佐久市議会 > 2015-09-10 >
09月10日-03号

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  1. 佐久市議会 2015-09-10
    09月10日-03号


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    平成27年  9月 定例会(第3回)       平成27年佐久市議会第3回定例会会議録(第3日目)◯議事日程(第3号)                   平成27年9月10日(木)午前10時開議     開議宣告日程第1 会議録署名議員指名日程第2 一般質問◯本日の会議に付した事件  議事日程に同じ◯出席議員(26名)     1番  小林貴幸        2番  吉川友子     3番  井出浩司        4番  内藤勝利     5番  小金沢昭秀       6番  飯島雅則     7番  三石義文        8番  柳澤 潔     9番  篠原 勤       10番  関本 功    11番  吉岡 徹       12番  大井岳夫    13番  高橋良衛       14番  江本信彦    15番  内藤祐子       16番  神津 正    17番  竹花美幸       18番  小林松子    19番  市川 将       20番  杉岡 務    21番  中條寿一       23番  井出節夫    24番  和嶋美和子      25番  市川稔宣    26番  中澤兵衛       27番  菊原初男◯欠席議員(1名)    22番  花岡 茂◯説明のため出席した者  市長      柳田清二     副市長     小池茂見  総務部長    花里英一     企画部長    矢野光宏  市民健康部長  比田井和男    環境部長    佐藤 治  福祉部長    小林一三     経済部長    桜井和則  建設部長    土屋俊重     地域局長    依田 猛  会計管理者   工藤光司     浅間病院・みすず苑事務長                           小林一好  臼田支所長   清水澄夫     浅科支所長   峯村厚良  望月支所長   大森 一     教育長     楜澤晴樹  学校教育部長  荒井修一     社会教育部長  山浦俊彦  総務課長    篠原秀則     秘書課長    荻原幸一◯事務局職員出席者  議会事務局長  大塚芳暢    議会事務局次長  丸山陽造  総務係長    井出和博    議事調査係長   増田直美  書記      有賀大祐    書記       佐藤佳菜 △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(小林貴幸) おはようございます。 現在までの出席議員は26名でありますので、定足数を超えております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。--------------------------------------- △報告事項 ○議長(小林貴幸) 本日の議事は、議事日程第3号をもって進めます。--------------------------------------- △日程第1 会議録署名議員指名 ○議長(小林貴幸) 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第89条の規定により、議長において  24番  和嶋美和子議員  25番  市川稔宣議員 の2名を指名いたします。--------------------------------------- △日程第2 一般質問 ○議長(小林貴幸) 日程第2、これより昨日に引き続き、市政に対する一般質問を行います。 現在まで残っている通告者は、篠原勤議員ほか11名であります。 なお、質問及び答弁は一問一答でありますので、1項目ごとに質問の答弁を聞いた後、次の質問に入るよう、また質問は通告に従い、項目順に行い、さかのぼることのないようご注意願います。 また、反問をされる場合は、挙手の上、反問を行う旨申し出願います。--------------------------------------- △篠原 勤議員 ○議長(小林貴幸) 本日は、篠原勤議員から質問を許します。 9番、篠原議員。(拍手) ◆9番(篠原勤) 9番、篠原勤でございます。 おはようございます。9番、清和会の篠原勤と申します。 今回の内容は、佐久南交流拠点施設整備事業についてのこの1点でございます。 小項目については、順次質問させていただきます。 ここからの発言は以上です。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) 先ほど申しましたように、今日は大項目、佐久南交流拠点施設整備事業についてです。 過日、7月10日の野沢地区市政懇談会の開会の挨拶で、市長は、今着々と準備が進められている佐久南交流拠点施設について、本年度建物実施計画と並行して敷地造成工事を進める予定であり、また拠点施設を管理する指定管理者の指定に向けた諸手続や施設への農産物等の出荷を担う出荷者組合の立ち上げなど、平成29年度供用に向け準備を進めると表明されました。 その折、拠点施設建設予定地に流れ込む下平用水、小宮山用水、熊久保川等を管理している地元の区長さんから、建設予定地の水防に関する不安の質問がなされておりました。しかし、このとき双方においてきちんとした意思の疎通ができず、その作業及び相互の意思の調整がはかどらないように見受けられました。 そこでまず(1)として、佐久南交流拠点施設の現在までの造成計画の概要についてご説明ください。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 皆様おはようございます。 佐久南拠点施設整備事業についてのうち、拠点施設の造成計画概要についてのご質問にお答えいたします。 造成計画に当たりましては、現地を踏査し、現地地盤高、農道、用排水路といった農業施設の状況、周辺農用地との摺り付けといった設計に必要な与件を整理する中で、計画造成高、進入路、付替え道路、調整池等の計画をしてきたところです。計画造成高につきましては、計画地南端の市道の高さを基準とし、北側の国道142号の高さに摺り付ける計画とし、建物計画地で約1メートル盛土する計画となっております。 施設への出入り口につきましては、中部横断自動車道佐久南インターチェンジ入口交差点を主導線といたしまして、野沢、中込方面からの出入口として国道142号から1か所計画しております。付替え道水路については、耕作者の皆様をはじめ地元住民の皆様の利便性と施設の機能を損なうことがないよう、道水路の付替え、切り回しを計画したものです。 具体的には、県道相浜本町線に接する市道は歩道を設け、歩行者の安全等に配慮した幅員9メートルに拡幅し、施設の南側には幅員6メートルの付替え市道を新設する計画です。また、施設内を縦断する小宮山用水については施設配置に合わせて迂回させ、施設の有効利用を図るため、熊久保川とともに蓋掛けや暗渠構造とし、管理用の点検口を設ける計画としております。施設内の雨水排水については調整池を設置し、施設内の排水が周辺に影響を与えないように計画しております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) ただいま概要説明お聞きいたしました。しかし、この佐久南交流拠点施設の建設予定地はすり鉢状の底のような状況になっており、今、皆さんのお手元にある資料2(資料2)をご覧になっていただきたいと思いますが、ここを縦横貫する熊久保川、下平川、小宮山用水等、その他全ての用水がこの現場に流れ込むようになっています。矢印で示しましたような格好で水が流れるようになっています。 また、お手元に配付しました歴代区長さんの談話を載せた資料3番(巻末参考資料は資料2)のように、下平用水は毎年のように溢れ、そのたびに水田が冠水し区長さんたちを悩ませてきた場所であります。特に平成25年9月16日の台風18号の折は、ここ一帯が水に埋まり、国道142号線をくぐる通称下平アンダーパスに流れ込んだ水、お手元の資料ですと、佐久南インターと書いてあるところの右側にアンダーパスと書いてありますが、その矢印の先のところですが、このアンダーパスの床面に流れ込んだ水は1メーター50センチに達し、通行が不能になりました。もちろん、これは早急に建設部の工事により今は修復はされております。このように、この場所は洪水被害を受けやすい特殊かつ厄介な場所になっており、地元関係者の皆さんが大変心配されております。 そのことから、ただいま概要はお聞きいたしましたが、さらに、しつこいようでありますが、確認の意味で次の質問をさせていただきます。 (2)番として、拠点施設の造成計画、特に水路整備の考え方について詳しくお聞きしたいと思います。アとして、拠点施設周辺における過去の洪水被害状況並びに治水対策の経過についてお伺いしたい。イとして、中部横断自動車道整備による周辺区域に及ぼす影響について、特に熊久保区、小宮山区及び土砂災害警戒区域の指定を持つ弥生が丘区における雨水の影響について伺います。ウとして、造成計画における施設内排水と周辺水路の改善、周辺から施設内に流入してくる水路について、また豪雨時における降水量、流域経路の分析、流速等をもとにした改善計画の根拠についてお伺いします。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。
    ◎地域局長(依田猛) 拠点施設の造成計画の考え方についてのご質問に順次お答えいたします。 はじめに、拠点施設周辺における過去の洪水被害状況並びに治水対策についてのご質問でございます。拠点施設の計画地には、岸野地区の主要な農業用水である下平用水が横断し、計画地内において小宮山用水、準用河川熊久保川が下平用水に合流しております。この地域における過去の洪水被害状況と治水対策事業につきましては、これまで下平用水の溢水による周辺農地の冠水といった農業被害が幾度か発生しておりますことから、平成8年、佐久市において、下平用水の取水口であります片貝川頭首工の自動倒伏ゲート、制水ゲートを更新し、また平成11年、用水管理者であります佐久平土地改良区において水路の嵩上げ工事が実施されるなど、治水対策を講じてきたところです。 また、直近におきましては、平成25年9月16日、台風18号の接近通過に伴う大雨により下平用水が溢水し、市道25-123号線のアンダーパスに大量の水が流れ込み、道路が冠水する被害が発生いたしました。この発生原因は、小宮山用水等から大量の雨水が下平用水に流入し、合流部周辺において下平用水から国道を隔てた水田へ取水するため止め上げていたことが大きな要因であるとともに、下平用水、小宮山用水の取水排水コントロールがうまく機能しなかったものと考えております。 次に、中部横断自動車道整備により周辺区域に及ぼす影響についてお答えいたします。 熊久保、弥生が丘、小宮山区西側上部を横断する中部横断自動車道整備による拠点施設整備地並びに周辺区域への雨水の影響についてございますが、高速道路の雨水については事業主体であります国土交通省に確認したところ、高速道路本線や法面等からの雨水排水につきましては、一旦調整池において流量を調整し、河川等に放流する計画とのことであり、高速道路整備による周辺区域に及ぼす影響はないとお聞きしております。 最後に、造成計画における施設内排水と周辺水路の改善計画についてお答えします。 造成計画におきましては、施設に流入する水系とその流域を調査する中で、開発許可基準を定めております都市計画法施行令に定める降雨強度値に基づき、流出係数、流速等をもとに計画した水路断面としております。規準で想定された起こり得る雨量、また経験値であります平成25年9月16日の降雨量であっても許容可能な施設としております。さらに、下平用水と小宮山用水合流部の断面を大きくすると同時に、平成25年被害の大きな要因であると考えられる止め上げの解消や、下平用水へ流入する小宮山用水の一定量を片貝川につながる余水吐け管路につなぐなどの改善策を講じております。 また、拠点施設内の雨水処理につきましては、長野県が定める「開発許可審査指針」に基づき、必要な調整池を施設内に設け、放流量を調整して周辺に影響が出ないよう計画しております。 なお、ただいまご説明いたしました改善計画については、地元関係者の皆様にご説明し、ご理解をいただいているところでございます。今後も引き続き地元関係者の皆様と協力、連携を図り、事業を推進してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) しっかりお聞きしました。ただ、災害というのは、万全には万全を期したつもりでも人の絡むこともあります。それからこの地籍はこの予定地からここの片貝川の取水口、書いてありますけれども、ここまでの間も650メーターあります。この間を1人の区長、あとは暫時駆けつけた消防団、その他の人たちで管理しています。災害というのはどんなアクシデントがあるかわかりません。万が一その人がいなかった場合にはどうなるか。遅れる可能性もあるということを考えたときには、この施設は万全には万全を期した施設にしてもらいたいということをお願い申し上げて、次に行きます。 今まで、この地の用水の保守管理及び防災活動は下平区1区で管理してきました。しかし、これからは我が交流拠点施設の仲間もここの住人として業務活動をして行くことになります。 そこで、(3)として、拠点施設内の用排水の管理について質問いたします。アとして、管理方針について、下平用水、熊久保川、小宮山用水、調整池等、拠点施設内を縦横貫している用水路の保守管理について、イとして、地元関係者等との協力、連携体制について、特に施設内の用水排水路の安全管理及び災害時等における事業運営者と地元関係者との協力、連携がますます重要になると考えますが、所管ではどのようにお考えでしょうか。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 拠点施設内の用排水路管理についてのご質問に順次お答えいたします。 はじめに、管理方針についてのご質問でございますが、現在、拠点施設内に縦横断する下平用水、小宮山用水、準用河川熊久保川などの用排水路については、受益者であります土地所有者の皆様や関係する区民の皆様をはじめ、水路管理者等により適正な管理が行われているとお聞きしております。造成計画において、拠点施設内の用排水路についてはこれまで同様の維持管理ができるような設計としているところですが、施設供用後の施設内の管理につきましては、施設の事業運営者となる指定管理者による見回りや通報、軽易な作業等の協力は施設の適正な管理上も必要不可欠でありますことから、指定管理者の募集において協力体制について明示してまいりたいと考えております。 次に、地元関係者等との協力・連携体制についてお答えいたします。 先ほど、お答えいたしましたように、指定管理者の募集において施設内の用排水路の管理についての協力体制を明示する中で、用排水路の管理のみならず施設周辺の美化活動や地域資源の活用、防災対策につきましても地元関係者等との協力連携を図ることに配慮してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、持続可能で地域に愛される施設運営につながるよう、地元関係者の皆様方との協力連携体制の強化を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) きちんとした対応をとるということをお約束してお聞きしました。 次に、(4)として、この拠点施設の防災機能について、計画書の中で地域、市域、広域圏域にわたる災害の際の後方支援の拠点となるよう防災機能を強化するとし、主な機能として5項目を上げていますが、ここでいう拠点施設の具体的な防災機能についてと有事において想定される指揮権者についてお伺いいたします。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 拠点施設の防災機能についてのご質問にお答えいたします。 佐久南交流拠点施設は、いわゆる道の駅として整備すると同時に、有事においては防災機能を果たす施設として整備しようとするものであります。昨今、東日本大震災等において道の駅が防災拠点として機能したことから、大規模災害時における道の駅の有用性が注目され、防災機能の強化が求められているところであり、本施設につきましても防災拠点としての機能を備えた施設として計画しております。 本施設の具体の防災機能といたしましては、災害発生時において国道沿いの駐車場は災害支援者の滞在場所や支援物資の保管、中継場所といったオープンスペースとして、大型駐車場は臨時ヘリポートとしての利用を計画しております。建物につきましては約200人収容可能な避難場所として利用し、広場は防災ファニチャーを常備した炊き出し等の支援活動の場となり、調整池は雪捨て場といった機能を備える計画としております。 また、太陽光発電・蓄電、地中熱を利用した冷暖房といった自然エネルギーを活用した設備導入により、有事におけるライフラインの遮断に対しても一定の期間対応できる備えをしております。災害発生時においては、地域、市域はもとより、交通の結節点である地理的条件から、広域圏にわたる後方支援拠点としての役割を果たすものと考えております。 また、有事における指揮権者については、災害の規模や発生場所等によりその時々の状況に応じ国・県・市といったそれぞれの管理下になるものと想定しております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) 今、この施設が道の駅の業務のほかにこれだけ大きい任務を担っているということをお聞きするにつけて、これはもう大変なことだと。だから、指定管理者、市、特に地域の皆さんには協力いただいたり、ご迷惑をおかけすることになると思います、いろいろな人たちががさっと集まってくるわけですから。特に地域の方々に対して建設のことだけではなくて、運用のことについて、きめ細かいご説明と対応が必要だと思いますけれども、これからのことだと思いますので、よろしくお願いします。 今、ここにあります計画図面等、それから造成計画に対する答弁いただいた中で、まず、造成工事に関しては、地元の概ねの要望を取り入れるということでありますね。それから、最大限の安全確保を求めた設計を目指しているように思われました。また、拠点施設内の水路等の保守管理は、指定管理者の担当として協力体制を整えていくと承りました。 また、防災その他において、地元との連携を密にして協力していくとの回答をいただき、そのように受けとめさせてもらいました。大変前向きなわかりやすい答弁いただいたと思います。今後関係部局と連携の上で、しっかりとした造成工事行われるということを期待して、また見守らせてもらいますけれども、一応そのことについて、一言いただけますか。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 7番でもご質問いただいていたかと思いますけれども、地元とよく連携とって、庁内もよく調整して取り組んでまいりたいと思っております。 よろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) 今、局長の決意的な認識を伺いました。 それでは、次の質問に行きます。 冒頭の市長の挨拶で、指定管理者の指定に向けた諸手続や施設への農産物等の出荷を担う出荷者組合の立ち上げなど、平成29年度供用に向け準備を進めていくという発言を受けて、(5)として、交流拠点施設の管理運営について、また作業の進捗状況をお伺いしたいと思います。アとして、公共部門の管理運営方針並びに管理経費について伺いたい。イとして、収益部門として販売、加工、飲食の事業計画並びに収支計画について具体的に伺いたい。ウとして、出荷者組合について、農産物や物産品を納入する出荷者組合の内容と組織化、現状及び関係諸団体との連携の取り組みについてお伺いします。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 拠点施設の管理運営についてのご質問に順次お答えいたします。 はじめに、公共部門の管理運営方針並びに管理経費についてでございます。ご案内のとおり、本施設は大きく分けて2つの部門がございます。1つは道路利用者等への休憩機能や交通観光情報を提供する道路サービス機能、施設としましては主にトイレ、情報提供施設、駐車場などで、公共部門として区分しております。もう1つは、農産物等の販売、加工、飲食提供といった地域振興機能で、これらは独立採算制を求めていることから、収益部門に区分しております。 公共部門は公共施設として適切な管理運営を行うことで確実なサービスの提供が求められます。また、管理経費につきましては交通観光案内や場内の清掃等に当たる人件費、公共部門内の光熱水費、消耗品費などを想定しており、年間約900万円と積算しております。 続いて、収益部門の事業計画並びに収支計画についてでございます。販売施設、加工施設、飲食施設はそれぞれ健康長寿という佐久市の強みを最大限に生かしかつ地域内外の人、物、情報を結ぶゲートウェイの役割を果たす事業展開をしていくこととしております。 事業展開の例として主立ったものを上げますと、販売施設では、「市民の健康長寿を培ってきた健康長寿野菜」と位置づけた野菜の販売や、施設内での販売のみならず多様な販売ルートの確保による施設外販売の強化などを計画しております。加工施設では、地域伝統の粉食製品や健康長寿の礎となった発酵食品など、地域文化や健康長寿にちなんだ加工を考えております。 飲食施設では、地域の伝統料理や地域食材を利用した健康メニューの提供などを計画しております。これらの事業の詳細につきましては、施設管理運営方針に基づき、指定管理者となる民間事業者がその発想やノウハウを活かし、より効果的な事業展開を図っていくことを想定しております。 収益部門の収支計画については、事業計画策定時にお示しした考え方を基本としておりますが、その後の民間事業者との意見交換会などでその妥当性について理解を得るのと同時に、開業後間もなくは施設の知名度不足などから多少の下振れが起こった前例についての意見もありましたことから、一部見直しを図っております。その結果、販売、加工、飲食の収益部門においては、最初の一、二年目は収益が上がりませんが、3年目以降は収益が上がり、指定管理期間となる5年間の平均収支は支出と収入がおおむね均衡する試算となっております。しかしながら、指定管理者のノウハウや経営努力により試算以上の収益が上がることが想定されます。また、将来的には中部横断自動車道の全線開通による交通量の増加や施設知名度の向上が想定されることから、更なる増益も見込めるところであります。 続きまして、出荷者組合の組織化についてでございますが、本施設へ出荷される農産物、物産品等は原則として出荷者組合を通じて行われることとしております。近く出荷者組合のルールづくりを行うための出荷者組合準備委員会を組織し、協議を始める予定でございます。準備委員会では、農産物部会と物産品部会とに区分して協議を行う予定ですが、それぞれ農業関係団体や商工会議所、商工関係者などに参画いただき、多角的専門的な視点からの検討を進め、平成28年度早期に出荷者組合の設立を計画しております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) 私は「具体的に伺いたい」と申し上げました。今お伺いしたのは、去年の今頃お聞きしたこととほとんど変わっていません。ただ一つ出荷者組合については、皆さんにお聞きしたらそれは指定管理者が決まってからやるということについてを改めて出荷者組合を立ち上げると。その中で、指定管理者との打ち合わせのことを通してやると変わったことは非常によかったことだと思いますけれども、もう少し早く計画、企画、ガイドラインをつくってやっていただければと思っています。 次に6番として事業の進捗状況と今後のスケジュール及び事業展開について、特に事業費を含めた事業の状況についてお聞きします。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 事業の進捗状況と今後のスケジュール、事業展開についてのご質問にお答えいたします。 事業費を含めた事業の進捗状況でございますが、事業費につきましては、昨年の実施計画において全体事業費15億円ほどを見込んでおりますが、昨今の公共事業に対する国の補助金の削減により、財源の確保が極めて厳しい状況であります。また技術者不足や資材価格や労務費の高騰等も相まって、全体事業費への影響も心配される状況となっております。事業執行に当たりましては国等の動向に注視するとともに、引き続きより有利な財源の確保と効率的な事業執行に努めてまいりたいと考えております。 次に、事業の進捗状況でございますが、施設整備面では、土地所有者の皆様方のご理解、ご協力をいただく中で、用地買収手続が完了したところでございます。現在は建物実施設計を進めており、今後、拠点施設を一元的に管理する指定管理者の指定に向けた諸手続と、先ほど答弁いたしましたが、出荷者組合準備委員会の立ち上げを進め、平成28年度早期における組合の設立を予定しております。 工事につきましては、今年度都市計画法に基づく開発許可後、付替え道水路や調整池等の工事に着手し、建築工事は平成28年度に着手し、平成29年度供用に向けて事業を進めてまいります。今後の事業展開につきましては、地元農産物等は施設内販売にとどまらず、インターネット販売や地域外販売といった施設外流通の促進、また地元産材を使った特産品づくりといったより発展的なより広がりの可能性がある形態を模索し、農業をはじめとする産業全般の振興につなげ、人を呼び、地域に仕事を生み出す施設として指定管理者の創意工夫によって、より発展的な事業展開を期待してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) 今5番、6番、お聞きいたしましたけれども、今の現実においてはまだソフトの部分、それから準備の段階、企画運営、その企画についてあくまでもまだスローガン的な感じの域を出ていないように感じました。 今ここで細かいことを質問しても多分お答えいただけないと思いますので、質問いたしませんけれども、もう少し早くやっていただくということもう1年たちましたから。また、庁内において地域局を中心として経済、建設等関係部局との密接な関係を図り、特に望月や臼田、浅科等の商工会や商工会議所、農協、市内各所の産直センター、関係企業、農業者など外部の人たちからの幅広いコミュニケーションの場をつくって、もっときめ細かい具体的な打ち合わせをどんどん進めてもらいたいと思います。 特に、例えばの話が、佐久では羊からとれるチーズやヨーグルト、アイス、ライ麦のパンだとか、ひまわりバージンオイル、プルーンドレッシング、まだまだたくさんのいろいろな産物を佐久市市内の人たちは一生懸命になって考えています。こういう情報など新商品の提案のみならず販売方法や管理運営、人材の募集、育成、様々な具体的なアイデア、情報をこういう方々と今のうちから打ち合わせの場をつくって、そして会議をしていろいろな人たちの意見を聞くことによって、運営のやり方、ノウハウが習得できて、すばらしい道の駅ができると思います。関係する人は、一体どうなっているんだということで、非常に注目しています、心配しながら。とにかく早急に事業の骨格を定めたガイドラインをつくっていただいて、そして関係者にそれを提出、提案して、迅速に計画を進めてください。 1年たって、造成計画が7月10日にはまだまだだったのが今こうやってお聞きすると、この2か月の間にこれだけきちんとできるんです。ソフトの部分も早くつくってください。同じ質問はもう二度としたくないです。よろしくお願いします。 それでは、次に行きます。 7番として、最後の質問ですけれども、関係者による現地確認と認識の共有についてということで、現在、佐久南交流拠点施設として建設を予定している場所は過去幾多もの水害に見舞われてきた場所であり、地域連携とコミュニケーションの必要性が最も高い地域だと思います。簡単に言えば、何か事件が起こったときは、遠くの親戚より近くの他人という言葉があるように、ここ地元の皆さんとの理解のある協力が本当に必要だと思います。それで、皆さんとの協力関係ができれば、地元の人たちは本当に協力的です。何かあったときばかりではなくて、普段の運営においても、恐らく地元の人たちは率先していろいろなアイデアやいろいろな食材、材を提供してくれると思います。 地域局の皆さんも、地域確認や地元関係者との協議の後で一生懸命頑張ったと思いますけれども、以後の施設建設とその後の道の駅の事業の成功を考えたときは、まず今現時点でやらなければならないということがあります。それは、明日にでもやってください。下平区区長、周辺関係区の方々、土地改良区やほかの地元の関係者の皆さんと地域局、建設部、経済部など、関係部局が合同で再度現場視察を行い、関係者同士の意思疎通を図りながら、あの場所の共通認識のもとに事業を推進することが最重要です。 