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2011-12-05 長崎市:平成23年第5回定例会(5日目) 本文

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  1. 長崎市議会 2011-12-05
    2011-12-05 長崎市:平成23年第5回定例会(5日目) 本文


    取得元: 長崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1           =開会 午前10時0分= ◯議長(中村照夫君) 出席議員半数以上であります。これより議事日程第5号により本日の会議を開きます。 日程1  市政一般質問 について、12月2日に引き続き、市政一般質問を行います。7番川瀬隆文議員。       〔川瀬隆文君登壇〕 2 ◯7番(川瀬隆文君) 市民クラブの川瀬隆文です。  意見、通告に基づきまして質問いたします。市長並びに関係理事者の皆様の明確な回答をよろしくお願いします。  きょうは12月5日、師走に入り、この1年間を振り返ってみると、私の中でことしの大きな大きな出来事は3月11日に発生しました東日本大震災でありました。東日本大震災が発生してから9カ月がたとうとしています。甚大な被害に遭われました被災地の皆様、お亡くなりになられた皆様に改めて心からお見舞いとご冥福をお祈り申し上げます。  この東日本大震災が発生しましてから、6月議会、9月議会と2回の議会を終え、その中で先輩議員の皆様が長崎市における防災対策について数多く質問され、市長や理事者の皆さんからも答弁をいただいているところであります。さらに本会議においても防災についての質疑もなされています。  そういう中で、9月議会が終わって実際に被災地に行くことがかないました。訪れたのは、石巻市、南三陸町、女川町、気仙沼市でした。仙台空港におりたったとき、7カ月がたち復興は大分進んでいるんだろうなと思っていました。しかし、何百メートルもある木材の山、延々と続く瓦れきの山々、三段積みになった壊れた自動車の壁が何千台分も続いていました。復興に向けてまだまだなと思った一瞬でした。現地の声を実際に伺うことができ、そして実際に被災地に訪れ、胸が締めつけられる思いを何度もいたしました。もし、実際に被災地を訪れていなかったら、9カ月たった今、少しずつ被災地のことを考えなくなってしまっているのではないかと、日ごろ自問自答をしています。実際に被災地を訪れていろんな話を伺い、防災対策の重要性や地域コミュニティーの重要性を感じて帰ってきました。  そこで、改めてこれまで先輩議員の皆様が出された質問に対して、答弁として、これから検討という項目について現在の進捗状況について伺っていきたいと思っています。  まず1項、東日本大震災後の本市としての防災対策について、(1)長崎市防災計画の現状と地震、津波対策の見直しについて質問いたします。  6月議会の中で先輩議員より、災害を受けて今日段階での防災対策に対する考え方、また、今後の取り組みをどのようにしていこうとしているのかという質問に対して、国及び県の計画見直しを受けまして、長崎地域防災計画の地震及び津波対策を見直していきたいと考えておりますが、当面の対策としましては、これまで実施してまいりました建築物の耐震化事業の継続を行うとともに、防災行政無線の整備拡充を図っていくとの答弁を出されています。今回の東日本大震災におきましては、津波により大きな被害が出ました。また、東海、東南海、南海地震に日向灘震源を含めた4連動地震の発生を想定した場合の津波予測が先般、県の第2回長崎県地域防災計画見直し検討委員会において示されましたが、7カ月たった進捗として、これらを踏まえた長崎市地域防災計画見直し計画はどのようになっているのか、伺います。  (2)自主防災組織の現状と課題について伺います。  これも9月議会の中で先輩議員より、長崎市では自治会組織で38.9%、自主防災組織は地域住民からみずから災害に備えるための手段を講じ、自分たちの地域は自分たちで守るという、地域と連帯感に基づいて自主的に結成をされる組織です。今現在、自主防災組織がどのような単位で組織され、さらに現状の組織率、また、具体的な活動についての質問に対し市長から、平成23年7月末現在で、組織数で409、自治会数が385となっており、全国平均の約半分となっていることから、結成率を高めていくことを当面の課題と考えていますとの答弁がなされています。そして、自主防災組織の活動については、平常時においては防災訓練の実施、地域の災害危険箇所の把握、防災意識の啓発のための防災講習などを主な活動としている。災害時には情報収集、伝達、初期の消火、住民の避難誘導、負傷者の救出救護、給食給水活動を想定していますとの答弁がなされています。言われるように、地域防災力の向上が大切であり、そのためには自主防災組織の充実が必要であると考えています。  そこで、何度も同じような質問となりますが、長崎市の自主防衛組織の現状と課題について改めてお伺いいたします。  (3)災害時における他都市との連携について。  1982年7月23日に発生した長崎大水害でも全国から多くの支援物資が届けられ、当時、高校生だった私は、松山の体育館での支援物資の仕分け作業を手伝いました。さらには島原の大火砕流から20年がたちますが、全国からの多くの支援と励ましの声に、がまだす(頑張る)を合い言葉に現在、頑張ってきております。全国から温かい支援をいただき力をいただいているところです。  今回、仙台市の地元議員との交流の機会がありました。そのときに、友好都市との連携が大いに役に立ったという話をお伺いしました。
     そこで、この長崎での災害時における他都市との連携をどのようになさっていくのか、お尋ねします。  次に、(4)浦上川周辺地域のハザードマップの進捗状況について。  9月議会に質問されました災害時により安全な場所に避難することは住民の命を守るためにとても重要だと考えますが、市民への避難を促すためには正確な状況を判断し、市民の日ごろの防災意識が必要不可欠であり、ハザードマップは非常に重要になります。河川に関するハザードマップが中島川にしかないというのは理解できない。何か浦上川にハザードマップをつくることで何か不都合でもあるのかという質問に対し、浦上川のハザードマップについては、現在、作成されていない状況です。ハザードマップの作成と必要性を含め、県、市で協議を行っていきたいとの答弁がされています。浦上川のハザードマップについての進捗状況をお尋ねします。  続きまして2項目、安全・安心なまちづくりに向けた取り組みについてのICチップを利用した独居老人対策についてでありますが、6月議会で独居老人対策として市としての取り組みについて、長崎として孤独死の方々の把握をされているのかどうか、地域で頑張っておられる自治会の皆様や民生委員の皆様の取り組みが重要でなかなか行政として踏み込めないところも多いと思いますが、行政としての地域への取り組みと対応について私が質問させていただきました。  市としての回答は、孤独死のすべてを把握できている状況ではない、長崎市におけるひとり暮らし高齢者への安否確認を行う事業といたしましては、民生委員によります友愛訪問のほか心疾患など、緊急性の高い疾患をお持ちの方に緊急通報装置を設置し、緊急時に救急車の手配やご家族への連絡を行い、必要に応じて訪問介護員を派遣するなど緊急時訪問介護事業、また、ごみ出しが困難な高齢者の方に対して、ごみの戸別収集を行う、ふれあい訪問収集事業配食サービス事業において、訪問した際に高齢者の方に声をかけて安否確認を行っておりますとの回答をいただきました。  今回、東北に伺ったときにも仮設住宅での一番の大きな問題になっているのが、独居老人対策であることを知りました。独居老人対策で一番重要なのは、人と人のコミュニケーション、声かけや見守りです。現在は自治会や民生委員の方々に多くはゆだねられていると思いますが、自治会や民生委員の皆様も高齢化が進んで大変ご苦労されているのが現状です。  そこで、人と人のコミュニケーションが一番重要であることは認識しておりますが、自治会や民生委員の方々に少しでも活動の軽減につながっていくためのICTを活用したICチップ、ICタグを利用した取り組みは現在、長崎市では取り組みがあるのかないのか、伺いたいと思います。  次に、3項目、次期基幹業務系システムの構築について、(1)現状と課題について伺います。  東日本大震災で改めて災害に強い情報通信というものを認識させられたと思います。さらには私は市庁舎建設特別委員会に参画しておりますが、その中で、市民の皆様の立場でワンフロアでのワンストップサービスの提供が必要と考えています。現状の住民記録や税、福祉等の基幹業務系システムにはどのような課題があり、今後どのようなシステムを構築していこうとしているのか、お尋ねいたします。  また、市民サービスの向上のため先ほども触れましたが、ワンストップサービス等、1つの窓口で必要な手続ができないかと考えておりますが、システム構築では、(2)システム構築の方向性をどのような目的を持って、どのようなスケジュール感を持って進めているのか、お尋ねいたします。  そして、今後、東日本大震災での教訓ともなりましたが、より安全な場所でシステムを運用する地方自治体の情報システムデータセンターに集約し、複数の市町村がシステムを共同で使うことができる環境である自治体クラウドの導入を進めていくべきと考えておりますが、この自治体クラウドは各自治体がサーバーなどのIT機器を所有するのではなく、共同で利用するので、厳しい財政状況に直面している自治体にとって多額のコストをかけず、ITインフラを構築することができるという利点があると聞いておりますが、(3)自治体クラウドの導入の可能性について、どのように考えているのか、お尋ねいたします。  最後に、4.コールセンターの運営状況について、(1)コールセンターの運営状況と評価及び今後の課題について。  昨年10月1日に市民サービスの向上を目的として、あじさいコールコールセンターが開設してはや1年が経過しました。このコールセンターは市民の皆さんからの問い合わせワンストップによりたらい回しを解消し、また、年中無休で対応されていることもあり、私としましてはずっと注目してまいりました。  そこで、今後さらに市民サービスの向上を図り、市民から愛されるコールセンターにしていくために、当然のことながら運営状況を的確に把握し、オペレーターの方々や市民の方々からの問題点や課題などもあると思いますので、この1年間の運営状況、市民の評価、課題、そして今後の取り組みについてお伺いいたします。  以上4点につきまして、本壇からの質問とし、答弁を伺った後に、必要であれば自席から再質問をさせていただきます。=(降壇)= 3 ◯議長(中村照夫君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 4 ◯市長(田上富久君) 市民クラブ川瀬隆文議員の質問にお答えいたします。  まず、3点目の次期基幹業務系システムの構築についての(1)現状と課題についてお答えします。  長崎市ではこれまで汎用機を初め、戸籍システム介護保険システムなど住民記録や税、福祉などの基幹業務に係る各種システムを導入し、業務の効率化と市民サービスの向上を図ってきました。しかしながら、特に基幹業務系システムの中心である汎用機につきましては、第一にこれまでのたび重なる開発や改修によりまして、システムの構造が複雑化をしており、法改正などへの迅速な対応が難しくなってきていること、第2にメーカー独自の仕様で自己開発をしてきたため、機器の更新や保守などにおいて随意契約とならざるを得ず、競争原理が働いてないこと、第3に汎用機とほかのシステムとの連携使用が独自になっており、スムーズな連携が図られないことなどの課題があると認識をしています。現在はこれらの課題を解消するため、汎用機の更新時期にあわせて、次期基幹業務系システムの構築を進めております。  次に、3点目の(2)システム構築の方向性についてお答えします。  次期システム構築につきましては、現行の汎用機を廃止して、標準化された技術使用と業務使用に基づくパッケージシステムとメーカーに依存しない使用のサーバー方式を導入しようとしております。この目的は1つ目として、現状業務の分析を行い、業務のやり方をパッケージに合わせるよう見直すことで事務の効率化が図られること、2つ目として、標準的な仕様の機器を調達することで競争性を確保し経費を削減できること、3つ目として、システム間の連携がスムーズになることで、複数の手続を1つの窓口で行うワンストップサービスの提供や待ち時間の短縮など、市民サービスの向上が図られることなどでございます。  このスケジュールにつきましては、平成22年度に構築計画の策定を行いまして、平成23年度、今年度から共通基盤、住民記録システムの構築を開始し、平成24年5月に稼働する予定としております。また、そのほかのシステムにつきましても平成26年中にすべて稼働させることとしております。  次に、3点目の(3)自治体クラウドの導入の可能性についてお答えします。  自治体クラウドにつきましては、システム共同利用による初期投資と運用経費の削減、データセンターでの集中的、専門的な運用によるサービスの継続性などの効果がある一方、データの集中によるセキュリティー対策危機管理対応などの課題もあると言われております。長崎市としましても自治体クラウドは今後の自治体情報システムの1つの大きな流れであると認識をしており、自治体クラウドの効果、課題、また、災害に対する有効性などの検証を行っていきたいと考えています。  いずれにしましても、現在、取り組んでいる次期基幹業務系システムの構築は標準化を図ることを方針としておりますので、将来的には自治体クラウドにも柔軟に対応できるものと考えており、今後ともより効果的効率的な情報システムの構築に努めていきます。  次に、4点目のコールセンターの運営状況についてお答えします。  昨年10月に開設いたしました長崎市コールセンターあじさいコール」では、年中無休で午前8時から午後8時まで電話、ファックス、電子メールで市民の皆様からのお問い合わせに対応するとともに、代表電話番号を822の8888へと覚えやすい番号に統合し、代表交換業務も行っております。導入の当初は転送や応対に時間がかかるなどのご指摘もありましたが、オペレーターのスキルの向上を図り、FAQいわゆるよくある質問と回答などの効果的な活用と親切丁寧で迅速かつ的確な対応を心がけ、たらい回しの解消を図るなど市民の皆様の利便性の向上に努めております。  ことし9月までの1年間の応対状況につきましては、平日1日当たり1,038件に応対をしており、このうち相手先の指定による代表交換が516件、お問い合わせが489件、間違い電話などが33件となっています。このお問い合わせのうち、コールセンターの回答で応対が完結するものは216件と約半数を占め、そのほかは個人情報や専門的な内容のため担当課へ転送しています。ホームページで公開しているFAQについては、1日に延べ284件のアクセスがあり、インターネットを利用する市民の皆様にも活用していただけているものと思っております。また、コールセンターで登録した応対履歴や利用者からのご意見などの情報は庁内で共有し、FAQの見直しや業務の改善、施策への反映に努めております。  さらに、安全・安心の分野では消防局の代表電話番号コールセンターに統合するとともに、消防局や防災危機管理システムの速やかな情報共有を図り、災害情報や防災行政無線放送の内容などに関するお問い合わせにも的確な対応ができるよう充実を図っております。  ことしの7月に実施しました利用者満足度調査においては、98.9%の方から5段階評価で4点以上の評価をいただき、どこに問い合わせていいかわからないときに役立つ、一度の電話で確認でき、各課に問い合わせをしなくて済むなどのご感想をいただいております。今後もFAQを充実させ各種事業やイベントの問い合わせ先を段階的にコールセンターへ移行するなどコールセンターで対応できる業務の拡大に努め、市民の皆様を初め、長崎市を訪れていただく皆様方が親しみを持って気軽にご利用でき、満足していただけるコールセンターになるよう、より一層の充実に努めてまいりたいと考えております。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 5 ◯危機管理監(青木賢三君) ご質問の1点目、東日本大震災後の本市としての防災対策についての(1)長崎市防災計画の現状と地震、津波対策の見直しについてお答えいたします。  今回の東日本大震災における地震、津波被害がこれまでの想定をはるかに上回るものであったことから、震災後、国におきましては中央防災会議に地震、津波対策に関する専門調査会を設けて防災基本計画等の見直しを行っております。また、長崎県地域防災計画見直し検討委員会においては、去る11月14日に第2回会議が開催され、長崎県内における地震及び津波の予測が示されました。その概要は、東海、東南海、南海地震に日向灘の震源域を加えた4連動地震を想定地震として設定したもので、長崎港などの最大水位の予測が示されたところでございます。  長崎市地域防災計画につきましては、長崎県から今後、示される浸水予測図及び津波浸水による建物等の被害予測を受けまして見直しを図りたいと考えております。  次に、(2)自主防災組織の現状と課題についてお答えいたします。  自主防災組織とは自治会等を単位として、地震、風水害等の災害による被害を防止し、もしくは軽減し、または災害を予防することを目的として、地域住民が自主的に編成し活動する団体であって、市長が認めたものを言います。長崎市におきましては、長崎大水害を契機として自主防災組織の結成促進に取り組み、水害翌年の昭和58年に192の自治会が自主防災組織を結成されました。しかし、翌年の昭和59年は26組織、3年後の昭和60年は19組織の結成となり、その後の結成数は1けた台で推移をしてまいりました。