• 苫小牧(/)
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  1. 大和郡山市議会 2010-03-16
    03月16日-04号


    取得元: 大和郡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成22年  3月 定例会(第1回) ◯平成22年第1回大和郡山市議会定例会会議録(第4号)    ───────────────────────────────────          平成22年3月16日(火曜日) 午前10時 開議    ───────────────────────────────────議 事 日 程 日程第1  一 般 質 問    ───────────────────────────────────本日の会議に付した事件 議事日程に同じ    ───────────────────────────────────                    出 席 議 員(24名)                          1番  出 口 真 一 君                          2番  福 田 浩 実 君                          3番  甲 谷 悦 夫 君                          4番  上 田 健 二 君                          5番  高 橋 朋 美 君                          6番  林   浩 史 君                          7番  西 川 健 次 君                          8番  東 川 勇 夫 君                          9番  田 村  俊  君                          10番  北 門 勝 彦 君                          11番  西 川 貴 雄 君                          12番  牛 島 孝 典 君                          13番  尾 口 五 三 君                          14番  金 銅 成 悟 君                          15番  吉 川 幸 喜 君                          16番  池 田 篤 美 君                          17番  辻 本 八 郎 君                          18番  田 房 豊 彦 君                          19番  仲   元 男 君                          20番  丸 谷 利 一 君                          21番  遊 田 直 秋 君                          22番  石 田 眞 藏 君                          23番  乾   充 徳 君                          24番  田 村 雅 勇 君    ───────────────────────────────────                    欠 席 議 員(なし)    ───────────────────────────────────                説明のため出席した者                       市   長  上 田  清  君                       副 市 長  水 野 敏 正 君                       教 育 長  赤 井 繁 夫 君                        総務部長  吉 村 安 伸 君                      市民生活部長  萬 田 善 三 君                   福祉健康づくり部長  森   康 好 君                      産業振興部長  澤 田 茂 利 君                      都市建設部長  矢 舖 健次郎 君                      上下水道部長  岩 本 正 和 君                       消 防 長  西 本  博  君                        教育部長  田 中 利 明 君                        財政課長  水 本 裕 丈 君    ───────────────────────────────────                  事務局職員出席者                        事務局長  角 田 克 之                       事務局次長  西 垣 素 典                       議 事 係  森   佳 輝    ───────────────────────────────────               午前10時 開議 ○議長(北門勝彦君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。    ─────────────────────────────────── ○議長(北門勝彦君) ただいまの出席議員数は24名であります。    ─────────────────────────────────── ○議長(北門勝彦君) 日程第1 一般質問に入ります。 4番 上田健二君。          (上田健二君登壇) ◆4番(上田健二君) おはようございます。水道事業については、3点ほど質問していきます。 1つは、県水の値下げについてどう見るかということです。 奈良日日新聞2月21日付の報道によれば、県は、県人口の減少に伴って水需要も減少すると見込まれる中、県民に安価な水を安定的に提供することを目指し、県と市町村の水道事業のあり方を総合的に見直す県域水道ビジョンを平成22年、23年両年度で策定することにし、関連予算を県議会に提案しました。今回初めて県営水道と市町村水道を総称した県域水道と名づけたもので、知事と市町村長らがメンバーとなった県・市町村の役割分担検討協議会2月会議では、市町村同士の水平補完の一つと挙がっています。同ビジョンは県・市町村が広域的な視点に立って上水道システムの合理化に取り組むもので、検討課題として、1つ、25年度からの国直轄の大滝ダムが稼働することに伴う水源の適正利用。2つ、施設更新など県全域を見渡した関連投資の適正化。3つ、水道料金の市町村格差や体系の見直し。4つ、水道関連の業務の効率化などを挙げています。 現在県下の水道料金といえば、市町村によって10立方メートル当たり 777円から 2,820円と格差が大きく、平均額も 1,738円と都道府県で8番目の高さ。全国平均 1,487円より16.9%も高くなっています。県は、県内市町村に配水している県営水道の料金をことしの4月から1立方メートル当たり5円値下げし、 140円にすることを昨年秋に決定しました。知事は、大滝ダムが供用開始される25年度に県内の水道体系を見直し、安くしていきたいと述べています。県内市町村県水配水量は全国平均を下回っており、県は、小規模事業体での存在で非効率な運営体系が見られるとして、水道施設の更新が進まず、このまま老朽化が進行すれば一時的に投資が集中するおそれがあると指摘しております。同ビジョンは別に、県水道局は現在県営水道中長期総合計画を策定中で、ことしの6月にまとめる予定です。同総合計画は22年度から10年間で推進し、31年度を目標年度としています。同ビジョンもこれに歩調を合わせて推進するとしています。県は、県営水道と市町村水道の連携推進で広域的な観点に立った合理的な水道運営、利水システムを目指したいとしています。 そこでお尋ねいたしますが、このように、県では県民に安い水を安定的に供給することを目指しております。では、現在の当市の現状、自己水のコスト、県水との割合、水道料金はどれぐらいか。県下の平均は 1,738円とされておりますが、比較してどうなのかお聞かせください。 続いて、専用水道、いわゆる地下水道の利用についてお尋ねします。 今月、大手ショッピングモールがオープンします。全国でも大手企業やスーパーなどで敷地内に井戸を掘って地下水をくみ上げる、ろ過処理を行って使用するケースが近年増加しており、水道企業会計や地下水の確保に影響を及ぼしています。何らかの規制をする必要があると思いますが、以下の点をお尋ねします。 1つ目に、大手ショッピングモールにおける水道利用状況について、どうなっているのかお聞かせください。 2つ目に、当市において地下水を利用している企業、スーパーの実態はどうなっているのか。きちんとつかんでおられるのか。今後の推移をどう把握されているのかお聞かせください。 3つ目に、地下水を利用された場合、下水道料金の徴収はどのように対応されているのかお聞かせください。 4つ目に、地盤沈下の懸念や市民の自己水の安定確保ということから、条例で地下水採取に関する規制を行わなければならないと思いますが、実態についてお聞かせください。 また、水道局における正規雇用の実態、このことについてもお聞かせください。 以上、よろしくお願いいたします。 次に、雇用について質問していきます。 奈良県は、新定数削減計画として2009年度から2011年度までの3年間で 180人の職員削減計画を実行しています。既に、2009年度では29名の削減を行い、2010年度では76名もの職員定数削減を実施しようとしています。新年度での削減対象となる部局で見ると、知事部局で22名、水道局で5名、各行政委員会事務局で29名、警察官以外の警察職員1名、公社等で22名です。これ以外に県教育委員会では、2005年から2010年までの6年間で 250名もの定数適正化計画と称して職員削減を実施しており、最終年度となる新年度で47名もの教職員を削減するとしています。教育委員会の人員削減の中身は、2010年度で県立学校の教職員を41名増員する一方で、県費負担分小・中学校の教員等を88名削減し、結果差し引き47名の人員削減を行おうとしております。今、県や市町村では無駄のない行政を口実に正規職員を減らし、公務の仕事を民間に委託する公契約がふえています。多いところでは、派遣など非正規職員が全職員の3割を占めるところもあります。 さらに、財政の厳しい行政は、委託予算を年々削減するため、委託会社から派遣されている労働者の賃金も下がり、条件がますます悪い中で働かされております。 そこでお尋ねしますが、市職員における正規、非正規労働者の実態はどうなのか。リメイクとして人件費の削減も行ってきましたが、過去5年間の推移、人数と正規職員の割合の推移も含めてお聞かせいただけますでしょうか。 以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(北門勝彦君) 岩本上下水道部長。          (岩本正和君登壇) ◎上下水道部長(岩本正和君) おはようございます。早速ですが、4番上田議員の質問にお答えをいたします。 水道事業ということで、3点ほどお尋ねでございます。その中で、まず、自己水のコストということでのお尋ねでございますが、平成20年度では、自己水につきましては51円、それから21年度では54円、そして22年度の予算では55円でございます。なお、県水の比率といたしましては、20年度県水が58.9%、21年度は57%でございます。22年度の予算につきましては51.8%という割合になってございます。 それから、郡山市の10立米当たりの料金ということでございますが、これは 1,260円でございます。今12市のデータしか持っておりませんが、この12市の中では、高いほうから言いますと9番目、安いほうからいきますと4番目に当たっております。 それから、次に2点目としまして、大型商業施設がオープンに伴いまして、こちらのほうでどれぐらいの使用料等かということのお尋ねでございますが、これにつきましては、当初の予定では使用水量については、年間32万立米、使用料につきましても約 8,600万円を予定いたしておりましたが、オープン時には映画館部分が縮小となりましたので、新年度予算、平成22年度の当初予算では年間の使用料を20万立米、料金といたしまして 5,500万円程度を見込んでおります。また、市内におけるこういった井戸を持っている企業についてのお尋ねでございますが、水道としては把握しているものがございませんが、下水の使用料をいただいております井戸というものが、うちのほうで使用料をいただいておりますのが28件ございます。 それから、地盤沈下の実態ということでのお尋ねでございます。環境省が実施をいたしております調査の中で、データが開示をされている分がございますが、このデータ、私が持っておりますのは平成16年までの地盤沈下のあったところということで出しておりますんで、少々古いのかもわかりませんが、奈良県下におきましては、地盤沈下の報告されているところがこの中では出ておりません。したがいまして、郡山市全体としての地盤沈下というのはないのかなと考えるところでございますが、我々水道事業者の立場として、その地盤沈下そのものを常に把握しているわけではございませんので、この程度のデータしか持ち合わせておりません。 それから、3点目の水道事業におきます職員の状況ということでお尋ねでございますが、これは平成22年3月現在で水道事業におきましては、正規職員が28名、再任用の職員が7名、それから嘱託職員が4名、臨時職員が5名でございます。ただし、業務委託として実施しておりますお客様センター業務、これは総合受付あるいは電話の取り次ぎ、それから給水停止や滞納整理といったことを委託いたしておりますが、こちらのほうは18名体制で、常時勤務しているのは7名ということになっております。それから、北郡山浄水場運転管理業務といたしまして、こちらのほうは7名の体制で、1交代2名ということで24時間運転のほうを委託しているといった状況でございます。 以上でございます。 ○議長(北門勝彦君) 吉村総務部長。          (吉村安伸君登壇) ◎総務部長(吉村安伸君) おはようございます。4番上田議員の御質問にお答えいたします。 本市の正職員と臨時職員の人数について、過去5年間お尋ねでございます。お答えいたします。 平成18年4月1日におきましては、正規職員 769名、再任用職員17名、臨時職員 311名、合計 1,097名。平成19年4月1日で正規職員 772名、再任用職員12名、臨時職員 318名、計 1,102名。平成20年4月1日で正職員 725名、再任用職員42名、臨時職員 304名、計 1,071名。平成21年4月1日で正規職員 690名、再任用職員55名、臨時職員 311名、計 1,056名。この平成22年4月1日の予定でございます。新規採用職員を含めまして正規職員 671名、再任用職員49名、臨時職員 309名、合計 1,029名の予定でございます。なお、比率の件もお尋ねでございます。平成22年3月1日、この3月1日現在で臨時職員と正規職員の比率は臨時職員が29.8%を占めております。 