依田局長の所見を一言でよろしいですけれども、現場確認についてお願いします。 ○議長(小林貴幸) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) ただいまご指摘いただきました、関係者による再度の確認を行った上で、市と地元関係等が共通の認識を持って事業を推進することが重要ということでございますが、これまでも現地確認等、地元関係者との協議については重ねてまいりました。そういった中ではありますが、改めまして市の関係部局と連携いたしまして地元関係者の皆様と現地確認や施設の確認を行う中で、防災対策、施設の運営など相互の理解を深めて取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 9番、篠原議員。 ◆9番(篠原勤) はっきりとした回答ありがとうございます。 私、現場確認をしてくれというのは、何も皆さんの認識ばかりじゃなくて、まだ私は認識が足りないと思っています。全体、西側の山から、高速道路のところから片貝川まで、物すごく広いです。全域をあの現場からだけじゃなくて上から見てください。どのぐらいあの場所が危ないかわかります。ずっと下がっているんです。 それと同時に、皆さんのことだけじゃなくて、あそこは前山、小宮山、弥生が丘、熊久保、そして下平、岸野となっています。それぞれ、それぞれが各区の担当として一生懸命頑張っているんです。だから、平成25年の大水害のときも下平区の人たちは本当に頑張ってやってきました。だけれども、あそこは下平区の区域なものですからほかの区の人たちは誰も知りません。俺も驚きました、聞いて歩きまして。これでは災害は防げません。ましてや今度は広域の災害の避難場所になるわけです。このときに、例えば小宮山用水、これについては、ここの下平の人たちだけが見ているからこの感じなんですけれども、これは前山まで約3キロの長い用水になっているんです。この間に前山地区、あちらのほうで余水吐けがあるんです。ところが、農業に携わっていない区長さんたちだったりすれば、その情報がなければ、そういう余水吐けがないという意識のもとにどっと流れてくる水に対してどうやって対応していくか。そしてああいう形で平成25年度の1メーター50センチの増水になるわけです。 だから、私がここで合同でと言ったのは、3部署ばかりでなくて、あの地域の皆さんに同じことを共有してもらいたいわけです。こういう大切な施設ができるわけですから。小宮山川はこういう川です。熊久保川はこういう川です。そして弥生が丘には危ないところがあります。その中心に今度の施設があるんです。この施設を日本一の道の駅にするためには、この周りの人たちの完全な認識が必要なんです。だから、もう一度皆さんと一緒に回ってもらって、いかにこれが真剣で大切なことかということをわかってもらいたいんです。よろしくお願いします。 以上をもちまして、私の質問を終わりますが、最後に日本一の道の駅をつくってもらうことを期待して質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(小林貴幸) 篠原議員の質問は以上で終結いたしました。 傍聴人の皆様にお願い申し上げますが、傍聴人の方は議場において拍手等の賛否を表明する声は禁止されておりますので、傍聴券の裏面に記載した傍聴規則の留意事項を遵守の上、傍聴いただくようお願いいたします。--------------------------------------- △大井岳夫議員 ○議長(小林貴幸) 次に、大井岳夫議員の質問を許します。 12番、大井議員。(拍手) ◆12番(大井岳夫) 12番、新政ネットの大井岳夫です。 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして、大きく3項目について質問をいたします。 質問に移ります前に、先月、8月17日、18日の2日間の日程におきまして、全国若手市議会議員の会という、私も所属している会の総会並びに研修会パネルディスカッションが佐久、そして軽井沢において行われました。なぜ、佐久、軽井沢かといいますと、全国の会長が飯田市の市議会議員さんをお務めでいらっしゃいまして、そして全国の事務局長が後ろにいらっしゃる小林貴幸議長さんというご縁もありまして、開催されたわけでございます。そして何と全国から、北は北海道から南は九州まで、全国から100人弱の皆様が参加をされて、そして3人の青年市長の皆様もご参加いただきまして、この佐久に訪れていただいてそしてご宿泊もいただいたわけでございます。柳田市長もちょうど卒業という区切りの年でした。45歳までがその資格があるということで、意見交換の席から駆けつけていただきまして、おもてなしをいただいたわけでございます。 その中で、私も事務局次長という立場でサポートをさせていただいたわけですけれども、参加いただいた皆様から今までは佐久というのはどちらかというと通過点であったと。ただ、こういう機会でおりる機会に恵まれて、そして結果的には大変満足してお帰りをいただきました。 その理由としましては、食であったりですとか、景観、そして教育的施設、文化的施設、という様々な佐久の魅力というのに満足していただいてまた来たいということでお帰りをいただいたわけでございます。そんな皆様の受けとめ方を踏まえまして、私も更に訪れた方に満足いただけるような魅力的な佐久、これを推進をしていかなくてはいけない。そして一方で守っていかなくてはいけない。そして特にやはり視察が多く訪れる自治体というのは、先進的な取り組みをしている自治体が上げられるわけですが、そういった要素も含めながら今回の3点の質問をさせていただきたいと思います。 今までの質問におきましては、おまえちょっと項目を上げ過ぎだと、欲張り過ぎだということで大変アドバイスをいただきましたので、今回はぐっと絞って質問させていただくわけですが、簡潔明瞭な答弁をお願いいたします。 大きく1項目めとしましては、佐久市の組織機構について、2点目としましては佐久市の教育現場における政治的中立性の確保について、3として、白山団地の再構築でございます。 壇上からは以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) まず、1項目めの佐久市の組織機構についてでございます。 平成17年の合併後、職員数は急激な右肩下がりということではないにしても、減少傾向にあると認識をしています。合併の効果ということでは特に議員の数が減りました。そして職員の方の人件費も減りましたということで、平成15年と合併後の平成20年を比較したときに、人件費が3億2,000万円減少しているということはこれまでの議会答弁でも触れられてきたところでございます。 その背景としましては、これからの新しい、公共という言葉もありますけれども、やはり民間でできることは民間でやっていこうという、社会の大きな構造の変化というのがあるんだろうと思います。当然のことながら人口減少、そして労働人口というのは減ってくるとそれは税収の減少ということにもつながってくるわけですので、よほどのことがないと税収が上向きになるというのは難しいことだと認識をしておりまして、長期的な視野で見れば、財政面の観点からも職員の減少に努めていかなくては、できるだけ減らすということも留意していかなくてはいけないというような考えもわかるわけです。 ただ、年々社会の構造というのが多様化、複雑化をしてくる。そして高齢化が進行していく中において、まだまだその過渡期にあると思いますけれども、市の職員の皆さんに期待される業務やその水準というのは年々高まっている部分も逆行してあるのではないかなと感じています。そういったことも反映してかどうかわかりませんけれども、この5年間の8日以上のいわゆる心身的な疾患と見られることによって業務を休んでいる職員さんの数も決して大きく増加をしているというわけではないですけれども、横ばいで推移をしていて、いろいろな市も対策、ご努力をされていらっしゃると思いますけれども、まだまだ一定の方がいろいろな身体的なバランスを崩されて、それが理由と見られて職務を一時期休まれているという現状もあるわけです。数値的なはかり方は難しいと思いますけれども、一人ひとりの職員の業務に対する精神的なプレッシャーというのも、私は一定数もしかしたら増加している部分もあるのではないかと推測をしております。 こんな中で、これまで人員削減の効果については合併の効果ですということで説明をされてきたということは、もしかしたら市民の皆さんにこれからも職員の数は減らしていくんですというメッセージと受けとめられていはしないかという懸念を私は覚えるわけですけれども、今後も人員を減らしていく方向なのかどうか、まず伺います。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 職員数にかかわる今後の予定についてのご質問にお答えを申し上げます。 浅間総合病院を除く行政部門の一般職の比較で申し上げますと、職員数は合併をいたしました平成17年度の910名から平成23年度には810名となりまして、先ほど議員さん質問の中でも触れられておりますが100名ほど減少したということでございます。その後、フルタイムの任期つき職員でありますとか、再任用職員を活用する中で、今年度は811名と最近はほぼ横ばいの状況が続いているところでございます。 今後の予定ということでございますが、簡素で効率的な行政運営を目指すことを基本としながらも、組織力の維持、あるいは業務量に応じた柔軟な対応という面も考慮いたしまして、当面は現状の職員数を維持してまいりたいとこのように考えております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 答弁、理解できたわけですけれども、採用の考え方としましては、定年退職をされる方を補うための採用という部分が基本的な考え方だと思いますけれども、プラス再任用制度が始まりして、年金支給までの受け取りまでの期間を例えば毎日来られるとか週2日、3日というような勤務形態についてはいろいろと柔軟な形で、再任用ということでこれまでの経験ですとか技術を有する職員を採用してこられているということ、これは非常に社会構造の変化からしても、国で推進をしていることでもありますし、これは私は必要といいますか、やっていかなくてはいけないことだと思うんですけれども、ただ一方で再任用の職員さん、この数でもって新規採用の職員さんの数が減少する傾向にあるとしたら、私はこれからの佐久市の屋台骨を支えていく職員の皆様の長期的な育成という観点からも、これはちょっとマイナスになりはしないかと考えているわけですけれども、再任用制度というのが新卒の数、採用の数に影響しないかということについて確認をしたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 再任用制度に関する考え方についてのご質問にお答えを申し上げます。 先ず、当市の職員採用の状況から申し上げますが、市ではこれまで団塊の世代などの大量退職が続いておりましたことなどから、それに伴いまして新規採用職員も相当数採用する必要がございました。しかしながら景気の回復傾向あるいは少子化による若年人口の減少などによりまして、優秀な人材を多く採用することが困難な状況にありますことから、退職者数に採用者数が負いつかず、平成24年度から昨年度までは行政職、技術職ともに追加募集も行うなど、採用者数の確保に努めてきたという経過がございます。こうした中におきまして、昨年度から本格的に導入されました再任用制度の活用によりまして、退職者数と採用者数のギャップを一定程度補完することができているという側面もございます。 今後の見通しということでございますが、定年退職予定者が来年度以降毎年20名前後となりまして、ピーク時の半分以下に落ちつくと見込まれております。加えまして、来年度から再任用の任期が2年ということになることに伴いまして、単純に申し上げますと再任用職員の数が倍になりますことから、退職者数と採用者数のギャップは十分埋められるようになるのではないかと考えております。しかしながら、職員定数に含まれるフルタイムの再任用職員を多くし過ぎますと新規採用者数に影響を及ぼすことにもなりかねませんので、職員の年齢構成の平準化などの観点からも、毎年一定程度の新規採用職員を継続的に確保することは大変重要と考えているところでございます。そのため、来年度以降におきましては、退職予定者の理解も得る中で、定数外となります再任用短時間勤務を積極的に活用していく必要があると考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) ただいまご答弁いただきました採用のときの永遠のテーマというのが、採用の数だけにこだわっていると、こう言っては失礼ですが、質の確保、ここら辺も難しくなってくると思いますけれども、質で見るか、人数で見るかというようなバランスも非常に難しいんだろうと思いますけれども、私は、ちょっと採用のことまで踏み込んだ提言になってしまいますけれども、それぞれの職員さんも特にやる気ですとか、それからコミュニケーション能力であったり、その場合のいろいろ筆記の部分の最低限の水準というのは恐らくあるんでしょうけれども、そういったものは一定担保しながらも、特にやる気があってこの後伸びしろが非常に見込まれる可能性というのは、採用のときの人間性を見る角度もそうですけれども、その後の育て方、経験のさせ方によって大きく違い伸びしろも大きいと思いますので、私の観点からしたら余り、採用時の質というような考え方もわかりますけれども、今後の伸びしろというのを特にご配慮をいただいた一定数の新卒の採用というのは、今後も崩さないでいただきたいと思います。 次、(2)の質問に移ります。専門職員の育成、登用についてですが、こちらは今年の3月定例会におきまして同僚の飯島議員さんからもスペシャリストの育成、ジェネラリストも必要ですけれども、スペシャリスト、専門性を持った職員さんを育てていく、また登用することが必要だという趣旨の質問、提言があったと思います。一般的に職員の皆さんが異動する年数としては3年程度と認識をしていますけれども、今後新しい問題ですとか課題に専門的に対応していくためには、職員に希望を聞いた上で意欲を持って長期的に取り組むスペシャリストを育成したり、外部から人材を登用したりしていく必要があると思います。 全国の先進自治体というところに視察で行くわけですが、そういったところには専門的な知識を持った、例えば10年ですとか、十数年腰を据えてその業務に取り組んでいらっしゃる、そういった職員さんの存在が大きいということをどこの現場に行っても見るわけです。この職員さんがいたから、こういったことができたんだなと感じることが多々あります。近隣では、私も以前の議会で触れましたけれども、上田市のAREC、信州大学の繊維学部のキャンパス内にありまして、産学連携のインキュベーション機能、起業家を育成する、新しい技術を生み出すと、そんな拠点になっている施設ですけれども、ここも産学連携のコーディネーターの方が現在、信州大学繊維学部の特任教授をされていらっしゃって、工学博士という肩書を持つ岡田さんという方ですけれども、この方もそういった技術を買われて平成9年に職員として採用されて、そして平成22年まで上田市の職員としてお勤めをされた。そしてその後、今のコーディネーター業務専従をしていらっしゃるということであります。 これまでもインキュベーション施設の、佐久にも必要だという観点で、質問もさせていただきましたけれども、インキュベーション施設まだまだ佐久市では形になっている段階ではないですけれども、将来的に箱物はつくったはいいですけれども、そこに魂を入れるということももちろん必要ですし、そしてその建物を本当にかかった税金を最大限に活かすような形で引っ張っていく、そういう専門知識を持った職員さんというのは私は欠かせないのではないかと思いますけれども、そういった観点から育成も大切ですし、状況によっては県も任期つきで登用しているケースというのもありますけれども、そういったことも含めて専門職員についてのお考えを伺います。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 専門職員の育成、登用についてのご質問にお答えを申し上げます。 まず、職員に異動の希望を聴取することにつきましては、本年3月の議会で同様のご質問をいただいておりますが、職員から広く希望を確認するような制度は現在のところ考えておりません。一方で、これまでも他団体への派遣職員の選定時におきましては、職歴や適性等勘案し本人の希望もすり合わせる中で派遣者を決定してきているという経過もございます。 専門職の育成、登用ということでございますが、今後極めて専門的、継続的に諸問題に対応していく必要が生じる場合も想定されますので、一定程度候補者を絞る中で、本人の意向を踏まえつつ専門職員として育成、登用していくケースもあり得るのではないかと考えております。 また、外部からの人材の登用につきましては、これまでも必要に応じ活用を図ってきているところでございます。具体的な例で申し上げますと、産業立地推進員を非常勤特別職として任用をしておりますほか、任期付の土木技術職員、あるいは移住交流相談員、推進員さんというような形で任用をするなどの取り組みをしてきているところでございます。 また、外部からの人材登用につきましては、高度の専門的な知識、経験など、一定の期間集中的に活用できるというメリットがあるものと考えておりますことから、これも必要に応じて積極的に活用してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 非常に前向きなご答弁をいただいたと認識をしております。繰り返しになりますけれども、これから非常に多様化、複雑化をしていく社会の中において、専門的知識を持った職員さんというのは欠かせないと思います。 そして、人事評価の部分ですけれども、そのときに特に希望する部署を聞いていないということですが、これも先の議会で触れられていましたけれども、それでなぜ聞かないかというと、その希望が認められなかったときのモチベーションの低下であったりですとか、その影響が非常に懸念をされるということだったと思うんです。確かにそれはあって、避けるのは難しい部分というのもあると思いますけれども、ただ、もちろん民間と行政同じ土俵ではかるわけにもいきませんけれども、それこそいろいろな幅広い会社で、職員数が多い民間の会社ですけれども、そういった希望というのを採用の段階から聞いて、それに対して例えば条件をつけるケースというのもあるんです。これだけの実績を上げた今の職場で頑張ったらその成果として新しい職、立場で更にそこで頑張っていただく。そういうことで、長期的に最終的にそこの部署で活躍をしていくために、じゃどういうキャリアを積んでいってもらったらいいかということを上司の皆さんが情報を共有をする中で、人材育成、多角的にかかわれるというような観点もあろうかと思います。 ここの部署だけだからここに行きたいとか、そういうのはだめだと思いますけれども、将来的な目標を持つということが今の仕事もより一生懸命やると、成果を出すということにもつながってくる部分はあると思います。決して、その希望がかなえられなかったからその方が頑張らなかったわけじゃないとか、それから希望するところに行けなかった。もしかしたら大変厳しい環境というところに配属をされるケースもあるかもしれませんけれども、私は職場によって上下というのは、もちろんないと思いますし、全てが市民、福祉の向上ですとか、利益のために様々な皆さんのチームプレーでやられていることだと思いますので、そういったものを是非今後検討していっていただきたいと思います。 (3)に移ります。各支所のあり方についてですけれども、平成26年2月の豪雪は記憶に新しいところですが、近年増加をしているゲリラ豪雨なども含めまして、各支所における災害対応の人員は十分と言えるのでしょうか。また今後、例えば災害復旧といった土木工事等の事業について支所単位で執行していけるような、支所の権限強化を図る考えはあるのか、お聞きをします。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 各支所のあり方についてのご質問にお答えを申し上げます。 合併以降、支所につきましては、各種窓口相談業務、地域行事への取り組み、災害等危機管理の初期対応など、市民の皆様が日常的に必要とする機能を維持してきているところでございます。しかしながら、突発的に発生をいたします災害等に継続的に対応するための十分な人員を配置するのは困難でありまして、緊急時には必要に応じ本庁の職員、あるいは地元出身の職員等で対応していかざるを得ないと考えております。 続きまして、特に土木事業ということでございますが、支所の権限強化を図る考えがあるかどうかというご質問にお答えをさせていただきます。土木事業等の執行に当たりましては、測量から始まり、設計、入札、契約、施工監理、竣工検査といった手順がございまして、これを土木技術職員が中心的に役割を担っているという状況でございます。土木技術職員につきましては、景気の回復傾向に加えまして、東日本大震災後の復興需要、あるいは今後のオリンピックに向けた建設需要の高まりなどもございまして、自治体に人材が集まりにくく、他の自治体同様佐久市もその人材確保に苦慮しているという状況にございます。平時における事業執行の面から考えますと、旧佐久市内及び臼田、浅科、望月の各地区における土木関係の事業量は様々でございまして、また、土木技術職員が不足している現状等も踏まえますと、各支所単位で専任の土木技術職員を配置することは困難と考えてるいところでございます。 一方で、ある支所管内において、大規模な災害が発生した場合を想定いたしますと、土木技術職員等が専任で集中的に復旧事業を執行することがより効率的であると、このように判断された場合には、一定期間支所に配属するなど柔軟な対応も必要になってくると考えております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) ただいま、答弁をいただきましたとおり、仮に災害が起きた場合というのは、柔軟に対応されて職員さんに、そこでご活躍をいただくということですから、そこら辺も是非柔軟な、そういう事態に陥った際、柔軟な迅速な判断というのをお願いしたいと思います。 それで、先ほど来、合併効果、人件費という話もありましたけれども、それを追及していくというのも、業務の効率化の観点からはそれがいいのだろうと思いますけれども、片方で効率化だけでは測れないのが行政、それぞれの支所機能ということだと思いますので、また引き続きそういった形で地域の皆さんに寄り添った形、公立だけではない形の接し方、また安心して相談できる窓口というのを維持していただきたいと思います。 次に、(4)に移ります。新たな問題への取り組みですけれども、少子高齢化などを背景に、地方創生や空き家対策をはじめとしまして当市においても組織横断的、重点的な問題が新たに生じている中で、組織の見直しにより専門部署を設けて対応する考えがあるかどうか、伺います。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 新たな問題への取り組みに係る組織についてのご質問にお答えを申し上げます。 はじめに、来年度に向けた組織機構の見直しの状況から申し上げたいと思います。 現在、4項目からなる見直し方針に基づきまして、組織の見直しに着手をしたところでございます。 この4項目の見直し方針につきまして、概要を申し上げたいと存じます。 まず1点目といたしまして、組織規模の適正化を図ること、2点目といたしまして、現行の組織体制の更なる細分化は行わないことを基本とし、集約により事業行率の向上を図ること、3点目といたしまして、市民ニーズに迅速で的確に対応することが可能であり、市民の皆様にわかりやすい組織であること、最後の4点目といたしまして、総合計画の体系を考慮し、政策目標に基づいた部課等のまとまりであることとしているところでございます。 そこで、新たな問題に取り組む際における組織機構の見直しということでございますが、ただいまの見直し方針ということで申し上げましたとおり、現行の組織体制の更なる細分化を行わず、現行組織体性を基本といたしまして、連携を密にする中で対応していくことが望ましいと考えているところでございます。一方で、新たな問題やその付随する課題等に部局横断的かつ専門的に対応する必要性が生じた場合につきましては、新たな部課等を設置することについても検討する必要があるものと考えているところでもございます。 いずれにいたしましても、各課等からの提案、意見等を踏まえながら、その時々で最も簡素で効率的な組織の構築に向けまして、不断の見直しを行ってまいりたいと考えているところでございます。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 次、市長にお伺いをしたいと思います。 ちょっと空き家対策の例が一番わかりやすいと思いますので、空き家対策について申し上げますけれども、これは同僚の三石議員も専門部署の新設をすべきだということを要望されていらっしゃいました。といいますのは、なぜかといいますと、空き家を活かすための移住定住に係る部分という分野というのは、経済部であったりですとか、それから住宅政策全般は建設部、そうして衛生面ですとか景観という部分では環境部、それから防災防犯では総務といった、非常にこれだけでも4つの部署にまたがっているということで、果たしてこの体制で部局横断的に柔軟とおっしゃられても、じゃどこがリーダーシップをとるのかということには非常に懸念も覚えるわけですし、新しい部署を設けて横断的にいろいろの部署ともちろん連携をとりながら課題解決に当たっていくということが、一番物事を進めるに当たっては市民の皆さんにも伝わりやすいと思いますし、課題解決に一直線に行けるんではないかなと思います。 新しい部署ということでは、柳田市長も平成21年に市長に就任をされてから、地域課題対策局であったりですとか、佐久総合病院の再構築、斎場整備であったりとか新クリーンセンターの整備局、そして、住民投票にかかわる部分では、同僚の飯島議員が文化会館の整備推進室長ということでありましたけれども、そういった専門の部署、室というものを設ける中で専門的に対応していくということが、一つの市長のメッセージとしても非常に伝わりやすいと思いますし、覚悟も見えてくるんだろうと思います。 そういった観点からは、私は空き家対策というのは、先の議会でも触れましたけれども、社会的にもこれからの高齢化社会、また若い人たちが佐久市に戻ってくるための対策としていち早く佐久市が取り組んでいく、それだけのインパクトのある対策ではないかと思います。そういったちょっと例も示しながらではありましたけれども、組織の改革についても市長のお考えというのを確認させていただきたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 大井議員さんの空き家対策についての専門部署、そういったものへの検討ということのお尋ねでございます。 空き家という言葉を昨今使う中において、2つの意味があるのかなと思っているんです。いわゆる佐久市が平成20年から取り組んできた空き家バンクというような、使っていこうとする、これからリニューアルをすることもあるかもしれませんが、そういう形で「使っていこうとする空き家」というのがあって、もう一つは昨今法律改正もなされた「廃屋に近い空き家」ということに関して、公共利用をしていけるか、危険性・景観上も含めてと、こういう話でありました。恐らく今、議員さんのご指摘のはどちらかというと廃屋に近いもの、しかしながら空き家として空き家バンクの色合いも込めてもいいのではないかという印象を持っているんです。 そういったことに関して今、時代の中において、今お話しになられた私が市長になった平成21年当時の病院対応、再構築をしていこうとするときに、かなり大きな多くのボリュームのある事業量で、これは少し幾つか検討はしたんです。4つぐらいの案の中のうち結果的には地域課題対策局という一番ヘビー級というか、しっかりした組織を選んだんですけれども、そんな形の中で、その時代時代に合った大きな課題に対して、あるいはまた優先的な事業に対して、今、議員さんがお話しになった姿勢を示すという意味も大きいと思うんです。 そういう意味で、今、少子高齢化、あるいはまた過疎化という中において、この空き家バンクもさることながら廃屋もそうですし、時代の中においてとても大切なあるいは取り組んでいくニーズも増してくるであろう政策、こういったものに対して一つのセクションをというご提案については非常に傾聴させていただいたところでございます。 その時代時代に合った施策において、「まち・ひと・しごと」というようなすごく大きな課題ですし、CCRCもそうかもしれませんが、そういったものに関しても空き家というものも真ん中に入ってくる、そういう課題の一つではあると思っています。 