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2021-06-29 長崎市:令和3年総務委員会 本文
2021-06-29 長崎市:令和3年第3回定例会(6日目) 本文

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  1. 長崎市議会 2021-06-29
    2021-06-29 長崎市:令和3年第3回定例会(6日目) 本文


    取得元: 長崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1           =開会 午前10時0分= ◯議長(井上重久君) 出席議員半数以上であります。これより議事日程第6号により本日の会議を開きます。 日程1  市政一般質問 について、前日に引き続き、市政一般質問を行います。23番西田実伸議員。       〔西田実伸君登壇〕 2 ◯23番(西田実伸君) 市民クラブの西田実伸です。  それでは、通告に従いまして、質問をいたします。市長をはじめ出席理事者の皆様、よろしくお願いいたします。  1点目、市長の政治姿勢について、4期目の任期折り返しに当たる反省と抱負について伺います。  2007年、田上市長が劇的な初当選をされて、早いもので4期14年となり、本年度は4期目の折り返しを迎えました。これまで、市民力、職員力、ながさき進化論、たうえのはなしなどなど、2期目、3期目と当選を重ねるにつれて、熱い思いで掲げてきた市長のスローガンが現在実を結び、100年に一度と言われるまちづくりの形が、市長が発行された長崎市政報告書2020、市役所ホームページ、秘書広報部が制作した長崎ミライズムというハンドブックで紹介され、長崎市の次世代の基盤として描かれています。まさしく、市長の4期目の集大成のまちづくりが完成しようとしていますが、市長の4期目の任期折り返しに当たっての抱負と反省があればお聞かせください。  次に、教育行政についての(1)本市の小中学生のヤングケアラーの実態についてを質問いたします。  本件については、既に同趣旨の質問がありましたが、重複を避け質問いたします。  先日の教育長の答弁に、長崎市は緊急に市内小中学校を対象として、ヤングケアラーに関する調査を実施した結果、小学生23人、中学生で31人がヤングケアラーの可能性があるとのことでした。しかし、政府が今年4月に、中高生へのヤングケアラーの実態調査で、ヤングケアラーという言葉を聞いたことがないと答えた生徒が8割以上、学校側も約4割が言葉を知らない、聞いたことがあるが具体的に知らないと答えたとの結果を公表しております。ちなみに、小学生は調査をしておりません。長崎市が今回緊急に実施したヤングケアラーに関する調査の結果と、政府の実態調査の認識度と比べると、ヤングケアラーの可能性がある生徒児童は、まだまだ存在すると考えられます。長崎市は、今後、児童生徒へのアンケートを通して詳細把握に努める方針とのことですが、調査する教職員や調査される児童生徒に対して、ヤングケアラーをどのように認識、周知させていくのか伺います。  次に、2点目、授業目的公衆送信補償金制度とICT教育についてを質問します。  授業目的公衆送信補償金制度は、2018年5月に文化庁の法改正で創設された著作権法に関わる制度です。ご承知のとおり、著作物を利用する場合は、著作権者から利用の許諾を受け、使用料金を払います。法改正前は、学校授業目的で著作物を利用する場合は、紙によるコピーなどは著作権者等の許諾は不要でした。改正後は、学校授業目的インターネット経由による著作物を利用しても無許諾で利用が可能となりました。具体的には、学校がICT活用の授業で予習・復習用に教員が他人の著作物を用いて作成した教材を、生徒の端末に送信したり、サーバーにアップロードしたりすることが個別に著作権者等の許諾を得ないで利用ができます。ただし、利用に当たっては有料で、教育機関の設置者がSARTRASという指定管理機関に補償金を支払わなければなりません。これは全国共通です。令和2年度から制度がスタートしましたが、令和2年度の補償金は無料でした。令和3年度からは有償となり、本市に関わる公立の小中学校、市立高校に在籍する子どもたち全員が補償金を支払わなければなりません。  全国でICT機器を活用した教育が始まり、本市も、未来社会の創造を営む長崎の新しい教育を掲げたGIGAスクール構想がスタートしました。そのような中、長崎市は議会に対して授業目的公衆送信補償金制度に関わる説明や補償金の予算計上の説明は行ってはいません。令和3年度は補償金を支払わなければなりません。長崎市はどのような対応を行ったのか伺います。  次に3点目、住宅行政についての(1)日見地区市営住宅の変遷についてお尋ねいたします。  日見地区の市営住宅は5団地50棟985戸が管理されており、建築年数の古いもので50年以上経過をしている住宅もあります。現在、長崎市公共施設の適正配置基準や長崎市住生活基本計画、市営住宅の管理戸数適正化と建て替え・改修の推進の下に、全市的に市営住宅の改修、建て替え縮減を推進しています。日見市営住宅も今回その対象で、45棟中14棟が機能改修と集約縮減、29棟が建て替え縮減が行われ、関係予算も決定しております。まさしく1963年、50年以上前に建築された日見地区の市営住宅は、大きな変遷に差しかかっています。昨年9月、一部の方々への説明会はあったようですが、対象者である住人の方々にはいまだに説明がなく、不安の中でいろいろな憶測も広がりつつあります。  そこでお尋ねしますが、日見地区の市営住宅が今回の計画でどのように変わっていくのでしょうか。また、住民への周知はどうするのですか。最後に、集約後の空き地はどのように活用していくのか伺います。  4点目、稲佐立体交差の平面化について質問します。
     稲佐立体交差はJR長崎線の高架化に伴い、宝町交差点から稲佐橋の間にある国道202号のアンダーパスを埋め立てて、市道長崎駅東通り線と国道を平面交差とする県の事業計画です。昨年の春にJR長崎線の高架化も完成し、その後、平面化に向けての工事が始まるとのことでしたが、現在、地域の方々との協議がかみ合わず、理解いただけないまま、いまだに着工に至っておりません。先週も地元の方々との意見交換が開催されたようですが、聞くところによると、平面化案とアンダーパスを残す現存維持の2案が県側より提示されたとのことで、私自身驚いています。本事業に当たっては、長崎市も市道の整備や雨水排水工事に関わっております。  そこでお尋ねしますが、稲佐立体交差の現状をお聞かせください。  最後に、指定管理者制度についてのモニタリングの在り方を質問します。  私は、本年3月まで長崎市の監査委員をさせていただきました。いろいろな監査を行ってきましたが、特に感じたことは工事監査での職員による基礎技術力の低下、もう1つは指定管理者へのモニタリングチェック体制と意識の低下です。指定管理者制度を適切に運用するには、指定管理者の日々の業務実態を的確に把握するモニタリングが非常に重要です。議会は、毎年6月議会で提出される指定管理のモニタリング報告書チェックリストで、的確に運営されているかどうかを判断しています。しかし、議会へのモニタリング報告資料では問題はないとのことですが、監査では指定管理への監査指摘が多々確認されました。監査公聴会で、私は関係部署へモニタリング報告に対して改善をお願いしましたが、残念ながら改善されず指摘は続きました。指定管理者制度を導入して15年経過します。導入初期の頃はチェック体制に問題が見られ、平成21年度に大きな見直しを行いましたが、今では見直しの意味さえ忘れられ、モニタリングチェック体制の形骸化を感じております。  公の施設への指定管理が増える中、今後のモニタリングチェック体制をどのように考えているのか伺います。  以上、演壇での質問を終わり、皆様のご答弁をよろしくお願いいたします。ご清聴、ありがとうございました。=(降壇)= 3 ◯議長(井上重久君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 4 ◯市長(田上富久君) 市民クラブ、西田実伸議員の質問にお答えします。  1点目の市長の政治姿勢についての(1)4期目の任期折り返しに当たる反省と抱負についてお答えします。  私が長崎市長という重責を担わせていただいてから14年余りが過ぎました。この間、私たちがいる時代を変化の時代と捉えて、変化を先取りして自ら変化していくため、次の時代に向けてハード・ソフト両面で準備を進めてきました。この作業は1年や2年でできるものではなく、成果や効果がすぐには見えにくい面がありますが、市議会、経済界、地域の皆さんなど、多くの分野の人たちとともに時間をかけて取り組んできました。  また、1期目の最終年度、平成22年度に策定した第四次総合計画で掲げた個性輝く世界都市、希望あふれる人間都市という目指す都市像に向かうために、特に3つの進化が必要と考え、これまでそのための取組を進めてきました。  1つ目は、雇用と暮らしを支える基盤をより強くするため、経済を進化させるという点です。その進化に向けて、私や知事、経済界のトップなどで構成する長崎サミットを設置し、この中で設定したテーマに産学官で連携して取り組んできました。特に観光に関しては、交流の歴史に培われた長崎の多くの個性を生かし、交流人口の拡大による経済活性化を図るため、2つの世界遺産の登録や出島表門橋の架橋をはじめとする長崎の歴史や文化を生かしたまちの魅力向上や、出島メッセ長崎をはじめとする国内外の訪問客受入れのための基盤整備を進めてきました。また、民間主導の観光地域づくりにより交流の産業化を進める体制として長崎版DMOの確立を目指してきました。産業分野では、地域経済の継続的な発展に向けて、既存産業の強化に加え、オープンイノベーションの推進、スタートアップ支援の2つのアプローチにより新たな産業を生み出す動きも進めています。  2つ目は、50年、100年先のまちの形の基盤をつくるため、まちの形を進化させるという点です。ネットワーク型コンパクトシティ長崎の実現に向け、高速道路をはじめとする幹線道路の整備促進や建物容積率の緩和など多くの事業に取り組んできました。また、都心部の都市再生を戦略的・総合的に推進するため、陸の玄関である長崎駅周辺の再整備、母屋に当たるまちなかでは、まちぶらプロジェクトをそれぞれ前進させるとともに、海の玄関、松が枝国際観光船埠頭の2バース化にも進展が見られました。  3つ目は、全員プレーヤーでまちを支える新たな基盤をつくるため、まちを支える仕組みを進化させるという点です。長崎のまちづくりのルールを定めた長崎市よかまちづくり基本条例を制定し、住み慣れた地域でこれからも長く住み続けられるようにするために総合事務所など行政サテライト機能の再編成を行うとともに、地域コミュニティの新しいしくみづくりや地域包括ケアシステムの構築などを行いました。  これら3つの分野の進化は、未来の長崎の基盤となるものです。これまでの議論と取組が長い年月を経て、やっと形になってきたものと考えています。一方、人口減少対策については、急激な人口減少に歯止めをかけるため、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定するとともに、令和元年度からは、特に若い世代を意識した中で、選ばれるまちになることをテーマに掲げ、新しい6つの重点プロジェクトとして強化しています。しかしながら、これらの取組は成果や効果がすぐには見えにくいため、現時点では人口減少のスピードを遅らせることが十分できていない状況です。令和3年度は第五次総合計画のスタートに向けた年です。第四次総合計画で掲げたつながりと創造で新しい長崎へというまちづくりの基本姿勢はこれからますます重要性を増していきます。第五次総合計画においてもこの基本姿勢を貫きながら、コロナ禍により顕在化した社会の弱点や変化する価値観への対応、進歩するテクノロジーの活用、持続可能な世界の実現などの視点を重視した自律性のある都市経営に挑戦していきたいと考えています。  今後数年間は出島メッセ長崎の開業や西九州新幹線の暫定開業、新市庁舎の開庁などに加え、民間主導の長崎スタジアムシティの整備など、まちの形が大きく変わります。また、地域コミュニティのしくみなどのまちを支える仕組みづくりも着実に進んでいます。ハード・ソフト両面で進めてきた次の時代のまちの基盤づくりが次々と形になり、これからはそれらを完成させていくとともに、いよいよその基盤を生かす段階です。市議会の協力をいただきながら多くの皆さんと一緒に築いてきたこれらのまちの基盤を舞台として、市民や地域、民間企業などの様々な主体がつながりを深め、おのおのの強みを生かして協働していくとともに地方分散・地域主体の流れをチャンスと捉え、長崎市の持つ魅力を効果的に発信し、住む人も訪れる人も幸せなまちの実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 5 ◯教育長(橋田慶信君) ご質問の2点目、教育行政についての(1)本市の小中学生のヤングケアラーの実態についてお答えいたします。  本来、大人が担うと想定されるような家事や家族の世話などを日常的に行っているヤングケアラーに対する認知度は、議員からもご紹介ありましたように、必ずしもまだ高いとは言えない現状にあります。今後、ヤングケアラーの実態を正確に把握し必要な支援につなげるためには、まずは教職員や子どものヤングケアラーに対する認知度を高めることが必要です。厚生労働省、文部科学省は令和4年度からの3年間を認知拡大のための集中取組期間と位置づけ、中学生、高校生の認知度を5割とする目標を掲げています。長崎市といたしましても、ヤングケアラーの子どもの状況、実態把握やサポートの仕方などを内容とした研修会を実施することなどによって、教職員へのヤングケアラーの概念の周知を行う必要があると考えております。また、ヤングケアラーは家庭内でのデリケートな問題であり、本人や家族に自覚がないことも多いことから、表面化しにくい構造になっているとも言われます。日頃からの子ども本人の観察や保護者面談や各種行事など、保護者が学校に関わる様々な機会において、教職員がヤングケアラーの特性を踏まえた上で接することができるよう指導してまいりたいと考えています。  次に、(2)授業目的公衆送信補償金制度とICT教育についてお答えいたします。  授業目的公衆送信補償金制度は、営利目的でない教育機関において、補償金を支払う代わりに新聞や小説、辞書、絵画、地図、楽譜などの著作物をインターネットを介して送信できることを定めた制度です。これまでも教育機関が授業に使用するためであれば、紙媒体での著作物の配布は無許諾で認められていましたが、同じ著作物でもインターネットを通して送信するとなると個別に著作権者の許諾を得なければなりませんでした。今年度から本格実施するGIGAスクール構想で、学習者用コンピューター等のICT機器の活用が進むことにより、ほぼ全ての学校がインターネットを介して教材等の送信を行うことが想定されることから補償金支払いの対象となります。本制度は、教育現場が著作物利用を萎縮せず、優れたコンテンツに基づくICTを活用した教育を進めていくための基礎となる制度となります。なお、本制度は当初、令和3年5月より施行されることとなっていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うオンラインでの遠隔授業等のニーズに緊急的に対応するため令和2年4月28日に施行されています。補償金額については、令和2年度に限って無償とされ、令和3年度より補償金の支払いが必要となったことから、令和3年度当初予算に必要な経費を計上しております。この経費について、議会に対して説明を行っていなかったということに関しましては、制度が変わって初めて補償金が発生する、それから長崎市がICT環境の整備を進めているという中にあっては、私ども委員会において資料等を提出をした上で、しっかり説明をすべきであったと反省をしているところでございます。補償金額については、その年度の5月1日時点に在籍する児童生徒数を基に算出することになっており、現在、申請手続を進めているところです。  今後も学習者用コンピューター等ICT機器等を活用した教育の推進を図ってまいります。  以上でございます。 6 ◯建築部長(山北 守君) ご質問の3点目、住宅行政についての(1)日見地区市営住宅の変遷についてお答えいたします。  日見地区の市営住宅のうち、今回、団地の更新を進めておる範囲には4団地44棟854戸あり、築50年以上経過している建物もあることから、施設の老朽化による機能低下が進んでいます。長崎市では今後、多くの市営住宅が更新時期を迎えることから、円滑な更新が行えるよう、長崎市公営住宅等長寿命化計画において築年数に応じた建て替えと戸数の縮減・維持を図る今後20年後の目標と方針を定めており、この計画に基づき日見地区の4団地も更新を進めることとしております。まず、築40年以上経過している日見大曲住宅日見大曲アパートのうち4号棟を除く3棟、宿町アパートについては計画的な建て替えと同時に戸数縮減を図り、戸数の約5割減を目指すこととしております。築30年から39年の宿町第2アパートについては浴槽、洗面所、台所の3点給湯化や浴室改修など住宅の質の向上を図り、戸数の約3割減を目指すこととしております。築30年までの日見大曲アパート4号棟は適切な維持補修を行ってまいりたいと考えております。  このように、日見地区の4団地については、入居者の皆様のご意見をお聞きしながら、安全安心で快適な住環境で暮らせるよう団地更新を進めてまいりたいと考えております。また、4団地の今後の更新計画により集約建て替え後に跡地が発生する場合には、事業の進捗に合わせ市役所内部での活用を検討し、連合自治会や地域コミュニティ連絡協議会などの地域の皆様に説明を行いながら、土地の活用について検討してまいります。  以上でございます。 7 ◯土木部長(松浦文昭君) ご質問の4点目、稲佐立体交差の平面化についてお答えいたします。  一般国道202号の宝町交差点から稲佐橋方面へ向かう区間は、JR長崎本線や並行して走る市道をアンダーパスする立体交差の構造となっております。このような中、長崎県において、JR長崎本線連続立体交差事業の事業化に合わせ、道路交通の円滑化や沿道利用の促進などを図るため、市道と平面交差する構造に変更することとし、連続立体交差事業などの関連事業とともに、都市計画説明会等の手続を経て、平成20年に都市計画の変更を行っております。その後、令和2年3月に鉄道施設が高架に切り替わったことから、稲佐立体交差部の工事に着手するため、同年6月に平面交差として信号機は設置しない、交差する市道は従前の一方通行から相互通行とし、宝町公園付近で国道へ合流しないとした計画案をもって地域の皆様への説明会が開催されました。その中で、信号機がつかないことで、人や車が南北方向に通れなくなることや一方通行が相互通行になること、さらには平面化後の雨水排水対策に対し懸念が示されたため、一旦、工事着手を見送ることとなりました。その後、長崎県において、地域のご意見等を踏まえるとともに、警察との協議を行うなど計画案を再検討し、今年4月に平面交差部に信号機を設置する、平面交差部から宝町公園までは一方通行のままとし従前どおり国道へ出れるようにする、それ以外の区間は相互通行とするなどとした見直し案を提示し、地域の皆様と意見交換が行われました。その中で、浸水対策のことを考えれば立体交差のままがよい、市道区間に一方通行と相互通行が混在すれば危険であるなどの意見が出され、地域の皆様のご理解をいただくまでには至りませんでした。その後、今月23日と25日に改めて地域の皆様との意見交換が行われ、立体交差のままとする案も示しながら平面化案の効果や問題点などが説明され、あわせて長崎市から浸水対策を説明したところ、平面化後の浸水対策や南北方向に横断歩道が設置されないことなどに対する様々なご意見をいただいたところです。  今後も長崎県において稲佐立体交差の平面化についてこれまでいただいたご意見等を踏まえ、地域の皆様のご理解がいただけるよう引き続き、検討が進められていくこととなっております。  以上でございます。 8 ◯総務部長(柴原慎一君) ご質問の5点目、指定管理者制度についての(1)モニタリングの在り方についてお答えいたします。  長崎市におきましては、公の施設の管理に当たり、民間の能力やノウハウを活用することで、市民サービスの向上や行政コストの削減等を図るため、積極的に指定管理者制度の導入を進めてきており、令和3年4月1日現在で226施設において指定管理者による運営を行っております。その運営に当たりましては、地方自治法において公の施設の管理の適正を期するため、指定管理者に対して管理の業務または経理の状況に関し報告を求め、実地について調査し、または必要な指示をすることができるとされていることから、制度導入後、段階的にモニタリングを実施してきたところであり、平成19年度は事業報告書の提出や利用者アンケート実施などモニタリングの内容を示しているだけでしたが、平成21年度からは確実にモニタリングを実施するための統一的な基準を設けたところでございます。具体的には、公の施設の所管所属において、現地調査及び聞き取り調査により事前の計画どおり事業が実施されているか、業務を実施するための適正な人員配置がなされているか、また、アンケートにより利用者の意見等を把握しその結果に基づき改善を行っているか、そのほか、利用人数、施設の維持管理、収支の状況等について、指定管理者から提出された事業報告書の内容を確認し、必要に応じて指定管理者に対し改善措置を講じるよう指示を行うこととしております。  しかしながら、一部の施設について、指定管理者が行う市への届出や施設の管理方法に不備があったにもかかわらず、所管所属のモニタリングにおいて的確な評価が行われていない実態がございました。その要因といたしまして、制度導入から17年が経過する中で、職員が所管する公の施設の現状や実態を十分に把握していないこと、また、長崎市が指定管理者と一体となってサービス向上に努めていくという基本的な制度の趣旨への職員の理解が不足していることから、モニタリングを行う際にどのような視点で運営内容をチェックすべきかについて意識が至っていないことがあると考えております。  そうしたことから、今後は指定管理者制度に係る職員研修を定期的に実施していくこととし、所管施設の状況について十分に把握することや、指定管理者と共に施設の効用を高めていくという制度の目的についての理解を徹底するなど、職員が制度自体を十分に理解し運用することができるよう取組を強化してまいりたいと考えております。  また、モニタリング自体についても、より効果的なものとなるよう具体的な確認方法や指定管理者との協議の在り方など改めて検討を行うことにより、利用者サービスを向上させるという制度の目的が達成できるよう指定管理者と一体となって、よりよい運営を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 9 ◯23番(西田実伸君) それぞれのご答弁ありがとうございました。