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  1. 新潟市議会 2019-07-01
    令和 元年 7月 1日農業活性化調査特別委員会−07月01日-01号


    取得元: 新潟市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-22
    令和 元年 7月 1日農業活性化調査特別委員会−07月01日-01号令和 元年 7月 1日農業活性化調査特別委員会               農業活性化調査特別委員会会議録               令和元年7月1日(6月定例会)                                     議会第4委員会室 令和元年7月1日     午前 9時58分開会              午前10時35分閉会 〇農業活性化調査特別委員会  1 今後の委員会進め方について 〇出席委員  (委 員 長) 水 澤   仁  (副委員長) 石 附 幸 子  (委  員) 金 子 益 夫  佐 藤 幸 雄  佐 藤 正 人  田 村 要 介         保 苅   浩  林   龍太郎  風 間 ルミ子  小 柳   聡
            佐 藤   誠  内 山 幸 紀  小 泉 仲 之 以上のてんまつ会議録のとおりであるので署名する。   農業活性化調査特別委員長   水 澤   仁 ○水澤仁 委員長  ただいまから農業活性化調査特別委員会を開会します。(午前9:58)  本日の欠席はありません。  本日は,最初の委員会ですので,初めに付議事項及び所管課について御確認をお願いし,次に今後の委員会進め方についてお諮りしたいと思いますが,いかがでしょうか。                   (異 議 な し) ○水澤仁 委員長  そのように行います。  本日使用する資料は,お手元に配付してありますので,御確認願います。  初めに,当委員会付議事項は,6月19日の本会議で決定したとおり,持続可能な農業確立農業特区及び食の安全にかかわる調査研究です。  次に,当委員会所管課農林水産部保健衛生部を中心に,必要に応じ,その都度調査研究項目に関する所管課出席をお願いすることとしたいと思いますが,いかがですか。                   (異 議 な し) ○水澤仁 委員長  そのように確認しました。  次に,これまでの当委員会取り組みです。お配りした資料をごらんください。本市の取り組みについて執行部から説明を受けるとともに,参考人をお呼びして意見をお聞きしたり,市内現地視察及び県外先進地等への視察を行うなど,委員会として調査研究を行ってきました。先般の2月定例会においては,本市における農業は極めて重要な基幹産業であるにもかかわらず,就農者の減少が懸念される。中小営農者に対してより具体的な支援や対策が重要であり,生産者消費者とのつながりを強める必要もあるため,今後も調査研究を継続していく必要があるとの結論に達したとの中間報告を行ったところです。これらを踏まえ,今後の委員会進め方について御協議いただきたいと思います。具体的にどのように調査研究を進めるか,委員の皆様から御意見をいただきながら確認したいと思います。  今後の進め方について委員皆さんから何か御意見はありませんか。 ◆佐藤幸雄 委員  中間報告にまさしく書いてありますように,新潟農業米一辺倒でしたが,新潟出荷額が落ちていることがわかって,それ以来新潟市,県も今物すごく園芸に力を入れているところです。もちろん園芸に力を入れているといっても,先回熊本県や宮崎県へ行ってキュウリトマト研究をしてきましたが,なかなか産地によって特産物も違うので,果たして新潟市に合う農産,園芸,伸びる作物は何かの研究を主体に考えていったらいいのではないかという思い1つと,もう一つ後継者の育っていない農業新潟で高齢化し過ぎていて,なかなか新規園芸に取り組もうという体制が整っていません。これらは,女性でも簡単に取り組める園芸はないかという模索や,女性でも稼げる農業,若い人でも稼げる農業があるかといったものを調べていけばあるのではないかと思うのです。農業の一番悪いのは,農業者子供なら農業は簡単にやれるのです。