令和 5年 9月 定例会 9月
定例会議事日程 第4号 令和5年9月14日(木曜)午前10時開議第1
一般質問-----------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程に同じ
-----------------------------------出席議員(33名) 1番 柴田英樹君 2番 本田博之君 3番 新川英之君 4番 諸國麻椰君 5番 古賀豪紀君 6番 宮田京子君 7番 黒川英朗君 8番 甲斐義博君 9番 田山藤丸君 10番 鶴 大地君 11番 宮島武雄君 12番 松尾俊哉君 13番 小田徳顕君 14番 久保葉人君 15番 角田隆一郎君 16番 山下廣大君 17番 永安健次君 18番 山口裕二君 19番 崎山信幸君 20番 佐藤文子君 21番 久野秀敏君 22番 永田秀人君 23番 柴山賢一君 24番 大村哲史君 25番 林 健二君 26番 田中 稔君 27番 松尾裕幸君 28番 長野孝道君 29番 市岡博道君 30番 大塚克史君 31番 小野原 茂君 32番 古家 勉君 33番 山下隆良君
-----------------------------------説明のため出席した者 市長 宮島大典君 副市長 西本眞也君 副市長 田中英隆君 基地政策局長 北村敬男君
行財政改革推進局長 吉田裕一郎君
企業立地推進局長 川口康博君
防災危機管理局長 山元義崇君
契約監理室次長 大森 睦君 企画部長 杉本和孝君 総務部長 田所和行君 財務部長 東 隆一郎君 観光商工部長 長嶋大樹君 農林水産部長 高増 剛君 都市整備部長 溝口勝利君 土木部長 田島克巳君 港湾部長 大塚 健君 市民生活部長 中西あけみ君 保健福祉部長 辻 英樹君
子ども未来部長 岡 雄一君 環境部長 吉田敏之君 水道局長 中島勝利君 消防局長 坊上 選君
教育委員会教育長 陣内康昭君 農業委員会副会長 阿波茂敏君 代表監査委員 宮崎祐輔君
選挙管理委員会委員 江口茂広君
-----------------------------------事務局職員出席者 事務局長 池田真二君 事務局次長兼議会運営課長 細井章子君 課長補佐兼議事調査係長 岳本雅也君 10時00分 開議
○議長(林健二君) 出席議員は定足数に達しております。 これより本日の会議を開きます。
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△日程第1 一般質問
○議長(林健二君) 日程第1一般質問を行います。 順次質問を許します。5番古賀豪紀議員。
◆5番(古賀豪紀君) (登壇) 市政会の古賀豪紀です。 通告に従いまして、順次質問させていただきます。 宮島市長がよく使われる一丁目一番地、私の一丁目一番地は、人生のほとんどを費やしてきた野球でございます。今回は、佐世保市の野球場についてお話をさせていただきたいと思います。私の気持ちや思い、また、意見や質問などもさせていただきたいと思います。 本日、雨の中、傍聴に来ていただいた光海中学校の皆さんの勉強になるように、本日は
トップバッターですが、6月定例会から始まった新人議員の
ラストバッターとしても頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 まず、大きな質問としていたしまして、佐世保市の野球場について質問させていただきます。その中で3点に絞らせていただきます。 1点目、本市の野球(硬式・軟式)で使用できる球場の数と現状についてお伺いいたします。 2点目、硬式野球で使用できる野球場についてお伺いいたします。 3点目、新球場建設や既存の野球場改築についてお伺いいたします。 現在、佐世保市の硬式と軟式の野球、いわゆる野球というスポーツができる野球場は何球場でしょうか。私の把握しているところでは、野球ができる球場が、佐世保市
総合グラウンド野球場、鹿町町の
千鳥越野球場、宇久町の宇久野球場、吉井町の吉井野球場、世知原町の
世知原野球場、柚木町の柚木ふれあいの
森公園野球場の合計6球場と把握しております。そのうち硬式野球で使用できる野球場が3球場で、軟式野球で使用できる野球場も3球場だと認識しております。 硬式の野球が使用できる佐世保市
総合グラウンド野球場は44年前に開場し、老朽化が進み、プロ野球の公式戦も1990年を最後に30年以上試合が行われていません。 先月、
長崎県営野球場で行われたオリックス対ソフトバンクの試合には、平日にもかかわらず、満員の2万316人の人たちがプロ野球の試合を堪能いたしました。これまでにも
オールスターゲームや
プロ野球選手の若手、
フレッシュオールスターも開催されております。 佐世保市では、今後プロ野球の試合を佐世保市の子どもたちが見ることはないのではありませんか。近年の温暖化の影響で、夏の高校野球の予選なども、
総合グラウンド野球場は観客席に屋根がないため、試合を見に来た人や控え選手、次の試合の選手など、直射日光が当たり、下からはコンクリートの照り返しで熱中症になる人もいると聞きます。それに、球場自体が狭く、両翼93メートル、中堅120メートルしかなく、現在の日本の野球場は両翼100メートル、中堅120メートル以上ある野球場が主流になっております。 そのため
高校野球連盟は、新しくできた観客席が屋根つきで、外野が人工芝で、両翼100メートル、中堅122メートルあり、また、隣に外野が天然芝で同サイズの第2野球場がある
スポーツパークいさはや第1野球場に試合を多く入れている状況です。 ちなみに、長崎市にある
長崎県営野球場、通称ビッグNは、全面人工芝で両翼99メートル、中堅122メートルあり、2万5,000人収容できます。長崎市営の
かきどまり野球場は、当然スタンドに屋根があり、外野が天然芝、両翼100メートル、中堅122メートルある立派な野球場です。これでは佐世保市でプロ野球どころか、高校野球の試合も見られない状況にあります。 佐世保市
総合グラウンド野球場は、開場して40年以上たっていますが、球場を管理されておられる佐世保市
スポーツ協会の皆様の日頃の管理が行き届いているため、内野の水はけがよく、2、3時間あれば、少々の雨が降っても試合をすることができます。外野の天然芝は毎日の雑草抜き、4日置きに草刈りと、本当に御苦労されております。 この
スポーツ協会の方々のおかげで、
総合グラウンド野球場は、古くて設備が備わっていない野球場ですが、私はグラウンド内だけは、甲子園球場に負けていないと思います。外野の天然芝は、野球は鉄のスパイクを使用するので傷みが激しく、手入れをしてもなかなかきれいに養生するのが難しいと思いますが、相当きれいに手入れをされております。 しかし、
野球シーズンにもかかわらず、4月から5月にかけての養生期間は1か月間使用できなくなり、また、高校野球の予選中も使用できません。
野球シーズンの3月から11月までの9か月間のうち、実質、
総合グラウンド野球場を使用できるのは、7か月間ぐらいだと思います。 その7か月間を少年野球の子どもたちや中学、高校、大学、一般の
社会人野球チームなどで土日の球場を取り合うため、ほとんど使用することが不可能な状態です。そのために、利用者からはどうにかならないかという声も多く聞かれます。照明設備が
総合グラウンド野球場には設置してありますが、先ほど話したとおり、芝生の養生期間、高校野球の予選中は同じく使用することができません。 鹿町町の
千鳥越野球場は、両翼90メートル、中堅120メートルで、2014年の長崎がんばらんば国体のとき改修工事が行われ、天然芝が美しくなりました。しかし、硬式野球をするには球場が狭く、
ファールボールが右は海に、左は山に入るため、ボールが幾つあっても足りません。ネットの高さが中途半端です。また、佐世保市内から1時間近くかかるので、利用者からは距離の問題が大きいと聞きます。 宇久町の宇久野球場は、両翼95メートル、中堅120メートルで、照明設備も完備され、球場としては公式で使用するに最適な野球場です。観客席には屋根も設置されており、本当にすばらしい野球場です。私も宇久野球場が完成した平成12年、
オープニングゲームで三菱重工長崎と試合をしました。当時の三菱重工長崎のピッチャーは、
鹿児島実業時代は甲子園で、
プロ野球時代はソフトバンクや巨人で大活躍した杉内俊哉投手です。試合は大差で佐世保市のチームが負けましたが、スタンドは超満員で、試合後、宇久町の方々から、島で野球を見られるとは思わなかったと涙された方もいらっしゃいました。子どもたちもすごい声援で応援をしていただき、ボールボーイも宇久高等学校の野球部がやっていただきました。しかし、現在、20年以上前に建設した球場の利用者は、ほとんどいないと聞きます。 先月、宇久島に行かれた同じ会派の宮田議員に球場の様子を写真に撮ってもらいました。野球場と呼べるものではないと私は感じました。グラウンド一面雑草で、内野の土も見えないくらいです。また、うそのような冗談のような光景ですが、野球場内に木もいっぱい生えています。野球場として最高の宇久野球場は、今後どうするのでしょうか。 吉井町の吉井野球場は、両翼90メートル、中堅110メートルで道路も近く、硬式野球ができるネット類も充実していないため、
