ツイート シェア
  1. 長崎市議会 1999-09-17
    1999-09-17 長崎市:平成11年文教経済委員会 本文


    取得元: 長崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 福島委員長 出席委員は定足数に達しておりますので、ただいまから文教経済委員会を開会いたします。  まず、本日の第66号議案と陳情第4号の審査順序について、お諮りいたします。  審査順序については、まず、第66号議案の理事者説明、理事者に対する質疑、次に陳情を議題とし、参考人の趣旨説明、参考人に対する質疑、それで参考人には退席をしていただきます。それから、陳情についての理事者の見解、理事者に対する質疑、それから議案の討論・採決、そして陳情についての委員会としてのとりまとめの順としたいと思いますが、そういうことでよろしゅうございますか。     〔「異議なし」と言う者あり〕 2 福島委員長 それでは、第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」についてを議題といたします。理事者の説明を求めます。 3 梁瀬教育長 第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」について、ご説明いたします。  長崎高等学校は、働きながら学ぶことができる定時制の高等学校としての役割を果たしてまいりましたが、今日では、全日制課程からの転入者など、多様な事情を抱えた生徒が在籍をしております。  この条例は、このような多様化した生徒の要望にこたえ、よりよい教育環境を確保する観点から、平成12年4月に長崎高等学校を県に移管したいのと、その他所要の整備をしようとするものでございます。  詳細につきましては、配付しております資料に基づきまして施設整備企画室長がご説明いたします。  よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。 4 小森施設整備企画室長 それでは、第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」の内容につきまして、提出しております資料に沿ってご説明いたします。  議案資料の1ページをごらんください。1ページに条例改正概要、2ページから8ページに新旧対照表を示しております。1ページの条例改正概要をごらんください。  1番左の欄ですけれども、条例の改正点の第1点目、これは条例の題名を変更することです。これは、現行の条例の題名は「長崎市立高等学校条例」ですが、長崎高等学校を県に移管することに伴い、市立高等学校、これが現在2校ありますけれども、長崎商業高等学校1校のみとなることから、内容を的確にあらわし、市民にわかりやすいように条例の題名を「長崎市立長崎商業高等学校条例」と改めるものです。  次に改正点の2点目は、長崎高等学校の名称及び位置に関する規定を削除することです。  改正点の3点目は、授業料及び手数料に関する規定から定時制の課程の分を削除することです。これは、現行の条例で授業料につきましては、定時制の課程の授業料が年額2万8,800円、手数料につきましては定時制の課程の入学者選抜学力検査手数料が950円、入学許可手数料は2,000円となっておりますが、長崎高等学校を県に移管することに伴い、これらの定時制の分の規定が不要になりますので、削除するものです。  改正点の4点目は、関係条例の改正です。これは附則において、ここに記載しております(1)長崎市証紙条例ほか合計5本の条例につきまして必要な改正を行うものです。(1)の長崎市証紙条例につきましては、条例の中で引用しております「長崎市立高等学校条例」の題名を「長崎市立長崎商業高等学校条例」に改め、(2)の「長崎市立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師公務災害補償に関する条例」及び(3)「長崎市立学校の教職員の給与当に関する特別措置に関する条例」、(4)「長崎市立学校職員の給与、勤務時間、休日、休暇等に関する条例」、(5)「長崎市職員の育児休業等に関する条例」の4本の条例につきましては、条文中の「市立の高等学校」を「長崎市立長崎商業高等学校」に改めるとともに、長崎高等学校に関する規定を削除し、あわせて字句の修正等所要の整備をしようとするものです。  この条例の施行日は、平成12年4月1日としております。  資料の2ページから8ページの新旧対照表につきましては、ご参照いただきますようお願いいたします。  次に、資料の9ページをごらんください。長崎高等学校の県への移管に関する経緯についてご説明いたします。  これは、前回の議会でも説明いたしました。重複する点もあるかと思いますけれども、再度、ご説明いたしたいと思います。
     1番目の国の動きといたしましては、単位制高等学校は、当初、定時制・通信制課程の学校に学ぶ生徒の多様なニーズにこたえるために研究がなされておりまして、昭和63年度に導入が図られたもので、平成5年度からは全日制課程にも導入され、現在では全国で200校を超える設置がなされております。入学希望者も多く、そこに学ぶ生徒の評価も高くなっています。  2の本県の動きといたしましては、平成7年4月に長崎県教育振興懇話会から「単位制高等学校については、既に佐世保中央高校に単位制による課程が導入され、効果を上げており、今後は県南地区にも設置を検討することが望ましい。また、定時制課程のみでなく、全日制課程も含めた検討が必要である。」との提言がなされ、県教委において県南地区単位制高等学校の設置の検討がなされてまいりました。  そこで、本市といたしましては、長崎高等学校の多様化している生徒の実態に対応し、諸課題を解決するために、県教委が県南地区に設置を計画している県立単位制高等学校への移管により、教育効果が高まるとの方向性を得ましたので、平成9年11月に県へ対して「単位制高等学校の設置の際には、夜間定時制である現在の長崎市立長崎高等学校を県に移管させていただき、県立単位制高等学校として、ぜひ、長崎市内への設置をお願い申し上げます。」との要望書を提出いたしました。  この要望に対して、本年の3月、平成11年の3月に「長崎高等学校を併合した単位制高校を県短跡地に、平成12年4月に開設する予定である。」との回答を県からいただいております。また、資料に記載はございませんけれども、先日の9月14日開催の県議会において、(仮称)県立鳴滝高校、これは単位制高等学校でありますけれども、この設置に関する「県立高等学校等条例の一部を改正する条例」が上程されているところであります。  次に資料の10ページをごらんください。  平成4年12月議会の本市議会一般質問において、生徒数の減少や中途退学者の増加などの課題を抱えた夜間定時制であります長崎高等学校を単位制に転換し、教育効果を高めてはどうかとの質問がなされております。その後も、同様な趣旨の質問が継続してなされるなど、懸案・課題として論議されてきましたので、先ほどご説明いたしましたように、平成9年11月に要望書を提出したところであります。  (3)の長崎高校関係者との協議につきましては、教職員等へ2回、保護者へ4回の説明と、さらに保護者には佐世保中央高校へ2回、見学をしていただきました。この佐世保中央高校では、教職員と向こうの方のPTAとの話し合いの場を持つことができまして、いろんな意見を聞くことができました。  現在では、教職員組合や保護者からは、移管に向けての具体的な要望があっており、県・市、基本的に要望に沿った形での検討を進めているところであります。  なお、「長崎高校を守り育てる会への対応」につきましても、(5)でありますけれども5月20日に説明をいたしまして、理解を求めたところであります。  これらの説明等で出されたご意見につきましては、県教委との協議の中で長崎高校の特色、よさが、そのまま新設校に引き継がれるよう努めているところでございます。  次に11ページをごらんください。新しくなる県立鳴滝高校、仮称でございますけれども、開設準備状況についてご説明いたします。  開設構想につきましては、学校名、県立鳴滝高等学校(仮称)、これは先ほども申し上げました9月14日の開催の定例県議会へ上程されているところでございます。これは予定と書いておりますけれども、上程されております。  2の大綱につきましては、単位制高等学校としてこれまでに一定の効果を上げている佐世保中央高校を基本としております。佐世保と違う点と申しますと、12ページの6)の併修授業を新たに導入している点でございます。これは3年間での卒業を希望する生徒を対象とした併修授業として、3課程の枠組みを取り外した開放的なものとしている点でございます。時間帯といたしましては、もとに戻りますけれども、11ページの1番下の表でございますけれども、真ん中のところに午後、5、6時限ということに書いておりますけれども、ここが併修授業のところでございます。  次に13ページをごらんください。県の施設整備計画についてご説明いたします。  これは、先ほどの大綱とともに、この施設整備計画についても既にPTAを通して、各保護者に周知されているところでございます。教室につきましては、本館を主に定時制夜間部において使用するものでございまして、学級ごとに専用で使用するということとなっています。  (2)の特別教室の整備というところでございますけれども、これは下線部分が新たに整備されたところでございまして美術室、作法室、書道室でございます。パソコンにつきましても、最新の機種が入るということになっております。  体育施設の整備でございますけれども、これは新たに整備されたものとして武道場、運動場がございます。体育館につきましても、現在の長崎高校の2倍以上の広さの1,645平方メートルとなっております。  (4)の障害者対策といたしましては、エレベーターが新たに設置されるということになっております。  その他といたしまして、夜間部はこれまでどおり暖房が入るということになっています。庭園というのがございますけれども、これは県立短大のあった庭園がそのまま残されるということになっております。  次に資料14ページをごらんください。  移管後の長崎高等学校の在学生の取り扱いについて記載しておりますが、大きな変化といたしまして、その表の項目でいいますと、学期、これが3学期制から2学期制になります。それから単位の認定方法、これが学年制から単位制になります。それから、下校時刻、下から3行目ですけれども、下校時刻が午後9時5分というのが午後8時50分の予定となっております。それ以外につきましては現在とほぼ同様の取り扱いとなっております。また変更されている点につきましても、基本的には生徒にとって有利な教育環境を確保することが図られているところでございます。  以上のとおり、このたびの移管は「市立」から「県立」に設置者は変わりますが、夜間定時制の現在の教育内容・実態がなくなるものではなく、今より充実した教育環境のもとで存続されるものであると考えております。  第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」についての説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。 5 福島委員長 ほかに補足説明ありませんね。  それでは、これより質疑に入ります。 6 山本委員 この議案の提案説明理由の中で、多様化した生徒の要望にこたえ、よりよい教育環境を確保する観点から、長崎高等学校を県に移管したいのでという形で提案理由が説明をされておるわけですけれども、そもそも今日まで非常に子どもたちにとっても、この生徒と教師による集団のもとで、素晴らしい実践のもとで全国でも誇る市立長崎高校が取り上げられてきたわけですが、その制度を大もとから変えて、単位制高校に移すというのは、そもそもの出発点というのは学校現場からはいつわかったんですか。  学校側で例えば、そういう実践をやっているわけですから、学校現場と教師と生徒たちの話し合いによって、今のままでよくない、もっとこういうよりよいものをしていこうというような要望が出た事実があるのか、ないのか。それとも行政主導で今の市立高校は廃止をすると、移管だという形が一方的に進められてきたのか。そしてその方向で今日、各現場ではその説明が繰り返し理解されるまで適応されるという状況にあるのか。そもそもの、ここで多様化した生徒の要望にこたえということに私も着目しまして、生徒たちの強い要望があったんだ、あったからこういう形のものが出てきたのかなというふうに受け止められる点もありますので、この点についてどういうふうに理解したらいいのかというのが1点目。  そして、2点目には保護者への説明は今年の1月20日というふうに聞いておりますが、半年もたたないうちに、半年もたたないどころか、その2カ月後の3月18日には、跡地をどうするかという説明会がもうされている。保護者の説明と同時にもうここは売地なんだ、跡地をどうするか。こういう形の急ピッチの教育制度を大もとから変えていくのには、あまりにも拙速すぎるやり方ではないのか。ここが跡地が先にありきではないかという疑問を大きく持たせる結果になっておるわけですが、どうしてこの教育制度をよりよいものが築かれた、それをその歴史と伝統をより今後いかにあたってでも、これを引き継いでいこうという気持ちを持っておられるんだったら、こういう跡地利用のことを先にしてしまうのか、私は納得できない。こんな形で教育問題が扱われたんでは、子どもたちも先生たちも、これは本当に大きな問題を残していくと思いますので、この件について説明をいただきたいというふうに思います。  最後に3つ目に、今の説明にありましたけれども、市立高校のよさというんですか、そうした実態はなかない、より充実をする、させるんだ、単位制高校へ持っていくこと、では市立高校のよさというのは、何だと教育委員会は認識をしておられるのか、そしてそのよさはどうしてつくり上げてきたのかというふうに認識しておられるのか。