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  1. 長崎市議会 2019-07-04
    2019-07-04 長崎市:令和元年教育厚生委員会 本文


    取得元: 長崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1           =開会 午前9時59分= ◯久 八寸志委員長 出席委員は半数以上であります。  ただいまから教育厚生委員会を開会いたします。  本日は、午後0時30分から特別委員会の正副委員長会議が開催されますので、審査の途中でありましても正午には休憩に入りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。  きょうは陳情の関係で朝からやらせていただくんですけれども、委員の皆様へお知らせいたします。傍聴者が定員である7名を超えております。委員長といたしましては傍聴席をふやして対応することとしたいと思っておりますが、委員の皆様のご了承をお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。  それでは、陳情第7号「養生所/(長崎)医学校等遺跡の保存・保護・整備・公開に関する陳情XIIについて」を議題といたします。  陳情人から趣旨説明を求めるため、参考人としてご出席をいただいております。参考人の入室のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前10時1分=           =再開 午前10時1分= 2 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  委員会を代表いたしまして、一言ご挨拶申し上げます。  参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。  本日の審査の進め方でありますが、まず初めに参考人の方から趣旨説明を受け、次に、参考人の方に対しまして質疑を行います。参考人の方は委員長の許可を得て、マイクを使って発言をお願いいたします。また、委員に対しては質問することができないこととなっておりますので、ご了承をお願いいたします。  それではまず、参考人の自己紹介をお願いいたします。 3 ◯池知参考人 きょうは皆様、ありがとうございます。数年前から養生所のことについて、遺跡について皆様に保存、それから活用継承といったようなことを提案して、またお願いしてきたわけであります。それで養生所を考える会という形の中で、皆様にお願いしております。  それで今回の趣旨は遺跡というか、小学校の建設であるとか、それから遺跡の調査であるとか、さまざまな形の市政の流れの中で、遺跡の新たな状態の発見であるとか、それからさまざまな資料によって、新しい知見も得られてきているのではないかとか。 4 ◯久 八寸志委員長 参考人、すみません。  まずは自己紹介をということで。 5 ◯池知参考人 自己紹介でしたね。 6 ◯久 八寸志委員長 それと挙手をしていただいて、私のほうで指名させていただきますので。
    7 ◯池知参考人 自己紹介といたしましては今ので。 8 ◯久 八寸志委員長 すみません、挙手を最初にしていただいて、1回マイクを置いていただいて、すみません。発言をする前に挙手をしていただいて、それからこちらのほうでお名前を池知参考人とお呼びしますので。それから発言していただければと思いますので、よろしくお願いします。  それでは池知参考人、お願いいたします。まず自己紹介を、それから改めまして陳情の趣旨説明をするような形をとらせていただきますので、まずは自己紹介をお願いいたします。 9 ◯池知参考人 自己紹介は今のところで終了したつもりでございます。 10 ◯久 八寸志委員長 そうしたら次に趣旨説明を池知参考人、お願いいたします。 11 ◯池知参考人 これも今ちょっとお話しにかかったところなんですが、いろいろと新しい知見も、同時並行として得られてきているところではないかなと。それでさまざまな計画が当然決まっているわけですけれども、新しい知見も新たに得られつつあるというところで、従来の計画に対して新しい検討というものもあり得るという形で、今回の陳情にさせていただきました。これが陳情の趣旨でございます。 12 ◯久 八寸志委員長 もう説明はよろしかったでしょうか。 13 ◯池知参考人 説明として、添付資料にもつけてございますけれども、例えば江戸期のみならず、明治期の医学校の痕跡であるとか、そういったものも、より具体的にそうであるというふうに明らかになりつつありますし、それでもともとここが畑地であったということも、さまざまな資料、それから写真等によっても明らかになっておりますので。それでそこから大村領に通じていく重要な地方道であったということも推察されます。  それでそういったような土地の区画であるとか所有区分であるとか、そういうものの形に沿った形で医学校はどうも形成されていったようだということがだんだんとわかってまいりました。したがって、その医学校の土地を履歴、それから遺跡としてきちんと把握していくということは、長崎の郷土の土地の利用であるとか、江戸時代からどうつながって現代につながっているとか、さまざまなことが明らかになっていくということがあると思います。ですからそれも、この遺跡を残していく1つの視点であろうと思います。ですから従来の医学校、あるいはその近代化という流れのみならず、そういった幅広い視点の把握のもとに、遺跡の保存・活用ということを皆さんにお願いしたいと思います。これが従来と少し違うところです。 14 ◯久 八寸志委員長 参考人、この資料を通しての説明はよろしかったですか。この資料、せっかくおつくりになられていますけど。 15 ◯池知参考人 そうですね。まずその新しい私たちの、当会のほうからの新しい説明としましては、1つは医学校の正門の石垣。これが医科大学とか、それから専門学校の卒業アルバムの中で、はっきり写真に写っているということと、現状、今回撮った写真を比較しましても、拳1つの石さえ動いていないといったような形で、当時の状況はそのまま残されている。  あるいは前回も文化財課の方とのお話の中で、本来は、その石垣が増築される場合には、隅石が残っているはずだというご指摘もあったんですが、それはどうかなと、残っているだろうかと見ていたんだけれども、どうも隅石、あるいは隅石の一部は残っているようだといったような形から、従来、どうもそれははっきりわからないじゃないかと。本当に医学校の石垣かどうかはわからないだろうというような指摘もあったんだけれども、ほぼ間違いはないだろうといったような形の事実が確認できるのではないかと思っています。  それで、したがって従来から、これは馬場教育長、ここの部分の石垣は残していくと。道路では触らないよというお話の説明もあったわけですから。ところが今回のさまざまな説明の中で、どうもその図面を見ると、この石垣が破壊されそうだというところを見まして、それで改めて確認していたところ、現状では破壊される可能性はあるということになっておりますので、これは従来からのご説明のとおり、きちんと現状保存していただきたいということでございます。  それでそのほかにもさまざまな、同じ石垣ということをずっと見ていきました中で、例えばキリシタンの活動の中にも石垣集団が、石工集団がいたようだといったようなことも十分に考えられる。あるいはそういったようなことを言っていらっしゃる子息の方もいらっしゃるといったところから、そういうものも長崎の文化財あるいはその遺跡、あるいは継承すべきものの1つとして重要な要素なんじゃないかといったようなことを考えております。  それから写真集を、ちょうど長崎という、これは長崎市の図書館にあるんですけれども、ご遺族がそういったようなことを言ってらっしゃるのをちょうど市の図書館にもあるということで、これは戦前の、いわゆる長崎の風景がそのまま写真に残っているわけです。こういったようなものも要するに遺跡の1つの姿であろうと。それでこれを私たちが、全く戦後生まれの私たちが知らないと。知らないで本当に遺跡が語れるのかといったところがあるわけです。たった100年前まで、こういったような姿だったと、今は全然違うと。そういうことさえ把握できずに、本当に遺跡だ文化財だといったようなことが語れるのかと。それでそういうことをきちんとやはり見ていく必要があると。その上で、それがどういうものなのかという性格づけをきちんとしていくべきであろうという中で、1つの長崎のアイデンティティーであるとか、そういったようなものが明確になっていく。あるいは人がかわる、その中でそういったようなものを再認識、あるいは継承していくということが可能になってくる。それを現代にどう生かして、現代との関連をどうとっていくのかというところが、やはり地域にとって、あるいは日本、私たちは日本の、世界の歴史だといっているわけですけれども、それは当然、世界に根差した歴史なわけですから、地域に根差した歴史なわけですから、それは地域がいかに世界に関係していったかというところこそが、長崎のこの歴史と、それから遺跡の最も重要、あるいはおもしろいところではないかと思っております。  ですから、そういうところでさまざまな検討、再検討をお願いしたいということであります。 16 ◯久 八寸志委員長 ありがとうございます。  そうしたらこれより参考人に対する質疑に入ります。 17 ◯浅田五郎委員 池知様には大変お忙しい中にお越しいただいてありがとうございます。  先生が私たちに陳情し、資料をそろえるについて大変私たちは参考になりますし、長崎の文化財というものを大事にしていただく方がおるんだなと、特にありがたいと思っております。  そこでお尋ねいたしますけれども、私たちもこのような資料をたくさんいただいて、我々がそれに応えているのかという、じくじたる思いもありますが、当市の文化財の取り組みというものについて、いろんな疑問のあるようなお話もございました。長崎市は歴史と文化を大事にするまちであるはずなんですが、先生方から見ると、どうもちょっと足りないのじゃないかというお考えであると思いますけれども、今あなたが私たちに示した資料の中で、幾つかの努力項目が足りないようなご指摘もありました。  長崎市の、この小島養生所を中心とする仁田佐古小学校の土地の上に学校が建っていると、完全保存ができなかったということの思いもありましょうが、あなたから見た場合、池知先生が見た場合、やはり今の小島養生所の文化財というものが完全に守られているのか、保存するのに対してきちんと守られているのか、専門家から見ていかがでございますか、ちょっとご意見としてお尋ねします。 18 ◯池知参考人 大半は破壊されつつあると、あるいは計画として大半が破壊されると。保存されるものはごく一部の部分であると。  それで遺跡というのは、例えば石がそこに1つあったから遺跡にはなりません。石が2つあると、この関連性でそれがどういうものなのかということ、その関連性において遺跡と認識されるものであります。ですから、そこだけ残したから、それが遺跡だということにはならない。例えば広さであるとか、大きさであるとか、敷地の形であるとか、そういったような関連性が遺跡であります。ですから、その部分を残したから、それで残しましたという考え方は、本質的には成立しないということです。  それから記録保存という言葉があるわけですが、これは専門家の間では、それは遺跡、あるいは文化財を保存するものではないと。あくまでも記録を保存するものであって、文化財が破壊されるやむなき状態において、記録をやむなく残すものであると皆さん認識されておりますから、言葉のあやで、いかにも文化財が保存されたかのような印象を皆さんに与えているというところは、非常に遺憾なところであります。  結論、私たちの会の見方としては、基本的にはほとんど保存される計画にはなっていないと考えます。 19 ◯浅田五郎委員 今、大変なご発言でして、我が長崎市の文化財というのは、破壊こそすれ保存は余りしていないということのお話が、今後、関係当局にお尋ねしていきますが、いろいろとご指摘いただいてありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。 20 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんでしょうか。  それでは、以上をもちまして参考人に対する質疑を終わります。  参考人の方におかれましては、大変にお疲れさまでございます。参考人退席のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前10時15分=           =再開 午前10時16分= 21 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  それでは、本陳情につきまして理事者の見解を求めます。 22 ◯前田教育総務部長 それでは、陳情第7号「養生所/(長崎)医学校等遺跡の保存・保護・整備・公開に関する陳情XII」に対する教育委員会の見解を述べさせていただきます。  小島養生所は我が国における西洋医学発祥の地でありますことから、長崎市にとりましても貴重な財産であり、市民の皆様にわかりやすくお伝えする必要があると考えております。新校舎の位置につきましては、旧佐古小学校の校歌に医学部ありし、ゆかりの地と歌われていること、地元協議の中で、旧佐古小学校の跡地は医療活動の前身の活動を行ってきた場所でもあり、そこに学校を建てることで、子どもたちの向学意識を高めることができるとのご意見をいただくとともに、子どもたちの教育環境を考慮し、3つの敷地に分割されている旧仁田小学校よりも、敷地がまとまっている旧佐古小学校跡地が円滑な学校運営ができるとして、適地は旧佐古小学校跡地と決定いたしました。このような結論に至るまでには、地元の皆様方と6年間にも及ぶ長い時間をかけて協議を重ねてきたものであり、地域や保護者の皆様からは、校舎の老朽化が進んでおり、耐震化工事も施していないことから、子どもたちが安全安心な学校生活を送れるよう、1日も早い新校舎建設が求められております。体育館側敷地における小島養生所の遺構につきましては、埋蔵文化財の最適な保存方法とされる埋め戻しによる保存を基本としつつ、一部の遺構は露出展示することで、全て現状のまま保存することとし、学校建設を進めてまいります。また、校舎・グラウンド側敷地における分析究理所等の遺構につきましては、埋め戻しにより現状のまま保存することを基本としながら、新校舎建設の支障となる部分は、精度の高い記録をとった上で移設し、他の場所での保存、活用に努めてまいります。さらに、体育館に十分な広さの展示室を併設し、小島養生所の遺構や、分析究理所及び医学所を含め、その歴史と価値を伝える資料などを展示する予定であり、関係者と協議の上、子どもたちが近代医学発祥の地で夢を持って学べるよう、遺跡の保存と学校建設の両立を目指してまいります。教育委員会といたしましては、文化財を保護することと、統廃合協議会を経て子どもたちの教育環境を考慮した結果、適地である旧佐古小学校に決定して以来、これまで時間と経費を費やしてきた学校建設についても重要な責務であると考えております。文化財保護と学校建設を教育行政として両立させるためにも、出土した遺構は精いっぱいの保存に努めてまいりたいと考えております。  教育委員会の見解は以上でございますが、引き続き、文化観光部より見解を述べさせていただきます。 23 ◯大賀文化財課長 それでは引き続き、文化観光部の見解を述べさせていただきます。  長崎小島養生所跡は幕末における近代化の先進地として重要な役割を果たした長崎の歴史的資産の1つであり、長崎市歴史文化基本構想におきましても、近代化の黎明に関する主要な歴史文化遺産として位置づけております。旧佐古小学校の敷地にあり、仁田佐古小学校新校舎の建設場所でありますが、文化財としての保護の状況といたしましては、現在その敷地全体を小島養生所跡及び関連遺跡の名称で、周知の埋蔵文化財包蔵地としております。また、小島養生所に関する遺構が残る、体育館側敷地につきましては、日本最初の近代洋式病院及びその関連施設として、幕末に設置された養生所、医学所及び分析究理所を含む精得館までの施設に対する評価から、長崎市の史跡に指定しております。新校舎建設に伴う埋蔵文化財の発掘調査は既に終了し、残存遺構は全て検出しておりますが、残っているものは部分的で全体的に少なく、保存状態もよくありませんでした。このことは、文化庁との協議においても指摘されているところです。  しかしながら長崎市としましては、小島養生所等近代西洋医学発祥の地として、歴史上果たした役割は大きいものと考えており、発掘調査で検出された遺構については、学校建設と両立させながら、適切な方法により保存と活用を図ることとしております。まず、体育館側敷地に残る小島養生所の遺構については、市の史跡として全てを現状保存し、埋め戻しによる保存を基本としながら、一部は露出展示して、その歴史的価値を伝えることといたします。また、校舎・グラウンド側敷地における分析究理所等の遺構については、埋め戻しによる現状保存を基本としつつも、学校建設の支障となる部分は、精度の高い記録をとった上で移設して保存・活用を図ります。小島養生所を初め、過去に失われた建物等について復元を図ることは困難でありますが、学校建設に当たっては、体育館に展示室を併設し、小島養生所等に関する遺構や遺物、資料などを展示するとともに、これらの貴重な情報を発信し、その歴史と価値を伝えながら、遺跡の保存、継承を図ることとしております。  今後も小島養生所等の遺跡に関しては、適時情報発信を行いながら、市の取り組みに対して理解が得られるよう努めるとともに、本市における文化財の保護等につきましては、引き続き関係法令等に従い、適切に対応してまいります。  文化観光部の見解については、以上でございます。 24 ◯久 八寸志委員長 それでは、これより質疑に入ります。 25 ◯浅田五郎委員 教育委員会並び文化財課のほうからいろいろありましたけれども、これは、私はやはり長崎市の行政が失敗だと受けとめております。  まず、何を言おうかというと、第1に、要するに佐古小学校は耐震化が終わったんです。佐古小学校は耐震化が終わって5カ月後には、長崎市のトップのグループの会が何を決めたかというと、耐震化が終わったところを壊して、そこに仁田佐古小学校をつくる、移転するということであるわけです。普通ならば、耐震化のところで授業を始めて、そして仁田佐古小学校というならば、仁田小学校に新しい新校舎をつくって、そして遺構はそのまま残せるというのが普通の常識であると思うんだけれども、一番問題なのは、耐震化が終わったところに、それをさらに壊してというところに、まさに税金の無駄だということで、今裁判になっていることが現実に事実なんです。  ですから私は、そこいらから間違ってやったんだけど、もうここまで来たからには仕方がないんじゃなくて、そういうものを反省した上でやるならば、少なくとも今、陳情書で述べているような文化財というものをいいかげんじゃなくして、真剣に、やはりあなたたちが口にするように、具体的に歴史と文化の財産というのであれば、やはりそういう意味の遺構をちゃんと残していくという、そういった努力を最低限でもやらないと、長崎市民の財産を自由にしながら、できる立場である行政が、勝手に耐震化が終わったところをそこで仮校舎をして新しい校舎をつくるんじゃなくて、それを壊して、さらにまた学校をいろいろつくりかえるということで、二重に税金の無駄遣いをしたんじゃないかなというように思うんです。そして、その仁田佐古小学校、旧仁田小、一体何に使うのということを問わなければならないようになってくるわけです。ですから、何かしら、今回の仁田佐古小学校の建設、教育委員会がそういった歴史のあるところで授業されればいいんだというけれども、完全に復元して、そしてそこで、こういったところがあなたたちのふるさとにあるんですよといったほうが、はるかに教育的であるわけなんです。そういったことを今さら言っても何でしょうけれども、あなたたちはすぐに何かと言うと、いや、議会で、もう承認を得ましたがということを言うんだけれども、やはりきちっとした資料等の提供もないままに、あなたたちは佐古小学校の耐震化が終わったところをさらに壊して、今の状況が続いていることに対して、私自身が強い憤りを持っておりますが、これはやはり議会が決めたり、あるいは皆さんが決めたことだから、あえてもう申しませんけど、そうした反省に立って、今後はこういった財産についてしっかり検証して、市民の声、専門の会の声を聞きながら取り組んでいただきたいということを強く要望しておきます。  ただ、もう1つ申し上げたいのは、文化財課の皆さん方にも、今やっていることが先ほどの説明の中で、1つの石垣が1つあればいいんじゃなくして、2つあって初めてそれが文化財として価値があるんですというような、非常に重い話を聞きました。そういうことを考えてみると、もう一度その文化財として、長崎の財産をどう残していくか、大切にしていくかということについて、しっかり考えていただきたいということだけを強く要望しておきます。  以上です。 26 ◯中西敦信委員 2点ほどお尋ねしたいと思いますが、1つはこの参考人の方が言われた、この旧佐古小学校の体育館の外側の外構部分にある、この長崎医学校の正門の部分、ちょうど多分、体育館と校舎の間にある通路のところに、体育館寄りにある石垣だと思うんですけれども、私も何回か見て、ちょうど確かに石垣の真ん中部分で見れば、石積みの石の種類が明確にかわっていて、この下の部分が長崎医学校当時の部分の石垣が残されているんじゃないかと思うんですけれども、そこは今回、文化財等には指定されていない部分ではないかと思いますけれども、やはり大事な、文化財に準ずるものとして残していくというのが必要だと思うんですが、これは新しい仁田佐古小学校建設にかかわって、なくなっていくおそれが、参考人の方から、陳情者の方からあったわけですけれども、これはそのあたり、初めは、前の教育長は、ここは残していきたいという意向だったという部分と、現状の計画とずれが出てきているという話でしたけれども、そのあたりは実際どうなのか。石垣は残る方向なのか、そうではないのかをお尋ねしたいと思います。 27 ◯西原施設課長 陳情者が言われていたのは、恐らくクスノキあたりの西北部の扇型階段があるところあたりの、西北部の一部のことを言われていたと思っています。  それで基本、あそこの北部方面のところの運動場に面したところでございますけど、基本あそこは、もともと道路を拡幅するために、外周路拡幅のため少し運動場を削ってということをやろうとしておりますが、北部方面は特に手は加える予定ではございません。ただ扇型階段のところが、あのままあれは地元要望等もございまして、あれはあのままの扇型の階段のままで、少しセットバックしてそれを残そうということで考えておりますが、そのセットバックする際に少し一緒にそこの石垣の一部は引く形になりますが、基本、大きく手は加えないと考えております。  以上でございます。 28 ◯中西敦信委員 すみません、石垣の部分、正門の部分、そのアーチ型の階段というのは、今道路を拡幅している部分のちょうど曲がり角というか突き当たりというか、今の旧佐古小学校の正門から行けば、右手に入っていって左手に見える部分だと思うんですけれども、要はその道路を広げていますので、そういう関係でセットバックするとなれば、その階段状の石積みが、要は手を入れないといけないということだと思うんですけれども、ということは、そこは変わるかもしれないけど、今、私が最初に言った部分は残すということでいいのか、お尋ねしたいと思います。 29 ◯西原施設課長 おっしゃるとおりで、基本は北部方面になりますけど、運動場の道路に面したところは基本そのままの状況で、あそこは4メートルございますので、そのままの形でございます。  ただ、繰り返しになりますけれども、大きなクスノキがあったところの扇型階段については、あれはもう学校の特色でございますので、少しあそこの道路を広げる必要がございますので、それに合わせてセットバックいたしますが、それに伴って、当然ながらそこだけセットバックすると、いびつな形になりますので、少しだけ現状の石垣等を使いながら、北部の石垣を少しセットバックするような形になろうかと思います。  また、学校建設の経緯を少し説明させていただきますと、耐震化の話が先ほどございましたけれども、耐震化については当時、地震等が多くございまして、0.3未満の場合は早急にということで、国からの指摘もございまして、佐古小については平成22年度ぐらいには耐震化をしたところです。それはもう児童の安全を守ることが第一優先でございますので、耐震化したという経緯がございます。  その後、同じ平成22年ぐらいから、もう児童数が減っておりましたので地元PTA等に統廃合、説明させていただいております。その後、地元の協議会をつくっていただいて、これは平成25年ぐらいだったと思いますけど、第4回目ぐらいの地元の会議の中で、私たちは佐古小案と仁田小案とそれぞれ示しながら、佐古小は敷地がまとまっているなどの理由で、佐古小がよいということで地元の意見がまとまったところでございます。それをもとに、長崎市としては平成27年5月に佐古小に場所を決定して建設するというような経緯がございます。なので、そこはきちんと地元の方にもご説明しながら、場所のほうも決定していただいたし、それで特に耐震化の、確かに5年6カ月ということで解体いたしましたが、そこについては今訴訟にもなっておりますけれども、訴訟の中でとは考えておりますが、基本、文部科学省等のほうもそれは承認いただいておりますし、特にその補助金等の返還もあっておりません。なので、そこら辺については、私たちとしては適切に処理したものと考えております。  以上でございます。 30 ◯中西敦信委員 訴訟にもなっているから、でも課長が一定説明されたものが、そこを外れたわけではなかったのですが言われたので、適切だったと言われれば、それは市側の市教委の認識であって、そういう市の方針をもって地元に入って、その地元の合意形成を市の都合のいいように、沿う形で情報提供して変えていったと。仁田小のほうが子どもたちが多いし、佐古小はどうかと。大体、仁田小に新しい校舎をというところを佐古小に持っていったというのが、その持っていき方も含めて大きな問題があったのではないかという点が、裁判の中でも争われているのではないかと思いますので、この陳情の趣旨はそうじゃないので、私も含めて、その持っていき方は大きな問題があったと思っているというのは申し上げておきたいと思います。  それともう1つお尋ねが、この陳情の5ページというんですか、要は陳情者の方と、この文化財課かもしれないですけれども、施設課かもわからないんですけれども、この養生所、医学校と遺跡のことでこの間はずっと何回かやりとりしていると、そういう中で見解の相違ということで、まだ解消していない部分があるということが書かれてあるんですが、この2の7の見解の相違の解消という、2の7がちょっとどの部分なのか、なかなか見つけきれないところもあるんですけれども、このさっき言った医学校の正門のことも含めた部分なのかと思うんですが、そういう考え方の相違ということをやはり話し合っていく中で、お互いに一定の落としどころみたいなのをやはりつくっていくというのが、やはり求められていると思うんですけれども、今、こういう見解の相違と書かれてある部分については、どんなふうに、例えばどこの、こことここで、ちょっと意見が分かれていますというような状況なのか、ちょっとお示しいただければと思います。 31 ◯大賀文化財課長 見解の相違という部分は、これはもう一昨年の9月以前にさかのぼりますけど、そういったところからずっとございました。  それで現地で私どもは、一昨年の9月末までに学校建設に係るところは全て発掘調査を終えまして、それでそこで全てをつまびらかにして、住民投票のそういった請求等がございましたので、そういったところで市長も見解を、学校の建設と遺跡の保存と、これを両立する方針で行くということでご説明させていただきました。そういった過程の中で、例えばその遺構の一つ一つの見方にしても、私どもが比較的、体育館の敷地は史跡に指定しておりますけど、ここの考え方の中で、小島養生所、それからそのちょっと下の医学所で、もう少し下に分析究理所と、これは精得館ということで総称されていまして、そういった価値づけの中で史跡に指定しておるわけなんですけど、それでその時代よりも比較的新しい時代の遺構であると。県立小島病院というのがあったんですけど、そういう判断をしている遺構が、実は陳情人の主張では、いや、それはもっと古いものだと、これは養生所のときのものじゃないかということがあったりしておりました。それでそういう部分については、文化財審議会の中でも現地調査をしていただいたりとか、そういったところで私たちも一定見解を出してきたところです。それでそこの部分については、恐らくいまだに理解をいただいていないと考えております。  そうした中で、ここにも書いております、先ほどここが2の7と書かれているところは、恐らく4の7じゃないかと思って、その前の7に説明云々の部分がありますので、それで4の7ということで読んでいますけど。それでこの4月17日に、私どもが陳情人のほうにお願いして、文化財課のほうにお越しいただきまして、そこで小島養生所の体育館に併設する展示室、こちらが一応その展示設計が終わったものですから、この内容をしっかりとご説明したいということで、ご説明させていただきました。  それで長崎市ができる保存・活用という部分は、これが精いっぱいのことなんだということで、ご説明させていただいて、それについては非常に高く評価していただいたと思っています。よくできているというコメントもいただきました。  ところが、あくまでもこちらの会としては、もとに戻せと。学校建設はまかりならんということでありましたので、そこでそれ以降は、そういうやりとりというのは途絶えている状況でございますけど、4月17日にご説明させていただいております。  以上です。 32 ◯中西敦信委員 陳情の趣旨というのが、やはり出土した貴重な小島養生所、分析究理所等文化財を埋蔵文化財ということで、きちんとそれに沿った対応をしてほしいというのが、陳情の最初からの趣旨だと思いますので、そういう学校をつくるという開発行為を持ち込むということは、ふさわしくないというのが大もとの要望というか願いだと思いますので、そういう点で、ずっとでも、そうはいっても、現実的には外構道路の整備から、それこそ体育館、そして校舎の工事が基礎工事からずっと進む中でも、やはり諦めずに、そういうところを言われているという思いも、やはりしっかりと受けとめて、文化財保護行政というものは何たるものなのかというのはこういう陳情人の方の気持ちをしっかりと酌み取って、やはり対応していただきたいと、要望しておきたいと思います。  以上です。 33 ◯浅田五郎委員 文化財審議会が、それを了としたということは非常に言っているけど、大体、文化財審議会なんていうのは、分析究理所なんかないなんて、ここはもう全部掘っていって、何もありませんといったら、それを長崎大学医学部の永吉先生たちが行って、いや、そこはないかもしれん、ここを掘ってくれといったら、出てきたのが分析究理所でした。  ノーベル賞をいただいた長崎大学薬学部のあの下村先輩が、分析究理所が出てきてよかったねと言った。できればこれは、本当に保存したらいいですということをつぶやいたことを私は今でも耳に残っているけど、やはり長崎市の文化財が、本当はもっとしゃんとさえしておけば、そういうことはなかったんだけれども、大体、文化財課を壊すことに対して共鳴した文化財審議会が、了解したからといって、とんでもない話ですよ。