その中において、一方で組織をつくるという形になりますと、それに合った人材の確保ということも大事なことですし、それに見合ったボリューム、しっかりとした仕事量ということも見込めるかということも考えていかなければならない。総合的な判断が必要だろうと思っています。その施策展開をしていく中において、必要だ、力を入れていくべきだ、これも市民の皆さんや議会の皆さんに十分にご理解いただくことだ、そんな思いのときには組織再編というようなことも選択肢に入るんだろうと思います。 空き家についても、そういったことができるのかもまた検討させていただきたいと思いますし、ご提案について傾聴いたしまして、また検討させていただきたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) ご答弁をいただきました。 市長も常々おっしゃられている、社会が望むべき、あるべき方向に行くために、それをまず規準としてそれに合致するものであれば、それは対策を打っていきます、補助金もつけていきますということだろうと思います。そういった意味では、今後組織を考えていく中におきまして、今、人材の育成という話もありました。全てつながっている話であると思います。長期的な目線を持って先ほどの段階課税、例えば「ミスター空き家対策」みたいな職員さんを長期的ビジョンで育成をしていくとか、そういった職員が必要になってくると思います。また組織と合わせてそれを担う人材、職員さんも専門の職員さん必要になりますので、今限られている中で大変だと思いますけれども、随時そういう長期的な視野に立った職員の採用、また育成、そして組織というのを検討していただければと思います。 続きまして、大項目2の質問に移ります。 佐久市の教育現場における政治的中立性の確保についてですけれども、こちらにつきましては、8月31日の新聞報道で、市内在住の高校生が安保法案反対一斉行動において、中学時代の担任教師に誘われ参加したという記事がありました。 そこで、(1)としまして、佐久市内の学校教育の現場において、政治的思想を刷り込むような指導がなされていないかについて伺います。 ○議長(小林貴幸) 荒井学校教育部長。 ◎学校教育部長(荒井修一) 佐久市内の学校教育の現場において、政治的思想を刷り込むような指導がなされていないかとのご質問にお答えします。 教育基本法第14条の第1項で「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。」とし、第2項で「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治的教育その他政治的活動をしてはならない。」と規定をしております。佐久市内の学校におきましては、学校の実態に応じて校長、教頭が自校における授業等の実施状況を把握しております。また、教職員は協力して授業の教材研究等を行い、必要に応じて授業に関しての情報交換をしたり、お互いの授業を見合ったりしております。 小・中学校におきましては、同学年の学級によって指導内容が異なるようなことを避けるために、授業で扱う内容は基本的に学年の正副担任、また中学校におきましては、同じ教科の職員で学習指導要領をもとに指導計画を立て、共有しておるところでございます。こうした相互の共通理解のもと、教育指導計画に沿った教育活動が展開されていることは、校長が職務として確認することはもちろんですが、特に教育長、教育委員、学校教育課主幹指導主事、学校運営支援員等による学校訪問では、全教室を回り、直に授業も見ております。 また、教育現場における政治的な中立が保たれないような事案があったかにつきましては、学校が自ら認識した事案、外部等から指摘があった事案については直ちに学校長から報告を受ける体制を築いておるところでございます。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 教育現場における指導ということでは理解できました。 続きまして、(2)としまして、佐久市教育委員会として、政治的中立性を確保する取り組みをどのように行っているかについて伺います。 ○議長(小林貴幸) 荒井学校教育部長。 ◎学校教育部長(荒井修一) 佐久市教育委員会として、政治的中立性を確保する取り組みをどのように行っているかとのご質問にお答えします。 教育現場における政治的中立性の確保は、教育基本法に基づくものであり、教職員の服務規律として重んじられているところでございます。市教育委員会と県教育委員会は、折に触れ服務規律の確保を呼びかけておりますが、具体的には「公務員倫理の保持と法令遵守」として、政治的行為の制限、地位利用による選挙運動等の禁止について年度当初に各校に通知をしております。各校におきましては、教職員が制限されているという認識に立つのではなく、教育公務員として自らを深め、責任ある行動がとれるよう個々の教職員の取り組みに任せるのではなく、教職員の協働を重視し、共に支え合い高め合う集団づくりを通して服務規律の確保が徹底されるように校長に指導をしております。 このような取り組みにより非違行為の防止、綱紀の粛正に努めるとともに、教育の本来的なテーマとして、教育基本法の基本理念にある個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期することが達成できるよう、今後も指導を重ねてまいりたいと考えておるところであります。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 個々の判断に任せることのない、共同意識というのを持った服務規律の確保と、こういうことに理解はできました。 一方で、この後の議論の展開になってくるわけですけれども、人間の尊厳であったりですとか、思想信条の自由というところも非常に次から上げる問題というのは難しい部分があるのではないかなとも感じております。 (3)の中立性が疑われる活動に対する見解と対応についてですけれども、質問の前に、先に述べました新聞報道を市内で話題に出したところ、どうやら報道にある教師というのは市内中学校で教鞭をとられている教師であるということがわかりました。よって、この議会で取り上げるわけですけれども、ただ、質問の趣旨を明確にするためにも、質問の前提としまして、憲法19条に思想、良心の自由というのがうたわれておりまして、また人事院規則で禁止されている政治的行為の中では、「特定の政党その他の政治的団体の構成員となるように又はならないように勧誘運動をすること。」、また、「政治的目的をもって多数の人と行進その他の示威運動を企画し、組織し若しくは指導し又はこれらの行為を援助すること。」に合致するかどうかというのは、この報道からはわかりません。 それと、私は、今回の報道にある教師の、仮に街頭に立たれているといった活動に対しての是非をここで論じるというものではありません。また、市内在住の3人の高校生の街頭活動についても何ら異を唱えるものでもなくて、むしろ問題意識を持ってそういった街頭に立つというような行動を起こしているような姿に、考えは違ってもすごいなと感じるところもあります。 ただ、多感な時期、思春期の中学生にとって、また高校に入ると人格の形成とか徐々にされていきますので、中学生に対する、高校生に対する、指導の仕方というのもまた違うんだろうと思います。それは非常に難しいところでもあるわけですけれども、時に、中学生、まだまだ非常に純粋な部分というのもあって、教師に非常に左右される部分というのも一定あると思うわけです。教師の影響が高校以上に私は中学校というのは強く働く部分というのもあるのではないかと思います。 今回のケースは課外のことでありまして、今、直接教えを受けている教師からのお誘いということではないとしましても、これは教育の政治的中立の観点からも、教師それと高校生とはいえ、元教え子とのかかわり方としてどうなんですかという疑問を、多くの方が持たれていました。 事実、私の周りでもそういう意見が多かったわけですけれども、ただ、何でもかんでも教育現場においていろいろな判断材料を示してあげて、そして最終的な判断はそれは生徒に委ねるということは、私は否定するものではありませんし、そういった中で最終的にはいろいろな判断材料を与えて視野を広く持たせてあげて、そして判断をしてもらうというのが、中立の観点からも望ましい教育のあり方ではないかと思いますし、中学生、高校生にもそういった柔軟な発想と広い視野を持っていただきたいと思います。そう導いていくのが教育のあるべき姿ではないかというのを考えるわけでありますけれども、という経過も含めまして私の考えも含めまして、(3)中立性が疑われる活動に対する見解と対応についてを伺います。 ○議長(小林貴幸) 楜澤教育長。 ◎教育長(楜澤晴樹) 中立性が疑われる活動に対する見解と対応についてということでご質問にお答えをいたします。 教職員は教育公務員特例法第18条、それから国家公務員法第102条、さらに人事院規則14条の7項、この規定に基づき政治的中立性を維持するように義務づけられております。今回ご指摘、今話題にしていただきましたが、教職員が高校生等の卒業生に対して校外における政治色のある集会等の紹介をするという場合では、元担任からの紹介が情報提供の形であったのか、あるいは地位を利用した強い勧誘であったのか、また、生徒は自らの判断と意思で参加したものか否か、これらの状況をよく見極める中で、地位利用があったかどうかという点を中心にしながら、判断をしなくてはならないと考えております。 なお、高校生の政治的活動については今お話もありましたけれども、昭和44年10月31日に出された文部省初等中等教育局長通達「高等学校における政治的教養と政治的活動について」の第2の1で、高等学校における政治的教養の教育の狙いを、将来、良識ある公民となるため、政治的教養を高めていく自主的な努力が必要なことを自覚させることと示すと同時に、第4の前文においては、危惧される事項を上げつつ、政治的教養の教育が平素より適切に行われるようにすることが必要であるが、生徒の政治的活動に関し、十分配慮する必要があると示されております。 現在、公職選挙法が改正されまして、選挙年齢が18歳になるということに伴い、本通知が改訂される段階であると伺っておりますが、その行方を待ちまして、内容を理解した上で、義務教育にかかわる教職員が各立場で適切に対処していかれるように、考えていく必要があると思っております。 また、引き続き教職員の服務規律の確保といたしまして、公務員倫理の保持と法令遵守等の通知をするなど、政治的行為の制限、地位利用による選挙運動等の禁止について注意を喚起してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 今回の一連の行動につきましては、まだ照会中ということだそうですので、また県の教育委員会とも連携もとっていただいて状況を確認する中で、またご判断をいただければと思います。 ですけれども、やはりそれぞれの各市町村の教育委員会の判断で、このケースはいいです、このケースはだめですというのを明確に判断するということは、恐らく難しいと思います。教育の政治的中立ということに対して特定の政党の一部でもまた議論も始まっているようですので、そういったその議論の状況というのも注視していく中におきましてまた県と協議をして、ばらつきのないような個別の判断でいろいろな活動がなされないように、その判断をご留意いただければと思います。 続きまして、(4)の主権者教育にどのように取り組んでいくかについて質問いたします。 本年も公職選挙法の一部改正に伴いまして、県教育委員会と選挙管理委員会は長野県における主権者教育について協力連携をするため協定を締結をしました。中学生も三、四年後には選挙権を得るということになりますので、義務教育のときから主権者教育は必要と考えますが、教育委員会としてはどう考えるかについて、教育長の覚悟のほどをお伺いいたします。 ○議長(小林貴幸) 楜澤教育長。 ◎教育長(楜澤晴樹) 主権者教育にどのように取り組むかというご質問でございますが、お答えをさせていただきます。 まず、主権者教育とは、市民に政治参加を促し、投票に向かうよう政治や選挙への関心を高めるとともに、いわゆる政治的リテラシー、政治的知識や判断能力を高める教育を行うことであると理解をしております。 日本における政治教育は、先ほど部長よりご答弁申し上げておりますけれども、教育基本法第14条において、「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。」と規定されております。さらに、文部科学省はこの政治的教養ということについて、次の3点を位置づけております。 1つ目です。民主政治、政党、憲法、地方自治等、民主政治上の各種制度についての知識、2つ目といたしまして、現実の政治の理解力及びこれに対する公正な批判力、3つ目といたしまして、民主国家の公民として必要な政治道徳、政治的信念でございます。 市教育委員会といたしましては、義務教育段階、特に中学校において子どもたちが社会の中で自立し、他者と連携、協働しながら、生涯にわたって生き抜く力や地域の課題解決を主体的に担うことができる力を身につけられるよう、一人ひとりが直面する課題に対応した教育に取り組んでおります。具体的には地域におけるボランティア活動や地域の施設への訪問を通じて、社会参画の態度を養うこと、地域住民との交流や協働的な活動を通して、地域の産業、伝統文化、暮らしの営みへの理解を深め、地域の担い手としての資質を養うことなどでございます。こうした学びから主権者意識が涵養され、主権者としての自覚の芽生えにつながっていくものと考えております。 なお、文部科学省では、18歳選挙権導入に向けて、この年内に高校生用の副教材を配布するということでございます。高等学校での主権者教育の方向については中学校社会科での公民的分野の指導をはじめ、広く義務教育においても踏まえる必要がございますので、私どももしっかりと注視するとともに、小・中学校の教師の意識を啓発する取り組みも大事にしていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 主権者教育に向けまして、教育長の覚悟は非常によくわかりました。理解できました。 続きまして、大項目3、白山団地の再構築について伺います。 まず、(1)市営住宅白山団地リフォームに対する4月以降の実施状況と今後の整備及び年次計画について伺いますけれども、白山団地ですが、昭和40年の中ごろに建設をされた団地、市営住宅については64戸であります。今後、平成30年に向けましてリフォームが進められていくということですけれども、これまで数回にわたる非常に丁寧な説明には頭が下がる思いであります。ただ、これ以降の状況としまして、一層の入居者の理解が必要と考えますけれども、その説明、これからの説明、今までの説明状況、それから今後の方針等々についてお伺いをいたします。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 白山団地の再構築についてのうち、市営住宅白山団地リフォームに対する4月以降の状況と今後の整備及び年次計画についてお答えをいたします。 市営住宅白山団地につきましては、昭和44年度から昭和46年度までに建設された簡易耐火構造平屋建、住戸数64戸の団地であり、今年4月1日現在44戸に入居をしております。白山団地のリフォームにつきましては、佐久市公営住宅長寿命化計画の平成31年度までの計画期間内における大規模改善団地として盛り込まれていることから、今年度より事業を実施しております。 4月以降の説明会等の実施状況でございますけれども、入居している住戸のリフォームは説明会等により入居者の皆さん、白山区の皆さんのご理解をいただくことが大変重要だと考えております。このことから、4月に第1回目の説明会を開催して以降、リフォーム後も継続した入居等の希望を調査するためのアンケートの実施、第2回説明会、それから個別相談会、リフォームを実施いたしました城ケ丘団地での現地見学会を実施をしてまいりました。 このような説明会やアンケートから入居者44名のうち、リフォーム後も継続入居を希望される方が28名、他団地への転居を希望される方が8名、それから市営住宅からの退去を希望される方が8名という状況になっております。このような状況を踏まえまして、現在64戸の住戸のうち14戸を除却し、また多人数向け住戸のリフォームを行うことにより48戸の住戸についてリフォームを行う計画としております。 なお、年次計画につきましては、計画期間を平成31年度までの5か年とし、本年度実施設計、平成28年度は4棟16戸、それから平成29年度は2棟8戸と多人数向け住戸の2棟4戸、それから平成30年度に5棟20戸を整備する計画となっております。 最終年度、平成31年度でございますが、14戸の除却や駐車場整備等の実施を計画をしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) (2)の県営白山団地の整備計画について伺います。先ほどご答弁にありましたとおり、県営住宅も同じタイミングで建設をされたということで、現在築44年が経過をしています。道を挟んで今のこれからの整備状況ですと片方は市営住宅、リフォームが進んでいくということで、新築に近い形での団地になりますが、片方、道を挟んでは築50年という団地が同じ地域に共存をしているという状態になるわけでありますけれども、これは地域の一体感の醸成ですとか地域内融和という観点からも、決して好ましくないということじゃないかなと思います。県も財政的な負担等々あるわけですけれども、いち早く、できるだけ早い一体整備をお願いしたいという観点から、市としても県に対しまして県営住宅部分の整備を進めるように要望願いたいと思いますが、見解を伺います。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 県営白山団地の整備計画についてお答えをいたします。昨年6月の議会でのご答弁と重複しますけれども、県営住宅、市営住宅ともに公営住宅法に基づきまして整備をされております。しかしながら、管理につきましては、それぞれの条例によって定められており、整備方法につきましても市営住宅は佐久市公営住宅長寿命化計画に基づいて実施、県営住宅は長野県公営住宅等長寿命化計画について実施されます。このことから、白山団地に限らず、市営住宅と県営住宅が隣接する場合につきましても、一体的に整備できる状況にないものと考えております。 白山団地のように、県営住宅が隣接する場合にありましては、県営住宅でも適切な整備が図られますよう、市が行う整備内容等について県への情報提供に努めてまいりますとともに、県の公営住宅と長寿命化計画に盛り込まれますよう要望をしてまいりたいと、このように考えております。 ○議長(小林貴幸) 12番、大井議員。 ◆12番(大井岳夫) 早期要望に努めていただきたいと思います。 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(小林貴幸) 大井議員の質問は以上で終結いたしました。 この際、昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時54分 △再開 午後1時00分 ○副議長(市川将) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △江本信彦議員 ○副議長(市川将) 次に、江本信彦議員の質問を許します。 14番、江本議員。(拍手) ◆14番(江本信彦) 14番、江本信彦であります。 それでは、通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。 大きな項目1として、地域包括ケア病棟・病床について、2として、佐久市のまちづくりとプレイスメイキングについて、3として、市職員の人材育成についてであります。 明快かつ簡潔なる答弁をお願いいたします。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) それでは大項目1の(1)地域包括ケア病棟・病床の役割についてお伺いいたします。 国は、社会保障と税の一体改革を進める中で、地域包括ケアシステムの構築を推進しております。平成24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に続き、昨年10月1日より診療報酬改定が行われ、外来診療では地域包括診療料、入院料では病床機能の分化連携を進めるために、入院直後の急性期治療を経過し、患者が自宅や介護施設への退院に向けて入院加療する亜急性期病床を廃止し、地域包括ケア病棟として新設されました。この地域包括ケア病棟については、急性期後の医療と在宅医療との間の橋渡しをする機能を持つ病棟、あるいは病床と認識しておりますが、その概要と役割についてお伺いいたします。 ○副議長(市川将) 比田井市民健康部長。 ◎市民健康部長(比田井和男) 地域包括ケア病棟・病床についてのうち、地域包括ケア病棟・病床の役割についてのご質問にお答えをいたします。 地域包括ケア病棟・病床とは、国が主に次の3点を目的に認可をしているものでございます。1点目は、急性期や高度急性期以降の患者の受け入れ、2点目は、在宅患者の緊急時の対応、3点目は自宅などへの退院支援でございます。また、診療報酬に関しましては、これまでは病棟単位でしか許可されなかった入院管理料が、平成26年度診療報酬の改定に合わせて新たな入院管理料の評価を新設したもので、病床単位での届け出が認められたところでございます。 地域包括ケア病棟・病床の施設基準の主なものといたしましては、次の5点がございます。1点目は、疾患別リハビリテーションまたはがん患者リハビリテーションを届け出ていること、2点目は、人員の配置として、患者13人に対して看護師が1人以上、専従の理学療法士、作業療法士、または言語聴覚士が1人以上、専任の在宅復帰支援担当者が1人以上配置されていること、3点目は在宅療養支援病院、在宅療養後方支援病院、二次救急医療施設、救急告示病院のいずれかを満たしていること、4点目は、在宅復帰率7割以上であること、5点目は、入院患者1人当たりの居住面積が6.4平米以上であること、などでございます。各病院においてはただいまの5つの基準などを全て満たし、厚生労働省の認可を得た場合に地域包括ケア病棟・病床として患者を受け入れることになります。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) 概要については急性期経過後に引き続き入院医療を要する状態のポストアキュートや、在宅や介護施設などで症状が急性に悪化した状態のサブアキュートの受け入れ、それから在宅支援、生活復帰支援、それにリハビリの機能を加えた多機能の病棟もしくは病床として地域包括ケア病棟、あるいは病床があると理解しました。 次に、(2)の地域包括ケア病棟・病床の佐久市における現状についてお伺いいたします。 厚生労働省の発表では、今年の4月現在、地域包括ケア病棟の施設数が1,170施設、届け出病床は3万1,700床であると明らかにしました。病棟が全体の14%、病床がわずか2%にとどまっています。全体から見るともっと増加することが必要であります。佐久市における現状はいかがでしょうか。 ○副議長(市川将) 比田井市民健康部長。 ◎市民健康部長(比田井和男) 地域包括ケア病棟・病床の佐久市における現状についてのご質問にお答えをいたします。 市内には、7つの病院があり、それぞれの病院に9月1日現在の地域包括ケア病棟・病床数の現状をお聞きしたところ、次のような状況でございました。 佐久医療センターでは、全病床数450床で、地域包括ケア病床はございません。佐久総合病院本院は全病床数351床で、うち地域包括ケア病棟1棟で病床は40床でございます。川西赤十字病院は全病床数83床で、うち地域包括ケア病床は13床でございます。社会医療法人恵仁会くろさわ病院は全病床数83床で、うち地域包括ケア病床は6床でございます。医療法人三世会金澤病院は全病床数82床で、地域包括ケア病床はございません。医療法人雨宮病院は全病床数54床で、うち地域包括ケア病床は40床でございます。佐久市立国保浅間総合病院は全病床数323床で、地域包括ケア病床はありません。市内の病院全体では三次医療と高度医療などを担う佐久医療センターを除く6つの病院で見ますと、全病床数976床のうち地域包括ケア病床は99床となり、率にして10.1%となります。 なお、現在は地域包括ケア病床がない病院の中にも、今後この病床の設置を検討している病院があると伺っております。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) 佐久市における現状はわかりました。全国の2%から比べると10%ということですから、多少はいいですけれども、まだまだこれは病床数は必要ですので、もっと増やす必要があるのではないかと理解しました。 次に、(3)の市の取り組みの現状と方向性についてお伺いいたします。 現在佐久市では、佐久市医療療養施設等整備事業補助金交付要綱により、対象事業の一つである地域包括ケア病床整備事業に対し補助金を交付しています。こうした取り組みの現状と今後の方向性についてお伺いいたします。 ○副議長(市川将) 比田井市民健康部長。 ◎市民健康部長(比田井和男) 市の取り組みの現状と方向性についてのご質問にお答えをいたします。 まず、市の考え方について申し上げます。 市では、世界最高健康都市の実現を目指して、初期救急から3次救急医療の安定供給による地域完結型医療体制の構築を進めており、地域包括ケア病棟・病床はその医療体制を構築するために必要な機能でございます。これは国が進めている地域包括ケアシステムを構築するための社会資源の機能の一つとして、患者さんの病状や治療の緊急度に応じた適切な医療を安定的に供給できる体制を継続していくためのもので、急性期医療を経過した患者さんや在宅で療養している患者さんの入院が必要になったときに、速やかに受け入れられる等の環境を整備していくことが重要であると考えていることによるものでございます。 次に、市の現在の取り組みは平成26年度に佐久市医療療養施設等整備事業補助金交付要綱を定め、地域包括ケア病棟・病床などを整備する病院に対し、その整備費の一部に補助金を交付できる環境を整えております。既にこの補助金を活用した事業として、医療法人恵仁会くろさわ病院の施設整備事業への補助を実施しているところでございます。今後も市内の病院からこの補助金を活用したいという要望があった場合には、病院の計画などをお聞きしながら対応してまいります。今後の市の方向性といたしましては、地域包括ケアシステムの機能の一部として、市内の病院が整備する地域包括ケア病棟・病床やリハビリ施設等の拡充に対してこれまでと同様に支援を行いたいと考えております。 以上でございます。
    ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) ご答弁いただきました。 いずれにしても、人生の最終段階を自宅で過ごせるよう必要な支援を望む人は多いと思います。今回の地域包括ケア病棟・病床は地域包括ケアシステムを推進していくための中心軸となる位置づけであると思います。医療と介護の連携については、医療側の上から目線があり連携がとりにくいなどの声もありますが、佐久市が推進する佐久市在宅医療・介護の連携体制推進事業においての医療と介護の連携と信頼関係の構築を目的とした事業などにより、さらに連携が進むことを期待しております。 また、福井県の池端幸彦医師は、「地域連携はドクターとケアマネがしっかり連携するのが重要で、さらにそれを広めると医師会と地域包括センターの連携が大事だろう。」と述べています。在宅医療に懸命に取り組んでおられるドクターの言葉であります。 次に、大項目2の(1)プレイスメイキングの認識と推進についてお伺いいたします。 土屋建設部長とは部長就任以来、初顔合わせとなりました。人呼んで悪代官と越後屋の対決と言われておりますけれども、どちらが悪代官であるかと、どちらが越後屋かと言われれば、私は建設部長が越後屋であると思っております。 冗談はこれぐらいにいたしまして、このプレイスメイキングについては、平成25年6月議会でも質問いたしましたが、そのときはインターネットで調べても資料は非常に少ないものでありました。現在は、国土交通省でも普及啓発に動き始め、昨年に続き今年もシンポジウムを行う予定であると伺いました。 町なかに、静かな水辺の空間や緑あふれる散歩道、住む人が愛着を持ち、自然に人が集まってくる、そんな公共の空間を目指し、魅力的なまちづくりをすることが求められています。そうした美しい景観をつくり出すこともプレイスメイキングの中心をなす考え方であります。プレイスメイキングについての現状認識と今後の都市計画などにおいてプレイスメイキングを推進していくお考えがあるのか、お伺いいたします。 ○副議長(市川将) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) プレイスメイキングの認識と推進についてのご質問にお答えをいたします。 はじめに、プレイスメイキングという言葉につきましては余り聞きなれない言葉でありますけれども、最近、都市再生やまちのにぎわいの創出に関連しました観光物の中で目にすることが増えてまいりました。言葉の定義といたしましても、識者により様々な見解がある中で、都市計画の分野におきましては本来の意味である人の居場所づくりから転じて、公民連携型のまちづくりという文脈の中でまちのにぎわい、活気を創出し、まちの居心地をよくすることを目的に、地域住民自らが公共空間の魅力の向上を図るための取り組みという意味合いで使われることが、一般的なものと認識をしております。 今日、人口減少社会、超高齢化社会に直面する中で、従来のように、行政が単独で財源やマンパワーを負担しながらまちづくりを主導していくことは、今後難しくなることが予想されます。加えて、民間のノウハウや創意工夫を活かすことで、民間主導による自立性、継続的なまちづくり活動が成功を収めている事例も増えてまいりました。このようなことから、将来的なまちづくりの方向性といたしましては、佐久市におきましてもまちに魅力やにぎわい、居心地のよさ等の価値を付加するプレイスメイキングの概念を取り込むことは、望ましいものと考えております。 しかしながら、現実的に公民連携型のまちづくりを推進する上においては、公と民、それぞれの意識改革をはじめ、まちづくりを牽引するに足る民間側の推進主体の存在やそのための仕組みづくりから運営ノウハウの確立等、多くの課題があるのも事実でございます。したがいまして、当面は他市町村の事例を参考にさせていただくとともに、関連する他の部局とも連携を図りながら、どのような形態でプレイスメイキングの概念を取り入れることが佐久市にとりましてよりよい選択になるのか、研究をしてまいりたいと、そのように考えております。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) 研究というのはほとんどやらないということだと受け取ってよろしいんですか。公民連携ということが出てきましたので、次の(2)に行きます。 オガールプロジェクトのまちづくりについて伺います。 オガールプロジェクトは岩手県紫波町において、補助金に頼らない公民連携で地域活性化を成功させたモデルとして全国から注目を集めています。 資料の建物(資料3)と見取り図(資料4)をご覧ください。2012年6月にオープンしたオガールプラザといいます。岩手県紫波町の紫波中央駅前の10.7ヘクタールに中核施設のオガールプラザがあり、そして芝生の広場があります。ほかにもバレーボール専用体育館や宿泊施設、フットボール場、役場新庁舎、図書館、産直市場などがあり、宅地分譲も始まっています。10年以上放置され、冬は雪捨て場となっていた場所が、今では年間80万人が訪れる岩手県の一大観光スポットとなっています。このオガールプロジェクトもプレイスメイキングの先進事例であります。 まちビジネス投資家でこのプロジェクトにもかかわった木下斉氏は、「オガールプロジェクトの最大の特徴は、公共施設と民間施設を一体的に民間が自主資金で開発運営していることにあります。行政が計画を立て、開発し、運営を外注するという従来の方式とは全く異なり、民間がリスクを負って投資家や金融機関から投融資を集め、テナントを集めて経営しているのです。」と述べています。 オガールプロジェクトは官と民がパートナーを組んで事業を行うという新しい官民協力の形態であるPPP、パブリック・プライベート・パートナーシップを採用しています。補助金ありきの事業はその多くが失敗しています。佐久市が今後都市開発するに当たって、PPP等の公民連携の考え方を採用することができないか、お伺いいたします。 ○副議長(市川将) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) オガールプロジェクトのまちづくりについてどのように考えるかとのご質問にお答えをいたします。 岩手県紫波町が取り組むオガールプロジェクトにつきましては、町が所有していた駅前の遊休不動産10.7ヘクタールと伺っていますが、その一部を民間開発に委ね、民間のアイデアと資金導入により官民複合施設オガールプラザをはじめ、様々な施設整備を行い、かつ運営を行っているというもので、いわゆる先ほども議員おっしゃいましたとおり、PPP、パブリック・プライベート・パートナーシップ、公民連携の手法を用いたものと理解をしております。 町は、低廉なコストで公共施設整備を行えたばかりでなく、開発に伴い地域の価値が高まることで、固定資産税等の税収の増や定住人口の増加、交流人口の拡大、雇用創出、地価の上昇等、多くの効果がもたらされたことから、公民連携による公共空間の魅力の創出、すなわちプレイスメイキングの先行事例として全国から注目を集めているところでございます。 このような紫波町のオガールプロジェクトの取り組みにつきましては、今のところ紫波町が置かれていた固有の状況下での成功例との限定的な評価もありますが、今日の社会経済情勢やまちづくりに対する住民意識の高まり等を踏まえますと、将来的に選択肢の一つとして評価されていく可能性もあると考えております。また、オガールプロジェクトに取り組むことで、多くのメリットが町にもたらされたことを踏まえますと、その視点や手法について学び、理解を深めることは非常に意義があることと考えます。 従いまして、前段の答弁でも申し上げましたけれども、プレイスメイキングの先行事例の一つにこのオガールプロジェクトを加えさせていただきました。佐久市の実情に即した形で、その視点や手法を取り入れることが可能かどうかを今後研究をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) 次の(3)の立地適正化計画についてお伺いをいたします。 立地適正化計画の中でも、国の補助金が直接民間事業に行っているという補助金、補助システムがあるのは知っています。地方都市では人口密度が低下し、都市の生活を支える機能の維持が困難になることが考えられます。国は、昨年5月に都市再生特別措置法の改正を行い、各市町村は都市全体の観点から、居住機能や福祉・医療、商業等の都市機能を誘導するための施策や公共交通の充実に関する施策などについて記載した、立地適正化計画を作成することができるようになりました。佐久市の6月議会で補正予算に計上し認められた都市計画事務費の1,250万円は、立地適正化計画策定業務の委託費用であります。この制度の概要と、市としての立地適正化計画をどのように進めていくのか、お伺いいたします。 ○副議長(市川将) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 立地適正化計画の概要についてのご質問にお答えをいたします。 立地適正化計画につきましては、平成26年8月の都市再生特別措置法の一部改正により制度化されたもので、コンパクトシティ・プラス・ネットワークの基本的な考え方のもと、公共交通と連携し居住や都市機能の誘導により集約型の都市構造の構築を目的に、策定を行うものであります。この背景といたしましては、人口の急激な減少と高齢化の進展により、今後医療や福祉、商業、公共交通等の日常生活サービスを維持することが困難となる地域が生じることが予測される中にあって、将来を見通し、安心で快適な暮らしを支える生活基盤の確保と維持可能な都市構造への転換が求められていることが上げられます。 立地適性化計画の策定に当たりましては、その対象区域につきまして、都市計画区域全体とすることが基本とされており、その区域内に居住誘導区域と都市機能誘導区域の双方を設けることが必須とされております。 なお、居住誘導区域につきましては、人口密度を維持することにより、生活サービスやコミュニティが持続的に確保されるよう居住を誘導する区域でございます。一方、都市機能誘導区域につきましては、都市機能を集約することで、各種サービスの効率的な提供を図る区域であり、都市機能の充足が居住を促すという観点から、原則として居住誘導区域内に設けるものとされております。加えて、都市機能誘導区域ごとに医療や福祉、商業、教育等に係る施設を、立地を誘導するための誘導施設として位置づける必要がございます。 また、国におきましては、計画の実効性を担保するため都市機能立地支援事業や都市再構築戦略事業等、誘導施設を都市機能誘導区域内に整備する際の財政支援措置や居住誘導区域外での一定要件以上の住宅建築を事前届け出の対象とするなど、立地を緩やかにコントロールするための各種施策を講じているところでございます。 佐久市におきましては、本年度より2か年の計画で立地適性化計画の策定に着手したところであります。現在、各種統計データや都市計画基礎調査等に基づく現況把握と課題の整理を行っている段階でございます。今後、将来の人口分布予測や施設の配置状況、公共交通サービスの見通し等に基づき、具体的な方針を定め、その後において都市機能誘導区域をはじめとする区域の設定について、順次検討を進めてまいる予定となっております。 従いまして、現時点では計画を策定中でありますことから具体的にお示し出来るものはございませんけれども、本計画につきましては今後のまちづくりに大きな影響を及ぼす計画となりますことから、他の計画との整合性を図ることはもちろん、歴史的な経過や市街地の成り立ちと、佐久市の地域特性に十分配慮した内容としてまいることが肝要だと考えているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) ここで一つお伺いします。 新たな都市開発において、公民連携で都市機能誘導区域に誘導施設などを整備するとき、プレイスメイキングの考え方を取り入れ、魅力的な公共空間をつくり出すべきであると思いますが、お考えをお伺いします。 ○副議長(市川将) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 都市機能誘導区域への誘導施設等の整備に当たり、プレイスメイキング的な考え方が取り込めないかということでございます。ご質問にお答えいたします。 一般論として申し上げますと、立地適正化計画により、都市機能誘導区域に位置づけられた地域の拠点が、将来にわたってまちとしての機能を維持し続けるために、例えば新たな誘動施設を公民連携で整備したり、あるいは既存のストックを活用して新たな公共空間を創造するといった場面で、プレイスメイキング的なアプローチは将来的に選択肢の一つになるものと考えております。前段の答弁でも申し上げましたとおり、実現に向けては多くの課題があるところではありますが、他の自治体の多種多様な取り組みの中では、わずかな工夫や気づきで課題をクリアしているケースも見受けられますので、様々な事例を参考にさせていただきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) ご答弁いただきました。 今後の都市開発あるいは再開発においては、PPP等の公民連携の手法で地域経済の活性化を実現し、プレイスメイキングの考え方を取り入れ、まちに美しい景観をつくり出していただきたいと存じます。 次に、大項目3の(1)非常勤職員制度についてお伺いいたします。 佐久市の臨時職員に関する質問は、平成24年6月議会においても行っています。そのときも荒川区の先進的改革を取り上げました。そこで、私は改めて視察の必要性を感じ、東京都荒川区の人事戦略構想について視察してまいりました。詳細は、後述することにして、佐久市の現状把握として、採用方法、職制ごとの給与体系、雇用期間についてお伺いします。 また、非常勤職員の担う役割も年々大きくなっています。持っている能力を活用し、意欲と誇りを持って働いていくためのシステムの改革が必要であると思います。あわせてお伺いいたします。 ○副議長(市川将) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 非常勤職員制度についてのご質問にお答えをいたします。 はじめに、お断りをさせていただきたいと思いますが、今回のご質問の対象になります非常勤職員につきましては、佐久市において臨時職員と呼ばれております臨時的任用職員、パート職員と呼ばれております短時間勤務職員及び嘱託職員の3つの任用形態の総称として取り扱わせていただきますので、ご了承のほどお願いを申し上げます。 それでは、最初に、非常勤職員の採用方法の現状について申し上げます。 佐久市では、非常勤職員を採用する際、職業安定所等を通して公募をした上で履歴書等の提出書類の審査、あるいは面接を実施することにより、適切な人材を選考するよう努めているところでございます。 続きまして、非常勤職員の給与体系の現状についてでございますが、佐久市におきましては、条例等の規定に基づきまして、非常勤職員の給与体系を定めておりまして、基本賃金のほか、時間外勤務手当、休日勤務手当、夜間勤務手当及び通勤手当に相当する賃金の計5種類の賃金を支給することとしているところでございます。 このうち、基本賃金につきましては、一般事務、保育士、看護師といった職務の区分や業務の内容に応じ、金額をそれぞれ詳細に設定しているところでございます。 次に、非常勤職員の雇用期間の現状についてでございますが、佐久市では現在一つの職場または一つの課等での任用期間を最長3年までとし、別の職場または課等で再度任用された場合の任用期間をその後3年までとしておりますので、継続して任用する期間は最長で6年としているところでございます。 最後に、非常勤職員の能力を活用するための改革をしていく意向があるのかどうかというご質問でございます。佐久市におきましても非常勤職員についてより優秀な人材を確保し、能力を発揮していただくことは大変重要なことであると考えております。このような中で、荒川区をはじめとした他市町村の事例も参考にしながら、給与、休暇といった勤務条件など、非常勤制度について見直しを図ってまいりたいと考えているところでございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) 地方自治体の臨時非常勤職員が官製ワーキングプアと言われ始めてから大分時間が経過しましたけれども、残念ながら実態は余り変わっていません。しかしながら平成25年6月の参議院総務委員会において、臨時非常勤職員については制度の趣旨、勤務内容に応じた任用と勤務条件の確保に配慮するように附帯決議に盛り込まれておりますし、昨日の質問にありましたように、昨年7月の総務省通知には、任用のあり方、勤務条件の確保、福利厚生、任期つき職員の活用など、一定の改善措置をとるよう促しています。 また、本年6月2日の参議院総務委員会でも、公務員部長が今後においても総務省ではこの通知の趣旨について周知の徹底を図ると答弁していますから、佐久市でもこの問題解決に向けて真摯に向き合わなければなりません。荒川区の取り組みを参考に改善すべき点を申し述べたいと思います。 まず、臨時非常勤職員の採用については、特に事務職における臨時非常勤職員については書類選考せずに平等に採用の機会を与え、作文とパソコン実技、そして面接という選考方法を一括して行うべきと考えます。これは荒川区でとっている手法であります。 次に、給与体系でありますけれども、私は荒川区のように新たな職層を導入し、3段階に分けて新設すべきと考えます。一定程度の年数と客観的な能力の実証により、それに見合った職責と報酬額にすべきであると思います。雇用期間については原則1年として、総務省通知にあるように、客観的な能力の実証により再任用すべきであります。 今でき得る改革として、最長6年の任用期間を最低限の人生設計ができ得る期間として最長10年にすべきと考えています。当然ながら、福利厚生、休暇制度の見直し等も必要であります。そうした処遇改善と合わせ、必要とされる能力を伸ばすための研修を行うべきであると思います。地方自治体の中で改革できる内容でありますから、十年一日のごとき取り組みの繰り返しではなく、新たな人事戦略の構築とあわせ、ご検討いただきたいと存じます。 次に、(2)の女性活躍推進法についてお伺いいたします。 企業や自治体で女性の登用を促す女性活躍推進法が先月28日に成立し、来年4月から制度を開始します。これに伴い、自治体でも来年4月までに行動計画を策定しなければなりません。計画策定の手順や公表方法は10月中に厚生労働省の奨励や指針で示される予定であります。 そこで、佐久市の現状として、女性職員の人数と女性管理職の人数をお聞きします。また、これからどのようにして能力ある女性管理職を育成していくのか、お伺いいたします。 ○副議長(市川将) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 女性活躍推進法についてのご質問にお答えを申し上げます。 はじめに、佐久市の女性職員数の現状についてでございますが、本年4月1日現在で病院、医療職員、保育士、業務職員を除く職員数は651名おりますが、そのうち女性職員数は225名であり、女性職員の割合は34.6%となっております。また、このうち、課長級以上の管理職員数は88名全体でおりますが、そのうち女性管理職員数は6人でありまして、女性管理職の割合は6.8%となっている状況でございます。参考までに申し上げますと、係長級以上の管理監督職員につきましては280人おりまして、そのうち女性の管理監督職員は63名であり、女性の管理監督職員の割合は22.5%となっております。 続きまして、今後どのように女性管理職員を育成していくのかというお尋ねでございますが、ご案内のとおり、先月女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が国会において可決成立いたしました。このことから、社会における女性の活躍を促進する動きが今後一層加速するものと想定をしているところでございます。 現在、佐久市におきましては、男女共同参画プランに基づきまして、性別に関係なく女性についても職務の経験や実績をもとに管理監督職への登用を図っているところでございます。今後につきましては、女性活躍推進法に基づき、国が示す指針を参考としながら、事業主行動計画を策定し、管理監督職としての資質を持つ女性職員を積極的に育成することで、女性の職場における活躍を一層推進してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) 佐久市の管理職が6.8%というのは非常に低い数字です。欧米の企業の女性管理職比率は30%から40%台にあるのに対し、日本は11%であります。その数字から見ても佐久市は非常に低いと思います。しかしながら、総務部長が今言われたように、監督職、いかに養成するかというところで是非また登用をお願いしたいと思います。 2014年にスイスのシンクタンクが公表した男女格差については、格差が大きく142か国中104位という低い位置にあります。一般企業では、結婚、出産によるキャリアダウンがあり、そこからの復帰が大変難しい状況にあります。しかしながら、女性の福利厚生や働き方のシステムに配慮し、女性管理職や女性社員が活躍する企業は業績が伸びています。自治体においても数値目標だけではなく、女性の持っている力を最大限に引き出せるような研修や人事システムを構築し、女性職員が活躍できる環境の整備、職員の意識改革が必要であると思います。 次に、(3)の人事戦略構想について伺います。 東京荒川区では、平成19年に新しい時代に対応した人事戦略構想を策定しています。また、西川太一郎区長の掲げる区の行政は区民を幸せにするシステムであるというドメインを掲げています。このドメインとは、経営学上の言葉で、どの事業領域で戦うかを決定する言葉であります。基本構想は幸福実現都市であります。私は、住民の幸福に対して経営資源を集中するというものであると理解しています。 資料の、能力研修というページ(資料5)をご覧ください。ポジティブシンキングと書いてあります。これは、私が手にしている荒川区職員実施計画という、このすごい厚いこういう実施計画がちゃんとあるんですけれども、その中の一部です。荒川区の職員研修については本当に充実していまして、これをすぐにほかの自治体で構築することは難しいであろうと思います。研修は公務員基礎研修、専門研修、階層別などのほか、多様な研修があります。中でも特徴的なキャリアデザイン研修は、キャリアステージ、つまり職務上の経験、経歴のことですが、その転換期に区の行政の目指す方向を理解し、自らの役割を再認識して、新たな意欲を喚起させる研修であります。荒川区の視察には40分ぐらい早目についたので、ひそかに庁内の窓口サービスを見ていましたが、職員の接遇のよさには驚きました。窓口業務では窓口前のフロントに立つ女性職員が積極的に声をかけて、来庁の目的を聞きながら案内していました。とてもフレンドリーで驚きました。やはりどのようなところでも「人」が大事であります。職員研修がその根拠となることを実感した次第であります。 資料の人事考課のフローを(資料6)ご覧ください。裏側です。 人事考課については、荒川区の手法である自己申告制度を導入すべきと考えています。まず、4月の当初申告で目標の設定を行い、12月の中間申告で達成状況、目標業務の自己評価、そして異動に関する意向などを申告します。そして、年度末に目標の達成状況と評価を行います。年度末を除き、2回の申告で所属課長との面談があります。こうしたコミュニケーションにより、共通認識を持って前向きに取り組むことができます。また、勤務評定においても、達成状況や業務の遂行力、また本人の意欲や努力の過程などを含め、きちんとした評価ができると思います。 もう一つ特徴的な取り組みとして、荒川区職員ビジネスカレッジがあります。資料にその表紙があります。既に一昨日、市長によりツイッターで発信していただいたようでありますけれども、このビジネスカレッジは本課程が2年間で入庁1年目から係長職までが対象であります。1年次が教養課程で、各界の著名人を招き、豊かな教養を身につけます。2年次がゼミ課程で管理職職員が中心となって特定のテーマで指導します。ほかに、資格を目指す実務専門課程や、管理職が実践的経営戦略を学ぶ大学院などもあり、多種多様なコースがあります。 たった1人の視察であるにもかかわらず、挨拶に来ていただいた副区長さん、副議長さんにも感謝いたしますが、視察で対応していただいた職員の方の説明を見ても、区行政は区民を幸せにするシステムであるという西川区長による理念が職員に浸透していることを感じました。人材育成のうち改革すべきであると思う3点について、お伺いいたします。 アとして、市の職員研修の現状と課題、今後の方向性について。イとして、市の人事考課について、同じく現状と課題、今後の方向性について。ウとして、荒川区職員の豊かな教養と高度な専門知識の習得を目指す職員のためにつくられた組織内大学の荒川区職員ビジネスカレッジについてどのように考えるか、お伺いします。 ○副議長(市川将) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 人事戦略構想についてのご質問に順次お答えを申し上げます。 はじめに、佐久市の職員研修について現状と課題、今後の方向性についてでございます。現在、佐久市におきましては、平成17年4月策定の人材育成基本方針に基づきまして、職場内研修、職場外研修を2つの柱とし、職員研修を実施をしているところでございます。このうち、職場内研修につきましては、実際の仕事を通じて職場の上司、先輩から指導を受けるOJT実践研修、これを中心に実施をしておるところでございます。職場外研修につきましては、効率的に専門性を習得するための専門研修や管理職員、新規採用職員といった職制ごとに行う階層別研修、職員の派遣を通じて行う派遣研修等を実施をしているところでございます。こうした中で、今まで以上に変化の激しい時代に弾力的に対応でき、誇りと意欲を持って職務に取り組める人材育成が大変大きな課題でありますことから、現在着手をしております人材育成基本方針の一部改定とあわせまして、職員研修についても一層の拡充を図ってまいりたいと考えているところでございます。 続きまして、市の人事考課についてということで、人事評価制度の現状と課題、今後の方向性についてお答え申し上げます。 現在、佐久市の人事評価制度につきましては、平成19年度からの試行を経て平成22年度からは本格運用を開始をしております。そして平成25年度からは評価結果を管理職員の勤勉手当へ反映するなど、段階的に運用の幅を広げてきたところでございます。ご案内のとおり、地方公務員におきましても人事評価制度を導入し、能力及び実績に基づく人事管理の徹底を図ることを内容といたしました改正地方公務員法が昨年5月に公布をされ、平成28年4月を目途に施行されようとているところでございます。人事評価制度は、職員の主体的な職務の遂行及びより高い能力を持った職員の育成を行う上で、必要な制度でございまして、法の趣旨に沿った人事評価制度を構築することが当面の課題でありますことから、更なる人材育成につながる制度の見直しにつきましても、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。 最後に、荒川区職員ビジネスカレッジに対する考え方についてでございます。荒川区職員ビジネスカレッジは、荒川区が職員の能力を開発するために設置をした組織内大学ということでございますが、職員の人材育成に非常に熱心かつ先進的に取り組まれている事例と認識しているところでございます。佐久市と荒川区とでは自治体としての規模においても差があるわけでございますが、職員の能力開発という視点においては、荒川区の職員ビジネスカレッジから学ぶ点が多いと認識しておりますことから、今後人材育成方針の一部改訂を進める中で、優良事例の一つとして参考にさせていただきたいと、このように考えております。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) ご答弁いただきました。 平成20年の地方公務員月報に、当時の自治大学校長でおられた椎川忍さんの文書が載っていました。この方は現在退官し、地域活性化センターの理事長をされています。人材育成について鋭い指摘をしていますので、文章から抜粋して取り上げてみたいと思います。 まず、このように指摘しています。傾向的に言うと、比較的小規模な自治体、民間経験のない首長や幹部職員、高齢職員などに人材育成の重要性に関する意識が希薄なように思われると述べ、当時は行革のさなかで人材育成費の大幅削減もされました。そのことについてはこのように言っています。民間企業であれば、定員削減の上、人材育成費も削るという行為は自殺行為、会社の経営破綻に直結するという危機意識が強いことは前述のとおりであると述べています。 また、高齢職員は時代背景が右肩上がりの中で量的な面で住民サービスを拡大すればよかった面があり、人材育成や公務員の学習に対し理解が乏しいことを上げています。そして、今の若手職員は、常に勉強して国や都道府県と伍して議論しなければ、住民の幸せは実現できないと考えている人が多いと述べ、公務員として優秀な人材を採用しながら、十分に育成できていないことを指摘しています。業績を数字にあらわしにくい公務の世界では、人材育成の重要性か認識されにくく、能力についても政策形成能力よりも仕事に対する知識、経験、議会対策、住民対策、組織内外の根回しなどの能力か重要視されてきたと述べています。 そして、このことのまとめとして、かくして皆人材育成の重要性は認識しており口ではその重要性を言うが、果たしてみずからのリーダーシップのもと、きちんと正しい方向でそれを実行できているかということになると、甚だ疑問であると言わざるを得ない。一応認識はしているが、実行しないというのは、本当の意味で理解していないということであり、最悪の事態ではないかと思うと、このように述べています。 どの世界でもどの職業でも、最後は「人」で決まります。人材育成についての市長のお考えをお伺いいたします。 ○副議長(市川将) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) それでは、職員の人材育成について所感を申し述べさせていただきます。 申し上げるまでもなく、地方分権の一層の進展により、地域における総合的な行政主体として高度化、多様化する住民の行政ニーズに対応し、住民に身近な行政サービスを提供するという地方公共団体の役割はますます増してきております。また厳しい財政状況や行政の効率化を背景に職員数は減少を続けており、また大量退職に伴い職員の低年齢化が進んでいる中で、個々の職員のスキルアップが従来以上に求められてきております。このような状況のもと、職員の能力向上は非常に重要なことでございまして、人材育成は組織を運営するに当たり根幹をなす部分でございますので、これまで以上に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。 荒川区のビジネスカレッジのパンフレットを拝見しまして、そのビジネスカレッジの中で最初の印象は、講師陣の厚みの豊富さというんですか、そのことについて敬服しましたけれども、これだけの事業ができるというのは、改めて荒川区は人口どのぐらいなのかと見てみまして20万人なんです。20万人でこの事業を行っているのかということが大変驚きでありまして、西川区長さんというのは元国会議員ですか。     〔「そうです」と言う人あり〕 ◎市長(柳田清二) そうですね。