農業者ではない子供が新しく新規農業をするのはまず不可能なので,若い人たちを仕向けられる園芸があるかも模索していってもらいたいと思いますし,その中でどういうものがあるかは別にしても,具体的に園芸品目を伸ばしてもらいたい。枝豆ル・レクチェといったものの欠点やいろいろなことを調べたりする方向であればいいのではないかという思いがします。 ○水澤仁 委員長  今佐藤幸雄委員から大半の総体的なお考えを述べていただきました。先ほど話がありましたように後継者不足,そして問題は,稼げる農業でなければ当然後継者もなかなか育ってこないというのもありますので,それが一番のメーンにはなると思いますが,その辺に対してまた皆さんからほかに御意見がありましたらお伺いしたいと思います。 ◆田村要介 委員  佐藤幸雄委員のおっしゃっていることはごもっともだと思うのですが,反面1つ新潟は米あってというところで,米の輸出や,いろいろ風向きが変わっている中で,米にも1つ置いておいていただきたいというのが正直なところです。我が地域中野小屋ですが,担い手不足もあるのですが,兼業の中の米農家が圃場の整備に入ったり,いろいろなところでチャレンジしています。その中で,兼業方々がどちらを向いて進んでいくのか,それに対してどうやって押していただくのか,内外いろいろお話しさせていただいた中で前へ進めていただければというところも入れておいていただければと思います。 ◆金子益夫 委員  初会合なので,これから特別委員会引き続きということで,一応委員の任期も2年とはいいますが,特別委員会は大体今までの慣例からすれば4年続けてもらっているのが多いようですし,私も4年やらせてもらいましたが,新潟市と合併する15年前は田園型政令市という3つの大きな目標を掲げ,全国一,20ある政令市の中で一番農地面積が多いのも一つのうたい文句で,代表質問で私3回ぐらい言ったのですが,農家にとってはドリームランドへ,夢の国へ行ける,そんな錯覚さえも覚えながら新潟市に合併しました。当然現実はそんな甘いものではないわけで,今佐藤幸雄委員,あるいは田村委員の言われるように,新潟農業といったらコシヒカリに例を見るごとくやはり米なのです。  ただ,我々が高校下がったころ,市役所に入っても8,000円ぐらい,あの会社行った人1万円だってと言われた時代に4,000円だった米が,三,四年の間に田中内閣になり8,000円になって,1万2,000円になって,あの当時,経済的にすごく農家はよくなったのです。今後継者が育たないと言っているのは,私は自分ではまだプロ専業農家だと思っているものだから,今も毎朝,4時には起きて4時半から7時半までは4人の雇い人とトマトもぎを毎朝1車ずつやっているのです。そういう中で,園芸園芸といいますが,鉄骨ハウスを建てると坪10万円かかるのです。うち1,000坪あると1億円ですよ。上手にやって国,県,市の補助金を半分もらったとしても,5,000万円の金を借りて返す,金利も安いですが,農家に大変なリスクを負わせるのですよ,技術もないわけです。だから,飯食えないから,後継者サラリーマンにするのです。農家の次・三男坊,長男であろうと,町の皆さん子供でも会社に入ると給料は同じなのです,市役所に入っても。ところが,農業技術のない中で,去年行ってきた宮崎県みたいに,県,市で月20万円だかの金をくれて1年間研修に出してやるなんていうのはすごいなと見たりします。1年に1回ぐらいはやはり全国,これまでも私も東国原さんのマンゴー,確かに行ってみて驚いたり,国から来ていただいている農林水産部長の同期あたり東大出皆さんの中には,農水省からいろいろな県や政令市の課長か補佐に出ている人が大勢いるのです。だから,そこと連携をとりながら,私はほとんど全国を見たつもりですが,すばらしい農業を見る視察,みんなでためになるところへ行きたい。それから,県内,もっと言えば新潟市内にもすばらしい農業経営をやっている人がいっぱいいるので,そういう人たち現場。  それから,米に関しては経済連や全農や農水省,今まで意外と少なかったのは農水省への陳情です。農業をもうからせるには単価が倍にならなければだめなのですが,それをやっては消費者が怒ってだめだし,自由貿易の原点の中で外国からどんどん入ってくる。アメリカなんか輸出補助金まで出して日本へ送ろうとしているわけではないですか。そういう中で消費者が8割,9割の日本農産物単価を倍にするのは不可能な話なのです。  