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  1. 諫早市議会 2001-03-04
    平成13年第1回(3月)定例会(第4日目)  本文


    取得元: 諫早市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-06
    ▼ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 開議=午前十時 ◯議長(林田静雄君)[ 151頁]  おはようございます。これより議事日程第四号により本日の会議を開きます。  この際、議長からお諮りいたします。  さきに配付いたしておりました会期中の日程について、諸般の事情により、十三日からの日程を別紙のとおり変更することに御異議ありませんか。      (「異議なし」と言う者あり) 2 ◯議長(林田静雄君)[ 151頁]  御異議ありませんので、別紙のとおり変更することに決定いたしました。  日程第一「市政全般に対する一般質問」に入ります。  この際、議長から特にお願いいたします。発言の時間については、申し合わせによる時間内に終わるように御協力をお願いいたします。  また、関連質問につきましては、通告者と同会派の議員とし、本質問の内容と直接関係あるもので、本質問者の持ち時間内としておりますので、そのように御了承願います。  なお、答弁につきましては質問の趣旨をよくとらえ、簡明、的確に答弁願います。  まず、十一番牟田央議員。 3 ◯十一番(牟田 央君)登壇[ 151頁]  皆さんおはようございます。三月九日、私も一市八町の首長、議員の皆様方、地区の代表の方々と東京霞が関に久しぶりに行ってまいりましたが、地元の気持ちがわからない大臣、政務官、その他がいっぱいいたことを非常に残念に思います。  あしたはまた、諫早市長は第三者委員会に出向いて行って、地元の実情を、いっぱいの熱い気持ちをどうぞ伝えていただきますように心から応援を申し上げます。  それでは、通告に従いまして質問をいたします。  一、諫早市役所の職場における禁煙対策と職員の意識改革についてであります。  小さな一番目、五つの基本的事項とはどのようなことですか。  小さな二番目、五つの基本的事項をいつ、どこで決めたのですか。
     小さな三番目、職員は五つの基本的事項を守っていると思いますか。  大きな二番目、小学校及び中学校における教育委員会の告辞についてお尋ねします。  小さな一番目、教育委員会の告辞とは何ですか。  小さな二番目、卒業式だけ行われているようですが、その理由を説明してください。  大きな三番目、小学校における給食についてであります。  小さな一番目、米飯とパン食との割合は一週間でどのようになっていますか。  小さな二番目、食べ残しは主食と副食は各学校どのくらいの量がありますか。  小さな三番目、食べ残しはどうしていますか。  小さな四番目、民間委託及びその他の方式に変更する考えはございませんかということです。  大きな四番目、環境保全率先実行計画とISO一四〇〇一についてお尋ねします。  小さな一番目、環境保全率先実行計画とISO一四〇〇一との相違点はどのようなことと認識しますか。  大きな五番目、県央県南環境センター(仮称)の環境影響評価準備書についてお尋ねします。  小さな一番目、環境影響評価準備書及び環境影響評価準備書(要訳書)は何冊作成しましたか。  小さな二番目、環境影響評価準備書の公告・縦覧の目的は何ですか。  小さな三番目、説明会の開催の目的は何ですか。  小さな四番目、現在のごみ焼却施設の建設時の環境影響評価準備書及び環境影響評価書はどこにありますか。  以上で壇上から終わります。(降壇) 4 ◯市長(吉次邦夫君)登壇[ 152頁]  牟田議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、先般九日に、一緒に東京の方に抗議要請に行っていただきまして、まことにありがとうございました。  また、私もこの議会の日程を変更していただきまして、有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会通称第三者委員会ということでございますが、そちらの方から参考人として来てくれという要請があっておりますので、あした、また行ってまいります。地域の実情を簡潔に要領よく、きちっと話をしてまいりたいと考えております。本当にありがとうございます。どうか今後ともよろしくお願いいたします。  それでは、御質問の中で、私が答弁いたしますのは、環境保全率先実行計画とISO一四〇〇一についてでございます。  環境保全率先実行計画とISO一四〇〇一とは、組織が自主的に環境への影響を継続的に改善する点におきましては、どちらもその目指すものは同じであると思っております。しかしながら、その体制、手法などにつきましては幾分違いがございます。  まず第一に、ISO一四〇〇一におきましては、計画、実行、点検、見直しの、PDCAと言われておりますが、そのサイクルを循環させる継続的な改善の進行状況によりまして、第三者認証機関環境マネジメントシステムの有効性を審査判定していくところにございます。  第二に、ISO一四〇〇一におきましては、複数の監査チームを組織する内部監査委員制度を用いるという点でございます。  先ほど述べましたように、第三者認証機関による判定も、この内部監査委員の監査結果をもとに審査判定することとなっております。  次に、ISO一四〇〇一におきましては、組織活動に伴う環境影響を評価していく点にございます。  環境影響の評価とは、環境側面、つまり組織の活動、製品またはサービスのうち、大気への放散、水中への放出、廃棄物の管理、原材料自然資源の量などの環境と相互に影響し合う可能性のある要素を明確化することでございます。  これには環境負荷だけではなく、環境によい影響を与えるものを含んでおりまして、幅広いとらえ方をしております。  環境保全率先実行計画は、五カ年を一つのサイクルと考え、これを継続的に改善しながら進めていくこととしておりますので、まず、初年度におきましては、職員の意識の向上や、これまでの事務事業のあり方の見直しなどのソフト面に重点を置き計画を進め、二酸化炭素削減の達成率などを十分検討した上で、施設整備など、ハード面への投資、財政的措置を含めてまいりたいと考えております。  また、市民の皆様にも市報やFM諫早などを通じまして、環境保全率先実行計画の紹介とあわせ、二酸化炭素削減のために、電気や燃料の使用料を削減することやごみの発生量を少なくすること、リサイクルを実践することなど、地球温暖化対策の必要性を継続的にアピールし、環境保全に対する自主的かつ積極的な行動を啓発してまいりたいと考えているところでございます。  残りの分につきましては、担当部長、教育長の方から答弁をさせたいと思います。どうぞよろしくお願いします。(降壇) 5 ◯総務部長(橋本光弘君)[ 152頁]  第一点目の市役所の職場における禁煙対策と職員の意識改革についての御質問でございます。  五つの項目はどのようなことかということでございます。  一点目は、自席での禁煙、会議中の禁煙、歩行中の禁煙、公用車における禁煙、OA機器使用中の禁煙、これが五つの基本的な項目といたしております。  それから、二点目の、この五つの基本事項はいつ、どこで決めたのかということでございます。  このことにつきましては、平成九年の五月に市内部の安全衛生委員会におきまして、先ほど申し上げました五つの事項を決議し、市長に具申をいたしまして、平成九年の六月に庁議において実施することといたしたわけでございます。  それから、三点目についてでございますが、五つの基本的事項が守られていると思うかということでございます。  このことにつきましては、喫煙場所も各職場で工夫をし、また職員の意識も高まってきておりますので、守られていると思っておるところでございます。  以上でございます。 6 ◯教育長前田重寛君)[ 153頁]  二番目の小・中学校の卒業式における教育委員会の告辞についての御質問にお答えさせていただきます。  最初に、教育委員会の告辞とは何ですかということでございますが、卒業式での教育委員会告辞は、卒業生に対してお祝いや激励の言葉を、また保護者や地域の方々に対してお祝いやお礼の言葉を述べるようにしております。  次に、なぜ告辞が卒業式だけに行われるかという御質問でございますが、卒業式は、学校にとりましては一年間の中で最も大きな儀式的行事であります。そういう意味で、教育委員会も参列して言葉を述べているところでございます。  三番目の小学校における給食についてでございますが、米飯とパン食との一週間の割合はどのようになっていますかということでございますが、学校給食への米飯導入は、食事内容の多様化を図り、栄養に配慮した米飯の正しい食習慣を身につけさせ、生涯を通じた健康づくりの推進を図ることを目的に、昭和五十二年から実施し、昭和六十三年度から週二回を週三回にふやしております。昭和六十三年度からは一週間に米飯三回、パン食二回の割合で実施をしております。  年間給食回数百八十八回のうち、百二十回の米飯給食を実施しております。  次に、食べ残しは主食と副食は各学校どのくらいの量がありますかについてでございますが、学校給食の残滓は、毎日、学級ごとに主食、副食を同時に給食調理室に集めておりますけれども、主食と副食には分けておりません。  その量につきましては、児童一人一食一九・三グラムとなっております。残滓の少ないところでは八グラム、多いところでは三七・三グラムというふうに学校差が出ております。また、一日一校当たりの残滓は、平均九・五キログラムとなっております。  各学校とも、給食時間は先生が児童と同じ給食をともにとりながら、食についての指導をしております。  次に、残滓の処理についてでございますが、よく水を切りまして、外の保管所のポリ容器の中に入れて、可燃性ごみとして環境センターに依頼をしまして、週三回回収をし、焼却処分をしてもらっております。  次に、民間委託及びセンター方式に変更することはできませんかということでございますが、諫早市では、小学校十五校は直営の自校方式で完全給食を実施しております。全国的に見ますと、調理や配送、食器洗浄、ボイラー管理等の業務の一部を委託している学校は年々増加しているようでございます。また、共同調理方式センター化の方も増加をしているようでございます。  諫早市の給食調理員は、平成三年に各小学校の正規職員を最高三名として、在校児童の母親をふれあい給食調理員に導入するなどの一部パート化を実施しております。それまでの五十二名体制を四十三名に改めております。その後、児童数の減少によりまして、現在の正規職員定数は四十二名となっております。  今現在、在職をしておる給食調理員を配置転換までしての民間委託は、今のところ考えておりません。  センター化については、現在、各小学校の調理場が文部科学省の基準としているドライシステムの調理場となっていないため、今般、上諫早小学校の改築もあり、十五小学校の自校方式の給食をドライシステム共同調理場センター方式に移行できないか、市の職員団体にも提案しております。  今後は、小学校現場や保護者の意見を聞きながら、秋ごろまでに方針を固めたいと考えているところでございます。  以上でございます。 7 ◯生活環境部長(鳥合亮吉君)[ 154頁]  県央県南環境センター(仮称)の環境影響評価準備書について、四点ほど御質問がございました。  最初に、準備書等を何冊作成したかということにつきましては、組合に確認いたしましたところ、環境影響評価準備書を百十四部、それと要訳書を当初、百二十八部作成をしておりましたけれども、諫早市議会とか組合議会の議員の皆様方に改めて配付をするということで、別途追加をして、八十五部作成をされておるようでございます。そういう意味で、要訳書につきましては二百十三部作成をしたということになっております。  次に、環境影響評価準備書の公告及び縦覧の目的はということでございますけれども、これにつきましては、環境保全の見地から、多くの意見を求めるための縦覧になろうかと思っております。  また、説明会の目的でありますけれども、これにつきましても準備書というものが本事業を実施した場合の環境影響について調査結果をまとめたものでございまして、その内容等を広く周知を図るといったことが目的になっておるところでございます。  最後に、現在の環境センター建設時の環境影響評価書は、現在、環境センターの方に保管をいたしておるところでございます。  以上です。 8 ◯十一番(牟田 央君)[ 154頁]  市長は、あしたいっぱいしゃべられるということでございますが、肝心な点はお答えをいただきます。  まず、職場における禁煙対策なんですが、自席での禁煙、会議中の禁煙、歩行中の禁煙、公用車での禁煙、OA機器使用中の禁煙というぐあいにあるわけですが、自席での禁煙であって、ちょっと一メートルか二メートルか離れたところで吸う職員がおるんですね。  会議中での禁煙と言いながら、会議をやめた途端に、丸いテーブルのところでたばこを吸っている職員を私は何人も見かけました。  OA機器使用中の禁煙、OA機器の目の前で吸っている職員もまだ何人かいます。よく見てみると、消しておるんですね。  これでいいのかということなんです。何で禁煙対策と書いてあるかというと、私の理解では、こういう五つの事項を決めたってほとんど守られない。だから、喫煙場所を決めて、そこ以外では吸わないというのを徹底していただかないと、いろんな理屈をつけて、私も十年前までは吸っていましたから、そういう誘惑といいますか、それはわかるんです。だから、たばこを吸っている方に、私は「吸うな」と言わないんですね。「喫煙場所以外では吸わないでください」とお願いをしたいんです。  ですから、見かけたときにお互いが注意できるように、喫煙場所以外では禁煙ですというきちっとした方針を市長みずから決めていただくことができないかどうか、お答えを願います。 9 ◯市長(吉次邦夫君)[ 154頁]  喫煙につきましては、非常にいろんな環境の問題等々ございます。  喫煙を頭から禁止するわけにはいきません。市の方にも税収として、たばこ税が五億円か六億円か入ってきておるような状況でございます。これはまた、吸う人のそういったあれもあるわけでございます。ただ、こういった職場における禁煙というのは、それはきちっと守らにゃいかんと。  したがって、今後の職場の環境を浄化するといった意味で、喫煙の場所とか、吸うときとか、そういったことにつきましては今後ともきちっとしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 10 ◯十一番(牟田 央君)[ 155頁]  皆さん方も御存じのように、長崎新聞の二月十八日、「喫煙の流行と関係、今後健康被害深刻化」とか、三月四日、「喫煙は薬物依存、軽いたばこ逆に危険増加も」というのがあります。三月十一日には、「有害物質二百種以上、現代なら商品化は無理」という記事、大阪がん予防健診センターの調査部長の中村正和さんという方が毎週日曜日に新聞に載せていますが、こういうのを参考にしながら、市役所で対処していただきたいと思います。  何度も言うようですが、私は、決して「たばこを吸うな」とは言いません。「決まった場所で吸ってください」と。しかし、決まった場所も、今、OA機器がいっぱいあるわけですから、OA機器が一番たばこを嫌うというのを私も聞いております。  私の事務所でも、お客様であっても、事務所では喫煙はしていただきません。「外で吸ってください」というぐあいにお願いをしております。ですから、市役所内では市民の皆様方にも、「喫煙場所以外では禁煙してください」とお願いをしていただきたいと私は思うんですね。  とかく、市民主役ということで、「市民が来られたらしよんなかもんね」ということじゃなくて、「ここでは禁煙で、喫煙場所で吸ってください」と、市民の皆様方にもきっちり要望をしていただきたいと思います。  それから、三役の方でも、自分の机の上、それから応接セットで吸っている方もいらっしゃるんですね。それから、部長さん方もいろいろ市民の方がいらっしゃっても、そこでは禁煙という表示をきちっと掲げて、それで一時間そこらの間は禁煙していただいて、お客様にも喫煙場所で協力をいただくということを総務部長、庁議で再度、申し合わせをしていただきたいと思います。よろしいですか。  次に、小学校、中学校の教育委員会の告辞についてなんですが、小学校、中学校の卒業式に毎年参加をさせていただいておるわけですが、告辞という文章を教育委員会の方々が読んでおられるんですけれども、私もよくわからなかったんです。子供たちも何を言っているのか、教育委員会がどんなことを自分たちに言っているんだろうと。小学校の生徒、六年生だけじゃなくて、三年生以上にわかるような易しい文章で書いていただきたいと思います。  それから、教育委員会の方々が出かけられて、語りかけるような読み方の告辞をしていただきたいんですね。聞いていますと、要するに、読みに来たんだという読み方も見受けられます。その点、教育長、いかがですか。 11 ◯教育長前田重寛君)[ 155頁]  ただいま議員が御指摘になられましたように、確かに小学校一、二年生を対象とした場合には、非常に難しいかなという感じもいたしております。  それで、一応「告辞」という言葉自体からも難しい印象が与えられているんじゃないかということで、小学校につきましては「言葉」「お話」とか、そういう表現をしようということで、既に私たちの方では話し合いをいたしております。確かに、御指摘のとおりだと思います。  まだまだ表現が非常に難しかったり、あるいは、私を初めとしてそれを読み上げる方も、確かに語りかけるよな話し方というのを少し練習せにゃいかんと思います。そういうふうなことを大いに注意をしながら、小学校の低学年にもわかるような表現の仕方を今後考えていきたいと思っております。 12 ◯十一番(牟田 央君)[ 155頁]  同じ文章を全校で読むわけですから、小学生には易しく、中学生の場合には、三年生だけじゃなくて全校生徒にわかるように言葉を改め、また、この前、担当ともお話ししたんですが、自分の子供さんが小学校三年生にいらっしゃったら、まずその子供さんに聞いてくださいとお願いをしましたので、小学校の卒業式には私も参加をいたしますので、じっくり聞かせていただきます。  次に、給食についてなんですが、米飯が三日、パン食が二日ということになっていますけれども、今、日本は米だけは余っているんですね。ほかのものは全部と言っていいほど輸入に頼っていると。米飯にすると、多分、給食の調理員の方々は、パン食よりも手間暇がかかると思うんです。まぜ御飯をつくったり、いろんな工夫をされていると思いますが、だけども、それはもっとしていただきたいと思うんですね。朝はパンで済ませるという家庭も多々あると思いますので、パン食で出てくる子供たちも多いと思います。学校では、できるだけ三日から四日にふやしていただきたい。  それで、実はお金がかかるんですよという意見があるんですが、必要なお金は当然かけるべきだと思うんですよ。その点、いかがですか。 13 ◯教育長前田重寛君)[ 156頁]  今、議員がお話になられましたように、パン食に比べますと、米飯の場合は確かに調理員の人たちの手間も非常にかかります。それもさることながら、以前は政府米を割り引きしていただいてもらっておったのが、だんだんとそちらの方もなくなってきまして、そういうようなことで、経費が非常に高くつくということなんかがありまして、現在のところ、三回までやっておるところでございます。  今後につきましては、まだまだ経費的なことなんかもいろいろ考えまして、検討していきたいと思っております。  以上でございます。 14 ◯十一番(牟田 央君)[ 156頁]  私は先ほどから言っていますように、経費がかかるのは十分わかりながら言っているんですよ。食糧自給を言いながら、経費がかかるからパン食をするんですよという考え方を変えないと、食糧依存を幾ら、セーフガードだどうのこうのと言ったって、まず、自治体みずからしないとおかしいと思うんですよ。だから、必要な金は当然自治体、家庭にかけなきゃおかしいと思うんですね。  先に言いますが、節約するところは節約しなきゃいけないと思うんです。というのは、先ほどから言いましたように、節約するためには民間委託が私は必要だと思うんです。ですから、切り詰めるべきものは切り詰めをしなければいけない。かけるべきところはきっちりお金をかけるというのが私はセーフガードという考え方に合致すると思うんですよ。  ですから、今までいろいろ言いながら、自治体が私は怠っていると思うんですね。米が何万トンというぐあいに余っておるのに、それに随分お金をかけているわけでしょう。ですから、食べるものについてお金をかけるのは私は当然だと思うんですよ。それから、給食費もいつまでも私は抑える必要はないと思うんですね。必要な原価計算をして、きっちり家庭にも負担をしてもらうという考え方が必要だと思うんですが、いかがですか。
    15 ◯教育長前田重寛君)[ 156頁]  確かに御意見はごもっともなことだとは思いますが、保護者の方々の負担、あるいはそれに要するいろんな経費の捻出等、いろんな面からしまして、まだまだそれだけではございませんけれども、十分に今後協議をしていきたいなと思っております。 16 ◯十一番(牟田 央君)[ 156頁]  中学校も給食をするというぐあいになったら、今までのようなやり方で中学校の給食をした場合には、自治体の負担が物すごくかかると思うんですね。ですから、それは昭和二十二年ごろに給食ができたと言いますが、もう飽食の時代だと私は思うんですね。中学校まで行って、親がどんなのを食べておるかわからない、食べ残しは乾燥しながら燃やす、私はこれほどもったいないものはないと思うんですよ。だから、家庭から弁当を持っていって、どれだけ残してくるのか、どれだけ食べているのかというのを当然把握すべきだと思うんですよ。もう栄養面の指導とか、そういうものは家庭でやるべきだと思うんですね。家庭がすべきものを全部学校に押しつける今の世の中が私はおかしいと思うんです。  ある話によれば、「うちの子供は全然好き嫌いがございません」と言うお母さんがいらっしゃったそうです。ところが、学校に行くといっぱい食べ残すと。この現象をどういうぐあいに教育長は思いますか。 17 ◯教育長前田重寛君)[ 156頁]  なかなか難しい問題でございまして、確かに学校でもそういうことがクラスによってもあったりするということを聞いたりしております。家庭の環境、あるいは親御さんのしつけということから、その場だけでは親からしかられるから一生懸命食べるんだろうと思いますが、ほかのところでは自分の自我を出して食べていないんだろうと思います。いろんな機会を通じて、食事は非常に大切なものであると、あるいは生産する方のことなどもいろいろ学校の教師は生徒たちに話を聞かせて、食べるようにしておるわけでございますが、かなり強い指導をしないと、なかなか食べないと。しかし、余り強く指導すると、今度はいろいろな問題が発生してくることもあるようでございます。非常に難しいという話をよく聞いております。  先ほどの例のことは、家庭の親子の関係といいましょうか、親のしつけの仕方、いろんなことで差が出てくるんじゃないかと思っております。 18 ◯十一番(牟田 央君)[ 157頁]  学校でニンジンを食べなければ立派な人間にならないとか、ピーマンを食べなければ立派な人間にならないとかいうことで食べさせようとしておるようなところもあるようですが、ニンジンを食べなくたって結構なんですよ。ピーマンを食べなくったって結構なんですよ。というぐあいに私は思うんですね。その栄養を補うものはそれだけではないんです。ニンジンのかわりにほかの食物だってあるだろうし。やはり食事は「いただきます」と言いながら、子供たちに楽しくしてほしいんですね。無理やり食べさせたって、何にもならないと思うんですよ。やはり食事の指導は家庭ですよね。  だから、学校が勉強も教えて、食べ物も教えて、着るものも教えて、家庭生活でどうあるべきかも教えて、私は何でもかんでも引き受ける必要はないと思うんですよ。「食べ物、食べ方、それぞれの栄養の摂取の仕方は、それぞれ家庭でやってください」と教育委員会がはっきり言うべきだと思うんです。私の考え方が間違っているかどうか、教育長、自分の頭で考えながら答えてください。 19 ◯教育長前田重寛君)[ 157頁]  議員のお考えは間違っていないと思いますが、世の中にはいろんな考え方がございまして、一概に一つの考え方だけで押し通すということも非常に難しいんじゃないかと思っております。 20 ◯十一番(牟田 央君)[ 157頁]  みんな一緒のものを食べるのは、私は家庭が必要だと思うんですね。だから、全校あわせてすべて同じものを全部食べなきゃならないという給食は、もう全体主義の考え方というか、私は、家族五人で食堂に行けば、「全部違うものを食べなさい」と言うんですよ。自分の家で同じものを食べるんだから、外では別々のを食べていいんじゃないかという考え方を持っております。  それから、食べ残しは焼却しておるようですが、ほかに活用の仕方は何かないですか。 21 ◯教育長前田重寛君)[ 157頁]  一般的には、それを家畜の飼料に使えんかとか、あるいは堆肥等にできないだろうかとか、いろんなことが言われております。しかし、実際、それをやった場合に、堆肥等にかえるためにもかなりの施設がかかるのが現状だろうと言われております。そういうことで、なかなか難しいものですから、今のところは、先ほど申し上げたような方法をとらせていただいておるわけでございます。 22 ◯十一番(牟田 央君)[ 157頁]  食べ残しは、例えば、小学校の場合に、子供が食べるものは家畜にやってもいいと思うんですね。なぜかというと、たばこも中に入らない、それから、今、韓国では、食べ物の中につまようじは禁止なんです。なぜかといいますと、動物にそれを食べさせた場合に、つまようじで動物のぐあいが悪くなるということなんですね。ですから、食べ物の中にたばこ、つまようじを入れないように工夫して、それで家畜に食べさせるか、そういう工夫もこれから私はしていかなきゃならないと思うんですね。研究をしてください。  次に、環境保全率先実行計画とISO一四〇〇一ですが、まず、諫早市の環境保全率先実行計画を私も見ましたが、ISO一四〇〇一というのはトップダウン方式なんですね。それから、お金をかけて外部に監査をしてもらうということなんです。内部で監査をすると、とかく甘くなりがちだと。それから、これは庶務が総務課になっていますが、千葉県の白井町に行政視察に行かせてもらったんですが、専任の課長補佐みたいな人がおるんですね。それで、何人かで委員会をつくりながら、トップダウン方式でやっておると。その担当の職員とも三十分か四十分、お話をさせていただいたんですが、非常にストレスがたまると。何が救いかといいますと、「熱いトップの気持ちが私を動かしているんです」と言うんですね。私が「三年ぐらいしたら、大分疲れただろうね」と言ったんです。「それでも、トップの熱い気持ちに支えられて、嫌われながら実行しているんですよ」という話を聞いたんです。  ですから、市長も熱い気持ちを職員に伝えて、それで、ストレスがたまったときには市長みずからお話になって、食事でもするという体制をつくっていただきたいわけですが、いかがですか。 23 ◯市長(吉次邦夫君)[ 158頁]  この環境保全率先実行計画というのは、五カ年計画で十三年度から実施するわけでございます。  