◯市長(
松井正剛君)(登壇)
皆さん、おはようございます。
10番
吉田議員の1点目の
可燃ごみの
収集についてのご
質問に
お答えをいたします。
議員ご
質問の月曜日が休日となる場合、いわゆるハッピーマンデーの
収集対応につきましては、燃やせる
ごみの
収集日が月・
木コースの
市民の
皆さんには、月曜日が祝日、
振替休日となり、年度によっては、暦の関係上、今年のように休日がふえておりますことから、
可燃ごみの
収集回数に不公平が生じ、ご迷惑をおかけしております。
この
対応としては、今
議会の
工藤将之議員の
一般質問にも
答弁をさせていただきましたように、同一週に2日とも
収集できないことのないようにということを
基本に、休日
収集の
対応をしており、月・
木コースの休日
収集としては、本年はこれまで1月8日、4月30日に実施したほか、この後も12月24日、1月14日の休日
収集を予定しております。また、年末には大
掃除等で出る
ごみの増加に
対応して、12月29日土曜日に月・
木コース、30日日曜日に火・
金コースの燃える
ごみの
特別収集を予定するなど、
ごみ量の増加や
市民ニーズを勘案し、
対応をしてきているところでございます。
議員お述べの
コースの違いにより
不公平感があることは、
十分承知をいたしておりますが、全ての祝日や
振替休日の
収集につきましては、先ほど
議員お述べをいただきましたように、
職員の
出勤体制等の
課題があり、
収集及び
施設全般の業務に波及することから、困難な
状況にあります。さらに、来年に限っては天皇陛下の即位に伴い、5月1日が祝日となることで、いわゆるゴールデンウイークが10
連休となることもございます。
このような
状況ではございますが、このことも含めまして、引き続き、
収集日の間隔が開き過ぎるなどして
市民の
サービスに
支障を来すことのないよう、また、燃やせる
ごみの
収集において、できるだけ
コースの違いによる不公平の生じないよう検討してまいりたいと考えておりますので、ご
理解よろしく
お願いを申し上げます。
次に、2点目の
ガイダンス施設の
延期理由とその
期間についてのご
質問に
お答えいたします。
纒向
遺跡の
整備につきましては、
平成24年に策定しました
桜井市
観光基本計画や、
平成28年の纒向
遺跡・纒向
古墳群保存活用計画書の中で、その
進捗目標を短期や中長期などとある程度の
期間を設定いたしました。これらの
計画に基づき、
遺跡の
見学者の
利便性を向上させるため、
平成28年度には
太田地区におきまして
便益施設の
整備を行いました。また、続いて
平成29年には市の内外の
皆さんにガバメントクラウドファンディングや
ふるさと寄附金などを
活用して資金を募り、
辻地区で発見されました
建物群跡に列柱の設置を行ってまいりました。今年度も
太田地区の
便益施設西側に
来訪者の方々に
活用していただくよう、広場の
造成工事も実施してきたところであり、積極的に
整備事業に取り組んできたところであります。
さらに、
事業計画の中で第2期と位置づけました
ガイダンス施設や
史跡公園の
整備事業も今年度より
事業に着手していく予定でございました。しかしながら、お述べいただきましたように、本年度策定いたしました
中期財政計画におきまして、
社会保障関連経費の増加や
平成29年10月に発生しました台風21号に対する
災害復旧、小中学校のエアコンの
整備などの
状況の変化や新たな
課題を見込んだ結果、昨年度より大幅に見通しが悪化しております。また、今後の
財政状況を考えますと、
人口減少に伴う
地方交付税の減少や市税についても大きな伸びは見込みづらいと想定されます。このような中で、
ガイダンス施設や
史跡公園の
整備について、今年度策定しました
平成30年度から34年度までの
中期財政計画において反映させることが困難な
状況となり、
建設への
着手期間を少しずらすこととなりました。
しかしながら、纒向
遺跡の
整備や
活用事業は、お述べをいただいたとおり、纒向
遺跡周辺の
まちづくりの中でも中核をなすものであり、
桜井市における最も重要な
課題の1つと私も捉えておりますので、今後は市が抱える多くの
課題を早急に解決して、可能な限り早期に
整備事業へと着手してまいりたいと考えております。何とぞご