その点についてご説明をお願いしたいと思います。 7 竹下管理部長 1点目の学校の方から要望が出たのかということですが、実は先ほど施設整備企画室長がご説明をいたしましたように、昭和63年から単位制高校ということは、国の方の動きの中で導入が図られていった経緯があります。本市の中では、平成4年から市議会の方で質問が出されてまいりました。そしてそういった中で、教育委員会と学校と、教育委員会としましては学校の実態等を十分に聞き、そしてそういった中でその動き、それから県の単位制高校の動き、そういったものをずっと協議・研究していく中で移転を決定をしていったと、そういう経過でございます。  それからもう1つ、その跡地ありきじゃないかということでございますけども、跡地がそういうことで先にあったわけじゃなくて、平成9年の11月に市の方から県の方へ単位制高校をぜひ長崎へもつくってくれ、そしてそういう中で、そのときには長崎高校を移管をさせてください、その回答が今年の3月の2日付で回答がありました。その中に、跡地を活用させてくれということで、県の方からその回答書の中にありましたので、市としてはそれを検討しまして、出島バイパスを、よく聞きましたら、これは3月の18日の市議会の代表者会議の中でもご説明をされてると思いますし、各議員さんにもその代表者会議の言ったことにつきましては、配慮されてると思いますけども、そういうその県へ聞きましたところ、出島バイパスの代替地にということの中から、それは一定、やはり交通政策上やむを得ないじゃないかというようなことで、そういう経過があったことをご理解をいただきたいと思います。  それから、長崎高校のよさというのはどういうことなのかというのは、やはり先生と生徒がある面ではアットホーム的なといいますか、ひどくつながりが深いという、そういうことだろうと思っています。これはやはり今までの長崎高校の先生方、それから保護者の方、それに同窓会の方、そういったもろもろの方々がやはり協力をして、こういったことをつくっていったと、そういうふうに私たちは考えております。  以上でございます。 8 山本委員 今、お聞きする限りにおいては、単位制高校への移管という問題は、学校側から出たのでもなければ、教師と生徒からでも出たものでもない、行政主導によってこの問題が出てきたというふうに受けとめたわけですけども、私はそういう状況の中でどうして多様化した生徒の要望にこたえて単位制高校へ移行するという、あたかも学校現場や生徒たちの願いに基づいて、要望にこたえて出すかのような提案がされるのか。この辺は非常に大きな疑問を持っておりますので教育長の方からもう一度、その点については明確にご答弁をお願いしたいと思います。  2点目の跡地の問題については、私が先ほど指摘したのは、今年の1月の20日に初めて保護者に説明会が行われた。その2カ月後には地元の自治会、そして市議会にも代表者会議で3月18日に文書が配られました。それは見ました。私はどうしてこんな形で、4月からまだ新入生を迎えようという段階で、この3月18日の段階で取り急ぎ跡地の問題を早々と決定をしなけりゃいけないのか。これでは学校側や生徒たちの要望を踏みにじることになるのではなかろうかという疑問を大きく持ってきたわけですが、これは何と言われようとも1月20日に初めての保護者の説明会をやって、まだ初めてそれを聞いて、十分そこでどんな意見が出されたかは正確には聞いておりませんけれども、恐らくそういう計画があるということを初めて保護者は知った。そしたらもうその2カ月後には、その跡地はもうこういう形で移されるんだ、医師会館がくるんだというような形のものが早々と決定をする。  これでは話し合いは、その後何回やろうとも、それはもう市立長崎高校は廃止するんだという前提での話し合いでしかなくて、今日までのよさをどういうふうに引き継いでいくとか、そういう問題を検証していくいとまというのは、全く保護者、生徒、学校側にはそういう余地は残されていなかったんではないかと。私は非常に拙速なこんな形で、築き上げてきた教育制度を私は踏みにじる、破壊をする行為ではないかというふうに思うわけです。そういう要請はあっても、これは十分保護者との、そしてまた学校側との十分な意思統一を図った上で、決定するべきものだということを県に話をしても一向に差し支えないものです。  話し合いの途中でそれをぶった切るような形での、こういう形での跡地利用のことだけを先に決定するというのは言語道断だというふうに思いますので、これは弁解の余地はない、出島の代替地であそこしかないということではないわけでしょう。最初の出島の代替は別にあったわけでしょう。そこの問題についてちょっととんざをしたら、いきなりここに持ってきたわけでしょう。私はそんな形で交通政策を優先をさせて、教育制度を破壊をするというようなことは、これは許されるべきものではないというふうに思いますので、この問題についてもいま一度、教育長のご見解をお聞きしておきたい。  3点目の市立長崎高校のよさについては、今、言われました。確かに生徒と先生たちが協力をし合って、そしてこの保護者と一体となって、このいろんな心の痛みを持っておる子どもたちもそこに自由にこの通学をできて、自分のみずからの居場所を見つけたという形で、今日の不登校に悩む子どもたちをいわば、そういうところで救済をしていくという、そして立ち直りの機会をつくっていく、新たな人生の素晴らしいスタートを切ることができた、こんな素晴らしい伝統というのは、私はそういう話し合いがされたということと同時に、これが独立校であったからというふうに思うんです。  これが、閉校の段階でそういう制度を引き継がれるというふうには、これは決してならないんではなかろうかというふうに思っております。この学校の素晴らしさはKTNのドキュメンタリーでも「居場所を見つけた子どもたち」、私もあれを見て非常に感動しました。その前に山田洋次監督の「学校」を見たときも感動しましたが、その後KTNのビデオを見まして、あの「学校」に勝るとも劣らない「学校」が長崎のこの地にあったということは、非常に私、感動的に受けとめました。  いわば長崎が誇る、全国に誇る素晴らしい教育制度を築き上げてきたものを、こんな形で無残に打ち破ってしまうということは、これはやっぱり許されないことではないだろうか。そういう点では、これが独立校であったということから、こういうよさが私はつくり上げられてきたというふうに認識しておりますけれども、その点についてあわせてご見解をお願いします。 9 梁瀬教育長 先ほども管理部長の方からお答えをさせてもらいましたが、まず1点目の現場の意向というようなことをおっしゃられたと思います。  長崎高等学校につきましては、先ほどの説明もありましたが、平成4年から市議会では繰り返しといいましょうか、そういういい方向に子どもたちを導くためにという方策として、検討したらどうかということでございました。  これいろいろ先ほどからも説明をさせていただきましたけど、やはり教育というのは、これは文部省が中心になりましょうけど、その中でその方向性を見つけるというのは、やはり文部省であり県・市教育委員会を含めて、やはりそういうシステム、制度というのは十分研究した上で、リードし整理していくものだと、そのように考えます。その中で私どもとして、学校の状況というのは十分掌握する必要がある。そういったことからも、これまでにつきましても、質問の都度といいましょうか、学校の実態を十分掌握をさせていただきました。  長崎高等学校につきましては、皆さんもご承知だと思いますけど、入学して卒業までいけるのにおおよそ半分ぐらいの生徒さんでございます。そのような、何でそうなるかというと、やはりそういった内容を是正できるのは、単位制の制度、要するに落第、留年といいましょうか、そういったことが日々起こってる。そういったいい方向に導くためということで、研究されてその制度ができてきて全国的に評価もなされてる。長崎県の県北の佐世保中央でも顕著にその効果が出てる。こういった背景を踏まえまして、私どもとしても県と鋭意協議を重ね、そして先ほどの説明のとおり、今日になったわけでございます。  それと2点目の跡地のことでございますけど、跡地につきましては、県教委に平成9年11月に私たちは要望を出しました。その中では跡地のことは市としても県としても、全然どうしようということの議論は一切あっておりませんでした。これが、先ほども説明をさせていただきましたが、県の方で出島バイパスのことが懸案としてあったということでございます。  それが、あそこ、ちょっと前後しますが、私どもも3月2日に正式文書をいただいた中で、その中で初めて県の方から跡地については県の方に譲渡いただきたいという一行が入ってございました。そのことで市としてもどういうことだろうということで、これは企画部を通じまして鋭意折衝をいたしまして結果わかってきたのがその出島バイパス関連で、どうしても、あそこ平成15年までに完成させる必要がある。そのためにはあそこにかかります医師会を含めての施設がどうしても移る必要がある、そのことを早急に整理しないと、そのバイパスがどうしても間に合わないというような背景もわかってまいりました。  したがいまして、私ども市としてもこれは政策会議でそのことを詰めまして、そして長崎にとっても、ぜひバイパスの開通というのは待望事項であるとそういった相互研究勘案の上で、このことについては早急に、やはり県に返事を返す必要があるということから、先ほども言いましたように3月18日に市議会に説明し、そうなりますと、地域の方も大変驚きもあろうかと思いますので、早速に19日の日だったと思いますが、地域にも説明をさせていただいた。これが経緯でございまして、跡地が先にあったということでは決してないということをご理解をいただきたいと思います。  それと3点目の長崎高等学校のよさということでございますけど、この点につきましても先ほども説明しておりますとおり不登校の子どもさん方を、長崎高等学校のよさを私たちも十分理解しておりますが、全国的に不登校の子どもさんというのはいらっしゃるわけです。そしてそのお子さん方につきましては、全国的な状況でそこの学びの場とすると、通信制であり定時制である、とこういった実態がございます。  したがいまして、その長崎市の長崎高等学校だけが特殊にそういった生徒さんを受け入れているということじゃなくて、大体6、7割の方は、そういった経験をしている方がたくさんいらっしゃいます。そしてその方々が長崎高等学校に学んで、そしていって卒業まで行かれるという方、非常に私どもも素晴らしいと思いますし、そのことについては、長崎高等学校の先生方と生徒のふれあいという意味で、非常に評価できる部分だな、そういうふうなことは佐世保中央に行って、そのことについても十分研究もさせてもらいますと、どこの学校もやはり不登校の子どもたちを立ち直らせるためには、教師と生徒のコミュニケーションが大切である。これは教育に携わる人は皆そのような精神を持って対応してらっしゃって、そこが長崎高等学校の場合は少しよそよりいいのかなというのは、私たちも自負もいたしましたけど、そういった状況でございます。  したがいまして、今後長崎の県立には行きますが、そういったことは市の長崎高等学校の特色としてあったという部分をこれまでも十分県にも伝えておりますし、その中でも受け継がれていくものだと、そのように考えているところでございます。  以上でございます。 10 山本委員 今の跡地の問題ですが、まだ今議案が提案されて、今、審議しているんですよね。今からどうするかわからないんです。この審議の結果で。そうなると先にいろいろ決めておっても、それはほごになっていくんじゃないんですか。だから、まず市議会でのどうしたこうしたもないまま、跡地利用について先に決定してしまう。市立高校の存続そのものについてどうするかという議会の意思も聞かないまま、そういうものが決定するということに、私は非常に大きな問題を感じます。  学校現場の声は聞かず、市議会の同意も得ていないのに一方的にそれを、そういう形での結論を出してしまう。これは跡地利用、先にありき以外に何と説明したらいいんですか。説明できないでしょう。私はここに、教育制度をこんな形で踏みにじるやり方ということは、言語道断だというふうに思うわけです。  そこで、実は昨夜、私も今年3月に卒業された生徒さんから話を聞きました。そこで強調されたことは、「現場を見てないでどうして簡単に単位制高校に移管するという結論を出されるのでしょうか。市立長崎高校は、生徒と先生たちによってさまざまな悩みを持った生徒たちが、ここが自分の居場所なんだと思える学校をつくり上げてきたところです。この学校は、校舎も古く運動場もないが独立した学校だったこそできたんだと思います。単位制高校に移管することによってそのよさが失われるのではないかと心配です。今の生徒がかわいそうだからということで、存続を考えないでください。現在、不登校生は長崎市でどんどん増えています。そうした子どもたちの心のともしび、それが市立長崎高校なんです。そうした立場から、ひとつこの問題についての存続の問題について、ぜひ、考えていただきたい」という形での訴えがありました。  これは、今年の4月8日の長崎新聞にも出されて、在校生からのあれですので、その後教育委員会からもこの投書に対する反論もあったようですが、いま一度この問題について私はお聞きをしておきたい。それで一応私の質問を終わらせていただきたいと思いますが、小中学校に何らかの事情で行けなくなり、高校になったときに行ける学校、進学したものの、いや退学したものの、もう1度学校を考えるとき行ける、そんな学校があることを、この長崎にあることを知っていますか。それもホッと一息つけ、ここが自分の居場所なんだと思える学校、夕方から始まり、おはようの言葉であいさつを交わす、それが私の行く定時制長崎高校なのです。