やはり今の時代でございますから、私ども職場自身が率先してやっていこうということでございますので、私みずから部下の方にも督励しながら、この実現に向けて一生懸命やってまいりたいと考えております。  なお、職員にストレスがたまるということでございますが、実際、ここに限られず、すべての各職場におきましても、一生懸命にやればやるほどストレスはたまってくると思います。ですから、そういったストレスにつきましては、職員のそれぞれの気持ちをできるだけストレスから解放できるような形で、お互いの職場の中で解消できるようなことも考えていかなければならないと考えているところでございます。  以上でございます。 24 ◯十一番(牟田 央君)[ 158頁]  私にこういう投書が来ておるんです。「パートは、ほとんどが市の職員と同じ席で仕事をしているので、よく耳にすることは、「二日酔いで仕事にならん。さぼろうか」、これでよいのでしょうか。そして、五時になると、「残業する」と言っています。管理職の方は、部下の教育をよろしく」と書いてあるんですが、この投書に向かって、どうお答えになりますか。 25 ◯総務部長(橋本光弘君)[ 158頁]  お答えいたします。  職員は、その職務を遂行するに当たりましては、特に上司の職務上の命令に忠実に従わなければならないと、これは地方公務員法の第三十二条で明記してあるわけでございます。そういったことからしますと、職務時間は職務の遂行のため、とにかく傾注してやらなければいかんということでございまして、そういった勤務形態につきましては、常日ごろから公務員としてのあり方について十分指導を行ってきておるところでございます。  仮に、今、牟田議員がおっしゃるようなことがあったとすれば、公務員としてのモラルに欠けるものでございまして、ゆゆしきことであると思っております。上司として、時間外命令のあり方を含め、今後、なお指導を徹底していきたいと思っております。  以上でございます。 26 ◯十一番(牟田 央君)[ 158頁]  千葉県の我孫子市に行ったんですが、今、我孫子市では給与表と退職金の改定をするという話をこの前の行政視察で聞きました。なぜかというと、今みたいな職員がおった場合に、課長に部下の人事評価をさせると、部長に人事評価をさせると。そうしないと、もう民間からずれているんだという意識を我孫子市長は持っていらっしゃるわけですね。  総務課の職員とも三十分、四十分、お話をしたんですが、「あなた、そんなことをしたら、自分が苦しむことになるんじゃない」と言ったら、「それでもやっぱりしなきゃならない」、またこれも、「市長が「トップダウンでやりなさい」と言うからやるんだ」ということなんですね。  ですから、今、この話をどこかの職員に話したら、「そがんこと言いよるもんの」という話も聞きました。この方はパートでいらっしゃるんですね。同じ仕事をしているとおっしゃるんですよ。  ですから、今るる部長が公務員と言われましたが、もっと職員の意識変革、公務員がそんなことをしていたら、この時代はもう必要なくなるんだと。民間は、残業もない状態で削減、削減と人員が減らされておりますと。私に投書をくれた方なんです。「パート採用は、市の住民を優先してください」と言う方がいらっしゃるわけですが、現在、パートは何人いらっしゃいますか。 27 ◯総務部長(橋本光弘君)[ 159頁]  パートは、十二年度の登録で見ますと、市内住者が百九十六名、全体の九二・五%、市外住者が十六名の七・五%、全体で二百十二名いるわけでございます。  特に、募集する場合の住所用件は限定していないわけでございますが、臨時職員という観点からしまして、主婦の方でありますし、通勤時間もある程度限定されてこようかと思っております。  特に、今、業務内容等につきましても、パソコンの操作ができる方がいいということで、各部所でもそういう要望があっておりますので、事務補助者として、そういったことを用件としながら、それぞれの職場でパートの募集につきましては行ってきておるところでございます。  以上でございます。 28 ◯十一番(牟田 央君)[ 159頁]  次に、準備書に移りますが、準備書が百十四部つくられたそうですが、縦覧期間は二月七日から三月七日までだったんですが、何人の方からこの準備書本体のコピーの依頼がありましたか。 29 ◯生活環境部長(鳥合亮吉君)[ 159頁]  コピーの依頼ということでございましたけれども、五、六部コピーをされていったと聞いております。  以上です。 30 ◯十一番(牟田 央君)[ 159頁]  私、二日間かけてこの準備書をざっと読みました。  目的は何かとお尋ねしたところが、住民の皆様方にいろんな御意見をいただくために縦覧したんだとおっしゃっいましたが、私はてっきりこれは二月七日から二、三日間の受け付けをして、コピーは一枚十円で、五百何ページですから五千何ぼかかると。だから、これは市民の方々に頒布するような気持ちがなかったような感じがするんですね。百十四部つくられて、例えば、いろんな機関に三十部、市役所の職員に五部とか、そのほかに、あの厚い五百ページの準備書を配られたんでしょう。  もう今は市民主役ということであれば、これが二千円するか三千円するかわかりません。私も実際は、これをコピーじゃなくて、本で欲しかったと思うんです。  これをコピーしながら、それからまた、読みながら、どういう意見を言えばいいのかと、会場でも話が出たんですけれども、市民の方を向いた準備書であったのかどうなのか。私は、行政向けの準備書でしかなかったと思うんです。  私は、説明会にも参加させてもらいましたけれども、説明会に、「環境に優しく」、ただこのパンフレットだけなんですね。四十何ページの要訳書も、これだけの要訳書じゃどうしようもない。きちっとした準備書を多くの方々に買っていただくということで何で準備できなかったのかと。  今、県央県南広域環境組合でやっておるんだとおっしゃっいましたが、諫早市にできることですから、諫早市民の皆さんに意見、説明が私は十分でなかったと思うんですが、部長はどういう感じを持たれましたか。 31 ◯生活環境部長(鳥合亮吉君)[ 159頁]  ただいまの御意見のようなものを、実は一般の方からもその後に受けた経緯がございます。そういった意味で、県央県南広域環境組合ともいろいろ協議をいたしましたけれども、心配りがちょっと足りなかったのかなという反省材料は今後に生かしていくといいましょうか、そういう方向で考えていかざるを得んなということを県央県南広域環境組合の方とは話をしたようなところでございます。 32 ◯十一番(牟田 央君)[ 159頁]  少し配慮が足りなかったと、もうずうっとそういうことばかりなんですね。環境行政はもっと、県央県南広域環境組合もほかの人たちの意見を聞きながら、どうすれば市民にわかりやすく、理解を深められるようにするんだろうかと。自分たちばかりで決めてしまって、配慮が足りなかった、それで、こういう環境行政はできないと私は思うんですよ。何でも自分たちで決めて、自分たちで決定をして、住民には「それを御理解ください」と言うだけなんです。説明会をするだけなんです。  要訳書の二十八ページにあるんですが、ダイオキシンの地点、ナンバー四、一・九というのがあるんですね。環境基準は〇・六、それから、「現地調査結果、ダイオキシン類の調査結果は以下のとおりです」と書いてあるんですが、説明会を聞いていますと、もう環境基準は年間平均値としての基準さえ通ればいいという説明がたびたび出てくるんですが、どういう理由でこういう高い数値だったのかとか、分析をしながら説明してもらわないと私はおかしいと思うんですね。どういう原因が考えられるかと。昔の処分場から何キロなのかとか、新しい焼却センターからどのくらいの位置だとかいうもの。だから、この調査にしても、夏、秋、冬、春はしていないんですね。じゃあ、新しい焼却場の準備書と、その後どういう調査をしたのかというと、ほとんどやっていない。これで市民の理解が得られるのかなと思うんですね。もっと理解を得られる努力が足りないと思うんです。  十四年の完成が十五年に伸びるという報道があったんですが、もっと地元の理解、市民の理解を得るために、今後どのような努力をされるのか。何か言えば、すぐ「県央県南広域環境組合の問題ですから」という答弁が出てくるんですが、それでは市民の納得が得られないんですね。その点はどう思いますか。 33 ◯生活環境部長(鳥合亮吉君)[ 160頁]  まず、今回の縦覧等につきましては、合計しますと、九十七名の方が縦覧にお見えになっております。また、説明会につきましては、全体で二百二十六名の方が参加をされております。そして、六十一名の方からいろいろな御意見をいただいております。それだけ非常に関心をお持ちで、説明会等の中では御意見も非常に活発に出されたと思っております。  そういう意味では、準備書等の中身が非常に不十分という御指摘も多分にありました。そういうものをきちっとしたものにしていくという意味で、いろんな御意見を意見書という形で出していただく。そして、よりよい環境をつくり上げていきましょうというのが制度の趣旨でございますので、そういう意味からしますと、従来と違った形で、牟田議員がおっしゃっいますような点もあるかもしれませんけれども、我々とすれば、従来より以上の市民の方のいろいろな意見も聞けたと思っております。  なお、これで十分だとは我々も当然思っておりませんで、これからも、例えば、都市計画決定等の事務手続もございます。そういったものの中でも、さらに市民の方のいろんな御意見というのを聞ける場、あるいは反映できる場というものも設定をされていくと思っております。  一つ一つ、途中経過での不備な部分については、これからのそういういろいろな取り組みの中に生かしていきたいなと思っておるところでございます。  以上です。 34 ◯十一番(牟田 央君)[ 160頁]  この環境行政については、行政だけじゃなくて、市民の方々にもっともっと負担がかかりますよと。今、市民の方々だって、お金を出してでも環境を変えたいという方がいらっしゃるんですね。ですから、お金も必要だし、それから、労力も手伝ってくださいというお願いをしながら進めていかないと、分別だってそうだと思います。よその自治体にも働きかけなければならないと思います。  今、市民はみずからが協力してでも、そういう環境を守りたいという方々、この前の説明会でもいっぱいいらっしゃったですね。今までの情勢は、市民に迷惑をかけないように、自分たちで決めて自分たちでするというやり方はもう変えてもらわなきゃいけないですね。それを指摘いたしまして、質問を終わります。 35 ◯議長(林田静雄君)[ 160頁]  しばらく休憩いたします。                 休憩=午前十一時                 再開=午前十一時十二分 36 ◯議長(林田静雄君)[ 161頁]  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。 37 ◯一番(山口喜久雄君)登壇[ 161頁]  本日の二番目でございます。よろしくお願いいたします。  諫早湾干拓の水門の開放の是非をめぐって、連日、マスコミなどによるさまざまな報道がなされ、また、有明海の沿岸漁民の一部の方々の抗議行動も続く中、第三者委員会も編成され、現在、調査のためと称して工事もストップしているような状況でございます。当局はこの事態をどうとらえているのか。また、万が一、水門を開放するようなことになったら、どのような問題があるのか、改修費用も含めて説明をしていただきたい。  また、関連して、昨年暮れに河川審議会計画部会の中間答申が出され、新聞報道されたわけでございますが、その中にダムや堤防を見直すような表現があったようですが、正確なところはどうなのか、お伺いをいたします。  この水害の諫早湾干拓の問題のことでございますが、自分たちも三十二年のときにはちょっと上の方におりましたけれども、五十七年のときに旭町に友人がございまして、その友人のお宅にお邪魔しておったところ、私自身はそのときは幸町におったわけですけど、そのときに七時ぐらいだったと思うんですけど、そのときはまだそんななかったと思うんです。八時ぐらいになったら、道路がなかったんですよ。それでびっくりして、慌てて下の荷物を全部上に上げて、そして近所の方の分も手伝って、そして船で消防団の方が助けにきました。そういう状況の中で、上の毎熊マンションにお世話になって、皆さんそこら辺の方お世話になったわけですけど、避難したわけですけど、また、その次の日だったと思いますけど、矢上が真ん中に歩道橋がございまして、その歩道橋にバスがどんと横に倒れて詰まっているわけですよ。その上に今度乗用車がどんどんどんとのっかるわけですね。そこに草木が全部詰まりまして、ちょうどダム状態になったわけですね。水が完全にあふれまして、乗用車が次から次に流されていくという、地獄絵図が展開されたわけですけど、僕の友達もそのときに、このままでは自分も流されると思って、電柱によじ登って、電柱から下を見ておったところ、女の方が助けてと叫びながら車が流されていった、その姿を見たときに、悲しくて、悔しくて、どうして救えんかと本当に悔しかったということを言っておりました。  この間、県の総務部の方でアンケートをとられたわけでございますけれども、三分の一の方が、できれば干拓を推進していただきたいと。三分の二の方が五七%でしたが、はそんなに推進しなくてもいいという結論が出たようでございますけれども、それを見たときに、聞いたときに、はっきり言ってびっくりしました。これだけ干拓の悪口を言われ、本当に干拓が無用論のように言われ、あれだけ犯人扱いの報道をされながら、三分の一の方が干拓を支持してくださっているというのを見たときに、本当に僕はあの五十七年の災害、また、三十二年の災害、その他の本当の水害を経験された方が絶対三分の一いらっしゃるんだと。自分の身内が流されたり、苦労したり、悲しんだり、本当にどうしようもない思いの中で過ごしてこられた方が県民の三分の一はいらっしゃるんだなと思って、本当にうれしく、また、本当に涙を流しました。そういう意味で、干拓のことは冷静なまなこで、本当に道理をわきまえて、どっちが言っていることが正しいのか、本当に感情に流されないで、魔女狩りみたいにならないで、松本サリン事件のあの方みたいにかわいそうな状態にならないように、冤罪にならないように、本当に冷静な立場でぜひ判断をいただきたい、そういうふうに強く思っておるところでございます。  次に、一九九二年にイギリスで始まり、世界じゅうに広まりつつある運動でございますブックスタート運動というのがございます。この運動、どうするのかといいますと、乳幼児検診に参加したすべての赤ちゃんと保護者に絵本や図書館の貸し出しをし、お薦めの絵本リスト、子育てに役立つ地域の情報などをパックにして、ブックスタートパックと名づけ、説明の言葉とともにプレゼントし、本を通して赤ちゃんと保護者が楽しい時間を分かち合うことを応援するものでございます。本年七月の新図書館開館のこの記念すべきときにブックスタート運動もスタートしていただけないものか、お伺いをいたします。  次に、皆さんも思っていらっしゃると思うんですけど、各部長が定例議会一般質問に対して、昨年、検討します、研究してみたいと思います、あるいは努力したい、調査してみたいと思いますなどのいわゆるお役所言葉を何度使って、そのうち何%その言葉どおりにできたのか教えてください。ある程度前進したものはその言葉どおりと考えてもらって結構です。  次に、健常者は選挙公報を見ればすべてわかるのでございますが、目の不自由な方たちには人に読んでもらわないとわかりません。そこで、視覚障害者の方たちへの各種選挙に際しての立候補者のプロフィール、投票のやり方などの各種情報提供の手段として、カセットテープに吹き込んで提供できないものか、お伺いをいたします。  次に、昨年末の新聞報道によれば、現在は国土交通省、その当時建設省、農林水産省、厚生省、現在は厚生労働省の共通認識として今まで小型合併処理浄化槽の耐用年数を十五年としていたものを三十年に見直すとの記事が載りました。住宅間の距離の長いところは、今まで農業集落排水が効率がいいとの結論が出ていても、新しい耐用年数で算出すると、合併処理浄化槽の方が効率的だし、長い年月待たなくても排水の浄化がすぐにできる利点があります。と同時に、厚生省の勧める方式の一つにいい提案が紹介されておりました。そのやり方とは、自治体が浄化槽の費用を含めて設置からメンテナンスまで責任を持って施工し、受益者からは受益者負担金という形で毎月下水道料金みたいにいただくという方式でございます。この方式だと、余り抵抗もなく普及が進み、メンテナンスがなされないことによる水質の悪化も防げるといういい提案でございます。下水道の事業で負債がどんどん膨らむ自治体には朗報と思うのですが、諫早市はそこまで悪い状態ではありませんが、悪くなる前に市としてのお考えをお伺いいたします。  以上、壇上からの質問を終わり、あとは自席で質問させていただきます。                                 (降壇) 38 ◯市長(吉次邦夫君)登壇[ 162頁]  山口議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、諫早湾干拓の問題でございますが、水門が開放されたらどういうふうな影響があるかというようなことでございます。  もうこの諫早湾干拓の水門、あるいはこの工事の問題につきましては、皆様御承知のとおりでございます。有明海沿岸の漁業者の方々がこの有明海のノリの不作の問題につきまして、今現在、原因が究明されつつあるわけでございますが、そういった中でこの原因は干拓ではないかというようなことがございまして、工事を阻止するような行動とか、あるいはまた水門開放と、そういったものにつきまして、皆様方要求して、いろんな行動をされているわけでございまして、非常に残念至極でございます。もう少し冷静にできないのかというのがまず私は考えられるわけでございまして、やはり今現在、私は第三者委員会で検討中でございまして、この中で予断を入れず水門開放とか工事中断、それはまさに予断が入るわけでございますので、そういうことではなくて、予断を入れず、そして客観的に科学的に総合的に私はこの委員会で検討されるべきだと。徹底的にこの原因の究明をしていただきたいということを先般も農林水産省の方にお願いをしてきたようなことでございます。一方的に諫早湾干拓を原因として決めつけるのはいささかどうかというふうに思っているところでございます。  この有明海はもう皆様御承知のように、日本一干満の差の大きいところでございまして、最大で五・八メートルから三メートル近くになるわけでございます。したがって、この潮流が変化するときは、もともと流速が速かったわけでございますが、それが現在、この潮受堤防は七キロでございますけれども、この中の水門が北の方に二百五十メートル、南の方に五十メートルあるわけでございますが、仮にこの水門を開放いたしますれば、水門から急流で外に流れたり中に入ってきたりするというふうなことでございまして、恐らく大潮時で最大秒速八メートルというふうに言われているわけでございまして、当然この潮に乗って来る通常の潟土の堆積に加えまして、急流の発生に伴いまして、排水門前後の底の泥が巻き上げられて、背後地に対しては旧堤防の樋門のミオ筋が急速な潟土の堆積によって閉塞されると。また、堤防の内側の土地は、湿地化が慢性化することが予想されるわけでございます。また、狭められたこの二百五十メートルの排水門からの出入りでは、調整池の水位は当然今現在マイナス一メートルでございますが、それよりも高い水位で推移することが予測されるわけでございまして、今現在、干陸化しているところも湿地化するわけでございます。  また、一方、堤防の外側に対する影響は、急流によりまして、底の泥の巻き上げによりまして堤外の漁場の環境が荒れるというようなことで、漁業は壊滅的状態になるんではないかというふうに予想されるわけでございます。今現在、アサリのシーズンでございますけれども、そういったものにも影響が来るんではないかというように言われているわけでございまして、そういったことで堤防の堤外の付近の四漁協が排水門の開放に反対をしておられるわけでございます。  また、この排水門の潮の出入りに対する強度の問題でございますが、潮受堤防の排水門の強度は、調整池の水を出すのみで、潮を入れる設計構造になっていないわけでございます。そういったことで、排水門の底部の強度がどうなるかというようなことになるわけでございます。  次に、降水時や台風時における旧堤防や排水ポンプなどの施設の問題でございますけれども、旧堤防につきましては、干拓事業による潮受堤防建設が前提となりまして、改修整備は行われておりません。もうこれは小野島新地、川内町新地の地先の堤防は、もう百五十年前、二百年ごろにできた堤防でございまして、高さも四メートルから四・五メートル程度というようなことでございます。この背後地の水田地帯では、土地改良事業で整備した排水機場や進捗中の排水特別対策事業、土地改良総合対策事業、かんがい排水対策事業などによる整備は、調整池水位のマイナス一メートルを前提とした整備を進めておるわけでございまして、今までの投資がむだになるとともに、新たに改修が必要となります。さらに、国土交通省で一昨年からしゅんせつをしていただきました本明川などの泥もまた潟が堆積するというようなことになるというようなことでございまして、大きなむだを伴うものでございます。このようにこの背後地につきましては、新たな投資や改良のための投資、また維持費の増加など、膨大な負担が予測されるところでございます。  なお、残りの部分につきましては、土木部長の方から答弁させたいと存じます。  次に、検討、研究の問題でございますが、議会の答弁におきまして、正確、簡潔に答弁することといたしておりますけれども、案件によりましては実施までに時間がかかるものでございます。そのような案件につきましては、最低限、実施時期の大まかな目安をつけて回答するように心がけておるところでございます。しかしながら、諫早市が単独で処理できないもの、事業費が莫大にかかるものにつきましては、相手との調整、社会動向、財政の状況等十分に把握しながら、事業を推進する必要があるために、今後検討しますと、そういった回答になる場合が多いわけでございます。
     一番の問題は、この今後検討しますと答弁したものに対しまして、事務処理を進めなかったり、経過を報告しなかったりということでございまして、そのようなことがないように職員に対しましては報告、連絡、相談を常々指導をいたしているようなことでございます。市長に就任いたしまして、私自身はもとより、各部長より検討しますと答弁をしましたのが一応データとして数的にございますが、百九十五件というようなことのようでございます。この中にはもう既に実施済みのものもございますし、また現在でも検討中もございます。関係先に要望中であるものもございます。平成十二年度につきましては六十四件あったそうでございます。  なお、詳細につきましては、担当部長の方から答弁をさせたいと存じます。  それから、小型合併浄化槽の問題でございます。諫早市におきます生活排水処理のハード事業といたしましては、御承知のように三つの方法で行っているわけでございまして、一つが公共下水事業、それから都市計画区域の市街化区域及びその周辺では農業集落排水事業、それから農業振興地域では、あるいはそのほかの地域におきましては小型合併浄化槽を実施しておるというようなことでございまして、要するに公共下水道、あるいは農業集落排水事業を採択してないところでは、この小型合併浄化槽を取り入れまして、各区域別に区分けいたしまして実施をいたしているようなことでございます。  御指摘の農業集落排水事業の距離の問題でございますが、費用の面も考慮いたしまして、一定の条件に基づいて実施をしております。長い距離につきましては接続をしていないわけでございまして、そういったところにつきましては、合併浄化槽を進めているような状況でございます。  平成十年に実は本省の方におきまして、当時の厚生省、農林水産省、建設省の三省におきまして、相互協議のもとに、集合処理方式と個別処理方式との統一的な経済比較が行えるようなマニュアルを作成し、これを県及び市町村に示すことと、そういった勧告が出されておりまして、統一的な経済比較のできるマニュアル作成の考え方が提示されたところでございます。今後はこれらに基づきまして、効率的な水質保全対策の見直し、検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。  なお、その他の部分につきましては、担当部長の方から答弁をさせたいと存じます。  以上で私の答弁を終わらせていただきます。(降壇) 39 ◯土木部長(中山英雄君)[ 164頁]  山口議員の質問に対して答弁をいたします。  この河川審議会でございますが、これは建設省、今の国土交通省でございますが、旧建設省の諮問機関であります河川審議会が、去年、十二月十九日に中間の答申をいたしたわけでございます。この中身については、山口議員も御指摘にあるように、いわゆるダムや干拓が必要のないような誤解を受けやすいということでございますが、これは実はダムや干拓を否定するものではないんです。というのは、いわゆる河川水利整備をするに当たって、通常、河川を整備しようとする中に、例えば、諫早市のごとこの集落が連檐してつながっておるところはそうじゃないんですけど、例えば、点々と十戸単位、二十戸単位で集落がある、そういうところなんかはある程度堤防を一気に広げるという、そういうことじゃなくして、輪中堤といいまして、いわゆる集落を堤防で囲むとか、あるいは低地帯のあるそういう集落をかさ上げするとか、こういうとの対応もあるじゃないかと。要は先ほども言いますように、干拓やダムを規制するとじゃなくして、川の特性の必要性に応じてそういうとを考えたらいいじゃないかという中間答申をしたところでございます。  以上でございます。 40 ◯教育長前田重寛君)[ 164頁]  二点目の新図書館の開館を機に、諫早市としてブックスタートに取り組まれる考えはないかという御質問にお答えいたします。  ブックスタートは、一九九二年、イギリス第二の都市バーミンガムでブックトラストという教育基金団体が中心となって、本で赤ちゃんを育てる運動として始まっております。図書館、それから保健局、大学、この三つの連携事業として取り組まれているというふうに聞いております。その背景には、イギリス独特のものでございますが、多民族化による識字率の低下、それから保護者の活字離れ、育児不安、親子関係の希薄化、子供の創造力や集中力の低下など、イギリス社会の深刻な問題があるようでございます。その対応策として、乳幼児検診時に保健所で図書館員が赤ちゃんの絵本やそれから親向けのガイドブック、育児情報などがセットとされたパックをプレゼントいたしてこの運動を始めたというふうに聞いております。日本では子ども読書年推進会議が昨年の十一月、東京都杉並区の協力を得まして、試験的に行われております。三カ所の保健センターで一カ月間、約二百三十組の赤ちゃんと保護者にパックを手渡しておられます。  ブックスタートの取り組みにつきましては、今後諫早市といたしまして、私たちといたしましては、健康福祉部と協議をしながら対応をいたしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 41 ◯総務部長(橋本光弘君)[ 165頁]  三点目でございますけれども、いわゆる各部局長が定例会で一般質問に際しまして検討しますとか、いろいろな研究してみたいと、そういった内容のものはどのようになっておるのかということでございます。十二年度におきましては、今後検討しますと答弁いたした案件は、総数で六十四件でございます。