• 大阪府(/)
ツイート シェア
  1. 天理市議会 2011-12-01
    12月19日-03号


    取得元: 天理市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-29
    平成23年 12月 定例会(第4回)     平成二十三年 第四回天理市議会定例会会議録(第三号)---------------------------------------  平成二十三年十二月十九日(月曜日) 午前九時三十分 開会---------------------------------------議事日程(第三号)一 日程  日程第一 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程のとおり---------------------------------------出席議員(十八名)                  一番   荻原文明議員                  二番   東田匡弘議員                  三番   前島敏男議員                  四番   山本治夫議員                  五番   市本貴志議員                  六番   飯田和男議員                  七番   川口延良議員                  八番   廣井洋司議員                  九番   加藤嘉久次議員                  十番   中西一喜議員                 十一番   堀田佳照議員                 十二番   寺井正則議員                 十三番   三橋保長議員                 十四番   佐々岡典雅議員                 十五番   菅野豊盛議員                 十六番   大橋基之議員                 十七番   今西康世議員                 十八番   岡部哲雄議員---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------説明のための出席者              市長       南 佳策              副市長      福井常夫              教育長      村井稔正              教育委員会                       中嶋 孝              委員長              上下水道                       中谷 博              事業管理者              総務部長     藤田俊史              市民部長     山中達生              健康福祉部長   河北性治              環境経済部長   仲山雅之              環境クリーン                       土井清嗣              センター所長              建設部長     中畑 章              市立病院                       池田将美              事務局長              教育委員会                       森岡俊憲              事務局長              教育次長     中尾弘隆              教育委員会                       山本義廣              事務局次長              市長公室次長   山中由一              市民部次長    堀川孝郎              健康福祉部                       福井庸二              次長              建設部次長    川口昌克              会計管理者    谷中 孝              監査委員                       薮内秀次              事務局長              教育総合                       小西和子              センター所長              上下水道局長   小堀 修              上下水道局                       中畑敏夫              次長---------------------------------------議会事務局職員ほか出席者              事務局次長    森 和司              事務局次長補佐  松出正伸              書記       山下知一              速記者      中村智子---------------------------------------                      午前十時零分 開議 ○議長(佐々岡典雅議長) 休会前に引き続き会議をいたします。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅議長) これより日程に入ります。 日程第一、一般質問を行います。 質問通告が来ておりますので、順次発言を許します。 まず、代表質問を行います。 二番、東田匡弘議員。     〔二番 東田匡弘議員 登壇〕 ◆二番(東田匡弘議員) それでは、議長の許可をいただきましたので、会派新風会天理を代表いたしまして一問一答方式で三件質問させていただきますので、市長をはじめ、関係各位の答弁よろしくお願いいたします。 市長におかれましては、市政発展に頑張っておられますが、天理市においては昭和六十年以降、平成十三年まで、三次にわたり行政改革大綱なるものが策定され、行政改革の取り組みをされてきました。また、その後、平成二十二年度まで集中改革プランなるものを策定され、一層の行政経営の推進を進められてきました。これらのことにより、事務事業の見直し、民間委託への推進、職員数の削減等、財政状況の改善にある程度成果があったように聞いています。また、効率的かつ効果的な施策によるさらなる事業の展開が求められている現在、本市では、天理市行政改革実施プログラム二〇一一を策定され、既に実施されているようです。その中で二点につき質問させていただきます。 まず一点目は、山田教育キャンプ場の見直しについて。 プログラムには平成二十四年度末に廃止手続完了と記述がありますが、現状と今後の運用について御答弁をお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 教育長。     〔教育長 村井稔正 登壇〕 ◎教育長(村井稔正) 二番、東田議員の代表質問にお答えいたします。 山田教育キャンプ場は昭和四十六年に開設以来、これまでに子ども会を中心に利用され、キャンプを通して、より多くの子どもたちが集団活動を行ってきました。子どもたちの心身の発達向上に成果を上げてきたところでございます。 しかし、近年、自然の中で自分たちが自ら考えてアウトドアを楽しむという傾向が少なくなってきております。また、少子化と価値観の多様化によって、利用者の減少と相まって、子ども会活動の衰退、青少年団体の減少等で利用者はピーク時、昭和五十四年で四千八百二十一人でありましたが、減少する傾向にあり、現在七分の一程度になっております。平成二十二年度では六百六十三人の利用者となっているのが現状でございます。集客数を確保するために、事業の実施などに努めておりますが、利用者の増加には至っておりません。 運営及び維持管理の事業費として、平成二十二年度の決算額で四百九十一万六千円となっているところでございます。このような状況で施設整備を行っても利用者の増加が見込めないことから、天理市行政改革実施プログラム二〇一一に示された平成二十四年度末で廃止の方向で手続を進めているところでございます。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 東田議員。 ◆二番(東田匡弘議員) まだ方向は現在も模索中ととらえてよろしいですね。 この広大な緑多い自然豊かな施設、名阪国道の福住インター、また一本松インターから十分ぐらいという立地条件で、いま造ろうとすれば莫大な資金が必要となると思います。 そこで、いまを損なうことなくにぎわいのある施設にするためには、私は提案したい。吉野の千本桜のように、山々に桜を植え、春は花見、夏は新緑、秋は紅葉と四季それぞれ楽しめる施設に変えていってはいかがでしょうか。もちろんキャンプにあわせての利用であり、毎年減少しているものの、数百人もの利用者をそのまま受け入れることも可能です。それについてお答え願います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 教育長。 ◎教育長(村井稔正) 先ほど、東田委員のお話がありましたように、キャンプ場の活用については、多額の投資を行った施設でございます。できれば有効な活用をしたいと考えておりますが、開設以来四十年が経過しており、施設の老朽化、利用者の減少などの問題を解消するのは難しいと考えておるところです。 他府県の例でございますが、キャンプ場の跡地活用が難しいため、仕方なく山林に戻したという市町村もございます。山田キャンプ場はできる限りそのようなことのないようにしたいと考えております。必要なら新たな投資も視野に入れて有効活用していきたいと考えておるところでございます。 東田議員の御提案のキャンプ場を四季それぞれに桜や紅葉で楽しめる施設として、また、キャンプ場としてあわせて活用するという貴重な御提案をいただきました。ありがとうございました。現在、近隣の社会福祉法人が当該施設をお借りして活用したいというお申し出がございました。議員の提案やこの法人からの申し出について、これからも教育委員会や関係部署で検討、協議させていただき、もし市として活用ができないという場合には改めて方向性を検討していきたいと考えております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 東田議員。 ◆二番(東田匡弘議員) いま教育長が申されたように、社会福祉法人の活用についても十分協議検討して進めていただきたいと思います。 次に、市内の地区公民館についてですが、私も市民の一人として利用しています。天理市行政改革実施プログラム二〇一一の文中、「一小学校区に一公民館以上存在している。今後検討や見直しを行い、効率化を図る」とあります。九月議会で議員の質問に対し、「その方向は定まり次第、関係部署と協議を行い、市としてよりよい方向を模索したい」と答弁されましたが、その現状と今後についての答弁をお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 教育長。 ◎教育長(村井稔正) 公民館の利用活用状況でございますが、平成二十二年度で十三の公民館の利用者数は十二万六千四百十七人でございました。また、各種講座、各種教室等の利用件数は延べ六千七百六十六件でありました。平成十九年度から平成二十二年度の四年間では、利用数及び利用件数はほぼ横ばいで推移しております。公民館は高齢化社会の到来、団塊世代の大量退職などによって、地域社会において世代の垣根を超えた取り組みが実施されており、住民相互の交流や生きがいづくりや生涯学習の動機付けのためにも今後も重要な施設と考えております。 公民館の運営については、これからも管理方法、事業内容等の検討や見直しを行い、社会教育施設としての拠点として充実を図ってまいりたいと考えております。また、公の施設管理運営方針にも記述されているとおり、当面直営と考えているところでございます。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 東田議員。 ◆二番(東田匡弘議員) 教育長は、市内で平成二十二年度、十二万六千人強が使っておられるといま答弁いただきました。公民館は地域住民の活動の拠点であり、高齢者が安心して生涯学習できる施設でもあります。また、市民が一年に約二回足を運んでいるほど活動が活発であります。人口約一千五百人の福住校区であれば一年間に五回以上となり、公民館の密着性が高く、公民館は集まる、学ぶ、知る、結ぶ、全ての発信基地でもあります。経費節減、費用対効果等を理由に、統廃合により、住民から被服をはぎ取るようなものであります。非常に危惧の念を抱きます。ぜひ今後も地域づくり、人づくりの拠点として公民館のさらなる充実を要望するものですが、考えをお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 教育長。 ◎教育長(村井稔正) いま東田議員の御指摘のとおり、公民館は地域での生涯学習の拠点でもあります。誰もが気軽に学習や地域の活動に取り組める場として、地域づくり、人づくりにも重要な施設と考えております。議員も御承知のとおり、市内には地区公民館が十二館ありますが、これまで以上に公民館の利用度を高めると共に、各公民館の管理方法、事業内容等について検討や見直しを行い、さまざまな面から運営管理コストの削減や運営の効率化を図ってまいりたいと考えております。 九月議会では、一校区に二館ある公民館について、市長も回答されましたが、教育委員会といたしましても早急な公民館の統廃合は難しいと考えております。 これからも市民のニーズを的確にとらえ、住民が興味を持って学習意欲が高められる身近な施設となるように、既設事業の見直しを行うと共に、今後の施設の利用状況を見ながら、統廃合も念頭に置いて検討していきたいと考えております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 東田議員。 ◆二番(東田匡弘議員) ありがとうございます。早急な統廃合については難しいということで受け止めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 次に、天理市表彰についてでありますが、十一月三日に天理市表彰式が行われていますが、天理市表彰条例第五条善行者表彰について、近年それに該当する表彰が行われたかお尋ねいたします。
    ○議長(佐々岡典雅議長) 市長公室次長。 ◎市長公室次長(山中由一) 質問にお答えさせていただきます。 本市の表彰制度につきましては、天理市表彰条例に基づき、市政有功者表彰功労者表彰善行者表彰があり、それぞれの分野で貢献された方、功績が顕著な方を表彰しているところであります。 議員お尋ねの天理市表彰条例第五条の善行者表彰につきましては、市の公益のため、多額の私財を寄附した者、自己の危険を顧みないで人命を救助した者、善行が著しく市民の模範となる者、前三号に定める者のほか、特に表彰することが適当と認められる者という規定になっております。 善行者表彰の該当者につきましては、近年では、今年を含め、過去五年間で寄附行為で個人三名、団体一団体、人命救助一名、善行行為で個人一名、団体一団体の表彰がございます。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 東田議員。 ◆二番(東田匡弘議員) ありがとうございます。過去五年間で、かなり表彰が少ないと思います。各公民館において長年教室等で御指導いただいている方、また、地域で自主的に清掃や長年区長以外の町の三役を務められている方、その他、陰になり、地域に御尽力いただいている方など、たとえば区長推薦、自治会長推薦の審査をして表彰していただければと思いますので、お答えよろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長公室次長。 ◎市長公室次長(山中由一) 議員の御指摘いただいている、特に長年にわたり善行の行為で功労が顕著な方々を表彰すべきという趣旨については理解しているところであります。市といたしましても、引き続き市民の方々が達成された顕著な功績、功労についてはできるだけ表彰してまいりたいと考えております。今後も表彰制度につきましては表彰審査委員会による選考手続によりまして、公平性、客観性を保ちながらも条例の趣旨に該当する対象者について、各事業等を所管する主管課長より常に幅広く情報収集に努めることにより、多年にわたり公益に尽力されている方々を表彰できるよう努めていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 東田議員。 ◆二番(東田匡弘議員) ありがとうございます。できるだけ多く表彰していただくようにお願いします。 表彰により、よりよい人づくり、地域づくりにつながるように思います。条例にも書かれていますが、より具体的な規定を設けていただき、長年の功績を広く市民に知ってもらい、模範的な市民の育成の推進につなげていただきますよう要望して、会派の代表質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(佐々岡典雅議長) 次に、六番飯田和男議員。     〔六番 飯田和男議員 登壇〕 ◆六番(飯田和男議員) 議長のお許しをいただきましたので、質問通告書に従いまして、これより会派響友未来の代表質問を行います。理事者並びに関係各位におかれましては、趣旨を御理解の上、的確な御答弁のほどをよろしくお願いいたします。 奈良県は、来年、記紀万葉プロジェクト一三〇〇年を展開しようとしています。市長は、奈良新聞のインタビューに、「昨年の平城遷都一三〇〇年祭は、何気なく見過ごしてきた奈良を見直すという意味で、国内に大きなインパクトを与え、大成功されたと思います」と言っておられます。 市長は、評論家的な受け答えをされているように私は聞こえました。遷都一三〇〇年祭には、天理市は「奈良マラソン」の協力をしただけであって、市として新たなことをしなかったと思いますが、この点についてお答えいただけますか。 次からは質問席から質問させていただきます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。     〔市長 南 佳策 登壇〕 ◎市長(南佳策) お答えしたいと思います。 先ほど新聞の記事の中でのことも引用されていましたが、あえてお答えしたいと思います。 平城遷都一三〇〇年祭では、本市におきましても、石上神宮での国宝七支刀特別拝観、長岳寺での大地獄絵開帳、あるいは天理参考館での東大寺山古墳展などの企画があり、天理市の観光協会では、「古墳ウオーク東大寺山古墳展」のイベントも実施していただいたところでございます。また、市におきましても、広域的な連携の取り組みの中で、九月二十六日には、平城遷都一三〇〇年記念事業として「山の辺の道ウオーク&クリーンハイク」も実施いたしました。また、十二月五日開催の「奈良マラソン」にも積極的にかかわってきているところでございます。 全県を挙げてのPR活動が行われる中で、記念事業を紹介するガイドや、インターネットによる広報活動等にも市としても積極的に情報発信をやってきたと考えております。天理市をアピールさせていただくありがたい機会だったと思っています。 もう一つ、私のコメントのある部分について御意見がありました。私の言ったこと、「何気なく」という、この大和の地がもうなれ親しんでいる、そういう中で改めて見直すいいチャンスをいただいたということでございます。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) お答えありがとうございました。ただ、市長はポスト一三〇〇年祭構想の一つ、記紀万葉プロジェクトにも天理市は精いっぱい歩調を合わせ、県ともどもアピールしていくいいチャンスだと思いますと言っておられる。県ともどもアピールしていく所存ですというお言葉が私は欲しかったと感じております。 この点についてお聞きしたいんですが、先ほどいろいろと申し上げられましたので、この分は飛ばします。 そこで、市長は、「観光では日本最古の道とされる山の辺の道を軸に、歴史的な文化遺産、風情ある自然環境の三つを合わせて観光産業の振興を図りたいと思います」とも言っておられ、山の辺の道を核とする集客交流都市の実現を目指したい。年間約二十万人がウオーキングを楽しまれ、大きな手応えを感じていますと発信されています。 市長は、日本最古の古道とは何を指して山の辺の道と定義付けされておられるのかお聞きしたいので、お答え願いたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 最古の道とはどういうことを指しているのかという御質問と承って答弁いたします。 御案内のとおり、奈良盆地を南北に走る山の辺の道は、上ツ道、中ツ道、下ツ道と並んで古代からの重要な道路であったとされています。上、中、下の三道は七世紀の中ごろから、南北に直線的に設置されたいわゆる官道、公につくられた道であったのに対し、山の辺の道は盆地の東部の山麓地帯から、自然地形にしたがって、多少曲折しながら走る自然道です。三つの官道が成立する以前には、古代大和の交通に有力な役割を果たしていたとされている道です。 その道筋は、三輪山麓から龍王山のすそ野を通り、そして石上神宮を経由して、布留の集落を抜け、春日大社付近に至って、さらに乃楽山のあたりまで及んでいたと推定されています。 日本の最古の書物とされる古事記に、崇神天皇陵の所在を示す文書として「御陵は山の辺の道の勾りの岡の上にあり」と記載されております。また、景行天皇陵の所在地を「御陵は山の辺の道の上にあり」と記されており、このころ既に山の辺の道と呼ばれる道があったとされていることから、史実に残る我が国最古の道であると私も信じております。