さまざまな思いで入学した私たちを全ての面で受け入れ、見守ってくれる先生方、かつて私は小中学校時代、悩み、苦しみ、不登校したものの高校を考えたとき目の前にあったのがこの長崎高校でした。今、この長崎高校、勉強勉強と必死になる学校も否定することはできません。しかし長崎高校のように、のんびり楽しく元気いっぱいになれる、エネルギーをもらえる学校も必要ではないでしょうか。という形で単位制高校も結構かもしれないけども、だからといって今日までのこうした伝統、築き上げてきた市立長崎高校を消すということにはならない。  こういう訴えがこの中に出されて、これは在校生です。私は相当、勇気ある投書だったというふうに思います。その後、この子どもたちには陰に陽に圧力がかかったかのようにお聞きしておりますが、とんでもないことだと、こうしたことを考えた場合に、本当に子どもたちの実態をどこまで把握をしているのか。子どもたちにアンケートでもとって、こうして単位制高校に行くけれども、どうなのかということを一回でも聞いたことがあるんですか。学校側にもそういうことを聞いたことはあるんですか。このことは、ひとつぜひお尋ねしておきたいと思います。 11 梁瀬教育長 再度のご質問でございますが、私どもとすると、先ほども何度も申し上げたと思いますが、現場の実態を十分聞きおく中で、やはり方向性とすると、子どもたちのためにはよりよい教育環境という意味では、やはり現状の状況を何とか改善できないかな、そういった中で研究し、県とも十分協議をした上で今日になったというふうに理解をしております。  そしてこのことにつきましては、私どもも保護者の方に先ほども申し上げましたように、再三といいましょうか、お話もさせていただきました。そして在校されてる多くの保護者の方が理解をいただいたと、そのようにも思っております。そして、いろんな要望もいただきました。  そのことも私どもも誠実に真摯に受けとめまして、そして県教委にも相当に私どももお願いもいたしております。そのことでたくさん聞いていただきまして、よりよいことで移行できるようになると、そのようにも思っております。今後とも県にも働きかけをしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 12 福島委員長 今、山本委員の質問の中で委員長として確認しておきたいことがありますから、簡潔に答えてください。  今、「陰に陽に圧力があったか」という意見が、山本委員からありましたが、梁瀬教育長としては、在校生あるいは卒業生に陰に陽に圧力があったかどうかというのは、どう思われますか。  だから、山本委員はそう言われたから、陰に陽に圧力があったと。だから教育長としては、陰に陽に圧力があったかどうか、その点についてははっきりお答えください。 13 梁瀬教育長 私どもの立場でそういったことは一切ございませんで、その実情につきましては、やはり学校現場のことは学校長だという認識のもとに学校長さんを通しまして、何度か生徒さんには、この動きの状況そしてまだわかっていない部分もございます。具体的な教科の内容を、今、最終的に詰められておりますが、そのことが詳細にわかりますと、そのことも学校長を通して説明をしていきたいと、このように考えております。  以上でございます。 14 松尾委員 私の方から質問をさせていただきます。  先ほど答弁の中で、現在でも中途退学者が50%程度ということで言われて、私も夜学に学んだものとして、社会的、経済的理由の中で、どうしても昼間の高等学校には行けない、働きながら夜学で学びたいという意思を持って通学しながら、残念ながら仕事の関係とかいろんな理由で現在の、いわば学年制であれば、中途退学をせざるを得ないという方々が、私の周囲にはたくさんいてました。現在そういう状況の中で、佐世保中央高校単位制高等学校ということを見本にして、長崎市も取り入れたいということで進んできたわけですが、佐世保中央高校の現在の中途退学者、どの程度かわかっておればお話をいただきたいということと、今の長崎高等学校の勤労学生と勤労学生でない方々の比率というか。  それからもう1点、下校時刻が今回8時50分に定められて、していきたいということでありますが、これは始業時刻を早めたのか、あるいは昼間をどういじくっておられるのか。もう一つは若干、今の高等学校より単位制高等学校の方が市内より動くわけですが、遠距離通学をしておられる方は1番遠い所、どの程度把握しておられるのか。  以上4点、お願いしたいと思います。 15 竹下管理部長 8時50分に最終バス、ちょっと前後しますけども、8時50分の件なんですが、実は現在の長崎高校には給食時間が午後5時から5時半と、それから6時15分から6時35分ということで、この2回とるようになってるんですが、これを今回の中では、午後4時半から5時半までです。ですから始業時間はかわらないんです。ただ、2回目の給食時間をなくしてその分をその早める、8時50分にするということでその分をカットしていくということで、こうしております。  なお、参考までに定時制高校の夜間部の方なんですが、工業高校につきましても給食時間は1回です。それから、佐世保中央高校につきましても給食時間は始業前ということになっております。こういったことにつきましては、移管の委員会というのを長崎高校の関係者3名、校長先生、教頭先生、それから教務主任ですね。それから西校通信の方から3名、それから準備委員というのを県教委で発令をされておりますけども、そういった方、一緒になって協議した中でこういったことを決めております。  それから、8時50分にすることでこれによって琴海の方の方、1番遠い方、琴海の方の方がいらっしゃるということですが、この方は現在でも間に合ってないということで、この方だけが1名だけどうしても間に合わない。この方は現在も間に合ってないということで自家用車といいますか、どなたか迎えにきてるんだろうと思いますが、そういうことをちょっと聞いております。  それから、勤労学生の状況ですが、これは平成10年度の調査の中では、就職している方は79人の34%ということで、無職の方が152人の66%ということでなっております。  それから、佐世保中央高校の、退学者につきましては、小森施設整備企画室長の方から、ちょっとご説明をいたします。 16 小森施設整備企画室長 佐世保中央高校中途退学者でございますけれども、平成7年度から10年度まで、それぞれ7年度が22名、8年度が32名、9年度が22名、10年度が24名、これは分母になる生徒数がありますのでパーセンテージでいきますと、12%、15%、10%、12%となっております。  以上でございます。 17 鶴田委員 何点かお尋ねをしたいと思いますが、まず1点目は、先ほど教育長が説明してますように、この施設についてはよりよい教育環境をどうつくるかということころが目的だろうというふうに思います。そういう中では、そこで学ぶ生徒の声を主体的に、やっぱりこういった計画を行う場合には取り入れていくということが必要なのかなと思いますけども、この間の経緯、いろんな団体等の説明等の経緯がありますが、こういった在学生の声だとか、あるいはその卒業生の声などについては、そういった声を意見、集約、そういったものがなされてきたのかどうなのか、それが1点です。  それからもう1つ、現在の学校には県費雇用の職員とそれから市費雇用の職員がおりますけれども、この県費職員については、そのまま横流れということでいいんでしょうけれども、市費の職員の雇用職員についての身分、このことについて、どういうふうになっていくのか。  それから、先ほどの説明の中で施設整備計画が説明されましたけれども、あそこの鳴滝短期大学跡の校舎自体かなり老朽化が進んでるんじゃないかというふうに言われておりますけれども、そこのいわゆる改築計画なり増築計画等は、そこら辺の話は、どういうふうになっているのかなということ。  それからもう1点は、これはちょっと小さいことかもわかりませんが、先ほどの説明の中でいわゆる在学生の取り扱いということで、14ページの中に現行と移管後の学期の変更等を含めてありますが、この中でいわゆるこの変更については、あくまでも在学生を有利にこういった変更を考えてるということで説明がありましたが、ちょっと気になったのが、特別教室が3課程の共用ということで使われるというふうになっておりますけれども、この辺について、いわゆるスペースが取れないということなのか、あるいはその共用で使うことによって、そこのメリットが、非常に便利にこういった変更をするという、先ほど説明されましたから、ちょっとその辺のメリットというのはどういうものがあるのか、ちょっとその辺についてお尋ねをいたします。 18 竹下管理部長 これまで卒業生の声、これは長崎高校の同窓会というのがございます。これは従来の第二商業高等学校と長崎市立高等学校を合体した、そして現在の長崎高校の卒業生、そういったものの同窓会がありますが、ここにつきましては、私たちも確認をしましたところ移管については、単位制高校への移管は賛成です、というようなことをいただいております。  それから、次の市費負担、県費負担の件なんですが、教員につきましては県費負担教職員でございます。それから市費負担教職員は養護教諭と、それから事務職員です。事務職員が2人おります。これは県行政、県の給料表を使ってる職員が1名と、それから市で採用しました職員が1名、これは県行政を使っているのは、県立の学校にいた方を市の方に割愛でいただいてきておるということになります。それから庁務員さん、それから調理員さんがそれぞれ1名ずついらっしゃいます。  こういった県費負担教職員は、鶴田委員さんがおっしゃいましたように、県の異動の中で行くようになります。それから養護教諭にしましても、それから県行政の事務職員にしましても、これはもともと県からの割愛ですので、ご本人の希望をよく聞きまして、やはり県立の方へ戻りたいということであれば県教委ともこれは前から協議をしておりますので、それは県教委の方に、やはり県立の方へというふうに考えております。それから、純然たる市費の分です。純然たるというか調理、庁務の職員なんですけども、この方々につきましては、ご本人の希望等もよく聞きまして対応してまいりたいと、そういうふうに考えております。  それから、施設整備の件なんですが、かなり年数的に現在の長崎高校と同じくらいに年数がたっております。これにつきましては県議会の方、今年の3月議会の当初予算です、平成11年度の当初予算で6億円余をこの改修費の経費を予算化をして、もう間もなく改修をしていくことになるかと思います。  そういった中で、かなりの、例えば当初、これは普通教室が18ぐらいだったのを、私たちもいろんな保護者と教職員等の要望等を聞きまして、そしてそれを県教委に伝えまして、これにつきましては、当初、書庫という図書館の書庫になってた部分があるんですが、そういったところも改造をしまして、普通教室に変更したりとか、それからエレベーターを、これはつけるようになってなかったんですが、エレベーターもつけるというようなことでなっております。  それから、特別教室につきましては、ここへ特別教室のメリットということではなくて、これは3課程やはり共同して特別教室は使うようになります。これは佐世保中央高校でもやっておりますけども、やはり施設の有効利用という部分では、やはりそういうことがいいと、それぞれに例えばコンピュータ教室をそれぞれに設置するということは、やはり財政上の問題とか、そういうものを効率的なことを考えますと、やはりそれは3課程の中で共有をしていくということになるかと思います。  メリットと申し上げましたのは、現在の長崎高校にない施設、そういったものが新たに整備をされるんですよということでご説明をしたつもりだったんですが、十分に伝わらなかったことをおわびをしたいと思います。 19 鶴田委員 市費雇用職員の扱いの問題なんですけども、事業自体は給食業務自体はそのまま継続するわけですよね、事業として。庁務業務についてもそのまま継続業務だろうと思うんですけども。  せっかく今まで雇用をされてきて、やっぱこの間、生徒たちとのなじみだとか、そういうこともあるんでしょうけども、例えばちょっとその私も専門的でちょっとよくわかりませんけども、一つの方法として、いわゆるその身分を県の職員に移管するような方法だとか、あるいはその人たちが同じ仕事をするんだったら、そちらの方に異動していって、そして身分は市の職員であったにしても、その賃金等の保障をその県の方にしてもらうとか、そういった方法というのは、ちょっと考えられなかったのか、そういった検討がされてきたのか。それをもう1点、お聞かせをいただきたいというふうに思います。  以上、その点だけ。 20 竹下管理部長 先ほど言われました市費負担の分を県費の方へ、県の方へできないのかということでございますけども、これにつきましては、職員組合の方からもご要望がありました。  それで、実は私たちも佐世保市が実は県へ移管した経緯もあるものですから、そういったところもお聞きしましたら市費負担の分を県費というのは、その際もしておりません。それから県教委の方にもその辺について可能性としてあるのかどうかということもお聞きしましたけども、やはりいろんな給与の面とか対応の当初の採用のこととか考えたときに、それはちょっと考えられないということで回答をいただいているところでございます。  以上でございます。 21 福島委員長 よろしいですか。 22 吉原(孝)委員 2点ほどお尋ねしたいと思います。  まず、先ほど教職員の身分のお話がありましたが、県が雇用をしているということだそうですが、まずお尋ねしたいんですが、これまで市立高校の人事、これは一般の先生は広域人事とか、定期的に異動があっとったと思うんですが、その辺がなかなかいってないというようなことも伺ったような気がするんですが、現状はどうなのかということをお尋ねをします。  それからもう1点。普通高になり非常に自由な校風の学校ができるんじゃないかと、いろいろご質問がありましたが、仕事をする人あるいは普通校にどうしてもなじめないような人、それから意欲のある人には、もう一歩開放されて、いつでも誰でもどこでもというような形、簡単に言えば。そういう形での受け入れの幅の広い学校だということを伺ってますが、入試、この点はどういうふうにされるのか。ちょっとその2点お尋ねします。 23 並川指導部長 市立高等学校の人事につきましては、県立高等学校の人事異動方針に準じてされております。ただ、夜間定時制ということで、かなりそういった教育内容とか勤務時間の問題とか、かなり一般の県立の昼間の高校よりは、多少長い。また、いろんな先生方の事情によりまして特殊事情等も配慮されておりますけれども、基本的には県立高校は全部同じでございます。  それから、入試につきましては、特に夜間定時制につきましては、5教科の、いわゆるペーパーテストは同じでございますけども特に作文と面接とによって、いわゆるその学ぶ意欲、やる気、そういった精神的といいましょか、不登校の子どもたち、または学力がある程度低くてもやる気があればとりたい。しかし、希望者全部をとっているというわけではございません。  以上です。
