佐久市議会 > 2010-03-10 >
03月10日-02号

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  1. 佐久市議会 2010-03-10
    03月10日-02号


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    平成22年  3月 定例会(第1回)        平成22年佐久市議会第1回定例会会議録(第2日目)◯議事日程(第2号)                    平成22年3月10日(水)午前9時開議     開議宣告日程第1 会議録署名議員指名日程第2 代表質問◯本日の会議に付した事件  議事日程に同じ◯出席議員(27名)     1番  並木茂徳君       2番  高橋良衛君     3番  小山仁志君       4番  大井岳夫君     5番  川村茂司君       7番  市川稔宣君     8番  市川 将君       9番  有坂 章君    10番  中澤兵衛君      11番  佐藤悦生君    12番  和嶋美和子君     13番  江本信彦君    14番  伊藤盛久君      15番  大工原武市君    16番  竹花美幸君      17番  柳澤重也君    18番  木内昌明君      19番  花岡 茂君    20番  内藤祐子君      21番  小林松子君    22番  井出節夫君      23番  上野 力君    24番  神津 正君      25番  小林貴幸君    26番  三浦正久君      27番  杉岡 務君    28番  中條寿一君◯欠席議員(なし)◯説明のため出席した者  市長      柳田清二君    副市長      岩崎 弘君  会計管理者   依田永一君    総務部長     佐々木茂夫君  企画部長    阿部信幸君    地域課題対策局長 中山雅夫君  民生部長    内藤孝徳君    保健福祉部長   井上 尚君  経済部長    高橋道夫君    建設部長     浅沼 博君  生活排水部長  春日利夫君    浅間病院院長   村島隆太郎君  浅間病院・みすず苑事務長     臼田支所長    木内千義君          小林正衛君  浅科支所長   佐々木幸男君   望月支所長    江本 守君  教育委員長   黒岩 肇君    教育長      土屋盛夫君  学校教育部長  茂原孝好君    社会教育部長   工藤秀康君  監査委員    樫山 孝君    庶務課長     平林千春君  市長政策室長  臼田純武君◯事務局職員出席者  議会事務局長  柳沢本樹     議会事務局次長  細谷 渡  庶務議事係長  平島郁勇     書記       清水秀晃  書記      今井章弘     書記       油井千奈美 △開議 午前9時00分 △開議の宣告 ○議長(並木茂徳君) 皆さん、おはようございます。 現在までの出席議員は26名でありますので、定足数を超えております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。--------------------------------------- △報告事項 ○議長(並木茂徳君) 本日の議事は、議事日程第2号をもって進めます。--------------------------------------- △日程第1 会議録署名議員指名 ○議長(並木茂徳君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第82条の規定により、議長において  22番  井出節夫君  23番  上野 力君 の2名を指名いたします。--------------------------------------- △日程第2 代表質問 ○議長(並木茂徳君) 日程第2、これより市政に対する代表質問を行います。 代表質問の通告者は、高志会代表中條寿一君、花岡茂君、柳澤重也君、平政会代表中澤兵衛君、日本共産党代表井出節夫君、公明党代表佐藤悦生君、新しい風代表高橋良樹君、佐久市民クラブ代表伊藤盛久君の8名であります。 質問の順序は、申し合わせにより決定されているとおりであります。 ただいまから質問を許可します。 なお、質問は時間制限の中で行っておりますので、質問者も答弁者も要旨を要約して、議事進行にご協力を願います。--------------------------------------- △中條寿一君(高志会) ○議長(並木茂徳君) 最初に、高志会代表、中條寿一君の質問を許します。 28番、中條君。(拍手) ◆28番(中條寿一君) 28番、中條寿一でございます。 高志会を代表し、私のほか花岡茂議員、柳澤重也議員の3名で代表質問を行いますので、よろしくお願いします。 我々高志会10名の議員は、昨年4月の改選以降も市議会の合間を縫っては、議員団会議や研修会、現地調査、行政視察等を積極的に実施し、会派のホームページを通じて情報発信もしながら議会の使命と議員のあるべき姿を考え、日々政策集団として議員活動を行っております。 なお、高志会のホームページをご覧いただければ幸いであります。 さて、国会では昨年8月の総選挙において本格的な政権交代が行われ、民主党を中心とした政権が誕生し、自民党は野党となりました。1955年、昭和30年11月、日本民主党と自由党が合同して自由民主党が発足しました。この年10月には左派と右派の社会党が既に統一されており、自民、社会両党が対立する55年体制ができました。あれから55年、民主党政権が誕生し、象徴的な政策として事業仕分け第1段が実行されましたが、一般会計総額92兆2,992億円と過去最高となった2010年度予算案が3月2日、夜の衆議院本会議において賛成多数で可決され参議院に送付されました。憲法の規定により、参議院送付後30日で自然成立するため、3月末までの年度内成立が確定しました。まずは一安心というところであります。 しかしながら、景気低迷に伴い税収が落ち込んだため、新規国債発行額は過去最大の44兆3,030億円となりました。国政にとっても税収が大幅に落ち込み、実際に事業を執行していく中では大変な苦労が伴うわけであります。折しもトヨタ自動車の大規模リコール問題が発生し、その対応に社長が謝罪を繰り返しております。 市政においては、アクセルを踏み込むべきか、ブレーキをかけるときなのか、一時停止すべきときなのか、判断に苦しむ場面が多い年になりそうであります。 それでは、通告に従い質問を行います。 1として、市長の施政方針と所見についてお伺いいたします。 まず、国政と県政についてでありますが、先ほど述べましたように国政においては政権交代により民主党政権がスタートし、早速事業仕分け等も行われたわけでありますが、佐久市政にはどのような影響があり、さらに今後どのような影響が予想されるか、お伺いします。 次に、県政に対する所感についてお伺いします。村井県政はことしの夏に任期満了となります。市長は県議会議員として県政にも深くかかわってこられたわけでありますが、村井県政に対しての所感をお伺いします。 次に、柳田市長が新佐久市の2代目市長に就任して1年が経過しようとしております。市長就任1年についての所感と、合併5周年記念事業についてお伺いします。平成17年4市町村が合併し、はや5年が経過しました。柳田市政におきましては変革をキーワードに世界最高健康都市の建設、総合文化会館の慎重な検討、徹底した情報公開の3つの公約を柱に多くの課題に取り組み、間もなく1年が経過します。4市町村が合併し、新市としての一体感の醸成、また均衡ある発展という面から見て、市長は合併をどのように評価しているのか、お伺いします。 また、合併5周年記念事業についてでありますが、本定例会予算案の中に記念事業として、市民憲章の石板設置と比田井天来企画展が予算提案されていますが、さらに4市町村の一体感の醸成や景気浮揚を図るような記念事業を企画することも必要ではないかと考えますが、市長の考えをお伺いします。 次に、新年度当初予算編成についてお伺いします。まず、柳田市政の重点施策についてでありますが、新市政が誕生し、初めての予算編成がなされ、その中で、次の5点を重点事業と位置づけ予算編成を行ったとの報告がありました。世界最高健康都市、交流人口の創出、地域経済の活性化、安心・安全な子育て支援、徹底した情報公開による市民参加型の市政の実現、以上の5点を上げておりますが、どの重点事業を見ても予算金額的には継続的な事業や拡大事業の予算額が多く、新規事業予算配分を少なく感じるところであります。柳田市政として本予算編成に当たって、また今後の重点事業の進め方についてお考えをお伺いします。 次に、市税収の状況と市内景況についてでありますが、経済環境が厳しい中、来年度も市税収入の落ち込みが予想されるわけですが、22年度における市税収入の見込みと市内景況についての見通しについてお伺いします。 また、その中にあって財政運営についてお伺いします。佐久市の財政は全国的に見て比較的良好であると理解しています。柳田市長も、佐久市の財政は比較的良好であるとの見解を示されています。ただ、財政指標の中で経常収支比率が若干悪化しており、今後の対応が重要であります。そのためには効率的な行政運営が不可欠でありますが、今回どのような財政的配慮のもと予算編成を行ったか、お伺いします。 次に、市民参加型市政の実現のうち、市民活動支援事業についてお伺いします。柳田市政の目玉の一つとして市民参加型市政の実現を掲げる中で、特別行政職の位置づけで市長秘書を採用し先進地へ派遣するなど、市民参加型市政実現に向けての構想をしているわけでありますが、市民参加型行政の目的と理念、ビジョン、そして今後のプロセスについて市長のお考えをお伺いします。 あわせて、今まで何が課題で具体的に何を改革していくのかをお伺いします。また、市ではその実現の一環として市民活動支援事業を掲げ、今回市民活動サポートセンターのワークショップを立ち上げたわけでありますが、市民活動支援事業として、今後さらにどのようなプラン、メニューを考えておられるか。また、市民活動サポートセンターの目指すものは何かお伺いします。 2として、ごみ焼却施設と火葬場についてお伺いします。 まず、ごみ焼却場についてでありますが、ごみ焼却施設の建設候補地については公募により進めていくとの方針により、2月1日から5月末日までの予定で公募を行っていますが、現在の応募状況と見通しについてお伺いします。また、応募された候補地について市民参加による候補地選定組織により検討をしていくとのことですが、どのような組織を考えておられるか。また、選定の基本的な考え方についてお伺いします。 あわせて、施設整備の枠組みについてもお伺いします。 本定例会初日の市長招集あいさつ等によりますと、佐久市、軽井沢町、立科町による事務レベル協議会をことし1月に立ち上げ、二度ほど協議をしたとのことでありますが、現在の状況と、今後の進め方についてお伺いします。また、御代田町及び南佐久の全町村からも計画への参加希望が来ているとのことでありますが、どのように対処していくかもお伺いします。 また、建設地選定後、環境アセスメント、ごみ焼却方式の選定、基本設計、実施設計、さらには計画策定の市民意見の反映など、完成まで多くのステップがありますが、今後の進め方と概略スケジュールについてお伺いします。 次に、火葬場の建設についてお伺いします。佐久市内には火葬場施設はなく、佐久広域連合で運営している火葬場施設は2カ所ありますが、いずれも建設から高峯苑は37年、豊里苑が31年を経過しており、火葬炉、告別室、休憩室等の老朽化が進んでいます。火葬炉設備の一般的な目安である20年が大幅に経過し、機能の低下が著しい状況にあり、早急な施設整備が求められているところであります。建設候補地となる地元の理解を得るには、計画を示すだけでなく、周辺環境整備など地元地区の要望を含めた全体計画の検討をしながら進めていかなければ、事業の進展は望めないものと考えています。また、ごみ焼却施設のような公募も考えられるわけでありますが、このことも含め、火葬場建設に向けての進捗状況、広域連合や近隣市町村との基本的関係について、また今後の進め方とスケジュールについてお伺いします。 この場での質問は以上であります。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) おはようございます。 中條議員さんから、高志会さんの代表質問1人目ということでご質問をいただきましたので、順次お答えをさせていただきたいと思います。 私からは、最初に市長の施政方針と所見についてでございまして、ご質問にお答えしていきたいと思います。 はじめに、国政と県政についてのうち、国政に対する私の所感と、昨年の政権交代が佐久市に及ぼしている影響についてお答えをさせていただきます。昨年の秋、戦後初の本格的な政権交代がなされたわけでありますが、「本格的な」という形容詞が常に付されているということにお気づきでしょうか。これは、平成5年の夏に誕生した細川政権によって、自由民主党が下野をいたしまして、政権交代が一時的になされたことによるものであります。それ以来の政権交代であり、まさに国民による政権選択がなされたことは、日本政治の大きな転換期にあることは間違いないと思っております。そしてマニフェストを大きく掲げ、政権公約を曖昧にせず選挙を行ったことも評価できると思っております。結果的に、マニフェストを実現しようとする意識が色濃く反映され、史上空前の大型予算となり、実にその額は90兆円を大きく上回る規模となっております。 こういった現象を背景に報道や言論界には、現実を直視し、「マニフェストを変更することも重要なことであるか」のごとき主張がありますが、私はまずマニフェストを実現する努力をしていただくことが、現政権の責務であると考えております。つまり、選挙のときだけのマニフェストであるならば、マニフェスト選挙は国民から見放され、政治への信頼をこれまで以上に著しく損なうことになるだろうと思います。これは、子ども手当や高速無料化が素晴らしい政策であるとか否かを発言しているのではなくて、マニフェストとは政権と国民との契約でありますので、その履行に最大の努力を行うべきであるという主張であり、マニフェストを作成する際の誠実な姿勢や選挙中でのマニフェストを巡る議論の深まりが求められるという思いからであります。しかしながら、マニフェスト選挙は国民にとって初めての経験であったことを考えれば、まだまだ過渡期であり成熟を期待したいと思っております。 また、政治とカネについての問題が続いておりますが、国民の納得いく説明は何ら行われていないと感じております。私はこういった政治と金の問題が霧の中にあることも非常に不満でありますけれども、それ以上に、この問題に民主党や与党の内部から批判や責任を問う声が少な過ぎることへの嫌悪感をむしろ大きく抱いております。 話は前後いたしますが、この政権交代で最も私が評価していることは、国政のかじ取りを官僚主導から政治主導にしたということであります。政策決定を大臣、副大臣、政務官、政務三役が務め、事務次官会議を廃止し、今後特殊法人改革を行い、天下りへのメスが入ってくると、まさに政治主導の方向がより明確になってくると思います。なぜ政治主導が重要であるかと申しますと、国民が社会を変えることができるからであります。官僚が実権を握っていた時代は、国民がいくら政治家を選挙で変えても、社会は変わらないという状況が続いてきたと思います。国民が政権を変えれば社会が大きく変わるシステムが出来つつあることは、これまでの政治の流れでは本流とはなっていませんでしたが、この政権では着実に歩を進めていると認識をしております。 400年周期権力移動説というものがあります。794年の平安遷都から、1192年、「鳴くよウグイス平安京」から「いい国つくろう鎌倉幕府」という時代まででございますが、これまでの時代が貴族の時代。1192年から戦国時代を経て1603年江戸幕府成立までが武士の時代。江戸幕府ができてから今日2010年前後までが官僚の時代であるという考え方であります。権力の移動が400年置きに到来するという考え方です。そして、この権力の移動が今まさにされているという思想であります。興味深いのは、江戸時代を武士の時代ではなく官僚の時代と位置づけていることですが、江戸時代のシステムを分析すると、まさに官僚統治であることも事実といっていいと思います。これから400年間はまさに市民社会、市民が大きな権力を持つ時代になるはずであると私は信じております。情報があふれ返り、自由な発言ができ、コミュニケーションが妨げられない社会において、必ずや市民の力が増大してまいります。その大きな流れが日本にも到来したのだと思います。この政権交代は野党の政治家が総理大臣になったというレベルの話ではなく、大きな社会権力が変更する大事件であり、そうしていかなくてはならないと思っております。 また、政権交代により、国と地方自治体の関係は大きく変革を迎えることが見込まれます。政府は地域主権改革の名のもと、昨年11月17日に内閣総理大臣を議長とする地域主権戦略会議を設置し、国から地方への義務づけ、枠づけの見直し、地方の条例制定権の拡大、国と地方の協議の場の法制化を盛り込んだ地方分権改革推進計画を、昨年12月15日に閣議決定をしております。この中で今後の地域主権戦略の工程表の案、いわゆる原口プランが示されておりますが、その中では、本年夏をめどに仮称「地域主権戦略大綱」策定に着手し、平成25年夏ごろ大綱、地域主権推進基本法及び関連法案の法制化を目指すとされています。これは今後の地域主権戦略会議の議論の中で変わってくることが予想されますが、現段階では平成26年度には新たな国と地方の関係がスタートする見込みとなっております。そこまでの4年間、地方はどのように対応が迫られるのか全容が見えておりませんが、市民生活の向上をまず念頭に置いた対応をしてまいりたいと考えております。 また直近で、佐久市政に影響を及ぼすと見られます制度等の主なものにつきまして、本年4月から実施をされます子ども手当制度、農家に対する戸別所得補償モデル対策及び地方財政に対する措置を上げることができようかと思います。 子ども手当制度につきましては、ご存じのとおり、平成22年度は既存の児童手当と併存し、2万6,000円の半額1万3,000円が対象年齢を中学校修了までとし、保護者の所得制限を設けずに支給されることとなっております。これに対します市の負担は、平成21年度の児童手当見込み額と比較しますと、約1,300万円の負担が増える見込みであります。 なお、この負担増については現段階で詳細は示されておりませんが、別途交付金等で補てん措置がされる予定となっております。 次に、農家戸別所得補償モデル対策につきまして、市といたしましては新規需要米への助成金が含まれる点に注目と期待を寄せているところでございます。これは、現在市が取り組みを進めております転作推進事業と合致するものであり、相乗的な効果が見込めますことから、米の生産調整の推進につながるものと考えております。 なお、この新規需要米につきましては、あらかじめ需要先の確保が必要となりますことから、現在JA佐久浅間を初め関係機関と連携をいたしまして、需要先の確保を図っているところでございます。 次に、地方財政対策に対する措置に係る影響について申し上げます。新政権において初めての編成となります国の平成22年度予算案が、去る1月22日に閣議決定の上、国会に提出され、3月2日には衆議院を通過し年度内成立が確定をいたしました。この中で地方財政対策においては、地方財政の主要財源を確保することで住民生活の安心と安全を守り、さらに地域の活力を回復させるため地方交付税の大幅な増額、地方税制の改正などの措置が講じられております。また、国の新年度予算におきましては、政権公約に基づく子ども手当の創設や農家戸別所得補償が盛り込まれている一方で、公共事業関係費は過去最大となる18.3%の減となっております。また、社会資本整備総合交付金(仮称)や農山村地域整備交付金(仮称)などのように、予算自体の計上はなされたものの詳細な制度設計が十分になされていない、決定していないといったものもございます。 このように現段階におきまして、現政権交代による市財政への影響は歳入歳出ともに生じておりますが、不確実な面も多く残されておりますことから、佐久市におきましては、今後補正予算編成の中で予算の組み替えなど必要な対応をしていくことになるものと考えております。 次に、長野県政について私の所感を申し述べさせていただきます。長野県政は村井知事が誕生してより、ことしの夏で4年が経過をいたします。立場を変えながらも県政を見てまいりましたが、県民生活を守り、県民からの期待に誠実にこたえようとする姿勢を感じているところでございます。また4年間の中で印象深いのは、さまざまな理由から暗礁に乗り上げていた佐久総合病院再構築問題への対応と信州まつもと空港存続への道筋をつけたこと及び森林税の導入、中部横断自動車道への取り組みが挙げられようかと思います。 そもそも長野県は厚生連病院の多い地域でありますが、その厚生連病院の中におきまして、経営上においても技術的にも精神的にも中枢に位置するのが、佐久総合病院だと思います。その病院の将来に不安を抱えているということは、県内医療への与える影響は大きいわけでありますが、長野県知事、佐久市長、厚生連の3者合意をつくり上げ、地域医療の崩壊を回避したことは、大きな功績であったと思っております。 また、日本航空の経営上の問題から松本空港利用が絶望的となった中で、松本・札幌便、松本・福岡便をFDA(フジ・ドリーム・エアラインズ)による就航を取りつけたことは、村井知事のこれまでの経験が生かされた大きな成果であると思っております。さらに森林税の導入におきましては、森林の荒廃が進む一方で地球規模での環境保税の気運が高まる中、的確に時期をとらえた政策であると、高く評価させていただきたいと思います。 佐久市におきましても、内山松井地区が里山整備モデル団地の指定をいただき、森林税の活用による上乗せ助成による9割の公費負担をいただいているところであります。これは国県の負担の7割に対して2割のかさ上げを行って、9割の補助を行っているという制度設計です。このことによりまして、佐久市におきます森林整備の気運が大変盛り上がっていると感じております。 また、中部横断自動車道整備計画の推進には傾注的な取り組みをいただきまして、平成22年度を前にして、佐久南、佐久中佐都、佐久北の3つのインターチェンジ周辺の道路整備に関する方向性が定まってきたところであります。これは佐久市の将来を見据えたとき、非常に有効なことと評価を申し上げているところでございます。 今後におきましても、新幹線延伸による並行在来線の新たなルールの設定や医師不足への対応、支援措置の拡充が図られた過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案の効果的な実施など、大きな課題が山積しておりますが、村井知事ならではの対応が期待される課題も多々あると思っております。 いずれにいたしましても、佐久市は、これまでも県との連携を良好に保つ中で施策展開をしてきております。今後もさらに連携を密に信頼関係を深めながら、地域発展に努力してまいる所存でございます。 次に、新市発足から5年、市長就任から1年の所感についてお答えをいたします。この4月佐久市では、平成17年4月の市町村合併から5回目の春を迎えます。また早いもので、私が合併後の佐久市の2代目佐久市長に就任してから、1年がたとうとしております。市長に就任からこれまでの間、過ごしてまいりました所感につきましては、公約の実施状況、成果等のご報告を含め、招集あいさつの中で申し述べさせていただきましたとおりでございます。繰り返しになりますが、10万都市の市長という重責を常に認識し、身の引き締まる思いの中、市民の皆様に公約として主張をしてまいりました、世界最高健康都市実現の重要課題であります、佐久総合病院再構築及び佐久地域の医療体制整備への取り組み、総合文化会館建設の慎重な検討、また徹底した情報公開の実行など、公約の実現に向けて緊張の日々を過ごしてまいりました。 また、私が新市発足からのこの5年間を顧みますと、まさしく新たな市の揺籃期として、合併後の市のまちづくりの基礎を形成する時期であったと思っております。今後、合併後の新たな市がさらに大きく羽ばたけるよう、議員各位並びに市民の皆様との連携、協働を一層に密にし、徹底した情報公開のもと、多くのご意見、ご提言をいただき、真摯にかつ果敢に市政に取り組んでまいる所存でございます。 続きまして、市町村合併の現時点における評価についてお答えをいたします。合併により誕生した佐久市におきましては、合併を選択するに当たって住民の皆様とお約束したことを守り、合併をしてよかったと思えるまちづくりを進めることが重要であると認識しております。このことは前市政から一貫しており、常に新たな市の一体感の醸成や均衡ある発展という2つの視点に留意しながら施策を推進してまいりました。現在までに物心両面において新たな市としての一体感も醸成されつつあり、さまざまな面で合併効果もあらわれてきていることから、将来を見据えて考えたとき、佐久市にとって市町村合併は必要不可欠であったと評価できるかと思います。 財政面を中心に合併の効果を一部紹介させていただきますと、まず歳出面については合併によって行政運営の効率化が進み、さまざまな経費が減少をしております。合併前の平成16年度は打ち切り決算のため、その影響のない平成15年度の旧4市町村の普通会計決算額の合計と、合併後の平成20年度の普通会計決算額を比較してみますと、人件費では、議会議員や理事者、一般職員等の減少により約3億2,000万円減少しております。物件費についても同様に比較してみますと、スケールメリットが生かされまして約5億4,000万円の減少となっております。また歳入面ではございますが、合併に伴い財政的な優遇措置を受けております。普通交付税は、平成27年度まで新市としての算定額と合併前の旧市町村ごとの算定した合算額を比べて有利な方を選択でき、歳入面での効果は大きなものがあります。 交付税の算定基準というのは幾つもあるんですけれども、その中で新市、10万都市となったこのケースで算定をした場合と4市町村が仮に合併をしなかったとき、その交付税がどのぐらいもらえるかと、こういう比較をした場合にどっちをとってもいいんですけれども、それを選択できるという制度に今なっております。そのことによって、有利な状況が平成27年から平成32年まで続くということでご理解をいただきたいと思います。その後5年間は激変緩和として徐々に減額をされまして、平成33年度から本来の新市としての算定額に戻るという形でございます。合併の交付税の有利な状況というのは平成32年まで続くと。満額が平成27年まででございまして、28年には90%、次の年が70%、50%、30%、10%、ゼロと、こういうふうになるんですけれども、33年はゼロというふうになります。 この合併算定がえによりまして、平成17年度から平成20年度の4年間で合計約60億6,000万円、本来の新市としての算定額より多く措置をされているという形でございます。 また、合併直後の臨時的経費に対する財政措置として、平成17年度から平成20年度の4年間で合計約7億2,000万円措置されており、特別交付税においても合併市町村に対する包括措置として、平成17年度から平成19年度の3年間に限り約6億7,000万円措置をされております。 次に、財政状況でございますが、平成15年度の旧4市町村の普通会計決算額の合計と合併後の平成20年度の普通会計決算額を比較してみますと、土地開発基金と定額運用基金を除いた基金残高は、約30億8,000万円増加をしております。同様に地方債残高を比較してみますと約43億8,000万円減少していることから、合計しますと、74億円余り財政状況が好転をしたと、よくなったということでございます。このようにさまざまな面で合併効果があらわれていますが、一方で合併後の広範にわたる市内各地を回りますと、特に旧3町村区域において、住民の声が届きにくくなっているというご意見を多々お聞きする場面がございます。このため、今まで以上に市民の皆様の声に耳を傾け、いろいろなご意見をいただき、その意見に的確におこたえできるよう一層努力をし、合併効果を活用しつつ10万都市佐久市の基盤を確立してまいりたいと考えております。 次に、私のほうからは、新年度当初予算編成についての柳田市政の重点施策についてのご質問にお答えをさせていただきたいと思います。既に全員協議会及び招集あいさつにおきまして申し上げましたとおり、現下の経済情勢の中で、市財政を取り巻く環境は依然として大変厳しい状況に直面しており、財源の確保と行財政改革の一層の推進が不可欠であります。一方で、現在大きな課題となっております雇用や地域経済、そして市民生活への対応、また急速に進む少子高齢化への対応、学校教育施設の整備など、非常に大きな財政需要が求められております。 このような状況の中、私が市政を担わせていただき初めての予算編成となります平成22年度当初予算につきましては、市税収入が大幅に落ち込み、歳入面での厳しさが増す状況の中で、基金の取り崩しや臨時財政対策債の増発により、雇用や暮らしの安定などの喫緊の課題に的確に対応するとともに、将来に向けた着実な市政の進展を目指し、次の5項目を最重点事業として位置づけ、予算編成を行ったところでございます。1つ目として「世界最高健康都市の構築」、2つ目として「交流人口の創出」、3つ目として「地域経済の活性化」、4つ目といたしまして「安心・安全な子育て支援」、5つ目として「徹底した情報公開による市民参加型市政の実現」でございます。 個別の内容につきまして簡潔に申し上げますと、1つ目の世界最高健康都市の構築では、1つ目といたしまして、世界最高健康都市の実現に向けて、より効果の高い事業の体系的な実施を目指すための世界最高健康都市構想づくりと、この策定に係る経費をはじめ、2つ目といたしまして、佐久総合病院再構築対策事業費など計上を行ったところでございます。 2つ目の交流人口の創出では、1つ目といたしまして、佐久市の豊かな自然環境や農業、林業などの地域資源を活用した体験型交流を通じて、都市住民と佐久市民との交流による地域経済の活性化や観光客の増加及び定住化の促進を図るため、故郷ふれあい交流事業費をはじめ、2つ目といたしまして、外から見た佐久市の視点から、首都圏在住の市人会会員などを対象にした佐久市施策報告会の開催に係る経費、3つ目といたしまして、信州佐久の偉人たちの紹介事業などを計上したところでございます。 3つ目の地域経済の活性化では、新たな農業の担い手となる新規就農及び農業後継者に対し一定の条件のもと、市独自の就農支援金、営農支援金を交付することにより、地域農業の振興と活性化を図るため、新規就農者定着支援事業費をはじめ、2つ目として中小企業振興資金貸付預託金、3つ目としまして雇用対策事業補助金、4つ目としまして企業立地雇用支援事業補助金などを計上したほか、5つ目といたしまして、地域ブランド構築事業費をはじめとした、信州大学との包括連携による地域ブランドの構築及び新商品の開発などに係る経費を盛り込んだところでございます。 4つ目の安心・安全な子育て支援では、①現在過大規模校となっております岩村田小学校の適正規模化に向けて、新小学校を岩村田地区北部に分離新設するため、新校建設に係るコンセプトの立案及び基本計画を作成するための新校企画整備事業費を初め、2つ目といたしまして佐久城山児童館における食育事業費、3つ目といたしまして子育て家庭優待パスポート事業費、4つ目といたしましてコウノトリ支援事業費など計上をしたところでございます。 5つ目の徹底した情報公開による市民参加型市政の実現では、①市民活動サポートセンター(仮称)の設置に向けてワークショップや設置計画等検討委員会を開催するため、市民活動支援事業費をはじめ、2つ目といたしまして臼田地区まちづくり協議会支援費などを計上したところでございます。3つ目、また岩村田地区北部への新小学校の早期建設への取り組みにつきましてもワークショップという手法を取り入れまして、新小学校建設基本計画の策定を市民の皆様とのパートナーシップにより進め、満足度の高い新小学校建設への努力を重ねてまいりたいと思います。 その他の主要事業といたしましては、行政改革の一環といたしまして、市民の皆様と情報の共有や行政の透明性の確保を図るため、公開の場での事業の必要性や有効性などについて議論し、税金の使い道を市民の皆様に明らかにする事業仕分けの実施に係る経費につきましても、予算に盛り込んだところでございます。このように佐久市の未来を切り拓く活力創造のための取り組みといたしまして、5項目の最重点事業を中心に、将来への投資のための施策を盛り込んだところでございます。 いずれにいたしましても、急激な経済変動や雇用情勢等の悪化により、地域経済や住民生活に多大な影響が及んでいることなどによりまして、地方財政を取り巻く環境は以前にも増して大変厳しい状況にありますことから、これまで築いてまいりました健全財政に引き続き配慮をしながら、市政を運営してまいりたいと考えております。 次に、財政運営についてのご質問にお答えをいたします。平成22年度予算編成につきましては、繰り返しになりますが、厳しい財政状況のもとで雇用や経済、そして暮らしの安定などの喫緊の課題に的確に対応するとともに、合併後5年が経過する中で佐久市の未来を切り拓く活力創造のための取り組みとして、世界最高健康都市の構築をはじめとする5項目の最重点事業を中心に位置づけ、第1次佐久市総合計画を指針といたしまして、現在と将来、両面への対応を視野に入れた予算編成を行ったところでございます。初めての当初予算編成でございましたが、5項目の最重点事業を具現化するための施策展開を行った結果、ソフト事業の比重が高くなっておりまして、私の目指すまちづくりを進める上で、一定の特色を持った予算になったのではないかと考えております。 また、これまでお寄せいただきました市民の皆様からのご要望等につきましても、真に必要と考えられるものは予算づけへの配慮を行いましたので、一定程度は市民の皆様の満足度の向上につながったものになっていれば喜びとするところでございます。 今後につきましても、5項目の最重点事業を中心に、地域経済の活性化、交流人口の創出の視点に沿ったさまざまな施策展開をさらに進めるとともに、引き続き健全財政にも配慮をいたしまして、市勢発展のため努力をしてまいりたいと考えております。 なお、今後の課題といたしまして、予算査定時の事業の箇所づけや市民ニーズが多岐にわたっておりますことから、そのニーズをいかにして的確に把握し、予算にどのように反映させていくのかといった点、また各種団体等に対する補助金のあり方、指定管理者制度における指定管理料の算定方法などにつきまして、検討をしてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、今後も総合計画及び実施計画に基づき、将来の世代に過度な負担を求めることがないよう、また一方で佐久市の将来の発展を担保するための各種事業が停滞することがないよう、実質公債費比率などの各種財政指標のバランスにも留意しながら、柔軟な予算編成に努めてまいりたいと思います。 次に、市民参加型市政の実現についての市民活動支援事業についてお答えをいたします。初めに、今後、市民参加型市政の実現に向けての長期的ビジョンについてのご質問ですが、初めに現状を申し上げますと、私は市長就任後初めて招集をいたしました昨年5月の議会、第2回臨時会及び6月の第2回定例会におきまして、私の基本姿勢といたしまして、変革をキーワードに徹底した情報公開を進め、市民主体の市民のための市政運営を常に心がけていくことを申し述べさせていただきました。徹底した情報公開による市民参加型市政運営の実現に向けての取り組み状況を申し上げますと、情報公開におきまして今年度総合文化会館に関する情報提供をはじめとして、数々の行政情報を市のホームページや広報等の情報媒体を活用しながら公開・公表をしてまいりました。これらさまざまな情報を公開・公表していくことは、新しいまちづくりをしていく上での大切な基盤であり、そして市民の皆さんと情報を共有し、お互いが認識し合うことを大切に考えているからであります。 主なものを申し上げますと、一定の公職にある者からの提言等に関する取扱要綱の制定、市長公務日程等の公表、第三セクター等の経営情報の公開、新規重点事業に対する市民意見の募集などでございます。市民参加型の市政運営の実現につきましては、1つの取り組みの例として市民活動ネットワーク拠点としての市民活動サポートセンターの設置に向けて、市民による研究検討会議をワークショップの手法により開催をしております。この取り組みは、これまでもご説明申し上げましたとおり、計画の素案づくりの段階から市民の皆様に参加をいただき、市民の皆様の手でその思いを込めた施設をつくり上げていこうとする、まさに市民参加による市政運営を形にしたものであると思っております。 今後の市民参加型市政の実現に向けての取り組みについてでございますが、近年、自分たちの住む地域のあり方を画一的な政策や行政に一任するのではなくて、自分たちで責任を持って決めることができる社会を目指す新たな公への期待が高まっております。公共の領域の活動にさまざまな地域活動団体の皆さんが参画し、協働によりみんなで支え合えることのできるまちづくりが提唱されております。私は、市民と行政とが力を合わせてのまちづくりは、市民に身近なかかわりのあるサービスなどに対し、より市民のニーズに沿ったサービスの提供が可能になると思っております。 現在、佐久市では区が全域で組織され、住民自治の基礎単位として有効に機能をしております。新興住宅地も独立した区の新設あるいは既存の区に加入するなどしており、今まで市は地域の課題について区あるいは地区とのよりよきパートナーとしての解決をしてまいりました。そのほか商店会、PTA、消防団、各種団体等、いろいろな組織と連携した取り組みや協力を行っております。このスタイルは今後も継続していくことが大切であろうかと思います。 また、さらなる新しいまちづくりを目指していく上において、市民の皆さんの側から見れば、行政の仕組みを通して地域をよりよくしていくことは当然でありますが、一方で、行政の仕組みを通さずに、自分たちの活動として直接地域社会に働きかけて地域社会をよくしていこうということも、地域に住む市民として必要なことであると思っております。そうした意味におきまして、今後、市民と行政が力を合わせて積極的に活動し相互扶助の意識を高め、行政の仕組みを通しての活動と直接の市民活動がうまく組み合わさっていくことで、本当に市民主権の地域社会ができ上がっていくものと思っております。また、新たに市民活動を担う人材を育成するための研修会等も必要であると考えております。 次に、協働を進めるための支援事業についてでございますが、支援には人的支援、物的支援、金銭的支援などさまざまな支援が考えられますが、基本的には相互支援が大切なことであり、2つの意味を持っていると思います。