塩尻市議会 > 2018-08-20 >
08月20日-01号

  • "継承円滑化"(/)
ツイート シェア
  1. 塩尻市議会 2018-08-20
    08月20日-01号


    取得元: 塩尻市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-26
    平成30年  9月 定例会          平成30年塩尻市議会9月定例会会議録                 第1号---------------------------------------   平成30年塩尻市議会9月定例会が8月20日午前10時00分塩尻市役所議場に招集された。---------------------------------------            平成30年8月20日(月曜日)---------------------------------------               議事日程(第1号)                      平成30年8月20日午前10時開議第1.会議録署名議員の指名第2.諸般の報告第3.会期の決定第4.提案理由総括説明及び各議案説明 議案第1号 平成29年度塩尻市一般会計歳入歳出決算認定について   第2号 平成29年度塩尻市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定について   第3号 平成29年度塩尻市奨学資金貸与事業特別会計歳入歳出決算認定について   第4号 平成29年度塩尻市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について   第5号 平成29年度塩尻市国民健康保険楢川診療所事業特別会計歳入歳出決算認定について   第6号 平成29年度塩尻市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定について   第7号 平成29年度塩尻市水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について   第8号 平成29年度塩尻市下水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について   第9号 平成29年度塩尻市農業集落排水事業会計剰余金の処分及び決算認定について   第10号 塩尻市特別職の職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例   第11号 塩尻市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に関する条例の一部を改正する条例   第12号 塩尻市工場立地法準則条例   第13号 塩尻市地場産業振興センター条例   第14号 人権擁護委員の候補者の推薦について   第15号 塩尻市ふれあいセンターの指定管理者の指定について   第16号 北部交流センター整備工事建築主体工事)請負契約の締結について   第17号 市道路線の廃止及び認定について   第18号 平成30年度塩尻市一般会計補正予算(第6号)   第19号 平成30年度塩尻市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)   第20号 平成30年度塩尻市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)   第21号 平成30年度塩尻市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)   第22号 平成30年度塩尻市水道事業会計補正予算(第1号) 報告第1号 損害賠償の額の決定の専決処分報告について   第2号 霜害賠償の額の決定の専決処分報告について   第3号 平成30年度塩尻市一般会計補正予算(第5号)の専決処分報告について   第4号 健全化判断比率について   第5号 資金不足比率について   第6号 平成29年度及び平成30年度株式会社信州ファームの経営状況を説明する書類の提出について   第7号 平成29年度塩尻市土地開発公社の経営状況を説明する書類の提出について   第8号 平成29年度一般財団法人塩尻文化振興事業団の経営状況を説明する書類の提出について   第9号 平成29年度一般財団法人塩尻市振興公社の経営状況を説明する書類の提出について   第10号 平成29年度一般社団法人塩尻市農業公社の経営状況を説明する書類の提出について   第11号 平成29年度一般財団法人塩尻筑南勤労者福祉サービスセンターの経営状況を説明する書類の提出について   第12号 平成29年度一般財団法人塩尻市森林公社の経営状況を説明する書類の提出について第5.議案質疑 議案第16号 北部交流センター整備工事建築主体工事)請負契約の締結について第6.委員会付託 議案第16号 北部交流センター整備工事建築主体工事)請負契約の締結について第7.委員長審査報告、質疑、討論、採決 議案第16号 北部交流センター整備工事建築主体工事)請負契約の締結について     ------------------------------◯出席議員(17名)    1番  金田興一君             2番  小澤彰一君    3番  篠原敏宏君             5番  村田茂之君    6番  中野重則君             7番  横沢英一君    8番  西條富雄君             9番  金子勝寿君    10番  山口恵子君             11番  牧野直樹君    12番  古畑秀夫君             13番  永井泰仁君    14番  中原巳年男君            15番  中村 努君    16番  丸山寿子君             17番  柴田 博君    18番  永田公由君◯欠席議員(なし)◯欠員(1名)     ------------------------------◯説明のため出席した者 市長          小口利幸君   副市長         米窪健一朗君 教育長         山田富康君   代表監査委員      高砂礼次君 総務部長        羽多野繁春君  企画政策部長      塩川昌明君 市民生活事業部長    田中利明君   健康福祉事業部長    大和勝啓君 産業振興事業部長    塩原恒明君   産業振興事業部長    高木哲也君 (産業政策・観光担当)         (農政・森林担当) 建設事業部長      百瀬孝仁君   市民交流センター・生涯学習部長                                 中野實佐雄君 こども教育部長     中野昭彦君   水道事業部長      島  徹君 会計管理者       赤津光晴君   秘書広報課長      塩原正巳君     ------------------------------◯事務局職員出席者 事務局長        竹村伸一君   事務局次長       横山文明君 議事調査係長      小澤真由美君     ------------------------------            本日の会議に付した事件議事日程(第1号)記載事件のとおり                            午前10時00分 開会     ------------------------------ ○議長(金田興一君) 皆様、おはようございます。 これより平成30年塩尻市議会9月定例会を開会いたします。 ただいまの出席議員は17名で定足数を超えておりますので、直ちに会議を開きます。 なお、去る7月18日平間正治議員から一身上の都合の理由により議員を辞職したいとの願いが提出されましたので、地方自治法第126条により同日これを許可し、7月31日付で辞職したので、報告をいたします。 本定例会は、6月定例会に引き続き省資源・省エネルギーの一層の推進を図るため、クールビズ運動を実施しておりますので、御理解、御協力を賜りますようお願いいたします。 それでは、お手元の議事日程により議事に入ります。     ------------------------------ △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(金田興一君) 日程第1 会議録署名議員の指名をいたします。会議規則の定めるところにより、3番 篠原敏宏さん、5番 村田茂之さん、6番 中野重則さんを指名いたします。     ------------------------------ △日程第2 諸般の報告 ○議長(金田興一君) 日程第2 諸般の報告をいたします。事務局長から報告させます。 ◎事務局長(竹村伸一君) 御指名がございましたので、御報告申し上げます。 6月定例会において可決されました義務教育費国庫負担制度の堅持・拡充を求める意見書及び地域からの経済好循環の実現に向け、最低賃金の改善と中小企業支援策の拡充を求める意見書につきましては、それぞれ内閣総理大臣初め関係機関に提出しましたので、御了承願います。 次に、お配りしてあります書類について申し上げます。議事日程、9月定例会会期及び審議日程(案)、本定例会において説明のため議会へ出席を要求した者の氏名についてであります。 報告関係では、6月4日から8月19日までの事務報告及び議長会関係報告であります。 私からは以上でございます。     ------------------------------ △日程第3 会期の決定 ○議長(金田興一君) 日程第3 会期の決定についてを議題といたします。議会運営委員長の報告を求めます。10番 山口恵子さん。 ◆議会運営委員長(山口恵子君) 〔登壇〕 皆さん、おはようございます。御指名がございましたので、塩尻市議会9月定例会の議会運営につきまして、議会運営委員会の報告を申し上げます。 過ぐる8月9日付塩尻市告示第61号により、9月定例会が本日8月20日に招集されることが告示されました。 よって、8月10日に議会運営委員会を開催いたしまして、本定例会の会期及び審議日程について協議をいたしました。 本定例会に市長から提案されました議案は、決算案件9件、条例案件4件、人事案件1件、事件案件3件、予算案件5件、報告案件12件の計34件であります。 したがいまして、会期は8月20日から9月12日までの24日間と決定いたしました。 次に、審議日程を申し上げます。 本日20日は、議案提案理由総括説明及び各議案の説明を受けます。その後、議案第16号については、議案質疑を行った後委員会審査委員長審査報告、質疑、討論、採決を行います。 あす21日から27日までは、議案調査のため休会といたします。 28日に本会議を再開いたしまして、28日から30日までは一般質問並びに各議案に対する質疑を行います。なお、この3日間につきましては塩尻市議会会議規則第9条第2項により、会議開始時間を午前9時30分といたします。 30日は、本会議終了後特別委員会を開催し、31日及び9月3日から7日までは各常任委員会の審査を行い、1日、2日並びに8日から11日は委員長の審査報告取りまとめのため休会といたします。そして、12日に本会議を再開し、各常任委員長の審査報告、質疑、討論、採決を行った後、選挙管理委員会委員及び同補充員の選挙を行うという日程で、9月定例会の議事運営をしてまいることに決定いたしました。 なお、質問通告書の提出につきましては、あす21日午前10時までとしましたので、各議員の御協力をお願い申し上げます。 以上申し上げまして、議会運営委員会の報告といたします。 ○議長(金田興一君) お諮りいたします。本定例会の会期及び議事運営については、議会運営委員長の報告のとおり決するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(金田興一君) 御異議なしと認めます。よって、本定例会は、本日より9月12日までの24日間として、議事運営をしてまいることに決定いたしました。     ------------------------------ △日程第4 提案理由総括説明及び各議案に対する説明 ○議長(金田興一君) 日程第4 提案理由総括説明及び各議案に対する説明を受けます。 