ファールボールや
ホームランボールが道路に出るおそれがあるので、軟式野球しか使用できないと思います。 国体のとき、内野を黒土に変えたため、近くのイチゴ畑に黒土が飛んでいき、被害を与えています。そのため、黒土に変えた当初は、定期的にスプリンクラーで散水して、対策を取っていましたが、故障しているのか、現在は定期的に手で散水していると聞きます。また、黒土が飛ばないように
塩化カルシウムをまいていると聞きますが、適当にまき過ぎではないでしょうか。黒土が固くなっています。国体のときに整備された外野の芝生は、手入れが難しいのか、現在は芝生の中に雑草が多く混じっています。 市内から比較的近いため、利用者からは、照明設備があればよいという意見が多く聞かれます。ちなみに、隣の
ソフトボール場には照明設備がついております。 世知原町の
世知原野球場は、両翼81メートル、中堅88メートルと軟式野球でも狭いぐらいだと思います。小学生のチームぐらいしかできないのではないでしょうか。特にネット類が低く、また、破れているため、
ファールボールが田んぼに入るとボールを取りに行くことができません。また、
グラウンド自体、整備があまりされていないので、内外野とも雑草だらけの状況であります。小石も多く、いつ大きな事故が起こってもおかしくない野球場です。 今年の4月、愛知県の西尾市で、市が管理しているグラウンドで小学4年生が練習中、2塁にスライディングした際にくぎが足に刺さり、10針を縫う大けがをされたそうです。
世知原野球場も同じような固定ベースを採用しているので、危険ではないでしょうか。実際、佐世保市の野球場施設でも、何度もくぎ類が見つかったと聞きます。一度、
総合グラウンド野球場以外は、早急にグラウンドの整備が必要ではないでしょうか。 柚木町の柚木ふれあいの
森公園野球場は、両翼90メートル、中堅100メートルで、内野は黒土、外野は天然芝の立派な野球場です。比較的手入れもされており、ネット関係や雑草対策が充実できれば、軟式野球の大会などでは十分に使用できる球場だと思います。 どの球場も球場を囲むネット類が低いため、
ファールボールが海や山や田んぼや道路などに行ってなくなるため、利用者は球場使用料とは別に、ボール代が相当かかると言います。ちなみに、軟式ボールで1球約800円、硬式ボールで1球約1,200円かかります。それが1試合何十球もなくなることがあります。球技で佐世保市の施設を利用して、ボールがなくなるのは野球だけではないでしょうか。事故防止も兼ねて、グラウンドやネット類の整備も必要だと思います。 そう考えると、私の二つ目の質問、佐世保市で本格的に硬式野球ができる野球場は、
総合グラウンド野球場だけとなります。市内には、硬式・軟式の
少年野球チームをはじめ、中学、高校、大学の野球部、大人の
社会人野球チーム、また、古希や還暦の方々の野球チームもあります。
総合グラウンド野球場しか硬式で使用する球場がなく、シーズン中は、軟式野球も大会などで使用するので、
総合グラウンド野球場の取り合いになります。また、土日はほぼ大会が入っているため、佐世保市の小学校、中学校、高校、大学、社会人までが、練習試合は佐世保市外に行かなくてはなりません。遠征費もかなりかかります。 市内の高校も、試合ができるグラウンドを持っているのは三、四校しかありません。野球に限らず、遠征などで佐世保市を訪れると、宿泊、食事、観光、お土産など、佐世保市の経済や宣伝など、経済効果は少なくないと思います。 私が指導者をしているとき、年に2回ほど県内外から佐世保市に20チームほど集まり、3月と5月の
ゴールデンウイークに
九十九島野球大会として大会を企画、運営してまいりました。各チーム20名として、選手、スタッフだけでも約400名、そこに保護者が加わります。佐世保市内で宿泊して、弁当、お土産、観光など、経済効果は計り知れません。練習試合でも年間100試合ほど、県内外から高校のチームが佐世保市に来ていただきました。その経済効果もかなりあると思います。 今年、諫早市内の高校が
ゴールデンウイークに「のんの
こベースボールフェスタ」を開催されました。県内外から約40校が参加したそうです。諫早市は、大会などに補助金が出ると聞きます。観光だけではなく、スポーツでその地域や施設に来る数は相当数あり、観光や経済にもつながっています。しかし、本市には魅力的な
スポーツ施設や野球などできる施設の数が、本当に少ないのが現状です。 宮崎県の清武町は、2010年に宮崎市に編入しましたが、編入前から清武町には、日本の
プロ野球チームや韓国の
プロ野球チームなどはもちろん、高校、大学、社会人、いろいろな年代、世代のチームのキャンプや練習、試合、大会などが行われています。先月も
東アジアベースボール宮崎大会を開催し、国内外から男女36チームが参加されたそうです。 市の担当者によると、宮崎市内には少なくとも硬式野球ができる野球場が7球場あるそうです。軟式野球を含めると、何球場あるか分からないとおっしゃっていました。積極的にキャンプや大会も誘致して、今年は記憶に新しいWBC(ワールドベースボールクラシック)優勝の侍ジャパンのキャンプも行われました。その経済効果と国内外のスーパースターを身近に見られた宮崎の子どもたちの夢の価値は、相当なものではないでしょうか。そのほかにも、
女子野球ワールドカップや
オールスターゲーム、プロ野球2軍の日本選手権なども開催されております。
スポーツ施設には、子どもたちはもちろん、全世代に夢があります。私が小学生のとき、島原市の
島原市営野球場に現西武ライオンズの前身、
西鉄ライオンズから名称変更したクラウンライター・ライオンズがキャンプを行っていました。そこで、
プロ野球選手による野球教室が行われ、私は大田卓司選手、立花義家選手から丁寧にバッティングを指導していただき、最後にお二人から「君、センスあるよ、将来
プロ野球選手になれるね」と言われその気になって、つらいときもありましたが毎日毎日練習し、その後の野球人生を歩み、
プロ野球選手になることができました。あのときのお二人のお言葉は、夢と希望を与えてくれる言葉です。お二人にプロになってお礼に行くと、うれしそうに接していただき、その後
プロ野球選手時代、相当かわいがっていただきました。 そのような経験ができるのは、プロスポーツを呼べる施設があるからではないでしょうか。それは、野球に限らず、全スポーツに言えることです。また、文化、芸能においても同じはずです。
読売ジャイアンツの黄金時代、投手三本柱の一人、西本聖投手は、当時、佐世保市の野球場が光月町にあったとき、2軍戦で投げられ、好投しました。その日に1軍に昇格されたと、オリックスに移籍されてこられたときに私に話をしてくれました。あの汚い
佐世保野球場の近くに住んでいたのかと言われ、その後、「でも、俺はあの
佐世保野球場は今でも忘れないよ」とうれしそうに話をしていただきました。その試合は、私も小学生でしたが、漫画「巨人の星」の星飛雄馬のように垂直に足を上げ投げる西本さんを鮮明に覚えています。その後、西本さんは、江川卓投手、定岡正二投手と共に巨人三本柱として、
佐世保野球場から日本を代表する大スターになられました。 そのように、スポーツの施設は、地元の人たちの夢の場所でもある一方、
スポーツ施設で試合をしたアスリートにとっても夢をかなえる場所なんです。 そこで、三つ目の質問です。佐世保市としては、新球場の建設、または、既存の野球場の増改築など考えはおありでしょうか。 なぜ、新球場が必要なのか、一つ目は、初めのほうで話をさせていただいたように、
総合グラウンド野球場ができて40年以上経過していますが、グラウンド内は本当にきれいに整備されております。私の個人的な意見ですが、
総合グラウンド野球場は、毎日整備されておられる
スポーツ協会の方々のおかげで、グラウンド内は地方球場で日本一だと思っています。 しかし、野球場設備はスタンドに屋根がないため、夏や雨の日など野球観戦する環境ではなく、選手のベンチ裏、ダッグアウトは冷房設備がないため、夏場はコンクリートの部屋に閉じ込められている状態です。
長崎県営野球場や
スポーツパークいさはや第1野球場にはもちろん、ほとんどの野球場に設置されてきています。トイレもダッグアウトに一つしかなく、狭い空間で、しかも古くて、夏場はサウナ状態です。電光掲示板も操作が難しく、
スピードガン表示もなく、誤作動も多く、毎年の
メンテナンス料も高額になっていると聞きます。 そのような球場環境なので、高校野球の予選も少しずつ
スポーツパークいさはや第1野球場に移行しております。実際この9月の秋季大会は2日間、2回戦までしか
総合グラウンド野球場で試合をしないそうです。本当に
総合グラウンド野球場からプロ野球の試合どころか、高校野球の予選もなくなります。 二つ目に、プロ野球の試合やいろいろな大会、
キャンプ誘致などができるグラウンドや設備が整っていないということです。 現在の
