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  1. 天理市議会 2001-12-01
    12月12日-02号


    取得元: 天理市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-29
    平成13年 12月 定例会(第4回)      平成十三年 第四回天理市議会定例会会議録(第二号)---------------------------------------  平成十三年十二月十二日(水曜日) 午前十時五十六分 開会---------------------------------------議事日程(第二号)一 日程  日程第一 一般質問  日程第二 議案 第六十三号 平成十三年度天理市介護保険特別会計補正予算(第二号)   〃 〃 議案 第六十四号 平成十三年度天理市老人保健特別会計補正予算(第二号)  日程第三 議案 第六十二号 平成十三年度天理市国民健康保険特別会計補正予算(第二号)  日程第四 議案 第六十五号 平成十三年度天理市大和都市計画下水道事業特別会計補正予算(第二号)   〃 〃 議案 第六十七号 天理駅前広場整備工事(南側)請負契約について   〃 〃 議案 第六十八号 天理市道路線の認定について   〃 〃 議案 第七十号 天理市水道局に勤務する企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正について  日程第五 議案 第六十一号 平成十三年度天理市一般会計補正予算(第八号)   〃 〃 議案 第六十六号 天理市政治倫理条例の一部改正について   〃 〃 議案 第六十九号 天理市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について  日程第五 議案 第七十一号 外国の地方公共団体機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部改正について---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程のとおり---------------------------------------出席議員(二十名)      一番    中田景士君      二番    三橋保長君      三番    松井真理子君      四番    平井 守君      五番    佐々岡典雅君      六番    北田利光君      七番    吉田 弘君      八番    山本治夫君      九番    寺井正則君      十番    川端清次君     十一番    荻原文明君     十二番    廣井洋司君     十三番    加藤信子君     十四番    加藤嘉久次君     十五番    岡田徳義君     十六番    渡部文人君     十七番    西村孝信君     十八番    吉井 猛君     十九番    菅野 茂君     二十番    榎堀秀樹---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------説明のための出席者     市長       南 佳策君     助役       小山惠司君     収入役      植田 保君     教育長      金澤 運君     水道事業     管理者      中村和司君     教育委員会     委員長      大上弘芳君     市長公室長    岡本道憲君     市長公室理事   佐野繁治君     総務部長     内村義和君     市民部長     松浦重夫君     健康福祉部長   井学隆雄君     環境経済部長   神田正昭君     建設部長     植田昌憲君     市立病院     事務局長     北村義嗣君     教育委員会     事務局長     吐田恵一君     教育次長     福山茂光君     水道局長     植田 健君---------------------------------------議会事務局職員出席者     事務局長     磯野芳次     事務局参事    橋本武志     事務局     次長補佐     高森たまき     事務局     次長補佐     森 和司     速記者      伊藤日出子---------------------------------------                      午前十時五十六分 開議 ○議長(佐々岡典雅君) 休会前に引き続き会議をいたします。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅君) これより日程に入ります。 日程第一、一般質問を行います。 質問通告が来ておりますので、順次発言を許します。 まず代表質問を行います。 一番、中田景士君。      〔一番 中田景士君 登壇〕 ◆一番(中田景士君) 本日はニューホープを代表し、会派代表質問を行います。 まずもって南市長、当選おめでとうございます。天理市民が新市長に市政を託し、地方分権、環境、教育、福祉等、現在の多様化、複雑化している世相、重要課題が山積する中、その期待は実に大きいものがあると思います。きょうはその中より選挙公約に挙げられた課題であります、一つ、市役所風通しのよい職場にするということ、二つ目市町村合併について、三つ目は天理市の将来構想について、そして一つの提言をさせていただきたいと思いますので、御答弁をよろしくお願い申し上げます。 まず一点目、市役所風通しのよい職場にするというものは概念として理解をしておりますが、具体的にいままでのどういうところが風通しが悪かったのか。たとえば人間関係なのか、システム、パイプ、透明性、その他どの部分が悪かったのか、その弊害は何なのか、原因を明らかにして、どの点をどのように改善されようとするのか、どのようなお考えかを市民に理解できるようにお示しをいただきたいと思います。 二点目、市町村合併であります。九月議会において、同僚議員より一般質問がありました。この点については視点を変えて質問させていただきます。公約の中で、国・県のパイプ役を努めていくと言っておられました。昨年十二月に県は、県全体の行政体制整備の中で県全体を七ブロックに分け、我が天理市は月ケ瀬村、都祁村、山添村、田原本町、川西町、三宅町との組み合わせが適当であるとの見解を示されました。しかるに、過日の新聞に月ケ瀬村、都祁、山添三村は奈良市と合併が望ましいとの意思表示をされました。奈良市もエールを送っております。我が天理市は職員の勉強会を立ち上げているとのことですが、意思表示どころか議会においても一度もテーブルに着いて議論がなされておりません。十七年の合併特例に関する法律に向け合併を考えておられるのか、それともお考えがないのか、合併を考えるとなれば具体的に市民発議を待っておられるのか、行政主導でされるのか、どのようなスケジュールで市民に啓蒙されるのか、勉強会協議会を考えておられるのか、それとも市長のトップダウンで進めていかれるのかをお聞かせ願いたいと思います。 三点目は、天理市の将来展望についてであります。前市長は昨年四月に天理市の総合計画をまとめられ、市民に理解を求められました。まず、新市長はこのプランを継承されるのか、それとも独自のマスタープランを作成されるのかとお聞きします。また選挙中、市長になられた後の熱い思いを述べられておりました。そこで新市長になられたいま、これからの天理市を考え、目玉となるべき事業を考えておられるのか、もしあれば市民に披露をしていただきたいと思います。 