名前拝見したことがありましたけれども、いらっしゃって、そのご挨拶の中に、真の公共性というんですか、公ということが何であるかということを学ぶ場というか、そのことというのは、場面場面において常に私は公務員の皆さんにとって問われること、そのことの判断というのは、正しいものと間違っているものがしのぎを削っているわけじゃなくて、正しいものと正しいものが立場によって違っているものが多いわけで、その折り合いをどうつけていくか。どこに公共性の説明がどの立場から見ても落としどころがあるのか。そういったものを考えるという力、物事を判断するという力、あるいはまたそれを説得する、説明する力とか、あるいは実践をしていくために人を動かす力とか、様々な職員の持つ期待される力というのはあるんだろうと思います。そういったものを身につけることができる、そんなカレッジじゃないかと、そんなことに期待を持つものでありまして、非常に感心をしたところでございます。 また今、議員さんの話の中の実行をしないということは、真に理解をしていないことではないかというご指摘ありましたけれども、私は、いい話だなと思って、行動に移せる人間というのは2%だというお話をお伺いをしたことありますけれども、十分に理解をするということを改めて考えさせられるご質問でありましたけれども、その人事ということに関して、教育と人材育成ということについて、深める機会でもありましたし、かなりそうやって答弁審議を真剣にやっているということも、ご理解いただきたいと思います。 ○副議長(市川将) 14番、江本議員。 ◆14番(江本信彦) ご答弁いただきました。 つけ加えるならば、西川区長がこのカレッジを始めるときには区の財源は使っておりません。市が人材育成に本腰を入れるならば、必ずやこの町の将来につながると信じています。今後、時間をかけて優秀なアドバイザーのもと、しっかりした人事戦略を策定すべきであると思います。佐久市においても人材育成のための議論が本格的になされること、きちんと実行されることを期待いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○副議長(市川将) 江本議員の質問は以上で終結いたしました。--------------------------------------- △高橋良衛議員 ○副議長(市川将) 次に、高橋良衛議員の質問を許します。 13番、高橋議員。(拍手) ◆13番(高橋良衛) 13番、新政ネット、高橋良衛であります。 ただいま議長から発言のお許しをいただきましたので、本定例会の一般質問を始めさせていただきます。 今定例会におきましては、1項目としましてこれからの企業誘致につきまして、2番目としましてCCRC事業につきまして、そして3点目、最後に2020東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿招致についての3点でございます。 簡潔明瞭な答弁、よろしくお願いいたします。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) それでは、最初に、これからの企業誘致について何点かお伺いします。 この件につきましては、これまでも多くの議員が一般質問等でも取り上げてきましたが、私もこれからの佐久市の発展、佐久市を支えていくであろう若者のための必要不可欠の企業誘致についてお聞きします。 人口の移動、特に若年層の都市部への移動がなかなかとまらない中にあって、市もこの企業誘致については積極的に取り組み、ここ数年一定程度の成果があらわれていることに対しましては評価をいたします。これからも働く場の確保という観点からも、この企業誘致、そしてまた地元企業の育成に力を入れていくことは大切なものと考えます。 そして、更なる企業誘致を進めようとするとき、企業側の佐久市への進出決定には様々な条件があろうかと思います。そこで、何点かお伺いしますが、これまで、市が行ってきた企業誘致から得られた企業側が望んでいる自治体、すなわち受け入れ側に対する企業進出の条件についてどのように認識しているかお聞きします。 ○副議長(市川将) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) これまで市が行ってきた企業誘致から得られた企業が望んでいる自治体の条件についてお答え申し上げます。 佐久市では、企業誘致による雇用機会の創出を最重要施策と位置づけ、市民の皆様が安心して働くことができるまちづくりを目指しております。市ではこれまで企業誘致に係る様々な優遇制度を創設し、関東及び中京方面を中心に産業立地推進員が企業訪問を行い、積極的に企業誘致に取り組んでまいりました。 現在、国内での企業誘致は依然として厳しい状況が続いておりますが、当市では平成23年に1件、平成24年度には2件、平成25年度には1件、そして平成26年度に1件の企業誘致に成功しております。 こうした企業誘致に結びついた事例の中で、企業から求められた条件は様々でございます。まずは交通アクセスがよいことが第一に挙げられます。多くの企業が立地を検討する上で重視する事項でありまして、近接する高速道路のインターチェンジや新幹線、在来線の駅までの距離や所用時間といった交通の利便性を重視されております。また、東日本大震災の影響から、企業が生産の継続性を高めるため工場等を分散する必要があることから、自然災害のリスクが少ないことも立地を決定する重要な条件となっております。さらには、関東方面より土地の価格が安いことも重要な条件であります。企業は首都圏より距離が遠くなる分、土地の価格についても安くなると考えており、佐久市の土地の安さが決め手になったということもお聞きしております。そのほか、本社や他の自社工場、関係企業や市場へ近い場所であること、また土地購入費に対する補助など、自治体の助成制度があること、更には現在の従業員が通勤できる場所であること、労働力の確保が容易であることといった条件があり、これらの条件に合致したことから立地を決めていただくことができたと考えております。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) 今、部長から今までの企業誘致にかかわる会社等々と面談あるいはお話をする中で、企業が進出するときの企業側の思いというか条件というものはこういったものがあったんですということで、説明というか聞いた範囲をご紹介いただいたわけですけれども、それならば、実際に今度は企業にこちらに来ていただく、佐久市として考えた場合、市側が描いている企業誘致について佐久市が持っているセールスポイント、またアピールポイントというものをどのようにしっかりと捉えているか、そしてその特性を生かし、どのような条件を備えている場所が企業誘致に適していると考えているのか。また価格等についても先ほどございましたが、非常に大切な部分かなということを私も認識しております。 そういったことを踏まえまして、アとして、佐久市の持っている可能性についてお聞きします。イとして、市内に企業誘致を考えたとき、どのような場所が今後適地として考えているか、お聞きします。 ○副議長(市川将) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) まず、佐久市の持っている特性についてのご質問にお答え申し上げます。 佐久市は何を強みとして企業誘致を行っているのかということでございますが、本市のアピールポイントとして、自然災害のリスクが少ないこと、全国でも有数の日照時間、豊かな自然環境、また上信越自動車道や中部横断自動車道による高速交通ネットワークの結節点としての優位性などの地理的要件のほか、企業誘致の優遇策であるリスク分散などの各種助成制度が充実していることなどが上げられると考えています。 特に、東日本大震災以降、企業がリスクを回避する傾向が強まり、自然災害のリスクが少ないことや高速交通ネットワークの結節点としての優位性に関しては多くの企業が重視しており、市のこうした強みや魅力を最大限アピールしながら企業誘致を行っているところであります。 次に、企業誘致を考えるとすれば、どのような場所が適地と考えるかのご質問にお答え申し上げます。 工業用地につきましては、企業が求める条件を踏まえる中で、佐久市の魅力である豊かな自然環境や高速交通ネットワークの結節点としての優位性などを生かすことができる場所が適地と考えております。また、適地選定に当たっては、企業が実際に購入する土地の価格についても重要な要素であります。全国の自治体はそれぞれが競いあって企業誘致活動を展開しており、企業からも立地条件として、関東方面より土地の価格が安いことといった希望を寄せられております。こうしたことから土地の価格を抑えることは極めて重要であると考えております。 いずれにいたしましても、進展する人口減少社会の中にあって、企業誘致による雇用の場の確保は人口減少に歯どめをかけ、地域経済の更なる活性化を図る上で重要な施策であります。佐久市が将来にわたり持続的に発展していくため、引き続き積極的に企業誘致を推し進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) 何度もこの議場で同じようなやりとりをしていて企業誘致は必要だということで、行政側、議会、そして市民の皆さんもこの部分ではまず一致していると思います。 そうした中で今実は、本当は資料をちゃんと大きくしてくればよかったんですけれども、県のホームページからいきますと、「長野県産業立地ガイド」というのがあります。そのホームページ上に、産業団地を検索するというところがあるわけですけれども、東信、北信、南信、中信というエリアがありまして、企業の皆さん、該当する場所探してくださいみたいな形になっているわけです。その項目としまして、産業団地を検索するという中に、検索する下に内容を設定してくださいという部分があります。やはり一番最初に出てくる部分が価格です。平米当たり幾らという項目が入っていまして、次が区画面積、そして次が今部長も言った、インターチェンジからの距離という部分が項目に入っております。やはり、県も産業団地、あるいは企業誘致を進めるに当たって、企業側というものは高速交通、インター、あるいは新幹線というものを非常に気にしているんだなということを同じように考えていると思います。 そうしたとき、今、具体的な場所という話は今出なかったので、あえて聞きたいんですけれども、市内に中部横断自動車道が通っているわけですけれども、その中部横断自動車道のインター周辺というものは、可能性としてはどのように考えているか、市側のお考えをお聞きします。 ○副議長(市川将) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) 中部横断自動車道のインターチェンジ周辺は企業誘致の適地であると考えるが、市の考えはとのご質問にお答え申し上げます。 市といたしましては、中部横断自動車道のインターチェンジ周辺につきましては、立地先の選定条件として、多くの企業が重視する交通アクセスがよいことという観点から、適地であると考えております。佐久市内には現在整備中のインターチェンジを含め6つのインターチェンジが存在し、かなり広範囲に企業誘致の適地が存在するものと考えております。しかしながら、インターチェンジ周辺につきましては、優良農地の保全、用地買収単価の問題など、様々な課題もございますので、新たな工場用地の確保に向け引き続き多角的に検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) 今、多角的に検討していきたいと、価格面もあるからというお話でしたけれども、そこで、ちょっと具体的にお話をさせていただきたいと思います。実は、臼田インター周辺に産業団地の立地をしたらどうだという考えを私持っているわけですけれども、実は、去る8月26日、臼田町商工会の理事の皆さんと臼田在住の4名の我々議員と懇談を開く機会がございました。その中で私は臼田インター周辺というものが産業立地、産業団地としての部分ですぐれているんではないかということを、商工会の理事の皆さんの中で話はさせていただきました。もちろんそれは賛成する方もいれば反対する方もいたのも事実です。ただ、何人か話しをする中で、実際に臼田の商工会の会員さんの中で新たな場所を求めているという話もあるというお話も聞いたり、あるいは新しい企業が近所に来てくれることで新たな販路、あるいは取引先等ができるんではないかといった、そういった可能性を秘めた場所だということで、そういったことも進めてほしいという声も多く聞くことができました。 また、実は臼田インターというものが、佐久市だけじゃなくて、私、南佐久といったことを考えたときに、これから将来、高速が延びていったときに、南佐久の皆さんが働く場として、佐久市というものがある程度責任を持った立場であるのではないかと考えております。そういった意味も含めまして、今、部長は価格ということを非常に気にはしておりましたけれども、私も臼田に住む人間の一人として、もしそういう方向が見えてくれば、地元に入って一生懸命お話しして、是非佐久のために、あるいは南佐久ために、このオール佐久のために産業立地のために協力してくれないかというようなお話、一生懸命やろうかと思っております。 そこで最後に、市長にその辺是非、今、部長は何となく多角的に検討というお話でしたけれども、市長自身どのようにこの産業立地考えているか、今一度お聞きしたいと思います。 ○副議長(市川将) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 企業誘致に関してのお話でございまして、高橋議員さんから新たな臼田インターの周辺ということも一つの有力な場所じゃないかと、こういうお考えだったと思うんですけれども、一つには、そういった側面もあるのかなと思っています。 先ほど、部長申し上げましたけれども、佐久市においてインターが6つできるわけですけれども、6つのインターチェンジというのは全国で8番目の数になります。そういう意味では特筆すべきこの佐久市の特徴ということも言えようかと思います。そういう意味ではインター周辺ということも一つの候補なのかなという思いもあります。 一方で、私自身企業誘致を自分自身で取り組んでみて感じることは、私も高橋さんの考えに近かったんですけれども、インターの近くであるということは一つは利点になると思っていますが、インターの真横でなければならないかというと、必ずしもそういうことでもなさそうだと。企業の皆さんにお話を伺っても真横であるということをオーダーとしていただくということは今まではありませんでした。ただ、5キロ先と300メートル先となったときに、そこに優位性があると言われればそういう面はあるのかなとも思います。 ちょっと私、ずっと今やりとりをお聞きしていて、自分の経験の中でも感じることは、佐久市の幾つも利点がありますけれども、確かにそれらというのは非常に大きな追い風だと思うんです。アドバンテージだと思うんですけれども、非常に重要な企業誘致に大切なことというのは必要性だと思うんです。その企業にとっての必要性、必要性があるかどうかということなんです。その必要性というのは、その企業にとって、進出をしていこうというタイミングにあるかどうかということであろうかと思います。 例えば、軽井沢ブルワリーの場合においても、長野での事業展開というのを強く望まれているタイミングにお会いをすることができたということでありましたし、最初はビールの計画ではありませんでしたし、また太洋化学工業さんにおいては福島の原発によって、もう今の工場が立ち入れない状況になっているという状況がありましたし、丸金パイプさんに関しては関西から東京に向けて拠点づくりをしようとしていたという、その必要性がある時期にお会いをすることができたというのは大変重要なことだと思うんです。 しかしながら、それを偶然性を期待をしているというのはあまり発展性のある話ではないなと思うんです。そうなると、実際には、より多くの企業とのかかわりを持つということ、あるいはまた企業誘致をしているという旗印が明確に出るということが必要なことだと思っています。それがリスク分散であり、国内回帰であるということになります。 それと、これは経済部の皆さんに考えていただきましたけれども、私のオーダーというのは、東京を中心として同じ同心円状の中でナンバーワンの誘致メニューにしてくださいということです、同心円において。メニューでいいもの、いい状況をつくってくださいと。それともう一つは、長野県下で最も高い水準にしてくださいという、この2つのオーダーでお願いをしたんですけれども、そういった状況をつくったことによっての現在だと思います。 そういう意味では、最初の問題に立ち返れば、その一つの大きなご提案だと思っておりますが、唯一無二の場所であるかどうかというのは、地域全体を見渡してみて、先ほど部長が申し上げましたけれども、価格帯というのが結果的には販売をするときにはその企業の皆さんに選んでいただけるかという決定的なことにもなりますので、そういう意味ではご提案承った中において多角的にいろいろな、どこが一番売りやすい場所なのか、ひいては雇用をつくりやすい場所なのかということを考えていきたいと思います。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) まさに多角的にと、しっかり検討していただく中で、いい候補地になると私は勝手に今思い込んでいるわけです。検討しないことには始まらないので、しっかりと経済部中心に研究していただいて、これもタイミングを逸すれば何も進まなくなるということもあると思うので、是非臼田インターにこだわるわけではなくて、産業立地、産業団地の造成というものをしっかりとやっていっていただきたいと思いますので、その部分申し添えておきます。 そして、次の質問に入らせていただきます。 続きまして、CCRC事業についてでございますが、この後同僚議員からもこのCCRC事業につきましては、内容等について質問がございますので、私からはこの8月、政府が「生涯活躍のまち」として中間答申を出したと思いますが、その中間答申を受けてのCCRC事業の展開ということになろうかと思いますけれども、まず、概要についてお聞きします。そして、CCRC事業の事業化について、臼田地区を選定した理由についてお聞かせ願いたいと思います。 ○副議長(市川将) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 佐久市CCRC構想素案における臼田地区の選定についてのご質問にお答えをいたします。 まず、日本版CCRCの概要についてご説明をいたします。 日本版CCRC構想については、この8月に国において「生涯活躍のまち構想」として中間報告をまとめたところであります。中間報告では、東京圏をはじめとする高齢者が、健康な段階から希望に応じて移り住む、できる限り健康長寿を目指すことを基本としています。このため、移住者は移住した地域で地域社会に溶け込み、多世代と交流しながら地域の仕事や社会活動、生涯学習などに積極的に参加して、健康でアクティブな生活を送る主体的な存在になるとしています。そして、継続的ケア体制も確保された地域づくりを目指すものであります。 このことにより、地方に住みたいという高齢者の希望をかなえるとともに、地方への人の流れの推進、また東京圏の高齢化問題への対応を図るものであります。現在、佐久市の持つ強みや魅力、これまでの市独自の取り組み等を総合的に勘案し、生涯活躍のまち構想の導入は佐久市のまちづくりに適していると考え、これらを活かした佐久市CCRCを東京圏に発信すべく構想の策定を進めているところでございます。また、策定中の佐久市総合戦略に、この生涯活躍のまち構想を特徴として取り組むべく進めているという段階でございます。 次に、臼田地区の選定の経緯ということでございますが、佐久市CCRC構想素案のコンセプトについては、世界最高健康都市構想の推進や医療、介護環境の充実、盛んな地域活動、移住促進施策の積極的な取り組みなど、佐久市の持つ地域特性を強みとして活用することとし、佐久市の特性を活かし、地域の病院を中心とした医療連携、健康づくり推進型CCRCとしているところでございます。 また、佐久市においても、各地区に様々な特徴がございます。その地区の特徴をCCRCを展開する際の優位性として活かすため、大きく都市型と農村型の形態を設けることといたしました。このコンセプトに沿った医療連携の観点から、佐久総合病院本院を以下中心としたCCRCの展開を考え、地域住民と触れ合いや絆を深めることなどによる生きがいを重視した農村型として臼田地区を想定をしたところでございます。 このCCRCについて、まち・ひと・しごとの本部ができたのが去年の9月とか10月ではないですか。9月ぐらいに内閣改造があって、そして石破大臣がそちらに就任されるということでありましたけれども、そんな中において、組織再編の中で、まち・ひと・しごと創生本部の中に議員さんの弟さんもそのメンバーのお一方でいらっしゃいますけれども……。     〔「今いないです」と言う人あり〕 ◎市長(柳田清二) 今いない、この間までいた、あの弟さんですが、いらっしゃって、そんな話の中で、それも幹部の皆さんとお話をする中において、それは佐久市のことはよく佐久総合病院の再構築以来十分にご存じの方でありましたし、佐久市にも訪れたことがあると。そんな中において、CCRCというものが今後大きくクローズアップされてくるということが話題にもなり、そしてまた私どももそのCCRCを研究する中において、非常に私たちが目指す方向と近いものというのを感じていました。そしてまた、議員さんご案内のとおり、病院機能を活かしたまちづくりということを平成22年ぐらいから佐久総合病院の医療センター移転の話が進捗すると同時にその話し合いが進みましたので、そのころから進めていることと一致してくるものとして、CCRCがあることを認識をしました。 そういう意味では、私たちの動きが少し先行しましたけれども、非常にタイミングよく国の動きというものが出てきたと。その中において臼田というものが着手していましたので、そういったものにあわせ持つ、重なる部分が相当あるということを感じましたし、結果的に有識者会議の中でもShare金沢の理事長さんからも高い評価を受けたということだと思いますし、臼田自身そういう素材の高さというのはあったと思いますし、その検討の結果として、結実させていかなければいけないという思いもありますが、その可能性は高い地域だと思っていますし、非常にいろいろなものがいいタイミングで重なってきたと思っています。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) このCCRC事業はこれを導入するという決意というか、そういった部分お聞きしたわけですけれども、次に、臼田地区において本定例会の補正予算にも計上されていますが、CCRC事業の実現に向けた具体的事業化の検討に入ろうとしているわけですけれども、臼田地区におけるCCRC事業の展開について幾つかお聞きします。 事業展開に当たっては、先ほど、今市長が医療機関、佐久病院とも連携が必要だということも話されたわけですけれども、そういった部分、そして新たにこれから整備されようとしています健康館、いわゆる健康活動サポートセンターなどとの連携、そういったものが非常に大切になってくるのかなと思います。そして、既存の公共施設、あるいは公共用地といったものが、この事業の中で展開として使われてくるということが必要ではないかと私は考えております。 そこで、以上のことを踏まえまして、アとしまして、事業化に向けた取り組み、イとして事業展開における臼田地区の将来像というものをどのように考えているか、お聞きします。 ○副議長(市川将) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) CCRC事業についてのうち、臼田地区CCRC事業化についてのご質問に順次お答えいたします。 臼田地区CCRCの事業化に向けた取り組みにつきましては、まず、事業化に向けた構想を策定していく検討委員会を立ち上げることを考えており、本定例会に委員会に要する経費について補正予算をお願いしているところでございます。 今後、佐久市CCRC構想に基づき、委員会で臼田地区の具体化策等について検討していくことになりますが、CCRC事業は、大都市の健康な高齢者に移住してもらうことを前提とする中で、地域のコミュニティの力、医療、介護の力といった魅力を活かし、人に選ばれ、幸福感に満ちたまちをつくっていくことで、地域のかかわりや受け入れ態勢、包括ケアの構築、生きがいや豊かに生活する仕組みづくり、産業と雇用の創出といった多様性と広がりが求められ、多岐にわたる検討が必要と考えております。 また、豊かな自然環境や充実した地域医療といった佐久市の魅力発信、移住者の期待に応え得る体制と情熱といった情報提供、移住ニーズの調査やマーケティング等、これらを東京圏において一元的に行うことを検討してまいりたいと考えております。 委員につきましては、広範囲にわたる関係者の皆様から意見を得ることが肝要であることから、臼田地区の関係者を主として、区長会、医療機関、商工団体、金融機関、識見者などによる構成を考えております。 次に、事業展開による将来像についてお答えします。臼田地区CCRC事業は、現在進めております佐久総合病院再構築に伴うまちづくり事業と密接に関係するものと考えております。特に、良質で安定した医療、介護の提供ということからも、再構築が進めらてれおります佐久総合病院本院などの医療機関との連携、まちづくりの核施設である佐久市臼田健康活動サポートセンターの果たすべき役割、公共施設の利活用など、臼田地区で進められている各種事業を有機的に結びつけ、地域の特性を活かした多様なメニューづくりや事業主体とのマッチングをしていくことが重要であると考えております。 また、事業展開におきましては、移住者数、遊休施設等の利活用件数といった指標値を設け、外部有識者により評価指標の妥当性、事業結果や効果の客観的な検証をPDCAサイクルによって継続的に実施ししていくことが必要であると考えております。 いずれにいたしましても、人口減少、少子高齢化社会に対応した将来にわたって活力ある地域づくりについて、これから検討が進められることになりますが、移住者のみならず地元住民の皆様が安心して自らが生活する住まいにずっと住み続けながら、医療や福祉サービスを利用できる安心感のもと、常に地域社会とかかわりを持ち、できる限り自立して生活できる持続可能なまちづくりを、官民一体で進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) 今、いろいろお話聞いたわけですけれども、まず、一般的に事業展開、この事業じゃなくても様々な事業を進めようとするときに、目標値、今、指標値という言葉も出ましたけれども、目標というものはしっかり持たなければいけないのかなという気はしております。そうした中に是非、どういうお答えになるかちょっとわかりませんけれども、今回のCCRC事業を展開するに当たっても、例えばサービス付きの高齢者住宅、いわゆるサ高住整備です、そういったものを進めて移住で移住世帯数、例えば50世帯、思い切って100名目標設定をしましょうと。そういったようなことは今後考えているわけですか。 ○副議長(市川将) 依田地域局長。 ◎地域局長(依田猛) 数値目標といいますか、そういったものを考えているかという話なんですが、指標というものを設定して検証していくということでお答えしましたけれども、その指標といいますか、目標値みたいなものについても今後検討委員会の中でどんな事業展開をしていくとか、そういったものをあわせて検討する中でどういった設定がいいかといったものを考えていきたいと考えております。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) 今、局長からどういった設定がいいか、どういった指標を用いるのがいいのかということ、あいまいな答えだったと思うんですけれども、これは移住ということになりますから、数です。もちろん最初から2,000だ3,000、あるいは1万という数字を設けろとは言いません。でもやはりこれはまさにチャレンジだと思いますので、厳しいかなと思っても、しっかりとそういった部分検討委員会の中で考えていただいて、最初から低目に設定しないで、是非頑張って、我々も幾らでもやります。 また、先ほど、市長の話の中で、臼田地区、いろいろな経験、今まで何年かの中でいろいろなことをやっていただいているから、受け入れ可能ではないかというようなお話ございましたけれども、私もかかわる中で、農業体験とか、そういったことをやったり、ほかにもいろいろな行政が知らないようなメニューもやっている方いっぱいおります。そういった部分で、東京の方の移住を受け入れるには非常に有効な場所だということを確信して言えますので、是非頑張って目標数値も何を使うかなんていうことを言わずに、世帯数で何世帯、人数で何人というぐらいの数値目標を掲げていただきたいと思いますので、それは提案しておきます。 また、本事業でも、第一弾、モデルのまさにモデルとして早期に実施可能な場所等を設定して事業をすべきと考えます。