五島市議会 > 2016-12-13 >
12月13日-04号

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  1. 五島市議会 2016-12-13
    12月13日-04号


    取得元: 五島市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-30
    平成28年 12月 定例会◯出席議員(21名)   1番  三浦直人君      12番  菊谷岩雄君   2番  木口利光君      13番  宗 藤人君   3番  野茂勇司臣君     14番  村岡末男君   4番  明石博文君      15番  江川美津子君   5番  野瀬健一君      16番  橋本憲治君   6番  林 睦浩君      17番  清川久義君   7番  中村康弘君      18番  網本定信君   8番  相良尚彦君      19番  草野久幸君   9番  谷川 等君      21番  古川雄一君  10番  神之浦伊佐男君    22番  荒尾正登君  11番  片峰 亨君-----------------------------------◯欠席議員(0名)◯地方自治法第121条の規定に基づく出席者 市長        野口市太郎君  商工地域振興課長  山下 登君 副市長       東條一行君   再生可能エネルギー推進室長                             井川吉幸君 会計管理者     佐々野祐八君  観光物産課長    中村邦夫君 富江支所長     久貝広紀君   スポーツ振興課長  大賀義信君 玉之浦支所長    播磨 昇君   生活環境課長    太田 税君 三井楽支所長    白濱寿喜君   税務課長      吉谷清光君 岐宿支所長     田端正之君   市民課長      山本敏昭君 奈留支所長     坂本 力君   社会福祉課長    堤 俊輔君 総務課長兼選挙管理委員会事務局長  長寿介護課長    川端久章君           出口秀幸君 市長公室長     久保 実君   健康政策課長    出口法隆君 情報推進課長    戸村浩志君   教育長       清水肇一郎君 財政課長      山本 強君   教育委員会総務課長 中村伸雄君 水道局長      林  強君   学校教育課長    都々木信幸君 建設課長      針崎善英君   生涯学習課長    大窄昭三君 管理課長      田端広未君   監査委員      橋本平馬君 農業振興課長    古川八寿男君  監査委員事務局長  城山玲子君 農林整備課長    川上健一郎君  農業委員会事務局長 藤原淳一君 水産課長      林 利則君   消防長       今村威徳君-----------------------------------◯議会事務局 局長        山田 栄君   議事係長      都々木俊明君 次長        蓮本光之君   書記        川邊 亮君          平成28年12月13日(火)議事日程表議事日程 第4号日程番号議案番号件名備考1 市政一般質問について 番号質問者質問要旨5神之浦伊佐男議員1 総務行政について  組織機構の見直しについて 2 福祉行政について  3世代同居・近居促進事業について 3 農林行政について  福江地区のかんがい排水事業の取り組みについて 4 消防行政について  各出張所の建てかえについて6江川美津子議員1 安心して暮らせる地域づくりについて  ①岐宿地区の小売店閉店による住民生活への影響について、現状認識と対応策は  ②買い物弱者への支援策について 2 非常災害対策について  ①介護保険施設社会福祉施設等における非常災害対策計画の策定状況と関係機関、地域住民との連携体制について  ②防災行政無線の現状と対策について 3 教育行政について  ①新たな奨学金制度創設の進捗状況は  ②就学援助の入学前実施について7木口利光議員1 生活環境行政について  新ごみ焼却施設における環境対策と財政負担の軽減化について 2 海洋再生可能エネルギー関連施策の推進について  ①海洋再生可能エネルギー関連施策の進捗状況と雇用創出効果について  ②漁業との共生について
    3 まちづくり事業の推進について  地域の絆再生事業の進捗状況と今後の施策推進について8三浦直人議員1 市長の市政運営のスローガン「人口減に挑む」の具体的な施策について 2 保育料助成制度の拡充について 3 五島市空き家活用促進事業補助金の執行状況について                        =午前10時00分 開議= ○議長(荒尾正登君) おはようございます。出席議員は定足数に達しました。 議事日程第4号により、直ちに本日の会議を開きます。 △日程第1 市政一般質問について 前日に引き続き一般質問を行います。 まず、最初の質問者は、10番 神之浦伊佐男議員。 ◆10番(神之浦伊佐男君) (登壇)おはようございます。議長の許しを得ましたので、通告に従い、4点質問いたします。 1点目、総務行政の組織機構の見直しについて。 総合戦略アクションプランや市の重要施策等の実現に向け、また複数の課にまたがる横断的な課題など多様化する行政ニーズに機動的かつ効率的に対応するため、市長部局において関連性が高い課同士の連携、協力体制の強化等を目的として部制を導入することのようですが、具体的な内容について伺いをいたします。 次に、五島市3世代同居・近居促進事業について伺いをいたします。 安心して子供を産み育てることができる住まい及び居住環境の整備に補助し、出生率の向上や子育て支援を図るとありますが、事業内容を伺いいたします。 3点目、福江地区のかんがい排水事業の取り組みについて伺いをいたします。 鬼岳周辺において、地域の特性を生かし、足腰の強い畑作農業の展開を図り、水を引くことにより、高収益作物の導入、農業経営の安定化、そして中間管理機構を利用し、農地の集積を図り、大規模への転換を図ることが、もうかる農業へつながり、後継者の確保になると思うわけでありますが、今後のかんがい排水事業について、どのような考えを持っているのか伺いをいたします。 最後に、消防行政について伺います。岐宿、玉之浦、三井楽各出張所は、昭和48年3月31日建設で、老朽化し、耐震基準を満たしていない状況にあるのではないかと思うが、今後、どのような取り組みを考えているのか伺いをいたします。 以上、壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(野口市太郎君) (登壇)おはようございます。10番 神之浦議員の質問にお答えします。 平成29年度の組織機構につきましては、人口減少や雇用の確保、財政基盤の確立などの重要課題の解決に向けて、総合戦略や行政改革大綱に掲げる重点事業等を、迅速かつ着実に推進するため、大きく2つの見直しを行うこととしております。 まず、市長部局に部制を導入することとし、総務企画部市民生活部地域振興部農林水産部建設水道部の5部に編成いたします。市長及び副市長の権限の一部を部長に付与することにより、迅速な意思決定と施策展開を図ってまいりたいと考えております。 また、課同士の連携及び協力体制を強化するとともに、課題や懸案事項について、十分に議論、協議を実践することにより、適正な事務処理とチェック体制の強化に努め、多様化する行政ニーズに対応してまいりたいと考えております。 また、支所についても組織を見直すこととしております。各支所は、それぞれの地域が持つ文化・資源・強みを生かしながら、特色ある地域づくりに向けた取り組みを推進いたします。新たに支所長補佐を配置し、支所内の連携を強化し、窓口班、地域振興班の組織とし、奈留支所のみ環境水道班を加えた体制とします。 組織改編に係る分掌事務や決裁規程などの詳細につきましては、本年度中に整理をいたしまして、関係条例等につきましては、来年3月議会に上程する予定であります。 次に、3世代同居・近居促進事業についてお答えします。 近年、若者の意識や社会構造の変化等に伴いまして、未婚・晩婚化が進行し、出産数の減少や核家族化、地域の結びつきの希薄化など、地域に対する関心が低下しております。 このような状況の中、3世代同居・近居促進事業は、子育て支援策の一つとして、安心して子供を産み育てることができるよう、子育て環境の整備を促進し、出生率の向上及び経済的負担の軽減を図ることを目的に、国、県の補助制度を活用して、今年度9月から開始した事業であります。 事業概要につきましては、新たに3世代で同居を始めるために必要な住宅の改修や中古住宅の取得、または新たに3世代で近居するための中古住宅の取得に要する費用の一部を助成するものであります。助成額は、改修費、または取得費の5分の1で、上限を40万円としております。 同居や近居は、子育て世帯にとっては子育てへの援助、親世帯にとっては老後の安心を期待できることから、双方にとってメリットがあるというふうに考えております。 次に、福江地区のかんがい排水事業の取り組みについてお答えします。 かんがい排水事業は、農業経営の安定化や高収益作物への転換を図るために大変重要であると考えております。これまで福江地区のかんがい排水対策の取り組みといたしましては、崎山地区において、平成21年度と25年度に、92トンの貯水槽2基を整備し、牟田地区、山端地区においては、翁頭ため池大戸ため池の貯水量をふやすために、池の底に堆積した土砂のしゅんせつ工事を、平成22年度から25年度にかけて実施をいたしました。また、籠淵地区においては、農業用水の安定供給を行うために、平成26年度から29年度にかけて、老朽化したパイプラインの更新を実施しております。 これらの対策を講じておりますが、渇水時期になりますと、やはり水不足ということになりまして、農業用水の確保のために、多額の経費と農作物の管理に支障を来している状況にあります。 今後は、次の世代の担い手が安心して農業に取り組めるよう、新たな水源確保も視野に入れまして、県や福江地区の各土地改良区などとも連携を図りながら検討してまいりたいというふうに考えております。 消防行政につきましては、消防長が答弁いたします。 以上でございます。(降壇) ◎消防長(今村威徳君) 消防出張所の建てかえについて、お答えいたします。 各出張所の庁舎は、老朽化し、耐震基準を満たしていない状況であり、平成23年に開かれた消防庁舎建設計画検討委員会の協議の中においても、委員の皆様より建てかえを行い、消防庁舎の機能の向上を図るべきであるとの御指摘を受けており、現在、五島市総合戦略アクションプランの重点事業の一つとして取り組んでいるところでございます。 今後の整備につきましては、平成29年度に岐宿、玉之浦出張所を、残りの富江、三井楽、奈留出張所を平成31年度までに整備する予定であります。 この整備計画に当たりましては、消防庁舎は、常に消防職員が24時間365日、災害に対応するため使用している施設であり、他の公共施設と比べ、建設に伴う費用対効果の大きいものと考えております。 以上です。 ◆10番(神之浦伊佐男君) それでは、自席より質問をいたします。 市長部局以外の部署については、業務内容の独立性が高く、他課との関連性も少ないことから部制に属さないこととしているとの議案質疑の折に、そういった説明があったわけですけども、この市長部局外の県内の部を導入している自治体の取り組みはどのようになっているのか伺いをいたします。 ◎総務課長(出口秀幸君) 県内の他の自治体の取り組みという御質問ですが、部制の導入という意味では、県内13市のうちに、五島市と松浦市が課制ということで現在至っております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) そういった、今、松浦市と五島市が現在、課制をしいているというふうなことであります。しかしながら、私が調べた中ででも、その部制をしいている、自治体においては、市長部局外であってでも部長環境に置いているというふうなところが多いわけでありますので、その市長部局以外であっても、先ほどいろいろ部制をしくことによってメリットとなるようなことを、るる説明いただきましたけども、そういった取り組みで今後は取り組んでいただきたいと、そして、さらなる市民サービスの迅速化であるとか、そういったことに取り組んでいただきたいというふうに思っておりますので、よろしくその市長部局外のことも十分視野に入れて取り組んでいただきたいというふうに思って要望いたします。 次に、3世代同居・近居促進事業について伺いをいたします。 この事業は、先ほど申したように、新たに3世代、親子、孫などが同居する場合に補助するというふうなすばらしい補助事業ではないかというふうに思っているわけでありますけども、後継者となるべく、その子供が五島の地に帰ってきて、そして転入届を出した、その後もこの促進事業に取り組めるのかどうか、課長に伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 既に、同居・近居している場合は補助となっているが、さかのぼって補助対象となるような制度改定はできないかというお尋ねでしょうか。本事業につきましては、市民の方に申請いただき、その後、市が審査し、交付決定した後の着工、または取得が補助要件となっております。 本来、この補助制度は、これから新たに同居・近居を考えている世帯に対し、子育て支援等を目的としております。この導入促進の役割を果たすためには、せっかくこの補助制度がある、じゃあ3世代、同居・近居を考えてみようという流れにならなくてはいけないと考えております。 また、県の補助事業に基づいているため、条件を変更するとなれば、市単独での制度設計が必要となります。しかしながら、議員のおっしゃるような意見は、市民の方から同様の意見を受けておりますので、県に対して意見要望等を上げているところであります。また、他市の申請状況を見ても、助成件数が少ないことから、県も何らかの対応を考えていると思いますので、県の動向を注視していきたいと考えております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 市長、今、課長から答弁していただきましたけども、具体的に言いますけども、都会から後継者として五島の地に転入届を出しますよね。そして、転入届を出して、親子3世代同居する。その後、家が、子供部屋も欲しいとか、いろいろな環境で狭い感じになるわけですよね。そうしたら、こういった事業があるから、そうしたら市役所に行ってみようというふうなことで、市役所にこういった手続に来たと。そしたら、おたくはもう転入届を出しているので、この事業には乗っかりませんというふうなことを言われたそうなんですよね。 その方いわく、私はもう結構ですと。もうそういった制度で転入届を出した後、それが適用できないのであれば、もういろいろ言いませんと。しかしながら、これからそういった環境で後継者として五島の地に帰ってくる、そして、小学生とか小さな子供がいるというときに、やはり部屋の増築とかいろいろ考えるわけですよね。ですから、私が先ほど課長に言うたように、転入届を出してからでも、3カ月、もしくは半年ぐらいさかのぼって、この補助事業は適用できないかというふうな思いがあって、それで私が直接、社会福祉課に行って、県のほうにこういった届けをしてくださいよというふうなことを言うのよりも、むしろ議会で取り上げて、そして県のほうへ改正のお願いを課を通じて出してもらうというふうなことがルールじゃないのかなというふうな思いが強かったわけですからね、こういった質問をするわけですけども、その件に関して、市長はどのように今伺えますか。 ◎市長(野口市太郎君) この助成制度を始めるときに、ある時期で、やはり線を引かなくてはいけないということはあると思います。例えば、保育料の大幅な負担軽減をしましたけども、平成27年の4月からということでやりましたが、それ以前に、「あらら、うちん子もこの間保育園ば卒園したとに、もうちょっと早うしてくれればよかったとに」とかいう話があると思うんですが、それはある一定、線を引かせてもらわざるを得ないと思うんですね。 ただ、今回のこの3世代同居については、確かに市外から来て、そして御両親と一緒に住む、子供連れでといった中で転入届を出した時点で、その資格を失うと、これちょっとやっぱり理不尽な感じがするのは、これはもう私も同感でございます。ですから、例えば、同居して半年以内は認めるとかいうふうな形でやっていただきたいと思うんですが、いかんせん、これも県の制度、しかも国の制度を活用して県が助成事業をつくって、そして市もそれに乗っかったということでありますんで、県にお願いする、あるいは、県を通じて国にお願いするというふうなことになろうかと思います。もう既に、課の段階では、県のほうに、そういった市民の声といったものを踏まえて要望しているということでございますんで、これもまた、改めて私も県のほうへ行ったときには担当課のほうにお邪魔をして、そして要望させていただきたいというふうに思っております。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 今、市長の答弁を聞いて、大変うれしく思うわけです。どうかそこら辺をよろしく取り組んで訴えていただきたいというふうに思います。 それで、それが実現するまでの対策として、私、先ほど申したように、部制をしくようになると思うんですけども、同じ連携する課、つまり市民課と社会福祉課ですよね。まず、市民課のほうに転入届を出すわけですよね。子供も全部、住所、名前、年齢はどうかなと思うんですけど、そういったところで親子、転入届を出す場合に、こういった制度はあるんだけどもと。転入届を出しに来た人に、受け付けを受理する前に、こういった制度があるんだけれどというふうなことは、市民課から周知するような指導はできないかと思うんですけど、そこら辺はどうでしょうか。