私たちの長崎市の文化財を評価していない。我々素人がどうですかと言っているのに、専門家が、いや、もうないですよと。学校を建ててもいいですよというようなことを言っている文化財審議会ですよ。私に言わせればそれを了としたからって、とんでもない話ですよ。  本来ならば、私たちがまだ文化財をこっちでやっているのかと言いたいぐらいですよ。少なくとも、文化財の専門委員の皆様方なら、我々素人が残せるようなら、もっと掘り下げて、しっかりとあそこは検討せんといけなかったのに、もう多分、文化財はないでしょうからいいですよと言ったのは、議会ですよ。それでは気になって、専門家の皆さん方じゃなくて、素人の長崎大学の薬学部の皆さん方が現場を見て、いや、もっとあるんじゃないでしょうかと、それで出てきたのが分析究理所で、薬学ですよ。そういうことを知っているから、私は文句を言いたくないけれども、やはりもう少し、長崎の文化財の専門の委員の皆さんも含めて、これは議会でも言ったけれども、固定資産を販売したときに、専門家が固定資産の土地を開発する人もいなければ何もなかったというのが、やすらぎ伊王島が出てきたでしょう。  とにかく、長崎市のそういった委員会の皆さん方というのは、一体何なんだろうかということが、私はつくづくここのところ感じているわけです。だからそういうことを含めて、あなたたちは敬けんに、いや、もう文化財審議会が認めたからなんて言うけど、とんでもないということだけは申しておきたいと思います。  それから委員長にお願いしたいんだけれども、我々は教育厚生委員会でいろいろ審議します。例えばきのう川平小学校の合併も、ああいうことでしたけれども、実は現場を全く知らない。どれくらいバスに乗ってだって、だからそういった現場を見たり、この陳情に何回も来ていただいている小島養生所は、その後どうなっているかとか、そういった現場をやはり見て、やはり我々もしっかり現状を分析して勉強するのもいいんじゃないかと思うので、時間をできるだけつくっていただいて、教育厚生委員会だけでの時間はないと、別に教育厚生委員会で施設を見ていくということも大事じゃないかと思いますので、ひとつそういった時間をとっていただくように、委員長にお願いしておきたいと思います。  以上で終わります。 34 ◯大賀文化財課長 ちょっと文化財審議会の件でご意見がありましたので、お答えさせていただきます。  浅田委員がおっしゃいました、そこに建てていいということは、文化財審議会は一切そういう判断はいたしません。もともと文化財審議会の議論というのは、出てきた遺構について、その価値を評価していただいていたという中で、それで分析究理所は確かに出てなかった、最後に出てきた遺構でございましたから、終わりのほうにです。それでその時点で、今出てきた遺構についての評価をしていたということがございます。  それでその後、分析究理所が工事進捗の過程の中で一部が出てまいりました。これについても見ていただいたときに、文化財審議会としては、もうちょっとそこが出てきたということは、この辺も別に出てくる遺構があるんじゃないかというご指導をいただきまして、そこで発掘調査をもっと広げて出てきたのが階段の遺構であったりとか、石垣の遺構が部分的に出てきております。そういう中で、最終的に文化財審議会としては、これは浅田委員もご存じだと思うんですけど、ここの遺構は残すべき価値があるんだという評価をされております。  それで、ただそういう中でも、あそこに学校を建てるということであれば、そこのバランスをとる作業は、市のほうで判断してやってくださいということで、長崎市が判断して現状に至っているということでございますので、そこはしっかりご説明させていただきたいと思います。 35 ◯浅田五郎委員 課長が答弁したからといって、私が答弁する必要はないと思っていたんだけど、答弁したから言うけど、要らんことを言ってるわけよ、文化財審議会は、絶対にこれは残すべきだと、そこで終わっておけばよかったんだけれども、何を言ったかというと、その後、文化財審議会の議事録を見たら、要するに市の財産ですから、最終的には市が責任を持ってもいいわけですから、壊そうが壊すまいが結構ですというような言い方をしているわけです。だから私は言っているわけです。絶対に残しなさいと言えば、残すようになるかもわからんけど、いや、それは市の財産だから、どうぞ自由に市のほうがやってもいいですよなどとつけ加えているから、要らんことをつけ加えているということは、私は文化財審議会の人にも言ったんだけど、そういうことなんです。だからあなたたちが、文化財を残せと言った、そこだけをとればいいけれども、いや、市の財産だから、最終的に市がすることについては、議会で済ますようなことを言ったから、文化財審議会の議事録を見たら。だから私が今言ったわけで、やはり残すものは、完璧に残さないといけないということです。それが文化財なんです。都合、都合でいいような形での残し方というのは、本当の財産を残すことではないということだけは、私ははっきりと申しておきたいということを言ったわけだから。  終わります。 36 ◯池田章子委員 私もこの石垣のことをお尋ねしたかったんですけれども、この扇型の階段を残すために、この石垣は一部を崩すという形になると思うんですが、この石垣の文化財的な価値というのは、どう認識されていらっしゃるんですか、教えてください。 37 ◯大賀文化財課長 この石垣につきましても、そのセットバックという考え方も含めて、実は文化財審議会のほうで議論の対象になったことがございます。  そういう中で、そういうセットバックの考え方もお話をしてきたところなんですけど、ここ自体はやはり埋蔵文化財の包蔵地という考え方の中で、そこに取り込まれるような場所であると考えておりますから、そういう遺跡の一部だという考えでおりますから、できるだけ現状保存を、第一義的には現状保存していく。それができなければ、今申しましたようにセットバックです。では今回は記録を残して解体するという、そういうことでもございませんけど、なるべくそういうことで、この石垣自体も残していきたいと、私どもも考えております。  以上です。 38 ◯池田章子委員 そうしたらここも文化財としての価値を持っているということであれば、セットバックで一部手を加えるということになるわけですよね。それは別に、先ほど浅田委員が言われたように、市の財産だからやっていいですよという話なんですか。なかなかその歴史的な文化財については、結構市民に対しては、そこはもうきっちり守ってくださいとおっしゃいますよね。それで伝統的建造物群保存地区とか、そこはしっかり守ってください。一方、こういう市の財産ではあるんだけれども、文化財ですよということについて、その扇型の階段をつくるに当たって手を加えますということですよね。解体とかではないかもしれないけど、手を加えると。でもそれは文化財の保存という方面から見ると、ある意味、破壊という言葉を陳情者の方は、参考人の方はおっしゃったけど、それを壊しますというものの言い方からすると、そうなると思うんですが、それは問題がないんですか。 39 ◯大賀文化財課長 文化財保護法の趣旨で申しますと、埋蔵文化財包蔵地のそういう遺跡と申しますか、そういった部分につきましては、遺構につきましては先ほど申しましたように、現状保存を第一義にするという考え方がございます。そういった中で、開発等によりましてやむを得ずそういう措置がとれないという場合については、発掘調査による記録保存を行うなどということになっております。それで、それもその原因事業者の協力を得ながら、保護に取り組んでいくという考え方がございます。  それで、先ほどもおっしゃいました、その伝統的建造物群保存地区につきましては、ここは国の重要伝統的建造物群の保存地区ということで指定されておりまして、こちらについては市が条例を定めて、どういう開発行為の場合の規制等も決めて守ってきた地区でございますから、この包蔵地とは、ちょっと考え方が違う部分がございます。  以上です。 40 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんでしょうか。  それでは、質疑を終結いたします。  陳情第7号の取りまとめにつきましては、本日の審査を踏まえまして、正副委員長において案文を作成し、後ほど委員会にお示ししてご協議いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。     〔「異議なし」と言う者あり〕 41 ◯久 八寸志委員長 ご異議がありませんので、そのように取り扱わせていただきます。  理事者交代のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前10時51分=           =再開 午前11時1分= 42 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  昨日、中断しておりました第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について」の審査における質疑から再開いたします。  何かございませんか。 43 ◯東 竜也委員 ちょっと確認なんですが、きのうの質疑の中で、第1順位の業者がグラバー園の運営、集客実績があると答弁されていましたが、これは実際に本当に中心になって運営はされていたんですか、聞かせてください。
    44 ◯松尾平和推進課長 今回応募があって、代表者となっている株式会社司コーポレーションの方がいらっしゃるんですが、その方がグラバー園の指定管理をしていたときに、総括の責任者として行っていたというお話をお聞きしています。 45 ◯東 竜也委員 聞いた話なんですけど、株式会社三基が中心になって運営されていたと聞いたんですが。 46 ◯松尾平和推進課長 先ほど申し上げた株式会社司コーポレーションは、グラバー園を運営している指定管理者の構成団体でございました。その中の1人の方が総括責任者という形でされていて、その方が今回の原爆資料館における指定管理者候補者の中に名を連ねているということになっております。ですので、そこで中心でされていた方が、今回も引き続き行っていただけるものと思っております。 47 ◯柿田 正委員 会派に持ち帰っていろんなお話をしている中で、今の議論も出てきました。  まずはその株式会社司コーポレーションは、管理というか警備のほうを中心にやられていたんじゃないかという話を他の同僚議員の方から指摘がありまして、本当に動かしていたのは他のところではないのかと。なので実際に集客をふやすことができるという実績にはつながらないんじゃないかという疑念のことを言われておりました。今のお話で、その代表取締役の庄司さんですか、実際に中心になって回していたということがあるとすれば、それはまた別な形かと思うんですけれども。あとそれともう1点が、そのプレゼンのときの話なんですけれども、その話も同僚議員からのお話で、ちょっとこれはお聞きしたいなというのがあったので質問いたします。  実際に来られてプレゼンをなさった方というのは、このグループの中の社員、もしくは関係なさっている方だったんでしょうか。 48 ◯松尾平和推進課長 今回、プレゼンテーションに来られた方は株式会社司コーポレーションに所属されている方で、主になって説明された方も株式会社司コーポレーションの方です。その方がグラバー園で総括責任者を行っていたということでお聞きしております。 49 ◯柿田 正委員 同僚議員の方は、会社外の方だったのではないかという話をされていたので、株式会社司コーポレーションの方が来て、そのプレゼンの内容として、かなりいい形でプレゼンされて、点数は当然ながら上がっていくと思いますので、ですのでそこのところの話をされる方の身元です。実際にその話をされる、多分その代表の方もいらっしゃっていたかと思うんですけど、実際に説明される方が、もしプロの方というか、説明するだけのプロの方がいらっしゃいますので、いろいろ資料整理とか、そういう方がなされれば、当然ポイントも上がるというのも1つあって、そういうところもちょっと疑念を持たれていることがありまして、それはもうあくまで株式会社司コーポレーションの社員の方という認識でよろしいということですか。 50 ◯松尾平和推進課長 こちらでいただいている面接審査出席者一覧の中では、所属企業として株式会社司コーポレーションの名前が書いておりますので、私どもとしては株式会社司コーポレーションの社員であるということで認識しております。 51 ◯柿田 正委員 それともう1点、今回の指定管理に、原爆資料館等の指定管理がそもそも始まったのは平成28年だとお聞きしたんですけれども、平成28年に1回出されて、そのときはそぐわないのではないのかということで、一旦取り下げという形になって、その後、やはりしっかりとした総合評価の中で、質を担保した中でやっていこうという形になったという経緯だとお聞きしているんですけど、それはそのとおりでしょうか。 52 ◯中川原爆被爆対策部長 この原爆資料館等の指定管理につきましては、今回が初めてでございます。平成28年度に提案したということはございません。  昨年の11月議会に各施設の条例改正を行って提案したというのが最初でございますので、今回が初めての提案でございます。 53 ◯柿田 正委員 そうしたら平成28年に、原爆資料館関係で何か出たということは、ないということですか、改めてですけれど。 54 ◯大久保原爆資料館長 平成27年にリニューアルしまして、それから被爆者がいなくなる時代が迫るということで、指定管理も含め、今後のあり方について検討はしてまいりましたけれども、指定管理議案に関しましては、先ほど部長が申しましたとおりでございます。 55 ◯中川原爆被爆対策部長 先ほど原爆資料館長が申し上げましたとおり、指定管理者制度の検討は進めてきましたけれども、それはあくまで内部で検討してきたということで、議会のこの委員会で、所管事項でご説明したということもございません。  昨年の11月議会が初めてこの指定管理の条例改正において制度を導入するということで、ご説明差し上げたところでございます。 56 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんか。  それでは、質疑を終結します。  次に、討論に入ります。何かございませんでしょうか。 57 ◯中西敦信委員 ただいま議題となりました、第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について(長崎原爆資料館、長崎市平和会館及び長崎市歴史民俗資料館)」について、反対の立場から意見を申し上げます。  原爆資料館などの施設の維持管理や受付・貸館業務といった管理運営の業務を指定管理者制度を使って管理委託をしようとするものですが、被爆の実相を伝え、核兵器廃絶と世界平和の実現を訴える、その拠点ともいうべき原爆資料館は、民間による活力を生かすのではなく、市が責任を持って運営することで、その設置目的を果たすべきであると考えるものです。  指定管理者制度に移そうという業務は、既にどれも業務委託により民間活力が生かされているものばかりでありますし、指定管理者制度が導入されると、現行よりも少額の委託料で再委託される業務が生み出される可能性もあり、業務の質の確保や現場で働く労働者の処遇悪化につながるおそれがあります。  また指定管理の期間が5年と定まっていることから、指定管理者が雇用する従業員が、期限つきの雇用となる可能性があります。原爆資料館の管理業務は半ば永続するものでありながら、それに従事する職員が期限つきになることは問題であると考えます。働く人の処遇の悪化になることは明らかです。  また選定審査会の審査において、被爆者団体の委員が補充されずに審査したことも重大であります。指定管理者を選定する、そのプロセスにおいても重大な問題があったと言わざるを得ず、本議案については認めることはできません。  以上、討論といたします。 58 ◯林 広文委員 ただいま議題となっております第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について」公明党会派を代表して原案に賛成の立場から意見を申し上げます。  昨日の審査においては、さまざまな論点から質疑がありました。幾つかの論点に絞って申し述べたいと思います。  まず議論の大前提でありますけれども、原爆資料館の指定管理については、これまでの議会における審査、決定事項を踏まえた議論であるべきという点は、強く申し上げておきたいと思います。11月議会での指定管理に係る条例改正、審査会の設置、2月議会でも同様に審査会開催の費用等の予算も、この教育厚生委員会、本会議での議決を経て進められてきております。4月の改選、新しい議員、委員のメンバーもこの教育厚生委員会は入れかわっておりますけれども、これまでの経過を踏まえない議論になれば、議決機関としての権能にかかわるものと思っております。慎重かつ公正な判断が私は必要だと思います。これは大前提です。  その上で2点申し上げます。まず選定審査会で、審査結果について価格点で上回ったグループが、技術点で評価の高かったグループを逆転したことについて議論がありました。長崎市では指定管理者を選考する手法として、公平、また開かれたルールのもとで総合評価方式による採点を行っております。他都市も含めて多く採用されておりますけれども、技術点と価格点、審査員1人当たりでいうと76対24という、このバランスのとれた配点基準と考えております。技術点においては、現に館の運営に携わっている団体を含むグループには及ばないものの、募集要項の趣旨を酌み取って提案している点、また民間事業者としてのノウハウを生かして、最少の経費で最大の効果を上げようと、企業としてのリスクをとって価格の提案をしております。その結果、総合的な評価として第1順位となったのは、妥当な審査結果と判断いたしました。なお、この配点基準を含む指定管理者募集要項は、公募前の2月議会、教育厚生委員会においても委員会資料として公表され、この資料をもとに選定審査会経費の予算が審議されております。そして議会の承認を経て、この審査会の審査は行われたということから、正式な手続であると強調しておきます。いずれにしましても、公正・公平な手続の中で公募が行われ、公募の中では、これは市のホームページを見ればわかりますけれども、各団体からのさまざまな質問、それに対する回答、これも全てオープンな形で積み重ねられてきております。こういったオープンな形でこのような選定が行われたというところは申し述べたいと思います。それでその結果、総合評価で最高点をとった団体が選定されているというのは、繰り返しになりますけれども妥当だと思います。  次に、審査会委員が最終の審査会において欠席となった点について、審査のあり方に疑義があるとの意見がありました。まずもってやむを得ない事情とはいえ、最終審査において1名が欠けた状態になったことは、当局に反省を促したいと思います。その上で申し上げれば、質疑の中で明らかになりましたけれども、応募者グループの団体の理事が審査委員に含まれていたということなんですけれども、平和団体の方に委員を委嘱すれば、どうしても当該団体の関係者が多いわけですので、いたし方ない部分もあったと思いますけれども、ただ、もし仮にこの委員の方が辞退されずに採点まで加わっていたら、これこそ、もしこの選定結果に影響をそれが与えたとしたら、逆にこれが私は問題になっていたと思います。しかしながら、この審査自体はほかの委員で、4名の方でそれぞれ平和に関する知見をお持ちの方、さまざまな知見をお持ちの方が適正に選考されておりますので、この審査会の委員の点についても妥当であると思います。まず当局に対しては、このような審査会の部分についてはしっかりと反省して、またいろんなこの価格点と技術点のあり方、こういったものも今後しっかりと、どのような方法がいいのか、しっかりと検討していただきたいと思います。そこは指摘しておきたいと思います。  最後になりますけれども、これもこれまでの経過の振り返りになりますけれども、そもそもこの原爆資料館の管理業務の一部を指定管理にするという点から、何で今回指定管理にするのかという点から考えますと、これもかなり11月議会の中で、けんけんがくがく議論された部分であります。これまで直営で行ってきた維持管理を民間の力をかりて行うことで、本来市の職員が担うべき平和の推進の業務、こういったものを強力に推し進めていくという説明が11月議会、2月議会でもあっております。私はこの点は、非常に重要な点であると思います。現に本年度の予算においても、これも2月議会で審査されたんですけれども、被爆の実相を後世に伝えていくための次世代への継承事業として、平和推進協会と連携して5つの事業をこの平和推進協会に委託して進めるということが決められております。青少年ピースフォーラム費、青少年平和交流費、こういった事業が平和推進協会と一緒になってやっていくということが予算として決められております。このような形で、一連のこの原爆資料館を含む改革の中で、より平和への取り組みが強化されたと考えますので、どうかこの流れをしっかりと進めていただきたいと思います。  長くなりますが、最後です。原爆資料館の条例、原爆資料館条例の設置の目的の第1条には、本市は原子爆弾により被爆した都市の使命として、被爆の実相と長崎市民の平和への願いを広く国の内外に伝え、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に寄与するため、原爆資料館を設けるとございます。原爆資料館の設置運営は目的ではありません、あくまでも手段です。本当の目的は、しっかりとこの恒久平和、そして核兵器廃絶を進めていく、平和行政を進めていく、このことが目的でありますので、そこを見失わないように、ぜひ適正なご判断を各委員の皆様にはお願いしたいと思います。  以上をもちまして、この議案に対する賛成の意見といたします。 59 ◯山口政嘉委員 現在議題となっております、第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について」原案に賛成の立場で意見を申し上げます。  今回、本議案に対しては数多くの質疑が交わされました。これは被爆都市長崎の大切な施設が指定管理者を指定する重要な議案だからこそ出されたものと考えております。私は原案に賛成の立場で、2点に絞り問題提起をいたしたいと思います。  まず1点目は選定審査会について。構成メンバーの皆様には敬意を払いつつも、構成人員が5名でよかったのかどうか。また少ない人数の中で欠席が生じた場合に、そのまま審査を続行し、今回は2回の審査会で、それぞれ1名が欠席する中で審査を行い順位を選定したことが果たしてよかったのかどうか、疑問が残ります。本件については再検討をお願いしたいと思います。  次に2点目として、選定基準における採点票と配点について。特に技術点76点に対し、価格点の24点は配点の4分の1を占めています。また価格点は経費の削減を評価するものであり、特に提案額が委託料の上限の85%以下の場合、価格点は一律満点となる。この85%が果たして妥当な数値かどうか、本議案の中になじむのかどうか再考をお願いしたいと思います。今回は技術点で34点差で優位だったのが、価格点で40点負け、結局6点差で逆転となりました。審査結果にあったインバウンド向けの集客施策や誘致活動など、積極的にやるべきでしょうか。また経費面で高く評価とありましたが、これを優先すべきでしょうか疑問です。  被爆都市長崎として、心安らかに、心静かな中に真心をもってお客様をお迎えすることも大切だと考えます。  以上、2点申し上げましたが、指定管理者募集要項の見直し、再検討を強く要請し、賛成意見といたします。  以上です。 60 ◯東 竜也委員 第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について」令和長崎を代表して反対の立場で意見を申し上げます。  採点結果の技術点で第1順位223点、第2順位257点と採点されていますが、ここで30点以上の差が生じているにもかかわらず、価格点において大きな差が出て、合計点において逆転が生じ、第1順位者が決まる結果となりました。  外国人観光客や修学旅行生たちが多く訪れる、この貴重な施設の運営を価格点だけで決めてしまっていいものなのか、疑問が残ります。  また、この採点結果を見て、今後もこのような採点方法で、ほかの施設でも行われるようであれば、今後の長崎が大変心配です。  以上、これらのことを踏まえて反対の理由とさせていただきます。 61 ◯柿田 正委員 今の話を聞いた中で、自民創生としましては、朝から話をしたんですけれども、意見が真っ二つです。はっきりと決め切れないところであります。というのも、第1点に言われるとおり、今回は正式な手続をとった中でのものであるということは、そこは確かにしっかりとやっていかないといけないこと。でももう1点は今回の、先ほどから出ていますけれども、技術点と価格点、どうしても価格点のほうで逆転したとなれば、それは価格のほうでとっているという形というのを長崎市は価格重視なんだという形を表に出してしまう。それを前例として、今回はこれで決めてしまうんではないかということで、それで午前中、会議が始まる前の30分ちょっとですけれども、けんけんがくがくに話をさせていただきました。  その中で、先ほど質問した2点のこととかが出てきて、それを改めてできればですけれども、もう一度会派に戻して、午後の採決をいただけないでしょうか。それは難しいでしょうか。〔「難しい」と言う者あり〕難しいですか。  そこのところは提案としてなんですけれども。 62 ◯久 八寸志委員長 暫時休憩いたします。           =休憩 午前11時25分=           =再開 午前11時26分= 63 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。 64 ◯柿田 正委員 わかりました。  確かに前例にはなりますけれども、その正式な手続、そちらのほうを重視させていただきます。賛成のほうで討論させていただきます。  以上です。 65 ◯久 八寸志委員長 討論を終結いたします。  これより採決いたします。  ご異議がありますので、挙手により採決いたします。  第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について」原案のとおり可決することに賛成の委員の挙手を求めます。        〔賛成者挙手〕 66 ◯久 八寸志委員長 賛成多数であります。  よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  理事者交代のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前11時27分=           =再開 午前11時29分= 67 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  次に、第70号議案「令和元年度長崎市一般会計補正予算(第2号)」のうち、本委員会に付託された部分を議題といたします。 〔審査の方法について協議した結果、重点プロジ ェクトについて理事者から説明を受け、質疑を行 い、その後、各項ごとに理事者から説明を受け、 質疑を行った後、討論・採決を行うことに決定し た。なお、審査順序については、別添の「歳出審 査早見表」のとおり進めることに決定した。なお、 第3款民生費第2項児童福祉費の一部及び第10款 教育費第5項幼稚園費の一部について並びに第10 款教育費第2項小学校費の一部と第10款教育費第 3項中学校費の一部については一括審査とするこ とに決定した。〕 68 ◯久 八寸志委員長 それでは、まず重点プロジェクトについて、理事者の説明を求めます。 69 ◯片岡企画財政部長 重点プロジェクトのご説明に入らせていただく前に、本委員会に出席しております企画財政部の課長級以上の職員を紹介させていただきます。        〔職員紹介〕 70 ◯藤田こども部長 引き続き、こども部の課長級以上の職員を紹介させていただきます。        〔職員紹介〕 71 ◯山口福祉部長 引き続き、福祉部の課長級以上の職員を紹介させていただきます。        〔職員紹介〕 72 ◯山口福祉部長 最後に、本日説明の関係部局職員を紹介させていただきます。        〔職員紹介〕 73 ◯片岡企画財政部長 それでは、令和元年度から令和4年度の重点プロジェクトについてご説明させていただきます。  重点プロジェクトは、組織横断的にスピード感を持って取り組むことで、確実に成果を出すことを目的として設定いたしております。  このたび、田上市政4期目のスタートに当たり、これまで取り組んできた13の重点プロジェクトの成果と今後の取り組みについて整理するとともに、今後4年間で取り組む新たなプロジェクトを設定いたしました。  まず、これまでの重点プロジェクトの整理についてご説明させていただきます。  資料の10ページをお開きいただきたいと思います。この表の見方でございますけれども、一番左からプロジェクトの名称、次の適用の欄には、通常業務として継続、あるいは終了などの区分を記載し、その右側の欄には、これまでの主な取り組み、もたらされた成果、今後の取り組みを記載いたしております。  このうち教育厚生委員会所管のプロジェクトでございますが、資料12ページをごらんいただきたいと思います。12ページの表の3行目、長く元気で!プロジェクトこれは高齢者ふれあいサロンの開設や、ラジオ体操の普及等による地域で取り組む健康づくりや、ボランティアポイント制度によるしくみを活かす生きがいづくりの推進などに取り組んでまいりました。成果といたしましては、高齢者が地域の身近な場所で活動できる体制づくりが進み、また、要介護認定のうち軽度である要支援1から要介護2の認定者の率が減少したことから、高齢化が進む中、在宅で介護を必要としない高齢者の率が増加したものと考えております。今後とも、通常業務の中で関係課が連携し、市民の皆様とも協働しながら、地域ぐるみでの健康づくりや、交流を深める取り組みを行ってまいりたいと考えております。同じく12ページの一番下、地域包括ケアシステム構築プロジェクトでございます。地域ごとの医療、介護、福祉の多職種連携のチーム化や、在宅医療の拡充に向けた包括ケアまちんなかラウンジの機能強化、認知症高齢者や家族への地域支援体制の充実などに取り組みました。もたらされた成果といたしましては、専門職が地域を支援する体制づくりとネットワークの構築が進み、地域課題の解決につながったものと考えております。今後は通常業務の中で地域包括ケアシステム推進室が中心となり、関係課や各種団体と連携しながら、医療、介護、介護予防、生活支援、住まいを包括的に提供する仕組みづくりに取り組んでまいります。  教育厚生委員会所管のプロジェクトは以上でございます。その他の委員会所管のプロジェクトにつきましては、後ほどご参照いただきたいと存じます。  恐れ入りますが、資料1ページにお戻りいただきたいと思います。次に、これから4年間で取り組む重点プロジェクトについてご説明させていただきます。これからの4年間は、特に若い世代を意識した中で選ばれるまちになることをテーマに掲げ、新たな6つのプロジェクトに取り組んでまいります。このことは、人口減少に歯どめをかけることにも確実に貢献するものであると考えております。また、これまで取り組んできた次の時代の長崎の基盤づくりをさらに進めるための継続プロジェクト3つを加えまして、今年度から4年間、9つの重点プロジェクトに取り組んでまいります。資料1ページから2ページに一覧を掲載しておりますが、それぞれ左からプロジェクトの名称、目的、ミッション、これはいわゆるプロジェクトの使命でございます。そして最後に所管部局を掲載いたしております。1.新規プロジェクトといたしましては、子育てしやすいまちにするこども元気プロジェクト、若者が楽しめ活躍できるまちにする長崎×若者プロジェクト、若者や子育て世帯が住みたいまちにする住みよかプロジェクト、新たな産業を生み出すまちにする新産業の種を育てるプロジェクト、どこに住んでも暮らしやすいまちにするまちをつなげるプロジェクト、まち全体でMICEを受け入れるまちにするまちMICEプロジェクトの6つでございます。次に、2.継続プロジェクトといたしましては、まちなかの魅力を磨きにぎわいをつくるまちぶらプロジェクト、地域の未来に必要な機能を将来にわたり維持する公共施設マネジメント推進プロジェクト、よりよい市民サービスを提供できる市役所にする市役所新化プロジェクトの3つでございます。最後の市役所新化プロジェクトにつきましては、これまで市庁舎建設プロジェクトとして取り組んでまいりましたが、内容の見直しを行い取り組むものでございます。以上が、これからの4年間で取り組む重点プロジェクトの概要でございますが、所管部局が中心となり、全市的な取り組みとして、組織横断的にスピード感を持って取り組むことといたしております。  資料3ページをお開きいただきたいと思います。次に、教育厚生委員会所管の重点プロジェクトの主な取り組みについて、ご説明させていただきます。こども元気プロジェクトでございます。親子の遊び場をつくるため、あぐりの丘に子どもが遊びながら成長できる、全天候型の子ども遊戯施設を整備すること、長年懸案となっている子育てを支援するためのこどもセンターをつくるため、その機能や設置場所について具体的な検討を進め、こどもセンターの基本構想・基本計画を策定することに取り組んでまいります。このプロジェクトにつきましては、6月補正予算で関連経費として、全天候型子ども遊戯施設基本計画策定費1,000万円を計上いたしております。詳細につきましては、後ほど予算審査の中でもご説明させていただきたいと考えております。  以上が教育厚生委員会所管の重点プロジェクトの主な取り組みでございます。その他の委員会所管のプロジェクトにつきましては、後ほどご参照いただきますようお願い申し上げます。  説明は以上でございます。
