル商品券と、子育て応援分のスマイル商品券では、利用するQRコードが異なります。そのため、店舗側のスタッフは、どちらの商品券なのか、まず決済時にお客さんに聞いて、そのQRコードを出し分ける必要があります。正直、ここは無駄なコストを店舗側にかけてしまっているようにしか思えなかったというのが、使ったときの正直な感想です。  実際に、店舗側の負担が大きいことを理由に、スマイル商品券導入を断念したという店舗の話も伺いました。QRコードを今後、統一していただくようにはできないのでしょうか。考えをお聞かせください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 現在のシステムの都合上、プレミアム付区内共通商品券と子育て応援商品券のそれぞれの事業について、異なる二次元コードを発行する必要があるため、取扱い店舗には2種類の二次元コードを店頭に設置いただくこととなります。  今年4月の子育て応援商品券の発行時には間に合いませんが、現在、事業者選定を進めております電子商品券のネーティブアプリ化に当たりましては、ただいまの御指摘も踏まえ、より消費者・店舗の双方にとって使い勝手のよいシステムとなるよう、港区商店街連合会とともに取り組んでまいります。 ○委員(新藤加菜君) ありがとうございます。  最後に、スマイル商品券利用可能店舗の情報を取得しやすくする取組についてです。  現在、スマイル商品券を利用可能な店舗がホームページ上で公開されていて、PDFだけの一覧ではなくて、地区、業種でのソートだったりとか、フリーワードでの検索ができたりとか、個人の需要に即した情報へリーチしやすくなるようになっていると思います。ありがとうございます。  ただし、さらに利便性を高めていくには、スマイル商品券対応可能な店舗のマップを作成することが挙げられると思います。現在地から近い場所の利用可能店舗マップを出して、クリックすると詳細が見られるような形にすると、ストレスのない動線になると思いますが、スマイル商品券利用可能店舗のマップ化について、今後の方針を伺わせてください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 利用者が現在地から商品券の取扱い店舗をマップ上で確認できることは、大きな利便性の向上につながると捉えております。現在、事業者選定を進めているネーティブアプリ化の際に対応できるよう、港区商店街連合会と検討を進めてまいります。 ○委員(新藤加菜君) ありがとうございます。  本日3月4日から、スマイル商品券の一般追加購入が開始されたと思うのですが、私も先ほど早速購入しました。しかし、ログイン後、プルダウンメニューで選択肢を見ると、何と最上部が「購入しない」になっていたのです。購入するためにわざわざ進んでいるページなのに、「購入しない」を一番上に選択するようになっていて、「購入しない」を選択するという人は少ないと思います。ここだけを見ると、まるで購入してほしくないような不思議な表示で、こういった小さなストレス表示が、現在のUIだと非常に多くなっているという点も、アプリ化で改善されることを願います。  スマイル商品券の取扱い店舗がそもそも多くならないと、利用する人の利便性は絶対に上がりません。そして利便性が上がらないと、スマイル商品券の利用者数は増えないというところの相互関係にあると思います。わざわざ区民の方は、使えるところを目指して遠くのお店まで行かないと思います。今後のアップデートで、さらにスマイル商品券の取扱い店舗が多くなることを信じて、質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 新藤委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、やなざわ委員。 ○委員(やなざわ亜紀君) 港区フィルムコミッションについてお伺いいたします。  映画制作などの現場から、日本、特に都内は、ロケが本当に難しくて、それはフィルムコミッションがないからだと伺います。今年度予算に港区フィルムコミッションが入ったことは大変喜ばしく思います。  さて、私のイメージでは、港区に担当の窓口ができて、ロケ場所の案内や、撮影許可の申請受付や、交渉などはするのかなと思っているのですけれども、4月に事業候補者選考委員会をして、7月に業務委託を締結して、そして制作者への撮影支援を伴走型で支援するとありますけれども、制作者側からするとどのようなことが変わるのか、具体的にお聞かせください。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) これまでロケ撮影に関する相談の受付は、各区有施設の所管課が窓口となっていましたが、この窓口を観光政策担当に一本化することで、効率化を図ります。制作者は窓口で、区内の区有施設等でのロケ撮影の相談をすることができ、撮影スポットや施設利用料、過去のロケ実績等の情報が得られる予定です。また、観光政策担当が区有施設等の所管課との調整や、撮影許可手続の支援などを担うことで、制作者側の手間が省かれ、同担当がロケに立ち会うことで、制作者への施設利用方法の案内等ができるため、スムーズな撮影につながると考えております。 ○委員(やなざわ亜紀君) ありがとうございます。本当にありがたく思っておりますし、これからプロポーザルしていったりとか、まだまだこれからということで、これからつくられていくと思うのですけれども、要望とともに質問させていただきたいと思います。  