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12月18日-05号

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  1. 奈良市議会 1996-12-18
    12月18日-05号


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    平成 8年 12月 定例会平成8年奈良市議会12月定例会会議録(第5号)---------------------------------------   平成8年12月18日(水曜日)午後2時53分開議--------------------------------------- 議事日程  日程第1 報告第30号  平成7年度奈良市歳入歳出決算の認定について  日程第2 議案第107号 助役の選任について  日程第3 議案第108号 収入役の選任について  日程第4 議案第99号  平成8年度奈良市一般会計補正予算(第5号)       議案第100号 平成8年度奈良市下水道事業費特別会計補正予算(第3号)       議案第101号 平成8年度奈良市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)       議案第102号 平成8年度奈良市土地区画整理事業特別会計補正予算(第3号)       議案第103号 平成8年度奈良市市街地再開発事業特別会計補正予算(第1号)       議案第104号 平成8年度奈良市宅地造成事業費特別会計補正予算(第1号)       議案第105号 平成8年度奈良市水道事業会計補正予算(第2号)       議案第106号 奈良市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について--------------------------------------- 本日の会議に付した事件  第1、報告 決算特別委員会の正副委員長の互選報告について  第2、日程に同じ---------------------------------------  第3、動議 オリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議  第4、閉会中継続調査申し出について--------------------------------------- 出席議員(43名)              1番  榧木義秀君              2番  池田慎久君              3番  山中賢司君              4番  森田一成君              5番  竹内成之君              6番  蔵之上政春君              7番  金野秀一君              8番  大井国崇君              9番  岡田佐代子君             10番  松村和夫君             11番  山口裕司君             13番  矢追勇夫君             14番  松田末作君             15番  峠 宏明君             16番  上原 雋君             17番  森 純男君             18番  山口 誠君             19番  船越義治君             20番  島崎光治君             21番  松石聖一君             22番  黒川恵三君             23番  田中美智子君             24番  原田栄子君             25番  中西義次君             26番  山本 清君             27番  吉田文彦君             28番  米澤 保君             29番  堀田征男君             30番  福西 靖君             31番  北尾好章君             32番  岡本志郎君             33番  大谷 督君             34番  日和佐穣甫君             35番  小林照代君             36番  横田利孝君             37番  中村誠一君             38番  扇田善次君             39番  小嶋高年君             40番  浅川清一君             41番  中村重信君             42番  和田晴夫君             43番  横井健二君             44番  橋本和信君 欠席議員(1名)             12番  中村篤子--------------------------------------- 説明のため出席した者            市長       大川靖則君            助役       桐木 弘君            助役       山中 俊彦            収入役      岩井健司君            企画部長     南田昭典君            総務部長     河村 武君            税務部長     酒井吉男君            市民部長     南 哲也君            民生部長     