    74 ◯久 八寸志委員長 これより質疑に入りますが、本重点プロジェクトのうち、補正予算が提案されている個別な事業に対する質疑は、各款における予算審査の際にお願いいたします。  また、ほかの委員会所管分は、それぞれの委員会で審査が行われますので、ここでの質疑は本委員会所管部分についてのみ行っていただきますようお願いいたします。  それでは、質疑に入りたいと思います。 75 ◯中西敦信委員 重点プロジェクトで、特にこどもセンターは施政方針でもありましたが、このこどもセンターといったときに、明石市にもこどもセンターというのが、いろんな自治体にこどもセンターというのはあります。明石市は中核市でも児童相談所が持てるということで、それも兼ね備えたこどもセンターをつくられていたりとか、名前は同じでもその中身、機能は全然違うものだと思うんですけれども、長崎市がつくろうとしている、このこどもセンターというのは、どういうイメージを持って、私らが受けとめればいいのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。 76 ◯藤田こども部長 今言われましたこどもセンターにつきましては、先ほど施政方針の中でもお話がありましたとおり、今後はまず機能、設置場所等も含めて、まず長崎の市民の方、子育てする方たちにとって、どういうものが必要かを今からしっかりと検討させていただきますので、その中で長崎にふさわしい施設となるよう取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 77 ◯中西敦信委員 今からなんでしょうけれども、その子育て支援センターは十幾つのエリアでつくられていて、そういうものと重複する部分とか、そういうことも含めて、今ハード面でつくっている、ソフト面でつくっているという、子どもにかかわる場所との整合性も含めてつくられるとは思うんですけれども、そういう決して今提供しているものをここに集約するというものではないということで受けとめていいのかをお尋ねしたいと思います。 78 ◯藤田こども部長 今進めております各地域における部分につきましては、あくまでもそこの地域に必要な機能として進めておりますので、その分はもちろん維持することとなっております。  その中で、まず中核的にこどもセンターという形で、先ほども言いましたように、機能につきましては今後しっかり詰めさせていただきますが、まずは子育て中の方たちが、まず一元的に利用しやすい施設として、しっかりと機能を持たせた形で展開していけるよう、検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 79 ◯中西敦信委員 本会議でも子育て支援包括支援センターでしたか、そんなのも提起されましたけれども、今あるそれぞれのやっているところを連携を強めて整理しますみたいな話でしたが、そういうものとの関係性とか、あるいはやはり私が言っているみたいに、長崎市は県庁所在地ですけれども、ぜひ児童相談所、今の県が持っている児童相談所の機能で十分対応できているのか等を含めて、そういう児童相談所の機能も含めたものをつくっていただきたいと、こういう要望をしておきたいと思います。  以上です。 80 ◯林 広文委員 総括的な話になるかと思うんですけれども、12ページの地域包括ケアシステム構築プロジェクトですけれども、今後もまた継続されるとなっております。  それで介護、医療、介護予防、生活支援、住まいとさまざまな分野があるんですけど、特に地域の拠点づくりです。こういった資源がやはり地域の中で偏在していて、小規模多機能のそういったところも、介護でいえば大分ふえてきましたけれども、一定この大体ハード的に、そういう拠点としての部分は、この包括ケアシステムを構築するに当たって、大体これは充足してきたと考えていらっしゃるのか、それとももう少し、まだまだこれから、少しハード的な部分も、施設も必要だと思っていらっしゃるのか、ちょっとその考えを教えてください。 81 ◯山口福祉部長 今、林委員がおっしゃられるように、小規模多機能型居宅介護事業所ということで、かなり全てのサービスを提供するような、小規模な、地域での拠点となるようなサービスですけど、これはふえてきておりますけれども、ただ団塊の世代が75歳以上になると、もっと介護が必要な方がふえてくるということですので、我々としてはまだそういったのは十分足りていない、今後もふやしていく必要があると思っておりますし、介護のサービスだけじゃなくて、サロンとかそういったものも地域の身近なところに、今は60カ所ぐらいありますけれども、それもどんどんふやしていく必要があると思っております。  以上です。 82 ◯林 広文委員 わかりました。中身については、また別の審査があると思いますので、2025年は先かと思っていたら、もう今は2019年で、もう6年です、もうすぐ目の前に来ているような感じがいたしますので、やはり足場が、地域にとってはやはりそういう足場が必要なんです、拠点がです。そういった部分はしっかり、これからどういう形で進めていくとか、なるべくなら地域偏在がないような形で、離島も含めて、こういったところはぜひ進めてほしいと思います。  以上です。 83 ◯柿田 正委員 あぐりの丘についてですけれども、重点項目の中で全天候型の子ども遊戯施設を整備するというこの計画の中で、あぐりの丘自身が、その建物だけなのか、あぐりの丘全体を子どもの遊び場として見ていくのかです。それによっては屋外の遊具施設をふやすとか、そういうことも入ってくるんですけれども、どの程度のところまで考えていらっしゃるのかと思いまして。 84 ◯久 八寸志委員長 すみません、柿田委員、実はこれは予算でも後でやることになりますので、できればその中でやっていただけるとありがたいです。  ほかにございませんでしょうか。  それでは、質疑を終結いたします。  理事者交代のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前11時47分=           =再開 午後1時0分= 85 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  お昼からは陳情第4号ということで行いますが、まず最初に理事者から新しい資料を委員の皆様の机の上に配付させていただいておりますので、ご確認いただきたいと思います。  それでは、陳情第4号「銭座防空壕群の保存活用を求める陳情について」を議題といたします。  陳情人及び関係者から趣旨説明を求めるため、参考人として、ご出席をいただいております。  参考人の入室のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午後1時0分=           =再開 午後1時1分= 86 ◯久 八寸志委員長 それでは、委員会を再開いたします。  委員会を代表いたしまして、一言ご挨拶申し上げます。  参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ、本委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。  本日の審査の進め方でありますが、まず初めに、参考人の方から趣旨説明を受け、次に参考人の方に対しまして、質疑を行います。参考人の方は委員長の許可を得て、マイクを使って発言をお願いいたします。手を挙げていただければ、ご指名いたしますので。また、委員に対して質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。  まず、そうしましたら参考人の自己紹介をお願いいたします。 87 ◯中村参考人 本日は大変お忙しい中に、私どもの陳情に対しまして、このような参考人としての陳述の機会をいただき、本当にありがとうございました。  私は銭座防空ごう群を保存する連絡会の共同代表の1人の中村住代と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 88 ◯月川参考人 同じく共同代表の月川秀文と申します。よろしくお願いいたします。 89 ◯平野参考人 この間、この銭座防空ごうの保存活用を求めるという趣旨で、この連絡会をつくってきました。  私は会員の1人なんですけれども、余りにも長崎市の担当の皆さんが、聞く耳を持たないという態度で来たことから、私はこの会員の1人として活動しております。きょうはよろしくお願いいたします。 90 ◯久 八寸志委員長 それでは、陳情の趣旨の説明をお願いいたします。 91 ◯中村参考人 銭座防空壕群の保存活用を求める陳情の趣旨でございます。  九州新幹線西九州ルート建設現場で確認された15カ所の防空ごう群は、長崎原爆戦災史の記述や福岡俘虜収容所第14分所に収容されていた捕虜の人々とのかかわりについての3人の被爆者の証言などから、長崎市被爆建造物等の取扱基準の第4条保存対象のBランクに該当し、貴重な戦争原爆遺構として保存すべきものでした。  しかし、長崎市は被爆の痕跡がない、当時の社会的な状況を示唆するものがないなどの理由で、ことし2月26日、最後の1カ所を含め全ての防空ごうを破壊してしまいました。市長の責任大なるものがあると思います。  被爆都市という地域の特別の事情を何ら考慮することなく工事を進める鉄道・運輸機構、爆心地から約2キロメートルという極めて近距離に位置する銭座地域の戦争原爆の記憶の継承のために、残すための努力を怠った長崎市の平和行政に、改めて怒りと失望を禁じ得ません。かつて15カ所もの防空ごうが存在した現場に立ってみますと、高齢化した被爆者の方々が私たちによく口にされる、目から消え去るものは、心からも消え去るという言葉が去来します。  原爆の惨禍を後世に伝えていかなければならない役割や使命を持つ、被爆都市の平和行政とはいかにあるべきかを改めて市長や議会に問いたいと思います。改選後の長崎市議会の議員の皆様に、以下の内容で陳情いたしますので、よろしくお願いいたします。  2.陳情項目1.貴重な戦争原爆遺構の保存活用を怠った市長の辞任と、原爆被爆対策部長の更迭を求めます。この点について、少し説明させていただきます。先ほどの陳情の趣旨でも述べましたように、私どもは戦争原爆遺構を後世に残し、記憶の継承に可能な限り努力しなければならない使命と役割を担う被爆都市の市長として、このことはその任務を放棄したにひとしく、その責任は重大だと思っています。また、原爆被爆対策部長も再三にわたる私たちの申し入れにもかかわらず、爆心地から2キロメートル以内という近距離に位置する防空ごうの価値を全く認めようとしない姿勢は、平和行政を担うトップとしての適格性に疑念を抱かざるを得ません。2.説明板の設置箇所とその内容について、昨年の9月議会で市側が説明板の設置について言及しています。その後の検討状況がどのようになっているのか、設置箇所とその内容について、委員会として質していただきたいと思います。3.新たに確認された防空ごうの保存活用について、15カ所の防空ごうは、既に全部が取り壊されてしまいましたが、その後に斜面地の上のほうに新たに3カ所の防空ごうが確認されました。このことにつきましては昨年の12月議会で、この場で陳情項目として取り上げていただきました。3カ所とも市としては保存の意思は示されませんでしたが、私たちとしてはCの保存活用について、浦上街道の整備に合わせて残せないものか、検討していただきたいと思っております。最後、4.長崎市被爆建造物等の取扱基準の見直しについて、この防空ごう保存運動を通じて、私どもは今長崎市が設置している長崎市被爆建造物等の取扱基準、この見直しについて深く考えるようになりました。具体的には(ア)第1条石碑の後に防空ごうを加え明記すること。現在、長崎市には被爆遺構としての防空ごうは、主なものとしては立山防空ごう、住吉のトンネル、平和公園防空ごう群があります。しかし、長崎市の考え方は、防空ごうは危険だから、安全性から埋め戻しや閉じるというのが今の長崎市の考え方の基本にあります。しかし、戦争や原爆の体験者が高齢化していく中で、体験を次世代に継承していくことは急務でございます。継承の方法としては、当事者から体験の聞き取り、体験記を読む、写真や絵、そのほかの視聴覚教材など、さまざまにあるわけですが、戦争や原爆に関係する実物に触れるということも想像力をかき立てるという意味で、継承において重要な方法ではないかと思います。従来の防空ごうは危険だからではなく、積極的に可能な限り残していくということに方向転換すべきであり、そのためには防空ごうを加えるべきものと考えます。(イ)見直しのために長崎市原子爆弾被災資料協議会が常設の協議会で設置されていますけれども、その協議会を開催し検討すること。現在、被爆建造物として保存活用の問題が浮上しております県庁第3別館のこともございます。広島市での取り組みも参考にしながら検討していただき、壊すばかりの長崎ではなく、歴史を大切に後世に引き継ぐ長崎でありたいと思います。  以上でございます。  追加で陳情項目の位置について、平野参考人から追加、補足していただきます。 92 ◯平野参考人 今、中村住代代表のほうから言われたとおりなんですけれども、この間の経過を振り返ると、この15カ所の防空ごうが見つかりました。それでこの保存を私たちは要望してきました。それでその間、長崎市の皆さんとも話し合いをし、あるいは福岡の鉄道・運輸機構のほうにも行きました。それで向こうのほうの事務所にも、こちらのほうの事務所にも行きました。しかし、その鉄道・運輸機構ほか工事の担当者は、長崎市が保存するという、あるいは工事をストップしてくれと言ったら、私たちはそれに従いますという、そういうような意向でありました。にもかかわらず、この話し合いのさなかにどんどん工事は、いっときもやむことがないんです。今のような議論をすることが全くありませんでした。いい言葉かどうかわかりませんが、聞く耳を持たないとはこのことかと思って、これが被爆都市長崎の平和行政なのかと思って、唖然としてきたのが率直な感想であります。  そういった意味では、この原爆被爆対策部長だけではありません。被爆継承課長とか担当者とか、あるいは出向している市の皆さんとか、工事現場の皆さんとか、本当に全く聞く耳を持たない、こういうことを検討してという、そういう跡も感じられない。ただひたすらに、この工事を進める。それで防空ごうには価値がないということばかりおっしゃって、もう情けないとしか言いようがないと私は感じました。  だから、どういうことがあっても、この被爆74年もたって、被爆者が高齢化して、これからは、そういった被爆建造物とか遺構とか、そういうことが、これがこれからの、この長崎の平和を訴える貴重な存在となるに決まっているじゃないですか。これは防空ごうが、この取扱基準に当てはまるとか、当てはまらない以前の問題だと私は思いました。  ですから、この長崎市長、あるいは原爆被爆対策部長、書いていませんが、もう今はかわっているんですけど、被爆継承課長です。この当時の被爆継承課長の責任は重大だと思います。そのことを訴えながら、ぜひこの被爆建造物、あるいは被爆遺構の存続を根本から考えていただきたいという思いで、この陳情に至ったわけです。それからあとこの委員会の中で、唯一これを残せないのなら説明板をつくったらどうかというご意見があって、そのことは受け入れられたという形になっております。しかし、昨年9月の議会でそういうことが出たにもかかわらず、もう半年以上だけど、我々との話し合いは1回もないです。我々がこうしてもらいたいという希望を出せる場もありません。これはひどいじゃないですか。余りにも我々を本当に愚弄しているとしか言いようがありません。もう本当、話し合いをしているときも工事は進んだんですよ。ちょっと待って、こういう考える機会が与えられていいんじゃないかと申し上げましたけれども、いつになるかわからない、その新幹線の工事を何であんなに、皆あせがってやらなきゃいけないのか、もう私は本当におかしいと思いました。そういうことで、この陳情項目を非常に市長の辞任とか、原爆被爆対策部長の責任、更迭を求めるとか、我々のそういう思いを酌み取っていただきたい。そのくらい言わなければわかってくれないんですよ、全然聞く耳を持たないんだから。もう本当に聞く耳を持たない、聞く耳を持たない、もうそのことばかりを言ったんです。話し合いにならないんだから。  それで結果、もう防空ごうはなくなってしまったと同然です。この責任は本当に誰がとるんですか。なくなったものは復活できないでしょう。なくなる前に考えるべきことじゃないですか。なくなったら本当に、じゃ復活してみろといって、復活できないんだから。という言葉で、大きな責任があると思います。被爆者の方も亡くなったら生き返ることはできないでしょう。ということを1番、2番で申し上げますが、3番は本当に、残されたわずかな防空ごうですけど、そういう姿勢で対処してもらいたいと思いますし、4番目の取扱基準、これを盾にして、残さないことの理由づけにはしてもらいたくない。残すためのもっとこの取扱基準をしっかり見直して、残すべきものは残すという、そういう観点で、この取扱基準の見直しを求めているところです。委員の方々のご理解を得たいと思います。 93 ◯久 八寸志委員長 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。 94 ◯池田章子委員 今までの経過は、私もこの委員会に所属していなかったので詳しいことは余りわからなかったんですが、経過は一定わかったんですが、2つ目の説明板の設置箇所、その内容ということなんですけれども、この辺について希望を言う場もないと今おっしゃったんですが、皆さん方はこの説明板の設置箇所とか、こういうふうにという何かご希望みたいなものはあるんでしょうか。 95 ◯中村参考人 少し写真が小さいですけれども、この防空ごうが一番最後まで残った防空ごうです。これは2月26日に壊されてしまいました。  この防空ごうは、15カ所の確認された防空ごうの中で、一番形もはっきりして大きい防空ごうで、それでなおかつ、実際のトンネル工事とか、それから今、橋台の工事が始まっていますけれども、その工事に直接係らない場所にあった防空ごうなんです。そしてトンネルと橋台、全ての新幹線関連の工事が終わった後は、防空ごうの前が管理ヤード、資材を置いたりメンテナンスのための、管理のための車両の出し入れとか、そういう管理ヤードになる予定の土地なんです。  ですから私たちとしては、この最後の防空ごうだけでも、直接工事に係らない場所にあったために残してほしいということを市のほうに最後まで訴えましたけれども、これは潰れてしまったんですよ。それで私たちとしては、この1カ所の防空ごうだけでも残せれば、この脇に説明板を設置して、そして近隣には銭座小学校とか西坂小学校がございます。そういう子どもたちの平和学習の貴重な教材として残しておいてほしかったんです。  だから私どもとしては、一番説明板を設置してほしい場所は、ここの防空ごうの近くだったんです。ですから、それさえも、もう断たれてしまいました。だから、現在具体的に、ここの場所ということは、私どものほうとしては、市のほうには申し入れしておりません。そして説明板の内容ですけれども、やはり私どもとしては、銭座の戦争や原爆の被災、銭座地域はご存じのように、爆心地から2キロメートル以内の極めて近距離なんです。だからそういう銭座の原爆や戦争の歴史をこの説明板の中に盛り込んでいただきたいのは、もうそれはそう思っているんですけれども、ただやはり、この15カ所の防空ごうと、そして近隣に外国人の捕虜収容所がございました。そういう捕虜の人たちとのかかわりに触れた、そしてこの15カ所の防空ごうが近隣住民に、戦時中、原爆、戦後、どうこの防空ごうが身を守る場所、戦後は住む場所として、どのようにこの防空ごうが地域の人たちに必要なものだったのかということ、そういったものも、もちろん内容には触れてほしいと思うんですけれども、やはりこの15カ所、確認された防空ごうとのかかわりを盛り込んだ内容にしてほしいという要望はございます。  ですけれども、それ以上に具体的に話は進んでおりませんので、後で委員の皆様に、執行部のほうに質していただければありがたいと思っております。 96 ◯池田章子委員 すみません、ちょっと議事録を読んでこなくて申しわけないんですが、前回の議会の中で、その説明板を設置するという意見が出て、そういう方向で話が進んだと理解していいですか。後で理事者のほうにも聞きますけど。 97 ◯平野参考人 理事者側が受け入れたということです。我々が別に、本当は私たちは、その防空ごうを残してほしいと。今、この防空ごうを掘ったという、例えばオランダ人とかイギリス人とかオーストラリア人の捕虜は、もう生存者がオランダに2人しかいないんです。だけどこれは、自分たちは8月9日前には、毎日防空ごう掘りをさせられたという証言がもう何人からも出て、もう亡くなった人からもです。今は2人しか生存していませんが、だけど、例えば理事者側というか、長崎市の皆さんは、これを掘ったという証明はないというお考えだと思うんです。いっぱいありますから、確かにあの辺には。だけどそういうことが問題ではないんじゃないですか。やはりそういった戦争の歴史をこの防空ごうによって課題にすることができるじゃないですか。そういう意味では非常に貴重だと。実際にその捕虜収容所が、今度サッカースタジアムになるところが、その捕虜収容所があったところなんですけど、そこにはもう来年には多くのオランダ人の、生存者は1人、被爆者手帳を持っているのは2人ですけど、そのほかの遺族の方々が大挙して長崎に来ようとしているんです。そういうときに、そういう防空ごうは、これは貴重なそういう歴史を物語るとか、そういうことが言えないじゃないですか、もう全くなくなって。今は本当にそういう、今は責任の追及のほうに移っていますけれども、本来は代表が言ったように、こういう歴史を語り継ぐ場として、この防空ごう前に説明板を置いてもらいたかった。半年がたってもそういう話すら、まだ何もしていないんですよ。 98 ◯中村参考人 防空ごうと捕虜収容所の、捕虜の人たちとのかかわりについて、昨年の9月議会で3人の被爆者の方の証言をこの委員会で資料としてお出ししました。それでそのときの資料を簡単に説明させていただきます。よろしいですか。〔資料表示〕この絵は、5月15日に亡くなったんですけれども、川口和男さんという銭座町にお住まいの被爆者の方です。90歳で亡くなったんですけれども、被爆者の川口さんが生前、原爆、戦争の関係の絵を大分描かれておられます。  その川口さんが、私たちのためにこの絵を描いてくださったんです。この絵は防空ごうの前を通り過ぎる捕虜の人たちの絵なんです。避難する途中です。川口さんは8月9日に川南造船所で被爆されて、16歳で被爆されているんですけれども、ご自宅が御船蔵町だったんです。それで御船蔵町の自宅に帰る途中に、今の宝町のガストのあたりです。あのガストの脇から西坂小学校のほうに上がっていく朝鮮会館の隣に川口さんのご実家があったんですけれども、その川口さんがご自宅に帰る途中に、ちょうど宝町バス停のところは当時強制疎開で家が解かれておりました。そのあたりを捕虜の人たちが日本人の憲兵に連れられて、避難する途中に遭遇しているのを私たちが一生懸命に防空ごうの保存運動に取り組んでいたものですから、記憶を掘り起こして私たちのために描いてくださった絵なんです。ここにあるのは防空ごうです。こういうオランダ人、外国人捕虜との交流があります。これは渡辺 司さんとおっしゃって、小学校の先生をされていた渡辺さんが、生前にご自身の被爆体験を語られる語り部の活動と、ひとり芝居をされておられました。その渡辺 司さんの体験を兵庫県加古川市の中学生が修学旅行で聞かれて、帰ってから渡辺さんにお礼状と一緒にこの絵を描いて送られたそうなんです。それをいただいたんですけど、これはどういう絵かと申しますと、渡辺 司さんは銭座町がご実家で、そして当時はやはり旧制中学生だったという年齢なんですけれども、それで当時負傷したお母さんと一緒に避難する途中、今回の防空ごうに避難しているんです。それで、その避難したときの防空ごうの中の状況を描いているんですけれども、これはどういう絵かといいますと、避難する途中に憲兵からここに避難しなさいと言われて防空ごうに入っているんです。そして入ったら外国人の捕虜の人が十数人、ここに避難していたというんです。そしてわずかな水筒の水を分けて、お母さんと自分に飲ませてくれたというんです。そしてそのときに渡辺さんが思ったのは、当時は敵国人ですし、鬼畜米英の時代です。小学校、中学校の子どもたちは鬼畜米英と叩かれています、教育されている。そういう鬼畜米英と思っていたこの外国人の人から水を分けてもらったということで、同じ原爆の被害者なんだという、何かそういうじわっとするものがあったということを生前に語っておられたそうです。それでそういう感動的なお話を中学生が絵にして、お手紙と一緒に送ってくださったというこの絵です。  そしてあともう1人は、柴田律子さんという方で、この方のお姉さんの長男さんです。柴田律子さんからすれば、おいごさん。おいごさんが防空ごうで、生まれたばかりのおいごさんが爆死しているんです。それは爆死しているんですが、まだ息も絶え絶えのときに、宝町のバス停のあたりに、これは10日の話なんですけれども、四、五十人の捕虜の人たちが宝町バス停のあたりで待機していたというんです。それは8月10日の話です。そしてお父さんがその捕虜の人たちに、お医者さんはいないかと聞いたそうなんです。そうしたらそこに1人オランダ人のお医者さんがおられて、そのお医者さんが、最期おいごさんをみとってくれたというんです。  そのみとってくれた防空ごうは一番最初に壊されました。そういうことで、捕虜の人たちとの本当にかかわりのある防空ごうだったんですけれども、そういった私どもの訴えも長崎市には全く聞き入れてもらえずに、全て壊されてしまいました。  以上です。 99 ◯池田章子委員 この新たに確認された防空ごうの保存活用ということで、先ほどちょっと伺ったCの防空ごうを残してとおっしゃいましたか。A、B、Cと、ちょっとこの別冊資料をまだ説明は受けていないんですが、このCのものを1つ残してほしいというご意向なんですか。 100 ◯中村参考人 AとBは、もう擁壁の工事が進んでおりまして、もう影も形もというか、もうほとんど見る影がない状態になっています。  ただ、Cはとっても小さい防空ごうなんですけれども、恐らく家庭用の、個人で掘った防空ごうではないかと思うんですけれども、小さい防空ごうですけれども、形としては防空ごうの形をしています。そしてそのCは、浦上街道がこのトンネル工事で、もう寸断されました。これも問題だと思っているんですけど、歴史ある浦上街道がトンネル工事のために寸断されて、もう見る影もありません。そしてそのかわりにトンネルの上を迂回する浦上街道の工事の計画があるんですけれども、それで恐らくそのCの防空ごうの近くには、迂回する浦上街道の道沿いになっていくだろうと思うんですけれども、ですから歴史ある、これも浦上街道沿いに、せめて1カ所でも、小さな防空ごうなんですけれども、残してもらいたいなというのが私どもの願いです。 101 ◯平野参考人 今、この残っている防空ごうは本当に小さなもので、価値というか、その防空ごうの価値をはかれば、この潰された防空ごうにかなうものはありません。だから返す返すも、この防空ごうが潰れたのは本当に残念でたまりません。  しかし、もう残されたものはこれ1カ所しかないんだから、これを活用して、ほかの防空ごうの歴史も語り継ぐことができるんじゃないかと。全くものがなくなってしまったら、中村代表が言ったようなことを幾ら口で言っても、なかなか実感としてはないので、せめて残されたこの1カ所だけでも残して、それを活用し、それでさらに説明板等を補足し合いながら、この歴史を語り継いでいくことが重要ではないかという趣旨で、今私どもは申し上げております。 102 ◯池田章子委員 では説明板と、そのCの防空ごうの関係ですけど、その残されたCの防空ごうが残されるとしたならば、そこの横に説明板と考えたほうがいいのか、それともその説明板はやはり下のほうの、今新しい道路ができますけど、トンネルの下のところの、そこのところに説明板があって、浦上街道のその脇、街道沿いに、その防空ごうを残すと。それは別々にという考え方でいいんですか、ご希望というか、ご意向としては。 103 ◯中村参考人 まだ具体的に、私どものほうも設置場所については具体的にまとめたものはございません。  ただ、私の個人的な意見としては、やはり旧浦上街道沿いに1カ所防空ごうを残して、Cを残してほしいんですけれども、そこはやはり往来する人の数が少ないので、できれば15カ所あった防空ごうの近隣に、やはりきちんとこの防空ごうの来歴みたいなものを含めて、盛り込んだ説明板をつくってほしいと思っております。  ただ、もしCという防空ごうを残すことができれば、私は銭座に住む者の1人として、これは防空ごうとは直接関係ありませんけれども、先ほどお話ししたように浦上街道、これはもう見る影もありません。ですから浦上街道がかつてあったという、そういう説明板も私自身は欲しいと思っているんです。この防空ごうの説明板とは別件ですけれども。ですから、Cの防空ごうのその近くにでも、そういう浦上街道の来歴を書いた説明板を設置していただければいいのかと思っております。 