1つは、市民活動が盛んになっていくために行政が基盤整備等で市民活動を支えるということであり、もう一つは、市民活動が行政活動を支える支援、つまり行政ではなかなかできない分野について、市民が問題提起をしたり活動する形での支援をしていただくことが考えられようかと思います。このような基本的な考え方に基づき、市民と行政が今より充実した連携・協力体制を保っていくための支援について、前向きに考えてまいりたいと思います。 次に、市民活動サポートセンターのねらいとスケジュールについて申し上げます。市民活動ネットワークの拠点、市民活動サポートセンターの設置につきましては、佐久市協働基本指針の基本方針の中において、市民が活動しやすい環境づくりの一つとして、市民活動の拠点づくりが位置づけられております。また、9月議会でも申し上げましたとおり、今後の佐久市における重要な市民の活動拠点であると考えているところでございます。招集あいさつの中でも触れさせていただきましたが、先月27日に、設置計画等の策定に向けた市民による研究検討会議であるワークショップが始まったところでございます。このワークショップは、平成23年3月までを設置計画案の策定に向けて、平成24年3月までを市民活動ネットワークの拠点の開設準備に向けて行うこととしております。今後ワークショップに参加していただいております市民の皆様にご意見やご提案、また議論の中から計画に盛り込む内容をまとめていただくことになります。 したがいまして、市民活動ネットワークの拠点の具体的な姿、計画をお示しできるのは、来年4月以降になろうかと思います。第1回目のワークショップには私も参加いたしましたが、既に活発な議論がされ、市民の皆様の意欲や期待といったものを強く感じたところでございます。計画の素案づくりの段階から市民参加による手法を取り入れましたので、今回初めてということになります。市民の皆様との合意形成には十分に時間をかけてまいりたいと考えております。 次に、ごみ焼却施設と火葬場についてご質問をいただきました。 建設候補地の公募状況及び今後の見通しについてお答えを申し上げます。建設候補地の公募状況につきまして招集あいさつでも申し上げましたが、住民説明会や先進地施設の見学を行うなど、応募に前向きに検討いただいている地区が複数ございます。現時点では、いまだ正式に応募申請を受けてはおりませんが、応募するという意向をお伝えいただいた区もございます。このような状況から、募集期間内には複数の応募があるものと考えております。また応募された候補地につきましては、ごみ焼却施設建設候補地選定委員会を組織いたしまして、選定のための調査検討をお願いをしてまいります。本委員会の構成につきましては、識見者、各種団体の代表、公募委員は2名によりまして10名程度で組織をいたしまして、検討期間につきましては、6月から10月ごろを目途にお願いしてまいりたいと考えております。 検討にあたっては、地理的位置、地形、交通条件、ライフラインの確保等の立地適正、財政面などの経済性、地元合意形成の熟度など幅広い評価項目を設け、それぞれの項目の重要度を勘案する中で点数化し、評価をしていただきたいと考えております。 次に、施設整備の枠組みについてのご質問ですが、これまでのパートナーである軽井沢町、立科町との事務レベル協議につきましては、現在2回の協議が行われておりますが、枠組みの形態といたしましては、1市2町で推進することの確認や、運営は受委託の形態か、または一部事務組合の方式でやるのか。施設の設置を行う候補地の自治体あるいは処理対象とするごみの、各市町でのごみの減量化、施設規模及び処理方式、費用負担の範囲並びに負担基準など必要な協議項目をお互い確認するとともに、現時点でのそれぞれの考え方の集約を行っております。今後、6月を目途に延べ5回程度の事務レベル協議を重ねていただき、協議項目のすべてについてすり合わせが整えば、1市2町の方針として最終的には理事者協議で確認を行った上で、議員の皆さんにも方針をお示ししてまいりたいと考えております。 一方、御代田町及び南佐久地域の町村につきましては、ごみを受け入れるかどうかは地元の合意形成が大前提でございます。加えて新たな枠組みという点では問題・課題のハードルをさらに高める要素があります。しかし、私は地域内の融和ということが極めて重要であると思っております。これは市内は言うに及びませんが、佐久広域にもそのような思いでこれまで各市町村長の皆さんとの信頼関係を築いてまいりました。このようなことから、御代田町及び南佐久地域の町村の対応につきましては、公募に応募をいただいた区や関係の方々の意向を確認しながら行ってまいります。 いずれにいたしましても、時間的制約もありますことから、まずは現パートナー、現パートナーとは佐久市、軽井沢町、立科町です。現パートナーとの協議を行う中で方向性を見出してまいりたいと考えております。 次に、施設整備計画の進捗状況及び今後のスケジュールについての質問ですが、施設整備計画につきましては、1月に立ち上げました庁内検討組織によりまして、まずは処理方式の検討を進めております。主なものを具体的に3点ほど申し上げますと、1点目といたしまして、選定の対象にかなう複数の処理方式のピックアップ、2つ目といたしまして、プラントメーカーからの技術提案を求めるために示す条件及び提案書の仕様、3点目といたしまして、技術提案に対する評価項目の設定などでございます。こうした検討を経まして処理方式ごとに複数のプラントメーカーに技術提案を求め、安全安定性、環境保全性、経済性などの視点から点数評価を行い、また地元合意をいただいた上で方式を選定してまいります。 なお、本整備計画の中では処理方式の選定までにとどめ、メーカーの決定をするものではございません。また、併行して進めます建設候補地選定及びごみ処理基本計画の策定等の作業との整合を図りつつ、具体的整備計画を22年度中をめどに策定してまいりたいと考えております。 なお、本整備計画の策定に当たりましては専門的分野の項目も多いことから、まずは専門家を交えた庁内検討組織で策定を進めてまいりますが、ある程度の素案がまとまった段階で環境審議会や公募委員、これは20名中4名でありますけれども、公募委員を含めて構成される市民環境会議などに説明をさせていただき、ご意見をちょうだいしたいと考えております。また、市民意見公募(パブリックコメント)を実施し、市民意見の反映にも努めてまいりたいと考えております。 次に、火葬場の建設についてのご質問のうち、1点目の火葬場の進捗状況についてお答えをいたします。火葬場建設につきましては、横和地区が困難な状況となって以来、候補地についての情報提供や候補地として可能かどうかなど検討をされている地区もございますが、現時点ではまだ決まっていない状況でございます。こうしたことから、早期建設に向け推進するために、候補地としての情報提供について中條議員さんのご質問の要旨にありましたご意見も参考に、周辺環境整備などを含めた全体計画の検討を図りながら、関係地区の皆さんへの説明会の実施や先進地視察を行うなどご理解を深めていただく中で、合意形成に向けて最善の努力をしていきたいと考えております。候補地選定に当たりましては、議員ご提言の公募も有効な手法ではないかということにつきましても、候補地についての情報提供や検討をされている地区の状況もございますので、公募につきましては選定手法と認識しておりますが、慎重に考えてまいりたいと思います。 2点目の広域連合や近隣市町村との基本的関係についてお答えをいたします。広域連合としては私が就任する前ではありますが、佐久市が単独で建設する火葬場に佐久圏域全体の火葬が可能な施設としての建設をすることになっておりまして、このことにより、佐久市が策定をいたしました火葬場建設基本計画に基づき、昨年7月に佐久広域連合担当課長会議をはじめ、広域連合正副連合長会議での了解を得た中で事業化に向けて取り組んでいることは、ご案内のとおりだろうと思います。また、事業費の負担割合につきましては、建設候補地が決まった段階で、佐久広域市町村との話し合いの中で負担割合について協議を行っていくこととなっております。 3点目の今後のスケジュールについてお答えをいたします。あくまでも地元の合意形成が大前提でありますが、建設候補地が決まりますと、環境影響調査をはじめ都市計画決定等法的手続、用地・地形測量、実施計画、用地買収、敷地造成、建築工事など、全体としては5年程度の期間を要するものと考えております。 いずれにいたしましても、建設候補地の確保がまず第一でございますので、関係の皆様の幅広いご理解、ご協力により早期建設に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上が私からの答弁とさせていただきたいと思います。 ○議長(並木茂徳君) 総務部長、佐々木君。 ◎総務部長(佐々木茂夫君) 私からは2点ほど、1つは合併5周年記念事業について、それから新年度当初予算編成についての中の市税収入の状況と市内景況についての2点についてご答弁を申し上げます。 まず、合併5周年記念事業についてのご質問でございますが、平成17年4月1日に佐久市、臼田町、浅科村、望月町が合併し10万都市佐久市が発足し、この4月で満5周年を迎えることとなります。この間、市民の皆様、議員の皆様、そして関係者のご努力により市内における一体感の醸成が順調に進んできており、改めて感謝を申し上げます。 ご質問の記念事業についてでございますが、今議会に上程をさせていただきました平成22年度当初予算案に計上しました事業として、まず佐久市民憲章にかかわるものがございます。以前より庁舎東側駐車場わきに設置してございます旧佐久市の市民憲章碑へ新たな市民憲章を刻んだ石板の設置を計画しており、比田井天来門下の書家に揮毫をお願いする予定でございます。 また、近代美術館での特別企画展として、佐久の偉人として比田井天来の人となりを広く市内外に知っていただくために、市政発足5周年記念「比田井天来展」の開催を予定しております。合併5周年を迎えるに当たり、市民の皆様とともに気持ちを新たにし、地域のつながりやふるさと佐久への思いを深めていただくとともに、これを契機に、さらに元気で活力あるまちづくりにつなげていければと考えております。そのためにも、まず市民の皆様に合併5周年を迎えることをお知らせし、知っていただくことが大切だろうと考えております。そのことから、平成22年度において市内で開催をいたしますお祭りやイベント、大会等への名称に新市発足5周年記念の冠名をつけ、また毎月発行しております「広報佐久」におきましても、表紙に新市発足5周年のロゴの掲載をするなど、広く市民の皆様に知っていただき、ともに盛り上げていただければと考えております。このことから現在、冠名をつけて行う事業、イベント等の調査を行っているところでございます。 また、今後、新たに取り組みを計画しておりますジュニアゴルフ大会など、各種事業につきましても検討をしているところでございます。さらに、こうした試みの中で、佐久市を訪れる皆様にも佐久市の活気と元気を感じていただき、また市内の企業や商店、各種団体などでも既にお考えもあろうかと思いますが、独自のイベントなども考えていただき、皆さんで佐久市を盛り上げ、地域の活性化や交流人口の創出につなげていければと考えています。議員からもご質問ございましたが、5周年記念の式典は予定をしておりませんが、ただいま申し上げました事業等によって盛り上げていきたいと考えております。 今後ですが、10周年という期間を目安として記念式典等を計画してまいりたいと考えているところでございます。 次に、2点目としまして、新年度当初予算の市税収入の状況と市内景況のご質問にお答え申し上げます。新年度当初予算の市税収入につきましては、急激な経済変動や雇用情勢の悪化等の中で、堅実な税収の見通しに心がけているところでございますが、市税の中でも、とりわけ個人市民税と法人市民税が景気の動向に大きく左右されているところでございます。個人市民税につきましては、前年所得により算出いたします。市長の招集あいさつにもございましたように、佐久管内の有効求人倍率は0.36倍と長野県平均を大きく下回り、一昨年の後半からの雇い止め等雇用情勢の悪化、失業率の上昇、給与・賞与のカット等により所得の減少が懸念されることから、現年度課税分で前年度比14.1%の減、個人市民税全体では前年度比13.9%の減の32億330万8,000円を見込んだところでございます。 次に、法人市民税でございますが、特に法人税割につきましては、国税であります法人税割をもとに税率を乗じて算出しますことから、企業の収益の状況に応じて変動がございます。新聞等によりますと景気は持ち直しつつあるとの報道がされておりますが、デフレが懸念される中で、市内企業は製造業が多く下請も多い状況でございますので、今年度同様、厳しい状況になっているのではないかと思っております。このことから、当初予算につきましては、企業収益の影響が出ます法人税割で前年度比40%の減、法人市民税全体では前年度比24%減の3億6,760万7,000円を見込んだところでございます。 また、固定資産税及び都市計画税につきましても、景気後退の影響によります土地価格の下落、新築家屋の減少や設備投資の低下による償却資産の増加も見込めない状況にございます。このことから、固定資産税におきましても、特に土地につきましては前年度比2.5%減、固定資産税全体では1.4%減の55億7,042万9,000円を見込んだところでございます。このようなことから、市税全体では平成21年度当初予算額と比較いたしますと、額で7億4,000万円、率で6.6%減の104億1,000万円を見込んだところでございます。 いずれにいたしましても、先行きの見通しがなかなかできないわけでございますが、非常に厳しい状況で推移するものと思われますので、今後の動向を注意深く見守ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 28番、中條君。 ◆28番(中條寿一君) どうもありがとうございました。 何点か再質問をさせていただきたいわけですけれども、後の予定がありますのでここで終わらせていただきますけれども、いずれにしても、市長から言われました、この徹底した情報公開による市民参加型市政の実現ということについては、これは非常に高く評価もしたいし、またこれからも期待するところであります。何といいましてもきょうあたりの新聞を見ましても、密約があったとかないとかというような形で、結果的には国民・市民をたぶらかすような結果と、決してそういうことじゃなくて、国にしてもそのときそのときベストのやり方でやってきたかと思うんですけれども、いずれにしても、結果として市民をだました、あるいは国民をだましたというような結果になるということは非常に残念だなというような気がしております。田原総一朗さんの言葉の中にも、特にこれからは密室の政治から透明な政治への交代、国民の期待はこの一点にあるというようなことも言われているわけなんで、ぜひその辺のところを、さらに今まで以上に透明性というものをきちんとやりながら、いずれにしても、税金がこれだけ減少してきますれば、一人や二人の力でどうにもなるものではないので、やはり市民の納得いく中でどうしていくかということが非常に大事なような気がしますので、その辺のところを特にお願いしまして、私はここで終わらせていただきます。 終わる終わると言っていながら続けてなんですけれども、特にごみ焼却場につきましては、トータル的なトン数です。これによって環境アセスになるのか、あるいは環境調査になるかというような点についても、お聞きしたかったんですけれども、以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(並木茂徳君) ここで10時20分まで休憩いたします。
    △休憩 午前10時13分 △再開 午前10時20分 ○議長(並木茂徳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △花岡茂君(高志会) ○議長(並木茂徳君) 次に、花岡茂君の質問を許します。 19番、花岡君。(拍手) ◆19番(花岡茂君) 19番、花岡です。 高志会を代表して、中條代表に引き続き質問させていただきます。 3として、総合文化会館の建設についてお伺いします。 1番目に、佐久市の将来像「叡智と情熱が結ぶ、21世紀の新たな文化発祥都市」についてお伺いします。平成17年新佐久市発足に当たり、新市が目指すまちづくりの姿は、叡智と情熱が結ぶ、21世紀の新たな文化発祥都市、副題として一人一人のための温かみと豊かさのある生活空間と決められました。第1次総合計画においても、この文言が佐久市の将来像として大きく踊っています。私もこの将来像を、大自然の恵みを受けた高原都市佐久市の発展を願う合言葉としてぴったりの表現であり、誇りに思っております。 文化を私なりに考えれば、衣の文化、食の文化、住の文化、つまり、心配しない満ち足りた衣食住の上に芸術、スポーツなど心に潤いと豊かさを感じることができる、そんな郷土を築き上げることだと思います。市民が質の高い芸術文化に触れる機会の拡充、市民活動の発表の場、講演会など生涯学習の場、市民だけでなく県・国を想定したイベントなど、広域交流の場となり、さらには交流人口の創出、経済効果が期待できる総合文化会館は重要な位置を占めるものと考えます。柳田市長はこの佐久市の将来像、叡智と情熱が結ぶ、21世紀の新たな文化発祥都市の中で、総合文化会館をどのように位置づけておいでか、お伺いいたします。 (2)として、人を育てる総合文化会館は佐久市の将来にとって必要と考えるが、市長のお考えをお聞きします。市長は招集あいさつで文化会館について見直しあるいは中止とは一切言っていない、慎重に検討するという表現しか使っていないと述べておられましたが、その結果として住民投票が飛び出してきたと、このように思います。学校教育の場でもあり、生涯教育の場でもあります。小学校も中学校も、卒業のときには本当にすてきな音楽をプレゼントしてあげようじゃないですか。若者には若者の音楽があり、年配の方々は演歌を望んでいます。そしてクラシックを聞きたいという人がたくさんいます。2月から今月にかけて7地区で公民館のつどいがありました。各地区開催も必要なことですが、全市民が一堂に会することができるつどいもあっていいじゃないですか。こうすることが一体感につながっていくと思います。国や県レベルのイベント、数は多くないかもしれませんが、佐久市を知ってもらういい機会です。たくさんの人が訪れてくれます。 長くなりましたが、このような理由で、私たちは総合文化会館の建設は必要だと考えています。住民投票は市長が提起したことであります。住民からの要求があったからではありません。市長は佐久市のトップです、リーダーです。文化会館の要否についてご自身の考えを披瀝された上で住民投票を口にすべきだと考えますが、いかがでしょう、市長の考えをお聞きします。 (3)として、署名活動についてです。市長は就任以来、総合文化会館は反対の声は聞こえてくるが賛成の声は聞こえてこないと表明されていました。招集あいさつでは賛否の声は半々との話でした。その結果が、1月7日の記者会見での住民投票発言につながったものと想像されます。賛成の方々の弁によれば、「広報佐久」に基本設計、実施設計の図面、想像図も載り、建設用地も取得すればもうそのとおり建設してもらえるものと思っていたというものです。1月7日の記者会見に呼応して、文化会館の建設を求める市民の署名活動が始まりました。どのくらいの書名が集まるかまだわかりませんが、市長はこの市民の思いをどう受けとめておられるか、お伺いいたします。 (4)として、実施設計及び管理運営基本計画の策定についてであります。招集あいさつで維持管理費を初めとする建設した場合のシミュレーションを株式会社シアターワークショップに委託し、その結果が今月末までに報告されるとのことです。実施設計もそのころかと思われます。確定した結果が発表されるまでは、その内容を軽々に憶測することは避けるべきだろうと思います。そこで、確定した設計図、実施設計、管理運営基本計画の詳細な情報をどのように市民に周知するか、お伺いします。これはお願いですが、情報というと、すぐにそれはホームページにと言われますが、10万市民の中には、パソコンやホームページを活用できない人もたくさんいることも前提としていただくようお願いいたします。 (5)として、議会決議と住民投票についてであります。この総合文化会館問題はここ数年来の話ではなく、20数年前に文化会館建設の陳情を受け、それを採択した議会は建設を決議し、議会内に総合文化会館建設特別委員会も設置して、市は建設基金を蓄えてきました。この間、柳田市長も佐久市議会議員の時代にはこれにかかわってきているはずです。それで何でと問われれば、多分時代が変わったとおっしゃられるでしょう。だが必要性は変わっておりません。むしろ合併して旧4市町村の一体化を求めるならば、今まで以上必要性を感じています。改選前の議会で設計を認め、用地費を決議して用地の確保をしてきました。すなわち建設を決議してきました。にもかかわらず、市長から突然住民投票の意向が示されました。市民からの住民投票の請求もないのに、なぜ市長は住民投票が必要と考えるのか、お伺いいたします。 6番として、あわせて住民投票の実施時期、成立条件など、市長の考える具体的内容あるいは構想をお伺いいたします。 次に、大きな4として、交流人口創出についてお伺いいたします。 (1)として、交流人口創出プログラムの今後の取り組みについてであります。大きく分けて地域交流プログラム、健康づくりプログラム、教育交流プログラムなどが考えられており、先行して地域交流プログラムで農業・林業体験を試行的に進めるようでありますが、全プログラムでどんな広がりを持たせていくのか、お伺いいたします。 また、プログラムをつくるからには、何年後にはどのくらいの人が集まるのかというような数値目標を持たなければと思いますが、いかがお考えか、お聞きします。 そして、この事業は地道に根気よく続ける必要があると思うが、今後の事業の推進体制についてもお伺いいたします。 (2)として、観光資源の発掘と創出の具体策についてお伺いします。佐久市には大きなというか、決定的な観光資源は残念ながらありません。なければどうすれば佐久市に人が集まってきてくれるか真剣に考え、時代にマッチした観光資源をつくり出していく必要があると考えますが、どのようにお考えか、お伺いします。 また、観光スタイルも以前と変わってきて、家族が車で来てお金をかけずに自然に親しんで帰るような楽しみ方が多くなっていると考えるが、状況変化に対する方策についてもお伺いいたします。 (3)として、まちづくりの長期ビジョンについてお伺いします。少し前の新聞に、長野県下19市のうち、年間で佐久市のみが人口増という記事がありました。第1次佐久市総合計画では、平成28年度の人口を10万6,000人と推定しています。正直いって厳しい数字ではないかと思います。少子高齢化の時代であるが、人口増はまちに活気を与えます。まちづくりは人づくりでもあります。住みよいまちであるとともに、文化の薫りのするまちでなければなりません。市の人口増のための長期ビジョンについてお伺いいたします。 (4)として、北陸新幹線の金沢延伸に伴う対応についてお伺いします。 アとして、佐久平駅の受け入れ態勢についてお伺いします。北陸新幹線延伸は佐久市に少なからず影響を与え、佐久平の様相も変わってくると考えられます。そのとき佐久平駅に降り立ったお客さんを、駅周辺や市の中心部に受け入れるための方策はどうなのか、プラザ佐久は産物を並べておくだけでいいのか、駅構内にももう少し気のきいたレストランが欲しいなという声もあります。それと、以前指摘された連絡通路へのエスカレーターの設置も早いほうがよいと考えますが、市の対策についてお伺いいたします。 イとして、金沢延伸後はこれまでの首都圏方面はもちろん、延伸した北陸や新潟方面の人にも佐久平駅におりてもらう必要があります。それには佐久平以北との交流も必要と考えられます。その方法とか助け合える産業はないのかなど、検討する必要があると思いますが、その対応についてお伺いいたします。 大きな5番として、佐久市経済の活性化についてお伺いします。 (1)として、佐久の経済力の評価について、リーマンショックに始まった不景気の回復はおくれ、失業率は高どまりのまま、回復の兆しは見えません。佐久地方はいつになったらよくなるのか、検討もつきません。平成19年度の県市町村課編集の市町村財政主要指標を見ますと、長野県下19市の中で佐久市は健全財政であるとはいえ、財政力指数は県下平均0.609に対し0.561と低く、また市税を人口で割り込んだ市民1人平均の税額は、県下平均14万7,000円に対し、佐久市は12万9,000円と下位に甘んじています。その地方により1次・2次・3次産業の構成にもよると考えられますが、商工業の年間商品販売額、製品出荷額などの統計から見た佐久市の経済力の評価についてお伺いいたします。 (2)として、産業の振興について、ア農業の振興について。佐久市は農業を基幹産業の一つとしています。中でも米が主体であり、米の生産をどうするのか、いかに付加価値をつけ消費拡大を図っていくのかが大きな課題です。国の農業政策は毎年のように変わります。3月6日の新聞では、今までの農業経営の政策を変え、農家への直接支援に変えるという大転換が報道されております。米の所得補償方式が始まります。農家は所得を確保できるのか、米粉用米(WCS)の生産は大丈夫なのかと、問題山積です。国の政策が変わろうとも、市の姿勢に普遍なものが必要です。市独自の米政策についてお伺いいたします。 イ商業の振興策について。大型商店の出現、衣食住の変化に伴う大量消費などにより、商業システムも大きく変わってきたとはいえ、商業は地域コミュニティーの中核を担っております。商店街の役割と、どう活性化するかについてお伺いします。 また、地域商店街活性化法の取り組みが一部で導入されるようですが、今後全市的に広げていくのか、取り組みについてお伺いします。 ウとして、工業の振興について。工業の活性化については、まず既存地元企業の支援が大切と考えます。本年度も雇用対策費などを計上されているが、市としての支援策についてお伺いします。 また、経済状況が厳しく大変な時代であるが、企業誘致による活性化も必要であります。産業立地推進事業を含め、市の企業誘致策についてもお伺いいたします。 大きな6番として、社会教育についてお伺いします。 (1)総合運動公園についてであります。実施計画で総合運動公園の今後の整備計画が示されました。マレットゴルフ場の姿は見えてきましたが、残る陸上競技場、野球場の具体的な整備スケジュール、建設地についてお伺いいたします。 また、両施設とも公認施設のため、整備などランニングコストがかかると聞いておりますが、設備の維持管理費についてもお伺いします。 (2)として、市立総合博物館についてお伺いします。佐久市でも埋蔵文化財調査や建設工事などで歴史的に貴重な埋蔵文化財資料が発見されています。今は旧志賀小学校跡にある市の文化財課で展示されておりますが、価値ある資料は市外に保管されることが多いとか、それに旧志賀小学校の跡地では展示して、市民はじめ多くの皆さんに公開するにはちょっとみすぼらし過ぎます。埋蔵文化財や民具の価値ある歴史資料を1カ所に集めた総合博物館の建設を希望する声が多いですが、市の考えをお聞きします。 (3)として、市営武道館の建てかえについてお聞きします。武道館については既に建てかえ陳情が採択されております。設備も十分でないしトイレも男女別でなく、大きな大会の開設は、とても現在の武道館では無理です。早く建てかえを希望しますが、市の建てかえ計画をお伺いします。 また、少し前の新聞によりますと、県立武道館建設要望のことが載っておりました。この県立武道館の佐久市への建設誘致はできないものかもあわせてお伺いいたします。もし誘致が成功し、県立武道館が利用できれば、佐久市営武道館の規模は縮小可能ではないかと想像できます。市長の力でぜひ誘致を成功させていただきたいと、これはお願いであります。 (4)として、青少年健全育成の具体策について。学力あるいは知識のほかに青少年に身につけてほしいもの、それが青少年健全育成の分野だろうと思います。体力をつけること、友達をたくさんつくること、生きる力をつけることなどが考えられます。何を盛んにし何を目玉とするのか、得意分野をつくれば市外からも交流人口の大幅増と夢を広げたいものです。それに旧春日小学校跡を本格的な訓練施設にするなども一つの考えです。市の具体的な施策についてお伺いいたします。 最後に、スポーツの振興策についてお伺いします。スポーツは体力をつける目的もあろうが、心を豊かにする文化でもあろうと思います。そのスポーツを通して市外からも大勢人が来てくれる、いわゆるスポーツ観光について、そのようなスポーツ観光につなげたいと思います。スポーツは技を競うわけですから、勝った人には頑張ったねと声をかけてやる、褒めてあげることもまた、頑張る原動力となるでしょう。また、献身的に長年スポーツ指導してきた方の表彰制度などもあっていいのではないかと思います。市のスポーツ振興策についてお伺いいたします。 この席からは以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 高志会のお二方目、花岡議員さんからのご質問をいただきましたので、順次お答えを申し上げたいと思います。 ご質問をいただきました総合文化会館のついてのうち、まず佐久市の将来像「叡智と情熱が結ぶ、21世紀の新たな文化発祥都市」についてお答えをいたします。平成18年12月に策定をなされました第1次佐久市総合計画では、旧4市町村の総意により、平成16年8月に策定をした新市建設計画の基本方針を踏まえ、市民一人ひとりの積極的な市政参加を得ながら、21世紀初頭における中長期的な視野に立った佐久市のまちづくりのための基本的な施策を示すものであり、本市の最上位計画として、行政運営の指針を目指すものであります。総合計画の基本構想における施策の大綱では、たくましい心豊かな人材の育成と地域文化の保存、継承と発祥、ネットワークで築く地域の個性・特色を生かした多機能都市づくり、100万経済圏を目指した産業基盤の強化と新たな産業創出、みんなが生涯現役で住みよい健康長寿のまちの形成、水と緑きらめく自然と共に生きる快適環境の創出、市民生活の安全確保と市民満足度の向上という6項目にわたる指針が定められ、佐久市が持続的に発展できる力強いまちづくり、市民の皆様と共に取り組み、叡智と情熱が結ぶ、21世紀の新たな文化発祥都市を目指しております。 総合文化会館につきましては、たくましい心豊かな人材の育成と地域文化の保存・継承と発祥の中で豊かな人間性を育む文化の創造としまして、既存の文化施設等の充実・活用に努めるとともに、拠点となる文化施設の整備を推進し、芸術文化活動を支援することによりさまざまな文化の共生・融合を図り、新たな文化の創造を目指すと示されております。また、基本計画では、文化・芸術の現状と課題に触れ、市民が質の高い芸術文化に触れる機会の拡充及び活動の成果を発表する場として、芸術・文化、生涯学習活動の中核施設、広域交流の拠点となる総合文化会館の整備が求められておりますとされています。このように第1次佐久市総合計画における総合文化会館の位置づけや考え方については十分理解をしておりますし、非常に大切だと認識をいたしております。 続きまして、人を育てる総合文化会館は佐久市の将来にとって必要と考えるか、どう考えるかと、そういったご質問をいただいたかと思います。総合文化会館の建設が佐久市の将来において有用か否かについては、判断が難しいことであろうかと思います。総合文化会館の建設がなされたとき、さまざまなコンサートや講演会、催し物が開催されることになると思います。そのコンサートをはじめとする催し物が参加した人々に感動を与え、豊かな時間を提供することもあると思います。大会等を開催し1,000人を超えるような人々が佐久市を訪れることもあろうかと思います。また、財政面から見ても、合併特例債を活用できる現在が、佐久市民にとって財政負担が軽減される時期であるということも事実であります。一方で、維持管理費については大きな負担が佐久市財政にもたらすことも、責任ある議論を行う上では欠くことのできない課題であると思います。 この維持管理費は、国や県の補助制度がないため佐久市民がすべて担うことになります。この維持管理費に関しては、現在株式会社シアターワークショップと業務委託契約を締結し、佐久市総合文化会館建設等検討懇話会及び佐久市総合文化会館建設協議会の皆さんにご検討をいただいており、今月末までにはその詳細が求められようかと思います。私は、維持管理費に関して確定した一つの数値を示すのではなく、平均的な運営を行うケースと、より積極的に事業を行うケース、うまくいく場合ですね。いわゆるコーディネーターによって事業展開がうまくいく場合とか、あるいは貸し館事業というものが円滑に回る場合というのは、当然維持管理費というのは変わってきますので、持ち出し変わりますので、2つぐらいのケースをもってミニマムマックスというような形で示すような報告を、私からは指示を出しています。これらの数値は間もなく議会へも報告ができようかと思いますので、この場でのご提示はご容赦を願いたいと思います。 総合文化会館が建設された場合、一定の維持費が発生し経常収支比率の悪化をもたらし、つまりは財政の硬直化が進むことは否めないということがあろうかと思います。これは理論値ですけれども、そういうことがあるかもしれないということであります。また高齢社会から超高齢社会を迎える時代、人口構造が社会に及ぼす影響も無視できないという現実があります。これは例でありますので、ご理解をいただきたいんですが、申し上げるのは、非常に人口バランスが変わっていくことによって、佐久市の財政に与える影響については一つの例を挙げますので、ご理解いただきたいと思います。介護保険でご説明したいと思います。 介護保険の保険者というのは市町村なんです。この介護保険制度が始まった平成12年、旧4市町村の合計人口による高齢化率、これは22.9%、65歳以上の方が負担する保険料の月額基準額は、旧佐久市が2,417円、旧臼田町が2,150円、旧浅科村が2,448円、旧望月町が2,141円ということだったんです。そしてこの介護保険には一般財源が繰り入れられております。全体の給付の12.5%だったと思いますが、それが佐久市が持ち出しをして一般財源から充てなきゃいけないという割合なんです。この繰入金額が当時、平成12年、3億9,560万2,000円、約4億円ということです。それがわずか8年後の平成20年度には保険料の月額基準額が3,980円となりました。また、一般財源からの繰入金は4億4,332万5,000円増加して8億3,892万7,000円、高齢化率は2.6%上昇し25.5%となっています。こういった傾向は今後も続きまして、高齢化率は平成42年には30.4%まで上昇するという予測になっています。 つまり、平成12年と20年を比較すると、高齢化率として2.6%上昇したんです。2.6%上昇したことによって倍以上になったんです、佐久市の持ち出しというのが。4億円から8億4,000万円と倍以上の支出になったんです。それで、平成12年に22.9%だった高齢化率が、平成42年には30.4%になるということであります。平成20年と比較すると4.9%上昇するという形になります。これはベビーブームの皆さんが高齢化率に入ってくる、65歳以上になってくるということでありますけれども、そういった形において人口バランス、これは佐久市ということだけじゃなくてですね、日本という国自身が、人口の変動によって非常にこういった保険であるとか、これ医療費もこういうことに現象としては伴ってまいりますけれども、そういうものが増加してくるという時代に入ります。 それについての佐久市の財政負担というのが大きくなってくるという実態もあります。そして、今介護保険の会計を申し上げましたけれども、こういった台所事情でありながら、施設介護を望む方は、介護保険に限定していうと、市内では600人を超えている状況であります。施設に入りたいと思っている方、介護認定で3・4・5という、そういう方々でも入れない方がいらっしゃるわけですが、600人を超えていると。この対応のために平成24年度には100床の特別養護老人ホームが開所する予定ですが、こういった施設整備は介護給付費の増加にもつながることになり、一般会計からの繰入金の増加とともに、介護保険料を押し上げる要素になります。つまり、施設整備をすることによって皆さんからお支払いをいただいている介護保険料、一人一人の料金も上がりますし、佐久市からの持ち出しも多くなるんです。これはシルバーランドみつい、シルバーランドきしのを施設整備したことでもそういう現象が起きましたし、今後、平成24年に野沢・中込地区で行います100床の特別養護老人ホームでも同じ現象が起きます。平成23年に行われるグループホームでも、そういうことが現象としては起きてくるということでございます。 つまり、人口の高齢化に伴う市民生活への影響も出ることは、確実な状況でもあります。私は悲観的なことを申し上げているわけではなく、現実を申し上げていることをご理解をいただきたいと思います。また、この総合文化会館が建設の機運が高まり、多くの署名活動によって計画の始まりとなったのは、昭和61年であります。その時代と今を比較してみますと、この20年間余りの間に勤労者福祉センター450席、駒の里ふれあいセンター374席、穂の香ホール400席、コスモホール800席が開設をしております。また近隣には小諸市文化会館712席があり、新幹線沿線や高速道路の整備が進み、往来が容易となった施設といたしましては大賀ホール立ち見も含めて788席、上田市民会館1,330席、県民文化会館2,173席、長野市民会館1,828席などがございます。確かに昭和60年代に大きな建設の機運が盛り上がり、必要性を感じた市民が多く存在した時代があったと私は思っています。 しかし、状況が変化した中においては、慎重な検討をせざるを得ないものではないかと考えております。もちろん花岡議員さんがご指摘のように、強力に総合文化会館が必要である、こういったご意見があることも承知をしております。基本構想・基本計画の策定に当たって平成19年12月に実施いたしました市民説明会でのアンケートや、昨年8月に実施をした基本設計市民説明会でのアンケートにおきましても、身近で質の高い文化芸術の鑑賞のためには、文化会館が必要とするご意見や、10万都市新佐久市の文化向上のために必要とするご意見をいただいており、またこうした施設を活用して、今までにない全国に発信できるイベント開催の可能性も考えられると思います。 一つの例を挙げますと、平成17年に東京で始まった多数のプロの方、アマチュアの方の音楽家が参加するクラシック音楽の祭典というのがあるんだそうであります。ラ・フォル・ジュルネ・ジャポンというイベント、「熱狂の日」音楽祭というんだそうですけれども、平成20年からは金沢市でも開催されるようになり、昨年の金沢公演では、平成20年より1万人多い9万3,000人が来場しております。