現在23区では、文京区や台東区などがフィルムコミッションの取組をしているようなのですが、港区には多くの企業のビルや高層マンション、有名な建築物、おしゃれなカフェが並ぶ町並み、一方、昔ながらの商店街や歴史的建造物、神社仏閣などがあり、さらに海や緑などの自然も多いと、本当に魅力が凝縮しています。この事業を開始することで、ほかの区に並ぶのではなくて、先進的な取組をしながら、港区が日本を代表するフィルムコミッションとなり、港区でロケをしやすくし、すばらしい作品が生まれるようにしていく必要があると思うのですけれども、いかがでしょうか。  あわせて、港区という場所柄、撮影は多いと思うのですけれども、どういう作品か、どういう撮影なのかなどの見極めが、フィルムコミッションサイドには非常に重要になってくると思います。また、メジャーなところでも、いまだ労働環境がひどい現場が多くて、映適に即しているとか、作品のクオリティーのために、制作サイドもフィルムコミッションサイドも共に目指す基準があるとよいと思います。いかがでしょうか。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 近年は若者から高齢者まで、SNSを活用して情報収集する傾向にあります。このため、令和6年度に開始する港区フィルムコミッションにおいては、SNSの専用アカウントを開設し、ロケ撮影の情報だけでなく、メディアに携わるイベント等、港区ならではの魅力的な情報を高い頻度で発信することで、多くのフォロワーやインプレッション数の獲得を目指します。これにより、メディア等関係者からの注目度が高まり、さらなるロケ撮影の誘致につなげられると考えております。  また、ロケ撮影のルールとして、ガイドラインを作成し、区ホームページ等で公表します。ロケ撮影に当たっては、区の魅力発信や地域振興にどの程度つながることが見込まれるかなどを確認し、ガイドラインに基づいた支援を行うとともに、収集したロケ情報を効果的に発信することで、ロケツーリズムを促し、区内周遊にもつながるよう取り組んでまいります。 ○委員(やなざわ亜紀君) ありがとうございます。御答弁をいただきましても、港区で撮影はすごく進むのだろうなと感じます。なので、質問の中にもありましたけれども、どういう作品をつくるのかとか、どういう作品が生まれるのか、港区のフィルムコミッションができることによって、観光客は物すごく増えると思うのです。その中で、港区からよりすばらしい作品が生まれるように、ぜひ頑張っていただきたいと思います。  質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) やなざわ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、池田たけし委員。 ○委員(池田たけし君) 港区の創業支援、中小企業支援についてお伺いいたします。  日本の首都東京の23区にあって、港区はそのブランディングやプロモーション力から、デザインやファッション、建築、ITなどをはじめ、様々なクリエーティブを発信・提供する事業・会社が集まり、新しく立ち上がり、生まれてきています。事業所の住所は港区です、うちは港区の会社ですと誇らしげに語る区内事業者の方々の、シビックプライドとも言えるその姿勢は、港区にある、それだけで会社のイメージや信用度に加速度が増すことになるようにも思います。  会社を興すなら港区でと、自らの資本を活用して、事業主として仕事を始めること、今まで行っていた仕事をフリーランスとして請け負う独立と、どちらも起業であります。スタートアップ企業が持つアイデア、技術、情熱は、果実が熟していくように成長し、やがて、設立年数が短く企業価値の高い未上場ベンチャーの呼び名とされる、数少なく貴重なことから幻の動物になぞらえる、ユニコーン企業と呼ばれるような成長性を目指すのか、または、地域において愛され、地域とともに発展する事業者となっていくのかなど、いずれにしてもその成長、発展は、まちの発展・潤いともつながってまいります。  さて、港区では、会社を興す、起業するスタートアップの方々に対して、産業振興センターの開設から、様々な手だて、応援を創業支援として行ってきております。創業アドバイザー派遣、セミナーや交流会をはじめ、スタートアップデータベースで先行事例などを検索できることをはじめ、会社を置き業務が行えるコワーキングスペースには、打合せや会議のためのフリースペース、オンライン会議のためなどのフォンブース、試作品製作などのための3Dプリンター、CAD、職業用直線ミシン、また、ホームページ運営サポートなどまで、港区に多いクリエーティブな業種の要望にも応える手厚い設備・体制が取りそろえられております。  まず、伺いますが、産業振興センターが開設され、スタートアップや中小企業支援など、区内事業者支援の体制が飛躍的に手厚く整った中ですが、これまで創業支援や中小企業支援の実績では、どのようなものがありましたでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) 創業支援の一例を挙げますと、今年度、スタートアップの飛躍的な成長を促すことを目的に実施した「MINATO Accelerator」プログラムでは、約60社の応募の中から10社のビジネスプランについて、事業の実現性や資金調達の可能性を高めるため、専門家が整理すべきポイントや留意点を指導・助言するとともに、区内に多く集積する投資機関や金融機関などとのマッチングによる資金調達をサポートするなど、港区の強みを生かした取組を行っております。  