6ページをお願いいたします。ウ.宿泊・滞在型観光を推進するとして、旅行会社や運輸会社との連携による宿泊・滞在型観光の推進、長崎さるくなどを活用した周遊ルートや、
まち歩きルートの設定及び夜景観光などと関連したルートの設定を行うこととしております。最後に、エ.情報発信と観光客誘致の強化を図る及びオ.地域及び民間活力を活かし、地域への
経済波及効果を高めるとして、世界遺産の情報発信を初め、長崎県や長崎県観光連盟、
長崎国際観光コンベンション協会、旅行会社などの民間事業者との連携による誘致の強化や地域活性化の推進を行うこととしております。
7ページをお願いいたします。5.
潜伏キリシタン関連遺産登録に向けた観光受入の具体的な取組についてご説明いたします。まず、(1)世界遺産と周辺地域の生活及び民間経済活動を守るとして、ア.資産の保全に配慮した施設の観光受入につきましては、大浦天主堂においては、資産の価値を減ずることのないよう配慮しながら、
現状どおり公開を行います。また、関連施設においては、旧羅典神学校の展示機能の充実とともに、旧長崎大司教館を活用した博物館の開設が来年の4月に予定されているところでございます。次に、外海の出津集落、大野集落ですが、集落内の教会については公開を基本としておりますが、個人、団体客ともに長崎の
教会群インフォメーションセンターへの事前連絡を行うようになっており、教会行事などへの配慮と観光客の動向が把握できる体制をとっております。なお、大野教会堂については、資産保護のため外観だけの公開となっております。次に、イ.マナーの周知徹底につきましては、マナーの問題への対応として、ホームページやパンフレットなどを通じて周知を図るとともに、教会守や長崎さるくガイドによる注意喚起などにより、見学マナーの徹底を図るようにしております。
8ページをお願いいたします。(2)受入の充実と来訪者の満足度向上を図るとして、ア.駐車場及びトイレ及び
回遊ルート整備につきましては、外海の出津集落において、
構成資産周辺に駐車場、トイレ及び回遊ルートの整備を行っております。
9ページをお願いいたします。外海の大野集落においても、出津集落と同様に、
構成資産周辺にトイレ及び回遊ルートの整備を行っているところでございます。
次に、10ページをお願いいたします。道の駅夕陽が丘そとめにおいても、整備概要のとおり、駐車場の整備を行っているところでございます。
11ページをお願いします。イ.
多言語案内体制の充実につきましては、長崎さるくガイドによる案内を初め、出津教会堂及び大野教会堂に教会守を配置し、訪問者のマナー監視や質問への対応を行っております。また、多言語に対応した世界遺産などの情報をWi-Fiで
スマートフォンなどに配信するICT体制の整備や観光施設などにおける
Wi-Fi環境の整備などを行っております。
12ページをお願いいたします。ウ.サイン整備につきましては、長崎県が策定したガイドラインなどに基づき、県や資産の所有者と連携しながら、自動車・
歩行者誘導サインや解説板などの整備を進めているところでございます。なお、誘導版の多言語標記の未対応箇所の整備や登録後の銘板や解説板についても設置場所や内容を検討し、随時整備を行っていくこととしております。
13ページをお願いいたします。エ.誘導員の配置につきましては、
世界遺産登録決定後、観光客の増加が見込まれるため、
構成資産周辺や、駐車場周辺に誘導員の配置を検討しているところでございます。次に、(3)宿泊・滞在型観光を推進するとして、ア.世界遺産以外の資源を組み込んだ観光の推進につきましては、
世界遺産単体ではなく、世界新三大夜景や
ランタンフェスティバルといった夜型観光素材に加え、平和、
キリスト教文化、
関連観光施設等といった既存の長崎の魅力や歴史などを組み合わせ、旅行会社などに提案し、広く発信していくことで、
宿泊滞在型観光の推進を図ってまいります。次に、イ.
グリーンツーリズムの推進につきましては、外海地区では3団体が地域資源を生かしたさまざまな体験活動などを行っており、今後も活動団体などとの連携を図りながら、冊子やホームページの充実などによって
グリーンツーリズムの魅力を市内外に発信してまいります。なお、14ページには
体験プログラムのメニューを掲載しておりますのでご参照願います。
15ページをお願いいたします。ウ.
着地型旅行商品及び周遊ルートの造成につきましては、滞在時間を延ばす仕組みとして、
着地型旅行商品及び周遊ルートの造成を促進することとしております。
まち歩きコースについては、長崎さるくの内容の一部改訂に加え、
世界遺産関連コースの充実を図るとともに、自由設計のまち歩き・オーダーさるくの一層の推進により、観光客のニーズの多様化に対応した
まち歩き観光を展開し、参加者の満足度向上を目指します。また、周遊ルートについては、
長崎国際観光コンベンション協会による
着地型旅行商品を活用するとともに、世界遺産に関連した資産を加えた新たなコースや、
遠藤周作文学館や池島炭鉱などの地域資源を含めた周遊ルートの設定を促進するとともに、関係市町や旅行会社などと連携し、
広域周遊ルートについても設定を進めていきます。参考として、見にくくて申しわけございませんが、下段のほうに出津地域内の周遊ルートの一例と、16ページでございますが、
広域周遊ルートを含めた
長崎国際観光コンベンション協会の旅行商品を掲載しておりますのでご参照いただきますようお願いします。
17ページをお願いいたします。(4)情報発信と観光客誘致の強化を図るとして、ア.
観光プロモーションの方向性として、(ア)世界遺産の価値を伝えての誘客促進、(イ)構成資産以外の関連施設との組み合わせ、(ウ)長崎の魅力との組み合わせ及び(エ)
海外向け情報発信の強化に取り組んでおります。
18ページをお願いいたします。次に、イ.
観光プロモーションの体系図につきましては、1)宣伝活動として、各種媒体を利用した宣伝、パンフレット・ポスターなど
宣伝ツール制作、ICT活用を行うこととしております。次に、2)誘致活動として、一般観光客や旅行代理店に対し、宣伝ツールを用い、直接的なPRを行うこととしております。次に、3)関係団体と連携として、
誘客キャンペーンやセールス活動を、長崎県、長崎県観光連盟など関係団体と長崎市が連携して推進することとしております。
19ページをお願いいたします。ウ.
着地型インフォメーション機能の強化につきまして、(ア)
世界遺産センターサテライト機能の整備としては、
世界遺産センターの設置及び機能については、県が中心となって検討を進めており、
サテライト機能の設置のため、本市では
外海歴史民俗資料館内の展示改修を行っているところでございます。
20ページをお願いいたします。(イ)道の駅夕陽が丘そとめにおいては、
休憩所スペースを活用して、パネル展示や映像放送などを実施しております。次に、(ウ)長崎港
大波止ターミナルにおいては、
潜伏キリシタン、
産業革命遺産に関する
世界遺産情報コーナーの整備を行っております。次に、(エ)
世界遺産案内所においては、平成27年4月より長崎駅かもめ広場に設置し、世界遺産などの案内を行っております。なお、
潜伏キリシタン関連遺産に関する問い合わせも徐々に増加しているところでございます。次に、エ.
世界遺産登録決定時の周知啓発につきましては、
潜伏キリシタン関連遺産の
世界遺産登録決定にあわせ、周知啓発を強化し、観光客の増加及び世界遺産への理解促進につなげていくこととしております。
21ページをお願いいたします。最後に、(5)地域及び民間活力を活かし、地域への
経済波及効果を高めるとして、ア.教育・学習旅行の推進、イ.
観光関連事業者等との連携による
地域活性化推進、ウ.地域イベントとの連携、エ.
