安曇野市議会 > 2022-09-13 >
09月13日-03号

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  1. 安曇野市議会 2022-09-13
    09月13日-03号


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    最終取得日: 2023-05-06
    令和 4年  9月 定例会          令和4年安曇野市議会9月定例会議事日程(第3号)                  令和4年9月13日(火曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問   小林陽子議員   松枝 功議員   内川集雄議員   矢澤毅彦議員   井出勝正議員   猪狩久美子議員---------------------------------------出席議員(22名)   1番  矢澤毅彦       2番  中村芳朗   3番  大竹啓正       4番  増井裕壽   5番  岡村典明       6番  辻谷洋一   7番  橋本裕二       8番  臼井泰彦   9番  小林陽子      10番  松枝 功  11番  竹内秀太郎     12番  中村今朝子  13番  林 孝彦      14番  井出勝正  15番  増田望三郎     16番  猪狩久美子  17番  召田義人      18番  内川集雄  19番  宮下明博      20番  小林純子  21番  一志信一郎     22番  平林 明欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  市長     太田 寛     副市長    中山栄樹  教育長    橋渡勝也     総務部長   平林洋一                  市民生活  政策部長   渡辺 守            山田真一                  部長                  保健医療  福祉部長   鳥羽 登            吉田美千代                  部長                  商工観光  農林部長   赤澤哲也     スポーツ   野口武史                  部長  都市建設            危機         今吉 聡            児林信治  部長              管理監  上下水道         堀内寅生     教育部長   矢口 泰  部長                  政策経営  総務課長   丸山修一            黒岩一也                  課長---------------------------------------事務局職員出席者  事務局長   沖 雅彦     次長     青木規素  議事係    本永悠樹--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(平林明) 令和4年9月13日火曜日、安曇野市議会9月定例会、一般質問2日目を行います。 ただいまの出席議員数は22名で、定足数に達しております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元の議事日程第3号により進めてまいります。 また、本日の一般質問に伴う議員からの配付資料は、お手元と傍聴受付に配付してありますので、御報告します。                             (午前10時00分)--------------------------------------- △市政一般に対する質問 ○議長(平林明) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の発言通告者は、9番、小林陽子議員、10番、松枝 功議員、18番、内川集雄議員、1番、矢澤毅彦議員、14番、井出勝正議員、16番、猪狩久美子議員の以上6名でございます。 御報告申し上げました順序により、発言を許します。--------------------------------------- △小林陽子 ○議長(平林明) 最初に、9番、小林陽子議員。持ち時間は20分以内といたします。 小林陽子議員。     (9番 小林陽子 登壇) ◆9番(小林陽子) 9番、小林陽子です。 通告に基づき、3つのテーマで一般質問いたします。 まず、1問目は、安曇野が誇るわさびの振興についてです。 安曇野の地形を利用し、湧水で育てるワサビの生産方法は、全国でもここにしかないものです。実際に、安曇野のワサビは日本一と言われる生産量を誇っています。 ワサビの食べ方としては、伝統的な料理の薬味として食される以外に、お菓子などにもワサビが使われるようになってきており、海外でもジャパニーズハーブとして、健康志向や和食ブームを背景に引き合いが増えています。 ワサビ田と養殖池が隣り合う景観は、先人の英知によってつくられたこの地域特有のものであり、コロナ感染症拡大前の令和元年には約145万人、昨年である令和3年は約87万人が訪れています。インバウンドが復活すれば、海外からの訪問客をも引きつける一大観光地と言えます。 一方、農業を取り巻く環境の変化は、ワサビ栽培においても同じであり、後継者不足による生産農家の減少やワサビ田の荒廃が進む危機感があります。安曇野のワサビを質・量ともに日本一を維持、さらに向上していけるのか、大変注目されるべきポイントではないでしょうか。 そこで、安曇野のワサビ振興について質問します。 市長は、就任時から積極的に安曇野の産物の紹介に努めていらっしゃいますが、安曇野のワサビについてはどのように位置づけていらっしゃいますか。今後どのような展開を考えていらっしゃるでしょうか、御見解を伺います。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 安曇野市の花、これがワサビでございまして、御質問にもございましたように、日本一の生産量を誇りまして、特産品であるワサビでございますけれども、清涼な水に育まれ、そしてまた、身を寄せ合って咲く白い花、これが安曇野市の美しい自然の下で、人々が支え合っていく象徴としてふさわしい花であるということで、の花に選ばれた経緯があると聞いております。 今、ワサビ、非常に生産者の高齢化あるいは後継者不足によりまして、作付地の荒廃が懸念されておりますが、今申し上げましたの花である安曇野のワサビ、これを後世まで守っていきたいと考えております。 開会日の行政報告でも紹介いたしましたが、オール安曇野産の農畜水産物を使用した和食メニューを考案し、それによりまして、安曇野市の農産物の美味しさを市内、県外あるいは海外にまでもPRしていきたいと考えております。 今回のメニューは、ワサビと市内の農産物をアレンジしたメニューとなっております。また、今年、先月でございますが、8月20日付の日本経済新聞の土曜日版、別刷りになっておりますNIKKEIプラス1の中の何でもランキングにおきまして、野菜を引き立てるドレッシングという部門がございました。そこで、市内の株式会社まるたかが販売しております胡麻くるみワサビドレッシングが全国1位に選ばれております。識者のコメントとしまして、甘さと辛さがマッチしているというのがございました。 また、穂高商業高校の生徒さんが、大王わさび農場や松本大学などと共同して、ワサビとレモンの香りがする消毒用アルコールスプレーを開発いただきました。私も過日、穂高商業の生徒さんと一緒にこのPRをしたところでございます。こういった形で、各方面でワサビを活用した商品が注目を浴びていることは、非常に喜ばしいことでございます。 今回の安曇野のワサビを使ったレシピの発表でございます。これによりまして、地元の方にもっと様々な方法で消費をいただくとか、あるいは国内はもとより世界へPRし、安曇野のワサビを購入して食べたい、あるいは安曇野に来ていただいてそれを食べたいということを、施策として展開してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 市長より、の花がワサビの白い花であること、とても印象的なことだと思います。振興についてのお取組も御紹介いただきまして、ありがとうございます。 次に、安曇野のワサビの振興について、の取組について伺います。 海外向け発信など、ワサビのプロモーションを積極的に行っていると認識をしておりますが、どんな点を工夫しているでしょうか。また、生産面においては、栽培における担い手減少や荒廃田について、現状をどのように捉えているのか。栽培技術の改良・普及や加工・製造の振興、市内でのワサビ消費量の増加に向けた取組なども伺いたいと思います。農林部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 販路開拓につきましては、9月28日から30日にJR新宿駅で開催いたします「安曇野市×あずさマルシェ」でワサビの販売を行ってまいります。店頭でデジタルサイネージにワサビのおろし方を紹介する動画を放映し、多くの方々にワサビ本来のよさを知っていただくことを考えております。 また、先ほどの市長答弁でもございましたが、安曇野フルコース銀座NAGANOでのイベントにおいても、ワサビを含めた安曇野市の農産物をPRしてまいりたいと考えてございます。 さらに、昨年度実施いたしましたフランスでのプロモーションetWASABIプロジェクトの第2弾として、ワサビを中心とした安曇野ブランド農産物・特産物の海外進出プロジェクトを計画しております。 担い手の状況の判断でございますけれども、担い手の対策につきましては、県における就農里親制度がございます。ワサビ農家では、現在登録がない状況と聞いているところでございます。 安曇野市では、親元就農促進事業による次世代を担う後継者支援を行っており、ワサビ農家の方にも活用いただいております。また、南安曇農業高等学校との連携協定による事業の一つとして、安曇野市が資材を提供し、生徒さんがワサビの苗を生産する技術研究に取り組んでおられます。将来、生徒さんの中から、担い手としてワサビ農家が誕生されることを期待しております。 安曇野市がワサビ農家を対象に実施をいたしましたアンケート調査結果では、規模拡大の意向をお持ちの方もいらっしゃるため、そのような方を支援し、担い手になっていただくことも、荒廃田を増やさないという点では有効と考えております。 栽培技術あるいは消費量増加に向けた取組でございますけれども、栽培技術の普及につきましては、ワサビの生産者ごとに流通経路が異なり、育成方法、栽培技術もそれぞれに工夫されていると聞いております。今後、生産者、加工業者、行政それぞれが役割を分担し、協働して新たな振興策を検討していく必要があると認識をしております。 消費量増加に向けては、オール安曇野産の農産物を使用した和食メニューの考案の中で、御家庭でも活用できるメニューもあるため、今後レシピを発信し、ワサビを含めた安曇野産農産物を市民の皆様が地産地消として消費していただく取組を進めてまいります。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 取組の内容をお聞きしました。 一つ、ブランドづくりという観点でお聞きしたいと思います。 県内には、市田柿、すんきなど、GI(地理的表示保護制度)の指定となっている農産加工品があります。また、青森の大間マグロ、埼玉の草加せんべいのように、地域ブランドを表す地域団体商標の例もあります。 安曇野のワサビにおけるGIや地域ブランドについては、どのようにお考えでしょうか。農林部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) GIや地域団体商標の登録につきましては、現在、信州山葵農業協同組合安曇漬物組合安曇野市商工会と安曇野市で検討しております。この8月にも、農林水産省のGIを担当する専門の方から、ワサビ栽培の現状を御視察いただき、意見交換を行ったところでございます。 御意見を伺う中では、GI登録につきましては、なかなかハードルも高いようでありますが、どちらで登録をするといたしましても、まずは組合員の皆様の総意に基づいて進めるべきであると捉えております。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 次に、安曇野といえばワサビというイメージですけれども、観光においてどのような効果があるのか。そして、どのように評価をしているでしょうか。商工観光スポーツ部長にお聞きします。
    ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) お答えいたします。 大王わさび農場をはじめとした市内のワサビ田と豊富な湧き水が織りなす様子は、安曇野を代表する景観となっております。観光パンフレットやポスター、あるいは旅番組やグルメ番組等のメディアでの紹介、インフルエンサーを活用したSNSや動画での情報発信などを行っており、誘客に大きな波及効果がございます。 令和3年度長野県観光地利用者統計によりますと、大王わさび農場をはじめ、ワサビ田が点在する安曇野ワサビ田湧水群エリアは、安曇野市全体と比較しますと、来場者数が86万9,200人で28.2%、観光消費額11億9,610万6,000円で17.5%を占めており、主要な観光地の一つとなっております。 以上のことから、ワサビは安曇野市にとって欠かせない重要な観光資源と捉えております。 安曇野市観光協会では、ワサビの掘り取り体験のモニターツアーを実施しており、安曇野ならでは体験メニューとして、アフターコロナにおけるインバウンド回復も見据えたツアーの商品化を目指しております。 今後、としましても、観光協会と連携を図りながら、特産のワサビを一層活用した誘客に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 現在の振興や観光の状況についてお答えをいただきました。 安曇野のワサビ、非常に重要な産物であるということが改めて分かるわけですけれども、安曇野のワサビをさらに認知度を高め、本市のPRにつなげていくためにも、栽培・生産の諸課題を解決し、さらに品質を高める必要があります。 明科にある県の水産試験場では、十数年かけて信州サーモンを世に送り出し、その後の養殖技術の確立に中心的な役割を担いました。また、有明の天蚕センターは、天蚕の飼育から天蚕糸の生産・商品化までを一貫して行う全国唯一の施設です。 ワサビにおいても同様に、地域が一体となって、この地にふさわしいワサビ生産を研究し振興する機関の設立が求められます。また、湧水や排水に関する課題を解決するための土地改良、圃場整備などはどうでしょうか。 それから、ほかのワサビ産地では、ワサビ振興のために専門部署や職員を配置している地域もあるようですが、本市では行政の積極的な関与について、どのようにお考えでしょうか。農林部長にお聞きします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) ワサビの栽培・生産における諸課題は、生産農家それぞれに異なっており、すぐに研究機関を設置するのではなく、まずはそれぞれの課題を整理する必要があると捉えております。 安曇野ワサビは長野県の特産品でもあることから、長野県野菜花き試験場などへ整理した具体的な課題を相談するなどし、長野県と連携しながら、栽培・生産の諸課題の解決を図っていきたいと考えております。 ワサビ田の圃場整備等のお話でございますが、長野県や長野県土地改良事業団体連合会に確認をいたしましたが、県内における圃場整備の実施事例はありませんでした。圃場整備をすることで地中の水の流れを変えてしまい、湧水に影響を与える可能性もあると危惧する声も聞かれ、湧水におけるワサビ田の圃場整備の実施は難しいものと捉えております。 加えて、一般の圃場整備事業と同様に、事業を進める上で圃場整備エリア地権者同意率をほぼ100%にしていただくこと、整備に係る事業経費を定められた割合により地元負担していただくことが必要であり、地域における事業実施に対する理解度の醸成が重要と考えております。 専門部署等というお話でございますが、ワサビに特化した専門部署を設置することは、限られた人員の中では難しいものがございます。ワサビを含めた農産物販売促進やGI取得等の支援業務につきましては、農政課の農村振興担当が担っており、現在の体制で引き続き進めてまいります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) お聞きした3点について、丁寧にお答えいただきました。 再質問をさせていただきたいんですが、まず研究機関の設立に関しては、確かに長野県の野菜花き試験場のほうでもやってはいるというふうには聞いております。また、課題の整理は当然必要かと思います。 一つ、幾つか課題をお聞きしているんですけれども、ワサビの苗に関して、こんな声を聞いています。市内で苗を生産する機関がないので、市外や県外から苗を取り寄せていると。そして、苗の値段が高いため、経費が高くついていて厳しい。それから、苗の病気や昨今の温暖化による暑さも影響していて、そういったものに強い苗が必要だというような、ぜひとも安曇野で研究をしてほしいというお声を聞いております。 県の野菜花き試験場もありますけれども、やはりワサビに特化した研究機関で行うことで、こうした課題解決に向けた取組も期待されるかと思いますので、またぜひ探っていただきたいと思います。 それから、土地改良に関しては、お答えのように、確かに水脈の関係などの丁寧な調査というのがまず必要かと思いますので、そういったこともまた考えていただきたいと思います。 研究機関の発足に関しては、地元の農家はもとより、加工・製造を行う事業者、学術研究者なども含めて、産官学金での検討委員会なども立ち上げ、何が求められているのか、地域一体となって取り組むべきと考えますけれども、もう一歩進んで、その点はいかがでしょうか。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 先ほども申し上げましたが、まずは生産者ごとにそれぞれ課題が異なるというふうに聞いております。議員御紹介のワサビの苗の問題につきましても、生産組合の皆さんから直接私どももお話を聞いている現状がございます。その部分につきましては、生産組合の皆さんとも膝詰めで御意見等をお伺いする中で、どういったことが必要か、また今後検討してまいりたいと、そのように考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 分かりました。ぜひとも地域一体となった振興を進めていければと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、次の質問、「たくましい安曇野の子ども」を育む学校給食事業についてに移ります。 令和3年2月に文部科学省の学校給食基準が改定されました。地場産物を生きた教材と位置づけ、自然・文化・産業などへの理解、食への感謝の念の育成などの上で重要であるとしており、教育の上でも、地産地消に取り組む意義は大きいものと認識しております。 身土不二と言われるように、その土地で取れた物を旬に食べることは、健康な体をつくる上でも重要です。味覚の発達は12歳頃がピークとも言われていますので、この時期に覚えた郷土の味は一生のものになるという点で大切なことです。 近年では核家族化が進み、家庭で地場産物を使った季節ごとの郷土料理が継承される機会も少なくなってきています。地場産の食材や郷土の味を学校給食で提供することは、まさに、たくましい安曇野の子供を育む大切な要素であると考えます。 初めに、安曇野の学校給食事業の姿について、市長の御見解を伺います。昨日の同僚議員の一般質問のお答えと重複する点もあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 学校給食につきましては、学校給食法に定める目的・目標を達成するため、安曇野市学校給食理念を制定し、取組を行っております。特に、この理念の中で掲げております食育と地産地消の推進につきましては、私自身の公約にも掲げておりまして、給食での使用材料や献立を通じまして、児童生徒、さらに保護者に、健全な食生活の大切さ、食文化、栄養バランスといった食育を積極的に推進していきたいと考えております。 また、食材の生産者、加工・調理等に関わる人や地域の方々との交流を行いまして、食に携わる人あるいは命に思いを寄せる心、こういったもので、ふるさと安曇野への愛着を育みたいと考えております。 地産地消の推進におきましては、安曇野産及び県内産の食材を優先的に取り入れておりまして、現在、学校給食に利用する米は全て安曇野産を使用しております。今後もこれを継続してまいりたいと考えております。 一部の給食センターでは、児童生徒たちの住んでいる地域の食材を使い、その生産者と児童生徒の交流も行われてきたところでございます。今後もこのような取組を推進し、給食を教育の一環と捉えます安曇野型食育を構築してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 安曇野市の学校給食では、市内産、県内産を積極的に取り入れて食育を推進すると、市長の思いもお聞きいたしました。 