また、ことしからはさらに新潟市、大津市にも公演が広がり、地方にあっても質が高く熱気あふれる音楽が楽しめる拠点としての可能性も秘めているというふうにも認識しております。佐久市の芸術・文化、生涯学習活動の中核施設、広域交流の拠点となる総合文化会館は、文化芸術振興の基本的なあり方を尊重し、芸術文化創造の場、芸術文化鑑賞の場、交流・出会いの場、市民との協働の場、憩いの場という5つの基本理念を掲げ、市民を取り巻く芸術・文化環境の向上を目指しております。 総合文化会館は地域の文化・芸術団体の皆様の協働の場としてご活用いただけるとともに、未来を担う子供たちの限りない可能性を発見、開花させるきっかけになることもあり得るというふうにも思います。また、佐久市が標榜する交流人口の創出に大きく寄与し、中部横断道や北陸新幹線の充実が図られる中で、10万都市として欠くことのできない施設であるというお考えがあることも、認識をしております。 いずれにしましても、プラス面もありながら、財政的な将来起こり得る事実も市民の皆さんにはお知らせをしていくことが肝要であるというふうに、認識をしております。 続きまして、市民の総合文化会館早期建設を願う署名が始まっていますけれども、その受けとめについてのご質問がありました。現在市民の皆様に総合文化会館の建設や維持管理費などについて、より正確な幅広い情報提供をするために、実施計画をはじめ管理運営基本計画の策定に向けて事業を進めております。 このような中、本年1月31日に佐久合唱連盟やコンサート協会などの皆さんが中心となり、佐久市総合文化会館早期建設を願う会が設立をされ、佐久市総合文化会館の早期建設を願う署名活動が始まったとお聞きしております。総合文化会館の建設の是非につきまして、以前より市民の皆様の中でもさまざまなお考えがある中で、署名活動をされることは結構なことだろうと思っております。そして私は、総合文化会館の建設について市民の皆様が考える機会を得ることにもなりますし、歓迎をしたいと思っております。 次に、議会は建設を決定してきたのに、なぜ改めて住民投票を行う必要があるのか、このご質問でございますが、招集あいさつの中でも触れさせていただき、私の率直な考えをお示しをさせていただきました。内容が重なりますが、答弁をさせていただきたいと思います。 私は、昨年の佐久市長選挙におきまして、総合文化会館の建設について慎重な検討を行うことを公約の大きな柱として主張し、当選させていただきました。これまでこのお題に触れる中において、いかなる場面においても見直し、あるいは中止といったような表現は一切使わずに、一貫して慎重な検討を行うという表現だけを用いてきたところでございます。この公約を実現することが、市民の皆様に対する私の重要な使命であろうと考えております。市長就任以来、これまで徹底した情報公開に努め、総合文化会館にかかわるすべての説明会に私自身が参加し、さらに市民の皆様から求められる地域や各種団体主催の市政報告会、そして私の政治活動におけるあらゆる機会を通じて慎重な検討を行うことを申し上げ、総合文化会館の経過と計画を説明し、市民の皆様のご意見をお聞きする努力を重ねてまいりました。 こうした中で、私が耳にしてまいりました市民の皆様のご意見は、建設賛成と反対に2分をされておりました。私は何よりもこの声を正確に把握し判断することが重要であるというふうに考えております。現在、維持管理費をはじめとする総合文化会館を建設した場合のシミュレーションの作成を委託しており、その結果が今月の末日までに報告されることとなっております。これらの情報や市民の皆様が求められる情報をでき得る限り提供をし、総合文化会館の建設が佐久市の将来において本当に必要とお考えになるかどうかについて、住民投票という手法を用いて確認した上で、市長として私が責任ある判断をしてまいりたいと考えております。 これまで、佐久市議会におきましても、幾つもの場面において議会意思を表現されていらっしゃることも当然承知をしておりますし、その意思決定の過程を重く受けとめているところでもございます。今後、維持管理費も含めた詳しいシミュレーションが情報提供される中で、市民の皆様のご意思が現時点においてどこにあるのかを知ることは、為政者として欠くべからざる行為であり、この意思を正確に把握するためには、住民投票が最も有効な手段であると判断をしているところでございます。 また、住民投票を行おうとすること自体が市民の皆様に市政への直接参加を提供することになり、それまで行政に大きな関心を持つことのなかった市民の皆様が、自分たちの問題として議論するようになることを期待するものでもあります。実際、住民投票実施への取り組みをきっかけとして始まった議論が、それまでの市民意識を変え、争点についての熟慮を通じて、市民の中に自治意識が引き出されたという例も数多くございます。そして、このような積み重ねを経て、市民参加型の市政運営と協働の社会が実現すると思っております。 この住民投票を機として、市民の皆様が身近に行政を感じていただき、私も説明責任を負うことにより、ともに佐久市をよりよいまちにしていければなというふうに思っております。 住民投票の具体的構想はどのようなものなのかについてお話をいたします。住民投票につきましては、既に多くの市町村で制度化がされまして実施されておりますが、住民投票の対象事項につきましてはそれぞれ特徴があり、投票資格者の要件、設問及び選択肢の設定方法、成立要件、投票の効力などにも違いが見られます。当市におきましても今後、住民投票を予定するに当たりまして条例案を策定し、議会へお諮りするものでございますが、現段階におきましては、多くの市民の皆様の思いを正確に把握するためには、どういった要件が適正であるかを順次詰めているところでございます。現在制度設計を進めておりますことから、具体的な内容を詳しく正確にはお示しできるまでにはもう少し、正確にお話しするにはもう少し時間が必要かなというふうにも思います。 なお、実施時期につきましては、ことしの秋を予定しております。 今後、維持管理費を含めた総合文化会館建設の実施計画、管理運営計画の説明会とあわせて、市民の皆様に対し住民投票制度についても説明を予定をしており、また議員の皆様にもご説明をし、住民投票条例案の原案をお示しする中でパブリックコメントを実施し、市民の皆様のご意見等をいただいた後、議会へ条例案等を上程させていただきたいと考えております。 交流人口の創出に関しましてのうち、まちづくりの長期ビジョンについてのご質問にお答えをいたします。 我が国は超少子高齢化による人口減少社会に既に突入しているといわれております。国立社会保障人口問題研究所では、平成18年12月に推計した全国将来人口推計の中位推計において、日本の総人口は平成17年をピークに減少を続けると推計しており、実際に総務省統計局が本年2月に公表した人口推計月報において、日本人の人口は減少を続けています。また生まれてくる子供の数が減少する一方、死亡者数は増加を示しており、今後、我が国の人口減少は加速度的に進行していくものと予想されます。こうした人口減少は社会保障や経済産業などさまざまな分野でマイナスの影響を発生させ、地域全体の活力が衰退し、地域の集落そのものの存在が困難になるおそれもあり、各自治体で各種の人口増加施策を行っております。 佐久市においても安心安全な子育て支援や生き生きと暮らせる高齢者支援などに積極的に取り組み、新製品・新商品の開発支援による新たな産業の創出や企業誘致によって働く場の確保を図り、また上信越自動車道や北陸新幹線などの高速交通網の結節点である利点を活かし、佐久クラインガルテン望月、空き家バンク、おいでなんし佐久などで交流や定住促進を図ってまいりました。おかげをもちまして、今年1月29日に県から発表されました、長野県毎月人口移動調査に基づく平成21年中の長野県の人口推計によれば、県内の市の中で佐久市が唯一人口が増加している事実に関しましては、議員さんご指摘のとおりでございます。 しかし、この増加は社会動態による増加であり、自然動態では減少をしております。また平成20年の佐久市の合計特殊出生率は1.53と、人口置きかえ水準である2.03を下回っています。人口を維持するためには2.03が必要でありますが、1.53という数字になっています。このため、働きやすさ、子育てのしやすさで選ばれる街、地域で育った若者が地域で子育てする街に向けて、安心安全な子育て支援や地域経済の活性化に向けた取り組みを強め、自然増を図る必要がございます。特に医療の充実や維持、教育環境や子育て環境の整備が必要であります。特に子育て支援の拠点となる児童館を全小学校区ごとに整備して、各種事業の展開を図っており、今後、食育の面からの取り組みも強めることとしております。小中学校の整備では、泉小学校や浅間中学校、臼田中学校など計画的に進めているところでありまして、岩村田地区北部新小学校建設に向けた具体的な事務を進めております。 医療の面では、昨年10月から医師会のご協力を得て、佐久地域休日小児科急病医療センターを設けたのをはじめ、今後妊婦健診の公費負担による超音波検査等のメニューの追加、妊婦さんの歯科の教室実施などを予定しており、医療をさらに充実、維持することとしております。また、引き続き、社会動態上の増加を図っていく必要がございます。そして、佐久市の地理的優位性や自然環境を生かした住みよいまちづくりによって、Uターン、Iターンの促進を図り、さらに都市の大学などに進学した若者がそのまま都市で働くのではなく、卒業したら佐久に帰って働くことができる場を確保することも必要で、地元産業の振興と若者が楽しめる環境やまちのにぎわいの創出に努めることも必要であると考えております。 一方、各種の統計で示される人口は、その市町村に住む方の数であり、交流人口はその人口に含まれてはおりません。佐久市には体験や経験、いやしや健康、ツーリズムやレクリエーションなど、交流をふやすための資源が数多くございます。このような資源についてさまざまな機会をとらえて情報発信し、都市と田舎、人と人との交流をふやすことによって、佐久市を訪れる方が多くなり、統計的な人口には含まれない多くの方が佐久市に滞在することになります。さらにその中には、佐久市に住もうとする方もいらっしゃると思います。 佐久市では、この交流人口創出に全庁体制で積極的に取り組むため、平成22年度より経済部に新たに交流推進課を設置し、農業、林業、文化、スポーツ、健康、いやし、食等のさまざまな分野で交流促進を図るための各種事業を展開することを目指しております。これらの各種施策により人口増加を目指していくわけですが、各種の整備や事業展開に当たっては、市民参加型市政の実現が必要であります。徹底した情報公開により説明責任を果たし、施策の決定や執行過程を透明化して、市民の皆様とともに市政を運営していく必要があります。今後も市の重点施策である5本の施策の柱に積極的に取り組み、市民の皆様が住み続けたいまちと実感でき、訪れる方に何度も来たい街と思われ、他市町村の方々から住みたいまちと選ばれるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 その後ですが、北陸新幹線の金沢延伸に伴う対応についてのご質問について、順次お答えをしてまいります。最初に北陸新幹線、長野・金沢間の状況について申し上げますが、平成16年12月の政府・与党の申し合わせにより、平成26年度末、今から5年です。平成26年度末の完成を目指すとして、開業時期が明確に示されております。そして平成18年4月の工事実施計画の変更認可により、工事の完了予定時期が平成26年度末と決定をされました。以降、工事が順調に進められており、平成24年度の政府予算案においても、長野・金沢間に1,700億円が配分をされております。これは新政権における予算決定でございますので、この政権においても、金沢延伸というものが方向として示されたと認識していいと思います。 長野県内では昨年10月末までに本線部分の用地買収が完了し、工事については昨年12月現在でトンネル区間の98%、それ以外の橋梁、高架橋区間で42%の進捗率となっております。長野・金沢間の路線延長は228キロメートルで、設置駅は仮称の駅もございますが、既設駅も含め長野駅、飯山駅、上越駅、糸魚川駅、新黒部駅、富山駅、新高岡駅、金沢駅、8つの駅となっております。ご案内のように、私は市民の皆様に公約として主張してまいりました交流人口の創出を重点施策の一つとして取り組んでおり、地域経済の活性化とともに、すべての事務事業についてこの2つの視点に配慮した事業展開に努めております。平成26年度の北陸新幹線、長野・金沢間の延伸は、佐久市にとりまして交流人口創出を図る大きなチャンスととらえ、ビジネスの面からも新たな産業や技術を生み出す可能性を秘め、今のうちから準備を進めてまいりたいと考えております。 平成22年度からは都市部住民と佐久市民の交流事業の一環としまして、佐久市の豊かな自然環境や農業、林業などの地域資源を生かした体験型交流を行う故郷ふれあい交流事業を実施する予定でおり、さまざまな分野で交流促進を図るための事業展開を目指しております。 また、佐久平駅の受け入れ態勢についてのご質問でございましたが、プラザ佐久につきましては、北陸新幹線の金沢延伸を見据えた中で、プラザ佐久自体の規模を拡大することは現在のところ考えておりませんが、今後、指定管理者であります社団法人佐久市振興公社やレストラン等と連携し、特産品販売の充実や郷土食の提供などを検討し、お客様の誘客拠点となりますよう努力してまいりたいと考えております。 なお、当面の予定としては、プラザ佐久の2回フロアの一画に、来月4月11日から旧浅科村出身の切り絵アーティスト、柳沢京子さんの作品展示を予定しており、現在準備を進めているところでございます。 次に、佐久平駅にエスカレーターの設置が必要ではないかというご指摘がございました。佐久平駅の乗降客数につきましては、平成9年の開業時で1日平均2,500人を見込んでおりましたが、現在では予想をはるかに上回る5,600人を超すお客様が利用され、平成20年度の乗降客数は上田駅を上回る数となっております。高齢者や障害者なども含めたすべての人が暮らしやすい社会の実現を目指したバリアフリー新法では、1日の利用者が5,000人を超える旅客施設へのエスカレーター等の設置の推進が求められております。佐久平駅におきましても利用者が5,000人を超え、特に高齢者や女性の皆様からのエスカレーター設置の要望がふえており、立科口の自由通路にエスカレーターの整備を計画しております。現在のところ、平成24年度に設計、平成25年度に設置を予定しており、平成26年度の金沢・長野間の開業にも対応できるよう準備をしてまいりたいと考えております。 また、佐久平駅のホームにつきましては、長野新幹線開業当時から、金沢までの延伸を見込んで12両編成に対応できるようつくられております。鉄道運輸機構北陸新幹線建設局からは、平成26年度対応として大規模な改修は必要ないが、ホームの屋根、ホームドア、放送設備、運行関連設備などの改修について、来年度平成22年度からJR東日本と協議を始めるとお聞きをいたしております。このことによって屋根をかけたり、今8両対応なので12両の屋根等の工事が始まってくるものと予想されます。 続きまして、沿線地域との交流についてのご質問にお答えします。ご案内のように平成9年10月に佐久平駅が開業し、今や首都圏は通勤通学圏内となり、停車本数も増加するなど、乗降客数は当初の予測を大きく上回っています。そして、新たな商業集積の進んだ周辺地域は佐久市の新しい顔として生まれ変わり、本市の経済圏域は飛躍的に拡大しております。今後、佐久市にとって北陸新幹線、長野・金沢間の開業と中部横断自動車道の建設は、交通の要衝、地域連携軸の結節点として一層、人・物の流れを加速させ、新しい地域と新しい交流を生み出すチャンスとなります。そして、そのときに佐久市の持つ地の利を生かしていくことが肝要であると思います。例えば佐久市の日照時間に着目いたしますと、延伸する金沢市との比較では、気象庁の2000年の気象統計情報から見てみますと12月、1月、2月、この3カ月間で佐久市と金沢市の日照時間の比較をしてみました。金沢市の209時間に対して佐久市は521時間、2.5倍の日照時間となっております。北陸の冬は雪が多く、雪からの解放は大きな魅力となる可能性もあると思います。 また、花岡議員さんからご指摘のように、災害に着目した交流も地の利を生かした傾聴に値するご意見だと思います。また、佐久市は健康長寿都市として全国から注目をされており、さらに世界最高健康都市の構築、安心安全な子育て支援に関する施策などにより、安心して笑顔で生活を送ることができる環境整備を進めております。これら佐久市のよさを全国に発信し、観光、スポーツ、ビジネスなどあらゆるシーンを通じ、都会からあるいは田舎からも人が集い、地域の人々が温かいもてなしをもって交流できる場所を目指してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 経済部長、高橋君。 ◎経済部長(高橋道夫君) 私からは、花岡議員さんより6項目の質問をいただいておりますので、順次お答えを申し上げます。 初めに、4の交流人口創出についてのうち、交流人口創出プログラムの今後の取り組みについてのご質問にお答え申し上げます。交流人口創出プログラムにつきましては、市長の議会招集あいさつ、また先ほども申し上げましたが、これはすべての事業実施にあたり、交流人口創出の視点を持った取り組みをするよう、職員に指示がなされております。花岡議員さんご承知のとおり、交流人口創出プログラムは、都市部住民と佐久市民の交流を図るため、地域交流型プログラム、健康づくり型プログラム、教育交流型プログラムの3つを基本に、地域資源を活用した交流プログラムを考えております。今回経済部が中心となり、平成22年度事業では、故郷ふれあい交流事業として農業、林業体験交流事業を試行的に実施することとしております。このプログラムは、今後試行する他の事業を含め、その成果を検証し、その都度見直しを図っていくこととしております。体験型交流を推進するに当たりましては、より多くのメニューを用意する中で利用者の選択肢を広げ、より多くのニーズに対応することで交流人口の増加につなげてまいります。また、体験交流を受け入れる地域の受け入れ団体の確保や育成をし、地域の産業として根づくことが重要となります。 このようなことから、今後は滞在時間に対する対応、体験メニューに対する支援を行い、地域の活性化につなげるよう進めてまいります。現在さまざまな団体等により交流が図られておりますが、交流人口には確たる計測手段がないことから、交流人口の数字を明示することはできませんが、今後多くの体験メニューを用意し、その体験交流の実績を検証する中で、交流人口の創出目標等を設定してまいりたいと考えております。また、組織機構の見直しに伴い、経済部に交流推進課が設置されます。交流推進課は市全体の交流人口創出プログラムの調整を行い、交流人口創出プログラムの普及や啓発、情報発信により、体験交流希望者の募集等の活動を行ってまいりました。体験メニューにおいては小中学校の学校体育施設を利用し、交流人口の創出と利便性の向上を図るため、利用者の対象範囲を拡大してまいります。 いずれにいたしましても、交流人口創出プログラムは、佐久市の経済発展や地域の活性化、高齢者の皆さんの生きがいづくりや地域の産業として根づき、佐久市の活性化を図ることができるものと考えております。 続きまして、観光資源の発掘と創出の具体策についてのご質問にお答え申し上げます。花岡議員さんがおっしゃるように、市内には全国的に知られる長野善光寺や上高地のような集客力のある観光地はございませんが、観光客のニーズが多様化し、旅行形態が変化する中で観光地が発展し成長を続けていくためには、旅行客の動向を把握し、さまざまな地域資源の再評価と活用、さらには地域住民と観光客との交流する機会を拡大していく誘客促進施策が求められております。このことから、当市では、合併により多くの観光施設や観光資源がふえましたことから、地域全体が観光資源という考えのもと、食や伝統文化、歴史的町並み、自然等を生かし、味の観光や歴史の観光、また自然や健康、温泉など豊かな観光資源を体系的に位置づけまして、観光振興事業の主体的組織である佐久市観光協会に観光宣伝事業を委託し、観光客を対象にさまざまな観光情報を発信し、誘客宣伝を実施してまいりました。 観光資源の発掘と創出の具体策につきましては、先ほど申し上げましたが、交流人口創出プログラムと連携する中で、自然、歴史、食、温泉といった地域資源を連動させた体験型観光を柱にしたメニューづくりにより誘客を図るとともに、佐久市の観光ビジョン策定を行う中で、今後、佐久市が進める観光施策を立案してまいりたいと考えております。現在実施しております具体的な誘客策としましては、佐久市の特徴であります熱気球を使った、泊まって熱気球体験搭乗や小海線の駅を発着とした駅からウオーキングがございますが、佐久商工会議所が実施しておりますヘルスツーリズムによるポールウオーキングなど、これらと連携した新たな観光ビジネスモデルを進めてまいりたいと考えております。 また、今議会の市長招集あいさつの中でも申し上げましたが、4月20日に、首都圏在住の佐久市にゆかりのある皆さんを中心に、佐久市施策報告会が開催されます。市外の方から見た佐久市の観光スポットや観光素材についてご意見・ご提言をいただきまして、新たな観光資源の掘り起こしを図ってまいりたいと考えております。 次に、佐久市経済の活性化についてのうち、初めに、佐久市の経済力の評価についてご答弁申し上げます。2月23日、内閣府が発表いたしました2月の月例経済報告によりますと、景気は持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあるとしております。 また、長野経済研究所による県内動向の動きによりますと、これは昨年10月、11月の状況でありますが、雇用が依然低水準にあるものの生産動向、個人消費、建設投資につきましては前年同期比で増加となるなど、持ち直しの動きが見られると評価しております。一方、佐久市内の景況感につきましては、2月に商工課が景況アンケートを実施いたしましたので、若干申し上げたいと思います。これは市内製造業者523社に対して回答を依頼いたしまして、56%に当たる293社から回答をいただきました。それによりますと、平成21年12月末の経営状況は前年同期、すなわち平成20年12月末の状況と比較してどうかとの質問に対して、よくなっているとの回答は13.7%、悪くなっているとの回答は62.8%との結果が出ております。今後についての見込みに関する質問では、さらによくなる、またはよい状態が続くとの回答が20.1%、悪い、さらに悪くなる、変わらないといった回答が54.3%となっております。 昨年7月末に行ったアンケート結果では、よくなっているとの回答は12.1%でありますので、ほぼ同水準でありました。ただし、今後の見込みについての質問では、7月末時点ではさらによくなる、またはよい状態が続くとの回答は12.9%であるのに対して、今回調査では20.1%と増加しております。この結果を見る限りでは、現時点では厳しい経営状況であるとの認識が大勢を占めておりますが、今後についてはよくなるとする回答がふえており、国全体及び長野県内で見受けられる持ち直しの傾向が半年以上のタイムラグの後、ようやく市内経済へも波及してきているのではないかと考えられます。 次に、市税収入の根幹となる商工業の年間商品販売額、製造品出荷額などの統計から見た佐久市の状況について申し上げます。県下19市との比較をいたしますと、佐久市は5番目の人口規模を有する市でありますが、平成22年度一般会計予算案に計上された市税の額では6番目、商業の規模を示す年間商品販売額も6番目、工業の規模を示す製造品出荷額では9番目という状況であります。年間商品販売額の順位は、人口規模の順位とほぼ比例します。これは居住人口とともに商圏人口を含む人口規模と因果関係があることによるものと思われます。製造品出荷額は安曇野市、塩尻市、松本市、伊那市、茅野市など中南信地方の都市が佐久市より上位にあります。この地域ではリーディング産業であり、裾野の広い産業構造を形成していることによるものと考えられます。 次に、商業の振興策についてのご質問のうち、はじめに農業の振興策につきましてお答えいたします。本市では第1次佐久市総合計画の中で、農業を基幹産業の一つとして位置づけ、農業の持続的な発展を図ることとし、これまでさまざまな農業施策を展開してきたところでございます。佐久市は肥沃な土壌と豊かな水に恵まれ、お米が主要作物として栽培されており、県下でも有数の特A米の穀倉地帯となっております。生産されるお米は五郎兵衛米やさくさく米などブランド米として流通し、食味がよく、市場から高い評価を得ております。 JA佐久浅間におきましては、このブランドを維持するため、米の選別ふるい目幅を1.9ミリと大きくし、色選機により異物等の除去を行い、品質の向上を図っております。また、食味分析器の導入による品質分析を行い、生産者への技術指導など、栽培技術の向上に取り組んでおります。さらに従来の農薬による種もみの消毒方法をお湯に浸す音湯種子消毒に切りかえ、安全・安心で継続的な低農薬米づくりの推進を図っているところでございます。こうした関係者の努力により、日本穀物検査協会が発表した平成21年産米の食味ランキングにおいては、最も評価の高い特A米として認定されたところでございます。また、消費拡大といたしまして、全国各地の量販店における販売促進のPRや百貨店のカタログへの掲載による消費宣伝、また水稲栽培体験を兼ねた米の試食会等を実施することにより、さらなる販路拡大、消費拡大を図るとともに、販売促進等の取り組みに対しまして補助支援を行っております。 次に、米の生産調整につきましては、国では平成22年度より戸別所得補償モデル対策が実施され、このモデル対策は恒常的に赤字経営となっている稲作経営に対し、国が直接所得補償を行うことにより、水田農業の経営を安定させ、食料自給率の向上を図ることを目的としております。このモデル対策は2つの事業で構成されており、まず1つ目は、米戸別所得補償モデル事業でございますが、この事業は生産調整を達成することが条件となり、試食用米の作付面積に応じ、定額部分と変動部分により所得が補償されます。定額部分については全国10アール当たり1万5,000円、変動部分については当年産米の全国平均価格が標準的な販売価格を下回った場合に、全国一律の額で交付されるものです。2つ目の水田利活用自給力向上につきまして、国より指定された転作作物を生産することにより、作物ごとに助成金が交付されます。国ではこの2つの事業をセットで推進することとしております。また、市といたしましては、国の事業とあわせまして、平成22年よりホールクロップサイレージ用稲、飼料用米などの新規需要米や加工用米、または大豆を重点作物と位置づけ、これらの生産に対し、助成金の上乗せを行うことで、主食用米を生産した場合の所得に近づけることにより、生産調整の推進、食料自給率の向上を図ってまいりたいと考えております。 なお、新規需要米につきましては、事前に需要先との契約が必要であり、生産の拡大を図るためには、需要先の確保が必要となります。ホールクロップサイレージ用稲については、畜産農家の利用拡大、米粉用米につきましては需要先の拡大、また佐久市米粉利活用推進研究会において米粉レシピ検討会等を開催することにより、米粉の利活用の推進を図っております。 いずれにいたしましても、国や県、JA佐久浅間などの関係機関と連携し、需要先の確保を図っているところでございます。 次に、商業の振興策についてご答弁申し上げます。地域コミュニティーの中核を担う商店街の役割の中で、どう活性化を図るのかとの質問でございますが、近年、後継者問題や空き店舗対策、さらには郊外大型店との競合、さらにここにきて景気の急激な減速から、このままでいくと、昔から親しまれ愛され地域のよりどころとなっている商店街を中心とする地域コミュニティーが徐々に失われつつあります。商店街の活性化に際して、基本的にはまちが買い物の場としてのにぎわいを取り戻すことが重要と考えており、個店の一つひとつが魅力を持ち、その集合体がにぎわいのある商店街となると考えております。したがいまして、施策としては、魅力ある個店づくりに向けた個々の努力のレベルを超えたところを支援するものと認識しております。そして、地域ごとに商店街に真のニーズに基づく実効性のある支援を行い、実施後は効果等を検証しながら、より良い商店街支援施策を講じてまいります。 これまで国では、中心市街地活性化法を軸に選択と集中という観点から、コンパクトシティーを目指してきましたが、一市町村一中心市街地の原則などさまざまなハードルから、思ったより効果が上がっていないのが実情であります。このような中、昨年8月より施行となった地域商店街活性化法は、地域コミュニティーの担い手としての機能を発揮することにより、地域住民のニーズを取り込みながら商店街の活性化を図ることを目的としております。その実施主体である商店街振興組合などの法人に対して、補助金や税制、人材育成などの総合支援を行うものであります。 市では商店街活性化法による商店街活性化のため、認定を受けた商店街を対象に国が交付する補助金に上乗せ補助を行い支援させていただくため、商店街活性化選択集中事業を今議会に提案してございます。国の認定は既に全国で19団体に上がり、その一つとして岩村田本町商店街振興組合が認定を受け、事業を実施しております。したがいまして、当面当組合を支援してまいりますが、今後、市といたしましては他の商店街へも展開したいと考えております。また、認定を受けるには組織を法人化する必要がございます。現在任意団体である商店会にあっては新たに法人にならなければなりませんが、これをハードルととらえず新しい組織づくりを行っていただき、みずからが積極的に活性化策を見出していくとともに、市といたしましても地域商店街活性化法の認定に関しまして、積極的に支援してまいりたいと考えております。 最後ですが、工業振興策についてのお答え申し上げます。最初に既存企業への支援策でございますが、市といたしましては、昨年度策定しました工業振興を推進する上での基本指針となる佐久市産業振興ビジョンに基づきまして、工業振興を図っております。現在行っております企業支援としましては、中小企業等で構成する各種団体が行う販路拡張を目指すための展示会への出展に対する支援など、商工団体及び工業者団体に支援を行っております。平成22年度には新たな企業支援としまして、2つの支援を予定しております。まず1点目は、佐久ものづくり支援事業でございます。これは企業間連携により新製品や新技術の研究開発を共同で行うことで、顧客の新規開拓や販路拡張による経営基盤の強化や、研究開発型企業への移行を目指す企業を支援する事業でございます。それぞれの企業が持っている特長ある技術を複数の企業が持ち寄り組み合わせることで、新たな産業や技術が生まれ、市内で技術の連携が図られることにより、企業の活性化につながることを期待するところでございます。 次に、2点目といたしましては、産学官連携新製品開発事業でございます。こちらは信州大学との包括連携協定に基づく事業でありまして、信州大学工学部と市内企業の連携により、新製品や新技術の研究開発を目指す事業になりますが、来年度は大学と企業の交流に重点を置き、お互いの考えが一致し、研究開発に向けた一歩を踏み出せるように支援を行ってまいります。 次に、企業誘致につきましては、景気低迷から引き合いが極端に減少し、非常に厳しい状況となっております。こうした大変厳しい時期ではありますが、企業誘致に取り組む他の自治体との差別化を図るべく、昨年9月議会でご承認をいただきました新たな用地を購入した企業の雇用に対する助成制度も設け、これまでの助成制度のさらなる充実を図り、企業誘致の強化を行っております。また、本年度から分譲を開始した離山南工業団地を中心に誘致を進めてまいりますが、市内にございます空き工場につきましても、資産の有効活用をねらいとして、各企業の皆さんと連携を図りながら情報提供し、誘致を進めてまいります。 いずれにいたしましても、企業が設備投資を行うには景気の回復による影響が大きいところですが、企業誘致は雇用を初め大きな経済効果をもたらしますので、市にとりまして重要な施策となっております。今後も引き続き県との情報交換を密にする中で、佐久市の地理的優位性などをPRし、企業の誘致に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 建設部長、浅沼君。 ◎建設部長(浅沼博君) 社会教育についてのうちの総合運動公園の建設についてお答えを申し上げます。佐久総合運動公園は今年度末、今月末ですが、36ホールの芝のマレットゴルフ場が完成いたします。供用開始につきましては、芝の植生の状態を見て平成22年の秋にはオープンしたいと考えております。 なお、マレットゴルフ場のオープンに当たりましては、佐久総合運動公園のマレットゴルフ場を多くの皆様に知っていただくために開設記念大会を計画し、交流人口の創出を図っていきたいと考えております。また、マレットゴルフ場内の園路はクロスカントリーコースの一部を併用しておりまして、佐久市体育協会のご指導をいただきながら、土系舗装からゴムチップ舗装に変更してございます。 ご質問の総合運動公園の今後の整備スケジュールにつきましては、平成22年度中に中部横断自動車道の土取り事業が完了すると国土交通省よりお聞きしておりますことから、平成22年度に第2種公認陸上競技場の詳細設計を行いまして、平成23年度より工事に着手し、平成25年度末には完成させたいと考えております。また、公認野球場につきましては平成24年度に詳細設計を行いまして、平成25年度より工事に着手し平成26年度末には完成させたいと考えております。その他のちびっ子広場、クロスカントリーコース、園路、駐車場、植栽等の公園整備につきましても順次詳細設計を行い、設計が終わり次第工事に着手し、公園全体を平成27年度末までに完成させたいと考えております。供用開始につきましては、陸上競技場が平成26年度、野球場が27年度、公園全体は平成28年度を予定しております。 次に、建設費についてでございますが、各施設とも現在基本設計の段階でありますが、基本設計の概算事業費の段階で、測量設計監理費などを経費込みで陸上競技場が約27億円、野球場が約20億円、その他の公園施設は約9億円となっております。 なお、本年度に実施いたしました総合運動公園の事業再評価により、事業の必要性が確認された一方で、今後の対応方針としてコストの縮減に努めるよう、評価委員会、評価監視委員会よりご意見をいただいておりまして、このご意見を踏まえまして、平成22年度予定の詳細設計の段階で貴賓席などの削減、プロ使用となっております照明設備などの仕様の見直しを行いまして、極力コストの縮減を進めてまいります。 続きまして、各施設の年間の維持管理費につきましては、まだ金額を正確に算出したわけではございませんが、類似の公認施設の年間の維持管理費を参考に面積比率等で試算いたしますと、陸上競技場が3,740万円ほど、野球場が2,640万円ほどと見込まれます。しかし、先ほど申し上げました建設コストの縮減計画により仕様等が見直されますと、その維持管理費につきましても圧縮が可能であると考えられますので、維持管理費につきましても、コストの縮減に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 社会教育部長、工藤君。 ◎社会教育部長(工藤秀康君) 私からは5項目のご質問のうち、順次お答えを申し上げます。初めに、総合文化会館の建設についてのうち、実施設計及び管理運営基本計画の策定はいつ完了し、どのような方法で市民に周知するのかについてお答え申し上げます。まず、実施設計ですが、佐久市総合文化会館建設事業設計業務として、平成20年11月4日に株式会社日本設計と、設計業務委託契約を締結いたしました。本業務は債務負担行為により2年間にわたり実施しており、昨年3月に基本設計分が完了しております。実施設計につきましては、基本設計の基本方針に基づき現在詳細な検討を行い、建設費の積算をしているところでございまして、本年3月下旬には成果品が納品される予定でございます。 次に、管理運営基本計画につきましては、昨年9月の議会において管理運営基本計画策定業務委託料の予算を議決いただき、その後10月に株式会社シアターワークショップと業務委託契約を締結いたしました。現在佐久市総合文化会館建設等検討懇話会及び佐久市総合文化会館建設協議会の皆さんにご検討をいただいており、3月下旬に成果品が納品される予定でございます。 次に、市民の皆様への周知方法ですが、「広報佐久」やホームページに掲載するとともに、4月以降に市内各所で市民説明会を20回以上開催し、市民の皆様に、より正確で幅広い情報提供をする予定でございますが、開催計画以外におきましても地域の皆様からご要望がありました場合は、可能な限り説明会を開催してまいりたいと考えております。特に市民説明会は直接市民の皆様に実施設計及び管理運営基本計画の概要や建設費、維持管理費などがわかっていただける大事な機会でございますので、ぜひ多くの市民の皆様にご参加していただきますよう、ご協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、市立総合博物館の建設についてでございます。佐久市では、埋蔵文化財の出土品といたしまして、旧石器時代から中世に至るまでの土器や石器、金属製品など形となっているものだけで約3万点、古文書などの史料につきましては、市町村誌などの編さんの際に収集した古文書、古絵図など約16万点、農具や生活用品などの民俗資料約1,100点を望月歴史民俗資料館、臼田町市編纂室、文化財課などで展示保管をしております。文化財を大切に守り、公開・活用を図りながら次の世代へ引き継いでいくことは我々の責務であり、先ごろ佐久市の指定文化財170件を集成した「佐久市の文化財」を刊行したところでございます。第1次佐久市総合計画にございますように、歴史や風土に培われた文化遺産の保護・保存を図り、活用を推進するためには、歴史・民俗資料の展示施設の充実と記録公開するための環境整備が必要であります。 ご質問の総合博物館の建設につきましては多大な費用がかかり、財源の問題もございます。また、望月歴史民俗資料館や五郎兵衛記念館などの同様な既存施設もありますので、それらを総合的に判断しながら、長期的計画の中で検討する必要があると考えております。 いずれにいたしましても、文化財は地域の貴重な財産でございますので、当面は既存の施設を活用した展示など、より多くの皆様にごらんいただけるよう公開のあり方、さらには保存の仕方を工夫してまいりたいと考えております。 次に、佐久市営武道館の建て替えと県営武道館の誘致についてお答え申し上げます。佐久市営武道館は昭和45年に建設され、ことしで40年が経過いたします。その間、佐久市はもとより、佐久地域の武道の中核としてその役目を担ってまいりました。