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) ちょっと先までお答えいただいたような感じなんで、それに対して御質問いたしますけれども。 いまのお話でしたら、柳本から石上神宮についてははっきりと述べられておられます。そこからすぐ飛んで春日へ飛んでおります。その辺の私は定義づけを欲しかったという意味でございます。だから、標高八十メーターで推移しているわけですから、それで行けば白河池の方まで上がるはずがないですわね。その辺についてはどうお考えでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) お答えしたいと思います。 いま、山の辺の道の北と南のある部分についての御質問と承ってよろしいでしょうか。白河池の部分。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 市長がおっしゃられたのは、石上神宮までの東海自然歩道を、柳本からなんですが、その部分について、天理市は日本最古の古道であると銘打って日本全国に発信しているわけでございますけれども、石上神宮から春日、春日の春日(はるひのかすが)と言われる春日までの間につきまして、三十八母屋からまだ東の方へ入っていく。その当時を考えれば、山の中へ入っていくようなもので、不自然じゃないですかということを私は申し上げておるんで、日本最古の古道というからには、やっぱり西側は沼であり湖であったというのが定義付けされるんじゃないでしょうか。その辺、私はそういう意味で申し上げたんでございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) いま、議員の質問の中で、標高いくらぐらい程度からが道のあった部分に含まれる、その中で沼、低地等々もあるからとおっしゃっています。ちょっと答えが的を射ているかどうかわかりませんが、南の方にしましても、定かにこれが山の辺の道であるという、まだ確証は持っておりません。ただ、このあたりにあっただろうということで私は理解しております。このあたり、その昔、沼あるいは湿地帯であったことは、もう多分に予測できております。その中で比較的にルートが南の方は、先ほど言いました崇神天皇陵景行天皇陵のああいう記述を見ても、ほぼこの辺にあっただろうとは推定できます。ですが、その道も自然発生的にできた道が始まりです。それから、北の方はさらにもっと、いま非常に特定しがたいという中で、私はいま議員のおっしゃった沼地であったり、また湿地帯であったり、そのことをあえて否定はいたしません。ただ、私の手元にある私の資料の中ではそれは確定することは非常に困難であると申し上げたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 定かでないとか言われて、日本国中に発信しているわけですから、市長。石上神宮から海柘榴市まで定かでないという発想、一言はちょっとまずいと思いますね、こういう席で。崇神天皇のその一部分につきましては、地元住民がおっしゃっておられるのは、「あこはちょっと曲がっていますよ」と。しかし、観光上、あの部分については真っ直ぐにしたいということで、市の方で以前やられたんじゃないでしょうかね。だから、そのときの権力者がそういうふうに決めたからそういうふうな道になっている。それを日本最古の古道と言うているのに、定かでないとトップが言われると、私ら、どのように子どもに教えたらいいんでしょうかね。ちょっと困りますね、それは。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) これ、たとえば山の辺の道自体が南の方、これが道であったというのは部分的な場所では推測はできますけれど、これが当初からの山の辺の道であったかどうかは、私はそれはちょっと自分の心の中でも確信は持っていません。ですが、山の辺の道がこの辺にあっただろうということは、私は、もう自分も得心できております。ということで、議員とその辺で思いがちょっとずれておるように思うんです。確かにあっただろうということはもう日本国中でこれは基本的な了解を得ている分だと思います。ただ、道がここにあったという定かなそれは、南の方はまだしも、北の方につきましては非常にそれがいまとなっては証明する材料等が薄い、これも事実でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) ここに天理市のガイドブックがあるんですよ。これを、後で皆言おうと思うているやつが先々になってしまいましてね、私も困っておるんですけれども。ここに書いておる山の辺の道の北エリアというのがあるんですね。これ、どう言うんです。古墳とかいろんな神社関係につきましては皆西なんですよね、北エリアにつきましては。南については皆古墳と一体型になっているんですよ。先ほど申しましたように、集客交流都市を目指しているというふうなことを言われますと、やはり余りにもいまの居住している地域からかなりかけ離れているんじゃないかというふうに思いますから、やはりちょっとまずいんじゃないでしょうかね。 私、いま、これ、地図を皆さんにお配りしましたが、部長の方にはないんですけれども。ここでいったん切らせていただいて、市として、以前に私も一般質問しておることなんですけれども、北山の辺の道について観光課が発行している先ほどのガイドブックには、私は誤った発信をされているんじゃないですかということをまず第一点申し上げたい。いま、お手元にお配りした明治の地図を配付させていただきましたですけれども、山のすそ野に点線で記入されているのが里道であります。四尺道。それが地元の方々が言っておられる山の辺の道でございます。 市として、地域住民に聞き取り調査された形跡がないことから、いまに至って前向きの形が見えていない状態が非常に私は残念であります。 奈良盆地東縁断層帯に沿った標高八十メーターを基準とした線上を中心に、石上神宮から北へ天理教三十八母屋、豊田町、別所、平尾山のすそ野、高瀬川を超え、東大寺山すそ野、和爾町から森本町、中ノ庄の侍街道から奈良市山村町までの道に線を引くことがなぜできないのか、私にしたら、以前から観光課長に申し上げておりますけれども、不思議であります。 そして、影媛伝説にうたわれている道中歌の一部を抜粋しますが、「石の上を過ぎ、薦枕、高橋を過ぎ、大宅を過ぎ、春日の春日を過ぎ」とあります。これはまさしく日本最古の古道ではないかと考えます。 高橋は現在の檪本のことです。高瀬川は元高橋川と呼ばれ、大仏が建立すると同時期に蛇行していた道を櫟枝まで直進にし、東大寺の荘園となった地であります。しかし、市長は、古代豪族の和邇氏や万葉歌人柿本人麻呂ゆかりの地とは言っているが、山の辺の道との接点を言っておられない。それはその土地に伝承されている意見を市長は聞く耳を持たないのではと感じている次第でございます。 この点について、先ほどとかぶりますけれども、お答えいただけますでしょうか。 そして、また、調査費を計上し、市長が言っておられる市場交流都市を目指す一環になるものではないでしょうか。私はそういうふうに思います。お答えを方ひとつよろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 飯田議員の御質問に重ねてお答えしたいと思います。 私もこの北の道という部分については非常に、頭の中で、どれがどうなのかいまだに自分の頭を整理できておりません。その中で、たとえば先ほどお話にありました影媛さんがたどった道のことについても意見がある。そういった広い範囲でございます。ここを通ったという確証は非常に少ないと思います。 私の手元に、県の教育委員会、昨日も念のため確認させていただいております中で、山の辺の道は既に条理水田によって古代の地形が損なわれ、文献も少なく、地図、地形上での計測や復元も不可能なため、遺跡としてはいま考えていないという県の文化財の考え方です。 私、何もこれに固執することはありませんが、私はやはりいまこの状態で、土地の形が変わってそしていろんな使われ方がされている、その中での飯田議員の御質問だと思います。 また、そういう中で、私はあえて、いま私が述べたことに固執はいたしません。ただ、それが皆さんが得心できるような方法で、これが山の辺の道の北の部分だということをアピールできるなら、それはそれで私はありがたいと考えておりますし、また、そのための努力は惜しみません。ただ問題は、いろんな土地の形跡が変わっている、そういう中での難しさをあえて申し上げています。ということでございます。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 市長、そのために調査費を計上して、その地域地域の住民にお話を聞くなりというふうなことをやらんことには、やはり前向いた形というのはできないんじゃないでしょうかね。多額の金額を調査費に計上せえと言うているんじゃないですけれども、例えば二十万円程度でも計上して、担当課長なりがいろいろと調査されるというふうなことを前向きな御検討をお願いしたい。口論をやっていても前には進まない。行動していただきたいと、そういうふうに切にお願いする次第です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 私も口論のつもりで先ほどから話はしておりません。ですが、そういうことで聞き取りなり、そういうことを努力してみる、このことはやぶさかではありませんということでお願いしたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) ありがとうございます。 そしたら、早速そういうふうなことで、担当部課長の方には指示をひとつよろしくお願いいたします。 それと、市長は農業の話をこの同時期にされておるんですけれども、「良質のイチゴ、トマト、刀根早生柿を天理市の特産物として全国に広めていく夢」で切っておられるんですよ、夢で。正夢になるために市長はどのような営業活動をされていますかということでひとつお答えください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 農業の分野についての御質問にお答えしたいと思います。 議員も御存じのとおり、この天理は、その昔からイチゴ、電照イチゴ、すごい勢いで日本一の作付け面積当たり最大の収穫を上げた時期もございます。それから、あとはスイカ、スイカも私たち誇りに思っていた農作物の一つです。それから、柿、それも刀根さんが発見してくれた刀根早生で非常に名を上げております。ですが、それと共に、世の中の動きと共に農業自体が非常に大変な状態になってきております。農業よりもそれ以外の収入の方に県民の皆さんの心が向けられてきた、この事実です。 そうした中で、せめても私は、また、このあいだからも農業の中の特産物、天理市長として、農業の活性化ということは到底、これは私の範疇に負えないものでございます。ですから、この中で特産物、こういうものを元気印になるためにどのようにやっていこうか、その一環として、天理農協の皆さん方が昨年沖縄の方で柿の販路拡張をやっていただきました。そのために若干のお手伝いはしております。それから、あと、イチゴにつきましても、もう、いま残念ながら、かつて大和盆地は夜になりますと、電照イチゴの花が咲いていました。それがいまそういうのはほとんど限られた農家の方々だけ。それから、あとトマトの話もしました。私の知り合いの方で、産まれた家の近くの方ですが、「市長、このトマト食べてちょうだい」と、いつもいただく。立派なトマト。こんなものを何とかアピールしたいというのは大きな夢です。ですが、これですぐに天理市の農業が活性化、そんな大それたことは思っていません。現実を見定めながら、そうした中で、私は今年四月から、商工、観光、それから農業の中の特産、こういう部分について嘱託一名を採用しまして、それと三つの課が連携をして天理の農作物のアピールをやってもらう。私の頭の中ではプロジェクトチームとして、いまよくそういうことで意見を交わして頑張ってくれております。その一端が駅前でこのあいだありました「うまいものIN奈良」、あれもそれの関連の事業と考えています。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 大体その辺は私も集約しておるんですけれども。東国原さんみたいに、何もあこまで広くメディアを使ってやってほしいとか、そういう意味で申し上げているんじゃないんですよ。市長がやはりそういうふうに発信されたからには、やはり近隣の県なんかに何かのたびにアピールしていただきたいと、また、私はやっているんですという、そういう答えを私は欲しかったんですけれども。いま現在、沖縄県の方ではそういうようなことをやっておられるということで、それはそれでちょっとコストがかかり過ぎるんじゃないかなと、沖縄までということになるとね。運送の面で。だから、私は近隣の県の方にもっと発信されてもいいんじゃないかなと、そういうふうに感じて、だから、市長の方には、どういうふうな営業活動をされていますかということでお尋ねしたわけでございます。一応それでお答えがそれだろうと思いますので、次に移らせてもろうてよろしいですか。すいません。 そしたら、環境経済部長にお尋ねしたいと思いますけれども、商工業振興では、市民参加一万人の山の辺まいソーラン「天理な祭り」、十七万球の発光ダイオード、LEDですね、天理駅前広場を光で包む「光の祭典」など、まちの活性化の一環として、にぎわいと活力のある天理の実現を目指しています。県内で一番長いアーケード商店街も需要が低迷していますので、智恵を集め、売る側の努力をサポートしていきたいと考えています。また、アンテナショップをつくる構想も温めているところですと言っておられるが、担当部ではどの程度までサポートが進んでいるのかお答えください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 環境経済部長。 ◎環境経済部長(仲山雅之) 飯田議員の御質問にお答えしたいと思います。 商工業におきましては、経済状態が回復しない中で、事業者の皆様が現状をどのように変えていったらいいかということで暗中模索をされているような状況でございます。このような状況から、天理市商工会の会員組織である商業部会及び工業部会におきまして、事業者がこれから何をしていかなければならないかと、そういうことにつきまして、市が発起人となりまして意見交換会を三回ほど行いました。今後も引き続き課題解決に向けまして、このような意見交換会を催し、いろいろ問題点抽出なりを考えていきたいと考えております。 あと一点、アンテナショップ等、我々、いま、(仮称)天理市物産交流センターという名前で呼ばさせていただいておりますが、これは基本計画をつくっております。本議会に上程しております補正予算につきまして御承認いただく中で、実施設計を作成し、来年度の九月を目途に開館に向けて事務を進めているところでございます。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) ありがとうございます。 低迷している商店街の需要を高めていくように、シャッターが下りるのをできるだけ回復できるように、ひとつ、部長の担当でございますから、いろんな情報なりを仕入れて、活性化の一翼を担っていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 市長にお尋ねしますけれども、先ほどのLEDのことでございますが、「光の祭典」天理駅の分は市で三百万円以上の予算を組んでおられるわけでございますが、周辺のまちは地元活性化のために細々とした資金を捻出し、柳本駅、長柄駅、檪本駅でも光の祭典まで行かないが、小さな灯をともしています。 このことに対し、市として、最低でも各十万円の予算を組む必要があると思います。税は公平公正に納めているのに、市は補助をしてくれないと、そういうような話が出ております。なぜ小さな駅だから、市長はどうでもええと考えているんかと、そういうような話まで出ております。地元の方々に続けていただくためには、市としても協力すべきではないかと私は思います。その点について、市長、お答え願えますか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 駅前の「光の祭典」のことに関して、JRの三つの駅、檪本、それから長柄、柳本、これの分についての市の補助を出して、行って、そしてイルミネーションをもっと元気づけろと、こういうことでございますね。     〔「そうでございます」の声あり〕 ◎市長(南佳策) もう御存じのとおり、実は、当初スタートされたのは天理駅前で商工会の人たち、青年部が軸です。それから、その次の年ぐらいからでしたか、柳本、そして長柄というふうにやっていただいた。檪本は一年遅れてスタートされたかに私は認識しております。その中で、いずれも地元の人たちが自分たちでこれをやるんだと、こういうことでスタートされた。私、非常に喜んでいます。腹の中では、ちょっともったいな、ここまでさせてという思いもあるんですが、もったいないというのはその心です。それぞれの、柳本、それから長柄、朝和、それから檪本の皆さん、そういう思いでよくやっていただいているなと思っていました。御存じのとおり、そのいずれもそれぞれの地域の商工会があって、商工会の方が陰から支えてもらっております。天理市の商工会。 その中で、私の方は、商工会には、農業と同様に、私が就任しました十年前の思い、商業と農業に行政がお手伝いできる範囲は非常に厳しいと、私、議場で申し上げた記憶があります。そういう中でよくやっていただいた。そういう農業、商業の方には、また別の形で運営補助のお手伝いをしております。その中で、柳本、それから朝和、檪本の方はそのことはどうなっておるのか、ちょっと私は定かじゃありませんが、市の方からは、いずれの駅前にも、市から、イルミネーションの費用ということで経費を出してはおりません。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) いや、だからね、出しておりません。やっぱり細々と続けていただいて、やはり灯はいったんともったんですから、やはり継承していかないかん。何でもね。だから、いま、三百六十万円ですか。天理駅の方。三百六十万円の「光の祭典」の予算を組んでおられるわけですね。だから、三百三十万円でもいいんじゃないですか。私はそれをお聞きしているわけです。 前に、天理駅のLEDが一回使えば何回も消えるんだと、もうつかなくなるんだということで三百何ぼの計上をずっとされておるわけですわ。ほんだら、いままでは天理駅の古手をいただいて、どうにかつくっていた。たまたま昨年は県の交付金によってその分を補えたわけです。しかし、今年やってみたら、やっぱり線が何本も消えているんですよ。だんだん、だんだんやることが小さくなっていくんです。だから、私はその分の何ぼかの補てんのために、先ほど金額を申し上げたわけです。十万円というふうな金額を申し上げたわけです。 やはりいったんそうやって灯をつけていただいたんやから、やっぱりそれは私は続けていくべきやと、そういうふうに思います。ただ、檪本については、前にも申しましたように、校区、自治会の方からお金を出しております。 だから、公平公正という意味で、檪本の人は「何や、出してくれへんの」という話です。だから、やっぱりその辺はちゃんときっちりと、天理駅だけが天理市じゃないですから、その辺をもうちょっと肝に据えていただきたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) お答えしたいと思います。 商工会が実はあの「光の祭典」を主導してくれています。商工会の方の会計の中で柳本、それから朝和、そして檪本の方も当然私は商工会の中での話でお願いしたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 商工会の話じゃないんですよ。じゃ、予算削ってくださいよ、「光の祭典」の。三百六十万円、三十万円削って各駅へ十万円ずつやってくださいよ。何言ってるんですか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) お答えしたいと思います。 商工会が自分たちにさせてくれと、やらせてくれというのが当初のスタートです。おわかりください。その中で、経費も「天理な祭り」のようには出せない。だから、それでどうするかという中で商工会の人たちが、いま、いろんな苦労をしながら、いろんなボランティアの方々の力もかりながらやってもらっています。これは商工会の方に天理市の方が事業を委託しているんです。その分だけおわかりください。それと柳本、朝和、檪本、そんなんとは皆同じ扱いで商工会の中で論議していただきたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) そしたら、市長の方から、天理市商工会に対してはっきりとその旨を言うてください。現実、そういうふうになっていないじゃないですか。なっていないからこういうような話が出てくるわけじゃないですか。その辺、いまの回答にはなりませんよ、私に対する。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 同じことをお答えします。ただ、議会でこういう意見があったということは商工会の方に、また私から伝えておきます。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 初めからそう言うてください。そうせんことには話が前へ進みません。 それでは、話が変わりまして、再度市長にお尋ねします。 天理市行政改革の方向性として六点を出されております。