そして、最初に行うことによって、後発の方が佐久はいいと、CCRC事業やるには非常にいいところだと。東京の方も行きやすいというように、まさに選ばれる自治体となるように展開をしていただきたいと思います。 そこで、ここからは提案になりますけれども、この臼田地区でCCRC事業を展開しようとしたときに、来られる方はそうはいってもお年を召してきた方ということを考えたときに、公共交通、自分の車で来られる方はいいかもしれませんけれども、だんだんお年をとってきたら事故等も心配ですので、新幹線そして小海線を使っていただいて、安心してお越しいただいて、たまには東京へ帰っていただくと。そんなようなことがいいのかなという思いもあります。 ちょうど臼田に過去、福祉センターという場所がございました。ちょっと前までは町史編さん室として使っていた場所がありますけれども、環境も非常にいい場所がございます。是非、そういった公共用地を、ただ何となく物置にしておくのではなくて、本事業の場所というようなことで検討いただいてそしてしっかりと第2弾、第3弾とやっていく中で、じゃ5年で例えばさっき言った50世帯、100名呼びましょうとか、そういった目標を設定していくことが肝要かなと思いますので、その辺は提言とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 それでは、続いて、第3の質問項目に入らせていただきます。 2020東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致についてでございます。 1番目としまして、現在の取り組み状況についてお聞きします。アとしまして、事前合宿、市が受け入れを決定してからこれまでの取り組みについて、そしてイとしまして現在の状況についてお聞きします。 ○副議長(市川将) 山浦社会教育部長。 ◎社会教育部長(山浦俊彦) 現在の取り組み状況についてのご質問に順次お答え申し上げます。 1点目の事前合宿受け入れ決定から、これまでの取り組みについてでございますけれども、議員ご承知のとおり、本年5月12日付で、2020東京オリンピック・パラリンピック事前合宿誘致に関する意思表明書を、長野県を経由しまして公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会へ提出をいたしました。 このほかの取り組みにつきましては、組織委員会とは別に、5月21日には全国知事会によるスポーツ施設データベースサイト事業へ、佐久市のスポーツ施設や宿泊施設の情報登録を行いました。 さらに、6月9日でございますけれども、柳田市長が、東京都内にございます駐日エストニア共和国大使館及び在日フランス共和国大使館を訪問しまして、佐久市が医療環境、アクセスのよさ、気象環境などから事前合宿地として適していることなど、佐久市の優位性を英語、それからフランス語で記載したリーフレットと電子データを各大使館に対し説明をいたしました。エストニア共和国は駐日特命全権大使と領事に、それからフランス共和国は担当参事官に、それぞれの本国の競技団体等へご紹介をいただくよう強く要請を行いました。このほか、意思表明書の申請提出前でございますけれども、5月の連休にモンゴル国、エストニア共和国の大使館職員が佐久市にお越しいただいた際に、佐久総合運動公園陸上競技場など、関連施設をPRするため担当職員が説明を行いました。 2点目の現在の状況についてでございますけれども、8月3日に、中学生によるモンゴル国への海外研修に引率をした職員へ、友好都市協定調印時に駐日特命全権大使であったジグジット鉱業大臣を公式訪問させ、柳田市長からの親書とリーフレットを手渡し、担当大臣へのご紹介を依頼したところでございます。 一方、長野県におきましては、県内の事前合宿誘致の意向のある市町村や競技団体と連携し、長野県の魅力を発信するため、DVDの制作を進めております。9月には佐久市内のスポーツ施設などのPR用DVDの撮影が行われると伺っております。 以上でございます。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) 今までの取り組み等報告受けたわけですけれども、これからも間違いなく市とすればこの事前合宿頑張ってやっていくのかなという気がしておりますので、まず、その部分を1点確認したいと思いますが、その部分を含めまして、今後の取り組みについて何点かお聞きします。 アとしまして、今後も事前合宿の誘致を目指すのであれば、どのような国あるいはどういった地域をターゲットとしていくのか、イとして、どのように相手方に事前合宿の誘致を働きかけていこうとしているのか、お聞きします。 ○副議長(市川将) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 2020東京オリンピック・パラリンピック事前合宿招致についてのうち、今後の取り組みについてお答えします。 1点目のどのような国、地域の方にお越しいただきたいのかでございますが、まず最初に私としては、佐久市と交流のある友好都市や姉妹都市の所在する国であるモンゴル国やエストニア共和国、フランス共和国を考えています。 2点目のどのように相手方にアプローチをかけるのかについてでございますが、1つとして、エストニア共和国サク市創立150周年公式訪問の機会を大事に考えていきたいと思っています。この公式訪問につきましては、その経費を本議会に補正予算案として提出をしているところでありますが、この公式訪問の際に、私が競技団体関係者に直接お会いし、強く要請をしてまいりたいと考えています。 更に、エストニア共和国の陸上競技団体についてですけれども、これは大使とお会いをしたときの話で、わかったんですけれども、エストニアの陸上競技団体はノルウェー王国、あるいはフィンランド共和国の競技団体と一緒に練習をしていると。駐日エストニア共和国大使館6月に訪問した際にお聞きをいたしました。エストニア共和国を通じて、両国にノルウェーやフィンランドに対しても働きかけていきたいと思っています。大使との話の中では、エストニアは全国大会というのが余りなくて、エストニア、フィンランド、ノルウェー大会とされる大会がある。そういう形の中で行われているので、エストニアからノルウェーに対して、エストニアからフィンランドに対しても情報提供やあるいは話題にしていきたいというようなお話でありました。 あと、フランス大使館にお邪魔したときは、大変丁寧にお迎えをいただいたわけでありますけれども、私たちの気持ちは東京にもあるんですが、その前にリオなんですと言われて、早過ぎたですかねというようなことを言ったら、いやいや、もう幾つかの都市はおいでになっているのでというようなお話もありました。手探りです、実際には。大使館に行っていろいろな情報をとって、どこに決定するものがあるかというのはちょっと行ってみないとわからないということもありますし、幾つもコンタクトを強くやっていくことで、回数を増やす中でわかってくる情報をもとに、対応していくということであります。 モンゴル大使館の大使には、夏休みでお会いできなかったんですけれども、今月30日に両方の時間が合いましたので訪問し、モンゴルはいろいろな対応が既に進んでいますが、私どもも状況をお聞きしたりアプローチしていきたいと思っています。 リーフレットやDVDによる合宿誘致活動も一つの方法でありますけれども、相手国の関係者と直接お会いし、佐久市の魅力と事前合宿として適していることを伝えていくことが効果的であると考えているところでございます。 実際には、モンゴル、あるいはまたエストニア、フランス、それぞれのお国の駐日大使館の職員の皆さんに、佐久市を訪れていただくということが大切なことではないかなと思っていまして、佐久市の魅力や優位性をご理解いただいた上で、本国の競技団体への情報提供を行っていただくなど、ご協力をいただくというようなこともしていきたいと思っています。 それから、先般、日本トライアスロン連合の合宿が佐久市と佐久穂町で行われましたけれども、そういう意味ではこの近さということに関して、選手の皆さん世界大会の前の調整、シカゴで今月9月に行われますが、その直前合宿を佐久市を選ばれているということでありましたし、選手団の中には北京、ロンドンのアスリートの方もいらっしゃいましたし、アジア大会金メダルという方もいらっしゃいましたし、そういう意味では国内競技団体への関心というものも持っていきたいと思いますし、たまたま日本トライアスロン連合の幹事さんが佐久市の方でいらっしゃいますので、そういった人脈も使いながら、このオリンピック事前合宿招致ということも契機に、様々な交流人口創出の足がかりになっていけばいいなと思っています。 ○副議長(市川将) 13番、高橋議員。 ◆13番(高橋良衛) これも、去年でしたか、合宿のことをお話ししたときに、実は教育長にもちゃんとお話ししたかったんですけれども、オリンピックというものが、「オリンピック・パラリンピック」なんだと。これは障がい者も一緒にやると。日にちは違いますけれども、そういった部分で非常に大切なまさに祭典だと。 もう一つ、実はありまして、これは井出議員も一緒にやったんですけれども、我々が商工会の青年部だったときですけれども、長野の冬季五輪のときだったんですけれども、アートパラリンピックというのがございまして、それにかかわるご縁がありました。そのときに、障がい者でレーナ・マリアさんというゴスペルの歌手の方とご縁ができまして、コスモホールでコンサートを開くことができました。手の不自由な方だったのですが、そういった皆さんをお呼びして子どもたちと一緒に交流をしてもらったり、あるいは歌を聞いてもらったりといった意味で、非常にいい経験が私もできたなという記憶がございます。 ぜひ、ただ単にスポーツの祭典として考えるのではなくて、オリンピックというものがパラリンピックというものが、まさに文化の祭典だという部分も非常に強い部分あろうかと思います。先日、国際交流フェスティバルがあいとぴあ臼田で行われましたけれども、まさに、オリンピック・パラリンピックというものを契機にして、新たな国際文化交流というものをしっかりと築き上げていく非常に大きなチャンスだと思います。 先ほど、市長も、いろいろ人脈を使いながら手探り状態、まさにそのとおりだと思います。我々もありとあらゆる情報が入ってきましたら、市長部局なり、あるいは教育委員会なりへすぐに連絡したいと思いますし、これはもう頑張ってやるんだと。これは佐久市の本当に子どもたちのためにも必要なんだということで、大号令をかけていただいて、いま一度皆さん気を引き締めて本気になって、いま一度取り組んでいただきたいと思いますが、市長、よろしくお願いいたします。 以上、最後、提言という形にさせていただきたいと思いますが、今後も佐久市の、そして未来ある子どもたちのためにお互いに頑張っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。 以上をもちまして、本定例会の一般質問を終了させていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○副議長(市川将) 高橋議員の質問は以上で終結いたしました。 ここで、午後3時5分まで休憩いたします。 △休憩 午後2時46分 △再開 午後3時05分 ○議長(小林貴幸) 休憩前に引き続き、会議を開きます。--------------------------------------- △小林松子議員 ○議長(小林貴幸) 次に、小林松子議員の質問を許します。 18番、小林議員。(拍手) ◆18番(小林松子) 18番、小林松子です。 18番、日本共産党の小林松子です。 通告に従い、1項目めに米軍機の危険な飛行、ごう音問題について、2項目めに過疎地域自立促進計画について、3項目めに大規模ソーラー発電施設の建設問題について、以上、3項目を質問いたします。 簡潔、明瞭な答弁をお願いいたします。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 1項目めに、米軍機の危険な飛行、ごう音問題について。(1)6月議会以降の市の対応について伺います。この質問については6月議会でも行いましたが、引き続き行います。市の答弁では、市内上空を飛行した航空機のごう音については2月に6日間、4月に2日間、5月に4日間で合計12日間ということでした。それに対し、市民から電話61件、メール6件の苦情等が寄せられ、市民の皆さんの不安を反映したものだったということでした。しかし、県や防衛省地方協力局などへ問い合わせをしても、12日間のうち8日間については米軍、自衛隊とも該当機はなく全く不明であり、また、3日間については米軍機であることは確認されたものの、その飛行目的、飛行ルートなどについての詳細は不明との回答があったということでした。しかも、市民から寄せられた飛行体の写真を添付して照会したら、米軍機だったという回答がされたということでした。 私は、市民が安全で安心して暮らせるよう、夜間や住宅密集地での訓練を行わないよう防衛省、外務省などへ佐久市として要請に行っていただきたい。また、騒音測定器の設置を要望したところであります。市の答弁は、騒音測定、あるいは国への要請を含めて、県に適切な対応を求めるとともに、今後、市長会においての議題としても問題提起をしていきたいということでした。その後、子ども議会でもこの問題の質問がされたと聞きました。その質問の内容について、また、長野県市長会総会が開催されたとの記事も新聞に報道されていましたが、市の対応について伺います。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。 ◎総務部長(花里英一) 米軍機の飛行、ごう音問題について、6月議会以降の市の対応にかかわるご質問にお答えを申し上げます。 本年4月30日に開催をされました子ども議会におきまして、浅科中学校の生徒の子ども議会議員より、夜などに聞こえる騒音に関する佐久市の取り組みについてのご質問がございました。その内容につきましては、夕方から夜にかけて聞こえる騒音に不安を抱いている。新聞報道では、この騒音の多くは該当機が見当たらず所属不明であるということであり、該当機がないということは対策を講じることが困難なことから、一刻も早くその正体を突き止めていただき、許可をとって飛んでいるのか、また何の目的で飛んでいるのかなどを詳しく公表してほしいという内容のものでございました。 そのご質問に対しまして、市長から、本年2月から7月までの騒音の発生状況と、市に寄せられましたお問い合わせ等の内容、市から国や県へ照会した内容、またその回答結果を市のホームページでお知らせすること、そして8月に行われる長野県市長会総会において、この問題を議題として取り上げていくことなどをお答えしたところでございます。 また、このことは本年6月議会において小林議員さんよりご同様のご質問をいただいた際にも、県内広範囲にわたる問題でありますことから、市長会総会において議題として提案する旨ご答弁を申し上げたところでございます。 したがいまして、去る8月20日に東御市で行われました長野県市長会総会において、ごう音への適切な対応について佐久市より提案をしたところでございまして、翌日の新聞報道でも取り上げられていたことはご承知のとおりでございます。この件、市町村会における協議の結果、10月に開催されます北信越市長会総会においても要望議案として提出する運びとなっているところでございます。 また、9月8日、一昨日でございますが、事務レベルにおきまして、県の関係課と関係市による対応等についての打ち合わせ会議を行ったところでもございます。いずれにいたしましても、市民の皆様の不安の解消につながるよう、今後も県をはじめとした関係機関と連携し情報の収集に努める中で、得られた情報につきましてはできるだけ早く市のホームページ等に掲載をいたしまして、お知らせをしてまいりたいと考えているところでございます。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 子ども議会では、その浅科中の生徒が原因というか、不明の飛行物体について不安、そしてまた何の物体か究明がされない。それから公表してほしいというそういう質問をされたということがわかりました。ですから、それに答えて、ホームページだけではなく、きちんと広報などでも公表をしていくべきではないかと感じたところです。しかし、今年3月30日の参議院予算委員会での日本共産党の質問により、どの米軍機がどういうルートを飛ぶのかということを日本政府は1960年の地位協定以来、把握していたことが明らかになりました。政府は情報を把握していたのに知らないと言って国民を欺き続けてきたのです。驚くべきことであります。今後、開催される北信越の市長会総会において、市民の問い合わせに対して、政府は把握している情報を隠さず回答するように発言をしていただきたいと思いますが、市長に伺います。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 市長会の開催の仕方というのは、それぞれの議案が分科会の中で議題として提示されます。よって、たまたまその分科会に私がいればいいんですけれども、その都度変わりますので、それが合致していればそういう機会もあろうかと思いますが、それもちょっと定かではありませんので、そういう機会に恵まれるかどうかははっきりしないです。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) それでは、分科会でたまたまそこの担当になったら、発言をしていただけるわけですか。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 分科会の中において佐久市の立場について発言をするという、前後の状況が許せばそういうこともできると思いますので、その今の私自身、大きな課題であると思っているのは米軍機、ただこれは米軍機ということもわからないので、何が飛んでいるかわからないということについての問題があると思うんです。そういったことにいて適宜発言を、機会があればこれは北信越市長会に限らず行っていきたいと。前回の県市長会においても発言させていただいたので、思いは同じですので、そういう機会あれば、そういうこともあり得ると思います。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) (2)佐久市の上空が横田エリアになっていることについて伺います。 横田エリアは首都圏周辺の1都8県の広大な空域で、上空2,400メートルから7,000メートルまで8段階の階段状のエリアでありまして、米軍横田基地の管制下にあります。佐久地域の上空は米軍横田基地が自由に使えるようになっています。これを許しているのは日米地位協定であります。今後、横田基地にCV‐22オスプレイが配備される計画があります。2017年後半に3機、2021年までに7機を追加し、計10機を配備し、軍人、軍属合わせて人員400人が追加されます。オスプレイは事故を数多く起こし、多数の死者を出しています。佐久市の上空をオスプレイが飛行する可能性が出てきますが、市はどういう対応を考えているのか伺います。また、横田エリアを早期に日本に返還するよう求める考えはないか、伺います。 ○議長(小林貴幸) 花里総務部長。
    ◎総務部長(花里英一) それでは、私からまず横田基地にオスプレイが配備される計画によって、佐久市の上空をオスプレイが飛行する可能性があるが、市はどのような対策を考えているのかというご質問にお答えをさせていただきます。 本年5月、米国政府が2021年、平成33年までに10機のCV‐22オスプレイを横田基地に配備をし、そのうちの3機については2017年、平成29年に配備するという発表をいたしました。これを受け、外務、防衛、両省でございますが、横田飛行場の所在する5市1町へ配備の理由、安全性等の説明を行ったとの報道がされているところでございます。佐久市におきましては、市の上空は横田区域となっておりますが、現在のところ、国や県などから横田基地へのCV‐22オスプレイ配備にかかわる情報は一切提供されておりません。 いずれにいたしましても、CV‐22オスプレイに限らず市の上空を飛行する航空機の対応につきましては、これまでも繰り返し申し上げておりますように、安全性の確保や情報公開の徹底などの諸問題につきましては、基本的に国の責任において対処すべき事項でございますので、県や近隣市町村などと連携する中で、適切な対応がとれるよう今後も要望してまいりたいと考えているところでございます。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 佐久市の上空が横田エリアになっていることについての返還についてのお尋ねでございます。本年6月の第2回定例会でもお答えをさせていただいておりますけれども、横田進入管制区、通称横田空域は現在米軍の管制下にあり、当該区域、地上から上空7,000メートルまでの間を飛行する場合は米軍による許可を受けなければならないと。効率的な飛行の妨げになっているという状況であります。この空域の問題でございますけれども、日米両政府でこれまでも様々な協議をし、段階的に一部返還が実現されておりますことから、今後も国が責任を持って対応すべき事項と考えています。 しかしながら、安全保障上の問題もかかわってまいりますが、自国の上空を自国の飛行機が飛行するに制約があること、またどこに属する飛行機が飛行しているのかも把握できないといった事態が現に生じているということについては、大変大きな問題だと考えています。こうした事態が解消されるためには、一日も早く当該空域の管制権、これが全面的に日本に返還されることが必要であると考えているところでありますので、是非国会においても議論を深めていただきたいと思っています。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 県レベルでも事務レベルの会議もやっているという先ほどの答弁もありましたけれども、市長、県と連携して、是非その横田エリアの返還について求めていきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) そういった行動に出ているつもりでございまして、是非ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 2項目めに、過疎地域自立促進計画について伺います。 現在の過疎地域自立促進計画の事業の検証について伺います。 望月地域は過疎地域に該当し、昭和45年の過疎地域対策緊急措置法の制定以来、継続して過疎計画を策定しています。現在の計画は平成22年度から平成27年度までの期間での策定となっており、様々な事業が実施されてきました。しかし、小学校統合もあり、多くの地域で子どもが減少し、一層過疎化が進んでいると思います。真に過疎化を食いとめる計画だったのか検証が必要でありますが、人口、子どもの人数、高齢化率はどう変化しているのでしょうか。また検証について伺います。 ○議長(小林貴幸) 大森望月支所長。 ◎望月支所長(大森一) 過疎地域自立促進計画についてのうち、現在の過疎地域自立促進計画の事業検証についてのご質問にお答えします。 望月地域の人口につきましては、昨日の一般質問でお答えした部分もございますが、この10年間で11.67%減、年少人口もこの10年間で28.4%減少しており、佐久市の中でも減少率が高い状況となっております。 一方、高齢者人口を見ますと、望月地域では平成17年4月1日現在3,152人で高齢化率は29.7%でしたが、平成27年4月1日現在では3,296人となり、高齢化率は35.2%と5.5%上昇しております。また、同期間の佐久市全体の高齢化率は4.4%上昇しており、望月地域は佐久市の中で上昇率が高い状況でございます。こうしたことから、依然として過疎化は続いている状況にあると認識しており、新たな「佐久市過疎地域自立促進計画」を策定して対策を進める必要があると考えております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 過疎化は続いているということで、引き続き過疎地域自立促進計画を続けるという答弁でありました。 私も平成17年と平成27年で望月地域内の地区ごとのゼロ歳から14歳までの人口の変化を見てみました。今、支所長のおっしゃった年少人口ということでありますけれども、本牧地区は115人減少し28%減、布施は41人減少で23%減、春日は108人減少で32%減、協和は64人減少で15%減でありました。望月全体では328人減少で24%減でありました。10年で328人ということは1年で約33人減少してきたということであります。こうした子どもの減少は深刻だと思います。将来地域のコミュニティが成り立たなくなるということと、農業の担い手不足、荒廃農地の増大が考えられます。過疎地域自立促進計画において、望月地域が自立をしていかれるよう子どもの人数を増やすことが最大の課題ということだと思いますが、市のお考えを伺います。 ○議長(小林貴幸) (1)の再質問だそうですが。 大森支所長。 ◎望月支所長(大森一) 年少人口につきましては、先ほども申し上げたとおり、佐久市の中でも減少率が高いという状況でございますので、新たな過疎計画の中で対策に努めていかなければならないと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) (2)新たな過疎地域自立促進計画における若者、子どもを増やすための施策について伺います。 平成28年度から平成32年度までの5年間の新たな過疎地域自立促進計画では、過疎化を食いとめるために、若者、子どもを増やすための施策を重点にするべきだと思います。そのために次の施策を提案します。 1つ目に望月高校存続のための財政的な支援についてです。望月高校は前回の高校再編計画では住民運動などにより対象にならず存続されました。しかし、平成30年度の第2期高校再編に向けて検討が始まるもとで予断を許さない状況であります。また、望月高校の定数は240人ですが、この3分の2、つまり160人を割るのが2年続くと廃校または分校、または統合になるということです。平成26年度の生徒数は164人、平成27年度は165人ということで厳しい状況であります。 望月高校は、望月地域において高校教育のともしびであり、地域のシンボルであり、活性化のためになくてはならない高校です。また、不登校を経験した生徒の入学が少なからずあり、その多くが卒業できている状況ですので、佐久市にとっても重要な役割を果たしていると思います。 しかし、野沢、中込からも小諸市からも望月へ通学できるバスがないので、望月高校が高校受験の選択肢に入らないというのが実態になっています。近隣の蓼科高校は立科町から財政支援があり、田中駅、小諸駅、また中込、野沢から段階的にそれぞれスクールバスを出してきて、その地域から確実に生徒を増やしています。望月高校存続のためにはスクールバスを出すことが大変求められています。今年度入学した生徒の出身中学校は野沢中学校が20名、中込中学校が6名です。この多くの生徒が保護者の送迎により通学している状況です。野沢、中込からスクールバスが出るようになれば、受験の選択肢が広がりもっと生徒が増えると思います。臼田からも通学が可能になります。教育の機会均等法はどこに住んでいても学べることを保障するものです。望月高校存続のためにスクールバスを出すことについて、財政的な支援を過疎地域自立促進計画に入れることができないか、伺います。 2つ目の提案は、小学校跡地などに子育て支援住宅の設置、また子育て世帯に対して住宅支援を提案します。子育て支援住宅の設置の要望については毎年開催されている本牧地区区長会と望月地区自治会の研修会において、毎年一貫して出されている要望であります。また、布施地区の方からも要望が寄せられています。これまでも立科町の例を何回も取り上げていますが、子育て世帯が確実に増え、消防団に入ったり地域の行事に参加するなど地域の活性化につながっています。 子育て世帯に対しての住宅支援については、住宅の新築購入、改築家賃の補助を提案するものです。現在、佐久広域外から佐久市への移住者にはこの制度がありますが、過疎地域自立促進計画に入れることはできないでしょうか。実際、若い世帯が望月地域から岩村田地域などへ出ていくケースも多いので、望月にとどまってもらうための支援にもなります。こうした子育て支援を重点的に過疎地域自立促進計画に盛り込み、事業実施をすることが過疎化を防ぐことになると思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(小林貴幸) 大森望月支所長。 ◎望月支所長(大森一) 新たな過疎地域自立促進計画における若者、子どもを増やすための施策についてのご質問にお答えいたします。 ご質問の、望月高校存続のためのスクールバスへの財政的な支援などを新たな過疎計画へ入れられないかとの内容でございますが、現在新たな過疎計画を地域からの要望を踏まえ策定作業を進めているところでございます。各担当課と調整しながら必要性や有効性等の観点から検討してまいりたいと考えております。