昭和53年の長野国体では佐久市が柔道会場となり、この武道館が国体選手の練習会場として活用されたところでございます。現在は柔道、剣道、空手などのスポーツ少年団や柔道、剣道、空手道、少林寺拳法、合気道などの武道愛好家の練習場の拠点となっております。また、夏場には首都圏の高校等の合宿の練習場所としても活用されておりますが、施設が建設されて40年目となっていることから老朽化が進み、トイレをはじめ更衣室、窓、ドア等の修繕が必要となっている状況でございます。また、施設規模が小さいため、県大会や全国大会等開催できない状況もございます。こうした状況から、平成19年2月28日、佐久市体育協会と佐久市武道団体連絡会から連名で、市長、議長あてに武道館の建て替えに関する陳情書が提出され、平成19年佐久市議会第1回定例会において採択となっております。 市といたしましては、平成18年度に策定の第1次佐久市総合計画におきましても、佐久市武道館改築を推進することとなっております。今後は第1次佐久市総合計画に基づきまして、順次計画的に武道館建設に向けまして準備を進めていきたいと考えております。 続きまして、県営武道館の誘致についてお答え申し上げます。県営武道館建設につきましては、平成22年2月、県議会定例会において、自民党県議団の代表質問で風間辰一議員が、県立武道館建設について及び建設検討委員会の立ち上げについて質問をされております。県の矢崎教育委員長は次のように答弁されました。既存の施設の有効活用や高機能化などにより武道の拠点施設としての機能を持たせる方法や、他にどのような方策があるのか等の課題をまず整理し、関係団体の意見を聞きながら、調査研究を行う研究会を局内に立ち上げてまいりたいと答弁されております。市といたしましては、今後、県営武道館建設について県の動向を注視してまいりたいと考えております。 続きまして、青少年健全育成の具体的施策についてお答えいたします。子供が野山を駆けめぐり元気に遊び、自然の中から生きる力を学んでいたという姿は、かつてはごく当たり前のことでありました。しかしながら、情報化社会の進展などにより青少年を取り巻く環境にも大きな影響が及んでおります。そのような中で、国際感覚や人権感覚を身につけ、主体的な判断のもとに自ら行動できるたくましい人材を育てることが求められております。このため市教育委員会では、青少年がさまざまな生活体験や社会体験を通じ、心豊かにたくましく成長することを願い、さまざまな体験の機会を提供しております。 まず、青少年育成事業といたしまして、256人の青少年育成推進員さんが中心となりまして、支部児童会、講演会、書道教室などの文化的活動、球技大会、運動会などのスポーツ活動、親子お楽しみ会、盆踊りなどのレクリエーション活動、獅子舞、しめ縄づくりなどの郷土伝統行事、美化清掃、資源回収などの奉仕活動等を展開していただいております。これらの活動には平成20年におきまして6,122件、延べ16万8,000人余りの皆さんが参加し、心の触れ合う世代間交流を推進していただいてきました。その他の体験活動といたしましては、中学生を対象とした海外研修を実施し、ホームステイによる語学力の向上を目指すとともに、国際感覚を養っております。さらには中高生を対象とした少年洋上セミナーもあり、大海原で貴重な体験ができるとともに、新島などで自然の厳しさと仲間同士が協力することの大切さなどを学んでおります。 議員さんからのご指摘がありました子供たちに生きる力をつけさせるための方策は、まさにこうした生活に根ざした奉仕体験や国際交流体験などを充実させるとともに、ジュニアリーダー研修などにおいての食事づくりや野山の動植物との触れ合いなど、仲間とともに力を寄せ合ったり知恵を出し合って問題を解決していくような経験をさせることが重要だと考えます。 今後の方向といたしましては、既存の臼田総合運動公園や山荘あらふねでの宿泊体験活動、あるいは市内にある民間の施設も含めたさまざまな施設を紹介する中で、学校・地区育成会・PTAなどにも呼びかけ、自然体験、社会体験が広がるよう、取り組んでまいりたいと考えております。 続きまして、スポーツの振興策としてスポーツを振興するには、頑張った人に報いる環境づくりが必要ではないか。激励金の増額や交付金の不公平を是正できないか。また、長年スポーツ指導をしてきた方に対しての表彰制度はないかとのご質問にお答え申し上げます。佐久市では、市民のスポーツ活動を促進し地域のスポーツ振興を図り、より多くの市民を支援し激励するため、佐久市スポーツ大会出場激励金交付要綱を一部改正いたしまして、平成22年4月1日より施行いたします。その内容は、交付対象者の範囲を全国大会のみから国際大会まで拡大するとともに、市内に在住、もしくは在学する者、または市内に活動拠点を有し、対象市民が主体となって活動する団体と、対象範囲を拡大したところでございます。これにより高等学校限定であった規定が小学生から大学生まで、また市民であれば市内外を問わずスポーツ団体に所属する者まで拡大したものでございます。また激励金の額は1人当たり1万円、ただし中学生以下5,000万円までとし、団体出場の場合の上限は、10人以上10万円、ただし中学生以下5万円を交付し、より多くの方々を激励することといたしました。このように対象者の範囲を拡大したことに伴い、支給額の増額については現在考えておりません。 次に、長年スポーツ指導をしてこられた方に対しましての表彰についてお答え申し上げます。現在、長野県スポーツ少年顕彰要綱に基づき、スポーツの指導者として10年以上スポーツ少年団の指導・育成に貢献し、特に顕著な功績のあった登録指導者を県に推薦し、表彰していただいております。最近の状況といたしましては、平成18年度に4名の指導者が表彰されております。こうした県の表彰制度を活用する中で、体育指導委員会や育成会、関係団体とも連携を密にしながら指導者の育成、多くの人でスポーツ活動を支える環境づくりを推進してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、スポーツ施設の整備充実を図りながら、これからもより多くの皆様にスポーツに接する機会を提供し、交流人口の創出と世界最高健康都市の構築を目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 19番、花岡君。 ◆19番(花岡茂君) それぞれご答弁いただきました。その中で、少し時間がありますからお伺いしていきます。 まず、文化会館についてですが、市長が慎重な態度で進みたいというそのことはわかります。それで、今の少子高齢化、要するに人口変動の変化というもの、これがこういう施設ばかりじゃなくてすべてのところに及んでいることは、これは確かだろうと思います。ただ、そういう中にあって、福祉関係のものが増大していることは確かですけれども、それだけでいいかというと、やっぱりまちの中に明るさというものがなければいけないと、こういうふうに思うんです。それで、その2つの明るさというものの中に、やはりそれも文化だと思うんですけれども、要するに今度つくる運動公園も必要ですし、文化会館も必要だと思うんです。学校があり文化会館があり、そして運動公園があるという、これはバランスのとれた形で進まないといけないと思うんですけれども、その辺についてはどうでしょう、市長の考えは。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 花岡議員さんのお話はよくわかりますし、そういうことだと思います。ですので、ある意味でいうと、先ほど申し上げた1.53という佐久市の特殊出生率ありますけれども、しかしながら、まず国全体から見てもこれは厳しい数字出ていますが、そういったものだけでネガティブにまちをつくっていく、国の方向づけに関してネガティブになるということも、これもよくないことだと思うんです。そういった中で、夢のある文化会館というものの議論がこれまで議会の中でもあり、市民の中にもそういう大きな要望があったことも承知をしております。そして、平成19年以降、市の中においてさまざまな説明会等を開かれたことも承知をしております。 先ほど中條議員さんのお話ありましたけれども、その中で市民の皆さんの意見を詳しく聞いたかということに関して、私は疑義を感じております。市民の皆さん700人とかいうレベルでご意見、意向調査をされたとお聞きしておりますし、実際、平成19年度の成人式のときに私現場にいましたけれども、その場での意向を、もう駆け込みで成人式に入っていく方々に対して意向調査されていましたけれども、それをもって私は正確な市民意識を確認したとはちょっと思わないんです。ですので、ある意味で言うと、文化会館に関して、あったほうがいいか、ないほうがいいかという議論をすると、あったほうがいいんですと思うんです。そのほうが、お話しになられるように非常に明るいものも持ちますし、いろいろな展開もされるんだろうというふうに思っております。 その中において、財政の問題ももう少し詳しくお話しすべきだったかなと、説明会において、平成19年以降ですね。第1回目が野沢会館で私もその席に参りましたけれども、財政問題に関しての問われた質問に、ほぼ答えられない状況でありました。私はつまびらかにすべての会場に行っておりませんので、正確にその後どういう説明をされたかどうかということは認識をしておりません。しかしながら、その場において財政課職員が、私の記憶だといなかったんじゃないかというふうに思っております。この問題が文化論として問われるならば、あったほうがいいかないほうがいいかという議論は、あったほうがいいんだと思うんですよ。しかし、財政の今後の見通しをしたときにおいては、大きな負担になることも、私事実だろうと思っております。そのときに財政の議論として今後は一つ比重を持っていくことが必要なんだろうと思うんです。今、介護保険だけを申し上げましたけれども、ほかの保険業務もそうですし、影響も出てくるわけであります。 これも、だとすると、そのことだけをもって私これいろんなところで選挙中から申し上げていますが、だからといって、夕張市のように財政が破綻するような状況かといったら、そういうことでもないと思うんです。しかし、少なくとも一般財源を大きくシェアするそのお金に対して、どこかのサービスは落ちていくということになるかもしれない。それは財政運営なんですけれども、そういう可能性もあるわけです。そういったものに関してきちんと説明をした上で、市民の皆さんのご意見がどこにあるかということを確認しなければいけないと思っております。 そういった意味では、非常に大きなご要望をいただいているのも確かでありますし、一方で、この文化会館に関して財政面も含めて大きな疑問を感じている市民が多くいるのも、これまた確かだということだと思うんです。そういう意味では、市民の皆さんの意見がどこにあるかということを確認をしないと、建設する場合においても意向確認をしないで進むというわけにはいかない。私は、どの場面でもそうですし文化会館だけではないですけれども、どの施策展開もそうですけれども、将来において、こんなはずじゃなかった、こんなことは聞いていなかったという市民意識が残ることは避けたいと思っております。そういう意味ではつまびらかなシミュレーションを行い、でき得る限りの情報提供を行って市民意識を確認をしたい。その手法として私は住民投票ということが最善の策だろうと、こういう結果に至っているわけでございます。 ○議長(並木茂徳君) 19番、花岡君。 ◆19番(花岡茂君) 財政を無視してつくるということは、これはもう不可能だと私も思います。ですから、今度の結果が出るまではそれを軽々にしゃべることは私はいけないと、こういうふうに思っています。ですけれども、ホームページにもちょっと載っている、要するに財政が答えられないという部分の中でみんなが知っておかなければならないことは、建設続行と中止の場合について、この市の財政に及ぼす影響はどうなんだということは知っておかなければいけないし、また、20億からの基金をため込んできたわけです。それは一体この論議の末が、住民投票ということを、もしやるとすれば、その結果として中止になった場合には、この21億の基金は一体どうするんだということも住民の関心事であります。それについて時間もありませんから、簡単にお答えをいただきたいと、こういうふうに思います。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 今の花岡議員さんからお話がありました財政を無視してできないという形で、そういった答えをいただいて大変ありがたく感じておりまして、正確にやらせていただきたいと思っております。その中で当然お話を、これはつまびらかにお話しするということは、この事業に関して平成20年12月議会において了解をされております。それで実際に実行されましたけれども、佐久市が土地購入を行いました。約30億円の購入、これについては合併特例債が充当されておりましたので、これに対しての万が一の中止というふうになった場合においては一括償還、償還が前倒しの償還というものが出される可能性は極めて高いというふうに思っております。国に対してのこの合併特例債の使途に関しては1,500席の文化会館という表記がされていますので、席数が変更になる場合であっても、あるいはまた文化会館ではないものをつくった場合においても、これは繰上償還というものが求められることも、かなりの確率で出てくると思っております。 その財源に関しても今後考えなければいけないだろうと思っておりますし、この積み上げられた基金というものを充当するか否かということに関しても、これは議論、熟慮しなければいけないと思いますし、住民投票を行う場合においては、この点に関してはここは決定をして住民投票に臨みたいと。財源で償還の内容に関しては不明確なまま入るわけにはいきませんので、万が一中止になった場合はこうなります。建設の場合はこうなりますということで、両方申し上げなければいけないだろうと思っております。しかしながら、この条例設定の基金でございますので、こういったものに関しては議会の皆さんのご意見も伺うことも必要だろうと思っておりますし、方向として今後、見定めていきたいというふうに思います。 ○議長(並木茂徳君) 19番、花岡君。 ◆19番(花岡茂君) 文化会館についてはまだいろいろありますけれども、いずれにしても、先ほどお話ししたように文化会館、そして運動公園、これは人づくりの場になるんです。市長がおかわりになると、また市政も変わってくる。あるいはどこの団体でもトップがかわると変わってくるというのは、やっぱり最終的に人の問題なんです。だから、私は佐久市を人間を育てる、そのことで考えて、やはり文化会館というものは欲しいなと、こういう立場でおります。だから、ぜひこのやりくりをして人づくりをする場所をつくるという立場で考えていってほしいなと、こういうふうに思っています。文化会館については以上で終わりとします。 あと交流人口の創出の関係でまちづくりということで少し質問します。先ほどのお答えの中で、経済部長が地域全体が観光資源だという言葉を使われましたけれども、私はこれはうまい言葉を使ったなと、こういうふうに思いました。ぜひそんな立場で私は一つ提案をしていきたいと思うんですけれども、1つは今の観光客の形態というのは変わってきたことは、先ほどお話ししましたけれども、ぜひ道路に愛称をつけてほしいなと思います。今、星のまちということで、いて座通りというのが臼田にあります。私はあれは非常にいいなと思うし、それとまた、コスモス街道といわれる内山の街道があります。それであとサルスベリが咲く三反田の駅からこちらの道路というのがあるんです。それからねむの木街道といわれて、東京の人にねむの木街道というのが佐久にあるというけれども、連れていってくれと言われて岸野のほうに案内もしました。 そういうのを見たときに、やはり佐久市の観光としては自然を売り出していく、その中に街道ごとに、道ごとに統一した並木をつくるという形で、例えばサルスベリのその先にはまた五稜郭があったと。あるいは何か桜とかあるいはザクロみたいなものも並木の先には春日温泉があったというような、夢のあるまちをつくっていったらどうかと思います。そういう意味で道路に愛称をつけていく政策を一つ提案したいと思います。 もう一つは、一地区一目玉という形でもって、1つの集落にばらばらにものを植えるんじゃなくて、1つまとまったものを植えていくというようなことが必要じゃないかなと、これはやっぱり地域の皆さんがその気にならなければだめですけれども、その目玉をつくっていく。例えばシバザクラを1町歩ほど植えたら、それがもう観光地になって車が動かないほど人が集まってくるというふうなこともあります。それからよく言われる森のアンズだとか鶴峯のツツジとかありますけれども、例えば虚空蔵さんなんか、ああいうところは目につきますから、1つの山をツツジ山にするだとか、1つの山を桜の山にするというような、そういう夢のあるまちづくりをしてもらいたいと思いますが、いかがなものでしょう。その辺、何かうまい考えがあればお伺いしたいと思います。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 通りに名前をつけるというのは、私もかねてからそういうことをすごく思っていたというか、通りの名前が少ないということを非常に感じていたんです。海外に行くとストリートとかアベニューの名前というのはほとんど名前がついている。田舎町に行っても名前がついていますけれども、余りついていないですね。そういうのは実際には国道何号線とかそういうような表現はあったとしてみても、少ないなと、余り多くないなというふうに思っています。さまざまな夢ある名前もすばらしいと思いますし、私はもともとある名前というんですか、私は浅科に行ったときに、浅科の1地域でその通りというんだか地域というんだか、五合醒という表現をしているのがありまして、五合醒というのは泳ぐサメじゃなくて、お酒がさめるという意味での「醒め」でございまして、とても風が強くて五合お酒を飲んでもさめてしまうという意味なんだそうですけれども、地域地域に何かついているもともとの名称というんですか、というようなものも非常に大切な何かストーリーがあるなという感じもいたしますし、また、花岡議員さんお話しになった、地域の活動がその名称をつけていくということもすばらしいことだと思いますし、花とか並木であるとか、そういうようなものもいいと思っております。ただ、私が思っているのは、行政が単独で走らないようにしないと、とてもしらじらしい名前がついて、お互いに気まずい思いをするというのも嫌な形がするので、それは地域地域でそんな声が上がってくることがいいことだろうなとも思っております。また観光地をつくっていくときに、花を植えたり樹木を植えていくということも、ある時期、桜を1,000本植えると名所になるんだということがあって、日本じゅうでそういうことをやってしまって、結果的にそれが大きな観光地にはなっていかないという現象もあったりして、ストーリー性だとかそのなじむということがとても大事だと思いますので、そういったことに配慮して地域づくりができればすばらしいと思っておりますし、そんな具体的な提案をいただきながら施策展開ができればすばらしいと思います。 ○議長(並木茂徳君) 19番、花岡君。 ◆19番(花岡茂君) もう少しちょっと時間いただきまして、もう一つ、これは教育委員会にお聞きしたいんですけれども、例えば今佐久長聖が駅伝その他で長距離ランナーを非常に育てていると。先ほどの工業の中では産学官という言い方があるんですけれども、やはり例えば長聖を軸にしてこのまちを例えば長距離のまちにするとか、あるいは駅伝のまちにするとかというような子供の育て方ということ。一つ青少年育成についても漠然としているけれども、何か特徴を持たせる、目標を持たせる必要があるんじゃないかなと、こう思っています。3回目の行われた駒場公園の中の駅伝というのがあるそうですけれども、それは順位もつけないでただ走って帰ってきちゃったというので、これは市が主催じゃないようですから、これは何ともいえませんけれども、でも一生懸命やれば、何かその先にあるものがという希望を持たせることも必要じゃないかと、こんなように思います。その辺について一つと、もう一つ、先ほど国際交流とかあるいは姉妹都市交流とかというのが出ましたけれども、私は学校の中で一校一交流という形で、佐久市の中にある姉妹都市あるいは交流都市、友好都市というのがたくさんありますから、学校ごとに交流をして、ただ行くんじゃなくて、本当にその人たちと交流するということが子供たちの見聞を広めて、いい教材になるんじゃないかと思います。そんなことで、この駅伝とか、あるいは国際交流というものについて、教育長さん、お話しいただければと思います。 ○議長(並木茂徳君) 教育長、土屋君。 ◎教育長(土屋盛夫君) お答え申し上げたいと思いますけれども、去年能代市行かせていただいて、佐久を紹介してくれという銀河連邦の人たちが集まった会があったんです。私が先に説明するよりも、そこにいる方がどんなことを佐久をイメージしているんかと思って、佐久のことでイメージできることは何でしょうかとお聞きしたんです。そうして一番最初に出てきたのが佐久長聖でした。これはやはり今議員さんおっしゃったとおり、2時間近く都大路を走ったりする世界が、佐久という名前を全国に売っているんだなと思いました。続いて出たのがプルーンでした。自分たちの地域で頑張っている、栽培で頑張っている、あるいは運動で頑張っているということは、結果的に人は評価しているんだなと思います。 そうした意味で、今の議員さんの提案の佐久長聖を中心にするかはともかくとして、そういうスポーツだとか先ほどの文化芸術じゃありませんが、そういうものに頑張っている子供たちに、ある光を当てて、そしてやはりみんなで認め合う、そして学び合う、そんな教育環境をつくることが大事かなと思っています。 先月2月11日にわがまち佐久・市民講座を開催し、議員さんにも大勢来ていただいたわけですが、まさに私は一番大事なことは、自分のふるさとに誇りを持つ子どもたち、市民、先生方、これが増えることが、今のように夢中になったり、そしてお互いに切磋琢磨する状況づくりができていくんだなと思いますので、議員さんのお話も心にとめながら、今進めようとしているそのわがまち佐久・市民講座、あるいはちょっと学校には働きかけているんですが、先輩は夢先案内人、自分の母校で育った先輩は大変母校に愛着を持っている、そういう方をまた学習の中へ取り入れる状況もつくっていきたいと思っていますので、そんなことも絡み合わせて考えていきたいと思いますけれども、お答えになったかどうか、また私も参考にしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 19番、花岡君。 ◆19番(花岡茂君) まだいろいろお聞きしたいんですけれども、もう一人の方がありますので、私はこの辺にしたいと思います。あと残余はまた次の議会の一般質問でいろいろお話しし、また提案していきたいと、このように思います。どうもありがとうございました。(拍手)     〔発言する人あり〕 ○議長(並木茂徳君) 社会教育部長、工藤君。 ◎社会教育部長(工藤秀康君) 先ほどのスポーツ振興の関係での激励金ですが、中学生以下について5,000万円と申し上げましたが、5,000円の間違いでございますので、おわびし訂正させていただきます。 失礼しました。 ◆19番(花岡茂君) 私は余り大きな額なもので、多分これは聞き間違いだろうと思っていました。ありがとうございました。 ○議長(並木茂徳君) ここで昼食のため、1時20分まで休憩いたします。 △休憩 午後零時24分 △再開 午後1時20分 ○議長(並木茂徳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △柳澤重也君(高志会) ○議長(並木茂徳君) 次に、柳澤重也君の質問を許します。 17番、柳澤君。(拍手) ◆17番(柳澤重也君) 17番、高志会の柳澤重也です。 3人目の代表質問に入らせていただきます。 大きい7番としまして、市長のマニフェストに掲げた世界最高健康都市についてお伺いします。 健康とは何かについてですが、間違えてはいけないので広辞苑で引いてみました。身体に悪いところがなく健やかなこと。丈夫で達者であることとありました。また、小学館の国語大辞典には、体のどの部分にも悪いところがなく元気で丈夫なこと。精神面でいうこともあると出ていました。これから見ますと、健康都市とは、単に医療のみの課題ではなく、健やかに生きること、生きられることも大きな課題であるかと思います。市民があすへの生きがいを求めて前進できること、日常生活が送れることが欠くことのできないものと思います。医療も福祉もその健康の範疇に入りますが、生きることに満足できるものを提供しなくてはならないし、世界最高健康都市をつくるとは、生きがいのためにも積極的に取り組むことが不可欠であります。医療、福祉の体制完備だけでは不十分であり、健康増進こそ主たる目的であると多くの市民が考えるかと思います。 さて、新佐久市スタート以降、佐久市は健康や保健福祉の施策において各種積極的に取り組んできた経過があります。そして、昨年の市長選挙において柳田市長は、世界最高健康都市の実現を公約に掲げ、当選されました。健康で豊かに生きるということは人類の夢でもあり、見方を変えれば、どこの自治体も目指していかなければならない施策でもあります。実現する手法が自治体によって違いが出るということにもなろうかと思います。 そこで1としまして、柳田市長が公約に掲げる世界最高健康都市実現のための具体的施策は何であるのか、また、これまでの施策とはどこが違うのか、お伺いいたします。 そして、どの地点をもって世界最高健康都市が実現できたとするのか、その基準と時期についてお伺いしたいと思います。 健康増進、そのための具体策や戦略が不可欠ですが、平成22年度予算及びさきに出された3カ年にわたる事業計画で予算やプランを見る限り、何か心もとない不十分なものであると感じます。市民のだれもが納得できるような施策が市長の胸の内にはあるはずと思うのですが、その点についてお聞きしたいと思います。 次に、8としまして、地域医療についてお伺いいたします。 (1)として、佐久市内の医療体制についてですが、浅間総合病院、佐久総合病院、川西赤十字病院など市内の病院、診療所間の医療連携についてですが、佐久総合病院の再構築に関連し、佐久市医療体制等連絡懇話会において佐久市内の医療連携に向けた取り組みが協議されておりますが、具体的にどのような医療連携が進められていくのか、お伺いしたいと思います。 (2)としまして、そのうち最初に、市立病院である浅間総合病院についてお伺いいたします。浅間総合病院の市民病院としての将来について懸念する声も一部の市民からは聞こえてきます。柳田市長は開設者として、浅間総合病院の現状及び今後のあり方をどのように考えているのでしょうか。市長公約にある佐久総合病院の再構築については積極的に推し進められております。一方で、市立病院である浅間総合病院の最高責任者としての発言は余りありません。現状と今後のあり方について市長の考えをお聞きしたい。 次に、浅間総合病院の現状と今後の病院運営のあり方について、4月より病院事業管理者に就任予定である病院長にお伺いしたい。幾つかの項目がありますが、医師確保、公営企業法の全部適用による効果など、地域での医療連携を含めて経営方針についてお伺いしたい。 次に、佐久総合病院に関してお伺いいたします。中込中央区で行われた住民説明会の状況と、その後実施されたドクターヘリ試験飛行の分析結果などを含めた基幹医療センター建設の進捗状況と、今後の進め方についてお伺いしたい。また、中込中央区ではさらなる対応を図っていくのか、その点についてもお伺いしたい。 次に、臼田地区及び中込中央区のまちづくりの推進についてお伺いいたします。佐久総合病院の再構築に関連し、今後進められる臼田地区及び中込中央区でのまちづくりにおいて、それぞれ市はどのようなまちづくりを想定しているのか。また、市はまちづくりにおいてどのようにかかわっていくのか、お聞きしたい。 次に、大きな項目9として、高速交通網の整備についてお伺いいたします。 これは市長の本定例会招集あいさつにかなり重複する点もありまして、また少し時間もついてきたものですから、最初に上げました2点、アとウについては省略させていただきまして、真ん中の八千穂インターチェンジから長坂ジャンクションまでの整備計画格上げに向けた現況と、佐久市の取り組みについてお伺いいたします。基本計画から整備計画格上げまでの手順についてですが、高速道路はつながってネットワーク化が図られてこそ、初めてその効果が最大限に発揮されます。何としても、中央道の長坂ジャンクションまで中部横断道をつなげなければなりません。そのためにどうすれば八千穂インターチェンジから長坂ジャンクション間までの現在の基本計画区間から整備計画区間へ格上げができるのか。県や沿線市町村も努力し、国に協力して、環境アセスさえ済めばすぐに整備計画区間に格上げされるというような中央での情報も若干聞こえてきております。整備計画区間格上げに向けた市の考えと今後の取り組みについてお聞きいたします。 次に、10項目めとして、学校教育についてお伺いいたします。 (1)のアといたしまして、佐久市の教育施策についてですが、佐久市の学力テストの結果は、昨年12月の定例会の答弁で長野県では中ぐらいの位置ということです。また、教育県といわれる長野県も全国の中で中の中ぐらいでしかありません。体力テストにおいても平成20年度の結果とのことでしたが、小学校では男女とも全国平均とほぼ同じ、中学は男女ともやや劣るとのことです。また最も憂慮すべきは、運動習慣等の状況等の調査で、運動部活やスポーツクラブに入って運動をしている児童・生徒はともに全国平均より少ない状況であり、もう一つ運動やスポーツに接する機会についても、小中学校の男女とも全国平均より少ない状況とのことでした。 答弁の中で、ことし1月に文科省より調査結果が掲示された後、学校ごとに内容を分析し、佐久市としての課題と改善方法を検討し、具体策につなげるとありました。来年度に向けて市全体で教育効果底上げのために取り組む何か具体的な重点項目があり、その数値目標をどのように設置するのか、その点についてお聞きいたしたいと思います。合併以来、この5年間、多くの議員が教育問題を取り上げ、さまざまな提案を提出してきましたが、実施されたのは英語に関するごく一部であり、その効果のほども、まだまだ不明であります。学力、体力など教育全体を見据えた教育長及び教育委員会の具体的取り組みプランをお聞きしたいと思います。ぜひとも、この数年間、練り上げてきて来年度に向けて実施できるというプランがあるならば、お聞かせ願いたいと思います。 次に、各小中学校は、合併前の4市町村の時代から地域性を生かした独自の教育的取り組みがあります。それらの小中学校の取り組みについて、その長所を生かして市全体の小中学校にも波及してよい取り組みがあるかと思うのですが、具体的にあればお聞きいたします。 (2)としまして、岩村田地区北部の新小学校の建設についてですが、新小学校の建設の進捗状況と今後の予定についてお伺いいたします。 (3)としまして、次に統廃合を含む中・長期的な小学校整備についてお伺いいたします。先日、未就学児童数から見た各小学校の今後の児童数の予想と推移状況について、係の方から表をいただきましたが、現在予定される平成27年度までの新入児童数から想定できるものについて、次の点にお答えしていただけたらと思います。1学年1クラスとなる小学校が平成27年度まで今後何校ぐらいあるのか。同じように、1学年1クラス、20人以下となる小学校は何校ぐらいとなるのか。また1学年が10人以下となる小学校は何校ぐらい出てくるのか。わかっている範囲で結構ですが、お答えいただければと思います。 次に、上の質問を受けてですが、児童数の推移状況から見て、市教育委員会では今後の小学校の統廃合を含めた整備計画をどのように立てていくのか、お伺いしたい。また、合併以来、佐久市は幾つもの小中学校の改築を行ってきているわけですが、今後建設への基金等についてはどのようなものであるか、お聞きしたい。 以上、この席での私の質問は終わらせていただきます。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 失礼いたしました。 柳澤重也議員さんからのご質問に、順次お答えをしてまいります。 世界最高健康都市についての話を最初いただきました。世界最高健康都市についてでございますけれども、昨年の市長選挙において、私の公約の大きな一つとして掲げさせていただきました。これは最近、人間関係が非常に希薄な世の中になってきており、単に体の健康を守るだけでなく、心の健康も維持できている健全で安定した地域社会を目指そうと考えたわけでございます。日本の平均寿命は世界でも一番であり、その中の長野県は平均寿命と65歳以上の1人当たり医療費から見た健康長寿は全国有数であり、高齢になっても健康で生き生きと暮らしを送ることができるという特色を持つ県でございます。その長野県の中にある佐久市でございますが、佐久市は、国民健康保険の1人当たり医療費は県内で低いほうであり、1人当たりの老人医療費も低いほうであります。しかも、佐久地域は地域医療の先進地であり、農村医療のメッカでもあります。そうであるならば、佐久市は長野県のトップリーダーに立つべきであり、健康長寿で長野県が日本で有数、日本が世界で一番の長寿であるならば、世界で最高の健康な地域は佐久地域ではないか。佐久市は世界で最高の健康地域を目指すべきではないか。こういう考えからでございます。 世界保健機関(WHO)は健康について、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾患やまたは病弱の存在しないことだけではないと定義づけております。これは、元気に運動している、仕事にやりがいがある、穏やかに笑って暮らしている、いろいろな活動に参加して楽しいなど、身体が健全で、心の豊かさにかかわる教育を受け、家庭や職場、地域社会において豊かな人間関係があり、精神的にも安定している状態が健康というもので、単に病気ではないというものがイコール健康ではないということであります。 このような健康になるためには、個人の努力だけでは限界がございます。また、地域に大きな病院や診療所があって医療が充実をしている、行政が多くの健診や健康づくり事業をしているということは、健康のための大きな要因でありますが、それだけで地域に住む方が健康になるわけではありません。健康には水や空気、安全な食べものの確保、居住環境、まちの整備、教育、人間関係など、さまざまな要因が複雑に絡み合っております。人の健康づくりを中心にして人の暮らしと活動を支える街の健康、人と人とのつながりである社会の健康を同時に育てていくことが重要であり、さらに市民一人一人が主体となって行政、地域が手を取り合いながら健康づくりを進めることが大事で、そのことに取り組んでいる都市が健康都市であると認識をしております。 先ほど申し上げましたとおり、佐久市には健康都市の素地が十分にあり、しかも高いレベルでそろっているととらえていて、世界最高の健康都市を構築することができると考えております。そのためには、次の4つの項目について取り組まなければなりません。 1つとして、佐久総合病院、市立国保浅間総合病院、川西赤十字病院との病病連携、地域内の医療機関との病診連携といった医療の充実、これが1つ目です。 2つ目として、上手に医療を受けたり、必要な健診を選択するための市民知識の向上や、新しい概念で注目されつつあるソーシャルキャピタルへの市民の積極的な関与などの市民行動の支援であり、このソーシャルキャピタルとは、今注目されつつある新しい概念でございますけれども、信頼、規範、ネットワークといった社会組織の特徴であり、共通の目的に向かって協調行動を導くものとされ、信頼に裏打ちされた社会的なつながり、あるいは豊かな人間関係をとらえるものでございます。いわば人と人とのつき合い、人間関係というものが健康な心を養い、健康な心があることによって健康な身体というものが満ちてくるという考え方であります。 3つ目として、今まで市が行ってきた保健活動の継続と精査、そしてまた、今後求められる保健活動といった保健からのアプローチがあろうかと思います。 4つ目といたしまして、運動施設や安全で快適な都市空間の整備、花や緑、河川等の保全、学べる場と機会の充実などの環境整備がございます。そして、医療関係者や経済会、大学との連携も検討していかなければならないと考えており、さらに交流人口の観点、経済活動といった面での健康都市に向けたさまざまな取り組み、アプローチも必要であろうかと思います。 そして、世界最高健康都市の構築のためには、これらを含めた健康に関するすべての分野の連携により取り組まなければいけませんし、すべての市民と団体等の参加がなければ実現をしません。このため佐久市の目指す世界最高健康都市の姿を明らかにし、より有効で効果の高い事業の立案と各種事業の体系的な実施とするため、来年度平成22年度において、世界最高健康都市構想を策定することといたしました。この構想は、実現のための構想部分と行動計画部分から成るものであり、現在実施している各種事業も取り組む予定となっております。また、専門的立場から構想に対してご意見を伺うため懇話会を設けることとしていて、委員には専門的な立場でご活躍されている方にお願いをしたいと考えており、懇話会の経費を含め平成22年度当初予算案に計上をいたしたところでございます。そして、平成23年度からこの構想に基づいて事業展開がなされることとなります。 目標達成の時期についてご質問がありましたが、世界最高健康都市とは、数値や達成時期を設定するような性格のものではないと考えており、長寿世界一を目指して平均寿命が95歳になったから、それですばらしいまちかというと、必ずしもそうだとは思いません。95歳になったときの精神のあり方がどうであるか。つまりクオリティー・オブ・ライフ、QOLと最近表現しますが、生活の質が高まっているかどうかが大切なことだと思っております。 埼玉県立大学と長野県世論調査協会で平成17年から20年にかけて調査した健康とライフスタイルの結果から、女性のみを抽出したデータでございますけれども、自分の健康状態をよいと思っている人は、佐久市はほかの市よりも非常に多いというデータがございます。また治療で定期的に医療機関を利用している人も一番多い。しかし、けがで1週間以上入院した人の割合は低く、安全面に気をつけて生活している。自分なりに健康法を持っている人が非常に多く、生きがいを持っている人も多いと、こういったデータが読み取れるわけでございます。その結果を見ると、世界健康都市とは、数値を定めて実現するものではなく、市民が認識して持つべき生活の質、健康の質あるいは健康と向き合う姿勢といったものを高めていくことが大変重要であると考えております。 そして、世界最高健康都市と名乗るのであれば、こういったことを加えたらどうかといったお話が、市民の皆さんあるいはまた議会からもわき出てくる、そんなことができれば大変うれしいなと思っておりますし、健康を守り、つくり、こういった市民活動や市民運動が必要だろうというふうに思っております。 