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 転入時に制度の案内ができないかとの御質問でございますが、事前着手も補助対象として認めるような制度であれば、事業周知のため、転入転出の際の市民課等での制度案内やチラシ配布など、有効な手段と思います。しかしながら、事前申請が必要である現制度では、市外の方に制度を知ってもらうには、事前に市ホームページの閲覧や五島市におられる御家族が情報提供等をしていただくしかないと考えておりますので、市民の方に補助事業の事業内容を知っていただくよう努力していきたいと考えております。 ◆10番(神之浦伊佐男君) わかりました。 では、この補助事業、これまでどのくらいの利用状況の申請があったのか、伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) 補助事業の利用状況についての質問だと思います。実績ではありますが、11月末時点で申請が1件ございます。そのほか11件ほどの相談や問い合わせ等があっておりますが、補助申請には至っておりません。 ◆10番(神之浦伊佐男君) その補助申請に至ってないというふうなことは、もろもろの障害となるようなことが、まだ絡んでいるのかなというふうな思いもあるわけですけども、そこら辺は今後、県、あるいは国のほうにいろいろそういった意見を出してもらうときに、十分考えていただきたいというふうに思っております。 この近居というふうな定義についてでありますけども、県のほうでは、近居という場合に、大まか、小学校区内というふうな捉え方をしているようでありますけども、五島市としては、どのような定義づけをしているのか伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 近居につきましては、本市では、同一行政区内、または行政区が違っていても、親世帯の住宅から直線距離で2キロメートル以内と定めております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 大体、近居として2キロ以内を、五島市としては定めているというふうなことでありますけども、できるならば、そこら辺も小学校区内ぐらいの拡大解釈で広範囲に持っていければいいかなというふうな思いがありますので、検討していただくようにお願いをいたします。 この事業の補助率について、先ほど国の事業で、国、県、そして五島市、補助制度があるというふうなことでありますけども、その補助率について伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 補助率につきましては、国が45%、残りの55%を県と市で負担することとなっております。例えて言いますと、申請者への補助を40万円とした場合、国が18万円、県が11万円、市が11万円の負担となります。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 補助率もわかりました。 それでは、今後、周知方法としてどのような取り組みを考えているのか伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) 周知方法につきましては、今年度からの新規事業でありましたので、広報紙配布時に全世帯にチラシを配布しております。また、広報紙、市のホームページにも掲載いたしております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) ぜひそういったことで、周知、広報活動、さらに強くしていただいて、そしてまた、そういった五島の地に後継者として帰ってくる、そういった方々のためにいい制度と思うので、さらに利活用があるように、推進するために頑張っていただきたいというふうに思っております。 次に、かんがい排水の事業について伺いをいたしますけども、先ほどの答弁の中で、農業用水の確保のために、多額の経費と管理に支障を来しているというふうなことで答弁がなされたわけでありますけども、具体的な説明を伺いたいと思います。 ◎農林整備課長川上健一郎君) お答えいたします。 まず、ポンプの電気代の負担増ですね。ため池等に水がないもんですから、循環して使うということで、上のほうに上げますが、電気代がかなりかかっております。ある土地改良区なんですけど、今年度だけで約200万円の電気代がかかっております。また、他の土地改良区も相当な電気代がかかっております。さらに水不足になりますと、農作物の生育不良や作付がどうしてもおくれるという、そういう影響が出ております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 今、課長が答弁なさったことについては、またちょっと先で質問しますけども、市長答弁の中について、もう1項目、今後は、次世代の担い手が安心して農業に取り組めるよう新たな水源確保も視野に入れ、県や福江地区の各土地改良区などと連携を図りながら研究をしていきたいというふうな答弁であったわけですけども、これについて、どのような考えを持っているのか伺いをいたします。 ◎農林整備課長川上健一郎君) お答えいたします。 福江地区の7土地改良区あるんですけど、その土地改良区の理事長、県、市などで構成したいと考えております。そして、各土地改良区の農業用水の現状や課題の情報の共有を図ってまいりたいと考えております。で、課題に対して、どのような対策がとれるのか、との研究をしていきたいと思います。 また、仮に水を必要とする場合、工事費やランニングコストを抑えるためにどのような場所がいいのか、どのような方法がいいのか、そういうことも含めて、今後、研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 今、課長の答弁で、福江地区内に7つの土地改良区があるというふうなことでありましたけども、この土地改良区ごとの水環境問題、つまり水が足りているのか、足りていないのか、この7つの土地改良区自体でですね。そこら辺がどのようになっているのか、伺いをいたします。 ◎農林整備課長川上健一郎君) お答えいたします。 7つの土地改良区があるんですけど、全体的に言いますと、水が足らない状況です。まず、鬼岳土地改良区、鐙瀬土地改良区は、これは崎山地区なんですけど、ここについては水源はありません。牟田土地改良区、山端土地改良区が翁頭ため池大戸ため池、ここについてもしゅんせつ工事を行ったんですけど、どうしても水不足になりやすいと、ことしと3年前が水不足になりました。それと、籠淵土地改良区、福江土地改良区については、水源が内闇ダムですね、ここに関しても、どうしても背後地の山が面積が小さいもんで流れ込みが少ないということで、慢性的に水不足になる状況であります。明星院土地改良区については、福江ダムの水を使ってるんですけど、どうしてもここは多目的ダムということで、水の水質にちょっと問題があるかなという状況であります。 先ほども述べましたように、7つの土地改良区、全体的に見れば、水がちょっと足らないという考え方を持ってます。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) いずれにしても、この福江地区は、田畑、畑も田んぼも水が足りないというのが実情であります。私、市長、この水問題に関しては、今回で3回目になると思うんですよね。非常に五島の農業振興策というふうなことで訴えはしてるけれども、基本となるもうかる農業について、水が足りないというふうなことで、ぜひこれは私たちも2月いっぱいで任期満了となるわけですから、最後の議会として、一回、これはもう一回、市長にお願いしとかんばいかんなという思いで、この水問題に取り組んだわけでありますけども、今後、先ほど課長の答弁の中でも、土地改良区あたりと協議を重ねながら、新たな水源を確保するような考えで動いていきたいというふうなことでありますけども、課長において伺いをいたしますけども、新たな水源というふうなことに関しては、どのようなことを考えているのか伺いをいたします。 ◎農林整備課長川上健一郎君) この件に関しては、今後研究していきたいと思っております。ただ、福江地区については、先ほど述べたように、水不足で水源が足らないということが現状であります。地形的な要因があります。背後地に山が少ないということでありますので、今後はそこら辺も含めて、ある川を利用できないか、いろいろ方法はあります。そこら辺も含めて、先ほど述べたように勉強会をしていきたいと思っております。 以上でございます。 ◆10番(神之浦伊佐男君) そういった勉強会をやりながら、水の確保につながるようなことになっていただければなというふうに私も思っております。 市長、私は岐宿地区出身なものですから、余り水問題がこういうふうに深刻に考えてなかったわけですよ。しかしながら、合併して、福江地区あたりにも、私も趣味が豊富なもんですから、狩猟あたりで鬼岳山麓を歩いたりどうしたりするわけですけども、こういったときにでも、岐宿方面で行く場合には、水はさほど猟犬に飲ませる場合でも持っていかないんですよね。ところが福江に来るときには、もう20リッター缶を2つぐらい持ってこんとならないわけですよ。これが毎日の農作業、あるいは、それをやっている方々の苦労を考えたときに、これは何とかしてやらなくてはいけないなというふうな思いが強いわけですよね。ぜひそういった後継者の育成であるとか、いろいろな農業対策ば、講じていますけども、一番最大の基本である水問題がまだまだ解決していないと私は思っているんですよ。そういったことで、課長も努力をしていることは十分わかります。既存のダムがあるわけですけども、そこら辺が余剰水があるとするならば、そういった有効活用ができないのか伺いをいたします。 ◎農林整備課長川上健一郎君) 既存のダムの有効活用のお尋ねでございますが、農業用水ダムとしては、五島市には4つのダムがあります。大きなダムですね。それで、この件に関しては、まず水利権の問題があります。まず、クリアしなければいけないのが、仮にAダムを使用することになった場合、クリアしなきゃいけないのは、その所管である土地改良区で同意が要ります。同意を得たら、今度は国のほうに、ほとんど補助事業でやってますので、国のほうに水が余るという、いろいろ計算を出さんばいかんとですね。このぐらい水が余るからここに分けますよという、そういう計算を行って、それでクリアして、この2つがクリアできれば、既存のダムの有効活用は可能かと考えております。 以上です。 ◆10番(神之浦伊佐男君) そういったいろいろ県、国あたりにもお願いをしなくてはならないようなものも、るるあるようでありますけども、私は基本的に、既存のダムの余剰水を利活用させていただくのよりも、この7つの土地改良区あたりが使えるように、水源を確保して、農業用水を導入していただければなというふうな思いが強いわけでありますので、先ほど課長が申したように、7つの土地改良区あたりと連携の協議を重ねながら、そして新たな水源確保ができるように。私が思うのは、できれば合併以前、福江市が取り組んでいた国営かんがい排水事業あたりに、さらにもう一回でも取り組むような機運が高まればなというふうな思いが強いわけでありますので、そういったことに十分取り組んでいただいて、そして新たな水源を確保して、そして、もうかる農業につながるような、または後継者が育成できるような農業地帯になっていただければなという思いが強いわけでありますので、市長、どうかそこら辺を部制をしきながら、連携課でともに協議をしながら頑張っていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 次に、消防行政について伺いをいたしますけども、今後の整備計画として、既存の遊休施設、今回、山内武道館に関しても、武道館条例の廃止というふうなことを打ち出しているわけでありますけども、私は、この山内武道館あたりを改修して、消防施設として有効利用できないかというふうな思いがあります。そしてまた、玉之浦地区においても、庁舎、もしくはその近隣にある庁舎附帯設備あたりを有効活用できないかというふうな思いがあるわけですけれども、これについて、消防長はどのような考えを持っているのか、伺いをいたします。 ◎消防長(今村威徳君) 遊休施設の活用について、お尋ねがありました。消防本部では、既存の遊休施設を活用する場合と建てかえをする場合の両面から調査を行いましたが、既存の施設を活用すると、施設の改修工事とともに新築の車庫兼倉庫の整備が必要でありますので、建てかえる場合の整備費を比較すると、使用年数等を考えた場合、割高となるため、機能の向上を図る上でも、適正な建設場所を選定して建てかえをしたいと考えております。 ◆10番(神之浦伊佐男君) 今、消防長もそういったことは考えて、調査研究をしたのではないのかなというふうに思っております。 市長、私がなぜこの消防出張所の建てかえをというふうな思いになったかというと、私も操法大会等々あるときに、地区の消防団組織の統括として出張所へ出向いていって、そして礼式訓練等々教育を受けるわけでありますけども、その折に、賄い所、あるいは水回り、仮眠室あたりの手狭さに、これは何とかならないのかなというふうなことで、また、総務委員会として管内調査で行ったときにも、そういった要望で、建てかえはできないのかというふうな要望も出しております。 そういったことで、こういった思いで質問したわけでありますけども、幸い、岐宿地区、あるいは玉之浦地区を29年度に考えているというふうなことでありますので、この仮眠室、あるいは賄い所、水回りですね、ここら辺を、今の既存の施設よりも有効に活用できるように取り組んで、建設に取りかかっていただきたいというふうなお願いをいたしまして、以上で私の一般質問を終わります。 ○議長(荒尾正登君) 以上で、神之浦伊佐男議員の質問を終わります。 次の質問者は、15番 江川美津子議員。 ◆15番(江川美津子君) (登壇)おはようございます。日本共産党の江川美津子です。今日は1点目に、安心して暮らせる地域づくりについて、2点目は、非常災害対策について、3点目は、教育行政で、新たな奨学金制度について、一問一答方式で質問をいたします。 初めに、安心して暮らせる地域づくりについての質問です。 市長は、再選後の9月議会の所信表明で、これから4年間市政を進めていく上での5つの重点施策の一つに、安心して暮らせる島づくりを挙げました。人口減少と少子高齢化に対応し、持続可能な地域社会を実現していくためには、市民一人一人が生涯を通じて安心して暮らせる環境づくりを推進することが重要だとして、市民の健康づくり、高齢者の生きがいづくり、カネミ油症対策、地域の絆づくり等の推進、そして交通網の整備と運賃低廉化の実現に努めてまいりますと述べられました。安心して暮らすことの第一は、日々の暮らしに必要な買い物ができる最寄りの商店があること、安心してかかることができる医療機関の存在、あるいは、そのための移動手段が確保されていることではないでしょうか。 岐宿地区では唯一の生鮮食料品を販売する商店が、今月中に閉店します。高齢者のみの所帯もかなりあり、生活支援ハウスもあります。車など移動手段を持たない方も多く、地域の皆さんからも、毎日の食料品をどうしたらいいのかと心配の声が上がっています。生鮮食料品を扱う商店がなくなることは、日々の暮らしに直結し、地域に住み続けることができなくなります。やがては医療や介護にもかかわってくる大きな問題だとも考えます。この商店閉店による住民生活への影響について、現状認識と、どのような対応策を考えているのかお伺いをして、壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(野口市太郎君) (登壇)15番 江川議員の質問にお答えします。 岐宿地区の小売店閉店による住民生活への影響について、現状とその対応策はとのお尋ねがありました。食料品店が閉店するということになりますと、議員御指摘のように、利用者の方にとっては大変不便を来すということになろうかなというふうに思っております。そういうことで、事業継承や移動スーパーでの対応の可能性などについて、現在、情報を収集しているところであります。 さらに、新規、あるいは既存の移動スーパー事業者に対する支援について、来年度、予算編成の中で検討しているところであります。 以上でございます。(降壇) ◆15番(江川美津子君) 自席から質問いたします。 何か現状の認識というか、住民の皆さんの思いをどう捉えているのかというので、全く答弁がなかったように感じるんですが、残念です、最初から。私は、閉店するらしいとの情報を耳にしたのが、11月18日ごろでした。地域の方から直接、その話を聞くことができたのは、11月20日が最初でした。昨日の18番 網本議員への答弁によると、支所は15日に閉店情報を確認して、16日には第1回目の買い物弱者対策委員会をつくって、現在までに3回の会議を開いて何ができるか検討しているとのことでしたが、この担当課でこういう閉店の情報を確認したのは、いつなんでしょうか、お伺いいたします。 ◎商工地域振興課長(山下登君) お答えをいたします。 私どもの確知につきましては、支所からの連絡を受けてからということになりますので、11月の15日以降の日にちであったと思います。 ◆15番(江川美津子君) 本当に11月15日以降なんですか。私、役所の中で、どうも閉店するらしいと、高齢者の方が大変だということを耳にしたんですけども。それでしたら、支所は、この16日から1回目の会議を開いて、いろいろと対策を検討しているということですが、担当課としては、今現在、この住民の影響について、どういう認識をして、先ほどの事業継承とか移動スーパーとか、そういうことはすぐに役立つことじゃないですよね。