総合グラウンド野球場には、プロ野球の1軍どころか2軍も来ないと思います。当然、
長崎県営野球場みたいに2万人以上収容できないし、環境が整っていないからです。また、宮崎市のように、硬式野球ができる野球場が七つもないので、積極的にプロ野球の試合やキャンプ、各種大会誘致ができない。宮崎市の担当者に話を聞くと、積極的に大会や
キャンプ誘致をされているそうです。その経済効果は、相当なものではないでしょうか。 約5年前に私が指導者をしているとき、韓国から、高校の野球部が佐世保市でキャンプをしたいという話をいただきました。
高校野球連盟に話をして、
合同キャンプが実現しました。選手、スタッフ合計40名ほど、1か月間、佐世保市で
合同キャンプをしました。佐世保市内に宿泊し、休日は韓国から保護者も佐世保市に来ていただき、観光も楽しんでいただきました。最終日には、朝長前市長も来ていただき、
総合グラウンド野球場で、朝長前市長の始球式で試合もさせていただきました。韓国は冬がとにかく寒く、韓国からすると日本の冬は暖かいから、日本でキャンプがしたいという高校が多いと聞きます。 来年は、
スポーツ協会の方々の計らいで、韓国の大学3校、約200名が佐世保市で約40日間
合同キャンプをすると聞きました。大変すばらしいことです。佐世保市内に、1泊6,000円で宿泊すると聞きました。200名が40泊、それだけで4,800万円です。観光、弁当、外食、交通機関など、計り知れない経済効果だと思います。 しかし、これは、たまたま佐世保市でキャンプをすると聞きました。本当は設備が整っている宮崎、大分、熊本、鹿児島などが候補だったらしいのです。他都市では予約が取れなくて、仕方なく佐世保市に決まったそうです。新球場があれば、毎年誘致ができる可能性があると思います。 実際、10年くらい前から、毎年3月に北海道札幌市の高校の野球部が、佐世保市に1か月間キャンプに来ています。海外のチームはもちろん、日本の関東より以北、北海道までの高校、大学、社会人、プロ野球が春先や秋口、また、夏場もキャンプ地を探している現状です。
佐世保野球場も12月から2月末までほとんど利用されていないので、新球場か既存の野球場の設備を充実すると、
キャンプ誘致ができるのではないでしょうか。 三つ目に、新球場建設が難しいのならば、既存の野球場の増改築整備等は必須だと思います。
総合グラウンド野球場は、外野スタンドをなくせば両翼97メートルほどになり、プロ野球を呼べるぐらいの距離になります。観客席の屋根とダッグアウトの整備、トイレの改修は必須です。また、隣接して室内練習場を完備できればよいのではないでしょうか。室内練習場の利用者は、かなり多くいると思います。室内練習場を造れば、野球に限らず、野外スポーツ、サッカーやラグビーなど、いろいろなスポーツでも利用できます。 吉井野球場、柚木ふれあいの
森公園野球場は、ネット類はもちろん、照明設備があればより一層利用者が増えると思います。
世知原野球場は、大人では使用しにくいグラウンドなので、内外野の整備を大々的に行い、
少年野球専用球場にして、佐世保市の子どもたちの野球の聖地にするなどの対策は必要ではないでしょうか。
千鳥越野球場は、比較的整備が行き届いています。
ファールゾーンがちょっと広過ぎるので、ホームベースを下げて両翼を95メートルにし、ネット類を高くすれば、十分硬式野球ができる球場になります。 宇久野球場は、存続させるのであれば整備をし直し、利用者が増えるように対策する必要があります。宇久町の方々の利用だけでは難しいので、積極的に
野球シーズン中は、各団体の野球大会の誘致や
合同練習試合等の企画をして誘致する。シーズンオフは、海外や国内の
キャンプ誘致などを行えば、少なからずとも効果はあると思います。 また、6球場全部に言えることですが、昨日、山下廣大議員の一般質問にもありました人工芝の導入です。外野部分や
ファールゾーンを人工芝に変えれば、野球以外のスポーツも使用することが可能です。各種イベントなどでも利用できると思います。実際、西宮球場や甲子園球場、東京ドーム、横浜スタジアムなどでは、アメリカンフットボールやサッカーの試合なども行われていました。
総合グラウンド野球場以外は、雑草がとにかく多く、ひどい野球場は外野に行くと、ボールが見つからないくらい雑草が生い茂っている野球場もあります。年に四、五回の草刈りでは、追いつかないと思います。シーズン中は1週間に1度、草刈りが必要です。球場使用料を払い、雑草の中で野球をし、
ファールボールで高額なボールがなくなり、悲痛な思いで佐世保市民は野球をされています。 佐世保市もスポーツを推進していくのであれば、既存の
スポーツ施設の見直しが必要ではないでしょうか。野球場という枠組みを外し、球技場や競技場、または、スタジアムという枠組みで検討することも大切ではないかと思います。全面人工芝はもちろん、外野部分だけの人工芝でも、十分ほかの競技も使用できます。ニュースポーツやグラウンドゴルフなどでも使用できると思います。ぜひ、佐世保市民の未来のために。 以上で質問を終わらせいただきます。
◎教育長(陣内康昭君) (登壇) 今回、佐世保市の野球場についての御質問をいただきました。古賀議員御自身が本市の各野球場に足を運ばれ、現状を事細かに把握なされており、また、専門的な見地から御意見、御質問をいただきました。答弁をさせていただきますが、既に議員が把握されている部分も多くございますので、重複する点がございますが、お許しをいただければと思っております。 それでは、1点目、本市の野球(硬式・軟式)で使用できる球場の数と現状について、各施設の利用状況や維持管理の状況を含めてお答えをさせていただきます。 まず、本市の野球場の数についてでございますが、スポーツ振興課が所管しております球場が、佐世保市
総合グラウンド野球場、鹿町町の
千鳥越野球場、宇久町の宇久野球場、吉井町の吉井野球場、世知原町の
世知原野球場の計5か所、そして、公園緑地課が所管しております球場が、柚木町の柚木ふれあいの森公園第1スポーツ広場の1か所の計6か所の野球場でございます。 まず、佐世保市
総合グラウンド野球場の現状でございます。昭和54年に完成いたしまして、本市のメイン野球場として、かつてはプロ野球の公式戦も開催されるなど、長年、市民から親しまれている野球場でございます。観客の収容人数は、メインスタンド及び内野・外野スタンドを含めて約1万6,000名、グラウンドは内野は黒土、外野は天然芝となっており、照明設備がついておりますので、夜間の利用も可能という状況でございます。 利用状況といたしましては、小学生の学童野球から中学生、高校生、大学生、社会人のチームまで、軟式野球、硬式野球を問わず、通常の練習、練習試合、大会の開催に多く利用されておりまして、令和4年度実績といたしまして、年間利用日数は263日、利用人数は延べ2万8,523名となってございます。 維持管理につきましては、指定管理者でございます公益財団法人佐世保市
スポーツ協会が内外野のグラウンドの日常整備、練習や試合前後、試合途中の整備を入念に行ってくださっております。 なお、天然芝の養生期間につきましては、芝の生育の関係上、やむを得ず施設の利用を停止することとなり、利用者へ御迷惑おかけしておりますが、先ほど議員からもお話を頂戴しましたとおり、野球関係の皆様からは、グラウンド内の環境につきましては大変好評をいただいているところでございます。 また、平成26年の長崎がんばらんば国体の軟式野球会場となり、その対応を視野に入れた整備といたしまして、電光スコアボードの設置、メインスタンドや1塁、3塁側スタンドの改修を行ったところでございました。
総合グラウンド野球場は、全国レベルの大会開催を可能とする施設として一定認知をされているところでございまして、来年度は、日本スポーツマスターズ軟式野球競技の大会が開催される予定となっております。 一方、議員からも御指摘がありましたように、観客席に屋根がない、また、ベンチ裏、ダッグアウトは冷房設備が整備されていない状況でございまして、近年の夏場における猛暑の中において、観客や選手の熱中症対策など、安全・安心な対策の必要性は強く認識をしているところでございます。また、トイレやダッグアウト内、設備備品類の老朽化も著しく、高齢者や障がい者への配慮に向けたバリアフリーに関しても課題がございまして、利用者からも様々な意見や要望を頂戴しているところでございます。 また、高校野球の長崎県予選においては、長崎市にあります県営野球場、通称ビッグN球場でございますが、また、諫早市にございます
スポーツパークいさはや第1野球場、本市の
総合グラウンド野球場の3か所が試合会場となってございますが、施設設備の面で快適性に優れているビッグN球場と諫早市野球場が主要会場として、多くの試合日程が組まれております。そのため、
総合グラウンド野球場では、1回戦、2回戦の僅か数試合の開催に限られることとなっておりまして、市内の野球関係者や野球愛好者の皆様からは、