まだまだもう少しお互いの論議を交わしたいので、自席より質問並びに要望をさせていただきます。順としては、市長、最後のほうにお願いします。  まず、2点目の教育行政について、本市の小中学生のヤングケアラーの実態について再質問を行います。  政府のプロジェクトチームの報告では、先ほどご答弁にあるように、ヤングケアラーは家庭内でのデリケートな問題であること、本人や家庭に自覚がないといった理由から、支援が必要であっても表面化しにくい構造となっています。支援を行うに当たっては、まず、福祉、介護、医療、教育などといった様々な分野が連携し、アウトリーチによる顕在化しがちなヤングケアラーを早期に発見することが重要です。  長崎市もヤングケアラーの支援を行うには、こども部、教育委員会、福祉部、市民生活部、そして各総合事務所などの連携が必要と考えます。他都市では、既にヤングケアラー専門窓口も開設する準備も行っていますが、長崎市も今後ヤングケアラーに関わる部内連絡会議などの専門窓口を設置する考えはないでしょうか。 10 ◯総務部長(柴原慎一君) 再質問にお答えいたします。  ヤングケアラーにつきましては、学校に相談がもたらされ対応するケース、あるいはネグレクト、DVなど、そういった視点からの相談もあろうかと思います。そういったことから、今、議員ご指摘されましたように、教育委員会だけでなく、こども部、市民生活部、そういった複数の部局がそこに関与していくことになろうかと思っております。  そういったことから、その連携はもちろんのことですが、やはりそういったヤングケアラーとそれに関わる方々に分かりやすい体制、仕組みというのが非常に大事になってこようかと思います。また、加えまして、認知度を高めていくと、認識度を高めていくということも必要になってまいると思いますので、そのためにどういった体制あるいは窓口の設置など、望ましい形になるのかということについて今後研究を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 11 ◯23番(西田実伸君) 通告なしのご答弁ありがとうございました。前向きなご答弁だと判断いたします。  このヤングケアラーに対しましては、もともとはこども部が主体だと私は思いますけれども、教育関係でやはり教師の皆さんが子どもたちと直接関わるということで、今回は教育委員会のほうに焦点を当てさせていただきました。  ヤングケアラーとは、大人が担うような家事や病気または障害がある方への介護を日常的に行っている18歳未満の子どもを指します。自由な時間が取れず、学業や進路に影響を及ぼすことなく健全な発育や人間関係の構築を阻む周囲の無理解や思春期による羞恥心などから、家族介護の窮状を外部に伝えられず孤立する子どもたちが多いとされております。  どうか、先ほど窓口も今後連携してつくっていただくということですので、これからの取組を十分にしていただいて、そのような子どもたちがないような状況にしていただきたいと思います。  次に、2点目、授業目的公衆送信補償金制度とICT教育についての再質問ですが、補償金の支払いにつきましては、先ほど、令和3年度当初予算に必要な経費を計上したというご答弁がございました。所管の教育厚生委員会ではこの制度に関する内容や予算の説明は一切ありませんでした。私は同じ委員会なので、ひどく手を抜かれた、何かばかにされたような感じがいたしましたが、議会に説明する必要を感じなかったのか。そこのところをもう少しと、それから教育長、この補償金がどれくらいというのは、通告していませんけど、ご承知でしょうかね、子どもたちは幾ら払わなければいけないというのは。よろしくお願いします。 12 ◯教育長(橋田慶信君) 再質問にお答えいたします。  まず、補償金額でございますが、昨年の12月に文化庁の長官から認可が行われております。それによりますと小学校120円、中学校180円、高等学校420円ということになっています。小中学校の特別支援のクラスに通う子どもたちはそれぞれ半額というようなことになっています。これで計算しますと、長崎市においては小学校において235万円程度、それから中学校においては166万円、高等学校において32万円程度と、合計で430万円の予算、補助金額が必要となっているものでございます。この金額を当初予算に計上させていただいたところなんですが、ご指摘のとおり、これを委員会において説明をしてなかったということは、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、この制度が今年から有償になるのは初めてということでございます。それから、GIGAスクールのICT機器の整備が進んで、当然今後必要になってくる経費であることを考えると、今回、委員会資料の中でGIGAスクールについての資料も提出をしてご説明をしておりますので、その中に、この項目も入れてご説明すべきであったということで、反省をしているところでございます。  以上でございます。 13 ◯23番(西田実伸君) 教育長をいじめる気はないんですけれども、今回取り上げたのは、そういう内容を含めて、2月議会で、ご承知のとおり学校がプログラム著作権を侵害して裁判となったでしょう。そのときに長崎市は相手側に多額の解決金を払い、教育長は議会に陳謝されました。議会は著作権に関わる解決金の予算や条例を可決いたしました。そのような問題があった中、当初予算を審議する2月議会で、子どもたちや現場の教職員に関わる著作権関係のこの補償金制度を議会に説明しなかったということが私は理解できなかったんですよ。ああいう著作権に対して、市は払わなくてはならないお金まで払った。教育長は部下のことでしょうけれども、代表して頭を下げられた。そうしたら、教育委員会における職員の皆さんはもう少し緊張感を持つべきじゃないかなと思って、今回質問させていただきました。  今後、教育関係では学校の適正配置もあるでしょう。給食センターの問題もあるでしょう。校舎の建て替え、また、今さっき言ったICT教育もしているじゃないですか。そういう中で、もう少し緊張感を持った対応をしていただきたいというのが、私の本当の要望ですが、何か見解でもありますか。 14 ◯教育長(橋田慶信君) 再質問にお答えいたします。  まさに今、議員ご指摘のとおりかと思います。私ども、毎日現場では教職員が子どもたちと向き合いながらしっかり子どもたちを育んでいくというところでございます。事務局のほうもしっかりとした緊張感を持って、それらの期待に応えられるようにやってまいりたいと考えております。  以上でございます。 15 ◯23番(西田実伸君) ありがとうございます。ぜひ、皆様の後ろには子どもたちや教職員がいるということだけ忘れないように、しっかりと教育の問題を今後していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。  次に、3点目の住宅行政についての日見地区市営住宅の変遷です。  長崎市公共施設の適正配置基準で、市営住宅の考えについては、都市周辺部及び地域拠点の市営住宅は適正な管理戸数を維持、その他の地区については地域コミュニティが維持できるよう住宅需要や民間の動向を踏まえた上で管理戸数の縮減を行うとして、310戸ほどの削減を明記しております。日見地区もその対象であり、ほかの地区も同じような計画が進んでいくと思われますけれども、住宅の住人にとっては住み慣れた場所を変わる、生活環境も変わる、隣人も変わるなど、心配が増大すると思っております。特に、長崎市は地域コミュニティを推進しており、日見地区の自治会加入率も現在いろいろな問題を抱えておりますけれども、この地域コミュニティを推進するに当たりまして、このような住宅問題に対してどのように考えているのか、お考えをお聞きしたいと思います。 16 ◯建築部長(山北 守君) 再質問にお答えいたします。  まず、入居者の不安というのがまず1点目にあると思うんですが、建て替えの団地の中に6自治会ございまして、基本的にはやはり自治会自体が地域コミュニティの核であると私も思っていますので、その自治会をベースに建て替えのやり方というのを考えていくべきだろうと考えておりますが、今回、日見地区については、やはり集約移転という形で、1棟の中に1自治会という、要は顔なじみの方が同じような環境のところに戻ってくるというのはちょっと厳しい部分がありますので、そこら辺はやはり地元の方々、入居者の方々、そこの自治会の方々とご相談さしあげながら進めていきたい、進め方も検討したいと思っております。  それから、全体のまちづくりの中での、やはり地域コミュニティ連絡協議会の準備会のほうも日見地区でも進められておられると思うんですが、その中でもやはり住宅問題というのも大きく課題として上げられております。若い人たちがやはり住むような住宅が欲しいとか、そういう問題もございます。そのコミュニティとか連合自治会を含めて、地域全体の方々に対してもやはりこういう住宅、日見・大曲地区の今度の更新についてはこういう計画で進めていきますよというお話も、まちづくりとして情報を提供しながら、なおかつ当住宅に住まわれている入居者の方々の心配にも対応できるように、要はとにかくお話をしながら進めていきたいと考えております。  以上でございます。 17 ◯23番(西田実伸君) 考えは大体分かりました。やはり心配は心配なんですよね。どうなるかということと、うわさだけが先走ってしまって、このまちがどうなるんだろうかというのが、住んでいる方々の本当の心配だと。これは今からいろんな地域でも出てくると思いますので、どうか把握されて、このような、特に地域コミュニティに関することについては総合事務所などと連携しながら行っていただきたいと思います。  ちょっと質問するんですが、たしか日見地区団地には空き家を利用して大学生を入居させていると思うんですよ。この政策空き家を活用した短期的な利用活用実験というのをやられているんですが、今回、この棟にも対象になっているみたいなんですが、今後どうなっていくんですかね、日見地区のこの政策空き家。大学生の対応。教えてください。 18 ◯建築部長(山北 守君) 再質問にお答えいたします。  令和2年度から日見アパートの8号棟の2室を使って改修して、長崎総合科学大学の学生に住んでいただいております。その目的の1つといたしましては、若い人たちの好まれる間取りという住宅とはどういうものかとか、若い人が地域活動、例えば自治会活動に参加したときにどういう効果があるかというのを検証するために、短期間でございますが入っていただいております。その結果、地域コミュニティの中で若い人たちというか大学生が草刈りなんかにも積極的に参加して、自治会長からもお褒めの言葉をいただいているところでございます。  ここについては、やはり建て替え計画自体を進めようとしておりますので、短期的という中で、建て替え前にこの契約自体は終了するような形になるんですが、ただ、ほかの団地においても政策空き家的なところもございますので、そういうところを使っていくとかいう形でやっていきたいと思いますし、今後については、前回2月の条例の中で新規就労者とか移住者についても、政策空き家を使わせてもらいながら、まちづくり、コミュニティの貢献なんかにもつながっていきたいと考えておりますので、これについては政策空き家を、ここの日見地区自体は政策空き家というか建て替えるのでなくなりますが、その周辺の政策空き家があるところについてはそのような活用も考えていきたいと考えております。  以上でございます。 19 ◯23番(西田実伸君) ありがとうございました。いい取組と私は思っていますので、これは継続していただきたいと思います。そして建て替えのときには若い人たちが集まるような、その対策に対して集まるような、これからのいろんな取組をやっていただきたいと思います。それから、先ほど言いましたが、市営アパートに住んでいる皆さんには十分な説明を今後ともお願いしたいということで要望に代えさせていただきます。  次に、稲佐立体交差の平面化について質問いたしますが、先ほどの答弁で地域の方々は平面化に理解を示していないとのことでしたが、その1つに平面化後の雨水排水対策に懸念があるということで、県は工事着手を見送ったと言われております。そのことに関して、上下水道局として、この雨水排水対策についてどのような対策をしているのか伺いたいと思いますが、よろしくお願いします。 20 ◯上下水道局長(野瀬弘志君) 再質問にお答えいたします。  現在、稲佐立体交差周辺へ降った雨の一部は、地盤の高低差によりアンダーパスに流れ込み、ポンプによって馬込川へ排水されております。しかしながら、大雨時などにはアンダーパスに流れ込んだ雨水が一定の量を超えるとポンプの排水能力で対応できずに浸水し、度々車両通行に支障を来している状況でございます。  議員ご指摘のように、このアンダーパスが浸水することによって家屋への被害が軽減されていると思われている地元住民の方もおられる状況でございます。このような課題を解決するため、上下水道局では平成12年度に尾上町、幸町、宝町を含む中部第三排水区の事業認可を取得し、今回、稲佐立体交差部の平面化にあわせ、幸町、宝町周辺地区の浸水対策を実施したいと考えております。1点目として、国道202号が平面化されることから、道路側溝による河川までの自然排水が可能となります。馬込川に排水する既設側溝の断面を大きくするなどの改修を行うことにより、排水能力が1.4倍へと大幅に改善する計画といたしております。2点目として、大潮の満潮時には、河川から側溝への逆流を防止するため、河川放流口に逆流防止蓋(フラップゲート)を設置し、潮位による浸水を防止することといたしております。また、3点目として、大潮の満潮時に大雨が重なり、フラップゲートからの排水能力が低下する際は、雨水貯留管の容量800立方メートルへ流れ込む構造とし、貯留管からポンプにより強制的に河川へ排水することで、大潮の満潮時のピーク2時間の浸水を防ぐ対策を計画いたしております。これら3点の効果について、国庫補助要件の最大値となる10年確率の降雨強度を採用し、浸水シミュレーションを行いましたが、幸町、宝町周辺地区の浸水被害は発生しないものとなっております。  現在、地元住民の方々との意見交換会では、稲佐立体交差の平面化について様々な意見をいただいております。今後とも地元住民の方々の意見を十分にお聞きし、県と協力を取りながら浸水対策を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 21 ◯23番(西田実伸君) 答弁ありがとうございます。  今のご答弁は、アンダーパスを埋めた場合の答弁と解釈してよろしいんですかね。 22 ◯上下水道局長(野瀬弘志君) 再質問にお答えいたします。  現在の計画においては、アンダーパスを埋める、平面化するという計画を主に考えております。そういった前提での雨水対策ということで申し上げたところでございます。  以上でございます。 23 ◯23番(西田実伸君) それでは、埋め立てたという形でご質問いたします。  アンダーパスを埋めた地下の底辺のとこに800トンの貯水管を設置して、そこから排水するというご答弁がありました。そこから排水するのは、きっと馬込川のほうに排水していくと思いますけれども、大雨になったら、馬込川の流れる圧力、そしてポンプが排水する力、圧力ということを考えたときに、幾らポンプで押し出しても、その浸水対策をこのポンプで解消できるかどうかということを質問いたします。 24 ◯上下水道局長(野瀬弘志君) 再質問にお答えいたします。  議員ご指摘のとおり、排水できる河川との圧力、これは十分に念頭に置く必要があろうかと思います。したがいまして、既設ポンプからの排水につきましては、ポンプ能力を有効に活用できるように、平面化に合わせて、新たに馬込川までの専用の配水管を設置し、直接放流をすると。その中で、今、議員がご指摘のあった河川からの圧力、これを軽減するようなこともあわせて、しっかり考えて設置したいと考えております。  以上でございます。 25 ◯23番(西田実伸君) 分かりました。ポンプ能力は十分ということで判断していいんですね。  しかし、今は県の方向は平面化する、または現状維持という2案で何かやっているそうですから、ここから先は、私は別に見解は言いたくないんですけれども、要は長崎市がどっちになっても、ちゃんと仕事ができると、特に浸水対策、水害対策は地元の方が大変気にしておりますから、もう一度聞きますが、それはどっちになっても大丈夫ということでいいんですね。 26 ◯上下水道局長(野瀬弘志君) 再質問にお答えいたします。  現在、地元の皆さんの意見を聞きながら県と共に進めていくと。いずれにいたしましても、現在は平面化ということで先ほど申し上げましたが、平面化しない場合においても雨水については課題があるということで考えておりますので、私どもとしてしっかり対策を取っていきたいと考えております。  以上でございます。 27 ◯23番(西田実伸君) ぜひよろしくお願いいたします。  あともう1つ、ラクダのこぶじゃないけど、アンダーパスの稲佐山側の出口と、それから稲佐橋のほうの出口と、稲佐橋側の浦上川の高さを比べた場合に、アンダーパスから出たところの高さがラクダのこぶですか、マウンドになっているために水がたまりやすいんだというお話も聞いておりますが、このこぶがなければ、もう下に流れていくわけですよね。平面でもどこかに流れるわけです。このマウンドと皆さん言っているようですが、これは削る気があるんですかね。 28 ◯上下水道局長(野瀬弘志君) 再質問にお答えをいたします。  議員ご指摘の幸町バス停付近のへこんだところ、ここは雨水排除の観点からも、へこみの部分にはどうしても雨水がたまるといった構造でございます。ここはやはり課題であると考えております。これ、道路の平面化に合わせて凹凸の解消を道路管理者である長崎県のほうに現在お願いをしているところでございます。継続して雨水排水の観点から長崎県のほうにお願いをしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 29 ◯23番(西田実伸君) ぜひよろしくお願いいたします。あとは地元の住民の方と十分に協議していただいて、方向性を探っていただきたいと要望させていただきます。
     次に、モニタリングの在り方について再質問をさせていただきます。  少し読み上げますが、モニタリングは、指定管理者が制度の目的に沿って、また提案された内容どおりに適切に運営をしているかどうかモニタリングを実施し評価することは非常に重要であり、このことが制度全体を支えていると考えております。モニタリングの方法については、議会の意見などを踏まえ、見直し、改善に取り組んできました。特に平成21年度からは、大幅な見直しを行い施設管理、人員配置、会計処理の3つの側面において5段階のチェックリストを作成し、評価を実施しております。今後は、施設の機能、規模など、特性に応じたモニタリングを加味するなど、評価基準に沿ったモニタリングになるよう見直しを行っていく必要があると考えております。今、読み上げたのは、2010年6月議会で指定管理者制度の質問に対しての当時の総務部長の答弁なんですよ。答弁でも分かるように、理事者側もモニタリングの重要性、必要性を当初はうたっているわけです。指定管理者制度にはメリット、デメリットがありますけれども、全てがそれだとは申しませんけれど、今現状、私が思うには指定管理者制度が自治体に代わって公の施設を管理するので、自治体職員は運営の意識を持ちにくくなり、導入当初の内容も分からないような危険性が出てきているのではないかと心配しております。それは、次の指定管理者制度を導入していくに当たって、ものすごく影響してくるのではないかと私は思うんです。すなわち、このデメリット状態に今入っていると感じております。  さて、答弁の中で、現在のモニタリングがより効果的になるよう具体的な確認方法や指定管理者との協議の在り方などを見直すとありました。どのような見直しを行うのかご答弁ください。 30 ◯総務部長(柴原慎一君) 再質問にお答えいたします。  指定管理者制度につきましては、指定管理者であられる事業者の皆さんはその事業計画に沿って施設を適切に運営、その機能の効用を高めるようにという努力されていると私は思っております。その点については感謝申し上げたいと思っております。ただ、一方で、職員がやはり時間の経過によって、なかなかそういった視点、効用をともに高めていくという視点が欠けているということはあろうかと、これは先ほど答弁させていただいたとおりでございます。  今後の検討につきましては、まだ具体案は持ち合わせておりませんけれども、やはりこれは当然のことですが、仕組みと運用が十分に機能しているのかということをしっかり確認できるような施設マネジメントの視点を取り入れた見直しを行ってまいりたいと考えておりますし、加えまして、議員おっしゃいましたように、この指定管理者制度は、ずっと議会の皆様のご指摘、ご意見をいただきながら改善を図ってまいりましたので、平成21年度のときの見直し、そのときの考え方についても職員にしっかり浸透を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 31 ◯23番(西田実伸君) 総務部長、ぜひお願いします。まだ言いたいんですが、時間がないので、この程度にさせていただきますが、きっとよくなるように要望させていただきます。まず、職員に初心に返れということをぜひ言っていただきたいと思います。  最後に、市長に。構えなくてもいいんですけれども、実は市長の政策を私は評価はしております。ずっと14年間お付き合いしてきたからですね。でもちょっと話は変わりますが、東京オリンピックが今からあります。それで、市長、覚えとんなっですかね、1期目のときに、2020年オリンピックの共同開催地を長崎市と広島市に持ってくるんだという、すごいことを言うなと思ったんですが、ああいう意気込みの中からスタートしていたんだろうと思うんですよ。それで、議会も一緒にやってきました。ここまでは褒め言葉ですけど、実は今回の新型コロナウイルスの関係で、いろんな行事があるわけですよね。そうしたら、我々としての代表は議長ですが、いろんなものに議長を呼ばれていらっしゃらない。特に私は出島メッセ長崎に呼ばれなかったことが一番悔しいんですよ。私たちはいろんな形で、住民投票も越えてやってきました。なぜそういうことがあったのかと。市長は本当に議会と連携を取りたいのかということが疑問にあるんですが、もう時間がありませんが、ちょっとお心をお聞かせください。 32 ◯市長(田上富久君) 西田議員の再質問にお答えいたします。  特に出島メッセ長崎に関しては、様々な議論の経過を経て今日に至っています。その中では、もともとの素案に対していろんなご意見をいただいて、それをまた改善させながら、そして磨きながら、案に育てて、そして今、建設に至っているという状況があります。そういう意味では、まさしく議会の皆さんと一緒になって進めてきた事業であり、今後もそういう意味ではこれをいかに生かして、長崎の活性化につなげていくかという点についても、議会の皆さんと一緒に議論をしながら、また振興を図っていきたいと思っております。  そういう意味では、昨年、1年前のイベントに議長にお声をおかけしなかったといった失礼な事案がありました。