104 ◯林 広文委員 私もこの陳情は初めてですので、1つお聞きしたいと思います。  先ほどの参考人のお話の中に、広島市の事例を参考にというお話がありましたけれども、広島市の事例の部分をもしよかったら、どういう保存のあり方をされているのか紹介していただければと思います。長崎市の事例との比較という意味で、よろしくお願いします。 105 ◯中村参考人 広島市のほうは、これは直接はちょっと訪問してお聞きしてはいないんですけれども、ちょっとお電話で聞いた範囲のものなんですが、広島市は広島市被爆建造物等保存・継承事業実施要綱というのをつくっております。  それでちょっと具体的には、第4条に保存・継承対象被爆建物などというのがあるんですけれども、その第4条は保存・継承の対象となる被爆建物などは、建物及び橋梁にあっては爆心地から5キロメートル以内に現存するものの中から、樹木にあっては爆心地からおおむね2キロメートル以内に現存するものの中から、市長が被爆の事実を調査・把握したものとするというのがあるんです。  それで、この第4条は具体的には、ちょっと広島市には聞いていないんですが、5キロメートル以内に現存するものの中からということで、もう同心円状に対象になるものを規定しているというようなものなので、こういうのが長崎市もちょっと参考になるのかなと思っております。 106 ◯平野参考人 補足になりますけれども、広島は平地が多くて、防空ごうというのは余りありません。比治山のちょっと丘陵地に少しあると聞いていますけど、この防空ごうというのは、長崎独特の建造物といいますか、当時はいろんな空襲の被害を研究しようとか、いろんな内務省の意図があったと思いますけど、4,000もの、私のうちのほうにも、個人のうちにも1軒に一つ一つあったんです、立て穴防空ごうが。そしてこういう横穴の防空ごうがもう至るところにありました。それはもう、長崎独特のものなんです。ですからトンネル工場であるとか、平和公園の防空ごう跡であるとか、この立山の防空ごうとか、至るところにそういうような、これは本当に長崎独特の遺構だと思います。それとこの捕虜収容所との関係も含めた社会的な状況を踏まえれば、しかもこれは2キロメートル以内の防空ごうです。4,000も5,000も幾らでも防空ごうがあるとおっしゃいますけど、2キロメートル以内の防空ごうはそんなにたくさんないです、4,000もはないです。だからそういう意味では、防空ごうが多いから、多いということも貴重な資源の1つなんです。広島と違うとこなんですよ。この広島と違う、そういう特殊例を鑑みて、やはり防空ごうの保存にもう少し前向きな姿勢をしていただきたかったなと、本当に過去形になっちゃうんですけど。  それで今の段階では、もう本当、我々もこの市長の罷免とか辞任とか、原爆被爆対策部長の更迭を求めるとか、何かそういうような、前向きでないんですよ。前向きでないこの陳情をすることは非常に本意ではないんだけど、そのくらい我々は奮闘しているわけなんです。だから、せめて今残されている、その1個の防空ごうと説明板、これをきちっとやっていただくことぐらいはしてもらいたい、被爆継承課長もそうですよ。はい、そういうことです。 107 ◯中村参考人 この間の陳情、そして長崎市長への申し入れの経過の中で私たちがわかったことは、長崎市は至近距離の爆心地中心にある平和公園の防空ごうとか、それから住吉の防空ごう、立山は少し離れていますけれども、そういう本当に爆心地中心の原爆遺構、極端に言えば、これだけを保存・活用すればいいんだという考え方に立っているのではないかと。至近距離の地域に修学旅行生を招いて、そこで平和学習をすれば、もう事足りるというような考え方に立っているのではないかということをすごく感じるこの1年でした。  私たちは、でもむしろ、そのやり方というのは極めて危険だと思っているんです。つまり原子爆弾の被害というのは、近距離だけではないんですよ。もしかしたら、その修学旅行生で来た子どもたちが、原子爆弾というのは500メートルから1,000メートルぐらいの、この近距離が被害が大きくて、例えば2キロメートルとか3キロメートルとか4キロメートル、そういう地域での被害はほとんどないんだと、影響はないんだと、もしかしたら誤解するかもしれないなと思っているんです。だから、原子爆弾の被害の実相というのは、500メートル、1,000メートルだけではないんですよ。1,500メートル、2,000メートル、2,500メートル、やはり距離によって被害の実相というのは違うんです。だからそういうものも子どもたちに学ばせないと、原子爆弾の被害の全体像は見えてこないんですよ。  だからそういう意味で、今、平野参考人も言われましたように、可能な限り市内にある防空ごうを残して、そして原子爆弾の被害というのは、このエリアではこういう被害があったんだというようなことをトータルで教えていくような平和教育、平和学習というのが必要ではないかと、この1年、長崎市と交渉しながら、私たちはもう実感として思っているところです。  ですから先ほどお話ししたように、本当に小さい防空ごうのCですけれども残していただいて、そして次の世代に原子爆弾や戦争の悲劇というものを二度と味わせたくないという、そういう思いで次世代にバトンタッチしていく責任、それは私たち世代にあるのではないかと思っております。  そして、この6月議会で田上市長の施政方針演説の中に、19ページに、やがて訪れる被爆者のいない時代に向けて、これまで以上に被爆の実相の継承と平和の発信に力を入れていきますと所信表明演説で述べられているんです。その所信表明演説に恥じないような長崎市の平和行政をこれからも求めていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 108 ◯久 八寸志委員長 ほかに質問はありませんでしょうか。  それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。  参考人の方におかれましては、大変お疲れさまでございました。参考人退席のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午後1時46分=           =再開 午後1時47分= 109 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  理事者の説明を求めます。 110 ◯向井まちづくり部政策監 本日出席しておりますまちづくり部の課長級以上の職員を紹介させていただきます。        〔職員紹介〕
    111 ◯中川原爆被爆対策部長 それでは陳情第4号「銭座防空壕群の保存活用を求める陳情について」見解を述べさせていただきます。  本陳情が今回提出されるまでに、本委員会では昨年の2月市議会以降、同様の趣旨の陳情がこれまでに5回審査されております。今回の陳情では、1)から4)の(ア)、(イ)まで項目が上げられております。陳情の各項目に基づいてご説明させていただきます。2の陳情項目の1)に記載されております、貴重な戦争、原爆遺構の保存活用を怠った市長の辞任と、原爆被爆対策部長の更迭を求めることについてですが、これに対する見解としましては、これまで繰り返し申し上げておりますが、この防空ごう群につきましては原爆被爆の痕跡がなく、社会的状況を示唆する資料が存在しないということから、長崎市の保存対象とする被爆建造物とは考えておらず、したがいましては貴重な戦争、原爆遺構の保存活用を怠ったとは考えていないところです。これまでも陳情者の皆さん等にも、7回にわたり協議にも応じてまいりました。次に、陳情項目の2)に記載されております説明板の設置箇所とその内容についてですが、平成30年、昨年9月以降の市議会の委員会審議で私も答弁しておりますが、これらの防空ごう跡につきましては、保存対象としての被爆建造物とは考えておらず、被爆建造物としての個別の説明板を設置するということは考えておりませんが、この銭座防空ごう群と捕虜の人々のかかわりを含む、この銭座地区の歴史に関する説明板の設置については、設置したい設置場所も含め、検討したいと答弁しております。ことしの2月議会後の3月22日に陳情者の皆さんと協議した際にも、地元の連合自治会、地元の自治会のお話を聞いて、その場で案を示してくれというお話がありましたので、それでは次の協議の場で長崎市の案をお示ししたいとお答えしております。地元自治会にお伺いしましたところ、設置すること自体、この陳情は地元の有志の方の陳情だけど、その説明板を設置すること自体は構いませんという意向が確認できておりますので、今後は陳情人との協議の場を設けた上で、説明板の案をお示ししたいと考えているところです。次に、陳情項目の3)に記載されております、新たに確認された防空ごうの保存活用についてにつきましては、これも2月市議会において申し上げましたとおり、長崎市で現地を確認するとともに、鉄道・運輸機構に協力要請を行いまして、幅、高さ、奥行き等を計測いたしましたが、現状からすると、防空ごう跡かどうかは判断できませんでした。したがいまして、この横穴について、保存や活用を検討する対象とは考えておりません。最後に、陳情項目の4)に記載されております、長崎市被爆建造物等の取扱基準の見直しについて、(ア)として第1条、石碑の後に防空ごうを加え、明記することとして、見直しのために、長崎市原子爆弾被災資料協議会を開催し、見直しを検討することにつきましては、後ほど資料に基づきまして課長のほうから説明しますけれども、この石碑等の等の中に、防空ごうも含まれているというように解釈しております。(イ)の協議会ではなく審議会でございますが、この審議会につきましては、原子爆弾被災資料の収集、保存及び公開に関する重要事項について、ご意見をお伺いするというものですが、保存対象とするに当たっては、被爆の痕跡や社会的状況を示唆する資料が存在すること。それからその所有者が保存に同意していることが前提となっておりまして、この防空ごう跡はこれの前提に該当しないということから、審議会に意見を伺うということは考えておりません。  本陳情に対する見解は以上でございます。引き続き提出資料に基づきまして被爆継承課長、それからまちづくり部、向井政策監のほうからご説明させていただきます。 112 ◯前田被爆継承課長 原爆被爆対策部及びまちづくり部から提出しております令和元年6月市議会教育厚生委員会資料の1ページをお開きください。  まず、(1)概要でございますが、九州新幹線西九州ルート、事業者、鉄道・運輸機構が新長崎トンネル坑口付近、天神町地内の建設現場において建物を解体していたところ、平成30年2月に法面に複数の防空ごう跡が確認されたものです。現在、建設工事が進んでおり、15カ所全てが掘削、埋め戻しされております。なお、陳情人から新たに防空ごうと思われる空洞があるとの指摘を受けて、平成31年2月に調査を行ったところ、人工的につくられたと思われる3つの横穴を新たに確認しました。下の写真は、6月28日に長崎駅方面行き宝町バス停の後ろの斜面地にある建設現場を撮影したもので、これらの横穴をAからCの矢印で指し示しております。(2)長崎市の方針でございますが、(ア)平成30年2月に発見された15カ所については、これまでと同様で、現在も市内に多く残る防空ごう跡の1つであり、被爆建造物としての保存対象とは考えておりません。理由といたしましては2点ございまして、前回の2月議会で説明した内容と同じでございます。1点目は被爆の痕跡が見受けられないこと、2点目は当該防空ごう跡を特定できる写真資料等がないことを挙げております。  2ページをお開きください。(イ)平成31年2月に確認した横穴についてでございます。先ほど、写真にて位置をお示ししたAからCの3カ所について、それぞれの写真を、所見を記載しております。まず、Aの青葉荘裏で確認されたものは、幅130センチメートル、高さ100センチメートル、奥行き40センチメートルの大きさでしたが、法面にコンクリート吹きつけが行われ、閉塞済みとなっております。Bの個人宅敷地直下で確認されたものは、幅85センチメートル、高さ120センチメートル、奥行き60センチメートルで、2月確認当時と状況は変わっておりません。所見としましては、いずれも人工的につくられた横穴と考えられますが、くぼみ程度のもので、防空ごうかどうか判断できませんでした。また、これらの横穴は、いずれも保存、活用の検討対象とは考えておりません。次に、Cの個人宅敷地直下で確認されたものは、幅60センチメートル、高さ80センチメートル、奥行きは不明で、これも2月確認当時と状況は変わっておりません。所見としましては、開口部の形状や閉塞の状況から人工的につくられた横穴と考えられますが、現状からすると開口部が小さいため、防空ごう跡かどうか判断できませんでした。また、この横穴もA、B同様、保存、活用の検討対象とは考えておりません。  次に、3ページをごらんください。(3)新幹線建設工事スケジュール予定につきましては、まちづくり部、向井政策監より後ほどご説明いたします。3ページ中ほどから4ページにかけては、参考1として、長崎市被爆建造物等の取扱基準の第1条を抜粋して記載しております。また参考2として、これまでの陳情等の経過について記載しており、前回2月市議会への陳情後、本年3月22日にも長崎市に要請をいただいていることを追加しております。  私からの説明は、以上でございます。 113 ◯向井まちづくり部政策監 私からは3ページ(3)新幹線工事スケジュール(予定)以降の内容についてご説明させていただきます。  まずスケジュールにつきましては、現在、トンネル、橋梁などの土木工事を実施しておりまして、その後、レールを敷設する軌道工事や架線や信号などを設置する設備工事などが引き続き行われる予定となっております。また、開業するおおむね1年ぐらい前からは、検査・試運転というものを行いまして、令和4年の開業に向けて進められるという予定となっております。  次に、防空ごうの状況でございますが、まず5ページの位置図をごらんください。図面が横になっておりますが。図面の左側が北の方向で、右下の緑で着色した部分が中心部向けの宝町のバス停付近でございます。その下に国道202号がございます。中央のグレーで着色した部分が新幹線の本体構造物となりますが、左側のトンネル区間と右側の高架区間に分かれておりまして、ちょうど中ほどぐらいがトンネルの出口となっております。山側からずっとトンネルで来て、国道のところを高架橋で渡るといったような構造でございます。  図面左下にある凡例のとおり、赤丸で番号を付して、つけておりますが、15カ所の防空ごうの跡でございまして、先ほど被爆継承課長からも説明したとおり、工事に伴い全て掘削、埋め戻しが行われております。また緑色の丸で表示したものが、ことしの2月に新たに確認された3カ所の横穴の位置で、Aにつきましては先ほど写真でご説明したとおり、コンクリートの吹きつけが行われております。それでB・Cにつきましては、浦上街道のつけかえ部分に位置することから、今後、撤去されるということになっております。この時期につきましては現在工程が調整中ということで、まだ決定はいたしておりません。  次に、6ページをごらんいただきたいんですが、すみません、5ページの図面とちょっと交互にごらんいただきたいんですが、6ページの上に令和元年7月2日撮影という四角の1という写真、それで下には四角の2という写真をつけております。ちょうどこの番号と相対するものが5ページの平面図に撮影箇所ということで矢印をつけております。ちょうど1番がガストのあたりから、それで2番がガストよりもう少し、若干山手側に移動したところから見た現在の工事の状況でございます。  同様に、7ページに施工状況、あと8ページ、9ページには防空ごうのあった場所にクローズアップした写真、近い状況を添付しております。  説明は以上でございます。 114 ◯久 八寸志委員長 それでは、質疑に入ります。 115 ◯池田章子委員 まず原爆の痕跡がないとか、社会的状況を示唆するものではないと、防空ごうが1から15、埋め戻した分も、それからA、B、Cについてそうおっしゃるわけなんですが、私もずっと平和学習を学校にいるときはそういうことをしていたんですけれども、ただ陳情参考人のお話を聞いていたら、爆心地近くの防空ごうで、しかもそういういろんな当時の社会的な状況を十分に示唆するものではないのかと思うんです。  それで、説明板をつけるということなので、そこで15カ所の分については、本当に説明も、埋めてしまったものなので、そこで説明板をつけるということでは、もう了解しているということなんですが、まず、社会的状況を示していないといっている、私はその根拠がわからないのが1つです。それと、あとその説明板については、陳情人の方々との話し合いで決めていきますということなんですが、きょう来られている陳情の方々と十分に話し合って決めるということでいいですか。 116 ◯前田被爆継承課長 社会的状況を示唆するというご質問で、どういうことかというご質問だったかと思うんですけれども、まずこれにつきましては写真とか各種資料から、まずその場所の特定ができて、そしてまた社会的状況を示唆するとは、要はその原爆直後に、具体的な社会的役割が一定果たされたかどうかと。例えば具体例を出すと、そこが救護所になって多くの方が人命を救われたとか、例えば学校なんかも潰れてしまって、仮の小学校みたいな形になったとか、要は各家庭的ということではなくて、社会性のある、それが社会的状況を示唆するという意味でございます。  そして、2点目の話し合いをということなんですけれども、これは当然、私どもは話し合いをしていきたいと思っております。これまでもずっと、多くの防空ごうがあったことや、捕虜の人々との交流など、銭座地区の歴史を説明する説明板については検討したいと話をしておりますが、なかなか陳情人の要望内容、要は防空ごうを残すのがセットだということでしたので、なかなか今は進んでいないという状況がございますが、この捕虜とのかかわりを示す歴史の説明板の話を早く進めてほしいということであれば、即刻始めていきたいと考えております。  以上でございます。 117 ◯池田章子委員 社会的な役割、社会性があるかないかというのは、例えば先ほどの証言というか、お話の中で、オランダ人捕虜の医師から、その最期をみとってもらったという話が残っているわけですね。それはまさに、日本の戦争状況にあって、捕虜が日本の国内にいるという戦争状況なわけですよね。それでその中で、その被爆した人が、そのオランダ人医師から最期をみとってもらったという、それは十分に社会性を持っている話ではないかと。個人的な体験とかいうことではなくて、十分な社会状況をあらわしているもので、平和学習をするのに非常に有効な教材になると私は思うんです、先ほどのお話とかを聞いていたら。だから残さないという、原爆の痕跡というのは、皆さんが何を言われているのかはわからないですけれども、その原爆の痕跡、爆心地から2キロメートルというのは、もう十分に被爆地なんです。それでそこにある防空ごうということを考えれば、痕跡とは何をもって痕跡というのかが明らかじゃないので、もう被爆地域内の防空ごうであれば、しかも社会的な状況が、十分にそういういろんな話があるのであれば、私はこれは十分に残していく価値があるものだったと思います。ですからそういうことも含めて、銭座地区の歴史とともにということもおっしゃっていますけど、説明板を早急に、やはりちゃんと十分にお話を聞きながら設置していく。下のところに、防空ごうがあったところにというお話でしたので、そうしていただきたいと思います。  それで次に、新たな防空ごうについてなんですけど、そのA、B、Cの中で、これはCを見て防空ごうかどうかわからないと皆さん方はおっしゃるわけですが、それで残さないと。このCのところは、先ほどちょっと言われたが、浦上街道のつけかえをする際に閉鎖するとおっしゃったんですが、これは例えば今の技術的に、このCのところは残すことはできないんですか。 118 ◯向井まちづくり部政策監 まずお断りしておきますが、基本的に残すということを我々としては、これは事業主体が鉄道・運輸機構になりますので、鉄道・運輸機構に対して要請は行っていないということなので、鉄道・運輸機構側も技術的な検討を行っていないということを前段でお話をさせていただいた上で、一般論から申しますと、いろいろなやり方がある中で、例えばお金をかけたり、時間をかけたりとかというようなやり方はさまざまあると思います。  例えば、4)のように新幹線の線路の直上に乗っているようなやつは、もうそれこそ新幹線のルートを変えないと残せないというものです。それでCについては5ページの資料をごらんいただきたいんですが、5ページの線で浦上街道という黄色い道が、新幹線が通ることによって通れなくなるということで、その道路のつけかえ、かわりとして、A、B、Cがある、この青色の道路をつくるということになっています。  それで、この道路が今の地形上をなぞるように通るんではなくて、切り土をしたり盛り土をしたりとかしながら、道路を新たにつけかえるということになります。  それでCの部分についても、上下の位置関係からすると、道路よりも下にCの防空ごうが位置するという位置関係だと、図面上は私らは見ておりますので、これについては、今、施工上は埋め戻しされると。それでそこに何か特殊な、本当に特別な何かの手だてをするのであれば、全く可能性がないものとは申し上げませんが、工事の状況としては、基本的には埋め戻しされて、地中に埋まるという位置にあるものと理解しております。 119 ◯池田章子委員 本当は最初に聞かなければいけなかったんですけど、最後の15個のほうの防空ごうの、最後の埋められなかった、最後まで残っていたというか最終的に埋めたんですが、その防空ごうは新幹線の工事に影響があったんですか。 120 ◯向井まちづくり部政策監 まず、5ページの図面でご説明したいと思います。  5ページで1番の丸のところです。ここに青色というか、少し網かけのような印というか色が塗ってあります。これは新幹線に伴って、先ほど陳情人の方からもお話がありましたけど、1、2、3の丸の前に、道路とに挟まれた間の中に、ちょっとスペースが、白くなったスペースがあります。ここがちょうどトンネルの入り口、もしくは出口というところで、管理用の機械であったりとか車両であったりとか、そういう管理用のヤードというものが必ずトンネルには附帯するので、そのための必要な敷地ということで、それを造成して、その造成に伴って、この青色、やや紫がかった青色で、この1、2、3のあたりに網かけがしてある部分が、造成に伴い擁壁が設置されるという場所でございます。それで新幹線の線路そのものには当たっておりませんが、新幹線の附帯施設をつくる上で、ここの部分は工事が必要で撤去されたというものです。 121 ◯池田章子委員 そこも埋められてしまったら、ちょっとそこは置いておきます、説明はわかりました。  それで、A、B、Cのほうは浦上街道を新幹線ではなくて、それも鉄道・運輸機構との話し合いに当然なっているわけなんでしょうが、その浦上街道をつけかえていくというのが、鉄道・運輸機構との話し合いの中での、浦上街道を通すに当たってのA、B、Cの埋め戻しという話だと理解していいですか。 122 ◯向井まちづくり部政策監 新幹線を通すに当たって、浦上街道を遮断することになるので、市民の生活通路を確保する必要があるということで、鉄道・運輸機構と地元の皆さんと協議しながら、つけかえ道路をどうしていくかという計画を整理いたしまして、このような位置関係になっていると承知しております。 123 ◯池田章子委員 それであれば、どうしても技術的に、トンネルの掘削をするので、ここを潰さなければいけないということではなくて、浦上街道をどうつくっていくかということについての話でしょうから、これを残そうと思えば残せるんじゃないですか。残そうと思う気がない、残そうと思う気がないんじゃなくて、もうはなから残す必要がないと思っているだけなんじゃないですか。 124 ◯向井まちづくり部政策監 浦上街道のつけかえに当たっては、ある意味、通りやすさだったりとか、使いやすさであったりとかいうところも含めて、地元の皆さんと、こういう形でつけかえしようという協議をして、正直最適なルートがこれなのかと思っています。  それで、申し上げましたように、基本的に残すことを前提に、我々は鉄道・運輸機構のほうに検討を働きかけたということはございません。それで、それは被爆継承課のほうからも話がありましたように、それは残すべきものという捉え方はしていないということがありますので、そういった議論は行ったことはございませんが、これを例えばルートを変えるとかいうことになると、何らかを地元の皆さんとまた協議してといったような話であったりとか、工事の期間が延びたりとかいうところもございますので、そこは現実的ではないかと思います。  以上です。 125 ◯池田章子委員 15個の防空ごうで、A、B、CのうちのA、Bはもう、特にAはもう埋め戻されて、もう残っているのは、考えられるのはCだけと。せめてここだけでも、ほかのもっとそこにあった防空ごうを想像させるものとして、ここを残していくというのは、あり得ることだと思うし、これが防空ごうかどうかは、まだ判断できないけれども、防空ごうでないとも言えないわけじゃないですか。そう理解していいんですよね、判断できないということは。それで防空ごうの可能性も十分に考えられるわけで、何が何でもこれを潰さなければいけない、必要性がないんであれば、もうちょっと検討していくべきじゃないかと思うんですけど。要するに、防空ごうは、社会的状況を示す十分な価値のあるものだと、私は思うんだけれども、新幹線を通すためにあなた方はもう全部潰したわけですから、残せるものは残していく。それでいろんな証言とかがあるわけだから、ここは残す努力をすべきだと私は思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。  それとこれは最後に、答え次第なんですけど、長崎市被爆建造物の取扱基準の見直しというのが陳情に上がっているわけですが、この取扱基準は、この被災資料協議会で話し合って変えることができるんですか。それとも皆さん方が、理事者の方々が変えられるんですか。 126 ◯前田被爆継承課長 この長崎市被爆建造物等の取扱基準、これはもともと平成4年にできておりますが、そのできた骨格をつくったというか、これを当初、市だけではなくて、被災資料審議会を持っていましたので、そこで一定協議して、そして被爆の痕跡があること、そしてまた社会的状況を示唆するものがあることという要件をその審議会にお諮りして決めたという経緯がございます。  したがいまして、もしこれを変えるということになれば、また審議会のほうにかけるということになります。  以上でございます。 127 ◯池田章子委員 ある意味この審議会にかければ変えることができるわけですよね。審議会に諮って検討して、審議会にかければ、こういう変更というのは可能と考えていいわけですよね。 128 ◯前田被爆継承課長 可能ではございますが、先ほどから何回も言っているんですけれども、要は結局この基準自体がどうやってつくられたかというと、要は被爆の継承に役立つかどうかという視点があろうかと思います。それでその観点から被爆の痕跡があること、そしてまた社会的状況を示唆するものがあることということで決めたという経緯がございますので、なかなかこの基準を変えるというのは、ちょっと難しいんじゃないのかと。今の防空ごうを残すために変えるというのは、非常に難しいのではないのかと思っております。  以上でございます。 129 ◯池田章子委員 住吉のトンネルを残していただくときにも、随分とこの被爆の痕跡云々とか、いろいろ言われた経緯があるんです。それでもやはり、あそこはやっとどうにか残してもらいました。  それで被爆の継承に役立つかとおっしゃるわけですけど、ここで先ほどのようなお話があったんですよと、社会的な状況を示すような話があったんですよ、それでその資料にも残っているんですよということになれば、被爆の継承に役立つに決まっているじゃないですか。それで、被爆の継承に役立つかどうかって、今から本当に被爆者はいなくなります。そうなったときには、残せるものはできる限り残して継承していくというのは、長崎市にとって必要な体制だと思うんですよ。  今判断できないものもあるかもしれません。でも将来やはり、これは被爆の継承に役立っていくと、それは後世の人たちが、もしかしたら、例えばその防空ごうの前の説明板を見て、そして残っている防空ごうを見て、またこういうことがあったという人、話をする人が出てくるかもしれないと、そういう被爆の継承というのは、74年がたって今からあらゆる手段を使ってやっていかなければいけない状況にどんどんなってきているわけです。それでそうなったときに、余りかたくなに、いやこれは被爆の継承に役立ちませんと、皆さん方だけが判断していいものかと。だから被災資料協議会に諮ってどうでしょうかということもしながら、いろんな英知を集めて、被爆の継承に役立つかどうかと。それでどうやって残していくかというのを検討していくわけじゃないですか。  それで、例えばその石碑等に含まれていますから防空ごうは書く必要はありませんというのは、何かもう噴飯物で、石碑、そして防空ごう等と防空ごうを入れたって構わないわけで、それで実際平和公園の下の防空ごうや、住吉のトンネルの防空ごうとかが残されているわけだから、防空ごうだって社会状況をあらわす立派な被爆継承に役立つものなんだから、そんなかたくなに皆様方だけで、それはもう役立ちませんというのは、ちょっと余りにもひどいというか、傲慢といったらもっと失礼な言い方になるけど。ちょっとやはり、いろんな手を考えていくべきじゃないかと私は思いますけど、どうですか。 130 ◯中川原爆被爆対策部長 この防空ごうの問題、陳情人の方と昨年以来、考え方についてはずっと平行線をたどっているという状況がございます。  私どもとしては、銭座防空ごうにかかわらず多くの防空ごうがあったということは、もうこれは事実として確認されておりますし、あの地域以外にも多くの防空ごうがあったというのは事実でございます。  それを残すか残さないかということが、陳情人の方は、ある防空ごうは全て残せという考え方で、それが役立つんだと。  長崎市の考え方としては、一般的な市内には数多くある防空ごうじゃなくて、特別な防空ごう、例えば先ほどお話がありました立山の防空ごう、これはもう長崎の防空ごう、本部としてその当時使われて、あそこから重要な指令がたくさん出たと、住吉のトンネルもそうですし、山里小学校にも防空ごうがあります。そして松山の平和公園のところは、たくさんの多くの修学旅行生を初め、多くの方が訪れるということで残しているということでございます。  その中で、今回の銭座防空ごうは今回の工事に伴って家や家屋を解体したら出てきたと、各家庭の裏にあったような防空ごうでございますけれども、それはたくさんある中で、その一つ一つのどの防空ごうが、どういう歴史があるんだということは確定できていないということで、ただあそこの近くに捕虜収容所があって、捕虜の方がどれかの防空ごうにいろいろ避難したとか、それを掘ったとか、そういう体験記等がありますので、それも銭座一帯の中でそういうのが行われたであろうということがありますので、その防空ごうが特別なものということではなくて、ですからあの銭座地区一帯の歴史や捕虜との関連、そういったものを示した説明板をあそこで検討したいということをご提案している状況でございます。  ですから残すべきものと、残さないもの。長崎市でも、当然長崎が原爆遺跡を初め、しっかり手を尽くしているものは尽くしているし、だから残すもの、残さないものは考え方が違うということで、これまでずっと平行線が続いているという状況でございます。 