    24 吉原(孝)委員 今、人事については県に準じてやってる、多少長い、それが多少がどの期間なのかというのが僕は問題じゃなかったかなと思うんですが、それが今回単位制高校になることによって、県立高校ということで、普通の扱いになるという可能性が十分あると思うんです。私はやはり、先生方も人事交流をして、そして常に長く同じ先生が同じ学校にいることによってマンネリ化し、そして学校自体が非常に閉鎖的になるというような、そういうことになってはいけないということで、この単位制高校になることによって人事の交流がどんどん盛んにされて、そして先生方が入れかわり立ちかわりということで、ある程度の期間でやっていただいて、そして新しい空気が学校にみなぎるようにということで非常に僕はいいことじゃないかと思っておりますので、そういうことで、一応意見として申し上げときます。 25 福島委員長 よろしいですね。それでは質疑を終結します。  次に、陳情第4号「長崎市立長崎高校の存続を求める陳情について」を議題といたします。本陳情につきましては、1万3,430人の署名が提出されております。  本日は、陳情人から趣旨説明を求めるため、参考人としてご出席をいただいております。  参考人の入室のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前11時4分=        〔参考人の入室〕           =再開 午前11時6分= 26 福島委員長 それでは、委員会を再開いたします。  委員会を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。  参考人の皆様には、ご多忙中のところ本委員会にご出席をいただきまして誠にありがとうございます。  なお、本日の審査の進め方ですが、まず初めに参考人の皆様から趣旨説明を受け、次に参考人の皆様に対して質疑を行いたいと思います。  念のため申し上げます。参考人は委員長の許可を得て発言し、また委員に対しては質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。  それでは、参考人の方々の自己紹介をお願いいたします。野口さん、どうぞ代表していただいて、お三方のご紹介をいただければと思います。 27 野口(啓)参考人 長崎高校を守り育てる会の代表をさせてもらってる野口です。一応、向こうの女性の方も野口と言います。こっちが松崎と言います。よろしくお願いします。 28 福島委員長 本日は本当にご苦労様でした。  それでは、陳情の趣旨説明を簡略にお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。 29 野口(淑)参考人 私の子どもは今、長崎高校の4年生です。家は多良見町の喜々津です。子どもは中学2年の秋から学校に行かなくなりました。「学校のありよるときに外に出たら変に思われるとやなか。」と言ったりして、休んでいることに罪悪感を抱いているように私には感じられました。  でも、その子が卒業前に「定時制高校へ行きたい。」と訴えてきました。多良見ですから長崎高校にも諫早高校の定時制にも通えます。諫早が近いのに、主人と私は長崎高校を選びました。それはなぜか。県内に定時制高校は8校あります。県立が7校と市立長崎高校です。  その長崎高校と他の7校とは、決定的な違いがあります。それは何か。併設校と独立校ということです。これは中で生活する生徒にとっては大きな違いです。不登校だった子どもたちは家に閉じこもっている場合が多く、概して友だちがいません。入学後、登校するのも最初は一人だけです。全日制の生徒たちが下校する中を一人で登校するのにどれだけの勇気がいることでしょう。私たち夫婦は、子どもに堂々と登校してもらいたかったからです。  そして子どもが学校に慣れ、友だちができてくると、別の独立校のよさが私たちにも見えてきました。子どもたちが午後3時ごろには学校にいるのです。図書室で本を読んだり体育館で友だちとバトミントンをしたりと、まるで不登校をしていた時間を取り戻しているかのように私には見えました。  市の教育委員会は、長崎高校のよさは単位制高校へ引き継ぎます、とおっしゃってます。でも、よさは何ですか、と私たちが尋ねると口ごもられます。私たちは長崎高校のよさの一つとして、この独立校であるということを訴えています。  私の子どもの下校方法は、消防署前からバスで長崎駅まで行き列車を利用しました。市の中心部ですから、より遅くてもそれなりのバスの便があり、うまく帰ることができます。これは長崎市のはずれである平山町や三重方面の生徒にとっても乗りかえなしで登下校できるという、これもまたよさの一つです。鳴滝も確かに市の中心部ですが乗りかえなしで行けるのは、東長崎の人だけです。平山も三重も中央橋で乗りかえが必要だし、そこまで行くバスや電車の待ち時間を考えると少なくとも30分の差はあると思われます。  市の医師会館が開いているのは、昼間です。利用するのは大半が大人です。自家用車を利用する人も多いでしょう。それに比べて長崎高校の子どもたちは、入学時は車の免許なんて持ちません。公共機関を利用せざるを得ません。そうであれば長崎高校の現在地をどちらが必要としているかは、誰の目にも明らかだと思います。  以上のような立地条件のほかに1日4時間の4年間というゆったりとした流れの中で生徒は自分は自分のままでいい、急がなくていい、あなたのペースでいい、ということを学んでいます。たくさんの内的また外的よさが不登校生や高校の中途退学生を受け入れ、そして彼らが自分を取り戻すための居場所となってきました。KTN製作のドキュメンタリー「居場所を見つけた子どもたち」は、厚生省児童福祉文化賞を受賞しましたが、これは年々増加する不登校生にスポットを当て彼らの居場所が個人や団体の施設ではなく公立のしかも子どもたちが一たんは拒否した学校にあるというところが、私は受賞に値したものと思っています。  こういう貴重な学校が失われるのは残念でなりません。市教委は生徒が多様化してきているとおっしゃいます。ならば彼らが選択できるように多様な学校として長崎高校を存続させてやる必要があるのではないかと思うのです。  以上です。 30 福島委員長 ありがとうございました。  ほかにありますか。 31 野口(啓)参考人 今の長崎高校には、心をいやす、心を育てるという教育があるんです。今、ここ十年来不登校の子どもたち、働きながら学ぶことはもちろんのこと不登校の子どもたちがずっと育ってるんです。それは心をいやす場所、心を育てる教育があるということ、それとその中にいる先生たちがカウンセリングをしながら子どもたちを育ててくれる、子どもたちの立場でものを考えてくれる、というとこが、いっぱい実績があります。  それを何で今、小学校、中学校の子どもたちが400人いるんですよね。一応フリースペースみたいな学ぶとこをつくろうと、いろんな議員さんたちも話を聞いたとき、聞くんですけど、そういう新しいのをつくらなくて、もう実際に場所があるんです。そういう子どもたちを育てる場所があるから、それをもっともっといい環境にしてもらって、おいとってほしいと思います。新しいお金をつくらなくていいんです。地元にある、小さな足元に残ってるものを、ちょっと育ててもらえば、ほんと全国に長崎のいいところとして胸を張って言える学校じゃないかなと思います。 32 松崎参考人 元小学校の教師をしていた立場から一言、発言させていただきます。  長崎高校は学力がなくても本人に学校で学びたい、学校へ行きたいという意思があれば、全ての子どもたちを受け入れてきました。そんな学校なんです。そればかりじゃなくて本人に学校へ行くという意欲がない子どもでも引き受けてきた学校なんです。  皆さん方、本人に意欲がない者まで入学させる必要がないと思われるかもしれません。でも親の身になって考えてみてください。中学を出てすぐ就職をした場合は別として、高校にも行かないでぶらぶらしている我が子を見るときに、せめて高校ぐらいは出てほしいという願いを持つのが親の気持ちではないでしょうか。そういう親の切実な気持ちまでも受け入れてきたのが長崎高校だと思うのです。  これからますます、こんな子どもたちというのは増えていくだろうと思います。そういう意味からは、多様化する子どもたちへの対応として確かに単位制高校も大事です。でも、今のような長崎高校も絶対に必要だと私は思っています。ぜひ、存続の形でご尽力いただければと思っています。  以上です。 33 福島委員長 ありがとうございました。  それではこれより、参考人の皆様に対する質疑に入ります。  何かございませんか。 34 山本委員 どうもご苦労さんです。市会議員の山本誠一でございます。  皆さん方が今日は1万3,430名という非常に分厚い署名をたずさえて、その思いを陳情されたことに対して心から敬意を表したいというふうに思います。  そこで先ほど、市の教育委員会ともいろいろ質疑を交わしたわけなんですが、その段階で直接お聞きしてもなかなか返ってこないだろうと思って、あれしてなかった部分でお尋ねしたいと思うんですが、今年の1月の20日ですか、最初の保護者に対する説明会があった。そしてその後3月の18日ごろでしたか、地元に市立長崎高校は、いわば医師会館の跡地に譲るという方針が出てくる。そしてしかし議会では今日、私たちが審議して、この存続をどうするかということを審議をしているわけですが、そこに一つの問題点はあるわけですが、今日まで4回保護者の方々との話し合いがあったという説明の中に教育委員会としては大方、保護者の同意は得られておる、ではないかという趣旨の説明をされたわけなんですが、もう少しその辺で保護者会でどういう意見が、その説明に対して、その後出されたのかという点について、もう少しお聞きをしておきたいというふうに思っております。  そしてもう1つは、先ほども指摘したわけですけども、卒業生の方からの意見とか在校生からの意見等について皆さん方が把握しておられる範囲内で、ひとつ子どもたちはいったいどういう気持ちを持って、今おるのか、この辺のところを説明をお願いをしたい。それをあえて質問をするのは、この今日まで長崎新聞に対する投書、その他を見ても元中学校の先生をされておられた方からも、この本当に生徒の視点に立てば現在地に独立制高校として残すべきであり、単位制高校は別につくるべきであろうというような投書も出されてきたわけですが、そういう点で生徒たちは、どういう全部の把握というのは困難と思いますけど、皆さん方、把握されておる範囲内でひとつその辺の現状をお聞かせいただければというふうに。 35 野口(淑)参考人 保護者に対してその説明が市教委からあったわけですが、ここに3名ということで私が代表として出席してますけども、私はちょっと仕事が夜の仕事なもんですから、この市教委の話し合いに私は出席できてません。  それで、守り育てる会のメンバーの中で話を聞いたところによりますと、とにかく市教委からの話というのは、もう決まってることだから、それの一点張りだったように私には受け取れます。守り育てる会で市教委の方々と会って話をする機会が一度ありましたけど、その中でも最初から話されたことは、もう決まってることだというふうに話をされました。最後に守り育てる会のメンバーが、それは議会で通過したんですか、という話をしたときに、やっと口ごもられたという経緯を私は覚えております。  それから、生徒の反応ですが、生徒には学校の方から同じようにもう移管するんだ、状況は何にも変わらない、ただ場所が向こうに行くだけだというふうな説明があったというふうに聞いております。  そのくらいしか私にはわかりません。 36 松崎参考人 単位制高校は確かに必要なんです。でも、単位制高校にはどうしても合わないという子どもたちも大勢いるわけです。今、長崎高校には260名近くが通ってますけども、この大半が普通高校にも合わない、単位制高校にも合わないという子どもたちなんです。こういう子どもたちが長崎高校の中で、どういうわけか心を安らぎ、自信を取り戻し生き生きして卒業していってるわけです。  子どもたちに聞きますと、普通高校の場合だと、もう校舎を見ただけで足がすくんで身体が硬直してたのが、今の長崎高校だと校門をとおっただけで心が安らぐと言うんです。教室に入ると気分がほっとすると、こう言ってます。  ですから、こんな子どもたちが、仮に単位制高校に変わったとした場合、私はほとんどの子どもたちが通えなくなるんじゃないかと思います。なぜなら、こんな子どもたちが昼間の子どもたちと当然、登校の途中に顔を会わせることになるでしょう。それから通信制の子どもたちとも顔を会わせることになると思うんです。そういう子どもたちと顔を会わせても平気で通えるほど、彼らは強くないと思うからです。実際に子どもたちが、そう言ってるわけです。そこをぜひ、わかっていただきたいと思います。 37 福島委員長 ありがとうございました。  ほかにありませんか。 