その中で歳入増加策として、使用料、手数料などのあり方を見直し、受益者負担の適正化を図ると共に、私有財産の有効活用により収入の増加に努めますと「町から町へ」で発信されています。 その中で、滝本町の所有物件である土地二千九百九十三平米について、市は、土地使用貸借契約書を平成十一年から社会福祉法人天寿会と締結されていますが、二十年間、無償で貸し付けるとなっています。現状の市の財政を考えた場合、そぐわないと思いますが、市長はどうお考えですか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 天理市がいま土地使用貸借契約を結んでいる、その内容についての御質問と考え、お答えしたいと思います。 御案内のとおり、この案件は、平成十年に新たに始まる介護保険制度を円滑に実施するために、在宅福祉サービスの柱となるデイサービスセンターの整備が天理市の高齢者福祉施策の大きな課題となっていたと存じています。また、滝本町にありましたふるさと園は、平成七年の移転で廃園となり、残っていた建物及び跡地の有効活用についても懸案でありました。その検討の結果、旧ふるさと園の敷地にデイサービスセンターを整備することとなって、当時、市内で特別養護老人ホームを運営されていた三つの社会福祉法人について、施設整備とその運営に係る企画を募集したと聞いております。 結果は市内の一社会福祉法人から、私有地の無償貸与という条件付きで応募があり、市はこれを認めて、二十年間無償で貸与するという土地使用貸借契約が平成十一年七月に締結されています。 現在、市の財政が非常に厳しい中、財源確保のため、この無償貸し付けの契約を見直して有償にしてはどうかという質問でございますが、本件につきましては、これまでの経過、あるいは契約期間などの内容から考えますと、無償貸し付けを破棄して有償にすることは法的にも道義的にも無理があると判断しております。 行財政改革を進めていく中で、歳出の削減だけではなく、市の財源となる歳入の確保は重要であり、天理市行政改革実施プログラム二〇一一に沿って、歳入の確保に心していきたいと思っています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) できないということでございますね、御回答は。それに対するあれについてはできないと。     〔「はい」の声あり〕 ◆六番(飯田和男議員) そしたら、たとえば保育園なんかが園を建てた場合、それの駐車場をお借りしたいと、公共的なものについては市が無償で貸すということをあっちこっちでやられると、いろんなところからそういう話が出てきたら、私らも対応に困るんですよ。無償や無償やという。これ、二十年して市が何も言わなかったら、自動的に十年間延長しますという契約にもなっておるんです。見はったかどうか知りませんねけどな。やはりその辺、いろいろ市長も突っ込まれると思いますけれども、そのとき、そんなお答えでどうなんでしょうかね。本当に根本的に考えていく必要があるんじゃないでしょうかね。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) いま、議員の方から、またほかにもこういうふうな案件が出てきたらどうするかという懸念の。私がいま承知しています中では、これを含めて二件あります。ですが、いまはそのことにあえて触れませんけれど、やっぱり、その都度、そのとき、二十年間の契約でありますけれども、いま直ちには私はこれはできない、する気はありません。ですが、やはり時の流れの中で、当事者同士、市と交渉して、これをいまの時代に合った方に持っていく、これはやぶさかではありません。ただ、いま時点では、これについても相当勉強もしましたけれど、いまではこれは無理がある。ですから、その無理をなくすためにどうするか、これが私たちの、また行政としての考えていく、その一つの材料であろうかと思っています。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 契約書ですから仕方がないと言えば仕方がないかとは思いますけれども、やはり一般市民は、無償で市の物件を貸しているところがあるんだなということを、いま、もし傍聴おられたら感じられたと思うんです。やはり何とかいい方法があるのであれば、条件でもつけて、契約とは言いながら、やっぱり最善の策を考えていただきたいなと、私はそういうふうに思います。 市長、どうもありがとうございました。 それでは、健康福祉部長にお尋ねします。 用途目的は、先ほど市長の方から言われましたように、デイサービスセンター及び在宅介護支援センターの用地として使用が条件となっております。市民は、無償であるのであれば、取り扱いされているセンター並びに支援センターで天理市民を一〇〇%受け入れしているのかと、こういうことを知りたいのが心情であると思いますので、現状の御報告をお願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(河北性治) 飯田議員の御質問にお答えいたします。 その施設を一〇〇%天理市民の方が御利用されておられるかという御質問かと思います。いま現在滝本町にありますデイサービスセンターの利用者につきましてですけども、開所以来、天理市民の方だけの利用でしたが、本年九月に初めて他市の方が一名利用されておられます。介護保険制度におきまして、市町村を超えて広くサービスを利用するというのが前提でございます。そういうことでございますので、一名、いま利用されておられますけども、その点、御理解の方、よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 調べていただいてありがとうございます。ただし、やはり一名でもそういうようなことがあったら、市長、どうでございます。いまお感じになられた点について。一名だけ市外の方がおられるんやと、取り扱いしたんやという点について、どうでございますか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 非常に難しいことだと思います。と言いますのは、市の施設、市が管理運営しているのに近いところには、極力やっぱり外部の区域の方よりも、市の人たちに利用していただきたいと思いますが、もうこれからの時代、大変な時代になってきています。もう市民だけではできない。その中で、いま、部長の答弁の中もよく承知した上で、これはまずはやむを得ない姿かなというのが本音でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) ただ、私が何でそういうようなことを申し上げるかと言うたら、無償であるという点からして、やはり市民感情はどのように映るでしょうねということに対してお答えいただいたんですけれども、ちょっと、どう言うんですか、市長の、変な言い方してごめんなさいね、おとぼけ的な回答に私は思いました。 しかし、現状として、施設というのはデイサービスにしたって、在宅介護支援センターにしたって、天理市以外のところで緊急を要する場合は受けざるを得んねという話もこちらも重々わかっとるんです。重々わかっとるんですけれども、無償であるという点について、やはりいろいろと市民の方から出てくるんじゃないでしょうかね。その辺が私は物すごく気にかかるんです。 市長、もし何かあれば。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 非常に難しい案件に、私、いま、答えようと思っています。 たとえば、話が飛びますけども、市立病院の存続も、これも大変なんです。市民の人たちだけじゃないんです。外部の人も大勢来ている。来てもらわないとやっていけない。それのくり返しなんですけれど。それとあわせて、今回のこのセンターの外部からの方一名おられるそうです。だから、そのことがどうか。非常に難しいと思います。もともとはやっぱり、当初、このセンターがスタートしたときの状況、私はわかりません。わかりませんが、切羽詰まってあの場所にあの施設ができたと考えています。その中での、当時としてはやむを得ない判断であったと私は思いますが、やはり時折その内容の点検ということはこれからもやっていかないといけないかと思います。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) どうもありがとうございました。 ただ、あと二件まだほかにあるというようなお話でございます。これからの、市長が言っておられる歳入面での確保という面からすれば、やはり市の方から何らかの話を持ち出して、不足分を補えるように努力していただきたいと思います。 ただ、先ほど市長は市立病院のことを言われたんで、私も一言だけ申し上げさせてもらいます。市立病院じゃないんですけれども。土地開発公社の買い戻しについてですけれども、早くやれば税金で払う利息が少なくて済むと、それを平成二十四年度中の平成二十五年三月に予定していると、常任委員会やったかな、どこかから回答をいただいております。それもいま申し上げるように、もう六カ月早く、担当の部署の方に、たとえ残業を五百万円つけても二千五百万円早く使えるんですから、ひとつそういうふうな努力も頭の中に入れていただきたいと。市民病院の話をされたんで、私も余計な話を一言させてもらったんですけれど。もし、それで何かあるんでしたら。まあ、時間がございますので。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 例の開発公社のこと、この前も、たしか三月でしたか六月でしたかおっしゃった。鮮明に覚えております。ですが、私の方は、いま、この貸主である国、県との方で調整をして、職員の方がこの前もお答えしたと思いますが、もう半年前の方へ送ってくれました。やはり全国で類似の市町村がたくさんあるようです。その中で、天理市の方がまだ、緊急の度合いから見て、それはその順番が回ってこない。これもたしか半年ほど、職員が頑張ってやってくれた結果でございます。私はこのことは、たとえ一円でも利息が安い方がありがたい。これは私も同感ですが、いま、制度の中でこれ以上前へ持ってくることは非常に困難です。これが落ちついた一つの国、県、市との中での約束の状況でございます。ということで、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 飯田議員。 ◆六番(飯田和男議員) 市、県でも一緒ですけれども、とにかく前例がありません。そういうような慣習もありません。これはやっぱりこの時代にそぐわんのですよね。だから、それを打破して、前へ一歩進む形を私は職員の方にも求めたいと、そういうふうに思います。 それで、本日は代表質問、まだ時間があるんですけれども、どうもありがとうございました。これで響友未来の代表質問を終わらせてもらいます。どうもありがとうございました。 ○議長(佐々岡典雅議長) 次に、四番、山本治夫議員。     〔四番 山本治夫議員 登壇〕 ◆四番(山本治夫議員) 創造未来の山本です。議長のお許しを得て、ただいまより会派を代表して質問を行います。 冒頭、東日本大震災や台風十二号等の被害によりお亡くなりになられた方に哀悼の意をあらわすと共に、被災された多くの皆さんにお見舞いを申し上げます。 古来より日本人は、自然に対して謙虚な気持ちを持って接してきました。そのさまざまな現象とうまく調和しながら、また共生して生きる知恵を出してきました。ところが、過去の教訓を忘れたかのように、昨今、近代技術をもってすれば自然をコントロールできるようにうぬぼれが多々見られます。利便性や利潤を追求してさまざまな施設をつくってきましたが、被害想定基準の判断を甘く見積もった結果が今日の福島原発事故としてあらわれてしまいました。早急に防災対策の見直しや再構築が必要とされますが、ハード対策は、ここまでやったら絶対大丈夫とは誰も言えるものではないと思います。まことに大事なことは、住民の防災意識レベルの向上を図ることだと考えております。実際、私も含め、奈良盆地に住んでいる多くの住民の防災意識はかなり低いと感じております。本市においてもそういったことを考慮した総合的な防災対策の再構築を図っていただくように要望しておきます。 さて、ここ数年来、広く国民の間には、経済状況、雇用状況、年金問題等の不安定な要素により閉塞感が漂っています。いまこそ、この現状を打破するため、強い指導力のもと、敏速な行動が求められるところです。大阪府知事、大阪市長選の結果は、そういった変革を望む住民の意思のあらわれと考えられます。同じように閉塞感が漂う各自治体にも波及してくるのではないかと思っております。 本市も例外でなく、強い強いリーダーシップを発揮して、山積する問題の解決や地域経済活性を図るための諸施策を敏速に実施する行動が求められております。 そういったことを念頭に置いて、平成二十三年最後の議会でございますので、誠意のある答弁をお願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。     〔市長 南 佳策 登壇〕 ◎市長(南佳策) いま、山本議員の方から御質問ありました。どの辺の部分をお答えしたらいいのか、ちょっととっさに頭の中で迷っておりますが、とりあえず一般的な話をさせていただきたいと思います。 いま、天理市が置かれております市の状況、実情は痛いほど御存じの上でのご質問だったと思います。他の、市の選挙のことも私たちもいや応なしに仄聞しておりますけれど、いまはやっぱり私は、限られた状況の中で、天理市の運営を真っ直ぐに、ぶれないで、そして進めていく、この一言に尽きるのではないかと思います。いま、予算編成の真っただ中でございますけれど、その中でも、いまの状況で新年度の予算編成が何とかやっていけるのではないかと、そういう思いの中での私の雑感でございます。また、具体の項目について御質問等いただきましたら、それについてお答えさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) まず第一問から。総合計画を見据えたまちの活性化について御質問します。 市の財政基盤となり、地域に活力をもたらせてくれる商工、産業、観光各施策等については、第五次計画、にぎわいと活力のあるまちの中で、基本的な指針が示されていますが、この中の第五次総合計画の中でもうたっておりますが、名阪国道など、本市の交通利便性を生かした企業誘致、既存工業の活性化、経営基盤の安定化、近代化の推進、伝統産業の継承等、工業振興に努めますと、また、商店街の魅力の創出、商業、サービスの活性化にも努めますと、この第五次総合計画にはなっておりますが、それらの取り組みについて、現状の問題点について質問いたします。 とりあえず、まずは、これ、三つとも同じような案件なんですが、企業誘致の促進についてはどうですかと、企業からのいろんなアプローチもありましたかと、企業誘致のためにどのような行動をされていますかと、この三点はトップセールスにかんがみるんですが、そこらはどうですかね、どういうようなことをなされていますか。 もう一つは、商店街の魅力の創出についての取り組みはどういうようになされているか。先ほども同僚議員がいろんな、一つのJRの各沿いのイルミネーションのことを話しておりましたが、そのことは結構ですから、市長の、自分でいま考えておられることを述べていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 企業誘致と、それから商店街の活性化という具体の項目を聞きましたので、それについて、議員の方が何をおっしゃるかわからない中での、ですから、あえてそのことは御容赦ください。 まず、企業誘致ですが、これの方は、現在、いま、新たに私の方が誘致をさせていただいたという案件はございません。ただ一社、いま、そういうことで天理の方に立地したいという企業が、一番基礎の部分の照会等をしているのはありますが、これは私が誘致してきたのではありません。これはいろんな条件が重なった中で、そういう企業が天理に立地したいということになってきております。ですが、どちらにしてもありがたいことです。 それから、もう一つ、二階堂にあります光洋サーモシステム株式会社の方でも、すごい、また新しい分野での企業の活動の展開をなさるように漏れ聞いています。また近々に情報をいただきながら、どういうお手伝いができるのかということを考えております。 それから、二つ目に、商店街の活性化の方でございますが、私も商店街、商工会の方々と年に数回、少なくともいろんな折にお目にかかってやっておりますが、先ほども飯田議員の質疑応答の中でも出ましたけれど、やはり自分たちの商店街を自分たちでやっぱりやっていこうよと、こういう機運を非常に高めていただいてきた。そしたら市の方もほうっておけないということから、先ほどこれも申しました、商工、観光、農林の分野に嘱託職員を一人入れまして、彼らと、いま、一生懸命に、たとえば商店街のことについても意見交換をしてくれております。せんだっても、もう十日、半月ほど前でしたか、会合でその人たちと意見交換する折がありましたけれど、まずは自分たちの力で、そうなれば行政の方もそれをほうっておけないということになってきます。ありがたい傾向だと思います。その一つが、先ほど言いました駅前での「奈良発!新・うまいもの選手権in天理」のあの催しです。多分あれは県内各地に大きく広がっていくと思っていますし、そういうことでみんなの持ち合わせている知恵、才覚、それからちょっとした勇気、こういうものも組み合わせてやっていけたらなと思っています。以上、雑駁ですがお答えとします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いまの答えで、市長は、企業誘致というトップセールスは、まだいまのところは全く考えていないということですね。 それと、いま言われた一つの事案ですが、福住の方で、これは積水の土地のところを、いま、私が聞いているのは、東北の方の企業でプラスチック関係ですかね、それが四、五百人の従業員が働けるような工場にしたいというのを聞いておりますが、それは確かですね。ちょっとお答えください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 東北の方の企業ではないんです。中部地方です。このような立地をしたいということで、いま、基本の部分の調整に入っております。 それから、それ以外に、私は新たな企業誘致ということに、残念ながらありません。もし何かいい才覚があったら逆に教えてくださいというのが私の本音です。
    ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いま市長が言われた、何かまたいい知恵をくださいということで。これは次の緊縮財政と将来ビジョンについてのときにまた質問させていただきますので。 いま、その中部地方ですかね、私も情報網がはっきりしていなかったもので。それは確かに天理市ではすばらしい企業が来ていただけるということで喜んでおります。 それと、市長はいつも東京へでも上京なさるときには、いろんな会議等々に出ておられますが、私どもの議長も東京へよく出張なされています。帰ってきたときは、いろんな報告を聞きます。議長、どこへ行っていましたんやと、誰と会うてましたんやと、いろんなそういうことを聞きます。そしたら、大概、議長は誰々と、具体的に言えば、歴代の総務部長等、ずっといろんな人と会うていると。その後、また奈良県選出の国会議員ともいろんな面でアドバイスをもろうていますということを聞いております。 だから、市長もよく東京の方に出張なされていますが、前の質問でもありましたが、内々にいろんな人に会っていますと、公表しないが私はちゃんとやっていますとか、これも物を言わんことには、誰と会うているとか言わんことには私らわからないですからね。だから、誰々の何大臣に会うていますとか、そういうようなはっきりしたような答えで皆さんに公表していただきたい。これ、ひとつどうですかね。市長の考えは。議長はもう逐一皆に報告していますから。よろしく。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 私にもさまざまな知恵、力をかりる方がいらっしゃいます。その中で、たとえば一つ、天理街道、御存じのとおり、天理市南六条・喜殿・上総間の、あれも実はこのことで、随分長い間、私の記憶では、七年前から私の思いを聞いてもらって、初めはペケでした。あの案件は、もう冷凍庫で、あとは解凍を待つだけという状態、それがやっぱりやってみたら、あの道路、南六条・喜殿・上総、この分の方は、用地の方もほぼ九〇%まで近づいてきたと聞いております。 これ、国交省の仕事です。ですが、それも上手に市の財源をそんなに無駄遣いしないでやっていて、非常にありがたい。加えて、また、前栽の駅前の踏切の件で、ちょっとあることで難航していたようなんですが、これは県、それから近鉄、部分的に天理市の方も関与していますけど、これの方もお陰様でほぼ間違いなく実る状況まで来ております。具体にどなたとお目にかかったとか、そういうことはこれからも言いませんが、内容だけはおわかりいただいたら。 先ほど、国交省の一番トップ、次官までなさった御方、最後、顧問で辞められました。その方にも春に行ったときにお目にかかって、長い間のお気遣いにお礼を言ってきたり、そんなことはちょこちょこしております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いまも市長から、前栽駅のことでも内々にちゃんとできると、この事業はというけど、何でも先、早いんですよ。だから、私らついていかれへんねん。頭悪いから。先々言わはるからやね、市民から、「ああ、もうあの踏切、ちゃんと拡張してできまんな」と言うたら、私ら知りませんと。いまでも答弁なされたの、前栽の駅のやつはもうそろそろできますと。それ、きっちりできるという、設計できてからそういうようなことは述べてほしいんです。それはそれでいいです。 ちょっとたくさんあるから、あんまりこのことばっかりしていたのでは回りませんから。 それと、もう一つ、先ほどの商店街の活性化についてですが、先月ですかね、市長やっぱりすばらしいなと思いましたわ。地域の方と話し合いをしようというような声かけがあって、そしたら、三島と川原城の青年会の商工会ですかね、その方らと川原城会館で二時間ほどお話なされたということで、大変な、やはり市長ってすばらしいなと、やはり市民との対話を物すごく大事にしてはるというような感じをしました。 ただその内容を聞いたら、ちょっとがっくりしました。一番初めに、私はハード面は何もしませんということで、そこに集まっていた三、四人ですかね、皆、もう絶句して、「ああ、これやったらもう何も言われへんな」というような意見を聞いております。それはそれでいいですわね、ただ、市長の思いやから。だから、それにおいて、物すごくおいしい話を持ってきはるのかなと思うたら、ころんと冷たい話やから。だから、そういうのも今後はやはりおいしい話も一回持っていったってください。お願いしますわ。 その次に行きます。ちょっと時間ないから。 緊縮財政と将来ビジョンについて。昨今の社会情勢、経済状況、雇用状況が続く中で、市税収入の減少や扶助費の増加は避けられず通っております。緊縮財政を断行しなければならないことは百も承知しております。平成十八年度から取り組まれた天理市集中改革プランで歳出削減に取り組まれ、一定の成果を上げられたことは評価するものでございます。さらに、今年度から実施される天理市行政改革実施プログラム二〇一一にも期待しているところでございます。 一般的に言って、歳出削減策は取り組みやすいですわね。その点、歳入増加策は政治的手腕のみならず経済的手腕が強く求められます。 そこでお尋ねいたします。 公の施設管理の運営方針、とりあえず、まず具体的に言えば、守目堂の男女共同参画プラザ、それと中央公民館のこれからの今後ですよね、これはとりあえずこの天理市行政改革実施プログラム二〇一一に、載っておりますが、一応念のためにちょっと読ませていただきます。中央公民館の見直しということで。現在、中央公民館は貸し館業務を中心に運営されていて、各公民館の総括的な役割を担っている公民館として機能していますが、市民会館と同じように併設しておりますということで、今後は市民会館と統合として、中央公民館の機能を廃止するということですわね。 それともう一つ、男女共同参画プラザの見直しと、これもそうですね。いまの言うていました守目堂のことですね。ここにうたっているのは、男女共同参画社会の実現に向けて、既存事業の再検討を行い、関係団体や他事業の連携した効率的な事務事業を進めると、また、男女共同参画プラザについては、施設の利用状況と必要性を分析しているところでありますと書いています。 というのは、先月ですかね、男女共同参画プラザの西側ですかね、あの土地もコンビニに変わりましたね。この後はどういうような指導方法をなされているかと。 それともう一つ、人づてに聞いたことでは、二十年から三十年の守目堂町との契約ということなんですが、そこらをちょっと再確認したいですから、答弁をお願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 守目堂町の男女共同参画プラザの土地建物のことと中央公民館のことですね。実は今日どういう御意見が出てくるのか事前に全然わからなかったのですが、その程度ならわかっておりますから、お答えしたいと思います。私もっと難しい案件かなと思っていたんです。とっさに答えられないこともあるしと思ったんですが、安心しました。 男女共同参画プラザ、あれはかつては非常にプラザとしての設置の効果も大きかったと思うんですが、今や、まだ完全ではありませんが、もう男女共同という言葉がだんだん遠くなりかけていっています。ですが、まだまだ気を抜いてはいけませんけれど。そうした中で、あの建物は、守目堂町から借り受けています。貸主の方が守目堂町、私どもの方は、契約がやっぱりこれも長期間の契約になっています。だから、いますぐにおいそれと、契約を解除してもらう、それは、もうどうぞ勘弁してもらいたいと、こういうことになって、とりあえず借りております。もう一つ前の広場、あれもあるお方がお持ちの地面だったんですが、これの方は、もう、私の方、あそこを市の施設の一環として借りることはもうできないということで、いま、庁舎のちょうど真ん前、一六九号沿いに空地があります。あれの方にその役を振りかえるということでしております。ですから、向こうの男女共同参画プラザと一体になっていたあの地面の方は天理市の方は、いま、それをお借りしていないんです。そのかわり市役所の前に、庁舎により近い土地を購入しました。持ち主は天理教です。天理教との長い間の約束らしいんです。それもやっぱり、いま、審議に基づいてその土地を、一度に買うお金がありませんから、たしか二十年か三十年か、その年数は自信がないんですが、そして、そのある年が来れば天理市の財産にさせていただくということになっています。建物の方は約三十年間という、そういう契約になっています。 もう一つ守目堂町の方も、実はそこからの家賃収入によって、この市役所の南東にありますお宮さん、あれを老人憩いの家として使いたい。だから譲ってくれということでお分けしております。天理市も持っていても、もう活用する方法がありませんから、そして、地域の方に使ってもらう、そのかわりこちらの方は、あれを譲渡しましたから、お金が要るんで、男女共同参画プラザの方、もう少し家賃が入るように配慮してもらいたいということになっております。 それから、中央公民館の方ですけれど、あれは公民館法でできた施設です。各市町村の中に中央公民館的な施設ということでできた、それなりの補助金ももらって、市民会館を建てたときの一環であそこに入っておりますが、それも国の方と協議の結果、それもやむを得ない、だから、用途廃止してもらっても結構ですと。もう、実態は貸し館だけになっています、公民館とはいえ。だから、それはもう一つに統合して、ほかの公民館と、あるいは市役所の中のそういうスペースがもし出てくれば、あるいはさっき言いました男女共同参画プラザ、ああいうところも活用してもらってという思いから、あれは近く、平成二十四年度中で、中央公民館は幕を閉じる、そういうことにしようといま考えています。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いまの市長からのお答えで、男女共同参画プラザ、それから中央公民館の事が、わかりました。もっと難しい話かなということでちょっと構えてはったから。ちょっとだけ難しいことを言わせていただきますわ。 この天理市行政改革実施プログラム二〇一一の中で、推進期間が平成二十三年から平成二十七年になっていますわね。五年間で。これで二十一億円を削減するということですね。この数字はどこから出たんですか。ちょっとこれを教えてください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 平成二十三年度から始まって平成二十七年度までに通常の歳入として予定しております税、それから交付税、その他の経費を概算で約二十一億円が現状で足りない勘定になっています。ですから、まだこれから、いま、政府の方でも四苦八苦されていますけれども、新たな財源探しで躍起になっておられますから、やはりそのあおりは多分出てくるとは思っているんです。いまのところ、そういうことがない過程で、向こう五年間で二十一億円のお金が確実に足りないんです。ということです。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) わかりました。そういうことで二十一億円は削減すると。というのは、先ほども私が話したように、削減は一〇%でも二〇%でもやりやすいですよ。歳入ですよ。歳入一%というたら大変な努力が要ります。そこらもよく考えていただいて、よろしく行政の方をお願いいたします。 次に行かせていただきます。 次に、山積している事業に対しての政策手腕についてお聞きいたします。 平成二十二年九月議会のときですか、私が一般質問でグリーンテクノの用地活用に関しての質問をした際、市長は答弁はこのように述べておられます。「天理市民全体が、また議会の皆様方がこれならいいよと言ってもらえるような提案をいただいたら、私は諸手を挙げて乗っていきたいと思います。ただ大切な財産です。これ以上の天理市の財政、いま、必死になって支えております。私にとって余分な、先が見込めないような話については、私は簡単には乗ってはいけない」と答弁されましたが、このことはつまり、この用地に対しても自分からは何も行動を起こさないと明言されたものと思います。ただ、先ほど同僚議員が言われたように、グリーンテクノの問題で、平成二十四年ですかね、それで開発公社が買い取って、市の持ち物になりますわね。そうなれば、どういうようにこの土地を活用なされますかね。ちょっとそれをお聞きしたいんですが。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 逆に、質問いただいた議員にこういうことをお伺いしたらいかがと思いますが、先に私の考えから申し上げます。先ほど質問の中で読んでいただいた私のしゃべった言葉、その部分で、いや、もっとこんなんやったらいいんだという案があれば、どうぞ教えてください。 それから、もう一つ、あの土地は、いま、三つの金融機関、やがて、これがまたほかの国の制度等のお金もいただきながら、それで返済の形が変わってくると思うんですが、いまは市の財産ではないんです。残念ながら、あれは金融機関の財産なんです。借金が返し終われるまでは人の物です。その中でどう活用していくか。これ、私、市長になって約十年、再三再四こういうことで私のところに相談に見えました。ですが、残念なことに、人のお金で買ってもらっている土地なんです。だから、その上で、どういう新しい方法があるか、どうぞ、また示唆していただいたらありがたいと思います。まずは借金を返さないことには、人の財産である。それで御認識いただいたらと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 昼前に終わりそうでありませんから、ここで休憩に入らせていただきます。よろしいですか。 ◆四番(山本治夫議員) はい、結構です。             午前十一時五十分 休憩             午後一時一分 再開 ○議長(佐々岡典雅議長) 休憩前に引き続き会議をいたします。 引き続き代表問を行います。 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) 休憩前にグリーンテクノについて、政策手腕についてお伺いいたしましたが、答弁では、開発公社及び銀行機関の関係で、市のものであって市のものでないというようなたしか答弁であったと思うんですが、あれは開発公社でも抵当は入っていますけど、所有権は天理市にありますよね、開発公社に。そうじゃないですかね。ちょっと答弁お願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 確かに開発公社が市に代わって買ってくれています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) 私もいままでのこと、経緯をちょっとじっくり考えて振り返ってみたんですが、過去でも、前北田議長でございましたかね、それとか、関連の議員に、いくらでもよいと、売却していいというような発言をなされていましたわね。だから、その非公式でありながら、この議事録に載らないですが、そういうところでも、いくらでもよいというような話でしたが。 それと、もう一つは、過去のあそこの土地価格の評価は大体七千万円から八千万円というようなことを私は覚えておるんですが、実際、いろんな金融機関によって違いますが、ある大手の金融機関に聞けば、約二億円ぐらいの価値があるんじゃないかというようにも聞いております。先ほども言いましたように、政治的手腕で、何もできませんじゃなしに、何かをするようなことは全くないんですか。しっかりそれを聞かせてください。なかったらないでいいです。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 私、いまのところ、思い当たる方法がありません。もしそういうことで、議員の方から、これならまちの人たちにも、みんな話をして、そして、これでいいという了解を得られる、自信を持っていける、そういう話であればいいんですが、いまのところありません。 それから、もう一つ、いま、議員のおっしゃった二億円云々の話、私はある県内の大手の銀行のトップから直接に聞いた話が七千万円でした。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) 土地の評価は、その銀行によっていろいろ違いますから、それはいいとしまして、いまも市長が言われたように、自分自身では、自分の考えで、グリーンテクノの件はやらないということですね。それで答えでいいんですね。やらないということですね。ほかの意見じゃなしに、市長の意見を言ってください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) いま議員のおっしゃったほんわずかな間、数文字が聞き取れなかったので、もう一度教えてください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) グリーンテクノというあそこの土地は、市長としての思いでは何もいまのところはしないということですね。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 何もしないんじゃないんです。できない状態なんです。それで、もし何かいい打開の方法が見つかれば別ですが、私はやっぱりいわゆる冒険に当たるようなことは、いまこの日本の国の中で避けるべき。市民の皆さん方がそれに同調してくれるような利用の方法であれば、私はそれは考えていくべきと思います。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) この問題は何ぼ言っても堂々めぐりですね。ただ、先ほども言ったように、できないんじゃなしにしないんです。自分自身で献身的な、前向きなことは思うていないんですよ。やはりしようと思うたら、ほかの意見云々じゃなしに、よし、私はやりますと、そういうような前向きな気持ちで行政の運営をしていただきたいと思います。もうこれでいいです。何ぼ言ってもそこから前へ行かないです。 その後、いまの山積している事業に対してですが、あともう一つは、先ほども山の辺の道の活性化ということで同僚議員が言うていましたが、このことにも、これ、山の辺の道の活性化の基本構想という中でうたってはるものは、萱生地域の西山塚古墳の用地取得による史跡指定と将来の史跡公園化を目指すと、また古墳の遊歩道などを整備して、あの丘から生駒、二上山を展望できるようにしたいとか、また、同古墳に隣接する地域に休憩所、トイレ、案内所、ボランティアガイドとかいろいろ等々、施設を整備していきたいというようにここにうたっていまわね。これ、いつですかね。これ、平成十九年二月ですね。そうですね。それともう一つ、この報告書の中では、これ、実は、私もこのとき、この検討委員会の中のメンバーで入っておるんですが、これでちょっと読みますと、山の辺の道は生活道になっていて、舗装されている部分が多いと。生活道と割り切るところと観光を特化するところをゾーンに分け、観光特化するゾーンについて、それぞれ、これぞと、山の辺の道という動機付けをしてアピールしていく。国道一六九号線沿いに民間資本を活用した道の駅、スーパー銭湯、宿泊施設、食事等ができるのを必要とする。トレイルセンターから石上神宮の間にトレイルセンターのような建物をあと二カ所、また、バスの入れる駐車場四カ所ぐらいが必要だと思うと。駐車場から駐車場までの景色のよい一つのスパンを歩いてもらう。バスは次の駐車場に移動してもらう。柳本から石上神宮までが山の辺の道ではない。奈良市や桜井市との関係もあるが、将来的には北部を含む山の辺の道全体の整備が必要。トイレや案内板の整備は活性化という以前に、まず基本的にやっていかなければならないというのが、最終的な平成十九年二月の答申でございます。 だから、いま、これを見ていたら、この山の辺の道で、その後、足湯云々とか、いろいろそういう施設をつくるとかいう話もありましたが、僕の見た山の辺の道の歩いた感じては、何一つこの時代から変わっていないと思うんですが、そこらの見解はどうですか、市長。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 平成十九年二月の、それはそのお手元の資料をごらんいただいたとおりだと思います。もう一つ前に、平成二十一年の何月でしたかね、九月でしたか、たとえばその中の一つ、西山塚古墳のことをやっと地権者三人の合意を得たという報告を受けたので、早速それを、年度途中ではありますが、展望台、いや展望所です、もう妙な造作はしない。ただ説明板一つぐらいあって、人がゆっくり登っていける。車いすでも迂回して回ったら行ける。そういうふうにしようということで提案したことがありますが、結果は、年度途中でこういうものはだめだということで否決されました。これが一番私の大きな軸の部分です。 そして、私、自分の選挙に出てきました。だから、その後は、後のもろもろに埋もれてしまって、結局議会で否決されたということで、後でまた折を見て、いい折を見て、これは再提案すべきと。この中で、たとえば銭湯ですとか、いろんな足湯とかも上がっておりますけれど、これは報告書の中に書いてもらっているとおり、そのことはよく御存じです。 私の方は、これが私にとったら一番大きな山の辺の道にかける私の夢だったんです。西山塚。これも数年かかってやっと職員が三軒の地権者の合意を取りつけてくれました。で、提案したところ、結局、そんなのはだめということでペケになりました。ということは議員もよくお覚えいただいていると思います。 それから、これ以外に、私、この検討委員会の、それは平成十九年ですけれど、また私の方は、それ以前からも、この山の辺の道の何かのアピールのための材料に、その一番最たるものは長柄駅の改修です。あれは平成十八年以前にもうできていたと思いますけれど、それも国の交付金等々もいただきながら、合計で平成十八年から平成二十二年までの間で五億二千万円の費用をかけております。うち、市の費用は二億八百万円、約四割ぐらいですか。市の方でなけなしの財産の中で、やっぱりこれをやっていこう、それで一つが長柄駅の改修が一番大きなものに。あの横の道路、川もちょっと移設もしました。これは県と市で。そして、こちらの長柄駅の改修は、市とそれから国とで金を分担しております。ですから、部分的にはやっておりますが、限られた財政の中で、また、いま、それから二、三年たっておりますが、天理の財政、ますます少子高齢化の中で、補助費等の圧迫もありながら、いま思い切ったことはなかなかできないんですが、そういうことで、徐々に、私、たしか平成十九年の九月議会で、ここで申し上げた記憶があるんです。三年、五年、十年、二十年ぐらいかからんと、これはできませんよと、いま、天理市の財政では。やっぱりいいものを壊さない中で、そして、後世の人たちにやっぱり感謝してもらえる、そういうものにやっていきたいと思って、そのところはいまも変わりありません。 先ほどお話ありました平成十九年二月のこの委員会の報告書、それから、その後の、それを含めた十八年から二十二年の中で、いま申し上げました、トータルで約五億二千万円のお金を投じております。どうぞよろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いま、市長からお答えもらったこの長柄駅の周辺ですわね。これは確かによくなりました。これ、平成十八年から平成二十二年の間で、国の補助金五億二千万円で、あと、市は二億八百万円ですか、それは大変地元の方も結構やと、喜んでいただいています。まず、そこから山の辺の道も歩いて行けますから。 ただ一つ、先ほど市長が答弁なされた西山塚古墳の上に、実際は私もこの検討委員会に入って、この報告書を見ておかしいなと思ったのは、墓の上に休憩所みたいなつくるというのは、これはちょっといかがなものやと。古墳というたら、僕も余りそこら詳しくないんですけど、お墓ですわね、古墳は。お墓の上に建物を建てるとかいうのは、これはちょっといかがなものやと思います。別に結構です。もう次に行きます、時間がないから。 市長の答弁、これで結構です。どうもありがとうございました。 次の質問にさせていただきます。 上下水道局、お客様センター業務委託についてお伺いいたします。 今年度から新たにスタートしたお客様センター業務が早くも六カ月が過ぎようとしている今日に至って、その現状についてお聞きいたします。 まず一点目は、非常事態の対応はちゃんと確立されておりますか。今回の受託業者は近郊の業者ではなく県外業者と聞いております。通常業務における休日及び夜間の緊急時の対応をいかに、また、地震や思いもしない被害等の非常事態時の対応拠点とする事務所を市内に設置されておるのかいないのか、また、どのような体制を確立されておるのかお聞きいたします。 局長、お願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 上下水道局長。 ◎上下水道局長(小堀修) 山本議員の上下水道局お客様センター業務委託についての御質問にお答えいたします。 