内訳は、総務部関係で四件の六・二五%、それから健康福祉部関係で四件の六・二五%、生活環境部関係で五件の七・八一%、農林水産部関係で五件の七・八一%、土木部関係で三十五件、五四・六八%、都市整備関係で二件の三・一三%、教育委員会関係、六件の九・三八%でございます。土木部関係の三十五件のうち、二十六件が道路に関する案件、七件が河川に関する案件でございまして、市長へのはがきでもこの分野が多く、平成十三年度よりすみよか事業等でさらに迅速に対応することにいたしております。  案件六十四件のうち、実施済みのものは六件の九・三八%、実施中のものが十一件の一七・一八%でありまして、双方合わせますと、二六・五六%が実施されているということでございます。このほか、諸般の事情から、引き続き検討中であるものが四十三件、六七・一八%、国、県等に要望中であるものが二件の三・一三%、現状では実施できないものが二件の三・一三%というふうになっているところでございます。  以上でございます。 42 ◯選挙管理委員長(松尾弘泰君)[ 165頁]  一番議員質問の第四点目について御答弁を申し上げます。  御質問の趣旨を見ますと、立候補に関する部分と、それから投票の方法に関する部分の二点があると思われます。以下、その内容について申し述べます。  まず、立候補に関する部分についてでございますが、これは選挙に際して候補者の氏名、それから経歴、政見等を掲載した選挙公報を発行し、周知を図っておるところでございます。また、選挙に関する啓発につきましては、市報と広報紙による周知と選挙時における広報車による宣伝並びに有線放送、あるいはFMラジオ等を通して啓発に努めているところでございます。  次に、投票の方法に関する部分でございますが、このことを七月に予定されております参議院議員の通常選挙を例にとりますと、まず、それぞれ指定された投票所において受け付け後、選挙区選出議員の投票を行いまして、次いで比例代表の選出議員の投票という順序になろうかと思います。その際、投票の方法として、点字投票と代理投票がございます。これは皆さん御承知のとおりでございます。  御質問のカセットテープによる情報の提供は、立候補が確定するのが公示後においてであり、予定されておりますこの参議院の場合を見ますと、比例代表選挙で、今回から名簿登載者の氏名を自署することが原則になっております。なお、届け出政党等の名称、または略称を自署することもできるというように今度変わっております。これに対する今のところの情報では、立候補者が百五十人強予定されております。また、選挙区の立候補者数を含めますと、相当な数になります。吹き込みが容易でないこと及び公職選挙法第百六十七条では、公職の候補者の氏名、経歴、政見等を登載した選挙公報を選挙ごとに一回発行しなければならないということに規定されておりまして、選挙の都度発行されておりますが、選挙公報は公文書でございまして、公平適正を旨とする選挙においては、御質問のカセットテープを公用として取り扱えるかどうかという点と、テープの取り扱いによっては、選挙運動とみなされるおそれもなきにしもあらずというふうに今のところそういう見方をいたしております。したがって、テープによる情報の提供は困難ではないかなということが私どもの考え方でございます。  今日では公職選挙法の改正がありましたために、不在者投票事由の緩和、それから投票時間の延期、それからバリアフリー化等の投票環境が図られておりますので、現行の制度を御利用いただくようにお願いを申し上げたいと思います。  なお、これは平成十一年の統一地方選挙の結果の分析が出ておりますのを見ますと、選挙民の情報の媒体としては、テレビ選挙報道、それから選挙公報について家族の話し合いという回答が多く寄せられております。御質問の情報の提供及び投票の方法等につきましては、選管といたしましても家族の話し合い、あるいは選挙の際における政見放送、経歴放送のテレビ、ラジオなどからの情報収集と、投票の方法としては、不在者投票の活用、あるいは投票日当日の点字投票、代理投票を御活用いただき、選挙への参加をお願い申し上げたいと思います。  なお、前段で既に申し上げましたが、七月の任期満了の参議院議員の通常選挙より比例区の投票の方法が変わります点を重ねて申し上げることをお許しいただきたいと思います。比例区の投票は、名簿登載者の氏名を自署することが原則でございます。しかし、候補者名に変えて届け政党名を自署してもよいという制度になっております。これらのことを関係の皆さん方にも御周知していただければ、大変次の選挙の条件が投票率のアップにつながるんではないかというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。  以上で選挙のお答えはかた苦しくなりまして恐縮でございますけれども、答弁を終わらせていただきます。 43 ◯生活環境部長(鳥合亮吉君)[ 166頁]  五点目の生活排水処理の問題でございます。  御提案になりました市による合併処理浄化槽の設置とか維持管理、こういうものをやったらどうかという提案でございました。国の方も三分の一の補助を出しながら、この事業を推進しておるということがございます。おっしゃいますように、三十年の耐用年数というようなこと、あるいはまた放流水の管理がきちっとできると、そういうメリットも確かにございます。ただ、現時点では、公共下水道と農業集落排水事業に比べますと、放流水の水質に一部問題がある。BODについてはほとんど変わりございませんけれども、窒素、燐についてはまだちょっと落ちるというような問題が残されております。そういったことも踏まえながら、市長の答弁にもありましたように、今後三事業の経済比較、それとあわせまして今後の合併処理浄化槽の技術革新、こういったものも含めて検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。  以上です。 44 ◯一番(山口喜久雄君)[ 166頁]  答弁ありがとうございました。まず、選挙の関係なんですけど、不在者投票に行ったときに、目の見えない方がよくわかられるように丁寧に御説明をお願いしたいというのが一点ですね。それともう一つは、投票用紙が三種類ぐらいあるときに、一遍に渡さないようにしていただきたいというのがお願いなんですよ。御年配の方、一遍に渡されて、どれが先かわからんで、わけわからんで、パニくったということもお聞きしておりますので、これが一番目ですよ、二番目ですよ、三番目ですよというように順序よく投票ができるようなシステムにしてもらえば、もちろん人が込んで大変ということもあって、いろんな問題もあると思います。場所の広さとかいろんなこと、人手の問題とかあると思うんですけれども、なるべく御年配の方、またそういういろんな障害のあられる方、ぜひ気持ちよく、よく御理解いただいて、投票のできるようなやり方を御検討願えればと思います。  次に、ブックスタートは本当に前向きなのかなというようなニュアンスが伝わってきたんですけれども、ぜひよろしくお願いをいたします。御検討いただければと思います。  あと、生活環境部長にお願いなんですけど、窒素、燐が若干問題があるというようなお話があったんですけど、熊本の日日新聞に報道されておったんですけど、二月十八日の新聞ですね、熊本日日新聞、今度の諫早湾干拓の問題も非常にいろんなことを載せてくださっておりますけど、そのうちの熊本市の河内町の婦人会の方ということで載っていますけど、下水道が整備されてない地区ではあるんですが、排水溝や港の悪臭がひどくて、夏場は窓をあけられないほどだったということで、何とか改善したいというのが活動のきっかけで、EM菌を希釈してずっと水道排水に流されているんですね。平成七年からでございます。そしたら劇的に改善したと。培養液を薄めて台所や洗濯の排水口に流したら、婦人会の呼びかけで校区のほぼ全世帯がこたえられて、間もなく悪臭が消えたと。沿岸のノリ漁場の環境も劇的に改善したと。道は遠いが、河川浄化の効果は明らかだと、そういうようなことが新聞報道されておるわけですけど、非常に諫早市の婦人会の方もE菌に対しては御熱心で、一生懸命やっていただいておりますので、ぜひいろんな形で力をまたおかりしながら、こういう方向での御検討も願えればなとお願いをしておきます。  それと、浄化槽に関しては長崎市も、七日の新聞でしたか、載っておりましたけれども、独自の補助を追加してがんがんやっていくぞと、一〇〇%目指してやっていくぞというような記事も載っておりました。ぜひ諫早もいろいろ知恵を出して頑張ってまいりたいということでよろしくお願いいたします。  それと、市長の方から報告、連絡、相談で遺漏がないようにしっかりやっていくぞという話もございましたので、ぜひだめなものはだめという、今の選管委員長のように、無理でございますとはっきり言っていただけば、こっちも別の手を考えるんですけど、検討いたしますと言われると、待つんですね。その時間がもったいないんですよ。一年たってどがんですかと聞いたら、実はこういう原因でああでこうでございまして、結局こうなんですよという、この一年間は何やったとやとなるわけですね。ですから、五年は無理ですとか、三年は無理ですとか、いや一年以内に何とかとか、できれば日にちを区切っていただければ非常にありがたいと。そうすれば次の手が打てるわけですよ。それを一年間むだに過ごすという悲しい人生を送らせないようにぜひお願いをいたします。  それと、あとは干拓のことですね、干拓のことを今からちょっと時間があれなんですけど、一つずつお話を聞いていきたい。私がいろいろ言いますので、質問のときは答えていただいて、私が勝手に言っているときは、後で今ので間違いありませんかと聞きますので、うなずきないし否定をしていただきたいと思います。  まず、よく干拓を昔から批判されている方の話の中で必ず出てくるのは、水位の収れんという言葉ですね、これは諫早水害史の三百五十九ページに載っております。建設上の計算だと思うんですけど、要するにこのマニングの式というのと不等流の計算というのでずっと水位を計算していくと、いわゆる干潮のときも満潮のときもどの場合でも洪水のときは河口から二キロメートルのところで水位が収れんすると書かれているんですね。今の言葉でいうと、収束だそうですけど、この当時の言葉で収れんと言われているみたいです。本当にそうなのかというのは、低水地に住んでいる人間にとってみれば納得のいかんわけですよ。本当にこの式は正しいのか。そしてまた、この中には変数があるんですけど、要するにNという項目なんですけど、そのNという項目は、〇・〇二五だったり、〇・〇三〇だったり、アシが生えておったらもっと抵抗がふえますよ、石があったらこれだけですよ、砂だったらこれだけですよとか、その変数で変わるんですね。粗度数というんですけど、その粗度数が本当にこの当時の数字で正しいのかどうか、そういうことも含めていろいろ五キロ地点まで潮が上がってきよったわけですけど、あの姿を見ておる人間からみれば、ほんなごて二キロやと、どうしても納得がいかないわけですね。だから、本当にここら辺が正しいのかどうかというのを一つお聞きします。  それと、万が一これが正しいとします。正しいとして、二キロメートルのところに何があるかといいますと、二・一キロのところですね、田井原第一排水機場があるわけですね。ちょっと誤差があれば、田井原排水機場は潮の影響を受けるということなんですよ。もし干拓がなかったらですよ。そのちょっと上には仲沖救急排水機場もございます。田井原第一排水機場がもしやられた場合にどういうことになるかということですよね。多分、諫早ははんらんすると思うんですよ、ここら辺市街地全部ですね。ということは、市街地に影響はなかという表現は違うんじゃないかと。要するに救急排水機場がやられたら、市街地は水につかるわけですから、ポンプがとまって先に流れていくところが詰まってしまうわけですから。そしたら、結局、全部上は詰まってしまって、市街地も全部影響を受けると。ただ、市街地に影響がないというのは変じゃないのかなというふうに私は思うわけですね。そういうことが一つでございます。まずここについて土木部長、見解をお願いします。 45 ◯土木部長(中山英雄君)[ 167頁]  山口議員の質問にお答えいたします。  このいわゆる二キロのところで収れんするというのは、収れんという言葉は収束ですね、いわゆるある数字に限りなく近づくというのがこの言葉でございまして、これは数学用語でございます。それで、実はこの二キロというのは、あくまでも河口口ですね、本明川の河口口、それは長田川と天狗鼻と結んだ線です。ここで毎秒千四百五十トンの洪水があったときの話でございまして、そのときはいわゆる河口から上がってくる潮とそれから上流から降ってくる洪水との戦いをして、水圧で、いわゆる河口から二キロまで押し流すというのがいわゆる理論上の説明でございます。確かにそれはその数字は否定はできないんでございまして、これは国土交通省もはっきりそう言うております。  ただ、これはあくまでも先ほど言いましたように千四百五十トンの場合ですよね。それより小さい数字ですね、例えば、平成十一年の七月二十三日に諫早市は七百十一戸に及ぶ大水害があったですね。そのときはそがんまで流れておらんわけですよね。そうした場合は恐らく計算上では三キロの地点まではいくだろうと。河口から三キロの地点だから、仲沖救急排水機場、諫早水門のちょっと下ぐらいまではいくだろうというのは、計算上、そういうふうになるんですけど、そういうふうであくまでも理論上の話であって、その数字は全く計算上はマニングの方式を使っても間違いはございません。そういうふうになっておるところでございまして、それで、ただ、私たちはここの中に不可抗力というのがまた出てくるわけですね。もし仮にそうであったにしても、例えば、上から洪水が流れ込んできた場合は、常時その大きな大水害、昭和三十二年、あるいは昭和五十七年、大きい水害が諫早を襲っておるんですけど、平成十一年もそうですけど、過去に私が市役所に入ってからだけでも、もう三十五年ぐらいになるんですけど、八回水害が起きておるわけですね、私の記憶の中にあるだけでも。昔は、災害は忘れたころにやってくるというんですけど、今は災害は覚えておるときにやってくるんですね。 そういうふうで、我々としてももう一つ数字的に言います水圧の関係で、どの程度の、いわゆる大きな水害のときは確かに二キロまで上がってきたところで戦って、それから下は結局、あふれるわけですね。それより小さいのがまだ上まで上がってくると、そういうふうに私たちは思っておるところでございます。  以上でございます。 46 ◯一番(山口喜久雄君)[ 168頁]  ありがとうございました。  そしてもう一つよく言われるのが、干潟がすごい浄化能力があると。干潟の研究はまだ研究が浅いそうなんですよね。本当に先生方もいろんな先生方、いろんな意見がばらばらで、本当にどの意見が正しいんですかというような状況があるわけですけど、それはやっぱり研究されてから非常に浅いということがありまして、だから、この干拓の話が出たときに、その研究者の方たちが命をかけて阻止されなかったのは、そこら辺があるのかなという気もするんですけど、我々としてみれば、もし諫早湾干拓が施行されておらなかった場合、諫早湾干拓があるからということで遠慮をしておった地先干拓ですね、これは諫早湾干拓がなかったら地先干拓をしておるわけですよ。当時の人は多分していると思うんですね。したらどうなるかというと、干潟が恐らく半分以上、三分の二ぐらいは地先干拓によってなくなってしまったのではないかと私は思うのですが、ここのところについてどなたか御答弁をお願いします。 47 ◯市長(吉次邦夫君)[ 168頁]  この干潟、また干拓といいますか、これは諫早市を見てみますと、一三〇〇年代から干潟の干拓が始まってきておるというふうなことでございまして、ですから、もう六百年から七百年ぐらいかかってきておるんですね。ですから、今の仲沖あたりが一番古いわけでございますけれども、やっぱり二百年ずつぐらいでずっとしてきたんじゃないかというように思います。今の小野島とか川内町新地ですね、あの辺が百五十年から二百年前というようなことで、一番新しいので森山の干拓が昭和三十数年代にでき上がったようなことでございまして、今ございます小野島新地、川内町新地の堤防がやはり百五十年から二百年ぐらい前にできたわけでございますので、非常にこの堤防も老朽化しておるんですね。この先におっしゃるように、やはり干拓ということになりますれば、今の複式じゃなくて、地先干拓というのもあり得たと思いますね。ですから、昭和二十年代にこの複式で、当時一万ヘクタールですか、を締め切ろうというようなことでございましたので、そういうことをずっと県の方でもその後南総計画等いろいろございましたので、今の堤防そのものについても全然手を加えてないと、また、地先干拓もしてないというのが今の現状なんですね。  ですから、そういうことがなければ、当然佐賀平野とかなんとかというのはみんな地先干拓でやってきておりますから、堤防も七メートルの堤防ができ上がって、背後地もきちっと排水機場も整備されてということになってきておるわけでございます。その辺がどうしても諫早の場合には従来からの南総計画、諫早干拓というのがございまして、背後地に対する手の加え方が少なかったんじゃないかなというふうに思っているわけでございまして、今後どうなりますか、いずれにいたしましても、私どもは今のこの諫早湾干拓事業をやっぱり進めていかなければ、今後の防災対策だとか、あるいはいろんな堤外の漁業対策だとか、いろんなものに影響してくるというようなことで御承知のとおり、工事中断、排水門開放反対をいたしているようなところでございます。 48 ◯議長(林田静雄君)[ 169頁]  一般質問を保留し、午後一時まで休憩いたします。                 休憩=午後零時一分                 再開=午後一時 49 ◯副議長(赤司 覚君)[ 169頁]  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。 50 ◯一番(山口喜久雄君)[ 169頁]  済みません、先ほどの質問なんですけど、ちょっとわかりにくかったかと思いますので、もう一遍繰り返します。  なるべく早く終わりますが、要するに諫早湾干拓がなされなかった場合に、当然地先干拓を行われたんじゃないかと。地先干拓を行われた場合に干潟が丸々残るはずはなくて、当然、地先干拓を行った分、干潟が減りますよ。減ったら、当然よくちまた言われている、まだこれ確定的ではございません、干潟の研究はそんなに簡単ではないと。干潟の中を調査するのは、物すごく大変だということで、研究者の方も苦労されておるようでございます。その結果、まだ砂地に対しての干潟は研究がかなり進んでおって、三河湾とかロサンゼルス等で証明がなされておって、砂地の干潟は結構浄化能力があるというのは証明されておるようでございますが、いわゆるヘドロ状(百七十二ページに訂正あり)の潟ですね、これはそう正確な数字が出てないんではないかというふうに思うわけですね。それをなしにしてでも、諫早湾干拓がなければ地先干拓が行われて、干潟が当然なくなっておったと、半分ないしもうちょっと以上ですね。ということであれば、よく先生方が、いろんな意見がありますけれども、その中で一番取り入れたとしましょう、その意見をですね、私はそうじゃない、はっきりしてないと思うんだけれども、取り入れたとしても、諫早の本明川流域人口の方のいわゆる浄化能力を上回るほどの潟は残っていなかったと思うんですね、潟がもし、地先干拓が行われればですよ。ということは、当然のことながら、よその湾の方、諫早湾に今まで水流ですね、要するに有明海の水流は反時計回りと言われておるんですよ。反時計回りということは、熊本から福岡、佐賀、そして諫早湾に来て島原へ抜ける、こういう流れになっているんじゃないかと昔の本に書いてあるし、諫早湾漁業史なんかにも書いてありますけど、ほかの諫早湾干拓に反対の方の著書にも書いてありました。分流が幾つかあるけれども、恒流は左回りだということであれば、当然諫早湾の分は下にいくのはわかりますよ。だけど、何でこっちにいくんだという話になるわけですね。だから、仮にそういうことを前提にしながら、そういうことがこれ諫早湾の潟の中に入ってきて諫早湾が浄化していたとしましょう。していたとしても、地先干拓を行われていれば、諫早湾の流域の方の生活排水の浄化をするのが精いっぱいであって、ここら辺の方々の生活排水までは面倒見れませんよという話なんですよ、どっちにしたって。  だから、私は言いたいんです。それぞれの地域で一生懸命自分たちの地域の生活排水をきれいにしてください。それが私の言い分です。調べました。これです。要するに、公共下水道がどれぐらい普及しているか、また、合併処理浄化槽がどれぐらい普及しているか、そして農村集落排水がどれぐらい普及しているか。 進んでいません、はっきり言って。福岡とか北九州はすごい九十何%いっています。ところが、それ以外のいろんな小さなところを見てみましたら、市もそうですが、ほとんど五〇%を超えるということがございません。一〇%、二〇%、ひどいところはゼロ%、二%、三%、そういう状況の中では、諫早湾が余りにもかわいそうだと。自分たちは自分たちで努力をしてください。自分たちで本当に、私はそう言いたいんですね。一生懸命生活排水をきれいにする努力をしていただきたいと思います、先ほどの熊本の方じゃないですけれども、一生懸命努力をされて、自分たちのところはきれいにしていただきたいというのが私の主張でございます。  そしてまた、ここに書いておりますが、諫早湾干拓が主原因じゃないんじゃないかと思う理由ですね、ここに書いております。先ほど言いました有明海の潮流は、反時計回りですよと、そういうふうに言われておると。いわゆる七十七年が漁獲高のピークでございます。七十八年ぐらいから疲弊はもう始まったのではないかという意見もございます。これは新聞に載っておったやつですけど、二月十日の朝日だったかな、植物プランクトンの分布を衛星データで解析しました。有明海は次第に疲弊していると書いてあります。一九八五年からのデータしか載っておりませんが、もう既に一九八五年からずっと時間をかけて、有明海は次第に疲弊をしているということがここに書かれております。諫早湾干拓は主原因ではないのではないかということも書かれております。もっといろいろ研究しないとわからないと書かれております。  そして、次はノリ業者の酸処理が原因じゃないかという説もございます。これはずっと言われていることですね。これは熊本日日新聞の二月二十二日付でございますが、これにも書いてあります。酸処理が原因ではないかと言われていると。こういうふうに書かれています、酸の次は死が来ると。要するに酸を使うと死が来るよという意味ですね、そういう意味です。だから、酸処理に有機酸ではなく、劇物に指定される塩酸など低価格の、有機酸の方は七千円するそうです。ところが、塩酸なんかは千円で済むそうなんですね。もちろん、薄めて使うから、直接皆さんにどうこうという害はないんだけれども、それがずっと蓄積されていって、下のいろんなあれに蓄積すると、結果が悪くなってくるんじゃないかといういろんな意見があるわけですね。まだこれも研究してもらわないとわかりません。第三者委員会の方にしっかりここら辺の御検討もお願いしていただければと思います。酸処理、もちろんちゃんとやってらっしゃる方はやってらっしゃいますし、全員がそうだとは思いません。だけども、そういうことも漁師の仲間の中でそういうお話がちょこちょこ出てくるというのも事実でございます。ですから、そこもしっかり検討していただきたい、調べていただきたい、そういうことでございます。  それと四番目ですね、筑後川大堰が犯人ではないか。きのうの夜、NIBで放送がございました。当然、熊本日日新聞も取り上げております。筑後川大堰が原因ではないかということも取り上げております。筑後川大堰は一番下の方から少し流すようになっております。全く締めているわけではございません。しかし、それによってかなり潮の流れが遅くなって、ノリが色落ちするようになったということも報道されております。筑後川大堰が原因ではないかということも有力な一つのあれと言われております。  それと五番目、先ほど言った有明海に注ぐ流域の水洗化ですね。  そして次に六番目、熊本新港が今工事中でございますね。熊本新港が原因との説もあります。近くの漁師さんによれば、熊本新港ができるようになってから急に流れが遅くなった、変わったというお話もございます。それも原因じゃないかと言われております。  そしてまた、昭和五十三年ごろ福岡近郊の干潟の大量陥没があっております。千ヘクタールほどの干潟が陥没していると、陥没の原因が海底油田の調査の穴じゃないかと言われておりますが、はっきりわかりませんが、とにかく干潟が沈没していると、そして一挙に消滅してしまったと、そういうのが言われております。そういうことをいろいろ考えてまいりますと、一番下に結論を書いておりますが、どうしても諫早湾が主原因だという、諫早湾主犯人説に疑義がある。どうしても納得できないというのが私どもの主張でございます。そういうことで、本当にぜひ諫早市民の賢明な皆様方には、いろいろまた情報を仕入れていただきながら、私たちの主張にぜひ耳を傾けていただければという思いで今ここに立っております。  それと、先ほどから質問をしておりましたのにちょっとはっきり返事が来てないような気がするんですが、土木部長にお伺いします。水門をあけた場合、具体的にどういう悲劇が起こるのかと、予想されるのかということをもう一度よく説明してください。 51 ◯市長(吉次邦夫君)[ 171頁]  これまでの干拓というのは、地先干拓で進めてまいったんですね。ですから、一番最近で、先ほども申し上げましたように百五十年から二百年ぐらい前と。またその前は四百年ぐらい前と。またその前は六百年ぐらい前からと、ずっと進めてきておるわけですね。ですから、そういったことでこれまでは地先干拓で、恐らく、今黒崎排水機場のあの辺の土地の高さを調べてみますと、大体標高〇・四メートルぐらいなんですね。ですから、ずっと干潟ができてまいりますね、水際、ゼロメートル、今地先、旧堤防の先にずっと干潟ができておりますね、今あそこはマイナス一メートルにしておりますので、あそこに干陸化しているその水際のところはマイナス一メートルなんですね。ですから、黒崎のところのあの辺を見てみますと、〇・四ぐらいなんですよ。ですから、〇・三とか四ですから、昔の標高ゼロよりもちょっと高いと。ですから、その辺で堤防を築いてあるわけですね。ですから、そういうことから考えますと、今干陸化しておるところのもうちょっと手前ですね、今の技術の問題で、マイナスのところでもできるかもしれませんし、それはよくわかりませんが、いずれにしても、干潟はずっと千分の一ぐらいの勾配でいくわけですね。それをどこかでぶち切って、地先干拓で切るわけですから、それまでずっと歴史は進んできておるわけですね。今、百五十年、二百年ぐらいまでつくったんで、今度はその間にずっと干潟ができて、今黒崎の排水機場の下のところ、あそこのところと、堤防の外側のところは二・五メートルかそのくらい、大分段差がありますもんね。ちょうど満潮で置いていくわけですからね。満潮ですから、二・三メートル近くまでなるんですよね。ずっとさっきおっしゃったように、時計の反対回りで来た白川とかそういったところの泥と、本明川から流れてきたその泥なんかと一緒になってあそこずっと干潟ができているんですね。時計の反対回りというのは地球の自転からいってそういったことをおっしゃるんですね。自転からするとそうなるんですよということなんですね。