総合グラウンド野球場で高校野球を観戦できる試合が少なくなってきて、残念であるといった声も聞かれているところでございます。 次に、鹿町町の
千鳥越野球場でございます。昭和41年に完成しておりまして、内野は真砂土、外野は天然芝のグラウンドでございます。照明設備はなく、主に小中学生の軟式野球、社会人の軟式野球チームが練習試合、大会開催に利用されております。 利用状況といたしましては、令和4年度実績で年間利用日数は65日、利用人数は延べ3,168名となっておりまして、維持管理につきましては、指定管理者でありますNPO法人
スポーツクラブしかまちが、内外野のグラウンド全般の維持管理を行っているところです。 以前、プロ野球独立リーグに所属されておりました県民球団長崎セインツというチームが、この
千鳥越野球場を練習会場として使用されていたこともございまして、防球ネットの高さの問題がございますが、硬式野球の場合、練習としては利用可能な施設であろうと考えております。 また、
総合グラウンド野球場と同様、平成26年の長崎がんばらんば国体の軟式野球会場となりましたことから、天然芝の張り替えなど、大規模改修工事を行ったところでございます。 次に、宇久町の宇久野球場です。平成12年に完成しておりまして、内野は真砂土、外野は天然芝のグラウンドでございます。観客の収容人数は、メインスタンド及び芝生スタンドを含め約2,900名となっております。 この野球場は、旧宇久町時代にスポーツツーリズムを念頭に置き、シーパークホテルや宇久町総合公園陸上競技場とともに整備をされていると伺っております。 議員から御紹介がありましたように、建設当時は部活動などで身近に利用できる施設として、また加えて、企業の野球チームの試合や合宿を誘致されるなど、島民にとっては試合観戦ができる貴重な施設として、十分な活用がなされてきた施設でございました。 しかしながら、その後、大きなイベントや合宿等が減少していく中で、宇久高等学校野球部も廃部となり、地元住民の皆様からの要望を受けまして、宇久中学校近くのエビスが丘中央公園にナイター照明を再整備いたしまして、現在は当該公園施設が、地元住民のスポーツ活動の場所となっていることがございまして、ここ数年に至っては、野球場の利用はない状況となっております。 次に、吉井町の吉井野球場です。昭和54年に完成しておりまして、内野は黒土、外野は天然芝のグラウンドでございます。照明設備はなく、主に小中学生の軟式野球、社会人の軟式野球チームが練習試合、大会開催に利用されておりまして、利用状況といたしましては、令和4年度実績で年間利用日数が111日、利用人数は延べ1万315名となっております。 また、吉井野球場も
総合グラウンド野球場と同様、平成26年の長崎がんばらんば国体の軟式野球会場となりましたことから、天然芝の張り替えなど、大規模改修工事を行ったところでございました。 維持管理につきましては、スポーツ振興課職員及び吉井地区コミュニティセンター職員によって、施設全般の管理運営を直営で行っている状況でございます。グラウンド内外の雑草の除草作業を年に4回、芝刈りを年に5回、黒土の飛散を防ぐ
塩化カルシウム散布を年4回、シルバー人材センターのほうに委託して作業を行っております。 議員から御指摘がございましたように、吉井野球場につきましては、黒土の飛散防止に係る対応の問題、また、除草作業の時期の見極め等につきましては、大変苦慮している状況がございますが、軟式野球の公式戦が行われる球場でございますので、可能な限り利用者のプレーに支障を来さないよう、グラウンド環境の整備に関しましては、適切な維持管理に努めてまいりたいと考えているところでございます。 次に、世知原町の
世知原野球場です。昭和57年に完成しておりまして、内外野ともに真砂土のグラウンドでございます。照明設備はなく、主に小中学生の軟式野球の練習に利用されており、利用状況としましては、令和4年度実績で年間利用日数は75日、利用日数は延べ1,467名となっております。 維持管理につきましては、吉井野球場と同様に直営施設となりますので、スポーツ振興課職員及び世知原地区コミュニティセンター職員による施設全般の管理運営を行っており、また、グラウンド内外の雑草の除草作業を年に3回、シルバー人材センターに委託して行っているところでございます。 議員から御指摘がございましたように、
世知原野球場につきましては、グラウンド内の砂が風雨の影響で流されてしまっておりまして、砂の補充に係る対応が不十分であることから、グラウンド内のくぼみや小石が浮き出ている箇所も多く見受けられるなど、グラウンド環境の安全面に配慮が必要であると認識をしております。 最後に、公園緑地課が所管されております柚木町の柚木ふれあいの森公園第1スポーツ広場です。佐世保市軟式野球連盟や地域からの要望を受けまして、平成13年に軟式野球場として完成をいたしており、内野は黒土、外野は芝のグラウンドでございます。照明設備はなく、主に中学生、社会人の軟式野球に加え、少年硬式野球や社会人ソフトボールの練習に利用されているとのことでございます。 利用状況としましては、令和4年度実績で年間利用日数は88日、利用人数は延べ1,922名となっており、維持管理につきましては、施設などの施設管理もあることから、地元である柚木地区自治協議会に委託され、施設の点検や公園全体の除草作業を年に4回実施されているとのことでございます。 6か所の球場を総じて申し上げますと、十分な整備には至っていないのが正直な現状でございます。ただ、議員のほうからも御指摘がございました、くぎ等の安全性が大変心配される部分につきましては、改めて再度至急、緊急点検を実施いたしまして、急ぎ対応、改善をしたいと思っております。 続きまして、2点目の硬式野球で使用できる球場についてお尋ねがございました。 硬式野球のボールの飛距離や安全面を考えた上で、球場の広さ、防球ネットの高さ、近隣敷地の状況を考慮したときに、硬式野球の試合ができる球場は、
総合グラウンド野球場のみとなります。 なお、練習での利用の場合には、
千鳥越野球場、宇久野球場の2か所を含め、計3か所が利用が可能な施設と考えております。 最後に、3点目の新球場建設や既存の野球場改築についてお答えをいたします。 議員からは、御自身の指導者時代の経験や他市の取組状況を踏まえ、プロ野球やアマチュア野球の誘致による経済効果、また、地元での野球観戦の機会の創出のためにも、硬式野球の試合ができる一定レベルの球場が必要であると思うが、新球場建設や既存の野球場改築の考えはないのかとの御質問がございました。 令和4年10月に策定いたしました佐世保市スポーツ推進計画におきましても、ビジョンの一つといたしまして「スポーツ×地方創生」を掲げまして、プロスポーツチームとの連携やスポーツ大会の誘致を通して、まちのにぎわいづくりを推進するという方針を示しているところでございます。スポーツを通じた大会やイベントの開催、合宿の誘致等は、交流人口の増加に伴う宿泊や飲食、交通機関の利用など、地域経済への波及効果も期待できるのではないかと思っております。 また、議員からも御指摘いただきましたが、子どもたちに夢を持たせる、そういった意味でも大変意義の大きいものではないかと思っております。そのためには、一定レベル以上の施設の充実が重要でありまして、設備整備への投資、関係団体への連携、受入れ体制の構築など、効果的な取組方法の検討が必要であろうかと思っております。 御質問にありました、新球場の建設や既存の野球場の改築につきましては、令和6年度末までに策定を目指しております
スポーツ施設再編計画の中で、お示しをさせていただくことになります。 そこで、
スポーツ施設再編に当たりましては、まず、公園や運動場、体育館などの学校施設やコミュニティセンターの体育室など、類似機能を持つ施設との役割分担を行った上で、将来的な需要予測を行うために、地域人口や競技人口の推移を検証し、現在の利用状況、地域間の施設の偏在などを勘案することで、各施設の機能を整理していくこととしております。 その中で、野球場を含めた
スポーツ施設全体で機能維持、集約、廃止、または新設等の方向性を定めることで、人口減少に係る後年度負担を抑制しつつ、優先順位をつけながら、持続可能な運営や適切な施設の維持管理に努めてまいりたいと考えております。
◆5番(古賀豪紀君) (登壇) 御答弁ありがとうございます。 最後に、私の思いを少し語って終わりたいと思います。 野球に限らず、スポーツは感動や夢や希望を与えてくれます。今年初めのWBC(ワールドベースボールクラシック)での日本代表の活躍、つい最近行われましたバスケットボールワールドカップでの日本代表のパリ五輪切符、今月10日、4日前、台湾で決勝が行われた初の世界一になったU-18ベースボールワールドカップ日本代表、現在行われているラグビーのワールドカップなど、スポーツは人々を感動の渦に巻き込んでくれます。 5年前の高校野球の第100回甲子園大会の入場者数は2週間ちょっとの17日間で、100万人を超えたそうです。それだけスポーツは見る者にも、やる者にも感動、希望、夢などいろいろ与えてくれます。 遠い昔の話ではありますが、鹿町町の日鉄北松の野球部と、佐世保市のオール佐世保が社会人野球日本最高峰の都市対抗野球に出場したこともあります。日鉄北松の投手の方は後にプロ野球にも行かれました。 長崎県の高校野球の予選も、
