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平成30年2月23日交通・環境等対策特別委員会−02月23日

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  1. 港区議会 2018-02-23
    平成30年2月23日交通・環境等対策特別委員会−02月23日


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    平成30年2月23日交通・環境等対策特別委員会−02月23日平成30年2月23日交通・環境等対策特別委員会  交通・環境等対策特別委員会記録(平成30年第2号) 日  時  平成30年2月23日(金) 午後2時00分開会 場  所  第2委員会室出席委員(12名)  委員長   杉本 とよひろ  副委員長  黒崎 ゆういち  委  員  兵 藤 ゆうこ       丸山 たかのり        榎 本  茂        清 家 あ い        土 屋  準        大 滝  実        いのくま 正一       ゆうき くみこ        七 戸  淳        清 原 和 幸 〇欠席委員        な し
    出席説明員  芝地区総合支所長環境リサイクル支援部長兼務  新 井 樹 夫  芝地区総合支所協働推進課長           金 田 耕治郎  麻布地区総合支所協働推進課長          鈴 木  健  赤坂地区総合支所協働推進課長          山 田 吉 和  高輪地区総合支所協働推進課長          大 澤 鉄 也  芝浦港南地区総合支所協働推進課長        大 浦  昇  土木計画担当課長                小 林 秀 典   地域交通課長       西 川 克 介  街づくり事業担当部長              坂 本  徹  環境課長                    湯 川 康 生   地球温暖化対策担当課長  小板橋 美 穂  みなとリサイクル清掃事務所長          加 茂 信 行  学務課長                    山 本 隆 司 〇会議に付した事件  1 審議事項   (1) 請 願28第3号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート設定中止に関する請願                                  (28.7.15付託)   (2) 請 願30第2号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート計画の撤回を含む再検討を国に求める請願                                  (30.2.16付託)   (3) 発 案27第14号 交通及び環境整備に関する諸対策について                                  (27.6.26付託)                 午後 2時00分 開会 ○委員長(杉本とよひろ君) ただいまから、交通・環境等対策特別委員会を開会いたします。  本日の署名委員は、黒崎副委員長榎本茂委員にお願いいたします。  本日は、請願審査に関連して、各地区総合支所協働推進課長にも出席していただいております。  傍聴者から撮影・録音の申し出がありました。これを許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、そのようにさせていただきます。  2月16日に開催された委員長会の報告をいたします。2月16日の本会議で、請願30第2号が当委員会に付託され、本日、請願審査を行うことになりました。なお、平成30年度予算特別委員会は、2月26日月曜日から質疑に入り、総括質問の前日である3月8日木曜日に調査日を設ける予定となっております。  以上が委員長会の報告です。  日程に入ります前に、本日の運営についてご相談いたします。新規で付託されました審議事項(2)の請願につきましては、請願者から趣旨説明の申し出がありました。そこでまず、審議事項(2)「請願30第2号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート計画の撤回を含む再検討を国に求める請願」の趣旨説明をお受けし、日程を変更して、審議事項(2)の請願審査を行いたいと思います。その後、日程を戻しまして、審議事項(1)から順次審査を行いたいと思います。このような進め方でよろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、そのように進めます。  本日は、付託されました請願の写しと請願者の方のお持ちになった資料をお手元に配付しております。ご確認ください。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、審議事項(2)「請願30第2号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート計画の撤回を含む再検討を国に求める請願」の趣旨説明を受けたいと思います。  本請願については、議長宛てに316名の追加署名がありましたので、ご報告いたします。  請願者の方がお見えになっております。前の方にお越しください。  それでは、請願文を書記に朗読していただきます。    (職員朗読)     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) 朗読は終わりました。それでは、請願の趣旨説明をお願いいたします。 ○請願代表者増間碌郎君) 私たちはこのたび港区議会の第1回定例会に当たり、羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート計画の撤回を含む再検討を国に求める請願を、低空飛行ルート直下にあたります白金・高輪地域の7町会会長と、みなとの空を守る会の連名で提出いたしました。審査にあたり、請願者を代表して趣旨説明をいたします。  私は、みなとの空を守る会の共同代表の1人であります増間碌郎と言います。よろしくお願いいたします。  まず、請願提出にあたり、紹介議員になっていただきました自民党議員団幹事長二島豊司議員、前議長のうかい雅彦議員公明党議員団幹事長近藤まさ子議員、副幹事長の池田たけし議員みなと政策会議副幹事長のなかまえ由紀議員、同じく副幹事長の杉浦のりお議員、共産党議員団幹事長のいのくま正一議員、副幹事長の風見利男議員都民ファースト会幹事長榎本茂議員街づくりミナト幹事長玉木まこと議員はじめ、全会派の主要幹部の方々を含め、半数近い16名の区議の先生方にまずお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。  また、港区として、他区に先駆けて国土交通省に対して教室型住民説明会を開催させるなどご尽力いただきましたことにも感謝いたします。ありがとうございました。  さて、本請願は、低空飛行ルートの計画の撤回を含む再検討を国に求めていただきたいという趣旨であります。本計画が発表されて以後、いち早く白金地域の町会が反対の声を上げました。私どもみなとの空を守る会も一昨年から運動を進めてまいりました。昨年10月には区内で初めて計画の撤回をアピールするパレードを行いました。このパレードには、冷たい雨の中、総選挙の投票日の前日にもかかわらず、近隣町会をはじめ80名の参加でとり行うことができました。そのパレードを行ったときや、あるいはその後の町会長さんとの懇談をしていく中で、今こそ地元住民が声を上げていく必要がある、住民の声を反映して、それを行政に反映させていく場である港区議会へ大きく働きかけるときだなど、多くの声が出されました。  こうした経過を踏まえまして、数多くの町会長さんとの連名の請願を行うことになりました。この間、国土交通省主催オープンハウス型の説明会が何度か開催されました。しかし、住民に納得のいく説明がないままに計画が進められようとしております。また、白金三光第五町会から国土交通省に対して質問が出されていますが、いまだ何ら回答がされていないと聞いております。  多くの住民から、絶え間なく続く飛行機騒音、相次ぐ飛行機からの落下物事故、そして、資産価値の低下を招くなど、本計画に対する危惧、不安、疑問、疑念、そして反対の声が多く出されております。私たちは、こうした多くの住民の声をぜひ1つの形にしていきたいと考え、近隣町会長さんとご一緒に声を上げていきましょうと呼びかけました。こうした中で、7町会、会員数は実に4,100人の代表である町会長さんにご賛同を得て、今回の請願となっております。また、町会として名を連ねることはできないが個人的には賛同しますという方の署名750筆以上もの分をあわせて提出いたしました。  本計画は、国の施策として進められようとしておりますが、その影響を受けるのは25万人の港区民であり、100万人とも言われる港区に学び、働く多くの人々です。絶え間ない騒音による精神的ストレスから来る健康障害、常に落下物を気にしての日常生活、さらに資産価値の低下など、その影響はルート下だけでなく区内全域に及びます。  ここに示したものは、ご存じのように、昨年9月に大阪市に落ちたKLMオランダ航空のパネルと同じ大きさをあらわしております。横が60センチ、長さ1メートル、これは非常に軽くて持ち運びは楽ですけれども、実際の重さは4.3キロ、これが実際に飛行機から落下したのであります。こんなものが人口密集地の港区に落ちましたら、それこそ人的・物的に大きな被害が考えられます。しかも、落下場所は、ルート直下でなくルートから離れたところに落ちております。このように、落下物事故は、いつどこで起きるか予想できません。  さらに、この間の国土交通省説明会で問い詰めたところ、落下物はゼロにはできないと言っております。まさにこの計画による影響は、ルート下であろうがなかろうが、区内全域に及びます。港区の武井区長が常々発せられる「住民が安心して暮らせるまち港区・誰もが住みやすい港区・暮らしやすい港区」という、港区のまちづくりの根幹を揺るがす重大な問題であります。  一方、この計画によって海外へのアクセスが便利になるから、あるいは経済効果が見込めるから賛成だという方も一部にいると聞いております。しかし、絶え間ない飛行機騒音落下物事故など、平穏な住民生活、何より人の命より優先される便利さや経済優先の考え方は、正しいと言えるのでしょうか。住民生活の犠牲の上に立つ経済発展は、まさに逆さまではないでしょうか。順番としては、住民の安心・安全な暮らしがまずあって、その次に検討されるのが経済の発展となるのではないでしょうか。国民、都民、港区民、住民の生活と命がファーストではないでしょうか。ここ交通・環境等対策特別委員会は、まさに区民の生活環境をよりよいものに向上させていくことを目指す委員会と考えております。  ぜひ、これまで述べ、また、請願理由に書きました住民の声、意思を、区民の代表である港区議会がぜひ強く国に表明していただきたいと思います。なお、来年は地方選挙が行われます。区議会議員の皆さんが、この問題に対してどのような態度を示すかは、多くの有権者、区民のみならず都民が非常に注目しております。現在、港区や港区議会が国に対して丁寧かつ詳しい情報提供を国に求めてまいりますというスタンスなら、ぜひ、一歩踏み込んで、国に対して一度立ちどまって再検討してくださいと言っていただきたいと思います。  さきの国会で、安倍首相は、施政方針演説の中で、羽田増便計画を「地元の理解を得ながら進める」と述べました。ルート直下の1つにあたる地元中の地元の港区の住民は、理解していないどころか逆に多くの住民が疑念、不満を持って反対していることを、国に対してきっぱりした意見を示していただくためにも、本請願をご審議の上、採択していただけるよう、重ねてお願いいたしまして、趣旨説明を終わります。ご審議のほどよろしくお願いいたします。なお、請願を提出いたしました町会長さんからも補足説明をいたします。 ○請願者(森桂君) 高輪共和会と申しまして、高輪三丁目、イギリス公使館が一番初めに幕末にできたときに公使館が置かれた東禅寺というお寺の近くに住んでいます、町会の副会長の森でございます。本日はどうもありがとうございます。  私は、40年ぐらい前から新聞社に勤めておりまして、皆さんが生まれていないころから港区を担当しておりまして、こんな立派な庁舎でこのような会があることに、目を見張るような時代の差を覚えております。私は、乃木坂に40年、高輪に来て十数年ですから、50年以上港区と関係がありまして、実に港区というのはすばらしい区だと。私は10年外国に住んでおりましたけれども、やはり次に住むところは港区ということで、今、高輪に住んでおります。  ところが、最近になりまして、ちょっとその様子が違ってきたぞと。要するに、オリンピックも含めてですけれども、経済発展、いろいろな観光誘致も含めて、そういうことが先に立ちまして、どうも我々の住環境がなおざりになってきているのではないかということを、つくづく感じるようになりました。きょうは話す機会はございませんけれども、環状第四号線が私どもの町会の真ん中を通りますし、新駅、リニア、どんどん開発の波が押し寄せてきております。本当にこれでもって港区は安心して住めるのだろうかと思った矢先に、このような大きな物が空から降ってくると報道されていまして、それで、私ども町会もぜひこの反対運動に参加しなくてはいけないということで、きょうもはせ参じたわけでございます。  これは、港区として討議されることはもちろんでございますけれども、ルートは港区だけではございません。ほかの関連したいろいろな区がございますので、その方々、委員の区議会の先生方等も含めて、手を携えて、こういうことはあってはならないということを、ぜひ、国土交通省に要求していただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○請願者(蓑輪孝一君) 白高町会の蓑輪と言います。