今後、建設の途中についてはいろいろご覧いただきながら工事を進めておりますけれども、今後とも、そういった意味では、ぜひ一緒になってあの施設をいかに生かすかという点に力を尽くしていければと思っております。  以上です。 33 ◯議長(井上重久君) 休憩いたします。  午前11時10分から再開いたします。           =休憩 午前11時1分=           ~~~~~~~~~~~           =再開 午前11時10分= 34 ◯副議長(岩永敏博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。1番竹田雄亮議員。       〔竹田雄亮君登壇〕 35 ◯1番(竹田雄亮君) 自民創生の竹田雄亮でございます。  昨年の2月定例会以来1年4か月ぶりの一般質問となりますが、この間、皆様ご承知のとおり、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって世界中の方々が本当に大変な思いをされており、本市においても市民の皆様のお仕事、学校、日常生活などあらゆる場面で多大なる影響を被られているところでございます。まずもって新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。また、現在罹患されている方々、不安な状況で日々を過ごされておられる方々に心よりお見舞いを申し上げます。そして、そのような状況下にあってその最前線に立ち新型コロナウイルスと闘っておられる全国の医療従事者をはじめ保健・感染防止にご尽力されている関係者の皆様に改めて敬意と深い感謝を申し上げます。  それでは通告に従い質問をさせていただきますので、市長並びに関係理事者の皆様の明快なご答弁をよろしくお願いいたします。  1.防災について、(1)消防ドローンの導入について。  昨年2月定例会においてこの消防ドローンの導入については質問をさせていただき検討していくとのご回答をいただいたところでありますが、昨年も述べさせていただいたように、ドローンのメリットとしては、被災地の状況を映像にてリアルタイムで伝達が可能、被害状況を幅広く俯瞰し、一度に多くの情報を得ることが可能など、有事においてドローンの持つ機動力は現場状況の的確な把握と初動体制が最重要課題となる災害、消防、救助活動に最適と言われています。実際に平成28年熊本地震や平成29年7月九州北部豪雨では災害現場の状況や被害状況の確認にドローンを導入し大きな成果を上げています。  本市は過去に多くの人命が犠牲となった長崎大水害を経験し、また、全国各地においてもここ数年間で豪雨などによる大規模災害が頻発しており、ドローンの活用が期待されているところです。  そこで、改めて災害現場で消防が活用するドローンの導入について考え方をお示しください。  次に、(2)災害時の指定避難所への電力供給についてお尋ねします。  近年日本では大規模地震の発生や地球温暖化の影響に伴う集中豪雨等の災害が頻発しており、その数は年々増加する傾向にあり、全国的にいつどこで自然災害が発生してもおかしくない状況です。そうした中、2018年の北海道胆振東部地震や2019年の台風第15号により、国内で大規模かつ長期的な停電が発生しました。また、本市においても昨年、台風第9号、第10号において多くの地域で停電が発生したところでございます。  現在政府は電力レジリエンスの推進に力を入れており、昨年6月には災害時の電力インフラのレジリエンスの確保を目的にエネルギー供給強靭化法が成立されました。そういった中で、いざ災害により停電が起こった際に市民の皆様に安全安心に避難をしていただき、また、避難所の中で不自由の少ない形で過ごしていただくために、地域防災拠点となる指定避難所への電力供給は大きな課題であると考えます。  そこで、現在の本市の指定避難所の停電対策について現状をお聞かせください。  次に、2.子育て支援についての(1)コロナ禍における支援についてお尋ねします。  警視庁は本年2月、昨年1年間の犯罪情勢統計を発表し、その中で児童虐待の疑いがあるとして全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の子どもは前年比8.9%増の10万6,960人に上り、統計を取り始めた2004年以降、初めて10万人を超えています。このことには様々な要因があると思われますが、その一部では新型コロナウイルスの感染拡大で在宅時間が延びたことが増加の一因となっている可能性があると言われています。休業や在宅勤務、外出自粛等で子どもと1日中家の中に籠もりがちになる中で、新型コロナウイルスの影響による生活不安や様々な活動を制限されるストレスが子どもにぶつけられているということが懸念されています。また、外出自粛により外部とのコミュニケーションが薄れると、子育ての不安や悩みを抱えていてもそれを相談する場がなくなったり、それに伴い、家庭内の問題は外からは気づきにくくなり虐待が潜在化し、発見が遅れるといったことにもつながります。  そういった問題の対策の1つとして、もちろん新型コロナウイルス感染防止対策はしっかりとやっていただきながら、子どもを持つお母さんたちが外に出るきっかけをつくり、家の外にも、親子の居場所を確保することが大切であると考えます。現在、本市では、コロナ禍において先般の緊急事態宣言下でお遊び会が中止されたり、子育て支援センターが休館となっておりました。緊急事態宣言下においても保育園などにおいては先生方や関係者の皆様が大変なご尽力をしていただき、徹底した新型コロナウイルス対策を行いながら継続して開所をしていただいているところですが、保育園や幼稚園に子どもを預けていないお母さん方はなかなか外に出るきっかけも減り、家に籠もりがちになっている方もおられると伺います。そういった方々の居場所やコミュニケーション、相談の場を確保するためにも、万が一、今後新型コロナウイルスが第5波、第6波と感染が広がり再び非常事態宣言が出されることになっても、保育園等と同様に感染対策を行いながら、継続したお遊び会の実施や施設の開所を検討していただきたいと考えますがご見解をお聞かせください。  次に、(2)乳幼児健康診査の状況についてお尋ねします。  現在本市では子どもの成長に合わせてそれぞれの子どもの発育、発達、栄養状態の確認、先天的な病気や障害の有無の早期発見、そして乳幼児の健康保持と増進を図るため生後4か月、7か月、10か月、1歳6か月、3歳の5回の健康診査を行っておりますがこの乳幼児健康診査は子どもの健康状態を把握できるというほかにも、親が日頃の子育ての中で気になっていることを相談できたり、様々な面での子育ての知識を得ることのできるとても重要な機会であると考えます。特に生後4か月、1歳6か月、3歳の健診は親子に所定の場所に出向いてきていただく集団健康診査であることから行政にとっても多くの親子が健診を受けられることで、その健診結果であったり健診中の様子を見ることで虐待の早期発見や支援が必要な親子を見つけ出すことができる機会でもあります。この時期の子どもの発育はとても著しいものであることからコロナ禍であっても時期をずらすことなく定められた適切な時期に受診をしていただく必要があると考えます。  そこで、コロナ禍での外出自粛等によって受診控えが起こっていないか、現在の受診率がどうなっているかお示しください。また、この乳幼児健康診査は1人も欠けることなく全対象者が受診していただく必要があると考えますが、新型コロナウイルスにかかわらず、毎年一定数の未受診者がいると伺っています。100%の受診を目指すため、受診をされていない方への対策はどうされているかお聞かせください。  次に、 (3)子ども福祉医療助成制度についてお尋ねします。  本市では、子どもにかかる医療費を1医療機関あたり1日800円、月上限1,600円までの負担で済むように医療費を助成する子ども福祉医療助成制度を実施しており、この制度は何かと出費が多く、また医療機関にかかることも多い子育て世帯にとって経済的なことを気にせず安心して我が子に医療を受けさせることができる子育て世帯にとって大変ありがたい制度です。この制度によって中学生までの子どもが小児科や内科、外科等の病院やクリニック等を受診する際には、その窓口で健康保険証と福祉医療費受給者証を提示することで自己負担額の範囲内の支払いで受診することができます。しかし、現在子ども福祉医療助成制度は、整骨院等で柔道整復師が行う施術についても助成の対象とはなっているものの、こちらについては償還払いしか認められておらず、施術を受けた場合一旦全額を立て替えて支払い、後日、市に支給申請書を提出しなければなりません。このことにより保護者の方への金銭的負担や申請の手間がかかってしまっているというのが現状でございます。また、医療費を助成し子育てに係る金銭的な負担の軽減を図るための施策であるのにその申請をするために交通費などがかかってしまうという矛盾も生じています。  そこで、この柔道整復師が行う施術についてもほかの医療機関同様、窓口での手続だけで済む現物給付を可能にするよう制度を変更するお考えがないかお尋ねします。  次に、(4)情報発信についてお尋ねします。  先般、民間の産後をケアする事業に参加されている方々や子育て支援センターの利用者等に対し長崎市で子育てをしている中で感じること、困っていることや求めることについてアンケートを行いました。その中で、長崎の方はとても優しくてバスなどでマタニティマークをつけていたら席を譲ってくれたり、子どもを抱いて立っていたら必ず声をかけてくれる、子育て支援センターやにこにこ学級、すくすく学級、お遊び会など思っていた以上に子育てを応援してくれる環境が整っているなどプラスの意見も多かった反面、プレママカフェやはじめてママの集まりはよく見るが2人目、3人目の子どもがいる母親に向けてのイベントが少ない。バリアフリーに対応していない場所が多くベビーカーを押しながらの移動、活動が非常にしにくいなどのマイナスな意見も多く出されました。その中で最も多かったのが子育て環境が整っているのにあまり情報発信がされていない、あくまでも興味のある方のみ、自分で調べて行動するスタンス、プレママカフェに参加して長崎市の取組を初めて知った、もっと情報を発信していくべき、いろんな支援があるのに調べている人しか恩恵を受けられないものが多過ぎる気がするなどの市から発信される情報量の少なさ、発信の手段についての意見が大変多いという結果でした。また、今年度の長崎伝習所の塾の1つ、長崎Baby・Kids LOVERS塾の第1回塾会議の中でも、同様の意見が多く参加者から出されたところでございます。子育てに関しては本市でも様々な支援策を行っていただいているところで、それを一人でも多くの人に知っていただき利用していただくために、しっかりと情報を発信し周知を図ることは非常に重要だと考えますが、現在の情報発信の取組状況についてお聞かせください。  また、本市では子育て応援情報サイト、イーカオを活用し、そちらにも子育てに関する情報を掲載していただいているところではありますが、このイーカオについても操作性が悪い、情報が探しにくいとの声もよく耳にします。私もイーカオは時々開いてみますが、どうしても他の情報サイトと比べると見にくい、検索しにくい、使いにくいという印象を受けてしまっているところです。イーカオについては、これまでも掲載内容の充実、機能の拡充に努めていただいているところではあると思いますが、まだまだ改善の余地はあるものと考えます。イーカオの今後の運用についてご見解をお聞かせください。  最後に、3.サイバー攻撃への対策についてお尋ねします。  新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策に係る給付などを契機に、日本国内におけるデジタル化の遅れが明らかとなり、国を挙げてDX化推進の重要性が叫ばれるようになりました。国においては本年5月にデジタル改革関連法が成立し、これにより9月に予定されるデジタル庁発足への準備がさらに加速される見通しとなりました。今後デジタル化が進み、行政においても全国的にオンライン手続の流れが加速することが予想されます。このように世の中が便利になる一方で、様々なネットワークへのサイバー攻撃が拡大しており、大きな脅威となっています。本市においても昨年12月には、ホームページの平和・原爆総合ページの一部に不正アクセスによる改ざんが見つかり、同サイトが一時閉鎖されるという事態が発生しました。  今後、デジタル化が進むことで多様化するサイバー攻撃から庁内のシステムやその中に保存される多くの個人情報等を守るため、早期のサイバーセキュリティ対策は必須の備えであると考えますが、現在本市においてはサイバー攻撃への対策についてはどのような仕組みが講じられているかお聞かせください。  以上、本壇からの質問としご答弁を聞かせていただいた後、再質問をさせていただきます。ありがとうございました。=(降壇)= 36 ◯副議長(岩永敏博君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 37 ◯市長(田上富久君) 自民創生、竹田雄亮議員の質問にお答えします。  2点目の子育て支援についての(4)情報発信についてお答えします。  長崎市では、子育て応援情報サイト、イーカオに子育て家庭への支援内容や幼稚園・保育所・放課後児童クラブなどの情報、イベント情報などを掲載し、情報発信に努めています。また、イーカオに掲載している情報を集約した子育てガイドブックを毎年作成し、母子健康手帳を交付する際や子育て支援センターなど、幅広く配布しているほか、母子健康手帳の別冊として、妊娠期から出産後1年間までの子育てに関する情報を掲載した冊子を配付しています。加えて、子育て家庭が必要としているタイムリーな情報については広報ながさきをはじめ、週刊あじさいなど、適宜幅広い情報発信に努めています。イーカオについては、毎年アクセス数が増加しており、令和2年度のアクセス数は29万6,366件で、5年前の平成27年度と比較すると約2.4倍となっています。また、令和2年度に実施した子育て支援アンケートによりますと、就学前児童の保護者で、イーカオの認知度が85.0%となっており、イーカオを利用して満足とやや満足に回答した割合が83.4%となっている状況であることから、一定の認知や情報提供は図られているものと考えています。しかしながら、長崎市の子育て支援については様々な取組を行っていますが、その情報が多いことから、子育て家庭が知りたい情報をうまく得られていないといった状況があることも認識しています。  このような中、今年6月から開始した長崎市公式LINEアカウントでは、子育てに関する情報も発信しており、市民の方が欲しい情報をいつでも、どこでも入手できるようになっています。また、LINEの情報を入り口としてイーカオの関連記事にリンクさせることで、さらに詳しい情報を取得することができ、情報へのアクセスがしやすくなるものと考えています。あわせて、今後イーカオについては利用者からの意見をお聞きするためのパパママモニター制度の導入を行い、利用する方たちの視点に立って必要な情報を分かりやすく周知できるよう適宜改善を行っていきたいと考えています。  市民が必要としているサービスの利用につなげていくためにも、今後ともあらゆる機会を捉えた情報発信に努めるとともに、新たなSNSの活用なども検討しながら分かりやすく効果的な情報発信に取り組んでいきたいと考えています。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 38 ◯消防局長(北村 正君) ご質問の1点目、防災についての(1)消防ドローンの導入についてお答えいたします。  まず、消防ドローンの導入状況につきましては、令和2年4月現在、全国の消防本部の約3割が導入しており、土砂災害や大規模火災における広範囲にわたる情報収集、山岳や海上の救助活動、また出火原因調査など、消防隊や消防車両の進入が困難な場所などにおいても幅広く活用されております。総務省消防庁では、熊本地震や九州北部豪雨などにおいて被災地の応援要請を受け、広域災害へ出動する各都道府県の代表消防本部などに対し災害時に活用できるよう無償貸与による配備計画を進めております。  このような中、今年4月に、これらの広域災害に、緊急消防援助隊として全国各地からの派遣要請を受け、数多くの活動実績がある長崎市に対し配備が決定されたところでございます。配備されるドローンは耐水性や自動操縦機能を備えており、配備までに国土交通省の認定団体による操作研修へ消防職員を派遣して専門的な知識や技術を修得させるとともに、既に配備されている先進都市の活用実績などを研究しながら令和4年4月の運用開始に向けて準備を進めているところでございます。  消防局といたしましては、今後ドローンの配備に伴い、より実効性の高い運用に努め、管内における災害や広域的な大規模災害への派遣要請に対応できるよう消防体制の強化に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 39 ◯危機管理監(山口典昭君) ご質問の1点目、防災についての(2)災害時の指定避難所への電力供給についてお答えします。  私たちの生活において、電気はなくてはならないエネルギーであり、災害時に発生する停電は市民生活に大きな影響を与えるため、その対策は解決すべき重要な課題となっています。長崎市では昨年、台風第9号、第10号において多くの地域で停電が発生し、指定避難所における停電対策が課題となったことから、現在その対策を図っています。具体的な対策としましては、まず、停電時に最も必要である明かりを確保するため、停電直後の避難スペース等の照明として避難所に携帯用のLEDランタンを備えることとしました。また、避難をされる市民の皆様に対しても、避難の際には一時的な停電が発生することを前提に、自助の観点から懐中電灯や携帯電話のモバイルバッテリー等をご持参いただくことを広報ながさきや自治会へのお知らせを通じて周知を図っています。避難が中長期となり、停電の復旧の見通しが立たない場合などにつきましては、拠点避難所に備える中型の可搬式の発電機を活用することや、リース会社やホームセンターとの災害協定に基づき大型発電機や照明機器等の機材を調達するなど、停電による影響を最小限に抑えるための支援体制を準備しています。さらに、昨年度、民間の自動車会社と災害協定を締結し、電気自動車等を指定避難所に配送し、電力供給することも可能となりました。あわせて、公用電気自動車に給電器を備え付け、電力が必要な場所へ移動させ、非常用電源として活用することも考えており、今年度中に、東工場の廃棄物発電を活用し、停電時においても充電ができる急速充電器を整備することとしております。  いずれにいたしましても、災害による被害を軽減するには事前の備えが重要であることから、今後も引き続き市民の皆様の防災意識の啓発に努めるとともに、災害への備えを充実させていきたいと考えております。  以上でございます。 40 ◯こども部長(藤田庄三君) ご質問の2点目、子育て支援についての(1)コロナ禍における支援についてお答えします。  長崎市に対し県独自の緊急事態宣言が発令されました今年5月8日から6月7日にかけて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため不要不急の外出を抑えることや人と人との接触機会を減らす必要があったことから、ふれあいセンターなどの市の公共施設を休館したため、子育て支援センターについても休館することといたしました。また、講座等の市主催のイベントについても、緊急性、必要性が高いものを除きまして、原則中止や延期などとなったことから、地域の民生委員などの方々と協働で実施しているお遊び教室などの子育てに関する講座につきましては、感染リスクを考慮し、オンラインの開催を除き全て中止したところでございます。一方、保育所や放課後児童クラブについては、保護者が働いており、家に1人でいることができない年齢の子どもが利用する施設であることから、国から原則、開所の要請がありましたので、感染対策を行いながら継続して開所したところでございます。  そのような中、子育て支援センターにおいては、休館中においても子育てに不安を持たれている方の支援を行うため、電話やオンラインでの相談を継続して行っております。さらに、気になる家庭に対しましては積極的に電話をかけ、状況を把握するなど負担を軽減するための対応を行っています。その中でも特に心配な家庭につきましては、長崎市に連絡をいただき、市の保健師がその家庭を訪問し支援を行うなどの対応を運営団体と連携して行っています。そのほかにも、長崎市としては外出を控える子育て家庭に対して、悩みに寄り添うため、保健師による保健指導や育児学級・両親学級などをオンラインで実施したほか、親子で楽しめる遊びや赤ちゃんのお世話についての動画の配信を行い、オンラインでの支援を継続しております。  いずれにしましても、再び新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した場合においては、ワクチンの今後の接種状況などを総合的に勘案した上で、子育てに関する講座の実施や子育て支援センターの開所につきましては、その状況を見ながら判断したいと考えております。また、万が一、中止や休館した場合においても、子育て家庭の負担軽減を図るため、オンライン相談など支援ができる体制をしっかりと構築するとともに、長崎市としても必要に応じて運営団体と連携し、適切な支援を行ってまいりたいと考えています。  次に、(2)乳幼児健康診査の状況についてお答えいたします。  乳幼児健康診査は、乳幼児の発育・発達を確認し疾病を早期に発見するとともに、保護者にとっては育児相談ができる重要な機会となっており、長崎市におきましては、母子保健法に規定されている1歳6か月児と3歳児を集団健診で実施し、任意で実施する健診を、4か月児は集団健診、7か月児、10か月児は医療機関に委託する個別健診にて実施しているところでございます。乳幼児健康診査の重要性を踏まえ、長崎市ではコロナ禍でも健診に訪れる方の健康チェックや受診時間の分散、また健診会場の消毒の徹底など感染症対策を十分に行いながら中断することなく実施し、保護者が適切な時期に不安なく受診できるよう促してまいりました。そのため、令和2年度の受診率は、集団健診の4か月児、1歳6か月児、3歳児の平均が97.9%で、医療機関で行う個別健診の7か月児、10か月児の平均が93.3%となっており、令和元年度の集団健診の平均97.7%、個別健診の平均92.8%と比較してもコロナ禍以前と変わらない数値となっていることから、乳幼児健康診査の受診控えはほぼなかったものと考えています。また、未受診者対策としましては、入院や多忙など保護者の都合などにより未受診となっている方に対し、未受診者対応マニュアルに基づき電話、訪問などでの受診勧奨と併せまして、母子の状況把握に努めています。それでも受診されない場合は虐待のおそれもあることから、期限を決めて予防接種の接種履歴や保育所などの出席状況を確認するなど安否確認を行うとともに、安否確認ができない場合は要保護児童対策地域協議会につないで対応することとしています。  