38 山本委員 もう一つちょっとお尋ねしておきたいと思いますが、皆さん方が議会に陳情される前に議長はこちらにおられますけども、市長にもお会いになったと思うんですが、その中で強調された点、また市長がそれについてはどういうコメントがあったのか、この点についても一つお知らせいただきたいということと。  今日の陳情の趣旨の中では、現在の市立長崎高校を現在地で存続させてください。そしてもう一つは、現地調査や生徒の声を聞くなど十分な審議を尽してください。という形で2点出されておるわけですが特にこの現地調査や生徒の声を聞くなど十分な審議を尽してほしいというのは、恐らく本議会に陳情が出されておるから本文教経済委員会として、現地調査をやり、そして生徒の生の声を聞いた上で結論を出してほしいという趣旨だろうとは思いますけども、その陳情の趣旨についていま一度、教えていただきたい。  最後に、この陳情の趣旨説明の中で、鳴滝に設置予定の県立単位制高校に移管され、今後、廃止されようとしています。このことは単に一つの学校の存続問題でなく、戦後の教育の中で重視されてきました、こういった機会均等を保障する場を失うことになると思います。という重要な指摘がありますよね。この点について、もう少し突っ込んだ形でのご意見がいただければ、私たちの認識もより深まっていくかと思いますので、その点あわせてお願いしたい。 39 野口(啓)参考人 私たちが長崎高校の中に心をいやす場所があるというのは、私たちが子どもにかかわったときに、長崎高校でPTA活動をしたときに、どの子も一度は死のうと思ったという作文があるんです。  やっぱり大人が世間に私も子どもが高校で行けなくなったときに、やっぱり世間に対して恥ずかしい、明るいときに外に出たくない、いつも私の後姿を誰かが、何ていうのかな、子育てが間違ってるって指をさされてるって、いつも恐怖感があったんです。  それはやっぱり、私は自分はそんなあるんですけど、子どもに対してすごい仕打ちをしました。叩きました。引っかきました。家から玄関から追い出しました。そういうことをしながら、でもやっぱり子どもは学校に行ききらなかったんです。でもうちの子もそんなされたんですけど、やっぱり後から考えたら、世間に高校は3年に行くべきだ、小学校でも6年だ、中学校でも3年、と子どもも思ってるんです。行けなかったこと、すごく自分で自分を傷つけてるんです。私はそのときわかりませんでした。  後、今活動をしてるということは、そのときの、やっぱり子どもに悪かったなということがあるんです。だから、この議員先生たちにもやっぱり考えてほしいんです。紙一重なんです。そういう子どもが学校に行けなくなるということ自体。子どもの立場というのは親の立場と一緒なんです。その心をいやすという独立校の中に逃げ場があるということをすごくどこでもしゃべるんですけど、わかってくれません。  その中で心を育てる先生が一人ひとりの立場になって、ものごとを考えてくださるから心が育つのです。だから、そういうとこ、どこ行っても訴えてもわかってくれません。だから1番いいのは、不登校の子どもたちは一回も死のうと思ってるんです。長崎高校の作文を見てください。 40 福島委員長 それから、山本委員の質問の市長との陳情のコメント。 41 野口(啓)参考人 市長にまずお会いに行ったときは、市長は、今議会に条例を出していると言われました。そのとき、私たちは、一たん私たちの話は聞かれないということですか、とお尋ねしました。そしたら、市長は4年前から計画をしてると言われました。そのとき、私たちは4年前のときに長崎高校を移管、統合するということが決まって、それを言っていましたかって聞きました。市長さんは黙っておられました。  そして、松崎さんが単位制は不登校の子どもたちに絶対合わないと言いました。市長も教育長も佐世保中央で成功しているって、私たちは単位制で合わなかった子どもは、どこに行くのですか、誰が責任をとるのですか、とってくれるのですか、と聞きました。そしたら市長さんは、単位制であったらどうするんだ、と私たちに言われました。でも、私たちは子どもが、本当は学校を学ぶということは子どもが主役です。だから単位制であってもいいし4年生の定時制があってもいい。子どもたちが選べるような立場にしてほしいと思いました。 42 松崎参考人 入学当初は全く学力もなく、学ぶ意欲さえもなかった子どもたちが、長崎高校で学ぶ中で大きく変わっていっています。ですから、多様化する子どもたちへの対応というのであれば、たとえ義務教育ではない高等学校であったとしてでも、学力や意欲に関係なく親の願いとか、子どもの願いを丸ごと受け入れている長崎高校のような学校も絶対に必要なのだと私は思います。 43 川下副委員長 定時制高校の非常にいいところ、よくわかりました。しかしながら、現在の単位制高校というところの準備段階を聞いてみますと非常にメリットがあるところもあるようです。例えば、武道場、運動場、美術室、作法室、書道室、それに体育館というふうに。今まで以上に広範囲で活動ができる、そういう設備関係もできてます。  現在、非常に主張されている心のよりどころといいますか、そういうのが市高にあるというのは素晴らしいと思います。実は私も市高出身です。そこが1番いいのは、非常に学校の生徒さんが先輩あるいは後輩で世の中の経験者がおる、その中で自然とそこの会話の中、あるいは相談の中に生きがいを見つけたり、あるいは働きがいを見つけたり、そして仲間意識を持っていく、そういうよさがあるんです。そこはよくわかります。  しかしながら、この世の中だんだん変わってきて、それだけに集中するんじゃなくて単位制で一生懸命、勉強して3年で卒業したいという人もおります。そういうことも含めながら考えていきますと、いわゆるその学校がなくなるわけじゃなくて皆さん一緒にそこに行くんだ、そこの中で、やはり時間的に制約がある方は、自分たちのその仲間はそのままいくんじゃなかろうかと、夜に働くことができない人たちはそのままいって、その中でやっぱりお互いに意見交換できるんじゃないか、いわゆる校風といいましょうか、校風は学校の先生と生徒の仲間だちでつくると思うんです。  それは新しい意味で、その中で頑張っていく努力をしたらどうやというふうな、そういうアドバイスの仕方もあるんじゃなかろうかというふうに思うんですが、その辺に関しての見解があれば、お示し願いたい。 44 野口(淑)参考人 今、おっしゃったのは、単位制高校のいろんなメリットですね。確かにそうだと思います。ただ、先ほどおっしゃられた中には学校の立地条件というのは含まれておりませんでした。私は説明した中で、あそこの栄町にある今の長崎高校というのが不登校の子たちが町へ行くという、皆の中に紛れ込みながら、学校に通える、すごく行きやすい場所だということを言ったつもりです。  それと、また働いている子どもたちもいます。働いてる子どもたちは、いろんな働いている場所で仕事の都合で、ぎりぎりまで仕事をして学校に行くっていう状態です。その中で走りこんででも行けるというのが、栄町の今の長崎高校の場所だと思ってます。  そういうメリットは、鳴滝に移ることによっては、先ほど言ったように最低でも30分以上の時間、ロスタイムが出るということを思ってます。それが、昼間だったらまだ行きやすい場所だと思いますが、夜だったら公共機関の便数も減ります。減った中で、生徒たちがどういうふうに通うのかなというのを心配してます。  それから、3年で卒業、単位制では確かに3年で卒業することができるとありますが、そこの3年で卒業できるということと、長崎高校の4年間でゆったり卒業できるというところが、お互い相入れない部分だと思います。  そこで私たちは、生徒が多様化しているんだったら多様化した高校として残してほしいというふうに訴えているわけですが、急いで学校を卒業することがいいことでしょうか。そうじゃなくて回り道をして、いろんな経験を積んで卒業するということもすごく大事なことだと思います。  今の学校教育が、全然ゆとりのない状態になってて、その中で子どもたちが不登校状態を示している場合も多々あるかと思います。そういう子どもたちにとっては、ゆったりより道をしながら4年間で卒業するというのが、合ってる生徒もいると思います。うちの子は確かにそんなふうに思いましたので。 45 福島委員長 ありがとうございます。  ほかにありませんね。  それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。  参考人の皆様におかれましては、大変お疲れ様でした。委員会におきましては、さらに理事者からの説明を聞くなど慎重に検討を行いたいと思います。  本日は、どうもご苦労様でした。  参考人、退席のため、暫時休憩いたします。           =休憩 午前10時35分=        〔参考人の退席〕           =再開 午前10時36分= 46 福島委員長 それでは、委員会を再開します。  本陳情に対する理事者の見解を求めます。 47 梁瀬教育長 先ほどの条例改正の説明と若干、重複しますが、説明をさせていただきます。  全国的に単位制高等学校の設置が増える状況の中で、県教育委員会が平成7年4月に長崎県教育振興懇話会の提言を受けまして、県南地区に単位制高校の設置を検討しておりました。  このような中で、本市といたしましても、長崎高等学校の多様化している生徒の実態に対応し、諸課題を解決するために県南地区に設置を計画している県立単位制高校への移管により、教育効果が高まるとの方向性を得ましたので、平成9年11月に、その際には長崎高等学校を県へ移管したい旨を要望し、最終的には本年3月に県から「長崎高等学校を併合した単位制高等学校を県短跡地に平成12年4月に開設する予定」との回答をいただいたところでございます。  また、長崎高等学校の保護者に対しましては、本年1月から延べ4回、説明会を開催し、さらに、単位制高校として一定の成果を上げている佐世保中央高校の見学も、2回いただきました。単位制高等学校に対する理解を深めていただいたと思っております。また、教職員からも、延べ2回、開催した説明会の中で意見をお聞きいたしました。  現在では、保護者や教職員組合からは、移管に向けての具体的な要請がなされており、県・市においては基本的には要望に沿った形での検討を進めているところでございます。また、長崎高等学校の生徒に対しましては、本年3月の修了式から延べ3回、学校長が説明を行っておりますが、県教育委員会の方針が決定され次第、改めて具体的な説明を行う予定としております。  これらの説明会等で出されたご意見につきましては、県教育委員会との協議の中で、長崎高等学校の特色、よさが、そのまま新設校に引き継がれるよう努めているところでもあります。  このたびの移管は、「市立」から「県立」に設置者はかわるものの、夜間定時制の現在の教育内容・実態がなくなるものではなく、各種施設整備が図られ、より充実した教育環境のもとで存続されるものと考えております。  今後とも、長崎高等学校を県へスムーズに移管できますよう努力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 48 福島委員長 それでは、これより質疑に入ります。 49 松尾委員 今、陳情書の中で、不登校の子どもにどうしても単位制は合わないということで、盛んに主張されたんですが、この見解についてと、このもう一つは、陳情書の中の中段から4分の1ぐらいのところに、「教育の機会均等を保障する場を失う」ということで主張されてるんですが、私どもの認識では先ほど質問をしましたように、いろんな機会というか、チャンスを子どもが得るというような考え方というか、をしております。ここいらの教育委員会の見解について、お願いいたします。 50 梁瀬教育長 1点目の単位制が不登校の子どもに合わない、とこういったご指摘でございますけど、先ほどからるる説明させていただきましたように、不登校の子どもさんが増えている、とそういう実情にございます。  しかし、これにつきましては、国の方でも約10年ぐらい前から、そういった実態を踏まえまして、単位制、通信制というのは、そういうふうな多様化した子どもを、不登校を含めまして、そのためには今の制度よりは単位制を導入して、そのことを解決したらどうかと、そういったことで、法律改正もなされまして、単位制の導入が図られたという経過がございます。  それと2点目の教育の場がなくなるという先ほどのご指摘でございますが、先ほども申し上げましたように、私どもとしては、やはり今のおっしゃってることをずっと陳情の中で私たちも感じておりましたけど、私どもとすると、やはりよりよい状況へ子どもたちのために導くと、そういった、どうするかということで今、整理をしておりますが、どうもお母さん方の中には、そこの改善の意味はよくわかる、しかしやはりそういった新たなものに移る不安感といいましょうか、そういった心情的なものがかなり含まっているというふうにも思っております。  したがいまして、そのことにつきまして、新しい学校でも私ども市教委、それから学校の教師、それからPTAの方々を含めまして、よりよい方向に行くために、大人として私たちも生徒にも子どもさんにも、そういったことを十分説明したりして、大人の責務として、そういった導きも必要じゃないかと、そのように考えておりまして、機会均等の場という意味では、何度も申しますが、設置者が県立にかわるということでの存続でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