最後に提言であります。私たち議員は現在、常任委員会特別委員会、そして会派において県外へ先進地視察をしております。先月も都市整備推進特別委員会で岩手県花巻市で工業団地及び起業化支援センター、盛岡市で文化ホール、青森県弘前市で駅前駐輪場及び整備事業を見てまいりました。その中で、議員だけでなく理事者にも勉強されてはいかがかと思える点がたくさんありました。 そこで、市の重要課題を取り組む特別委員会の視察には、市長は多忙だとは思いますが、今後の行政をスピーディーに、またタイムリーに進めていく上でも、スケジュールを調整して同行されることが望ましいと提言しますが、どのように思われるでしょうか。市長自身の率直なお答えをお示しいただきたいと思います。以上、よろしく御答弁をお願いいたします。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) ただいま一番、中田議員から御質問等ちょうだいしました。このことにお答えしてまいりたいと思います。 私が市政に新しい風をという思いを持って立候補いたしましたときのこの思いをさらに深めさせていただくための御意見、または御提言と受け止めております。心から私の思いを述べさせていただきたいと考えます。 まず第一番の項目でございます。私の愛するまち・天理市が全国に誇れるまちとして生まれ変わるには、市行政に対して新しい風を呼び起こそうということで信義と対話を重んじ、また市民本位の行政を行うことを基本として、「信頼の輪・心の輪・街づくりの輪」を広げていくことが肝要と考えており、これを私が行政をあずかる身として、信念としてこれを守っていきたいと、このように考えておるところでございます。 その上で議員御指摘の風通しのよい市役所についてでありますが、市役所におきましてはこれまで残念な出来事が相次ぐ中で、市職員のほとんどの方がいろんな複雑な思いを持って日夜仕事をしてもらっております。こういうことをなくし、心を新たにして組織内での相互の信頼関係をまず確かなものにしていきたいと、このように考えております。その中で誇りと、そして思いやり、自信と責任をベースにすべての職員が持てる力を市民サービスに集中できる、こういう環境をつくり、人と人、市民と行政、行政と行政との信頼関係をさらにより確かなものにしていく、こうすることが何よりも肝要なことと考える次第でございます。こうした中で透明性のある開かれた市民から親しまれる市役所、つまり風通しのよい市役所を目指して仕事をやっていきたいと、このように考えるものでございます。 二つ目に、市町村合併問題についてでございます。この問題はそれぞれの市町村あり方地域住民にかかわる重大な問題でございます。住民の自主性、主体性を尊重し、行政としての合併の必要性、効果など、情報収集を行う中で、また市民に情報を提供する中で、県からかつて示されました市町村合併検討資料なども一つのよりどころというふうにして合併特例法の期限をも視野に入れながら、関係する市町村等と合併のメリットデメリット等について考えていきたいと思います。現在内部でも若い職員を中心といたしまして勉強会も数度開催しております。こういうことをさらに充実・発展させながら、合併について住民、議会、行政が一体となって慎重にこれを検討していく必要があると考えております。 次に、天理市の将来展望についてでございます。議員も御存じのとおり、現在第四次天理市総合計画が策定されております。この総合計画は市民からの意見を取り入れた天理市が目指す基本構想となるものでございます。私はこれをベースに、そのときそのときの住民ニーズに対応した施策を取り入れて進めてまいりたいと考えております。また地域住民が主体として取り組まれております文化観光事業などにつきまして、その補助金等でございます。こういうことについても、これからその事業は地域住民の方々、地域に根づいた催しであるという、そういう認識は十分に持っております。行政からの補助金等につきましては、さらに天理市の文化観光事業全体の中でその必要性を考えていきたいと存じています。 次に、議員の御提案のスピーディー、タイムリーに行政を進めるための手法としての特別委員会等の出席や視察研修旅行への件でございます。これは議会と行政のあり方にかかわりますことでございます。今後とも議会・議長さんと十分に協議をさせていただいて検討してまいりたいと考える次第でございます。いろいろと申し上げましたが、私は市民本位の行政、市民と一体となった行政が一番重要であるという思いから、住民、議会、行政が一体となって全国に誇れるまちづくりの日を目指して邁進してまいりたいと思います。御理解と御協力を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。終わります。 ○議長(佐々岡典雅君) 一番、中田景士君。 ◆一番(中田景士君) 御答弁ありがとうございました。それでは再質問を自席より行います。 私たち会派考え方を述べたいと思います。風通しのよい職場、実に耳ざわりがよい言葉であります。あくまでも市民が天理市の宝であり、主役であるとの理念を忘れず市民サービスに努める、これが基本であると考えます。市長も二カ月前までは市民の目で市役所を見てこられました。そのときいろんなことを目にし、また耳にされたことだと思います。たとえば市役所は厳しさがない、接客態度が悪い、市民への対応が適切であるか等々、この際、自分の気持ちを率直に表現されることが肝要だと思います。市民の声として、三代続きの不祥事を打破し、信頼を回復するには大胆な構造改革及び意識改革しかないと思います。たとえば既成概念を捨てシステムをがらりと変えるとか、部課長制を廃止するとか、各課の机を逆転して役付を市民の側に座らすとか、また事務処理、施設、たとえば公民館等の時間延長、休日開設を含めて現体制による効率的、合理的配置をする、また行政をスピーディーにタイムリーにするために東京出張所を創設するとか、市民の側に立った構造改革を考えていかれてはどうかと思います。そうでなければ市民はだれが市長になっても同じという評価になるのではないかと思います。この際、市長に大胆な勇断をお願いしたいと思いますが、そのようなお考えがおありでしょうか。 市町村合併については会派考え方を述べたいと思います。この問題については、まず市民に合併をするメリットデメリットを提示し、声を聞くことが大切です。時代の趨勢と言うだけで、安易な取り組みをすれば後世に大きなツケを残しかねない、天理という名前すら残らないかもしれないからです。今後、個性を生かしたまちづくり少子高齢化社会で行政に求められているのは安心、活力、そして行政基盤整備が急務であると思われるからであります。単に山辺広域行政という方向性だけではなく、すべてを見据えて検討していくのが適当であると考えますが、再度市長の決意をお聞かせください。 次に天理市の将来展望について、私たち会派は市長のリーダーシップを発揮することが大切であると申し上げます。なぜなら政策の中で市民に約束をし、将来を信託された方であるからです。天理市を宗教都市としてではなくどのようなまちにしていくのか、方向性を間違わず市民を導いていかなければなりません。選挙中、その思いの中の一つに、私たちの先人たちが残してくれた大きな財産である天理市の文化、伝統を大切にして、観光及び商業の活性化、すなわち人が集まるようにしていきたいということも述べておられました。現在、具体的にはこの目的を同じくして、福住の氷まつり、櫟本のはにわ祭り等市民主導まちおこしを展開されております。行政主導の生涯フェスティバルだけではなく、この際一つの経済効果相乗効果を考え、また継続させる意味でも、予算援助をして地元の人たちを応援していただくことも市長に問われる指導力、手腕だと思うのですが、市長はどのように考えておられるのかお聞きします。 