理解、ご協力いただきますよう、よろしく
お願いを申し上げます。
以上でございます。
◯10番(
吉田忠雄君) それでは、2回目の
質問に入らせていただきます。
まず1点目の
可燃ごみの
収集についてであるわけなんですけども、今年度の月・
木コースの
ごみの
カレンダーを見てみますと、
振替休日であっても、
市長がお述べいただきましたけども、週に2日間とも
ごみの
収集がないことのないよう
収集をされている日もあります。また、この12月も25日は
通常どおり収集を行う。30日も昼から、時間を区切ってですけれども、
収集を行っていくということもあるんですけども、このことについては、
市民サービスに
支障を来さない一定の改善も見られるわけなんですけども、しかし、この月・
木コースが火・
金コースよりも年間で6日間も
ごみの
収集が少ないことについては、これは繰り返しになりますけども、やはり、
市民からすれば
市民サービスの
不公平感、これが拭い切れません。
私、
平成27年6月
議会で、
市長にこの問題について
質問させていただいたわけなんですけども、当時
市長は、全ての
祭日と
振替休日の
対応には困難な面もあるが、年間を通じて不公平が生じないよう、
市民サービスに
支障が生じないよう検討したいと、このように
答弁をされております。
しかし、この当時の
市長答弁から既に3年たったわけなんですけども、余り改善されておりません。
職員の
出勤体制や
業務体制の見直し、これは
市長もおっしゃられましたけれども、
財政的な面においても
負担が出てきますが、
祭日あるいは
振替休日についても
ごみの
収集業務を行っていただきたい。
桜井市の近隣の橿原市や大和高田市、また宇陀市や香芝市、五條市などでは、これは市の直営あるいは
民間委託、そして市と民間の半々で
収集を行うなど、
ごみの
収集の手法というのはそれぞれ市によって違うわけなんですけども、
祭日や
振替休日であっても、
ごみの
収集業務を行っております。
年間を通じて不公平が生じないよう、
市民サービスに
支障が生じないよう、これは検討ではなく、実施していただきたいが、再度
市長に
お尋ねいたします。
次に、2点目の纒向
遺跡の
ガイダンス施設の
整備についてであります。
先ほど
市長から
延期の
理由と
期間、
期間については少しずらすというふうにたしか答えられたと思うんですけども、何年ずらすとか、そういう
答弁はなかったように思うんですけども、そのような
答弁があったわけなんですけども、纒向
遺跡センターエリアとしての
太田地区においての
史跡整備事業というのは、纒向
遺跡の
重要性を発信する上で極めて重要であります。
平成28年9月
定例議会で、
箸墓古墳の
隣接地の
周濠部の
エリアについて、国の
指定を受けることについて、当時
教育委員会から説明もありました。そのときも私、6月
議会でこのことについて
一般質問させていただいたわけですけども、ここでの
整備事業の方法として、
史跡公園などの
保存のための
管理を適切に行いながら、国にも
働きかけて、国の
施設を誘致してはどうかというふうに、あの当時は
国立博物館と言いましたけども、誘致してはどうかと、このように
市長をたださせていただきました。
奈良市に位置する
平城宮跡や、あるいは、明日香村に位置する
飛鳥地域では
国営歴史公園として
整備や
活用がされております。現在、市としては
ガイダンス施設については国や県の補助を受けて、
市単独で
整備を進める
計画です。
市長は去る9月
定例議会での
阪口議員の
一般質問に対して、纒向
遺跡は単に
桜井市民の宝であるという存在ではなく、国の歴史の始まりとして国民全体の宝物である、このように考えていると当時
答弁されました。国の宝であるならば、纒向
遺跡の
ガイダンス施設について、国の
事業としての
働きかけが必要ではないかというふうに私は考えますが、
市長に
お尋ねをいたしまして、2回目の
質問を終わらせていただきます。
◯市長(
松井正剛君) 着座にて
答弁をさせていただくのをお許しいただきたいとともに、
ごみ処理の
祭日の問題、まずは
環境部長から
答弁をさせます。
◯環境部長(
西川昌秀君) ただいまの
質問に
お答えをさせていただきます。
議員お述べのように、近年は休日
収集の
対応が近隣の他
市町村においてもふえてきている