議案第1号から第22号まで、並びに報告第1号から第12号までの計34件を一括議題といたします。 件名につきましては、お配りの議事日程に記載してあるとおりであります。 これより市長から提案理由の説明を求めます。 ◎市長(小口利幸君) 〔登壇〕 平成30年塩尻市議会9月定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方におかれましては何かと御多用なところ御参集賜り、まことにありがとうございます。 去る8月5日に執行されました長野県知事選挙によりまして、阿部守一知事が三度目の当選を果たされました。3期目の阿部県政には待ったなしの課題であります人口減少・超高齢化社会への対応や、産業振興、中山間地域の活性化など、多くの課題の解決が求められております。基礎自治体でありますところの市町村の理解と協調のもとにリーダーシップを発揮され、引き続き県政の進展が図られるよう期待するものでございます。 次に、幾つかの懸案事項等につきまして、その進捗状況を御報告申し上げます。 まず最初に、信州Fパワープロジェクトの発電事業に関する進捗状況について御報告を申し上げます。木質バイオマス発電所事業化決定を受け、地元や関係者との協議、調整を継続しておるところでございまして、去る8月9日には北熊井区民片丘地域づくり協議会を対象とした住民説明会が開催されたところでございます。 事業者から発電事業の全体概要や建設工事の実施計画、工事期間中の安全対策等の説明があり、発電事業と建設工事全般について、地域の理解が進んだものと考えております。今後は、11月の着工に向けまして関係者との細部の調整を重ね、建設工事に関する協定書を締結するとともに、発電所稼働後の環境保全対策等についても調整を進めてまいります。 あわせて、塩尻市森林公社を小売電力事業者とする地域電力の供給基盤をかため、再生可能エネルギーの域内循環について検討してまいります。 学校施設の整備についてでございますが、夏の暑さ対策として、今年度、中学校の普通教室への天井扇設置工事を9月の竣工を目指して進めております。安心して学べる学習環境の改善を図っておるところでございます。また、本年度の夏の猛暑によりまして、保育園、学校及び児童館において、子供たちの学習環境や生活環境に大きな影響が出ていることから、現在エアコンの導入に向けた検討を進めております。 市北部地域の拠点として期待されております北部交流センター整備事業についてでございますが、去る8月7日に落札者が決定し、本議会での議決を経て、来年6月中のオープンを目指して建築工事に着手してまいります。 松枯れ被害について申し上げます。7月末現在において48カ所確認されておりまして、昨年同期に比べますと23件増加しております。昨年と同様に片丘地区の山麓線沿いや広丘地区の奈良井川の段丘といった市の北部を中心に発生しておりますが、人的対応による早期発見・早期駆除を基本として、面的被害の拡大を防いでおります。 今後は、特定の被害経路において、一定エリアのアカマツの樹種転換を図る「松くい虫侵入防止緩衝帯整備事業」を片丘地区の山麓線沿い奈良井川左岸段丘で実施し、マツノマダラカミキリの自然伝播防止を効果的に推進してまいるとこでございます。 さて、私の任期も余すところ1カ月余となりましたので、4期目の市政を振り返ってみたいと存じます。 市政4期目のスタートは、「林業再生」のための信州Fパワープロジェクトの造成工事が完了し、製材加工施設の建築工事に着手された直後でございました。林業の活性化や雇用の創出、森林資源を生かしたまちづくり、これこそ未来に対して果たすべき、私に課せられた役割の大きな一つであるとの意を、改めて強く持ったことを今振り返るところでございます。 また、平成27年度を始めといたします「第五次塩尻市総合計画」の策定に当たりましては、本格化する人口減少社会にあって、本市が内外から選ばれる地域として永続的に自立し、新たな価値を創造するための各種施策を多様な主体とともに取り組む計画とし、重点化する基本戦略を中心に施策の展開を図ることとしたところでございます。 さらに、国の地方創生の動きに応じまして、全国2番目の早さで地方版総合戦略人口ビジョンを策定し、地方創生のフロントランナーとしての本格的な歩みを始めたところでございます。 平成14年の就任以来、私は一貫して、市民全員で育み、持ち続けていく「学びの心」、「責任の心」、そして「思いやりの心」という三つの心を提唱し、それぞれの世代がその心を尊重しながら、市民全員が市政に参画することを目指した協働のまちづくりを理念に掲げ、市民の皆様とともに策定した第五次塩尻市総合計画の目指す都市像であります「確かな暮らし未来につなぐ田園都市」の実現のために、各種施策の進捗に向けて全力を傾注し、誠心誠意取り組んでまいりました。また、マニフェストに掲げさせていただきました各施策につきましても、「子育てしたくなる街日本一」を目指しまして「改革・創造、そして常に挑戦」をモットーに取り組んでまいりました。 この結果、子育て支援、教育再生、農業再生、林業再生、産業育成といった主要テーマにつきましては、継続的な政策課題はあるものの、着実に事業が進捗し、本市のさらなる飛躍と発展に向けた協働のまちづくりが進展しているものと確信しております。 それでは、第五次塩尻市総合計画の基本戦略に沿いまして、項目ごとに進捗状況について御説明申し上げます。 まず初めに、「子育て世代に選ばれる地域の創造」について申し上げます。「子どもを産み育てる環境の整備」についてでございますが、「子育てしたくなる街日本一」を目指し、安心して妊娠、出産、子育てできる環境の整備、経済的負担の軽減など、子育て支援施策の充実を図ってまいりました。 主な事業といたしましては、子育て支援では、多子世帯に対する保育料の減免を実施し、子育て家庭経済的負担の軽減を図ってまいりましたほか、新たに社会福祉士などの専門職を配置するとともに、養育支援訪問員によるアウトリーチ型の相談支援を推進するなど、子育てや子どもに関する相談体制の充実、強化を図ってまいりました。また、県下に先駆けまして「こども家庭総合支援拠点」を設置し、「子育て世代包括支援センター」と連携した妊娠期から18歳までの切れ目のない包括的な支援体制の構築に努めてまいりました。 子育て環境の充実についてでございますが、「親子でイクジー・えんぱー保育園」や「児童館カフェ」、「お出かけ支援センター」を通して、学びと交流の場を提供するとともに、子育て家庭や地域を対象とした「子育て応援講演会」を開催してまいりました。 放課後児童対策といたしまして、昼間、保護者が家庭にいる児童を対象にした放課後キッズクラブを創設し、適切な遊びと生活の場を提供し、放課後児童の居場所確保に努めてまいりました。 保育・児童施設につきましては、吉田原保育園吉田児童館分館の建設や保育園の大規模改修など、保育環境の整備向上を図ってまいったところでございます。 母子保健についてでありますが、保健師や助産師などの専門職が常駐し、妊娠から子育てまでの相談に応じる「あんしんサポートルーム」を北部子育てセンター保健福祉センターの2カ所に設置し、身近な地域の子育て相談窓口として、切れ目のない相談体制を構築してまいりました。 また、出産後のお母さんと赤ちゃんが指定する分娩医療機関に宿泊して、心身のケアやサポートが受けられる「宿泊型産後ケア事業」、助産院などにおいて専門的な授乳指導や相談などに応じる「母乳相談等助成事業」の二つの産後ケア事業を導入しております。 「教育再生による確かな成長の支援」についてでございますが、子供たち一人一人と丁寧に向き合い、個々の個性や特性に応じた確かな育ちを支援するために、きめ細やかで特色ある教育環境の整備を推進してまいりました。 平成26年度に創設いたしました「特色ある教育活動事業交付金」の事業内容を見直し、「生きる力を育む交付金」として、子供たちの豊かな人間性や社会性、想像力を育むとともに、各学校の特色ある教育活動を推進してまいりました。 また、市内全小中学校に「コミュニティ・スクール」を導入し、学校、家庭、地域が連携することによって、地域全体で子供たちを育てる意識が高まるとともに、地域における人材育成や地域に開かれた学校づくりを推進してまいりました。 教育的ニーズが多様化し、特別な支援が必要な児童・生徒が増加傾向にある中で、特別支援教育専任の指導主事を配置し、さらに、学校に配置している支援介助員の増員を図るなど、特別支援教育の充実、学校の支援体制の強化を図ってまいったところでございます。 学校施設につきましては、校舎や体育館の改築、耐震改修等を進め、子供たちの安全・安心な環境整備に努めてまいりました。 次に、「住みよい持続可能な地域の創造」について申し上げます。 「産業振興と就業環境の創出」についてでございますが、基幹産業の振興では、本市の経済を牽引している製造業の平成29年度の製造品出荷額は7,008億円となり、平成26年の5,971億円と比べまして、約1,000億円の増加、また、従業員数も約1,400人増加しており、大幅な伸びを示しております。 景気の回復基調が続く中、企業規模を問わず、工場の新設や増設、新過設備の導入といった設備投資が積極的に行われております。 とりわけ、セイコーエプソン株式会社が広丘事業所内に建設されました、プリントヘッドの生産及び研究開発を行う新工場が本年7月に竣工いたしました。また、産業用大型印刷機の試作、量産工場と研究開発拠点は、2020年3月の竣工を目指して、この秋に建設に着手される予定となっております。 この二つの工場の総投資額は400億円を超えるものでございまして、地域経済の好循環を招いているものと確信しておるところであります。 また、私みずから中小企業を訪問させていただき、ニーズや課題を聞き取りしながら、それぞれの企業の意向に沿ったきめ細やかな対応を行い、産業振興を推進してきたところでございます。 地場産業の振興について申し上げます。4期目の就任時に九つありました市内ワイナリーは、民間ワイナリー11社と塩尻志学館高校1校を合わせまして12ワイナリーとなりました。さらに今後、5件ほどのワイナリーの開設が見込まれております。 多様な働き方の創出につきましては、本市のテレワーク事業は、塩尻市振興公社が民間企業や官公庁からテレワーク可能なICT業務を一括受注し、テレワークを希望する地域の方々に業務を分配する仕組みを構築してまいりました。最近では、受注高約6,000万円、登録ワーカー数160人を数えるまでに成長し、民間企業や松本市など他の自治体との連携も積極的に進めているところでございます。 農業振興につきましては、農業をオール塩尻で支える仕組みづくりといたしまして、学校給食食材供給網構築から始まる地産地消の拡大に取り組んでいるほか、国際的なワイン銘醸地として本市のブランド力を高めるために塩尻ワイン大学を開講し、日本ワイン業界を牽引する人材育成や、農業とワイン産業の活性化を促進しております。 あわせて、ワイナリーを起業しやすい環境整備の一環といたしましてワイン特区の認定を受け、塩尻ワイン大学1期生の中から1名が昨年度、特区活用ワイナリーを設立したほか、現在も2期生を含め、ワイナリー起業予定者を支援しているところでございます。 農地集積と継承円滑化の取り組みにつきましては、農業全体を軸とする農地利用集積化円滑化事業のほか、地球温暖化に備えたブドウの新産地形成と並行して、参入企業の誘致や農業法人の設立支援に努めております。 「地域資源を生かした交流の推進」について申し上げます。 奈良井宿への来訪者が平成26年度以降毎年増加傾向となっております。今後も首都圏、中京圏だけでなく、空路を活用した九州や北海道地域での継続的なプロモーションを進めながら、滞在時間の延長と隣接する平沢、またワイナリーや高ボッチ高原など市内観光地への回遊を促すことにより、さらなる観光交流の促進を図ってまいりたいと考えております。 重要伝統的建造物群保存地区に指定されております木曽平沢地区において、街なみ環境整備事業を実施し、道路の美装化や駅前公園の整備を行い、住環境の改善を図り、地域資源を生かした魅力ある歴史的な街なみ環境整備に努めてまいったところでございました。 十数年来の懸案でございました新体育館建設事業につきましては、市民アンケート結果を踏まえ、建設することを決定いたしました。しかし、近年の建築費の急激な高騰により、全国的な公共事業の入札不調が見られる中、事業費の検証と確実な事業推進のために、本市で初めてとなるコンストラクション・マネジメント業務を導入し、コストの適正化とスケジュール管理を着実に行ってまいりました。