また、スタートアップを含む中小企業支援策の一例ですが、区内の大学等との連携によるオープンイノベーションフェアを開催しております。今年度は57者の事業者や団体が出展し、延べ191名が来場いたしました。出展事業者の先進的な取組を広く紹介するとともに、産学マッチングの機会として、新たなビジネスアイデアの創出や販路開拓に役立ったとの声を多くいただいております。 ○委員(池田たけし君) よろしくお願いいたします。  会社を興す、実際に起業する場面においては、新しい事業者には資産や知的財産、知名度といった経営資源がないことから、優秀な人材確保を行うための人件費率が高くなる傾向があります。また、港区のウイークポイントは、固定費である家賃が高いことであります。事業の発展とともに社員数も増え、設備なども増設されることで、手狭になった事業所の拡張を求め、移転を伴うこともよく見られる事例であります。移転は成長のあかしとも言えますが、そのときにも必要となり、スタートアップ企業に一番足りないものと言えるのが、資金ではないでしょうか。  自身で持ち得ない事業資金を外から入れる、オープンイノベーションの一つとして計画的な資金投入を得ることが、事業の継続・発展には大切であり、必要となってまいります。その部分を支援、賄うものに、区の創業支援融資や、港区中小企業融資あっせん制度があります。どちらも様々な要件の下に融資枠が設定をされておりますが、低利な条件の中で運転資金を得ることが可能となっており、資金面でも区内事業者を支援する制度となっております。  この港区の産業振興課で行っている中小企業融資あっせん制度ですが、その中で残念なことに、バーチャルオフィスで事業を営む法人格の事業者は、あっせんの対象外となっております。しかし、同じくバーチャルオフィスを利用していても、港区内に居住している個人事業主の場合は、都内で1年以上同一事業を営んでいる要件を満たしていれば、融資あっせんの対象とされます。区内中小企業の方の中には、自宅を事業所と兼ねて登録している方もおり、住宅事情や事業発展のために転居しなくてはならない状況の中で、新たな住居では事業者登録ができないなどの場合は、仕方なくバーチャルオフィスに事業所を置くといった事例も見られます。  しかし、このような場合、既に転居の以前から区内事業者として事業を営んでおり、実績を積んでいても、バーチャルオフィスに登録の法人格として、融資あっせんを受けられないことになってしまいます。もともと区内事業者であり、転居により事業所が住居に置けなくなったなどの場合、これまでの実績を加味してあっせん制度にかなうような対応も、産業振興の中では行われていくべきと思います。バーチャルオフィスでの法人登録については、その実態をつかみにくいとのことから、融資あっせんに至らないとのことで、公的資金の投入について慎重を期するとする区の姿勢については理解するところでありますが、区内事業者の事業継続・発展に寄り添う歩みを進めていただきたいと考えます。  そこで質問は、法人格を有し、バーチャルオフィスでの事業展開を行っている事業者が、転居したなどの際に対しては、転居前の事業実態、実績などの事情を加味した相談・確認体制を取り、バーチャルオフィスの法人に対しても融資あっせんの道を開くべきと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区は、区のあっせんで融資を受けた事業者に対し、利子補給や信用保証料の補助を行っていることから、区内で事業活動を展開し、地域のにぎわい創出や、地域経済の活性化に寄与しているかという視点も含め、あっせん対象とする法人の要件を定めており、バーチャルオフィスを事業所として利用する法人につきましては、区内で実際に事業活動を行っているか等の確認が難しいことなどから、あっせんの対象外としております。  ただいま御紹介いただいた、以前から区内で事業活動を行っている法人の事例につきましては、御事情は理解いたしますが、法人格を有する事業者の場合は、登記地が主たる事務所であり、その登記地で事業活動が行われているかを判断する必要があると考えております。バーチャルオフィスを利用する法人を融資あっせんの対象とすることは困難ですが、経営相談におきまして、あっせん要件や、現状で利用可能な国等の支援制度を紹介するなど、丁寧に対応してまいります。 ○委員(池田たけし君) よろしくお願いいたします。終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 池田たけし委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、根本委員。 ○委員(根本ゆう君) では、産業経済費、よろしくお願いいたします。  日本政府観光局によると、2019年の訪日外国人の旅行者数は、3,188万人と過去最高を更新しましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、2020年の訪日外国人旅行者数は大幅に減少してしまいました。現在は円安の影響もあり、急速に回復に向かっていっているところということです。先日も大阪に舟運の観光視察に行ってまいりましたが、道頓堀周辺では日本人より外国人観光客のほうが圧倒的に多いという状態でした。  東京都の調査では、東京都への外国人旅行客数は令和4年が331万人で、うち訪問先は1位が渋谷、2位が新宿・大久保、3位銀座となり、8位、9位くらいにやっと港区の青山・六本木・赤坂が入ってきます。