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平成27年 6月定例会本会議−06月26日-01号

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  1. 長岡市議会 2015-06-26
    平成27年 6月定例会本会議−06月26日-01号


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    平成27年 6月定例会本会議−06月26日-01号平成27年 6月定例会本会議  平成27年6月26日          ────────────────────────     議 事 日 程  第1号      平成27年6月26日(金曜日)午後1時開議 第1 会議録署名議員の指名について 第2 会期の決定について 第3 市長提出議案等に関する説明 第4 市政に対する一般質問(4人)          ──────────────────────── 〇本日の会議に付した事件                           ページ 日程第1 会議録署名議員の指名について…………………………………………………………2 日程第2 会期の決定について………………………………………………………………………3 日程第3 市長提出議案等に関する説明……………………………………………………………3 日程第4 市政に対する一般質問  1 長岡版総合戦略について    任期満了に伴う森市長の決意について(小熊正志君)……………………………………4  2 栃尾郷診療所の危機打開と存続について    マイナンバー制度について(諸橋虎雄君)………………………………………………12
     3 入札制度について    環境政策について(藤井盛光君)…………………………………………………………22  4 児童の放課後の居場所について(桑原 望君)…………………………………………27          ────────────※─────────── 〇出席議員(34人)         五十嵐 良 一 君        池 田 和 幸 君         服 部 耕 一 君        池 田 明 弘 君         深 見 太 朗 君        大 竹 雅 春 君         広 井   晃 君        藤 井 盛 光 君         高 見 美 加 君        関   充 夫 君         中 村 耕 一 君        加 藤 尚 登 君         細 井 良 雄 君        丸 山 広 司 君         山 田 省 吾 君        永 井 亮 一 君         杵 渕 俊 久 君        藤 井 達 徳 君         諸 橋 虎 雄 君        古川原 直 人 君         松 井 一 男 君        丸 山 勝 総 君         桑 原   望 君        水 科 三 郎 君         長谷川 一 作 君        関   正 史 君         笠 井 則 雄 君        酒 井 正 春 君         高 野 正 義 君        関   貴 志 君         加 藤 一 康 君        五 井 文 雄 君         小 熊 正 志 君        小坂井 和 夫 君          ──────────────────────── 〇説明のため出席した者   市長      森   民 夫 君    副市長     磯 田 達 伸 君   地域政策監   高 橋   譲 君    政策監兼新エネルギー政策監兼                        原子力・防災統括監危機管理監                                金 子 淳 一 君   市長政策室長  近 藤 信 行 君    総務部長    大 滝   靖 君   財務部長    阿 部 隆 夫 君    原子力安全対策室長                                小 嶋 洋 一 君   地域振興戦略部長渡 邉 則 道 君    市民協働推進室長山 崎 茂 樹 君   市民部長    広 瀬 弘 之 君    福祉保健部長  水 澤 千 秋 君   環境部長    茨 木 正 春 君    商工部長    森 山 建 之 君   農林部長    野 口   剛 君    技監      中 野 一 樹 君   都市整備部長  安 達 敏 幸 君    中心市街地整備室長                                小 林   周 君   土木部長    志 賀 耕 一 君    会計管理者   松 永 辰 夫 君   水道局長    野 口 和 弘 君    消防長     品 田   満 君   教育長     加 藤 孝 博 君    教育部長    佐 藤 伸 吉 君   子育て支援部長 若 月 和 浩 君    代表監査委員  金 山 宏 行 君          ────────────※─────────── 〇職務のため出席した事務局職員   事務局長    吉 田 正 雄 君    課長      松 永   薫 君   課長補佐    諸 橋   正 君    議事係長    宮 島 和 広 君          ────────────※───────────   午後1時開議 ○議長(関正史君) これより平成27年長岡市議会6月定例会を開会いたします。          ────────────※─────────── ○議長(関正史君) 直ちに本日の会議を開きます。          ────────────※─────────── ○議長(関正史君) 最初に、諸般の報告をいたします。  内容については、お手元に配付した報告書のとおりであります。          ────────────※─────────── ○議長(関正史君) なお、報道関係者からテレビ・写真撮影の申し出がありましたため、傍聴規則に基づいて議長においてこれを許可いたしましたので、御了承願います。          ────────────※─────────── △日程第1 会議録署名議員の指名について ○議長(関正史君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において深見太朗議員及び大竹雅春議員を指名いたします。          ────────────※─────────── △日程第2 会期の決定について ○議長(関正史君) 日程第2、会期の決定についてを議題といたします。  お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から7月9日までの14日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(関正史君) 御異議なしと認めます。よって、会期は14日間と決しました。          ────────────※─────────── △日程第3 市長提出議案等に関する説明 ○議長(関正史君) 日程第3、市長提出議案等に関する説明を求めます。森市長。   〔市長森民夫君登壇〕 ◎市長(森民夫君) 提案いたしました議案について説明いたします。  議案は、補正予算3件、条例2件、その他案件18件であります。  初めに、補正予算について説明いたします。  議案第59号平成27年度一般会計補正予算は、歳入歳出予算にそれぞれ1億6,018万円を追加し、歳入歳出予算の総額を1,540億3,865万円とするものであります。  地方債補正については、歳出予算に関連して補正を行うものであります。  歳出予算の主なものでありますが、まず、がんばる担い手農家資本装備等支援事業補助金として2,041万円を計上いたしました。  また、西部丘陵東地区拡張用地造成設計業務委託料1,000万円、ふるさと長岡への応援寄附金推進事業費242万円を計上いたしました。  このほか、融雪等に係る災害復旧事業費として8,810万円を計上いたしました。  以上の財源といたしまして、地方債等の特定財源のほか、平成26年度からの繰越金等で措置いたしました。  議案第60号及び議案第61号の特別会計及び企業会計補正予算は、国庫支出金等精算返還金防水板設置補助金であります。  次に、条例その他の議案について説明いたします。  議案第62号長岡市手数料条例の一部改正については、地方自治法の改正に伴い、認可地縁団体不動産登記に必要な証明書の交付に係る手数料を定めるものであります。  議案第63号長岡市行政財産の目的外使用条例の一部改正については、電気通信事業法施行令の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。  議案第64号町(字)の区域及び名称の変更については、新保中央土地区画整理事業の完了に伴い、町(字)の区域及び名称を変更するものであります。  議案第65号町(字)の区域及び名称の変更については、本年3月議会で議決を得た見附市との境界変更にあわせて、町(字)の区域及び名称を変更するものであります。  議案第66号市道路線の認定については、2路線の認定を行うものであります。  議案第67号から議案第69号までの契約の締結については、工事の予定価格がいずれも議決要件に該当するためのものであります。  議案第70号の契約の締結については、千手コミュニティセンター整備工事について、契約を変更するものであります。  議案第71号から議案第81号までの財産の取得については、屈折はしご付消防自動車等購入の予定価格が、いずれも議決要件に該当するためのものであります。  以上で議案の説明を終わり、続いて報告事件について説明いたします。  報告第3号から報告第10号までの繰越計算書報告については、それぞれ計算書のとおり、予算を平成27年度へ繰り越ししたため、報告するものであります。  以上で説明を終わります。よろしく御審議をお願い申し上げます。 ○議長(関正史君) 以上をもって、議案等の説明は終了いたしました。          ────────────※─────────── △日程第4 市政に対する一般質問 ○議長(関正史君) 日程第4、市政に対する一般質問を行います。  通告順により発言を許します。          ──────────────────────── △質問項目  長岡版総合戦略について  任期満了に伴う森市長の決意について
    ○議長(関正史君) 長岡版総合戦略について、任期満了に伴う森市長の決意について、小熊正志議員。   〔小熊正志君登壇〕 ◆小熊正志君 市民クラブの小熊正志でございます。通告に従いまして、長岡版総合戦略についてと、任期満了に伴う森市長の決意について、一括方式で質問をいたします。  最初に、長岡版総合戦略について質問をいたします。  まず、次期総合計画との関係性についてお尋ねをいたします。昨年12月定例会の市民クラブ松井一男議員の一般質問において同様の質問があり、「人口減少問題への対応という点で両計画は相互に深くかかわるものであり、十分調整を図りながら検討を進める。」という答弁がありました。その時点では、まち・ひと・しごと創生法に基づく地方版総合戦略の策定については、国のほうから明確に示されていない部分も多々あって、長岡市としても調整を図りながら検討を進めるという言い方になったものと考えております。ことしの1月14日には、石破地方創生担当大臣から全国の首長、議長宛てに、総合戦略の策定や地方創生への積極的な取り組みが求められました。長岡市では、4月23日に長岡版総合戦略の策定に向けた骨子案が発表され、この8月までに策定を目指すことが示されたところであります。一方、総合計画は、地方自治法の改正により法的な策定義務は廃止されたわけですが、従来から総合的かつ計画的な行政運営を図るための基本構想として、市町村における最上位の計画を持つものであり、長岡市では次期総合計画の策定に向けた検討が進められております。  そこで、長岡版総合戦略次期総合計画との関係性について、次期総合計画の策定前に長岡版総合戦略が策定されることになりますので、次期総合計画との調整の観点から、理事者の見解を求めたいと思います。  次に、総合戦略の骨子案と具体的な施策についてお尋ねをいたします。発表された骨子案では、「志を未来に活かす、ながおか」という理念が掲げられ、若者がキーワードとなっております。例示されたリーディングプロジェクトも若者への支援策をイメージするものであります。骨子案ということで、読み取れない部分、少し不安を感じる部分があっても仕方のないことと思いますが、骨子案の若者に着目する視点だけでは不十分感があります。実経済の視点、教育の視点、地域コミュニティの視点など多様性を起爆力とする生態系的な総合性、戦略性が示されておりません。  そこで、具体的な施策について提言を申し上げ、見解を賜りたいと思います。地方創生の鍵は、農林業の成長産業化、地元企業の海外展開、地域資源循環システムの再構築等により成長する活力を取り戻すこと、及び幸せを実感できるまちづくりにあると考えます。キーワードは21世紀の米百俵、すなわち世界を相手に生きていける人づくり、企業づくりだと思います。以下、この3つの視点から考えを述べたいと思います。  まず、21世紀の米百俵、世界を相手に生きていける企業づくり、すなわち地域経済の活性化の視点から入りたいと思います。