大町市議会 > 2022-12-07 >
12月07日-02号

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  1. 大町市議会 2022-12-07
    12月07日-02号


    取得元: 大町市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-28
    令和 4年 12月 定例会          令和4年 大町市議会12月定例会会議録(第2号)               令和4年12月7日(水)---------------------------------------          令和4年大町市議会12月定例会               議事日程(第2号)                     令和4年12月7日 午前10時 開議日程第1 市政に対する一般質問順位議席氏名11政友クラブ代表  中村直人216個人質問     中牧盛登314個人質問     岡 秀子49個人質問     宮田一男日程第2 財政事情公表---------------------------------------              会議出席者名簿◯出席議員(13名)     1番  中村直人君        4番  降旗達也君     5番  太田昭司君        6番  神社正幸君     8番  二條孝夫君        9番  宮田一男君    10番  平林英市君       11番  高橋 正君    12番  大和幸久君       13番  一本木秀章君    14番  岡 秀子君       15番  大厩富義君    16番  中牧盛登君◯欠席議員(3名)     2番  大竹真千子君       3番  傳刀 健君     7番  山本みゆき君◯説明のために出席した者 市長         牛越 徹君    副市長        矢花久則君 教育長        荒井今朝一君   総務部長       和田泰典君 総務部参事      田中久登君    民生部長福祉事務所長 曽根原耕平君 産業観光部長     駒澤 晃君    建設水道部長     古平隆一君 監査委員事務局長   市河千春君    教育次長       竹内紀雄君 教育参事       太田三博君    病院事業管理者病院長 藤本圭作君 病院事務長      川上晴夫君    庶務課長選挙管理委員会書記長                                飯島秀美君◯事務局職員出席者 事務局長       藤澤浩紀君    事務局係長      渡邉哲也君 書記         小山 学君    書記         千野恵子君---------------------------------------                本日の会議に付した事件              議事日程(第2号)記載のとおり---------------------------------------              令和4年 大町市議会12月定例会           市政に対する一般質問通告並びに質問要旨、順位順位議席番号 氏名 [質問形式]質問項目及び要旨ページ11番 政友クラブ代表 中村直人 [一括]1.新年度に向けた行財政運営について  (1) 現状と課題、新年度への取組みは。  (2) 人口減少時代の組織体制はどうあるべきか。 2.コロナ第8波への対策について  (1) 繰り返す感染拡大への対応は。  (2) 子どもたちと、その家族への影響をどう軽減するか。 3.次世代へ繋がるまちづくり・人づくりについて  (1) 公共施設跡地や空き家等を資源として活用する取組みは。  (2) 持続して発展するまちをどう創るか。 4.2050年カーボンニュートラルへ向けた取組みについて  (1) 環境施策と市民益をどう両立するか。  (2) 面積の7割を占める森林を活用する施策は。    [関連質問の通告あり]71 ~ 99216番
    中牧盛登 [一問一答]1.コロナ禍における保育園の対応について  (1) コロナに感染しても原則保育園を休園しないのか。 2.市民バスふれあい号について  (1) 市民バスの課題・対策・今後の方向性について100 ~ 117314番 岡 秀子 [一問一答]1.防災について  (1) 不測の事態への対応はどうなるのか。  (2) 災害時要支援者への支援体制の構築をどう進めるのか。 2.大町男女共同参画計画について  (1) 大町第3次男女共同参画計画の総括は。  (2) 大町第4次男女共同参画計画の推進は。 3.市内小・中学生の現状について  (1) 小・中学校の生徒指導上の課題について  (2) 全国学力・学習状況調査の実態と対応策は。117 ~ 13449番 宮田一男 [一問一答]1.定住促進について  (1) 課題と対応策は何か。 2.森林資源の活用について  (1) 木材の利用促進をどう図るか。 3.地下水資源保全対策について  (1) 課題は何か。134 ~ 145 △開議 午前10時00分 ○議長(二條孝夫君) おはようございます。ただいまから12月定例会の本日の会議を開きます。 本日の出席議員数は13名であります。よって、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、欠席、遅参等については事務局長に報告いたさせます。事務局長。 ◎事務局長(藤澤浩紀君) 報告いたします。 傳刀健議員、大竹真千子議員は一身上の都合により、山本みゆき議員は療養のため、本日の会議を欠席いたします。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) なお、本日の会議に出席を求めた者は、市長、副市長、教育長、病院事業管理者、各部長及び庶務課長であります。--------------------------------------- △日程第1 市政に対する一般質問--------------------------------------- ○議長(二條孝夫君) 日程第1 市政に対する一般質問を行います。 質問通告者は13名であります。 よって、本日は議事日程記載のとおり4名とし、明日8日に5名、明後日9日に4名の予定で質問を行いますので、御了承いただきたいと思います。 これより質問に入ります。 質問順位第1位、政友クラブを代表する中村直人議員の質問を許します。中村直人議員。(拍手)     〔1番(中村直人君)登壇〕 ◆1番(中村直人君) 政友クラブの中村直人です。 本日は会派代表質問ということで、一括方式にて質問をさせていただきます。 牛越市長も6月の選挙で再選され、また、新たな4年間に向かう最初の12月です。牛越市政5期目の行政運営をどう考えるのか、大町をどんなまちにしていくのか、お聞きしたいと思います。 市民からは5期目の市長は思い切ってやりたいことをやってほしいという声も聞いております。ぜひ市民に対しても、そして我々議員に対しても来年度におけるビジョンが共有されるような答弁をいただければと思います。 さて、私の質問は大項目で4点です。 1、新年度に向けた行財政運営について。 2、コロナ第8波への対策について。 3、次世代へ繋がるまちづくり・人づくりについて。 4、2050年カーボンニュートラルへ向けた取組みについてです。 来年度の取組の骨格をお聞きした後、危機管理としてのコロナ対応、そして、次世代につながる取組など、順番にお聞きしていくことで、現在から未来までの当の姿が浮かび上がるような質問ができればと思っております。会派代表質問ということで、長い時間をいただきますが、よろしくお願いいたします。 最初の質問に移ります。 行政では既に来年度の予算編成も始まっていると思います。1、新年度に向けた行財政運営についてです。将来像、「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に向け、まちづくりの原点は人づくりであり、郷土や文化に誇りを持ち、心から地域を愛する人を育てることを基本として、平成29年度から令和8年度を期間とした第5次総合計画は本年度より後期基本計画がスタートしております。向かうべき課題は山積しております。新型コロナウイルス感染症の流行というこれまでにない社会情勢の大きな変化への対応や、老朽化していく公共施設等の長寿命化、少子高齢化社会の中での社会保障の増加等、課題は積み上がり、の財政状況はより一層厳しさを増しています。 人口動態だけを見ましても、総務省2020年の調査では、当市の総人口に占める65歳以上の割合は38.8%、全国平均よりも10ポイント以上高く、2045年までにはおおよそ10人に5人、半分が高齢者になると見込まれています。言うなれば当市は課題先進地域とも言えると思います。 このような情勢の中、当市の全ての施策の最上位計画である第5次総合計画後期計画の2年目になる新年度に向け、本年度は具体的に何に重点を置き施策を実施しているのかお聞かせください。 次に、さきに述べました市民の生活をも圧迫しています物価高騰に対する支援、コロナ禍における感染症対策、経済対策に関する支援、また、それらの財源確保と予算編成についてお尋ねをします。 後期基本計画の5年間の計画期間を見据えた施策展開のほか、これら新型コロナウイルス感染症や物価高騰などのへの対策は、今すぐに手をつけるべきまさに喫緊の課題であります。対応をお聞かせください。 そして、3つ目の質問は、新年度予算の編成についてです。 国では令和4年度の2次補正において、物価高騰対策、賃上げの取組として、7兆8,170億円、これのほかに需要回復、地域活性化として2兆4,055億円を予算計上し、令和4年度の地方交付税としても4,970億円を増額することを閣議決定しています。国全体では今年度においては大きな補正が見込まれているわけです。しかしながら、新年度の令和5年度以降についてはまだ地方財政計画が示されておりません。また、当市も含めた地方自治体では、物価高騰や新型コロナの感染拡大により、市民税等の税収を見込むことが困難である上、当市では小学校の再編、そして国民体育大会に係る設備整備等が予定され、公共施設の維持管理補償費、維持補償費も増大してくると考えられています。 このように、新年度の予算編成は大型の支出も重なり、非常に厳しいものがあると感じていますが、健全財政を維持しつつ、コロナ感染症から市民の命と安全を守り、物価高騰から市民の生活を守るために、次年度予算編成をどのように取り組んでいくのか、その特徴と重点、基本的方針をお聞きします。 4つ目の質問です。 今しがた触れたように、今後、大町では学校再編や国体の開催、老朽化している公共施設の長寿命化などが控えており、今以上に財源確保に努める必要があると考えます。実は私、選挙戦の中で市長がおっしゃっていましたこの先どんな市長が市政を引き継ぐにせよ、それが持続可能なものになるように、しっかり道筋を整えたいという言葉が非常に強く印象に残っております。これは、御自身の市政だけではなく、本当に長期的な市政の見通しを見たものだと思います。この将来にわたり、健全な行戝政運営を図る上での財源確保について、どのように考えているかお伺いします。 5つ目の質問では、もう少し長期的な物価高騰への対応についてお聞きします。 今年度の取組については既にお聞きしましたが、ロシアによるウクライナ侵略や円安などにより、今なおエネルギー価格が高騰し、家計や企業活動への深刻さが増しています。報道によれば、エネルギー価格の高騰は、去年の同じ月と比べて16.5%の大幅な上昇となり、生鮮食品を除く食料は3.2%の上昇となっており、中小企業者の多くも物価高騰に苦しんでいます。家庭向け規制料金の値上げについても各電力会社の動きがあります。11月24日は東北電力が平均32.94%の値上げを経済産業省に申請、また、25日には、中部電力が平均31.3%の値上げを申請したとのことです。この傾向は今年度中に収束するというものではないと思われます。 この物価高騰に対して、市民が安心して暮らせる生活を守るために、市民や市内事業者に対する支援策はあるのか、お尋ねします。 さて、ここまでは主に喫緊の課題への対応についてお聞きしてきたわけですが、ダメージを受けている市内中小事業者がコロナ禍の影響を抜け、再稼働できるような施策についてもお聞きしたいと思います。 各事業者の皆さんの御努力を後押しするように、私たちはとしての魅力を高め、として全国に売り込んでいける商品の開発に力を傾け、市内を活性化していく必要があると思っています。当市の特産品等の商品開発や販路拡大についてのお考えをお聞きします。 次は、当市の基幹産業である観光業についてです。 国は3回の接種を前提とした旅行支援などを行っています。この旅行支援によって観光地はにぎわいを取り戻しつつあるわけですが、以前の一般質問でもさせていただいたよう、当市の清冽な水のイメージ、そして自然環境をメインとした観光イメージの情勢はコロナ禍の中でも非常に効果的だと思っております。既に冬季の観光シーズンは始まっています。他の観光地に負けない、魅力ある観光地づくりについての考えをお聞きいたします。 次に、次の中項目、人口減少時代の組織体制はどうあるべきかについての質問に移ります。 わざわざこれを項目立ていたしましたのは、これまで質問してきた様々な施策は言うまでもありませんが、それを実行する行政組織体制によって立つものだからです。今回の12月定例会では、公務員の定年延長のための議案が幾つか提出されています。これは、国全体での動きであり、意図としてはまさに人口減少時代に必要人数を確保していく、要するに確保していくというものだと思います。 しかし一方で、当市では以前の全員協議会において、職員数の削減に取り組むことが課題であると聞いております。これは一転しますと全く別の方向性にも聞こえます。確かに当は総務省のデータを見ますと、市民1,000人当たりの職員の数は11.5人、これは全国815区市中98位と人口に対する職員数の割合は全国的にもかなり上位ではあります。その中で、行政側から職員の削減について話がありましたことは、当市の行財政運営を持続可能にするために非常に価値ある話であるとは思います。 しかし、私は単純に職員を増やすべき、あるいは減らすべきという議論の前に、当市において必要な行政サービスは何なのか、そのために必要な人員、そして人材はどういう方々なのかという議論をしなければならないと思います。では第5次基本計画の下、毎年実施計画を策定し、様々な事業に取り組んでおられますが、将来的には少子高齢化により人口減少や、労働力不足、また税収減による行政サービスの低下など、様々な地域課題に対応しなければなりません。 そこで大項目、新年度に向けた行財政運営についての最後の質問として、持続可能な地域を運営していくため、業務見直しやそれに伴う施設の在り方についてのお考えをお聞きいたします。 さて次は、2つ目の大項目です。 コロナ第8波への対応です。 全国的にコロナウイルスの感染者が急増しています。先月、11月10日には政府分科会の尾身茂会長から第8波に入ったとコメントがあり、同14日には、阿部長野県知事も同様の見解を示しています。感染者の急増は当市を含む北アルプス地域においても例外ではなく、県独自の警戒レベルは先月末よりレベル5の最大警戒となっています。 しかし、繰り返し言われていることですが、本当に重要なのはこの増えている感染者数ではなく、万が一重症化してしまった際に、入院できる病院があるか、病床の逼迫率でしょう。こちらは大町を含む中信ブロックでは、今朝確認しました12月5日現在のデータで、76.6%、これも非常に危機的な状況だと思っています。さらにこれからは季節性のインフルエンザの同時流行も想定されます。初めに、第8波に備える上で重要な新たな取組がありましたら、お答えください。 次に、介護施設での感染対策についてです。 介護施設内での感染が広がっていることは、全国的な傾向ですが、当市でも介護施設内のコロナ感染が広がっています。私の消防団の先輩にも介護職員の方がいらっしゃいますが、お話をお聞きしますと、各施設では本当に必死に感染対策をなさっているのが分かります。しかし、感染力が非常に強いオミクロン株の侵入を止めるというのは容易ではなく、現場の職員の方々の御努力を少しでも支援できないかと考えています。 このような感染の拡大において、特にダメージが多く、手当てが必要である介護施設での感染を抑制するための施策、そして、コロナ禍でダメージを受ける介護施設への支援策をお聞きいたします。 次に、何といってもコロナ対策の最前線で御努力されているのは、医療関係者の方々です。繰り返し状況をお聞きしていますが、感染者数がずっと高い値で推移していることは心配に思っています。病院関係者、介護関係者の皆様の疲労や健康状態、労働状況について、もう一度お聞かせください。この第8波での状況はいかがでしょうか。 次に、大町病院のコロナ病床の状態と、現在流行しているオミクロン株についてどう考えたらいいのかお聞きいたします。 これだけの被害の拡大を起こしていますオミクロン株ですが、一方で、重症化率や致死率は今までのウイルス株に比較すると弱いというデータも見えます。これは感染力の強さを恐れ、対策すべきということなのでしょうか。当市の入院者状況、その中等症や重症者の割合についてお聞かせいただきたいと思います。また、本当に素人質問だとは思うのですが、よろしければ医学的見地から見たオミクロン株の特徴や、それに対して私たちはどのように考え対策していけばいいのか、お聞きしたいと思います。 