しなくちゃいけないことなんですけど、緊急に必要な対策じゃないと思うんですけども、担当課として、どういう対策をとろうとしているのか、お伺いをいたします。 ◎商工地域振興課長(山下登君) お答えをいたします。 昨日の支所での検討委員会の中におきましても、現状での移動スーパーでの支援、それと事業承継をしていただける可能性のある事業者、それと宅配、配送等でのサービスの提供、こういったものでの善後策を、現在、講じているという状況でもありますので、支所での対応を見ながら、私ども本庁、支所、連携をして、具体的な解決策については進めてまいりたいと考えております。 ◎市長(野口市太郎君) 11月15日に岐宿支所のほうで、16日以降ですか、岐宿支所のほうで会議を開くという中で、私が受けてる報告は、それぞれ実際、どの世帯が、そしたら、その買い物について困るのか。そこがどういう形でなら、その必要物資を手にすることができるのか。本当に買い物弱者という形で孤立するのは、どの世帯なのか。そういったことも、個別にやはり、さすが支所だなというふうに思ったんですが、そういった本当に個々人の生活に着目したところでの具体的な対策、あるいはお願い、あるいは事業継承についても、早目に支所のほうで対応をしていただいたというふうに、私としては思っております。 食料品店が閉店、通常のお店ではなくて、生鮮食料を扱うという意味では、日々の生活に直結するわけであります。ですから、この店がなくなるということについては、日々の生活に、それこそ支障があるということで、大変重要な課題であるということについては、私も十分認識しております。 したがいまして、この件については、また引き続き、どなたか事業を継承していただけないか、あるいは、この地区に移動スーパーという形でも寄ってきていただけないかとかですね、あるいはまた、そのために必要なものがあれば、どうやって市で応援をするのかとかいうことについては、これはしっかりと検討をさせているところであります。 ◆15番(江川美津子君) 支所のほうで、どの世帯が買い物について困っているのか、困るのか、本当に買い物弱者は、どの所帯なのかということを調査をしてるということでしたが、これはどういう方を対象に調査されたんですか。直接、住民の方からお話を聞いたんでしょうか、お伺いをいたします。 ◎岐宿支所長(田端正之君) 我々のほうでは、本当に閉店になったときに、すぐ困る人がもしおったとしたら何らかの対策をとる必要があるというので、喫緊の課題であるという認識のもとに調査をする必要があるという結論に検討委員会、なりまして、速やかに調査をしました。 調査方法としましては、既存の店舗への聞き取りを、まず優先をして、要するに買い物動向を把握する必要があるという認識のもとにやりました。ただ、どうしても個人的な部分もございますので、なかなか本当に困る人の数字が、実態として、我々が今把握してるのがそうなのかというのは疑問があって、また、追加の調査をしたいというふうに考えておりまして、それは、いろいろな関係機関にお願いをして、業務外になろうかと思いますけども、それもお願いしてみたいというふうに思います。 そして、個別に調査が必要だと判断したときには、支所職員で全員かかって調査をやっていきたいというふうにも考えております。 以上でございます。 ◆15番(江川美津子君) 私は、最初に11月20日、その後、2回、岐宿の集落で直接話を聞く機会をつくりました。これは、私の夫が岐宿出身ということで、どうしても頑張らないといけない、どうにかしてやらなくちゃいけないということもあったんですが、100人を超す方と面接で話をすることができました。聞くことができました。 大体3つのグループに分かれるんですよね。一つは、もう車の運転もできるし、若い人との同居とか近居で影響がないと、全く影響がないというところ、そしてもう一つは、市内に子供所帯が居住しているので、毎週1回は買い物をしてきてくれると。だから、日常的には豆腐とかお肉とか、そういう本当に生鮮食品を購入しているんだけども、まあどうにかやっていけると。もう一つが、車など移動手段がなくて、頼れる家族や親戚もいないため支援が必要なグループです。この人たちは、大体高齢の所帯とか障害のある方とか、そういう方だったんですけども、こういう聞き取り調査、商店とかそういうところからの聞き取りもいいんですけど、やっぱり住民の方から直接聞かないと、どれだけ困るかということは把握できないと思うんですが、その点について、再度、こういう住民を対象にした調査、聞き取りをどうやってするのか、もう一度お伺いをいたします。 ◎岐宿支所長(田端正之君) 先ほども答弁しましたように、どうしても日々生活をする上での日常品、食料品等を買い物するとき、個人のどうしても中に入っていかないといけない、要するに個人情報に関する部分もなかなかあって、相手も我々には回答しづらい部分等もあるんではないかという部分も少しありまして、当初は、そういったスーパーなり、あるいはいろんなところにお願いしたいというふうに考えておりますが、先ほど言ったように、本当に、もし万が一、閉店後、あしたに困るという人が、もしいたとしたら、これは大変なことになりますんで、そういうことのないような形で対応していきたいというふうに思っておりまして、支所内にも買い物弱者の相談窓口を置いております。一番近いところに置いてますので、そういった方々が、もし市のほうに来られて相談をされたら、親切丁寧にいろいろな相談をお受けして、既存のサービスの、こういったサービスがありますよという情報提供等もやっていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ◆15番(江川美津子君) ぜひ急いでいただきたいと思います。お店は、もうきょう閉店してもいいし、する可能性もあるし、20日ぐらいまで、もしかしたら営業をするかもしれない、そういう状況なんですよね。それで地域の人たちは、正月が目前に迫ってて、正月をどうするのかという心配も大変しております。この直接、話をできた方の声を若干紹介したいと思います。 90歳近い御夫妻なんですが、買い物もできなくなるので、どちらかが介護を受けるようになったりとか、どうかそういう状況になったら、もう島外にいる子供たちのところに行かんばかなと2人で話をしてると。これ、本当にそういうことになったら、一生懸命人口減少対策で頑張っている五島市の人口がまた減るし、交流人口で、その子供たちも親に会いに帰ってくる、そういう交流人口も少なくなるということですよね。 もう一組、80歳近い御夫妻は、今、借家に住んでいる方です。2人とも車の運転ができないのでどうしたらいいのか。転居するのにも、この年だから、もう余りしたくない、どうしていいか困っていると。今のところお店が営業してるので、それでやってるんですけど、1週間か10日は大丈夫だと思いますよ、閉店しても。でもその後のことがどうしたらいいのか、ちょっとわからないという状況でした。 ひとり暮らしの女性の方が結構多いんですけど、運転ができないと。これまでは近くにお店があるので、シルバーカーを使って買い物に行っていた。ストアが配達もしてくれたので助かっていた。福江までは買い物に行けないと。この方もどうしたらいいのかわからない。あとは車を持っている近所の人が買い物に行くときには、一緒に行こうと誘ってくれるけども、しょっちゅうはなかなかお世話になれないと。事故など何かあったら、お互いに迷惑をすると。そういうことで何かちゅうちょしてると。 毎日の食料品、買い物ができなくなったら生活ができないので、もう施設に入ることも考えないといけないかなという方もいました。これでしたら、やっぱり今は自立をして自宅で生活をしてるのに、そういう買い物支援が早くできなかったら、やっぱり施設に入るしかできないんですよね。こういう方もいますので、早急な対策というか、そういうのが必要だと。 地域の役員の方とか地域の人たちからは、こういう話も聞きました。ことしの敬老会の対象者は、75歳以上の方ですね、275人。そのうち出席者は80人だった。参加が少なくなってきている、店がなくなると地域で買い物ができなくなり、高齢者の人はひきこもりがふえてくるのではないか、こういう心配をされている地域の役員の方もいます。ほとんどの方が、お年寄りの人は店がなくなるとどうなるか。自分たちは今、運転ができるけど、いつできなくなるかわからないと。また、高齢者の交通事故が多いのに、車がないとますます生活ができなくなる。こういう心配を、ほとんどの方がしてるんです。どうぞ、早急に対策を考えていただきたいと思います。 それと対応策についてですが、スーパー事業者への助成とか、新しい業者、今やってる移動スーパーの業者に、もうちょっと拡大してとか、そういう相談もしてるとかいうことですが、これはもう緊急には、なかなか間に合わないんですけど、緊急に必要なことと、一定時間、時間をかけてもいいことに分けて対応しなければならないと思います。たちまち困るのは、先ほども言いましたけども、高齢の方や障害のある方です。こういう人たちに、すぐにでも利用できる支援制度として、どういうものがあるのかお伺いをいたします。 ◎長寿介護課長(川端久章君) お答えをいたします。 高齢者や社会的な弱者に対する支援の一つとして、日常生活に必要な食料品等の入手の確保の方法の次に、移動の手段の確保支援というのがあるかと思います。それらの公共交通機関等、バス、タクシーも利用していきますけれども、それでもなお利用が困難な方についての支援として、介護タクシーというのが一般にございますけれども、そのようなもの、さらに要支援とか要介護、あるいは障害の状態にあって、お一人で車の移動が困難な方に、福祉有償運送という制度がございます。このようなものも、そういう移動困難な方についての支援としてございます。 以上でございます。 ◆15番(江川美津子君) 今、長寿介護課長から紹介があったのは、多分、要介護認定を受けてたり、障害何級と、そういう認定を受けてたり、そういう方が対象になるんではないかと思うんですが、実際に自立して生活をしてる人たちが多いんですよ、介護認定とか受けなくてですね。そういう人たちが対象になる支援策というのが、今なかなかないんですよね。 買い物支援でも、要介護認定を受けてて、要支援でしたら、もしかしたら居宅介護サービスでそういう買い物サービスの可能性もあるかと思うんですが、50分とか1時間でそういう、できないですよね、岐宿からどこのお店で買い物をして、買い物してきたら、それでサービス時間が終わりとか、そういうのもありますし、シルバー人材センターで、何かワンコインサービスというのをしてると聞きましたけど、これも多分時間制があって、なかなか実際に岐宿に住んでる方たちが利用できる制度になってるのかなという思いがあるんですが、もう一回、今言いました制度について、利用可能なのかどうか、お伺いをいたします。 ◎商工地域振興課長(山下登君) お答えをいたします。 私どもが聞き取りによる調査をいたしましたところによりますと、岐宿地区におきましても、シルバー人材センターでのワンコインサービス、買い物支援のサービス等は受けられるというふうには聞いておりますが、会員の数が少ないがために、若干、手厚い状態にはなっていないということをお聞きしております。 そのほかにおきましては、生活協同組合、ララコープが岐宿方面でのカタログ商品で選ぶ配送の方法、それとダイキョープラザの宅配事業部のほうも、岐宿地区での週2回程度のチラシによる注文、配送等の事業を行っているというふうにはお聞きしております。 ◆15番(江川美津子君) こういうお店が閉まるということがわかってから、こういう事業を、岐宿地域内の皆さんに、お知らせとか周知はどのようにされているんでしょうか。 ◎岐宿支所長(田端正之君) 今現在、こういったサービスがありますよとか、そういった部分というのは、窓口への相談件数が今のところ1件であるという状態でございますので、なかなかお知らせする機会がないというのが実態でございます。相談をいただければ、その一人一人、個人個人の状況に応じたサービスのメニュー、こういうのがありますよというのを御紹介できるのかなというふうに考えておるところではございます。 ◆15番(江川美津子君) 相談には、なかなか行きにくいと思うんですよね。だから、こういう閉店をするということは、もう地域の皆さんみんな御存じなんですから、こういうサービスもあるので問い合わせくださいとか、そういう方法をしたほうが、もっと相談件数も伸びるんじゃないかと思いますので、そういう方法も検討をしてください。だって、役所まで、そのために相談に出ていくというのは大変ですよ。支所のある地域は、あの集落の中の大体端のほうなんですから、ぜひ多くの人に早くいろんな事業で、その買い物ができるというのをお知らせをしたほうがいいと思います。 私も、買い物のためにどういう方法があったらいいと思いますかというのを聞いてみました。その中で、まず、移動スーパーが最近まで来ていたので、移動スーパーをまた回してもらって、少し長目にとまってくれると助かるという方、買い物バスを運行してほしいという方、そして、どこかの店から配達をしてくれたら助かるという方、それともう一つは、高齢者のバス代の割引をしてもらいたい、こういう要望がありました。ぜひこういうことも、地域の実際に利用する人たちの意見を聞きながら、1つだけじゃなくて、2つ、3つとか、そういう要望を取り上げていただきたいと思うんですけども、その点についてお考えをお聞かせください。 ◎商工地域振興課長(山下登君) それぞれの地域によって、それぞれの生活されている方のニーズは違ってこようかと思います。お店があるところとないところでも支援の仕方が変わってこようかと思いますので、そういったものにつきましては、地域の実情に合わせて、私どもも日々取り組んでまいりたいと思います。 ◆15番(江川美津子君) では、もう岐宿だけの問題は、ここで終わりたいと思いますので、岐宿住民の皆さんの日ごろの思いを、幾つか話をしたいと思います。答弁が欲しい問題もありますが、質問通告をしておりませんので、ぜひ聞いていただいて、次の施策の参考にしていただけたらと思います。 一番言われたのは、多くの方が、岐宿地区は福江に近いから行政から見放されていると感じています。交通問題でも診療所の問題でもそうですが、なかなか診療開始のめどが立たないということで、そういうことが言われました。もう少し不便な地域だったら、市のほうからもいろんな支援もあるんだろうなということでした。 そして、学校や診療所などの地域の核になるものがどんどんなくなっているということ。診療所の問題では、休診したままで、いつ再開できるのかわからないと。もう最近は、インフルエンザがちょっと流行してるということで、気をつけてくださいねと、予防接種はもう受けられましたかと聞いたら、かかりつけ医がある方は受けていました。でも、受けてない人もいます。これは、これまで診療所で予防接種を受けていたけども、予防接種代よりも福江までのバス代のほうが高いと。だから、診療所が再開できるまでは、予防接種などは、接種したい人の希望者を募って、岐宿で受けられるようにできないのかと、そういうふうにしてほしいという意見もありましたので、ぜひ健康政策課長、検討をお願いしたいと思います。これは通告しておりませんので、答弁は要りません。 次に、買い物弱者への支援策についてです。 私は、これまで通院や買い物など、交通不便地域の生活交通網の充実整備について、早急に取り組む課題であると繰り返し議会で取り上げてきました。今回の岐宿の問題では、いつまでも存続するものと無意識のうちに誰もが考えていた商店が閉店するということで、対応が求められているわけですが、既に、生鮮食料品の店がない地域は、市内全域に広がっています。この問題を議会で取り上げるということで、女性だけの集まりで話をしました。そしたら、山内地区にもないと。荒川には移動スーパーが来てたけども、移動スーパーがやめたので、そこにもなくなったと。そういう話をしてたら、今度は、野々切のほうにも、そういうお店はないよという話になりました。ということで、福江島の全域にそういう生鮮食料品を扱う店がなくなりつつあります。ぜひこういう人たちの交通の利便性をよくする、交通の利便をよくするために、住民の思いと市の計画に乖離があるのではないかと私は感じております。早急な対策が求められていると考えますが、見解をお伺いいたします。 ◎商工地域振興課長(山下登君) お答えをいたします。 買い物という視点で、交通支援ということも含めまして、例えば医療、それから金融機関とか買い物とかというのが、現在、高齢者の方たちに求められているサービスとは考えております。今般、市内全域の公共交通網の見直しについて、計画を策定いたしまして、変更を含めまして、今年度10月から既に事業を着手している分もございます。引き続き、来年10月に向けて、交通網の整備検討を進めている事案等もありますので、今後の交通体系の整備の中に個別具体的に取り込めるものにつきましては取り込んで進めてまいりたいと考えます。 ◆15番(江川美津子君) 来年の10月からということで、今後、取り組んでいくということですが、それがこれまでの質問でも、いつもそういう答弁です。これから検討していきます、取り組んでいきますと、そういう答弁でした。なかなか進んでいないというのが現状じゃないかと思います。 この買い物弱者対策というのは、その商工地域振興課だけじゃだめだと思うんですね。役所内のそれぞれの課の横断的な対策が必要だと、私は思っています。そういう観点から、これまでも質問をしてきたつもりですが、買い物難民というか、買い物弱者による低栄養問題というのは、何か以前から言われており、研究もされています。こういう方たちは、医療費とか介護費も比例して増加するという調査も、日本での調査でも明らかになっています。これは、「フードデザート問題の現状と対策案」というところで調査をされているんですが、十分な栄養を摂取できていないとされる世帯が、調査したところの地域で、全体の49%に及んだと。