以上でございます。 ○議長(北門勝彦君) 4番 上田健二君。          (上田健二君登壇) ◆4番(上田健二君) 水道についてですが、答弁に見られるように、今、水道料金も県下市町村と比べて比較的安価で、県水と自己水の割合が50対50を理想とする中、年々数値も目標に近づけられ、努力はうかがえます。大変評価しております。しかし、今後大滝ダムが供用開始になり、本市にとって重い負担になるのではないかと危惧しております。2002年に本体が完成した大滝ダムは、計画から40年という長期間と 3,640億円もの巨費が投じられました。計画当初は、紀ノ川水系の治水ダムとして建設が進められました。その後、紀ノ川の洪水調整と流量を調整する不特定利水として、また、奈良県内と和歌山市、橋本市への上水道供給と和歌山市沿岸地域への工業用水の供給及び水力発電機能を持たせるなどの多目的ダムと変化いたしました。 ダム完成の翌年に始まった試験の最中には、川上村白屋地区で地すべりが発生し、地盤に亀裂が走るなど危険が高まったため、この地域の37戸の全世帯が地区外への転居を余儀なくされました。同じような地すべりの危険は、白屋地区のみではなく、大滝地区、迫地区でも指摘されており、地すべり対策が必要とされています。このダムが計画された経緯は、1958年8月に襲った台風17号と翌年9月の伊勢湾台風による洪水被害が発端で、吉野川の洪水対策上必要とされたものでした。しかし、計画当初から流域の地すべりの危険性が指摘されており、実際のところ大滝ダムの上に建設された大迫ダム付近においても地すべりが発生していました。このように、当初の建設予算は 230億円でしたが、1978年と1988年に 1,540億円に増額されたのを初め、2005年と2006年にも増額し、ついには 3,640億円となってしまいました。 今後、さらに地すべり対策が必要となれば、別途工事費が必要になってきます。本当に現行の地すべり対策でダムの安全性が保証されるのか。政府は情報開示と説明責任を負っていることを自覚し、事業費を一部負担してきた関係自治体に確実な事業見通しを公表しなければなりません。地すべり対策など防災工事を担当する大手ゼネコンにはおいしい事業であっても、これ以上際限なく税金投入が許されるのか。国民目線の事業仕分けが必要です。当市においても、今後このような立場で県との交渉を進めていただきたいと思います。 そこで、お尋ねいたします。今後県との協議においてどのような立場で交渉されるのかお考えをお聞かせください。 また、専用水道については、不十分な点が見られます。今後、利用拡大に伴い早急の情報の整理が求められます。どの企業が地下水をどれぐらい使用しているのかを把握し、対応策などの検討が必要です。環境省では、地盤沈下施策に資するため、毎年各都道府県及び政令指定都市から情報提供を受け、地盤沈下の状況や地下水の利用状況等を取りまとめた全国地盤環境情報ディレクトリとして環境省のホームページにて情報提供をしています。県下の企業城下町として今後どうするのかお考えをお聞かせください。また、水道業務における民間委託についても市民の安心・安全の水を提供する者として、公共サービスの質をどのように維持していくのか。お考えをお聞かせください。 続いて、雇用についてに移ります。 今、自治体の職場でも労働組合に相談に訪れる方がふえております。奈良県労働組合連合会議長井ノ尾氏はこう話しています。月十二、三万、ひどいところでは8万から9万で働かされる人たちもいます。行政がワーキングプア、働く貧困層をつくり出しています。市民にとっても行政の安心・安全が今不安になっています。直接雇用しても公務をきちんとしたほうが行政・業者・労働者・市民とも利益がありますと提言し、公務の場での行き過ぎた民間委託をやめさせ、委託する場合にもしっかりとしたルールをつくることを呼びかけています。民間委託は、請け負った会社も公共事業の減少や単価の切り下げで競争が激しく、落札できないと困るので、わかっていながら安く入札することになります。 そこでお尋ねいたしますが、当市においても民間委託しているものがあると思います。それでは、どのようなところで民間委託をされているのか、具体的に人数と場所についてお聞かせいただけますでしょうか。2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(北門勝彦君) 岩本上下水道部長。          (岩本正和君登壇) ◎上下水道部長(岩本正和君) 上田議員の再度の質問にお答えをいたします。 1点目として、大滝ダムの完成に伴いましての県との今後の交渉をどのようにやっていくのかということでございます。 まず、大滝ダムの完成に伴いまして県水事業費の増大も値上げにつながる可能性があるという懸念は持っておりますが、ただ、今のところ県としては完成後に料金を上げるという話はされておらないように理解しております。県は、現在の単一単価による従量制料金の体系を大きく変更して、基本料金と従量料金からなる2部料金制を導入することを検討されております。この料金制度の特徴は、使用水量がふえればふえるほど結果的に単価が下がり、安価な水を供給できるということのようでございます。ただ、現段階ではこの料金体系の詳細はわかっておりません。大和郡山市に当てはめた場合に、料金単価が現在に比べどのようになるかについては判然とはいたしません。今後、県と受水市町村との間で何らかの協議が行われるものと考えております。受水団体によりそれぞれ事情が異なり、基本料金等の設定条件はなかなか難しいものがあるとは思いますが、大和郡山市にとって少しでもよい条件となるように協議をしていきたいと考えております。 また、大滝ダムが供用の開始となりますと、渇水被害の起こる可能性は低くなるものの、震災等のことを考えますと井戸による自己水を保持するということが有効と考えておりますので、市といたしましては、以前からも申しておりますとおり、現段階では自己水と県水の比率をできる限り、おおむね50対50で維持していきたいと考えております。 次に、井戸の問題でございますが、井戸に対する規制といった点でのお尋ねかと思います。現在地下水をくみ上げまして使用すること自体は自由とされておりまして、何ら制限がないわけでございますが、ただ、大量にくみ上げました結果、地盤沈下等が発生いたします場合については、浸水等の被害が考えられますところから、法律でもって、工業用水法あるいは建築物用地下水の採取の規制に関する法律、これらによりまして、地盤沈下の観点から地盤が沈下すると思われる地域を国が指定をいたしまして、工業用水のくみ上げを規制しているところでございます。例えば大阪市でございますとか、そういった工業地域については、そういう規制地域に指定されているところでございます。しかし、奈良県ではそういう規制地域に指定されているところはございません。そういったところから、地下水のくみ上げの規制というものはかけられないのではないのかと考えているところではございます。ただ、議員お述べのように、郡山市にとりまして地下水を確保するということは大変重要なことと考えておりますので、今後その辺の観点から何かやっているところはないか等研究はやってみたいと考えております。 次に、市の業務委託等に伴う件でございますが、水道事業者といたしましては、退職等による職員の減に伴う技術者の不足や技術力の低下、あるいは今まで培ってきた技術やノウハウを生かしていかに引き継ぐかという技術の伝承等の問題を抱えております。これらの問題を解決するために再任用制度を最大限活用し、彼らの知識や経験を効果的に引き継ぐとともに業務をマニュアル化することを進めております。また、管路の地図情報等電子化できるものにつきましては、これらのシステムを構築する手法を進めております。一方、浄水場運転業務や保守点検業務等委託化できるものにつきましては、上下水道部の管理監督のもと民間事業者のノウハウや技術力を活用することにより、業務レベルの向上や安全性の向上を図ることができると考えております。これにより、今後とも安全で安心な水道水を安価で、そして安定的に供給できるように努め、もって市民のサービスのより一層の向上を図りたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(北門勝彦君) 吉村総務部長。          (吉村安伸君登壇) ◎総務部長(吉村安伸君) 4番上田議員の再度の質問にお答えいたします。 民間委託の実態をということでございます。 一番おわかりになるのは庁舎の清掃でございます。また、し尿につきましては直営でございますが、ごみの収集につきましては一部委託もいたしております。今話題に上っておりました上水道の運転管理についても委託いたしております。給食の配送につきましても委託でございます。そのようなものがございます。私たちは、最少の経費で最大の効果を上げるための策であると、このように思っております。 以上でございます。 ○議長(北門勝彦君) 4番 上田健二君。          (上田健二君登壇) ◆4番(上田健二君) 先に雇用についてですが、先ほど1回目の答弁でもありましたように、平成18年度は 769人いた正職員が22年度では 671人と。非正規の割合も29.8と高い割合にもなっております。これまでリメイクといって退職や各部局の統合などで具体的に定数削減を行ってきたと思いますが、果たしてこのような人件費、定数の削減を進めていってよいのでしょうか。県内でこの春卒業予定の高校生内定率は、前年に比べ 4.9%下がり、82.6%になりました。以前の就職氷河期を超える厳しさとなっています。若い世代での就職難は、安定した社会生活が保障されないままで結婚、出産と子育てに重い障害となっています。少子・高齢化が進む社会にあって未来に希望を持てない状況をどう打開するのかが今問われております。行政が職員削減を行うこと自体、地域社会での就職の場を奪っていくことにもつながります。同時に将来の行政の担い手を狭めてしまう結果をもたらします。 行政機関は、営利企業のように業務の効率性と利潤の追求が任務ではなく、良質で多様な行政サービスを提供することで地域住民の福祉の向上を図ることが最大の任務です。このサービスの提供の大半は、行政職員のマンパワーが担っており、行政職員の定数確保と質の向上が不断に求められます。人件費の削減として行われていることは、行政職員を正規職員から身分と待遇の不安定な非正規職員への置きかえをもたらしており、目先の費用削減だけで行政サービスの安上がりを行っているにすぎません。将来ある若者に働く場を提供するとともに、将来に向かって良質で多様な行政サービスを確保するためにも定数削減による非正規職員化はやめるべきです。このことについては答弁は求めません。指摘しておきます。 次に、水道事業についてですが、今後交渉の甘さによる県負担増加を料金の値上げとして行わないでいただきたい。しっかりと県水、自己水の割合50対50を原則に努めていただきたいと思います。この点については、最後に市長の答弁を求めますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(北門勝彦君) 上田市長。          (上田 清君登壇) ◎市長(上田清君) 4番上田議員の御質問にお答えいたします。 ここ数年、毎年金額でいうと1億円ずつ水の使用料は減ってきております。一体どこが底かと、ことしが底かという話をしていたんですけれども、まだ底ではないという、これは、ここにはもちろん法人分もあるし、市民の分も含まれているわけでありますけれども、全般に一つは景気の悪化と、それから節水です。節水という形が行き届いたというんでしょうか、電化製品を含めてそういう状況にございます。全体量が減っていくと、県水の量を固定しておくと当然県水の割合はふえるわけでありまして、ここ三、四年前までは県もこの交渉には一切応じてくれませんでした。しかし、ことしは特に大きく削減が実現をしておりますけれども、県域水道という考え方でともにやっていこうという発想の中で、市の要望が届いているというような状況でございます。そうした中で、50対50は当然維持をしていかなければならないと、そんなふうに思っているところでありますけれども、地下水があるという、こういう条件を大切にしていきたいと思います。 大きな目で見れば、この水の問題、今中国が大変水不足に陥っていて、日本に買い付けに来るだろうというようなことまで言われているような状態であると。黄砂、間もなく降ってくるでしょうけれども、からからの状態でいろんな汚染物質が日本へ飛んでくると言われている中で、水ということは本当に大事であります。この恵まれた条件のもとでしっかりと県と話をしていきたいと、そんなふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(北門勝彦君) 24番 田村雅勇君。          (田村雅勇君登壇)
    ◆24番(田村雅勇君) 4点通告いたしております。通告に従って質問を行います。 ただ、1番、2番、3番につきましては、どちらかと言うと忠告が非常に含まれております。忠告に対して見解を求めるというふうな形になってこようかなと思います。ただ、これ、この忠告、市長はやっぱり真剣に思っておいてもらわないと、市の行政の責任じゃない。市長個人の責任になるということになりかねない。そのための忠告であります。したがって、よくよく考えて答弁あるいは見解を述べてもらいたいと、このように思います。 まず、1点目の財政赤字脱却についてであります。 夕張市の財政破綻がきっかけで、市が財政破綻したらどうなるかと言われる、聞かれることが多くなりました。また、22年度の予算編成にかかわって早期健全化団体という見慣れない言葉が新聞の見出しを飾っております。県内でもその団体に陥ったところがありまして、身近なところの出来事として郡山市がまた引き合いに出てまいります。なぜ郡山市が引き合いに出てくるかと言いますと、5年、6年連続の赤字財政だからであります。ひょっとすると、22年度もこのまま、まだ何も始まっていませんが、推移すると、ごく当然のごとく赤字になります。したがって、7年連続の赤字ということに相なろうかと思います。そうなれば、住民・市民の方でございますが、自分たちも巻き込まれる。そんなんかなんなあ。そう言うたら、郡山市赤字やんか。何年も続いているのと違うか。私らどうなんの。市会議員、何してんの。しっかりしてや。こういうふうになってくるわけです。 郡山市、今言いましたように16年度から赤字であります。そして、総務の委員会でありましたけれども、21年度も赤字の見込みやと。そして、これから尋ねていくことを市長が実行しない限り、22年度も赤字になる。都合7年間連続の赤字ということになってくるわけであります。ここらで今も言いましたように手を打たなあかんと思います。しかし、そういうつらい話からちょっと方向を変えて言います。上田市政になって16年度から赤字になったんですが、16年度の市債の残高が 445億円。これが最大でした。そして、この4月から始まる22年度、これを年度末に締めますと、その市債の残高が 388億円になるということのようです。差し引きしますと57億円減少します。市債というと借金です。借金が57億円も減るということ。これは、私は積極的に大いに評価しなきゃならんと思っております。