131 ◯池田章子委員 全然答弁になっていないと思うんですけど、本当に釈迦に説法になるんですが、被爆体験というのは、100人いれば100通りの被爆体験があるんです。それで、それぞれが貴重な証言なんです。それで、ここに防空ごうがありました、それで説明板に一定それは説明されるかもしれないけれども、防空ごうがわからない子どもたちはいっぱいいるんです、どんなものかと。  それで、私もそうだったんですけど、防空ごうとはもっと大きいものだと、本当にイメージからして思っていた部分があるんですが、実際に、例えば平和公園のを見てもそうですけど、案外小さかったり、その当時の社会状況をやはり物語るものなんです。それで防空ごうがありましたという説明板だけじゃわからないけど、上にあがって、残してほしいそのCの防空ごうを見たら、こんな小さい防空ごう、こういうところに身を潜めて、空襲をしのごうとしていたのかと、そういうことだってわかるじゃないですか。あって損じゃないと思うんです。やはりそういう戦争の当時の状況を物語るものとして、想像の手がかりの1つとして、やはり防空ごうを残せるものは残していく。新幹線の下にある15個のやつは、全部皆さん方が埋めちゃったわけですから、せめて残せるものは残す。それで100人いれば100通りのその被爆体験に想像をはせながら継承していくという、その道具になると私は思いますので、ぜひ、もうすげなく切ってしまうんじゃなくて、尊重して、やはり被爆の遺跡を少しでも残していく努力をするべきだと私は思います。 132 ◯中西敦信委員 改選前も同じ委員会におりましたので、陳情人の方の思いというのは本当によくわかりますし、こういう防空ごうは全て新幹線の工事、関連する工事のためになくなってしまったということは、本当に残念だと思います。  それで、今話題になっていたいろんな捕虜の方との交流等を示す説明板を設置するという話があったときに、説明板だけを設置すると、多くの方は受けとめなかったと思うんです。やはりものがあって、それを説明する説明板ということで、まだ少なくとも私はそう思いました。幾らその新幹線工事の中で、なかなか厳しい状況だといっても、説明板をつけると執行部のほうからそういう検討をするというお話があったときには、やはりものと、そういう防空ごうとセットで説明板を設置しないと、やはり何のための説明板ともなりますし、そのあたり、やはり執行部側の努力というか、鉄道・運輸機構に何らかけ合わなかったというところから、この今回のような人事面というか、市長の辞任、原爆被爆対策部長の異動というか、そういう厳しい思いでされているというところをやはりきちんと受けとめなければならないと思うんですけれども、そういう説明板を設置したいといったときの意味合いと、それと今回、事務処理状況表を見ましたけれども、2022年度中に対応するみたいな画像が描き示されておりましたが、これは新幹線の工事が完了する年度ということで描かれたということでしたが、そうじゃなくて、やはりできる範囲で速やかに設置していくということが必要かと思うんですけれども、その点についてちょっとお尋ねしたいと思います。 133 ◯中川原爆被爆対策部長 今、中西委員のほうから説明板については防空ごう保存をすると思っていたという話がありましたけれども、私どもは一貫してこの防空ごう群が特別なものじゃないということで、保存対象とする被爆建造物じゃないということをご説明してきました。その中で、それができないので、先ほど説明しましたこの銭座地区の歴史を説明するようなこの説明板、その中に例えばその写真であったり、絵であったり、そういうのも含めて、だからそういう歴史を説明できるような説明板を設置したいということをお答えしてきました。  その中で設置の場所とか設置の沿道、やはり今の工事の進捗とかかわりますし、あと、今後どこの所有になるのかというのがまだ確定できておりませんので、そういうことも踏まえて、場所についてもここならできるということで、私どももできるだけ、先ほど参考人の方からもありましたけど、できるだけそのあたりの近くに設置するのが、そして人通りがあるところに設置すべきだろうという考えは持っております。 134 ◯中西敦信委員 やはりそういう説明をする説明板だけじゃなくて、物もですね、そうですね、今回A、B、Cという新しく小規模な防空ごうが出土していますので、極力現存、史跡というか、そういう防空ごうとセットな形で説明するような説明板ということでお願いをしたいと思います。それと、中村参考人も最後強調されていましたが、その防空ごうというか、戦争遺跡に対する市の取り扱いというものが、被爆ということで、矮小化するというか、被爆の痕跡がない戦争遺跡についてはもう残さないんだというような市の姿勢で果たしていいのかということを言われておりましたが、本当にこの間、陳情の審議を通じて、市の平和行政、そしてそういう戦争、被爆遺構に対する姿勢というのを根本的に本当に見詰め直さないといけないと私も思っています。  その点で、被爆建造物の基準の見直しということも提起されていますが、やはりもうこれだけ七十余年たつ中で、顕著にそういう被爆の熱線とか爆風を受けて、見た感じでわかる被爆遺構というものは、なかなかもう新しく出てこないとは思うんですけれども、こういう公共工事との関係で、人通りがある場所、わざわざそれを見に行くという場所、城山小学校とか山里小学校とか、原爆資料館、平和公園のそばの防空ごうとかではなくて、ふだん生活している中でこういう防空ごう群が出土したと、そういうときにきちんと未来に引き継ぐべき戦争遺構として、やはり対応すべきではなかったのかなと思うので、やはりそういう被爆遺構というところで限定して残すという尺度を、やはり抜本的に見直す必要があるんじゃないかなと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。 135 ◯中川原爆被爆対策部長 被爆の実証の継承と、被爆者がいなくなる時代が確実に近くなっているという中で、被爆の実証の継承については、長崎市として今生きていらっしゃる方の体験記、そういうのもことし生存されている方全て被爆者の皆様に通知を出して、追悼平和祈念館と協力して体験を語っていただくとか、いろんなこと、あと家族・交流証言者の育成なんかもやっていますし、いろんなできるだけのことはやろうと、その中で片や物言わぬ語り部である被爆建造物、城山小学校を初め、いろんなものにも力を当然入れています。ただ、この防空ごうについて、全ての防空ごうを残すという考えはないということを、特別な防空ごうであれば、それは当然検討に値するということがありますけれども、そういった考えで長崎市として今この継承の問題にも取り組んでいるということでございます。  以上でございます。 136 ◯中西敦信委員 特別な防空ごうというか、全ての防空ごうっていうことで言われましたけれども、もちろん全部残してなんてことを一言も言っていないわけで、こういう出土した機会を捉えて残すべきという判断をすべきではなかったかということを申し上げているのであって、やはり戦争の爪跡を示す生き証人というか、そういう遺構としてやはり大事にしなければいけないと思いますので、その点やはり被爆の爪跡ということに限らず、この戦争、原爆遺構というところの対象の見直しをやはり図っていただきたいと要望しておきたいと思います。  以上です。 137 ◯柿田 正委員 質問なんですけれども、この防空ごうがここにこれだけあるということがわかったのはいつごろなんでしょうか。 138 ◯中川原爆被爆対策部長 ここには以前、前面に全て建物が建っておりましたので、今発見されたところに防空ごうがあるというのは、建物を壊した後でございます。私どもが確認したのは昨年の2月の時点でございます。 139 ◯柿田 正委員 そうなるとですね、この防空ごう群自身が多分個人宅でつくっていた防空ごうという考え方にはならないのかなっていうふうに、ここを先ほどの収容所のところからも距離的にはかなりあって、そことのつながりをどうつけていくかですね、そういうのも多分つながりをつけて出すとすれば、その防空ごう群としての説明板に公的に載せるとすれば、しっかりとした確証が持てるところまで検討した段階でそれをつくらないと、ここに防空ごうがありましたということは、多分載せられるんじゃないかと思うんですけれども、なかなか未定の段階で載せるわけにはいかないかなと。それと、先ほどもありましたとおり、先ほど見せていただいた絵の中、そこの中に十何人の方がいらっしゃって、かなり大きな防空ごうというのをちょっと私はここでイメージしたんで、ああ、すごいなってですね。でもここはすごく斜面地で、防空ごう自身、大体が長崎市内はかなり多かったんですけれども、やはり土砂崩れ等の危険があって、それで埋め戻されていることが多いです。実際、私も滑石なんですけれども、私の実家ももともと裏に防空ごうがありまして、でも、やはり土砂崩れ等の危険がありましたので、埋め戻して擁壁等でやっていることもあります。でも、防空ごうをこういう形でつくっていたというのは、確かに継承していかないといけないことなんですけれども、その危険度とか、要はここの重要性と、でも伝えていかないといけないものを考えた落としどころをやはりしっかりと考えていかないと、ただ単に、残す残さないの話をしても仕方がありませんし、そこはお互いにここにあったということを残すためにこの説明板をしっかりと残していくって理事者の方は言われているので、その内容については、やはり参考人の方々としっかりと話して、内容の充実を図った上でしっかりと発信をしていただければいいんじゃないかなと思うんですけれども。 140 ◯中川原爆被爆対策部長 今、柿田委員が言われましたように、危険な防空ごうが、1回全国的に事故があって、その関係で全部危険な箇所を調査して埋め戻せ、ちゃんと封鎖しろということがありまして、今確認できているだけでも、市内456カ所の防空ごうがそういう危険措置として封鎖をされているということがあります。その中で、あそこの防空ごうの歴史、あの一帯は今建物が建っているガストのもっと長崎駅寄りにも大きな防空ごうがあったというようなことは、これは当時の米国の昭和20年9月ぐらいの報告書、米国の戦略爆撃調査報告書にも写真があります。あと日本学術研究会議の原子爆弾の災害調査報告書、この2つが結構、戦後すぐに当時の写真等があったということで確認されている資料。今のこの出されているのとは確認できないというところでございます。  そういった中で、あの一帯に多数の防空ごうがあったといって、どれか特定はできないけど、その中で先ほどの方との歴史、交流といいますか、いろんな事実があったというのは、いろんな体験記等に出てきておりますので、そういったことはしっかり陳情人の方とも協議をして、どういう説明板にするかというのは考えていきたいと思っております。 141 ◯柿田 正委員 そうですね、しっかりと話し合ってこの説明板のほうをつくっていただければと思います。  それとあと、説明板だけではなくて、それだけの資料があるとすれば、それをどこで発信するかをまた考えていただいて、そこで起こったことをしっかりと後世につないでいけるように、記録としてしっかりとつないでいただければと思うんですけれど。 142 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんか。  それでは、質疑を終結いたします。  陳情第4号の取りまとめにつきましては、本日の審査を踏まえまして、正副委員長において案文を作成し、後ほど委員会にお示ししてご協議をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。     〔「異議なし」と言う者あり〕 143 ◯久 八寸志委員長 ご異議ありませんので、そのように取り扱わせていただきます。  理事者交代のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午後2時40分=           =再開 午後2時49分= 144 ◯久 八寸志委員長 それでは、委員会を再開いたします。  第70号議案「令和元年度長崎市一般会計補正予算(第2号)」のうち、第2款総務費第1項総務管理費の審査に入ります。  理事者の説明を求めます。 145 ◯中川原爆被爆対策部長 それでは、第70号議案「令和元年度長崎市一般会計補正予算(第2号)」のうち、原爆被爆対策部に係るものについてご説明をいたします。  お手元の第70号議案書32ページと33ページでございます。第2款総務費第1項総務管理費第11目平和推進費として、補正予算額3,706万円を計上いたしております。このうち、平和施設管理運営費として、1.長崎原爆資料館運営費を2,328万9,000円、2.平和会館運営費を1,246万円を計上しております。これは先ほど第94号議案「公の施設の指定管理者の指定について」でご審議をいただきました長崎原爆資料館、長崎市平和会館及び長崎市歴史民俗資料館について、令和元年9月1日から令和6年8月31日までの5年間の期間において指定管理者を指定することに伴い、原爆資料館と平和会館に係る初年度分の経費について増額補正を行うものでございます。なお、文化観光部所管の歴史民俗資料館に係る予算につきましては、環境経済委員会においてご審議をいただくことになっております。次に、2.原爆資料保存整備費として、1.保存整備活動費を131万1,000円計上しております。これは国指定史跡、長崎原爆遺跡の構成遺構である旧城山国民学校校舎における展示資料の開設について、多言語化対応の充実を図るものでございます。  続きまして、議案書の9ページをお開きください。第4表債務負担行為補正のうち、上の2つでございますが、長崎原爆資料館と平和会館の指定管理でございます。これは先ほど申し上げました令和元年9月1日から令和6年8月31日までの5年間の期間において指定管理者を指定することに伴い、令和2年度から令和6年度までの指定管理料について債務負担行為を設定するものでございます。限度額は議案書に記載のとおり、原爆資料館が1億3,213万3,000円、平和会館が1億4,231万7,000円でございます。  詳細につきましては、提出資料に基づきまして、各担当課長から説明いたしますので、よろしくお願いいたします。 146 ◯松尾平和推進課長 それでは、お手元に配付しております原爆被爆対策部提出の委員会資料に基づきご説明させていただきます。  資料1ページをお開きください。長崎原爆資料館運営費として、2,328万9,000円を計上しております。1.概要等でございます。長崎原爆資料館の管理について、令和元年9月1日から令和6年8月31日までの5年間の期間において指定管理者を指定することに伴い、長崎原爆資料館に係る9月から3月までの初年度分の経費について、増額補正を行うものでございます。2.事業内容は、原爆資料館に係る施設の維持管理や受付、貸し館などの業務を指定管理業務として管理運営を行うものでございます。次に、3.事業費内訳でございます。まず、(1)指定管理に係る年間運営費といたしまして2,039万2,000円ですが、これは指定管理者候補者からの提案額であり、その内訳を表でお示ししております。今回の指定管理者制度の導入に当たりましては、利用料金制を採用しておりますので、入館料等の利用料金の収入と支出経費の差額である表一番下の市所要額を指定管理委託料として市が支出するものでございます。太線で囲んだ令和元年度の合計は、9月から3月までの7カ月分で2,039万2,000円、また5年間の合計は、右から2番目の列の一番下の欄の1億5,252万5,000円であり、一番右に記載しております市の上限額1億7,944万1,000円を下回っております。なお、令和2年度から令和6年度までの指定管理委託料につきましては、債務負担行為を設定することとしております。また、今回が長崎原爆資料館、長崎市平和会館、長崎市歴史民俗資料館の3施設をグループとして一体的に指定管理者を指定することとしておりますが、指定管理業務に係る人件費については、全体を一括して原爆資料館の指定管理委託料の中に組み込むこととしております。次に、(2)その他の経費として、ア.光熱水費負担金が150万2,000円、イ.施設整備占有部分管理費負担金が126万7,000円、ウ.下水道使用料負担金が12万8,000円とそれぞれ計上しております。これは原爆資料館の建物内には執務室や収蔵庫など、市が直営で行う業務に使用する部分がございますので、そこに係る維持管理経費について、面積または使用料見込みにより案分して算出し、指定管理委託料とは別に、負担金として指定管理者に対し支出するものでございます。なお、イ.施設整備占有部分管理負担金とは、ビル管理、空調などの設備補修、建物清掃などの委託料に係る負担金でございます。次に、4.財源内訳でございますが、表の真ん中、太枠で囲んでおります補正額の行に記載のとおり、事業費2,328万9,000円の財源は、全て一般財源でございます。  続きまして、資料の2ページをお開きください。平和会館運営費として、1,246万円を計上しております。1.概要等でございます。原爆資料館と同じく、令和元年9月1日から令和6年8月31日までの5年間の期間において指定管理者を指定することに伴い、平和会館に係る9月から3月までの初年度分の経費について、増額補正を行うものでございます。2.事業内容は、平和会館に係る貸し館、受付の業務、施設の維持管理業務について、指定管理業務として管理運営を行うものでございます。次に、3.事業費内訳でございます。まず、(1)指定管理に係る年間運営費といたしまして、1,186万8,000円ですが、平和会館についても利用料金制を採用しておりますので、先ほどの原爆資料館と同じく、表一番下の市所要額を指定管理委託料として市が支出するものでございます。太線で囲んだ令和元年度の合計は1,186万8,000円、また5年間の合計は1億5,418万5,000円であり、市の上限額1億8,139万3,000円を下回っております。次に、(2)その他経費として、ア.光熱水費負担金が27万7,000円、イ.施設整備占有部分管理費負担金が30万8,000円、ウ.下水道使用料負担金が7,000円と、それぞれ計上しております。これにつきましても、原爆資料館と同じく、市が直営で行う業務に使用する部分に係る維持管理経費について、負担金として指定管理者に対し支出するものでございます。次に、4.財源内訳でございますが、表の真ん中、補正額の行に記載のとおり、事業費1,246万円の財源は全て一般財源でございます。  続きまして、資料が1枚飛びますが、5ページをお開きください。原爆資料館の指定管理に係る債務負担行為補正でございます。1.債務負担行為の目的ですが、長崎原爆資料館の管理について、指定管理者制度を導入するに当たり、令和元年9月1日から令和6年8月31日までの5年間の指定期間のうち、令和2年度から令和6年度までの指定管理に係る経費について債務負担行為の設定を行うものでございます。2.債務負担行為限度額の内訳の(1)限度額の年度内訳及び(2)限度額の積算内訳(年間運営経費)につきましては記載のとおりで、合計が1億3,213万3,000円でございます。(3)財源内訳でございますが、財源は全て一般財源でございます。  続きまして、資料の6ページをお開きください。平和会館の指定管理に係る債務負担行為補正でございます。1.債務負担行為の目的ですが、平和会館の管理について、指定管理制度を導入するに当たり、令和元年9月1日から令和6年8月31日までの5年間の指定期間のうち、令和2年度から令和6年度までの指定管理に係る経費について、債務負担行為の設定を行うものでございます。2.債務負担行為限度額の内訳の(1)限度額の年度内訳及び(2)限度額の積算内訳(年間運営経費)につきましては記載のとおりで、合計が1億4,231万7,000円でございます。(3)財源内訳でございますが、財源は全て一般財源でございます。  私からの説明は以上でございます。 147 ◯前田被爆継承課長 資料3ページにお戻りください。保存整備活動費として131万1,000円を計上しております。1.概要でございますが、国指定史跡長崎原爆遺跡を構成する貴重な遺構であり、内部を一般公開している旧城山国民学校校舎については、国外の多くの人々が被爆した校舎を肌で感じながら被爆の実相への理解と平和の尊さへの思いをより深めてもらえるよう、展示資料の解説についてQRコードを活用した多言語化対応の充実を図るものです。次に、2.事業内容ですが、(1)言語数については、旧城山国民学校校舎が長崎原爆遺跡の中で唯一屋内展示を行っており、原爆資料館の常設展示を補完する施設となっています。今後、長崎原爆遺跡の整備基本計画を策定していく中で、保存活用計画で定めた原爆資料館や爆心地、同校舎などを一体的に見学していただくための誘導板等の設置方針なども具体化していきたいと考えており、今まで以上に多くの国外の方に来館してもらえるよう、原爆資料館と同じ11言語を予定しております。なお、この言語数は、国連公用語、姉妹都市や近隣国の言語に対応したものとなっております。(2)対象箇所ですが、屋内展示パネルの25枚と被爆校舎に触れている屋外の説明板の2カ所となっています。(3)事業費内訳ですが、筆耕翻訳料として既に翻訳している日本語、英語、中国語、韓国語を除く7言語分の90万6,000円と、翻訳した言語を管理するWEBサイト作成委託料40万5,000円となっています。(4)イメージ図ですが、屋内展示パネル等にQRコードを張りつけ、それを来館者がスマートフォンなどのモバイル端末で読み込むことで、スマートフォン上に言語の選択ページが表示され、必要な言語を選択し、必要な解説文を表示させる仕組みとなっています。  4ページをお開きください。3.財源内訳ですが、全額平和基金を充当することとなっています。最後に、参考としまして、校舎の外観と1階階段部分の屋内展示の様子を掲載しております。  私からの説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。 148 ◯久 八寸志委員長 これより質疑に入ります。 149 ◯中西敦信委員 この旧城山国民学校校舎のこの保存整備活動費ということでお尋ねをしたいと思うんですが、QRコードで多言語対応した展示資料の解説のサイトに飛んでもらうということだと思うんですが、その国外から来られた方々にとって、QRコードで飛ぶといっても、やはりWi-Fiの環境があれば、よりスムーズなのかなと思うんですが、そういうWi-Fi環境を整備する考えはないのか、お尋ねしたいと思います。
    150 ◯前田被爆継承課長 実を言うと、既にここ指定管理になっておりまして、発信協議会という指定管理者のほうがWi-Fiというかルーターをお持ちです。そこで、市としては2階までございますので、2階まで電波がなかなか届きにくいということもございますので、電波の増幅器をこの予算には載っていないんですけれども、消耗品で買える値段で、1台5,000円ぐらいで3台を購入しようということで、しっかりそこは2階の外国人の人にも対応できるようWi-Fi環境も整えております。  以上でございます。 151 ◯中西敦信委員 はい、既に準備されているということで、そういうWi-Fiといっても、多分パスワードなんかの設定もあると思うんで、訪れた方が回線を使ってこういう展示サイトを見れるように、そういう利用者目線で案内等も工夫してやっていただければと、これは要望しておきたいと思います。  それともう1つは、原爆資料館等のこの債務負担行為、指定管理に係る委託料が計上されておりますが、指定議案で、るる指摘をして、また私としてはもう認められない立場をとりましたので、その際に、もう質疑は行いましたので、申し上げませんけれども、ただ、こういう入館等受付業務を委託をするということで、市としてもきちんとどれぐらいの入場者数があるとか、あるいは経費についてもどれだけされているのかというモニタリングというか、そういう監視というまでは大げさかもしれないですけれども、きちんとなされているのかという、そこらのチェックはどんなふうにされようとしているのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。 152 ◯松尾平和推進課長 年1回のモニタリングはもちろんなのですが、月1回管理運営の協議会というのを開かれるということをお聞きしておりますので、この中に市の職員も入りまして、しっかりと情報共有をした上で進行管理にも努めていきたいと考えております。 153 ◯中西敦信委員 特に、今回の提案では、年を追うごとに入館者数がふえていくと、特に最終年度は月単位で見れば、5カ月分で5,951万4,000円というところで、今年度と比べれば、今年度が7カ月で1億1,800万円ほど見込まれていますが、結構ふえていますので、そのあたり年次的に5年間でお願いされようということですけれども、やはりそういう計画と乖離があったとき等は、上にふえるという点ではいいかもしれないですけれども、見込みと違うという事態になったときはどんなふうに対応されようとしているのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。 154 ◯中川原爆被爆対策部長 多分この点が皆さん心配されていたところであろうかと思いますが、まず、当然事業計画、提案内容を実行してもらうというのが、当然これモニタリング、この結果、提案でふやすとなっておりますが、当然この内容が万が一ふえないと、ふえなかったということになれば、この結果は事業者がかぶらざるを得ないと、もう市の予算は債務負担行為で決定していただくわけですので、これ以上はお支払いができませんので、これがこの提案が認められた提案内容、提案金額ですから、これは確実に履行してもらうと、万が一、この金額に届かないというようなことがあった場合も、当然その対応を協議しますけれども、この責任は事業者のほうでリスクのほうは負担していただくということになります。 155 ◯中西敦信委員 そうなる面はあると思うのですけれども、一方で、これからも資料の収集、調査研究、そして平和発信等は直営でするということで、何かこう今までにないようなことが、特に原爆資料館の目玉として出されれば、それで入場者数がふえるという、いわばそういう指定管理者の取り組み外でふえるという要素もある中で、やはり本当に直営部分と、維持管理といっても密接につながる部分もあると思うので、それぞれ両方関係していると思うんですよ。やはりお客さんが来て、実際すごい親切に対応してくれて、非常にきれいな感じで、今でも原爆資料館はすごい高い評価をしてもらっていますが、そういう資料の収集であるとか見せ方でありますとか、最近もリニューアルされましたけれども、密接に関係している部分で、利用料は全部指定管理業者に入りますよというところでいいのかっていう疑念はやはり晴れない部分はあるというのは申し上げておきたいと思います。  以上です。 156 ◯林 広文委員 3ページの保存整備活動費、城山小学校の被爆校舎の分ですけれども、今回こうやって11言語のQRコードの説明をしていただくということで、本当に大きく今後また発信していただきたいし、広めていただきたいと思っております。  1つお尋ねしたいのは、来館者の状況ですね。今こちらも発信協議会の皆さんが指定管理されているんですけれども、特に海外の方の来館者がどのような状況なのか。もちろん国内の方もたくさん来られていると思うんですけれども、状況をまず教えてください。 157 ◯前田被爆継承課長 旧城山国民学校校舎の来館者数でございますが、これ平成29年と平成30年の2年間の平均をちょっととっておりますが、約370人程度と、ちょっとまだ少のうございます。ただ、これ外国人ですね。全体では3万人を超えているという状況でございます。したがいまして、これからもっと外国人を呼び込もうということでございます。  以上でございます。 158 ◯林 広文委員 はい、わかりました。せっかくこうやって多言語化しますので、いろんな海外からも来られると思うんですけれども、ぜひ発信をしていただきたいと思います。  それと、直接この予算とは少し関連しないかもしれませんけれども、先日の報道によると、原爆遺跡ですね、旧城山国民学校校舎を含む原爆遺跡についての世界遺産を目指すというようなお話が新聞報道にございました。まだまだこれから道のりはかなり長いのかなと思うんですが、今、取っかかりとして、市と原爆被爆対策部の対応としてまずどのような方針で挑むのかというのをちょっと教えてください。 159 ◯中川原爆被爆対策部長 まず、この世界遺産に旧城山国民学校校舎をということで、今現在、平成28年度に史跡になったということで、保存活用計画、保存整備計画をことしつくるということにしておりますが、将来的に世界遺産を目指すという前に、そのまず情報収集をどのような手続が必要なのか、それから世界遺産の暫定リストに載せないともともと始まらないと、その暫定リストの公募がここ10年程度もう公募自体がないと、あっていないということもございますので、まずその辺の情報を文化庁を初め長崎県等と連携をしまして、情報収集にまずは努めてまいりたいと考えております。 160 ◯林 広文委員 はい、わかりました。それに向けた今回の多言語化も、もしかしたら第一歩になるかもしれませんので、ぜひそういったところは私たちもしっかりと後押しできるように頑張っていきたいと思います。  以上です。 161 ◯池田章子委員 すみません、ちょっとこの予算と直接関係がないんですが、3ページのQRコード化という下に多言語化ということで、原爆資料館本体の多言語化はこれだけの11言語に対応していましたかね。 162 ◯大久保原爆資料館長 今、11言語を対応しております。それに合わせて、ここも同じように対応、QRコードですね。 163 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんか。  それでは、質疑を終結いたします。  理事者交代のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午後3時14分=           =再開 午後3時15分= 164 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  次に、第3款民生費第1項社会福祉費の審査に入ります。  理事者の説明を求めます。 165 ◯山口福祉部長 説明の前に、福祉部の課長級以上の職員についてご紹介させていただきます。        〔職員紹介〕 166 ◯山口福祉部長 それでは、第70号議案「令和元年度長崎市一般会計補正予算(第2号)」につきましてご説明いたします。  予算説明書の36ページ及び37ページをお開きください。福祉部所管分は、第3款民生費第1項社会福祉費第1目社会福祉総務費の一部及び第3目高齢者福祉費の全部でございます。このほか、後ほど説明させていただきますが、債務負担行為を設定しております。  まず、37ページをごらんいただきたいと思います。37ページの上段、第1目社会福祉総務費として、2.事務費1.社会福祉総務費事務費97万2,000円でございます。これは長崎市社会福祉会館敷地内にあるブロック塀について、建築基準法に適合せず、劣化が著しいものについて、安全確保のため解体撤去を行う費用でございます。次に、第3目高齢者福祉費として、説明欄の1.生きがい対策費、1.老人クラブ助成費56万円を計上しております。これは長崎市老人クラブ助成金の交付対象の要件を緩和することに伴い、新たに助成の対象となるクラブが増加することが見込まれるため、不足する予算額について増額するものでございます。  次に、債務負担行為でございますが、予算説明書の70ページ及び71ページをお開きいただきたいと思います。