次に、感染症そのものへの対策としては、最後の質問となりますが、新型コロナに対する経口薬についてです。 先月末にコロナウイルスに対する国内初の経口薬である塩野義製薬のゾコーバが入荷されたとニュースになりました。新型コロナウイルスに対しての経口薬はもう3年前になりますが、感染拡大当初から必要性が叫ばれてきたものであり、ともすれば救世主のようにも感じます。一方で、当然ではありますが、その効果については限定的であるという報道もある中で、私たちはこの薬、薬品についてどのように接していけばいいのか、利用していけるのか、こちらも医学的な見地からのお答えをいただきたいと思います。また、大町病院でもこのような経口薬は活用されていかれるのか、お聞かせください。 さて、次は大項目2のうち、コロナ第8波の対策についての中の中項目、特に学校や子どもたちの影響についてお聞きしたいと思います。 当市において、新型コロナウイルスの感染第8波の影響が特に強くあるのは、先ほど触れました高齢者施設とそして学校や保健所など、子どもたちの居場所に対してではないかと思います。感染拡大は子どもたちの影響はもちろんその御家族にも非常に大きな負担となっていると聞いております。また、ただでさえ多忙である先生方にも感染対策にもご尽力いただいていると思いますが、これも現場での対応だけでどうにかなるといったものではないはずです。まずはここ一、二か月の学校への影響、そして学校施設における感染拡大に対する対策はどういったものがあるか、お聞かせください。 続いて、特に受験生の皆さん、その家族からは子どもたちの学習の進捗状況についても心配の声をお聞きすることがあります。現在の状況をお聞かせください。また、進捗に遅れがあればどう対応するのかも併せてお聞かせください。 次に、これは難しい質問だと思うのですが、通学をされている児童の皆さんの各御家庭に対してどんな対策があり得るのか、お聞きしたいと思います。子どもたちを介して御家庭の感染拡大も広がっている中で、例えば感染防止に役立つような情報提供やパンフレットなどがあったり、学校や行政側から家庭の負担に対して、何か支援できることはあるのかお答えください。 さて、コロナ第8波への対策の質問は終わります。 3つ目の大項目、次世代へつながるまちづくり、人づくりについてに移ります。 こちらの大項目では、特に次の時代につながると思われる諸施策ついて、予算というより具体的な取組方などについて質問していきたいと思っています。 最初の質問は、学校再編に伴い、廃校となる学校の跡地利用についてです。学校再編については、学校名、校章、制服、校歌など、次々と決まってきて、新たな学校の輪郭がはっきりとしてきました。市民の最大の関心事であった場所の選定についても、計画内の全学校について決定がなされ、再編の目的でありました専科教員の確保や、多様な部活動の継続などにめどがつきましたことは、私もほっとしております。 一方で、再編となったことで使われなくなる学校校舎や、敷地跡地の利用については、これから議論を深めていく段階だと思います。これからの跡地利用はそれぞれの学校の卒業生、在学生の皆様の気持ち、そして、各学校の歴史を未来につないでいくという意味でも、また、当然、まちづくりの観点からの未来像にとっても非常に重要なことだと思います。これらの跡地利用については、今後、どういったスケジュールでその活用方法を決めていかれるのでしょうか。また、活用の方法について市民の声を聞く機会をどうつくっていくのか、お聞きいたします。 続いて、商店街の空き家利用を大きなテーマの一つとして行われてきた100人衆会議についてお聞きをいたします。 私も商店街の活性化を願い、ワークショップなどには毎回参加してきました。未来の大町、そして商店街の姿を皆で描こうというテーマのワークショップには、多様な世代の皆さんが参加し、特に20代、30代の若者の参加がたくさんあったことは印象でした。私はこの事業は、まちづくりに熱意ある皆さんの世代を超えた交流、そして、思いの継承のためにも非常に重要なものだと感じております。実際に参加者の皆様からは今後もこの事業を継続してほしい、活動を具現化していってほしいというたくさんの声を聞いております。 私はこの取組の次のゴールは事業の参加者を中心として、まちづくりのプラットフォーム、組織ができることではないかと考えております。例えば、塩尻市には、シビックイノベーション拠点スナバという場所があります。これ端的に説明しますと、地域づくりの活動に関わる人、地域の事業者、そして起業家の卵たちなどが集まり、日々交流しているんです。そこから新しいまちづくり、人づくりの活動が生まれてくると、そういった場所です。私は、100人衆会議がぜひそういった具体的な活動、組織、場所の創造につながっていってほしいと強く願っております。今後の取組をどう進めていくか、お聞かせください。 次の質問は、ひとが輝くまちづくり事業補助金についてです。 先ほどの質問にもつながるのですが、持続して発展するまちのためには、地域づくりに取り組む市民の活動をどうやって応援していくか、まさに市長のうたう人づくりこそが重要であり、この補助金はそのためのものであると思います。この事業は一つの団体が最大で3年間、同じ補助金を取得できますが、それはその間にその団体が収益を上げたり、会員を集めたりしまして、持続可能になっていくことが一つのゴールだと私は理解しています。 しかし、実際に3年間の間に組織を自立させるというのは非常に難しいことで、補助金の取得ができなくなると活動をやめてしまうケースなどもあります。このようなことは、活動している皆さんにとってももちろん望むことではないでしょうし、当市にとっても市民の活力、活気を失うということでもあると思います。この解決策として補助金制度の教育的な側面を強化できないかと考えています。現在も補助金を取得しながら独立した先輩団体の皆様からは、望めばアドバイスをもらえるなどとは聞いているんですが、それを定期的な相談機会として整備したり、さらには追加の相談役として長く活動するNPOなどの方や、地域おこし的な側面を持つ事業を展開する事業者の方などからの相談体制を充実できませんか。 次です。男女共同参画についての質問です。 地域が持続可能かということには、その地域で女性がどれだけ活躍できているかということが関わっていると言われています。実際に、2014年に話題になりました日本創生会議による消滅可能性都市の選定の指標の一つは、若年層女性の人口でした。全国的にも地方から都市部への人口流出は女性のほうが大きく、女性の住みやすい社会をどう地方都市が実現するかというのは大きな課題だと思います。当市では、現在、新年度から始まる第4次男女共同参画計画の策定に取り組んでいると思いますが、近年、時代の移り変わりによって新たに生じた動きや課題について、どのように次期計画に盛り込んでいくのか、お聞きいたします。特に今回の計画では、若者世代への取組が重点施策とされています。若い世代が帰ってきたいと思える平等で開かれた地域社会のために、どんな取組ができるのか、お聞かせください。 関連して、パートナーシップ制度についてもお聞きをいたします。過去、太田議員が何度か質問の中でも取り上げておりましたが、同性のパートナーに自治体が証明書を交付することにより、公営住宅への入居など、特定の分野で婚姻と同等と認めるパートナーシップ制度は、東京都渋谷区、また、世田谷区で制度が導入されて以来、全国の自治体では導入する動きが広まっています。県内では松本、駒ヶ根が導入し、県としての検討も始まっていると聞いています。こういった全県的な動きも始まっている中で、当市ではパートナーシップ制度の導入についてどう進めていくかお聞きいたします。 この大項目の最後の質問は、国際芸術祭についてです。 9月定例会初日の市長挨拶において、市長は3回目となる芸術祭を開催することについて表明されました。コロナ禍での開催となりました2回目の芸術祭を総括し、評価する点や課題となる点を踏まえ、次回開催に向けて準備を進めるとのことでした。思い返せば、アート会期が開幕となった昨年10月は、経済の再生の必要を感じながらも、感染症対策を優先して日本中が経済活動にちゅうちょするという環境にありましたが、感染対策を万全にして、経済を動かしていこうという芸術祭実行委員会の決断は、今現在の我が国の方針を先取りした決断であり、結果としてコロナ禍で疲弊する市内に2.1兆円(同日2.7億円の訂正あり)の観光消費を生み出しました。感染が全国的に収まった状態で開催できた、奇跡的とも言われるこの日程は、結果論としてよかったという話ではなく、実行委員会がコロナの感染状況を注視し、柔軟に日程の変更を行ったこと、そのリスクを適切に見積り、判断できたことにあると思います。私はこういった体制をしっかりと維持しつつ、次回開催には大いに賛成です。 もちろん、積み残した課題もあります。一つはボランティアの方々に活躍していただけなかったことでしょう。もちろん、コロナ禍の中で、全国からボランティアの皆さんに来ていただくのは、大変難しいことでした。これは次回開催の大きな課題だと思います。また、作品をさらに地域資源として活用していくことについても課題として考えていいのではないかと思います。 現在、温泉郷にあります酒の博物館の展示場周辺では、私も観光客の方にちょくちょく話しかけられます。コロナ禍が落ち着いたらになりますが、地元のお酒の販売を望む声も聞きますし、地域の経済に寄与する活用がされていけばと思います。そこで、次回の開催に向け、現在どんな検討がされ、新年度にどんな取組を考えているかお聞きをいたします。 次の質問です。 2050年、カーボンニュートラルに向けた取組について、環境施策と市民利益をどう両立するかです。 大町では、立て続けにSDGs未来都市宣言、ゼロカーボン宣言が出されました。これらを活用し、環境を守りながらも市民の利益にもなる、そういった施策をどう打っていくかというのが質問の意図になります。国や県の積極的な動きはあるにせよ、これら宣言の発出を突然のように見られる方もいるかもしれませんが、私、今回質問のために、大町の過去の資料なども見ていましたら、2007年度につくられました大町の環境方針、これ本当にすばらしいなと思いました。 この中には、わざわざ項目を立てて、循環を保つという表現が使われています。比較していろんな市町村の環境宣言的なものをいろいろ見比べてみたんですが、この循環という言葉を使っているところはほとんどありません。水を当市の環境資源の中心として位置づける中で、循環という言葉を環境方針にこの時点で持ってきていたことは、当市の現在の取組の原点にもなっていると思います。 さて、最初の質問はみずのわプロジェクトについてです。まさに水の循環をテーマとしたこの事業ですが、10月にはみずのわ月間として、たくさんのイベントが市内で行われました。当会派の二條議長が、以前より、水の日の制定について提案をされていましたが、まさに同じく、水ブランドを高めるためにも非常に重要な取組だったと思います。 10月29日に、文化会館で行われたイベントでは、公園周辺の駐車場には止めるところがないぐらい、非常にたくさんのお客様が来ていました。当市の環境資源を生かす形でこのような取組が行われるのは、まさに市民利益にかなうと思います。 一方で、コロナ禍の中でなかなか具体的な取組を進めてこられなかったところもあると思います。みずのわプロジェクトの現在の成果、そして新年度の取組予定についてお聞かせください。 また、関連してみずのわプロジェクトについてです。 プロジェクトのホームページについてですが、これはもっと活用できるのではないかと思っております。ホームページ内では、大町市内の水にちなんだ商品を販売するページなどがあるのですが、もっとアクセスを増やす戦略を丁寧に取っていけば、閲覧数を伸ばせると思っています。例えば、観光協会の行っているスイーツプロジェクトで、これ、水をテーマにしたお菓子を作ってもらう、そういった協力をしたりとか、あるいは芸術祭関係のショップとして商品数を増やしていくなど、年間を通してもっと閲覧数が上がるような商品をそろえていくという計画を持てないかと思います。 また、登録する商品については、担当部課長、担当部課と識見者などで、みずのわブランド構築のためにどうしていくべきなのか、しっかり戦略と仕様と決めていくべきだと思います。 今後、みずのわプロジェクトのホームページ活用、そこで販売する商品のブランド化についての考え方を伺います。 次は、循環型の農業についてです。農業施策と環境施策の重なる部分に有機農業や多面的農業の取組があります。令和3年5月に農林水産省がみどりの食料戦略というものを策定いたしました。こちらは国の全耕地面積のうち、有機農業等を取り組む農地を25%まで引き上げるという目標が示されています。このように、有機農業の推進が国家的なプロジェクトともなってきた背景には、環境の保全のほか、農作物の高付加価値化が必要とされていること、また、我が国では化学肥料の安定的な生産が難しいことなどがあると思います。 以前の一般質問でも触れましたが、当市の水ブランドと有機農業の相性は非常に高く、推進は農業者の利益、そして新規事業者の獲得から移住、定住にもつながると思われます。そこで具体的な取組としまして、農水省の行っているオーガニックビレッジ先進地区募集という制度があります。先進的に有機農業の推進に取り組む地域に対しては、様々な制度の恩恵があります。今後、宣言自治体に対して有利な補助金などもまだ出てくるのではないかと考えられます。当市でも活用はできませんか。 続いて、有機農業についてです。肥料高騰の中で、大町堆肥センターの重要度が増していると思っています。この堆肥センター、学校や市内事業者から集めた給食や食料残渣を使って、有機肥料を生産する、そういった施設です。実はこの施設、視察が相次いております。その背景は、国の有機農業に対する方針転換、先ほど述べたようなことや、ロシアのウクライナ侵攻などの影響から、地域で肥料を生産することの重要性が上がってきていると、そういうことがあると思います。現在、堆肥センターでは、製造可能な堆肥製造量に対して、半分しか、しかし、堆肥を作っていないんです。また、市内事業者によって、この堆肥によって作った野菜をブランド化していこうという動きもあります。コロナ禍で難しいところもあったと思いますが、生産量をもっと拡大していくべきと考えています。先に述べたように、肥料化される残飯は、あるいは残渣は、各学校や市内事業者、宿泊事業者から集めていますが、これをさらに拡大すべく市内事業者にもう一度声がけをしてもらいたいと思っていますが、どうでしょうか。 次に、環境省の脱炭素先行地域についてです。 こちらは指定された地域内でのCO2排出実質ゼロを目指す計画を前提に、様々な補助金などが受けられる制度です。近隣では、松本で乗鞍高原地域が選定されています。私としてはこちらの活用に、以前山岳観光について説明した三俣地区の開発に使えるんではないかと思っております。山岳地区での活用というのは、先に述べたように、松本でも例ができましたし、いかがでしょうか。また、市内で活用できる場所など、ほかにもないか研究していただきたいと思いますが、この脱炭素先行地域について活用、どう考えますでしょうか。 次の質問です。 世界のエネルギーシフトが加速する中で、国は公共施設のLED化や、公的な自動車のEV、ハイブリッド化について、2030年までに切替えを終わらせる計画があると聞いています。当市での計画はどうでしょうか。 さて、最後の中項目、の面積の7割を占める森林を活用する施策はです。 森林はCO2吸収や、水の循環の中で大きな役割を担っています。特にこの水の循環においての森林の重要性は、サントリーの行っている環境教育の中、水育の中でも触れられており、資源の活用、水ブランドの構築、環境施策、これら3つは三位一体のものであると思っています。最近、芸術祭のビジュアルディレクターでもあった皆川明さんが、雑誌で大町の木工家の作品を紹介してくれまして、全国的な注目を集めました。また、市内では、若手人形事業者が独自に環境省の事業に採択され、地域内での林業家、木工家などの連携、プラットフォームの構築にも着手しており、実は先日、こちら栄村議会が視察にも来ました。栄村では、林業が基幹産業の一つのため、非常に関心が高いということですが、その彼らが大町に視察に来たということは、現在の大町の林業家たちの活動が業界内で話題となってきているということを示す一例だと思います。このように、大町の森林、そこに関わる事業者には非常に大きな可能性があると感じています。先月、前述の市内事業者によって行われた製材マルシェは、製材の現場を市民に広く開こう、市内の林業関係者もイベントを通じてつながろうというイベントだったのですが、半日で700人ものお客さんが来たそうです。大町で切り出した木材に付加価値をつけていこうという狙いです。 そのように、民間の林業関係が盛り上がりを見せる中で、当市では林業に関するグランドデザインを策定するというお話を聞きました。私はぜひこのグランドデザインについては、先ほど触れましたような、当市で起こっている様々な動きを把握し、その関係者を巻き込みながらつくるべきだと考えています。当市でつくる森林活用のグランドデザインについて、その作成プロセスに地元林業会社や、木工作家などの声を入れられないか、お聞きします。 次に、続いて、地域材の公共施設での利用についてです。 市役所のエントランスにありますテーブルが老朽化したため、これを県産材で作り変えようという話があるとお聞きしました。すばらしことで、今後も県産材の利用はぜひ進めていっていただきたいと思います。今後の活用についてお聞かせください。また、県産材の中でも先日のような大町、あるいは北アルプス圏域の木材を優先的に使うということはできないのでしょうか、お聞きいたします。 