緊急災害時等の対応でございますが、委託業者は給水装置工事に必要な資格を有し、指定工事事業者として登録もありますので、局の要請により、速やかな応援活動が可能でございます。また、日ごろは市内に責任者が常駐して、休日、夜間の通常業務や緊急時に備え、スムーズに対応できる体制を整えています。さらに、業務の繁忙時には、本社からの応援要請を得られる体制も備えております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いま、局長の答弁では、緊急時には本社からすぐに救援に来るとか、応援に来るとか、そういうような感じですね。これは、そしたら本社はどこにあるんですか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 上下水道局長。 ◎上下水道局長(小堀修) 高槻市にございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) 高槻市ということは、大阪府の高槻市ですね。それということは、その高槻で、時間的に緊急な事態が起きれば、一時間内ではなかなか距離数とか時間的なペースから見れば難しいんじゃないですかね、どう思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 上下水道局長。 ◎上下水道局長(小堀修) ちょっとその辺のところは、高槻市と天理市、時間的なことは私ちょっとわかりません。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) 局長、わかりました。 やっぱり常識的に考えても、高槻市から天理市というのは、緊急時に対処できるだけの時間的な余裕はないと思うんですわ。これも今後、また、局としていろんな対処の仕方を考えてください。これで結構です。 二点目は、局庁舎の一部の使用についてです。 世間から聞こえてまいりますと、それは受託業者が市の局駐車場を利用したり、局の事務所の一部を会社内部の事務所に利用しているとのことです。委託業務時間内での業務処理であればいいんですが、そうでなければちょっと問題じゃないかなと思うんです。実態はどうですかね。 それと、過去にも、三十年ほど前に同様の問題がございまして、天理市の水道公認業者が、いまの言うている施設のところに間借りしておりました。それが市民からのいろんな指摘を受けました。というのは、利益をその業者がなぜ無償で、先ほども同僚議員が言った無償で土地を貸すのでは、これは、また、全く全然違いますわね、認識が。その受託業者は、無償で局の場所を借りているというようなことが、いま、世間から多々言われております。それと、駐車場もずっと置いていると。だから、自転車等々、いろんな面で。 過去の業者、今年の四月までの業者は、天理市内に事務所を置いておりまして、そこから出勤して、業務が終われば、また、その事務所に帰ると、拠点している事務所に帰るというようにきちっと決めていましたが、いま見ていたら、市民からのいろんな、耳に伝わってくると、ずっと単車も自転車も置いたまま、車も置いたまま、また、その一部、入ったすぐの左側のところの局の事務所も使用しているというように聞いておりますので。そこらはどうですかね。お願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 上下水道局長。 ◎上下水道局長(小堀修) 委託業者の庁舎の一部使用についてお答えします。 局は、今年四月から、窓口対応応対業務、水道メーターの検針、開閉栓、水道料金及び下水道の使用料の調定業務等、包括的な業務委託を行っております。地方自治法第二百三十八条の四第七項に、行政財産は、その用途または目的を妨げない限度においてその使用を許可することができると規定されており、委託業者が円滑に業務を履行できるよう、必要なスペースの使用を許可しております。 具体には土曜、日曜、祝祭日における滞納整理に使用する受付室や業務に必要な車両の駐車スペース等でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いまの局長の話では、これは仕様書にのっとりということですが、委託業務時間内では、その庁舎ということですね。いま、極端にいえば水道の管内の営業ですか、そこらのところで業務をなさるのはいいですが、事務所がわりに、天理市に、そしたら、ここの業者は事務所はどこに置いておるんですか。それを言ってください。 ○議長(佐々岡典雅議長) 上下水道局長。 ◎上下水道局長(小堀修) 仕様書では、天理市内に事務所を置けということは決めておりません。いまは情報化が非常に進んでおりまして、責任者がいつでも対応できるように、携帯電話等で連絡をとって、市民サービスに努めております。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) そんなばかな話ないですやんか。天理市に委託業務者が事務所も置かんでもいいって、そんな事業どこにありますの。そんなん言うてたら笑われるよ。市長、思いませんか。こんなもん、庁舎貸しておいて、ここの業者は、何人おるか知らんけど、どこから来てるかわからんけど、事務所を天理市内に置いていないて、そんなばかな話おまへんで。よう考えてください。あんまり突っ込むのもあれですからね。 ほんなら三点目に行きますわ。委託業務にかかわる人たちの労働条件ですね。今回の入札が低価格で落札であったから、その影響が労働者には及んでいないのかなというので確認いたします。まずは、組織人数と雇用形成の内訳、正社員はいくら、何人、非正規、アルバイト等、そして、労働条件が各種の法規則に従っているのか。労働保険とか社会保険とか、福利厚生の面ですね。なぜそれを言うかというと、この落札金額から見れば、予定価格が一億七千万円ですかね、一億七千二百五十万円ですね、これ。入札が一億七千万円ですわね。これ、約七千万円ほど、この三年間の契約で。年間二千万円以上ですわね。それと、私も調べた中で、いままでは集金業務の中で、三地域のところは地元に任せたということです。その金額が百九十万円ということを聞いています。その百九十万円はこの一億七千二百五十万円の中に入っておるということは、まだこれよりもう一つ、百九十万円引くわけですね。一億七千二百五十万円から。ということは、七千万円以上の予定価格より低くしておるんですわね、これ。一応入札の中で、平成二十三年四月二十一日に施行された指名競争入札について、調査基準価格を下回る入札があったため、入札者に対して保留を宣言しと、こういう書類が回っていますわね。落札者は後日決定することを告げて、入札を終了しましたと。その後、何日か経過してから、この業者に落札したことを通知しておりますわね。だから、そういう件であって、普通の金額よりは、正規の社員は雇えないと思うんです。というのは、やはり福利厚生もできないし、普通でいうたら、名前は出さないですけど、どこかの電気の検針、あれはみんなアルバイトのおばちゃんですわ。あこらは、だから、もうそういうような件のやつを何も入っていないですからね、福利厚生のやつは。だから、それは別に会社の件やから別にいいんですけど、ただ事故のないようにと、それと、労働条件が物すごい悪化しているんじゃないかということなんです。そこらの見解はどうですかね。 ○議長(佐々岡典雅議長) 上下水道局長。 ◎上下水道局長(小堀修) まず、委託業者の従業員の労働条件は適切かについて、まずお答えいたします。 労働災害保険は従業員全員が加盟しています。また、委託者は従業員の労働環境における安全衛生、健康面のバックアップとして、定期健康診断等を実施しているほか、事故や災害に備え、運送保険、障害保険、賠償責任保険等に加入しております。実務におきましては、迅速でさわやかな窓口対応を行うと共に、事故やトラブルを未然に防ぐための社内教育、研修を実施しております。 それと、議員御指摘の入札につきましては、指摘のとおり、入札の際、低入札調査基準価格を下回りましたので、通常の調書を出させまして、それが適切に履行できるかどうか聞き取り調査を行いました。その結果、落札者と決定したところでございます。 それから、お客様センター開設後、約半年が経過しましたが、滞納整理では、未収金の徴収率が前年同期に比較しますと、三・八%上昇するなど、順調に業務の執行がなされている状況でございます。今後も局と委託業者が連携して、市民サービスのさらなる向上に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 山本議員。 ◆四番(山本治夫議員) いま、局長の話では、滞納者のあれも大変進んでいるということでありがたいなと思いますが、ただ一つ、先ほども申したように、その数字の場合はわからないですけど、これだけの年間二千万円ちょいの金額で、前の金額より安いということは、これ、大変なことと思いますよ。考え方いけないわ。どこで切ると言うたら、人件費しかないんですからね。それと事業所ですわ。やはりこれも局として考えなあかんのは、天理市でここで業務をしている中で、天理市に拠点地域の事務所がないというのは、こんなんおかしい話です、世間で言うと。これはやっぱり極力そういうように指導してください。 また、三月にこの件について、今度また質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 これをもちまして代表質問を終わります。どうもありがとうございました。 ○議長(佐々岡典雅議長) 以上をもって代表質問を終わります。 次に、一番、荻原文明議員。     〔一番 荻原文明議員 登壇〕 ◆一番(荻原文明議員) それでは、市長並びに関係各位に対して一問一答方式で一般質問を行います。 まず、質問の項目については、一番に、自治基本条例の制定について。二つ目に、第九次天理市交通安全計画と自転車交通の総合的整備及び交通基本条例の制定についてです。三つ目に、福祉ゾーン管理委託業務の住民監査請求と行政監査の実施についてであります。 まず、第一番目の自治基本条例の制定についてお尋ねいたします。 自治基本条例は、現在、公共政策研究所の調査で、全国で二百十九自治体で制定されています。自治基本条例は、その名のとおり、地方自治の本旨である住民自治と団体自治に基づいて制定されるものです。団体自治も住民から選挙で選出された市長や議員が議決権と執行権を持つわけですから、地方自治の根幹は住民自治と言えます。自治基本条例は、市民の憲法という性格を持つ以上、市民の意見を土台にして制定されなければなりません。それは近代憲法が国民の権利を保障し、国民主権の立場から、政府や国家を規制するという性格を持つものだからです。したがって、自治基本条例においても、自治体の憲法と言われるとおり議会や市長の市政運営の基本的なやり方を地方自治の本旨に基づいて規制することがこの自治基本条例の主要な目的です。 このような観点から、自治基本条例について、現在、その制定について検討されていますが、すぐにこの自治基本条例の制定について、市民を加えて一から検討を行うことについて、まず市長の見解を求めます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。     〔市長 南 佳策 登壇〕 ◎市長(南佳策) 質問にお答えしたいと思います。 地方分権が進み、地方自治体に自己決定、あるいは自己責任が求められるようになってくるこれからの時代には、住民自治の確立がより重要になり、情報共有のもとで、政策の立案、決定、実施、評価との各プロセス、過程を、市民参画、市民共同で進めていくことが求められてきております。 また、まちづくりを市民と行政が協働して責任を持って進め、市民と行政が共有すべき基本理念を明確にしていくためにも、市民参画等の制度的条件整備が必要になってくると考えています。 本市では、平成二十三年度に、(仮称)天理市自治基本条例の制度を研究するための庁内組織として、職員からの募集をいたしました。十二名体制で自治基本条例の庁内研究会を立ち上げました。現在までに四回の研究会をやっております。そして、素案の作成に向けて取り組んでいるところでございます。 今後、先進各市の策定スケジュールを参考にしながら、市民委員の公募、あるいは策定委員会の設置等について、これを慎重に進めていきたいと考えております。以上、お答えといたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 先ほど、市長もいま、自治基本条例の制定について、市民参画と市民との協働ということを言われました。庁内研究会で素案を検討しているということなんですが、先ほど申し上げたように、素案そのものを市民と協働して作成する必要があるのではないかということなんです。その理由については先ほど申し上げました。これについて御答弁を改めてお願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) お答えしたいと思います。 私は、まずは天理市としての基本的な考え方を整理した上で素案としてこれを提供して、そして、そこでいろんな人たちの意見を聞いていく、これが私はいまのところ、そういう方向で進むべきと考えています。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 自治基本条例が、これまでのさまざまな条例と違うという点から、まず第一点は、先ほど申し上げたように、これは市民が市長や議会の市政運営を規制するものだという、そこに、しかも、その条例の項目の恐らく大半は、市民がどのように市政運営に参加をしていくのかということになるだろうと思うんです。また個別の話は後でまたお聞きいたしますが。そういう意味から行っても、これは市民がやっぱり直接条例づくりに白紙の段階から参画しないと意味がないと思うんです。というのは、行政のプロである職員の方が、いま、さまざまな資料を集める中で、やっぱり研究されているんですよね。そういう中で、この自治基本条例についての見識が深まっていくと思うんです。市民も同じなんですよね。市民も素案という形で成案をいきなりぽんと見せられても、すぐにそれについての見解を出すことはやっぱり、なかなか難しいです。それに、当初から専門知識を持っていないとなかなか難しいんですよね。これは、私自身もさまざまな問題を検討する場合、すぐにそのことが理解が深まるというわけではありませんから、いろいろやっぱり議論しながら、しかも資料を検討しながら、一つ一つやっぱり認識が深まっていくんですね。 ですから、行政に対する、ある意味では、素人である市民がいきなり素案を見せられても、それについてまとまった意見を言うことは困難です。ですから、市民もやっぱり協働して一から条例づくりをしていく中で認識が深まっていくのではないかと思うんですね。 そういう意味で、白紙の段階から市民参加が必要だと思うんです。 もう一つは、先ほど市長も市民参加とか市民との協働ということをくり返し述べられましたが、たとえばこの協働ハンドブックは天理市が職員向けにつくったハンドブックですね。それともう一つ、市民との協働のまちづくり指針、素案、これも庁内指針ということで作成されております。これを見ても、たとえばハンドブックで見ると、その市民との協働をする際に留意することということで五つ挙げております。その第一番目には、具体的なチェックポイントということで、企画立案の段階から市民と協働を行うということがはっきりと書かれているんですよね。しかも、また、協働にはどんな取り組み形態がありますかというところについても、情報提供とか、あるいは企画段階からの参画、政策提案とか、あるいは共催、講演、実行委員会、委託補助という形式があるということが述べられている。 市民が白紙の段階から、天理市のさまざまな取り組みに対して参加することを一般論としては認めているんですよね。肯定しているんです。 しかし、最も市民にかかわりの深いこの自治基本条例については、従来の条例づくりの枠から、域から出ないというのでは、やっぱり、先ほど市長が強調された協働、市民参加ということからいっても、やっぱり不都合ではないかというふうに思うんです。 そういう観点から、ぜひ、もう既に職員の中で検討されておりますが、今日からでもやろうと思えばできるわけですから、市民との協働を、名実共に協働で条例づくりをつくるということを改めて明確にお答えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 重ねてお答えしたいと思います。 いま、議員の方は、もう白紙の状態から、市民参加の作業に入るべきではないかという御意見だと思います。ちょっとその辺が私の思いと趣を異にしております。 前に、たしかこの議場で、私、就任してから、予算編成作業にも市民の参画を、声を入れるべきということで、何度か私、ここに立った記憶があるんです。御記憶のこと。それは議員ではなかった、ほかの方やったかもわかりませんが。そのときに、私、やっぱり予算編成作業、これはとんでもない膨大な作業で、そして、これをまちの人たちや皆さんの声を反映する、これ、非常に大ごとです。まず、不可能に近い作業です。 そういうことから、私、あのときも、この住民自治基本条例のこととは関係のない当時のやりとりですけれど。やっぱりある程度原型を整えて、そして、その中でいろんな意見を聞く、私はそうするのが、いま、私がとるべき道でなかろうかと思います。 先ほどもおっしゃいました、全国で二百余りの地方自治体が自治基本条例のことについて、制定なさった、なさろうとしているという情報も入っておりますが、全国にまだそれよりももっともっと大きないろんな団体がございます。多くの団体が。だから、私、そういう情報もとりながら、まずは一番確実にこの作業が進んでいく、その方向に向かっての基礎的な作業を準備しておくべきと思っております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 改めて、ここは一番要の問題ですからお尋ねしたいと思うんです。 先ほど、予算編成について、予算編成を市民と協働して作成していただきたいということは、私は言った覚えはありません。公開していただきたいということは言いましたが。予算編成過程をですね。そこはちょっと余談になるんですが。 まず第一点は、本市でも都市計画マスタープランがありますね。あれについては、素案以前の段階から、前回もそうでしたが、市民懇談会を開いて、各小学校区だったと思うんですが、開いて検討した事例もあります。総合計画の作成の折も、市民だけの総合計画の検討委員会を立ち上げていただいて、そこで私も何度か傍聴いたしましたが、市民だけの討論というのは本当に活発に意見が出て、まさに本当にけんけんがくがくの議論をされて、市長に答申をされました。あれは夜ですね、市民の参加ですから、夜に作業部会を開いていらっしゃいました。ですから、そういう事例があるということ。 もう一つは、この間、天理市の方も、パブリックコメントを行いました。パブリックコメントの、もちろんそれは意議がありますが、しかし件数がやっぱりほかの市町村と比べても少ないですね。一件とか二件とか、あるいはゼロの場合もありました。そういう実態がある。しかも、都市計画マスタープランの件で、先ほど申し上げましたが、そこにいらっしゃる市民の方が、参加する市民の数がやっぱり七万市民の中の多くが参加しているという状況ではないですね。やっぱり数名という校区もありました。 もちろんアンケート調査するわけではありませんから、そういう数少ない市民の方が参加して、貴重な意見を言ってくださる場合が多々ありますから、これは数だけ、参加の人数だけの問題ではないかというふうに思うんですが、しかし、やっぱりパブリックコメントにしても、意見を出しにくいという状況があるのは事実だと思うんですよね。パブリックコメントの期間が短いのかもわかりませんし、しかも、先ほど申し上げたように、いきなり素案を出されて、それに対してまとまった意見を述べるというのは、やっぱり非常に困難ですね。市の職員の方が一年、二年かけて検討した素案をわずか一カ月で意見を出しなさいということの方が無理ではないかというふうに、私、率直に思うんですよ。 ですから、半年なり、パブリックコメントするにしても、一年二年かけて市民の意見を募集するということもある意味で必要かなというふうに思います。 もう一点、三鷹市で、これは市民が素案をつくって、行政側の素案とこれを突き合わせをして、そして新しい自治基本条例をつくったという事例もあります。 ですから、そこのところは、これまでの行政の運営、市民参加、市民協働の考え方を根本的に変えていただいて、やっぱり一から、ゼロから市民参加、市民との協働を考えていく必要があるのではないかと思うんですが、こういうこれまでの市民参加のあり方について、やっぱりさまざまな問題点があるわけですから、それを見直しをしてこの自治基本条例づくりに生かしていっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) お答えします。 先ほどおっしゃいましたいくつかの市民参加の形が、やっぱり市民の多くの方々の意見が反映していなかったと思われる、そういうこともあったかもわかりません。ですから私は、今回申し上げておりますのは、まず、骨組みだけまずは用意して、そして、この期間も、私は一年かかっても二年かかってもいい、十分に論議してもらえる、そういうふうなものにできれば持っていきたいと考えております。 事を急がないで、じっくり腰を据えて、いま、三鷹市の話も出ました。三鷹市の市長も実は個人的によく存じておるんですが、またそういう方々の意見も聞きながら、いろんな情報をとった上で、まずは間違いのない素案づくりに入っていきたい。素案ができてからじゃなくて、期間も十分とって、いろんな方々に意見をいただく、こういうことにしていけたらと考えています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 九月にニセコ町に同僚議員と一緒に勉強に行かせていただきました。