年内には、プロポーザル方式によりまして実施設計・施工者を選定し、2021年度の新体育館完成に向け事業を推進してまいります。 広丘駅周辺のまちづくりについて申し上げます。北部地域の活性化を促進するため、広丘駅周辺地区市街地総合再生計画に沿って、広丘駅東口パークアンドライド駐車場整備事業や北部交流センター整備事業に取り組んでまいりました。 特に、北部交流センター整備事業につきましては、地域住民が利用しやすい施設となるよう、計画段階から地域の関係者で組織した「北部地域拠点施設整備検討委員会」を設置するなど、事業推進に参加いただいております。来年のオープン以降は、人的ネットワーク形成や地域に対する誇りや愛着の醸成に役立つ施設になることを期待するところでございます。 「域内循環システムの形成」についてでございますが、平成24年9月にスタートいたしました「信州Fパワープロジェクト」は、本市にとって、100年に一度の未来への大きな挑戦であり、これまで、長野県や征矢野建材株式会社を初めとした関係機関と連携し、プロジェクト推進のため、でき得る限りの支援策を講じるとともに、関連施策も含めて市政の最重要テーマに位置づけ、事業実施を図ってまいったところでございます。 これまで、森林情報の整備、ペレット製造実証、森林ビジョン策定等を進めながら、森林再生の実施主体である「塩尻市森林公社」を設立し、川上から川下までの森林資源の循環推進体制を構築してまいりました。 こうした取り組みとあわせまして、信州Fパワープロジェクトの一翼、木質バイオマス発電所の事業が決定し、「森林に生かされる豊かな暮らし」の具現化に向けた展望が開け、市内の森林を健全な形で次世代の子供たちに引き継ぐ、その豊かな恵みを享受できる日もそう遠くないものと確信するところでございます。 また、身近な森林資源の活用と自伐林家の育成を図るために、原木の集材・管理、まきの製造・販売を行う「山のお宝ステーション事業」を実施し、平成29年度の登録者は102人となり、年々増加してきております。着実に成果を上げておると承知しております。 木育の推進におきましては、新生児に誕生祝い品として地元木工作家が制作いたしました木製玩具を進呈する「ウッドスタート事業」を開始し、木のぬくもりを感じながら、感性豊かな乳幼児の健やかな成長を願う取り組みを実施しております。 環境につきましては、第二次塩尻市環境基本計画を策定し、環境意識を高め環境を守る活動、省資源・省エネルギーの促進、森林資源の有効活用、身近な自然環境の保全など幅広く事業を行ってまいりました。 また、庁内における取り組みといたしまして、紙のタイムマシン活用事業として、乾式オフィス製紙機「ペーパーラボ」を全国の自治体で極めて早く導入し、機密文書を含め庁内古紙の再利用による紙資源の有効活用を図ってまいりました。また、一般に公開することによりまして、市民の環境意識の向上や最先端技術に触れる機会を提供してまいりました。 「危機管理の強化と社会基盤の最適活用」についてでありますが、災害時に一般の電話が不通となった場合においても、通信手段を確保できるデジタル移動系防災行政無線を導入し、市役所の統制局のほか、基地局4カ所を設置するとともに、消防署、警察署、支所、学校、消防団などに無線機を配備いたしました。また、消防団詰所の建設、消防機材の充実強化を計画的に進めるなど、地域防災力の強化と自主防災組織の支援に努めてまいりました。 人口減少時代に対応した、コンパクトシティの推進と定住人口の確保につながる住宅地の整備を推進するために、塩尻駅北土地区画整理事業を積極的に支援してまいりました。区画整理事業は、計画どおり本年度から基盤整備工事に着手し、3年後には、約280戸の住宅地の整備が完成する見込みでございます。 都市計画道路につきましては、広丘東通線野村地区、高出地区、広丘西通線大門七区地区、原新田地区の整備を行いました。特に、広丘西通線の起点となる大門七区地区は国道19号に接道され、高出交差点付近の渋滞緩和に一定の効果があらわれております。また塩尻駅北土地区画整理事業地や新体育館建設地への主要なアクセス道路としても、交通環境や利便性の向上につながるものと期待するところでございます。 歩道整備事業につきましては、西条線、堰西えびの子通線、堅石高出線の歩道整備が完了し、これによりまして、児童・生徒の通学と市民の安全性が確保されたものと考えております。また、君石野村線、下西条町区線につきましても工事に着手し、早期完了に向けまして、計画的に事業を進めてまいります。 国道19号の整備についてでございますが、九里巾交差点改良事業、平沢地区交差点改良事業の工事に着手し、さらに長年の懸案事項でございました桜沢改良事業につきましても、トンネル掘削工事が昨年10月に始まりました。一日も早い事業完了を願うことでございます。 住宅政策についてでございますが、住宅の耐震改修に対する補助金額の増額やブロック塀等の解体に対する扶助制度を創設するなど、耐震対策を促進してまいりました。 このほか、空き家対策として、地域住民の生活環境に影響を及ぼさないように適正な管理を行うため、条例の制定を行い、行政指導等を行えるようにするほか、解体等に対する補助制度の創設、移住定住の促進と、地域における居住環境の向上を図ってまいったところでございます。 東山霊園につきましては、市民要望の高かった合葬墓が竣工し、利用を開始しており、利用者から大変好評をいただいております。 上水道事業におきましては、水道ビジョンに基づきまして片丘浄水場及び南内田配水池の築造や、セイコーエプソン株式会社広丘事業所拡張に伴う給水量の増量に対応した野村配水池の整備が完了いたしました。また、新たに3カ所の応急給水拠点整備を行い、災害に対する危機管理体制の強化と安定した水道水の供給に努めてまいりました。 下水道事業では、下水道長寿命化計画、耐震化計画に基づきまして、管更生工事、耐震化工事に着手するなど、管路施設及び汚水処理施設の老朽化対策や耐震化対策に積極的に取り組み、延命化を図るとともにライフサイクルコストの低減化に努めてまいりました。また、降雨災害防止対策として雨水幹線の整備を進め、安全で快適な市街地の形成や、不断の下水処理を引き続き行ってまいります。 次に、「シニアが生き生きと活躍できる地域の創造」について申し上げます。 「生涯現役で社会貢献できる仕組みの構築」についてでございますが、人口減少社会が進行する中で中長期的な視点に立ち、社会福祉センターと老人福祉センターを「ふれあいセンター」へ集約化する方針に基づきまして、「ふれあいセンター洗馬」に続き、「ふれあいセンター広丘」を、また来年4月には「ふれあいセンター東部」を開所することで、日常生活圏域の3圏域ごとに、子供から高齢者までのふれあいの場を提供し、交流を促進する地域福祉の拠点整備が進んでおります。 学習拠点の整備についてでございますが、大門地区センターの建設を初め、各地区の公民館の新築・増改築に対し補助事業を実施し、市民が生涯学習を通じ生きがいを持ち、豊かな生活を送れるよう取り組んでまいりました。 「健康寿命の延伸と住み慣れた地域での生活継続」についてでございますが、生活習慣病の発症予防と重症化予防の改善強化を図るために、大腸がん検診や国保特定健診などの受診料を引き下げるとともに、後期高齢者医療制度の加入者に対する人間ドック補助制度を設けております。 次に、「基本戦略を包括し機能的に推進するプロジェクト」について申し上げます。 「地域ブランド・プロモーション」についてでございますが、塩尻ブランドの発信につきましては、首都圏、中京圏を中心として事業を展開してまいりました。 首都圏での情報発信は、銀座NAGANOを開設当初より積極的に活用し、他の自治体では類を見ないトップセールスによりまして、プロモーション展開を図ってきたところでございます。セミナーの開催数は30回を超え、イベント参加者の多くが塩尻産ワインのファンとなり、さらにその魅力を全国に向け拡散していただいております。 中京圏におきましては、JR名古屋駅に近接する超高層ビル内のフロアを活用して、期間限定桔梗ケ原ワインバーを3年続けて開設してまいりまして、新たな塩尻産のワインファンの獲得につながっております。 また、これまで14回開催してまいりました塩尻ワイナリーフェスタが、昨年信州ブランドアワード2017の大賞に選定されました。これにつきましては、継続的なブランド発信が高く評価されたものと関係の皆様に改めて感謝申し上げるとともに、さらに地域ブランドとして育成してまいりたいと考えるところでございます。 また、シティプロモーション事業、移住定住促進事業につきましては、シティプロモーション戦略と移住・定住・好住促進プランを策定し、本市の魅力を市内外に効果的に訴求することで地域イメージの向上を図るとともに、本市への移住定住のきっかけを提供してまいりました。これにあわせふるさと寄附金の充実、地域おこし協力隊の任命、空き家利活用の促進など、関係機関や団体とともに多彩な事業を実施してまいったところでございます。 「地域課題を自ら解決できる「人」と「場」の基盤づくり」について申し上げます。 開館9年目を迎えました市民交流センターは順調に来館者数を伸ばし、平成29年度は過去最高の68万8,000人余を数えました。また、開館からの累計は520万人を超え、図書館や子育て支援センターを初めとするさまざまな機能を備えた市民活動の拠点施設として、市民の皆様とともに歩み、さらに発展、進化してまいりました。 施設の核を担っております図書館では、昨年度の年間貸出数が70万冊を超えて過去最高となり、レファレンス受付件数も着実に増加し、課題解決型図書館として基本的機能面でのサービス利用を順調に伸ばしてきております。 これに加えまして、先進的な取り組みを評価されたライブラリー・オブ・ザ・イヤー2015優秀賞を契機に、平成28年度には図書館総合展地域フォーラムを開催し、全国から図書館関係者を集めました。重点事業として取り組んできました「信州しおじり本の寺子屋」も、平成27年度に開始した「子ども本の寺子屋」とともに認知度を高めてきております。 さらに昨年度は、ビジネス支援を具体化したビジネス情報相談会が地方創生レファレンス大賞審査会特別賞を受賞するなど、新たなサービスを生み出し続け、進化する図書館として全国の公共図書館をリードする成果を上げてきております。 このほか、市民団体からの提案を受けて開始いたしました、子供たちのキャリア教育につながる事業であります「こどもしおじり」を初め、複合施設としての多様性を前面に打ち出し、さまざまな機能と組織が融合した多様なサービスを提供する取り組みは全国からも注目され、海外も含めまして多くの視察者を迎えており、本市の魅力を市内外へ発信する都市ブランドとなっております。 また、地方創生のリーディングプロジェクトとして、地方創生協働リーダーシッププログラム、いわゆる「ミチカラ」を4回実施し、複数の提案が予算化され、課題解決に向けた取り組みが進められております。また職員においても、民間企業の社員と交流することによりまして、課題の構造を明確にさせる手法の習得や意識の向上など、人材育成の面でも効果があらわれております。さらに、この取り組みから生まれました、多様な主体が連携し課題解決へ結びつける「ローカルイノベーション」の創出を目的といたしました施設「スナバ」の開設へとつながっております。 ICT基盤の構築につきましては、鳥獣害対策の水平展開事業や土中水分量センサーによる土砂災害情報の提供の実証など官民協働によるネットワークの活用に努めたことにより、地域情報化の推進が認められ、総務省の地域情報化大賞の特別賞を受賞いたしました。 財政運営についてでございますが、景気の回復基調が続いたものの、市税収入は減少傾向で推移するなど、大変厳しい状況にございます。 国の補正予算に対応した交付金の確保や有利な起債の活用、また、歳出においては補助金・負担金の見直しによる経費の節減、事務事業評価を反映した事業の重点化など、財源の確保と経費の見直し等を徹底するとともに、中長期的な財政需要を踏まえた財政フレームを策定し、予算や実施計画策定の指針として規律ある財政運営を行い、健全財政の堅持に努めてまいったところでございます。 この結果、財政調整基金は36億3,700万円余、合併振興基金は14億9,800万円余、その他の基金を合わせますと63億円余の基金残高を確保できたところでございます。