教会群インフォメーションセンターとの連携、オ.交通事業者との連携、そして、22ページになりますが、カとして
香酸かんきつ類「ゆうこう」の特産品としての活用の取り組みを行うこととしております。なお、23ページには、
構成資産ごとの
観光客受入態勢一覧を掲載しておりますので、ご参照いただきますようお願いいたします。
長くなりましたが、説明は以上でございます。
5
◯武次良治委員長 これより質疑に入ります。
6
◯深堀義昭委員 まず資料に出てきてますから、この点からお願いをいたしたいと思いますが、大野の駐車場はマイクロバスまでは可能なんですが、大型バスが全く周辺に駐車場がないということで、この前、文部科学省から大野集落の指定が発表されておりますけれども、これに伴って神社2つ、公益的に散策するコースの設定が求められることになると思います。そのために大型バスの
駐車スペースをやはりどこかにつくらなければいけないんじゃないかと思いますが、私が見渡す限りあの周辺に大型駐車場のスペースというのはあるようには見受けられないと思いますが。特に大野地区の皆さん方、特にきのう保環連の会議のときに松下会長がお見えでございましたので、その話が出てまいりましたけれども、大型駐車場の今後の取り組みがまず1点。
それから今、大野の駐車場の整備はされておりますけれども、それを上のほうに行く歩道、歩道というよりも外海町時代に野面っていってそのままの状態でブルドーザーで道路を押した形の上に舗装をしていると。そのために側溝の部分がそのままの状態であるために埋まってしまったり、草木が生えて道路幅が限定されないために車が交差できないと。これは上黒崎のほうから、牧野のほうまでは今、年次ごとにやっていただいておるわけですが、そのような形で集落的に今度は指定をされる場合の住民相互の交通、普通車で来る人たちが道に迷うんじゃないかと。迷ったときに車の交差ができないんじゃないかというのが1つ問題があります。そこら辺を起点に駐車場をつくるのはいいんですが、大型の問題と、それから先の生活車と今度は道がよくわからない方とのトラブルが発生しないための道路の整備を今後どのように考えるのか。まずその2つの問題を教えていただきたい。
7
◯藤田観光政策課長 まず1点目の大型バスに対する駐車場の問題を。深堀委員ご指摘のとおり、大野の周辺につきましては、大型バスの待機場所がなかなかないということで、1点、これはあくまでもまだ検討の段階なんですが、国道沿いのちょうど大野のバス停のところの先のところに左側に路肩がちょっと広くなっているところがあります。そこについて県の振興局との話になるのかもしれませんが、緑地帯も一部ありますので、そういうところを整備した形で一時の待機場所とできるかどうか、そこは路線バスの交差の話もありますので、そこは1つ課題にはなると思うのですが、そういう場所も検討の1つとして考えてます。また、大型バスにつきましては、なかなか駐車場が確保できないというのであれば、出津のほうからの
ジャンボタクシーなり何なりの、小型のマイクロバスで誘導を図るようなシャトル計画とか、そういうような形での大型バスの観光客の周遊というのも1つ検討の素材として今、考えているところでございます。具体的にこの方策が大型バスの対策としてどれだけしてるかというのはなかなかないんですが、やはり一番いいのは大野の集落の近くに大型バスの駐車場を何らかの形で確保するのが望ましいと考えていますので、まずそこを中心に検討してまいりたいと考えているところでございます。
道路の問題については所管ではないので、ただ、関係部局とは連携をしながら、受け入れについては誘導サインも含めて一定整理をもう少しする必要がありますので、そこはしっかり対応させていただくようにしたいと思います。
以上でございます。
8
◯深堀義昭委員 それは
シャトルバス経由というのは望ましいことだと思いますし、また、振興局と話をしながらという形で一定の路肩を利用するということも考えられると思います。ただ問題は、道の駅のところにある私が提案をしておる大型バスの
駐車スペース、公園には指定されてなかっただろうと思うのですが、地主がある程度不明であるということから、今、臨時的な駐車場としての開放はしているのですが、全面的な開放はされてないという形になっております。
振興局のほうは今、永田の湿地公園を含めた形の流れの中で今、外海の黒崎の公民館のところに長崎市と長崎県が協力をして、今、手押しの信号機になっているところを、県道の拡幅と公民館のほうからの道路の拡幅をもって、今年度末までには一定の方策を整備するということで進捗をしているとお伺いをいたしますが、その先の道の駅から黒崎、出津のほうに渡る歩道についても、恐らくちょっと延びると思いますけれども、来年度いっぱいには歩道が整備されると。今、県のほうにおかれましては名称を公募したいというような提言もなされているように伺っておりますけれども、市と県との、前は財政的な面から協議を重ねて、おととしその両方が負担分離をしながら道路の整備をするという形で黒崎の公民館のところは成立をしているのですが、全体的な大野の方向まで行くまでの県が管理する国道との問題点の中で今、大野の臨時的な駐車場の件も出ましたけれども、会議を持たれている組織的な問題があるのかないのか。それと、水産農林部長が来ていますので、道の駅に関連をした上の整備はもう何回も本会議でも取り上げておりますので、どのような形で市のほうは対策を練ろうとしているのか、まずそこのところを教えてください。
9
◯高山水産農林部長 道の駅周辺の駐車場の整備につきましては、現在、県のほうと話をしておりまして、バス駐車場につきましては1台追加をしたいということで、県のほうとしても予算化に向けて、していただいているという状況でございます。そのほか、先ほど話にございました臨時駐車場でございますけれども、なかなか土地の問題ございまして整備が難しいものでございますけれども、とりあえずは臨時駐車場として使ってまいりまして、現在の出津の駐車場それから黒崎の駐車場、そういったものを活用しながら考えてまいりたいと考えております。
以上でございます。
10
◯深堀義昭委員 幾ら言いよっても直らないんですよね。外海の行政そのものが登記をある程度放棄しとった経緯があって、中学校の用地の問題、それから黒崎の駐車場の問題等も、そこに時間がなくなってきてやっと裁判を起こすとかなんとかっていう形で一定の整理をしてきたという経緯があります。だからもう、表に出して話をし出してから恐らくもう三年、四年ってなるんですね。市が持っている土地については当然、普通車の道の駅のところもきちんと整備をされています。既存の県がっていうのは、道の駅自体が県と市の共有的な施設になっているわけです。そこのところを含めて、これは道の駅そのものの協議会の中で話がされるだろうと思うんですけれども、
世界遺産登録に向けた形の中で、振興局と長崎市がどのような協議体制を持っているのかというのをお尋ねしたわけなんですね。道の駅は道の駅である。だから全体的なものとしてどうするのかというのを持っているのか、持っていないのか。そこら辺を教えていただければと思う。
11
◯股張文化観光部長 道の駅を中心とした、県との道路環境いわゆるハード面を含めた連携でございます。現在のところ、当然ながら観光に関する部局、先ほど言ったもの、実は個別に県とやってると。振興局とやっていると。道路に関しても事案に応じやっていることでございますが、深堀委員がおっしゃるとおり、ここは一体となって、まさに連合体というか、そういった形でやる必要が当然あると思いますので、そういう形で協議をして進めていきたいと思っております。そういう場を持ちたいと思っております。
12
◯深堀義昭委員 それともう1つは、これ今度は外海から切れますけれども、世界遺産の構成遺産にもなっていない26聖人のことがここにも記載をされています。これは
潜伏キリシタン推薦のときに、大きな1つの殉教地としての背景的なものは市においても調査をしたのですが、公園化をするときに既に数メートル下げているんですね。だからそこを幾ら掘っても出てこないよと言ったにもかかわらず、一応掘ってみて実証はしたけれども出てこなかったというのが現状ですが、問題は今の26聖人の船越先生の像は、長崎市の所有になるんですよ。ただ、作品として作家が50年の権利を持っておりますので、50年間は船越家の財産の管理状況に置かれて、そこの許可をもらわなければ、いろいろなことができないと。そして、その後ろにあるマップ的な遺品につきましても、これはまた作家が違うというような形で、あの両面を長崎市の財産価値としてきちんと整理をして、そして裏の記念館についてもそれなりの文化財的な価値観があると。26聖人の今の記念聖堂についてもそうですが、そういうものを含めて構成遺産にはなっていないけれども、ローマが認めた日本の巡礼指定場所になっているんですね。こういうものをいかに生かして、同じような大浦天主堂、26聖人、浦上天主堂それから外海の隠れキリシタンにつないでいくかというのは、これはストーリー的にはずっと純心大学が文化財の審議会の中でも、ものを申してきた経緯があります。ここにきてどうなるのかというのは、浦上教会のところにはもう箱物が建ってしまって階段の一部しか四番崩れのときの遺品が残ってないという形の中から、もう林先生のもとでは箱物ではないのだから文化財の価値がないというように経過が記されてしまったっていうのがあります。それはそれで一定のものだろうと思いますので、その評価をするわけではなく、観光資源的に大浦、26聖人、浦上、外海、大野というような形のルートというものは、やはり切られない状況。先ほど申し上げたように歩道の問題についても外海の場合には知事がやはり1本のものにつないでいくという形のもので整理をしていっているわけですから、そこら辺どうするのかというものをきちんとつないでいかないと、
受け入れ態勢と情報発信とが重なって、きちんとした形じゃないと指定をされてからバタバタするというような形になるんじゃないかと思いますが、そこら辺の基本的な考え方をお示しください。
13