いずれにせよ、今後商業の活性化農業対策は道路やライフラインをどう整備されるのか、観光、文化は教育福祉環境問題等々現在の多様化のニーズの中で市民にすべてを満足させることは不可能に近いと思います。長期的展望に立ち、市民の求めている選択の中でどのような施策をとっていかれるのか、またベストであるのかを考えておられるのか、これだけは実行したい事業があると、そういう方針を再度お示し願いたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) ただいま中田議員の方から再度の御質問をいただきました。心して承っております。 まず風通しのよい市役所とはどういうふうにもっていくのか、こういう御指示であったかと思います。私は気持ちを率直に申し上げます。やはり控えめという思いとともに、私はやはり自分の思いはこれから極めて率直に申し上げさせていただく、そういうことを踏まえて、いまの御意見の中にありましたように、まずずばり申します。市の職員の方々、これからまた新たな意識、思いで仕事に取り組んでいただきたい。その中には、たとえば窓口接待あり方、また研修制度の充実、また組織の改編等も当然ございます。またこれに伴います人事についても、やはり私は立候補いたしましたとき、以前からの思いをやはり率直にこれにあらわしていきたいと、このように考えておる次第でございます。 それから二つ目市町村合併の件でございます。これはまさに天理市の将来にとって本当に大切な大きな課題でございます。地理的にも、また天理市は県が示されました一つの試案、考え方の中の中心に当たりますし、またその規模、それから市の持つ勢い、こういうものから見ましても当然天理市がこの中心になるべきと考えております。そういう意味で、近々やはりいろんな情報収集の中でこれの取り組みに具体的にこれを進めていきたいと考えております。 それから地元で取り組まれるいろんな思いを込めた地域おこしと申しますか、地域を盛り上げる、こういうものにつきましても先ほど私が申し上げましたようにそういう心、非常にありがたいと思います。私、三つの輪と、先ほど申し上げておりますが、やっぱりその中の信頼の輪、心の輪、そしてこれひいてはまちづくりにつなげていきたいと、こういう思いでございます。行政として市として、こういうことにできる限りの御支援は、財政のことも協議しながらこのことに当たっていきたいと考えております。 あと、もし説明不足のところございましたらまた後ほどお答えしたいと考えます。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅君) 一番、中田景士君。 ◆一番(中田景士君) 自席より再々質問をさせていただきます。 市長の答弁の中で、本当に率直で思っておられることを言っていただいたと思います。ありがとうございます。まず風通しのよい職場、やはり市長のリーダーシップが大事だと思いますのでよろしくお願いをいたします。 それと市町村合併についても今後いろんなことを勉強され、また我々とともに市民、行政、議会が一体となりまして進めていくことを望みます。 三つ目予算援助をするということでございますので本当にありがとうございます。いずれにいたしましても、市長の政策及び指針を出していただき、目標に向かって、市民、議会、行政が一体となって天理市の将来像を構築し、安心して暮らせる都市にしなくてはなりません。そのプロセスのために因数分解を解くがごとく、まず問題提起を行い、たとえば市役所の職員の方にも指導者になるための立候補制の採用をしたり、プロジェクトチームをつくり、若い優秀な頭脳と英知を活用したり、ときには民間活力を入れたり、天理市の将来について、市民に奨励金を出してでもアイデアコンテストを募集するのも一つの方法かもしれません。いずれにいたしましても、みんなに真実で公平であるか、みんなのためになるかを考えて、長期的な、また大胆に勇気を持って行動していただきたいと思います。市長に再度その気持ちをお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) いま中田議員の方から重ねての御意見を賜りました。これを真摯に受け止めております。偽りのない、それからもう一つ、是々非々と申しますか、この思いは私のもう一つの信念でございます。こういうことをベースにいま御提言いただきました中ですぐにできるもの、あるいは時間を要するもの等々ございますが、それについてまたその検討に当たっていきたいと思います。本当にありがとうございました。 ○議長(佐々岡典雅君) 以上で代表質問を終わります。 次に三番、松井真理子君。      〔三番 松井真理子君 登壇〕 ◆三番(松井真理子君) ただいまより健康政策について一般質問させていただきます。 「健康にいいこと、何かやっていますか」と、だれでもが一度は聞かれたことがあると思います。そこで何かしなければと焦っている人もいるでしょうが、私たちは健康にいいことをするために生きているのではありません。単に健康になることが目的ではないのです。自分らしく生きること、一日一日が充実して楽しい、毎日が新鮮だ、一日の終わりにきょうもよかったと思える生活を送ることが何よりで、そのために健康であればいいのです。健康は心豊かな毎日を過ごすために大切なことですが、条件の一つにすぎません。病気があっても家族や訪れた友人たちと楽しい時間を過ごすことができ、痛みがあってもそれを忘れるほど没頭できる楽しみがあり、体が不自由でも周囲の人たちの温かな支援で用事を済ませることができる、そんな生活が健康な生活だと言えます。きょうを生きる目的があり、だれかに必要とされる存在であり続けることが輝いた生活を可能にします。 天理市総合計画基本計画の第四節、生涯を通した健康づくりの推進といって七ページにわたってありますけれども、その中にすべての市民が健康で明るく元気に生活できる社会の実現を図るために個々の生活の質、QOL、個々の生活の質を高めることができる環境づくり、また子供から高齢者までの一貫した地域での健康づくりを推進する地域環境づくり、そして疾病予防から治療、リハビリテーションに至る包括的な保健医療体制の確立、市民の医療ニーズにこたえるための高度専門医療機関として市立病院の機能の充実、総合的な救急医療体制の整備、近隣の医療機関との連携のあり方の検討、そして保険料収納率の向上、医療費適正化などにより国民健康保険制度の健全な運営、福祉医療費助成制度の適切な運用、これは基本方針として挙げてあります。 そこで、本市の健康政策進捗状況と今後の方向性はどのようなものでしょうか、御答弁をお願いします。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) 三番、松井議員の御質問にお答えいたします。 現在こういう世の中で健康を守るということは非常に大切な課題でございます。健康を維持し増進していくということは、すべての市民の願いでもございます。その中で女性ならではの思いと申しますか、大切な地道な取り組み、御質問をいただいたものと考えております。ありがとうございます。この御質問にお答えいたします。 健康政策進捗状況と今後の方向性についてお答えいたします。子供から障害者や高齢者まで、すべての市民の豊かな人生の実現に向けて、いま二つの大きな方向を考えております。一つ目は、世代の違いや障害の有無にこだわらない、市民すべてを対象とした健康づくり施策への取り組みでございます。だれもが社会の一員として評価される、社会の一員であることを実感できる、こういう施策を進めていきたいと考えております。二つ目には、豊かな人生を目指した生涯学習を通じての心と体の総合的な健康づくりの推進でございます。