債務負担行為でございますが、上から3つ目の高島地区小規模多機能型居宅介護事業所運営費補助でございます。限度額といたしましては、対象経費と標準額の低いほうの額から収入額を控除した額としております。これは高島地区においては事業所の参入がなかなか見込めないという離島地域でございますので、運営費補助を行うことで、小規模多機能型居宅介護事業所の参入を促進しようとするものでございます。高島地区における小規模多機能型居宅介護事業所に対する補助金といたしましては、10年間の運営費補助をしようとするものでございます。なお、ここに記載はございませんけれども、小規模多機能型居宅介護事業所が整備をされれば、高島地区にあります養護老人ホーム高砂園につきましては、入所者数の減少並びにエレベーターがなく、バリアフリー化に対応していないなどの理由から廃止したいと考えております。  詳細につきましては、福祉部提出の委員会資料に基づきまして、担当課長からご説明いたしますので、よろしくお願いいたします。 167 ◯朝川福祉総務課長 それでは、委員会資料に基づきまして、まず福祉総務課所管分のほうから説明をさせていただきたいと思います。  福祉部提出の委員会資料の1ページをお開きいただきたいと思います。社会福祉総務費事務費97万2,000円でございます。1.概要でございますが、長崎市社会福祉会館の敷地内にありますブロック塀について、建築基準法に適合せず劣化が著しいことから、安全確保のため解体し撤去を行うものでございます。2.経過でございます。平成30年6月に市有施設のブロック塀等の緊急点検を実施した際、ブロック塀の一部が隣接する長崎放送株式会社、いわゆるNBCの敷地内に設置されていることが判明いたしました。境界上に存在する工作物で所有権が明確でないものは、一般的には共有物とされまして、撤去等を行う場合は双方の同意が必要になることから、対応策や費用負担等についてNBC側と協議を行っておりました。このたび、NBC側との協議が整いましたことから、解体撤去に要する予算を計上するものでございます。3の事業内容ですが、(1)対象物及び現況については、社会福祉会館とNBCの間にあるブロック塀で、総延長が44メートル、高さが1.58メートルでございます。現状としましては、ブロック塀の一部にひび割れや剥がれた部分があり、倒壊の危険性が認められ、目視のレベルではございますが、1ページの下段にあります表のとおり、表の一番下に記載しております控え壁につきまして、建築基準法施行令に適合していないと判断できる項目がございました。  続きまして、資料の2ページをごらんいただきたいと思います。(2)の施工内容ですが、ブロック塀の全体にわたって上部の部分を解体し撤去するものでございます。(3)安全対策については、施設利用者等への注意喚起やコーンバーによる利用制限等の対策を講じております。(4)事業費につきましては、97万2,000円を見込んでおり、その下、4.財源内訳に記載のとおり、NBC側の負担金として、総額の費用の2分の1の額を受け入れることとしております。  3ページをごらんください。5.位置図でございますが、上町にありますNBCと社会福祉会館の境界にこのブロック塀の設置場所を、青印で示しているところでございますけれども、この下の図の青いところがこの施工箇所でございます。この施工箇所のところに、丸の数字で現況写真1)から7)と丸い字で赤い字で書いておりますけれども、これが次の4ページに写真を掲載しておりますので、ごらんいただきたいと思うんですが、6の現況写真のところで、1)から4)、上の4つの写真がNBC側から見た部分の写真を掲載しております。下の5)から7)が社会福祉会館の駐車場側から見た部分の写真でございます。現況写真に引いている、ちょっと見えにくいんですけど、赤い線がございますが、この赤い線から上の部分、6段のブロック塀を解体撤去を行うとするものです。なお、写真の4)になりますが、赤い線の下の青い枠の部分は、ブロック塀の下の部分で、土どめの役割を担っているということもありますので、この部分については撤去せず残すこととしております。  ブロック塀の撤去に関する説明は以上でございまして、続きまして、恐れ入ります、資料の7ページのほうをごらんいただきたいと思います。次に、高島地区におきます小規模多機能型居宅介護事業所に対する運営費補助、それからこれとあわせまして、養護老人ホーム高砂園の廃止につきましてご説明させていただきます。まず、運営費補助に係る債務負担行為でございますが、事項名は、高島地区小規模多機能型居宅介護事業所運営費補助、期間は、令和2年度から令和11年度までの10年間、債務負担行為の限度額は、運営費補助の対象経費と長崎市が算定いたします標準額の低いほうの額から収入額を控除した額としております。1の概要でございますが、高島地区におきまして介護サービス事業所がデイサービス以外にはなく、住民は介護度が重度化すれば島を離れなければならない現状がございます。人口減少、特に高齢者人口も減少が続く高島地区におきましては、介護サービス事業所の参入が将来的にも見込めないことから、介護が必要な状態になっても、住民ができる限り住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう小規模多機能型居宅介護事業所の参入を促進し、介護サービスを安定的に提供するため、当該地区における小規模多機能型居宅介護事業所に対し運営費の補助を行おうとするものでございます。2の小規模多機能型居宅介護についてですが、小規模多機能型居宅介護とは、通いデイサービスです、それから宿泊、ショートステイ、それから訪問ホームヘルプ、この3つのサービスを1つの事業所で一体的に行う地域密着型のサービスでございます。利用者の生活に合わせて必要な3つのサービスを1つの事業所で組み合わせて提供できることで、中度、重度の要介護状態となっても在宅での生活を継続するのに有効なサービスでございます。  8ページをごらんください。3.事業内容でございます。(1)補助金の目的、それから(2)の補助対象に記載しておりますとおり、介護が必要な状態になっても、できる限り住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう、必要な介護サービスを確保し、安定的に提供することを目的として、高島地区において小規模多機能型居宅介護事業所を運営する法人を対象としております。(3)補助する理由ですが、高齢者人口が減少するため、将来的にも介護サービス事業者の参入が見込めないことや、全国の小規模多機能型居宅介護事業所の経営状況を見ましても、全体の約4割が赤字経営となっておりまして、特に人口減少が続く高島地区におきましても、経営は非常に厳しくなることが予想されております。したがいまして、当該サービスを安定的に提供することができるよう補助しようとするものとございます。(4)補助対象経費ですが、小規模多機能型居宅介護事業所に係る支出額、または適正な経営状態を前提とした標準的な支出額として、長崎市が算定した標準額のいずれか低いほうの額から収入額を控除して得た額としております。(5)補助の終期につきましてですけれども、小規模多機能型居宅介護サービスの必要性や事業者の継続の判断への影響から、終期は定めないこととしております。ただし、今後の人口減少や介護保険制度の見直し、また利用状況等を検証いたしまして、10年をめどに、効果、手法、補助の継続について検討を行うこととしております。  9ページをごらんください。財源内訳でございますが、全額を一般財源としております。参考までに、その下に標準的な収支から試算した場合の補助額の例を記載しております。1年目から10年目まで、1.標準的な支出額と、2.収入額を試算しまして、その差額を3.補助額の例として参考にお示ししたものでございます。  10ページをごらんいただきたいと思います。ここからは高島地区の現状と同地区の養護老人ホーム高砂園の廃止についてご説明させていただきます。1.高島地区における人口及び要介護者推計についてですが、(1)に記載のとおり、高島地区におきましても人口減少が進んでおり、今後も減少が予想されております。高島地区を除く市内では、高齢者人口は当分の間増加が傾向にありますが、高島地区におきましては、高齢者人口も減少してきているのがもう現状でございます。(2)高島地区の要介護者数の推計につきまして、ことし4月時点で64名の方が認定を受けられており、(3)には、その認定を受けた方々の生活の場を島内、島外に分けて記載しております。(4)その島内で生活している要介護認定者50人の方々のうち、介護サービス利用の有無について記載しております。そして、(5)には、利用しているサービスの内訳を記載しておりますが、離島通所介護、今あるサービス以外は全て島外のサービスを利用しているというのが現状でございます。離島通所のサービスが高島地区唯一の介護サービスであり、ちなみにこの定員は15名となっております。  11ページをごらんください。次に、高砂園につきましてご説明させていただきます。高砂園は入所定員が40人で、市が直接運営している唯一の養護老人ホームとなっております。養護老人ホームとは、記載のとおり、65歳以上の方で環境上の理由、経済的理由等によりまして、家庭で養護を受けられない方について、長崎市が措置という形で入所をさせるという施設でございまして、介護サービスを提供する施設ではございません。(4)設置につきましては、平成元年3月31日、現在築30年が経過しております。(5)入所者数は減少傾向にありまして、現在14名の方が入所していらっしゃいます。(6)には高砂園の収支の状況について記載しております。例年約6,000万円程度の一般財源を投入というような状況が続いております。3.市内の養護老人ホームの状況でございますが、6月現在の入所者数及び空き状況について記載しております。高砂園を除く民間の養護老人ホーム7施設ございますが、この7施設では入居率が92.6%に対し、高砂園は35%と低い状況にあります。以上、高島地区の高齢者の現状、それから高砂園の利用状況等をご説明いたしましたとおり、この高砂園は入居率が他の養護老人ホームと比べて著しく低く、それから現在の入所者は希望に応じて市内の他の養護老人ホームでの受け入れは可能であること、また現状では高島にお住まいの高齢者が重度化すれば、島を離れなければなりませんけれども、高砂園はこうしたニーズに応える介護サービスを提供する施設ではないこと、さらに、高砂園の入所者は小規模多機能型居宅介護事業所のサービスを利用できないこと、そして冒頭申し上げましたバリアフリー化もされていないというふうなことなども勘案しました結果、新たな小規模多機能型居宅介護事業所の整備が決定しましたら、高砂園は廃止したいというふうな考えでございます。  12ページをごらんいただきたいと思うんですが、そこに今後のスケジュールを記載しております。今後の予定といたしましては、今回の債務負担行為のご承認がいただけましたら、7月から9月にかけまして高島地区におけるこの小規模多機能型居宅介護事業所の公募を行うこととしております。その後、事業者の応募がありましたら、選定審査会を開催しまして事業者を決定しました後に、早ければことしの11月議会に施設整備に係る補正予算を計上することとしております。その際、高砂園につきましても廃止の条例議案を上程する予定でございます。小規模多機能型居宅介護の整備は令和2年度中を予定しておりますので、高砂園の廃止の時期は、最短でも令和3年3月末を予定しております。ただし、その下の米印として記載しておりますとおり、高砂園の廃止はあくまで小規模多機能型居宅介護事業所の決定が前提でありますので、公募に対する応募がなかった場合とか、それから審査において応募された整備計画が不選定となった場合、また選定事業所の整備がおくれた場合など、廃止時期が延期をされることとなると考えております。12ページの下には、高島地区の施設の配置図を記載しておりますので、ご参照ください。  福祉総務課からの説明は以上でございます。 168 ◯田中高齢者すこやか支援課長 恐れ入りますが、資料の5ページをお開きいただけますでしょうか。第3款民生費第1項社会福祉費第3目高齢者福祉費の老人クラブ助成費についてご説明をいたします。市内の老人クラブ活動を促進し、高齢者の福祉を増進するために交付している長崎市老人クラブ助成金に係るものでございますが、1の概要としまして、助成金の交付対象となるクラブの会員数の要件を現行のおおむね30人以上から15人以上へと緩和したいと考えておりまして、これに伴って、新たに助成対象となるクラブが見込まれますので、不足する予算額について増額補正しようとするものでございます。次に、2の事業内容、(1)助成対象要件は記載のとおりでございます。今回の補正は、このうち、ウの会員数を15人以上に緩和することに伴うものでございます。(2)に助成金の額を記載しておりますが、こちらについては現行どおりでございまして、変更などはございません。3の経緯でございますが、老人クラブでは地域を基盤として自主的かつ組織的に生きがいや健康づくり、地域貢献活動に取り組んでいただいております。これまでは新規結成時の会員数の要件をおおむね30人以上としておりましたが、近年就労人口の高齢化やライフスタイルの変化などにより、地域によっては新規の結成当初から30人余りの会員を確保することが難しくなってきているという現状もございます。地域での老人クラブ活動は高齢者の閉じこもり予防や、介護予防、生涯現役で活躍していただく社会の実現の上でも、大変有意義な活動でありますことから、新規結成時の会員要件を緩和し、地域での自主的、組織的活動を支援しようとするものでございます。4の補正額については、7月以降の新規立ち上げクラブの数を市老人クラブ連合会の加入、未加入、合わせて6クラブ程度と見込んでおりまして、金額として56万円を計上させていただいております。  恐れ入りますが、次のページをお開きください。5.財源内訳は記載のとおり一般財源でございます。参考としまして、平成25年度と平成30年度の老人クラブの数の推移比較を記載しておりますので、ご参照ください。  私からの説明は以上でございます。 169 ◯久 八寸志委員長 これより質疑に入ります。 170 ◯池田章子委員 高島の小規模多機能型居宅介護事業所運営費補助ということでご提案がなされているわけですけれども、この小規模多機能をつくるということと、高砂園を廃止するということは、これはある意味交換条件というか、一体化していると考えていいんですか。 171 ◯山口福祉部長 10ページで高島の状況を書いてあります。10ページをちょっとごらんいただきたいと思いますが、10ページの1番に、高齢者人口の推計ということで載せております。2010年が高齢者数が291人、2019年、ことしの4月が187人ということで、今現在187名程度の高齢者数がいるという中で、またその11年後には90名ぐらいになるという中で、我々としては高島の島民のニーズとしては、やはり介護サービスでその住みなれた地域で住み続けていただきたいという思いが強いというところから、小規模多機能型を赤字が出ても運営費を補助しようとするものでございまして、この90名の方たちについては、もうその分で小規模多機能の補助でやっていこうと、養護老人ホームにつきましては、市民全員のものですので、その分については、ここの11ページの下のほうに養護老人ホームが今8つありますけれども、この7つの養護老人ホームで今現在のその高砂園に入所している方を受け入れができるという判断でございますので、我々としてはこれは公共施設のマネジメントでも、高砂園については廃止するということになっておりますので、時期としてはその高島のニーズに合った小規模多機能の運営補助を今回することとセットで廃止をしたいということでございますし、先ほど10ページの上のほうにあります高齢者の将来推計を見ても、この小規模ができて養護老人ホームを廃止しても小規模多機能でその90名だったら十分受け入れができるだろうという判断でございます。  以上です。 172 ◯池田章子委員 私は小規模多機能を高島につくることには全然反対しないですよ。それはこの90名の方たちが住みなれたところで暮らしていくということにいい施設だと思います。ただ、だからといって、高砂園を廃止するというのはおかしいんじゃないかと言っているんです。高砂園に今住まわれていらっしゃる14名の方にとってみれば、ここが住みなれたところなんですよね。住みなれた場所、お世話をしてくれる、一緒に暮らしている人、そういう人たちがいる状況の中で、この人たちは住みかえをしてもらいますと、そのかわりに小規模多機能をつくるというそういう考え方はおかしいんじゃないですかとお尋ねしているんです。 173 ◯山口福祉部長 我々としては、高島の島民の方からのずっと長年の思いで小規模多機能型居宅介護事業所を整備していただきたいという強い思いがありましたので、今回上げさせていただいたというところでございます。  それと、高砂園につきましては、やはり冷静に考えないといけないというように思いますし、先ほどこの一般財源の6,000万円使っているというところもございます。そういう中で、市民全体を考えれば、やはりこの7つの養護老人ホームで十分足りていると判断しますので、そういう中では、セットでということで大変申しわけはないところではあるんですけれども、やはり市民全体のことを考えても、養護老人ホームで公的にしているのはもうここだけしかないというような状況も鑑みますと、今高島以外の長崎市民が養護老人ホームとして高砂園を選ぶっていうのは、そう余り想定ができないということもありますので、我々としては今回セットで廃止をさせていただきたいという思いでございます。 174 ◯池田章子委員 本当、福祉部の方々は私なんかよりもずっとご存じだと思うんですけど、ここに住んでいらっしゃる方が適応能力の高い小学生とか中学生とか、若い人たちだったら別に私はやむなしで言うかもしれないんですが、ご高齢の方々なんですね。養護老人ホームに入っていらっしゃるご高齢の方が住まいがえをしたらどうなるかって、もううちの母も認知が進んでいますけど、違う家には泊まれん、自分の家でしか生活できないんですよ、寝たりできないんです。そういうご高齢の方が住まいを変えたら、本当に認知が進んだり、体調が悪くなったりされるんですよ。既にもうそういう話を聞いて体調が悪くなってらっしゃる方も出ているって、高島の方から私ちょっと聞いているんですけど。そういうご高齢の方々の人権ですよね、命や暮らしやっていう人権の部分を14名の方々に我慢していただいて、高島の90名のご高齢の方々のために小規模多機能をつくりますという考え方はおかしいですって言っているんです。  ちょっと説明を受けたときも言いましたけど、公共の福祉って、こちらの人権を我慢してこちらの人権を尊重しましょうという話じゃないので、だからこの高砂園を廃止するという時期はいずれ来ると私も思います。ここに入っていらっしゃる方が、要するに入院を余儀なくされるとか、ここを出なければならない、それから、いつまでも寿命があるわけではないので、一定歳をとって亡くなられる方もいらっしゃるだろうし、あとどこで区切りをつけるかというのは難しい問題ですけど、ここに今いらっしゃる14名の方が一定納得して、ご家族の方も納得して、じゃ別に行かなければならないですかねとか、じゃ病院に今度は移りましょうとか、そういう時期がいずれ来ると、そのときまでやはり高砂園、小規模多機能をつくりますから、みんなの福祉に役立つからあなた方は犠牲になってくださいっていうのは間違いだと、長崎市の福祉のあり方としておかしくないですか。 175 ◯山口福祉部長 我々としまして、14名の方のうち、90代の方が5名いらっしゃいますので、十分次の入居先については、我々も家族も含めて説明をして配慮しなくちゃいけないと思っていますし、ただ高砂園自体も、今、高砂園の入所者もほとんど元気な方がいらっしゃいますけど、重度になれば、今でも高砂園を離れて市内の病院とか介護施設に移ってきているというような状況もございますので、我々としては今住まわれている方のその入所者と入所者の家族も含めて十分新しいところも配慮した上でやらせていただきたいと思いますし、十分な説明をした上で、あと先ほど福祉総務課長も説明しましたように、最短で令和3年3月、ということですので、あと1年半近くありますので、十分説明をした上で移っていただくような形でお願いしたいと思います。 176 ◯池田章子委員 期限を切っているじゃないですか。皆さん方は1年半後までにみんなを納得させて出そうということですよ。納得するかどうかとか、その方が住まいがえをすることによって、どんなダメージを受けるかとか、そういうことを考えていないじゃないですか。福祉はそうじゃないでしょう、福祉っていうものは。住みなれたところで住まわせてあげたいって、ずっと必要なサービスを提供したいというのが福祉の基本姿勢であれば、高砂園にいらっしゃるこの14名はこの高砂園が住みなれた場所じゃないですか。言われていることが矛盾していますよ。 177 ◯山口福祉部長 高砂園については養護老人ホームでありますので、経済的または環境的にどうしても1人で住めないという方が住む施設で、介護が必要な介護サービスを提供する施設じゃございませんので、やはり介護が必要になっても、住みなれた地域で続けていただくっていうところは、やはり介護サービスの事業所だと思いますので、この養護老人ホームはこの住みなれたところで住み続けていただくような施設ではないというふうにご理解いただきたいと思います。 178 ◯池田章子委員 ですから、高島のこの将来90名の人にとっては小規模多機能が必要なんです。だから、私はこれをつくることについては何も反対をしませんよ、すばらしいと思います。やっとできたかと。ところが、じゃ高砂園にいる人たちをそのかわり追い出して、もうここをなくしますって、住まいがえをさせますっていうのは福祉に反しているって言うんです。そらおかしいですよ。お金は幾らでも、幾らもないですからって、いや、長崎市はそれこそ浅田委員がいつも言われているから、お金は困っていないって、いっぱいあるっておっしゃっているわけで、市長が言っているって言われるわけで、こういうことを、高砂園の廃止ということを、期限を切って、ここまでしかいられませんっていうのは、やはり強制的に住まいをかえるということにつながって、本当福祉の提供の仕方としては間違いだと。だから、やっちゃいけないことだと私は思います。もう本当に高齢者が住まいがえをしたら、もう本当に認知が進んだり、体調を崩したりというのがよくあることだというのは、私以上に皆さん方がご存じのはずですよ。そういうことを福祉部がやるということはおかしいと私は思います。 179 ◯山口福祉部長 私もやはり入所者についての配慮っていうのが一番大切だと思っておりますので、これはもう我々のところにも当然保健師、いろんな資格職もおりますので、十分配慮した上で、ご家族、入所者の方のご意見をいろいろ聞いた上で、ほかの7つの養護老人ホームに移っていただく形をとりたいと思います。期限を決めているということですけれども、先ほど福祉総務課長も説明しましたように、小規模多機能型が整備できたらという条件でなっておりますので、そこら辺はご理解いただきたいと思います。 180 ◯池田章子委員 あのですよ、期限を切っていないじゃない。小規模多機能型のほうで期限を決めているだけで、ここに入っていらっしゃる14名の方々の体調とか合意とか、家族の方の思いとか、そこには期限を切っているじゃないですか、もうここまでって。こういうここに入っている人たちの事情には何も配慮をしないで、小規模多機能の都合で期限を切っているだけじゃないですか。それはおかしいでしょう。高砂園をいずれ廃止しますという方向はわかります。それは仕方がないことだなとは思いますが、今この小規模多機能型の整備と引きかえのようにして、もうこれが受け手があってから1年半後にはもう切りますと、なくしますって、それはやめていただきたいと、もうずっと言うわけにいかないので、強く要望したいと思います。 181 ◯林 広文委員 今高島の高砂園の話が出ていますので、少しお聞きしたいと思います。  この高砂園、今14名の方が入所されていますけれども、ここは介護サービスを提供する施設ではないということですので、もしこの14人の方で介護サービスが必要になるというような状態、要介護の状態になった場合はどのようになるんでしょうか。 182 ◯山口福祉部長 すみません、実際、高砂園に入所しとって訪問サービスを使っていたりとか、そういうサービスは使えます。ただ、施設入所で特別養護老人ホームとか、そういったところに施設に入所しなくちゃいけない場合は、もう高砂園を退所して、市内の老人保健施設とか、あるいは特別養護老人ホームに入所しているのが今現状でございます。 183 ◯林 広文委員 はい、わかりました。結局、市としては、地域包括もありますけれども、在宅でそういう小規模多機能というか、こういったところを使いながら進めていくっていう方針がありますよね。今のところこの高砂園は施設ですから、今お住まいの方の住まいという形になっていますよね。小規模多機能と高砂園と、それぞれ財政出動があるわけですから、そこの何とか折り合いをつけたいという市の福祉部の考えというのは一定わかるんですけれども、もう例えばですけれども、この高砂園ですよ。高砂園としての機能が廃止になってもですよ、築30年ぐらいで、耐用年数的には47年ですからまだありますよね。これを例えば機能転換をして、住居もしくは市営住宅というような機能転換の中で、そのままおられる方はここに移ると、市営住宅としての機能を持たせてそのまま住みかえることなくするというようなことっていうのは、そういう考えというのはないでしょうか。 184 ◯朝川福祉総務課長 ご質問の提案について、まず入居者の方がもし在宅での生活を希望されると、高島に住み続けられるという方がこの住民の中にいらっしゃった場合、今それができなくて入所しているので、基本的にはそれはないと思うんですけど、もし、そういうご希望があった場合に、例えば介護が必要な小規模多機能とかをサービスを利用しながら生活するということも考えられますけれども、その場合に、当然その方がまず自宅での住まいというのを前提にできるかというところと、それから住宅の確保というところの物理的な問題の課題がございます。市営住宅のほうについては、住宅課のほうにこちらのほうからも相談をしておりまして、その住宅を何とかそういった受け皿としてならないかということは、今後も引き続き協議してまいりたいと思います。ただ、高砂園が廃止になったとしまして、その後のこの建物の活用をどうするかということは、まだまだ今後の検討になりますので、そこも住居としてのということも1つ今ありました、そういったことも含めて今後検討していくものと考えております。  以上でございます。 185 ◯林 広文委員 確かにこの住まいというのもこの地域包括ケアシステムの考え方に入っています。やはり今まで住みなれたところで最後まで迎えたいっていう、もちろん病気とか介護の状況によっては、それももう本人ではコントロールできないようなこともあるかと思うんですけれども、少なくとも本人がやはりここに住み続けたいというお気持ちに寄り添うっていう点では、じゃ果たして行政でそこにどこまで応えられるのか、この高砂園という養護老人ホームとしての形は終わるけれども、何か転換できないのか、そういったところの研究は、私はしてもいいのかなと思います。  それと、高砂園については以上なんですけれども、老人クラブの件をちょっとお聞きしたいと思います。今回、老人クラブについては、30人以上というのを15人以上に緩和をしていただくということで、この方針については一定理解したいと思います。老人クラブとしての活動が小規模であっても皆さん活発にできるように、ぜひサポートしていただきたいと思うんですけれども、これ市老人クラブ連合会に加入しない場合と、市老人クラブ連合会に加入する場合とのこの差があるんですけど、この考え方はどういう考えで差をつけているのか、ちょっと教えてください。 186 ◯田中高齢者すこやか支援課長 市の老人クラブ連合会に加入されますと、市の老人クラブ連合会と県の老人クラブ連合会に両方とも会費を納めていただかないといけなくなります。そして、活動も自分の地域だけではなくて、地区の中の活動、市の老人クラブ連合会の活動、そしてまた、その上のって広域的な活動も出てきますので、そういった意味では、市の老人クラブ連合会からも支援の部分をしっかりしてほしいと、過去に随分ご要望もいただいたという経過がございまして、市の老人クラブ連合会のほうの加入クラブのほうに少し手厚くしているという経過がございます。  以上です。 187 ◯林 広文委員 考え方はわかりました。ただ、実は自分の身内の中にも実は老人クラブの方もいるんですけれども、やはり例えば上部団体のこういう市老人クラブ連合会のかなり会合とかいろんな行事が多くて、実はもう本当に対応に、そういったいろんな行事の煩雑さで、もう市の老人クラブ連合会は入らんばいという人も、老人クラブもあるやに聞いております。そこは当然こういう老人クラブですので、皆さん連帯のもとにするという意識づけはもう私も必要だとは思うんですけれども、そういう余り過重な負担にならないようなところもしっかりご配慮をしていただければと思います。  以上です。 188 ◯山口政嘉委員 自分も今の老人クラブ助成費の関係で、自分はちょっと反対の考えを持っていて、自分も実は老人会に入っていて、一番若いので地区の青年部長なんですよね。先ほど市老人クラブ連合会の組織部長が来られとって、ここを強く言ってほしいということがあったんですが、やはり今回は6クラブが見込まれて、見れば、市老人クラブ連合会加入が5クラブで、未加入が1クラブという数値が載っていますよね。その差額自体は、単純に計算すれば、4万8,000円が4万6,560円で1,440円ぐらいの差ですね。それで、言われたのは、やはりこの数値の変化が6ページに載っているんですけど、老人クラブ数のその減り方、平成25年度と平成30年度の5年間で53クラブ数減っているんですよね。未加入は10クラブふえているということで、今、林委員が言われたそういう実情があって、もう抜けよう、抜けようと、なるべく参加しないようにというのがそれぞれの方たちの中にあろうかと思いますが、組織としては、やはり地域コミュニティを含めて、その自治会とか老人会とか、それぞれの組織がいろいろありますけれども、そういう組織から見れば、極力やはり入っていただいたほうが自治会で言えば、やはり避難とかいろいろとか、もう何かそういう意味での大きなことにもつながってきますけれども、やはりそこら辺のフォローを十分、15人になったらたくさん組織がふえる可能性があるし、今潰れているところも新たにまたつくろうかという組織も出てくると思います。しかしながら、そこで入らないほうに行くのが常ですので、もうこの数はもうどんどん減っていくだろうと。先ほど言われた市老人クラブ連合会、県老人クラブ連合会とか、いろいろ自分も大変だと思っていますけど、自分は青年部長ですので、頑張りますけど。まあそこら辺で、もしこの15人で組織をするときの補助金等を出す場合のそのフォローですね、そこら辺を十分やっていただかないと離れる一方だと、組織として成っていかないということを頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 189 ◯浅田五郎委員 隣の委員が青年部長で、私は老人会長ですので、極端に言うと、問題はこういうことなんですよ。私は老人会の規約とか何とか一つ一つつくっていうもんで、はい、わかった、つくって、それじゃ後は皆さんよろしくねて帰ろうとしたら、いや、あなたが会長せんならもう帰さんよというもんだから、結局させられてもう10年近くなるんだけどね。