このような状況を打開するため平成22年度には自主防災組織の結成率が特に低い地域の自治会と結成に向けての協議を積極的に行った結果、17自治会が自主防災組織を結成され、本年11月末現在で385の自治会において409組織、結成率は38.9%となっております。しかしながら、この結成率は全国平均の約半分であることから、今後とも結成促進に取り組んでまいります。  自治会役員などの皆様と協議をする中で自主防災組織を結成することが地域の防災力向上にとって重要であるとのご理解はいただいていると感じております。しかし、お話をお伺いいたしますと、自治会役員の高齢化、自治会加入世帯数の減少、長年災害が発生していないことなどによる災害に対する意識の低下、そして、組織化することの煩わしさなどの理由により、自主防災組織の結成が思うように進まなかったということでございます。  これまで長崎市では、自主防災組織の結成促進のため、自主防災組織を結成した自治会への防災用品の支給などの支援を行うとともに、結成を呼びかけるパンフレットの配布、防災講演会等へのご案内、未組織自治会への結成呼びかけなどを行ってまいりました。今後はこれまでの活動を継続するとともに、地域防災の推進役となる市民防災リーダーの養成事業と地域の避難場所や危険な場所、避難経路などを地域の方で話し合いながら作成する地域防災マップ作成事業をさらに推進し、自主防災組織の結成促進につなげ、あわせて組織の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、(3)災害時における他都市との連携についてお答えします。  今回の東日本大震災は、想定をはるかに超える巨大地震と、その後の津波発生により各地に被害をもたらしました。特に甚大な被害を受けた福島県、宮城県及び岩手県の3県については、災害発生直後、広範囲にわたって交通網や情報網が寸断し、多数の避難者が出るとともに大量の救援物資が必要とされました。  そこで、この3県に対する支援のあり方として、県単位で物資の支援を行うという全国的な調整に基づき、長崎市は長崎県を通じて宮城県に毛布、食料及び水などを送付いたしました。しかし、この3県におきましては、全国から送付されてきた救援物資が集積場所から避難所などへスムーズに配送されていない状況にあるとの情報が流れる中、長崎市は被災地に物資の不足状況をお聞きしたところ、福島県の二本松市と田村市から救援物資の要望がございました。長崎市としましては、その要望に応じるため、直ちに両市へ物資を送付いたしました。これは必要な時期に必要な支援ができたものであり、効果的な支援活動につながったものと思っております。そのほかにも被災地からの支援要請に基づき、福島市やいわき市などへ人的支援としての職員派遣を行い、現在も復興に向けた行政事務への支援として職員の派遣を続けております。  長崎市における他都市との連携につきましては、市独自では対応が困難な規模の災害が発生した場合に備えて、全国各地の自治体と災害時相互応援協定を締結しております。その状況としましては、全国41市の中核市や九州内の県庁所在地に北九州市を加えた九州9都市、近隣の武雄市や諫早市など延べ69自治体に及んでおります。長崎市としましては、今回の災害におけるさまざまな支援のあり方を踏まえ、現在、災害の規模に応じて、近隣の自治体や遠方の自治体からも円滑な相互支援ができるよう協定を結んでいる都市と支援のあり方を協議しており、今後とも連携の強化を図ってまいります。  以上でございます。 6 ◯土木部長(本田 潔君) ご質問の1点目、東日本大震災後の本市としての防災対策についての(4)浦上川周辺地域のハザードマップの進捗状況についてお答えいたします。  浦上川の降雨による浸水想定区域の有無につきまして河川管理者である長崎県に確認、協議を行ったところ、浦上川の改修工事は完了しているものの、浦上ダムの治水化が完了するまでの間は浸水想定区域が残るとのことでございます。  長崎市といたしましては、今後、浸水想定区域をもとに長崎県を初め関係する機関と協議を進め、浦上川周辺地域のハザードマップの作成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 7 ◯福祉部長(前川栄一郎君) ご質問の2点目、安全・安心のまちづくりに向けた取り組みについての(1)ICチップを利用した独居老人対策についてお答えいたします。  長崎市の高齢化は国を上回るペースで進んでおり、平成23年9月末現在の65歳以上の人口は11万364人で、高齢化率は25.0%となっております。さらに高齢者のみの世帯、ひとり暮らし世帯が増加しており、認知症や孤独死などに対応するため地域における高齢者の見守り支援体制の強化を図る必要があります。  現在、長崎市ではひとり暮らし高齢者の安否確認事業として、民生委員による友愛訪問を初め、配食サービスやごみのふれあい訪問収集等のサービスを提供する際に、声かけや見守りを行い、安否確認や異常の早期発見に努めております。また、介護家族を支援するサービスとして、認知症のある高齢者の方にGPS機能のある小型の発信器を身につけていただき、徘徊した場合に徘徊している高齢者の位置情報を把握するサービスも提供をしているところです。  ご質問のICチップを利用した安否確認につきましては、現在、長崎市では実施しておりませんが、他都市の取り組み状況等につきまして、今後、調査を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 8 ◯7番(川瀬隆文君) 一通りのご回答、本当にありがとうございます。  では、項目に沿いまして再質問をさせていただきたいと思います。  まず、東日本大震災後の本市としての防災対策について、(1)長崎市防災計画の現状と地震、津波対策の見直し、さらには(2)自主防災組織の現状と課題につきましては、進捗としては少しずつ前進が見られるというふうに感じがしましたけれども、このことを踏まえまして、やはり防災対策特別委員会もございますので、その中で議論のほうを深めていただきたいということを踏まえまして、1つ申し述べておきたいというものがあります。  名古屋大学大学院環境学研究科教授の東日本大震災に学ぶ今後の地震対策と題しての講演をお伺いしました。講演の中では、実際に地震が起こったときの人の動き、これを映像で見させていただきました。今回のような巨大地震におきましては、人は立ったままで何もできないというのが実際わかりました。そして、東日本大震災の規模とされる平安時代の貞観地震、これが869年に起こっていますけれども、これがマグニチュード8.3、関東直下型地震、東海、東南海、南海の3連動と見られる仁和地震、これが887年、これがマグニチュード8.0からマグニチュード8.5、この間にですね、885年に鹿児島の開聞岳の大噴火が2回起こっております。ちょうど最近、宮崎の新燃岳も噴火しているなど、ここで教授が提唱しました1000年に1度の巨大地震の世紀になるかもしれない、いつ起こってもいいような防災対策が必要と訴えられました。このことを踏まえ、いろんな事情はあると思いますが、スピード感のある取り組みが必要だと思いますので、そこを要望とさせていただきたいと思います。  そして、災害時における他都市との連携についてでありますけれども、私はやはりちょっと勉強不足で、こういった取り組みをなさっているというのが今回、質問の中でわからせていただきました。必要な時期に必要な物資が届けられたという、いい評価をいただきましたので、今後とも連絡体制についても進めていっていただきたいなと思っております。あわせまして、浦上川のハザードマップについても前進をしているという認識を私は持っています。今後とも早急に中島川、浦上川以外の河川についてもハザードマップの作成についてはこだわって取り組みをお願いしたいと思います。こちら再質問としましたけれども、要望とさせていただきます。  そして、2項目、安全・安心なまちづくりに向けた取り組みについて、ICチップを利用した独居老人対策についてですが、現在、介護家族を支援するサービスとして、ご回答の中に認知症のある高齢者の方にGPS機能のある携帯電話を身につけ、徘徊した場合に徘徊している高齢者の位置情報を把握するサービスがありますという答弁をいただきました。実際どういうものなのかというのをお伺いさせていただきたいなと思っております。よろしくお願いします。 9 ◯福祉部長(前川栄一郎君) 再質問にお答えをいたします。  徘徊高齢者家族支援サービスは、認知症で徘徊が見られる高齢者の方に軽量な小型の発信器を身につけていただき、徘徊している高齢者の位置情報を電話やインターネットで確認できるサービスでございます。また、ご家族から要請があれば、職員を高齢者のところに現場急行させる、または家族と同行することができます。  費用につきましては、利用者の方には毎月機器のリース料として基本料金を負担していただきますが、位置情報を確認した場合、現場に急行した場合、また、発信器を紛失した場合の弁償料金等は別途自己負担となっております。  以上でございます。 10 ◯7番(川瀬隆文君) ありがとうございます。そういう取り組みをしていたんだというのも今回、質問の中に入れさせていただいてわかりました。今後、私自身もいろいろと勉強していきながら、そういったICTを使った取り組みを考えていきたいなと思います。  そして、質問のICチップによる安否確認については現段階では調査をし、今後、取り組みを進めていくというご回答がありました。  秋田県鹿角郡小坂町、ここは人口約6,700人、65歳以上の高齢者は約2,200人、高齢化比率は33%、そして、ひとり暮らしの高齢者は315人、ご夫婦2人以上の高齢者だけで暮らす世帯、これが326世帯という小坂町というところがあります。ここでは地元の電子メーカーとICチップ、ICタグを利用した服薬管理、薬ですね、服薬管理システムを開発し、地元老人ホームで実用化されております。そして、この服薬管理だけでなく、今、私が質問いたしました独居高齢者の安否確認にも使われるICチップ、ICタグシステムが本格的に稼働しているという市町村がございました。  このようなICT利活用の促進が重要と考えますけれども、日本のICTサービスの利用については総務省がICT基盤に関する国際規格調査、平成22年では、ICTの基盤整備については、日本は総合1位、そして、ICTの利活用普及面では、個人の利活用は9位、企業の利活用は8位、そして、政府行政の利活用は18位という結果が出ています。日本のICT基盤は世界最高水準なんですけれども、利活用、普及面ではとても低い位置にあるということを認識しました。さらにアメリカ、イギリス、韓国と比べてみますと、総務省のインターネット人口普及率によりますと、日本約75%、アメリカ約73%、イギリス約72%、そして韓国76%、インターネット人口普及率については、日本もほぼ同じという結果が出ておりますけれども、細かく言いますと、教育の分野では文科省の校内RAN整備率によりますと、アメリカが約94%、イギリス約87%、韓国は約100%、それで日本は64%です。さらに行政分野では国税庁の所得税の電子申告率によりますと、アメリカが約60%、イギリス約50%、韓国約80%、そして日本は31%です。  そして、もう1つ、長くなって申しわけありませんが、医療の分野ではIT戦略本部の電子カルテ導入率によりますと、これは診療所のみというただし書きがございましたけれども、アメリカ約26%、イギリス約94%、韓国約85%で日本は医療に関しては約8%、本当に教育、行政、医療の分野でのブロードバンドの利活用の進展がおくれているという指摘もなされています。そして、いろんな角度からですね、これからもこういう時代になりましたので、ICTを利活用した取り組みが必要と考えております。これもあくまでもご紹介としましてご要望とさせていただきたいと思います。  そして、私、6月議会で答弁の中で、今年度、長崎市民生委員・児童委員協議会のもと、65歳以上のひとり暮らし高齢者世帯の実態調査に取り組んでおります。住民基本台帳上ひとり暮らし高齢者世帯約3万3,000人のうち、友愛訪問等で把握している方を除く約2万人の方に対しまして、地域の民生委員の皆様による訪問調査を6月から10月に行うとして答弁をいただいておりました。この訪問調査について、今は取りまとめの時期だとは思いますけれども、現状がどうなっているのか把握しておりましたら、ご回答をお願いします。 11 ◯福祉部長(前川栄一郎君) 再質問にお答えをいたします。  今議員のほうからお話がございましたとおり、今年度、住民基本台帳上のひとり暮らし高齢者世帯3万3,000人のうち、民生委員による友愛訪問で把握している方を除く、約2万人の方に対しまして民生委員協議会に委託し、6月から10月にかけて訪問実態調査を行いました。今後は調査の結果をもとに、ひとり暮らしの名簿を整備し、民生委員や自治会へもご相談をしながら、ひとり暮らしの方への声かけや見守りを行う近隣協力者を登録し、ご近所づき合いの中で地域における見守り支援体制の取り組みに活用してまいりたいと考えております。  以上でございます。 12 ◯7番(川瀬隆文君) それと、今回このアンケートの中で、友愛訪問で把握している方を除くということではありました約2万人。自治会に加入されていない方やご近所づきあいがなかなかとれない世帯だと私は考えています。地域の民生委員の方からは、今後この訪問調査の結果をどのように扱われていくのか、不安を抱いていらっしゃる方もいらっしゃいました。今後の検討となると思いますけれども、民生委員の方のご負担にならないような形でのアンケートの仕方、取り組みをお願いしたいと思います。これは要望とさせていただきます。  それと引き続きまして、3.次期基幹業務システムの構築について。現状と課題、そしてシステム構築の方向性、そして自治体クラウドの導入の可能性につきましては、やはり基幹業務のシステム、一番重要な部分だと思っております。そして、自治体クラウド化につきましても時間がかかるということだと思います。そして、私も知識がございませんので、余り突っ込んだ質問はできないということも1つございますけれども、やはりこの自治体クラウド化についてもご回答いただいたとおり、コスト減につながるけれども、セキュリティー対策やデータの分散化なども考えないといけないと思いますし、今後、長い目で市民サービスの向上に向け、効果的、効率的な情報システムの構築に私も一緒になって取り組んでいきたいということをつけ加えて、これも要望にさせていただきたいと思います。  最後に、4.コールセンターの運営状況についてですけれども、ご回答いただきましたように、コールセンターにつきましては、親切丁寧で迅速に対応することはもちろんですが、ご答弁にもあったとおり、私もやはりFAQの充実を図ることで、より多くの市民の問い合わせコールセンターで完結することがコールセンターの充実につながる一番の課題ではないかと考えておりました。また、確かに委託かもしれませんけれども、コールセンターオペレーターを初めとしたスタッフと長崎市が一体となって、今後も市民から愛されるコールセンターとなるよう、しっかり取り組んでいただくことを要望しておきたいと思います。  ただ、ご答弁の中に、市民の皆様を初め、長崎を訪れる、観光客のことだとは思うんですけれども、利用していただけるコールセンターというご答弁をいただきましたけれども、上海航路がテスト運行されまして、来春からは本格的に上海航路が中国からの観光客もふえてくると私は考えおります。そういうような中で、外部からおいでになるお客様から、長崎観光の問い合わせなどに対して、何かこのコールセンターで対応できるものなのか、お尋ねをしたいと思います。 13 ◯広報広聴課長(荒木秀利君) コールセンターの外国語での対応でございますが、現在、コールセンターのほうには英語が話せるオペレーターを3名配置しております。また、中国語ございますけれども、これは議員のほうがお詳しいかとは思いますけれども、三者間通話と呼ばれております外国語翻訳サービス、こちらのほうで対応をしております。現在は英語と中国語、この2カ国で対応しているところでございます。ただ、この1年間の実績としてはまだ確か11件ほどだった思っておりますので、今後のことになりますけれども、国内外問わず、観光で長崎のほうにお見えになる方、その利便性の向上を図りますために、例えば、観光パンフレットに822の8888、あじさいコールの電話番号などを掲載しまして、コールセンターでどこまで対応できるか、現在、文化観光部と協議中でございます。  以上でございます。 14 ◯7番(川瀬隆文君) ありがとうございました。本壇の質問ではや1年という表現をさせていただきましたけれども、まだまだ1年しかたっていないという認識にとって、どんどん市民サービスの向上の改善を図ったり、新たな取り組みをしていかれたりと歩みを進めていっていただきたい、そう思います。  最後に、確かにコールセンター自体は委託という形で、コールセンターのスタッフの皆さん、外部の方であってもこのコールセンターがうまく機能していくためには長崎市とオペレーターを初めとしたスタッフの皆さんが同じ目標を持つ仲間として一体となって取り組んでいくことが重要だと考えております。今後も市民から愛されるコールセンターとなるよう、しっかり連携して取り組みを進めていただくことを要望しておきたいと思います。  そして、要望ばかりになってしまいましたけれども、今回、質問に立たせていただいたのは、やはり本壇で実際に東北のほうに伺わせていただきまして、本当に防災に対しての市民一人ひとりの認識というのが大切だということで、改めて同じような質問だったとは思いますが、させていただきました。  最後に、年末を迎え、ことし大きな大きなこの東日本大震災が起こりました。私には大変衝撃的でした。被災地への支援、支え合うことの大切さ、きずなを実感することができました。そして、被災地からは復興に向けての力強い取り組みをテレビ、新聞、拝見する中で、逆に私は力とパワーをいただいたと思っています。