◯藤田観光政策課長 深堀委員の質問というのは、世界遺産だけにとどまらず、これまでの構成遺産、関連遺産についてもどのように考えているのかというところでございますが、県を中心としまして、長崎と天草地方のキリスト教関連遺産関連の歴史文化遺産群として登録をしております。その分につきましては、世界遺産の構成遺産に加えてこれまでの構成遺産候補、それと関連する重要文化財、これは先ほど言った浦上教会とかも入ってくるんですが、それと博物館、資料館。こういうのを一体的に県内も含めて約123件、今の段階で登録されています。こういう遺産群に関連する、登録遺産につきましては一体的なものとして、観光素材としてしっかりと連携を図りながら周遊ルートの確保とかっていうのは必要になってくると思います。実際ラッキータクシーにおいても、そのようなツアーの造成とか、いろんなバス事業者においても遊覧バスによる外海のほうの遊覧バスツアーとかいうのがあって、世界遺産に絡めた関連遺産についても、そういうツアーの中に組み込んで一緒になって観光客に楽しんでいただける、よく理解していただけるような仕掛けづくりもされていますので、その辺は民間事業者とも連携しながら今後もやっていきたいと考えています。
以上でございます。
14
◯深堀義昭委員 議論をするつもりはありませんので提言だけいたしますが、考えてみてください、そしたら。浦上天主堂に修学旅行が多い日で1日に2,000人来るんですよ。皆さん方に便所の問題について解決しろって言っても解決できない。基本的に、水道代もなければトイレットペーパー代もない。そして、勝手に今度は平和案内人が来て、教会守がいないわけですから、当然、葬式があるから今はダメよというような指導って、民間事業にしかできないんですよ。そしたら、腹を立てるんですね。だから、やはり一元化されたものの中できちんと整理をしていかなければ、個人的財産、宗教法人的な財産まで含めてどう理解をしてもらえるかというものを先にきちんとした形でお願いをし、同意をもらっておかなければ、今度はせっかく見学に来られる観光客の皆さん方は不愉快な思い、また、案内をする人もどこでどう案内していいのかわからないという状況。これ現実にあっているわけですね。だから、そういうものを含めてやはりきちんと整理をしていかなければ、今、出津、大野それから田平等については、これは県の指導で教会守を置いているわけなんですね。ですからやはり、もう少し市も県とよく相談して、この分野は長崎市が見ますよ、この分野についてはコンベンションが見ますよ。しかし総合的にはきちんとした形のトータルの中で資産を持つ皆さん方が、やはりきちんとした形でやらなければ、大浦天主堂の拝観料が500円を1,000円に上げる、一方的に上げられても何も言えない。こういうことはやはりやめたがいいと思うんですよ。補助金を出すなら補助金を出して一定の観光資源を確保する。これはグラバー園と大浦天主堂は入場統一化で一元化されているんですよ。それにもかかわらず大浦天主堂だけが値上げを4月からするんじゃないんですか。そういう相談だって何だって窓口がないわけでしょ。教会側に言わせると、設備に3億かかる5億かかるから入場料を上げる。あんたたち勝手なことは余りしなさんなと私はこの前やかましく言いましたけれどもね。やはり修学旅行の子どもたちを対象にしたグラバー園と大浦天主堂、それに中国の施設等を重ねた形で大浦一帯の観光資源をルートとした経緯もあるんです。だから、どっかで協議会を持てるような、お互いが話をされるような場所をつくらなければ、一つ一つが維持をするために崩れてしまいますよ。だから協議会を持っているのかと私は聞いているわけで。そういうことをやはり念頭に置いた上で、長崎の観光行政の中での
世界遺産登録であろう、今回の
潜伏キリシタン関連の
世界文化遺産登録に向けた観光客
受け入れ態勢の整備の関係を、どう決定をさせていくのかという組織がないんじゃないかなというのを危惧するんです。これ世界遺産のほうの担当の田中政策監どう思われますか。
15 ◯田中企画財政部政策監 今の深堀委員のご質問でございますけれども、まず世界遺産の面から申し上げますと、当然、県を中心に関係市・町がいろんなレベルで会議体を持っておりまして、それに基づきまして今まで世界遺産の登録を推進してまいりました。そういう意味ではきちんと組織体ができているものというふうに考えております。今後は世界遺産になった後に、それをどう使っていくかということになるかと思いますけれども、先ほどからもご議論いただいております、例えば交通の問題であったりとか、そういうことにつきましても当然、世界遺産になることを前提として我々の会議の中でいろいろと議論をしているところでございます。ただ、実際に作業を進めるのが世界遺産、文化財の担当ではなくて土木の分野であったり、そういうことでございますので、それは県・市・町がそれぞれ持ち帰って必要な対策をやるという必要が当然あるかと思います。
もう1つ、先ほどの26聖人を初めといたしました関連遺産といいますか、世界遺産価値の証明に非常に貢献をしているけれども、世界遺産の構成資産にはいろいろな意味でなり得なかったというものにつきましては、先ほど
観光政策課長が申し上げましたとおり、長崎と天草地方のキリスト教関連遺産の歴史文化遺産群というものを設定をしておりまして、そこに種々登録をすることで一体的に活用しようということは、関係県・市・町で合意をして進めているわけでございます。このそもそもの経緯は、世界遺産の構成資産の候補が当初35とか29とかいろいろございましたけれども、これを最終的に絞り込むに当たって、横並びの価値に、いわゆる上下だとか優劣があるわけではないけれども、どうしても世界遺産と冠を得るに当たっては、同様のものというものは1つに絞り込んだりとか、あとは歴史上どうしても、例えば明治までのものはいいけれども、先ほどの田平天主堂のように若干後に建てたものについては非常に価値はあるんだけれども、特に
潜伏キリシタン関連になったことによって直接的な
潜伏キリシタンとは関係がなかったとか、そういう細かい区切りの中でやむを得ずこういう遺産群をつくりまして、一体的に活用していこうという取り組みはさせていただいているところでございます。
ただ、今ご議論になっております、今後の観光客の受け入れであったりとか、そういうものにつきましては確かにご指摘のとおり、まだまだ十分に連携ができていない、各地区で個別に動いているという状況が見受けられるかと思いますので、今後につきましては私どもも文化観光部その他の部局と一緒になりまして、来年の7月に
世界遺産登録の可否が決定されますので、余り時間はございませんけれども、そういうことにつきまして、いろいろな市民への周知啓発でございますとか、そういう
受け入れ態勢の最終的な調整、そういうものにつきましては全力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
16 ◯吉原 孝委員 明治日本の
産業革命遺産が世界遺産に登録されましたが、むしろ熟度はこのキリスト教関連遺産のほうが高かったと思うんですよね。それが内閣官房の仲介によってできたからよかったですけれども、世界遺産になったということで。本来であるならばキリスト教関連の世界遺産が早く決定されてよかったんじゃないかなと。それだけ十分に準備ができた、そういう状況じゃなかったかなと思うのですが。今回、おくれて世界遺産の登録をされようとしていますが、実際に関係者がイコモスとの説明等において感触も得られたでしょうし、それとこれまでの体験に基づいて来年の、先ほど説明がありました6月に
世界遺産登録の決定がなされるということでありますが、その辺のまず見通しについてお尋ねしたい。
17 ◯田中企画財政部政策監
世界遺産登録の見込みということでございますが、まず
潜伏キリシタン関連遺産になる前に長崎の教会群ということで推薦をいただきまして、イコモス調査まで受けておりました。ただ、その調査の中でイコモスからの指摘があったのが、日本におけるキリスト教の長い歴史の中で特に世界遺産に値するのは、いわゆる潜伏禁教期に絞るべきだということでございました。そういうことで一旦推薦を取り下げまして、再度そこに絞った推薦書を作成の上、再推薦を受けて提出をして今のイコモス調査に至っているということでございます。そういう意味では、長崎の教会群であったときはイコモスの評価等が全くない状態での推薦でございましたけれども、今回の推薦は取り下げました後に、イコモスのアドバイザーによりますアドバイスを受けた上で潜伏禁教期に絞るべきであるということ。それと潜伏禁教期の状況についてどういう資産であればその価値が十分に証明できるかというこの12の資産についてもつぶさに見ていただきまして合意をいただいているというとこでございます。
そういうことからしまして、今回のイコモス調査といいますのは、構成資産自体がどうなのかということではなくて、その構成資産を十分に将来にわたって保全していけるだけの状況になっているのかと。または、その構成資産の範囲が適当なのかということ。そういうことを中心に調査をされたと認識をしております。そういう意味では、世界遺産の価値、いわゆるOUVという部分についての議論というよりも、特に過疎地域といいますか、人口減少が著しい地区でもございますので、そういうところで持続可能な、例えば集落であったり教会であったり、そういうものを将来にわたってきちんと保全できるんだろうかという地域の方のかかわり方とか、そういうことを中心に調査がなされたと認識しておりますので、その世界遺産価値につきましては私ども自信を持っておりますし、イコモス調査に当たりましては各地区の保全にかかわっている方々との会合をイコモスの調査員と一緒に持ちまして、実際にどういうふうにかかわっていっていただいているのかということの実態もお聞きいただいておりますので、そこの部分につきましてはご理解をいただけていると理解をしております。
以上でございます。
18 ◯吉原 孝委員 今、イコモスの指導といいますか、それに基づいて今回ちょっと構成を変えることによって、内容が先ほどの話では潜伏禁教期の宗教活動に対する評価というものが加味されたということで、今のご報告ではかなり高い確率で決定されるんじゃないかなと、そういうふうな説明じゃなかったかなと思うんですが、この期待を裏切らないようしてもらえればありがたいなと思っているところでございますが。
