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06月15日-04号

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  1. 奈良市議会 2020-06-15
    06月15日-04号


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    令和 2年  6月 定例会令和2年奈良市議会6月定例会会議録(第4号)-----------------------------------   令和2年6月15日(月曜日)午前10時0分開議----------------------------------- 議事日程  日程第1 議案第60号 令和2年度奈良市一般会計補正予算(第2号)       議案第61号 令和2年度奈良市土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号)       議案第62号 奈良市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について       議案第63号 奈良市手数料条例の一部改正について       議案第64号 奈良市印鑑の登録及び証明に関する条例の一部改正について       議案第65号 奈良市水道事業給水条例の一部改正について       議案第66号 奈良市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について       議案第67号 財産の取得について       議案第68号 財産の取得について----------------------------------- 本日の会議に付した事件  第1、日程に同じ----------------------------------- 出席議員(37名)  1番 道端孝治君      2番 塚本 勝君  3番 樋口清二郎君     4番 山出哲史君  5番 林 政行君      6番 松下幸治君  7番 阪本美知子君     8番 山本直子君  9番 白川健太郎君     10番 山本憲宥君  11番 太田晃司君      12番 階戸幸一君  13番 横井雄一君      14番 宮池 明君  15番 早田哲朗君      16番 三橋和史君  17番 大西淳文君      18番 柿本元気君  19番 酒井孝江君      20番 山口裕司君  21番 北村拓哉君      22番 八尾俊宏君  23番 東久保耕也君     24番 内藤智司君  26番 藤田幸代君      27番 田畑日佐恵君  28番 九里雄二君      29番 三浦教次君  30番 松石聖一君      31番 鍵田美智子君  32番 井上昌弘君      34番 森田一成君  35番 土田敏朗君      36番 北 良晃君  37番 中西吉日出君     38番 伊藤 剛君  39番 森岡弘之君 欠席議員  なし 欠番  25番 33番----------------------------------- 説明のため出席した者  市長       仲川元庸君   副市長      向井政彦君  副市長      西谷忠雄君   危機管理監    國友 昭君  総合政策部長   真銅正宣君   総務部長     吉村啓信君  市民部長     深村 浩君   福祉部長     米浪奈美子君  子ども未来部長  鈴木千恵美君  健康医療部長   佐藤敏行君  環境部長     奥田晴久君   観光経済部長   梅森義弘君  都市整備部長   荻田勝人君   建設部長     木村康貴君  企業局長     池田 修君   消防局長     西岡光治君  教育長      北谷雅人君   教育部長     立石堅志君  監査委員     東口喜代一君  総合政策課長   谷田健次君  財政課長     小西啓詞----------------------------------- 事務局職員出席者  事務局長     梶 正樹    事務局次長    中井史栄  議会総務課長   児林尚史    議事調査課長   秋田良久  議事調査課長補佐 杉野真弥    総務係長     佐々木正義-----------------------------------   午前10時0分 開議 ○議長(森田一成君) 休会前に引き続き、会議を開きます。 最後列の理事者の方は、控席にお移りください。----------------------------------- △日程第1 議案第60号 令和2年度奈良市一般会計補正予算(第2号) 外8件(質疑並びに一般質問) ○議長(森田一成君) 直ちに日程に入ります。 日程第1、議案第60号 令和2年度奈良市一般会計補正予算より議案第68号までの9議案を一括して議題といたします。 休会前に引き続き、質疑並びに一般質問を行います。 5番林君。 ◆5番(林政行君) おはようございます。無所属の林 政行です。 新型コロナウイルス感染症の拡大は、観光業に大打撃を与えています。直ちに観光業を回復させるための準備に取りかからなければなりません。 観光業の回復において、ユニバーサルツーリズムが大きなポイントとなります。ユニバーサルツーリズムとは、全ての人が楽しめるようにつくられた旅行のことで、年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できることを目指したものです。 ユニバーサルツーリズムの主な対象となる高齢の方や障害のある方の割合は国内総人口の3割以上を占めており、家族や友人などと旅行に出かけることを考えると、マーケットはさらに拡大し、ユニバーサルツーリズムへの対応の必要性は、今後さらに増していくものと考えます。 また、全世界には、約9億8000万人ものいわゆる旅行弱者が存在します。奈良市が国際文化観光都市として観光を経済の活性化の柱や基幹産業として位置づけるのであれば、国内旅行の障害者・高齢者需要の維持、拡大及びインバウンド市場における旅行弱者受入れ対策は、避けては通れない重要な施策であります。奈良市が受入れ環境づくりにいち早く取り組むことで、他の自治体との差別化を図ることができ、また、将来安定した国内外の旅行客の獲得、ひいては財源の確保につなげることができると考えられることから、取り組む意義やメリットは大きいと考えます。 そこで、観光経済部長福祉部長に伺います。 現在、奈良市では、ユニバーサルデザインの考え方を積極的に取り入れていただいておりますが、そこから一歩踏み込んだユニバーサルツーリズムの考え方は、観光経済の回復に向けた取組に合致すると考えます。そこで、今後導入していくのかについて、市としての認識を観光経済部長、お答えください。 情報の一元化という観点から、観光経済部、奈良市観光協会、民間との協力体制を整え、京都市で行っているようなバリアフリー情報の収集や発信、バリアフリー観光の相談窓口の開設、身体ケアを必要とする方の旅行企画など、それぞれの得意分野でユニバーサルツーリズムの推進に取り組むべきと考えますが、その考えについて、観光経済部長、お答えください。 ユニバーサルツーリズムを推進していく上で、バリアフリーマップは重要な情報発信のツールです。しかしながら、既存のバリアフリーマップにおいて提供される情報の内容は一律ではなく、多様な障害特性を持つ障害当事者にとってどのような情報提供が必要なのか、必ずしも明らかにされていないことから、利用しにくいものもあります。 また、公表されているバリアフリーマップは、個々の施設の情報の掲載にとどまるものも見受けられます。ほかにも、移動の連続性等の観点から、施設間の移動の際に必要となる情報が不足している状況にあるなどの課題もあります。 そこで、利用者目線バリアフリー情報へのアクセスのしやすさに配慮して、奈良市が各施設に横断するバリアフリー情報や各施設を接続する経路も含めた情報を一元的に収集、整理し、バリアフリーマップバリアフリーアプリを作成、提供すべきですが、その考えについて、観光経済部長、お答えください。 高齢の方や障害のある方が生活をする上で、物理的バリア、制度のバリア、文化・情報のバリア、意識・心のバリアが存在すると言われています。まず、これらのバリアを理解し、取り除くことが大切です。 しかしながら、これまで4つのバリアを定例会や委員会で取り上げてきましたが、物理的バリアについては、答弁とは裏腹に、歩道の段差解消などが一向に前に進んでいません。昨年度、奈良市ユニバーサルデザインマスタープランが策定され、ユニバーサルデザインまちづくりを強く推進しています。今後、物理的バリアなど具体的な事案も含め、具体的に推進していく方策について、福祉部長、お答えください。 以上で1問目を終わります。 ○議長(森田一成君) 観光経済部長。   (観光経済部長 梅森義弘君 登壇) ◎観光経済部長梅森義弘君) 林議員の質問にお答えいたします。 ユニバーサルツーリズムの考え方についてでございますが、本市では、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー法の改正を受け、令和2年3月に奈良市ユニバーサルデザインマスタープランを策定し、市全体におけるバリアフリー化の方針を定めております。 この中の奈良市の目指す姿と指針の一つであります持続可能なまちづくりの項目にユニバーサルツーリズムの推進を掲げており、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、観光の視点から、全ての方が気軽に奈良を訪れ、奈良の魅力に触れて楽しんでいただける環境を整えていく必要があると考えております。 次に、それぞれの分野でユニバーサルツーリズムの推進に取り組むことについてでございますが、官民協力に向けた対応につきましては、本市では、奈良市観光協会ホームページで主な社寺や観光施設、駐車場、トイレなどのバリアフリー情報を紹介しておりますが、現状では行政や民間団体、事業者が個々にバリアフリー情報の発信やユニバーサル観光への取組を行っているところでございます。 今後のユニバーサルツーリズムの推進に当たりましては、関係者が互いに役割を分担して取組を進め、情報を共有していくことが大事であると考えております。