    51 福島委員長 ほかにありませんか。 52 山本委員 先ほど、陳情者の方から、長崎高校で作文を書いておるということですが、これについては市教委としては、教育長も見られたんだろうとは思いますが、見られたのかどうか。その中でもこの長崎高校の必要性というものについて、どの程度の認識を子どもたちが持っておるのか。そういう点についてどういう受けとめ方をされ、検討の一つの素材には当然されただろうとは思うんですけど、その検討の経過をひとつ、それらの作文を見た上で、子どもたちの声を見た上で、それをどのように検討されたのかという点について、1点目まずご質問をしたいと思います。  2点目には、長崎高校の生徒会では、毎年アンケートを取っているということですが、このアンケートは教育委員会も見ておられるのかどうか、そのアンケートの中に寄せられた子どもたちの声は、どういうものだというふうに把握されておるのか、あわせてこの2点をお尋ねしたい。 53 梁瀬教育長 今、作文とアンケートのことが出ましたが、私どもはそこの点は直には見ておりません。ただ議会の方でもずっと長崎高等学校の問題は質疑があっておりました。私どもの議会に対する答弁の中で、常にその学校の現場を知るという意味で学校長さんをとおして事情を聴取したり、そして私どもも卒業式だとか入学式、いろんな学校活動の場に、それぞれ私なり、学校教育を含めて参画をしたり、実情をつぶさに把握に努めるように努めていたところでございます。 54 山本委員 あえてその問題を提起させていただいたのは、5月23日にこの長崎高校の問題の中で、総科大教授から、子どもたちのためというなら何よりもまず在校生、卒業生の声を謙虚に聞くこと、それが先じゃないかということが指摘されておる。私はこの考えを記憶をしておったんですが、そういう状況に照らしてみて、長崎高校における昨今の中で、深刻な扉を開かれた子どもたちが、この市立長崎高校で新しい人生の見直しができた、素晴らしい、このことではないか、とこういうものについては、やはり独立校であるがゆえにできたんだという指摘もあったんですが、子どもたちのアンケートもとらない、作文も見ていない、そしてこれまでとられた生徒会のアンケートも見ていない、子ども不在ではないんですか、その点では。  その点、どういうふうに、そしてこういうものが出されてきて、子どもたちのためにって、どういう立場からそういう見解が出てくるんですか。子どもたちのことは全く聞こうとはせずに、私は教育委員会として、教育者として、あるまじき行為ではないかというふうにひとつは思います。その点についてもう一度お尋ねしたい。  もう1つ、跡地の問題については、今、どこまで進行しておるんでしょうか。そこで3月18日という、ああいうまだ保護者への説明の段階で、あえて出された理由、それを出さなければ出島バイパスに大きな支障を来すとか、ということで、あるときそうしたということになるんだろうと先ほどから思いますけども、ちょっとその辺について、どうしても理解できませんので、いま一度、結審に当たってその点については、この跡地、先にありきでないということであれば、その辺の理由ももう一度、正確に知っておきたいと思いますので、明らかにしておきたい。現在、どこまで進行しているのかも含めてご説明いただきたい。 55 梁瀬教育長 先ほどの質問、答弁の中で、私ひとつ、大事なことを漏らしとったんじゃないかと思います。山本議員、議会の承認を得る前に、こういうことを決めてどうかというご指摘があったと思いますが、そのことについて私の方も、一応、行政の姿としていろんな方針は定めまして、そのことでいろんな手続きを踏んで、やっぱり最終的に議会の承認を得てという手続きはわきまえております。  したがいまして、このことが跡地のこと、それから単位制のことを含めまして決定したということじゃなくて、政策形成の段階でずっとご説明をしておりましたので、当然に議会の本議会の承認を得て、その前に例えば、方針的にあっても議会の承認が得られなかったら、そのことはないというようなことになるわけでございますので、その点、大事なこと、漏れとったと思います。  それと、跡地のことでございますが、現在、どうなのかという部分でございますけど、先ほど申しましたように、知事が、県議会の動きといたしましては、9月に県の教育長が単位制の候補地として県短の部分が最有力だというような県議会の経過がございました。それを踏まえまして、12月には知事が初めてそこに明確にされました。平成12年4月開校を目標に、県短の跡地に建設をしたい、それが12月の県議会でございました。  したがいまして、私どももその動きがありましたので、そこで保護者の方には1月になりまして順次、段階をおって説明をしていった。そして、そのときには跡地のことは全然、出ておりませんでした。それで3月の2日でしたが、県の方から正式に単位制は併合したい、そのかわり残る跡地については県へ譲渡してほしいという、こういった公文書がまいりました。そしてそのことを踏まえまして、もう一回繰り返しになりますが、市として対応をどうするかと、議論した結果、からみは先ほど申しましたようにバイパスのことであると、そういったことから、市の方針として議会の方にも3月18日、ご説明をさせていただいて、地域にも説明した。これが一連の経過であります。よろしくご理解いただきたいと思います。  それと、作文だとかアンケート、子どもの意見をあまり聞いてないとか、そういったご意見でございますけど、やはり先ほども私、申しましたが、学校における子どもとの関係、私は学校長だというふうに思っております。  したがいまして、そのことについては、学校長の方から実態についても報告を受けておりますし、私どもも学校長さんにも子どもさんにも十分説明をお願いしたいと、このようなお願いをしているところでありますので、ご理解いただきたいと思います。 56 福島委員長 ほかにありませんね。  それでは質疑を終結します。  次に、第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」についての討論に入ります。ご意見はありませんか。 57 山本委員 第66号議案については、これは拙速すぎる、もっと教育制度の改革にかかわる重要な問題でありますし、全国に誇る長崎市立長崎高校のこうした存続問題で1万3,400名をのぼる市民からの署名が寄せられたということは、在校生の保護者だけじゃなくて多くの市民の方々の気持ちがここにあらわれておるんじゃなかろうかと、そういう立場から私はやっぱり、この市立長崎高校をここで廃止をして、そして鳴滝への移管というのは、非常に拙速すぎるという点から、これは同意できません。  そういう意味から、この存続を求める陳情書の立場を尊重していくという形で、今後議会としても現地調査を十分行い、生徒たちのそうした生の声や作文や毎年とっておるといわれる、このアンケート、ここでどういう思いが子どもたちから寄せられておるのか、こういう思いを十分聞いた上で、そしてこの問題についての議会でのやっぱり最終結審をくだすべきだという立場から、この場でのこの問題への廃止の議案については賛同できないということを申し上げたいと思います。  それは先ほどからも出されましたように、現在のその市立長崎高校を残すという形、どういうところにあるのかということで、この総科大の教授からも出されたんですが、自分が自分のままでいいということを学べる、急がなくていい、自分のペースでということを学べる、無駄のいっぱいある学校で自分が納得できるまで学んで卒業できる、新しくできる学校でそれができるだろうかという疑問が残されております。  そして何よりも、これは多くの中学校の教師や、そしてまた高校の教師の中からも直接お聞きしましたけれども、不登校で悩む子どもたちについて、最後の頼みの綱は、市立長崎高校があるという点から本人もそういうことを今日まで言ってきたけれども、不登校などでつまずいた子どもたちやその家族に長崎高校があるよ、と言えるだけで、どれだけそうした教師たちが安心できたか。こういう不登校に悩む生徒集団だけじゃなくて、今後続いていくであろう不登校の問題、不登校の増大の中で市立長崎高校が生徒と先生たちと保護者と、そして今日までのそうした歴史と伝統の上に長年にわたって築いてきた本当に血と汗の結晶、そういうものがそんなに簡単に私は引き継がれるものではない、単位制高校をつくって、そこで不登校の実態が解消するということを見届けた段階で、この市立長崎高校の存続をどうするかということの結論を出しても決して遅くない。  さまざまに多様化した子どもたちの実態を考えた場合、いろんな形態の学校があっていいし、しかもこういう歴史と伝統に輝き、不登校生が生き生きと輝く学校と評価をされて、自分探しができる学校と全国的にも高い評価を受けている、この市立長崎高校を長崎の地から消すことには、これは大きな財産を失うことになる。今日、教育問題が非常に深刻なときだけに、私はこの問題を真摯に受けとめて、この問題についての今後のあるべき姿を考えていく段階にきておるんじゃなかろうかと、そういう点から、この廃止そして県立に移管という条例については同意できない。  そして、陳情者の意思に沿って、この現状を存続させるという、私からの意見を申し上げまして、私の意見を終わります。 58 松尾委員 第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」について、賛成する立場で意見を述べさせていただきます。  残念ながら、全日制の高等学校に通うことができずに働きながら夜学で勉強していきたい、こういった子どもたちが現在、市立高等学校で勉強しておりますが、お聞きすると中途退学者が50%程度ということで、残念ながら所期の目的を達成せずに脱落していく子どもたちが半数もおるということを聞く中で、学校の目的というのは、やっぱり脱落者を出さずに高等学校の教育を受けさせてあげるというのが、学校の目的ではないかというふうに思います。  そういった意味では、働きながら仕事も覚えたい、遊びも覚えたい、そういった中で登校日数が満たしていかなくて脱落していくわけですが、市立高等学校のよさが幅広い年齢層の中で生きていく知恵と力を学校の仲間、あるいは先生たちから教わっていく、こういった中で子どもたちが今の市立高等学校のよさというのを引き継いでいきながら、現在あるというふうに思います。  佐世保中央高校が、先ほど数字を伺いますと、中途退学者が10%の半ばぐらいということをお伺いしました。それなりに単位制高等学校の効果というのが、よその地域ではあらわれておる、子どもたちには中途退学をせずに新たな進路を選択できるというチャンスが単位制高等学校に移行する中で生まれるということは、子どもたちの今後の生きていく知恵と力が、新たな形でついていくということを認め合うべきだというふうに思います。  そういった意味で、今回の第66号議案には賛成をしたいと思います。  以上です。 59 福島委員長 ほかにありませんか。  それでは、討論を終結し、採決いたします。  ご異議がありますので、挙手により採決いたします。  第66号議案「長崎市立高等学校条例の一部を改正する条例」については、原案のとおり可決することに賛成の委員の挙手を求めます。        〔賛成者挙手〕 60 福島委員長 賛成多数であります。  よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  暫時休憩したします。           =休憩 午前11時58分=           =再開 午前11時59分= 61 福島委員長 それでは、委員会を再開いたします。  陳情第4号については、長崎市教育委員会におかれましては、長崎高等学校を県に移管するに当たっては、県教育委員会とも十分協議をしながら、長崎高等学校の特色、よさがそのまま新設校に引き継がれるよう努力してほしいということで、とりまとめさせていただきたきます。  それでは、理事者交代のため、暫時休憩いたします。お疲れ様でした。           =休憩 午後0時0分=           =再開 午後0時1分= 62 福島委員長 それでは、委員会を再開いたします。  第67号議案「長崎市旧居留地建造物条例の一部を改正する条例」についてを議題といたします。理事者の説明を求めます。 63 梁瀬教育長 第67号議案「長崎市旧居留地建造物条例の一部を改正する条例」についてご説明いたします。  この条例は、出島町地内で整備中の旧内外クラブ並びに同地内で建設中の「ヘトル部屋」「料理部屋」「二番蔵」「一番蔵」及び「一番船船頭部屋」が近く完成するのに伴い、その活用を図りたいのと、その使用料等を定める必要があるのと、その他所要の整備をしようとするものであります。  なお、新たに開館する施設のうち「二番蔵」につきましては、既に開館しております出島史料館の本館及び分館との共通の入館料を定めようとしております。  詳細につきましては、提出しております資料にもとづきまして出島復元整備室長がご説明いたします。 64 田口出島復元整備室長 それでは、提出しております資料に基づいてご説明をさせていただきます。  お手元の平成11年9月市議会文教経済委員会資料15ページをお開きください。15ページには、長崎市旧居留地建造物条例の一部を改正する条例の概要を示しております。  1番目には、史跡出島和蘭商館跡復元整備事業により整備される建造物等のうち、平成12年3月までに整備されるものについて、旧内外クラブを「長崎市旧内外クラブ記念館」として、また復元建造物5棟を正面に配置図に示してございますように、「ヘトル部屋」「料理部屋」「二番蔵」「一番蔵」「一番船船頭部屋」として活用することを定めております。  2番目に入館料を定めております。現在「出島史料館本館、分館」の共通入館券としておりますが、これに「二番蔵」を加え、「出島史料館本館、分館、二番蔵」3館の共通入館券といたします。  3番目に「ヘトル部屋」2階に設ける多目的ホールの使用料を定めております。  4番目に「旧内外クラブ記念館」1階に設置する喫茶コーナー及び「ヘトル部屋」1階に設置する売店の使用料を定めております。  詳細につきましては、16ページ以降の新旧対照表及び添付資料でご説明をいたします。  資料18ページをお開きください。左側に現行、右側に改正案を示しており、改正事項はアンダーラインを引いております。