白金高輪駅を挟んだ高輪一丁目と白金一丁目の一部が我々町会の範囲でございまして、会員数は1,850を超えております。実際にそこに住まわれている方は、多分2,500人ぐらいではないかと思います。私どもの町会は、毎月役員会を開いておりますけれども、そこでこの話をおととしからずっと広めるというか、皆さんにお知らせしているわけですけれども、そのたびに、ぜひ町会そろって反対を。今までの飛行ルートがそれで機能しているならば、改めてこの真上を、都心の密集地の上を通ることに対しては皆さん非常に不安を持っていらっしゃる。特に騒音と落下物ですね。ちょうど白金・白金台の上空で着陸姿勢に入った後、足をおろす。当然、凍結したものが落ちる危険が大きいだろうということが考えられておりますので、やはりそういう不安につきましては、改めて皆さん、そんなことが実際この上を通るのかということ、初めて知らされた方は特にそういう不安をお持ちになっています。ぜひとも、この委員会で採択をよろしくお願いいたします。 ○委員長(杉本とよひろ君) ありがとうございました。  傍聴者の方、申しわけないのですけれども、審議中ですので拍手等は差し控えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、請願者の方にご質問等ございましたら、お願いいたします。 ○委員(丸山たかのり君) 公明党議員団の丸山です。本日はご足労いただき、どうもありがとうございました。我が公明党議員団としても、今回のこの問題は、区民の安心・安全にかかわる本当に重要な、重大な問題であることは認識しておりますので、ぜひとも皆さんの今回の趣旨をしっかりと聞いて、区の方にもしっかりと要望していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  最初にお伺いしたいのは、この請願文の中にもあるのですけれども、住民の声として、「国土交通省はこの計画に関する告知が大変不十分、周りには計画そのもの説明会存在自体を知らない人も多くいるので十分な告知をして教室型を含めきめ細かい住民説明会をやっていただきたい」というお声があるのですけれども、これは本当に私もすごく痛感しておりまして、私は芝浦港南地域の方を担当しておりますけれども、この問題に関して全然知らないというか、初めて聞きましたという方が多くて、本来はこの事業の主体である国土交通省がしっかりと説明会をやって、周知もしていかなければいけないのに、上空を飛ぶ区民に対しての説明が本当に足りていないと、強く憤りを持って感じております。  それで、住民説明会が足りないというところで、私もこの住民説明会がまだまだ必要だと思うのですけれども、先ほどの趣旨をお伺いすると、再検討を強く申し入れていただきたいということだったのですけれども、この再検討の内容を、皆さんの声をしっかりと反映した形で再検討していただくためにも、住民説明会に関しては、私としては、引き続き区民の方々にしっかりとやっていただくこともあわせての今回の趣旨だと思ったのですけれども、その点はいかがでしょうか。 ○請願代表者増間碌郎君) どうもありがとうございます。おっしゃるとおり、幾つか問題があるのですけれども、1つは再検討という問題ですけれども、今は海から入って海に出る、それでも十分増便はできるということです。それから、再検討といった場合、便数を減らすとか、もっとほかのことを考えるとかいうことでやっていただきたい。それと、後段の質問ですけれども、私もまだまだ、港区で広報でお知らせしていただいたけれども、それを知って初めてわかったという方もいらっしゃるんですけれども、それでもまだ、先ほど言ったように、NHKでやったとか、週刊誌に出たとか、それでもまだこの計画を知らない方がいらっしゃる。引き続きそれは広く告知すると同時に、丁寧な説明をやりつつも、冒頭にありますように、やはり知れば知るほど危険である、怖い、今、町会長さんがおっしゃったような意見が出てくるのです。だから、そういう点で、広く知らせると同時に、これを再検討ということを、ぜひ、港区議会、本委員会でご審議されて、住民の声を国の方に伝えていただきたいというのが趣旨でございます。 ○委員(丸山たかのり君) 大変よくわかりました。ありがとうございました。私もオープンハウス型の説明会には何度か参加したのですけれども、やはりそこで感じたのは、大変に一方通行で、こちらが質問しても、持ち帰りますという回答だったり、今後に反映しますといった回答で、そこに参加している方にとっては、はぐらかされているような、本当に真剣に答える気がないのではないか、そういった印象を与えるような説明会ではないかと、参加している方はきっと感じるのではないかと思っていたのです。そういう意味では、国土交通省のこれまでの説明会における態度というのは、住民の真摯な声にきちんと答えていないのではないかというのは、私もすごく思っているところでございます。  それで、私が今回聞いたところでは、今回の請願にも名前を連ねていらっしゃる白金三光第五町会と田島町町会とみなとの空を守る会の共同の要望として、国に住民説明会を求める要望を、たしか昨年8月22日にされていて、それを受ける形で11月に住民説明会がこの2町会でされたと伺っています。私は直接こちらには参加していないのですけれども、そこに来た国土交通省の職員に対して、先ほど請願代表者の方がおっしゃった要望などが出されたかと思うのですけれども、それに対する国土交通省の回答とか態度はどういったものだったのか、わかる範囲で教えていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。 ○請願代表者増間碌郎君) それは昨年の11月28日に白金三光第五町会さんの主催で、白金いきいきプラザでやったものです。そこでは、もともと白金三光第五町会から質問書が8月末に出されて、それを国土交通大臣宛てに、都民ファーストの会の入江東京都議会議員を通じて出されたものであります。それが結局、11月末にようやく話し合いの場が設けられたのですけれども、請願趣旨に言ったようなことは、主にその会場で出された意見なのです。それに対して、国土交通省の係長、室長さんですかね、鈴木さんという方ですけれども、本来はそこで、年内に文書で回答してくれと迫ったのですけれども、年内は忙しいとかいうことで、結局回答がなされないままでずっと来ている。それが、先ほど私言ったように、いまだ回答されていないということで。そこで出た意見としては、ここにもありますように、これは結論ありきじゃないかと、もう一回立ちどまって再検討してほしいだとか、成田空港と羽田空港で100万回を発着させる、それは具体的にどういうシミュレーションなのかを住民にわかりやすく提示してほしいとか、落下物だとか墜落の危険などをきちんと住民にわかるように出してほしいと。経済効果6,500億円の積算根拠と、それから、飛ぶことによってマイナスの影響もあると思うが、それは全然計算していないのではないかということに対して、それをきちんとどうなんだということを追求して、それらについて回答せよということだったのですけれども、それがまだ回答が来ていません。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。個別のそういった住民説明会でも、国土交通省としては非常に曖昧な態度に終始していたということですね。今後、回答をどうやって出してくるかが非常に問題になるかと思うのですけれども、今の町会も含めてですけれども、今回請願者となっている町会からも、こういった住民説明会に際する要望というのは今も出されているのでしょうか。そういった要望があるかということなのですけれども、いかがですか。 ○請願者(蓑輪孝一君) 丁寧な説明という言葉はよく聞かれるのですけれども、納得できないことを説明されても結局は納得できないわけですね。それでもって安全・安心なまちが維持できるかということに関しては、丸きり反対のことしか、新しい飛行ルートはそういうものをもたらすものでしかないわけですので、丁寧な説明をされても納得はしかねます。ですから、私どもは、やはり飛行ルートの撤回を含めた、あるいはそれこそ根本的な再検討を国土交通省さんにお願いしたいというのが本音でございます。そういう方向に区議会の方でも意思統一していただいて、区民の声を国土交通省にじかにぶつけていただきたいという次第です。 ○請願者(森桂君) 高輪三丁目は、ちょうど高度が450メートルぐらいのところを飛ぶわけです。そうしますと、パイロットの顔が見えるんじゃないかとかいろいろなこと言われていますけれども、果たしてその450メートルという高さがどのぐらいのものなのか、実際に飛んでみないとわからないわけですよね。だから、関心がないというのは、実際にどういう危険が迫っているかということが国土交通省からの説明では聞けないと思うのです。ですから、1回、450メートルのところを飛んでみて、飛行機がどれだけの恐怖を与えるのか、それが例えば1回だけじゃなくて何十回ということは無理だろうけれども、冬の時期、寒いとき、機体の氷の固まりが落ちてくるかどうか含めてそういう実際の問題です。  それと、国土交通省の会に私も行きましたけれども、騒音についても、録音装置が悪いのか、雑音が入ったみたいな、実際の騒音とおおよそかけ離れたような音しか聞こえてこないわけです。ですから、本当に450メートル飛んだときの騒音と、我々が心配している危険がないのかどうか、彼らはそれを一番避けていると思うので、そこのところをもう少し具体的に我々は説明を要求していかないと国土交通省は動かないと思うので、それを先生方に、ひとつよろしく、国土交通省に、実際問題としての被害は、これだけ大丈夫なんだとか、ここまで危ないんだとか、そういうことを実証していただくような要求の行動をとっていただきたいと思います。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。説明会はこれからも求めていくけれども、ありきたりの回答とか、はぐらかすような回答ではなくて、住民の声に具体的に応えていくような説明会でないと開く意味がないということですね。ありがとうございました。  これを最後にしたいと思うのですけれども、今さら私が言うまでもないのですけれども、区の方と国の関係で航空行政に関して言うと、区の方は同調をしたいとか、そういったことをする立場にはないことは何度か区の方も答弁されているところで、そういった航空行政に対する区の立場は大変弱いものであるのは、皆さんはご承知だと思いますけれども、今回それでもあえて申し入れをお願いしたいという趣旨は、やはり住民の方々がいくら言ってもきちんとした回答が出てこない、これを区長がしっかり言っていただけば、そういった回答が国土交通省の方からきちんと皆様にいただけることを期待しての請願の趣旨なのかと思ったのですが、そういうことでよろしいでしょうか。 ○請願代表者増間碌郎君) そういうことも含めてですけれども、先ほど私が趣旨説明の中で言いましたように、地元の理解を得ながら進めるという、やはりそこが大きな問題だと思います。地元の住民は、理解どころか反対をしているわけですから、その声をぜひ国に伝えていただきたい、影響を受けるのは私たち、先生方もそうでしょうけれども、港区民なんですね。確かにこの施策は国がやろうとしていることですけれども、影響を受けるのは、我々、皆さんなのです。だから、港区民はこうなんだということを、ぜひ伝えていただきたいということが、非常に大きな趣旨でございますので、よろしくお願いいたします。 ○委員(丸山たかのり君) ご意見、大変胸に刺さりました。ありがとうございました。私たちも区民の皆様の選ばれた代表でございますから、区民の方が納得しない状態でそういった事業を強引に進めることは絶対にあってはならないと思いますので、そのことはしっかりと我々からも申し述べていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○委員(大滝実君) きょうはどうもご苦労さまです。先ほどの趣旨説明に関して、もう少し詳しくお聞きしたいことがあるのですけれども、先ほどの趣旨説明の中でもありましたが、安倍首相が「騒音対策を進め地元の理解を得て」と述べられているわけです。皆さん方は、耐えがたい騒音とか落下物事故とか、不動産価値の下落といったことで、不安が募っているということですけれども、安倍首相が言っている、騒音対策が進めば地元の理解が得られる、これについてはどう考えていらっしゃるのか、ぜひお聞かせ願えればと思います。 ○請願者(蓑輪孝一君) 例えば、騒音対策ということは、二重窓を全部上と下に施すというようなこととは少し違うかなと思うのですけれども、やはり不安感というのは、低空で我々の住んでいるまちの上を通ること自体が非常に不安感を持ちます。よく思い出すのは、9.11のテロのときのあの映像が、まざまざと目に浮かんできます。また、おととしの説明会では、国土交通省の説明員の方は落下事故についてはほとんどありませんという言い方をしていました。ところが、去年9月以降、あちらこちらで落下物事故の報道がされております。  それと、ちょうど我々の上空で足をおろすときに氷の塊が落ちるのではないかという、これは成田周辺の人からもそういうお話が聞こえてくるわけですので、騒音対策だけがクリアできたとしても不安はなくならないと考えています。 ○請願者(森桂君) 今の件ですけれども、騒音対策といっても、民間機で多数の会社が飛んでいるわけです。ですから、自衛隊とか防衛省とは違って交渉相手が複数にわたりますので、そのときに個別に騒音対策で部屋をきれいにシャットアウトするような防音設備をするということは、まず不可能だと思うのです。私は沖縄にもいたことがありますけれども、防衛省ですら、非常にお粗末で、がんがん聞こえてくるようなものでも騒音対策と言っていますので。