道地義弘君            福祉部長     高橋央生君            環境清美部長   香村侃彦君            経済部長     村田勝彦君            建設部長     藤澤久男君            都市計画部長   吉田信博君            都市整備部長   吉村隼鷹君            水道局長     辻谷清和君            給水部長     木田 享君            浄水部長     木村誠二君            消防長      林 茂樹君            教育委員長    青山 茂君            教育長      河合利一君            教育総務部長   北尾義次君            社会教育部長   喜夛仲卯太郎君            監査委員     玉川 孝君            財政課長     中井正一君--------------------------------------- 議会事務局職員出席者            議会事務局長   村田昌三            庶務課長     林 英典            議事課長     遠藤忠臣            調査課長     福田惠一            議事課長補佐   福井 進            調査課長補佐   吉村安弘            議事係長     加井康章            速記       谷口藤男---------------------------------------  午後二時五十三分 開議 ○議長(中村誠一君) 休会前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △報告 決算特別委員会の正副委員長の互選報告について ○議長(中村誠一君) 私より御報告申し上げます。 去る十日の本会議において設置されました決算特別委員会の委員長に二十九番堀田君、副委員長に三番山中君がそれぞれ互選されました。--------------------------------------- ○議長(中村誠一君) 次に、お手元に配付いたしておりますとおり、去る十日の本会議において決算特別委員会に付託いたしました案件について、委員長から議長あて審査の結果報告書が提出されております。 以上、御報告申し上げます。--------------------------------------- △日程第一 報告第三十号 平成七年度奈良市歳入歳出決算の認定について ○議長(中村誠一君) 日程に入ります。 日程第一、報告第三十号 平成七年度奈良市歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。 本案は去る十日の本会議において決算特別委員会に付託いたしました案件でありますので、これより委員長の報告を求めます。 二十九番堀田君。  (二十九番 堀田征男君 登壇) ◆二十九番(堀田征男君) 私より、去る十二月十日の本会議におきまして決算特別委員会に付託を受けました報告第三十号 平成七年度奈良市歳入歳出決算の認定について、審査の経過及び結果について御報告申し上げます。 委員会は、去る十二月十日、十二日、十三日及び十六日の四日間間催し、理事者より提出されました支出命令書その他関係書類監査委員の意見書も参考にし、さらに必要な資料の提出を求め、慎重に審査いたしました。 以下、審査の概要について申し上げます。 まず、一般会計決算についてでありますが、市税の累積滞納額が増加しているが、今後の収納率向上対策について質問があり、理事者より、市税の滞納については、これまで各種の対策を実施し徴収に努めているが、平成九年度から大口滞納整理特別チームを編成し、特に、新規の大口滞納を中心に、早い時期から納税折衝を重ねるとともに財産調査等を行い、累増を未然に抑えたいとの答弁がありました。 次に、財政健全化を図るため、経常収支比率等における目標数値の設定及び補助金等の見直しについて質問があり、理事者より、経常収支比率については、できれば今後五年間で弾力的運用が可能なラインまで持っていきたい。公債費比率については、借りかえを行い、前年度に比べ低下したが、今後、予算において優先順位をつけて起債対応の制限をしていきたい。また、補助金等については、市が独自に主体的に出しているものについて、その中身を精査していくとの答弁がありました。委員より、市財政の硬直化は構造的なものであり、補助金等の見直しに加え、社会教育体育施設等公共施設管理運営経費と使用料のあり方について再検討し、また職員の時間外勤務手当については、職員の適正配置に努めること等により精査に努められたいとの意見がありました。 次に、審議会等への女性委員の登用について質問があり、理事者より、女性委員の占める比率は非常に低いことから、現在、奈良市女性施策推進懇話会女性委員適正比率について検討しており、近く答申が出されるとの答弁がありました。委員より、審議会の内容によっては年齢構成も考慮し、女性や若い人たちの意見が反映できるよう進められたいとの要望がありました。 次に、自治会のボランティア活動中の事故に対する保険・共済制度について質問があり、理事者より、現在は補償等の制度はないが、民間の自治会活動保険制度に加入している自治会もあることから、当該制度の情報提供に努めたいとの答弁がありました。委員より、今後、ボランティアの位置づけも広くなってくると考えられることから、北和都市連合交通災害共済制度の中で導入が図れないか、検討されたいとの要望がありました。 