訪日観光客の都道府県ランキングでは、宿泊数や訪問率の調査から、2位が大阪府、そして東京都が常に断トツ1位なわけで、東京都への流入はこれから先も見込め、何もしなくても一定数、港区への流入も同時に期待できると思いますが、東京タワーはじめ、多くの寺院や、六本木のナイトタイムエコノミーなど、個性豊かで多様な、多彩な観光資源を有しながら、都内訪問場所上位は他区に譲っているというのが現状です。  そして、令和4年における外国人旅行者の観光消費総額も見てみますと、東京都が約4,092億円、大阪府は過去最高を記録しまして、東京都の倍以上となる9,210億円ということです。東京都は観光客に来てもらってはいるけれども、消費は少ないという状態です。港区の飲食店数、ホテル客室数も全国トップクラスでありながら、この数字は看過できないと思います。もっと観光客が消費したくなるような努力をすべきだと考えます。  宿泊税を東京都に加えて二重課税にして、観光税収を増やすべきという質問も出ましたが、魅力づけがまだまだ足りないのではないかとか、観光客が消費により走って、もっともらえるのではないかといった余地が残されている港区で、ホテルまで値上げをすると、より客足が遠のく可能性も考えられるのではないかと思ってしまいました。  港区観光の魅力向上として、先ほど榎本茂議員からも、舟運と自動車のリレーションを活用した観光政策という提案がありましたが、観光は観光地単体でアピールするのではなくて、来日する空港からの動線も含め、ストーリー性を持った観光アピールが必要だと思っております。  毎週末、例えばお台場には多くの屋形船が往来しており、観光客で水上がにぎわっておりますけれども、お台場に浮かぶ屋形船というのは、観光客の方々は港区で消費せずに、港区の観光収入にはなっていないという現状です。乗船場所が港区にはないからです。屋形船の大半は、ほとんど中央区の桟橋ですとか浅草、品川といったところが発着場となっているのが理由です。観光とは戦略だと考えますけれども、観光資源を持ちながら、利益を効果的にまだまだ得られていないのではないか、活用ができていないのではないか、そういうのが港区の現実だと思っています。  今ある観光資源の魅力を、背景も含めてしっかり伝えていく。移動手段も重要で、「ちぃばす」やレインボーバス、水上タクシー、シェアサイクルなど、様々な組合せを使ってストーリー性のある魅力をつくって発信していく、観光資源を活用するプロモーションが重要だと考えています。  令和6年度予算では、産業経済費のレベルアップ事業として、約4,900万円のシティプロモーション推進事業とは別に、約1,900万円の予算をつけて、ワールドプロモーション事業を予定されております。国内外の多くの人々が港区の多彩な魅力に触れられるよう、人気インフルエンサーを活用した動画作成や発信を行うとともに、アンケートによる効果検証を行うということです。  ここで質問です。現状のワールドプロモーションと、来年度検討されているレベルアップの内容を教えていただければと思います。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 区では、世界中のより多くの人が港区への興味・関心を持ち、来訪意欲を高めることを目的として、年間を通じてユーチューブのインストリーム広告やフェイスブック広告を活用して、ワールドプロモーション映像を配信しており、ユーチューブでの再生回数は年間60万回を超えております。また、今年度は、外国人のインフルエンサーが実際に体験した港区観光を本人のSNSから投稿していただくことで、港区の魅力を紹介するなど、様々な方法でインバウンド向けのプロモーションを行ってまいりました。  今後は、インバウンドに人気のある複数のインフルエンサーにワールドプロモーション映像を制作してもらい、TikTok等のプラットフォームで本人のアカウントから投稿していただくとともに、制作した動画をSNS広告として配信してまいります。さらに、ワールドプロモーション映像の効果測定をすることで、さらなる効果的な発信を目指してまいります。 ○委員(根本ゆう君) ありがとうございます。現状、何本かプロモーション動画が作成されたりとか、既にいろいろな発信をされているということですが、現状の動画はどんなものが作られているのか、補足資料がありますので、皆様も御確認いただければと思うのですが、今ある動画などは、結構みんながイメージする一般的な港区というか、都会の映像みたいなところが多いかなと思っておりますので、まだ知らない港区がもっとあるのではないかと思います。もっと港区で生まれ育った方や、港区の魅力を理解するインフルエンサーを使っていただきながら、より港区の情報を深掘りしていただきたいというところが思いです。  外から来た方にはなかなか知り得ないことも含めて、ボランティアで港区の魅力を理解して熱い思いを持たれている、例えば港区観光大使の皆様ですとか、こういった方々は外国語が堪能な方もおられますので、そういった方々に、動画自体に出演とかではなくても、企画の協力を仰ぐなど、どんな動画にするかという企画を練るプロセスというところにも重点を置いていただき、企画の質を上げていただくことを強く要望して、質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 根本委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、ゆうき委員。 ○委員(ゆうきくみこ君) 私の質問は、ナイトタイムエコノミーについてお伺いします。  