ではどうするかということになると,単純的にはかかる経費に,だからがんばる農家支援事業皆さんが喜んでくれたのです。同じように,4,000万円からスタートして,私委員長として本当にばかになってやって,今8億円になりましたが,半分とか,3分の1補助がこれだけ農家に受けたではないですか。それと同じように,特に農業でない方も大勢来ておられるが,すごい理解者なのだから,消費者目線も大事だし,だから市内の優秀な農家を見て歩くこと。それから,優秀な農家の立派にやっている何々ファームなんていう法人の人に1年に1回ぐらい来てもらって現場の話を聞くのもどうしても必要だと思うし,消費者男女同権時代に主婦連なんて言うと悪いですが,どちらかといえば女性目線の人からどういう食物がどうだとか,安全とかという勉強も1年に1回ぐらいしたいとも思います。特別委員会農水省へ行って,私が今一番思っているのは土地改良費です。随分安くなって,私らが,風間委員のお父さんなんか土改理事長で,随分私やんやとやって,学校下がり,あれだけの1反田を4反田につくりかえるごろ土改費の国の補助金が67.5%だったのだが,今は上手にやると95とか,100%補助もあるのですよ。これからやはり農水省に対して土改費陳情。私が持っている10アール当たりの経費が大体1万から1万2,000円です。それをまた割ると半分が事務所経費で半分がいわゆる事業経費です。その事業経費自分がやっているのだから,ある程度わかるのですが,共済組合あたりだったら全額国庫,いわゆる行政負担経費なのにアメリカが終戦後,農業土改共済農協3つに割って,それぞれ特色は持たせましたが,あれから70年たってその制度も疲弊しているのです。  そういう中で,土改事務所費ぐらい何とか農水省予算で持ってもらう時代にならないと,私も田んぼを4町歩ぐらいつくっているわけですが,米の値段を上げられない中で一番に上がるのが土改費です。これを軽減する施策は国へ行かなければだめだし,県土連とも連携しながらという格好にはなりますが,それが地についた仕事になっていくと思います。国,県への要望事項もこの委員会で県と一緒になってタッグを組みながらいろいろな補助事業補助金があるからやる事業というのは大体失敗するのです。本当にやろうとする人が補助金を有効に活用すれば産地は伸びるのです。成木になるまで15年も20年もかかるル・レクチェやナシなんていうのを今から植えて,何も収入がない間どうやって生きるのですか。現実は厳しいのです。みんなプロでやっているのですが,もうからないからやめていき,耕作放棄地が出るのです。そのことを考えて…… ○水澤仁 委員長  思いの丈十分伝わりましたので,まとめて。 ◆金子益夫 委員  消費者目線も大事だし,いろいろな意見があっていいので,まず,みんなの意見で全体の1年間の計画を立てるべきです。 ◆内山幸紀 委員  今言われた話の流れも同じですが,今年間で700人弱離農者が出ているのです。今までの補助金政策,がんばる農家だのいろいろやっているのですが,それでも実際は年間700人ずつやめていっている。このままでいったら,10年ぐらいすると農家の数が全くいなくなってしまう状況に立っていると考えてもらったほうがいいと思います。何で農家がやめていくのか。やはりもうからないからですね。もうかるための仕組みをどうやってつくるか。それを米でいったら新之助もいろいろ言われて,補助金をつけてやりなさい,やりなさいとやったが,農家目線からいったら新潟県は四季があって,冬のあすあす雪が降るときにコンバインで刈らなければいけない米はなかなか合わないのです。地域性に合ったものでブランド化してちゃんと収益がとれるものを考えないとだめな時期だと思うので,ぜひ茨城県,千葉県など近いところに研修に行って見たり聞いたりしながら,またここに合ったものをできる政策皆さんで出し合ってやっていけたらと思います。 ◆風間ルミ子 委員  私はもうからないのは国のせいだと思っていますから,それはそれなのですが,前に部長にも聞いたことがあるのですが,トマトとか,キュウリとか,施設園芸を大型でやっている方は実際にいます。ところが,年をとってきて後継者がいない方はこれから何年もできないのがわかっているときに,もとはちゃんとしていても,ハードの部分,ビニールを張りかえることがなかなか決断できないわけです。