乳幼児健康診査は、乳幼児の発育・発達の確認をすることで疾病や障害を早期に発見し、適切な支援につなぐだけでなく、虐待の発生予防や早期発見にもつながることから、今後も未受診者対策を含め、適切な時期に乳幼児健康診査を受診していただけるよう取り組んでまいります。  次に、(3)子ども福祉医療助成制度についてお答えいたします。  子ども福祉医療費の助成につきましては、これまで、所得による制限を設けることなく、対象を中学生まで順次拡大するとともに、支給方法につきましても子育て家庭の利便性を考慮し、煩雑な手続を行うことなく、市内の医療機関を利用した場合、窓口で1日上限800円、月上限1,600円のみを支払う現物給付方式を採用し、子どもの健康保持と子育て家庭の経済的な負担軽減に取り組んでおります。一方、市内の整骨院を利用した場合は、窓口で自己負担分の金額を支払ってもらい、後日、利用者本人から請求していただき、1日上限800円、月上限1,600円を差し引いた額を助成する償還払い方式で助成を行っているところでございます。現在、長崎県下の長崎市以外の自治体においては、乳幼児が整骨院を利用した場合に、利用者は現物給付と同じように助成後の額を窓口で支払い、差額を柔道整復師の団体が直接自治体に請求を行う受領委任払い方式を採用し、子育て世帯への手続に係る負担軽減が図られておりますが、小学生以上につきましては長崎市と同様に償還払い方式での助成となっているところでございます。  長崎市におきましては、乳幼児の実績が年間数件程度しかないことなどから、受領委任払いでの助成を導入していない状況でございますが、今後、整骨院の利用に関する受領委任払い方式の導入に関しましては、乳幼児だけなく、実際の利用頻度が多い小学生以上を含めトータルに考える必要があること、またレセプトの審査依頼先や関係団体と調整を行う必要があることから、総合的に検討を進めていきたいと考えています。  以上でございます。 41 ◯総務部長(柴原慎一君) ご質問の3点目、サイバー攻撃への対策についてお答えいたします。  市民生活に多大な影響を及ぼすサイバー攻撃は様々な方法で行われておりますが、令和2年12月に長崎市で発生した平和・原爆総合ページの改ざんは、ソフトウエアの脆弱性をついた手法によるものと考えております。このウェブサイトを運用しているサーバーには個人情報は保有しておらず、また庁内業務や個人情報を扱うネットワークとは別のものであったため、コンピューターシステムの面での業務への影響はなかったものの、約2日間にわたりホームページを閉鎖することとなり、利用者の皆様にご迷惑をおかけしたところでございます。今回発生したホームページ改ざんへの対応としては、同様の攻撃を防御する仕組みを構築し、セキュリティ対策を強化したところであり、また同様の形態のネットワークについて点検を行い、対応策を講じたところでございます。このようなサイバー攻撃は日々発生しており、自治体で行っているセキュリティ対策を見直す契機となったものが、平成27年に発生した日本年金機構のシステムに対する外部からの侵入による情報漏えい事件です。これを受け、総務省は情報セキュリティ対策を抜本的に強化するため、自治体に対して業務で使用しているネットワークをインターネット、内部事務のネットワーク、マイナンバー利用事務系ネットワークの3層に分離する措置を求め、長崎市もこの対策を実施してきたところです。まず、インターネット接続については、都道府県単位で高度なセキュリティ対策を集中的に施す自治体情報セキュリティクラウドの導入が求められ、長崎市もこれに接続しており、24時間365日サイバー攻撃を監視しております。2つ目の内部事務のネットワークは、行政専用の回線で、高度なセキュリティを施した総合行政ネットワーク、通称LGWANと呼ばれるもので運用をしております。これは、自治体内部や自治体間だけで通信をする閉じたもので、外部からの接続ができないような仕組みとなっております。3つ目のマイナンバー利用事務系(基幹業務系)においては、多くの個人情報を取り扱っていることから、これもLGWANと同様に他の領域との通信をできないように独立したネットワークとすることで、安全性を高めています。  このような中、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、社会経済活動全般においてデジタル化の遅れが明らかとなり、国としてもデジタル庁を設置するなど、今後、様々な分野でデジタル化が加速していくことが見込まれています。長崎市においても、市民の皆様の利便性を高めるため、行政手続のオンライン化などを進めていきたいと考えておりますので、今後も引き続き、サイバー攻撃への対策をはじめとする情報セキュリティの確保に努めてまいります。  以上でございます。 42 ◯1番(竹田雄亮君) 一通りのご答弁ありがとうございました。それでは、理解を深めるため順次再質問をさせていただきたいと思います。  まず、消防ドローンの導入については、消防庁の無償貸与による配備が決定されて、来年度からいよいよ運用が開始されるということで、大変心強く喜ばしいことですし、大いに期待したいと思います。  ただ、私もドローンについては、かねてから専門の方からいろいろと話を伺っているんですけれども、この消防のドローンは通常の撮影なんかに使われる私たちが思い浮かべるようなドローンよりもかなりサイズも大きくて、ご答弁にもありましたように防水性とか機能面も複雑で、その操縦にはかなりの知識と技術が必要と伺っています。ドローンそのものが入ってきても十分に扱える人がいないということだったら意味がないと思いますので、来年度導入される際には、その前から、今年度からしっかりと人材を養成していただいて、導入された際にはすぐにでも現場で活用できるように、既に活用されているほかの自治体なんかの例も参考にしながら運用開始に向けての準備を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。  (2)災害時の指定避難所への電力供給についてなんですけれども、ご答弁にもありましたけれども、現在私たちが生活する上で電気はなくてはならないエネルギーとなっていますし、万が一避難が長引くということになったときには電力の供給は避難所においても重要になってくると思いますので、自前の非常用発電機の活用や民間との災害協定に基づいた機材の調達なども含め、いざというときの備えは徹底的にしておいていただきたいと思います。  その中で1点、先ほどのご答弁にもありましたし、先般、先輩議員の質問にもあったかと思うのですけれども、停電時に電気自動車を活用して車から電力を供給する方法が大変有用だということが言われていまして、この電気自動車からの給電はその車の大きさとか避難所での電気の使用量にもよるとは思いますけれども、例えば車1台で一般家庭だと24時間から長ければ2日から3日分の電力を補えると言われています。  長崎市でも電気自動車を導入して、災害時にも活用していく考えがあるということでしたけれども、現在の電気自動車の保有台数と今後の導入予定、また電気自動車から電力を供給する際に必要となる給電器の保有台数についてもお示しください。 43 ◯環境部長(北嶋 寛君) 再質問にお答えいたします。  長崎市においては、長崎市役所次世代自動車等導入計画に基づき平成23年度から電気自動車を毎年1台導入し現在11台を保有しておりますが、今年度は令和3年3月17日にゼロカーボンシティ長崎宣言をしたことから、取組をさらに加速させることとしており、更新する公用軽自動車6台を全て電気自動車とすることで、合計17台保有することになります。また、電気自動車からスマートフォン等の電子機器に給電するための給電器は現在1台所有しており、今年度はさらに4台購入し電気自動車の普及啓発及び災害時の電力供給に活用していきたいと考えております。  今後の導入計画につきましては、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、自動車の電動化を含め、次世代自動車の導入促進は非常に重要な取組であることから、国の動向や社会情勢を踏まえながら、今年度改訂を予定している長崎市地球温暖化対策実行計画の中で、電気自動車の積極的な導入促進について検討していきたいと考えております。  以上でございます。 44 ◯1番(竹田雄亮君) ありがとうございます。電気自動車の導入の推進については、今後もぜひよろしくお願いします。  ただ、電気自動車だけあっても電力を供給することができなくて、電気自動車から電力を供給するには必ず給電器というものが必要になってくるんですけれども、この給電器の現在所有が1台、今年度新たに4台購入するということですけれども、それでも5台ですね。電気自動車が全部で17台になるということは、せっかくだったらいざというときにはその全てをフル稼働させて活用していただきたいんですけれども。電気自動車17台全てを活用するために給電器も車の数に合わせて17台用意して、できれば常に電気自動車のトランクに給電器を積んでおけば、いざというときには、すぐにその車を派遣することができると思うんですけれども、いかがでしょうか。 45 ◯危機管理監(山口典昭君) 再質問にお答えします。  電気自動車は、CO2削減にとどまらず、災害時の避難所への電力供給や地域センターの業務継続などにおいても有用であるため、電気自動車の増加に合わせて給電器も備えていく必要があると考えております。  今後の給電器の導入について現時点で具体的な方針などは策定しておりませんが、災害時の電気自動車の具体的な活用方法などを精査した上で、電気自動車等の導入の考え方に合わせて整理することができるよう関係部局と協議を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 46 ◯1番(竹田雄亮君) 前向きなご答弁ありがとうございました。せっかく多くの電気自動車を導入していただいているので、防災面でもいざというときには所有する全ての電気自動車が活用できるように、備えあれば憂いなしという言葉もありますので、ぜひ今後検討をよろしくお願いします。  続いて2の子育て支援について再質問をさせていただきます。  まず、(1)のコロナ禍における支援ですけれども、もちろん子どもたちへの新型コロナウイルスの感染のリスクというのも分かります、不要不急の外出を控える、人と人との接触を減らすというのももちろん理解はできます。ただ、一方で、そこを気にし過ぎるあまりに、子育て中のお母さん方が家に籠もってしまったり、誰ともコミュニケーションを取れないでストレスをため込んでしまって虐待につながってしまう、またその発見が遅れてしまう、こういうリスクにもやはり目を向けるべきだと思うんですね。特に、子育て支援センターに関しては市にも大変ご尽力いただいて今年度から無料化されて皆さん大変喜ばれていた中で、実際に利用者も増加傾向にあると聞いていたんですけれども、無料化されてから僅か1か月ほどで休館ということになってしまいました。再び開館されて、私も話を伺いに行ってきたんですけれども、特に休館したのが5月だったということで、転勤なんかで引っ越してこられたばかりのお母さんもいらっしゃって、そういう方はまだママ友もほとんどいなくて本当に孤独で辛かったということもおっしゃっておられました。  やはりこういう方々を救うためにも、今後お遊び会とかそういう行事や支援センターなどの施設の開所についても感染対策をしながら、もちろんワクチン接種の状況も見ながら、できることを考えていただければと思います。現在も市や運営団体の方々が様々に工夫をしていただいて、電話とかオンラインでの相談とか育児学級、そういうのをやっていただいてはいますけれども、やはりオンラインよりも対面がいいという部分もありますし、先日、先輩議員もおっしゃっておられましたけど、外に出て太陽の光を浴びるというのが身体的にも精神的にも非常にいいことだと思うんですね。そういった意味でも外に出るきっかけをつくっていただいて、特にこういう場所に行くことは、私、子育てには必ず必要なことであって、決して不要不急の外出には当たらないと思いますので、そこも含めて今後検討をしていっていただければと思います。  もう1つお伺いしたいんですけれども、昨年秋に筑波大学の松島みどり准教授が行った調査で、コロナ禍で出産後1年未満の母親の約24%に産後鬱の可能性があるという結果が出ているんですけれども、これは新型コロナウイルス前のおよそ2倍という数字になるんですけれども、本市においてはコロナ禍での産後鬱の状況というのは把握しておられますでしょうか。
     また、産後鬱は、なる前の予防が重要で、妊娠期からのトータル的な支援が必要だと思うんですけれども、そこについて現在取組をされているか、併せてお聞かせください。 47 ◯こども部長(藤田庄三君) 再質問にお答えします。  長崎市では、産後2週間と1か月に産婦健康診査を実施しており、その際に、産後鬱の可能性を調べるエジンバラ産後うつ病質問票によりスクリーニングを行っております。一般的に産後鬱は産婦の10%から15%に起こると言われておりますが、長崎市では産後鬱の可能性のある9点以上の高得点者の割合は、令和2年度の2回の検査で9%程度となっており、これはコロナ禍以前とほぼ変わらない値となっております。  しかしながら、コロナ禍において妊産婦の日常生活等が制約され、精神的負担は増大しているものと考えています。産後鬱の予防といたしましては、妊娠期においては保健師などが妊婦の状況に応じて保健指導を行うとともに、産科医療機関等においても健診や各種教室を通じて妊婦の心身のケアを行っているところでございます。  また、産後におきましては、これまでの新生児訪問や養育支援訪問など保健師などによる訪問指導に加え、産婦の心身のケアや育児指導を行う産後ケア事業につきましては、日中に半日程度利用するデイケアについては、産後4か月未満までだった利用期間を令和3年度より産後1年未満までに延長するなど支援の充実を図っております。さらに、先ほどもご答弁申し上げましたが、外出自粛が求められる中、妊産婦の精神的負担を軽減するため、オンラインにおいて保健師等による相談や育児学級などを開始し支援を行っているところでございます。  このように妊娠期からトータル的に産後鬱の予防に取り組んでいるところでございますが、引き続き産科医療機関等と連携しながら、安心して妊娠期を過ごし、出産・育児ができるよう積極的な支援に努めてまいります。  以上でございます。 48 ◯1番(竹田雄亮君) ありがとうございます。長崎市では例年とほぼ変わっていないということで、まずは安心しました。これもこども部はじめ保健師とか産科医療機関の先生方のご努力のたまものなんだろうなと思いますし、大変ありがたいと思います。ただ、一方でやはりまだ9%程度は産後鬱の可能性のある方がおられるということですので、今後も引き続き産後ケアの充実をよろしくお願いします。産後ケアについては特定の人に必要というわけではなくて、やはり妊娠、出産をされる全ての方に身体的にも精神的にも何かしら大きな変化があるわけだと思いますので、予防も含めて、全妊婦を対象にしたケアの充実を図っていただければと思います。また現在、民間の資格なんですけれども、産後指導士という資格があって、長崎でもこの産後指導士の資格を取って産後のお母さん方のケアをされていらっしゃる方なんかもおられますので、ぜひそういう民間の情報も取りながら積極的に支援を図っていただくように要望しておきます。  次に、乳幼児健診についてなんですけれども、これも大変ご努力をいただいてコロナ禍の中でも継続して行っていただいたおかげで、集団健診はいずれも平均して90%代後半ということで、これもこれまでとほぼ変わらない受診率となっていて、受診控えもほとんどなかったということでよかったです。  そこでこの受診率なんですけれども、現在も高い受診率ではあるんですけれども、まだ一定未受診者がいらっしゃるというのも事実でございますので、これを少しでも100%に近づけるために質問させていただきたいと思うんですけれども、現在、集団健診については平日のみ実施していると思うのですけれども、やはり仕事を休めない保護者もいるんじゃないかなと思うんですけれども、特に父親なんかは平日は来られない方も多いと思うんですけれども、健診を受ける方の中には、やはり両親そろって受診したいと思っておられる方もおられると思うんですけれども、まず、今現在健診に来られる方で両親で来られる方がどのぐらいいらっしゃるか、把握していたら教えてください。 49 ◯こども部長(藤田庄三君) 再質問にお答えします。  長崎市の集団による乳幼児健康診査は、身近な場所で受診できますよう市内7か所の会場において実施しているところでございます。いずれの会場でも平日に実施しており、令和3年度は長崎市内全域で、4か月健診で126回、1歳6か月児、3歳児健診はそれぞれ122回ずつの合計370回、8,300人程度の乳幼児が受診する予定となっています。  乳幼児健康診査に両親がそろって来所している割合につきましては、集計を行っておりませんが、傾向といたしましては、4か月児健診には両親そろって来所される方が1割程度見受けられるものの、1歳6か月児、3歳児と年齢が上るごとにその数は少なくなり、全体的には保護者1人で来られる場合がほとんどとなっているところでございます。  以上でございます。 50 ◯1番(竹田雄亮君) ありがとうございます。現在は両親そろって健診に来られる方はそんなにいないということなんですけれども、健診に両親で来られる方が増えれば父親の育児参加というものにもつながると思いますし、健診の結果を聞くときに万が一あまりよくない結果を聞かされるとなった場合に、やはりお母さん1人で聞くよりもお父さんも一緒に両親で聞くことで、母親の精神的な負担の軽減にもなると思います。  両親で健診に参加しやすくなるためにも、土日にも健診を実施する考えがないかお尋ねしたいんですけれども、土日に実施することができれば共働きの世帯とか、ひとり親世帯で現在仕事が休めず受診しにくいという方にも受診しやすくなると思いますし、全体的な受診率も上がるんじゃないかなと思うんですけれども、既にほかの都市でも土日に実施しているところもあるみたいなんですけれども、いかがでしょうか。 51 ◯こども部長(藤田庄三君) 再質問にお答えします。  現在、乳幼児健診の実施に当たっては対象者に受診日や健診会場を個別通知によりご案内しておりますが、保護者の方のご都合により他の受診日や健診会場への変更を可能としており、保護者の方が受診しやすいよう柔軟に対応しているところでございます。  なお、乳幼児健康診査の土日実施につきましては、就労している方たちの支援の観点から必要だと考えておりますが、受診者が土日に集中することが想定されることから、対象者の選定やその対応の在り方、また対応する医師及び臨床心理士を含む専門職の確保など課題もありますので、保護者のニーズや他都市の状況を参考にしながら実施の可能性について検討してまいりたいと考えております。 52 ◯1番(竹田雄亮君) ありがとうございます。確かにこの健診はお医者さんだけじゃなくていろいろな職種の方が関わっておられるので、土日に実施するとなると、そこの人の確保も含めいろいろ調整が必要だと思うんですけれども、繰り返しになりますけれども、父親の育児参加とか共働き世帯、ひとり親世帯の受診のしやすさ、あとは全体的な受診率のアップのためにもこの土日の健診の実施というのも今後検討していただければと思います。要望をしておきます。  次の(3)子ども福祉医療助成制度なんですけれども、先ほどのご答弁では、乳幼児については県の制度の中で県下では受領委任払い制度を使って実質的には現物給付と同じようなことを可能にしているということだったと思うんですけれども、県内で長崎市だけがこれができていないということだと思うんですけれども、この件で、先般私も県のこども政策局に話を伺いに行ってきましたんですけれども、現在は県と団体が一括して受領委任払いの協定を結んでいるということで、その枠の中に、例えば今から長崎市も入れてもらうことはできないのかと尋ねたら、それは可能だということでおっしゃっていただいたんですけれども、長崎市として、そこに乳幼児だけでも入るような考えはありませんでしょうか。 53 ◯こども部長(藤田庄三君) 再質問にお答えします。  先ほどもご答弁申し上げましたが、長崎市としましては、現状では整骨院の乳幼児の助成の利用実績は年間数件程度、具体的に申しますと、令和元年度の実績で、中学生までの利用者実績の合計520件のうち乳幼児の利用は4件で、中学生までの0.8%程度しかないことに加えまして、受領委任払い方式の導入に当たりましては、県の協定につきましては乳幼児を対象としておりますが、長崎市としましては乳幼児だけでなく実際の利用実績が多い小学生、中学生を含め、トータルに考える必要があることや、導入については関係団体とも調整を行う必要があることから、今後、総合的に検討を進めてまいりたいと存じます。  以上でございます。 54 ◯1番(竹田雄亮君) ありがとうございます。部長のご答弁は一定理解しました。ただ、このことに限らず、ほかの自治体でできていることが、特に長崎県内で長崎市だけができないというようなことがほかにもあれば、こういうことの積み重ねでやはり子育て世帯の人口流出ということにもつながりかねないとも思いますし、このことは特に利用者にとっては利用する機関によって支払い方法とか助成のされ方が違うというのは、なかなか理解されにくいことでもあると思うんですね。  ただ、今の部長のご答弁の中で、市としては乳幼児だけじゃなくて小中学生についても今後トータル的に考えていっていただけるということですので、これが実現すれば逆に長崎市だけがほかの自治体より1つ上に抜けるというようなことにもなりますので、子育て世帯に選ばれるまちになるためにも、そのことについては大いに期待したいと思います。様々、関係団体と調整が必要になってくるとは思うんですけれども、ぜひ検討をよろしくお願いします。強く要望をしておきます。  (4)の情報発信についてですけれども、これまでも様々な形で情報発信に努めていただいているところではあると思うんですけれども、やはりまだ情報が行き渡っていないと思うんですね。特に子育て世帯というのは若い世代が多いと思いますので、ご答弁にありましたけれども、LINEをはじめSNSの活用というのは大変有効だと思います。ただ市のLINEについても、まだまだ登録者数を増やす余地があると思います。今後、そういった意味でも、このLINEについてもあらゆる場面で積極的に周知を図っていただければと思います。イーカオについても市長のご答弁で今後さらに使いやすいように改善していただけるということでしたので、ぜひ利用しやすい、利用している方々の意見をよく聞いて、その目線に立ってより分かりやすい、使いやすいイーカオをつくっていただければと思います。  もう1つ質問なんですけれども、県で今ながさき子育て応援アプリ、ココロンアプリというアプリがあるんですけれども、こちらは、それを持っていれば、飲食店で見せたりすれば割引があったり、子どもの分が無料になったりというサービスを受けられるということがあって、私の周りでもこのアプリを持っている人は多いんですけれども、現在ココロンアプリには長崎の情報があまり載っていないんですけれども、こちらに長崎市の情報を載せて発信していただくことってできるんでしょうか。 