(1)から(6)までの事業やほかの事業も、影響の大小はありますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のため、スタートが遅れているものがあります。
以上が今年度の文化財保護事業の主な取組みでございます。
続きまして、3、日比谷図書文化館「常設展示室」の再開についてでございます。
緊急事態宣言の解除後及び東京都の休業要請緩和に伴い、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館の対応を取っておりました日比谷図書文化館常設展示室でございますが、感染防止対策を講じまして、6月1日から再開をしております。再開に際しまして、博物館の感染拡大防止ガイドラインを参考に、感染防止対策を講じ、現在はタッチパネルの使用は中止の状態でおりますが、再開をしております。
資料の一番下の米印のところでございますが、日比谷図書文化館入館に際しましては、入り口のところでご利用者様には、現在、手指の消毒や検温などの感染防止対策のご協力を頂いているところでございます。
続きまして、資料1-2について、資料1-1の追加部分のみをご説明申し上げます。
横軸に時期、縦軸に主な事業を挙げさせていただいておりますが、1年間の予定ということで、新型コロナの影響で予定が変更になる場合もあると思われますが、資料の紫色の部分、埋蔵文化財発掘調査の項目や一番下のオレンジ色の部分、文化財の活用の部分で講座・体験教室等を、資料1-1に加えて、情報をこちらのほうに掲載させていただいております。
ここまでが、資料1-1、資料1-2のご説明でございます。ご説明が長くなり、申し訳ございません。
5: ◯たか
ざわ委員長 はい。ありがとうございます。
ここまでの説明の中で、委員の皆様から質疑、質問をお受けいたします。
6:
◯小枝副
委員長 資料をありがとうございました。今年の動きについては大体分かりますが、ちょっと聞いておきたいのは収蔵施設の整備のところですね。コンサル委託を準備中ということでしたけれども、たしか県立博物館の何か経験者の方がやってくださるというような話もありましたけれども、もう少し詳しく、どのように調査をされて──ちょっと苦言を言えば、今まだ準備中というのは随分遅いと思うんですけれども、今、区有施設のいろいろな様々な検討、もしここが展示室として不十分である、あるいは収蔵庫として不十分であるということになれば、区本体が今いろいろ検討している公共施設の在り方の中にも入っていかなきゃいけないということもあれば、そんなにゆっくりしていられない。初めに結論ありきでなければ、しっかりと調査結果を早めに出さないとあらゆることに間に合わなくなるというふうに思うものですから。ちょっとその辺教えてください。
7:
◯永見文化財担当課長 ただいま副
委員長からご指摘のありました、この収蔵施設の取組状況については遅いのではないかというところを、まず最初に少し触れさせていただきたいと思います。
私どもも次の年度の予算にも反映をしなければならないというところもありまして、新年度入って早々に取組をしたいところではあったんですが、やはり事業者のほうも、4月、5月は動きがストップをしていたという、そういう状況がございます。今現在の具体的な取組状況でございますが、県立博物館等を手がけている事業者に、まず、どういう調査方法ができるかというようなことの、今、仕様の相談をさせていただいております。それが固まり次第、実際に調査をしていただくような事業者を決定していくような形になります。
それから、現在、6月から温湿度の調査を収蔵庫と閉架書庫と、あと特別展示室・常設展示室で実施をして、記録しているところでございます。
状況は以上でございます。
8:
◯小枝副
委員長 仕様の相談ということですね。これ、随契でお願いすることになるんですか。
9:
◯永見文化財担当課長 いえ、こちらのほうは指名競争入札になるかと思います。それか、または一般競争入札、どちらかで行いたいと思っております。
10:
◯小枝副
委員長 その県立博物館整備の経験があるところに、要は、今の日比谷の施設が施設周りとして適当かどうかということを、しっかりと、まずは検証するということが一つ主だと思うんですけれども、それは、極端に言えば、区の施設経営課でもできる話なんですけれどもね。でも、より専門的、より丁寧にということでそういうことになっているんでしょうけれども、それ自体はそんなに時間がかかることなんでしょうか。
11:
◯永見文化財担当課長 1年間かけて、季節に応じて温湿度の環境をというところを今観察して、それぞれどういう状況かというところの把握ということで、一定の時間が必要となっております。
12:
◯小枝副
委員長 委員長、すみません。そうしましたら、いつ──この1年間をかけて、この日比谷の施設が環境的にどうであるかということを検証するというスケジュール感であるというふうに、では考えるといたしますと、なかなか不十分であるよという場合、また、今日も日比谷から来られるの、皆さん大変だったと思うんですけど、遠いですよね、やっぱり。風ぐるまも行きませんし、ちよくるも走りませんし、まちの人がなかなか行くといっても、コロナじゃなくても遠いんですよね。というところからすると、やはり、教育と文化の千代田区として、もう施設的にも、まちなかの拠点というのはどんなふうにあったらいいのかとかいうことも考えつつ、検証しつつ、判断しなくてはいけないことになってくると思うんですけれども、かつてのように、そんな100億の建物を建てなくてもいいと思うんですけれども、状況に応じて判断できる素材を早く出していく必要があると思うんですけれども、その辺の日程感はどうなんでしょうか。
13: ◯たか
ざわ委員長 課長、これは環境調査とともに、構造的にも改装が可能かというところも調べるということですよね。
14:
◯永見文化財担当課長 はい。現況をまず調査して、それで、あと、どういう改修ができるかというのを幾つか方法を出していただくと。あとそれと、日比谷図書文化館は図書館施設の複合施設で、指定管理者の業務もありますので、そこの図書館の業務との兼ね合いとか、そういうところも全体的に勘案していかなければならない、そういう状況かと思います。今、指定管理者は、図書館業務を行いながら、あと講座、日比谷カレッジなどの講座も行いながら、そういう中で、工事を大きな音でやっていくというようなことも、なかなかその辺は難しいと思うので、そういう図書館業務との調整というのも今後必要になってくると思います。
15: ◯たか
ざわ委員長 だから、環境調査だけじゃないんだよね。
小枝委員。
16:
◯小枝副
委員長 これについては、今の日比谷を補強なり改良していくという宿題が確かにあるということはそうなんですけれども、じゃあ改良すれば使用に耐え得るのかというところの検証もありますので、そこは、この、今日の出されてきたスケジュール表でいうと、3月までにはそこら辺が、方向が見えますよということでいいんですかね。そういうことですよね、そういうふうに判断しますけれども。そして来年度への予算と。これ、当初は、今年、年度途中での補正予算も考えるというふうに委員会でも答弁されていたので、その辺のスケジュール感が変わったのであれば、変わりましたということを、しっかりと答弁いただければと思います。
17:
◯永見文化財担当課長 今、スケジュール感についてのご質問であったと思いますが、今回、4、5月については、業者を入れての観察ができない状況でしたので、それがもう既に来年の4、5月にその部分は延びてしまうということがある状況であります。しかしながら、この年度内に次年度に向けてできることというところをできるだけ早くスピード感を持って決まった事業者と相談をして、できるだけ次年度の予算に反映させられるような形で進めていきたいと思いますが、ただ、先ほども申し上げたように、図書館事業との兼ね合いというところもあるので、なかなか調整も難しいところなのかなという認識はあるんですが、そういう全体の状況を見ながら、どういう時期に何をやっていくのがいいかというようなところまで検討していければなと思っております。
18: ◯たか
ざわ委員長 あと、感染症の状況、今こういう状態ですので、多少落ち着いていますけども、これからまた、どんどん第2波、第3波なんてなると、多少このスケジュールだからというわけにはいかないかもしれないと、そういう認識ですよね。それでよろしいですよね。
19:
◯永見文化財担当課長 はい。そのようで、結構でございます。
20: ◯たか
ざわ委員長 はい。そんなところですかね。
ほかにございますか。
21:
◯大串委員 今年度に入って、新たに執行体制の整備と、それから施設の整備と両方やっていきますよということなんですけれども、区としての文化財の収集、それから保存・活用という大きな方針というんですかね、そういったものを示していただいて、その下に両方の執行体制もしくは施設の整備というものを図っていくんじゃないかと思うんですけど、その方針というのはどうなんでしょうか。
22:
◯永見文化財担当課長 資料の収集・保存の方針でございますが、ただいま、現在、他自治体の資料収集方針や要綱等を参考に、今、大詰めのところで、ほぼほぼ完成、現行としては作成中でございます。今後、文化財の資料収集の要綱として作成していけたらなというところで準備を進めているところでございます。
23:
◯大串委員 本来はそれがまず最初にあって、で、その収集・保存・活用の方針を広く区民の方に示して、また、そのことでまた意見も頂きながら、まずはそれを確定させる。それでその上で欠けている、じゃあ執行体制はどうする、また施設面だったらどうするというふうにして、こういうスケジュール表もでき上がってくるんじゃないかと思うんですよね。もうこちらで片方はスケジュールが決まって全部行って、後から方針をつくるというのが果たしていいことなのかどうか分からないけど、その辺大丈夫なんですか。
24:
◯永見文化財担当課長 ただいま文化財行政のほうですが、文化振興課のほうで策定しております
文化芸術プランのほうで、そちらのほうでもひもづけられておりまして、「保存し伝える」という大きな方針の中で文化財行政も動いておりまして、そこにプラス、今後、保存と収集の部分について要綱を作成して、方針をつくっていきたいと、今、準備をしているところでございます。
25: ◯たか
ざわ委員長 いや──あ、ごめんなさい。大串委員が言うには、まず要綱とか方針があって、スケジュールができるんじゃないかということだと思うんですけども、ある程度それは担当課の中で持っていて、それでこういう形でやりたいと。それで、実際には、それにまた新たなものも付け加えて、要綱、方針を出すんだと、そういうことでよろしいんですよね。
26:
◯永見文化財担当課長 千代田区の歴史に資する資料を収集していく、で、それを適切に保存していく。そういう基本方針の下、今までも資料の収集、あと活用というところを行っておりましたので、またそこをきちんと明文化してやっていく方向でございます。まず基本の方針があってというところは、文芸プランの中での方針で、それで動いているというところになるかと思います。
27: ◯たか
ざわ委員長 大串委員。
28:
◯大串委員 この特別委員会ができて、随分活発な議論をやってきました。で、保護委員さんでしたっけ、の方との懇談もやって、かなり内容の濃い議論を今日までやってきました。そういう積み重ねの中で、今ある計画に書かれている方針、それから保存・収集・活用のことが書かれていると思うんですけども、それを、この中で議論して、こういうことが足らなかったということで、ここをじゃあ修正しましょう、ここを加えましょうというのが、一定のものがこのスタートの段階で本当は示してもらいたかったんですよね。変わりがないんだったら変わりがないで、もう一回、じゃあ出してもらいたいぐらいなんだけれども、どうして変わりがないのかというところの説明をしっかり行っていただきたかったんですけど、どうなんでしょうか。
29: ◯大矢文化スポーツ担当部長 保存・収集・活用ということに関しましては、基本的な線では当然変わっておりません。その中で、特別委員会等々で収蔵庫の問題とか、個別のところで、ここのところを早く体制を取ってくれというところで、ここのところについては、既に委員会のほうから指摘されている事項について、この部分についてはこのように直していきますというようなことで、大きなところでは、先ほど言いましたように、保存・収集・活用という大きな方針については、当然変わっておりません。ただ、文化振興のほうで出しておる芸術プランの中で位置づけながらもう一度出していきますけど、大きな方向性については特に変わってはおりません。
30:
◯小枝副
委員長 関連で。
31: ◯たか
ざわ委員長 小枝委員。
32:
◯小枝副
委員長 収集・保存の活用方針は変わっていないということですけれども、
文化芸術プランの中には、非常に、今、一、二、三、三次まで来て、今度四次なんですけれども、ざっくりと当たり前のことが書かれているだけなんですね。で、この委員会の中にも次回のまた委員会がありますので、ぜひ出していただいて、またそこで、やっぱりしっかり見えるようにする必要があるんじゃないかというふうに思うので、ぜひ、それは、次回の議論に入れていただきたい。
それと併せて、
文化芸術プランが──そもそもなぜこの委員会ができたかというと、事務執行、いきなり教育委員会から地域振興のほうに事務執行移管というようなことでなってきて、みんな驚いたというような経過からここがありますので、そういう意味では、
