◆12番(
滝沢繁君) それでは、通告に基づきまして、
令和5
年度決算に対する
反対討論を述べます。
日本共産党十日町市
議員団を代表し、
議案第96号、
令和5年度
一般会計決算、
議案第100号、
後期高齢者医療特別会計決算、
議案第101号、
介護保険特別会計決算の
反対討論を述べます。 7月、
厚労省が発表した
国民生活基礎調査では、生活が苦しいが59.6%。
物価上昇が止まらない。異次元の
金融緩和で
異常円安で、食料も
エネルギーも輸入に頼り、
食料品、電気、ガスの高騰に直結。何よりも深刻なのは、
実質賃金が下がり続けているという問題があります。また、昨年から始まった
インボイス制度による実質的な
消費税引上げは、その
逆進性が拡大し、租税の公平の原則を逸脱するものとなっています。
市民生活には大変厳しい状況が続いているということではないでしょうか。 それでは、
令和5
年度決算について述べます。
令和5年度の
決算収支状況は、
一般会計で
形式的収支20億1,184万円の
黒字、
実質収支で18億1,930万円の
黒字となりました。
実質収支から前
年度収支を差し引いた単
年度決算は、6,283万円の
黒字でした。
黒字予算の
財政調整基金の
積立金の実質単
年度収支は3億1,951万円の
黒字でしたが、
経常黒字でなければいけないのはもちろんですが、問題は
市民生活や
地域の経済がどうだったのかを見る必要があります。
市民生活密着の
事業を望むものですが、明石の
湯廃止案はキナーレの
芸術祭拠点化を狙うものでしたが、
市議会を二分する
採決の結果、憩いの場を残すことが決まりましたが、厨房をなくして
展示場に、エントランスホールも同様に
市民の願いに応えた
市政運営こそが望まれています。また、千年の湯を皮切りに、全ての
温浴施設の
利用料金の
値上げも決まりました。
水道料金も連続で
値上げされています。
物価高騰、賃金が上がらないなど、
市民生活が大変なときこそ、暮らしを支え、
市民生活を支えることが大事ではないでしょうか。 大地の
芸術祭は、
支出済額4億1,473万805円。
商工費の24.9%を占める
巨額事業です。大地の
芸術祭事業費は回を重ねるごとに
増加傾向にありますが、
十日町市内業者に回るお金がどうだったのか。
地域経済の
活性化に向けた
事業の組立てが必要ではないでしょうか。
経済効果はいまだに不明であります。市としてどのような効果だったのか精査する必要があります。
議員団が提案している市内に内在する
芸術性を生かした
市民主体の
芸術祭に、また既存の作品を活用した
取組など、依存型の
芸術祭から
雪まつりのような
市民主体の
芸術祭へ
事業抑制を求めるものです。
2つ目は、
基幹産業の
農業についてです。昨年から
川西地区を
モデルに、
モデル先行で
当市の
地域計画の
説明会が開かれました。
当市における
農業者の
平均年齢は71.3歳です。10年後を見据え、
農業政策を検証し直し、多様な
農業者の参入は
兼業農家や
家族農業など、
家庭菜園も含めた裾野の広い
農家の育成と
中堅農家を後押しし、大
規模農家も
支援する、
新規就農も含め
農家の
世代交代ができるよう
支援することが何より大事ではないでしょうか。特色ある
農業の
支援も大事です。有機米の
学校給食への買入れで
農業者も
子供たちも
支援するなど、
農家が単価を決められる
直売所開設で
農家の
生産物の販売につなげる
支援など、これ以上
農業者を減少させない
取組が緊急に求められています。
農業予算の増額は喫緊の課題です。日本型直接支払の合計で7億6,000万円ほど
支援が行われていますが、
農家にとって厳しさは増すばかりです。
当市ならではの農政の探求が求められています。
3つ目は、教育についてです。中学校の
あり方検討委員会が
令和4年度から18回にも及ぶ検討を経て提言が出されたところでありますが、
学校教育は
まちづくりの在り方と切り離して考えることはできません。
文科省の手引に沿った話合いと、
地域と共にある
学校づくりの視点を踏まえた議論が必要ではないでしょうか。
学校給食の
無償化は、全国の自治体の約3割で実施されています。
当市でも
無償化に向けた協議を進めるとともに、
当市の
ブランド米である魚沼産コシヒカリを積極的に使用し、故郷を愛する心を育んでいきたいというふうに思います。 次は、
特別会計についてです。
国民健康保険特別会計は、税率を据え置いたことを評価し、
賛成しますが、収入のない
子供たちへの
均等割は不合理です。未
就学児童の
均等割を減免を18歳まで引き上げることを要望します。低
所得者と高
所得者の
負担割合には、
令和5
年度決算では5.6ポイントの大きな開きがあり、