被災地から離れた長崎ですけれども、災害からの教訓、人と人のきずなを基本とする取り組みをしていただくこと、これを皆さんで認識し合うという大切さを訴えて、少し時間は残りましたけれども、私の質問とさせていただきます。どうもありがとうございました。 15 ◯議長(中村照夫君) 次は、8番平戸都紀子議員。       〔平戸都紀子君登壇〕 16 ◯8番(平戸都紀子君) 8番、明るい市政あなたとともにの市民クラブ平戸都紀子でございます。通告に基づきまして質問をさせていただきます。市長並びに関係理事者の誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。質問は3点でございます。  まず1点目、個性を生かした地域振興についてお尋ねをいたします。  合併町に居住する者として地域の人口減少や少子高齢化の問題は非常に深刻であり、喫緊の課題となっております。しかし、このような状況の中にあっても、もともとこのまちが有する活力とにぎわいを失うことがあってはなりません。  近年の長崎市を取り巻く社会経済環境の変化も大きなものですが、合併という出来事は私たちにとってはとてもとても大きな生活環境の変化でございました。これらの生活環境の変化による不安などがある中でこのような問題を払拭し、子ども、若者、子育て世代、熟年層や高齢層など、すべての人々が長崎のどこに住んでいてもそれぞれの世代に応じた生き方ができるようなまちづくりを推進するためにはそれぞれの人々が働きがい、暮らしがい、生きがいを実感しながら、このまちに住んでいてよかったなと思えるような市民一人ひとりはもちろんのこと、行政、それぞれがお互いに優しく支え合えるような暮らしづくりが望まれます。  しかしながら、近年の都市化、核家族化、少子化の進展により自治会などにおいても加入率の低下、高齢化、活動する人の固定化、住民同士のコミュニケーション不足など、地域のつながりが希薄になっており地域社会がうまく形成されていないように懸念をいたしているところでございます。  そんな中、去る9月17日に長崎南地区活性化イベント実行委員会が「ながさき半島五活祭」を昨年度に引き続いて香焼町の安保地区埋立地で開催をいたしました。このイベントは長崎南部地区、野母崎、三和、香焼、伊王島、高島の地域間連携の促進や交流人口の拡大による地域全体の活性化を目的としており、祭り当日は広い会場をたくさんの人々が埋め尽くし、その周りには夜店が軒を並べ、中央ステージでは生オケや瑞宝太鼓、中学生徒による海りゅう太鼓、高島中生徒のエイサー、高千穂の夜神楽など、地域内外のたくさんの催しが披露されました。イベントの最後には6,000発の花火が打ち上げられるなど、大変なにぎわいの中でイベントは大盛況のうちに終了いたしました。  しかし、このイベントの成功で地域が得たものは何だったのかと考えたときに、私は他の地域からたくさん来てくださったお客さんも効果の1つですが、もっと大きな成果がだったのは、このイベントにかかわった人たちの達成感であったり、連帯感であったり、助け合う心であったり、何かしら地域のつながりを醸成するような、そんな心の種だったように思えてなりません。  田上市長は、本年度を初年度といたします長崎市第四次総合計画の中で、将来の都市像へ近づくためのまちづくりの方針として「住む人が誇り、だれもが訪れたいまち」を掲げられ、その取り組みとして合併地区の地域資源を活用した長崎の質の向上と魅力発信を示されました。私といたしましても、この取り組みが先ほど申しました心の種をはぐくんで、やがては長崎市のまちづくりの主体として大きな花を咲かせてくれるものと期待を寄せているところでございます。  そこで、合併地区の地域イベントの現状と効果についてお尋ねいたしますので、ご答弁のほどよろしくお願いいたします。  次に2点目、子どもの健全育成について質問させていただきます。  平成23年度のこども部の事業概要の冊子を見せていただきました。長崎市次世代育成支援後期行動計画として子どもの幸せを一番大切に考え、すべての子どもの権利を守り、一人ひとりの個性と尊厳が認められる伸びやかな育ちを支援することや、子ども同士の協調性や社会性をはぐくむ場となる安全な遊び場や多様な人々との出会いの場を提供できるよう施設の有効活用や地域の支援体制づくりに取り組むを上げておられます。そして、施策の方向として、豊かな感性と生きる力をはぐくむ学びと体験の場を充実しますとあり、具体的な施策で、多様な体験の場の創出が表記されております。  また、施策の方針の中で、社会資源の活用とネットワークづくりを進めますとあり、具体的な施策として多様な支援者の発掘とネットワーク化及び施設や空き店舗などの有効活用などが表記をされております。豊かな感性と生きる力をはぐくむためには子どもたちに提供する体験などは多様性に富み、その引き出しが多いほど効果が高いということは言うまでもないことです。  一方で、長崎市内において、この多様な体験の場が実際に提供されているのかについて、ちょっと考える機会を得ました。私たちは先日、県下の女性議員協議会の研修会活動の一環として諫早の白木峰高原のこどもの城を見学してまいりました。こどもの城は子どもたちが生きる力を触れ合いときずなを通して培うことを目的として、平成21年3月に開設されております。開館から2年間の利用者は24万人を超えたと聞いてびっくりしておりますが、利用者の多さもさることながらプロのスタッフのほか、多くの諫早市民の方がボランティアとして運営に参加されており、中には小中学生の参加もあるとのことでした。また、実に多様な参加形態のもとで遊び場としての役割はもちろんのこと、子育て相談制度や不登校児童生徒の相談等も行われており、より深く子育てや教育に関する学びを得るための遊びの場としての役割も果たしていたように感じました。  子どもたちの生きる力は一朝一夕に身につくものではありません。多くの失敗や試行錯誤を繰り返しながら長い時間をかけて培うまさに人づくりであり、家庭、地域、行政の三者が担い手として密に連携してはぐくもうとする、まさに市民協働による将来のまちづくりの本質だと考えます。  そこで、長崎市におきましてもこのような場の創出がぜひとも必要と考えますが、1つ目、多様な体験を提供できる場の現状と活用状況、2番目に、民間団体との協働の場の充実について、それぞれお尋ねいたしますので、ご答弁のほどよろしくお願いいたします。  次に3点目、港を生かしたまちづくりについて質問させていただきます。
     ある調査によれば、2008年に外国人が最も注目した日本の観光スポットのトップは、築地市場だったそうです。活気あふれる競りの魅力や新鮮な食べ物を楽しめることもそうですが、市場で働く人たちとの会話のある買い物というのが人気の理由であると分析していたように記憶をしております。  私は文教経済委員会で、先ほど、輪島の朝市を調査してまいりました。ここは商店街の中で行われており、商店の前に魚介類、農産物、それから輪島の特産品などを並べて観光客、地元の人たちを相手に商売がされておりました。その後、懲りずに今度は山口県下関の唐戸市場の調査をしてまいりましたので、ちょっとご紹介をさせていただきたいと思います。  唐戸市場はフグはもちろんのこと、タイやハマチの魚介類から農産物の直売所もあり、漁業者や農業者が軒を並べる様子はまるであらゆる食材をとりそろえる総合食料品センターです。市場の中には季節を織りなす食材で非常ににぎわっており、まさに港まちの風景でした。しかしながら、唐戸市場の本当の魅力は安くておいしい魚や農産物が何でもそろうという利便性よりも、実は市場で元気に働いている人たちと会話をしながら楽しんでお買い物ができる点だと言われております。  かつての長崎の市場の風景もそうでした。市場に行けば市場で働く人のエネルギーや買い物をするたくさんのお客さんの熱気に押されて気持ちが浮き浮きと元気になったものです。それからおいしいものを探したり食べたりして身体まで元気になったものです。だが、今の長崎のまちの風景はどうでしょうか。魚市場が尾上にあったころは非常ににぎわっておりました。しかしながら、漁船などからの水揚げの効率化と首都圏などへの流通の効率化を追求した結果、魚市は一番身近な市場や消費者を取り残したまま新三重漁港に移転いたしました。長崎のまちなかから水産業とそこに従事していた人たちのエネルギーが消えて、かつてのにぎわいを失ってしまいました。それと引きかえるように現在では長崎市への交通の拠点として長崎駅周辺の整備や上海航路の復活などを契機とする長崎港の再整備などが今後ますます進められようとしております。  一方で、交通の拠点は人が交流して初めて機能するものであり、そのためには交通拠点の整備とあわせてまちなか全体の人を引きつけるようなにぎわいづくりが非常に重要になってくると考えております。  そこでお尋ねをいたします。  松が枝、元船周辺と長崎駅周辺という2つの交通拠点を機能させるためには、その中間点に市民、観光客を引きつける唐戸市場のような長崎の特産品を集めた物産館によるにぎわいの仕掛けづくりがぜひとも必要であると考えているところでございます。以上踏まえまして、上海航路就航を契機としたにぎわいの仕掛けづくりについて、市長のお考えをお尋ねいたしますので、ご答弁をよろしくお願いいたします。  以上、本壇からの質問は終わらせていただきますが、答弁の内容によりましては自席から再度質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。=(降壇)= 17 ◯議長(中村照夫君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 18 ◯市長(田上富久君) 市民クラブ平戸都紀子議員の質問にお答えいたします。  まず、1点目の個性を生かした地域振興についての(1)合併地区の地域イベントの現状と効果についてお答えします。  合併地区においては、美しい自然とともに多様な歴史、貴重な文化が伝承されており魅力的な個性を地区ごとに持っております。この個性を生かしたまちづくり、地域振興を図ることは大変重要なことと認識をしており、市町村合併後はさまざまな地域振興策に取り組んでまいりました。このような中で、住民同士の交流や一体感の醸成を図るとともに、地域のコミュニティーの健全な維持と個性ある地域文化の継承、発展、さらに交流人口の拡大を目的として祭りやイベントへの支援を行っております。それぞれの地区の夏祭りやふるさと祭り、運動会等につきましては、地区内の多くの住民の皆様の参加をいただき、住民相互の触れ合いを深め、交流を促進するコミュニティー活動の中心的な役割を果たすとともに、まちづくりのための新しい取り組みを住民同士で考えるきっかけにもなっていると考えております。  さらに、交流人口の拡大を目指したイベントにつきましても多くの方々に参加していただき好評を得ております。この交流人口の拡大を目指したイベントである「ながさき半島五活祭」は、旧町単位でのまちづくり活動であったものを合併した南部5地区が一体となり商工会や農協、漁協などの各種団体、各地区の連合自治会、そして、行政が協働して、平成22年度から実施しているイベントであり、地域や組織を超えた連携、協働のきっかけとなるとともに地区内外からも多くの皆様に参加をしていただきました。  さらに、このイベントでは地域の特産品を展示、即売する物産展をあわせて開催し、特産品のPRと販売促進にも取り組んでおります。本年度は新たな取り組みとしまして、高島地区で島を訪れる人が少なくなる秋のイベントとして、「しまめぐり双六IN高島」を10月に実施しました。これは、島外の方に高島の魅力を知っていただくために島内の主要スポットを記載したマップを作成し、それをもとにすごろくの要領で島内をめぐっていただき、昼食を島内スタッフと一緒にとり交流を図るというもので、当日は多くの親子連れの皆様に参加していただき、十分に高島の魅力を満喫し、楽しんでいただきました。  また、外海地区では、長崎市初の焼酎製造工場が昨年11月に完成したことを契機に地場産業として支援し、雇用拡大などの地域活性化につなげるため、外海地区で行われているふるさとまつりとあわせて焼酎まつりを11月に実施しました。今年度は同時開催ということで2日間開催しましたが、あいにくの雨にもかかわらず多くの地区住民の皆様を初め、地区外の方にも参加をしていただきました。さらに、琴海地区では、花づくりによる地域活性化に長年取り組んでいる団体などを中心に実行委員会を立ち上げまして、親子連れを初めとする地区内外の幅広い年齢層の方に琴海戸根川沿い約2キロメートルに咲き誇る桜並木をメーン会場として周辺にある花の名所をめぐりながら楽しんでいただくとともに、琴海地区でとれる農水産物の販売及びPRを行うイベントを来年3月に実施することとなっております。これらのイベントのほかにも、それぞれの地区でさまざまな祭りやイベントなどが実施されていますが、合併地区におけるイベント等は地域コミュニティーの醸成はもとより、交流人口の拡大による地域振興に大いに寄与するものと考えておりますので、今後とも地域ごとの特性を生かし、それぞれのイベント等の効果を見きわめながら合併地区の地域振興に資するよう積極的に取り組んでいきます。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 19 ◯こども部長(田中智子君) ご質問の2点目、子どもの健全育成についての(1)多様な体験を提供できる場の現状と活用状況についてお答えいたします。  次代を担う子どもたちが自然環境の中で、さまざまな体験をすることは体の健康と豊かな心をはぐくむ上で大変重要であると考えております。子どもたちが自然体験できる長崎市の施設といたしましては、市民の森、いこいの里、あぐりの丘、長崎ペンギン水族館、日吉青年の家などがあり多くの市民や各種団体に利用されております。  平成22年度の利用状況ですが、市民の森には森林体験館やケビンなどを整備した体験の森があり、市民のレクリエーションや青少年の野外活動の場として、約2万3,000人が利用、いこいの里ではデイキャンプや牧場体験、触れ合い動物体験など、31種類の活動メニューがあり、約3万3,000人が利用、長崎ペンギン水族館はペンギンや魚の飼育体験や自然体験ゾーンなどがあり、約21万5,000人の入場があります。また、日吉青年の家は野外活動施設を備えた宿泊型の研修施設として約1万6,000人に利用されております。  長崎市では、毎年このような市の施設のみならず、民間施設や各種団体が実施する子どもたちが参加できるイベントなどの情報を掲載した長崎市子ども体験情報誌「スマイル」を市内すべての小中学校、保育所、幼稚園や公民館などに配布し、自然体験や社会体験の場を紹介しております。この「スマイル」では、市内の各種施設、団体から寄せられました子ども向けの情報を一日体験もの、夏休みに開催されるもの、9月以降に開催されるものなどに分類し掲載しておりまして、毎年夏休み前に配布をいたしております。これにより子どもたちが体験活動に参加する機会がふえ、ひいては各種施設の利用促進に貢献しているものと考えております。  また、「スマイル」に掲載いたしました情報は本年4月から開設し、長崎市の子育てに関する情報を掲載したホームページ「イーカオ」のイベントカレンダーにも掲示しており、広く周知を図っているところでございます。今後ともこの「スマイル」や「イーカオ」などを活用し、施設の紹介、活動内容等につきまして情報発信に努めてまいりたいと考えております。  次に、(2)民間団体との協働の場の充実についてお答えいたします。  子どもたちがさまざまな体験の場で伸び伸びと遊び、学びながら楽しく過ごすことは子どもたちの健全育成に非常に重要なことだと考えております。  長崎市の体験施設以外にも稲刈り、ミカンやビワの収穫、定置網漁体験、海や山などの自然の中での体験など、農業や漁業団体などの皆様方、取り組んでいただいております。長崎市といたしましては、協働により子どもを育てていくという視点のもと、今後とも情報提供などに努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 20 ◯商工部長(高比良 実君) ご質問の3点目、港を生かしたまちづくりの(1)上海航路就航を契機としたにぎわいの仕掛けづくりについてお答えいたします。  長崎駅周辺から元船方面へかけての海沿いの人の動線整備につきましては、長崎駅周辺と駅から元船、水辺の森公園、松が枝にかけての臨海部のにぎわいを創出し、臨海部と浜町などの中心商業地との間に人の回遊を促すためにも重要な問題と考えております。そのため、都市再生に向け、県、市共同で検討を行う長崎市中央部臨海地域都市再生調整会議や長崎港の港湾計画について検討する長崎港長期構想検討委員会へ長崎市も主体的に参画いたしております。一方、長崎市としましては、人口減少や少子高齢化が進む中、地域経済の衰退に歯どめをかけるため、国内、海外の域外活力の取り込み、いわゆる外貨の獲得により経済活性化を図ることが重要であると考えております。  議員ご指摘のとおり、上海航路の就航は、中国人観光客はもとより日本人の上海航路利用者によっても観光消費額の増加が期待されております。長崎市では、平成23年8月に策定いたしました長崎市アジア国際戦略において松が枝国際ターミナルでの特産品の販売や銀聨カードの端末整備などのショッピングの利便性向上、外国語対応のガイド養成や効果的な案内板の設置などを進めることとしております。特に、松が枝国際ターミナルにおいて特産品を販売することは上海航路を利用する観光客の利便性の向上や事業者のビジネスチャンスに資するものと考えております。  特産品の新たな販売拠点が確保されることとなれば観光客の利便性の向上による観光消費の増加、売り上げの増加に伴う地元中小企業の経営の安定化、ひいては地域経済の活性化につながることも期待されるところです。しかしながら、商業施設であることから、民間の運営主体の問題や既存の民間商業施設との競合等、解決しなければならないさまざまな課題がございます。過去には民間事業者により水産物直売所の設置が市内丸尾地区に検討されましたが、経営上の課題等から事業断念に至ったケースもございます。  