ニセコ町のまずこの点について、そのとき、職員の方がおっしゃっていたのは、白紙の状態から市民に示して、そこで議論をしてもらう方が事業としては進みやすいということをおっしゃっていました。というのは、ニセコ町の自治基本条例にも、そのことについて触れているんですね。たとえば予算編成について、解説の部分を読みますと、これまで慣例的に公開してこなかった予算ヒアリング作業などを公開し、予算編成過程の透明性を確保するために規定したという。たとえば予算の市長ヒアリングを住民の方に公開しているんですよね、ニセコ町は。しかも、ゼロからの市民に討論を呼びかけるという点について言えば、もちろん市民、住民の中にはさまざまな意見がありますから、異なる意見がぶつかり合うときもあります。しかも、そこに政治的な背景も当然加味されてくると思うんですね。そういう中で、ゼロから議論をしていく意味というのは、お互いにそれぞれの主張をぶつけ合って、その主張が市民の方にしろ、行政側にしろ、相手の言うことが正しければそれに同調することもあります。しかし、自分の意見を曲げない場合でも、議論することによって相手の言う主張、言っていることが理解できるというところまで議論をするんだそうです。相手の言うことが議論することによって、おのずとそれぞれ妥協し合って一致点を見出すことができるという、そういう観点から、事業については白紙の段階から市民に公開し、議論してもらって、そして一致点をみつけて、その方が事業が早く進むというふうにおっしゃっているんですよね。 そういう観点からいっても、私はこの自治基本条例を白紙の段階から市民と議論していくことは必要ではないかというふうに思うんですね。 これはできるだけ、市長も先ほど、住民との協働、住民参加を進めていきたいとおっしゃっていましたので、できるだけ早い段階から市民に示して、議論をしていっていただきたいというふうに思います。 次に、住民自治基本条例のそれぞれ個別の問題についてお尋ねしたいんですが、これについては、先ほどニセコ町に勉強に行かせていただいたということもありますので、このニセコ町の自治基本条例をもとにお尋ねしたいと思うんですが、項目を挙げればたくさんあるんですね。たとえば情報の共有とか、市の説明責任、あらゆる家庭が住民参加することとか、あるいは速やかに提供できる情報管理、あれはたしか市民から情報供給があれば、数字はちょっとうろ覚えですが、五分以内に情報提供できる、そういうファイリングシステムを整えたという、これが情報提供の根幹だというふうな説明もありました。 まちづくりに参加する権利、あるいは市民、議会行政の役割と責務、計画過程への住民参加、それからまちづくりの評価、それから住民登用制度、他市との広域連携の問題、あるいは国際連携、そして、条例制定手続と住民参加、自治基本条例の位置付けと見直し、それから、二十歳未満の市政への、まちづくりへの参加する権利。こういう項目を挙げれば、中身はそれぞれあるわけなんですが、こういう概略のニセコ町の自治基本条例をつくっております。 まず、こういう点について、市長の見解を求めたいと思うんですが、よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 先ほどのお答えに関連しての質問だと思いますが、私、先ほども言いました。いま、庁内でこれの、まずは基礎的な、基本的な作業に着手しております。それの報告等を受けながら、次にどうするか考えていきたいと思います。いま、具体に、個々の内容にいて、私、いまお答えする用意ができておりません。どうぞよろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) それでは、少なくとも市長の選挙公約でもありますし、市長がつくられた予算編成の中の、昨年度からこの自治基本条例、昨年度は予算に十万円ですね、今年度で九十二万五千円の予算を計上されているんですよ。市長の指示に基づいて、この自治基本条例が検討されているわけなんですね。これはあれですか、市長も行政職員に、中身の検討については白紙委任されたんですか。それはそれとして、作成は任せたわけですから、市の職員がそれなりの素案をつくってくると思うんです。だが、しかし、そういう作成の経過の中で、市長がやっぱり自治基本条例についての方向性を示さないといけないと思うんです。 そういう意味で、全く意見が言えないというのも、予算編成をした立場からも、あるいは選挙公約したという立場からいってもおかしいと思うんですが、その点についていかがでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 私、先ほども何度も話しております。まずは職員たちの中で、職員たちの声で、まずは基本的な考えを整理してもらう。それを持ってくる。そこで、私と協議をします。その中で、方向はどっちへ行くか。今日、議会の中で荻原議員がこのことについてこういう質問をされていた。もう職員は全て、いま、庁内の情報を持っておると思いますが、その中で、そして、その上でどっち向いていくかということを、まずその一番基礎の部分を私はやっぱり市長として考えていきたいと思っています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) いや、それはね、やっぱりおかしいですよ。市長が自治基本条例を制定しなさいという指示を出した以上、それについての一定の見解を持つのは当然ですし、しかも、いま、作業中であるからこそ、これ、作業中であるからこそ、いま、この議会で、その最高の、将来提案者になるであろう市長とこの自治基本条例の中身について議論するというのは、また、私の質問に対して答えていただくというのは当然ではないかというふうに思うんです。 そういうふうな意味合いからしていくつかお尋ねしたいと思うんですね。 まず第一点、先ほど最後に持ち上げた二十歳未満の参加する権利の問題ですね、これについても、御存じのように、子どもの権利条約について、すでに一九九四年に政府が批准をしております。子どもの権利条約についての第十二条の意見表明権の問題ですね。自己の見解をまとめる力のある子どもに対して、その子どもに影響を与える全ての事柄について、自由に自己の見解を表明する権利を保障するという、これが子どもの権利条約の子どもの意見表明権を、これに基づいて、二十歳未満の未成年に対して、まちづくりについて意見を述べる権利を与えることが必要だと思うんですが、この点について、市長のいまのお考えをお尋ねしますが、いかがでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 先ほどお話したとおりです。いま、私、白紙の状態で臨んでいます。だから、その研究チームの持ってきた上で改めてこのことについての、私たち、また、それを提案してくる職員たちの中で、やっぱり意見交換はしていくべきと思います。 それをやった上で、じゃ、どっち向いて、この条例をつくるということになりましたら、そしたら、その方法など具体の話をやって、なるべく多くの人たちの意見を聞く。そのように、私、進めていくべきと思っています。いまは私、まだそれ以上の答えはこの場で二十歳未満の子どもの云々とか、それにはちょっと言及はできない状態でございます。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) そしたら、そもそも論をお尋ねをいたします。 なぜ市長は、そしたら予算編成について、まちづくり条例の予算を含んで予算を議会に提案されたのでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) これも大きな大きな波の一つと考えています。この日本という国の中の。だから、そういう中で、私はこの自治基本条例をどう扱っていくかということはやっぱり決めておきたい。それを決めるための一つの大きな手がかりにしていきたいと考えています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 市長に全く考えがないのに、制定の必要性があるのかないのかもわからないのに予算を議会に提案されたのでしょうか。これ、市長が作成された予算案の概要ですよ。ここに自治基本条例制定検討事業という形で百二万五千円、これだけの税金を使って予算を計上されているんですよ。自治基本条例について、必要性が全くわからないのにこんな予算を提案されたんですか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) これはやはりこれを検討すべきという思いからの提案でございます。内容はこれから詰めていくということでございます。
    ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) いや、ですから、なぜ検討すべきというふうに判断されたのかということなんです。もう一度お尋ねします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) たしか議員の話の中で、二百六とか伺った気がしますけれど、いま、全国で、自治体で、それほどの数がこの条例を制定ということに向いておられる。そうしたら、天理市の方もそのことについてどう考えていくか。いままでは考えておりませんでした。いままでは。ですが、いま、世間のこういう動きを見ながら、天理市の場合も、この条例を本当に制定すべきかどうか、それをはっきりするためにこの調査の費用を挙げております。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) あんまりこういう言葉を使いたくないんですけど、そんな無責任な予算提案の仕方ってないですよ、それは。市長は、自治基本条例について、少なくとも全国で二百いくつ制定しているし、選挙公約でもあるんですよ。これから検討しますから、選挙公約に掲げましたということ、そんな無責任な選挙公約の出し方をされるんですか。そんなことはないと思いますけど、いかがですか。責任のある予算の提案とか、あるいは選挙公約の出し方をしてくださいよ。もう一度見解をお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 何度もくり返しになります。 私、二百六の自治体のその内情も全部、私、調査して、確固とした自分の確信を持って、これならできる、やるべきという確信を持つために、私は、いま、調査の費用を挙げております。ということでよろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) もう一度、再度お伺いします。時間も、次もありますからお尋ねしますが、具体的な、細かい話もいろいろありますよ。法律との関係だとか、あるいは条文の一つ一つ細かな点検とか、そういう作業もあります。しかし、自治基本条例の必要性だとか、あるいは基本的な理念とか、そういう考えというのは、当然必要だからということで検討を開始しなさいということを職員に命じたんでしょう、それは。     〔「そうです」の声あり〕 ◆一番(荻原文明議員) そこのところを言ってくださいと。具体的に細かい話をしているんじゃないんです、いまは。市長が、自治基本条例は必要だと、全国の二百いくつの自治体が自治基本条例をつくっているから天理市でもつくろうかという、その程度の話なんでしょうか。その二百いくつの自治体をどの程度深く検討したかどうかは別にして、現時点での市長の認識というのは当然あるはずなんですよ。そこもないのに予算を提案する、選挙公約するというのは本当に無責任極まりない話だと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 無駄だと思ったら、初めから提案しません。一言です。それで、そしてこれが成案するいろんな過程を見ながら、そこで一つの形をつくっていけるものであれば私は結構だと思っています。 ですから、そこへ行くまでの、今はまだ基礎の段階でございます。そのために、私、全国のこういう先進例等々も見極めながら、ここでこういう議論があってこうなった、そういうことをきちんとわきまえた上でやっていきたいと考えています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) それは、いま、必死に自治基本条例の制定に向かって作業をしている職員に対しても失礼でもあるし、しかも予算編成、予算を市長として提案された議会に対しても議会軽視と言えるし、市民に対しても、選挙公約を行った以上、それについての明確な公約した理由を述べるのは当たり前ですから、そういう意味でも、三重の意味で、いまの市長の答弁は間違いだと思います。 次に移ります。 自転車交通の総合整備についてであります。 いま、第八次天理市交通安全計画が平成二十二年で五カ年計画が終了し、今年度から新しい五カ年計画をつくる作業をされていらっしゃいます。その中でも、自転車交通についての指摘はあります。そして、今年の十月二十五日に、警察庁が、「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について」という通達を出しました。この通達は、基本的に自転車通行に対するこれまでの方針を変更するものではありませんが、改めて自転車は車両と定義をし、そして、自転車が通行できる歩道の幅員を原則として二メートルから三メートル以上にしたというものであります。 そういう中で、この「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について」という通達が、中身はかなりページ数はあるんですが、その概要によれば、もちろん自転車の安全教育あるいは安全対策は必要なんですが、自転車の通行環境の確立という意味で、規制標識、自転車の一方通行、あるいは普通自転車専用通行帯を活用した走行空間の整備ということが指摘をされております。 ほかに自転車利用者に対するルールの周知、安全教育の推進とか、あるいは自転車に対する指導、取り締まりの強化、対策推進上の基盤整備等が言われております。その基盤整備の中には、条例を制定した地方公共団体の事例も参考としながら、地方公共団体による自転車の交通ルール遵守等のための取り組みを積極的に支援すると、そういうふうな形で言われております。 本市の天理市交通安全計画は、先ほど申し上げたように、五カ年計画で第九次が作成中であります。第八次の計画では、自転車の安全教育と同時に、自動車、自転車、歩行者等の異種交通を分離し、交通流の鈍化を促進するため、特に歩道、自転車道の整備を促進するということをまとめています。 奈良県の自転車利用ネットワークづくりガイドラインでも、国道・県道・市町村道の全てにこのガイドラインを適用するということを決めております。 そういうふうな自転車交通についての新たな取り組みがされようとしている中で、しかも警察による規制が強化されようとしている中で、本市の自転車道の整備、あるいは自転車通行帯の整備についてどのように促進をされようとしているのか、まずその点についてお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 建設部長。 ◎建設部長(中畑章) いま、議員の御質問でございますが、まず最初に、自動車専用道、自転車専用レーンについて御質問があったと思いますので、その点について回答させていただきたいと思います。 近年の社会情勢において、環境や健康の観点から、自転車を利用しようとする機運が高まっているのが現状でございます。議員御指摘のように、自転車利用者への環境整備の必要性は十分に感じております。しかしながら、天理市における道路整備計画は、自動車と歩行者を分離する考え方でございまして、歩行者と自転車道のもとに整備されたものではございません。 議員も御承知のとおり、市内の歩道部分には、環境に考慮し、イチョウやその他街路樹が町並みを形成しているところでございます。一方、それが歩道を狭めており、歩行者、自転車道の機能の障害となっているのが実情でございます。その中で、既設の歩道を拡幅し、自転車にも考慮した再整備につきましては、隣接地権者の協力、財源面からも困難と認識している状況でございます。 そこで天理市では、公安委員会が指定した自転車、歩行者道については、安全性を確保するため、バリアフリーの整備を推進しているところでございます。現在、市道における段差解消のため、バリアフリー化は市街地を中心に十四路線、総延長といたしまして六千九百二十五メーターを整備済でございます。 今後におきましては、整備を進めていく上で、道路交通法の改正等に準じ、国、県等の指導を仰ぎながら、順次必要性に応じまして整備を進めていきたいと考えております。 あわせて、交通安全教室開催等において、交通マナーの向上を高める啓発活動も重要であると考えているところでございます。 以上で議員の御質問にお答えさせていただきました。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 現状で、自転車通行レーンとか、あるいは自転車専用道路をつけるというのは非常に困難があるということは私もわかるんです。しかし、今回の警察庁の自転車交通の見直しのところでも言われておりますように、だからといって、このまま自転車の通行を原則として車道を通行するとしながらも、歩道の通行を認めているという状況では、自転車と歩行者との事故が絶えないし、重大な事故にもつながっている。 ある保険会社の事例の紹介で言えば、自転車と歩行者の事故で死亡事故が起こった場合、五千万円の損害賠償金が決定されたという事例報告もありますように、自転車交通についても死亡事故がなかなか減らないという現状がある中で、やっぱり抜本的に変えていかなければ、自転車の安全、あるいは歩行者の安全を根本的に対策をとらなければいけないということから、一面では安全教育、あるいは規制強化が必要だというふうな側面も持ちながらも、自転車レーンとか、あるいは自転車専用の通行帯を設けるということを整備しなさいということを道路管理者に求めているわけなんですね。 そういうことからいって、やっぱり長期的になるとしても、その自転車と歩行者の分離、あるいは自転車が車道を通行する場合の自転車の安全対策を行うということが道路管理者としてやっぱり求められるんだと思うんですね。 そういうことについて御認識、先ほど、樹木が、並木があるからとかいう理由もありましたが、これは樹木の責任ではないんですよね。先ほど部長もおっしゃいましたように道幅がもともと車の通行を中心に考えたこれまでのいわば交通政策そのものに根本的な原因があるわけですから。 ですから、今後、やっぱりそういうことも踏まえて、長期的な計画づくりも踏まえて、自転車交通の安全、歩行者の安全ということを考えていく必要があると思うんですが、その辺についての御認識をお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 建設部長。 ◎建設部長(中畑章) 議員の御指摘は当然必要かなと思わせていただきます。ただ、現状で、先ほども、回答させていただきましたように、街路等におきましては、歩道計画のもと、整備させていただいております。その中におきまして、当然、自転車というものはもともと車道部、路側線からの範囲内で通行していただくのが本来の姿でございます。その中におきまして、交通事情等、もしくは事故等を考慮しながら、自歩道という考え方のもと、当然、先ほど説明しましたように、高木低木等の街路樹は存在しておりますが、その中で確かに人口密集地におきましては危険を伴いますが、天理市におきましても、そういう人口密集の範囲内を超えるのではないかなと推測する中で、自歩道という公認をいただきながらの路線につきましては、自転車と歩行者が安全に保ちながら通っていただく形が現在の姿かなと思わせていただいております。 その中で、なおかつ、議員御指摘のように、事故等が多発する中で、先ほど五千万円とかおっしゃいましたが、携帯電話をかけながら自転車に乗っておられるとか、そういう形の面の事故の多発が、起こっているかなと。その中におきまして、当然、安全面を保つ中におきましては、今後、天理市におきましては自転車専用レーンというのはございませんが、今後の整備におきまして、そういう模索をしながら検討していきたいと思っております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 現時点では、部長の御答弁というのは、やっぱりそこまでだというふうに思うんですよ。というのは、いま現在天理市にある交通問題についての計画というのは、地域公共交通計画とそれと、先ほど申し上げた天理市交通安全計画、この二つだけなんですよね。 ところが、この中でも、先ほど申し上げたように、道路環境、交通環境の整備というのは必要だということは指摘をしているし、警察庁の通達にも述べられているんですよね。特に警察庁の通達には、総合対策の推進という形で総合という言葉をつけています。 そこでお尋ねしたいのは、本市における交通問題、交通体系をどのようにお考えなのかということであります。国の方では、私も一般質問を過去にもさせていただきましたが、交通基本法の制定が検討されております。交通基本法は、もともと人が移動する場合に、昔から言われているのはドア・トゥー・ドアですね。ドアから出て、またドアから中に入るまで、人が移動する上で障壁をなくすということがこのドア・トゥー・ドアの考え方ですね。たとえば前に一般質問させていただいたんですが、電動車いすで電車に乗って病院に行こうとした場合に、電動車いすは一般道をもちろん通行できます。ところが、最寄りの駅がバリアフリー対策をしていない、電動車いすが利用できない駅であったために、下車する駅が電動車いすでも下車可能な駅で、病院ももちろん電動車いすに対応している。