よくぞ市長、頑張ってこういう大きな額を減らすことに腐心してもらったことにありがとうと言いたいわけです。この間、多額の退職金の起債があったり、不景気やこれまで市に貢献のあった企業の工場規模の縮小があったり、あるいはまた、よく結果的にはわからんかった三位一体の改革があって、歳入不足に陥らんかなというふうな思いをしながら、しかもこれだけの市債を減らせたということは、この功績はやっぱり何にもかえがたいものがあろうかなと、このように思います。これは今まで挙げました。 しかし、5年も6年も7年も赤字が続くということで、これに冷や水をかけてしまっているんじゃないかなと、このように残念に思います。市民にとって、国もようけ借金抱えてあかんのに市も赤字かということになってしまうわけです。ところで、この赤字の原因、きのう市長は本席で述べましたように、住宅資金等の貸し付けで不正があった事件の後遺症だということであります。そのとおりでして、年々の決算を見れば一目瞭然であります。これがために年々の赤字が解消できない。この一目瞭然がわからない議員がいて、外部監査せよと言います。何を監査すんのやとなるんです。決算もわからんのかという思いでいっぱいで、しかし、この事件は市長の責任ではありません。先々代の市長の時代に起こったことであります。 しかし、そうはいいましても、今の時代何が起こるかわかりません。昔に起こったことを今の今まで解消しないで今に至っている責任。これを問うと言われたらどうしますか。これも初めに言いました。それも市長の職責に対してでなくて、市長個人に。そして、判決がそういう方向でおりるようになる。次善の策として、今日までそれぞれのところで、議会が無論市長に責があるわけでないということで助け舟を出してきました。その助け舟が無効だと判決は言います。もはや助け舟すら出せない事態が起こるやもしれないということであります。したがって、一刻も早くこの事態の解消に取り組まなければならないのではないかと忠告するわけです。 そこで、同和対策の貸し付けの事業についてでありますけれども、これは、その貸付金の回収に悩む奈良県の多くの市町村があるんですが、その市町村が一体となって住宅新築資金等の貸付金回収管理組合をつくりました。そして、その管理組合の、市長は構成員、議員であります。これまで、この管理組合、年に何回か会議を開いていると思います。なかなからちの明かない回収について、管理組合ではどんな議論をしてどんなことを審議しているのか、ここで開陳してもらいたいな、このように思います。いやいや、もう議論する余地がないんですよ。もはや万策尽きてしまっているんですよ。どうしようもないんですよということになっているのかもしれません。そういうこともあわせて会議の内容、審議の中身を知りたいなと、このように思います。それと、最初の問題であります。5年、6年、7年赤字が続いていることについて、市長はどのような考えというと、ちょっと言葉は違うかもわかりませんが、どのような見解を持っているか。それを聞きたいと、このように思います。それが1点目の財政赤字脱却についてであります。 次、2点目、これも冒頭に言いました。対応を誤ると、あるいはできるだけ早くしておかないと、市長の職責に責が来るんじゃなくて、個人に来るかもわかりませんよという問題であります。 公益法人等への大和郡山市職員の派遣等に関する条例に基づいて、大和郡山市は土地開発公社、体育文化振興公社、社会福祉協議会、シルバー人材センターの4カ所に職員を派遣しております。この職員の派遣の給与について近年問題が起こりました。派遣先のこれらの法人の業務が自治体と密接に関連する業務かどうか。派遣先のこれらの法人に補助金委託料を出していて、給料を支払わせているかどうか。これが問題の根幹をなしているところかなと、このように思うんであります。しかし、そういうことはもういいんじゃないですか。派遣すること自体をどうするかと考えたほうがいいんではないか。あるいは、派遣先には一切補助金を出さない。そして、派遣した先で給料をもらってもらうと。そういうふうになってしまえば、それはそれでいいかもしれませんが、そうすうと、派遣職員の身分の問題も出てくるかもわかりませんし、そう簡単なことで済ませられないことがたくさんあるんだろうと思います。したがって、もうそういうややこしいことはやめてしまうということのほうがいいんじゃないかなと、このように思っての質問であります。 したがって、このことに関して市長の見解を求めたいと思います。初めは、それを管轄する部長の答弁を求めて、市長の答弁に切りかえようかなと思っておりました。しかし、やっぱり繰り返して言いますが、その責の及ぶのは市長個人です。だから、市長個人というふうになってしまうと、そういう聞き方をせずに直接もう市長の答弁をもらったほうが、いやいや、答弁をもらうという言い方がおかしい。市長の見解を聞いて、そしてできるだけ速やかに、非常におもしろいいい言葉があるんですが、「可及的速やかに」というような言葉があるんですけれども、そういうようなことで対処してもらいたいなと、このように思うわけです。したがって、もう総務部長の答弁を求めずに、市長の答弁を直接もう求めることにします。 それと、これはまた総務部長の答弁が要るかもわかりませんが、とりわけ社会福祉協議会については、駐輪場・駐車場の経営という収益事業をやっております。そこに対する職員の派遣と給与の関係について、これはどう考えたらいいんかなと考えています。どう考えていいかわからんので答弁を求めたいと、このように思います。どう考えていいかわからない中のうちの一つに、収益事業を行っているから、今日までそこへ派遣した職員の給与は、上田市長の在任中の分については返還を求めるべきであろうと。収益がありますので返還してもらうべきであろうと、私はそのように思います。 そういわないまでも、今回西友前の駐車場の建屋を有償売却したという事例が出てきました。したがって、それに関与してそういうことをするべきであろうと思いますし、それと、もう一つ、社会福祉協議会にお世話になって、市内の各地で駐輪・駐車場の経営をゆだねていると。しかし、収益が上がるわけですので、その収益の上がる施設についての貸与料、これもやっぱりこの時節多寡はよく考えてもらったらいいですけれども、多寡というのは、多い少ないはよく考えてもらったらいいですけれども、やっぱり経営を圧迫しない、あるいはまた、市の行政にさまざまな便宜を図ってもらっているということも勘案して金額を決めて徴収すべきだろうと思います。このことについても見解を求めたいと、このように思います。あるいはまた、今は周辺のそういう施設の使用料と同等の貸与料を徴収して、補助金でバックするという方向も考えたほうがいいんじゃないかなと、このように思ったりしております。ところが、これは補助金にすると、また職員の問題にかかわってきます。だから、それは三角関係になってきますので、よくよく考えて答えてもらいたいと、このように思います。 続きまして、3点目の非常勤特別職員の報酬についてであります。 これも大和郡山市の非常勤の特別職の職員の報酬及び費用弁償に関する条例に基づいて報酬を支払うということになっております。その非常勤の特別職の職員、39委員会があって、合計何人になるかわかりませんが、それだけの委員がおられるということで、それに報酬を支給していると。これは、今度逆に言うと、法は報酬を支給しなければならないと言っておりますので、報酬を支給して当たり前でございます。ただ、その中で、非常勤であります。ほとんどが非常勤であります。常勤の方はだれか知りませんが、ほとんどが非常勤であります。非常勤でありながら、月額の報酬を支給している。これが現在の社会の潮流として違法だという判断が下されております。まだ最終の判断に至っておりません。しかし、ここが思案のしどころでございまして、最終の判断が下って違法だとなったときに、その責は市長に皆来るということになるわけです。したがって、最終の判断が出ない前に対処しておくべき問題だろうと、このように思います。 それで、何でこんな判断がなされるものかなと思って、地方自治法をよくよく読んでみますと、監査委員の条項に地方自治法第 196条の4、「識見を有する者のうちから選任される監査委員は、これを常勤とすることができる」、同条5、「都道府県及び政令で定める市にあつては、識見を有する者のうちから選任される監査委員のうち少なくとも1人以上は、常勤としなければならない」。ここに常勤という言葉が出てきます。したがって、特別に定めるということが何を特別に定めるんだろうと。これも地方自治法に、特別に定める場合はこの限りでないという条項を使って市は条例をこさえて、特別に当たるとして非常勤のそれぞれの特別委員に対して月額の報酬を支払っているということになっているんですけれども、よく考えてみると、特別がもうこれでないわけです。監査委員は常勤を置くことができることと、置かねばならないことと、もう2つそこで出てきてしまっております。それ以外の特別ということはどういうことか。もうよくわかりません。 したがって、そういうあいまいなことになってくるのなら、いっそのこと常勤、非常勤をはっきりした場合、非常勤であれば非常勤の日額制にするというふうにしてしまうほうが後に憂いを残さんで済むんじゃないかなと、このように思って、忠告を兼ねての見解を求めるということであります。したがって、月額を支給している特別委員の方々、農業委員も含まれております。農業委員は公選制度があります。これはどういうふうに考えたらいいのか、私、頭整理つきません。恐らく公選である限り、我々と一緒ということで省くべきかなと、このように思います。したがって、農業委員を除いた月額を支払っている非常勤特別職員についてどうするかということについて答えをいただきたいなと、このように思います。 それと、あと続いて、報酬の支払われない委員があります。自治法に報酬は支払わなければならないと書いてあります。いろいろな委員会をこさえて委員を選任した場合に、やっぱりどの委員もこの委員も報酬が発生する義務が発生していくんじゃないかなと、このように思います。どこで、どういう区分けで報酬を支払うことと支払わないことをしているのか、ちょっと疑問に思いました。今回のこの事件で。したがって、そのことについてもあわせて答えていただきたいなと、このように思います。そうすると、今度もっと大きくいろいろと広げていってみると、年払い報酬の、この条例には出てこない理事というか委員というか、そういう方も出てきます。そういう方の整理も、整理というのはほかの言葉で言うと理論的武装というんですか、できるかと、できていますかということを尋ねたいなと、このように思います。もし、このことが、私の言ったことが是と考えたら、ほかの委員のこともやっぱりどうするか考えなきゃならんのではないかなと、このように思います。これは、今にわかに申したことでございますんで、返答あろうとなかろうと構いませんが、しかし、返答のない場合はない場合として、重々熟慮してもらいたいと、これをお願いしておきます。 次に、基本条例の素案についてであります。 これ、質問すべきかどうか大変迷っておりました。なぜかというと、条例案として議会の審議にかかってくる。今審議すると、そのことがどうなるかということを思ったわけであります。したがって、大変難しい質問に、質問の仕方が難しくなってくるんですが、しかし、します。 まず、こういう条例をこさえよう、つくらなきゃならん、あるいはつくるべきだ。どれかは知りませんが、市長の諮問に付そうと思った動機、いきさつです。これをどこででも聞いたことがありませんので、この機会に一遍聞いておきたいなと、このように思います。それで、その動機、いきさつの中に、こういうものの条例の委員も含まっているかどうかはわかりませんので、改めてこれが動機、いきさつの中にそういう意義も含まっておりますということであれば、これが意義ですということもあわせて言っていただきたいなと、このように思います。そして、この条例ができたら、その効果はどんなふうにあらわれてくるんかなと、このように思います。その効果を聞く前に、ひょっとすれば、市長はこの素案、答申を受けて、どのように受けとめたか。そうして、受けとめた行き先が効果になってくるかなとは思うんですけれども、そこら辺を尋ねたいと、このように思います。 私は、この条例の前文がすべてだなと、このように思いました。前文に書かれてあることが、私、前回の選挙のときに、選挙公報の中でたった1行、「ついの住みかづくり」と書いたんでありますけれども、ああ、ついの住みかづくりがここにあらわれたなという思いで感銘して、感動して、喜んで受け取ったわけでありますけれども、それは前文でありまして、逐条になるとまたいろいろとやっぱり審議する立場の目が働くということになりまして、いろいろと尋ねたいというところがありますし、今尋ねられても答えられないというふうになるのであれば、ここで申し上げることを編さん委員の方々ともう一度そしゃくしていただく機会を持っていただきたいなと、そのように思ったりもするわけです。いや、そういう手順は必要ないと。条例として成案、成文をこれからするから、そのときに今言うことはきちんとさせる、あるいはこれ、なかなか議案として条例が出てくると、修正しようと思ったら今度議員の多数が要りますんで、大変になってくるわけですよ。だから、そういうことも勘案しながら、2回目はそのことについて質問しますけれども、1回目については、そういうことについて尋ねたいなと、このように思います。 ○議長(北門勝彦君) 吉村総務部長。          (吉村安伸君登壇) ◎総務部長(吉村安伸君) 24番田村議員の質問にというよりも、答えというよりは、まず、私のほうから現状と内容を説明して、その後市長から答弁という形をとりたいと思います。よろしくお願いします。 まず、1点目、赤字財政脱却についてということでございます。 議員御指摘のとおり、地方財政統計上統一的に用いられております会計区分、いわゆる普通会計におきましては、平成16年度より5年連続の赤字決算でございます。平成21年度の同会計の決算見込みも同様でございます。本市の普通会計決算が赤字となりますのは、普通会計に含まれます住宅新築資金等貸付事業特別会計が毎年9億円台の赤字を計上しているためでございます。住宅新築資金等貸付事業特別会計は、現在では貸し付けは平成12年度で終了し、歳出では貸し付け時に充当されました起債の償還額を、歳入では借り受け者からの返済額を計上いたしております。このため、同特別会計の赤字額と残債権額とは一致いたしませんが、平成20年度末現在の残債権額は9億 3,150万 5,000円となっております。 昭和61年に住宅新築資金と宅地取得資金の不正貸し付けが発覚し、両資金の不正貸し付け 180件に対する国からの補助金返還と借り受けた起債返還を昭和62年から平成元年にかけて行い、返還した補助金は加算金を含め2億 2,339万 7,000円でございます。繰上償還した起債額は6億 1,533万 2,000円となっております。このため、不正貸付者に対しては、昭和62年に貸付額の一括繰り上げ償還を求め、一部は民事調停により、それ以外は借り受け者との協議により返済を求めてまいりましたが、一括繰上償還に応じた借り受け者はわずかで、それが本特別会計の赤字決算の大きな要因となっているのも議員御承知のとおりでございます。平成17年1月には、県内23市町村からなる奈良県住宅新築資金等貸付金回収管理組合を設立し、加盟市町村による統一的な貸付金の回収、特に長期滞納者への対応策を講じてきたところでございます。