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  1. 長崎市議会 2017-09-13
    2017-09-13 長崎市:平成29年教育厚生委員会 本文


    取得元: 長崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1           =開会 午前10時1分= ◯馬場尚之委員長 出席委員は半数以上であります。  ただいまから教育厚生委員会を開会いたします。  委員の皆様へお知らせいたします。傍聴者が定員である7名を超えております。委員長としましては、傍聴席をふやして対応することといたしましたので、委員の皆様のご了承をお願いいたします。  お手元に午後から審査を予定しております陳情第7号及び第10号の陳情人からの追加資料の提出があっておりますので、配付させていただいております。  それでは、陳情第8号「長崎大学坂本キャンパスにBSL-4施設設置容認の撤回を求める陳情について」を議題といたします。  陳情人から趣旨説明を求めるため、参考人として出席をいただいておりますので、参考人の入室のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前10時2分=           =再開 午前10時2分= 2 ◯馬場尚之委員長 委員会を再開いたします。  委員会を代表いたしまして、一言ご挨拶申し上げます。  参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ、本委員会にご出席いただきまして、ありがとうございます。本日の審査の進め方ですが、まず初めに参考人の方から趣旨説明を受け、次に参考人の方に対しまして質疑を行います。参考人の方は委員長の許可を得て、マイクを使って発言をお願いいたします。また、委員に対しては、質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。  まず、参考人の自己紹介をお願いいたします。 3 ◯山田参考人 私は、BSL4施設設置の中止を求める自治会・市民連絡会の会長を仰せつかっております上野町東部自治会長の山田でございます。よろしくお願いします。 4 ◯道津参考人 私は、山里中央自治会長をしております道津といいます。本当、きょうはよろしくお願いします。 5 ◯木須参考人 私は、BSL4施設設置の中止を求める自治会・市民連絡会の事務局長をやっております、木須博行と申します。よろしくお願いいたします。 6 ◯馬場尚之委員長 それでは、陳情の趣旨説明を約10分程度でよろしくお願いいたします。 7 ◯山田参考人 本日は、当教育厚生委員会におきまして、趣旨説明の発言の機会を賜りありがとうございます。  私たちの陳情は、長崎大学坂本キャンパスにBSL-4施設設置容認の撤回を求める陳情書で同時に設置場所の再検討を行うよう大学側に働きかけをお願いしております。長崎大学は、住民の意思を無視して強引に建設を進めようとしております。最初に申し上げておきたいのは、私たちは施設の有効性、必要性は十分に理解しております。ただただ住宅密集地へつくることに反対をしてるわけなんです。  世界保健機構は、BSL-4施設に対し、実験室感染の発生とそれが地域社会に広がる可能性を最小限度に抑えるように求めており、これを受けて海外の主要国では、環境に対する公的機関の審査、公聴会等での公衆の同意等が必要と法律で定めてます。ただ、日本のBSLの施設では、武蔵村山市の国立感染症研究所の例がありますが、施設は建設したものの、34年間、市民の反対による市議会及び行政の差しとめにより、稼働はできておりませんでした。海外においても、住宅密集地に建設された施設はほとんど住民の反対運動が起こっております。このことを知りながら、長崎大学はなぜ住宅密集地の坂本キャンパスに設置を計画したのでしょうか。国内に感染症を研究する大学は幾つもあります。長崎大学より実績のある有名な大学も広大な敷地を持ち、環境が整った大学もたくさんあります。なぜ、彼らがBSL-4施設の設置に手を挙げなかったのでしょう。それは、住民や職員の反対がわかっていたからです。よって国内の大学は、長崎大学に施設ができたら施設の共同使用を求めています。長崎の住民は全国の大学の事故のリスクも受け入れなければならないのでしょうか。
     BSL-4施設については、極めて高い危険性を持つため、日本学術会議は施設建設の要件として地域住民の合意が必要とうたっています。合意が得られなければ何年も、何十年も稼働はできません。施設は、国民の税金で建設されます。国民の税金を無駄にしてよいのでしょうか。設置場所を再検討することが税金の無駄を省き、施設を早く稼働させる道ではないでしょうか。  私からは、以上です。 8 ◯道津参考人 市議の皆様、本日は私たちにBSL-4問題について、発言する機会を与えていただきましたことを本当に感謝申し上げます。まずはお礼を申し上げます。  私は、かわいい孫たちの成長を楽しみにしている普通の主婦でした。政治にもそれほど関心がなく、イデオロギーもない普通の主婦でした。でも、このBSL-4に関しては生まれて初めて反対しないと何かあったら大変なことになると思いました。万が一の事故でエボラに感染した動物が逃げたり、テロが起こった場合のことを考えると夜も眠れなくなるほどぞっとした、そういう気持ちをずっと持っていました。その気持ちは私だけではなく、そして住民だけでもなく市内、市外のいろいろな方々から不安の声が上がりました。一部を紹介します。BSL-4設置問題、それは場所が問題である。人々の犠牲を必要としない場所につくらんばいかん。何か事故が起こったら相当被害が出る。命にかかわる問題である。長崎の地が原爆の町からBSL-4汚染の町となるようなことになってはいけない、などなどです。  BSL-4設置反対の署名も刻々とふえています。今回の資料は最新の署名数は添付しておりませんが最新の署名数を申し上げます。市内9,356名、市外2,737名、合計しまして1万2,093名です。これだけの反対の声が上がっているのに、そしてますますふえているのに、田上市長はどうして地域住民の合意がとれたと思われるのでしょうか。安全神話が原発で崩れ去った今、事故は起こる。想定外のことが起こる。人はミスをするということを踏まえ、この問題を一から見直していただきたいと思います。  ウイルスや細菌を研究する施設というものは、感染症の研究をするワクチンとかいろいろ抗生剤の研究をする、そういう有益性と同時に、その施設そのものが、例えばウイルスが漏れたり、実験者から感染が引き起こされたりという生物災害を発生する危険性の両面を持っています。だからもし、坂本キャンパスにBSL-4施設がつくられたなら住民は一生不安な生活を強いられることになります。そして、子や孫の代までその先もずっとです。市議の皆様、昼も夜も不安を感じながら生きていく生活がどれほど精神的につらいものかわかってください。どうかよろしくお願いします。  私からは、以上です。 9 ◯木須参考人 私からは3点申し上げたいと思います。まず、BSL-4施設というものの危険性、これは単に単なる根拠のない、不安のない、おびえではないということをまず申し上げたい。  本来、大学の施設を大学が自分の敷地内に建てるのは自由なんですよ。しかし、このBSL-4施設だけは地域住民の合意を得ることが前提となっています。日本学術会議だけではありません。田上市長自身がみずから住民の理解と安全の確保の必要性を力説しておられます。市議会でも何遍も答弁しておられます。だから、市長が昨年官邸に呼ばれた後、設置容認を公表しました。しかし、このこと自体が、通常の施設であれば、全く必要でないことをやってるわけですよ。これらのことを逆に言えば、BSL-4施設とは、住民がその本質的な危険性を理解し、リスクの受け入れを覚悟して初めて建設できる施設であるということにほかならないわけです。この危険性を具体的に排気に絞って具体的に指摘します。  実験室からの排気中にはウイルス、発がん性有害化学薬品放射性同位体等も放出されます。しかし、これらをフィルターで完全に封じ込めることは不可能です。WHOや感染症法では、実験室からの排気を人のいる建物内に再び取り入れてはならないとなっています。すると排気はどこ行きますか。キャンパス内や住宅街に行くしかないんです。1つの安全キャビネットから排気量がどれくらいあるか、1つの安全キャビネットを想像できますでしょうか。1メートル立法の箱に空気を詰めてずっと並べていったとします。するとその箱は24時間、1日たつと、43キロ先まで届くんですよ。そのくらいの膨大な排気があります。もし無風だったらそれだけの量が坂本地区にたまってしまうわけです。それからエボラウイルスも空気感染する種類が存在します。それから妊婦は実験してはならず、管理区域にも自由に立ち入ることさえできません。そういうふうになっています。リスク項目は切りなく存在するわけですが、これが重大事故となるかどうかは紙一重の運次第ではないでしょうか。  次の観点は現状、民主主義が完全に無視されているということを訴えたいと思います。田上市長が昨年11月に設置容認を公表しました。しかし、その根拠は全く薄弱です。住民が施設のリスクを受け入れる覚悟をするかどうかそれは、住民みずからが決定すべきことなはずです。それが民主主義だと思います。長崎市議会にお願いしたいことは、命にかかわることは住民みずからが決定するという民主主義の原則、最大限尊重していただきたいということです。  最後に、長崎大学の安全神話の体質を訴えたいと思います。長崎大学は、宣伝パンフレットを大量に配布しているわけですが、そこにはリスクのかけらも書いてありません。安全としか書いてありません。その施設のリスクは現実にはないと市民に思わせようとする体質があります。ここに大学が出した長崎新聞の全面広告があります。長崎新聞ですが、ドイツから招いたBSL-4施設の施設長ギュンター博士と学生の意見交換会です。この中に次のような発言が載っています。市民がウイルスに感染するという不安は現実的ではありません。ただし、実験者が針刺し事故を起こしたことは私たちの施設でも1例あります。それでも外部への感染はありませんでしたと、実に何げなく書いてあるわけです。ところが、このときのウイルスはエボラウイルスなんですよ。このときカナダからワクチンを大至急取り寄せて、効いたか効かないかわからないんですが大騒ぎになりました。しかし、この博士も長崎大学も一言もエボラの事故とは言っておりません。市民に感染が広がらなかったって豪語してますけど、本当に紙一重の運次第であったと考えないんでしょうか。  このように、BSL-4施設を住宅密集地に設置する危険性については具体的な根拠があります。委員の皆様どうか、住宅密集地におけるBSL-4施設のリスクを受け入れるかどうか住民みずからが決定できるように計らっていただきたいと思います。  以上で説明を終ります。ありがとうございました。 10 ◯馬場尚之委員長 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。何かございませんか。 11 ◯大石史生委員 きょうは参考人の方々、本当お忙しい中来ていただいてありがとうございます。  私のほうから何点か質問をさせていただきます。1つは、世界最高水準の安全な施設を大学がつくると、このように言っていますけれども、それでも地域の住民の方々の不安は拭われないのかっていうのがあります。そこをちょっとお聞かせいただけますか。 12 ◯道津参考人 お答えします。住民のほうは世界最高水準の安全性、世界最高水準の施設をつくります、だから安心してくださいということにはならないということです。というのは、その実験室が仮に最高レベルであったとしても、ではそれを動かしたり安全管理をしたり、そして事故等のその処理能力とか、そういうことを全部考えたりすると、結局は世界最高水準であっても、人が動かして、人が点検をして、人がきちんと管理をしていかないといけないということです。だから、そこの部分がきちんとできてないと、住民は幾ら世界最高水準の施設であろうが不安は払拭できないと思います。常にやはり事故とか、地震とか、動物の逃走とか大学もリスクアセスメントに上げていますように、そういうことをいちいちずっと考えていたら、その施設の安全性ということはもう全然、安心につながらないと思います。  以上です。 13 ◯大石史生委員 わかりました。ありがとうございます。  もう1つ、2番目に、道津参考人は地域連絡協議会のメンバーであられますよね。それで、自治会長として意見もずっとその中でおっしゃっていると思いますけれども、その住民の声っていうか地域連絡協議会の中で反映されているのか、その辺の様子をちょっとお知らせいただければと思います。 14 ◯道津参考人 地域連絡協議会のメンバーとして、しかも自治会長のメンバーとして入っております。山里中央自治会がうちの自治会なんですけれども、それともう1つ、うちの隣の平野山里自治会の会長と2人は住民の声をいろいろ聞いて、それを地域連絡協議会で一生懸命発言をしてきました。ところが、そのほかの自治会長、もしくは連合自治会長にしましては、個人の意見をおっしゃってて、それではいけないからぜひ、住民のところにいろいろその話を持っていって、いろんな意見を聞いてください、反対でも賛成でもいいんです。いろんな意見を聞かないと、こういう命にかかわる問題だから、みんなにそれをおろしてください、お願いしますって一生懸命言ってきました。ところがそれは全くなされず、そしてうちの山里連合自治会長にもお願いしました。その反対をしているみんなでお願いします、総会で議論として取り上げてくださいとお願いしたんですけれども、それはもう取り上げてももらえないということで、これはその地域連絡協議会でもそうですし、連合自治会でもそうですし、地域のみんなのこのリスクの問題ですので、みんなで議論すべきだということを一生懸命言ってきましたが、全く取り上げてもらえないという現状です。  以上です。 15 ◯大石史生委員 本当にご苦労なさっている現状は、ものすごくわかるんですけれども、実際に、例えば総会の中で議論にならなかったりだとか、そういったことがあってる中で、周りの人には多分こういう施設なんだよっていういろんな説明をされていると思うんです。それが今回、集めている署名活動であったりとか、そういったものになってくるんだろうと思うんでしょうけれども、その署名を行ったり、地域のすぐ近くの方たちにもいろいろ訴えてると思うんですけれども、そういう人たちと対話をしてみて、やはりこの施設はできたらだめなんだとか、そういった実感というか、わかるようなことがあれば、お知らせいただければと思います。 16 ◯道津参考人 実は私たち、自治会の者が一生懸命ほかの自治会の方々にチラシを持っていってお話ししたりさせていただきました。すると、え、知らんやった。うちの自治会では何も言わんよって、そういうふうな話がもう本当、随所に聞かれるんです。だからみんなにこの情報をお知らせして、じゃ、いいところと悪いところをきちんとやはり伝えていくということが大事なんじゃないかなと感じました。本当に知らない方が多くて、でも一生懸命自分たちがいろいろ話をしたら、それは、やはりみんなで考えんばいかんねって、いろいろ考えなくちゃいけない問題だねっていうことを認識してくださいます。  以上です。 17 ◯大石史生委員 ありがとうございます。  最後にしますが、先ほどの陳情の趣旨説明でお話しされたこと以外に、何か長崎市に対して要望があればお三方でもいいですし、お知らせいただければと思います。 18 ◯木須参考人 私からは、やはり先ほど申し上げましたように、これ住民が決める、自治会長とかが決めるんじゃないということで、長崎市がやはり音頭をとって、長崎大学の説明会というのは、あれは双方、平等な立場の議論じゃないんですよ。安全説明の言いっ放しの伝達なんです。それに対する議論、反論と大学の説明、また再反論みたいなことが平等にやり合えるような、そういう場を設けてほしい。そして市民の、住民の正直な意見が反映、酌み取れるようなことを市みずからが調査していただきたい。えこひいきなくやってもらいたいという希望はあります。 19 ◯山田参考人 今、長崎の例は、武蔵村山市の例と同じだと思うんです。やはり市民が反対の声を上げたら市議会なり市長なりがそうだと納得して稼働の差しとめをしたということは、やはり民主主義の世界だなと思います。長崎市議会も、長崎の行政もそのような努力をしていただきたいと思っております。 20 ◯吉原 孝委員 ご苦労さんでございます。  今回の陳情というのは皆さんからお話がありましたように、まず一番近い住宅密集地になぜ施設をつくるのかと、それに対して反対だというご意見だったと思いますが、その中でリスクの面のお話があったと思うんですが、想定外の自然災害とか、それとか施設の不良とか、事故とかそういうふうなある意味ハード面の事故と、それから今、針刺しとおっしゃいましたかね、というような運用安全管理のマニュアルといいますか、そういうものが欠落したことによって起こる事故、そういうふうなソフト面の事故といいますか、いわゆるリスクのアセスメントとして、ハード、リスク、それからソフト両面でやる必要があると思うんですが、その点について大学のほうからどのような説明があったのかというのは1つです。  それから、今回のこの施設については、やはり地元の皆さんの合意が大前提だということで推移してきていると思うんですが、それを市民の代表である市長が承認をしたということに対しての、異議の申し立ても含まれてるんじゃないかなと思うんですが、先ほどからお話をお伺いしますと、先ほど申しましたように、地域との共生あるいは信頼関係がまず大事だというふうなことを大前提にして今回のこの施設が建設されなければいけなかったんじゃないかなと思うんですが、その前段といいますか話し合いの場として、先ほどお話がありましたが、連絡協議会とかあるいは住民説明会それからシンポジウムそれとインターネットも活用されてるんですかね、それとかフリーダイヤルも設置されてるというお話も伺っておりますが、そういう形の中で地域住民も含めて、多くの市民の皆さんのお考えも聞くことによって、それを今度、反映して住民の皆さんと協議をしていくという、そういう大学の姿勢も示されてるんじゃないかなと思うんですが、先ほどおっしゃった、まだ地域住民の中でもそういうリスクについて知らなかったというようなお話もあったということなんですが、そのあたりの今、申し上げましたいろいろ大学として地域住民の皆さん方といろんな意見交換も含めて信頼関係の醸成に向けて、努力してるという報告も受けておるんですが、それに対してそういう皆さんとの共生関係の中での情報交換について、今言ったいろんな方策をとっているという大学の説明もあっておりますが、それに対してご検証をどのようにされてますか。 21 ◯山田参考人 私も委員じゃないんですけれども、傍聴人として地域連絡協議会は毎回聞かせていただいております。この中で最近はちょっと変わってきたんですけれども、もうほとんどの会合で、大学の一方的な説明というのに終わってます。もちろん、時間も十分にはなかったと思いますけれども、委員からのいろんな提案についても、持ち越しということで、あと審議することなく書面の回答だけで全然議論の場に入っていないというのがうかがえて、ちょっとこの地域連絡協議会というのは、大学の一方的な宣伝活動だなと思えるような感じがいたします。  私たち自治会、市民連絡会としましては、当初は近隣自治会だけで進めてたんですけれども、これだけでは市内の皆さんに声が届かないということで、各自治会長に書面を送りまして、我々の意見を述べて賛同を求めたんですけれども、まだ全部返事はいただいてないんですけれども、約七十数自治会からの返事をいただいて、そのうちの50自治会くらいからは活動には賛同しますというようなお答えもいただいております。  こういうことで、大学の説明会だけではなくて、いろんな地域の方との懇談会とかいろんな専門の先生を呼んで学習会とかを開いて、市民の方々にこの問題をはっきり理解していただくように努めてるところであります。 22 ◯道津参考人 今、会長のほうが地域連絡協議会のところの問題について言ってくださいましたので、私のほうは、大学が行っている住民説明会のことについて、ちょっと問題点があるというお話をさせていただきます。  というのは、大学はやはりずっと安全神話をずっと安全ですから大丈夫ですよっていう説明をずっとされるということと、そして例えば住民がいろいろ不安を訴える、そういうときにそがんこと言うとってよかとねって、じゃ、あそこにつくらせんって言えば、そんなこと言うとったら、大学病院ごと全部なくなってよかとですかっていうことを熱帯医学研究所の先生が、そんなふうに言われるっていうのはいかがなものかなと。やはり脅すというのはよくないなっていうことで……〔「委員長とめて」、「後からせんね」と言う者あり〕  これは実際に私の自治会の自治会じゃないので、平野山里のメンバーが2人来ておりますので、その方に事実関係を聞いていただけたらわかると思います。熱帯医学研究所の先生がそうおっしゃって、何かもう住民はその相当ショックだったっていう話を聞きますので。だから、そんなふうなやり方というのもやはりどうなのかなということを思いました。  以上です。 23 ◯中村照夫委員 議会に設置容認の撤回を求めるということで来られてるんですけれども、別に私どもは容認しておりません。