ですから、そういったことで干潟ができてくるわけで、その辺の干潟があれば、それは浄化作用といいますか、その辺も私もよくわかりませんけれども、さっきおっしゃったようにいろんな学者がそれぞれ言っておられます。それはそれでずっと昔はし尿処理なんか海の外に持っていって、塩水の中に投げ込むというのがありましたね。これは塩水の中にやっぱり浄化作用があるんでしょうから、あと魚のえさとかなんとかになるんでしょうけれども、そういったことを言われてきたわけでございますけれども、ですから、それによって浄化作用がどうのこうのというのは私も今のところ、何も言うことはできませんけれども、地先干拓であれば、今の干潟の半分ぐらい程度はされたかもしれないと。あとまたずっと水面下にもぐっていって、ずっと干潟が堆積してきたと。  ですから、今潮受堤防をつくりましたが、あの外側には、当然干潟がずっとできてくるであろうというように言われておるんですね。どっちみち外側にもできてくるであろうと。ですから、水門をあけますと、今度は塩水が中に入ってきますね。そうしますと、その塩水、それがああいう狭いところから入ってきますから、すべてにずっと行き渡るかどうかわかりませんけれども、いずれにしても塩水がずっと入ってきますよね。入ってきますと、中にミオ筋とかなんとかに堆積するであろうと、本明川も、もちろん堆積するであろうと、どのくらいの高さでされるかわかりません。ですから、そうなった場合、今背後地の水はけですね、マイナス一メートルにしておるから、かなり水はけはいいわけですね。しかし、一時的に大雨が降ったときにはどうしても水はけをせにゃいかんというんで、今ポンプを強化するというようなことで、天狗鼻の方につくりつつあるわけでございますけれども、そういったことも必要でございますし、もっとやっぱりポンプを強化せにゃいかんし、背後地にどうしても水が多くなりますと、やっぱり排水の問題とか、あるいはまたこの今の堤防ですね、急に雨が降った場合にぱあっと中に、調整池の中に今度はマイナス一メートルないわけですから、そこにまた水がかぶさってきて、どうもこうも、また狭い排水門ですから、今度は外にはけるのがなかなかはけないというようなこともありましょうし、いろんな問題が出てくるでしょうね。その辺は今私、ここの場所でそれぞれを一々上げることはできませんけれども、いずれにしてもいろんな問題が出てくるということを申し上げておきたいと思います。  先ほどからおっしゃったように、いずれにしても私は予断を挟まず、総合的に科学的に客観的にこれは調査すべきであって、今議員がおっしゃったように、酸処理の問題とか、筑後川大堰の問題とか、熊本の新港の問題、あるいは大牟田の沖合の陥没とか、あるいはまた、生活雑排水が流れ込んで、それぞれの川、たしかこの中でも一級河川だけでも十本ぐらいあるかと思います。九州全体で二十本でございますが、この有明海は、数えただけでも、例えば、六角川とか嘉瀬川とか筑後川とか菊池川とか矢部川とか、白川とか、本明川とか、緑川もそうですかね、そういったことでたしか十本近くあったと思いますが、それほどの河川が流れ込んできておるわけですね。だから、そういったことで、いずれにしてもどれがどういうふうになるのか、それが私は第三者委員会で客観的に調査をしてもらいたいということを言っておるわけですね。諫早干拓が原因だと、そういうふうに頭から予断を持って決めつけるんじゃなくて、それを私はお願いしておるわけですね。だから、そういう意味で非常に私は残念です。いずれにしても残念です。干拓を頭から決めつけてやられるというのは非常に、もう少し冷静にやっていただきたいなということを私は申し上げたいというふうに思っております。  以上でございます。 52 ◯土木部長(中山英雄君)[ 172頁]  山口議員の排水門をあけた場合は、直接的な被害はどうなるのかという御質問でございますが、先ほど言いましたように、五十七年災ぐらいの大洪水の場合は、いわゆる河口から二キロまでのところで収束してそこであふれるということをさっき言いまして、実際的には、直接的には市街地までは今いってないんですけど、間接的にはあければ潟土がかなり入ってきます。十一年の十二月までに約二十六万立米ばかり潟を取っておるわけですね。それで約十一億六千万円ほど金を使ってやっておるんですけど、それがまた入り込んできて、入り込むことによって本明川、あるいは半造川を含め、また市内のいわゆる小規模河川もまた入り込んでいくと、そういうことによってまた排水が悪くなって、非常に間接的な影響が出てくるんだろうと思っております。また、そして直接的には、私どもとしましては、まだ本明川自体が中山西川までは断面が完成されてないんですね。それで、あけるとすれば、いわゆる潮との戦いによって高潮対策は当然とらなければできないだろうということは、それは国土交通省も今言っているところでございます。  それと、過去ですね、昭和三十九年にこの地先干拓の堤防が白浜で陥没したことがあるわけですね。そういうふうで、そういう潮がいっぱいあるときは、いわゆる堤防が昭和六十年にはまた台風と重なって小野島、川内町が一部浸水したということがあります。そういうことが起こるんじゃないかということは今考えておるところでございます。  以上でございます。 53 ◯一番(山口喜久雄君)[ 172頁]  ありがとうございました。さっきちょっと私興奮して言い間違うたみたいです。ヘドロ状の潟と言ったみたいで、シルト状の潟の間違いでございますので、ちょっと訂正しておきます。  それで、諫早湾の河川の流域の水位量でございますけど、全体の三%と言われているんですよね。だから、本当に筑後川とかむちゃくちゃ大きい川なんかと比べれば、本当に線香より細い、物すごく細い川なんですね。そういう意味では、諫早湾が影響していると本当に大騒動されていますけれども、本当にそうなのかなと、素直にそう思うんですね。そういう意味で、ぜひいろんな角度から研究者の方も一生懸命調べていただきたいし、絶対に予断を排して真剣に調べていただきたいし、いろんな形で第三者委員会の方にその意見が反映されるように、私たちも皆さん力を合わせて頑張ってまいりたいと思います。  最後ですね、私の結論でございますけれども、熊本の松尾漁協というのがございますけど、そこの方たちがきのうNIBのテレビの中でおっしゃっておりました。海を耕そうでとおっしゃったんですよ。いろいろあろうばってん、おいどんの海やっか、宝の海やっか、宝の海はおいどんが守らんば、だれが守るか、みんな力合わせて守ろうでとおっしゃっていたんですね。その言葉が本当にそうだなと、自分たちも一〇〇%じゃなかったという部分をですね、ほかの漁民の方、いろいろな話を聞かれてそう思われているんだろうと思うんですけど、自分たちも含めて、もう一遍宝の海を大事にして、自分たちも襟を正し、またほかの人たちも襟を正してもろうて、みんなで力を合わせて、もう一遍すばらしい有明海をつくろうじゃなかかというあの言葉に私は本当に感動いたしました。  以上で質問を終わります。 54 ◯副議長(赤司 覚君)[ 173頁]  次に、二十番稲冨英子議員。 55 ◯二十番(稲冨英子君)登壇[ 173頁]  皆さんこんにちは。昨日は不知火橋の河川敷で水門開放反対集会に参加してまいりました。久しぶりに若き血潮を燃やしてまいりました。また、今山口議員の熱弁をお聞きしながら、本当に胸がたぎる思いがいたしております。ちょっと大きく深呼吸をいたしまして、通告に従って壇上からの一般質問をさせていただきます。  十一年度、十二年度にかけて十名近くの議員各位が中学校完全給食実施の推進、反対について一般質問をされています。反対もいらっしゃいましたですよね。推進要望の理由として、一、学校完全給食は必要な栄養量を確保。献立、食に関する知識、そして理解を図るための生きた教材となる。二、生徒の心身の発達のために、栄養のバランスのとれた食事の提供。三、共稼ぎや母親の就労で朝食、弁当がつくってやれない。四、教師と生徒のふれあいの場となる等の意義が大きいなどが上げられています。それぞれの御意見を聞きながら、私は私なりに悪い芽を摘んで、よい芽を育てるべきなのか、よい芽を摘んで悪い芽を育てるべきなのか、あるいはよい芽も悪い芽もそれなりに育てていく方法はないものか。給食実施のあり方を花つくりに置きかえて、あれこれこれまで考えてまいりました。  戦後二十年代に給食主任として、また、小学校家庭科、中学校の技術家庭科を担当をし、指導してきた立場から、現行の小学校五、六年生の家庭科、それから中学校技術家庭科の教科書に目を通してみました。小学校、中学校ともに家庭科は男子、女子共通の必修科目になっております。昔は別々でございましたね。今は一緒に勉強しております。そこで、先ほど述べました推進要望の四項目について、学校教育の立場からしばらく検証してみたいと思います。  まず、一、給食を食べさせないと栄養が確保できないのか。献立、食に関する知識と理解を図ることができないのかということについて。  小学校家庭科食物編五年生では、私たちの食べ物の項で、五つの基礎栄養食品の解説、調理用具の衛生的取り扱い、食中毒予防等を学習し、健康を考えた食事として卵を使った調理、卵と野菜の簡単調理、野菜いため、手づくりのおやつといった実習があります。また、なぜ食べるのか考えよう、さまざまな食品を調理して食べるようにしよう、食事は栄養をとるためでなく、心のつながりを深める役目を持っているなど、基礎基本の学習を取り上げています。  六年生ではさらに、魚や肉の加工品を使っての調理、御飯とみそ汁、ジャガイモ調理の実習、六大栄養食品の選び方を工夫して食事づくりに生かす。パーティー用料理づくり並びに食事のマナーを取り上げて、小学校家庭科で、一、食に関する栄養の知識、二、調理実習、三、食を通しての人とのふれあい、家族の関係、四、衛生的知識などを基礎的なものを体得する内容となっています。教科書は子供たちが興味関心を持って飛びつくようなカラフルな写真入りで構成されています。ここに五年生の教科書を持ってきておりますけれども、こんなきれいな教科書でございます。お父さんのエプロン姿もございます。こういう本当に子供たちが興味を持って勉強しようという、そういった教科書が今構成されていますよね。  次に、中学校技術家庭科では、その目的を小学校で学習した栄養や食品、献立、調理、さらに食生活に関する基本的な知識と技術を身につけ、確かな目で食物を選び、健康で豊かな食生活ができるようにすると述べています。学習内容は、一、栄養素の働きを知る、二、中学生の栄養所要量を知る。三、食品と栄養素のかかわり方を知る。四、献立の立て方。五、日常食の調理と実習。六、食生活と健康のかかわり方を知ろう。七、ふれあいの場としての食事。八、三十分でできるお弁当づくりなど、理論的知識と技能を身につける学習になっています。さらに、小学校では年に一回、給食週間を設けて、一年生から六年生まで食生活の大切さ、栄養についてのお話、紙芝居などで勉強して、また、ポスターをかいたりしています。六年生で簡単なおにぎり弁当づくりをしますが、校長先生、私がつくったお弁当を見てとわざわざ校長室に見せに来る子もいます。食べてみてとは言いません。また、中学校になると、お弁当箱が要るから、この際と新しいお弁当箱を買って持たせる保護者もあります。  これは職員室での笑い話ですが、「ねえ先生、きのうの給食はカレーライスだったよね。夕御飯もまたカレーライスだったよ。先生、お母さんに献立表をちゃんと見るように言ってよ」という、そういった会話があっております。多分担任は子供の声を親に伝えたと思います。  義務制の小・中学校で先生方が以上述べたような家庭科の指導内容をきちんと指導し、また、子供たちが興味を持って学習をして身につけるならば、将来、家庭を持ったとき、食の領域では、妻として夫として、母として父として立派に通用するものと思います。
     次に、二、生徒の心身の発達のために栄養のバランスのとれた給食の提供が必要なのか。  中学三年生の男女について、昭和二十一年と平成十一年の身長と体重の全国平均を比較してみました。まず、昭和二十一年、男子の身長が百五十五・一センチ、平成十一年、百六十八・五センチ、十一・二センチの伸びになっています。女子が昭和二十一年、百五十一・七センチ、平成十一年、百五十七・三センチで五・六センチの伸び。体重が男子が昭和二十一年、四十五・五キロ、平成十一年五十九・三キロで十三・八キロの増。女子、昭和二十一年、四十五・五キロ、平成十一年五十二・二キロで六・七キロの増となっています。個人差は見られますが、現在、身長、体重はすばらしく伸びてきています。これは戦後の進駐軍の放出物資による小学校給食とその後の学校給食普及のおかげだと思われます。  体格はすばらしく発達をしてきましたが、新たに出現した青少年の肥満児、成人病、これは飽食時代を迎えて各種の飲み物やスナック菓子類への偏り、また生活習慣の乱れ等に起因をしているものと思いますので、これは給食との関連は考えられないと思います。  三、共稼ぎや母親の就労で朝食、弁当がつくってやれないことについて。  現在の子供たちは、保育所から小学校六年生まで画一的な給食を食べています。私たちのころは、母の手づくり弁当でしたから、うちのお母さんの卵焼きおいしいよ、食べてみて、あんたのみそ漬けを食べさせてちょうだいなどといった話題が結構豊富で、友達とのふれあいもできていました。さて、私の友人のさんは、職場の帰りに買い物をしながら、あしたのお弁当のあれこれを考え、朝は食事の支度、お父さんはごみ出しやお掃除、中学生は三人分のお弁当づくり、小学生は洗濯や朝食の配膳係、そういったことに忙しく、その朝のひとときの充実感は何とも言えないと話してくださいます。また、弁当を通して親子の会話もはずむとおっしゃいます。子供もまた親の姿を見ています。お母さんも働いて疲れているのに、衣食住の家事に体も心もつかっている。その母への感謝、尊敬、思いやりの情がわき、日曜は私たちが食事をつくるから、お母さんゆっくりしてねと家族の協力、家族愛へと成長していきます。  これは私の体験談ですが、勤務校に小学校四年生の男の子で、すぐかっとして暴れたりけんかしたりする子がおりました。担任とともに言葉かけ等はおわかりでしょうか、その子にいろんなその折その折言葉をかけていく。そういった言葉かけをしながら、日常の行動を見守ってきていたのですけれども、ある日、一万円以上もするガラスを石を投げて割りました。私もさすがに頭に来て、暴れる子を捕まえて校長室へ連れていき、正座をさせまして、両手をしっかり握ってその子のひざに押しつけながら二人でにらめっこなんですね。しまいには二人で涙を流しながら、しっかりにらめっこをしているんです。悪いとわかっているのですから、言葉は必要ありません。家庭環境は厳しい祖父と本人の二人暮らしで、母はまちに部屋を借りて、夜の仕事についていました。したがって、子供は親の愛情に飢えていたと思います。早速、お母さんに来てもらって、一つ、狭くてもいい、子供を引き取ること。二つ、朝御飯を一緒に食べて学校に出し、その後でゆっくり寝ること。三つ、帰ってきたら声をかけて、夕食を一緒に食べる。早出のときは夕食の支度をして、子供への手紙を食卓に置いておくというこの三つをお母さんに約束をさせました。その後、お母さんが引き取って転校しましたが、たまたまお母さんと出会う機会がありまして、どうしていますか、元気ですかと声をかけましたら、朝食の手伝いや夕食の後片づけなど手伝ってくれるんですよとうれしそうに話をされまして、私もうれしくなって、ついついその夜は夜更かしをしてしまった思い出がございます。学校は子供のために親の教育もしなければなりません。  次、四、給食は教師と生徒のふれあいの場として意義が大きいということですね。このことについて、子供たちの一日の大半は学校で生活をしています。朝の登校から下校まで、学習時間、掃除の時間、昼休みの時間、クラブ活動、先生と生徒、生徒と生徒のふれあいの場は至るところにあります。互いに切磋琢磨して人格を築いていきます。人数は多いほどいいと思います。いろんな人格とのふれあい、人格形成上、中学生の時期が一番大事なときで、家庭教育、学校教育、社会教育、それぞれの教育機能を充実発揮させて、給食問題も含めて広い視野で諸問題を検討していくことが大事かと考えます。給食だけがふれあいの場ではありません。  以上、貴重な時間を割いて、私の給食に関する思いを述べさせていただきましたが、私の言わんとするところを御理解いただけたら幸いだと存じます。  そこで、当局に対しての質問として、中学校完全給食実施について。、十一年度、十二年度にかけて多くの議員より実施要望が出されているが、市教委はそれに対して現在までどのように対処してこられたか。また、その結果はどうであったか。  、今後の計画について、前向きの答弁をお願いいたします。  大きな二点目について。現在、第四別館は、一階は社会教育関係団体の事務局を入れていただいて、大変助かっております。感謝いたしております。会議室が少々狭いのが難点ですが、今のところ、欲は申せません。二階は少年センターとして使用されていますが、これまでは広いスペースを子どもの城として利用されていて、少年センターとしては教育機能が制限されていたのではと危惧をしておりました。そこで、子どもの城閉館後の施設設備の活用について。  まず、少年センターの事業内容について伺いたいと思います。  、子どもの城跡の広いスペースと、それからその隣に機器を置いてございます。その機器室を少年センターの教育施設として活用できないか。  以上お尋ねをして、壇上よりの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(降壇) 56 ◯市長(吉次邦夫君)登壇[ 175頁]  稲冨議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、この中学校の完全給食の問題、先生の非常に今までの教育に傾けてこられた情熱の中から一つの経験としてのお話を承りまして、この件につきましては、教育長の方から具体的には答弁申し上げますが、学校給食というのは私が前も申し上げたと思いますが、戦後の日本人の子供たちの体位を向上させるというのが一つの大きな視点で始められたわけでございまして、御質問の中にもございましたように、一定の体位向上というのは、身長、体重等々につきましても大変向上したわけでございます。今現在、むしろ、栄養のバランスと申しますか、そういった点とか、あるいはまた、給食を通じてのふれあい、しつけ、礼儀と、そういったものも一つの教育の一環としてもとらえられているんじゃなかろうかというように思っているところでございます。  次の子どもの城の施設整備の設備の活用についての中の、少年センターの教育施設として活用できないかということでございますが、子どもの城を少年センターの教育施設としてどうするかということでございますけれども、不登校児童・生徒数は全国的にも非常に増加の傾向にございます。社会問題となっておりますことは周知のとおりでございまして、幸いに諫早市におきましては、学校関係者を初め、国立の諫早少年自然の家や、あるいは社会教育関係団体等の努力によりまして、特に増加の傾向という状況ではございません。しかしながら、市内には約五十名程度の不登校児童がおりまして、楽観できないような状況になっております。  御指摘のとおり、現在の施設では不登校対策事業、特にふれあい学級の機能の充実という点では、甚だ不十分であるという認識をしておるわけでございまして、そこで不登校児童・生徒が一般の来所者の目を気にせず、安心して通級できる場所、充実した活動のできる空間をつくり上げていくという立場から、子どもの城廃止後のスペースにつきましては、コンピューター室を含めまして、今後さまざまな角度から検討いたしまして、有効な活用方法を考えていきたいと、前向きでとらえてまいりたいというふうに考えているところでございます。  私の答弁は以上でございまして、残りは教育長の方から答弁させたいと存じます。(降壇) 57 ◯教育長前田重寛君)[ 176頁]  中学校完全給食実施についての御質問にお答えいたします。  中学校完全給食実施につきまして、平成十一年度、平成十二年度の市議会におきまして、十七名の議員の方々が賛否両論につきまして御質問をいただいております。中学校完全給食実施に関しての議会での関心が非常に高まりまして、教育委員会内部におきましては調査研究を進めてまいりました。調査研究につきましては、九州三十八市、それから二友好交流都市の四十市の給食実施状況、調査、調理形態、調理上の形態、施設規模等をアンケート調査いたしました。その後、四市を再調査いたしまして、このアンケート調査を集計いたしました。平成十二年度におきましては、必要な部分の聞き取り調査を行い、検討、調査を進めてまいりました。また、教育委員によります視察研修も実施をしたところでございます。中学校完全給食につきましては、財政の問題もございまして、市長部局と連絡をとりながら、検討してまいりたいというふうに考えております。  次に、少年センターの事業内容についてお答えをいたします。  少年センターの業務は、大きく四つに分けられています。一つ目は非行防止、補導活動、この二つ、これでございます。主に市内少年補導員、これ九十五名おりますけれども、九十五名で連携をとりながら、補導活動の計画、それから実施、情報収集に努めております。また、関係諸機関、団体との協力体制を重視しまして、特に諫早警察署本署へは随時足を運び、連携を深めているところでございます。  二つ目は、相談活動と不登校対策でございます。日常的な業務といたしましては積極的に電話相談、来所相談、訪問相談を実施しております。特に専門的なカウンセリングが必要な場合は、五人の専門相談員による個別相談を計画的に実施をしております。不登校児童・生徒への支援、援助といたしましては、適応指導教室、ふれあい学級を通して各種体験活動を実施しております。また、学校との連携を深めるため、年二回、公立の小学校、中学校、全部で二十三校を訪問して、情報交換をいたしております。  三つ目は、健全育成活動でございます。具体的には、各中学校区における青少年健全育成講演会の実施、少年の主張諫早市大会の開催、また、各地域の健全育成活動への支援、援助に努めております。そのほか、白ポストの有害図書類の回収、各店舗を訪問し、成人向け図書類のコーナー設置及び表示をお願いして回っているところでございます。  四つ目は、広報活動でございます。毎月少年センターでは、月報及びふれあい学級だより、これを発行し、関係の方々の御理解と御協力を求めております。また、定例の市内小・中学校校長研修会、教頭研修会、生活指導主任、生徒指導主事研修会、高補連定例会を初め、関係ある諸機関、諸団体の会議には積極的に出席をしまして、情報や意見の交換をしているところでございます。以上が少年センターの事業内容でございます。  以上でございます。 58 ◯二十番(稲冨英子君)[ 177頁]  中学校の完全給食の件でお尋ねをいたします。  十一年、十二年度、この中学校完全給食実施についての一般質問の御答弁は、実施をすればとにかく膨大な施設設備費が要るということ、それと学校の事情ですね、日課時間に支障が来る、結局、下校時間が延長になって、クラブ活動ができないとか、そういった経費の問題、学校の都合、そういったことをいろいろ述べてこられました。それを踏まえて、ただいまのお答えになりましたいろんな調査をしてこられたと思うんですが、この調査をされて、そしてその調査をもとにして、さらに前向きの何かの計画をなさったものかどうか、その辺がちょっと気になって実はお尋ねをしたわけなんです。調査調査で終わってしまっては何にもならない。  そこで、二月十三日に広島市における中学校の完全給食について視察に行ってまいりました。市の方でも広島市の方に調査内容として、資料を送ってもらわれたんでしょうか、手元にございますけれども、中学校完全給食実施までの経過資料、デリバリー方式決定に関する資料、そういった資料だけを送ってもらわれたんでしょうか。広島市の中学校の完全給食の調査のあり方、資料を取り寄せられたんですか。 59 ◯教育長前田重寛君)[ 177頁]  そうでございます。 60 ◯二十番(稲冨英子君)[ 177頁]  その資料を取り寄せられて、その後の処置はどのようになさったんでしょう。 61 ◯教育長前田重寛君)[ 177頁]  いろいろなところに出したもんですから、それはずっと集計して表をつくって、今進めて、それを今後どういうふうに進めていこうかということを話し合いをしておるんですね、そういうところでございます。 62 ◯二十番(稲冨英子君)[ 177頁]  私の方から広島市で行われております中学校の完全給食について御報告をさせていただきたいと思います。  広島の方は、これは昭和六十三年の九月以降、市民団体の方から完全給食実施を求める請願書の提出が三十三件あったそうです。それを受けて、平成元年の二月、中学校のアンケート調査の実施をされております。そのアンケートの調査ですが、市内の各小学校の六年生の男女、それから、市内中学校一、二年生の男女を抽出して実施をされました。また、保護者は市内中学校一、二年の保護者を対象として実施をされております。それの結果ですけれども、給食導入賛成が保護者は八四%、生徒は三六%、教職員は二六%、こういう数字が出てきております。そのアンケート調査を実施されまして、次、平成元年から平成三年にかけては保護者、学校、学識経験者、市会議員による学校給食問題懇話会を設置されて検討した。その報告書の要旨が、中学校において現行の調理方法での完全給食を実施することは、授業時間や施設整備の面から困難であるという報告書が出されております。平成四年、これは市教委内部で構成された学校給食検討委員会を設置されまして、その検討をされ、その報告書の要旨が、種々の状況を総合的に勘案して、新たな形態による中学校給食を検討すると。平成五年の七月は、市として新たな形態による中学校給食を行う基本方針を決定する。平成五年七月、議会において中学校給食実施に関する決議がなされる。弁当併用を含めた新たな給食を実施する方策を講ずること。平成六年、デリバリー方式による給食を二中学校で試行ということ。平成七年、給食実施検討委員会の設置をして検討をされまして、試行結果は良好であり、デリバリー方式による給食を拡大することを望むということで、平成六年に二校、それから九年に五校、十年に七校、十一年に六校といった二十校のデリバリー方式で完全給食を実施しておられます。これを私たちお聞きいたしまして、迅速かつ的確というんでしょうか、すばらしいなと思って感心して帰ってまいりました。  このデリバリー方式というのは民間業者に弁当を委託するわけですね、御存じだと思いますけれども、という方式と、それと家庭からの弁当です。それを選択方式による形態で中学校の給食を実施するということでございます。私もこれを聞きまして、市教委ももう少し迅速な前向きの計画というんでしょうか、それぐらいしてほしかったなという思いがいたしております。  私は給食は本当は反対なんですけれども、実際、朝御飯を食べさせてもらえない、弁当をつくってもらえない子供がいるということもこれは実態ですね。その子供たちもかわいそうです。両方どうにかできないかということで、また一つは、お母さんが一生懸命つくってくれる手づくり弁当、これを追放するようなことは絶対したくないわけですね。手づくりのお弁当も欲しい。そしてそういったつくってもらえない子供たちにもどうにかして食べさせてやりたいということで、私はこのデリバリー方式が一番いいんじゃないかなという思いをして帰ってまいりました。その点、市教委の方、どうでございましょうか。このデリバリー方式ということについて。 63 ◯教育長前田重寛君)[ 178頁]  大変参考になりました。大いに勉強をしたいと思っております。