そのために平成五年に設置しました健康づくり推進協議会委員十四名の方々で組織されておりますが、この委員会を母体として市民の健康づくりの政策を進めているところでございます。なお、この協議会健康づくりに関する調査・研究・企画等を行いますとともに方策の提言を行うため、医師会歯科医師会をはじめさまざまな市民団体の方々を中心とします委員会で構成され、保健福祉から教育に至るまで幅広い総合的な意見交換をいただくことになっております。また、平成十三年度からは当協議会の下に三つの専門委員会を設置いたしまして、子育て支援、それから市民健康づくり、在宅ケア等の具体的な健康づくり施策を推進しているところでございます。これですべてとは申せませんが、いま現況、市の方では健康づくりのための一つの大きな取り組みということでお答えさせていただきたいと思います。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅君) 三番、松井真理子君。 ◆三番(松井真理子君) ありがとうございました。自席から失礼します。 健康な地域づくりは保健衛生の福祉の枠を超えた事業であり、行政各部署の関連組織などとの連携によって住民に主体的に取り組んでもらう健康づくり運動です。担当職員にとっては苦労も少なくありませんが、健康づくりの面から住民生活の質を向上させ豊かな生活を築くという意味で社会貢献度の高いやりがいのある仕事です。 そこで、「健康日本二十一」の地方計画についてですが、個人の努力だけでは健康の実現は困難です。個人の健康は地域社会と環境の支援があって初めて確保できるものです。そのため「健康日本二十一」地方計画では、好ましい日常生活習慣のための環境づくりと、その改善が求められています。そして専門家の示す理想的な姿を指導するのではなく、健康についての情報を価値判断を入れずに公平に伝達し、住民自身の価値観に基づいた主体的な意思決定を支援することが大切です。住民不在の健康づくりではいけません。住民はユーザーでなくメーカーです。地元に住む住民こそ本当にいま何が必要なのか、何が重要なのかを生活の中で実感しています。行政との信頼関係のある住民が中心の市民参画型の計画でなければなりません。また、女性行動計画のように実施計画が盛り込んだものでないと実効性のない絵にかいたもち、つまり計画だけつくったという税金のむだ遣いになります。 先日、障害児を育てておられるお母さん方と市長に御相談に行かせていただいたとき、市長は、総合計画はユートピアの計画倒れになってはいけないとおっしゃいました。私はとても心強く思いました。行政にとって行政計画はとても重要なものです。そして計画の実効性のいかんによって、その自治体に住む市民の幸福度が変わってきます。そこで本市の「健康日本二十一」地方計画策定に関する具体的方向性はどのようなものでしょうか、御答弁をお願いします。
    ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) 御質問にお答えいたします。 初めに、担当職員に対します仕事の地味さ、あるいは重責等に思いをいただき本当にありがとうございます。ではお答えいたします。 「健康日本二十一」地方計画策定に関します具体的方向性につきましては目標年度を二〇一〇年とするものでございます。平成十二年度に策定されたものでありまして、これを受けて都道府県及び市町村も策定しなければならないということになっております。「健康日本二十一」計画とは、もう既に御案内のことと存じますが、我が国の平均寿命は公衆衛生の向上や医学医療の進歩等によりまして著しく伸びております。男女とも世界平均よりも十年以上も長寿となっております。こうした状況から、さらなる平均寿命の延伸を健康づくりの大きな目標として位置づけにくくなってきております。その中で「健康日本二十一」は、第一番目に早年期死亡、早世、早く亡くなるということの、それを減らせる、減少させる、二つ目に健康寿命、つまり痴呆や寝たきりにならない状態で自立して生活できる期間の延伸、三つ目に生活の質の向上をさせると、こういう目的を持っております。この三つの目標を達成するために九つの分野と、それから七十の項目にわたる目標値を設定しているところでございます。 その中で天理市版の策定に当たりましては、この計画を進めますために第一段階として、平成十三年度におきましてはエンゼルプランを策定に向けて、千四百人の保護者を対象といたしましたニーズ調査及び介護サービス利用実態調査に計五千六百人の対象者、いずれも無作為で抽出したものでございます。こうした調査にさらに市として健康に関する項目を追加いたしまして、その内容の充実を図っているところでございます。順次調査を行い、第二段階といたしましては、天理市健康づくり推進協議会及び天理市生き生き天理っ子づくり推進委員会、さらには天理市健康づくり委員会、在宅ケア推進委員会等によりまして、天理市の実情に即した「健康日本二十一」計画の天理市版を策定していきたいと思います。その中で主役はあくまでも市民でございます。絵にかいた計画であってはならないと思います。よく計画倒れという言葉ございますが、まさにこの計画倒れにならない、こういう思いで、そしてまたこの分野につきましてもさらに勉強、研究を重ねていきたいと考えておる次第でございます。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅君) 三番、松井真理子君。 ◆三番(松井真理子君) どうもありがとうございました。とてもうれしく思います。よろしくお願いします。 女性行動計画の中には健康政策に関して二十六項目あります。それで現行の施策をさらに充実させるというAの項目が二十三項目で、平成十四年までに達成するBの項目が三項目あります。もうあと二十日で平成十四年に入ります。二十六項目すべての実行をお願いします。 それから市立病院における医療過誤問題についても先日ありましたけども、その医療過誤問題、これも今後ともインフォームドコンセントの徹底と職員研修が重要だと思います。 先日の「障害者の日」のトーク&コンサートでの市長のごあいさつに、障害者福祉に関して「完全参加と平等」を基本理念にとありました。障害者の「完全参加と平等」は二十一世紀のキーワードとしてとても重要なテーマになっています。市長のお言葉にとても心強いものを感じました。市長の今回の開会のごあいさつにも、全国に誇れるまちにしたいとおっしゃってましたけども、天理市の抱える問題は産廃問題だけではありません。全庁的な政策の充実向上を市長に期待したいと思っています。よろしくお願いします。これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(佐々岡典雅君) 次に十一番、荻原文明君。      〔十一番 荻原文明君 登壇〕 ◆十一番(荻原文明君) それでは議長の許可を得まして、市長並びに関係各位にお尋ねいたします。 まず、職員不正採用事件は市長が現金を見返りに採用委員会が不合格にした者を補欠合格させた汚職事件です。しかも七日の奈良地裁の公判では、採用配慮はほかに四人いたことが明らかにされました。一九八八年の国庫補助金不正受給事件、九二年の温水プール土地転がし疑惑に続く事件で、天理市政の中で不正腐敗を一掃するという課題がいまだに清算されていなかったということを示していると言えます。市原前市長の職員不正採用事件は市民の市政への信頼を失墜させ、市職員が住民自治のもとで地域社会と住民の要請に積極的にこたえて創意を凝らし、情熱を発揮して仕事に打ち込むという行政職員本来の組織と態勢を崩壊させるものです。市民の市政に対する不信を払拭するためには、新たな証言がされたことも含めて事実関係の全容解明と公表が再発防止の出発点となります。