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平成29年7月18日交通・環境等対策特別委員会−07月18日

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  1. 港区議会 2017-07-18
    平成29年7月18日交通・環境等対策特別委員会−07月18日


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    平成29年7月18日交通・環境等対策特別委員会−07月18日平成29年7月18日交通・環境等対策特別委員会  交通・環境等対策特別委員会記録(平成29年第5号) 日  時  平成29年7月18日(火) 午後1時30分開会 場  所  第2委員会室 〇出席委員(11名)  委員長   杉本 とよひろ  副委員長  黒崎 ゆういち  委  員  兵 藤 ゆうこ       丸山 たかのり        榎 本  茂        清 家 あ い        土 屋  準        大 滝  実        いのくま 正一       ゆうき くみこ        清 原 和 幸 〇欠席委員        七 戸  淳
    出席説明員  芝地区総合支所長環境リサイクル支援部長兼務 新 井 樹 夫  芝地区総合支所協働推進課長          金 田 耕治郎  麻布地区総合支所協働推進課長         鈴 木  健  赤坂地区総合支所協働推進課長         山 田 吉 和  高輪地区総合支所協働推進課長         大 澤 鉄 也  芝浦港南地区総合支所協働推進課長       大 浦  昇  土木計画課長                 小 林 秀 典   地域交通課長        西 川 克 介  街づくり事業担当部長             坂 本  徹  環境課長                   湯 川 康 生   地球温暖化対策担当課長   小板橋 美 穂  みなとリサイクル清掃事務所長         加 茂 信 行  学務課長                   山 本 隆 司 〇会議に付した事件  1 報告事項   (1) 虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業環境影響評価書案について  2 審議事項   (1) 請 願28第3号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート設定中止に関する請願                                   (28.7.15付託)   (2) 発 案27第14号 交通及び環境整備に関する諸対策について                                   (27.6.26付託)                 午後 1時30分 開会 ○委員長(杉本とよひろ君) ただいまから、交通・環境等対策特別委員会を開会いたします。  本日の署名委員は、兵藤委員、丸山委員にお願いいたします。  七戸委員より欠席の届け出が提出されておりますので、ご報告いたします。  この際、傍聴者の方にお伝えいたします。委員会の撮影・録音を希望される方は、あらかじめ申出書にご記入の上、ご提出ください。なお、撮影・録音は、申し出が許可された後にしていただきますよう、よろしくお願いいたします。  それでは、まず、簡単に挨拶いたします。今回、交通・環境等対策特別委員会の委員長に就任いたしました杉本でございます。都心港区の血管とも言える交通施策、そしてまた、日常生活に影響を及ぼす環境問題、いずれも区民に直結する当委員会でございます。円滑かつ闊達な議論が進むよう努めてまいりますので、委員の皆様を初め、理事者の皆様、よろしくお願いいたします。  それでは、黒崎副委員長よりご挨拶をお願いいたします。 ○副委員長(黒崎ゆういち君) 黒崎です。初めて副委員長を拝命いたしました。一生懸命頑張ります。委員長を補佐して進行していきますので、よろしくお願いいたします。 ○委員長(杉本とよひろ君) 続きまして、新たに委員が選任されましたので、当委員会の説明員につきましては、お手元に正副委員長案を配付しております。ご確認ください。  総合支所の説明員ですが、丸印のついた協働推進課長については、案件に応じて出席することとし、案件がない場合は芝地区のみ出席する扱いとしたいと思います。そのような扱いでよろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、そのようにさせていただきます。  それでは、説明員の紹介をお願いいたします。 ○芝地区総合支所長環境リサイクル支援部長兼務新井樹夫君) 環境リサイクル支援部長の新井でございます。芝地区総合支所長を兼務してございます。よろしくお願いいたします。  それでは、私から、総合支所環境リサイクル支援部教育委員会事務局課長級職員をご紹介いたします。  まず、総合支所でございます。  芝地区総合支所協働推進課の金田課長です。  麻布地区総合支所協働推進課の鈴木課長です。  赤坂地区総合支所協働推進課の山田課長です。  高輪地区総合支所協働推進課の大澤課長です。  芝浦港南地区総合支所協働推進課の大浦課長です。  続きまして、環境リサイクル支援部です。  環境課の湯川課長です。  地球温暖化対策担当小板橋課長です。  みなとリサイクル清掃事務所の加茂所長です。  続きまして、教育委員会事務局です。  学務課の山本課長です。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 ○街づくり事業担当部長(坂本徹君) 街づくり事業担当部長の坂本です。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、私から、街づくり支援部課長級職員を紹介いたします。  土木計画担当の小林課長です。  地域交通課の西川課長です。  以上でございます。 ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、当委員会の担当書記を紹介します。議事係の寺田浩人さんです。  次に、6月16日に開かれました委員長会の内容について、ご報告いたします。  初めに、委員会の開会日についてです。まず、委員会の開会日については、従来どおり、原則として、常任委員会は月・水・金曜日に、特別委員会は火・木曜日とする。なお、エレベーター等対策特別委員会の開会に当たりましては、開会の曜日が他の3特別委員会と重なるため、各委員長で調整することになりました。また、8月は、特別の事情がない限り、従来どおり、開会しないということが確認されております。  次に、議会棟大規模改修による委員会室の使用についてです。7月29日から9月3日まで、2階の各会派控室の改修工事を行い、その間、各委員会室は各会派の仮控室となります。