高齢者の食生活の調査でですね。単身と夫婦2人で自家用車を利用しない世帯に限定すると、そのパーセントは60%を上回ったというような調査結果も出ております。ぜひ、この問題は、もう商工地域振興課だけの問題じゃなくて、医療とか介護にもかかわってくる大きな問題ですので、買い物対策としては、長寿介護課とか社会福祉課とか、そういうところも連携をし合って取り組んでいただきたいと思いますが、市長、その点について見解をお伺いいたします。 ◎市長(野口市太郎君) 確かに江川議員から言われて、五島市内全域のことをよく考えると、生鮮食料品が手に入らないところというのは、かなりの数、頭の中だけですけどね、あそこもないな、ここもないなというのは浮かびます。 ただ、やはりそこには、先ほど課長からも話がありましたけども、例えば、生協がやられている配達事業とかいろんな制度がある中で、やっぱり皆さんそれぞれ自分が使える制度といったものを利用しながら生活を維持してるんだろうというふうに思っております。 そういったことで、そういったものを積極的に、広報ということについては、これからやりたいというふうに思っております。 それから、交通の空白地帯、これについては、もうやはり市単独だけでやるというのはなかなか難しいということで、国の補助事業を活用してという中で、国にも計画が認められて、これまでの検討の結果というのが、だんだん実を結ぶ時期になってきておりますので、そこについては御理解を賜りたいと思います。 それから、この問題が単に1つの課だけではなくて、単に1つの支所だけではなくて、いろんな課にまたがる問題ということについては、それは御指摘のとおりだと思います。そういった意味では、関係課連携する、あるいは来年から部制をしきますけども、関係部長さんあたりがしっかりとそこら辺は情報交換をしながら、問題点を共有しながら対応していくということを、改めて、また私のほうからも指示をしたいというふうに思っております。 ◆15番(江川美津子君) きのうも橋本憲治議員は、先進地視察のことで先進地の事例を紹介しました。網本議員の質問では、奈留と奥浦で行っている事業の内容が紹介されて、説明がありました。五島市にもこういう先進事例があるわけですから、ぜひこういうことを参考にしながら、住民の方が困らないような、そういう施策を早急に進めていただきたいと思います。 次に、非常災害対策についてお伺いいたします。 介護保険施設、社会福祉施設等における非常災害対策計画の策定状況と、関係機関、地域住民との連携体制についてです。8月31日の岩手県岩泉町の高齢者施設において、台風に伴う災害が発生し、多数の入居者の方が亡くなるという痛ましい被害がありました。このことで、厚労省から都道府県に対して、市町村や社会福祉施設等に対して、非常災害対策及び入所者等の安全確保に努めるよう注意喚起をお願いするという連絡がされております。 市にも、長崎県の担当課から連絡が届いていると思いますが、まず、どのような事項に注意をして注意喚起を要請しているのか、お伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 社会福祉施設等における非常災害対策及び入所者等の安全確保についての留意事項につきましては、第1点目といたしまして、「非常災害時の施設等における入所者等の避難方法や、職員間の連絡体制を含めた緊急時の対応体制を適切に構築するための具体的な計画の策定又は点検など、関係法令及び通知に基づき必要な措置を講じ、非常災害時に備えること」2点目といたしまして、「施設等の職員は、日頃から、気象庁など公的機関や、テレビ、ラジオ等の報道やインターネットによる気象情報等に関する情報の収集に努め、危険が想定される場合は上記1の計画を踏まえ着実に避難を行うこと」3点目といたしまして、「日頃から消防等関係機関との通報・連携体制を整備し、定期的に職員にその周知及び徹底を図ること」4点目といたしまして、「定期的に避難訓練その他必要な訓練を実施すること」最後5点目といたしまして、「日頃から消防団や地域住民との連携を図り、非常災害時の際に避難等に協力してもらえるような体制の構築に努めること」となっております。 以上でございます。 ◆15番(江川美津子君) ありがとうございます。これは、県内でも何回も発生したグループホームとか高齢者施設の入所施設の火災などにも該当するようなことですが、市内には養護老人ホーム、特養ホーム、グループホーム等高齢者施設が多いいんですが、非常災害時の避難計画の策定状況について把握されているのかどうか、お伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 策定状況につきましては、五島市内の79施設のうち50施設が策定しているとのことでございます。 ◆15番(江川美津子君) 残りの29施設への指導、そういうのはどうされるんでしょうか。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) 29施設につきましても、策定できるようにお願いをしているところでございます。 ◆15番(江川美津子君) お願いするだけでなく、ぜひ策定のための支援というか援助というか、そういうのもしていただいて、全ての施設で策定できるようにしていただきたいと思います。 次に、定期的に避難訓練その他必要な訓練を実施することになっていますが、実施しているのかどうかの確認はどうされていますか、お伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 水害、土砂災害を含む避難訓練の実施状況につきましては、実施予定を含め47施設となっております。 以上でございます。 ◆15番(江川美津子君) ますます、その実施予定も含め47ということで、残りの施設にはどういう指導をしていくのか、お伺いをいたします。 ◎社会福祉課長(堤俊輔君) お答えいたします。 やっぱりこういった福祉施設になってきますと、高齢の方が入所されているということで、実施するのがなかなか不可能といいましょうか、難しい部分もあるとは思いますが、国県等からも指導があっておりますので、実施していくように協力依頼をするような形になってくると思います。 ◆15番(江川美津子君) これは、その訓練にもかかわってくることですが、消防団や地域住民との連携を図ることについてです。消防団などとの連携を進めるのに、施設が働きかけをするのはもちろんのことですが、行政からも消防団など組織を通じて、働きかけをしていただければ、施設のほうからその消防とかそういうところに相談がしやすいという、施設からの要望もあるんですが、その点について、市長、どのように、ぜひしていただきたいんですけど、市長のお話。 ◎市長(野口市太郎君) 確かに敷居を低くするというか、高いわけでもないんですが、消防団とか、あるいは消防のほうにそういった話を、こちらから働きかけると、来たときに、ああ、ああいう話なんだなというのがわかるような、そういう形には、したいというふうに思っており、消防長もおりますんで、そこら辺はしっかりやってもらえるものと思っております。 ◎消防長(今村威徳君) 各施設につきましては、自衛消防隊という組織が組織されておりまして、年に2回以上、避難訓練、通報訓練、消火訓練等を行うようになっております。現在、市内の施設については、ほとんどのところは、回数不足はありますが、行っております。 なお、このような訓練を自分たちで行うとか、または、我々消防のほうに一緒に参加してくれというようなことで合同訓練をやったりとか、また、数は少ないですけど、まだですね、消防団もいろんな施設と一緒に合同訓練を行っているところでありますので、これからももっと訓練の数がふえるように、消防団のほうとも協議をしていきたいと思っております。 なお、これにつきましては、その施設自体が、やはりまず相談に来ていただかないと、そこの状況がはっきりとわかりませんので、ぜひ御相談を、社会福祉課、または長寿、消防にしていただければと思っております。 ◆15番(江川美津子君) よろしくお願いいたします。 重症で動けなければ、そういう人が多いほど、やっぱり訓練は大切だと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、防災行政無線の現状と対策について、設置後から、うるさいとか聞こえないとか苦情が寄せられていましたが、点検整備を進めているのは理解していますが、現状はどうなっているのかお伺いをいたします。 ◎総務課長(出口秀幸君) まず、防災行政無線の現状ということでお答えさせていただきます。 防災行政無線は、スピーカーを使っているという、その性質上、距離が遠くなればなるほど聞こえにくくなるという特性がございまして、気象状況によっては、聞こえないというふうな苦情がございます。逆に、近いところに住んでいる方からは、うるさいと。同じ音声であっても、そのような苦情もいただいたこともございます。 これまで、そのような町内会長さんたちから、聞こえないというふうな相談があったときは、メーカーさんらとともに現地に出向きまして、町内会長さんの立ち合いのもとに調査を行いまして、スピーカーの調整だとか増設等を行ってまいりました。 また、音声が聞こえている範囲だろうという地域にありましても、最近は住宅の気密性が高くなっておりまして、そういうところだと聞こえにくいと、あるいは耳の不自由な方からも聞こえないといった声がございます。このような状況に対応するために、情報推進課と連携して、ケーブルテレビのテロップ放送も実施したところでございます。 さらに、先日、明石議員の質問にお答えしましたが、試験的に個別受信機を置かせていただいている、実験的にですね、置かせていただいている地域もございまして、今機械を発注しているところでございます。基本的には、個別受信機をメインに、メインにというのは効果的かなと、コストとか考えると、個別受信機で対応して、その他の補完手段を考えるというのが現実的な対応としてはいいのかなというふうに考えているところでございます。 以上です。 ◆15番(江川美津子君) ケーブルテレビのテロップ化ということですが、旧福江地区の場合、ケーブルテレビに加入されてない方が多いんですよね。ぜひこのための対策も進めていただきたいということと、高齢者の方のひとり暮らしの方だったら、本当に聞こえないと大変なことですので、個別受信機をメインにということですが、これは福江地区に住んでいる方でも、そういう対象になり得ることですか、お伺いいたします。 ◎総務課長(出口秀幸君) 難聴地域の相談があったときは、一応調査に出向いて、やっぱり地域で事情が違いますので、一概にこれでやりますというお話にはならないんですけれども、幾つかの方法を組み合わせながら、あるいはテレフォンサービスだったり防災メールだったり、そこら辺も一応見積もりとかも徴して、研究は進めているところでございます。このような複数の方法を組み合わせてやっていくということが大事なのかなというふうに考えております。 あわせて、市民の皆様にも情報を積極的に取りに行っていただくというふうなことも大事というふうに考えております。防災研修とかも実施しておりますので、そのような機会を利用して、積極的に情報を取りに行くような方法についても、あわせて周知とかを進めていきたいというふうに考えております。 以上です。 ◆15番(江川美津子君) よろしくお願いいたします。また、今度そういうことがあったら、直接、御相談に行かせていただきます。 次に、教育行政について。 新たな奨学金制度で、これも9月議会で人口減少の抑制につながるとして、五島市に就労した場合のUIターンを問わず、借り入れをした奨学金の返済金を助成する独自の制度創設に向け、準備を進めていくということが表明されました。2番議員の質問に、詳細はこれからということでしたが、その詳細についての進捗状況について、お伺いをいたします。 ◎教育長(清水肇一郎君) 新たな奨学金制度創設の進捗状況について、お答えいたします。 奨学金の返済に対する助成制度につきましては、人口減少問題対策の一環として、現在、29年4月の実施に向けて、制度設計を進めているところでございます。 概要としましては、まず、対象者を大きく2つに区分しています。いずれも就労していることが条件になりますが、1つ目が、UIターン者としています。制度開始以降に五島市に住民票を置き、奨学金を返済している者、2つ目が、五島市内の高校を卒業し、島外へ出ず、引き続き市内に居住し、制度開始以降に奨学金の返済が始まり、返済をしている者を考えております。 なお、対象となる奨学金につきましては、Uターン者のみでなくIターン者も対象となるよう考えておりますので、基本的には返済している奨学金の種類は問わないこととしております。 次に、助成額につきましては、毎年対象者が返済した実績に応じて助成することとしております。ただし、現行の五島市貸与型奨学金の大学生の償還をモデルとして、上限を年額24万とし、助成期間は最長8年とする方向で考えております。 また、返済する奨学金及び市税に滞納がないものとし、一時的な転勤者や公務員は、対象外とする方向で考えております。 以上のような内容で進めておりますが、財源につきましては、利用できる財源を担当課と協議、調整してる状況であります。 以上でございます。 ◆15番(江川美津子君) 上限の支援額が年間に24万、助成期間は8年ということで、わかりました。その財源の問題ですが、今、担当課と調整中ということですが、今年度は大体何人ぐらいを見込んでおって、本当に財源がどこから確保できるのかどうか、お伺いをいたします。 ◎教育委員会総務課長(中村伸雄君) 本年度というか、29年の4月から開始しますので、29年度ということでお答えしたいと思いますが、まず、人員的には年間8名程度の申し込みがあるのではないかということで、現在、想定をいたしております。UIターン者と、それから高校生がそのまま残って、償還を続けた方ということで、現在8名程度を想定いたしております。 それと、財源についてなんですが、教育委員会としましては、いろいろ財源を持ち合わせてませんので、市長部局のほうといろいろ協議をしていかなければいけないんですけども、いろいろ想定してますところでは、五島市の奨学基金というのを昨年度設置しましたので、それを取り崩しながらやっていくのか、またあるいは、ふるさと納税的なものも今ありますので、そういったところも担当課とも協議をしながらしていかなければいけないところがありますので、そういったところで現在協議中ということで、お答えいたしております。これからの作業になってくると思います。 以上です。 ◆15番(江川美津子君) 長崎県も県内で就職した方への奨学金の返済肩がわりということで、新年度からするんですが、1人当たり最大約150万円ということで、五島市は192万ですよね、8年間支援したということで。だったら192万ですが、五島市の財政からしたら、すごく人数もだんだんふえてきたら重くなると思うんですけども、その財源を、まだはっきりされてないということで、私は大変不安です。長崎県は、そのための基金を、県と賛同する企業から寄附をいただいて基金をつくって、それをもとに、こういう返済を肩がわりするんですが、先ほど五島市の奨学基金の取り崩しをしながらということですが、これは富江町の方が子供の教育のために使ってほしいという、そういう奨学金も中に入った基金をつくったと思うんですけども、そういうのを取り崩しながらするというのは、ちょっと、富江の方は納得できないですよね、そう思います。 それと、ふるさと納税にしても、これからのことなんですが、財政課として、そしたらどういうふうに考えてるんですか、その奨学金の問題で。相談をされてると思いますので、どこからどうやって出していくのか、お伺いをいたします。 ◎市長(野口市太郎君) 今、そういうことで内部検討している段階でございますんで、そこはしっかり見守っていただければというふうに思っております。 それから、先ほどの奨学基金の件でございますが、これは確かに富江地区でこれまでやられていたのを、市のほうにということで、いただいたものでございます。ただいただく際には、これはもう、例えば富江地区に限定した資金の使い方ということではございませんで、五島市全般のということで我々は理解をいたしております。 また、実はこの奨学基金の半分以上を多分、寄附をされた方にも、実は昨年ですかね、直接お会いをいたしまして、こうやって市が受け入れることになりましたということについて、お礼を申し上げました。その際に、その方からお話しいただいたのは、もう免除型の給付型、そういったことについても、やはりもう検討すべきではないんでしょうかねというふうな、そういったことでありがたい言葉もいただいております。また機会がありましたら、お邪魔をして、改めてまたお願いをしたいというふうに思っております。 それから、あと財源としては、一般財源か、あるいは、ふるさと納税かということになるんですが、ふるさと納税についても、教育の振興ということの項目も設けて、そして選んでいただけるというふうな形にしておりますんで、これも一つの方法だというふうに思っております。 それから、あと県と市の制度を両方扱うということは、これはなかなかそういうことには多分ならないんだろうと思っておりまして、そこら辺は、県の制度を使うんであればそちらに、それ以外は市のほうでということで、すみ分けというのはきちんとしていきたいというふうに思っております。 財源については、もうやりますと言いましたんで、これは最悪なければ、もう一般財源をつぎ込んででもやりたいというふうに思っております。 ◆15番(江川美津子君) わかりました。これは次の予算に向けて見守れるように、また頑張っていきたいと思います。 次に、五島から県内、県外に出ていく、大学とかに出ていく入学一時金について、一部給付型奨学金を実施してるところもあるんですが、五島市として地元の子供に対するそういう支援はする考えはありませんか。 ○議長(荒尾正登君) 江川議員、時間でございます。よろしいですか。 ◆15番(江川美津子君) 今のことにだけ、答弁をお願いします。 ○議長(荒尾正登君) 答弁をお願いします。 ◎教育委員会総務課長(中村伸雄君) 入学時の一時金ということで、その趣旨だと思いますけど、教育委員会としましては、給付型につきましては、幾つか検討をいたしております。給付型については、国のほうも現在、給付型について検討してますので、国の給付型に沿った給付型を検討してるんですけども、幾つも給付型について、準備検討はしてるんですが、今お話がありました入学一時金につきましては、検討した時期もあるんですけども、現在のところは、創設することについては、考えをいたしておりません。 以上です。 ○議長(荒尾正登君) 以上で、江川美津子議員の質問を終わります。 次の質問者は、2番 木口利光議員。 ◆2番(木口利光君) (登壇)創政会の木口利光でございます。壇上より一般質問を行います。 私は、五島市議会議員の任をいただいた8年前から、政策提案型の政治を目指してまいりました。一般質問こそ、市長や理事者の皆さんと政策を通して対話を交わす、政策実現を求める場だと考え、これまで欠かさず質問を続けてまいりました。今議会が私ども五島市議会議員にとり、任期中最後の一般質問となりましたが、その思いを込め、質問してまいりたいと思います。 さて、この4年間を振り返り、五島市最大の政治問題となりましたのは、新ごみ焼却場の建設問題でした。私は、過去4度に及ぶ旧大浜焼却場跡地へのごみ焼却場建設反対を趣旨とする請願に対し、討論の場において、次の2点を強調してまいりました。 1つは、五島市において、ごみ焼却施設は必ず必要な施設であり、日本の世界最先端の環境技術により建設される新ごみ焼却場は、環境に優しく、人体にも安全な、信頼性に揺るぎのない施設であること、2点目は、ごみ焼却施設の早期運転開始により、5億円に及ぶごみ焼却費、9億円ものごみ処理経費の軽減化を図るべきであることです。 今後の建設スケジュールにおいては、遅滞なく着実に事業を進めねばなりませんが、次のステップとして、大浜住民の皆さんに公害防止協定締結など施設の安全運転体制や情報提供体制を示し、相互の信頼関係を築くべき時期も迫りつつあると思っております。 新ごみ焼却場建設後の環境対策、住民への情報提供に対する五島市のお考え、さらにDBO方式を含む新施設稼働後のごみ焼却費用の軽減効果について、お尋ねし、壇上からの質問を終わります。 なお、海洋再生可能エネルギーの進捗状況、まちづくりの事業推進については、自席より伺います。(降壇) ◎市長(野口市太郎君) (登壇)2番 木口議員の質問にお答えします。 新ごみ焼却施設における環境対策と財政負担の軽減について、お尋ねがありました。 まず環境対策についてお答えをいたします。 施設そのものが持つ性能として、ダイオキシン類等の有害物質は、高性能な排ガス処理装置により処理されることとなります。したがいまして、周辺環境や地域住民への影響はないものと考えております。 次に、住民の情報提供につきましては、施設の稼働状況などについて、広報紙やホームページを活用し、積極的に情報公開を行い、市民の皆様に広く周知してまいります。 次に、財政負担の軽減化についてでございますが、新たな償却施設は、DBO方式を採用することで軽減化を図ることとしております。DBO方式により、設計から建設、運転、運営までを民間業者に一括発注することにより、運営期間における修繕費についても、競争性を持たせることが可能となります。 また、計画外の修繕やトラブル発生時にも、契約金額以上の追加費用が生じないことから、市の財政負担は軽減されるというふうに考えております。 そのほか、現在、市に2つある施設を一元化することで管理運営費が削減され、またストーカ方式を採用することによりまして、燃料費やメンテナンス等の費用の軽減が図られることとなります。 このように、DBO方式を採用することによりまして、建設費や管理運営費の負担が軽減され、建設事業者と運営業者が一体となることで、監視や管理の体制が強化され、安全安心感がより高まるものというふうに考えております。 以上でございます。(降壇) ○議長(荒尾正登君) しばらく休憩いたします。午後は1時15分から再開をいたします。                        =午前11時43分 休憩=                        =午後1時15分 再開= ○副議長(清川久義君) 再開いたします。 午前に引き続き、一般質問を続行いたします。 ◆2番(木口利光君) それでは、自席から質問を続けます。 まず、焼却場の問題ですけれども、申し上げたいのは、やはり五島市にとってごみ焼却場は必要不可欠な施設です。そして、そこで環境への信頼が揺らぐようでは、五島市内のどこにも焼却場は建設できないというふうに思っております。そして、焼却場反対の署名運動であったような焼却場建設によって五島の海が汚染されるというような根拠のない、日本のどこにも報告例のないような風評被害で、漁業者の皆様を苦しめるわけにはいかないというふうに思っております。 私どもは、創政会、研政会、8名で、東京都の豊島区を訪れまして、区内のごみ焼却の状況について説明を受けてまいりました。豊島区というのは、人口が29万5,000人です。この人口が13平方キロの中に住んでいる。日本で一番の人口密度、こういう人口密集地です。ここに清掃工場が17年間稼働を続けております。そして、この焼却場の位置というのは、山手線の池袋の駅から徒歩で5分です。そして、隣接するのは病院や学校やあるいはホテル街です。こういう中に立地されて、17年間大きなトラブルもなく運転を続けていると。東京の21の清掃工場は、こういう状況の中で運転を続けております。 そして、私の地元の奥浦でも、13年間、焼却場は運転を続けておりますが、国の環境基準をはるかに下回るこのダイオキシン濃度で運転を続けております。近くに住宅も建ってまいりました。それでも大きな苦情とかは、私も聞いた覚えがございません。ですから、現在の日本の最新の焼却技術で稼働するごみ焼却場においては、環境の問題は起こらないというふうに思っております。この市長の新しいごみ焼却場に関する、安全性に対する見解を改めてお聞きしたいと思います。 ◎市長(野口市太郎君) 新たな焼却施設の安全性についてお答えをさせていただきます。 まず、ごみ焼却施設は、まずは建設の段階で国による厳しい技術基準というのがございます。また稼働に当たっても、厳しい排気ガスについて基準が設けられているという状況の中にあって、今回、大浜に建設する焼却場についても、実際、国が示した排気ガス基準よりもさらに厳しい自主規制を設けまして、そして管理運営を行ってまいりたいというふうに思っております。 これらの基準を守りまして、適正に運用することで、先ほど議員から東京都の豊島区の事例がございました。そのように住民への健康被害、それから周辺環境への影響はないものというふうに考えております。 ◆2番(木口利光君) 安全に関しましては、特段の御配慮をお願いしたいと思います。 この今後のごみ処理施設における環境対策についてでございますけれども、これは相手があることなので、住民の皆さんの対応いかんにもよると思いますが、まず焼却場稼働前に、公害防止協定を住民の皆さんと結ぶことが大事ではないかなというふうに思っております。その後、これは稼働後になると思いますが、住民代表や、あるいは農業団体、農協さんや漁協さん、こういう方々も含めて、地域の運営協議会を定期的に開催する。そして、市民の皆様にはインターネットで情報を公開する、こういうことが必要ではないでしょうか。こういうことの中で、住民の皆さんの不安感を早期に解消すべきだと思います。 それと、このごみの減量化の問題も出ておりますので、市民の皆さんとか、あるいは児童生徒の皆さんに、環境学習のためにも工場の見学会を、これは積極的に開いてほしいというふうに思っております。 このあたりの進め方について、どのように考えておられますか。 ◎生活環境課長(太田税君) 施設稼働後の環境対策につきましてお答えします。 まず、環境保全につきましては、地域と連携して進めていくよう、公害防止協定の締結、それから施設の管理運営に関する協議会を組織したいと考えております。将来にわたりまして安全・安心な施設運営を遵守するため、地域住民と行政が協働して行う監視システムを構築してまいりたいと考えております。 また、施設の稼働状況につきましては、排ガスの状況を示す掲示板の設置、広報紙やホームページの活用など、積極的に情報公開を行ってまいります。市民の皆様に広く周知していきたいと考えております。 さらに、各小中学校の環境学習の受け入れについても行い、市民の皆様に対しても施設見学会などを開催していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ◆2番(木口利光君) 環境対策を通して、住民の皆さん、あるいは市民の皆さんとの距離感を縮めるということが今後の大事な肝要な点かと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、具体的な排気ガスへの環境対策についてですが、まず国の規定では、年1回でしょうけどもこれは、ダイオキシンについては複数回やることが大事ではないかなというふうに思っております。その上でばいじんに対する対策を強化していく、あるいは、かつて大浜の住民の皆様が苦しまれたという塩害とか、あるいは臭気の対策、これも万全に行わなければいけないというふうに思っております。 その上で、例えば大浜小学校とか周辺地域に関しましても、これは排ガスの測定、こういうことも必要ではないかなと思っておりますが、このあたりの排気ガスに対する具体的監視体制、これをどのようにつくっていかれるか、お答えをお願いします。
    生活環境課長(太田税君) お答えいたします。 ダイオキシン類の測定につきましては、法律で年1回以上定められております。新焼却施設では年2回以上行うことと計画をしております。 次に、臭気対策でございますが、においの主な原因としましては、ごみの不完全燃焼によるもの、それと施設内のごみのにおいが外部に流出するもの、この2つが考えられます。 ごみの不完全燃焼によるものにつきましては、850度以上の高温で焼却することによりまして、そのにおいの成分が分解されることになります。 2つ目の施設内のごみのにおいについてですが、まずごみピットのにおいにつきましては、これは焼却炉のほうへ送り込まれ、燃焼用空気としてごみと一緒に高温で焼却します。先ほどと同様に悪臭のもととなる成分が分解されることになります。また、プラットホームのにおいにつきましては、入口に自動開閉扉が設置されます。また、開放時にはエアカーテンが作動し、外気と遮断する構造になっております。これらの対策によりまして、においは施設の外へ出にくくなるものと考えております。 また、施設稼働後の周辺大気の状況につきましても、定期的にモニタリングの調査を行い、安全性の確認を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆2番(木口利光君) 万全な対策をお願いしたいと思います。 この12月の8日ですか、大浜住民の皆さんがごみ焼却場の白紙撤回を求める調停の申し立てを長崎地裁になさいました。なかなかこれは不透明な状況が続くんだろうなというふうに危惧もしておりますが、五島市ではやはり着実に、この安全に対する準備体制はしっかりと続けていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、この焼却施設の建設とその後の維持管理における財政負担軽減化の問題ですが、今回のごみ焼却場は建設費のみで40億と。これに維持管理費が毎年加わっていくということで、五島市財政に対して大きな負担がかかってまいります。これまでの焼却場も、年間のごみ焼却費用は5億という大きな数字でした。 今回の新焼却場によって、この焼却費用がどのように軽減化されるのか。あるいはまた、今回五島市はDBO方式という建設と、それから20年間の維持管理を一体とした一括契約を結ばれる、このことによる財政面での効果はどれほどなのか。このあたりで、五島市財政にも一番大きなこの焼却場の建設、あるいは維持管理はかかってくるわけですから、今回目指されている財政に対する軽減効果、これについてお答えをお願いいたします。 ◎生活環境課長(太田税君) お答えいたします。 現在焼却施設の管理運営は、直営及び一部を委託で実施しておりますが、新たな焼却施設では、設計から建設、運転運営までを民間業者に一括発注するDBO方式を採用しております。このことによりまして、運営期間における通常の修繕費に加え、施設稼働後15年をめどにして行う基幹改良工事についても、競争性を持たせることが可能となっております。 焼却費用の負担軽減効果についてのお尋ねですが、現在市にある2つの焼却施設の維持管理費の過去8年間の平均額は、約4億8,500万円でございます。また、新たな焼却施設は20年間の運営業務委託費の入札上限額を56億8,080万円としておりますので、20年間の均等割にしますと、1年間で2億8,404万円、したがいまして約2億円の財政負担が軽減されると考えております。 また、そのほかのメリットとしましては、建設事業者と運営業者が一体となることにより、監視や管理の体制が強化されること、民間のノウハウが十分に発揮されるなど、費用のみならず、安全・安心感が高まるなどの効果もあると考えております。 以上でございます。 ◆2番(木口利光君) 今回の質問項目からは少し外れるかもしれませんけども、ごみの減量化もこの財政負担の軽減化になるという思いも込めて、今後この環境対策は進めていただきたい。今回お訪ねをした豊島区は、1,000グラム、これ市民1人当たりです。この数字を超えるような数字が、20年近く前ですから、現在は500グラムラインまで軽減化をされています。そこの努力が、五島市の今後の環境行政には求められるというふうに思っております。財政負担の面もあわせて、ぜひそのことは、また機会がもし許されるならば、このことについては質問をさせていただきたいというふうに思っております。 この問題の最後になりますが、結果として、今回のごみ焼却場建設問題は、これまでの野口市政で最大の政治問題となってしまいました。五島市民にとって必要不可欠な焼却場建設は、粛々と着実に進めるべきであるというふうに思っております。その上で、建設後の施設運営においては、大浜住民の皆さんと安全に関する情報を共有し、そして行政と大浜住民の相互理解を図っていくべきだと。 長い期間のお互いの関係になりますから、このことをしっかりやっていただきたいと思いますが、最後に市長の今後のごみ焼却場建設問題に対する見解を、進め方に関し、進捗に関するお考えもお聞きしたいと思います。 ◎市長(野口市太郎君) 今回の大浜へのごみ焼却場の建設については、地元の皆さんにまだ十分なる御理解をいただいておりません。このことに関しましては、市議会、そしてまた大浜地域の皆様にも本当におわびを申し上げたいというふうに思っております。 ただ、議員からもお話がありましたように、このごみ焼却施設は、五島市にとってはもうなくてはならない必要な施設であります。やはりどこかに建設をしなければいけないという状況の中で、また一方で、次の世代に向けた財政負担、こういったものの軽減を図るべく、早急に、やはり新たなごみ焼却場というのを進めていかなければいけないんだろうというふうに思っております。 ごみ焼却場に関しては、市が掲げている4つのコンセプトがございまして、1点目が、住民の生活を守る安全で安定的な処理を実現する施設、2点目として、環境負荷を低減する環境に優しい施設、3番目が、経済性にすぐれた無理のない処理が可能な施設、4番目といたしまして、地域に貢献し、親しまれる施設と、こういったものを掲げているわけでございますが、これを守るべく、入札参加を希望する事業者を対象とした本事業の概要説明会を開催をいたしまして、そして応募者にもしっかり理解をした上で応札をされるようにということで取り組んでまいりたいと思っております。 また、このコンセプトを市も運営業者と一体となって、情報の公開あるいは施設の管理運営に関する協議会の運営、こういったことを行いながら、安全・安心な施設の建設、あるいは稼働に努めて、住民の理解を求めていきたいというふうに思っております。 ◆2番(木口利光君) 今市長がおっしゃられた基本コンセプトを重視した運営を続けていくということが、何より大事であろうというふうに思っております。よろしくお願いしたいと思います。 次に、海洋再生可能エネルギーの施策推進についてですが、環境省による椛島沖での5年間の実証事業を経まして、本年4月から崎山沖で2メガワット基による浮体式洋上風力発電所の営業運転が始まりました。これは日本初です。そして世界でも最先端の事業になっております。この事業が五島市で推進されるということで、大変胸躍らせる思いでおります。 ですが、事業所が目指すこの2メガワット基10基というウインドファーム建設の足かせになり得るのが、長崎県による一般海域の管理に関する条例、海域占有の問題だと、期間が設定されて3年間ということだというふうにも聞いております。五島市にこれは、再生可能エネルギーは絶大な経済効果、雇用創出効果をもたらす事業でありますから、ぜひとも早期にウインドファームづくりが進んでほしいなと思っております。県に対する働きかけを強く求めますが、いかがでしょうか。 ◎市長(野口市太郎君) この浮体式洋上風力発電をさらにまた増設をするということで、今いろんな協議をしてるとこでございますが、やはり漁業関係者の方の理解を求めると、いろいろ解決する課題があるわけでございます。その中の一つが、今議員から御指摘がありました占用料、そしてこの許可の期間の問題がございます。 