だから、騒音対策だけで理解を得るなんていうことは、絶対にそんなことはあり得ないということで、そこからまず考え方を変えさせないと、我々の運動は相手に伝わらないと思うのです。ですから、そこのところははっきりとノーと、それだけではいけませんということを言わないとまずいと思います。 ○請願代表者増間碌郎君) だめ押しみたいですけれども、午後3時から7時の間に2分に1回通過するわけですから、騒音のレベルも70から80デシベル、それが大体どれぐらいの音かと言うと、かなりうるさくて、大きな声を出さないと会話ができないレベルです。それで、騒音と言っても、ただの日常的な騒音じゃなくて、ジェット機の飛行機騒音ですから、とてもそれは理解できるなんていうものでは。安倍首相はただそれだけで言ったのかどうか知りませんけれども、今おっしゃったように騒音対策だけで理解を得られるなんてとんでもないと。  今、国土交通省のパンフレットなどを見ると、防音対策をやるのは、地図で見ると本当に飛行場のごく近くだけなんですね。我々のところなんて全然入っていないです。ということで、まさに騒音対策だけで地元の理解を得ることはとてもできないことだけは、はっきり申したいと思います。 ○委員(大滝実君) 国の騒音対策ではとても納得ができないということで、改めてそういう意味では撤回を含めた見直しが必要になってくると思います。これは落下物についても同じだと思うのですけれども、この請願文でもかなり詳しくは書かれているのですけれども、町会長が連名で出されていることについては、多くの町会の会員の皆さんも心配されていると思うので、もう少し具体的に、心配されていることについてもお話しできることがあれば、していただければと思うのです。町会の会員などで出ている不安とか意見とか、もう少しリアルなものがあればお聞かせ願いたいと思います。 ○請願者(蓑輪孝一君) 私どものところには、白金タワーという147メートルの高さの42階建てのマンションがあるわけですけれども、そこの管理組合の今の理事長は、一番考えているのは資産価値の低下と言っているわけです。彼が言いたかったことは、先ほど新しい飛行ルートをつくることによって増便できる、それで経済効果がプラス何千億円だという話に対して、逆にマイナスのデメリットの部分で、そのルートにあたる高層マンションが何棟あるか知りませんが、高級なマンションも麻布、高輪、白金にはたくさんあるわけです。そういうようなところの資産価値の下落について考えると、大変な、何千億円で済むかどうかというデメリットがあるのではないかと。数値の上で、向こうがお金で言ってくるならこちらもお金で返すべきだというようなことで言っているんだろうと思いますけれども、そういうところが管理組合としては一番心配だという話をしていました。 ○請願代表者増間碌郎君) 落下物のことですけれども、国土交通省は、落下物はなるべく少なくするために点検整備をよくやると言っていますけれども、しかし、1カ月か2カ月前ですか、ものすごくきちんとやっているはずの政府専用機から物が落ちているということですから、整備、点検は十分やっていただきたいのですけれども、これはゼロにならない。その証拠に、国土交通省も落下物による事故の見舞金制度をつくったわけです。それは、結局ゼロにならないから、何かあった場合その見舞金制度を使ってやろうということですから、まさに落下物はゼロにならないということです。  きょう傍聴の方の中に、ある小学校のPTA会長さんもいらっしゃっています。その方と先ほど少しお話ししたら、午後3時から7時といったら、子どもたちが下校だとか、塾に行ったりする、また、友達と遊んだりする時間ですね。そこで、下は、交通事故に気をつけなきゃだめだよ、自転車に気をつけなきゃだめだよ、上も気をつけなきゃだめだよというのでは、港区長がおっしゃったように、安心・安全な港区とは逆行することだと思いますので、この騒音にしろ落下物にしろ、このルートによる危険なことをあらわしているのではないかと思いますので、ぜひ、そういうことも含めて国に対して言っていただきたいと思います。 ○請願者(森桂君) 一番忘れてはいけないのは、もちろんそういう問題ですけれども、今取り上げられていないのは排気ガスです。空中から舞い降りてくる排気ガスは、機種によっても違いますけれども、最近はいい機種ができて排気ガスが少なくなったと言いますけれども、これは目に見えないものですから、例えば、横田基地の周りの人たちに聞きますと、洗濯物が絶対干せないと。それから、白いワイシャツを着ていますと、襟元が全部黒くなって、洗濯を毎日のようにしないと白いワイシャツが着られないと。戦闘機とか軍用機ですらそうなので、あのようなジャンボに近いような飛行機が2分間に1遍おりてくる、そうすると、騒音とかもそうですけれども、排気ガスが非常に問題になってくると思います。ましてや今度、どんどん品川駅周辺の再開発が進みますと、航空管制の150メートルという高さの制限ぎりぎりまでビルが建ちますと、その排気ガスが全く流れずに我々の上に降ってくる可能性がまた出てきます。風にもよりますけれども。ですから、反対の中に、深刻な大気汚染を招きかねないという文言も付け加えた方がいいのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○委員(大滝実君) あと、新航路案ですと、着陸コースでは、板橋区とか豊島区、新宿区、渋谷区、目黒区、品川区というように着陸していくわけです。それから、離陸もあるわけですね。これは江東区、江戸川区などが影響を受けるわけなのです。こういったところでも不安の声が上がっていると聞いているのですけれども、他区のそういう取り組みなどもあれば、お聞かせ願えればと思うのです。 ○請願代表者増間碌郎君) 他区のことですけれども、港区と同様に、ルート下の各自治体で住民の反対運動は起こっております。大田区、品川区、港区、渋谷区、新宿区、豊島区、板橋区。離陸の方では、江東区とか江戸川区で、この危険な飛行をやめてほしいということで運動が起こっています。港区はこうやっていますけれども、各地で、自治体に対して、ぜひやめるように国に対して言ってほしいということで、宣伝をやったり、学習会をやったり、また、自治体に働きかけをしたりということをやっております。私たちが入っているみなとの空を守る会も含めて、東京連絡会というのが8地区で構成されて、そこで一緒になって運動を進めていますけれども、今後さらに神奈川とか千葉とか埼玉も含めて、首都圏全体でこの問題を大きく取り上げて、住民の生活を守っていく上で飛行ルートを、そういう計画をやめていただきたいということを、ぜひ運動を広げていきたいということを計画して、この間もいろいろ、地元選出の東京都議会議員だとか、あるいは国会議員の先生方に実情をお話しして、ぜひご協力を願いたいということも含めて今やっております。それで、参議院院内集会なども行って、ぜひこの運動を、我々みなとの空を守る会でやっていますけれども、みなとの空を守る会だけではなくて、いろいろなところで一緒になって、この問題を大きく広げていきたいと考えております。 ○委員(清原和幸君) きょうは趣旨説明においでいただき、ありがとうございます。日ごろから地域貢献、また、地域の奉仕活動等に携わっていただいていることに敬意を表する次第でございます。  さて、港区議会としては、羽田新航路の話がありまして、拘束力はないのですけれども、意見書を平成27年第1回定例会、そして、平成28年第1回定例会、直近では平成29年第3回定例会に提出しております。平成29年第3回定例会の国土交通大臣宛てですけれども、その文面の中で、「国土交通省は、新飛行経路案を使用した場合の区民生活への影響や安全対策等について、科学的根拠に基づき真摯な説明を行い、区民の理解を得る責任を果たさなければなりません。よって、港区議会は、国土交通省に対し、下記事項の実施を強く求めるものです」ということで、2項目について意見書を提出しております。先ほども、4.3キロ、60センチかける1メートルの落下物があった、また、騒音、落下物のことが不安であるというお話をお聞きしました。今まで国土交通省の担当部局も、説明会を開催してまいりましたけれども、やはり私から見て参加者が多いということで、関心を抱いている方が大勢いらっしゃると思われます。ただ、そのときに日程が合わずに説明会に出席できなかった方もいらっしゃると思われますので、これから説明会の周知の方法などを工夫して、数多くの説明会の機会を設けたらいいのではないかと思うのですけれども、やはりそう思われますでしょうか。 ○請願者(蓑輪孝一君) 丁寧な説明会を開いていただいても、何回この地区で説明会を開いたというアリバイづくり、そういうような形に思えてなりません。ですから、もちろん、丁寧な説明も必要ですけれども、我々の意思は、やはりそのルートをやめていただきたいということが第一ですので、そこの再検討を逆に行政の方にぜひお願いしたいわけです。 ○委員(清家あい君) きょうはお忙しい中ありがとうございます。おっしゃっていることはごもっともだと思います。もちろん、落下物のことは特に心配ですし、人口が密集して大使館などもある都心を通るようなルートという時点で、海の方を回るようなことが本当にできないのかとか、わからなくて不安という部分も、もう少しデータがないと何とも言えないところがたくさんあるなと思っています。不安な気持ちと、撤回してほしいという気持ちは、上を飛ぶという時点で少なからずの人たちが持つ思いだと思うのですけれども、それに対して正確なデータとかエビデンスがないと、反対の意見を言うときにも論拠として足りないと思っています。  いただいた請願の中で、まず、国土交通省がこの計画に関する告知が大変不十分だとおっしゃっています。十分な告知をしてというように、教室型を含め住民説明会をやっていただきたいという声が高まっているということなのですけれども、どういう形でやると、十分な告知なのでしょうか。私もまちを歩いていても、こんなに重大な影響がありそうな計画なのに、何でこんなに多くの人が知らないのかと思うことが多いのですけれども、どういう告知の仕方をしたら、もっと多くの人に知ってもらえる、気づいてもらえると思われますか。 ○請願代表者増間碌郎君) 確かに今までの告知の方法はすごく限られた、例えば、国土交通省が多分港区の環境課を通してやるということが主だと思うのですけれども、一例ですけれども、一昨年の、赤坂区民センターでしたか、あそこで私ども非常にごく限られた、要するに、環境課から町会長さんを集めたところでやるから告知してほしいということで、町会長さんに任されているから、町会長さんが、これは大変なことだ、みんなに知らせなきゃと思う町会長さんはいろいろな工夫をされると思います。ちょっとうちは離れているからという方とか、忙しいからという方は、なかなか知らない。結局、知らない、わからない、告知されないということがままあって、告知の方法をもっと工夫する必要があると思います。
     何回も言いますけれども、これは国土交通省がやることですから、本当は国土交通省が本腰になって、例えば全戸にチラシを配るとか、あと、今、SNSをやるとか、もっと工夫すべきだと思うのです、本当にこの計画を住民に知っていただこうと思うならば。その点では、国土交通省は非常に閉鎖的ですよね。なるべく知らせない、ただやりました、ここでもやりました、でも、ごく限られた人たちだけにしかやらない。そういう点で、もっと工夫する必要がある。それはもう、国土交通省はその辺のノウハウは持っていると思いますから、国土交通省に対してもっと告知を徹底すべきだということを、その辺も踏まえて港区から国に対して言ってもらってもいいのではないかと思います。港区は港区として、この間、広報みなとを使って2回か3回ほど、我々が要求して、1面を使って、昨年10月ごろでしたかやっていただきましたけれども、それで知った方もいるし、それでもなおかつわからない。手を変え品を変えて、繰り返しいろいろな形で告知をしていくことが大事ではないかと思います。それは、港区の環境課などでいろいろ知恵を出していただいて、やっていただきたいと思います。 ○請願者(森桂君) 私は30年間新聞記者をしていましたので、告知については一言ありますので、言わせていただきますけれども、ここにA4判の共和会だよりという、我々は地域限定情報誌と言っていますけれども、これは毎月出していまして、なぜこれを出すかというと、お役所の広報とか行政側の広報は、まず、読みにくい、わかりにくいのです。専門的なことがあって。やはりそれはすぐにごみ箱にポイッとなってしまって、目にとまらない。エッそんなの載ってた?ということで。それではいけないということで、私1人でカットから写真から毎月全部私がやっています。昨年100号になりまして、区長も読んでくださっているはずです。逆に言いますと、国土交通省だけではなくて、お役所、区役所も含めて、配られるものがみんな非常に、興味深く、何々そんなことがあったんだという、好奇心・興味を引くような文言で伝わってこないのです。ですから、何回やったって同じでして、もっと内容的に要を得て、なるほどなと、それじゃあちょっとその会行ってみようかというような、そういう好奇心をそそるようなものにしないと、何回やったってそれこそアリバイづくりで終わってしまうような気がします。ですから、もっといろいろな人に読んでもらって、それをもっと丸くやわらかくするような表現に変えて出せば1回で済むことが、5回も6回もやらなくていいようになると思いますので。訴えかけをもう少し工夫された方がいいと思います。だから、それは国土交通省を含めても同じことが言えると思います。 ○委員(清家あい君) わかりました。ありがとうございます。あと、環境の件なのですけれども、国土交通省説明会で配っている質問のところだと、影響ないと書いてあると思うのですけれども、先ほどはあるとおっしゃっていて、その辺のデータ的な裏づけはありますか。  あと、海から海でも十分増便できるとおっしゃっていたのですけれども、それはどういうことを指しておっしゃっているのか。  