住民の理解を得ることが第一だと、そういう作業を市長みずからが、県市が先頭に立ってやんなさいよということを決議してるんですよ。私自身も長崎大学って何って、こんな世界的な問題をBSL-1ならなんだけれども、4という、どこも受けるところがないところを受けるっていうそういう能力とか、そういうのが果たしてあるのっていう感じなんですよね。そういった面で近所の一番身近におられる方が心配されるっていうのは当たり前のことだと思います。だからこそ市長は、それを中に入ってきちっと大学が説明するようにしなさいよということを議会としては出してるんです。そこら辺はちょっと誤解されないようにお願いをします。  ところで、その地域連絡協議会というのは、いわゆる地域住民の理解を得るためのこの連絡、話し合いの場ということですよね。そこは連合自治会とか、地域の代表の方がどのくらい入られて、先ほども住民の声を聞かないで自分の個人的意見だけどって言ってある自治会長が、賛成の立場で言われるとかっていう話も出てきたけれども、そこら辺はどういう人数で、どのくらいのメンバーが賛成してて、そこら辺の状況というのを少しわかったら教えてもらえますか。 24 ◯木須参考人 地域連絡協議会は、私は公募ということで、公募枠で公募委員として入っております。最初から議長が調副学長で、大学のことを本当に公平に決めるんであれば議長みずから大学の人間が入ってきて采配したら、これは利益相反になってこれは議長をかわってくれって何度も最初に申しました。  ところが、そこに住民枠として入っているのは、坂本キャンパスに隣接する自治会が6つある。連合自治会が3つあります。その合計9名ですが重複もあって、実質は8名だと思いますけれども、大学はその人たちにだけ声をかけてるんです。それで住民代表として出てくれませんかと。公募枠っていうのは4名そこに賛成の意見を持つ人と、反対の意見を持つ人2人ずつちょうど入れました。その問題は住民枠として入った自治会長の皆さんたち、これはお二人を除いて全部、大学に反対しない人たちって、大学はわかってるんです。もう個人的な付き合いによって。それでその人たちは自分の自治会の調査をやったら反対が多くなるというのはわかってる。だから調査をしない。だからこの場では個人的な意見として賛成を言うしかないんですよ。実際、地域連絡協議会っていうのは、残念ながらそういう形のものでしかないということを申し上げたいんです。 25 ◯中村照夫委員 ということは、地域の代表というよりもその連絡会の代表か何か知らんけれどもそういう人がこう指名をしてあなた入ってくださいという形で選ばれて来た人たちが入っているということなんですか。  それで山里の方は、代表としてどういう立場で入られてるということなんですか。 26 ◯道津参考人 私の場合は、近隣自治会長の代表としてこのメンバーに入っていただけませんかということで大学から要請がありましたので、もちろんお受けして住民の気持ち、不安な気持ち、反対の気持ちをぶつけたいということでメンバーに入らせていただきました。 27 ◯中村照夫委員 どっちかというと、この議会ということよりも、議会としてはそういう行政に対して、市長に対して、そういうふうに橋渡しをちゃんとするようにと言ってるんですけれども、そういった面で担当部局がどれだけそういう役割を果たしているかということについて、皆さん方の感じというか、そういったものについてはどういうふうに考えられておりますか。 28 ◯道津参考人 長崎市の担当の方、県の担当の方、1名ずつ入ってくださっておりますが、その方たちに、住民はこんなふうに不安なんです、こんなふうに署名の活動もしたらこんなふうに反対の意見がいっぱいいただいてます、どんどんふえておりますがどうお考えですかって、この前の地域連絡協議会でも質問いたしました。それに対しては、我々は賛成でも反対でもない。常にこの地域連絡協議会の皆さんの意見をちゃんと持ち帰ってそれを反映させて、そして大学がやることのその側面的なことで支援をしていって、自分たちが全面に出ることはないっていう、そういうふうなスタンスであると思います。  じゃ何かあったときはどうしますかって、万が一のときに国の職員が出てきて、事態を収拾しますから安心ですよって言われて、それであぐらをかいてるんですかっていうことに、いや、そういうことはありませんては言われるんですけれども、ちょっと引いた感じがあって、国が出てきているから自分たちはここの地域連絡協議会に参加して自分たちはそこでその皆さんの議論をただ持ち帰るっていうだけの、そのことしか終始してないなっていうのは感じます。こっちとしてはいろいろ意見を求めたいんです。いろいろ質問します。でも紙に書いたような話しかございません。やはり大学がすることをちょっと長崎市として、県として側面から見守りたいみたいな、そして住民の理解が進んでるっていうこと、もしくはその住民の気持ちっていうのを大事にしたいと思いますとか、そういうふうな話しかございません。常にその話です。 29 ◯中村照夫委員 もう1点。議会の立場という意味で言うと、容認というかそういうのはどっちかというと市長がそういう感じなので、私たちに撤回を求めるより、もっとじゃんじゃん市長に陳情されることのほうが、皆さん方の声が市長に届いてないんじゃないかという感じがするんだけれども、そういうことでは、市長にもっと行かれたらどうかと思いますけれども、そこら辺はどういうふうに今後のことについて考えられていますか。 30 ◯木須参考人 市長には記者会見をするたびに、例えばこの一番新しいものですと、署名が1万人を超えたときに記者会見を行ったんですが、そのときに市長にはその署名の数、これだけの多くの市民が反対してるんだから、容認撤回してくださいっていう要求書を手渡ししました。代理の方ですけれども手渡しました。記者会見を毎月1回弱ぐらい開いてるんですが、そのたびに市長にはそういう形で文書として撤回を求める書類を送っております。先ほどのついでといいますか先ほどの補足説明よろしいですか。  先ほどの長崎市のかかわり方なんですけれども、この地域連絡協議会っていうのは、もともとは三者協議会っていうのがありまして、その下部委員会なんです。その三者協議会には県と市と大学がやってあるんですが、そのときに最初にこの地域連絡協議会をつくるときの話を私はつぶさに傍聴していてよく知ってるんですが、長崎市の代表は武田部長って方です。この方の時代は長崎市の姿勢というのはすごく立派です。本当に市民のことを考えてくださるすばらしい委員だなと思ってました。その地域連絡協議会を立ち上げるときも、その趣旨が設置ありきではない、長崎大学が勝手に進めてはいけない、あるいは双方向で議論がなされるような制度にすべきだ、そういう条件をちゃんとつけてくださったんですよ。ところが、ことしの4月から委員がかわりまして、あえて名前は申しませんが、その方になってから姿勢ががらっと変わった印象です。その基本姿勢を一言で言いますと、どういうことかと言いますと、安全とか何とかは設置主体である長崎大学が責任を持ってやる、それに国が関与して責任を持つって言ってるんだからそれを信用するしかない。だから、向こうにお任せしてるという、そういう基本姿勢に過ぎません。だから個別のこちらからこういうリスクがあるとか、市長に申し入れを行っても、それは長崎大学に言ってくださいとしか返ってこないんです。今はそういう住民の具体的なその危険性への訴えについて、個別に市が考えてくださる、そういう立場ではありません。残念ながらそうです。 31 ◯筒井正興委員 私の記憶がちょっと定かではないんですけれども、たしか昨年だか、その前の年だかこのBSL-4に関していろんな陳情が出されてきた中で私が一番感じたのは、長崎大学医学部の地域の署名は大したことなくて、例えば銭座とかそういったところのもっと離れた周辺地域の方の署名のほうが多かったように感じたんです。そういう中で、先ほど参考人のお話を聞いてますと、要するに地域の人たちは知らなかったと、ずっと回ってみたら知らなかったと。しかし、これだけマスコミ関係でいろんな新聞でありテレビであり、ずっと言われてる中で、地域の方々が認識がないというのは私はちょっと信じられないところがあるんです。それと9,000名近くの署名があってると。その後の2,000名か3,000名は別の市外の方々ということですけれども、要するにそういう中で民主主義のことをかなり言われてたと思うんですけど、民主主義というのは基本的には多数決なんです。だから我々も選挙で1票でも負けたら落選ですから、だからそういう意味で民主主義の基本というのは多数決なんですけど、ただ私が何を言いたいかというのは、要するに山里地区に何名おられて、そのうちの9,000名近くの方が反対をされてると署名をされてるというふうな、そういうデータを出していただかないと。例えば、皆さんは反対でしょうから反対の方が幾ら説得をしたって賛成にはこれは回らないんですよ。だけどそういうふうな、皆さんが熱心にやられるんであれば、そういったデータをそろえて、先ほど言われてましたけど市長に訴えるということをしないと、例えばその反対の方が100人集まって、いやこれはみんなの声なんだと言ったって、あとの何千人か何万人か知りませんけど、その人たちが、いや自分たちは賛成なんだということであれば、民主主義なんで成立をしてないんですよ。だからそういったところをどういうふうに考えられておるのか、お聞かせいただければと思います。 32 ◯道津参考人 貴重な意見ありがとうございます。  私も仕事をしておりまして、なかなか1人ずつ話をしていくっていうことはできないので、本当はそこの地域の自治会長がこういう問題で皆さん一緒に考えましょうかっていうのが一番いいとは思うんですけれども、例えば私がほかの自治会の方々に話をする場合、その話をした瞬間、もちろんそういう話を知ってる方は、いや、うちの自治会長は反対してくれると思うとったっておっしゃるんですよ。会議にも出とんなっとでしょうって。自分の自治会長はこんな近くに自分の目の前に見えるところに建つんだから、いや、反対してくれるもんと思っとったけど違うとって言われるから、いや、私も同じ自治会の地域連絡協議会に出ておりますけれども、それは違いますよと、皆さんそんなふうな形ではありませんよって言ったら、ものすごくびっくりされるということが1点と、あとは知らないというのは、いろんなところに私たちもちょっと話しに行ったりしますので本当に、やはり自分の関心がない部分で、BSL-4っていう文字自体が一体これは何やろうかねみたいなところもあるので、だから、そういう意味では私たちももっとBSL-4施設に関していろんな話をすべきなんですけれども、なかなか住民活動としては難しい部分もあるので、地道にこう少しずつ話をしていこうというところでございます。 33 ◯山田参考人 署名の数をちょっと言われましたけれども、確かに皆さんのお手元にある陳情書の4ページ目、ここに数字が載っております。長崎市内5,398名、市外1,173名、合計6,571名。これがことしの6月ぐらいの数字だと思います。先ほど道津参考人のほうから報告がありましたように、今これが1万2,000名超えてます。したがいまして、やっと皆さんにこのBSL-4の問題が届いていってるという感じがしております。反対する自治会も、今ここに9つの自治会、それから自治会長が反対しないところは有志の会をつくって反対しようというようなことも言われておりますし、このほかに匿名の自治会というのも16自治会ほどありまして、近隣の自治会で25自治会はもう超えております。したがいまして、今、確かに長崎大学がもう強引につくろうとしておりますので、それに危機感を持った住民たちが反対運動に参加していただく、もしくは署名していただくという形になってきていると思っております。 34 ◯木須参考人 11の自治会、坂本キャンパスに隣接する自治会では、絶対うちのところはやらんという自治会が多いんですけれども、それからちょっと離れたところまで含めて11自治会で賛成、反対どちらでもないっていう実数が、自治会のアンケート調査としてわかっております。それは、統計的なサンプル調査と見ることもできまして、それによりますと設置反対というのは6割、それから設置賛成という人もおられますが、これは誘致してまでつくりたいっていうんではなくて、大学がいうことだからさせてやってもいいじゃないですかっていう形の容認が1割です。残りの3割程度がどちらでもないとか、まだわからないとか、そういうことでして、大体の傾向というのはもうつかめております。しかし、全数調査をやったわけではありませんので、そこのところはまだわかりません。そして、もう少しお時間いただきたいんですが、その反対と賛成っていう誘致してまで賛成という人はいないと思うんですけれども、容認、設置させてもいいじゃないと思う人が、施設ができなくなったときにこうむる損失っていうのは何もないわけです。ところが、反対っていう人は、それができたら具体的なリスクにさらされるという非常に現実的に不利益が生じます。ですから、賛成と反対というのを本当は一列に同列に並べて論じる重みではないと思っておりますが、実際に住民投票になるとすれば、そのときにまた申し上げたいと思います。 35 ◯筒井正興委員 私の感覚としては、例えば本当に危険かどうかは私は専門家じゃないからわかりません。新聞報道、マスコミ報道のことを信じるしかないんですけれども、住民の方々本当に心配で、要するに安全安心を担保できないというんであれば、もっと地域の盛り上がり、そういうのがあってもいいと思うんですけど、先ほど言いましたように、そんなに地域ではというふうな感じを私は受けてるんです。  それと、ここに写真が載っておりますけれども、これに関してちょっと違うかもしれませんけれども、私が聞いた中ではここは個人の土地であると。この奥は長崎大学の土地であると。しかし、これ違法の広告物ですよということで長崎市から撤去命令が出てるにもかかわらず、こういうふうなことをやられているのはどうかなという感覚も受けるんです。皆さんが本当に正々堂々とやるんであれば、こういう違法なことはやめて、もっと住民に私は周知というか、こういうことですよということで訴えていくべきだと思うんです。そうすると自分たちは、ちょっと嫌なこと言いますけれども、自分たちは違法なことをしてるにもかかわらず、きれいごとをいうというふうに捉える方もいると思うんです。  それと、先ほどの人数の問題ですけれども長崎市は42万人おります。確かに針刺しであるとか、もし何かがあったときには、山里地区だけじゃなくて42万人がいろんな被害をこうむると、私は思っています。そういう意味ではもっと訴えていくべきものが必要なんじゃないかなと思うんですけど、それが非常に私は弱いような感じがしてるんですけれども、これ何年もたってるんですよ。今始まったことじゃないんですよ。なのに一番の中心地である長崎大学の周辺の方々が、それは何でも賛成の方がいれば反対の方もいるんです。いろんなことに関しても反対の声というのは大きく聞こえるんです。例えば賛成が100人いて、反対が2人いたら反対の人たちはいろんなことを言いますから、その声がものすごく大きく聞こえ、その中の100人の半分は、もうどっちでもいいけど余り自分たちはかかわりたくないから、黙っとこうという方々も結構今までの流れの中でいけばあるんです。だから、私が言ったのは、要するに九千何百名の方がいるんであれば、山里地域が何名、長崎市が42万人、そういう中でこれだけの署名が集まったんだということをアピールすべきだと思うんですけれども、そういったところはどうなんですか。それがないと、さっき言ったように、いや、少数意見じゃないかというふうにしか私は捉えられないんですけれども。 36 ◯山田参考人 我々もこういう住民運動をするのは初めてで、どうやれば効果的かっていうのは、もう全然わからないんですけれども、ただ、非常に自治会として動くのが難しい。自治会にはいろんな方がいらっしゃいますし、先ほど木須参考人のお話では、アンケートをやったところは大体6割が反対で3割がよくわからないと、1割がどっちかというと賛成というようなアンケート結果になっております。これはちょっと離れようと、すぐ近隣の自治会であろうとほぼ同じ傾向です。中には先ほど言いました建設賛成の自治会長のところに我々も何度も住民の声を聞いてくださいと、アンケート用紙提供しますよと言ったんですけれども、アンケートすれば反対が多いに決まっとるやっかと言われる。そういうふうにはっきり住民の声はもう各自治会長はわかっておられます。  ただ、それをどうアピールしていくのかっていうのが我々も非常に難しいところで、今度1万人超したときには、記者会見をしてマスコミに発表して新聞に載せてもらったりというようなことぐらいしか、ちょっと今のところはできてないのが現状です。  以上です。 37 ◯梅原和喜委員 きょうはお忙しい中、ありがとうございます。  まず、木須参考人から先ほどの地域連絡協議会の中でその議題の中身が、安全安心については、安全だよっていう、いわゆる長崎大学からの一方的な説明で終わってて、自分たちの意見をなかなか聞かず、通さないんですよっていう発言があったんですが、これまで何度か地域連絡協議会が開催されてると思うんですけど、そのときに次の協議会にはこういったテーマでお願いできますかって、逆に逆提案とかされたことございますか。 38 ◯木須参考人 そういう意味でしたら、何度も最初から申し上げております。こちらからの議題を、例えば長崎大学は、エボラウイルスは空気感染しないってずっと言ってるんです。しかし私は、それの反論の証拠をいっぱい持っています。そういうことを議論しましょうと。例えばこちらが提案すると、とても受け入れられません。今、たなざらしになっていますから私がそういう質問をして、大学は文書で書いて、それを協議会の席上で読み上げるでもなく、ただ文書にしたやつをホームページに上げるだけです。その資料として議事録にも残しません。ですから、議事要旨だけ見ても、そういう話があってること自体さえ世の人はわかっておりません。 39 ◯梅原和喜委員 連絡協議会のその議事録、会議をするときにはやはり必ず議事録って残すべきだと思うんです。地域住民の方からの意見とかが長崎大学のホームページなり載せてないんで私は理解できないんですが、そのあたり今後強く、例えばマスコミの方とかも、やはり今回のBSL-4設置につきましては、きょうもたくさんマスコミの方も来られておりますので、そういったことを逆のほうから発信するとかされとったがいいかなと思います。  ちょっとあと1点、筒井委員と話がかぶるんですけれども、先ほど道津参考人から署名が市内が9,356名、それから市外が2,737名、1万2,093名ということですから、市外を選んだっていうのはどういった意識でされたんですか。  もう1つはどの当たりの市外の方が今回そういう署名をされたんですか。 40 ◯道津参考人 別に市外を選んでしてるわけではなく、例えば特に自分たちの近隣のところにマンションを持ってらっしゃる、今、転勤族で福岡に行かれている、千葉に行かれてる、息子さんたちも県外に行かれてるっていう、そういう長崎市にやはりゆかりのある方々がそういう意味で署名をずっとしてくださってるので、県外の方もいらっしゃるし、だから遠くは東京とか千葉、あと福岡、熊本いろいろいらっしゃいます。そしてあとは西彼杵郡とかそういうことになっております。だから、長崎市のBSL-4の問題を自分の問題として捉えている方がやはり署名をしてくださってると思います。 41 ◯梅原和喜委員 最後にもう1点確認ですけれども、先ほど参考人の方から、BSL-4設置はいわゆる理解しますと、そのエボラ出血熱いわゆるその世界で苦しむ方のための研究施設は大切ですよと、設置は必要なんだけれども、でも住宅密集地にはつくってほしくないというのが主と理解してよろしいですね。 42 ◯馬場尚之委員長 ほかにありませんか。  それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。  参考人の方におかれましては、大変お疲れさまでした。  参考人退席のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前11時7分=           =再開 午前11時9分= 43 ◯馬場尚之委員長 委員会を再開いたします。  それでは、本陳情についての理事者の見解を求めます。 44 ◯深堀義昭委員 見解を求める前に、先ほどの道津参考人への質疑に対して道津参考人の話の中で熱帯医学研究所の話が出ました。それで、それがその集会の席で熱帯医学研究所が言うたということになれば、ほぼ市役所がその会議の立ち合いに出てるんじゃないですか、公であれば。そういう地域連絡協議会なり説明会のあり方だったというふうに最初から私は認識をするんですが、それは長崎大学が主催したその説明会だったのか何だったのか。あなた方が立ち会ってたのかどうか。正式なそのそういう地元の説明を大学が主催した中でそういう暴言を吐いたとすれば、これは熱帯医学研究所はやらな。もし言うたとすれば。〔発言する者あり〕いやいやその見解だけ。ちょっと待たんね。見解だけは、おったのか、おらないのか教えて。 45 ◯高木地域保健課長 地域連絡協議会の中での発言ではございませんので私同席しておりませんし、住民の説明会の際というふうにご説明をされたので、先ほどの発言はそういうご発言だったと思います。 46 ◯馬場尚之委員長 それでは見解を求めます。 47 ◯大串市民健康部長 それでは陳情第8号「長崎大学坂本キャンパスにBSL-4施設設置容認の撤回を求める陳情について」に対する見解を述べさせていただきます。  