最初に、長岡デザイン協会(仮称)の提案でございます。企業誘致はもちろん大事だけれども、基本的には自力でさまざまな仕掛けを行い、地元企業が成長する環境をつくることが重要と考えます。長岡には技術革新を重ねる多種多様な中小企業群があり、地域協業による内発的発展の素地があります。また、新たな市場を生み出す可能性を秘めた質の高い農林漁業もあります。しかしながら、現実はとても厳しく、低迷を脱し切れない原因の1つにブランド戦略の欠如があると思います。私自身、ブランドとは同業他社と競争しない土俵づくりであり、ブランドの目的は価格を高めること、ブランドの目標は主体的な価値づくりに参加する人の輪を広げていくことと考えております。ブランドこそが地域再生の鍵であり、長岡版地方創生に何よりも求められていると思います。そこで、長岡デザイン協会(仮称)を設立し、地域協業により経済と生活美にかかわる新たな地域価値を創造することを提案いたします。具体的には、ブランドマーケティングの専門家、インキュベーションマネジャー、地域連携コーディネーターの方々より、アドバイザーではなく、伴走するサポーターとして参画をいただき、新たな仕事を生み出すことを目指すものであります。こうした専門家を巻き込んだブランド戦略は、農林漁業を健康産業やエネルギー産業に向けて成長産業化するプロジェクトにも必要不可欠のものと考えます。  次は、県内外の市町村、地域との連携についてでございます。与板には直江兼続の資料館があります。来館者のピークは天地人が放映された年の11万人、ここ数年は年間4,000人前後で推移をしております。すばらしい資源を生かし切れていません。そこで、文科省が平成26年度の新規事業として始めた日本遺産の視点から、ソフト面でのリニューアルを提案したいと思います。与板単独では発信力、誘客力は弱いけれども、坂戸城のある魚沼、そして山形県米沢と連携することで新たな物語が生まれ、兼続の未来形をデザインすることができると思います。栃尾は、繊維産業は衰退し、厳しいとの声が聞こえてまいります。この状況を切り返し、未来を切り開く鍵の1つは、十日町、小千谷、塩沢など多様な県内産地と連携し、学習指導要領の改訂で2012年度から必修化された和装教育等を通して着物文化を身につけ、世界に発信する仕掛けづくりです。いま1つは、非衣料分野への進出であり、それを後押しすべく県内の繊維クラスター長岡デザイン協会等オール長岡オール新潟で連携することが求められていると思います。  次は、空き家、空き校舎の生かし方についてでございます。市内の中心部を歩くと空き家が目につきます。合併地区では空き家に加え空き校舎もふえる中で、里山の暮らし、日本の足跡が消えようとしております。空き家、空き校舎は、中心市街地の空洞化や中山間地の過疎化を食いとめ、文化成長を促し、地域創生に資する重要な社会資源と考えております。これをリフォームして長寿命化を図るとともに、そこにかかわる人というソフトを変えていくことで、地域経済の活性化を図り、地域文化の厚みを未来につなぐという考え方です。  具体的には、宿泊施設、教育・福祉施設、シェアハウス、芸術家の工房、あるいは歴史文化資料館、これは消え行く地域の暮らしや文化的な資料を収集し、解体費用相当分を地元住民による管理の費用に充てるという一市民からの提案でございます。そのほか起業家村、空き校舎アートキャンプ長岡版トリエンナーレ等々が考えられると思います。  次は、地元企業の海外展開支援外資系企業市内進出支援についてでございます。市内企業が、JICA、ODAと組み海外展開をする動きがあります。ワキヤ技研、大原鉄工所、イートラスト各社の、インドネシア、フィリピン、バングラデシュでの展開がそれです。長岡には途上国のニーズに対応できる技術、システム、商品がありますので、このモデルのさらなる強化、推進が重要と考えます。地元企業の海外進出に際しては、銀行等との協定による資金調達や、リスクマネジメント面での対応強化は当然でございます。他方、海外に拠点のある人材サービス会社等との協定により、外資系の企業の市内進出の流れをつくるのも重要な戦略項目と言えると思います。双方向の支援体制は、長岡版地方創生に欠かせないものであり、強力に推進する庁内体制が必要と考えます。  次は、オープンデータについてでございます。これは、長岡市の行政データを機械で処理できるデータ形式で公開するものでございます。公開されたデータをもとに、事業者等がアプリをつくる。具体的には、ごみ情報、バスの位置情報、観光情報、公衆トイレ、消火栓、災害時の避難所やAEDをナビするアプリ等々が想定をされます。ローカルな自治体のデータを使って身の回りの生活を変えていくきっかけになりますし、予算もかかりません。道路、水道、電気等のインフラがあるところに産業が生まれるように、行政データというインフラが整備されればそこから新しい産業が生まれます。  次は、火焔土器を東京オリンピックの聖火台に、についてでございます。文化には、メイン文化とサブ文化とがございます。メイン文化は内面を掘り下げる文化であり、世界に通用する質が問われます。「縄文は爆発だ」この岡本太郎さんの言葉とともに、4,500年の時空を超えて人々の心を打つ日本の至宝火焔土器は、世界に通用する質を体現しており、東京オリンピックの聖火台に最もふさわしいと思います。官民挙げての運動はもちろんですが、大英博物館、セインズベリー日本藝術研究所との関係性を深めることも、目的達成には欠かせない環境要件であると思います。セインズベリー日本藝術研究所、これはイギリスにあって日本文化を研究し、イギリス国内はもとよりヨーロッパにも広く発信している組織であり、大英博物館における火焔土器展示にも深くかかわっていただいております。このセインズベリー日本藝術研究所との連携協定は、企業の海外進出をスムーズにする土壌づくりの面での重要性はもちろんでございますが、火焔土器を聖火台に採用していただくための環境整備の面からもとても重要と考えております。  次に、地域資源を生かし切る観点からの提案でございます。まずは長岡地産地エネルギーパークです。長岡には豊かな森林資源があります。この資源を産業連携によって、木質ペレットバイオコークス、あるいは間伐材を利用した集成材CLT、炭ボードといった形で製品化し、中山間地に活力を取り戻すことは、長岡版地方創生にとって大きな課題です。21世紀は資源、環境の持続性が求められる世紀であり、資源と環境が戦略物資となります。長岡市は農山村を世界発の3つの危機、すなわち食料、燃料、温暖化、この3つの危機に立ち向かう戦略地域と位置づけ、効率性、安さ一辺倒の経済から一歩抜け出して、地方創生を見据えた新しい総合的な経済システムの観点に立って、中山間地の自立と再生に向け出口論を含め戦略的かつ本格的にかかわるべきと考えます。  次は、地中熱利用推進プロジェクトについてでございます。地中熱は、天候にも時間帯にも左右されず、いつでも利用できる自然エネルギーです。1年を通して温度が一定であるため、冬暖かく、夏には冷たく感じます。この温度差を効率的に利用して冷暖房、融雪、温水プール、農業などで利用する動きが進んでおります。近年電力需給の逼迫もあり節電、省エネ、CO2削減の切り札となる持続可能な自然エネルギーとしての期待も高まっており、補助金による導入促進や、国交省のガイドライン策定、自治体によっては仕様書の中に組み入れるなどの動きもあり、学校など公共施設、民間住宅への導入も進んでおります。また、既存の井戸を活用して植物体近くを冷却、加温する農業用地熱利用システムもあり、初期投資、ランニングコストの面からも農業の新たな可能性を開くとの期待も高まっております。  次に、大河津分水改修事業北スマートインター整備事業の切り口から、長岡版総合戦略を考えてみたいと思います。いよいよ大河津分水改修事業が動き出しました。長岡市議会特別委員会を設置し、早期実現に向けて努力しております。この改修により水害に対する信濃川中流域の安全・安心は格段に高まります。そして、この工事から1,000万立米とも言われる大量の土砂が出ます。この土砂を成長を生み出すインフラに投資し、長岡にしかない地方創生の強力な推進エンジンをつくるべきと考えます。北スマートインター整備事業も始まりました。28年度供用開始、29年度には長岡造形大学へのアクセスも完了する予定です。北スマートインターは、資本の流れの結節点でございます。この機能を最大限に生かして地方創生につなげるには、展示会産業、道の駅、あるいはお米・お酒博物館等々の視点も重要と考えます。  続いて、21世紀の米百俵、世界を相手に生きていける人づくり、すなわち教育の視点から入りたいと思います。最初に、放課後改革プロジェクトの提案でございます。国家の真の富、財産は人的資源の質です。人口と経済は連動しており、少ない人口で経済を成長させるためには教育投資、すなわち人と知恵への投資によるイノベーションが不可欠であると考えます。教育による人材育成、人的資源の質を高めることは、地方創生においても極めて重要であり、地方創生は人材に尽きると言っても過言ではありません。とりわけ幼少期からの育児、教育はとても重要であります。また、貧困による教育格差は危機的な状況であり、地方創生を考える上でも看過できない水準となっております。  文科省は、平成25年度に家庭状況と学力の関係を全国規模で初めて調査をいたしました。その中で驚きの事実が浮かび上がりました。それは、最も低い経済力ゾーンにあって3時間以上勉強する子どもの平均点が、最も高い経済力ゾーンにあって全く勉強しない子どもたちの平均点を下回っているというものでした。家庭の状況によって、社会に出ていくスタートラインが平等でないという事実は、とても衝撃でした。競争以前に格差があっては、自由な競争社会は成り立ちません。低学力のまま置いていかれると、ニートやホームレスになってしまうなど、社会から排除されるおそれが高まってしまいます。そうした不幸を食いとめるためにも、学力保証は必要だと思います。  ことしの高校入試は、2日間かけて行われ、2日目は応用力が問われる問題が出されました。応用力、学力アップ小学校時代からの一歩一歩の積み重ねがとても大切であることは言うまでもありません。そして、子どもの貧困、教育格差の解消、運転免許証感覚の英語力も求められていると思います。  そこで、放課後キッズクラブを開設し、授業を終えてコミセンに集まる子どもたち向けに、宿題タイム、英語少年団──これはスポーツ少年団の英語版でありますが、こうした英語少年団あるいはお遊びタイム、町の先生によるおはなし講座等を用意し、誰もが自由に参加でき、学力と生きる力を高める取り組みが必要と考えます。また、家庭教育支援チームの創設、運用が、子どもたちの学力を保証し、人的資源の質を担保するためにも欠かせないこともあわせて付言しておきたいと思います。  次に、質の高い幼児教育プログラムについてでございます。幼児教育の効果に関する代表的な研究成果として、ペリー就学前計画がよく知られております。この計画は、1960年代のアメリカミシガン州において、質の高い幼児教育プログラムに参加したグループと、参加しなかったグループを対象に、その後長期にわたり追跡調査を実施しているというものでございます。質の高い幼児教育プログラムへの参加は、その後の学校でのよい成績、より高い収入につながっているとの結果が出ています。OECDでも、こうした研究成果を背景に、幼児教育の重要性に関する提言がなされております。日本でも同様な動きがあることを踏まえつつ、質の高い幼児教育プログラムのデザイン及び支援体制が求められていると思います。  続いて、21世紀の米百俵、世界を相手に生きていける地域づくり、すなわち地域コミュニティの視点から入りたいと思います。都市内分権による新しい役場、コミュニティの形についての提案でございます。合併から10年が経過しました。合併してよかったねと言っていただけるまちづくり、各地域の特性を生かし、地域に愛着を持つ市民を巻き込んだ長岡版地方創生、成長する活力を取り戻す仕組みづくりが求められていると思います。ポイントは都市内分権、すなわち地域住民が身近な課題の解決や魅力づくりに力を発揮するための仕組みづくりとしてのコミュニティ分権、これとこのコミュニティ分権によって生まれてくる市民の取り組みに迅速かつ的確に対応する行政内部の取り組みとしての行政内分権、この2つが確立され、あわせて財源がきちんと担保された新しい役場コミュニティの形づくりでございます。この新しい役場コミュニティの形は、市役所の窓口機能としての公助、地区連合体としての地域住民の親睦、交流を図る自助、自助、公助ではうまくいかない部分を担う共助が同居し、3者の協議によって地域運営をする官民連携、協働による新しいシステムであり、地方創生を推進するにふさわしい組織形態であると思います。  以上、るる提案を申し上げましたが、発表された骨子案を長岡版総合戦略の特徴としながら、今後の策定計画では今ほど申し上げたような具体的な施策も網羅すべきと考えます。見解をお聞かせ願いたいと思います。  次に、市民理解を得るための取り組みについてお尋ねをいたします。地方版総合戦略の特徴の1つとして、結果重視が強く求められていることが挙げられると思います。つまり長岡版総合戦略の策定においては、方向性や目標、さらにはそれを達成するための具体的な施策について、今まで以上に市民、関係者からの意見や提案を反映し、理解を深めることが大切であり、そのことが結果にもつながるものと考えます。また、私ども議会との十分な意見交換も必要と考えます。以上の観点から、今後の策定までの期間が短い中でどのような工夫や具体的な方策をもって市民理解を得るのか、見解をお聞かせ願いたいと思います。  