千曲市議会 > 2021-06-16 >
06月16日-04号

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  1. 千曲市議会 2021-06-16
    06月16日-04号


    取得元: 千曲市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-07
    令和 3年  6月 定例会(第3回)---------------------------------------           令和3年6月16日(水曜日)---------------------------------------● 議事日程(第4号)  令和3年6月16日(水曜日)               午前10時 開議 第1 一般質問(個人) 第2 議案審議    議案第36号 千曲市余熱利用施設条例制定について    議案第37号 地方税法第314条の7第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人を定める条例制定について    議案第38号 千曲衛生施設組合規約の一部を変更する規約制定について    議案第39号 令和3年度千曲市一般会計補正予算(第2号)の議定について    議案第40号 市道路線の認定について    議案第41号 訴えの提起について    議案第43号 令和3年度千曲市一般会計補正予算(第3号)の議定について    請願等の受理について---------------------------------------● 本日の会議に付した事件……前記議事日程のとおり---------------------------------------● 出席議員(20名)   1番   林 慶太郎君      11番   飯島 孝君   2番   田中秀樹君       12番   中村眞一君   3番   聖澤多貴雄君      13番   倉島さやか君   4番   宮下繁明君       14番   前田きみ子君   5番   中村恒彦君       15番   袖山廣雄君   6番   川嶋敬信君       16番   小玉新市君   7番   吉池明彦君       17番   荻原光太郎君   8番   金井文彦君       18番   和田重昭君   9番   北川原 晃君      19番   柳澤眞由美君  10番   滝沢清人君       20番   和田英幸---------------------------------------● 欠席議員(なし)---------------------------------------● 説明のため出席した者の職氏名   市長        小川修一君   次世代支援部長   中曽根昌彦君   参与        大内保彦君   経済部長      小林千春君   総務部長      北澤武彦君   建設部長      湯本永一君   企画政策部長    齊藤清行君   教育長       小松信美君   市民環境部長    竹内 康君   教育部長      島田栄一君   健康福祉部長    荒川愛子君---------------------------------------● 事務局出席者氏名   議会事務局長    堀内 登君   議会事務局次長   岡田敏彦君   議事係長兼調査係長 越石潤一君   書記        池田貴広君---------------------------------------午前10時 開議 ○議長(和田英幸君) 定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。--------------------------------------- △日程第1 一般質問 ○議長(和田英幸君) 日程第1、一般質問を行います。 一般質問3日目でございますが、質問に入る前に、市民の皆様に申し上げます。 千曲市議会では、休日返上でワクチン接種に対応している担当課職員の負担に配慮し、本定例会におけるワクチン接種に関する一般質問は自粛しているところでございますが、ワクチン接種対応に関する経緯等について、市民の皆様から多くの御意見をいただいていることを考慮し、6月18日金曜日の福祉環境常任委員会では、市長の出席を求める中で集中審査を行い、議会としてのチェック機能を果たしてまいりたいと考えておりますので、市民の皆様には今回の議会の対応につきまして御理解をいただきたく心からお願いを申し上げます。 通告に基づき、順次発言を許します。 1番、林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 議席番号1番、自由民主クラブ、林 慶太郎でございます。 質問に入ります前に、この6月議会より我々議員に支給されておりますこのタブレット、本格導入ということで使わさせていただいております。この質問の際にも、どこまで活用できるか分かりませんが、ペーパーレス推進及びこれからの事業に基づいて、どれだけうまく活用できるかということで、このタブレットを使いながら質問をしてまいりたいと思います。 また、こちらの質問に入る前に、昨年の12月議会におきまして私が質問しました観龍寺観音堂の屋根の修繕につきまして、昨年度は県の予算がつかず、修繕に向けた活動へ入れないでいたところでございますが、おかげさまで今年度には県の予算もつきまして、無事、市の予算、県の予算とともに補助をいただき、地元保存会による修繕に向けた寄附を募る活動を始めることができました。現在は地元森地区での寄附もおおよそのめどがつく段階まで入りまして、また来週6月21日からは、クラウドファンディングによる寄附のお願いも始めていくところでございます。 このクラウドファンディングも市の助成をいただき行えることであり、共にあんずの里及び観龍寺観音堂という、この千曲市の誇る文化、観光をPRできる絶好の機会として活用してまいりたいと思います。改めて御協力をいただきました皆様に感謝を申し上げ、これより質問に入らせていただきます。 大項目1、副市長について。 小項目1、副市長の選任について。 3月議会定例会において、議案として出されました副市長選任の案について、その3月の議会において賛成少数で否決されることとなりました。結果として、現在に至るまで副市長は不在という状態になっております。 副市長という職は、市長の右腕という存在として市長の補佐、職員の担任する事務、政策及び企画の指揮監督など、行政における重要な役割を担っております。 各種委員会の役職も、副市長が担っている部分は数多くあり、一例を挙げますと、本議会でも話題に出ております第三次総合計画において、行政内の策定委員会、これの委員長というのも副市長がその重要なポストに充てられております。 また、この千曲市の歴代の副市長の方々は、県とのパイプ役という側面も強くあり、そして御活躍をいただいていたところであります。市の行政及び事務を監督し、県との連携を進めていく、その役割を担ってきた重要な職であると考えます。 小川市長も、定例の記者会見などでは、この副市長不在の現状について、決して好ましくはなく、スピード感を持って市民益のために市政の課題に取り組んでいくには、副市長が不在である現状は非常に厳しい状況である、そういったコメントされております。よって、私は、この6月議会におきまして、副市長選任の議案が提出されるものというふうに考えておりました。 しかし、実際には、この議会の中では、副市長選任の議案というものは、提出はされませんでした。今ほど申し上げたとおり、行政の重要な役割を担っている副市長、その不在は、行政の運営、そして千曲市に大きな影響がある、そのように考えますが、なぜ今議会に出されなかったか、そして今後副市長の人事に関する市長の御所見をお伺いします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 副市長についてでありますが、副市長は不在でありますが、記者会見でも私申し上げているように、決してこれは好ましい状態ではありません。 ですが、現在は、各部長をはじめ、幹部の職員が一生懸命取り組んでおります。そのため、今のところ市政が直接何か停滞をしているということはない状況であります。 しかしながら、コロナ禍で、また災害の復旧・復興がまだ終わっていない中で、市政の課題が山積しております。こうした状況で、スピード感を持って市民益のために取り組む上で、副市長の不在が長く続くということは非常に厳しい状態でございます。 ですので、副市長の選任については、一日でも早い段階で、議会に御提案させていただきたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 一日でも早く、副市長選任の議案についてやってまいりたいという答弁をいただきました。おっしゃるとおり、各部長をはじめ、多くの皆様が一生懸命取り組むことで、行政の停滞というものを招くことなく、しっかりと務めていらっしゃるということでございます。 しかし、副市長がいらっしゃらないよりは、いらっしゃるほうがさらに新しい事業も含め、スピード感を持って取り組んでいくことができる、そのように私も考えます。 また、その副市長が不在となった要因というのは、市長が選任案を提出したものを議会で否決されたからでございます。もちろん、反対の要因というものは様々あるでしょうし、そして議会の議決というのは非常に重たいものです。 その重たいという理由は、この賛否、一つ一つの1票にそれぞれの議員が多くの市民の声、意見を持って出て、そしてその影響を持っているからこその重たい議決であると考えております。 であるからこそ、議会も反対をし、否決したものに対しては責任を持って行動すべきでありますし、そして市民の皆様からも今回の3月の件では、非常に多くの御意見というものを私も頂いております。 人事案件というところもございますので、なかなか市民の皆様には見づらい、デリケートな問題でもございますので、そういった形からも市民の皆様からは分からないといったことや、どういう経過か、そういった様々な声というのがあるのは事実だと思います。 本来であれば、否決という形で議決しました議会としても、行政のこれからスピード感を持って行っていくために何かしていくべきかと私は考えますが、これは議会内の話ですので、ここで聞くようなことではないと思います。 行政と議会が協議して、そして市が進めていくためには、よく車の両輪と言いますけれども、そういったためには前に進めていくことが必要でございます。一日でも早く、ということで、今ほど市長からもございました。ぜひとも一日も早く議案という形で上げていただきますよう、ぜひお願いしたいと思います。 また、私自身は、3月議会での自分自身の判断と現状の意見は全く変わっておりません。どうかその上で、また市長の提出されました選任の議案に対してしっかりと私も議員の一人として精査してまいりたい、その思いでございます。 次に移ります。 大項目2、あんずの里観光会館について。 小項目1、あんずの里振興の重要な拠点として守っていくべき。 森地区にあるあんずの里観光会館につきまして、3月議会において請願として、公共施設再編計画の見直しを求める請願を提出しましたが、これに関しては趣旨採択となりました。請願は通らなかったわけですが、この審査が行われました総務文教常任委員会では、趣旨採択とすべき要因として頂いた御意見の中では、これから地元と協議に入っていく中で、行政としてもしっかりと地元と話し合っていくべきだという意見も出されておりました。 また、私も請願の討論で申し上げましたが、あんずの里観光会館は、あんずの里振興における、代えようのない重要な施設であります。これは地元住民のほぼ一致の意志であり、森地区649戸のうち627戸の97%、1,913名の方々の地元移管反対の署名がそれを表しています。ぜひとも、この地元の声と思いに応えていただけるような協議をお願いしたいと思います。 さて、その協議に入るために必要な現在進められておりますこの個別施設計画、その進捗及びスケジュールに関してはどのようになっているのか、またそのスケジュールの中で、地域地元への説明というのはどのように行っていく予定か、御説明を願います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) あんずの里観光会館についてでありますが、個別施設計画の進捗とスケジュールは、地域への説明と協議はどのように進められていくのかについての御質問ですが、千曲市公共施設再編計画に基づき、本年3月に策定した千曲市公共施設個別施設計画でお示ししたとおり、観光施設のうち、施設利用者が地域の住民が中心であるなど、受益対象者が限定される施設は、地元区及び自治会等への譲渡を進めてまいります。 あんずの里観光会館につきましては、本年度中に地元説明会を開催し、令和4年度より地元説明会における要望等に対する回答及び地元の了解を得て、耐震診断等の対応を行い、令和10年3月末日までに地元譲渡を行う予定で進めております。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 個別施設計画においては、この本年度、令和3年度以内に地元説明及び今ほど部長の答弁にあったとおり、要望の聴取となっているかと思います。 現在、請願人として名前を連ねていただきました歴代の区長をはじめとする皆様を中心に、協議に向けた体制を現在整えているところでございます。 また、地元からは、地元の意見をしっかり伝えたいということで、行政のほうでつくられた素案の段階で丁寧な協議をしていきたいとの考えがございます。 3年度内に地元説明とありますが、そういった協議における現状の素案というのは、まだ具体的には示されていないということなんですが、地元説明の前に協議していきたい、そういった地元の声に対してはどのような形で対応をいただけるでしょうか、それに関しても御答弁をいただけたらと思います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) ただいま御質問のありました地元の説明会の前に、地元協議をというお話でございますが、区長さんをはじめとする皆さんがその場を望むのであれば、私どもは事前協議として打合せのほうに参加できればと思っています。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) しっかり協議に臨むのであれば、しっかり協議してまいりたいということで、地元としてもその体制を今整えているところでございますので、早い段階での協議の中で、お互いが合致する中で、この話を進められたらと思います。 続きまして、このあんずの里観光会館につきましては、請願の討論等でも再三申し上げておりますが、集会施設という、いわゆる公民館という面と観光施設、あんずの里振興の拠点として行われてきた二面で構成をされております。 しかし、集会施設としては、他の地区との公平性を保つ必要があるということは認めるところです。ほかの地区では、市の直営ではなく、それぞれ地域で管理しているところもある中で、森地区、ほかの地区も含め、この個別施設計画の中で、公平性を保つために進めていく点においては非常に重要であり、総量縮減というこの計画において必要なことではないかと考えます。 しかし、前段のとおり、観光施設としましては、地元でも、あんずまつりは当然として、その時期以外も含めまして、このあんずの里を守っていく活動において必要とされている拠点であります。 それに対する今回の地元譲渡における市の見解は、この観光機能面が弱く、活用されている時期が主にあんずまつりの時期という中で限定をされているため、期間限定でお借りをしていきたい、そういったものでした。 観光機能面が弱いから譲渡、時期が限定されているから期間限定で借りる、その説明で果たして地元の皆様は納得するでしょうか。市が観光資源として掲げるあんずの里、これに対し、地元の皆様は市が本気で考えてくれている、そのように思ってくれるでしょうか。実際に地元の方々からは、あんずの里に対するビジョンをどのように市が思っているのかに対し、不安を抱く声が上がっております。 私は観光機能面が弱い、時期が限定されているからというわけではなく、弱いのであれば強く、そして年中通した観光機能を発展させていく、そういった観点から地元とぜひ協議をしていっていただきたい。私たち地元の要望としては、観光施設としての譲渡は考え直していただきたいというのはもちろんございますが、観光施設としての機能をぜひとも強化していただきたい、そういった思いに対しての市の所見をお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) あんずの里観光会館観光機能面が弱いので、譲渡ではなく、それを補強していく、発展させていくと考えるが、市のお考えはについての御質問でございますが、公平性の観点から、年間の利用状況を踏まえ、ほかの使用実態が地元の集会施設と同様であることから、地元譲渡を進めていくことにいたしましたが、あんずの里観光会館につきましては、市を代表するイベントであります、あんずまつり開催期間中の重要な施設であると認識しております。 あんずまつり実行委員会の皆さんとも今後の祭りの在り方、森のあんずの在り方など、施設の本当の在り方をじっくり協議、検討して、その中で観光機能面の充実を図っていければと考えております。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕
    ◆1番(林慶太郎君) あんずまつりをはじめ、このあんずの里観光会館及びあんずの里の在り方をじっくりと協議していきたいということで、発展的な強化をしていく、そういった面からしっかり協議していきたいという、非常に御丁寧な答弁をいただいたと思います。 地元の観光施設でもあるこのあんずの里観光会館、心配される声の例としては、これほど大きな建物というのを地元で管理していけるかというような不安もございます。市に対するあんずの里振興への不信感がここにもつながっていってしまったのではないかなと、私も感じております。地元の意欲を失いかねないことが観光においては一番危機である、私はそのように考えます。 観光ではないですが、あんずの里の農業という面におきましては、昨年の凍霜害を受けて出されました千曲市あんず農家営農継続支援奨励金、そういった形で、非常に大きな凍霜害による収穫減のアンズ農家へのこれからの生産意欲を失わせない御支援をいただいたところでございます。 また、こういったアンズ農家、そして農業という面においては、農林課の皆様と、この地元区の協働事業でございます「みんなであんずの里の将来を考える会」という中で、このアンズの農業、そしてアンズ農家の皆様の発展に向けて取り組んでいただいているところでございます。 このアンズの持つ農業という面と、そしてあんずの里の観光という面、この両面から、ぜひとも地元の意欲を失わせない取組というものを模索いただきたい。農業は農業、観光は観光で、あんずの里も歴史の中でそれぞれが独立してやってきて、またそれが対立し合う、そういったことも過去の経過としてはございました。 農業の望むものと観光の望むものが、時代によってだとは思いますけれども、相反することがあり、それがお互いを邪魔し合ってしまう、そういった中で、あんずまつり自体も開催が危ぶまれる時期というのもあったかと思います。 しかし、現在は農業に関しても、天候によるものもございますが、非常に厳しい状況が続く中、観光においても、今年コロナ禍でありましたが、何とか規模縮小の中、あんずまつりをおかげさまで開催することができましたけれども、それでも観光においては、この観光会館の件もございます。 非常に不安の声も多い中でございます。お互いに今厳しい状況である中、ぜひとも農業と観光、両方の面から農業で行っていただいています「みんなであんずの里の将来を考える会」のように、これは観光も含めて両立して考えていっていただきたい、そのように思いますが、両方を兼ねております経済部ということですので、ぜひ観光面も、農業と同じように考えていただきたい、この将来を考える協働事業ございますので、その点について御答弁をいただけたらと思います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) コロナ禍の中、あんずまつり等、御苦労いただいていることは、市のほうも十分承知しておりますし、その中から芽生えた花さかフェスタなど、いろんなお祭りがある。そういった中で、ワーケーションも含めて、いろんな活動を森地区にということでお話をさせていただいております。 そういった面で、農業の中で言えば、先ほどの協働のお話もありましたが、観光会館のみならず、スケッチパークだとか、いろんな施設も森には点在しておりますので、そういったものを総合的に含めた中で、一緒に観光会館の持つべき姿、あるべき姿というものをきちんと方向づけて進めさせていただきたいと思います。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) ぜひともこれからの在り方について、協議をしていけたらというふうに思います。 続きまして、またこれもあんずの里観光会館の話ですが、このあんずの里観光会館、災害時においては、先日配布されました防災ガイドブックにも記載されているところですが、災害時の指定緊急避難場所及び指定避難所とされております。 おととしの台風19号豪雨災害の際も、こちら避難所として開設をされまして、森地区のみならず東部地区ですが、こちらから避難されてくる方もいらっしゃいました。 こちらのあんずの里観光会館、その防災ガイドブックを御覧いただければ分かりますが、水害というものに対しては非常に安全性の高い立地となっております。森を含む東部地区においては、この避難所の確保、特にこの水害に対しての避難所の確保というのは地域の重要な課題の一つであります。収容人数含めて一番の避難所となっております東小学校も、この水害の際には目の前の道路が水害のたびに冠水してしまうという立地面において非常に大きな課題を抱える中、地域の東部地区の皆様は、この水害における避難に対しての課題、悩みを常々抱えております。 そんな中で、このあんずの里観光会館の持つ避難場所としての機能というものは、東部地区という観点で見ても、非常に重要であるというふうに考えます。 しかし、地震災害という面におきましては、こちらの建物、耐震性能の弱さというものがございまして、個別施設計画におけるこの状態の基礎調査においても、各部位が全てC評価、そして全体の健全度40点ということで、非常に心配される、耐震性はないというものでございます。 これに関連しまして、2点質問いたします。 1つ目は、先ほども多少答弁の中にございましたが、耐震性能に関して正確な耐震診断というものはいつ頃行われる予定か、これはこの個別施設計画の中での話と思いますが、お伺いいたします。 2つ目、これは少し違う観点にはなりますが、あんずの里観光会館の持つ避難場所、避難所、そして防災の拠点としての非常に優秀な立地面というものは、東部地区の抱える課題に対して非常に合致しているのではないかと考えます。 今ほど申し上げた課題である耐震性能というものをクリアできれば、これほど水害及びそういったものに対してすばらしい避難場所というのはないと考えます。これは提案にはなりますが、この避難、防災の拠点としての機能を強化し、いざというときの災害の拠点として活用していく、そういったことに関して市の御所見というものはいかがでしょうか。 以上、2点質問させていただきます。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) 個別施設計画に関わる耐震診断の時期と防災拠点としての機能強化のお考えはについての御質問でございますが、今のスケジュールでは、個別施設計画に関わる耐震診断の時期につきましては、令和4年度より地元説明会開催時における要望等に対する回答及び地元の了解を得た後に耐震診断を行う予定でございます。令和4年度から令和8年度までの間で、耐震診断の作業を進めてまいりたいと考えております。 また、防災拠点としての機能強化の考えにつきましては、現在の状況を維持してまいりたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 耐震性能の耐震診断に関しては、地元説明等、そして要望に対しての回答はでき、了承の後の令和4年度以降ということで御説明がございました。 この耐震性に関しては、あんずの里観光会館個別施設計画の進捗においても、非常に重要な要素であると考えます。現状でも耐震性においては非常に厳しいものがあるというところは地域でも承知しているものだと思いますが、こういった建物がそもそも耐震化だけで大丈夫なのかどうか、これはやってみないと分からないのですが、建て替えまで検討するレベルだった場合というのは、地元譲渡に関する対応というのも非常に変わってくるのではないかと思います。 公民館としての機能だけでなく、観光施設としての機能を持って、非常に大きい建物なんですね。それを耐震化自体もそうなんですけれども、そこから譲渡を受けて維持していくといった中で、その大きいものをどれだけ地元で維持管理できるか、そういった課題を抱えている中で、地元の方々は、その協議の中で、非常にこの耐震性というものは気にしているところでございます。 できれば早期に耐震性能というものを、可能かどうか分かりませんが、事前の御判断をいただきながら、その結果もこの協議の中の一つに入ってくるのではないかと私は考えておりますので、それも含めた、できる限りの早急な診断と対応を求めてまいりたいと思います。 また、今ほど防災というものは、現状を維持していくということでございました。立地面から非常に優秀だということで提案をさせていただきましたけれども、この東部地区において、この避難場所の確保というのは喫緊の課題でございます。既に民間の方々、皆様への御協力も仰ぎながら、市としては避難所の確保に取り組んでいただいているところですが、あくまで提案でございますが、ぜひ様々な可能性を考えまして、この避難場所の確保に向けて取り組んでいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。 次に、大項目3、防災について。 小項目1、今だからこそできる防災訓練を。 例年行われております千曲市総合防災訓練について、本年は9月5日の日曜日に予定をされておりましたが、昨年に引き続き本年も中止が決定されました。 理由は、このコロナ禍による感染症拡大防止のため、この総合防災訓練全てを中止するということでございましたが、本当にただ全てを中止ということでよろしいのでしょうか。おととしの台風19号豪雨災害以降、この総合防災訓練に関しては一度も行われずに来ております。 また、過日配布されました防災ガイドブック、非常に丁寧につくられ、そして新たに皆様に配布されたことで、この防災というものに関して非常に意識が高まってきている、もしくは高めることが可能なタイミングであると私は考えております。 そして、災害は、このコロナ禍であっても容赦なく襲いかかってくる可能性を秘めております。コロナ禍でございますので、当然ながら例年同様の規模というものでの開催は難しいかもしれませんが、規模を縮小した中で、必要な訓練及びこのコロナ禍というものに関しての訓練というものを実施することは十分検討できた、いや、今からでも検討できるのではないでしょうか、これに関して御所見を伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 今だからこそできる総合防災訓練をということでございますが、議員おっしゃるとおり、市では昨年に引き続き、9月5日に屋代地区を重点地区として総合防災訓練を計画していましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点からやむなく中止とさせていただきました。 議員御指摘のとおり、新しい防災ガイドブックの全戸配布を行った今だからこそ市民の防災意識も高まり、より一層効果のある訓練が行えると判断できます。 ただ、一方で、変異株に置き換わった現在の新型コロナウイルス感染症の状況を考えると、行政として大勢の人を集める訓練を開催することは、クラスター発生のリスクが大きいため、ワクチン接種が完了するまでは、大勢の方が集まる催しは慎むべきであると判断し、中止を決断したところであり、御理解をいただきますようお願いしたいと思います。 コロナ禍ではありますけれども、昨年もことぶきアリーナのほうで避難所開設訓練というものをやらさせていただきました。そのようなことについては、また区から御要望等があれば、そのようなことを開催してまいりたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 変異株を含めた新型コロナウイルス感染症の拡大という観点の中で、ワクチン接種完了という一つの節目とともに、こういったものに関しては中止、そして行事に関しては考えていくということでございましたが、私は事業の目的というものも、この判断に加味するべきではないかと考えます。 集客を目的とするような、例えばイベントとかであれば、そういうものも目的というのは、人を集めること及び人の交流というものでございます。それは、このコロナ禍においては人が集まることが難しいという状態の中で、そもそも目的に反することであるから中止というふうに判断はできますが、この防災訓練の目的というのは防災意識の向上、それと有事の際の対応というものを訓練において体験していくことであり、正確にはコロナ禍の中でも訪れ得るものでございますので、私は、明確な目的に反しない限りはやるべきではないか、そのように考えております。 次に、関連しますので、小項目2に移りながら質問をさせていただきます。 小項目2、地区防災計画の推進、防災意識の向上を。 3月議会、そして今回もそうですが、様々な質問の中で答弁がありましたように、今年度よりさらなる推進を図っていくとされております地区防災計画について質問をいたします。 1つ目、今年度よりさらなる推進を図っていくとされておりますが、その推進に当たって今年度より始める新たな試みというものはありますでしょうか。 2つ目、この地区防災計画の作成は区が中心となって行っていくと思うのですが、そのためには各区ごと防災意識の向上というものが不可欠であると思います。あまりいい言い方かも分からないですが、温度差によっては、なかなか進捗というものは非常に区・自治会によって差が出てくるのではないでしょうか。 そういった中で、防災意識の向上には実際の体験というものを伴う防災及び避難訓練というものは非常に大きなウエイトを占めてくるものであると私は考えます。 しかし、この市全体の重点である総合防災訓練が中止となりますと、各区及び自治会において実施されております防災及び避難訓練、この実施の可否に関しても、非常にこの判断基準の中で大きな影響を及ぼすのではないか、私はそのように考えます。 今年度地区防災計画を推進していくという意味でも、総合防災訓練の中止において影響があると思われます各区・自治会での訓練の実施可否に対して何か市としての対策といいますか、お考えがあるかどうか、お聞きしたいと思います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 地区防災計画の推進、防災意識の向上をについてでありますが、地区防災計画については、このたび改訂した千曲市防災ガイドブックに掲載いたしました新しいハザードマップを活用し、全ての区・自治会で取り組んでいただけるよう、今年度において、作成のためのマニュアル配布、先行して作成した区の実例の紹介、行政パートナーシップ制度を活用した職員の派遣などの支援を行ってまいります。 また、総合防災訓練の中止に伴う市の対策について、議員御指摘のとおり、意識が高まった状況下で訓練が行えれば、より効果が得られると考えておりますが、先ほど答弁いたしましたとおり、総合防災訓練は開催いたしませんが、新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底した上で、各区・自治会の判断により開催していただくことは構いません。 また、昨年に引き続き、市民の皆様によるマイタイムラインの作成を促進してまいります。今後も、市民の皆様の防災意識の向上のための啓発に鋭意努めてまいります。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 2番目の各区・自治会での訓練に関しては、それぞれの判断の下、予防及び新型コロナウイルス感染予防対策を徹底していただいた中で開催をいただければということでの答弁でございました。 これ地区防災計画を推進していく中で、おのおのの御判断に任せたいということであると思うんですが、この訓練に併せましてマイタイムライン作成等々もございました。主体は区及び自治会で行うものだと思うんですが、防災訓練を中止という中で、そこにそれぞれ地区防災計画の前段でハザードマップ活用、マニュアル配布や実例紹介といった中で、職員の派遣というものもございました。 これに併せてこういった訓練というものをでき得る限り開催していただけるように、こういった各訓練において職員の皆様が赴く、そういったことももしかしたら必要ではないか、もしくは可能ではないかと私は思うんですが、これに関してはいかがでしょうか、御答弁をいただけたらと思います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 議員から御提案いただきましたとおり、市職員を派遣していただいて防災訓練をやりたいということであれば、その要望に応えるのはやぶさかではございません。 また、71区あるうち、昨年も同じような状況でありましたけれども、3区が地区防災訓練というものを開催していただきました。要請があれば、こちらのほうでもできる支援については検討してまいりたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 林 慶太郎議員。          〔1番 林 慶太郎君 質問席〕 ◆1番(林慶太郎君) 要望、そして要請があればということで、今ほど御答弁をいただきました。前田きみ子議員の質問の中にもありましたが、要配慮者避難の道筋というものも、この地域の訓練の中で進めていただければ、そういった答弁もございましたので、今年度の総合防災訓練とは申し上げませんが、各区・自治会での訓練というものは例年にない、非常に大きな重要なものであるというふうに考えます。 できれば要望に応えるのではなく、能動的な形で動いていただければとは思いますが、これに関しては、この高まってきた防災意識の中で、各区・自治会の中での意識向上をそれぞれ励んでいただきまして開催に至っていただければ、そのように思うところでございます。 先ほど防災訓練の中止の観点としましても、ほかのイベントもそうでしょうが、ワクチン接種の完了というものが一つのめどであるという話がございました。今回の議会、先ほど冒頭議長申し上げたとおり、ワクチン接種について、我々議会としましても、あさって開催されます福祉環境常任委員会において、私も委員の一人でございます。 このワクチン接種の完了がこういった意味でもめど、そして経済面においてもワクチン接種が完了したから始まるもの、そして活動が再開できるものというものがございます。 安全・安心のみならず、経済の活動の再開を、一番の経済対策というものがこのワクチン接種である、私はそのように考えておりますので、18日の集中審査においては、今回一般質問を自粛という形でさせていただきましたが、それ以上に応えられるよう、しっかりとした審査に努めてまいりたい、そのように思います。 そして、そのように私も委員の一人としてやっていくことを誓い申し上げまして、早いですが、これで私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(和田英幸君) ここで10時55分まで休憩いたします。                            午前10時42分 休憩---------------------------------------午前10時55分 開議 ○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、2番、田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 2番、田中秀樹です。本日も一期一会(コンパクトでインパクト)、そんな心持ちで臨ませていただきます。 それでは、早速質問に入らせていただきます。 大項目1、千曲市の人事について。 小項目1、長野県東京事務所への職員派遣について。 本年4月より、市は長野県東京事務所に職員1名を派遣しています。その狙いはどのようなものか、またコロナ禍の今、派遣された職員は日々どのような職務に従事しているのか伺います。 併せて、過去にも長野県東京事務所に職員を派遣していたことがありましたが、その成果と考えていることは何でしようか、御所見を伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 長野県東京事務所への職員派遣についてでありますが、派遣した職員の職務は、千曲市への企業誘致、国の各省庁の情報収集、県の銀座NAGANO等で実施されるイベントの補助が主な職務であります。 職員派遣の成果については、派遣する目的となる千曲市の宣伝や市への企業誘致は簡単なものではなく、なかなか目に見えた成果が現れてはきませんが、継続することが肝要であると考えております。 今後も、東京事務所に限らず、国、県、広域連合等に職員を派遣することで、関係する有益事業等の情報入手、国、県等の職員との人脈づくりなど長期的な視野に立った人材の投資を行ってまいります。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 企業誘致を中心に、なかなか成果がすぐに出るようなものではないと、そのように思います。