荷物の搬出入等があるため、委員会を7月に開会する場合、7月26日までの間に開会するということが確認されました。  以上が委員長会の報告です。  それでは、案件のない総合支所の課長につきましては、ご退席いただいて結構です。ご苦労さまでした。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、報告事項に入ります。初めに、報告事項(1)「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業環境影響評価書案について」、理事者の説明を求めます。 ○環境課長湯川康生君) それでは、報告事項(1)「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業環境影響評価書案について」、ご説明します。  本件は、東京都環境影響評価条例に基づきまして、事業者から東京都知事宛てに、虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業環境影響評価書案が提出され、評価書案の縦覧や都民意見の募集が行われるとともに、区から東京都知事へ意見を提出いたしましたので、ご報告するものでございます。  本件の事業規模は、東京都環境影響評価条例に規定する、高さが100メートルを超え、かつ延べ床面積が10万平方メートルを超える高層建築物の新築に該当するため、環境アセスメントが必要となる東京都案件となります。資料は、本日付の資料No.1の概要、資料No.1−2の区長意見、これに過日配付いたしましたオレンジがかった茶色の評価書案の本編と資料編の2冊となります。  評価書案の内容のご説明は、資料No.1を使って行います。資料No.1をごらんください。まず、1の事業者です。虎ノ門・麻布台地区市街地開発準備組合です。  次に、2の計画地の位置です。位置図の赤く囲っているエリアで、港区虎ノ門五丁目、麻布台一丁目にあり、面積は約8.1ヘクタールです。  2ページをごらんください。3の事業の概要です。本事業は、下の配置計画図のとおり、A街区、B−1街区、B−2街区及びC−1からC−4街区からなります。A街区は、敷地の南側、外苑東通り沿いにある場所で、高さ約330メートル、地上65階、地下5階の住宅、事務所、店舗、教育施設等の機能を持つ高層棟。B−1街区は、敷地の西側に高さ約270メートル、地上63階、地下4階の住宅、事務所、店舗等の機能を持つ高層棟。B−2街区は、B−1街区の東側に高さ約240メートル、地上53階、地下5階の住宅、店舗等の機能を持つ高層棟。C街区は、敷地の東側に4つの街区に分かれ、最高高さが約40メートル、地上3階から8階、地下1階から3階の住宅、事務所、店舗等の機能を持つ中低層棟の建設を行い、地区内は歩行者ネットワークにより、これら街区と東京メトロの六本木一丁目駅、神谷町駅を結ぶ計画となっております。住宅の建設戸数は約1,300戸、駐車台数は約1,875台、工事予定期間は平成29年度から平成34年度で、工期約51カ月を予定しております。  次に、3ページの4の環境影響評価の項目でございます。本事業は、東京都環境影響評価条例に定める特定の地域における高層建築物の新築に該当します。そのため、同施行規則に定める環境影響評価項目の中から、事業計画の内容や計画地及び周辺の状況を考慮した上で、環境に及ぼす影響について事業者が7項目を選定し、調査、予測及び評価を行っています。  4ページをごらんください。5の評価の結果の概要です。評価項目ごとに評価結果及び環境保全のための措置を記載しています。まず、(1)大気汚染です。工事の施工中の建設機械の稼働及び工事用車両の走行に伴う二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の大気中における濃度の評価結果は、環境基準値を満たしますが、環境保全のための措置の欄に記載のとおり、機械の集中稼働を行わないことや、排出ガス対策型建設機械の使用、低公害型車両の採用などに努めるとしております。  次に、5ページの(2)騒音・振動です。解体工事、新築工事における建設機械の稼働に伴う騒音・振動は、いずれも基準値以下です。工事用車両の走行に伴う道路交通騒音は、桜田通りで昼間の基準値である70デシベルを上回りますけれども、工事用車両の走行に伴う騒音レベルの増加分は1デシベルとなっております。振動は、基準値以下となっております。  6ページをごらんください。(3)日影です。工事完了後の評価ですけれども、高層の建物を街区の北側から離して配置し、最も高層の建物を計画地南側に位置するA街区に配置するなど、配棟計画に配慮した結果、計画地周辺日影規制地域に対し、計画建築物により生ずる日影は規制を満たすものと考えられております。  次に、7ページの(4)電波障害です。計画建築物により計画地南西方向において、東京スカイツリーから送信されている地上デジタル放送に、また、計画地北東方向及び北北東方向において、衛星放送に遮蔽障害が生じると予測しておりますが、テレビ電波の受信障害が発生した場合には、ケーブルテレビの活用等の適切な対策を講ずるとしております。  続いて、8ページの(5)風環境です。下の図は、現況の風環境と計画建築物建設後で防風対策後の風環境を示しております。まず、建設前における風環境の評価、現在の状況でございますが、緑色の領域A、住宅地相当と、青色の領域B、低中層市街地相当の環境がほぼ半々に広がっている状況です。風対策を講じる前の建設後における風環境の状況といたしましては、計画地内の西側境界付近及び南側境界付近に領域C、中高層市街地相当の風が吹く地点が9地点生じると予測されております。しかし、高層棟3棟を可能な限り敷地境界から離した配置とし、ひさしやフェンスを配置することや、計画地内に防風植栽を行うという防風対策を講じることで、資料右側の建設後(防風対策後)の風環境のとおり、領域Cとなる地点はなくなり、風環境は改善され、現況と同様に領域Aと領域Bのみとなると予測しております。このことから、計画地及びその周辺のまち並みとして許容される風環境と評価されております。  次に、9ページの(6)景観です。まず、主要な景観の構成要素の改変及びその改変による地域景観の特性の変化の程度でございます。計画地周辺は、低層から高層の建築物が混在する地域となっており、本事業で計画している高層建築物は、アークヒルズ仙石山森タワー等既存高層建築物などの都市的景観要素に調和するとしております。また、代表的な眺望地点からの眺望の変化の程度では、16地点を選定しておりますけれども、近景域では、アークヒルズ仙石山森タワー及び泉ガーデンタワー棟とあわせて、より都市的な眺望が出現するものと予測しています。中遠景域では、計画建築物高層建築物として認識されますが、周辺の中高層建築物と調和し、代表的な眺望地点からの眺望に著しい変化はないと考えるとしております。これに対し、計画建築物の高さにおいて、周辺の既存建築物とのスカイラインの調和に配慮したり、壁面の色彩を周辺のまち並みや既存建築物と調和を図る、空地の確保や植栽による見え方により圧迫感を低減するなどに努めるとしてございます。  