いずれにしましても、今まで以上に望月地域の特徴や魅力を磨き上げ、住民の皆様が地域のことを考え協調して、ソフト事業などを活用しながら自ら行動していくことが地域の自立と活性化には重要と考えております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 教育長にお伺いしたいわけですが、望月高校への財政支援についてですが、野沢、中込からスクールバスを出すことにより、野沢、中込、臼田地域の中学生の進路の選択肢が広がります。学校で進路指導をしてきた教育長ですけれども、その点についてお伺いいたします。 ○議長(小林貴幸) 楜澤教育長。 ◎教育長(楜澤晴樹) 進路指導の中で、通学手段をどうするかということについても検討する材料の一つではありますが、そのことで公共交通機関がうまく選べないので望月高校は難しいという状況がどのぐらいあるかについては、ちょっと把握できておりません。そんな状況も把握しながら、何かできることがあればやっていきたいとは思いますけれども、総合的にどんな手が打てるのか、これからみんなで考えていく必要はあると思います。 それから、先ほどおっしゃっていただいたように、不登校経験者についても望月高校で見事に学業を終えて巣立っていくと、こういう実態も知っておりますので、そこら辺は望月高校の選択に当たっての一つの魅力といいますか、教育的な魅力になっていくんだろうなと思っています。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 今、教育長から望月高校の不登校の関係で魅力だという答弁をしていただきました。望月高校存続の問題、それから子育て支援住宅などの関係、これについてはまた次回の質問で扱いたいと思います。 次に、進みます。 3項目めとしまして、大規模ソーラー発電施設の建設問題について、(1)大規模ソーラー発電施設の建設に関する規制について伺います。 布施、中石堂の山林5ヘクタールを伐採して大規模ソーラー発電施設の計画があるということで、近隣の住民の皆さんが建設に反対をしています。5ヘクタールというのはTDK跡地が6ヘクタールですので、そこに匹敵するような広さであります。これを計画している開発事業者は東京都の株式会社です。太陽光発電施設のための大規模な山林開発は景観の悪化や保水能力の減少による浸水、渇水被害など様々な災害が心配されています。東長者原区長と中石堂区長は連名で県知事へ大規模ソーラー発電施設の不許可を求める要望書を今年6月に提出しています。また、佐久市へも同様の内容で要望書を提出したということであります。森林の開発では、面積が1ヘクタールを超えるものについて県知事の許可が必要となっています。規模、地元住民の了解など、規制をする条例が必要ではないかと思いますが、伺います。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 大規模ソーラー発電施設建設問題の布施、中石堂の山林を伐採し、大規模なソーラー発電施設のための大規模な山林開発は景観の悪化や保水能力の減少による浸水、渇水被害など様々な災害が心配されており、規模、地元住民の了解など、規制する条例が必要ではないかということでございますが、お答えをしたいと思います。 太陽光発電施設の設置につきましては、パネルの設置面積やその敷地面積、地目に応じて、森林法や農地法をはじめとする各種関係法令に基づき、県や市において審査や届出の確認を行い許可等を行っているところでございます。長野県では1ヘクタールを超える山林につきまして太陽光発電施設の設置を行う場合、林地開発許可申請に基づく届出が必要になりますことから、今回の布施、中石堂の太陽光発電施設の計画につきましては約5ヘクタールの計画ということでありますので、今後、届出が提出された場合については県が対応していくという形になります。 佐久市では、県等の許認可とならない規模の太陽光発電施設について、自然保護の観点から平成26年2月に佐久市自然環境保全条例の一部改正を行い、山林、原野においてパネルの設置面積が500平米を超え1ヘクタール未満の太陽光発電施設の設置については、開発に関しての地域住民への周知を行うなどを盛り込みました。また、申請内容についても、当該条例等に基づき、環境に配慮されているか等を関係各課と協議をした上で、許可を行っているという状況でございます。これ以外につきましては、佐久市開発指導要綱におきまして、保全条例に該当しない雑種地等の地目について、土地の区画形質の変更を伴う1,000平方メートル以上の土地に太陽光発電施設を設置する場合は、指導等を行っているところであります。 太陽光発電施設につきましては、東日本大震災以降、国による再生エネルギーに対する支援が後押しとなりまして、多くの事業者が太陽光発電事業に参入しております。このような全国的な事業の拡大の中には投資目的のものもあり、発電事業と自然環境の保全とのバランスのとれた新たなルールづくりが求められてきているのではないかと考えています。 このような中、長野県においては、一定規模以上の太陽光発電所の建設を環境影響評価の対象事業とする環境影響評価条例の改正が検討されております。こうしたことから、佐久市といたしましては、このような動きを注視するとともに、自然環境保全条例や佐久市開発指導要綱を適用しつつ、適正な対応をしていきたいと考えているところでございます。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 1ヘクタール以上の森林の開発ということでは県の林地開発の許可が要るということで、市としてはということで答弁がありましたけれども、佐久市の自然環境保全条例では事業計画の地元等への事前説明会等の実施、また地元区または関係者からの意見等に対する事前協議及び協議経過書の提出、計画内容の周知期間の設定、市と行為者の間の協定の締結等、規制、指導というものが書かれております。具体的には、どのような内容なのか、特に市と行為者の間の協定書の締結等、これについてちょっと具体的にお伺いしたいんですが。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) ソーラー発電事業の市の1万平米、1ヘクタール未満の場合について、500平米から1万平米までの間については市の環境保全条例の対象となるということでございまして、1ヘクタール以上につきましては、先ほども言いましたけれども、県の林地開発の対象になるということで、そこまでの、それ以上のものについては市の条例の対象にならないということでご理解をいただきたいと思います。 それで、協定等との関係でございますけれども、ソーラー発電の設置面積が2,000平米を超えた場合について、地元との協定は結ばれるという話でございます。そのほかでございますけれども、あと計画内容の周知期間の設定でありますとか、計画内容の審査等々につきまして、自然環境保全条例で審査を行っているという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 佐久市自然環境保全条例では500平方メートル以上1ヘクタール未満ということですが、では1ヘクタール以上については市としては指導できないということなんでしょうか。お伺いいたします。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 1ヘクタール以上のものにつきましては、先ほども言いましたけれども、県の林地開発の許可が必要になっておりますことから、市の条例よりも県の上位法という話の中で、1ヘクタール以上については県の許可をとるということでございまして、私どもの条例の対象となっているのは、それ未満に対する県の条例にも適用しない、あるいは森林法だとか農地法だとか、いろいろな該当しないものについて自然環境保全条例であるとか、あるいは開発指導要綱の中で拾って規制をかけさせていただいているという状況でございます。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 1ヘクタール以上については市としては指導ができないという実態がわかりまして、ちょっとどうなのかなと思うわけですけれども、長者原区長と中石堂区長が連名で提出している要望書では次のように述べています。 「当該地の周辺は昭和30年代から開拓され、多くの先人の努力によって、現在では海外でも評判のブランド野菜の産地となっています。近年特に農村部は高齢化による離農者の増大、少子化による後継者不足など大きな問題となっています。しかし、当地は豊かな自然環境に恵まれていることもあって、若い移住者や就農者も多く、子どもたちの元気な声が聞かれる未来に夢を託せる貴重な地域となっています。今回、建設されるソーラー発電施設は、原発や化石燃料に頼らない、自然エネルギー活用の重要施策であることは重々承知いたしております。しかし、山林の樹木を伐採し、自然環境を壊してまでも建設されようとしている本施設は、当地にとって到底受け入れられるものではありません。」 以上のように述べて、懸念される影響として、4点上げています。1、山林伐採に伴う保水能力の減少による浸水、渇水被害、1つ、防風林となっている山林消失による農作物への土砂の混入などの風害、1つ、山林消失に伴う周辺農地への空気循環の変化による気温上昇、病虫害の発生、1つ、住環境、自然環境の悪化による移住者や就農者の減少、以上のような懸念されることを訴えていますが、市としてはどのように地元の要望を酌み上げるのでしょうか。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 市としてどのように指導するかというご質問だと思います。先ほども私申し上げていますように、市の条例につきましては、上位法では該当しない細かな部分について、本来ならば国なり県なり指導をしていただければいいんですけれども、面積であるとか形質の変更だとかというそういう部分で、面積が足かせといいますか頭となって決められてくると。それ以下のものについて、私どものほうで規制をかけさせていただいているということでございまして、今回の場合、確かに5ヘクタールという状況でございますので、大きな面積ということでございます。 地域住民の皆様の意向につきましては、要望書も出ていますことから、お話を伺って県には申し伝えますけれども、あくまでも県の許認可項目という中で私考えておりますので、県へしっかりと伝えていきたい、こんな思いでおりますけれども。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 佐久市まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、長者原地区の野菜栽培の一大産地化支援が上げられていますが、この事業を進めるに当たっても、今のような現状は懸念されることではないでしょうか。市長に伺います。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 先ほどの部長の答弁と、私のほうでもちょっと申し上げると、今その要望書の中にも示されていらっしゃいますけれども、太陽光発電というものについての社会的な受けとめというのは、私はだいぶ変わってきたんだろうと思うんです。3.11の原発依存というものがストップすると。そのことによって太陽光をはじめとする新エネルギーに対して非常に期待が高まったということがあったかと思います。そして国策として、破格の全量買い取りという制度をつくって、そしてこのソーラー事業というものを後押ししてきた。これは経産省がぐっと前に出て、それに対して世論も後押しをしてこういった事態に、ソーラーというものを後押しする。このソーラーへの支持というのは私は国民的支持というのものがあったと思うんです。 一方で、そういったものが進んでくることによって、このエネルギー、代替エネルギーというものに対しての期待や実績も上がってきている一方で、投資目的として、メガソーラーが開発されることによって、地方においては自然環境への懸念というのが同時に膨らんでくるということがあったと思うんです。そのことによって、私どもの市としても先ほど申し上げた、部長の申し上げた、このままでいいだろうかという考えの中において、指導というものについて強化を進めてきたということであります。 そして、1ヘクタール以上のものに関しては県の林地開発許可ということであります。しかしながら、その林地開発許可においても、なお、この今の事態、議員さんがご指摘のような長者原のようなケースというものについて、地域住民の皆さんが不安に思うということが実態としてあります。そういったものについて、県として新たなルールを考えていく必要がありますと、こういう段階なんです、現状において。 そして、新たなルールというのは環境影響評価ということでございます。環境アセスを入れて、今、議員さんがご指摘のような幾つかの課題がありまして、気候への影響であったりとか、あるいは病虫害への不安であったりとか、恐らく耕作をされている皆さんにとっては大変不安なものであろうかと思うんです。そういったものに対して、県が今考えている環境アセスを入れるということは、そういった周辺の環境を崩さない。もしつくったときには、崩してしまうだろうか、崩さないでいるだろうかということをきちんと調べる。調べて、そういう影響が出ると認識をされ、指摘をされたならば、それに対する手だても打たなければならないということになるんだろうと思うんです。それが新しいルールということでございます。 そういう意味では、今話題となった問題について、県の新しいルールを見据えていく、どういった形になるのかという議論の途中でありますので、この推移も見ていきたいということでございます。それにつけても早くに県としての決断や作業を進めていくということは、大変重要なことであろうかと思っています。 私も、今、県と市町村との協議の場というところにも出席をしておりますし、知事ともお会いをする機会がたびたびありますので、今事務レベルでもお話をするということを部長のほうで申し上げましたが、私の立場からも知事に対してお会いしたときに、環境アセスについての新しいルールづくりというものに対して、急いでいただくようお願いを申し上げていきたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 新聞の報道でたしか読んだんですけれども、その県の考えている環境アセスというのは、10ヘクタール以上とかということで検討されているんじゃないんでしょうか。お伺いいたします。 ○議長(小林貴幸) 佐藤環境部長。 ◎環境部長(佐藤治) 新聞報道ということでありますけれども、開発面積で50ヘクタールで、林地の開発が20ヘクタールを超える、そんなような基準が報道されております。ですが、その中で審議している委員の中から、それでは要するに基準が大き過ぎて当てはまらないのが出てくるということで、もっと小さくするようにという意見も出ているようです。そういうことがどういう調整をされて最終的に決まるかというのはまだわかりませんが、先ほど市長申しましたとおり、見守っているという状況でございます。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 20ヘクタールということで検討されているということで、それでは大き過ぎるという意見も出されているということですけれども、今回の長者原の中石堂の関係は5ヘクタールということですので、もっと低くしていなければその環境アセスに引っかからないわけです。県の資料によりますと、10ヘクタール以上の林地などで大規模太陽光発電事業の設置計画は18か所あります。佐久市内でも2か所あります。それぞれ12ヘクタール、19ヘクタールの広大な林地なのです。今後更に大規模太陽光発電の設置計画が出てくると思われますが、改めて見解をお伺いいたします。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) お尋ねは大規模なソーラーが今後もできてくると思うけれども、市長はどう思うかということですか。そういうこともあるやもしれないと。そういった中で、今県でやっている議論についても遅滞なく進めていただくということが大切だろうと思いますし、もし議員さんもお知り合いの県議の方がいらっしゃったら、そういったところを通じてご活動いただくといいのではないかと思います。 ○議長(小林貴幸) 18番、小林議員。 ◆18番(小林松子) 共産党の県会議員も頑張っております。県議会で、藤岡県議、毛利県議が取り組んでおります。大規模太陽光発電事業の設置については、規模、地元住民の了解など規制が必要だと私は思います。木質バイオマスエネルギーや水力発電、地熱発電など、総合的な再生可能エネルギーの推進が重要であると思います。是非中石堂の問題、また今後計画されている2か所の大規模な問題もあるようですので、是非こうした実態を県にしっかり求めていっていただきたいと思います。 以上で、私の質問を終わりにいたします。(拍手) ○議長(小林貴幸) 小林議員の質問は以上で終結いたしました。--------------------------------------- △井出浩司議員 ○議長(小林貴幸) 次に、井出浩司議員の質問を許します。 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) 3番議員、井出浩司でございます。 私からの今議会での一般質問は1番、中部横断自動車道(仮称)臼田インターチェンジへのアクセス道、県道上小田切臼田停車場線バイパスの計画について、2番、市内商業の現状と商店街の活性化について、3番、佐久市版CCRC構想について、以上、3つの項目についてであります。 明確なご答弁をよろしくお願いいたします。壇上からは以上です。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) まずは、道路整備についてであります。 中部横断自動車道(仮称)臼田インターチェンジへのアクセス道、県道上小田切臼田停車場線バイパスの計画についてお尋ねをいたします。 高速交通網時代、中部横断自動車道全線開通、小諸市から静岡市に至る全長約132キロのネットワークの早期実現が念願であることは言うまでもありません。臼田インターチェンジ供用開始を平成29年度に控え、先般の6月議会においては、私たち佐久市議会高速交通網特別委員会委員において、佐久南から八千穂までの約15キロ区間のうち佐久南インターチェンジ以南、岸野地区から臼田までの区間の進捗状況について現地調査並びに状況報告を受けたところであります。(仮称)臼田インターチェンジについては、地域活性化インターチェンジの名のとおり、地元への地域経済の活性化の期待はもとより、供用開始後は佐久市の南の玄関口として、大変重要な道路になることと思われます。 (1)の質問です。県道上小田切臼田停車場線バイパスの計画について質問をいたします。インターチェンジ開通後の交通量の増加及びそのアクセス道、アクセス向上を目的として県道バイパスの計画がありますが、平成29年度供用開始予定の中部横断道の工事が着実に進捗している中、そのバイパスの工事計画はどのように進んでいるのか、地元の皆さんの関心が高まりつつあります。アとして、県道バイパスの開通予定及び現在の事業進捗について、イとして、県道バイパスの工事はどこから着手していくのか、以上2点についてお尋ねをいたします。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 中部横断道(仮称)臼田インターチェンジへのアクセス道、県道上小田切臼田停車場線バイパス、以下「県道バイパス」とお答えをしたいと思いますが、この計画についてのご質問についてお答えをいたします。 この県道バイパスは中部横断自動車道(仮称)臼田インターチェンジの開通に伴い、住宅地内を通る既存の県道上小田切臼田停車場線の交通量の増加に対応するために建設されます国道141号から(仮称)臼田インターチェンジへのアクセス道路でございます。この道路は延長約1.3キロメートル、2車線の車道幅員が6.5メートル、両側3.5メートルの歩道で、佐久建設事務所により整備が進められているものでございます。 ご質問1点目の県道バイパスの開通予定と事業の進捗状況でございますが、整備を進めております佐久建設事務所にお伺いしたところ、開通予定につきましては、現在国土交通省による整備が進められております中部横断自動車道の佐久南インターチェンジから(仮称)八千穂インターチェンジ間の開通が平成29年度中の開通を予定していることから、中部横断自動車道の開通と同じ平成29年度中の開通を目標に進めていると伺っているところでございます。 また、事業の進捗状況でございますが、用地取得、移転補償につきまして、関係する地権者の皆様52名の中、8月末時点で30名の方との契約が締結され、用地契約率は約57%となっております。残る22名の方につきましても用地取得等の契約が現在進められている段階だということでございます。 ご質問2点目の、県道バイパスの工事はどこから工事を着手するのかということにつきましては、雨宮病院の南側の国道141号へ接続する部分から着手する計画で、国道141号から(仮称)臼田インターチェンジ方向へ向かって延長95メートルの工事が既に公告され、10月以降に着手する予定と伺っておるところでございます。 残る工事につきましても、埋蔵文化財の調査、それから用地買収、移転補償が完了次第、順次延伸をしていく予定であると伺っているところでございます。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) ご答弁いただきました。 インターチェンジ供用開始に十分間に合いますという答弁まではいかなかったと思いますが、開通を目標に着々と進めているということであります。仮に間に合わないというようなことになりますと、旧、今の県道、通学路でもありますその県道に車の流入等の懸念も出てまいります。そういった心配がないように、是非市としても県が事業主体ということでありますから、地元区の調整等、当然後方支援ということになろうかと思いますが、所管関係各位との連絡を密にしていただいて、早期開通に尽力していただきたいと思います。 引き続き、(2)の質問をさせていただきます。 その県道バイパスに合わせて市道の改良、コスモホールへのアクセス道路について質問をいたします。 県道バイパスに接続する計画の佐久市コスモホールとのアクセス道路についてはどのように進んでいるか。ただいまご説明をいただきました県道バイパスに合わせ、佐久市コスモホール前を通る市道52-4です、片貝川にかかる丸山橋を含む市道52-4の拡幅計画についてお尋ねをいたします。アとして、コスモホールアクセス道路、市道52-4の開通予定と現在の進捗状況はいかがなものか。イとして、順調に工事は進むのかどうか、以上2点についてよろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 土屋建設部長。 ◎建設部長(土屋俊重) 県道上小田切臼田停車場線バイパスに接続するコスモホールアクセス道路のご質問でございます。お答えをいたします。 コスモホールアクセス道路につきましては、平成26年度に建設されました北部消防署前からコスモホールの北側を経て県道バイパスに至る区間のうち、狭小な丸山橋から県道バイパス接続までの約140メートルの区間を2車線の車道幅員6メートル、両側2.5メートルの歩道で整備するもので、県道バイパスと同じく中部横断自動車道の開通に伴う交通量の増加への対応、またコスモホールへのアクセス向上、北部消防署の緊急車両の通行、渋滞緩和などを目的として現在市で整備を進めております。 ご質問1点目のコスモホールアクセス道路の開通予定と事業の進捗状況でございますが、開通予定につきましては、中部横断自動車道及び県道バイパスの開通と同じく平成29年度中を目標に事業を今進めておるところでございます。また、事業の進捗状況につきましては、道路整備に必要な用地の関係者6名の方全員から用地提供の同意をいただくことができましたので、今議会におきまして予算の組み替えによる用地費の補正をお願いをしている状況でございます。 ご質問2点目の、コスモホールアクセス道路が順調に進んでいるかということでございますけれども、この用地提供の同意が得られたことによりまして、順調に進んでいると考えているところでございます。 今後、国土交通省佐久建設事務所の進める中部横断自動車道県道バイパスとあわせ、平成29年度中に開通できるよう地権者の皆様、それから佐久建設事務所と協議しながら事業を進めてまいりたいとこのように考えております。 以上でございます。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) こちらのほうは市道、市が事業主体ということですので、地権者の同意も得られていると、また今年度の補正予算で用地の買収が進むということですので、これまた着実に事業を進めていただきたいと思います。今回は状況確認とさせていただきました。いずれにいたしても、県道、市道改良ともに地元に大きな変化をもたらす道路であると思われます。関係各位との調整、最大限ご尽力をお願いをいたしまして、この質問は終わりといたします。 2番、次の質問に移ります。 市内商業の現状と商店街の活性化について。 最近の各種調査結果、経済研究所また中央会等の資料から見ますと、現在の経済状況については、日本国内全体的にはアベノミクスによる経済財政対策の一定の効果について評価はあるようでありますが、これは大手企業や大都市圏で顕著となり、長野県内の中小企業、特に商業、サービス業等、個人商店への波及はいまだに実感をできないというのが本音ではないでしょうか。中小企業がほとんどである我が市においても、アベノミクスとは関係なく、上向きの景況感にあふれているとは言えない状況であろうかと思います。 今回は、より身近な小売業、商店、商店街にターゲットを当てた話題とさせていただきます。 市として、地域経済を支える既存商店街の現状をどのように捉え、そして課題解決にどのような有効な支援を行っているか、質問をいたします。 (1)の質問です。市内の商店街について、アとして市内に商店街はいくつあるのか。イとして、その実態を把握しているか。ウとして、既存商店街は合併後どのように変化をしているか。エとして、今後の課題はどのようなことかあるのかご質問いたします。 ○議長(小林貴幸) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) 市内の商店街についての4点のご質問にお答え申し上げます。 はじめに、1点目の市内に商店街はいくつあるかについてお答え申し上げます。 現在、市内には法律に基づき組織された商店街振興組合や協同組合、任意団体として組織された商店会や商工会の支部など、様々な組織形態を含め、21の商店街があります。 次に、2点目のその実態は把握しているかについてお答え申し上げます。 各商店街の状況につきましては、商工会議所、商工会を通じて情報をお聞きするとともに補助金の申請時には直接商店街の状況をお聞きし把握を行っております。また、市では毎年8月と2月に市内の事業所500社を対象に景況アンケート調査を行い、景況感を調査するとともに、市内の経済状況の把握を行っております。このアンケートは、業種ごとの結果分析も行っており、商店街において多くの割合を占める小売業の事業者の景況感についても個別の分析結果から情報を得ております。 続いて、3点目の既存商店街は合併後どのように変化しているかについてお答え申し上げます。 まず、国で実施しております商業統計調査では、合併前の平成16年に行った調査で、小売業の事業所数は1,166事業所でしたが、平成24年に実施した経済センサスにおける事業所数は791事業所と約32%減っており、同様に年間商品販売額では平成16年は1,256億975万円でしたが、平成24年には954億1,669万円と24%減っております。 また、先ほど申し上げました景況アンケートでは、平成17年1月に行った調査と先月実施した調査との比較では、小売業の事業者について経営状況が悪くなっているとの回答が増えておりますことから、景気の低迷や後継者不足などの問題から廃業し空き店舗が増えている状況がうかがえます。 最後に4点目の今後の課題についてお答え申し上げます。 商店街の状況を把握する中で、一番の課題は、空き店舗の増加により、商店街の衰退が進行していることであると考えております。市といたしましては、平成25年度に市内の空き店舗実態調査を行い状況を把握するとともに、平成26年度には商店街の空き店舗を解消し活性化を図るため、空き店舗の利活用を進める空き店舗対策事業補助金を創設しております。現在までに10件の利用があり、空き店舗の解消や新規創業の促進による市内の経済活性化に寄与しております。今後も商店街や商工団体と連携しながら商店街の活性化を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) 大体商店街の現状というものは認識は同じような形で持っているわけですが、最大の課題は空き店舗ということで、21ある商店街自身はそのまま合併時と合併後10年経過しても商店街という機能としては維持をしていただいていると、それぞれ頑張り方があるんでしょうけれども、その21の商店街ごとの空き店舗の割合というものは調査した段階で数字では調査できたんでしょうか。