一番問題は、例えば補助金をもらうわけだな、4万円とか6万円とかね。わずかそれだけもらって、やれ食べたらいかん、飲んだらいかん、それは領収書をつけないとやぜらしかとよ。もうね、やぜらしかから入らんわけさ。だから、結局お年寄りが、20人、30人寄っていろんなコミュニティ的にいろんな話をしたりも、健康を話したり、地域のためにいろいろお役に立って、今度私のところなんか、7日には七夕をつくって、子どもたちと一緒に、そういうことでやるわけなんですよ。そういうことで、そのときに食事なりお茶代とか出して、それは領収書をとれだなんだ言うて、そしてまたそれやれと。だから減っていくわけですよ。老人はふえているんですよ。老人はふえているんだけど、クラブが減るということ、そういうことやぜらしいわけですよ。だから、何も個人が使い込んだりする人は全部いないわけよ。会員で一緒に食事したり、一緒に飲んだりとか、飲むなんて、もうほとんど昼間やっていますからほとんどないわけですよ。だから、例えば1日バス旅行するでしょう。そうしたら、そういうときにちょっと食べるかなんかするじゃないですか、そういうことまでいろいろチェックされるから、もうよか、せんて、こうなるわけですよ。そこいらの幅は私は持たせていただいて、やはり老人会の皆さん方を信用して、そんなむちゃくちゃな遊びはしよらんわけですから、寄れば寄ったで、それだけのことするとですよ。だから、その辺のことを考えていただくと、私はクラブはできても減らないと思うんですよ。そういうことを考えて、私のところなんか、65歳ぐらいの女性の方へ会計だとか庶務とかいろんなことをお願いしているわけですよ。それで、必ず報告があって、それきちっとして見ているから、本当にみんな真面目にしていますよ。だから、どうぞひとつ長崎市内の老人会の皆さんを信用して、少し飲もうが、食べようが、そんなのまで領収書をチェックせんでも、どうぞ元気で頑張ってくださいぐらい言うて、それをきちっとなさったら、私は老人会が減らないと思う。それ私は遊びでやれって言っているんじゃないですよ。それはそれなりの効果があってるんですよ。それだけはぜひ認めていただいて、そういう手続上がうまくしやすいような、たまには少しは飲んだって、食べたって、それまで一々チェックして領収書、それも世話する側も迷惑、もう大変、本当に。だから、そういうことをひとつぜひお願いをしときたいと思います。これ答弁すると、またしにくくなると思うけど、老人会の皆さん方の声はそういう声だということだけはわかっていただいて、長崎市の市老人クラブ連合会の役員の皆さん方とよく話して、何が足らないのかとか、そら市長といろいろ懇談か何かしておりますけど、きちっと領収書要らんでもよかよかと、飲ませ食わせしてくれなんか言えませんよ、やはり老人会の良識として。それわかってください。私は自分が会長をしていてよくわかる。そういうことです。どうぞよろしくお願いいたします。 190 ◯中西敦信委員 私も1点だけ、高砂園のことで、この市内の養護老人ホームの状況を見れば、合併したとき、琴海とか香焼とか外海はどうやったか覚えていないですけれども、もともとは町立の養護老人ホームだったのを民間移譲してきた施設もありますし、この高島町としては、高島町時代にこの施設をつくって、恐らく老朽化して施設が使えなくなるまでこの施設を活用して、そういう必要な方に入ってもらうという形で整備されたと思うので、やはり小規模多機能の整備と抱き合わせ的に、これなんかバーター的に、役割が違う施設なのに高砂園を廃止してしまうというのは、市町村合併で旧市に編入をしてもらった側として、無責任ではないかなと言わざるを得ないと思うんですね。なので、やはりそういう高島の中で14人の方、そして高砂園で働いている方の雇用の状況なんかもちょっとどうなっているかわかんないですけど、多分高島でお住まいだと思うので、この高砂園がなくなることで人口が減る部分も出てくると思うので、小規模多機能ができるということでプラスはあっても、やはり特に人口減少率が著しいこの高島の状況、まちづくりっていう点でも、やはりこの高砂園が果たしている役割っていうのは決して小さくないと思うので、やはりそういう公共施設マネジメントで決めたということでごり押すんじゃなくて、やはり再検討していただきたいと、この小規模多機能の整備とは切り離して考えていただきたいと要望しておきたいと思います。  以上です。 191 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんか。  それでは、質疑を終結いたします。  理事者交代のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午後4時6分=           =再開 午後4時9分= 192 ◯久 八寸志委員長 それでは、委員会を再開いたします。  次に、第3款民生費第2項児童福祉費及び第10款教育費第5項幼稚園費の一括審査に入ります。本審査は幼児教育・保育の無償化関連予算のため、一括審査を行いますが、円滑に審査を行うため、幼児教育・保育の無償化関連予算とそれ以外の部分に分けて理事者からの説明及び質疑を行いたいと思います。  それでは、まず第3款民生費第2項児童福祉費及び第10款教育費第5項幼稚園費のうち幼児教育・保育の無償化関連以外の審査を行います。  理事者の説明を求めます。 193 ◯藤田こども部長 議案の説明の前に、こども部の課長級以上の職員のうち、これまで紹介しておりませんでした職員を紹介させていただきます。        〔職員紹介〕 194 ◯藤田こども部長 それでは、第70号議案「令和元年度長崎市一般会計補正予算(第2号)」第3款民生費第2項児童福祉費についてご説明いたします。  予算説明書は36ページから39ページでございます。補正額10億1,642万5,000円は、全てこども部所管でございます。まず、第1目児童福祉総務費から第4目市立児童福祉施設費のうち、後ほどご審議いただく幼児教育・保育の無償化に係る予算を除く事業についてご説明させていただきます。  予算説明書の37ページをごらんください。37ページをお願いいたします。第1目児童福祉総務費の説明欄1.子育て支援推進費の1.全天候型子ども遊戯施設基本計画策定費の1,000万円でございますが、これはあぐりの丘に全天候型の子どもの遊戯施設を整備するための基本計画を策定するものでございます。次に、4.【補助】児童福祉等施設整備事業費の1.児童センター・児童館2,210万円と、飛びまして、6.【単独】児童福祉等施設整備事業費の1.子育て支援センターの600万円でございますが、これは大浦児童センター及び梅香崎地区子育て支援センターとして使用している建物の外壁及び屋上防水の改修工事を行うものでございます。次に、5.【補助】児童福祉等施設整備事業費補助金の1.民間保育所1億292万8,000円でございますが、これは民間保育所における定員増を伴う増改築の施設整備に係る経費を助成するものでございます。次に、2.民間認定こども園1億2,434万6,000円でございますが、これは認定こども園における定員増を伴う増改築及び老朽施設を対象とした大規模修繕等の施設整備に係る経費を助成するものでございます。次に、3.放課後児童クラブ316万4,000円でございますが、これは当初予算におきまして補助を行うこととしておりました施設整備に係る補助金について、今回、補助基準額が増額改定されたことに伴い、補助額を増額するものでございます。  次に、39ページをごらんください。第3目ひとり親家庭福祉費の説明欄、1.【補助】母子生活支援施設整備事業費の1.白菊寮1,440万円と、第4目市立児童福祉施設費の説明欄2.【単独】児童福祉施設整備事業費の1.市立保育所3,310万円のうち1,120万円でございますが、これは母子生活支援施設白菊寮及び大手保育所として使用している建物の外壁改修を行うものでございます。次に、第4目市立児童福祉施設費の説明欄、1.【補助】児童福祉施設整備事業費の1.市立認定こども園450万円でございますが、これは認定こども園、長崎幼稚園のブロック塀をフェンスへ取りかえるための補正予算を平成31年2月議会に計上しておりましたが、施工に際し、予算額が不足することが判明したため、増額補正を行うものでございます。次に、2.【単独】児童福祉整備事業費の1.市立保育所3,310万円のうち2,190万円ですが、これは伊良林保育所、緑ケ丘保育所及び仁田保育所のブロック塀のフェンスへの取りかえ工事と、中央保育所におけるブロック塀のフェンスへの取りかえのための設計業務委託でございます。  次に、第10款教育費第5項幼稚園費についてご説明いたします。予算説明書は54ページから55ページをお願いいたします。第2目教育振興費は幼児教育・保育の無償化に係る予算でございますので、その分を除く補正額は、第3目幼稚園維持補修費の290万円でございます。第3目幼稚園維持補修費の説明欄1.【単独】幼稚園施設整備事業費の1.高島幼稚園290万円でございますが、これは高島幼稚園敷地内に敷設している給水管から漏水していることが判明したため、給水管の改修工事を行うものでございます。なお、本工事につきましては、緊急を要することから、既に改修工事の契約につきましては、既定予算を流用し対応させていただいており、今回その分につきまして予算をお願いするものでございます。  なお、今回の補正予算におきましては、先ほどご説明させていただきました事業のうち、仁田保育所及び中央保育所のブロック塀の改修工事につきましては、昨年9月市議会に補正予算を計上し、対応することとしておりましたが、事務のおくれなどから施工が間に合わず、結果として、先日関係職員につきましては処分を受けておりますが、こども部として誤った判断を行い、予算で予定していた内容と違う不十分な対応を行ったことにより、再度整備を行う必要となったため、補正予算をお願いすることとなったもの、また長崎幼稚園のブロック塀の改修工事につきましては、本年2月市議会に補正予算及び繰越明許費を計上し対応することとしておりましたが、事業費の積算が甘かったことから予算が不足することとなったため、追加の補正をお願いすることとなったもの、また、高島幼稚園の漏水に係る改修工事につきましても、先ほどご説明させていただいたとおり、現在先行して工事を発注しておりますが、本来ならばわかった時点で速やかに対応すべきところ、事務処理がおくれてしまい、結果として工事の発注がおくれてしまった事業につきまして、今回予算をお願いしております。  今回のような不適切な事案につきましては、市長など上司や関係部局への報告、連絡、相談がなされず、こども部独自の判断によって行った結果として、誤った対応等を行ってしまったことが大きな要因であります。今後は、職員一人ひとりが法令等の理解や法令を遵守することや、各所属においてしっかりと事業とのスケジュール管理を行うこと、それとともに、またあわせまして、速やかに上司に対する報告、連絡、相談を行うように徹底するとともに、あわせて相談等がしやすい職場づくりにしっかりと取り組むことで、今後不適切な事務処理を行わないよう、私自身も含め、こども部職員全員で常に緊張感を持ってしっかりと業務を行ってまいりたいと考えております。本当に申しわけございませんでした。  それでは、詳細につきまして、こども部提出の委員会資料に基づき、それぞれ所管課長から説明させていただきます。 195 ◯井上子育て支援課長 こども部提出の委員会資料に基づきまして、子育て支援課所管分の説明をさせていただきます。
     1ページをお開きいただきたいと思います。委員会提出資料の1ページでございます。全天候型子ども遊戯施設基本計画策定費、補正額1,000万円についてご説明いたします。1.概要でございますが、これはあぐりの丘に全天候型の子ども遊戯施設を整備するに当たりまして、施設全体の整備イメージを作成するとともに、全天候型子ども遊戯施設に係る基本計画を策定しようとするものでございます。次に、2.事業内容でございますが、まず(1)施設全体に係る整備イメージの作成として、全天候型の子ども遊戯施設を整備するに当たり、現在のあぐりの丘にある既存店舗、未利用施設、遊具などの既存施設・機能等の状況などを勘案して、これらの施設・機能等を最も効果的に運用していくためのゾーニングや動線構成等を検討し、全天候型施設の建設場所を決めるための施設全体を構想する整備イメージを作成したいと考えております。また、(2)全天候型施設に係る基本計画の策定といたしまして、施設全体の整備イメージを踏まえて、全天候型施設に必要な規模、機能、設備内容、諸室空間割、導入する遊具の機能及びデザインなどの基本計画を策定したいと考えております。次に、3.事業費につきましては、策定業務委託料として1,000万円を計上しており、4の財源内訳につきましては、記載のとおり一般財源となります。  次のページをお開きいただきたいと思います。5.全天候型子ども遊戯施設の整備スケジュールの(案)についてご説明いたします。表の左側の列に、今後実施予定の事務手続等の項目を記載し、その項目ごとに実施時期等を記載しております。まず、先ほど説明した1.基本計画策定につきましては、補正予算の議決がいただけましたら、直ちに事業者選定等の手続を行い、1月末までに策定をしたいと考えております。次に、2.条例制定・廃止の項目でございますが、あぐりの丘の方向性をこれまでの農業体験型施設から、子ども・子育てのための施設へと見直すことに伴いまして、公の施設の設置目的についても変更する必要があるため、新たな施設の設置条例の制定に係る議案を今年度の2月議会にご提案させていただきたいと考えております。また、設置条例の施行日につきましては、全天候型施設の供用開始を予定している令和4年1月としております。したがいまして、現在の長崎市いこいの里条例につきましても、2月議会に廃止の議案を提出し、令和3年12月末をもって廃止となる予定と考えております。次に、3.全天候型子ども遊戯施設につきましては、早期の完成を目指して、今年度中に実施設計に取りかかりたいと考えていることから、ことし11月議会に実施設計に係る補正予算を計上し、令和2年10月までに設計を行い、建築工事に係る予算を令和2年11月議会に計上して、令和3年12月の完成を目指したいと考えております。あわせまして、4と5の項目にありますように、施設全体の愛称や指定管理者の導入につきましても準備を進め、令和4年1月のオープンを目指したいと考えております。  次のページには、現在のあぐりの丘の平面図を添付しておりますので、ご参照いただきたいと思います。  次に、4ページをお開きいただきたいと思います。【補助】児童福祉等施設整備事業費、児童センター・児童館2,210万円、及び【単独】児童福祉等施設整備事業費、子育て支援センター600万円についてご説明いたします。まず、1.概要でございますが、大浦児童センター及び梅香崎地区子育て支援センターとして使用している建物は、昭和56年に建設され、38年が経過し、施設機能の保全と利用者の安全確保を図るため、外壁及び屋上防水改修工事を行うものでございます。次に、2.建物の概要でございますが、(1)所在地は、大浦町7番2号で、大浦児童センターと梅香崎地区子育て支援センターが合築された建物でございます。(2)構造は、鉄筋コンクリート造3階建てで、1階が子育て支援センター、2階と3階が児童センターとなっており、(3)建築年月日は、昭和56年3月でございます。次に、3.事業内容でございますが、まず外壁改修工事につきましては、外壁にひび割れがあり老朽化が進んでいるため改修を行うもので、工事費は2,340万円でございます。なお、今回の外壁改修工事を行うに当たりまして、昨年度に先行して石綿含有調査を行いましたが、その結果、屋上外壁の小口部分の1カ所の塗材に石綿の含有が確認されたため、適切な飛散防止対策を講じた上で除去を行うものでございます。次に、屋上防水改修工事につきましては、屋上防水シートの劣化が進んでいるため、改修を行うもので、工事費は470万円で、外壁改修工事と合わせまして、合計2,810万円の全体事業費をそれぞれの管理面積で案分して計上しております。4.工期の予定につきましては、令和元年10月初旬から令和2年2月中旬の4カ月半程度を見込んでいるところでございます。  次に、5ページをお開きください。5.財源内訳でございますが、【補助】児童福祉施設整備事業費、児童センター・児童館につきましては、国庫支出金736万6,000円、それと起債の社会福祉施設整備事業債1,170万円をそれぞれ充当しまして、一般財源が303万4,000円となります。また、子育て支援センターのほうにつきましては、起債の社会福祉整備事業債480万円を充当し、一般財源が120万円となっております。資料の下段には建物の位置図を、6ページには現況の写真を添付をしておりますので、ご参照いただきたいと思います。  続きまして、少しページが飛びますが、19ページをお開きいただきたいと思います。【補助】母子生活支援施設整備事業費、白菊寮1,440万円及び単独児童福祉施設整備事業費、市立保育所3,310万円のうち1,120万円についてご説明いたします。まず、1.概要でございますが、母子生活支援施設白菊寮と合築の幼児課所管の大手保育所、建物につきましては、建設から26年が経過しており、老朽化によるひびや雨漏りなども見られることから、施設機能の保全と入所者の安全確保を図るため、外壁の改修工事を行うものでございます。次に、2.建物の概要につきましては、所在地は大手1丁目2番5号で、白菊寮と大手保育所が合築されております。(2)構造は、鉄筋コンクリート造の2階建ての建物で、1階が白菊寮と大手保育所で、2階は全て白菊寮となっており、建築年月日は平成5年3月でございます。3番の事業内容でございますが、先ほどご説明したとおり、外壁にひび割れがけあり老朽化が進んでいるため、改修工事を行うもので、全体事業費2,560万円をそれぞれ管理面積で案分し計上しております。なお、こちらも今回の外壁改修工事に当たりまして、昨年度に先行して石綿含有調査を行っておりますが、調査の結果、石綿は含まれておりませんでした。4番、工期の予定につきましては、令和元年11月初旬から令和2年2月下旬の約4カ月を見込んでおります。5.財源内訳につきましては、【補助】母子生活支援施設整備事業費、白菊寮につきましては、国庫支出金720万円、それから起債が570万円をそれぞれ充当しまして、一般財源が150万円となります。また、市立保育所のほうにつきましては、起債の890万円を充当して、一般財源が230万円となっております。資料の20ページには、建物の位置図、現況写真を添付しておりますので、ご参照いただきたいと思います。  私からの説明は以上でございます。 196 ◯萩原幼児課長 幼児課所管の補正予算についてご説明させていただきます。  恐れ入りますが、資料の7ページにお戻りいただきたいと思います。こども部提出の委員会資料提出7ページでございます。【補助】児童福祉等施設整備事業費補助金、民間保育所1億292万8,000円でございます。1.概要につきましては、民間保育所において定員増を伴う増改築等の施設整備に係る経費を助成することにより、入所児童の保育環境の向上及び待機児童の解消を図るものでございます。2.事業内容等でございますが、(1)事業内容の表、1.バンビーノ保育園です。同園は、現在葉山1丁目のビル内にありますが、既存面積では面積不足により子どもの受け入れができない状況が続いているため、大園町に木造2階建ての園舎を整備し、定員を30名から48名に増加しようとするものでございます。施設の完成は令和2年7月を予定しております。次に、2.聖母保育園でございます。同園は、園舎が築60年を経過し老朽化が進んでいるため、既存園舎を解体し、現地に鉄筋コンクリート造地上2階、地下2階建ての園舎へ建て替えを行い、定員を50名から80名に増加しようとするものでございます。完成は令和3年2月を予定しております。次に、(2)補正予算計上額です。この表では、左から施設名、整備区分、事業費1)、そして補助金額の基礎となる補助基本額を2)としております。その右側に太枠で囲んだ部分が今回の予算計上に係る内容でございます。補正額5)につきましては、下の表、米印の1のところに記載をしておりますが、各施設の令和元年度における進捗率、バンビーノ保育園が65%、聖母保育園が12%となっておりますが、この事業進捗率に応じた補助基本額2)をもとに算出をしており、国の補助額3)は、補助基本額2)に国の負担割合3分の2を掛けた額で、同様に、市の補助額4)は、補助基本額2)に市の負担割合12分の1を乗じた額となり、これらの合計5)が今回の補正額である1億292万8,000円となります。次の表に参考として全体事業費を記載しております。本事業は、令和2年度までの2カ年にわたっておりますが、国からは令和元年度の単年度の内示となっているため、令和2年度分については改めて国へ交付申請を行い、内示を受けた後、令和2年度当初予算へ計上する予定としております。  次に、8ページの3.財源内訳でございますが、予算計上額である2施設の合計1億292万8,000円うち、国庫支出金といたしまして、各施設の補助基本額の3分の2の合計に当たる9,149万2,000円は、国の保育所等整備交付金を活用し、地方債といたしまして900万円は、起債充当率を80%として社会福祉施設整備事業債を充て、残りの243万6,000円が一般財源でございます。  最後に、9ページは施設の位置図を掲載しておりますので、ご参照いただきたいと思います。  続きまして、資料の10ページをお願いいたします。【補助】児童福祉等施設整備事業費補助金、民間認定こども園1億2,434万6,000円でございます。1.概要につきましては、認定こども園において定員増を伴う増改築及び老朽施設を対象とした大規模修繕等の施設整備に係る経費を助成するものです。2.事業内容等でございますが、(1)定員増を伴う増改築等の施設整備のア.事業内容の表、1.認定こども園聖母の騎士幼稚園です。同園は園舎が築53年を経過し老朽化が進んでいるため、既存園舎を解体し、現地で鉄骨造3階建てへの園舎へ建て替えを行い、定員を95名から109名に増加しようとするものでございます。施設の完成は令和3年3月の予定です。次に、2.認定こども園女の都幼稚園です。同園は園舎が築45年を経過し老朽化が進んでいるため、既存園舎を解体し、現地で木造2階建ての園舎へ建て替えを行い、定員を65名から105名に増加しようとするものです。施設の完成は令和2年12月を予定しています。次に、イ.補正予算計上額でございます。この表も先ほどの民間保育所と同様に、左から施設名、整備区分、事業費1)、そして補助金額の基礎となります補助基本額を2)としておりまして、その右側の太枠で囲んだ部分が今回の予算計上に係る内容となっております。補正額につきましても、先ほどの民間保育所と同様に、表の下の米印の1にありますとおり、各施設の令和元年度における進捗率が、聖母の騎士幼稚園、女の都幼稚園ともに10%となっておるところでございます。この事業進捗率を乗じた補助基本額2)をもとに算出をしております。負担割合は、表中、2段書きをしております上段が保育所部分で、厚生労働省所管である保育所等整備交付金の対象となりまして、国が3分の2、市が12分の1、下段が幼稚園部分で、文部科学省所管である認定こども園施設整備交付金の対象となりまして、県が2分の1、市が4分の1となります。国または県の補助額3)は、補助基本額2)に先ほどの負担割合をそれぞれ乗じた額で、上段が保育所等整備交付金部分、下段が認定こども園施設整備交付金部分となります。同様に、市の補助金4)も、先ほどの負担割合をそれぞれ乗じた額で、上段が保育所等整備交付金部分、下段が認定こども園施設整備交付金部分となります。これらの合計が、定員増を伴う増改築の施設整備に係る補正額5)、3,978万8,000円となっております。  次に、11ページをお願いいたします。11ページ、上段には、参考として全体事業費を記載させていただいておりますので、ご参照いただきたいと思います。次に、(2)老朽施設を対象とした施設整備です。ア.事業内容の表で、対象施設は、とまちこども園です。同園は鉄筋コンクリート造3階建ての園舎が、全面改築以降築41年を経過し、老朽化が進んでいるため、当該園舎の大規模修繕を行い、保育環境の改善を図ろうとするものです。事業完成は令和元年10月を予定しております。次に、幼保連携型認定こども園、第二ひかり幼稚園です。同園は鉄筋コンクリート造2階建ての園舎が築44年を経過し、老朽化が進んでいるため、当該園舎の大規模修繕を行い、保育環境の改善を図ろうとするものです。表の下に記載しておりますが、老朽施設を対象とした施設整備につきましては、平成31年3月31日時点で施設の築年数が38年以上の施設を対象としております。  続きまして、12ページをお願いいたします。イ.補正予算計上額です。こちらも表の下の米1にありますとおり、各施設の令和元年度における進捗率、とまちこども園が100%、第二ひかり幼稚園が20%となっておりまして、この進捗率に応じました補助基本額2)をもとに算出をしております。負担割合は先ほどの(1)定員増を伴う増改築の施設整備と同様に、表中、2段書きをしている上段が保育所部分で、厚生労働省所管である保育所等整備交付金の対象となり、国が2分の1、市が4分の1、下段が幼稚園部分で、文部科学省所管である認定こども園施設整備交付金の対象となりまして、県が2分の1、市が4分の1となります。国または県の補助額3)は、補助基本額2)に先ほどの負担割合をそれぞれ乗じた額で、上段が保育所等整備交付金部分、下段が認定こども園施設整備部分となります。同様に、市の補助額4)も先ほどの補助額をそれぞれ乗じた額で、上段が保育所等整備交付金部分、下段が認定こども園施設整備交付金部分となります。これらの合計が、老朽施設を対象とした施設整備に係る補正額5)でございます。8,455万8,000円となります。また、その下の全体事業費を参考に記載しておりますが、先ほどの(1)の増改築の聖母の騎士幼稚園、女の都幼稚園及び(2)の第二ひかり幼稚園については、令和2年度までの2カ年に事業がわたっておりますので、民間保育所と同様、国からは令和元年度の単年度の内示となっておりますため、令和2年度については改めて国へ申請を行い、内示を受けた後、令和2年度の当初予算へ計上予定としております。  13ページをお願いいたします。3.財源内訳でございます。民間認定こども園の予算計上額である(1)と(2)の4施設の合計1億2,434万6,000円のうち、国庫支出金といたしまして、各施設の補助基本額の3分の2の合計に当たる6,023万1,000円は、国の保育所等整備交付金を、県の支出金として、各施設の補助基本額2分の1に当たる2,787万9,000円は、認定こども園施設整備交付金を活用します。地方債として2,850万円は、起債充当率を80%として、社会福祉施設整備事業債または一般補助施設整備等事業債を充て、残りの773万6,000円を一般財源としております。  最後に、14ページ、15ページは、施設の位置図を掲載しておりますので、ご参照をいただきたいと思います。  続きまして、恐れ入ります、少しページが飛びますが、21ページをお願いいたします。【補助】児童福祉施設整備事業費、市立認定こども園450万円についてご説明いたします。1.概要でございますが、認定こども園長崎幼稚園につきましては、国の1次補正に伴うブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金を活用し、建築基準法上の不適合な塀について、フェンスへの取りかえに係る補正予算を平成31年2月議会に計上させていただいておりました。しかしながら、当該塀は民家と隣接し、塀の外側にガス管や側溝が設置されており、フェンス設置時にはそれらの移設工事が別途発生するため、当初の補正予算額では不足が見込まれることから、今回、増額補正を行うものでございます。2.事業内容です。(1)概要としましては、ブロック塀及びれんが塀を撤去し、フェンスへの取りかえを行うものであり、(2)塀延長は75メートル、総事業費は995万4,000円です。3.事業費の内訳といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、平成31年2月議会におきまして545万4,000円を計上しておりましたので、今回の6月補正の額といたしましては、総事業費995万4,000円から2月補正額を差し引いた450万円を計上するものです。4.財源内訳ですが、国庫支出金につきましては、総事業費掛ける3分の1で算出した額と、塀の延長掛ける8万円、掛ける3分の1で算出した額と比較して小さいほうの額に100分の1の事務費を加算したものが補助総額となります。その額から、平成31年2月議会補正で計上した国庫支出金を差し引いた額20万2,000円を今回の国庫支出金として計上しております。また、地方債として充当率75%の補正予算債である学校教育施設等整備事業債320万円を充て、残りの109万8,000円は一般財源です。  資料の22ページをごらんください。配置図と今回改修する塀の現況写真を掲載させていただいております。なお、その写真の下に補足として記載をさせていただいております配置図の3)、点線で示しております道路に面する部分にもブロック塀が設置されております。このブロック塀は塀の一部に著しい傾きがあったことから、赤の点線で示した部分でございますが、この箇所については危険防止のため、平成30年度にフェンスへの取りかえを行っております。その部分以外の塀につきましては、外観上、建築基準法上の高さ、控え壁の基準等は適合でありましたが、市の他の施設において、平成30年度に実施したブロック塀への構造調査の結果、いずれも鉄筋状況等が不適合と判断されていることを踏まえまして、今年度に建築指導課において構造調査を改めて行うこととしております。その構造調査の結果、不適合となった場合には、この部分についても改めて予算計上し、フェンスへの取りかえを行う考えでございます。  続きまして、23ページをお願いいたします。【単独】児童福祉施設整備事業費、市立保育所3,310万円のうち、2,190万円についてご説明します。1.概要でございますが、伊良林保育所及び緑ケ丘保育所に設置されているブロック塀につきましては、平成30年度に建築指導課において実施した構造調査の結果、建築基準法上、鉄筋状況が不適合であることが判明したため、フェンスの取りかえを行うものです。次に、仁田保育所及び中央保育所でございますが、平成30年9月に議会において、両保育所敷地内に設置されておりますブロック塀の改修工事に係る補正予算を計上いたしました。仁田保育所につきましては、施工に際し、塀の場所が高所にあるため、足場の設置や石の飛散防止、塀の下の民家等に配慮した工法が必要となりました。しかしながら、予算計上額を上回る見込みであることが判明しまして、現状の塀を残したままで、応急対策、補強を行うこととして、平成30年度に控え壁を設置したものでございますが、その対応では建築基準法上の基準を満たさないということでございまして、改めてフェンスへの取りかえを行うものでございます。また、中央保育所におきましても、施工に際し、一部の塀が石積みであり、石垣の上にれんがが積まれ、その上に塀が設置されていること、塀のすぐ脇に下水管が設置されており、フェンス設置に当たり移設が必要になること、さらには、当該地区が景観形成重点地区であるため、景観に配慮したフェンスとする必要が生じました。仁田保育所と同様に、平成30年度に応急対策、鉄骨による補強を実施いたしました。中央保育所はここの地区全体が景観形成重点地区という特殊性など、設置されている全ての塀が建築基準法不適合であり、一体的な整備を行う必要があるため、設計業務委託により改修に向けて設計を行い、設計完了後は速やかに予算を計上させていただき、改修を行いたいと考えております。