長崎市といたしましては、臨海部のにぎわいの創出、中心商業地との人の回遊を確保することは重要と考えておりますので、議員ご提案の唐戸市場のようなものではございませんが、当面の対策として松が枝国際ターミナルの活用など、国内外の上海航路利用者へ向けた仕掛けづくりに取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 21 ◯8番(平戸都紀子君) ご答弁ありがとうございました。  それでは、再質問をさせていただきます。  まず、1点目の個性を生かした地域振興について再質問させていただきます。  先ほど、私申し上げましたように、地域イベントは地域文化の発展の場であります。文化は人が生きることによって生まれ、はぐくまれ継承されていくものです。人と人とのつながりによって文化が継承され、美しい景観をはぐくみ地域の誇りとなります。したがって、イベントは交流人口拡大や地元でとれた農産物などの販売という単なる一時的なものでなく、イベントにかかわったそれぞれの立場の人たちの心の種をはぐくみ、地域のつながりを醸成して、やがて地域の個性として大きな花を咲かせる大切な場所です。したがいまして、「ながさき半島五活祭」を初め、他の合併町などで行われているイベントを継続させていくことは、個性を生かした今後のまちづくりや暮らしづくりという、とても長期的な取り組みにおいて投資的な面から、今後とも積極的に支援すべきものと考えておりますけれども、市長のお考えをぜひお聞きしたいと思います。 22 ◯市長(田上富久君) 平戸議員の再質問にお答えいたします。  先ほどからご指摘があっておりますように、地域でのイベントにつきましては、交流人口の拡大といった効果もありますけれども、地域の住民の皆さん同士が自分たちでもいろいろ考えたり工夫したり、あるいは話し合いをしたりしながらつくっていく、その過程そのもの、それからまた、実際に開催の場においていろんな地域の皆さんが一緒に出てきて、そこで顔を合わせて言葉を交わすといったような意味合い、これが非常に大きいというふうに思っております。コミュニティーをつくっていく上では、そういったやはり顔を合わせる場の重要性というのは見逃してはならないと観点だというふうに思っております。  また、特にその中で、五活祭につきましては、参加者が地区の皆さん、それから地区外から来られた皆さんを含めて5万人ということで、これは交流人口の拡大という意味でも成果があらわれているということであろうというふうに思いますし、また、子どもたちが参加したり、いろんな地区の文化であったり、あるいは地域の皆さんのいろんな活動を紹介する場にもなっていたり、また、物産についても野母崎のかまぼこであったり、あるいは香焼のみそであったりといったものを紹介する、意外と知らない方もたくさんまだ市民の皆さんの中にはおられますので、そういったものを紹介する場であるという意味でも、まだ2回ですけれども、いろんな成果が見えてきている、あるいは成果の種が、まだまだ工夫すれば広がる種が見えてきているということも言えると思います。その意味では、今後、地域の皆さん、あるいは実行委員会で取り組まれておりますので、地域の皆さんのご意見などもお伺いしながら、引き続き支援に取り組んでいきたいというふうに考えております。  以上です。 23 ◯8番(平戸都紀子君) ありがとうございました。私もこの2年間は実際に携わってまいりました。そして、感じましたのは、確かに本当にもう多くの方が来られて、そしてにぎわいました。でも、やっぱりこれから続けていくためには、今度、次は、もし来年度も多分していただけるというようなご答弁をいただきましたので、そうなるかと思うんですが、これから場所のまた変更とか、それから、やっぱりいつまでも同じことをするんじゃなくて、少しやっぱり変化をつけてしていきたい、いったほうがいいと思います。  今回の五活祭も高島の磯釣り公園で釣り大会をしたり、フィッシングスクールをしたり、そして、軍艦島カップビーチバレー大会をしたり、ことしは悪天候でできませんでした。それから、あとはめぐりあいIN高島、これは男女40組募集して、そして、そこの中でいろいろ参加者同士が楽しむ場でもありましたけれども、このめぐりあいIN高島、こういうことというのはとても私はいいことじゃないかと思うんですね。  そして、きょう朝のニュースでもあっておりましたけど、どこの地域か、ちょっとよそでしたけれども、やっぱりこういう事業というのは男女の方の出会いだけではなくって、することでその地域の活性化につながるんだということで、やっぱりその地域の方々は何らかをして活性化したいということを考えながら行動されているんだなということが伝わってまいりました。  そして、この花火大会でもございますが、何か聞くところによると、この花火大会をすることで養殖場の魚に影響があるのかないのか、それはわかりませんけれども、あるようなお話も聞いておりますので、こういうところもやっぱり視野に入れながら場所とか考えていく必要があるんじゃないかと思うんですね。  それで、必ずしも花火だけがメーンでは私はないと思いますので、この5町の疲弊して、もう本当、老齢化したところでもやっぱり活性化するために市のほうもこれからもまたいろんな意味で力を出していただいて、そして、継続していただいてほしいと思います。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。  そして、これは要望としまして、地域を愛する心の醸成は将来のまちづくりの第一歩であると考えておりますので、今後とも本当に積極的な取り組みや支援をぜひとも合併町に住んでいる一人としてお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それから、2点目の子どもの健全育成について再質問をさせていただきます。  豊かな感性と生きる力をはぐくむという施策の方向にあるように子どもたちの自然の中での多様な体験は大変重要なことと思っております。  せんだって、このような自然体験の場を長崎で提供している民間のボランティア施設、ちびっ子創作村を訪問する機会を得ました。これは私、当初からされているということで、ちょくちょく耳にもしておりましたし、何回か行かせていただきましたんですけど、つい最近また行ってまいりました。で、ここはことしで25周年を迎えられるということで、自分の山を開墾して子どもたちを、健全育成のために使ってほしいということでこつこつと少しずつ切り開かれて、ことしで25年目になります。それは個人でございますので、今まで市のかかわりもなかったと思うんですけれども、ちびっ子創作村というのは多くの青少年が夢をはぐくみ、健やかに成長してほしいという、そういう持ち主の思いから、1986年に亡くなりましたけれども、入枝一男氏が開墾されて、本年度11月の6日に25周年を迎えられました。そして、その後は入枝さんの奥様が村長として務められており、ほかにも仕事なさっておられますんですけれども、この山には多くの人たちが利用されておりましてね、私立の保育園とか学童保育の子どもさんたちとか、ましてや子ども会、育成協を初め、そして、不登校の生徒などを受け入れながら自然との触れ合いや他の子どもたちとの交流を通して夢を持って成長できるような場を提供し続けておられます。本当に頭の下がる思いです。  その結果、その不登校の子どもさんたちの中にはちゃんと学校に行けるようになったと報告に来られる方もいらっしゃるというのを聞きましてね、自分たちはそういうお声を聞くことでまたやる気を起こすんだということを今の村長がおっしゃっておられました。それから、年間の利用者も約2,000名に及んでいるということだったんですけれども、市内の多様な子どもたちがお世話になって、本当に頭の下がる思いがいたしました。  この施設は村長を初め、多数のボランティアスタッフやライオンズクラブ等の支援によって運営されておりまして、子どもたちからは利用料を取らない無料の施設です。諫早のこどもの城と同じような内容なんですけれども、あくまでも個人でされているから、もう本当に行ってみればわかるんですけれども、手をかけていない、本当に自然の中で塀があって、そこの中に入る塀があって、中に入ってみるとボランティアの人たちが自分たちで草を刈ったり、例えば、そこを利用する場合は前もって連絡して、自分たちが草を刈って、そして、そういう中で子どもたちを遊ばせているんだというお話でした。  それで、そこで何をしているかというと子どもたちは夏はそうめん流しをしたり、そして、自分たちで飯ごうで御飯を炊いて、豚汁をつくったりして食べたり、そして、これからの季節になると子ども会などが利用してリースをつくったり、そういうことをするんだと言っておりました。その設立から25年たっておりますので、なかなか老朽化もしておるんですが、飲料水なども井戸を掘ってされているんですけれどもね、今回、その井戸水、その井戸が落雷によって何か壊れたと。そして、修理に修理を重ねながら皆さんがお使いになっていらっしゃるというのをお聞きしましたんです。そして、最近はその入り口の道路もものすごく傷んで、山ですので、大雨が降ったりすると泥が流れてきて鉄の扉もなかなかその土の中に埋まってね、開閉が難しいみたいで一生懸命押しながらあけておられましたけれども、それとか、車いすでの利用者もおられるんですけれども、そういう方々が中に入るにしても、もうがたがた道になっておりましてね、非常に困難になっているようでありました。  そこで、私1つお尋ねをしたいんですけれども、公共にかわって役割を果たしている、このような民間団体の活動や施設整備に対して何らかの支援策はないのか、考えておられないのかということを私は質問させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 24 ◯こども部長(田中智子君) 再質問にお答えいたします。  ちびっ子創作村につきましては、私もお伺いしたことがございます。そして、つくられました入枝さんのご本人からのいろいろなそのつくられたときの思いですとか、夢を実際にお聞かせいただいたこともございます。そして、入枝さん、それから奥様、そしてそれを支えていらっしゃるボランティアの皆様方、多くの方々がおられます。そういう方々がこの25年間という長い間にですね、活動をしていただいておられることに対しましては非常に敬意を表しているところでございます。  議員お話のとおり、いろいろ運営の面につきましては、大変ご苦労をされているという状況もあろうかと思いますけれども、長崎市といたしましては、その特定の民間の施設に補助を出すというようなことにつきましては、非常に難しいことだと考えておりますけれども、これからもお話をお伺いしながら、市としてどのような支援ができるかということにつきまして一緒に考えてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 25 ◯8番(平戸都紀子君) 支援金を出してくださいとか言うんじゃなくて、やっぱりこの施設というのは市にかわって個人でされているけど、本当に市でもしていいような、そういう内容なんですね。それで、子育てを考えるときに親御さんはどんな問題に対しても子どもと真っすぐに向き合うわけですから、行政におかれましても、できませんじゃなくて、もっと温かい気持ちで取り組んでいただきたいと思うんです。  そして、こども部の担当であったり、今、こども部の部長からご答弁をいただいておりますが、もしかしたらそういう車いすの方たちでもやっぱり自然の中で体験したいということで訪れておられるようです。だから、こども部の担当であったり、福祉部の担当であったり、教育委員会としての担当でもあるんではないかなと私は思います。多岐にわたっており、何らか一体的な取り組みに見えないのが残念でなりません。  私はここで教育長にちょっとご質問させていただきたいんですけれども、子ども会において教育委員会が果たす役割も非常に大きいと考えておりまして、教育機関において足りないところを民間団体が補っている部分も少なからずあろうかと考えております。教育長はどのようにお考えでしょうか。 26 ◯教育長(馬場豊子君) 再質問にお答えいたします。  確かにですね、ちびっ子創作村では、本当に先代の村長さんの心、あるいは跡を継がれている奥様の心、非常に子どもに目を向けていただいております。教育委員会といたしましても、不登校ぎみの子どもたちを育成しております適応指導教室というところを持っておりまして、ここも自然に触れ合うことが非常にその子たちの心を開くことに大きな成果を見せているということで、毎月1回訪れさせていただいております。その中でも使用料はただということなんですけれども、やはりいろんな形でつくり込みをしていただいていますので、講師謝礼という形で謝礼金をお払いしている実態がございますが、今、議員が言われたように、施設面の支援であるとか、そういうものについては、なかなかこれといった形での支援はできていない状況もございます。こども部と一緒に相談しながら市としてできることにつきましては、今後とも研究させていただきながら、もちろん人的な支援もできましょうし、できることもあります。で、毎年、毎月毎月計画的にその教材を組んでいただいている実態もございますので、どういうことができるか、今後とも、こども部と福祉も含めまして検討させていただきたいと思っております。  以上でございます。 27 ◯8番(平戸都紀子君) 今、教育長がおっしゃられたように、本当によろしくお願いしたいと思います。  私も先ほど申したように、子育てはまさに人づくりであります。したがって、家庭、地域、行政の三者が担い手として密に連携して初めて達成できる本当の意味での市民協働による将来のまちづくりの姿だと考えております。  また、連携のためには三者がそれぞれに強みを生かして弱みを補って手に手を組んだ取り組みが重要だと考えます。そういった観点から、どうしても民間におかれましてはハード面が弱いといった部分もあろうかと思いますので、そういった民間団体にも温かい気持ちで支援をお願いしたいと思います。時には行政の皆さんもそういった場所にお顔を出していただければより血の通った取り組みになろうかと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。  山の中ですのでね、何か、真冬は雪が積もって、ちょっと通行どめになるときもあるというふうに聞いてきましたけれども、やっぱり年間を通してそういう2,000人ぐらいの方たちが利用されているようなところですので、ぜひ本当に何らかの形ででも力をかしていただければまたやりがいもあるんじゃないかと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。  次に、3点目の港を生かしたまちづくりについて再質問をさせていただきます。  松が枝、元船地区と長崎駅周辺をつなぐ人の動線整備について、今後どのように計画をつくって整備を行っていくお考えなのかをお尋ねいたします。 28 ◯都市計画部長(林 一彦君) 再質問にお答えいたします。  議員ご指摘のとおり、海の玄関口である松が枝地区、元船地区、陸の玄関口である長崎駅周辺地区のにぎわいをまちなか地区へ広げていくことは大変重要であると考えております。この3つの連携を図るために平成21年度から県、市一体で都市再生に取り組んでおるところでございます。その目標の1つが回遊性の充実ということでございまして、道路、公共交通、歩行者動線のネットワーク整備、これらを充実、強化する整備方針を掲げております。元船地区と長崎駅の間の歩行者の動線につきましては、新しい駅舎や広場等の計画、それに伴う人の流れといった周辺の状況やまちなかとの連携を考慮しながら具体化に向けて県、市で整備計画の策定を進めておるところでございますので、今後、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 29 ◯8番(平戸都紀子君) 上海航路も就航いたしますし、これを機にやっぱり駅、港の周辺というのは本当に整備が必要だと思います。そして、今そういう整備をされているということでございますけれども、私は松が枝、水辺の森があって出島ワーフ、それからちょっと切れた感じで夢彩都があって、そして、そこら辺をきれいにもう道路も整備されておりますよね。それで駅に向かって、そういう中に宿泊者を対象、そしてまた、上海航路を利用された方々も含めてのそういう方たちがお買い物ができるようなそういう施設、物産館というんですかね、そういうのが本当に必要じゃないかと思うんですね、駅周辺、港の近くに。それで私が、何というんですか、その動線の中に空き地をと考えた場合に、先日、同僚議員のほうから元船地区の元船倉庫、ああいうところもあるんじゃないかと私は思っておりますが、そういうところを利用してされるような、そういうご計画というのはないんでしょうか。 30 ◯理財部長(井川啓二君) 再質問にお答えいたします。  元船町の市有地につきましては、当該地が長崎駅から大波止につながるという市の中心部で位置しております。そういうことから利活用に当たりましては、今後、にぎわいの創出、そういうものにつながるような活用を十分、今後検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 31 ◯8番(平戸都紀子君) もうそろそろ上海航路も就航しますし、こういう問題というのはやっぱり早く、こう実行に移されたほうがいいと思うんですね。そして、その中心部というのが私は今ちょっと寂れているんじゃないかと思うんです。  というのは、私は以前に築町、あそこで、築町地区で観光客を対象に何か朝市的なものができないかということで、再三私は質問させていただきました。しかし、それはなかなか実現しない。いろんな何か難しい点があるようなんですけれども、輪島に行ったときにね、商店街の方と朝市の方がうまく朝から商売をされているんですよ。商店街の方も朝早い時間あけていらっしゃるところもある。全く違うお菓子屋さんの前に魚屋さんがテントをして並べておられる。