屋代地区大規模開発や雨宮産業団地の状況を見れば、1年、また2年派遣されていたとしても、その間に何社誘致できる、そのようなものではないと私も認識しております。 ところで、本年4月の有効求人倍率を見ると、コロナ禍でやや落ち込んでいる業種もありますが、ハローワーク篠ノ井では1.18倍、長野労働局発表による長野県内の有効求人倍率は1.30倍と、この地域にも仕事自体はないわけではありません。 ですので、雇用の確保とか、若者の流出防止といったことも視野に入れて企業誘致をするとすれば、業種、雇用形態、給与、仕事内容などを考える必要があると思います。例えば現在の千曲市の企業誘致、その作戦において誘致したい業種は何で、給与は幾ら、仕事内容はこういうものという、ある程度のターゲットは定められているのでしょうか伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) ターゲットということでございますが、やはり一番大事なのは雇用を確保するということだと思います。製造業というのは、雇用を確保するには、一番有効なのかなというふうな思いは常々持っております。 長野県は物づくり産業が盛んであるというようなことからすれば、いろいろな連携も取れていくのかなと考えております。ターゲットとしてみれば、まずは雇用の確保をするということから、多くの人数が確保できる業種は有効な手段であると考えております。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 物づくり産業、製造業を中心に雇用の確保を主眼に置いているという御説明でありました。千曲市商工業振興条例に基づく各種の助成金、こういったものも豊富にあります。そういった武器も活用しながら、現在のような制約された状況で頑張っている東京への派遣職員をこちらからもぜひ支えていただければと思います。 続きまして、小項目2に移ります。 有事における人事の考え方について。 コロナ禍の極めて特殊な状況にある今、ワクチン接種及び感染拡大防止策と経済の下支え、中でも、特に深刻な影響を受けている事業者の再生支援策を高度にバランスさせる必要があります。 その点、市においては、現在、健康福祉部健康推進課や経済部産業振興課などの業務量がかなりの程度増加していると思われますが、職員の適性能力、また員数において、適切な配置が行われているでしょうか。平時以上に優先順位づけした戦略と機動的対応が必要です。有事に対処するための市の人事の考え方について伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 有事における人事の考え方についてでありますが、今回のワクチン接種に関わる業務への職員体制については、接種会場での受付や駐車場整理など、他の部署の職員が行うとともに、電話対応を総務課で行うなど、職員総動員の体制を取っております。 また、業務量の増加や長期化が予想されることから、昨日職員2名を健康推進課への兼務といたしました。さらに、接種記録のシステム入力処理が多忙を極めるため、他の部署の職員が時間外に対応をしております。 今後64歳以下の接種につきましても、業務量等の状況を見ながら適宜適切に職員配置を検討してまいりますが、昨年の特別定額給付金のときもそうでしたが、職員総動員体制で対応するとともに、必要な職員配置を行ってまいります。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 職員総動員で、機動的に対応もしていただいているようであります。市民の命と暮らしを守り、コロナ禍を乗り越えるためには皆一丸となって全力を尽くさなければなりません。多忙な部署の職員も皆、使命感から前向きに取り組んでいただいているものと思いますが、無理をし過ぎて、疲弊してしまっては元も子もありません。ぜひとも適材適所、適切な人員配置に努めていただきたいと思います。 市長、総務部長の采配に期待して、次の質問に移らせていただきます。 大項目2、千曲市と企業、大学などとのパートナーシップについて。 小項目1、連携協定、災害支援協定締結の状況は。 千曲市には、地域活性化や子供・若者支援、健康づくり等を目的に、企業や大学などと締結した連携協定、物資や人の輸送、避難者の受入れといった災害支援等を目的に、企業や自治体などと締結した災害支援協定が多数あります。 これらの協定は、千曲市と相手方、双方にメリットがありますし、官民の垣根を越えたパートナーシップによらなければ対処できない課題、問題が多くなっているため、今後も増えていくと予想されます。 そこで伺います。 市の中で締結された協定全体をまとめて把握している部署はどこですか。協定の相手方や協定締結日、協定書の内容・概要の一覧はありますか、以上について伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 連携協定、災害支援協定締結の状況についてでありますが、現在、市では、地域活性化等に資する目的の他の地方公共団体や大学・金融機関、民間企業など各種団体と様々な分野において計66の連携協定を締結しております。 災害協定につきましては、長野県内の市町村相互の応援体制をはじめ、医療救護、避難者支援、食料品・生活必需品の調達、応急対策などについても、地方公共団体、医師会、民間事業者など計44団体と災害応援協定を締結しております。 御質問の協定全体をまとめる部署はどこか、協定を取りまとめた一覧はあるのかについてですが、議員御指摘のとおり、連携協定は締結して終わりではなく、締結後に連携した取組をいかに進めていくことが重要であることから、基本的には担当部署において締結から取組まで一貫して進めております。 分野が多岐にわたる協定に関しては、関係部署と連携を図りながら企画政策部が主導して締結を進め、締結後は関係部署において取組を進めているところでございますが、特段協定全体をまとめている部署はないという状況でございます。 協定の相手方や協定締結日、協定書の内容の一覧については、災害支援協定は市のホームページに千曲市地域防災計画資料編として掲載してございますので、御覧ください。連携協定を締結した場合は、ホームページや市報で個々の協定ごとに公表しておりますが、協定を取りまとめた一覧については、今後公表できるよう取りまとめたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 私がこの質問をするに当たりましてホームページを調べてみたところ、なかなか一覧となって見られるものがなかったということで、今お尋ねをいたしました。 基本的には担当部署がそれぞれ締結から、その運用、活用までしていくということだと思います。部長おっしゃったように、長野県など自治体によっては、こうした協定書の内容・概要や協定締結日、協定締結後の取組などについてホームページに掲載しています。千曲市もこういった情報公開をぜひ考えていただければと思います。市民がこれらを知り、活用のアイデアを考える機会になるかもしれません。 続きまして、小項目2、締結後、協定は生かされているか。 御承知のとおり、これらの協定は締結して終わりではありません。協定の持つ目的・目標を達するためには、合意した内容をいつでも活用できるように、締結後の取組こそが重要になります。 そこで、協定締結後の取組について、連携協定、災害支援協定のそれぞれにつき2つほどの例を挙げて、例えば連携協定については相手方が企業のものと大学のもの、災害支援協定については相手方が企業のものと自治体のものなどのようにお示しください。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) 締結後、協定は生かされているかについての質問でございますが、私のほうからは、経済部で所管している部分についてお答えさせていただきます。 経済部では、産・学・官・金による連携事業を推進しており、信州大学工学部、清泉女学院大学及び同短期大学、長野県立大学、長野信用金庫などと、それぞれ協定を締結しております。 現在は、新型コロナウイルス感染症の影響によりなかなか活動が困難な状況ではありますが、これまでに実施した内容を幾つか御紹介させていただきます。 まず、信州大学工学部との連携では、信大から先生にお越しいただき、市内の事業者の皆様へ先端技術や研究に係る講演をいただいており、信大で研究をしている小型ロケットプロジェクトのモデルロケット打ち上げ実験に千曲市の敷地を提供し、事業者の皆様にも見学をいただいております。 清泉女学院大学との連携では、食品加工の過程を学んでもらうため、アンズの摘果、収穫、加工体験の実施などを行っております。 長野県立大学では、管理栄養士などを目指す学生が学ぶ学部・学科がありますので、市内の食品工場を見学していただき理解を深めるとともに、各種企業で働く卒業生から話を聞く場を設けております。企業側には絶好の企業PR、人材確保の機会となっており、大変好評をいただいております。 長野信用金庫との連携では、企業向けの各種セミナーを実施して、多くの事業者に参加いただいております。 今後もこれらの協定を生かして、産業振興や人材育成などに係る事業の推進を図ってまいります。 ○議長(和田英幸君) 続いて、北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 私からは、災害協定について、締結は生かされるかについてを答弁させていただきます。 令和元年東日本台風時に市町村間の職員派遣による罹災証明の被害認定調査をはじめ、姉妹都市である射水市から物資(毛布)の支援や建設業協会の皆様による応急対策などを実施していただきました。 平常時においても、防災訓練に御参加いただき、支援物資の配送訓練や訓練参加者への非常食などの提供をいただいており、締結は生かされているものと考えております。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 締結後に放置されているわけではないことが分かり、安心いたしました。 災害支援協定の活用の一つの方法として、これは部長に先に言われてしまいましたけれども、締結した相手先の企業の方に防災訓練に参加していただくとか、さらに千曲市内在住の方がいらっしゃれば、地域の消防団に入団していただく、そんなことはできないのでしょうか、お尋ねいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 消防団への加入ということで御質問をいただきました。 この課題は全国的なものであり、千曲市だけのものではありません。様々な施策を講じて、団員の確保に努めているところでございます。魅力ある活動をすることにより、消防団の認知度というものをさらに高め、市民の皆様の生命、財産を守るよう、消防団員の確保にも鋭意努めてまいりたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 小林部長御答弁されました大学や長野信用金庫様との協定のほうなんですけれども、ただいま開催されております第三次千曲市総合計画審議会の委員に長野県立大学とか、長野信用金庫、こういったところの方が入っている、これは締結された協定の効果と言えるのでしょうか、お尋ねいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) 連携協定を締結させていただいている県立大ですとか、信用金庫さんのほうに委員の推薦、選任をお願いをして、実際に総合計画審議会委員になっていただいているということで、効果、成果というふうに思っております。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) これは連携協定のほうかと思うのですけれども、今後相手先企業と千曲市とで、お互いに職員を派遣する、官民交流による職員育成、こんなことも考えられるのではないかと思います。相互理解や新しい発想を得ることに役立つのではないかと考えますが、この点いかがでしょうか、お尋ねいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 職員交流ということでございますが、これについても今後の課題ということで捉えてさせていただいて、検討してまいりたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 協定はたくさんありますし、相手によって内容も様々でしょうから、活用の程度にも差が出てくることと思います。市にとっても市民にとっても頼りになるせっかくのパートナーシップを十分に活用させていただくために、相手方から市に提案があるのを待つことなく、こちらから積極的に働きかけることが大事ではないでしょうか。 次の質問に移ります。 大項目3、地域における男女共同参画について。 このテーマは思いのほか重要です。 なぜなら、若い女性が地方から東京などの都市部に移動する主要な理由の一つとして、固定的な性別に基づく役割分担意識が地方の地域において根強いことが指摘されているからです。 小項目1、なぜ女性区長・自治会長は生まれないか。 本年3月に第4次千曲市男女共同参画計画が策定されました。第4次計画では、千曲市男女共同参画推進条例が定める基本理念を基に3つの基本方針を設定し、最終的にと言ってよいかと思いますが、第二次千曲市総合計画の基本目標、個性と能力を発揮できる男女共同参画社会を目指すとしています。 千曲市男女共同参画計画は、平成16年度に初めて策定され、以来、市では男女共同参画推進のための様々な施策を行ってきました。 しかし、残念ながら区・自治会やPTAなど、地域組織の役職への女性の参画はあまり進んでいないようです。 一例として、女性の区長・自治会長は過去に数えるほどしかいません。千曲市誕生以降で、私が調べてみたところ、平成27年度に上山田の力石自治会で、平成29年度に同じく上山田の城腰自治会で女性が自治会長を務めておりますので、恐らく2名です。 ちなみに、内閣府男女共同参画局の資料によると、自治会長に占める女性の割合は、2020年度6.1%だそうです。今後、2025年には10%になることが期待されると、このように記されておりました。 近隣の市町については、長野市が476自治会のうち女性会長が7名、上田市は241自治会のうち女性会長が5名、坂城町は27自治会のうち女性会長はゼロ名ということでありました。 これまでの計画と同様、第4次千曲市男女共同参画計画においても、基本方針2、施策の方向5として、地域・社会における男女共同参画の推進とあるように、このことについては、市としても課題意識を持っているはずです。 なぜ女性は区長・自治会長に就いていないのでしようか。区長・自治会長をはじめとする区・自治会の役員選定については、各区・自治会の自治に委ねられているものと私も認識していますが、第4次千曲市男女共同参画計画を浸透させる意味でも、市が何らかの呼びかけをすることはできないでしょうか、以上について伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 荒川健康福祉部長。          〔健康福祉部長 荒川愛子君 登壇〕 ◎健康福祉部長(荒川愛子君) それでは、なぜ女性区長・自治会長は生まれないのかについてでございます。 市では、平成30年度に実施いたしました男女共同参画社会に向けた市民意識調査においては、区・自治会を含めた地域における男女共同参画の意識については、改善が進んでいるものの、依然として、まだ性別による役割分担意識が残っているという結果でした。 このことから、第4次千曲市男女共同参画計画では、まずは意識改革を中心に取り組んでいくことといたしました。そのため、本年4月には、まずその内容をお知らせするといたしまして、区長会・連合会総会の資料としまして、第4次計画の趣旨及び地域での固定的な男女の役割分担意識の改革について御理解、御協力をいただけるよう、資料にまとめ配布したところでございます。 また、市では、男女共同参画セミナー等を毎年開催しておりますが、このセミナーを通した学習や啓発によりまして、男女共同参画への意識改革や個人のスキルアップを図り、地域活動、また社会活動において、地域住民の性別による役割分担意識の解消、またリーダーとなるべく人材の育成などを行い、男女が平等に地域の活動や社会活動に参加できる社会を形成するよう、引き続き男女共同参画事業を推進してまいります。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) こちらの課題もすぐに劇的な結果が出るものではありませんので、荒川部長がおっしゃったとおり、意識改革を着実に進めていただければと思います。 現在も区・自治会の役員選びには、大変な御苦労をされていると思いますし、区・自治会において、自治はとても大切なものです。 ですが、ここで原則・修正パターンという法律学的思考方法を取ってみましょう。区・自治会の自治という原則を貫くだけでは、地域における男女共同参画はなかなか進みませんし、共助の観点からも、区・自治会の重要性が増している中、住民意思の反映や統合といった意味でも十分とは言えません。 千曲市男女共同参画推進条例と千曲市男女共同参画計画が修正の根拠になります。区や自治会の自治を侵害しない範囲で、例えばこれは荒川部長触れられておりましたけれども、千曲市区長会・連合会の総会などにおいて、あるいは各地区に暮らす市の職員が区長・自治会長さんたちと接した際に条例や計画のことをやんわりと伝え、じわりじわりと浸透させる、そのようなことはぜひお願いしたいと思います。 続きまして、小項目2、景色を変えることはできるのか。 第4次千曲市男女共同参画計画、そういえば第3次計画と比較すると、とてもすっきりして、分かりやすくなっております。役所や大企業が若手とされる引き算ができているのだなと感心いたしました。 この第4次計画では、地域における男女共同参画推進の指標として、令和6年度の目標値が定められています。計画の策定に先立って行われる男女共同参画市民意識調査において、「自治会や公民館・PTAなど団体の代表者は男性がなったほうが良い」とする考えに「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」とする人の割合を平成30年度の55.3%から60%に、「『地域』が男女平等であると感じている人の割合」を22.8%から30%に改善したいとする目標です。これらの目標をどのように達成しますか、少し重複もあるかと思いますが、計画期間の具体的な取組について伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 荒川健康福祉部長。          〔健康福祉部長 荒川愛子君 登壇〕 ◎健康福祉部長(荒川愛子君) 続きまして、男女共同参画計画の中で、景色を変えることはできるのかについてでございます。 