まず、陳情項目の1点目、施設の設置に関することについてですが、長崎大学が坂本キャンパスに整備を計画しておりますBSL-4施設の設置につきましては、エボラ出血熱等の国際的に脅威となる感染症が日本にも侵入する可能性が高まっている中、施設の必要性を十分認識するとともに、この施設が持つ世界に対して大きな貢献をする可能性は、世界都市を目指す長崎市のまちづくりの方向性とも合致するものと考えております。  しかしながら、この施設は危険性の高い病原体を扱うため、その設置には安全性の確保と市民の理解が前提となるという考え方に変わりはありません。  長崎市は、昨年11月に県とともに長崎大学のBSL-4施設整備計画の事業化に地元自治体として協力することとしたところですが、その際、約束された国の関与、また、長崎大学に求めた世界最高水準の安全性の実現、地域との信頼関係の構築、国と連携したチェック体制の構築についても、その後の取り組みの中で進められるとともに、今月6日に長崎大学が公表した基本構想の中でも示されております。今後は、この基本構想をもとに詳細設計やハード・ソフトの両面において世界最高水準の安全性の確保を図るべく、マニュアル等の整備が行われるとともに、その内容について丁寧な説明を行い、積極的な情報開示がなされることや、地域住民の意見を可能な限り反映させることにより、市民の理解が一層進むとともに、このような取り組みに大学が不断の努力で取り組む姿勢を示すことによって、地域との信頼関係の構築も進むものと考えております。  次に、陳情項目の2点目、設置場所についてでございますが、現時点においてBSL-4施設自体の必要性については一定ご理解いただいている状況となっているものの、その設置場所について賛否両論が併存している状況であると認識しております。坂本キャンパスには、国内でトップレベルの感染症研究を行っている熱帯医学研究所があり、医学部や近隣の大学病院を含め、150名に及ぶ感染症研究者や専門医が在籍しているなど、科学的基盤が整備されております。この場所に設置することで、感染症研究や人材育成の成果を最大かつ迅速に上げることが期待できる一方、隣接する大学病院と連携することで、感染患者が発生した場合の迅速な診断・治療が可能となります。これらのことから、坂本キャンパスを設置場所とすることは、一定の合理性があるものと考えております。なお、坂本キャンパスの設置予定場所につきましては、7月に長崎大学の専門家会議、8月には文部科学省の監理委員会の専門家の皆様に現地視察を行っていただいたところであります。  また、先ほど参考人からなされました趣旨説明あるいは質疑の中で出された点について2点のみまず私の見解を述べさせていただきます。  まず、1点が世界最高水準の安全性の確保の件でございます。これにつきましては、先ほど参考人のほうから施設のみが安全であっても、それを運営するのは人であるというご指摘がございました。これにつきましては、長崎市といたしましても当然ながら施設のみが安全というわけではなく、当然それを運営するに当たっては、人が動かすということで、針刺し事故等の問題の指摘もございましたが、当然そういったあらゆる危機事象を想定する中で、一つ一つどういう対策を講じていくということをもって、そういったソフト面をしっかりとしていくということでハード・ソフト両面で安全性を確保していくことが非常に重要なことだと考えております。  またもう1点、大学側の説明について、地域連絡協議会が一方的な説明というご指摘もいただきました。地域連絡協議会につきましては、時間的な制約の中で多岐にわたるご質問をいただくということで、それについてなかなか一つ一つ説明をする時間がないという部分もあるという中で、ただ、先ほどご指摘いただきました分については、今回示されております基本構想の中でも双方向のコミュニケーションを推進していくという記載もございます。そういうことで、またこの双方のコミュニケーションの推進につきましては、先日も国の監理委員会の委員からもそういった取り組みが非常に重要であるというご指摘もいただいておりますので、今後そういった双方向のコミュニケーションの推進につきましては、しっかりと大学側に説明等の運営については、しっかりと取り組むように市からも要請をしたいと思っております。  いずれにいたしましても、長崎市といたしましては、引き続き大学に対して最大限の努力を求めるとともに、地元自治体として必要な協力を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 48 ◯馬場尚之委員長 それでは、これより質疑に入ります。 49 ◯大石史生委員 まず確認です。6月議会の所管事項調査の中でも言いましたが、答弁の中でリスクはゼロにできないと。世界最高水準の安全性の規準もそれも認める機関もありませんと、これからつくっていくようなものだというような答弁がされておりますけれども、そこは3カ月たった今も変わりはないと考えてよろしいですか。 50 ◯高木地域保健課長 リスクについては常に意識をしてそれに対する対応策といいますか、安全策をつくっていくということで、今現在、取り組みが進められておりまして、世界最高水準の安全性につきましても先ほど部長からも申し上げましたように、専門家の意見も聞きながら、どのようなものをつくっていくのかというのを現在検討を進めておりまして、大きな方向性としましては先日大学のほうから示されました基本構想の中にも記載がございますし、今後詳細な部分につきましては実施設計、または先ほどのソフトの面ではマニュアルでありましたりとか、事故対策でありましたりとか、そういうものについても先進都市も23カ国52カ所ほど施設ございますので、そのあたりの運用状況、対策等も参考にしながら世界最高水準の安全性が確保できるものを今後つくっていくものと考えております。  以上でございます。 51 ◯大石史生委員 質問の中身は基準もそれを認める機関もないと。それからリスクはゼロにできないっていうことだけだったんですけれども、そこについて明確にちょっとお答えしていただけます。 52 ◯高木地域保健課長 リスクにつきましては、この施設に限らず全ての事象といいますか、世の中のものにつきましては、リスクがないものはないと、これは私たちもそういうふうに思っておりますし、大学も先日学長が出席をされまして、その際にもリスクがゼロっていうのはこの世の中にはないものということですので、それに対応するという意味で、あらゆるものに対してリスクを認識してその対策を立てていくということになるかと思います。  基準につきましては、当然、日本国内でこういうBSL-4といいますか第一種病原体を扱うような施設をつくる際には、法令で定められた基準がございますので、まずはそれをクリアしなければ当然設置をすることはできませんし、今回につきましては市民の皆様のご心配もございますので、それ以上のと申しますか世界がやっているような最先端の最高基準のものをつくろうということで、いろいろな調査・分析をする中で対策を図っていこうという中で、基準というものが特段示されたものがあるっていうわけではございませんけれども、それ以上のものを求めていこうというスタンスだと理解しております。
    53 ◯大石史生委員 それを求めていくっていうことなんですけれども、そこに対しては基準もないのにどういうふうに求めていくっていうのが甚だ疑問で仕方ないんですけれども、もし万が一事故が起こったときの影響っていうのはどの程度、長崎市は考えてらっしゃるんですか。 54 ◯高木地域保健課長 事故に対しては、先ほども申し上げましたようにリスクがございますので、起こらないっていうことは前提にしておりませんので、針刺し事故でありましたりとかさまざまな機器、電気、インフラいろいろな条件がございますので、それらのことで起こらないような施設をまずつくっていくというのが第一でございますし、万が一起こった際にもまずは施設内でとどめる、外に出ないようにするっていう対策を立てるということで、今回の基本構想の中にもそういう対策を織り込んだものを方針としてつくっておりますので、それを今後、設計の中により具体的なものが入り込んでいって被害が出ないようなものを、当然それはもう国のほうも同じように申し上げておりますし、そういう危険なものではなく安全性が確保されたものを設置していくっていうことは変わりないと考えております。 55 ◯大石史生委員 被害が出ないことを想定してつくるっていうのは、それは当然だと思いますよ。出た場合にじゃ、どこまでの人たちが避難しなければならないのかとか、どの辺に菌が飛んでいくのかとか、そういったのは予想できますかっていうことをお聞きしてるんですよ。 56 ◯高木地域保健課長 現在BSL-4施設で扱うようになるような病原体につきましては空気中を浮遊するようなものはございませんので、それぞれ病原体の特徴というのがございますので、それは当然専門家も入った中でどういう対策をしていくのかっていうのは万が一の場合も想定してやっていきますし、住民の方はご心配もごもっともなところでございますので、その避難でありましたりとか、どういう行動、行動計画っていうのも必要であれば、そこは今後対策といいますか立てていくことになろうかと思います。  以上です。 57 ◯大石史生委員 その世界最高水準の安全性を求めなければならないというようなこういった施設、これが危険な施設なんですよね。これを住宅密集地につくることに皆さん反対をしてるんですけれども、長崎市にあそこが住宅密集地だという認識はあります。 58 ◯高木地域保健課長 住宅密集地がどういう定義になるのかわかりませんけれども、当然近くに住民の方たくさん住んでおられるっていう認識はございます。 59 ◯大石史生委員 じゃ少なからず事故が起こったときには、その辺に住んでいる方には甚大な被害が起こるっていうことは、長崎市も認識している中でそういう施設をつくっていくっていうことに同意をしているっていうことなんですよね。長崎市は今、安全性の確保と市民の理解っていうのを繰り返し答弁してると思うんですけれども、その中で反対の声と賛成の声があるというふうにも言っていますね。今、参考人の方から署名の数をお聞きしたと思います。それを受けてもやはり地域の理解が進んでいるという認識をお持ちですか。 60 ◯高木地域保健課長 先ほど部長からもご説明申し上げましたとおり、地域の中にも賛成の方もいらっしゃれば反対の方もいらっしゃるという認識は当然ございます。  以上でございます。 61 ◯大石史生委員 さきの6月議会で、私は住民の声を聞くためにアンケートを長崎市が主導してすべきではないかということは主張をいたしました。アンケートは考えていないということで部長は答弁されていますけれども、あと、先ほどの参考人の方からも平等な立場の議論をしたいと。そういう場を設けて市がみずから調査をしてほしいという声もございました。これアンケートをしないのはなぜですか。 62 ◯大串市民健康部長 アンケートの実施についてのお尋ねでございますが、まずは今回基本構想も策定がされたところでありまして、この内容等について大学によりましてしっかりと丁寧に説明していただくということがまずは重要だと思っておりますので、まずはその点について大学側に引き続きしっかりとした取り組みを要請してまいりたいと思っております。  また、すみません、先ほど大石委員のご発言の中で甚大な被害が及ぶことを前提として容認してるのかというご発言がございましたが、私どもはそういった甚大な被害が発生しないようにしっかりとした安全性を確保した施設をつくり、そして運営面においてもしっかりとした対策を講じることを求めているということでご理解いただきたいと思います。 63 ◯大石史生委員 アンケートのことなんですけれども、じゃ大学側の丁寧な説明が地域の皆さんに知れわたったということを一定長崎市のほうで判断をすれば、アンケートをとってもらえるっていうことなんですか。 64 ◯大串市民健康部長 私どもは先ほど申し上げましたとおり、あくまで事業主体である長崎大学においてしっかりとした取り組みを進めていただくということがまずは前提でございます。ただ、私ども長崎市といたしましては県とともに、当然ながら安全安心という観点も含めまして行政として協力できることはしていくというスタンスでございますので、現時点ではアンケートの実施については必要性はないと考えているということでございます。 65 ◯大石史生委員 ただ、現時点ではおっしゃって、現時点の対応はわかりますけれども、先ほど丁寧な説明がなされたらっていうような含みを持たせたような感じに私は聞こえたんで。だからその丁寧な説明がなされたら、長崎市が大学に対して、じゃアンケートを1回してみてくださいよ、地域の住民はどう考えているかアンケートしてみてくださいよっていうふうに、そういう指導はできると思うんです。その辺はどうお考えですか。 66 ◯大串市民健康部長 先ほども若干言いましたけれども、地域連絡協議会等でも一方的な説明に終わってるというご不満の声もいただきました。そういうことで、協議会に限らずそういった説明会についてしっかりと双方のコミュニケーションがとれる取り組みを、まずはしっかりとしていただくということが重要であると考えております。 67 ◯大石史生委員 じゃ、今後それは地域連絡協議会だとかいろいろ住民説明会の中に長崎市も入ってそういった取り組みを進めてくださいというふうに進めると、皆さんからこういう批判の声も上がっていると。そこでそういうふうに一方的に説明するんじゃなくて、しっかりと話を聞いて、それに対してしっかりと回答をすると。そこで納得がいかなければ、何度も何度も説得をすると、説得というか話し合いを重ねていくと。そういう形での指導というのを行ってくれるということですか。 68 ◯大串市民健康部長 その双方向のコミュニケーションを推進するということで、先ほど申し上げましたとおり基本構想にもしっかりと記載がございます。ですから、そういった取り組みをしっかりしていただくように今後も求めてまいりたいと思います。 69 ◯大石史生委員 それができてないと感じてるからきょう、陳情にも書いてきてると思うんです。だからそこはやはり、今までの取り組みがどうだったかっていうのは検証すべきだと思いますよ。それで1つあれなんですけれども、リスクがゼロにできないと、世界最高水準の安全性の規準も担保できるところもないと。ましてや住民の理解が得られていないというのが、私の中できょうの参考人への質疑の中でもそういうふうに感じたんですけれども、じゃ万が一のとき、国が人を派遣すればそれがおさまるっていうふうにはお考えですか。 70 ◯高木地域保健課長 万が一の場合、国が人を派遣するから終わりということでは当然ございませんで、今回の基本構想の中にも織り込まれておりますけれども、万が一の場合の対策を当然地元でまず第一に長崎大学がまず現場として行いますし、それが地域に影響を及ぼすと心配される場合には県、市も当然協力をしながら警察、消防も連携をしながらというような方策というのは、きちんとそれが起こる起こらないに限らずきちんと方策を立てまして、その際、国といたしましても、国策として取り組みということを明言している中で国もきちんと職員を派遣してそこで必要な支援、専門的な支援などを行っていくということで、そういう発言があったものと理解しております。 71 ◯大石史生委員 そこまでのことをして住宅密集地にその施設を建てる必要があるのかっていうことですよ。福島の方々っていまだに避難生活を送っているじゃないですか。そこまで大きな事故にならなかったとしても、万が一のことがあれば見えない菌に感染するかもしれないというリスクが常につきまとう。こういう近隣の人たちのきょうの参考人の声でもありましたし、参考人質疑の中でもそういう声がありましたけれども、避難計画だとか地域に負担かけることばっかりで、こんなリスクが高い施設を容認した長崎市の責任はものすごく重いと思いますよ。そういうのも含めて今後、強く撤回を求めると、私はそういう意見を付してこの質問を終わります。 72 ◯吉原 孝委員 この施設一番なのは、きょう陳情人の方のお話が出てますが、地域との共生あるいは信頼関係が大前提となると私はそう思ってるんですが、その点に関して、この陳情書の中にも書いてございますが、市長が地域住民や市民の理解が一定広がったという発言をしているということですが、その点について見解を求めたいと思います。 73 ◯高木地域保健課長 これまでの市長答弁でありましたり、行政報告の中でもさまざまな説明の中でこういう発言があったかと思いますけれども、地域住民の方に対する説明ももちろんですけれども、関係団体でございましたり、いろいろなところから早期設置の要望がございましたり、さまざまな欠点を総合的に勘案して市長は地域の中で、地域住民の理解っていいますか、そこが一定進んできたっていう説明をしたものと理解しております。 74 ◯吉原 孝委員 先ほどの参考人の皆さん方は、その地域住民との説明会とか地域連絡協議会とかシンポジウムとか、またインターネット、フリーダイヤル等々のいろんな媒体を使っての住民の意見反映の場が設定されるということですが、しかし、それでも一方的な内容ではなかったかというようなお話があって、それに対して市長の今回の決定に対しての批判をされたんじゃないかと思うんですが、その点についてどうですか。 75 ◯高木地域保健課長 大学のほうも、これまでさまざまな手法を使って説明をしてきておりますけれども、非常に専門的な部分が多かったりとか少しわかりにくい部分が当初あったというのは確かに私たちも指摘をして、よりわかりやすい説明であったり、パンフレットをつくるにしてもわかりやすいものをつくってほしいということをずっと求めてきておりまして、それは現在も行っているところでございますので、今回、基本構想が公表されましたけれども、それも現在大学のほうで、住民の方にわかりやすいものを説明資料というのを別につくろうというふうに動いているところでございますので、その際にも私どもとしてもどういうふうにつくったらいいかというのは一緒にできるかぎりの助言等しながら取り組んでいきたいと考えております。  以上です。 76 ◯吉原 孝委員 一定、今回のこのBSL-4設置については、市としては容認をするという姿勢をとっておりますが、しかし、ハード・ソフト面に対してもリスクに関しても、先ほどはちょっと国とか大学の方針を見守るような感じの内容ではなかったかなと思うんですが、それに対して市民の代表として市長としても一定意見を申し述べることが必要だと思いますが、それと対住民との共生関係についてもきちんとした対応をするということを今後もそういう方針を掲示すべきだと思うんですが、その点についてはどうですか。 77 ◯大串市民健康部長 安全性の確保にしっかりと取り組むという中で、今後、詳細設計を初めどういったマニュアルが必要なのか、それと海外の事例等も参考にしながらどういったリスクが存在するのか、そしてそれに対してどのような対策を講じておくのかと、そういった部分をしっかりと一つ一つ今後、検証が始められます。その点につきまして、私どもはスケジュールも含めまして市としてしっかりとその取り組みをしていくことによって大学の信頼というものも得られると考えておりますので、その点については市としてもしっかりと申し上げるべき点は申し上げていきたいと考えております。  以上です。 78 ◯深堀義昭委員 私は地元の自治会長ですが、私は賛成でも反対でもありません。  ただ、三者協議会のオブザーバーメンバーです。そして今、指摘されたものの大半は私の提言によって国に申し上げてまいりました。といって私はそれをつくらせるというような立場にはありません。何が言いたいかって。後から審査をされますこの小島養生所の跡から長崎大学医学部は私の家の隣で熱帯医学研究所の研究をしてまいりました。新しいのは鳥インフルエンザ、今、馬のインフルエンザ。研究課題はたくさんありましたけれども、長崎大学は筑波大学、北海道大学ともにその顕著な功績を上げて今日の実績を上げてきてる。まださかのぼっていうならば、コレラが発生したときには誰が心配をしたんですか。誰も心配しなかったじゃないですか。BSL-3が発生した実験までは何の報告もなしに地元は知らなかった。しかし、このBSL-4をやるということによって住民の同意が必要ですよ、住民によく理解をしてもらいなさいよという形のものが発生をして今のようになってる。ただ、今の状況では来年度の当初予算に一定の予算が上がろうかというような感じもいたします。私は今の状態では時間をかけて予算の要求はとめるべきと思いますが、会議の進捗状況等からして長崎市のそういう感触としての考え方があられるかどうかお尋ねしたい。 79 ◯大串市民健康部長 先月、国におきましては各省庁の概算要求ということがされておりまして、一定このBSL-4施設に関しても概算要求の中に盛り込まれてるということはお聞きをしているところでございます。ただ、国におきましてもこれまでの経緯等も含めまして慎重に今後進める必要があるということで、建設完成時期については当初大学が予定していたよりも若干おくらせるというふうなこともお聞きをしているところでございますので、今、深堀委員ご指摘の点については、その点まず国の考え方あるいは大学の考え方というものをまずはしっかりお聞きをする中で市としても判断をしていきたいと思っております。 80 ◯深堀義昭委員 では、要望にとどめておきますが、このBSL-4の問題が安全であるとか安全ではないとかというのを、もう少しやはり一般市民が理解ができる状況というのは陳情者からもそのような要求が出ております。