55 ◯こども部長(藤田庄三君) 再質問にお答えいたします。  今お話がありました長崎県がつくっていらっしゃる子育て応援アプリココロンアプリでございますけれど、現在、長崎市でも記事につきましては掲載できる仕組みとなっております。これにつきましては、あまり今まで連携、うまく活用ができておりませんでしたので、今後はこのアプリもしっかり連携を図って情報発信できるようしっかりと取り組んでまいるところでございます。  以上でございます。 56 ◯1番(竹田雄亮君) ありがとうございます。せっかく県がつくっていただいているアプリですので、このココロンアプリもぜひ活用していただくようにお願いします。  先ほども申し上げましたけれども、長崎市は妊娠期からのケアとか産後ケア、育児支援など様々な子育て支援事業をされているんで、せっかくですので、もうこれをより多くの人に知っていただいて、一人でも多くの人に活用していただくように、今後も周知の徹底をよろしくお願いします。ありがとうございました。 57 ◯副議長(岩永敏博君) 休憩いたします。  午後は1時から再開いたします。           =休憩 午後0時10分=           ~~~~~~~~~~~           =再開 午後1時0分= 58 ◯副議長(岩永敏博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。28番山口政嘉議員。       〔山口政嘉君登壇〕 59 ◯28番(山口政嘉君) 明政クラブの山口政嘉です。  通告書に基づき質問いたします。市長並びに関係理事者の簡潔なご答弁をよろしくお願いいたします。  それではまず、市長の政治姿勢についてのうち、ポストコロナの定住対策についてお尋ねいたします。  長崎市への移住者数は令和元年度は前年度比3倍増の292人、令和2年度はさらに増加し344人となり、市は移住促進に向けた体制の強化や情報発信の強化が図られたことが成果につながったとしています。市長は令和3年度の施政方針において、コロナ禍により地方での暮らしに関心が高まっていることをチャンスと捉え、若い世代に選ばれる魅力的なまちの実現に向けてより積極的に、そしてスピード感と柔軟性を持って取組を進めていくことが重要だと言われております。  そこでお尋ねいたします。ポストコロナを生き抜くためには、定住対策において目標を絶対に達成するぞというやる気と、他都市に先駆けての素早い情報発信と臨機応変な対応を求められると考えますが、市長のご見解をお示しください。  次に、自主財源減少への対応についてお尋ねいたします。  長崎市はもともと自主財源が少ない中、新型コロナウイルスの影響による税収の減や人口減少に伴う普通交付税の減などがあり、厳しい状況にあります。市長は令和3年度の施政方針の中で、将来にわたり持続可能な財政運営を行うためコロナ禍の影響については国の財政支援措置や財政調整基金等で補填するとともに、人口減少に伴う普通交付税の減収への対応については各部局における予算のシーリングを徹底し、全庁一丸となって時代の変化に合わせ業務を見直すなど歳出の削減に努めるとしています。  そこでお尋ねいたします。長崎市第五次総合計画素案を検討している今、財政面において中長期的な視点での見通しを立てる必要があると考えます。市長のご見解をお示しください。  次に、避難所運営についての避難所要員の育成とコロナ禍での対応についてお尋ねいたします。  昨年9月の台風第10号接近の際、市内全域に避難勧告を発令し、265か所のうち260か所の指定難所を開設しました。これを受け、これまで最多の1万2,185人が避難されましたが、新型コロナウイルス感染症対策のため定員を2分の1としたことから、43か所の避難所で定員オーバーとなりました。また、避難所要員としてこれまで最多の550人の市職員が出動されましたが、いろいろな面で避難所運営の難しさが露呈しました。  そこでお尋ねいたします。以前、先輩議員も指摘いたしましたが、避難所要員は現場での臨機応変な対応やリーダーシップが発揮できること、また、地域の皆さんの協力を得ることができることが重要です。また、新型コロナウイルス感染症が心配される中、感染症対策を適切に行うことが求められます。このような対応ができる避難所要員を育成することが今後の課題と考えますが、見解をお示しください。  次に、高齢者交通費助成についてのICカード導入に対する助成対象者の声への対応についてお尋ねいたします。  長崎市は高齢者交通費助成制度として年度中に満70歳以上の誕生日を迎える者に対し令和2年度までは5,000円程度の交通利用券を交付していましたが、市内交通事業者の新しいICカード導入に伴い令和3年4月からICカードを活用した交通費助成をスタートしました。なお、導入に向けた地域説明会が令和2年9月末から約1か月間、延べ61会場で開催されましたが、長崎新聞「声みんなのひろば」への3回の投稿記事を拝見しますと、高齢者の皆さんから不満の声が上がっており、説明会での理解が得られたのか疑問が残ります。また、ICカードの購入やポイントの交換場所が少なく、地域間でのアンバランスが生じており、高齢者ご自身の健康面やICカードへの対応力等に個人差があり、現状では制度への不公平感が否めません。  そこでお尋ねいたします。運行事業者と協議し、車内でのポイント交換ができるようにならないのか、また、従来の交通利用券との選択方式にならないのか、見解をお示しください。  次に、災害被害時の地域からの要望についてのうち、災害復旧工事の迅速化についてお尋ねいたします。  昨年、令和2年は6月、7月、9月と記録的な集中豪雨災害が立て続けに発生し、長崎市内一円甚大な被害を受けたことは記憶に新しいところです。今年は昨年より27日も早い5月15日に梅雨入り宣言があり、長崎市は運よく線状降水帯から外れ大きな災害を免れていますが、いつ集中豪雨による災害が発生してもおかしくない状況にあります。被災された皆さんは道路や水路の整備など、生活に密着した復旧工事については自分のところを1日でも早く工事してくれることを期待しています。また、担当職員はたくさんの被災箇所を連日確認し、工事の方法や費用の検討、発注業者の選定など早期対応に全力を尽くしましたが、昨年は被災箇所が多く、復旧に時間がかかりました。  そこでお尋ねいたします。昨年の災害発生状況を踏まえ、復旧工事を速やかに行うための方策についで見解をお示しください。  次に、自治会からの修繕要望書のデータ化の進捗状況についてお尋ねいたします。  本件については昨年の2月議会でも質問いたしましたが、生活道路・河川・公園等の修繕要望書は内容説明のための位置図や写真添付など自治会長が手書きで記入し提出しています。また、工事の未処理や審査結果が見送りの場合は同じ内容を改めて記入しており、自治会長への負担が大きくなっています。  そこでお尋ねいたします。昨年、試行的に取組を進めるとしておりましたが、その後の進捗はどのようになったのかお示しください。  次に、道路行政についての主要地方道野母崎宿線の地籍調査についてお尋ねいたします。  主要地方道野母崎宿線は長崎半島の東側を南北に縦断し、野母町から宿町を結ぶ重要な幹線道路として平成3年に全線が開通しましたが、いまだに対向車が離合できない狭い箇所があり、安全性が担保されない危険な道路のままとなっています。また、沿線は日本一のビワの産地でありますが、収穫や出荷時には大変な苦労を伴っています。  今年の10月29日に長崎のもざき恐竜パークが完成しますが、国道499号1本のみで果たして十分でしょうか。事故や災害が発生した場合、迂回路としてこの主要地方道野母崎宿線が必要になるのではないかと考えています。また、長崎半島の東側にあるこの野母崎宿線を整備することで、来訪者の周遊に一役買うことになり、リピーターも期待されるのではないでしょうか。県道のため長崎県が順次、整備事業を進めていますが、一刻も早い完成を期すため長崎市と長崎県が連携を取り、計画的な地籍調査をお願いいたします。見解をお示しください。  次に、一般国道324号(仮称)茂木バイパスの早期事業着手についてお尋ねいたします。  (仮称)茂木バイパスについては地域コミュニティ連絡協議会の中でも最も重要な課題の1つと位置づけ、平成29年に(仮称)茂木バイパス建設推進期成会を立ち上げ、地元の総意として今年も去る5月28日に長崎県土木部と長崎振興局及び長崎県議会議長に要望書を提出いたしました。現在、長崎市では幹線道路整備促進に係る4つの協議会、国道34号、国道499号、長崎外環状線、国道202号(仮称)福田バイパスの各項目について長崎県や国に要望活動を行っていますが、(仮称)茂木バイパスの早期事業着手についても新たな要望項目として取り上げ、早い段階での長崎市と長崎県との協議の場を設けていただきたいと考えますが、長崎市の見解をお示しください。  以上、本壇からの質問とし、ご答弁をいただいた後、質問席より再質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。=(降壇)= 60 ◯副議長(岩永敏博君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 61 ◯市長(田上富久君) 明政クラブ、山口政嘉議員の質問にお答えします。  1点目の市長の政治姿勢についての(1)ポストコロナの定住対策についてお答えします。  コロナ禍は市民に大きな不安を与え続けるとともに、社会経済活動の著しい停滞をもたらしました。一方、コロナ禍により人々の価値観が変化し、デジタル化の動きが加速したことを受けて、働く場所を選ばないテレワークが浸透し、地方に住みながら都会の会社に勤めることも可能となり、地方分散の流れが生まれました。また、働きながら休暇を取るワーケーションなど、多様で柔軟な働き方も注目されています。このような流れはポストコロナ社会においても定着していくものと捉えており、地理的なハンディキャップを背負いながらも豊かな自然環境や交流の歴史で培われた多様な魅力を有する長崎市においてはチャンスになると考えています。このチャンスを生かし、さらなる移住者の獲得に向けて、移住した後も移住元での仕事をテレワークで続ける方を移住支援補助金、子育て世帯ウェルカム補助金の対象者として追加しました。移住・定住を実現するためには特に仕事が重要となりますが、長崎市はながさき移住ウェルカムプラザなどにおいて移住希望者に対する働く場のPRやマッチングを積極的に行っています。また、地場企業の採用力強化や企業誘致に取り組む中、民間事業者によるオフィスビルの整備やIT関連企業の研究開発拠点の立地が相次いでおり、雇用の受皿確保につながっています。さらに、これまでの移住支援に加えて、将来的な移住者となり得る関係人口の創出拡大に向けてワーケーションの推進にも取り組みます。  一方、これからの数年間はこれまで取り組んできた次の時代のまちの基盤づくりの成果が次々と形になっていく時期でもあります。そこで、まちの進化の全体像や進化から生まれる魅力などを市内外に発信するまちづくりのプロモーション、長崎MIRAISMを今年4月に開始したところです。これによって若い世代を中心にまちの未来への期待感を抱いてもらったり、まちへの誇りを持ってもらうことで、長崎のまちを一緒につくっていこうという機運を高めていきます。さらに、6月からは日常生活に密着した暮らしを便利で豊かにする情報をお届けし、長崎で暮らすことの魅力をしっかりと伝える、くらしのプロモーション「マル得長崎」を開始しました。新たに開設した市の公式LINEを通じて、利用者が欲しい情報をいつでもどこでも入手できるようにしており、若い世代への拡散にも努めていきます。これらのプロモーションを通じて、未来へのワクワクと暮らしやすさをしっかりと発信していくとともに、多様な主体と連携し、状況の変化に応じた様々な定住対策などを行うことで、若い世代に選ばれる魅力的なまちとなることを目指していきたいと考えています。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 62 ◯企画財政部長(日向淳一郎君) ご質問の1点目、市長の政治姿勢についての(2)自主財源減少への対応についてお答えいたします。  長崎市の財政構造は他の類似都市と比べて市税収入に乏しく、自主財源の割合が低くなっています。また、近年は人口減少の影響による税収及び地方交付税の減に加え、新型コロナウイルスの影響により感染症対策に伴う新たな財政需要の増や市税収入等の減が懸念されるところであります。自主財源の柱である市税収入については新型コロナウイルスの今後の感染状況やそれに伴う社会経済情勢あるいは人口減少の度合いなどに大きく左右されますが、ワクチンの接種効果や各種経済対策の実施により少しずつ回復に向かうものと考えております。  そのような中、国の経済財政運営と改革の基本方針2021、いわゆる骨太の方針の中で、令和4年度から令和6年度までの3年間、地方の一般財源総額について、令和3年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとの考え方が示されており、基本的な財源は確保されるものと認識しております。一方で、国に依存しない自立的な財政運営を行っていくためには自主財源を増やしていくことが必須であると考えています。これから長崎市はこれまで取り組んできたまちづくりが形になってくる時期であることから、陸の玄関口である長崎駅周辺地区での出島メッセ長崎やヒルトン長崎の開業、また、令和4年度以降の西九州新幹線の暫定開業などにより交流人口の拡大が期待されるとともに、民間の力により長崎スタジアムシティが開業することから、新たな潮流が生まれ、経済の活性化につながるものと期待しております。この好機を捉え、まち・ひと・しごと創生総合戦略の推進による人口減少対策をはじめ、長崎市第五次総合計画においても人や企業に選ばれ、産業が進化し続けるまちを目指しています。具体的には、商工分野において人口減少や新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、各産業を維持・拡大する取組を引き続き進めるとともに、企業や事業者等の経営力強化に向けて人材の育成を支援します。また、若い世代の転出超過に歯止めをかけるため新たな産業の創出と育成や企業誘致、創業・スタートアップの促進、地場企業の雇用の強化などに取り組み、将来に向けた安定的な雇用の確保・拡大を図ります。  こうした取組を進めることで地域経済の活性化を図り、税収の増加につなげていきたいと考えています。また、効果的かつ効率的で健全な行財政運営を目指し、事業の選択と集中、未収金対策の強化、公共施設の在り方の見直し及び近隣自治体との広域連携の推進など、歳入、歳出両面での見直しに取り組むこととしております。これらの取組と合わせて、中期財政計画を通して財政運営の計画性を確立させることで、今後とも将来にわたり持続可能で自立的な財政運営を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 63 ◯危機管理監(山口典昭君) ご質問の2点目、避難所運営についての(1)避難所要員の育成とコロナ禍での対応についてお答えします。  長崎市では適切な避難所運営を行うため、毎年、避難所要員に対して気象の傾向をはじめ長崎市の防災体制、気象警報や避難情報の確認方法、避難所の開設手順や運営時の心構えなどを研修しております。また、避難所要員は避難所の状況を把握するとともに施設管理者との連携を図るため担当する施設に伺い、施設管理者との顔合わせや避難所開設に関する打合せ、施設の現況確認などを行っております。  避難所における新型コロナウイルス感染症対策としましては、避難所要員に対し避難所における新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインを配付し、手指消毒の徹底や身体的な距離の確保などガイドラインに沿った受付や案内などの対応を行っております。今年度は5月に避難所における新型コロナウイルス感染症対策や地域との連携を含めた避難所運営の内容を確認するため、総合防災訓練の中で地域の方も参加した避難所運営訓練を実施することとしておりました。残念ながら新型コロナウイルス感染症の拡大により市職員と長崎大学のアドバイザーのみでの実施となりましたが、この訓練では新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインに沿ったレイアウトの設定や感染が疑われる場合の受付のほか、避難所要員と地域住民、避難者が協力して避難所を運営する体制の確立など地域と連携した避難所運営を行うための協力依頼や指示など、リーダーとしての役割の実践についても取り入れ、円滑かつ適切な避難所運営に必要な事項の確認をいたしました。なお、この訓練の成果を基に見直した避難所要員用のマニュアルを共有することで全避難所要員のスキルアップを図り、避難所での対応の向上につなげてまいります。  今後は地域で実施している防災訓練においても今回のような避難所運営訓練を取り入れ、自助・共助・公助が連携した避難所運営ができる体制づくりに努めてまいります。  以上でございます。 64 ◯福祉部長(山口伸一君) ご質問の3.高齢者交通費助成についての(1)ICカード導入に対する助成対象者の声への対応についてお答えします。  高齢者交通費助成事業は高齢者が公共交通機関を利用して外出し社会参加のきっかけをつくり、介護予防につなげることを目的に助成を行っておりますが、令和3年4月からバス、電車の利用につきましては紙の利用券を廃止し、ICカードを利用していただき、その実績によってポイントで助成する方法に変更いたしました。  議員ご指摘の車内でのポイント交換についてですが、運転手と利用者でたまっているポイントをどれぐらい電子マネーに交換するかなどやり取りに時間を要することや機器の費用の問題もあり、難しいと伺っております。しかしながら、ポイント交換機がお住まいの近くにないなどのご意見もいただいておりますので、交通事業者とポイント交換機の設置箇所数の増加について引き続き協議してまいります。  また、従来の利用券につきましては、これまでも小銭の両替が危険であるや不足分を支払う手間がかかるなど、車内での安全性や不便さの問題の意見があっていたため、車内での安全性を最優先に考慮しICカードを導入した経過がございますので、ご理解いただきたいと思います。  大きな制度変更の初年度ですので、利用に当たって様々なご意見もあろうかと思いますが、今後も制度の周知や具体的なポイント交換の方法などについて丁寧にご説明や周知を行うとともに、利用しやすい環境づくりに努めてまいります。  以上でございます。 65 ◯中央総合事務所長(大串昌之君) ご質問の4点目、災害被害時の地域からの要望についての(1)災害復旧工事の迅速化についてお答えいたします。  昨年は特に7月から9月にかけて発生した集中豪雨や大型台風の襲来により約1,000件の道路、河川及び農林・水産業施設等の災害が発生しました。各地の災害対応は所管する総合事務所が行いましたが、被災箇所が多く、職員による調査に時間を要し、また、施工業者においても全ての箇所を早急に対応することは難しい状況であったため、道路の通行確保や水路の土砂撤去などの応急対応や二次災害防止措置を優先して行うことといたしました。  この状況を踏まえ、災害復旧工事を速やかに行うため今年度から体制の見直しを行ったところです。まず、災害時の対応強化を図るため、土木部に新設した土木防災課が全市的な情報集約や国、県との連絡調整等の業務を担い、総合事務所は現場の把握と応急復旧などに専念できる体制を整えました。また、施工業者につきましては災害緊急協力事業者登録制度を創設し、災害が発生した場合または発生するおそれがある場合に迅速に対応できる建設業者を登録し、協力して災害対応する仕組みを整えました。さらに、生活道路環境改善のための自治会要望書の提出時期を見直すなど、他の業務の年間スケジュールを調整し、6月から9月の災害時期には職員や業者が復旧対応に専念できるよう見直しを行ったところです。  今後とも台風や大雨などにより土砂崩れや道路の損傷が発生した場合は、市民の安全を守り一日も早く日常生活を取り戻すために必要な取組を行い、災害復旧の迅速化に努めてまいります。  次に、同じく4点目の(2)自治会からの修繕要望書のデータ化の進捗状況についてお答えいたします。  生活道路や河川、公園等の修繕につきましては毎年自治会長から要望箇所の位置図や写真などを添付した要望書を提出していただいております。しかしながら、要望箇所が多くなると、位置図の作成や写真の添付などの要望書の作成に手間がかかり、自治会の皆様に大きな負担となっております。  そのため、地域の方々の負担軽減を目的として、現在、職員間で道路等の危険個所の情報を共有している道路異常個所通報システムを要望受付に活用できないか検討を進めております。令和2年度には一部の自治会長に試験的に当該システムを活用いただき、要望受付を行いました。自治会長からは操作は問題なく利用できたとのご意見をいただいておりますが、スマートフォンの機種が限定されるなどの課題も残っております。令和3年度は全てのスマートフォンで利用できるように改良を行うとともに、試験的に利用していただく自治会長の数を増やし、引き続き課題を検証してまいりたいと考えております。今後は分かりやすい操作マニュアルを作成するなど、自治会要望への本格的導入に向け取組を進めてまいります。  以上でございます。 66 ◯まちづくり部長(片江伸一郎君) ご質問の5点目、道路行政についての(1)主要地方道野母崎宿線の地籍調査についてお答えいたします。  主要地方道野母崎宿線は野母崎地区から東長崎地区にかけての沿線地域の生活と産業振興を支える重要な幹線道路で、現在、長崎県において整備が進められております。しかしながら、この道路の沿線には法務局の地図と実際の土地の位置や形状が大きく異なる字図混乱地域が存在し、一部の地域で用地の取得に支障を来している状況にございます。  そこで、長崎市としても同路線の整備を促進するため、同路線部分の地籍調査を都市部における調査と並行して実施することとし、平成29年度に千々町の調査を完了し、今年度は飯香浦町での調査を完了する予定としております。また、令和2年度からは大崎町と宮摺町においても調査を行っております。今年度は土地所有者による現地立会いを実施することとしており、調査完了は令和5年度を予定しておるところでございます。