そういうときに,新規施設園芸をやってみたいという方を紹介し合うとかいう実績があるところがあれば,そんなところも見て,取り入れられる政策があればいいと思うのです。金子委員もいっぱいトマトをつくっていますが,豊栄トマト農家がいっぱいいます。後継者がいればちゃんと金もかけて設備施設もよくするのでしょうが,鉄骨の枠組みはちゃんとしていても,なかなか金をかけてビニールを張りかえるまではという話を聞いているので,もったいないと思って,新規に就農したい方がいるかもわかりませんが,もしいる場合は,県にあるそうですが,つなげる施策を市としても研究してもいいと思っています。 ○水澤仁 委員長  JAにおられた保苅委員の立場からどうですか。 ◆保苅浩 委員  まず私は見て聞いてというのが大事だと思います。どこにあるのかわかりませんが,本当に後継者,あるいは担い手が育っている先進地があったら,どんな仕掛けでそうなっているのか見てみたいのが1つと,当地域施設園芸もできるでしょうが,大きな資本が必要なので,できれば露地で稼いでいるような,同じような気候先進地があればいいと思っています。たまたま黒埼では2月ぐらいから種まきが始まって春ブロッコリーをつくり,5月ぐらいに収穫が終わると今度枝豆を植えて,それが終わるとまた秋にブロッコリーをつくってということで,ほぼ2回転,場所によって3回転で2月から11月くらいまで稼いで,あと12月,1月は休憩,それぐらいでも結構いい売り上げを上げている生産者がいますので,必ずしも施設にこだわる必要はないと。露地でやっている,同じような気候先進地を見て聞いてというのを進めていただけるとありがたいと思っています。 ◆田村要介 委員  佐藤幸雄委員がおっしゃっていたのですが,例えば私中野小屋に入って,子供農業をやりたいといってもなかなかハードルが高いのです。新規就農地域で入れて,空き家まで用意して,その場で若い人を集めて結婚させて,国の土地を与えるなんていうところもありました。その辺どうしたらいいのかわからない人たちが結構いるのは事実です。  あと最近読んだ本の中で,CCRCの一つの展開の中で,湯沢町あたりは結構いるらしいのですが,60歳代の方々が東京から出てきて何かやりたい,就農したいがどうすればいいかという仕組みづくり新潟の中でも始めています。後継者,いろいろ問題があるのは実感しているのですが,やりたいと思っている人に門戸を開くいい形がとれればというのと,3月のとき気づかなかったのですが,中間報告で「農家女性たちが雇用され」と書いてありますが,八代市に行ったときに実際はブラジル人でしたよね。だから,やはり現実あそこはもうかっているのです。もうかっているから,後継者はいるし,嫁はいる。ただし,やる人がいないから女性ではなくて,外国人門戸を開いて地域まちづくりに生かしていました。皆さんのお話を聞いていて,そういった中でのいろいろな事例を我々も感じて共有することが,今実際地域の中で起きている問題とリンクするのではないかという気がしました。 ◆佐藤幸雄 委員  伊藤教授勉強会でわかるように,新潟県の出荷額が減っていて,おくれている原因が秋田県や山形県に比べると米に一辺倒だったことがわかって,米を捨てるということではないのですが,園芸にシフトして,秋田県は四,五年前からそれに気づいて県知事が園芸に必死になって農協市町村までくどいて制度をつくって園芸に向けました。実際秋田枝豆が食べられるかというと,お粗末な枝豆ですが,それでも大田市場を席巻しています。秋田ではそれに続いて白神ネギとか,ネギ一大産地化してやっています。新潟市も決してお米をやめるのではないのですが,お米一辺倒なために園芸がおくれてきている事実があったわけです。それがようやく3年前,秋田県の方式を見て新潟市も何とか予算化しようと1億円つけて,初年度はJAみらいとJA新潟市がスイカハウスを建てました。  皆さん言うように,お金をかけたのでは採算がとれないではないですか。それを6,000万円,県が半分,市町村が4分の1,農協が4分の1という制度をつくったのです。我々も一生懸命皆さんの力をかりて動かせてもらって。今使われているのがスイカですが,ちょうど一大産地熊本県が雨で流れたり,鳥取県の砂丘が雨で流れたりして,とにかく新潟市が全国的に最近よくて,産地化するハウスを建てました。ハウスを建てると,20棟建てて6,000万円のうち3,000万円が県,新潟市が1,500万円出しました。