設立から5年が経過し、債権の回収には一定の成果が見受けられますものの、同特別会計の赤字解消に向けた十分な対策とはなり得ていないのが現状であります。設立から10年を経過した時点で加盟市町村による協議を行い、存続あるいは解散の意思がなされる予定でございます。本市といたしましては、最短5年後の回収管理組合解散を視野に入れながら、今後は本特別会計の赤字額の改善に向けた方策、例えば今後毎年1億円を減債基金に積み立てていくという策が必要ではあるのではないかと考えているのも事実でございます。 次に、2点目の派遣職員の撤収についてということで説明をさせてもらいます。 給与支払いの形が補助金であるか委託料であるかということが問題ではございません。外郭団体の業務が公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律、この第6条第2項に規定されております自治体と密接に関連する公益的な業務であるかどうかを検討せずに派遣したことが違法であるとされているのでございます。その公益法人等派遣法が争われていた根拠法となり、第6条第1項では派遣職員には給与は支払わないと規定していますが、同第2項では、かなり厳しい要件のもとで例外的に条例で給与支給を可能といたしております。外郭団体に補助金の形で給与を支出したのは、この第6条第2項違反だということでございます。派遣職員が自治体職員としての身分を保有しているため、その者の給与を派遣元である自治体が負担しないと外郭団体では人件費負担はできないという現実的な問題もございます。しかしながら、公益法人等派遣法ではあくまで自治体の事務事業に密接な関連を有する業務を行う団体への派遣であるべきところ、密接関連性の希薄な団体への職員を派遣していることは問題なわけでございます。 つきましては、郡山市ではどうかということでございます。公益法人等派遣法第6条第2項に基づいて平成14年3月議会で公益法人等への大和郡山市の派遣等に関する条例の制定についてを御議決いただきました。その条例の第2条では、市と密接の濃い外郭団体、議員のお述べになりました大和郡山市土地開発公社、財団法人大和郡山市文化体育振興公社、社会福祉法人大和郡山市社会福祉協議会及び社団法人大和郡山市シルバー人材センターの4つの外郭団体へ派遣することについて規定し、4条では派遣職員の給与を支給できる旨の規定をしておりますことから、職員の派遣並びに給与の支給については現在行っているのが実情でございます。今後は、全国的な動向を見きわめながら、引き続いて検討はするつもりでおります。 3点目、非常勤特別職の報酬についてということで実態を報告します。 御指摘いただきましたように、本市におきましては監査委員、選管の委員、公平委員会の委員、農業委員会の委員、社会教育委員、これらにつきましては、大和郡山市の非常勤の特別職の職員の報酬及び費用弁償に関する条例で、また、教育委員会の委員につきましては、大和郡山市教育委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例において、それぞれ月額により報酬を支払うことと定められております。 非常勤の特別職の職員に係る月額報酬につきましては、平成21年1月22日に大津地方裁判所において、滋賀県の非常勤の特別職の職員のうち労働委員会の委員、収用委員会の委員及び選管の委員について月額報酬は違法として報酬の支出を差しとめる判決がなされております。滋賀県はこの判決を不服として現在大阪高等裁判所に控訴しておりますが、この控訴審につきましては本年1月末に結審し、4月中ごろに判決がおりる予定とのことでございます。なお、昨年10月の調査によりますと、これまでに全国で11の県と東京都において同じ趣旨の住民監査請求がなされておりますが、いずれも監査結果は棄却または却下となっております。また、このうち滋賀県以外にも7団体において住民訴訟が提起され、いずれも現時点においては一審の係争中でございます。本市が月額報酬を定めております非常勤の特別職は、いずれも非常に重要な職でございますことから、現段階で結論を出すのは難しいことですが、今後は司法判断の推移を注意深く見守りながら、近隣各市の動向も踏まえながら報酬のあり方については適正を努めるよう注意深く見守っていきたい、このように考えております。 ○議長(北門勝彦君) 上田市長。          (上田 清君登壇) ◎市長(上田清君) 24番田村議員の御質問にお答えをいたします。 神戸市長の最高裁判決、2億 5,000万ということを意識して、忠告というか自分は関係ないよというふうに温かく厳しくおっしゃっていただいたのかなと聞かせていただきました。 1点目の普通会計のことでありますけれども、これは、私9年前ですか、就任したときに、阪奥前市長から真っ先に言われたのはこのことでした。当時13億でした。郡山は13億の住宅新築資金の赤字が常につきまとっているよと。これを超えて利益を上げなければ黒字と言われない。その分頑張ってくれという伝達を受けました。 普通会計というこの基準も総務省が決めている一つの基準で、会計の区分でありまして、このこと自体が議論されることはなくずっと続いているわけであります。そういう意味で、つながりでも何度か、特集で市民の方に知っていただきたいと、一般会計は常に黒字できたけれども、これが大きなネックになっているということをお知りおきをいただきたいということで特集を組んだこともありますけれども、いずれにしても、社会での場でもこのことを申し上げるんですが、記者は赤字という言葉が好きでありまして、一般会計のことは一切書いてもらえません。これ、本当に悔しい思いでこの9年間のどもとに刺さったとげというんでしょうか、これを何とかしたいということで、いろんな議論の上で一部事務組合ができたわけであります。そのころに比べると随分負債も減ってはいますけれども、今後これ以上大幅に減る見通しはなかなか難しいというところであります。そこで、事務組合ができて10年ということでございます。一つ折り返し点が来ましたので、先ほど総務部長からありましたように、残り5年に向けて減債基金も一つの方法だと思いますけれども、手を打っていこうということを今検討しているところでありまして、5年後に向けてその他の方法も含めて備えていきたいというふうに思っております。 いずれにしても、今景気がこんな状態で税収が減というときに、ますます耐える状況であるわけでありますけれども、歯を食いしばって頑張っていくしかないと思うし、また、これがあるからこそリメイク大和郡山ということで、きのうトータル12億という話がありましたけれども、12億円のカットであるとか、あるいは市債の返還ということをやれてきたというふうに思っています。ますます甘えてはならんなという、そういう意味で忠告を真摯に受けとめて取り組んでいきたいと思います。 それから、2点目の派遣職員ですけれども、これについても今係争中の部分があるということでありますけれども、神戸市の状況を見てみると、ああいう大きな都市でございます。およそこの郡山では考えられないようなさまざまな団体に職員が派遣されていたという実態がございます。その部分では、自治体と関連する公益的な業務あるいは組織という意味では、この4つ、間違いなく密接な関係を有しているわけでありまして、それの裏づけとなる条例もあるわけでありますから、神戸と同列には論じられないというふうに思っております。もし、そのときにおいては、正々堂々と戦っていかなければならないと思うし、一方で公益法人に関する法律が今変わりました。公益法人について見直していかなければならない、例えば財団法人です。そういう一方では動きもありまして、このことも含めて検討はすべき要素はあろうかと思いますが、神戸のような状況とは全く違うということで、その上に立って理論武装しておかなければと思っています。 それから、施設の貸与料というお話がございました。なるほどと。これも一つの考え方かなと思います。そうしたことも含めて検討していきたいと思います。それから、現実には、総務部長から申し上げたように外郭団体では人件費の負担はなかなかできないと。これは現実問題でございます。ここらあたりをどう考えるかというのも課題であろうかと思います。 それから、3点目の非常勤職員の月額制の問題でございます。 これについてもあちこちで問題提起がなされているということでありますが、県内の状況も先ほど部長のほうから申し上げたとおりのようなことで、ごく一部日額制に変わろうとしているような段階でございます。かつて非常勤職員は、働いた時間で報酬を払うということで、ある意味では労働の切り売りであるではないかと。非常勤職員を月額制にせえという、そういう運動もあった時期がございます。それは、月額制にすることで、例えば保険の問題とか、あるいは年休とか、そういうような問題も解決できるではないかと。休暇とかあるいは身分保障とかそういう議論があったこともございました。ここらは非常に難しいことだと思います。いわば切り売りでいいのかという、これも仕事の中身にもよると思います。 身分保障ということでいくと、果たして本当に日額だけでいいのかというようなこと、あるいは識見という言葉、法律にもたくさん出てまいりますけれども、それだけの大きな仕事をお任せしている人について、単に来たときに、じゃ、これだけ払うよということでいいのかどうかという、そうした部分もやっぱり議論されなければならないと思うんですけれども、いかんせん今の御時世はそういうことが議論されにくいというんでしょうか、すべて効率というか無駄というか、そういう中でされてしまう部分があるので、もちろんそれがだめだと言っているわけではないんですけれども、トータルで考える必要があるのではないかなというふうに思っております。これも、いずれにしてもきちっとした考え方を整理せないかんし、委員といってもいろいろありますので、考えていきたいと思います。 それから、4つ目の自治基本条例でございますが、諮問したのは平成19年8月31日であります。平成19年8月31日の金曜日初会合を開きました。多くの公募の委員の方々が集まっていただいたわけですけれども、その場でお話をしたことを紹介したいと思います。5点話をさせてもらいました。 1点目は、この時代は市民が主役とよく言われる。それはどういうことかというと、ともにつくるサービスの時代だと。サービスを、立場を超えてともにつくる時代であるということ。そして、自助、共助、公助という言葉を紹介させてもらいました。職員にはみずから参加せよというのが常々申し上げていることであるとか、地域の願いに対してできる、できないということからともに考えようと、そういう時代なんだという、こうした意味を含めてともにつくるサービスの時代であるということが1点。 それから、2点目は、家族・地域・社会それぞれに生き方が変化をしてきた。このときに、幼児化する日本社会という本を紹介したと思うんですけれども、その中では、マスメディアというのが押さえのきかない権力になっていますよと。あるいは2分割、マルバツ思考。2分割思考法が随分広まって、物事の一面しか見ない風潮になっていますよと。あるいは異質なものと共存的な社会になっていますよ。あるいは利益至上主義で子供もターゲットになっていますよと。これは幼児化する日本社会という本の中身なんですけれども、そんな話をさせていただきました。こういう家族や地域や社会が変化する中で、現実に即した議論をしましょうよと。こうすべきとかこうあるべきはやめようと。そういう話をしました。これが2点目であります。 3点目は、子供や高齢者や障害者も含めてあらゆる人が社会の一員ですよと。そうした人たちの役割分担を考える時代ではないのかなということ。これ、3点目。 4点目は、プロセスが大切ですから、どうぞ時間をかけてやってくださいと。むしろいろんな全く違う議論がぶつかり合うこと自体が大事ですよという、大事じゃないでしょうかというような、そういう話をしました。これは、このときにオランダの民主主義の話をしたんですけれども、オランダはたしかEUの加盟に至るまででも平気で5年、10年、20年、30年とかける国です。そういう時間をかけるということが民主主義の一番大事なところ。もちろんそれだけで済まない、スピードが求められる時代でもあるというのはもちろん当たり前のことであります。 そして、最後に箱本制度という伝統があるまちじゃないですかと。そういう伝統にはやっぱり誇りを持ちたいという、これ、自治の始まりだと思います。最後に申し上げたのが、どんなふうに始めるかがどこに行きつくかをいつも決めるとは限らない、そんな言葉を紹介したと。 私のメモですので、全部そこまで言ったかどうかというのは、完全なあれはないんですけれども、いずれにしても基本的な考え方としては、今地方分権や地域主権という言葉、よく使われますが、私は違和感があります。それはなぜかというと、市民にとって一体何なのかと、地方分権、地域主権というのは。市民というか市民の自律ということに今議論されていることが本当につながっているのかと。そのことが議論されなければならないのではないかというのが一番ベースにございます。 市町村は、いわゆる地方分権の中で結局何をやらされているかというと、サービスの競争に地方分権と置きかえられているわけで、競争も大いに結構でありますけれども、その中でいわゆるサービスを与える者と受ける者というふうに、この競争の中で置きかえられて固定化されているのではないかというふうに思うわけです。サービスをできるだけ広げたほうが両者楽でありますから、そういう競争が行われているわけでありますけれども、一番大事なのはやっぱり市民の自律ではないかということで今回こういう諮問をして一定の答えを出していただきましたけれども、それは、このことについてはこれからも内部でも検討しなければならないし、いろんな方々の御意見をお聞きしていきたいと、そんなふうに思っています。そして、この条例は一つの理念ということでありまして、この理念をどのように生かしていくかと。周知ということも非常に大事であろうし、こういう一つの自治ということで、提案した事業がアイデアサポート事業でありました。こういう形の事業を、この事業に限らず、この理念に基づいた形で広げていきたいというのが私の一つの思いでございます。 ちょっと多岐にわたるので十二分のお答えができているかどうかわかりませんけれども、また2回目の質問にお答えする形で答弁をしたいと思います。 以上です。 ○議長(北門勝彦君) 24番 田村雅勇君。          (田村雅勇君登壇) ◆24番(田村雅勇君) 最初の赤字脱却に関してということについて、別段こういうことで裁判があったという事例はちょっと目にしたことがないんで、起こり得にくいかなとは思うんですけれども、いろいろな裁判を見ていたら、こんなんが裁判になるんかというのがありまして、これはやっぱり注意しておくべきだろうなと、このように思います。借金を返済しながら、なお赤字を解消しなきゃいかんと。この二重苦は市長にとって非常に気の毒であります。そのうち借金のほうについては、着実に大きく返還してもらっているわけでして、これはいろいろ市民の要求のある中で、あるいは市民から叱責も受けていると、このように思います。その中でも、やっぱり郡山の財政をしっかり守らなならんということでやっていただいているということについては、これは先ほども冒頭に感謝申し上げたとおりであります。 