     今後も都市部における調査とのバランスに配慮しながら順次調査を進め、長崎県と連携して野母崎宿線の整備を促進してまいりたいと考えております。  以上でございます。 67 ◯土木部長(松浦文昭君) ご質問の5点目、道路行政についての(2)一般国道324号(仮称)茂木バイパスの早期事業着手についてお答えいたします。  (仮称)茂木バイパスは茂木地区と九州横断自動車道の長崎インターチェンジを結ぶ道路として平成3年に長崎県の構想路線として位置づけられ、長崎県において概略ルートの検討などが行われてきたところです。しかしながら、構想された当時から社会経済情勢が大きく変化してきたこともあり、その整備について長崎県からは、長崎市内で進めている長崎外環状線や一般国道499号など規模の大きな改良事業の進捗状況、渋滞や交通量などの交通状況の変化、長崎市のまちづくりにおける位置づけなども踏まえながら、長崎市と共に検討すべき課題であるとの考えが示されているところです。このように、現時点において(仮称)茂木バイパスの事業化の見通しは立っていないものの、現道の一般国道324号には道路幅員が狭く急カーブで見通しが悪い区間もあることから、現在、長崎県において河平バス停と滑川バス停との間の区間で道路改良工事が進められているところです。  現在、長崎市では幹線道路の整備促進を目的とする4つの協議会を持っており、一般国道34号や499号の整備促進、長崎外環状線の早期完成、一般国道202号の整備促進並びに(仮称)福田バイパスの早期事業化について市議会のお力添えもいただきながら国や長崎県などに対し要望活動を行っているところです。長崎県におかれましても限られた道路予算の中で事業中の路線などを集中的に整備し早期に完成させることが重要とのことですので、まずは、これらの路線の早期完成に力を注いでいただきたいと考えております。  その上で、(仮称)茂木バイバスにつきましては、これらの路線に続く路線として、まずは早期に検討に着手していただくよう長崎県に対し要望を行っていくとともに、今年の秋頃に全国で一斉に行われる予定の一般交通量調査の結果なども踏まえながら長崎県との協議の場を設けてまいりたいと考えております。  以上でございます。 68 ◯28番(山口政嘉君) 一通りのご答弁をいただきました。ありがとうございました。今回は理解を深めるため2つの項目に絞って再質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  まず、避難所運営についての避難所要員の育成とコロナ禍での対応について再質問いたします。まず、コロナ禍の避難所においては新型コロナウイルス感染症対策が重要だと考えていますので確認させてください。感染症対策のガイドラインに沿った対応を行っているとのことですが、消毒液や体温計など、感染症対策に必要な備品はもう既に配付していらっしゃるのかどうか。また、避難所において熱が出るなど感染が疑われる人が出た場合の具体的な対応策について検討されているのかお示しください。 69 ◯危機管理監(山口典昭君) 再質問にお答えします。  新型コロナウイルス感染症対策として、全ての避難所に手指消毒液やハンドソープなど、衛生管理用の消耗品や体調管理用の非接触型体温計などを配備しております。  また、指定避難所において熱が出るなど新型コロナウイルスへの感染が疑われる場合には別室に案内し、かかりつけ医や県の受診・相談センターに相談の上、症状が悪化している場合には救急搬送などの対応を行うこととしております。なお、別室が準備できない場合はパーティションなどによって他の避難者と離れた場所にスペースを確保することとしております。  避難所開設時には感染症対策を適切に講じることで、避難者が避難をちゅうちょすることのない避難所運営体制を構築できるよう努めてまいります。  以上でございます。 70 ◯28番(山口政嘉君) 特に新型コロナウイルス感染症対策は2名の避難所要員だけでは到底対応ができないと思います。避難所責任者や避難された皆さん方の協力が必ず必要になってくると思いますので、避難所が感染源にならないような対応をよろしくお願いしたいと思います。  昨年、避難所の定員をオーバーした反省から、混雑状況をチェックできるシステム、VACAN Mapsを運用しているということをお聞きしておりますが、どのようなシステムなのかご説明をお願いいたします。 71 ◯危機管理監(山口典昭君) 再質問にお答えします。  VACAN Mapsにつきましては、避難所要員が指定避難所の混雑状況を「空いています」、「やや混雑」、「混雑」、「満員」の4段階に分けて入力することにより、その情報がリアルタイムにウェブ上の地図に反映されます。これは全国どこからでも利用することができますので、例えば離れたところにいるご家族が情報を確認し、長崎にいる高齢者にそれを伝えるということも可能になります。利用方法につきましては、現在、長崎市公式LINE等を活用して広報に努め、指定避難所開設時には長崎市ホームページのトップ画面にも掲載します。  今後もさらなるPRに努め、多くの市民の皆様に活用していただくことで、指定避難所の混雑回避やコロナ禍における分散避難の促進につなげていきたいと考えています。  以上でございます。 72 ◯28番(山口政嘉君) 今お聞きしますと、このシステムは避難しようとする方々にいかに利用してもらうかが鍵だと思っております。やはり高齢者の方、手助けがいる方たちにとっては、自らはそのシステムを活用できないと思っておりますので、そこら辺、お近くにいらっしゃる方の手助けとか、先ほど危機管理監が言われた遠いところにいる家族の方がお知らせするとか、いろいろな手を尽くしていただいて、利用率向上のために頑張っていただきたいと、そのPRを徹底していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  本壇からも申し上げましたけれども、避難所要員にお願いしたいことは、現場で臨機応変な対応ができて、リーダーシップを発揮して、地域の方々にいろいろなお願いができるようになることだと思っております。それを踏まえて、避難所要員の選出基準と、1つの避難所に何年配置することを基本としているのかお尋ねしたいと思います。 73 ◯総務部長(柴原慎一君) 再質問にお答えいたします。  まず、選任基準についてですが、避難所要員は業務として災害発生時に支援や復旧といった対応に当たることとなる職員、それから消防隊員となっている職員や、育児休業、介護等により夜間対応が困難な職員を除いた上で選任を行っておりまして、原則として速やかに避難所の開設が行えるよう避難所の近隣に住んでいる職員から選任することとしております。ただし、近隣に居住する職員が少ない避難所につきましては、移動距離を加味して、できるだけ早期に避難所に到着できる職員を選任しているというところでございます。  次に、要員の配置年数につきましては年数の上限といった基準は設けておりませんが、先ほどの選任基準で申し上げた災害時の支援や復旧の業務に当たる職員などとなった場合には選任から外すということとしております。また、毎年度、要員の見直しを行っておりますけれども、その見直しの中ではより避難所の近隣に居住する職員がいないかということも併せて検討を行っているところでございます。  以上でございます。 74 ◯28番(山口政嘉君) 指定避難所は今のところ265か所あるということです。避難所要員は1か所2名ということで、最低でも計算上は530名の職員が配置されるということになろうかと思います。特に、これまでもお願いをしておりました近くの人たち、地元を知っている人たちを配置してほしいということにつきましては、近くの人から選任していただいているということですので、その件につきましてはお礼を申し上げたいと思います。  また、避難所での対応力やリーダーシップ等は人選後の研修等で習得させるものであると感じております。そういう意味では、やはり避難所要員本人の心構えが重要だということでありますので、教育とか研修とかというときには、そこら辺を含めて学習していただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  長崎市では適切な避難所運営のために毎年避難所要員に対して市の防災体制や避難所の開設手順、運営時の心構えなどを説明していると。また、避難所要員は施設管理者との連携を図るため担当する施設に伺い、顔合わせや打合せ、施設の現況確認などを行っていると先ほども言われました。しかし、昨年の避難所での避難所要員の対応力は、それぞれの自治会長等から伺いますと、なかなかできていなかったようにもお聞きしております。  そこで再度お尋ねしますが、避難所要員は果たすべき役割を把握し、確実に実践しているのでしょうか。再度見解をお伺いしたいと思います。 75 ◯危機管理監(山口典昭君) 再質問にお答えいたします。  避難所要員の現地調査では施設管理者と直接面会をして、避難所の開設の打合せを行い、休日、夜間などの緊急時の連絡先や避難スペースや備品の状況の調査に加えて、鍵を貸与されている場合はその鍵で開錠できるかを実際に確認しております。現地調査により確認した内容につきましては調査票を作成し提出することとなっており、その内容をもって各避難所の状況を把握しております。  以上でございます。 76 ◯28番(山口政嘉君) ただいまのご答弁の中で、最後のくだりだと思うんですが、調査票の記入内容によって各避難所の状況を把握しているということに対してはどうかなと。やはりそこら辺、本当にその責任を果たしているのかということについてはちょっと疑問が残るところであります。  避難所要員は昨年これまでに最多となる避難者を受け入れました。これは本当に大変だったと思っております。避難所の運営や対応につきましてはいろいろな意見や不満の声も聞こえてきました。そういうことでやはり改善すべき点はすぐにでも改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。再度お聞きいたします。 77 ◯危機管理監(山口典昭君) 再質問にお答えいたします。  各避難所の状況につきましては、台風第10号の後、従事した避難所要員に対して別途調査を行い、その調査で確認した避難者等からの意見等も踏まえて課題解決に向けて取り組んでおります。毎年実施している状況調査の内容につきましては台風第10号の課題を踏まえた内容に修正しており、例えば妊産婦や乳幼児のための設備の設置状況であったり、臨時的に使用できる部屋の確認などといった項目を新たに加え、避難所の状況を確認することとしております。  昨年、多くの避難所要員が実際に避難所の大変さを経験しました。今後につきましては避難所の効率的な運営のため、職員の研修、意識の向上が最も重要であると考えております。台風後に実施した研修では避難所で実際に起こった事例について、どのような対応をするか自分で考えることを研修内容に加えて実施してきましたが、引き続きそうした研修を実施し、職員の意識の向上に努めてまいりたいと思います。  以上でございます。 78 ◯28番(山口政嘉君) 分かりました。本件についてはこれで終わりにしたいと思いますけど、やはり近年の気象状況に鑑みますと、いつ避難指示が発令されるか予測もできません。また、今後、各地区においても避難所における新型コロナウイルス感染症対策に重点を置いた避難訓練が必要になってくると思います。それぞれの地域において避難訓練が実施できますよう検討をよろしくお願いしたいと思います。  なお、今回は特に避難所要員について多くの質問をさせていただきましたけど、これまで頑張っておられますし、これまでの活動に感謝を申し上げ、今後とも自助・共助・公助が互いに連携して避難所責任者と一体となった避難所運営を期待して、次に移りたいと思います。  次に、高齢者交通費助成についてのICカード導入に対する助成対象者の声への対応について再質問させていただきます。令和3年6月19日付で長崎バスと県営バスが共同経営の導入に向けた連携協定を締結しました。この中で、来年4月からサービスを開始するとありましたが、例えば高齢者交通費助成で長崎バスを利用するためエヌタスTカードを登録した方の路線がもし県営バスに変わった場合、カードが利用できなくなると思われますが、市としてどのように対応されるのかお伺いいたします。 79 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  長崎バスと県営バスの共同経営の具体的な内容につきましては、現時点においてはまだ未定ということでお聞きしております。  いずれにいたしましても、この共同経営により高齢者交通費助成制度に与える影響について関係部局と連携を密にし、情報共有を図りながら、助成が受けられぬことがないよう努めてまいりたいと考えております。  以上です。 80 ◯28番(山口政嘉君) 協議をしていって対応していくということですけれども、私のほうが心配しているのかなと思いますけれども、もし県営バスでエヌタスTカードも利用できるようにならなければ、エヌタスTカードを市に登録している方については県営バスで利用できるnimocaを改めて購入し、そのカード番号を市に登録し直さなければならないということですね。それでは、反対に県営バスから長崎バスに変わった場合はnimocaはそのまま利用できるので、市への登録が済んでいるのであれば何もすることなく助成が受けられるという理解でいいのかどうか、いかがでしょうか。 81 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  ICカードの利用については、現時点、その2つのカードの仕組みの中では、議員おっしゃるように高齢者交通費助成を受けることだけを考えますと、特段変更の手続の必要はないと考えております。繰り返しになりますけれども、共同経営の具体的な内容につきましてはっきり分かった時点で、皆様にいろんな情報をお伝えしていきたいと思います。  以上でございます。 82 ◯28番(山口政嘉君) 今後も事業者間での協議が続いていくと思われますので、いずれにいたしましても市の指導力を発揮していただいて、高齢者に寄り添った形となるようよろしくお願いしたいと思いますし、乗れる、乗れないを単純に考えれば、長崎バスも県営バスも路面電車も共に利用ができるnimocaが一番便利なように私自身は今ちょっと考えたところであります。  所管事項調査の資料によりますと、約9万6,500人の対象者がいるにもかかわらず、延べ61会場で開催された対象者説明会には約5,000人、5.18%しか参加しなかったとありますけど、この参加率を見ると、高齢者交通費助成制度をICカードに変更しようとする入り口の段階でつまずいてしまっているのではないかと感じます。このことが今回の混乱した1つの要因と考えますが、どのように受け止められておるのかお伺いいたします。 83 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  説明会につきましては、コロナ禍の影響で6月に予定していた分を9月に延期したり、いろんな予定変更があっております。そういう中で、説明時間も短くするなど新型コロナウイルスの感染対策を行いながら実施してきたところでございます。そのほか、広報媒体としては週刊あじさいあるいは広報ながさき、職員が直接出向く出張説明などに取り組んできているところでございます。  先ほど議員がおっしゃられたように、地域説明会は61会場でありましたけれども、そのほかにも連合自治会の役員とか民生委員協議会あるいは老人クラブ等でも説明してきたというところでございまして、こういうコロナ禍において実際会って一定の説明はしてきたと思いますけれども、今後もポイントの交換の仕方とか、いろんな周知については努めていきたいと考えております。  以上でございます。 84 ◯28番(山口政嘉君) 言われるように、コロナ禍での説明会でしたので、少なかったということにつきましては一定の理解をいたしますけれども、5,000人しか集まらなかったという事実はもう直視して対応しなければいけないと思っております。  また、事前の説明会につきましては、昨年2月の教育厚生委員会でも各委員からいろいろ出されております。令和3年度がスタートしたときには困る人が出ないように十分な周知徹底をお願いしたい、周辺部の対策を考えてほしい、参加者皆さんが理解できる説明会を開催してほしいなど、たくさんの要望が出されていました。また、昨年11月議会の一般質問の中で、説明会に参加した同僚議員は説明内容が委員会と全く同じだったと、参加者は全く理解していないようだ、混乱するのは目に見えていると発言しておりました。にもかかわらず、4月1日のスタート時点でいろいろな問題が噴出したことについては何でという疑問を持ちます。委員会とかいろいろな中で十分にやってくださいよとお願いをされたにもかかわらず、現実は皆さん理解されなかったということでありますので、残念でなりません。  大多数の高齢者は利便性の向上や安全性の確保と言われてもICカード自体になじみがなくて、ましてやポイント交換機までバス等を乗り継いで行く必要があり、はるかに不便になりました。また、利用後にポイント付与と言われても先払いしていること自体が理解できず、もう諦めている人がたくさんいるのではないでしょうか。把握されていますか、お尋ねいたします。 85 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  議員ご指摘の交通費助成を諦めた人というところは把握はしておりませんけれども、昨年4月末でバス、電車の利用券を受け取られた方は3万2,700人程度いらっしゃいました。それと今回、本年4月末でバス、電車を利用するためにICカード登録をされている方は2万9,000人ということで、バス、電車の利用は4,000人程度少なくなっているという状況でございますけれども、逆に紙のタクシーの利用券を交付された方は昨年4月末現在と比べて約9,000人増えているというところですので、何らかの交通券に引き換えられた方というのは増えているという状況でございますけれども、バス、電車からタクシーに利用を変えられたという方が多いというのは認識しておりますので、我々としてはバス、電車の利用の促進に努めてまいりたいと考えております。  以上です。 86 ◯28番(山口政嘉君) やはり仮に高齢者の皆さんが理解されたようでも、令和3年4月1日の当日が来ないと実際はなかなか受け入れられなかったのではないかと思っております。皆さん4月になったら5,000円分振り込まれると思っていて、これまで同様受け取りに行って初めて思い違いに気づいて、そこからみんな慌て出し、混乱につながったという状況だと理解しております。  それから、所管事項調査にあった利用券引換券交換等状況の表を見ますと、令和3年4月末時点で対象者9万4,077人のうちバス、電車が2万9,020人で30.9%、タクシーが4万4,071人で46.8%などとなっています。また、この中で未交換が2万753人の22.1%となっていますが、この未交換とはどんなことでしょうか、お尋ねいたします。 87 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  未交換の数と申しますのが2万753人でございますが、これは我々が70歳以上の方に引換券をお渡しして、それをタクシー券とか、あるいはICカードの登録、そういったことをされていない方ということになります。  以上でございます。 88 ◯28番(山口政嘉君) 紙のタクシー券やICカードの手続が進んでいけば未交換の数が減っていくというのは理解できます。また、入院されている方とか引っ越しとか亡くなられた方等も数として残ってくるということで、一定数いらっしゃるということは理解しております。しかし、特に今回はICカードへの切替えができない、何もしないなどの方々も一定いらっしゃるのではないかと思っております。知り合いのバスの運転手のOB宅には、会社がもうかっとじゃなかとかとか、いろいろな文句の電話がかかってきて迷惑された現実もあります。いずれにしましても、このままでは同じ市民でありながら住所や地域間でアンバランスが生じ、個人の対応力によっても不平等が生じてきます。  高齢者の皆さんは今回のICカード方式と前年度までの利用券方式の選択制を強く望んでいます。いま一度見解をお示しください。 89 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  もともとスマートカードのときからこのICカード化というのはずっと議会でもご指摘があって、我々も進めてきたところでございますけど、そういった中で課題としてあったのが、積み増しをするときに、3万人程度いますから、年度始めで事業所がごった返すだろうとか、いろんな課題がございました。それと、あとやはりスマートカードを利用されている方というのは70歳以上の方も7割から8割いらっしゃった中で、紙券を交付すると、ふだんスマートカードを使っているのに紙券でつり銭とか計算して入れなくちゃいけない、かなり不便だったというところから今回、利便性、安全性の向上のためにこういったICカードを導入してきたわけです。  だから、整理券を取って料金を計算して小銭も両替して入れるという行為と、やはりカードは乗るときと降りるときに触れるだけで済みますので、高齢者にとっては非常に使いやすくて安全性が高まると思いますので、この利用方法について詳しく説明していきたいと考えております。  以上でございます。 90 ◯28番(山口政嘉君) もう言うほうのまとめということで話したいと思いますけど、この助成事業は1980年にスタートいたしました。今デジタル化が急速に進む中、今回ICカードに切り替えられましたが、長崎市の今後のIT化やシステム化のためには一定理解をいたしますが、説明会の日程が6月から9月に繰り下げられ、高齢者の皆さんへの十分な説明時間が確保されなかったと考えています。よって、令和3年4月1日からスタートしたことについては見切り発車の感が拭えず、時期尚早だったと判断できます。また、市中心部に住んでいる方々と周辺地域にお住まいの方々とはいろいろな条件が違い過ぎるので、慎重に考え対処すべきだったと思います。何より交通費助成を受けている高齢者の皆さんの理解が得られていなかったと言わざるを得ません。よって、現時点では全力で理解を得る努力をすべきですが、今回ICカード導入に伴い、手順等や煩雑さやICカードになじまないということからバスや電車からタクシー券に切り替える方が増加しているようです。同時に、従来の紙の利用券とICカードの選択制も再度進言したいと思っています。  また最後に、先ほど全てに共通するnimocaの利便性について申しましたが、現在、各事業所間で共同経営についての協議をされていますので、この件も併せて協議するよう長崎市の指導力を発揮してほしいという旨お願いし、終わりにしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 91 ◯副議長(岩永敏博君) 休憩いたします。  午後2時10分から再開いたします。           =休憩 午後2時0分=           ~~~~~~~~~~~           =再開 午後2時10分= 92 ◯議長(井上重久君) 休憩前に引き続き会議を開きます。11番林 広文議員。       〔林 広文君登壇〕 93 ◯11番(林 広文君) 公明党の林 広文でございます。  新型コロナウイルスの感染拡大から約1年半となります。このたび感染症によりお亡くなりになった方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、現在治療中の皆様にお見舞いを申し上げます。