まず、本計画の中では、地域社会における男女共同参画を推進する上での指標として、先ほど議員の御発言にもありましたように、「自治会や公民館・PTAなど団体の代表者は男性がなったほうが良い」という考えに「そう思わない」とする人や「『地域』が男女平等であると感じている人の割合」を目標項目に定め、令和6年度までの目標値を設定しております。 まず、目標達成には、社会的・文化的に形成された性差への意識改革が重要であるということから、本計画に基づき、市民を対象としたセミナーの開催や、またさらには県・関係団体と連携を図りつつ、啓発活動を実施し、市民お一人お一人の男女共同参画への理解や意識向上に取り組んでまいりたいと考えております。 また、男女参画セミナーにつきましては、年4回から5回を計画しております。その中で、関係団体の皆様等々の御意見をお聞きする中で、目標、またセミナーの内容をそのときそのときに定めまして、より多くの皆様に意識改革を図れるよう進めていきたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) 意識改革が進むよう、これまでの取組をさらに強化し、継続していくことと受け取りました。 市民意識調査の結果を見ると、毎回、対象者、回答者が異なるためか、過去には令和6年度相当の目標を達成していたこともあるようです。ですので、これまでと同様の取組をしていくということでも、決して悪くはないのかと思います。地道な取組を継続していただくことを期待します。 先ほどの目標値は、令和6年度には達成したいというものでありました。令和6年度というと、より住民自治が尊重される地域協議会、この設立・導入が検討されている年度です。 これまでの区・自治会では、役職への女性の参画はあまり進んでいませんでした。地域協議会の制度設計をこれからしていく過程で、女性参画のしやすさなどが考慮される可能性はあるのか、この点について伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) 御質問のとおり、今後地域づくり協議会を令和6年度に向けて準備を始めていくわけですが、そういう視点もしっかり取り入れて検討してまいりたいということでございます。 ○議長(和田英幸君) 田中秀樹議員。          〔2番 田中秀樹君 質問席〕 ◆2番(田中秀樹君) しっかりと御検討よろしくお願いいたします。 かつて小学校の児童会長、中学校の生徒会長は男子ばかりでした。ところが、ある時期から、児童会長・生徒会長を女子が務めることは珍しくなくなっています。 民生児童委員は、古くは男性が多かったものの、現在の千曲市においては154名中88名、比率にして57.1%と、女性が多く活躍されています。景色を変えることは、必ずできるのです。この本会議場の景色も、将来大きく変わるかもしれません。 男女共同参画に向けた取組を進めることで、多様性と包摂性ある千曲市が実現されることを祈念いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(和田英幸君) ここで昼食のため、午後12時半まで休憩いたします。                            午前11時30分 休憩---------------------------------------午後0時30分 開議 ○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 小川市長より発言を求められております。これを許可いたします。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 午前中の田中秀樹議員の質問で、東京事務所への職員派遣に関連して、企業誘致について総務部長より答弁いたさせましたけれども、その補足の答弁をさせていただきます。 総務部長から製造業を中心にという企業誘致の話をしましたが、私も市議会のときから、常に企業誘致はターゲットを明確にして、アプローチすべきだという主張をしてまいりました。全く同感です。その意味で、千曲市の強みを生かしながら、具体的に言いますと豊かな自然ですとか、交通要衝、こういったものを生かした企業誘致に努めてまいりたいと思いますが、製造業は産業集積もあり、また物流等のこともありますので、企業動向も見極めながら、積極的に進めていきたいということと、あと加えて若い世代、特にこの地元を離れても、またUターンしてもらえるような、あるいはIターンでこちらを目指していただけるような、特に若い世代にとって魅力ある企業、こういったものがどういったものがあるかということも研究しながら、東京事務所の職員と密に連携を取りながら、情報収集にも努めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○議長(和田英幸君) 続いて、8番、金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 議席8番、千風の会、金井文彦です。一般質問をさせていただきます。 御承知のとおり、社会経済情勢の変化に対応し、新たな市の将来像を掲げるとして、現在、第三次千曲市総合計画の策定が進められています。「千曲市を変える」と謳い、小川市長が誕生、市の体制が新しくなったわけですので、第二次総合計画を前期5年で終わらせ、第三次計画をあえて策定することの意義は十分に理解できるところではありますが、市の最上位計画、すなわち最も重要で千曲市行政の根幹をなす総合計画を新しくつくり直すという気運は、庁内にも市民にも感じ取れない印象がございます。 そこで、変えるべき千曲市の新たな未来と、そこに向かうべき市長のリーダーシップについて、以下、5項目について質問いたします。 小項目1、副市長人事を急ぐべきではないか。 午前中の林議員の質問と重複いたしますが、再度お伺いをいたします。 令和元年東日本台風災害からの復旧復興への取組、新型コロナウイルスのワクチン接種、さらに総合計画の検証・策定など、喫緊の課題が山積する、いわば非常事態において、職員の皆さんには長らく緊張感をもって業務を遂行されていること、改めまして感謝申し上げる次第です。 しかしながら、これら行政業務の旗振り役である副市長職が空席という影響は、非常に大きいと言わざるを得ません。市長は記者会見の中で、「各部長をはじめ幹部職員が副市長不在の穴を埋めようと必死で頑張っているため、業務が滞っているということはない」と答えていらっしゃいますが、本来、それぞれの部長さん方が副市長の仕事を請け負えるはずはなく、今後、市政が停滞する可能性を否定できません。副市長の職務をどなたがどのように代行し、不在の穴を埋めているのか、現在の状況を御説明いただきたい。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) まさに副市長というのは、市長を支えるマネジメント機能の強化を担当する重要なポストでありまして、まさにこうした非常事態でありますこのコロナ禍、そして復旧復興の中で、林議員の質問にもお答えしましたが、今、各部長をはじめ職員が一丸となって事務事業が停滞することのないように取り組んでいるということで、金井議員さんからも御質問を、今、いただきました。 現状は、各種条例・規則等に従いまして、副市長が欠けた場合の順位で、例えば教育長であったり、担当部長であったりが、その責任ある立場として副市長の不在を埋める業務についております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 幹部職員が頑張って業務を遂行させている。市長がより大きなリーダーシップを発揮いただければ、市政は何とか回っていくものかもしれません。しかし、緊急事態と言ってもよい現在の千曲市において、行政経験のない小川市長は就任されて、まだ半年余り。行政出身だった岡田前市長のようにはいかないのではないかと容易に想像できますし、行政全般を統括する立場の副市長不在によって、市政は方向感を失い、質の高いスピード感を持った行政に変えるとおっしゃった小川市長の方針とは全く逆にベクトルが向いてしまう可能性があります。 やはり、私は現状を鑑みると、副市長人事を急ぐ必要性を強く感じております。個人的には前副市長の再登用を望んでおりますが、今に至っては年度末の議会の判断を悔やむばかりであります。 千曲市の将来を思えば、副市長は県からの招へいがベストであると考えますが、その可能性とともに、現在における市長の、副市長人事案についての見通しをお聞きします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 3月の議会で前副市長の再任ということで提案させていただきましたが、同意を頂けなかったということは改めて大変残念に思っております。 議会の決断ですので、それは重く受け止めさせていただきまして、現状、県からのまた再びどなたかお願いして、議案として提案するという考えは、今は持っておりません。現状、今の千曲市政を進めていく上で私なりに行政経験はないなりに、半年は少なくともやらせていただいた中で、自分の持ち得る今までの知識、経験をフル活用して業務に当たっております。 また、部長、教育長をはじめとする幹部職員さんからも、適宜アドバイスを頂きながら進めておりますが、これからの千曲市、今までの千曲市政をさらに前進させるということを私は申し上げております。その市政を進めていく上で、今、現時点で私が考えるベストな人材という方を副市長に就任していただきたく思っております。 業務の実績や経験などを考慮して、現在、私が交渉を進めておりますので、御本人の承諾が得られましたら、できるだけ早く、一日でも早く議会に御提案いたしますので、よろしくお願いします。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 副市長の人事は市長がお決めになることですので、この場で多くの発言は控えたいところでございますが、県からの招へいが難しいのであれば、せめて外部、民間からの登用をお考えいただきたい。逆に小川市長が目指すとされた旧態依然とした前例主義を守る行政からの脱却を、本気で実現させるのであれば、庁内あるいは職員OBの登用については、慎重にお考えいただきたい。この点については、小川市長、どのようにお考えでしょうか。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 最初の金井議員の御質問の中では、私が民間出身で、行政経験がないということ。その穴を埋めるために副市長が、県からの方がいいというお話をされていました。そうであれば、やはり私の穴を埋めていただく人材としては、行政経験のある方が好ましいのではないかと思っております。 先ほども申し上げましたが、私が現在のこの千曲市の状況において、最もベストだと思える人材を御提案したいと思っていますので、そのときはよろしくお願いいたします。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 次の質問です。 3月議会での答弁で、小川市長御自身が必要性をお認めになった外部アドバイザーの登用については、現在お考えはあるのか。その方向性についても市長の所見をお伺いします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 外部アドバイザーの登用の見通しでありますが、現在も白紙の状態でありまして、その状況に変化はございません。まずはともあれ、副市長の選任に力を尽くしたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) いずれにしても、近いうちに議会に人事案の提案をお示しになるでしょうから、それをお待ちしておりますが、とにかく市長御自身と強力なタッグを組める人材をお選びいただき、早期に小川市政を軌道に乗せていただくようお願いをさせていただきます。 小項目2、庁内に新しい風は吹いているか。 小川市長は3月議会での私の質問に、「市民感覚、新しい発想で社会の変化に対応できる市政の実現のため、市役所の中に新しい風を吹かせることが、まず第一である」と答弁されました。 そして、その風を吹かせる人材が市長御自身であり、先ほどお聞きした外部アドバイザーだと明言されました。これは小川市長御自身がリーダーシップを発揮して、職員の皆さんの意識を変えていくとの意思を示されたものと解釈しておりますが、小川市長が就任されて半年、岡田市政のときと比較して、特に庁内の空気が変わったという印象は、私にはありません。 コロナのワクチン接種という未体験の任務も加わったこともあってか、業務に追われ、自らの意識改革を行うという一種の余裕といったものがないのかもしれません。小川市長はこの点について、どのような現状認識でいらっしゃるか。また、今後の取組についてもお伺いします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 庁内に新しい風は吹いているかということでありますが、私の現状認識としては新型コロナワクチンの接種会場における職員の応対に対して、市民の方からおほめの言葉を頂く新聞の投書などもございまして、全般に職員の接遇がよくなったとの御意見が寄せられるようになってまいりました。 また、ワクチン接種に際し、全国的にも斬新な取組と評価されましたバスの巡回接種会場の設置、これを行いまして、高齢者が接種しやすい環境をつくるなど、市民目線で市民に寄り添った接遇・対応をしていこうという意識が浸透しつつあると感じております。 今後も市民目線に立ち、市民の皆様がどう感じるか、想像力をもって常に先を考える丁寧な行政運営を心掛けてまいります。皆様の感覚とずれが生じないような研修機会を設けるなど、さらに一層人材育成にも引き続き取り組んでまいります。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 次に、行政マネジメント室について伺います。 行政経営の効率化を図り、戦略的にスピード感を持った市政にするためとして、今年度より市長は直属の行政マネジメント室を新設されましたが、その存在感が全く感じ取れません。重点施策の進捗管理、業務改善、市長特命事項の担当部署と説明をされましたが、庁内に新しい風を吹かせるため、現在具体的にどのような仕事を担っておられるのか。川嶋議員が質問をされましたが、もう一度詳しくお聞かせください。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 庁内に新しい風を吹かせるために、行政マネジメント室をどのように機能させる方針かということでありますけれども、川嶋議員の御質問にも答弁したところでございますが、全課を対象としたマネジメント戦略会議というものがございます。ここに私も全て出席して、それぞれの業務の改善点等について検討を行いました。 この会議の指摘事項等につきましては、現在担当部署で対応しておりまして、行政マネジメント室は進捗等の管理を行っております。 また、私のほうから、行政手続の押印見直し、いわゆる判こをなくすということですね。公共施設の有効活用策、死亡届提出後の相続等の手続にかかる負担軽減などについて、マネジメント室が調整役となりまして、担当する部署に急ピッチでこれらを進めるよう指示も出しております。 議員御質問の庁内に新しい風を吹かせるには、私はまずは職員の意欲、能力の向上、そして女性や若手の職員の活躍、風通しのよい職場環境づくりなどのマネジメントを進め、職員の能力が最大限発揮できる組織体制を構築する必要があると考えております。 そういった体制において、職員一人一人が前例踏襲ではなく、何事にも果敢にチャレンジし、最終的には全職員で総力を挙げて、市民のために創意工夫をしながら取り組んでいくことで、庁内にも新しい風が吹き荒れるものと思っております。私は大いに期待しているところでございます。 そのためにも、さきに申し上げました、まずはマネジメント戦略会議等を定期的に開催しながら、行政経営のより一層の効率化を図ってまいります。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 再任用した総務部長の人材、さらに参与兼室長として登用していらっしゃるわけですから、ぜひともこの人材の経験を最大限に機能させていただき、しっかりとやっていただければと思います。 それでは、次の質問です。 小項目3、先頃まとめられました千曲市公共施設個別施設計画における更埴中央公園市民プールについてお尋ねをいたします。この施設は昭和54年の開園から42年が経過し、老朽化が著しい上、年間40日余りの使用のために莫大なコストを費やしています。公共施設個別施設計画は、庁内の意思決定作業を一元化し、市の公共施設全体を統一した考えに基づき策定された千曲市公共施設再編計画で示された再編の方向性に基づく取組を具体化したものと理解しておりますが、それによると、この市民プールは2,400万円の対策費用を見込み、段階的に修繕を行い、さらに20年維持させるという方針であります。 しかし、施設の現状を見れば、ランニングコストは今後相当膨らむことが予想される上、コロナ禍によって、去年、今年と稼働していないことも加味すれば、再オープンにかかる費用は計り知れません。施設の廃止・解体も視野に、この場所の有効活用を検討できないか、市の所見をお伺いします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。          〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