ただ、やはり私どもが立場としては中村委員から市議会の立場は説明をしていただいたとおり、別に田上市長に推進をしなさいということを議決したわけではなしに、よく吟味してきちんとした指導を県・市はしなさいよということで議決をしたという経緯の重さというのだけはしっかりと受けとめてほしいと思います。  危険だと思われるものをつくるかつくらないかというときに、誰もつくってくださいという人はいないんですよ。しかし考えてみてください。密集地に今、ドクターヘリが長崎大学には3回、4回来よるんですよ。人の命が大事だから私たちは騒音についても技術的高度なビルの谷間についても安全の確保を、執行してる県、広域の救急隊等が今、一生懸命になってそれを事故が起こらないように努力をしながら運営しているというのが1つなんです。私たちは、どのような立場にあろうとも、生と死は境目にあるわけ。その中でいかなる、どんな住民であろうと命を助けられる施設がほしいとするならば、それも1つの考え方があるだろうと思います。反対をされる方は反対される立場もあるでしょう。しかし、やはり国際観光都市として、いつ発生して入ってくるかわからない旅行者の生命を救うという1つの手段としてあるとするならば、私は国際病棟も賛成をいたしました。長崎大学は決して研究のためだけの施設をつくってもらってるわけではありません。  もう1つは長崎市でできなかった周産期の施設についても長崎大学の中で今回も私はお願いしてまいりました。これも実現に至ろうとしてます。そして国と大学とが話し合いをしながら住民の理解を受けてつくる可能性があるとするならば、行政としては的確に住民の立場に立って指導をし、そして正確な意見を政府にも大学にも言うという姿勢で運営をしてほしいという意見を申し述べておきます。 81 ◯筒井正興委員 1つは最近よく言われますけれども、安全と安心。これ、安全と安心は全く違うんです。安全は数字の問題であって、安心は心の問題。だから、これをよくマスコミで一緒のように安全安心って言いますけれども、全く別の問題であって、要するに安全というのは基準値をクリアしてるかクリアしとらんか、それによって決めること。ところが、安心というのは心の問題とさっき言いましたけれども、要するに例えば自分の家に鍵を2つつけたって、これは安心できる人と、安心できん人といる。そういうふうな問題ですから、もう全く分けて考えんばいかんだろうと思うんですけれども、そういう中で私の非常に認識不足かもしれませんけれども、この陳情人の方々が要するにこのBSL-4施設をつくることには賛成と。だけど住宅密集地につくることは反対だと言われとるわけですね。私はそこんところが非常にわからんとですけれども、なぜあそこじゃなければいけなかったのかと。大学構内じゃなきゃいけなかったのかというのがわからんとですよ。ほかに土地があっただろうにと私も思ってます。だから、その基本的なことが私はわからんからお尋ねするんですけれども、そういうところを市長というのは考えた中で、そのどこに設置をするべきかというのは一番適切なところにつくるべきだっただろうと。今、深堀委員が言われたように人類のためにも必要ですし、国もそれを認めている。だから、どっかにつくってほしいということで長崎が手を上げたと。そしたら、もっと適切な場所があったんじゃないかと思うんですけれども、そこが私は非常に謎なんですけれども、それはどういうことなんでしょうか。 82 ◯大串市民健康部長 冒頭、私のほうから見解の中でも述べさせていただきましたが、まず坂本キャンパスには国内トップレベルの感染症研究を行ってる熱帯医学研究所があり、医学部や近隣の大学病院含め150名に及ぶ感染症研究者や専門医が在籍しているということなどで科学的基盤がまず整備されているということが1つございます。また、この場所に設置することで感染症研究や人材育成の成果を最大かつ迅速に上げることが期待できる一方、隣接する大学病院と連携することで感染患者が発生した場合の迅速な診断治療が可能となるということで、設置場所については長崎大学においても当然検討する中でこういった判断、あるいはインフラの面においても十分整備されているということで、坂本キャンパスが適地であると判断されたことについては、長崎市としても一定合理性があると考えたということでございます。 83 ◯筒井正興委員 合理性ですよね。合理性というのは金なんですよね。要するに長崎市内の中にも、これだけを考えれば適切ないろんな場所があると思うんですけれども、だから人類にとって必要、世の中に対して必要というんであれば、例えば地域の住民の方が必要性を感じながらも不安を感じとると、そういうことを市長はもっと感じとれば、やはりそういう場所自体、長崎大学、だって今は、長崎市内何時間もかかりますか。どっかに仮にするとしたって車で行けばすぐなんですよ。しかも、先ほど言われたようにヘリを飛ばせばすぐなんですよ。そういったところを考えたら、もっとこう適切な場所がなかったのかというふうに。そうすれば、何もこの反対も起こらないし、皆さんも必要性を認めとるわけですから、だからそういうところが私はちょっと非常に疑問に感じとるし。今、説明をされましたけれども、そんなのは幾らでもクリアできるんじゃないかなと思うんですけれどもね。何て言っていいかわからんけど、市長もそういうところ認識が甘いんじゃないかなと思うんですけれども、あなた方は市長から言われたとおりしか言われんでしょうし、あなた方の名誉のために言うときますけれども、先ほどの参考人は武田部長を非常に褒めよったですけれども、その当時は武田部長にこういうふうにということで、あなた方はあなた方でまた市長からこういうふうにと言われてそれを代弁しよるだけでしょうから、武田部長が非常によかったということは私はちょっと疑問に感じるんですけれども、いや、あなた方の名誉のために言うとるんですよ。だからもうちょっと、市長もそういったところを酌み取って、住民の気持ちを酌み取ってあげるべきだったんじゃないかなと私個人は思いますし。先ほども参考人にお尋ねしましたけれども、やはり当初は住民の方々の声が小さかった部分でそういうふうに決まったんじゃないかなという気持ちもしてるんですけれども、とにかく安全と安心は違うし、やはり住民の生命、財産を守っていくというのが長たる者の立場でしょうから、そういう意味においてはもうちょっと考える必要があるかなと今の時点では思いますんで、あなた方にその答弁は求めませんけれども、私の気持ちはそういう気持ちです。 84 ◯梅原和喜委員 先ほど参考人の方からの地域連絡協議会のあり方についてちょっと意見があったんですけれども、我々としては長崎大学側が地域の皆さんの声を寄り添って聞いていろんな意見を反映して、今後そのBSL-4設置に向けて検討を進めていくって私理解しとったんですけれども、先ほどの木須参考人の話の中で一方的な話ばっかりで自分たちの意見は全然通らないということであって、その点は理解はされてますか。 85 ◯高木地域保健課長 私も地域連絡協議会の委員として参加をさせていただいておりますけれども、確かに当初やはり説明する事項が非常に多かった、やはりBSL-4施設が何ぞやということから入りますので、かなり説明に時間を要して、意見交換といいますか質問に答える時間が少なかったというのは確かにあるかと思います。ただ、一定説明も委員の皆さんもすごく勉強していただいて、BSL-4施設だったり、病原体についてすごく熱心に勉強していただいて、その中でここ数回といったら、もう少し前からですけれども、本当に意見交換というのが本格的にできてお互いに理解を深めることができてる部分があると思いますし、それがまだまだ不十分というふうに、意見がなかなか聞き入れてもらってないという部分も大学のほうにも改めてそういうご意見があったということを伝えて、今後まだ地域連絡協議会ずっと続いてまいりますので、その中で意見に対して答えていったり、ご質問に対して答えていくということをしていただきたいと考えております。  以上です。 86 ◯梅原和喜委員 課長のほうから不十分な点があったという認識がございました。先ほど部長答弁の中で双方向のコミュニケーションを構築していくということがありましたので、これまで長い時間かけて地域連絡協議会が開催されたと思うんですけれども、先ほどの言葉、双方向のコミュニケーションを図っていくと、これが一番大事だと思いますので、しっかり時間をかけて住民の意見をしっかり酌み取っていただきたいと思います。 87 ◯武次良治委員 いろいろ意見も出尽くしたようで私がお尋ねしたいなというようなこともほとんど先にいわれてしまったというような状況なんですが、私自身こういった問題についてはやはり地域住民の理解を得る、これを最優先の課題とすべきだということは皆さん共通認識だということは間違いないと思っとるんです。ただ、今回の問題を了とするよということを言っとるわけじゃないんですが、その中でそしたらその理解のやり方はどうなのかということを考えたときには、やはり地域連絡協議会、これをせっかく設置しとるわけであって、このメンバー見てみますと連合自治会長であったりとか単位自治会の会長、それとまた学識者それと公募の委員。こういうようなことで公平に選出をされとるということは、やはり中立・公平な討議がなされる場であると理解をいたしております。また、そういう前提に立たないといろんなことが前に進まないということになろうかと思います。ただ、きょうは話を聞いとって気になったのは、その会議自体がその役をなしてないと、ほとんど否定されるような参考人からの意見もありました。また、先ほど梅原委員も言われよるように、意見が通らないというようなこともありました。ただ、そういった議案としてそういった場で提案されたこととかしたことについて、ほかの委員の方々の反応はどうだったのかなと。もしそこで賛同等があるならば、当然それは1つの議題として協議事項にのっていくということが妥当だと思うんですよ。その辺についての状況はどうだったのかまず教えていただきたいというのが1つ。  それともう1つ、もうたらたら言ってもしようがありませんので、1点だけ確認したいんですが、きょうまた参考人の意見の中で、住民自身に決定をさせていただきたいというような発言もあったかと思います。そのときにその住民というのはどこまでのエリアを指して捉えているのかということは私疑問に思うんですね。そこできょうの場でも地域住民とか地域とかいう言葉が盛んに飛び交っています。このときにいう地域というのはどこまでのエリアを捉えて話をされているのか、そういうことについてきょうの陳情人の皆さん、それと市、それで大学、こういう方々で共通認識を持っているのか、長崎市民42万人ということを地域ということを指して言ってるのか、あるいはキャンパスの周りだけを取り囲む地域といっとるのか。その辺についての、やはりある程度の一定の共通認識を持ってないと、漠然とした概念だけで地域住民と言ってもなかなか話がかみ合わない部分があると思うんです。その辺についての考え方というものの見解を示していただければというように思います。 88 ◯高木地域保健課長 まず、地域連絡協議会の進め方につきましては、いろいろなご意見が出る中で委員同士でも討議をされることもございますので、出された議題について、これはこの場所では話すとか話さないとかいうことも含めて、会議の進め方についても意見がちょっとかみ合わないところがあったりとかいろいろな状況がございましたけれども、その際には当初予定している説明に、会議を3時間、2時間半とか長い時間をかけて毎回やってるんですけれども、その中で前半部分が説明、後半が意見交換という部分でもっと意見を言う時間が長くほしいとか、そういうものがある中でやり方も少しずつ変えながらやってきてる部分がございますし、説明が不十分でもう1回これをやりたいというようなご意見も当然いただいておりますので、そこは大学のほうもまだ説明っていいますか、意見交換途中の段階でございまして、意見、ご質問がどんどんふえていく中で、少し先送りになって、なかなかご提案をいただいているものにたどり着いていないというのも確かにあるのではないかなと考えております。  あと、地域につきましては、当然一番近くに住まれてる方、ご心配の声大きいのでそこを中心にまず大学のほうも説明等を重点的に行っているところで、私たちのほうも市としましても、まずはやはりご心配の声が大きい地元住民の方の説明をまずということでしたけれども、だんだん内容が固まってきて説明できるものも整ってくる中で、離れた場所にお住まいの方でもご心配をされてる方もいらっしゃいますので、広く市民の方にもこういうものをつくるんだって、こういうふうにやっていくんだっていう説明をしていくようにということは求めているところでございます。 89 ◯武次良治委員 大体わかりました。要望ということになるんですが、やはり地域連絡協議会、この場では先ほどから双方向という話が出てますけれども、ある程度やはり自由闊達にそれぞれの立場が意見を出し合うという中で収れんされていくような形をとっていただきたいというように思います。また、あわせて私南部のほうに住んでますけれども、ほとんどこのエボラ関係に関しては新聞情報以外では知り得ないというのが現状だと思うんですよ。そういった意味では、まだ市全域において認識不足というのは否めないと思います。ですからそういうような部分についても、なぜ必要なのか、あるいはまた、どういうようなリスクがあるのか、そういったことも両面から正確な情報提供をしていくこのことにはしっかりと対応していただきたいと。特に大学は当事者ですから、となってくればやはり長崎市は中立的な立場にあるわけですよね。行政的な政治的な判断もあるでしょう。また、市民という目線もあるでしょう。そういう中で中立的な立場でそういった情報提供をやっていくという中で最終的な長崎市としての判断をしていく。そういうようなやはりスキームをしっかりつくっていただきたいというように、これは要望としておきまして私の意見といたします。  以上です。 90 ◯向山宗子委員 ほとんど、ほかの委員の皆様、議論が尽くされてかぶっているところがございますので、1点だけちょっと気になったことだけお尋ねをさせていただきたいと思います。  要するに長崎は国際観光都市です。大量に外国の方もお越しになっていらっしゃるので、いつ病原体が、もうこれもワールドワイドでもうグローバルになってますから、いつ入ってくるかわからない。そういうときに、要するに研究施設だけではなくて治療をする施設、患者が出たっていうときに受け入れる病院って各地にあると思いますが、要するに結核の施設でもその治療をする施設の中の空気が外に漏れないような、今度のみなとメディカルセンターでもそういう対策をした部屋をつくったと思います。長崎大学にももちろんあると思います。そういう研究所を坂本キャンパスにつくらなければいけない、その効果、その研究所と治療をする施設が離れていてはだめなのかどうなのかというような具体的なそういうレクチャーというか、そういうものを受けられていますか。おわかりになる範囲でいいので。 91 ◯高木地域保健課長 長崎市内で感染症が発生した場合にはもう現在も長崎大学とみなとメディカルセンターのほうで受け入れをするようになっておりまして、現在、いろいろマダニに感染するような感染症等も起こっておりますけれども、ほとんど長崎大学のほうで対応をしていただいておりまして、熱帯医学研究所が横にあるということで、そこで連携ができる部分はしていただきながらやっていただいておりますので、万が一、海外から感染症が持ち込まれたような場合には、近くにあることで検査等も早くできたりとか、今でしたら武蔵村山市まで国立感染症研究所まで持っていかなければならないようなものが今度BSL-4施設とかが建てられた場合にはそこの時間的な短縮であったりとかいうようなことが可能に、そこは国がどういうふうな役割を課すかというので変わってくる部分はございますけれども、施設の能力としてはそういう対応というのが可能になるものと考えております。 92 ◯向山宗子委員 専門的なことなので、本当に私たち一般市民にはわかりにくいことってたくさんあると思います。ただ、さっきも言ったようにちょっとした時間のずれで時間がかかったから救える命が救えなかったりすることもひょっとしたらあるかもしれない、そこら辺も含めてもっとこうわかりやすい説明を求めてらっしゃるということで先ほどからもおっしゃっておりましたけれども、そういう例えば世界最高水準の施設が今、全世界に、日本に比べるものがありませんからね、海外の事例でそういう空気から漏れたりしたことがあったのかどうなのかも含めて説明なされていると思いますが、よりわかりやすく住民の方にご説明をしていただくことを、これは要望といたします。 93 ◯馬場尚之委員長 ほかにありませんか。  それでは、質疑を終結いたします。  陳情第8号の取りまとめにつきましては、本日の審査を踏まえまして、正副委員長において案文を作成し、後ほど委員会にお示ししてご協議いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。     〔「異議なし」と言う者あり〕 94 ◯馬場尚之委員長 ご異議がございませんので、そのように取り扱わせていただきます。  理事者交代のため暫時休憩いたします。           =休憩 午後0時3分=           =再開 午後1時0分= 95 ◯馬場尚之委員長 委員会を再開いたします。  陳情第7号、第10号の陳情人から追加資料の提出があっております。この2部が陳情第7号の陳情人から、この3部が陳情第10号の追加ということでお手元に配らせていただいております。よろしくお願いします。  委員の皆様へお知らせをいたします。傍聴者が定員である7名を超えております。委員長といたしまして傍聴席をふやして対応することといたしましたので、委員の皆様のご了承をお願いいたします。  陳情第6号「養生所・長崎医学校等遺跡の保全と活用に関する陳情について」、陳情第7号「養生所・医学所・分析窮理所遺跡の完全保存を求める陳情について」、陳情第10号「養生所/(長崎)医学校等遺跡の保存・保護・整備・公開に関する陳情Vについて」を一括議題といたします。  各陳情の陳情人から趣旨説明を求めるため、それぞれ参考人としてご出席をいただいております。それぞれの陳情人から1団体10分までとし、3団体続けて趣旨説明を行っていただくよう進めさせていただき、質疑は3団体に対しまとめて行いたいと思います。なお、陳情第7号については、通訳を必要とする方が参考人となりますので、通訳も同席することとなりますので、あらかじめご了承をお願いいたします。  それでは、参考人の入室のため、暫時休憩をいたします。           =休憩 午後1時2分=           =再開 午後1時3分= 96 ◯馬場尚之委員長 委員会を再開いたします。  委員会を代表いたしまして、一言ごあいさつ申し上げます。参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ、本委員会に出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本日の審査の進め方ですが、まず初めに、参考人の方から趣旨説明を受け、次に参考人の方に対しまして、質疑を行います。参考人の方は委員長の許可を得て、マイクを使って発言をお願いいたします。また、委員に対しては質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。  それではまず陳情第6号「養生所・長崎医学校等遺跡の保全と活用に関する陳情について」の参考人の皆さん、自己紹介をお願いいたします。 97 ◯鮫島参考人 長崎の自然と文化を守る会の会長の鮫島です。 98 ◯吉田参考人 長崎の自然と文化を守る会世話人の吉田省三と申します。 99 ◯渕上参考人 同じく事務局を担当しております、渕上です。よろしくお願いします。 100 ◯馬場尚之委員長 それでは、陳情の趣旨説明を約10分程度でよろしくお願いをいたします。 101 ◯鮫島参考人 それでは趣旨を説明させていただきます。  まず第1点は、養生所長崎医学校等遺跡というのは、これは1級の遺跡だとそういう歴史的な価値にふさわしい扱いをすべきだと。この点での認識でいろいろ長崎市にも質問いたしました。その回答は養生所これは市の文化財に指定をするのでそれでいいのだという発言でございました。これに対してその一部だけを明らかにするんではなくて、ここでは養生所に始まり分析究理所、その後のさまざまな医学校そして小島病院に至るまでの間、ここが日本の医学しかも西洋医学の体系的な教育の場であり、ここで育った人たちが日本の医学をその後発展させる礎になったと、そういった意味で非常に重要な場所ですので、この意義は単に長崎市の文化財であるかどうかというんじゃなくて、この敷地全体を通してこういう活動が連綿と続けられたとそのことに対する認識から言えば、全体をまず遺跡としてどのようなものであるのかということをきっちり調べた上で、しかるべき評価をすべきではないかと思っております。そういった意味では、ここのところで海軍伝習というのが始まりました。1857年から始まっておりますけれども、この中で1つは近代の産業にかかわる海軍をつくるということ、船をつくるという意味で産業遺産につながって、これは世界遺産になっております。同時に行われたのが医学を伝習するということで、これが日本の、特に日本だけに限らずアジアにおいて当時ヨーロッパで最先端の医学教育、それを基礎教育から医学教育そして臨床にまで至る体系的な教育が行われてここに移転されたわけです。