ちょうど幸い、長崎市でも同じような形をついこの間の一月から始めておられます。やはり今議員が申されましたように、母親の手づくりという、それは非常に大切にしたいという、そういうようなものも取り入れてやっているようでございますし、私たちもよそのしているのをなんでございますが、そちらの方も少し調査をして調べておるわけでございますけれども、さらに稲冨先生からお聞きして、広島の方もさらに詳しく私たちも勉強させていただきたいというふうに思っております。 64 ◯二十番(稲冨英子君)[ 178頁]  デリバリー方式では、日課時間内で実施ができるということでございました。特別、時間を前後設けなくてもですね。詳しくは、できれば広島の方に直接出かけて、詳しく聞いてきていただきたいなと思います。前向きに検討していただきたい。  それから、やはり残滓はあるそうです。どうしても中学校になりますと、好き嫌いが出てまいりますし、女の子はダイエットを気にしますし、たくさん食べる子はたくさん食べますし、いろんな条件が違ってきますので、どうしても残滓があるようです。  それと、やはり未納ですね、集金がなかなか大変だということです。未納が多いと。この点もやはり諫早市としてはどういった方法がいいのか、検討してほしいと思います。  以上、そのデリバリー方式の方をもう少し検討していただきたいという要望をいたしまして、それからもう一つありましたね、少年センターの件、大変御苦労していらっしゃること、よくわかりました。私がお願いしたいのは、今まで子供たちの遊び場に使っておられましたあの広いスペース、あそこを不登校児のプレー室に使えないかなということ。それから機器室ですけれども、私あそこよく行くんですが、三台かパソコンがございます。でも随分、あれ古くなっていて、遊びものにもならないんじゃないかというような気がいたします。できればこれを新しく購入していただければいいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 65 ◯教育長前田重寛君)[ 178頁]  現在の子どもの城にあります三台のコンピューターは、おっしゃるとおりのかなり古い代物でございますが、全く余り使ったことのない子供たちにはちょうどいいわけですけれども、ある程度技術が進んでいきますと、どうもですね。  そこで、幸いなことに、三月九日に諫早・大村法人会という、栗林会長さんでございますけれども、諫早市の方に何かそういうものが、何か不登校の生徒たちなんかのところにということで寄贈をしてくださるということで、それでお願いいたしまして、パソコンを一台、デスクトップの十七インチですけれども、非常に性能のいいものをいただきました。それから、プリンターを一台、これはカラーの印刷もできるようになっております。それからデジタルカメラ一台でございます。これも映像をパソコンに出せる非常にいいものでございます。こういうものを併用して一緒に据えつけて使わせていただきたいというふうに思っておりますので、そうするとかなりの活用度があるんじゃないかなというふうに思っております。  以上です。 66 ◯二十番(稲冨英子君)[ 179頁]  大変高級品のパソコンをありがとうございました。しかし、高級品一台よりももっと子供たちが自由に使えるパソコンですか、それをあと一台か二台か三台か入れていただければ、少年センターも助かるんじゃないかなと思いますので、その点よろしくお願いいたします。  以上で終わります。 67 ◯副議長(赤司 覚君)[ 179頁]  しばらく休憩いたします。                 休憩=午後二時三分                 再開=午後二時十七分 68 ◯議長(林田静雄君)[ 179頁]  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  次に、五番福岡洋一議員。 69 ◯五番(福岡洋一君)登壇[ 179頁]  発言通告に従いまして質問いたします。市長の答弁を求めます。  国営諫早湾干拓事業の見直しについて。  有明海の養殖ノリ被害が広がり、大凶作となる中で、諫早湾干拓が原因と見る沿岸漁民の大規模な抗議行動が続いています。一月十三日、四県漁民による三百隻一千二百人の海上デモは、南総計画を中止させた二千五百隻に次ぐもので、居並ぶ船から「宝の海を返せ」「汚水を流すな」「排水門をあけろ」の声が湾内に響き、干拓事務所に迫りました。長崎、佐賀、福岡、熊本四県の被害額は、一月末で百三十六億円に上り、実に平年の四〇%も落ち込みました。ノリ漁民は、例年の二割くらいの売り上げ、借金を返せん、来年の見込みが立たん、融資をしてもらっても返せる見通しがないなど、あすの生活にも困ると口々に窮状を訴えています。  何よりも今問題が深刻なのは、被害が単にノリにとどまらず、有明海全域の漁業が危うくなっていることであり、早急な対策が求められていることです。昨年八月、小長井町の養殖アサリがほぼ全滅、被害額二億五千万円、同じく十月、荒尾市の全国有数のアサリ漁場で稚貝が全滅、諫早湾周辺のタイラギ漁が今冬八年連続休漁に追い込まれた等々、枚挙にいとまがありません。  漁業被害の原因は何でしょうか。日々海で暮らしを立て、海を最もよく知る漁民は、いち早く海の変化を感じ取り、不漁の原因は諫早湾の干拓事業だと指摘しました。島原の有明町漁協の漁民は、干拓工事が始まったらすぐタイラギがとれなくなった、海流の速度が遅くなった、方向や色も変わった、潮位が三十センチから五十センチ上がった、水門に近づくほど魚がいない、排水門から流れ出る汚れた水は、島原沖あたりまで来るともう満ち潮になっており、汚れた水はそのまま北上するとも語っています。そして、彼らは、一九九五年、一九九六年の二度にわたって海底地質調査を行い、広範囲にヘドロで覆われていたと六十センチから二メートルものヘドロの堆積を確認しています。  専門家は、干拓による漁業被害の発生を予測、警告を行っていました。例えば、二十二年前、南総計画の際に佐賀県が行ったアセスで、諫早湾は漁業生物の再生産の場として重要な役割をしており、この海域が消滅することは湾外漁業資源に大きな影響を与えることは明らかであると指摘しています。  干拓を推進する側の九州農政局が昭和六十三年、三県の漁業協同組合へ十五億円、諫早湾周辺の漁協への漁業補償金を決めたのも、また干拓計画が二転三転し、干拓面積が一万ヘクタールから三千五百五十ヘクタールへと極力狭められたのも漁業への影響が出るおそれがあったからです。  東長崎大学教授は、この一月、堤防締め切り後、有明海の底生生物が八六%も減少している。赤潮の発生もそれまでの年平均二回が九回にふえたと発表しました。そして、有明海の異変は複合的なもので、諫早湾干拓だけが原因と言うつもりはない。だが、多くの原因の中で諫早湾干拓事業こそが最大の原因と言えると語っています。  有明海漁業不漁の原因は、干拓以外にもこのように熊本新港や筑後大堰その他が主張されているところですが、少なくとも諫早湾干拓が原因ではないという証明はされていません。これほど漁業被害が深刻で、しかも、かなりの説得力で干拓が原因と考えられている今、これ以上事態を重大化させないためにも、まず干拓工事を中止し、早く原因究明を図るという国の選択は当然のことです。  加えて、有明海の再生のためには、漁民が求めている排水門の開放と干拓そのものの見直しが急がれます。諫早湾は、アセスで指摘されているように、漁業資源にとって有明海の子宮とも言える働きを持ち、同時に閉じてみて明らかとなったように、干潟の浄化能力は三十万人分以上の下水処理能力に匹敵すると言われるほどに貴重です。諫早湾は、排水門を閉じることによって浄化作用を失ったばかりか、逆に汚い水をつくる場となってしまいました。ただ、排水門の開放に当たっては、防災上の心配に十分こたえなければならないのは当然のことです。  そこで、お尋ねします。  一つ、有明海の漁業被害をどのように受けとめておられるか。  二つ、市長を初め諫早湾岸八町の町長は、去る一月、谷津農林水産大臣に対し要望書を提出したが、今の時期になぜでしょうか。  以上で、ここからの質問を終わりまして、あとは自席から行います。(降壇) 70 ◯市長(吉次邦夫君)登壇[ 180頁]  福岡議員の御質問にお答え申し上げます。  まず最初に、有明海の漁業被害についての問題でございます。  ノリの不作の状況につきましては、生産量で見ますと長崎県が六二・四%、福岡県が四〇・七%、佐賀県が六四・七%、熊本県七六・七%と共販の実績はなっております。販売額で見てみますと、長崎県が七五・七%、福岡県が三五・七%、佐賀県が七四・四%、熊本県が八八・七%となっているわけでございまして、ノリの生産量不足に伴い、全般的には単価が上昇し、挽回の傾向が見られますが、福岡県につきましては販売額の方が低下しておりまして、品質的にも悪いのではないかと考えられているところでございます。  いずれにいたしましても、ノリ漁業者の生活を考えた場合、まことに気の毒でございます。お見舞い申し上げる次第でございますが、このノリ不作対策といたしまして、農林水産省は二月二日に、ノリ漁業者に対する無利子化や貸付限度額を引き上げるとともに、貸付対象者の所得制限を撤廃するなどの緊急対策が決定されたところでございます。ノリ不作の原因につきましては、水産庁や関係四県の水産担当部局や長崎大学などによります調査も開始され、農林水産省におきましても二月二十六日、研究者十一名と関係漁連代表四名の十五名から成る有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会が設置されるなど、ノリ不作の原因究明と有明海再生の道が開かれるものと期待をいたしているところでございます。  去る一月二十九日に農林水産大臣が現地を視察された際に、一市八町を代表いたしまして、ノリ不作の原因につきまして明確になっていないにもかかわらず、その原因を諫早湾干拓事業として、事業の中止や排水門開放などの運動が起きたことから、まず原因の徹底究明が第一であり、あわせて水産振興対策をお願いしたところでございます。  それから、排水門を開放した場合の堤防内外に与える影響について、地元の実情を訴える必要があったことなどから、関係町の同意を得まして要望書を提出したものでございます。もし、排水門をあけるようになった場合には、七キロメートルから二百五十メートルに狭められた排水門から出入りする急流の発生によりまして、海の底の泥が巻き上げられ、ミオ筋などへの急激な堆積が予想されます。このため、旧堤防の樋門は閉鎖し、背後地は慢性的な排水不良となることが予想されるわけでございます。  また一方、堤外につきましても、このように泥が巻き上げられることによって、新たな漁場の環境の悪化も予想されるのではないかと思っておりまして、また調整池に海水が流入することによりまして、せっかく進んでまいりました除塩がもとに戻ってしまい、農地や農業用水としての利用は全くめどがつかないということになってしまいます。  また、防災対策としても、背後地を守る旧干拓地堤防は本事業の完成を前提としているため、改修強化の必要がございます。また、調整池水位がマイナス一メートルよりも高い状態で推移することが予想されるために、排水ポンプ機能の強化や背後地の排水路改修などが必要となります。また、潟の堆積が再開されることによりまして、本明川等の排水能力は次第に低下することが考えられます。もし、災害が発生して、排水門開放に伴う被害を受けることになれば、国に対し賠償を請求することも出てくるのではないかと考えておるわけでございます。  なお、三月三日に開催された第一回有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会におきまして、現時点におきましては特定できないとされ、排水門開放には言及されなかったところでございます。  いずれにいたしましても、ノリ不作の原因につきましては、予断を排した客観的に、科学的に調査が進められるよう、今後とも国に対し要望してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。(降壇) 71 ◯五番(福岡洋一君)[ 181頁]  今度のこの干拓については、地元としては防災の問題が非常に干拓事業そのものを左右しようとしているような気がするわけですが、有明海の水産資源とか自然環境保護というような意味で、日本じゅう、あるいは世界じゅうが、この成り行きを見守っているということは十分考えておく必要もあるんじゃないかと思います。  それにしても、漁民は、もうあしたの生活が困るというように脅かされている中で、そんなに冷静にというわけにもいかないのではないかという気もするわけですね。  質問ですが、ノリの問題もあるわけですが、身近なところで長崎県下、それも諫早湾周辺についてちょっと見てもらいたいと思います。  皆さん、お手元に先ほど資料を配ってもらったわけです。これは南高の湯江漁協、これはもう今はないんですね。今は有明町漁協となっていますが、その有明町漁協の前身である湯江漁協が平成七年、それからもう一つ資料があるんですが、八年に調査をしているんですね。どういう意味でやったかといいますと、こう書いているんですね。「特に一昨年より漁具の汚れがひどく、何らかの原因があるのではないかと協議の上、原因究明のために海底調査を去る平成七年四月二十四日、漁船三隻で潜水夫による海底調査を実施したところ、以前の状態と全く違い、広範囲にヘドロで覆われていました。調査結果は別紙のとおりです」ということで、この地域ではタイラギの好漁場であったところだと。このままの状態を放置すれば、申すまでもなく海は死に、稚魚の育たない環境となり、漁民の死活問題となりますというような趣旨で調査をしているわけですね。  この右上のところをまず見てください。これは干拓事務所が出している、堤防をつくるための砂をとった位置の図ですね。それから、左下は、その被害を受けている部分の調査地点で、ちょっともうコピーの重複のためだんだん薄くなったので、この、B、Cというのは僕が書き加えたところですが、この位置であります。右側の方が七十九漁区のタイラギがとれていた部分です。したがいまして、これより北側は大浦漁協ですね。それから、左側の泉水海では小長井漁協とかがタイラギをとっていたはずの地域です。それで、要するにとれなくなったということもあって調査したら、このような結果です。ヘドロの厚さが、B、C、D、Dの位置などは二メートル以上で測定不能と、しかも強い異臭があって非常にやわらかい地域だったと書いてあるわけですね。こういう状況が出てきているわけです。  市長にお尋ねしますが、これは砂をとったのが原因じゃないかと我々は、漁民もそうですが、想像するんですが、どういうふうに判断なさいましょうか。
    72 ◯市長(吉次邦夫君)[ 181頁]  わかっておりません。 73 ◯五番(福岡洋一君)[ 182頁]  判断できないということですが、もう一つ資料があるわけですね。折れ線グラフをちょっと見てください。これは同じ、今度は有明町漁協がここ十二年間にわたってとった資料です。それぞれこうやって数字は細かく書いてありまして、魚種も全部書いて、トン数と売上高を書いてありますが、その中でちょっと顕著なところを出したところです。これでは、左側ではカニが昭和六十一年からぐんと平成元年にかけて減っているのが明らかです。その左上のがアサリですね。アサリもずっとここ十年ぐらいでほぼゼロになってしまったと。この右側の表は、ここでの売上高の調査結果であります。昭和六十二年ごろは八億円ほどの水揚げがあったのに平成十二年には二億円を切ったと。こういうことで、漁民にとっては、もうとにかく、先ほど申しましたように船のガソリン代もないと。跡を継がせるにも、もう全然先の見通しが立たない。こういうことを言っているわけなんですね。  こういうのに対して、干拓事務所は何と言ったかといいますと、潮受堤防外で実施した水質調査で、締め切り前後に明確な差が認められなかった。したがって、タイラギの漁獲減少、有明海全体の漁業不振は、いずれも諫早湾干拓事業が影響を及ぼしているとは判断できないなんて答えているわけですね。こういう状況ですよ。一方では、このタイラギがだんだん被害を受けて、漁獲が減ってきている。こういうことで、タイラギ不漁の原因究明のために干拓事務所が漁業関係者を集めて漁業調査委員会というのをつくられましたね。これは今、その後どういう活動をしているのか、市長、ちょっと知るところを述べてください。 74 ◯市長(吉次邦夫君)[ 182頁]  この漁獲量の調査だとか、あるいは売上高の調査がございますが、それぞれ過去の経緯はいろいろあるようでございます。平成元年、その以前から、昭和六十一年のこの左の方の量につきましては、それぞれ高低があるようでございます。干拓が原因かどうかというのも、これはまだわからないわけでございます。いずれにいたしましても、有明海の今回のノリの不作につきましては、総合的に調査をする必要があるわけでございます。先ほどの漁業調査委員会、これにつきましても、私も詳しくは承知いたしておりません。  以上でございます。 75 ◯五番(福岡洋一君)[ 182頁]  どうも市長の答弁は、よく知らないけれどもというようなことで、原因じゃないと言うなら、ある程度のことは調査もして、研究して言ってほしいと思います。この諫早湾漁業調査委員会というのは、とにかくもう三年半ぐらい開いてないんですよ。タイラギが何で減ったのかを調査するのは、もう八年前からとれなくなってしまっているのに、まだ答えが出ない。そのうちにとれるはずだという答えでも出てくるのじゃないかとちょっと心配しているんですけれども、とにかくでたらめじゃないかと思います。  要するに、漁民は、農林水産省なんか全然信頼できなくなってきているわけですよ。市長も、今までのこれを見ても関係があるとは言えないなんて、無責任じゃないですかね。  それで、じゃ二十二年前に、佐賀のアセスと言われているのがあるのはごらんになったでしょうか。 76 ◯市長(吉次邦夫君)[ 182頁]  見たことはございません。 77 ◯五番(福岡洋一君)[ 182頁]  これはいろいろいきさつがあったようなんですね。要するに、南総計画が実行に移されようとする際に、国がアセスもやる。前後三回にわたってやったと。同時に佐賀県もやったというんですね。その佐賀県と国がやったのが余りにも違っていたもんで、県は県で調査させたし、漁民は漁民でまた調査をさせてきているわけですよ。  その中でどういうことがわかったかといいますと、例えば、こういうことです。佐賀県のアセスの報告書は、諫早湾は漁業生物の再生産の場として重要な役割を果たしており、実際に漁業生産量も単位面積あたりで比較すれば、佐賀県有明海域の二倍の密度を示している。このような密度の高い海域が消滅することは、湾外漁業資源に大きな影響を与えることは明らかであると明言し、諫早湾で産卵、生育し、あるいは索餌場として利用している種類はすべて影響を受けるであろうとして、この環境変化の予測については、水利模擬実験の結果として、潮位や流速、流行に変化が出ることを強調、魚の産卵条件の悪化や回遊経路の阻害、タイラギの発生条件やアサリの漁場の悪化を指摘しています。ノリについても、潮流の変化が塩分濃度に影響し、ノリの生産低下をもたらすこと、海水が停滞する漁場では病害の懸念を警告しています。そして、報告書は、特に「終わりに強調しておきたいことは」と断って、大規模な土地造成など、地形的変化が与えられた場合、自然界では環境の微細な変化が漁業や養殖対象生物に対して意外な影響を及ぼすことがあり得るということであると結んでいるんですね。  こういうふうに、このアセスは今のような状況が起こり得るということを二十二年前に指摘した。それもあって南総計画はパアになったんですね。その後また動き出したわけですけれども、それは三千五百五十ヘクタールと減らしたんですけど、ここあたりやったらいいんじゃないかと漁民が判断したのも間違いですが、漁業補償がいっぱい来るということで手を打ったということかもわかりせんけど、これが、アセスが指摘していたぐらいに大きな影響を与えてきていると言っても過言ではないかと思います。  それで、時間もありませんので、それでは肝心の防災の問題についてちょっと質問をさせてもらいたいと思います。  先ほど要望書も提出されたということで、その中身をちょっと見ますと、潮受堤防は高潮や洪水時にいかんなく効果が発揮されていると。排水門開放は、高潮や洪水時に住民の生命や財産に損害を与える。河口に潟が堆積すると反対して、また市長は長崎新聞のインタビューに答えて、背後地が排水不良になるほか、市街地の防災機能も低下すると述べておられるんですね。  私も川内町とか小野平野、それから森山町なんかもあっちこっち見てまわりました。意見も聞いてまわりました。それで、状況もある程度はつかんだつもりなんですけれども、とにかく、あの干拓地にお住まいの方たちは、もう長いこと水に苦しめられてきているんですね。いつ上がってくるかわからんということで、六月から後は本当に心配だったという話でした。  そういう意味で、この干拓云々であの辺の人たちがいつまでも放置されてきたというのは、これは行政の責任だろうと思うんですよ。要するに、それは水につかってしまうというのを放置してきたということのあらわれなんですね。内水排除のための手を打ってこなかった。それをあらわしているだけなんですね。  そこで、ちょっと質問いたします。台風や洪水のときに、どこにどのような問題が生じるのかと。そして、干拓以外には方法はないのか、質問いたします。 78 ◯市長(吉次邦夫君)[ 183頁]  台風や洪水のときに、どこにどういうふうな影響があるか。これはずうっと災害の関係を申し上げれば、もう長いことになるわけでございまして、いずれにいたしましても、これは論より証拠、十一年七月二十三日だとか、あるいは台風が来ました九月二十四日ですか、この辺のことを見ていただけばわかるわけでございます。私も一番低平地の八坂町で生まれ育ちまして、私は水を見ながら、水につかりながら育ちました。ですから、水のことについては一番私が心配しているわけでございまして、この水の対策をしなければみんな安心して休めないと、そういった状況でございました。私は、台風とか大雨の洪水については、今後とも力を入れてまいりたいと考えているところでございます。 79 ◯五番(福岡洋一君)[ 183頁]  要するに、洪水時に水が出るということが問題で、これを解決すればいいというのが一番の問題じゃないかと思いますが、そこの点だけまず御答弁ください。 80 ◯市長(吉次邦夫君)[ 183頁]  洪水時に水をはんらんさせないように講じるのが私どもの役目であるわけでございます。  以上でございます。 81 ◯五番(福岡洋一君)[ 184頁]  市街地の問題は後でまた取り上げますけれども、要するに、干拓したけれども、埋津川あたりは、あの辺の公民館なんか二回も畳かえたんですね。とにかく、すぐつかるところは上の辺でもまだあっちこっちあるわけですよ。特に干拓地については、私は七月二十三日はあの辺に二時か三時ごろ行ったんですよ。そしたら、黒崎の排水ポンプ場はせっせと新しい干陸地の方に水をくみ上げていましたけれども、結構つかっていたですね。  だから、何か干拓さえすれば排水ポンプを使わんでも水が引くような幻想を皆さん抱かせられていたんじゃないかなあという気さえするわけですよ。要するに、雨が降ったら干拓地というのは、今度できるのなんかはもっとひどいわけでしょう。今度できる干陸地なんかは自然排水なんてあるはずがない。絶対くみ出さんば、海より低いんですから。調整池より地面が低いんですから。だから、自然流出とかみお筋とか、そういったどころじゃないんです。もう一〇〇%くみ上げにゃならん。今、そこまではないにしても、現在までの三十何次にわたる干拓によってできた土地、これはもう低いわけですよ。だから、あれくらいの水害でもくみ出さんばいかん。これは当然だと思うんですね。  だから、いかに排水ポンプを完備するか。あの辺の住民がおっしゃっていたんですけれども、もう百個でも並べんばいかんたいと言われる。いいじゃないですか、百個並べましょうでと。要するに、排水ポンプが足らんからあふれているわけでしょう。また、つけたにしても水路がしゅうっと吸うようにできていない。クリークが曲がりくねっている。だから、引き方が悪い。そういうことが必要。今水路をきれいにやっているじゃないですか。ああいうのをすれば干拓せんでもよかったんじゃないかと。そういうことなんですよ。だから、排水ポンプをいっぱいつくる、あるいは水路を整備する、また水門を整備する、こういうのが大事じゃないかと思います。  それから、今非常に重要なんですが、市街地の防災機能ですが、九日の県議会で共産党の中田議員の質問に対して、市街地には干拓は関係ないと答えておりますが、市長はこの答弁に対してどういうふうに判断されておられましょうか。 82 ◯市長(吉次邦夫君)[ 184頁]  何か西郷の方では、一昨年は二回もつかったということでございますが、大体潮受堤防をつくってマイナス一メートルに調整池を保って、それによって水はけがよくなるわけで、満潮の影響はないわけでございます。そういったことで水はけはいいわけでございますが、水対策というのはそういった下からの水を抑え、それから、できれば河川の川幅もあるいは広げる。広げることができないところには一番上の方にダムをつくる等しながら、そしてまた一方、半造川の方は河川を拡幅しているわけでございますが、それと同時に、どうしても周りの地面が土地が低いと。これは特に福田地区とか仲沖とか、小野もそうでございますが、もともと低平地でございます。干潟の上にできた土地でございまして、客土はいたしておりませんから、地面の高さは三メートル以下になるわけでございます。 そういった状況。  ですから、そういった内水ですね、水が出てきて、そのまま真っすぐ川の方の水面の高さが高くなるので自然排水ができないというんで、そのときはどうしてもポンプアップしなきゃいかんというんで、ポンプの強化もいたしているような状況にあるわけでございます。  ですから、小野の平野につきましても、現在マイナス一メートルにしておりますんで、水はけはさっと引くことは引くんでございますけれども、大雨が降って水が来たときには、一時的には湛水化いたします。ですから、長い時間、昔みたいに干満の差でしょっちゅう潮が来ていたころは閉めたりあけたり、あるいはポンプで排水をしたりというようなことでございまして、どうしても五日とか、長いときは一週間もつかったということも聞いているわけでございます。今は一昨年の例を見ましても、一日か一日半でさっと引いてしまう状況にあるわけでございます。  市街地の関係でございますが、私は全くないということはないと思います。先ほどの山口議員の御質問にございました、満潮と上からの水との収れん、収束といった現象も諫早の水害史にも書いてあります。ただ、これは川の断面だとか、あるいは流量とか、上から降ってくる川の水の量だとか、それと私は下からの潮の満潮とか、そういった満潮も大潮か中潮かとか、あるいは時間差の問題もあろうかと思います。御承知のように、六時間置きにこの潮は変わっていくわけでございますので、そういった時間差の問題もありますから、あの水害史では二キロと書いてありますが、その辺の前後はちょっとあるかもしれません。  それと同時に、水門をあけて潮を入れますと、また潟が本明川にも堆積してまいります。先般、先ほども土木部長が答弁いたしましたが、一昨年から二十六万立米潟土のしゅんせつをしていただきました。これによって本明川の川の高さも四十センチぐらいは低くなるであろうと。これは潮が来ているときにはなかなかこの潟のしゅんせつはできないわけですね。