最後に、(7)史跡・文化財です。計画地内には、指定・登録文化財は存在しません。計画地北側の敷地境界に近接する有形文化財に対しては、本事業によりその保存に影響を及ぼすおそれのある行為をしようとするときは、関係法令に基づき適切な対応を図るとしております。  以上が環境影響評価書案の概要についてのご説明です。  10ページをごらんください。次に、環境影響評価手続きの流れです。本年1月に事業者が環境影響評価書案を作成し、2月から3月にかけて評価書案の公示・縦覧、3月に説明会を終了し、都民の意見公募、関係区市町村の意見として港区長の意見を3月末に東京都知事宛てに提出しているということでございます。その後は、都民及び港区の意見に対する事業者による見解書の提出、東京都環境影響評価審議会からの審査意見書東京都知事を通じて事業者へ送付され、事業者が環境影響評価書を作成し、東京都知事に提出することになります。環境影響評価書の案をとった評価書については再度、公示・縦覧に付され、着工に至るものでございます。なお、事業完了後は事後調査ということで報告書が提出されます。以上が環境影響評価の流れとなります。  次に、本日付の資料No.1−2をごらんください。環境影響評価書案に対する港区長の意見でございます。本来は、当委員会にご報告した上で区長意見を提出すべきところですが、日程調整等がうまくいかなかった関係もございまして、区長意見提出後のご報告となってしまいました。改めて、この場をお借りしておわび申し上げます。以後につきましては、当委員会の意見を踏まえて区長意見を調製することで、しっかりと対応してまいります。  それでは、区長意見の主なものをご紹介します。総論と各論とございますが、各論の工事計画については、十分な近隣説明を行い、近隣紛争の未然防止、地域における生活環境の保全に努めること。解体建物にアスベストが使用されている場合は、十分な事前調査を行い、調査内容を書面で記録し保管すること。法令等に基づく報告や届け出及び飛散防止対策を講ずるとともに、適切な廃棄物処理を行うこと。建設作業に当たっては、騒音、振動、粉じん等、周辺環境に与える影響を低減するよう適切な対策を講ずること。工事用車両については、騒音、振動、渋滞など周辺への影響を考慮し、車両の出入りする動線や時間帯等を工夫することなどを述べております。防災対策におきましては、勤務者や来訪者等のための一時滞留場所や備蓄物資の確保、備蓄倉庫の整備など、震災対策に配慮した計画とすること。風環境については、評価書案で記載しているとおり、十分な対策によりビル風の低減に努めること。温室効果ガスについては、エネルギーを利用する機器については高効率なものを採用すること。みなとモデル二酸化炭素固定認証制度に基づき、港区と協定を締結した自治体から産出される協定木材等の国産材の使用に努めることなどを要望しております。  甚だ簡単ですが、ご説明は以上でございます。 ○委員長(杉本とよひろ君) 説明は終わりました。これより質疑に入ります。ご質問等ございましたら、順次発言をお願いいたします。 ○委員(丸山たかのり君) 環境影響評価の項目についてお伺いします。東京都環境影響評価条例施行規則第54条に定める項目の中から7項目が選定されて、環境影響評価がなされたということですけれども、その7項目というのは、事業者が任意で選んだということでよいのかが1点です。  あと、その選定された7項目の妥当性は、区としても一応検討したということでよろしいのでしょうか。この2点をお伺いします。 ○環境課長湯川康生君) まず、環境影響評価項目の選定については、事業者が行います。これは、それぞれの事業の内容、周辺地域の状況等を踏まえて、必要な項目はどれか、工事の施工中の評価、工事完了後の評価それぞれで、事業者が選定いたします。今回の案件は東京都案件となりますので、区でこれを1つ1つ吟味することはしておりませんが、東京都におきまして、事業者が項目を選定した際に、選定しなかった項目はこういう状況で選定しませんでしたという報告をいたします。これを踏まえて、専門家の意見を聞きながら、もし評価項目として選定していなくても、これは評価すべきであろうということであれば、東京都知事からこの評価項目も加えるということで調整に入ると思います。区の環境アセスの案件につきましても、外部の専門家に入っていただいた環境影響調査審査会を設けております。計画書が出された段階で、今回の事業による環境影響評価はこういう項目をもって評価しますというのが事前に出されますので、それについてよろしいかどうか、専門家のご意見もいただきながら事業者に返していくという形になります。 ○委員(丸山たかのり君) よくわかりました。ありがとうございます。  それで、今回の7項目の中の細かい調査項目に関しては、施行規則に細かく書いてあるわけではないのですけれども、例えば、大気汚染の中で調査しないといけない項目、風環境の中で調査しないといけない項目というのがきちんと決められていて、その項目を調査したということでしょうか。それとも、そこも任意で、事業者の方がこういった項目を調査するということで選べるのか、その辺を教えていただけますか。 ○環境課長湯川康生君) 評価項目の中の実際に予測する事項につきましては、例えば、大気汚染でいけば、二酸化窒素浮遊粒子状物質の濃度だとか、幾つか明示されておりますので、区においてもそうですけれども、これに基づいての評価がなされていくことになります。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。気になったのは、例えば、風環境の場合だと、強風をいかに防ぐかという観点の項目が調査されているわけです。もちろん、高い建物が建ったことによる強風を防ぐことは、当然大事なことかと思うのですけれども、風自体をとめてしまって起きる、いわゆるヒートアイランド現象などの影響なども、環境への影響という意味ではすごく重要な項目かと思っております。今のお話を聞いていると、現時点で調査しないといけない項目として挙げられているものとして、強風の影響というか、強風を防ぐという視点での項目しかないということです。それは仕方がないのかとは思うのですけれども、ここは特にヒートアイランド現象の影響も大きいエリアなので、今後、そういった風の通っていく道とか、実際に建った後のヒートアイランド現象の影響という項目も、こういった開発においては評価すべき項目として検討していく必要があると思います。それは意見としてお伝えしておきます。  あと、少し細かいところを聞きたいのですけれども、資料No.1の5ページにあります工事用車両の走行に伴う騒音に関してです。昼間71デシベル、工事用車両の走行に伴う騒音レベルの増加分が1デシベルということで、オーバーはするけれども、その範疇でおさまるという説明だったかと思います。こういった規模の開発の場合だと、当然、工事用車両も1台ではなくて複数台通っていくわけですけれども、その場合でも増加分が1デシベルですと言われても、すっとは納得できないところがあります。