占用料につきましては、今1平方メートル当たり、長崎県の場合には550円というふうになっておりまして、お隣の佐賀県が50円なんです。11倍というかなりの額になっておりまして、やはり事業者が事業をするに当たって採算をとるということに関していえば、かなりな負担になるということがございます。ですから、こういった部分をできるだけ軽減化を図ってもらう。そして、その分については、しっかりまたこの地元に還元をしてもらうというふうな、そういった両面からちょっとお願いをしようと思っております。 それからあと、占用期間の期間なんですが、要は20年間を事業期間として、200億円を超えるような投資をしようというときに、そこの海域を使っていいのは3年ですよと、3年たったらまたそのときと、それの更新になると思うんですが、やはり事業をやる側にとれば、20年という期間の許可がやっぱり欲しいということになろうかと思います。これは、我々もよくそこは理解をできます。ただ、現在の県の条例では、3年が上限ということになっておりますんで、ここら辺についてはしっかり弾力的な運用ができるような、そういった体制をとっていただくようにということで、先般お願いをいたしました。 また、いろんな場面を通じてお願いをしておりますが、これからもさらにちょっと強力的に、ほかの条件については一歩一歩でありますが、だんだん解決する方向に向かっておりますんで、この件についてもしっかり要望をしていきたいというふうに思っております。 ◆2番(木口利光君) やはり国家プロジェクトで進んできた事業でもございますし、長崎県はそこに内閣府とか国のほうに働きかけをして実現している事業ですよね。そこのところは県にもしっかり踏まえていただきたいと思いますし、36円のこの浮体式に対するものに対しても、再生可能エネルギーを重視するならば、当然国はそのあたりはしっかり考えていただきたい思いもございます。しっかり働きかけをお願いしたいと思います。 次に、やはり五島市の直面する最大の政策課題は、市長おっしゃられているように人口減少対策ですが、ここに大きな解決策として、五島市は若者の雇用創出を打ち出していると。この若者の雇用創出につながる、私は、4番バッターは再生可能エネルギーと、それから世界遺産登録だろうなっていうふうに思っております。当面緊急に求められているのは、それは国境離島新法による雇用創出ですが、少し長い目で見ますと、この2つの事業は五島市の雌雄を決する事業になってくるというふうに思っております。 いかにこの海洋再生エネルギーに関する洋上風力なり浮体式なり、あるいは潮流もひっくるめて、この建設とかメンテナンスの関連産業を五島市内の事業者で受注できるか、ここが大きな雇用創出の鍵になってくると思っております。今、五島市関連産業育成研究会、この会もいろいろと活動を始められておりますので、この官民、あるいは学、ここもあわせてしっかりしたオール五島で雇用創出を目指す。そのために、この再生可能エネルギーに対してしっかりと雇用創出効果を働きかけていくということは大事なことであろうというふうに思っておりますが、この雇用創出に関しましてどのようにお考えでしょうか。 ◎再生可能エネルギー推進室長(井川吉幸君) お答えいたします。 再生可能エネルギー事業関連産業による雇用創出につきましては、平成27年6月に、島内企業の事業参入に向けた取り組みを行うため、五島市再生可能エネルギー産業育成研究会が発足をいたしました。この会には、商工団体を初め、地元企業19社が参画をしております。 平成27年度の活動といたしましては、洋上風力発電の浮体の部分のコンクリート部分を五島で製造できないかということを戸田建設とともに研究をしております。本年度は、風車のメンテナンス事業への参入について取り組んでおります。 市としましては、研究会を支援しながら、関連産業を育成し、雇用創出につなげてまいりたいというふうに思っております。また、市の雇用創出事業としまして、本年度メンテナンス関連で、5名の新規雇用者確保を目標とした事業を実施をしているところでございます。 以上でございます。 ◆2番(木口利光君) ぜひ雇用創出が一番の喫緊の課題になっておりますので、しっかりした働きかけをお願いしたいと思います。 次に、潮流発電についてですが、国内初の商用化を目指した環境省の事業が、もう既に調査が今年度から始まって、31年度で事業は終了いたします。 問題なのは、洋上風力のように商用化につなげられるか、今、九電みらいエナジーさんですか、ここが主体、この事業者を中心に、引き続き五島を舞台に商用化が図れるかということが、先ほど申し上げた雇用創出につながる一番の問題点です。これに対する、事業者に対する働きかけは、折を見てしっかりと行っていくことが大事だと思いますが、いかがお考えでしょう。 ◎再生可能エネルギー推進室長(井川吉幸君) お答えいたします。 潮流発電の実証事業後の活用につきましては、今後の実証事業の成果等を十分に検証し、五島市再生可能エネルギー基本構想に基づき、実用化に向けた取り組みを国、県、そして事業者と連携をしながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ◆2番(木口利光君) 大変でしょうが、夢を持ってやっていただきたい。スコットランドのオークニー諸島、あのようなものを夢見て、日本で一番先頭を走るわけですから、そして市長はニュージーランドにも行かれて、これは、海洋国家は全て注目すると思います。その心意気で、ぜひしっかり事業を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 今後の海洋再生可能エネルギー事業における大きな課題は、やはりいかに漁業者との共生、協調が図れるかということだと思います。10月21日に、海洋再生可能エネルギーシンポジウムが行われました。私も聞かせていただきました。その中で、日本の潜水士の第一人者、渋谷正信氏の講演は大変有意義なものでした。 発言の要旨は、現在の五島の藻場の喪失は、これは著しい。環境悪化というか、あるいはいそ焼けの状況は著しいと。ですが、浮体式洋上風力発電と漁業との共生は、五島が世界の先駆けを目指すべきだと。そのことによって、再生エネルギーと漁業との共生が可能になるという趣旨の発言であったと思います。 ぜひ、この日本初の海洋再生可能エネルギーと漁業との共生モデルとして、崎山をモデルに藻場の再生事業を実現できないかと、その講演に参加いたしまして強く思いました。ぜひこれは積極的に取り組みをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎水産課長(林利則君) お答えいたします。 崎山をモデル地区として藻場再生モデル事業を実施してはいかがかという御提案をいただきました。 御存じのように、崎山地区は、かつてはワカメ、ヒジキなど、有用な海藻資源に恵まれ、漁業者を初め地区住民にもいそが開放されまして、地区の活動資金として充てることが伝統として受け継がれていた地区でございます。 近年のいそ焼けにより、海藻類の採取ができなくなっております。また、その伝統も消えております。市では、平成25年に地元要望を受けて、イセエビ、海藻を対象にした増殖場整備を4,000万円の事業費をかけて整備いたしております。 これを受けまして、崎山漁業集落で、増殖場を囲む仕切り網を設置しております。その中で、食害魚、ガンガゼ駆除、または母藻を増殖場に移植するなど、官民一体となって活動を今も続けております。また、シンポジウムで御講演いただきました渋谷氏のアドバイスを受けまして、昆布養殖、また県の五島水産業普及指導センターの指導で、トサカノリの養殖試験を実施しております。 崎山地区は、かねてよりいそ焼けに対して危機感の強い漁業者が多いところでも知られております。また、活動も活発でございます。このような成功事例を積み重ねながら、再生可能エネルギーと漁業は共存していけるんだというモデル、またいそ焼けのモデルケースになるよう、今後も市として支援してまいりたいと思っております。 ◎市長(野口市太郎君) いそ焼けの状況というのが非常に厳しい状況にありまして、陸地みたいに目で見えれば、ひどくなったなっていうのがわかるんですが、一旦我々が海を見る限りでは、何ら変わりはない。ただ、よく見てみると、昔あそこにヒジキがあったな、ワカメがあったなという状況で、まだ実態っていうのを、必ずしも把握できてるかっていうと、海の底だけになかなかできてないという事情もあります。そういったこともありまして、新年度以降、実際どれぐらいのいそ焼けなのか、どれぐらいの海藻が残ってるのかといったことをしっかり調査をまずはしてみたいというふうに思っております。 それから、海洋再生可能エネルギーについては、やはり何といっても漁業との共生というのが求められますんで、魚礁効果があることはもう実証されました。ですから、仮に10基程度並べるということになると、浮き魚礁を10基並べるということになるんですが、そこの近くで操業できるかっていうと、アンカーがあったりとか、あるいは半径40メートル以内は近づいたらいかんとかいうことで、漁業形態によってはなかなかあそこを漁場にするのは難しいということもありますので、そういった意味では、その10基並んだところと崎山沖のその間の沿岸、こういったところは、言われるようにしっかりといそ焼け対策、こういったものを打ちながら、やはり漁業と共生できるんですよといったことをしっかりと証明する。これも我々に与えられた課題ではないかというふうに思っておりますんで、これからまた懸命に取り組んでまいりたいと思っております。 ◆2番(木口利光君) 積極的なお話を伺いました。この渋谷さんは、もう50カ所以上この藻場の調査、再生をなさっておられる方で、情熱も持っておられます。そして、ヒジキというのは、崎山の白浜の海岸は、十数年前までは子供たちの部活のクラブ活動の資金を、PTAの皆さんがヒジキをとることでその資金を得ていた。私の近くの方も、ヒジキをとって、数家族で旅行の資金に充てていた。この豊かな海をいかに再生するかということは、漁業との共生の中で大変大きな位置づけになってくるんだろうなというふうに思っております。 そしてまた、渋谷先生がこの講演でおっしゃられた、だめだ、だめだでは、資金も、それから人材も技術も集まってこないということを言っておられた。強く心にしみた言葉でした。漁業の再生はこの浮体式洋上風力とのコラボレーションの中から生まれてこそ、漁業者との関係はより強いものになっていくと、日本の、それがトップのこの事業を展開していただきたいというふうに思っております。市長の今のお言葉で続けていただければというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 次に、まちづくり事業の推進についてですが、私ども奥浦地区は現在、おくうら夢のまちづくり協議会において、活発に地域活性化事業を展開して、地域のきずなを深めております。この11月と12月に入ってからだけでも幾らかやった事業を紹介しますと、例えば一つは浦頭教会、堂崎教会、もう1カ所、3カ所でイルミネーションの設置作業をしました。ぜひ見にきていただきたいと思いますが、これはまちづくり協議会と教会の関係者共同で行いました。12月22日にNHKがイブニング長崎で、この協力の関係とか設置作業を取り上げていただけると思っております。 そしてまた、今回の議会は、買い物弱者の問題がいろいろと出ておりました。奥浦地区は既に1年ほど、小さな拠点づくりで、補助事業で得た車を使って、宅配事業を始めてきました。いろんな要望を聞いた上で、やはり直接見て買いたいという方々の要望がありましたので、上五島に視察に行っております。カミティという事業者さんが、これも補助金で得た車を使って、あとはもうボランティアです。ボランティアの介助者もいます、女性の方々が。それで、実際に周辺地区、より地形的には厳しいです、上五島は。そういう地区から実際希望者の方々を、高齢者の方々を自店舗まで迎えて、買っていただいて、また送っていくという事業を実際に展開しております。これを試験的に奥浦地区でもやってみようということで、12月の5日に実施しました。ですから、買い物弱者対策はいろんな状況の中にいるということを踏まえて、商工地域振興課長、ぜひ今後、買い物弱者対策は強化していただきたいというふうに思っております。その実施試験を行いました。 そしてまた、耕作放棄地を使って、特産品づくりです。大豆とそばの収穫まで行いました。この事業には、五島振興局の技術の指導もいただいております。そして、11月の27日には奥浦小中学校、そしてまた奥浦の町内会、そして福祉施設、元気村です。元気村の高齢者の皆さん、それから消防団の方、民生委員の方、まちづくり協議会の方、一堂に会した中で、台風被害、それから防災、集中豪雨です。これに関係する集団での避難訓練を実施しました。消防署の皆様にもお世話になりました。 このことが、これから大事になってきます。9月28日の議会のときの、まさに50年に一度の集中豪雨ですが、干潮時期でしたよね。あれがもし満潮の時期と重なったら、被害はどうなってたのかというようなことも防災の訓練の中で発言がありました。こういうふうなことは、まずみずから命を助ける、自助、互助、共同体としての共助、そして公助、公の消防署、警察署、そういうあたりじゃないと命は救えない状況になってきております。 そしてまた、奥浦地区ではイノシシの問題が今クローズアップされておりますので、その捕獲隊をつくろうと。あるいはまた県道沿いを、これは振興局と一緒に今進めておりますが、フラワーロードをつくろうということももう合意をしまして、すぐにでも始めようという状況になっております。 この奥浦は幸福度日本一のまちづくりを目指しております。そうした中で、五島市全域で人口減少が進む中で、地域を守って、さらに活性化していくためには、地域の絆再生事業を五島市全域で強化していくということは欠かせないというふうに思っております。市長のまちづくり事業に対する思いをお聞かせください。 ◎市長(野口市太郎君) それぞれのまちづくり協議会にあっては、地域の絆再生事業交付金の予算配分を行いまして、町内会や老人会など各事業主体が実施する既存の街路灯の整備、あるいは敬老会、あるいは運動会、伝統芸能の保存など、それぞれ一面では継続した事業を行っていただいております。また、地域の実情に応じました新たな地域づくりに資するような事業も展開をしていただいております。 先ほど議員から御紹介がありましたように、奥浦地区では、風水害による避難勧告発令を想定した避難場所の確認、救助、救護訓練など、地域と学校が連携いたしまして、250人規模の避難訓練、防災訓練を11月に実施をいただいております。 また、崎山地区では、古い神社仏閣、経塚などの史跡を訪ねまして、歩く「史跡さるく」を実施をしておりまして、今後は史跡の看板を設置するなど、保存整備を行うというふうな動きもあるようでございます。 また、久賀島では、4月、12月に島内の主要道路沿いに植生するツバキの周辺の雑草、あるいは雑木を取り除きまして、景観の向上と交通障害を解消する椿ロード整備事業、こういった事業をみずから展開をしていただいております。 そのほかの地区にありましても、古民家や地域の人材など、地域資源を活用した活性化や交流人口の拡大事業を実施しているほか、お年寄りに対する声かけ、あるいは見守り、そして移動販売車による買い物支援活動など、地域の課題を解決する取り組みも進んでおります。 今後の施策推進につきましては、全国各地の自治体等との連携及び事業の推進を図る観点から、平成27年2月17日に設立されました小規模多機能自治推進ネットワーク会議に入会をいたしました。これは、これまでも市議会で出てきておりますが、雲南市長さんが会長をしておりまして、実はこの間、五島にお見えになりました。 そういった中で、いろいろ雲南市の取り組みについても聞かせていただきましたので、こういった地域住民がみずから多様な活動や事業で暮らしを支える、おおむね小学校区でやっておられるということでございますが、住民主体のまちづくり、小規模多機能自治の全国的な推進、連携を目的に、全国の自治体会員を中心とした全国組織でありまして、現在206自治体、16団体、9個人が参画してるということでございます。 今後、課題の共有と対策など十分な情報交換を行いまして、また、収集した情報をそれぞれのまちづくり協議会のほうにもフィードバックしながら、さらなる事業の推進と課題の解決に努めてまいりたいと思っております。 議員言われるように、地域の絆再生事業につきましては、人口減少が続く中で、安全・安心な暮らしが実現できるよう、また地域住民がともに支え合い、助け合いながら、地域の活性化に取り組んでいくことが重要であると、そういう思いから実施をさせていただいているところであります。総合戦略においても重要なプロジェクトということで位置づけておりますんで、しっかりとこれから、引き続き取り組ませていただきたいというふうに思っております。 ◆2番(木口利光君) 今市長おっしゃられたように、他市とのいろんな情報交換もしながら、しっかりこの絆再生事業に取り組んでいただきたいと思います。 本議会で来年度からの部制の設置が提案されておりますし、まちづくり事業はその中で市民生活部の事業となるということでございます。このまちづくり事業を、例えばミニデイ事業とか、あるいは高齢者見守りなどの福祉分野、それから地域の防災力向上や草払いなどの環境保全の対策、あるいは青少年の健全育成とか、あるいは各種のイベント開催などの地域の活性化事業、さらにまた民泊とか、あるいは移住者の受け入れ、こういうことまで実際やっております。地域が元気になればなるほど、この活動範囲は広がってきます。そうした中で、まちづくりの活動範囲は市民生活部を越えて、地域振興部など各部にまたがってきますし、教育委員会や消防など各関係機関に及んできます。 私は、行政内部、五島市役所内部での連携強化を、ぜひ市民生活部を中心に図っていただきたいと思っております。