今、言いましたように潜伏禁教期のキリシタンの方々の祈り、これと
世界遺産登録されることによって付加価値が上がりますよね。ある意味観光資源としてのね。そうなった場合、観光と祈りのバランスの取り方、聖地としての宗教施設を、観光される方で特にマナーを有しない観光客、こういう方々が非常に大事な宗教施設の中でいろいろ問題を起こすということがあっては困るので、それに対する対策というのはどのようにとっておられますか。
19
◯藤田観光政策課長 教会堂の見学に関しましては、長崎と天草地方の
潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンターというのが出島ワーフの2階にあります。あそこのところで見学をする際には事前予約を行っていただくということの手続を行っております。これ何のためかと言いますと、今、吉原委員からもありましたとおり、あくまで教会堂というのは祈りの場でもあるし、信者の方たちが集う場でもあります。その中で行われるミサとか葬儀とか、そういうふうな関連行事を邪魔しないような形とか、そういうふうなところとか観光客が資産に傷をつけないとかそういうふうなところの部分もありますので、事前予約のほうをお願いしているところでございます。ただ、やはり団体客に関しましては、今のところ周知状況がある程度行き届いて事前予約が行われていますが、個人客につきましてはなかなかそれがまだ周知されていないということで、事前予約の率は伸びていない状況でございます。これは特に教会堂の中で、対象になっているのは長崎の出津と大野を含めた9の教会堂に関して今、実施されていますが、そういうふうに人が余りいないところの教会堂に関しては、本来の教会の趣旨である目的を妨げないような形でのそういう事前予約という方式をとっています。それについては今後、周知を図りながら、教会の場を乱さないような形の情報PRにもっと努めていかないといけないというのは、県も含めて関係市・町一緒に考えているところでございます。
また、マナーの啓発につきましても、あわせてガイドまたは教会守、そういうふうな方たちも含めて現場での周知徹底を含め、またホームページなどでもマナーの徹底等につきましては先ほど申したインフォメーションセンターのホームページなどにも記載しておりますので、そういうところでもうちょっと情報発信しながら教会を見学する際のマナーの徹底というのはやっていかないといけないと考えております。
以上でございます。
20 ◯吉原 孝委員 ぜひやっていただきたいと思います。それと、先ほどるる説明がありましていわゆる基盤整備といいますか、これは
世界遺産登録されようがされまいが、これまでも出津その他については観光施設として観光誘致のために努力をされてきた。今回、世界遺産としての付加価値が上がるから、だからさらに整備をしようということだと思うのですが、当然、基盤整備はしなければいけないことですよね。だからこれは、なお一層それに向けて力を入れてやっていただくということはいいことでありますが、ただ、何度も申しますが世界遺産に登録されることによってこれは施設の付加価値が上がりますよね。そうなったら上がったときの宣伝の仕方、これが大事だと思うんですね。この18ページに書いてありますが、宣伝活動の一番上、これはもうすぐできますよね。だからすぐ、世界遺産決定ということでばんとやらんばいかん、そういう宣伝活動だと思います。ただ、誘致活動の中で、旅行代理店その他、修学旅行誘致についても、これはやはり仕込みに時間がかかりますよね。だから、決まってどの程度の時間で、効果が出てくるのは3カ月か半年後じゃ私はないかなという気がするんですよね。すぐはなかなか効果は出ない、仕組みができない。宿とか交通とかいろんな面の準備がありますから、そしてパンフレットをつくって宣伝活動をしていくということになれば、やはり3カ月から半年ぐらいはかかるんじゃないかなという気がするんですよね。だから、それに向けてやはり宣伝活動が非常に大事な面があるんじゃないかなという気がするんですが、このあたりの取り組みと、それから関係団体、すぐやる分についてはバナーを上げるとかいろいろやりますよね、長崎市は特に市内でね、ばってやるでしょう。特に駅の宣伝は派手にやんなさいよ。この前私行ったんですけどね、なかなか控えめな宣伝をして、よそから来た人にどこに近代化遺産が決定された宣伝があるのかなと言われるぐらいの、もう本当に貧弱な宣伝だったのでね、今度はばっとやんなさいよ。いいですか、それで決定した途端にとにかく全世界とは言いませんけれどもね、多くの方が世界遺産決定をする、そして近代化と2つの世界遺産を持った長崎市だという、そういうやはりPRをすべきだと思うんですよ。それには予算をどんどんつぎ込んでいいんですよ。応援しますよ、それはね。だから、そのあたりの決意のほどを伺いたい。
21
◯股張文化観光部長 今のご指摘にございました、1つは事前に旅行の誘致、宣伝でございますけれども、既に教会群のときから、このようなものについては、旅行会社等について誘致活動をやっております。そういった流れの中で今回、来年度
潜伏キリシタン関連遺産というふうなところがございます。通常、旅行商品と申しますのは半年以上前に大体企画ができるというふうなところで、来年度に向けてそういった事前の動きというものは、これは県とも連携しながら首都圏等も含めてしっかりやっていると、いわゆる海外も含めてこれは対応しております。それと、登録時の効果あるPRについては世界遺産推進室等とも十分連携しながら、効果がある、前回で言いますと、浜町を中心に1つはバナーをばっと掲げただとか、あるいは確かに委員おっしゃるとおり駅が少なかったというふうなところがありますので、ここは決意ですからしっかりやっていくような形で取り組んでいきたいと思います。
2つの世界遺産というところは確かにこれは日本でもあるいは世界の中でも例を見ないというふうなところの1つの価値だと思いますので、そこは重要なポイントとしてアピールしていきたいと思います。
以上でございます。
22 ◯馬場尚之委員 15ページの
着地型旅行商品及び周遊ルートの造成ということで書いてあるんですけれども、先日の委員会の中でもDMOの関係で説明があった中では、地元に経済効果がこっちのほうがより上がるというふうな説明もあってたんですけれども、この中で要は観光コンベンション協会による
着地型旅行商品の活用ということで、次のページにパンフレット的なものが載っていますけれども、これだけじゃないだろうと思うんですよね。今そういうふうな商品があって、それ以降にこの大平作業所跡やバスチャン屋敷跡等のことを書いてありますけれども、今後どのようにこれを拡大していくというか、どのような手法でそこら辺を広げていこうとされているのか、ちょっと教えてください。
23 ◯濱田観光推進課長 こういったものにつきまして、まず1つ目、海外の部分の取り組みをご説明させていただきます。
海外では、ビジット・ジャパン事業という形で国が行う訪日外国人旅行者の増加を目的にした訪日プロモーション事業という形をとらせていただいております。その中で平成28年度から長崎と天草地方
潜伏キリシタン関連遺産を活用したフィリピン市場における教会関係者の招聘事業だったりとか、教会関係者のみならずメディアとか旅行業者の関係者の方たちを招聘をしながら商品造成等々をしております。それで、かなりフィリピン等々の外国人の方もふえてきているというようなところでございます。
それと、16ページ記載の観光コンベンション協会での取り組みなんですけれども、今現在、平成27年度の取り組みにいたしましても約400名ぐらいの方たちがずっと見えられているような形をとっております。平成27年度につきましては約8コースを設定をいたしておりますが、平成29年度、ことしにつきましては約16コースぐらいのコースの設定をしておりますので、そういった部分で、できる限りふやしていきたいと考えております。
それとこれのPRなんですけれども、まず一番大事なのは最近でいけばやはりICTを活用した情報発信の方法をとってきておりますので、「あっ!とながさき」等々で今、宣伝をしていっている次第でございます。
以上でございます。
24 ◯馬場尚之委員 こういうふうなことで今、説明が約8コースあるということでありましたけれども、ちょっと自分が思うのは、大平作業所跡とかバスチャン屋敷跡というふうに具体的に書いてありますけれども、先ほども委員のほうから話があったように、そこの場所を見れば私も何回か行ったことありますけれども、かなり山合いで行くのも行きにくい場所だと思うんですよ。そういう中で今後、例えば世界遺産に指定がされましたという中で、その指定された場所以外にもそういうふうに、こういうことが設定されれば、そこら辺にも一般の方の足が向くのかなというふうなことが想像できます。その中で、やはり先ほどもあったように道路が狭いとか、あるいは場所がかなり複雑でカーナビだけで行けないような場所もある中で、やはりそこら辺のことを今後こういうふうにして新たなコースを考えていきますということであれば、総合的に整備をされようということを考えられとるのかどうか、ちょっとそこら辺を教えてください。
25 ◯濱田観光推進課長 その点につきましてなんですけれども、今、コンベンション協会で商品造成をしている部分につきましては、基本的にバスだったりタクシーだったりという形で、教会守だったりとかガイドさんを引き連れてバスツアーを行っていたり、タクシーツアーを行っていたりという形でしておりますので、そういった部分をもっと強化をしていきたいと考えております。
ことしが今16コースで、参加人数が約300人になっております。
以上でございます。