その安曇野市学校給食理念ですけれども、地産地消の推進をうたっていますが、まず、地産地消を進めるという中で、学校給食における地場産物の使用率について、現状はどのようであるか、教育部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 令和3年度事務事業評価における各センターの市内産農産物を含めた県内産農産物の食品種別による使用実績は、年間平均で北部給食センター46%、堀金給食センター29%、中部給食センター30.9%、南部給食センター26.9%でございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) お答えいただいた中では、地場産物というのが安曇野市産と長野県産の合計ということですけれども、安曇野市産に限った使用率はどうでしょうか。季節によって、どのくらい変動がありますでしょうか。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 安曇野産の割合です。6月の数値になりますが、北部給食センターは県内産43.6%、うち安曇野産25.6%、堀金給食センターは県内産63.8%、うち安曇野産40.6%、中部給食センターは県内産43.5%、うち安曇野産25.4%、南部給食センターは県内産52.1%、うち安曇野産21.9%でございます。 季節により比較可能な数値は、すみません、現在持ち合わせてございません。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 再質問させていただきますけれども、季節によって変動があるとか、そういったことは、今は数字がないということなんですけれども、調査の方法について、どのようにされているのかお聞きいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 年2回、県への報告がございまして、6月と11月でございます。その間、1週間サンプルを取りまして、そのデータで回答しているところでございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) データの取り方をお聞きしました。6月と11月で、市内産と県内産で取っていると。それを合わせて年率換算しているということで、このようにお答えいただいたサンプル的な調査という形では、データが乏しくないでしょうか。対策や施策を考えるために、まず現状をきちんと把握する必要があり、データ収集の改善については早急に御検討いただくべきかと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 集計方法、内容、時期、体制づくりを含めて、今後検討していきたいと思います。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 今後検討していくということですけれども、具体的にどんなことが課題になっているか、教えていただけますでしょうか。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 具体的なやり方ですが、業者からの納品書、こちらを一つ一つ手で拾う形になります。ただ、農家さんから直接入るものなどにつきましては、ほぼ手書きのものが主流になっているところがありまして、最近のDXとか、そういうところから、ちょっと離れた世界で動いている部分がございます。これを全部データ化していくのが、なかなか手間と時間と人手と、いろいろかかるところでございます。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 手書きのものが主だということで、データ化が難しいということなんですけれども、やはり施策を打つためにはデータが必要かと思いますので、そこは何とか改善をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 現在は、市内産と県内産を合わせた目標値をセンターごとに25%から30%としていると伺っていますが、さらに高い数値目標を定め、安曇野市産の比率を高めてはいかがでしょうか。地元の生産者が学校給食の地産目標を意識して計画的に生産できれば、生産者の所得安定・所得向上につながります。 さらに、生産者からの集荷や野菜のカット、鮮度を保ったまま保存したり冷凍保存するなどに市内の事業者などにも御協力をいただくことは、市内経済の循環にもなります。また、有機農産物の使用も子供の体づくり、特に自己免疫力を高めるにはとてもよいことですので、部分的にでも取り入れてはどうかと考えます。 このように、安曇野市産の比率を高めることで、生産者支援と1年を通して食材の安定供給との双方が実現可能になると考えますが、いかがでしょうか。農林部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 学校給食食材の地産地消推進に向け、昨年からJAあづみ、栄養士、農政課において意見交換会を開催しており、学校給食の現状について情報の共有をしております。 今年度は、JAから農産物生産計画表の提示を行ったところ、出荷基準の考え方にも生産者と使用者側で見解の相違があるなど、課題を見つけることができました。 JAでは、出荷計画にはないが、農家から提案を受けた作物なども個別に給食センターと調整し、受入れを行ってもらう取組を進めております。 給食センターからは、食材の安定供給と出荷時期の調整などの要望があるため、今後さらに情報共有を行い、地元産農産物の使用率向上を図りたいと考えております。 有機農産物につきましては、価格と安定供給の面から、大きな活用は難しいと捉えており、まずは地元農産物の使用率を増やすことを目標に掲げて取り組んでまいります。 なお、今年度、市内小・中学校で取り組まれております「お弁当の日」において、堀金小学校と明科中学校に協力をいただき、市内農家が生産した農産物の中から児童生徒に選んでいただき、お弁当の食材として活用していただく取組を始めたところでございます。 引き続き、学校給食を通じ、地産地消と農業への関心づくりを推進してまいります。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) お弁当の日の取組もとてもよいと思います。地元の産物に御家庭ごと興味を持っていただくいい機会だと思います。 それから、地元産の産物の使用率を増やすということに前向きに取り組んでいただけるとお聞きしました。さらに、特色を打ち出した学校給食事業を推進し、安曇野らしさのブランド化を図ってはどうでしょうか。 例えば、友好都市の給食への安曇野産物やメニューの紹介、安曇野市内の児童生徒の家庭へレシピを紹介するなどです。給食に地場産の食材をより多く使用し、作り方を給食だよりなどで紹介して、家庭でも作る機会が増えれば、家庭での地産地消にも寄与し、生産者支援にもなります。子育て支援の目玉として、移住促進も期待できるものと思います。 また、が進める安曇野の食卓事業を学校給食にもメニューとして展開したり、市民から安曇野の食卓の御自慢レシピを公募してコンテストを行うなど、市民も一緒に楽しめる企画をしてはいかがでしょうか。 特色を打ち出した安曇野市の学校給食の取組について、教育部長にお聞きします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 特色のある学校給食ということで、旬の安曇野の食材を使った御当地メニューを提供する月に一度の安曇野の日献立や、児童生徒の人気の高い給食を提供する希望献立の日を実施しております。 また、地域の伝統食、今の季節でございますと、お月見献立といった季節の行事食や、安曇野市とゆかりの深い新宿中村屋カリーの提供、児童生徒から募集したキャラクターがプリントされたわさびコロッケ、またりんごナポリタンといった児童生徒に人気の高い献立に、地元食材を積極的に取り入れながら提供に努めてございます。 家庭へのメニューの紹介は、学校給食予定献立表を各家庭に配布し、メニューの解説や一口メモによる情報提供をしております。引き続き、特色ある安曇野らしい学校給食を提供していきたいと考えております。 なお、安曇野らしさのブランド化につきまして、農業支援や移住の促進、または友好都市交流など様々な施策にも活用いただけるよう、関係部局にも情報提供し、連携しながら、今後も特色ある学校給食の取組を進めていきたいと考えております。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 本当に安曇野の食は豊かだなというのを私も感じておりまして、野菜などもつくっております。ぜひ安曇野の自然を丸ごといただけるような、安曇野の農産物ですとか、いろいろなお魚や肉なんかも含めて、そういったものの味を、ぜひ安曇野の子供たちにたくさん食べてもらえればなと思います。たくましい安曇野の子供を育む学校給食のために、一層推進に取り組んでいきましょう。よろしくお願いいたします。 それでは、3つ目の質問、新市立博物館についてです。 平成27年に策定された新市立博物館構想では、15年から20年後に新しい博物館を整備することになっています。令和12年から17年がその時期になりますが、具体的な検討について進捗を伺います。 ここで、参考までに会派視察について御紹介します。 先日、会派政和クラブで新潟県十日町に行き、2020年にオープンした博物館を視察しました。十日町は、本市と同じ平成17年に5市町村が対等合併して誕生しました。博物館は耐震改修の上、リニューアルすることも検討されましたが、休館期間が長くなることや増築による動線の悪さなどから新館を建設することになり、元の博物館は全館が収蔵庫になっています。 新しい博物館は、市内で出土した国宝の火焔型土器の展示など、縄文文化を前面に出した外観や展示になっています。プロジェクションマッピングやアバターなど、最新の映像技術も駆使され、親子連れなど若い世代の来場者が増えたとのことです。面積は2階建てで3,100平方メートル、事業費は24億6,300万円ほどで、合併特例債を活用したそうです。 政和クラブでは、これまでも同僚議員が代表質問や一般質問で博物館構想について取り上げており、答弁では、財源や収蔵スペースなど課題があると伺いましたので、十日町博物館の視察は、一例として参考になればと御紹介をさせていただきました。 それでは、新市立博物館について、検討の進捗はどうでしょうか。また、課題はどんなことがあるのか、少し詳しくお聞きしたいと思います。教育部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 新市立博物館の整備におきましては、財源の確保や候補地の選定、新市立博物館としてメインに掲げるべきテーマの検討など、解決すべき課題はまだ多く残っているところでございます。また、現在、収蔵施設が不足しており、新博物館に向けた整理作業が十分にできていないことも課題でございます。目下、豊科郷土博物館などの既存施設の中で、資料の所在等を確認する整理作業を行っております。 平成27年度に新市立博物館構想が策定されてから7年がたち、社会情勢も変わってきております。新市立博物館の方向性だけでなく、既存の博物館施設の統廃合や長寿命化の方向性も検討し、安曇野市の博物館施設全体として、何をどのように発信していくかを見直さなければなりません。 博物館構想の実現には、市民の皆様の御理解が不可欠でございます。これまでも、様々な展示や講座の開催などにより、博物館や美術館の認知度は高められてきました。今後も、さらに多くの皆様に博物館に親しんでいただき、博物館施設の整備につなげていきたいと考えております。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 博物館の建設に向けては、多くの市民の方の理解が必要ということですので、ぜひ検討に向けては、そういった市民の方も巻き込んだ取組をしていただければと考える次第です。 博物館は、市民や観光客が多く足を運び、安曇野市の誇りを感じられ、郷土への愛着を醸成するものになるだろうと考えます。近隣の自治体では、松本が博物館を建設中であり、塩尻市でも、平出遺跡に博物館の建設計画が進行していると聞いています。安曇野市らしい博物館に、安曇野市ならではのテーマを設定することは重要であると考えます。どのように進めていくのか、お考えを市長にお聞きいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今質問にございました十日町の博物館、私も新築になってから見ておりまして、雪をイメージされる白い建物と、それから多分、外壁に、雪をモチーフとしたデザインなんじゃないかという具合に思っておりまして、その中にございます、今御質問にございました国宝の火焔型土器、これについても大変興味深く拝見いたしました。 あそこでは、テーマを3つという形に絞っておりましたけれども、今、新博物館構想、止まったままでございますが、あえて今ここで、私の個人的な考えを申し上げれば、安曇野市で考えた場合には、やはり十日町で言うような火焔型土器といった国宝というようなものはなかなかないという中で、安曇野市を外に内にもう一回PRする方法は、僕は人ではないかという具合に思っております。 安曇野市の中に、今私が数えただけでも、公立、それから財団法人立、合わせて8つの安曇野市ゆかりの方の個人記念館がございまして、これは私、前職のときに、長野県の77の市町村を全部回りましたけれども、こんなに多くの個人記念館がある、そういう市町村は全くございません。これを別に統廃合しようということではなくて、新しい博物館を造ったときに、その中で、安曇野の中の過去からの歴史を築いてきた人々、これは有名な方もいれば無名の方もいらっしゃいますが、そういった方を中心に、安曇野の成り立ちをストーリーをつくるのが、一つは方法かなと思っております。 先ほど、8つの個人記念館があると申し上げましたが、例えばこれが他の市町村であれば、当然記念館、記念室ができているような、例えば自由民権運動の松沢求策でありますとか、戦時中の思想家で「暗黒日記」を書かれた清沢 冽さんでありますとか、あるいは日本国憲法の発布に当たって署名をされた植原悦二郎さんでありますとか、そういった方々、さらには、「きけわだつみのこえ」の冒頭を飾っております上原良司さんとか、そういった方々を顕彰、記念するものがないというのは、ちょっと残念なところでございます。 そういったことを考えていきますと、安曇野の歴史というのが、これは安曇野の自然の美しさと一緒でございますが、アルプスの麓に人の営みによって築かれた人工物、例えば勘佐衛門堰や拾ヶ堰に代表されます農業用水でありますとか、先ほどお話に出ましたワサビ畑とか、あるいは様々な田、畑ですね、こういったものをトータルで捉えた場合に、今申し上げましたような人にスポットを当てて、その人の営みとしての安曇野の発展をテーマとするのが、あくまでも個人的ですが、そのように私はぼわっと考えています。 いずれにいたしましても、この問題については、財源の問題、先ほど二十数億円の十日町の話が出ましたが、多分合併特例債は、今から構想をつくっても間に合わないので、その財源をどうするか。それから、場所の問題ですね。今の豊科郷土博物館、非常に狭いので、そういったところを考えると、土地を確保しなきゃいけないというような幾つかの問題がございます。 いずれにしましても、これにつきましては、ちょっといろんな有識者が集まっていただいて、テーマなり今後の構想をもう一回仕切らないと、前へ進まないという状況だと思っておりますので、これについても考えてまいりたいと思っております。 いずれにしても、恐らく多額な費用がかかりますし、そういった中で、安曇野市の市民、それから安曇野市に訪れる方、あるいは、博物館があるゆえに安曇野市に訪れる方をつくるといった概念から、相当きちんとした構想とテーマ性を持ったものにしなきゃいけないという具合に思っている、私の個人的な考えでございます。 以上です。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 大変市長の思いのある深い御見解、お聞きできました。ありがとうございます。 安曇野市は本当に人が宝だと、そんなふうに私も感じております。そしてまた、この計画を進める上で、本市には優秀な学芸員さんが多くいらっしゃるということも事実です。ですので、こうした優秀な人材の学芸員さん、それ以外の識者も含めてですけれども、いらっしゃるうちに、次の段階へ推進を図るべく、具体的な建設計画を立ててロードマップを策定するために、識者で構成する建設計画検討委員会のようなものを立ち上げていく、そういった時期ではないかと思いますが、いかがでしょうか。再質問を市長にさせていただきます。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 時期の問題で申し上げますと、先ほどの基本構想から15年とか、そういうことでございますが、ただ、先ほどの十日町も、基本構想ができてからオープンするまで丸々5年かかっております。それを考えると、時期としては、そろそろそういったものをきちんと立ち上げるべきだとは思っておりますが、これについては、またちょっと事務方と相談しないといけませんので。 ○議長(平林明) 小林陽子議員。 ◆9番(小林陽子) 安曇野市の誇りを感じられる博物館計画の具体的な検討を、また前向きに検討いただけるということで、ぜひ進めていただきたいと思います。 これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。--------------------------------------- △松枝功 ○議長(平林明) 最初に、10番、松枝 功議員。持ち時間は20分以内といたします。 松枝議員。     (10番 松枝 功 登壇) ◆10番(松枝功) 10番、松枝 功です。 通告に基づき、一般質問をいたします。 本日のテーマは、明科地域での過疎対策事業の取組についてであります。 このたび、合併前の旧明科町の地域が過疎対策事業対象地域となり、格差の是正を主眼とした国の財政措置を新たに受けられることになりました。さきの6月定例会においても、宮下議員より、過疎対策事業債、過疎債などを活用した今後の人口増の取組について、特に明科地域での土地利用制度の見直しやにぎわいの創出に関わっての一般質問がありました。 また、去る8月18日には明科公民館において、過疎対策についてのと市民との意見交換会が開かれました。今回の私の一般質問では、この意見交換会で出された窮状を訴える声や幾つかの活性化のプランについて、関係の皆さんからもう少しお話をお聞きした上での、私なりの掘り下げをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 この意見交換会では、出席された皆さんから、明科地域の人口増加や活性化を目指した取組のプラン、幾つか出されましたが、の担当部局として出された意見等をどう捉え、どのように今後扱っていくのかを、まず政策部長にお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 過疎対策事業債など、過疎地域に対する財政支援を受けるためには、現在策定を進めております過疎地域持続的発展計画に過疎対策事業として取り組む内容が記載されていることが条件となっております。 今回の意見交換会では、過疎対策として何が必要とされているのか、どんなことができるのか、過疎計画に盛り組むべき取組を幅広く、市民の皆様からお聞きして把握したいという意図で開催をさせていただいております。 大変数多くの意見をいただいております。いただきました御意見につきましては、過疎対策事業として実施することになった場合に漏れなく財政支援が受けられるよう、庁内で精査の上、可能な限り計画に盛り込んでまいる予定でございます。 以上です。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 引き続き政策部長にお聞きしますが、意見交換会の冒頭、今のような趣旨の説明があったわけですけれども、このような説明会、意見交換会は、何回もやるべきではないかとの意見が出ました。市民の皆さんからすれば、至極もっともな意見のように思います。 明科地域の過疎脱却について、と市民が膝を突き合わせてプランを出し合う、議論をし合うというのは意義のあることですし、何回もの機会があってこそ、よい取組が生まれるように思うのですが、の今後の対応を政策部長にお聞きします。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 8月17日に意見交換会を明科公民館で開催させていただいたわけでございますけれども、当日は、明科地域の議員の皆様はじめ、区長や市民団体の皆様など、明科にお住まいの皆様を中心に、約30人の方に御参加をいただきました。大変ありがとうございました。 この会では、宅地開発や道路整備、カヌーや東山を活用した地域活性化の御提案、それから高齢化、人口減少地域における地域活動の課題など、多岐にわたり御意見、御提案を頂戴いたしました。 来年度事業から財政支援を受けるためにも、この過疎計画を12月議会に上程を目指しております。大変スケジュールが非常にタイトなことから、広く市民の皆様を対象とした意見交換会は、今回の1回のみとさせていただいたところでございます。 このほか、明科地域の方々からは個別に御意見を伺い、計画の参考にもさせていただいております。さらに、今後、実際に事業を具体化・具現化する段階では、個別の案件ごとに皆様から、また御意見を伺う機会も設けてまいりたいというふうに考えております。 なお、今後、意見交換会で出された意見も反映した過疎計画案のパブリックコメント等も実施をしていく予定でございますので、そちらのほうでも御意見を賜れればと思います。 以上です。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) その状況も承知しております。