議員お述べの京都市を含めて他都市の取組状況を研究し、全ての人が安心して奈良観光を楽しむことができる環境づくりを進める必要があると考えております。 最後に、バリアフリーマップバリアフリーアプリの作成、提供についてでございます。 バリアフリーマップやアプリの整備につきましては、ユニバーサルツーリズムを推進する上で、社寺や観光施設をはじめ、経路など、まち全体のバリアフリー情報を得ることができれば、安心して奈良観光を楽しんでいただくきっかけになるものと考えております。 現在は、奈良市観光協会ホームページで紹介しております奈良市車いすガイドマップのほか、奈良県や民間団体が作成しましたマップを併用しながら観光客へ情報を提供しておりますが、情報の一元化につきましては、市全体でユニバーサルデザインの考え方に沿ったまちづくりを進めるという点から、観光だけでなく、関係部署が連携する必要があります。奈良市ユニバーサルデザインマスタープランの進捗状況も踏まえ、対応を検討してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 福祉部長。   (福祉部長 米浪奈美子君 登壇) ◎福祉部長米浪奈美子君) 林議員の御質問にお答えいたします。 ユニバーサルデザインまちづくりを推進する方策についてでございますが、ユニバーサルデザインまちづくりを推進していくためには、共生社会の実現とあらゆる社会的障壁の除去が必要と考えており、その目指す姿と指針につきましては、奈良市ユニバーサルデザインマスタープランに示させていただいております。 今後は、奈良市移動等円滑化促進協議会におきまして、奈良市バリアフリー基本構想バリアフリー特定事業計画の見直しを審議いただく予定をしております。 また、議員お述べのとおり、歩道の段差の解消などの課題もあり、様々な御意見を集約していき、それを解決していくためのロードマップが必要であると感じております。そのため、協議会でいただきました意見を踏まえ、庁内関係課を中心に課題ごとに検討し、取り組んでいける体制づくりに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 5番林君。 ◆5番(林政行君) 観光経済部長福祉部長、ありがとうございました。 2問目は、この場で意見、要望をさせていただきます。 ユニバーサルツーリズムについて、その必要性は認識していただいているところですが、それを関係各課に落とし込んで具体化してもらうことが、私も含め、ユーザーが望んでいることです。例えば、奈良市移動等円滑化促進協議会で、視覚障害の委員の方は歩道の段差について、歩道と車道が認識できることが重要で、必ずしも段差があることが重要とは発言されていません。 しかし、先日、大和西大寺南口駅前広場車椅子乗降場の件で担当課と話した際、視覚障害者のために段差が必要、また、奈良県の条例には適合していると話されました。歩道の段差については奈良市で決められるもので、国や奈良県がどうだということは理由になりません。そして、何よりその協議会には都市整備部長建設部長も出席されていることを考えると、歩道の段差に関わる視覚障害の委員の方などの発言が、結局は道路関係部局で共有されていないと感じます。この協議会の在り方にも関わりますし、委員の方にも失礼な話であります。 私は、歩道を全て造り直せとは言っていません。新たに整備改修するときに対応してくださいと言っているだけです。 また、条例を変えなくても、今の条例で歩道の段差をゼロにしている自治体は多く存在します。そして、民間でも、横断歩道等における歩車道境界部段差解消、段差ゼロセンチメートルを図ることを目的としたユニバーサルデザイン歩車道境界乗り入れブロックなども販売され、他の自治体の公共事業に採用されています。このブロックは、スリット形状を用いて視覚障害者の目印の役割を果たしているとのことです。 また、住民参加型で社会課題を解決するリビングラボが自治体で浸透してきています。これは、市民、ユーザー、企業、自治体、大学などが集う場で、参加者の知見やノウハウを生かしてPDCAサイクルを回し、社会課題を解決していく取組です。ユニバーサルツーリズムユニバーサルデザインまちづくりを実現していく上で、この手法を用いることが最も適していると考えます。 平成30年5月のバリアフリー法改正により、バリアフリー法に基づくマスタープラン及び基本構想において、市町村は、バリアフリーマップなどの作成に関する事項を定めることができるとされました。今後、奈良市バリアフリー基本構想バリアフリーマップの作成を明記していただくとともに、国土交通省からバリアフリーマップマニュアルも提示され、まさしくリビングラボの手法を用いた内容が書かれています。 平成29年12月、私が議会で初めて質問に立ったとき、歩道の段差について、市長は、前向きに検討すると大変積極的な答弁をしていただきました。その決意が変わらないのなら、ハード面、ソフト面の両面に対応できる専門部署を立ち上げ、さらに、都市整備部、建設部、横串を刺す役割の総合政策部が主体になるなど、その他多くの部にまたがることから、部局横断的に取りまとめる組織体制の構築と同時に年次計画も立て、リンクビズの手法も取り入れながら、ユニバーサルツーリズムの実現とユニバーサルデザインまちづくりの課題を解決していただくよう強く要望します。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。   (4番 山出哲史君 登壇) ◆4番(山出哲史君) 改革新政会山出哲史でございます。よろしくお願いいたします。 早速ですが、通告一覧表の発言事項の順番を少し入れ替えまして、一問一答で質問をさせていただきます。 まず最初に、奈良市の目指す教育について質問をいたします。 この奈良市の目指す教育とは(山出哲史議員資料を示す)、ちょっと見えにくいかもしれないんですけれども、これは奈良市のホームページからプリントアウトしたものでして、こういう図式が5枚セットになって御覧いただけるようになっています。内容的には、上のバーに奈良市の目指す教育というものが書かれていまして、内容的に、例えば、みずから学ぶ子、とことん学ぶ子、つながり学ぶ子という教育を通して育てたい子供の像が描かれていましたり、あとは、この1枚はちょっとイメージが違うんですけれども、円を4分割にして、今後の奈良市の教育をどう進めていくか、いわゆるビジョンを示しているものがホームページにも掲載されています。このことについて、質問をしていきたいというふうに思います。 この奈良市の目指す教育が、5月19日に報道発表されています。この報道発表に関しまして、今日は、その事務手続が正当であったか、また、内容がどんな形で承認された上で発表されたのか等について質問をしていきたいというふうに思います。 まず、教育長に伺いたいと思うんですが、質問内容につきましては、仲川市長にもこの後、質問をさせていただきますので、ぜひよくお聞きいただきたいというふうに思います。 この奈良市の目指す教育は、奈良市立65校の全児童・生徒を対象としており、奈良市の公教育の今後の方針を示す大変重要なものであると認識をしています。当然、奈良市の公式ホームページにも掲載されていますが、掲載場所は、なぜか教育委員会のページではなく、新型コロナウイルス関連のページの一角であります。先ほど御覧いただいた図式が載っているんですが、その図式に関する説明文を見つけることは、私はできませんでした。説明文がないので、この奈良市の目指す教育が発表された事情や目的が分かりません。図式だけでは、内容の理解も難しいと感じました。 奈良市の重要な教育施策がこのように取り扱われている事実を確認した上で、教育長に質問いたします。 この5月19日に奈良市の目指す教育を報道発表することを、誰が決められたのでしょうか。 1問目は以上です。 ○議長(森田一成君) 教育長。 ◎教育長(北谷雅人君) 一問一答でございますので、自席から山出議員の御質問にお答えいたします。 発表することは誰が決めたのかというお尋ねでございます。 5月19日の会見の内容につきましては、教育委員会事務局が作成し、発表の方法は、私と市長との相談の中で決めたものでございます。 報道発表では、私からは、学校再開に向けての時期や授業日数の確保、感染症の対策など具体的な学校再開の内容を発表させていただきました。市長からは、従前より奈良市の目指す教育の姿について、共有してきた内容について事務局がまとめたものを、今回のオンライン学習の導入に当たり、大きな方向性として発表いただいたところでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) ありがとうございます。 では、もう1問、教育長にお伺いしたいんですけれども、今、皆さんにも御覧いただいた、5月19日に奈良市の目指す教育として発表された5枚の図式はどの会議で決定したのかお教えください。 ○議長(森田一成君) 教育長。 ◎教育長(北谷雅人君) 議員のお尋ねにお答えをいたします。 どの会議でというお尋ねでございますが、現在のところ、具体的にどの会議で決まったというものではございませんでした。今回お示しした図式は、先ほど御答弁申し上げましたように、今までも教育委員会において、理想の子供像や、これからの教育を担う教員についてや、Society5.0時代の教育の在り方についてなど多様なテーマで本市の目指す教育について議論を重ねており、さらには、校長会にもそういったものの論点を整理して共有してまいってきたものでございます。特に、今回整備を急ぎました教育ICTシステムにひもづけてこれまでの議論をまとめたものを、事務局が5枚のポンチ絵に落とし込んだものでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。