次に、任期満了に伴う森市長の決意についてお尋ねをいたします。森市政の4期16年は、財政再建に始まり、3度の合併をなし遂げるとともに、平成16年度に発生した7・13水害、10・23中越大震災を乗り越え復興を果たしてきました。平成24年には、長岡市の新たな顔となるアオーレ長岡がオープンしました。また、地域に小まめに足を運び、市民の声に耳を傾け、市民の日常生活面での要望にもきめ細かく応えるなど、政策実現のために渾身の努力を傾注されてこられました。先日の市長会総会では、地方創生をしっかりと仕上げる重要な時期であることから、経験豊富な森市長が4選されました。市長は、現場で市民の気持ちを肌で感じることのできる基礎自治体が発言力を増すことが、日本を救うことになると、自治体が団結して国に提言をしていこうと訴えておられました。長岡市にとっても、地方創生が動き始めた大切な年であります。地方創生の未来形は足元にあります。市民各層の志と知恵と思いに心して向き合い、これを最大限に生かした長岡版総合戦略、総合計画を策定し、全国のモデルとなる事業をデザインし、スピード感を持って実施することが求められていると思います。そのために、11月の任期満了、改選を控えた森市長が、さらなる市政運営についてどのように考えておられるのか、その決意のほどをお伺いしたいと思います。 ○議長(関正史君) 森市長。   〔市長森民夫君登壇〕 ◎市長(森民夫君) ただいま小熊議員から、地方創生に関して御質問をいただきました。本年はまさしく地方創生元年であると思います。全国の市町村が、それぞれの地域の特色を生かして、また独自の現場に密着した知恵を絞って、人口減少問題に取り組む、これが地方創生でございますが、ある面から見ますと、これは都市間競争という側面も有しているわけでございます。  長岡市の地方創生を考えた場合に、なかなか簡単な課題ではない、このように認識をしております。一方で、東京への一極集中に対応していく必要はございます。また同時に、新潟県内においては、新潟市のひとり勝ちにならないように、中越地域のかなめとして他の都市と連携をして責任を果たしていく必要はございます。そういう意味では、長岡らしい強力な政策を講じていく必要があるというふうに考えております。守門岳から日本海まで、広大でかつ多様な地域を抱える長岡市の地方創生というのは、今まさに待ったなしの厳しい状況にあるというふうに認識しているところでございます。  長岡市がこの状況をしっかりとプラスに変えつつ、中越地域の中枢都市としての使命を遺憾なく発揮していくためには、何よりも長岡独自の地方創生を追求していく必要があるというふうに考えております。合併により多様化いたしました地域資源を最大限にまず生かす。同時に、戦争や幾多の災害を乗り越えてきた不屈の精神に代表される市民の志、とりわけ将来の長岡を支える子どもたちや若者の意欲あるいは志を大切にしていく必要があると考えております。そういう意味で、この地方創生にしっかりと取り組んでいきたいと、このように考えているところでございます。  長岡市民のふるさと長岡に対する誇りと愛着、これを原動力として、長岡市のブランド力を高めて全国あるいは世界に発信をしていく、そしてそのことによって人、物、情報これらが集まってくる、そうした政策を強力に推進していく必要があると考えております。  ただいま小熊議員からは、地方創生に関する数々の御提案をいただきました。議員の皆様をはじめ市民の皆様からのこのような御提案を真摯に受けとめながら、長岡版総合戦略を策定していく必要がございます。その中で、次の4年間に向けた具体的な政策を練り上げていく必要があると考えている次第でございます。  振り返りますと、私は市民とともに歩むガラス張りの市政を旗印に当選させていただきました。以来市民力あるいは地域力という2つのパワーを常に念頭に置いて、市民の皆様の知恵と力を最大限に生かしながら、市民協働のまちづくりを進めてまいりました。その成果として、中越地震をはじめとする災害からの復興、アオーレ長岡、あるいは子育ての駅、地域の宝物を大切にする合併など、市民の皆さんとともに歩んでまいりました数多くの政策が今花開いているというふうに自負しているところでございます。  このようなこれまでのこの歩みというのは、先ほど申し上げました今まさに問われている地方創生を先取りした歩みではなかったかというふうに考えます。その意味で、次の任期の4年間が長岡の未来を決める勝負の期間であります。私は、これまで培ってきた実績を基本に据えまして、これらの政策をさらにパワーアップすることによって、長岡市の地方創生を軌道に乗せたい、このように考えております。そして、初心に返って長岡市民のふるさとに対する愛着と誇りを基本にした長岡ならではの地方創生を実現して、全国のモデルとして発信したいという強い意欲に燃えております。これまで市民の皆様及び議員各位に支えられまして数々の困難を克服してまいりました。これまで支えていただいた市民の皆さんと議員各位に対し、心から感謝する気持ちをさらなるエネルギーに変えまして、長岡の未来を決める勝負の期間、市長として全力を尽くしたい、この確固たる決意のもとで本日ここに立候補の表明をさせていただきます。議員各位の御理解、御協力を心からお願い申し上げまして、私の答弁とさせていただきます。  なお、残りの答弁につきましては、副市長からお答えさせていただきます。御質問どうもありがとうございました。 ○議長(関正史君) 磯田副市長。   〔副市長磯田達伸君登壇〕 ◎副市長(磯田達伸君) 私からは、長岡版総合戦略についての御質問にお答え申し上げます。  長岡版総合戦略は、人口減少問題への対応が大きな切り口となっておりますが、総合計画と同様に長岡のまちづくりの方向性を市民の皆さんとしっかりと共有することが極めて大切であると考えております。次期総合計画につきましては、昨年の12月に長岡市総合計画策定委員会を設置いたしまして、未来を担う青少年や子どもたちが明るい希望をきちんと持てるような目標を示すなど、これまでと一味違うものにしたいという視点で議論をお願いしております。また、この委員会では、総合戦略に関する事項も御議論いただいております。まずは総合戦略をしっかりまとめ上げ、その内容を基本に十分調整を図りながら上位計画である次期総合計画の策定を進めていきたいと考えております。  次に、総合戦略の骨子案と具体的な施策についての御質問でありますが、4月23日に発表いたしました長岡版総合戦略の骨子案は、総合戦略にかける思いや長岡らしさという視点から、特に大切にすべきキーワードとして若者を打ち出したものであります。将来の人口減少を考えたときに、今の若者が当事者意識を持って提案し、その提案が実践されていく戦略をつくっていくことが重要であります。そして、その理念や目標を市民全体で共有し、若者を支援していくことが、米百俵の精神を持つ長岡らしさにつながるものと確信しております。計画に盛り込む具体的な施策につきましては、骨子案のリーディングプロジェクトに例示した若者への直接的な政策とともに、今の現役世代や高齢者に対応する政策ももちろん大切であると認識しております。花火や錦鯉などのブランド化と海外展開、農商工連携による新たな価値を創造する6次産業化、高齢社会に対応する多世代健康づくりなどは、今の現役世代が課題を解決しながら発展させ、若者に引き継いでいくためのものであります。  小熊議員から多くの御提案をいただきました。長岡のブランド力を高めること、火焔土器を海外で展示し日本の文化を広めること、あるいは英語少年団によって小学校からの英語教育を強化することなど、いずれも子どもたちや若者が世界のどこへ行ってもふるさと長岡に愛着と誇りを持つことにつながります。また、地域コミュニティについての御提案もいただきました。長岡市は合併前から地域コミュニティを推進しておりますが、地域の課題を住民が主体となって解決するコミュニティの運営には、現役世代や高齢者の人たちの力が不可欠であります。これこそが長岡版総合戦略の骨子案に据えた現役世代が若者の志を応援するまちづくりのあらわれであります。このような御提案も踏まえ、長岡版総合戦略の策定では、未来を担う若者を主役としながら、市民全体で共有する理念、目標をしっかりと議論した上で、幅広い分野を網羅する施策体系を検討してまいりたいと考えております。  最後に、市民理解を得るための取り組みについてお答えいたします。今月初め産、学、官、金、労、言──言というのは言論、マスコミのことでございますが、こうしたさまざまな分野から意見を聞くために、長岡市地方創生推進会議を立ち上げました。今後関係機関の実務者レベルで政策提案を含め徹底的に議論したいと考えております。また、若者の提案や意見を聞く場として、ながおか若者会議という取り組みも始めたところです。最初の会合では、アオーレ長岡よりもっとふだん着で若者が集まることのできる居場所がまちなかに欲しいといった、政策のヒントとなる率直な意見が数多く出ました。このほか地域委員の皆様から御意見を伺ったり、市のホームページを通じて市民の皆さんから御意見を募ったりするなど、さまざまな工夫をしてまいります。また、議員の皆様に対しましては、計画の策定過程で十分に説明させていただくとともに、いただいた御意見を戦略にしっかりと反映してまいりたいと考えております。  以上であります。          ──────────────────────── △質問項目  栃尾郷診療所の危機打開と存続について  マイナンバー制度について ○議長(関正史君) 次の質問に移ります。  栃尾郷診療所の危機打開と存続について、マイナンバー制度について、諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 日本共産党議員団の諸橋虎雄です。通告に従い、一問一答方式で質問いたします。  初めに、栃尾郷診療所の危機打開と存続について質問します。新潟県厚生連は5月1日、新潟県厚生連、栃尾郷診療所、新潟県厚生連労働組合、同栃尾支部の4者懇談において、総会の決定事項として、「老健施設については正式に今年度末に廃止したいと考えている」と表明しました。診療所と附属機能については、「現在医師確保、あるいはまた収支のことも含めて行政なり本部のほうでも真剣に取り組んでいる。そこが解決しないと、どの機能を残す、あるいはどの機能をやめるというところが、1つはっきり言えるのは、医師確保が見込めなかった、あるいはまた、どうしても行政との話し合いがつかなくて支援が難しいということになれば、この事業そのものについても断念せざるを得ない最悪の場合もあるということを話しておきたい。仮に残すに当たっても、長岡との兼ね合いが唯一の方法かなと思っている」と説明。そして、8月前後には目安をつけたいとの考えを示したとのことです。これに対して労働組合は、「地域にとって必要な医療機関であり、機能を残すよう努力していただきたい。老健施設についても、決定であったとしても、残すよう諦めないでほしい」と厚生連に要望したとのことです。  3月定例会の一般質問でも申し上げましたが、合併前の栃尾郷病院は、栃尾地域唯一の公的医療機関として栃尾市から補助金など大きな支援を受けながら市民の命と健康を守ってきました。ところが、長岡市に合併して3年後の平成21年10月、それまでの入院施設120床の病院から、入院施設19床と老人保健施設80床併設の診療所に縮小されました。理由は、医師、看護師の確保の問題からも病院の収支状況は大変厳しく、早急に病院機能見直しをしなければ、厚生連全体の収支に大きく影響が出てくるというものでした。長岡市からの財政支援もお願いしたが、難しい状況にあるというものでした。  しかし、縮小はされましたが、入院施設19床が残され、病院と特別養護老人ホームや在宅との中間的施設で医療も行える老人保健施設が併設されました。そして、赤字状況は続くが収支は改善されるということであり、住民は泣く泣く受け入れました。受け入れたというよりも、受け入れさせられたのであります。この経過からしても、これ以上の機能の縮小、ましてや栃尾郷診療所がなくなるようなことがあってはなりません。診療所を残してほしいとの地域住民の願いは大変強く切実であります。事態は切迫しており、何としてもこの危機を打開し存続を図っていただきたいとの立場から質問するものであります。  そこでまず、栃尾地域における栃尾郷診療所の役割について改めてお伺いします。市長は3月定例会で、地域医療を守るのは私の責任だと言われました。その一方で、栃尾郷診療所の入院施設と老人保健施設を残せという私の主張に対して、それも含めるが長岡市全体でどうカバーしていくかということが私の責任だとの考えを示されました。そこで、栃尾地域における栃尾郷診療所の役割について私の考えを申し上げ、改めて市の見解をお伺いしたいと思います。  栃尾地域は、人口約2万人、面積約205平方キロと広く、全国有数の豪雪地帯でもあります。その栃尾地域において、栃尾郷診療所は唯一の入院施設19床と老人保健施設80床を持ち、地域の中心的役割を担っている医療機関であります。そして、今後栃尾地域の地域包括ケアシステム構築にも必要な医療機関でもあります。入院施設や老人保健施設がなくなるようなことになると、県下広しといえども医療行為のできる入院、入所施設がないのは栃尾地域だけになってしまうのではないでしょうか。  国は、団塊の世代が75歳以上となる2025年度をめどに、重度な要介護状態となっても住みなれた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステム構築を自治体に求めています。そして、地域包括ケアシステムは、おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏を単位として想定しています。  