それから、私も、同じ港区から見えるような状況下でということで視察に行って、上を飛行機が飛んでいるところに委員会で行ったときと、オープンハウス型の説明会のときに、その音と見え方も体験してきましたが、音は、大きな声でないと会話できないほどとは感じなかったのですけれども、思ったよりはうるさいなと、結構感じるぐらいはうるさいなと思ったのですけれども、大声ではないと聞こえないほどというのは、どういう感じで書かれたのですか。 ○請願代表者増間碌郎君) 騒音ですけれども、確かに、先ほども言いましたけれども、人によっても感じ方が違いますよね。だから、それは一概には言えませんけれども。国土交通省の資料だと、あの辺は70から80デシベルと言われています。それを調べたところ、大きな声で会話しないと聞こえないというのが、大体70から80デシベルということで、そういうふうに言っているところです。実際にオープンハウス説明会に行くとヘッドホンでやりますよね。あれもなかなか、こんなものなのかなと思うような、意外と小さいなという気もするのですけれども、実際、飛ばしてみないとわからないというのもありますし。あれは1回ブーと言っただけですからね。この計画をやるとなると、2分に1回ですから、行ったと思うとまた次が来る、行ったと思ったらまた次が来るという。だから、結局、午後3時から7時の間は四六時中そういう飛行機騒音に悩まされるのではないかと思います。 ○請願者(森桂君) 皆さんにお伝えしたいのは、あくまでもこれは反対であって、我慢するための討議ではないわけです。要するに、思ったより少ないのではないかと今おっしゃっていたけれども、ゼロではないわけですから、今までよりも騒音は大きくなるわけですから、それは我慢して耐え忍んでなんとか生きていかれるんでは困るんです。絶対、我慢するようなことに向けて進んでいってはならないと思いますので、そこのところだけは皆さんによろしくお願いいたします。 ○委員(清家あい君) わかりました。我慢するべきという話ではなくて、根拠として、反対するときに、きちんとしたデータのもとにこういうふうに反対するという形でないと、なかなか広がらないし、説得力がないと思ったので、その辺を聞きました。それが今より悪くなることを我慢しろとは全然思っていませんので。それだけです。 ○請願者(森桂君) 要するに、データというのは、我々がデータを求めるのではなくて、役所の方が示したものに対して我々がどう判断するかということがデータでありまして。ですから、我々のデータというのは、彼らの言っていることを信用するしかないわけです。ですから、それが本当かどうかというのは我々には実証できないわけです。ですから、あくまでもデータの隠蔽をしないように、我々の方も努めていかなければならないと思います。 ○委員長(杉本とよひろ君) ありがとうございます。  ほかによろしいでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) なければ、請願者の方は席にお戻りください。どうもありがとうございました。  では、審議事項(2)「請願30第2号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート計画の撤回を含む再検討を国に求める請願」の趣旨説明は、これで終了いたします。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、審議事項に入ります。日程を変更しまして、審議事項(2)「請願30第2号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート計画の撤回を含む再検討を国に求める請願」を議題といたします。  ご質問等ある方は順次ご発言をお願いいたします。 ○委員(丸山たかのり君) 先ほど、請願者の方から、非常に真摯なというか、安心と安全が脅かされるのではないかという、非常に強い不安のお声があったと思うのですけれども、これまで区の方の回答としては、言い方は悪いのですけれども、これは国土交通省のやっていることで、区が口を挟むような話ではないと受けとめられるような態度もあったのではないかと思うのです。それが住民、区民の方々の不満にもつながっているのかなと私は感じたのですけれども、今この請願者の真剣なお声を受けて、改めて区の今の立場、また、区としても、そうは言っても、これまでも区民の声を受けて、国、国土交通省に対していろいろ働きかけてこられたと思うのですけれども、その働きかけてこられた、どういったことをやってこられたのかをお伺いいたします。 ○環境課長(湯川康生君) 区の立場ですけれども、今回のこの羽田空港の機能強化については、航空行政の中で国が検討した中での計画案になります。それについては国の施策ということで、それ自体に区の方で何か言うというよりは、そのことによる区民生活への影響を基礎的自治体としては訴えていかなければいけないということを考えております。その意味で、仮にこの新ルートになったときに、どのような環境への影響、生活への影響があるのかについては、住民の方に丁寧に説明をしてほしいということは、文書でも要請しましたし、国土交通省の担当と打ち合わせをする際にはそのことを申し上げております。それから、昨年9月以降、落下物が相次いだこともありましたので、これについては、この間余りそうした報道がなかったところで、新たに報道がなされてきているところから、区民の方の不安が一層募ったと考えております。これについても、安全対策と、起こったことについての原因究明、再発防止策を明らかにするように申し入れをしております。 ○委員(丸山たかのり君) それで、区のホームページを見ると、昨日の日付で、羽田空港の機能強化に対する対応についてということで、昨年10月10日に国土交通省の担当部署に対して文書で申し入れを行ったということが上がっておりました。要望事項としては、住民説明会、安全対策、騒音対策ということが上げられております。先ほど来、請願者の方からも懸念があった部分、また、要望されていた部分を、区としても文書で要望したと書いてあったのですけれども、これに対する回答がどうであったのか特に記載がなかったのですが、この辺はいかがでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 昨年の10月10日に国土交通省に、環境リサイクル支援部長、私、担当職員とで文書を持って申し入れに参りました。その中身をもっと早くにホームページに掲載していなければいけなかったのですが、確認したところ、掲載していませんでしたので、急遽掲載したところです。このホームページの最後のところに少し国の対応を書きましたけれども、文書による要請の際に、国の方からは、この文書要請に対して国から個別に文書で回答は通常していないのでということで、その場で文書での回答はしないと明言されました。ただ、私どもが文書によって申し入れをしている説明会の丁寧な開催ですとか、安全対策等については、今後真摯に対応していくということを、口頭ですが東京国際空港環境企画調整室長から回答いただいています。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。ただ、口頭でわかりましたとか、承りましたというのは、先ほどの請願者の話だと、もうそういった形式的なことは求めていないのだと、区民の方々が要望したことに対して具体的に答えていただきたい、もうそういった状態になっているのだというお話があったと思います。区としても、住民の声として、お願いしますというだけでとどまるのでなくて、具体的な回答を出すところまでしっかりと求めていくべきだと思います。口頭で言ったというのは後に残らないので、法的には応答義務とかはないのかもしれませんけれども、真摯な声、また、非常に重要な問題だと思いますので、全て文書というわけにはいかないのかもしれませんけれども、重要なものに関してはしっかりと文書で回答していただくことが必要になってくるかと思います。  また、先ほど基礎的自治体の立場での役割という話もありましたけれども、先ほど請願者の方々もデータを信じるしかないのだという話がありました。データに対して疑義があった場合には、それに対して区からもきちんとしたデータを求めていくというか、区民が納得するようなデータも非常に大事になってきますし、区民の声をきちんとした形で出していくことが求められるのは、やはり区しかないと思いますので、そういったデータといったような、区民の皆様が本当にそこしか判断材料がないと言ったような、判断材料に関しては、区の立場でもしっかりと求めていただきたいと思うのですけれども、その点いかがですか。 ○環境課長(湯川康生君) 航空機の関係のデータはかなり専門的で、私どもはその疑義ということで感じられるかわかりませんけれども、本日の場もそうですし、区民の方からそうした疑念というか不安の声があった際については、もう少し一般の我々もわかるような形で説明してもらいたいとか、データについても詳細に公表してもらいたいということで、さらにそういうことについては、区としても国に要望してまいります。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。それと、以前からいろいろと報道がある中で、正しいものもあれば正しくないものもあって、例えば、情報バラエティ番組の中で、港区長がこの航空機の飛行ルートに関して了承したという報道が流れたときに、それに対してそうではないということを国土交通省から、航空機が上空を飛ぶ各区に対して訂正の情報があったと伺っているのですけれども、そういった話は我々区議会の方は直接伺っていないのです。また、区民の方々にもそれを知らせるべきだと思うのですけれども、それも区からの提供もなかったと。そういった区におりてきた情報に関して全て流すわけにはいかないと思いますけれども、区民の関心の高い部分、また、不安に思っていらっしゃる部分に関しては、たとえ情報バラエティ番組であったとしても、必要に応じてきちんとした情報提供もしていく必要があると思うのですけれども、こういった点はいかがですか。 ○環境課長(湯川康生君) ご指摘の点はごもっともだと思います。報道等での取り上げられ方が必ずしも意図した形でないことがあることは聞いております。例えば、この問題について、国が主張している中身と違う形で伝わっているものがあるとすれば、情報を取りつけて何らかの形で区民の皆さんにもお知らせする、あるいは本来であれば国が率先して、その報道についてはとやっているはずなのですけれども、区としても区議会の皆さん、あるいは住民の皆さんに対して正確な情報が伝わるように努めてまいります。 ○委員(丸山たかのり君) ありがとうございます。あと、請願者の方から、情報の告知に関しては、ありきたりの専門用語だったり形式的なものだと区民の方が納得できないので、要を得たような、納得できるような告知の仕方が必要だというお話があったと思うのですけれども、それは本当にすごくよくわかるところで、一般の方が見てそれをきちんとわかる形で、わかりやすい告知の仕方は、きちんと区の方もそこは追求していくべきだと思うのですけれども。告知の仕方として、先ほど請願者の方が要望されているようなわかりやすさに関しても、今後しっかりとやっていただきたいのですが、その点いかがですか。 ○環境課長(湯川康生君) 行政の広報の仕方がうまくないというのは、いろいろな施策のところでご指摘を受けているところです。この施策についても、わかりやすく伝えるという表現の問題、それから、どういう場所でどういうツールを使って流したらより伝わるのかということの両方あるのだと思います。今後は、それらについても工夫しながら努めてまいります。 ○委員(丸山たかのり君) あと、区のホームページなのですけれども、国土交通省のページとか展示の情報とかそういったことはあるわけですけれども、先ほど言ったような、区民の方が実際に声を上げていらっしゃるような話とか、住民説明会で行われた話、これは基本的には国土交通省が答える立場であったとしても、やはり関心はそこの部分はすごく高いということで、単純なリンクに対してホームページで張り付けるだけではなくて、例えば、Q&Aの部分で重要な部分を抜き出して引用する形でアップするとか、区があえて答える形でなくても、関心の高いものに関しての質問に対して国土交通省がどう答えているかという部分に関しては、逐一そういった答えている部分に関して、大量にあると、どこに何が書いてあるかわからないのです。ですから、そういったことに関してもう少し精選された情報を、そこは工夫が要るかとは思うのですけれども、先ほどのわかりやすい告知の話の部分で絡めて、国土交通省のところに行けばわかるではなくて、国土交通省で答えているものをあえてまとめるような工夫も必要ではないかと思います。その点はいかがですか。 ○環境課長(湯川康生君) 港区のホームページでは、港区民の皆さんにお伝えすることをメインで広報していくことになりますので、本日も出されているような、主に区民の皆さんが不安に思っている、懸念されている中身について、国がどう考えているとか、あるいは説明会でどのような回答をしているのかについては、極力お示しできるように、ここは国が行っている説明会の話なので、国と協議したいと思います。 ○委員(丸山たかのり君) そこは確かにいろいろな難しい部分があるかもしれませんけれども、区としても主体的に住民の声に応えていくという姿勢も大事かと思いますので、そこはぜひ検討していただきたいと思います。  それで、住民説明会に関しても、昨年11月に個別の住民説明会が行われて、その後回答が全くなしのつぶてだったと。やはり今後きちんと答えるような説明会は引き続き求めていくべきだと思うのですけれども、今後何か住民説明会を開催する予定など、わかる範囲で教えていただけますか。 ○環境課長(湯川康生君) 先ほど出されておりましたように、昨年8月に白金三光第五町会などが国土交通大臣宛てに出された要望書についての説明会が11月28日に行われました。