今答弁にあった事業の具現化を図る中では、ぜひきめ細かな対応をお願いしたいと思います。 それでは、具体的な課題についての取組について、お聞きしてまいりたいと思います。 まず、潮沢地区など、山間部の人口減少が著しい地区での取組についてであります。 意見交換会、すみません、8月17日ですね、1日間違っていました。潮沢地区の出席者の方からも、切実な現状についてのお話がありましたが、前宮澤市政では、人口減少問題に議論が及んだ際などには、よく潮沢地区がお荷物のように引き合いに出されて、寂しい思いをしたものですが、私は令和元年6月議会の一般質問において、が当時、第2期のまち・ひと・しごと創生総合戦略を検討するに当たっては、特に人口減少の顕著な地区において、農政関係の中山間直接支払交付金事業などを参考に、が使い勝手のよい一定の財源を地区に交付し、地域社会の維持を自らが進められるような施策・制度の創設を提言いたしました。 しかし、そのときの担当部長の答弁は、規定の区への交付金で十分というか、その範囲で対応していただければといった答弁だったと記憶しております。その判断が妥当だったのか、現状を直視した上での見解を、改めて市民生活部長にお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和元年6月議会で、当時の市民生活部長が答弁したとおり、地域の安全・安心活動、見守り・支え合い活動については、区等交付金により支援しております。各区が行う持続可能な仕組みづくりとその維持のための支援として、安曇野市区長会との合意に基づき交付しているものでございます。 明科地域各区においても仕組みが整えられてきており、当時の判断は妥当だったと考えております。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 妥当だったということですが、おもんぱかって申し上げれば、当時としては財源の課題があったように思いますし、もう一つ、特異な地区の窮状を救おうとする行政の制度設計の踏み込みが、もう一歩欲しかったなと私は思っています。 そこに、今回は、潮沢地区なども過疎対策事業の適用を受けることとなったわけです。 ここで、政策部長にお聞きしたいんですが、長野の例です。長野で実施されているやまざと支援交付金、御紹介、そちらからいただいたんですけれども、このような施策が、人口減少の最先端地では、私はどうしても必要ではないかと思いますが、財源の裏づけ、大事なことですが、施策の可能性を含め、潮沢地区などでも実現可能かお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 長野のやまざと支援交付金のような制度に過疎債を利用できないかとの御質問でございますけれども、過疎計画に位置づければ、過疎債の利用は可能でございます。 新たな制度を創設するには、先ほど市民生活部長がお答えしましたように、区長会等の地元の皆様との合意に基づき交付しています区等の交付金、そのほかの補助金などの整理も必要になるのではないかと思われます。 判断するには、区長会をはじめ関係部署とも調整が必要になりますので、今この場では、すぐお答えはできませんけれども、過疎債の適用は可能であるということでございます。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 大変申し訳ないんだけれども、やまざと支援交付金ですか、少しその内容を、もし承知していたら御紹介いただきたいと思うんですが、お分かりになりますか。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 長野のやまざと支援交付金でございますけれども、主に中山間地域を対象に、長野が地区で行われます、日常生活を支障なく送るための課題を地元で解決するようなために行う公益的事業、それから、地域活性化の推進員という方を雇用する場合の経費等について、事業費が上限100万円、雇用の関係が上限120万円ということで、一応決まっているようですけれども、そちらのほうを地元のほうへ交付しているというような状況をお聞きしております。 以上です。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) お聞きしました。ぜひ御検討いただきたいと私は考えます。 次に、やはり潮沢地区の方から、潮沢地区にある廃線敷やケヤキ美林の維持管理も限界だとの話が出ました。ウオーキングなどに訪れた方々からは、すばらしいところだと高い評価はいただいてはいますが、ここの維持管理は15年来、15年少しなんですかね、潮沢地区の有志の皆さんで結成されたケヤキの道の会が行っていただいていますが、この会議の会員、メンバーは、15年前とそうは変わっていないと思います。会員それぞれが15歳年を重ねて、役員を回し合い、励まし合って、頑張っていただいています。確かにからの支援はありますが、会員の皆さんのあえぐ声が、私には聞こえるような気がしてなりません。 廃線敷、ケヤキ美林とも、ほとんどがJRさんから譲り受けた市有地でもあり、いつまでも高齢化が進む地域住民の誠意に甘えるのではなく、きちんとしたの公園などに位置づけ、上質な観光資源としての価値をも発揮させられる、行き届いた管理がなされる状況にすべきではないかと私は思いますが、のお考えをお聞きしたいと思います。商工観光スポーツ部か。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) お答えをいたします。 昭和63年、新線に移行した旧国鉄篠ノ井線の廃線敷は、以前は不法投棄など、荒廃した状況も一部に見受けられました。しかしながら、議員申せられたとおり、平成18年にボランティア組織ケヤキの道が発足して以来、これまで地元潮沢地区の皆さんの御協力によりまして、良好な環境が維持されてきております。また、行政でも、トンネルの開通、駐車場の整備、公衆トイレ整備等を行ってまいりました。 近年は、森林の中でのウオーキングや明治の面影を残す総れんが造りのトンネルの見学、あるいはJRの駅からハイキングやコスプレ写真撮影会などのイベントが行われるなど、ほかにはない安曇野市の重要な観光資源の一つとなっております。今後も、廃線敷にしかない魅力を生かしながら、観光誘客に努めてまいりたいと考えております。 しかしながら、そのためには、適切な維持管理が欠かせないと考えております。廃線敷の今後の施設活用や維持管理につきましては、やはり地域住民の皆様とお話をしながら、今も連絡は取らせていただいておりますけれども、管理上必要に応じて、公園としての指定や指定管理者制度の導入などを検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) ぜひその方向で、生きがいはぜひ持っていただいて、協力し合って整備を進めていただきたい、そんなふうに思います。 次に、8月17日の意見交換会では、生活道路の整備の遅れを指摘する意見も出されました。 ここでまた、以前の私の一般質問の振り返りで恐縮ですが、平成29年12月議会での一般質問では、私は市道を整備する場合の規格、特に道路幅について、現在も全幅5メートルという原則があると思いますが、これについて、人口減少が進む地域では、実情や特性に合ったものにできないかとの質問を申し上げました。 内容は、1時間待っても対向車が来ないような地域の道路を、容易に擦れ違いができるからといって、5メートルの幅員の道路にする必要があるのか。4メートル、いや、3.5メートルの道路でも、救急車も消防車も入れるのではないかという質問だったのですが、御答弁ですかね、あくまでも原則は全幅5メートル、事情がある場合は、一部なら5メートル未満でもやむを得ないが、まずは相談してほしいと、担当のほうに相談してほしいというような答弁だったと記憶しております。 その当時の市政の状況からしたら、やむを得ないものだったのかもしれません。今、過疎の適用を受ける地域が出現した段階で、道路整備の規格等について、相変わらず全市一律の画一的なものでよいのかと。一国二制度とは申し上げませんが、道路整備の財源には過疎債も期待できるはずですので、明科地域の人口減少が進む地区においては、ぜひ柔軟な規格設定などをお考えいただけないか、改めて都市建設部長にお聞きします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 市道の整備につきましては、暮らしの向上や観光を含む産業の発展を支える上で必要不可欠な社会基盤であることから、安全性の確保や利便性の向上に資するよう道路整備を進めております。 生活道路の幅員につきましては、主たる利用者が沿線及び沿線周辺の市民であることから、安全・安心な生活環境を構築する上で、大型車と小型車の擦れ違い可能な最少幅員5メートルとさせていただいております。 道路規格を地域の実情に合わせて柔軟に対応できないかとの御質問につきましては、生活道路は5メートルの幅員で整備することを基本としておりますけれども、地形の条件及び費用対効果を勘案して、幅員5メートル未満での道路改良の対応もしておりますので、地域の実情に合わせて、道路設計を今後も行ってまいりたいと考えております。 ただし、建築基準法規定によりまして、最低でも4メートルの幅員は必要かと考えております。 以上であります。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 今も運用されているという御答弁ですけれども、ただ、それが十分地域に伝わっていないかもしれないですね。やっぱり、かなり僻地、過疎地であっても、5メートルの縛りがあって、なかなか要望を出していけないというような話も少しお聞きします。その辺、対応はしていただきたいと思います。 次に、やはり道路整備に関わってなんですが、意見交換会では、道路整備に関わっての具体的な箇所への言及、要望等は、ほとんどなかったように思いますが、唯一、明科光地区中条地積のJR篠ノ井線の跨線橋の整備要望が出されています。私は、この跨線橋整備は、明科地域南部から豊科光地区のJR篠ノ井線東側の地域の今後の発展について、一つの鍵となる事業ではないかと思っているんです。 先ほど申し上げました6月定例会の宮下議員の一般質問においても言及されましたが、明科中学校から南に位置するアルプスの展望に恵まれたエリアの都市計画上の扱いの変更ですね。具体的には、田園環境区域から、住宅開発がより柔軟な扱いとなる田園居住区域ですか、そちらへの変更等が求められている状況は御承知だと思いますが、これは明科地域、過疎の地域において、大きな人口増加策の一つであると私は捉えておりますが、ところが、計画の見直しがなされるのが、普通に考えて4年後ですよね。そうすると、4年後にもし見直されたとしますね。そのときに、JR篠ノ井線の東側で開発が進む状況となった場合において、実は、特に大型車が19号線からJRを越えて東側の地域へ渡れる場所が極めて少ないという状況が気がかりなんですね。 現状を申し上げますと、南は田沢地籍大口沢地区へ上る県道のJRをくぐるボックスがありますが、あれから北、明科中学校下の町区の踏切まで、大型車が渡れる場所がないというのはいかがなものかと。そうでなくても、跨線橋、幅員が狭く老朽化、強度不測が言われる実情があります。ぜひこの改修、地元の地区にとっても、随分前から大きな課題となっておりますので、相当な予算も必要かと思いますが、過疎債という大きな財源が生じた現在、この取組、ぜひお考えいただきたいと思いますが、引き続き都市建設部長にお聞きしたいと。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 御質問のありました中条跨線道路橋は、橋梁長寿命化修繕計画及び県の橋梁耐震5か年プログラムに基づき、道路メンテナンス事業の補助金を活用し、今年度、耐震対策を含む補修設計業務を行っており、令和6年度に耐震対策を含む補修工事を予定しております。そのため、当道路橋におきましては、現時点で架け替え等の改修計画は考えておりません。 今後、地域から道路改良の御要望をいただいた際には、当道路橋付近一帯の道路整備計画に基づき、架け替え等の改修の必要性につきまして判断してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) ちょっとお聞きしたいんですが、今の計画では、大型が通行できるような状況を想定しての計画ですか。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 現在の計画では、橋梁の修繕、あと耐震補強のみということで、幅員を広げる計画はございません。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) ぜひ、私が申し上げた、大型車がJRを越えられる場所の新設というんですかね、その整備を今回、併せてやっていただければと思いますので、ぜひ御検討ください。 さて、次は、アウトドアスポーツです。 現在、太田市政では、アウトドアスポーツの聖地化を目指した施策・取組を進めていただいています。堀金地域でのマウンテンバイクコースの整備や市内全域を巡るサイクリングコースの設定など、まずは自転車を基軸としたアウトドアスポーツでのにぎわいの創出が広がりつつあるように感じています。 この視点から見ると、明科地域は、安曇野とくくるには、やや広がりに欠ける地域ではありますが、長峰山をはじめとした、さほど急峻ではない眺望に恵まれた東山山系があり、また、塩尻から大町までの地域の全ての水が幾つもの河川によって集まる水に恵まれた地域です。地形的に山あり川ありのアウトドアスポーツに適した地域であり、合併前からも、特にカヌーやラフティングなどのウオータースポーツが盛んでした。 また、一時は、長峰山に飛び出しのスタート台を設けてのハングライダーやパラグライダーの大会、名称は長峰山アルプススカイグランプリも行われておりました。アルプススカイグランプリ、胸のすく思いのするネーミングですが、その明科地域も、残念なことに人口減少が進み、活気がなくなってきたように思われます。 ここで、太田市長にお聞きしたいと思います。 アウトドアスポーツの整地化、アウトドアスポーツによるまちづくりといった観点から、市長は明科地域の今後、将来をどのように捉え、どのような方向に導かれようとしているのか、お聞きしたいと思います。お願いします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) 答弁申し上げます。 今御質問にありましたように、明科地域、4つの大きな河川が合流しておりまして、この河川ではカヌーとかラフティングとか盛んに行われております。前川では、以前から大会が行われているところでございます。 河川のほかにも、今質問にございました長峰山のスカイスポーツ、これが可能性を大きく持っております。それから、トレッキングで申し上げますと、廃線敷のトレッキング、あるいは、かつて構想があったと聞いております東山トレイル構想、こういったものが幾つかございまして、こういったものは、今回過疎の計画をつくるに当たっても、十分に参考にしながら考えてまいりたいと思っております。 こういった形で、明科をもっと最大限に活用し、生かすためには、個々のPRではなく、アウトドアスポーツを中心として、明科が今後どのように活性化を目指すかというのを面的に捉えるということが必要だと思っておりまして、その中には、アウトドアスポーツとは直接関係なくても、例えば今年縮小して行われました花火大会、あれを例年どおりに戻す、あるいは、今、豊科で開催しております能ですね。これを従来の薪能として明科に戻す、それから、あやめまつり、これについても、先ほどのケヤキ通りと一緒の話で、ボランティアの方に頼っているんですが、やはり高齢化の問題があって、非常に厳しいということを直接私も聞いておりまして、これについては過日、私、担当課長と一緒に、あやめまつりの先進地でございます新発田に行きまして、随分詳しく聞いてまいりました。これについても、過疎計画の中で、河川改修も視野に入れながら計画をつくってまいりたいと考えております。 いずれにしても、先ほど来話のございましたアウトドアスポーツということで考えますと、安曇野の中では、東京から一番近いところが明科でございます。松本経由よりは30分早く、新幹線、しなので参れますし、そういった意味では、これから大々的にPRし、実際に多くの方に来ていただく、そして地元も活性化するというコースを考えてまいりたいという具合に思っております。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 明科の皆さんがお聞きしたら、涙が出てくるんじゃないかと思って、非常に私も感激してお聞きしておりました。ぜひそういうような温かいお気持ちで、まだ元気な明科ですので、ぜひ御支援いただきたいと思います。 それで、具体的なお話を申し上げたいんですが、今お話がありました明科地域では毎年、全国的にも有名となったカヌーの大会、にじますカップが開かれております。しかし、アウトドアスポーツに関して、その切り口で責めたいんですが、地域や市民を巻き込んだ勢いというんですか、地元としての熱量までは感じられないというのが、残念ながら実情であります。先ほど申し上げましたアルプススカイグランプリが続かなかったのも、その辺が関わっているのかもしれません。 活気あるまちづくりを進めるには、やはり地域住民を巻き込んでの熱量の高まりといったものが不可欠だと思います。そのためには、私は明科地域に、ぜひアウトドアスポーツの拠点の整備をお考えいただきたいと思います。東の拠点と言うべきなんでしょうが、拠点というのは、エリアであったり建物であったりするかと思いますが、アウトドアスポーツを楽しむ皆さんにとっても、また活気ある地域づくりを、地元の皆さんにとってもシンボルとなるもの、拠点が現実にそこにあって、自分たちも関わることができるとなれば、それぞれの気持ちは高まってまいります。明科地域のやや後退しかかっているまちづくりの勢い、熱量を取り戻せるきっかけとなる可能性もあると思います。 8月17日の意見交換会でも、若い参加者から、そういったまちづくりの提案がありました。昨日の岡村議員の一般質問では、カヌーなどに関わっての拠点整備について、市長からも具体的な検討を始める必要もといった意欲ある発言もありました。 ぜひ私は、その拠点、カヌーに限らずアウトドアスポーツ全般を見据えた拠点を、ぜひ今回、明科地域に過疎債を大いに活用して整備していただきたいと思います。太田市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。