次に、中国文化村の事業進捗について質問があり、理事者より、中国文化村は平成五年十二月にシンボルエリア、約二十七ヘクタールについて開発許可がおりた後、設計及びソフトプランの計画・立案等に取り組み中国政府関係機関との調整も行っていると聞いているが、昨今の経済情勢もあり、今のところ着手に至っていない。今後は、当該事業の進展について県とも十分に協議していきたいとの答弁がありました。 次に、在宅老人配食サービス事業の現況と公設民営力式の導入について質問があり、理事者より、本事業は平成六年度から実施され、現在、一日当たり二百三十三食まで可能である。来年四月からは、ならやま園においても実施する予定であり、当面は三ヵ所の社会福祉法人で対応が可能と考える。今後、高齢者の増加による需要増が見込まれるので、将来的には公設民営方式も含め検討していきたいとの答弁がありました。 次に、ひとり暮らし老人対策について質問があり、理事者より、六十五歳以上のひとり暮らし老人は十二月一日現在で三千七百二十三人であり、万年青年クラブによる友愛訪問のほか、緊急通報システムの設置、福祉電話の設置、また介護支援センターホームヘルプサービス業務を実施しているとの答弁がありました。 次に、ひとり暮らし生活保護受給者等への訪問活動の充実について質問があり、理事者より、現在は受給者の状況により訪問を実施しているが、今後、高齢単身者病弱単身者障害者等に対して活発な訪問調査を行い、医療機関とも連携を深めて、的確な病状把握に努めるとともに、地区民生委員の協力を得ながら実態把握に努めたいとの答弁がありました。 次に、精神障害者施策について質問があり、理事者より、現在は医療費助成のほか、作業所の運営費助成や奈良市障害者家族の会への活動補助を実施している。精神障害者福祉施策については、奈良市障害者福祉基本計画に既に盛り込まれており、今後、実施計画において検討するとの答弁がありました。委員より、精神障害者については、他の障害者福祉施策に比べ非常におくれているので、今後、より一層の充実を図られたいとの要望がありました。 次に、ごみ減量・再資源化の取り組みについて質問があり、理事者より、紙・布類の集団資源回収助成事業、空き缶・空き瓶分別収集モデル事業ごみ処理機器購入助成等の事業を推進している。本年十一月から環境清美工場へごみを自己搬入する際、計量前に資源回収場で再資源化物の回収を実施し、また、回収場の位置がよくわかるように誘導ライン、看板を設置した。さらに、家具・家電製品等大型ごみの中で再生可能なものについては回収等を行い、福祉団体によるリサイクルショップに提供しているとの答弁がありました。 次に、ごみの自己搬入時における計量方法の見直しについて質問があり、理事者より、従来、総重量から車検証記載の車両総重量を差し引くという方法で計量しているが、近年、車にAV機器等附属品を搭載し、実際の重量とに差が生じているケースがあり、正確なごみ搬大量を計算するため、本年十二月十六日から、ごみ搬入の前後二度計量を実施していくとの答弁がありました。 次に、事業系ごみ分別収集取り組みについて質問があり、理事者より、事業系ごみは平成七年度で搬入量の三八%であり、家庭系ごみに比べて分別排出への協力度合いは低いものと考える。市内の大規模事業所に対しては、廃棄物管理責任者の選任、ごみ減量計画の作成を義務づけている一方、全事業所に対し、ごみの適正処理と減量化に積極的に協力を求めるため、今後とも啓発と指導に努めたい。また、事業系ごみの収集を行う収集運搬許可業者に対して、分別搬入文書指導等を行っているとの答弁がありました。 次に、東部地域を中心としたイノシシによる被害対策について質問があり、理事者より、イノシシによる水稲の被害面積は、平成七年度二・三ヘクタール、平成八年度三・六ヘクタールとふえてきている。対策としては、従来からのトタンさくのほか、養殖用のノリ網の中古品が安価で、防止対策として大きな効果があり、農家に紹介を行っているとの答弁がありました。委員より、より効果のある電気さくの設置に対する補助を検討されたいとの要望がありました。 次に、奈良大和路キャンペーン期間中のアンケート調査について質問があり、理事者より、今後の観光客誘致のための資料とするものである。近年は、従来の団体旅行型から参加体験型等、多様化してきており、これに対応するため情報収集を図るべく、調査内容について十分検討したいとの答弁がありました。 次に、大和中央道の予算の執行内容及び今後の事業進捗について質問があり、理事者より、平成七年度執行額は、街路改良工事、延長百四十五メートル分、土地開発公社からの用地買い戻し百十四平方メートル分及び用地国債返済分を含め三億八千百六十一万六千八百二十五円である。今後は、現在施工中の秋篠工区、延長四百二十三メートルについては、平成九年度までに完了し、引き続き、秋篠町から敷島町を経て西大寺赤田町までの延長八百三十メートル区間の事業に取り組むべく、地元自治会と協議に入る予定である。また、菅原工区についても用地買収に積極的に取り組んでいくとの答弁がありました。 次に、都市計画道路三条法華寺線早期整備について質問があり、理事者より、三条通りから大宮通りまでの二百七十メートルは既に完成し、残りの国道二十四号線までの三百八十メートルについては用地買収が完了している。近鉄線との交差部分アンダーパスとする立体交差とし、踏切南北の沿道の利便を確保するためのアクセス道路である佐保川線と一体的に整備したい。佐保川線については、平成九年度に事業認可を得て、用地買収に全力を挙げたいとの答弁がありました。