ただ、ここで1つ言っておきますと、平成21年4月14日毎日新聞の投書欄でありましたけれども、仙台市の13歳の中学生がこういう投書をしております。2009年度の新規国債40兆円を超える。その借金はだれが返すのですかと。40兆円とはとてつもない大きな金額だ。今の子供たちが将来大人に成長した時点で支払うと勝手に決めるのは無責任と憤っておりました。我々この憤りに真摯に耳を傾けなきゃならんと思います。大人になって、働けど働けど、なお税金かと。それはやっぱり余りにもむごい仕打ちだろうと思います。その国家予算、毎年借り入れと収入と拮抗しております。とうとう平成22年度は借金のほうが税収入を上回ってしまいました。地方ならとっくに再建団体であります。厳しい市政運営を余儀なくさせられるところであります。しかも国の借金、既に 600兆円の半ばに達しておりまして、税収入の15年間分が借金と。先行き15年間どうしようもないわというふうな状態になっておりまして、この13歳の中学生ならずとも我々も憤っておるわけで、気分も暗くなるというのは当たり前でございます。 この話は、今も申し上げましたように、市長のかじ取りよろしく借金を減らしてきた。まことに賢明なことでありまして、今後ともその方針は続けていってもらいたいなと思うのでありますけれども、しかし、これはぼちぼち複式簿記の観念が入ってきておりまして、借金はあるけれども、財産があると。したがって、そんなにびっくりするほどのことはないというふうになってこようかと思います。そして、国の15年先まで借金漬けやというふうな感覚ではありません。 120億ほど市税収入があるわけですんで、約 2.5年間分ぐらいかなと、このようになるわけでありますんで、まあこれは鋭意努めてやっていっていただきたいなと、このように思います。 しかし、この借金はさておいて赤字のほうです。赤字のほうは、今聞いていますともうひとつどこかよそよそしい。それはそうでしょう。自分が招いた赤字でないんで、どこかよそよそしいんですが、しかし、こういう訴え方をされたらどうしますかという問いかけですんで、架空の問いかけですんで、そして今日までそういうふうな訴えはなかったということで、どうしても真剣になれないというところはあるかもわかりませんが、しかし、それはそれとして、住宅新築資金の回収組合のあり方について説明、中の議論についての説明はなかったんで、そこら辺をもう一回再度聞いて、先ほども言いましたように、これからの脱退というのは可能なんかどうか。あるいは脱退ができなけりゃ解散を打ち出してできるだけ速やかに解散してしまうべきでないんかと。 というのは、債権の回収を毎年約 800万円ほどの費用を使ってお願いしているという格好になっているんですけれども、現実の問題としてその債権の額が小さくなってこないと。実際は小さくなっているんかもしれませんが、決算を見ると10億毎年使っていると。そうすると、その10億というのは一体何なんだと。普通は、債権は回収されると小さくなってこないかん。普通、債権というと財産ですんで、大きけりゃ大きいほどいいというふうになるんですが、この場合は、債権は債務と同じやというつもりで聞いていただきたいと思います。したがって、この債務は小さくなればなるほど郡山市にとってはありがたいことになるわけでして、それがなってこないという原因は何なんか。これは、やっぱり先ほども言いましたように、債権管理組合の議員である市長の、言うてみたら審議内容の一つだろうと思います。審議することはなかったということになれば、それはそれでまた別途の考え方が出てこようかと思いますが、しているのであれば、そして、幾らしてももうらちが明かないというところに来ているならば、やっぱり解散するか脱退するかがとるべき道ではないかなと、このように思います。 大体この債権の性格はわかっているつもりです。13億あったやつが今10億になったと。3億ほど減っていますと。しかし、絶対にゼロにならないんですよ、これは。絶対にゼロにならないことがわかっておりますので、ならないのであれば、もういいというところら辺を見切りつけるときが来ているんではないかなと、このように思います。これはもうそういう指摘だけをしておきます。別に答弁をもらったさかいにというて、らち明くもんでもありませんので、指摘だけさせていただいておきます。 それで、続きまして、2番と3番あわせて2回目の質問に入りたいと思いますけれども、特に3番目の非常勤の問題については、言葉の認識です。条文から読み取れる言葉の認識というのは、議論として重要な識見のある方の勤めだから月額だという議論があったと。それはそうかもしれません。しかし、だからといって、ほかの委員の方のような額の日当にするというわけでもないわけですんで、やっぱりこの条文を私は先ほど説明したような読み方をしました。既に条文の中に常勤という言葉があらわれて、常勤は月額だと。そうでない方、非常勤の方は日額にすべきだという法律です。したがって、判決がどうであろうとやっぱり法律に従っておくことのほうがいいんではないかなと、こういう思いで言っております。これもこの場で、いや、早速ほんだらそうしますということにならないのはわかっておりますので、これも指摘させていただいて、今後、そんなに長い今後はだめだろうと思います。最終判断が出てしまうと、もう今後がないわけです。最終判断が出ると市長個人の責任になります。市長の思うほう、したがって総務部長の述べたような思うほうに判決が出れば、別段問題はありません。違う方向に出たときにもう議会は助けられない。事情はよくわかっていることなんで、議会は助けたいと思うんですけれども、議会が助け舟を出してもそれすら無効だというふうに、重ねて言ってみると、高裁までの判断ですんで最高裁と違うというふうにいつもこうなるんですけれども、しかし、重ねて住民の意向を酌んだ判決になっているわけです。私はそこを非常に重視するわけでして、それじゃ、今度逆に言うと、あえて月額で報いるということにこだわる必然性はあるんですかと、こういうふうになってくるわけです。したがって、今指摘したようなことをそれぞれ勘案しながら、先ほど言いましたが可及的速やかに判断を出していただく。これはお願いじゃないですよ。まあ忠告しておきます。お願いというのは、こちらのほうもいろいろと差しさわりがあるという場合でございまして、こちら何も差しさわりありません。したがって、忠告でございます。 それと、先ほどのもう一つ、外郭団体に関する問題でありますけれども、これも言いますと、その外郭団体がひとり立ちできるように職員を派遣して、それまでの間業務を支援するというのが大きな目的だったんじゃないかなと、このように思います。それが至極当然のごとくそこに人を送らなきゃならんというのは、ちょっと趣旨に反しているんじゃないかなと、私はそういうように思っております。いや、残念ながら行政と軌を一にして同じように行政の仕事をこなしてもらいたい、そういうための外郭団体だということであれば、とりわけ社会福祉協議会と文体公社が入ってきます。独自で採用した職員があるところについては、ちょっと言葉はなかなか選んでうまく言いがたいところなんで、ちょっとだけにしておきますわ。ちょっとぐあい悪いんじゃないですかという格好で、これも指摘にとどめておきます。可及的速やかに対処できることなら対処してもらいたいと、そのように思います。 それと、収益的事業。これは、結果的に収益的事業になっているということになるんだろうと思うんですけれども、しかし、結果的であろうと収益的事業をしていることになることには間違いないわけでして、さればその収益を上げる根もとになることについて、多少なりともやっぱり貸与料を徴収しておくことのほうが差しさわりないことになるんじゃないかなと、このように思います。今回は指摘、忠告事項にしておきます。ただ、いつかは今度は質問することになるかもわからない。そういうつもりで、ひとつ対処をお願いしたいと、このように思います。 続きまして、基本条例でありますけれども、条例制定のいきさつはそういうことであったかと、このように思います。しかし、ニセコの条例に倣って郡山市も基本条例をつくったらどうかという提案があったときに、市長がもうひとついい返事をしなかったというふうないきさつを聞いたことがあります。私もあんまり郡山になじまない条例ですなという格好でお断りしたいきさつがあります。それで、できてきた素案は、やっぱりニセコの条例ができたときから非常に時が過ぎておりまして、ニセコの条例よりもっともっと、どう言うたらいいんか、活力のある条例というんですか、積極的な条例というんですか、そういう雰囲気を受けました。しかし、そこで中身を見たときに、主体性、自主性、積極性という言葉が非常に強力に目につきました。主体性、自主性、積極性、それが強力に目についたことによって、これは総務常任委員会でも言ったんでありますけれども、ハンチントンの「文明の衝突」ということを想起したと、このように言っていたんですが、そんな感じを受けました。 先ほど市長の答弁の中で、この素案を受けてどういう考え、感じを受けたかということについての答弁はなかったんですけれども、私から言うとそういう感じを受けました。そうするとどうなるかと。何でその文明と主体性と自主性と積極性とが同じになって衝突になるんかというふうになるんですけれども、これはハンチントンが言っておりますように、文明というのは、主体性、アイデンティティーというふうな言葉を使っておりますけれども、それを日本語に訳すと主体性、独自性というふうになってきます。独自性と主体性というのは、協調と対抗を生むと。協調のときはええけど、対抗というふうになると、対抗ということは衝突だと。こういうふうにつながっていくわけでして、それでぴんとハンチントンの文明の衝突というふうなことを頭にイメージしたということですねけれども、そうなると、今度逆に言うと、衝突があったときの対処がどこにもない。いや、それは条例にそんな対処は組み込まれんでしょうというふうになるんですけれども、しかし、この対処がないと混乱だけが残るんじゃないかなと言うています。冷静に考えたときに、独自と主体というのは、やっぱり協調より対抗のほうが多いでしょう。そうは思いませんか。そのときにハンチントンもこれ解決のしようがないというふうな格好で大体言っております。 そうなると、そうしてまたそういう住民運動がお互いにぶつかり合ったときの解決の方法というのは、実際のところなかなかないですよね。それと、もう一つは、まちづくりが自治になるのか。自治がまちづくりになるのか。あるいはまちづくりと自治が並立しているのか。そこら辺がもう一つよく酌み取れないように私には思えたわけです。本当はまちづくり条例でいいんじゃないかと思うんですけれども、そこに自治が入ることによって、そうすると、この自治というのは何かというふうになります。そして、その自治を修飾する言葉として自主的、積極的、主体的という言葉が入ってきます。自治に自主的、主体的、積極的であってどうなるんかなと、こう思ったりするわけです。 それと、市長が諮問するときに、お願いしたときに使った言葉、何やったかなと一生懸命聞いていたんですけれども、そこに参画という言葉があったかなかったかちょっとわからんのですが、参画ということについてうたっておられます。この参画、行政として困らないかなと。どういうことかというと、参画の主体が市民になっております。市長の言う参画の主体は市です。市と思います。市民が主体になって参画すると。そして、政策の立案、決定、実行と言われると、それが自治だと言われると、あとないのは収入、歳入、税行政だけです。また、市と違う政府の誕生になるんかなと、いや、そんなふうにはならんでしょうと。なればなれでそれで結構なんですけれども。私が受けた感覚を申し上げているわけでして、そして、そういう文言の定義がそういうぐあいにされておりますので、そういうふうに考えても無意味なのかなと、こう思うんですけれども。いろいろとこれから行政は行政としてこの素案を受けて、条例案として制定するに向けて検討を加えていくということでありますので、それはそれとして、したがって、非常に質問がしにくいわけです。条例として出てきたときには、これは、この条項はおかしいやないかというふうな格好で言えるんですけれども、今この素案ですんで、非常にしにくいなと思いつつしているんですけれども、今まで述べたことについて答えられるべきところは答えていただきたいと、このように思います。(「休憩」と呼ぶ者あり) ○議長(北門勝彦君) この際、暫時休憩とします。               午後0時10分 休憩          (議長交代)               午後1時 再開 ○副議長(仲元男君) 議長を交代しました。休憩前に引き続き会議を開きます。 上田市長。          (上田 清君登壇) ◎市長(上田清君) 24番田村議員の御質問にお答えをいたします。 最初の1つ目の件でありますけれども、よそよそしいという言葉をお使いいただきましたけれども、決してそんなことはございません。真剣に取り組まなければならないことであると感じております。一部事務組合の組合会でありますけれども、議会でありますが、9人で構成をしておりまして4市4町1村でございます。私は現在議員ではございません。17年、18年議員をしておりましたけれども、その時点では、この事業に係る予算や支払い督促の専決処分であるとか、あるいは条例の手続、改正といったようなことをこの議会で議論をしておりました。その時点では、いわゆる事務的な部分で仕事が始まったということでありまして、議員お述べのようなこの資金の行方とかあり方、将来的なことについての議論は正直申し上げて出ておりませんでした。ただ、市として議員御指摘のようにこのままではいけない、先ほど御指摘いただいたように、ゼロにはならないということを肝に銘じて今から準備に取り組んでいきたいと考えております。 それから、派遣の件で、ひとり立ちできるまでという言葉があったかと思いますけれども、例えば社会福祉協議会でもそういう観点で課長内部登用をしながら市からの派遣は減らすという努力はしてまいりました。ただ、これがすべてそこまでプロパーだけでいけるかというとなかなかこれは時間のかかることかもしれません。しかし、御指摘のいろいろな御意見を踏まえて検討していく部分はあるかと感じています。市役所との交流研修というんですか、そういうことも人材育成のためには必要なことだということでやっているところでございます。 それから、自治基本条例、この名称はあくまでも仮称でございます。そういう意味では、この名前を見ると非常にとっつきにくくてかた苦しくて、また、議員がおっしゃるように、そういう何となく特別の言葉ばかりがひとり歩きをするような印象を受けるかもしれない。そういう意味で、この名称については考えていきたいというふうに思っています。いずれにしても、少子・高齢化のことがよく言われますけれども、それ以前に、ばらばらになった日本人という印象を強く持っております。 そういう中で、自治とは何かということからスタートしたわけでありますけれども、最近読んだある本では、かつての土佐の国は話題の鯨漁で村が生きていたと。その村では、いろんな村を守るための仕事があるんですが、その中で印象に残ったのが、鯨のもりを打つもり主というんですか、これを男の子が生まれるとその村ではみんなが米を出し合って、その家に1日に何合でしたか忘れましたけれども、米を支給して育てるんです。