総合グラウンド野球場が長崎市や諫早市よりも入場者数が多いと聞きます。佐世保市民の野球ファンは少なくありません。 来年には、日本スポーツマスターズ軟式野球競技大会が佐世保市であるそうです。全国から来ていただいただいた選手が、きれいなグラウンドで試合ができ、家族や応援団の方々が、きれいな野球場で観戦できることを強く望みます。 今日、傍聴に来ていただいた光海中学校の生徒さんや佐世保市民、また、競技をやられているアスリートの夢実現のため、ぜひ佐世保市にはフルスイングで頑張っていただきたいと思います。 これで、今回の私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(林健二君) 2番本田博之議員。
◆2番(本田博之君) (登壇) 自民党市民会議の本田博之でございます。 昨夜は、局地的な大雨と雷鳴に驚かれた方が大変多かったかと思います。今朝早速、私の友人から土砂崩れの報告もあり、近年は何の前触れもなく突発的に天候が変わり、災害につながるものであると改めて実感しております。まだまだ予断を許さない状況が続いておりますので、行政、議会が一丸となって、市民の安全安心を守ることは当然ながら、市民の皆様方におかれましても、引き続き災害の備えをしていただくようお願い申し上げます。 それでは、通告に従いまして順次質問をいたします。 まず、1項目めでございます。本市のコミュニティセンターを中心とした施設再編等についてお伺いいたします。 本質問は、本定例会で田中稔議員がなさいました一般質問と一部重複した部分もあると思いますが、何とぞ御理解いただきますようお願い申し上げます。 初めに、公共施設の統廃合、施設再編について少し振り返ります。地方公共団体において、人口減少等により厳しい財政状況が続く中、公共施設等を取り巻く環境は加速的に変化しています。早急にその全体状況を把握し、長期的な視点を持って、更新、統廃合、長寿命化等を計画的に行い、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっています。 これは、平成26年に総務省が公共施設等の総合的、計画的な管理を推進するために策定した地方自治体における公共施設等総合管理計画の策定に当たっての指針の趣旨です。 地域産業と生活の活性化による地域生活を持続可能にするためには、それを支える公共施設の維持整備は不可欠です。財政状況が厳しい中であっても、本市資産である公共施設の質の向上は避けられず、特に自治体の裁量に委ねられる公益的施設、いわゆる箱物は、規模を縮小しながらも適切な施設整備を実現することが求められます。 本市も例に漏れず、令和4年度から令和8年度、佐世保市公共施設適正配置・保全第2期実施計画の下、本年、実施2年目を迎えております。同計画は、市有資産である各施設の適正配置、長寿命化に向けた基本ルールや進め方を示す、平成29年度に策定された佐世保市公共施設適正配置・保全基本計画に基づき、個別施設の今後の方向性、具体的な対応手段、事業実施時期の目安を定めており、20年間の基本計画を5年単位で四つの期間に区切り、そして現在、その2期目ということになります。 この基本計画においては、適正配置として、施設の延べ床面積を15%以上削減、保全として、施設の耐用年数を80年に延伸することを目標として定めています。 そこでお伺いいたします。まずは、平成29年度から令和3年度までの5か年、本市が適正配置や保全の取組として実施した第1期実施計画について、その事業計画の評価と、明らかになった課題、さらには、現時点における第2期実施計画の進捗、見通しをお聞かせください。 また、庁内において、部局間での事業に対する各種連携は取れているのか、あるいは地域住民と行政との窓口は一本化されているのか、お聞かせください。 続きまして、2項目めです。 医療的ケア児を取り巻く現状と課題についてお伺いいたします。 医療的ケア児やその御家族の周辺環境の整備については、令和3年9月定例会で、田山藤丸議員も言及されています。 医療的ケア児とは、自宅や学校などの医療機関以外の場所で、家族もしくは介護士などが日常的に行う医療的生活援助行為が必要となる児童を指します。 例えば、定期的に口腔内や鼻腔内の喀たん吸引が必要な児童、嚥下機能の障がいにより口で食事できず、鼻から入れたカテーテルなどを介して食事が必要な児童、諸症状により喉に穴を開け、専門の器具を装着している児童などです。 医療的ケア児は、このように様々な症状があります。繰り返しになりますが、共通するのは、医療デバイスなどを使い、身体の機能を補っていること。そして、生きるために周囲からの日常的なサポートやケアが必要となる点です。 参考までに、令和3年時点で在宅の医療的ケア児は、全国で推計約2万人とされています。この現状を受け、国も対策に動き出しています。医療的ケア児及びその御家族に対する支援に関する法律が令和3年6月公布、9月に施行されました。この中で、地方公共団体の努力義務とされてきた医療的ケア児及びその御家族への支援が責務となりました。各自治体に予算配分がなされ、自治体独自の判断で、支援制度を実施できることになりました。 この動きを受けて、本市においても医療的ケア児はもちろん、その御家族の心身のケアを目的とした休息、いわゆるレスパイト利用に係る周辺環境のサービス、例えば、訪問看護、デイサービスなど、日常的なサポートは課題はありながらも、官民一体となって徐々に整いつつあります。徐々にと申しましたが、課題はなお山積している現状があります。特に、医療的ケア児の御家族の在宅での医療ケアの疲れや、所用による留守をサポートする日常的なレスパイト入院の受皿が、殊に県北部地区では不足しております。その環境改善は喫緊の課題ですので、ぜひとも早急な対策をお願いいたします。 さて、今回は非日常的でありながらも、昨今頻発している大雨災害等、災害発生時における医療的ケアを受ける方への本市の対策についてお伺いいたします。 災害発生時、医療的ケア児は避難経路はもちろん、それ以外に電源の確保、医療福祉機関等との連絡・連携、医療物品の確保等が必要となります。そのため、より細かく、災害が起きる前から災害時を想定して準備をしておくことが不可欠です。 令和4年3月に長崎県が、長崎県医療的ケア児等実態調査結果報告書を公表しました。この報告書の中で、災害時に関する各種調査項目では、軒並み、災害時の避難環境に対する不安の高さを示す結果が明らかとなりました。 自由記述においては、「避難時に周りに迷惑をかけるので、極力自宅で待機しようと考えている」「嚥下障がいがあり、ミキサー食、とろみ剤等が避難所にストックされているのか不安がある」「避難に関する情報が少ない」など、多くの声が上がっていました。 このことからも、不測の事態である災害時における公的な仕組みづくりやサポート体制は、長崎県下においても対象の皆様が満足できる状況にあるとは言えません。 そこで、三つお伺いいたします。 一つ目に、本市における医療的ケア児を取り巻く環境はどうであるのか。また、どのような方法で、その環境把握に努めているのか。さらに、日常生活における不安や相談はどのような内容が寄せられているのか。 二つ目に、災害時の避難や医療機器の電源確保など、様々な不安を抱いている医療的ケア児に対し、実際にどのような支援が行われているのか。 三つ目に、医療的ケア児は、災害時の避難先でも医療的ケアを継続する必要があるが、本市はそれに対応した避難所を設置しているのか。 以上、答弁を求めまして、1回目の質問を終わります。