また、市長の所信表明でも言われているように、調査委員会には、職業にこだわるわけではありませんが、たとえば弁護士などの外部委員をお願いする必要もあるのではないでしょうか。 天理市の政治倫理条例では、自己の地位による影響力を不正に行使し、いかなる報酬も授受しない、そのために資産等を公開するとしていますが、元市長などの行為はこの条例の趣旨を大きく逸脱するものです。ここで明らかのように、この条例は公職者に倫理一般を強制し、内心の道徳に立ち入るものではなく、その権限や地位の影響力を不正に行使して私利を得るという行為をしてはならないという、ある意味では当然のことを規定するものです。しかも情報公開条例、行政手続条例、個人情報保護条例とあわせて公正公平な開かれた地方政治の基礎的条件という認識が広がっています。 そこで、この贈収賄事件を教訓に、市政への信頼回復という、より一層公正公平な市政の確立のために政治倫理条例の改正が必要です。それは適用対象を選挙か任命かを問わず、市政行政の重要な意思決定にかかわり、広範な裁量権を持っている助役、収入役、教育長水道事業管理者も含める。政治倫理基準は、不正疑惑行為の自粛、地位利用の金品授受の禁止、公共事業の請負等のあっせん禁止、職員の職務執行に対する不当介入の禁止、職員採用のあっせん禁止、職員の異動・昇格のあっせん禁止、道義的批判のある企業団体献金の自粛、また大淀町や當麻町で実施施行しているような市が行う工事などの契約の辞退、いずれも不当不正な地位利用の禁止です。これらは原則として配偶者、扶養または同居の親族まで適用し、問責制度による説明会は逮捕後本人の申し出による開催を原則とし、開かれないときには一定の条件をつけて市民の請求で説明会の開催を行うこととする。これらの改正は今回の事件を職員採用方法の改善や前市長の辞職や選挙で終わらせるのではなく、より一層市民に開かれた信頼される民主的な市政をつくる一つの手段となるものです。これについて市長はどのようにお考えかお尋ねいたします。 次に、水道水源保護条例と苣原町産業廃棄物最終処分場設置問題についてお尋ねします。 廃棄物処理問題は奈良市の焼却灰埋立処分場設置問題、焼却炉建設、福住町などでの産廃不法投棄など、本市においても深刻で重大な問題を繰り返し起こしています。日本のごみの排出量は一般ごみと産廃を合わせて年間四億六千万トンに達しています。日本列島の各地でさまざまな問題を引き起こしています。この問題の解決のためには、事業者が製造・利用販売した全部の量を回収再資源化し、その費用を負担するという拡大生産者責任の導入で、本当の意味での循環型社会システムの導入が必要と言われています。 特に県内の山間地域は産廃の深刻な問題を引き起こしているにもかかわらず、奈良県は廃棄物を適正に処理することと言って、不法投棄や不適切処理に住民の願いにこたえる有効な対策をとっていません。このような中で飲料水の水源地域には処分場はつくらせないことは、微量でも人体に影響があるダイオキシンや環境ホルモンの毒性を考えても明らかです。南市長は苣原町産業廃棄物最終処分場設置問題の白紙撤回を繰り返し発言をされています。これは許可をした奈良県、あるいは裁決書を出した厚生省、それとも事業者のどこに対して白紙撤回を求めていこうとしているのか、あるいはこの全部に対して白紙撤回を求めていこうとしているのかお尋ねいたします。 そこで有効な手段として、苣原町産業廃棄物最終処分場問題の現状を考えても水道水源保護条例の一刻も早い制定が求められています。八八年の津市で条例制定以来、ことし三月の厚生労働省の調査でも水源保護条例は百八十市町村等、要綱要領は十四市町で既に制定されています。水源地域に産廃処分場や水質汚濁のおそれのある事業場は、規制対象として設置を禁止する内容の水道水源保護条例の制定が早期に必要です。市長のお考えをお尋ねいたします。 次に、市は建設阻止に向けてあらゆる手段を講じていきたいという立場を繰り返し公表されています。そして環境省に対して行政不服審査請求をされていますが、結果に対しては行政訴訟も行うというのがこれまでの立場で、このような一連の立場は白紙撤回ということから見ても当然継承すべきですが、市長のお考えをお尋ねいたします。 次に交通政策について。交通とは何かという問いに、岡並木という方の交通問題の著書で、「人間にしろ物にしろ、どこかのドアから出てどこかのドアに入るまでの全行程が私たちにとって交通である。その全行程をできるだけ連続的に、できるだけ安い対価で移動できる道を選択しようとしている。その必要から生まれた道具が道路であり、乗り物であり、輸送機器である。」「安全性も快適性も、あるいは便利な運賃制度や的確な乗り方情報の有無さえも、連続性の質の問題として考えることができる。」「このような観点から見ると、特に公共交通機関を使おうとする交通ルートには非連続的な壁がいたるところにあるといわざるを得ない。」と指摘をしています。衣食住に交通を加えて衣食住交と言われているように、交通権と言われる移動の自由を保障することは住民が暮らしていく上で欠かせないものです。したがって、事業者も含めて公的サービスを提供するものとして社会に対する責任と言えます。 市民から要望が出されています。たとえば「市の中心部から西長柄の運動公園に行くのはとても不便」、「通学や通勤で駅までマイカーで送るのは大変」、「庵治町に住んでいますが市役所や病院へ行こうにもバスもなく不便、小さい子を連れての外出はとても大変、バスを運行させてほしい」という内容です。総合計画でも循環バス運行の推進で「バス路線の設定運行のあり方について検討し、その推進を図ります。」と基本計画で述べています。 また、規制緩和の名のもとに、地方バスの維持発展に逆行する道路運送法と補助制度の改悪を相次いで強行し、来年二月から施行され、これによりクリームスキミングの路線参入が自由になり、不採算路線の撤退を推し進めることになります。こうした中で、百円バスなどの安い運賃、路線、ダイヤ設定やバス停留所の間隔、バリアフリー化など潜在需要を引き出す努力も必要で、地域住民の多様な要求に対応し、地域定着型のバスシステムを確立するため、天理市としてバス事業者などと連携し、中型、小型のバスをこまめに循環し運行するコミュニティバスの活用を図り、住民の交通権を確立することが求められています。コミュニティバスの運行を実施することについて、市長にお尋ねいたします。 次に、JR西日本が九月に発表した来年春のダイヤ改正で、「利用実態に応じた列車体系の見直しなど経営改善」の名で、桜井線などの運転本数と編成両数の削減、列車のワンマン化の拡大と櫟本、柳本駅の無人化、六月から八月を除く毎月第二日曜日の午前十一時から午後四時までの運転休止を含む内容です。これには利用者からも、「本数が少な過ぎて無人になったら大変不便です。」「快速は走らせよう」、「本数を増やそう」などの要望が出されています。これは地方交通線として安全とサービスを切り捨てるもので、民営化されたとは言え、JRの高い公共交通機関としての責任を投げ捨てるものです。しかも路線の廃止変更が許可制から届出制に改定された結果、JRからの一方的な通告で実施しようとしていることで利用者や住民無視の経営改善策と言えます。これでは路線廃止さえ危惧されます。十日の全体協議会では県市長会で反対の申し入れをされるとのことですが、沿線自治体協議会などをつくり市民や利用者の声を聞きながら、無人駅化の対策も含めてJRと交渉を進めることを求めるとともに、これについての市長の見解をお尋ねいたします。 最後に、ドアからドア、徒歩、自転車、自動車、鉄道、バスなどの連続性を確保するための総合交通政策を確立することが求められています。ぜひこの点についても検討していただきたいとをお願いして質問とさせていただきます。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) ただいま荻原議員の方から御質問ございました。