今もマイナス一メートルに保って、潮は来ませんので、潟土のしゅんせつも可能になってきれいにとれたわけでございます。そういったことをいろいろ考えますと、私は今の状態でこの市街地の防災対策は十分効果があると理解をいたしているところでございます。 83 ◯五番(福岡洋一君)[ 185頁]  新しい説を出しておられるようですが、一概に効果がないとは言えないなんていうのは、ちょっとこれは専門家の計算とかを覆すもので、後で改めてゆっくり正確なところを理論的に出してもらうことが必要だと思っています。  とにかく、三十年の水害後、本明川の改修のための設計をした本人がこういうふうに計算しているわけでしょう。今の川幅、そして堤防の高さ、これを計算した人がこう出しているんですよ。それ以来ずうっとその川でやってきているじゃないですか。川下から五百メートルは高いんですね。五・五メートルの高さに、これは海水が打ち寄せてくるところだから高くしているんだと。それより川口の方はかえって低いんです、五十センチ。おもしろいですね。それから二キロから上が、収れんした上が今度は川の勾配に沿ってずうっと堤防をかさ上げしてあるわけです。だから、この間、五十七年の諫早水害ですかね、あのとき僕は八天町から見とったんですけど、見事にあの堤防は、このくらいであふれるところでしたけど、とにかく低いところも高いところもなく、同じく水が流れていたのを見て、さすがはすばらしい設計をするんだなあと思って感心したわけです。  あれを設計した人がこうやって計算したわけですよ。とにかく、どんなにやっても川口から、要するに潮位をいろいろ変えて答、イコール千四百五十立方メートル、非常に大きな諫早水害のときの雨量ですね。そういうのを計算して洪水面を追跡したところ、いずれの場合も大体二キロメートル付近で一定水位に収れんすることがわかったと。これに基づいて護岸やら川の堤防を設計してきているわけです。そして今があるわけです。あれ以来、特別高くもしていないし、川幅は広くもしてないじゃないですか。そういう勝手な適当なことを言うてもらっては困りますよ。ちゃんと彼らが計算して、そして、こういうふうに責任持ってやってきているわけですから。だから、あふれずにやってきているじゃないですか。県でもちゃんとそういうふうに関係ないと言っているんですから、専門家の言うことに従うべきじゃないですかね。  それと、高潮の影響はということを書いてあるんですけど、高潮の影響というのはどういうふうに今考えておられましょうか。 84 ◯市長(吉次邦夫君)[ 185頁]  私は、何も否定はいたしておりません。ですから、収束というのはありますねと。ただ、それは断面だとか流量だとか、あるいは潮の満潮の時間差の問題とかいろんなのがあるでしょうと。ですから、二キロで特定して、そこでお菓子みたいにぴしっと包丁で切ったみたいにはなりませんよと。それはそのときの時間差の問題、御承知のように満潮と雨の降ったあれがどういうふうになるか。それは二キロ前後して、例えば、三キロ近くなるかもしれませんし、あるいはまたその下になるかもしれんし、それは私もわかりません。そういった計算は私もできませんのでわかりませんが、そんな感じが私はするわけですね。それは収束するのを私は別に頭から何も否定していないんです。それはさっきもそう申しました。だから、全然おかしくも何もない。  それから、高潮の問題でございますが、これは一昨年の七月二十四日の有明海を北上しました台風十九号ですかね、あのときに例の熊本の不知火町がやられましたね。当時、県の方で測量したことによりますと、潮受堤防の沖合、何キロかわかりませんが、そこでちょうど満潮時に近いころにこの台風が来ているわけでございますが、そのときの満潮の高さが二・三メートルぐらいだと。高潮によりまして、それが一メートルぐらい膨れておると。それに、さらに波浪が一メートルぐらいあったというんで、仮に潮受堤防がなければ、既存の堤防ではどうなったかわからんと。これはわかりません。あくまでもシミュレーションで予測のもとに言っておるだけですから、ひょっとしたら潮が越流したかもしれないし、しなかったかもしれないし、既存の堤防は四メートルから四・五メートルぐらいでございますから。現に、過去に川内町の新地では、昭和六十年にあっておりますし、また三十九年には長田の堤防が陥没したと。また、過去には昭和二年にもそういった越流で大変な被害があったということもあるわけでございます。そういったことで、高潮が非常に恐ろしいと。しかも、今の既存の堤防というのはもう老朽化しておるんですね。ですから、そういったことを私は申し上げているわけでございます。 85 ◯土木部長(中山英雄君)[ 186頁]  市長の答弁にちょっと補足しまして、私の方から答弁をしました関係で御答弁したいと思います。  先ほど、河口から二キロのところで収れんするということは、これは事実でございます。ただ、これはですね、先ほど言いましたように、計算されたのが毎秒千四百五十トンの水が流れ込んだときの場合であって、それより多い、諫早大水害は千七百二十トン流れております。これはもっと河口に行くんですね。先の方に延びるんですよ。それと逆に、もし千四百五十トンより水量が少なかった場合は、収れんする場所がもっと上の方に上がってくるわけですね。そういうふうに解析をされておるんです。  そういうことで、直接的には大きな大洪水は市街地には影響はないんですけど、間接的には先ほど言いましたように、排水門をあけたときには潟土が入ってくると。それによって本明川、あるいは半造川以外にでも小規模河川に潟がずうっと今から堆積していくだろう。それによっては排水に陰りが出てくるんじゃないかということで答弁しているところでございます。 86 ◯五番(福岡洋一君)[ 186頁]  市長が答弁されますように、時間差とか、そういうのはもう計算ずくなんですね。要するに、高潮時の一番満潮のときの、しかも雨がこれだけ降ったときのと言っているんだから、時間差があるとかなんとか、ないんですよ。一番厳しいときを想定してやっているわけでしょう。しかも、高潮というのは、御存じのように台風のようなときにしか来ないわけですね。低気圧のために水面が上がるとか、打ち寄せるとか、そういう意味のことでしょう。最悪の場合を想定して言っているわけです。今土木部長がおっしゃいましたように、それはちょっとは雨の量が減れば上がるかもわからん。しかし、その分雨の量が減っているわけですからね、水量がね。だから、どの辺であふれるか。あふれるかどうか、市街地での水対策というのは水の量を減らすということで、ここに書いてありますように、例えば、ダムをつくるとか、川幅を広げるとか、堤防を上げるとか、そういういろいろな方法があるわけでしょう。下の方のしゅんせつをされているのも、干拓しとけばせんでよさそうなもんだけどされていますね。しかし、それは必要があるからだと思うんですよ。今まで放置してきたわけですから。だから、それはそれで、それから田井原とか仲沖なんかに排水ポンプを増設された。ああいうのも必要があるからなわけですね。だから、そういう一つ一つをしながら、干拓さえあればいいかのように今までずっと言ってこられたというのに非常に問題があるんじゃないかと言っているわけです。  それから、高潮のことですが、もう潮受堤防を外すときのことまで考えてもらっているような気がして非常に喜んでいるわけですけれども、一応堤防が今あるわけですから、あけたり閉めたりしても高潮が来るほどのことはないわけですね。  それからもう一つは、ミオ筋の話です。佐賀県の佐賀平野は諫早の平野よりはるかに広いですね。あれもずうっと干拓してあそこまで来たわけだけど、十数年前から水の被害はもう心配せんでよかと。下のところに家もいっぱいあるんですね。それくらい堤防にしろ排水ポンプにしろ充実させてきているわけですよ。結局そういう中で、例えば、ミオ筋のミオさらいなんていうのは、これは防災上なのかどうなのか、まず一つ御答弁ください。 87 ◯市長(吉次邦夫君)[ 187頁]  私は、別に潮受堤防があるからすべてそれによって防災が完備しているという、一つもそんなことは言ったことはございません。過去にもそれはないと思います。私は市民の皆さんにわかりやすく言うときには、例えば、潮を人間の体にとらえれば、腹薬が要れば頭の薬も要るでしょうと。ですから、潮受堤防を腹薬とすれば、上にダムをつくるのはこれは頭の薬ですから、それぞれ川幅を広げたり、堤防を高くしたり強化したり、下の泥をとったり、あるいはまた内水排除ということでポンプの強化もしなければならないということでございますから、一昨年から昨年にかけて、御承知のようにポンプ車も建設省にお願いしまして、今三台入れてもらったんですよね。また今度、近々三月末には完成いたしますが、福田の都市下水の排水路のポンプ、これは毎秒五・五トンですが、それも間近に完成するというようなことで、ポンプの対策もこれまで講じてきたわけでございます。そういったことでございまして、ミオ筋というのも排水をよくするためにしよるわけでございまして、潟土が堆積してそうなることがあるんじゃないか。  別に私は、潮受堤防をみんな外したことを言っているわけじゃないんです。ですから、その時点で排水門をあけた場合にどうなるか、私も今の段階でその辺をなかなか言うことはできない。私は今、排水門をあけるのは反対でございますから、その辺はよくわかりませんけれども、あけたら常時入ったり出たりしますから影響が出てくるであろうと言っているわけでございます。そういったことでございます。 88 ◯五番(福岡洋一君)[ 187頁]  排水門をあけるにしても、どういうふうにあけるかという細かいことまでまだだれも言ってないわけですね。もう慎重に科学的な研究をしながら、あけ方も含めてですよ。常時開放というのは、あけっ広げというようにとっておられるかもわかりませんけど、そういうことはだれも言ってないんですからね。そこのところをよく考えて、科学的でなきゃならんわけですよ。  それと、しゅんせつですけれども、これは防災上必要なら国とか県がやらんばいかん仕事ですよ。大体地元民に今までずうっとやらせて、この辺の話もずうっと聞いてきたんですけど、北風の打ち寄せるところなんかすぐ積むんですよとかいう、こんなのは国がせんばいかん、地元に何で押しつけてきたのかと、こういうのも問題なわけですよ。  時間もありませんので、とにかく、この干拓事業が最初は諫早湾防災総合干拓事業というふうになっていたんですね。それが起工式のときには防災総合というのが抜けているんですよ。何でかといいますと、恐らく、これは土地改良事業法に基づいて干拓が行われている関係だろうと思いますね。必ずしも防災が目的じゃない。防災は防災でちゃんと別に手を打たにゃならん。ついでに防災にもなっているというのはあるかもわかりませんけれども、そういう問題があると思います。  それとか、今度、時のアセスというので、これも検討されるはずですけれども、とにかく費用対効果という点では非常に問題が出てきている。もうノリだけでも百四十億円も被害を起こしているわけですから、ぐっとマイナスの方に引っ張りますよね。  そういうことで、最後になりますけれども、とにかく今日の深刻な漁業被害を克服して、有明海の豊富な水産資源を末代まで残すのは我々の務めです。もし、諫早湾干拓事業が原因でこれを破壊しようとしているなら、直ちに干拓を見直さねばなりません。韓国の複式干拓を見直したシファ湖の例もあります。諫早市としては原因究明に向けて防災対策を十分に配慮するよう要求しつつ、当面、干拓の工事中止に加え、慎重かつ科学的な解明を行いつつ、排水門の開放を国や県に求められるよう強く要望して、質問を終わります。 89 ◯議長(林田静雄君)[ 187頁]  しばらく休憩いたします。                 休憩=午後三時七分                 再開=午後三時二十一分 90 ◯議長(林田静雄君)[ 188頁]  休憩前に引き続き会議を開きます。  午後四時になりましたら会議時間を延長いたします。  一般質問を続行いたします。  次に、十番大久保巧議員。 91 ◯十番(大久保 巧君)登壇[ 188頁]  私は風邪で少しばかし悪声で申しわけないんですけれども、おつき合いのほどよろしくお願いいたします。  一、中学校完全給食について。  今議会では同僚城田議員が代表質問をいたしておりますが、あえて市長へお伺いをいたします。  今も多くの保護者から一日も早く実施してほしいとの願いはとどまるところを知らないのであります。したがって、この問題は避けて通ることのできない重要課題ととらえなければなりません。  昨年、教育長の退任あいさつでも、吉次市長にかわって教育関係を重視、予算的なものについての御配慮をいただきと感謝の言葉があったと思います。昨年の決算を見ましても、各部局中最も多い金額になっていたのも事実であります。  特に新図書館については、建物二十八億円、さらに図書購入費、維持管理費、委託費、職員給料総額で、今年度運営費としてこれからも二億五千万円が必要と言われております。私は、今年七月オープンの新図書館建設についての整合性を問うものではありませんが、最近、市民の中には、これまで市長は市民主役、そしてまた、対話の市政で大変よく頑張っていらっしゃると言われております。その反面、健康福祉センターや上山荘、福祉会館など、高齢者や、そしてまた、子供連れのお母さんたちにとって非常に交通が不便で全く使い勝手が悪い、できれば今の図書館のあたりにつくってほしかったと、こういうふうに言われる方もいらっしゃいます。したがいまして、この中でも住民サービスに配慮が足らなかったのではないかとささやかれていることについても御承知いただきたいと思います。  そこで、市長へお尋ねいたします。  今述べましたように、新図書館建設費や今後毎年必要になってくる運営費には多額の費用が投じられることになりますが、それに比較して中学校の運営費は、これと比較するのはどうかと思うんですけれども、約三分の一の費用でこの給食が可能と私は思います。議会での答弁を繰り返されておりますが、それほど中学校の給食実施は困難な状況にあると思われていらっしゃるのか、この辺についてもお尋ねをいたします。  諫早市近隣五町では既に実施されております。この課題は何としても越えなければならない我が市のハードルだと私は思います。市長いかがでしょうか、お尋ねをいたします。  一の一、教育長にお尋ねをいたします。  学校給食法について、第一条、「この法律は、学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与するものであることにかんがみ、学校給食の実施に関し必要な事項を定め、もって学校給食の普及充実を図ることを目的とする。」となっております。  次に、一の二、第二条、「学校給食については、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次の各号に掲げる目標の達成に努めなければならない。」。  一の三、第三条、「この法律で「学校給食」とは、前条各号に掲げる目標を達成するために、義務教育諸学校において、その児童又は生徒に対し実施される給食をいう。」となっております。  この法律で「義務教育諸学校」とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定をされておりますが、小学校、そしてまた中学校の前期課程又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の小・中学部をいうとなっております。  一の四、第四条、「義務教育諸学校の設置者は、当該義務教育諸学校において学校給食が実施されるよう努めなければならない。」となっております。それぞれ今述べましたことについてお答えをいただきたいと思います。  次に、一の五以下は前回十二月議会で予告を教育長にいたしておりましたので、この場で質問をいたしてまいります。  イ、これまで給食設備費において約十億円もの費用が必要だと答弁がなされております。その積算根拠をお示しいただきたいということであります。  ロ、設備費(立ち上げ)に対する補助金はどのようになっているのでしょうか、お尋ねをいたします。  ハに基金の問題としておりますが、ここを消してください。  ニ、異なった給食設備のシステムを導入した場合、それぞれの費用はどのようになるのですか。例えば、小学校と中学校との親子方式ではどうなのか、センター方式ではどうなのか、自校方式ではどうなのか。僕は横文字は余り好きじゃないんですけど、弁当箱方式、デリバリー方式ではどうなのか、その他でどのようになっているのか、このことについて教育長より前回一生懸命勉強するとのお約束がありましたので、明快なる答弁を希望いたします。  一の六、給食時間との絡みでよく問題になってまいりますのは、教育長の方からカリキュラムが食事時間との関係でどうしてもこの辺が難しいという答弁をたまに聞くことがあります。このことでありますが、各学校長の裁量でこれは変更が可能であるとなっております。したがって、その給食体制をしいたならば、それに合うようなカリキュラムを組めばいいんじゃないのかと私は思っております。  今後諫早市が給食を導入した場合どのようになりますか、お尋ねをいたします。  次に、大きな二、上水道及び工業用水道の水資源について、水道局長にお尋ねをいたします。
     現在諫早市は、上水道及び公営簡易水道は地下水七〇%に依存いたしております。一方、工業用水については地下水一〇〇%に依存をいたしております。そして残りの三〇%を漂流水で諫早市民の水がめを賄っておる形になっております。地下水に対する依存率は非常に高く、水道局のキャッチフレーズであります「安全でおいしい水」が供給されるゆえんであり、また、水道料金の六年間の据え置き、これからさらに努力をするとの局長以下職員一同、大変な意気込みは市民サービス向上に徹した志として、その努力は大いに評価すべきだと私は思っております。  一方、将来において水資源確保は本当に大丈夫なのかということになりますと、よく当局も言われております、多少の心配もおありのようですが、今後さらに七千トンもの新開発となりますと、全体の安定供給の見込みをどのようにとらえていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。  今議会で条例の提案もなされておりますように、工業用水道が従来の六千トンで新たに七千トン、計一万三千トンとなりますが、新開発で七千トンの確保につき、既に試掘の段階だと言われております。現行の一般水道に対し、その影響はないのか、お尋ねをいたします。  二の一、新たな開発予定地は示せないのか。  二の二、新たな工業用水七千トンの水量は、その確保は十分なのか。また、今後の地下水資源開発等の対策として基金の積み立てが必要だと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねをいたします。  二の三、新たな開発に予想される井戸施設、管工事、その他の費用はどの程度見込まれているのか、お尋ねをいたします。  二の四、これは市長にお尋ねをいたします。  これらに要する新たな工業用水道にかかる費用は相当の額が予想されますが、聞くところによると五十億円とも聞いておりますが、そういった相当の額が必要だと言われております。その費用対効果についての見通しを市長の方からぜひ答弁をいただきたいと思います。  以上、壇上からの質問を終わります。(降壇) 92 ◯市長(吉次邦夫君)登壇[ 189頁]  大久保議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず最初に、中学校の完全給食についてでございます。  完全給食実施はそれほど困難かということでございますけれども、実施していない事業を新たに事業化することにつきましては、本市の財政状況から考えますと大変厳しいわけでございまして、図書館の方はもっと費用がかかるがそれよりも少なくて済むけれどもという話でございますが、そういう論で行きますと図書館の経費以下のはみんな事業実施しなければならないということになるわけでございます。そうしますと、もう何十億円、何百億円と集めなければならなくなるわけでございますので、なかなか図書館よりも安くつくから実施というわけにもいかないわけでございます。  いずれにいたしましても、非常に厳しい状況でございますが、緊急性等のこともあり、非常に私どもこれまで慎重に対応してまいっておるような状況でございまして、よろしく御理解のほどお願い申し上げたいと思います。  その他の件につきましては教育長の方より答弁をさせたいと存じます。  次に、工業用水の水源の問題に関連しての費用の問題、どのくらいかとか、その効果はどうなのかという御質問でございます。  ソニー・コンピュータエンタテインメントの立地に伴いまして新たな工業用水七千トンの開発を計画し、その整備に今年度から着手をいたしております。十三年度からは本格的に開発事業を進める予定でございますが、水源については現段階では調査を行っている段階でございまして、取水水源の位置がまだ確定をいたしておりません。したがいまして、七千トンの開発に必要となる事業費は、その取水水源が確定しなければ正確には算出できないわけでございますが、今、大体のところ五十億円程度かかるんではないかと予想されるわけでございまして、開発に要する期間もおおむね四年程度と考えているところでございます。  その効果ということでございますが、市といたしましては、工業用水を供給することで誘致が実現した今回の工業立地の効果は大きいものと考えているわけでございまして、昨今のような景況の中で、特に雇用面では多くの業種におきまして業務縮小に伴う希望退職や新規採用の削減など、厳しい状況が続いておりまして、今回のような大型投資を伴う新工場の建設は極めて希有なことでございまして、地域の経済振興、そして市民の働く場の確保による生活の安定向上はどうしても実現しなければならないと考えているところでございます。  実際の雇用状況では工場建設が始まる前と比較いたしますと、ことしの四月までに千五百人が増員され、三千人が就業する職場となります。工場建設による経済波及効果につきましては、定量的なものを示すのは困難でございますが、諫早市が他の地域と比べて活気があると言われておりますのも、二年にも及ぶ新工場建設による効果が寄与しているのではないかと思っているところでございます。  土木、建築設備等の直接効果を含めて間接的にも身近な例でございますが、最大時には千人を上回る多くの建設スタッフやエンジニア等の流入によりますホテルや宿泊施設利用の増大、またタクシーの利用増、弁当の需要増など、このほかの方面にも相当な効果が上がっているものと思われます。  また、半導体製造を支援する関連企業であるガス供給、機械、施設、メンテナンス、部品洗浄等の進出や業務拡大も見られておるわけでございます。さらに、法人市民税や個人市民税、また、固定資産税の増収も見込まれておりまして、そういったことで税金の増収も見込まれているわけでございます。以上のように短期的な効果と雇用や税収など、長期的なスパンでその効果を判断いただければ、今回の誘致による工場の建設操業は諫早市の発展にとって非常に大きな波及効果をもたらすのではないかと考えているわけでございまして、そういった意味からも操業に必要な工業用水の整備を行うものでございますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。  なお、経費につきましては、県の方の支援もいただきながら進めていきたいと考えているところでございます。  以上、私の答弁とさせていただきまして、残りの部分につきましては、水道局長、教育長の方から答弁をさせたいと存じます。 (降壇) 93 ◯教育長前田重寛君)[ 190頁]  学校給食法第一条から第四条までの解釈についての御質問にお答えします。  学校給食法第一条は、学校給食の実施に関し必要な事項を定め、学校給食の普及充実を図ることを目的として示したことであります。  学校給食法第二条は、学校給食が教育活動の一環として実施されることの目標を示したことであります。  学校給食法第三条は、学校給食は学校教育法に規定する小学校、中学校ほかを定義したことであります。  学校給食法第四条は、義務教育諸学校の設置者の任務について規定したことであります。  以上のことにより、義務教育諸学校の設置者として学校給食が実施されるように努めなければならないこととして努力することを規定されたものと考えております。  次に、イ、これまで給食設備において約十億円の設備投資が必要と答弁されたが、その積算根拠についてどうなっているかということは、この積算根拠は単独校方式で建設した場合の建設費は概算で工事費七億円、備品費四億円を合わせて十一億円の設備投資額であります。  ロ、設備費に対する補助金はどのようになるのでしょうかということにつきましては、学校給食施設補助金交付要綱に定められており、補助対象事業、補助対象の条件、補助対象経費等の各事業内容で異なっております。国庫のおおむね補助率は新設の場合、補助対象経費の二分の一となっております。  ハは省略いたしまして、ニ、異なった給食設備のシステムを導入した場合、それぞれの費用はどのようになっているでしょうかにつきましては、それぞれの費用については、建設設備費の概算額は親子方式の場合約二億円、センター方式三千五百食で約八億円から十億円、自校方式で約十一億円、デリバリー、これは給食費を除く委託料です。一億円の経費を要すると試算しております。  次に、中学校の食事時間と休み時間割りは各校ごとに若干異なると思いますが、各学校長の裁量で決められていると思います。  以上でございます。 94 ◯水道局長(伊藤秀敏君)[ 191頁]  二番目の詳細の問題について三点ほどお尋ねでございますので、お答えをしたいと思います。  まず、現在の開発予定地でございますが、諫早市での地下水の開発が長期的に見込める地域としましては、多良岳の南斜面の東側が大体一番水源の見込める地域だと思っております。  現在諫早市の将来的な水需要に対する水源調査を市内各地域で行っておるわけでございますが、現在調査しておりますところは中核工業団地に近接しております貝津地区と、それから福田地区から高天地区にかけまして実施中でございます。調査といたしましては、電気探査や試掘ボーリング、揚水試験などを進めているところでございます。今後も引き続き電気探査や試掘ボーリングなどを行ってまいりたいと思っております。  特に、先ほどもちょっと質問の中でも触れられましたように、上水道と競合しないところ、これが一番大事なことでございまして、上水道と競合してしまいますと大変なことになりますので、できるだけ競合しないところということで選定しておるわけでございます。  新たな工業用水七千トンの水量の確保の問題でございますが、水源の開発に当たりましては、まず、電気探査と呼ばれます予備調査を行います。そして、地下水が見込めたときには試掘ボーリングを実施することになります。その後揚水試験を行いまして、実際に水量や水質の確認をした上で、一定量以上の取水が可能であると確認できれば初めて本格的な井戸の掘削を行うことになります。このように水源の開発にはいろいろな調査や試験を繰り返しながら行いますので、かなりの期間を要しますし、また試験の結果、安定的な水の量が望めない場合も数多くありますので、日量七千トンの水源の確保は非常に厳しいものと考えております。水源が確定しますれば、次に取水場、ポンプ場、配水池の築造や導水、送水管の布設などの工事を行っていくわけでございますが、工業用水道の創設におきましても、完成までに五年程度の期間を要したと聞いております。