◎財務部長(東隆一郎君) (登壇) 1項目め、コミュニティセンターの施設再編についての御質問につきましては、公有財産を統括する財務部からお答えをいたします。 公共施設適正配置・保全実施計画の第1期計画に記載しております施設再編の成果と課題、それを受けた第2期計画の現状と進捗についてのお尋ねがございました。 平成29年度にスタートした第1期計画におきましては、世知原地区のコミュニティセンター体育室と小学校屋内運動場との複合化や、小佐々地区コミュニティセンターと支所の統合などを完了いたしております。 黒島地区、宇久地区の教職員住宅など、一部進捗できなかったものもございますが、計画に計上した29施設のうち25施設については、計画どおりの進捗を図ることができ、実施率は89.7%となっております。 また、施設面積の削減率は3.6%で、目標としていた3.75%には届かなかったものの、約2万9,000平方メートルの削減をすることができており、第1期計画については、おおむね堅調に取組を進めることができたものと考えております。 第2期計画におきましても、計画期間である令和4年度から令和8年度までの5年間で約1万1,000平方メートル、率にして1.3%を削減する見込みであり、現在、鋭意取組を進めているところでございます。 このうち、コミュニティセンターの再編としては、三川内地区や宇久地区に取り組んでおり、現在、両地区ともに地区自治協議会等との協議や意見交換を行い、設計の前段となる構想の検討を進めているところでございます。 次に、再編を進めるに当たっての庁内の連携体制及び地域住民等の問合せの窓口についてお尋ねがございました。 庁内の連携に関しましては、計画を所管しております財務部資産経営課が全体調整を行うこととしており、適宜、関係部署が一堂に会する協議の場を設定するなど、事業の進捗管理を行っております。協議を進めるに当たっては、各部局の役割を整理、明確化した上で課題を共有しつつ、歩調を合わせながら事業の進捗を図っているところでございます。 また、担当部局がまたがる複数の機能がある施設を再編する場合は、問合せ窓口を資産経営課に一元化し、地区自治協議会をカウンターパートとして、住民の意見の集約等を行っているところでございます。 特に、コミュニティセンターの再編に関しましては、日常生活に身近で地域住民の皆様の関心も高いことから、地区自治協議会に地域の住民で構成される検討委員会を立ち上げていただき、そこを中心に再編の議論を進めていただいているところでございます。 これまでのところ、窓口一元化を含む庁内連携体制は、一定機能しているものと考えており、今後もしっかりと各部署との連携を図りつつ、地域住民の皆様とコミュニケーションを取りながら、再編の事業を進めてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
◎保健福祉部長(辻英樹君) (登壇) 2項目めの医療的ケア児とその家族の周辺環境についてお答えをいたします。なお、答弁の中で、医療的なケアを必要とする方で、18歳以上の大人の方も含む場合は、医療的ケア児等という表現を使わせていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず、医療的ケア児の現状についてでございますけれども、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の成立に伴い、長崎県が各市町ごとの実数を把握するため、令和3年度に実施されました実態調査によりますと、本市において在宅の医療的ケア児等は40名となってございまして、その後の推移につきましては把握できておりませんが、参考となる数値として、在宅の人工呼吸器使用者の状況を申し上げますと、直近の令和5年度は15名となってございます。 また、日常生活における不安や相談に関しましては、現在、市内に医療型短期入所等のサービス事業所が少ないことから、市外の事業所を利用せざるを得ないといった御意見や、医療機関への受診時の移動が大変であるとの御相談も寄せられており、災害に関することといたしましては、停電に対する御心配や、避難所が利用できるのか、避難行動の支援が受けられるのかといった不安の声をいただいている状況でございます。 医療的ケア児に対する災害時の支援に関しましては、人工呼吸器等使用者の方への対応を喫緊の課題として、平成28年に在宅人工呼吸器使用者災害時支援指針を策定し、それに基づく災害時個別支援計画の作成を開始いたしました。 この計画は、医療的ケア児等に対しまして、御家族や関係機関等が災害時に適切な支援ができますように、平時における事前準備のほか、主治医に対する医療的ケアの確認、停電時の対応、避難所や避難する際の移動方法等の段取りや情報について分かりやすく整理したもので、災害に備えるために、ハザードマップとともに御活用いただくよう作成したものでございます。 なお、今後は、避難行動要支援者の支援に関する災害時個別避難計画として、人工呼吸器等使用者以外の医療的ケア児等も含め、災害時にお一人で避難が困難な方に対しましても対象を拡大し、取り組んでいくこととしております。 また、先ほど御紹介いたしました災害に関する不安のお声等も踏まえる中で、令和4年度から障がい者在宅人工呼吸器使用者非常用電源装置購入費給付事業に取り組んでおります。この事業は、在宅で日常的に人工呼吸器を使用する方を対象に、非常用電源の購入費について、災害時個別支援計画の作成を条件にいたしまして、初回購入に限って給付を行うもので、現在まで14名の方に御利用いただいております。 次に、医療的ケア児等における災害時の避難先についてでございますが、市内の高齢者施設36か所及び障がい者施設6か所の計42の事業所と協定を締結いたしまして、身体的理由等から一般の避難所での滞在が困難な方に利用していただく福祉避難所としての指定を行っており、災害が予見されるときには、一般の避難所と同様に開設をすることとなってございます。 福祉避難所の利用に当たりましては、心身の状況、治療の要否等について保健師によるスクリーニングを行い、受入れ可能な施設とのマッチングを通じまして、適当な避難先を御案内することとしておりますが、その際必要とされる医療的ケアの内容が、たんの吸引など一般的な介護施設でも日常的に行われているケアであれば、基本的に受入れ対応できることになりますが、例えば、人工呼吸器使用者等のより高度な医療行為を要するような事案については、対応が難しいといった現状もあるところです。 以上でございます。
◆2番(本田博之君) (登壇) それぞれに御答弁いただき、ありがとうございます。 それでは、各項目に関しまして再質問をさせていただきます。 まず、1項目めですが、御答弁にもありましたように、地区コミュニティセンターの再編に関しては、日常生活に身近で地域住民の皆様の関心は、非常に高いものがあります。私は、コミュニティセンターの再編は、今後10年、20年の地区の方向性を決める重要な要素であり、分岐点であると考えております。だからこそ、地域における様々な課題解決の契機と位置づけて、集中的かつ計画的に取り組むべきであると考えます。 ここで私のふるさと三川内地区を一例に挙げ、施設再編について考えてみたいと思います。 三川内地区は人口約4,000人、佐世保市の伝統工芸品であり、日本遺産を構成する文化資源でもある三川内焼と農業を主たる地域資源としている自然豊かな地区です。今回の三川内地区における適正配置実施計画内で対象となる施設は、三川内焼伝統産業会館、うつわ歴史館、三川内地区コミュニティセンター、三川内支所、させぼ物産みかわち振興センター四季彩館、三川内地区コミュニティセンター体育室であります。これらの施設は、ほぼ同じ敷地内に配置されています。さらに、同敷地内には農業改善センター、事業者、団体所有の倉庫など、本市資産ではない建築物もあります。 このように、三川内地区の再編エリアは、コミュニティセンターを中心として、観光、文化、市民生活、防災など、多くの機能が集約されています。その中でも、この再編におけるほかの地区との特徴的な違いは、先ほど御紹介したように、その対象施設に三川内焼伝統産業会館を含むことです。三川内焼伝統産業会館は、三川内焼の伝統的な文化遺産の継承、保護、後継者育成を図り、三川内焼の発展を目的に造られた施設です。佐世保市にとどまらず、世界に誇るべき長崎県の伝統工芸である三川内焼の存在意義は非常に高く、その卓越した技術の継承、歴史と文化の足跡を次世代に伝えるためにも、持続性のある施設運営に努めなければなりません。 そこでお伺いいたします。三川内地区における再編の中で、例えばこの三川内焼伝統産業会館の運営に関して、本市としてどのように対応しているのかお伺いいたします。 また、地域と当局の間において、施設再編のやり取りを進める中で、様々な地域課題が抽出される場合もあり、さらには、大切な地域課題も洗い出されると考えます。そのような場合、これまでにも増して地域との新たな対話の場面を設ける必要があると考えますが、本市のお考えをお聞かせください。 続きまして、2項目め、医療的ケア児の項目に関しまして再質問をさせていただきます。 一つ目、本市における医療的ケア児を取り巻く現状についてです。その中で、本市在住の40名の医療的ケア児者の方々やその御家族から寄せられる御相談について、災害時の不安、サービス事業所の不足、日常生活の困難さを挙げられました。最初の質問でも触れましたが、まさに日常生活から災害時までの公的なサポート体制が脆弱である点は、早急に改善すべき点であると考えます。 先ほど御答弁いただきましたが、平成28年に災害時個別支援計画の策定、令和4年度に障がい者在宅人工呼吸器使用者非常用電源装置購入費給付事業が本市において開始されています。本事業は、長崎県内において、ほかの市町に先行して佐世保市が給付事業で取り組んだことを、今回の質問に関する資料閲覧で初めて知り得まして、本市の柔軟で迅速な対応に触れ、感銘を受けております。 そこで、本事業の導入に至った経緯と、本事業の継続の現状について、さらには、医療的ケア児者やその御家族に対する今後の対策などがあればお聞かせください。 二つ目、避難所について、災害時に一般避難所を誘導することが困難な場合は、福祉避難所を御案内することになっているとの御答弁がありました。 その一方で、体制や設備等において対応できる施設が現状ほとんどないとのことでしたが、その実情を踏まえ、本市として今後どのような対策を考えているのか、お聞かせください。 以上で2回目の質問を終えます。