車両が複数台となった場合でも、増加分は1デシベルということでよろしいのでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 工事用車両出入り台数等は、影響評価の中である程度試算しているのですけれども、その車両の騒音規制がどうなっているか、どのような車両を通すかということは今後の話になります。よって、具体のものはないのですけれども、一定の車両の台数を想定した中での評価として、ここは常時、通常の道路環境の中でも騒音がかなり大きいところなので、基準値を超えてしまうけれども、今回のこの事業における工事用車両の影響度が1デシベル分と評価しています。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。それと、環境保全のための措置として、資材の搬出入に際しては、走行ルートの限定により、騒音及び振動の低減に努めますとあります。走行ルートを限定することで、安全などの部分も当然確保されていくとは思うのですけれども、一方で、そういった大型車両の搬出入が一定の場所だけで集中して長期間に及んでやっていくとなると、当然道路への影響も出てくると思うのです。道路の見た目に対する影響は工事後に整備されるのだろうと思います。しかし、我が会派としても何度か議会で質問していますが、道路下の空洞化の影響も出るのではないかという懸念もあると思います。今回、限定する走行ルートは区道だけではないと思うのですけれども、特に区道に関しては、区がそういったことを工事完了後に優先的に調べていただくという形で、道路の下の部分も含めて安全対策を講じていただきたいと思っているのです。その辺はいかがですか。 ○環境課長湯川康生君) 道路の空洞化の影響ということになると、私も土木の専門家ではないのですが、工事用車両が多く通ったことにより空洞化が広がるということは考えづらいのかと思います。ただ、大型車両が通ることになりますので、道路にひびが入ったりなど、一定の影響があることも、工事現場周辺ではままあります。そのようなものについては、道路管理者工事施工業者との中で、工事完了後に修復していただいていると認識しております。空洞化を優先的に調べることについては、道路部門とも調整して、そういった必要性があるのかどうかも確認していきたいと思います。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。ぜひそこは検討していただけたらと思います。よろしくお願いいたします。  あと、こういった環境評価の場合ですと、単体の開発についての影響という形になるかと思うのですけれども、この地域は同時期にいろいろと大きな開発も進んでいるかと思います。例えば、近接しているエリアですと、虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業などが時期的に重なってきます。近接といっても距離は多少あるとは思うのですけれども、同時期に行われる再開発の影響も複合的に加味したような環境評価なり、そういったことも影響ないようにしていくような指導なり配慮はなされているのか教えていただけますか。 ○環境課長湯川康生君) 環境影響評価の過程では、丸山委員ご指摘のとおり、その事業による影響ということで単体で見ていくことになりますので、複合的に見ることはしておりません。ただ、確かに周辺で工事用車両があちらでもこちらでも通るようなことがあったり、道路の掘削が終わったかと思ったらまた始まるというようなこともあるので、それについては、通常の道路管理の中で道路工事を調整する部門がやっております。ですので、その範疇の中での指導は現在もしております。
    ○委員(丸山たかのり君) わかりました。ありがとうございます。  資料No.1−2の区長意見についてお伺いします。工事計画についてのところで、アスベストに関してきちんと事前の調査を行い、調査内容を書面で記録・保管することと、報告・届け出をきちんと行うこと、周辺住民の問い合わせがあった場合には調査方法及び処理方法を丁寧に説明してくださいとあります。アスベストは大変有害な物質ですので、きちんとした報告はもちろん義務づけていくとして、事前の調査がきちんと行われているかどうかについてや、必要がある場合には周辺住民から問い合わせがなくても説明会を開くなど、そういった対策は行われる予定でしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 資料No.1−2の各論(1)工事計画についての最初のところに書いてあります、港区建築物の解体工事等の事前周知等に関する要綱の中で、解体する場合については、アスベストの使用があるかないかを事前に調査して区に報告するということで求めております。仮にアスベストがあった場合については、いろいろな段階、レベルがあるのですけれども、それに応じて、どのような方向で除却していくのかという計画も出させますし、現場の検査を実施するなどもしていきます。ですので、区としては、この要綱に基づいてしっかりと対応していただきたいということを、今回の区長意見でも改めて記載しています。 ○委員(丸山たかのり君) わかりました。そちらの方はきちんとお願いいたします。  風環境に関しては、施行規則でも工事後の評価項目としてあるのですけれども、実は先だって田町駅前で街頭演説をやっていたときに、風が余りにも強過ぎて旗指物が折れてしまったのです。まだ工事の途中なので、防風対策がきちんととられると思いますし、先ほどの説明では、防風対策を講じることで領域Cとなる地点はなくなりますということでした。ただ、工事の途中で防風対策がとられる前は、そういった強風地点が出現する可能性があるのかと、先ほどお伺いしていて思ったのです。風環境に関して、工事完了前に対策を講じなければいけないような必要性が出てきた場合には、それを事業者に求めていくことはできるのでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 委員のおっしゃるとおり、確かに工事中、だんだん建物が建ち上がってくる中での風環境というのもあります。工事施工中の風環境についてもということがあれば、求めていくことはできると思いますけれども、今回については、港区から区長意見としては特段申し述べてはいません。 ○委員(大滝実君) 評価項目に基づいて、幾つかお伺いしたいと思います。まず、大気汚染の項目で、工事完了後についてですけれども、評価書案の本編の112ページに、関連車両の走行に伴う二酸化窒素浮遊粒子状物質の影響の評価という一覧表があります。基本的なことをお伺いするのですけれども、将来濃度や日平均値の年間98%値の下に寄与率と書かれています。これは、将来、車両が多くなって濃度が高まったという割合を示しているのでしょうか。この辺の詳しいことをお聞きしたいのです。 ○環境課長湯川康生君) こちらにつきましては、それぞれ道路の地点を事業者が定めまして、その地点における二酸化窒素なり浮遊粒子状物質の影響がどれぐらいあるのかを記載しているものです。