    ◆4番(山出哲史君) ありがとうございます。今の教育長のポンチ絵というのは、あの図式と同じものですので、はい、よろしくお願いしたいと思います。 では、この後は、市長に質問させていただきたいと思います。 先ほど教育長の御答弁で、会議などで決まったものではないということがございましたが、この奈良市の目指す教育は、教育委員会における議決を経ていないということになるということと思います。それにもかかわらず、市長御自身が報道発表されたことについて、お考えを伺います。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 今回、これからの教育の姿を示すものとして教育委員会でつくられたものを発表したということでありますので、教育委員会での議決が必要なものではございません。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) もう一度聞きますけれども、それは市長、間違いございませんか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) もう少し詳しく経緯を御説明申し上げますと、今回、本来でございますと、令和5年までに導入の計画を国が示していた、いわゆるGIGAスクール構想であります。これにつきましては、単にICT技術を導入するということだけではなくて、これからの子供たちの学び方、それから、学んだ先にある子供たちの生き方、働き方、暮らし方、こういったところに全てつながっていくというものだと考えております。 先ほど教育長からも答弁ございましたが、どのような形で、特に子供や保護者たち情報提供するべきか、記者発表の内容を協議する会議を持たせていただいております。その中で最終的には、私と教育長、それ以外の担当の職員等もたくさん入っておりましたが、その中で、この資料を示すことが最も分かりやすいのではないかという結論に至ったわけでございます。 なぜそういう結論に至ったかということを申し上げますと、当時、やはりいきなり学校現場にこのオンライン学習を導入するということについては、大変幅広い御議論をいただきました。教員の負担の問題、それから、各御家庭の通信環境の問題、また、ICT技術が入ってくるということにより子供たちに与える様々な影響を懸念する声、こういった声がたくさんございました。 私どもといたしましては、学校が臨時休業になって、いわゆるアナログの一斉授業ができないということで、家庭でオンライン上で実現するというその手法論だけが注目されるのではなくて、そもそも自律学習、今回書いておりますが、子供たちが同じ空間で一斉に受け身の授業を受けるという形ではなくて、自分で学び方を構築していける、そういう子供たちを育てていくという、いわゆる向かうべき方向性、我々は北極星とよく言っておりますが、手段が自己目的化するのではなくて、しっかりと教育の方向性を示すということが、混乱を避けるためには大事であるというふうに議論いたしました。 そういったことで、今年度は、教育大綱をこれから総合教育会議でも議論をしていくんですが、特に子供や保護者たちが大変不安を抱えている中で、新しいオンライン学習というものに取り組むに当たりましては、やはりその奈良市の目指すべき教育像をしっかりと示してあげることが、現場の混乱を避けるという意味でも大事であろうというふうに最終的に判断をさせていただいたということでございます。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) 詳細に御答弁いただきまして、ありがとうございます。 今の市長の御答弁で、経緯とか、どうして報道発表されたかということがより詳しく分かったんですけれども、ただ、教育委員会の議決を経る必要がないとおっしゃっている部分については、私は違う考えを持っています。 これもホームページからコピーをしてきたんですが、もう皆さん、もう十分御存じのことやと思うんですけれども、教育委員会制度について紹介されています。その中に、教育委員会の権限に属する事務は、教育委員会の会議によって処理することとなっており、教育に関する事務の管理及び執行の基本的な方針等については、審議し決定しますというふうにはっきり書いてあります。 今回、奈良市の教育のこれからのビジョン、方針を示しているこの本当に大切なものが、教育委員会の議決を経ていなくていいというのは、ちょっと乱暴な気がしますので、ここでこれ以上やり取りしても仕方がないと思いますので、私はそのように考えていますので、しっかり記録は残していただけたらというふうに思います。 あわせて、5年ほど前に地方教育行政の組織及び運営に関する法律が変わりまして、奈良市総合教育会議というのが設置されていると思います。ここにおいては、市長と教育委員会が意見交換をして、奈良市の教育の進める方向とかを決めるというふうな、こんな会議もちゃんとあるわけですので、このことについて、総合教育会議が開かれた記録もございませんので、どう考えても手順を踏んでいるというふうには私は思えないので、ここで意見として述べさせていただきたいというふうに思います。 続きまして、もう一つこのことで別の質問をさせていただきたいんですけれども、市長御自身は、この報道発表と同じ5月19日に次のようにツイートをされています。短い文なんですけれども、仲川げん奈良市長、2020年5月19日、これまでの日本の教育を根本的に変えるチャンスと捉え、今後のビジョンを併せて公表いたしました云々とありまして、この御自身のツイートに奈良市の目指す教育も添付されているわけなんですけれども、ここでも私は問題があると思っていまして、この図式自体、奈良市の教育委員会の議決を経ていないということがあるんですけれども、このことについて、市長はどうお考えでしょうか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 私がツイッターに書く内容について、教育委員会の議決をいただく必要はないかと存じます。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) 市長はそう考えられているということかと思いますけれども、私は、今の考えは違うというふうに思っておりまして、また、その発言の中身では、まさに市長が--これは僕が親しくお付き合いをしている法律の専門家にも聞いたんですけれども--ツイートするということは、間違いなく市長御自身が奈良市の教育施策を発表されたということになるというふうにお聞きしていまして、私もそう思っていましたので、市長という立場でツイートされていますので、やはり何でも、何を載せても構わないということはないというふうに思いますので、意見として申し述べさせていただきます。 ということは、市長は、今、私がやり取りさせていただいたことについては、特に今後対応されるお考えはないということでよろしいでしょうか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 繰り返しで申し訳ございませんが、教育委員会とは、コロナの関係もありまして、定例のきちっとした会議は開催が難しい中で、この間、コロナ対策を行っておりました。もちろん教育委員会が権限を有する部分につきましては、常に教育長とともに記者発表等をするという形を取らせていただいておりますし、事前にしっかりと事務局とも意見交換をし、そして、必要に応じて教育委員には、オンライン等も含めて意思確認をさせていただいた中で、もろもろの意思決定を進めてきております。 そういった意味では、手続的な瑕疵はないというふうに考えておりますが、今回、我々が申し上げておりますのは、本年、たまさか年度といたしましては、総合教育会議の中で、これからの奈良市の教育の大きな方向性につながります教育大綱を策定していくという年に当たっております。この策定につきましては、様々な情報等を収集した上で、これから先のビジョンを示すということでございますので、大変重要なものにはなります。 今回、教育委員会事務局から上がってまいりましたこの奈良市の目指すべき教育という部分については、この教育大綱のいわゆる素案に当たる部分だと考えております。これが全てということではなくて、まず基本的な切り口、考え方を示した上で、そしてしっかりとした骨太の大綱にまとめ上げていくということを今後考えております。 ですので、最終的な教育大綱としては、議員御指摘のように、市長と理事者側と教育委員会が、双方が入りました総合教育会議の中で今後議論をし、適切なプロセスを経た上で、最終的に大綱化を図っていくという考えでございます。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) ありがとうございました。 では、私の意見を申し述べたいと思うんですけれども、その前に一つだけ。市長は、今の御答弁の中で、定例の教育委員会が開ける状況じゃなかったというふうな趣旨の御発言をされましたけれども、決してそんなことはなくて、昨年度3月には、臨時も含めて3回教育委員会が開かれておりますし、4月になりましてからも、13日に臨時の教育委員会、21日には定例のものが開かれておりますし、この報道発表された5月19日の2日後には定例の教育委員会が開かれていますので、そこはちょっと御認識が違うような気がします。 ということで、私の意見を申し上げたいと思います。 奈良市の教育の今後の大きな方向性を示す奈良市の目指す教育を発表するのであれば、少なくとも、これから申し上げる手順は外せないというふうに思います。 まず、教育委員会で計画的に協議を重ねながら、奈良市の目指す教育の内容を具体化する。 2つ、学校現場の管理者には随時、協議の進捗状況を伝える。また、学校現場からの意見を吸い上げて、教育委員会における協議に反映する。 3つ、総合教育会議を開催して、市長と教育委員会が内容を共有する。 4つ、教育委員会において、奈良市の目指す教育の内容を議決する。 5つ、教育委員会事務局で、発表前に説明が必要な関係者の確認を行う、説明する順序を決める、発表のタイミングと方法などについても慎重に検討する。 今回のように、現場の教員が知る前に、児童や生徒、保護者などが内容を知ることができるような発表のやり方は絶対に避けるべきだというふうに思います。5月19日の報道発表については、多くの手順が踏まれていなかったことが明らかです。 以上のことからも、今回発表した奈良市の目指す教育は、一旦取り下げられた上で、改めて策定し直すべきだと考えますので、意見として申し述べさせていただきます。 では、次の質問に入らせていただきます。 2問目に、新型コロナウイルス感染症に係る危機管理の在り方について、市長にお伺いいたします。 私は、3月定例会の代表質問及び予算決算委員会総括質疑の中でも、市長の危機管理の在り方についてやり取りをさせていただきました。 