ちょっとお聞きしたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) 21商店街ごとの空き店舗の状況については把握しておりません。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) 全国の商店街の調査を見ますと、全国平均というのは約11%だそうです。当然佐久市内見回してもほぼ埋まっている。それぞれの商店街の努力の上、ほぼ埋まっているというところもあろうかと思いますが、それについてはかなり格差があるんだと思います。よく、地域のお金を地域で回すという地域内経済、循環型経済というんでしょうか、そういうことを考えても、その地域でお金を使う場所がなくなってしまう。それは大きな問題になってくるんだと思うんです。 そして、商店街、確かに平成26年度から商店街の中にあいてしまった空き店舗を活用するための補助事業、こういうものもどんどん活用をしていっていただきたいんですが、全国の調査なんか見ますと、商店街で空き店舗ができてしまった後にどういう手だてを打っているかという質問をしますと、打つ手だてはないというような答えが半数を超えるんです。空き店舗になってしまってからではなかなかそれを埋めるというのは余計ハードルが高くなってしまうんではないかなと。いかに空き店舗をつくらないような支援、施策を考えていく必要があるんだろうと私は思います。 また、これはちょっと苦言にはなってしまうんです。先ほどのアンケート調査です。アンケート調査が、どれだけ小売業の実態調査に有効に活用しているかどうか。また、このようなアンケートの内容で、商業、商店街、小売業の景況を正確に把握することができているかどうか。この辺について経済部長はどう考えますか。 ○議長(小林貴幸) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) 先ほど申し上げましたとおり、年2回、500社を対象に景況調査やっておりますし、そのほかにも商工会議所、商工会、それから各商店街へ出向いて、それぞれ事情をお聞きし、各商店街の課題、あるいは要望等についてお聞きしておりますので、できる限りのそういう景況感の把握には努めております。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) 私の今回の質問の趣旨は、いわゆる小売業、商店、商店街の実態をいかに把握して、その人たちに対して課題が何であるか、支援というものはどういうことが必要なのかということを、経済部がどれだけ考えているかという部分なんです。 アンケートについては、景況感アンケートということにはなろうかと思いますが、私は、変えていったほうがいいと思います。より具体的な、なぜかというと、設問の中に、前半は同じような質問になるんでしょうけれども、経営状況が前年同期比の状況と比べてどうですかという設問があります。そしてその設問で、悪くなっていると答えた方に、これからどうなると考えていますかという追加質問があります。これは今年度の2月と平成27年8月のアンケートの調査はまだ具体的な表にはなっていないということなので、こちら手元にはないわけですが、平成26年2月末の調査アンケートですと、今のように、前年同期比の状況と比べて悪くなっているという答えた方が次の質問で、これからどうなると考えていますかという、単純な質問に、悪くなるという答えが46%、変わらないという答えが24%、わからないという答えが18%、無回答が7%、95%がそんなのわかるかいと言っているんです、要は。悪くなるに決まっているんじゃないですかと。自分も小売業なんで、こういう設問を郵送されても、そのとおりです。近所の商店街で商店主が立ち話していると同じです。 こういうアンケートを半年に1回、13回しても、商店主の経営者の本当のところでの支援策のアイデアが浮かんでくるとはちょっと私は思えないんですが、今後、製造業と小売業、商業を別にして、もうちょっと設問を考えて、検討していこうというお考えはありますでしょうか。 ○議長(小林貴幸) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) 景況アンケート調査についてのご質問にお答えします。 アンケート調査というのは、余り複雑に項目を多くすると回答率が下がってしまうという問題もあります。私たちとするとできるだけ回答しやすいように、簡略化して内容をつくってきております。それと、今までの13回の状況と対比していくということが必要になりますので、余り大きく変えるというのは難しいとは思いますが、商店街の皆様、あるいは商工会議所、商店の各商店の回答してくれている方の意見も聞きながら、変更すべき点があれば変えていくことも検討したいと思います。 また、景況アンケート調査だけでそういう商店街の皆様の要望、あるいは課題等お聞きしているわけじゃなくして、先ほども申し上げましたとおり、各商店街の皆様の総会とか会議には担当者が出席して、それぞれの課題や要望等について膝を突き合わせてお伺いをしてきていますので、そういったことも含めて今後の施策について考えていきたいと思います。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) そのとおりであります。ただ、現在のアンケートの項目で既に回答率が29%、30%を割っているアンケートなんです。その辺も十分に考えていただきたいと思います。また、そのアンケートの内容を余り変えると回答する方への数字が誤差が出るとかそういう意味だと思いますけれども、アンケートの中身を見ますと、余り簡略化し過ぎても答えづらい。 また、苦言になってしまいますけれども、例えを持ってきました。アベノミクスについて評価しますか。アベノミクスについて評価しますかと、新聞の評論調査ではないのだから、これが佐久市の商工振興課が出すアンケートではないです。アベノミクス、例えば、いわゆるアベノミクス、国の政府の進める経済対策のうち、中小企業支援等各種支援事業についてどう思われますか。そういう事業をお使いになられたことがありますかという質問ならまだいいです。アベノミクスについて評価しますか。こういう設問は是非変えていただきたいと思います。実態調査を正確にすること、それが次の支援施策を考えるベースになると思われます。その辺についてはご提案を申し上げて次の質問に移ります。 こういう状況の中、市内商業の活性化と商店街の支援というものが十分に使命を果たしているのかどうか、そういう疑問が出てまいります。そこで、(2)の質問です。商店街の活性化と支援策について、アとして、現在の商店街への支援策にはどのようなものがあるのか。イとして、その支援策は有効に活用されているのか。ウとして、今後検討される支援策はどのようなことがあるのか。よろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) 商店街の活性化と支援策について3点のご質問にお答え申し上げます。 はじめに、1点目の現在の商店街の支援策にはどのようなものがあるかについてお答え申し上げます。 現在商店街に対する支援策として、商工業活性化事業補助金及び商店街活性化事業補助金があります。商工業活性化事業補助金につきましては、商店街の活性化のための誘客イベントの実施やまちづくりのための研修会等開催に要する経費に対し、補助を行うものです。次に、商店街活性化事業補助金につきましては、国等の補助を受けて行われる総合的なまちづくり事業や街路灯のLED化等に要する経費に対し、補助を行うものです。 次に、2点目のその支援策は有効に活用されているかについてお答え申し上げます。 先ほど申し上げました商工業活性化事業補助金につきましては、平成26年度では14団体により21件の利用があり、商店街活性化事業補助金につきましては、3団体により4件の活用がありました。いずれの事業におきましても、利用した商店街からは商店街の訪問客やイベントの来場者が増加したり、会場周辺の商店の売り上げ増加につながったり、街路灯の管理経費が削減されたなどの報告がなされており、補助金が有効に活用されたと考えております。 続いて、3点目の今後検討される支援策についてお答え申し上げます。 今後も現行の補助制度や商店街活性化に資する空き店舗対策事業補助金などによる支援を続けるとともに、商工会議所や各商工会へも補助金が交付されておりますので、これらの商工団体とも連携、協力しながら、効果的な支援を行ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) ご答弁をいただきました。細かいことで申しわけないんですが、商工業活性化事業補助金、商店街活性化事業補助金、これ、最初のほうは市の単独補助金でしょうか。 ○議長(小林貴幸) 桜井経済部長。 ◎経済部長(桜井和則) そのとおりでございます。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) わかりました。 支援策、市の単独補助金の商工業活性化事業補助金は23件、大分使われる事例も多いかと思います。より周知を徹底していただいて、要綱等簡単な言葉では言いづらい面もありますけれども、できるだけ手を差し伸べる形で使いやすいような要綱で支援策、補助金という形で支援していただければと思います。 先ほどの話に戻りますけれども、まずは実態というものをきちんと調査をして、そしてその実態に即した形できめの細かい、かゆいところに手が届く、そういった支援の更なるご検討をお願いをいたしまして、この質問は終わりにしたいと思います。よろしくお願いします。 次の質問です。3番の佐久市版CCRC構想についてであります。 佐久市まち・ひと・しごと創生総合戦略に組み入れることとなった構想であるこのCCRC構想、全員協議会で素案をお示しいただきました。私は、6月議会に引き続き取り上げさせていただくわけですが、前回の質問においては、国が進める、聞きなれない、初めて聞いた方々も多かったCCRCという構想はどんな内容なのか。その理解を深める機会とさせていただいたつもりです。高齢者が健康時から移住し、仕事、社会活動、生涯学習などに積極的に参加するとともに、地域に溶け込んで多世代と共同しながら生活することができる社会を目指すこの構想、先ほど同じ日に同僚の先輩高橋議員が多くの答弁を引き出していただきましたので、大分内容も深まりました。まずは市長にお尋ねをいたします。 もし重複するようなことがあれば、ご配慮いただいても結構でございます。 政府の日本版CCRC構想有識者会議は、先ほどのとおり中間報告をまとめ、その正式名称を「生涯活躍のまち」、愛称を「プラチナ・コミュニティ」と公表をいたしました。感想というのもおかしなものですが、市長はどのような思いをお持ちか、見解をお尋ねいたします。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 日本版CCRCの正式名称の決定についてお答えをいたします。 ご質問にございましたとおり、国はこれまで日本版CCRCという表現をしていましたけれども、7月に開催をした第6回日本版CCRC構想有識者会議において正式名称を「生涯活躍のまち」、愛称を「プラチナ・コミュニティ」とすることに決定をいたしました。市といたしましては、以前よりCCRCという表現は施策や事業の内容がわかりづらいと。市民の皆様に理解しやすい名称とする必要があると考えておりました。現在、佐久市CCRC構想の策定を進めているところでありますが、佐久市においての名称についても構想策定にあわせて検討をしてまいりたいと考えています。 CCRCのままでいいだろうかということは少し戸惑いというか、思っていました。CCRCという言葉を使っている限り、CCRCは何だということから始まるということがございますので、そして生涯活躍のまちということについては意味とすれば、そうですねという感じです。愛称はプラチナ・コミュニティということでありまして、段々に使っていく中においておさまるということかなと思います。 佐久市においては今つくってきていますので、冬前にはCCRCの構想が決定をしていきますので、それに合わせていい言葉が、今決まっていませんが、何かご提案あればまたお伺いをしたいと思いますし、まだ検討中でありますが、ここも決めていくということで、国についてのプラチナ・コミュニティについては一つの愛称として根づけばいいなと思っています。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) はじめに、市長に見解をお尋ねしたわけですが、先ほどの高橋議員の引き続きというか、関連質問的な流れに同じ日ですのでなってしまっていますので、もう少し突っ込んだご答弁をいただきたいと思います。 国の中間報告を熟読しますと、これがそのまま進むとはもちろん思いませんけれども、今年度中に第1次のモデル事業を選定することも考えられる。来年度中にCCRC推進の意向のある地方公共団体においてモデル事業を開始するとあります。また、情報によりますと、国が新型交付金の発想まであるというような話まであります。そういう中で、佐久市長として先ほどほかの議員さんの答弁の中で申しわけないですけれども、佐久市が先行しているという意味合いも含めて、国へ要望ですとか、こういう形があったらいいだとか、希望、そんなような何かお考えはありますか。 ○議長(小林貴幸) 柳田市長。 ◎市長(柳田清二) 国への要望というか、今お話の話題になったモデル事業、平成28年度に向けてのモデル事業ということで、私このCCRCが出てきた背景というのは、一連の流れが非常にここにつながっていることだと思うんです。 これは、日本創成会議の消滅可能性都市が提言されたのが去年の5月、そして、その夏の骨太の方針において、2060年に1億人を維持したいというのが政府方針として出されるわけでして、そしてその後、まち・ひと・しごと創生本部というのが立ち上がる。担当大臣が決まる。そして、12月には内閣改造においてもなお石破大臣が続けておやりになられて、12月のうちに総合戦略を組み立てる。そして年を明けたところで地方版総合戦略というものを各市町村つくりなさい、各都道府県つくりなさいということの大号令で動き始めていると。そして本年の増田レポート、日本創成会議においては、移住ということ、CCRCというものを中心に据えてこの提言がなされた。人口減少社会に激しく警鐘を鳴らされたというのは、去年の5月から私そうなっているんじゃないかなと、こう思うんです。 その中において、その歩みをプランニングをしていく中において、去年の5月の段階で、今年の増田レポートというのは、おおむねシナリオとしてあったんじゃないかなという思いもあるんです。非常にシステマティックに動いている。その中で、このCCRCというものが私たちの方向として進んできたところではないかなと思うんです。その背景には様々な団塊の世代の皆さんが75歳以上になっていくという、そういう背景が首都圏で大きな課題になってくるということがある。それにおいての移住政策ということが行われると。その中で私どもも一つの活路として、そういったものへの意識を高めていったということがあると思うんです。 その中において、CCRC、国に求めることというのは、ソフトランディングとして人口というものが概ねなだらかに首都圏から振り分けられる。人口集中をしていることが大きな課題である首都圏、東京と、人口減少が大きな課題である地方都市ということのバランスをとっていこうとする作業だと思うんです。 そういう意味では、それが円滑に進むということ、地方の立場からすると、移動しやすい、そしてしかも世代として、比較的若い段階で移動できるような誘導策というのが必要じゃないかなと思っています。そうなってくると、アクティブな皆さんでありますので、移動手段でありますとか、あるいはまた雇用というもの、そういったものがスムーズに地方に移動していくということが大切なことだろうと思っています。その中の一環として、本社機能の移転というものへの優遇策であるとか、あるいはまた政府機関の移動ということであったりとかするわけです。 一方で、そういったものについての誘導策というのがもう少し色濃く出てくることというのが大切なことだと思っていますし、住所地特例といったものについても拡大をされていくことが好ましいことであろうかと思いますし、住所地特例においての介護保険のみならず、その他の保障についても住所地特例というものが用いられるということが期待することであると思っています。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) ご答弁いただきました。 私も前回も申しましたとおり、医療、介護の施設、人材が十分にある地域への移住促進を提言している。そのこと自体は問題提起として非常に意義あることなんだろうと理解をしています。国が示す問題提起です。そういうことを今市長が言うように、佐久市がどのように理解をして、そして市民意識として前回申しました地域の人たちが同じ地域、コミュニティの中に、ウエルカムな状態でどのように問題意識を共有しながら進めていけるのか。それが私はポイントになろうかと思います。 そこで、次の質問に移ります。具体的な佐久市CCRC構想の素案についてであります。じゃ、我々の市がどのような構想としてそれを進めていくのかということであります。アとして、佐久市が目指す構想のビジョン及びコンセプト、イとして、佐久市CCRC構想素案では、今回、都市型、農村型とされているが、どのような違いがあるのか。今回のモデル地区を2か所に限定したのはなぜなのか、エとして、それぞれの地区での近い将来期待できる経済効果及びメリットはどんなことが考えられるのか。これも高橋議員さんにご答弁いただいたことについてはご配慮いただいて結構ですので、よろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 矢野企画部長。
    ◎企画部長(矢野光宏) それではお答えをいたします。 はじめに、佐久市が目指す構想ビジョン及びコンセプトについてのご質問でございます。 国による生涯活躍のまち構想中間報告では、東京圏をはじめとする高齢者が健康な段階から希望に応じて移り住み、移住した地域で地域社会に溶け込み、多世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送ることを目指すとしております。 市では、生涯活躍のまち構想を佐久市に導入すべく、コンセプトや全体像、実現のイメージなどをこの8月に佐久市CCRC構想(素案)という形でまとめたところでございます。コンセプトにつきましては、世界最高健康都市構想の推進や医療、介護環境の充実、盛んな地域活動、そして移住促進施策の積極的な取り組みなど、佐久市の持つ地域特性を強みとして活用することとし、佐久市の特性を活かし、地域の病院を中心とした医療連携、健康づくり推進型CCRCとしているところでございます。 続きまして、都市型と農村型の違いについてのご質問でございます。佐久市においても、各地区に様々な特徴がございます。その地区の特徴をCCRCを展開する際の優位性として活かすため、大きく都市型と農村型の形態を設けることといたしました。このことは東京圏に対しまして、佐久市CCRC構想をより具体的に発信できますことから、移住者の選択の幅を広げることとなり、本市を選んでいただく際の有効なものとなると考えます。 まず、都市型につきましては、佐久平駅周辺など、交通の利便性が高い場所における街なかのサービス付き高齢者住宅、サ高住での暮らしを想定しております。佐久市の東京圏の玄関口であり、大学や商業施設、公共施設などが近接する地区で、学習講座や軽い就労、ボランティアなどに取り組むことで、生きがいを持って生活していただくことを考えております。 次に、農村型につきましては、自然豊かな地域の中のサービス付き高齢者住宅、サ高住ということでの暮らしを想定し、地域に点在する空き家の活用も考えていると。農業や地域活動への参加、また地元住民との触れ合いを通じ、地域での役割を持ち、生きがい豊かな生活をしていただくことを考えております。 続きまして、本市の構想における想定地区を佐久平駅周辺と臼田地区としたことについてでございますが、こちらは構想のコンセプトに掲げましたように、CCRCの展開に当たっては地域の病院を中心とすることを基本としているということ、そこで、地域医療の一翼を担っている総合病院の浅間病院や佐久総合病院本院との連携で佐久平駅周辺地区と臼田地区を想定いたしました。 最後に、経済効果及びメリットについてのご質問でございます。事業を展開する地区の規模や現況などによりまして、受け入れられる移住者数など異なり、当該地区における効果の大小はございますが、市全体で捉えますと、短期的には人口が増える。地域経済の活性化、雇用創出、税収の増加が見込めます。長期的にはまちぐるみの更なる健康増進、新たな地域の担い手の誕生、そして地域資源の再生、医療機関との連携の強化などが考えられます。さらに、移住者と地元住民の交流により、満足度が向上し、絆が深まることにより、相互の幸福感の増大といったことも考えられるところでございます。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) 質問を進めます。 (3)番のCCRC検討会議についてであります。6月の議会で私も質問した、どういうものかというものが、出てきてすぐにこの8月の素案で具体的な地名まで出てくるとはちょっと想定外だったんですが、有識者会議の皆さんに提言、アドバイスをいただいたかと思います。その有識者会議の委員の方々はどのような方だったのか。そして有識者会議の委員の方々はどのような意見を出され、その意見をどのように反映されたのか。以上、(3)の質問であります。よろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 矢野企画部長。 ◎企画部長(矢野光宏) CCRCの検討会についてのご質問に順次お答えをいたします。 はじめに、委員はどのような方かのご質問でございます。検討会は佐久市のCCRCの導入について、意見や提言をいただくものであり、人選に当たっては次の点を考慮いたしました。国の動向の的確な把握、実際に行われている事業展開の反映、金融やファイナンス、事業経営などの経済面での検討、健康でアクティブな生活の実現のための医療、介護や大学との連携でございます。 具体的な委員構成でございますが、それぞれの専門家の方々に委員を委嘱いたしました。国の日本版CCRC構想有識者会議の委員でいらっしゃいます東北大学大学院の辻一郎教授、国がCCRCのモデルとして施設を運営してございます社会福祉法人佛子園の雄谷良成理事長、長野県を取り巻く経済や産業の動向に精通していらっしゃいます一般財団法人長野経済研究所の小林明常務理事、浅間総合病院医師で、老年社会科学を専攻していらっしゃいます東京大学の甲斐一郎名誉教授、そして地元佐久大学の竹尾惠子学長さんでいらっしゃいます。以上5名の皆様にお願いいたしました。 続きまして、委員からの意見はどのようなもので、どのように構想に反映したのかのご質問でございます。 7月21日に開催いたしました第1回目の検討回では、まず委員の皆様に佐久市について知っていただくため、市の概要や特性についてご説明をいたしました。委員からは佐久市は長寿で知られ、医療、介護が充実し、空気がよい、水がおいしい、災害が少ない、これらの特性から、暮らすことに対して強みがある。といったご意見や佐久市が長寿のまち、安全なまちであるということを市民が誇りとして自覚できるようにすることが重要である。また、長寿ということだけではなく、健康寿命を伸ばしていくことも重要であるといったご意見をいただきました。 そして、8月19日に開催しました第2回の検討会では市が策定した佐久市CCRC構想(素案)についてご意見をいただきました。構想の素案では、前回の委員からいただいたご意見を踏まえ、コンセプトを佐久市の特性を活かし、地域の病院を中心とした医療連携、健康づくり推進型CCRCとしたところでございます。委員さんからは、大学との連携は考えているかというご質問、また、大都市圏との距離や高速交通網の整備などの有利はあるが、市内の交通ネットワークも大事である。情報のネットワークも重要、佐久市のファンを増やすため全国的に発信していくことが必要である。また、移住者が自分が担っている役割があると感じられることが大事であるなどのご意見をいただきました。 また、実際の運営に関して、事業者に主体性を持っていただくこと、住民の皆さんに自主性を強く意識していただくことが非常に重要である。住民目線で物事を捉えることが大事であるといったご指摘もいただいております。現在、構想案を策定しているところでございまして、9月16日の第3回の検討会にて再度ご意見をいただき、構想の策定へとつなげてまいりたい。また実際の事業化に際しましては、いただきましたご意見やご指摘を踏まえ参考とさせていただきながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) ご答弁いただきました。最後のほうにお話が出ました、私もある委員さんが指摘をしたという特別なことをするよりも、生き生きとしているかどうかが重要であろうと、住民に自発性がないと継続は難しいだろうと。全くそのとおりだと思います。 そういう過程の中で、私は市民とのオープンな議論、そして、ちょっと語弊がある言葉かもしれませんけれども、こういった構想が決して東京の介護を地方に押しつける構想であるということではない。悪く言うと、余りよく知らない人はうば捨て山的な見方で見ているというのも現実であろうかと思います。健康で元気な方の高齢の方が、一緒にまた地方を盛り上げていっていただける構想であるということを、十分に市民の皆さんとともに議論をする必要があろうかと思います。 6月議会でも、私提言をさせていただきました。現在住んでいる市民の皆さんがそれぞれの地域のコミュニティの活性化、そして元気なシニアコミュニティが形成されていて、結果的に移住高齢者が地域社会に溶け込み、地元住民と交流活動できる多様な空間を形成する。そういったことが望ましいだろうと思います。 時間もないですが、最後の質問です。 今回のCCRC構想を庁内のどの部署が担当し、推進するのか。そしてこの事業を成功させるためには、一番のポイントとなることはどういうことなのか。 以上、よろしくお願いします。 ○議長(小林貴幸) 矢野企画部長。 ◎企画部長(矢野光宏) お答えいたします。 はじめに担当部署でございますが、佐久市のCCRC構想の策定につきましては引き続き企画課で担当し、早期に策定していきたいと考えております。構想素案で想定している臼田地区については、今議会において臼田まちづくり事業費として予算の補正をお願いしておりまして、地域局において具体的な検討を始めることとしております。 続きまして、成功させるためのポイントは何かのご質問でございます。実現に向けては重要なポイントが幾つかございます。移住者をどのように募集するか。健康でアクティブな生活をどのように支援するか。そして、事業全体にわたる司令塔機能の確保でございます。 一番市といたしましては、地元住民の皆さんが主体性と自主性を持ち、当事者として自ら行動され、地域を挙げての取り組みとなることが大きなポイントと考えております。そして市の役割は、事業全般の後押しをすることであり、地元皆さんへの丁寧な説明を行い理解していただき、地元の意識を高めていく支援をしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林貴幸) 3番、井出議員。 ◆3番(井出浩司) そのとおりであろうと思います。 是非とも選ばれる佐久市、新しい人の流れをつくる佐久市ということで、全庁体制で臨んでいただきたいと思います。 以上で私の質問は終わりとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(小林貴幸) 井出議員の質問は以上で終結いたしました。--------------------------------------- △次会日程の報告 ○議長(小林貴幸) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明11日午前10時再開の上、一般質問を続行いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と言う人あり〕 ○議長(小林貴幸) ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(小林貴幸) 以上をもって本日の日程は終了いたしました。 本日はこれをもって散会といたします。 ご苦労さまでした。 △散会 午後4時59分地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。   佐久市議会議長   小林貴幸   佐久市議会副議長  市川 将   佐久市議会議員   和嶋美和子   佐久市議会議員   市川稔宣...