◎観光商工部長(長嶋大樹君) (登壇) 三川内地区の施設再編のうち、三川内焼伝統産業会館の取組状況につきましては、私からお答えをいたします。 当該施設の再編におきましては、三川内焼伝統産業会館内に、教育委員会が所管するうつわ歴史館を移設することとなっており、現在、点在している施設機能を集約化することで、産業振興の面だけではなく、文化、教育の観点も取り入れた複合化施設として、長寿命化を図ることとしております。 このため三川内陶磁器工業協同組合をはじめとする窯業関係者の皆様等との意見交換や、類似施設の視察など、再編に関係する財務部並びに教育委員会と連携して取組を進めておりまして、施設内の展示スペースの変更や継続する機能の拡充等につきましては、意見交換時での要望等を踏まえて検討を進めているところでございます。 施設整備の方向性といたしましては、三川内焼振興の拠点施設として、まずは、技術の伝承や後継者の確保及び育成に資する施設としての充実に加え、複合化施設として集客性を高め、三川内地区、江永地区、木原地区の各皿山へのさらなる誘客にも結びつくよう、再編を契機に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
◎市民生活部長(中西あけみ君) (登壇) 1項目め、コミュニティセンターの施設再編についての御質問で、地域課題が洗い出されていく中、これまでにも増して地域との新たな対話の場面が必要と考えるが、本市の考えをとの再質問については、私からお答えします。 これまで様々な機会を捉えて、多様な主体と連携している地区自治協議会と対話を行ってきております。例えば、市政懇談会において、各地区自治協議会との対話を行ってきたほか、地区別のブロック単位による対話や、各ブロック代表者との会議を行ってきているところでございます。 新たな対話の場といたしましては、今年度、各地区自治協議会の会長が集まる会長会を初めて開催しております。去る8月24日に開催した第1回目では、初めての顔合わせを主目的としていたにもかかわらず、短時間の中でも互いの情報交換に盛り上がりを見せ、今後、ここで得られる情報も各地域の持つ課題解決へ寄与するものと期待され、この会長会においてもさらに対話を深め、御意見を伺ってまいりたいと考えております。 さらには、市長の99の政策の一つであります車座集会地域版につきましては、地域の皆様と市長がリラックスした雰囲気で対話ができる場として開催し、新たな取組として実施することといたしております。 以上でございます。
◎保健福祉部長(辻英樹君) (登壇) 2項目めの医療的ケア児とその家族の周辺環境についての再質問にお答えいたします。 まず、医療的ケア児における様々な課題に対応するためのサポート体制についてでございますが、令和元年度に佐世保市地域自立支援協議会の専門部会として設置いたしました子ども部会が中心的な役割を果たしながら、御参画をいただいております医師会、訪問看護ステーション、家族会、保育会、幼稚園協会等の関係機関の方々による協力、連携を通じ、取り巻く環境や課題、支援情報等を共有した上で医療的ケア児に対する理解を深め、支援の輪を広げていくための体制構築を図っているところでございます。 また、非常用電源装置購入費給付事業の実施に至った経緯でございますが、令和2年の台風接近に伴う対応におきまして、人工呼吸器使用者の避難に当たって、医療機関や福祉避難所による受入れが難しかったという経験を得まして、災害時個別支援計画の作成に対するアンケートを行いました。その結果、非常用電源等の購入を希望する方が多いにもかかわらず、機器が高額であるため、実際の購入に至っていないケースが見られるなど、改めてこのような課題やニーズ等に対する方策を整理する中で、令和4年度から当該事業の運用を始めております。今後、対象者の方々等のお声を拝聴しながら、これからの展開も含め、事業効果等の検証を進めてまいりたいと考えております。 さらに、医療的ケア児等やその御家族への支援に係る事業展開でございますが、病院や施設において、在宅で人工呼吸器を使用するための医療的ケアを必要とする重症心身障がい児等の方々を短期間受け入れていただくことで、介護をされる御家族の精神的、肉体的負担の軽減につなげることを目的とする医療型短期入所に関しましては、平成25年10月から、佐世保共済病院に御協力をいただきながら実施をしてきたところでございます。現在、令和3年1月以降でございますが、コロナ禍や病院の改修工事により、受入れが中断している状況でございますが、先般、病院の工事も完了されたということでございまして、再開に向けた病院等との協議を早急に進めてまいりたいと考えているところでございます。 一方で、本市を含む県北地域における医療型短期入所施設の確保を図るため、長崎県やほかの自治体とも連携の上、医療機関等への訪問活動等を通じた働きかけを行ってきており、今後も引き続き鋭意対応してまいります。 次に、福祉避難所の実情を踏まえた対策についてでございますが、医療的ケア児等やその御家族における災害への不安を少しでも払拭できますよう、今後、医療的ケア児等のより詳細な現状やニーズ等を把握した上で、医療機関や福祉サービス事業所等の関係機関、団体との協議を通じ、連携を図りながらそれぞれのニーズ等に応えられる福祉避難所の確保に努めてまいりたいと考えております。 また、あわせまして、災害時個別避難計画の作成を計画的に進めることによりまして、日頃からの災害に対する備えとして、地域の見守りや連絡体制の確立等につなげていきたいと考えております。 以上でございます。
◆2番(本田博之君) (登壇) それぞれに御答弁いただき、ありがとうございます。 1項目めに関しましては、冒頭に申し上げたように、施設再編は財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが基本趣旨です。しかしながら、本来あるべき姿の施設再編は、単に財政的な数字で主導していくのではなく、地域の特色を生かし、地域住民との相互理解を深め、合意形成を目指しつつ、エリアを構成する各分野と情報共有や協調、協働をし、計画実行されるべきです。行政と地域住民が長期的視野を持ち、地域の将来を同じ思いで描いていくためにも、地域住民を中心に、この施設の再編を契機として、多角的な視点で議論が深まるように、広く産学官民が参加する土壌が育まれてもいいと考えております。 特に官においては、先頃スタートした20%ルールを利活用して、部局の垣根を越えて、まちづくりに興味のある市職員、民においては、SASEBO未来デザイン会議参加者や、佐世保市の未来に興味のある若者など広く人材を求め、参画していただくことで、熱意ある闊達な意見が交わされる場になるはずです。 2項目めに関しまして、今回この質問をつくる過程において、医療的ケア児の御家族の方とお会いさせていただきました。日々お子様のサポートに追われながらも、明るく前向きにお話しされる姿が印象的でありました。 そして、最後にこのようにお話をされました。「私たちは、この子が大きくなったときのことを心配しています。私たちが先に逝った後、残されたこの子が、親戚や兄弟に迷惑をかけることなく、金銭的部分を気にすることなく施設等で過ごし、その命を全うできるようにしっかりとお金を残しておきたいのです。そのためにも、今のうちに精いっぱい夫婦で協力して働き、貯蓄をしておきたいのです。だから、行政には、現状課題を強く認識していただき、医療的ケア児とその家族の周辺環境の整備に力を入れていただきたいと強く願っています」。 佐世保市が、このメッセージに込められた思いをしっかりと受け取っていただけたのであれば、どのような対応をするべきであるのか、何を優先して取り組まなければならないのか御理解いただけるものと確信しております。関係部局はもちろん、関係職種と協力、連携して、課題解決へ取り組んでいただきたいと思います。 また、先ほど御答弁にありましたように、医療的ケア児等を含め、自ら避難することが困難な方など対象を拡大して、災害時個別避難計画の作成に取り組んでいく予定であるということでした。これについては、ぜひとも積極的に進めていただきたいと考えます。 参考までに、詳細かつ個別的なケアサポートアイテムとして、本市では、高齢者向けに介護予防手帳とエンディングノートが一緒になった「知っとってノート」が作成されております。このノートは、長寿社会課のみならず、看護師、介護支援相談員など、まさに官民一体となって、細部に至るまでつくり込みがなされており、市民や介護関係者にとても評判がよいとのことです。私としましては、この知っとってノートの医療的ケア児バージョンを作成し、関係者同士の日常的な情報の共有から、緊急時の対応まで活用を広げてみてはどうだろうかと考えるところであります。 最後に、宮島市長の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