だから、ああいうふうな感じだったら、本当にその地域の方たちがお客さんを本当に呼びたいんだという気持ちがあれば努力すればできるんじゃないかなという気が私はいたしました。  それと、私、ユニード通りのあの露天商のお話も何とかならないかということでさせていただきましたけれども、結局、道路交通法の違反とか、地域のその商店街の方たちの反対があるとか、そういうことで、結局、私はそのにぎわいが消えてしもうたと思うんですね。そして、今を見た場合、直径50センチメートルぐらいですか、そういうポットがばあっと並んでおります。そしたら道路はそれだけ狭くなっているんですよね、道路にはみ出しているというけれども、そのポットでもう絶対だれも入れないんだというふうなことでされております。それも一理わかるんですけれども、あそこら辺のやっぱりにぎわいというのは完全に私は消えてしまっているんじゃないかなという気がするんですね。そう考えた場合、中心地がどんどんどんどん何か火が消えているみたいな、そういう気がいたします。  今回は上海航路も就航するに当たって、やっぱりこういう物産館的なものというのは早くどこかにつくられたほうがいいんじゃないかなと思うんですね。観光客の方から、朝、長崎は中心市街地に朝から何か買いに行って、自分のその地方に送る、そういうことができないもんねと、ないのかなという質問をよく受けるんですね。そして、尾上町にあった魚市場が三重のほうに移転いたしました。そして、本当にそうすることによって三重のがんばランドですかね、あそこは本当に建物建てられて大盛況だと私は思っております。でも、長崎市から行くのにはちょっとやっぱり遠過ぎるということもあるんですね。だから、ああいうふうな感じでやっぱり中心市街地にもひとついつでも行けるような、そういう建物というのは絶対私必要じゃないかと思っているんですけれども、市長いかがですか。 32 ◯市長(田上富久君) 平戸議員の再質問にお答えいたします。  物産館的なものなどの必要性ということですけれども、確かにそういった1カ所でいろいろな買い物ができるという点につきましては、必要性は高いというふうに思いますし、また、特に海外からの観光客の皆さんについては、そういったものというのは非常に利便性が高いんではないかなというふうに考えております。  ただ、いろいろ市で取り組むに当たりましては、運営主体の問題であったり、あるいはお土産そのものが市レベルでいいのかといったような問題もあります。そういったことも含めて、今後に向けて課題の1つであると考えておりますので、検討を進めていきたいというふうに考えております。  以上です。 33 ◯8番(平戸都紀子君) 長崎は観光立市でございますので、やっぱりお客さんを泊まらせて、そして、買い物をさせて金を落とさせる。やっぱりそのためにもいつでも、朝からでも行ったら買えるような、そういう物産館的なものは必要じゃないかと思うんです。そして、何もいきなり物産館、箱物を建てるんじゃなくても私はテントでもいいんじゃないかと思うんですね。そういう中ででも始めていいんじゃないかと思います。  で、できれば港の近くがいい、港というか、もう船の着く、そういうそばのほうがいいと思うんですけれども、先ほどのお話で松が枝のほうにはそういうのをされるということでございましたけれども、本当に港を挟んだ、そのかいわいにあるというのは私はプラスになるんじゃないかと思うんですね。そして、長崎は今度、夜の観光でロープウエーもリニューアル化されて、本当に天井までガラス張り、とてもいい景色ということは本当にもっともっとアピールすることによって泊まっていただくことで夜の観光もできるんじゃないかと思うんです。  そういった場合に長崎のよさをわかっていただくためには、この夜景というのは本当にすばらしいものが長崎もございますので、ぜひ泊まらせるためにはやっぱり買い物もしていただかないといかんというふうな感じがいたしますので、ぜひ何らかの形で早く着手していただきたいなと思います。  例えば、私が住んでおります、今、やすらぎ伊王島ですね、ここは今、観光客が非常に多くて、そして、安い価格でされているので、リピーターの方もたくさんいらっしゃるんです。そして、私が船に乗る場合に、やっぱり、野菜、伊王島という袋をたくさん皆さん持っているんですよね。ああいうのを見た場合に、ああ、やっぱりお金を落としているんだなと、お土産品をこれだけたくさん買ってくださってお金を落としているんだなというのは、私はいつも感じているんですけれども、長崎にお金を落としてもらうということは絶対必要だと思うんです。そして、泊まってもらうことで、私は夜の、例えば夜の銅座街、今タクシーも、何というんですか、もうずらっと並んでお客さんを待っている状態。そういうところにも足を運んでいけるような長崎に何とかしていただきたいというのは、いつもそれは思っております。飲み屋街は本当に寂れている、寂れてもう人も来ないというふうなことを経営者の方からも聞きますけれども、やっぱり夜のまちが発展することで物が売れ、そして、お金が落ち、そしてまた回るんですから、ぜひ長崎のまちを昼も夜も活性化するような、そういう長崎市であっていただきたいと私はいつも思っております。  そして、これはもう要望になるかと思うんですけれども、先ほど申したように、駅や港などの交通の拠点は人が行き来して初めて機能するものであり、そのためには人を引きつけるようなにぎわいづくりが非常に重要であると考えております。  また、人を引きつけるものは利便性や経済性の追求ばかりではないことにも十分留意をしていただき、今後とも、みんなの笑顔があふれる長崎のまちづくりを市長にも強くお願いいたしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  少し時間が余りましたけれども、これで一般質問を終わらせていただきます。 34 ◯議長(中村照夫君) 休憩いたします。  午後は1時から再開いたします。           =休憩 午前11時51分=           ───────────           =再開 午後1時0分= 35 ◯議長(中村照夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。19番梶村恒男議員。       〔梶村恒男君登壇〕 36 ◯19番(梶村恒男君) 気走会の梶村恒男です。質問通告に従って質問しますので、よろしくお願いいたします。  世界経済が混迷の様相を呈し、先行き不透明な時代、今こそ長崎がなすべきは長崎の活性化、経済基盤の強化です。市民の総力を結集し、一丸となって新しい未来への扉を開くチャンスです。16世紀初めごろ、一寒村だった長崎の発展は海外との貿易抜きには考えられないと、出島町に25人の共同出資で出島は築造されました。そして、長崎の繁栄、日本の近代化に多大な貢献をしました。今、再びその出島に登場願い、国際文化都市長崎、世界平和発信都市長崎の象徴として、世界リーダーたる地位を確保するために出島完全復元をなし遂げ、出島を発火点として長崎が世界に大きく羽ばたく時代がやってきたのです。
     そこで、お尋ねいたしますが、現在進められています出島完全復元事業の進捗状況をお示しください。  次に、梅屋庄吉と私の出会いは、平成22年、上海万博で開催された孫文と梅屋庄吉展に始まります。そこで上映されていた梅屋庄吉の映画を見て、ひ孫の小坂文乃さんが説明、解説をされているのを聞いて、初めて梅屋庄吉は長崎市出身で中国革命家孫文と盟友で、孫文の革命にかける情熱を知り、「君は兵を挙げたまえ、我は財を挙げて支援す」という盟約を結び、名声や地位の見返りを求めず、今日では1兆円とも言われる破格の支援を行い、革命を陰から支えました。だが、口外してはならんとの遺言で一般には知られていないし、私も上海万博で出会うまでは梅屋庄吉のことは聞いたこともなかったのです。実業家として、現在の日活の前進である日本活動写真の創設者の一人である波乱万丈の人生をたくましく生き抜いた梅屋庄吉は、長崎という環境が育て、長崎という歴史が大きく世界へ羽ばたかせたと思います。郷土の偉人、梅屋庄吉を検証し、特に青少年に広く知っていただくために、孫文・梅屋庄吉記念館をつくるべきだと思いますが、市長いかがでしょうか、お尋ねいたします。  以上、壇上よりの質問とさせていただきます。=(降壇)= 37 ◯議長(中村照夫君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 38 ◯市長(田上富久君) 気走会、梶村恒男議員の質問の1点目の出島完全復元の進捗状況についてお答えします。  出島の復元につきましては、ことし2月の議会におきまして、梶村議員からのご質問を受け、最終的には四方が水面に囲まれた出島の復元を目指すという方向性は議員と同じであるということでございますが、現在の出島復元事業につきましては、平成8年3月に策定しました短・中期計画と長期計画から成る史跡出島和蘭商館跡復元整備計画に基づき、平成8年度から本格的に取り組んでおり、平成18年3月末までに短・中期計画の3つのステップのうち、第1ステップが完了し、現在、第2ステップ、出島中央部分の復元に取り組んでいるところでございます。  出島の復元につきましては、これまで出島史跡整備審議会を初め関係機関の皆様方と議論を重ねた結果、史跡の完全公有化が完了している史跡内部の建造物の復元、つまり現在進めている短・中期復元整備計画を優先的に進めるという方針のもと事業を実施していきますので、ご理解をいただきたいと思います。  その中で現在の復元の状況でございますが、第3期事業として中央ゾーン6棟の復元を進めるための基礎となる発掘調査を昨年度より3年計画で進めております。同時に本年度からは復元に向けた基本設計に取り組んでおり、平成28年度の供用開始に向けて事業を進めているところでございます。  また、出島表門橋につきましては、架橋の前提となります中島川公園の都市計画法に基づく事業認可を県よりことしの2月25日付で受けたところであり、早期解決に向け、誠意を持って交渉を進めているところです。この用地交渉が解決次第、速やかに架橋事業に着手できるよう旧出島橋の歴史的考証も文化庁や表門橋整備小委員会の指導のもとで進めております。  議員ご指摘のとおり、出島は国内外に長崎をアピールできる場所であり、同時に長崎の観光経済はもとより、まちづくりの視点からも大変重要であると認識をしております。今回、建物の復元と同時に取り組んでおります表門橋の架橋によって、江戸町側から出島の全景を望み、当時と同じように海を渡って出島に足を踏み入れた正面に往時の町並みの広がりをごらんいただくことが可能となります。これに伴いまして、現在に比べ格段に臨場感が増し、海の上に浮かんでいた19世紀初頭の出島を実感いただけると考えておりますので、今後とも出島の復元事業の推進にご支援をいただきますようよろしくお願いいたします。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 39 ◯文化観光部長(池田尚己君) ご質問の2点目、孫文・梅屋庄吉記念館建設についてお答えいたします。  ことしが辛亥革命から100周年を迎えることから、長崎県におきましてアジア国際戦略の先行プロジェクトの1つとして、孫文・梅屋庄吉と長崎プロジェクトを立ち上げ、さまざまな事業に取り組んでおります。この中で本年10月1日から長崎歴史文化博物館におきまして革命を導いた孫文と生涯をかけて孫文を支えた長崎市出身の梅屋庄吉をテーマにした特別企画展、孫文・梅屋庄吉と長崎を長崎市、長崎県、長崎歴史文化博物館が共同して開催しているところでございます。  この特別企画展は日中合作で来年の3月まで半年間のロングランで開催され、梅屋庄吉のひ孫に当たる小坂文乃氏が秘蔵していました梅屋庄吉関係資料や北京、上海、武漢、南京など中国国内に収蔵される貴重な文物が日本で初めて公開をされております。  また、会場内では梅屋庄吉がつくった辛亥革命の様子をあらわす唯一の貴重な映像フィルムを放映するなど、ビジュアルな展示なども工夫されておりまして、孫文と梅屋庄吉、彼らの妻たちとの友情や心の交流、生き方などをわかりやすくストーリーが楽しめるように展示をしているところでございます。  議員ご質問の孫文・梅屋庄吉記念館の建設でございますけれども、孫文自身が長崎を9回訪れているなど、長崎と深い関係がある中で、長崎出身の梅屋庄吉との歴史的な友情を検証し、あわせて日本はもとより中国を初めアジア各国に情報を発信することは重要であると考えております。そして、2人の友情を中国と長崎市の貴重なかかわり合いとして受け継ぎ、今後も大切にしていかなければならないと思っております。  現在開催しております特別企画展終了後の孫文・梅屋庄吉の関連資料の活用につきまして、常設展示を視野に入れた検討を県と市でしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 40 ◯19番(梶村恒男君) お答えいただきましてありがとうございます。それでは、再質問をさせていただきます。  出島の復元をする場合に、私は一番重要な部分といいますか、本当に出島が復元されたなというような見方をされるためには、海の中に浮かんでいたあの扇型の島、出島、それを復元するためには、やはり四方を水で囲うべきだということを前々からずっと述べてまいりました。  そういう点からいきますと、今、南側は路面電車が通っていますよね。その部分はこれから復元を進めていく中でどういうふうな形でおさまっていくんですか、お尋ねします。 41 ◯文化観光部長(池田尚己君) 再質問にお答えします。  議員ご指摘の出島の周りの件でございます。これは平成8年に長期計画の中に位置づけられておりました。今、短期、中期の事業をある程度着々と推進しているわけでございますけれども、大体これが見えた中で、また改めて長期の計画につきましては十分具体的に検討させていただきたいと思います。  以上でございます。 42 ◯19番(梶村恒男君) なかなか切れが悪いですね。長崎の宝、この出島が復元されることによって、観光長崎の名前が日本じゅうに、また世界に広がっていくんですよ。また、上海航路も今復活しようとしています。中国から来た人たちも出島はどこだというふうに聞かれた場合、あれっ、出島は海の中につくられた島じゃなかったんですかと言って、今の出島の状態を案内してもらって、わかる方はいないと思いますよ。南側が海だって、海の方が陸ですから、路面電車が走っているんですから。そういう方向性というのはね、初めて来た方は感覚的にないと思いますよ。  そこで私ね、市長、きょう、議長にお許しをいただいて特別に持ってきたんですが、〔資料表示〕これは出島図という資料です。見たことございますか。これは昭和60年に発布されまして、そのころ市議会議員の人たちは皆これをいただいたんですが、すごい資料ですよ。写真とか絵とかいろいろ載っていますけど、世界じゅうの博物館、また日本じゅうの資料館、そういうふうなところに展示している資料がここに載っかっているんですね。それだけ出島は世界的に有名で、皆さんが一度は眺めてみたいなというような宝物だったんですよ。その写真とか絵を飾っておくだけで、それこそ、うちの格といいますか、ヨーロッパの人たちでも、おれは日本の出島の写真を持っておるよ、絵を持っておるよというだけで、その地位がぐっと上げて見られたと、尊敬されたというぐらいの出島の値打ちはあったんです。  これを見て、市長、そのころはみんな燃えていたんですよ。こんなすごい資料をつくって。鎖国時代、日本の物流、いろんな物が貿易で入ってきた。また、文化も入ってきた。その長崎のあの出島を今から、我々が復元するんだよと、これを全力を挙げてやるんだよということで意気に燃えて、それが本当に実現されるとすごいなというふうな気持ちで燃えていましたよ。それから何年たっているんですか。  しかし、今までの市長さんはともかく、私は違うんだよ、若さもあるし、馬力もあるし、長崎をこれだけ愛しているんだから、皆さん力を合わせてやりましょうと、出島を復元するために皆さんもっと私に知恵をくださいというぐらいの発信をしながらやっていくなら、あなたがおっしゃるように、長崎も進化しますよ。進化する材料は何があるんですか。  一人じゃなかなか思いつかないでしょう。だからみんなの知恵をかりようと思っているんでしょうが。そういうことを常々発信されていますよ。皆さん力をかしてくださいと、知恵をかしてくださいと。しかし、そう言われる市長が真っ先に頑張って、汗たらして進んでいかんことにはだれがついていきますか。ついていった、我々はやりよった、あら、市長はどこ行ったとや、何や、後ろからゆっくり来よったいと。言葉は悪いですが、あれ、おれたちはだまされたとばいと。市長が絶対言うことは守る、公約は守ると思っていたら、何やそうじゃなかったんだなというふうな思いがだんだん市民の中に浸透してきていますよ。それは、私らはいろいろな人から意見を聞くたびに近ごろ強く感じる。  あれだけの投票で票をいただきながら、それに甘んじて、しかし後援会の地固めは一生懸命やっているじゃないですか。それぐらいの気持ちで市政に取り組んでやらんと。まず市長、あなたがやるべきは長崎の発展のために全力で先頭に立って走ることですよ。たまにはぶっ倒れたっていいじゃないですか。私はすぐに助けに行きますよ。本当、入院しとったってね、ベッドを飛び出して行きますよ。点滴を打ちながらでも。市長、信用してくださいよ。  そこで、私は質問したいんですが、結局、まだ何というのかな、今現在進めていっている復元事業、市長が目標とする復元事業の完成目標の今、大体何合目まで来ておるというふうな認識でいらっしゃいますか。ちょっとお答えください。 43 ◯市長(田上富久君) 梶村議員の再質問にお答えいたします。  何合目までというお話ですが、まずその前に久しぶりに元気なお声を聞かせていただいて大変うれしく思っております。出島の復元ですね、おっしゃるとおり、長崎にとっても本当に大事な宝ですので、これを生かしてアピールする。