    ◎市長(太田寛) 今ほどの答弁でも申し上げましたが、明科地域にはアウトドアスポーツに関する多くの資源がございまして、それを面としてつなげ活用するというのを考えた場合には、拠点となる施設が必要であると考えております。 今、明科地域を盛り上げていきたいと活動している方は、地域にたくさんいらっしゃいます。私の知り合いにも何人もいらっしゃいますけれども、そういった方々と、それから、明科地域外から、明科地域におけるアウトドアスポーツの交流といいますか、活性化に協力をしたいという方もいらっしゃいまして、例えば2000年のシドニーオリンピックに出場されましたカヌースラローム日本代表の安藤太郎さんも私のところに何回もお見えになりまして、明科地域におけるカヌー、ウオータースポーツを中心に、それ以外の部分も含めた活性化を図りたいという話をいただいております。 こういったことを考えますと、変な話ですが、過疎地域に指定されたことを逆にピンチをチャンスと捉えて、過疎債の活用を念頭に置きながら、過疎計画の中で、こういった地域の皆さん、それから安藤さんに代表されるような経験や識見を有する方、こういった方のお知恵を借りながら、拠点となる施設、これをまさに整備してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 私どもも一生懸命協力しますので、ぜひよろしくお願いを申し上げます。 続いて、やはり8月17日の意見交換会には、主に農村女性が集い、地場産農産物の加工販売や生きがいづくりの活動の場として活用されているあかしな農産物加工交流施設Ebeyaの皆さんも出席され、そこで御意見が出されました。 内容は、自分たちには健康で生きがいを感じて活動できる喜びはあるものの、施設が手狭で設備も老朽化する中、賃金も少額で意気が上がらず、後継者も出てきてくれないという現状が話されました。Ebeyaでは、私どもの地域や農村女性の間で守られてきた食や技のすばらしさを途絶えさせずに伝承していこうとする取組や、女性がほっとできる講座、居場所の提供などを気概を持って頑張っていただいています。 ただ、の北端の私の家に程近いという大変恵まれない場所に立地していることもあり、の施設の指定管理者としての身入りといいますか、事業活動による収入が伸びず、組合の経営はかなり厳しいものがあるようであります。 長野県の方言だそうですが、「もうらしい」という言葉は分かりますかね。もうらしいと言っていい状況かと私は思います。人口減少が全ての原因となっているわけではありませんが、過疎対策事業の適用を機に、には狭隘、狭い施設の拡張整備や老朽化した設備の更新に取り組んでいただきたいと思います。 また、賃金、お手当などについては、原則的にはもちろんそうなんですが、指定管理者内部の問題ではあります。ただ、問題などと突っぱねずに、ぜひ後継者も育つような組合経営となるような、きめ細かな温かい御支援をいただけないかと思い、担当の農林部長にお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) あかしな農産物加工交流施設Ebeyaでは、市内外の施設に、おやき、まんじゅう、餅などを生産し、出荷をされております。施設内のほっこりるーむでは、市内の方を対象に、おやきづくりやコンニャクづくりなど、毎週体験講座が開催されており、組合員には2名の男性も加入され、みそ作りや豆腐作りに関わっておられます。 Ebeyaは、明科地域市民の集いの場、男女問わず生きがいの場の拠点となっていることは認識しております。賃金等につきましては、組合等において決めていらっしゃることであり、安曇野市として意見は申し上げられませんが、Ebeyaが行う体験講座に今後もより多くの市民の方が参加いただけるよう、引き続き広報紙等で周知を図るとともに、既存施設を最大限有効活用いただく中で、若い方にも参加いただける講座の創設や新たな商品開発、ECサイト活用による販路拡大を目指すなど、運営する皆さんの御意見を伺いながら、引き続き支援をしてまいります。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) 今、御答弁の中で、既存施設を最大限に活用してというような言葉があったかと思うんですが、御希望をお聞きすると、やはり本来古い施設を改修して使っているものですから、やはり狭いと。もう少し施設の充実とか、少し拡張というんですかね、北のほうへでも拡張して、もう少し使い勝手もよくしたい。そうすることによって、人が集まりやすくなる、若い人もおいでいただけるんじゃないかと、そういうお話があったんですが、施設についての過疎債を使っての拡充等についてはどんなお考えですか。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 施設の状況についてということでありますけれども、民間のドライブインの施設があるというようなお話もお伺いをいたします。個人所有であるというようなお話もお伺いをしておりますが、今すぐその施設を活用してということは、なかなかできかねるというような判断をさせていただいております。 ただ、過疎債、どのような形で活用し、この施設に有効的に利用できるか、今後も検討させていただく中で考えていきたいと思います。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) ぜひ事情を精査していただいて、要望とか、そして、そういうお気持ちとか地域の動きを最大限に発揮するには、やはり必要な施設も見えてくるかもしれません。その辺は、ぜひ温かくお話をしていただいて、しっかり把握して進めていただきたいと思います。 最後になります。明科地域での過疎対策事業推進に当たっての組織体制についての質問を私どもでお願いし、市長のお考えをお聞きしたいと思います。 過疎対策事業の適用で、明科地域を特別な位置づけとするような、一国二制度という言葉がありますが、そのような対応では、のまとまりを失いかねません。かといって、私は、全域を同じ一つの規格などでくくってから、特異な地域の扱いを考えるとなると、やはり見落としが増えはしないか心配ではあります。 一例を申し上げますが、明科地域のある地区のシニアクラブ役員の方の話です。会員の減少が著しく、全市的な組織の一員としての活動が困難となり、やむなく組織を脱会したが、その結果、からの補助金がなくなり、地区の環境活動も苦しくなったとのことであります。 できるならば、行政として一つにくくる前に、または既にくくっている場合であっても、特異な地域の実情を把握し、人口減少、人がもういないんだというような実情ですね、これに対応できる施策を含んだ制度であってほしいと私は思います。 そのための行政の組織を考えた場合には、明科地域の人口減少による遅れや窮状を把握し、それを全体の議論の中に投げかけたり、地域住民と共に具体的に克服する施策を検討する、または行動する組織が、小さくてもいいので必要ではないかと私は思います。いかがでしょうか。 そのような組織体制をぜひ御検討いただきたいと思いますが、太田市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今御提案のございました特別な組織立ち上げということでございますけれども、原則は、やっぱり支所の職員が、皆様との日常的な交流の中で意見を上げていくのが一番いいことだという具合に思っています。 先ほど来話を申し上げます過疎対策につきましては、政策部が取りまとめとなりましてやっております。これから様々な事業が、各部各課にわたる、明科に係る過疎対策の事業が出てくると思っておりますので、そう考えますと、一つの部署で立ち上げるよりは、やはり政策部を司令塔として、プロジェクトごとに一つのチームをつくって対応していくほうが、やや柔軟性があるんじゃないかなと、私はそういう思いをしております。 それから、先ほどもございましたシニアクラブの関係につきましては、これは明科に限ったことではなくて、それぞれの地域が固有の問題を持っておりますので、一律の基準の中で補助金を出す出さないではなくて、その地域の特性について、しっかり担当課、担当職員が話を伺って対応するということが必要だと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 松枝議員。 ◆10番(松枝功) ありがとうございます。 以上、いろいろと見解をお伺いいたしておりましたが、過疎というと、前回宮下議員も、寂しい思いも少しするというお話あったんですが、今、皆さん方からのお話をお伺いすると、また少し、何とか元気が出そうだと、さあ、頑張って帰ってやるぞと、こういう元気が湧いてまいった次第でございます。 以上で一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(平林明) ここで、暫時休憩いたします。 再開時間は午前11時40分からといたします。                             (午前11時24分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                             (午前11時40分)--------------------------------------- △内川集雄 ○議長(平林明) 続いて、18番、内川集雄議員。持ち時間は20分以内といたします。 内川議員。     (18番 内川集雄 登壇) ◆18番(内川集雄) 18番、内川集雄です。 通告に従い、一般質問をさせていただきます。 まず、松糸道路の出入口インターチェンジ付近の開発に関してであります。 地域高規格道路・松本糸魚川連絡道路、以下松糸道路が事業化され、令和15年完成に向かって整備が進む(仮称)安曇野北インターチェンジ出入口付近の開発は、地域の活性化、観光振興、命の道として、防災を含め大いに期待するものであります。 そこで、松糸道路の出入口付近の開発に関して提案をし、市長のお考えをお伺いするものであります。 (仮称)安曇野北インターチェンジ新設地は、豊科光・明科光地籍であります。 「光」るは動詞、「光」は名詞であり、漢字の光は、本日は火曜日ですので、火曜日の「火」と人間の「人」の組合せの会意文字であります。古代の人々にとっては、火は神聖なものでありました。火そのものを光といい、光を出して美しく見えることから輝くの意味となり、その意味では、輝かしく躍動する安曇野の姿になぞらえることができると思います。 (仮称)安曇野北インターチェンジの漢字「北」も会意文字です。右向きの人の形、左向きの形の人を背中合わせにした形です。背、背中、背くの意味になります。また、敵に背中を向けて逃げることを敗北といいます。逃げるの意味に用いることから、離れていくイメージ。私としては、よいイメージを持たない北がネーミングされることは、インターチェンジは光り輝く躍動する安曇野には好ましくない、そのように考えております。 (仮称)安曇野北インターチェンジ、関係機関等に働きかけていただき、安曇野が光る、安曇野光インターチェンジを正式名称としていただきたいと願いますが、市長、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 インターチェンジの名称、これは地元自治体等の意見を踏まえた上で、NEXCO東日本等の手続を経まして、日本高速道路保有・債務返済機構が決定するという仕組みになっております。NEXCO東日本では、インターチェンジの名称の考え方として、高速道路を利用する方の利便性を考え、所在地を簡潔で分かりやすく示す必要があるとしております。 まずは、名称決定の取扱いにつきまして、関係者に確認し、どのような名称がふさわしいかの検討を行ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ぜひ私としては、簡潔であります「光」をつけていただければと思っております。 (仮称)安曇野北インターチェンジ付近191.34ヘクタールを、15名の耕作者が汗水垂らして守っております。中には、1人で100枚近くの田んぼを請け負って、汗水流して頑張っている方もおられます。この15名の耕作者が流した汗が報われ、こうべを垂れた実り美しい美田が見られる。北アルプスの山並みを背に、秋の青空にはアキアカネが舞うところでございます。北アルプスの山並みや犀川の流れなどは、悠久の時を経て自然がつくり出したものであります。安曇野の売りである田園風景、拾ヶ堰の風景も景観もそうであります。 このアルプスの裾野に広がる美田の美しさは、長年代々、漢字2文字が流してつくったものです。今、漢字2文字、ここで申し上げることはできませんから、代々農家の皆さんという形に置き換えさせていただきますが、農家の皆さんが汗水流してつくったもの、人工的につくられた美しさであります。 このようなすばらしい景観の、私的には安曇野光インターチェンジ付近に、先人が残した自然の美しさを生かしたアウトレットモールを誘致してはどうか。アウトレットモールは立派な観光資源であります。交流人口増とともに、地域の活性化、雇用の増、私はそこに期待をする、寄与すると考えております。 甲信越、甲州、信州、越後、山梨、長野、新潟県、この甲信越では、長野県軽井沢プリンスショッピングプラザ、山梨北斗八ヶ岳リゾートアウトレットの2か所であります。新潟県にはありません。 私も、滋賀県の琵琶湖のほとりで勤務をしておりました。滋賀県・堅田を訪ねたときには、よく帰りに寄る施設があります。若者の人気が高く、集客力のある施設、ラ コリーナ近江八幡。このラ コリーナ近江八幡は、自然を愛し、自然に学び、人々が集うつながりの場。このような施設を模した、安曇野ならではの自然の美しさを生かしたアウトレットを、ぜひ誘致していただきたいと願うものです。市長、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 松糸連絡道路の新設インターチェンジ出入口の付近の開発につきましては、昨年12月の定例会におきまして、宮下議員の御質問についてお答えしております。 この周辺の計画的な土地利用を図るための誘導が必要だと考えております。どのような土地利用が望ましいかということにつきましては、地域の皆さん、地権者の皆さんに御意見を伺いながら、必要な調査を実施するなどと考えております。 都市計画におきまして、新しいインターチェンジ周辺の土地利用に係るアンケート調査を10月に実施する予定でございますので、その結果を見て考えてもらいたいと思っています。 また、一般的にアウトレットモールの立地条件といたしましては、都心部から近いこと、これは人口集中地区でもいいですね、必ずしも東京都とは限りません。広域にまたがり集客でき、交通の利便性が高い場所であること、店舗及び駐車場に要する広大な土地を有していること、採算が見込める商圏人口があるということを必要とされるということが、一般的な主徴でございます。 なお、御質問にございましたラ コリーナ近江八幡、私も行ったことございますし、ここは公的な建物というよりは、たねやさんという、あの地域では有名なお菓子屋さんの家でございまして、特徴ある建物は藤森照信さんの設計であると承知しております。 どういった形になるか知りませんが、あそこを最後の開発地と考える、聖地であるという具合に思っておりますので、地元の皆さんの御意見を伺いながら、考えてまいりたいと思っています。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ありがとうございました。 ぜひ私は、本当に安曇野に、このような自然を生かしたアウトレットモールができればいいな、そんな思いがございます。 それでは、次の質問に入ってまいります。 交通渋滞解消と交通安全の取組に関してであります。 連合長野松本広域協議会及び市民から、通勤時間帯、帰宅時間帯の交通渋滞解消を望む声が寄せられております。また、安曇野市交通安全計画第4次、講じようとする施策の中にも、交差点事故防止、交通渋滞を図る交差点改良が記されております。 の交通渋滞対策の基本的な考え、また、私に寄せられた声、要望から、国道第147号豊科駅入口交差点、県道316号立石交差点、県道495号光橋西交差点に右折レーンの新設はどうか。昨日も同僚議員がお聞きしてございますので、一部確認の意味で、再度、都市建設部長にお聞きをいたします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 幹線道路などの渋滞の解消・緩和につきましては、交差点の改良や信号制御による対応、バイパス道路の整備などが考えられますが、対策の実施にあたっては、関係者となる公安委員会や国・県と連携を図りながら取り組むことが必要と考えております。 国道147号豊科駅入口交差点や県道梓橋田沢停車場線立石交差点、豊科大天井岳線光橋西交差点につきましては、右折レーンがなく、時差式の信号制御となっているものの、朝夕の通勤時間帯などに右折車両があると、交差点を通過するのに時間を要している状況です。 この3か所の右折レーン新設の見通しにつきましては、道路管理者である県からは、豊科駅入口交差点につきましては、整備手法、整備に係る課題、地元の受入れ体制など、及び警察署と調整を図りながら検討したい。 また、立石交差点につきましては、地域の皆様から交差点改良要望をいただいており、信号待ちをする児童生徒の待避場所が狭いこと、交差点における事故が多いことや北側の右折車両による滞留などが課題であることから、今後、交差点改良について、沿線関係者と意見交換を行いながら検討したい。 また、光橋西交差点は、渋滞対策の要望をいただいており、整備について検討してまいりたいと聞いております。 としましても、事業を進めるにあたっては、沿線地権者や地域の皆様の事業への理解と協力が必要不可欠となりますので、県と連携を図りながら取り組んでまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。 私たちのできる地域の、例えば用地買収等々、職員のお手伝いできる部分は、しっかりやらせていただきたいと思っております。 今年1月、私は、木曽郡大桑村須原の伊奈川橋交差点の現場の視察をさせていただきました。これは、右折待機渋滞及び追突事故解消にという目的で造られたもので、私はこれ、一つの考え方としてすごいと思いました。 実は、光橋西交差点の右折レーンの関係でここを見に行ったんですが、このような考えも一ついい考えだなということで見てまいりました。なかなか、今答弁聞く中で、右折レーン、今地域の皆さんにやっていただいている、要望に応えるように、の職員をはじめ、皆さん大変努力をされている、そのようにお聞きしました。 やはり、右折レーン新設は時間を要します。財源もかかります。関係する国・県、の担当する職員の労力も大変なものだと思っております。 私は、そのようなことを必要としない右折レーン、必要とする右折レーンの新設をせずに、ある意味、市民の意識を変えれば、交通渋滞につながる、また松本走りのような走行も、交差点における交通事故も減少する。特に、幹線道路の渋滞時間、また渋滞場所等における、目的に入る、目的地から出る場合の直進左折運行の推進、本当にちょっと気を遣う、その気遣いの運転の普及の考え、これについては、生活部長にお聞きしますが、以前私、安曇野市内に子会社を持つ伊那食品工業株式会社の従業員は、右折をしないを厳守をし、右折による渋滞で地域の皆様に迷惑をかけないが意識づけられていると、以前、塚越社長、今は特別顧問か何かになられておられると思いますが、お話をする機会にお聞きをして、感銘を受けました。 私自身もできる限り、これに沿って、手前の矢印のある交差点で曲がって、あとは左折、左折で目的地に向かうとか、そのようなことをしておりますけれども、100%ではありません。 そういう意味で、この直進左折運行のちょっとの気遣いの運転の普及の考え、市民生活部長にお聞きいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 直進左折通行に渋滞の緩和並びに交通事故防止といった効果があるのも事実と考えております。 しかし、市内の道路事情、また事業者等の協力も必要になることを考えますと、心遣いは必要ではありますけれども、全ての場合において直進左折通行を推奨する、そういったことまではできないということで理解しております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 確かにおっしゃるとおりだと思います。しかし、ちょっとの皆さんが心持ちを少し変えたら、多少はいけるんだろうなと思っております。その考えが安曇野市内に広がってもらったらいいなと思います。 ところで、田沢駅というのは1駅8分で松本へ行ける、ある意味、安曇野市としては一番有効に活用できるいい駅ではないだろうかと私は思っております。1駅8分です。安曇野市内にはありません。 この通勤時間帯の渋滞緩和の可能性があり、また篠ノ井線の利用促進、SDGsにもつながる田沢駅周辺にパーク・アンド・ライドの駐車場の整備について、考えを商工観光スポーツ部長にお伺いをいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) お答えをいたします。 パーク・アンド・ライドは、自家用車から最寄りの駅等で公共交通機関に乗り換え、通勤することによりまして、議員述べられたとおり、渋滞の緩和やCO2削減、あるいは交通事故のリスク軽減などの効果が見込めるものであります。 現在の田沢駅周辺の状況につきましては、駅周辺にJRを含む複数の民間経営の月ぎめ駐車場が約120台分ございますが、駐車スペースにはまだまだ余裕があるものと見込んでおります。また、一部の駐車場経営者の皆さん方からは、先行きへの不安の声があることは伺っておりますが、現時点におきましては、が駐車場整備を進めることは、民業の圧迫が懸念されることや用地の確保が難しいこと等、多くの課題があるものと捉えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 今答弁をいただきました。これ、なかなか難しいことだと私も認識をしております。用地等については、協力することができれば、幾らでも対応する考えを持っております。 の考えの中に、地域の安全は地域で守る意識を広く醸成することは、より効果を生むとしています。そこで、地域・区等の交通安全に関わる組織及び交通安全教育について伺ってまいります。 交通安全協会、以下安協役員が今、区の部制度が進められている中、旧態の安協役員と区の中の安全安心部(防犯)という、そういう組織が83区の中には混在していると認識しておりますが、現在と今後の見通しはどうなのか。市民生活部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 平成29年度、安曇野市区長会と安曇野市交通安全協会等が協議し、防犯や交通安全など区の安全・安心に係る事業は、区が主体で行うということが決定されております。一部の区では、依然として役員名に、慣れ親しんだ安協という名前を用いていますが、区として、季別の交通安全運動期間中の立哨など、交通安全事業に取り組んでいらっしゃいます。 交通安全事業は、区等交付金のメニューに入っており、市内全83区が活動していることを確認しております。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 区民対象に、私ども、これは地元の話をしていいのかどうか、微妙なところがありますけれども、令和3年12月12日、光区では公民館事業の一つとして、防犯も含めて交通安全教育を実施いたしました。区単位等の小さな単位での実施は、私は効果が大きいと考えております。 地域の区等での交通安全教育、高齢者、小学生対象を含む実施状況はどうなのか、市民生活部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 各区の公民館等に出向いて、訪問型交通安全教室や出前講座を、地域住民を自動車学校へ招いて参加体験実践型交通安全教室というものを開催しております。令和3年度は、合わせて6回にとどまっておりますが、コロナ前の令和元年度は13回開催しております。 なお、このほか、独自に親子交通安全教室などを開催する地域もございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 答弁ありがとうございました。 今、地域で親子の自転車教室等を実施している、私も指導員として幾度となく参加しております。安曇野市内小・中学校17校の自転車安全運転等の指導、交通安全教育の実施状況、あわせて、交通安全教育は家庭からと私も考えております。 我が子が自転車に乗るようになったときに、自転車の乗り方を教え、そして自転車の交通安全ルールを教える。