委員より、佐保川線用地買収三条法華寺線立体交差事業を並行して進めるなどして早期完成を実現されたい。また同時に、市庁舎東側の入り口との取りつけ道路については、庁舎への流れがスムーズになる方法等、十分検討されたいとの要望がありました。 次に、震災対策取り組みについて質問があり、理事者より、平成七年度において地域防災計画見直し調査の中で、マグニチュード七・一の直下型地震による被害想定調査を行った。また、消防面においては、高度救助用資機材、支援車及び災害対応特殊救急車両を装備するとともに、自然水利、防火水槽の再調査を行った。防火水槽については、今後、年次計画を立て、耐震防火水槽も含め、年間十ヵ所程度の設置を行っていきたいとの答弁がありました。委員より、耐震防火水槽は非常時の飲料水として利用できるよう検討されたいとの要望がありました。 次に、春日中学校夜間学級に多くの元中国残留孤児等が在籍している現状にあることから、公的援助により日本語学習の場を創設するべきではないかとの質問があり、理事者より、夜間学級義務教育を受けられなかった人たちのために設置したものであるが、現在は、本来の目的以外にも、帰国子女の受け皿となっている。日本語学習の場の設置については、市としては今年度も国際理解協会日本語教室講座事業に補助を行っているが、県教育委員会へ設置されるよう、再三、申し入れをし、今後も努力していきたいとの答弁がありました。 次に、不登校児童を対象にした適応指導教室の今後の見通しについて質問があり、理事者より、平成六年九月から文部省の調査研究委託を受けて事業を開始し、平成七年度は十六人、延べ五百四十三人の参加があった。参加者や保護者の評価が高いことから、平成八年度末ではさらに参加増が見込まれる。現在はカウンセラー二人、指導主事二人で週二回実施しているが、現状では約二十人程度の指導が限界であることから、施設及びスタッフの確保について、現在検討中であるとの答弁がありました。 次に、東市校区における公民館分館早期建設について質問があり、理事者より、公民館分館地区公民館補完施設として、また地域のコミュニティーの場として位置づけ、各小学校区に一館をめどに配置をしているが、未設置校区においては、いずれも用地の確保に苦慮しており、東市校区についても自治会等の協力を得ながら用地の確保に努めていくとの答弁がありました。 次に、仮称奈良市民ホール完成後の管理運営について質問があり、理事者より、管理運営費は、概算で年間八億ないし十億円程度かかるものと予測しており、従来の貸し館運営という形では乗り切れないと考える。管理運営については、第三セクター方式も視野に入れた中で、今後、企画運営委員会的なものを設置し、検討していきたいとの答弁がありました。 次に、特別会計決算についてでありますが、住宅新築資金等貸付金特別会計収入未済額の実態と対応について質問があり、理事者より、平成七年度末の未済額は五億五千三百七十六万五千四十五円であり、そのうち約一億七千八百二十一万五千円は借り受け人の死亡、破産等により、今後の回収が困難と予想されるが、連帯保証人に対する指導、訴訟等により回収に努めたい。残りの額については、督促、催告、訴訟等により回収可能と考えているとの答弁がありました。 次に、国民健康保険証の未交付件数短期保険証の交付について質問があり、理事者より、平成七年度の最終末交付件数は百四十八件であったが、その後の調査で八十三世帯が他の社会保険に加入していることが判明し、六十五世帯が未交付世帯である。短期保険証の交付は、あくまでも負担の公平化を図るために行うもので、全国的に保険料の収納率が低下していることから、厚生省より被保険者資格証明書、または二ヵ月及び三ヵ月の短期保険証で対応せよとのことであったが、本市では現在、六ヵ月を適用しているとの答弁がありました。 委員より、保険証の未交付は問題である。減免等の措置を考えるべきではないかとの質問があり、理事者より、応益応能の負担原則が第一であるが、診察を受けなければ生命に危険があるということになれば、短期交付の中でケース・バイ・ケースで対応しているのが実態であるとの答弁がありました。 次に、近鉄学園前駅南地区第一種市街地再開発事業について質問があり、理事者より、駅前広場の拡張整備に伴い、ターミナル機能の充実及び奥柳登美ケ丘線交通渋滞の緩和や南北を結ぶ歩行者動線の整備が図れる。また、駅前の市道の急勾配かつ急カーブの解消や駅舎に沿った歩行者道の整備により、歩行者に優しいまちとなる。さらに、文化活動拠点としての公民館・市民ホール行政サービス機能である西部出張所水道局西部営業所等を一体的に配置することにより、学園前南地区の活性化とともに、西部地域まちづくりの中心核ができ上がることが主なメリットであるとの答弁がありました。委員より、地元から要望のあるエスカレーターの設置、駅舎の改修について、また現西部出張所等の跡地の活用について意見がありました。 以上が審査の概要でありますが、採決いたしましたところ、一般会計決算国民健康保険特別会計決算土地区画整理事業特別会計決算、市街地再開発事業特別会計決算については、いずれも多数をもって認定すべきものと決定し、残余の下水道事業費特別会計決算外特別会計決算については、いずれも満場一致をもって認定すべきものと決定した次第であります。 以上のごとく審査を終えたところでありますが、理事者におかれましては、委員会の審査過程における指摘事項、要望のありました点を謙虚に受けとめて、今後の市政運営に努められるよう要望する次第であります。 以上で決算特別委員会の報告を終わります。 ○議長(中村誠一君) ただいま決算特別委員長より報告がありましたが、委員長の報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 質疑なしと認めます。 これより討論を行います。 通告がございますので発言を許します。 十一番山口裕司君。  (十一番 山口裕司君 登壇) ◆十一番(山口裕司君) 私は、日本共産党奈良会議員団を代表し、報告第三十号 平成七年度奈良市入歳出決算のうち、奈良市一般会計歳入歳出決算国民健康保険特別会計歳入歳出決算土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算、市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定に反対いたします。残余の決算については賛成いたします。 以下、その理由を述べます。 まず初めに、一般会計決算についてです。収支の状況は、実質収支も単年度収支も黒字となりましたが、積立金二十億円の取り崩しを勘案した実質単年度収支は十三億一千万円の赤字となり、六年連続の赤字決算になりました。公債費比率も前年度より〇・三%減少したとはいえ一八・八%であり、議会事務局作成決算資料によれば、類似都市三十二のうち三十二番目という断トツの悪さです。しかも、公債依存率が二四・一%で、借金に頼る財政が加速度を増して進行しています。加えて、起債許可制限比率は一六・五%で、起債制限団体になる可能性もあります。また、経常収支比率は目安とされている八〇%をはるかに超える九三・六%で、市民の切実な願いにこたえるための市政にゆとりがなくなってきています。 我が党は従来から、こうした市財政の悪化の原因として、奈良市が、第一に、国の言いなりになる行政を推し進めてきたこと、第二に、バブル崩壊後もJR奈良駅前など、駅前を中心としたゼネコン奉仕の大規模なプロジェクト事業を続けてきたこと、第三に、肥大化した同和事業に莫大な投資を続けてきたことなどを繰り返し指摘をしてきました。 こうした行き詰まりは、本会議の我が党議員の代表質問でも明らかになりました。JR奈良駅前のまちづくりについても、膨大な税金を投入するにもかかわらず、市民余暇センターや高度情報・交通複合センターなどの施設建設は、いまだに企業側と明確な約束ができていないとなっており、その計画は極めてあいまいと言わざるを得ません。学者、文化人、市民などによる第三者機関をつくり、抜本的に見直すことが求められています。 同和事業は、他自治体が一般施策へ移行を進める中、奈良市はいまだに残事業を多く残し、ここ数年は毎年八十億円を超える支出を続けています。一日も早く、肥大化した同和事業を終結させ、必要なものは一般施策で行うことが求められています。 ところが、理事者は財政危機を認識していると言いながら、その真の原因にメスを入れようとせず、依然として、大規模開発中心の市政を続けようとしています。そして、財政再建を行政リストラで乗り切ろうとしています。これは、結局は、既に先例の自治体の実践結果に見られるように、市民の暮らしや福祉を犠牲にし、また、市職員に労働強化や労働条件の改悪を押しつけることになります。 市民の暮らしは、今、国の国民いじめの悪政と不況のもとで大変深刻な状態にあります。本会議での質疑や決算委員会でも明らかになったように、学校現場ではトイレなど、子供たちの立場に立った教育環境の整備がおくれています。特別養護老人ホームの待機者は三百名を超えています。保育所待機児童は四百名を超えています。長引く不況と大規模店の進出、また「O157」の影響などにより、中小零細業者の営業と暮らしは大変です。こんなときだからこそ、こうした問題の解決に、住民が主人公の立場に立った施策の拡充こそが求められていたはずです。 しかし、平成七年度決算を見る限り、ゼネコン優遇の大規模プロジェクトや肥大化した同和事業が市財政を硬直化させ、その結果、市民の身近で切実な願いや要求を具体化する財政にゆとりがなくなった決算と言わざるを得ません。改めて、我が党は市民本位の市政への根本的な転換を求めます。 次に、国民健康保険特別会計決算についてです。国民健康保険については、固定資産税の資産割の料率を下げたことは評価いたしますが、均等割が引き上げられたことにより、低所得者の負担が大きくなりました。また、本決算では七億三千二百万円の黒字となりました。保険料を引き下げるなど、黒字の分は加入者に返すべきです。また、短期保険証の発行などをせずに、すべての加入者に保険証を発行すべきです。 土地区画整理事業特別会計決算、市街地再開発事業特別会計決算については、従来から我が党は繰り返し意見を述べてきました。また、先ほどの一般会計に対する意見の中でも触れましたので省略をいたしますが、新たに取りかかっているJR奈良南側の土地区画整理事業については、JR奈良駅前や近鉄西大寺駅南側の土地区画整理事業の教訓を踏まえ、住民が主人公のまちづくりを徹底して進めるよう主張いたします。 以上で私の討論を終わります。 ○議長(中村誠一君) 他に討論はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 討論なしと認めます。 これより採決いたします。 採決は分割して行います。 まず、一般会計決算国民健康保険特別会計決算土地区画整理事業特別会計決算及び市街地再開発事業特別会計決算の四会計決算を一括して採決いたします。 本案に対する委員長の報告は、いずれも認定であります。 委員長報告どおり、いずれも認定することに賛成の方の起立を求めます。  (賛成者 起立) ○議長(中村誠一君) 起立多数であります。 