いわゆるナイトタイムエコノミーとは、日没から日の出までの時間を示していて、昼と夜で同じ行動が取れる環境を目指すということとされております。海外では、店舗営業の規制緩和や交通機関の運行時間の延長など、ナイトタイムエコノミーの活性化を促す取組事例があったのですけれども、東京都もオーバーナイトという、いろいろなナイトタイムエコノミーの取組をしようとしていたのですが、コロナ禍である程度停止されて、今は夜の10時少し過ぎぐらいを目安に、ナイトタイムで何ができるかということを、東京都でもいろいろと模索していると伺っています。  区では、平成30年に策定した第3次港区観光振興ビジョンの中で、観光資源の発掘・活用と、観光ルートの創出と、ナイトライフの観光資源化を掲げ、夜の観光資源を活用したナイトライフ観光の構築を目指しております。こうした取組は、根本的かつ広域的な対応が必要になるということや、生活環境への影響などを考慮する必要があるということで、区としては当面、公共交通機関の運行時間内を対象として、取組を進めることという方針になっています。  港区は基礎自治体なので、区民の皆さんの生活環境への影響を十分に考える必要があるということは、最も配慮しなくてはいけないことなのかなというところで、その中で港区は、ナイトタイムエコノミー補助金というのをやっています。今年で3年目になります。交付状況を見ると、これまで2年は大体八、九事業者の申請がある中、3事業者が決定されております。初年度はバリエーションに工夫があったのですけれども、次年度は3者とも大手ディベロッパーによる開発エリアでのイベントになっております。  交付された事業の主な選定理由としては、新たな価値や魅力の創出が期待できる企画力や、事業を実施するエリアにおける周遊性の向上が期待できる波及力、そして、効果的な周知が期待できる発信力などが、ほかよりも優れているということなのですけれども、港区の限られた観光資源の中での新しい安全なアイデアの中、200万円の補助金でナイトタイムエコノミーを執り行うのは難しいのかもしれないなと思います。  東京都の補助金とか観光庁の補助金は、結構大きな金額になっているのですけれども、区としては、ある程度の集客力や波及性の高い事業に補助していきたいという考えがあると伺っているので、その気持ちもすごく分かりますし、安定性のある事業を支援していきたいというのもよく分かります。区民の生活環境への配慮など、様々な苦悩は感じ取れるなと思っています。ナイトタイムの事業というのは、保守的、安全な中でチャレンジしていかなくてはいけない事業の一つなのかなと思うのですけれども、本補助金の課題と、港区の目指すナイトタイムエコノミーについてお伺いします。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 港区ナイトタイムエコノミー補助金の現状として、令和5年度までの2年間は、当該年度当初の4月から8月にかけて募集や審査を行っていたため、8月下旬以降に実施する事業に対して補助金を交付しておりました。そのため、7月から8月の夏場前半の時期に実施する事業に対しては、交付できていないという課題がありました。こうした課題を解決するため、令和6年度分については、募集及び審査のスケジュールを全体的に約2か月間前倒しし、7月上旬以降に実施する事業を補助対象事業とできるよう、現在申請を受け付けております。  委員御指摘のとおり、結果的に、ディベロッパー等への交付が多いということについても、本補助金の課題と認識しており、令和6年度分の新たな審査項目として、補助金の必要性についても追加をしております。また、港区全体のナイトタイムエコノミーの推進には、民間事業者が独自に行う取組の支援だけでなく、美術館、博物館等の活用など、区が主体的に取り組むことも必要であると考えております。  今後も、民間事業者が独自に行う取組を支援するとともに、港区が有する魅力的な夜の観光資源を効果的に活用した、港区ならではのナイトタイムエコノミーを推進してまいります。 ○委員(ゆうきくみこ君) ありがとうございます。今までのイベントが決して悪いと言っているわけではないのですけれども、どちらかというと、大手の事業者がやっていることに、港区の200万円の補助金が乗っかっているというイメージがどうしても感じ取られてしまって、でもその中で、いろいろと一生懸命この事業をやろうと思っている区の苦悩みたいなものを感じ取れたので、この質問をすることにしました。  港区として、今までにあまりない、新しい小さなアイデアや取組から、可能性の高いものを選んで大きく育てるというためには、この補助金の意義はとても大きいと思います。どうしても華やかな成果を最初から求めなければいけないなら、大手が行うイベントに補助金を後から乗っけるような形で実績を上げることができるので、今のような選定になってしまうのも分かるのですけれども、これだと、補助金の港区の効果というのが感じられないかなというのが、つらいところなのかなと思います。今年度は少しチャレンジをした選定というのをしていただけたらと思います。  以上です。 ○委員長(うかい雅彦君) ゆうき委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、二島委員。 ○委員(二島豊司君) 電子商品券の独自アプリ導入についてということで、ネーティブアプリ導入が先ほど来、幾つかの質問が出ておりますが、私は予算的なところをお伺いしたいと思います。  電子商品券の独自アプリの導入が、来年度の予算案に盛り込まれています。