まさに村で、これは当然それがなりわいになっているからなんでしょうけれども、そんな時代があったというか、江戸時代というと何となくもう抑え込まれたイメージが強いですけれども、一つの生き方というのか、時代も何もかも違いますけれども、今はそういう動きはありませんから、その中で改めてどうつないでいくか、あるいはどう自分たちで町に関心を持っていただくかという意味で、この条例が何らかの形で力を発揮してくれればと思っています。中身については大いに検討したいというふうに思っています。 ハンチントンという、私も初めて聞かせてもらいましたけれども、文明の衝突という話。いろいろ調べさせてもうたら、この論文の日本語訳は誤訳が多く、論争的な性格を不必要に肥大させているので注意して読む必要があると、そういう評もあるそうでございますので、ひとつまた私も読ませていただきたいと思いますが、衝突というマイナスのことばかりではなくて、積極的にとらえていただければありがたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。 ○副議長(仲元男君) 24番 田村雅勇君。          (田村雅勇君登壇) ◆24番(田村雅勇君) 1番、2番、3番につきましては、それぞれ執行者のほうの考え方もあろうかと思いますので、今まで申し上げてきたことをしんしゃくできるところがあれば酌んでいただいて、取り入れることがあれば取り入れていただいたら結構かなと、このように思います。ただ、何を言いたいかといいますと、一朝事が起こったら、議会は助けられませんよと。そして、すべて市長みずからの責任ですよと。それを指摘したかったわけです。したがって、その点をよくよく考えて、事後対処していただきたいと、このように思います。これは要望も希望も何もありません。そういう忠告でございます。 続きまして、4番目の基本条例でございます。 これは、先ほども市長が言いましたように、委員に対して諮問したということであります。諮問の性格からいきますと、これは議会は外しておいていただきたいなと、このように思います。一生懸命編さんに努力していただくと。その中に議会も入っておったと。これはそれでよかったかもわかりませんが、諮問という性格上、議会は議会からどなたにも諮問したというふうに私は聞いておりません。したがいまして、議会の部分については省いていただくのが至当かなと、このように思っております。議会については、またこの条例をよくよく審査するような機会になれば、その以後にどうするかということをまたお互いそれぞれ議員が考えていくべきことだろうかなと、このように思います。現に、あちらこちらのところでは、議会は初めは省かれております。基本条例ができて、その後に議会がその中へ加わっていくということは、まああることかなと思いますが、ひとつこれは議会からのお願いではありません。私はそう思っておるということであります。別に答弁もらう必要もございませんので指摘だけさせていただきます。 ○副議長(仲元男君) 12番 牛島孝典君。          (牛島孝典君登壇) ◆12番(牛島孝典君) 一般質問を続行させていただきます。 国民総背番号制についてというのと、都市計画についてと2点通告をしております。 12月の議会でもこのような形での道州制というか、こういう問題も提起させてもらったところでございますし、この道州制の問題では、せんだって荒井奈良県知事が検討して、関西広域連合には参加しないことを決め、その経緯を1月29日の県議会で説明をされております。今回この関西広域連合への参加を見送った荒井知事の決断というのは、広く県民に受け入れられるものと思われますし、私も歓迎するものであります。このような形で国民総背番号制ということで通告をさせていただいておりますが、納税者番号あるいは社会保障番号、社会保障カード、このようにいろいろと言われているわけでございますが、全体的にということで質疑をさせていただきたいと思います。 せんだって菅副総理兼財務相は、税と社会保障の共通番号の導入について、ことし中ぐらいに大体の方向性が見えてくると。来年の国会にでも法案を出せる形にできればいいと、このように新聞が報じています。国民一人一人に番号をつけて、税や社会保障に役立てる共通番号の導入というのは、せんだっての選挙で民主党さんがマニフェストに掲げられております。菅氏は税や福祉の分野には公平性や透明性が必要だというのは当然の話だと指摘した上で、納税者番号と社会保障の番号はほとんどの先進国は前に導入されている、このようなことも強調した中で、具体的には、1、新しい番号の創設、それから2番目に既存の年金番号の利用、それから3番目に住民基本台帳ネットワークの活用、この3類型を想定して、菅氏は3類型のメリットやデメリット、費用などを国民に示し、専門家に議論してもらうと。そういう作業に入るのは、できればことし後半ぐらいだと説明しています。近く菅氏のほか平野官房長官、長妻厚生労働大臣、関係閣僚による番号制度に関する検討会を開き、議論を始める。ことし前半に3類型ごとの具体案を提出し、年末にかけて絞り込む考えだと述べています。菅氏は、実際の制度導入は関連法成立から一、二年先になるとの見通しを示しています。 ただ、共通番号を導入すれば、所得や健康状態など個人情報を国が一元管理することになると。菅氏はプライバシーの問題だとか不信感があると認めた上で、国民の理解を得る作業が課題となっていくと、このようなことも述べています。国民に背番号を振る仕組みというのがプライバシーの面で慎重論も根強い、歴代政権が頓挫してきたという課題でもあります。こういう中で、菅氏はインタビューで、社会保障のサービスをより効率的に、より適正に行うためにも必要だと共通番号の意義を強調し、過去の納税者番号の議論では確実に課税できるという国のメリットばかりが注目されたと。だが、菅氏が今回前面に出すのは国民のメリットだとも述べています。だが、実現は簡単ではないと。納税者を管理する番号については、日本でも議論が繰り返されてきたと。80年には預貯金を把握するグリーンカードの法案が成立をしながら所得が厳しく捕捉されることへの反発などから、実施されないまま廃止されたと、こういう経緯があることも述べています。また、その後もたびたび議論されながらも実現に至っていないと。 その大きな原因は、個人情報を国に管理されることに対する国民の不安だということも言われています。特に所得に加えて年金、医療、介護などの情報も一元管理されれば、情報流用や漏えいなどがあった場合の影響は大きいと。財務省の政務三役の一人は、昔ほどプライバシーへの抵抗感はないと思うと実現に自信を示しておられる部分もありますけれども、だが、検討が本格化すれば今回も反対の声が上がる可能性もあると。国民が不安を超えるメリットを実感できるかどうかがかぎとなっていると、こういうことも言われています。 そういう中で、大体納税者番号がなければ、社会保障番号でもこれがなければ国が国民を完全に把握することができないかのように言っているわけですけれども、そんなことはないわけでありまして、日本には世界に冠たる住民登録制度があります。こんな完璧なシステムを使っているのは世界ではほとんどありません。外国人についても、基本的には外国人登録で全部市町村が管理しています。これを基本にして正確な所得も全部市町村が把握しています。だからこそ、市町村民税を皆さんは支払っておられるわけであります。それは、個人単位、世帯単位でやっていますから、定額給付金であろうと子ども手当であろうと世帯の所得に応じて制限をかけることもできるわけです。そのデータはどこから来るか。市町村への申告をされている人、それから税務署への申告をされている人もデータをお互いに交換して正確を期していますから、完璧なわけであります。今、納税者番号がなくても完全に所得は把握できています。 近代国家なので当たり前なんですが、市町村は住民サービスにおいて所得による差異というのは、これまでも設けてきたわけです。所得がすべて把握をされているということで、例えば保育料が所得に応じて違うということは当たり前の話であります。保育料と所得がリンクしているなんていうのは当たり前の話なんですが、国民健康保険なんかも当然リンクしているというのは皆さん方も御承知のとおりであります。だから、市町村が所得に応じてサービスを制限している、また、逆に出している、学校の義務教育の支援なんかも所得に応じてやっているわけであります。生活保護は所得を把握した上でやっているわけです。所得どころか資産まで管理をしているわけであります。固定資産税というのは、市町村が課税しているわけです。資産もわかっているわけであります。さらに、金融資産、ある程度わかるわけであります。利子税ということで入ってくるわけですから、住民登録、外国人登録で市町村民を特定して個人情報を名寄せすることは可能なわけであります。番号がなくたって、現実にやっているからこそ市役所の行政は回っているわけであります。名前だけ言ってわからんということで、あちこちたらい回しに市役所でされるというのは昔の話であって、今は1つのコンピューターで市役所の端末で全部出てくるというのが当たり前の話であります。 このような中で、社会保障の目的は何かといいますと、納税者番号、あるいは社会保障番号、あるいは社会保障カードというのが言われているわけですけれども、この社会保障番号の目的は何かというと、これはさまざまな仕様に基づいて国民の類別化、カテゴリー化を図る。どういうことかというと、給付をしたい人間を探し出すのに社会保障番号が要ると言っているのは、社会保障というのは、そもそも人間を区分けするシステムになっています。生活保護が必要な人はどういう人かということで、さまざまな仕様で分類していくわけです。所得が低くて資産がなくて身寄りがない、親族関係者があるとかないとか、このようないろんな仕様をどんどん網をかけていって減らしていって適格化して、その人だけに生活保護をするわけであります。分類するのが社会保障の本質になっています。 例えば障害者への手当とかもそうでありますが、その人を見て、その人の障害の程度を詳しく調べていって、何級かという判断をして、社会保障に対するサービスとかあるいはいろんな施策をやるわけであります。介護保険だってそうであります。全部決めるわけであります。要するに、分類するものが社会保障の本質なんです。いいか悪いか別にして、ということは、社会保障番号もそのためであります。結局個人を情報によって分けていくということがつながっていくのが、社会に負担をかけているのはだれかを探し出し、選び出すことによって恐らく今の新自由主義という考え方、これが進んでいくんではないかと、このように心配しているわけでありますけれども、まじめに苦労している人が損をしないようにという大義名分で、働かんとパチンコばかりして生活保護を受けている人がいるという、そのような風評を流すような中で、そういう悪いやつを選び出そうという、そういう世論が広がっていくと、この社会保障カードを使って、番号を使ってそういう人を選び出そう。例えば所得、社会保障給付をどれだけ得ているのか。それに対して社会保障や税金あるいは社会保障の負担はどうなっているのか、病気はどうなのか。病気だって、メタボみたいに本人の努力の問題なのか、あるいはもともとDNAが問題なのか、あるいは暴飲暴食が問題なのか。このようなことも含めて病歴で分けていく。また、同じ病気でも原因が違ったら対応が違うだろうということで、障害の有無や程度、犯罪歴、遺伝情報なんかでさまざまに人々を分けていくということに社会保障番号は確実につながっていくのではないかと思っているわけでございます。 ところで、ナチスドイツのТ4計画というのがあります。これは、生きるに値しない命を抹殺していったということで、ちょうど1938年から1945年にかけてナチスドイツがТ4計画というのをドイツ国内と占領地域で進めてきたというのがございます。これは、社会貢献が期待できない、社会に過度な負担を与えている、生きるに値しない命を抹殺したということがあるんであります。大体子供も含めて20万人から25万人の身体障害者、精神障害者などが安楽死と称して医療行為の一環として虐殺あるいは注射されたりガス室に送り込まれたり、餓死なんかで殺されてきたという事実がございます。その安楽死政策を進めるに当たって、ナチスが国民世論をつくっていくために国民向けに出された雑誌やポスターがあります。それは、このような内容でございますけれども、このような中で、この後ろが介護人であります。この介護人を雇って、この人を面倒見るのに6万マルク使われていると。このような形で、この金はあなた方の金ですよ。要するに、あなた方がまじめに働いているとき、この精神障害者はあなたの税金を勝手に6万マルクも使っているし、この若者は、この人の世話に一生を費やす。ドイツ国民にとってこれだけのマイナスはないだろうということで、世論を監視しながらこの虐殺をやっていったということがございます。 さすがに社会保障番号が入ったからといって、日本でこのようなことが起きないとは思いますけれども、例えばせんだっての派遣村の人々あるいはホームレスの方々にしたって、派遣村で今いろいろ手だてをやったりしていますけれども、まじめなホームレスと不まじめなホームレスというのが犯罪歴だとか、あるいは病歴、あるいは職歴、このような形で判断をされていって、お前は炊き出しを食ったらあかんとかいうことも社会保障カードを提出することによって制限されていく時代、そういう時代がやってくるんではないか、このようなことも言われておりますし、私もこのようなことを危惧する一人であります。このような中で、国民総背番号制という、先ほども新聞の記事なんかもあらわしていただきましたけれども、このような動きに対してどのような所見を持っておられるのか。この件について、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。 それから、次に、2番目に都市計画の問題でございます。 この都市計画の問題につきましては、建設水道常任委員会で詳しく質疑をさせていただきましたので、簡潔にいきたいと思いますけれども、郡山市の都市計画ということで、かつて基本構想総合計画のもとに基本計画で9万人台の人口を維持し、住み続けられるまちづくりをしていくということになっていますけれども、ハード面ではどのような形で考えておられるのかということで、コンパクトシティーとかも言われておりますし、また、身の丈に合ったまちづくりを進めていかなければならないとも言われています。そういう中で、郡山市において、例えばこの基本計画の9万人台を人口維持していくというのは、並大抵なことではございませんけれども、このような基本計画を進めるに当たっては、やはりいろんな仕掛けが要るんではないかと思うわけでございます。せんだって城ヶ丘団地で立派な地区計画が住民も参加して完成をしたところであります。また、町並み整備、いろんな網をかけていくという手法がございます。こういう中で、郡山市におけるいろんな層の方がこの郡山市に住み続けられる、そういうまちづくりをするためにどのように考えておられるのか。総体的なことでお聞きをしたいと思います。 それから、次に、用途地域の問題でございます。 この用途地域の問題につきましては、過去この場でもかねがね取り上げをさせていただいて、郡山市の用途地域というのが、専門家あるいは学者などの指摘もありますように、非常にいびつで問題だということは指摘をさせていただいたとおりでございます。