お答えしたいと思います。 当面する、あるいは将来に向かっての心すべき御意見等と承っております。まず最初に天理市政治倫理条例の件でございますが、これはかつてこの条例を制定するということの中で議会で慎重に審議を重ねられ、平成五年に臨時議会で修正の上、可決成立されました。そして平成六年四月から施行されているものでございます。議員から御意見のございました点につきましては、本市の公正な行政運営の確保、またその追求に資するものと考えられます一方で、憲法及び法律で保障されています個々の人権にも及ぶ可能性もございます。こういうことも踏まえながら、今後ともこの政治倫理条例について行政と議会が一体となってたゆまずに研究を重ねていきたいと、このように考えております。 なお、お話の中にございました今般の市職員の不正採用事件でございます。これは当然のことが当然として行われていなかった典型のケースでございます。またこういうことを踏まえまして、職員採用に当たりましてはより公正公平、透明性を高めますために事務手続の明確化、それから試験官の外部登用も十三年度から行っております。また情報公開につきましても、平成十三年度職員採用試験から最大限これを反映させて取り組んでいるところでございます。今後とも公正で透明な行政運営を行うよう努めてまいりますので、御理解と御協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。 それから水源保護条例でございます。苣原地内の産業廃棄物最終処分場の件でございます。これは基本的にやはり御意見の中にもありましたように生産者が最終の責任を持つと、これがあるべき姿でございますが、現況はさまざまなことがネックになっております。そういう中でこの産業廃棄物処理場問題というのも生じており、特にこれは天理市の場合ではまた通常と異なる意味合いの状況のものと認識しております。そういう中でこの産廃処分場の設置に対しましては市を挙げての強い市民運動、反対のための市民運動に加えて、かねて私たちの思いを、奈良県議会におかれましても設置反対の採択をされましたにもかかわらず残念ながら結果として条件を付しての許可が行われました。まことに遺憾と申しますか、残念と申しますか、そのきわみでございます。私たちはこの産廃処分場によります環境破壊、また市民の命が脅かされる、こういうことを子々孫々にわたる世代まで、いわゆる負の遺産として残すことはできません。議員の皆様、また市民の皆様とともに総力を結集しまして、処分場、処分を決定された処分庁、つまり奈良県でございますが、こちらに向かって白紙撤回に向けた取り組みをさらに進めていく考えでございます。一方では、また早期にこの問題を解決するための手だてといたしまして、かねてから行政不服の審査を国の方に申し立てておりますが、これの推移も念頭に置きつつ、また問題解決のための糸口を探すいま努力を重ねているところでございます。 次に水源保護条例の制定の件でございますが、いま全国各地で水源付近及び上流地域におきます産廃処分場の建設をめぐってのトラブルがございます。きょうはまた新聞では香川県でちょっとニュアンスの違うような意味の記事もございましたが、基本的にやはり私たちは困ると、こういう思いを持っております。そのことと並行いたしまして、やはり天理市でも水がめの上流に建設が予定されております産業廃棄物の処分場のことも、まさに全国各地でほとんどの地域がこれに苦しんでおられる、こういう状況の中で水道水源保全のための取り組みにつきましては、先ほど御案内ございましたが、全国で百八十の地方公共団体が条例でこれを定めておられます。この水道水源の保護条例の大きな柱といたしましては、先ほどもございましたが、水道法の規定に基づいて安全な水を確保すると、そして将来にわたって住民の生命と健康を守るということが眼目でございます。各地の流域の状況等がさまざまな条件にあるかとは思いますが、私は水道水源保全のための取り組みの一環としてこれの調査研究を事務局に指示したところでございます。あわせてこの条例としての有効性、法としての整合性、こういうことも十分に念頭に置いて、いま研究しているところでございます。 それから次、交通政策についての御質問でございます。コミュニティバスの運行、それからJRの無人化駅の件でございますが、まずこれは本市の地形的な条件と申しますか、これは市街地域、それから農村地域、また山間地域と、多様な構成、顔を持っております。こうした中で御意見の中にありましたように、いわゆるコミュニティバスの必然性というのは、できればそのようにさせていただきたいという思いでございますが、現実にはいま交通手段の非常に薄い、希薄なと申しますか、福住地区で民間バスの路線バスへの若干の支援をしているのが実情でございます。市民の足の確保という意味からは、これでは十分とは考えておりません。まさにあるべき姿と現実とのギャップと申しますか、こういうところに思いをいたしているところでございます。加えて高齢化社会の到来という、こういう大きな波の中で住みよいまちづくりという、そういう言葉を標榜します市といたしましても、公共交通網の整備は、これは当然必要でございます。反面、天理市の現財政的な状況等々も念頭に置きながら、この問題についてさらに慎重に検討を重ねていきたいと、このように考えております。 またJR駅の無人化計画につきましては、これは本年十月初めに市の方にJR西日本の大阪支店の方から、効率で合理的な業務運営を行うために利用客の利用状況が減少傾向にあります和歌山線、高田から五條の間及び桜井線、奈良高田間の列車体系を見直したいという申し出がございました。これは会社の方ではそれをもう基本的な考えとして持っておられると承っております。内容は、桜井線だけを取り上げますと、これまで夜間に実施していました路線の保線作業を月一回、昼の時間帯にこれをやる時間を設けたいというのが一つでございます。二つ目に列車の運行の中で休日の列車本数を三本運休したいと、こういうことでございます。三つ目に柳本、櫟本及び三輪駅を無人化にしたいと、こういう内容でございます。これらはいずれも地域住民の利便性と申しますか、その低下を当然もたらすものでございますし、また沿線地域の発展活性化に大きく支障を招くものであります。さらにはせっかくの天理、山の辺の道へおいでいただく観光客へのサービス低下にも当然つながることでございます。ということから現在十市の市長会を通じまして、JR西日本旅客鉄道株式会社の方にこの合理化策を見直していただくよう要望を続けているところでございます。また私も市長会として、また天理市長としてこれに精力的に取り組んでいくべきと考えております。 また御指摘の駅の無人化でございます。これは高齢者、障害者、また通学児童生徒の安全と、それから健全育成という意味でも非常に問題があります。さらにはこれは私の率直な思いでございます。昨今の社会的モラルの低下が懸念されます中で無人化の駅がこんなに増えていいのかという思いがしきりでございます。こういう私の思いもやはりJRの方に率直に申し上げて、いわゆる心の荒廃をもたらすような、そういう営業施策はとってほしくないという思いでさらに働きかけていきたいと考えておるところでございます。以上の御質問につきましてお答えとさせていただきます。 ○議長(佐々岡典雅君) 荻原文明君。 ◆十一番(荻原文明君) それではもう少しお尋ねいたします。 まず交通問題についてでございますけれども、JRの問題ですね。JRの問題で言えば、これ十一月三十日付の夕刊なんですが、二年ほど前から北陸や中国地方の山間部でいわゆる合理化、これが徐々に始まって、今度は近畿を中心に一気に拡大させる、こういうJR西日本の方針だという、こういう報道がされています。