令和4年第2回定例会で、デジタル地域通貨を導入してはいかがでしょうかという質問をさせていただきました。その際、答弁では、有用性は認められるけれども、導入のコストが今のウェブのアプリと比べて高過ぎるということを理由に、導入については慎重な姿勢なのだなと受け止めておりました。  今回、それから2年かからないタイミングで、専用ネーティブアプリの導入へとかじを切ることになったということで、先ほど多くのメリットが考えられるという、今のウェブアプリの欠点をカバーしていけるのではないかという操作性であったりの部分については、質疑の中でいろいろありましたけれども、そういった運用がなされるということを期待したいと思っております。  今回、導入にかかるコスト、またその後、維持・運営にかかっていくコストについての検討の過程と、それぞれにかかる事業費の見込みについてお伺いいたします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 電子商品券事業に利用するアプリには、現在、港区商店街連合会が採用しているダウンロード不要なウェブアプリと、ダウンロードして利用する独自の機能を搭載可能なネーティブアプリがございます。複数の事業者の見積りを比較した結果、導入費につきましては、ウェブアプリが約3割安価、安い金額であった一方で、ランニングコストはネーティブアプリが約3割安くなり、長期間の利用を想定すると、ネーティブアプリもコスト面で遜色なくなってきていることが確認できました。また、他の多くの自治体や商店街連合会も、機能の拡張を目指し、ネーティブアプリへの切替えを進めている状況です。  港区商店街連合会では、さらなる事業の充実を視野に、来年度、ネーティブアプリへの切替えを予定しており、予算といたしましては、アプリの利用料として約3,000万円、ネーティブアプリ化に関する周知費用や、電子商品券と併せて発行する紙商品券の販売事務経費なども含めて、約2億円計上しております。現在、港区商店街連合会において進めているネーティブアプリの事業者選定におきまして、港区商店街連合会とともにコスト面、機能面等について慎重に検討し、導入を進めてまいります。 ○委員(二島豊司君) 約3,000万円、思ったよりも安くいけるのかなと思います。また、運用に関して言うと、今回導入を考えているアプリのほうが安価にいけそうだということで、期待できるなと思います。昨年度が3億2,000万円ぐらいの当初予算、今回4億3,000万円です。1億円ぐらいかかってしまうのかなと思っていたのですけれども、今の数字を聞いて安心いたしました。  様々な機能がつくことで、今、産業振興課の窓口で紙のスマイル商品券を買って、どなたかにお渡しするということが、アプリだとそういったことも電子的にできてしまうのでしょうし、この辺りの技術の進歩というのは、およそ2年間で多分、大分コストが下がったということも含めて、あったのだろうなと思います。  お金を扱うことですので、セキュリティーですとか、これからもいろいろな悪いことを考えるような人も出てこないとも限りませんので、気づいたらアプリの中のお金がなくなってしまっていたということがあったりすると、それは誰の責任で回復するのかとか、そういった問題も出てこないとも限りませんので、いろいろとそういった部分ももちろん含めて御検討されていると思いますけれども、安全で利便性が高く、区民の皆さんにとって利用されるアプリになるように、港区商店街連合会と協力して導入していただきたいと思います。  PayPayですが、一月で五、六十億円の決済が区内でなされたということ、実際はもっとそれを上回る額だと思いますので、その短期間で、港区でPayPayのメリットを受けられる、2割、3割のポイントメリットを受けられるだけの決済額として、それだけの金額のものが既に行われているというのは衝撃的だなと思いました。それは減ることはなく、これから増えていくということだと思いますので、利便性を追求して、かなりインフラに近いものになっていくと思いますので、そこの需要を取り込んで、各商店、消費者の方に対しても、メリットを多く出していただきたいと思います。  続きまして、社会実装支援について質問いたします。  創業・スタートアップ支援事業については、来年レベルアップ事業として、ホームページの作成、賃料、設備、広告宣伝に対して、2年間で最大250万円を補助するということです。区内で事業をスタートさせたい方にとって、これら支援策や、創業支援融資、さらには産業振興センター内の各施設も、新たに起業される方にとって大変心強いものがあると思います。港区に限らず、東京都、国だったり、また、他の自治体も知恵を絞って、いろいろな誘致といいますか、そういったことをされている中で、先ほど来、やり取りもありましたけれども、港区もしっかりその辺りの後押しをしていくのだという姿勢の表れだと思います。  さらにそこを後押しするために、港区で起業した会社がリリースをしました製品、サービス、システムといったものを、港区が実装する、また実装を支援するということを行って、その出来不出来を含めてリサーチして、改善につなげるということに寄与できるのであれば、先ほど生存率の話がありましたけれども、なかなか厳しい社会で、起業しても、それから長きにわたって会社が存続して成長していくというのはなかなか厳しい中で、成長を遂げていける可能性を、より高められるのではないかと考えるものです。  創業・スタートアップ支援として、社会実装支援について、区の考えを伺います。