状況であるということにつきましては、私どもも承知しているところでございます。
先ほど
市長の
答弁、また、
議員もおっしゃっていただいたように、本市の
職員の休日
出勤体制等クリアすべき
課題がある中でございますが、ただいまいただきました貴重なご意見とあわせて、また、
近隣市町村の
状況も参考にさせていただきながら、今後の
カレンダー作成の際に十分検討してまいりたいというふうに思っております。ご
理解賜りますよう、よろしく
お願いいたします。
◯市長(
松井正剛君) 2点目の
ガイダンス施設の
延期理由について、まず申し上げたいと思いますが、先ほども申しましたように、今後は市が抱える多くの
課題を早急に解決して、可能な限り早期に
整備事業へと着手してまいりたい、そのように考えております。
そして、ただいま再度ご
質問をいただきました、国の
事業として
働きかけることについてのご
質問に
お答えをいたします。
纒向
遺跡は、3
世紀の
遺跡としては国内でも最大とも言われる広大な面積を有することに加え、遺構や遺物の密度が極めて高く、
整備すべき
重要地点が
遺跡内のあちこちに散在している
状況にあります。
発掘調査などにより
重要遺構が確認された地点は、
史跡公園や
ガイダンス施設の
整備に至るまでに、
範囲確認調査だけでなく、
調査後の遺物や記録の整理、研究にも多くの人員と予算が必要でありまして、ほかにも
史跡指定や土地の
公有化など、
整備事業に至るまでにも多くの資金と時間が必要となってまいります。
桜井市では、国や県の支援をいただきながら、これまでも、お述べをいただきましたように、
調査や
保存、
整備活用事業に取り組んでまいりましたが、これらの
事業を全て
市単独の力で進めていくには、今後も大きな
負担が生じることが想定されます。今後予定をしております纒向
遺跡における
調査や
整備への
取り組みについては、国に対して
遺跡の
重要性を訴え、
平城宮や
藤原宮のような国の
直轄事業として
史跡公園や
ガイダンスの
整備に取り組んでいただけるように、さまざまな方面への
働きかけも検討してまいりたいと考えております。ご
理解よろしく
お願いをいたします。
以上でございます。
◯10番(
吉田忠雄君) それでは、3回目の
質問を行います。
まず、1点目の
可燃ごみの
収集ですが、
地方自治法第10条2項には、このようにうたわれております。「
住民は、法律の定めるところにより、その属する
普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その
負担を分任する義務を負う」というふうにあるわけなんですけども、このことを私なりの
理解で言うならば、
住民は法律の定めるところにより、その属する
普通地方公共団体の
住民サービスの提供を等しく受ける権利を有し、その
負担を
住民で分け合う義務を負う、こういうことになると考えるわけなんですけども。
ですので、住んでいる
地域によって
可燃ごみの
収集日数に差があるということは、この
住民サービスに差があるということは、
桜井市においては
地方自治法を大きく逸脱しているということになると私は考えるわけなんですけども、このことについて、
市長はどのように思われるのか
お尋ねをいたします。
そもそもこの
地方自治法第10条2項というのは、これも私流の
理解の仕方なんですけども、たとえ山村の僻地の
ひとり暮らしの
市民であっても、等しく
市民サービスを受ける権利があるということ、こういうことを明記していると思うんですけども。ですので、
職員の
収集体制がないからとか、
財政的な
負担があるから、
祭日あるいは
振替休日の
ごみの
収集ができないというのは、これは、やはり、
市民からすれば言いわけにすぎません。
昨日、
工藤将之議員が、これは
市長もさっきおっしゃいましたけども、来年4月末から5月初めにかけての10
連休の
ごみの
収集について、
市長をただされたわけですけども、これ、自民党は11日、
岸田文雄政調会長が
首相官邸で開かれた
政府与党の
連絡会議で、来年4月から5月に予定される10
連休の際に
ごみの
収集処理などが停滞しないように
対応に万全を期すということを求めたわけですけれども、これに対して
安倍晋三首相は、しっかりと検討を進めたいと、こういうふうに応じたというふうにあります。