長岡市は、地理的条件、人口、交通事情等を総合的に勘案して11圏域を日常生活圏域として設定していますが、その1圏域が栃尾地域になっています。栃尾地域の高齢者人口は、平成26年10月現在7,210人となっており、高齢化率は36.09%と長岡市11の日常生活圏中最も高くなっています。今後在宅医療が一層重視されていきますが、在宅や外来診療だけでは対応し切れない病気の方々が住みなれた近くで利用しやすい入院、入所施設が必要です。こうした施設が近くにないと、治療がおくれて病気をさらに悪化させ、医療費もかさんでいくことにもなります。栃尾郷診療所は、その入院施設、老健施設を持っており、外来診療も24時間体制の訪問看護も在宅みとりも行い、特別養護老人ホームの協力医療機関でもあります。この診療所が中心的役割を担うことができれば、開業医との連携もより可能になり、必要な地域医療体制が構築されるのではないでしょうか。それを長岡市全体でカバーするといっても容易なことではありませんし、適切な方法でもないと思われます。栃尾郷診療所の持つ機能を存続させることは、地域住民の命と健康を守ることと同時に、住民が安心、安全に住み続けられるまちを守ることでもあります。廃止するようなことになれば、居住環境の悪化と新たな住民負担を強いることにもなり、過疎を一層促進させていくことにもなります。そして、市長が力を入れておられる地方創生にも逆行することになります。市は栃尾地域における栃尾郷診療所の役割についてどのようにお考えかお伺いをいたします。 ○議長(関正史君) 水澤福祉保健部長。   〔福祉保健部長水澤千秋君登壇〕 ◎福祉保健部長(水澤千秋君) 栃尾郷診療所は、現在入院が1年半にわたって休止をしておりまして、現在のところ内科などの外来患者を中心に診療を行っておりますが、栃尾地域には栃尾郷診療所のほかにも内科、小児科、整形外科、耳鼻咽喉科など10カ所の診療所と6カ所の歯科診療所がありまして、これらの診療所も大事な地域医療を担っていただいております。その中で、栃尾郷診療所も日常的な診療を通じて一定の役割を担っていただいているものと考えております。  一方、こうした日常的な医療以外の救命救急医療ですとか休日急患診療につきましては、各生活圏ごとに対応できるものではございません。これについては、長年にわたって市と医師会や基幹病院等が共同して長岡の医療圏全体をカバーする広域医療体制をとっているということでございます。入院機能につきましても同様でございまして、医療圏域内の病院や診療所が連携をして、どの地域の方であっても必要な入院治療が受けられる体制になっているものであります。今後栃尾郷診療所の役割につきましても、こうした医療体制全体の中で十分検討しながら、栃尾の地域医療をしっかりと守っていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 御答弁につきましては、これで納得したというわけにもいきませんが、それなりに栃尾郷診療所の役割についても御理解しておられるようでありますので、次の質問を行いたいと思います。  次に、栃尾郷診療所の運営について、医師確保、財政支援など総合的に検討し、早急に打開策を講じていただきたいので、市の考えをお伺いします。現在栃尾郷診療所は約1億6,000万円の赤字が生じております。最大の理由は医師不足です。病院から診療所に縮小する前は年八、九千万円だと聞いていますので、約2倍の赤字になっています。長岡市は、栃尾郷診療所に無料送迎バス運行の補助金として、3年前から毎年140万円ほどの助成をしております。このバスの運行は大変好評ですが、赤字の額からすれば焼け石に水であります。長岡市立の小国、山古志、寺泊診療所の赤字額も約1億6,000万円と思いますが、原発交付金5,000万円と、残り約1億1,000万円は一般会計から補っております。新潟県厚生連は、同じような厳しい条件のもとで運営しているのだから、栃尾郷診療所にも同等の援助をしてもらってもいいのではないかとの考えを強く持っております。また、5月1日の4者懇談で、新潟県厚生連は「国からも言われているように、地域医療そのものが厚生連の云々というのはこれはちょっと違います。行政が第一ですよ。あなた方はそこで十分医師が確保できて、財政的にも問題がないなら、それはやってください。そうじゃなかったら行政にお任せしなさい。そのために厚生連がつぶれたら何にもならないでしょうということをはっきりと言われました。」と話したとのことであります。新潟県厚生連は、栃尾郷診療所も長岡市の公設診療所として、運営は厚生連でということも望んでいるのではないでしょうか。公設診療所にすれば国から交付税で一定額が交付され、経営的には負担が軽減されます。事態は切迫しています。今後赤字分は長岡市が負担の責任を負うという立場で、来年3月末予定の栃尾郷診療所の縮小、廃止計画及び老健施設廃止計画の中断を求めていただきたいのであります。そして、医療確保、財政支援など総合的に検討し、打開策を講じていただきたいのです。栃尾郷診療所の機能の存続が図られるよう、新潟県厚生連と話し、腹を割った協議を早急にしていただきたいと思いますが、市の考えはどうでしょうか。 ○議長(関正史君) 水澤福祉保健部長。   〔福祉保健部長水澤千秋君登壇〕 ◎福祉保健部長(水澤千秋君) 新潟県厚生連との協議につきましては、この6月の上旬に副市長が厚生連本部を訪問しまして、理事長をはじめとして幹部の職員の皆さんと面談をいたしました。栃尾郷診療所の存続について、そこで改めて要請をしたところでございます。厚生連からは、医師の偏在が一層深刻になり、特に中山間地の医師確保がほとんど不可能になっているということや、あるいは栃尾郷診療所の累積赤字が15億円を超えるほど大きな問題になっていることなど、大変厳しい状況について御説明がありました。  しかし同時に、長年栃尾地域の医療を守ってきた医療者として果たすべき責任もあるとのお考えも示されました。市としましては、こうした厚生連の事情を十分理解しながらも、診療所の存続について具体的に協議をしていくことを改めてお願いをいたしました。これに対して厚生連としましても、今後も協議に応じる旨のお答えをいただいております。具体的な協議に際しては、医師確保や累積赤字、さらには施設の老朽化などの問題が複雑にかかわっておりますので、方向性を探るのはなかなか容易なことではございませんが、栃尾地域の実情を踏まえた中で何とか最善の策を見出していきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 問題は医師確保、それから財政、この大きな2つではないかなと考えております。それで、医師確保の問題でありますけれども、医師数が少しずつふえてきているような状況もあります。平成20年から4年間で新潟県の病院従事者数は172人増加しています。また、平成27年度から新潟県の修学資金貸与による新潟大学の新潟県地域枠医学生の卒業が本格的に始まります。この修学資金は、卒業後医師免許を取得して一定の期間新潟県が指定する医療機関等に勤務した場合返還が免除されるものであります。この医師は毎年十数人ずつ増加し、平成36年には170人になると見込まれています。修学資金貸与医師数をどこに派遣するかは、県の地域医療センターがその役割を担っています。そこで、竹島良子元県議が2月県議会で、修学資金貸与医師の配置では地域医療センターが公的医師派遣の機能を発揮すべきと強調。泉田知事は、「へき地医療や救急医療など地域における政策的な医療の多くを担う公的病院など優先的に配置する必要がある。医師の配置に当たっては、医療関係団体や市町村からの意見も十分踏まえ、配置先病院の優先順位などを検討していく」と答弁しています。長岡市の今後の対応と運動いかんで栃尾郷診療所の新たな医師確保の可能性が生まれてきているのではないでしょうか。ことしは県が市町村などの意見も聞いて地域の医療供給体制の将来のあるべき姿を医療計画において策定することになっています。診療所も対象になります。市長が栃尾郷診療所の必要性と存続の方針をきちんと県に示し、県に医師派遣を強く求めていただきたいと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。 ○議長(関正史君) 磯田副市長。   〔副市長磯田達伸君登壇〕 ◎副市長(磯田達伸君) 諸橋議員から医師確保の具体的な御提案をいただいたわけですが、通告の趣旨と若干違うところもありますので、これは私どもこれから真摯に研究してまいりたいというふうに思っておりますが、先ほど来諸橋議員が5月1日の4者懇談というようなことをおっしゃって、その内容を御紹介されております。お聞きの方は何のことかなというふうなことで、ちょっと私そこを説明させていただきたいのですが、これは厚生連とその現場の栃尾郷診療所の現場、これで2者ですね。あと現場の労働組合と、その上部団体である団体のその計4者で、5月1日懇談したということで、実は私6月11日に厚生連の末武理事長を訪ねて、幹部も相当ずらっと五、六人そろっておられたのですが、その方々と話したとき、この5月1日の4者懇談についても話が出ました。その中で、4者懇談で議論になったことで長岡市に御心配かけているとしたら本当に申しわけなくて、冒頭そういうふうな話があって、何のことかなと思いましたら、要するに雇用の問題でその4者懇談で現に栃尾郷診療所で働いておられる方の雇用をどのように守ってくれるのかというのが強くその幹部の方々に訴えがあって、非常にそれで現場が心配しているというふうな話があったそうです。それについて理事長は、現に勤務している人たちの雇用については厚生連の責任できっちり対応するので、長岡市さんのほうは心配しないでくださいというような話がありました。要するに解雇ということはあり得ない、一人一人について細やかに相談に乗りながら対応していきたいというふうな話がございました。こうした場で、今先ほどおっしゃられたような地域医療を守る問題についても、地域医療を守るという形で職場を守り、自分たちの雇用を守るというのは当然の権利でありますから、そういう議論になるのは当然でございまして、そういう中で厚生連としては責任がない、責任は長岡市に全部あるというふうな言い方は、したのかもわかりませんが、理事長からはこういう話もございました。厚生連としては、農業者の多い栃尾地域に対しては組織──これは組織というのは新潟県厚生農業協同組合連合会ということで、農業者が会員になっている組織なわけで、そういった組織の立場として責任ある立場にあるということを十分認識しているのだということなので、そういう意味では長岡市さんと協力して栃尾の医療というものを守る方策を考えていきたいというふうに言っておりまして、私もそれについては応じて、これからもしっかり栃尾の医療を守るという立場で話をさせてくださいと私申し上げました。ところが、その後で6月に役員の交代時期で、理事長以下かわられるそうなんです。ですから、これからその日だからそんなに徹底的に詰める議論はできませんでしたので、今後新しい役員体制のもとで地域医療をしっかり守るという観点で厚生連と話し合いを進めていきたいというふうに考えておりますので、医師確保も含めてそういった議論をしていきたいと思っています。  それと、医師確保の先ほどのお話ですが、理事長がおっしゃるには、魚沼の基幹病院ができて、県内の医師が相当またそこに行った。もともと都市部への偏在、日本全国でいえば首都圏への医師の偏在というのが問題なわけですが、県内でも都市部への偏在、そして魚沼基幹病院で新潟大学の出身の医師が相当行って、そういういわば影響というのは県内各地で出ているということで、その偏在の度合いが非常にまた厳しくなったということはおっしゃっておられました。いずれこういったいろんな問題がございますが、しっかりとまた話し合っていきたいと思いますので、御理解をよろしくお願いします。  以上でございます。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 魚沼基幹病院の開院に伴いまして、医師がそちらのほうにかなり多くの方々が任務に当たらなければならない、こういう事情については私もある程度承知しております。しかし、県立病院だった小出病院は魚沼市立の病院として、機能は縮小しますけれども、引き続き運営しております。それから県立六日町病院、あれは廃止になりますが、その後を継いで南魚沼市が市立病院として52億円かけて今建設中でありまして、もう11月にはオープンということであります。ですから、医師がいなくて診療所そのものがもうやめなきゃならんかどうかなんていうそういう状況にあるのは栃尾だけなんです。だから、これでいいということではないんです。だから、何としても打開策を講じていただきたいというのが私の考えであります。  それで、もう1つ医師の確保の問題でお伺いしたいんでありますが、全国市議会旬報6月5日付によりますと、自治体病院議員連盟(会長、細田博之衆議院議員)の総会が、5月21日都市センターホテルで開催されています。この中で重点要望として、経営安定対策強化の財政措置のさらなる拡充、そして医師不足・偏在の早期解消のため医師不足地域への一定期間勤務の義務づけの2点が政府に出されています。その後要望に対して総務省から、自治体病院がへき地医療や高度先進医療などを提供する役割を担うため必要な支援を行う、医師の偏在対策については、厚労省から医師の強制的配置は直ちには難しいが、今後研究する必要がある旨の発言があったとのことであります。医師不足偏在の早期解決のため、医師不足地域への一定期間勤務の義務づけは、非常にこれは重要であります。