また、起債残高の減少を図っており、最近の4年間では15億円を減らすことができました。 また、行政評価、実施計画、予算編成を連動させた「行政経営システム」を構築し、一般財源を包括的に配分する「包括予算制度」を導入することによりまして、部長のマネジメントのもとに各事業部において自主的、自律的な予算編成に努めてまいったところでございます。 以上申し上げてまいりましたが、私が公約に掲げました項目につきましては、現在取り組み中の施策事業を含め、ほぼ計画どおり推進することができました。これは、ひとえに市議会を初め市民の皆様方の深い御理解と御協力のたまものでありまして、改めてここに深く感謝を申し上げる次第でございます。また、ともに考え、悩み、ともに汗を流した多くの職員の成果でもあり、改めて謝意を表する次第でございます。 次に、9月に予定されております次期市長選に立候補するに当たりまして、取り組むべき施策をこのたびマニフェストとして取りまとめましたので、その概要を御報告申し上げます。 本市が取り組むべき重要な課題は、言うまでもなく「人口減少、超高齢社会への対応」でございます。これらを克服して、これまで市民の皆様とともに積み重ねてまいりました「確かな暮らし」を「未来につなぎ」、持続可能な都市をどのようにつくり上げていくかが、今、まさに問われておる次第でございます。このため、私は「子育てしたくなる街日本一をめざして」を再度マニフェストのメーンテーマとして掲げ、次に申し上げる施策の実現を図ってまいります。 まず第一に、「百歳の塩尻市が元気であるために」、子育て支援、教育再生、農業再生、林業再生、産業育成に重点的に取り組んでまいります。 子育て支援といたしまして、まず待機児童ゼロへの挑戦、産科医療確保への挑戦を果敢に続けてまいります。また、育児不安への支援を拡充してまいります。 教育再生では、これまで取り組んでまいりました生きる力を育む教育をさらに拡充するとともに、自校給食堅持に向けた人材の確保と食育による人間教育の推進を図ってまいります。 農業再生の分野では、小規模農家支援による田園都市の発展を目指すほか、ワインによる地域活性化の積極支援としてワイン大学2期生の開講や、フランス、ボルドーへの留学を通して双方の連携を模索してまいります。また、都市と農村の交流を拡大し、農村地域の活性化を図ってまいりたいと考えております。 林業再生の分野では、信州Fパワープロジェクトの一翼となるバイオマス発電の稼働を確実に支援するとともに、林業を市民産業として育成するために、地域電力小売事業の創設と拡大を図り、事業を確実に推進するために、森林公社に若手の正規職員を採用し体制を強化してまいりたいと考えております。また、私有林への価値の向上を目指す挑戦を続け、市民総参加による林業育成、森林再生を目指してまいりたいと考える次第でございます。 産業育成の分野では、企業の誘致、立地の促進と雇用の創出を図るための取り組みを強化してまいります。具体的には、セイコーエプソン株式会社を初めとするリーディングカンパニーの行う新たな設備投資を支援するほか、野村桔梗ケ原工業団地の早期推進を図るとともに、次期工業団地開発の研究を進めてまいります。また、中小企業の経営支援と設備投資の促進を図ってまいります。 第2に、「住民福祉の更なる向上を目指して」というテーマにつきましては、市民の確かな暮らしを応援し、誰もがいつまでも生き生きと健康で暮らせる地域づくりを強力に進めてまいります。 2021年に市民待望の市民体育館が完成する運びとなっておりますので、この新体育館を子供からお年寄りまでが集う市民健康活動の拠点として進化する施設としてまいりたいと考えております。 都市基盤の充実により、住みたい、住み続けたい都市の実現を目指して、中心市街地活性化と交流の促進に引き続き取り組むとともに、市の北部拠点として広丘駅周辺の開発を推進し、北部交流センターの整備による周辺の活性化、児童館の新設と保育環境の整備を図ってまいります。 市民の健康増進の取り組みといたしましては、健康都市を目指した「健康ポイント制度」を新たに創設し、全国トップレベルの健康寿命を目指します。これは、地域通貨の研究の入り口ともなるものでございまして、健康ポイントがより域内で循環し、みずからの健康と生きがいを増進させる制度として創設してまいりたいと考える次第でございます。また、大学との連携による認知症予防対策を推進してまいります。 過疎化・高齢化が進む中山間地域につきましては、地域活性化交付金を拡充し、住民主体の地域づくりを支援してまいります。 第3に、「未来の都市創りに重点投資」というテーマにつきまして、塩尻駅北地区整備を加速するとともに、次期住宅地域の検討を進めてまいります。継続的に人口増加を目指せる自治体を目指すためには、早い時期から次期の施策を仕込みながら市民の意見を吸収し、庁内の英知を図っていくべき必要があると承知しております。また、道路整備につきましては、広丘東通線の早期延長、広丘西通線の歯科大以北への延長、市道、高原通線の連続的整備を進めるなど、重点分野に積極的な投資をしてまいりたいと考えております。 第4に、「シティープロモーションの戦略的展開」を図り、塩尻市の認知度を全国814の市・区の中で、200番以内を目指し果敢に挑戦をしてまいりたいと考えております。 塩尻ブランドを発信するため、首都圏における1万人規模のワインイベントの開催への挑戦や、銀座NAGANOに加え、新宿、世田谷等におけるワインイベント等を積極的に開催し、首都圏でのさらなる情報発信に努めてまいりたいと考える次第でございます。 また、県産材活用の住宅政策による定住、移住を促進するために、補助金のさらなる充実を図ってまいる次第でございます。 以上、次期市長選に臨む私のマニフェストの一部を申し上げましたが、活力「元気な塩尻市を未来に」と、ゆとり「住んでよかった塩尻市に」、そして協働「みんなで創る自立と自治の協働社会」の三大理念のもと、全身全霊をかけて取り組んでまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議会の皆様方の御支援を改めてお願い申し上げる次第でございます。 次に、平成29年度一般会計の決算概要について申し上げます。 本市の平成29年度一般会計決算につきましては、歳入総額は269億5,834万7,367円、歳出総額は265億446万7,437円となり、このうち翌年度へ繰り越すべき財源4,432万3,240円を除いた実質収支額は4億955万6,690円の黒字となりました。 歳入のうち、市税につきましては前年度対比1.6%の減収となりました。内訳としましては、個人市民税が前年度対比1.6%の増収、法人市民税が28.2%の減収、固定資産税が1.4%の増収などとなった次第でございます。 また、地方交付税は前年度対比2.1%の減収、地方消費税交付金は4.4%の増収、寄附金は、ふるさと寄附金によりまして137.1%の増収となりました。 このほか、国庫補助金や有利な地方債の活用など、積極的に財源の確保に努めてまいったところでございます。 歳出につきましては、総合計画第1期中期戦略の最終年度として、本市が目指す都市像「確かな暮らし 未来につなぐ田園都市」の実現に向けまして、中期戦略に掲げる施策を確実に推進するために、主要な政策課題に積極的に対応してまいりました。また、国の補正予算に対応した繰り越し事業につきましても、スピード感を持って、着実な執行を進めてまいったところでございます。 こうした予算執行を通して、一層の財源確保を図るとともに、事業の効率的な執行管理と徹底した経費の節減、事務事業の不断の見直しなどに努めた結果、財政調整基金等の繰り入れ及び積み立てによる財源調整を図った上で、4億900万円余の黒字決算を計上することができましたことは、市議会を初め市民の皆様の御協力のたまものであり、深くこの場をお借りして感謝申し上げるところであります。 次に、平成29年度決算に伴います本市の財政指標につきましては、財政構造の弾力性を判断する経常収支比率が前年度から0.4ポイント改善して91.3%となりました。また、一般会計以外の会計も対象といたしました健全化判断比率のうち、実質的な公債費が財政に及ぼす負担を示す実質公債費比率が7.2%、標準財政規模に対する割合を示す将来負担比率が38.3%と、財政健全化法に定める基準を大きく下回っており、健全な財政運営が図られているものと判断しております。 次に、平成29年度の上・下水道事業の決算の概要を申し上げます。平成29年4月から楢川簡易水道事業を水道事業へ統合し、同年4月から水道料金等賦課徴収業務を民間へ委託など、経営の効率化と使用者サービスの向上に努めてまいりました。 水道事業の本年度純利益は1億7,776万6,347円に、下水道事業の当年度純利益は2億3,430万3,155円と、両事業とも黒字決算となりました。 今後も経済情勢や地方財政計画等の動向を的確に見極め、引き続き財政の健全化を堅持するために、効率的で効果的な行政経営に努めてまいりますので、一層の御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。 以上申し上げまして総括説明とさせていただきますが、今定例会に御提案申し上げました各議案の説明につきましては副市長から、また、決算状況の補足説明は会計管理者並びに水道事業部長からそれぞれ申し上げますので、何とぞよろしく御審議賜りますようお願い申し上げまして総括説明とさせていただきます。 以上です。 ○議長(金田興一君) 次に、各議案について説明を求めます。 ◎副市長(米窪健一朗君) 〔登壇〕 おはようございます。御指名をいただきましたので、本議会に御提案をいたしました各議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 議案は、決算案件9件、条例案件4件、人事案件1件、事件案件3件、予算案件5件及び報告案件12件の計34件でございます。 なお、各議案の内容につきましては、議案関係資料に申し上げてございますし、また、決算認定につきましては、会計管理者及び水道事業部長から補足説明がありますので、私からは簡潔に申し上げます。 まず、決算案件につきまして主な内容を御説明いたします。 議案第1号 平成29年度塩尻市一般会計歳入歳出決算認定につきましては、歳入決算額が269億5,834万7,367円、歳出決算額が265億446万7,437円で、翌年度へ繰り越すべき財源を除いた実質収支額は4億955万6,690円となりました。 主な内容は、歳入では個人市民税、固定資産税は増額となりましたが、法人市民税が減額となったため、市税全体は前年度に対して減額となったほか、地方消費税交付金は増額、地方交付税は減額となるなど、歳入全体では前年度対比2.5%の減となりました。 歳出では、義務的経費のうち扶助費は増額となりましたが、人件費及び公債費が減額となったほか、洗馬小学校大規模改修工事、大門地区センター建設工事などの終了に伴い、普通建設事業費が減額となるなど、歳出全体では前年度対比2.3%の減となりました。 厳しい経済、財政状況の中ではありましたが、積極的に財源の確保に努めるとともに、事業実施に当たりましては、常に効果的、効率的な予算執行を行い、経費の節減に努めた結果、財政調整基金等の繰り入れ及び積み立てによる財源調整を図った上で、黒字決算とすることができたものでございます。 議案第2号 平成29年度塩尻市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定につきましては、歳入決算額が82億2,046万6,086円、歳出決算額が80億4,539万8,286円で、歳入歳出差引額は1億7,506万7,800円となりました。 主な内容は、歳入では、被保険者の減少などにより国民健康保険税が減額し、また、医療給付費が減少したことによる国庫負担金・補助金が減額となったことなどにより、前年度対比2.2%の減となりました。 歳出では、保険給付費が減額となるなど、前年度対比0.7%の減となりました。 議案第3号 平成29年度塩尻市奨学資金貸与事業特別会計歳入歳出決算認定につきましては、歳入決算額が2,413万5,066円、歳出決算額が2,358万2,846円で、歳入歳出差引額は55万2,220円となりました。 主な内容は、歳入では、基金繰入金及び貸付金収入であり、歳出では、大学生24人及び高校生4人に対する貸付金、並びに基金積立金であります。 