旧内外クラブを「長崎市旧内外クラブ記念館」として、「旧内外クラブに関する資料及び出島に関する歴史的資料を市民の観覧に供する」旨を、また復元建造物5棟をそれぞれ「ヘトル部屋」「料理部屋」「二番蔵」「一番蔵」「一番船船頭部屋」として、「出島に関する歴史的資料を市民の観覧に供する」旨を定めております。  各々の詳しい概要は24ページから36ページに資料を添付しておりますので、後ほどご説明をいたします。  18ページから19ページにかけまして、第4条では「長崎市出島史料館本館、分館」に「二番蔵」を加えた入館料を定めております。改正案は20ページ、別表第3に記載しておるとおりでございます。  19ページ、第6条及び第7条では「ヘトル部屋」2階の多目的ホールの使用について定めております。使用料については、21ページ、別表の第4-3に記載をしているとおりであります。  20ページ、第15条及び第16条は「旧内外クラブ記念館」及び「ヘトル部屋」の目的外使用について定めております。使用料につては、第15条において現行の規定が「旧内外クラブ記念館」及び「ヘトル部屋」にも適用される旨、定めております。  それでは、建物の概要についてホワイトボードに掲示した大型図面により、ご説明をいたします。        〔図面による説明〕  「旧内外クラブ記念館」の平面図を示しております。1階は「厨房」と表記しておりますところに喫茶コーナーを設置し、そのほか休憩所や旧内外クラブ当時の様子や保存修理工事の概要を紹介する展示室、トイレなどといたして活用いたします。2階は旧居留地時代の様子に関する写真パネルや洋家具などの展示室として活用いたします。  次に「ヘトル部屋」の平面図を示します。1階は売店、それから史跡案内所、それから2階が100人規模の多目的ホールなどとして活用いたします、多目的ホールでございます。  次は「料理部屋」の平面図を示しております。こちらは「唐蘭館絵巻」の「調理室図」をもとに、調理台や鍋などを展示し、往時の室内の復元を行います。  次は「二番蔵」の平面図でございます。展示内容につきましては、お手元の資料31ページ、32ページをあわせてごらんください。1階では、出島の日常の様子を映像で紹介する「出島のエピソード」や、調査により出土した二番蔵遺構の公開、出島で使用された言葉などについての展示をいたします。2階では、出島を通じて日本へ入ってきた西洋の科学などについて、和時計や望遠鏡などの模型、パネルにより紹介をいたします。  次は「一番蔵」の平面図でございます。これも展示内容につきましては、お手元の資料33ページ、34ページをあわせてごらんください。1階では、復元整備計画の概要や建造物の復元に至るまでの調査、木舞壁の構造模型や一番蔵のブロムホフ模型の複製、調査により出土した一番蔵遺構などを展示・公開いたします。  2階の方をお願いします。2階では、一番船船頭部屋の構造模型やブロムホフ模型の複製、復元工事の過程の映像などを紹介します。  次は「一番船船頭部屋」の平面図でございます。展示内容につきましては、同じくお手元の資料35ページ、36ページをあわせてごらんください。1階では、倉庫として使用されていた土間を復元し秤などを展示します。2階では、ここに居住していた商館員やオランダ船船長の居室をベッドやイスなどを展示して復元します。  以上で5棟の復元の図面についての説明は終わらせていただきます。  次に資料37ページをごらんください。37ページは「出島史料館本館、分館」及び「二番蔵」の入館料の算定資料となっております。  まず、有料入館者の平年ベースの見込みにつきましては、現在の「出島史料館本館、分館」の入館実績を参考とし、新規に復元される建造物などによる増加要素を見込み、おおむね2割程度の増として算出をしております。  次に、入館料につきましては、「出島史料館本館、分館」及び「二番蔵」のランニングコストを算出し、それを入館者数見込みで除して1人当たりの経費を算出し、また入館者見込み数による歳入総額を同様に入館者見込みで除して1人当たりの入館料を算出し、各々を比較してバランスのとれるところでの入館料を算定しております。  なお、個人料金のうち小・中学生分につきましては一般分の半額とし、団体の割引率等は他の文化施設の割引率を参考としております。  次、38ページは「ヘトル部屋」2階の多目的ホールの使用料の算定資料となっております。多目的ホールの使用料の算定につきましては、まず「ヘトル部屋」全体のランニングコストのうち、多目的ホール分のランニングコストをホールの使用面積により按分して算出し、年間の総開館時間で除して1時間当たりの単価を算定しております。これに各時間区分ごとの時間数及び文化ホール及び公会堂で使用されている補正係数をかけて、使用料を算定しております。  資料説明は以上でございます。ご審議のほど、よろしくお願いをいたします。 65 福島委員長 ほかに補足ありませんね。  それでは、これより質疑に入ります。 66 飛田委員 私の方から1点だけお尋ねをします。  資料の37ページの出島史料館の本館、分館、二番館の入館料ですけれども、私は義務教育の小・中学生の入館料、私は取らなくてもいいんじゃないかなと、素晴らしい文化に触れさせていくというのは当然の義務でありますし、例えば、年間入館者見込み小・中学生で2万4,200円、小・中学生の入館料、個人で150円、算定した場合にどれだけの、計算すればわかることですけれども、どれだけの財政負担がかかるのかなと、ゼロにした場合。そこのところをお願いします。 67 田口出島復元整備室長 お答えします。  小・中学生の入館料についての無料取り扱いというご質問でございますが、これにつきましては、先ほど申しますように基本的にランニングコストの中でその1人当たりの所要経費を出すということはいたしておりますが、長崎市内の小・中学生、高校生につきましては、教育の一環として出島の史跡を見学するという場合には、事前の申請手続きによりまして、無料で入館ができるという形がございます。 68 飛田委員 私は、この義務教育ですから、もっと長崎ならではの、この出島のこの史料館、ほんとに文化に触れさせる、歴史に触れさせていくっていう意味で、私はお金を取るべきかなと思います。ほんとに。私は、検討していただけたらなと思うんですけども。一度そういうふうに検討された、そのあれがありますか。要望にとどめて、ご意見があれば。 69 福島委員長 飛田委員には委員長からお尋ねですが、今の話はとにかく出島のここに来られる小・中学生全部という意味で解釈していいんですか。 70 飛田委員 そうです。 71 田口出島復元整備室長 基本的にはご趣旨に反対をするわけではございませんが、やはり全国からおいでいただく修学旅行生については、市内の各施設とも有料の取り扱いで対応してるということでコスト的な問題が1つ。  それから今、言われる文化あるいは文化財にその教育の一環として触れさせるというふうなことでございますが、そういうふうな部分の検討はいたす中で、ただいま説明をしましたように料金を大人料金の半額にするというふうなことで、一応我々としては、考えさせていただいておりますし、また先ほどの無料の取り扱いの一環で、もう一つ、つけ加えさせていただきますと、オープンの時点では、それぞれ市民については市の広報でいつも対応してますように無料券の配布をする、あるいは例年9月には市民に対しての無料入館券は出すという形でしております。  ただ、県外、市外についての取り扱いということになりますと、出島だけじゃなくてほかにも文化財等ございますんで、市の全体的な判断として、その辺のランニングコストも含めたところで、どう対応していくかというふうなことを判断するということになろうかと思いますけども、私の方としては、現在のようなご説明のように一定のご負担をお願いをしたいというふうに考えております。 72 中田(勝)委員 ちょっと素朴な質問ですけど、ここを復元するときに一番船船頭部屋とかヘトル部屋とか、するときには、何々芸術員ですか、いろんな方が寄って、そしてその当時の建物に近いものを復元しようということで、聞いたところによると、材木とかなんとかも長崎じゃなくて京都とか、大工さんあたりも京都から呼んできて、ふすまとか何とかいろんな障子紙も、みんなそういう特殊なやつで建設してるわけですね。  そして、でき上がった中で多目的ホールとか喫茶店とかというのは、なんかこう、最初からそういうふうにされてたのかどうか、はっきり言うて。もし最初からそういう計画があるなら、そこまでせずに、外見だけを似せてそういうふうにつくっとれば、まだ建築費いろんな施設も安くででき上がったんじゃないかと思いますけど。私、どうもその辺が納得いかないです。  だから、いろんな芸術員がおって、つくるわりには中身が、その多目的ホール、喫茶店という、どうもピンとこないんですけど。その多目的ホール、喫茶店というのは、いつから出てきて、最初からそういうあれがあったのかどうか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。 73 田口出島復元整備室長 多目的ホールは、ヘトル部屋の2階に100人程度が座れるという形でございますが、ヘトル部屋自体の復元が外観は往時の19世紀初頭の復元ができるということでございますが、今お尋ねのような建造物復元検討委員会の委員長が、国の建造物検討委員会の委員もしてます。神奈川大学の西教授を中心に7人の方でやってございますが、資料とか文献、それから出島絵図、それからオランダの方のライデン民族学博物館の方に、その模型がほかの建物についてはある。その中でヘトル部屋については、フランスの博覧会かなんかに資料として出したときに焼失してしまったということで、ヘトル部屋についてはその模型がブロムホフ模型がなかったということが大きく起因しておりますが、ほかの文献等についてもヘトル部屋の内部についての展示がわかるような、解明できるような資料がないということで、ヘトル部屋については、外観を19世紀初頭の往時の復元にする、内部については、そういうふうな現在のような仕様で使うということについて、文化庁の方との協議の中でもご了承いただきましたし、また文化庁の方の建造物復元検討委員会の中でも、そういう形での復元あるいは仕様ということの了解をいただいたということでございます。  それから、喫茶コーナーにつきましては、内外クラブの方の1階の部分でそういうふうな展示とあわせまして、お茶を飲むスペースをつくろうということで、もともと内外クラブのところはご承知のように、外国人と日本人の交歓の場といいますか、そういう形で使われていた建物でございますので、1階の部分についてはビリヤード台とか、あと先ほど説明したような居留地時代の展示をしながらテーブル・イスを置きまして、そこでコーヒー等が飲めるような空間をつくりたい。  それから、2階の方については、往時の内外クラブの当時使われていたようなものについての資料展示等をして活用を図りたいということでございます。 74 中田(勝)委員 ヘトル部屋でもそうなんですけど、我々はこれを審議し、出るときには、それは昔のそのままの復元だろうという想像をしとったわけなんです。それが多目的ホールだとかなんとかいう問題が出てくれば、それだけ必要な高い経費をかけてまで、その文芸員か芸術員か知らないけども、その人たちの言うとおりにしなくても外見だけでもしとけばよかったんじゃないかなと、そういう気がしてならないんですよ。  というのは、あれだけの建物を10億円近くいってつくっとるでしょ。それにしては、そのちょっと使い方がヘトル部屋なんか多目的ホールとかいろんなというのは、どうもピンとこないなという気がするんですけど、これでき上がった後、その監修する人がいるんじゃないですか。そのなんとか委員会かなんか。そういう人がこの問題については何もその芸術員ですか、その検討委員会の人たちは何も言わなかったのかどうか、その辺ひとつお尋ねしておきたいと思います。 75 田口出島復元整備室長 その点につきましては、先ほどご答弁させていただきましたように、国の方の文化庁の方の建造物復元検討委員会でもご承認いただきました。地元の出島復元についての審議会の方でもご承認をいただきまして、ご説明したような活用を図るということでのご了解はいただいております。 76 中野委員 中田議員さんと関連をしますけど、旅博があったときに松が枝に建てた建物を壊すときに、我々この委員会で今の出島は何にもないからいいじゃないですか、移設しましょうよって言ったら、皆さんたちはその文化庁と相談した結果、本物しか以外はだめだって言って、おじゃんになったんです。  それから、今オランダの旗を立てる場所がありますが、あれは出島から言えば真ん中にあって、あれもほんとはにせものでしょ。あそこにないんです。1億数千万円かけて。私はあれに反対をしましたけど。これも今日見たら、そのなんですか、このヘトル部屋。これはちょっと、なんでここに売店があって、そして多目的ホールなのか。中田議員さんが言われるように、それぐらい文化庁が認めてくれるならば、なんでこんなに金をかけなくちゃいけなかったんですか、これに。