◎市長(宮島大典君) (登壇) 本田博之議員からの第1項目め、コミュニティセンターの施設再編についてに関する再々質問にお答えいたします。 私も施設再編を考えていく中で、様々な地域課題を皆さんで共有していくことで住民同士の絆が深まり、地域がさらに発展していく一つのきっかけとなり、新たな施設を核としたよりよいまちづくりの実現につながればと考えております。 そのためには、例えば、三川内地区には地域のまちづくりの中心となられる地区自治協議会のほか、「みかわちTIMES」という三川内の魅力を発信しておられる活動を行っている団体などもございます。それに加えて、議員御案内のSASEBO未来デザイン会議や、行政側からの新たな取組であります20%ルールを活用した職員など、多様な主体がまちづくり協議に参画することは、大変意義のあることだと捉えております。 このような協議の場は、地域によって形は変わるものだと考えますが、私としては、よりよいまちづくりにつなげるためには、地区自治協議会を中心としながらも様々な立場から、若者をはじめとした幅広い年代の方々が、新たな発想を持って知恵を出し合うことで、さらなる発展的なまちづくりにつながるものと考えるところであります。 2項目めの医療的ケア児とその家族の周辺環境について、私の総括的な所見をということでございますのでお答えをいたします。 これまで人工呼吸器使用者に対する支援策など鋭意取り組んできておりますが、私もふだんから災害時の対応を考え、備えることが重要であると強く心にとどめており、その思いは議員と同じくするものでございますので、今後、在宅で医療的ケアを必要とする方を含め、避難行動要支援者のための災害時個別避難計画の計画的な作成を通じ、議員御提案の知っとってノートの活用も視野に、身近な支援者であります地域の方々の御理解と御協力の下、包括的な支援体制の構築につなげていきながら、誰もがいつでも安心して暮らせるまちづくりの推進を図ってまいりたいと考えております。
○議長(林健二君) 暫時休憩をいたします。 11時28分 休憩 13時30分 再開
○副議長(久野秀敏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。15番角田隆一郎議員。
◆15番(角田隆一郎君) (登壇) 皆さん、お疲れさまです。自民党市民会議の角田隆一郎です。 今回も一般質問に御対応いただいた当局の皆様、誠にありがとうございます。 では、通告に従い質問いたします。 1項目め、市のES(エンプロイーサティスファクション)への取組については令和3年6月に一般質問をいたしました。しかし、今回市長が替わられたので再度質問をさせていただきます。 リクルートエージェントによると、ESとは、御存じのとおり、従業員満足度と訳されます。職務内容、労働環境や待遇、人間関係、福利厚生など、従業員の仕事や職場に対する満足度を表す指標です。従業員のメリットもさることながら、企業側にも、生産性の向上、顧客満足度の向上、従業員の定着率が高まるなど、多くのメリットがあります。 ESを調べる方法としては、アンケートやインタビューを通じたES調査を行うことが一般的で、その手順は、調査目的の明確化、設問の設定、調査の実施、結果の分析、結果を基にした対策立案が挙げられます。 ESを高める具体的な方法は、企業理念やビジョンの浸透と共有、希望や適性に配慮した業務への配置・異動、そして業務の効率化など、職場環境の整備・改善、評価制度の見直し、福利厚生の充実が挙げられます。 ESを高めるために人事が行う役割は、調査結果などから可視化された課題と原因に対する施策を立案し、全ての要素に対して主体的に関与し、取組を継続することにあるとのことです。 そこで私は、市民サービスの向上には、市職員の皆さんの仕事の満足度の向上が大切だと考えます。仕事に誇りを持ち、生き生きと仕事に取り組める環境づくりが第一です。市長と職員同士が信頼し合い、職員間の上司、同僚、部下に限らず、全ての関係者が厳しくも真剣に寄り添い合いながら仕事を進めてこそ、市民にも親身に寄り添い、課題解決ができると考えます。例えば、仕事の進め方等については、何か困っていることはあるかという何気ない会話のスタートから問題解決の糸口が見つかることもあるでしょう。 私は、昼休みは、肩の力も抜け、お互いに聞く耳を持てる時間だと考えます。そのためにも、佐世保市地球温暖化対策実行計画のため、庁舎内の消灯が視覚的にもその取組が分かりやすいとして昼の時間に消灯を推進することは、食事に限らず、スマートフォンやパソコン操作を暗いところで行うことになり、目にも悪く心にも負荷をかけていると考えます。私は、このことが職員の皆さんにとっては、市が地球温暖化防止対策を推進するという建前のために、過度なパフォーマンスを強いる施策ではないかと感じていますし、職員の皆さんを心から心配しております。 職員の皆さんは、暗い中、スマホの明かりを頼りに食事をされている方や、そのまま暗い中で食事をされている方がいらっしゃいます。中に、通常ではあり得ない暗闇で食事をするということに、もう慣れたので大丈夫ですと悲しい発言をされ、周りにも強いる方がいらっしゃるとすれば、思考停止になっていると言わざるを得ません。 食事は作った方の愛情などを視覚で感じることで、作った方や食べ物への感謝の心が醸成されるものだと考えます。笑顔の食事の時間は心に余裕ができ、部署の中で「最近どう、困ったことないか」という課題解決の糸口、信頼関係醸成の糸口となる会話が生まれるとは考えられないでしょうか。 そこでまず、庁舎内がLED化されたことでどれぐらいの電気代の節約になっているのか、また、電気をつけたり消したりすることでの負荷はどの程度になるのかお尋ねします。 また、職員の皆さんに非日常である暗い中で昼食を食べさせるという制度を見直すお考えがないかお尋ねします。 次に、ESに欠かせない人事評価マニュアルはあるのか、あるとすれば、客観性、公正性、透明性、納得性、信頼性は担保されているのか、職員間で共有できているのかお尋ねします。 また、国の施策のために通常以上の負荷がかかった職員が、例えばコロナの給付金事業やマイナンバー制度事業など、特別な多くの負荷がかかる業務を完了した際、賞与など目に見える形で評価されるのかもお尋ねします。 頑張った人が報われるのが資本主義の基本です。市役所は民間企業でないことは十分承知しておりますが、ぜひ、通常以上の負荷がかかり、それを仕上げた職員の皆さんの努力に対し、目に見える形で評価していただきたいと考えますが、いかがかお尋ねします。 また、基本である職員の就業におけるアンケートは実施されているのでしょうか。 加えて、現在休職されている方の人数の推移、その中で精神的な負荷により休職されている方は何人いらっしゃるのか、過去5年間の推移と他の中核市との比較についてお尋ねします。 次に、中途退職をされている方の年代別人数と、その理由を過去5年間の推移を含めお尋ねします。育児休業を取っている男性職員の数と過去5年間の推移もお尋ねします。 私の記憶では、堤義明氏が西武鉄道の社長のとき、私鉄で唯一ストライキがない会社であったと聞きます。仕事に対しては厳しいながらも、従業員を大切に思う気持ちが従業員に理解されていた経営者であったのでしょう。 私は、佐世保市の職員の皆さんの仕事ぶりは、熱心で、きめ細やかで、親身な対応を心がけられていてすばらしいと感じています。だからこそ、市全体として職員の皆さんの気持ちに寄り添うことで、もっと就業意欲を高めていただき、より市民のために気配りや寄り添うというサービスの向上につなげてほしいと考えています。もろもろ御答弁をお願いいたします。 2項目め、市の広域防空用の地対空ミサイルシステム、PAC3の配備への考え方についてお尋ねします。 私は、海外諸国の状況を鑑み、佐世保市の安全・安心に資するであろう防空システム、地対空誘導弾PAC3の配備が本市に必要と考えます。これは、さきの令和4年12月定例会での一般質問で、自民党市民会議の崎山信幸議員が、陸海自衛隊、米海軍が所在する国防の重要拠点である佐世保市は、世界の情勢を鑑みても本市にパトリオットの配備があってよいし、必ず佐世保市民の安全・安心を高めることは間違いない、当局の所見をと問われました。 それに対し当局から、年内に改定予定の防衛3文書で明らかになるものと考えるが、既存の基地強化に加えて、新たな基地を増やしていく必要性・方向性が打ち出されるか注視したいと答弁されました。この件の進捗状況をお尋ねします。 また、本市は九州の西端に位置し、東シナ海や朝鮮半島に近く、加えて陸海の自衛隊基地及び米海軍基地が所在するという特徴がありますので、国防上必要とされる防空システムの強化がなされる中で、本市が何らか関係してくる部分がないか防衛省にお尋ねすると答弁されています。その件も進捗状況をお尋ねします。 また、現在、国内でのPAC3の配備状況、加えてPAC3の配備はどのようにして決められるかも併せてお尋ねし、1回目の質問を終わります。