    ◎教育部長(島田栄一君) 公共施設再編における更埴中央公園市民プールについての1点目の御質問、市民プールの廃止も視野に有効活用を検討できないか、についてお答えいたします。 更埴中央公園市民プールは、昭和54年、旧更埴市当時ですが、市政20周年記念事業としてオープンいたしました。議員御指摘のとおり42年が経過しましたが、経年劣化による施設の傷みも見られ、これまでも修繕を重ねながら利用者の安全確保を第一に運営してまいりました。 今後については、公共施設個別施設計画でお示ししましたとおり、一つとして、市が管理する唯一のプールであること。そしてまた、ここ数年来シーズン中に平均2万人前後の皆様の御利用があることから、長寿命化を図りながら、プール施設として活用してまいります。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 市民プールは皆さんの思い入れはすごくあると思うんですね。今、部長おっしゃったように、確かに40日ほどの稼働で、延べ2万人以上の市民が利用しています。市民の皆さんの思い入れが強い施設であることも本当に事実で、私も子供が小さいとき、毎週のように連れていった思い出があります。 ですが、ここはスポーツ施設には分類されておりますけれども、多くの市民の健康増進のための施設というよりは、子供向けのレクリエーション施設ではないかと思います。市民の思い入れが強い、これは本当に大切なことかもしれませんが、一つ一つその全てを考慮していたら、再編計画は成り立ちません。市民プールについての個別計画の方針は、公共施設の総合管理の目的を鑑みれば、単に廃止の判断の先送りをしているようにも思います。この施設の役目を終わらせるときは今ではないかと思いますが、どのように考えますか。もう一度伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。          〔教育部長 島田栄一君 登壇〕 ◎教育部長(島田栄一君) 今、御指摘いただきました点につきまして、私なりに考えました答弁でございますが、まず年間40日間だけの利用ということで、最初に質問を頂きました。 これにつきましては、都市公園条例施行規則がございまして、開館当初は、利用期間については6月中旬から9月上旬であったかと思います。これを現在では7月の第2土曜日から8月の末日ということで改正いたしました。 これは、いわゆる梅雨明けの時期ですとか、稲荷山の祇園祭、上山田の温泉夏祭り、こういったイベントが行われるところに限定しまして、また子供たちの夏休みも含めまして、集客が見込める時期に限定することで、心配されています固定経費の縮減を図っているものと思われます。 また、ワンシーズン当たりの入場料収入も鑑みますと、一日当たりの入場料を見ますと、令和元年が最近になるんですけれども、44日間開館しまして、一日当たり6万5,000円ぐらいの入場料収入があります。 遡りまして、平成8年、1996年、23年ぐらい前です。このときには、先ほど申しましたように規則改正前でございましたので、66日間開館しております。それで、一日当たりの入場料については7万円ぐらいということで、これを鑑みますと、7%ぐらいの、減少ということで、爆発的にいわゆる入場料が減少したわけではないと認識しております。 そういったことからして、思い入れの強い市民の皆さんのプールとして親しまれているというふうに判断いたしておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 結局、民間でいったら、お荷物施設なんですよね、赤字をたくさん生み出しちゃう。やっぱり、そういうものはある程度切り離していかなければいけないんじゃないかなと。そういう考え方もしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。 信州ブレイブウォリアーズの千曲市でのホームタウン事業として、室内プールを併設した練習施設の構想があることは、3月議会で御紹介をいたしました。市民プールの土地を、この練習施設建設に活用することを、ぜひとも提案をいたしたい。 都市公園の質の向上に向けた国交省の民間資金等活用事業、PFIなどの手法により、市の負担は最小限になるだけではなく、広く一般市民の健康増進の場を提供でき、さらにバスケットのまち、ウォリアーズのホームタウンとしての千曲市の位置づけを確立できると思いますが、市の所見をお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。          〔教育部長 島田栄一君 登壇〕 ◎教育部長(島田栄一君) 信州ブレイブウォリアーズの室内プールを併設したトレーニング施設の建設構想についてお答えいたします。 まず、千曲市におきまして、信州ブレイブウォリアーズの運営会社であります信州スポーツスピリットが描いております市民の健康増進の場も含むトレーニング施設の建設構想は、議員が御指摘されるとおり、千曲市がバスケットのまち、そしてまたウォリアーズのホームタウンとして一定の効果があると思われます。 一方で、先ほど答弁いたしましたが、市民プール施設については、個別施設計画において改修を重ねながら長寿命化を図っていくこととしております。 加えまして、この先、当該プール施設を老朽化などによりまして、更新もしくは廃止を検討する際には、一帯が都市公園条例に定められましたので、この更埴中央公園内の、その一帯の施設ということでありますので、グラウンドも含めた公園敷地全体の活用計画の策定が必要ではないかと考えております。 いずれにいたしましても、市民プールを廃止することを計画していない現時点では、市民プールの敷地を活用してのトレーニング施設の立地については困難ではないかと考えております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) PFIの中でもパークPFIという手法を使えば、恐らくいけると思うんですけれども。そもそもウォリアーズはホームアリーナはホワイトリングではあっても、千曲市を選手の練習や生活の拠点としての位置づけを図り、優勝チームや県のバスケットボール協会の育成拠点としても、当市をバスケのまちとして強力にプロモーションをしていく提案をされています。現実的にことぶきアリーナの優先使用がままならないのであれば、自力で練習施設を造ってしまおうという発想です。 一方で、民間の資金、経営能力等を活用した効率的かつ効果的な社会資本の整備、低廉かつ良好なサービスの提供を目的としたPFI事業は、全国で数多くの事例がございます。令和元年度の事業数は800を超えています。 埼玉県川越市では、温泉利用型プールを含めた健康運動施設の整備を大和リースが資金調達、設計から建設までを行い、指定管理者として施設の運営を行っています。 また、県内でも大町市で、生ごみ堆肥化施設整備を、長野市若穂でも温泉利用施設をPFIによって整備しています。市としても財政難の時代、良質な市民サービスを提供しようとするとき、資金が、財源がない、を口実にただ諦めるのではなく、このような有効な手段があるわけですから、ぜひとも検討していただきたい。 まさにこのような市民サービスにおける行政のチャレンジが、小川市長のおっしゃる変化に対応できる新しい発想のできる市政ではないでしょうか。 市長、いかがでしょうか。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。          〔教育部長 島田栄一君 登壇〕 ◎教育部長(島田栄一君) 市長にということでございますが、PFIの活用についての再質問にお答えいたします。 将来的にはという答弁ではございますが、先ほど長野市の温泉施設の話、湯~ぱれあのことだと思いますけれども、長野市も取り組んでおります。将来的にはということで答弁させていただきますが、総務省が作成しました今回のこの公共施設等管理計画の策定に当たっての指針がございます。この中で、「公共施設等の更新などに際しては、民間の技術、ノウハウ、資金等を活用することが有効な場合もあることから、総合管理計画の検討に当たっては、PPP・PFIの積極的な活用を検討されたい」としております。 時期につきましては、明確にできませんが、将来的には議員御提案のような公有地の有効活用や、財政負担の軽減、これを考慮する中で、公共施設と民間施設などの複合開発、こういったことも選択肢の一つとして挙げられるのではないかと考えております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) ウォリアーズのホームタウンとはいえ、現状のままだと、ただ単に事務所を置くだけのまちになってしまいます。ここまで育ててきて、B1の価値あるチームとなったウォリアーズと一体となって地域活性化を図っていくために、まずはパートナーである運営会社との協議をしっかりと重ねていただくことをお願いをいたしまして、次の質問に移らせていただきます。 小項目4、第三次総合計画策定と小川市長が描く千曲市の将来像について、お聞きをします。 第二次総合計画を前期で終わらせ、第三次総合計画をあえて策定するのは、千曲市を変えると明言された小川市長の確固たる将来ビジョンが軸にあってこそ意味を持つと私は考えます。 逆に言えば、その軸がないのであれば、このような非常時に短期間で新しい市の将来への指針を決めることは避けるべきと思います。極端に言えば、第二次の前期計画をしっかり検証して、新幹線新駅と大型商業施設誘致を外し、復興計画の推進を軸に持ってくれば、後期計画に移行できなくもない、極端な話です。 市長のこれまでの答弁をお聞きした限り、ゴールに向かう手法を改革するという意思はよく理解できますが、市長の目指すゴールが具体的に見えてきません。その意味では、体制が変わった千曲市の市長である小川市長のリーダーシップを感じることができません。市長の描く第三次総合計画の軸となる千曲市の新たな将来像、すなわちゴールを具体的にお聞かせください。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 第三次総合計画の策定と、私が描く千曲市の将来像についてでありますが、第三次総合計画の軸となる新たな将来像、ゴールにつきましては、所信表明で申し上げ、これまでも一貫して御答弁申し上げてきております。私の目指す千曲市の将来像は、文化伝承創造都市であります。市内の特色ある農業や、商工業などの産業、伝統行事、景観、温泉など、今ある市内の様々な文化を伝承し、磨き上げ、進化させ、そして新たな文化を創造する文化伝承創造都市千曲であります。 しかしながら、第三次総合計画で私の描く将来像を、市民に押しつけるのではなく、市民の意見をお聞きする中で共有し、千曲市の未来を想像できる将来像を皆様とともに考え、つくり上げていきたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 市長の描く第三次総合計画の軸、月の都千曲のブランド力向上、市内の特色ある農業や商工業などの産業、伝統行事、景観、温泉など、市内の様々な文化を伝承し、磨き上げ、進化させ、新しい文化を創造する文化伝承創造都市千曲、これが第三次総合計画の軸ということがよく分かりました。 ただしかし、これらは合併時の新市将来構想の理念と大方共通したものでありますし、第二次総合計画の目指した千曲市の将来像に内包されているものでもございます。さらに、私が非常に気になる点は、市長が再三、今もおっしゃいましたが、「私の描く将来像を市民に押しつけるのではなく、市民の意見を聞く中で、市民の皆様とともにつくり上げていく」と発言されていることです。 もちろん押しつけはよくありませんけれども、市民がノーと言ったら、市長の目指す将来像を変えることもあり得るのでしょうか。第三次総合計画の軸であると、ただいま答弁されたものを変えてしまってよいのでしょうか。そうであるならば、極端な話、市長などどなたがなっても、市民の意見で決めていけばよいということになってしまいます。 千曲市を変えるとおっしゃって、市長になられた小川市長のリーダーシップについて、市長、御自身はどのようにお考えでしょうか。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 本当に金井議員のおっしゃるとおり、極端だと思います。新市建設計画とか、今までの基本計画等を、それに沿って、今、千曲市の行政が行われているわけですね。私は行政の継続性というものを重視しながらも、さらにそこに新しい要素を加えていきたいという思いであります。 その上で、私が一言で今度千曲市の将来像を、何々都市という名前をつけるに当たって、私なりに考えてひねり出したのが文化伝承創造都市千曲ということでございます。その意味では、第二次の基本計画と大きな違いはないという御批判もされるかもしれませんが、自治体によっては、市長の任期ごとに、4年ごとに基本計画をつくるという自治体も出てきている状況の中で、私の小川カラーを出せる基本計画として、ぜひ私のほうから第三次でお願いしたいということを、担当のほうに指示をしたところであります。 とはいえ、私は市民の声を聞きながら市政を進めるという公約も掲げていますので、私の思いを一方的に押しつけることはできないという趣旨であります。誰がなっても何でも言うことを聞いてころころ変えてしまって、誰がやっても変わらないという批判は当たらないというふうに考えております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 先月29日に、第三次総合計画策定市民会議として、ワークショップが開催され、学生から90代まで48名の参加があり、とてもよい雰囲気で千曲市の魅力について語り合っていただいたと聞いています。 そして、第2回が今月開催されるとのことです。可能な限り市政への市民の参画を促し、市民と一緒になって政策の研究や立案を進めていくスタイルは大いに共感をさせていただくところですが、しかし、このようなワークショップを開催しただけでは、市長が3月議会で答弁された第三次総合計画は、まちづくりの基本構想を一から、市民の皆様とともにつくり上げていくことの実現は難しいのではないでしょうか。 同じく市民の皆様とつくると明言された屋代地区大規模開発は、現在区画整理準備会がまちづくり構想の策定を進めているわけで、実際市民の意見が反映される余地はあるのでしょうか。総合運動公園構想なども同様に思います。市長が市民とともにつくり上げるとおっしゃったこれらについて、多種多様な市民の声をどのように計画に反映させ、形づくっていかれるのか。市長の所見をお伺いします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 多種多様な市民の声をどのように反映させ、形づくるのか、についてでありますが、議員がおっしゃるように、まさに市民の意見は本当に十人十色、多種多様でございますので、その全てに応じることはなかなか難しいと考えております。 しかしながら、頂いた御意見に対しては、真摯に向き合い、関係部局等でも十分検討させていただきまして、計画に反映させるものとさせないものの取捨選択を判断するとともに、御意見に対する市の考え方を直接お伝えする。あるいは市報やホームページなどを通じて皆様にお示しするよう努めております。 今後もまちづくり基本条例にあります市民のまちづくりに参加する権利、これを保障いたしまして、まちづくりに関する政策等を形成する過程における市民参画の場と、市民との意見交換の機会をなるべく多く確保し、行政計画や大規模公共事業などを形づくってまいりたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) 次の質問です。 小項目5、市民に分かりやすい千曲市の目標を設定すべきと考える。 これは、ほかの自治体でも同様に言えることかもしれませんが、これまでの市政は目指すゴールが曖昧で、市民にはイメージしにくかったばかりではなく、その手段となる様々な施策の成果指標や、KPIも効果的な検証がされずに来た印象がございます。 第二次総合計画の成果指標に、人口の社会増減の項目がございます。御承知のとおり、千曲市の人口は平成28年より5年連続で社会増となっておりますが、この社会増減の成果指標における令和3年の目標値はマイナス18人です。以前、議会で、「社会増の要因は」という私の問に、「子育て施策などが複合的に成果につながった」との行政の答弁を思い起こしますが、目標値をマイナスに設定していたところからすると、この人口社会増の成果がいかに想定外の結果であったか、想像ができます。このような成果指標を運用しているようでは意味がありません。 また、こうした行政運営の過程を市民に積極的に情報を開示してこなかったことが、屋代地区大規模開発などの重要施策において、結果的に市民から批判を受ける要因になったと考えます。 私は、千曲市の大きな目標として、人口増を掲げることを提案します。人口を増やすことだけで、千曲市の目指す将来の姿を全て実現できるとは思いませんが、まちづくりの目標をクリアした先には、人口が増えていなくてはいけません。人口減少社会において、パイの奪い合いという要素もあり、実現には自然減を社会増でカバーする必要があります。 しかし、無理な目標ではない。現に茅野市、塩尻市、御代田町、南箕輪村などは特徴ある施策を展開し、人口を増やしているではありませんか。合併した平成15年より減り続けている千曲市の人口をプラスに転じさせる。この大きな目標の下、市民と一緒になって施策を考える。私は考えただけでわくわくしてきます。 市長のお考えを伺います。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 市民に分かりやすい千曲市の目標を設定すべきと考える、についてであります。 ただいま金井議員より、千曲市の大きな目標として人口増を掲げ、市民と一緒になって施策を考える。わくわくしませんか、との御提案を頂きました。私一個人とすれば、大変夢がある目標でありまして、共感するところであります。 しかしながら、市長として、いざ実際に市政を預かる者として考えると、現在は人口絶対減の社会に入っておりますので、現実的ではないという思いでございます。議員も御承知のとおり、人口減少は千曲市だけではなく、日本の総人口の減少、そして少子高齢化が進む中で、人口の増加は一部の地域に限られております。その一部の地域は、東京などの大都市か、その周辺あるいは小さな町・村に限られているのが現状であります。 過日、令和2年国勢調査結果の速報値が公表されました。千曲市は、前回、平成27年の調査から、減少率2.3%、減少数は1,398人という結果でして、減少率は19市中、11番目となっております。19市の中には前回の国勢調査より僅かながら人口が増加している市も県内にはありますが、その3市も平成27年からの推計人口では、総人口が減少していることから、人口増加を目標とすることは現実的ではなく、今後いかにして人口減少の幅を抑えるか、人口を定着させるかという観点で、目標人口を設定する必要があると考えております。 市の目標人口は、千曲市の人口ビジョンでは、単純な人口増ではなく、人口構造、ピラミッドの是正が必要と考えております。2040年で目標人口を5万人として、第二次千曲市総合計画では、より具体的に2026年の目標人口を5万5,000人以上としております。 市が持続していくためには、現在のひし形や、逆三角形のような人口構造に補正をかけて、少なくとも釣鐘型に長い年月をかけて戻していくことが必要であります。少子高齢化により、人口の自然減の大幅な改善はすぐに難しいことから、議員御指摘のような社会増、千曲市は5年連続社会増を続けておりますので、今後もこれを継続し、市外からの転入を増やせるような関係人口の創出や、移住・定住施策にさらに磨きをかけてまいります。 なお、第三次千曲市総合計画策定に併せ、人口ビジョンの時点修正を行う中で、改めて目標人口を設定する予定であります。 なお、前回の国勢調査によって、人口が増加した、先ほど例えが挙げられました茅野市、また東御市、塩尻市では、県の統計室の分析によりますと、コロナにより別荘へ一時的に移住した方が、その地で国勢調査の対象となったと予測していることを付け加えておきます。 ○議長(和田英幸君) 金井文彦議員。          〔8番 金井文彦君 質問席〕 ◆8番(金井文彦君) インパクトがあっていいと思ったんですけど、だめですか。 ただ、そういった市民に分かりやすい目標を定めることは、ぜひ市長、考えてください。人口を増やすということは、千曲市に住む人を増やさなくてはいけない。