環境基準値に対して将来濃度としてどれぐらいになるのかが書いてあるのと、日平均値の中の寄与率については、この事業において濃度が上がるというか、影響がどれぐらいあるのかを括弧書きで記載しています。 ○委員(大滝実君) 車両が増えて濃度が高まった分の割合といいますか、そういうことでは随分小さいと感じたものですから質問しました。  それで、特に私が気になっているのは、資料No.1に配置計画図がありますけれども、ちょうど真ん中の、上は特別区道第1,032号線から下は都道319号線という、ここに新しく道路ができるわけです。この図にもありますように、この特別区道第1,032号線は都道415号線につながっているわけで、現在も非常に渋滞しているところであります。これが、まっすぐに道路がつながれば、今までここでとまっていた車も、大半が恐らくまっすぐ進んでくるであろうと想定されるわけです。しかも、この道路について言えば、我善坊谷と言われているくらい、真ん中がへこんでいて谷になっています。ですから、車は高いところから一旦低いところにおりて、さらに都道319号線の方にまた高くなる、こういう関係になってくるわけです。  都道319号線には信号ができると聞いているのですけれども、今まで渋滞していた車がここに流れてきて、しかも、一旦谷底におりてから高く上がるために、エンジンを吹かさなければなりません。しかも、ここは今特に渋滞していて、右翼の車などが来ると大変な渋滞になります。だから、そういう点を考えていくと、特別区道第1,032号線での環境評価については、非常に悪条件が想定されるという問題もあるのです。この特別区道第1,032号線での影響評価という点については、どういう条件で評価されているのでしょうか。要するに、そういった最悪の事態も含めて評価していくことが必要なのではないかと思うのですけれども、このあたりはどうなのでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 今、大滝委員ご指摘のとおり、今回の事業の中で、都道319号線、外苑東通りに抜ける道路を設置する計画になっておりますので、この事業全体の中で、それぞれ周辺の道路の車両による環境の影響が評価されていると承知しております。ただ、今、委員ご指摘のような谷地になっているという、細かなシミュレーションまではなかなかできないと思いますので、車両台数の想定の中での評価になっていると承知しております。 ○委員(大滝実君) 今言ったように、渋滞しているとか、山坂になっていて車がエンジンを吹かすといったことも想定して評価しているのかどうか、もう一回確認したいのです。 ○環境課長湯川康生君) 道路の地形に合わせてのアイドリングなり、アクセルを吹かすというところまでの想定はなかなかしづらいところだと思いますので、それが想定されているという認識ではございません。 ○委員(大滝実君) 単に特別区道第1,032号線が延伸されてここにつながるだけではなくて、いろいろな悪い条件が重なってくる道路でもあるので、そういったことも想定して、きちんと評価していくことが必要だろうと思うのです。今はそうなっていないということなので、ぜひそういった点についても、きちんと意見することが大事かと思います。  本編の86ページの将来交通量のところで、この特別区道第1,032号線については、現況の1万855台から1万3,616台ということで、2割方増えるという結果になっているのですけれども、将来、この道路については、もっと交通量が増える可能性もあるわけです。NPO法人都心の新しいまちづくりを考える会が2012年に、2025年に向けて出している案があるのですけれども、この道路が下につながって、将来は環状第2号線からこの通路を通じて最終的にはけやき坂につながっていくという計画があるわけです。今、そういう計画があるのをどうするのかと聞いてもしようがないのですけれども、ただ、先ほど丸山委員から質問があったように、いろいろなことに関連して交通量が増えてくる可能性もあるわけです。先ほどの答弁では、複合的には評価しませんということでしたけれども、例えば、そうやって急速に交通量が増えてきたという場合、それに対しての評価を行う機会はもうないのでしょうか。今回は5年後の交通量で出されているのですけれども、将来そういった計画も含めて交通量が格段に増える可能性があるという場合に、何か評価する機会があるのかどうかお伺いします。 ○環境課長湯川康生君) 想定としては、ここに書いてあるような将来交通量ということです。先ほど、環境影響評価の流れのところで申し上げましたが、事業完了後に事業評価を報告させることになっています。その中で、今の時点で交通量を予測した結果と大幅に変わった場合にどのようになっていくのかは、東京都案件になりますので、東京都の方での指導もあると思います。ただ、先ほど大滝委員から、最悪の状況を加味した想定とすべきだというご意見も頂戴しましたので、本日のこのやりとりを踏まえて、改めて東京都なり事業者には、その辺の区としての考え方、あるいは出された意見についてはお伝えしていきたいと考えております。 ○委員(大滝実君) NPOが出している計画ということで、このような方向で進むということではないと思います。ただ、そういう計画もあるということで、今後、条件が変わってくる場合についても評価できる機会があるように、ぜひ意見を出していただきたいと思います。  それから、風環境についてです。風の影響については、この評価書案でも特に強調しているのですけれども、麻布小学校や麻布幼稚園への影響が一番心配されるということで、資料No.1の8ページで、環境保全のための措置として、学校と離した位置につくったと書かれているわけです。学校とビルを離したことはいいのですけれども、問題は通学路のところです。環境影響評価書案の本編214ページを見るとわかるのですけれども、199、200、201という番号のところがちょうど通学路です。216ページは建設後における対策前の風環境で、領域Cというオレンジ色が塗ってあります。それで、対策後は領域Bになると、先ほど説明がありました。資料No.1の環境保全のため措置のところには、先ほどの距離を離したということの下に、防風植栽を配置すると述べられていますし、評価の結果のところにも植栽等による防風対策を講じることによりと述べられているのですけれども、この植栽等には、植栽以外に何か具体的にあるのでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 風環境対策の関係では、通常は防風植栽が多いのですけれども、それ以外に、例えば建物の形状を風の影響を受けづらい形にする、ひさしを伸ばして上からの吹き込み風が下に直接届きづらいようにするなど、いろいろな対策が施されます。あるいは、敷地に防風植栽ではなくて壁のようなものをつくったりということもありますので、等については、そういったものを指して記載されていると思います。 ○委員(大滝実君) 私は、防風植栽ではなくて、違った形で対策することが必要だと思います。先ほど述べたように、ここは通学路です。