最後に地域材のバイオマス活用についてです。森林組合がチップを製造し、サントリーに提供することで、常盤工場の暖房に使用されていると聞いています。しかし、森林組合にお聞きしたところ、そのチップ製造のための機械の稼働率というのは、まだまだ余裕があるとのことです。以前より大町の公共施設のボイラーについては、バイオマス利用がいいのではないかという提案をしてきましたが、森林組合と、これ協力すれば、施設当初のイニシャルコストがなくなるため、費用面でも合理性が強くなったと考えられると思います。 また、地域材を地域でエネルギー、熱利用することはまさに地域循環型社会の姿であります。今後、公共施設でのボイラー入替え導入を検討する際に、このような地域の将来の姿を念頭に、チップボイラーの導入についても検討されたらいかがでしょうか。 以上で、一般質問による1、新年度に向けた行財政運営について、2、コロナ第8波への対策について、3、次世代へ繋がるまちづくり・人づくりについて、4、2050年カーボンニュートラルへ向けた取組みについて、1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 中村直人議員の持ち時間は残り72分です。 中村直人議員の質問に対する答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 中村議員の代表質問にお答えします。 新年度に向けた行財政運営についてのお尋ねに順次お答えいたします。 初めに、新年度の重点施策についてでございます。 現在、当市を取り巻く情勢は、令和2年の国勢調査において、人口が前回と比べ約2,000人少ない、2万6,029人に減少しており、また、長引く新型コロナによる急激な社会状況の変化と、地域経済の悪化など、極めて厳しいものと認識しております。後期基本計画の2年目の新年度におきましては、大町まち・ひと・しごと総合戦略や、SDGs未来都市計画をはじめ、過疎地域持続的発展計画、国土強靱化地域計画などと密接に関連づけ、施策や事業を展開するとともに、後期基本計画に掲げた5つの重点施策を中心に積極的に施策を展開いたします。 まず、安定した雇用の場の確保と新規企業への支援では、既存産業の競争力の強化や、育成を図るとともに、起業、創業への支援や、新規就農者の育成などにより、新規の起業や新たな就農を積極的に支援し、若い世代の皆さんが夢を持ち、元気に働けるよう魅力あるまちづくりに取り組みます。 また、大町らしさを生かした新しい人の流れの創出では、コロナの影響により減少しております国内及び訪日外国人観光客について、国の動向も注視しつつ、新年度に黒部ダム完成60周年を迎えますことから、これを契機に積極的な誘客戦略を展開することといたします。 また、ワーキングホリデーや地域のイベントのほか、芸術祭への誘客プロモーション等を通じた関係人口の創出と拡大により、新しい人の流れの創出に努めてまいります。 次に、若い世代の結婚、出産、子育てへの支援では、結婚を志向する皆さんの出会いの場の創出や、子育ての相談を受ける子育て支援総合拠点事業などにより、安心して子どもを産み育てる環境づくりを進めるとともに、産後ケアや育児支援ヘルパーの派遣など、結婚、出産、子育ての切れ目のない支援に取り組んでまいります。 4つ目の安心、安全な暮らしと、時代に合った地域づくりでは、防災拠点や災害時総合支援体制を構築するため、本年度導入した資機材を有効に活用する人材の育成を図り、地域防災力の向上と災害に強いまちづくりを推進します。 また、高度情報化社会への対応や、DXの推進などにより、市民の利便性と行政サービスの向上を目指し、子どもから高齢者まで安心して暮らせる地域づくりを進めます。 最後に、豊かな自然を守り、持続可能な地域社会を目指すでは、の財産である北アルプスや清冽な大町の水などの自然環境が将来にわたって地域に恵みを与え続けてくれるよう、森林環境譲与税を活用した森林整備による水源涵養に努めるとともに、脱炭素社会の実現に向け、ゼロカーボンの推進を図ります。 これら5つの重点施策を柱に、新型コロナ克服戦略に掲げた施策を着実に推進し、喫緊の課題である新型コロナ感染対策と新たな日常の再構築に取り組んでまいります。 次に、新型コロナや物価高騰など、喫緊の課題への対応について、お答えします。 ではこれまで、令和2年に策定した新型コロナ克服戦略おおまち再生プランに基づき、コロナ禍で疲弊した市民の暮らしの底支えと、事業者等への広範な支援に取り組んでまいりました。本年度は新型コロナの影響を見定め、コロナ禍から前進し、新たな日常の再構築を図る年と位置づけ、新型コロナに加え、ロシアのウクライナ侵攻などに起因する物価高騰などの経済情勢を踏まえ、再生プランの見直しを8月にいたしました。この見直し後のプランでは、計画期間を2年間延長し、新たな感染対策と地域活力の再生と成長に向けた対策を力強く実施していくことといたしました。計画の主な内容は、市民の命と生活を守るを一つ目の柱とし、継続した感染症対策への取組、強靱な地域づくりに向けた取組、子ども、子育て世帯への支援、事業者等への支援、そして、市民生活の支援と行政サービスの維持の5つの施策を位置づけました。 また、地域の活力再生プラス成長をもう一つの柱として、観光地の再生と交流関係人口の創出、起業、創業支援と労働力の確保、地域づくりを担う人材育成と学習環境の整備、市内の消費喚起と地域特産品の振興、そして、持続可能な地域社会の形成の5つの施策を相互に掛け合わせ、効果的に推進することといたします。 事業の実施に際しましては、国・県の動向を注視し、交付金などの財源を効果的に活用するとともに、感染状況により事業内容などを弾力的に見直すとともに、物価高騰等への対応におきましても国や県の施策との連動を図り、当地域の実情をしっかり見極め、市民が真に必要とする施策を積極的に展開することといたします。 次に、新年度予算編成の特徴と基本方針等についてお答えします。 新年度予算につきましては、10月の庁議において、予算編成方針を決定し、現在、庁内各部、各課で編成作業を進めております。現在、コロナ感染症は第8波の到来により、感染の拡大に歯止めがかからない状況にあり、また、輸入資源等の価格高騰、世界的なインフレ等の影響により、今なお食料品やエネルギーなどの値上がりが続いており、多くの市民の皆様が日々暮らしに不安を抱いているものと考えております。そのため、新年度の予算編成に当たりましては、コロナ感染症から市民の命と健康を守り、物価高騰から市民の生活を守ることを最優先に緊急度、重要度による事業の選択を行うこと旨としております。 また、成果重視の徹底や、将来負担の抑制を図るとともに、持続可能な行財政基盤の構築に向けたDXやSDGsを意識した事業の推進、さらに、ゼロカーボンの推進を基本方針に掲げ、分野を超えた相乗効果の高い事業へ予算を重点配分するなど、限られた財源を適切に配分してまいります。また、新型コロナ克服戦略おおまち再生プランに位置づけた事業につきましては、重点施策として優先して予算配分を行うとともに、物価高騰対策につきましても、国や県の動向を注視し、施策の連携や補助金等の有効活用を図り、着実に実施してまいります。 私からは以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 会議の途中でありますが、ここで11時ちょうどまで休憩といたします。 △休憩 午前10時48分 △再開 午前11時00分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 中村直人議員の一般質問を継続します。中村直人議員の持ち時間は残り62分です。 中村直人議員の質問に対する答弁を求めます。教育長。     〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕 ◎教育長(荒井今朝一君) 新型コロナウイルス感染症の第8波と呼ばれる拡大に伴う、学校教育への影響と対策についての御質問にお答えいたします。 市内小・中学校における新型コロナウイルスの感染につきましては、夏休み明けまでは感染の拡大がなく、比較的落ち着いておりましたが、9月中旬以降、小学校を中心に急激に感染者が増加をしましたので、学校においてはあらかじめ示しておりますガイドラインに基づき、複数の感染者が発生した学級につきましては、学級閉鎖を行い、教室内の消毒等に努めてまいりました。11月末までの間に、小学校では延べ37学級、中学校では8学級において、土日、祝日を除き1日から3日程度の学級閉鎖を実施をいたしました。この間には運動会や音楽会、文化祭、修学旅行などの行事を計画していた学校も多くありましたが、保護者の皆さんの御理解をいただき、実施日を延期をし、または入場を制限するなど、弾力的な対応に努めてまいりました結果、全ての学校において、諸行事等を実施することができました。 また、学級閉鎖等の期間中における学習につきましては、プリント等による課題の配付や、ICT端末の活用等により、極力学習に影響が出ないように努めてまいりました。特にICT端末につきましては、インターネット環境を利用して、学校と家庭をオンラインで結び、小学校では国語と算数を中心に、午前中3時間程度、中学校では国語、数学、理科、社会、英語の5教科について、オンライン授業を実施するとともに、eライブラリーなどのデジタル教材を配信をし、積極的に活用して、学びの継続に努めてきたところでございます。 次に、学習の進捗状況と遅れがあった場合の対策についての御質問にお答えいたします。 小・中学校ともに新型コロナ感染症の影響による学級閉鎖等を実施した場合には、プリントによる学習課題の配付や、ただいまお答えしたようにICT機器を活用したオンライン授業などに努めてきた結果、現在のところ履修課程等に大幅な遅れは生じておりませんが、理解が不十分な分野や、学習課題についてはさらに丁寧に指導するよう学校に要請をしております。 また、今月から学級閉鎖の基準も複数名から20%を超える感染者が出た場合に変更になりましたので、今後は学級閉鎖も減少することが見込まれますが、さらに感染が拡大し、休校等により、履修課程に遅れが生じた場合には、年度末の春休みなどを活用するなど、未履修等が生じないよう適切な対応をしてまいります。 次に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う家庭での感染予防対策についてお答えをいたします。 新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初から、国や県の指導に基づき、大町独自のガイドラインを作成をし、適切な対応に努めてまいりました。主な内容としては、家庭では睡眠や規則正しい生活を実践をし、細かな手洗いやうがいの励行と毎日の検温や健康観察を徹底するとともに、学校においては手洗いや手指消毒、うがいのほか、教室内の換気や座席間の距離の確保等の、いわゆる3密の回避等を図りました。特にこの冬は新型コロナウイルスのほか、季節性インフルエンザの同時流行も危惧をされておりますことから、学校では引き続き効果的な予防対策の徹底に努めるとともに、各家庭に対しましても児童・生徒の健康観察を継続して実施いただき、喉の痛みや発熱などの症状がある場合には登校を控え、必要に応じて抗原検査キットによる自己検査を実施するよう、周知を徹底をしてまいります。 また、コロナの拡大により、児童・生徒の心理状態につきましても、不安感や動揺が心配をされますことから、養護教諭や心の相談員、スクールカウンセラー等と連携をして、適切な対応に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 病院事業管理者。     〔病院事業管理者(藤本圭作君)登壇〕 ◎病院事業管理者(藤本圭作君) 私からは、まず病院職員の健康や労働状況について答弁いたします。 大町病院は第8波の感染拡大により、ウイルス感染症の患者を受け入れる病床数は、4床から、県から要請された15床に増やした病床数で運用しておりましたが、入院患者数の増加に伴い、現在20床まで増やして運用しております。 このため、一般病棟に勤務している看護師等を感染症病棟に増員配置せざるを得ない状況にあります。さらに、一般病棟での患者及びスタッフへのコロナ感染拡大、病棟や自宅での濃厚接触者の増加によるメディカルスタッフの減少、発熱外来での対応の急増による対応スタッフの増員等から、入院外来の運営に必要な人数を確保するため、病床運用の縮小、ほかの病棟からの応援、通常業務における他部署からの業務支援などを実施し、スタッフの負担軽減に努めながら、業務を維持継続しております。 一時期、一般病棟でのコロナ患者発生による病棟閉鎖、一般病床のコロナ感染症病床への転用などにより、使用できる病床数が減少したため、予定手術の延期、一般入院の制限、内科外来診療の一部制限といった、セミロックダウンの状況でした。しかしながら、現在は、12月6日をもちまして全ての病棟の閉鎖は解除され、通常の運用となりましたが、今後も再び院内発生する可能性はございます。また、ウイルス感染症の患者等への対応に加え、ワクチン接種も連日実施しており、全職場、職員全員が協力し合って取り組んでおります。 このような状況は第7波の感染拡大から継続しておりまして、長期にわたる業務の負担やストレスなどは相当あると思いますが、職員の健康を第一に考え、可能な限り負担を軽減し、毎日の健康チェックに加え、時に57項目によるストレスチェックを行っています。また、産業医及び臨床心理士との面談の機会を提供しております。ちなみに、ストレスチェックの結果につきましては、485人中51人、10.5%が高ストレスの評価となっており、このうち医師の面談を希望された職員につきましては、院内の産業医が面談を行い、職員の安心やストレスの軽減につなげております。また、ストレスチェックに加えまして、感染患者対応に対するストレスチェックを追加しまして、現在、全職員に実施しているところでございます。 大町病院としましては、当圏域唯一の感染症指定医療機関としての責務を果たせるよう職員の労働状況を把握するとともに、適切な職場環境づくりに努めてまいります。 次に、感染症病床に入院中の患者さんに占める重症、中等症の割合や、オミクロン株の特徴と対応についての御質問にお答えいたします。 今回の第8波において、通常4床の感染症病床を県の要請により20床まで増やして対応しておりますが、ピーク時には病床稼働率は100%を一時的に超える局面もございました。直近1週間の稼働率でも、稼働率というか、病床使用率です、も70%を超える状況となっております。 御質問にありました重症、中等症の割合につきましては、入院患者さんのほとんどが80歳以上の高齢者であります。新型コロナウイルス感染による重症、中等症だけではなく、患者さんの基礎疾患やその悪化、合併症等と併せた重症度振り分けとなりますが、現在入院中の患者さんのうち、重症、中等症の占める割合は直近1週間の平均で重症患者さんは約20%、中等症患者さんは約30%となっております。また、これまでの死亡者数は3名でございます。また、圏域内の入所施設等での感染も拡大しておりまして、施設内で対応できない患者さんを受け入れているため、高齢者の患者さんが非常に多く、認知症症状など、注意を要する患者さんが重症、中等症を含めまして、直近1週間の平均で約60%を占めております。このため、看護により多くの人手を要するため、稼働率だけでははかり切れない逼迫した状況となっております。また、入院できない患者は往診や施設内での点滴治療も行っております。 次に、オミクロン株の特性と対応につきましての質問にお答えいたします。 オミクロン株につきましては、感染、伝播性が非常に高いため、感染拡大のスピードが速いこと、そして、感染者が無症状者や軽症者が多いことが特徴とされております。長野県が先日公表した第7波の振り返り検証の中で、オミクロン株、BA.5系統への置き換わりにより、新規陽性者が爆発的に増えたほか、医療機関と高齢者施設での集団感染が増加した一方、中等症や重症の患者と死亡者の割合が減少したとの報告がありました。しかしながら、感染者数が圧倒的に第7波と比べて増加しておりまして、そういった点や、高齢者に多いということから、当圏域におきましては、死亡者数は逆に増加をしております。感染への備えとしましては、オミクロン株につきましても、これまでもお願いしておりますマスクの着用や換気、手指の消毒、うがいなどの基本的な防止策が有効であると考えております。特に、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある方は、いつも会う人と少人数で会うなど、感染リスクを減らす対策を取っていただければと思います。 あわせて、子どもの感染例が非常に多くなっていることから、子どもの感染防止策及び高齢者との接触を減らすことについても同様にお願いしたいと考えております。また、ワクチン接種は重症化予防として推奨いたします。 今年はインフルエンザの流行拡大も懸念されており、症状からはコロナ感染との区別が困難であるとされています。先ほど述べました感染対策を講じていましても、せきや喉の痛み、発熱など、少しでも体調に異変を感じた場合は、無理をせずなるべく早くかかりつけの先生やお近くの開業医の先生に御相談いただく、もしくは調剤薬局等で検査キットの販売も始まっておりますので、検査キットによる自己検査をお勧めするとともに、万一陽性となった場合は、外出が難しくなりますことから、検査キット購入に併せ、解熱剤も同時に購入しておいていただきますと医療機関への負担が軽減されますので、御協力をいただければと考えております。 