26 ◯馬場尚之委員 そういうふうに、着地型観光ということで地元に確認して、そして地元の連絡機関を使ってということもあると思うんですけれども、今後、例えば地元に来てそういう観光の予約をしながらレンタカーを借りたり、あとはカーシェアリングとか、いろんなところで今、出てきよるですたいね。そういう中で、こういう場所を盛り込んでいくということであれば、インターネット等にやはりこういう情報は出すと思うんですよね。そしたら、一般の方は今度その情報を得て個人で回ろうとかいうふうな方もふえてくると思うんですよ。そういう中で、こういうのを出されるのはよかとですけれども、そういうことであればきちんと整備をされて、そして、私もちょっと外海の方とか知り合いがおりますけれども、一番言われるのが、世界遺産になるとかいうのはよかけれども、結局自分たちの普段の暮らしがしにくくなると。ちょっと言えば、普段着で外出できなくなってしまうじゃないというふうな、これ冗談ですけれども。そういうふうなことを言われる方もいらっしゃるので、まずはそういうことを進めていくのであれば、そこら辺の整備をきちんとした上で、そして広げていくということをしていかないと、情報だけぽんと出してしまえば、そこら辺、結局後づけで今度は地元が困って、いろんな問題が起こってからそして対応していくということになっていくと思うので、そこら辺を、予想される問題をきちんと潰しながら、もう目前に迫っているわけですから、恐らくこのような大野教会とかの入場者が4,669人とか書いてありますけれども、これ急激にふえるはずなんですよね、世界遺産になりましたということであれば。だから、そこら辺はきちんと整備を、先行して検討していくということをやっていただきたいなと思います。
以上です。
27
◯藤田観光政策課長 先ほど来、出ています環境の整備の部分につきまして、観光客の方たちが迷わない手法として誘導サインなんかの充実を図っていくという部分。また、大野とか出津に関しましては駐車場を一定整備しております。そこからの周遊というような形で、車がいろんなところに入り込まないような形での周遊ルートの作成。また、地域の方への交通公害というか、そういうものがないような形の誘導員の配置とか、そういうのをしっかり検討して対処をしていこうとは考えております。
また、周遊、散策につきましては、周遊マップとかをつくっておりまして、どういうふうに行けばいいかという形のマップとかいうのもありますので、そういうのも幅広く見せるような形で迷わない形での誘導というのも1つの手だと思います。今、馬場委員言われましたように、ハード面、ソフト面においてもまだ足りない部分もあると思いますので、世界遺産推進室、関係の事業課も含めて、対応できる部分につきましては連携を図って取り組んでまいりたいと考えています。
以上でございます。
28 ◯堤 勝彦委員 来年6月ごろ登録だろうかということのお話がありました。それに向けて皆さん目いっぱい努力もされて今まで来ておられますが、やはり詰めっていうんですかね。やはりここまで、もうできるだけいろんなことをやって登録されるように願っているとこなんですけど、バッファゾーンってありますよね。そのバッファゾーンの考え方についてちょっとお聞かせ願えればと思うんですけれども、石見銀山とか、合掌造りは白川郷でしたかね。そこの施設の側の販売機なんかでも何か木材で囲んだりとか。ものすごく目立ちますよね、この辺にある販売機、赤だったり青だったり。あるいはグレーというか、そういう感じの景観に配慮した販売機もあったんですが、実際私の側で言えば、大浦天主堂の近くにはそういうのがあったかなと思うんですが、その辺のお考えはどうなんでしょうか。
29 ◯田中企画財政部政策監 バッファゾーンに限らず、いわゆるコアといいますか、構成資産の中も含めてでございますけれども、堤委員おっしゃられるとおり石見銀山の、特に大森地区という町並みの部分につきましては、実際に自動販売機が全く見えないように木材で囲いをして、その景観を守っているというようなものが見受けられます。白川郷でもそうだったと思います。ただ、それは法的な保護という観点ではなくて、どちらかといいますと大森の場合は、まちの皆さんがよりよい環境をつくるために自主的にそれをなさったということで、どちらかといいますと住民の方のご努力という部分が多いのかなというふうに思っております。
バッファゾーンといいますのは、ご存じのとおり構成資産の周辺環境を守るために一定の範囲について、法的な保護措置をもって過大な開発といいますか、そういったものを防ぐというのが主な目的でございます。長崎の場合は、特に景観法、景観条例そういったもので守っておりますし、先日、大野地区につきましては国の重要文化的景観への選定が答申されたところでございますけれども、そういう一定の法律の中で適切な環境を守るということになっております。特に景観法等でいきますと周辺部の、例えば建物の色であったり、高さ、そういったものが制限をされるということでございまして、世界遺産に関しましては、そういう法的保護措置がなされていれば世界遺産価値が守れているという認識でございます。
なので、繰り返しになりますけれども、石見銀山の大森地区につきましては、それをもっとよりよい町並みづくりにするために、そこに住んでいらっしゃる方がそういうものを自主的に、いわゆる自費を投じてそういうことまでされているということでございます。
以上でございます。
30 ◯堤 勝彦委員 自主的にされているということだったらしいんですが、白川郷で販売機が茶色か何かそんな感じの色だったんですね。塗っていたんですね。しかし、そこで白川郷のそこの説明を私受けていた中で、そういえばあそこに赤い販売機がありましたよとお伝えしたんですよ。すると、それは知りませんでした。すぐに言って茶色に塗ってもらいますからっていうふうに言っていたんですけど。やはり、こちらで言えば世界遺産推進室のほうから指導に行くとか、やはりそういうことがあってもいいんじゃないかなと思うんですよね。やはり自主的になさるのを少し協力してくれませんかとかやって、やるだけやったほうが
世界遺産登録にもっと近づくんじゃないかと思ったんですね。
中尊寺のそばのコンビニエンスストア、看板が茶色だったんですよね。それも景観に配慮しているんですよって。やはり市のほうがお願いしたと思うんですけど、そこまでして、特にそういうご商売しているところって目立ったほうがいいですよね。それなのにわざわざ茶色にされてお店で商売されているって。それは、そこで営業を営んでいる方々も協力しますよという体制が整っていたんですね。大浦天主堂の側にファミリーマートというお店があるんですけれども、最近建て替えたんですよね。わざわざ茶色にされたんですよ。もう全然目立たないわけですね、お客から見たら。どこにあるのかなぐらいで。大体色合いって全国同じですから目立つんですけれども、それもわからないようにしても景観に配慮して、特に世界遺産になればということでお店の方、オーナーさんがそうしてくれているんですね。そう考えますと、やはりもうちょっと市のほうからも、先の販売機ですけれども、少しぐらい協力してくれませんかぐらいのお声かけがあってもいいのかなと思うんですね。例えば販売機を入れかえるときにはちょっと色合いを、たしかコカ・コーラ社でもグレーとかがありましたよね、白とかですね。それをお願いされたらどうかなというふうに思っております。見解あればお聞かせ願えればと思います。そこあれば教えてください。
31 ◯田中企画財政部政策監 堤委員おっしゃるとおり、法的な強制力があるものとないものがあるかと思います。色によっても、例えば建物の色が規制されるというようなものもあれば、構造物として置く自動販売機とか、いろんな形態があるかと思いますので、今後、世界遺産になっていくときに、特に地域の方にとっては、いろいろなメリットデメリットも当然あるかと思いますので、それはあらゆる機会を通じましてお願いできるものはお願いをしていくと、ご協力をいただけるものはご協力いただくということで、我々もなるべくいい雰囲気づくりに努めていきたいと思っております。
以上でございます。
32 ◯堤 勝彦委員 よろしくお願いいたします。それから、
Wi-Fi環境についてちょっと教えていただければと思うんですが、このエアサイネージ、余りよくわからずに。よかったらその辺も少し踏み込んだ、深掘りした説明があれば助かるなと思いました。というのが今、NagasakiCityWi-Fiってありますよね。私の女房なんかつながったって言ってしよっとですけど、つながってもそれから先に飛ばないんですよね。多分ですけど、このWi-Fiの機械が何台まで
スマートフォンがつながったら、それ以上はつながらないということですね。電波は来てるんですが、それ以上入っていけないと。ページを見れないというんですか、そういうのがあってるようなんですが、そのことは今回のこの機械ではないと思っていいんでしょうか。
33 ◯濱田観光推進課長 エアサイネージというのは、基本的にWi-Fiという形で飛んではいるんです。飛んではいるんですけれども、それを起動することによって、今現在、このエアサイネージにつきましては、大浦天主堂だったり出津の教会だったり大野教会だったりとか、そういった部分で6カ所ぐらいにつけておりますが、その中の個別の情報が見れるという形になっております。ですから、普通のただ単純にWi-Fiでどこかにつなぐという形ではなくて、このつないだことによって、天主堂だったら大浦天主堂の特定の情報が確認できるという形になっております。
以上でございます。
34
◯股張文化観光部長 資料の12ページのほうの上のメリットというところで1番にありますけれども、1つは、ここに示されてるエアサイネージサーバー、ここの機器のほうに実は情報が入っております。そこの情報が、いわゆるWi-Fiを通じて、例えばタブレットだとか
スマートフォン、ここに飛んでいくんですね。つまり、インターネットにはこれ自体はつながらないで、ここにある情報だけつながるような形、それをWi-Fi形態でやるということです。ですから、場所に応じ、例えば、出津においては出津のそういった情報が実は中に入ってて、その情報がWi-Fiを通じて近くにいる方にはつながっていくというところで、今のところ確実にその周辺はつながるような運用をさせていただいてると、そういうところでございます。それが通常のWi-Fiと大きく違う点でございます。
以上でございます。
35 ◯堤 勝彦委員 何となくわかりましたが。5ページなんかでも、おもてなしの充実で