この間、ご承知のように、区内では木の枝が車の上に落ちて、何十万円もの損害賠償が何件も起きているのです。かなりの風が発生して、それを植栽によって防いでいこうということになると、木の枝が、今度は車ではなくて児童の頭の上に落ちる危険もあるわけです。だから、植栽による防風対策は、通学路についてはふさわしくないと私は思うのです。児童を本当に守っていくという点からいけば、今、答弁にもありましたように、建物の形状を風の影響を受けづらい形にするとか、建物をもっと道路から離すという対策を指導していくことが必要ではないかと思うのです。通学路は、幼稚園児なども含めた小さな子どもが通るわけですから、形状を変えて、言い方はよくないですけれども、墓石のような感じで風が真下に落ちないようにするとか、あるいはベランダ状の風を受けるものがあるとか、ひさしのようなものでそれを防いでいくなど、そういった配慮をうんとする必要があると思うのです。この辺はどうなのでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 大滝委員ご指摘の点につきましては、そのとおりだと思います。区としては、風環境の低減に向けて、区独自で港区ビル風対策要綱を設けて、環境アセスとは別の形で竣工後1年の状況を見るということをやっています。ただ、これは植栽についてが中心になっております。今回の事業の中でも、さまざまな手法を駆使して風環境が悪化しないように計画がなされております。ご指摘のとおり、確かに通学路についての安全確保はもとよりの部分がありますので、改めてきょうのやりとりも踏まえて、風環境への影響が極力少なくなるように、そして細心の注意を払うように、事業者に伝えてまいります。 ○委員(大滝実君) 繰り返しますけれども、児童、幼稚園児など小さな子どもたちの通学路に物が落ちるような危険は絶対に避けなければならないので、植栽に頼るやり方ではなくて、別の方法も含めて対策を打っていくことをよろしくお願いしたいと思います。  次に、景観についてお伺いします。東京タワーとほぼ同じ高さの建物ができるわけで、特に六本木や麻布台の方向から見ると東京タワーの前にビルができるわけです。ですから、著しく景観を損ねると思います。麻布小学校の周年行事に行ったときに、麻布小学校から真正面に東京タワーが見えて、「ここは東京タワーの景観が本当にすばらしいところなのですよ」と説明されました。しかし、麻布小学校の前にこのビルができるということで、今までのように麻布小学校から東京タワーが見える状況にはならないのではないかと思います。  それから、港区景観計画で言えば、日比谷通り側の方からしか眺望は述べられていないのですけれども、六本木側とか麻布台側から言えば、高さは東京スカイツリーの方が高いけれども、夜景は圧倒的に東京タワーの方が評価が高いわけです。だけれども、六本木あるいは麻布台の方からは、その夜景も見えなくなっていくのではないかと思うのです。景観計画の改定のときにも、そういった意見は何件か出されていたのです。ただ、スカイラインを合わせていくとか、都心らしいというような形で説明されているわけです。本編の248ページに写真が載っておりますけれども、これを見ると、A街区計画建築物、B−1街区計画建築物というのが、東京タワーの背後霊のように写るわけです。同じページに、東京タワー等の建築物とともに都市的景観要素となるとあります。これでいくと、ビルができることによって東京タワーの価値も上がる、景観要素も高まるというようなとんでもない説明がついていると私は思うのです。確かに高い建物は周りにもあるけれども、これはどう見ても東京タワーの背後霊ですよ。これでは本当に景観が損なわれていくと思うのですけれども、これについては、本当にいいと評価されているのでしょうか。この辺についてぜひお聞きしたいのです。 ○環境課長湯川康生君) 今、大滝委員ご指摘の港区景観計画の昨年の改定の中で、確かに、南東側から見た東京タワーの絵姿を残しましょうということで、指導要綱に入ったと承知しております。本件についても、開発指導課景観指導係にも確認したのですけれども、1つは、時点として、この計画が改定前の景観計画に基づいた事前協議がなされたと確認しております。その中では、南東側以外、今、大滝委員ご指摘の西側・北側も含むのだと思いますが、幅広い地点からのシミュレーションによる見え方の検証がなされ、一定の配慮がなされた計画であると判断されたと聞いております。  この248ページの写真のように、東京タワーの後ろに建つことの評価については、それぞれの評価の仕方があるのだと思いますけれども、この事業者としてはここにあるような評価がなされています。今後、設計が進んでいきますので、区としても、継続的に協議を行って、形態・意匠等の詳細についてさらなる配慮を求めていきたいと聞いてございます。 ○委員(大滝実君) 以前、泉岳寺中門の隣にマンションができることにより歴史的な景観を損なうということで、大変大きな反対運動がありました。これはその比ではないと思うのです。先ほど言ったように、100万ドルの夜景とは言えませんけれども、東京タワーの夜景は本当にかえがたいものであって、そのためにあの六本木・麻布地域に住んだという方ですらいらっしゃるわけです。そういったものが見えなくなっていくと。あるいは、芝公園側から見ても、目ざわりと言ってはなんですけれども、景観を損なっていくという問題もあると思うのです。ですから、これについては、恐らく区民の理解は得られないと思うので、ぜひそういった意見をきちんと上げてほしいと思いますけれども、これはどうですか。 ○環境課長湯川康生君) この景観についてのやりとりは、先ほど申し上げたとおり、開発指導課景観指導係に確認いたしました。今のやりとりについても、開発指導課に伝えてまいります。 ○委員(大滝実君) 最後に、史跡・文化財について、意見も含めてお伺いしたいと思います。この我善坊といういわれは、2代将軍徳川秀忠の正室、崇源院の火葬の際の我善堂、いわばだび所があったことからつけられたという説もありますし、実際は六本木にあってかなり離れているから違うのではないかという意見もあります。ただ、港区史では、火葬の場所は六本木だったとしても、増上寺からの途中に種々の設備を置いたようであるから、全くの無根とすることはできかねると述べられています。そういった我善坊という昔からの古い地名も残っているところです。江戸時代は下級武士の与力、同心の社宅地でもあったと。今でも、麻布七不思議に挙げられているようなところです。港区の歴史的な景観を残していくという点からいけば、観光地として整備していく道もあったのではないかと思うのです。しかし、実際は、森ビルあたりがずっと買い進めてきたという現実があります。  平成元年に仙石山西地区、我善坊東地区、八幡町地区まちづくり協議会が設立されたわけですけれども、この30年間で虎ノ門五丁目や麻布台一丁目は、世帯も人口も半分に減ってしまったわけです。ですから、今はさびれた状態になって、これは何とかしなければいけない、そこで再開発だと、全体としてはこのようにならざるを得ない状況だったと思うのです。