大町病院では限られた資源を最大限有効に活用し、地域住民の皆様の安心、安全な生活を支えるため、職員一丸となり全力で努めてまいりますので、市民の皆様の感染対策への一層の御理解と御協力をお願いしたいと思っております。 次に、コロナウイルス新薬についてのお尋ねについてお答えいたします。 この新型コロナウイルス感染症抗ウイルス薬ゾコーバは、先月22日に厚生労働省から緊急承認された新薬でもあります。現在、安定供給は難しいことから、当面、一般流通は行わず、限られた医療機関や薬局に配分されると聞いております。製薬会社の治験結果では、軽症患者さんに対して、発症後3日以内に服用を開始すると、鼻水、あとは鼻詰まり、せき、喉の痛み、発熱、全身倦怠感といった5症状の改善を、約1日短縮する効果があったとされています。そして、実際に抗ウイルス効果があるかどうかは示されていません。また、12歳未満の小児では認められておらず、妊娠中や妊娠の可能性のある方は服用できないほか、高血圧や高脂血症の薬など、併用できない薬があるなど、使いづらい点などがございます。このため、日本感染症学会から使用に関してガイドラインが示されており、誰にでも使用できるものではありません。また、一般に重症化リスクの因子のない軽症例では、薬物治療には慎重に判断すべきということに留意して使用すること。高熱、強いせき症状、強い咽頭痛などの臨床症状のある方に処方を検討することとされております。 さらに、本剤の手法の対象者に関しては、今後の臨床試験等の結果も踏まえた検討が必要となるというふうにも記載されております。また、オミクロン株の感染症の多くは、軽症か無症状であり、軽症者はこの薬を救世主として捉え、処方を求めて受診すれば、さらなる発熱外来の逼迫を招くおそれがあることを懸念しております。当院におけるゾコーバの使用に関しましては、当面は使用しないということで、また今後、検討を続けていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 私からは、新年度に向けた行財政運営について、コロナ第8波への対策について、2050年カーボンニュートラルに向けた取組についての御質問に順次お答えいたします。 初めに、健全な行財政運営を図るための財源確保についてのお尋ねにお答えいたします。 当市の財政状況につきましては、令和3年度決算におきまして、実質公債費率8.1%、将来負担比率が45.3%と国が占めす基準を大きく下回っており、健全な財政運営を堅守しております。しかしながら、令和5年度以降の当の財政運営につきまして、歳出面では議員ご指摘のとおり、小・中学校の再編や国民スポーツ大会の開催、また、老朽化しております公共施設の維持管理に加え、環境負荷軽減のための照明設備のLED化などの支出が見込まれております。また、人口減少や、少子高齢化の進展に伴う社会保障関係費は、年々増大する見込みとなっており、原油価格の高騰や資材不足による燃料費や光熱水費などの経常経費も増し高が見込まれております。 一方、歳入につきましては、長引くコロナ禍や物価高騰、円安等が及ぼす影響等により、市民税をはじめ自主財源の大きな伸びは見込みにくく、国の予算措置や地方財政対策の動向によっては厳しい財政運営を強いられることが懸念されております。 このような状況の中、将来にわたる健全で安定的な行財政運営を図るための歳出につきましては、事業の取捨選択と予算の集中、将来負担を見据えた事業の検討など、めり張りの利いた予算の編成に努め、歳入につきましては、償還額や償還期間を考慮した効果的な地方債の活用に加え、民間の助成制度やクラウドファンディングを含めたふるさと納税の促進等により、歳入の確保に努め、歳入歳出の収支差の圧縮を図ることといたします。また、職員一人一人がこうした厳しい財政状況への危機感を共有し、常にコスト意識を持ち、事業に取り組み、健全で強固な財政基盤の堅持に努めてまいります。 次に、業務の見直しや組織の在り方についてのお尋ねにお答えします。 少子高齢化の進展や、市民ニーズの多様化など、行政需要は今後ますます増加することが見込まれ、加えて今般の新型コロナ対策や激甚化する自然災害の対応、さらには複雑、高度化する社会情勢の変化などに柔軟に対応できる組織を構築することは、市政を運営する上で、大変重要な課題であります。 また、職員の年齢層の偏在や現行の組織上の規模の小さな課や係が多いことなども業務を効率的に進めていく上で課題であると認識をしております。さらに、人口減少社会における労働力不足、とりわけ専門人材の確保については、自治体における喫緊の課題となっており、定年延長により雇用が継続される経験と知識、技術を持ったベテラン職員が活躍できる組織の在り方も重要な視点と考えております。 こうした点などを踏まえ、事務改善研究委員会において、今後、行政課題に即応できる組織になりますよう、再編に向けた検討を進めることとしております。また、将来にわたって健全な行政運営を進める上では、組織とともに業務の見直しも当然必要なことと理解をしております。このため、現在、実施している業務につきましても、社会情勢に即応して市民ニーズに対応できるよう、事業の必要性を考慮しつつ、事務事業の仕分など、改めて改善を図り、10年後、20年後を見据え、効率的、効果的な組織体制となるよう見直しを図ってまいります。 次に、第8波に備える取組についてお答えいたします。 第8波に備えた新たな取組としましては、先月、冬季の観光シーズンを控え、市外から訪れる観光客からの感染拡大を防ぐため、大町保健福祉事務所、観光協会と合同で、市内の宿泊事業者を対象として、新型コロナ感染対策に関わる説明会を開催いたしました。また、大北医師会におきましては、地域の基幹病院である大町病院などの医療逼迫を回避するため、当圏域の医療機関における発熱患者の受入れに向けた取組が行われております。さらに、厚生労働省では、医療機関の負担軽減を図るため、新型コロナと季節性インフルエンザの両方を自宅で検査できる同時検査キットの市販を解禁しており、この冬の同時流行が懸念される中、当圏域の医療機関では、このキットの活用により、症例の早期発見につながっていると伺っております。また、大町病院では、検査体制の充実を図るため、新型コロナとインフルエンザなど、複数のウイルスを同時に検出できる検査装置の導入を進めております。第8波の感染拡大を防ぐため、冬期間には敬遠されがちな室内の換気のほか、人込みの中でのマスクの着用、手指消毒の徹底など、基本的な感染対策の徹底を呼びかけるとともに、高齢者は基礎疾患のある方には、ぜひ早期のワクチン接種を検討いただくなど、引き続き感染防止対策の徹底を図ってまいります。 次に、みずのわプロジェクトの成果と、新年度の取組についてのお尋ねにお答えいたします。 当市は、令和2年7月に県内の基礎自治体として、初めてSDGs未来都市に選定されましたが、昨年度はコロナ禍にあって、SDGsを進める取組の中心となるみずのわプロジェクトの周知や具体的な取組が不十分であったとの反省に立ち、本年度はSDGsの普及啓発を図るためのSDGsカードの全小・中学校への配付をはじめ、地域ポータルサイトによる情報発信やECサイトによる特産品等の販売とともに、次世代環境教育として、サントリーと連携しました水育の出張授業や、森と水の学校の開設などを進めてまいりました。 また、観光事業では、SDGs学習旅行誘致協議会を設立し、水とエネルギーを学ぶ学習旅行プログラムの造成や水源観光ツアーを実施いたしました。環境面では、ゼロカーボンシティ宣言に基づき、2050年までの市域の二酸化炭素排出量の削減目標を設定し、排出抑制に向けた取組や、サントリーとの連携による水源涵養と土壌保全の森林整備活動ビジョンの作成を進めております。さらに、10月をSDGsみずのわ月間と位置づけ、10月29日には、みずのわシンポジウムを開催し、市民が当たり前に思っていた大町の水が多くの可能性を秘めていることを、参加した800名を超える皆様に再認識していただいたと考えております。 また、同日と30日には、長野コーヒーフェスティバルが開催され、県内外から延べ8,300名の方にご来場いただき、大町の水を使ったコーヒーのおいしさを通じて、大町の水のよさを認識していただき、水が生まれる信濃大町の認知度、魅力度の向上につながったものと考えております。 新年度におきましても、大町の水の持つ価値を再認識していただくためのみずのわ月間を開催し、みずのわキャンプや水に関連したワークショップのほか、水を起点として様々な事業と連携し、のブランド化の向上に取り組んでまいります。また、市民の皆様にもこの取組に積極的に御参加していただくためのあらゆる機会を通じて、水を起点としたまちづくりについて、周知と啓発に努めてまいります。 次に、みずのわプロジェクトのホームページの活用と商品のブランド化について、お尋ねにお答えいたします。 みずのわプロジェクトでは、昨年6月に、地域ポータルサイトを構築し、自然や観光、産業など、の情報を分かりやすく発信することで、水が生まれるまちとしてのブランディングの強化を図るとともに、サイト内にECサイト、みずのわマルシェを設け、大町の美しい水から生まれた特産品やおおまぴょんグッズのほか、昨年の北アルプス国際芸術祭の関連商品について販売し、芸術祭の周知にも効果があったものと考えております。このほか、スイーツプロジェクトなど、他の事業との関連により相乗効果が生まれることが期待されますことから、再度限定商品等の開発など、地域事業者との協働にも努めてまいります。 また、商品のブランド化や、サイトにおいて、どのような商品を販売するかについては、みずのわプロジェクトのマネジメントパートナーや、信濃大町ブランド戦略研究会などにおいて、検討を進め、ホームページの一層の充実、向上を図ってまいります。 次に、公共施設のLED化と公用車のEV車への切替えについてのお尋ねにお答えします。 照明につきましては、水銀に関する水俣条約により、2021年以降、水銀灯の製造や輸出入が禁止され、蛍光灯についても国内メーカーが製造を大幅に縮小していることから、調達コストも上昇しております。また、照明のLED化は、現下の電気料高騰において、削減効果が大きいことから、市内全公共施設の事態調査を進め、LEDへの本格的な更新を進めることとしており、本年度は一部の学校施設におきまして、更新をする予定であります。 公用車のEV車への切替えにつきましては、本年7月、全国知事会の脱炭素・地球温暖化対策本部において、都道府県が新たに導入する公用車は、原則全て電動車への切替えを目指すこととした行動宣言を決定し、公表をしております。 当市では、地球温暖化対策実行計画におきまして、市域の二酸化炭素排出量を2050年度までに1990年度と比べて80%削減することを目標としており、その実現には、公用車の電動化が不可欠であります。一方で、費用面からは国・県と歩調を合わせた2030年までの100%電動化は困難なことから、保有する車両の更新時期に合わせまして、順次、電動車に切り替えてまいります。 SDGs未来都市である当市としましては、照明のLED化や公用車の電動化などに加え、公用車の台数の削減、エコドライブの推進等を含め、脱炭素社会の実現に向け力を尽くしてまいります。 次に、公共施設へのチップボイラーの導入についてのお尋ねにお答えします。 木質バイオマスを燃料としましたボイラーの導入につきましては、原料の安定供給やコストなど、様々な課題がありますが、令和6年度からは森林環境税の課税も始まるとともに、森林環境譲与税等を活用した森林整備により、排出される間伐材などの利用促進が不可欠であると考えております。地産地消が可能なチップやまきなどの木質バイオマス燃料を使用しましたボイラーの公共施設の導入につきましては、今後、農林水産課や施設を管理している担当課とともに、先ほどの課題を含め、ボイラーの更新時期に合わせ、研究をしてまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。     〔総務部参事(田中久登君)登壇〕 ◎総務部参事(田中久登君) 私からは、次世代へつながるまちづくり・人づくりのうち、持続して発展するまちをどうつくるかについて、順次お答えいたします。 初めに、まちづくり活動団体が補助期間終了後も活動を続けられるような仕組みづくりについてでございます。 平成29年度から実施しておりますひとが輝くまちづくり事業では、本年度までに59団体に補助金を交付し、活動の支援をしてまいりました。市民活動サポートセンターでは、こうした活動団体への定期的にアンケート調査を実施しており、補助期間終了後も活動を継続している団体は41団体で、全体の69%に当たる一方、活動廃止、もしくは休止した団体が18団体、約3割となっております。 補助期間が終了した団体が、活動を継続するための支援策としましては、市民団体で構成する実行委員会が毎年主催するぼくらの市民活動フォーラムがあります。これはひとが輝くまちづくり事業の助成団体や、様々なまちづくり活動を実施している団体が、活動内容を発表するとともに、マルシェによる展示販売などを行うもので、活動団体相互の連携や、情報交換などを行うことにより、活動の広がりや事業の継続につながっております。 また、議員御提案の活動団体の相談体制につきましては、現在、市民活動サポートセンターにおきまして、まちづくり団体などから事業や資金計画など相談内容に応じ、専門家や支援制度について紹介、助言等を行っております。これまでのところ、各団体からの要望に応えられないなどの問題は生じておりませんが、相談が多い分野の専門家や制度に関する情報をデータベース化するなど、より多くの相談に適切に応えることができますよう、検討してまいります。今後も、まちづくり活動団体同士の交流の機会の提供などにより、活動を継続できますよう、引き続き支援に努めてまいります。 次に、第4次男女共同参画計画において、新たな動きや課題にどう取り組むか、特に若者世代にどのように取り組むかについてでございます。 初めに、新たな動きや課題に対する取組について、お答えします。 第4次計画では、これまでの事業等に粘り強く、継続的に取り組むことを基本とし、男女共同参画社会に向けた基盤整備、男女がともに活躍できる社会の推進、安心・安全な暮らしの実現の3つの基本目標を掲げまして、男女がともに社会の対等な構成員として、相互の人権を尊重しつつ、一人一人の個性と能力を十分発揮できる社会の実現を目指しております。 この計画におきましては、社会情勢の変化による新たな視点として、3点を掲げております。 1点目は、ウィズコロナ時代の働き方や暮らし方の新しい可能性であります、コロナ禍により、経済活動の停滞しておりますけれども、それにより、女性の就業機会の減少をはじめ、家事、育児負担の増、DVやひとり親世帯の経済的貧困など、新たな課題を浮き彫りにしました。このため、コロナと共存する新たな日常への転換とういう視点を新たに加えてまいります。 2点目は、ダイバーシティへの対応、性の多様性の尊重であります。LGBTQや性的マイノリティーなどの言葉の広がりとともに、性的嗜好や性自認に関する社会的な認知度が高まってきております。一方で、その理解はまだ十分には広がっていない状況にあり、学校や地域等において、正しく理解され、差別や偏見等を解消するよう、教育や啓発に取り組んでまいります。また、同性のパートナーを婚姻相当と認めるパートナーシップ制度について、県の制度導入と歩調を合わせ、支援策を講じるとともに、市民への周知と理解促進に努めてまいります。 3点目は、SDGsの理念を踏まえたジェンダー平等であります。ジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントは、全ての目標とターゲットの進展に極めて重要であり、計画に掲げる施策にSDGsの17の目標の視点を位置づけております。 次に、若い世代への取組につきましては、持続可能なまちづくりには若い世代、特に女性が地域で活躍できる環境づくりが不可欠であり、若い世代の皆さんも安心して暮らすことができる施策に取り組んでまいります。具体的には、結婚相談所や、ながの結婚マッチングシステムなどを活用した出会いの機会の創出、生活応援事業、女性の就業、起業の支援に加え、仕事と生活の両立への支援などの取組を進め、若い世代の皆さんも住みたい、帰ってきたいと思える魅力あるまちづくりに向けて力を尽くしてまいります。 次に、パートナーシップ制度の導入についてでございます。現在、全国で導入の広がりがありますパートナーシップ制度は、県内では松本と駒ヶ根に加え、今月からは新たに長野において、導入されております。また、7月には、県主催による、県と市町村によるジェンダーに関する施策の研究会が開催され、県と市町村が性的マイノリティーを含めたジェンダーに関する様々な事項について研究を行ってまいりました。このうち、パートナーシップ制度の導入につきましては、現時点では来年4月を目途に、県が制度導入を予定しており、市町村では県と相互に連携しながら、それぞれの実態に応じた支援策を順次実施していくことを確認をしているところでございます。なお、市町村の具体的な支援策につきましては、公営住宅や公立病院における対応を優先的に検討しており、県の制度導入後は県が発行した証明書の提示により、例えば市営住宅への入居申込みを可能とすることや、市立病院において入院時の面会や付添い、手術などの同意書などに家族、親族と同様の対応を受けられるサービスの実現を目指しております。 当市としましても、県の制度の開始に合わせ、こうした住民サービスに速やかに対応できますよう、準備を進めてまいります。 