Wi-Fi環境の整備と書いてありますけれども、先ほど言いましたが何台ぐらいつながるんですか。今のメーカーによって1台Wi-Fiの機械を買えば60台ぐらいつながる機械とかありますよね。そういうのを何か設置するものか、家庭用の五、六台とかだったら多分どうもできんやろうなと思うんですけど、その辺はどんなお考えでしょうか。
36 ◯濱田観光推進課長 今、何台っていうのが、ちょっと私のほうも持ち合わせていないんですが、基本的に規制も別にかけているわけではございませんので、もちろん観光客のみならず、市民の方も十分ご利用なさっているという形でございます。実際、今のところでいけば、時間制限だけは正直言って設けています。1回の時間制限で60分という形になっておりますので、何台という形か今現在ではわかっていない状況でございます。
以上でございます。
37 ◯福澤照充委員 21ページの交通事業者との連携のところをちょっと質問します。
世界遺産登録をされたと仮定して、これを持続していくためには個人客のリピーターの確保が必要だと思ってます。実際、この外国人の方を泊められてるホテルの方、私もちょっと外国語ができないもので、その人を介してお話を聞いたところでは、やはり長崎に来た個人客の方はどうしてもバスがなかなか乗りづらくて、どこ行ったらいいかわからないという話もあります。それで、たしか事業者の方との話にはなるんですけれども、例えば行き先案内板の英語表記の問題であるとか、そういったことに関して今後、市と交通事業者の方で改善とか何か支援とかして変えていかれるお気持ちがないかということをお聞きしたいと思っています。
38 ◯濱田観光推進課長 その点につきましては、昨年度なんですけれども、実際、交通事業者と駅周辺のバス停の部分について、そういった分の実証実験等々を行っております。それにつきましては、きちんとなっている部分もありますけれども、今後随時、対応できる部分については交通事業者と連携をしながら協議を進めていきたいと考えております。
それと今、長崎バスとかについてはバスの案内表記についても多言語表記になっている部分がありますので、そういった部分も随時行っているというところでございます。
以上でございます。
39 ◯福澤照充委員 わかりました。あとは表記の中で、例えば行き先の中に世界遺産の場所を表記するとか、そういったことをして、その中でどこどこ経由とかいうところで表記をしていただければ、よりわかりやすいんじゃないかと思っています。特に、この外海方面は今、さくらの里でさいかい交通に実は乗りかえるもんですから、直行便がほとんどない状況なんですね。ですから、その意味からしてもこの英語表記はより充実をしていただきたいと思っております。あと、あわせて、バス停が恐らく英語では全く書いてない状況なんで、なかなかローマ字表記は難しいとは思うんですが、ローマ字表記が無理であれば、バス停自体に番号か何かを振って、どこの方が来ても行き先がわかるような仕組みというのを特に考えていただきたいと思います。このルートというのは、棚田であったり夕日であったり、非常に景色がきれいなところで、一度団体で来て、リピーターとしてもう1回行きたいと思ったときに、思いついてなかなかそこに行きづらいという状況があると困りますので、どうかそのあたりの対応をお願いしたいんですが、何かご見解あればよろしくお願いします。
40 ◯濱田観光推進課長 多言語表記につきましても一緒なんですけれども、実際、番号制だったりとかそういった部分も、もちろんそれは私たちだけではできませんので、交通事業者と協議をしながら、できることは対応していきたいと考えております。
以上でございます。
41 ◯内田隆英委員 2点ほどお伺いしますけれども、例えば9ページの大野教会堂の件なんですけれども、駐車場から教会堂まで結構な道のりになると思うんですよ。そういう点では、このグレーでされているのは道だと思うんですけれども、教会堂付近に駐車場を設けて、歩く距離を短くするとかいうことも含めて、やはり足を運んでもらうと。世界遺産に登録はまだされてないけれども、登録されたらやはり行っていただくと。しかし、下の駐車場から、例えば夏はこの階段をずっと歩いて行くというのは、相当な体力が要ると思うんですよ。ですから、やはり観光客に優しい、世界遺産を見てもらうという立場から、土地の買収とかいろいろあろうかと思うんだけれども、これは平面図だからわからないけれども、例えば道脇、両方が斜面になっていて駐車場はちょっと難しいんですよとか、いろいろあろうかと思うんだけれども、やはり観光客に来て見ていただくというこっちの気持ちをあらわしたほうがいいんじゃないかと思うんですけれども。教会の近くに駐車場はできないんですかね。
42 ◯田中企画財政部政策監 今の外海の大野集落、大野教会堂付近の駐車場の件でございますけれども、今この平面図で見ていただきますとおり、現在は下の駐車場に車をとめていただいて、回遊路といいますか、昔の道を整備した上で大野教会堂に上がっていただくということで、確かにちょっと歩いていただくということでございます。ただ、この駐車場の場所を検討いたします経過の中で、地域の方の視点に立った場合、この狭いヘアピンカーブの道路、この中に地理不案内な地域外の方が車で入られた場合に、恐らく交通的に渋滞を引き起こしたり、道に迷われたりということで、逆に駐車場の適地どころではなくて、いわゆる車の行き交いの場所もほとんどないような場所でございますので、この中に入れてしまっては地域の住民の方の生活に支障を来すであろうということで、この駐車場をつくったわけでございます。この駐車場は、もともと地域の方がグラウンドゴルフをやっておられた場所でございますけれども、ここを地域の方とご相談しまして場所を譲っていただきまして、マイクロバス程度までは入れるというような整備をさせていただいております。確かに、委員ご指摘のとおり大野教会堂の近くに駐車場ができれば一番よろしいかと思いますけれども、場所的に適地もなかったということ、それと繰り返しになりますけれども、中まで車を入れてしまうと地域住民の方のご迷惑になるということを勘案いたしまして、現在の駐車場に整備をさせていただいたという次第でございます。
以上でございます。
43 ◯内田隆英委員 確かに地域の方のことを考えると、そこにほかのよく道を知らない方が紛れ込んだり、これまで平穏に暮らしていたのに車がざわざわして、安全に安心して暮らせないという点を、伊王島でも橋がかかったときに、今でもそうですけれども、他県のナンバーが離合できないところに入ってくるとか、そういったこともある、それはわかるんですけれども、観光客に優しいという点では、ほかの道に迷ったりとか、迷わないように案内板をつくるわけだから、ぜひそういう地域の住民の事情があるからそれはもう無理には言いませんけれども、例えばその駐車場が上のほうにできないのであれば、回遊路等、もう時期的にはすぐに草が生い茂ったりクモの巣が張ったりと。これだけ長い道ですから、そういったことの道の整備についても十分気をつけて世界遺産を見に来ていただくということを考えていただきたいと。
それともう1つですけれども、例えば長崎と天草地方の
潜伏キリシタン関連遺産とか、教会群とかグラバー園だとか三菱のジャイアントカンチレバークレーンとか、そういった固定で、世界遺産ですよと見る分についてはあれだけれども、例えば大野の教会、あれも歴史的遺産ということで広げたじゃないですかね。そういう点では、そこに行ってそれを見るんじゃなくて、全体的集落が世界遺産だという形の取り組みなんですよ。ですから、PRにしても
世界遺産センターで整備イメージでやってるけれども、まだ認可はされてないけれども、例えば外海の入り口に大きいアピールする文字を入れて世界遺産のまちとか教会群のまちだとかいうふうにして、そこに訪れた人、そこを目的じゃないけれども、ここが教会群の世界遺産のまちなのかと、そういったわかりやすいPR、まだ認可されてからの話なんだけれども、そういったことについては考えてないのか、いかがですか。
44 ◯田中企画財政部政策監 外海のルート沿いの表示ということを含めましてでございますけれども、市道は長崎市が主体的に小さなトンボをつけて回遊路をお示しをするということ、それと外海の国道につきましては、これは県とも相談をしておりますけれども、やはり世界遺産のエリアでございますので、何らかの形で国道についての表示というのは必要なのかなと考えております。ただ、先ほどバッファゾーンの話もございましたけれども、余り華美なものをつけますと、行政がかえって環境を損なわせてしまうということもございますので、それにつきましては十分管理者とも協議しながら今後、整備を進めていきたいと考えております。
あわせまして、集落に余り入りこまないようにということでございまして、
世界遺産センターが中心部には県が設置する予定でございます。
サテライト機能を持たせる、いわゆる地域のセンターにつきましては、既に外海の歴史民俗資料館の中にそういうコーナーを整備をしておりまして、当初、
世界遺産登録されるときを目指して整備しておりましたけれども、若干内容が変わっておりますので、今後中身をまた再整理をしたいと思っておりますけれども、まずそこに立ち寄っていただいて、どういうふうなルートで集落内を回っていただくのがいいのか、そのためにはなるべく車を置いて周遊していただくというルートの表示もしたいと思いますし、実際に現場に行かれてもよくわからない何々跡というようなものもございますので、それはセンターの中で
サテライト機能を持たせた中で、十分に理解をしていただくというような仕組みづくりも今後やっていきたいと考えております。
以上でございます。
45 ◯橋本 剛委員 3つお願いしたいと思います。1つ目が、7ページの登録の仕組みについて質問です。教会に行くときに登録をしてくださいというふうになっておりますが、これって単純な質問なんですが、登録してなかった場合ってどういうふうになるんでしょうか。単純にこの7ページの登録っていうのは登録してなかった場合に実際に入れなかったりするケースの情報を伝えるというところにとどまっているものなのか、それとも登録した上で入場者数の制限みたいなものにもかかわらせているのかどうかというところです。もう少し言えば、ここのインフォメーションのページを見た人っていうのはわかると思うんですけれども、それ以外の人たちに対して登録は必須だというのをどういうふうな形で周知をしているのかということも含めてご教示いただければと思います。