お願いしたいのは、まちづくり推進本部というのを市民生活部に設置していただいて、そこのトップがどなたがなるかは行政内で検討していただきますが、この連携力を強化して、しっかりしたこのまちづくり組織との協力体制を強めてほしいなというふうに思っております。 そして、このことは五島市内でバランスのとれたまちづくり事業を推進していくため、特に福江市の旧福江町地区、人口も多いですし、まちづくり協議会の人員も多いでしょう。そういうところと、周辺部にある奥浦とか奈留島とか、既にモデル事業で進んでいる地区、そこのバランスをとるためにも、庁内のしっかりした連携強化を図っていただきたい。そのために、まちづくり推進本部を設置して強化に努めてほしいと思いますが、このことについていかがお考えでしょうか。 ◎市長(野口市太郎君) 今地域の絆再生事業を進めるに当たっては、それぞれの地域に配置している集落支援員、そして担当者の間で会議を持っておりまして、いろんな事業が上がってくる、あるいは事業内容を変更するといったときには、それぞれまた情報を共有するという中で、現時点では情報の提供、共有化というのは図るようにしております。 それが十分かどうかという御判断はまた別途あるかと思うんですが、ただ今回、この五島市にも部を設置したいということで、条例を上げさせていただいております。この部制にする一つの目的が、課の横断的な対応、こういったものをしっかりするんだということを掲げておりますんで、まずこの部制にしたことによって、今言われるまちづくりについてもしっかり横の連携、場合によっては部を当然飛び越えたりもするんですが、こういったことについては実現できるというふうに思っております。ただ、なおかつそれでもまだ足りないということがあれば、それは今御指摘いただいた内容については、また検討させていただきたいというふうに思っております。 ◆2番(木口利光君) ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。地域に予算をおろすばっかりでなくて、いかに市役所内の指令塔づくり、ここをしっかりした中でまちづくりを支援していくかということを申し上げたい。そのために、ぜひこの推進本部のようなしっかりした体制づくりをお願いしたいと思います。 最後の質問になりますが、私はこの3年間のまちづくり事業活動で強く感じますのは、やはり事務局と、それから役員に大きな負担がかかってるなということです。活性化が進めば進むほど、大変さも増してくる。奥浦は多くの住民がまちづくり活動に参加していますし、地元出身の市の職員の皆さんも頑張ってくれています。やはり市民と行政が協働して汗をかくという姿勢が、何よりこの事業では必要ではないかなというふうに思っております。 私は、ことしの消防団の操法大会、市の職員の皆さんが選手として活躍されておられまして、大変心強く感じました。このような思いで、やはりまちづくりに参加してほしいんです。人口減少が進む中でも何とか活力を保っていく、まず人口減少をいかに食いとめるかということも大事ですが、もう一方で大事なのは、今ある状況の中で、それでは何ができるかということを考えることももう一つ大事です。そして市の職員は、まず業務のために働くのが第一です。それでも、やはり一市民として、一地域を愛する市の職員として、ぜひ力を貸してほしい、あるいは一緒に働いてほしい、もちろん市議会議員は当然です。 そういう思いで、市長、ぜひ強いリーダーシップで全職員に対し、幹部の皆さんは当然やってくれると思いますが、全職員に対してまちづくり事業への積極的な参加、さらに事務局体制を強化するために、やはりもう少し別の力が要るのかなと。それは人の問題と予算の問題、これが要るんではないかなと、事務局体制については思います。この市の職員の積極的参加と事務局体制の強化、これをぜひ今回のまちづくり事業の中で目指してほしいなと思いますが、市長、これに対していかがでしょうか。 ◎副市長(東條一行君) 市長からは常々、市の職員は地域の一員であるということを十分意識して、しっかり地域の中に入って活動しろというふうに指導を受けております。当然、その町内会活動、それから青年団活動、消防団活動、それから地域の伝統芸能の担い手として活動をしております。 また、先ほど議員のほうからミニデイ事業のお話がありましたが、ミニデイ事業は順調に推移しておりまして、これは担当職員が地域の中に入ってミニデイ事業の重要性を説明し、御理解いただき、御理解いただいた中で地域の方々の中核となる協力者の賛同をいただいて、その体制づくりをしていったというのが一番大きかったのかなというふうに考えております。 このような中で、地域の絆再生事業に関する職員の支援についてですが、市職員としては集落支援員を配置しておりまして、まちづくり協議会の事務局運営のほか、集落への目配り、移住・定住などの業務に従事しておりますし、さらには地域の一員として、まちづくり協議会に関連するイベントや行事などに市の職員が参加しているというような状況でございます。引き続きまして、業務に関連することにおきましては市の職員として、それから地域に関することについては地域の一員として、積極的に地域へ、あるいはまちづくり協議会へ参画するように進めてまいりたいというふうに考えております。 ◆2番(木口利光君) 副市長の発言の場を考えずに申しわけございませんでした。 最後、時間がありますので申し上げますが、このまちづくり事業を通じて感じるのは、やはり若い人材が育ってくる、若い人材の発掘の場だと。若手、中堅の地域の中で活躍する場をこれから生むためには、まちづくり事業が一番それにふさわしいというふうに思っております。 そういう思いで、私は今後とも関与してまいりますが、こういう五島市内に、このまちづくり事業が力を発揮して広がっていって、実質的な力を地域で発揮すると、そういうことがしっかりした足取りになれば、五島市内の次の世代に対して大きな動機づけになるというふうに思っております。そのためにも、このまちづくり事業はしっかりした形で五島市の重要施策としての位置づけと、官と民が一緒になった汗をかく姿、これを具体的な姿でつくり上げてともにいきたいと、皆様とともにいきたいと思っておりますので、今後ともしっかりしたお力添え、政策に対する反映をお願いしたいと思います。 以上で終わります。 ○副議長(清川久義君) 以上で、木口議員の質問を終わります。 次の質問者は、1番 三浦直人議員。 ◆1番(三浦直人君) (登壇)こんにちは。通告書に従い、私見を交えながら市長の人口減施策について、若者家族の保育料助成の拡充、そして迷惑で危険な空き家問題をどのように解決するのか、2期目に入った市長の見解をお尋ねいたします。 日本の人口の推移は、歴史人口学研究者の推定によりますと、8世紀には450万から650万人、1,000万人を超えたのは早くとも15世紀以降で、江戸時代前半の17世紀に急増し、3,000万人前後で安定したと考えられております。さらに、戦後の年の昭和20年の人口は7,200万人でありますが、現在は1億2,700万人となり、戦後の70年間で実に5,500万人もふえているのが我が国の現状なのであります。 翻って、五島市の人口は、昭和30年、9万1,973人でありましたが、平成27年には3万7,327人となり、この60年間で五島市の人口は、半分以上の5万4,646人の減少となっております。 このような実情を踏まえ、日本創成会議では、24年後の2040年までに、出産適齢期の20歳から39歳の女性が半減する自治体を消滅可能性都市と定義し、その定義に基づいて試算すると、全国の1,800を超える自治体のうち、896の市区町村が消え失せてしまうと結論づけたのであります。そこで、市長の人口減に挑む施策についてお伺いいたします。 次に、保育料の助成についてでありますが、現行の制度では上限が中学3年生となっておりますが、五島市に住む若者世帯の子育て経費削減のために、上限の見直しなどの若者支援策について、市長の思いをお聞かせください。 次に、五島市空き家活用促進事業の補助金について質問をいたします。特定空家とは、そのまま放置すれば、倒壊など著しく保安上危険な空き家を指しますが、現在の件数は56件となっておりますが、この制度は、特定空家以外の空き家バンクへ登録された空き家の改修などに要する経費の一部を、100万円を上限とし、補助する制度でありますが、その執行状況についてお尋ねいたします。 以上で壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(野口市太郎君) (登壇)1番 三浦議員の質問にお答えします。 私の市政運営のスローガンであります「人口減に挑む」の具体的な施策についてお尋ねがありました。9月定例市議会の所信表明でも申し上げましたが、私はこれから4年間、5つの重点施策を掲げて市政を進めていきたいと考えております。 1点目の雇用を生み出すしまづくりでは、国境離島新法を最大限活用いたしまして、農林水産業や商工業などの担い手の確保や収益力の強化に向けた取り組みの支援、再生可能エネルギーやクロマグロ養殖での雇用の創出、起業、創業の支援に積極的に取り組んでまいります。さらに、オフィスビルの整備について検討するとともに、入居企業の誘致などに取り組み、市内企業、事業者の人手不足にも対応してまいりたいと考えております。 2点目の人が行き交うしまづくりでは、潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録、民泊を中心とした体験型観光、UIターンなどの定住促進を推進し、五島市への人の流れを促進してまいります。 3点目の子供たちの笑顔あふれるしまづくりでは、保育料の大幅な負担軽減と子ども医療費助成の拡大などに努めてまいりましたが、引き続き子育て支援と教育環境の充実に取り組んでまいります。 4点目の安心して暮らせるしまづくりでは、国境離島新法による航路、航空路運賃の低廉化、健康づくり事業や高齢者の居場所づくり、地域コミュニティーへの支援も進めてまいります。 5点目の将来に備えるしまづくりでは、東シナ海の領海警備の強化という観点もあわせまして、現在の五島長崎海上保安署の海上保安部への昇格や陸上自衛隊の誘致についても、市議会と一体となって要望してまいりたいと考えております。 私は、これからの4年間を人口減少対策の大変重要な期間であると位置づけ、この人口減少に関する施策については積極的に財政出動すると、そういう強い気持ちを持って当たりたいと思っております。 次に、保育料助成制度の拡充についてお尋ねをいただきました。 現在の五島市の保育料軽減内容につきましては、国の定める利用者負担額から約22%の軽減を行うとともに、保育料の負担軽減策といたしまして、中学校3年生以下の第2子を半額、第3子以降を無料、また同時入所の第2子を無料としており、県内でもトップレベルの軽減を実施をいたしております。 来年の4月からは、この保育料軽減に係る対象年齢制限を撤廃をしたいというふうなことで今検討をしておりまして、生計を同一にする兄弟がいれば、2番目は半額、3番目以降については無料というふうな内容で現在検討を進めているところであります。 次に、空き家活用促進事業補助金の執行状況についてお答えします。 市内における空き家を有効に活用し、UIターン者の定住促進を図るため、空き家の改修や不要物の撤去及び運搬などの費用の一部を補助する五島市空き家活用促進事業補助金を平成27年度に創設いたしました。平成27年度の執行状況は5件、361万6,000円、今年度は12月6日時点で、交付決定で3件、金額が194万7,000円となっておりまして、今後また追加して、5件程度の申請を見込んでいるところであります。 以上でございます。(降壇) ◆1番(三浦直人君) 市長、創成会議が、消滅可能性都市となった場合の起こり得るシナリオというのがあるんですけど、まずそのまま読みますけども、働き手の急激な減少を招き、農業や漁業などを初め、地域の産業は衰退の一途をたどる。働き口が見つからず、余計に若者が離れるという悪環境に陥ってしまう。当然税収も落ち込み、学校や病院など公共施設の維持もままならなくなる。交通インフラも貧弱きわまりない状態で、電車やバスはほとんど通らない。仕事もなく、生活するにも不便この上ない地方を捨て、若者は東京を目指すしかなくなるとあるんです。 しかし、このもう一つは、人口減のメリットってあるんですけど、当てはまるかどうかわかりませんが、五島に、人口減のメリット。経済規模が変わらないままに人口が減れば、当然1人当たりの取り分はふえ、その分豊かな生活を送れることになる。日本では7軒に1軒が空き家だと言われていますが、十分に住むことができる家も少なくありません。スウェーデンなど北欧でも、30年以上前に空き家問題が生じました。それによって、平日は都市部の家で、週末は郊外の家で過ごそうというダブルハウジングという考え方が浸透したとあるんです。それに地価も安くなって、住宅も広くできますから、今よりゆったり暮らせるようになると。最後にこうあるんです。慌てる必要はない。見方を変えれば、人口減社会は恐れるに足らずとあるんです。 やっぱ考えさせられるあれですけど、やっぱり私たちも、人口減、人口減というのは、これはもう五島ばっかりの問題じゃないんですけど、私が一番思ってるのは、自然減です。この五島市の統計書の中の自然減。市長、ここで自然減が、昨年は452あるんです。社会減が、転入・転出です、212、それから合計で昨年だけで664は減ってるんです。 やはり私が思うに、恐らく自然減の中で、団塊の世代がいなくなると、自然減は団塊の世代がいなくなって、若者もいなくなったら自然減は変わらないんですけど、若い人がおれば、自然減はとまらないかなと思うんです。団塊の世代いなくなれば。20年か30年かかると思うんですが、やはりその中でどのようにして若い者を呼び込むか。やっぱりこれは、今私がいろいろ考えているのは、空き家を有効活用しながら、何とかしてここに市営の住宅を建設をして、そこに住まわせるという。そうすることによって、若者は、新婚さんを住まわせると、50年ぐらい五島に住んでくれるんです。 実際建築費からいうと、旭丘団地が大体1部屋で2,070万、外構から入れてです。だから一軒家を建てて、何とかして、そのかわり一軒家の中でも空き家は寄附するということを条件にしながら、何とかこうしていただきたいと思ってるんですけど、私の富江にも、もう本当ひどい空き家があるんです。こう傾いた空き家が。だから、市長は熊本の震災ばっかり言いますけど、震災が来たら全部崩れますよ、もう、2,000戸あれば2,000戸。 だから、やっぱりこれも市長が2期目のうちに解決していただきたいと思ってるんですが、市長の何かこう、人口減とマッチして、市長の頭の中で何かあります。 ◎市長(野口市太郎君) 人口が減ることについては、それぞれメリット、デメリットはあるんだろうと思いますが、やはり我々行政体というのは、デメリットがあって、それで市民生活が不便になったりとか、あるいは影響が出るようなことがあればできるだけそれを緩和する、あるいは解決をしていくというのが我々の役目でございまして、メリットがあればあったで、それはそれでしっかりといいんではないのかなというふうに思っております。 それから、確かに議員が言われるように、人口はどんどん減るんですが、片方で少子高齢化というのが言われておりまして、だんだん65歳以上の方がふえてまいります。ただこれも、この2040年なり、あるいは2060年の長期的な人口展望を見ますと、高齢者自体はさほどふえないんです。むしろ、もうちょっとすると、まただんだん減少傾向になるということがございまして、そういう意味では、自然減の圧力っていうのは、だんだん今よりは軽減化されるんではないのかなというふうなことは感じております。ただ一方で、やはり消滅可能性自治体ということの定義が、出産可能な女性がどれぐらい減るかふえるかということで判定をされたように、やはり若い人たちがいかにこの地域に住むかということが大変重要になってくると思っております。 そういった中で、空き家との関連でございますが、これまで何回も申し上げてますように、やはりそれぞれの空き家っていうのは所有者の自己責任でもって完了していただきたい、これが1点であります。なおかつ、それが周りに非常に迷惑をかけてるということでは、今般法律もできまして、罰金刑もできました。 ただ、やはり何といっても、それを解体するに当たって、解体して解決するのが一番の近道であるんですが、それに税金を投入することについて、市民の理解がいただけるかどうかということでございます。いろんな仕組みとして、いや、市の負担は発生しないよというふうなことがあれば、それは、そういった方策について検討するということについては、これはやっていいんではないのかなというふうに思っております。 ◆1番(三浦直人君) 今の空き家の件なんですけど、富江の支所長にもいろいろ相談をしながら言ってるんですけど、どうしても空き家がどうもこうもできないと、行政で。それで、それならただでくれんかと、ただで、寄附してくれんかと。そしたら、寄附された人は解体して、家を建てるでしょう。その仲介をしてくれんかといって、いろいろ相談をしたんですが、相続人が30人も幾らもおっとやんな。 例えばの話、この空き家が一等地にあって、例えば不動産がそこを欲しいと。解体して高く売る。そういったことの仲介というのは、市長、行政というのはできないんですか。 ◎市長(野口市太郎君) 多分地権者の方であるとか、あるいは相続の方のお名前とか住所とか連絡先とか、こういうことについてはやはり個人情報の最たるもんでございますんで、そういうお話が仮に、不動産業者あたりから話があっても、いやいやこの持ち主はあん人ですよと、誰ですよということは、これを情報提供するということは、これはできないと思っております。 