ただ、その交通移動のルートの中で、ただ一点、乗車する駅が電動車いすに対応していないばかりに、その方は他市の病院まで電動車いすを動かして通院されておりました。 そういう事例があるように、交通を考えるばあいどこか一点でも障壁があれば、もうその全てが通行、行き先に、目的地にたどり着くことができなくなるんですね。 そういう意味で、あらゆる交通ルートにおいて、その障壁が取り除かれなければならないというのがこの交通問題を考える上で大事な点だと思うんです。 そういう点からいって、本市でそういう交通基本法に準じた交通基本条例を定める必要があるのではないかというふうに思うんです。 前にも申し上げましたが、その場合に考えなければいけないのが交通権。民主党が提案されている交通基本法には、移動する権利、移動権という言葉を使っています。私、あえて交通権、交通する権利という言葉を使いたいと思うんですが、そういうふうに交通権をきちんと保障しなければ移動の自由というのは確保されないんですね。 そういう意味で、市町村が、もちろん国や県の役割、仕事もあるかと思うんですが、市町村もそういう交通権について、それを保障することがやっぱり身近に市民が移動する場合、必要ではないかというふうに思うんですね。 交通権を考える場合に、そういう移動の自由を保障する上で、学会が交通権憲章を発表した中に、これを申し上げれば、平等性、誰でも平等に交通権を有し、交通権を保障されるという、あるいは安全性の確保、利便性の確保、文化性の確保、環境保全の尊重、整合性の尊重、国際性の尊重、こういうことが交通権憲章には述べられています。その基本となるのが、憲法第二十二条居住、移動及び職業選択の自由、憲法第二十五条の生存権、第十三条の幸福追求権、こうした憲法上の規定をもとにした交通権を保障することが必要だと思うんです。 そういう意味で、総合的な天理市の市民の移動する権利を保障する交通権条例が必要だと思うんですが、この制定についてのお考えをお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 総務部長。 ◎総務部長(藤田俊史) お答えいたします。いま、議員の方から、交通権も含んだ形での条例提案はどうかという御質問でございます。 現在、国の方では、議員御承知のように、交通基本法案が上程されたところでございますが、国会の方では継続審議ということになっております。そもそもこの交通基本法案が提案されたのは、その交通というのが国民の生活、また経済活動で大変重要なものである、不可欠なものであるにもかかわらず、総合的なその取り組みの指針となるものが現在ないと。そのために、国の方で取り組みの骨格となるものをつくっていこうと、いま、こういう趣旨であったかと思います。 それに準じたような形で、いま御指摘いただいたように、徒歩の者、そして、また自転車の者、自動車、それらが相互に支障なく通行できるようないわば交通基本条例のようなものをつくってはどうかという問いでございますけれども、現在、国の方の審議が継続審議ということで、法案の概要の方は承知いたしておりますけれども、そういう状況でございますので、国の方の審議の状況を見ながら、どういうふうな方針が示されるのか、また、それによって県や、また市町村の方にどういうふうな交通の政策、基本計画を課していくのかというようなことが、まだ現在はっきりわからないような状況でございますので、そういった国の審議等の動向も十分見定めた上で、今後、交通基本条例がいいのか、また、交通基本計画がいいのかという、そういう議論もございますので、国の動向等を見定めた上で十分に検討してまいりたいと、こういうふうに思っております。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) ぜひ検討をよろしくお願いいたします。 次に、福祉ゾーン管理委託業務とその件に対する住民監査請求、そして今後の行政監査の実施について、市長のお考えをお尋ねしたいと思います。 福祉ゾーン管理委託業務、正式には多世代交流広場維持管理委託料です。この維持管理委託料は一九九六年度より二〇〇八年度までの委託先として、遠田町区長、委託料は年間百六十万円です。二〇〇九年度より指定管理者として社会福祉法人天理市社会福祉事業団となっています。社会福祉事業団の指定管理料は年間百九十六万二千円となっています。遠田町区長に支払われたこの維持管理委託料について、住民監査請求が現在行われております。 そこで、こうした事態になったもとで、改めて市長にこの問題についてお尋ねいたします。 昨年十二月議会で、この遠田町区長に委託された維持管理業務について同僚議員が指摘した問題について、会議録を見てみると、それについての市長の御答弁は、「私にとって非常に情けない事案が少なくとも平成二十一年半ばまでは続いていたということを知りました。それは事実です。こういうことを前提に、情けない事態とか、あるいは私はそういうことは好ましいことではないとはっきり思っております。」という、そういう認識を表明されております。 このように、この委託料について問題があるというふうに市長がおっしゃりながら、最後に、過去のことは過去、いまはいまではっきりやるように改めて指示したいと、過去のことは不問に付すというように受け取れる御答弁をされました。 しかし、今回、住民監査請求が行われて、その監査理由は、たとえば維持管理業務に従事することとされている三名の女性はいずれも高齢の女性であり、樹木の剪定などの重労働を含む管理業務を高齢の三名の女性のみが行うというのは不自然であり、これらの三名が現実に維持管理業務に従事していたか重大な疑問があるという、そういう指摘ですね。 もう一点は、遠田町自治会内において、上記委託契約や委託料に関する会計報告がなされたことはなく、委託料が遠田町自治会の会計に入金されていない不適正な処理が続けられてきた疑いが強い。 こういうふうに二点、作業がされていないのではないか。委託料が自治会の会計に入金されていないということがこの住民監査請求の理由となっています。 こういう監査請求を受けて、市長も問題があるという認識をされているわけですから、こうした問題点について、不問に付すのではなくて、過去にさかのぼって、この問題を調査して明らかにすることが求められているし、もし問題点が明らかになれば、それをすぐに是正する措置が必要だと思うんですが、市長のお考えはいかがでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 議員の方がこのことについてよく御存じのことと思います。昨年の議会でも、私はこのことについて、この場で私の存念を申し上げたところでございます。ただいま御案内のとおり、住民監査請求が出てきております。その結果を見ながら、それに見合った対応をしていきたいと考えています。以上です。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 住民監査請求がどのような監査結果をされるのかどうかは現在ではわかりません。しかし、住民監査請求による監査結果がいかなる結果になろうとも、市長御自身がこの問題について問題があるという認識をされている以上、その問題を市長御自身の手で解決しなければいけないというふうに思うんです。これは監査委員が指摘するまでもないと思うんですよね。 まず、この点について市長の御見解を改めてお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 重ねてお答えいたします。昨年の十二月からこのことについての私の存念はもう御存じのはずです。ですから、いまは市の監査委員の考えを、それによって今後の対応をしていきたいと考えています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) また水かけ論になりそうなんですが、これ。だから、市長御自身が、何度も申し上げておりますように、好ましいことではない、情けない事案というふうにおっしゃっているんですよ、これ。市長御自身がですね。ですから、じゃ、なぜ好ましい事案ではないというふうにこの委託料について思われたんでしょうか。その理由については昨年の十二月議会で質問者がるる述べておりますが、まず市長の口から、なぜこの委託業務について、委託料の支払については問題があるというふうに認識をされたんでしょうか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) たしか委託した先と委託の業務を担当していた部局の中での、きちんとした確認ができていなかったのではないかということです。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 確認ができていなかったというのも問題なんですよね。そこはね。確認ができていなかった、問題がありましたということで済まされないんですね。というのは、ほかの天理市が委託、あるいは補助金、あるいはさまざまな契約行為、建設工事もそうです、契約行為を行っております。他のそういう契約行為と比べても、完了結果について確認をしないというのは、やっぱり市長がおっしゃるように問題なんですよね。 ですから、確認をしていないのが問題であれば、過去にさかのぼって確認する必要があるんではないでしょうか。いかがですか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 議員御案内のとおり、天理市には監査委員制度というのがございます。いまそこでこのことについて検討していただいております。その結果を見た上で、先ほどから申し上げているとおりでございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) いや、違うんです。市長が問題があるというふうにおっしゃっているんですよ、これ。だから、その問題があるとすれば、その問題があるとすれば、いま、市長が御答弁いただいたのは、天理市が行政としてその完了結果を確認していなかったというのが問題だったというふうに市長はおっしゃいましたよね。確認しないのであれば、過去にさかのぼって確認することが必要ではないんでしょうかと言っているんです。もう一度お願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 重ねて申し上げます。私は、いま、監査委員に付託されている案件でございます。その結果を見た上ではっきりと、また市としての対応の仕方考えていきたいと思っています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) 恐らく監査委員は、監査というのは、金銭のやり取りが正常に行われるかどうかというのを書類上検査をして、監査結果を出すのではないかというふうに私は想像します。ですから、申し上げたように、あと三分しかありませんが、行政監査というのが必要になってくるんですね。行政監査というのは、地方自治法第百九十九条第二項あるいは第七項、あるいはもう一つ言えば第六項に基づいて行われるわけです。監査委員、これは特定の事務または事業について、法令等に従って適正に処理されているかどうかという観点に加えて、費用対効果に配慮したものとなっているか、所期の成果を上げているかどうかなど、経済性、効率性、有効性の観点を主眼として実施するというのがこの行政監査ですね。しかも行政監査は、監査委員が必要と認める場合と地方自治法百九十九条の第六項では、普通地方公共団体の長から、事務の執行に関し監査の要求があったとき。長からもこの監査の請求ができるわけですね。 ですから、市長言われたように、行政事務執行で、この多世代交流広場維持管理委託料の支払いについては問題があったんです。完了検査もきちんと行っていなかったんです。そういう監査をするのが、そういうところを、その問題点を指摘して監査をするのがこの行政監査なんですね。ですから、この行政監査が当然、今後必要になってくるであろうし、いまの住民監査請求はそのことについて、行政監査のような監査をしていただけるのかどうかはわかりません。ですから、この点についても、まず第一点は、今後、行政監査を行っていただきたい点、もう一点は、この多世代交流広場についての行政監査を行っていただきたいという、この二点について、時間もありませんから、お答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) まず、現在行われています監査委員の診査の結果をまずは受け止めていきたいと思います。それから、都合によれば、行政監査ということにも及ぶかもわかりません。でも、それはその結果を見た上で決めさせていただきたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 荻原議員。 ◆一番(荻原文明議員) ありがとうございます。一般質問を終わります。 ○議長(佐々岡典雅議長) しばらく休憩いたします。             午後二時三十六分 休憩             午後二時五十分 再開 ○議長(佐々岡典雅議長) 休憩前に引き続き会議をいたします。 引き続き一般質問を行います。 次に、十二番、寺井正則議員。     〔十二番 寺井正則議員 登壇〕 ◆十二番(寺井正則議員) 議長のお許しをいただきましたので、これより一問一答方式で一般質問を行います。理事者並びに関係部局におかれましては的確な答弁をよろしくお願いいたします。 五人目の登壇でございます。お疲れのこととは思いますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。 三項目について質問させていただきます。 初めに、災害に強いまちの構築に向けた社会資本整備について、続いて、低所得世帯の子どもに対する学習支援について、最後に、買い物弱者の支援対策についてお尋ねいたします。 災害に強いまちの構築に向けた社会資本整備についてでありますが、東日本大震災を受けて、多くの地域で災害対策のあり方が見直される中、災害に強いまちづくりのための集中的かつ計画的な社会資本整備が求められております。我が国において、高度経済成長期に集中投資した学校や公民館などの公共施設、道路や橋梁、河川、上下水道などの社会インフラは整備から四十年以上が経過しているものが少なくなく、大量の社会インフラが更新時期を迎えております。 そのような社会資本の老朽化問題について、近年、さまざま指摘されてきましたが、東日本大震災を受けて、国民の安全安心を確保する観点から、より一層注目されるようになっております。実際、今年三月十一日の大震災では、東京千代田区にある九段会館のホール天井が一部崩落し、死傷者を出す大事故となりました。また、茨城県の北浦にかかる鹿行大橋の一部が崩落した事故でも死傷者が出ております。その他、市役所など、多くの公共施設、社会インフラで被害が発生しました。これらはいずれも地震による災害とされておりますが、老朽化が主な原因であるとの指摘もあります。 各自治体における社会資本ストックの老朽化ついては大震災前から問題視されており、その維持、更新の必要性についても指摘されてきました。ただし、それらの維持、更新には多額の費用が必要になることは必至で、現在の各自治体の財政状況を踏まえれば、当該自治体にとって相当な負担となることが推測されます。 今後、被災地の本格的な復旧、復興とあわせて、地震や津波等の自然災害に対する防災、減災対策としての社会インフラ整備、学校施設の耐震化の着実な実施など、災害時を想定した国民の生命、財産の保護につながる社会資本整備に係る公共投資については、地域のニーズを踏まえつつ、行政の責任として積極的に進める必要があります。よって、本市におかれては、災害に強いまちの構築に向けて、地震や台風などの災害から、市民の安全安心を守るために必要な社会資本の整備をどのように推進していかれるのかお尋ねいたします。 まず、二点お尋ねいたします。 まず一点目は、本市においても東海、東南海、南海地震などの影響が想定されております。また、活断層も通っております。大地震発生時に、山間地域など、道路の寸断によって孤立する集落ができる可能性があり、地域のミッシングリンク、いわゆる途中で途切れるという意味でございますが、このミッシングリンクの解消をはじめ、緊急車両の通行や救援物資の流通を想定して重要な道路を優先的に整備するなど、あらゆることを想定して、調査、整備計画を立てる必要があると考えますが、市長の考えをお尋ねいたします。 二点目として、公共施設や社会インフラの維持、管理など、計画的な老朽化対策を推進することが求められると考えますが、市長の考えをお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 建設部長。     〔建設部長 中畑 章 登壇〕 ◎建設部長(中畑章) 寺井議員の御質問にお答えします。市長ということですが、私の方からお答えさせていただきたいと思います。 まず一点目の御質問でございますが、災害時におきましては、山間地域への道路が遮断された場合の管理対応についての御質問かなと思います。 災害時におきましては、平坦地区、山間地区、どちらにせよ道路が寸断された場合は、迂回路は大切と考えております。その状況におきましても、平坦地区はまだ迂回路は確保しやすいのですが、山間地区におきましては迂回路の確保が地形上難しい箇所があるのが現状でございます。そのため、現状の道路を安全通行できるよう、危険箇所等の点検、調査を行いまして、整備を行っている現状でございます。 今後におきましても、より一層の安全点検を行い、安全な通行ができますよう努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 寺井議員の御質問にお答えしたいと思います。 本市におきましても、学校、保育所、公民館などの建物をはじめ、ごみ処理施設、道路、橋梁、上下水道など、社会インフラは昭和四十年代から五十年代にかけて建設されたものが多く、施設の老朽化がさらに進むことにより、今後、順次更新時期を迎えることとなっています。 現在、本市の建物につきましては、平成二十三年度末の見込みで、残耐用年数が十年以下の施設は三七%ございます。また、今後二十年以内に耐用年数がなくなる施設は施設全体の六〇%を想定しています。 これらの公共施設等については、効率的な維持、管理と有効活用を図ると共に、更新時期を平準化すると共に、老朽化対策を推進することは極めて重要であると考えています。 こうした中で、たとえば道路施設におきましては、安全通行を確保するために、路面の状況及び橋梁の点検調査等を行っているところでございます。 なお、公共施設等につきましては、固定資産台帳を整備し、適正な管理と有効活用を図るために必要な資産情報の整理を行っているところであります。今後は整理した情報をもとに、公共施設等の効率的かつ効果的な活用と安全性の確保、長寿命化等を推進するための方策を検討し、災害に強いまちづくり、安全安心のまちづくりをさらに進めてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いをいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) いま答弁いただきましたけども、安全性確保のために努めていきたい、また、計画的に老朽化対策についても進めていきたい、特に固定資産台帳などを整備して、アセットマネジメントの考え方で取り組んでいきたいという、そういう御答弁をいただいたかと思います。 そういう説明の反面、これも全国的な問題で、老朽化した公的な施設が二十年以内に六〇%に達するという説明もございました。 そんな中で、いま、国の方からはPFI手法の提案をされております。コンクリートから人へとの現政権のスローガンのもと、公共事業に対する厳しい見方がある中、公共事業そのものが減少傾向にあります。そのような社会情勢の中、社会資本整備に係る財政的負担に対する市民の理解を得ることはなかなか容易ではありません。しかしながら、社会資本ストックに関する安全性の確保は、市民生活の安全を守る観点から、行政の責任として着実に進めていかなければなりません。 そこで、自治体が有する社会資本ストックの計画的な維持更新を推進していくための手法の一つとして、民間の資金やノウハウを活用するPFIが重要視されております。御承知のとおり、PFIとは、民間の活力を公共施設の整備、管理等に生かし、低コストで質の高い行政サービスを可能とするための手法であります。 二〇一〇年六月十八日に閣議決定された政府の新成長戦略で、社会資本ストックが今後急速に老朽化することを踏まえ、維持修繕、更新、投資等の戦略的な維持管理を進め、国民の安全安心の確保の観点からリスク管理を徹底することが必要。また、厳しい財政事情の中で、維持管理のみならず、新設も効果的、効率的に進めるため、PFI、PPPの積極的な活用を図ると期待されるなど、政府としてもPFIの活用を柱として位置付けております。 本年五月、国会では民間資金法の活用による公共施設の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律、いわゆる改正PFI法が成立、六月に公布、十一月に施行されております。この同改正法のポイントは、一つ目にはPFIの対象施設の拡大であります。二つ目には民間事業者による提案制度の導入であります。三つ目には公共施設等運営権制度の導入であります。四つ目には民間事業者への公務員の派遣等についての配慮であります。そして、五点目には民間資金等活用事業推進会議の創設であります。 この中で、特に公共施設等運営権制度は今回の改正により導入される制度で、いわゆるコンセッション方式とも呼ばれるものであり、新たな手法として注目をされております。