46 ◯田中企画財政部政策監 教会を見学いただくための仕組みでございますけれども、そもそもこのインフォメーションセンターを設置した理由といいますのは、先ほどもご議論がございました、いわゆる教会を正しいマナーで見学していただくための仕組みづくりという中で、自由に見学いただくのではなくて、事前に連絡をいただいて、このインフォメーションセンターと連動した教会守にきょう何時に何名どなたがお見えになりますということをお伝えした上で、そこでいわゆる着地として教会守の方がいらっしゃって、来られたら、その方に必要なマナーの周知、あとは必要に応じてご案内をするということによって、祈りの場である教会を観光目線ではなくて、あくまでも本来の教会のあり方に沿ってご見学をいただくということを目指してつくったものでございます。ただ、実際にはまだまだこの仕組みが周知されてない部分もございまして、事前連絡がないままにいらっしゃるという方が多々おられます。正確にはわかりませんけれども、半数ぐらいの方はふらっとお見えになるということがございます。ただ、実際には教会守の方が現地にいらっしゃいますので、事前に連絡がなくても待機していらっしゃいますので、ほかの予約のお客様にかぶりがない限り、現地で必要なマナーの周知と説明をいただいているというのが現状でございます。ただ、確かに、そもそもの制度が事前連絡をするというのが今お話をしたようなためでございますので、今後はなお一層この周知に努めるというのが必要であると考えております。
以上でございます。
47 ◯橋本 剛委員 ありがとうございます。それはわかりました。2つ目が、以前もこの委員会だったか、もう1年前だったかに伺ったように思うんですが、外海地区のレストランとか民泊とかそういったこの地区で完結したものというのの現状というのはどういうふうになっているのか。そして、その将来展望というのに向けて何か取り組んでいることがあるのかということをお伺いしたいと思います。というのは、これで見てみると、17ページにあるみたいに何となく長崎市中心部に宿泊をし、そして長崎市中心部で飲食をし、昼間か何かに見学に行くというようなイメージを描かれているように思うんですが、実際この外海地区というのは、もしそういう形が固定化してしまえば、結局通過してここを訪ねるだけの観光地というふうになってしまって、地域の活力というのに余り結びついていかないんじゃないのかなと思います。そこで、ここに地元の農水産物的なものを入れてレストランとか、そこに農家宿泊みたいなところで地元の水産物、農産物というのを味わってもらうというような形があって初めて、地域そのものが潤っていくんだと思うのですが、これに関する現状とそれから今後の取り組みということについて伺えればと思います。
48 ◯相川農林振興課長 外海地区につきましては今、外海、大中尾、池島の3団体で
グリーンツーリズムの推進のほうをやっております。特に外海地区については、中心部から体験地まで約40分という距離感でございまして、日帰り体験を中心に現在はやっております。民泊の実績も、1年前の特別委員会においてもご説明申し上げましたけれども、数十件の実績ということで、今現在は日帰り中心のやり方をしております。ただ、今後につきましては国の動きもありまして、農泊中心とかインバウンドとかそういった取り組みもございますので、昨年もそういった農泊中心の研修、それから県のほうでもそういったところの取り組みも積極的に進めておりますので、今後につきましては滞在型観光という形の中で取り組んでいきたいと考えております。
以上ございます。
49 ◯橋本 剛委員 ありがとうございました。ということは、現状としてはやはり昨年からそんなに大きく変わってはいなくて、方向性としては目指してはいきたいけれども、今の今、着手してるものというのはあるわけではないと、それは将来の課題として捉えておられるということでよろしいでしょうか。わかりました。
もう1つ、これは先ほども出た話なんですけれども、やはり交通というのが非常に難しい部分、特に個人客だとそうだと思うんですが、ヨーロッパから来る方々というのは皆さんジャパンレールパスとかでこられるので大体JRで長崎に入って来る人が多いんじゃないかなと思うんですけれども、検索とかすると最寄り駅道ノ尾駅とかよく出たりするんですね。そう出ないようにするのか、あるいはそう出るんであれば、道ノ尾駅からのバスにもし乗ろうとすると非常にわかりにくいと思うので、そこで検索して道ノ尾駅と出るんであれば、道ノ尾駅でおりたときから、そして乗り場まで、そしてさっき意見が出たさいかい交通に乗りかえというところを、その交通事業者と一緒によく取り組んでPRをしていただきたいと思うのですが、その辺のことについてお願いします。
50 ◯濱田観光推進課長 そこの部分につきましては実際、去年、多言語版の交通マップを作成をいたしております。これについては中国語の繁体、簡体、それと韓国語、英語という形で交通マップの作成をしておりますので、そういった部分を活用しながら、これっていうのは基本的にバスとかそういった部分がメーンでございますので、そういった部分で周知啓発に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
51 ◯橋本 剛委員 わかりました。
そのマップというのは実物の何か紙形式のマップなんでしょうか。小さいサイズのマップなんですか。わかりました。
52 ◯濱田観光推進課長 それともう1つ、交通案内はホームページも作成をいたしておりますので、その分とあわせて取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
53 ◯橋本 剛委員 多分、道ノ尾から来る人っていうのは検索か何かして最寄りで来る人だと思うので、そこからどう行けばいいのかなと思う人はやはり
スマートフォンなりタブレットなりで見る人たちだと思うので、そこを充実させていただきたいと思います。
以上です。
54 ◯井上重久委員 本日、観光客受け入れ、
世界文化遺産登録を見据えた説明がありましたので、まず3ページの関係から。登録に伴う観光動向の見込みが平成24年度、長崎地域経済研究所から報告が出ております。そういう意味では
経済波及効果の推計値調査結果もあります。これは
産業革命遺産、
潜伏キリシタン関連遺産の関係ですが、当然、
産業革命遺産の検証がされているというふうに思いますので、そういう意味では
経済波及効果、中間値がそれぞれ出てますが、現状どうだったんでしょうかということと、それから、平成24年から5年経過する中で現状はどうかという状況もまず教えてください。
55
◯藤田観光政策課長 産業革命遺産につきましては独自の最終経過というか、どういう波及効果があったかというところまでの分析までは至っておりません。ただ、
産業革命遺産登録後は順調に観光客数も伸びており、また経済動向調査におきましてもやはり
産業革命遺産の周遊のための来訪目的というのも伸びておりますので、その分については一定効果があったものと考えております。
平成24年度に実施した部分が、あくまでもまだ登録前の試算でございますので、この
潜伏キリシタン関連遺産につきましても改めてこの登録決定後、どういうふうな数字になってどういうふうに反映されたかというのはしっかり分析する必要があると思いますので、その辺はまた登録をしっかりやらせていただきたいと思います。
ただ、
産業革命遺産につきましては、先ほど言いましたように
経済波及効果の分は改めて分析したというのは、ちょっと数字として出しておりませんので、申しわけございませんがお答えすることはできません。
以上でございます。
56 ◯井上重久委員
経済波及効果いわゆる税金を幾ら使って、
経済波及効果がどうだというのが非常に大事なところだというふうに思います。世界遺産の登録の関係は、
産業革命遺産それから教会群、これは先ほどの質疑の中でも本当に付加価値が高くなると、長崎の評価がアップするとこれは非常に大事なところでございますので。
産業革命遺産あるいは教会の関連の関係が先行していたわけですから、そういう見込みも含めて、もう現状取り組みが進められているわけですよ。登録した後にどうかというんじゃなくて、登録前からの現状分析というのは、しっかりとしていただきたいと。これはお願いをしておきます。そういう意味では、現状分析はどうか、そしてその方向性、次のステップはどうするんだというのも、これは2つの世界遺産、1つは来年キリシタンの関連遺産が登録されるということを前提に県内に2つ、長崎市に2つの世界遺産があるというのはこれは非常に価値観のあるところですから、そういう分析はよろしくお願いしておきたいと思います。そういう意味では、細かい話を聞いてもわからないでしょうから、いわゆるバスツアーとかタクシーとかいろんなプランがありますよね。観光ルートの設定。官民共同で設定したプランの関係のつくったはいいが、その状況が今どうなっているのか。そういうのも一定分析や評価をして、当然、事業者が儲からん部分についてはもう廃止をしていきますので、そこら辺の評価はきちんとしていただきたいというふうに思います。
それから、7ページのインフォメーションと
世界遺産センターの考え方。今、
世界遺産センターについては県が主導で今後どうしていくんだという検討がされていると思いますので、そこら辺の
世界遺産センターの進捗状況、概況、わかっている段階で現状の段階をご教示願いたいと思います。
57 ◯田中企画財政部政策監
世界遺産センターにつきましては、長崎県のほうが当初の教会群が登録されることを前提に相当前からこの機能につきまして検討をされていたところでございます。その中で調査・研究、情報発信、意識の醸成という3つの柱を
世界遺産センターの機能として持たせようということでございまして、ただセンターだけではなくて、今回、シリアルノミネーションということで2県6市2町にまたがっている資産でございますので、実際に訪れた方がその