早期実施が図られるよう、全国市長会長の重責も担っておられる森市長としても頑張っていただきたいと思いますが、どうでしょうか。 ○議長(関正史君) 磯田副市長。   〔副市長磯田達伸君登壇〕 ◎副市長(磯田達伸君) 医師偏在の問題、そして医師の確保の問題につきましては、御指摘のとおり非常に大事な問題でございますので、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 長岡市の財政負担または財政支援についてお伺いしたいと思います。厚生連の今置かれている状況、それから栃尾郷診療所で赤字で困っている状況などについては、私もいろいろ聞いております。先ほど言ったことは間違っていないと思いますので、それを踏まえて質問させていただきたいと思います。  今の医師不足、医療制度のもとで、地域医療を担っていくには自治体の財政負担または財政支援は避けられません。例えば、平成25年度の新潟県立病院数は15でしたが、平成25年度決算によりますと、県の一般会計繰入金が約113億円です。それでも約29億円の赤字です。町立津南病院には津南町が平成25年度で一般会計から約4億円の補助金を出しています。ことし10月新築開院予定の阿賀野市立水原郷病院の建設費は約98億円です。そして、指定管理者として運営する新潟県厚生連に阿賀野市は平成23年度に約2億7,000万円、平成24年度に約2億6,000万円、平成25年度に約3億5,000万円を支出しています。ことし11月新築開院予定の南魚沼市立の市民病院の建設費は約52億円です。平成23年1月移転新築の新潟県厚生連の佐渡総合病院に佐渡市は補助金30億円を支出しています。小千谷病院と魚沼病院を統合新築の新潟県厚生連の病院も平成28年10月に開院が予定されていますが、小千谷市は建設費に15億円、そして開院後10年間にわたって毎年1億円の補助をすることになっているとのことであります。人口は津南町が約1万500人、阿賀野市は約4万4,900人、南魚沼市が約5万9,600人、佐渡市が約6万100人、小千谷市が約3万7,700人であり、財政規模もそんなに大きいとは言えません。長岡市の人口規模、財政規模からして、栃尾郷診療所への1億6,000万円程度の負担や支援は決して多額とは言えないと思います。栃尾郷診療所への1億6,000万円程度の財政負担、財政支援などについては市の考えはどうか、お伺いをしたいと思います。 ○議長(関正史君) 磯田副市長。   〔副市長磯田達伸君登壇〕 ◎副市長(磯田達伸君) 先ほども申し上げましたように、栃尾郷診療所の問題は当事者が厚生連と私どもということで、今まさに交渉中、話し合い中でございますので、栃尾の医療を守るという立場から、私のほうでしっかりと交渉したいと思いますので、そのように御理解いただければと思っております。  以上でございます。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕
    ◆諸橋虎雄君 交渉中、話し合い中ということでありますので、これ以上質問はいたしません。少なくとも財政上の問題で栃尾郷診療所の廃止やこれ以上の機能の縮小などということは絶対にないようにしていただきたいと思うのであります。そして、現在行っている外来診療等は何としても存続させて、医師が確保でき次第入院や老人保健施設などの機能も再開するようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  次に、マイナンバー制度についてお伺いをいたします。社会保障や税の個人情報を国が一元的に収集、利用するマイナンバー制度の本格的運用が目前に迫っております。10月に個人、法人に番号通知を行い、来年1月から番号利用、カードの交付が開始されます。個人情報を国が一手に握ることで国の監視や管理が強められるのではないか、年金の個人番号と同じように個人情報が流出し悪用されるのではないか、従業員などのマイナンバーを管理する事業者の負担がふえるのではないかなどの不安が広がっています。そこで、5点について簡潔に質問をいたします。  1点目は、マイナンバー制度はどんな制度で、何に使われるのかということです。また、市民の中には、国が国民の監視、管理を強め、所得だけでなく資産を調査し、税金や社会保険料を確実に徴収するのが目的ではないか、政府が預金口座にもマイナンバーの利用を広げようとしていることから、高齢者を中心に預貯金などの金融資産を把握し、医療や介護の負担を引き上げるのが狙いではないかなどの不安がありますが、市はどのように考えておられるかお伺いします。 ○議長(関正史君) 大滝総務部長。   〔総務部長大滝靖君登壇〕 ◎総務部長(大滝靖君) マイナンバー制度についてお答えします。  マイナンバー制度とは、住民票を有する全ての方一人一人に12桁の固有番号、マイナンバーを付番し、国民の利便性の向上、行政の効率化、公平公正な社会の実現を目指すものです。社会保障、税、災害対策の分野で、国や市町村などが保有する個人情報とマイナンバーを結びつけ、効率的に情報管理を行うとともに、同一人に関する個人情報について他の機関と迅速かつ確実なやりとりを行います。具体的には、法律で定められた年金、雇用保険、医療保険、生活保護や福祉の給付、確定申告など税の手続等でマイナンバーが活用されます。なお、今国会において預金情報に係るマイナンバーの活用に関する法案が提出されております。これは所得や資産に応じて負担していただくとともに、必要な方に対してきめ細やかな支援を行うことで公平公正な社会保障制度を実現するため、マイナンバーを活用しようというものでございます。市といたしましては、今後国の動向を注視してまいりたいと考えております。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 2点目は、政府は制度の目的について、国民の利便性を向上させる、行政の効率化を図るとしていますが、具体的にどのような利便性と行政の効率化が図られるのかということであります。市役所での各種申請手続や届けなどに住民票や納税証明書などの添付が省略できるようですが、これまでの手数料等はどうなるのでしょうか。また、個人番号カードの交付を受けるのは強制ではないとのことでありますが、個人番号カードがなくとも運転免許証や健康保険証などを提示すれば、個人番号カードを提示した人と同じような扱いになるのでしょうか。 ○議長(関正史君) 大滝総務部長。   〔総務部長大滝靖君登壇〕 ◎総務部長(大滝靖君) 市民の利便性についてですが、一例として、これまで児童扶養手当や特別障害者手当の申請に必要であった所得証明書などの添付書類が不要になり、証明書を申請する手間と手数料の負担が軽減されることになります。  次に、行政の効率化についてですが、国や市町村、関係機関がそれぞれ行っていた情報の照合、転記、入力作業に係る時間と労力が、マイナンバーをキーとして名寄せを行うことで大幅に削減されることになります。あわせて市民の皆様の手続も速やかに行われます。  個人番号カードについてですが、ことし10月以降、住民票を有する全ての方に順次マイナンバーが通知され、来年の1月以降は希望される方に個人番号カードが交付されます。マイナンバーが必要な手続においては、番号と本人であることの2点の確認が必要になります。個人番号カードは写真つきであり、1枚で両方の確認ができます。このカードがない場合は、番号が確認できる書類のほかに、運転免許証など本人であることが確認できる書類の提示が必要になります。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 3点目は、個人情報の流出が心配されますが、流出を防ぐ完全な方法はあるのかということであります。これが国民、長岡市民にとっても一番心配することではないかと考えております。サイバー攻撃から100%情報漏えいを防ぐ完全なシステム構築は不可能と言われています。しかも、意図的に情報を盗み、売る人間がいたり、一度漏れた情報を悪用したり、流通、売買されるようなことになると取り返しがつかないことになります。情報は集積されるほど利用価値が高まり、攻撃されやすくなります。流出を防ぐ完全な方法がなければ、大変な被害をもたらすことになりますが、市はどのような対策を講じていかれるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(関正史君) 大滝総務部長。   〔総務部長大滝靖君登壇〕 ◎総務部長(大滝靖君) マイナンバー制度では、個人情報の流出防止について、制度及びシステムの両面からさまざまな対策を講じることとしております。まず、制度面の対策といたしましては、マイナンバーを利用できる事務の範囲を法律、条例に具体的に規定することで、マイナンバーの適正な利用の範囲を明確化するとともに、違反した場合には他の法令と比べ厳重な罰則が課せられることが番号法に定められています。また、成り済ましが生じないように、マイナンバーの提供を受ける場合には厳格な本人確認を行うよう番号法において義務づけられております。  次に、システム面の対策といたしましては、個人情報にアクセスできる人を制限し、その記録を管理することや、行政機関の間で情報連携する際は、インターネットとは別のセキュリティの高い回線を使用して通信を暗号化するといった措置が講じられます。また、個人情報は従来どおり各行政機関が分散して管理し、行政機関の間の情報連携は必要となった都度マイナンバーとは別のコードを使って行う仕組みとし、特定の機関に個人情報を集約し一元管理することはいたしません。  なお、今般の日本年金機構における個人情報流出問題を受け、総務省から標的型攻撃対策の徹底について通知が出ており、これに沿って今後各自治体では情報セキュリティのさらなる強化を進める予定でございます。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 4点目は、事業者に大きな負担がふえると言われていますが、その影響についてであります。従業員を雇うなど個人のナンバーを扱う事業者は全て個人番号関係事務実施者として、マイナンバー運用の義務を無償で負うことになります。事業主が従業員やその家族のマイナンバーを管理するために、事業所内の書類管理の徹底、パソコンやサーバーへのウイルス感染や不正侵入対策、マイナンバーに対応したソフトへの切りかえなど、実務も経費も増大することになります。また、事業者が個人番号を流出させたら重い罰金が科せられることになります。特に小規模事業者にとっては大きな負担になり、経営を圧迫することになるのではないかと懸念されます。事業者の状況について市が把握する義務はないかもわかりませんけれども、これからこの制度を運用していく上には深い関係があるわけでありますので、市のお考えをどうかこの際お聞かせいただければありがたいと思っています。 ○議長(関正史君) 大滝総務部長。   〔総務部長大滝靖君登壇〕 ◎総務部長(大滝靖君) 事業者の皆様への影響についてですが、健康保険、厚生年金、雇用保険の手続や、源泉徴収票の作成などの際にマイナンバーを取り扱うことになりますので、従業員やその扶養家族の方々のマイナンバーを確認し、関係機関へ報告することになります。また、法律に基づいてマイナンバーを厳格に管理していただくとともに、マイナンバーを取り扱う従業員の管理、監督など安全管理措置が求められます。そのほかにもシステム改修などが必要となりますが、適切な制度運営を図っていくために事業者の皆様には制度開始に向けた対応を進めていただく必要があると考えています。これらのことにつきまして、事業者の皆様に御協力をお願いすることになります。 ○議長(関正史君) 諸橋虎雄議員。   〔諸橋虎雄君登壇〕 ◆諸橋虎雄君 最後の質問であります。延期、廃止を求める声も強まっていますが、市の見解はどうかということであります。世論調査では、マイナンバー制度への懸念が広がっています。ことし1月の内閣府調査では、特に懸念がないと答えたのはわずか11.5%、プライバシー侵害のおそれがあると答えたのは32.6%、個人情報不正使用による被害に遭うおそれがあるが32.3%、国により個人情報が一元管理され監視、監督されるおそれがあるが18.2%となっています。また、対応のおくれも指摘されています。毎日新聞5月9日付では、企業や官公庁の担当者アンケートで、システム対応が完了しているのは企業で4%、官公庁で3%にとどまり、まだ何も行っていない企業は31%、官公庁で24%を占めております。番号制が既に導入されている米国や韓国では、何千万人という単位の個人情報漏えい事件が発生し、深刻な被害が出ています。マイナンバー制度は実施を延期し、また廃止すべきものと私は思いますが、最後に市の見解をお伺いし、質問を終わりにしたいと思います。 ○議長(関正史君) 森市長。   〔市長森民夫君登壇〕 ◎市長(森民夫君) 全国市長会でもこの今回の事件の発生を機に議論いたしまして、緊急決議をいたしました。その内容は、個人情報保護に関して万全の措置を講じていることをもっと国民に対して丁寧に説明してほしいというのが第1点。第2点として、本年10月からのマイナンバー付番通知、そして来年1月からの個人番号カードの交付を予定どおり確実に実施してほしいという決議をいたしました。これは、全市長の総意でございます。なぜそのような決議を行ったかと申し上げますと、さまざまなこれの利用によりまして福祉を中心に市民の利便性が格段に向上するということが各市長がよく理解をしているということでございます。これはやはりサービス向上のためには絶対必要だというふうに考えているということでございます。  