    ○産業振興課長(中林淳一君) スタートアップが優れた技術やサービスを開発しても、創業から間もない企業は納入実績が少ないために、販路の開拓が難しい場合があるという声も聞いております。産業振興センターでは今年度から、スタートアップが新たに開発した技術などを展示、紹介して、センター利用者である他の事業者にその技術を試しに使ってもらい、意見や感想を開発したスタートアップにフィードバックする機会を創出することで、品質の向上につなげる取組を行っております。  今後、スタートアップへのこうした機会の提供を拡充していくとともに、社会課題の解決につながる技術やアイデアを持つスタートアップと、当該の課題を所管する庁内の各部門とを結びつけることなどにより、スタートアップの販路開拓に向けた実績づくりを積極的に支援し、成長を後押ししてまいります。 ○委員(二島豊司君) 以前、オープンデータのときに、オープンデータのアイデアソンというのをやって、港区のオープンデータをどうやって社会課題の解決のために活用できますかという、コンテストみたいなものをやってみたりもしたことがあります。そういったイメージで、港区が抱える課題などを、例えば今の新しいAI等々を駆使した技術を使うと、こういうソリューションが生まれますということを、新たなスタートアップが考えてくれて、それを区として有用に使っていく。またはビジネスの部分でも、先ほど、既にある程度やっていらっしゃるというお話でもありましたけれども、港区の区内で立ち上げた会社のこういうサービスがありますよということをPRしたりとか、それとマッチングが合いそうなところをうまくつないでいってあげるとか、そういった部分をぜひサポートしていただけると良いと思います。港区は数が多分、多いと思うのです。  オフィスを低廉な家賃とか、ほぼ無償で出しますよとか、融資、補助金を出しますよとかいうことは、ほかでもやっているところは多くあると思うのですけれども、港区の強みを生かすとすると、たくさんあるものをうまくつないでいく、マッチングさせていくというところというのは、ほかの自治体よりは有利な状況ではないかと思いますので、その辺りをうまくスタートアップの創業の支援に役立てていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上です。 ○委員長(うかい雅彦君) 二島委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(うかい雅彦君) 次に、清原委員。 ○委員(清原和幸君) 最初に、キャッシュレス決済のさらなる普及啓発についてお伺いいたします。  コロナ禍もきっかけの一つとなり、キャッシュレス決済が急速に普及しております。このことは、税金や保険料、利用料の支払い方法などを見ても顕著であります。  ところで、売上げを確保し、今後も事業を展開していくためには、若い世代や外国人のニーズ、消費行動に対応したキャッシュレス決済の促進は不可欠だと考えます。先日、私が多摩地域の始発のバスの車内で見かけた光景ですが、外国の方がカードで乗車しようとしたところ、対応していないために乗車ができませんでした。その方は、カードなら乗車できるものと思い込んだのだと思います。気の毒だと思いました。飲食や買物の決済で、日本人はその店の決済がキャッシュレスか否か、感じ取ることができますが、キャッシュレス決済が主流の外国人の方は、戸惑うことがしばしばあるのではないかと思います。  例え話で恐縮ですが、外国人の方が飲食店で飲食を終えて、決済できなければ、思わぬ事態を招くことにもなりかねません。質問と相反することですが、混乱を避けるためには、導入していない店舗に対しては、キャッシュレス決済を行っておりませんというステッカー等を配付することが、むしろ親切なことかもしれません。  さて、経営者が高齢な店舗では、コードリーダーの契約や操作などに不安を感じ、導入をためらっているところがあります。導入の促進に向けて、巡回訪問して、普及の状況や、導入に伴う様々な不安の解消、区の導入の助成制度の説明や、導入による効果を説明していただきたいと思います。  港区を訪れる旅行者などに、港区の店舗のほとんどでキャッシュレス決済ができる、先進したまちであると認識され、今まで以上に多くの旅行者が訪れてくださることは、区内飲食店や物販店等の繁栄の一助になるのではないかと思います。特に訪日外国人にとって、港区の店舗は対応が進んでいるまちと印象を抱いていただき、洗練された港区に足が向く環境づくりにも努めていただきたいと思います。  そこで伺います。キャッシュレス化を促進するため、より積極的に普及啓発に取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか、お尋ねします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区では、港区商店街連合会とともに、令和4年2月の発行分からプレミアム付区内共通商品券を一部電子化し、消費者、店舗双方への周知・説明に取り組んでまいりました。直近の令和6年2月発行分では、申込者の約6割が電子商品券を選択するまでになるとともに、電子商品券の取扱い店舗数も、紙商品券とほぼ同数まで増加しております。また、令和4年度、令和5年度に、二次元コード決済サービスを活用したみな得ポイント還元キャンペーンを実施した際は、区民向けの説明会を開催し、高齢者を中心に、キャッシュレス決済に初めて挑戦する方を丁寧にサポートいたしました。  