また、歩行を始める小さな子供には、歩きながら交通安全のルール、教育をしながら、親子で、そんな姿、ほほ笑ましいと思っております。 しかし、保護者に対する交通安全教育はどうなのか。学校で行う自転車安全運転の指導、交通安全教育実施時に保護者の、ある意味、私の一つの考え方でありますけれども、これ一つだけではありませんけれども、保護者参観形式で生徒と一緒に学ぶ機会などを設けてはどうか。そんな思いも込めて、教育部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 令和3年度の市内小・中学校の交通安全教室につきましては、コロナ禍の影響もございましたが、安曇野警察署などの協力を得まして実施いたしました。 交通安全教室での指導内容は、小学校1・2年生では正しい歩行の仕方。小学校3年生以上では自転車の正しい乗り方を中心に行いました。 保護者が子供に対し、自転車の安全な乗り方、ルールなどを指導するための知識を習得することは、とても重要と考えております。の教育委員会では、児童生徒が学校で学んだ交通安全教室の内容を保護者向けのお便りなどで紹介しまして、家庭においても保護者が交通安全について指導できるような取組を進めたいと思っております。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) 答弁ありがとうございました。ひとつよろしくお願いをいたします。 次の質問であります。 安曇野市交通安全推進協議会、以下推進協についてお伺いをいたします。 9月21日水曜日から30日まで秋の全国交通安全運動が実施され、初日には推進協主催の出発式がここで開催されます。推進協が果たす交通安全に対する活動の状況、運営経費等の報告などについて、市民生活部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 安曇野市交通安全推進協議会は、安曇野市交通安全条例及び同条例施行規則により設置しております。市内で交通安全に関わる団体等が連携し、交通安全事業計画に関する事項、交通道徳の高揚に関する事項、交通安全施設等の整備に関する事項、通学路交通安全プログラムに関する事項等について、協議・推進することを目的としております。 令和3年度は、第4次安曇野市交通安全計画や令和4年度安曇野市交通安全運動推進計画策定に係る協議、通学路の合同点検、交通安全運動期間中における安全啓発などを行いました。また、今年度、令和4年度は、交通死亡事故発生に伴い、現地調査及び事故防止対策検討会議を開催しております。 経費については、の予算から会議出席謝礼、啓発物品の購入費等を支出しております。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ありがとうございました。 推進協の活動については、市民の多くが今、部長の答弁で理解をされたと思います。 推進協は、交通安全対策を有効的に推進することを目的に、また交通事故のない社会の実現を目指す幾多の組織の要であります。安曇野警察署管内では、13村、安曇野市、筑北村、麻績村、生坂村、安曇野市を除く3村は首長が、村長ですね、推進協の代表を務めております。安曇野市における推進協の会長は、私は市長でなければならないと考えております。 そこで、市長、どうでしょうか。市長が推進協の会長になられることはどうでしょうか、市長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 交通安全推進協議会でございますけれども、今答弁ございましたように、交通安全対策を効果的に推進するために設置したの附属機関でございます。 交通安全に関する識見を有する方、あるいは関係行政機関の職員等を委嘱しているところでございまして、長野県内19の中で、交通安全対策を協議する会議で、市長が会長を務めるところはほとんどない状況でございます。 市民の交通安全意識の高揚と交通安全の確保を図るため、協議会の会長は市民を代表して委嘱された委員の中から、安曇野市の場合は優秀な人材がたくさんいらっしゃいますので、選出されることが望ましいと考えているところでございます。 ○議長(平林明) 内川議員。 ◆18番(内川集雄) ありがとうございました。しっかりと理解させていただきました。 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(平林明) ここで、昼食のため、暫時休憩いたします。 再開時間は午後1時10分からといたします。                              (午後零時08分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き、会議を開きます。                              (午後1時10分)--------------------------------------- △矢澤毅彦 ○議長(平林明) 続いて、1番、矢澤毅彦議員。持ち時間は20分以内といたします。 矢澤議員。     (1番 矢澤毅彦 登壇) ◆1番(矢澤毅彦) 1番、矢澤毅彦です。 通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。 今回は資料を配付させていただきました。2つ目のテーマの後段で使用いたしますので、併せて御覧いただければと思います。 最初に、安曇野市民の人権にかかわる条例整備の現状についてを取り上げます。 各種人権問題の中身につきましては今回は割愛し、また、教育委員会や法務省法務局が行っている人権教育につきましても、今回取り上げるの条例とは一線を画すものですので、今回は扱いません。今回は、あくまで安曇野市差別撤廃人権擁護に関する条例、以降人権擁護条例と呼称させていただきますが、それを中心としたの条例整備についての質問をいたします。 さて、本市におきましては、以降は共生社会条例と呼称させていただきますが、安曇野市多様性を尊重し合う共生社会づくり条例が施行され、多様性を認め合い、お互いを尊重する共生社会に向けた計画を現在策定している段階にあります。 また、令和4年4月の組織改編では、人権男女共同参画課の流れをくむ人権共生課が政策部に新設されました。共生社会条例とともに、安曇野市として目指す社会の一つに新たに動き出したことと考えられます。 本市では、合併年度である平成17年に人権擁護条例を施行されております。 その中には、市長の諮問に応じ、差別撤廃と人権の擁護に関する重要な事項を調査・審議するため、安曇野市差別撤廃人権擁護審議会を置くとあります。ですが、施行よりこれまで、審議会が開かれた形跡がありません。 そこで、まずお聞きいたします。 施行された平成17年から現在まで、当条例に係る、1つ、委員の任命、2つ、審議会の設置、3つ、その開催などの経過、以上3点について、確認のため伺います。政策部長、お願いします。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 安曇野市差別撤廃人権擁護に関する条例は、日本国憲法や世界人権宣言の理念に基づきまして、部落差別をはじめとするあらゆる差別をなくすことを目的とする条例で、安曇野市合併時に定められたものでございます。 条例には、の責務、市民の責務、それから教育及び啓発活動の充実などが記されておりまして、この考え方に基づき、人権施策を推進しているところでございます。 ただいまお話がありましたように、条例には安曇野市差別撤廃人権審議会を置くと規定はされておりますけれども、合併以来、委員を任命し、審議会を設置、審議会を開催したという記録はございません。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 分かりました。 検索いたしますと、松本は同様の条例の下、年1回審議会が開かれております。一方で、今お話しいただきましたように、当市では何もなかったと。その要因は何でしょうか、伺います。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 審議会は開催しておりませんでしたけれども、条例には、先ほどもお話ししましたように、の責務、市民の責務、教育及び啓発活動の充実などが記載されておりまして、この考え方に基づきまして人権の施策を推進しているところでございます。 相談、教育及び啓発体制の充実を図るため、では松本人権擁護委員会協議会安曇野部会の方々に年12回、人権よろず困りごと相談を開催していただいております。また、相談体制の充実につきましては、安曇野部会の皆様と協議・検討を重ねさせていただいておるところでございます。 さらに、教育委員会では、人権を尊重し、差別のない、明るく住みよい安曇野市の実現を目標とした、人権教育・啓発推進計画を策定し、取組を進めているところでございます。 合併以来、審議会は開催してこなかったわけですけれども、条例の趣旨に基づきまして、これまで人権施策の推進をしてきたところでございます。今後の審議会の持ち方につきましては、町内や関係団体とも調整を図りまして、今後検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 冒頭でお話ししましたとおり、今回は教育委員会等の人権教育については扱わないということですので、そちらのほうには今回、私のほうも言及はいたしません。 委員の任命や審議会がなかったということで、委員の任命や審議会を置いておくことで、市長からの諮問や重要事項があったときに即座に審議会として活動させるのか、そういったことが起きてから委員の募集や任命をし始めるのかという話でもありますし、実際に、この条例を使った、そういった動きがなかったという部分を考えれば、この17年間の反省やまとめといったことが必要かと思いますが、過去のことですので、これ以上は論じません。この結果に、様々な経緯や決断がこれまであったかと思われます。 先月の報道にもありましたが、松本では、安曇野市の人権擁護条例と同類の条例である部落差別をはじめとするあらゆる差別撤廃と人権擁護に関する条例を全面的に改正する骨子案が示され、条例の名称を新たに、人権を尊重し多様性を認め合うまちづくり条例として、部落差別という言葉を条例名から削除し、条例文中に表記する方向性であるということが言われておりました。これについても様々な御意見があるかとは思いますが、この場では割愛させていただきます。 また、先ほど述べました松本の条例改正は、部落差別をはじめとする、あらゆる差別撤廃と人権擁護に関する条例を基にしています。一方で、安曇野市の共生社会条例は、男女共同参画推進条例を基にした改正となっており、同じような多様性を認め合う条例とはいえ、条例の出発点に大きな違いがあることは押さえておくことが必要かと思います。 人権擁護条例は、安曇野市の中では、お話にありましたとおり、最初に施行された条例の一つであり、ほかに人権について提起されているものもなく、日本国憲法、世界人権宣言の文言を条例の目的部分に掲げていることから、安曇野市の人権への取組についての根幹をなす基本条例だと言えます。 先ほどお答えいただいたような現状ではありますが、教育委員会などによる人権教育についてではなく、安曇野市として人権問題、人権擁護について、基本的にどうお考えなのでしょうか、また、どう取り組んでいくお考えなのでしょうか。太田市長にお聞きいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 人権は、人が人として尊重され、自由で幸福に生活していくために欠かすことのできない大切な権利でございます。 日本国憲法には基本的人権の尊重が定められております。また、世界人権宣言では、全ての人間は生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利について平等であるという規定がございます。持続可能な開発目標(SDGs)におきましても、17のゴールの多くに人権分野が関連し、誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指しております。 しかし、一方で、社会には様々な人権問題が存在しており、最近、特にインターネット上での悪質な書き込みや性的マイノリティーの人権など、新たな人権課題も生じている状況でございます。 安曇野市では、年齢、性別、性自認、性的指向、国籍、障がいの有無等にかかわらず、多様性を認め合い、責任を分かち合い、自らの個性を生かすことができ、自分らしく暮らせる地域社会づくりを目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。市長のお考えがよく分かりました。 今いただきました御答弁の内容も、今後の安曇野市の人権への取組の一つの指針になるかと思います。 人権擁護条例の条文の中には、部落差別という言葉もありますが、新たに制定された共生社会条例と意味合いや定義、簡単に言ってしまえば、差別をなくすという条例の目的など、よく見れば重複する部分があるように見受けられます。この2つの条例の整合性は取れているのでしょうか。並立できているのでしょうか。 あわせて、17年にわたり、これまで委員の任命もない、審議会も開催されていない安曇野市差別撤廃人権擁護に関する条例は、今後もこのまま保持していくのでしょうか、伺います。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 男女だけにとどまらず、国籍や民族の違い、性的指向、性自認に関することも含めた施策を推進するために、安曇野市男女共同参画推進条例を安曇野市多様性を尊重し合う共生社会づくり条例にこのたび改正いたしました。 この改正の背景には、性的マイノリティーなど多様な性への理解促進と支援が求められていること、また、日本人も外国にルーツを持つ人も共に豊かで安全に暮らせる多文化共生社会を築いていく必要性が高まっていることなどがございます。 安曇野市差別撤廃人権擁護に関する条例は、その目的に「部落差別をはじめとするあらゆる差別をなくし」とあり、これまでの経過や背景などもあることから、現在のところ、安曇野市多様性を尊重し合う共生社会づくり条例との一本化は考えておりません。 以上です。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 分かりました。 すみません、確認なんですけれども、この条例をの人権に関する基本条例に据えて、先ほど話にもあった共生社会づくり条例、共生社会条例と二本立てでとして取り組んでいくということで、そんなイメージでよろしいでしょうか。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) そのようなイメージでございます。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 分かりました。 人権擁護条例も共生社会づくり条例も、大本の目的は同じでも方向性が違うというのは理解しております。この条例を基に、人権について各種団体とも話を交えながら、としてしっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。 私も学生時代から様々な差別を受けてきましたし、世の中には私とは比べ物にならないくらい、その事象に遭われている方も多くいらっしゃいます。また、共生社会条例のほうに表記されていない障がい者や不登校などに対しても差別は後を絶ちません。そういったことが少しでも緩和される、また、なくなる社会になることを心から期待しております。 個を尊重する時代になった今だからこそ、取り組むことができるものであり、県下初の共生社会づくりの条例を制定した安曇野市として、ぜひ多くの意見をお聞きしながら、人権問題にもしっかりと取り組んでいっていただき、よりよい社会を皆でつくっていければと思います。 では、次に、リユース促進によるごみの減量政策について取り上げます。 国は、サーキュラーエコノミー、いわゆる循環型経済への転換を推し進めています。EUから始まったこの取組は、日本ではまだまだ始まったばかりです。 さて、御存じのとおり、当地域は11町4村による穂高広域施設組合として、ごみ処理を行っております。 早速ですが、お聞きいたします。 安曇野市の全体のごみの量、また、その処分重量、処理重量について教えていただけますでしょうか。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和3年度穂高広域施設組合へ搬入しているごみの量は、可燃ごみ、不燃ごみ、合わせて約1万4,200トンでございます。三郷一般廃棄物最終処分場に埋め立てられるガラス、陶器類などの不燃ごみが約324トンでございます。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 環境省の令和2年のまとめによれば、国民1人当たり1日約900グラムのごみを排出しているそうです。ごみの焼却炉の中からゴールドを抽出する技術も開発されたり、資源ごみや焼却灰などの再利用の方法について技術が発展した今でも、埋立場や最終処分場については切迫を免れておりません。 全体的なごみの減量は急務であり、いわゆる3R、リサイクル・リデュース・リユースでありますが、SDGsの観点からも、我々一人一人ができるところから行動していく必要があります。 今回は、リユースについて取り上げさせていただきます。 松本では、松本キッズ・リユースひろば事業として、短期間で使われなくなってしまう育児・子供用品を市民から提供いただき、希望される方にリユース品として無料で配布するなど、子育て世帯への支援とごみの減量化に取り組まれており、年6回程度の無料配布会は非常に好評であるとお聞きします。 また、東京都港区で行われている家具のリサイクル店では、不用になった良質な木製家具等を査定し、状態のよいものは無料で引き取り、展示・販売をしており、ある有名人がこれを利用していると発言し、一部で話題になりました。 さて、安曇野市におけるリユース事業ですが、及び関連団体において、どういった取組をされているのか、その事例をお聞きしたいと思います。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 市内で行われているリユース事業でございますが、まず、では不要自転車を回収し、年2回販売を行っております。コロナ禍で令和2・3年度は中止となりましたが、例年約100台販売しております。 また、と市民活動団体と協働で、毎年1回、不用食器の回収・配布事業を行っています。やはり令和2・3年度は中止となりましたが、令和元年度は約8.2トン回収し、約4トンを配布し再利用していただき、約4.2トンを原料として再資源化しております。 このほか、安曇野市社会福祉協議会では、子供服のリユースむすび隊というものを堀金支所に常設しています。また、9つの児童館で年2回、お下がり会を開催しております。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 安曇野市社会福祉協議会やリサイクルセンターで取り組まれてということで、御存じの市民の方も多いのではないでしょうか。 では、その他のごみ、家具や家電など粗大ごみに類されるものについて、当市における処理量また処分方法について伺います。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和3年度穂高広域施設組合に搬入された可燃性粗大ごみの量は約226トンでございます。これらは施設内で破砕され、焼却処分されています。 それ以外の粗大ごみは、市民が直接、収集・運搬許可業者へ処理を依頼しているため、では処理量について把握しておりません。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 現在の処理方法からも安曇野市民が出した粗大ごみの品目別の量というのは明確に算出することはできませんが、安曇野市民から出されている粗大ごみの重量は、令和3年度、今お話にありましたとおり、226トンということで、その減量も考えていく必要があるかと思います。 一般家庭系の可燃ごみについてですが、コロナ禍など要因はいろいろ考えられますが、令和2年度は前年比で340トンの増加、令和3年度では337トン、前年比で増加となっております。 可燃ごみに限らず、ごみ・廃棄物の減量について、現在どのような政策が取られており、また今後、どのような目標を立てて取り組んでいくのでしょうか、伺います。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 安曇野市一般廃棄物処理基本計画第2期及び食品ロス削減推進計画に、ごみの削減目標を示しています。また、目標達成のための施策として、生ごみ、食品ロスの削減、過剰包装等の削減、資源化の拡大、リユースの促進などを掲げています。 啓発活動として、現在、小学4年生が行う穂高クリーンセンターでの施設見学に合わせ、ごみを減らす工夫や身近でできる地球に優しい取組について職員が話をしております。また、サントリーとのペットボトル水平リサイクル実施に関する事業連携協定により、市民等へ資源循環に関する環境学習を行い、その内容を広報紙やホームページに掲載しています。 今後もこうした啓発活動や広報等を通じ、ごみの減量を呼びかけてまいります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。