安全・安心で住みやすさを追求したまちづくりをしなくてはいけない。市外で仕事をしていても、住まいは千曲市でなくてはいけない。今住んでいる人も、これから住もうとしている人も、誰もがふるさとを実感できるまちに、この千曲市をしていくことが重要だと思います。 私は一市民として、このようなまちづくりをしたいと心から御提案をさせていただき、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(和田英幸君) ここで、13時30分まで休憩いたします。                             午後1時16分 休憩---------------------------------------午後1時30分 開議 ○副議長(柳澤眞由美君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 続いて、10番、滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) 議席番号10番、公明党、滝沢清人です。 大項目1、奨学金返済「肩代わり」、地元で活躍する若者を応援すべき。 日本学生支援機構(JASSO)によると、返済が必要な貸与型奨学金の利用者は、全国約129万人で、学生の2.7人に1人が利用し、大学の学部生一人当たりの平均貸与額は、無利子(第一種)が241万円、有利子(第二種)が343万円にもなります。 奨学金の返済は卒業の半年後から始まりますが、返済に苦労する若者も少なくありません。 2019年度末時点の延滞者数は、返還者数の約7%、延滞債権額は約5,400億円に達しています。 これまでも企業による従業員への返還支援や、自治体に居住する学生の奨学金を「肩代わり」する市町村が増えて来ていますが、今年4月からは、民間企業が奨学金返還を支援する際に、JASSOに直接返還する制度が始まったことにより、企業にとっては支援した分を損金算入できるようになり、従業員にとっては住民税や社会保険料の負担が増えずに済みます。 また、自治体による奨学金返還支援に係る市町村の負担については、基金の設置も不要で、全額特別交付税措置されます。 千曲市でも企業とタッグを組んで奨学金の肩代わり返済を他市よりも手厚く推進し、市内企業で働く若者を強く支援することで、若者のUIJターンを促すべきと考えますがいかがでしようか。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 島田教育部長。          〔教育部長 島田栄一君 登壇〕 ◎教育部長(島田栄一君) 奨学金返済「肩代わり」地元で活躍する若者を応援すべきについてお答えいたします。 ただいまは、滝沢議員から、市が企業と組んで奨学金の肩代わり返済をすることにより、市内企業で働く若者支援、若者のUIJターンを促したらどうかという提案を頂きました。 千曲市としましても、市の人口減少に歯止めをかけ、特に若者世代の転入増加が将来の千曲市発展に大きな役割を果たすことから、極めて有効な御提言と考えているところでございます。 今後、議員御提案の自治体と企業が連携しての奨学金返還支援も含めまして、若者の地元定着につながる奨学金制度につきまして、情報の収集に努め、研究をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) 今、千曲市でも、この2月からUIJターン向けの奨学金返還猶予制度というのが始まっております。これをぜひ企業の皆さんと拡張していただきたい。今、4分の1を千曲市が援助するようになっていますが、もう4分の1、企業に援助してもらえたら学生の皆さんは半分で済むという、大変これは力強い支援になると思います。 今、都市間競争の中で、全額交付税措置になりますので、どこの自治体でもやってきますから、その中でやはり企業とどれだけ密接に取り組んでいけるかがポイントになると思いますので、ぜひお願いしたいと思います。 それから、また今ホームページに掲載になっている中で、ちょっと気になる点が幾つかあります。 その一つに、その周知方法ですけども、ホームページだけしか見当たりません。募集用のパンフも見えないと思いますし、また、JASSOの支援する市町村にもアップされておりません。 それから、申請期限では、居住し始めた年度内に初回の交付申請を行わない場合は、本助成の対象とならないという、大変厳しい内容の文言が含まれております。他市では、30歳以下、40歳以下を対象としておりますので、その年度に申請できなかったら、もう対象から外れるという、なんでそんなに厳しくする必要があるのかなと私は思いますけども、その点お分かりになったらお願いします。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 島田教育部長。          〔教育部長 島田栄一君 登壇〕 ◎教育部長(島田栄一君) 再質問にお答えいたします。 JASSOの関係、日本学生支援機構の奨学金、この返済支援のタイプとしますと、先ほど議員から御指摘ありましたように、まず自治体と企業が連携しての奨学金返還支援、そしてまた、都道府県ですとか市町村が行う制度、これ今度、特別交付税措置100%と先ほど御指摘のとおりです。そしてまた、この21年4月からということで、企業が行う支援、いわゆる企業が返済者に代わって代理で返還するという支援制度のタイプがあるかと思います。 そしてまた、千曲市のほうでも千曲市の奨学金、また、UIJの助成制度ということで、PRの関係について今御指摘いただきました。私も部長になりまして、これどうやって高校、または中学生に周知しているのかということにつきまして担当に尋ねたところ、ホームページですとか、市報というような回答でありまして、では、ダイレクトに送っていないのというような指摘もしました。 そういうことも踏まえまして、先ほど償還などの4分の1を助成しているということで、現行制度も含めまして点検しまして、大都市や大企業があるところについては、企業との連携についてそれなりきにやっていけるかと思うんですけれども、この千曲市にふさわしい制度、企業と連携してどうやっていくのかということについては、これも経済部とも一緒にやっていかないといけないと思います。そういったことも点検しながら制度設計を研究していくということでよろしくお願いします。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) 市の支援も年額5万7,000円、企業さんも5万7,000円ということですから、年額で5万7,000円なんで、そんなに企業さんとしても大変な額ではないかなと思います。より優秀な人材を確保するために、これ早くやった方が勝ちだと思いますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。 それでは、大項目2に入ります。新防災ガイドブックで市民に伝えたいこと。 近年、日本全国で毎年発生している大規模自然災害、中でも気候変動による亜熱帯化が進行し、もはや大型線状降水帯は毎年発生し、それがバックビルディング現象などを伴うとき、猛烈な豪雨が長時間降り続きます。また、台風・前線・太平洋高気圧の3つが揃った気圧配置を危険な大雨3点セットとも言いますが、日本列島はその確率が非常に高まっています。 一方で、千曲川流域は、自然の要塞に守られた地形上、バックビルディング現象は発生しづらく、千曲市始まって以来の大水害となった令和元年東日本台風は、約280年前の戌の満水と同じスーパー台風がもたらしたものです。 しかし、亜熱帯化の進行によりスーパー台風の発生確率は格段に高くなっています。また、全国地震動予測地図によると、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率で、県内で最も高い確率は諏訪市の59%、千曲市は11.8%ということですが、防災研によると数値が低いからといって、安全を担保できるだけの予測精度はまだないとしています。これらを踏まえて以下3点について質問いたします。 1、災害への備えについて。 1000年推計ハザードマップが市民の皆様に届きました。市民の反応は様々で、あ、そういえば来ていたかも、ずいぶん赤い所が多かったね、ただ置いて行かれたって何が何だか分からないなど、ブックを開いてこの家はこの辺だから、最悪8メートルの水が来て、2階の屋根の一部が出るくらいかな、えー、うそー、やだーです。 また、地震でも水害でも共通の備えの一つが、水・食料・トイレの備えです。ライフラインが止まったとき、自宅でも避難先でも1週間分は備蓄したいものです。食料はローリングストックを心掛けることなど、生き延びるための非常時の備えについて、防災ガイドブックに込めた防災ノウハウを、過去の映像などを活用してしっかり訴えるべきで、今後どのように市民の皆様に防災ガイドブックの研修会をしていくか伺います。 次に、今後30年以内の糸静線地震震度6弱以上の市内確率は11.8%、昭和56年以前の木造建築の家では、耐震改修工事費用補助金上限100万円を活用した耐震工事を推奨していますが、そこまではできないお宅や耐震を満たしているお宅でも重要となるのが、大事故を防ぐ家具の転倒防止器具の装着です。これがなかなかできていません。 これから各地の防災研修会では、その重要性を映像とともに訴えるべきで、また自力で装着が困難なお宅が増えてきていますので支援策を検討すべきと考えますが、所感を伺います。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 災害への備えについてでありますが、市民の皆様への防災意識の高揚、防災知識の普及・啓発は大変重要であると考えております。 今回改定した防災ガイドブックは、洪水、土砂災害、地震に係る災害のリスクなどをまとめたものでございます。各家庭において、住んでいる地域の危険を再認識していただき、災害リスクや避難行動に役立てていただきたいと思っております。 決して不安をあおるものではなく、注意喚起したものであり、危機感を持っていただくためのものであるということを御認識いただければ幸いです。 次に、家具の転倒防止器具の装着についてでありますが、各家庭で防止器具の設置を行っていただけるよう、前段の御質問の研修会や出前講座などの機会を捉えて啓発してまいります。 支援策についてということでありますけども、今後必要に応じて検討してまいりたいと考えております。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) ちょっと1点漏れておりますのでお願いします。 今後、市民の皆様へのこのガイドブックを使った研修会、具体的に71の区、どんなふうに進めていくのか、これについて伺います。 それから、家具の転倒防止器具の支援策、高齢者、障害者、女性、それぞれのお宅のみの自力で装着できない方、大変増えています。以前にも、これは私質問いたしましたけども、もう何かしなければならない状況になってきていると思います。ぜひ考えていただきたいと思いますが、再度お願いいたしします。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 研修会や出前講座を通じて、この防災ガイドブックのことについては呼びかけをしてまいりたいと考えております。 転倒防止器具の装着の支援ということですが、我々のほうに直接まだそのようなお声は届いてはいないんですけれども、装着について、実際に我々のほうでできるのかどうか、また、誰かそのようなことをやってくれる方がいらっしゃるのかどうか、その辺も調査しながら必要に応じて検討してまいるということで、よろしくお願いいたします。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) 防災ガイドブック研修会については、71の区回るだけでも大変だとは思います。時間かかると思いますけども、もう既に新しいガイドブックはそれぞれのお宅へいっていますので、早くこれしないと、ましてもう6月です。梅雨の時期に入ってまいりますので、ぜひこれについてはスピードを上げてやる方法を考えていただきたい。 私はできれば、今、大勢の人を集めることできませんから、地区の役員、自営防災団、そういった主だった人だけでも進めていくべきではないかなと思っております。 あと、支援策については、前回も申し上げましたけども、シルバーとか、そういった方の中でもできることでありますので、他市でもこれ多くやっていますから、ぜひ検討していただきたいと思います。 続きまして、2番目、避難所の現状と逃げ遅れを無くすために。 千曲市で、3階以上の建物に避難できる人数は最大約5,000人ということですが、その中で最悪2階まで冠水して電気・水・トイレなどのライフラインが確保できる施設はありますか。また、3階以上のみを避難場所に想定した避難マニュアルはありますか。 次に、避難行動要支援者の皆様が避難する福祉避難所、あらかじめ避難する場所や避難経路を決めておく個別避難計画の作成は、今後、どのような手順でいつから始めて、終了予定はいつ頃になるのか伺います。 次に、市内で唯一、安全な緊急避難場所として国交省が指定している道路高架区間の八幡18号バイバス沿いに建設予定の大規模避難場所(防災公園)、その規模について構想の一端を伺います。 また当面、道路そのものを一時避難場所にする考えについて伺います。 さらに、高速上下線の姨捨サービスエリアを非常時の緊急避難場所に開放できるか確認いただきたい。 次に、スーパー台風の直撃予測が出た場合、大多数の市民が広域避難・通常避難する際の異なるリードタイムの周知方法について伺います。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 避難所の現状と逃げ遅れをなくすためについてでありますが、2階まで冠水した場合にライフラインが確保できる施設は、浸水想定の深さを考慮した建物となりますが、市庁舎は重要な機器類を屋上に上げるなどの対策を講じておりますので、機能の維持が図れるものと考えております。 3階以上の避難所に指定されている公共施設は、市庁舎をはじめ、小中学校等12施設ございますが、3階以上のみの避難所を想定した運営マニュアルについては、現在のところ策定はしておりません。 次に、個別避難計画の策定についてでありますが、平成27年度より災害時避難行動要支援者を対象とした個別支援計画の作成を進めております。毎年、要支援者は変動することから、計画作成時は要支援者本人の同意を得た上で、区、自治会、民生委員、福祉団体等の協力を頂き、進めているところです。 次に、国交省が指定している道路高架区間の八幡国道18号バイパス沿いに建設予定の大規模避難場所についてでありますが、避難時に避難でき、また、救援活動や復旧・復興活動が可能となる地域の防災拠点については、新たなハザードマップ等を活用し、具体的な場所、規模・内容等が検討できる資料をまとめ、今年度中にお示しできるよう、現在取り組んでいるところです。 また、国道18号バイパスは、国において、道路高架区間の緊急避難場所としての活用について、浸水想定より高い場所を抽出した結果、当市では浸水想定の深さに影響されない道路区間は、国道18号バイパスの一定区間に限られております。今後、国においても道路区間を緊急避難場所として活用していくこととなりましたら、安全を確保できる避難場所として積極的に活用できるよう調整をしてまいります。 また、姨捨サービスエリアの非常時の緊急避難場所の開放については、今後、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)様と協議を進めてまいります。 次に、スーパー台風時のリードタイムについてでありますが、避難時は自分に合った適切な行動計画ができるよう、警戒レベルに応じ、屋外告知放送等を通じて適宜・適切な避難情報の発令に努めてまいります。 ○副議長(柳澤眞由美君) 1点答弁漏れ、個別避難計画の作成終了予定はいつ頃か。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 策定のほうはもう既に始めておるところですけれども、関係者、いろいろな方々と調整しなければなりませんので、いつまでにということは明確にはお示しできませんが、できるだけ早いうちに策定のほう完了させていきたいと考えております。過日の新聞報道等でもございましたけれども、なかなかマンパワーのこと、あと人手のこと等、調整しなければならない点、多々ありますので、できるだけ速やかに進めてまいります。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) 何点か再質問いたします。 まず、1000年推計豪雨での福祉避難所、これ今ハザードマップ等に書かれている福祉避難所では駄目なところございます、これ前の議員の方も言っておられましたが。 また、福祉避難所ですから、エレベーターは私は必須だと考えますけども、この点、エレベーターのついた福祉避難所、どのぐらい用意できるのでしょうか。 次に、今進めていると言われた個別避難計画ですけども、この推進主体はどこがやっているのでしょうか。 それから、この個別避難計画には、避難支援者、これは必須になりますが、それぞれ自主防災組織であるとか、民生委員ですとか、地域住民とか、そういった方々になると思うんですけども、こういった方々を巻き込んで個別避難計画をつくろうとされているのかどうか伺います。 また、市内には庁舎以外にライフライン、3ライフラインが全てストップとういうことですけども、それを含めた当然、そこで避難者の方が一定期間過ごすと考えたら、こういったものを準備することは考えておられるのかどうか。 それから今、3階以上のみを使った避難所、その運営マニュアルはないということですけれども、これがなかったら今もハザードマップは市民の皆様に配られているわけですから、説明ができないと思います。どのようにするか、方向付け、これはなければ返答に困ると思うんですが、それについてお伺いします。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 何点か御質問いただきました。ちょっとメモしきれなかったので、またお伺いすることになるかと思いますが、よろしくお願いします。 最初に、個別支援計画、いつまでにということで、できるだけ速やかにという話をさせていただきましたが、これについては、終わりがないということは御認識いただきたいと思います。対象者というのは、毎年毎年、増えてくるというものでありますので、いつまでに全てが完了するというものではないということは、御了承いただきたいと存じます。 あと、福祉避難所のエレベーターの設置ということですがどれだけのものがあるかというのは、すみません、私のほうで資料を持ち合わせておりませんので、お答えできないんですが、また分かればお答えさせていただきます。 あと、個別支援計画の推進主体がどちらかということでありますけども、高齢者であれば高齢福祉課、また障害のある方ということであれば福祉課のほうで主体となって策定をしていくというようなことになろうかと思います。 