この公共施設等運営権制度とは、国や自治体などの公共主体が、所有権を保持しながら、施設やインフラなどの運営権を民間の事業者に付与し、収益性の高い事業を実施してもらうことであります。 同制度におきましては、民間事業者は自由度の高い事業運営が可能になり、経済努力次第で施設利用者からの料金収入などで収益を上げることができます。また、運営権を財産権とすることで、抵当権の設定等が可能になり、資金調達の円滑化につながるなどのメリットがあると言われております。 一方、公共主体、いわゆる地方自治体におきましては、民間事業者が整備資金を調達するため、財政支出を伴わずインフラ整備を進めたり、運営権の売却益によって既存の債務を減らすことが可能になるなどのメリットがあります。 そこでお尋ねいたします。 本年改正されたPFI法による民間活力を公共施設の整備、管理等に生かす考えについて市長の考えをお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) いま、議員の方から、改正されたPFI方式について説明、ありがとうございました。改めて心して拝聴しておりました。今回の改正は、従来からのこの法律の運用について、また新たな分野を広げておられると理解しております。ぜひこの法律の改正をもとに、天理市でこういうことについて、やはり高いサービスを市民に提供するための一つの手がかりの大きなよりどころにしたいと考えております。 今回の、これは公共団体だけではなく民間業者にとっても、こうした事業に参入しやすい状況ということも説明がございました。私もこの制度を活用していくときに、まず、制度の詳細な理解を深めながら、対象事業ごとの検討が必要かと考えます。また、今後の大きな検討の一つの手がかりをいただいたと思っています。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) 研究しながら考えていきたいという節の答弁をいただきましたけども、たとえば、いまの時点で、この改正PFI法の考え方を導入した具体的に考えられる公共施設などはあるのか、そのことについて市長の考えをお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 現時点でこの御質問をいただいて、それから、あと、庁内で協議もいたしました。現在では、いま、これという目ぼしい対象は見当たっておりません。ただ、今後の大きな手がかりにさせていただけたらと思っています。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) ぜひともよろしくお願いしたいと思います。 それでは、次に、教育委員会にお尋ねをいたします。低所得者世帯の子どもに対する学習支援についてであります。 昨今、景気の低迷が家計の教育費にも大きな影響を及ぼしております。塾代などにかける支出が減り、親の所得状況によって教育を受ける機会に差が生じる、いわゆる教育格差の拡大も懸念されております。 親の所得格差が子どもの教育格差につながることを防ぐ目的で、東京都は二〇〇八年秋より、チャレンジ支援貸付事業をスタートさせております。低所得世帯の受験生を対象に、学習塾代や受験費用を無利子で貸し付けるという内容は全国初の試みで、いま、各地で注目を集めております。対象は都内の中学三年生、高校三年生を抱える年間の課税所得が六十万円以下の世帯、たとえば夫婦と子ども一人の三人家族の場合は、年収三百二十万円以下、子ども二人の四人家族の場合は年収三百八十万円以下となります。貸付金額は、学習塾代の場合、中学三年生、高校三年生共に年間二十万円まで、受験費用については、高校受験は五万四百円、大学受験は十万五千円まで無利子で貸し付けるという制度であります。進学が決まれば学習塾代、受験費共に返済は全て免除されます。 東京都に限らず、塾に通う子どもと通っていない子どもの間に学力の差が出てしまいがちなのが現実であります。たとえば小学校六年生を抱える世帯の学校外教育費の月間支出額の算数学力の相関関係を見てみると、学校外教育費の月間支出がゼロ円の世帯と五万円以上の世帯とでは算数の点数に二倍以上の開きがあるとされております。学習の難易度が上がる中学校、高校と進むにつれて、学校の授業だけでは学力をつけることが一層難しくなることが想像に難くありません。 しかし、経済的な理由で塾代を払えない世帯は少なくなく、子どもに学習の意欲があっても塾に行かせられないことも多々あるわけであります。結果的に子どもの学力、さらには高校進学や大学進学にも影響を与えかねません。 二〇〇八年より開始した都のチャレンジ支援貸付事業は、昨年度開始わずか一年で約三千六百件の低所得世帯に貸し付け決定されており、そのうち返済免除された世帯は実に約九九%、それだけ同事業によって救われた子どもたちがいるということであります。 本市も、財政的に厳しい状況があるとは存じますが、低所得世帯の子どもたちへの支援策の一環として、奨学金等とあわせてこの制度を実現を検討、推進していただきたいと思いますが、そこで、まずお尋ねいたします。教育長にお尋ねいたします。 親の所得状況によって教育を受ける機会に差が生じる教育格差の拡大をどのように認識しておられるのか、教育長のお考えをお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 教育長。 ◎教育長(村井稔正) 寺井議員の質問にお答えします。 基本的に教育格差というのは、教育問題というよりは社会問題であるととらえております。それは格差社会に起因する社会問題でもあると言えます。この意味では、取得格差の緩和であるとか雇用政策、あるいは親世代の不平等に介入する政策が不可欠ではないかと考えております。 しかし、現実に多くの保護者にとって、年々重くなる教育費の負担が悩みの種になっていることは確かでございます。その上、長引く景気低迷に世界的な不況が家計をも直撃しております。家庭の事情で子どもに進学を諦めさせざるを得なければならないとしたら、その可能性を摘み取ってしまうだけでなく、子どもの世代にまで経済的な厳しさを受け継がせるということにもなりかねないと考えておるわけでございます。 このことから、教育格差の是正は重要な課題であると考えております。以上でこざいます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) いま、教育長の答弁をお聞きいたしまして、この問題は格差社会に起因する社会問題という認識を示されました。それでも子どもたちの可能性を摘み取ってしまうこの教育格差の是正については重要な課題であるという認識も示していただきました。 この教育格差、学校の授業だけで子どもたちの学力がついて、それで要するに受験に対応できる状態やったらいいんですけども、もうほとんどの子どもさんが塾に行きまして、先ほど、調査結果の説明の中で、教育費ゼロ円の家庭と五万円以上の教育費をかけている家庭は算数の実力が約倍違うという、そういう差があるんだという調査結果も出ております。 そういう意味で、あえて確認したいと思いますけども、東京都が行っているチャレンジ支援貸付事業を参考に、低所得世帯の受験生を対象に、学習塾代や受験費用を無利子で貸し付けるなど、支援することについて教育長の所見を再度お尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 教育長。 ◎教育長(村井稔正) お答えします。 天理市教育委員会では、現在、小学生、中学生の低所得世帯の要保護家庭、準要保護家庭に対しては、国の補助金と市と財源で修学旅行費、宿泊訓練費、給食費、学用品費等の修学支援をしております。教育の機会保障に努めているところでございます。高校生、大学生に関しては、天理市育英会の奨学金の貸与をしておるところでございます。 また、学力の向上については、各学校で学力向上推進プランを作成し、学習習慣の育成も含めて、学習指導の充実に努めて、学力向上を図っているところでございます。 今年の四月における天理市の中学三年生の進学率は九九・七%の状況になっております。 議員提案の東京都のチャレンジ支援貸付事業は、高校受験や大学受験の意欲を持ちながら、経済的理由で断念しなければならない生徒がいるならば、支援することで次代を担う青少年の育成につながる事業であると考えております。 しかし、厳しい財政事情もありますので、まずは機会をとらえて、県に貸付事業の要望をしながら、今後、市内の進学状況も見守っていきたいと考えているところでございます。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) いま、教育長の答弁をいただきましたけども、ちょっと私の言うている意味と若干意味が違うんですよね。当然、低所得の方にはそれぞれ支援もしていただいて、また、中学三年生の進学率が九九・七%という状況という説明もいただきました。 当然、進学を希望すれば、先生方の進路指導で、それなりの学校、それぞれのレベルに合った学校に当てはめていただけるというか、そういう進路指導をしていただいて行っていると思うんですね。 ところが、私がここで取り上げておるのは、教育格差なんですね。たとえば本人がもっと勉強したいという意欲があって、経済的な理由で、塾も通って、もっと学力の高い、もっと高度な勉強ができるようなところに行きたいと思っても、そういう差によって断念せざるを得ないという、そういう状況を考えるべきでないかという趣旨の質問をさせていただいております。 教育長は御存じだと思いますけども、古い話ですけども、三橋美智也さんの武田節という歌の中に、「人は石垣、人は城」という歌がありますけどね、武田節の歌の一節ですけど。やはり手を貸すことができるのであれば、やはり行政の支援によって伸ばしてあげられる子どもたちに何か手を貸してあげることができないかな。そういった子どもたちが優秀な人材として育って、また、このまちを牽引していってくれるものだと思いますのでね。 ただ、教育長も申されましたように、やっぱり厳しい財政事情もありますので、これは市単独でするのもなかなか難しいことであるということですので、やっぱり県にも相談していただいて、東京都の財政というのは国家予算ぐらいの財政のあるまちでやっておられることで、当然我がまちとは比較にならないところの事象やとは思いますけども、ただ、このことがひとつ、全国的に初めての取り組みで注目されているということでございますので、また、県とも相談しながら鋭意努力していただきたいと思います。 それでは次に、最後の項目でございます。買い物弱者の支援対策についてお尋ねいたします。 この内容につきましては、昨年十二月の定例会においても質問させていただきました。くり返しになりますけども、若干かい摘んで、再度お尋ねしたいと思います。 経済産業省は昨年の五月、世界一の超高齢国家になった我が国の買い物弱者が全国で六百万人程度になったことを公表しました。身近にあった商店の閉店やスーパーなどの撤退により、食料品や日用品の買い物に不自由する高齢者が増加し、なおかつ車の運転ができず、家族の支援も得られず、食品などの買い物に困る高齢者らを買い物弱者と位置付け、過疎地域だけではなく大都市近郊の団地などでも深刻化していると指摘をしております。 医療や介護のような公的制度が整備されていないことも踏まえ、社会的課題として対応することが必要と各省庁の連携も呼びかけました。 市長は、昨年十二月定例会の私の一般質問の答弁において、買い物弱者の具体的な把握はしていないものの、天理市内の六十五歳以上の独居老人世帯数は二千九百世帯を超え、また六十五歳以上の高齢者のみの世帯は五千百世帯を上回る状況にあり、これらの世帯数などから推定すると、店舗は校外の幹線道路沿いなどに移動する中で、身近な小規模の店舗は減少して、高齢者が買い物に不自由している状況が一定明らかになってきているとの認識を示されました。その上で、コミュニティバス、また、デマンドタクシーの運行計画等もこれに大きく貢献できるものではなかろうかと考えていますと答弁されております。 自治体がリーダーシップをとってNPO法人の育成や住民と企業団体との調整をしてはどうかとの私の質問に対し、市長は、運営管理していくには相当難しい点があるとしながらも、経済産業省が買い物弱者対応マニュアルを公表しており、他の地域での成功例も調査研究していきたいと考えておりますと答弁されました。 私も、この買い物弱者応援マニュアル、これ、パソコンで出して、プリントアウトしたら、こんなたくさんな枚数になりました。 来年度からデマンドタクシーの実証運行、これについても決定していただきましたが、この交通困難者七百メートル圏外という、バス停、駅舎から七百メートル圏外の人を交通困難者というという理由とか、また、当然、市内においてはタクシーも何社も走っておりますので、民業圧迫への配慮等の理由から、市内全域の運行は困難な状況にあります。 いま、たしか東西南北の四つのエリアを決めていただいての実証運行ということで聞いておりますけども、これでは市内全ての買い物弱者への対応にはなっていない状況であると思うわけであります。 今後ますます超高齢社会になっていく中で、基本的に準備を進めていく必要があると思います。 経済産業省が広報している買い物弱者応援マニュアルを参考にして、地域での成功例等も調査研究していきたいと前回の質問でも述べておられましたが、まず、そこでお尋ねしたいと思います。 買い物弱者応援マニュアルによると、この買い物弱者を応援する方法には大きく三つあるとされております。一つは、身近な場所に店をつくろうということであります。二つ目には、家まで商品を届けよう、いわゆる宅配、注文した商品が家まで届く、商品を届けようという対策、それから三つ目には、家から出かけやすくしようという、大きく分けたらこの三種類の支援対策になるということでございます。コミュニティバス、またデマンドタクシーについてはこの三番目の外出支援、出かけやすくしようという対策の一つであろうと思います。 また、七つを工夫ポイントとして挙げております。一つ目には、買い物弱者マップをまず作成して、要するに実態を知って、その状況の買い物弱者マップを作成するということであります。二つ目には、地域ごとの課題への対応であります。これは要するに利用者のニーズの把握についてのことであります。三点目には、輸送ルートの効率化、四点目にはITの活用、五点目には遊休設備や公的設備の活用、これはいわゆる運営基盤づくりについてのことであります。それから六点目には住民主体で運営、七つ目には支援制度の活用。ここでは要するにサービスの開始と継続について挙げているのであります。 買い物弱者の支援対策について、どのように取り組んでいかれるのか、買い物弱者応援マニュアルを踏まえて、市長の考えをお尋ねいたします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) 昨年の十二月でしたか、寺井議員から、このことについての質問をいただいております。あれから約一年がたとうとしております。その中で、この昨年十二月の買い物弱者応援マニュアルを、そういう言葉を参考にしながら、この一年間、内部でいろいろ協議を重ねているところでございます。 そうした中で、昨年でしたか、この中で三つほどの特にポイントの意見をいただきました。その中の一点目は、店をつくるということは、これはやはり天理市の置かれています状況から見て、非常に課題が多すぎると思っておるところです。また、三点目の出かけやすくすることは、先ほども出ましたコミュニティバス、あるいはデマンドタクシー、こんなんでは十分であると思っていません。思っていませんが、何かのお役に立つ、またきっかけになっていくだろうという思いを込めているところでございます。 それから、二点目の商品を届ける、つまりこれは買い物弱者マップの作成ということにつながってこようかと思いますが、これもいま現に置かれています天理市内の商店の姿、それから住まいしている地域のそれぞれの地域の方々の、やはりいろんな思いが重なって、まだこれを決め手になるものにはつくり上げておれません。ですが、否応なしにこういうことは来ると考えています。 いま、この場内におられる議員の方々も、たとえばもう五十年たてば、皆さん方、ほとんど車にはもう乗られないお年だと思うんです。そういうことから、何かこれを手だてを考えていくような、そういうことも考えているところです。 まずは一歩一歩大きな夢を追わずに、まずはこの天理のまちの地域のコミュニティと申しますか、こういうもののつながり、実は今朝のいろんな御意見の中にもあったかと思いますが、やはり地域地域で何かそういう固まりのようなものの結びつき、そんなものを上手に生かせないかということも念頭にありながら、またさらにこれをもうちょっと深めていきたいと考えています。 ということで、よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) この買い物支援対策につきましては、いま、答弁の中で市長が申されましたように、まず実態を知るということが大事ですね。ですから、買い物弱者マップ、これの作成に早急に取り組んでいただきたいと思います。ただ、交通困難者の定義、七百メートル圏内、圏外、これは全くナンセンスな話でございまして、三百メートル先に駅があってもなかなか大変なんですよね、高齢者にとってはね。 そんな中で、直接の所管は経済産業省ですけども、この問題についていろんな省庁に呼びかけましたですよね。例えばITを活用しようと思ったら、情報政策課との連携になりますね。また、商工会に提案をして取りまとめていくようになれば、当然商工課が担当になりますし、また、その買い物に施設を使う、公民館をたとえば利用しようとすれば、教育委員会との連携も必要になってきますね。 ですが、これは、私、環境経済部長とのやりとりの中で、これ、うちの担当ですかという事をおっしゃってね、所管は経済産業省やから、まず最初の窓口は当然商工課が所管する環境経済部になりますやろねという話で話もさせていただいたんですけどね。 まず、庁内でそれぞれの関係する所管が、この買い物弱者支援対策に一回、当然、応援マニュアルも踏まえて、そういう協議をしてもらう場というものを持っていただいて、いろんな人の意見、知恵を出し合いながら、この天理市に合った買い物支援対策はどういうことがあるのかということを協議していただくこともまず必要であるのでないかと思いますが、このことについてはどのようにお考えですか。 ○議長(佐々岡典雅議長) 市長。 ◎市長(南佳策) いま、議員の方から、この天理のまちに合ったそういう動き、組織づくりというものをどう考えていくかということだったと思います。大切なことだと思います。いま先ほど、ドライバーのことを口に挙げましたが、それどころじゃないんです。もっともっと大変な状態が目の前まで来ております。だから、そういうことで、やっぱり地域のコミュニティというものをどう考えていくか、たまさか天理の場合は比較的他のまちに比べて状態がよくないとは言いません。多分できると思います。 きのうも実は校区の役員の方々との会合に招かれて行きましたけれど、やはり皆さん個々に本当に思いを持っておられます。だから、そういう思いをいただきながら、何か天理らしいそういう、まさに共助、助け合い、こういうものをつくっていかないと、十年、二十年、三十年先、本当に大変な時代になると考えています。これも当面の間の大きな課題にさせていただきたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅議長) 寺井議員。 ◆十二番(寺井正則議員) 大きな課題として受け止めるという市長の答弁でございました。 当然こういったものは、自助、公助、共助、地域の協力、支えも当然必要でありますし、そんな中で、やはり行政として何をすべきか、何をしたらいいのかということで、真剣に考えていただきたいと思います。 最近の記事によりますと、官庁速報の記事でございますけども、東京の日野市が買い物弱者へ宅配モデル事業を進めたという、これ、十一月三十日の官庁速報ですけどね、紹介されておりました。また、福井県の福井市におきましては、買い物弱者支援で新ビジネス、商店街宅配業と連携という記事が出ております。これ、福井新聞の記事でございますけども。買い物弱者の支援を通して地域の商店街を活性化する新たな助成事業を始めるという紹介なんですけどね。たとえば郊外にできた大型店がひとり勝ちの状況で、昔から天理市内にある商店街が本当に寂れておりますね。そういった中で、こういう一方では買い物弱者を支援するという考え方で、市内のいろんなお店から、たとえば登録をしていただいて、ここの福井の具体例から言いますと、登録してもらった商品をカタログのようにして、買い物弱者のところに配ってはるんですね。その注文を受けて、何店舗も登録されていますから、宅配業者と提携して、確実に宅配で物が届く、そういう取り組みをされております。 また、本市には、大型店が何店もございますけども、ある店舗は田辺市の龍神、龍神というのは山間の大変な地域と思いますけども、そこの買い物支援にITを活用して、タブレットのパソコンやと思いますけども、そういったもので注文したら、宅配で物が届くと。アンケート結果によりましても、やはり宅配で注文したものが家に届くということをやはり希望されているのが大半を占めているような、そういう状況であるということでもございますので、この買い物支援対策をしながら、なおかつ商店街の活性化とか、そういうことにもつながっていくような、そういう形でぜひ真剣に取り組んでいただきたいということを最後に申し上げて一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(佐々岡典雅議長) 以上で本日の一般質問は終了いたしましたので、本日の会議はこれをもって散会し、明日午前十時より再開いたします。                      午後三時三十七分 散会...