次に、2.事業内容でございますが、(1)ブロック塀からフェンスへの取りかえで、伊良林保育所500万円、緑ケ丘保育所530万円、仁田保育所520万円の合計1,550万円を計上しております。また、(2)設計業務委託といたしまして、中央保育所640万円を計上しております。それぞれの備考欄には改修予定の塀延長を記載しています。最後に、3.財源内訳でございますが、事業費2,190万円のうち、地方債として充当率80%の補正予算債である社会福祉施設整備事業債1,750万円を充て、残りの440万円が一般財源です。  資料24ページから28ページは、各施設の位置図と現況写真になっておりますので、ご参照いただきたいと思います。  恐れ入ります、また資料が少し飛びまして、31ページをお願いいたします。第10款教育費第5項幼稚園費第3目幼稚園維持補修費、【単独】幼稚園施設整備事業費、高島幼稚園290万円についてご説明します。1.概要でございますが、高島幼稚園については、平成31年2月の水道メーター検針の結果、幼稚園敷地内に敷設している給水管から漏水していることが判明し、その後、水道指定業者にて現地確認を行ったところ、給水管の複数カ所で漏水音が確認されたことから、給水管の改修工事を行うものでございます。緊急を要することから、現在、改修工事の契約事務を前倒しで進めさせていただいておりますが、契約に際して既定予算から流用対応している工事費相当額について、今回補正予算を計上するものです。2.漏水判明までの経緯でございますが、平成31年2月10日に水道メーターの検針があり、その結果が2月18日に上下水道局から届き、2カ月間の使用水量がこれまでよりも90立米程度ふえておりましたので、翌19日に水道メーターを確認し、漏水していることを確認いたしました。その後、上下水道局及び複数の水道指定業者に問い合わせを行い、3月5日に現地を確認していただいたところ、複数の箇所での漏水音が確認されたところです。なお、漏水判明後の2月19日から現在までは、幼稚園閉園後にはメーターボックスにあります止水栓を閉めるようにいたしまして、漏水拡大を防いでいる状況でございます。3.施設概要は記載のとおりでございますが、(6)給水管の敷設年については不明であり、(7)その他として、高島幼稚園については、平成17年以降大規模な工事の履歴はございません。4.事業内容ですが、(1)事業概要といたしましては、メーター下流に敷設している給水管の複数カ所で漏水音が確認されたことから、新たに給水管を敷設するものです。(2)事業費290万円、(3)改修延長は160メートル程度、(4)工期は令和元年6月下旬から8月中旬としております。4.財源内訳でございますが、290万円全額が一般財源でございます。  資料33ページ、34ページには、施工予定図と現況写真を添付しております。  以上、幼児課所管の補正予算の説明は以上でございますが、先ほど部長が申し上げましたとおり、幼児課所管分について、事務処理の不手際等ございました。重ねておわびを申し上げます。反省をいたしまして、今後このようなことがないようにしてまいります。 197 ◯谷内こどもみらい課長 それでは、こどもみらい課所管分につきまして、ご説明いたします。  委員会提出資料の16ページをお開きください。事業名【補助】児童福祉等施設整備事業費補助金、放課後児童クラブ316万4,000円でございます。1.概要ですが、今年度から新規事業として創設した制度で、当初予算に計上している事業でございますが、放課後児童クラブ施設について、放課後児童クラブの利用児童数の増加に伴う施設の狭隘化の解消のため、運営主体となる法人の施設整備に係る経費を補助するものでございます。今回の補正は、この制度が活用している国の子ども子育て支援整備交付金の補助基準額が増額改定されたことに伴い補助額を増額するものです。今年度は2の事業内容に掲載しておりますとおり、3小学校区の放課後児童クラブの整備を行います。表の左側に整備前の現況を、右側に整備後の状況を記載しております。高城台小学校区のサンサンクラブは社会福祉法人が実施する放課後児童クラブですが、利用定員120人の施設新設に対して補助を行うものです。山里小学校区のきんだーくらぶはNPO法人が実施する放課後児童クラブですが、利用定員40人の施設新設に対して補助を行うものです。形上小学校区のたんぽぽクラブは社会福祉法人が実施する放課後児童クラブですが、利用定員60人の施設新設に対して補助を行うものです。いずれも施設の狭隘化の解消を図ることを目的とした整備となります。3の補助内訳の表の中央の列の補助額の欄が児童クラブごとの今回の補正額で、補正額合計が316万4,000円となっております。  17ページの4.財源内訳につきましては、国、県の補助金と社会福祉施設等整備事業債及び一般財源となっております。5に参考として、17ページから18ページに今回整備を行います児童クラブの位置図を掲載しておりますので、ご参照ください。  説明は以上です。 198 ◯久 八寸志委員長 これより質疑に入ります。 199 ◯中西敦信委員 大したことじゃないんですけれども、きんだーくらぶのことで、説明の中では、今、葉山1丁目にあって、今度大園に多分新築じゃないかなと思うんですけれども、事業ではこう何ていうか、増改築って書かれているので、ちょっとそのあたりよくわからなかったので、説明していただければな、多分、今ないんじゃないかなと思うんです、どうなんでしょうか。 200 ◯萩原幼児課長 資料7ページからの民間保育所に関する補助の部分でございまして、バンビーノ保育園でございます。確かに、現在ビルの中にございます。ただ、今現在もう設置されている保育園でございます。そこが施設のこういった狭隘ということで、新たに移設するということで、今回この補助に関しましては、国にも確認いたしておりまして、対象になるということでございます。  以上でございます。 201 ◯中西敦信委員 もちろんなると思うんですよ、なるんだけど、説明のことと委員会資料がちょっとそごがあるのかなって、増改築じゃなくて移転新築じゃないかなと思ってですね。そのあたりちょっと確認をさせてください。 202 ◯萩原幼児課長 形態といたしましては移転する、それで新しいものを建てるということなんですけれども、すみません、国のメニューの関係で増改築という範疇に入るということでございます。  以上でございます。 203 ◯中西敦信委員 補助メニューの組み立て方というか、30人を48人にする中で、引っ越してさらに大きくするという形であっても、整備区分としては増改築になるということで、ただ、普通一般的に増改築っていえば、今ある建物を改築するというのが一般的なのかなと思って、ちょっと確認をさせていただいただけです。  あと、ちょっと幼児課長に質問しづらい点があるんですけれども、やはり、フェンスの改修のところで、不適合だということが初めからわかっていて応急措置をしたのか、応急措置をとりあえずして、それで対応できると思っていたけれども、よくよく調べたら、建築基準法上まだ不適合だったっていうことで今回の補正だったのか、そのあたりどういうつもりでされて、最初の部長の説明では、こども部だけの判断でやってしまったっていうような釈明がありましたけれども、そういう何ていうか、基本的な事項の中で、要はいろんな業務に追われる中で、そういう判断をしてしまったのかですね、根本的な原因が何なのかはっきりさせないと、今後にやはりつながっていかない、なくならないんじゃないかなという気がいたしますので、その点ちょっと言いづらいかもしれないんですけれども、考えておられるところがあれば、お尋ねしたいと思います。 204 ◯藤田こども部長 今回の件のブロック塀の改修につきましては、昨年の9月に補正予算をいただきまして、もちろん、もとから建築基準法に不適合だというのがわかっていたので、フェンスの改修工事ということで補正予算を計上させてもらっておりました。その中で、先ほどもすみません、説明がちょっと簡単でしたが、担当職員の事務がおくれたために、工事として発注するに当たっては工期が間に合わないということで、その中でどういう対応をするかというところで、こども部内の中で何らかの暫定的な措置をするべきではないかという判断をしたために、建築基準法上の外観を満たすためだけの修繕、これ実を言うと、最終的には建築基準法を満たしていないので、不適合にはなるんですけど、外観上の適合のみ満たすというような形の修繕をとったというのがもう第一義的に間違った対応だったと思っております。  本来ならば、もうこういう事務がおくれたときにおいても、もともと補正予算を計上させた際に、議会の皆さんを通じて、また市民の皆さんに対しても、こういうちゃんとしたフェンス工事を行いますという予算をいただいておりますので、その分で対応がおくれた場合には、また例えば予算も不足したという話ですが、そのときにはお願いをして補正予算を計上させていただいて、そして工期が足りないのであれば、繰越明許費もお願いさせてもらいながら、しっかりと対応すべきだったと思います。これにつきましては、やはりこども部だけで判断をして対応したことによりますので、やはり財政課、総務課、契約検査課もありますけど、そういう所管課としっかり協議を行っておけば、こういう対応も免れたと思います。先ほども言いましたように、自分たちだけで判断するのでなく、やはり相談、報告、連絡というのはもう基本中の基本でありますので、それを今後しっかり対応して、こういう事務のおくれがないように努めますとともに、スケジュール管理をしっかり持って事務の遅延がなされないようしっかりやっていきたいと思っております。どうもすみませんでした。 205 ◯中西敦信委員 要は、ほとんど全ての小学校のブロック塀でやり直しということで2月補正でしたか、組まれていますし、いろんな理由があると思うので、きちんと業務量とか、やはり部長が言われた基本的な報告、相談、報連相という部分できちんと決定していただければと思います。  それとあと一点ですね、この子どもの遊戯施設の計画のところで、大体場所を決めるってあるんですけれども、どういうのをつくるかっていうことが大体固まっていないと、何を置こうか、どこに置こうかって、業務委託しようがないんじゃないんかなと思うんですが、そのあたりはどうなんでしょうか。 206 ◯井上子育て支援課長 今回、基本計画の策定費を計上させていただいているんですけれども、どういうものをというところから、結局、場所をどこにするかということについては、施設全体のイメージがないと場所を決められないと、場所が市内では規模も少し違ってくると思いますけれども、機能については、子どもの遊び場ということですから、例えば乳児とか、幼児とか、小学校低学年とか、そういった仕分けとか、あるいはお母さんたちが子どもたちを遊ばせながら少しリラックスができるような、見守ることができるような場所があったほうがいいなとか、そういうものはイメージを持っているんですけれども、そういうものも含めて、今回、基本計画の策定の中でしっかりつくっていって、市民の皆さんから喜ばれるものをしっかりつくっていきたいということで、今回計上させていただいております。 207 ◯中西敦信委員 ばくっとしてよくわからないんですけれども、県内でも諫早のこどもの城であるとか、全国にいろんなこういう全天候型の子どもの遊戯施設あると思うんで、例えばこういう自治体のこういう施設を参考に思っているとか言ってもらえればイメージがしやすいんですが、そういう幾つかこういうものをということで委託をするわけでもないんですか。 208 ◯井上子育て支援課長 当然ですね、こういうものをつくるというときには全国の施設も我々も一応調べて、こういうものというのはイメージは持っておるんですけれども、ここでどこどこの施設のどれって言ったら、それがもう固定化してしまいますので、この基本計画の中でしっかり検討させていただきたいと思います。議会にも相談しながら、いいものをつくっていきたいと考えております。 209 ◯中西敦信委員 要は、子どもの遊び場をつくりますといったときに、これ市民の皆さんから意見を出してもらってつくるわけじゃなくて、もう執行部の中でもうこれっていうのを決めてつくっていくわけですから、一方で市民置き去り、子ども置き去りなものになってはいけないとは思うんですよね。そういう点で、この今示されているあぐりの丘の既存のまちのエリア、村のエリアと見たときに、結構今使われている部分があるので、どっかをこうやはり移すなり、減らすなり、変えないと、そういう子どもの遊戯施設をつくれないのかなと思うんですけど。なので、イメージが非常にしづらい。1,000万円使って業務委託するって言っても、どういうものが出てくるのか、例えば、事業費としては何億、何十億円かけるとかいう事業費だけでもあれば、どれぐらいの規模ができるのかなとかイメージしやすいんですが、そんなもの固まっていないんでしょうか。 210 ◯井上子育て支援課長 1点目のいろんな市民の皆様の意見ということについては、この基本計画を策定する中で、当然利用者の中心になるのが子育て世代ですので、そういった方のご意見も踏まえながら、そういった仕組みも取り入れながらつくっていきたいと考えております。  それと、事業費については、当然、他都市でどれぐらいの規模だったら幾らというのは調べておりますけれども、今回どの場所にというのがまだ決まってなくて、それに応じて規模も決まってきますので、大きさによっては全然工事費も変わってきますので、ここではちょっとコメントができない状況でございます。 211 ◯中西敦信委員 これ要望にしますけれども、このあぐりの丘が非常に子ども、保護者の方が使われるようになった1つのきっかけが、駐車場が無料になったっていうとこで、それが大きいわけで、そういう今からつくろうとされている遊戯施設は、無料にしてほしいと思うんですけれども、無料にするのはなかなか難しい、行政の立場から言えばですね。そういう面があったとしても、この駐車場をやはり無料にして、今ある飛び石の池と書いていますけれども、無料で遊べるエリアは生かしながらというのを思っていただきたいなと、これ要望しておきたいと思います。  以上です。 212 ◯浅田五郎委員 1つだけ、先ほどのこのバンビーノ保育園が増改築というので、私はちょっとわからんのだけど、ここはビルの中にあった保育園だったと思うんだけど、何か葉山かどっかあっちのほうで。そして、更地のところに建てるわけでしょう。増改築という言葉じゃないとこの補助金ができないということで、あえて増改築ということで認めたのかな。日本語の言葉としては、絶対増改築というのはないよ。例えばそこの大園に木造の家屋があったと、そこへ移転するからそこの家を建て替えたりなんかするというのは増改築でわかるわけです。更地にビルみたいな鉄筋で建てるのに増改築という言葉でやらんと、やはり補助金の関係でそういう名称ならば日本の国もこれええかげんなもんじゃなあ、もう政府は。本当これはおかしいよ。全然増改築やないもん。更地に新築しとる、どげん意味で増改築という。そういうもんじゃないと金が出んから、いやわかっとっても一応しよっとですよというものかどうか、ちょっと教えてくれない。 213 ◯萩原幼児課長 まず、今回もともと保育所として認可を受けて葉山で運営をなさっている。これはもう認可を受けて既に運営をなさっているというところで、新たな認可というふうなものではないというところが1点でございます。それで、今回そこから移りまして新たなところの更地に建てるわけなんですけれども、すみません、繰り返しになるんですが、国のメニューが増改築等の範疇でございまして。 214 ◯浅田五郎委員 市議会でこんなばかな日本語は使うなって、やかましく言われたって。そらそうです。これ念書をきちっとしてやはりやらないと、子どもたちの教育、親の教育に対しても、こんなものにどんな考えたって、私も知っているからさ、この建物がどこのビルにあるということは。そしてここの保育園があそこの更地に行って、どんな考えたって移転新築であっても、増改築じゃないですよ。これ長崎市議会の教育厚生委員会でやかましく言われたて、正しい日本語を使ってもらわんとね、子どもの教育、親の教育にならんて。いや、そうだもん。税金を使う補助金を出すのにこういういいかげんさでもらっとっていいのかって私は思うわけで、それが、等というのがあるわけやろうね、後ろに。等と言えば何でもいいっていう問題じゃないんじゃないのかな。きょうあなたたちと議論しないけどね、こういうことでやるならば、じゃここやったら新築で出ないの、これだけのもの、新築、移転新築という形だったらこれ予算つかないの。増改築だからついたわけ。どっちが詐欺しているかわからんようなことじゃないの。 215 ◯藤田こども部長 浅田委員のおっしゃる、もうこれ表現の問題だと思います。国のメニューが新築の場合は、ゼロから建てて定員を新規につくるのが新築というメニューになっておりまして、そして今回の場合は、移転で確かに新しく建てるんですが、既存のもう認可を受けて定員をふやすということでの増改築というメニューを使うことで、国の補助メニューにつきましては、確かにそういうメニューの増改築という形になっております。その分につきまして、確かにこの表現だけを見れば違和感を感じますので、あくまで国に出すものは国に対して市が出すメニューでありますので、そこについては私どもとしては増改築として取り扱うにしても、例えば市民の皆様とか、例えば議員の皆様に出す場合には、新築移転というような言葉というのを使うことは別にやぶさかではないので、その辺の表現につきましては、今後注意してまいりたいと思っております。  以上でございます。 216 ◯浅田五郎委員 もう1回確認するけど、要するに新規で新しくつくるときが初めて新築移転とか、あるいは新築ということになって、もう既成で要するにどこかで保育園をやっている人がこっちへ動く場合は増改築という表現を使うんですよという日本語をやっているわけね。わかりました。いや、そういう、そらね、いいかげんですよ、本当に。 217 ◯柿田 正委員 あぐりの丘について、現在の利用者数が約30万人くらいって聞いたんですけれども、そう考えたときに、今の諫早のこどもの城が大体15万人ぐらいって話をお聞きしているんですよね。やはりそれなりのキャパシティーが必要になってくるかなというのと、あと先ほどもありましたけれども、つくるに当たっては、やはり有識者の方も含めた中で決めていただけるようなプランの決め方をしていただければと思いますので、よろしくお願いします。 218 ◯井上子育て支援課長 あぐりの丘については、現在30万人を超えているということで、今回こういう、よりたくさんの方に利用していただけるような施設をつくりたいと考えておりますので、そういう1日どれぐらいの人が来るのかというのもしっかり検討しながら、規模は検討していきたい。  それと、先ほども言いましたけれども、利用者の声というのが一番大切だと思っているんで、子育て家庭の意見であるとか、あるいはそういう子どもにかかわっている専門家の皆さんの声も聞きながら、しっかりいいものをつくっていきたいと考えております。 219 ◯池田章子委員 すいません、私もこのあぐりの丘についてちょっとお尋ねしたいことがあるんですが、新たな子どものそういう施設ができるという、まだどこにつくるかもわかっていないのでということで、それはそれでいいんですが。今ですよ、いろんなものを売ったり、食べ物を売ったりというお店等がありますよね。そこの人たちが指定管理にかわること、それからそういう施設ができることによって今後どうなっていくんだろうというのをすごく不安に思われているところがあって、そういう方々との話し合いとかはなさっているんですか。 220 ◯井上子育て支援課長 こども部としてはまだそこまでの話し合いはしておりません。個々既存店舗であるとか、あるいは市民活動団体の方も入ってらして、これまであぐりの丘を盛り上げるために、しっかりいろんな活動を応援をしてくださった方がたくさんいらっしゃいますので、今後そういう方とも協議しながら、この子どものための施設という設置目的に沿うような形で、子どものために協力いただけるようなご協力も得ながら話し合いをしていきたいと考えております。  以上でございます。 221 ◯池田章子委員 こども部としてはっておっしゃいますけど、じゃ例えば水産農林部はしているのかしら。 222 ◯井上子育て支援課長 市民協働団体の方とか、そういった方とは、昨年の9月議会でこういう子どもの施設のために方針を転換するということで議会で答弁もさせていただいておりますので、その後にこういうふうに方向性が変わるというのはお話をしているということを聞いておりますけれども、しっかり我々が入った中でこういう考え方でというのはご説明をまだしておりませんので、今後しっかりそういうのも進めていきたいと考えております。 223 ◯池田章子委員 要するに今までここを本当に一生懸命盛り上げてきた人たちだし、中にはやはり福祉事業所として障害を持っている人たちと一緒にやっているところもあったり、非常に社会貢献をしてここで頑張っている人たちもいるわけなので、そういう人たちが本当に指定管理になってどうなるのかしらと、私たちは追い出されるのかしらとか、やはりそういういろいろ不安を持っていらっしゃるんですね。ですから、やはり市民の団体、市民としてやはりそこのところはできる限りちゃんと説明をし、それから今後もそこで子ども施設ができる中でやはり残って一緒にやっていきたい、そういうときにどうなっていくのかとか、そういうところも、もちろんどんな施設をつくるかについての聴取も大事だけど、今ここでやっていらっしゃる人たちとの話し合いとか意見とか要望とかもちゃんと取り入れてやっていっていただけますかね。 224 ◯井上子育て支援課長 池田委員の言われるように、今までここのあぐりの丘を盛り上げてきた市民活動団体の方、それから障害関係の活動されている方たくさんいらっしゃいます。そういう方については、それも子どもの成長のために欠くことのできない取り組みをたくさんされておられますので、そういう方とはしっかりお話し合いをしながら配慮もしながら、設置目的に合う方たちについては、しっかり継続して協力してもらうようにしっかり協議をしてまいりたいと思います。  以上です。 225 ◯浅田五郎委員 この図面上見たらさ、そらもう水産農林部との話し合いとかしていかないと、こっちは牛とかイノシシの調理場なんかつくっているでしょう。お花畑もあるじゃないですか。そういうもろもろも置いとかないと、ましてやイノシシの調理場なんて、今イノシシの問題で何かあったら、あぐりの丘に連絡を取ってくれとばっかり言っているんですよ。そうすると、子どものこともだけど、こっちのほうがウエートが大きいこともあるわけだから、私はやはりこのあぐりの丘を今後どうするかということについて、やはり特別な委員会でもつくって、あんたたちの内部でいいから、そしてやはりきちっとしたものをもって、今度は長崎市の職員以外の、今まであなたたちが言っているいろんなことやはり水産農林部とかイノシシのやっている人たちは、私たちどこへ追いやられるやろうかと、だからやはり声が大きくなっている声のほうを聞くんじゃなくて、静かにイノシシでも調理したりいろいろしている人たちの声も大事にしないといけないということを申しておきたいと思います。きちんとしたものをつくって、そして子どものものをちゃんとやっていくということをお願いしておきたいと思います。 226 ◯藤田こども部長 今、浅田委員のご指摘のほうは、もう私たちも重々承知の上で今後取り組む必要があると思っております。特に、今回重点プロジェクトにも位置づけられておりまして、こども部だけで行うのではなく、庁内横断的にとり行うというのがまず第1点。  それと、先ほども柿田委員、池田委員等からもありました、関係機関や子育て世帯、そういう人たちからのご意見、それと今までの市民協働で一緒に入ってきてくださった団体、そういう人たちの意見もあります。そういうのも含めまして、こども部だけじゃなく、今までの経緯も含めて知っている水産農林部、また公園整備となると土木部とか、それぞれいろんなところの所管のお力をかりる必要がありますので、これ庁内一丸となっていこいの里が子どものための施設となるよう取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 227 ◯林 広文委員 私も全天候型子ども遊戯施設のことなんですけれども、整備スケジュールとして、一応、ことし基本計画ですね、条例の整備、実施設計が一部令和元年度から令和2年度にかけてあると。建築工事というような形で、それに追いかけるように指定管理のところが始まるんですけれども、当然、今まで水産農林部であぐりの丘として農村体験施設というか、そういうコンセプトのもとにやってきた施設が、今後はこども部所管で、子どものための施設になるというような大きな方針転換になるんですけれども、一応指定管理による運営開始というのは、ここでスケジュール的には令和3年度からってなっていますよね。1つ危惧しているのは、基本計画をどういう方に業務委託するかわからないですけれども、コンサルティングのような形でして、そこでまた今度実施設計をしてですよ、ある程度固まった中で、そしてその建築がなされて、指定管理をすると。指定管理者が運営をする上でのいろんなノウハウとか、どういう施設をつくっていくとかっていう、実際に運営をする指定管理の部分というのはもうできてしまった後に考えないといけないんですよね。この形を私は非常に今までの長崎市の例から言うと、例えば高浜海岸交流施設、あれも同じように最初コンサルに投げて、もちろん地元の意見は聞きましたけれども、施設ができた、指定管理をした、その結果、指定管理者の業者は毎年赤字を出して、指定管理業者が市を訴えるというか、この施設のあり方に疑問を呈するという形になってしまいましたよね。あのパターンにちょっと似ているんですよね。本当にこの指定管理者、どういう利用料金制とか、それとも一定のお金を負担をして進めるのか、まだその辺のところまで決まっていませんから、わかりませんけれども、少なくともここでこの中で施設を運営しようという方がもしおられるとしたら、初期の段階からかかわって、どのようなコンセプトでどのようなものをつくって、どういうものを提供したいっていうのにかかわっていかないと、また同じようなですね、できあがった後にその限られた範疇の中で指定管理をするというのは、非常にそのノウハウを発揮しづらいパターンに陥って、本当にそれできるのかなと。しかも、ここは一度農村型でやったときには、当時多分都市計画部だったと思いますけど、結局指定管理者が投げ出しているんですね。そういう轍を踏んでいるんですよ。そうであるならば、やはりもう最初の段階からきちんといろんなノウハウを生かせるような形にしないと、具体的には、例えばサウンディング調査をしっかりかけて、本当にその民間の方がここに参入をして、この子ども型の遊戯施設という形で運営ができるのかどうかは、いろんな知見をですよ、できたらこの基本計画をする前の段階でしていく、そういう見通しをきちんとしないと、ちょっと非常に心配をしているんですが、その辺のところはどのように考えていらっしゃいますか。 228 ◯井上子育て支援課長 全天候型施設では、議会でも答弁させていただいたように、市民、特に子育て家庭からのニーズがとても高くて、早期に1日でも早くつくりたいと考えておりますので、それも市が必要と考えている施設でございますので、市が責任を持って整備をしたいということで、今回最短のスケジュールを組ませていただいております。  それと、指定管理のほう、あぐりの宣伝効果と含めて、全体を指定管理に出そうと今考えておるんですけれども、そのときに今回提案型の指定管理を考えていますので、そういう中で、基本的な長崎市の考え方がないと、ここにつくりますとか、こういう考え方で施設を整備したいという基本的な考え方がないとそれも出せないと思っていますので、当然専門家の意見とか、子育て家庭からの意見はお聞きしますけど、基本的な考え方をしっかり市のほうで固めて、それから今、林委員が言われたようなことにならないように、しっかり取り組んでいきたいと考えております。 229 ◯藤田こども部長 補足させていただきます。今、林委員のご心配の部分につきましては、私どもとしては、このあぐりの丘の全体の中で、今、子育て支援課長がご答弁したとおり、まず施設につきましては市のほうが責任を持って整備を行います。そして、全体的に指定管理制度を導入するんですが、これ本会議でも市長のほうが答弁をさせていただきましたが、今回、施設の構造や利用者の満足度を高めるために、指定管理者の能力やノウハウなどを活用して、一定収益事業等も行えるような形で一部施設整備等も行わせながら積極的な提案を受けていきたいというような指定管理を行いながら、指定管理者の自由度を高めて満足できるような施設展開を図っていきたいというような形での指定管理者導入を検討しているところでございます。  以上でございます。 230 ◯林 広文委員 これまでの経過をちょっと言ったんですけど、ずっとこの場所については、なかなかうまく軌道に乗らないというのがずっと続いている中で、果たして本当にこの全天候型の遊戯施設ができてうまく回せるのかっていうのはまだ未知数なんですね。民間のそういう遊戯施設等をしているところも全国にいろんなところもありますし、やはりまずはそういったところの見通しというか、そういったところもしっかり決めないと、そして、ある程度その基本計画、また実施設計へ行くんでしょうけど、ここで実施設計になってくると、ある程度施設の形が決まってくるんでしょうけど、余り固めてしまうと、指定管理者で公募してもその運営の幅がないということは、また同じような轍を踏むような形になると思いますので、少しこの基本計画の考え方ですよ、柔軟に考えて、いろんな振り幅っていうか、柔軟な考え、また民間のそういう知見ですね、例えばサウンディング、いろんな部分を取り入れてぜひしていただきたい。それによっては、もちろん早目につくりたいというのはあるんでしょうけど、まずこの令和3年度の1月スタートという、もちろん今の段階ではどっかでゴールは決めないといけないでしょうけど、場合によっては、しっかり検討時間を設けて、そういった同じ轍を踏まないような部分をぜひ考えていただきたいと思います。これもう要望しときます。 231 ◯柿田 正委員 ちょっとうろ覚えなんですけれども、諫早のこどもの城はあそこは公営だったですか、民間だった、公営じゃなかったかなと思うんですよね。なので、あそこは無料でいつでも行けるんで、長崎からもかなりたくさん行ってらっしゃるんですよね。そう考えたときに、一定の期間の間の公営での運営というのもちょっと選択肢の中に、すぐすぐ指定管理ではなくて、というのもちょっと考えるところもあるんじゃないかなというところはちょっと指摘させていただきます。 232 ◯久 八寸志委員長 ほかにございませんか。  それでは、質疑を終結いたします。  暫時休憩します。           =休憩 午後5時27分=           =再開 午後5時28分= 233 ◯久 八寸志委員長 委員会を再開いたします。  きょうはここまででとどめまして、あしたからまた入ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。10時から開会いたしますので、よろしくお願いします。  散会いたします。           =散会 午後5時28分=  長崎市議会委員会条例第28条第1項の規定により署名する。         教育厚生委員長 久  八寸志 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...