もう1つは、今回のマイナンバーのシステムが非常に厳格に組み立てられておりまして、今回の事件のような漏えいとは直接は結びつかないということをしっかりとまた各市長が把握をしているということでございます。  以上のことから、先ほどの決議をいたしたところでございます。私としても、この決議と同じ考えでございます。          ──────────────────────── ○議長(関正史君) この際、20分程度休憩いたします。   午後2時37分休憩          ────────────────────────   午後3時開議 ○議長(関正史君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。          ──────────────────────── △質問項目  入札制度について  環境政策について ○議長(関正史君) 次の質問に移ります。  入札制度について、環境政策について、藤井盛光議員。   〔藤井盛光君登壇〕 ◆藤井盛光君 皆様方こんにちは。市民クラブの藤井盛光でございます。本日私からは、市の入札制度と環境政策について、市の見解を伺います。  入札制度に関しましては、昨年の3月、総務委員会、続く6月議会の一般質問と意見交換をさせていただきましたが、その基本には、公共事業において地域経済を底支えするために事業者が十分な利益を上げることが必要であるといった一貫した考えがございます。地方の経済振興は、そこに若者が定住する上で大変重要です。その地方の経済振興を実現するためには、2つのシンプルな環境整備が重要です。1つ目は、地域の中で地域の外へ出ていくお金より地域の中へ入ってくるお金が上回るようにすることです。長岡市の貿易黒字を維持することと言ってもよいでしょう。2つ目は、地域の中でお金が回る仕組みを考えることです。別の言い方をすれば、1次、2次、3次産業の地産地消の推進です。この2つの達成が官にも民にも求められるわけですが、民間に協力をお願いする前に、行政のリーダーシップで地域経済に貢献できるのが市の入札制度です。長岡市には外貨として地方交付税が入ってきます。市は公共事業でお金を民間に流すわけですが、この際に末端社員まで消費性向が上がる手取りとなるように、また事業者が多少割高でも地域内での資材調達に取り組めるように、落札価格を調整する必要があります。そのためには、長岡市のシステムにおいて事実上の落札価格となっている最低制限価格を引き上げる必要があると私は考えます。これまでのやりとりの中で理解した当市の見解は、工事成果品の品質確保及びダンピング防止のために最低制限価格を設定しているとのことです。経済成長の著しい時期、インフレ率が想定を上回るような状況においては、政府支出の締めつけは経済の安定に寄与しますが、現在のように地域経済が疲弊している状況では、予定価格に対して事実上の値切りを迫る制度のあり方はふさわしくありません。各種単価の設定において、根拠となる法令はなく、市の裁量で決めることができます。それを県内の他の市町村と比較など地方自治を真っ向否定するような市政のあり方は、考え直す時期に来ております。  私としては、予定価格を引き上げて従来の算定基準による予定価格を最低制限価格にしてもよいぐらいに思っておりますが、ひとまず最低制限価格を県の基準まで引き上げるべきです。地方創生を支える入札制度とはどうあるべきか、現下の経済状況を踏まえて市の見解を伺います。  次に、長岡市の中でもそれぞれの地域に根差した事業者のための入札制度のあり方についてお尋ねいたします。市内の事業者には、大所帯のところから一人親方のところまでさまざまな形態があります。規模の小さい事業者は必然的に予算が低目の事業しか入札に参加できません。また、そういった事業者は地域に根差して活動していることが多く、地域経済の守り手とも言えます。大型案件を細分化して入札を実施することは、地域の小規模事業者を守り、地域経済を守ることにつながります。当市はこれまでにもこの事業分割に対して前向きに取り組んでおられましたが、いまだ制度としては恣意的な運用になっているといった声を地域の業者から聞きます。地域業者の受注機会がふえるよう、きめ細かい事業分割をさらに推進すべきと考えますが、市の見解を伺います。  これらの提案に関して私が思うことは、世論の公共事業、特に建設業界に対する一般的な意識です。公共事業悪玉論とでもいいましょうか、税金で仕事を受け、報酬を得るということに対し、特にこの不況下においては批判的論調が基調となっているように思われます。コンクリートから人へというスローガンもそれに拍車をかけました。しかし、そもそも公共事業とは誰のために行っているのかといえば、それは多くの市民のためです。そして、その市民の安全・安心を守るためのインフラを整備しているわけでございます。雪道の安全確保、洪水対策、重要インフラの整備等皆のために働いてくださる業者に対して、けしからんというねたみの気持ちではなく、いつもありがとうという感謝の気持ちで臨むべきです。そういった価値観のもとに、どのような入札を行うべきなのか、空気に流されず、いま一度自分の頭でよく考える必要があると私は強く思います。  次に、市の環境政策について、まずはごみの収集についてお伺いいたします。生ごみを用いたバイオガス発電設備の本稼働に伴い、平成25年度からごみ収集のサイクルは変更となりました。生ごみと可燃ごみの収集は、生ごみだけの日が週2日、生ごみと燃やすごみの日が週1日ですが、これらの分別と燃やすごみが週1回しか収集されないことに関して多くの御家庭において負担と感じられているようです。生ごみを用いたガス発電は、地域内でエネルギーを生み出し、地域経済の底上げに貢献することから、分別は負担ながらもその意義はよく理解できます。一方で、燃やすごみが週1回というのは、これからの暑い季節に水気を含むものも保管することを考えると、何かしらの対処が必要なのではないかと考えます。制度施行から2年を経て根強く残るごみの分別にかかわる負担に対し、市はどのように認識しているか伺います。また、あわせて家庭の御負担に対して市は何らかの対応を考えているかお伺いいたします。私は、生ごみによる発電を継続し、市民の負担を軽減するためには、燃やすごみの収集回数をふやすことが必要だと思います。そこで、生ごみと燃やすごみの指定袋を同時に収集した後に処理場で再度分別するとともに、収集回数を両方とも週3回にすべきと考えますが、市の見解を伺います。将来的に自動分別技術等が発展し、家庭での分別の手間を省くことができるのであれば、それら手法を積極的に今後取り入れていただきたいと願います。  最後の質問は、柿川についてです。柿川は、長岡市の中心市街地を流れる象徴的な河川ですが、水害の元凶となることはあるものの、この存在意義が議論されることはあまりありません。文化的な都市において、中心部を流れる河川は何かしらの形で景観や住民の生活において前向きな影響を与えることが好ましいと私は考えます。都市部の柿川の水は、一べつすると濁りぎみで、川底には投棄物も多くあり、景観の統一感もなく、さまざまな観点からまだまだ取り組めることがあるのではないでしょうか。柿川をきれいにして、市民憩いの場として有効活用すべきと考えますが、市の見解を伺います。  以上の点につきまして、御答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(関正史君) 森市長。   〔市長森民夫君登壇〕 ◎市長(森民夫君) ただいまの御質問の中で柿川についての御質問がございました。私も子どもの時代大変柿川と縁の深い生活をしておりましたんで、この質問にお答えをしたいと思います。  私自身は、小学校、中学校を現在アトリウムがありますあの一角に住んでおりまして、柿川を見ながら中学校に通っておりました。また、外川踏切の踏切の下の橋脚に潜り込みまして、よく釣りをした経験がございます。子どものころの思い出でございますけれども、そうした当時の柿川に思いをはせますと、その後これは新潟県の事業が大変多かったわけでございますが、かなりいろんな意味で整備をしていただいたなというのが実感でございます。市民の憩いの場としての有効活用というお尋ねでございますが、柿川は管理者が新潟県でございますので、新潟県事業でございますけれども、追廻橋付近や平和の森公園、あるいは河川空間を利用した親水護岸を整備していただいてまいりました。その柿川の整備によって、同じようにやはり柿川に思い出がある市民がいろんな取り組みを行うようになっていると思います。例えば、毎年長岡まつりで行われる灯籠流し、これは長岡青年会議所の皆さんが中心となって始められたわけでございますが、中学生が中心となって多くの市民が賛成して清掃活動を実施しております。また、沿川住民で構成された柿川を守る会というのもございまして、平和の森公園周辺などで環境美化活動が積極的に行われております。こうした活動が多くの市民に理解されて、柿川というものが長岡市民にとって大変親しみのある川になってきたのではないかなと、このように思います。水質につきましても、私の先ほど言いました魚釣りをしていたころの水質に比べましても今は大変よくなっておるというのが私の実感もそうですし、また定期的に水質検査を実施している中でも数値は基準値以下でありますので、安心できる水準ではないかなとこのように考えております。その一方で、御指摘もございましたけれども、中心市街地の柿川周辺は特に平成23年7月豪雨で甚大な浸水被害を受けたわけでございます。また、近年は特にゲリラ豪雨が頻発しているわけで、ある意味で都市内の河川がたびたび氾濫するということは大変やはり問題がございます。そのために柿川放水路に着手していただいたわけでありますけれども、この一日も早い完成を私も望んでいるところでございます。今後とも市民の皆様の御理解、御協力を得ながら、ハード、ソフト両面で市民に愛され続ける河川となるように長岡市としても積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。  入札制度につきましては財務部長から、それから環境政策につきましては環境部長からそれぞれお答えさせていただきます。私からは以上でございます。 ○議長(関正史君) 阿部財務部長。   〔財務部長阿部隆夫君登壇〕 ◎財務部長(阿部隆夫君) 私からは、入札制度に関する御質問にお答えをいたします。  昨年の6月市議会の一般質問でもお答えをしておりますが、私どもも地域の事業者の皆さんにお金が回る仕組みをつくることはこれは大変重要なことである、このようには認識しております。このため、本市の近年の予算編成におきましても、国・県等の公共事業費が減少した時期においても普通建設事業費の枠、いわゆる量をしっかりと確保するとともに、入札面におきましても市内の建設事業者ができる工事は市内業者に限定して発注するなど、地域での経済循環が一層図られるよう配慮してまいりました。これらの取り組みは、業界の方々からも賛同を得ており、大変喜ばれているというふうに思っております。一方で、市の歳出予算は御承知のとおり市民の皆さんからいただいている大切な税金が財源となっております。したがって、最少の経費で最大の効果を上げることが私どもの責務であり、また多くの市民の願いであることをぜひ御理解いただきたいというふうに思っております。  その上で、最初の御質問の最低制限価格の引き上げについてでございますが、この最低制限価格設定の目的は、議員御指摘のとおり決して経済対策ではありません。あくまでも公共工事の品質の確保、それからダンピングの防止が目的でございます。よって、経済効果の向上のためにこの最低制限価格を引き上げることは考えておりません。  なお、本市の最低制限価格の水準ですが、国の基準を上回っており、他の自治体と比較しても決して低くないという状況でございます。また、実際の業者の手取り額になるいわゆる契約金額水準を示す落札率でございますが、平成26年度の本市の落札率は平均で92.8%でございます。新潟県は公表しておりませんが、公表している新潟市と比べまして3.5ポイント高くなっているというのが現状でございます。  次に、建設工事の発注方法に関する御質問にお答えします。議員御提案の地域業者の受注機会をふやすための事業分割についてでございますが、先ほどもお答えしたとおり従来から市内の建設業者ができる工事は市内業者に限定して発注するとともに、効率性や経済性などに配慮しながら可能な限り分離分割発注を行っております。具体的には、建設工事におきましては市内専門業者の元請での受注機会を確保するため、建築、電気、機械、外構工事というように工種ごとに分割発注を行うとともに、道路や下水道整備などの土木工事につきましては、1つの路線や管路を分割して発注しております。さらに一抜け方式、これは例えば1つの路線をA工事とB工事に分割した場合に、A工事の受注者はB工事の受注者となることができない入札方式でございますが、これもあわせて行っております。このように市内の建設業者の受注機会の確保には従来から積極的に取り組んでおります。なお、分割発注を行うかどうかの判断は、それぞれの工事の内容や規模、現場条件等を総合的に勘案した上で決定をしております。例えば、延長が短い生活道路の工事を分割すると、現場でのふくそうが想定され、安全確保に問題が生じます。したがいまして、全ての工事を一律に分割できるものではないことを、ぜひ御理解いただきたいというふうに思っております。  私からは以上でございます。 ○議長(関正史君) 茨木環境部長。   〔環境部長茨木正春君登壇〕 ◎環境部長(茨木正春君) 最後に、私からは生ごみと燃やすごみの分別収集について見直しが必要ではないかとの御質問にお答えしたいと思います。  