そういう中で、今、先ほども申し上げましたように、この9万人台の人口を維持するということも含めて、あるいはまた全体的な世の中の流れ、このようなことも含めて、この用途地域をどうするかということがございます。当然見直し時期というのがあるわけでございますけれども、せんだって近鉄郡山駅西側の住民の皆さん方が郡山市に要望を出されている中で、例えば近鉄郡山駅の西側における現況は、完全な住居地域であるにもかかわらず商業地域の網が大きくかかっているという問題がございます。そして、それも例えば市道西岡町線を越えてまだ天井町のほうまで行っている。このような商業地域でいいのかというのがございます。また、そういう住民の要望もございます。 それから、郡山市では全体的に商業地域が旧城下町を中心に大きくかかっているわけですけれども、やはり現状、それから今後の日本の経済の状況、社会の状況、それから基本計画の9万人台ということも含めて、やはり現状に見合ったゾーニングをするべきではないかと。専門家に言わせますと、ダウンゾーニングというやり方なんですけれども、私が言っているのは、市街化区域を調整区域に戻せということを言っているのではありません。市街化区域の中で、住居地域とか見合った形でのダウンゾーニングをするべきだ、そのような主張でございます。この見直しの時期に向けて見解をぜひお聞きをしたいと思います。 それから、次に、景観の問題でございます。 景観の問題につきましては、国が景観法を制定して、続いて都道府県が関係条例の整備を進めてきたところでありますが、郡山市においてもこれまでは良好な景観の維持に努めるため、風致地区の指定などを行っていますが、本市は景観法に基づく景観行政団体となっております。積極的に景観行政を推進するべきではないか、このように思っています。そこで、この景観問題については、景観地区の指定をきちっとしていくべきではないかと。郡山は、皆さん方も御承知のように非常に良好な、そしてまた文化遺産が点在をしております。そういうことも含めて、あるいはこの文化遺産や名所旧跡だけではなしに、住宅地のたたずまい、あるいは農村地帯の原風景など、このような形も含めての景観地区の指定をするべきではないか、このように思っているわけでございますけれども、この辺の都市計画についての見解をぜひお聞きをしたいと思いますので、よろしくお願いします。 以上でございます。 ○副議長(仲元男君) 吉村総務部長。          (吉村安伸君登壇) ◎総務部長(吉村安伸君) 12番牛島議員の質問にお答えいたします。 国民総背番号制について、納税者番号、社会保障番号の導入についてお尋ねでございます。 現時点では、導入の可否についての議論も十分に行われておりません。また、結論が出ているわけではございません。このような状況でございます。今後も動向を踏まえ、慎重に対応してまいりたいと考えている次第でございます。 以上でございます。 ○副議長(仲元男君) 矢舖都市建設部長。          (矢舖健次郎君登壇) ◎都市建設部長(矢舖健次郎君) 牛島議員の御質問にお答えをいたします。 まず、総合計画に定めている9万人台の人口の維持をし続けるためには、具体的には都市計画にかかわってどういうまちづくりをすればいいかというお尋ねでございます。総合計画では、平成27年度の人口設定が8万 7,000人になっております。それのために魅力あるまちづくりを政策展開することで9万人台の維持をしようというふうな計画でございます。基本的には、やはり総合計画にありますように、都市計画にかかわらずソフト・ハード一体となった施策展開の中で人口の維持はできていくものであるというふうに考えております。ハード面にかかわって申し上げますと、やはりインフラ整備が基本ではないかと。あと、ソフト面では、都市計画の手法の中に、先ほどお述べになりました城ヶ丘の地区計画みたいな制度がございます。そういった制度と活用の中で、牛島議員お述べのような多様な人たちが住める個々の特性に合ったまちづくりをしていくという一つの方策があるんではないかというふうに考えております。 次に、2点目の用途系、用途地域の話でございます。 特に近鉄郡山駅と言いますより、旧市街地の商業系が大きいんではないかということでございます。現実には非常に大きゅうございます。これは、何度も過去から述べておりますように、昭和45年に都市計画法ができております。そのときに、いわゆる線引きがなされて、市街化の中の用途を決める際に、現況牛島議員がお述べのところは、現況住居系でございます。しかしながら、制度の中で建ぺい率あるいは容積率の仕組みで、特に建ぺいの60%を超える建物が非常に多くございます。したがいまして、住居系を設定いたしますと、その時点で既存不適格建築物になるという当時の経緯があったようでございます。それと、私どもも線引きの見直しの都度、都市計画基礎調査というのを実施いたしております。これは、個別の具体の家をそれぞれ調査はしておりませんが、今御指摘いただいている近鉄郡山西側を含めて旧市街地の面的な部分での調査では、やはり特に建ぺい率の60%を超える家が多数あるというところでございます。 しかしながら、まだ私どもはそこの部分について、個別のデータを持っておりませんので、22年度の中で、一度旧市街地の商業系の容積率、建ぺい率についてどういう状況か一度データ把握をしてみたいというふうに考えております。今後その上で、果たして住居系の設定が可能なのか、あるいは商業系しかできないのか。当然用途であっても連担制とかいわゆるドーナツ状であるとか虫食い状という設定はできませんので、それらも含めて少し時間をいただいて対応を考えたいと思っております。 続きまして、景観の関係でお尋ねでございます。 景観法ができまして、奈良県のほうでは、昨年の11月から基準等を定めた運用が始まっております。牛島議員お述べのとおり、郡山市にはやはり残すべき景観がたくさんございます。矢田山の丘陵でありますとかお城、あるいは金魚池の風景、あるいは環濠集落、さまざまな田園風景も含めて多様にございます。そういった中で、これも先ほどお述べの人口9万人台を維持するための一つの方策であるかなと思っておりますが、まだ景観地区の指定というのは都市計画の一環として設定はできるというふうになっております。これも、過日の委員会等で申し上げましたように、まだ私どものほう11月から県の運用が始まったばかりでございますので、もう少し勉強なり研究をさせていただきたいということでございます。 以上でございます。 ○副議長(仲元男君) 12番 牛島孝典君。          (牛島孝典君登壇) ◆12番(牛島孝典君) ただいま御答弁をいただきました。 国民総背番号制につきましては、まだ今後の課題かとは思いますけれども、慎重に研究、検討などを重ねていただいて、やはり住民の立場からどうすればいいのかというのをきちっと判断をしていただきたいということで要望しておきたいと思います。 それから、都市計画につきましては、今矢舖部長のほうから答弁があったわけでございますが、例えばこの用途地域の問題です。これは平成22年度、この商業地域全般にわたって調査をしていくという答弁をされたわけでございます。それで、専門家から言わせても、先ほども申し上げましたように、非常に商業地域が広いと。そういう中で、商業地域というのは何が起こるかというのは、もう皆さん方も釈迦に説法なんですけれども、それこそ風俗営業からパチンコや、もちろんラブホテル、何でもオーケーと、何でもありというのがこの商業地域なんです。そうすると、今のデフレスパイラルの中で、経済状況が悪化している中で、私どもも今相談を受けているのは、例えば自分の家を手放さんといかん、あるいは競売にかかった、あるいは差し押さえに遭ったというのがございます。そういうのがこの商業地域の中で出てきますと、当然そこを押さえた方が先ほど言ったようにいろんなことを何でもできると。そういう非常に問題の網でありますから、ここについては、先ほど調査をしていただくということでございますので、この調査に基づいて現況住居地域、そういう状況も踏まえて見直しにぜひかけていっていただきたいということで、これは強く要望しておきたいと思います。 当然当該地の住民の意向もあるわけでございますから、当該地からそういう要望書をまとめていただいた部分については、きちっとダウンゾーニングをしていくと、見直しの段階で。そういうことで、本来あるべき姿、現況に近い状況での市街化区域内の用途地域をその用途に基づいて、住居系といってもいっぱいあるわけでございますから、厳しいのから一番緩い分までです。あるいは工業地域、商業地域、幾つも用途地域がございます。これをきちっと現況に合わせてやっていくというのが一番ベターではないかと思いますので、ひとつその辺よろしくお願いしたいと思います。 それから、景観の問題でございます。 これは、今答弁されてまだという話もあったんですが、せんだっても紹介をさせていただきましたけれども、例えばこの景観法に基づいて芦屋市では、一戸建てが並ぶ兵庫県芦屋市の住宅街に計画された5階建てのマンションについてはマンション建設を認めず、市が認めなかったという、こういうせんだって新聞記事がございます。これはどういうことかといいますと、景観法に基づいて芦屋市がいち早く景観地区を指定しておりまして、この指定のところに計画が出たと。この計画を出したのはマンションの大手です。三井関係のマンションですから。それでもこれが建設を認めないということで、事実上不可能になったというのがここで紹介をされています。 景観法ができるその前というのは、景観というのは非常に弱い立場だったんですが、今景観法ができた中で、きちっと景観法に基づいて条例の整備あるいは法令の整備をしていくと、きちっとやっていけるというのが芦屋市の例でも明らかになっておりますし、勉強、検討をしていくという先ほど答弁だったんですけれども、芦屋市もそうなんですけれども、奈良県そして奈良市というのは、まさに観光文化財地域でありますので、全国よりも早く対応をするべきではないかと思うわけでございます。そして、景観法に基づいた、例えば景観地区指定とか、それからいろんな方法がございます。これは、ぜひ研究するということなんですけれども、早急に研究をしていただいて、景観行政をきちっと郡山のまちづくりに役立てていただいて、やはり郡山市が身の丈に合ったまちづくり、そして人口減少の中で人口の維持ができる、そういう一つの仕掛けとして取り組んでいっていただきたいと思うわけでございます。 それから、先ほどのまちづくりの基本ということなんですが、やはり木を見て森を見ずという、よくそういう対応が行政やあるいはいろんなところでなされるわけですけれども、全体的に先ほどもデフレスパイラルというそういう現象の中で、将来日本がどうなっていくのか、そういうこともございますけれども、日本の戦後の内閣とプロジェクトということで分類してみますと、ちょうど日本が1945年、昭和20年に終戦を迎えて、その後朝鮮戦争が勃発をして、そして1962年、昭和37年に初めてこのプロジェクトといいますか、全国総合開発計画というのが池田内閣のもとで発令されまして、開発の方式としては拠点開発方式ということで新産都市という表現もされました。次に、佐藤内閣の時代ですけれども、全国総合開発計画について、今度は新しい新全総というのを発表して、第2次に当たるわけですけれども、この中で、高度経済成長 130兆円から 170兆円、こういう予算組みもしまして巨大工業基地をつくっていったと。皆さん方も御承知のように、苫小牧東部とかむつ小川原とかこういう問題がございます。 それから、1977年、昭和52年に三全総という福田内閣が発表し、安定成長 370兆円台という、こういう中で定住圏構想、テクノポリス構想というのを打ち立てております。そして、次に、1987年昭和62年に四全総。これは中曽根内閣が行いまして、東京一極集中、予算規模も 1,000兆円、そしてリゾート開発をやってきたというのがございます。そして、次に1998年、平成10年五全総というのが発表されました。これが橋本内閣でございます。21世紀の国土のグランドデザインという表現で、高度情報化ということで発令をされましたけれども、投資総額を初めて示さなかったという、そういう状況がございます。これが1998年、平成10年でございます。そして、その後に全総というのがどうなったのかといいますと、この全総を廃止するというのが2005年、平成17年に全総も廃止していくと。開発行政の終幕だということになったわけでございます。背景には何があるかというと、きのうからきょうにかけて国の話もあったわけでございますけれども、背景に財政難、それから低成長、それから人口減少時代へと、このように、国でもこういう投資額が 1,000兆に上るような時代から、その後投資額を示されないような状況。そして、今回2005年に対しましては、もう全総を廃止すると。つまり、開発行政の終幕と。 こういう状況の中で、郡山市をどうしていくのか。郡山市のまちづくりがどうなのか。用途地域をどうすべきか。景観行政をどうすべきかという考え方に立たないと、これまでも僕は、バブルが崩壊しつつあるときでも、まだまだ人口は上げていくというそういう基本計画を立てていることに対して批判をしてまいったわけでございますけれども、なかなか言うことを聞かないというそういう行政が進められたわけでございます。そういうことが、結局木を見て森を見ずというそういうまちづくりになるわけでございますから、まちづくりあるいは行政というのは、先を見通す力を持っていなければならない。そういう立場で、やはり国の動きあるいは奈良県の動き、そして郡山市としてはどうするべきかというのをきちっと認識した上で、都市計画行政に当たっていっていただきたいということで私はいろいろ述べさせていただいているところでございます。それで、研究する、検討するということで言われておりますので、これ以上どうということは言いませんけれども、少なくとも次のまた建設水道常任委員会、あるいはまた次の一般質問でもぜひその後ということで聞かせていただきたいと思いますので、ひとつ抜かりなく進めていただくようよろしくお願いを申し上げまして、質問を終わっておきたいと思います。 ○副議長(仲元男君) 6番 林 浩史君。          (林 浩史君登壇) ◆6番(林浩史君) こんにちは。私、本日最終となります。よろしくお願いいたします。 私からは、既に通告をさせていただいています学校支援地域本部事業の推進状況について質問させていただきます。 この学校支援地域本部事業は、3年間の補助事業であります。この事業は、小・中学校を対象として教育に思いを持った方々やさまざまなスキルを持った方、ボランティアの方々の協力で学校教育を支援する体制をつくり、あわせて先生方の負担が少しでも軽減され、先生と子供が向き合う時間を拡充していただく。子供たちはさまざまな学習、体験活動等を通じて多くのことを学び、ひいては人に、そして地域に感謝する子供を育てることにつながるであろう貴重な事業であります。この事業、当市におきましてはいち早く市内の全小・中学校に導入し、既に2年が経過しようとしています。そこで、この学校支援地域本部事業のこれまでの推進状況についてお聞きします。 1点目、学校長、教職員、PTA等で組織される地域教育協議会の開催状況と、その主な論議内容をお聞かせください。 