文化芸術プランの中にも、長い目で見て、どういうふうに行政を、事務を担っていくのかとか、あとは住民と共にこの文化財を保護・保存・活用していくのかというところがすごく弱くなってしまっていたというような、それは議会にも責任があるとは思うんですけれども、相互にそういう状況が、長年にわたり、10年以上にわたり発生していたというところからすると、この
文化芸術プランも、よく見ても、ほとんど日比谷の図書文化財って出てこないんですね。つまり、何というか、観光協会とか、そういう違う方向に行っちゃっているんですよ。だから、四次がこのままだとするっと行っちゃうと思うんですけど、もしかすると昨年ででき上がっちゃっている可能性もあるので、ちょっとその辺のしっかり見直しもする必要があると思うので、
文化芸術プランの中の四次の考え方と、それから保存・活用方針について、次回、ぜひ報告をし、討議できるような資料を頂きたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
33: ◯大矢文化スポーツ担当部長
文化芸術プランに関してはまだ現在策定中ですので、考え方の辺りでの報告という形になります。したがいまして、今現在で分かっている範疇という中身で報告したいと思います。
34: ◯たか
ざわ委員長 よろしいですか。
35:
◯小枝副
委員長 はい。いいです。
36: ◯たか
ざわ委員長 はい。
ほかにございますか。
37: ◯西岡委員 すみません。1点目が、最初の説明で、学芸員の方、募集をかけたが集まらなかったというようなご説明だったと思うんですけれども、学芸員、日本的にもすごい人気職なはずなんですよ。で、視察にお伺いした際にご説明いただいた方も、おかげさまで募集をすれば応募が必ず何人かいて、人気職ですよというふうなことをおっしゃっていたんですけども、今回はなぜ集まらなかったのか、その要因って、何か分かりますか。
38:
◯永見文化財担当課長 要因と申し上げますか、となるかどうかあれですが、学芸員は常勤の職員を皆さん狙っているようでございます。で、23区の状況、ほかの、他区も会計年度職員で学芸員を募集しておりますが、なかなか集まらない。だけども、なかなか集まらないのでそこを常勤に変えたらたくさんの応募があったと、そういう状況がございます。
39: ◯たか
ざわ委員長 じゃあ、常勤にしないの。
西岡委員。
40: ◯西岡委員 たくさんあったということですか。今、応募がたくさんあったと言いませんでしたか。(
発言する者あり)
41:
◯永見文化財担当課長 ご説明がうまくできず、申し訳ございません。会計年度職員で募集しますと、応募がございませんでした。それで、他区の事例で、常勤で募集をいたしますと、たくさんの応募があったということでございます。(
発言する者多数あり)
42: ◯たか
ざわ委員長 休憩します。
午後3時30分休憩
午後3時33分再開
43: ◯たか
ざわ委員長 委員会を再開いたします。
西岡委員。
44: ◯西岡委員 それでは、ぜひ常勤で採用していただきたいというふうに思います。そして、あと、引き続き募集はかけていくんでしょうか、教えてください。
45: ◯大矢文化スポーツ担当部長 常勤で採用する、しないに関しましては、区全体の採用計画の中で、この学芸員に限らず、保育士ですとか、いろいろな職種がございます。そういう中においても、それぞれの所管、よく常勤が欲しいというのがありますけど、その中で全体を調整した上で、正規職員が何人ぐらい、昔で言う非常勤、今回で言う会計年度任用職員の割合等を含めて、総合的な中で考えていきますので、我々の文化スポーツのところだけで答えるのは非常に難しいんですけど、トータルの中で考えていくと、学芸員の数も、23区で比較して、決して少ないほうではないというような状況の中でこのような数になっております。しかし、今後絶対採らないとかそういうことを言っているわけではございませんので、今後においても、正規が必要な場合においては、正規を補充するということも十分あり得るという中でやっていきたいと思っております。
46: ◯西岡委員 よろしくお願いします。なぜこのように質問したかといいますと、実は以前見せていただいた収蔵品の保管の整理の進捗をお聞きしたかったんですね。人数的な補充も鑑みていただいて、その後、進捗はどうかをお聞きしたいと思います。
47:
◯永見文化財担当課長 ただいま収蔵品の保管・管理・整理の進捗状況についてご説明をということでございました。今現在、日比谷図書文化館の大収蔵庫、小収蔵庫、それぞれ大分類、小分類、中分類みたいな形で分類を決めまして、それでどこに資料を置くというようなことも計画も決めまして、今、順次整理をしているところでございます。
48: ◯たか