ただし、その人たちの合意をいただいた上で、いいですよと、私たちに所有権があったりとか、あるいは相続権があることについて、そういうお話があるんであればいいですよということで了解がとれれば、それはまた特定の方に、その方にもあんまり言いふらさんでくださいよねということはしっかり前提にしながらも、地権者の方あるいは相続人の方のそういった了解がとれるんであれば、お話することは可能になるんではないのかなと思います。 ◆1番(三浦直人君) もう一つあるんですけど、世帯数が昨年91減ってるんです。91が空き家とは言いませんけど、その町内会長さんたちと連携をとりながら、出ていくときの管理体制、空き家のですね。そんなことを行政とすると必要じゃないかと思っているんですけど、これは今後の課題になると思ってるんですが、これはもう、この空き家問題というのは、もう昭和の時代からやもんね、富江の場合、ずっとやもんな、もう。もう解決でけんとさ、今の現状では。持ち主がちょっと今入院、施設に入って、それがまちの真ん中にあるもんですから、もうみんなが嫌な思いで、毎日近所の人たちもおるんですけど。 だから、どんなふうにしてこの問題を解決するかというのは、やはり市長がある程度決断と実行で、いろいろ考えながらやってもらわんばいけないと思ってるんですけど、私は今言ったような感覚で、空き家は何とかかんとかできるんじゃないかと思ってるんですけど、やはりこれは極論ですが、都会でも富江の人同士結婚した人がいるんです、20代のさな。例えば、空き家を50軒解体して、50軒新築をすると。それはやっぱり新婚を住まわせると。20代の人というのは、まず普段だったらもう、銀行は金貸しません。 それで、やっぱりその人たちが来たことによって、やはり親も子も孫も3代五島に住むと、若い人が。さっき言ったように、若い人がいないことには、人口減は変わらんと思うんです。だから、その空き家対策、それから職場、仕事もいろいろ言ってるんですけども、まずもって若い人たちが来る施策を、市長はもう1回、どのような市長の頭ん中で考えがあっかさな。そればもう1回、市長、済いませんばって。 ◎市長(野口市太郎君) 空き家っていうのも、議員が言われるように大変迷惑な施設であることは間違いないんですが、使いようによっては、これからそういった人口減少対策に役立つような、場合によっては本当土地になるかもしれませんし、あるいはそこまで周りに迷惑をかけなくても、ちょっと手を入れれば住めるという空き家については、先ほど御紹介しました補助金で対象にしております。 ただ、制度はつくりましたが、まだまだ予算の消化を見ると、UIターンだけを今対象にしてますが、それだけではなかなかやっぱり空き家、次に危険な空き家になる空いた住宅を保持していくということについては十分な成果を上げていないというふうに思っておりまして、UIターン者に加えて、例えば議員からお話がありましたように、新婚さんで、新たにまた親元を出て住むよという方も、もしこの方が空き家を改修してということになれば、そういった方も対象に入れたりということについては考えられるんではないのかなというふうに思っております。 それから、先ほどの空き家の関係ですが、市の実質的な負担をなくすと、出さないということで、例えばその空き地を活用してという希望者の方がいれば、例えば富江の空き家についても随時報告を受けております。やはり窓口になって対応していただく方もいらっしゃいますんで、もし具体的なそういう話があるんであれば、その窓口の方にこういうお話も紹介をして対応するということは、これは可能ではないのかなと思っております。 ◆1番(三浦直人君) やはり今の現状の条例の範囲内では、なかなか先に進みません。やっぱり日本一厳しいとか、例えば1親等、2親等、3親等に段階踏んで責任を負わして、条例で。そして、その施行を5年後にするとか。あるいは、市長も代執行はちょっと難しいと言っとったんですが、代執行も視野に入れながら、その負担を求めるということは、市長、現時点でどう考えてます。 ◎市長(野口市太郎君) 多分これまでの答弁の中でも、代執行を封印したことは多分ないと思います。ただ、そうばんばん乱発してやるよっていうことは申し上げてませんが、やはり現実問題として、もう隣の家が、このままだと普通の市民の方の生活まで大きな影響を与えるぐらい傾いてたり、あるいは飛んできたりということで、そしてなおかつ、その管理人なり所有者なりに繰り返し繰り返し勧告をし、いろんな手続をとっても応じてくれないという方の場合には、これはある程度、代執行といったものは視野に入れざるを得ないのではないのかなというふうに思っております。 これまでのいろんな指導とか実績とか、ああいうことについては担当課長から答弁をさせますが、状況としてはそれだけではなかなか解決できないような状況になっておりますんで、代執行、そういったことも念頭に置く必要があるんではないのかなとは思っております。 ◆1番(三浦直人君) この空き家対策の問題は、もうずっと昔からさっき言ったようにあるんですが、先送り先送りばっかりしとっても、今のところほとんどゼロですもんね、解体。いやいや、富江地区だけば言うとですね。富江病院の中にもあるんです、もうつぶれてしまってるんですけど、ぺちゃんこになってるんですけど。だから、危険な空き家、山の中にある空き家はもう危険ではないと思うんですが、本当危険な空き家というのは、これは市長たちも課長たちも、もう全部頭ば使って、ひとつ対策をぜひぜひ実行するように、解体が、空き家がゼロになるぐらいまで頑張ってもらわんばさな。やはり安心して暮らすことはできませんよ。 もう1回人口減の対策に戻るんですけども、私はこう思うんですけど、市長、ブータンってあっじゃんな。ブータンは大体九州ぐらいの面積です。そこに76万ぐらいしかおらんとです、ブータンは。長崎の人口の半分です。それで、世界一幸福度があるということで、世界が認めております。 私はやはり市民の煩わしさ、いろいろ、例えば前から言ってるんですが、陳情の廃止とか、それから若い者に対するさっきの保育料の問題もあるんですが、とにかく若い人から住んでいただくには、何かを優遇措置をしないことには、五島では映画館もないし、遊ぶところもないし、そう簡単にデートをするところもないし、そらもうやっぱ都会に住んだら、もう都会がいいと思います。自分たち親も、帰ってきても仕事がないということで、なかなか呼ぶことはちゅうちょしてるんですけど、本音は、もう親が若いうちに帰ってこいっていうのが本音ですよ、いっぱいおりますよ、これは。だから、市長でもそがんじゃんな。市長でも市長ならんやったら、向こうにおっかもしれんじゃんな、やっぱりな、何十年も。だから、何かなかったら、来んでしょ、こっちに。若い人なんかというのは。 だから、そこをもう1回いろいろ考えながら、五島を住みたい土地にするにはどうすればいいかというのばさな、考えて実行していただきたいと思ってるんですけど、私はこの若い者と関係はないんですけど、一つだけあるんですけど、都会の新婚さんの新婚旅行を誘致して、例えば旅費を免除するとか。するとこっち来る、20代の人が。そしたら、全国にまた散らばる。そしてまた、20代の人たちが老人になるまで五島を忘れられない。でまた、子供ができたらまた旅行に来るかもしれない。金を落としてくれる。 やっぱりとにかく五島を、昔の宮崎じゃありませんが、そのような若い人たちの集まる場所、それば考えたほうがいいと思うんですが、市長はいかがですか。 ◎市長(野口市太郎君) 新婚旅行の誘致という話もいただきましたが、新婚さんではないんですけども、若い世代ということでは、いわゆる修学旅行、中学生、高校生を中心とした修学旅行、これが市民の皆様の御協力もありまして、民泊あるいは体験観光という中で、ことしは3,000人、来年は5,000人という形で今伸びてきておりますんで、こうやって五島のファンをふやすという意味では、こういった取り組みをこれからも進めていきたいというふうに思っております。 それから、やはり一旦外に出た若者が帰ってこない。この現実はやっぱりあると思います。ただ、これまでの統計を見ると、30を過ぎた世代のところで転入超過というのがあるんです。これが何年かすると、また出ていってしまうんです。ですから、そのときにしっかり、一旦帰って来たときのこの世代をしっかりここに引きつける、そういった働く場を含めて、やっぱり環境の整備が必要だろうというふうに思っております。そういったことで、やはり雇用の確保が五島市にとっては喫緊でかつ最大の課題であるということで、これまでも手を打ってまいりましたし、これからも手を打っていきたいというふうに思っております。 また、あと娯楽施設について、これは先ほどの負の連鎖ではありませんけども、なかなかこれに公がどういうかかわり方をするかっていうことについては、非常に難しい問題があるんではないのかなというふうに考えております。ここは、一つはできれば、ある程度民間のほうでそういった取り組みをしていただけると非常に助かるんですが、そういう状況でございます。 ◆1番(三浦直人君) 市長、今雇用の場と言ったんですが、雇用の場というのはなかなかそうたやすく、今のところいきません。国境離島新法でも難しいです。 だから、例えば漁業の子供もいない、農業の子供も後ば継がんでしょ。しかし、ここ五島というのは、昔は第1次産業で飯ば食べてたんですもんね、私たちが子供のころは。今それはさま変わりしましたもんね。やはり離島というハンデというのがあるからこそ、よそに行って帰ってこんと思うとです。 そこを行政の力が、どんなことが行政にできるか、やはり衣食住の中で、やっぱ住まいです。住むところ。そして雇用も確かにそうなんですけど。雇用というのは、いつまでたってもやっぱ、市長がトップの公務員が一番手っ取り早いです。民間じゃなかなかそう簡単にいかん。もう僕らが子供のころは、農協、漁協といったら、もう就職の花形やったもん。もうぼんぼん行きよったもん、農協、漁協に。それで、20人も幾らも行きよったですもんね。今はそんなこともないでしょ。 だから、雇用の問題を頭に入れながら、若い者ば人口対策、いろいろ言ったところで、これはもう我々年代の責任でありますので、なかなか雇用といっても、そう簡単においそれといけません。何かば考えんばさな。そこはいろんな人たちと交わりながら、自分の子供をどうしたいのかという親の気持ちもいろいろ考えながら、やはり何かを引っ張ってくる、若い者ばこっち住まわせる、それは50年も住んでいただく、五島に住んでありがとうという気持ちを私たちも持たんばいかないんですけど。 とにかく、若い人がおらんじゃったら、五島は大変なことになります、とにかく。それはもう私が幾ら言わんでも、市長は重々承知してると思うんですけども、それで、これから市長、人口減に挑むと市長は高らかに言ってるんですけど、実際さっき5項目言ったんですが、最後に市長は、人口減に関する施策については、積極的に財政出動する決意がありますとあります。だから、この財政出動する決意をどのような格好でイメージをしてるのか、市長は。そればもう1回教えてください。 ◎市長(野口市太郎君) 雇用の確保は確かに難しい問題だと思います。ただ、これまでマグロの養殖基地化とか、洋上風力とかいうお話をずっと進めさせていただいてるんですが、例えばマグロの関係でいいますと、直接的に雇用されてる方は、全部合わせますと約70名近くになります。それから、海洋エネルギー関係も、今、多分全部合わせると40名近い雇用ができてるんだろうというふうに思っておりまして、片方でそういうふうな実績も上がっておりますし、特に農林水産あたりも、例えば畜産あたりも非常に元気があります。クラスター構想という形で、今回も補正予算を提案をさせていただいておりますが、合わせて16戸の農家がさらに設備投資をしてやりますよということ。中にはやはり若い方も、競り市に行くとかなりふえてまいりました。 この間もちょっと漁業関係の方と会合をしたんですが、やはりこの中にもおやっと思うような若い子がいたりして、非常にうれしくはあるんですが、ただやっぱり雇用は、さっき言ったように、公務員の数をふやして人口減少をとめると、これはもう、事、市の職員に限って言えば、これはもう不可能であります。むしろ人口が減れば、減らさざるを得ないという状況の中で、やはり雇用の確保っていうのは、これはやっぱり民間に頑張ってもらわんばいかんだろうということがございまして、国境離島新法を踏まえまして、早い時期から商工会議所、商工会あるいは農協、漁協にも、主役はあんたたちだよというお話をずっとさせていただきました。 そういった掘り起こしなりをする中で、雇用の増につながるような取り組みを提案してくださいというお願いをしたところ、かなりの件数が上がってまいりました。現時点ではまだ玉石混交といいますか、これは可能、これは大丈夫だなというものもあれば、まだまだこれは検討が必要だなというものもありますが、我々としては基本的には、今いただいた提案というのが是が非とも実現に向けて、そして雇用につなげていきたいというふうに思っております。 それから、この雇用を生み出す、そういったものについて、実は国境離島新法でハードについても補助対象にしてくれというお話をしたんですが、現在残念ながらソフト事業中心で今検討がなされているようであります。そうなると、そのハード、施設整備については別のメニューでもって、国なり、県なりの補助事業を使って、そして施設整備をする。そして、ソフト分については国境離島新法を使うといった形で進めたいと思ってるんですが、中には補助対象にどうしてものらないようなハードがあるんです。これについてはもうどんなに探してもなかなかないということであれば、これは市の単独でもってでも、助成制度をつくる必要があるんではないのかなというふうなことも考えております。 したがいまして、財政出動をするということについては、ソフト分についてはできるだけ、ハードについても国、県の制度を使いたいと思いますが、なおかつそれで拾えない部分については市の単独事業、こういったものも制度としてつくる必要があるんではないのかなというふうに思っております。 ◆1番(三浦直人君) ハードとソフトとありますけど、我々が考えてるのは当然ハード面ですもんね。前も言ったと思うんですが、なかなか自己資金の確保というのは、今非常にもう、これがネックじゃんなもう。これさえクリアすれば、何とかスムーズにいきそうなんですけど。今市長が言ったような養豚業なんかも、もう20代がごろごろしてます、五島は。五島だけだそうですね、若者おるのは、養豚業者に。そんなに言いよったですよ。非常に助かってるんですが、やっぱり五島で売り上げから何からというたらもうトップクラスです。納税にしろですね。だから、あんなふうにして何十年来、1匹から始めて巨大な組織になって、また今度1.5倍にふやして、クラスター事業でやるということなんですけど、やはりそんなふうにものが売れる、豚売れるでしょ。売れるやつを生産せんことには、農業でも大変ですもんね、やっぱ漁業でも。 なかなか私たちの富江地区も畑はいっぱいあるんです。富江地区の畑は立石といって、石ば全部まいてるんです。泥が流れないように。もう昔の江戸時代からしてると思うんですけど、もうきれいな畑さな、富江の畑は。それでもやっぱ荒廃地がかなりあるんです。ところが最近ブロッコリーをつくる業者がふえて、荒廃地は相当なくなって、そこで雇用はかなり生まれてます、何十人も。それはいいことだと思います。しかしながら、そのいろんな新法とか補助対象事業とかになると、なかなかやっぱり申請から何からといったら、そう簡単に民間でできるようなレベルの補助申請じゃないですもんね、大きいやつは。 ところが、新規事業を起こさんことには、五島の雇用は生まれないということですので、今市長が単独でもと言ったんですけど、そんな大きな補助は、恐らく市の単独では簡単にはいかないと思ってるんですけど、市長がそのくらいやる気があるのはみんなわかったと思うので、そのハード面の事業というのをぜひぜひやって、雇用を生んで、そして、その中で若い人たちを都会から引っ張ってくるという考え方を持ってますので、市長もそこら辺を重々、政策を人口減に挑むんだから、そこら辺ば非常に重たい課題と思うんですけど、人口減というのは。 ただ、さっきも言いましたが、日本のブータンと呼ばれれば、来ますよ。そらやっぱ考えんばいかんち思うよ10人も20人も。ただ、市長も何期もそらせんじゃろけんさな。誰でも年がきてさ。だから、その間に何をやるかというのが一番やっぱり市長の市長たるゆえんですので、ぜひぜひそういったことで五島の人口減には一生懸命取り組んでいただいて、明るくすばらしい理想的な市長が思う五島市を構築するように、私たちも一生懸命頑張りますので、どうか市長もさっき言ったことは忘れずに、よろしくお願いいたします。 以上で終わります。ありがとうございました。 ◎市長(野口市太郎君) 先ほど言いましたハードについては、そう多額な補助制度っていうのはなかなか準備できないかもしれませんが、少なくともそういった事業の誘因につながるような、ほかの市では企業誘致なり、その投資規模に応じていろんな補助金を持ってます。そういったところもしっかり検証しながら、五島市独自の制度をつくっていきたいというふうに思っております。 それから、この2期目に入ってまだ何カ月ばかりでございますけども、繰り返し申し上げますけども、この4年間というのは、やはり人口減に挑むということに全力投球をしたいという気持ちでおりますんで、引き続きいろいろまた御支援、御協力を賜りたいというふうに思っております。ありがとうございました。 ◆1番(三浦直人君) 終わりにしたんですが、一言だけ。市長、とにかく人口減に挑んでくださいよ。よろしくお願いします。 以上、終わります。ありがとうございました。 ○副議長(清川久義君) 三浦直人議員の質問を終わります。 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。 次の本会議は、明14日午前10時から開きます。 本日はこれをもって散会いたします。                        =午後2時52分 散会=...