議案第4号 平成29年度塩尻市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定につきましては、歳入決算額が52億8,019万1,649円、歳出決算額が52億234万8,121円で、歳入歳出差引額は7,784万3,528円となりました。 主な内容は、歳入では、介護保険料、国・県支出金、支払基金交付金、繰入金及びサービス収入であり、前年度対比3.2%の増となりました。 歳出では、保険給付費、地域支援事業費、介護サービス事業費及び基金積立金であり、前年度対比4.2%の増となりました。 議案第5号 平成29年度塩尻市国民健康保険楢川診療所事業特別会計歳入歳出決算認定につきましては、歳入決算額が1,222万1,812円、歳出決算額が1,222万1,812円で、歳入歳出差引額は、ゼロとなりました。 主な内容は、歳入では、一般会計繰入金であり、歳出では、施設管理費、医業事業費及び公債費でございます。 なお、平成29年度の延べ受診者数は、前年度対比4.8%減の9,110人となっております。 議案第6号 平成29年度塩尻市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算認定につきましては、歳入決算額が7億5,398万9,718円、歳出決算額が7億3,208万8,318円で、歳入歳出差引額は2,190万1,400円となりました。 主な内容は、歳入では、後期高齢者医療保険料及び一般会計繰入金であり、歳出では、後期高齢者医療広域連合納付金及び事務諸経費であります。 議案第7号 平成29年度塩尻市水道事業会計剰余金の処分及び決算認定につきましては、決算において生じました、未処分利益剰余金のうち、3億3,092万9,242円のうち、1億7,776万6,349円を減債積立金に積み立て、1億5,316万2,893円を自己資本金へ組み入れる処分について、「地方公営企業法」第32条第2項の規定に基づき、議会の議決をお願いするものでございます。 次に、決算認定につきましては、収益的収入が18億1,391万9,917円、収益的支出が15億9,404万9,963円、資本的収入が8億2,345万4,277円、資本的支出が16億3,620万5,928円となりました。 経営状況につきましては、平成29年度から楢川簡易水道事業を統合し、収益的収入では、税抜きで給水収入が前年度対比4.6%の増収となり、収入総額は前年度対比7.6%の増となりました。 収益的支出では、減価償却費や企業債の支払利息の増額により、支出総額は前年度対比6.6%の増となり、収支差引では、1億7,776万6,349円の純利益となりました。 議案第8号 平成29年度塩尻市下水道事業会計剰余金の処分及び決算認定につきましては、決算において生じました未処分利益剰余金3億9,885万6,540円のうち、2億3,430万3,155円を減債積立金に積み立て、1億6,455万3,385円を自己資本金に組み入れる処分について、「地方公営企業法」第32条第2項の規定に基づき、議会の議決をお願いするものでございます。 次に、決算認定につきましては、収益的収入が28億1,072万5,830円、収益的支出が25億4,636万5,176円、資本的収入が13億9,900万9,920円、資本的支出が23億9,431万5,704円となりました。 経営状況につきましては、収益的収入では、税抜きで下水道使用料が前年度対比2.3%の増収となり、収入総額は前年度に対し微増となりました。 収益的支出では、減価償却費や企業債の支払利息の減額により、支出総額は前年度対比2.7%の減となり、収支差額では、2億3,430万3,155円の純利益となりました。 議案第9号 平成29年度塩尻市農業集落排水事業会計剰余金の処分及び決算認定につきましては、決算において生じました、未処分利益剰余金1億741万4,163円のうち、5,276万4,885円を減債積立金に積み立て、5,464万9,278円を自己資本金に組み入れる処分について、「地方公営企業法」第32条第2項の規定に基づき、議会の議決をお願いするものでございます。 次に、決算認定につきましては、収益的収入が4億3,194万9,237円、収益的支出が3億8,069万8,490円、資本的収入が6,659万円、資本的支出が2億1,333万2,864円となりました。 経営状況につきましては、収益的収入では、税抜きで農業集落排水施設使用料が前年度に対し微増となりましたが、固定資産の減価償却に伴う長期前受金戻し入れの減額などにより、収入総額は、前年度対比1.5%の減となりました。 収益的支出では、減価償却費や企業債の支払利息の減額により、支出総額は前年度対比4.3%の減となり、収支差引では5,276万4,885円の純利益となりました。 次に、条例案件につきまして、御説明申し上げます。 議案第10号 塩尻市特別職の職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例につきましては、特別職の職員が退職日の翌日に同一の職の職員となった場合における退職手当について、当該職員から申し出があった場合を除き、引き続いて在職したものとみなし、支給しないこととするなど、必要な改正を図るものでございます。 議案第11号 塩尻市地方活力向上地域における固定資産税の不均一課税に関する条例の一部を改正する条例につきましては、地方再生法の一部が平成30年6月1日に改正されたことに伴い、長野県から地方活力向上地域等特定業務施設整備計画の認定を受けた事業者が、東京都の特別区の存する区域から特定業務施設を移転して整備した場合の特別償却設備などに係る固定資産税について、新たに課税免除を行うなど、必要な改正をするものでございます。 議案第12号 塩尻市工場立地法準則条例につきましては、工場立地法の第4条の2第1項の規定により、特定工場の緑地及び環境施設の面積の敷地面積に対する割合を定めることに伴い、新たな条例を制定するものでございます。 議案第13号 塩尻市地場産業振興センター条例につきましては、地場産業の振興及び地域経済の活性化に資するため、塩尻市地場産業振興センターを設置することに伴い、新たな条例を制定するものでございます。 次に、人事案件につきまして、御説明申し上げます。 議案第14号 人権擁護委員の候補者の推薦につきましては、委員10人のうち、藤松淑子氏、宮崎小里氏及び近藤君夫氏の3氏が平成30年12月31日に任期満了となることに伴い、再び、近藤君夫氏を、新たに小野計江氏及び森川房代氏を適任者と認め、推薦することについて、人権擁護委員法第6条第3項の規定により、議会の御意見をいただくものでございます。 次に、事件案件につきまして、御説明いたします。 議案第15号 塩尻市ふれあいセンターの指定管理者の指定につきましては、塩尻市ふれあいセンターの指定管理者を指定することについて、地方自治法第244条の2第6項の規定により、議会の議決をお願いするものでございます。 議案第16号 北部交流センター整備事業建築主体工事)請負契約の締結につきましては、北部交流センター整備工事のうち建築主体工事に係る請負契約を締結することについて、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により、議会の議決をお願いするものでございます。 議案第17号 市道路線の廃止及び認定につきましては、2路線を廃止し、新たに3路線を認定することについて、道路法第8条第2項及び第10条第3項の規定により、議会の議決をお願いするものでございます。 次に、予算案件につきまして、御説明申し上げます。 議案第18号 平成30年度塩尻市一般会計補正予算(第6号)につきましては、歳入歳出ともに6億8,036万円を増額し、予算総額を279億2,218万円とするものでございます。 歳出の主な内容は、総務費では、平成29年度繰越金の一部及びふるさと寄附金の一部を基金に積み立てるもの、ふるさと寄附金に対する謝礼品及びポータルサイト使用料を増額するもののほか、同報系防災行政無線の子局を移設する経費を計上するものでございます。 民生費では、平成29年度子ども子育て支援金交付金の精算に伴う、返還金を計上するものです。 衛生費では、焼却灰等の新最終処分場への搬入停止に伴い、処理委託料等を増額するものでございます。 農林水産費では、松くい虫被害の拡大に伴い、枯損木処理委託料を増額するものです。 商工費では、中心市街地空き店舗活用事業の申請件数の増加により、商店街活性化事業負担金を増額するものです。 土木費では、市道新設改良工事、橋梁点検・補修工事、河川支障木伐採、ゾーン30道路標識等設置工事及び住宅ストック活用事業補助金を増額するものでございます。 消防費では、消火栓の移設及び修繕費用を増額するものです。 教育費では、教員住宅の塀の撤去及び体育施設改修工事費を増額するものでございます。 歳入では、寄附金、繰越金、市債などを増額するものです。 第2表債務負担行為補正につきましては、ふれあいセンター東部の指定管理について、期間及び限度額を定めるものでございます。 第3表地方債補正につきましては、事業の変更に伴い限度額を変更するものです。 議案第19号 平成30年度塩尻市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出ともに1億7,506万4,000円を増額し、予算総額を70億8,050万4,000円とするものであります。 歳出では財政調整基金積立金及び償還金を増額し、歳入では繰越金を増額するものでございます。 議案第20号 平成30年度塩尻市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出ともに4,245万2,000円を増額し、予算総額を53億1,011万5,000円とするものでございます。 歳出では償還金を増額し、歳入では基金繰入金を減額、繰越金を増額するものでございます。 次に、議案第21号 平成30年度塩尻市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出ともに216万9,000円を増額し、予算総額を7億7,139万3,000円とするものでございます。 歳出では後期高齢者医療広域連合納付金及び保険料還付金を増額し、歳入では繰越金などを増額するものでございます。 議案第22号 平成30年度塩尻市水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、収益的収入及び支出のうち、支出で140万7,000円を増額し、支出総額を17億7,403万8,000円とするものです。 内容は、施設の修繕費や賃借料の増額が主なものでございます。 また、資本的収入及び支出のうち、収入で1,644万円を増額し、収入総額を2億3,601万8,000円に、支出で5,219万9,000円を増額し、支出総額を8億9,456万6,000円とするものでございます。 内容は、国道19号桜沢改良事業に係る配水管改良工事や、吉田地区配水施設整備事業に伴う舗装本復旧工事等の工事請負費の増額と、これに伴う負担金の増額が主なものでございます。 次に、報告案件につきまして御説明いたします。 報告第1号及び報告第2号 損害賠償の額の決定の専決処分報告につきましては、いずれも市道を走行中の自動車が道路の舗装の欠損部に車輪を落とし、タイヤを破損した損害賠償の額の決定について、去る7月17日に専決処分をいたしましたので報告するものでございます。 報告第3号 平成30年度塩尻市一般会計補正予算(第5号)の専決処分報告につきましては、歳入歳出ともに8,047万5,000円を増額し、予算総額を252億4,182万円としたものです。 歳出の内容は、市議会議員補欠選挙に伴い選挙事務諸経費を増額したもの、6月及び7月の豪雨災害に伴い林業施設及び土木施設災害復旧費を増額したものでございます。 歳入では、繰入金及び市債を増額したものでございます。 報告第4号 健全化判断比率につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項の規定により、平成29年度決算に基づいて算定した健全化判断比率を報告するものでございます。 報告第5号 資金不足比率につきましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第22条第1項の規定により、平成29年度の決算に基づいて算定した資金不足比率を報告するものでございます。 