今回の開発は期間的な余裕も少なく、また量的にもかなりの量でございますし、御理解をいただくための地元対策など、大変厳しい状況ではございますが、今後も地域の皆様の御理解と御協力を得ながら総力を挙げて取り組んでいかなければいけないと思っております。  それから、今後の地下水の保全をどのように考えているかということだったと思いますが、まず、地下水の保全には森林を守るということが最も重要と考えております。御承知のとおり、諫早市の水道用水、工業用水に利用されている地下水源の大部分は多良山ろくの南面に位置しております。今後も取水に際しましては適正な取水に努めるとともに、水源涵養に最も重要な役割を持っております森林を保全するために水源涵養区域での開発行為を条例で規制することや、あるいは水道水源の保護条例、その他水源森林の保全のための基金創設などの研究を現在進めているところでございます。しばらく時間をかしていただければと思っております。  それから、新たな開発に予想される井戸の施設とか、管工事とか、その他の費用をどの程度見込まれるかということでございましたが、これは市長も先ほど御答弁されましたが、全体の費用といたしましては、大体概算でございますが、五十億円程度になると予測しております。まだ井戸の位置が確定しておりませんので、中核工業団地の方に近い場所に水源が見つかればそれだけ費用は安く済みますし、また、遠くの場所になりますとその分だけ管工事なんかが相当延びていきますので、費用は大きくなっていきます。そういうことで、中間をとりまして概算ということで出しておるわけでございますが、今後水源調査の結果などによりまして確定しますと、ある程度実施に近い全体費用をお示しできるのではないかと思っております。  以上でございます。 95 ◯十番(大久保 巧君)[ 192頁]  それぞれ答弁をいただきまして、どうもありがとうございました。  先ほど市長の答弁の中にありましたが、私も前置きをいたしておりました。例えば、新図書館の建設費、あるいは運営費を比較するのはどうかなということ。これは教育費の中で、体育館にしてもしかりと思うんですけれども、箱物は市長がその気になりさえすれば、今までの状況から判断すると、大体そのように実行されてきているんですよね。後ほど申し上げますが、この学校給食の問題については、教育長も先ほどちょっと答弁されておりましたけれども、長崎の中学校の事例を申し上げて説明をしていきますが、とりあえず今、私が申し上げましたように、比較対照しやすいような取り上げ方をしたということについてであります。  それともう一つ、学校給食問題については、このハードルは何としてもクリアしなきゃならない最大の課題であろうということを質問いたしておるわけですけれども、その辺についての再度の答弁をいただきたいと思います。 96 ◯市長(吉次邦夫君)[ 192頁]  この中学校の完全給食につきましては、本当にこれまでの各議員さんからも御質問がございました。先ほどもどういう方式でやるかというので、教育長の方からも答弁いたさせました。そういったことで、今から市町村合併の問題も出てくるわけでございますが、ほかの町なんかもどうしているかということもございまして、そういったものとの、あるいはまた私の方の小学校につきまして、この給食をセンター方式でやろうかということを今検討中でございますから、そういった中で、もちろん保護者の方々、PTA、あるいは学校の先生方の御意見も賜らなければならないわけでございますが、そういった中でどうするかを今後ともいろいろと検討していかなければならないと考えているところでございます。  ただ、状況は非常に厳しいということを私は申し上げたわけでございます。 97 ◯十番(大久保 巧君)[ 192頁]  給食を主張する私を含めた各議員は、この財政事情が非常に厳しいということはわかり切っているんですよ。わかり切っておりながらあえてこういう質問をするわけですけれども、これは市民の方々にとっては教育費であり、生活費の一部であろうと私は思うんですよ。だからここを何としても逃げてはならないと思います。  そこでお尋ねをいたします。  学校名はちょっと伏せますけれども、デリバリー方式、先ほど言いましたように弁当箱方式の立ち上げの段階で七百万円ですよ。そして給食を委託するのに一人百二十円です。これは後で確認いただければと思っております。そうしますと、諫早市に中学校は八校ございます。その中で立ち上げの段階で五千六百万円の費用がかかるということと、それから年間の生徒、三千五百名掛ける百二十円は四十二万円掛ける百八十五日ですよね。そうしますとこれが七千七百七十万円、こういう計算になるんですよ。だから、この中にまだまだ間接費なんかもいろいろあると思うんですけれども、大まかにこういった費用でできるとはっきりおっしゃっているんですよ。だから、教育長も先ほどから詳細に勉強されているとうかがえる部分がありますけれども、こういうところもしっかりと把握をしていただきたいと思います。このことについて、教育長。 98 ◯教育長前田重寛君)[ 193頁]  ただいま議員からお話がございましたが、市の経済情勢というものをずうっと考えてきたわけでございますけれども、いろんな方式があるということで私たちも勉強するし、議員の先生方も勉強なさっておるようでございます。そういうものをさらに今後、いろいろ詳しく研究し、あるいは見学に行きまして、そしてどういう方法が最もいいのか、さらに検討を加えていきたいと思っております。  それが実現するにせよどうにせよ、無理をせずにやっていけるもの等を研究していく必要があるんじゃないかと思っております。 99 ◯十番(大久保 巧君)[ 193頁]  給食問題はこれで終わりますが、先ほど教育長は市長部局と連絡をとって協議していくとおっしゃいましたかね、ということは従来のパターンからすると少し変わったかなという思いをするんですよ。そうとらえていいんですか。 100 ◯教育長前田重寛君)[ 193頁]  表現の仕方が少し変わったのかもしれませんけれども、考え方としてはひとつも変わっていないわけでございます。やはり市の財政というのを一番気にしておりますし、どういう方法でやっていけば、もし実現可能であればお話をする機会ができますし、そういうところでより負担のかからない方法を私たちとしては考えまして、そして協議をしていきたいと思っております。 101 ◯十番(大久保 巧君)[ 193頁]  小さいことにこだわるようですけれども、教育長、今までの答弁とちっとも変わっておりませんとおっしゃいましたよね。しかし、今までの答弁の中にこういう答弁はなかったんですよね。何で今までと変わっていないということになるんですか、もう一回答弁してください。 102 ◯教育長前田重寛君)[ 193頁]  それは失礼しました。私は変わっていないような気持ちで話をしているんですけれども、いろんな物事をしていく場合には、財政的な裏づけがないといろいろな事業をやっていけないんじゃないかなと思っております。  ただ、今の諫早市の状況を考えますと、非常に困難であるということはよくわかるんですね。そしてまた、給食をした方がいいか悪いか、これもいろんな意見がございます。しかし、さきの稲冨議員のお話もございましたように、家庭によっては弁当をというお考えもかなりあるわけでございます。そういうものなんかも、学校の給食オンリーというだけでこれがいいのかどうかという問題もございます。だからそういうものすべてを出し合って、そして考えた上でその後の問題としていろんな財政的なものなんかも考えていく必要がある。だから財政も両方も全然何ひとつ、片方だけ考えても非常に難しいんじゃないかと思うんです。だからすべての面を考えながらやっていく必要があると思っておるもんですから、お話の仕方があるときは偏ったように聞こえるかもしれませんけれども、中身としては私の頭の中では同じつもりでおります。  以上でございます。 103 ◯十番(大久保 巧君)[ 193頁]  よくわかりました。  我が国の給食が始まったのは明治二十二年、山形県の鶴岡市立小学校で弁当を持参できない児童におにぎり、魚の干し物、漬物が出されたと言われておるんですね。だからこの学校給食の歴史というのは非常に長いわけですよね。そういうこともありますし、先ほど市長が言われましたように、合併問題のことも触れていくつもりをしていたんですけれども、僕らはやはり合併は慎重に取り扱うべきだという立場をこれからもとっていくという観点で取り下げたわけです。しかし、並行しながらそういう部分もやるときはやらなきゃでしょうから、そのときはよろしくお願いしたいと思います。  それで、水道局長お待たせしました。  ソニー・コンピュータエンタテインメントを中心に現在契約水量が五千六百五十トンを供給しているが、これが契約量に達しない場合、上水道の中から補てんする、あるいは補てんする場合はその限度はどのくらいなのか、それから水量の約束を破った契約不履行の場合、どのような措置をされるのか、次に上水道が水飢饉になった場合、この工業用水対策はどのようにされるのか、この三つを再質問申し上げます。  以上です。 104 ◯水道局長(伊藤秀敏君)[ 194頁]  お答えします。  現在五千六百五十トンの水を供給しておるわけでございますが、まだ三百五十トンほどここの中にも余力がございます。現在の施設が大体六千トンでございますので、若干の余力はあるわけでございますが、これでは対応も何もできないということで、現在開発を進めておるわけでございます。そうしたときにこの水源開発といいますのは、いろいろな過去の例、そしてまた現在上水道と進めております水源開発等の例をとりましても、早くて三年、通常は四、五年と言われております。十五年前の工業用水道の開発のときには大体五年かかったと聞いております。そういうことで、水源を開発するためには非常に長い時間がかかります。そういうことで考えてみますと、今回のソニーの工場拡張につきましては、余りにも期間が早過ぎて我々としてもその対策に苦慮しておるわけでございます。  そこで、どういう水なら使えるのかということで河川水とか、あるいはダム水とか、あるいは地下水とか、いろんな水を送りまして分析をしていただいてきたわけでございますが、どうしてもああいうICの関係には地下水が一番最適だということで、地下水以外にはないという結論に達しまして現在開発を進めてきたわけでございますが、まだまだ昨年からの動きでございますので、時間的にはまだ一年もたっていないような状況でございます。実際は昨年の一月ぐらいから、そういう話をちょっと耳にしたときからいろいろと地元には動いて回っております。しかし、実際発表されたのは六月だったわけでございまして、実際の動きは六月以降でございます。したがいまして、現在いろいろお願いをして回っておるわけでございますが、一番近いところから引くとしても、最低三年ぐらいはかかるであろうと思っております。  この間の対策として、上水道の余裕水を当てようということで考えておるわけでございます。実は昨年の十二月から上水道の方から二千トンの水を供給しておるわけでございますが、これは通常の金属工業団地なんかに供給しておりますやり方でございまして、上水道の水として売るわけでございまして、その上水道の水を大体日量二千トン、この辺が限度だろうと思っております。これ以上は上水道、飲み水からの供給というのはできないと思っております。  それから、この開発ができずに不履行となった場合どうなるのかと、そういうことは全く考えておりません。何が何でもこの期間までには開発をしなければいけないという信念で取り組んでおります。端的しこんという言葉がございます。これは今あるところに全力を尽くせという言葉でございます。私も最初からその気持ちで、その精神で取り組んでおります。したがいまして、そういうことは絶対あり得ないと、あってはならないと思っております。そういう約束ははっきりしておかんといかんと思いますが、そういう気持ちでございますので、御理解いただきたいと思います。  それから、上水道が水飢饉になった場合この辺の対策をどうするのかということでございますが、当然、上水道で飲める水がなくなってしまうということになりますと、それは人が一番優先だと思っております。しかし、今の二千トンまでは平成六年の渇水が仮に襲っても十分対応できると思っております。  といいますのは、実は平成六年から上水道の方も平成十七年を見込んで水源開発に取り組んでおりました。拡張整備計画についても進めておりました。そういうことを進めていた関係で上水道に余裕が出ておる状況でございまして、平成六年のあの大渇水、物すごくひどい渇水でございましたが、ああいう状況でもまず対応できると思っております。  以上でございます。 105 ◯十番(大久保 巧君)[ 195頁]  ここに水道の井戸マップをいただいているわけですよ。これからの水源開発は非常に厳しいものがあると先ほど局長おっしゃいました。だから、今後においてもそういう状況の中で、本当に大変と思います。そういう中で特にマップの状況を見てみると、工業用水がどちらかというと山の手ではなくて平地の方に井戸があるんですよね。そして、一般の上水道は高台のところで井戸が掘られている形になっているわけですけれども、今度新たに十カ所では済まないでしょうね、十二、三カ所ぐらいになるんですか、そうしますと従来の工業用水の井戸の位置ぐらいになるんですか。 106 ◯水道局長(伊藤秀敏君)[ 195頁]  現在試掘を七カ所やっておるわけでございますが、その七カ所の内訳といたしましては、貝津地区に一カ所、それから福田地区から長田、正久寺にかけまして六カ所、合わせて七カ所でございます。この試掘の場所を選定するに当たりましては、電気探査といいまして電気を地中に入れまして、そして地下の構造をまず調査したわけでございます。これを三十二カ所しております。地下の構造を調べて地下の地質がどうなっておるか、岩盤層なのか、あるいは砂利層なのか、あるいはれき、玄武、いろいろあるわけでございますが、そういうものの大まかな地層を調べるわけでございます。それで地下水がありそうな場所をその中から選定をいたしまして七カ所を選んでおるわけでございます。貝津地区につきましては、いろいろな調査結果では岩盤が非常に広がっております。頁岩といいまして、何というですかね、砂岩のもっと粒子の小さいものが固まったような岩でございます。これが非常に広がっておるわけでございますが、ただ、ちょうど中核工業団地の中ぐらいのところを断層が走っております。そういうことで放射能調査を実はやったわけでございます。放射能調査、放射線を入れるわけですが、それによって断層が大体この付近に入っておるという見通しをつけるわけです。その断層のところには岩盤層といえども大きな割れ目ができておりますので、そういうところには水がいっぱいたまるわけです。そういうものの調査をして、水が出そうだというようなことを一応予測しまして、現在一カ所試掘を行っておるわけでございます。一カ所で五、六百トンぐらいの見込みが立てばもう確定していっていいと思っておりますが、それ以下であれば採算の問題等いろいろありますので、断念さぜるを得ないかなと考えておりまして、現在七カ所ですから六百トン出ても四千トン程度かなという気はしております。したがいまして、五百トンとして十四本で七千トンかなという感じをしておるわけでございます。その辺の調査を今後まだ時間をかけてやりながら、積極的に取り組んでいかなければいけないと思っております。 107 ◯十番(大久保 巧君)[ 195頁]  歳出の中で三項目ほど質問いたしました。それぞれ的確な答弁をいただきました。どうかこれからの市民の安心、そして、おいしい水のためにも全力を尽くしていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わります。  以上です。 108 ◯議長(林田静雄君)[ 195頁]  しばらく休憩いたします。                 休憩=午後四時十三分                 再開=午後四時三十分 109 ◯議長(林田静雄君)[ 195頁]  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  次に、二十三番石崎富弥議員。 110 ◯二十三番(石崎富弥君)登壇[ 196頁]  初めに、懸案でありました真津山小学校の屋内運動場が見事竣工できましたことに、地元にかわりましてお礼を申し上げておきたいと思います。
     では、通告に従いまして質問をいたします。  大きい一点目の南部土地区画整理事業の進捗状況と今後の計画性について。  昭和六十二年、基本構想を策定し、懸案事業でありました南部区画事業も南部第一地区土地区画整理事業として、平成十二年八月、事業が決定し、南部まちづくり事業事務所を原口町に開設され、いよいよ目的の事業推進ができると思い、地域の活性化を強く望むものであります。十二年度の事業の流れとして、順次、順序を踏まえ、遂行していると思いますが、次の点についてお尋ねいたします。  (1)南部土地区画整理事業の進捗状況と、賛否両論の強い事業でありますことから、現状の状況はいかがなものか。賛同が厳しい状況下であれば、対応策の講じ方、その計画、工事着工に支障はないものか、お尋ねいたします。  (2)中央南ショッピングモール線整備事業に伴い、栄町交差点、パルファン周辺は一層渋滞するであろうと懸念するが、当該地交差点の渋滞緩和方策の講じ方と、都市計画道路宇都長野線、原口船越線との兼ね合い、並行した事業計画性はないものか、お尋ねいたします。  (3)南部土地区画整理計画概要設計で、中央南ショッピングモール線として、小川町バイパス道路から刑務所跡地内に都市計画道路として新設決定されているが、都市計画決定道路である上平田小栗線を中央南ショッピングモール線と接続しなかったその理由はなぜなのか。  なお、都市計画道路の一部を位置変更したのか、それとも、二線とも都市計画道路として整備する計画であるのか、お示しをいただきたいと思います。  (4)刑務所跡地利用の計画性と払い下げ方針について。  刑務所跡地につき、長崎財務所から早期取得の要請があっておるが、諫早市の現状の財政状況を勘案すると、全体の取得は大変困難であるため、第一土地区画整理事業推進に活用するのみを取得する考えを述べられましたので、理解はいたしますが、跡地を有効に活用する観点から、提言をいたしたいと思います。  現在の諫早市の財政力、起債の状況や市の今後の政策事業等を考えますと、財政の厳しさは依然と続くものと思われますので、刑務所跡地全体を市が購入するのではなく、国、県の出先機関である庁舎等を移設し、公共庁舎を群集化してはどうなのか。  二点目に、市庁舎第二別館を旧諫早小学校跡地東側に別館として建設計画で庁舎整備事業費として予算化され、本館は既存館を残す計画であるが、本館は昭和三十五年に建設され、築後四十一年を経過し、耐用年数から考えても長期に耐える建物とは思えませんので、この際、市町村合併推進も視野に入れた市役所庁舎を建設し、国、県の出先機関との利便性を高める公共施設建設計画はいかがなものか。  三点目に、消防会館建設計画に当たり、建設場所を物色、検討中であるが、厳しい財政の中で、あえて物色しなくとも、求めなければできない刑務所跡地に建設してはどうなのか。この三点について、市長の所信をお伺いいたします。  次に、大きい二点目の組織機構改革と職員の配置及び職員の権限についてであります。  市長は、就任と同時に、庁内の組織機構を見直し、当面する行政課題への対応を初め広域行政の推進及び地方分権の体制の複雑多様化する行政課題に先見性を持って行政を推進されておりますが、今後一層広域化する行政施策で、現状の機構と職員配置は適正とのお考えであるのか、次の点をお尋ねいたします。  (1)諫早市の今日の政策事業として、数多くの広域化した企業団の設立や地方分権移譲に伴う業務運営内容が多様化した状態であるが、本庁業務として運営上、支障はないものか。  (2)機構改革として、部課所によっては統合し、機能を合理化し、効率化させる観点から、見直しの必要はないのか。幾つかの課の中で、例えばで申しますと、用地対策課での事務分掌では、一、事業用地の取得事務に関し、総括し及び登記を行うこと、二つ目に、地価公示及び地価調査に関すること、三点目に、土地取引の規制に関すること、この三点が業務として掲げてあります。この業務内容等から、土地開発公社と土木総務課で対応できる業務と思うが、課の必要性についてお尋ねいたします。  (3)各部署の部課長会議のあり方、各部内における報告書提出義務と各課長の権限、決定権の委譲範囲はいかがなものか、お尋ねいたします。  (4)出張所長の配置について。現状では地域住民の要望に即対応できる体制として技術職員を配置されておりますが、本庁での業務内容が一変した状況下で、技術職員を配置する方針は適当な配置とのお考えであるのか、お尋ねいたします。  (5)出張所管轄即決事業は出張所長にゆだねているが、現状の方針を適正ととらえておられるか。即決事業の内容等は、出張所管轄内における緊急かつ必要性による事業施行に当たるものと認識しているが、事実そうのか。事業実績等をどのように把握されておられるか、お尋ねいたします。  次に、大きい三点目の諫早インター高速バス停便所設置についてであります。  過ぎる議会において、高速バス停待合所の便所設置の質問に対し、大村湾下水道供用開始とあわせて整備する旨の答弁でありましたので、供用開始までの間、仮設設置の要望をいたしましたが、直ちに仮設便所を設置いただき、衛生的な問題や環境浄化等から、周辺住民の方やバス利用者の方が大変喜んでおられることを申し上げておきたいと思います。  改めて施設のお願いでありますが、大村湾流域下水道も間もなく開始となりますことから、開始にあわせて施設を願うものであります。施設といたしまして、バリアフリー型の公衆便所的に整備された施設設置を願うものでありますが、いかがなものか、お尋ねいたします。  大きい四点目でございますが、久山町花ノ木地区の車両回転広場拡幅整備とバス路線認定についてであります。  花ノ木住民の長い間の懸案であります回転広場拡幅整備事業でありますが、箇所は県道飯盛久山線で、花ノ木集落入り口であります。数年以来、要望が提出されております。現在、飯盛久山線は、トンネル化した道路整備が施行されておりますが、施行実施に当たり、地元説明会の席でもこの件について強く要望され、その席で県、市関係者は施行する旨の確約をされながらも放置され、現在に至っておりますが、確約に対し、実施する計画はあるのか、どうなのか。実施するのなら、施行する時期はいつなのか。県担当者に強く要請され、施行を求めるものでありますが、いかがなものか、お伺いいたします。  次に、飯盛町田結久山線のバス路線新設認定について。  飯盛町と諫早市の最短路線として、県道田結久山線を花ノ木トンネル交流ふれあい道づくり事業と銘打って、平成九年度から平成十三年度の完成工事が施行されておりますが、地方バス路線経営は大変厳しい状況下ではありますけれども、市と飯盛との交流機能の高まりと地域の情勢等から、通勤、通学、高齢者たちを初め地域住民の足としたバス路線の認定を願うものでありますが、いかがお考えであるか、お伺いいたします。  次に、これは要望をしておきたいと思いますが、と申しますのは、通告いたしておりませんので、要望にかえさせていただきたいと思います。  職員の対応と歩道改良についてであります。  実例を申し上げておきます。農林試験場バス停わきの交差点の横断歩道での出来事でありますが、老人の方が横断歩道で転がり、けがをされたことから、横断歩道改良について市に電話で要望された、そのときの職員の対応、言われた言葉が、「そのような要望は、地元の議員か町内会長に言ってくれ」という対応であったそうです。職員は常に親切であってほしい。たとえ老人の方であろうと、電話であろうと、丁寧に、迅速に対応されるようにお願いをしておきたいと思います。  なお、この横断歩道は、西諫早病院の通院の方や老人たちの横断者が多い状況でありますので、後日、土木部長の計らいによって建設省と立ち会いをいただき、検分され、改良されますように要望いたしまして、壇上からの質問を終わります。(降壇) 111 ◯市長(吉次邦夫君)登壇[ 198頁]  石崎議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、南部土地区画整理事業の進捗状況と今後の計画性の中でございますが、まず、諫早南部第一地区土地区画整理事業は、平成十二年八月に長崎県知事の事業認可を受けまして、引き続き事業計画の決定の公告を行い、事業に着手してまいりました。現在、減歩緩和のための公共用地の先行取得を行っておりまして、今までのところ、関係権利者の御協力もございまして、予定どおりに作業を進めております。今後も、反対、賛成の立場を超え、まちづくりに対する論議を深め、安全で快適な南地区の実現に向けて努力してまいりたいと考えているところでございます。  その中で、刑務所の跡地の利用についてでございます。  これまでの間に、国、県の施設誘致につきましても検討をいたしましたが、実現には至っておりません。施政方針でも申し述べましたように、国から早急な対応報酬を求められ、南部第一地区土地区画整理事業などに必要な用地二ヘクタールを取得することで協議を進めることといたしております。  この跡に、消防会館や、あるいは市町村合併を視野に入れた市庁舎の建設はというふうなことでございますが、このことにつきましては、一つの御提言として受けとめさせていただきたいと思っております。  その他の質問につきましては、担当部長の方から答弁させたいと存じます。  次に、組織機構改革と職員配置及び職員の権限についてでございます。  組織機構改革と職員配置及び職員の権限についての御質問の第一点でございます企業団等の設立や権限移譲に伴う業務の多様化で、本庁業務へ支障がないかというふうなことでございますが、一部事務組合が行っております事務は、自治体が本来行う事務の一部を数団体の自治体で共同処理をしようとしているものでございまして、そこに市の職員も派遣を行っているところでございまして、特に本庁業務に支障があるということは考えていないところでございます。また、権限移譲に伴いまして、事務量の増も確かにございますが、権限移譲に限らず、新しい業務も出てまいりますので、これに対しましては、事務処理方法の見直しやOA機器等によります効率化とともに、事務事業の見直しを常に行い、スクラップ・アンド・ビルドで対応してきているところでございます。  機構改革の必要性はないかという点でございますが、現在の機構は、平成九年四月に大きな機構改革が行われまして、その後は事務事業の進捗状況や時代の要請に応じた若干の改革を実施してきたものでございます。国におきましては、御承知のように、ことしの一月六日に省庁再編が行われました。県におきましても、本年四月に組織改正が予定されておるわけでございまして、たびたびの機構改革は市民や職員の混乱を招きますが、市の現組織も四年を経過いたしました。状況の変化に応じた組織改正も必要と考えておるところでございまして、今後、こういった情勢の変化に的確に適応していく、あるいは対応していく組織の検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。  次に、出張所長の配置の問題で、技術職員配置方針は適当な措置と思うかというふうなことでございますが、従来の即決事業を新年度から生活基盤整備事業、要するにすみよか事業といたしまして、予算も増額し、事業の拡充を図ってきております。この事業実施には、出張所への技術職配置が必要であると考えておりまして、各出張所の執行体制を勘案しながら、市民の身近な要望に迅速に、効果的に対応できるよう配置を考えてまいりたいと考えております。  