よって一般会計決算国民健康保険特別会計決算土地区画整理事業特別会計決算及び市街地再開発事業特別会計決算の四会計決算は、いずれも委員長報告どおり認定することに決定いたしました。--------------------------------------- △報告第三十号  平成七年度奈良市歳入歳出決算の認定についてのうち  一般会計決算 外三件   委員長報告どおり認定と決定--------------------------------------- ○議長(中村誠一君) 次に、残余の特別会計決算、すなわち下水道事業費特別会計決算、生業資金貸付金特別会計決算住宅新築資金等貸付金特別会計決算、火災共済事業特別会計決算、老人保健特別会計決算、公共用地取得事業特別会計決算及び福祉資金貸付金特別会計決算、以上七特別会計決算を一括して採決いたします。 本案に対する委員長の報告は、いずれも認定であります。 委員長報告どおり、いずれも認定することに決しまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よって下水道事業費特別会計決算外特別会計決算は、いずれも委員長報告どおり認定することに決定いたしました。--------------------------------------- △報告第三十号  平成七年度奈良市歳入歳出決算の認定についてのうち  下水道事業費特別会計決算 外六件   委員長報告どおり認定と決定---------------------------------------  (助役 桐木 弘君、収入役 岩井健司君 退場) △日程第二 議案第百七号 助役の選任について ○議長(中村誠一君) 次に、日程第二、議案第百七号 助役の選任についてを議題といたします。 提案者の説明を求めます。 市長。  (市長 大川靖則君 登壇)
    ◎市長(大川靖則君) ただいま御上程に相なりました案件は、助役の選任についてであります。 桐木 弘助役の任期が、本日の十二月十八日をもって満了となるのでありますが、桐木 弘君は、過去四年の間、助役として、その責任を十分果たしており、また人柄も既に御承知いただいているとおりでございまして、助役として適任者でありますので、同君を再び助役に選任いたしたく存じております。 本選任につきまして、よろしく御同意を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。 ○議長(中村誠一君) お諮りいたします。 本案は原案に同意することに決しまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よって議案第百七号は、原案に同意することに決定いたしました。--------------------------------------- △議案第百七号  助役の選任について  原案同意と決定---------------------------------------  (助役 桐木 弘君 入場) △あいさつ ○議長(中村誠一君) ただいま選任に同意いたしました桐木 弘君よりごあいさつがございます。 ◎助役(桐木弘君) 一言ごあいさつ申し上げます。 ただいまは私の助役選任に対しまして、議員皆様方より御同意をいただき、本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げる次第でございます。 さて、市長も常々申されておりますように、今期は二十一世紀へのかけ橋となるべき大事な時期でございます。初心に返り、心を引き締めまして、市長の指導を仰ぎながら、この職務を全うしてまいりたいなと思う次第でございます。 議員皆様方におかれましては、より一層の御厚情と御指導、御鞭撻をお願い申し上げまして、甚だ簡単ではございますが、お礼のあいさつにさせていただく次第でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。(拍手)--------------------------------------- △日程第三 議案第百八号 収入役の選任について ○議長(中村誠一君) 次に、日程第三、議案第百八号 収入役の選任についてを議題といたします。 提案者の説明を求めます。 市長。  (市長 大川靖則君 登壇) ◎市長(大川靖則君) ただいま御上程に相なりました案件は、収入役の選任についてであります。 岩井健司収入役の任期が、本日の十二月十八日付をもって満了となるのでありますが、岩井健司君は、過去四年の間、収入役としての使命を果たし、また人柄も既に御承知いただいているところでございまして、収入役として適任者でありますので、同君を再び収入役に選任いたしたく存じます。 本選任につきまして、よろしく御同意陽りますようお願い申し上げる次第でございます。 ○議長(中村誠一君) お諮りいたします。 本案は原案に同意することに決しまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よって議案第百八号は、原案に同意することに決定いたしました。--------------------------------------- △議案第百八号  収入役の選任について  原案同意と決定---------------------------------------  (収入役 岩井健司君 入場) △あいさつ ○議長(中村誠一君) ただいま選任に同意いたしました岩井健司君よりごあいさつがございます。 ◎収入役(岩井健司君) 一言お礼を申し上げます。 