桜井市においても、しっかりとこの点を
対応していただきたいわけなんですけども、繰り返しになるわけなんですけども、
市民サービスに
支障の来すことがないよう、燃やせる
ごみの
収集について、
コースの違いに
不公平感が生じないよう、これも繰り返しですけども、検討するではなく、直ちに是正をしていただきたいわけなんですけども、これも
市長に
お尋ねいたします。
そして、2点目の纒向
遺跡の
ガイダンス施設の
整備についてですが、
中期財政計画は、
平成30年度から
平成34年度までの5年間であるわけなんですけども、この
計画を見てみますと、市の
財政状況は
社会経済情勢の変化や
地方財政制度の
動向等によって大きく左右されるというふうに書いてあるわけなんですけども、これ、5年後、市の
財政状況、あるいは国や
地方の
経済情勢がどうなっているかというのは、非常に不透明であるわけなんですけども、こういう中で、
市民の中には
ガイダンス施設の
整備について、規模を縮小しても
整備を急ぐべきではないのかと、こういう声もあるわけです。
市長は、
新聞社の取材に対して、少ない予算で中途半端なものはつくりたくないと、こういうふうに話したとあるわけなんですけども、少ない予算で中途半端なものはつくりたくない、こういうことについては、私も同感であります。
ガイダンス施設は、何遍も述べていますけども、纒向
遺跡の見学や
活用の
総合拠点としての位置づけから言えば、中途半端な
施設では、
施設の役割を果たせません。
先ほど
市長は、国の
事業としての
働きかけを行っていくということで
答弁されましたけども、そして、この
遺跡の
整備事業を急ぐことが本当に大事です。
財政状況が好転すれば、これはなかなか難しいと考えるわけなんですけども、
中期財政計画の途中であっても、
施設の
整備を行っていただきたい。遅くとも次の
財政計画では、1番か2番かわかりませんけども、
優先順位をつけて
ガイダンス施設の
整備を行っていただきたい。それまでは、他団体の類似の
施設などを研究されるなど、万全の準備をされたいが、
市長に
お尋ねして、私の
質問を終わらせていただきます。
◯市長(
松井正剛君)
吉田議員の再度の
質問に
お答えをさせていただきます。
ごみ収集につきましては、先ほど来何回もお述べをいただいておりますが、
コースの違いによる
不公平感があることは、私も
十分承知をいたしております。そして、
環境部長からも
答弁させていただきましたように、
職員の
出勤体制等の
課題があり、全ての休日の
対応については、現状困難な
状況でございますが、4月から5月にかけて10
連休となりますことも踏まえて、同一週に2日も
収集できないことのないようにということを
基本に、
収集日の間隔が開き過ぎるなどして
市民サービスに
支障の来すことのないように、燃やせる
ごみの
収集についてできるだけ
コースの違いによる不公平の生じないように、検討するだけではなく、しっかりと取り組んでまいりたい。そして、できるだけ早く
市民の
皆さんにお示しできるようにしてまいりたいと考えておりますので、ご
理解よろしく
お願いをいたします。
そして、2点目の
ガイダンス施設の
整備を早急に実施することについての再度の
質問に
お答えします。
纒向
遺跡は、我が国の
国家形成を知る上で極めて重要な
遺跡であり、国民全体の宝物として未来に継承すべき重要な
歴史遺産であると私も考えています。
また、纒向
遺跡が持つ邪馬台国の
有力候補地や
ヤマト王権成立の地としての
ブランド力は大きなもので、
地域づくりはもちろんのこと、
観光業や商業における資産としても大変有用なものと捉えておりますので、
財政状況の好転を待って早期に
建設に取りかかれるよう万全を期していきたい、そのように考えておりますので、ご
理解よろしく
お願いを申し上げます。
以上でございます。
◯議長(
札辻輝巳君) 本件に関する
発言は既に3回に及びましたが、
会議規則第53条ただし書きの規定により、特に
発言を許します。
◯10番(
吉田忠雄君) 議長に4回目の
発言の許可をいただきました。私も3回目でこの
質問を終わる予定やったんですけども、1点だけ再度お聞きいたします。
この1点目の
可燃ごみの
収集なんですけども、