まずは、予算決算委員会総括質疑におけるやり取りの一つについて、内容確認の質問をさせていただきます。 当時、私からは、次のように質問をいたしました。 3月11日の新聞報道にもありましたとおり、2月19日及び21日の夜に市内の居酒屋で行われた奈良市PTA連合会の役員の方々との懇親会には参加されましたでしょうか、この問いに対して、この新型コロナウイルスについては、日々刻々と状況が変化していると認識している、当時については、政府の基本方針、また、いわゆるこの一、二週間が瀬戸際という方針が出されている以前で、当時は今ほどの状況でなかったから出席したと市長は答えられました。 今、申し上げた内容で間違いございませんでしょうか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 手元に記録がございませんので、一言一句合っているかどうかはちょっと確認が取れませんが、大きな趣旨に違いはないかというふうには考えておりますが。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) ありがとうございました。 では、次に、イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージとして厚生労働大臣が会見された際の内容の一部を御紹介したいというふうに思います。少し読みたいと思うんですけれども、次のように書かれています。 新型コロナウイルスの感染の拡大を防ぐためには、今が重要な時期であり、国民や事業主の皆様方の御協力をお願いいたします。最新の感染の発生状況を踏まえると、例えば、屋内などでお互いの距離が十分に取れない状況で一定時間いることが感染のリスクを高めるとされています。その上で、イベントを開く際には、本当にそれが必要かどうかということを見直ししてほしいとか、どうしても開く場合は感染対策をちゃんと取ってほしいという、そんな趣旨で会見をされています。 実は、この会見をされた日付が2月20日なんですね。ということは、市長が参加された21日の懇親会に関しては、当時は今ほどの状況でなかったという、参加の判断をされた前提条件が崩れましたので、あわせて、これは聞いた話なんですけれども、当時、懇親会に参加された方の中で、こんな時期にほんまにやるんやという声も出ていたと聞いています。市長はこの事実をどのように受け止められますでしょうか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) この件は、ちょっと私も記憶があれですが、3月の議会でも御質問いただいたと思います。加藤厚生労働大臣が20日にどのような趣旨で発言されたかは、今、手元に資料がございませんので何とも申し上げることができませんが、当時の状況を振り返りますと、これから対応をしていこうと--特に、新型コロナウイルスというもの自体の影響であったり、その広がりということについては、科学的な知見も含めて明確な捉え方というものはなかなか難しいという状況であったかと思います。最近になりまして、例えば、夜の接客を伴うような業態からクラスターが発生しているというような実態であったり、また、病院や施設等のクラスター化などが、事例が出てきてから分析が進んできているというふうに考えております。 恐らく、町なかの状況、また、議員御自身の日常生活の中でも、当時、人が集まるような集会まで全てを止めるというような雰囲気にはなかったのではないかというふうに私は認識いたしております。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) ありがとうございました。市長のお考えはよく分かりました。 水かけ論になってしまいますので、私の意見を申し述べさせていただきたいと思うんですが、私の考えでは、今回のことは失態だというふうに思っていまして、もし副市長や秘書広報課長などにどこかのタイミングで市長が相談をされていたら、多分こんなことにならなかったんじゃないかというふうに思っています。御自身の行動についても、今後はもっとコミュニケーションを取られたらどうかというふうに思います。 また、奈良市PTA連合会の案内文書には、今年は市長の要望を受けて食事を伴う懇親会に切り替えたということが書かれていました。参加者から、主催者は市長だと言われてもおかしくない状況だと私は思います。 懇親会会場である居酒屋の別のお客さんから新型コロナウイルスの感染者が出る可能性もあったわけで、何も起こらなかったことは本当によかったというふうに思っています。 奈良市職員倫理条例の第3条第5項に、「職員は、勤務時間の内外を問わず、自らの行動が公務の信用に影響を与えることを常に認識して行動しなければならない。」とあります。奈良市職員のトップに立つ市長の行動には、さらに重い責任が伴います。今後は、今回のような個人的な付き合いの在り方を考えられて自重されるべきだというふうに思います。よろしくお願いいたします。 では、次の質問に入らせていただきます。 市役所の窓口の閉鎖についてであります。 引き続き、市長にお伺いをいたします。 新型コロナウイルス感染症対策として、奈良市では、4月22日から5月17日までの26日間、市役所の窓口が原則閉鎖されました。そのことに関連して、新型コロナウイルス対策本部の本部長を務められた市長にお伺いをいたします。 4月21日の夕方のテレビ報道を見て、最初こう思いました。市役所の窓口はこんなに簡単に閉鎖するものなんや、そのように思いました。でも、すぐに、おかしいということに気がつきました。窓口が閉鎖され、困り事が相談できないことで追い詰められる市民はいないのだろうか、市民の窓口で相談する権利を行政自らが簡単に奪ってよいのだろうか、そのように思いました。 4月16日に緊急事態宣言が全国に広がり、まさに新型コロナウイルス感染症の影響が様々なところで表面化してきたタイミングでありました。私は何人かの方に尋ねましたが、まずは、窓口閉鎖のことを知らない方が多かったです。そして、窓口閉鎖に対しては、こんな時期だからそれも仕方がないかという少数の意見もありましたが、多くの方からは否定的な反応が返ってきました。医療機関や福祉施設、様々な業種の企業や事業者が必死で頑張っているときに、市民の生活を守る立場の市役所が率先して窓口を閉鎖することは理解し難い、これが代表的な意見でありました。 事実、ネットで調べた限りでは、大津市のように、職員に集団感染が発生したため、やむを得ず市役所の機能を止めた以外は、奈良市のように1か月近くも原則窓口閉鎖に踏み切った市町村を見つけることはできませんでした。 以上のことを踏まえて、伺います。 4月22日に窓口の原則閉鎖が開始されましたが、このことはいつ決定したのでしょうか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 今回の緊急的な措置につきまして、その経緯の御確認ということであります。 まず、この内容については、新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中におきまして、行政としての業務をどのように見直していくかという議論を重ねて、これまで議論を深めてきております。2月25日の庁議後の会議で、初めて窓口時間の短縮について検討するように指示をさせていただき、3月30日には、いわゆる郵送での対応ができる業務を洗い出すようにという指示をさせていただいております。また、4月に入りましてからは、各部局におきまして、手続はするけれども、来庁をしていただかずに、例えば電話やオンラインを含めて対応ができるようなものがないであろうかというようなことを議論させていただいております。 今回も、市民の困り事に対応ができないのではないかというお話がありますが、決して全ての業務を止めるということではありませんで、来庁される方の数を絞るということに主眼がございます。4月21日の対策本部会議の中でも、業務の在り方の根本的な見直しという中で、来庁者の抑制対策、それから職員の勤務体制の見直しということで最終的に判断し、そして決定をさせていただいたということでございます。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) 時系列で経緯を御答弁いただいて、ありがとうございます。 私も、奈良市の対応をずっと時系列で、ホームページは毎日くまなく細かく見ておりますし、県・国の動きも併せて時系列で振り返れるようにファイリングをしています。 その中で、今、市長がおっしゃったことが報道資料として上がっていることも確認しているんですけれども、ただ、2月25日の庁議後の会議でそのような指示をされたことは記録には出ていなかったですので、また議事録を開示請求して確認させていただきたいというふうに思います。 次の質問をしたいのですが、この決定はどのような場でされたのでしょうか、教えてください。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 今、申し上げましたように、最終的には第4回の新型コロナウイルス対策本部会議の中で、来庁者の抑制対策、それから職員の勤務体制という中で決めさせていただいております。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) ありがとうございます。ちょっと時間が押してきましたので、質問を幾つか飛ばしてお聞きしたいのですが、私の考えとしては、明日閉めるというふうになりますと、広報が行き届かない、もう市民に周知をするのは物理的に不可能に近いというふうに思いますので、多分、会議の中で反対意見も出ただろうと思うんですけれども、実際にこれが実行されたということは、本部長である市長の指示があったのかというふうに理解をさせていただこうと思うんですけれども、その中で、この前例が多分ないと思います。ちょっとずっと遡って調べることが不可能でしたので、何人かの方にお聞きして、多分そうであろうという前提の話なんですけれども、前例のない原則窓口閉鎖ということは、奈良市の行政運営についてすごく大きいことやと私は思っているんですけれども、この前例のないことを決められた根拠となる法律は何なんでしょうか、お聞きをしたいと思います。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 私も、御案内のように、調べた限りでは前例はないようには記憶をいたしております。 