ただいまは、不肖私の収入役の選任に際しまして、議員皆さん方の御同意を限り、まことにありがとうございました。 拝命をいたしました以上は、奈良市政進展のため、心新たに全力でまいりたいと思っております。至らぬ私ではございますが、どうか皆さん方のなおー層の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げまして、一言お礼のごあいさつといたします。 ありがとうございました。(拍手)--------------------------------------- △日程第四 議案第九十九号 平成八年度奈良市一般会計補正予算(第五号) 外七件 ○議長(中村誠一君) 次に、日程第四、議案第九十九号 平成八年度奈良市一般会計補正予算より議案第百六号までの八議案を一括して議題といたします。 提案者の説明を求めます。 市長。  (市長 大川靖則君 登壇) ◎市長(大川靖則君) ただいま一括御上程に相なりました案件につきまして御説明申し上げます。 まず、議案第九十九号から第百五号までの各会計の補正予算並びに第百六号 奈良市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正についてであります。 人事院は、去る八月一日、政府に対し、国家公務員の給与の引き上げを平成八年日月にさかのぼって実施する人事院勧告を行い、政府は、これを受けて国家公務員の給与改定の法案を提出し、成立したところであります。 したがいまして、本市におきましても、国に準じて一般職及び企業職員の給与についての給料表、扶養手当及び宿日直手当等の改定を行い、平均〇・九五%の引き上げをする措置を講じた次第であります。 また、これが実施に伴う所要経費につきましては、既計上の人件費を精査し、その不足額を補正することとし、一般会計及び四特別会計で三億六千五百五十万円の補正措置を講じた次第であります。 また、公営企業会計の宅地造成事業費会計につきましては、既計上の人件費の精査を行い、千百四十万円の減額措置を、また、水道事業会計につきましても、同じく精査を行うことにより、四千百三十七万八千円の減額措置をとらせていただいた次第であります。 以上、一括御上程に相なりました案件につきまして、その概要を申し上げた次第でございます。 よろしく御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(中村誠一君) 質疑に入ります。 質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 質疑なしと認めます。 二番池田君。 ◆二番(池田慎久君) 動議を提出いたします。 ただいま議題にされております日程第四、議案第九十九号外七議案につきましては、委員会付託を省略されたいと存じます。 各位の御賛同をお願いいたします。 ○議長(中村誠一君) 二十番島崎君。 ◆二十番(島崎光治君) ただいまの動議に賛成いたします。 ○議長(中村誠一君) ただいま二番池田君より、日程第四、議案第九十九号外七議案については委員会付託を省略されたいとの動議が提出され、賛成者もあり動議は成立いたしました。 よって本動議を直ちに議題といたします。 本動議のとおり決することにいたしまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よってそのように決定いたします。 これより討論を行います。 討論は一括して行います。 討論はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 討論なしと認めます。 これより採決いたします。 採決は、議案第九十九号 平成八年度奈良市一般会計補正予算より議案第百六号までの八議案を一括して行います。 本案をいずれも原案どおり可決することに決しまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よって議案第九十九号より第百六号までの八議案は、いずれも原案どおり可決することに決定いたしました。--------------------------------------- △議案第九十九号  平成八年度奈良市一般会計補正予算(第五号) 外七件  原案可決と決定--------------------------------------- ○議長(中村誠一君) 以上で日程は終了いたしました。--------------------------------------- △動議 オリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議 ○議長(中村誠一君) お諮りいたします。 十五番峠君より、オリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議について動議提出の申し出がありますが、発言を許すことにいたしまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よってそのように決定いたします。 十五番峠君。  (十五番 峠 宏明君 登壇) ◆十五番(峠宏明君) 私より、オリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議について、提案の趣旨を御説明申し上げます。 オリンピックは、全世界の人々が注目する世界最大のスポーツと平和の祭典であります。また、経済やインフラ整備などへの波及効果も極めて大きいものがあります。