そういう中で中国地方の広島県の可部線、ここでは輸送密度がJRの基準である八百人に足らないためにこれが廃線路線になる、こういうことでいま大変住民の方々が心配をされています。住民運動も起こっております。これが桜井線がもしこれが実施されて、いわゆるサービスの低下で利用者が離れる、こういうことになれば当然JRの示す基準に満たなくなることもありますから、そうなれば、まさかとは思いますけれども桜井線の廃線もJRの西日本の方針として乗ってくるという可能性もないわけではございません。そうなれば大変奈良、天理、桜井線を結ぶいわば大きな動脈ですから、これが廃止されでもすれば大変なことになるわけですから、引き続きこの問題についてはJRに対して撤回を求めてお願いをしたいと思います。 もう一つ、既に関西線で昼間の運休が行われています。ここでも該当する町で代替バスの運行を町負担で行っています。これも問題があるんですが、町内だけバス運行して、残りの運休区間については他の市町村になるわけですから、そこは運行されませんから、バスは途中まで行ったらもうそこからJRがないという、列車がないという、そういう事態も起こっています。この点については奈良市や、あるいは桜井市沿線市町村とも協議を行って、あるいは奈良交通、奈良交通とも協議を行っていただいて、代替バスの運行についても検討していただきたいと思うんです。先ほど市長もおっしゃったように、日曜日を運休すれば観光客にも当然大きな影響が出るわけですから、その点についても検討をしていただきたいし、駅の無人化についても、万が一無人化になった場合の天理市としての対応もその検討の中に含めていただきたいと思います。 もう一つ、バスの問題で言えば、先ほど申し上げたように総合計画の中でもバスについては運行を、運行について、循環バスの運行について検討し、そしてその推進を図るということを述べています。先ほど市長も総合計画同僚議員の質問に、総合計画ベースにして進めていきたいというふうにおっしゃっています。ですからその点についても進めていっていただきたいと思います。そこで参考になるのが、鈴鹿市がいわゆるシーバスというのを運行しています。ここでは農村地域でコミュニティバスを運行した成功例として新聞などでも報道されています。約二年間をかけて住民の利用者のニーズを徹底調査をして、グループインタビュー方式、実際の集落に出かけていって、そこで主婦や高齢者らを集めて本音を聞いて二年間かけて調査をし、住民のニーズに合致したコミュニティバスとして成功をしています。予想を上回る利用者が利用されているようです。そういうことも踏まえて十分な調査の上にこのコミュニティバスの運行をぜひとも行っていただきたいと思います。必ずしもこれは全国で失敗ばかりしているわけではございませんので、成功例もよく検討していただいて実施をしていただきたいと思います。 次に水源保護条例の問題ですが、その前に、天理市はこの間一貫して、先ほどもおっしゃられたように司法手段、行政訴訟も予定をしてこの問題に取り組んでるということをいろんなところで明らかにされています。天理市のホームページでも「司法手段に訴えざるを得ません」、こういうことまで明言をされています。こういう立場というのは当然継承すべきと思いますが、改めてこの点についての明確な御答弁なかったので、これも含めて産廃の方針については継承するということを明言をお願いしたいと思います。 それから条例についての有効性、整合性の問題ですが、たとえばラブホテル建築等規制審議会というのがあります。そこでは市内のほんの一部を除いてラブホテルの建築を禁止をしています。これは明確に条例で禁止をしています。そういう点からいえば、その規制対象地域に産廃処分場や、あるいは水質汚濁のおそれのある施設を禁止することは法的に見ても整合性は十分あると思います。法的な根拠となる、先ほど市長もおっしゃったように水道法に基づく条例の制定ですから、十分法的な根拠もあるわけですから、この点について再度御答弁をお願いいたします。 それから政治倫理条例の改正の問題ですが、人権の問題とか、この点について配慮が必要だと言われています。確かにそういう議論はあります。しかし、先ほども申し上げたようにこれは不正ないわゆる地位の利用、この点だけを規制しようというものなんです。先ほど私、細かい話もるる申し上げましたが、その根底にあるのは不正な地位利用を禁止をするということでございますから、一般の人権を侵そうというものではございません。しかも内容によってはみずから自主的に辞退をする、そういう内容も含めていますので、ぜひとも政治倫理条例の改正についてはそういうことも踏まえて、全国の先進例も踏まえて改正の検討、研究あるいは再度の見解をお願いいたします。よろしくお願いします。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) いま荻原議員の方からお話ございました。順序はちょっと不同になるかもわかりませんがお答えをしたいと思います。 まず政治倫理条例でございます。これは私、先ほども申しました。やはりこれは行政としてやっぱりあるべき姿というのは追い求めていくべきと考えております。こうした中でこれも先ほど答弁申しましたが、たゆまずこういう内容についてのやはり検討を重ねていくという、これは基本姿勢として持っていたいと考えております。 それから産廃の処分場について、前市長さんが法的手段も辞さないという御主張をなさっていた。これも私、存じております。その中で私は先ほど申しましたが、やっぱり白紙撤回を求めていく、そしてその中で並行して早期に問題の解決も図っていくという思いでございます。その中でたとえば国の方にいま不服申請をしておりますが、こういうことについてもその成果を踏まえつつ、その推移を見守りながらどういう手だてで次の手だてを打っていくか、まさに現実的な手段、その中には法的な手段というものも当然選択肢としてございます。何でもかんでもだめだだめだと言うんじゃなくて、やはり市民の皆さん方が得心、納得してもらえる、その中には法的な手段も当然念頭に置いております。ということで御理解をいただきたいと思います。 それから水源保全のための取り組みでございますが、これにつきましてもいまこの条例が先ほども申しましたように法的に整合性がとれるか、その実効性はどこまでできるか、そういうこともいま研究を急いでいるさなかでございます。これも可能なものであればそういう方向に持っていくべきと考えているところでございます。 それからJRの合理化問題についてでございます。減便、そして利用者の減、それの悪循環の中でやがて廃線と、こういうことでございますが、そう簡単にそういうことには、廃線というようなことにはならないとは考えておりますが、やはり市民の足、県民の足でございます。だからこういうことについてJRの方にやはり私どもの現に直面しております市としての姿をあからさまに訴えて、そしてそういうことのないように精いっぱいいまの時点ではその努力を重ねていくということでございます。 それから奈良交通の方に、たとえば廃線のときにと、これは仮定の問題でございますから私ちょっとそこまではお答えするのはいかがかと思うんですが、やはり奈良交通自体も来年の規制緩和の中でもう非常に会社を挙げて非常に大変な取り組みのさなかでございます。そういう中でやはりいま御意見のような話をお持ちしたとしても、これは現実的な対応はまずは難しかろうと考えておりますが、やはり将来のために備えたやはり一つの方法ということで御理解をいただければと思います。 それからコミュニティバスの件につきましても同様でございます。できるものなら天理市内中あちこちにバスを走らせたいんです、正直申しますと。そういう意味では天理、日本一の誇れるまち天理にしたいんです。ですが、これにつきましても限られた予算の枠内の中でまず必要なものからどうするかという、そういう検討をすべきと考えております。