そういった意味で、この価値をもう少しきっちり認識しないといけない。そういった意味で養生所だけを考えるとその建物の部分というのはごく限られてるんですけれども、こういう全体的な流れ、医学校に至って、その後展開されたもの全体を考えますと、周囲の石垣等も含めて医学校時代のものが残っているのに既に現在周りのところはショベルカーでがりがりと削られていると、そういうふうな実態もあります。こういった意味で全体像を明らかにする、専門家の英知を結集してきちっと明らかにした上でどのように評価をするのかということは大事だと思っております。  2番目に、この場所でなければならないのか、小学校の新築がここでないといけないのか、この点で大きな問題があります。  すぐ隣に仁田小学校があります。どうして仁田小学校にしなかったのかということが疑問であります。それは何かというと、小学校が学校としての機能を果たしていくという意味で6メートル以上の道路に接しているということは基本です。そういう意味で仁田小学校はその条件があるわけです。佐古小学校はありません。ないためにそこまでの取りつけ道路をつくらないと文部科学省の規準に合わないわけです。そういったことで、この間質問を出しました。市の回答は立ち退きを含めて権利者の了解を得ていきたい。しかしこれは学校建設の前提です。前提がどのあたりでめどがつくのかということを質問いたしました。これに対して学校ができ上がってからでしょうという回答でありました。つまり了解が得られてないんです。そういう学校建設の前提がしっかりしていない段階で、ここになぜ建設するのか。既に条件を満たしている仁田小学校を活用する、それについて若干の問題があればその問題を解決するという方向でやらないのはなぜなのかということだと思います。その点で、教育委員会等含めて都市経営会議の判断が誤っていたんだと思います。  それは、昭和8年に長崎県がここを文化財として申請をしております。戦争で中断しております。そのままになっているんです。そういった意味では大変子どもの数が多かった時代にここを文化財としていろんな形で活用することがなかなか、かなわなかったんですけれども、こういう統合を機会に本来なら、その当時の新聞記事では実測調査をやり、さまざまな図面も添付し写真もそろえて申請したというふうに書かれております。全ての資料が明らかにあるわけですから、それをもとに考えるんならば、どちらにするのかということを住民に聞くということは間違っているわけです。本来そういう申請をしていて中断しているのであれば、そういう資料ももう一度きちっと掘り起こした上で、ここは遺跡としてどのような状態になっているのかということを明らかにしないといけないので、ここに建設するということはさまざまな困難が伴う。子どもたちのために早く新しい学校を準備することは難しいということで本来ならばすぐ隣にある学校、敷地があるわけですから、こちらのほうに仁田小学校の跡地に建てるということが容易に考えられたわけです。そういった意味でこれは長崎市の失政だと。住民に対してまず頭を下げてやり直していくのが順番ではないかと思います。  3番目に、これほど大きな、言ってみれば当時の江戸幕府とそれからオランダ政府とが一緒になって医師を派遣し日本でこういうことをやった国家プロジェクトです。当時の国家プロジェクトであり産業遺産が世界遺産になったようにこれは医学遺産としてそれの片方、両輪があるとすればもう1本の車輪になるというそういう重要な価値があるということですから、それを長崎市が壊す、しかもライデン市と姉妹都市提携を結んだその年に壊すということは一体何なのか。そういった意味で、これを活用してどのような形で市民にあるいは国民に世界に向かって活用していくのか、見せるのかということはきちっとした学術的な調査をした上で展開すべきだと。そういった意味で陳情しておりますのは、まず全体の遺跡の状態についてきちっとした調査をする。市役所を建てる今、公会堂の跡でも現在発掘調査をしております。きちっと調査した上でやるわけです。ここは工事をしながらやりますという、そういう回答をしてます。あり得ないことです。きちっとしたアセスメントをして、その上でどのようなことが可能なのかということは当然考えるわけですけれども、出だしから間違っているということで、我々はともかくこの小学校跡地に校舎を建設するというこの予算を議会のほうでとめていただきたい。きちっと原点に戻ってやり直してほしいということを陳情いたします。ありがとうございました。 102 ◯馬場尚之委員長 それでは続いて、陳情第7号「養生所・医学所・分析窮理所遺跡の完全保存を求める陳情について」の参考人の皆さんの自己紹介をお願いいたします。 103 ◯高橋参考人 養生所・医学所・分析窮理所遺跡の保存を求める佐古・仁田地区有志の会の高橋でございます。 104 ◯永石参考人 同じく永石でございます。 105 ◯ボイケルス参考人 長崎大学のボイケルスです。 106 ◯馬場尚之委員長 それでは、陳情の趣旨説明を10分程度でよろしくお願いいたします。 107 ◯高橋参考人 私は元佐古小学校育友会の会長をしておりました。さらに大浦中学校PTA会長並びに大浦中学校区青少年育成協議会の会長をしてまいりました。私は長年、子どもたちを愛し、健全な育成を願って活動してきました。佐古小学校は校歌にもありましたように医学部ゆかりの地であり、それを誇りとしてきました。仁田小学校、佐古小学校の統合という話し合いの中で佐古小学校が取り壊されるということを聞き、寂しく思っていました。しかし、佐古小学校の跡地に小島養生所の遺構が発掘されて、これは日本が近代化したときの宝物だという思いがいたしました。これを新しい学校をつくるということで破壊するというのは非常に残念なことであり、日本の文化の発祥の地をなくすということにつながるんじゃないかと、そういう強い思いがありまして、こういう陳情をするようになりました。  以上です。 108 ◯永石参考人 補足です。仁田佐古小学校の統廃合に伴い、旧佐古小校舎が解体され、跡地に西洋医学発祥の地である小島養生所等の遺跡が発見されましたことを知ったときに、本日私のお隣に同席しておられるボイケルス教授のお話や地元での学習会等に参加をして、知れば知るだけこの機会に完全保存しなければならないと強く思っています。また、これほど重要な遺跡が存在していたにもかかわらず、これまでの長崎市や教育委員会の報告の中に遺跡の存在や重要性などの説明はなく知る由もありませんでした。改めまして長崎市議会の皆様におかれましては、現在進められている新校舎建設予算を一旦保留していただき、遺跡の完全保存を心よりお願いいたしたいと思っております。  以上です。 109 ◯ボイケルス参考人(相川忠臣氏通訳) 私は、ライデン大学医学部医史学教授として21年間勤め、退官後10年間、ライデン大学図書館のスカリハー研究所教授として勤め、昨年より長崎大学多文化社会学部のオランダ特別コースの教授として勤めています。日蘭医学交流史の研究を行っています。  文化史から見た養生所と医学校、幕末時代、医学と自然科学の分野で3つの重要な進展がありました。1857年、厳格な形で自然科学に基づいた日本最初の西洋式の医学校、医学伝習所が開校され、社会のどの階級にも門戸を開いたものでありました。1861年、日本初の西洋式病院、養生所が開院し、広く一般市民を対象とし、教育病院として使用されました。侍、町人や西洋人、日本人の別なく治療がなされました。1865年、医学生だけでなく、薬学、工学、軍事科学や地質学を学ぶ学生のための化学と物理学を学ぶ学校、分析究理所が開校されました。  これら3つの教育機関、養生所、医学校と分析究理所は日本における西洋医学と自然科学の導入に向けた最初の第一歩でありながら、決定的な進展をもたらしました。これは優れたオランダ人の教師によるものであります。近代化の進行の例としてはこういったことは特異的でありまして、かなりおくれて大阪、京都、江戸へと波及していきました。養生所はアジアで最初のいわゆる医学校附属の教育病院でありまして、オランダの陸軍医療等軍団のガイドラインに従って病院建築が設計されております。  それゆえ、養生所、医学所、分析究理所の遺跡は医科学、医学教育、公衆衛生、薬学と自然科学における完全に新しい進展という日本の文化史上重大な出来事を明示するものであります。この点で鹿児島の集成館、この反射炉跡は明治日本の産業革命遺産の1つであります。この遺跡に匹敵するものであります。この集成館は薩英戦争で建物が消失しましたが、写真のとおり礎石はよく残されておりまして、世界遺産に認定をされました。同様にこの養生所の遺跡も世界遺産になるべきものではないかということであります。  つきまして、附属資料としてスライドの形で最初の5枚、これは私が5月31日に有志の会の方々に参加するようになったきっかけとなったスライドからまとめた形で5枚に示してございます。同じような趣旨を述べておりますので、そのスライドをご参照ください。 110 ◯馬場尚之委員長 それでは次に、陳情第10号「養生所/(長崎)医学校等遺跡の保存・保護・整備・公開に関する陳情Vについて」の参考人の方の自己紹介をお願いします。 111 ◯池知参考人 池知と申します。きょうは5回目の陳情ということで、呼んでいただいて大変ありがとうございます。  最近、養生所の遺構もいろいろ新しいその発見が相次いでおります。私のほうも今回は少し新しい提案をさせていただきました。  まず、遺跡全体の広さ、大きさなんですが、これは畑であるとかそういうところ、どうもこれ医学校、病院のために使っているなと、要するに菜園それから果樹園かもしれない。あるいは体操場ではないかなといったようなことで周辺の土地を大変きちんと活用しているように思われると。それから大徳寺周辺はオランダ人にスクールガーデンと呼ばれて当時親しまれているということから、これらの地区を一体に考えて養生所それから医学校の遺跡というふうに捉えていくと。これ全体をちょっとわかりにくいかもしれませんが、周知の埋蔵文化財包蔵地ということで、いわゆる一般的に遺跡として捉えていきたいと。それから真ん中の中核になる今の佐古小学校の敷地。これ全体が幕末から明治にかけての遺跡地でございます。それから今、工事も始まっておりますが、外周道路、これは当時、畑の中で医学校ができていくにつれて、ひょっとしたら医学校の敷地内の校内道路であったかもしれません。そういったようなものが整備されていくということは写真にはっきり写っております。ですから、これ一帯を中核とした遺跡。それから、つい今月も新聞発表されました養生所の病院のところの基礎、分析究理所の基礎、また同じようなものが出たかなと皆さん思っておられるかもしれませんが、やや意義が違います。今まで出てたのは、ご存じのように砂利の上に鉄平石を敷くというものでございましたが、どうも南棟が出ないということで、扇浦学芸員のほうから地山であるので、もう基礎を細かい基礎をつくらずに砂れきの基礎をつくらずにそのまま鉄平石を敷いたのではないかという見解を当時いただきました。遺跡の構造としてそこは抜けているということになりますので、非常に残念だなと思っておりましたら、今回の分析究理所の基礎の部分、これがどうも地山にずらりと鉄平石を並べているようだとなりますと、角々それから丁字型各コーナーの部分、構造が100%それで出そろったということになりますので、構造計算もやろうと思えばできる、当時の江戸時代の全く最初の分析究理所それから養生所、病院の基礎の実態が100%完全に明らかになったと。意義からいうと完存でありますと。もちろん図面上は欠けております。しかし、これは遺跡として残存はよくないよということも言われておりますが、これ意義をとって創造的な構造物と、構造計算さえできるというところをとって重要文化財とすれば、残存よりも意義としての価値が重視されるということで、私は今回これを重要文化財にしたいと、あるいはしていただきたいということを提案いたしました。もちろん、全体に今、皆さんおっしゃったオランダという国とのおつき合い。日本人に影にひなたにまた空気のように大きな影響を与えていると私は思います。それは、その日本人とオランダ人の考え方がよく似ている部分もきっとあるのではないかなと。
     それからもう1つは、オランダは先進国であるということです。中世を通じて技術的に世界のトップを走ってきた。それからちょうど海軍伝習が始まるちょっと前、1848年に世界で2番目に開明的だと言われているオランダの2回目の憲法が制定されております。要するにオランダは当時世界の俺たちはトップを走っている、世界の次の時代を開きつつあるんだよというプライドが多分あったと思います。  日本に海軍伝習そして医学伝習、製鉄所をもたらしてくれたときに全て体系的に全体図を示すと、近代西洋医学それから蒸気を使った近代工場、建設から運営それから修理に至るまで、全部基本から一から順々に教えてくれる。これで近代日本の技術というもの、西洋近代の技術、日本人が初めて、それまではちょこちょこ入ってくる本を自分で勉強してるという程度で全貌がわからない。ここで全貌を示してくれた。それを意識的にポンぺもやっている。国立医学校が必要だ。5年間の教程が必要なんだということを言って、幕府にまでかけ合ってみずから長崎奉行を巻き込んで、松本良順はもちろんです。そういうふうにしてでき上がったのがこの養生所であります。ですから、日本人が頼んでつくったものではありません。オランダ人の皆さんがそういったような私たちの自分たちのプライドにかけて行った。完全な仕事をしてくれた。これが日本人の次の自立的に発展の足がかりになったということですから、まさに日本によいことしかない。フランスもイギリスもどちらかというと、皆さん大変頑張ってくれるんですが、やはり頼まれてやったという側面が強い。これは頼まれてもいるんですが、これが必要なんだよと言ってやってくれた。これは日本にとって大きな力になったと思います。ですから、これは絶対に全体を残していただきたい。  遺跡というのを、現在のこの遺跡は江戸時代のもの、それから明治時代にかけて発展していった姿、これが100%残っております。外周の形態そういう境界線といいますか範囲、これは100%完存です。もちろん、その削られて地下にもぐっている部分もあると思います。あるいはこういうふうに、戦後にこうしましたよ、考証もあります。それらも含めて100点をとっております。ですから今、長崎市の市の史跡指定を拡大すると。先ほど申しました、これは重要な、なりは小さいけれども、とてつもなく大きな意義のある遺構が確認されております。ですから、もちろん拡大されるわけですが、拡大されない部分、これがちょうど明治時代の部分に当たっております。現在、世界遺産でも歴史の1点をとる、これをとるということではなかなか評価されません。歴史というのは変化して進歩していくというところに本質があるわけですから、この遺跡は江戸期から明治期にかけて周辺の土地を買い足して、土地の造成をして整備していった発展の軌跡、これが100%残っているということです。もちろん、遺跡ですからこれは残欠あるいは痕跡といわれます。全ては全部100%の状態で残っているものは遺跡ではまずないと思います。  ですから、そういうものが散在していることをもって全ての面積に散在している。もちろん医学校の正門、これは明治4年ころから整備されたものですが、これも当時のまま残っております。上下2段に分かれている。2段目は佐古尋常高等小学校のときに大正のころから平面を埋め立ててというか、盛り土していった。その痕跡が徐々に盛り上げられた痕跡が残っています。ですから、ここで1つ申し上げたいのは、江戸期の代表選手は今申し上げた基礎であると。それから明治期の代表選手は皆さん現場に行かれればわかりますが、今まさに道路工事で破壊されるかもしれないと、私は守られると信じていますが、破壊されそうな勢いになっていると。これが明治時代の代表選手であります。もちろん、学校の正門ですから人間でいえば顔に当たりますね。これが東西南北の対角線に両方踏ん張って残っているということで遺跡の全体像を形づくっているというふうに私は考えます。ですから、小学校のことについても書かせていただきました。これは鮫島さんからもお話があったように、アセスメントがやはり不足していたと。次から次にいろんな問題が出てくると。遺跡ももちろん開発にとってみたらその1つでしょう。それから地盤が弱いと。1億5,000万円余計にかかる、くい打ちをしなけりゃいけないと。それから土壌汚染の問題も出てきました。しかし、それから袋小路ですから、これはもし万が一大きな人数を集めて災害があれば、救助活動は満足な活動はできません。これは道を広げても進入路が1つであって、袋小路であるということはもう地形上決定的であります。ですからこういったような問題がいろいろ出てきた。ところがこれに対して、じゃ、仁田と佐古の小学校で地盤の状況はどう違うのと。仁田でつくったらもっと楽に安くできるんじゃないのといったような検証がなされておりません。土壌汚染もしかりです。9月に実証、土壌汚染の調査をするといってまだなされておりません。なされていないまま、どういったような方向が好ましいのかきちんと皆さんで検証せずに、次から次に現状を進めていく。これは私、長崎あるいは市民として考えて果たしていかがなものかと、もっといろいろ検討する余地があるのではないかと、そういったようなところをきちんとやっていただいて、したがってまず遺跡としては国の史跡、これ皆さん国の史跡にしたくない、嫌だとおっしゃる方は多分いらっしゃらないと思うんです。国の史跡、すばらしいじゃないかということだと思います。ですから、まず国の史跡にするためには所有者の同意が必要でございます。所有者は長崎市です。ですから、まず国の史跡に同意します、いいですねということをぜひ言っていただきたいと。それがまず第一番目のお願い、陳情でございます。それから、先ほど申しましたような内容でいろんな保護の措置を含めて、あるいはそういう価値づけということもございましょう。やっていただければいいと。まず、皆さんが同意をしていただくということで私たちは次への第1歩、ステップを踏み出すことができます。ぜひこれをお願いしたいと思います。  それから学校のほうについてはそういったようなアセスメント、実証して、きちんと比較してもう一遍考え直していただきたいと、その意味でどんどん何か決まっているからということで新しい状況が出ているにもかかわらず、そのまま進んでしまうという状況はやめていただいて、即座にやめて、まずは実証の検査のほうに全力を、お金も労力も全てつぎ込むと。そして可及的速やかに実態を把握して実態に即した組み直しをやっていくということが、お金も労力も一番無駄にならないと。長崎市民も納得してくれるはずだと考えておりますので、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。ちょっと言い足りないところもあるかもしれませんが、きょうも追加資料を持ってまいりましたので、お手数ですがもしお目通しいただければありがたいと思います。  以上です。ありがとうございました。 112 ◯馬場尚之委員長 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。 113 ◯大石史生委員 参考人の皆さん本当にきょうはありがとうございます。まずちょっと1点お聞きしたいと思いますが、旧佐古小学校に新校舎の建設が進められている今の時期に、旧佐古小学校跡地の遺跡の完全保存を求めているのかというこういった疑問の声を持った市民の皆さんもおられると思います。この件について陳情者の皆さんの考えをちょっとお聞かせいただければなと思います。 114 ◯永石参考人 繰り返しになりますけれども、私たちは旧仁田小学校、佐古小学校の統廃合に伴い旧佐古小学校は解体されてこれほど重要な遺跡があるということを気づかせていただきました。その上で、地元のいろんな勉強をさせていただく中にこれは今踏みとどまって将来の子どもたちのためにも残さなければならないという強い気持ちになりました。そこで市民の方々にそういう疑問にならないようにするためにはいろんな提案も持っておりますし、改めましてこの遺跡が出島に匹敵するほどといわれる遺跡である以上、地元の者として完全保存をして文化の中心地として未来永劫に残していきたいという思いでおります。どうぞよろしくお願いします。  以上です。 115 ◯池知参考人 すみません、私のほうから少し仕組みということについてお話ししたいと思います。実はこれ発掘調査はここの学校をここに決めると、この用地に決めたというところをもってして、調査願いが出されております。もちろん決めてから発掘調査して遺跡が順調に守れるということはないでしょう。そこで文化庁は10年、20年ほど前から庁内に委員会をつくって、あるいは文化庁長官のそういう通達を出しまして、特に公共事業、これについては事前に計画を把握して初期段階で順番にまずは歩いて回る。それから発掘調査、試掘調査、それから進行に応じて発掘調査、そういったものをして遺跡の実態を把握しながら公共事業との調整をやってくださいと。そして重要遺跡については現状保存を目指すという形が原則として提示されております。ですから、それぞれのステージにおいて特にこの学校の、今回の学校については特に仁田と佐古と当初どちらか好きなほうに決めてよろしいという形で現地との調整も進んでおります。ですから、その段階できちんと既に10年くらい前から少なくとも平成21年にはそういったような文化庁の方針が皆さんに周知されております。