まず、環境政策とりわけ廃棄物処理を考えるときの背景について議員は十分御承知と思いますので、まさに釈迦に説法かもしれませんが、若干触れさせていただきます。大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会では、化石燃料をはじめとする大量の資源を消費しつつ温室効果ガス、自然破壊など地球規模のさまざまな環境問題を引き起こしています。特に資源を海外に依存している我が国では、天然資源の枯渇という懸念を受け、循環型社会への変革が重要な課題となっております。そのため、国では21世紀初頭に循環型社会形成推進基本計画を策定し、平成25年には第3次の改訂を行い、国を挙げて天然資源の消費を抑制し環境への負荷ができる限り軽減される循環型社会の形成を目指しているところです。本市におきましても、グローバルに考えながら足元から行動するという観点から、ごみの減量と資源物のリサイクルを推進しているところであり、その実現のためにはごみの分別が極めて重要であると思っております。平成25年度から開始した生ごみの分別収集は、ごみの中でも燃やすごみの減量を第一の目的として実施しているもので、生ごみを分別することで燃やすごみを確実に減らすことができ、埋め立てる焼却灰を少なくして最終処分場の延命化を図ることができます。このことは、一般廃棄物処理に対し責任を有する市として最も基本的重要な施策であります。さらに、本市においては既に焼却施設の統廃合を実現しておりますし、今後現在稼働中の焼却施設を更新する際には規模の縮小化が図れると展望しております。このような効果を総合的に試算すると、生ごみ資源化事業の契約期間である15年間で約35億円の経費節減になると見込まれているところです。一方、燃やすごみの分別を開始した当初は、燃やすごみの収集回数をふやしてほしい、生ごみはそんなに多くは出ないなどの御意見もいただきました。しかしながら、3年目となる最近では、そういった御意見は極めて少なくなっております。日常業務での電話相談のほか市内1,700名を超える環境美化推進員との意見交換会やアンケート、町内会等への出前講座など多くの市民からの直接お話を伺う機会からは、むしろ正しい分別方法を確認したいという内容が多く、生ごみの分別収集に対する市民意識の前向きな変化を感じさせていただいております。この間、市といたしましても市民からの声を受け、生ごみの収集日に出すことができる紙おむつと同様にペットシートも出せるようにしたり、生ごみ用の指定袋に超極小サイズを追加するなど、工夫改善を重ねてきております。さらには、あふれてしまうごみステーションについては、収納枠をふやしたり、網をかけるなどその場に合った改善策を町内会とともに考え、対処してきております。また、市では毎年エコロジー標語コンクールを実施しておりますが、昨年度の小学生の部の大賞作品は、「ぶんべつで ごみもへんしん エネルギー」というものでした。これは、まさに分別の意識が小学生にも浸透しているあらわれであると大変うれしく思っております。市民から生ごみの分別に取り組んでいただいた結果、燃やすごみの減量にとどまらず、ごみの総量も減少しつつ、プラスチック容器包装材などの資源物の回収量は増加しているという短期間で明確な成果にもつながっております。このように、循環型社会の形成に当たっては、ごみの分け方や出し方をはじめとして、市民と一体となった取り組みが不可欠であり、市民の皆様が日ごろ高い意識を持ってごみの減量とリサイクルに取り組んでいただいていることに対し、深く感謝を申し上げたいと思います。ごみのことは全ての家庭の毎日の生活に密着していることから、分別の種類や収集回数などを変更した場合に、制度が定着するにはある程度期間が必要であると考えております。加えまして、今ほど事例を御紹介したような成果も出ておりますので、現時点では御提案のような見直しを行う予定はありません。多くの自治体が、「混ぜればごみ、分ければ資源」を合い言葉に、ごみの分別に取り組んでおります。ごみの分別は市民の御協力がなくてはならないものです。本市といたしましては、引き続き市民の皆様からごみの分別に御協力と御理解をいただけるよう今後も努力してまいりたいと考えております。  以上です。          ──────────────────────── △質問項目  児童の放課後の居場所について ○議長(関正史君) 次の質問に移ります。  児童の放課後の居場所について、桑原望議員。   〔桑原望君登壇〕 ◆桑原望君 桑原望です。通告に従いまして、児童の放課後の居場所について一般質問させていただきます。  私たち長岡市が抱えている課題の1つに人口減少があります。現在約28万人の長岡市の人口は、2035年には22万人にも減少するという予測さえあります。長岡市の人口減少には、出生数から死亡数を比較し死亡数が大きいことによる自然減によるものと、転入数から転出数を比較し転出数が多い社会減の2つの理由があります。長岡市が人口減少への対策として最優先で取り組むべきは子育て支援の充実であると考えます。子育て支援を充実させることによって出生数をふやし、自然減を少しでも抑えることができます。さらに、子育て支援を充実させることで子育て世代の転出を抑え、転入をふやすことによって社会減を少しでも抑えることも期待できます。このようなことから、子育て支援を充実させることは自然減と社会減この双方から長岡市の人口の維持に大きな効果があると考えます。このような理由から、子育て支援を充実させる必要があるとは思いますが、そもそも実際に子育てを行っている当事者が悩み苦しんでいることを解決することこそが政治の役割だということを忘れてはいけないと思います。  さて、子育ての課題はさまざまありますが、その中で多くの子育て世代から要望の多い児童の放課後の居場所について質問をさせていただきます。共働き家庭やひとり親家庭の子どもが保育園から小学校に進学する際に保護者が直面する社会的な問題は、小1の壁と言われております。保育園では延長保育があるところも多く、ある程度遅い時間まで子どもを預かってもらえます。しかし、子どもが小学校に進学すると学童保育では通常午後6時で終わってしまうことから、保育園よりも預かり時間が短くなってしまい、共働き家庭やひとり親家庭では子どもの小学校入学を機に働き方の変更を迫られる方が多くいるのが現状であります。平成25年度に長岡市が行ったニーズ調査によりますと、父親も母親も優先度は仕事や家事、育児などを含む全てを両立させたいが最も高くなっておりますが、現実の優先度では父親は仕事を優先しているが高く、母親は家事、育児を優先させているが最も高くなっているという調査結果でした。この結果から、父親、母親ともに仕事と育児、家事を両立することへの意識の高さがうかがえますが、現実はどちらか一方を優先せざるを得ない状況にあると言えます。また、働くために必要なことという調査結果に対して、子育て者に配慮した労働条件・制度があり、それが実際に活用できる職場環境という答えが、小学生の子どもを持つ保護者では65%と最も高くなっております。このようなことから、仕事と家庭を両立させる環境を整備することが求められております。長岡市には児童の放課後の居場所として主に児童館、放課後児童クラブ、放課後子ども教室があります。これらはどれも同じようなものと思われがちでありますが、目的も内容も異なるものであります。放課後児童クラブは、共働きやひとり親家庭の児童の放課後の生活を継続的に保障する役割であり、働く親を持つ児童にとっては家庭にかわる毎日の生活の場です。一方、放課後子ども教室事業は、文部科学省によりますと、基本的に子どもが自由に出入りできる居場所づくり事業であり、生活の場を提供することを目的とした事業ではないと説明されております。これらの事業はそれぞれ目的と内容が異なっており、どの事業も重要だと考えます。そこで、児童の放課後の居場所について、それぞれの目的と内容、設置状況についてお聞きいたします。  私は、長岡市の子育て支援は他の自治体と比べ総合的に進んでいると考えております。その理由として、長岡市には市民協働が根づいており、子育てに対しても家庭、行政、そして地域や各種市民団体などが連携し取り組んでいることが挙げられます。次に、市長をはじめ市職員が子育て世代の生の声をしっかりと受けとめているからだと思っております。その成功事例として、子育ての駅があります。雨や雪の日であっても思いっきり子どもを遊ばせたい、そういった保護者の声を受けとめ、それをプロとして実現させたのが子育ての駅であります。もともと若い子育て世代は市政に対する発言力は強いわけではありません。特に最近では全人口の中で子育て世代の占める割合が減少していることもあり、子育て世代の声は前より通りづらくなっていると言えます。今回の質問で取り上げます児童の放課後の居場所という課題を解決する大切な一歩は、保護者からの意見や要望を市が酌み取って、その思いを受けとめることが重要であると考えます。そこで、保護者からの意見や要望を市はどのようにとらえているのかお聞きいたします。  児童の放課後の居場所について、保護者が最も悩んでいるのが放課後児童クラブの開館時間の問題です。放課後児童クラブは、放課後帰宅しても保護者が就労などで適切な保護を受けられない児童に健全な遊びの場や生活の場を与えるものであります。また、長期休業時や土曜日なども開館しております。利用方法は登録制であり、放課後は学校から直接利用することができ、迎えに来た保護者と退館する仕組みとなっております。この放課後児童クラブは、児童にとって大切な生活の場となっており、就労している保護者にとって必要不可欠な存在であります。その一方、大きな課題となっているのが放課後児童クラブの開館時間です。放課後児童クラブの閉館時間は午後6時までとなっているために、仮に保護者が17時半、午後5時30分に仕事が終わったとしても、わずか30分しかありません。5時半ちょうどに仕事が終わらないことだってあるでしょう。職場から放課後児童クラブまで距離がある方もいらっしゃるでしょう。また、冬の雪のせいで大幅におくれることもあるでしょう。閉館時間ぎりぎりや時間を過ぎて到着したら、職員の方に迷惑をかけてしまう、そう感じる保護者の方がほとんどだと思われます。この閉館時間が早いことによる時間の余裕のなさが、心の余裕のなさ、そして子育ての余裕のなさにつながっていると言えます。長期休業休暇時の放課後児童クラブの開館時間は午前8時半からとなっております。つまり多くの会社の始業時間と児童クラブの開館時間とが同じ時刻であり、大変保護者の方は苦労しております。そのため、保護者同士でファミリーサポートやシルバー人材センターを利用して対応しているという例もありますが、保護者の中には友達のお母さん同士で交代して仕事を遅刻する申請を出して子どもを送っていた、そんなこともあると聞いております。このような現状を踏まえ、私は放課後児童クラブの平日の開館時間の延長をし、長期休業時の開始時間を早めることが必要と考えますが、市の考えをお聞きいたします。  次に、放課後児童クラブの定員についてお聞きいたします。放課後児童クラブの対象児童は、小学生で放課後帰宅しても就労などにより保護者が不在の児童となっており、定員を上回る場合は低学年を優先します、とされております。施設の面積や職員数などから定員があることは理解できますが、放課後児童クラブに児童が入れなかった保護者は働き方に大きな影響があるため、希望者全員が入れるように環境を整備する必要があると考えます。そこで、放課後児童クラブに希望者は登録できているのか、また希望者が多い場合の定員の拡充について市の考えをお聞きいたします。  次に、配慮を要する児童の受け入れについてお聞きいたします。私が平成25年12月定例会本会議で行った発達障害児に関する一般質問への答弁によりますと、長岡市は小・中学校で日常の活動や実態調査の中で児童・生徒の学習面、行動面等の状況を把握しており、小・中学校の通常の学級に在籍する児童・生徒のうち約7%が発達障害の可能性があるとのことでした。発達障害の可能性があるお子さんの保護者から、児童クラブに受け入れてもらえるのか、そういった不安の声もお聞きいたします。そこで、配慮を要する児童の受け入れ体制を充実させる必要があると考えますが、配慮を要する児童の受け入れ体制はどのようになっているのかお聞きいたします。  次に、職員の確保と育成についてお聞きします。先ほど平日の開館時間を延長し、長期休業時の開始時間を早めるべきと述べさせていただきました。また、配慮を要する児童の受け入れに対しても述べさせていただきました。言うまでもなく職員の責任は重要であります。これまで述べた課題を解決するために、児童の放課後の居場所の充実のためには職員の確保とさらなる育成が必要だと考えますが、市はどのように考えているかお聞きいたします。  さて、長岡市は放課後児童クラブの利用料を無料で行っております。他の自治体では有料がほとんどの中で、無料で運営していることは一定の評価ができます。しかし、最優先すべきは無料での運営ではありません。仮に一部有料であったとしても、保護者のニーズに応えることこそが最優先すべきだと考えます。そこで、今後無料での運営についてどのように考えているかお聞きいたします。  これまで児童の放課後の居場所について意見を述べさせていただき、質問をさせていただきましたが、仕事と子育ての両立をさせるためには、行政の政治制度を充実させるだけでは不十分であります。特に企業などの社会的な理解と協力が必要不可欠であります。そこで、企業など社会的な理解と協力を進めるために、長岡市はどのように取り組むのか、最後にお聞きいたします。  以上、児童の放課後の居場所について質問をさせていただきます。 ○議長(関正史君) 森市長。   