今回、やはり新型コロナウイルスというもの自体の全容、また特性も十分には把握ができない中で、特に他の自治体でも市役所内での感染などの例もございましたので、やはり命に代えられるものはないということから、非常に急なことでもございましたし、前例もないことではございましたが、最終的には私の判断で決定をさせていただいております。 根拠になる法律があるかということでございますが、明確な定義をしているものはございません。あくまで申し上げれば、地方自治法の中での、その定めにないものについての事務の執行というところであろうかというふうには考えております。 ○議長(森田一成君) 4番山出君。 ◆4番(山出哲史君) 明確な御答弁とは言えなかったというふうに思います。 本当に、繰り返しになりますけれども、市民が困ったときに窓口を利用するというその大きい権利を、明日からということで実行されているわけで、その根拠となる明確なものがないというのは、これは本当に何でもやれるんじゃないかなというふうな危うさを感じます。 実際、地方自治法の中に、市長のやるべき仕事として、事務を執行するという条文があるんですけれども、この窓口を閉めるということは、逆に事務の執行を阻害していることにもなりかねないというふうに思いますので、法律違反なんてことは言うつもりはないんですけれども、本当に今回の窓口閉鎖というのは正しいものだったのかというところは疑念が残るところです。 ということで、もう時間が来ましたので、最後に意見を申し述べたいと思うんですけれども、奈良市における新型コロナウイルス対策のガイドライン(入口プラン)によりますと、フェーズⅢ、感染の蔓延期に入ると再び市役所の窓口が原則閉鎖されることになっています。これは現在、そういう状況にあります。このフェーズⅢ、感染の蔓延期と判断される奈良市のモニタリング指標はそれほど高くない印象です。ということは、簡単にそういう状況になるというふうに私は思います。例えば、1か所か2か所で集団感染が発生したら、すぐにフェーズⅢ、感染の蔓延期に入り、また奈良市の市役所の窓口を閉めるというふうなことになりかねないと思っています。このような簡単な基準の下で再び窓口を閉鎖してよいのでしょうか。 改めて申し上げます。 必ず来ると言われる感染の第2波までに、今回の窓口閉鎖の実施判断が合理的なものであったのかについて、また、他に方法はなかったのか、もっと工夫のできる余地はなかったのかについて検証してください。また、窓口を閉鎖したことに伴う影響を調査する必要があるというふうに考えます。そのことを伝えて、この質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。   (17番 大西淳文君 登壇) ◆17番(大西淳文君) 日本維新の会所属の大西でございます。よろしくお願いいたします。 一問一答で質問させていただきます。 初めに、市長の政治姿勢について質問いたします。 姉妹都市の慶州市から、防護服等の寄贈を賜りました。慶州市長からの心温まるメッセージを拝読させていただいて、本当に感謝申し上げる次第でございます。 さて、本市には、慶州の森、トレドの森、西安の森があるようで、慶州の森は柏木公園内にあると聞きました。それが確かであるならば、その森をどのように復元するかの提示もないまま、森の樹木を伐採し、公園が破壊され、市民に公開された公園の一部が利用禁止となっております。 その一部利用禁止はどの法令のどの条文に基づいて行われているのか質問いたします。 1問目は以上でございます。 ○議長(森田一成君) 市長。   (市長 仲川元庸君 登壇) ◎市長(仲川元庸君) ただいまの大西議員の御質問にお答え申し上げます。 公園の利用制限についての根拠ということでございますが、当該工事につきましては、事前調査に向けた樹木伐採等の工事ということでもありまして、当該工事終了後も都市公園としての供用が継続されることとなることから、当該工事につきましては、都市公園に関する工事であると解しております。 したがいまして、奈良市都市計画公園条例第6条の規定によりまして、利用の禁止等が可能になるものと考えております。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) 見解の違いがあるので、もうこれ以上は申しませんので、ちょっと意見のほうで終わらせたいと思います。 発掘調査は、予算編成や設計に必要な地質調査や地盤調査などと異なり、基礎工事の設計に基づき調査の要不要が判断され、その建設の基礎工事による破壊を前提とした記録工事であるということは、市長も御認識されていると考えます。よって、建てられるか建てられないかという調査ではないとの認識も持っておられると思います。 金曜日の質問の中で、工事の目的は重要であると。そして、4月早々に配当替えを行われてきたことも取り上げられました。 さて、発掘調査は、樹木伐採の前の5月7日にフェンスが設置され、重機での掘削は13日から開始されていると聞いております。その発掘の通知は奈良県知事宛てですが、3月6日、3月定例会の一般質問の3日目に出されています。その通知には、建物の基礎の深さ等の図面も添付されております。また、その通知の中には、工事の目的が児童相談所とはっきりと記載されております。一連で見れば、発掘調査の目的が児童相談所の建設工事であるなら、その発掘調査のための樹木伐採は、児童相談所の建設工事のために行っているのではないでしょうか。そうであれば、都市公園に関する工事ではなく、利用禁止は不当な行政行為になるのではないでしょうか。 それと、3月6日の通知を、議会の議決が終わるまで、あと2週間程度なぜ待てなかったのか。議会軽視という言葉がありますが、どう考えるかは諸先輩の議員の方々に判断を委ねたいと考えます。 市長、ありがとうございました。 次に、新型コロナウイルス感染症対策経費について、教育部長に質問させていただきます。 文部科学省が5月22日に示した学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~「学校の新しい生活様式」~では、「エアコンは室内の空気を循環しているだけで、室内の空気と外気の入替えを行っていないことから、エアコン使用時においても換気は必要です。」と記述されており、「換気は、気候上可能な限り常時、困難な場合はこまめに(30分に1回以上、数分間程度、窓を全開する)、2方向の窓を同時に開けて行うようにします。」などと、エアコンを使う際の具体的な換気方法まで示されています。 本市の対応は、休憩時間に2方向の窓を開け換気するとのことであったと思いますけれども、エアコン使用時にはどのように対応されるのか質問いたします。 ○議長(森田一成君) 教育部長。 ◎教育部長立石堅志君) ただいまの大西議員の御質問にお答えいたします。 エアコン使用時の教室の換気についてということでございます。 エアコン使用時の教室の換気に関しましては、6月4日付、市教委からでございますが、新型コロナウイルス感染症対策下でのエアコンの運用についての中で、教室については、休憩時間等に2方向の窓を開けるなど小まめな換気を心がけるよう各学校に通知しており、それに基づき、各学校で換気を行っていただいているところでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) 気候に関係なく、常時換気はしないということなんでしょうかね。 それと、エアコン使用時にも授業中は換気しないということで間違いございませんでしょうか。 ○議長(森田一成君) 教育部長。 ◎教育部長立石堅志君) ただいまの質問にお答えいたします。 教室につきましては、議員お述べのとおり、気候に合わせて可能な限り常時換気を行うことが望ましいと判断をしております。 エアコンを使用中の授業中も換気することが望ましいものとは考えてございますが、窓の開放による室温の上昇にも注意する必要があることから、授業中は常時窓を開けて運用するのではなく、休憩時間等に2方向の窓を開けることで換気を行うようにしているところでございます。 また、あわせて、この運用につきましては、状況に応じて学校薬剤師等に相談するなどの対応を各学校にお願いしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) ちょっと文科省が示した対応とは異なる対応となりますけれども、それで本当にいいのかなというふうに思います。 可能な限り小まめに窓を開けるということだと思うんですけれども、窓を開ける自然換気では十分な換気が困難であると聞きます。また、天候によりまして十分に窓を開けることも困難な場合も考えられると。幸いにして、本市の教室には換気扇が設置されていると聞き、より安心・安全を確保するために使用すべきであると担当課に連絡させていただきました。 私も学校で換気扇を確認しましたが、相当古い換気扇もありまして、動かないものも多数あるというふうにも聞き及んでおります。このことも踏まえて、担当課においては、学校開始前の5月20日頃から、各学校の換気扇の状態について調査をしていただきましたが、その結果はどうであったのでしょうか、お願いいたします。 ○議長(森田一成君) 教育部長。 ◎教育部長立石堅志君) お答え申し上げます。 自然換気と併用しながら換気扇を活用することについては、本当に有効な方法の一つであると認識してございます。このたび各小・中学校の換気扇設置状況についての調査も行い、故障している換気扇があることも把握してございます。 また、設置されていない教室もございますが、これにつきましては、平成15年以前に建設された校舎については、建築基準法上全ての教室に換気扇を設置する義務はないということから、設置されていないものでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) 法的義務はないということですが、でも既存不適格というふうにはなるんですよね。今、新しい校舎を建てる場合については、必ず教室--教室といいましても、普通教室や音楽室、図工室、コンピューター室、体育館、職員室等の児童・生徒及び職員が通常使用する部屋を指すものであるというふうに、文科省が出されている学校環境衛生管理マニュアルで書かれております。 