佐久市は、かつて脳卒中の死亡率が全国2位という最悪の状況でありました。しかし、長野県全体として取り組んだ減塩運動が進む中、佐久市においては浅間総合病院の吉沢国雄院長先生が中心となって、地域の保健補導員とも協力しながら地域全体の予防活動へと結びつけ、全国でも脳卒中の少ない地域へと改善し、その結果、昭和51年に保健文化賞を授与されるほどの成果を上げました。これは全国的に見ても極めてすぐれた成果を持つ市民運動ではないかと思っております。人の心が変わることによって生活が変わったり習慣が変わったりする、そのことによって健康がもたらされる。このようなすばらしい経験を持った佐久地域であり、市民の皆さんの活動が発揮され、それを支えるベーシックな医療施設というものがあるということが、とても大切なことだと思っております。 次に、浅間病院についてのうち、市立病院である浅間総合病院の現状及び今後の病院のあり方についてお答えをさせていただきたいと思います。浅間総合病院は佐久地域の中核病院の役割を果たす市立病院として、市民の皆様への医療提供はもとより、高齢化社会における包括的な介護支援、また健康管理推進の拠点としての役割を担っておりますし、今後もその役割を果たしていくべきと考えております。 私の公約であります世界最高健康都市の実現の主体となるのは、市民の皆さん一人一人であります。つまりみずからの健康はみずからが守るを実践していただき、常に健康を維持する意識を持っていただくということが重要だろうと思います。そのためには、市民の皆さんが求める医療を的確にとらえて提供することが必要であります。このようなことから、その人に、またその疾病に合った医療を受けられるよう、病院と病院、病院と診療所が連携し合い、地域で完結型の医療体制をつくり上げていかなければならないと考えております。それは、現在再構築に取り組んでおります佐久総合病院と浅間総合病院が共存・共栄し、市民の皆さんが1次から3次までのさまざまな医療を選択することを可能にする地域医療体制を構築することだと考えております。佐久地域の中核的な医療機関として浅間総合病院は、佐久地域全体で必要な医療サービスができるよう、地域における再編・ネットワークにおいても重要な役割を担い、1次から2.5次医療までを提供するケアミックス型の病院として充実を進めていく所存です。 次に、浅間総合病院の経営形態につきまして、現在地方公営企業法に基づく財務会計のみの一部適用でございますが、平成22年4月より同法の全部適用に移行すべく、今議会に関係条例等を上程させていただいているところでございます。全部適用へ移行いたしますことにより病院事業管理者を設置することとなり、経営に関する権限と責任を持たせることになります。病院事業管理者の設置により、病院経営に必要な組織・体制に関することや職員の採用に関することも、病院事業管理者により設定することが可能になります。これにより、経営責任を明確化するとともに、病院運営の機動性、迅速性が発揮されること、また職員の経営意識の向上による意識改革が図られるものと考えております。 このほか、浅間総合病院では昨年8月より一般病棟入院基本料における看護配置基準について、看護職員1人が7人の患者さんを受け持ついわゆる7対1の看護配置基準を導入し、それまでの10対1の看護配置基準と比べ、一層手厚い看護をさせていただいているところでございますが、今後もこの7対1を継続し、安全で質の高い看護を維持したいと考えております。この7対1に関しましては、高い看護の維持という面もありますけれども、経営上の有利性というものは非常に高いわけでございまして、今後も健全経営を行っていく上において、7対1の配置基準というものを堅持していくということも、大きな柱に今後なってまいります。 また、浅間総合病院では設立時の吉沢国雄院長先生の時代から引き継がれています糖尿病治療や脳血管内治療、眼科、耳鼻咽喉科等の診療科において、現在も専門的で高度な治療を行っております。特に医師不足といわれております産婦人科におきましては、6人の常勤医師が勤務し、佐久地域の周産期医療を提供しております。今後もさらに専門性を持った特徴のある医療を充実させてまいりたいと考えております。 また、新年度におきましては、医師、看護師などの医療従事者を募集するためのプロモーションビデオを作製し、全国に向けて浅間総合病院をPR発信し、医療職の確保に努めてまいりたいと考えております。さらに、市民の皆様への健康に関する広報活動といたしまして、地域に出向いての出前講座や佐久勤労者福祉センターにおいて開催しております健康ネットワーク21、また「広報佐久」へ掲載を始めましたさく養生訓などがあり、ホームページにおける広報等も積極的に行っているところであります。健康ネットワーク21の講師の先生や、さく養生訓の執筆については、現在でも医師がかかわっておりますが、今後は地域の皆様と医師がもっと接した形での健康教育等の活動を考えております。 浅間総合病院は、今後も地域の中核病院として病病連携、病診連携を図る中、佐久市の福祉行政を担う市立病院の役割を果たし、私の公約でございます世界最高健康都市の実現の一翼を担う重要な病院であると認識をいたしております。新年度からは地方公営企業法の全部適用への移行予定ですが、私は院長や副院長、各部長をはじめとする病院職員との対話を重ね、さらに一層信頼関係を向上させ、今後も引き続き、今までに増して病院開設者として浅間総合病院の充実に全面的なバックアップをしてまいる所存でございます。 続きまして、佐久総合病院についてのご質問に順次お答えをいたします。まず、基幹医療センター建設の進捗状況と今後の進め方についてのご質問にお答えします。佐久総合病院の再構築につきましては、昨年2月知事裁定に沿いまして、まず、臼田地区住民の皆様の不安解消に努める中で、一定のご理解をいただいたと認識をしております。また、(仮称)基幹医療センターの建設についてはツガミ跡地を候補地とし、所定の手続に入るものとされております。そして、この(仮称)基幹医療センターの建設を進めるためには、敷地周辺にお住まいになっている中込中央区の住民の皆様、そしてこの地域で操業をされている工業関係者の皆様にご理解をいただくことが不可欠であります。 そこで、昨年の12月10日と12日には、中込中央区3区及び周辺の住民の皆様を対象とした説明会、また12月22日には、周辺工業者の皆様を対象とした説明会を、市の主催により開催をいたしました。この説明会では、佐久総合病院が(仮称)基幹医療センターで計画している高度な専門医療、救急医療に特化した病院の診療機能について、敷地内での病院建物の配置、そして救急車両の進入経路などについてご説明を申し上げたところでございます。これに対し住民の皆様からは、ドクターヘリの飛行音や救急車両のサイレンの音を不安に思う人が多く寄せられるとともに、(仮称)基幹医療センターの開院に伴い、職員の方や患者の皆様など周辺道路を利用する方が増加することに起因する渋滞の懸念など、これまでの住環境が変化することに対する不安の声を多くいただきました。 この説明会でいただいたご意見の一つに、ドクターヘリの飛行音に対する検証がございましたことから、これは最初に取り組むべき課題であるととらえ、市と病院の共催のもと、また公平を期するために中込中央区3区の役員の皆様にも立ち会いをいただき、先月13日にドクターヘリの模擬飛行を実施をいたしました。また、あわせて周辺5カ所の室内外において飛行音の測定を行いました。この結果につきましては、佐久総合病院が騒音測定の専門業者に依頼をし、現在分析を行っていると伺っております。 なお、この分析結果につきましては、12月の説明会で寄せられたご意見、ご要望等に対する回答について、説明会の場において関係する皆様にお示ししたいと考えております。 また、工業関係者の皆様からは病院建設予定地内の厚生連から借りている駐車場の問題や、隣接地で操業する皆様が、病院が建設されることで現在の操業形態が継続できなくなるのではないかという不安の声をいただいております。この問題につきましては、市が協議の場を用意することで、工業関係者の皆様と厚生連及び佐久総合病院とが話し合いを持ち、互いに理解を深めることで、不安解消につながるものであると考えております。(仮称)基幹医療センターの建設につきましては、本答弁の最初に申し上げましたとおり、中込中央区の住民の皆様並びに周辺工業関係者の皆様からのご理解をいただくことが重要であると考えております。 したがいまして、中込中央区の住民の皆様並びに周辺の工業関係者の皆様とは、今後も引き続き説明会などの開催により話し合いを続け、ご理解がいただけるよう鋭意努力を重ねてまいります。 また、(仮称)基幹医療センターは、高度な専門医療、救急医療に特化した機能を有する医療機関であり、市民の皆様に良質な医療を提供するという観点において、佐久市の医療体制の中で非常に重要な役割を果たすものであります。そこで、(仮称)基幹医療センターと浅間総合病院、佐久医師会など市内の病院や診療所がそれぞれの役割に応じた医療提供を行えるよう、医療機関同士の合意に基づき、地域医療連携体制の構築を進めることも重要な課題の一つであると考えております。 したがいまして、中込中央区の住民の皆様のご理解、工業関係者の皆様のご理解、そして医療関係者の合意の3つの重要課題が解消されたものと判断できたときに、初めて次の段階である病院建設予定地の用途変更の手続に入り、土地利用の観点における協議を進めてまいりたいと考えております。この協議に入る前の観点をちょっと3つ、もう一度申し上げます。中込中央区の住民の皆様のご理解、これが1つ目。2つ目が工業関係者の皆様のご理解。3つ目が医療関係者の合意、この3点です。この3点が整ったところで次の段階に入っていくと、こういう形でございます。 いずれにいたしましても、佐久総合病院の再構築は、病院側からの説明にもありますとおり、1期で基幹医療センターの建設、2期で地域医療センターの建て替え、3期で医療情勢や運営状況を勘案した補完工事により完了となるものであります。市といたしましては、両センターの建設により、現在医療関係者や佐久市医療体制等連絡懇話会の皆様でご協議をいただいております佐久市の医療体制の再構築が実現いたしますよう、引き続き必要な支援と計画実現に向けた取り組みをしてまいる所存でございますので、ご理解をいただきたいと思います。 続きまして、私のほうから地域医療についての佐久総合病院の再構築に向けた周辺道路整備の計画についてお答えをしたいと思います。今回初めての試みですけれども、ボードを使ってご説明を申し上げます。ご案内でわかると思いますけれども、ここの場所が旧ツガミの予定地でございまして、ここの場所に再構築、基幹医療センターをやっていきたいという中において、多くの話題にありました踏切が、ここの第1北中込踏切という部分北側と、南側のツガミ踏切という2カ所がございます。この踏切の場合なんですけれども、単純に現道を拡幅した場合、駐車場のみがなくなり、営業が成り立たない複数の店舗が出てしまうと。ここの場合、拡幅をしていって、この踏切も一緒に拡幅をしてしまうと駐車場がつぶれて営業ができない店舗というのが出てくるという課題があります。それと踏切と交差点、ここが踏切で少し東側に行ったときに交差点があるのは皆さんご案内だと思いますけれども、変則交差点であるため、交差点改良を含めた検討が必要という形になります。これが第1北中込踏切の課題という形になります。 そしてもう一つツガミ踏切、こちらもまた大きな話題になっていると思いますけれども、課題として踏切と市道が接しており、踏切が道路交差点の中にできてしまい非常に危険であると。皆さんご存じだと思いますが、市道31の2号線というこの旧道というふうにいわれているものでありますけれども、市役所のツガミのこの踏切の間にある市道でございますけれども、非常に危険であるという形でございます。現状での拡幅は危険で認められないというのが、JR、公安委員会ともに出している見解であります。ここのところの改良が非常に困難である状況が今生まれているということでございまして、これらを申し上げた上で、今考えている道路というのは、この31の15号線北側と南側31の3号線、それと西側の31の43号線、この3つをこれまで検討してきていることを議会でもお話をしてまいりました。この上のところの道路幅が16メートル、そしてこの西側の道路、31の43号線については9.25メートル、そしてこちらの南側のところが31の3号線が9.75メートルを考えております。その中で、それを今までご説明申し上げてまいりましたけれども、ここの踏切が非常に困難であることが先ほども申し上げていましたので、この道路を改良する場合に、この道路をかなり東側に振るということも考え方としてはありますけれども、非常に多くの土地収用が必要になってくる。とするならば、もう一つの新たな考え方として、原南部線というのがあるんです。原南部線というのがここのところに都市計画道路が計画されておりますけれども、この計画道路を使ってツガミの南側、この地点から南下をしましてカーブを描きながらこの市道31の2号線につながって、そのまま東のほうに向かって瀬戸原の道路につながってくるんですけれども、その道路を建設することはできないかという形で、今検討、測量を行っているところでございます。その結果、この踏切とは結果的にJRがここで掘り込んでいますので、結果的に立体交差になると。この道路市道とJRが立体交差をするという形になりまして、結果的にはスムーズな進入ができるのかなというような状況にありますので、ご理解をいただきたい。3月中に計画案を作成し、住民及び関係者への説明会を開催し、ご意見を伺い、合意形成をとってまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 次に、臼田地区や中込中央区のまちづくりの推進についてのご質問にお答えをしたいと思います。まず、臼田地区のまちづくりについてでありますが、臼田地区につきましては昨年2月7日の知事裁定合意後、まず住民の皆様の不安解消を図るため、7月から11月にかけまして臼田の4地区で説明会を開催いたしました。その中で多くの皆様から今後の臼田地区のまちづくりについてご要望をいただきましたので、私はそのために、その推進母体となる(仮称)臼田まちづくり協議会を設置することを申し上げてまいりました。この取り組みは佐久総合病院にも参加をいただき、市と臼田地区住民の皆様とのパートナーシップにより進めるまちづくりで、多くの地域の皆様がかかわりを持つことが重要になると考えております。 そこで、(仮称)臼田まちづくり協議会を平成22年度の早期に設立することとし、現在はその準備を進めるための場を設けて協議をしております。具体的に申し上げますと、臼田4地区の区長の皆様、佐久総合病院、識見者2名の方でございますけれども、ご意見をいただき、協議会の組織構成や活動の方針などについて検討を進めているところでございます。今後まちづくりのテーマを提案することで臼田地区の皆さんに参加を呼びかけ、参加した住民の皆さんが中心となって自由な意見交換や自主的な活動ができる場として、(仮称)臼田まちづくり協議会を設置することを予定しております。そして、この協議会で検討された結果は、市や県に対しての提言の形や事務的な調整を行うことによりまして、さらに市との協働によるまちづくりとして進めていくことを考えております。 次に、中込中央区でのまちづくりについてでございますが、中込中央区におきましては、昨年12月10日から22日にかけまして3回の説明会を開催したところでございます。この説明会の中で多くの皆様から、周辺道路を利用する方が増加することに起因する渋滞の懸念など、今までの住環境が変化することに対する不安の声をいただきました。この渋滞に関しましては、かねてから周辺道路整備の要望が出されており、このような経過などを踏まえ、中込中央区のまちづくりの骨格をなす道路として(仮称)基幹医療センター建設予定地周辺の道路改良を検討をしていることは、先ほどご説明を申し上げたところでございます。現在はそのための測量調査を実施しております。今後は測量成果に基づき道路幅員等を検討し、地域の皆様にご説明をしてまいります。 中込中央区でのまちづくりは、(仮称)基幹医療センター建設計画に伴う地域住民の皆様の不安と、以前からの地域要望にお応えするため、道路整備など都市基盤の整備を行う短期的な視点のまちづくりと、中込中央区を取り巻く社会経済情勢の変化をどう受けとめていくかという中長期的なまちづくりを、あわせて検討していきたいと考えておるところでございます。 それから、中部横断道路関係に関しまして、2点目のものに関してお答えをしたいというふうに思います。八千穂インターチェンジから長坂ジャンクションまでの整備計画格上げに向けた現況と、市の取り組みについてのご質問について、4項目の内容にご質問がありました。これについてまず第1項目の整備計画格上げに向けた現況の取り組みについてでございますが、私は市長就任以来、毎月のように整備計画格上げの中央要望を沿線市町村長さんと力を合わせて実施しており、その回数はつい先日の3月5日も含め、既に13回となっております。 なお、今まで直接国土交通省等に要望ができておりましたが、政権交代後、要望のルールが変わりまして、昨年12月からは民主党の長野県連を通し、民主党幹事長室で一括要望を取りまとめ、仕分けを行い、国土交通省政務三役につなぐこととなりました。ルールの変更後の12月の要望時には、民主党の幹事長室において生方・広野両副幹事長と会うことができ、中部横断自動車道の早期全線開通をお願いしてまいりました。その後、国土交通省の長安政務官とお会いができて、中部横断自動車道基本計画区間である八千穂以南の早期整備計画への格上げにつきましても、要望を行ってまいりました。 国では必要な道路はつくると言っていただいておりますが、今国会において今まで高速道路の整備について審議をしてきた国幹会議がありますけれども、この国幹会議を廃止し、社会資本整備審議会の審議を経るよう変更する、高速自動車道国道法の一部を改正する法案を提出予定とお聞きしております。国土交通大臣をトップに、高速道路整備に関する制度を抜本的に見直すための検討組織を立ち上げる方針を示していらっしゃいます。このようなことから、高速道路建設のための体制は見えてまいりませんが、建設の採択基準等が今なお不確実な状況であります。 第2項目めの基本計画から整備計画までの手順でございますが、今までは基本計画決定がなされた後、環境影響評価、アセスでございますね。都市計画決定など必要な手続がなされた後、国幹会議で審議され、整備計画決定という流れになっておりましたけれども、今申し上げましたように、建設の採択基準など不確実な状況にあり、国でもどのような手順で行うか、確定をしていない状況にあると伺っております。 第3項目めのどうすれば整備計画に格上げになるか、また第4項目めの市としての格上げの取り組みについてとのご質問でございますが、高速道路はつながなければ効果が最大限に発揮できないという議員のご指摘のとおりでございます。国土交通大臣も公共事業抑制の方針には変わりはございませんけれども、高速道路で優先すべきはミッシングリンク、つながっていないという部分をどうするかがポイントであり、つながっていないところを優先させるというのは当然と、ミッシングリンク解消について前向きな姿勢を示されております。現在、(仮称)八千穂インターチェンジ以南につきましては、国において環境影響評価に結びつく基礎調査を実施していると伺っております。早期に環境影響評価を実施し、整備計画に格上げされるよう沿線市町村の皆様と連携を図りながら、地域の成長戦略やポテンシャルをわかりやすく政府・与党にもご説明をいたしまして、中部横断自動車道の必要性をご理解いただけるよう主張してまいりたいと考えております。 国の感触についてはまたご質問いただければ、またご質問いただければ答弁をさせていただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 教育長、土屋君。 ◎教育長(土屋盛夫君) 私からは、10項目めの学校教育についてのうち、佐久市の教育施策についてお答え申し上げたいと思います。 最初に、市全体の教育効果の底上げということにかかわってでございますが、教育は知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな児童生徒の育成を目指すことが肝要だと考えております。現在国で進めております教育も、この理念に沿って、生きる力をキーワードに、思考力、判断力、表現力など問題解決能力を重視しております。佐久市教育委員会でも、この生きる力の育成を願って、子供も大人も共に学び、共に高まり合う状況づくり策として「コスモスプラン」、読むこと、書くこと、行うことの実践を呼びかけたところであります。算数ができないから算数の学習を、英語力が足りないから英語教育をということも大切でございますけれども、そうした部分対応だけでなく、それぞれの子供が全人的に高まるよう願って、自分の花を咲かせる根っこ耕しの活動としての読むこと、書くこと、行うことを取り上げたわけであります。大人が後ろ姿で子供を育てる意味からも、市民がこぞって取り組みたい、まさに教育の根っこづくりの施策であり、底上げの施策であると考えますので、お力添えをお願いしたいと思います。 さて、もう少し具体的に学校教育にかかわりまして、6点ほど大事に進めたい底上げにかかわる施策を申し上げたいと思います。 1つ目といたしまして、各小学校に学力向上支援員を配置いたしまして、教科の専科制の学習を進めたい。これが1つ目でございます。この学級担任と教科の専科教員のチームティーチングによる指導は、教師相互の協働性を高め、複数の目で子供をとらえ、より細やかな指導ができると考えております。 2つ目といたしまして、市の教育委員会に配置しました学校運営支援によりまして、各学校訪問、そして授業参観を通した助言に当たることによりまして、すべての子供が意欲を持って学習に参加し、ともに学び合う授業づくりに向けた、そうした授業実践を推進していくことであります。 3つ目といたしまして、各中学校区ごとに教育推進委員会を置きまして、小中学校が連携して教育実践研究を進めることで、私たちが重点としております9年間を見据えた小学校から中学校へと学びをつなげていく教育を推進し、学力向上を図られるよう努力したいということであります。 4つ目といたしまして、全国的に行われております学力検査の1つでありますCRT、日本語で言いますと目標基準準拠検査と言いますけれども、子供たちのそれぞれの学年の学習到達度がはかれる、そういう検査でございますCRT検査の実施、それから長野県教育で実施しておりますPDCA支援事業でありますが、このPというのはいわゆるプラン(計画)、Dはドゥー(実行)、Cはチェック(評価)、Aはアクション(改善)ということであります。このPDCAというサイクルを大事にした授業改善を多くの学校で取り入れてもらって、このサイクルあるスパイラルな実践を重ねる中で、授業改善が図られるよう学校を支援していきたいと、これが4つ目でございます。 5つ目といたしましては、各学校に特別支援教育支援員を配置するとともに、スクールメンタルアドバイザーや就学指導専門員による相談助言というものを大事にして、悩みを抱える子供、保護者、教師への応援者となって、どの子も行きたくなる学校、学びたくなる学習への改善を図っていきたいと考えております。 6つ目は、遊びとか戯れるとか競争し合うといった日常的な活動が大事にされる学校、家庭、地域になるよう、あらゆる機会に共に歩こうという、共歩きの社会づくりを呼びかけてまいりたいというふうに思っております。 以上申し上げたコスモスプランや6つの重点施策などを実践する中で、市全体の教育の底上げを図っていきたいと考えております。 次に、各小中学校における独自の取り組みについてお答え申し上げたいと思います。学力向上に関して申し上げますと、各学校では先ほど申し上げたCRT検査や日ごろの授業から課題を洗い出して、その改善の方向を明らかにしながら、学力向上に向けた取り組みをしております。議員ご指摘にありました、1月に私たちはその報告書をとりながら、その事例を見ますと、ある学校ではノートを自分の思いを書く、そういう教具にしている活動を大事にしよう。あるいは授業の中で意見を交換する活動を大事にしよう、さらには授業終わり3分に振り返りタイムを取り入れることによって、その授業を振り返る、そういった実践を進めている状況。さらには家庭学習のあり方にもメスを入れまして、3+1(スリー・プラス・ワン)として全家庭で家庭学習を大事にしようということを各家庭にも呼びかけている学校もあります。また、別の学校では、全校読書の時間を「本ごはん」の時間として毎日位置づけるとともに、月1回の親子読書の日を設けたり、保護者による読み聞かせ活動を取り入れたりして、学校と家庭が連携して読書活動を展開し、読む力や表現力の向上を図ろうとしている状況も見られます。 学力向上対策以外におきましても、各学校の学校行事あるいは総合的な学習の時間の内容といたしまして、特色ある学校づくりを目指し、教育活動を展開している状況があります。地域の自然や歴史、文化、人々などから学ぶ学習、あるいは地域を知り、地域のよさに気づく学習など、地域と密着した学校づくりに努力している状況が見られます。 こうした状況を踏まえつつ、教育委員会といたしましては、現在展開されておりますこうした歴史ある取り組みを支えつつ、各学校が課題意識を持って特色ある教育活動、向学の気風に満ちた教師集団づくりを推進するよう、家庭や地域の方々との連携のあり方などを助言してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 浅間病院院長、村島君。 ◎浅間病院院長(村島隆太郎君) 私からは、浅間総合病院についてのご質問のうち、浅間総合病院の現状及び今後の病院運営のあり方について、病院事業管理者に就任予定である病院長の認識はのご質問にお答えいたします。 浅間総合病院は、佐久市の市立病院、そして佐久地域の中核病院としての役割、また国民健康保険直営診療施設として健康教育、健康診断、その他健康保持増進事業、地域包括ケアシステムの拠点としての役割も果たしてきております。さらに、浅間総合病院は市内唯一の公立病院でありますことから、佐久市の保健福祉行政の施策を担う病院として、へき地診療所など不採算部門についてもこれを実施する役割を果たしております。 病院経営につきましては、昨年度末に策定いたしました浅間総合病院改革プランに基づき、経営の効率化などを推し進めているところでございます。改革プランの中には経営形態の見直しに係る計画もございまして、地方公営企業法の全部適用への移行を予定しており、本議会に条例の上程をさせていただいているところでございます。事業管理者の設置により経営責任の明確化や職員の意識改革が望めることは、先ほど市長から申し上げたとおりでございます。 次に、今後の浅間総合病院のあり方についてでございますが、市立病院としての役割、地域の中核的病院としての役割、また国保直診の病院としての役割など、これからも引き続き堅持していかなければならないと考えております。こういった中、佐久地域の中核的な医療機関としての浅間総合病院は、佐久地域全体で必要な医療サービスが提供できるよう、地域における再編ネットワーク化に関しても中心的にかかわっております。浅間総合病院の再編ネットワーク化の役割といたしましては、1次医療の医療連携による支援、急性期の入院機能を担う2次医療や、2.5次までの救急医療を受け持つ佐久地域の中核病院としての機能を担い、3次救急医療は佐久総合病院などで担うよう、病院間の機能分化を図っております。 また、特色ある専門性を持った医療の提供を行う必要があると考えますことから、現在も4疾病に含まれます脳卒中や糖尿病に係る専門的な治療を行っておりますが、今後もさらに市民のニーズにこたえるべく、特徴ある専門性を持った診療ができるよう進めてまいりたいと考えております。病院の経営面におきましては、市立病院であります浅間総合病院は、市民ニーズに応えて良質な医療を提供していくためには、病院自体が健全経営である必要があります。このための1つの方策として、平成22年度より地方公営企業法の全部適用への移行を予定しております。ここにおいて、事業管理者には経営に必要な組織体制に関することや、職員採用や職員給与などについての権限、それから病院の業務の執行権、代表権も任されることとなります。このことから、まず病院の経営のさらなる安定化を第一の課題として取り組む考えでございます。 この病院経営の安定化のためには、医師を中心とした医療職の確保が最重要と認識しておりますことから、引き続き医師確保に最大限の努力をしたいと考えております。ここで新年度の浅間総合病院への医師の就職状況を申し上げますと、小児科、整形外科において各1名ずつの医師が増員となります。一方、泌尿器科においては、4月から1名の減員が生じている状況であります。医師の確保につきましては、ある程度長い期間をかけ根気強く招致を重ね、医師が浅間総合病院のために頑張ってみようと思えるような環境をつくり上げながらの地道な努力が必要であると考えております。そして、その結果として、浅間総合病院に定着していく医師が多くなると考えております。さらに、全部適用への移行は、まずはマンパワーの充実を図り、そして職員がポジティブに誠心誠意医療提供をできるような体制をつくってまいることにより職員の経営への意識が高まり、これがさらに健全経営の確保へつながるものと考えております。 浅間総合病院は私の院長就任時の所信でもございますが、患者さんの価値観を尊重した医療の提供ができる病院を目指して、来年度からの地方公営企業法の全部適用への移行により、さらなる健全経営を確保した上で、市長の公約でございます世界最高健康都市の実現のために、保健福祉行政の一翼を担う市立病院として邁進してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(並木茂徳君) 地域課題対策局長、中山君。 ◎地域課題対策局長(中山雅夫君) 私からは、8項目めの地域医療についてのうち、佐久市内の医療体制についての浅間総合病院、佐久総合病院、川西赤十字病院など市内の病院、診療所間の医療連携についてのご質問にお答えいたします。 市内の医療機関による医療連携につきましては、ご案内のとおり、昨年11月に立ち上げました佐久市医療体制等連絡懇話会において協議をいただいているところであります。また、より専門的な協議の場として医療関係者同士の独自の話し合いも並行して進めていただいていると伺っております。佐久市医療体制等連絡懇話会につきましては、本年2月2日に第2回目を開催し、より具体的な協議がされてきております。 第2回目の懇話会の内容を申し上げますが、以下の5つの議題についてご協議をいただきました。1番として、(仮称)基幹医療センターの機能について。2番目として、浅間総合病院と佐久総合病院における診療科ごとの連携協議について。3番目として、1次・2次救急の受け入れ態勢について。4番目として、救急医療情報システムと救急患者のトリアージについて。トリアージというのは、救急患者の搬送先の割り振りということです。5番目として、住民の医療機関とのかかわり方についてでございます。 議題ごとの協議内容といたしましては、まず、(仮称)医療センターの機能についてにつきましては、佐久総合病院から市内の医療再編の前提となります地域完結型医療体制の構築のため、(仮称)基幹医療センターは、3次救急専門医療に特化した紹介型病院であるということ。そして、医療法第4条に定める地域医療支援病院を目指すという説明をいただき、懇話会参加者の皆様の共通認識として確認をいただきました。 2点目として、浅間総合病院と佐久総合病院における診療科ごとの連携協議についてにつきましては、市内の医療連携において骨格となる市内の中核病院である浅間総合病院と佐久総合病院の診療科ごとの連携協議の進捗状況について浅間総合病院より説明いただくとともに、連携協議の中で合意された役割分担についてご確認をいただきました。 3点目として、1次・2次救急の受け入れ態勢についてにつきましては、(仮称)基幹医療センターが3次救急に専念するために、1次・2次の救急の受け入れを佐久市内でどのようにするかについてご議論いただき、それぞれの役割分担について確認をいただきました。 4点目として、救急医療情報システムと救急患者のトリアージについてにつきましては、高次救急のすみ分けの議論から高次の救急患者の搬送に係る情報の共有が、医療機関と消防本部との間で必要との認識が確認をされました。今後は現在整備されております県の救急医療情報システムの更新時期を見据えながら、佐久地域において有効的に使用されるためのシステムの構築を目指すことで、認識の一致をいただきました。 5点目として、住民の医療機関とのかかわり方についてにつきましては、前回の懇話会で、市内での医療連携が今後スムーズに進むためには住民の理解が大切な要素であるとのご発言をいただきましたことから、市といたしましては、地域医療は医師、看護師の皆様だけが関係者ではなく、市民の皆様が、患者としても地域医療をともに考える機会が必要であると考えました。そこで、今回広報によるシリーズ化の計画を提案し、参加者からの寄稿についてご協力いただく旨を確認いたしました。 なお、この広報計画は、市の広報3月号より「地域医療を守るために」のシリーズとして掲載を開始しております。 以上の5点について第2回の懇話会において議論いただいたところですが、この連携協議における合意事項については文書化し、医療関係者それぞれが共通認識として持ちながら、住民の皆様に説明していく必要があるのではとのご意見もいただきました。このことから、今後は、この連携協議により合意された事項について、関係者間の協定という形で取りまとめていくため、必要な調整を図ってまいりたいと考えております。また、この合意された医療連携が随時実行に移ることとなりますが、この段階におきましては、懇話会は実行に係る検証機関としての役割を担っていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、世界最高健康都市の実現のため市内の医療連携がスムーズに進むよう、また、市内において安定した医療供給体制が永続的に構築されるよう、市といたしましても必要な調整を図っていきたいと考えております。 なお、この医療連携協議は浅間総合病院、佐久総合病院、佐久医師会に参加いただきまして、救急医療体制、2次・3次医療の再構築、すみ分けを主体とする佐久市全域の医療体制を包括的に協議しているものです。このことから川西赤十字病院につきましては、経営改善計画の遂行と佐久医師会の枠組みの中で佐久地域医療を担う病院の一つとして医療連携協議を進めている状況を見守りたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 学校教育部長、茂原君。 ◎学校教育部長(茂原孝好君) 私からは、学校教育についてのご質問のうち、岩村田地区北部への新小学校の建設について、まずお答えいたします。 初めに、現状と今後の予定について申し上げます。岩村田地区北部における新小学校建設につきましては、これまで地元の区長さん、岩村田北部小学校建設促進委員会、岩村田小学校PTAの皆さんをはじめ関係者と協議をしてまいりました。昨年市において建設予定地区を選定した後、11月に地権者の皆さんの意向をお聞きしまして、ご賛同を得ることができました。その後、具体的な建設予定地を仲田、大豆田地籍に選定し、関係地権者の皆さんを対象にした説明会を1月27日に、また2月3日には、地元16区の区長さん及びPTA役員の皆さんを対象に実施をいたしました。その後、新小学校の本用地予定地となった地権者の皆さんに、農振農用地域からの除外申請の同意書及び関係書類にご署名をいただき、申請の準備を進めているところでございます。さらに、平成21年12月に農地法等の改正によりまして2ヘクタールを超えて小学校を建設する場合でも、県の許可及び国との協議が必要となったため、佐久地方事務所農政課、県農業政策課と事前協議を数回実施し、3月2日には県の担当職員と建設予定地等の視察を行ったところであります。平成22年度は、農振農用地からの除外手続とあわせまして、農地転用、用地測量を行う予定でございます。 また、地域の歴史と伝統、地域の方々の思いや願いを結集した新小学校建設基本計画を策定するため、新校企画専門員を配置するとともに、学校づくりは地域づくりという考えから、市民の皆さんのパートナーシップにより、地域に開かれた学校づくりを進めてまいります。平成22年度の4月には、広報及び市のホームページ等で学校づくりワークショップの参加者を募集し、多様な学習活動、安全・安心、環境との共生など施設に関するさまざまな事項につきまして市民の皆さんと一緒に学び、知恵を出し合い、行動しながら、新小学校の建設を目指してまいりたいと考えております。また、市民がより主体的な立場で自治意識の上に立って学校づくり、地域づくりを進めるために、市民との協働による研究協議機関である新小学校建設地域協議会の立ち上げも予定しているところでございます。 いずれにいたしましても、保護者、地域の皆さんの思いを第一に受けとめ、多くの方々のお知恵を拝借する中で取り組みを進めてまいりたいと考えております。 次に、統廃合を含む中・長期的な小学校整備についてのご質問のうち、初めに、未就学児童数から見た各小学校の今後の児童数予想についてお答えいたします。市内16校の今後の児童数の予想でございますが、平成21年4月1日現在の年齢別人口をもとに推計をいたしました。その結果、今後7年間で児童数が減少する小学校が16校中15校でございます。学校規模でありますが、学校教育法施行規則では40人学級を基本に、小中学校とも12学級以上、18学級以下が標準と規定されており、これが望ましい学校規模としての基準になります。長野県では35人学級ですが、単純に学級数でこの基準に照らしますと、本年度、市内の小学校は16校中9校が先ほどの適正規模、2校がこれより多く、5校がこれを下回っております。 少子化の進行により、今後は小規模化がますます顕著になってくることが予想されます。小規模校は1学級の人数が少ないために一人ひとりの児童に先生の目が届くため、きめ細やかな指導ができ、活動面でも1年から6年生まで縦割りの活動ができるなど、小規模校ならではのメリットがあります。一方、学習指導面では集団思考が行われにくく、学習意欲や競争心の低下が懸念されます。また、生活指導面では、人間関係の固定化により、変化への対応性が弱くなったり、教師への依存度が高まり、自立心が育ちにくくなるなどの問題も指摘されております。一般的にはメリットよりもデメリットのほうが大きいといわれております。児童が個性を発揮し主体性や社会性を身につけていくためには、多様な個性や能力あるいは価値観を持つ教師や仲間と触れ合い、活動できる学校規模が望ましく、学校規模の適正化は子供の成長にとって大切であると考えております。 