地方自治法第10条2項について私述べたんですけども、このことに対する見解というのを
答弁していただいておりませんので、この点、再度
答弁を求めます。
◯市長(
松井正剛君) 今、
吉田議員がお述べいただきましたことも踏まえて、踏まえる中で、
不公平感があることを十分に承知をいたしておりますので、しっかりと取り組んでまいりたい、そのように考えております。
◯議長(
札辻輝巳君) 引き続き
一般質問を行います。
通告順により
質問を許します。───14番工藤行義君。
◯14番(工藤行義君)(登壇) 14番工藤行義でございます。人と動物が共生できる
まちづくりについて、
一般質問をいたしますので、何とぞ
市長におかれましては、ご
理解ある
答弁を
お願いいたしたいと思います。
今回は、人と動物が共生できる
まちづくり、殺処分ゼロの
取り組みについて、この1点について
質問させていただきます。
この1年間に各自治体の保健所や動物愛護センターなどに引き取られている犬や猫は約17万6,000頭、また、そのうち殺処分されている数は毎年12万頭にも上ると言われております。
奈良県におきましても、
平成27年度には1,699頭の動物が引き取られ、実に1,578頭が殺処分されています。殺処分率としては93%、これは全国ワーストワンというのが奈良県の現状であります。
こうした
状況を改善すべく、県では、
平成30年3月に奈良県動物愛護
管理推進
計画(第2次
計画)を策定されたところであります。
また、全国的にもこういった動きが活発になる中、私もこれからは人と動物が共生できる社会の実現に向けて、動物の命を大切にし、動物の殺処分ゼロを目指した
取り組みが必要と考えます。
さらには、飼い主、
事業者、ボランティア、NPOと行政が一体となった積極的な
取り組みが必要と考えますが、
市長の考えをお聞きいたしまして、1回目の
質問を終わります。
◯市長(
松井正剛君)(登壇) 14番工藤行義
議員の人と動物が共生できる
まちづくりについてのご
質問に
お答えをいたします。
家族の形態の変化や近年のペットブームの影響もあり、犬や猫と生活をする人がふえてまいりました。また、その一方で、動物の虐待や遺棄、飼育放棄といった生命倫理にかかわるような問題も浮き彫りになってきています。
国では、
平成26年9月に動物の愛護及び
管理に関する法律が改正をされ、飼い主に対して終生飼養の責任を明記し、動物取扱業者に対しては販売困難時の譲渡先の確保の必要性や、販売の際の対面説明及び現物確認等が義務化されたところでございます。
市といたしましては、毎年5月には狂犬病予防接種法に基づき市内各地区での集団接種を実施しております。この法律では、飼い主を自治体に登録することが義務づけられていることから、予防接種の広報の際には未登録犬の登録の案内もあわせて行っています。登録犬には鑑札が交付され首輪につけていただくことも、個体識別のほか、もし飼い犬が迷子になっても、装着している鑑札から着実に飼い主のもとへ帰ることができるといった利点もございます。また、不定期ではございますが、広報紙には飼い主に向けた飼育マナー等も掲載をいたしております。
しかしながら、動物愛護の観点から見た
取り組みにつきましては、少々おくれているのではないかと感じているところでございます。
今後は、
議員お述べのとおり、飼い主、
事業者、ボランティア、自治会などを初めとする
地域住民、行政が一体となった
取り組みが必要であると考えております。
環境省が提唱する人と動物が幸せに暮らせる社会の実現プロジェクトアクションプランなどを参考に、関係機関と連携しながら、動物の殺処分ゼロを目指す
取り組みを検討してまいりたいと思いますので、ご
理解のほど、よろしく
お願いを申し上げます。
以上でございます。
◯14番(工藤行義君) ありがとうございます。
動物のかけがえのない命を人間の身勝手な都合で殺処分することについては、どの動物であっても非常に胸が痛むものですが、今回は特にペット、愛玩動物である猫に絞ってお話をさせていただきます。
市長の
答弁にもありましたように、犬に関しましては法律により飼い犬の登録が必要なこと、また、狂犬病の予防接種が必要なことなど、飼養に一定のルールがあります。また、散歩の際にも飼い主が一緒ということがほとんどです。