農協が1,500万円出したのですが,農協は2,000万円で上手に10年間貸して,農家人たちは1棟でも10万円で借りられるわけです。  設備投資を減らしたおかげで,産地化できる仕組みづくりはしたのですが,もう一歩広げて田村委員勉強されているように,実は研修生も,国が大体年間150万円,農業に行くのであれば出しますよと言ってくれている制度があるのです。そういった若手を,何か作物さえ指定をして上手にしていけば新潟市も産地化できるのではないかという思いがあります。そのあたり私や金子委員たちみんな勉強させてもらったのですが,そういった作物を見つけることとか,いろいろなことを考えられるのではないかと思います。例えば越後姫なんか物すごく人気があって,これは高設床でやると女性でも簡単にできるような,市場がどうかは基本的にはわかりませんが,設備費がかかり過ぎることを抜きにすると,皆さん研究していけば結構作物があると思うのです。そこら辺の研究も含めてやっていければいい委員会にはなるかと思います。 ◆小泉仲之 委員  皆さん非常にいい話をされて,私も勉強になっているのですが,私はこの委員会前回年間やってきて,それの中間報告が出ているわけですし,その前からもずっと農業の問題について調査特別委員会をやってきた流れの中で前回中間報告が出ているので,中間報告の中で出てきた課題をさらに深化させる方向性をやっていけば,今皆さんが言われたことがほぼ網羅できるのではないかと思っています。前回も持続可能な農業という切り口の中で,例えば家族農業とか,園芸問題等々いろいろなことが出ているのですが,中間報告の最後のページにまとめとして今後の方向性委員会のあり方について問題提起されているわけですから,そこに沿って具体的な課題を整理していくことが私はベターではないかと思っていまして,皆さんにも検討していただきたいと思います。 ◆内山幸紀 委員  先ほどからの話の関連でいうと,新規就農者の数が前年度よりも何十人かふえてきているのですが,実は裏があって,今までは本当に新規就農で,全く農家もやっていない県外人たちを受け入れた場合が新規就農扱いになっていたのですが,実績が欲しいのか何かで,農家のせがれが農家を継いだだけでも新規就農者扱いになってしまったのです。それで一気に実績が伸びた感じになっているのですが,これも問題点一つかなというのと,先ほど宮崎県の話の関連マンゴーの話をすると,宮崎という温暖な地域を利用してマンゴーをつくったらどうかというところから始まったのです。新潟市の場合は四季があって,熊本トマトが出てから新潟トマトが出てくるので,後追いでどうしても価格が暴落しがちなのです。そういったのもあるので,いろいろな観点から,新潟市の気候に合ったもので品種選定をしっかり見きわめながらブランド化するものを皆さんで知恵を出しながら選んで,それを国内外に発信していければ,多少単価が上がってくるのではないかという一つの案を出させていただきます。 ◆佐藤幸雄 委員  宮崎県へ農協単位で毎年何十人も新規就農者を育成している組織を見に行きました。そこでは,キュウリとピーマンをつくっていたのですが,内山委員がおっしゃるように新潟と何が違うかと,出荷の時期だけではないのです。暖かいから,1ハウスでできるキュウリの量が,新潟あたりでは暖房を使って一生懸命つくっても10トンなのが向こうは18トンです。そんな違いがあるので新潟市に合う作物は何かを模索していかなければと思います。 ◆金子益夫 委員  誤解を受けると悪いから,委員会として思っているのは,今の新潟市の農家を全部残していくわけにはいかないのかもしれませんが,農林水産部意見を聞いていると,新規就農とか,新しい事業をやるのに補助金をつけたがるのです。それは厳に戒めようと思って私は時たま苦言を指しているのですが,新しいことも当然やらなければだめですが,今ある農村をどう残すのか,日本型の農業形態を残すことを考えていかないで,新しいものをやれ,あれやれば補助金くれる,これやればといったってできないのです。それより私らにすれば,ハウスのつけ根が腐ったのを直す補助金なんていうのが一番ありがたいことで,目先の新しいもの好きではだめなのです。もっと悪い言い方すれば,60までサラリーマンで,60過ぎたら85まで農業するといううちがみんながっちりしているのです。わかりますか。  私らの地区には4万坪ぐらいのビニールハウスがあって,100人ぐらいやりましたが,農協へ集まる量が3分の1になったのです。