次に、次回芸術祭に向けた検討状況と、新年度の取組についてでございます。 昨年度開催しました第2回芸術祭では、コロナ禍による様々な制約の中で、ボランティアサポーターの募集や、インバウンドの受入れ、情報発信など、不十分であり、現在、これらを含め課題の洗い出しを進めており、本年度末を目途に、基本計画を策定することとしております。 新年度の取組の主なものとしましては、インバウンドの再構築に向け、特にアジア圏からの誘客の強化を図るため、旅行エージェント等との積極的な連携を進めてまいります。また、新規開拓を含めた企業協賛を強化し、資金調達の充実を図ることとしております。来年秋には、石川県珠洲において、奥能登国際芸術祭の開催が予定されておりますことから、市民参加と芸術文化の振興、また、芸術祭の開催に向けた機運の醸成などを目的として、市民を対象とした視察ツアーを計画いたします。 少子高齢化に加え、人口減少が地域最大の課題となっており、交流人口や関係人口の増加、移住、定住の促進や地域経済の活性化などによる魅力と活力あふれるまちづくりが求められております。北アルプス国際芸術祭の開催を通じ、アートの持つ強い発信力と地域資源の磨き上げにより、市民が地域の魅力を再確認し、多様な人々が協働し、活力と元気に満ちた持続可能な地域を目指してまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 私からは、まずコロナ禍における介護施設への支援策についてのお尋ねにお答えいたします。 まず、介護施設における感染の抑制に向けた支援策としましては、大町病院に設置しております在宅医療・介護連携支援センターと連携し、居宅支援事業所や訪問系の事業所を対象に感染症に関する必要な知識習得のための研修会を本年10月に開催したほか、北アルプス広域連合では、サービス利用者に対し、日常生活における感染対策を広報誌を使って周知しているところでございます。 また、介護施設事業者への支援につきましては、県においては、コロナ発生時等の緊急時の介護人材確保や、施設の消毒など、職場復旧に関わる経費に対する補助金の交付を行うほか、国では、コロナ禍により、利用者が減少した事業者に対しては、介護報酬の割増し支給を行うほか、介護職員に対しては、月額平均9,000円相当を引き上げる介護報酬の改定も行われたところであります。 次に、生ごみ堆肥化を拡大するため、改めて事業者に声をかけてはどうかとのお尋ねにお答えいたします。 現在の堆肥センターにおける生ごみ受入れ能力につきましては、最大日量1.5トンでありますが、コロナ前の令和元年度の搬入実績では、約0.7トン、コロナ禍の令和3年度では、約0.5トンと減少しており、その内訳は学校や保育園、福祉施設、宿泊施設から約0.2トン、飲食店などからは約0.3トン程度となっております。また、現在の収集範囲は、飲食店が集中している市街地周辺や大町温泉郷、また、常盤上一地区周辺を主としております。 議員御指摘のとおり、施設的には大きく余力がありますことから、今後事業者からの収集範囲の拡大について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。     〔産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 私からは、新年度に向けた行財政運営について、次世代へのつながるまちづくり・人づくりについて、2050年カーボンニュートラルへ向けた取組について、順次お答えをいたします。 まず、物価高騰における市民や市内事業者に対する支援策についてのお尋ねにお答えをいたします。 新型コロナの感染拡大や物価高騰などにより落ち込んでおります市内消費喚起と市民生活、市内事業者に対する支援策では、第4弾となりますプレミアム率100%のがんばろう!大町応援券2022を販売して、9割近くの市民の皆様に購入いただき、11月30日現在の換金率は61%と、既に大勢の皆様に御利用いただいております。このほか、飲食店への支援では、県において、購入金額に20%のプレミアを付与した第3期となる信州プレミア食事券の販売が11月28日から開始されております。また、市内事業者への資金繰り支援としましては、10月から新たに景気変動対策経営安定特別資金を創設し、既に申請を受け付けており、これまでの融資額は2件で3,000万円となっております。このほか、新型コロナウイルス感染症対策特別資金の申請期限を9月末から来年3月末まで延長し、事業の資金繰りを継続して支援に努めております。 としましても、今後、国や県による支援制度や救済対策などの動向を注視し、市民生活や事業者に対する効果的な支援について実施に移してまいります。 次に、特産品の商品開発や販路拡大についてのお尋ねにお答えをいたします。 長引くコロナ禍の影響などにより、地酒をはじめ、の特産品の販路が縮小され、売上げは伸びない状況が続いております。このためでは、現在、特産品やその販路の現状と課題を調査、分析し、新たな販路の開拓などを目的とした調査を実施しております。これまでに、特産品を製造販売する事業者への訪問調査を行っており、これに基づき各事業者が抱える課題の解決に沿ったアドバイスを行うとともに、セミナーやワークショップを通じ、新たな商品の開発や既存の特産品の付加価値向上に向けた取組を進めております。 また、6月に立川駅南側に移転オープンした当市のアンテナショップ、信濃大町アルプスプラザでは、毎月取り扱う特産品を入れ替える信濃大町フェアの開催や、併設されているジバーカフェでは、大町の食材を使ったメニューの提供や、大町産の酒類が新たに販売を始めております。さらに、市内の生産者と立川及び近隣地域の飲食店等とのマッチングにより、新たな販路開拓の場としても活用されております。一方、関西地区では、令和3年度より食堂カフェを展開している上高地あずさ珈琲と連携し、大町産の米や加工品など、特産品の店頭販売を行うほか、黒部ダム完成60周年プレイベントとタイアップした黒部ダムカレーを通常メニューとして提供するなど、関西におけるアンテナショップとして、の特産品PRと販路の拡大に努めてまいります。 また、農産物等の輸出事業におきましては、農産物等輸出協議会を中心に、大町産の米をはじめ、日本酒やリンゴなどの販路拡大を積極的に進めており、今後も国内外における特産品の販路拡大に向け、市内事業者と共に関係部課と連携し取り組んでまいります。 次に、負けない魅力ある観光地づくりについてにお答えいたします。 では、本年3月に観光振興計画を策定し、が目指す観光の将来像を魅力ある観光地づくりの推進とし、5つの基本施策の下、重点プロジェクトを設定いたしました。今後は、具体的な取組を展開していくため、観光関連事業者からなるプロジェクトチームを立ち上げ、観光資源や素材の整備のほか、オンリーワンコンテンツの発掘等に努めてまいります。また、本年度から取り組んでおりますの大きな魅力である水を生かしたSDGs学習旅行誘致に、官民一体となり積極的に推進してまいります。 さらに、来年度は黒部ダム完成60周年を迎え、また、再来年の春には、北陸新幹線が敦賀まで延伸するのと同時に、黒部ダムと第四発電所を結ぶ黒部ルートが一般開放され、黒部宇奈月キャニオンルートとして、新たな旅行商品が造成されることとなります。今後はこうした機会を観光振興の好機と捉え、重点プロジェクトを推進することにより、観光振興計画が目標する魅力ある観光地づくりを目指し、選ばれる観光地が実現しますよう、全力で取り組んでまいります。 次に、100人衆会議の今後の取組についてのお尋ねにお答えをいたします。 信濃大町100人衆会議につきましては、中心市街地が持続的に発展するため、まちづくりの将来像を共有し、公民学連携によるまちづくりの人材が集まり、まちづくりの人材を育成するプラットフォームと位置づけております。これまでにまちづくりを実践されてきた方々に加え、中心市街地の活性化に関心がある若者や移住された方など、世代を超えた大勢の皆さんに御参加いただき、100人衆会議を3回開催する中で、北アルプスや水、歴史をテーマとしてまちづくりで何かできるのか、様々なアイデアを共有し、取組を進めております。先月19日には、えびす講ハーヴェストフェスタと荷ぐるまに合わせ、本通りの魅力向上につながる道路空間の活用の可能性を見いだすため、九日町の一部を歩行者天国として、道路で楽しむ、くつろぐ、遊ぶの3つをテーマにした社会実験を実施いたしました。 また、議員より御紹介のありました塩尻市のコワーキングスペーススナバは、創業や起業に向けた人たちが集まり、気軽に意見交換や交流ができる場であり、そこから様々なアイデアが生まれ、それらを実現していく活動の中で、人材が育成され、まちづくりや人づくりにつながる活動拠点として認識をしており、当市といたしましても、非常に参考になる取組と考えております。 100人衆会議の今後の取組につきましては、中心市街地の活性化に取り組んでいる関係機関、団体と連携を図るとともに、市民自らが自主的にまちづくりを持続的に推進する新たな組織の構築を目指し、官民連携の下、取り組んでまいりたいと考えております。 次に、オーガニックビレッジについての御質問にお答えをいたします。 議員より御紹介のありましたオーガニックビレッジは、有機農業について、生産から消費まで一貫して、農業者のみならず、事業者や市域内外の住民を巻き込む地域ぐるみの取組を進める自治体であります。オーガニックビレッジとして宣言するためには、有機農業の生産、流通確保、消費の各段階での取組を行い、有機農業の拡大に向けた有機農業実施計画の策定が必要となります。現在、国の支援としましては、この計画の策定や推進体制の構築への支援のみにとどまることから、今後、国の動向に注視するとともに、生産者の皆さんの動向や消費者の要望等を伺い、具体的な支援が示された際には、オーガニックビレッジ宣言について、改めて検討してまいりたいと考えております。 次に、環境省の脱炭素先行地域制度の活用についてお尋ねにお答えいたします。 この制度は、2050年のカーボンニュートラルに向けて、電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロの実現とともに、その温室効果ガスの排出削減についても、取組を行う地方公共団体を継続的かつ包括的に交付金により支援する制度であります。観光面におきましても、議員御提案の三俣地区の開発をはじめとする山岳観光面の活用のみならず、大町温泉郷や、仁科三湖周辺など、市域全体の課題解決や地域の魅力と質の向上に資する取組を検討するなど、制度の効果的な運用に向けて様々な観点から研究してまいります。 次に、森林活用のグランドデザインとはどのようなものか。また、策定プロセスに林業会社等の声を入れられないかとの御質問に順次お答えいたします。 まず、森林林業の現状につきましては、地域の木材の利活用、水資源の涵養や土砂災害防止、獣害対策、担い手育成等の様々な課題があります。グランドデザインは森林林業の現状と課題を的確に捉え、その原因を分析し、将来の及び大北地域の目標とする森林像を明確にして、今後の森づくりの構想を策定し、対策を進めていくための実行指針となるものであります。現在、本年4月に立ち上げた大北地域の5市町村及び県地域振興局で構成します北アルプス森林林業活性化協議会において、来年のグランドデザインの策定に向けた検討を重ねております。 また、地域や林業関係者の現場の声をグランドデザインに反映するため、協議会ではグランドデザイン検討部会を組織し、北アルプス森林組合をはじめ、圏域内の林業関係者、地域づくりに取り組まれている皆様に委員として御参加いただいて御意見を伺っております。 今後も引き続き林業関係者の御意見を伺いながら、策定作業を進めてまいります。 次に、県産材の優先使用についての御質問にお答えをいたします。 地域で生産される木材を優先的に使用することは、地域の森林資源活用を図る上で、重要なことと認識をしております。当市におきましては、公共建築物の地域産木材利用を推進するため、平成24年に大町公共建築物の木材の利用の促進に関する方針を策定し、県産材の利用推進に取り組んでおります。今後も、の公共建築物等の整備におきましては、県産材や地域材を積極的に活用してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 教育参事。     〔教育参事(太田三博君)登壇〕 ◎教育参事(太田三博君) 最後に、私からは学校再編に伴う小学校の跡地活用についての御質問にお答えをいたします。 の学校再編基本計画に基づき、来年4月に大町中学校が仁科台中学校の校舎を活用して開校します。また、令和8年には、大町、平地区の小学校については、第一中学校の校舎を活用し、常盤、社地区の小学校については、南小学校の校舎を活用して開校することとしております。これに伴い、現在の北小学校と西小学校、東小学校の3つの校地が学校としての役割を閉じることとなり、令和8年度以降のこれらの学校跡地の活用については、全体の課題として、市民参加を得ながら、それぞれの地域の特性を生かし、教育や文化の振興をはじめ、様々な都市機能や産業など、多様かつ効果的な活用について、幅広い視点から広範に検討していくことが重要と考えております。 なお、現時点では在校生がおり、保護者をはじめ、関係者の皆様への影響も懸念されますことから、慎重に対処してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 残り5分です。再質問はありませんか。 中村直人議員。 ◆1番(中村直人君) すみません。まず、私の話から訂正がありました。 国際芸術祭の話の中で、2.7兆円という箇所があったのですが、すみません、これ2.7億円の間違いですので、申し訳ありません。 それで、再質問になります。 市長の話の中で、コロナ対策の施策、緊急度、重要度で優先順位をつけて整理するというお話がありました。こちらというのはいつ頃出てきて、私たち優先順位をついたものを見られるのか、そのスケジュールみたいなものがもしありましたら、お願いいたします。 あと、すみません、これは事業管理者のお話の中にあったんですが、多分、内容としては民生部にいくと思うんですが、高齢者との接触を少なくしますというお話がありました。これも非常に心苦しいというか、そこまで来ているんだという思いです。ただ、一方でやはり、高齢者の接触が少なくなりますと、認知症とか、やはり家から出なくなることで心身が弱ってくるみたいなことがあると思います。これ、ケアマネさんの訪問など通常どおり行われているのか、その辺の話、ちょっとお聞きできればと思います。 あと、総務部長、組織の再編のスケジュールの話ありました。これも大体どのくらいのスパンで見ているのか、何年単位とか、そういうことが頭の中であるのかお聞かせください。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 初めにコロナに対する施策の優先順位のことであります。そちらのほうにつきましては、現在、のほうでの再生プランに基づきまして、それぞれコロナ克服に向けた施策を展開しているわけであります。その部分のところの効果ですとか、検証を含めて、それぞれ検討するということで、年度内には今の現状のほうを分析等をしまして、新しい方策のほうを打ち出していきたいというふうには考えております。 それと、続きまして、組織の再編等についてですけれども、こちらのほうは事務改善委員会の部分のところで協議を進めておりまして、その協議が整った中で、なるべく早いうちから、できるところから、そういった部分のところは改革のほうは進めていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 私からは、高齢者の認知症予防等に関わる在宅支援の現状ということで、お答えいたします。 現状、大きな社会的な行動制限はかけられていないという背景に鑑みまして、大きくこうした事業の取扱いについて、制限をかけることなく、基本的には感染対策を徹底しながら事業は行われているというようにしております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。いいですか。 ここで、関連質問の通告がありますので、これを許すことといたします。 質問者は自席でお願いをします。一本木秀章議員。 ◆13番(一本木秀章君) それでは、先ほど2050のカーボンニュートラルに向けた取組の中で、環境施策と益をどうするかという中で、今年に入って化学肥料の高騰により、有機栽培の関心が高まっています。作農地域では、農家自身が畜産をやり、自家製の堆肥で野菜作りをしている販売農家は多くあります。当市では畜産農家が減少し、農家が優良な堆肥が確保できない状態です。先ほどの八坂の堆肥センターだけでは、全然足りないと思います。 このような状況の中、当市ではSDGsの考えを重視した循環型農業の取組について、どのような考えがあるのかお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの御質問にお答えをいたします。 循環型農業は化学肥料を適切に使用しながら、廃棄物などを有機資源として活用した上で、環境への負荷軽減を目指す農業態系であります。では、国の補助事業である環境保全型農業直接支払い交付金を活用し、化学肥料、化学合成農薬の5割低減の取組に併せ、地球温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動に取り組む農業者に対し、支援を行っております。 また、の単独事業としましては、農業等総合振興支援事業の補助金の環境保全型農業推進事業として、有機農法に取り組む農業者で、農産物の日本農林規格、いわゆる有機JASによる生産性……。 ○議長(二條孝夫君) 時間であります。よろしいですか。 以上で、中村直人議員の質問は終了をいたしました。 ここで昼食のため、1時5分まで休憩といたします。 △休憩 午後0時03分 △再開 午後1時05分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第2位、中牧盛登議員の質問通告は2項目です。中牧盛登議員の質問を許します。中牧盛登議員。(拍手)     〔16番(中牧盛登君)登壇〕 ◆16番(中牧盛登君) 市民クラブの中牧盛登です。通告どおり、新型コロナウイルス感染症対策に関する保育園の対応について、2つとして市民バスふれあい号について、市長のお考えをお聞きしますので、よろしくお願いいたします。 初めに、新型コロナウイルス感染症対策に関する保育園の対応についてお聞きします。 1つとして、新型コロナウイルスの感染拡大が進行する中にあって、園児や保育士などがコロナに感染しても、は原則として当該保育園を休園しない方針なのでしょうか、お聞きします。 2つとして、コロナ禍での保育園における負担軽減策として、感染予防への配慮はどのような対応がされているのかお聞きします。 3つ、保育園で感染者が出た場合、濃厚接触者の調査はどのように行うのかお聞きします。 4つ、当市の保育園では、これまでに何人の園児や保育士がコロナに感染したのかお聞きします。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 中牧盛登議員の質問に対する答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 新型コロナウイルスの感染拡大における保育園の対応方針について、御質問にお答えいたします。 では、保育園が就労等で家庭において保育ができない児童が利用する施設であり、休園によって保護者が仕事を休まざるを得ない状況を避けるため、国の方針を踏まえて園児や保育士等が複数感染して感染拡大のおそれがある場合や、保育体制が調わない場合を除き、原則として開所する方針とし、社会経済活動の維持に努めているところでございます。 実際、保護者の中には医療従事者や社会機能を維持するために就業を継続することが必要な方々のほか、独り親家庭などで仕事を休むことが困難な方がおりますことから、引き続き児童や保育士等の健康に十分配慮するとともに、そのときどきの状況を見極め、できる限り対処するよう努めてまいりたいと考えております。 次に、コロナ禍における保育園職員の負担軽減についてお答えいたします。 新型コロナの感染拡大に伴い、保育所職員は、感染防止対策のための消毒作業や児童の手指消毒、体調の確認をはじめ、児童が密接・密集をしないよう行動を管理するなどの業務が新たに追加されております。このため、令和2年9月からは園内の消毒清掃業務を委託し実施しておりますほか、陽性者が確認された場合には園長と相談の上、必要と思われる施設内の消毒作業を実施しております。 このほか、国の保育対策総合支援事業補助金を活用し、自動手指消毒器や空気清浄機等を設置するなど、感染予防対策を講じてまいりました。さらに、保育士が毎日日報や保育記録を作成する業務の効率化を図るため、本年度中にクラスごとにノートパソコンを設置し、手書き作業の負担軽減を図ることとしております。 次に、保育園における濃厚接触者の調査について御質問にお答えいたします。 保育園における濃厚接触者の把握につきましては、これまで保健所における陽性者の全数把握の結果を基に、園内での濃厚接触者の範囲を保健所と協力して把握してまいりましたが、本年9月26日以降は感染者の全数把握が行われなくなったことから、園内の濃厚接触者の調査を行うことは困難となっております。そのため、現在保育園において感染者が確認された場合には、保育園職員と協力し、その都度状況に応じて登園の自粛を要請するほか、クラス閉鎖や休園などを段階的に実施し、感染の拡大抑止に努めているところでございます。 次に、保育園における感染の状況についてお答えいたします。 市内7保育園の園児及び保育士の陽性者は、延べ人数で昨年度までは園児14名、保育士2名であり、本年度は11月末現在で園児105名、保育士26名となっております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) それでは初めに、保育園の休園というものを最終的に決断できる人は誰でしょうか、お聞きをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) これまで休園というのは、保健所の指導に基づいて保健所と相談しながら、休園が適当であろうということで意見をされた際に実施してきたものでございます。保健所の指導を含め、では、市長をはじめ皆さん情報を共有しながら休園を実施してきたという経過がございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) ここが一番肝になるもんでしっかり確認しておきたいんですが、福祉事務所長でもある民生部長ではないのかというふうに聞いているんですが、確かに保健所ですか、今保健所はそんなにやっていませんよね。ですからの中で確実に休園してもいいよという決断する人は、私は民生部長だというふうに思っているんですが、その辺はっきりさせていただけますか。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 御指摘のとおり、保育園の事情については担当課のほうでしっかり把握した上で、私のほうに報告が上がってまいります。協議した上で、私の判断で、今で言えばクラス閉鎖だとか休園もこの先あるかもしれませんが、判断させていただくこととなると思われます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 保育園の現場からは、感染者が出た場合、1日でもいいから休園できればありがたいという声が聞かれるんですが、部長の耳には現場の声というのは直接届くのか、係長、課長を通してしか聞こえないのか、その辺をちょっとお聞きしたいんですが。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 本年度に入ってクラス閉鎖をした例がありますけれど、やはりかなり園の中で感染が広がっているという状況の中で、そのときは直接園長から私のところへも相談がありました。それを受けてまた、そのときは休園ではなく、クラス閉鎖という判断をさせていただいたんですが、そういったことは、日常的に必要であれば連絡をいただけるような体制にはなっております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 部長、もうちょっとはっきり大きい声でしゃべってください。聞き取れませんのでね、語尾が。 先ほど質問しました濃厚接触者の調査は困難だという答弁でした。クラス閉鎖や休園は段階的に実施するということでした。段階的に実施すると。段階的という内容を細かくお聞きしたいと思います。 それから、濃厚接触者の調査については、横浜では感染の可能性がある人を判断する独自の対策を始めています。保育園からにリストを送れば、1時間もたたずに誰が濃厚接触者に当たるのか回答が返ってくると、こういうもありますので、ぜひ濃厚接触者の調査が困難だというのは、先進地にやはりどういうことをやっているのか聞いていただきたいと。先ほどの段階的というのはどういうことなのかお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 段階的という言葉の意味でございますが、ストレートに子どもさんが感染したという情報がまず入った場合には、一緒にいた子どもさんたちがどの範囲であったかとか、園の中での活動をさかのぼって確認し、濃厚接触者と認められるという状況がありますが、今現状起こっているのは、どちらかというと御家族から保護者の方が感染し、お子さんが疑いがあるような状況というのが、まずスタートの時点ではそういった状況が主でありまして、そうした場合には登園自粛を、感染しているかしていないかはっきりしない状況の中で、まずは該当するようなお子さんには自粛をしていただくとか、そういう対応を先にとらせていただいています。 その後、感染が明らかになれば先ほど申しましたとおり、状況に応じて検査を実施するとかそういった結果をもって、大きな範囲で感染が拡大しているようであれば休園という判断もありますでしょうし、そうでなければ、ある程度の単位でのクラス閉鎖等の対応ということになるということでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 小・中学校における学級閉鎖については、同一の学級において2名の感染が判明した場合、学級閉鎖を実施することになっています。しかしながら、先ほど午前中の教育長の答弁では、この辺が大分緩くしてきているというように思いますが、私が調査したときは2名で学級閉鎖ということになっていました。保育園はその辺が曖昧だと思うんですよね。できる限り開所する方針は分かりますが、やはり保育園でもどのくらいの園児や保育士が感染したらクラス閉鎖をしようというような、そういうルールというか、そういう方針というのはできていますか。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) お答えいたします。保育園におきましては、具体的に何人以上とかそういうことでのルールは定めておりません。ただ、実際休園またはクラス閉鎖する判断としましては、やはりクラスの規模とか施設の規模にもよって異なることから、それぞれの状況を勘案し、判断させていただいているということでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 私、保育園は何としても休んじゃいけないというようなことは聞いていますし、重々分かります。ただ、やはり保育園においても、学校と同じようにある一定程度の感染初期対応というものはルール化してもいいんじゃないですか、そんなように思うんですよ。厚生労働省の子ども家庭局保育課の事務連絡、9月に出している中には、保育所等の園児や職員が感染した場合、また地域で感染が拡大している場合には、市区町村の判断の下、臨時に休園が行うことができると書いてあるんです。だから、この辺で独自のルールづくりというのも必要じゃないですかね、いかがでしょう。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) お答えいたします。ちょっと先ほども触れましたが、施設が大きな園ですと100人を超えるような園があり、小規模な園は一桁のような人数の園もございます。なかなか具体的に何人とか、また何割といっても、1名でもう半分いっちゃうような、そういうクラスもありますので、一概に数値化で具体的に示すということは難しいかなと考えております。 しかし、感染拡大防止の観点からは、必要なそういう対応ということは常に頭にとどめておかなければならないことですし、保健所の話も先ほどありましたが、保健所が介入して休園とか閉鎖とかそういった判断は、相談には乗ってもらうわけではないけれど、感染状況を鑑みながら相談的なことでしたら、保健所の助言もいただくことは今でも可能でありますので、そうしたものを活用しながら判断してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) いや、判断してほしいのは部長ですよね。いろんなところから聞きながら、最終的に判断するのは部長だというふうに先ほど答えていただきましたので、いろいろ言ってなんで、判断するのは部長なんですよ。どうなったらもうここはクラス閉鎖するとか休園するとかということは、部長が決めるんですよ。そうじゃないんですか。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) すいません、失礼しました。先ほど御指摘のとおり、私が判断するに当たりまして、様々情報を得ながら必要に判断してまいりたいというように考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
    ◆16番(中牧盛登君) 一つ部長にお聞きしたいんですが、人を育む現場にあって、保育士の心の余裕が保育に大きな影響を及ぼすということを耳にしましたが、部長はどのように思われますか。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) ただいまの御質問にお答えいたします。 御指摘のとおりだと思います。保育現場では、なかなか現状、答弁の中でも申し上げましたけれど、コロナの感染による様々な業務の負担が増しているのは実情でございます。私筆頭に事務局といたしましては、必要な職員数の確保でありますとか、様々保育士の負担軽減に関わる取組を順次進めておりますが、まだなお足りないところも多くあると思います。保育園の職員には相当負担もかかっているということは十分承知した上で、今後もしっかりと状況を把握しながら対応してまいりたいというように考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) ぜひ判断をする部長にお願いしておきたいのは、現場が納得するような話合いとかいろんなルールづくり、そういうことにやはり取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 毎月定期的に園長会というのを開催しておりまして、私あまり出る機会はないんですが、今のような御指摘もいただきましたので、速やかに園長さんたちと情報共有をしながら、さらに効果的な対策とか、園にとっての負担の軽減につながるような対応について検討をしてまいりたいというように思います。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) ぜひお願いをしたいと思います。 終わりに、誠に大ざっぱですが私の感想を申し上げますと、学校の現場と保育園の現場を比較しますと、学校の現場環境はまさに令和です。しかし、保育園の現場環境は昭和の時代と言えます。人を育む現場に大きな差が出ていると私は思っております。 それでは次の質問に行きます。 市民バスふれあい号の課題、対策、今後の方向性についてお聞きします。 1つとして、市民バスの利用対象者は何歳からでしょうか、お聞きします。 2つ目、平、常盤、社、大町、八坂、美麻地区における市民バスの利用対象者数を、それぞれの地区ごとに答えていただけますか。 3つ、現在9コースで運行されているふれあい号利用実態の分析結果とコースごとの課題について、どのように整理されているのかお聞きします。 4つ、コースごとの利用実態の分析結果から、今後の利用予測はどのように整理されているのかお聞きします。 5つ、市民バス利用者の利便性の向上を図るために考えている対策とはどのようなものでしょうか、お聞きします。 6つ、市民バスの利用促進策として検討していることはどのようなことでしょうか、お聞きします。 7つ、3年後、5年後の市民バスの方向性についてどのような検討がされているのでしょうか、お聞きをします。 以上、2つ目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 市民バスの課題、対策、今後の在り方の方向性について、私からは3点について御答弁申し上げます。 まず、4番目の項目にありました今後の市民バスの利用予測についての御質問にお答えいたします。 先ほど利用実態について御答弁でも申し上げましたように、各コース共利用者の多くは高齢者であり、また通院や買い物に利用をされておりますほか、生徒の通学にも利用されております。市民バスの主な利用者であります65歳以上の高齢者は、10月末時点の人口で1万114人であり、このうち65歳以上のみの世帯は4,445世帯でございます。 一方、当市の65歳以上の免許証の返納の状況を見ますと、令和元年度以降毎年100人前後の方が返納されており、今後高齢化の進展に伴い、移動手段にマイカーを利用することが困難な市民が増えるものと見込まれますことから、市民バスの公共交通としての重要性は一層高まるものと考えております。 そのため、市民バスの現在の利用者は令和元年の7万9,303人から、3年度には6万5,585人、約18%減少しておりますが、これはコロナによる出控えによるものと考えられ、日常の生活が戻り、今後の高齢化の進展なども考慮しますと、年間約8万人ほどの利用があるものと推測しております。 次に、5番目の御質問であります市民バスの利用者の利便性の向上を図るために考えている対策についてお答えいたします。市民バスの利便性の向上を図る対策としましては、新年度、一部のコースにおきましてルートやダイヤの見直しを行うほか、停留所の増設やフリー乗降エリアの拡大、さらには中学校の再編に伴う学校の始業時間に合わせたダイヤの改正や、大町中学校への停留所の新設を計画しております。また、デマンド交通につきましては、運行の範囲を常盤全域へ拡大することなどを検討しております。 バスの運行につきましては、これまでの利用者へのアンケート調査の結果などから、ルートや運行本数、時刻や停留所の位置などについて様々な要望が寄せられており、また、1便当たりの乗客数は9コース11路線の平均で約3.5人と少ない状況となっております。こうした状況を踏まえ、市民バスが市民にとって利便性の高い公共交通となっているか、改めて検討することが必要と考えております。 