こういった港区の歴史ある場所が消えていくのは非常に残念でもあるわけです。  その上で、区長意見には、埋蔵文化財などについては事前調査をきちんとし、その際は区にも事前にご相談くださいとあります。今言ったような港区の歴史ある場所でもあったし、歴史あるさまざまなものが残されていたところでもあるので、埋蔵文化財だけではなくて、こういった景観も何らかの形で残していくことも必要かと思うのですけれども、この辺はどうでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 今回の環境影響評価書案に対する説明会等の中でも、我善坊地区のことも触れられていますし、麻布郵便局の歴史的な建物のたたずまいだとかを歴史的あるいはまち並みの記憶として残してほしいという意見も出ていると聞いております。それらについては、そのまま移築できるものや保存できるものばかりではないので、例えば、絵や写真でどこかで再現できないかというご意見もいただいていると聞いております。事業者からは、どういうことができるかを今後検討していきますと答えていると聞いておりますので、本日のこのやりとりも含めて、一緒に考えていただきたいと伝えてまいります。 ○委員(大滝実君) 港区じゅう、さまざまな開発で、歴史ある場所が消えていくのは本当に寂しい限りであるし、本来ならもっと観光などに生かして、外国人も含めて呼び込んでいくためのものにもなり得ると思うのです。開発によってどこにでもあるようなまちをつくっていたのでは、人は来ないと思うので、ぜひこういったものを残していけるように、よろしくお願いしたいと思います。  以上で終わります。 ○委員(いのくま正一君) 説明でもありましたけれども、区長意見はもう既に出されていて、これは今後改善したいということでした。少し振り返りますと、前回の当委員会でアセスの報告が2件ありました。片方は東京都のアセスで、そのときも、たしか区長意見が委員会の報告の前に出されてしまったと。いとまがなかったという状況だったのかもしれませんけれども、それは改善するということですから、次は改善してほしいと思います。先ほど環境課長から、きょう出されている意見は事業者に伝えていくという話がありました。委員会として、議会として議論しているわけなので、的を射ているものについては、区長意見の追加やその2とか、何か工夫して、伝えるだけではなくて、きちんと港区の、港区長の意見でもあるのだということで、まとめて出してもらえないかと思うのです。どうでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 全体の環境影響評価の流れの中で、この時点で追加という形で受けてもらえるのかどうかというところもありますので、東京都と相談します。ただ、申し上げたとおり、本来であればこのやりとりを踏まえて区長意見として取りまとめるべきところでありましたので、そこは東京都と協議したいと思います。 ○委員(いのくま正一君) ぜひお願いします。実現に向けて動いてもらいたいと思いますので、重ねてお願いしておきます。  それから、先ほども話がありましたけれども、アセスの7項目を事業者が選定したと。東京都のアセスは、私もこの場でこういう項目があるのだと言えないのですけれども、今回事業者が選んだ7項目以外にどのような項目があるかを聞きたいのです。区のアセスだと、例えば人口、土壌汚染、地形・地質、水循環、緑というのが入っているわけです。全部大事なのだけれども、東京都のアセスでは7項目以外に何があるか教えてもらいたい。また、人口について、これも大事なアセスの項目だと思うのです。今の人口と再開発された以降の人口ということではなくて、もっと長いスパンで見なくてはいけないのですけれども、それは今答えなくていいですが、そういう項目がどうなっているか、まず答えてください。 ○環境課長湯川康生君) 環境影響評価書案本編の44ページをお開きください。こちらが項目の一覧となっておりまして、ここに丸がついているものが今回の事業で評価したものになっております。先ほどもやりとりがありましたが、例えば、今回この項目のところが墨塗りになっていない土壌汚染、地盤、水循環、生物生態系については、項目として挙げておりませんが、それらについても一定の現況調査は行っておりまして、どういう状況であるかは資料編の方に書き込まれております。この事業による影響が極めて小さいと評価されているものが評価対象項目から外れていまして、先ほど申し上げたとおり、その評価項目の選定が妥当なのかどうかは、東京都における専門家の意見も聞きながら判断しております。 ○委員(いのくま正一君) 区のアセスだと、環境影響調査書案の本編に、選定した項目、選定しなかった項目というのがあって、選定しなかった理由というのもあるのです。だけど、こちらにはないので、事業者がなぜこの7項目に絞ったのかという説明は、この冊子を読んでもわからないのです。それは改善、工夫した方がいいのではないかと思うのですが、どうですか。 ○環境課長湯川康生君) 先ほど申し上げたとおり、資料編の方には、評価しなかった項目についても、どのような形で調査したのか、影響がどうなのかなどが書かれております。選定しなかった理由という書き方はなされていませんが、主にこういう状況で選定する必要はないと判断したということは、この資料編の方から読み取れると思っております。 ○委員(いのくま正一君) なぜ選定しなかったのか、それが妥当かどうかというのは別で、書き方というか、項目立てというか、説明の仕方としては、区の書き方の方がわかりやすいと思います。それは東京都に言うのか、事業者に言うのか、両方に言うのかわかりませんが、何か機会があったら、ぜひそういう意見もあるということで伝えてほしいと思います。  あと、高さが330メートル、270メートル、240メートルと、これだけの規模の再開発計画は、多分今までなかったのではないかと思うのです。もちろん、近接して、愛宕と虎ノ門で3つも巨大なビルができるわけですけれども、1つの再開発地域でこれだけの巨大開発というのはなかなかないことだったと思いますし、300メートルを超えるビルという点で見ると、港区内では多分初めてではないかと思うのです。このような問題について、ただ事業者が環境影響評価をして、特にこういった対策をとれば問題ありませんということだけで、すーっと通っていってしまっていいのかどうかということがあると思うのです。このままだと港区が本当にどうなってしまうのか。ビルだらけになってしまって、それが港区の本当の発展になるのかどうかという問題でもあると思うのです。区からしてみれば難しいのかもしれませんけれども、そのような意見というか、大もとの考え方という点ではどうなのですか。これがどんどん続いていくことになって、200メートル、300メートルのビルがどんどんできていく。これが本当に環境に対していいことなのか、もしコメントがあればお願いします。 ○環境課長湯川康生君) 環境課としては、計画された事業に対する環境への影響をどう判断するのかという範疇なので、なかなか難しいところはあります。