私は農協の役員を30年,この間まで副組合長していて,トマトも毎日持っていっていましたが,豊栄トマトの量が3分の1になりました。熊本からのせいですよ,それはわかっています。それで,悪い病気とか何かで一つ集落に四,五人やめていく。どうするか,鉄骨屋鉄骨くれるといったって今安いから,高くなったらもらうといわれ,耕作放棄地になります。農業委員も5期やらせてもらって一緒にやっていました。そういう中でうまくいっている事例1つだけ明るい話をすると,おじいちゃんが校長先生で,その息子さんも学校の先生だったのにやめて5年たちます。うち集落の私の前のうちハウスを借りて高設のイチゴ栽培を始めて,すぐ近くで福祉の仕事をしていた奥さんもやめて,2人で毎日イチゴ。また,わからないのもいい。施設に金をかけないで県の補助金であれだけの高設の1棟を1年3万円か5万円で借りて,それこそ椅子に腰かけながら仕事していかれるのです。それで,経営がペイすると大変に喜ばれて,地元の園芸組合に入ってもらいました。  ただ問題はここなのです。我々のトマトもそうですが,中央市場へ毎日出している私が言うのだから間違いないのですが,農協経由消費者に売っている直売所単価の半分とれないのです。直売所に出した皆さん値段は私がコンテナで毎日農協に運んでいる値段の大体40から45%だと思うのです。その差額が上積み,まんま食えるのに,うちらは農協に出して半分が経費になって,1コンテナ出しても2,000円かそんな値段です。おととい,3月分の油代ビニール代引いたら315万円。通帳に350万円今月入っていないだろうと思ったらやはり入っていません。売り上げよりも支払いが多いのが現実です。これだけ一生懸命誰より早く頑張っているのですが,そんなのが本当の話なのです。だから,今あるものをどう残すかも考えていかなければだめだということです。 ◆小柳聡 委員  今金子委員からもありましたとおり,いろいろな新しい作物の話も大事ですが,実態をしっかり見ながら今あるものをどう残していくのかという視点も非常に重要だと思いますので,土改費といった話も含めて両方ちゃんと見ながら進めていくほうがいいのかなと感じました。 ◆石附幸子 委員  初めての委員会で,非常に素人で,皆さんのお話を聞きながら深刻かつ具体的な話で非常に勉強させてもらっています。的外れな話になるかもしれませんが,先ほど田村委員農業担い手の話の中で,例えば今,新潟日報でもトマト農家のことや,移住女子,農村で暮らしている,非常にあのあたりすごくPR力があって,農業に対するイメージアップになっていると思っています。秋田なんかに行くと写真でも農業に対してのよさをすごくアピールするポスターが結構あるのです。新潟ももっと外に農業に対しての前向きなポジティブな,若い人の目を引くようなPRができたらいいなといつも感じていましたので,ここでは違うのかもしれませんが,そのようなことをやっていくといいと思います。  それから,西区のいっぺこ〜とは,向かいにある原信と競うぐらい売り上げが高くて,9時半開店なのですが,9時15分になると行列ができるのです。ですから,ああいう直売所,あれは農協がやっているのでしょうが,ああいう売れる,行くとおもしろいという,消費者からの視点も取り入れられるのかなということが1つと,詳しくわからないのですが,家族農業,小さな家族単位の農業に対してのアプローチを丁寧にやっていくのはすごく今は重要なのかなと感じています。 ○水澤仁 委員長  大体御意見出ましたかね。現状と,それこそ今現場の声をお持ちの委員皆さんもおられますし,これまでの取り組み流れの中で,新潟市の農業が今置かれている状況,これらいろいろな形の中で委員皆さんから御意見が出たと思います。これを踏まえて,私としては引き続き,これまでと同様に現地視察や関係者との意見交換を通しての課題を整理し,本市農業の活性化のための具体策を検討していき,委員会として最終的に具体的な提言を行っていければよいと考えていますが,いかがでしょうか。                   (異 議 な し) ○水澤仁 委員長  そのように確認しました。  今後も委員皆さんで活発な議論を行いながら委員会を運営していきたいと思いますので,よろしくお願いします。  以上で本日の日程を終了し,委員会を閉会します。(午前10:35)...