しかしながら、猫に関しましては、飼い猫の場合、首輪をしていることはありますが、外飼いといいまして自由に家の中と外を行き来していることが多くあります。また、場所や時期によっては、鳴き声やにおいなどにより、中には不快な思いをされている方もいらっしゃるのではないかと思います。
そこで、
桜井市における野良猫等の苦情の
状況について
お尋ねいたします。また、そういった苦情に対して、どのように対処されているのかも
お尋ねいたします。
◯すこやか暮らし部長(小畑雅義君) ただいまのご
質問に
お答えいたします。
猫による苦情につきましては、この一、二年では数件ございました。あわせて、苦情ではありませんが、野良猫の避妊手術に対する補助のお問い合わせが数件ございました。
苦情の内容といたしましては、鳴き声がうるさい、庭先でのふん尿のにおいといったことでございました。
行政では、感染症の蔓延や保健衛生の確保が難しい
状況にあるといった特例を除きまして、猫を捕獲することができないことから、
対応といたしましては、奈良県中和保健所から捕獲おりをお借りし、餌の仕掛け方などを説明し、
地域住民による
対応を
お願いいたしたところでございます。
しかしながら、猫は簡単に捕獲できるものではなく、また、個体の識別につきましても困難なことがわかってまいりました。結果的には、
地域で野良猫に餌を与えます、いわゆる「餌やりさん」と言われる方に対しまして、餌やりの際には後片づけまでやっていただく、プランターなどでトイレをつくって、決まった場所で排せつをしていただくといったマナーを守っていただくことを説明し、相談者の方にも
地域で見守っていただくことを説明して、そういう方法をとらせていただきました。
また、市では、避妊手術に対する補助につきまして実施はしておりません。避妊手術につきましては、個体識別が難しいことから、野良猫の特定がなかなかできないといった現状にあります。また、手術後の
管理、見守りについて、
地域の
理解が重要であるということも考えます。ご
理解のほど、よろしく
お願いいたします。
◯14番(工藤行義君) 市としてのできる範囲で努力していただいていることは、一定
理解できますが、先般、少し前になりますが、近所の猫がうるさいといって、野良猫を虐待しているところを下校中の児童が目撃いたしまして、非常にショックを受けていると、保護者から私に通報がありました。こういったことを防ぐためにも、早急な
対応を
お願いいたします。
また、一方で、子どものころから小さな命と触れ合うことや、自分より弱い者を守るといったことは、情操教育にとっても非常に大切なことであるとも考えます。教育現場では、小さな命の大切さ、動物愛護についてどのような学習を進めているのかを教育長に
お尋ねいたします。
◯教育長(上田陽一君) 教育現場における動物愛護の学習につきまして、
お答えをいたします。
本市では、子どもたちの豊かな人間性や社会性を育むため、さまざまな学習プログラムや、それから体験活動等を通して、命の大切さを考えさせる「いのちの教育」に取り組んでおります。
その
取り組みとして、例えば幼稚園においては、全ての園でウサギの飼育を行っております。子どもたちは餌やりなどの当番活動を通して、日常的に動物と触れ合う機会を持っております。さらに身近におります昆虫やザリガニ、カエルなどをクラスで飼育、また、観察をする活動を通しまして、生き物への親しみの感情が芽生え、大切にしていこうというような気持ちが生まれてくるという
取り組みでございます。
小学校におきましては、うだ・アニマルパークで実施をしております「いのちの教育」プログラムというのがございます。これを
活用をさせていただいたり、また、このアニマルパークに遠足等で訪れたりしております。ここでは、ヤギや羊の餌やりや、牛の乳搾り体験を通して、子どもたちは人と動物とのかかわりに気づき、そして、動物にも感情や要求があるというようなことや、動物の命が私たち人間と同じというようなことなどを感じ取っております。
また、本年度から教科となりました道徳におきましては、「いのちの教育」が全学年の重点テーマに据えられておりました。例えばハムスターの赤ちゃん、目の見えない犬、ウミガメの生命など、動物愛護に関します教材が教科書の中に掲載をされており、学習をしております。
動物とのかかわりを入り口として、命の重みを感じ、私たちがどのような責任を負い、果たしていかなければならないのかというようなことについて、みずから考え、行動できるような児童生徒の育成を目指して、