すみません、それと御質問いただいたところ、ちょっとメモしきれなかったのですが。 ○副議長(柳澤眞由美君) 関係者はどこまで巻き込むか。ライフラインの用意は。そういう2点です。 ◎総務部長(北澤武彦君) 関係者はどこまで巻き込むかについては、やはり、災害ということであれば、いろいろな人のお力というのを借りなければならないと考えておりますので、必要な限りという答弁になろうかと思いますが、幅広く支援をしていただける方については、巻き込んで対応をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(柳澤眞由美君) ライフライン、長期避難になった場合。 ◎総務部長(北澤武彦君) ライフラインについてでありますが、ライフラインの復興ということについては、一朝一夕にできるものではないんですが、ライフラインの確保というのは一番大事であるという認識は持っておりますので、速やかに復旧できるように努めてまいりたいと考えております。 ○副議長(柳澤眞由美君) 追加答弁、荒川健康福祉部長。          〔健康福祉部長 荒川愛子君 登壇〕 ◎健康福祉部長(荒川愛子君) 私のほうより、一部追加させていただきます。 まず、福祉避難所につきましては、今般、福祉避難所の設置運営マニュアルが改訂になりました。それで、現在は8か所福祉避難所がございます。それにつきましては、できるだけ1階で避難できるデイサービスセンターやお風呂のある憩いの場を今、避難所にしております。そこでは、日頃、高齢の方が来られても、救助しやすい場所ということで、設定しておりますが、今後は、大勢の要支援者が避難できるようにということで、国が定めましたマニュアルに従い、新たなマニュアルを作成する中で、福祉避難所を設置していきたいというところで、先ほど議員さんからございましたように、エレベーターについても、できるだけあるところがどこの施設なのか調査し、進めていきたいと思っています。 あと、個別避難計画につきましても、同じように今般の災害基本法の改定等によりまして、個別避難計画策定の指針も出ております。それに基づきまして、計画を立てていくわけですが、今現在は、個別支援計画を高齢福祉課のほうで担当してやっておりますけれども、これからは個別避難計画については、さらに詳細なものを掲載し、避難できるようにしなければならない内容となっておりますので、先ほど総務部長も申したように、部局またぎまして、福祉課、また危機管理防災課等連携をして進めていきたい考えております。 ○副議長(柳澤眞由美君) 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 先ほど、私のほうで3階以上の避難所を想定した運営マニュアルは、策定していないと答弁をさせていただきましたけれども、すみません、厳密に申し上げますと、今ある運営マニュアルに基づいて、それを考慮しながら3階以上の避難所についても対応していくということで、全くないわけではないということを御承知いただければと思います。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) いずれにしましても、市民の皆様に5月に届いている1000年推計のハザードマップを市民の皆様それを見ておられます。これから各地区での研修会をやっていただくわけですが、今、私が申し上げた内容については答えを持っていなかったら大変なことになると思います。じゃあ、どうするんだという話になってしまいますので、福祉避難所、じゃあ、早く避難しなくちゃならないんだな。だけど、どこが福祉避難所かも示されていない現状、大変危ないなと思います。 それで、ウェザーニュースの今年の台風予測というのがあるんですけれども、9月以降、太平洋高気圧の張り出しが、うんと強くなるらしいんです。昨年は、上陸が1つもなかったんですけれども、今年は相当増えるというそういった予測も出ております。 ですから、その1000年推計、もちろん1000年推計ですから、そんなの毎年あったら、たまったもんじゃございませんけれども、それに備えるというのが大前提のハザードマップですから、その対策については、早急に様々なところ、手当てが必要だと思います。今、聞いただけでもたくさん、ございますので。 では、最後に3番目として、市の超非常事態危機管理タイムラインはあるか。 千曲市の地形上広域水害対策は必須です。19号をはるかに超えるスーパー台風の直撃、それがハザードマップ1000年推計です。 当然、8メートルもの氾濫流は堤防を優に超え、庁舎の2階まで冠水しますが、災害対策本部機能は、果たせるのでしょうか。 また、至るところで、山腹崩壊が発生し、全てのインフラ機能が麻痺する。それが1000年推計ハザードマップの示す最悪の大水害です。 たまたま、19号は土曜日の上陸でした。6万市民の命を守る千曲市独自の超非常事態危機管理タイムラインは、必須と考えますが、その準備について伺います。 また、千曲市の特異地形にあっては、気象の専門家からの助言が必須で、気象庁に気象防災アドバイザーの派遣を要請すべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 超非常事態危機管理タイムラインは、あるのかについてでありますが、超非常事態の発生時には、インフラ機能が麻痺し6万人の市民の命を守ることは、至難の業であると思っております。 市の超非常事態危機管理タイムラインというものは、現在ございませんけれども、既存の各種計画をさらに磨き上げることによって、最大限の公助に努めていくことが市の責務であると考えております。 気象アドバイザーという御質問でありますが、気象に限らず、防災上必要となる資格者や人材、団体等、当市にとって有益となるマンパワーの確保は重要となりますので、県や国にも相談しながら検討してまいりたいと考えております。 庁舎の件でありますが、市庁舎の災害対策本部の機能については、先ほども答弁させていただきましたが、2階まで浸水した場合でも機能維持が図られるよう、重要な設備を上のほうに整備しておりますので、本部機能が維持できるものと考えております。しかし、庁舎への出入りが不可能となる可能性もありますので、災害状況を見ながら代替庁舎の検討も必要と考えております。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) 再質問いくつかやりますので、よろしくお願いします。 まず、皆さん御存知の江戸川区のハザードマップ、その表紙には、ここにいては駄目ですと。以前も私、取り上げましたけれど、表紙に、そのタイトルが入っているんです。ここにいては駄目ですと。千曲市も私は同じだと思います。ここにいては駄目ですだと思います。 それでは、江戸川区を含む江東5区と言われるところでは約250万人住んでいるんですけれども、一番恐れているのは、スーパー台風です。これによる氾濫の確率が一番高いということで、ではどうするかといいますと、江東5区では、そのスーパー台風が上陸する予測が出た時点で、3日前に対策本部をつくります。2日前には、自主避難を呼びかけます。1日前には、広域避難勧告が出ます。こういうスケジュールで、これが私が先ほど言った超非常事態危機管理タイムラインだと思います。 ですから千曲市にあっても、この庁舎も2階まで冠水するということは、予想では5メートルから10メートルですから、8メートルとしますと、どうでしょうか。どういう時間帯になるか分かりませんけども、市の職員500人も、果たして集まって来れるのでしょうか。 それから、1階2階にある大事な物は、どうするんでしょうか。それから対策本部そのもの、8メートルの水がついているところで、自衛隊も消防も一切の車両が近づくこともできません。そういった中で、本当に対策本部ができるのかどうか。 ですから、先ほど申し上げました大規模避難場所、ここに防災センター、いざというときの司令塔、これはやっぱり防災公園のみならず、そういった防災センターというものが、私はできるだけ早く、千曲市の場合は必要になるのではないかなと思います。 何といっても、19号のとき、長野市穂保で堤防が決壊しました。あそこは、広い平らな地形の場所です。ですから、大変な被害が出ましたが、水は広く流れていきました。千曲市の場合は東と西の山と山の間は流れるしかありませんから、もう8メートル10メートルという水が、しかも氾濫流となって出るという、可能性があるというそういう場所。 ですから、ほかの自治体と違ってこの千曲市は、特別なそういったタイムラインが絶対に必要だと思いますし、市民の皆様にも今回のハザードマップを見て、広域避難というものを本当に肝に銘じて考えていただく、それから備蓄というものをしっかりしていただかなければならないと思います。まず、この江東5区でやっているこのタイムラインについてどのように考えるか、お聞きいたします。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 北澤総務部長。          〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕 ◎総務部長(北澤武彦君) 江東5区のほうでやっていらっしゃる、かなり突っ込んだスーパー台風時を見据えた対応は、本当に見習うべきところだなと思っております。ここにいては駄目という表現もすごくインパクトのある言葉だなと思っております。そういう本当に危機感を持っていただくということが、何よりも大事だと思っておりますので、市民の皆様には、本当にこういう災害というのは起きるんだということを念頭に置いていただく行動を取っていただくように考えております。 また、避難指示といいますか、状況をあらかじめ押さえて、何日か前には、もう既にそのような行動を取るということ、これも先手先手を打つということは、有事の際には必要なことだと考えております。 防災センター、防災広場、ということでございますけれども、こちらのほうも千曲市においては、限られた場所ではありますけども、可能な場所があるわけですから、そちらのほうに整備を進めるように、また、努めてまいらなければいけないと思います。 広域避難ということは、これからは大きな台風の場合には絶対必要だと、また、備蓄のことも議員御指摘でありましたけれども、そのようなことについても市民の皆様には、危機管理意識を強めていただくことによって、有事の対応とさせていただくよう、こちらからも情報発信に努めてまいります。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) これも何回も申し上げました。茨城県常総市の新庁舎、これもできたばかりの新庁舎が、鬼怒川の決壊で、水没まではいきません1メートル冠水して、庁舎機能が麻痺したという。丸々1日、自衛隊、消防、職員、それから市民、合わせて千人もの人が、缶詰めにされたという事例もあります。 そこと比べたら、ここの庁舎のほうがはるかに、危険度が大きいわけなんです。ともかく、市民の皆様には、新しく、せっかくつくったいろんな思いが込もったハザードマップ、これをぜひ見ていただいて、自分事として考えていただきたいと。 そのために市としては、その答えをできるだけ早く用意をして、大規模避難場所も当然です。皆さんとにかく逃げてくださいとあまり無責任なことばかりは言ってられませんので、市としても全力でこの大規模避難所を加速して、用意していきますと。そのような答えは、ぜひ、持たないと、これから各地区回って、研修会をやっていくのに、ちょっとなかなか市民の皆さん、納得できないのではないかと思います。 最後に小川市長、この今回、市民の皆さんに配られているハザードマップ、これについてどのように市民の皆さんに訴えられるか、お聞きしたいと思います。 ○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。          〔市長 小川修一君 登壇〕 ◎市長(小川修一君) 市民の皆様にお配りしたハザードマップ、まさに開いてみますとインパクトのあったものであると思いますが、まさに滝沢議員御指摘のとおり、自分ごととして危機感をお一人お一人持っていただくために、市として随時、適時情報を記録、周知するように広報活動に励みます。啓発もしていきたいと考えております。 そして、御指摘のセンター等の大規模台風のときの有事の際の備えというものも、今できることと将来的にできるだけ早くやるということを同時並行しながら、私が繰り返し訴えている、目に見える形での市民の安全・安心に向けて努めていきたいと思います。 ○副議長(柳澤眞由美君) 滝沢清人議員。          〔10番 滝沢清人君 質問席〕 ◆10番(滝沢清人君) この防災ガイドブック、私は、待ちに待ったものでありました。やっとできましたので、ぜひこれを機会に、行政もそれから市民の皆様もぜひ研究をしていただきたいと思います。 終わります。 ○副議長(柳澤眞由美君) ここで14時25分まで休憩いたします。                             午後2時12分 休憩---------------------------------------午後2時25分 開議 ○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続いて、13番、倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 議席番号13番、倉島さやかでございます。通告に従いまして、順次質問に入ります。 大項目1、千曲市の経済成長戦略について。 小項目1、経済成長戦略についてお聞きいたします。 経済面では、内閣府が発表した2020年度の国内総生産(GDP)は、前年度比4.6%減と2年連続でマイナスとなりました。下落率はリーマン・ショックがあった2008年度の3.6%減を超えました。2021年1月から3月のGDPは、年率換算で5.1%減、実質成長率は4.6%減となり、遡れる比較可能な1995年以降の下げ幅は戦後最悪の落ち込みとなりました。1月に発令された緊急事態宣言による個人消費の落ち込みが主な原因とも言われています。数字でいうと、名目GDPが22兆円減少しています。 ところで、政府は、2020年度に1次、2次、3次の3回にわたり、コロナ対策の補正予算を組み、合計77兆円にも上ります。つまり、77兆円のお金を使っておいてもGDPが22兆円減少しているのです。77兆円のコロナ予算の中身を具体的に見てみると、実におかしいことが多いと言われています。30兆円の旅行外食産業に17兆円配り14兆円の融資をしたのに、壊滅的な打撃を受けています。医療提供体制のために12兆円を投入したのに、コロナ専用病床はほとんど増えてないのです。これは後ほど触れますが、お金の使い方をよく考えるべきだという教訓でもあります。 2019年12月に始まるコロナ禍では、これまで日本は良くも悪くも東京一極集中が特徴であると言われてきましたが、コロナ禍では生活スタイルが大きく変化し、これまでの行動様態の常識が崩れ、東京一極集中が一気に崩れました。今までのように、永田町・霞が関だけを見ていてもだめだということです。 今までの経済成長の理論では、どれも成功していないと言われていて、日銀でさえ新しい金融政策を採用しています。国や県に頼るだけではなく、市独自の力でできることを全力ですべきです。そのために、行政は最先端理論をキャッチアップし、実践のための体制を作り、それを施策として行うことが千曲市にとっても最大のブランディング戦略となります。 千曲市の経済成長戦略について3点お伺いいたします。 まず、1点目、東京一極集中が崩れた今、地方にとっては最大のチャンスです。このチャンスをどう生かすのか、ご所見をお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) 経済成長戦略について、東京一極集中が崩れた今、このチャンスどう生かすのかというご質問でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、2020年7月から東京都は転出超過が続いておりました。ご質問に触れられたとおりかと思いますが、本年3月と4月の推計人口では、再び東京都は転入超過となっております。しかし、依然として、近郊あるいは近隣の県へ転出する人も多く、今後も東京都の転出超過は続く可能性はあるというふうに思っております。 首都圏から地方への居住を希望する人が増えているこの好機に、長野県や連携中枢都市圏とも連携をしながら、これまで以上に千曲市の魅力を発信していく、市外はもとより県外に発信していくとともに、市が進めておりますワーケーション事業などを通じまして、一番は関係人口を増やしていくということが必要だと思っておりますので、当然、市内のテレワーク環境の整備ですとか、あるいは企業への支援なども引き続き行いまして、企業誘致や移住・定住を促進していきたいと、ひいては地域経済の活性化、経済成長につなげてまいりたいと考えております。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 先日、いわゆるキャリア官僚といわれる総務省の方とミーティングしたんですけれども、やはりもう国の動向を見ているだけの自治体ではなく、独自で頑張る自治体が成功するし評価されるということでした。千曲市としても独自でできることは全力で取り組んでいただき、されてきたとは思うんですけども、今以上に全職員そして市民の皆様とともに、全力で取り組んでいただきたいと思います。 続きまして、2点目の質問に入ります。 通告書に資料2つ添付いたしましたので、皆さん目を通していただいているとは思いますが、これは、全国若手市議会議員の会の勉強会で、私が北信越ブロックの代表としまして、勉強会を主催したときの資料でございます。慶應義塾大学教授の藤田教授と元財務省職員、新潟大学助教授の桜内氏、そして同グループメンバーで元日銀信用機構局長の田幡氏によるものです。 記載の内容では、自治体運営に生かしたいポイントとしまして、これからの自治体の成長戦略は、ケインズの経済理論では見落とされていたデットファイナンスによるマネーストックが重要であるという指摘と、人々の期待形成のバックワードルッキングからフォワードルッキングへの変換が非常に重要で必要であるという指摘です。バックワードルッキングとは、今までやってきたことです。過去と現在の情報のみを基に考えること。そして、フォワードルッキングというのは、合理的に期待を組み込んだ未来志向のモデルのことです。 地域のマネーストックの増加につながるような地域エコシステムの形成を進めること。そのために行政としては、最先端理論のキャッチアップと体制づくりをして、千曲市民が未来に期待を持てるような投資を積極的に行い、地域内のマネーストックを増やすことが大切です。 質問です。諸情勢の報告にあるように、千曲市の経済対策として、ものづくり生産性向上支援事業、テレワーク設備等導入支援事業、がんばる事業者応援クーポン事業、千曲市推し店プラチナチケット事業、千曲市旅館観光需要喚起支援補助と切れ目のない事業者支援に力を入れていただいております。