     今、言うように当時のものと、これを建設を請け負った会社の人、大変苦労なさったと話を我々聞いておるんですよ。ではこの全てのこの建物の監修をしたところ、会社はどこなんですか。それは皆さんたちの検討委員会でやられたんですか。  その辺のところ、もう少し教えていただきたいと思いますし、あまりにもこれは、なんでこの場所に売店がなくちゃいけないんですか。こんなのにせものじゃないですか。ではにせものだったら我々が旅博のときやってたもの、そのまま持ってきてたら、よっぽど早くできてたんですよ。あなたたち、それを拒否したじゃないですか。そのあげくの果てには、出島のど真ん中に旗を立てて、あんなところに出島の旗、ひるがえってないはずでしょう、昔の文献見たら。もうあのときからにせものつくってんですよ。にせものつくるなら、何億円も金使う必要ないですよ。その辺のところ、もう少し私どもが理解ができるようにやってくださいよ。これだと私たち認めたくないです。こんなのは。 77 梁瀬教育長 説明とこれまでの経過があまり十分でなかった点、ご了承いただきたいと思いますけど、実は国指定の史跡でございまして、これにつきましては、必ず復元するときには本物にというのが文化庁の考えでございます。その点につきましては、その建造物の復元については、本物に忠実に復元するという姿勢でございます。そして復元した暁には、その文化財施設につきましては、相当高額の投資にもなります。  そういったことから、その活用には、より市民に広く開かれたような活用を検討してほしいと文化庁がそのような方針でありまして、そのことにつきまして私どもも建物の復元については忠実にという方針でしております。そしてその中の活用につきましては、今申しましたように出島和蘭商館活用検討協議会という協議の場を設けていただきまして、この5棟が忠実に復元するようになります。  そのときに、どんなふうに活用したらいいでしょうかというようなご検討をいただきまして、その提案を受けたわけでございます。その提案の活用例といたしまして、出島総合研究所、出島図書室、多くの人が利用可能な集会施設、ホール、資料室、サロン、レストルーム、出島ショップ、総合案内所、発掘遺構が観覧できるコーナーとか、こういった具体的な活用例を提示いただきまして、これをもとにその文化庁とずっと協議を重ねてまいりました。そのことで、そういった活用例でいいだろうというご審議もいただいたところで、そのような活用をしていただいてるというのが今回のことでございます。  これまで、そのことの説明が十分でなかったという点があったと思いますので、その点については大変申しわけなく思っているところでございます。よろしくお願いします。 78 中野委員 せっかく本物をつくってて、売店があったり、そのなんとかホールがあったりっていうのは、ではここに来た人たちが、当時もそんな生活をしてたとしか思いませんよ。それを日本の偉い方たちが、なんかお話なさったみたいですが、そのなんか協議会のメンバーのあれを全部出してくださいよ、メンバー表を。とんでもないと思いませんか。  何でこんなところに売店が必要なんですか。じゃあ、もしどうしてもここにそういうのが必要だと思うなら、旧内外クラブの方に喫茶店があるならば、なぜその脇に置くという考えが起きなかったのかなと私は思いますよ。じゃあこの売店で、何売るんですか。  どうも、その辺のところは、しかし先ほど中田議員さんから言われたように、この建物を建てる業者の皆さんには、ものすごく皆さんは迷惑をかけてるんじゃないですか。ふすまの一つひとつ。紙にしたって全国から集めてこられたんでしょ。瓦にしたって。  そういうことをしながら、売店であり多目的ホールとは、なんか僕は納得できませんよ。それだったら、私どもが最初から提案をしてた旅博のとき残ったものを持ってきてやってた方がよっぽどましじゃないですか。こんなに何億円も金かけなくったって。  せっかくつくって、本物を皆さんに見てもらうと思いながら、建物外見はそうかもしれませんが、中はこれだと僕は逆に失望しちゃうと思いますよ。すいませんけど、その名簿を大至急、提出をしてください。 79 梁瀬教育長 名簿についてはすぐ取り寄せたいと思いますので、よろしくお願いします。  それと今後、出島につきましては、今初めてその5棟が復元されたわけでございますけど、今後、短期・中期計画の中でも25棟の復元を目指すということにもなってございます。したがいまして、その中で確かに活用という部分で、外観を保存し活用する方法とか、いろいろ今後、幅広く出てくるんじゃなかろうかと。  私どもも正直なところ文化財につきましては、忠実に復元するという原則が1つありまして、多額の経費を。それでこれを活用を何にするかという意味では、正直なところ思い浮かばなかったり、何がいいのかなというような懸念もずっとあっております。  そういった中で、活用検討協議会、平成9年の9月にその提言もいただいて、そのことで大体進めたのが基本的なことでございますが、今後、さらに復元が進んでまいりますので、今のようなご意見も踏まえて、十分今後、検討対応をしていきたいなというふうに思っております。 80 中野委員 今、教育長のお話では、平成9年にこういう提言があった。それから、我々にはこれ見るまで説明も何にもないんですよ。我々の意見だって言わせてほしかったですよ。いや、こういう利用法もあるんじゃないですかということも。そのお偉い皆さんたちばっかりでやってて。じゃあ、今、我々にこの条例が出てくるまで、どういうふうに使われるのかというのは、何の話もないままじゃないですか。  私は逆に思いました。こういうふうなのだったら、せっかく観光客が来て、もてなしの心をやるつもりなら、売店なんかやめて、ここなんていうのは、長崎市の観光課とか観光協会なんか入れた方がよっぽどましですよ。そしていろんなことを皆さんにご説明してあげるという。もうこれ、普通の観光地と一緒じゃないですか。こういう歴史があるところに売店を置くなんていうのは。ある面では、旧内外クラブというのは、日本の人と外国の人がそういうふうにしたところですから、ああいうところに喫茶店があってお話をするのは、ある面ではいいのかもしれません。  だけど、このヘトル部屋というのは、その資料が焼失してなくなってわかんないと言われるから、どういうふうな考え、こういうふうなの持ってこられたか知りませんけど、どうも私はここに売店があり、そして2階が多目的ホール。なんかせっかくの、本物の出島を復元をしようという皆さんの意気込みが全国の観光客、全世界の皆さんには、逆の私は印象を与えるんじゃないかなと気がしてなりませんが、もしこれが変更できるということは、もうないんですか。私はぜひ、変更をしてほしいと思うんですが、それはどうなんですか。  だって、平成9年からこういうことやってて、急に今、我々に見せられたって、我々がこんなのだったら、許しがたいと私は思ってますけど。変更ができるかどうかのお答えをいただきたいと思います。 81 梁瀬教育長 復元5棟については来年4月のオープンに向けて、鋭意施工をしているところでございまして、大変申しわけないと思いますが、その工期的に変更というのは、もう大変現状では難しいんじゃないかなと、そのように考えております。  したがいまして、本件についての説明が、私も初めてだったのかと大変申しわけないですけど、もう少し早い時期に問題提起をしてご説明すべきだったと思いますが、その点も含めて今後にはぜひ、そのような慎重な対応をしていきたいと思っておりますので、できましたらよろしくお願いをしたいと思います。 82 山本委員 現在、今、中野委員から、非常に重要な問題を提起をされて、私も本委員会でただ使用料をどうするかとか、そういう程度の議案ではないなというふうな認識を持ちます。そこで、抗議するものについて変更はできないという答弁も、一方では出てきておりますが、できましたら、午後にでも、また月曜にでも、今日の検討委員会の提言の内容、そして短期・長期の問題は非常に難しいかと思いますが、短期・中期ぐらいの計画構想については、一定この段階で認識した上で、その問題での対応を検討してはどうかなと。ぜひ、そういう形でしなければ、出たところで初めて、こういう問題に直面する、恐らく今後の計画の中にも次々とそういう問題が、当面は来年の日蘭交流に向けた急ピッチでの作業によって完成進捗を見てる問題だけの問題ですけども、それらの問題もこの機会に、短期・中期の計画ぐらいはいま一度、状況を検討委員会の提言なども踏まえた上で、本議案についての取り扱いを審議できればというふうに思います。 83 鳥居委員 私も今、いろんな委員の皆さんからいろんな意見が出ましたけども、私も大変失望したといいますか、そもそも教育委員会、過去にも例えば香港上海銀行ですか、解体すると、壁面だけを残すという、市民運動の盛り上がりで、ああいう形で復元をすることになりましたけど、そのときにも当時、五貫教育長だったですが、8億なんぼかけて復元をされて感想はどうでしたかと、当初解体をされる予定だったでしょと詭弁を言われたんです。いえ、解体するつもりはありませんでした。残すつもりでした。しかし、壁だけ残す、当初そういう説明だったわけです。  ただ市民運動の盛り上がりのおかげで、ああいう形で残して、今、市民が活用している。あの程度の建物は、それは歴史的な価値もさほどないということですから、今のような活用の仕方は、僕は問題はないと思うんですけど、私が言いたいのは、いわゆる一貫性がないといいますか、ポリシーがないといいますか、これだけ気の遠くなるような時間とそれから費用をかけてものすごい、当時に極めて忠実なものを復元するというのが、例えば今、中野委員から指摘があったように、これは売店をつくるための建物じゃないか、一番大きなスペースを売店ぐらいなら僕はどんなスペースを見つけて、それらしいものをそこでちょっとしたものを、県産品なりなんなり、適当なものを置くというのはいいんですけど、この建物の中にというのは。私は納得いきません。  我々、今まで出島復元は壮大な時間で復元がいつになるかわからない、規模的にも長期的な、どれくらいになるかわからないという、これだけのものを評価しながら、できるだけ当時のものに忠実に復元する機会があったんですから今、聞いておりますとやっぱりこれは問題ですよ。そんな簡単なことじゃないですよ。エレベーターもついとるということで。どういう感覚でこういうなことになってしまったのか、ぜひ聞かせてください。 84 梁瀬教育長 国指定史跡の文化財のことにつきましても、何度も申しますが、史実に忠実に復元するという一つの大前提がございます。その中でも、最近といいますか、それをいかに活用するかもよく研究しなさいというふうになってて、そのときに例えばエレベーターのついていることにつきましては、障害者の方にどうするかとか、そういった問題、それから昔は例えばトイレがなかったのもトイレもつくる必要がある、活用するからには。  そういったことになりまして、そういった、それから空調をつけるとか、こういうことがございます。それにつきましても、その文化庁の方と協議をいたしまして、協議の中で一定文化庁の方も、そういうことについては、ある程度弾力的な活用を考えまして対応していただくようになったというのが、現下の状況でございまして、そのようなことでございますので、活用についての私どもとしてのたしか議会に対するご説明、ご報告が十分でなかったというのは今、私も反省をしておりますし、ぜひ、今後に向かっては一緒に議会のご意見も承りながら整理をしていくべきだと考えておりますので、今回については、ぜひよろしくご考慮をいただけたらなと思います。よろしくお願いします。 85 中田(勝)委員 活用するのはいいんですよ、最初から説明していただければ。ただ、活用するあれにしては、最初の説明がものすごく立派すぎたんですよ、正直言って。そして建築物そのものも、瓦1枚にしたって、材木1本にしたって、ふすま、障子紙1枚にしたって、長崎でできないものを、京都とかいろんな全国から集めたりしてつくらせた建物なんでしょう。それでできた後がこういうふうな活用の方法。それでまた、今、言いよるエレベーターまでついている。やってることがちぐはぐなんですね。  だから、私はこれを指摘したんですけれども、やはり、こういう建物である、私は今後の問題もあるのでひとつ要望しときたいと思うんですけど、出島はどんどん今からしていくし、洋館なども今から整備、あれされていくけども、やはりそういう活用方法であるなら昔の外観だけをつくって、まだ安く上がって立派なものができるんじゃないかと、私はそう思うんですよ。  だから、その辺はもういっとき、やっぱり今後も注意をしてやっていただきたいなということを要望しときたいと思います。  ただ、今回の問題については、最初の出だしとでき上がったのが全然違うということは、ほんと遺憾だということも表現しときたいと思います。 86 福島委員長 ほかにご意見、質問等ございませんか。  私からも教育長に申し上げますが、私もちょっと説明が納得いきません、正直言いまして。というのは、これは使用料条例ですけど、これを活用する建物に対しての使用料ですから、私は個人的な私見で言わせていただきますと、出島そのものが、出島をどうしようかという問題も多く含んでると思うんですよ。建物を建てたからそこの入園料を取るとかいう問題では、僕はないと思うんですよ。  グラバー園を考えてみたらいいと思うんですが、結局、長崎市が言ってるのは出島を復元しますよ、忠実に。だからそれができるまで史実に基づいて、きちんとした建物を予算に応じてつくっていきますよというのが、私は出島の復元だと思うんです。  そうすると、最終的にはここに建物をつくったから、ここの入館料をとか、そういう問題じゃないと思うんですよ、出島に対しては。そうすると、にせものに近いものをつくると、せっかく全国のエージェントが非常に関心を持ってるんですよ、出島復元ということに関しては。そしたら出島はエージェントに聞いたら、やっぱりあれが復元すれば素晴らしいですよ、長崎の財産になりますよ、と言ってるんですよ。  そういう中で、あれをいっちょつくり、これをいっちょつくり、入館料を取るとかいうこと、まして私、個人的に言わせると、ホールぐらいにするなら土間にしとっていいと思う、土間でそのままで。  だから、私も納得いきませんから、時間も超過しておりますから、この件については月曜日に改めて長崎市環境基本条例の終わった後に審議いたしたいと思います。  そのためには、一言申しておきますが、この検討協議会の内容、経過について資料を出してください。その決めた経過もですね。それを詳しく資料を出してください。そうしないとこれは審議できないと思います。  そういうことで、本日はこれをもって閉会いたします。次回は20日、午前10時から開きます。本日はこれで終わります。           =閉会 午後0時42分=  上記のとおり委員会会議録を調製し署名する。  平成11年11月17日  文教経済委員長    福島 満徳 長崎市議会 ↑ ページの先頭へ...