取り組みを進めているところでございます。ご
理解をいただけますよう、よろしく
お願いいたします。
◯14番(工藤行義君) 今、教育長の
答弁にありましたが、近くには県立のうだ・アニマルパークといったような
施設もありますので、どんどんこういった
施設を有効に
活用しながら、子どもたちに動物と触れ合う楽しさや終生飼養の義務、命の大切さをしっかりと学んでもらえればと思います。
私は、野良猫、野良猫さん等と言っていますが、
皆さんは
地域猫というのをご存じでしょうか。TNR活動というのがありまして、捕まえて、これはトラップですね。避妊手術、これはニューターですね。
地域に戻す、これはリターンです。そういう活動として、手術をして、もといた場所に返し、
地域で見守る猫を
地域猫といいまして、こういった活動が全国的に今広がっていっております。近隣では、奈良県がモデル
地域に
指定した橿原市が
取り組みを始めていますが、今後、各
市町村においてもふえてくるのではないかと考えております。
そこで、
桜井市でもこういったことを実施するお考えはないのか、お考えを
お尋ねいたします。
◯市長(
松井正剛君) 着座にて
答弁をさせていただくのをお許しいただきたいと思います。
工藤行義
議員の再度の
質問に
お答えをいたします。
議員お述べをいただきましたように、TNR活動といいまして、Tはトラップ、捕獲、Nはニューター、手術、Rはリターン、もとのテリトリーに戻すということをご説明いただきました。これらの頭文字をとって名づけられたものでございます。手術を受けた猫は、耳の先をカットして、その形が桜の花が見えることから「さくら耳猫」と呼ばれたりしています。
飼い主のいない猫の繁殖を抑え、すみなれたテリトリーで一代限りの命を全うさせ、自然淘汰で数を減らしていくことを目的としていると聞いております。さらには、手術をすることで、先ほど申されたような鳴き声の抑制や、マーキングのためのふん尿のにおいが緩和されるといったこともございます。
また、確かにこの活動は5年程度で成果があらわれると言われており、実際、長野県松本市では、初年度31頭いた猫が、3年後には5頭にまで減少したという例もございます。
ただし、この活動は、あくまで
地域の問題を
地域で解決するため実施をするものであると言われています。
基本的には、
地域住民が中心となっていただきますが、
地域で飼い主のない猫を見守る
地域猫活動を行っているボランティアや行政が協働して行うことが、このTNR活動を成功させるポイントであると言われています。市でも後方支援として、モデルケース的ではありますが、この活動を支援すべくボランティア団体と調整を進めてまいりたいと考えているところであります。
橿原市が、お述べいただいたように、今年度実施されておりますのは、奈良県の補助を受けたモデル
事業でございます。来年度も県において同様の
事業がありましたならば、本市といたしましても積極的に
活用してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、
地域の
理解とボランティアの活動なしには成り立たない
事業でありますので、関係機関と連携を密にしながら進めてまいりたいと存じます。ご
理解のほど、よろしく
お願いいたします。
以上でございます。
◯14番(工藤行義君) 久しぶりに
市長の前向きなご
答弁をいただきまして、心強く感じております。
そこで、少し
取り組みとはかけ離れた
質問になりますが、先ほど積極的に
取り組みを進めるということでありましたが、県内12市を見ましても、こういった業務を子育て支援で担当をしているところはないと思います。他市は、全て環境部で担当しておりますし、また、国の担当は環境省でございますし、
桜井市もそこら辺で環境部で取り組んでいただいたらと思いますが、また、
地域猫、TNR活動など、
住民による
地域活動から見れば、
市民協働課ということも考えられます。
いずれにいたしましても、業務がスムーズに進むようなシステムを整えていただきたいと思いますが、このことについて、
市長にお聞きいたします。
◯市長(
松井正剛君) 再度の
質問に
お答えします。TNR活動等を取り扱う部署についてのご
質問であります。