区としては、まちづくり全体の中でどう誘導していくのかということで、今のいのくま委員のご質問に対しては答えていかなければいけないと思いますし、都市計画の手続の中で一定のスクリーニングはなされていると思いますが、環境課長として言えるところはこの程度でご容赦ください。 ○委員(いのくま正一君) あと、資料No.1の9ページの景観についてです。評価の結果の4行目に、本事業で計画している高層建築物は、アークヒルズ仙石山森タワー等の、とあります。計画して建築していくときには、再開発ということになるわけです。1つの事業体ではありませんよと。だけれども、でき上がった後には森タワーという呼び方をするわけです。だから、そういう意味では、何のための再開発なのかというのが見えてくるわけですけれども、いくら何でもこういう表現はやめてもらいたい。再開発事業となっていて、Mという文字をビルの上につける、それは控えるべきだと思います。呼び名も、進めるときには虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業という名前なのだけれども、最終的には何とかかんとか森タワーと、でき上がったら森ビルではないかとなるわけなので、それは少し配慮した方がいいのではないかと思います。そういう意見を言ってもらえないでしょうか。 ○環境課長湯川康生君) 例えば、景観について、この評価をどう捉えるかというのはあると思います。それぞれの建物ごと、棟ごとに判断するとなると、既存の市街地再開発エリアということだとなかなかわかりづらくなるので、恐らくそれぞれの建物の個別名称がなされているのだと思います。この表記については、なかなか指導対象とするのは難しいと思いますので、ご意見があったことをお伝えいたします。 ○委員(いのくま正一君) 強く言ってください。よろしくお願いします。 ○委員長(杉本とよひろ君) よろしいですか。ほかにございませんか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) ほかになければ、報告事項(1)「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業環境影響評価書案について」の報告は、これをもって終了いたしました。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、審議事項に入ります。初めに、審議事項(1)「請願28第3号 羽田空港増便による都心および港区の低空飛行ルート設定中止に関する請願」を議題といたします。  本請願について、何か発言ございますでしょうか。 ○委員(いのくま正一君) 第2回定例会で、区民が納得いかないままごり押しされることがないようにと質問しました。ついては、知らない住民がたくさんいるから、これまで行ってきた各地区の説明会を再度やるとか、まだ実施していない地域での説明会を実施するとか、説明会は丁寧に、参加対象も区民とするということを質問して、区長の答弁も基本的にはその方向で、事業者や国土交通省に対して強くそれを要望していくとなっているわけです。あれから少し時間がたっているわけなので、区長答弁を踏まえて区から国土交通省にアプローチしていると思います。その辺の動きがどうなっているかを聞かせてもらいたいのです。 ○環境課長湯川康生君) 第2回定例会での質問に対する区長の答弁も踏まえて、国土交通省に対しては引き続き、未実施のところについては教室型の説明会をやってほしい、あるいは、もう既にやったところについても、まだご存じない方もいるような状況があれば、その求めに応じてほしいということは要請してまいりました。今後の説明会についてどうしようかという協議を、今後詰めていきましょうという話までしていたところだったのですが、国土交通省で夏季の人事異動があって、今般この羽田空港の機能強化にかかわっていたメンバーが、室長以下ほぼ総入れかえになったと聞きました。ちょうどきょうの夕方に、別件もあるのですけれども新しいメンバーがお見えになりますので、また改めて、メンバーがかわっても、引き続きその課題について、区としては強く要望していきたいと思います。きょうの夕刻の打ち合わせの際に、また改めて強く要望してまいります。 ○委員長(杉本とよひろ君) そのほかに、何かご発言ございますか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) ほかになければ、本請願につきましては、本日継続としたいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、本日継続と決定いたしました。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) 次に、審議事項(2)「発案27第14号 交通及び環境整備に関する諸対策について」を議題といたします。  本発案について、何かございますでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) なければ、本発案につきましては、本日継続としたいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) それでは、本日継続と決定いたしました。     ──────────────────────────────────────── ○委員長(杉本とよひろ君) そのほかに何かございますでしょうか。 ○委員(丸山たかのり君) 本年に入ってから、高輪地区を中心にヘリコプターの音がうるさいといった声が多数寄せられていまして、少し気になっているのですけれども、区でそういったお声を聞いて、何か対策をとっているのかをお伺いします。 ○環境課長湯川康生君) 特に対策はとっていません。国土交通省東京航空局に確認しましたが、通常、民間機も含めて、飛行計画についてはフライトプランということで出されるようなのですけれども、それについては、実際にどういう航路を通ってというところまで追うことができないということでした。高輪地区にこれだけ多いというのがどういう状況かというのは、庁内にも照会しましたけれども、今のところ情報としては特につかんでおりません。 ○委員(丸山たかのり君) 私もそのお声をいただいて気になって見ているのですけれども、集中している日があるような気がするのです。ヘリコプターの底や側面を一生懸命よく見て、どこの機体なのか調べようと思うのですけれども、追いつかないのです。なかなか難しいところがあるのですけれども、これがもし続くようでしたら、区としてもしっかり確認していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○委員長(杉本とよひろ君) ほかによろしいでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(杉本とよひろ君) なければ、本日の委員会を閉会といたします。                 午後 2時50分 閉会...