設置されていないところは平成15年以前ということじゃなしに、平成15年以前に建てられている建築物の学校でも多数の換気扇がついているのではないんでしょうか。そこら辺を確認したいです。 ○議長(森田一成君) 教育部長。 ◎教育部長立石堅志君) 御質問にお答えいたします。 平成15年以前に建築された学校でも換気扇が設置されているのではないかという御質問でございます。 確かに設置されているところもございます。申し訳ございませんが、まだその15年以前の設置数については調査中でございまして、何件あるかについては把握してございませんが、担当課に確認いたしましたら、設置理由は、暖房のときの換気を行うために設置をしているというような報告を受けているところでございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) これ、既存不適格を解消するためにやられたのか、部長が答弁していただいたように、暖房のときに換気扇をつけようという形で、そういうふうにしてやられたのか。全国では非常に換気扇の設置率は低いと。でも、本市においては、換気扇の設置率については全国に比べて高いというふうに私は考えますので、この換気扇をぜひ使って、より安全・安心な学校の生活環境をつくるように努力していただきたいと思うんですけれども、壊れている換気扇という--設置されている換気扇が何台あって、壊れている換気扇は幾らあるのかは把握されていると聞きましたので、その辺の数だけちょっと確認させてください。 ○議長(森田一成君) 教育部長。 ◎教育部長立石堅志君) 今現在のところでございます。設置台数は4,147台の換気扇が設置されておりまして、少し不具合なものを含めまして348台の不具合があるという報告を受けております。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) 設置されている教室、設置されていない教室、設置はされているが壊れている教室、これ、換気扇を使うとなっては、差があってはならないというふうに思うんですよね。だから、換気扇が設置されていて動くんだから、天候の悪い日とか、雨風が入るときとか、当然換気扇を利用すると思うんですよね。もう本当にこの壊れている換気扇を早急に直していただくように対応していただきたいんですけれども、そこら辺は部長、どういうふうにお考えになっておられるんですか。 ○議長(森田一成君) 教育部長。 ◎教育部長立石堅志君) お答え申し上げます。 今回の調査で把握いたしました故障している換気扇につきましては、計画的に修理してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) 計画的にという--いつまでの計画というのが分からない、早急にこれをやっていただきたい。1台当たりが、ちょっと聞いたら、3万5000円ぐらいかかるんじゃないかという、そういうことでございますので、今、三百何ぼということは1000万円は超えるので、普通の修繕というか、今の予算では修繕という形で確保されていると思うんですけれども、それは、この換気扇を修理するための修繕代ではないので、だから、何とか予算確保していただいて、もう早急に対応していただきたいというふうに思います。 市長、どうでしょうか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 確かに、コロナ対策、安心してお子さんを預けていただくという意味では重要なことかと思いますので、別途予算措置も含めて、どこまでできるか最大限考えてみたいと思います。 ○議長(森田一成君) 17番大西君。 ◆17番(大西淳文君) ありがとうございました。 これで私の質問を終わります。 ○議長(森田一成君) 19番酒井君。   (19番 酒井孝江君 登壇) ◆19番(酒井孝江君) 無所属の酒井孝江です。よろしくお願いいたします。 奈良市の5月15日の奈良市における新型コロナウイルス対策のガイドラインで、6月初めからはアフター・コロナと設定されています。奈良市は、第三次産業のサービス業の中でも人が集まる観光業が主力で、大きな打撃を今も受けています。どのように奈良市がアフター・コロナの世界で再編成して進んでいくのかが問われています。 5月8日、24ゲストハウスオーナーでつくる奈良市小規模宿泊業協議会が奈良県に対し、月々かかる家賃や光熱費などの支援を求める要望書、消滅の危機だと支援を求める要望書を、小規模の宿泊施設を救ってくださいと県に提出されました。それからも、緊急事態宣言解除後も奈良市への観光客の出足は戻らず、宿泊業者は困っておられます。宿泊施設補助は施設一律10万円と、部屋ごとに1万円。この宿泊事業者の支援の額の決定過程や、その調査をどのように決定されたのでしょうか。また、どう観光客を呼び戻すのか、市の考えや方針を聞きます。 次に、ネット経由で学校の授業をするGIGAスクールシステムでオンライン授業の予算もついていますが、新聞でも各地の子供たちがネット授業だと疑問部分が分かりにくくなり、授業再開でも困っているという報道がされました。今、一部の子供に光が当たっていて、現実の子供たちの様子が分かっておられないのではという感じがします。授業再開での子供たちの進捗をどのように調査されるのでしょうか。遅れて困っている子供たちの対策をどのようにフォローされるのでしょうか。 次に、市長は、奈良市職員のリモートワークを推進すると表明されていますが、これまでの全国の調査では、家庭でするのはかなり難しいという現実があります。子供たちを必ず保育所に預けるというのもできず、自宅であやしながらしていたらできないという実態が多く報道されました。また、事務所内でしているのと勝手が違い、周囲のヒントもなく、何もかも自分で用意せねばならず、つまずき、時間がかかり過ぎるという問題もあります。実際、リモートワークできるのは、NHKの調査では、勤労者の2割程度だというのが実情です。どのような基準で職員にリモートワークを進められるのでしょうか。 次に、補正予算のJR奈良駅南区画整理事業で、既に終盤になっているのに市債増額8580万円と、かなりの額の市債が増えましたが、その理由は何でしょう。JR奈良駅南区画整理事業の進捗の内容と、市債が増えた経過を説明いただくよう質問します。 次に、木津川市との連携範囲についてお聞きします。 木津川市との消防車共同購入が議案として上がっています。しかし、3月の図書館の共同利用のときも問題だと指摘しましたが、あまりに唐突だし五月雨的で、奈良市と木津川市の連携範囲の話合いや方針についてしっかりとしたものが何もないとしか思えません。特に、消防車は、火災というのは緊急のものだし、どこに置いてどちらが使用するのかも大きな問題です。木津川市との共同行政に関しては、なし崩し的にするのではなく、原則的な基準や範囲を設けるべきではないでしょうか。また、いっときに両市で火事が起きた場合、運用はどのようにされるのでしょうか。 次に、図書館の運営について。 さきの質問に続きますが、図書館の運営について調べると、長崎県大村市の県立・市立一体型図書館ミライonや高知県高知市のオーテピアは、県・市図書館は別ですが、複合施設内にあります。市独自の取組だと、山形県鶴岡市にある致道ライブラリーは、鶴岡市、慶応義塾、東北公益文科大学の3者が連携し、共同運営する図書館です。山口県萩市は2011年、新図書館開館と同時に、市民が組織したNPO萩みんなの図書館の協働での運営を開始しています。 運営協力はいろんな形があります。運営について調べて、木津川市との関係は現在のように1冊ずつ負担金をもらうような形ではなく、共同運営できるはずです。また、連携により、まちの文化的情報拠点や観光情報の発信など様々な可能性が広がると思います。 図書館については、現在、木津川市との関係は、1冊ずつ負担金をもらう形式ですが、どのような貸出しの遅延などの支障や効果があったのでしょうか。 次に、学生100人を雇用すると市長は明言されました。しかし、今回の補正予算にはありません。予算項目は何なのでしょうか。100人雇用というのは漠然としていますが、学生に対する雇用なら、奈良市役所だけでなく、企業も含めた全体での取組が必要だと思います。この効果は何を狙ったものでしょうか。企業と協力する体制を考えておられないのでしょうか。 これで1問目を終わりますが、前に私が質問した、奈良町を検索すると大和郡山市の奈良町が表示される問題を解決していただき、ありがとうございました。 ○議長(森田一成君) 市長。   (市長 仲川元庸君 登壇) ◎市長(仲川元庸君) 宿泊事業者支援についての額の決定、また調査等についてということでありますが、今回の宿泊事業者等への支援金につきましては、市内で旅館、ホテル、簡易宿所を営む155の事業者を想定いたしておりまして、その施設の規模、施設の部屋数等を勘案し、また、他市等の支援の状況なども参考にした中で決定をさせていただいております。その中では、奈良県旅館・ホテル組合が行ったアンケート結果、また、議員から御指摘がありました小規模宿泊業協議会から提出された要望内容等も踏まえて、決定させていただいております。 今後、観光客を呼び戻す方針といたしましては、まずは市内、県内、そして近畿圏という近場を中心といたしまして、その後、段階的に国内全体へ誘客の範囲を広げていきたいというふうに考えております。 次に、リモートワークの基準についてということでありますが、従来の職場を中心とした働き方に加え、新たな働き方の選択肢を示そうとするものでありまして、業務の効率化、また非常時の課題の解決、市民サービスの向上につながる多様な働き方の一つと考えております。基本的には、職員の負担の軽減にもつながるものと考えており、段階的に進めていきたいと考えておりますが、一般的には個人単位で集中して取り組むことで完結ができる作業がまずはなじむと考えておりますが、今後、試行しながら、その範囲も段階的に広げていきたいと考えております。 次に、JR奈良駅南区画整理事業についての御質問であります。 当該事業につきましては、本年3月末段階で、面積ベースでは60%の進捗率となってございます。令和2年度におけます国の社会資本整備総合交付金事業におきまして、国費の認承額が市の当初予算以上でございましたことから、増額補正をする必要性が生じたわけであります。今回の増額する事業費予算のうち市負担分につきましては、財政負担を平準化するなどの理由によりまして、市債発行で対応させていただいたところでございます。 