また、実は先日、オランダのライデンを訪ねましたけれども、その際、シーボルトが持っていったさまざまな文物、生活用品なども含めて展示しているシーボルトハウスにも寄らせていただきましたけれども、シーボルトが持っていった物というのは長崎から持っていった物がほとんどなわけですけれども、その価値というのは決して長崎の宝物というだけではなくて、日本の宝物を非常にたくさん持っていって、向こうに展示をされているということだというふうに思います。それはまさに出島を通っていったわけですけれども、出島の価値、シーボルトが持っていった物の価値、そういったものもあわせてアピールすることで、より多くの皆さんに長崎という存在が伝わるんではないかなというふうに考えております。  その中でも、復元事業の中で、今最大の目前といいますか、近くにある目標としては、やはり表門橋の架橋でして、先ほど、出島の近くに行っても出島の雰囲気がないというふうなお話がありましたけれども、そのためにもやはり昔の人が入っていったルートで出島に入るという道をつくるということが、気持ちの上でもこれから出島に入るんだという形をつくる非常に重要な要素であると考えております。ここをクリアすることが第一の一番身近な目標であるというふうに考えておりまして、そこの建設を平成28年までに渡れるようにしようということで今取り組んでいるということで、それについてはこれまでも誠実な交渉を重ねてまいりましたけれども、順調に進んでいるというふうに考えています。  ただ、先ほどおっしゃった、もし四方を海で囲んだというふうなレベルまでいきますと、これはもう相当長期的な目標になりまして、そのことについては、今回、表門橋も完成する、あるいは渡ったところの正面の部分も今回復元に取り組むということで、そのあたりが少しずつ見えてきますので、今後、その次の段階をどんなふうなスケジュールで進めるのかについては、しっかりまた、それこそ多くの学識経験者の皆様のご意見などもお聞きしながら計画をつくっていきたいというふうに考えております。  以上です。 44 ◯19番(梶村恒男君) 以前、長崎歴史文化博物館でライデン博物館からお借りした屏風絵の展示会がありましたよ。このライデン博物館には、長崎からオランダに運ばれた宝物がいっぱい積んであるんですよ。私らも行って見学して、その倉庫みたいなところに、広く皆さんに展示する場がないと、それぐらい量が多いんですよ。ふすま絵から陶器から、すごい宝物がいっぱい行っているんですよ。  だから、出島が復元されれば、そういうオランダの宝物もお借りして、長崎で新たなまた展示会のイベントもできるんですよ。大英博物館の開催も行っているんですよ。長崎でお借りして、そういう展示会ができますかと。いや、長崎で開催するならば、ただでいつでもお貸ししますよと。ただで。しかし、世界の大都市、東京が自分たちもやりたいけど貸してほしいと言ってきたって貸しませんよと、はっきり私たちの目の前で断言されたんですから、これにはもうびっくりしました。それぐらいオランダは離れてはいるけど、気持ちは長崎を我が友、同士と思って付き合ってくれているんですよ。だから、長崎はしっかりそれに応えていかないといけない。私はそう思いますよ。  1810年から3年間、オランダ船が1隻も入港しないという事態がありました。船が来なかった理由は、1810年にオランダ国王がフランスに併合され、翌1811年にはオランダの東インド総督がいたバタヴィアがイギリスの手におちたからでした。オランダがネーデルランド王国として独立するまでの約5年間、オランダ国旗が翻ったのは地球上で唯一出島だけでしたと。今、出島にある旗ざお、高いのができ上がっていますよね。あれは出島の象徴としてオランダに友好関係、尊敬の念を示すためにあれはつくってあるんですよ。だから、あの旗ざおが立っている位置はもとの出島の位置とは違うんですよ。しかし、それはそれで、とにかくオランダに敬意を表するためにまず立てようじゃないかということで立てているんですから、その辺の歴史的な経過も踏まえて長崎は一生懸命やらんと。  市長、上空から出島を見たことありますか。大した大きさじゃないでしょうが。何でこんなのをもたもたするのかなと。市長が掘りくり返してするんじゃないですよ。ブルドーザーがばあって、設計図をつくって、ここは道路、なかなか河川の水路が通れないから、じゃ、暗渠でやってほしいとかいえば、そういう技術はものすごく日本は進んでいるんですよ。あなたの考えることが財源のことだと言うなら、国のほうにお願いすればいいじゃないですか。国に何回か言ったことでもあるんですか。長崎のトップとして、出島をこういうふうな復元にしたいと。出島で散々長崎もお世話になった。日本の国も戦後賠償の件ではお世話になっているんですよ。だから、政府はひしひしとそれを感じて、出島を早く何とかしてやらんといかんなと肩身が狭い思いをしているんですよ。長崎がスタートを切らないから、市長が出向いていかないから、本腰を入れてやる気にならないから、見てくださいよ、簡単な、出島でしょう、4,000坪。あなたが一人やってくださいと、金も労力も出してじゃないんですよ。市長、だからそういう設計はそういう専門家に書かせて、これこれ金が要りますといってお願いすれば簡単なもんじゃないですか。私はそう思いますけど、どうですか。 45 ◯市長(田上富久君) 梶村議員の再質問にお答えいたします。  まさに国の協力なども文化庁等の相談がないと出島の復元というのは進みませんので、その意味では国ともずっと協議をしながら、力をおかりしながら進めている状況にあります。  それから、もう1つ、先ほどのライデンのお話ですね。その意味でも、ライデンとの市民友好都市というのはひとつ大きな、そういった友好であったり、あるいは物の流れであったり、いろんな協力をいただく上での1つの助けになるというふうに考えておりまして、特にライデン大学であったり、民俗学博物館であったりの協力をいただく上でもこの市民友好都市の提携も有効であるというふうに考えて、今回、直接市長にお話をしにいった経緯もあります。その意味では、決してとまっているということではありませんで、ずっと前進をし続けているというふうに考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。 46 ◯19番(梶村恒男君) これから上海航路を復活して、中国からの観光客がふえると思うんですよね。そこで、私は特に孫文・梅屋庄吉記念館を日本、中国の友好のあかしとして、ぜひ実現してほしいと思います。いろんな今、企画展は回っていますけどね、これはやはり展示して終わりますから、一過性だというふうな認識なんですよ。だから、孫文・梅屋庄吉の記念館をつくることによって、長崎と中国との友好のかたいきずなを、中国から旅行された方も感じると思うんです。そういう意味ではぜひつくってほしいなと思っておりますし、それと梅屋庄吉商店がありました西浜町の中島川沿いのところに、私は梅屋商店跡地というふうな石碑をぜひ建ててほしいなと、川べたでもいいですから。これはぜひ検討して実現してほしいというふうに思っていますけど、いかがでしょうか。 47 ◯文化観光部長(池田尚己君) 再質問にお答えします。  現在、歴史文化博物館のほうで孫文・梅屋庄吉企画展が3月まで特別企画展示を行っています。ここに400点もの孫文、梅屋に係る資料を収集しておりまして、これから整理をしながら、今後、常設展示というものをぜひ検討したいと。ぜひ国を超えた梅屋庄吉と孫文の友情を語り継ぐことが必要だと、重要だと我々も考えておりますので、今それも県と協議を始めたところでございます。  それから、もう1点の浜町に梅屋商店があったということでございますけど、この点につきましては、その可能性、場所について検討したいというふうに思っています。  以上でございます。 48 ◯19番(梶村恒男君) いろいろとお願いばっかりしましたけど、ぜひ市長、これはめぐりめぐってきたチャンスなんですよ。そのときに田上市長が長崎の市長だったというのも、これは何かの因縁なんですよ。だから、あなたが先頭に立って、これはぜひ実現してほしいと思います。あのとき万難を排して記念館をつくったと、おかげで我々の孫なんかを連れていって勉強もさせられるし、そういうふうな国を越えての友情といいますか、そういうものをとにかくお互い人間尊重し合って大事にしていかんといかんよと、戦争なんてとんでもないよというような教育も私は自然とできてくるもんですよ。ぜひ実現をしてほしいと思います。  時間もないようですから、これで終わらせていただきます。 49 ◯議長(中村照夫君) 次は、37番奥村修計議員。       〔奥村修計君登壇〕 50 ◯37番(奥村修計君) 一般質問の最後の登壇になります自由民主党の奥村修計でございます。よろしくお願いします。先に質問通告をいたしておりましたので、市長を初め理事者の皆さん方の誠意ある答弁を期待するものであります。  初めに、東部地区のまちづくりについて質問いたします。  平成24年1月30日、いよいよ東部地区公共施設が開館をいたします。これもひとえに市長を初め関係理事者並びに先輩、同僚議員のご努力のたまものと厚く御礼を申し上げます。このたび開館いたします東部地区公共施設には、東長崎支所・東公民館として機能がリニューアルいたしますとともに、子育て支援センターが併設されることになっております。先に整備を終えていた中央消防署矢上出張所の完成と合わせて、東部地区に住んでいる私といたしましては非常にうれしい限りであります。  東部地区の日見と東長崎はともに昭和30年代のいわゆる昭和の大合併で長崎市となったものでございます。地域住民の生活のかなめとなる公共施設は合併後、昭和46年に庁舎が完成しております。同じく日見地区のコミュニティーセンターも完成をしているわけでございます。それだけに、本日、こういうところで新しい施設ができるとお話しできることにつきましては、大変喜びでございます。  さて、昭和50年に2万8,786人であった東部地区の人口は、住宅団地などの開発により平成17年には4万5,600人、平成22年には4万6,900人と、人口減少が進んでいる長崎市において、三重地区と並んで人口が増加した地域であります。また、団地開発が数多く行われたことから、世帯当たりの構成人員も、これは平成17年の数字でありますが、長崎市の平均の2.5人を上回る2.9人となっていて、まさに長崎市を人的にも経済的にも支える大事な地区でもあります。このような状況から、長崎市におかれましても土地区画整理事業を初め、道路や公園、河川、漁港、上下水道などの都市基盤の整備に積極的に取り組んでいただきました。  しかし、このような整備の一方で、この20年余りを振り返りますと、町には子どもたちの本当にかわいい声も聞けておりましたけれども、私たちがちょうど子どものころですかね、公園に行きますと、本当に子どもたちが楽しく遊んでおりました。そしてまた、市場に行きましても、飛び交う人々の声が非常ににぎわっていて、とてもすばらしい環境でありました。ところが今、ふと周りを見回しますと、私の家の周りも確実に人が減り、子どもたちの声も減って、高齢化も進み、朝はお年寄りのデイサービスのお迎えの車が次々とやってくる光景をよく見かけるようになりました。人口が増加しながらも、東部地区においても高齢化が確実に進んでおります。もちろん住民の多くは日見、東長崎という土地に愛着を持ち、できることならばずっと住み続けたいと考えています。  しかし、年齢を重ね、例えば健康に不安を持つようになると、病院などを頼りに交通の利便のよい路面電車沿線のマンションなどへ住みかえを余儀なくされている方がたくさんいらっしゃいます。なぜでしょう。都市機能の地域格差です。例えば統計年鑑から、東部地区の医療、福祉の状況を見てみますと、人口1,000人当たり、事業所の数は本庁管内が4.7カ所であるのに対し2.4カ所と、約半分になっています。高規格救急車の配備数は長崎市消防局管内全体が10万人に対して約3台であるのに対し、東部地区には約2台と、3分の2となっております。このことは東部地区の広さなどを考え合わせれば、さらに大きな差が生じるのではないかと心配しているところであります。また、卸、小売業の人口当たりの数に至っても、本庁管内の7分の1となっており、これらの数字だけを見ても東部地区で暮らしていく上で長崎の中心部への依存度がいかに高いものであるかということを物語っております。この結果が通勤はもちろんのこと、高校や大学への通学、あるいは通院、さらにはお買い物をするたびごとに、労力と費用と時間を消費しての移動を強いられていることになります。  また、このことに起因して、交通渋滞やバス運賃の格差などを受難しているばかりではなく、中にはいまだ交通公共機関が未整備の地区もございます。私は今年、飯香浦、片峰、山川河内、太田尾の4地区において自治会長さんを初め、住民の皆さんのご協力をいただきながら、公共交通機関の要望に関するアンケートを実施いたしました。そうしたところ、日常の買い物や通学、通院のために飯香浦、太田尾付近から東長崎方面へ向かう路線バスの運行を求める回答が非常に多くあり、改めてその必要性を強く認識したわけであります。  このような中、田上市長は第四次総合計画の策定に当たり、人口減少や超高齢化社会に対応するため、それぞれの地域の規模に応じた都市機能を充実させ、市中心部とこれらの地域を道路や公共交通、情報などのネットワークで結び、都市全体として効率的で生活しやすい快適なまちを目指すことを掲げておられます。私といたしましても、長崎市の中心部のみに公共施設や利便施設、あるいは医療施設を集中させるのではなく、それぞれの地域ごとに都市機能が適正に配置され、ある程度はそれぞれの地域内で生活が完結できること、そして市中心部と周辺の地区が道路網や公共交通機関で結ばれ、長崎のどこに住んでいてもひとしく快適に生活ができるようになることを強く望んでいるところです。何よりも大切なことは、この町に住んでよかったと実感できることであり、そのためには自分たちの町が将来はどのようになっていくのか、その中で自分たちの日常のお買い物環境や医療環境、教育環境、あるいは交通環境が今後どのようになっているのかを知り、そして自分たちとしてもどのように暮らしていったらよいのかを日ごろから考えるためには、自分たちの町の将来像がわかりやすい形で示されることが何よりも大切であると考えています。  以上を踏まえ、(1)東部地区の将来の都市像、(2)矢上大橋有料道路の早期無料化、(3)新日見トンネルの早期4車線化、(4)飯香浦・太田尾~潮見間の公共交通機関の整備と東長崎支所までの延伸についてお尋ねをいたします。  次に、2点目、十善寺地区のまちづくりについて質問いたします。  長崎のまちなかは、「坂んまち長崎」と言われており、多くの斜面市街地が存在しており、その1つに十善寺地区があります。かつて段々畑であったところに細いあぜ道を頼りに下のほうから住宅が建設され、車が通る道路の必要性も余り感じないまま、結果的に車が入れない斜面市街地ができ上がりました。外からの景観や上からの景色は大変すばらしいものがありますが、細い階段道や坂段が縦横無尽に走っており、高齢化社会を迎えた今、日常生活の移動1つをとっても大きな問題となっております。  したがいまして、現在、長崎市が取り組まれている斜面市街地再生事業の進捗に私も大きな期待を寄せるところであります。その中で十善寺地区は現在の長崎文化を形づくる上で欠かすことのできない中国文化との出合いの地であった唐人屋敷があった歴史あるまちです。特に唐館の内にあることから名づけられた館内町は、唐人屋敷の遺構である4つのお堂が残され、昔ながらの市場や古い石段が残るなど、長崎の中に今も息づく中国が感じられることから、ランタンフェスティバルの期間中は主要会場の1つとして大変にぎわいを見せております。  残念ながら唐人屋敷そのものの遺構は天明4年、1784年の大火により関帝堂、現在の天后堂を残して全焼し、往時の唐人屋敷のたたずまいもかなり変わってしまいました。このような中、現在、寺町の興福寺に仮置きされている国指定重要文化財の旧唐人屋敷門はこの大火後、中国の材料を用いて中国の建築様式で唐人屋敷内に建てられた住宅門と言われております。往時の唐人屋敷の姿を現在に伝える唯一の物証として極めて貴重なものであります。  したがって、ぜひとも旧唐人屋敷内での保存、活用が望まれることであり、早い段階から文化庁などの関係機関と十分な協議のもとで十善寺地区の歴史と歴史を活用したまちづくりのシンボルとして準備を整える必要があります。これらを踏まえ、十善寺地区の斜面地という地形的に不利な地域のまちづくりに当たっては高齢化という喫緊の課題に取り組みながらも、その歴史的な場所を生かすことはもちろんのこと、景観にも十分に配慮しながら実施することが特に重要であると考えているところであります。  そこで、(1)都市計画道路新地町稲田町線の進捗状況、(2)市道稲田町8号線の進捗状況、(3)唐人屋敷顕在化事業の進捗状況と国指定重要文化財「旧唐人屋敷門」の旧唐人屋敷内への移設・展示について、それぞれお尋ねをいたします。  次に、3.有害鳥獣対策について質問いたします。  2週間前の新聞でしたが、長崎市の稲佐山公園野外ステージの芝生がまれに見るイノシシ被害に遭っているという記事を拝見いたしました。内容としては、稲佐山公園野外ステージの約1万5,000平方メートルの芝生席のうち、約4,000平方メートルがまるで耕運機で耕したようにでこぼこに掘り返され、無残な姿になってしまったというものでございます。稲佐山は古くからイノシシの生息地として知られ、従来から若干の被害はあったようですが、事態はますます深刻化しています。原因としては、芝生の裏のコガネムシの幼虫をイノシシが食べるためと言われており、イノシシ被害がこれほどまでに私たちの日常生活の場にまで及んできているのかと案ずると同時に、農業を営んでおられる方々の心配もいかばかりかと非常に懸念をいたしているところです。  このような状況から、長崎市におかれましても、有害鳥獣対策として平成23年度当初予算に1,886万円を計上され、ネットや電気牧さく等の侵入防止材の貸与を初め、有害鳥獣捕獲の委託や、わな猟免許の取得、さらに長崎市有害鳥獣対策協議会に対する助成など、さまざまな形で取り組まれておられます。私としても非常にありがたく思っているところであります。  