また、ワクチン接種を進め、地域医療を支えてくださっている医療従事者の皆様をはじめ、保健所など市職員の皆様、介護・福祉の現場で業務を続けてくださっている皆様にも心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。  それでは、市政の課題について通告に従い質問いたします。市長並びに理事者の簡潔明瞭な答弁をお願いいたします。  初めに、1.行政のデジタル化についての(1)今後の方向性についてお伺いいたします。  さきの通常国会にてデジタル改革関連6法が成立しました。今後、地方自治体は国と歩調を合わせて行政手続などデジタル化を強力に進め、市民生活の利便性向上につなげていくことになります。デジタル化を進めるに当たっては、誰一人取り残さないデジタル化であることを目指し、デジタル機器に不慣れな高齢者でもその恩恵を受けられるようにすることが求められています。  今般、全国各地で本格化する新型コロナウイルスワクチンの接種では、スマートフォンを持っている高齢者が予約サイトの利用方法が分からず、電話予約もつながらず、途方に暮れるという事態が頻発しました。まずは、様々なサービス提供の窓口となっているスマートフォンの扱いに慣れる機会を増やすことが大切になります。  今後、行政のデジタル化が進めば、様々な手続がスマートフォンで行えるようになるだけに、高齢者への支援の観点からどのような方針の下に行政のデジタル化を進めていくのか、その方向性について伺います。  次に、(2)行政手続きのオンライン化推進について伺います。  パソコンやスマートフォンなどからオンラインで完結できる行政手続は、全国平均で僅か7%程度との報道もあります。本市においても、国の方針に基づき行政手続のオンライン化を進め、今後DX、いわゆるデジタル変革に取り組むことは当然として、大事なことは今からでも先んじて取り組める可能な限りのオンライン化を進めるべきです。今からすぐにでも実現可能な行政手続のオンライン化、それはマイナンバーカードを活用したマイナポータル・ぴったりサービスです。これには自治体レベルで新たなシステム構築などの必要はありません。このぴったりサービスは各自治体の手続検索と電子申請機能を可能とするもので、災害時の罹災証明書の発行申請から、子育ての関連では児童手当等の受給資格の認定申請、保育施設等の利用申込みなど、幅広い行政手続をパソコンやスマートフォンから申請できます。  本市におけるこのマイナポータル、ぴったりサービスの活用状況をお示しください。  次に、大きな2点目、地域共生社会の実現に向けた取組についての(1)地域における包括的支援体制の推進についてお尋ねします。  8050問題や老老・認認介護、孤独死など、社会的孤立を背景とした既存の制度のはざまで困窮する人々が増えています。一人ひとりが抱えている多様かつ複合的な困難に相談支援で丁寧に寄り添い、就労や居住を含む多様なサービスや給付につなぎ、本人のみならず家族も含めて社会につなげていくためには地域における包括的な支援体制の構築が何よりも重要となります。本年4月から改正社会福祉法において創設された重層的支援体制整備事業は、制度や属性ではなく、本人を中心として断らない相談支援と参加支援、地域づくり支援を一体的に実施し、行政のみならず地域住民や支援機関等多機関がチームとなって継続的に支援し続ける取組であり、社会的孤立を解決する基盤となる取組です。  本市においてもこれまで多機関型包括支援体制構築事業の実施など先進的な取組を行ってきましたが、この改正社会福祉法での今後の新たな事業構築について見解を伺います。  次に、(2)空き家を活用した地域の居場所づくりについてお伺いいたします。  地域共生社会の理念には地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティを育成し、福祉など地域の公的サービスと協働して助け合いながら暮らすことのできる仕組みを構築するとあります。その仕組みを構築する上では、地域住民が集う居場所、拠点が必要不可欠です。地域住民が、乳幼児から高齢者まで世代を問わない居場所づくりのために、空き家などを活用した手づくりの支え合いの事例が全国で増えています。  本市では、移住支援のための空き家利活用と併せて、地域活動拠点としての空き家利活用についてもリフォーム補助が制度化されており、地域の居場所づくりのためにも今後の利活用推進は必須と考えますが、その現状についてお答えください。  次に大きな3点目、教育行政についての(1)GIGAスクール構想の進捗状況について伺います。  コロナ禍の中、GIGAスクール構想の本格運用が始まりました。これから子ども自身や家庭が置かれた環境に左右されない学習支援の真価が問われます。Society5.0時代を生きる全ての子どもたちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには、学校現場におけるICTの積極的な活用が不可欠となります。
     児童生徒に1人1台のコンピューター端末が行き届いた中で、学校現場でどのような学習が行われ、どのような効果が期待できるのか、保護者の皆様の関心も高まっているようです。本市における進捗状況についてご教示ください。  最後に大きな4点目、男性職員の育休取得推進について伺います。  男性が妻の出産直後に計4週間取得できる出生時育児休業の導入を盛り込んだ改正育児・介護休業法が可決、成立しました。早ければ2022年10月に新制度に基づく育休が取得可能となります。政府は男性の育休取得率を2025年までに30%に引き上げたいとの考えですが、強い覚悟で取り組むべきであり、企業側の協力も一層重要になると考えます。近年は、男性従業員が育休を取得しやすい職場環境づくりに努める企業が増えており、地方自治体でも率先した取組が進められています。北九州市では市長をはじめとする幹部職員がイクボス宣言を実施。男性職員の育休取得率は2013年度の3.6%から2019年度は28.7%にまで向上しています。  今後はさらに男性が育休を取得しやすい職場環境の整備が必要であり、本市でも率先した取組を行うべきと考えますが、見解をお示しください。  以上、本壇からの質問といたします。=(降壇)= 94 ◯議長(井上重久君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 95 ◯市長(田上富久君) 公明党、林 広文議員の質問にお答えします。  1点目の行政のデジタル化についての(1)今後の方向性についてお答えします。  国においては、令和3年5月に成立したデジタル改革関連6法に基づき、9月に設置されるデジタル庁を中心にデジタル社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進する方針を示されています。この施策にはスマートフォンにマイナンバーカードの電子証明書を搭載できるようにして利便性の向上を図ることが含まれるなど、スマートフォンは行政手続を行うための重要な機器として位置づけられています。そのため、国はデジタル機器の活用に不安のある高齢者などもデジタル化の恩恵を受けられるよう、法人や地方公共団体などが連携し、気軽に相談したり学び合ったりすることができる場の提供といった取組を支援していくこととしています。  そういった中、長崎市においても令和3年度をデジタルスタートの年として、市民生活の利便性向上などにつながるデジタル化を強力に推し進めることとしており、その指針となる計画の策定作業を進める一方で、デジタル改革関連法に基づく情報システムの標準化や、いつでも、どこでもスマートフォンなどで手続が完結する行政手続のオンライン化など、行政のデジタル化に向けた取組も並行して進めているところです。また、誰もがデジタル化の恩恵を受けられるよう、国の事業を活用して、スマートフォンなどのデジタル機器の活用に不安のある高齢者などが公民館などの身近な場所で受講できる講座の実施に向けて、パソコン講座や相談会を行っている市民団体と調整を進めています。このような誰一人取り残さない取組は戸町や土井首地区の地域コミュニティ連絡協議会において始まっています。具体的には、パソコンの操作に不慣れな地域の高齢者のために、新型コロナウイルスワクチン集団接種のオンラインによる予約手続を手助けするといった活動です。このような取組は理想的な支援の形であり、心から感謝を申し上げたいと思います。  デジタル化を進めていく上で忘れてはならないことは、デジタル化そのものが目的ではなく、市民の暮らしやすさや訪れる人の過ごしやすさに貢献するということです。利用者を中心に考え、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を目指して、私の指示の下、全部局一丸となって取り組んでいきたいと考えています。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 96 ◯情報政策管理監(樋口成一君) ご質問の1点目、行政のデジタル化についての(2)行政手続きのオンライン化推進についてお答えいたします。  国においては、新型コロナウイルス感染症への対応で明らかとなったデジタル化の様々な課題を解決するため、令和2年12月に自治体DX推進計画を策定しております。  この計画の中で、行政手続のオンライン化の推進は自治体が重点的に取り組むべき事項として掲げられ、特に国民の利便性向上に資する子育てや介護関係などの31手続について、令和4年度末までにマイナポータルのぴったりサービスからマイナンバーカードを用いてオンライン手続を可能にすることが求められています。  一方、長崎市においては、これまで公共施設の利用予約、図書館の図書貸出し予約、公民館講座への申込みや水道の使用開始申請などの手続をオンライン化してまいりました。  ご質問のぴったりサービスの活用につきましては、平成29年度に子育て関係手続をオンライン申請できる子育てワンストップサービスを国が利用できるようにしたのに合わせて、長崎市もオンライン化しております。また、令和2年5月には国がぴったりサービスで構築した特別定額給付金のオンライン申請でも活用しましたが、不備のある申請を受理してしまうなど十分ではないシステムであったため、給付事務に混乱が生じました。この課題について、国は利用者及び業務で利用する地方公共団体の満足度を抜本的に改善し、最大化することを目指し、申請画面や操作手順の改善などに取り組んでおり、より使いやすいサービスとなることが期待されます。また、ぴったりサービスはマイナンバーカードを必要としない様々な手続にも活用できる汎用的なサービスであることから、まずは令和3年度職員採用試験のオンライン申込みに活用したところです。  長崎市としては、自治体DX推進計画で対応が求められている手続だけでなく、その他の手続についてもぴったりサービスなどのオンライン申請の仕組みを活用し、利用者視点に立った、分かりやすく使いやすいサービスを提供してまいりたいと考えております。今後、全ての行政手続の実態を分析した上で、オンライン化をさらに進め、行政手続の利便性向上を図ってまいります。  以上でございます。 97 ◯福祉部長(山口伸一君) ご質問の2点目、地域共生社会の実現に向けた取組についての(1)地域における包括的支援体制の推進についてお答えします。  人口減少や少子高齢化、地域のつながりの希薄化などが進み、福祉ニーズも複合化・複雑化してきている中、国においては地域共生社会の実現に向けた取組として、属性を問わない相談支援、制度のはざまのニーズ対応などの参加支援、交流の場や居場所の確保などの地域づくりに向けた支援の3つの支援を一体的に実施する重層的支援体制整備事業を自治体の手挙げ方式による任意事業として令和3年4月から創設しています。  長崎市では、平成28年10月から国のモデル事業として、高齢・障害・子育て・生活困窮など福祉分野に関する複合的な課題を抱える世帯に対してワンストップで対応するための相談窓口である多機関型地域包括支援センターを市内2か所に設置し、社会福祉士の資格を有する者を3名ずつ計6名配置し、複合的な課題を抱える方や制度のはざまで支援が届きにくい方の相談に対して寄り添いながら支援しています。支援事例としては、8050問題を抱える世帯や三世代同居で認知症、アルコール依存症、不登校の問題を抱える世帯などに対し、高齢・障害・子育て・生活困窮等の各分野の相談支援機関が参加する相談支援包括化推進会議などを通じて、それぞれの相談支援機関で役割分担、ネットワークを構築しながら課題解決に向けた支援を行っています。また、分野をつなぐ取組として障害者の就労支援事業所で認知症サポーター養成講座を開催するなど、既に重層的支援体制整備事業を念頭に置いた事業展開を行ってきています。  今後は、これまでの取組を基本としながら、さらに関係機関の連携を深め、支援を充実させていくよう庁内関係課とも協議を行っている段階ですが、国からの財源措置や事業要件の詳細、他都市の動向も確認しながら移行に向けた事業展開の検討を進めていきます。  以上でございます。 98 ◯建築部長(山北 守君) ご質問の2点目、地域共生社会の実現に向けた取組についての(2)空き家を活用した地域の居場所づくりについてお答えいたします。  現在、長崎市では空き家の対策として、空き家を有効活用することにより長崎市への移住促進や地域コミュニティの活性化を図り、定住を促進する目的で、空き家の改修等にかかる費用の一部を助成する定住促進空き家活用補助金がございます。そのうち、空き家を地域コミュニティの促進につながる用途で、例えば交流スペースやシェアハウスなどに変更し活用を図る場合には、所有者等へ改修費の一部を助成する特定目的活用支援空き家リフォーム補助金が活用できます。定住促進空き家活用補助金の実績としましては、平成29年度からこれまでの4年間で14件の活用がございます。そのうち、空き家をシェアハウスとして活用するために特定目的活用支援空き家リフォーム補助金を利用した事例が1例ございました。  これからも、空き家を活用した地域コミュニティの活性化についてご相談があった場合は制度概要などについて説明を行うとともに、同制度の利用促進につながるよう周知を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 99 ◯教育長(橋田慶信君) ご質問の3点目、教育行政についての(1)のGIGAスクール構想の進捗状況についてお答えします。  GIGAスクール構想新型コロナウイルス感染症の影響で前倒しとなり、令和2年度末までに全ての小中学校に1人1台の学習者用コンピューター端末と校内通信環境の整備が完了いたしました。これを受け、各学校においては今年4月から1人1台端末を活用した教育活動を始めています。  今年度は、GIGAスクール元年と位置づけ、まずは全ての教員、全ての児童生徒が毎日端末を使用することを全体の目標としています。特に、7校のフロンティアGIGAスクールモデル校においては先行して様々な取組を行い、積極的に他校への情報提供を行っています。例えば、授業においては一人ひとりが主体的にコンピューターを操作して考えを書き込み、インターネットを通じて端末の画面に映し出される友達の意見を参考に議論を深める実践などを行っています。また、授業以外においては自分の健康状態をそれぞれのコンピューターに入力し、担当教員はもとより結果を職員室や保健室と共有する取組なども行っております。また、一人ひとりの児童生徒の学習状況の定着度合いに対応した個別最適な学びの実現に向け、AIを活用したドリル教材をモデル校に試験的に導入しています。AIが間違った問題を繰り返し出題したり、どこにつまずきの原因があるか診断したりします。これまで1人の教師で対応していた個別指導にAIをうまく取り入れ、より充実した学習支援体制が構築できるよう試行を重ねていきます。さらに、新型コロナウイルス感染症で陽性反応や濃厚接触者となった児童生徒、家族に基礎疾患者がいるなどで登校を不安に思い休んでいる児童生徒に対して、学校長の判断でコンピューター端末を持ち帰らせ、学校と家庭をつないで学びの保障をするとともに心のケアも行っています。  長崎市としては、まずは学校での十分な活用を推進し、その後、家庭での学習につなげていきたいと考えています。具体的には、今年度は持ち帰りのルールを検討しながら、モデル校で試行し、令和4年度からは全ての市立小中学校でコンピューター端末の家庭への持ち帰りを進めていきたいと考えております。  以上でございます。 100 ◯総務部長(柴原慎一君) ご質問の4点目、男性職員の育休取得推進についてお答えいたします。  長崎市においては、社会全体の急速な少子化等に対応するための次世代育成支援対策推進法や女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、さらには、平成31年からの働き方改革関連法が順次施行されたことなどを踏まえ、職員の仕事と生活の調和を実現するため、令和2年に長崎市職員ワークライフバランス推進計画という事業主の行動計画を定め、その計画の中で男性職員の育休取得の目標として取得率13%と掲げています。これに対する令和2年度の実績は7.4%と目標達成に至っておらず、その背景としては職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったからや、職場に迷惑をかけるためとの理由が挙げられていることから、この状況を改善し、取得促進が図られるよう積極的に取り組む必要があります。  そのような中、先般、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律、いわゆる育児・介護休業法が改正されました。これは、男性の育児休業を取りやすくするために、事前の申出期間を2週間前で取るとしたことや、休業を2回まで分割して取得することができるようになったこと、また、取得を円滑にするために本人や配偶者が妊娠・出産を申し出た従業員に対して個別に育児休業を周知し、その取得の意向を確認することを事業主に義務化することなどが設けられたものです。この育児・介護休業法の取組の多くは、法律上では地方公務員には適用しないとなっておりますが、こうした動きはワークライフバランスの実現に寄与するものであり、長崎市においても十分に意識して取り組む必要があると考えております。具体的には、職員向けに育児や介護に関する制度をまとめた育児・介護ハンドブックの作成をしておりますので、そのハンドブックを活用しながら改めて制度の周知を職員に図るとともに、改正後の育児・介護休業法の趣旨に沿って、上司である所属長等が育児休業取得の意向について確認を行う仕組みをつくりたいと考えております。また、新任課長研修等の機会を捉えて、上司を中心として意識づけを行うことで、職場の育児休業を取りづらいという職場の状況を払拭し、男性の育児休業の取得の促進につなげていきたいと考えております。  このような取組を進めながら、今後とも職員が仕事と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった仕事以外の生活との調和を取り、その両方を充実させ、ひいては組織の活性化にも資することのできるよう不断に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 101 ◯11番(林 広文君) 一通りのご答弁をいただきましたので、理解を深めるために再質問をさせていただきたいと思います。  まず、行政のデジタル化についてでございます。市長から答弁をいただきました。令和3年度がデジタルスタートの年ということで、人に優しいデジタル化、誰もがその恩恵を受けられるように支援するというご答弁でございました。また、戸町地区の地域コミュニティの取組のご紹介もございました。政府で高齢者のワクチン接種を進める上で、やはりこの高齢者の部分というのが目詰まりが少しあったんですけれども、この部分を地域の課題として解決しようという取組で、本当にありがたいことだと思います。  国の目標は、このデジタル化、2025年までに全国の行政システムを統一して、情報の共有、連携を図るとしております。このデジタル化によって市民サービスを充実させていくためには、やはりマイナンバーの活用が重要でありまして、このマイナンバーカードが行き届いているのか、ここが重要になると思います。全国でもこのマイナンバーカード取得促進というのが行われているわけでございますけれども、長崎市におけるマイナンバーカードの普及状況、また、マイナンバーカードの取得推進の取組というのはどのようになっているのかお示しください。 102 ◯情報政策管理監(樋口成一君) 再質問にお答えいたします。  長崎市における交付率は令和3年5月末日現在で人口40万8,467人に対し11万7,279枚交付しており、28.7%となっております。マイナンバーカードは本人確認が必要なオンライン申請で広く利用されることが想定されるため、行政手続のオンライン化を推進していく上でマイナンバーカードの普及が欠かせないと認識しております。  交付率を上げる取組といたしましては、現在5か所の地域センターで実施しているマイナンバーカードの交付のための休日開庁に加え、令和3年7月9日から各地域センターの窓口での顔写真無料撮影サービスを開始するとともに、地域や企業に出向いて申請を受け付ける出張申請受付を行うことによりマイナンバーカードの普及促進を図っていくこととしております。また、国においてマイナンバーカードの健康保険証としての利用やマイナポイントによる消費活性化策などが講じられたことにより、マイナンバーカードの申請件数が増加していることから、今後も国の動きを注視し、長崎市として必要な対策を講じてまいります。  以上でございます。 103 ◯11番(林 広文君) ありがとうございます。まだ28.7%ということで、このマイナンバーカードの取得を進める必要があると思います。様々な取組が始まっております。10月からは、今ご紹介がありましたけれども、マイナンバーカードが健康保険証として使えるということで、マイナポータル等にも、このようになりますよというものが具体的に示してございました。病院に行くと、端末があって、そこにマイナンバーカードをピッとすると、受付が完了するということで、健康保険証というのは、皆さんお持ちのものなので、今後、市民の方がマイナンバーカードを取得したいという機運はまたこれから盛り上がっていくと思いますので、ぜひ地域の中でもしっかりと推進を図っていただきたいと思います。  そして、マイナポータルのぴったりサービスについても、活用について答弁をいただいたんですけれども、ぴったりサービスは31の手続の中で様々な種類のものがございます。長崎市でもう少しできる部分はあると思いますので、例えば災害があったときに罹災証明書を取る必要がありますけれども、災害に遭われた方というのは、なかなか現場の対応で市役所の窓口まで行って罹災証明書を取るというのは難しい場合もあるかと思いますけれども、これがぴったりサービスでできるというのは非常に大きな利点だと思います。