ですから長崎県はそういったような協議を定期的に持っていると聞いています。ところが長崎市はそういったような協議がどうも行われているという回答が返ってきません。要するに、定期的に会議を開いて情報収集をして体系的に進めて文化財を守ってくれということを言っているわけです。それが実行されていません。そういったところは不首尾であるということです。ですから、なぜこの時期にと言われたら、なぜ最初からそういうことをちゃんとやってくれないのかということを逆に質問をいたします。ここは質問の場ではないのでね。そういったような意見を見解を持っているということをご紹介いたしたいと思います。 116 ◯大石史生委員 簡単に言えば、調査願いが今出されてるんだけど、それは順序が逆だと。文化庁の方針に反しているということだと思います。それから、旧佐古小学校の跡地から遺跡が見つかったため、新設校の場所をほかに変更する場合、この対案は一定仁田であるというふうにさっきお話しいただいたと思うんですけれども、佐古よりも仁田がいいというか、優位性というかどっちがいいのかって、こっちなんだよっていう、そういう確信的なところっていうか、そこがあれば教えていただきたいと思います。 117 ◯鮫島参考人 お答えします。1つは遺跡の上に建設するということはどういうことなのかということを考えていただきたいと思います。あっちこっちにそこにくいを打ってはいけないところ、地中ばりを通してはいけないところがたくさん出てまいります。ということは何かというと、構造的に非常にいびつな特別な枠組みをつくらないといけません。これは大変お金がかかります。そうしても遺跡を一部破壊せざるを得ないってことが起こります。そういうふうにして建設したとしても、サントドミンゴ教会のところにありますように、観光施設としてそこにたくさんの不特定多数が来るということと、斉一な環境で学ぶということがそれはそこにしかもうやむを得ないという場合にはあり得るかもしれません。しかしここの場合は、ほんの隣に当たるところに仁田小学校があるわけです。そうすると一番最初に申し上げましたように、きちっとした発掘をしてどのレベルの、あるいはどのような文化財なのか遺跡なのかということを明らかにするということを腰を落ち着けてやろうと考えれば、これは佐古では仁田だということはどちらかにということであればあるわけですね。  2つ目は、先ほども申し上げましたように、文部科学省は子どもたちにとって通学上問題が起こらない、あるいは環境上問題が起こらない、いざというときの避難等々で6メートル以上の道路に面する、そういう校地をもって小学校を建設しなさいというこういう基準を設けています。これに適合しているのは今のところ佐古小学校ではないんですね。仁田小学校のほうなんです。そうすると、教育委員会も長崎市の都市経営会議ですか、最高意思決定機関、ここはいろんな議論があるけれども、佐古がよかろう、仁田のほうが処分しやすいというようなことが一部出ております。会議の中でもね。これは何を意味してるのか。つまり跡地を処分しやすいということがその判断の要素に働いてるんですけれども、これは子どもの教育を考えて学校の建設基準から考えれば、仁田小学校のほうを、もし校地に成形ではなくて不成形なので少し整えたりそういうことがあれば、そちらのほうを努力して、新しく建設するのにふさわしいように整えるというのがより条件が優位なんです。建設費もあとの理由も佐古小学校に建てるほうが不利になってるわけです。だからどうして先ほどの遺跡の調査もやらずにいうこともありますけれども、AかBかというこの議論の中でも単純にいえば、仁田小学校のほうを選んでそこの不具合というのを直しながら建設しようという決断をするのが非常に順当なんです。だからそういう点でいうと、教育委員会と都市経営会議というのは、市民に対してミスリードをしてるんです。だから今からでもきちっと仕切り直したほうが後々、憂いを残さない。そういう意味では、たまたま非常に近い場所にありますので、そういう仁田小学校というものを1つの代替用地として考えていいんじゃないかと思います。 118 ◯永石参考人 私も難しいことは言えないんですが、今どうして仁田小かと。仁田小のメリットはということだったので、私も50年前に仁田小学校に入学して約半世紀たっております。その者として仁田小のメリットをこの統廃合協議会が開催されてる最中に教育委員会にも報告させていただきました。その旨は、仁田小のメリットは分散型でございます。教育委員会の方からは分散しているから、教育施設が分散してるから佐古小になったみたいな話があったんですけれども、私たちが考えるに、今、旧仁田小は体育館と運動場に道路をまたがった橋が2本かかっております。これを私は夢のかけ橋とかいう形で本当に長崎にしかない子どもたちが喜ぶような橋につくりかえてしまえば、何の問題にもならないと思っています。逆に私たちも、私にとっても50年私が見守っていく中にもそんなに分散型がデメリットとなるような事故等も記憶してませんし、他校に比べて旧仁田小の児童たちがそんな不具合を感じたっていう印象もございません。十分、仁田小学校跡地に建て替えることは可能だし、現在も遺跡の発掘により佐古小の新校舎建設はおくれております。逆に、教育施設と文化施設を共存させていくように進めていくよりも小島養生所跡等の遺跡を完全に保存しながら現在の仁田佐古小学校に新校舎を建て替えたほうが子どもたちの負担も軽くなるのではないかと思っております。  以上です。 119 ◯鮫島参考人 先ほども言いましたけれども、佐古小学校に建て替えるということでやってますけれども、取りつけ道路を今6メートル以上に広げるというんで買収の交渉をやってるんですけれども大変難しいという。そうすると、例え佐古小学校のところに建てたとしても、そこへの取りつけ道路は完成しないまま終わってしまうということはあり得るわけです。そういうことを許していいのかという。本来ならその道路ができて初めて佐古小学校に建て替えることが可能なのに、なぜ先に建設を急ぐのか。買収のめどが立ったというならいいですけれども、全く今のところ立っていないと。そういう中でもなぜ進めるのかというのが、ここの多分参考人全体の疑問だと思います。 120 ◯池知参考人 2つちょっと今、考えておりました。1つは、これ今、長崎市は29校閉鎖して全体のバランスをもう1回つくり直すという大変な決断をされてやっておられるわけですが、そうすると1校当たりの面積は当然ふえてきます。そうなってきますとご家庭の負担、それから小学生の学校生活の負担、いろいろ負担がふえてくるのは普通に考えたらわかります。ですから、学校はやはり皆さんが便利アクセスしやすいところに…… 121 ◯馬場尚之委員長 すみません、池知参考人、質問したことに関連してのみ回答いただかないと、中身が違いますので。  暫時休憩します。           =休憩 午後1時52分=           =再開 午後1時53分= 122 ◯馬場尚之委員長 委員会を再開いたします。 123 ◯永石参考人 先ほど1つ言い忘れました。すみません。私たちが通っている約50年前のことになるんですが、1クラス四十数名、これが6クラス、1学年二百五、六十名掛け約1,500人くらいの児童生徒が学んでいた学校です。現在は、恐らく6学年で仁田佐古小学校の児童数は280名程度だと思います。いわゆるもう5分の1程度に子どもたちが少なくなっております。その点から考えても、現在の仁田佐古小学校跡地に十分建て替えられるのではないかと思っております。  以上です。 124 ◯大石史生委員 質問、最後にします。今、長崎市は県の学芸文化課との協議において国の登録文化財は指定文化財を補完する制度であって、規制についても指定文化財に比べて緩やかであるというこういう見解を示してます。そのため文化財として将来にわたって保護していくに当たり、保護措置として優位である指定文化財を目指すことにしたいと回答してると思いますが、このあたりの説明について、陳情者の方の意見があればお聞かせいただきたいと思います。 125 ◯鮫島参考人 市の文化財指定のほうがきめ細かに対応できるので、県とか国の指定をもらわなくてもそれを補完する程度のものだという、こういう見解が市の見解なんですけれども、先ほどから参考人がるる述べておりますように、これは世界的、国家的レベル、国のレベルでの史跡として非常に重要なものでありますから、全体を国の史跡指定を受けるということは対外的な発信をする上で重要だと思うんです。だから、きめ細かに見ていただくのはいいんですけれども、国の指定を受けないという理由にはならない。あるいは、国の指定を受けるために条件を整えていくということをやらないといけないんですけれども、そのためには全体の状態を把握しないといけないんです。現在の市の指定は、つぼ堀りといいますか、ここら辺に何だか出そうだなというところだけ試掘してるわけです。そういうのじゃなくて、この敷地全体を遺跡として認定しようとすると全体の調査をしないといけないんです。この間一貫して建設を急ぐために全体の遺跡の状態を明らかにするということを拒んできてるわけです。ごく一部だけ掘り起こして、ここにあったということで、そこに文化財指定を狭めるといったらいけないですけれども、だから校舎の一部の地下にそれを見せれればいいんじゃないかという、こういう構造を変えたくないと。そういった意味では全体像を明らかにするという参考意見として、ここに陳情していることをきちっとやるということが国指定のためには最低必要なわけです。そういうことで、いろいろ調べるということについて、所有者である長崎市が同意するということが重要なんですけれども、同意したらここに小学校を建設できないからというのが、この国の指定を受けなくてもという、こういうおかしな論理の逆立ちみたいなことになっていると思うんです。だから、全体像を明らかにするためにも、国の指定を目指してきちっと取り組んでほしいと思います。 126 ◯池知参考人 市の保護の策とほかの保護の策とどうかというご質問だったと思います。  県外のほうの識者、学識経験者ほか皆さんとお話する機会もあるんですが、国の史跡であっても市の史跡で地方公共団体の史跡であっても、一旦史跡に指定してその上に開発行為を行うということは信じられないと。普通はあり得ないというふうなコメントをいただいております。ですから、長崎市の史跡指定よりもほかの方法のほうが保存の措置として優れていると思います。  以上です。 127 ◯吉原 孝委員 ご苦労さんでございます。皆さんのお話をうかがうと佐古小学校跡地の養生所、それから医学校ですかな、それと分析究理所遺構の跡が出てきたとか、そういう形で追跡調査がどんどん進んで行く中で、文化財としての価値がどんどん高まってきてるということで今回、まず現在教育委員会がやろうとしている、くい工事を延期すべきだということ、ひいては小学校も佐古小学校跡じゃなくて仁田小学校にというような、それが大きな趣旨だとは佐古小学校の跡地を、ちゃんとした形で文化財として顕在化すべきだとそういうお考えで今回陳情されてるんじゃないかなと思うんですが、まず鮫島参考人にお伺いしたいんですが、あなた、いろいろ長崎市関係の検討会とか審議会等について委員等されて、行政として一定の事業をやっていく中で、初期段階からずっと積み上げてきて、そして事業化をするという、その間の事業の進め方については十分熟知をされているんじゃないかなという気がいたします。そういう観点から言いまして、今回の仁田佐古小学校の統廃合に関しましては、かなり早い時点からこの問題について地元協議をし、そして校名そしてどちらにどういうふうな統廃をしていくかというようなことも十分教育委員会を中心として行政がこれまで議論をした経過があると思うんです。そういう経過をもう十分、いろんな今、申し上げましたように公的な役職をされてきて、そのあたりの工程の内容については十分熟知をされてると。その上で今回こういう要望をされたということに対して、私はちょっとお伺いしたいんですが、先ほどこの地については戦前から中断中であっても県から文化財指定の申請が既にあっていたんだと。それはもう既にご存じだったと思うんです。そういうことを、そういうご認識があったとするなら、やはり先ほど申し上げますように、この統廃合問題が出た時点から十分そういうことを踏まえて、そしてこの佐古小学校の跡地が養生所としてそういうふうな文化財としての価値が十分にあるというご認識があれば、先ほどお話があった教育委員会とか都市経営会議とかの内容もご存じの上で、なぜその初期の段階でそういうご発言をしていただいて、住民がこの問題についてどうしたらいいかというような協議をされるときに、実はこうなんだということでご意見をおっしゃっていただければ、また今回の仁田佐古小学校の統廃合の内容は変わった可能性があったんじゃないかなと、私はそういうお話を伺って、そしてまた今回の陳情を伺ってそういう考えを持ったんですが、そのあたりについて、これはもう高橋参考人もそうですが、もう既に地元で長い間PTAの関係、小学校、中学校、育成協の関係で地元の子どもたちとの深いつながりの中でこれまで十分に学校の歴史もご存じであったし、地域の状況もご存じである、そして仁田小学校がどういう状況であったかということも明治からの流れも熟知をされた上で、そして行政としては先ほどとしましては、先ほど言いましたように、いろんな段階を踏んでやっとここで事業化していこうかというときに、こういう問題を投げかけられて、私は行政も戸惑っている面があるんじゃないかという気がするんです。だから、その点についてちょっとなぜ今なのかということを、それはもう重要性があればとおっしゃればそれまででしょうけれども、その辺ちょっとお尋ねしたいと思います。 128 ◯鮫島参考人 ご指摘の点は最もなんですが、意見を聞かれるような仕組みになっていないと。例えば学校統廃合であれば、意見を聞く関係者というところにある意味はとどまっているわけです。そうすると、先ほども言いましたけれども、その提案者がここはどういうところかという情報をしっかり関係する協議の場に出すのがやはり大事だと思うんです。必要な場合はそういうものについて別の形での参考意見を聞くとか、そういうことをやっていただくと意見の表明をしやすいですけれども、呼ばれもしないところに出かけて行くというのは、実際はこれなかなか難しいんです。だから教育委員会が当然、遺跡が考えられるというところについては、いろんなデータを探れば県が昭和8年に出したとか、そういうものが全部あるし、それに伴う資料がこういうものがありますと、その上でどうしますかということを当然協議の場に用意しないといけないんですけれども、例えば、文化財審議会ですらこの問題について協議を求められているのは2年前なんです。しかし、6年から7年までに地元の統廃合については話し合いを始めて、どちらにしますかねという議論をしているわけです。だから本来ならば、文化財が考えられるんだったら文化財審議会に当然こういうものでこの疑いのある敷地が出てくるから、それについて検討をやってほしいということを図るべきなんです。だから私に対するご指摘もあるかもしれませんけれども、教育委員会とか等々のところがしかるべき段取りとしてこういうものについては、こういう資料を当たらねばならないということが欠落しておって、しかもそういうのでこういうことになりそうですということについて最終的にイエス・ノーというところの最高判断をするところが本来もう1回歯どめをかけるべきです。そういう問題について大丈夫かとか、そういう点でもし心配であれば、長崎市の中にそういう第三者として発言することが可能な委員会を、あるいはそういう仕組みを用意していただく、これについては意見公募というのも特に求められていないわけで、そういうものについては意見公募するとか、パブリックコメントをやりますとかいうことだったら、そういうものは反応しなかったら私も反省したいと思いますが、ありません。  以上です。 129 ◯高橋参考人 今、鮫島先生がおっしゃったように、我々は全く蚊帳の外というか、仁田佐古小学校の統合のことで協議会が持たれたときに、これについて考えはありませんかというようなことを言われた記憶は全くありません。今ちょっと言葉強いですけれども、本当に蚊帳の外みたいな格好で、いよいよ佐古小学校に学校をつくるよということが決定されたということを聞きまして、その後に貴重な遺構が発見されたということを聞いたんです。ですから、もともと佐古の養生所跡というのが非常に貴重なものだっていうことを我々は全く知らされないうちに佐古小学校に決定したというような感じを持っております。 130 ◯吉原 孝委員 ありがとうございました。大体また後ほど教育委員会のほうに、今おっしゃったことについてお尋ねをしたいと思いますけれども。せっかくオランダのライデン大学のボイケルス先生もお見えですが、これまで先ほど申し上げましたように、ずっとこれから佐古小学校に新しい校舎を建てようとして教育委員会が地質調査をやっておりますが、しかしもう既にくい工事に入ろうとしてる段階なんですが、ただ、追跡調査の中で新たな史跡が出てきたというような、そういう認識を私も持ってますし、また先生もお持ちだということですが。どうなんですかね、今後さらに追跡調査をやっていく中で、これまでのいろんな当時の資料等も既に多くを持っておられる、そして専門家としてわざわざオランダからおいでになっとって、もちろん日蘭の関係でこの施設が建設され、そして日本のある意味近代医学の礎がなされたという意味では非常に意義ある施設ではないかなと思いますし、私、実は私ごとで申しわけありませんが、私の娘婿がオランダの人なんですよ。オランダ人でありますし、そういうことも含めてオランダと日本の関係というのが当時もそう、現在も非常に出島も含めてそうですし、当時もそうだったということで、しかも今回わざわざオランダからおいでになっとって、この種問題について地元のためにこのようなご努力をしていただいているということに対して敬意を表したいと思うんですが、今後の追跡調査についてどのような期待を持っておられますか。 131 ◯ボイケルス参考人(相川忠臣氏通訳) 全ての調査が必要だと思っています。  この長崎で出島それから鳴滝そしてこの養生所、分析究理所の跡、これが非常に重要で、昨年初めてこの養生所の遺跡について知って非常に重要であると、調べれば調べるほどこの養生所の遺跡の重要性を認識するようになりました。  この養生所の遺跡というのは非常に重要なことは、オランダにおきまして東アジアにおいてはいわゆるジャワ医学校というものがありまして、そのジャワ医学校においては医学校附属の教育病院というのはつくられなくて、この日本において日本がリードする形で養生所という医学校に附属した教育病院をつくった、そういった意味でアジアでオランダ人がつくった最初の教育病院という意味をもって非常に重要であって、そこでなされたいろんな投薬あるいはどういう治療とかそういったさまざまなことを調べる上でこの養生所は極めて重要であります。オランダ人によって建てられた、いわゆるポンぺとボードインによってそれぞれ養生所と分析究理所がつくられました。オランダ人の誇りそのものであります。  今回のライデンとの姉妹都市ということで全会一致でいわゆる採択されるものと思っておりますけれども、このライデンということで言えば、ポンぺは非常にゆかりがあります。もともとライデンは貴族の出の出身でありまして、祖父はライデンにいて、近くの町長をなさってた非常に由緒ある家系であります。そういう意味でライデンということで姉妹都市になっていくわけです。 132 ◯梅原和喜委員 新聞記事の中でハルメン・ボイケルス教授がこの小島養生所は歴史的にも価値があるんだということで、出島に匹敵するほどのやはり価値があるんだということで、私も皆さんからお小言言われるかもしれませんけれども、小島養生所まだ認識がなかったもんですから、それだけの価値がある遺跡なんですか。その点をちょっと確認としてお聞きしたいんですが。 133 ◯ボイケルス参考人(相川忠臣氏通訳) 出島という長い歴史がございます。これは鎖国時代、それと開国時代これは短いものですけれども非常に大きな意味があります。特にシーボルトは日本の医学に確かに貢献をしてますけれども、近代医学といったものを導入したポンぺの価値というのは非常に高いものがあって、日本の近代化はこの開国時代のオランダが海軍伝習を始めて、初めて日本に近代化が導入されたわけで、短い開国時代、いわゆる幕末の開国時代ですが、この持つ意味は長い鎖国時代の出島の役割に十分匹敵するぐらいの大きな意味を日本に持っていると思います。 134 ◯梅原和喜委員 私も学生時代から社会科の勉強をして、ここはちょっと認識が不足しておりました。あと1点お聞きしたいと思いますが、先ほど完全復活ということで、遺跡の完全復活ということでこの写真にあるんですけれども、このカラーの写真、具体的には完全復活ってこの1枚目の写真がありますよね、一番右下のオランダの旗が立ってる、こういったイメージをされてるんですか。 135 ◯永石参考人 私たちは最終的には復元だと思っているのですが、今の時点ではとにかく教育委員会が進めている新校舎建設を一旦とめていただいて、この資料の4枚目にもあるように、これは図面なんですけれども、旧佐古小体育館の外と柱の間に遺跡が残存しているにもかかわらず、2階建ての屋内運動棟とかに、そういう予定も入っておって、新校舎の建設をとめていただかないと、まず遺跡の完全保存に向けてのスタートが切れないと思っております。  以上です。 