しかしながら、イノシシ被害に対する農業従事者の方々の悲痛な声を伺ったとき、あるいはイノシシ被害対策の現状を目の当たりにしたとき、捕獲員の不足や高齢化などが進展する中で、なかなか思うに任せない部分もあろうかと懸念しており、今後捕獲従事者の育成はもとより、捕獲費の充実や農業従事者による自己対策の拡大、助成措置などについて、さらに踏み込んだ形での積極的な取り組みの必要性を痛切に感じたものであります。  これらを踏まえて、イノシシを初めとする有害鳥獣対策について、(1)被害状況及び被害対策の現状と課題、(2)今後の取り組みについてお尋ねをいたしますので、ご答弁のほど、よろしくお願いいたします。  以上、本壇からの質問とし、答弁の内容によりましては自席から再質問をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。=(降壇)= 51 ◯議長(中村照夫君) 市長。       〔田上富久君登壇〕 52 ◯市長(田上富久君) 自由民主党、奥村修計議員の質問にお答えします。  まず、1点目の東部地区のまちづくりについての(1)東部地区の将来の都市像についてお答えします。  第四次総合計画では、将来の都市像を平和、交流、産業などを通して、長崎ならではの価値を世界へ向けて発信するとともに、長崎にしかできない役割を果たし、世界に貢献する個性輝く世界都市、また人間性が尊重され、お互いの個性を認め合い、他者を思いやり支え合いながら、子どもから高齢者までだれもがライフステージに応じて豊かで生き生きと暮らせる希望あふれる人間都市を10年後の長崎市の目指す姿としております。また、長崎市都市計画マスタープランにおきましては地区整備の目標として、東長崎地区では東部市街地圏域の拠点としてにぎわいと活力のある計画的な都市づくりを、また日見地区では橘湾に面し豊かな自然環境に囲まれた文教の都市づくりを掲げており、これらの目標に沿って地区内の土地利用、都市施設及び都市環境の方針を定め、道路、公園、公共施設、交通体系などの整備を行っているところです。引き続き長年の課題である国道34号日見バイパス及び九州横断自動車道長崎大分線の全線4車線化、野母崎宿線の整備に向けた取り組みや良好な市街地の形成を図るための東長崎土地区画整理事業並びに東部地区公共施設、東長崎中学校の整備を進めており、東望海岸の保全対策等にも努めていきたいと考えております。  東部地区には、矢上くんちに代表される歴史ある矢上地区や植木づくりが盛んな古賀地区、水産業やペーロンが盛んな戸石地区、そして水族館や大学がある日見地区、また各地区には古くから伝わる浮立などの郷土芸能があるなど、さまざまな個性あふれる地区が集まっている地域であると考えております。  また、このような個性や地域文化に裏づけされて地域のまとまりがあり、連合自治会活動を初めとするコミュニティー活動も活発に展開されております。東部地区に限らず、各地区における将来の都市像を描くためには行政と住民が共同して取り組むことが最も重要となります。昨年度策定した地域福祉計画の中でも、各地域の特性に応じて、地域で支え合い、課題を解決し、住みなれた地域で安心して生き生きと暮らせるまちを目指しており、長崎市の重点プロジェクトの中でも住民の主体的な参画と行政との協働によって地域づくりを進めていくことができる仕組みの検討も進めております。  そのような中、東部地区は関係自治会の皆様が結集して協議会を立ち上げ、意見を集約し、来月30日開館の東部地区公共施設の建設に結びつけたことや、地域と地元の大学、企業が連携して取り組んでいる低炭素社会の実現に向けた東長崎エコタウン構想など、地域の主体的な取り組みにより暮らしやすい町になっていくという、これからの地域コミュニティーのあり方を検討していく上でモデル的な地区になるのではないかと考えております。  長崎市としましては、今後とも第四次総合計画や都市計画マスタープランを初めとしたさまざまな構想や計画に基づいて、東部地区に限らず市全体のバランスを考慮しながら地域住民との協働による地域の発展に努めていきたいと考えております。  次に、1点目の(2)矢上大橋有料道路の早期無料化についてお答えします。  矢上大橋有料道路は、昭和60年11月に供用を開始し、利用料金の徴収期間は30年間、平成27年11月までと設定をされています。このような中、矢上大橋有料道路を有効活用し、一般国道251号の安全性の向上や渋滞緩和などを目的として、ことしの8月1日から取り組んでおります無料化社会実験につきましては、実験の開始から4カ月が経過をしております。この間、社会実験開始の直前、直後、1カ月後、3カ月後の交通量調査を行い、実験の効果を検証するとともに、無料化時間帯のうち、6時から9時の通勤通学時間帯に矢上大橋有料道路の利用者に対するアンケート調査を実施して、利用実態の把握を行っております。  また、沿線の住民の方々や事業所に勤務する方々に対しても実験の前後における利用するルートの変更の状況ですとか、戸石町から東町に至る国道251号の無料時間帯での渋滞や騒音などの交通環境の変化などについてアンケート調査を実施したところであり、現在その取りまとめ作業を行っております。  まず、交通量調査の結果ですが、東町交差点の国道251号側で、開始前約3,800台、3カ月後2,900台となっており、900台、率にして24%が減少をしております。また、矢上大橋有料道路入り口交差点の矢上大橋側では、開始前が約1,000台、3カ月後2,400台となっており、1,400台、率にして137%が増加をしております。  次に、利用者に対するアンケート調査結果によりますと、社会実験の開始前後において通行ルートが変わったと回答した人が全体の70%となっております。また、社会実験以外の時間帯は利用していないと答えた方が全体の57%であり、その理由としましては8割の方が有料であるからと回答をしておられます。  このように交通量の変化や通行ルートの変化など、社会実験の目的は十分に達成しているものととらえております。これらの調査結果をもとに、県や県道路公社と未償還金の県・市の負担のあり方、無料化に際してのハード・ソフト面におけるさまざまな課題の処理や対応について現在協議を進めております。今後も引き続き早期の完全無料化に向けて積極的に取り組んでいきたいと考えております。  次に、3点目の有害鳥獣対策についての(1)被害状況及び被害対策の現状と課題についてお答えします。  長崎市の有害鳥獣被害につきましては、イノシシ、シカ、カラス、アナグマ等による被害が市内一円に拡大しており、果樹や野菜、水稲などの農産物全般にわたって被害が発生している状況にあります。農産物の被害額につきましては、平成23年度の上半期と昨年度の上半期を比較しますと、全体の被害額は変わらないものの、イノシシとシカによる被害は約2,300万円から約3,700万円に増加をしております。また、イノシシは住宅地付近でも出没し、石垣の掘り起こしなどの生活環境被害もふえており、今後、人的事故の発生も危惧されます。  このため連合自治会等から侵入防止さくの設置につきまして、高齢者が多く、自立施工は困難であることから、行政において設置するよう強く求められております。今後は若手住民、小中学校のPTAや狩猟経験者などの公募サポーターによる侵入防止さくの設置、また地形や地域の実情によりましては、長崎市が直接施工することも含めまして、行政が主体となった取り組みを検討したいと考えております。  イノシシ等による被害が増加した要因としましては、山林の管理不足や耕作放棄地の増加など、自然環境が変化したことなどにより野生鳥獣の生息区域が人里の周辺まで拡大したものと考えられます。  このため、長崎市では被害防止対策として防護対策、すみ分け対策、捕獲対策の3つの対策を基本に取り組んでおります。まず、1つ目の防護対策は農地や住宅地などへの侵入を防ぐため、ワイヤーメッシュさくや電気牧さく器等により農地などを効果的に囲って被害を軽減しようとするものです。特にワイヤーメッシュさくにつきましては、平成20年度から22年度にかけて茂木地区及び稲佐地区、琴海地区等において約37キロメートルを整備し、今年度も茂木地区等において約5キロメートルを整備中です。2つ目のすみ分け対策は、耕作放棄地や管理が行き届かない農地周辺のやぶなどの伐採することで、イノシシ等のすみ家や隠れ場所をなくして、農地などへ近づかせないため、緊急雇用創出事業を活用して出没箇所の草刈りなどを行っております。しかしながら、ワイヤーメッシュさく周辺の草刈りが行きわたっていないところもあること、また農作物の残渣や未収穫の果実が放置され、すみ分け対策が不十分なところが見受けられるなど、地域ぐるみでの維持管理が課題となっております。3つ目の捕獲対策は、主に長崎市が猟友会へ委託して捕獲する予察捕獲と長崎市及び猟友会等で構成する長崎市有害鳥獣対策協議会によりまして、農家や一般市民からの相談を受けて行う捕獲があります。平成22年度はイノシシが1,012頭、シカが192頭、カラスが2,378羽捕獲され、今年度10月末時点での捕獲頭数は、イノシシが859頭、シカが146頭、カラスが1,483羽となっております。  捕獲対策につきましては、捕獲を委託している長崎市猟友会及び長崎西部猟友会の会員の平均年齢が63歳と高齢化をしており、新たな狩猟者の育成確保が急務となっております。このため農家の皆様にも、わな猟の狩猟免許を取得していただくとともに、有害鳥獣駆除などの関係業者への委託も視野に入れながら、有害鳥獣対策の担い手の確保について検討していきたいと考えております。  次に、3点目の(2)今後の取り組みについてお答えします。  まず、有害鳥獣対策に関する平成23年度の予算措置については、当初予算に加え9月補正を合わせますと総額約4,700万円となっております。議員ご指摘の捕獲に係る予算を充実すべきではないかとのことですが、農作物の被害は深刻な状況となっていることから、捕獲頭数をふやすなど、直接有害な個体数を減らす対策が必要と考えており、防護対策及びすみ分け対策も合わせながら、効果的な有害鳥獣対策に取り組んでいきます。また、農家の皆様におかれましては積極的に狩猟免許を取得され、地域の捕獲業務にご協力いただいておりますが、狩猟の際に加入するハンター保険料等が農家の経済的負担になることから、狩猟免許取得のための経費の補助に加えまして、捕獲に要する経費について何らかの支援ができないか検討をしているところです。さらに猟友会への委託料の増額ですが、議員ご指摘のとおり、捕獲を行うためには猟犬の管理や銃の弾薬代、車の燃料費など多くの経費が必要であり、委託料の増額について猟友会から要望されておりますので、他都市の状況なども踏まえながら検討していきたいと考えております。  いずれにしましても、イノシシ等による農作物の被害は全国的に深刻な課題となっており、県内におきましてもさまざまな取り組みが行われておりますが、いずれも効果的な方策を見出すことができていない状況にあります。  そこで、先月の28日に農業委員会、猟友会、農協、長崎県等による有害鳥獣対策関係者会議を開催し、防護対策、すみ分け対策、捕獲対策の3つの対策の地区別対策マップを今年度中に策定することにしました。この地区別対策マップをもとに各地域の実情に沿った具体的な防止計画を作成することとしております。
     また、イノシシ肉の食肉利用の促進を図るため、イベント等を通じて市民の皆様へイノシシボタン肉の料理等の提供を行うとともに、地域ぐるみでの対策の必要性について理解を深めていただけるようさまざまな取り組みを行っていきたいと考えております。  以上、本壇からの答弁といたします。=(降壇)= 53 ◯都市計画部長(林 一彦君) ご質問の1点目、東部地区のまちづくりについての(3)新日見トンネルの早期4車線化についてお答えいたします。  一般国道34号日見バイパスは、昭和52年度から4車線化の事業に着手し、平成13年12月に本河内2丁目の日見バイパス西口交差点から芒塚町の日見バイパス東口交差点間の区間を暫定2車線で全線供用されております。その後、日見バイパス西口交差点において1キロメートル程度の渋滞が生じていたため、奥山交差点までの4車線化工事が行われ、平成18年3月に供用されたことから、現在は新日見トンネルを含む延長1.4キロの区間のみが暫定2車線となっております。  次に、交通量の変化でございますが、一般国道34号に並行する長崎バイパスにおいて、平成22年6月28日からことしの6月19日まで通行料の無料化社会実験が行われました。長崎バイパスでは1日当たりの交通量が、実験前に約3万4,000台であったものが、実験中は4万3,700台に増加しており、実験凍結直後では3万2,800台と実験前よりも若干減少しております。  もう1つの並行路線である高速道路長崎自動車道の長崎多良見、長崎芒塚の区間では実験中は実験前に比べ1割程度の減少が見られたものの、実験凍結後はほぼ実験前の交通量の1万2,000台程度に戻っております。  一方、国道34号でございますが、田中町で実験前に約1万8,100台であったものが実験中は1万5,800台と減少しておりましたが、現在ではほぼ実験前の状態に戻っております。そのため、道路管理者である国土交通省としては、今のところ頻繁な交通渋滞などは起こっていないことから、現時点での新日見トンネルの4車線化は考えていないという見解を示しております。  このような状況ではございますが、走行性の向上、安全性の確保、災害時における緊急対応の観点からも新日見トンネルの4車線化は必要であると考えておりますので、国に対し整備について働きかけてまいりたいと考えております。  次に、(4)飯香浦・太田尾~潮見間の公共交通機関の整備と東長崎支所までの延伸についてお答えいたします。  現在、飯香浦・太田尾地区の公共交通機関といたしましては、長崎バスが中央橋方面に向けて平日で14便、土日、祝日で13便、また茂木方面に向けては5便を運行しております。しかしながら、東部方面へ向かう公共交通機関としては平成3年に主要地方道野母崎宿線が整備されたにもかかわらず、長崎県営バスが東長崎方面から潮見町までを平日、土曜に3便、日曜日に2便を運航するのみとなっており、潮見町バス停から飯香浦・太田尾地区までの約2.5キロメートルの区間はまだ公共交通が整備されておりません。  この状況から当地区から東長崎方面への移動については自家用車などに頼るほか交通手段がない状況になっております。また、議員が実施されたアンケート結果を見ましても、東部地区の発展及び主要地方道野母崎宿線の整備に伴い、通勤や通学、あるいは通院など日常生活における当地区の東部地区への依存度はますます高くなっていることから、公共交通機関の整備に対する要請も大きいものがあると考えているところでございます。  したがいまして、飯香浦・太田尾から潮見間の路線バスの運行につきましては、引き続き交通事業所との協議を行ってまいりたいと考えております。  次に、ご質問の2点目、十善寺地区のまちづくりについての(1)都市計画道路新地町稲田町線の進捗状況についてお答えいたします。  都市計画道路新地町稲田町線は、十善寺地区における交通環境や居住環境を改善するとともに広馬場商店街や唐人屋敷跡の活性化を図る事業として、事業の進捗に努めております。この路線は唐人屋敷跡という重要な区域内に位置し、館内新地地区景観形成重点地区でもあることから、唐人屋敷顕在化事業と連携を図りながら道路デザインや電線類地中化などについても、地域の歴史性や景観等に配慮しながら整備を進めているところでございます。  施工区間は籠町を起点として稲田町に至る延長400メートル、幅員15メートルで、平成13年3月に事業認可を取得し、平成22年度末の進捗率といたしましては56%でございます。本年度は用地買収とあわせ、道路改良工事に先行して広馬場商店街区間の電線共同溝整備事業に着手しておりますが、今後は上下水道等の埋設物の移設及び道路本体工事に着手することとしており、平成29年度の完成を目標に鋭意努力しているところでございます。引き続き地元商店街及びまちづくり協議会のご協力を得ながら事業を進めてまいりたいと考えております。  次に、(2)市道稲田町8号線の進捗状況についてお答えいたします。  十善寺地区におきましては平成5年度に設立されたまちづくり協議会と一体となって、防災性の向上や居住環境の改善を図るために、斜面市街地再生事業に取り組んできたところでございます。十善寺地区の斜面市街地再生事業は稲田町地区として区域面積約1.3ヘクタール、事業期間を平成7年度から平成16年度までとして着手しましたが、平成17年度に唐人屋敷顕在化事業の進捗を図るため、唐人屋敷地区を重点整備地区に追加し、区域面積約6.9ヘクタールに拡大し、あわせて事業期間を平成26年度まで延長しております。  稲田町8号線につきましては、平成10年度から用地取得を開始し、平成16年度から工事に着手しており、平成19年度には全長260メートルのうち110メートルについて供用を開始いたしております。稲田町8号線の平成22年度末の進捗率は、事業費ベースで91.5%であり、十善寺地区の斜面市街地再生事業全体の平成22年度末の進捗率といたしましては、事業費ベースで64.8%でございます。  次に、(3)唐人屋敷顕在化事業の進捗状況と国指定重要文化財「旧唐人屋敷門」の旧唐人屋敷内への移設・展示についてお答えいたします。  唐人屋敷顕在化事業につきましては、唐人屋敷跡活用検討協議会や唐人屋敷顕在化事業推進会議からの提言や助言を踏まえ、唐人屋敷の歴史的価値を顕在化し、住環境の改善やまち歩き型観光拠点としての整備など、地区のまちづくり協議会と一体となって推進しております。  平成13年度の境界推定調査や唐人屋敷仮設門の設置に始まり、平成14年度は四隅のモニュメントを設置し、平成15年度には往時の雰囲気を醸し出すような町並みの形成を図るため、まちなみ整備助成事業を開始しております。さらに平成17年度はさるく展示室の開設、平成20年度には富士市場の解体などの事業を実施してきたところでございます。  