ざわ委員長 分類の作業中ということですか。
49:
◯永見文化財担当課長 はい。
50: ◯たか
ざわ委員長 よろしいですか。
西岡委員。
51: ◯西岡委員 分かりました。引き続きよろしくお願いします。
それと、この資料の1-2でありますとおり、指定台帳データベース化とありますけれども、これは逆に言いますと、裏を返せば、今までなぜできていなかったのか。責めるわけではないんですが、事実確認として、なぜしてこなかったのか教えていただけますか。
52:
◯永見文化財担当課長 してこなかったといいますか、今までもエクセルデータでは、例えば埋蔵文化であれば29万点のデータ管理ということはされておりました。あと、そのほかの民俗資料についても、そういうエクセルデータレベルでは管理をしているところではありましたが、今回、収蔵品の、今度、緑のところの三つ目ですね、収蔵資料の整理のところで収蔵資料整理システムというものを導入いたしまして、そこの中で、そのシステムを利用して基本データを入れて、それをまず指定文化財から優先してシステムに入れていく予定であります。今その作業もしております。それで、データベース化ができまして、秋にはホームページ等で指定文化財からまずは公開をさせていただくような、今、段取りで進めているところでございます。今後、指定文化財以外の収蔵品の整理もこのシステムを使って整理をしていく、そのような手はずになっております。
53: ◯たか
ざわ委員長 よろしいですか。
はやお委員。
54: ◯はやお委員 学芸員だとか等々の体制にもつながることなんですが、保存計画をやるということで、特に、直近この1年間ということでは対象にはないんですけど、非常に注視しているのが外濠グラウンドの保存計画の見直し。まず、その辺のところについて、存置期間をちょっともう忘れちゃったんで、何年だったのか。そして、その存置期間までに、一番心配なのは、千代田区、本区だけで整理できない。たしか3区でこの計画の見直しをしなくちゃいけないという非常に困難さがあるんですけど、この辺どのように、この1年では関係ないんですけれども、今後の予定としてこの辺はどのように留意しているのか。概略でいいです。存置期間がいつで、それでこれをこんなふうに考えているということだけ、まず、ちょっと確認していただいて。
55:
◯永見文化財担当課長 まず、外堀保存管理計画のほうで存置期間でございますが、外濠グラウンドは2028年ということで記載されております。それから、この外堀の計画の中期事業の中で、江戸城外堀ができて400年が2036年になります。その前の2030年までに、また、この外堀の計画を改定をしていきましょうということが中期事業で書かれております。それで、今年は、外堀のこの計画につきましては、前回、平成20年に作ったときは3年間かけてこの計画書を作られました。それで今度令和2年度につきましては、次の改定に向けて、まず、この10年の外堀保存管理計画の成果と課題というところを今年度洗い出していきたいと思っております。それから、この存置期間がもう2028年と先が見え始めているというところで、新宿区と港区と、この改定について課題の共有化を今年度させていただこうと思っております。概略はこのような予定でございます。
56: ◯はやお委員 非常に困難さというか、煩雑さが、対応しなくちゃいけないことが多くて課題が多いので、体制も今後考えていかなくちゃ。
それで、何をまたこれ、言ったかというと、今後、文化庁等々のそれぞれ地方自治、基礎的自治体のほうに任される対応になってくると、この保存計画をきちっとつくってきたらどうぞ勝手にやってねという話だから、この保存計画として、外堀以外の保存計画をつくらなくてはいけない対象のものというのはほかにあるのかどうか。というのは、その辺がつかみでどのぐらい保存計画をつくっていかないといけないのかということになってくると、体制論というのもまた見えてくると思うので、その辺はどのようにつかんでいるのか、お答えいただきたい。
57:
◯永見文化財担当課長 ただいま保存管理計画、区内でどういうものをつくっていかなければならないのか、その対象の場所はどういったところがあるのかというご質問ですが、今現在、千代田区内には史跡が三つございまして、江戸城特別史跡と、あと江戸城外堀跡、あと、それから国指定史跡常盤橋門跡がございます。そちらのほうの保存活用計画を、常盤橋のほうは今現在策定中で、先ほども資料1-1でも少し触れさせていただきましたが、策定中でございます。あと、今取り組んでいるところはその部分でございますが、今後、状況に応じてはそういう計画を個々の文化財について計画をつくっていきなさいという状況になればまたつくっていかなければならないのかなとは思っております。