次に、今後の統廃合整備計画についてお答えをいたします。学校の統合につきましては、法的な基準というものはありませんけれども、先ほど申し上げました文部科学省が定める基準を一つの目安と考えます。適正規模である12学級から18学級を下回る11学級以下の小規模校で、将来的にも児童数の回復が見込めない学校は、統合を検討していかなければならないと考えております。また、小学校で全校児童数が100人以下になると、各学年の学級数の人数が16人程度という規模になり、先ほどのような切磋琢磨の学習状況がつくりにくいなどの問題が生じます。 具体的に申し上げますと、平成27年度までの推計で1学年1クラスになるのは、年によって学級数が変動しますので一概には申し上げられませんが、平根小学校、高瀬小学校、岸野小学校、青沼小学校、切原小学校であります。このうち、先ほど申し上げた集団活動ができにくくなる全校児童数が100人以下になり、1学級当たりにすると16人の学級になるのは青沼、切原小学校の2校であります。しかしながら、学校の地域の皆さんにとって大変愛着のある施設であり、地域の文化センター的役割もございますので、関係者の皆さんのご理解を得る中で、さまざまな角度から統廃合を検討していくことが大切と考えております。 次に、ご質問の中に建設資金についてのお尋ねがございました。現在ご存じのとおり浅間中学校、臼田中学校、泉小学校の3校を全面改築実施をしております。また、ご質問の岩村田地区北部への新小学校の建設も控えている。その後はまだ実施計画ではのってきておりませんが、改築が必要な学校がございます。建設の古い順に申し上げますと、望月中学校、それから岩村田小学校ということでございます。これらは昭和30年代後半から40年代初めにつくられた学校で、このように築後40年を超える学校がございますので、順次全面改築をしていかなければならないと考えております。 したがいまして、教育委員会といたしましては、長期的な見通しの中で実施計画をローリングする中で、計画的にこの基金について活用していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 17番、柳澤君。 ◆17番(柳澤重也君) 丁寧な答弁ありがとうございました。 それでは、きょうは少し時間を残してもらいましたから、まず最初に市長に、世界最高健康都市づくりについて、非常に市長の胸の内を聞かせていただきました。かなりの部分が市民、私もそうなんですが共有できる部分であるかと思います。そのうち幾つか気になった点、もう一度念押しとなりますが、お聞きいたします。市長の言葉の中で、健やかに心の豊かさがまずは健康の都市の条件であり、佐久市にはそれに至る非常によい素地があるというようなことをおっしゃっておりまして、私も同感でありますが、ただ、これをどんなふうにやっていくのかと。市長の言葉の中で、自らの健康は自ら守ると言ったり、市民の認識の問題だというふうなことがありましたけれども、これは何らかの指導体制があったり指導力があったり、その下でなければ、市民はそちらの方向へなかなか動きにくいのではないかと。数値目標も数値や何かであらわせるものではないということですが、その辺、市長どう考えますか。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 今の柳澤議員さんのお話でございますけれども、まず世界最高健康都市の主体が地域住民であるということが、地域医療の定義というものの中で、主体は住民であるという考え方があります。私は地域医療の主体は医療機関であるとか、そういったものが私は主体であるというふうにこれまで思っていました。しかしながら、いろいろと地域医療、医療崩壊というものが叫ばれるようになって、どうでしょうか、四・五年、特にそういう話が話題に医療不足からありましたけれども、そんな形の中で、地域医療というものの主体が住民にあるんだということを考える中で、やはり一人だけでは克服ができないものもあるんですが、根本的なところとしては、個人個人の皆さんが、一人ひとりが主体性を持って行動していくことが大切だと思っています。しかし、そのために必要な情報提供であるとか、あるいはまた、機会の提供であったりとかいうようなことは、公が担う部分でもあるんだろうと思っております。そんな形の中で両輪となって医療機関もあるいはまた、一人ひとりの方々も地域もあるいは行政も、両輪といって幾つも言いましたけれども、そういったものが力を合わせて行っていくことが大切だろうと思っています。 その中で、構想づくりを平成22年度に行いたいと思っておりますが、数値を全く出さないということでもないんですけれども、しかしながら、なじむかなという思いもあります。この辺も専門の方々でお話し合いをいただく中で話題にしていくことがいいだろうと思っておりますので、議員さんのお考えもお聞きする中で、この懇話会をつくっていく中においては検討はしたいというふうに思っております。しかし、いわゆる5カ年計画のような数値目標というものを並べて、この数値に行くことを目的とするというようなことの、そういったものではないんではないかなと思っております。究極的に数値を必ず持つというようなことも、基本的には今のところ思っておりませんけれども、どういった形がいいのか、もう少し熟慮を深めたいと思っております。ご意見をお伺いいたしました。 ○議長(並木茂徳君) 17番、柳澤君。 ◆17番(柳澤重也君) そのとおりだと思いますけれども、生きがいを持って楽しく生きられるという中で、私もまず世界最高健康都市って何を考えるかと何人か聞いてみたわけですけれども、まず一番先にぽこっと出てきたのが、例えば今一番問題になっている寝たきり老人ゼロを目指す。もちろんゼロにはならないと思うんですけれども、その数値を限りなく小さくしていくと、そのための体制づくり、あるいは市民への意識、それもいいんじゃないかと。それからまた、今長野県でもあちこち同庁でもやっているそうですし、御代田町でも何か町の中で取り入れたというノルディックウオーキングですか、ポールウオーキングというんですか、そういうようなものも世界的に今流行してきて、健康をつくるための一つの手段としているわけですけれども、佐久市でも里山整備をしたり、あるいは昔あった千曲川サイクリング道路、ああいったものをもう一回整備し直してですね。この間私も桜咲くこみちのところへ行きましたら、お昼に行ったわけですけれども、かなりの人があそこで散策をして歩いている人やらポールウオーキングをやっているような人もおりましたけれども、そういった人の人口を数字的に目標として、数字がすべてではないんですけれども、何か参加人口をふやしていく。いろんなことができるんじゃないかというようなことも聞きました。 また、小中学校では、例えば一時期はやりましたけれども、このごろ余り出てこないんですが、例えばなわ跳びを全校の生徒に奨励し、二重跳びだとかいろんな段階があるわけですけれども、ああいうことも一つの健康というんですか、何か数字目標になるんではないか。あるいはこれも一時期はやって消えてしまったんですけれども、一輪車愛好ですか、こういうようなことも何か特徴づけて外に向かってアピールできることがあるんじゃないかというようなことも、私も言われました。 昨今非常に自殺者が多い、その中にも特に若い人、10代の後半、20代前半でもいるわけですけれども、何か打ち込めるもの、あるいは楽しい、生きがいが、医療だけではなくてできるところもあるんではないかと、そんなふうに思います。ぜひまたその辺のところも協議会などで協議していただきたいと思います。 それからもう一つですが、これは医療のほうに福祉のほうに入るわけですけれども、先日、朝日新聞に世界の老後の生活のためのものが出ていました。シリーズで出ていたわけですけれども、例えば先進国であるスウェーデンは、安心を求めて施設ではなくケアつきの住宅・住居を提供するとか、あるいはフランスでは、ここも非常にスウェーデンも核家族なんですが、核家族対策として在宅入院、つまり家庭におっても入院しているのと同じような医療サービスが受けられる。それには病院、開業医、ソーシャルワーカー、看護師などのチーム医療の充実が必要だというようなことも出ておりました。また、フィンランドは、これは農村型の質の向上ということがありましたけれども、高齢者向けのサービスセンター、日本の場合も非常に幾つかの施設が分かれているわけですけれども、それをある一セットにして、その中でお互いに従業員から何かが連携し合ったりして、あるいは入居者もお互いの交流を持って、より充実した、生きて生きがいを感じられるような老後を送れるような施設というような。もちろんこの中には健康の老人も範疇に入っているということなんですけれども、いろんないわゆる老後対策、佐久市も先ほどから出てきましたけれども、高齢者社会になって非常に大変な行く末が待っているわけですけれども、そういったものをぜひ今後世界を掲げる、世界最高健康都市というわけですから、その辺、市長いかがでしょうか、世界に目を向けるというのも、ぜひ医療の関係、あるいは介護関係にもぜひお願いしたいと思うんです。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 先ほど来お話しいただいている例えば数値目標なんかもそうですけれども、なじむ数字があれば、そういったものも目標として掲げるということは否定をするものではありませんし、検討していきたいと思っております。また、今ノルウェーあるいはフィンランドのお話がありました。そういったものも参考にはさせていただくことになろうかと思いますけれども、福祉の制度設計というようなものに関しては、基本的には国の制度によって行われるという形でございます。その中でオプションとしてこの地域ならではの気配りと、あるいはまた連携というようなものができてくれば、それも一つその必要なものだろうというふうにも思っております。 私はこの世界最高健康都市というものに関して、非常に声高に世界に対して向かってしゃべるとか、そういうことも伴ってくればいいと思いますけれども、余り目的化することなく、ここに住む方が心穏やかに住むということがとても大事だろうと思っておりますし、就任の議場で言ったか、就任の職員の前で言ったか、近き者喜びて遠き者来るという言葉がありますけれども、これが私が初めて議会に行ったときに贈っていただいた言葉ですけれども、近い方々への施しというものが、結果的には全体への波及に及んで、結果的にはどうでしょうか、求心力を持つ地域になる、あるいはまた施設になる、あるいはまた制度になるというようなことであろうかと思っております。この地域の方々のニーズに合った的確な、やはりここに住んでよかったなという思いが高まることを、私はこの都市の望みとしたいと思っております。 ○議長(並木茂徳君) 17番、柳澤君。 ◆17番(柳澤重也君) 目指すことも一つの目的なんでしょうが、それだけが目的ではないというのはわかります。ただ、交流人口の創出というようなことも掲げて今回の公約になっているわけですから、ぜひともそんなことも考えながら、世界に発信する、あるは世界から学ぶというようなこともぜひ考えていただきたいと。 つい先日の報道の中に、私も初めて聞いた言葉でメディカルツーリズムというのがあって、どういうことかといったら、アジアや中国あるいはロシヤあるいはアラブの裕福階級の人たちを対象に、健康診断を入れた観光事業を行うというようなことも出ていました。ぜひともそういう意味でも、グリーンツーリズムあるいは体験型というようなことだけでなくて、さまざまな複合的な対策が考えられるんじゃないかと思うんですが、その辺のところもぜひ考えていただきたいと思います。 次に、学校教育について、少しまたお願いしたいと思います。先ほど丁寧な説明をいただいたわけですけれども、小学校の統廃合も非常に難しい問題だと思うんです。だからこそ、非常に時間をかけなければいけない。地域の合意を得るまでにはさまざまな手順を踏んだりあるいは説得する材料を提出しなければならないわけですけれども、佐久市になってから本牧、協和、春日、布施の4校が統合されて、昨年私ども総務文教委員会で行ったときに、校長先生より、1年余りの過程の中ですが、非常にいい効果が出ているというようなことを伺いました。今回私のもらった資料を見ますと、平成27年度を見ますと、先ほど名前にも上がりました青沼小学校が1学年9名、前年は4名ということですが、切原小学校は5名で、臼田全体を見ましても、田口小学校37名、臼田小学校37名、臼田地区全地区を集めても88名というわけで、もし理想的な学校にするとすれば、1学年30人から35人で3クラスというわけで、理想的な学校になっておるわけです。 これ単に財政的なことばかりではなく、先ほど部長さんもおっしゃいましたけれども、教育効果という意味において、これはぜひとも遠からず視野に入れた議論を始めなければいけないんじゃないかと。実際に少なくなればなるほど加配教員というんですか、一人余分に入る、先ほどチームティーチング教育というのがありましたけれども、そういった加配教員も少なくなる、あるいは専科の先生もなかなか確保をしにくくなる、教育の質がどんどん落ちていくわけですから、この辺のところもぜひ議論を始めなくちゃいけない時期に来ていると思うんですが、臼田の出身であります教育委員長、いかがでしょうか。 ○議長(並木茂徳君) 教育委員長、黒岩君。 ◎教育委員長(黒岩肇君) 先ほどは、学校教育部長からも答弁ございましたが、それぞれの学校はそれぞれの地域の皆さんにとって大変愛着のある施設である。また、地域の文化センター的な役割があると申し上げました。地域の人々の心と心をつないでいく地域統合の大事な拠点だろうと思います。その意味からも地域の方々の思いと、一方では今柳澤議員さん申されたように、子供たちにとって教育効果が上がる場づくり、この両面から考えていかなければいけないというふうに思っております。 先ほど来、市長より、臼田地区の問題につきまして、臼田の新たなまちづくりの推進のために仮称ではありますが、臼田まちづくり協議会を立ち上げると言われております。学校の統合問題も新たなまちづくりということで大変大事なものだと思っております。その意味からも、臼田のまちづくりにあわせて学校をどうしていったらよいか、そのあり方をともども考えていきたいと思っております。 以上であります。 ○議長(並木茂徳君) 17番、柳澤君。 ◆17番(柳澤重也君) それでは、また同じく学校教育ですが、先ほど全国学力テストについて述べましたけれども、今回佐久市は参加をしないとのことです。非常に私は驚いたり、その情報が全然入ってこないということに対して、徹底的な情報公開といううたい文句とはかなり違った現実だというのを感じたわけですけれども、先日の新聞の報道を見ますと、文科省が抽出して行うのは30.9%であるが、対象から外れた公立校63.2%が参加を希望している。それで長野県の場合には参加校が79.1%であり、そのうちの抽出校の割合は21.6%であったにもかかわらず、そのほかがやったということなんです。まあ、8割がやっている。全日本的には100%参加の県が11県もあると。それで長野県の85教育委員会、抽出から漏れた教育委員会の53教育委員会が参加を希望していると。非常に多い数字の中で先ほど教育長からは佐久市独自で行っているという教育目標あるいは教育計画というものが出たわけですけれども、新聞報道によりますと、その効果についてある教育委員会で全国との比較で学力を把握できる客観データの一つとして活用できるその需要があり、またテスト以外でもさまざまに活用できることが利用につながっていると、そんなコメントがあったり、またある他県の話ですが、PTA協議会の声で参加しない学校の保護者の立場からということで、教育委員会や学校だけで判断する前に、やはり保護者の声やあるいは教育関係者の声も聞くべきであるのではないかといった声も出ているんですが、この辺、佐久市はどのように判断したのでしょうか。 ○議長(並木茂徳君) 教育長、土屋君。 ◎教育長(土屋盛夫君) お答えしたいと思います。 全国学力・学習調査の質問だと思いますけれども、前にもお話しいたしました佐久市の教育委員会では、4年生以上、中学3年生まで全員を対象にCRT、これは先ほど申し上げましたように学習の到達度、その学年その学年の到達度を全国レベルとも比較できる状況で調査できるものでございますが、それをやっていると。それを大事にすると。そして県でも進めている、先ほど申し上げたPDCAというサイクルを通して日ごろの授業に生かしてスパイラルに授業改善していくんだという、そういうスタンスを大事にしたいと。それで、5日制の中で学校が忙しい、せわしいという状況も踏まえ、全国学力テストは基本的には全国の学習の状況を国が調査して、新しい学習指導要領を決める。そういう資料にするんだというのが基本的な考えだろうという立場に立ちまして、これは全国学力調査はもう以前からやっているわけでございます。 したがいまして、子供たちの学習状況を把握したり教師の力量を高めるには、今私たちがやっている全員対象のものがいいだろうと、そこを大事にしようと。議員ご存じのように、全国学力調査は6年生と中学2年とか限られた学年でございます。そういう状況下で私たちのCRTとPDCAを大事にしていこうという、こういう考えでやらないという方向を考えたわけでございます。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 17番、柳澤君。 ◆17番(柳澤重也君) 佐久市独自でやっているからいいんだということなんですけれども、ただ対外的には今まで佐久市が中の中であり、あるいは幾つかは劣っていると、そういう中で、佐久市が突出して8割の小中学校がやっている中でやらないという、何か非常にマイナス志向、あるいは否定的なものを感じてしまうわけですけれども、やらないと決めたんだったら仕方がないわけですが、今後どんなふうに学力向上を図って、その結果を見ていくのか、ぜひまた次の機会で結構ですが、教えていただければと。今まで出てきましたさっきのコスモス政策ですか、そんなものを幾つか挙げていただきました。確かにそういったことでやって、それを充実させるということはいいことですが、人がやることをやらないというからには、それだけ大きい責任があると思います。その辺をぜひ認識をしながら、来年度の教育を進めていただきたいと思います。 最後になりましたが、先日オリンピックが終わりました。残念ながら金メダルは日本はとれませんでした。しかし、世界最高を目指して多くの選手が日夜時を惜しみ、文字どおりすべてをささげてオリンピックを目指して専心してきたと思います。それでもメダルには届かない、メダルはおろか入賞すらできなかった選手もいたのです。しかし、国民の多くが心からの拍手を送っていたのではないかと思います。 つまり、自らの掲げた目標、マニフェストに100%の努力をしたものを感じるからではないでしょうか。若い市長に対する市民の期待は非常に大きいものがあります。ともかく期待を裏切らないでほしい。多くの市民にかわってお願いいたします。 以上で、私の代表質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(並木茂徳君) 以上で、高志会代表、中條寿一君、花岡茂君、柳澤重也君の質問は終結いたしました。 ここで3時20分まで休憩いたします。 △休憩 午後3時08分 △再開 午後3時20分 ○議長(並木茂徳君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- ○議長(並木茂徳君) 本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。--------------------------------------- △中澤兵衛君(平政会) ○議長(並木茂徳君) 次に、平政会代表、中澤兵衛君の質問を許します。 10番、中澤君。(拍手) ◆10番(中澤兵衛君) お疲れさまです。3時になると大分疲れてくるわけですけれども、いま少し頑張りますので、よろしくお願いいたします。 ただいま議長より発言の許可を得ました平政会の中澤兵衛でございます。通告に従い質問をいたします。 地球の温暖化が叫ばれる中で、ことしの冬は寒暖の差が厳しく降雪も多く厳しい年でありましたが、この頃は庭先でフクジュソウや日だまりの紅梅が咲き誇り、厳寒の佐久の地にようやく春が訪れてきたかなと思いましたら、きのうきょうというこの大雪の中で、家の庭先のフクジュソウやスイセンが雪の下で大自然の厳しさを訴えているようでありました。非常に厳しいものがあるわけですけれども、これも自然の摂理だというふうに思います。 さて、アメリカのオバマ大統領、政権交代を果たした民主党の鳩山政権と同じ変革を掲げ、大勢の市民からの賛同を得てその座についた柳田市政の1年を振り返って実感することは、頑張っている、またやればできるであります。その代表的なことが、4年間もの長きにわたり解決の見通しが立たなかった佐久総合病院の移転再構築問題であります。市長が先頭に立ち、市が積極的に対応することによって事態が急速に進展し、問題解決の方向に向かっていることは、市民また近隣の住民をはじめ、医療に関係する皆様がそろって安堵していることと思います。従前のトラブルにとらわれることなく、市民生活に欠かすことができない地域医療の先々を考え決断されたことは、この地の行政の長としてふさわしい行動であり、賛同をするところです。しかし、佐久市行政はほかにも多くの難問を抱えておりますので、この先のかじ取りに期待をいたしまして、質問をいたします。 質問に入る前に、通告した質問内容の一部取りやめをお願いいたします。 大項目の6、ゴミ焼却施設の整備計画と8、火葬場建設について、また7の佐久総合病院移転再構築問題の中項目の1については、さきに質問した高志会の質問内容と重複しましたので、質問を取りやめますので、よろしくお願いいたします。 なお、ごみ処理方式の提言でありますが、昨年制定されました一定の公職にあるものからの取り扱いに従い、後日提言をいたしますので、よろしくお願いいたします。 それでは、質問に入ります。最初に行政改革の目的と成果について伺います。 地方公共団体における行政改革は、昭和60年1月の第1回、平成6年10月の第2回、平成9年11月の第3回に続き、今回の平成17年3月が4回目の指針になります。今日の社会情勢は地方分権型行政システムに移行を進める中で、従来の発想によらない自主性、自立性のある行政の確立を求め、佐久市では行政改革の目標を10万都市の願いをかなえるためにを掲げ、行政改革の理念、基本スタンス、具体的な取り組み項目を策定しました。計画期間は平成18年度から22年度の5年間ですから、来年度が最後の年になります。これまで3年間の取り組んできた総合的な成果と今後の課題を伺います。 次に、管理項目が96ある中で、21年4月時点で達成終了したものは7項目であります。まだまだ多くの課題を残しておりますが、そのうちの3点について伺います。 アとして、補助金の見直し、整理統合についてでありますが、今後ますます厳しくなるであろう地方自治財政を安定させていくために欠かすことができないものに、各種団体に交付している補助金の見直しがあると考えます。金額の大小は別にして、補助金を交付するのに適合する団体なのか、目的にかなった成果が上がっているのか、今も必要なのかなど、再度厳選し、削減、打ち切りを実施し、限られた財源を確保し将来に備えるべきと考えますが、いかがですか。今までの成果と今後の方針を伺います。 イとして、各種審議会委員の選定について伺います。行政の諮問機関である審議会委員が各種団体の役員などに偏り、重複している傾向が見受けられます。委員構成が偏れば答申する内容も偏り不公平になりがちです。審議会委員は行政の方向性を決める大切な役割を担っておりますので、市長が求める市民参加型行政を実現させていくためには、大勢の市民からの意見が行政に届く公募方式を積極的に行い、偏らない役員構成にする必要があると考えますが、いかがですか。 ウとして、人事評価制度と行政評価制度の導入についてです。人が人を評価し言動に移すことは大変なことであります。しかし、社会情勢が不安になればなるほど、住民の目は厳しく行政に向けられます。市長の英断をもって人事評価、事務事業評価をあわせた行政評価制度の早期実施を要望いたします。 次に、指定管理者制度について伺います。今定例議会に行政側が選定した指定管理予定者を選定した経過と、管理者に適合しているのかを検証し議決する議案が38件あります。その中で公募の案内方法、また二、三の議案の選定結果に疑問がありますので、質問をいたします。 アとして、公の施設を指定管理者にする目的は何か。 イとして、指定管理者の公募方法については、経済部関係のみならず保健福祉部関係についても公募をし、そのことを市民に広く知らせる必要があると考えますが、いかがですか。 ウとして、管理者の選定基準はどうなっているのか。 エとして、管理者の選定方法と審査結果を応募者に詳細に報告する必要があるのではないか。 オとして、今回の管理者の選定結果を見て、民間活力の導入と効率的な管理運営という基本が欠けていると感じますが、いかがですか。 カとして、今定例会に提案した議案を含め、社会福祉協議会、振興公社に管理を委ねている施設数はそれぞれ何施設ですか。 キとして、市は社会福祉協議会、振興公社を民間企業と位置づけているが、もちろん法的には民間企業なんです。しかし、市民の見る目はどうか。また職員の自覚はどうでしょうか。 以上の7点について伺います。 次に、健全財政を堅持するための事業仕分けについて伺います。 平成22年度の国・県、また県下市町村の当初予算を見ますと、経済不況が影響し、大幅な税収減にもかかわらず前年度に対し増額した予算組みをしております。その財源は国債、地方債、また大事に備えて積み立ててきた基金の取り崩しで賄っております。そのために借金がふえ預金は底をつく最悪な状況です。このような政治をどこかで断ち切る必要があると考えます。県の予算公表後の記者会見で村井知事は、本当のことを言えば問題は問題だ。ただ、今の経済情勢の中でそれを言っていたらもっと深刻な経済情勢になる危険があると、コメントしておりました。私も全くそのとおりだと思います。 そんな状況を踏まえる中で、市は健全財政を維持し安定した行政サービスを提供していくためには、今まで以上に無駄を排除し行政をスリム化する必要があると考えます。その手段として、国が昨年12月に新年度予算の財源確保のために実施した事業仕分けが注目されました。その評価はさまざまでありますが、従前の行政執行を見直し、事業実績の評価を含めた改善を具現化していくためには、佐久市も事業仕分けを実施すべきでありますし、仕分け人は市の内外を問わずさまざまな知識を有する人たちを選任し、市民に見える形で実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。 次に、世界最高健康都市構想について伺います。 平成21年度の柳田市政は、予算執行の停止、事業計画の見直し、停滞課題の推進、また今後の市政運営の考え方、新市重点事業の意見募集に加え、新年度予算編成過程の説明など、情報を公開し意見を募り反映させる柳田市政が掲げる住民参加型行政が着実に進展し、刷新の芽が出た年であると思います。平成22年度は柳田市長初の予算編成でありますので、私ども市民は期待を抱き注目する中で、新たに最重点事業を5項目位置づけました。そのトップに据えた世界最高健康都市構想ですが、余りにも大きな看板ゆえに、位置づけがよく見えません。目的に向け、今佐久市に何が欠け、何を充足することで市長が掲げる世界最高健康都市が完成するのか、理解しがたいものがあります。人間だれもが健康で長生きをしたい願望を持ち、それぞれが努力をする。また行政が指導や教育をし、今までも対応をしてきました。それに加え、必要不可欠な分野が、けがや病気を回復させ、社会に復帰させる病院です。今日の長寿社会の中で信頼できる病院があることで、安全で安心して暮らせるまちづくりに影響しますから、佐久病院が佐久市に存在することは、健康都市づくりの基本になるとは思います。 しかし、市長が願望する世界最高健康都市構想は、体が健康で長生きをしていることだけを求めているのではないと考えますが、いかがですか。この点は先ほど柳澤議員の質問の答弁で大分わかってまいりました。その点、今までのあいさつを聞き、今回の当初予算を見る限りではよくわかりません。市長は何をもって世界最高健康都市と位置づけているのかを伺います。 次の教育のあり方について伺います。 雪と氷を舞台にした冬季オリンピックがカナダのバンクーバーで開催され、17日間の熱き闘いを終え、閉幕しました。日本からは県勢25人を含む94人が出場し、7人の選手が極限の努力の果てにメダル5個を獲得いたしました。これまでの道のりは厳しくつらく長かった。その苦しみの中から相手を思いやり励まし合う心が育ち、高ぶることのない人間としての人格が形成される。身につけたすべての力を発揮し、闘い抜いていく姿や表情を見て、やったねと素直に言える。一方、この国の行く末を左右することができる人たちの国会審議を見て、これはいただけません。お互いが相手の弱み、弱点を指摘し合い、うそぶき合い、責任をなすりつけ合う見苦しい姿を見聞し、それでよいのだろうかと思うのは私だけでしょうか。 オリンピックの選手と国会議員双方とも、その道の頂点に立った人たちです。この現実を見て、国民はどちらに心からの敬意をあらわすでしょうか。その判断基準になるのが優秀な人間か優しい人かであると思います。学問をし知識を高めることはもちろん大事でありますが、それにも増して大切なものは人間性であり人間像であると考えますので、小中学校教育の中に人への思いやり、助け合い、人間性を育む教育の強化が今こそ必要と考えますが、教育委員会の所見を伺います。 次に、世界同時不況の中で唯一発展を続けている中国を核とするアジア経済、鳩山政権が目指す東アジア共同体構想などの動きの中で、今後は政治も経済も今まで以上に日本と隣国である中国は緊密な関係が必要になってくると考えます。人の移動が起こり物が流通するとき必要なものは言葉でありますから、記憶力旺盛な小中学校のうちから外国語教育に英語だけでなく中国語も取り入れたらと思いますが、教育長の所見を伺います。 次に、城山小学校の給食施設の整備について伺います。昨年12月の定例会の折に、私たち会派の市川将議員の質問に対し、市長は今後の方針として、1、城山小学校の敷地内に給食調理施設を新たに建設し、旧施設は解体撤去する。2、新施設の調理能力は1,500程度が可能な規模とする。3、給食対象校は城山小学校、中込小学校、中込中学校とする。以上3点の基本をもとに、今後地域の皆様に施設のあり方、概要等の説明を行い、理解をいただきながら進めていきたいと答弁されました。 そこでお伺いいたします。1、前述の3点の基本方針に変更はありませんか。2、このたびの基本方針は最終決定でありますか。3、早期に地域住民との合意形成を図り、施設整備の実施に移すべきと考えますが、いかがですか。 以上3点について伺います。 次に、体育振興の予算と補助金の内容について伺います。佐久長聖高校が全国高校駅伝大会や全国高校野球大会で活躍することによって、全国に佐久の地名を広めていることはご案内のとおりです。スポーツをやることによって体を鍛えると同時に、切磋琢磨することで思いやりの心が育ち、やり抜く根性ができ上がるために、社会に出てからも活躍されている人が多く見受けられます。そこで小中学校教育においてスポーツ強化への支援の考え方と、高校、特に長聖高校への対応、さらには社会人になった人たちの補助・支援内容について伺います。 次に、総合文化会館建設について伺います。 文化会館の建設については、新市発足以前の昭和61年9月議会に多くの住民の署名を添えた陳情書が議会に提出され、それを採択しました。翌62年3月議会において基金条例が制定されて以来、24年間の長きにわたり厳しい財政の中を工面し、建設基金を積み立ててきました。さらに建設推進のための篤志寄附819万円を合わせ21億5,000万円が蓄えられておりました。佐久平の中核となる10万都市を目指し、4市町村の合併協議会の中でも旧佐久市の取り組んできた経緯を理解し、改めて叡智と情熱が結ぶ、21世紀の新たな文化発祥都市の拠点施設として建設を推進していくことを決定したと記憶しております。合併後は文化会館建設特別委員会を設置し、建設に向け調査検討を重ね、それを基本に議会で審議した結果は、すべて賛成多数で可決してきた経過がありますので、市長がここに来て建設の是非を住民投票を実施し判断をしたいと言われても、議会としてはそうですかと言えない状況にあります。 また、市長は総事業費96億円をかけた文化会館の経済効果が予測できないとのことですが、私は、芸術や文化は高め身につけるものであり、安易に経済効果を求めるものではないと考えますが、いかがですか。住民の意思を的確に判断する手段として住民投票をすることは間違っているとは思いません。むしろ今後はその方向が多くなるのかなとも思います。しかし、今回の場合は少し違います。 前述いたしましたが、今まで佐久市の行政と議会は議論を重ねながら建設推進の立場で事を進めてきました。当然一部の議員、また住民からは建設の反対や慎重な意見も求められる意見もありましたが、それらを踏まえた上で合併時の目的である21世紀の新たな文化発祥都市を建設するためには、この施設は必要であり多くの市民の長年の願望であること、また建設時期は有利な起債である合併特例債が活用できる今この時期が適期であることなど、今までの議会の審議経過は市長もすべてご存じのことと思います。そんな状況の中で、市民から住民投票の要請もなく市長の意思表示もしないまま、突然住民投票により判断をしたいとのことは理解ができません。 いずれにいたしましても、今月中には基本計画がまとまるとのことですから、それを市民に提示し説明する機会を多くつくり、アンケート調査、また長野市のように賛成、反対の意見を述べ合う市民会議などを開催し、それを検証し再度行政と議会がしっかり議論を重ね結論を出すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 この件についてでありますが、先ほどの花岡議員の答弁で理解ができましたので、答弁は割愛していただきたいと思います。 次に、佐久総合病院の移転再構築について伺います。 佐久総合病院の基幹医療センターが中込中央区に移ることで、佐久病院、浅間病院をはじめとする地域内の病院との病病連携、さらに地域診療所との病診連携の協議経過、特に浅間病院の医療連携と医療仕分けが今後の浅間病院の経営に大きく影響すると考えますので、詳細な説明をお願いいたします。 次に、佐久総合病院建設に向けた佐久市の支援についてですが、当初予算に病院建設予定地周辺の3路線の改修が約2億円計上されております。この3路線を完全整備するとどのくらいの金額になるのか。また、平成22年度から24年度までの実施計画の中で予定されておりました中込原都市基盤整備事業の10億1,800万円の事業の範囲はどこまでですか。さらに踏切の改修はどの範囲の改修を考えておられるのか。金額は積算されているのか。その上、病院本体の建設の負担金などが話題に上がりますが、現在、病院側からこの件の要望はあるのですか。先々の問題にならないよう今から話し合っておく必要があると思いますので、よろしくお願いいたします。 先ほどの中込原の整備事業の方法ですけれども、パネルを見せていただいておよそ方向が出ましたので、この10億1,800万円の事業費の範囲だけを答弁していただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。 最後に、佐久市の今後の農業政策について伺います。 国・県の農業政策の過去を振り返ってみるとき、やっぱりこれだったのかとうなずけるものがあったでしょうか。先祖代々守り続けた畑は荒廃の一途をたどり、減反政策も複雑になるばかりで、何を選択し何をすれば農家として生活していけるのか、お先が真っ暗な状況です。そんな中で、いかにして新規就農者を見出し農業後継者を育成していくのか、認定農業者の皆さんですら理解ができないとのことです。グローバル社会の中で農業問題は複雑この上ないことは承知しておりますが、しかし、このままにしておくわけにはいかないことも事実です。そこで、国・世界のことは別として、当佐久地域の現状をしっかり見据え、今後の対応策を見出す組織づくりを行政が先だちですべきと考えます。その方策はないとあきらめることでなく、その分野の専門家の指導を仰ぎ、この地域でなければの特産品の開発、またすばらしい佐久の地域の環境の中で、農業を生涯の仕事と位置づけ生活する人々を見出すなどの方策に行政が真剣に取り組む必要があると考えますが、市長の見解を伺います。 以上で、壇上での質問は終わります。簡略、明快な答弁をお願いいたします。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 平政会、中澤兵衛議員さんからいただきました質問に、順次お答えをしてまいりたいと思います。私からは最初に、健全財政を維持するために事業仕分けをというようなお話がありましたので、お話しさせていただきたいと思います。 健全財政を維持するために事業仕分けでございますが、この実施につきましては、さきの12月議会で表明をいたしまして、招集のあいさつでも申し上げたとおり、本年10月を目途に実施をするよう、担当部署におきまして準備に入ったところでございます。事業仕分けはご存じのとおり、地方自治体から取り組みが始まりまして、昨年国におきましても実施されました。この事業仕分けは行政サービス、事務事業などがそもそも必要かどうかということから始まり、その効果、優先度、緊急性等について担当職員と外部評価者が議論し、その結果、見直しや削減、さらには廃止といった判定がなされるものもございます。 今日、住民の行政需要の多様化や地方分権により市町村の役割は拡大する一方で、少子高齢社会への進展や経済情勢の悪化等により市町村の財源確保は一層厳しい状況にあります。このような中で、さらなる行政サービスの向上や魅力あるまちづくりを進めていくためには、前例踏襲主義やあれもこれもの事業展開から、行政が担う役割を根本的に見直す必要が生じておりまして、そこで当市におきましても、行政改革の推進と同時に市民との情報の共有や行政の透明性の確保を図ることを目的といたしまして、公開の場において事業仕分けを実施することとしたわけでございます。政府において実施された事業仕分けの結果等を見ましても、すべての事業の有用性を1時間余りの議論で断定する手法に対しては、さまざまな議論や課題が提起されてきました。 しかし、国の事業仕分けの陣頭指揮をとられた枝野内閣府特命担当大臣が佐久市内での講演の後、懇談会の機会を得ましてお話をいたしましたけれども、その1時間の議論の裏には、多くの方の大変なエネルギーがあったということでございました。これは仕分け人となった国会議員は、事業仕分けの約2週間前からすべての日程をキャンセルし、昼夜を分かたぬ各省庁からヒアリングを行い、資料を精査し、時には現場も視察するなどの作業に専念されていたとお聞きをいたしました。