今後は館内地区の中国風の魅力をさらに高めるために、平成25年度の唐人屋敷誘導門設置、平成26年度の大門設置を目標に、位置やデザインについて地元の皆様と一緒に検討を進めているところでございます。また、興福寺敷地内にあります旧唐人屋敷門につきましては、昭和35年に唐人屋敷跡にあったものを保存のために興福寺に移しましたが、昭和36年には日本に残る中国様式の貴重な住宅遺構であり、長崎の歴史を示す異色な建物として価値が高いことから、国指定重要文化財に指定されたものでございます。  その後、経年による老朽化が著しいことから平成20年度から21年度にかけ、国の補助を受けて解体修理を実施したところでございます。その際、唐人屋敷跡への移設も関係部局において調整しましたが、適切な移設場所の確保ができなかった経緯がございます。しかしながら、旧唐人屋敷門は唐人屋敷跡に戻すことでその価値が高まるものと考えられますので、引き続き移設や展示のあり方などにつきまして、文化庁を初めとする関係機関等と協議を行ってまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、十善寺地区のまちづくりにつきましては、今後とも地元のご理解とご協力を得ながら鋭意取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 54 ◯37番(奥村修計君) それぞれ答弁をいただきましてありがとうございました。答弁の内容につきましては、大変突っ込んで、私が期待したとおりの意見もありましたけれども、ちょっと再質問をさせていただきたいと思います。  東部地区のまちづくりについてでございますけれども、市長より答弁ありました。その件にちょっとお尋ねします。東部地区に限らず、やっぱり地区の将来像というのは描いていかなければいけないわけでございますけれども、この所管に対して、どの所管でこの問題を取り扱っていくのか、そしてこれをどのように地域との連携をとっていくのか。これについてちょっと不安でございますので、お教えいただきたいと思いますので、ご答弁よろしくお願いします。 55 ◯企画財政部長(武田敏明君) 再質問にお答えいたします。  長崎市が策定いたしております第四次総合計画に基づきましてまちづくりを進めていくわけでございますけど、総合的な調整につきましては企画財政部のほうで全体調整をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 56 ◯37番(奥村修計君) この各地区のまちづくり、都市づくりの将来像というのは、先ほど言いましたように、市長の公約にもありますので、10年間を目途にして努力していくということでございますので、本当にこれは馬力かけてやっていただきたいと思います。  そして、市内全域の地域住民の意見を多く取り入れて、市長が目指すまちづくりが完成すればと心からエールを送りたいと思います。  次に、矢上大橋の無料化でございますけれども、私は既に社会実験を市長が英断をもって行われたということは、これは非常に効果があったと思います。実績としてもあらわれておりますので、あとは県との交渉を一日でも早く、そしてできましたら社会実験が切れるわけでございますので、4月1日からでも無料化にできますようにご尽力いただき、ひとつ県との協議を強力にすすめていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  3点目の新日見トンネルの件でございますけれども、今答弁ありました。私はなぜ質問したかといいますと、用地もすべて買い上げてありますね。あと1キロメートルちょっと掘ればすぐ済むことなんですよ。ところが残念ながら、バイパスといいながら、これが35年間ぐらいそのままの状態やった。第3トンネルができて6年間放置されておるわけでございますので、ぜひこれまでの経過の中で、所管の部長がどのくらい国に対して、あるいは県に対して、この要請活動を行ったかについてちょっとお尋ねしたいと思いますので、これだけはご答弁のほどをよろしくお願いします。 57 ◯都市計画部長(林 一彦君) 再質問にお答えをいたします。  新日見トンネルにつきましては、先ほど申しましたように、暫定2車線でございますので、走行性の安全、安全性の確保と4車線化を図る必要があると考えております。それで、国との協議につきましては、34号の窓口は河川国道事務所でございます。河川国道事務所とは日見バイパス以外にも長崎市域のいろいろな交通環境の改善についてご相談、協議をしているところでございます。日見バイパスにつきましても事務レベルでございますけれども、その折に協議をさせていただいているところでございます。  以上でございます。 58 ◯37番(奥村修計君) 事務レベルでの協議を行っているということでございますけれども、行政としてはこの高速道路につきましてもたびたび当局に上がっておるわけでございますから、残されたこの期間についても、私の知る限りでは陳情を1回も行っていないというふうに認識しております。そのように事務レベルだけの協議ではいつまでたっても進まないと私は思うんですよ。今答弁いただきましたのが、長崎の行政区にありますので、ぜひ陳情等々、積極的に行われて、もう35年もたってできないというのは非常におかしいわけでございますので、これはやはり陳情活動等々の折衝が少なかったんじゃないかと思いますので、ひとつこれからもそういうことも行って、早期完成をお願いしたいと思っております。これは要望しておきます。  4点目の飯香浦太田尾線につきましてですけれども、これは私もアンケートをとらせていただいて、市長もたしかお耳にとまっていると思いますけれども、県道ができて20年間、これまで地域の方々も要望活動をされているんですね。ここにはご存じのとおり公共交通が長崎バスと県営バスと入っておりまして、非常にバス会社との問題が重点であろうと思っております。そういう意味できなかったんじゃないかと思っておりますので、やはり地域の方が80%以上が東長崎方面に行きたいなと思っておるけれども、中央橋まで回ってしか行けないと。高校生が特に中央橋を回って諫早高校に行く人なんかは相当時間をかけているということがありますので、これはひとつ市長におかれましてはこの地域のことをやはり考えていただいて、市長みずから、もう一度この地域の中に入られて、早期に路線バスを運行されるという、市長の決意をお聞かせいただきたいと思います。 59 ◯市長(田上富久君) 奥村議員の再質問にお答えいたします。  この区間、道路としては整備をされているけれども、定期バス路線がないということで、住民の皆さんもこの区間のバスの運行を希望しておられるということをまずアンケートを直接おとりになって、そういった声を集めいただいたことに感謝申し上げたいと思います。  その中で、具体的に交通運行事業者との交渉といいますか、協議に入っておりまして、その部分が実際調うかどうかというところが一番のポイントですので、その意味では、ぜひこれが調う中で住民の皆さんに一日も早く便利な交通体系を提供できるように最善の努力を尽くしていきたいというふうに考えております。  以上です。 60 ◯37番(奥村修計君) ありがとうございます。私のアンケートは6月にとったわけでございますので、それを受けとめていただいて、行政みずから、交通機関との連携をとって協議しているということで、ほんとうにありがたいことでございます。やはりこれは行政しかできない問題でありますので、ぜひ今の答弁を本当にうれしく思いますので、これからも頑張っていただきたいと思っております。  それから次に、新地町稲田町線の都市計画道路でございますけれども、これもおかげさまで大分進捗が進んだようでございますし、電線地中化が新地から館内市場までの間は今工事をしているようでございます。でありますので、長年かかったこの事業でありますから、これから鋭意もっとここに力を入れていただいて、都市計画道路など残されたところが館内市場から稲田町の8号線につながるところが用地買収ができておりませんので、これも早急にやっていただきたいということを要望しておきます。  それから、稲田町8号線ですけれども、ほとんどここも用地買収は98%ぐらいですかね、できておりますけれども、あと残される分があります。これは平成26年度には完成できるという見通しがついておりますので、ぜひそれに向けて鋭意努力していただきたいということも要望しておきたいと思います。  唐人屋敷の問題でございますけれども、これは平成26年度までにまちづくりのほうが完結しますと、顕在化事業も同時に終わるわけでございますから、今一番重要なものはやはり国指定の重要文化財であります旧唐人屋敷門ですね。これは興福寺に今仮設置させていただいていますけれども、これをやはり文化庁と密に連絡しながら、当然唐人屋敷にあってしかるべきでありますし、これまでの質問に対しましても安全管理ができる場所ができれば移したいということを昨年も答弁をいただいておりますから、このことをぜひ連携をとっていただかなければ、まちづくりができたからすぐ移すということにはいけないと思います。  なぜかと申しますと、やはりこれまでの間、興福寺のほうに何年も置かせていただいているわけですから、その礼は尽くしていただくほかないということでありますが、文化庁と綿密なる連絡を取り合うということをぜひお願いしたいわけでございますが、この辺につきましては文化財でありますので、教育長の所管でありますから、教育長にお尋ねしたいんですけれども、この旧唐人屋敷門をあと3年ぐらいででき上がるところに移さなければいけないということですから、教育長としてこの文化財をどのような形でその時期までに導いていくか、そのご意見をいただきたいと思っております。 61 ◯教育長(馬場豊子君) 再質問にお答えいたします。  確かに旧唐人屋敷門は国指定の貴重な文化財でございます。このものにつきましては、もとあった場所に建てるというのが、なお貴重価値を増すものと思っております。  ただ、部長の答弁にもございましたように、平成20年、21年のときに解体工で解体して、もう一度つくり直したときに、そのときも場所の特定がなかなかできなかった経過もございまして、場所の特定、あるいは防災、防犯面から安全な管理ができる場所の特定ができましたら、間近に国の補助をいただいて工事をした経過という課題もございますけれども、文化庁のほうと協議をさせていただきたいと思います。 62 ◯37番(奥村修計君) 今、教育長から答弁いただきました。やはりこれは長崎にとって貴重な文化財であって、唐人屋敷の中に移して初めて、この文化財としての価値観も上がりますし、唐人屋敷の顕在化も完結するわけでございます。でありますので、私に言わせたら今からでも遅いぐらいなんですよ。もっと早目にこの問題は文化庁と話をされて、できれば興福寺のお話をしなければいけないんですよ。そういうところの手順を考えますと、あと2年数カ月ですね、3年ですかね、私はちょっと無理、本当に時間が遅いかなというぐらいでございますので、唐人屋敷を移すところについても、今まちづくりの中で検討され、大体の形ができていると私は信じております。そういう意味では、ぜひここで馬力をかけて、教育長みずから陣頭指揮に立って、この旧唐人屋敷門を旧唐人屋敷内に移していただきたいということを強くこれは要請したいと思っております。  それから、最後になりますけれども、鳥獣対策についてでございますけれども、市長からるる詳しく説明をいただきました。答弁いただきました。今回は平成23年度、当初予算からはるかに上回るように4,700万円という予算を組んでいただきましたけれども、今回、市長が答弁されました中には、農家のための負担の軽減をやろうと。やはり農家の方々は非常に今、箱わなをかけても、狩猟免許を取っても、何も農家に対する助成はありません。でありますので、やはり農家の方々にも耕作を進めるに対して希望を持てるような、イノシシからやられて本当に肩を落とされて、もう農業をやめようかという方もいらっしゃるわけでございますので、農業者の方々にやっぱり希望を与えていただきたい。そういうことにつきましては、実費負担とかいろいろな形で農家の方々ににも経済負担を考えておられるようでございますので、ぜひ実行していただきたいと思っております。  それとまた、この狩猟でございますけれども、やっぱり2回、狩猟期がありますけれども、市が行う駆除期間があります。このときは猟友会の方々の意見を聞きますと、どうしても長崎市が支給しているのは今1頭7,500円ですよね。これをさっき市長が答弁されたように、やはり銃とか弾薬とか犬とか、犬もやっぱり飼育しておるわけですから、必ず1頭取るにしても、それだけの分が動くわけですね。やっぱり駆除期間になかなか参加者が少ないというのは確かに高齢化していることは事実でありますけれども、やはりこの辺の助成措置がもう少しないと、出たくとも出られない方もいらっしゃるんじゃないかと思いますので、この辺は行政と猟友会の方々とゆっくり話をされて、やはり納得できる形で猟に行こうというやる気をぜひ起こさせていただきたくような政策をしていただきたいと思います。  農業の方もさっき言いましたように、農耕をしていてよかったと言われるような形で作物をつくり上げていただければと思っております。  それから、イノシシが最近ふえておりますから、民家に非常に近まってきていると。自動車事故もあっております。そして、住宅街の中もやっぱりたまに散歩しよりますから、また人的被害が起きたら大変でございますので、この辺につきましては、厳重に取り組みについては行っていただきたいなと思っております。  それから、狩猟者の後継者がいないということが1つあります。今この免許を取っても3年間は従事できませんので、しかし、なかなか猟の資格を取るのに警察も非常に厳しいということと、取っても、どこで3年間訓練をするかといったら、長崎には残念ながらないんですね。琴海に1カ所、民間の射撃場がございます。しかし、ここはもちろん山の中しかできませんけれども、非常に道路が悪いんですよ。道路がこれは1キロぐらいでこぼこ道ですね。車が通るともやっと通るぐらいで、なかなか琴海町から引き継いだ市道でありますので、市道の整備ができれば、民間の道路は200メートルぐらいしかありません。  でありますから、かなりそこに銃の練習に行けるということもあるんでしょうけど、今のところは残念ながらそこだけしか長崎市にはないということは、他県に行かなければ経験を積むことができないという状態であれば、高齢化しております猟友会のメンバーの方々もどんどん一年一年、年をとるわけですから、いよいよ猟友会の方々も少なくなるということがありますので、私はそれに備える新しい組織じゃないですけれども、そういう仕事をできるような団体か何かあればいいんですけれども、そういうことについてもやっぱり民間で委託できるようなそういう会社でもあれば、そういうことも使わなければいけないんじゃないかと思っておりますので、そこまでぜひ考えていっていただきたいと思っております。  何せ有害鳥獣につきましては、財源もあると思いますけど、平成24年度にはぜひイノシシが減るような形で予算をつけていただければ、農家の方々も大変うれしい気持ちじゃないかと思っておりますので、ぜひお願いをしたいと思います。  多岐にわたりまして質問させていただきましたけれども、本当に質問に対しまして、先が見える明るい答弁をいただきました。ただ、本当に私もアンケート調査をとってよかったなというのは、やっぱり太田尾、飯香浦の方々が常日ごろから苦労されているということを本当に知りまして、びっくりした次第でございますけれども、市長、その辺は重ねて先ほど言いましたけれども、地元に入られて、それまたバス会社との協議をしていただきたいということを切にお願い申し上げまして、2分残っておりますけれども、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。 63 ◯議長(中村照夫君) これをもって市政一般質問を終了いたします。  次に、 日程2  第146号議案 長崎市手数料条例の一部を改正 する条例 を議題といたします。  市長の説明を求めます。市長。       〔田上富久君登壇〕 64 ◯市長(田上富久君) ただいま上程されました第146号議案「長崎市手数料条例の一部を改正する条例」につきまして、提案理由をご説明いたします。  これは介護保険法の一部改正に伴い、指定居宅サービス事業者の指定申請等に係る手数料の額を定めたいのと、指定地域密着型サービス事業者の指定申請等に係る手数料の額等を見直そうとするものでございます。  以上で提案理由のご説明を終わります。よろしくご審議のほどをお願いいたします。=(降壇)= 65 ◯議長(中村照夫君) これより質疑を行います。  質疑を終結いたします。ただいま議題となっております第146号議案「長崎市手数料条例の一部を改正する条例」につきましては、お手元に配付いたしております議案審査付託表に記載のとおり、厚生委員会に付託いたします。  次に、 日程3  長崎市議決事件に該当しない契約についての報 告に関する条例に基づく報告について は、既に配付されております報告書のとおりであります。  本件は、同条例の規定により報告されたものでありますので、同報告書によってご了承をお願いいたします。  以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。  次回の本会議は、12月14日午前10時から開きます。  本日は、これをもって散会いたします。           =散会 午後2時30分= ──────────────────────────────────────────────   上記のとおり会議録を調整し署名する。   平成24年2月1日                               議  長 中村 照夫                               署名議員 中村 俊介                               署名議員 武次 良治 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...