その後年内にもう一回というお話があったようなのですけれども、いまだ2回目は開催されていない状況です。この間、町会の窓口になっている方から私の方にご連絡をいただいて、なんとか2回目の説明会が開催されるようにということでお話いただいて、私の方も東京国際空港環境企画調整室長に働きかけをしてまいりました。ちょうど12月から2月中旬までが第4フェーズのオープンハウス型の説明会を実施していたということで、その部門総出で説明会にあたっていたという状況があって、こちらの第2回の説明会が設けられなかったという状況です。今週になりまして、年度内の3月中旬以降で次の会が設けられないか打診して、今その最終調整に入っているところでございます。 ○委員(丸山たかのり君) ぜひ具体的によろしくお願いします。先ほど請願者の方もおっしゃっていたように、きちんと答えられないような住民説明会はやっても無駄、そういうのは求めていないということはすごく重く受けとめないといけないと思います。その点も、今後、住民説明会を開くのであれば、きちんと答えていただく、また、前回出した質問に関してきちんと答えを持ってくるという姿勢で説明会を開くべきと伝えていただきたいのですが、その点いかがですか。 ○環境課長(湯川康生君) 町会の方からは、まさしくそのことを私の方にもたびたびお話しいただいておりまして、私の方からもそのことは国に伝えております。改めて次の説明会の実現に際してはそのことを申し入れてまいります。 ○委員(丸山たかのり君) よろしくお願いいたします。先ほど請願者の方々の再検討を望む声は、不安と、これまでのいろいろな事故等から来ているという部分で、本当にすごく重く受けとめないといけないと思っています。ただ、その一方で、ただ再検討していただくだけだと、結局再検討したけれども全然変わりませんでしたとか、再検討したけれども区民の方の声をきちんと拾っていないような、何も反映していないような再検討しか行われませんでしたというのは、やはり一番避けたいと思っております。そういう意味では、再検討するための材料としてのこの住民説明会の住民の方のやりとりの中で、住民の方の要望が一体どこにあるのか、どうしたらこの不安が解消できるのかに関して真摯なやりとりがないと、本当の意味での再検討のきちんとした内容には迫れないと思っています。そういう意味では、この住民説明会の内容がすごく大事になってくると思いますので、この点ぜひよろしくお願いいたします。  最後になりますけれども、先ほど請願者の方がテストフライトみたいな提案がありましたが、これは非常におもしろい試みではないかと思いました。ただ飛ぶだけというのはなかなか難しくて、おりるためのライトの準備とか先方はいろいろやらないといけないと思うのですけれども、何もしないでいきなり実現、実施というのは、さすがにこれはあってはならないと思います。そういう意味では、このテストフライトに関しては区の方からも国土交通省に求めていただきたいと思うのですが、この辺いかがですか。 ○環境課長(湯川康生君) このテストフライトについては、オープンハウス型の説明会の資料の中でも、これまでに住民の皆さんからの声を受けて、国の考え方をこの資料で説明されています。結論としては、なかなか難しいと書かれています。有視界飛行というよりは計器着陸をするということになりますので、新ルートに着陸するとなると、滑走路から電波なりデータなりを整備して、正しく計器着陸ができるかの設備面での整備、あるいは管制官が慣れていないという部分があるので、その辺も含めてということになる、あるいは既存のルートでもう既に航空便が動いている中で、一旦とめればいいのかみたいなことも含めて考えると、本来はそういうのができると一番いいのかもしれないのですけれども、国の考え方としては、そのテストフライトについては難しいという考え方が示されております。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。そこは確かに課題がいろいろあると思いますけれども、さすがに、いきなりそれで本番だというよりも、課題に対する意味でも、やはりきちんと準備期間というのが必要ではないかと思います。今すぐというのはさすがに無理であったとしても、しかるべきタイミングでこういった住民の不安、最終的な理解を得るためには、こういった試みも必要ではないかと思いますので、そこは課題の部分はあるにしても、何らかの形で伝えていただければと思います。よろしくお願いいたします。  最後と言いながら、また最後と言っていますけれども、港区議会として2015年に学習会をしまして、このときは第1フェーズの段階での学習会でした。その後、学習会を2回行いましたが、今は既に第4フェーズに入っていて、前回の学習会から1年半以上経過しているところであります。先ほど請願者の方からも、新たに排気ガスによる大気汚染のようなお話もありまして、私はすごく興味深く聞いておりました。そういう意味では、こういった化学的な部分もきちんと国土交通省から港区議会に説明してもらうような学習会をぜひ開催していただきたいと思いますが、これは委員長に要望しておきます。よろしくお願いいたします。 ○委員長(杉本とよひろ君) わかりました。今の件につきましては、正副委員長で協議したいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○委員(兵藤ゆうこ君) 先ほどの請願者の方々のお話にもありましたように、国の施策とはいえ、地域事情を加味すると、この請願者の方々の主張は全うだと考えるわけですけれども、そこで質問いたします。3点ございます。  1点目は落下物についてです。昨今、落下物についての報道が非常に多くございます。先ほども請願者の方々もパネルをご持参いただきましたけれども、今まで起こった落下物事故について、件数や状況をお知らせください。そして、港区で落下物があったときに、賠償責任は国がするのかどうかを教えてください。  2点目は騒音についてです。騒音は、先ほど請願者もおっしゃっていましたけれども、人によって心理的影響というのはそれぞれかと思うのです。この心理的影響で健康被害があったときに、責任は国が果たしてくれるのかどうか。  3点目は不動産価値の下落についてです。これについてもいろいろと心配があるかと思うのですけれども、ほかの区でこういったことで下落が起きているかどうか調査されているかと思うのですが、事例がありましたら教えていただきたいと思います。 ○環境課長(湯川康生君) まず、落下物の件数です。国の方が示している平成19年度から平成28年度の過去10年間の発生件数としては、成田空港周辺で19件あったということです。羽田空港周辺ではゼロと報告されております。昨年いろいろ報道があったのは、ここの統計には入っておりませんけれども、平成28年度までの10年間ではそういうことでございます。  それから、賠償責任の話ですけれども、これは羽田に限らないわけですけれども、乗り入れている航空会社で保険みたいなもの、賠償制度があります。仮に落下物があったときに、どの航空会社が落としたのかわかった場合については、その航空会社が賠償する。仮に1つに特定できなかった場合、ある一定の時間の中で落ちたことがわかれば、その間に飛んだ便で航空会社が複数特定できれば、その複数の航空会社で連帯責任で賠償する仕組みはあるそうです。全くどこの航空会社が落としたかわからないところについては、今のところ仕組みとしてはないようなので、現在、国の方では、落下物対策をいろいろ検討している中でそうした場合についても、被害者が泣き寝入りするわけにいかないので、その辺の対策がないか検討していると聞いております。  それから、騒音の健康被害ですけれども、飛行機が飛んだことによる健康被害が原因として特定されるのかどうかという問題が1つあると思います。ですので、そこが原因が特定された場合について、どういう形になるのかというのは、これまでの国の見解としては、航空機騒音が健康への影響を与えるというのは考えにくいという回答になっておりますので、それ以上のことについては改めて国に確認していく必要があると思います。  不動産価値についても、この間、第1フェーズ以降、多くの方から不安の声や質問が寄せられているようで、資料の中で説明されているのですけれども、結論としては、航空機の飛行経路と不動産価値の変動については、直接的な因果関係を見出すことは難しいという答えになっております。それは周辺の騒音等の環境、立地、周辺施設などの地域要因、それから、人口の増減等の社会的要因、経済的要因等、さまざまなものが絡み合うので、これについては一概に直接的な因果関係を見出すことは難しいということが、現時点での国が公式に発表している見解となります。 ○委員(兵藤ゆうこ君) ありがとうございます。不動産価値に関してもそうですけれども、区民の方が泣き寝入りしないような形で、事前にいろいろと調査の方も進めていっていただきたいと思います。 ○委員(ゆうきくみこ君) 私の祖父母はもともと青山通りに拠点がありまして、ちょうど前回の東京オリンピックのときに、道路拡幅の立ち退きで青山の端に移ってきました。私はそこで生まれたのですけれども、経済発展のために犠牲と言ったら大げさですが、利便性のためにいろいろな人がいろいろな事情を抱えることになって、なおかつ、それをもとに喜んでくれる人もいれば、便利だと言って移り住んでくれる人もいる中で、子どものときは、のびのびと遊べる空き地や、木登りできる木が植わっている土地がたくさんあって、そうやって遊んできたのです。年齢を重ねるにつれてそういう場所がなくなって、窮屈になってきたなと、うちの祖母に言ったとき、「私が港区に来たときは、野原で何もなかったんだよ。そうやって、みんなが便利になってくるんだ」ということを聞いていたので、子どもながらには不思議で理解できなかったのですけれども、大人になるにつれて、今この仕事をするようになって、少し理解できるようになった部分もあるので、とても複雑な気持ちです。  青山で立ち退きで引っ越して、自分が生まれた場所は、港区内の米軍のヘリポートの近くなのですけれども、まさに、今回、羽田の飛行機が注目されていて、いかにも初めて港区の上をうるさい飛行機が飛ぶと注目を浴びているように見えるのですが、小さい、物心ついたときから、私の家のすぐ横、離発着する場所の近くだったので、ヘリコプターがかなりうるさい音でダーっと、結構な頻度で離発着するのを、テレビを見ている最中に「うるさい」と言って、でも、それが当たり前だったので、子どものときは、だからどうというわけではなくて、そういうものだと受け入れている幼少時でした。  今までで、港区の上空というのは、いろいろな飛行物体が飛んでいると思うのです。今回は羽田空港機能強化の関係なのですが、それとはまた別に、上空の飛行物の騒音に対する区に入ってくる相談とか苦情とか、内容とか、あとエリアはどんなものか、教えていただけますか。 ○環境課長(湯川康生君) 主にヘリコプターです。特に高輪地区は閑静な住宅街が多いので、高輪地区の皆さんからヘリコプターの音がうるさいという声は毎年数件か数十件来て、私が昨年4月に人事異動で来て以降も地元の議員の皆さんを通じてもありましたし、直接の話もございました。主に飛行物体ということでいくとヘリコプターぐらいしかないと思いますけれども、地域から寄せられる声としてはそういうものがございます。 ○委員(ゆうきくみこ君) 以前、麻布地区の方から、イベントだったり、クリスマスとか、記念日とか旗日とかあるときには、東京タワー周辺を遊覧か何かで集中的にヘリコプターだったり、セスナが飛ぶことがあって、とてもうるさい時期があるのですと相談があって、多分そのとき少し課長にもお話を聞いていただいたことがあるのですが、そういうような内容では正式には区の方には直接相談などは入っていないですか。 ○環境課長(湯川康生君) 私が来てから1年弱ですけれども、特にセスナだとか遊覧的なものについてということでの声をいただいたことはございません。 ○委員(ゆうきくみこ君) ありがとうございます。今度は安全面なのですけれども、私はかなり長い間青山にいまして、この仕事で拠点は三田だったり、仕事場はまた別のところにあったりして、港区内でいろいろな音が聞こえる種類も随分違うものだなと、場所によっても、救急車だったり、すごく特徴的なヘリだったり、でも、ブーンと、エンジン音が上だったり下だったり、常にいろいろな音が聞こえる場所だなと思うのです。今度、羽田空港で増便されて飛行経路が変わった後は、今までのヘリや小型飛行機の上空制限はどうなるのか、情報は入ってきていますか。 ○環境課長(湯川康生君) 今まで飛行経路になっていないところが今度飛行経路になるということで、何らかの調整なり制約はあるのだろうと思いますけれども、現時点では特段それについてどういう考え方とか、どういう調整が図られているという情報は持ち合わせておりません。 ○委員(ゆうきくみこ君) 今の段階で小型機の飛行の経路を、離発着の場所はきちんとリポートしなければいけないということなのですけれども、実際どこを飛んでいるか、港区の上空をどれだけの飛行機やヘリコプターが飛んでいるかというのは、区では把握し切れないと伺っているのですが、それも含めて、こういうふうに大きな飛行機が飛ぶようになったときの安全性は、区としてどういうふうに把握していくべきだとお考えですか。 ○環境課長(湯川康生君) これも航空政策のことになるので、区で把握するとすれば、国からの情報を受けるということしかないと思います。現時点では、そのヘリコプターがうるさいというお声をいただくときに、東京航空局に問い合わせをすると、離発着の時間などについての届け出はあるけれども、その間のコースについては特に届け出対象になっていないため把握していないということなのです。それも含めて今後私どもとしては、仮にこの新飛行経路が実現するとなれば、飛行経路と現実のほかのヘリコプター等の飛行体がどういうふうになるのかというのは、最大の安全という意味でも関心事になりますので、今まで私もそういう視点で国に申し入れをしたことはありませんでしたけれども、どういうふうな考えを持っているのか、あるいはどんな対策があり得るのかというのは、今後確認してまいりたいと思います。 ○委員(大滝実君) 先ほどの請願者のお話を聞いていて、再検討を強く申し入れてくれということが、本当に、騒音とか落下物とか排気ガスとか、墜落の危険だとか、我慢できないような状況になっていくということで、これは受け入れられないのだと、撤回も含めた再検討をどうしてもしてほしいのだと、こういう話でした。私どももそういうことで定例会ごとに同じ立場で質問もしてきているわけですけれども、今回の定例会でも、私どもの質問に区長は、「区民の安全と生活環境を守る立場から、区民へのきめ細かな情報提供を行うことなどを要請する」と答えているわけです。区民の疑問や不安に丁寧に答えるように国に要請するというのは、これは当然のことなわけですけれども、それと同時に区として、騒音の被害、落下物、あるいは墜落だとかいう危険、そういうことに対してどういう認識を持っているのかが非常に大事だと思うのです。要するに、国がやることということではなくて、区民の命や健康、あるいは財産にかかわる重大問題として、区として独自の調査とか研究とか、あるいは区民の安全を守るためにはどうしたらいいかをきちんと考えていくことが必要なのではないかと思うのです。国がやることだからということではなくて、そういった点で、今までそうした立場からきちんと調査・研究をしたり、あるいは国への要望だとかをそういう立場からしたことがあるのかどうか。 ○環境課長(湯川康生君) 答弁でも区長から申し上げているとおり、区民の命と生活を守るという立場から国に必要なことを申し入れているということは、そのとおりでございます。口頭で申し入れることもありますし、昨年の10月10日に行ったように文書で要請することで、区民の生命・財産がしっかり守られるようにということは国に要請してきているところでございます。 ○委員(大滝実君) そうではなくて、区として独自に調査をするとか、研究するとか、これは区民にかかわる重大問題なのだから、区としても責任を持って調べることが必要なのではないかということです。要するに、国がこういうふうにすれば安全ですよ、こういうふうにすればいいですよと言われたら、結局それを検証せずに、ああそうなのかと認めていくことになってしまうわけです、独自に調査などをしていなければ。だから、そういうことで、例えば、騒音とか落下物、あるいは排気ガスだとかいろいろ調査をすれば、区民にどれぐらい被害があるかというのは一定程度わかるはずだと思うのです。だけれども、今の状況だと、区民から声が上がればそれは丁寧に国に伝えていますというだけでなくて、そういう独自の検証・評価、そういったものをしていく必要があるのではないかということなのですけれども、この辺はどうなのでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 区として調査は恐らくシミュレーションするということになると思います。現時点での大気の状況等については、一般環境ということで測定しておりますし、例えば、航路下の一般的な騒音がどうなっているかというのは私ども把握しておりますし、国としても事前の調査ということでやっておりますので、その範囲ではできるかとは思いますが、仮に飛んだ場合にどうかというシミュレーションをしての調査を区独自で行うというのは難しいと考えております。 ○委員(大滝実君) 区としても調査できる範疇のものはまだあるはずですよね。現実にいろいろな騒音や落下物の危険、例えば、落下物で言って、先ほど答弁がありましたけれども、成田の付近では10年間で19件とありましたけれども、これもいわば発見されたものが19件なのです。羽田はゼロと言っても、海の方から着陸して海の方に出ていくのですから、みんな海へ落ちてしまえばゼロですよ。そんなのは当たり前ですよ。現実にこの8年間で国土交通省が調査したのでは、航空機からの脱落事故というのは457件あるのです、要するに、航空機から物が落ちた、これは部品ですよ。先ほど言ったみたいに氷みたいなのは含まれなくて、それだけでも450件余りあるのです。それはどこに落としてきたかわからないのです。調べたら物がなくなっていたと。先ほどのお話のように政府専用機でも物が落ちていることが見つかったとありましたけれども、そういうのを含めてたくさんの物が落ちているのです。今度はそれが都心の上空に、言っては悪いけれども、ばらまくみたいな、落ちてくるようになったら本当にどうするのかということになるわけなのです。  先日の沖縄では米軍機ですけれども、学校の庭とか保育園の屋根に落下物が落ちたというのがありました。港区でも、今度の新しい航路となると、この航路の下だけを見ても、保育園とか幼稚園、小・中学校など、教育機関が調べただけでも51あるのです。小学校、中学校、高校、大学、幼稚園、あるいは医療機関も9カ所、古川橋病院だとか北里大学北里研究所病院だとかこういった医療機関もある、こういったところに物が落ちていくわけです。先ほどの話では、下校時、南風のときには午後3時から7時まで2分に1機飛ぶわけですから、時間的にも下校時だから、子どもたちが帰るときにこういったものが落ちるということになれば、本当に大惨事になりかねないわけですけれども、そういったことも含めて区として危険を回避しなければならないという立場で国に要請しているのか。あるいは、航空機からの落下物をゼロにすることは難しいということであれば、飛ばさないということも含めて、区として責任を持って国に要請していくことが必要なのではないかと思うのですけれども、この辺はどのように考えているのかお聞きしたいのです。 ○環境課長(湯川康生君) 落下物による被害はあってはならないのは当然で、そういう認識を持って国土交通省に対して要請しているところでございます。 ○委員(いのくま正一君) 今の質疑で環境課長が落下物が平成28年度まで19件とおっしゃったのは多分、国土交通省説明会の資料だと思うのです。今、大滝委員が言ったように、数字はいろいろあるのです。450件というのもあるし、着脱物で158件とかいうのもあるわけです。ですから、請願の審議での落下物の数字を正確にしておかないとまずいと思いますので、19件というのは本当なのかどうか、その後に国土交通省の数字で数字が出ていますから、それはきちんと訂正して説明してもらいたいと思います。 ○環境課長(湯川康生君) 私が持っているのは、2月中旬まで国が行っていたオープンハウス型の第4フェーズの説明会で配られた資料の安全性に関する方策で、質問ということですけれども、「航空機からの落下物について教えてください」について答えが載っています。「これまでにどのような問題が起きたのでしょうか」という中で触れられているのは、先ほど申し上げた落下物のケースです。それから、平成29年9月以降、先ほど請願者が紹介されたような全日空機やKLM機からも事象が発生していることは、資料として説明されている、これをご紹介したものでございます。 ○委員(いのくま正一君) それは落下物ですよね。物がありました、落ちましたということですから、もちろんそれも1つの数字ではあるのですけれども、先ほど大滝委員が言ったように、着脱物だから、飛行中に落ちている可能性もあるわけですよ。国の方は、着陸しているときに落ちていることもあるから、全部落下ではありませんと言っているけれども、着脱物ということで見れば、落下している可能性ももちろんあるわけですから、落ちた物を見つけただけではなくて、その数字も示してもらいたい。 ○環境課長(湯川康生君) 失礼しました。部品の脱落の事象の件数ということで、国から確認している中身でいきますと、2009年度から2016年度の間になっておりますが、これは本邦航空会社ということなので、外国キャリアは含まれていない数字になっておりますが、451件の部品脱落にかかる報告があったことは、国から報告を受けております。 ○委員(大滝実君) 私は457件と言いましたけれども、間違いました。451件ですね。今言われたように、国内航空機だけということで。それは国土交通省も危険だということで外国機についても報告するようにということで通知は出したのですけれども、実際は外国機はそういう習慣と言いますか訓練がされていませんから、何でそんなことを報告しなければいけないのかということで、協力を得られていないということで、外国機についてはできていないのが今の現状なわけです。  いずれにしろ、今述べてきましたように、落下物の危険というのは、本当にこの都心の人口密集地域で起きれば大惨事になると思うのです。ですから、本当に、万が一でもあってはならないと、こういう立場できちんと落下物が起きないように、どんな対策を打ってもゼロにならないというのですから、飛ばさないとしか言いようがないのではないかと思うのですけれども、責任を持って、これはぜひ国に要請してほしいです。  それから、安倍首相施政方針演説で、先ほどから言われている騒音対策などで、地元の理解を得てと言っているわけですけれども、私ども昨年の第4回定例会で、区は新飛行経路案を了承したとか合意したことはないと言ってきたけれども、再度明確にすべきだと質問しました。区長は、「新飛行経路案について、了承や合意したことはない」と改めて答弁したわけですけれども、国土交通省の「空港の設置及び管理に関する基本方針」の第5、空港の周辺における騒音その他の航空機の運航により生ずる障害の防止というところで、「これらの対策の実施にあたっては、周辺地域の事情・特色を踏まえつつ、空港管理者、周辺地方公共団体、空港関係者等の間において、十分な情報交換等に基づき適切な方策が合意され、進めることが望ましい」となっているわけです。だから、きちんと地方自治体、ここでは地方公共団体と書かれていますけれども、いわば区としてもこういう合意をもとにして進めるべきだとなるわけなのです。先ほどから紹介しているように、区長は、新飛行経路案について了承や合意したことはないと答弁しているわけですから、そういう意味では、理解していないという、この地元の自治体の表明として、国に対して納得していないのだ、あるいは請願者が言われているような撤回を含む再検討を申し入れることが必要なのではないかと、この立場から言えばそうなると思うのですけれども、この点についてはどうでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 区としては、国の政策に対してということでいけば、そのことによる区民の生活への影響がどのようになるのか、極力それが影響がないようにしてほしいという立場でいろいろなことを申し述べているということでございます。 ○委員(大滝実君) 今言われているように、地元としては全く理解が得られていないのが今の状況なわけですから、区としてはそのことを明確に国に対して示していくべきだと改めて述べておきたいと思います。  それから、安倍首相施政方針演説の騒音対策についてですけれども、先ほど請願者の方も、安倍首相は騒音対策と言っているけれども、現実に今の基準でいくと羽田空港の周辺だけしか対象にならないのではないかということなのです。この点をお聞きしたいのですけれども、実際この新しい飛行経路案で行くと騒音対策をするとなったらどういう基準で、港区としてはその基準に基づいて騒音対策をすることが現実にあるのかどうか。この辺はどうなのですか。 ○環境課長(湯川康生君) 細かな基準までは把握しておりませんが、国の方でそうした航空機騒音に対する防音対策をするという基準を持っていることは聞いております。先ほど請願者の方もおっしゃっていましたけれども、今回の新ルートが実現したときに、防音対策が施されるのは品川区の一部がエリアに入っていると聞いておりまして、港区としては従前の基準の中ではその防音対策を国が施す対象にはなっていないと聞いております。ただ、この間の住民の皆さん等からの声を受けて、その従前の防音対策の基準についても、見直しが必要かどうか検討していることは聞いてございます。 ○委員(大滝実君) 今言われたように、今の基準からいけば、安倍首相が言っている騒音対策をしてというのから言えば、全く対象にもならないのが現実なわけです。  それから、請願者が言われている資産価値の低下についても大変心配されていますので、この点についてもお聞きします。この資産価値、先ほどの答弁の繰り返しになってしまうかもしれませんけれども、区として資産価値の影響についてはどう考えているのかお伺いします。 ○環境課長(湯川康生君) 国の見解としても、先ほど申し上げたとおり、航空機騒音と資産価値の直接的な因果関係を見出すことはできないということは表明されております。現に市街地の上空を飛んでいる伊丹空港等でも、そうしたものは直接的な因果関係としては出ていないことが国の方から表明されていることを承知しております。 ○委員長(杉本とよひろ君) たびたび申しわけございません。今、審議をやっておりますので、傍聴者の方、ご協力のほどお願いいたします。 ○委員(大滝実君) それは因果関係はないという話ですけれども、1つ例として、ロサンゼルス国際空港ができたときに、コンサルタント会社がアメリカ連邦航空局に提出した資料があって、これでいけば、騒音に基づいて資産価値が低下するということで、これをもとにした試算があって、白金台あたりでいくと2割ぐらい低下するというテレビ放送がありました。今、伊丹空港周辺ではと言われましたけれども、それは全然違いますよ。伊丹空港周辺では、騒音対策として固定資産税などは減額されているのです。大阪国際空港の拡張に伴う土地問題を発端として、昭和43年度から市税条例規則によって、騒音地域について言えば、固定資産税及び都市計画税の減免が適用されているのです。それがその後、平成19年にこれが条例になって、空港騒音指定区域の住宅用地及び市街化区域農地について、固定資産税及び都市計画税の税率の軽減を行うと条例になっているのです。ですから、空港周辺での騒音区域では、この固定資産税・都市計画税は4割減額になっているのです。それ以外の騒音区域では2割減となっているのです。