報告第6号につきましては、平成29年度及び30年度の株式会社信州ファームの経営状況を説明する書類を、報告第7号から報告第12号までにつきましては、平成29年度の塩尻市土地開発公社一般財団法人塩尻文化振興事業団一般財団法人塩尻市振興公社、一般社団法人塩尻市農業公社、一般財団法人塩尻筑南勤労者福祉サービスセンター及び一般財団法人 塩尻市森林公社の経営状況を説明する書類を地方自治法第243条の3第2項の規定により、それぞれ提出するものでございます。 以上が議案の概要でございます。何とぞよろしく御審議いただきますようお願いをいたします。 私からは以上でございます。 ○議長(金田興一君) この際、10分間休憩します。                            午前11時16分 休憩                            -----------                            午前11時25分 再開 ○議長(金田興一君) 休憩を解いて再開いたします。 次に、議案第1号から第6号までについて補足説明を求めます。 ◎会計管理者(赤津光晴君) 〔登壇〕 私からは、議案第1号から第6号までの一般会計及び特別会計の決算認定につきまして、補足説明をさせていただきます。 一般会計及び特別会計の各事業内容の詳細につきましては、決算書の備考欄にお示ししてございますので、別冊でお渡ししてあります決算説明資料により、順を追って御説明させていただきます。 また、金額につきましては、1,000円以下を切り捨て、万円単位で説明いたしますので、あらかじめ御了承くださいますようお願い申し上げます。 それでは、決算説明資料の2ページをお開きください。 最初に会計別決算状況について申し上げます。 平成29年度は、一般会計のほか五つの特別会計により予算執行を行いました。 決算の結果、表右側の欄、実質収支額で一般会計においては4億955万円の黒字となり、特別会計では5会計全てで黒字となりました。 次に、3ページの繰越明許費について申し上げます。 下の表で、平成29年度から30年度への繰越明許費は10事業で、繰越額の合計は4億1,696万円となりました。主な事業は、生活道路整備事業、新体育館建設事業などであります。 次に、5ページをお願いします。 一般会計における歳入決算額の比較を申し上げます。 表の右端の欄、歳入合計に占める割合で最も大きなものは、1款市税の36.0%、次が10款地方交付税の19.1%、その次が14款国庫支出金の10.2%でございます。右から四つ目の欄で収入済額の前年度比で増額となったものは、5款株式等譲渡所得割交付金が250.2%、次が17款寄附金で237.1%、その次が3款利子割交付金で172.0%となりました。 特に17款寄附金は、左から五つ目の欄収入済額が前年度2億3,511万円に対して、29年度は5億5,755万円と大幅に増額となりました。 一方、収入済額の前年度対比で減となったものは、19款繰越金が55.0%、次が20款諸収入で84.0%、その次が12款分担金及び負担金で87.6%となりました。 表の一番上、1款市税の項をごらんください。左から五つ目の欄収入済額は97億469万円で、前年度対比98.4%、金額では1億5,322万円の減でございます。不納欠損額は1,702万円、収入未済額が2億9,047万円となっております。 以上のことから、収入済額は一番下の項、合計の左から五つ目の欄で、269億5,834万円となりました。 次に、6ページの市税徴収実績対比表をごらんください。 市税につきましては、現年度課税分、滞納繰越分を合わせた合計額で税目別に申し上げます。 個人市民税収入済額の計は35億6,513万円で、前年度対比1.6%の増、法人市民税収入済額の計は6億7,552万円で、前年度対比28.2%の減、固定資産税収入済額の計は44億637万円で、前年度対比1.4%の増となりました。 一般会計における市税全体の収納率につきましては、下から5段目の収納率の項をごらんください。現年度課税分、滞納繰越分を合わせた収納率は96.93%であり、前年度対比で0.2%増加をいたしました。 次に、下から2段目の国民健康保険税の項をごらんください。収入済額は現年度課税分、滞納繰越分を合わせて14億9,652万円、前年度対比で4.1%の減、収納率は79.09%で、前年度対比で1.17%増加をしました。 次に、ページを飛んで10ページをお願いいたします。 地方交付税の概要について申し上げます。普通交付税につきましては、下から4段目差引交付額の項をごらんください。44億9,723万円で、前年度と比較して8,536万円の減となりました。下から3段目特別交付税につきましては6億4,615万円で、前年度と比較して2,318万円の減となりました。 次に、ページを飛んで27、28ページをお願いいたします。 起債の借入状況について申し上げます。一般会計借入額合計は、次のページ、28ページの下から2段目の項、21億2,680万円となりました。 次に、29ページをごらんください。 基金運用状況ですが、表の右下29年度末残高は72億5,366万円となりました。 次に、一般会計の歳出について申し上げます。 30ページの一般会計歳出決算額比較表をごらんください。表右端の歳出合計に占める割合の欄では、3款民生費33.1%、次に2款総務費12.9%、その次に10款教育費11.8%の順となっております。 表の一番下、支出済額の合計は、左から四つ目の欄、265億446万円で、前年度対比97.7%で6億1,185万円の減となりました。 次に、31ページから109ページまで、款ごとに順を追って主な事業についてのみ申し上げます。 なお、1款議会費、11款災害復旧費、12款公債費、13款予備費は、詳細説明は省略をさせていただきます。 最初に2款総務費です。34ページをお願いいたします。下段のシティプロモーション事業では1億9,089万円を支出しました。ふるさと寄附金の返礼として市の地域資源をPRする返礼品を充実させたことにより、寄附額が前年度比2倍以上となりました。 35ページをお願いします。移住定住促進事業は2,445万円を支出し、塩尻市振興公社の空き家コーディネーターとの連携、地域おこし協力隊員の2名体制による空き家利活用のワンストップサービス充実を行いました。 飛びまして、39ページをお願いします。中段のICT人材育成事業では399万円を支出し、14の講座に小学校低学年の児童を含め延べ300人余りに受講をいただきました。 40ページをお願いします。上段の防犯灯管理事業では787万円を支出し、防犯灯のLED化を推進しました。LED化率は前年度対比7%増加となりました。 飛びまして、44ページをお願いします。44ページ上段の防災施設設備等整備事業では、3,748万円を支出し、防災行政無線の保守管理を実施しました。また、楢川地区に土中水分量センサーを3カ所設置し、土砂災害の危険度把握の手段がふえました。 45ページをお願いします。上段の市民交流センター交流企画事業では1,612万円を支出し、市民営提案事業による交流企画事業、こどもしおじりの開催を行うなど、交流を通じた新たな知恵の創造につながりました。 飛びまして、48ページをお願いします。上段の戸籍住民基本台帳事務諸経費では、繰越明許と合計で6,782万円を支出し、マイナンバーカードを利用した証明書のコンビニ交付サービスを開始しました。 次に、3款民生費です。飛びまして、51ページをお願いします。下段の(仮称)ふれあいセンター東部整備事業では838万円を支出し、実施設計を行いました。 飛びまして、58ページをお願いします。上段の子育て支援センター事業では463万円を、下段のこども広場事業では3,767万円を、59ページ上段のファミリーサポートセンター事業では104万円をそれぞれ支出し、子育てしたくなる街日本一を目指して事業を展開いたしました。59ページ下段の保育園施設リニューアル事業では1億3,618万円を支出し、みずほ保育園の長寿命化を図るため大規模改修を実施しました。 60ページをお願いします。給食運営費では2億8,735万円を支出し、給食調理業務について15保育園中14園を4ブロックに編成し、プロポーザル方式により4業者に民間委託を行いました。 次に、4款衛生費です。飛びまして、66ページをお願いします。地域医療推進事業では9,220万円を支出し、休祝日の緊急医療の確保を行ったほか、両小野診療所への負担金、楢川診療所特別会計への繰出金を支出しました。 67ページをお願いします。上段の予防対策事務諸経費では1億8,527万円を支出し、予防接種法に基づく14種類の予防接種を実施いたしました。 飛びまして、71ページをお願いします。中段の再生可能エネルギー利用促進事業では6,113万円を支出し、木質バイオマスの普及促進を図りました。 72ページをお願いします。中段の霊園管理諸経費では1,544万円を支出し、合葬墓を平成29年4月から供用開始いたしました。 次に、労働費です。飛びまして、76ページをお願いします。上段の実践型地域雇用創造事業では1,862万円を支出しました。厚生労働省の委託事業の最終3年目が終了となりました。 次に、6款農林水産業費です。77ページをお願いします。上段のぶどうの郷づくり等推進事業では2,107万円を支出し、果樹の生産安定と品質向上を図りました。下段の農業経営者育成支援事業では2,320万円を支出し、新規就農者への支援を行いました。 79ページをお願いします。上段の土地改良事業では1億7,682万円を支出し、農業環境の向上を図りました。 80ページをお願いします。下段の林業被害対策事業諸経費では3,091万円を支出し、松くい虫の被害の拡大防止対策を実施いたしました。 81ページをお願いします。上段の木質バイオマス地域循環システム形成事業では1,137万円を支出し、信州Fパワープロジェクトを推進いたしました。 82ページをお願いします。下段の森林活用推進事業では6,409万円を支出し、塩尻市の森林公社と松本広域森林組合筑南支所の総合拠点となる事務所等を整備いたしました。また、山のお宝ステーション事業を実施しました。 次に、7款商工費です。83ページをお願いします。地域産業振興推進事業では1億2,518万円を支出し、市内産業全般について積極的に振興を図りました。 84ページをお願いします。下段の起業支援拠点整備事業では繰越明許で1億6,027万円を支出し、国の地方創生拠点整備交付金を活用し、シビック・イノベーション拠点「スナバ」の施設整備のため、塩尻市振興公社に負担金を支出いたしました。 飛びまして、87ページをお願いします。下段の観光施設整備事業では2,637万円を支出し、みどり湖釣り桟橋改修工事、高ボッチ高原名称板修繕工事などを実施をいたしました。 次に、8款土木費です。88ページをお願いします。中段の道路維持改良事業では1億22万円を支出し、各地区からの要望箇所及び緊急度の高い箇所を重点に整備を実施をいたしました。 飛びまして、93ページをお願いいたします。上段の全国都市緑化フェア事業では、負担金として794万円を支出し、31年度の開催に向け基本設計を策定いたしました。 94ページをお願いします。上段の都市計画道路整備事業では、繰越明許と合計で1億6,986万円を支出し、広丘西通線、広丘東通線の改良工事を行いました。 95ページをお願いします。上段の北部地域拠点施設整備事業では4億9,951万円を支出し、用地取得や支障物件移転補償を実施いたしました。 次に、9款消防費です。97ページをお願いします。上段の消防施設整備費では4,793万円を支出し、消防団の車両及び小型動力ポンプの更新、防火貯水槽や消火栓等の整備を実施いたしました。 次に、10款教育費です。飛びまして101ページをお願いします。下段、塩尻東小学校大規模改修工事では5,173万円を支出いたしました。 飛びまして、108ページをお願いします。上段の重伝建整備事業では2,527万円を支出し、奈良井、木曽平沢の両地区で修理・修景事業を実施いたしました。 109ページをお願いします。新体育館建設事業では、繰越明許と合計で2億8,747万円を支出し、基本設計委託、コンストラクション・マネジメント業務委託、用地取得、支障物件移転補償などを実施をいたしました。 次に、特別会計について申し上げます。 なお、副市長からの提案説明と同様の歳入歳出総額等につきましては省略をさせていただきます。 