サテライト機能という、その地域にある場所でその情報を収集できるように、理解できるようにということでセンタープラス
サテライト機能ということでこれを整備しようというのが県の策定の方針でございます。
ただ、先ほども申し上げましたけれども、長崎県が設置するべき
世界遺産センターの本体が、代替機能としては整理が進んでおりますけれども、実際にどこに設置をするべきかということが市内の幾つかの候補地はございますけれども、まだそれが決定をされていないということで、逆に各地域の
世界遺産センターの
サテライト機能のほうが先に整備をされていて、中心となるべき調査・研究の機能を持つべきセンターがまだいつごろの完成になるかというのがはっきりしていないというのが現状でございます。
以上でございます。
58 ◯井上重久委員
世界遺産センターについては、教会群あるいは
産業革命遺産、登録をするんだという準備段階からこの構想が出て、ずっと注目をしていたところなんですが、今、
サテライト機能のほうが整備をされて、長崎市内の候補地、今、県のほうで検討をしとる。つくるのか、つくらないのかを含めて、つくる可能性は多分まだあるんだろうと思いますが、そういうセンター機能の最終年度というのか、いつぐらいまでにつくるんだというのは現状あるんですかね。
59 ◯田中企画財政部政策監
世界遺産登録に当たっての
世界遺産センターの役割といいますのは、これができていないと登録できないというそういう規定があるわけではございませんが、なるべく早いうちに整備をされるというのが望ましいかと考えております。ただ、先ほども申し上げましたが、どこに設置するかということは、市内で複数カ所今、候補に挙がってるというふうには聞いておりますが、その候補の絞り込みがまだ行われていないということですので、それが行われ次第直ちに着工されるのではないかと考えております。
以上でございます。
60 ◯井上重久委員 わかりました。この遺産センターの構想については、広域連携あるいは国内、世界、情報発信を含めて、情報発信をやってきちんとその世界遺産の価値を高めるPRをする。そして、世界遺産に登録されることについては非常にありがたいことなんですが、その資産をいかに保存をするのか、普遍的価値をいかに守るのか、これが第一なんですよね。その二番手、三番手がいかに観光につなげていくのかと。今、一生懸命やっているのは観光にどうつなげていって
経済波及効果を高めていくかと。このことが今、中心になってやられているんですけれども、いかに国内外からこの長崎に観光客を呼び込んで
経済波及効果を高める、これが主目的ですよね。そして、その世界遺産の調査・研究をやっていくと、こういうことですので、ここら辺は長崎市も、
産業革命遺産きちんとありますし、今度、教会の関係もありますので、これは十分県と連携を取りながら、県任せではなくて、やはりこれは国全体、国内も含めて十分連携をとってその構想を具現化する必要があると思いますので、そこはまたあえて注文をしておきたいというふうに思います。
それからもう1点は、この特別委員会の中でも、景観ライトアップ、光の関係、夜景観光との絡みの関係で、今回はこの教会群の関係に絞って言いますけれども、世界遺産のライトアップ、夜景観光、この辺の取り組みについてお伺いをします。
61
◯藤田観光政策課長 夜景観光の整備につきましては、前回の特別委員会でもご説明させてもらいましたとおり、まず重点地区につきまして中・近景の夜間景観の整備を行うこととなっておりまして、まずその中にある施設につきましては、特に大浦天主堂は東山手、南山手地区のエリアに入っておりますので、そこら辺についてはしっかりやらせていただきたいと思っております。
また、個別の資産のライトアップにつきましては、これは地域の方とのお話もありますので、世界遺産がある特に外海、大野につきましては、それについて今のところライトアップという考えを持っておりませんが、必要であればそこは地域の方と協議をしながら、やはり夜型観光の充実ということでその辺のライトアップをすることでそこに周遊のルートをふやすということの1つのツールになるというのであれば取り組むべきだと思いますので、そこら辺はしっかり検討していきたいと思っております。
以上でございます。
62 ◯井上重久委員 教会群、大浦天主堂は観光地のメッカですから、当然ライトアップされていると思います。当然、
産業革命遺産、ジャイアントカンチレバークレーンも、時期時期によってライトアップをすると。稲佐山は資産とは関係ないですが、ここもライトアップされている。それで、革命遺産、教会群含めれば、例えば軍艦島のお話も当然ありますよね。夜のクルーズであそこをライトアップしとれば、非常に魅力的になるなと。当然、長崎の夜景を夜型クルーズの中で運行しながら見ると、これも非常に価値が高いと。それから大野、出津教会あたりも、道の駅あたりからぼうっと眺めれば世界遺産が浮かび上がると。浮かび上がる姿を見れば、そこに行かなくても非常に見た感じがする、これが出津集落かと。夜型観光の関係で世界遺産関係のライトアップの考え方、今後の考え方ですね。必要であればじゃなくて、そこら辺は、これをすればもっと集まりやすくなるんだというのをぜひ研究・検討そして具現化を図るべきだと思いますので、そこら辺の思い、見解を、これは文化観光部長お願いします。
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◯股張文化観光部長 夜景の整備につきましては、計画をつくったばかりというふうなところでございますけれども、特に世界遺産に関する施設等の、あるいは集落等のライトアップについては、具体的なものは今のところ書いてありません。しかしながら、先ほど委員からもありましたとおり大野だとか出津だとか、そこの照らし方については、地元の方々あるいは信徒の方々それから環境面、ここを十分考えながら、どういったものがいいのか悪いのかも含めて、ここはやはり検討するということでやっていきたいと思います。
それと、
産業革命遺産でも今のところ旧グラバー住宅、それとジャイアントカンチレバークレーンありましたけれども、そこをやっております。ほかの資産につきましては、持ち主ともずっと話もしながら、今のところその2つが中心となっているというふうなことでございますけれども、全体の夜間景観のあり方と各施設のこのあり方というのは、生活環境を守るというのが1つは世界遺産の部分はあったりしますので、十分委員の思いと、考え、そこも入れながら改めて協議もしながら検討していきたいと思っております。
以上でございます。
64 ◯井上重久委員 軍艦島、それぞれ漁業者との関係があろうかと思いますけれども。そういうところは、夜景のクルーズも含めて相談をして、あるいは出津の教会も、あそこはライトアップされている、きれいだ、行って見ようかという導き方もぜひお願いしておきたいと思います。
それから、一つわからないのが、17ページの
海外向け情報発信の強化のところに横文字でビジット・ジャパン地方連携事業などを活用したメディアのと書いてありますけれども、これは何ですか。いろいろ横文字が出てきて、情報発信とかするのは非常にいいんですが、ここら辺の具体的中身と、それからいろんな情報発信、国内の連携とかガイドラインとかいっぱいあるようですけれども、ここをちょっと教えてくれないですか。
65 ◯濱田観光推進課長 ビジット・ジャパン事業というのは、国が行う訪日外国人旅行者の増加を目的とした訪日のプロモーション事業でございます。
これは地方連携で国と地方が都道府県の枠を越えて、広域に連携して取り組むものだったりとかそういったものがあります。その中で、平成28年度でございますが、長崎と天草地方の
潜伏キリシタン関連遺産を活用した、フィリピン市場における教会関係者等の招聘事業を行いました。そういった部分で、もちろんフィリピンにつきましてはキリスト教が大体9割を占めておりますので、そういった部分の巡礼ツアーを扱う旅行会社だったりメディアの招聘だったり、そういった部分を教会関係者も含めて十数名招聘をいたしました。それで、旅行造成をしていただいたりとか魅力を伝えるという情報発信をしていただいたりとか、そういった部分をしていただいているというような事業でございます。
以上でございます。
66 ◯井上重久委員 招聘事業、来ていただいて、見ていただいたということで、今の現状その進捗状況というのですか、そういうツアーの需要の計画というのは、今のところあるんですか。
67 ◯濱田観光推進課長 数社から、そういった部分で造成をしてもらって長崎市のほうに受け入れをしているという形で、やはりフィリピン市場におきましても韓国市場におきましても、だんだんこういったキリスト関係がふえてきているような状況でございます。
以上でございます。
68 ◯井上重久委員
海外向け情報発信、これは長崎市の市長のトップセールス、あるいは県知事のトップセールス、それからこれは総理大臣のトップセールス含めて、行政あるいは関係団体と連携をとっていろんな取り組みがされています。そういう意味では、トップセールスから花が咲くというのも、これは時間がかかるというのは私も理解をしてますので、そういう意味での国内外含めてのトップセールス含めた中で、ぜひ長崎に来ていただくための具体的対応をやっていただきたいと思います。
以上です。
69
◯武次良治委員長 ほかにありませんか。
それでは、質疑を終結します。
〔次回の開催日及び調査項目について協議を行った。
その結果は、次のとおりである。
1 次回開催日については、11月定例会会期中に
決定した。
2 調査項目については、「総括質疑について」に
決定した。〕
70
◯武次良治委員長 最後に、その他の項目ですが、何かございませんか。
ないようでしたら、これをもちまして
観光客受入対策特別委員会を散会いたします。
=散会 午前11時59分=
上記のとおり委員会会議録を調製し署名する。
平成29年12月27日
観光客受入対策特別委員長
武次 良治
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