次に、この事業にかかわっていただく地域の力でもあるボランティアの方々の登録状況をお聞かせください。また、この事業のこれまでの各学校での特徴的な取り組みについてお聞かせください。あわせてこの事業の予算の主な使い道についてお聞かせください。 以上、1回目の質問とさせていただきます。 ○副議長(仲元男君) 田中教育部長。          (田中利明君登壇) ◎教育部長(田中利明君) 6番林議員の御質問にお答えをさせていただきます。 学校支援地域本部事業は、間もなく3年目が始まろうとしております。学校・家庭・地域が一体となりまして、地域ぐるみで子供を育てる体制を整えるということが大きな目標でございます。本市では、いわゆる実施モデル校を設けるのではなくて、市内の小・中学校すべてでこの事業に参加することといたしました。平成21年度におきましても、地域教育協議会については、毎月開かれております定例校園長会の場を活用させていただきまして校長と情報交換をしながら事業を推進しておりまして、各学校においても地域コーディネーターを中心にいたしましてたくさんのボランティアの方々と活発に活動をしていただいているところでございます。現在のところ、地域コーディネーターは各学校で1名ずつ、計16名の方に御協力をいただいております。もちろん学校の状況を熟知していただいているということが大切でございますので、地域との連携が図れることが必要なことから、ほとんどの学校ではPTAの会長経験者が地域コーディネーターになっていただいているところでございます。中には、地元公民館のクラブやあるいは地域ボランティアの代表の方にコーディネーターとなっていただいているところもございます。 ボランティアにつきましては、学校支援活動で 408名、部活動の指導で11名、環境整備で 393名、登下校の安全指導で 660名、学校行事で 167名、合計で 1,639名の方々に学校支援のボランティアで活動をいただいております。学習支援活動の一つであります読み聞かせ活動、あるいは子供たちの登下校を見守っていただいています安全ボランティア活動は、ほぼすべての小学校で実施していただいているところでございます。また、花壇整備を初めといたします環境整備、小学校におけます外国語の学習活動の支援や中学校におけます部活動の指導も多くの学校で実施をされているところでございます。特徴があるものといたしましては、地域コーディネーターの方の推進のもとでの公民館クラブの事業参加や学校図書室の整備が行われております。この事業は、県の教育委員会からの委託で運営をしておりまして、消耗品費でありますとか、あるいは地域コーディネーターの方々の謝礼でありますとか、そういったところでの費用で運営をさせていただいております。 学校支援地域本部事業は、先ほども申しましたように、学校・家庭・地域が一体となりまして地域ぐるみで子供を育てる体制を整えることが大きな目標でございます。それぞれの学校の状況に応じて、地域ぐるみで学校の教育活動の支援が行われることで教員や地域の大人が子供と向き合う時間がふえるなど、学校や地域の教育活動の充実、地域住民がみずからの学習成果を生かす場の広がり、地域の教育力の向上、こういったことを目標といたしまして、少しではありますが成果が出てきたものというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(仲元男君) 6番 林 浩史君。          (林 浩史君登壇) ◆6番(林浩史君) 御答弁いただきました。ありがとうございました。 2回目の質問であります。学校支援地域本部事業の推進状況をお聞かせいただきました。この事業、お話しになったように、既に3分の2が経過をしています。地域教育協議会、学校長、教職員あるいはPTAの方々で組織されるこの会議、現状は校園長会議でという話もありました。ぜひ、校園長会議の中でもそうでありますが、独自で開催をしていただき、この事業の目的を各参加メンバーと共有化する、あるいは学校現場の問題点を抽出、そして、この事業の方向性をつける上で重要な位置づけになります。また、コーディネーターのお話がありました。コーディネーターは、この事業を推進していく上で重要な位置づけにあります。しかしながら、このコーディネーター会議につきましては、いまだ開催がされておりません。コーディネーターは、学校ごとの事業推進をする上で内容の検討、そして、先ほどボランティアの方の人数がありました、ボランティアの状況を把握し、調整する等重要なポイントとなる会議であります。今述べました地域教育協議会の会議、あるいはコーディネーター会議、早急にこの会議を開いていただき、具体計画を立て、事業推進を図っていただきたい。 ボランティアで活躍していただける登録の人数をお聞きしました。小・中学校を合わせて 1,639名のボランティアの方々がいてくれる。これは本当に心強いことであります。このボランティアの方々の力を最大限おかりし、事業を進めていただきたい。現在この事業推進は、総合学習の時間を中心に実施をされていると思いますが、そこで、具体的には、この総合学習の時間割の中に事業の計画、その計画は、カテゴリー別の学習計画あるいは体験学習の計画を入れ込んで、工程表を作成し、実施をしていただきたい。そこで、このことを踏まえ、再度今後1年間の具体的な進め方についてお考えをお聞かせください。 あわせて主な活動内容をお聞きしました。地域での見守り、あるいは読書推進、環境。それぞれに工夫を凝らした活動を展開していただいています。しかしながら、この事業の大きな特徴でもある各種体験活動が少ないように思います。残された1年間で、子供たちにとっての貴重な体験活動をどう進められようとお考えでしょうか。あわせてお聞かせください。 主な支出についての答弁をいただきました。消耗品等あるいは講師への謝礼ということがわかりました。しっかりとこの予算、各計画に基づいた推進を図っていただきたい、このように思います。 ここで、この学校支援地域本部事業を活用した一例を紹介します。私は先月、門真市の小学校の図書館を見学させていただく機会がありました。この小学校は、学校支援地域本部事業を最大限活用し、学校図書館の整備、充実をされていました。赤木かん子さんプロデュースの図書館はシンプル・イズ・ベスト。図書館内の本棚は空間だらけ。しかし、カテゴリー別に明確に仕分けされていて、欲しい本がすぐに探せるようになっていて、子供たちが図書館に入ってくると、一直線に自分のお目当てのコーナーへと向かいます。そして、本をすぐ手にとり、お気に入りの場所で本を読んでいました。そこで、この図書館の運営に、この事業のコーディネーターが配置をされ、大活躍されていました。コーディネーターがいてくれることによって、今までは図書館の開放ができなかったが、開放ができたこと。また、司書教諭との連携で調べ学習もスムーズに運ばれている。図書館にいつも人がいてくれることにより子供たちの図書館利用が倍増したと、はかり知れない効果が見学で伺えました。このようなことも郡山でも可能であります。郡山におきましても読書活動推進に強い思いを持って活動していただいているコーディネーターやボランティアの方々がたくさんいらっしゃいます。この方々の協力で郡山においての読書活動の推進も、ぜひしていっていただきたい。 コーディネーターのお話がありました。16名のコーディネーターの方がおられます。この方々の、特に特徴、スキルを最大限生かした各学校とのニーズを合わせた事業展開を願います。 ここで、教育長にお尋ねいたします。本年度の教育行政方針の中にもある自然体験あるいは社会体験、ボランティア体験を通じて自己の生き方を考えさせる指導の推進、子供の発達段階に即したキャリア教育を充実し、望ましい職業観、勤労観を育成するという教育行政方針が示されていますが、まさにこの方針を実現するためにこの学校支援地域本部事業は最大のチャンスであると認識しますが、教育長はこの学校支援地域本部事業をどうとらまえ、どのように生かされようとお考えでしょうか。お考えをお聞かせください。 以上、2回目の質問とさせていただきます。 ○副議長(仲元男君) 田中教育部長。          (田中利明君登壇) ◎教育部長(田中利明君) 再度の御質問にお答えをさせていただきます。 22年度、最終年度に当たります。その最終年度に対する考え方といいますか、進め方を少しお話しさせていただきたいと思います。 各学校におきましては、活動も活発になってまいりまして、多くの地域の方々に支えられて事業が推進できるようになってきております。しかし、地域間のつながりにおいては、まだまだこれからの取り組みが必要であるというふうに考えております。平成22年度は、市教育委員会を中心にいたしまして各地域間のネットワークづくりをしていかなくてはならないというふうに思っております。当然地域コーディネーター間で情報を交換するということで、各学校での新たな取り組みのきっかけといたしましてボランティアの方の活動の場を広めていくことにもつなげていきたいというふうに考えております。委託金は平成21年度と同程度確保できる見込みでございまして、22年度あるいは平成23年度にもつながるような展開を考えていきたいというふうに思っております。また、委託の最終年度であります平成22年度は、学習支援活動をより一層推進するとともに、治道小学校等で実施されております休耕田の活用でありましたり、郡山北小学校等で実施されています金魚池や工場等への地域見学など、学校の外に出ての体験活動の充実もこの事業を活用して推進していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(仲元男君) 赤井教育長。          (赤井繁夫君登壇) ◎教育長(赤井繁夫君) 6番林議員の御質問にお答えさせていただきたいと思います。 子供たちにとりましては、親でありますとかあるいは教師以外の地域の大人、あるいは異年齢の子供たちとの交流、集団宿泊活動、あるいは職場体験活動、奉仕体験活動、自然体験活動、文化体験活動といった体験活動は他者、社会、自然、環境との直接的なかかわりという点で極めて重要であるというふうに考えております。このため、現在特別活動でありますとか総合的な学習時間におきまして、行われているさまざまな体験活動の一層の充実を図ってまいりたいというふうに考えているところであります。とりわけ、今答弁申し上げましたように治道小学校等で実施されている休耕田を活用した体験活動でありますとか、郡山北小学校等で実施されている金魚池やあるいは工場等への地域見学といった職場体験活動も含めまして、学校の外に出て体験活動の充実も進めていきたいというふうに考えているわけでございます。 ただいま門真市の小学校の図書館の例も挙げていただいたわけでございますけれども、こういった体験活動を推進していくためには、本当に地域やボランティアの方の協力が重要な要素になってまいります。各学校におきまして、学校長のリーダーシップのもとでより一層学校と地域をつなげるように、そして、点から線、それから線から面へというようなネットワークをつくりながら学校支援地域本部事業、これを積極的に活用してまいりたいというふうに決意しているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(仲元男君) 6番 林 浩史君。          (林 浩史君登壇) ◆6番(林浩史君) 3回目であります。ただいま御答弁いただきました。ありがとうございました。 部長から今後1年間の具体活動の進め方について考えをお聞かせいただきました。まさに、残されたこの1年間、待ったなしの行動をお願いしたい。先ほど申しました、まずは協議会あるいはコーディネーター会議を開催し、目的を明確にしていただき、具体事業の計画立案、推進を早急に進めていっていただきたい。これは要望であります。そして、この事業が補助金の予定されている3年間で終わることなく、この1年間で地域力を最大限生かした学校教育の支援体制の基盤を構築し、3年目以降もこの事業目的が継続されることを切に望みます。この事業を通じて子供と地域の方々のコミュニティが深まり、また、先ほど体験の各種計画も述べていただきました、地域のボランティアの体験、あるいは少し話の中では出てきませんでしたが、各職業体験を計画的にぜひ実施をしていただきたい。地域のボランティアの体験は、子供が自分の住んでいる地域に誇りを持ち、感謝の気持ちを養える。職業体験では、より職業観が養え、なりたい自分を早期に発見し、よりその目標に向かって子供が努力することにつながる貴重な体験となります。あわせて多くの方々の協力で現場の先生の負担が少しでも軽減され、先生と子供が向き合う時間が拡充されることにつなげていただきたい。 ある教師の方がおっしゃっていました。「教師の仕事はしんどいけれども、子供が成長する姿を見ることが楽しくてたまらんねん」。私は、教師ではないのでこの気持ちはわかりませんが、昨年一つの経験をしました。初めて小学校の読み聞かせのボランティアに参加させてもらったときのこと。1人の生徒から、「おっちゃん、本読んでくれてありがとう。また読んでね」と言われたとき、自身は先生ではないですけれども、自分が少し役立てたのかな。とってもうれしい気持ちになったことを覚えています。まさに、この事業は子供と触れ合う喜び、あるいは教える喜びを先生だけではなく多くの方々に味わってもらえる事業だとも思います。教育長からこの事業への思い、生かし方について考えをいただきました。極めて重要な事業である、そう考えているとおっしゃっていただきました。特に、また、学校長のリーダーシップをもとに点から線へというお話もありました。先ほど申しましたこの事業、ボランティアやそして多くの方々の力をおかりし、ぜひ点から線への活動に結びつけていただきたい、そのように思います。 最後にお願いであります。この事業に携わっていただいているたくさんの方々の思いをぜひ尊重し、無駄にしないでいただきたい。一つには、先ほど報告いただきました 1,600名強のボランティアの方々、この事業のボランティアの方々にとっては、学校や子供との距離が縮まり、互いの信頼関係が深まることになると思います。このボランティアの方々の気持ちをぜひ大切にしていただきたい。2つ目には、この事業で活動の核となる役割をお願いした16名のコーディネーターの方々、この気持ちや意見をぜひ大切にしていただきたい。3つ目には、課題山積みで日夜奮闘していただいている学校の先生方の気持ちを、特に先生方に関しては可能な限り先生の現場の意見を聞いていただき、この事業と結びつけていただきたい。そのことにより、先生が少しでも肩の荷が軽く、そして負担が軽減されることにつながることを望みます。 最後に、この事業、多くの方々の協力で、学校あるいは地域、家庭、連携した教育体制が構築されることを願いまして、私の要望、質問とさせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(仲元男君) これをもって一般質問を終結いたします。    ─────────────────────────────────── ○副議長(仲元男君) 本日はこれをもって散会いたします。 次回は明17日午前10時より会議を開きます。 本日はどうも御苦労さまでした。               午後2時6分 散会...