次に、木津川市との連携についてということでありますが、五月雨的ではなく包括的にということであります。まさに御指摘のとおりでございまして、この点につきましては、平成30年1月12日に木津川市との間で包括協定を締結いたしておりまして、今後もこの協定をベースにしながら、各論の様々な連携、協力を図ってまいりたいと考えております。 次に、木津川市と奈良市両方で火災が起きた場合に対応ができるのかということでございますが、相楽中部消防組合とのはしご付消防自動車の共同運用につきましては、連携協約を締結し、細部まで運用計画書を定めた上で、本年11月から奈良市の北消防署に配備し、運用する予定をいたしております。 また、相楽中部消防組合の管内ではしご付消防自動車が必要な火災が発生した場合には、北消防署に配置する当該車両を出動させる考えであります。また、北消防署のはしご車が相楽中部管内に出動中に本市内に必要が生じた場合につきましては、他の消防隊が対応する予定となっており、問題がないと考えております。 次に、学生の雇用についてということでありますが、予算項目につきましては、スピード感を持って対応することが必要と考えたことから、当初予算で計上していた会計年度任用職員の経費を充てさせていただいた次第であります。 また、効果は何を狙っているのかということでありますが、まず、雇用の悪化の状況を踏まえまして、アルバイト先の収入を失うなど経済的に困窮している学生を支援していくという側面とともに、学生の感性や発想力が奈良の地域の活性化につながるということも期待いたしておりまして、そのような取組を狙っているところでございます。 また、企業と協力をしないのかということでありますが、民間企業におかれましても厳しい状況がございますので、まずは市として直接的な支援を行おうということで、今回の事業を計画させていただいた次第でございます。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 教育部長。   (教育部長 立石堅志君 登壇) ◎教育部長立石堅志君) 酒井議員の御質問にお答えいたします。 臨時休業中の学習状況の把握方法と学校再開後の学習支援の方法についてでございます。 臨時休業中の課題の取組や学習の達成の状況につきましては、子供たち一人一人の状況がやはり異なるというふうに考えてございます。このことから、学校再開に当たりましては、各校において確認プリントを実施するなど、学習内容の定着度について、今まで以上に丁寧に確認する必要があると認識してございます。 その上で、ICT機器を活用して授業を工夫するなど、子供たち一人一人の学習状況に合わせ、きめ細やかな学習支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。 続きまして、木津川市との図書館の連携について、それの負担金の割合、また、連携における成果と課題についてという御質問でございます。 木津川市との図書館の連携は、毎年、木津川市民の北部図書館利用に関する覚書の締結により、利用者負担について規定をしてございます。負担金の割合は、北部図書館の年間の貸出者数に対する木津川市民の貸出者数の割合で算出させていただいております。 連携における成果といたしましては、昨年度、木津川市からの負担等も合わせまして北部図書館の増床リニューアルを行い、図書館のサービスの充実を図ることができました。 公共図書館の運営協力は様々でございまして、他市の図書館の事例も参考にしつつ、多くの市民の方に充実した図書館サービスの提供ができるよう、市立図書館の運営を今後も進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(森田一成君) 19番酒井君。 ◆19番(酒井孝江君) ありがとうございました。図書館の共同運営について研究されるように要望します。 これで終わります。ありがとうございました。 ○議長(森田一成君) 16番三橋君。   (16番 三橋和史君 登壇) ◆16番(三橋和史君) 三橋でございます。一問一答方式により、市長に質問します。 議会における指摘事項等の取組状況の把握体制につきましては、本年、令和2年2月10日付文書質問においても言及し、その際は、十分ではないものの、網羅的な一覧表を作成して管理し、各事項の取組状況について議会への報告を徹底することが示され、おおむね取り上げた趣旨に沿う内容の回答があったところであります。 しかしながら、その後におきましては、定例の人事異動により新たに着任した部長や課長等の管理職員が、異動から相当期間が経過しているにもかかわらず、所管事務の課題を適切に認識せず、その解決に向けて職務を遂行することができていない事例が散見されます。しかも、このような事態は毎年のように発生し、中には、異動によって引継ぎが十分でなかったことを理由に、行政執行の怠慢が免責されるものと勘違いしている管理職員も多く、組織として無責任な事務体制が常態化しているものと言わざるを得ません。 人事異動の有無に関わらず、議会に報告されていない案件が多数存在することも、私の調査で明らかになっております。 実際、待機児童問題に関係して、法の趣旨に反して、保護者らの育児短時間勤務制度の利用を妨げている運用実態につきましては、これは1年以上前の令和元年5月14日に総務委員会における副市長答弁として、私の問題提起に対して十分理解している旨を述べ、改善を検討していくという見解を示し、その頃、当時の子ども未来部長は、私に対し、専門家に意見を聞く手続を経たいため、やや遅くなるものの、令和2年4月から運用を改善することで理解を求めたい旨、説明をしておりました。 しかしながら、その後は何らの説明もなかったところ、今日において、いまだにこの運用が改善されていないことが私の調査で発覚し、数日前に現子ども未来部長にこの取組状況を確認したところ、改善するどころか、私に対してあたかも必要な手続として申し述べていた専門家の意見を聞くこともしておらず、この説明は当時の部長が課題を先送りにするために虚偽の説明を行ったものであったということが証明され、市は組織として、この問題を放置してきたことが明らかになったのであります。 当時の子ども未来部長は、現在、市政上の諸課題の取組の滞りがないかを確認し、進捗状況について全庁的に取りまとめるべき総合政策部長ではないのか。現子ども未来部長は、前人事課長として市職員に対し部分休業、育児短時間勤務制度の利用を推奨し、これを利用することによって行政上不利益に取り扱うことはしないと、前述の総務委員会において明言していたのではなかったか。子育て支援を掲げながら、なぜこのような法の趣旨に反する欠陥運用を放置しているのか全く理解することができず、かねてから指摘している健康医療部長のみならず、少なくとも現状のままでは、総合政策部長も、子ども未来部長についても、市の幹部職員としての能力適性に疑問を持たざるを得ません。 また、市民の生命を守る施策として早期の整備を図る旨の議会答弁があった現場急行支援システムにつきましては、2年近く前の平成30年9月10日に私が指摘してから現在までに全く成果が出ていないどころか、危機管理監から異動した消防局幹部は、これに関する議会の会議録さえ確認しておらず、市としての公式見解をたがえ、独自の見解に基づいてこの施策の取組を後退させる方針を軽々に示してきたのであります。 これの所管部署は、消防局のほかに危機管理監でありますが、両部署において必要な連携が図られていない実態が明らかであるほか、財政面での課題について、私から指摘してきたにもかかわらず、財政を所管する総務部との連携も全く図られていないのが実態であります。 これらは一例にすぎないわけでありますが、彼らは、口を開けば常に、検討中である、善処している、努力しているとのたまうわけでありますが、一体、1分で済む仕事を何年先まで検討するというのか。いかに善処しても、いかに努力しても、成果が伴わなければ何の意味もありません。善処した、努力したというのは、成果を示してからおっしゃってもらえればよいのであります。 2月10日付文書質問に対する回答に沿った対応が行われることなく、事態は改善されず、市民生活に直結する市政上の重要な懸案事項が放置され、6月4日に再度文書質問により問うてみても、市からはいまだに回答がない状況でございます。 そこで、お尋ねしますが、全庁的な取組状況を把握し、その上で市長らが各部署に必要な取組を指示する体制や、作成した一覧表に基づいて庁議に懸案事項等を報告し、必要な取組を決定するというような体制を構築しているのでしょうか。簡潔に御答弁ください。 以上、1問目といたします。 ○議長(森田一成君) 市長。   (市長 仲川元庸君 登壇) ◎市長(仲川元庸君) ただいまの三橋議員の御質問にお答え申し上げます。 議会からの指摘事項について、全庁的にどのように把握する体制を確立しているのかということであります。 御指摘のように、本年2月26日付で、頂戴いたしました文書質問の中でも回答いたしておりますように、様式を示し、各部署が責任を持って確認するよう意識づけを行い、状況を把握する体制を整えているところでございます。これによりまして、4月末時点の進捗状況については、5月末までに各部署が確認を行うこととなっております。 また、基本的には、議会における指摘事項等につきまして、議会指摘事項等をはじめ各部署がそれぞれ持つ課題等については、各部署がしっかりと把握、管理し、進捗管理をするべきものであると認識いたしております。 そのことから、全ての項目について取りまとめや確認、指示をしているわけではございませんが、各部署との調整の中で、必要に応じ随時確認等を行わせていただいております。 また、私や副市長からの指摘事項等につきましても、各部署におきまして進捗管理をそれぞれ行っているものと考えております。 ○議長(森田一成君) 16番三橋君。 ◆16番(三橋和史君) 各部署において進捗状況を把握しているということでございますけれども、先ほど提示いたしました一例ではございますけれども、育児短時間勤務制度の利用に関して、また、現場急行支援システムの整備に関して、率直に申し上げて、放置されているに近い状態が続いている。議会でも、本会議、また委員会でも取り上げてきたこういった重要な問題が、いまだ進捗が見えない状況にあるのは確かでございまして、各部署において把握しているということでありますけれども、それが十分ではないという実態にあるとお見受けいたします。 