    ◆1番(矢澤毅彦) 分かりました。 市民住民の理解も不可欠ですので、ぜひ計画の広報と周知、また啓発をはじめ、全体で取り組んでいただけるようお願いいたします。 さて、リサイクルの新たな観点の一つにアップサイクルというものがあります。 アップサイクルとは、廃棄物に付加価値を持たせたり、別の新しい製品にアップグレードし、なおかつ、元の製品の素材をそのまま生かすといった手法です。近年、自治体や企業では、その取組が行われております。 愛知県名古屋では、名古屋消防局で廃棄される防火服の生地が耐火・耐水性に優れるため、キャンプ等で使われるグッズに適しているそうで、名古屋市内の企業とコラボした結果、キャンプ用品へ生まれ変わり、好評を得たそうです。 また、岐阜県岐阜では、岐阜消防本部で使われなくなったものを社会福祉法人に寄附し、障がいのある人がエコバックなどを作る素材として活用する取組を始めたそうです。 また、滋賀県甲賀では、世界で初めて廃棄消防ホースを再利用してバッグや財布、小物を製作し、商品化したものをふるさと納税の返礼品に採用するなど、目立つ事例として消防関係のものを取り上げましたが、自治体によるアップサイクルの事例も多くなっております。 ここでお聞きいたしますが、安曇野市として、アップサイクルを推進し、や市内の企業・団体の取組として奨励していく考えはありますでしょうか。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) ごみ減量に向けて、アップサイクルの取組は今後重要になってくると認識しております。 安曇野市内では、松枯れ材や端材などから積み木、箸、ボールペン、木皿などを作る活動が展開されており、一部の製品は、ふるさと納税の返礼品にも加えられています。また、古い布で袋物やコースター、人形などを作っている市民グループもあります。 こうした取組の発信を通じ、まず、ごみ減量につながるアップサイクルの理念を広めていきたいと思います。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) ありがとうございます。 先ほどお話にもありましたが、令和4年2月には、安曇野市とサントリー社で協定が結ばれました。これは、ペットボトルの水平サイクルの話であります。 使用済みのペットボトルを同じくペットボトルに再び生まれ変わらせることで、新たに作り出すより環境負荷を減らすことができる取組であります。原料に戻すなど、元の価値より低いものに生まれ変わらせることをダウンサイクルといい、リサイクルの中でも意味合いが細分化されているということも広く知っていただきたいと思います。 最後に、直接的な粗大ごみの減量につながる官民連携の取組を安曇野市にも導入できないかということについてお聞きいたします。 皆さんは、「ジモティー」を御存じでしょうか。月間の閲覧数が約8億を超え、1,000万人以上が利用している無料掲示板サイトです。その「ジモティー」を活用するリユースの取組について御紹介させていただきます。 令和4年7月の時点で、株式会社ジモティー社と提携した広域組合などを含む48の行政体で、リユースに関する啓発や事業が行われております。人口が5,000人ほどの北海道羅臼町から、安曇野市と面積と人口が類似している岐阜県関、東京都でも人口の多い世田谷区、安曇野市の友好都市である武蔵野など、様々な自治体がジモティーと提携し、ごみの減量に取り組んでいます。 ちなみに、現時点で、長野県内で提携に至っているところはないそうです。安曇野市がこの取組を事業として行うことで、県内での先進地となることも十分考えられます。 それでは、資料を御覧いただきたいと思います。 この資料につきましては、株式会社ジモティー様から提供いただきました。ありがとうございます。 では、資料の1枚目上段を御覧ください。 不用品・中古品の中から再販価値の高いものについては、リサイクルショップやフリマアプリに行くものが多く、従来どおりの民間でのリユースとなります。また、既に使えない、壊れているものについては、従来どおりの処理方法で処分することになります。その中間である、再販価値はそこまで高くないものの壊れておらず、まだ使えるもの、これが今回紹介する取組の主なターゲットとなります。 こちらには、保管・運送の手間により取引を断念されたものも含まれます。そういったものを地域内で取引することで、すぐに埋立てや焼却処分されることなく、誰かの有用品として、地域の中でリユース、循環利用が可能になります。 この事業のメリットとしては、まだ使えるものをごみとしないこと、その効果が最大化できること、直接現物を確認できること、ネット上でのやり取りが不要なこと、また、SDGsへの貢献、雇用創出、リユース意識の醸成などが挙げられます。 既にジモティーをはじめ、各SNSなどを通じて、家具や家電、衣服などのやり取りを個人的にされている方もいらっしゃるかと思いますが、今回の事業のように、行政やジモティーが間に入ることによって安心して利用することができ、犯罪の抑制といった効果も生まれます。 実際の自治体との取組事例を御紹介いたします。 1つ目は、リユースの啓発事業です。 これは、行政の冊子、ウェブサイト、アプリなどで利用料無料であるジモティーを紹介し、捨てる前に譲る選択肢を市民に、住民に周知する啓発活動となります。 1枚目下段を御覧ください。 2つ目は、自治体が回収したリユース品の譲渡をジモティーを活用して実施するものです。北海道北見や八王子、神奈川県川崎では、リユース品の約9割の譲渡が完了し、多くは掲載から2日以内に譲渡先が決定しているそうです。 では、2枚目上段を御覧ください。 こちらは、その北見の事例が北海道新聞で掲載された記事です。 北見ですが、北海道の東部、人口11万人ほどの自治体であります。その北見で、冬期を含めた半年間の実証実験をし、1.2トンの削減効果が表れたとのことです。 下段を御覧ください。 同じく官民連携の事例ですが、リユーススポット開設によるごみの減量事業です。 粗大ごみとして捨てようと考えている住民から、まだ使えるものを回収し収集し、リユースする協働の取組で、自治体と共同運営のリユーススポットを開設し、ジモティーのリーチ力と効率的な運営ノウハウにより、大幅な粗大ごみの削減を実現されています。 東京都世田谷区では、半年間の実証実験期間中、区による回収も含め約1万3,000品が持ち込まれ、その95%のリユースが成立し、約68トンの削減効果、年間1,700万円の財政効果があったと試算されております。 また、八王子では、このリユーススポットにフードドライブ事業を兼ねており、これまで行ってきた食品ロスの削減のより一層の効果を目指しております。 3つ目の事例は、社会福祉協議会との連携です。 ジモティー内で福祉協議会にあるものをお渡ししますよということを告知したところ、地域内で半年間で譲渡を完了したという社会福祉協議会がございます。 さきに挙げました松本の事例も、安曇野市に関する事例も、年に数回の配布会を通しての譲渡が主になります。紹介した取組の事例としては、何かしらの常設のスペースを設置し、通年で行っていることが大きなポイントです。また、修理はしないというのも大きなポイントです。修理の専門知識や手間、料金をかけずに譲渡されることになり、それらもメリットであると考えます。 様々な事例を紹介させていただきましたが、安曇野市とは人口等、前提条件が全て異なりますので、注意しなくてはいけません。しかし、冒頭でお話ししましたとおり、安曇野市の粗大ごみは令和3年度で226トンあり、業者に直接運ばれる分もあると考えれば、それ以上にあるというのが現実です。全てがリユース可能な粗大ごみではありませんが、たとえ1割でも削減できるとしたら、22トンものごみが減量できます。多くのメリットからもチャレンジに値するものであると考えます。 広域的な展開も考えられますし、市民ベースでだけでなく、企業や団体、施設、自治体などにおける物品の入替えの段階でも、条件さえ整えば利用可能な取組です。現在行われているリユース事業の物品とスポットの拡充と考えれば、難しくない話とも言えますし、としても市民としても、SDGsをはじめとする社会的意義を満たしていく大変有意義な取組であると感じます。直接的なごみ減量の取組でもありますし、自治体にとっては、ごみの減量はもちろんのこと、ごみ処理経費の軽減にもつながる話だと思います。 少々長くなりましたが、今回紹介いたしました直接的な粗大ごみの減量につながる官民連携の取組、これを安曇野市にも導入できないか、まずは実証実験からでも行えないか、その評価と可能性について伺います。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 不用になって廃棄されてしまう粗大ごみをリユースする取組は、ごみ減量に有効と考えます。 御提案のリユース事業ですが、お話にありました北見、関などは大学があり、学生の利用が多いのかなと、そういった推測もしているところでございます。 安曇野市で展開するには、市民が持ち込む粗大ごみを選別し、一時保管する施設が新たに必要となります。運営に係る経費なども含め課題がありますので、今後、穂高広域施設組合とも連携し、他の事例を研究してまいります。 ○議長(平林明) 矢澤議員。 ◆1番(矢澤毅彦) 分かりました。 ジモティーさんのほうにはすぐ連絡がつきますので、また何かありましたら言っていただければと思います。 ごみといっても、物品の扱いに関する選択肢は、所有する市民、住民にあります。前提として、譲渡する側、される側もこの取組事業を利用するかどうか、個人の考えに基づきます。ただ、が率先的にそのシステムを用意しておくことで、リユースへの関心も高まることと思います。 としては、全体的なごみの減量を啓発していくとともに、物によっては捨てる前に譲る選択肢もあるということを広く周知していただき、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への社会に向けて、安曇野市から発信をしていっていただきたいと願います。 以上で私の一般質問を終わりにいたします。ありがとうございました。--------------------------------------- △井出勝正 ○議長(平林明) 続いて、14番、井出勝正議員。持ち時間は20分以内といたします。 井出議員。     (14番 井出勝正 登壇) ◆14番(井出勝正) 14番、井出勝正です。 発言通告に従いまして、質問を行います。 先日、静岡県・川崎幼稚園で、残念ながら貴い命が奪われました。 保育問題を扱うということで、冒頭、心から哀悼の意を表します。二度とこのような痛ましい事故が起きないように、身近に起きないように、私ども大人が責任を持って事に当たっていかなければならないのではないかと考えております。 そこで、三郷西部認定こども園の公営、これについて、幾たびもこの議会で質問してまいりましたが、そのことについてお尋ねしていきたいと思います。 議長の了解を得まして、資料を配付させていただきました。私の構成のまずさから、幾つかのところで訂正が生じてしまいました。保護者の皆さんのアンケートですので、大事に扱っていかなければならない、その姿勢が欠けていたことを反省しております。 初めに、6ページを見ていただければ、この取組も何度もこの議会で資料として提起したところです。 三郷西部認定こども園の方向性検討委員会が、数度にわたり、にきちんと報告を出しております。その報告をどのように受け止められているか、12月議会でも質問したところではありますが、私は12月議会のときに、そもそも行政改革推進委員会に保育園の民営化、これを問うたことが、ボタンの掛け違い、間違いではなかったかということを指摘させてもらいました。 それに対して、太田市長からは、その問題については答えを控えさせていただくと。ただ、諮問した内容は、保護者の多様なニーズ、こういうこともあるはずだと答弁されました。そして、諮問委員会の答申書の最後のくだり、行政改革推進委員会としては、保育や幼児教育は生涯にわたる人間形成の土台を築く重要な部分である、優先的に対処すべきだ、この点についてはまったく正しい、共感すると、こういう答弁もいただいたところです。 そこで、6ページにありますように、第1次・第2次の在り方検討委員会の皆さんの答申、これについて、いま一度、市長のお考えをお願いします。 第1次の報告では、端的に言えば、公設公営のまま継続する、これが結論であったと思います。第2次の検討委員会の報告でも、公営が望ましい、民営化を安易に承諾することはできない、こういう報告であったかと思いますが、これについての市長の考えをお願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 三郷西部認定こども園、平成30年7月策定の安曇野市立認定こども園民営化長期ビジョンの中で民設民営の計画だったところが、地域要望を踏まえて、時間をかけて議論し、令和2年7月に公設民営に見直した経過があると。また、三郷西部認定こども園は、第1次方向性検討委員会からいただいた要望のとおり、少子高齢化対策としての子育て拠点、また、災害時の指定緊急避難場所や福祉避難所としての防災拠点など、公設園としての多くの重要な機能を兼ね備えているというところでございます。 民営化に当たりまして、保育業務のみ民間事業者に委託することから、令和3年6月の定例会で、当時の福祉部長から井出議員に答弁申し上げたと聞いておりますが、園の設置自体はであるため、民間事業者と一緒に教育・保育の環境を整えていきたいと考えております。 検討委員会の報告書は、地域の皆様が主体的に地域や園の状況をしっかり勉強され、自ら悩み考え、知恵を出し合って検討したものであり、地域で子供たちを育てていこうという熱意を強く感じているところでございます。 以上でございます。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) そのような答弁をいただきました。 そこで、今回新たに付け加えたのは、1ページのところで、第2次方向性検討委員会の皆さんが、これまでの検討を踏まえて、最終回答ということで示されたものです。 大きく4つの点が書かれておりますので、それぞれについて、市長のお考えをお尋ねします。 第1点は、子供の視点に立った客観的かつ多角的な議論が欠けていたのではないかということで、これは第1次のときからも言われたことです。 保育の質、保育を受ける子供たちの立場からの視点、こういう保育が必要だからという、こういう保育のためにやるんですよ、そういう論議がなされていないで進んできたのではないか、こういう指摘がございましたが、これについてのお考えをお願いします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 子供の視点に立った客観的かつ多角的な議論を要望しているということについてでございます。 子供たちの視点に立った議論をしていくということ、これは本当は初めから必要だったことだという具合につくづく思っております。未来を担う子供たちのために、これからですが、保育の専門家あるいは保育士、地域住民、保護者、の職員を含めた検討組織によりまして、民営化が保護者や子供たちにもたらすメリットや保育の質につきまして、より深く具体的に話を持っていきたいという具合に考えております。 その上で、としては、子供たちのことを一番に考えることが大切ということを前提に取り組みたいと思っております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 今答弁をいただきました。 最初にその点が欠けていたと、この指摘というか、ここのところがとても重要だというふうに考えるものです。今後の進め方に当たっても、ここが極めて重要になろうかと思います。 2番目は、保護者の立場をよく理解し、丁寧かつ詳細な説明を要望する、この点についてはいかがでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) おっしゃったとおりでございまして、今後も保護者会などで丁寧かつ詳細な説明を続けて、様々な意見交換の上、御理解を賜りたいと思っております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 3つ目が、小倉地区住民の方々への丁寧かつ詳細な説明を強く求めている点です。この点についてはいかがですか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 小倉地区の皆様におかれては、本当に地域の子供たちを宝として見守っていただいていることに感謝しております。子供たちが地域の一員として大切にされており、幅広い年齢層の方々が園と密接な関係にあるという具合に認識しております。 現在の西部認定こども園の取壊しに先立ちまして、三郷公民館で展示がございました。西部こども園に関する、それぞれの思いを拝見いたしました。住民、保護者、卒園者の思いを見まして、感銘を得たところでございます。 この民営化につきましては、小倉地区の皆様を対象とした説明会や回覧文書等によりお知らせをしておるところでございますが、私自身も関係者の皆様とお会いして、何回かお話をさせていただいております。 今後につきましても、地域の皆様のお声を聞きながら、丁寧かつ詳細な説明を行うとともに適切な園運営を行うよう、よく努めてまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 小倉地区の住民の皆さんに、丁寧かつ詳細な説明をしていただけるということを確認しました。 4番目が、将来にわたる園の存続と平等な運営です。これは第1次報告のところにも関わってきます。 保育民営化、統廃合、ここのところで必ず出てきたのが、人口減少、高齢化、少子化、この問題ですが、検討委員会の中でも明らかにしていますように、少子高齢化、これの対策のためにも、そして地域を存続させていくためにも必要なのだということを、様々な角度から明らかにされているわけです。この点については、市長、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今の件でございます。 民間事業者へ運営を委託した後も、今までと同様に、地域の皆様に愛される園を維持するため、が園の運営を支えていくということでございます。 保育内容につきましては、3者協議を通じて様々な視点から検討し、その結果を事業者にフィードバックしていくことによりまして、教育・保育のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 今回答をいただきました。 特に、もう一度お尋ねしますが、4に関わって、1ページのところを見ていただきたいんですけれども、少子高齢化、子育ての拠点、それから農業後継者を支援する農業振興、ここにも関わる緊急避難場所、あるいは防災施設、こういったものを兼ね備えている重要な場所なんだと。この点についてはどうなんですか、市長。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今、井出議員がおっしゃったとおりだと認識しております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) ということを確認させていただいて、次のところです。 井出が今まで取り上げてきて、同じことを繰り返すのではないかということで、保護者の皆さんのアンケートも、2ページから5ページまで、添付された資料を全部載せました。そこを読んでいただければお分かりできるかと思いますが、今お尋ねしたところは、なぜこういう報告を出したか。検討委員会の皆さんが市長と懇談した結果、前市長と同じような方針だと、民営化の方針だと、こういうことを確認、前提の上で、残念だけれども、民営化によって様々な懸念は払拭できない、だけれども進むならばということで、この4つの大きな点を示されたわけです。 私は、検討委員会の皆さんの苦渋の選択というふうに受け止めます。保護者の皆さんも、それを前提としてアンケートに書かれています。しかし、読んでいただければ分かりますように、今のままでも十分なんだと、特色ある西部認定こども園やっているじゃないかと、これでどこがいけないのかという保護者の皆さんの切実な声も書かれているのも事実です。 ここに、先ほど言ったように、丁寧に説明をして理解をしていただく、こういう方向のためにも、私は、なぜこのような園を公営ではなく民に任せていかなければいけないのか、そのことを太田市長にお尋ねします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) まず初めに申し上げたいのは、最終的な最終回答の中で、私が前の市長と同じように民営化を支持する、これは結果として一緒ではございますが、その過程におきまして、私は、保護者をはじめとするそういった委員会の皆様とお話しした中では、少し違うなという感想をいただいたことだけ申し上げたいと思っています。 それから、民営化した園では園の判断で、例えば保育士を増やすということも可能になりますし、早期保育、休日保育、乳児保育など、多様なニーズに応えることができるということでございます。また、民営化した園と公設園を共存させることにより、それぞれが特色ある保育やサービスが提供でき、保護者の選択の幅も広がるということも考えられます。 三郷西部認定こども園は、先ほども申し上げたとおり、小倉地区の皆様との結びつきが強い園でございます。民営化により地域との関係をより深め、要望を取り入れながら、今よりさらに地域性を生かした保育が可能と考えておりますし、としてもそれをサポートしてまいりたいと考えております。 は公設民営化という立場の中で、園がよくなるための努力を惜しまず、この地域だからできる公設民営を目指すとともに、この園のこれからをプラスに考えていくように大切に考えていきたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 今答弁をいただきましたけれども、その中で、小倉の地域特性を生かした公設民営、どのような姿が描かれるんでしょうか。