初めに、国民健康保険事業特別会計について申し上げます。飛びまして、114ページをお願いします。 国民健康保険事業特別会計につきましては、一つ目の白丸、年間平均の加入被保険者数は1万5,512人で、前年度対比4.7%の減となっています。加入世帯数は9,277世帯で、前年度対比2.8%の減となり、本市の全世帯に対する加入率は34.1%であります。 歳入の主なものは二つ目の白丸の3行目、国民健康保険税は前年度対比4.1%減の14億9,652万円、国庫負担金補償金は前年度対比15.4%減の14億6,958万円、療養給付費等交付金は前年度対比35.8%減の1億4,594万円、前期高齢者交付金は前年度対比22.8%増の23億8,985万円となりました。 歳出の主なものは、三つ目の白丸の3行目、保険給付費は前年度対比3.8%減の47億6,579万円、後期高齢者支援金は前年度対比4.0%減の8億6,375万円となりました。 次に、ページを飛んで121ページの奨学資金貸与事業特別会計でございますが、副市長からの提案説明と同様ですので、金額等は省略をさせていただきます。 次に、124ページ。介護保険事業特別会計ですが、一つ目の白丸、65歳以上の第1号被保険者数は1万8,621人、前年度対比で1.2%の増となりました。また、要支援・要介護の認定者数は3,200人、前年度対比で2.2%の増となりました。 歳入の主なものは、二つ目の白丸の3行目、第1号被保険者の介護保険料は前年度対比2.2%増の11億5,571万円、第2号被保険者の医療保険料を財源とする支払基金交付金は前年度対比5.4%増の13億7,948万円となっています。 歳出の主なものは、三つ目の白丸の3行目、保険給付費は前年度対比2.3%増の47億6,953万円、地域支援事業費は前年度対比58.2%増の1億8,770万円となっています。 飛びまして、132ページ。国民健康保険楢川診療所事業特別会計につきましても、先ほどの副市長からの提案説明と同様ですので、省略をさせていただきます。 次に、134ページ。後期高齢者医療事業特別会計ですが、一つ目の白丸、加入被保険者数は9,618人で、前年度対比2.5%の増となりました。二つ目の白丸の3行目、歳入のうち、後期高齢者医療保険料は5億8,891万円で、歳入全体の78.1%を占めています。三つ目の白丸の3行目、歳出のうち後期高齢者医療広域連合給付金は7億1,986万円で、歳出全体の98.3%を占めています。 特別会計の決算説明は、以上でございます。 このほか、普通会計決算の概要、県内類似団体等の比較等や健全化判断比率等につきましては、136ページ以降に記載がありますので、後ほどごらんいただきたいと思います。 以上、要点のみ申し上げましたが、予算の執行に当たりましては国、県の補正予算にあわせた事業に積極的に取り組んだほか、経費の節減や合理化に努め、市民サービスの向上を念頭に市民生活に直結した事業を重点的に執行してまいりました。また、有利な起債の有効活用と市税等の歳入確保に努めてまいりましたことを申し添えまして、平成29年度決算認定の補足説明とさせていただきます。 私からは、以上でございます。
    ○議長(金田興一君) 次に、議案第7号から第9号までについて補足説明を求めます。 ◎水道事業部長(島徹君) 〔登壇〕 私からは、平成29年度塩尻市水道事業会計、下水道事業会計、農業集落排水事業会計の決算について、別冊の決算書により補足説明をさせていただきます。 なお、金額につきましては、1,000円以下を切り捨て、万円単位で申し上げますので、よろしくお願いいたします。 まず、議案第7号 平成29年度塩尻市水道事業会計の決算について、決算書の2ページ、3ページをお願いいたします。決算状況は、平成29年4月からは楢川簡易水道事業を上水道へ統合しておりますので、統合後の数値となりますので、よろしくお願いいたします。事業の概況について申し上げます。 事業運営につきましては、安全でおいしい水道水の安定供給や水道システムの最適化による持続可能な水道を目指し、水道施設の機能維持に取り組んでまいりました。 主な建設事業としまして、配水施設整備事業では、延長2,418メートルを耐震性配水管に新設改良を行いました。また、鉛製給水管解消事業も一部の工事を繰り越しましたが、本年8月初旬に繰越工事が竣工したことにより、平成15年度から継続実施しておりました鉛製給水管解消事業が完了となりました。 吉田地区配水施設整備事業では、セイコーエプソン株式会社の使用量増量に対応するべく、災害時の応急給水拠点を兼ねた野村配水池築造工事等関連する送水配水管布設工事を行い、計画どおり給水が開始されました。また、平成29年4月から上下水道料金の賦課徴収業務の民間委託を実施し、業務の効率化と使用者サービスの向上に努めました。 次に、業務状況でございます。給水普及率は前年度同様99.9%で、年間の総配水量は約853万6,000立方メートル、年間有収水量は前年度より4.3%増の717万6,000立方メートルとなり、有収率は84.1%で前年度より0.2ポイントの増となりました。 次に財務状況ですが、収益的収支の収入総額は税抜きで16億9,738万円となり、前年度に対して1億1,916万円、7.6%の増となりました。給水収益や長期前受金戻し入れが主なものでございます。 支出総額は15億1,962万円で、前年度に対して9,456万円、6.6%の増となりました。その主なものは、事業運営にかかわる経常的な経費のほか、県企業局松塩水道用水の受水費、減価償却費、企業債の支払利息などでございます。この結果、当年度は1億7,776万円の純利益となりました。 次に、資本的収支の収入総額は7億7,183万円、前年度に対して5億6,006万円、264.5%の増となりました。企業債や受託工事に伴う他会計負担金及びエプソン関連の建設工事負担金等でございます。 支出総額は15億4,241万円、前年度に対して7億979万円、85.2%の増となりました。配水施設整備事業、東山水系水道システム再構築事業、エプソン関連の吉田地区配水施設整備事業などの建設改良費や企業債償還金が主なものでございます。 これにより、資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額、税込みで8億1,275万円は、当年度消費税資本的収支調整額、減債積立金、過年度分及び当年度分損益勘定留保資金で補填をいたしました。 続きまして、19ページから22ページは決算報告書になってございます。ただいま御説明いたしました財政状況について、予算額と決算額を総括的にまとめたものとなっておりますので、こちらはごらんをいただければと思います。 次に、23ページは損益計算書でございます。当年度に発生した全ての収益と、これに対する全ての費用で、消費税抜きの額となっております。下から4段目になります、当年度純利益は1億7,776万円となり、減債積立金の使用に伴い発生したその他未処分利益剰余金変動額1億5,316万円と合わせた当年度未処分利益剰余金は3億3,092万円でございます。 24、25ページは剰余金計算書になります。資本金と剰余金の変動額の内訳になりますが、資本金と剰余金を合わせた資本合計の当年度末残高につきましては、25ページ右下の欄67億1,303万円となってございます。 次に、24ページ下段の剰余金処分計算書(案)でございます。当年度未処分利益剰余金3億3,092万円の処分について、議会の議決をお願いするものでございます。 26、27ページは貸借対照表になります。平成29年度末において、水道事業会計が保有する全ての資産、負債及び資本を総括的に示したものでございます。資産の合計は173億4,223万円で、負債合計106億2,919万円と資本合計67億1,303万円の総額と同額となってございます。 続きまして、議案第8号 塩尻市下水道事業会計の決算について、決算書の54ページ、55ページをお願いいたします。事業の概況について申し上げます。 事業運営につきましては、不断の下水処理や施設の延命化などに努めるなど、下水道施設の機能維持と増進に取り組んでまいりました。 主な建設事業として、塩尻市浄化センター第1期長寿命化事業では、老朽化の著しい受変電設備や自家発電設備の更新などを行ってまいりました。また、管路施設の長寿命化事業では、事故や機能停止の未然防止のための管更正工事や、総合地震対策計画に基づき管路耐震化工事など地震時の機能保持に取り組み、不断の下水処理に努めました。 次に、業務状況でございます。29年度末における普及率は99.9%で、水洗化率は97.8%となり、前年度比0.1ポイントの増となりました。また、塩尻市浄化センター、楢川浄化センター、小野水処理センターの3カ所の年間処理水量の合計は約783万5,000立方メートルで、年間有収水量は前年度に対して1.8%の増の約641万2,000立方メートル、有収率は81.8%で前年度より3.3ポイントの増となりました。 次に財政状況でございますが、収益的収支の収入総額は税抜きで26億9,711万円、前年度に対して19万円の微増となりました。下水道使用料一般会計からの繰入金である他会計負担金、長期前受金戻し入れが主なものでございます。支出総額は24億6,281万円、前年度に対して6,955万円、2.7%の減となりました。その主なものは3カ所の下水処理場の管理費用、減価償却費、企業債の支払利息などでございます。この結果、当年度は2億3,430万円の純利益となりました。 次に56ページをお願いいたします。資本的収入の収入総額は13億6,127万円、前年度に対して4億229万円、42.0%の増となりました。企業債、他会計負担金、国庫補助金が主なものでございます。 支出総額は23億2,666万円、前年度に対して4億4,147万円、23.4%の増となりました。浄化センターの第1期長寿命化事業、管の耐震化工事などの建設改良費と企業債償還金でございます。 これにより、資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額、税込みで9億9,530万円は前年度繰越工事資金、当年度消費税資本的収支調整額、減債積立金、過年度分及び当年度分損益勘定留保資金で補填をいたしました。 続きまして、72ページから75ページは決算報告書になっておりますので、ごらんいただければと思います。 次に、76ページは損益計算書でございます。下段になりますが、当年度の純利益は2億3,430万円となり、減債積立金の使用に伴い発生した、その他未処分利益剰余金変動額1億6,455万円と合わせた当年度未処分利益剰余金は3億9,885万円となりました。 77、78ページは剰余金計算書になります。資本金と剰余金を合わせた資本合計の当年度末残高は35億4,466万円となってございます。 次に、77ページ下段は剰余金処分計算書(案)でございます。当年度未処分利益剰余金3億9,885万円の処分について、議会の議決をお願いするものでございます。 次に、79、80ページは貸借対照表になります。資産合計は382億2,469万円で、負債合計346億8,003万円と資本合計35億4,466万円の総額と同額となっております。 続きまして、議案第9号 塩尻市農業集落排水事業会計の決算について、決算書の113ページ、114ページをお願いいたします。 事業運営につきましては、施設の機能維持にシフトしていることから、8処理区の排水処理施設や管路施設などの延命化や効率的な維持管理に取り組み、不断の下水処理に努めました。 業務状況でございますが、29年度末における普及率は100%、水洗化率は92.4%でした。また、8処理区における年間処理水量は約53万2,000立方メートル、年間有収水量は約47万2,000立方メートルで、有収率は88.7%でございました。 次に、財政状況でございます。収益的収支で、収入総額は税抜きで4億2,422万円、前年度に対して664万円、1.5%の減となりました。使用料、一般会計からの繰入金である他会計負担金、長期前受金戻し入れが主なものでございます。 支出総額は3億7,145万円、前年度に対して1,664万円、4.3%の減となりました。浄化センターの管理費、減価償却費や企業債利息などが主なものでございます。この結果、当年度は5,276万円の純利益となりました。 次に、資本的収支でございますが、収入総額は6,534万円、前年度に対して75万円、1.1%の減となりました。