いわゆる総合計画もございます。一般に総合計画というのは概して絵にかいたもちということになりやすいものが多うございます。そういうことで実効性のある取り組みを議会の皆様方とも、また市民の方々の御理解を得ながらそういう取り組みをやっていくべきと考えております。以上でございます。 ○議長(佐々岡典雅君) 荻原文明君。 ◆十一番(荻原文明君) ちょっとその絵にかいたもちというのは、その答弁はどうかなと思うんですけれども、総合計画基本構想じゃなくて基本計画の方ですね。構想をより具体化した基本計画の方にこれは書かれているんですよね。それももう一つ具体的にしたのがいわゆる実施計画ですが、実施計画も恐らく作成されるんだと思うんです。そこにどのように書かれるのかはちょっとわかりませんけれども、しかし先ほど申し上げたようにバスについては本当に市民の皆さんからの要望が、強い要望がありますね。これ市長も御存じだと思うんですが、特にそういういわゆる交通がないところ、バス路線も天理駅から八木駅の方に行くバス路線は廃止になりましたし、いまではもう桜井、奈良、天理間だけですからね。若干二十四号線も走っていますが。しかしそういうところですから、いわゆるバス路線についての市民の強い要望がありますので、ぜひその実現に向けて研究・検討をお願いしたいと思います。 もう一点どうしてもお尋ねしたいのは、先ほどこれまでの市の産廃処分場に対する立場は、言葉はいろいろありますけれど、基本的には継承していかれるということなんです。もちろん話し合いを前提にして、お互いの納得の上で解決されるということはもちろん前提になると思いますけれども、しかしその中で水道水源保護条例は単に今回の産廃処分場だけの問題ではなくて、これまでも繰り返し産廃の処分の問題はいろんなところでいろんな形で問題になってきました。それをその都度その都度、ある意味では住民の皆さんが我慢をして、そしてこの問題を通り越してきたというのが実際のところではないかと思うんですよね。実際にこの産廃処分場などのこういう施設を規制する市町村の具体的な根拠となる条例がないんです、そういう意味ではね。その条例の根拠になる条例がこの水道水源保護条例なんです。今回の産廃処分場の関連で言っても、奈良県が許可をして事業者側も不服審査請求をしております。ですからまだ実際にいま形の上では問題はあると思いますけれども、着手を産廃の処分場としてはまだ運用をしていないという段階ですよね。その段階にこそこの産廃、水道水源保護条例をつくって、そして天理市の規制をしていく許可をしないという立場を明確にする必要があるのではないかと思うんです。そういう意味でもぜひ早期に研究検討を終えられて水道水源保護条例を制定をしていただきたい、時期を失しないようにお願いしたいと思います。再度御答弁をお願いします。 ○議長(佐々岡典雅君) 市長。      〔市長 南 佳策君 登壇〕 ◎市長(南佳策君) お答えいたします。 まずバス路線の件でございます。この必要性と申しますのは私痛いほど認識しております。私、実はマイカーを運転しておりませんからなおさらのことです。ですからこれにつきましても、やっぱりこれ一つの市の将来の発展のための重要なやはり一つの手だてと、このように考えておりますので、早々にまた関係部局ともよくその内容につきまして検討をさらに深めたいというふうに御理解いただきたいと思います。 それから水道水源の保全のための条例の件でございます。これもやはり現に産廃処分場の問題がございます。それがあろうとなかろうと大切なことだという認識はしておりますが、特に天理市の場合は非常に大切な選択肢、市民の命を守るという意味からその方法としての大切な選択肢の一つであると、この認識はしております。ということでいま鋭意その内容につきましていま内部で協議を重ねております。ということで御理解をいただけたらと思います。以上で終わります。 ○議長(佐々岡典雅君) 以上をもって一般質問を終わります。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅君) 日程第二、議案第六十三号、平成十三年度天理市介護保険特別会計補正予算(第二号)ほか議案第六十四号の二議案を一括議題といたします。 ただいま上程になりました議案については、去る十日の本会議において提案者より説明がありましたので、これより質疑を行います。 質疑等ございませんか。---別に質疑がなければ、ただいま議題となっております二議案を所管文教民生委員会に付託し、休会中に御審査を願うことといたしまして御異議ございませんか。      〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(佐々岡典雅君) 御異議がないと認めます。よってさよう決定いたしました。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅君) 日程第三、議案第六十二号、平成十三年度天理市国民健康保険特別会計補正予算(第二号)を議題といたします。 ただいま上程になりました議案については、去る十日の本会議において提案者より説明がありましたので、これより質疑を行います。 質疑等ございませんか。---別に質疑がなければ、ただいま議題となっております本案を所管市民経済委員会に付託し、休会中に御審査を願うことにいたしまして御異議ございませんか。      〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(佐々岡典雅君) 御異議がないと認めます。よってさよう決定いたしました。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅君) 日程第四、議案第六十五号、平成十三年度天理市大和都市計画下水道事業特別会計補正予算(第二号)ほか議案第六十七号、議案第六十八号及び議案第七十号の四議案を一括議題といたします。 ただいま上程になりました議案については、去る十日の本会議において提案者より説明がありましたので、これより質疑を行います。 質疑等ございませんか。---別に質疑がなければ、ただいま議題となっております四議案を所管建設水道委員会に付託し、休会中に御審査を願うことにいたしまして御異議ございませんか。      〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(佐々岡典雅君) 御異議がないと認めます。よってさよう決定いたしました。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅君) 日程第五、議案第六十一号、平成十三年度天理市一般会計補正予算(第八号)ほか議案第六十六号、議案第六十九号及び議案第七十一号の四議案を一括議題といたします。 ただいま上程になりました議案については、去る十日の本会議において提案者より説明がありましたので、これより質疑を行います。 質疑等ございませんか。---別に質疑がなければ、ただいま議題となっております四議案を所管総務財政委員会に付託し、休会中に御審査を願うことにいたしまして御異議ございませんか。      〔「異議なし」の声あり〕 ○議長(佐々岡典雅君) 御異議がないと認めます。よってさよう決定いたしました。--------------------------------------- ○議長(佐々岡典雅君) 以上で本日の日程は終了いたしましたので、本日の会議はこれをもって散会いたします。 なお、常任委員会に付託の案件もございますので、明日より十九日まで休会し、二十日午前九時三十分より再開いたします。                      午後零時十九分 散会...