それについてお尋ねします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) この保護者のアンケートを拝見しますと、おじいちゃん先生でございますとか異年齢の保育と、そういうことを今、残してほしいという要望を伺っております。こういったことを念頭に、今後進めてまいりたいと思っています。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 保護者の皆さんのお声、今市長のお答えの中にありましたように、地域の皆さんの温かいまなざし、本当に見守っていただけているこの温かさを失わないでほしいという、それが保護者の皆さんの切実な願いであったかというふうに思います。 引き続き公営を求めていくものですが、3つ目として、コロナ禍の経験から、独自に、先ほど民営によって保育士も増やせるということがあるというふうにおっしゃいましたけれども、私は逆に、公営だからこそ保育士を増やしていく、とりわけコロナ禍で経験したことは、小学校が端的ですけれども、35人学級から30人学級、これを切り替えていく転機になったのはコロナです。だとするならば、保育園の定数改善、これもまず官の力で進めていく、の力で進めていく、これが必要ではないかと思います。 そしてまた、6月議会で我が党の臼井議員が提起したように、保育士の待遇改善、これをセットで行っていく、民だからできるではなくて官だからこそできる、これこそ強みではないかと考えるんですが、その点、市長どうでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 認定こども園の定数は、園の運営に当たりまして、保育の質と子供の安全を担保するために定められました国の人員配置基準に基づいております。現在の定数は、園で受入れが可能な上限の人数になっております。 本年4月に、ようやく待機児童問題が解消されたばかりであり、定数削減を考えておりませんが、今後も園児数の動向には注視してまいりたいと考えております。 また、公立認定こども園及び公立幼稚園に勤務する会計年度任用職員につきましては、本年2月から、国の保育現場の処遇改善臨時特例事業を活用し、全職種の報酬額を月額者の場合で約9,000円程度引き上げ、処遇改善を行ったところでございます。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 6月議会でも明らかになったように、それではまだまだ足りないというのが現実であるわけです。定数の改善も、子供の数が減っている、ならばそれに合わせていく、古い定数をいつまでも維持しなければいけない、そういうものではないというふうに思います。 その点で、が令和4年度の予算説明のところの説明書では、安曇野自然保育のブラッシュアップ、ブランド化、こういうことを掲げていますね。 先ほど市長の答弁の中にありましたように、西部認定こども園は小倉地区の皆さんに支えられ、私も言いましたが、温かい見守りの環境の中で、自然環境の中で、伸び伸びと子供たちが育っている、わざわざ都市部のほうから、都市部といいますか、三郷地区の一日市場とか、そっちのほうを指しますけれども、そちらからも西部を選んで子供を通わせている、そういう親御さんもいるわけですね、現に。だから、この環境、ここで進められている保育をわざわざ民にする必要は全くない。 さらに、定数改善、職員増、こういうことで、それこそ安曇野らしいなと、安曇野保育というのはレベルが高いなと、こういう印象を内外に広めていくことこそ、ブラッシュアップやブランド化につながっていくのではないでしょうか。民間にはそれはできないと思うんですよ。 この保護者の声の中にもありますよね、民間が撤退したらどうするんだと。民間というのはもうけがありますよと、これがあります。そういう危惧もきちんと書かれています。それにきちんと応えていくのは、の行政のトップの立場だと思いますが、もう一度市長、その点はどうでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 全ての民営の保育施設に対する考え方が多分違っていると思っています。 民営保育園だからできることがあるということを前提に考えないと、全国の民営保育施設に対する、それは誤解を招くことだという具合に思っております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) その点についても、前の宮澤市長とも意見を交換しました。 私は民間保育、それを全否定するものではありません。実際、私も障がい児教育に携わる中で、民間の優れた実践、現場、学ばせていただいております。しかし、今、三郷の西部、小倉地区でやられていることを、わざわざ民に売り渡すといいますか譲っていく、そういう必要は全くないよということが言いたいわけです。 4つ目の問題にいきますが、中長期ビジョンの中では、三郷地区に新しい保育園を造ったら、西部、東部認定こども園も民営化していくという方向がうたわれています。東部の場合は、令和7年度にはというような表記もありました。 三郷地域の中で、このように2つも次々と民に任せていく、このような方針でいいのでしょうか、市長にお尋ねします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 安曇野市立こども園民営化中長期ビジョンでは、民営化の判断基準の一つに、民営化する園が一部の地域に集中しないよう、バランスよく配置されることが示されております。 この計画の計画期間は10年でございますが、今年度は中間見直しの時期となっておりまして、現在、見直し作業に着手しております。御指摘いただいた民営化の対象についても、見直しを視野に検討しているところでございます。 なお、付け加えますが、三郷西部認定こども園の民営化に関する委員会からは、このときに3月6日付で最終の回答を頂いております。その上で合意ができたと思っておりますので、今の井出議員の質問によって、この方針を変えるつもりはございません。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) とても残念なんですけれども、最終回答というのは、先ほど1ページの1段目のところの終わりのほうを見ていただけば分かるように、払拭できないと。でもという、そういうものです。その点をぜひ心に留めていただければというふうに思います。 私は、ここで立ち止まって考えていく、それも必要なことだというふうに思います。 6月議会では、公共施設再配置計画で4給食センター、これを3つにしていく方向が、4つ維持していくという方向に転換したと思います。こういうことも現市長の下でできたわけですから、だとするならば、コロナ禍で、先ほど確認しましたように、保護者の皆さん、地域の皆さんに十分丁寧な説明をしますよと答弁されたのですから、コロナ禍の中で、それが十分できないという現実があるわけじゃないですか。だとするならば、とどまって、そのスピードを緩める、5年、10年かけて一致を見いだしていく、その方向があってもいいのではないかというふうに思いますが、市長、どうでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) これから考えるもう一か所の三郷東部については、今申し上げましたように、見直しを含めて検討すると申し上げたとおりでございます。 西部の問題については、今もう一回これを蒸し返して、元に戻すことは考えておりません。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) 決して蒸し返す問題ではない。今のコロナの状況の中でどうするかという、そういう考えがあってもしかるべきだというふうに思います。 それでは、2つ目の大きな問題をお尋ねします。 コロナ禍の下、生活保護制度の周知を徹底していく、生活保護の利用を市民に呼びかける、これが必要ではないかということで、6月議会でも提案させていただきました。6月議会では、例えばポスターやチラシ、どうでしょうと言いましたが、その取組はないということでした。 一方、安曇野ナンバーについてはポスターやチラシを作ります。それは決して大きな金額ではありませんでした。だとするならば、周知徹底を図るチラシ、これぐらいはできるのではないでしょうか。福祉部長、答弁お願いします。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) お答えいたします。 まず、生活保護制度を必要とする方への周知でございますが、従前から答弁させていただいているとおり、丁寧に接していくことが重要だと考えておりますので、これまでと同様、相談者に対し、丁寧な対応に努めてまいります。 また、近隣の松本においても、チラシ等の配布というか、設置があったようでございますので、そちらの状況を確認しながら、参考にはさせていただきたいと、そのように思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) ぜひ実現させていただきたいと思います。 そこに1点、生活保護のしおり、のホームページを開きますと、そこに到達するようにできております。ただ、ホームページ開いていかないといけないわけですので、チラシと併せて窓口にそのようなものを一冊でも置いていただければ、理解が進むのではないかというふうに考えます。 次の2点目ですけれども、生活福祉資金特例貸付金、いよいよ来年1月から、これが返還、そういう時期になります。 6月議会では、福祉部長、社会福祉協議会とすみ分けといいますか、役割分担だというふうにおっしゃいました。私は、返済困難になったり、生活がさらに大変になる状況が生まれるのではないかというふうに予想します。その予想の下で、今から福祉部と社会福祉協議会、相談窓口をこういうふうにしていこう、こういう取組を一緒にやっていこうじゃないかという話合いが持たれてもよいのではないかと考えますが、いかがですか、福祉部長。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) 生活福祉資金の特例貸付である緊急小口資金の借入れが終了し、なお収入が少ない世帯に対しては、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援資金等を支給しております。 まいさぽやでは、受給者と定期的に面談をすることで、現状報告を受け、相談に応じております。また、受給終了後でも、生活に困ることがあれば、いつでも相談に来るようお声をおかけしております。 これまでも、まいさぽとが連携をいたしまして、生活保護への移行や生活困窮者自立支援制度の活用を提案し、相談者の支援に努めてまいりました。また、生活福祉資金の貸付けの償還につきましては、国で償還免除制度を設けております。国の償還免除要件に当たらない方には、県独自の補助制度が設けられております。返済に関して不安のある場合は、県社協へ相談するよう、これからも御案内をしてまいりたいと思っております。 引き続き、社協とが連携し、相談者の事情に応じた支援に引き続き努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) いつでもそこで気になってしまうのが、答弁の中にありました、相談に来ればというような、言ってみれば上から目線のような感じではなく、社会福祉協議会、それから福祉事務所、ここの職員が本当に情報を交換し合って、丁寧な対応をしていきます、窓口もそんなに、いや、ここから先は社協です、ここからはうちですという、そういう分け隔てではなく応じますよという、そういう姿勢が欲しかったところです。 最後に、市長にお尋ねします。 これは、まとめて3つ、6月議会でも提案したところですけれども、コロナ禍の中で生活困窮者、子供たちへの支援、これを伺いたいです。 1点目は、電気代、水道料金、あるいはクーラーの設置、これへの補助、ぜひ考えてほしい。電気代のところでは、福祉灯油の問題があります。松本も、生活、非課税世帯でしたかね、1万円の電気代補助ありました。厚労省の通達でも、クーラーが決して補助対象外ではないということありました。高校生への支援、それから大学生へのふるさと便も、やってもいいんじゃないかというふうに思います。 それから、就学制度、例えばひとり親で2人世帯では、208万円がの基準、始まりですけれども、それを引き下げていく、大勢の人がもらえるようにしていく、そういう改革も必要ではないかと思いますが、市長、お願いします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 生活困窮者の支援につきましても、これまでも国の給付金に加えまして独自の補助を行ったり、あるいは、コロナ禍や物価高騰に対する日常生活への影響を最小限に抑えるのに必要な支援を行ってきたところでございます。 今後もこれらの対応の中で、今後の経済状況等による生活困窮者への影響を注視しながら、必要に応じて支援を検討したいことは考えております。 なお、9月9日には、新たに政府の物価・賃金・生活総合対策本部での追加対策として、地方自治体が生活困窮者などに活用できる地方創生臨時交付金を増額することが示されたため、これを踏まえた対応も検討してまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 井出議員。 ◆14番(井出勝正) ぜひ独自で対応を進めるように強く求めまして、一般質問を終わります。 ○議長(平林明) ここで、暫時休憩いたします。 再開時間は午後2時40分からといたします。                              (午後2時13分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後2時40分)--------------------------------------- △猪狩久美子 ○議長(平林明) 続いて、16番、猪狩久美子議員。持ち時間は20分以内といたします。 猪狩議員。     (16番 猪狩久美子 登壇) ◆16番(猪狩久美子) 16番、猪狩久美子です。 通告に従いまして、一般質問を行います。 まず最初に、児童館及び放課後児童クラブの運営についてお伺いをいたします。 児童館の指定管理料については、内容はどのようになっているのでしょうか。主には人件費というふうに考えますけれども、そのほかに含まれるものは何か教えていただきたいと思います。また、指定管理者との間において協定書が結ばれますけれども、特にリスク分担についての内容もお伺いをいたします。教育部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 指定管理料は、施設の管理運営を効率的・効果的に及び安定的に行うために係る費用でございます。管理業務の処理に必要な経費でございまして、管理に際して安全・安心を担保する費用もこの中に含まれております。 年度の指定管理料の額は、毎年指定管理者が提出する事業計画書、それから収支予算書などに基づきまして、と管理者が協議を行い、年度協定を締結することとしており、年度中に必要な費用はこの中に見積もられていると考えております。 と指定管理者とのリスク分担でございます。 児童館に係るリスク分担は、14項目にわたり基本協定に規定されております。例えば施設の修繕、備品の購入、備品の修繕について、5万円未満のものは指定管理者が分担し、5万円以上のものについては協議するとされております。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 分かりました。 それでは、備品の購入についてお伺いをいたします。 このところの気候変動によります、気候が非常に上がっている状況の中、熱中症の指数計、こういったものが必要になってくると思いますし、それから、コロナ禍においては、抗原検査キットなどの購入が、児童館や放課後児童クラブ、運営上必要なものとして上がってくると思います。この2点について、と指定管理者とのリスク分担は適切だったのかということをお伺いします。 いずれも、熱中症指数計、抗原検査キット、まとめて購入すれば5万円以上するものです。熱中症指数計は1台が1万円弱するそうなので、それぞれの児童館が指定管理契約を結んでいて、その範囲内で購入をしたというふうにお聞きしていますけれども、全部まとめれば約20万円くらいになるというお話もお聞きしました。 ちょっと問題だというふうに私が感じたのは、抗原検査キットについては、3月末まではの防災用の備蓄品を当てていたということですが、4月になり備蓄品がなくなったために、と協議をしたそうですが、抗原検査キット、必要であれば社協で購入してくださいというふうに言われ、何回かに分けて、多分それは5万円以下にして、工夫してまとめたというふうに私は受け取ったんですけれども、そのようにして購入をしたとお聞きしました。 それまではが提供をしていたものですし、コロナ感染が学校や家庭に起因するものだとしても、児童館の職員が不安にならず、安心して事業を継続していくためにも、がこうした物品をまとめて購入するべきだったのではないかというふうに思っていますが、その点はいかがでしょうか。教育部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) まず、熱中症指数計でございます。 先ほど答弁のとおり、5万円以上の備品については協議するということになっております。 次に、抗原検査キットでございます。 本年2月から5月末に、が事業者向けに配布した新型コロナウイルス感染症の抗原キットは、社会機能の停滞を防ぐための陽性者早期発見促進事業として、県からに提供されたものを配布したものでございます。その際、指定管理者側には、配布開始時と配布残数が少なくなった際に、検査キットは県から提供されたもので数に限りがあること、提供を受けた在庫が終了すれば配布が終わるということはお伝えして配布してございます。 また、協定書には、管理業務に必要な消耗品等は指定管理者が負担することとなっております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 16番、猪狩です。 部長が早口でお話しになりましたので、ちょっと聞き取りにくくてお答えがよく分かりませんでしたが、指定管理契約を締結する際には、多分5年間の中で、コロナが起きるということは想定しなかったことだったと思います。そうしますと、やはり突然というか、こうした想定されなかったことが起きたわけで、災害とも考えられるもので、災害対応として、こうした備品についてはが責任を持って、まとめて購入すべきではなかったかなというふうに思います。購入手続も1回で済みますし、そういった点では、事務の簡略化ということもできたのではないかと思っています。 抗原検査キットについて、と社協が協議したというのは、放課後児童クラブが社会的機能の維持のために必要な事業だったからだと思います。それは、にとっても大事な事業だということです。 厚生労働省から、保育所、幼稚園、小学校等の職員である濃厚接触者に対する外出自粛要請への対応についてという事務連絡の中でも、抗原定性検査キットは自治体等がまとめて入手することで、より円滑な確保が可能というふうに書かれております。コロナの収束が見えない中、今後も児童館事業や放課後児童クラブの事業を継続していくためには、抗原検査キットは常備しておくということが必要ではないかと思います。 来年度から5年間の指定管理者の募集が今行われているわけですけれども、ウィズコロナの今後としては、がまとめて購入するというようなことを協定書の中に明示しておくとか、そのようなことはやっていただけないでしょうか。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) すみません、ゆっくり話します。申し訳ございませんでした。 ◆16番(猪狩久美子) お願いします。 ◎教育部長(矢口泰) 議員御指摘のございました国からの事務連絡につきましては、令和4年3月16日付の保育所、幼稚園、小学校等の職員である濃厚接触者に対する外出自粛要請への対応についてのことかと存じます。 この通知は、濃厚接触者になった保育園などのエッセンシャルワーカーの待機期間を、社会機能の維持を目的に、自治体の判断で5日から最大ゼロ日まで、検査キットを用いて短縮することについて使用する検査キットの購入方法について言及したものであると思いますが児童クラブ職員の濃厚接触者の待機期間は、安全・安心確保のため、原則5日とする必要があると考えております。 それから、協定につきましては、今募集はしているところなんですが、合意ができれば、そこら辺、金額については盛り込むことは可能かと思いますが、それはあくまで交渉の中で、まだ相手がどことも決まっているわけではございませんので、そういったことになろうかと思います。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) ぜひそういったところは、が責任持って購入していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 2番目のコロナ禍における児童館の利用状況についてお伺いをいたします。 コロナ禍においては、乳幼児を連れての外出はためらってしまいますけれども、児童館の乳幼児と保護者の来館状況はどうであったのでしょうか。 また、児童館によっては、乳幼児用の部屋がすみ分けされていない児童館があります。私が知っている範囲では、穂高中央児童館、それから穂高西部児童館がそれに当たると思います。