その点について、具体的な改善方法を示していただきたい、いかがでしょう。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 確かに、個別施策で議員から御指摘をいただきましたものの中で、明確な進捗が確認できないものも多々ございます。この点については、各部局でのさらなる進捗管理ということはもちろんでございますが、政策方針を調整する会議等も、市長、副市長が入りまして行っておりますので、優先順位をつけながら、よりしっかりとした進捗管理ができるように体制を改めてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(森田一成君) 16番三橋君。 ◆16番(三橋和史君) その点は必ず実行するように求めておきます。 これまでの指摘事項の一つとして、管理職昇任試験の廃止に対する疑義を呈してまいりましたが、本年、令和2年2月12日の総務委員会において、市からは、それに代わる市職員の法務能力の具備を担保する取組として研修を実施するという方法が示されておりました。この点につきましては、効果的な研修とするため、課題に対するレポートの提出を求めたり、研修の理解度をはかる措置を講じたりすることが検討されている旨、さきの総務委員会で既に答弁がございましたので、その後の検討状況ないし決定した具体的な方針について伺います。 研修の内容として取り扱うべき主な法分野、実施期間や頻度、各回の時間、研修の理解度をはかる具体的な仕組みの内容についてお答えください。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) これも御指摘をいただいておりました、法務能力の担保をどのように図るのかということでございます。これは大変重要なものだと考えておりまして、人事課及び法務ガバナンス課におきまして、管理職を対象に、本年におきましては8月から半年間にわたりまして、おおむね7回から8回をかけまして法務研修の開催を予定いたしているところでございます。 研修に当たりましては、憲法の基本的な考え方についてしっかりと認識を持たせるということはもちろんのこと、住民の権利を制限し義務を課す行政行為をはじめ、行政指導、また行政の裁量などについて、法律上の概念を体系的に理解させるということが重要だと考えております。 また、事例の演習等を通じまして、課題としてレポートを提出させるなど、実務上の課題解決につながる法務能力を醸成していきたいというふうに考えております。 ○議長(森田一成君) 16番三橋君。 ◆16番(三橋和史君) 答弁どおりの内容の研修が行われるとすれば、すばらしい研修になると思います。管理職昇任試験の、これに代わる研修を実現することができるのではないかと期待するものでございます。本年度は、遅くとも8月頃から研修を実施しなければ、期間的に支障が生じるものと思われ、そのことを踏まえると、6月中には具体的な内容を決定し、また講師を務めるべき方を外部から迎えるのか、それとも市職員の人材を充てるのかということも決定していかなければならないものと考えます。特に、講師をいずれの方が務めるかは、この研修が実効的なものとして成功するかどうかの分水嶺となると言っても過言ではありません。 市長自ら、また所管の総合政策部長もよく勉強を深めていただいて、絶対に形骸化した研修とならないように、実効的で有意義な研修として必ず成功させるよう求めておきます。 次に、現場急行支援システムに関してでございますけれども、進捗状況が芳しくないということは、先ほど申し上げました。 この点、財政面から質問をいたします。 現場急行支援システムの整備に関しては、交通管制センター等のシステム改修に1000万円を要するという見解が、県庁ないし奈良県警察本部から出されているということでございます。この1000万円の財源の内訳についてでございますけれども、国が2分の1、県が2分の1、また、それ以外に車載器等につきましては、各事業者が負担するものとされております。主にこの1000万円につきまして、費用対効果の面から県庁は、奈良市内において現場急行支援システムの整備を躊躇しているというような状況が続いており、市消防局が整備を図るという答弁をしているにもかかわらず、進捗が芳しくないのはそのためでもあるというふうに認識をしております。 そこで、お尋ねしますが、この国2分の1・県2分の1の県2分の1、500万円相当額につきましては、奈良市内の交差点、あるいは路線で整備するわけですから、市民が著しく恩恵を受ける施策でございますから、奈良市の負担として整備を求めていく考えはないのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) 御案内のように、現状は国・県の費用負担ということになっておりまして、県として、やるという方向性があれば、その中でどう協力をしていくかということは、いろいろな可能性も考えられるかなというふうには思うんですが、現状、県が意思決定、前向きにやっていこうという判断をなさっていないというところで、市がそれを乗り越えて、国と市でタッグを組んでやるというのは、現実的にはなかなか難しいところではあると思っております。 費用的には、今おっしゃっていただいたような、仮に1000万円の半額であれば、その効果ということを考えれば、十分市民には理解が得られる範囲の内容ではあるというふうには認識をいたしております。 ○議長(森田一成君) 16番三橋君。 ◆16番(三橋和史君) 奈良県が躊躇しているというのは、正確な表現ではございませんで、奈良県交通安全計画においては、既に整備を図る旨を明記されている。しかしながら、県庁のずさんな事務体制によって、また、これも人事異動によって、本年度も県庁消防救急課の課長に人事異動があったということで、また消防局からの協議は、社交辞令から始まって、挨拶をして、また出張からそれで戻ってきている。話はまた一からになっている。こういった実態がございますので、奈良県としては整備を図る旨を明記しているけれども、実態としては、一職員のそのずさんな行政執行の体制に阻まれている。 これは、市民の命を守る施策なんですね。ぜひ奈良市がその500万円を負担してでもこの整備を図っていただきたい旨を県庁に伝えていただきたい。その旨、いかがですか。 ○議長(森田一成君) 市長。 ◎市長(仲川元庸君) また県の担当者の方が異動する前に、一度しっかりと意見交換をさせていただきたいというふうに思っております。 ○議長(森田一成君) 16番三橋君。
    ◆16番(三橋和史君) もう異動しているんですよ。4月に異動して、その後、消防局との協議が進捗していないという状況でありますので、その点、伝えていただきたいという質問なんです。 もう一度再質問、その点だけ、いかがですか。 ○議長(森田一成君) 時間が来ております。(三橋和史議員「いや、答弁になっていなかったからですよ」と呼ぶ)いやいや。(三橋和史議員「駄目なんですか、答弁漏れですよ」と呼ぶ) もう既に時間が来ておりますので、答弁漏れとは判断いたしません。(三橋和史議員「そうですか、はい。それでは質問を終わります。以上です、ありがとうございました」と呼ぶ) 以上で質疑並びに一般質問を終結いたします。----------------------------------- ○議長(森田一成君) 22番八尾君。 ◆22番(八尾俊宏君) 動議を提出いたします。 ただいま議題にされております日程第1、議案第60号より第68号までの9議案につきましては、10名の委員をもって構成する補正予算等特別委員会を設置して、これに付託されたいと存じます。 各位の御賛同をお願いいたします。 ○議長(森田一成君) 27番田畑君。 ◆27番(田畑日佐恵君) ただいまの動議に賛成いたします。 ○議長(森田一成君) ただいま22番八尾君より、日程第1、議案第60号より第68号までの9議案については、10名の委員をもって構成する補正予算等特別委員会を設置して、これに付託されたいとの動議が提出され、賛成者もあり、動議は成立いたしました。 よって、本動議を直ちに議題といたします。 本動議のとおり決することにいたしまして御異議ございませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(森田一成君) 異議なしと認めます。 よって、そのように決定いたします。----------------------------------- △補正予算等特別委員会の委員の選任について ○議長(森田一成君) ただいま設置されました補正予算等特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、  4番  山出君    5番  林君     7番  阪本君  8番  山本直子君  10番  山本憲宥君  11番  太田君  26番  藤田君    28番  九里君    29番  三浦君  30番  松石君 以上10名の方を補正予算等特別委員会の委員に指名いたします。----------------------------------- △補正予算等特別委員会の委員の選任   議長指名どおり選任----------------------------------- ○議長(森田一成君) 以上で本日の日程は終了いたしましたので、本日の会議はこれで閉じることにいたします。 なお、補正予算等特別委員会に付託いたしました審議の関係もありますので、明日より本会議を休会いたしたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(森田一成君) 異議なしと認めます。 よって、そのように決定いたします。 なお、本会議の再開につきましては、改めて御通知申し上げます。 本日はこれで散会いたします。   午前11時40分 散会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。             奈良市議会議長   森田一成             奈良市議会議員   塚本 勝             奈良市議会議員   大西淳文             奈良市議会議員   松石聖一...