こうした地道な作業の積み重ねにより、税金が使われる事業の是非について公開の場で議論されるということが実現できたということでありました。枝野大臣は事業仕分けによる成果について、概算要求の削減額ばかりに関心が向けられてしまったけれども、真の目的は税金の使い道を国民に明らかにすることである。 また、予算の使い道に対して目的の重要性と手段の合理性を区別して考えるということが大切だという指摘をされています。つまり、目的がよくてもその過程において何のために使われ、だれが便益を享受しているのか、目的以外に使用されていないか、また、目的と過程においてきちんと金の流れを説明できる状況にあるかどうかといったことをチェックすることが必要であるということでございます。 さらに、事業仕分けはそれを議論するプロセスを通じて手段の正当性や合理性に対する問題意識をだれもが共有できるようになるところに、本質的な意義があると指摘をされております。例えば、マスメディアでも注目をされた蓮舫参議院議員と国立女性教育会館の館長とのやりとりの中で、蓮舫議員は、団体の目的の重要性は理解しながらも、団体の運用する施設に対しその稼働率の低さ、プールやテニスコートの必要性について質問をしました。しかし、女性教育会館の館長は、女性教育の重要性の主張に終始し、蓮舫議員が求めた事業としての効果を明確に答えようとはしなかったという場面がありました。事業仕分けは税金の使い道を市民に明らかにすることが大切であり、また行政の目的を達成するための手段として、その使い道が市民にきちんと説明できる正しい使い方かどうかを、公の場で議論することが重要であると思います。 佐久市でも事業仕分けに取り組もうといたしますのは、公開の場で事業の有効性について議論することで、市の事業の金の流れが市民の目にも見え、市民との情報共有や行政の透明性の確保が図れ、市民への説明責任の一環にもなるということであります。実際に、公開の場で行う事業仕分けに費やす時間等には制限があるため、市のすべての事務事業を対象に実施できるわけではございません。しかし、私はすべての事業を対象にしなくとも、事業仕分けを実施することで行政全体に緊張感が満ちて、結果的に無駄の減少につながることが大切だと考えておりますし、そういった期待をしているものでございます。 次に、事業仕分けをする範囲と仕分け人の選定方法についてですが、仕分けをする範囲につきましては、外郭団体を含めるかどうかといったことも含め、対象とする事務事業の選定方法についてはこれから検討していく段階であります。基本的には事業仕分けの効果を最大限に生かせるよう、市の事業の中で、ある程度予算があるものを各分野よりバランスよく選定できればと考えております。仕分け人につきましては、外部評価者として国の事業仕分けでも、実務の中心的役割を担っておりました政策シンクタンクの構想日本のメンバーと、一般市民の方による市民評価者により実施する方向で考えております。外部評価者として構想日本にお願いすることは、学識経験者等の専門的かつ外部の視線からの評価として、客観的な議論が可能になると考えております。また、行政への市民参加の促進の観点から市民の視点で評価していただくため、できる限り多くの市民評価者をお願いしたいと考えております。 先ほども申し上げましたが、事業仕分けの最大の目的は、公開の場で市が行っている事業について議論することにより、事業内容や金の使われ方が明らかとなり、市民に市政に対して関心を持っていただくことにより、市政全体によい意味の緊張感が生まれてくるということでございます。公開という観点といたしましては、どなたでも事業仕分けの場所に立ち合うことができ、会場においでになれない方のために佐久ケーブルテレビによる中継等も行いたいと考えております。 そして、事業仕分けにより下された結果は、今後の予算編成や総合計画・基本計画策定の判断材料として活用してまいりたいと考えておりますが、市民の皆様への説明責任も果たしていかなければなりません。 したがいまして、最終的には判定された仕分け結果をどのように活用していくかということも重要になってくるかと思いますが、可能なものは平成23年度当初予算に反映させ、その他のものにつきまして出された結果に対し、市はどのように対応していくか、きちんと説明をしてまいりたいと考えております。国もそうですけれども、事業仕分けで出された結果を、万が一変更するような際は、それ以上の十分な説明と理解できる筋道を立てなければいけないんだろうと思っております。 先ほど中澤兵衛議員さんから行政のスリム化ということもありました。非常に重要な観点であろうかと思いますが、私は例えば世界最高健康都市というふうに申し上げていることによって、そういった分野が聖域になるということをよしとしないで対応したいと思っております。最近よく使われている言葉としては筋肉質という言葉が使われていますが、行政の筋肉質化というんですか、スリムになるわけじゃなくて筋肉質になっていくと。ぜい肉をそぎ落として、必要なものはパワーアップして予算づけされると、選択と集中というような表現にも当たろうかと思いますけれども、そんなことを行うためにも、まずはぜい肉をそぎ落としてやっていくと、こんなことが必要な姿勢であろうと思っております。 次に、世界最高健康都市についてのご質問でございます。 昨年の市長選挙において、私の公約の大きな柱としてございました。これは最近人間関係が希薄な世の中になってきており、単に体の健康を守るだけでなく、心の健康も維持ができている、健全で安定した地域社会を目指そうと考えたわけでございます。人が健康になるためには個人の努力だけでは限界がございます。また、地域の大きな病院や診療所があって、医療が充実している、行政が多くの健診や健康づくり事業をしているということは、健康のために大きな要因ではありますが、それだけで地域に住む方が健康になるわけではないだろうと思います。健康には水や空気、安全な食べ物の確保、居住環境、まちの整備、教育、人間関係など、さまざまな要因が複雑に絡み合っております。人の健康づくりを中心にして、人の暮らしと活動を支えるまちの健康、人と人とのつながりである社会の健康を同時に育てていくことが重要であり、さらに市民一人一人が主体となって行政、地域が手を取り合いながら健康づくりを進めることが大事で、そのことに取り組んでいる都市が健康都市と考えております。そのためには、次の4つの項目について取り組まなければならないと思います。 1つとして、佐久総合病院、浅間総合病院、川西日本赤十字病院、こういった病院と病院との連携、病病連携、それに加えての地域内の医療機関と病院との病診連携といった医療の充実。 2つ目としまして、上手に医療を受けたり必要な健診を選択するための市民の知識の向上や、新しい概念で注目されつつあるソーシャルキャピタルへの市民の積極的な関与など、市民行動の支援といったものがあろうかと思います。この中で、やはり行政としては情報提供というんですか、正確な情報提供といったようなものが、あるいはそういった機会づくりというようなことも大変重要だろうというふうに思います。 3つ目として、今まで市が行ってきた保健活動からのアプローチというものも必要だと思います。 4つ目として、運動施設や安全で快適な都市空間の整備、花や緑、河川等の保全、学べる場と機会の充実などの環境整備も必要です。 そして、医療機関の関係者や経済界、大学との連携も検討していかなければならないと考えており、さらに交流人口の観点、経済活動といった面での健康都市に向けたさまざまな取り組みも必要であります。そして、世界最高健康都市の構築のためには、これらを含めた健康に関するすべての分野の連携により取り組まなければなりませんし、すべての市民と団体の参加がなければ実現しないものだとも思っております。このため、佐久市の目指す世界最高健康都市の姿を明らかにし、より有効で効果の高い事業の立案と各種事業の体系的な実施とするために、来年度平成22年度において世界最高健康都市構想を策定することといたしました。平成23年度からこの構想に基づいて事業展開がなされることになりますので、ご了解をいただきたいというふうに思っております。 世界最高健康都市とは、数値を定めて実現するものではなく、市民が認識し持つべき生活の質、健康の質あるいは健康と向き合う姿勢といったものを高めていくことが大変重要であると考えております。そして、世界最高健康都市と名乗るのであれば、こういったことが必要じゃないかというようなことを、議会の各会派あるいはまた個人の議員さんからでも結構ですし、具体的なご提案やあるいはまた市民活動のご紹介等々もしていただければ、大変ありがたいなというふうに思っております。 世界最高健康都市という概念は非常に広いわけでございますけれども、ちょっと前に、これ結構知られていることわざかもしれませんけれども、アメリカの先住民のことわざだそうですけれども、生まれてきたとき、あなたは泣いていて周りは笑っていたでしょうと。あなたが死ぬとき、今度は周りの人が泣いて、あなたが笑っているような、そんな人生を歩みなさいということわざがあります。非常に意味深いなと。これはさまざまな意味があると思いますけれども、ある意味では、こういった心穏やかに終末を迎えると。終末を迎えるという終末というのはどうかと思いますけれども、ただ、そういった生活を送れるという環境を整えていくような、そんな空気がこの世界最高健康都市にあればうれしいなと、そんなふうにも思うところでございます。 総合文化会館の建設についてでございます。高志会、花岡議員さんからも同様の質問がございましたが、文化会館の持つ役割、効用については十分に認識しているところでございます。また財政面から見ても、合併特例債を活用できる現在が、佐久市民にとって財政負担が軽減される時期であるという議員さんのご指摘も、大変的確、的を射たご指摘だと思います。一方で、維持管理費が佐久市財政に大きな負担をもたらすことも事実であります。こういったことを市民の皆様に十分知っていただくために、今後きめ細かい市民説明会を開催し、その上で、住民投票により市民の皆様の意向を確認したいと思っております。 それから、経済効果に関してのお話がありました。議員さんがおっしゃいますように、総合文化会館建設の是非を考えますとき、経済効果のみで判断することは適切なことではないと考えます。総合文化会館のような公立文化施設が、芸術文化を通して地域に提供できる公共サービスは、地域住民の心の豊かさやゆとりを生み出し、心の健康に力を与えてくれるものであろうと思っています。今後の市民説明会では、こういった文化会館を建てた場合の効用などもお話ししてまいりたいと考えております。しかしながら、文化はお金がかかるものという意見の一方で、そうはいっても、維持管理費など将来負担が心配だという市民の声も耳にするところでございます。 いずれにしましても、今後の経済情勢や市の財政状況等もあわせて考えていく必要があろうかと思います。経済的波及効果ということに関して申し上げれば、土地代も含めてですけれども、96億円という巨大なものでありますので、まずはこのイニシャルコストとして建設時における波及効果というものも一定程度あるだろうと思いますし、あるいはまた建設を行った後に活用をしていく段において、人の往来と交流というものが、そういった1,500人が入れる場所が提供されるならば、そういったことを通じても周辺、あるいはまた周辺に加えての効果というものも一定程度はやはりあるだろうと思っております。どういった形にせよ、経済波及効果ということも一つやはり見ていく視点だろうと思いますし、これも今発注をしております、そしてまた今月末には提出がされます成果品の中に含まれてまいりますので、議会の皆様にもこの経済波及効果についてご説明をできる機会が、そう遠くなく設けることができようかと思っております。 次の質問に関してはご割愛がございましたので、控えさせていただきたいと思います。 次は、佐久総合病院の移転再構築についてのお話がございましたので、そちらに移らせていただきたいと思います。佐久総合病院の移転再構築についてのうち、浅間総合病院をはじめ地域内病院との病病連携と多くの診療所との病診連携協議の経過と、今後の課題についてのご質問につきましてお答えをしたいと思います。 なお、佐久市医療体制等連絡懇話会で医療連携協議の内容等につきましては、地域課題対策局長から説明を申し上げます。 現在医療の高度化、専門分化が進む中で、恒常的な医師不足を背景に医師の疲弊から来る医療崩壊を防ぐため、地域の医療機関がそれぞれの特性を生かしながら役割分担することで、地域が一体となって総合的な病院として機能するようにすることが、医療連携に基づいた地域完結型医療体制であります。この地域完結型医療体制を構築するための医療連携の前提となりますのは、あくまでも(仮称)基幹医療センターが紹介型の病院であって、3次救急・専門医療に特化した病院であるということです。この前提のもとで、それぞれの医療機関がお互いの犠牲や強みを生かしながら役割分担をしていくことが、地域医療の崩壊を防ぎ、住民にとってもよりよい医療が受けられる体制となるという理念のもとで、医療連携の協議がされております。 このような医療体制を構築するために、浅間総合病院に期待される役割は、(仮称)基幹医療センターが3次救急・専門医療に専念できるよう、1次から2次までの救急医療を担うことや、浅間病院の強みを生かした医療の役割分担、すみ分けであります。また、市立病院としてこれまで培われてきた保健活動のさらなる充実や、昨年から浅間病院内に開設をされました佐久地域休日小児科急病診療センターのような、開業医の皆様と協力して地域医療を守る核となればと考えております。 いずれにしましても、世界最高健康都市の実現のため、市内の医療連携がスムーズに進むよう、また市内において安定した医療供給体制が永続的に構築されるよう、市といたしましても必要な調整を図ってまいりたいと考えております。 次の(3)につきましては、建設部長からご答弁を申し上げたいと思いますので、お願いをしたいと思います。 ◎市長(柳田清二君) 佐久市の今後の農業政策につきましてご答弁申し上げます。 国が示されました2008年農業白書では、国内農業の食料供給力を確保する必要が高まったと分析し、国内農産物の積極的な利用や将来を担う農業経営者の育成、農地や水の確保、農業の潜在能力を発揮する重要性を強調しております。また、昨年農地法が改正され、食料安定供給を確保するため、農地は耕作者自らが所有することを最も適当としてきた制度を、企業の参入を認めるなどの規制緩和がされ、将来にわたって国内の農業生産の基盤である農地の確保及びその有効利用を図ろうとしております。 このようなことから、佐久市では国の農業施策も大きく変化してきますことから、平成22年度において佐久市農業の将来像を描くため、佐久市農業振興ビジョンを策定することにいたしました。農業振興ビジョンは、佐久市の農業の現状を的確にとらえ、信州大学の先生をはじめ農業関係者や市民の参画をいただく中で、交流人口の創出、地域経済の活性化を視点に佐久市農業の進むべき方向を見出したいと考えております。また、農業振興ビジョンにあわせて佐久市ならではの特産品の開発につきましても、大学との連携や農商工連携により取り組んでまいりたいと考えております。さらに、本市におきましても、高齢化に伴う農業従事者の減少や担い手不足による耕作放棄地の増加、または農業構造の脆弱化による食料自給率の低下が喫緊の課題となっております。 このようなことから、新規就農者や農業後継者を確保し育成することが地域農業の活性化と農業振興を図る上で重要であると考え、社団法人長野県農業担い手育成基金の助成事業の休止、減額された助成金、この助成金は実は県で行っていた事業ですけれども、市町村あるいは県の出資によって基金をつくって、基金の運用によって、担い手になる今度新規就農をしようという皆さんを支援してきたんです。それが利回りが非常に悪かったということの理由をもちまして、この補助事業が休止されているという現状があります。これに関しては非常に発言をこれまでしてまいりましたけれども、今後は佐久市単独で補てんするとともに、新たに新規就農者や農業後継者が円滑な農業経営を始めるために、農業機械及び施設等の整備並びに農地の確保、農地等の賃借料等の農業経営に要する経費に対しての補助金を、本議会に上程をさせていただいたところでございまして、オリジナルの事業として今議会、平成22年度にやらせていただきたいという思いで上程をさせていただいております。 今後も国の農業施策が担い手を中心として発展して展開していることから、佐久市営農支援センターを中心に関係機関や関係団体と連携し、国や県の補助事業を活用し、担い手の確保・育成のために認定農業者の掘り起こしや、さらなる農業関係組織の充実、また農業経営者の向上のためのパソコン複式簿記研修、現地での栽培指導など、経営改善指導により農業振興策の着実な実現に向けて努力してまいりたいと考えております。また、この計画をつくってビジョンをつくってまいりますので、平成22年におきましては農業関係、さらなるご提案をいただければ大変ありがたいと思っております。 以上です。 ○議長(並木茂徳君) 教育委員長、黒岩君。 ◎教育委員長(黒岩肇君) 中澤議員さんの4番、教育のあり方についてのうち(1)学問重視から人間性を大切にする教育をについて、私からお答えいたします。 小中学校、特に義務教育における教育のあり方につきましては、平成18年に改正されました教育基本法において、その目的といたしまして、教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を第一に上げております。さらに義務教育においては、各個人の有する能力を伸ばしつつ、社会において自立的に生きる基礎を養い、また国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとすると規定されております。 この学校教育法の目標の具現化に向けて告示されました学習指導要領の総則では、まず、児童生徒の人間として調和のとれた育成を目指す、このことを前提といたしまして3つのことを掲げております。 1つ目は、児童生徒に生きる力をはぐくむことを目指し、基本的・基礎的な知識及び技能を確実に修得させること。また、それらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力をはぐくむとともに、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かす教育の充実を求めるものであります。 2つ目は、教育の基本精神に基づき、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭、学校、その他社会における具体的な生活の中に生かし、豊かな心を持ち、伝統と文化を尊重し、民主的な社会及び国家の発展に努め、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献していく子どもを育成するため、その基盤としての道徳性を養うこととしております。 3つ目は、体育、健康に関する指導、特に学校における食育の推進、体力の向上、安全に関する指導及び心身の健康に関する指導の3点を上げているわけであります。 このように、学校教育、特に義務教育におきましては、各個人が持っている能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を養うために、基礎的・基本的な学力の習得と社会の形成者としての基本的資質を養うという人間性の部分の両面を重視していかなければならないと思っております。しかし、このような調和のとれた人間を育てることを目的にしつつも、学校教育の重要な一面であります学力向上に努めることは大事でありますが、それのみが重要視される社会的傾向があることは残念なことであり、学校教育の推進に当たる者として、これからも考えていかなければならないと思っているところであります。 佐久市教育委員会では、このような義務教育で願う子どもと社会的な傾向を踏まえながら、一昨年度、佐久市学校教育の目指す方向を策定し、各学校にその実践をお願いしてまいりました。本年度はさらにその目指す方向を再検討いたしまして、来年度から実施していただきたいと考えております。具体的には、願う子どもの姿を佐久市のまちづくりの基本理念であるひとの絆、まちの絆、新たな文化発祥を目指し未来を担う子どもを育成するための子ども像として、夢や希望を持って輝き、ともに生きる子どもを掲げ、自ら力強く生きる力、人と人との絆を築き、ともに生きる力を持った調和のとれた子どもの育成を基本として、2つの重点目標を立てて、その実現に努めてまいりたいと考えております。 1つは、すべての子どもが意欲を持って学習に参加し、ともに学び合う授業づくりであります。ともに学び合うということは、助け合い支え合う学びでもあります。子どもが物や人、さまざまなことに自分からかかわり、子ども同士はもちろん、教師ともども学び合う学びを続けていくことを大事にした授業づくりでもあります。 ある教育学者は、今子どもたちが学びから離れていく姿をとらえ、それらが問題傾向の根底をなしているということから、学び続ける子どもは崩れない、そう提案されております。これは人を大事にし、自分を取り巻く環境や自然を大事にし、自国を大事にするとともに、国際感覚を身につけた調和のとれた社会人として育てていく願いを背景にしたものでもあるわけであります。 2つ目には、小から中へ学びをつなげていく教育、これは単に小学校と中学校の接続という意味だけではありません。小学校から中学校へのこの進学は、子どもたちにとって大きな育ちの節でもありますが、義務教育9年間は幼児期の完成期としての時期、あるいは児童期、思春期と子どもたちの人生にとって大きく変化する時期でもあるわけであります。それらの時々の育ちを見通しながら、見通しを持った教育を考えていく必要があるし、そのことに努めていかなければならないと考えております。 このような願う子どもを育てる教育は、学校教育だけでは実現できません。家庭はもちろん、地域社会もその願いを共有し、ともに努めてまいることが大切なことであると考えます。社会全体で知性と人間性の調和のとれた子どもたちを育てる教育の実現に努力してまいりたいと考えておりますので、これからもお力添え、よろしくお願いしたいというふうに思います。 以上であります。 ○議長(並木茂徳君) 教育長、土屋君。 ◎教育長(土屋盛夫君) 私からは、教育のあり方についてのうち、英語主体の外国語教育に中国語の導入をという議員さんのご提案についてお答え申し上げたいと思います。 まず、現在の外国語活動や外国語教育が英語主体になっている、その背景を申し上げたいと思います。ご存じのように、小中学校の教育課程は学習指導要領でその編成内容と、それぞれの授業時数が定められておりまして、これに基づき各学校では指導計画を立て、授業を行っているところであります。その学習指導要領の中で小学校の外国語の活動の内容については英語を取り扱うことを原則とすることとされており、また中学校の外国語教育では、英語を履修させることを原則とすることと、また規定されているわけでありまして、こうした背景から英語中心の教育が現在展開されているというふうにお考えいただきたいと思います。実際、今の社会状況を見ますと、英語は英語圏の国の言葉だけでなくて、世界の公用語としてどこの国の人々とも通じ合える言葉となっているのが実情じゃないかと思います。 そうした状況下、小学校では平成23年度実施の新学習指導要領で、初めて外国語活動という領域が設定されまして、英語の音声やリズムになれ親しんだり、コミュニケーションを図る楽しさを体験したりする学習が位置づけられているわけであります。また、中学校においては授業時数も平成24年度から実施になるわけですが、その新学習指導要領では、現在週3時間、年間105時間の英語の時間でありますが、それが大きくふえまして、1年生、2年生、3年生、中学どの学年も、週4時間年、140時間が標準とされまして、一層英語が重視されている状況もあります。 ご提案の中国語についてでございますが、議員ご指摘のように、中国の目覚ましい経済発展により、私たちの身近でも物流や人の交流や盛んになりつつありまして、今後も一層その状況の拡大も予想されます。私もそう考えるところであります。そうした中で、中国語も外国語の中の大事な言葉だということも、私は考えられるなというふうに思います。現在の学校の状況を見ますと、週5日制のもとで国語や算数・数学あるいは理科、体育などの授業時数がふえまして、大変過密な教育課程でありますので、総合的な学習の時間でもちょっと現在では難しいかなという状況であります。これは子どもに負担をかけるということもありますし、指導者の確保、そうした問題もあって、すぐには難しいというふうに思いますけれども、先ほど申し上げたように経済交流とか人の交流など、時代の変化や社会の必要性の高まり、あるいは地域の要請等を見守る中で、中国語に触れる機会をつくることも、今後研究していくことが大切かと考えているところであります。また、そうしたご提案もいただければありがたいと思います。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 総務部長、佐々木君。 ◎総務部長(佐々木茂夫君) 人事評価、行政評価制度導入に向けた考え方のうち、人事評価制度の導入についてのご質問にお答えをいたします。人事評価制度につきましては、職員一人ひとりの能力を評価して人材を育てるとともに、職員の仕事に取り組む意識を高め、活性化された職場づくりの実現を目指して導入するものでございます。佐久市におきましては、平成18年度に制度構築に着手をいたしました。そして平成19年度においては、医療職以外の管理職を対象に第1次の試行を実施いたしました。平成20年度におきましては、浅間総合病院の医療職を除く全職員を対象に第2次試行を実施をしているところでございます。平成21年度におきましては、第2次試行と同様の職員を対象に、第3次としての試行を実施しているところでございます。人事評価制度の最も重要な目的は評価の結果を職員の能力開発に結びつけていくことでありますので、本年度行っております第3次試行の実施におきましては、各項目の評価に対する評価者の視点の平準化に努めているところでございます。 今後でございますが、平成22年度からはこれまでの試行から実施に移行させて、この評価結果を平成23年度から研修等の人材育成に活用をして、職員一人ひとりの資質の向上、組織全体の士気の高揚、公務能力の向上、そして適材適所の人事配置等に役立て、住民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。その後でございますが、努力した人が報われるよう、昇任昇格や給与等への反映を、評価者の習熟度を検証しながら、慎重にその部分についても検討してまいりたいと考えております。 ○議長(並木茂徳君) 企画部長、阿部君。 ◎企画部長(阿部信幸君) 次に、行政改革の目的と成果のご質問に、順次お答えいたします。まず、行政改革大綱の行政改革行動計画に基づき取り組んできた3年間の実績についてのご質問にお答えいたします。佐久市では、地方分権時代にふさわしい自治体のあり方を追求し、さまざまな行政課題や多様化する市民ニーズに迅速かつ的確に対応できる行政運営の体系を構築するため、行政全般にわたる総点検と、改革の骨子となる佐久市行政改革大綱を、平成17年11月に策定いたしました。超少子高齢社会による人口減少時代の到来や市民の価値観の多様化など、社会経済情勢が急激に変化し市民の意識や行動が変わる中で、行政のみが主体となって公共的サービスを提供し続けることは、質・量ともに限界に来ております。 こうした時代を背景に、行政と市民が対等の立場で手を取り合い、お互い良きパートナーとして役割を分担しながら協働して地域経営を行うことにより、魅力あるまちづくりを進めるために行政の役割の明確化と重点化を重視して策定いたしました。そして、行政改革を確実に推進するため、具体的な実施事項や改革目標を設定いたしました佐久市行政改革行動計画を策定し、着実に行政改革に取り組んでまいりました。また、この行政改革行動計画は、毎年度計画の進捗状況を行政改革推進委員会においてチェックを受けるとともに、市民の皆様にホームページで公表してきたところでございます。 行動計画には平成18年度当時96項目の行動目標を定めておりましたが、平成18年度から20年度の3年間で53項目が行動目標を達成、終了いたしました。達成した行動目標の中で幾つか具体例を挙げますと、浅間総合病院とみすず苑における調理業務を民間委託した結果、年間で約300万円の削減、保養センター湖月荘を廃止したことにより、年間約3,200万円の削減、公民館報など各部署で別々に発行していた機関紙やイベント等のチラシを、可能な限り「広報佐久」に情報を集約して掲載したことにより、年間約2,100万円の削減、職員を計画的に削減してきたことにより、削減数と1人当たりの平均人件費から算出した概算削減額が、3年間のトータルで約3億800万円となっております。 このほかにも継続的に行政改革の取り組みにより、財政効果をもたらしている行動内容もございます。これも幾つか例を挙げますと、受益者負担に基づき下水道使用料を段階的に見直した結果、3年間で約6,000万円、行政目的として利用を見込めない財産の売却等による処分を行いまして約1億円、一般廃棄物の処理方法等を統一したことによりまして約2,800万円といった財政効果が生じております。また、路線バスの運行体制の見直しによりまして、運行経費につきまして約1,300万円の削減効果がもたらされております。このほかの項目におきましても、事務事業の効率化や公共施設の管理運営方法の見直しなどにより、具体的な削減額として数字ではあらわれませんが、直接または間接的に行政経費の削減につながっていると考えております。 ただいま申し上げました内容を見ましても、行政改革は行政の内部的な取り組みだけで進展するものではございません。市民の皆様にも意識改革をお願いし、ご理解とご協力をいただきまして、はじめてなし得るものでございます。このためにも、市といたしましては今後も行政改革を着実に実行し、その成果が市民の皆様に還元されるよう実効性のある行政改革を行ってまいりたいと考えております。 続きまして、残された項目の今後の対応と課題の3点につきましてお答えをいたします。 まず、1点目の補助金の見直しと整理統合につきましてお答えをいたします。佐久市の直近の3年間の補助金額を各年度の当初予算一般財源ベースで見ますと、平成19年度で約12億3,400万円、平成20年度では約10億2,400万円、平成21年度では約9億2,400万円となっております。この数字だけを見ますと金額は減少しておりますが、佐久大学への補助金など各年度の特殊な事情を除きますと、ほぼ例年と同じような補助金額が交付されております。平成18年度から行政改革行動計画の期間がスタートいたしまして、市では補助金の見直しのため庁内におきまして補助金の交付状況の把握や交付担当部署の考え方などを聴取するとともに、補助金額等の見直しの基本方針等を策定・周知してまいりました。この間見直しが図られた補助金を幾つか申し上げますと、商工会議所・商工会補助金の積算根拠の見直しによりまして、平成17年度決算額と平成22年度の予算額を比べますと約220万円減額しております。また、部落解放運動団体への活動補助金につきまして、活動内容を精査し見直しを行いまして、約1,100万円が減額されております。一方で特定の団体や事業に長期・継続的に交付されているものもあることや、財政状況が厳しさを増す中で一層の経費削減に努めなければならないことから、各種団体などに交付しております個々の補助金につきましても、費用対効果や公益性、公平性等さまざまな視点から適切な交付となっているか、検証する必要があります。 今後は、一定の補助基準に合致するように、個々の補助金につきまして、庁内組織及び行政改革推進委員会などの外部の方の意見を伺う中で、補助金の見直しを進めてまいりたいと考えております。 次に、2点目の各種審議会委員の選定方法についてお答えいたします。各種審議会の委員の選定につきまして、審議会の設置目的や審議する内容等により、各担当部署におきまして関係団体からの推薦や審議事項等に係る専門性を持った有識者を指名して、委員に就いていただいております。この際に行政とかかわりのある団体等への委員の推薦をお願いする場合が多いことから、同じ団体等の役員が各種審議会等の委員に就任することは否めないところでございます。市では、行政改革大綱や総合計画等におきまして市と市民がビジョンを共有し、対等の立場で手を取り合い、役割を分担しながら地域経営を行っていく必要性を揚げております。この市民と行政の協働を推進する一方の方法として、平成21年度4月に審議会等の委員の公募に関する指針を定めまして、審議会等の委員の一部を公募により選任することに取り組んでいくことといたしました。これにより指針の策定以来、公募により委員を選任した審議会の数は6つとなり、公募委員数は総勢19名で、公募を実施した委員会等では約23%が公募委員となっております。今後も広く市民の皆様のご意見をお聞きし、市政に参画していただく機会を拡充するため、指針に基づく運用をしてまいりますので、市民の皆様の積極的なご参加をお願いいたします。 次に、3点目の人事評価、行政評価制度に向けた考え方のうち、私からは、行政評価システムについてのお答えをいたします。これからの行政運営は限られた行政資源を有効に活用するため、事業の選択と集中を図っていくことが強く求められております。佐久市では事業の選択と集中を行うための一つの道具として、行政評価システムを導入していくこととしており、平成18年度に基本的な制度設計を行い、平成19年度に業務の体系化作業や職員研修の実施、平成20年度は事務事業評価及び施策評価の部分試行を行ってまいりました。そして、今年度は事務事業評価及び施策評価の試行範囲を拡大し、平成22年度には政策評価の試行、平成23年度からシステムの全面運用を目指して構築を進めております。行政評価システム導入の大きな目的の一つとして、市民の皆さんに対して説明責任が確保されるという点が上げられます。これは事務事業や施策ごとに目標となる指標や成果を数字として明確に示すことにより、市民の皆さんを初め外部から見ても、市の取り組みの方向や進捗状況がわかりやすくなることであります。こうした目的を達成するためにも、評価を内部だけでとどめるのではなく、外部の皆様にも評価していただくシステムを検討するとともに、評価結果を人事評価システムや実施計画、予算編成との連動を図り、より実効性の高いシステムとして構築してまいりたいと考えております。まずは、来年度に事務事業評価を活用して事業仕分けを実施してまいりたいと考えております。 続きまして、指定管理者制度の活用についてのご質問の7点につきまして、順次お答えをいたします。 まず、1点目の公の施設を指定管理者にする目的についてでございます。公の施設の指定管理者制度を創設する改正自治法は、平成15年9月に施行されました。公の施設は公共の利益のために多数の住民に対して均等に役務を提供することを目的として設置されているものでございまして、その適正な管理を確保することが必要でございます。そのため、従来は公の施設の管理受託につきましてその受託主体の公共性に着目し、公共団体や政令で定める出資法人等に委託先が限定されておりました。しかしながら、公的主体以外の民間主体におきましても十分なサービス提供能力を持っていると認められること、また、多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応するためには、民間事業者などが持っている経営ノウハウを活用したほうが、より効果があることなどの状況が生じておりました。 こうしたことを踏まえまして、管理の受託主体を法律上制限することをせず、公の施設の適正な管理を確保しつつ住民サービスの質の向上にも寄与するよう、制度の改正が行われました。この改正によりまして、株式会社などの民間事業者をはじめとするあらゆる団体を対象に指定管理者に必要な権限を委任した上で、管理を代行させることができるようになったわけでございます。こうしたことから、指定管理者制度を導入する目的は公的・民間の分け隔てなく、さまざまな主体から施設を活用した新たな事業やサービスの提供、施設の効果的な管理運営方法を提案・実施してもらうことにより、管理経費の縮減をはじめ、施設の活性化や住民サービスを向上させることを目的としております。 管理経費の縮減効果でございますが、大規模修繕等の状況で年間の維持管理経費は大きく変化いたしますので、参考としてお聞きいただきたいと思います。今回指定管理者制度を導入いたします佐久情報センターにおきましては、平成20年度の決算と平成22年度の指定管理料から比較いたしますと、年間で約710万円の削減効果となります。また、今回議案を提出してございます観光施設5施設全体では、同じく年間で約1,940万円が削減される状況でございます。 2点目の指定管理者の公募の方法でございますが、従来から募集の期間中、公募に関する情報を市の所定の掲示板に公告するとともに、市のホームページに掲載する方法によりまして事業者の周知をしておりました。指定管理者指定委員さんからも、さらなる情報提供の方策を検討するよう要望がされましたことから、昨年10月27日から11月27日まで公募した施設につきましては、佐久市民新聞への記事の掲載や佐久商工会議所報にチラシを入れるなど、幅広い方法により実施したところでございます。 議員ご指摘のとおり、今後も、より競争性が確保できるように多くの媒体を活用してまいります。 3点目の指定管理者の選定基準と、4点目の指定管理者の選定方法につきましては、関連した内容にもなりますので、あわせてお答えいたします。 指定管理者の選定方法につきましては、佐久市公の施設の指定管理者の指定の手続に関する条例及び同施行規則におきまして規定しております。この中で候補者の選定は指定管理者の指定を受けようとする団体から提出された事業計画書等の基づき3つの基準を総合的に審査し、公の施設の管理を行うに適した団体を候補者に選定することとしております。この3つの基準でございますが、1つ目として、事業計画書による公の施設の運営が住民の平等な利益を確保することができるものであること。2つ目として、事業計画書の内容が公の施設の効用を最大限に発揮させるとともに、その管理に係る経費の縮減が図られるものであること。3つとして、事業計画書に沿った管理を安定して行う物的能力及び人的能力を有するものであることの以上3点を定めております。 そして、指定管理者の候補者を選定する際には、佐久市指定管理者指定審査委員会の意見を聞くことと規定されております。当委員会は民間の識見を有する方6人と、副市長をはじめとする市職員3人の合計9人で組織されております。この委員会で指定管理者の募集の条件の決定、指定管理者の指定の申請に関する審査などを行うことにより、選定過程における公平性、透明性を確保しております。