今後も、チャレンジ商店街店舗応援補助金により、キャッシュレス化に取り組む店舗を支援するとともに、ポイント還元やクーポンの配信など、様々な事業が可能となる電子商品券のネーティブアプリ化を通じて、消費者、店舗の双方に対し、キャッシュレス決済がより一層普及するよう積極的に働きかけてまいります。 ○委員(清原和幸君) 次に、飲食店等の訪日外国人等に向けた業種や業態等の情報提供について伺います。  訪日外国人が日本の食文化をたしなむために、飲食店に足を運んでくれますが、文化の違いなどで業種や業態を十分に理解されず、利用をためらっている方も多いと思います。せっかく日本に来られたのですから、我が国の食文化を堪能していただきたいと思います。  飲食店を経営されている方からお聞きした話です。外国人のお客様が入店に戸惑っているのを見かけたときなど、業種や業態でそごを生じさせないために、入店時に説明している際に、冷淡で悪い印象を与えないように努めていると話されました。外国人が業種や業態を理解しておらず、戸惑うことはあると思います。楽しいひとときを過ごしていただくことは大切なことです。店舗が希望されるなら、少なくとも業種を各国語で記載したステッカー等を区が作成して、提供してもよいのではないかと思います。  そこで、外国人に飲食店等の業種や業態を説明するために、外国語での説明書等の作成に向けた区の支援についてお尋ねします。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 区では、外国人観光客に対して、日本文化やマナーの理解を深めてもらうことで、旅行時の不安や情報不足によるトラブルを未然に防ぎ、港区での快適な滞在と体験を提供することを目的とし、観光&マナーブックを配布しています。今後は、外国人観光客を受け入れる側の区内飲食店へ本冊子を配布するとともに、二次元コードを活用した周知について検討を進めます。  また、飲食店における外国語メニューや、店内利用案内などの多言語化を支援するために、公益財団法人東京観光財団が実施している様々な施策の情報提供を積極的に行うとともに、飲食店の意見を丁寧に聞きながら、快く外国人観光客を迎え入れることのできる環境の整備について検討してまいります。 ○委員(清原和幸君) よろしくお願いいたします。  次に、訪日外国人等への港区の魅力発信の強化について伺います。  国際都市である港区は、魅力づくりに向けて、あらゆる取組を進めております。観光資源となり得るものは多々ありますが、観光を整備するために、植樹や樹木の剪定、公園の整備、橋梁のライトアップなど、快適に散策できる環境の整備に努め、そのほかにも、情報を提供するために、港区観光インフォメーションセンターの設置や、観光情報誌等の発行、これは平成31年ぐらいから、観光協会へ行こうかなと思うのですけれども、また、スマートフォンを活用した情報提供、シティプロモーションの展開、先ほど申し上げましたように情報誌、その提供・配布を企業や宿泊業者にお願いしているという施策、それから、ワールドプロモーション映像、これらも飲食店を紹介する飲食店編とか、港区の老舗編とか、これからもいろいろ映像作成に知恵を絞っていただきたいと思います。  このように様々な手法を用いて魅力発信に努めております。様々な取組をいま一度、効果を検証するとともに、発信の強化を引き続き進めていただき、誰もが何度も訪れたくなる千客万来のまち港区となるよう努めていただくとともに、訪日外国人等の増加が観光産業のみならず、商店街の振興、ひいては区内産業の発展に寄与する政策づくりにも邁進していただきたいと思います。  そこで伺います。区は情報の提供や、各種サービスの提供、魅力づくりに努めております。より多くの訪日外国人をはじめ、多くの旅行者に訪れていただくため、魅力の発信の強化に向けて取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか、お尋ねします。 ○観光政策担当課長(宮内宏之君) 区は、観光、歴史、文化、移り行く自然の季節ごとの情報、さらには商店会等の情報を盛り込んだシティプロモーションツール「とっておきの港区」を、日本語、英語、中国語、ハングルの4言語併記により、四季ごとに作成し、区内宿泊施設の客室等に配置し、訪日外国人等の区内周遊の活性化につなげております。  また、訪日外国人等が事前に情報を得るために閲覧するウェブサイトや、パンフレットギャラリーに「とっておきの港区」を掲載することで、港区観光の魅力を広く周知するなど、情報発信の強化に取り組んでおります。  さらに、区が設置している港区観光インフォメーションセンターにおいても、多言語対応が可能なスタッフを配置し、観光客の目的に応じて区内の観光スポットなどを案内することで、快適な観光と消費につなげる取組も行っております。令和6年度には、多くの在日外国人の訪問が見込まれる東京タワーに、新たに観光インフォメーションセンターの設置を予定しているほか、民間事業者との協定に基づく民間の観光インフォメーションセンターの拡充を進めることで、港区の魅力発信をより一層強化してまいります。 ○委員(清原和幸君) どうぞよろしくお願いいたします。  質問を終わります。 ○委員長(うかい雅彦君) 清原委員の発言は終わりました。  これにて歳出第6款産業経済費の質疑は終了いたしました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(うかい雅彦君) 以上にて、本日の審議を終了いたします。  これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。                午後 6時03分 閉会...