格差是正を求めるものです。
後期高齢者医療について述べます。全世代で支え合う仕組みの導入で、出産、育児の7%を
後期高齢者医療保険から賄おうとしています。年収200万円以上は2割負担です。今後、団塊の世代がピークを迎える中で、さらなる
受益者の
負担増が進み、
高齢者になるにつれて所得が下がり、
受診抑制が懸念されます。
介護保険についてです。
介護保険は、2000年の
制度開始時には約3,000円でした。第8期の
介護計画では6,000円で、2倍です。9期の
介護計画では6,300円です。上がる一方ではないでしょうか。
介護保険が所得に占める割合では、高
所得者と低
所得者では大きな開きがあります。改善に努めると同時に、
総合事業は
高齢化の実態に即した
財源確保に努めていただきたい。 以上で
反対討論を終わります。
○
議長(
鈴木一郎君)
中林寛暁君。
◆3番(
中林寛暁君) それでは、通告に基づきまして本
定例会に提出されました
議案第96号
令和5年度
十日町市
一般会計歳入歳出決算認定及び
議案第97号から
議案第102号までの6件の
特別会計決算認定並びに
議案第103号から
議案第105号までの3件の
公営企業会計に係る
決算認定につきまして、
賛成の立場で討論させていただきます。
令和5年度は、5月に
新型コロナウイルス感染症が5
類感染症となり、
地域経済の再始動や
地域コミュニティの新しい形での活動のスタートとなる年度となり、
当市の
事業も
市民の新たな活動へのサポートとなり、新しいステージに向かっていく一年となりました。当初予算時では、持続可能な
行財政運営及び働き方改革の観点から、
事業の選択と集中により健全な
財政運営に取り組むという計画でした。その結果、
一般会計及び6つの
特別会計の
決算は、
歳入総額516億1,686万円、
歳出総額490億1,967万円、
差引額25億9,791万円となりました。
令和4年度末に約667億円であった
市債残高は
令和5年度末には約632億円と、34億円を超える減額となりました。また、合併時は約6億円ほどであった
財政調整基金は25億円を超える残高となり、将来世代にとって過度な負担とならないよう、
財政面を適正に管理できたのではないかと思います。
歳入で注視するべきところは、
ふるさと応援寄附金であります。
令和4年度では4億円弱の
納税額であったのに対し、
令和5年度は約8億円と2倍の
納税額となり、貴重な市の財源として
市民の
サービス向上につながっています。 安心して子供を産み育てるまちを目指し、
通園バスの
安全向上支援、
養育費の
確保支援を
新規事業とし、
幼児教育、
保育支援、
子育て支援、妊娠・
出産支援、福祉の
まちづくりの推進、障がい
者福祉の充実として、様々な
支援を
継続事業として行いました。 ふるさとを愛し自立して社会で生きる子どもを育てるまちとして、
学校教育の充実、特色ある教育活動の推進、
学校教育施設の整備、学校規模の適正化の推進、特に
令和4年度に設置されました
十日町市立中学校の
あり方検討委員会では、
令和6年3月に提言書が提出され、今後10年、30年先を見据えた適正な学校配置などが提示されました。今後はさらに
地域との議論を重ね、
子供たちにとって最も望ましい教育環境の実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。また、この
あり方検討委員会は
令和元年に策定され、第二次
十日町市立小・中学校の学区適正化に関する方針に対し、
地域、
市民から出された意見にしっかりと受け止め、教育委員会の方針を見直すための委員会でした。
市民の意見を聞き、市政に取り入れた、まさにこの
事業は
市民に顔を向けた
事業であったと思います。
地域で支え合う福祉のまちを目指し、福祉の
まちづくりの推進、
高齢者福祉の充実、障がい
者福祉の充実など、それぞれの
事業で継続、拡充されたと思います。活気ある元気な
まちづくりの方針の下、全国的な問題である人口減少問題の対策として、移住、定住の促進を図り、移住コンシェルジュの設置、UIターン者向けの移住
支援事業やふるさと回帰
支援事業として、県内トップクラスの
支援を継続、そして拡充して行っております。ふるさと回帰
支援事業では、Uターン補助金により86世帯、150人の移住者に
支援できたということでした。今後はこういったすばらしい
支援のPRを市内外へ向け充実していって行っていただき、移住者増に向けた
取組を積極的に進めていただければと思います。 また、
令和5年度は、まれに見る降水量の減少により渇水被害が続出した年でしたが、
農業振興費において迅速な対応で渇水対策を図り、渇水被害応急対策