二〇〇八年の第二十九回オリンピック競技大会が大阪市で開催されることは、関西の復権にとってまたとない好機であるとともに、奈良市にとってもその波及効果ははかり知れず、二〇一〇年の平城京遷都千三百年に向けて国際文化観光都市・奈良市を世界にアピールする絶好の機会ともなります。 よって本市議会は、大阪市のオリンピック招致について全面的な支援を行うことをここに決議するものであります。 以上、簡単ではございますが、提案の趣旨説明といたします。 各位の御賛同を賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(中村誠一君) 三十一番北尾君。 ◆三十一番(北尾好章君) ただいまの動議に賛成いたします。 ○議長(中村誠一君) ただいま十五番峠君より、オリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議について動議が提出され、賛成者もあり動議は成立いたしました。 よって本動議を直ちに議題といたします。 質疑、討論を省略して直ちに採決いたします。 本動議のとおり可決して決議を提出することにいたしまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よってそのように決定いたします。 なお、提出先、方法等は議長に御一任願います。--------------------------------------- △動議 オリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議  動議のとおり可決と決定--------------------------------------- △閉会中継続調査申し出について ○議長(中村誠一君) お諮りいたします。 お手元に配付しております閉会中継続調査申し出一覧表のとおり、各委員長より閉会中の継続調査申し出書が提出されております。申し出どおり閉会中の継続調査とすることにいたしまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(中村誠一君) 異議なしと認めます。 よってそのように決定いたします。--------------------------------------- △閉会中継続調査申し出について  申し出どおり閉会中継続調査と決定--------------------------------------- ○議長(中村誠一君) 以上で十二月定例会に提出されました案件はすべて議了いたしましたので、本定例会はこれで閉じることにいたします。 市長よりごあいさつがございます。 市長。  (市長 大川靖則君 登壇) ◎市長(大川靖則君) 十二月定例市議会の閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。 本日をもちまして平成八年におきます最終の定例市議会が終了いたしましたのでありますが、今議会に御提案申し上げました全案件につきまして、慎重なる御審議をいただき、原案どおり御承認並びに御議決を賜りましたことに心から厚くお礼を申し上げます。ありがとうございます。 なお、本会議並びに決算特別委員会におきまして、議員の皆様方より承りました建設的な御意見、御提言につきましては、十分配意し、今後の市政運営に反映させてまいりたいと存じております。 さて、ただいまはオリンピック競技大会大阪招致の支援に関する決議をしていただき、大阪市にとりましても力強い支援に、一層の弾みを持たれるものと存じます。 次に、去る十六、十七日の二日間にわたり、慶州市より李源植市長御一行百三十五名が来寧され、市議会におかれましても正副議長初め各会派の幹事長、国際親善奈良市議会議員連盟及び議員の皆様方には、心温まる御歓迎をいただきまして、ありがとうございました。 今回、訪問されました御一行は、慶州市国際交流協会、慶州市シルバー合唱団、慶州市キムチ普及協会、慶州市保育園長会、慶州市美容師協会の皆さんであり、皆さんは奈良市のそれぞれの関係機関・団体と心の通う交流を図られ、友好のきずなをより一層深められたのであります。折しも、ちょうど昨日は八百六十一回目の奈良市の伝統行事、春日若宮おん祭の日に当たり、李源植市長もこの行事に参加をされ、一行の皆さんは、このすばらしい出会いに大感動をされ、その印象も深く、本日午前九時半に次の目的地に出発をされたのであります。こうして両市の友好親善を盛んに行うことは、両市のさらなる発展と日韓親善の大きな糧となるものと信じているのでございます。 いよいよ、ことしもあと残り少なくなってまいりましたが、議員の皆様力には大変御協力をいただきまして、本当にありがとうございました。 この一年の経過をよく踏まえながら、新しい年に向かって、市民の希望に満ちた市政の推進を図ってまいりたいと存じておりますので、なお一層の御指導、御鞭撻を心よりお願い申し上げ、議員皆様方におかれましても、よりよい年をお迎えくださいますよう心からお祈りを申し上げまして、十二月定例議会の閉会に当たりましてのごあいさつとさせていただきます。 本当にどうもありがとうございました。 ○議長(中村誠一君) 以上で奈良市議会十二月定例会を閉会いたします。  午後三時四十三分 閉会--------------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。     奈良市議会議長   中村誠一     奈良市議会議員   岡田佐代子     奈良市議会議員   田中美智子     奈良市議会議員   中村重信...