指定管理者の候補者の選定につきましては、委員会におきまして、各申請者から事業計画や管理運営に関する考え方等の説明を受けまして、先ほど申し上げました3つの基準をもとに作成いたしました審査表により、各委員の採点により審査を行っております。この結果、複数の申請者がある施設につきましては、最も審査点数が高かったものを、申請者が1団体の場合は基準を超えていることを条件に、指定管理者の候補者として選定をしております。 審査結果の詳細を応募者に知らせる必要があるではないかとのご指摘についてでございますが、各申請者への審査結果の通知は審査点数の総合点のみ記載しております。今後さらに透明性を高めるため、項目ごとの審査点数につきましても申請者本人にはお知らせするよう対応してまいります。 次に、5点目の今回の選考結果を見て、民間活力の導入と効率的な管理運営方法という基本が欠けていると感じるがいかがかとの質問にお答えいたします。このご質問は、今回の選考結果が振興公社と社会福祉協議会が指定管理者として選定されている施設が多いとお感じになられてのことだと思います。指定管理者制度を導入するすべての公の施設で競争原理が働き、民間活力の導入が図られ、期待する以上に施設の活性化や経費の縮減につながることは理想的なことでございます。 しかし、公の施設の性格や設置目的などにより、その形態はさまざまであります。例えば地域のコミュニティー施設のように、施設の実情等を踏まえまして最も適した指定管理者として、その地域の行政区等がおのずと選択される施設もございます。また、管理運営に最低必要な指定管理料をもって指定管理者制度を導入する施設など、すべての公の施設が民間事業者にとりまして経営上魅力的な施設とはなり得ないため、公募しても応募者が従前の1団体のみという施設もございます。他方で、指定管理者制度は多様化する市民ニーズに、より効果的・効率的に対応し、市民サービスの向上を図ることを目的として導入されたものでございます。この目的を達成するため、公的・民間の分け隔てなく最も適するものに公の施設の管理を委ねることが制度の趣旨でございまして、必ずしも民間事業者を指定しなければならないということではございません。佐久市におきましても、民間事業者はもとより、振興公社や社会福祉協議会などの従来からの管理受託者も含めまして、同一の条件で幅広い視点から、指定管理者指定審査委員会におきまして指定管理者の選定をさせていただいております。 今後も制度の目的でございます市民サービスの向上と経費の節減、さらに制度の根幹となります公平・公正な指定管理者の選定をしてまいりますので、よろしくお願いをいたします。 次に、6点目の今議会に提出した案件も含め、振興公社と社会福祉協議会に指定を委ねている現在の施設数についてお答えいたします。今議会に提出いたしました案件の施設で、現在両団体が指定管理者として管理運営をしている施設もございますので、平成22年度当初の予定数で申し上げますと、振興公社は8施設で、社会福祉協議会は12施設となります。 7点目の、市は振興公社と社会福祉協議会を民間企業と位置づけているが、市民の見る目はどうか、団体職員の自覚はどうかとのご質問にお答えいたします。佐久市振興公社は、市が50.2%を出資しております第三セクターでございまして、平成20年12月の公益法人制度改革までは、民法に規定する公益法人でありました。現在は平成25年11月までの暫定期間における長野県知事所管の特例民法法人となっております。また、佐久市社会福祉協議会は、社会福祉事業を行うことを目的として、社会福祉法の定めるところにより設立された社会福祉法第22条で定義される法人でございまして、地域福祉の推進を図ることを目的に事業を行っております。したがいまして、どちらの団体も株式会社等の営利を目的とした純粋な民間企業とは異なり、公益的な活動を行う団体であります。 ご質問の両団体を市民が民間企業と見ているか、また職員の自覚はどうかとのことでございますが、市民の皆様が団体に勤務する職員をどのように見ているのか、また感じているかは、それぞれのお考えがございますので、一概に私からお答えすることはできないことでございます。しかし、いずれの団体におきましても、指定管理者として指定された場合には、当然制度の目的を達成していただかなければならず、施設の機能を最大限に発揮していただけるような施設運営をお願いするものでございます。市といたしましても、民間事業者以上に厳しい目が向けられていることを認識いたしまして、他の指定管理者にも増して、今後の指定管理運営についてチェックをしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 地域課題対策局長、中山君。 ◎地域課題対策局長(中山雅夫君) 私からは、7項目めの佐久総合病院の移転再構築についてのうち、浅間総合病院をはじめ地域内病院との病病連携と多くの診療所との病診連携協議の経過と、今後の課題についてのご質問のうち、医療連携の協議内容についてお答えいたします。 なお、先ほど高志会、柳澤議員への答弁内容と一部重複する場合がありますが、よろしくお願いいたします。 市内の医療機関による医療連携につきましては、ご案内のとおり昨年11月に立ち上げました佐久市医療体制等連絡懇話会において協議をいただいているところであります。また、より専門的な協議の場として、医療関係者同士の独自の話し合いも並行して進めていただいていると伺っております。佐久市医療体制等連絡懇話会につきましては、本年2月2日に第2回目を開催し、より具体的な5つの議題について協議がされております。 議題ごとの協議内容といたしましては、まず(仮称)基幹医療センターの機能についてにつきましては、佐久総合病院から市内の医療再編の前提となります地域完結型医療体制の構築のため、(仮称)基幹医療センターは3次救急・専門医療に特化した紹介型病院であるということ。そして、医療法第4条に定める地域医療支援病院を目指すという説明をいただき、懇話会参加者の皆様の共通認識として確認をいただきました。 2点目として、浅間総合病院と佐久総合病院における診療科ごとの連携協議についてにつきましては、市内の医療連携において骨格となる市内の中核病院である浅間総合病院と佐久総合病院の診療科ごとの連携協議の進捗状況について浅間総合病院より説明をいただくとともに、連携協議の中で合意された役割分担について確認をいただきました。 3点目として、1次・2次救急の受け入れ態勢についてにつきましては、(仮称)基幹医療センターが3次救急に専念するために、1次・2次の救急の受け入れを佐久市内でどのようにするかについて議論をいただき、それぞれの役割分担について確認をいただきました。 4点目として、救急医療情報システムと救急患者のトリアージについてにつきましては、高次救急のすみ分けの議論から、高次の救急患者の搬送に係る情報の共有が、医療機関と消防本部との間で必要であるとの認識が確認されました。今後は現在整備されております県の救急医療情報システムの更新時期を見据えながら、佐久地域において有効的に使用されるためのシステムの構築を目指すことで、懇話会の認識の一致をいただきました。 5点目として、住民の医療機関とのかかわり方についてにつきましては、前回、市内での医療連携が今後スムーズに進むためには、住民の理解が大切な要素であるとのご発言をいただきましたことから、市といたしましては、地域医療は医師・看護師の皆様だけが関係者ではなく、市民の皆様が患者としても地域医療をともに考える機会が必要であると考えております。そこで、今回広報によるシリーズ化の計画を提案し、懇話会参加者からの寄稿についてご協力いただく旨をご確認をいただきました。 なお、この広報計画は、広報3月号より「地域医療を守るために」のシリーズとして掲載を開始しております。 以上5点について、第2回の懇話会において議論いただいたところですが、この連携協議における合意事項については文書化し、医療関係者のそれぞれが共通認識として持ちながら、住民の皆様に説明していく必要があるのではとのご意見も参加者からいただきました。このことから、今後はこの連携協議により合意された事項について、関係者間の協定という形で文書化していくことが確認されました。 以上が、佐久市医療体制等連絡懇話会において医療連携協議された内容となります。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 建設部長、浅沼君。 ◎建設部長(浅沼博君) 基幹医療センターの周辺における道路整備についてご答弁をさせていただきます。周辺道路は3路線、北側・南側・西側の3路線について計画をしてございまして、事業費約10億円余で国の補助金をいただいて事業を進めているところであります。この3路線につきましては、地元説明会におきましても非常に住民の皆様からのまちづくりとしての強い要望がございました。しかしながら、さきの柳澤議員さんのご質問の中で、柳田市長からご答弁申し上げましたように、津上踏切の改良について、JRあるいは国交省との協議の中で、非常に困難性があるということになってまいりました。この代替措置を都市計画道路原南部線を利用することによって解消しようということで、計画に入っております。現在測量の前の段階の予備調査に入っている状況でございます。 この原南部線の関係につきましては、袴線橋あるいは擁壁の必要な部分などがございまして、当初の10億円の事業費の計画の中には入っておりませんので、追加事業費が必要になってくるかと考えております。どの程度追加になるかということでございますが、現在の予備調査の状況によって大まかな事業費がわかってくると思われますので、本年度末には状況がある程度わかってくると考えております。 今後、構造あるいはルートについて関係の皆様とご協議させていただき、国の補助申請等もあわせて検討していきたいと考えております。 ○議長(並木茂徳君) 学校教育部長、茂原君。 ◎学校教育部長(茂原孝好君) 私からは、佐久城山小学校の給食調理施設の整備についてご質問のありました3点に順次お答えを申し上げます。 まず、第1点目の基本的な方針に変更はないかとのご質問でございますが、佐久城山小学校を含む市全体の給食調理施設の整備計画の見直しを行いまして、昨年12月議会で基本的な方針(案)をお示ししたところでございます。この方針(案)に沿いまして細部について検討を進めてまいりたいと考えております。 2点目の、この基本的な方針は最終決定なのかとのご質問と、3点目の、早期に地元の皆様との合意形成を図り、施設整備をすべきではないかとのご質問につきましては、今後の取り組みといたしまして、この基本的な方針案を原案といたしまして、建設の位置、施設の内容、配送計画等の具体的な検討を行い、年度内に計画の概要をまとめまして、新年度に入りまして話し合いの体制が整い次第、この話し合いの体制ですけれども、これは区長会の皆さんとかPTAの皆さん、今役員改選でございますので、そちらの体制が整い次第ということでございますが、できるだけ早い時期に中込中学校区の学校をはじめ区長さん方、保護者の皆様方にご説明を申し上げ、ご理解をいただきますよう進めた上で、最終的に方向を決定してまいりたいと考えております。 なお、地域の皆様との協議の中で1つといたしまして、これまでの地域での食育の取り組みを今後どのように継続していくのか。2つといたしまして、地元生産者の供給体制の整備を含めまして、地産地消の取り組みの拡大やあり方はどのような工夫ができるかなど、地域と連携した取り組みにつきましてもあわせて協議をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 社会教育部長、工藤君。 ◎社会教育部長(工藤秀康君) 私からは、4の体育振興に対する補助金の内容についてお答え申し上げます。佐久市では体育振興に関する補助金といたしましては、平成21年度予算の中で体育協会補助金、全国大会等出場激励金、県大会等開催補助金を交付しております。体育協会につきましては446万円をその活動補助として交付しております。体育協会には陸上、柔道をはじめ37種目、5,818人の会員が在籍し、体育を振興し、市民の体力向上を図り、体育文化の効用に努力し、市内各種体育団体の連絡調整とスポーツ精神を養うことを目的に活動しております。佐久市では多様化するライフスタイルやスポーツに対応するため、子どもから高齢者までそれぞれの年齢、体力、目的に応じたスポーツ教室や各種大会を開催しておりますが、その主管や指導者として体育協会の皆様にお力添えをいただいております。 平成20年度における佐久市体育協会主管及び主催のスポーツ大会の実績といたしましては、市民を対象とした佐久市強歩大会を初め50大会を実施し、参加者数は約1万6,000人となっております。また佐久市スポーツ教室にもご協力をいただき、26教室で延べ約4,000人の参加をいただいております。その他各競技部では36大会を実施し、参加延べ人員は約6,600人で合計約2万6,600人と、大変多くの皆様にスポーツを楽しんでもらう状況をつくっていただいております。 次に、全国大会等出場激励金につきましては、150万円を予算化しております。激励金は市民のスポーツ活動を促進し、地域のスポーツの振興を図るため、全国大会に出場する団体や個人に対し激励金を交付するものであります。交付実績といたしましては、平成18年度は21件で181万円、平成19年度は17件で118万円、平成20年度は9件で66万円でございました。 ご質問のありました佐久長聖高校については、マラソン、野球が全国大会に出る場合は全国に佐久の名を広めることもあり、多くの市民が郷土の代表として受けとめております。佐久長聖高校への対象の関係の激励金は、平成18年度7件で59万円、19年度8件で68万円、20年度5件で41万円でございます。 なお、激励金につきましては、さきに花岡議員のご質問にお答えしましたとおり、平成22年4月より激励金の範囲や対象者を拡大する方向であります。 次に、3つ目の県大会開催補助金につきましては、佐久陸上競技大会へ2大会分の5万円を補助しております。このように佐久市ではスポーツの日常化、一市民一スポーツを目指し、市民のスポーツ活動に対しさまざまな形で補助金を交付しております。こうした補助金が有効に活用されておりスポーツによる体力づくり、健康づくり、仲間づくりにより佐久市の交流人口の創出が図られることを願っているところでございます。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) それぞれ答弁をいただいたわけですけれども、まず行政改革についてです。企画部長、それぞれ成果を読み上げていただいたわけですけれども、もちろんこの5年間も取り組んで、成果が上がらなければぐあい悪いわけです。もちろんまだ全部解決していない問題、去年、ことしが最後の仕上げの年ということになろうかと思いますが、その辺が非常に大事だと思うんです。市長が先ごろそんな話をしましたし、以前にもそんなことを言われたことが記憶にあるわけなんですけれども、もちろん立派な目標を立てるということはいいわけです。けれども、その目標を立てていることが一つ一つ進んでいるのか、いい結果が出ているのかという、この手段と結果というものをきちっと見ながらやっていかなければ、ただ立派な目標を立てただけじゃうまくいかないなと思いますので、この最後の年の22年に今までの総仕上げとして、できるだけ行政改革の推進を実行に移す部分を多くしていただきたいなというふうに思います。そのことについてはお願いですから、答弁は結構です。 次に、指定管理者の問題です。今回の経過について、私のところにちょっとおかしいんじゃないのということで、調査してもらえないかという依頼が2人の方から来ました。それというのが、本当にこの指定管理者というものを適切に評価してくれたんだろうかなという疑問なんです。その1つに、いろいろあるわけなんですけれども、特にこの振興公社が指定管理者に選定され、今議会で決定されるわけなんですけれども、応募者がたしか3件か4件あったかと思うんですが、その皆さん方に対して、果たして振興公社が、目的に合っているんだろうかという疑問があるというんですよ。それには謙虚に耳を傾ける必要があるんじゃないかと思うんです。 当然私もその公募方法だとか、それから点数については、こういう簡単な総合点数だけを報告してくれたと。先ほどの部長の答弁で、もう少し細部にわたってこれから報告しようというふうに改善してもらうと、そういうことで、これは指定管理者の導入の目的にもそれは入っていますから、それをしていただきたいということと、いろいろ研究をしてみると、確かにこれだけ意欲のある人、それからこれだけスタッフをそろえている人が、振興公社に2点の差だったそうですけれども、2点の差だったようです。それでなぜこうなったのかなという気がするんですよ。その辺をもう一度考え直す必要があるんじゃないかなと思います。 そこで、最終的な私からのお願いというのは、やはり指定管理者というものの導入の目的など、さまざまを考えてみて、今回指定管理が可決されると5年間なんですよね。そうすると、意欲を持った皆さん方は、何が原因でその指定管理者に任命されなかったのかということも、今の段階ではよくわかっていないようですし、それから、もう一度チャレンジするのには5年先になっちゃうわけです。ですから、民間活力を導入するという大きな目標を持っているわけですから、その5年間という指定管理者の任期を2年なり3年なり短くしていただいて、もう一度チャレンジをさせていただくことはできないのかなと、こんなお願いがあります。 あと、いろいろ私自身が能書きを言ってみてもしようがないわけですから、結果的にはそうしていただくことができるかどうかと思います。 ○議長(並木茂徳君) 企画部長、阿部君。
    ◎企画部長(阿部信幸君) ただいまその指定管理者期間を短くすることはできないかとのご質問ですけれども、指定管理者の指定期間につきましては、指定管理者が適切に行われているかどうか、これは地方自治体が定期的に見直す機会を設けるということで期間を定めて指定しておるところでございます。指定管理者も指定につきましては、法律上といいますか、法令上特段の規定はございません。各自治体におきまして施設の目的とか実情を勘案して定めるものでございます。指定管理者を指定する市といたしましては、指定管理者が安定した経営・運営が可能になる環境を整える必要もございます。このために、指定管理者のその指定期間につきましてはサービスの継続性とか安定性が確保されることや、指定管理者となる団体の安定的な経営に資すること、さらには競争性及び新規参入機会が確保される期間であることなどを考慮いたしまして、期間を定めております。 佐久市といたしましては、基本的にこのような期間を満たす期間は5年を基準と考えております。昨年総務省で実施いたしました指定管理者制度に関する調査におきましても、指定期間を5年としている施設が全国で約半数を占めております。特段の事情がない限りは最も適当な期間であるということを各自治体も判断されているということが伺えるわけでございます。 また、今回5年の指定期間を設定していない施設の多くは期間満了後に普通財産化して地元に使用貸借を行う予定であるなど、各施設の状況等を総合的に判断して決定しております。そういうようなことでご理解をお願いしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) 理解をしろというとそういうことになってしまうわけなんですけれども、私が皆さんにお願いしたいというか要望したいことは、民間活力を導入していこうよと、意欲のある人をこの指定管理者にしていこうよという観念からいくと、ちょっと検討していただけないかということをお願いをするわけですが、市長、その辺はいかがなものでしょうか。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 今のお話を聞いていまして、一般論として社団法人というものに関してどう今後取り扱っていくかということは議論可能なことだと思うんです。今、社団法人、財団法人の公益法人改革が行われている中において、色合いが大分変わってまいりますし、そういった中で、こういった収益事業というものも行っていきたいとするそれら法人の取り扱いをどう考えるかということに関しては、議論の対象になると思っております。 しかしながら、今回の行いました指定管理者制度において、適正な選定が行われたという立場をとりますので、そんな中において特段の事情が見つからない中において、この契約履行というものを途中で変更するとか、あるいはまたという、個別のことに関してはいささか難しい状況があろうかと思っております。今後の議論とすればこういった社団法人をどうするのか、あるいはまた、佐久市が深くかかわりを持つ、そういった法人に対してどういう民間活用をしていく場合に、どう取り扱うかというのは今後の議論かなというふうに思っております。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) わかりました。 いつまでもくどく言うつもりはありませんので、よろしくお願いします。 各種審議委員会が偏っていると。どうしても答申もひょっとすると偏ってしまうんじゃないかということを申し上げました。もちろんそれぞれの役割の中から審議委員が選任されるという過程は、私も十分承知しています。けれども、結果として偏った場合、どういうことになるのかな。先ほども申し上げましたけれども、審議委員の皆さん方が偏るとどうしても考え方が偏ることによって、市民全体の皆さん方が考えていることと違った方向になる場合もあるということの中で、このところいろいろ広報などを見ても、審議委員の公募というページが随分目につきます。あれは2人だ3人だということでなくて、もう少し多目にしていただくことはできないのかと思います。 たまたま私調べてみました。大体佐久市の中に諮問機関といわれる審議委員会がおよそ40ぐらいあるようです。ですけれども、その主な、いろんなのがあるんですけれども、これは佐久市の行政に大きく影響するだろうなというようなものをピックアップしてみて、そうするとせいぜい20です。20の中から私が調べた中で、13の中で一番多い人は9人入っている。次に多い人が5、4、3というふうに非常に偏っている傾向が見受けられますので、その辺を検討して、いや私はそれでいいというんならそれでいいんだけれども、市長が掲げている市民参加型行政ということになると、大勢の意見を行政に反映させたいと思いますので、検討の余地があるんではないかなというふうに思います。これは市長でしょうか。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) 今の中澤議員さんのお話を伺っておりまして、審議会行政というものに関して、私はある種の疑問を自分自身も感じておりまして、これは審議会というものがいけないとかいうことではないんですけれども、例えば今のお話にありましたとおり、団体推薦というような団体枠であるとかいうようなことを前提とした場合に、限られた団体の中から出てくることによって偏りがという話がありました。そういったことも懸念をされますし、また、こういうふうにも思うんです。団体として例えば農業関係で農業団体の代表者においでをいただこうと。そうしたら女性団体からも出てきていただきたい。あるいは青年の層から何ていうことで行うんです。しかしながら、その方がその団体を代表するご意見をいただける場合と、そうではなくて、むしろ個人としてのご意見をそこで申し述べられていらっしゃるということもあろうかと思います。そうすると、こちらが意図していることとそうじゃない現象が起きることもあるんだろうとも思っております。 少なくとも私自身が今後審議会でお願いをさせていただきたいということに関して思っているのは、行政が行うことのアリバイづくりであったりとか、あるいは追認機関としての審議会としてのものではなくて、きちんとしたと言ったらこれまでご努力いただいた人に失礼かもしれませんが、よりよい議論がより広範な議論であるとか、あるいはまた、時にはいろんなアイデアが出てくるような、そんな努力をしたいというふうに思っておりますし、今中澤議員さんがお話の公募枠というものを大きくしていくということも一つだろうと思っておりますし、一つのこれ今考えていることでありまして、公募というものが複数、2人の枠に例えば3人でも4人でもいいですが、たくさんの人が来た場合に、どなたを選ぶかとなったときに、抽せんをするという方法もあるかもしれませんけれども、それがむしろ本当によりよき人材を得る方法であるかということは、これも考えなければいけないんだろうと思っております。 そう考えていくと、審議会というもの自身がどうやって今の行政とのかかわりをもっていけるか、あるいはまた、中澤議員さん自身の市民意見を吸収していくためにはどういう方法がいいのかということを、この審議会あるいはビジョンづくりを平成22年も行っていく上でありますので、今いただいたご意見、非常に貴重な意見だろうと思っておりますし、前向きにさまざまな角度で議論したいと思っておりますし、しかしながらそれぞれの団体の方がその問題に関しては造詣が深い、あるいはまた資料、情報等をお持ちであるというのも事実でありますので、そういったことも勘案しながら、より精度の高い結局は答申が出る方法を考えていきたいと思いますので、またご提言等、ご指導をいただきたいと思います。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) 思いつきはこう思っても、こうしたらいいんじゃないかという答えになかなか行かない面がありますけれども、いろいろ話し合いながら、今市長が言われるように大勢の皆さん方の意見を聞き入れる方式、そう検討していただくことを考えていただきたいなと思います。私もそんなに知恵はありませんけれども、検討してみますので、よろしくお願いします。 それと、順序があちこち行って申しわけないんだけれども、浅間総合病院と佐久総合病院が、基幹医療センターが今のツガミ跡地へ来ることによって、基幹医療センターと浅間総合病院の医療科目の仕分けが非常に大事だと。先ほど局長、大体うまくいっているという話を伺って、よかったなと思ってはいるんですが、その内容を後々知らせていただきたいなと思います。というのは、私ども議会の医療問題の研究をする特別委員会があるわけですが、このごろ松本の相澤病院さんへ研修に行ってまいりました。忙しい中、院長の相澤さんが約2時間ぐらい私たちと懇談をしていただいた中で、ああそうなのかなというふうに、よく言う胸に落ちる話を随分聞きました。その中で、これは課題だよと。基幹医療センターの佐久総合病院がここに来ることそのものはどうこうはないだろうけれども、浅間病院とのこの仕分けが非常に両方が生きていく上に大切なことだから、十分に審議しなければいけないというふうに言われましたので、その辺もよくよく、片方は市立病院ですから、その辺を踏まえながら検討をしていただくというふうに思いますし、うまくいっているとするなら、早速その経過を議会、特に特別委員会に提出していただければありがたいと思いますが、よろしくお願いいたします。そんな考え方はどうでしょうか。 ○議長(並木茂徳君) 地域課題対策局長、中山君。 ◎地域課題対策局長(中山雅夫君) まず、医療対策懇話会での内容の公開につきましては、一応合意ができたものに関しましてはホームページ等で公開をしていきますし、当然、特別委員会を設けていただいていろいろとご審議いただいているということですので、出していきたいと思います。ただ、先ほど来言ったかどうかわかりませんが、医療懇話会と同時に、浅間病院と佐久総合病院と医師会の皆様方で、より専門的な話し合いをしておる会議というのが別に並行して動いております。そのような中で、相澤病院もそうですが、地域医療支援病院という形を佐久総合病院はこれからも目指していく場合に、やはり今議員さんがおっしゃったように、浅間病院との紹介、逆紹介とか医療のそれぞれの連携というのが非常に大事でして、それがなくては、当然そのような規定の紹介、逆紹介というふうにいかないということもご存じだと思うんですが、その辺については、これからそれぞれの病院で具体的な個々の診療科目とは別に、それぞれのベッドコントロールとかそういうものも含めて具体的なことを進めていくというようなお話を聞いておりますので、それを踏まえた上で、またその医療体制懇話会で合意になってきましたら、またお示しをしていきたいと考えております。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) この病院建設に向けての佐久市の支援の中で、これはうわさ話をこういうところへ持ち上げちゃ失礼かもしれませんけれども、佐久総合病院がこちらへ来るについて、佐久市のこの地域を発展させるという意味もあるということで、それは理解できるんですけれども、問題は佐久病院の本体の建設費です。これも負担をするらしいとか、しなければいけなくなるんじゃないかとか、そういういろんな話があるわけなんですけれども、現在のところ市長、そういう話は病院側からあるんでしょうか。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) この佐久総合病院の再構築にかかわる費用にかかわるものだろうと思っておりますけれども、費用に関してはいずれかの時期に財政負担というようなお話もあるのかもしれませんし、そういったときにはそういった議論をするご用意はしていきたいと思っております。しかしながら、現状において財政負担に関する話し合いというものが私に打診をされているとか、依頼があるとかいうことはございません。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) 周りの市の病院建設の場合については自治体がかなり支援をするという例が多くあるわけですから、一銭もしちゃいけないよというようなことにはならないと思いますけれども、今現在は、先ほど私一般質問で申し上げましたとおり、市長なり市の職員の皆さん方が佐久総合病院のこの移転再構築問題に積極的に携わっていただいて、物すごくいい方向へ向かってきていると、このことは市民も喜んでいることでしょうし、私どもも当然そういう思いは共通しているわけなんですけれども、結果的に、何だ病院を建てるときに幾ら幾らかかったんだと、幾ら幾ら支援したんだと、そんなに支援することなのかい、一民間病院にというような話題にならないように、今から腹構えをしておかなければいけないというような気がします。ぜひ幾らが適当かどうかわかりませんけれども、その辺のお考えがありましたら。 ○議長(並木茂徳君) 市長、柳田君。 ◎市長(柳田清二君) いい機会ですので、お話しさせていただきますと、私が選挙中から申し述べさせていただいて、世界最高健康都市ということを申し上げ、そしてこの佐久総合病院の再構築に対して支援を申し上げると言ってきた内容に関してお話をしたいと思うんですが、本来佐久市長がこの問題にかかわるべき内容としては土地利用です。土地利用に関して権限を持っている佐久市の責任者として、この問題に携わるというのが本筋だろうというふうに思っております。そして、医療の面からすると、市立病院としての佐久市立国保浅間病院の設置者でありますので、この病院が佐久市民にとって有益な医療機関である。このために私は行動をしなければいけないんだろうと思っております。これは佐久総合病院云々とは関係なく、今も続いていることでありますし、行わなければならないと。 しかしながら、なぜこの佐久総合病院にかかわりをここまで深く持つかということは、佐久総合病院がなくても地域医療が成り立つのであれば、私はここまで立ち入ってはいけないし、行うべきではないんだろうと思っております。しかしながら、この佐久総合病院の位置関係あるいはまた当時の状況を考えたときに、佐久市から佐久市ではない場所での設置をしようとすることは、私はさまざまな自分自身の情報を得る中において、リアリティーのある議論として私はあったというふうに思っております。その場面において、佐久市の地域医療というものがかなり後退するということを思いました。その中において、佐久総合病院の再構築というものにかかわりを持たなければならないし、そのことによって地域医療というものがよりよき形になるだろうという思いの中で、かかわりを持ってまいりました。がゆえに、担当セクションをつくり、この対応に関して今お手伝いをさせていただいているという形でございます。 そもそも、この病院建設における財政負担というものは、佐久総合病院再構築に係る財政負担は、佐久総合病院あるいはまた厚生連によって賄われるべきものだと思っております。しかしながら、実際には佐久地域のあるいは佐久市民の有益にもなっていることから、財政負担においては一部検討をする用意があるという意味もございます。あるいはまた、県においても長野県民の医療環境を整えるのに有益な事業でもありますし、あるいはまた、県からの指定としては幾つもの指定を行っている関係上、長野県においても財政負担が一部なされるだろうと期待を申し上げておりますし、国からの一定の支援ということも、これもまたともども考えていきたいと思っております。 しかしながら、この実態に関しての財政負担に関して、どういう資金計画で行われるか云々に関しての説明責任等は、この設置者である厚生連あるいはまた佐久総合病院によって行われるべきが本筋だろうと思っております。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) 私も、この佐久総合病院がこの地域に、その医療問題に貢献してきているものは非常に大きいものがあるということは十分承知しております。それゆえ、市長が言われるように、一部負担は場合によると検討していかなければいけないのかなということも理解できます。事前に議会にも相談をしながら、こんなところでどうだろうというようにしていただければ、ありがたいかなと思います。 次に、教育問題です。なかなか教育問題というのは難しいわけなんですけれども、先ほど来私申し上げてきたとおり、確かに学力を重視して、何ていうんでしょう、利口な人たちをたくさん生まなければいけないということもよくわかるわけなんですが、教育長、教育委員長が言われたように、最終的に求めるものは何だろうということになると、人間性というものが非常に大事になるんじゃないかなと。ですから、その辺のところの力を、もちろん今までも指導はしてきてくれたんだろうと思いますけれども、もう少し強力に強化をしていかなければいけないんじゃないかなというような思いがあるわけです。ぜひその辺のところの覚悟のほどをひとつお願いしたいわけです。 ○議長(並木茂徳君) 教育長、土屋君。 ◎教育長(土屋盛夫君) 議員さんのおっしゃることは、先ほどの言葉で言いますと、本当に全人教育といいますか、人間としてのあり方を子どもに育てていってほしいという、そういうところに通じると思うわけでありますが、ある学者の言葉で大変失礼でございますが、今この世で一番欠けているのは教養のなさ、教養の貧困だという言葉を言いました。その教養というのは、中澤議員さんがおっしゃるとおり、何か物知りだとかどこかの大学出ているとか、何とか号を持っているとかいう、そういう肩書等ではなくて、人の悲しみとか苦しみを我がことに感じる、その心があるかどうか、そこが教養だという意味で言われているわけです。 なかなか人の痛みとか喜びを我がことに感じるということが、今人間関係の希薄化も含めてできにくくなっている状況でありますので、先ほど委員長が申し述べたように、各学校では知的な教科あるいは運動教科、芸術教科、さまざまな教科を通しながらですが、仲間とともに学び合う、教師とともにつくり上げる、そんな人間関係の学級づくりを基盤にした教育を進めたいなというふうに思っております。これが一番やっぱり教育は人なりと言われる。教師もそうならなきゃいけないんじゃないかなと。だから、本で言えば「二十四の瞳」じゃないけれども、本当にあの子どもたち、12人の瞳をどの子もどの子もわかっている大石先生みたいな、ああいう教師にならなきゃいけないかなと思うぐらいでございます。 議員さんの気持ちよくわかりますよ。私たちが願うこともそこでありますので、また一緒にお力添えをいただければと、こんな思いであります。よろしくお願いいたします。 ○議長(並木茂徳君) 10番、中澤君。 ◆10番(中澤兵衛君) ぜひそうしていただきたいなと思うわけです。 私、こんなこともどうかと思うんですけれども、このごろ家族で「おとうと」という映画を見に行ってきました。別にどこがどうだということでなく、約2時間半ぐらいの時間でしょうか、非常に胸に迫るものがあり、何をこの映画は訴えているんだろうということになると、やはり人間愛だなと、最終的には家族愛だなというものが映し出されているのかなというふうに感動しました。これからはこんな時代になるのかなというふうに思い、改めてそんな思いをしてきたところであります。今後もそんな教育に力を入れて実行していただくことをお願い申し上げます。 最後に、時間はわずかでございます。この農業問題ですけれども、先ほども質問の大項目の中で、今まで国や県が進めてきた農業政策で、やっぱりこれだったかとうなずけるものがあるのかと、あったのかというふうに生意気なことを言いましたけれども、全く私はそう思っているんです。結局、このごろ新聞に出ましたように、今までやってきたことはどうもうまくなかったよと、これは見直さなければいけないなという方向になってきたのかなと。 先ほど、部長が、今後はこういう方向に行きたいという、それからこういうものをつくり上げていくという方向が佐久市でも出てきているようですから、そのものを充実していただいて、基幹産業の農業がもう少し潤えるような農業政策を構築し、実施していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(並木茂徳君) 以上で、平政会代表、中澤兵衛君の質問は終結いたしました。--------------------------------------- △次会日程の報告 ○議長(並木茂徳君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明11日午前9時再開の上、代表質問を続行したいと思いますが、これにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と言う人あり〕 ○議長(並木茂徳君) ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(並木茂徳君) 以上をもって、本日の日程は終了いたしました。 本日は、これをもって散会といたします。 ご苦労さまでした。 △散会 午後5時41分地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。    佐久市議会議長   並木茂徳    佐久市議会議員   井出節夫    佐久市議会議員   上野 力...