本来、児童館機能と放課後児童クラブとは切り離して考えるべきだと思いますが、安曇野市では放課後児童クラブが児童館に併設されている状況です。 小学校が長期休みの間、放課後児童クラブの利用児童は一日中、児童館にいることになりますので、乳幼児や保護者が利用するためには何か工夫があるかと思いますが、その辺のところをお伺いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 市内児童館の乳幼児と保護者の自由来館の状況でございます。 新型コロナウイルス感染症発生前の平成30年と令和3年度では、乳幼児は3万8,845人から3万5,794人、保護者は3万1,490人から2万8,077人と、おおむね1割程度減少となっております。これは、コロナ禍での利用控えが大きな原因だと思われます。 次に、乳幼児の専用スペースの設置がないのは、議員おっしゃられましたとおり、穂高西部児童館と穂高中央児童館でございます。どちらも児童クラブの利用者数、施設の広さや構造などから、個別に設置することが難しい状況となってございます。 穂高西部児童館については、現在簡易設置をしていることから、そのスペースに仕切りを設けるなど、利便性向上に向けて、取組への検討を今後進めてまいります。穂高中央児童館につきましては、施設の状況から部屋を区切ることが難しいこと、児童クラブの利用人数が多く、1部屋を乳幼児の専用スペースとして開放することが困難なことなどから、今後設置の可能性について検証いたします。 放課後児童クラブと来館者との利用のルールについてでございます。 乳幼児の専用スペースは、乳幼児と保護者専用となっております。そのほかの共用の施設などについては、例えば利用時間を設定するなどの取組を行っているところでございます。 児童館の役割に影響が出ている件につきましては、現在、児童館での児童クラブの開設による影響が大きいことから、児童クラブの設置や運営と並行して、改善に向け検証を進めていきたいと考えております。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) この2館は、構造上なかなか難しいということですけれども、やはり小さいお子さんが安心して過ごせるよう、今後も配慮をよろしくお願いいたします。 3番目の質問です。 子育てで不安になったり迷いがあった場合、身近に相談できる児童館の存在は大変心強いものがあります。児童館では月1回の相談を行っているとお聞きしていますが、コロナ禍での利用状況はどうでしょうか。月1回で十分なのでしょうか。また、にも幾つかの相談窓口、母子・子育て相談窓口とか子ども発達支援相談室、家庭児童相談室、女性相談などの相談がありますけれども、こことの連携はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 相談活動は、育児相談として、市内9つの児童館全てで毎月開催しております。相談員につきましては、民生・児童委員の主任児童委員や保育園の園長経験者など5名の方が児童館を巡回し、相談に当たっております。開催は、各児童館とも月1回としておりますが、来館者の多い三郷児童館につきましては月2回開催しております。 年間の開催数と保護者の参加人数です。 昨年、令和3年度は81回428人でございます。コロナ前の平成30年度の107回520人より、回数・人数ともに減少いたしました。これは、コロナの感染拡大により、開催を一部控えたことによります。 開催が十分かとの御質問がございました。相談は自由参加で、1回当たりの参加者数がコロナ前と同じ程度となっていることから、現在、月1回の開催で適当かと思います。 相談は、参加者が車座になり、育児における悩みや心配事を話すスタイルで、参加者からは、相談員や他の参加者からアドバイスを受けた、また、他の参加者の悩みを聞いて共感したなどの声が寄せられております。自分の悩みの内容に気づき、解決していることもあるようです。 最近の相談内容といたしましては、育児の悩みに加え、コロナへの不安、さらには、地域や社会との接点が少なくなったことなどによる孤立感や不安感の訴えが多くなっております。同じ子育て中の立場の人から、直接、生の情報に触れる機会として、この育児相談の役割は大きいと考えております。 また、この相談事業でございますが、の保健センターなど各種相談窓口と、相談内容によっては担当の保健師を介するなど、つなぐ取組を行っております。また逆に、の各担当部署あるいは保健師から相談されて育児相談に参加する方もいるなど、相互で支援・連絡を取り合っているところでございます。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 核家族化が進んでいる中、特に今、コロナ禍ということで、親は子供とだけ向き合っている時間が多くなっています。孤立しないよう、こうした活動、大切な活動と思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。 それでは、4番目です。 三郷放課後児童クラブでは、保護者から、夏休み中、5年生までの受入れを希望する要望書が出されて、今年それを実施したとお聞きしています。長期休み中に限らず、6年生までの受入れを希望する声は上がっていますし、国もこうした方針を打ち出しています。しかし、施設面で課題があると思いますが、現状はいかがでしょうか。教育部長にお願いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長
    ◎教育部長(矢口泰) 放課後児童クラブにつきましては、本年度より、穂高北小児童クラブ、堀金児童クラブの2つのクラブで小学校6年生までの受入れを開始し、三郷小児童クラブでは、夏休み期間等の長期期間のみ、5年生までの受入れを拡大いたしました。 小学校6年生までの受入れ体制の整備に係る最大の課題といたしましては、実施場所の確保が難しい点でございます。児童クラブの施設は、毎日児童が通うことから、学校の近くや、国からは、小学校の空き教室を活用した整備が望ましいとされております。しかし、現状といたしましては、近年学校におきまして、特別支援学級の増加などから空き教室の確保が困難となってきておること、また、学校のセキュリティー等の観念から、利用可能な教室が限られているといったことが状況でございます。 現在、小学校6年生までの受入れ拡大に向け、市内の5年・6年生に利用希望調査を行うとともに、各学校を回り、利用可能な教室や整備可能な敷地など、学校等と協議を行いながら、整備に必要な費用の算出などを行っているところです。 今後、関係部署との協議を行い、6年生までの拡大に向けて計画的に進めてまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) なかなか、やはり設置場所に苦慮していると思いますが、希望に沿えるように可能性を探っていっていただきたいと思います。 それでは、5番目です。 コロナ感染拡大防止の措置として、7月28日から3日間閉鎖となった児童館があったとお聞きしています。その間の利用児童の過ごし方はどうだったのでしょうか。突然の閉鎖ということで、とっさの体制が取れたのか、どんな状況だったのかお伺いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 児童館の閉鎖につきましては、新型コロナ感染症の拡大の防止ということで、やむなく閉鎖ということにさせていただきました。関係の皆様、なかなか急な対応で、申し訳なかった部分もあったかと思います。 児童館の閉鎖中に利用する児童がどう過ごしていたか、個々の状況までは把握してはおりませんが、今のところ、や指定管理者に苦情等は報告は受けておりません。 児童クラブも併せて閉鎖しました。保護者の仕事などにも影響が出たであろうことも想定されます。保護者も困惑はあったと思います。ただ、現に児童クラブ内で感染者が発生し、感染拡大を防ぐために閉鎖したものでございます。その点について、御理解いただければと思います。各自御対応していただきました。 この間に、保護者からファミリーサポート事業への問合せはありましたが、実際には御利用はなかったと聞いています。 児童館で陽性者が発生した場合、マニュアルを本年度整備し、それに従って対応しております。また、オクレンジャーなどを活用して、閉鎖・閉所の情報は迅速に保護者に伝達できるよう整備もしたところでございます。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 分かりました。 それでは、次の質問に移りたいと思います。 家庭相談事業及び病児・病後児保育についてお伺いをいたします。 家庭相談事業の中でも児童虐待の新規相談件数は、平成30年には69件、令和元年度には112件、令和2年度は119件、令和3年度は122件と増加をしていますし、養育不安等は、平成30年には74件、令和元年度は68件、令和2年は103件、令和3年は137件と、これも増加しています。 児童虐待については、全国でしばしば、児童相談所の認識の甘さや支援体制の不十分さからの取り返しのつかない事例があったことは、皆さんの記憶にあると思います。児童相談所との連携はどうなっているのでしょうか。また、新規件数の増加で、相談体制は十分取れているのでしょうか。 支援が継続的に行われなければならない状況だと思いますけれども、継続的な支援というのがちゃんと行われているのかどうかをお伺いいたします。教育部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) では平成18年より、児童相談所や警察署、教育及び福祉関係者などと、児童福祉法に基づく要保護児童地域対策協議会を設置し、関係機関との円滑な情報共有を行い、児童虐待だけでなく、できるだけ早期の支援に向けて、児童虐待となる前の養育の不安の段階で情報提供を受けるようにしております。 連携により、多くの虐待ケースの発見や改善、未然防止につながる支援体制が構築されました。例えば、虐待相談では、児童相談所や母子保健部局などの関係機関と連携し、虐待の状況が改善されるまで継続支援を行っております。養育不安などの相談では、保護者や児童の状況を把握し、養育上の不安を軽減するための支援を継続して行うことで、児童虐待の防止に努めております。 今後も児童の安全を最優先に、関係機関と連携し対応を行うとともに、職員の資質向上及び相談件数の増加に即応できる体制の整備に努めてまいりたいと思います。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 今回出されている令和3年度の決算においても、対応件数の増加に即応できる体制の構築が課題というふうにありました。 毎年このように新規の件数が増えていくということは、それだけの受ける体制も整っていないと、子供の安全第一に考えていくということはできないと思いますけれども、要保護児童対策地域協議会の体制としては、これで十分なのかということなんですけれども、いろんな方が構成員としてあるわけですが、例えばこのコロナ禍で、医療関係者だとか保健師などは非常に多忙を極めている状況があるわけですよね。でもそこの、やはり医療関係者、保育士などが欠けては、そこの相談体制、十分ではないと思うんですけれども、その辺もう一度、体制は十分なのかということをお伺いしたいと思います。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 十分かどうかといいますと、なかなか、増えている件数に対して、人数が十分過ぎるということはございませんが、できるだけ今いる人数、それから今後、さらに増えてくれば、体制の強化も視野に入れながら考えていきたいと思います。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 分かりました。 体制を強化していくということも、なかなか大変かと思いますが、ぜひ子供の安全ということを考えて、虐待になる前、未然防止の体制を整えていっていただきたいと思います。 それでは、2番目のコロナ禍における病児・病後児保育の運営はどうであったかということをお伺いいたします。 感染症の子供さんを、ここの病児・病後児保育でお預かりすることはできませんけれども、病気の回復期前、または回復期にあるお子さんを、生後6か月から小学校3年生まで預かってもらえるということで、働く親としては、この病児・病後児保育の存在はとても安心なものがあります。 コロナ禍における病児・病後児保育の運営が困難だというふうにお聞きしていますが、現在もそうなのか、利用できなかった場合、親はどうしていたのか、現状をお伺いいたします。教育部長、お願いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 病児・病後児保育は、新型コロナウイルス感染症が拡大しました令和2年3月から、感染症拡大防止のため、受入れを休止いたしました。感染状況が落ち着いてまいりましたので、令和3年秋より再開に向けて調整を行い、令和4年1月に再開いたしましたが、オミクロン株による感染再拡大により、再び休止となっております。 現在、早急に開所できる場所を選定しているところでございます。一日も早く開所できるようにしたいと考えております。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) これは、安曇野赤十字病院内に設置しているわけでして、コロナ禍の状況では、医療機関が本当に大変な状況の中、なかなかこうしたところまで体制が及ばないということもあるかと思いますが、コロナ禍以前は登録者が240人前後だということをお聞きしています。そうしますと、ニーズはあるということなので、この事業の必要性はあるというふうに思っています。 安曇野赤十字病院以外にも、市内でほかにも設置してほしいという声もあります。1か所でもちょっと大変な状況かと思うんですけれども、複数設置ということは今後考えられるのでしょうか。教育部長、お願いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 議員おっしゃられますように、まずは開所、再開を新しい場所ですることを考えて、最優先で考えてまいりたいと思います。複数に設置につきましては、保護者のニーズ等を見ながら検討したいと思います。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 分かりました。ニーズはあるということですので、まず再開をぜひよろしくお願いいたします。 それでは、最後の質問をいたします。碌山美術館についてです。 碌山美術館は、荻原守衛の四十九回忌に当たる1958年4月22日に開館をして、64年が経過しましたけれども、経年劣化から来るれんがのひび割れだとか雨漏りなどがあって、改修が早急に必要だというふうにありました。しかし、コロナ禍で入館者が減少して、積立金を崩しながらの運営を余儀なくされているということで、寄附に頼らざるを得ないと判断をしまして、クラウドファンディングを行った結果、締切りの8月31日までに、700万円の目標をはるかに上回る2,370万2,000円でしたかね、1,000人を超える方々から寄附が寄せられたとお聞きしています。 太田市長も、このことに関しては熱いメッセージを送っていらっしゃいます。碌山美術館は、公益財団法人碌山美術館が運営していまして、自治体からの補助はなく、入館料だとかサポートメンバーからの寄附、ミュージアムグッズの販売による収益で運営されてきました。市長もメッセージの中でおっしゃっています、安曇野のシンボル碌山美術館とおっしゃっていますが、この安曇野のシンボル碌山美術館を守り、次世代につなげていくために、としてできることは何かないのでしょうか。市長に、碌山美術館への思いも併せてお伺いしたいと思います。市長、よろしくお願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) 碌山美術館、どうしても修理が必要ということで、今回クラウドファンディングをしたいということでございました。の支援ということで申し上げますと、この間、私のところに、公私ともに、のほうで補助金を出してくれ、助成をしてくれという話は1回もございませんでした。 これは、碌山美術館のクラウドファンディングに当たっての、あそこに書いてある趣意書といいますかメッセージに表れておりまして、昭和33年(1958年)の開館の前でございますけれども、県下小・中学生、学校の教職員等を含めました29万9,100余人、あそこの玄関のところに、「この館は二十九万九千百余人の力で生れたりき」という非常に感動的なメッセージがございます。 私もずっと学生の時代から、友達が県外から来るとき、必ず碌山美術館に連れていきました。危惧するのは、やはりこの間、碌山美術館、もちろん安曇野のシンボルでございますが、メディアへの露出でございますとか、それからSNSへの発信というのが若干落ちているなという感じは受けておりました。これは、もちろんコロナの関係もございますけれども、ややもすれば、碌山美術館の存在というのが若干低下してきたなというのは、この以前から感じておりました。 実は私、この6月に、碌山美術館理事会からの強い要請によりまして理事に就任いたしました。これからはちょっと理事の立場もございますので、碌山美術館の運営といいますか、経営についても、少し私の意見も述べたいという具合に思っております。 まさに、碌山美術館は安曇野のシンボルでありますので、なるべく多くの方に碌山美術館を続いていきたい。それが碌山美術館の経営の改善にもつながりますし、改修に向けての余裕の資金にもつながるという具合に思っております。昨年来、ミュージアムカードの話でございますとか、幾つかのてこ入れをしておりますけれども、それとは別に、碌山美術館そのものをもっとPRする方法、これをは考えてまいりたいという具合に思っております。 碌山美術館、多くの方の寄附もありますし、それから、この前もある方とお会いしましたら、私は石を運んだという方がいまして、礎石に埋める石を運んだ方もいらっしゃいました。そういう意味でいいますと、今回、クラウドファンディングに寄せられたメッセージをなるべく多く読ませていただきましたが、本当に若い頃の思い出とか、いろんなことがございまして、そういう意味でいうと、これからも碌山美術館というのを安曇野のシンボルにするためには、これ、多くの知恵を集めていかなきゃいけないなという具合に思っています。 実はクラウドファンディング始まったときに、私のところにある人から、ある方がSNSで、なぜは補助しないんだというメッセージを出したというのが、僕、直接それは読んでいないんですが、ありました。これは、先ほど申し上げましたように、29万9,100余人の力で生まれたりきというプライドがある碌山美術館が、私とコンタクトする場、何回もあったけれども、私に一言もからの補助・助成ということを言ってこなかったというところが、その原因だと思っています。 そういう意味におきまして、これからもは、もちろん本当に何かあって困ったときには、いろんなことは考えますけれども、現時点においては、とにかく碌山美術館の存在感ですね、これを高めて、多くの方に碌山美術館に来ていただく。それをいろんな形で進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 猪狩議員。 ◆16番(猪狩久美子) 市長の思いも語っていただきました。よかった、1時間くらいの講演になったらどうしようかと思いましたけれども、ありがとうございました。 市内には幾つかの民間の美術館がありますので、一美術館だけを支援することは公平ではないというようなお考えもあるようですけれども、やはりここの碌山美術館の成り立ちから見てみますと、それは違うのではないかなと思っています。市長もおっしゃっていました、29万9,100余人の方々の寄附があったということで、今回も同様の寄附が寄せられたということだと思います。 このクラウドファンディングをやった結果として、様々な声が寄せられていて、何かこう自分の中に眠っていたものがまたよみがえったというような、そんなお言葉とか、それから、小学生のときに寄附をしたとか、学校の帰りに寄り道をして、美術館の入口のところで遊んで鐘を鳴らして、度が過ぎると事務員に怒られたとか、何かいろんな、それぞれ思いがびっしり詰まったことが声として集められ、それに対して美術館の方たちも丁寧に答えていたというのが、とても感動的なことでした。 そういったことである美術館であるので、やはり碌山美術館の存在というのは、市内のほかの美術館にはない美術館であり、また、ほかの美術館にも大きな影響を与える存在だと思っています。 先ほど、博物館構想の中でも、人物を検証するというふうなお話があって、松沢求策や植原悦二郎、清沢清志の名前が出てきましたけれども、それに荻原碌山も値するものだと思っています。 今後ともの関わり方、ぜひ、市長も熱心でいらっしゃいますので、碌山美術館に理事の立場というお立場がありますので、そうした立場で、ぜひいろんな進言をしていっていただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。 以上で一般質問を終わりにいたします。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(平林明) 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。 明日9月14日水曜日も一般質問を行います。午前10時までに御参集ください。 本日は、これをもって散会いたします。 大変お疲れさまでした。                              (午後3時19分)...