136 ◯馬場尚之委員長 ほかにありませんか。  それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。  参考人の方におかれましては大変お疲れさまでした。  参考人退席のため暫時休憩いたします。           =休憩 午後2時21分=           =再開 午後2時24分= 137 ◯馬場尚之委員長 委員会を再開いたします。  理事者から追加資料の提出があっておりますので配付させていただきます。しばらくお待ちください。         〔資料配付〕 138 ◯馬場尚之委員長 それでは陳情第6号、第7号、第10号についての理事者の見解を求めます。 139 ◯小田教育総務部長 それでは、陳情第6号「養生所・長崎医学校等遺跡の保全と活用に関する陳情について」、陳情第7号「養生所・医学所・分析窮理所遺跡の完全保存を求める陳情について」及び陳情第10号「養生所/(長崎)医学校等遺跡の保存・保護・整備・公開に関する陳情Vについて」に対する教育委員会の見解を述べさせていただきます。  小島養生所は、我が国における西洋医学発祥の地でありますことから、長崎市にとりましても貴重な財産であり、市民の皆様にわかりやすくお伝えする必要があると考えております。佐古小学校及び仁田小学校の統廃合につきましては、平成22年から地元住民の皆様と協議を重ね、両校を廃止し、平成28年4月に新設統合いたしました。  また、新校舎の位置につきましては、旧佐古小学校の校歌に「医学部ありし ゆかりの地」とうたわれていること、地元協議の中で旧佐古小学校の跡地は、医療活動の前身の活動を行ってきた場所でもあり、そこに学校を建てることで、子どもたちの向学意欲を高めることができるとのご意見をいただくとともに、子どもたちの教育環境を考慮し、3つの敷地に分割されている旧仁田小学校よりも敷地がまとまっている旧佐古小学校跡地が円滑な学校運営ができるとして、適地は旧佐古小跡地と決定いたしました。このような結論に至るまでには、地元の皆様方と6年間にも及ぶ長い時間をかけて協議を重ねてきたものであり、地域や保護者の皆様からは、校舎の老朽化が進んでおり、耐震化工事も施していないことから、子どもたちが安全安心な学校生活を送れるよう、一日も早い新校舎建設が求められているところでございます。  学校建設に当たりましては、体育館建設地において養生所遺構の一部を露出展示し、その他の遺構は埋め戻し保存を行った上で、遺構に影響がない形で学校建設を進めることとし、遺構の展示のあり方につきましては、長崎大学と協議の場を設け、学校教育や市民の学びの場、観光客の観覧に供することができる展示を検討し、遺構と学校が併存できるよう取り組んでまいりたいと考えております。  また、地域の懇話会においては、遺構の価値があれば学校建設と併設し、市民が見てわかるような展示の工夫をしてほしい、西洋医学発祥の地で学ぶという意義を子どもたちが理解できるよう展示をしてほしいなどのご意見があり、遺構と展示との共存共栄を検討しつつ、学校建設を予定どおり進めてほしいとのことでした。  新校舎等建設予定地の旧佐古小学校の外周道路の整備につきましては道路幅員が狭く、車両が進入できないことから、日常の買い物や通院、介護等においても不便を来しているとともに、緊急時における救急搬送や消防活動などにも支障を来しておりますので、学校の建て替えを契機に地域の防災性の向上や地域のまちづくりの観点から、学校用地を活用し、緊急車両等が通行できる周回道路を整備していきたいと考えております。  また、土壌汚染の調査につきましては、土壌汚染対策法の第4条の規定に基づき、5月30日付で3,000平方メートル以上の土地の形質の変更に伴う届出を行っておりますが、旧佐古小学校の敷地が特定有害物質によって汚染されているおそれがあると確認できる開校以前の土地の公的な資料等の確認が極めて困難であるため、土壌汚染の調査命令が出される可能性は基本的にはありませんので、法的な調査義務はないものと考えております。しかしながら、地元住民との協議会におきまして、土壌汚染を危惧するご意見をいただいたので、旧佐古小学校の体育館側敷地につきましては、小島養生所があった場所であり、また梅毒病院等の医療機関が建っていた場所であるため、薬品等を使用していた可能性がありますので、梅毒病院の患者便所や薬局などがあった場所4カ所について6月議会で調査費用の補正予算の議決をいただき、9月から10月にかけて自主的に調査を行うこととしております。また、旧校舎側敷地につきましても、薬品等を使用していた可能性がある分析究理所が建っていた場所1カ所につきまして、自主的な調査を実施した結果、基準値を超える特定有害物質は検出されず、土壌汚染が存在するおそれがない土地に該当するとの調査結果が出ております。  教育委員会といたしましては、文化財を保護することと、統廃合協議会を経て子どもたちの教育環境を考慮した結果、適地である旧佐古小学校に決定して以来、これまで時間と経費を費やしてきた学校建設についても重要な責務であると考えております。文化財保護と学校建設を教育行政として両立させるためにも出土した遺構は精一杯の保存に努めてまいりたいと考えております。  教育委員会の見解は以上でございますが、引き続き、文化観光部長より見解を述べさせていただきます。  なお、文化観光部長の見解の後に、本日提出させていただきました資料につきまして施設課長から説明をさせていただきます。 140 ◯股張文化観光部長 それでは引き続き、文化観光部の見解を述べさせていただきます。  長崎(小島)養生所跡は、幕末における近代化の先進地として重要な役割を果たした長崎の歴史的資産の1つであり、長崎市歴史文化基本構想におきましても近代化の黎明に関する主要な歴史文化遺産として位置づけております。  新校舎建設に伴う文化財保護の取り組みとしましては、まず、旧佐古小学校の体育館敷地において、平成27年4月に小島養生所跡に係る試掘調査を行い、幕末から明治前期にかけての遺物包含層が良好な状態で残存していることを確認し、その範囲を文化財保護法に基づく周知の埋蔵文化財包蔵地としております。また、平成28年度にかけて実施した本格調査において、遺構等の保存状態を確認し、その価値につきましては、文化庁と協議を行った結果、残存状況が悪く全容が把握できないなどの理由から国の指定文化財とするのは困難であるとの見解が示されたため、文化財としての重要性を勘案し国の登録文化財よりも規制が厳しい市の指定文化財を目指すことといたしました。その後、古写真や絵図等の資料を分析するなど調査を進め、ことし4月に開催された長崎市文化財審議会における審議を経て、日本最初の近代洋式病院及びその関連施設として、幕末に設置された養生所、医学所及び分析究理所を含む精得館までの施設に対する評価から、6月5日付で長崎市の史跡に指定しております。  小島養生所を初め、既に失われた建物等の復元を図ることは、残存する遺構や資料等の状況から困難であると判断していますが、長崎市歴史文化基本構想に掲げる歴史文化遺産の活用を図る観点から、長崎大学と連携し一部遺構の露出展示等に取り組むこととしております。小島養生所跡は、県立小島病院であった昭和8年に、長崎県によって国史跡の指定申請がなされたことが当時の新聞記事で確認できますが、現在のところ関係資料は残っておらず、文化庁からは、史跡指定が実現しなかったのは確かであり、根拠法である史蹟名勝天然記念物保存法も昭和25年の文化財保護法施行に伴い、既に廃止されていることから、今日において申請中とみなすのは困難であるとの見解を得ております。  一方、医学所や分析究理所があった敷地におきましては、昨年までの調査で遺構等は確認されておりませんでしたが、ことし5月旧校舎の解体に伴う掘削の際に、学芸員による立ち会いを行ったところ、分析究理所周囲の石垣の基礎部分が一部発見されましたので、これらが示す敷地で遺構が残る範囲を史跡に加えることについて、6月に開催された文化財審議会に諮り、答申を得たところです。文化財審議会では、拡大範囲の正確な位置及び面積は今後、試掘調査の結果をもって決定すること、また、新校舎の建設に支障となる部分は、基本的に記録保存とし、工事を計画どおり進めることについて了承を得ており、現在、そのための調査を進めております。そのような中、分析究理所に係る礎石など、新たな遺構も確認されたことから、去る9月8日に開催した文化財審議会において報告し、史跡の範囲拡大や遺構の取り扱いについてご意見を伺ったところであります。審議会では一部委員から、史跡指定後における遺構の破壊は避けるべきであるとのご指摘もいただいているところでございますが、史跡指定の範囲ややむを得ず取り除かなければならない遺構は、3D計測によって精度の高い記録をとり、礎石等は保管することについて、おおむね了解を得ている状況でございます。ご指摘を参考とし、また、試掘調査は長崎医学校時代の寄宿舎や校務所等も対象に加え、広範に実施することとしておりますので、その結果については逐次、文化財審議会にも報告しながら適切に対応してまいります。  なお、ことし6月には体育館敷地に加え、校舎やグラウンド周囲の石垣を含む敷地全体について、小島養生所跡及び関連遺跡の名称で周知の埋蔵文化財包蔵地としているところであり、開発により影響を受ける石垣等については、文化財保護法に基づき必要な調査を行いながら、記録保存を行ってまいります。旧佐古小学校に残存する遺構等につきましては、これまで小島養生所跡の遺構に係る価値判断について、文化庁などと協議してきた経過等を踏まえると、国の史跡指定や世界遺産登録は困難であると判断していますが、市の史跡として適切な方法により保存、継承を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 141 ◯岩永施設課長 本日参考資料としてお手元に配付させていただきました委員会資料についてご説明いたします。  内容は地元懇話会等でのこれまでの協議経過及び各懇話会等での委員構成の一覧となっております。  まず、資料の1ページをお開きください。(1)佐古小学校・仁田小学校統合に係る合意形成までの説明会の経過を記載しております。平成22年2月から平成25年6月まで開催しております。  次に、1ページ中段から3ページにかけましては、(2)佐古小学校・仁田小学校統廃合地域懇話会、統廃合検討協議会、作業部会の経過を記載しております。平成25年8月から2回の地域懇話会と平成26年3月から平成28年3月まで15回の統廃合検討協議会を開催しております。  次に、3ページの下段から4ページにかけましては、(3)長崎市立仁田佐古小学校校舎等建設計画地域懇話会の経過を記載しております。平成28年4月から現在に至るまで5回の懇話会を開催しております。  以上がこれまでの懇話会等での協議経過の説明ですが、今後9月下旬には第6回目の懇話会を開催する予定としており、建設事業の進捗状況や文化財の発掘調査の結果その取り扱いなどについてご説明する予定としております。  また、資料5ページから7ページにかけましては、各懇話会等の委員構成を一覧にしたものを掲載しておりますのでご参照ください。  資料の説明は以上でございます。 142 ◯馬場尚之委員長 これより質疑に入ります。 143 ◯大石史生委員 きのう新しく長崎大学から要望が出されていると思います。要望項目は2点、きょうの陳情された方々と同じような内容だったのかなというふうには思っておりますけれども、この間、大学ともいろいろ協議を進めて今の方針で了解をこうしてもらってきたっていう経緯というかありますけれども、そういった中で新しい要望が出てきたということについて、今、長崎市は一定方針を述べられたんですけれども、そこに関して揺るぎはないのかというか、どういう見解を示しているのかをお聞かせください。 144 ◯大賀文化財課長 昨日、大学のほうから要望書をいただいております。こちらにつきましては、まず、くい工事の延期というふうなことがございました。そうした上で、ここの分析究理所であるとかそこに当時の図面でいいますと離れのほうに解剖室というのがございました。こちらのほうをきちんと調査をして、その価値判断を十分やってくださいというのが1点目の要望でございました。こちらにつきましては、私どもも本会議等でも教育長のほうからご答弁をさせていただいておりますけれども、きちんと調査をするというふうに考えております。今、実際かなり調査をやってはおりますけれども、さらに広げて全体像をまずきちんと明らかにすると、この作業を9月中にやりまして、これにつきましては工事には影響のない時期にきちんと調査を終えるというふうに考えておりますのでよろしくお願いしたいと思います。  それから2点目なんですけれども、分析究理所の遺構であるとか先ほど申しました解剖室、この解剖室の遺構というのは今、出てきてないんですけれども、この保存対応を検討・協議してくださいということであります。具体的に申しますと、今、体育館側のほうで小島養生所跡の遺構が出ております。こちらについては一部露出展示をしたりとかいうことも考えておりまして。これと同じように、じゃできるのかと、この分析究理所の遺構を。ただ、こちらにつきましてはちょっとまだ今、回答については検討中でございますけれども、校舎がそこに建つということを考えますと、非常に慎重な内容になると考えてますから、それはそういう部分をきちんと検討して回答していきたいと思っております。  以上でございます。 145 ◯大石史生委員 全体的にこう調査をしていって、また遺構が出てきて、また試掘調査っていうふうになってくれば、これはあしたまたこのくい打ちの工事の件の議案が出てますんで、そこにちょっとかかわってくるのかなと思うんですけれども、そのスケジュール感っていうのでいけば、やはり今の場所よりも仁田にしたほうがいいんじゃないかっていう、そういう部分で一定の参考人が言う整合性というのはとれるんじゃないのかなと思うんですけれども、その辺についていかがですか。 146 ◯小田教育総務部長 仁田佐古という部分ですけれども、これ平成26年の11月の第4回のところで地元の皆様からも言われた案を建築のほうでつくっていただき、それを含めていろいろな部分を検討してまいりました。そういった中で、やはり教室の配置、あと職員からの見通し、学校内の動線等を考えたときに、どうしても佐古のほうが教育環境がいいんじゃないかという結論で最終的にはそこに決まった経緯がございます。  以上でございます。 147 ◯大石史生委員 教育環境はそれは一定そこに議論があるのかもしれないですけれども、先ほど参考人の方、夢のかけ橋ということで言ってる部分もありましたし、利便性とかっていう部分であれば1カ所のほうがいいという意見もありますけれども。そもそも文化財が出てきたときに、一定文化財審議会で答申を求められ、いろいろ諮ってますよね。それは学校建設が決まった後になってるじゃないですか。その辺の矛盾というのは、先ほど参考人の方も順序が逆ということが多々ありましたけれども、そこら辺の見解をちょっとお聞かせいただけますか。 148 ◯大賀文化財課長 先ほど陳情人の話の中にもございましたけれども、そこの進め方の問題だと思います。こちらにつきましては、もともとこの場所というのは埋蔵文化財包蔵地でもなくて、ですからどういう遺構があるというふうなこともはっきりわからないと。何が出てくるかですね。そういう状況の中で学校が建ってたということであります。そういうことから一応こちらにつきましては、そこに学校の計画が立ち上がった時点で私どものほうに話がきて、平成27年度から試掘調査等をやっております。こちらについてはここの場所の学校敷地でもございまして、何が保存されているというそういう想定もなかったということでございますから、一定計画が立った段階で進んでいくというのは、これはもういたし方のないことだと考えておりますし、これは文化庁のそういう考え、国の考え方とかそういったところにも反するものでもないと考えております。  以上です。 149 ◯大石史生委員 文化財審議会は平成28年何月から始まったかっていうのが1つと、校舎の建設の地域懇話会の中に文化財課は入ってらっしゃったんですか。そこの事実関係をちょっとお知らせください。 150 ◯小田教育総務部長 各関係する課はその都度そういった議題に合わせて文化財課も説明に参りますし、建築課も説明をしてもらうこともありますし、当然土木部のほうもありまして、それ適宜説明があったときには文化財課のほうも説明はしております。  以上でございます。 151 ◯大賀文化財課長 文化財審議会でございますけれども、最初にこの試掘調査等の報告をしているのは平成28年の3月にいたしております。具体的に今後どうやっていくかということでご意見を伺ったのは、平成28年の12月でございまして、ここでいろいろ助言を受けまして、国とも協議をしていくことにつながっております。  以上でございます。 152 ◯大石史生委員 答申を得るのは12月になってますけれども、平成28年の3月に文化財審議会が1回こういう遺跡が出てきましたよっていうのはその時点でわかってるんです。その平成28年の4月22日から校舎等の建設の計画だとかそういう懇話会がスタートしてます。そこに一定文化財課が入っていたのかっていう、そこにずっと参加してきてたのかっていうのをお聞きしたいんですけれども。 153 ◯小田教育総務部長 当初からは文化財課はどっちかといえばオブザーバーというか、このメンバーには固定はされてません。教育委員会が事務局で行っておりまして、関係課が入ってくるというところです。そういったときに、文化財の取り扱いのことをやはり説明していただくときには、文化財課のほうから直接地域の方にはご説明をさせていただいているところです。それとあと、平成28年までは仁田小学校、佐古小学校ともまだ校舎を使っている状況なので、その以降から作業が進んでいると考えています。  以上でございます。 154 ◯大石史生委員 先ほど参考人の方から地域への説明が全くされていないと、蚊帳の外だというそういう言葉もお聞かせいただきました。そういったところに関しては、地元の人やそういったところの十分な説明というのは一定そういう批判があるというならば受けとめて、そこで一旦立ち返るというか、そういう考え方っていうのはなかったんですか。 155 ◯小田教育総務部長 我々もきょう提出させていただきました会議等でずっと説明はさせていただいております。