他会計負担金と受益者分担金でございます。 支出総額は2億1,208万円、前年度に対して360万円、1.7%の増となり、建設改良費と企業債償還金でございます。 これにより、資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額、税込みで1億4,674万円は、減債積立金、建設改良積立金、過年度分及び当年度分損益勘定留保資金で補填をいたしました。 続きまして、123ページから126ページは決算報告書になってございます。 次に、127ページは損益計算書でございます。当年度の純利益は5,276万円となり、その他未処分利益剰余金変動額5,464万円と合わせた当年度未処分利益剰余金は1億741万円となりました。 次に、128、129ページは剰余金計算書になります。資本合計の年度末残高は11億9,112万円となってございます。 次に、128ページ下段の剰余金処分計算書(案)でございます。当年度未処分利益剰余金1億741万円の処分について、議会の議決をお願いするものでございます。 次に、130ページ、131ページは貸借対照表になります。資産合計は負債資本合計と同額の63億6,850万円となってございます。 以上で、公営企業会計の決算の概要について補足して要点のみ御説明申し上げました。詳細につきましては、各会計の決算書の決算附属書類及び別冊の決算説明資料を御確認いただきたいと思います。 私からは以上でございます。 ○議長(金田興一君) この際、議案第1号から第9号まで、並びに報告第4号及び第5号について、代表監査委員から審査結果の報告を求めます。 ◎代表監査委員(高砂礼次君) 〔登壇〕 御指名がございましたので、本議会に上程されました平成29年度塩尻市一般会計及び各特別会計の歳入歳出決算、並びに各公営企業会計決算、また健全化判断比率などにつきまして、審査の経緯や結果を監査委員を代表して御報告申し上げます。 地方自治法第233条第2項及び第241条第5項の規定により、市長から審査に付されました平成29年度塩尻市一般会計及び同国民健康保険事業特別会計ほか五つの特別会計の歳入歳出決算、基金の運営状況などにつきましては、7月4日から7月31日までの間に延べ8日間をかけて、また地方公営企業法第30条第2項の規定により、市長から審査に付されました平成29年度塩尻市水道事業会計、同下水道事業会計及び同農業集落排水事業会計の決算につきましては、6月28日、林監査委員、西條監査委員と私の3名で審査を実施いたしましたので、代表して私から御報告申し上げます。 初めに、これら諸会計の決算の全般的な審査結果について申し上げます。 それぞれの決算書、その附属書類などは、いずれも関係法令の定めるところにより作成されており、予算及び事務事業につきましては、その趣旨に沿っておおむね適正に執行され、かつ所期の目的を達成しているものと認めるところでございます。 また、各決算書などに記載された計数につきましても、関係帳簿及び証拠書類との照合の結果、いずれも正確であることを認めました。 なお、各会計の決算の具体的な内容や計数につきまして、先ほどそれぞれの関係者からの説明がございましたので、私から申し上げることは省かせていただきます。 さて、一般会計及び五つの特別会計について申し上げますと、これらを単純に合計した歳入総額は412億4,935万円余で、昨年度、水道事業会計に統合された簡易水道事業特別会計を除いた昨年度決算の総額と比較すると6億6,323万円余減少し、また、歳出総額は405億2,010万円余で、前年度と比較すると4億1,536万円余減少しています。 次に、一般会計及び奨学資金貸与事業特別会計を一定の基準に基づいて総合した普通会計について申し上げます。 普通会計の歳入は269億5,036万円余で、前年度と比較しますと、地方税を初めとして分担金・負担金、国庫支出金、財産収入、繰越金、諸収入などは減少し、利子割交付金、配当割交付金、株式等譲渡所得割交付金、自動車取得税交付金、寄附金、繰入金などが増加しましたが、全体としては6億9,053万円余減少しました。 一方、歳出は264億9,593万円余で、性質別に前年度と比較しますと、人件費、扶助費及び公債費からなる義務的経費は1億4,048万円余を減少し、物件費、維持補修費、積立金、貸付・投資・出資金などからなる消費的経費は3億8,651万円余減少し、また普通建設事業及び災害復旧費からなる投資的経費も9,217万円余減少したことにより、全体としては6億1,916万円余減少いたしました。 このことから、当年度の普通会計決算は、前年度決算と比較すると小幅ではありますが、その規模を縮小して着実な行財政運営が行われたものと評価しております。 続いて、普通会計に関する二つの財政指標について申し上げます。 当年度の普通会計決算におきましては、財政基盤の強度を示す財政力指数は0.675で、前年度と比較すると0.008ポイント上回り、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は91.3%で、前年度と比較すると0.4ポイント減少いたしました。 この指数は年度ごとの若干の上下変動があり、その都度一喜一憂すべきものではないと思われますが、本市の財政基盤や財政の健全性につきましては、地方の厳しい経済状況や国の施策によって扶助費などが年々増加傾向にある状況下ではありますが、特に問題ないものと考えられます。 次に、公営企業会計の決算について申し上げます。 水道事業会計では1億7,776万円余の、下水道事業会計では2億3,430万円余の、農業集落排水事業会計では5,276万円余の純利益が計上されました。このことから、三つの公営企業会計につきましては、それぞれ順調に経営が行われたものと評価しております。今後も一層の経営の効率化と健全化に努めていただくことを要望いたします。 次に、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条及び第22条の規定による、本市の健全化判断比率及び資金不足比率の審査結果について申し上げます。これらの比率の審査につきましては、7月25日に実施いたしました。 普通会計における実質赤字比率、その他特別会計や公営企業会計を含めた連結実質赤字比率につきましては、いずれも赤字額がないことを確認いたしました。 また、一部事務組合、広域連合などを含めた実質公債費比率は7.2%で、前年度と比較すると0.1ポイント下降し、また、土地開発公社、第三セクターなどを含めた将来負担比率は38.3%で、前年度と比較すると3.5ポイント下降しました。 いずれの数値も財政健全化計画の策定が必要な早期健全化基準を大きく下回っており、特に問題ないと認めたところです。 次に、簡易水道特別会計、水道事業会計、下水道事業会計及び農業集落排水事業会計を対象とした資金不足比率につきましては、いずれの会計にも資金不足はなく、特に問題ないと認めたところでございます。 以上、私から各会計の決算などに係る審査結果の概要について申し上げましたが、議員の皆様におかれましては、お手元に配付したそれぞれの審査意見書にその詳細を記載してありますので、ごらんいただきたいと存じます。 結びになりますが、この平成29年度の各会計の決算報告や健全化判断比率などの報告にかかわった理事者、職員、その他関係の皆様の御尽力に対し深甚なる敬意を表しまして、私からの審査報告といたします。 以上でございます。     ------------------------------ △日程第5 議案質疑 ○議長(金田興一君) 日程第5 議案第16号を議題といたします。この際、議案調査のため午後1時15分まで休憩といたします。 なお、この議案質疑は所定の文書により12時30分までに通告願います。                             午後0時14分 休憩                            -----------                             午後1時15分 再開 ○議長(金田興一君) 休憩を解いて再開いたします。 議案第16号について質疑を行います。この際申し上げます。担当委員会に属する部分については、なるべく質疑を御遠慮願い、議事進行に御協力をお願いいたします。 発言の通告はありませんが、よろしいでしょうか。----ないので、質疑を終わります。     ------------------------------ △日程第6 委員会付託 ○議長(金田興一君) 日程第6 議案第16号は、お配りしてあります委員会付託案件表のとおり担当委員会に付託いたします。委員会審査のため、暫時休憩いたします。                             午後1時16分 休憩                            -----------                             午後3時00分 再開 ○議長(金田興一君) それでは、休憩を解いて再開します。     ------------------------------ △日程第7 委員長審査報告、質疑、討論、採決 ○議長(金田興一君) 日程第7 これより、委員長から審査報告を求めることにいたします。 議案第16号を議題といたします。産業建設委員長の報告を求めます。 9番 金子勝寿さん。 ◆産業建設委員長(金子勝寿君) 〔登壇〕 大変お待たせをいたしました。御指名がございましたので、産業建設委員会に付託されました議案第16号 北部交流センター整備工事建築主体工事)請負契約の締結について御報告いたします。 議案第16号は、慎重審査の結果、全員一致をもって議案のとおり可決すべきものと決しました。 審査の主な経過を申し上げます。議案第16号 北部交流センター整備工事建築主体工事)請負契約の締結については、委員より、不落札になった見積価格の内訳と今回落札となった見積価格の内訳の違いは何かとの質問に対し、木造築組関係の項目におおむね3,800万円の大きな開きがあったので、今回減額をして調整したとの答弁があり、また、委員より、現場管理費の割合は当初の設計で算出しているかとの質問に、現場管理で0.2%、一般管理費で1.2%の減額をしたとの答弁があり、また、委員より、当初RC工法を採用していたと聞いていたが変更はなかったのかとの質問に対し、プロポーザルの段階ではRC工法だったが、基本設計、実施設計では安価にできる方法を検討した結果、RC工法は採用していないとの答弁がありました。また、委員より、材種の変更について県産材の一部はどこに使うのかとの質問に対し、子育て支援センターの部屋、図書館について塩尻産のカラマツを使うとの答弁があり、また、委員よりどの部分の人工芝をアスファルト舗装にするのかとの質問に対して、交流スペースの一部を人工芝からアスファルトにするが、使い方に支障はないとの答弁がありました。 その後、一旦採決を行い閉会をいたしましたが、再度行政側より資料の訂正の申し出があり、再開をいたしました。一般管理費などの減額分の漏れが提出された資料にあり、再度説明を受けた次第です。委員より、資料に書いてある入札額、最低価格とは何を指すのかとの質問に対し、不落札の際の最低価格であるとの説明を受けました。 そのほか、内訳書について数字の細部、根拠、それから入札の経緯等についてやりとりを行い、副市長より入札で最低価格を出した業者から内訳書に記載した項目の提案を受け、それをもとに設計者が市場に改めて見積もり等を行い、入札予定価格を再度決定したとの説明を受け、これを了承をいたしました。 以上を申し上げまして、産業建設委員会の審査報告といたします。 ○議長(金田興一君) 質疑を行います。ありませんか。よろしいですか。----ないので、質疑を終わります。討論を行います。ありませんか。----ないので、討論を終わります。 ○議長(金田興一君) 議案第16号を採決いたします。 お諮りいたします。委員長の報告は原案可決であります。委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(金田興一君) 御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。 以上により、本日の日程は全部終了いたしました。よって、本日の本会議はこれにて散会いたします。まことに御苦労さまでございました。                             午後3時04分 散会...