これも早急に進めていただきたい。また、介護保険の手続というのもぴったりサービスでできるということで聞いておりますので、この部分はぜひ長崎市の中でも増やしていただきたいと思っております。このサービス自体はもう始まっていますので、今できるところからやっていく。これからシステムの統一化の中で、デジタル化についてはやることがたくさんあって大変かなとは思うんですけれども、やはりこれ走りながらやっていくというのも非常に大事だと思います。そしてこのぴったりサービス、こういうオンラインで申請できるんだということをご存じない市民の方もまだまだ多いようでございます。自宅から、自宅に限らずどこからでもいろんな申請ができるというのは市民に周知を図っていただきたいと思います。こういった部分の先進市でありますけれども、新潟県の三条市は、ぴったりサービスの電子申請窓口として市のホームページに分かりやすく表記がされております。この市では、市民はぴったりサービスでこういうものが利用できますよということで一覧がございまして、20分野66項目をホームページの中で一覧にしております。市のホームページで自分が申請したいなというやつを押すと、このぴったりサービスにジャンプしていくんですね。これは本当に便利だなというのを感じました。  まだ、長崎市のホームページというのは、このぴったりサービスという周知の部分では、少し足りない部分があるのかなと思うんですけれども、この辺について改善を図っていただくことはできませんでしょうか、お尋ねします。 104 ◯情報政策管理監(樋口成一君) 再質問にお答えいたします。  長崎市の公共施設の利用予約や図書館の図書貸出し予約など個別のシステムを導入しているものにつきましては長崎市のホームページのトップページにあるお役立ちコーナーに見やすくまとめて掲載しているところです。  議員ご質問のぴったりサービスでオンライン申請できる手続につきましては、それぞれのページで紹介等を行っており、一覧できるものがございません。しかしながら、行政手続のオンライン化を推進していく上では、皆様への周知や利用しやすい環境の提供が必要であり、どのような手続がオンラインで申請できるのか、一覧表形式など分かりやすく把握できるページを提供できるよう検討を進めてまいります。  以上でございます。 105 ◯11番(林 広文君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。三条市はオンライン化推進というのに非常に意欲的に取り組んでおられまして、実際にオンライン化の状況というのを平成30年から毎年公表されておりまして、市民から何件の申請があったかというのも、先ほど申した66項目全部の申請状況を公表しております。そういった意味では、こういった部分をしっかりホームページ等でも市民の皆さんに周知していけば、このぴったりサービスをお使いになる方も増えていくんじゃないかなと思います。なかなか共働きの子育ての世代の方、役所が開いている時間に来れない方とか、病気、障害、また新型コロナウイルスで行けない方もいらっしゃるかもしれません。オンラインであれば、24時間いつでも開いておりますので、この申請の手間は大きく省けると思います。  そして、長崎市では電子図書館もスタートいたしました。市立図書館では、図書館に行かずに今図書が借りられるということですね。これもコロナ禍の中でできた制度であるかもしれませんけれども、家にいながら本が借りられるという電子図書館という制度でございますけれども、このぴったりサービスは、ある意味、電子市役所ですね。電子申請の窓口になりますので、もちろん申請したものについては、後から処理は必要になるかなと思うんですけれども、少なくとも窓口対応はしなくてよいわけでありますので、これは職員の皆様の事務負担の軽減にもつながっていくんではないかなと思います。  そしてデジタル化、最後ですけれども、人材育成についてお伺いしたいと思います。2025年、そんなに時間はありません。短期間のうちにデジタル化を進めなければならないという状況でございます。また、多くの職員の皆様は通常業務を続けながら、同時進行でオンライン化の手続も進めなければなりません。もう大変だと思うんですけれども、究極で言えば、これを進めることで皆様の業務の効率化、職員の負担軽減に直結していくと思っております。今、このデジタルの分野では、圧倒的に民間のほうがリードしておりまして、いろんなノウハウが蓄積されております。政府もこの民間人材を活用しようということで、地方自治体への人材派遣等も始まっていると聞き及んでおります。  長崎市におけるデジタル化の中で、こういった人材育成、また官民連携についてはどのように進めていかれるのかお伺いします。 106 ◯情報政策管理監(樋口成一君) 再質問にお答えいたします。  デジタル化を進めていく上で、人材面での対応は非常に重要であると考えております。そのため、情報技術やデータを活用する能力を向上させる研修をさらに充実させるとともに、議員ご指摘のとおり、なぜデジタル化を進めるのか、効率化の先に市民サービスの向上があるというデジタル化の意義についても研修など様々な機会を通して意識醸成を図り、デジタル化に対応できる職員の育成に努めてまいります。また、デジタル化を強力に推進していく上では、デジタル化に関する専門的知識を持つ外部の方との連携も重要な要素の1つであると考えております。現在、デジタル化の指針となる計画の策定作業を進めているところですが、この計画策定に当たっては内閣府のデジタル専門人材派遣制度を活用して紹介された民間企業と協定を結び、政策デザインやプロデュースなどが行える人材を登用し、計画に関する協議を重ねているところでございます。  さらに、具体的な事業の検討などに当たっては長崎市の地域事情や課題等を把握している方や既に取組を実施している方を地元の民間企業や大学などからアドバイザーとして登用する予定としており、長崎の専門人材とも連携して長崎に合った長崎らしいデジタル化を進めていくこととしております。  以上でございます。 107 ◯11番(林 広文君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。最初の答弁の中でも特別定額給付金のオンライン申請の話が出ました。これはなかなかうまくいかなかったわけでございます。1つは、やはり口座情報のひもづけがなかったということと、もう1つは、間違ってもそのまま申請ができてしまうという、誤った入力をしても受け付けてしまったというところが一番問題ではなかったかなと思います。結局、このことで各自治体はオンラインなのにプリントアウトをして、また確認するという二度手間になりまして、こういうことになったら意味がないと思います。今後はマイナンバーとのひもづけ、またオンライン化が適正に進捗していけば、これは機能的に活用できると思います。やはり様々なものがオンラインの中で申請されることによって、データが蓄積されますので、このデータの積み上げによってはAIによる入力間違いなどのエラー判定、こういったことも可能になってまいります。自動的にデータを積み重ねていくことによって、間違いを正していくということですね。そこには職員によるチェックは必要ないと思います。これまで、窓口での申請の受付というのは、かなりアナログな作業でございました。いただいた文書を目視して、これをチェックして、パソコンにまた打ち込むということですね。さらに打ち込んだ後、もう1回プリントアウトして、また読み合わせをしたりという、非常に手間のかかる作業があったわけなんですけれども、こういった部分からも解放されますし、非生産的な作業の大半を不要にして、大幅に効率化できていくと思っております。結果的にこれを進めていくことによって職員の大半の事務の負担というのは軽減されますので、もちろんデジタル化、オンラインでできる方は積極的に推進していただくんですけれども、そのことによって職員の負担軽減が進みますと、いわゆる一番最初の問題に立ち返るんですけれども、なかなかこのデジタルに対応できない高齢者の方、また障害者の方に余った力でしっかりと窓口で対応できるという形で、最終的には人に優しいデジタル化に私はつながっていくと思いますので、ぜひこれは推進を図っていただきたいと思います。  あと、もう1点は、このシステムの統一というお話が上っているんですけれども、かなり経費を削減できるんではないかと言われております。富山県では、先行して県内の11市町村でクラウドシステムを運用しておりまして、市町村協力して、いわゆるミニシステムの統一化というか、まだ国のシステム化はできておりませんけれども、そういったものを先行して今やっております。これによりますと、そのうち9市町村の共同化前後の5年間の経費を比べた場合、従来、個別でやっていたときは34.5億円、約35億円かかっていた経費が、この共同のシステムで統一したことによって23.1億円ということで、3割削減できたということで、行政経費の削減にもこれはつながっていくと思いますので、ぜひ、スケジュール的には大変な作業になってくると思いますけれども、よろしくお願いをしたいと思います。  次に、地域共生社会の実現に向けた取組ついてお尋ねしたいと思います。地域共生社会ということで、包括的支援は長崎市でもこれまで取り組んできたところでございます。福祉部長からご答弁いただきましたとおり、制度のはざまで支援が届きにくい方の相談もございます。そしてまずは現在行っている取組を基本として支援を充実させていくということでございました。積極的に進めていただきたいと思います。今、長崎市でやっている多機関型の包括支援と、今回取り上げました重層的支援、この違いは何かと端的に言えば、いかに地域と一緒に、地域を巻き込みながらできるかどうか、ここにかかってくるんではないかなと思います。制度のはざまで支援が届きにくい方、8050問題を抱える世帯が典型だと思いますけれども、なかなか経済的な貧困というのももちろんありますけれども、もう1つ典型的な貧困として、つながりの貧困というのがあります。なかなか社会とつながらない、地域とつながらない。このつながりの貧困という部分も克服していかなければなりません。なぜ支援が届かないのか。これはやはり声を上げることができないからではないかなと思います。問題は抱えているけれども、やはり世間体が悪くて隠したりとか、また、どこに相談したらいいのか分からないということで諦めている方もいらっしゃると思います。こういう隠された声を、声なき声をどう拾っていくのか、これがこれからの私たち自治体に課せられている使命ではないかなと思っております。  部長から答弁がありました、この制度のはざまの事例ですね。多機関型でこれまで取り組んできた中で、どういった事例があってどのぐらいの件数の声を多機関型で拾っていただいているのか、現状を教えてください。 108 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  まず1つ目が8050問題ですね。これは高齢の要介護の親とひきこもりの子ども、こういった世帯が令和2年の1年間、2か所の多機関型地域包括支援センターで73世帯ございます。それと2つ目が障害の疑いがある方、これが今議員がおっしゃられるように、つながりがない方、障害者手帳を持ってなくて、あと障害のサービスも使っていないような方、こういった潜在的に知的とか精神の障害の疑いのある方、これが一番多くて147世帯。あとごみ屋敷、こういったのが12世帯、年間でございました。  こういった形で、制度のはざま、あるいはつながりがないような世帯というのをこういった多機関型地域包括支援センターで受け止めているというような状況でございます。  以上でございます。 109 ◯11番(林 広文君) 分かりました。やはり地域に入っていく、こういった多機関でしていく中では、これまで行政の縦割りの中ではなかなか拾い切れなかったものを、今様々拾っていただいております。ひきこもり、そして障害があるんじゃないかなということをお持ちしながらも、実際はなかなか支援につながっていかなかった方も一番多いということで、また、地域の課題としては、これからやります空き家もそうなんですけれども、ごみ屋敷の問題というのも、これもやはり福祉的なアプローチが必要な事例ではないかなと思っております。  まず、どうやって見つけていくかというのが非常に大きな課題ではないかなと思います。見つかれば、そこから訪問をして、相談支援につなげるという取組になりますので、この見つけるという部分においては、やはり地域の皆さんの力も私は必要ではないかなと思っております。地域の中では自治会とか民生委員の方、極端な話、隣近所の方も皆さん、最近あそこの息子さん見かけとらんけれども、どげんしとっとかなとか、また、家の周りにごみが散乱していて、ちょっと困っているのかなということで、どうも困り事は抱えているようだけれども、やはり個人の問題としてなかなか入っていけない。ましてや相談もされていないわけですから、課題として見つけてはいるけれども、アプローチができないと。そういうもどかしい思いを持っている方も地域の中にはいらっしゃるんではないんでしょうか。このように、困り事を抱えている方を心配する方からの声というのは、結構今いる議員の皆さんにもたくさん届いているんではないかなと思います。これからは地域住民と協働しながら、地域のまちづくりの観点から、断らない相談支援、住民の困り事を地域の課題として解決していこうと、そういうことが重要になってくると思います。  この点で言いますと、皆様ご存じかもしれませんけれども、先進的に行っているのが、大阪府の豊中市でのコミュニティソーシャルワーカーの取組でございます。豊中市では基本的に小学校区ごとにネットワークがございまして、民生委員とは別の福祉ボランティアの方がいらっしゃいます。地域にいる困った人ではなくて、困り事を抱えている人という捉え方をしまして、地域の中でも住民も協力して解決をしていこうという取組が始まっております。この豊中市、ごみ屋敷の件だけでも500件、この中で解決を図るために奔走されているとお聞きをしております。  もちろん福祉的な解決を図っていくためには専門的な支援、個別支援というのは当然必要です。しかし、制度のはざまで困窮する複雑なケースが今増えておりますので、地域で起こっている困り事を我が事として、地域住民と共に解決していく、そういう仕組みを、この重層的支援の中でぜひ構築を検討していただきたいと思います。  それと、空き家の活用ということで、いわゆる空き家の福祉活用という点で質問をさせていただきました。こういう地域共生のまちづくりのために活動している住民ボランティアの方、NPO法人などから、交流の場所、居場所づくりを行いたいというニーズは非常に高いものがあります。福祉に限らず、例えばこども食堂などをやりたいという、そういう希望もあるようですが、一定期間、また安く借りられる場所というのは早々に見つかりません。私はここに空き家を活用することでマッチングができるんではないかなと思っております。地域においては、空き家そのものも地域の問題になっています。もちろん特定空家までになってしまったら、これはもう防災上の観点から対処するしかありませんが、特定空家になる前に福祉目的で活用する取組というのが必要で、現にこの取組を始めている自治体もございます。福岡市は、福岡市の社会福祉協議会と一般社団法人古家空家調査連絡会と共同事業に取り組まれておりまして、地域の空き家を福祉活用に転用する全国初の試みとなっております。空き家または空き家になりそうな住宅の所有者で、福祉目的に活用してもらいたいという方と地域のボランティアやNPO法人など地域の中で拠点づくりを行いたいという団体をマッチングするという事業でございます。これは市の社会福祉協議会が窓口になって進めているということで、既に事例も生まれているようでございます。  こういった部分では、空き家の問題に関して、今日は建築部長が答弁されましたけれども、福祉部でも福祉的な観点でこの空き家の活用の方策というのを進めてほしいなと思うんですけれども、福祉部長の見解をお願いいたします。 110 ◯福祉部長(山口伸一君) 再質問にお答えいたします。  それぞれ高齢の分野とか障害の分野、それぞれの単独の分野での居場所づくりというのはある程度高齢者ふれあいサロンとか進んでいるところでございますけど、議員おっしゃるように、高齢者、障害者だけじゃなくて、いろんな子育て世帯とか地域共生社会の中で居場所づくりというのは、非常に大切なものだと考えております。  議員ご指摘のとおり、福岡市でそういった先進事例がございますので、まずはいろんな先進事例の研究と、どういうニーズがあるのかというのを研究していきたいと考えております。  以上です。 111 ◯11番(林 広文君) よろしくお願いいたします。やはり部局間の連携が必要なことでございます。単純に空き家を活用するといっても、実際に事業に利用しようとすれば、消防法とか様々な法律の規制もありますし、空き家で古い場合は耐震化の問題とか様々な問題がありますので、こういったところを整理する必要があると思いますので、まずは部局間でどんなことができるのか検討をしていただきたいと思います。これからも空き家になるかもしれないという世帯は非常に多いと思います。いわゆる特定空家の予備軍と言われるようなものですね。確かにもちろん老朽危険空き家になれば、これはもう対処しないといけませんけれども、やはりそれを生み出さない、空き家になりそうなところに、どう手を入れていくかというのも非常に重要だと感じております。先日もある自治会長と一緒に地域を歩いたんですけれども、もうここの家はおばあちゃんが施設に入って、今空き家になっていますとか、非常にまだきれいな家なんですけれども、もう何年も住んでいないとかいうのがたくさんございました。もう本当にそういう家が、気づいたらいつの間にか朽ち果てていって、瓦が落ちたとかそういうことで、まさにそのときになって地域の問題になってしまうということもございます。  そういった意味では、例えば高齢で独り暮らしの世帯については、今後空き家になる可能性が高いということで、事前に家の畳み方とか、相続の手続など終活というか、そういう取組もありますけれども、こういったものを例えば介護サービスの事業者の皆さんと連携したり、なるべく空き家になりそうだという家が空き家にならないような取組というのも必要でございますので、福祉的なアプローチを進めていただきたいと思います。  もう時間がありませんので、GIGAスクール構想の進捗状況について再質問をさせていただきたいと思います。  端末の持ち帰りを研究して、今後は進めていきたいというご答弁でございました。まさにコンピューター端末、社会を生き抜くためのツール、もう文房具に近いわけですので、いろいろルールを定めたりというのは必要なんですけれども、皆様のご家庭に持ち帰った中で、学びを深めていくという取組をぜひ進めていただきたいと思います。持ち帰った場合は、やはり心配なのが各ご家庭での通信環境がどうなのか、これが行き届いておるのか、この部分については各ご家庭の経済状況に左右されないような配慮が必要かと思います。  教育委員会のほうでこの春に小中高と家の通信状況についてアンケート調査を取ったということですけれども、このアンケートの結果はどうだったのか教えてください。 112 ◯教育長(橋田慶信君) 再質問にお答えいたします。  今年5月にご指摘のとおり小中高で調査を行いました。それによりますと、家庭のWi-Fi環境の整備率、小学校においては92%、中学校で94%、長崎商業高校で98%という状況でございます。  以上でございます。 113 ◯11番(林 広文君) ありがとうございます。かなりの割合でWi-Fi環境が整備はされているということでございますけれども、一方で、やはり僅かではありますけれども、行き届いていないところもありますので、そこら辺の配慮をぜひお願いしたいと思います。  このGIGAスクール構想でぜひ活用してほしいと言いながら、ちょっと矛盾はするんですけれども、新聞報道では子どもの視力低下が一段と進んでいるというような報道もなされております。今、小学生の3人に1人は視力が1.0未満ですね。新型コロナウイルスの巣ごもりの中で、非常にこれがまた進んでいるんではないかということ、そしてGIGAスクール構想の中で、コンピューター端末が使われる機会が増えると、さらに子どもの目の健康、こういったものを非常に危惧するということで、文部科学省の懇談会でも眼科医から危惧する意見が相次いだとございます。こういった部分もぜひ教育委員会の中で研究をしていただいて、児童生徒の皆さんが健康に使えるような体制というのを構築していただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。 114 ◯議長(井上重久君) 本日の市政一般質問はこの程度にとどめます。  この際、お諮りいたします。お手元に配付いたしましたとおり、本日の日程に議事日程第6号の1を追加いたしたいと思います。  これにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と言う者あり〕 115 ◯議長(井上重久君) ご異議ないと認めます。  よって、議事日程第6号の1を本日の日程に追加することに決定いたしました。  次に 日程2  第89号議案 令和3年度長崎市一般会計補正予  算(第11号)
    を議題といたします。  市長の説明を求めます。市長。       〔田上富久君登壇〕 116 ◯市長(田上富久君) ただいま上程されました議案1件について、提案理由をご説明いたします。  第89号議案「令和3年度長崎市一般会計補正予算(第11号)」につきましては、新型コロナウイルス感染症に係る社会経済対策として、女性つながりサポート事業費を計上しております。  以上で提案理由の説明を終わります。よろしくご審議のほどお願いいたします。=(降壇)= 117 ◯議長(井上重久君) これより質疑を行います。  質疑を終結いたします。  ただいま議題となっております第89号議案「令和3年度長崎市一般会計補正予算(第11号)」は、お手元に配付いたしております議案審査付託表に記載のとおり、総務委員会に付託いたします。  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。  次回の本会議は、明日30日午前10時から本会議を開き、市政一般質問を続行いたします。  本日は、これをもって散会いたします。  総務委員会は、ただちに開会をお願いいたします。           =散会 午後3時13分= ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。                                 議  長 井上 重久                                 副議長  岩永 敏博                                 署名議員 平  剛志                                 署名議員 山谷 好弘 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...