〔市長森民夫君登壇〕 ◎市長(森民夫君) 放課後児童クラブのニーズをしっかりと把握する必要性ということに関しましては、これまでも実施してきたつもりでありますけれども、やはり今後とも保護者からの御意見、御要望をしっかりと受けとめていく必要があると思っております。例えば、時間延長のことにつきましても、市長への手紙とかいろんな御要望をいただきます。そういう場合は、いただいた御要望にただお答えだけするんじゃなくて、きちんとコミュニケーションをとるように心がけております。また、利用された保護者の方と懇談を持ったり、いろんな対応をしているわけでございます。時間の延長という問題についても、やはりそれはしっかりとそのニーズを把握することが原点になろうかと思います。1つは、時間の延長を必要になる場合が毎日そうなる人も中にはいらっしゃるかもしれないけれども、ほとんどの方は週に何回、月何回というふうに時々そういうことがある、そのときに対応してほしいというような傾向もあるやに聞いております。また、利用者全員で時間の延長の要望があるのではなく、やはりその働いていらっしゃる場所、企業あるいは業種によってそういうニーズがあり、それをしっかりと把握した上で、必要なことをきちんと対応していくという姿勢が必要じゃないかと思うわけです。ですから、時間の延長についても、ある意味では一律延長するほうが手間は省けるわけですけれども、それによりましてそうした必要のない子どもさんまで7時までいることが本当にいいことかどうかという悩みもあるわけでございます。その辺の二律背反する部分をどう調整していくかということが重要であると思いますが、いずれにしても御指摘の点については前向きに検討していく方向で後ほどお答えをさせていただきたいというふうに思います。  それから、私のほうで特に申し上げたいことは、今地方創生ということを先ほどから申し上げておりますけれども、地方のよさということを考えたときに、やはりワーク・ライフ・バランスの観点、特に通勤時間が大都市に比べて短いという点や、あるいは働く場所に放課後児童クラブや、近いところに放課後児童クラブや保育園があるというメリットがあります。そういったことも1つ地方での暮らしの子育てのしやすさに影響を与えるというふうに考えますと、さらに一歩進めて各企業に対しましてやはりワーク・ライフ・バランスということを今まで以上に考えていただくように働きかけていくということも非常に大事な観点じゃないかと思っております。先日ワーク・ライフ・バランスについて全国で活躍されておられます小室さんという女性にお会いをいたしましたけれども、一律に残業をするよりは、できるだけ早く帰宅をして子育てやその他の家庭環境を充実させたほうが結果的に仕事の能率が上がるというようなデータもあるようでございます。そういったことを、確かに残業というのは、そんなことを言っている長岡市でも残業がありますから、あまり偉そうなことは申し上げられませんけれども、そういったことを見ながら、そういうワーク・ライフ・バランスということも考えていく道も一方であるのではないかなというふうに思うわけでございます。ですから、御要望に対して真摯にお応えをするということは、おっしゃられたことを全て実現するのではなく、そこでコミュニケーションをとってよりよい政策を築き上げていくということが必要であろうかと思いますので、その点につきまして部長から答弁をさせていただきます。  私からは以上でございます。 ○議長(関正史君) 若月子育て支援部長。   〔子育て支援部長若月和浩君登壇〕
    子育て支援部長(若月和浩君) 私からは、個別具体の質問にお答えさせていただきます。  初めに、児童の放課後の居場所としましては、議員からも御紹介がありましたとおり放課後児童クラブ、児童館、放課後子ども教室の3つがあります。放課後児童クラブは、主に放課後帰宅しても保護者が家庭にいない留守家庭の小学生を対象に、家庭の延長としての生活の場として実施しております。利用に当たっては、事前に登録が必要であり、放課後から保護者が迎えに来るまでの間、児童厚生員が児童を預かり見守っているもので、市内には現在44クラブございます。次に、児童館ですが、地域における遊びの場として、主に未就学児から中学生までが開館時間内であれば自由に来館し、利用することができます。市内には39館ございます。最後に、放課後子ども教室ですが、放課後等に子どもたちが安心して活動ができ、充実した時間を過ごすことができるよう、コミュニティセンターや小学校等を活用し、地域のボランティアが先生となって、スポーツや文化活動をしたり、地域住民との交流活動等の取り組みを行う学びの場となっております。現在12カ所で実施しております。  次に、保護者からの意見や要望をどのようにとらえているかにつきましては、今年度から始まりました子ども・子育て支援事業計画を策定する際に、就学前及び小学生の保護者を対象にニーズ調査を実施し、意向を把握したところでございます。また、折に触れクラブや担当課である子ども家庭課に直接御意見をいただくほか、市長への手紙やメールでもお声をいただいております。市にいただくこのような意見や御要望は、先ほど市長が答弁させていただきましたとおり子育て世代の大変貴重なものであると受けとめまして、それぞれの置かれている方の状況や背景などをしっかり把握し、その方々とよくコミュニケーションをとって対応してまいりたいと考えております。  次に、放課後児童クラブの開館時間の延長についてお答えいたします。延長を要望される方の多くは、児童クラブは午後6時まで、その前いた保育園は午後7時まで預かっていることから、小学校へ入学する際、ライフスタイルが変わることを心配されておられます。しかし実際には、例えば登録者が100人を超える黒条地区では、現在自主的に預かり時間の延長サービスを実施しておりますが、利用者は1日平均2名程度です。このような状況を見ますと、一律には延長せず、希望する方の事情をよくお聞きして、本当にお困りの方については最長1時間程度の延長をするなどの方法を検討したいと考えており、現在放課後児童クラブの運営者や利用者、企業等から御意見を伺っているところであります。  次に、放課後児童クラブの登録につきましては、利用を希望される方はおおむね登録をいただいております。これまでも利用者が定員を上回り施設も手狭になっている児童クラブにつきましては、富曽亀地区や黒条地区、上組地区のように2つ目の児童クラブを整備してまいりました。今後につきましても、児童数の推移や利用状況等を見ながら、必要に応じて施設の増築や新設などの施設の整備を行い対応してまいります。  次に、配慮を要する児童の受け入れ体制についてお答えいたします。配慮を要する児童の受け入れについては、これまでも児童厚生員をふやすなどして対応してまいりました。児童厚生員が、新1年生が児童クラブに入る前から保護者や保育園、小学校等と情報交換を行うとともに、入学後も小学校と定期的に情報共有をしながら一人一人の児童の特性に応じた対応をしております。さらに、今年度から児童厚生員への助言、指導、相談に応じる放課後発達支援コーディネーターを配置しております。コーディネーターから具体的なアドバイスどおりに対応したところ児童本人の心身の安定が見られ運営がスムーズに行われるようになったという成果が見られております。  次に、職員の確保と育成についてお答えいたします。放課後児童クラブなどの運営は、主に各地域のコミュニティ推進組織に職員の雇用を含めて委託して実施しているところですが、地域によっては職員の確保に大変苦慮しているとも聞いております。児童厚生員として働きたいと思う人が、やりがいがあり働きやすい職場と感じられるためにも、職員の待遇改善に努めるとともに職員の研修を今後も継続的に行い、資質向上に努めてまいります。  次に、放課後児童クラブの利用料に関する質問にお答えいたします。本市では、放課後児童クラブについて、児童の預かり保育という観点よりも、地域で子どもたちを育み見守る健全育成活動としてとらえ運営してまいりました。したがいまして、議員がおっしゃられるとおり多くの自治体が有料で実施しているところを無料で実施しております。今後につきましては、午後6時まではこれまでどおり無料で実施し、6時以降利用される方につきましては、保育園で実施している延長保育と同様にある程度の負担をいただくことも検討しております。  最後に、企業などへの取り組みについては、働く子育て中の保護者が心と時間に余裕を持って児童クラブの迎えができ、家に戻ってからも親子でゆっくり過ごせるよう、企業などがワーク・ライフ・バランスを取り組みを推進していくことが望ましい姿であると考えます。実際ワーク・ライフ・バランスを進めている企業も少しずつふえてきているところですが、一朝一夕にはなかなか進まないことから、今年度から始めた企業向け出前子育て講座などの事業を通じて企業に対して積極的に働きかけを行い、企業みずからが主体となって子育て支援に取り組み、社会全体で子育て世代を支え合う環境づくりを進めていきたいと考えております。  私からは以上でございます。          ────────────※─────────── ○議長(関正史君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これをもって散会いたします。   午後3時56分散会          ────────────※───────────  〔諸般の報告〕                       平成27年6月26日 1 議員の表彰状並びに感謝状の贈呈について   第90回北信越市議会議長会定期総会及び第91回全国市議会議長会定期総会において表彰状並びに感謝状を贈呈されました議員は、次のとおりであります。  (1) 北信越市議会議長会   ・表彰状     特別表彰(議員在職20年以上)          五 井 文 雄     加 藤 一 康     一般表彰(議員在職10年以上)          松 井 一 男  (2) 全国市議会議長会   ・表彰状     特別表彰(議員在職20年以上)          五 井 文 雄     加 藤 一 康     一般表彰(議員在職10年以上)          松 井 一 男   ・感謝状     理  事   丸 山 勝 総 2 市政に対する一般質問について   次のとおり市政に対する一般質問の通告がありましたので、それぞれ関係機関へ通知いたしました。  (1) 長岡版総合戦略について  (2) 任期満了に伴う森市長の決意について                                 小 熊 正 志  (1) 栃尾郷診療所の危機打開と存続について  (2) マイナンバー制度について                                 諸 橋 虎 雄  (1) 入札制度について  (2) 環境政策について                                 藤 井 盛 光  (1) 児童の放課後の居場所について                                 桑 原   望  (1) 戦後70年について                                 五十嵐 良 一  (1) 子どもたちを取り巻く環境の諸課題について  (2) 空き家対策について                                 高 見 美 加  (1) 若者の定住対策、雇用支援について                                 服 部 耕 一  (1) 空き家問題の取り組みについて  (2) 生活困窮者自立支援制度について  (3) 胃がんリスク検診について                                 中 村 耕 一  (1) 長岡市中小企業振興条例の制定について                                 笠 井 則 雄  (1) 公園施策について                                 広 井   晃  (1) 人口減少問題について                                 関   充 夫  (1) 安全保障関連法案について                                 細 井 良 雄  (1) 柏崎刈羽原発の再稼働問題について  (2) 木質バイオマスの活用について                                 関   貴 志 3 請願書の受理について   今定例会までに受理した請願書は、第1号から第3号までの3件であります。なお、お手元に配付した文書表のとおりそれぞれ所管の常任委員会に付託いたしました。 4 陳情書の受理について   今定例会までに受理した陳情書は、4件でありまして、お手元に配付した文書表のとおりであります。 5 監査報告書の受領について   出納検査結果報告書3件を市監査委員から受領いたしました。なお、その写しはお手元に配付のとおりであります。 6 市議会議長会等の報告について   市議会議長会等の会議結果については、お手元に配付した報告書のとおりであります。          ────────────※───────────  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。                        長岡市議会議長  関   正 史                        長岡市議会議員  深 見 太 朗                        長岡市議会議員  大 竹 雅 春...