ですから、これは、確実に資産価値が低下している、例えば、固定資産税の評価が下がることを認めているということなのです。豊中市では、そうしたことを条例できちんと認めているということなのです。ですから、いや、どこでもそんなことはないのだ、影響はないのだということではなくて、この自治体としてはそのことを認めているのですけれども、こういったことについてどう思われますか。見解をお伺いします。 ○環境課長(湯川康生君) 私が申し上げたのは国の見解として示されておりますということだけなので、私の見解と問われてもなかなかお答えは難しいです。 ○委員(大滝実君) このように現実に自治体で資産価値が下がるという評価がされているわけです。この都心で、超高層マンションなどは、それこそ数億円という、上に行くほど価値が高い、高い値段になっておりますので、そういう意味では影響を受ける方々も非常に大きいわけです。全体でいくと、先ほど話がありましたように、経済効果を大きく上回るような資産価値の低下を招くことにもなりかねない状況もあるので、こういった点からも、現実にこれはとても飛ばすわけにいかないというのが実態ではないかと思います。  それからもう一つ、先ほども文書による申し入れとか回答というのは、これは非常に大事なのです。私どもも、昨年の平成28年度決算特別委員会で、東京国際空港環境企画調整室長なども含めて、国土交通省側の体制も変わっているわけで、ですから、口約束でなくて文書によって申し入れる、文書で回答を得ることをきちんとやってくださいよと質問して、文書での要請を考えているという答弁がありました。  それで、先ほどから出ている白金三光第五町会の説明会も、いつ回答するというのも、きちんと文書で出しているのか。あるいは先日、当特別委員会で、麻布連合町会からの説明会の要望があるので、これも国に要望していますというお話でしたけれども、こういったものもきちんと文書でやっているのかどうか、逐一文書で申し入れる、文書で回答を得る、こういったことをやっていく必要があると思うのですけれども、この辺はどうなのでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 個別の説明会の実施については、電話でやりとりをするのとあわせて、現在、一部電子メールでやりとりしています。今後またそうした説明会の機会やご要望が増えてくると、別の形で文書での要請も必要な場面も出てくるかと思いますので、言った、言わないとならないで、きちんと記録が残る形で物事を進めていくことで対応してまいります。 ○委員(大滝実君) 文書でぜひそれをお願いします。  これは本会議でも質問しましたけれども、国土交通省の航空局の来年度の予算では、都心上空を飛行して、A滑走路、C滑走路、いわば港区上空を飛ぶ航路案ですけれども、この着陸のための進入灯整備とか、誘導路新設の費用、環境対策事業費に係る調査費用、こういったものが計上されているのです。だから、これが通れば現実には工事が始まっていくということになりかねないのが実態なわけです。ですから、そういう意味では、今、本当に自治体としてはこれは認められないと、区民の安全・安心を確保する上では、請願者も言われているような撤回も含めた見直しをする必要があるという声を上げていくことが大事だと思います。特に自治体も議会も区民も、このままではとても区民の安全・安心・財産を守れないということで、声を上げていくということで、ぜひそういう意見を上げていただきたいと思います。 ○委員(清原和幸君) 請願の文書の中でも、「計画に対する意見、疑念、不安、反対の声が益々大きく高まっている」ということです。やはり区ができるということであれば、その説明会も開催する。これだけ区民の方々の関心が高いので、私もやはり説明会で多くの声を届ける機会を設けること、また、回数を重ねることが大切なことではないかなと。先ほども請願者の方の趣旨説明で、実績づくりにならないように、さらなる要請をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 区としては丁寧な説明をということは再三申し入れているところでございます。具体的にそうした要望があった地域については、今、国の方につないでいるので、今後もその姿勢で対応してまいります。 ○委員(清原和幸君) それで、町会長さんから先ほどもお話ございましたが、ペーパーですと、ついうっかりしてしまうというようなこともお聞きしましたので、例えば、開催の告知、周知方法や期間を工夫する、また、デザイン等も知恵を絞って工夫を凝らしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 開催にあたっての周知の方法、期間、目を引くようなデザインということについても工夫してまいります。 ○委員(清原和幸君) 今ここで新飛行ルートについてやりとりをしているわけですけれども、きょうのこの会議の状況を速やかに国土交通省に伝えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 本日のやりとりと様子についても、何らかの形で国にお伝えしてまいります。 ○委員(清家あい君) 落下物対策についてなのですが、先ほどうちの会派の兵藤委員から質問がありましたが、補償の部分で、成田空港に登録している飛行機の90%は入っていて、羽田空港は60%ぐらいしか入っていないという話を聞いたのですけれども、その辺についてお伺いしたいのです。 ○環境課長(湯川康生君) 各空港ともそのようですけれども、賠償制度を設けていて、その空港に乗り入れる航空会社が連帯して保険制度みたいなものを設けているということです。成田空港についてはおおよそ9割の航空会社がその補償制度に加入しているということですけれども、現時点では、羽田空港に乗り入れている航空会社のうち6割に加入している会社がとどまっているということですので、国としても実効性が担保できるように、その率を100%に向けて近づけていく対策を現在検討していると聞いております。 ○委員(清家あい君) わかりました。100%にならない限り認めないというぐらいの厳しいものを引いていただきたいと思います。それで、落下物対策に対する新しい国の方針がまとまると聞いているのですけれども、その辺についてお伺いします。 ○環境課長(湯川康生君) 昨年、落下物事故が相次いだのを受けて、国が新たな落下物対策を現在検討しているところです。先ほど来、部品欠落のやりとりがありましたけれども、成田では行われていたようなのですけれども、羽田等の国際定期便の就航が多い空港についても、去年の11月9日から、その発着する航空機に部品の欠落が発生した場合については必ず報告するという報告制度を導入したというのが1つです。
     それからもう一つは、今年度3月末までを期間として今検討しているということですけれども、落下物防止等に係る総合対策推進会議を設置いたしまして、先ほど来ありましたような未然防止を徹底するにはどうしたらいいのか、あるいは万が一落下物事故が起こった場合の補償制度、あるいは新たに見舞金の制度等についても検討していくと聞いてございます。 ○委員(清家あい君) 年度末にまとまって方針が公表されるということでいいのですか。 ○環境課長(湯川康生君) 昨年11月に設置された会議で、今年度末、来月末までにその検討結果をまとめると聞いております。公表はその後になると思います。 ○委員(清家あい君) ありがとうございます。一番心配なところは落下物で、補償以前にまず未然防止が徹底されていない限り、本当に認めがたいものだと思うので、そこが非常に関心のあるところです。先ほど丸山委員から委員長の方に申し入れありましたが、国土交通省の担当課長を呼んでの区議会議員全員での学習会がもう1年半ほどあいていると思うのですけれども、その間にもいろいろな進展があったり、住民の方々からも新たな質問をたくさん受けているのに対して、答えが得られていないことがたくさんありますので、うちの会派からも、この落下物対策に対する回答も含めて、ぜひお聞かせ願いたいと申し入れいたします。 ○委員長(杉本とよひろ君) わかりました。正副委員長で協議いたします。 ○委員(いのくま正一君) やりとりを聞いていての質問も含めまして、何点かあります。1つは、ゆうき委員の質問に対して先ほど環境課長が答えていましたけれども、どういうニュアンスだったか全部覚えているわけではないのですが、何となく聞いた感じが、この新飛行ルートが実施された場合の影響みたいな形に受け取れましたので、もしそういうことであると誤解というか、まずいと思います。だって、区の方も住民合意がないままで強行するようなことはだめですよという立場の、ずっと一貫した主張なわけですから、私が聞き間違っていたならそれでいいのですけれども、もしそういうようなことであったら訂正してもらいたいと思うのです。 ○環境課長(湯川康生君) 申し上げたのは、仮に新飛行ルートになると、米軍のヘリポートも近いし、通常、今飛んでいるヘリコプターとのニアミスみたいなことの懸念ということで受けとめました。そうしたことについて、今どういう検討がなされているか私は承知していないので、それらについても国の考え方を問いたいと申し上げました。 ○委員(いのくま正一君) 重ねて、念のためにですけれども、今までの立場と変わりなく、区民の合意がなければ強行するようなことはいけないと、この立場は変わらないということですね。 ○環境課長(湯川康生君) 区の立場としては、区民の生活を守る立場から、そういうことでございます。 ○委員(いのくま正一君) それと落下物なのですけれども、これもずっとやりとりありましたので、区としては、落下物がゼロにできると思われるか、どんなに対策をとっても、整備はそれは必要なことですけれども、落下物をゼロにするのは不可能と思っているか、どちらでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 落下物をゼロにする対策を徹底的にとっていただきたいということで国に申し入れている立場でございます。 ○委員(いのくま正一君) 裏返せば、なかなかゼロにするのは難しいということでもあると思います。それともう一つ、もし仮に港区上空を飛ぶようなことになってしまったとして、そんなこと絶対だめなのですけれども、もし密集している港区の上空から落下物事故があったとなったら、一体どうなるかというのは、想像するとそれは恐ろしいわけですけれども、環境課長の想像とか、どんなことになってしまうかというのは、どんな思いでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) とても難しい質問で、成田周辺で落下物が落ちてという情報を聞いています。一概に自然環境等も違いますし、人口の密集度合いも全く違うので比較はできませんけれども、都心区港区の中で同じような落下事故が起これば、それは人に当たる危険性も含めて、被害はかなり大きくなるという懸念は想像できると思います。 ○委員(いのくま正一君) 航空法施行規則というのがありまして、こういう場合はこういうところを飛んではだめですと、いろいろ規制しているものなのですけれども、その第174条で、最低安全高度というのを取り決めているわけです。これを読みますと、飛行中ですね、ですから、住宅密集地などを飛ぶときにどういう高さで飛ばなければいけないかを決めているのですけれども、その中で、「人または家屋が密集している地域の上空にあっては」、港区上空と思えばいいと思うのですけれども、「当該航空機を中心として水平距離600メートルの範囲内の最も高い障害物の上端から300メートルの高度」となるのです。ですから、東京タワーの333メートルで見れば、その300メートル高く飛ばなければいけないという規定になっているわけです。だけれども、今度の計画はそれより低くなってくるわけですから、この点から、航空法施行規則からもものを言っていく立場が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 確かにその法律との関係でどうなのか、あるいは港区はかなり超高層の建物も増えてきていることからも、港区の認識としてはそういう面での見解はどうなのかというのは、改めて国に問うてまいりたいと思います。 ○委員(榎本茂君) 地価下落の話なのですけれども、白金タワーの理事長さんの話が出ましたけれども、高層マンションは上に行けば行くほど不動産物件の価格が高くなって価値が高くなる、当然これは飛行機から近いので、最も影響を受けやすいという話もありました。ただ、現実に地価下落の、そういう超高層のところを飛行機が飛ぶという実例がないがゆえに可能性を否定されているようなところがあるのですけれども。羽田空港D滑走路の建設のときには、そこの海域で魚を1匹もとっていない神奈川県、千葉県、東京都の漁業者に対して、自由漁業の権利に対する補償、つまり、今は魚を1匹もとっていないけれども、将来そこに行って魚をとることが可能性としてある人たちに対して、可能性の将来の権利に対して、国にさんざん聞いてきたのですが、今後の交渉に差し支えるという理由から金額は公表してもらえなかったのですけれども、国土交通省内部から3,000億円の漁業補償が出たという話が聞こえてきております。つまり、実際、将来、孫子の代にとるかもしれないという可能性の補償に対して国土交通省は補償しているのです。  やはり今回の上空を飛行機が飛ぶことのリスクは、明らかに可能性として極めて高いものがある。損失利益に対する補償が、可能性に対して、漁業であれだけの補償をしておきながら、実際この不動産価値に対しての可能性はもっと高いものがあると思うのですけれども、可能性に対する補償は検討がないのですかね。港区で明らかにリスクがあるわけですから、その損失リスクに対する補償という考え方は国にはないのでしょうか。 ○環境課長(湯川康生君) 国の見解ということで再三申し上げていますけれども、その航空機が飛ぶことと資産価値の直接的な因果関係が見出せないということだと思います。 ○委員(榎本茂君) では、実際飛んで資産価値が低下したときには、国に対しての補償を求める、そういう段階になるのですかね。もし実際、下落することがあった場合は、国に対してやっていくということなのですかね。 ○環境課長(湯川康生君) 仮の話なので何とも難しいことだと思いますが、今後の検討の中で、今、請願代表者の皆さんからも表明され、委員の皆さんからも、その資産価値というのはかなり関心のあるところですし、不安のあるところだと思います。そうしたものも国に今後伝えていきますので、今後の検討の中で国から何らかの見解が引き出せることもあるかもしれませんし、今後の推移によると思います。 ○委員(榎本茂君) 声大きいマイノリティの人たちに対して何千億円という補償が行われて、サイレントマジョリティ、大勢の人でもわりと静かな住民、特定団体ではない者たちに対しては、非常に冷たく感じてしまうのが私の立場でございます。ぜひとも、この辺、リスクを背負うことは明らかなのですから、それに対する補償ではなくインセンティブという形はもとめていく必要があると思います。これは意見です。 ○委員(いのくま正一君) 1つだけ委員長にお願いです。先ほど幾つかの会派から、区議会として国土交通省を呼んで学習会、質疑の場というのは、これはこれで私たちも必要なことだと思います。直接聞けるし、直接質問できて、態度をあらわすことができますから。その上で、この学習会については、この請願審議とは別の扱いでやってもらいたい。これだけ強く要望しておきたいと思います。 ○委員長(杉本とよひろ君) はい、わかりました。  質疑に関して、ほかによろしいでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) では、長時間に及びましたので、1回ここで休憩を入れたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) 委員会の運営上、あらかじめ時間を延長したいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) 時間の延長は了承されました。  再開は4時40分です。よろしくお願いいたします。                 午後 4時20分 休憩                 午後 4時40分 再開 ○委員長(杉本とよひろ君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。  それでは、態度表明はいかがいたしましょうか。                (「態度表明」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、態度表明が必要ということですので、各会派、順次お願いいたします。まず、自民党議員団。 ○委員(清原和幸君) 請願理由の冒頭で、「国土交通省は都心低空飛行ルート計画の発表以後、住民に対して情報提供という名目で説明会を開催してきた」、また、後ろの方で、「国土交通省はこの計画に関する告知が大変不十分、周りには計画そのもの説明会存在自体を知らない人も多くいるので十分な告知をして教室型を含めきめ細かい住民説明会をやっていただきたい」など、「本計画に対する意見、疑念、不安、反対の声などが益々大きく高まっております」ということです。区の対応としては、これまでに出された区民の意見や要望等に対し、国が真摯に受けとめ丁寧な説明を行うよう、重ねて申し入れていくとのことです。そこで、説明会の開催はやはり数多く開いた方がいいと思います。その説明会のあり方も質疑応答ということも考慮して、開催をこれからも伝えていただきたいと思います。  さて、総理は、この課題について、理解を得ながら進めるということです。これからも国の動向の把握に努め、説明会での意見・要望等をこの委員会で引き続き審議していくべきと考えます。したがいまして、継続審議です。 ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、みなと政策会議。 ○委員(清家あい君) みなと政策会議を代表して態度表明いたします。先ほど来から請願者の方々がおっしゃっているように、住宅が密集し、大使館もあって、区有施設、教育施設などもたくさんある港区の上空にこうした飛行計画があること自体、本当に、普通に考えて考えられないことだと思っています。会派の大半の議員が請願者の意見には同調し、計画の見直しを望んでいます。特に落下物についてなのですけれども、私も前職は新聞記者で、成田空港の近くで、家とか車の上に氷が落ちているのを取材してきたりしていて、10年間で19落ちるという状況、また、羽田空港で、その補償の組織の加盟率が60%といった状況で、このままでこうした計画が遂行されるのは本当に受け入れがたいと思っています。ただ、不明朗な部分もたくさんありまして、先ほど請願者の方々との質疑の間でもありましたが、環境への影響の点、それから、区が国土交通省に対して意見書を出していますけれども、モニタリングポストの設置や、住民説明会の開催など、真摯に対応していくというだけで明確な回答を得られていない点、今後の落下物対策に対する新しい対策がこれから出てくるという点など、計画を見直してくださいと言うにしても、そのデータすら出ていないので反論のしようがない状況だと思っています。ですので、先ほどお願いしましたが、学習会は、区議会議員は区民を代表しているものですから、区民を代表して国土交通省に直接質問して、その結果を見て今回の請願採択を決めたいと思っています。継続です。 ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、公明党議員団。 ○委員(丸山たかのり君) 先ほどの審議の中で、港区民への周知が全く足りていないということがはっきりしたかと思います。これまで区としては、国土交通省があくまで事業主ということで、国土交通省説明会を求めていくという姿勢だったかと思いますけれども、今回のこういった真摯な声を受けて、区として、これから区民にどういったことを伝えていけばきちんとこの問題を理解してもらえるか、また、より多くの区民に知ってもらうにはどうしたらいいかということを、より主体的に取り組んでいただきたいと思います。住民の声の一層の集約がこの問題に関して非常に重要な鍵になるかと思います。  また、住民説明会に関しても、先ほどのやりとりの中で、全く住民の声が国とやりとりになっていない、一方通行で全く回答が得られないという状況が続いており、それが住民の不安をあおり、また、住民の不信にもなり、それが今回の請願にもつながっていると考えております。これまで住民の説明会を求める声が全くなしのつぶてだったところを、先ほどの環境課長のお話のように、区がこまめに働きかけたこともあるのでしょうけれども、ようやく今年度中に説明会が行われることがわかりました。この説明会が果たして今回の請願者の方たちのような区民にとって本当に求めているものなのか、そういったことをしっかりと見きわめていきたいと思います。この住民説明会の中での住民の声、また、国土交通省の返答、この中でこの飛行航路がどうあるべきかということが形成されていくと思いますので、今年度中の住民説明会の結果をもってまたしっかりと判断していきたいと思います。そういうことで、今回は継続といたします。 ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、共産党議員団。 ○委員(いのくま正一君) 町会の役員の皆さんが、港区上空を低空で飛行する国土交通省の案について、とてもじゃないが納得できない、落下物の危険や万が一墜落事故が起こったら大惨事になること、マンションの資産価値が下がってしまうこと等々、新飛行ルートの大問題を指摘し、絶対に認められないと主張されました。私たちも全く同感です。この請願を区議会として採択、決定することが今の時点で特に大事だと思います。住民が求めるまともな住民説明会を継続して開催することは当然です。しかし、そのことと本請願を絡めて継続扱いにすることは全く筋が通りません。もし継続審議ということになると、港区議会としての態度を鮮明にできないことになり、請願を出された皆さんの思いをじかに受けとめることになりません。港区議会を挙げて、請願にあるように撤回を含めた再検討を求めることが今必要です。この新ルート案の一番の問題点は、区民の命と安全・財産を守ることを最優先するのかどうかが問われています。区民の命と財産を守ることを何よりも最優先するべきだと強く思います。共産党議員団として、請願の採択、決定を求めます。 ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、都民ファーストの会。 ○委員(榎本茂君) 上空を飛行機が飛ぶことのリスクに対しての損失利益に対する補償が全くないばかりか、実質的な被害、特に落下物に対する補償、これは被害者が航空会社に補償を求めるという非常に高いハードルがある。この点を当初から、この委員会で初めて国土交通省説明会があったときから重ねて伝えてきたのですけれども、一元的に国が補償して、国が航空会社に支払いを求めるという仕組みでないと、住民は一方的なやられ損になる可能性が高いと申し上げてきたところです。一昨日、東京都議会において、都民ファーストの会主催の国土交通省を招いての説明会において、この補償に関して、国が補償を行う制度を新たにつくるとともに、さらに厳正な落下物対策を行っていくとの説明がなされました。我々の一部要望が通ったこともあり、今後、東京都と連携してさらなる安全と保証を求めていきたいと考えており、引き続き継続審査をお願いしたいと思っております。 ○委員長(杉本とよひろ君) 態度表明は終わりました。  継続との意見が出ておりますので、まず、継続についてお諮りしたいと思います。採決の方法は挙手採決といたします。  「請願30第2号」について、今期継続とすることに賛成の方は挙手をお願いいたします。                   (賛成者挙手) ○委員長(杉本とよひろ君) 挙手多数と認めます。よって、「請願30第2号」は今期継続とすることに決定いたしました。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、日程を戻しまして、審議事項(1)「請願28第3号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート設定中止に関する請願」を議題といたします。  本請願については、議長宛てに993名の追加署名がありましたので、ご報告いたします。  本請願について、何かご発言ございますか。 ○委員(いのくま正一君) 説明会のことは、先ほどほかの人たちからも話がありました。私たちは毎回、定例会ごとに質問しているわけですけれども、その都度、その時点で、こういう質問が大事だなという角度で質問しています。区もその質問に沿って回答していますので、その上に立って、先ほどからあったような説明会のあり方を再確認したいと思います。  昨年の第3回定例会で、私たちは本会議で質問いたしました。1番目に、港南地域での教室型説明会を引き続き開催すること。2番目に、高輪、青山・赤坂地域でも教室型説明会を開催すること。3番目に、未開催の麻布、芝地域で教室型説明会を開催すること。4番目に、説明会にあたっては、区民等を参加対象とすること。質問には具体的に答えることということを聞きました。  この区長答弁で、教室型説明会の各地での開催については、「区が羽田空港の新飛行ルート案について、国土交通省に対し、教室型説明会の開催を強く求めた結果、高輪、赤坂・青山、港南地域の3カ所において、区民等を対象とした教室型説明会が実現いたしました。今後も、既に実施した地域で再度開催することや、未実施の芝、麻布地区で開催することについて、改めて国土交通省へ強く要請してまいります。次に、説明会における参加対象者と具体的な回答についてのお尋ねです。これまで区内で開催された教室型説明会では、国は当初、参加対象者を地域住民に限定しておりましたが、区が国土交通省に要請を重ねた結果、地域外の区民等も参加できるようになりました。説明会の開催にあたりましては、引き続き、在勤者や在学者も含む区民等を参加対象とするよう、また、質問に対しては趣旨を捉え具体的に回答するよう、改めて国土交通省に申し入れてまいります」という答弁をされているのですが、今でも区長が答弁した内容は生きて確認できるということでいいですよね。 ○環境課長(湯川康生君) 区議会で答弁した内容については、国に申し入れております。 ○委員長(杉本とよひろ君) ほかによろしいでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) ほかになければ、本請願につきましては、今期継続といたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、今期継続と決定いたしました。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、審議事項(3)「発案27第14号 交通及び環境整備に関する諸対策について」を議題といたします。  本発案について、何かございますでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) なければ、本発案につきましては、本日継続といたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、本日継続と決定いたしました。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) そのほか、何かございますでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) なければ、本日の委員会を閉会いたします。                 午後 4時54分 閉会...