もちろんこれらは、利用する事業者の皆様も新たなサービスを発案したり、店づくりや魅力再発信など、また来ていただけるような事業者様の個々の努力により、効果は最大限発揮するものと考えています。 このような市の取組、政策に投入される資金を将来の経済効果を含め算定するときに、どのような算出方法を用いて、どのような基準で政策の実施を判断しているのかお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) 政策に投入される資金を将来の経済効果を含めて算定するときには、どのような算出方法を用いて、どのような基準で政策の実施を判断しているのか。大変大きな経済政策全般に関するご質問でございますが、経済効果を算出する際のベースになりますのは、産業連関表でございます。これは、国や県あるいは政令指定都市などでは作成しておりますが、市町村では基礎データ等の収集が実は難しいことから、基本的には国・県のものを活用している状況にあります。 それからまた、千曲市は、帝国データバンクなどの民間調査会社、それから中小企業団体中央会、それからまた長野経済研究所、金融機関などによる調査結果なども参考にしているところでございます。 政策実施の可否の判断をするには、ご質問にありますとおり、様々なデータを分析をして、政策を打つとともに、あわせて、市民要望や諸情勢を踏まえまして、効果的なタイミングを計る。こういった部分も肝要であると考えております。そして、政策の目的ですとか成果を明確にした上で、実施の可否を最終的には総合的に判断しているというのが現状かと思います。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 国や県のように算出方法がないということで、ご答弁いただきました。しかし、帝国データバンクを見ているですとか、様々な市の動向資料を見ていると言うことなんですけども、今専門家の意見ももちろん大事なんですけれども、国が公開しているV-RESASというデータがありまして、これ、確実に計算式も作れますし、未来予測できる算出方法も載っていますし、他市とも比較できますので、ぜひご利用いただきたいです。確かにこのコロナ禍は今までに起きたことがない事態でありまして、経済政策といいましても、本当にスピード勝負といいますか、短期集中型が求められています。例えば、短期集中型で行われたGoToキャンペーンも、実は世論調査では賛成・反対が二分したと言われています。需要は一時的には喚起するけども、それは需要の先食いであり、期間が終了すると元の金額では利用しませんよだとか、いわゆる専門家が言うには経済的にはマイナスであったと言われています。しかし、間違いなく効果があると大多数の方が思っているため、議論がおかしくなると言われています。 V-RESASなどを活用したり、また専門家を入れたりなどして、算出をしていくなどの思いつきの施策にならないようなことはできるのか質問いたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) RESASの活用についてでございますが、総合戦略それから人口ビジョンなどを作成する際には、既に活用をして千曲市もまいりましたので……。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員、もう一度。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) タブレットを使います。V-RESASといいまして、Vに横棒のRESASで、この数字分析に特化したものがあるんですけども。 ◎企画政策部長(齊藤清行君) 承知しました。新しいV-RESASだと思いますが、そちらのほうを活用してまいりたいと思いますし、専門家からはできればアドバイス・助言をどんどん可能な限り頂いていきたいと思いますので、そんなご答弁にさせていただきたいと思います。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 勉強会にお呼びしました専門家の皆様も幾らでも協力すると言っていますので、つなげたいと思います。 議論はここまでにして、このことが議事録に残れば、また未来に1年後や3年後とか、また皆様で議論ができればと思っていますので、次に進みます。 3点目、新たな政策や総合計画の策定について、新たに社会経済情勢の変化に対応し、新たな市の将来像を上げると諸情勢の報告には意気込みが書かれていました。そのためには、経済の最先端理論のキャッチアップは必要不可欠です。特に、総合計画のような中長期戦略には、プロ中のプロを活用していただきたいと思います。ご所見をお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) 新たな政策や総合計画の策定についてのご質問でございますが、倉島議員ご指摘のとおり、最先端理論のキャッチアップというものは必要だと思っております。特に、このご質問で触れられたと思いますが、コロナ禍の状況におきましては、状況の変化を感じ取ること、それから新たな考え方や施策の方針、これを明確に示すことが必要であると思いますし、専門家でないと感じ取れない部分も多々あろうかと思います。 ご質問にありました総合計画のような中長期的な戦略にはプロ中のプロをぜひ活用していただきたいというご意見でございますが、もちろん専門的なご意見、知見も取り入れていきたいと思っておりますが、今のところといいますか、限られた今年度で策定する総合計画に関して申し上げますと、限られた予算の中で、総合計画が市民とともに考え、市民とともに一歩ずつ一つずつ、そして職員の手作りで今のところ創り上げていきたいと、当然、専門家の方の知見なりアドバイスは、適時、時期を捉えてお聞きすることもあろうかと思います。
    ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 市民とともに、プロ中のプロももし間に合いましたら、ぜひ入れていただきたいと思います。 続きまして、小項目2、事業再構築・起業支援についてです。 市民の皆様の声、特に飲食業を含む接客業の方や若者から廃業した、失業した、バイトの時間が短縮された等の相談が多く寄せられています。私の会社にも日雇いでもいいから何でもいいから仕事もらえないかとの電話や相談も寄せられています。また、市民の皆様からは、多忙を極めるワクチン接種会場での仕事がないかなどのご意見も寄せられています。これは、先ほど申しましたけども、市内のマネー循環ですので、市内でのマネーストックにもつながることであります。 事業再構築・起業家支援ですけども、国の予算に促進事業としまして、企業の思い切った事業再構築の支援として補助金を出されています。例を挙げますと、お弁当屋さんを高齢化向けの宅配にするだとか、衣服の販売をネットのサブスク形式にするだとか、また半導体製造業は洋上風力設備の部品に事業転換ですとか、和菓子屋さんはその成分を活用して化粧品に思い切って事業転換ですとか、いろいろ活用イメージが載っていました。 このようなことは、今とても必要とされていますし、またその起業家支援というのもとても必要だと思います。市としてどのような支援ができるのか、現状と課題、今後の対応策についてお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) 事業再構築・起業支援についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化していることから、中小企業等に対する支援は、短期と中長期の両面で取り組む必要があると考えています。 まず、短期的な支援策としましては、事業継続のための運転資金等を支援する資金繰り対策、雇用調整助成金による雇用維持に係る支援、千曲市事業継続給付金などの支援金により固定費等に係る支援、税金等の支払い猶予などでございます。これらの短期的な支援策を有効に活用いただき、企業の力を極力維持、温存していただくよう支援しています。 次に、中長期的な支援策としましては、千曲市ものづくり生産性向上支援事業などの補助金によるデジタル化・イノベーション・販路開拓への支援、思い切った事業再構築支援として、中小企業等再構築促進事業などによる事業再構築への取組支援であります。 これらの支援策により、ウィズコロナ・アフターコロナの社会経済構造変化に対応すべく、企業等の自己変革を後押ししていきます。 引き続き、情報収集に努め、国・県などの動向を注視しながら、今後も必要な対策を講じてまいります。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 失業された方が起業に転換される方も多いですし、また今までのお仕事を思い切って辞めてまた新しくインターネット関係の資格を取って起業される方もいます。ワーケーションに来ていた方の中にもいらっしゃったと思うんですけれども、いろいろ本当に働き方って変わってきているように思います。 今、部長の答弁にありましたように、千曲市でもたくさん補助金ですとか支援策ってあると思うんですが、一番問題だと思っているのが、やはり情報発信不足は問題だと思っています。国や県や市の支援策があっても、なかなか使えるものがあるのか分からないという方ですとか、そういうもの自体があるということが分からなかったという方は、若い方にも多いんです。例えば、千曲市のホームページを見ましても、ワンストップ創業相談窓口というとてもいいものがあるんですけれども、千曲創業サポートデスクは2018年の8月から更新もされていないですし、ホームページから入っていっても、なかなか見つからない。千曲市創業サポートデスクと検索しなければ見つからない。例えば「起業したい」と入れただけでも反応するように、どんどん情報を発信していってほしいんですが、どうでしょうか。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。          〔経済部長 小林千春君 登壇〕 ◎経済部長小林千春君) ご指摘の点については、至急改めるようにしますとともに、商工団体の皆さんともご相談を申し上げながら、いろんな政策のほうを打ってまいりますので、きちんと情報交換をしながら、早く発信するというのに努めていきたいと思います。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 続きまして、大項目2、デジタル・ディバイド解消、対策についてです。 小項目1、デジタル・ディバイドの解消、対策についてお伺いいたします。 デジタル・ディバイドとは、インターネットやパソコン等の情報通信技術を利用できるものと利用できないものの間で生じる格差のことです。今まで何回もデジタルについて質問をしてまいりました。1期目の9年前からオープンデータやAI農業、IoT、データの暗号化なども質問してまいりましたが、当時は、答弁いただく方となかなか新しい言葉だったので情報も伝わらず、議論にもならなかったのですが、今では当たり前のように日常会話でも使われるような社会となりました。今までの質問は、技術的な内容もありましたが、今回は、根本的なデジタル・ディバイドについて、問題提起して質問させていただきたいと思います。 議会でもタブレットが貸与され、使用に当たり勉強会を繰り返し、議長をはじめ力を入れまして、デジタル・ディバイドは解消されてきていると思っています。先日も議員対象の勉強会を開きまして、Zoom会議の研修会では講師を担当させていただきましたが、10分で皆さん習得できました。議会ではデジタル・ディバイドは解消に向かっていると思っております。 先月、内閣府大臣補佐官自由民主党デジタル社会推進本部、小林衆議院議員を講師にお招きし、地方議員の研修会にZoomで参加してまいりました。デジタル・ディバイド対策として、地方自治体に求めることとして、4点が上がりました。 1点目、最新クラウドサービスの勉強会(全部署)、会計・人事労務管理・コラボレーションツール・電子契約等。 2点目、業種別勉強会、製造業・飲食・小売等。 3点目、地域のスマホ勉強会・デジタル支援員制度、高齢者・若者の多世代交流も含む。 4点目、行政データのビジネス活用アイディアソン。 このうち何点かは千曲市でもICTビジョンに入っていまして、取り組もうとしている部分はありますけれども、ここで質問いたします。千曲市において、デジタル・ディバイド解消、対策について、現状・課題・今後の対応策についてお伺いいたします。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) デジタル・ディバイドの解消、対策について、現状と課題というお尋ねでございますが、千曲市では、コラボレーションツールといたしまして、Web会議システムを日常的に使用している状況にあります。また、一部の部署では、チャットツールによります情報共有、これも行われております。 出退勤などの労務管理ですとか、電子契約などにつきましては、長野県及び県内全ての市町村が参加をしております先端技術活用推進協議会、この協議会におきまして、各分野の検討チームが設置をされております。今年度から長野県や各市町村との情報交換を進めているところでございます。 それから、ご質問にありました労務管理・電子契約などにつきましては、情報政策部門だけではなくて、総務部門や契約部門など多くの部署が関連することから、様々な課題などが検討チームでは論議されると予想されます。今後は、各団体の取組を共有いたしまして、連携を強化するのはもちろんでございますが、しっかりと課題などを洗い出してICTの活用を進めてまいります。 それから、業種別勉強会や行政データのビジネス活用アイディアソンにつきましては、業種ごとにICT活用に対する課題や目的が異なると思われますので、まずはニーズを十分把握したいと考えております。 地域のスマホ勉強会、デジタル支援員制度につきましては、NPO法人を指定管理者とした市民交流センターにおきまして、スマートフォンやパソコンの講習会などを開催しておりますので、こちらをご利用いただければというふうに考えております。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 今上げた4点の中でも、特に、講師の先生は3点目の地域のスマホ勉強会がとても重要だということで、これが一番市内全体のデジタル・ディバイドの解消につながるものであるのではないかということでお話されていました。 千曲市のICTビジョン46ページにも、公共施設における公衆無線LANを活用した事業の推進ということで新規事業で急速に普及するスマートフォンなどの携帯端末を利用する際に、SNSやメール等のICTツールの利用によるコンピューターウイルス、ネット詐欺の危機から身を守るための講座を開設し、ICT人材の発掘。また、公共施設の利用者数増加や地域の活性化を図ると書いてあります。 この勉強会のときに、講師の先生が参考のお話だったんですけれども、そもそも市ができることで、今できてないことの一つとして、若者の公民館の利用がなぜ少ないかというとこです。実は、予約方法に問題がありまして、毎年替わる区長さんのお宅に電話をかけて、おうちまでに鍵を取りに行くって、大体皆さんの地域もそうではないかと思うんですけれども、これだとなかなか若い人が借りづらい。そこで推進したいのがスマートロックです。スマートフォンで予約できて、自分でもスマートフォンでロック解除ができるんですけども、それは災害時にも役立ちます。災害のときは、備蓄倉庫が開かなかったって問題が結構起きたと思うんですけれども、スマートロックにすれば、災害対策本部である千曲市でボタン一つで全部のロック解除もできますので、これは早急に導入していただきたいということです。 話は戻りますけれども、公民館のスマートロックを活用することにより、若い人が利用できるようになれば、自然と地域交流、多世代の高齢者の皆様と若者の交流ができて、その場で「ちょっとスマートフォンのやり方教えて」とか「タブレットのやり方教えて」とか、しかもこれから今年度公民館にWi-Fiが入るということですので、子供たちもパソコン1人1台、タブレット1人1台持ってくるようになれば、すごく相乗効果が生まれると思うんです。ぜひ検討していただきたいと思いますけどいかがでしょうか。 ○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 齊藤企画政策部長。          〔企画政策部長 齊藤清行君 登壇〕 ◎企画政策部長(齊藤清行君) ICT活用ビジョンでもそこは意識しておりますので、ぜひ検討したいと思います。 ○議長(和田英幸君) 倉島さやか議員。          〔13番 倉島さやか君 質問席〕 ◆13番(倉島さやか君) 進めるということで大変うれしく思っています。千曲市でできることは千曲市でやるという意識を持って、千曲市の今後の未来について、私も皆様と一緒に考えていきたいと思います。 時間は余りましたけども、皆様には一刻も早く部署に帰っていただいて、コロナワクチン対策もしていただきたいので、これで終わります。 ○議長(和田英幸君) 以上で、一般質問は終わりました。--------------------------------------- △日程第2 議案審議 △議案第36号 千曲市余熱利用施設条例制定について △議案第37号 地方税法第314条の7第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人を定める条例制定について △議案第38号 千曲衛生施設組合規約の一部を変更する規約制定について △議案第39号 令和3年度千曲市一般会計補正予算(第2号)の議定について △議案第40号 市道路線の認定について △議案第41号 訴えの提起について △議案第43号 令和3年度千曲市一般会計補正予算(第3号)の議定について △請願等の受理について ○議長(和田英幸君) 日程第2、議案審議。 議案第36号から議案第41号及び議案第43号を一括議題といたします。 以上、7議案については、質疑の通告がありませんので、お手元に配付いたしました議案付託表記載のとおり、関係常任委員会に付託いたします。 請願等の受理についてを議題といたします。 本定例会において、受理した請願は、お手元に配付いたしました請願文書表記載のとおり、関係常任委員会に付託いたします。 また、本定例会において、受理した陳情は、お手元に配付いたしました陳情要望文書表記載のとおり、建設経済常任委員会に付託いたします。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 これをもちまして、本日の会議を散会といたします。お疲れさまでした。                             午後2時58分 散会---------------------------------------...