あと、その前、その前といいますか、外堀の改定と並行してになると思いますが、文化財保護法の改正がございまして、地域の総合計画をつくっていきなさいということが、それはねばならないじゃなくて、義務ではないんですが、つくることができるというようなことになっておりまして、その地域の総合計画というところをまずはつくって、それと併せて個別の文化財についても計画をつくっていく、そういう大きな課題があるところでございます。
58: ◯はやお委員 いろいろ大変だと思います。個別のそういう保存計画、確かにそうだ、地域総合計画というものをつくっていかなくちゃいけない。あれ、いつだったっけね、補助執行からこのことを移管してというのは1定のときに出そうとしていたんですよね、本当はね。そういうふうな話もある中で、そのところがやっぱり今後の体制論で進め方論がやっていかないと、文化財の審議会等々の組織的な役割分担も見えないので、この辺もしっかりと分かるように、今日は答弁結構ですから、整理していただいて、やっぱり大きな流れというか、ものを整理して、どういうふうに進めていくかという青写真を提示できるようにしていただきたいと思います。答弁は結構です。一応指摘だけさせていただきまして、終了します。
59: ◯たか
ざわ委員長 はい。
ほかにございますか。よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
60: ◯たか
ざわ委員長 では、少々休憩いたします。
午後3時44分休憩
午後3時44分再開
61: ◯たか
ざわ委員長 では、委員会を再開いたします。
引き続き理事者からの説明を求めます。
62:
◯永見文化財担当課長 では、続きまして、報告事項の三つ目でございます。地域振興部資料参考資料のほうをご覧ください。お茶の水小学校の発掘調査についてでございます。お茶の水小学校の発掘はこの6月より本格調査が始まりましたので、ご報告をさせていただきます。
まず、資料の1番、調査の目的と期待される効果でありますが、校舎建て替えに伴う遺跡の記録保存でございまして、こちらの場所は、昨年9月から10月の試掘調査では、近世の屋敷跡と見られる礎石の列や池の跡、上下水と見られる溝状の遺構などが発見されております。これらは近世における土地利用の成果が明らかになるものと期待されております。こちらの場所は近世前期には旗本屋敷、後期には備中岡田藩伊東家の屋敷跡であった場所でございます。併せて、右下の江戸・東京重ね図もご参照ください。こちらのほうにお茶の水小学校と下のほうに字が書かれていて、あと古地図と重ね図となっております。
次に、項目番号2番でございます。調査の規模及び工程でございますが、対象面積は約1,183平米で、下の調査区設定図の斜めに斜線が引いてある部分でございます。発掘調査の工程ですが、6月から11月末までの6か月を予定してございます。それから、報告書の作成期間は令和4年の5月31日までの予定でございます。
続いて裏面をご覧ください。こちらのほうは御府内沿革図書というものでございます。1)から3)まで各年代のものをご案内させていただいております。土地所有者の変遷はこちらに書かれているようなもので、最後は備中岡田藩伊東氏のときは1万300石の大名が屋敷を抱えていたという場所でございます。
下の写真の2枚でございますが、こちらのほうは昨年度実施いたしました試掘調査のときの記録の写真でございます。1)と3)となってございますのは、試掘調査を全部で5か所トレンチという穴を開けまして、そのうちの1)と3)をご紹介させていただいております。1)のほうは礎石の列、柱の列で、またトレンチの3)のほうは池の跡。これは池の跡で、この部分的な写真ですが、これはもっと掘っていけば広くなるというところでございます。
この6月から半年間の発掘調査でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
ご説明は以上でございます。
63: ◯たか
ざわ委員長 はい。
では、委員の皆様から質疑、質問をお受けいたします。ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
64: ◯たか
ざわ委員長 よろしいですか。よろしいですね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
65: ◯たか
ざわ委員長 はい。それでは、日程1、報告事項を終わります。