     そういった中で、今も小島養生所が出てきた跡につきましても共存を図ってほしい、その中で学校運営と観光客が入るような展示の部分はどうしても子どもたちの動線を保ってほしいとか、そういった具体的な意見が地域の方からも出てきておりまして、そこの情報が伝達ができないかというのはちょっとわかりませんけれども、これだけの協議会を開いていろんな方も参加していただいた中で結論を出してきたと考えております。  以上でございます。 156 ◯大石史生委員 今、いろんな方々が参加してきた中で結論が出されてきたと言いますけれども、やはり遺構の説明だとかそういった歴史的な価値だとかそういう説明が地域の方々に不十分だったのは否めないと、さっきの参考人の質疑の中でも明らかになったんじゃないかなと思います。それで、最初の3年は統廃合そのものをどうするのかという部分で議論が進められてきていると思います。それから場所の議論になったと思うんですけれども、そこに仁田のほうがいいっていう声はなかったんですか。 157 ◯岩永施設課長 その今、実質的にはこの平成25年8月からの地域懇話会を皮切りに2回の地域懇話会と統廃合検討協議会を15回やっておりまして、このときに平成25年8月から平成26年11月にかけまして具体的にその仁田と佐古とどちらがいいのかということで、それぞれメリット、デメリット出しながら協議を重ねてまいりました。ここにも記載をしておりますけれども、1ページ目の平成26年5月の時点、第2回の協議会では先ほども見解でも述べましたように、ある委員からはこういった旧佐古小学校跡地は医療活動の前身に関することとかそういった場所でもあって、子どもたちを叱咤激励して向学意欲を高めることができるといった意見だったり、その次にも書いてますように、佐古小学校を新設校にする場合は歴史的に重要なものを取り入れながら建設を検討してほしいといった部分もあります。一方で、仁田のほうにしてもいいといった意見もございました。  以上です。 158 ◯大石史生委員 このどっちがどっちっていう割合を聞いても、なかなかそうはならないとは思うんですけれども、これを見ていると私も統廃合の検討協議会の議事録というか、そういうのを見せていただきましたけれども、こう見ていく中で佐古小ありきで進んできたっていう感はやはり否めないのかなと感じています。今こういう新しい遺構が出てきている中で、今後さっきスケジュールのことを余りお答えになっていただけなかったですけれども、今後遺構が出てきて、また調査があって、9月いっぱいに全体を調査してそれからやっていくという、これ、まだまだ、どんどん出てきた場合っていうのは、どんどん延びていくっていう話になってくると思うんです。ここから先はもうあしたの議案に係ることなんで言いませんけれども、ただ、そういうところも考えてるのかなというのが1つ私の中で疑問になって、そこをちょっとお答えいただけますか。 159 ◯股張文化観光部長 まずは、今回出てきております分析究理所近辺のそこを含めた全体像、これを早期に明らかにするということが先決だと思っております。そういった意味で、先ほど大賀課長のほうから話しましたけれども、9月中に全容を全部試掘して出して該当しそうなところをして明らかにしていくというふうなこと。それと大学からも要望等が出ております。そういった中で、それを受けて協議も同時進行で進めていくという方向で進めていくという形でやっていきたいと思っております。  以上でございます。 160 ◯向山宗子委員 今、長崎大学の要望に応えて9月いっぱいにしっかり試掘して発掘して全部がばらばら出てこないように、きちんときれいに全部調べるというふうに私は受け取ったんですけれども、それでいいんですよね。とすれば、新聞に長崎市は全面発掘せずって、これ多分きょういただいた資料の長崎大学医学部の1枚ものなんですけれども、これは長崎新聞の多分以前の資料だと思いますけれども、これは要するに全面発掘せずじゃなくて、全部ちゃんと調査をするということで理解していいですか。 161 ◯大賀文化財課長 ちょっと新聞記事のほうが過去のものだということで恐縮ですけれども、今、部長が申しましたように、全面的にその建物があったと推測できる場所は全て調査をするということで考えております。  以上です。 162 ◯向山宗子委員 わかりました。全部きちんと調べて何が出てくるか調査するということで了といたします。  それと、また全然違った角度ですけれども、要するに国の史跡を目指していくためには、要するに出島と同等の価値があるということは本当にすばらしい状況だと思いますが、この小島養生所を要するに出島と同じように復元して完成をさせて、さっきもあったようなこういう旗の立ったこういう形に復元をしていくということは、やはり国の史跡になっていかないと、これ不可能だと私は素人ですけれどもそう思うわけですが、今まではその国の史跡は、もう出てきている遺構では無理だというふうに言われていた。今回出てきた史跡でもそれはどういう状況なんですか。 163 ◯股張文化観光部長 出島も当然ながらこの小島養生所、これも歴史的には重要なところだと認識しております。  現在、今、発掘している状況等を含めましてやはり従前、文化庁と協議をしている状況の中では、やはり残存状況が悪いという指摘、それから全容が解明できないということは、今やっておりますけれども、それもあわせて新たなものが見つかった上でもそういう状況は続いているということでございます。  そういった意味で、国指定史跡は現在でも困難だと思っておりますし、今後全容を明らかにしてそのあたりは専門家、文化財審議会等踏まえて、また、我々が判断していくということで考えております。  以上でございます。 164 ◯向山宗子委員 わかりました。要するにそれができるのがこのくい工事を延期しないでもいい時期にそれが全部できると理解していいわけですね。 165 ◯股張文化観光部長 今、向山委員がおっしゃったとおり、この時期9月中に1つは調査を終えるというふうな話の中で、先ほどの状況だとか史跡の問題だとか大学との協議と、これはもう並行しながらですけれども、やっていくというところで工事には影響がないような形で進めていきたいというのが今の状況でございます。  以上でございます。 166 ◯向山宗子委員 長崎は本当にすばらしいこの遺跡を数多く持った、もう稀有な土地だと思っています。本当にできたら小島養生所もちゃんとした史跡が出てきて、出島と同じように復元できるそういうことが実現できたら本当に私はすばらしいことだなと思うんですけれども、悲しいかな昔の人がもう学校を建てちゃって残っていないというのは本当にちょっと長崎市は土地が少ないからそれもしょうがなかったのかなとも思いますけれども、今あるところをしっかり残して子どもたちが誇れるような、そういうものに限りなく近づけていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 167 ◯吉原 孝委員 先ほど陳情の方々にお伺いしたら、地元説明の中で先ほど話がありましたが、この件についての話し合う機会がなかったようなそういうお話もありましたし、校区外の方々についてもそういう機会がなかったということだったんですが、佐古小学校のこの施設については、やはり文化財的な価値もあったし、地域だけの考え方も統廃合には必要だったと思いますけれども、それ以外に文化財としての価値のある施設を含んでいたということで、やはりパブリックコメントなんかの機会をつくって、そして多くの市民の皆さんにここはこういう他の統廃合と違って非常に意味のある場所だということで、そういう機会を私はつくるべきじゃなかったかなと。そうすれば、きょうみたいな校区外の方々の陳情ということもなかったんじゃないかなと思うんですけれども、そういうその点についての考え方ちょっとお尋ねしときたいと思います。 168 ◯大賀文化財課長 先ほどからちょっとご答弁させていただいておりますけれども、もともと何がここに残っているのかということがわからない状況の中で学校の建設を検討してきたという経過があります。ですから、あらかじめそういう場所で、じゃ何があるのかという議論ができないままに、結果的には学校の検討と並行して調査をしていくということで進んできたところだと考えております。ですから、最初からこの遺構等の状況が確認できていれば、そういう展開もあったのかなと今考えております。  以上でございます。 169 ◯吉原 孝委員 違うでしょう。先ほどの陳情人の話では、ここに書いてございますが、「1933年長崎県による文化財指定申請は戦争により中断はあっても、申請中なのである」という、そういう陳述でしたよね。ということは、やはりその前にもこの先ほどのご報告では仁田小学校に、大体小学校跡地に決定したのは平成26年の11月13日の時点でその前の5月8日の段階でも旧佐古小学校が医療活動に過去にいろいろかかわったそういう施設だというようなことで、そういう点にも言及されているんです。そして正式にこの種問題についての説明があってるのは平成27年の10月20日以降になっていますよね。そういう経過を踏まえて、もしあれだったら、平成26年度の9月の時点で出てるし、その時点で先ほど言った申請中だという、そういう認識があるなら、この時点でこの施設がいかに重要な施設かということを認識すれば、もっと突っ込んだ説明があってよかったと思うんですよ。今の答弁ちょっとおかしいんじゃないか。 170 ◯大賀文化財課長 ちょっと前置きがなくてすみませんでした。昭和8年のその申請が県のほうからされているという認識は当然ございまして、ただその後、昭和25年に校舎の工事で、もうあそこが全てほとんど解体をされてしまって土地も削平をされてしまっているという状況の中で、昭和8年のその申請がされた当時とは状況がもうかなり変わってるということで、そういう前提の中で考えてきたものでございます。申しわけございません。 171 ◯吉原 孝委員 そういう意味で、非常に過去にこういう事例もあっているということで、この施設がやはり先ほど陳情人もおっしゃいました出島、鳴滝塾に匹敵するようなそういう施設だというような考え方もあるわけですから、だからそういう市民の方がおられる、そしてそういう認識を持った方がおられるということであるならば、やはりこれは先ほど申し上げましたように、一地域の校区の問題ではなくて、市全体でやはり一度この問題についてのご意見をお伺いする、そしてこの施設についての考え方も広くご意見をお聞きする、そのためのパブリックコメントが私はあってしかるべきじゃなかったかなと思うんです。もう済んだことを言っても仕方がないと言われればそれまでかもしれませんが。それはそれで置いときましょう。  それで、保存の仕方について、それだけ重要であるなら、きょうの陳情の方々は復元も含めて今後見える形で保存をしてほしいという要望だったと思うんですが、1つの方法として桜町小学校のドミンゴ教会跡の保存がありますよね。こういう保存の仕方についての今後、検討というのはどのような形でされようとしていますか。 172 ◯大賀文化財課長 この検討につきましては、長崎大学のほうからもご要望をいただいておりまして、多分に資料等もお借りするような形になろうかと思います。そういうことで一緒に協議する場を設けまして構想を練っていきたいと考えております。一応今、体育館側の敷地に、体育館に併設をするような形で展示室を設けるという考えでおりまして、その協議を今後やっていきたいと考えております。  以上です。 173 ◯武次良治委員 これまでの質疑の部分と重なるところがあるんですが、私長崎大学から昨日付で出された要望書について確認ということでちょっとお尋ねをさせていただきたいんですが、長崎大学とはこれまでの中で協議等を行って保存の方法等についても調整が一定済んでいたと私ども理解しとるんです。そうした中で、あえて今回こういうふうな要望書が出てきたということについて今一つわからないところがあるんですが、この文案等を見てみれば新たな遺構の発見によりこれまでとは異なる対応を今後講じる必要が生じたということを理由として要望が出されております。そこで確認したいのは、ここでくい工事を延期し、ということでその上で全面的な発掘調査とか、あるいは遺跡としての価値についての十分な検討を行うとか、あるいは保存対応を協議するとか目に見える形の現地保存活用の可能性等々について触れられております。こういったことを先ほど向山委員のところでも確認されておりましたけれども、工事に影響がない中で果たしてできるのかどうか、そういった見込みを持っての先ほどからの答弁なのかどうか、その辺について確認の意味でお聞きいたします。 174 ◯股張文化観光部長 長崎大学等に関しましては、平成28年2月それから平成29年1月ということで要望がずっとあって、それに対しまして私たちも具体的な対応というところで保存方法、活用などについてずっと協議をしながら進めてきたというところでございます。  そのような中、新たにこういった分析究理所というところの遺跡が見つかったという状況の中で、大学のほうからも新たな要望というところで2点出ております。そのうちの1点目は先ほど委員ご指摘のくい工事延期というところでございますけれども、これについては、先ほど私のほうからもお話しいたしましたが、まずは敷地内の遺構、ここに係る部分というのをしっかりつまびらかにするというふうなところで調査をかけて済ませるというふうなところで状況、価値、これについて文化財審議会あるいは大学のほうも見てもらいながら確認をして9月中をめどにここを進めていって、くい工事に影響がないような形で進めていきたいと考えておりますし、(2)のほうの保存につきましては、まずは保存対応を協議するということでございますので、同時進行で協議するというふうな形とどのようにして残すのかというのは、できる限りあるものについては当然ながら残す、あるいはそれを記録保存する等については要望等がございましたので、ここについては十分に協議して可能性も検討するということで書かれておりますので、しっかり対応していきたいという状況でございます。  以上でございます。 175 ◯武次良治委員 今のも答え聞いとれば、大体見込みとして自信を持っての答弁かなと理解をいたしました。  私ども、いかんせんこういう専門技術的なことについてはほとんど無知な状態といっても間違いないと思います。こういうときに何をもって判断をしていくかということになれば、やはり第一に考えるのがこの遺産の価値、遺構の価値、これはそれぞれによってやはり理解の仕方は違うと思うんです。結局これは長崎市にとって、長崎市民にとってどれだけ普遍的な価値を持っているか、そういうことに尽きるかと思うんです。そういうことで、やはり全市民的な盛り上がりとか、これ絶対残したいよとかいうようなことが本来ならば聞こえてこなければいけないと思うんですが、なかなかそういうのは聞こえてこないという状況を果たしてどう受けとめればいいのかなというように思っております。  そういう中でどう判断していくかなということは、やはり専門家の意見であったり、あるいは国、県等の考え方であったり方針であったりとか、そういうようなことはある程度の1つの道しるべとしながら、判断材料としながらということでしか考えざるを得ないんです。そういうことで、きょうは陳情人の方々からもいろんなお話も聞きました。また、市としての考え方も聞きました。そういうことも含めまして、この問題については対応していきたいなということで、一応私のほうからは終わります。 176 ◯中村照夫委員 先ほどの文化観光部の答弁ではこの全体の概要がどういうものであるかということについて9月中にまとめるんだということなんだけれども、何でそういうことになるのかなと。我々の議会をどういうふうに捉えて対応してんのか全く理解できない。片方ではくい工事をやりますから契約を認めてください。そういう議案を提案するならば、その前にこの価値がどういうものであるかということの結論を、この審議会の中でこういうふうに得ましたと。ですから、もうくい工事に入れますよということで提案するのが普通でしょう。その価値はまだわからないと。我々は世界遺産、世界遺産と言いながら、二十六聖人もそれに入れるんだと言って調査をしましたよ。そのときには市の指定にもなっていないと。市の指定がなければ国の指定にならないんですよ。そういうものがなからんと世界遺産にならないんですよ。逆転してるじゃないですか。国の指定にならないようにあなたたちは作業をしてるというのか。  ここの経過報告の中でも平成27年、仁田小学校の統廃合は議会が承認しましたよと書いてる。この中で我々は常に地元の住民の理解を得てくださいと。そして納得された上で統廃合がスムーズにいくようにやってくださいよと常に言ってきた。しかし、その前にもう既に発掘調査をしてるじゃないですか。発掘調査をやってるところなんですよって話は議会には全然報告はありませんでしたよ。住民の理解を得ましたから承認してくださいというので、住民の理解が得られたならば承認しようということで承認した。それからまた統廃合の問題に対して陳情もきたじゃないですか。どうにかしてくれという意見もまたきたでしょう。あなたたちのやることが全く理解できない。  少なくとも議案を出すんだったら、その前に何で9月議会にかけた後に結論を持ってこようというふうに時間のずれをそういうふうにするんですか。全く理解できないんだけど。そこら辺はどんな考えてあなたたちは、担当部局は仕事をしよるわけ。その後で、議会が決めた後でもいいと思ってるわけ。決められないようなことばっかりあんたたちしよっじゃないですか。何を考えてるんですか。 177 ◯股張文化観光部長 ことしの5月に旧校舎の解体に伴う掘削、この際に1つ学芸員による立ち合いを行っている状況の中で分析究理所周辺の石垣の基礎部分、これが一部発見されたという状況の中で、これを含むところを遺跡に加えるというところで、まずは6月に開催された文化財審議会に諮って答申を得たという状況でございます。そのときには拡大の範囲の正確な位置、面積それは今後、試掘調査の結果を持って決定することということと、校舎にいわゆる建設に支障となる部分これについては、基本的に記録保存として工事を計画どおり進めることについて了承を得たという状況がございました。そのような中で調査を進めていたところでございます。  そのような中、今回、分析究理所この礎石が見つかったということで9月8日、ここでその継続の中で文化財審議会において報告し、いわゆる拡大の範囲、遺構についてご意見を伺ったというふうなところの中で、この審査の内容としますれば史跡指定の範囲、それからやむを得ず取り除かなければいけない遺構、これは3D計測によっていわゆる精度の高い記録、こういったところで礎石も保管する内容でおおむねこれはもう了解というところで進めていると、結果的にはそういう状況になっているということでございます。  以上でございます。 178 ◯中村照夫委員 要するに、全然連携がとれてない。教育委員会とあなたのところとさ。自分たちは9月末に結論出すんだということであれば、連携とってその後に出していいじゃないですか。片方では自分ところは粛々とやらんといかんことをやってる。こっちはこっちで同じことをやらんといかんって。全然その話し合いが同じところについての仕事をしてるのに、全然連携がとれなくて議会を混乱させているだけじゃないですか、あなたたちのやり方は。同じことでしょう、教育委員会と。文化的なことだから教育委員会がやらんばいかんことですよ。そっちにお願いしてるわけでしょうが。そしたら連携をとって、作業の進め方についても後先を間違うようなことをすべきじゃないでしょう。全然よその部署がどうしようとうちはここでいくんだなんてさ。そんなことじゃ、我々議論できないじゃないですか。どうしてそういうふうに議会を混乱させるようなことばっかりするんですか。 179 ◯小田教育総務部長 中村委員ご指摘のとおり、確かに我々もそういったスケジュール感、そういった中で文化財の保護の部分、こういった部分が配慮が足りなかった部分は確かにあったかと思います。しかしながら、やはり今、解体工事も結果的には繰り越しをさせていただいて作業をさせていただきました。その中で、あわせて文化財の調査もさせていただきました。しかしながら、今これでも開校がまた今9カ月おくれてる状態で、また我々そこのところもうちょっと文化財と連携をとってればよかったかと思っております。  申しわけございませんでした。 180 ◯中村照夫委員 9カ月おくれるとかっていう問題じゃないんですよ。あなたたちは平成22年の第2次の適正配置計画に基づいて平成22年からやり出したわけでしょう。そして今もう平成29年でしょう。7年もかかった。しかし今は第2次じゃないんですよ。もう既に次のものが出てきてるでしょう。小学校15校、中学校9校か、24校か。それをどうにか適正配置をせんといかんという今その段階なんですよ。第2次の段階じゃないんですよ。そうすると、その24校をどうするかということを考えたときに、教育委員会は今までたくさん間違いを起こしてきてるんですよ。そうでしょう。統廃合の問題で。今はもう、仁田佐古をその合併せんといかんとか、そういう問題じゃなくて、小学校、中学校をどうするかという全体をどうするかという段階にきてる。そうすれば、今はその小中一貫ということも考えんといかんような状況にきてる。そしたら9カ月おくれてるから急がんといかんというような問題じゃ、そういう次元の問題じゃないんですよ。もっと大きな問題が発生してるわけですよ。そうした中で、こういうずれでまたまた間違いを起こすということにしちゃいかんのですよ。そこら辺を十分この連携をとってやらないと、うちは文化観光だから、うちは教育だからといってばらばらに仕事しよったって、間違いを起こすんですよ。そこら辺をもっとしっかりやってもらわないと、もう全然認識がおかしい。今は長崎市が何を目指しているのかということさえも、十分わかっとらんごたったい。というふうに私思いますけれども、そういう意味では私は文化財審議会がどうこの遺産を捉えているのかというのは、今重要な問題だから、そういうのを明らかに議会に説明をされないと進められませんよ。簡単にどうぞやってくださいって、承認できませんと私はそう思います。そういった意味で、もっと仕事をきちっと連携をして作業を進めていただきたいと思います。 181 ◯馬場尚之委員長 ほかにありませんか。ございませんか。  それでは、質疑を終結いたします。  陳情第6号、第7号、第10号の取りまとめにつきましては、本日の審査を踏まえまして、正副委員長において案文を作成し、後ほど委員会にお示しして、ご協議いただきたいと思いますがいかがでしょうか。     〔「異議なし」と言う者あり〕 182 ◯馬場尚之委員長 ご異議がありませんので、そのように取り扱わせていただきます。  暫時休憩いたします。           =休憩 午後3時20分=           =再開 午後3時21分= 183 ◯馬場尚之委員長 それでは、委員会を再開いたします。  昨日、冒頭に中村委員より審議を深める意味で文化財審議会の委員長を参考人で呼んではどうかというご意見がありましたけれども、このことについて第92号議案の参考人ということでどうかと思いますけれども、皆さんのご意見をお聞かせいただきたいと思います。 184 ◯武次良治委員 今、委員長のほうから提案があった件に関してですけれども、先ほどの審議の中でも私申し上げたんですが、やはりそういった知見というのは私ら持ち合わせてないわけなんですよね。そうしたときに、やはり専門家の意見をしっかり聞いておくべきだと思っておりますので、あすもし本人の都合がつくならば招聘していただければと思います。 185 ◯梅原和喜委員 私も、先ほどちょっと初歩的な質問でとにかく出島に匹敵するような史跡なんだと、私認識不足だったんですが、そういった専門家の意見を聞くことも、やはり我々も市民から問い合わせがあったときにある程度認識をしとったがいいかなと思いますので、参考人として呼んでいただきたいと思います。 186 ◯馬場尚之委員長 ほかにご意見ございませんか。  それでは、本件につきまして、参考人の出席を要請することといたします。したがいまして、委員会条例第27条の規定により参考人に対し所定の手続をとることにいたします。  それでは、本日の委員会を散会いたします。  次回の委員会はあすの午前10時から、当委員会室で開会いたします。           =散会 午後3時23分=  上記のとおり委員会会議録を調製し署名する。  平成29年11月6日         教育厚生委員長 馬場 尚之 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...