なお、質問項目にございませんでしたが、職員の対応について御指摘がございました。  常日ごろ私は、市民主役、特に先般の、昨年の九月ごろから市長へのはがきというようなことで、九月末から私にいろんなはがきが参りました。十二月の議会でも報告いたしましたが、その中には、いわゆる市民の方々の生活に密着した、関連した御要望がたくさんございました。そういった中で、一つの項目として、市民に対する市職員の対応の仕方につきましても数多くの、約三十通に上るようなはがきが参りました。中には、非常にいいというのもございますが、大部分は、やはりもう少しよくしてくれという要望でございましたので、それは十二月議会でも報告いたしましたが、私も市の職員につきましては、この件につきましては、特に全職員に向けて、今後そういうことが起こらないように、そういったはがきが来ないような形でひとつ頑張っていただきたいと。市民には、とにかくサービスを第一に考えていただきたいと。我々は、市民の皆様方の税金で仕事をさせていただいているわけでございますので、サービスを第一にして考えていただきたいということで対応して、仕事して、取り組んでいただきたいということをお願いいたしております。  今後もそういうことがないように、私を初めといたしまして、みんなで今後とも市民のために頑張っていきたいと考えておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。  以上、私の壇上からの答弁といたしまして、残りは担当部長の方から答弁させたいと存じます。(降壇) 112 ◯都市整備部長(野中秋吉君)[ 199頁]  石崎議員の一番目、南部土地区画整理事業の進捗状況と今後の計画性についてということで、先ほど市長より総括的に御答弁申し上げておりますが、残りの三点について私の方からお答えを申し上げます。  まず、住民への対応についてでございますが、市といたしましては、施行地区の皆様すべての方々にさまざまな御意見をお聞きするための一つの手段として、また、まちづくりに対する御理解をいただくために、地元にまちづくりアドバイザーを派遣させていただき、ブロック別の勉強会や相談を受けているところでございます。また、先例地の視察研修なども行っておりまして、先月には希望者を募り、三十代から七十代の地元の皆様方四十名程度、宮崎県都城市東部土地区画整理事業、それから、鹿児島市原良土地区画整理事業の視察研修を行いましたところ、大変有意義な研修で、認識を新たにしたと、区画整理事業に対する異論をお持ちの方も御意見をいただいているところでございます。今後とも話し合いを続け、親身になった相談に対処してまいりたいと思っております。  それから、(2)事業に対する影響についてでございますが、仮に、事業に対し御理解をいただけない方が多くおられた場合には、建物の移転交渉が長引き、事業期間に影響が出てくる場合が考えられますが、そのようなことにならないように、地元の皆様とお話し合いを進め、協力を得られるように努力してまいりたいというふうに思っております。  それから、点目の方ですが、交通混雑についての対応についてであります。  諫早南部第一地区土地区画整理事業による道路の完成だけでは、御指摘の箇所の交通混雑は解消いたしません。中央南地区は、御承知のとおり、密集市街地でございます。そういうことで、その道路網整備は土地区画整理事業による面的整備を基本において、これから長い長いスパンの中で段階的に、都市計画に沿って一つ一つ混雑解消につながるようにまちづくりを進めていく必要があろうと思うところでございます。そういうことで、都市計画道路宇都長野線、あるいは原口船越線は、今後の市街地形成上、重要な路線として都市計画決定されたものでございまして、将来整備をしていかなければならない路線であると思っております。  それから、(3)第一地区の土地区画整理事業に関連して、緊急に整備する必要のある箇所につきましては、部分的改良手法での一般道路事業などと連携し、対応可能な箇所が存在し得れば、調査研究してみたいと思っております。  それから、点目、計画決定の経過についてでございますが、都市計画道路の中央南ショッピングモール線は、平成六年に都市計画決定を行っております。計画決定に当たりましては、将来の道路網として幾つかの案の中から配分交通量や交差点機能の問題、あるいは半造川の河川改修計画とのすり合わせなどなどを検討し、最終的には、まちづくりの観点から現在のルートで計画が定まったものでございます。したがいまして、都市計画道路網としての幹線道路は上平田小栗線が受け持つことになっており、中央南ショッピングモール線は補助幹線道路として位置づけがなされているところでございます。将来の土地利用や、先ほど申し上げました道路網の観点から、上平田小栗線と中央南ショッピングモール線は接続をいたしておりません。両路線とも重要な計画路線となっております。  以上です。 113 ◯総務部長(橋本光弘君)[ 200頁]  大きい二の(3)点目についてでございますけれども、各部署の部課長会議のあり方、それから、部内における報告書提出義務、各課長の権限、決定権の委譲範囲はということでございます。  まず、各部の部長会議でございますけれども、これはそれぞれの部におきまして定例的に、また、臨時的に開催をいたしております。その中で、事務事業の報告、それから、協議、調整などは行われているところでございます。  また、報告書の提出義務でございますけれども、これはその内容によりまして、口頭で行われたり、あるいは報告書という形で行われておるわけでございます。いずれにいたしましても、仕事を進める上におきましては、報告、連絡、相談の徹底が必要でございまして、このことは常々言ってきておるところでございます。  それから、各課長の権限、決定権という点でございますけれども、これは例えば諫早市の事務局におきましては、諫早市事務決裁規程というものがあるわけでございます。その中で、それぞれの部長、課長等の専決事項については定められておりまして、これに従い処理をしてきておるということでございます。  以上でございます。 114 ◯土木部長(中山英雄君)[ 200頁]  大きい二番目の(2)点目でございますが、仮に用地対策課と土地開発公社と土木総務課と一緒にできないかということでございましたが、仮にでありましたが、一応答弁させていただきます。  用地対策課の仕事は、議員も御存じのとおり、三項目ありまして、まず、用地取得及び登記、それから、地価公示及び地価調査に関すること、あるいはまた、土地の取引の規制に関すること、この三項目が主な業務でございます。土地開発公社は、公有地拡大推進法に基づきまして、土地の先行取得をするところでございます。それから、土木総務課というのは、開発行為の進達とか建築確認の進達、あるいは道路占用の許可、そういうふうな許認可を扱う仕事をするところでございまして、また、これに土木部の財産の管理、あるいは会計予算関係を握っているところでございまして、この三つが一緒になるということは、ちょっと厳しいんじゃないかということを思っております。  それから、大きな二番目の(5)点目でございますが、即決事業をどのように把握されているかということでございますが、即決事業につきましては、まず、事業をする前に、うちの道路課、あるいは河川課と十分な協議があります。協議の中で調いましたら、今度はいよいよ起工が上がってくるわけでございますが、起工の段階では、もちろん各河川、あるいは道路について調整をしなければいけませんので、起工の決裁をうちを回してくるわけです。最終的に、私がチェックを決裁をいたしまして、事業をやっているということでございます。  それから、続けていいでしょうかね、大きな四番目の花ノ木の例の回転場でございますが、これにつきましては、御指摘のとおり、国道から約三千四百メートルのところに、花ノ木に上っていくところがあるわけですね。そこに回転場をということで、ちょうど田結久山線を建設するに当たって、いろいろ地元からの要望があっているということで、土木事務所も入って、要望書についてはいろいろ確認されているということは聞いております。ただ、県の交通局も、この路線についてバス路線を走らせるかどうかの今検討をされておるわけですね。完成が大体平成十三年度で終わるわけでございまして、それについて検討されているところでございます。  そしてまた、土木事務所も、今地元が言われている回転場というのが地すべり地帯なんですね。さらに、プラスの上に高圧が走っておるんですよ。非常にこういう危険なところでございまして、もしこれを回転場にするということになれば、莫大な事業費がかかるということで、それじゃなくして、もうちょっと下の方で回転場ができないかどうかというのを、今後地元の人たちと調整をしていくということを聞いております。もちろんバス路線についても、県当局と交通局と話をしていきます。  それと、そのバス路線だけじゃなくして、やっぱりいろいろ花ノ木に来る観光バス、あるいは冠婚葬祭的なバスあたりが来れないかということも、今、その場所等も含めて、県が調整をするということを聞いておるところでございます。  以上でございます。 115 ◯生活環境部長(鳥合亮吉君)[ 201頁]  三点目の諫早インター高速バス停の便所設置について御質問がありました。  この部分につきましては、議員からお話がありましたように、現在、道路公団の敷地をお借りしまして、仮設トイレを設置いたしております。今後、この部分につきまして、公共下水道の供用開始にあわせて、バリアフリー型のトイレの再整備をという要望でございましたけれども、現時点、この付近の下水道整備がちょっとおくれを来しているようでございます。その辺の整備状況を十分見ながら、関係機関とも協議、検討をこれから進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  以上です。 116 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 201頁]  一通りの御答弁をいただいたわけでございますが、再質問させていただきたいと思います。  南部土地区画整理事業につきまして、南部土地区画整理事業の基本的な構想は、刑務所跡地をいかに生かし、有効に活用し、地域が抱える現状の問題を解消し、地域活性化を図る事業であったかと思うわけでございますが、今日の市の財政的な課題の絡みであろうと思うわけでございまして、先ほどの市長の答弁から考えますとですね。でありましても、果たして市長が今考えておられる計画が大変異なった方針ではないかなと思うわけでございまして、そうしたとらえ方を私はいたしておるわけでございますけれども、関係住民の方々の理解と協力を得ることができるか、再度お尋ねしてみたいと思います。 117 ◯市長(吉次邦夫君)[ 201頁]  この南部土地区画整理事業につきましては、全体で二十八・三ヘクタールというふうなことでございまして、一気にはできませんので、七・五ヘクタールを第一期の、いわゆるモデル地区というふうな格好での、この上野町を中心とした区画整理事業をやろうということでございまして、この刑務所の跡地の問題につきましては、過去のいろんな経緯もございまして、また、国の方におきましても、ひ市の方で取得をという話がございますけれども、今の私どもの市の状況では、今直ちに購入というのはなかなか難しい状況にあるわけでございます。  ですから、国の方も、御承知のように、大変財政は苦しいという事情もあります。やっぱり今の段階では、なかなかどこでも大変でございますけれども、そういった状況でございますので、私は、この跡地の一部につきましては、当然この第一期の区画整理に必要な部分につきましては取得をしようということで考えておりますけれども、その残りにつきましては、私の方は、今の段階ではいたし方ないというふうなことを考えているわけでございます。  そういった中で、おっしゃるとおり、一つの一定の示唆をいただきました。もちろん、その辺は私どもも頭にはあるわけでございますけれども、もう少しその辺の事業の展開といいますか、今後の見通しといいますか、そういった市町村合併の問題もございますけれども、いろんなものをやっぱり今後とも考えながら検討してまいらなければならないというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 118 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 201頁]  刑務所の跡地の件でございますが、ただいまの答弁にいたしましても、せんだっての代表者質問の中でも述べておられるわけでございますけれども、区画整理事業推進利用活用に必要なのみの土地を購入したいということでございますが、先ほどちょっとその必要なのみは二ヘクタールとかと言われたんじゃなかったかなと思いますけれども、そこら辺を求めようと考えておられる土地面積は本当に二ヘクタールであるか、もう少し具体的に御説明をいただければということが一点と、刑務所跡地利用目的以外の残地分が、せんだっての答弁では民営化的な要素を申されましたが、その場合でも区画整理法に従った事業内容となるのか、あるいは跡地利用審議委員会の答申の見直しの必要性ということを申されましたけれども、現実にそのような行動があっておるものか、これが二点目。  あと一点目にいたしましては、民営化にする見直しとしては、事業計画の立て直しが必要ではないかなと思うわけでございますけれども、先ほどから申しておりますように、国、県の公共施設、庁舎の移築等について、先ほどの答弁では、十分検討して折衝をしたんだというふうなことでもございましたけれども、もう一回、国、県に強く折衝していただきまして、本当に利用性を高めていただく公共施設建設を検討していただければなと。それによって、地域の皆さん方は、本当に何ができるかと、どういうような計画であるかというような、大変期待度が高いのではないかと思うわけでございまして、それによっての理解というものは違ってくるんじゃないかと思いますので、この三点についてお尋ねいたしたいと思います。 119 ◯市長(吉次邦夫君)[ 202頁]  現在の道路がございますが、こちらから参りまして、その右手の方の旧宿舎といいますか、所長官舎とかございまして、その土地と野中町に行く道路、その辺の用地を一部取得したいということでございます。ですから、本来の刑務所の跡地につきましては、これは国の方でどうされるか、今のところ、先ほども申し上げたような、国の財政の状況でもございますし、その辺は国の方で今後の検討課題ということでございます。ただ、その場合に、やはりここも都市計画の網の目がかかっているわけでございますので、そういった中で、今後この用地を取得して、開発といいますか、利用されていく、活用されていくということになろうかと思います。  国とか県にもう少し、公共用地ですか、そういったもので働きかけをということでございますが、国の方では、これは、今私が先ほど申し上げましたように、会計が特特会計というふうなことでございまして、なかなか思うようにはいかないようでございました。もちろん県の方にも、ほかの面で働きかけはいたしておりますが、なかなかどこでも今厳しい状況でございまして、一朝一夕にスムーズに動いていくということにはならないようでございます。  以上が現在の状況でございます。 120 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 202頁]  市役所建設関係につきましてお尋ねしてみたいと思いますが、先ほども申しますように、別館として計画をなさっておるわけでございますけれども、庁舎をなお一層本館と分離したような格好になりはしないかなと思うわけでございまして、そうなりますと、大変利用者の方は、不便さはもとより、将来に向けてもいろいろな問題を懸念するわけでございますけれども、考えますと、先ほども申しましたように、本館の耐用年数から申しましても、果たしてそう長く耐用できるかなというふうな懸念はいたすわけでございまして、そうしたことから、全体的な庁舎建設の計画というものはできないものか。  それと、もう一つは、市長は将来にどのような庁舎をつくろうというお考えであるか。要するに、今の芝生のところに本庁もつくろうというお考えであるか、その点をお尋ねいたしたいと思います。 121 ◯市長(吉次邦夫君)[ 202頁]  市役所のそちらの方の別館が老朽化いたしておりますので、一応、その別館を移設するための建設を、芝生広場の東側の方につくりたいということでございまして、市の本庁舎につきましては、将来の市町村合併のこともございますし、今の段階で私がとやかくは、まだ先の話でございますので、どうせその辺を頭に入れながら、どうするかというのは検討してまいりたいと考えているわけでございます。今の段階で、まだまだそれを私の方で言える段階ではないということでございます。 122 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 202頁]  市長のただいまの考えでありますと、なお一層、やはりずっと本庁と別館と分離したようなことになるかなと思うわけでございまして、やはり市町村合併を視野に入れたならば、果たしてあの一角で十分な庁舎ができるかなというふうな懸念もいたすわけでございますけれども、将来的なことを自分が直ちに答えることはと申されましたけれども、やはりそこら辺まで計画を立てられて、別館なら別館、本館とどうするかというようなことは、別館を建てられるときに、そうした構想というものは描いておられるべきじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。 123 ◯市長(吉次邦夫君)[ 203頁]  私が申し上げておりますのは、市町村合併の中で、市役所をどこに置いて、どのようにするかというのは、その建設計画の中で決まってくると思います。ですから、今の段階で、干拓とはちょっとあれですけれども、予断といいますか、余地を挟んでのということはいかがかなという感じでございまして、とにかく今の段階で私の方から言うのを差し控えさせていただきたいと思っております。 124 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 203頁]  はい、わかりました。  商工会館等につきましても、現状での問題点は道路だけでございますので、場所的には本当に適したところでございますので、本当に先ほどから申しますように、財政が厳しい、厳しいと言いながらでも、かなりの土地を購入しなければできないわけでございますので、できますれば、求めなければできない、その刑務所跡地を購入していただければというふうに、十分後で検討しておっていただきたいというふうなことで、要望しておきたいと思います。  道路の件でございますけれども、やはり道路というものは整備するから、そこの区画内での整備のみということになりますと、周辺部は大変混雑するであろうと。これは言うまでもなく、皆さん方御承知のとおりと思います。ですから、できますれば、やはり並行して計画を立てるべきじゃないかと。大分、部長、努力してみたいというふうなことを申されたわけでございますけれども、本当に整備してみまして、逆に混雑するじゃないかというような苦情的なものが出ないように、十分検討していただければと思うわけでございますけれども。
     都市計画道路の上平田小栗線に接続しなかった理由というものは、先ほどは、今後の計画の中でも一本、中央南ショッピングモール線ともつなぐという考えはないようなことを言われたんじゃなかったかなと。やはり補助的でありながらも、刑務所の中に今の計画どおりの道路をつくるというようなことを申されたんじゃなかったかなと思うわけでございますけれども、やはり将来的には二本とも整備するとおっしゃいましたけれども、そんなに二本もあそこに必要かなと。やはり今の埋津橋のところから入れますと、いろいろな問題が生じるんだというようなことでございますけれども、あそこに二本入れた場合に、逆に問題が生じないかなと、橋のかけ方とかですね。  また大変、まず、財政的なものも申しますけれども、そうしたものも考えますと、もっと事業費の削減的なものを考えますと、二本できることこそいいわけでございますけれども、まず、一本を十分、今の道路を拡幅したようにして、上平田小栗線と中央南ショッピングモール線とを接続するように計画できないものか。そして、早く道路を整備すべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 125 ◯都市整備部長(野中秋吉君)[ 203頁]  中央南ショッピングモール線と上平田小栗線を接続すべきじゃないかと、これは接続はいたしております。現状の道路がございますので、現状を活用した形で当分の間は通行していくと。それで、次の段階で、第一地区が仕上がった時点で、次の段階が、事業を起こすことができるならば、小川の方まで連続して道路整備を図っていきたいと、そういうふうな考え方でございます。 126 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 203頁]  現在の計画では上平田小栗線と今の中央南ショッピングモール線とは接続していないですね。中央南ショッピングモール線と接続しておるのは、新設の道路でしょう。ですから、まずもって、刑務所の跡地をどう活用するかということも決定いたしていませんので、それを接続させて道路整備をした方がいいんじゃないかということをお願いし、お尋ねをしておるわけですが、いかがでしょうか。 127 ◯都市整備部長(野中秋吉君)[ 203頁]  現在の計画決定そのものは、中央南ショッピングモール線はパルファンのところから、小川の平安閣でありますか、国道五十七号の交差点まで一直線で計画をいたしております。それで、上平田小栗線は、昭和通りから埋津橋の方に走っておるわけですね。こちらからいきますと、刑務所の角のところまでは、中央南ショッピングモール線は計画を入れております。それから先は、西側の方に計画を振り込んでおります。それで、現状の道路が、その刑務所の入り口までは埋津橋の方から走ってきておりますから、その道路を活用できるじゃないかと。現状もそうやって通ってきておりますし、現状の道路を当分の間は活用できるということで、この計画路線は現在二本で、並行的に走っておるということを御説明申し上げたところでございます。 128 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 204頁]  おっしゃることはわかるんです、現状の道路を利用しようということはですね。しかし、二本道路が入って、現状の道路は一部今度の整備に入らんわけなんです。そして、刑務所の跡地を分断したような計画なんですよね。それを、計画性もないから、まず、現状の道路を拡幅整備でもして道路の混雑を省くべきじゃないかということを検討してはどうかということを言っているわけなんです。後で十分検討していただければと思っております。  次に、出張所長権限の即決事業は検討課題であるというふうなことを指摘しておきたいと思います。と申しますのは、管轄内各町から多くの要望が提出されておるわけでございますけれども、この要望の対応につきまして、やはり取り組みについての不平不満が多いような状態でございまして、こうしたことを本庁は十分把握なさっているのかなと、事業の内容あたりを十分把握なさっているかというようなことを申したいわけでございます。そうしたこともございますので、今度は十分問題がないように、均衡あるような事業になすべきと思うので、今後十分本庁での対応を願いたいと思うわけでございますが、いかがなお考えであるか、お尋ねいたしたい。今後の対応についてお尋ねをいたしたいと思います。 129 ◯土木部長(中山英雄君)[ 204頁]  即決事業の対応につきましては、今度四月から新たな事業として、すみよか事業ということに変わりますので、その際、いろんな諸問題を所長さんたちに寄っていただくわけでございますが、その中で、いろんな即決事業については、庁内の緊急性の問題、あるいは一番問題になっているところ、そういうのを十分把握して、バランスのよい事業として、私たちが説明を一緒にしながら、出張所の所長さんたちと協議していきたいと、そのように考えておるところでございます。 130 ◯二十三番(石崎富弥君)[ 204頁]  ひとつよろしくお願いしたいと、要望しておきたいと思います。  もう時間も大分過ぎておりますので、今から要望に切りかえたいと思いますが、要望につきましては後日、対応につきましてはまた再度質問いたしたいと思いますので、申しつけておきたいと思います。  高速バス停の便所は、バリアフリー化した公衆便所的な便所を下水道供用開始にあわせて設置していただきますように要望しておきたいと思います。  次に、機構改革についてでございますけれども、機構改革については、省庁の再編成や自治体主導の地方分権と行政改革の時代であり、自治体移譲に伴う業務も多様化するであろうと思いますし、機能を合理化、効率化させる観点から、組織機構改革の検討を要望しておきたいと思います。  次に、各課長の権限、決定権をお尋ねいたしたわけでございますが、ややもすると、課長の判断で物事を決定し、後で問題が生じかねない懸念もありますので、部内におきましての会議のあり方、それから、部内におきましての調整を十分なさるようにして、今後問題が生じないようにお願いしておきたいと、要望しておきたいと思います。  それから、次に、久山町の件でございますが、先ほど土木部長はいろいろな危険箇所であるというふうなことを御説明いただいたわけでございますけれども、実際に要望なさってから、もう五年以上もたっておるわけなんです。そして、今日お尋ねしますと、いろいろな問題があるんだというようなことを申されますけれども、何で今まで、そうした問題があるようであるならば、それなりの御説明をなさらなかったのかと思うわけなんです。ですから、そうしたことに対する対応の鈍さというものを指摘せざるを得ないなというような感じがいたすわけでございますが、県土木事務所に強く要請なさって、実行に向けて努力なさるように要望しておきたいと思います。  それから、田結久山線はバス路線でございますが、これがそのパンフレットです。立派なものです。これは、交流と文化の花咲く道づくり、花ノ木トンネル、飯盛と諫早市を最短距離で結ぶ一般県道田結久山線、いろいろな地元の説明、あるいは土地買収をなさるときに、これも関係者にはそれぞれ配布なさって説明し、今後の計画性もずっと説明なさっているわけなんです。その中で、路線バスは確保をするというようなことをちゃんと言ってあるわけですね。書いてもあるわけなんです。ですから、これは県の諫早土木事務所の計画でございますので、道路面につきますと、県の交通局でございますので、十分そこら辺と話し合いをしていただいて、本当にできるように、できるだけ早く認定できるように、供用開始と同時にできるように、担当の方で努力していただきますように要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。 131 ◯議長(林田静雄君)[ 205頁]  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。  次の本会議は三月十四日、定刻から開きます。  本日はこれをもって散会いたします。どうもお疲れさまでした。                 散会=午後五時二十五分 Copyright © ISAHAYA City Assembly All rights reserved. ページの先頭へ...