そのためには、まず現状を的確に把握・分析することが重要であり、中牧議員はじめ議会交通網対策特別委員会からの御指摘のとおり、必要となるデータが十分にそろっていない現状に鑑み、まずこの整理・分析に取り組むことといたします。その上で、今後の対策につきましては、庁内にとどまらず、国や県の交通行政分野や大学、観光、医療、福祉等の幅広い分野の専門家を交えて検討し、利便性の向上に努めてまいります。 次に、3年後、5年後の市民バスの方向性についてのお尋ねにお答えします。 今後の人口減少、少子高齢化の一層の進展や核家族化、単身世帯の増加に伴い、交通弱者は増加することが予想されますことから、市民バスの重要性も今以上に増すものと認識しております。市民バスの方向性としましては、公共交通を必要とする市民の皆様が利用しやすく、市民生活に密着した交通手段となるよう充実を図っていかなければならないと考えております。 そこで、将来を見据えて、市民バスを含め当の実情に即した公共交通サービスの在り方を検討するため、新年度、の公共交通のマスタープランとなる大町地域公共交通計画を策定することとしております。この計画の策定に当たりましては、利用の実態や市民の意識調査等により現状を整理分析するとともに、関係機関や交通事業者、学識経験者に加え、地域住民や観光、福祉や医療、教育などの関係者からなる協議会を設置して検討を進めてまいります。 なお、検討に際しましては、公共交通計画と密接な関わりを持つまちづくりや観光、福祉、教育等の計画とも十分整合を図ることといたします。といたしまして、市民バスが市民生活に密着した、なくてはならない公共交通の要となりますよう取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 私からは、残りの市民バスについての御質問に順次お答えをいたします。 1つ目の市民バスの利用対象者につきましては、利用者の年齢制限を設けておりませんので、希望される方であれば何歳からでも御利用することができます。また、現在主に市民バスを御利用いただいている世代は、65歳以上の高齢者が多い状況となっております。 次に、2つ目の地区ごとの市民バスの利用対象者数につきましては、全市民が利用対象者となりますので、10月末のの人口の2万6,144人が利用対象者となり、地区別では大町地区は1万1,909人、平地区は4,138人、常盤地区は6,421人、社地区は2,093人、八坂地区は748人、美麻地区は835人であります。利用者の多い65歳以上の人口は1万114名で、地区別では大町地区は4,560人、平地区は1,781人、常盤地区は2,331人、社地区は814人、八坂地区は304人、美麻地区は324人であります。 次に、3つ目のふれあい号の利用実態の分析結果とコースごとの課題の整理についての御質問にお答えいたします。 初めに利用状況につきましては、毎月運行事業者より停留所ごとの乗降者数の報告を受けており、状況を把握しているところであります。全体的な利用者の動向につきましては、統括的に申し上げますと、定時定路線の8コース及びデマンドの常盤東コースは、大町駅やフレスポ等の商業施設や、大町病院、市役所で乗車あるいは降車する方が多いことから、買い物や通院、また通学等を目的とした利用が多くなっております。 また、各コース共朝の市街地へ向かう第1便では、通勤・通学のほか高齢者等の通院による利用が多く、昼間の第2便、第3便では、通院のほか買い物等の利用者が比較的多く、夕方の第4便での利用が少ない状況となっております。 一方、各方面行きでは、目的を済ませた利用者が帰宅のための利用が大半を占めており、第1便の利用は少ない状況となっております。昨年度全体の利用者数は6万5,585人で、定時定路線のうち、八坂と美麻コースが1万6,000人を超え、次いで青木コースが約9,300人と多く、他のコースは約4,000人から5,000人程度の利用となっており、最も利用が少なかったのは、デマンド運行の常盤東コースの約450名でありました。なお、市内の全363か所の停留所のうち、8か所の停留所で乗降者がありませんでした。 次に、コース別の利用状況と課題についてお答えいたします。 まず、青木コースの特徴としましては、ゆ~ぷる木崎湖を利用するため、青木方面行きでは昼間の第2便と第3便での利用があり、また、大町市街行きでは、第3便、第4便の利用が多くなっております。他のコースから乗り継ぎされる方もあり、乗り継ぎの方法や大町駅の乗り継ぎに待ち時間が発生することなどが課題であると考えております。 次に、源汲コースにつきましては、平地区3つのコースの中、最も利用が少ないコースとなっており、西原や市営住宅口からの利用が多くありますものの、新郷以北の利用が少ない状況にあります。 次に、高瀬入コースにつきましては、温泉郷への従業員や観光客のほか、わっぱら家の利用が多くなっております。平地区では広く入り組んだ地形に加え、生徒の通学にも利用されておりますことから、定時定路線の運行が好ましく、現状ではデマンド運行は難しいものと考えております。 次に、常盤西コースは、常盤地区では、高齢者を含め人口が市内で2番目に多い地区でありますが、利用者は他の地区に比べ少ない状況となっております。これは、集落や住宅が点在しているため、停留所までの距離が多い方が他の地域に比べ多く、利用しにくい状況にあると推測されます。なお、これまで述べました青木、源汲、高瀬入及び常盤西コースの最終便となる第4便は、いずれも特定の停留所以降から乗車が極めて少ない状況にあり、改善の必要があるものと考えております。 次に、社コースは、住宅が多く並ぶ市道常光寺山の寺線を運行し、比較的交通の空白地帯の少ない地域となっておりますが、1便当たりの乗車人数は1.7人と、定時定路線の中で最も少ない状況にあります。 次に、八坂コースは、定時定路線の中で最も多くの利用があり、市街地への移動のほか、小・中学校へ通う児童の通学手段として、昨年度は実数で54名の児童が市民バスを利用しております。 美麻コースにつきましては、八坂コースに次いで2番目に利用が多い路線であり、八坂コース同様市街地への移動のほか、小・中学校へ通う児童の通学手段として、昨年度は56名の児童が市民バスを利用しております。八坂、美麻コース共に運行距離が長いため、他コースに比べ運行経費が高い状況となっております。 次に、循環線につきましては、要望等に基づき、平成28年度から北は大原地区、南は泉地区まで範囲を広げて運行しており、以前より運行時間が長くなっていることが課題であると考えております。 最後に、デマンド運行の常盤東コースは、1日当たりの利用者が1.86人と非常に少ない状況であり、乗合いタクシー方式で運行しておりますが、1運行当たりの乗車人数が1人である場合が約8割を占めており、乗合い方式の利点が発揮されていないことが課題であると考えております。 最後に、6つ目の市民バスの利用促進策についてお答えいたします。 利用促進策の検討に当たりましては、庁内の検討委員会において、利用者へのポイント付与や通勤・通学利用者への定期券販売に加え、利用者が分かりやすい案内標示や図書館などの新たな停留所の設置、フリー乗降区間の拡大等のほか、デマンド運行では、電話以外の予約方法や乗合い乗車を促進するための複数での利用へのメリットの付与などのアイデアが出されており、担当課においてその実現性について検討を行っております。 主な利用者であります高齢者に対しましては、利用目的が通院と買い物でありますことから、病院の診療時間に合わせた運行や薬局への停留、さらに各公民館でのサークル活動に合わせた運行など、市民バスの利用促進に向けて、他の事例等も参考にしながら、引き続き利用促進に向けた検討を進めてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) まず、今後の利用予測が年間8万人の利用が見込まれるという答弁でしたが、八坂地区、美麻地区のバスは少しずつ増えているように見えますが、ほかのコースは全て減少傾向になっているわけですが、この8万人の利用が見込まれる理由というのをお聞かせください。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 先ほど市長からも御答弁申しましたとおり、令和元年度の利用が7万9,303名あったということで、3年度は6万5,000人だったんですが、これでコロナの部分のところの出控えから、コロナから脱して通常の日常に戻った場合には、やはり8万弱の利用者があるものと考えております。 利用対象者につきましては65歳以上の方が多いということで、その部分のところでも、今現在であれば65歳以上の人口が1万1,014人いらっしゃるということで、今後高齢化が増えるということなので、その交通弱者の部分のとこが非常に増えるのではないかと。また、65歳以上だけの世帯の数も4,445今現在ございまして、それがまた増えるということになりますので、そういうのを見込みますと、人口減少を加味した上でも、やはり8万人程度の利用が見込めるのじゃないかというふうに考えているところであります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 今のような考え方も一つはあるかもしれませんけれども、それよりも、やはり利便性の向上をもう少し具体的に考えて実施していかないと、利用者は増えるわけがないと思っております。要は、高齢者の一番の塊は我々の年代ですから。私たちがあと5年たったらみんな80以上になってくるんですからね。我々の年代はそう簡単に免許を捨てないですよ。返納しないですよ。ですから、単純に高齢者が増えるからバス利用者増えるでしょうと、そういう見込みは甘いと思いますので、ぜひその辺は見直しをしてほしいと。利便性を考えてほしいです。 先ほどの答弁の中に、利便性の向上を図る中に、ICTの活用とかAIの活用というのは一つも出てきませんでした。これはおかしいと思います。今、AIやICTの活用はどこの自治体でも普通になっています。よろしくお願いします。 質問です。循環線から行きますが、午前の便と午後の便でニーズの違いはありませんか。市街地をもっと細かく運行する必要はありませんか。市民バスを運行している6地区において、一番利用対象者数が多く高齢化率が高い地区は大町地区です。それなのに循環線の利用が非常に少ない。循環線の改善が望まれますが、お考えをお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 今、中牧議員から御指摘があったとおり、やはり高齢者、65歳以上の人口が多いのも市街地ということで、循環線を利用される地区の方が多いことは認識しております。循環線につきましては、市内のところの移動を促進するということで設けてきたわけですが、その利用も少ないと。自分も循環線乗ってみたんですけども、自分が乗ったときも、やはり1人の方が乗っていらっしゃったんですが、ほとんど乗車がない状況でありました。 そこの部分のところで、循環線の利用の効率ということであれば、再度本当にそこの利用するとこに停留所自体が本当にいいのかどうか、あと高齢者の方が、利用がやはり買い物と通院という形で、その部分のとこに特化したという形になりますので、そこの部分の特化した形の路線の組み方ですとか、そういった部分が必要じゃないかと。 答弁でも申し上げましたが、病院の診療時間に合わせた行き帰りですとか、病院のところの帰りに薬局に停留するとかという部分のところのサービスができないかどうか、そこも含めてちょっと検討して、循環線の部分のところについては利用向上、対象者が一番多いということでありますので、そのニーズが本当にどこにあるかというとこも分析しながら対策を立てていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 細かいことですが、循環線南コースの運行ダイヤですが、1便は時間が早過ぎて、ビッグやフレスポ大町はまだ開店していないんです。ですから利用者は少ないと、いないですね。2便はまあまあ。3便、4便は午後ですが、ほぼ乗らないという調査結果でした。やはり循環線については、午前と午後で利用者のニーズに差があるものというふうに思われることから、今、定時定路線運行とデマンド運行を同一車両で時間帯によって切り替える、ハイブリッド型デマンド運行を検討してはいかがでしょうか、お考えをお聞きします。 もう1点、循環線の運行コースについて、大町地区には市民バス利用対象者が全体の45%、老年人口が全域の半分近く住んでいます。したがって、もっと細かく中心市街地を運行するような検討をしてはいかがでしょうか、お考えをお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 循環線につきまして、定時定路線とデマンドのハイブリッドということであります。こちらのほうにつきましては、市内につきましてはやはりタクシーですとかそういった運行事業者のこともあるんですが、実際問題それがハイブリッドと定時定路線のところで活用できるかどうか。やはり要望ですとかニーズとかという部分のところも踏まえて、再度ちょっと細かく分析して対応を考えたいと思います。検討につきましては、新年度委員会等を設けまして計画を立てていきますので、その部分のところで詳細なところは詰めていきたいというふうに考えております。 それと、循環線の市民バスの停留、必要なところを細かく再度細分化してということであります。先ほど御答弁申し上げましたとおり、循環線の対象者は議員御指摘のとおり、一番対象人数となります65歳以上の方が一番多く住まわれている方の地域でございます。そこで対象者が多いということで、その利用が少ないということの部分のところにおきましては、やはり路線ですとか御指摘ありました運行時間ですとか停留所、そういった部分のところについても、再度細かい資料でどのような形が一番要望されるのか。 それとあと免許の部分のところについても、免許を持たれる方と持たない方もいらっしゃいますので、免許を持っていない交通弱者がどのような形で、今現在まちのところですとかそういった交通として利用されているかという、その調査も踏まえた上で細かい分析を加えて、その部分のところも検討して対応していきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) それでは、常盤東コースのデマンドの課題について、利用者が少ない理由はどこにあったのでしょうか、お聞きをします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 先ほども御答弁のとこで申し上げましたが、常盤の地域のところについてはバス停、エリアが広いの部分のところと、あとバス停まで集落ですとか住宅が点在しているので、そこの部分のところから停留所まで遠いというところなので、利用が少なかったというような形を考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 答弁が違うんですがね。常盤東コースのデマンドタクシーの課題です。利用者がどうして少ないんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) すいません、失礼いたしました。デマンドの部分のところの課題につきましては、これまでも市民バスのところで利用客も少なかったというところがあってデマンド方式を導入したわけでありますが、その部分のところで利用勝手、のほうも周知には努めてきたんですけれども、デマンドの利用の仕方が分からないですとか煩雑だという、登録制という形がありますので煩雑ということもあって、利用が伸びていないのかなと思っております。 デマンドにつきましても、運行時間のところで自宅には迎えにきてくれますが、目的地はやはり停留所という形になりますので、タクシーとは違うんですが、そういった部分のところも踏まえて、なかなか利用が伸びなかったというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) できたら部長にはデータを基に、「思っている」じゃなくて、これこれこういうわけですというような言い方にしてもらえればありがたいです。 次に、このデマンドタクシーに登録制度が必要な理由をお聞きします。それから、現在はこの登録用紙を提出してから7日で完了通知が届くというふうになっています。通知が届くと予約可能になっていますが、これ今の時代に合った方法とは思えないんですが、この登録制度が必要な理由。そして登録用紙を提出してから7日もかかるという、この辺のところをお聞きをしたいと思いますが。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 登録が必要なということにつきましては、御自宅まで迎えにいくということで、運行事業者のところが詳細に間違えずに把握するということで、登録が必要ということ。それと、事前に申込みをしていただいて回るという形があるので、やはり登録性が必要ということでやっております。登録が7日という形なんですが、その部分につきましても、なり事業者が受けて登録が完了までにということなんですが、なるべく迅速にしなければならないと。今の部分のところでは、やはり利用されたい方が登録制と言いましても、場所だけが特定できれば運行できますので、そこの部分のところは改善はしていかなきゃいけないというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 今の答弁で、登録してこれはタクシー会社のほうが必要なためだということにしますが、登録しておけば、Aさん、Bさん、Cさんの人が一番最短距離で迎えにいくというのは分かるんですかね。