事業、高温・渇水減収緊急対策
支援事業、合わせて1億円を超える補正を組んでいただき、苦しんでいる
農業者の大きな
支援になったと思います。道路網の整備では、長年
地域の要望もあった稲荷町踏切の拡幅が完了、また上越魚沼
地域振興快速道路、
十日町道路では、地元中学生も参加した中心くい打ち式が行われ、これから本格的に
事業着手が進んでまいります。市の基盤整備も着実に進んでいることを実感いたしました。また、少雪であった
令和5年度でしたが、少雪でよかっただけでは済ませず、年度末に新たに除雪機を購入するなど、しっかりと雪対策の準備を行い、今後の
市民生活の向上を見据えた対応だったと思います。このほかにも多岐にわたる施策が中長期的な財政状況に配慮した中、実施されました。関口市長をリーダーに、職員の皆さんが尽力して対応されたことに心より感謝申し上げます。 最後に、
令和3年5月の臨時会において、関口市長4期目がスタート、そのときの所信の中でおっしゃっていた「必要な
事業と必ずしも必要でないものをしっかりと精査し、取り組んでいく」、この発言のとおり取り組んできた積み重ねが様々な
支援の充実、
財政面での着実な健全化につながっているのではないかと思います。少し余談になりますが、本日のニュースでメジャーリーガー、大谷翔平選手、51本塁打、51盗塁達成という夢のような、わくわくするニュースが入ってきました。今回の
決算報告を基に、関口市政4期目の最後の大きな仕事である
令和7年度の予算編成では、これまでのような着実な
取組に加えまして、まさに夢のある、わくわくするような
事業を盛り込んだ予算編成に取り組んでいただきたいと付け加えまして、私の
賛成討論といたします。ご清聴ありがとうございました。
○
議長(
鈴木一郎君) 討論は終結したものと認めます。 これより
議案第96号
令和5年度
十日町市
一般会計歳入歳出決算認定についてを
起立採決いたします。 本件に対する
委員長報告は
認定であります。本件は
委員長の
報告どおり決するに
賛成の諸君の
起立を求めます。 (
賛成者起立)
○
議長(
鈴木一郎君)
起立多数であります。 よって、
議案第96号は
認定されました。 これより
議案第100号
令和5年度
十日町市
後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定についてを
起立採決いたします。 本件に対する
委員長報告は
認定であります。本件は
委員長の
報告どおり決するに
賛成の諸君の
起立を求めます。 (
賛成者起立)
○
議長(
鈴木一郎君)
起立多数であります。 よって、
議案第100号は
認定されました。 これより
議案第101号
令和5年度
十日町市
介護保険特別会計歳入歳出決算認定についてを
起立採決いたします。 本件に対する
委員長報告は
認定であります。本件は
委員長の
報告どおり決するに
賛成の諸君の
起立を求めます。 (
賛成者起立)
○
議長(
鈴木一郎君)
起立多数であります。 よって、
議案第101号は
認定されました。 お諮りいたします。ただいま議題となっております
議案第97号から
議案第99号までの3件、
議案第102号から
議案第105号までの4件、合わせて7件に対する
委員長報告は
認定であります。7件は
委員長の
報告どおり決するにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
鈴木一郎君) ご異議ないものと認めます。 よって、
議案第97号から
議案第99号までの3件、
議案第102号から
議案第105号までの4件、合わせて7件は
認定されました。 〇
△
日程第4
議会発第5号
議員派遣
○
議長(
鈴木一郎君)
日程第4
議会発第5号
議員派遣についてを議題といたします。 お手元に配付してあります
議会発第5号を御覧願います。 地方自治法第100条第13項及び会議規則第166条の規定に基づき、
議案に記載のとおり
議員派遣を行いたいとするものであります。 お諮りいたします。ただいま議題となっております
議会発第5号は、原案どおり可決するにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
鈴木一郎君) ご異議ないものと認めます。 よって、
議会発第5号は可決されました。 なお、ただいま可決された
議員派遣の内容に今後変更を要するときは、その取扱いを
議長に一任願います。 本日の
議事日程は終了いたしました。 以上をもって今期
定例会に付議せられました事件は全て議了いたしました。
令和6年第3回十日
町市議会定例会を閉会いたします。 午前11時08分 閉 会...