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 乗合いタクシー、デマンドにつきましては登録制で予約制になっておりますので、A、B、Cの方が同時にその時刻で利用したいということであれば、運行事業者のほうでルート的には一番近い家から拾ってという形になると思うので、そこの部分のロスは少なくなるというような形は考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) ICTを利用しているところは、受け付けたと同時に順番にAが先、Cが次、Bがその次というように、自然に運転手のカーナビに送られるように今なっていますので、ぜひその辺も検討をしていただきたいと思います。 次に、常盤東のデマンドタクシーについて、1人乗車の割合が令和3年度80%、令和4年度の7月までのデータでは89%、異常に高い数値となっています。1人乗車の割合が高いということは、乗合いタクシー方式として大きな課題です。どういった対策を考えて実践しているのでしょうか、お聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 こちらのほうにつきましては、1人乗車のみならず、東デマンドコースにつきましては非常に利用率が少ないという形であります。やはり乗合いタクシーという形をとっておりますので、効率よく利用される方を拾ってということを考えなきゃいけないんですが、対策としましては、やはりデマンド交通のこの部分のとこの利用勝手のしやすさ、停留所まで行かなくても自宅から目的の停留所まで運ぶという部分のところをやはり周知徹底させていただいて、その部分のところで利用客の向上、あと先ほど来中牧議員から御提案いただきましたICTの活用ですとか、そういった部分も含めた形で利用の効率、利用性をアップするような形の対策を考えていかなければいけないと思っています。 利用者、常盤地区の皆様のニーズですとか、どういった形になればもっと利用ができるかという部分のところにつきましては、やはり意識調査だとかそういった基礎的なデータというのが不足しているというふうに考えております。そのため、高齢者を対象としたアンケート調査につきましても今後実施しまして、分析して対策のほうは立てていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 具体的には1人乗車が多いということは、複数乗車率向上への対策が必要なんですよね。どうしたら1台に2名、3名乗ってもらえるか。そこを検討してほしいんですよ。1人乗車に対する利用料金の見直しだって必要ですよね。9割の方がまるでタクシーなんですから。自宅まで来て1人で駅へ行けるんですからね。だから、少なくとも乗合いタクシー方式にして、複数でもし乗ってもらえれば料金は安くしますよとか、何かそういうことを考えてほしいんですけど、いかがですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 先ほどの答弁の中でも申し上げましたが、複数乗車によるメリットを付与するですとか、目的を病院なら病院に特化した形で乗合いをしてもらうという形の部分のところは、今検討しているところであります。 利用料金につきましては、ちょっと話も検討もまだしていなかったんですが、御提案いただきましたので、その部分のところにつきましても利用料金で複数で乗車された方が割引になったりですとか、で何かポイントを付与して何かサービスを提供するとかという、メリットを与えるような形の部分もちょっと考えていきたいというふうには考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 先ほどの答弁から、常盤地区全域をデマンド化する検討が始まるということなんですが、現在の常盤東コースの課題が全く解決されていない現況のままで、次の段階へ進むべきではないと考えますが、お考えをお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 常盤の地域につきましては、地域が広いということで、デマンドの東コースだけではやはり利用が少なかったというところで、常盤全体の課題を克服するために、市民バスのところも今運行しているんですが、デマンドについても全域に広げている部分のところで利用率がアップできないかということを検討して、全域に広げるということを考えております。 定時定路線をそのまま廃止するということではなくて、一部の部分のところで、常盤の地域につきましては、デマンドと定時定路線とハイブリッドで重なる部分を運行させていただきまして、そこで定時定路線とハイブリッドでやる場合のデマンド等の利用の、どちらが利用しやすくて求めているかという部分のところもちょっと検証したいという意味も考えまして、常盤全体にデマンドを広げて、なおかつ定時定路線についても一部を残すというところで検証したいということで考えたものでございます。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 全域を検討することは結構ですが、常盤地区は市民バスの利用対象者数6,000人ですよね。また、6地区では一番高齢化率が低い地域、若い人がいる地域です。さらに市民バスの利用者が少ない地域とされています。非常に課題多いですよ。それに加えて、今東地区でやっているデマンドタクシーの課題が何一つ解決されていないんですよ。議会が納得できるような根拠を示してから、次の段階へ進むべきではないですか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 御指摘のとおりでございます。東のデマンドコースにつきましても、利用が一番少ない路線ということで、そのための対策というのは担当課も含めて検討はしているわけですが、その中で特別対策委員会のとこでも出ましたデマンドと定時定路線、そちらのほうでどっちのほうが利便性が高いかということも御質問されたところで、そこのところでもデータ不足によりまして回答ができなかったということもあるんですが、そのためデマンドの部分のところにつきましては、常盤全域に広げさせてもらって、定時定路線と含めた形で、先ほどちょっと繰り返しになってしまうんですが、検証を重ねて将来的にどちらのほうが有効かというのを見極めたいということでございます。 そのため、全部のところの定時定路線を残すということでなくて、一部の部分のところで重なるような形で検証をさせていただければということで、全域に広げているということで御理解いただければと思います。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 御理解はいただけないです。デマンド東コースで、常盤東コースで試験運行をやっていました。本格運行スムーズにいっていますよね。試験運行中に何か改善したとか、何か重たい課題が見つかったから何かしたとかという聞いたことありませんよ。それなのにいきなり全域やります、やってみたはいいが利用者が少なかったらやめます、それじゃ困るんですよね。先ほど言ったように、議会が納得できるような根拠を示してから進めてください。これはお願いですよ。 それから次ですが、3年後、5年後の市民バスの方向性を検討する場はどこなのでしょうか。そしていつまでに答えを出すのでしょうか、お聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 3年度、5年後の市民バスの見通しを立てるのは大町でございます。検討につきましては、先ほど御答弁しましたとおり、来年大町の公共交通の計画、こちらのほうは市民バスを含めまして公共交通の在り方等につきまして、マスタープランとなる計画でございます。そちらのほうを策定するということで、来年度1年かけて策定をしたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) それは公共交通計画を策定するだけの話で、計画策定したって何ともならないと思うんだけど、私は。やはり3年後、5年後の市民バスをどうするのかということです。どの地域をデマンドにしてどの地域は定路線でいくだとか、そういう細かいことをきちんと検討するのはどこで、いつまでに答えを出すかですよ、聞いているのは。公共交通計画を策定することは聞いていないんですよ、私は。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 担当課の部分のところでの考えといたしましては、先ほど言った交通計画を立てる際には、地域公共の活性化の協議会を設けて立てようと思っております。その中には、御答弁にも言いましたが、大学の専門の方ですとか国・県の交通政策に携わる方から、観光、福祉、教育など全てと、住民の方も含めまして協議する場を設けるように考えております。 その中では、大町の現状、調査等を行いまして、課題を洗い出して将来像を立てまして、その対策、そしてさらには戦略まで立てると。細かい部分のところの市民バスですとかそういった公共交通網の戦略につきましても立てる計画でおりますので、その中で検討をしてまいりたいというふうに思っております。 調査につきましても、本定例会の補正予算で、市民バスのアンケートに対するアンケート調査に関わる経費というのを計上させていただいています。こちらのほうは、その部分のところのアンケートの内容につきましても、これまでは庁内で設問等を考えておったわけですが、それぞれ交通の専門家の部分、国・県の関係者からも、この設問を設けてすると、こういった公共交通網の検討ができるという部分のデータも集積できるような設問についても、一緒に考えていただいて出す予定でおります。なので、繰り返しになりますが、交通計画の中で詳細な対策と戦略についても明記して、立てていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 庁内検討委員会はどうなるんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 庁内の在り方検討委員会につきましては、庁内の担当する分野の部分のところで、市民バスの方向性について検討を行っているものでございます。前の中牧議員の一般質問の御質問の中であった、バスの在り方は、地域と地域をつないで生活にも密着した形の部分のところのバスの運行も考えなきゃいけないという御提言をいただきました。その部分も含めまして、庁内の14名の各課にわたる委員会によって、今検討しているところであります。 当然こちらの交通計画会議につきましても、庁内検討委員会でまとめた部分のところにつきましては、庁内、の考え方、対策、分析等を含めて、こちらの活性化の協議階のところで検討をするというような形なので、庁内の検討委員会につきましても、引き続き庁内の内部の組織としては活動をするというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。 ◆16番(中牧盛登君) 市民バスについては、重要性というのは今後一層高まるということであります。ですから、やはりふれあい号の課題をもっと明確にしてほしいということ、そして適切な対策をとってほしい。今後の方向性については、やはりきっちりと今後の方向性を出していただきたい。協議会には、お願いですが、ぜひ客観的に意見を言える大学の教授とかそういった人をぜひ入れて、充実した協議会にしていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、中牧盛登議員の質問は終了をいたしました。 ここで2時20分まで休憩といたします。 △休憩 午後2時07分 △再開 午後2時20分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第3位、岡秀子議員の質問通告は3項目です。岡秀子議員の質問を許します。岡秀子議員。(拍手)     〔14番(岡 秀子君)登壇〕 ◆14番(岡秀子君) 政友クラブの岡秀子でございます。 3項目について質問いたします。 まず、1点目、防災について。不測の事態への対応はどうなるのでしょうか。北朝鮮による弾道ミサイル発射が繰り返される中、10月3日、Jアラートが、宮城、山形、新潟、3県に発令されました。発令後、ミサイルは通過しませんでしたが、テレビ報道では同じ文言が繰り返されて長時間続きました。その後、ミサイルは日本海に落下し、大町においては何事もなく、無事であったことはよかったのですが、有事の際は自分の身の安全を確保しなければと感じました。 国が進めている他国からミサイル攻撃等が着弾した場合に備える一時避難施設は、爆風と核、生物化学兵器等から一時的に身を守る避難先となっております。防衛省では、自衛隊施設に核攻撃による爆風や放射能汚染に耐えられる強固な地下施設等の整備の検討に入りました。各都道府県等は着弾に備えた緊急一時避難施設の指定を急いでいる現状があります。 強固なビルや地下、地下鉄などの避難が望まれますが、大町におきましては、近くにそのような施設、場所は少なく、市民はどこに逃げたらよいのか、いざとなったときどう身を守ればよいのかとの声が挙がっております。万が一つに不測の事態に陥った場合、市民の生命を守る対応策について伺います。また、市民への情報や周知等はどのようにしていくのでしょうか。また、当市の緊急一時避難施設はどのようになるのでしょうか。これで1回目の質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 岡秀子議員の質問に対する答弁を求めます。総務部長。     〔総務部長(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部長(和田泰典君) 市民の命を守る対応策と市民への周知等についての御質問にお答えいたします。 北朝鮮は先月、過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し、国民の不安と緊張が高まっております。市民の生命を守るための対応につきましては、事前の対策として、市民の生命、身体の安全を最優先した行動の周知徹底を図ることとし、事後の対策では、市内への影響などの情報の収集及び発信に加え、市民生活の再建、支援を図ります。 現在、弾道ミサイル等が発射された場合の情報につきましては、国からJアラートにより着弾する可能性がある地域に緊急情報が伝達されます。Jアラートでは、国から緊急地震速報や弾道ミサイル情報などの対処に時間的余裕のない事態が発生した場合に、自治体の防災行政無線により、対象地域の住民に情報伝達されるとともに、即時に携帯電話等にも緊急速報メールとして発信されるシステムであります。 万が一、不測の事態が発生した場合の市民への周知につきましては、自治体からの情報伝達が時間的に困難であるため、平常時からJアラートの情報伝達についての認識を持っていただくよう、地域防災学習会やホームページ等で市民の皆様へ周知を図っております。 また、の国民保護計画における避難施設につきましては、公共施設や学校等の施設が28か所、国道147号の地下横断歩道7か所の計35か所を指定しております。そのうち、弾道ミサイル飛来時に24時間避難可能な施設としましては、文化会館や小・中学校など20施設を指定しているところでございます。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) Jアラートが発令されてから着弾まで短時間の場合、市民はどのような対応をしたらよいのでしょか。屋内、屋外、また車の運転中と様々な場合が想定されます。自分の命を守るための対応は、どうすればよいのでしょうか。お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) 自分の命を守るための対応についてのお尋ねをお答えいたします。 弾道ミサイルが発射されて、Jアラートを受信した場合、日本に着弾するまでに10分も要しないというふうに言われております。Jアラートが発された場合には、まず屋外や屋内、避難施設の指定にかかわらず、近くのできる限り頑丈な建物へ避難していただきまして、窓際から離れてミサイル着弾時の爆風や破片、窓の破損した部分の破片も含めますが、そういった破片から被害を抑えるよう、自らの命を守ることが重要であります。 また、近くに避難できる建物等がない場合におきましては、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る行動を取るようにお願いしております。 車で走行中の場合には、燃料に引火する可能性もあるため、安全な場所に停止して、できる限り頑丈な建物への避難が有効とされております。 様々な状況が考えられるわけですが、最優先すべきことは、場面ごとの状況に応じまして、自分の命を守るための行動を瞬時に判断して、行動していただくことが大切だと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 今後に向け、不測の事態等への対応の周知及び避難訓練等のお考えをお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 国民の保護に関わる弾道ミサイル等の武力行使や地震、土砂災害など自然災害による不測の事態が生じた場合における行動につきましては、国及びのホームページで周知をしております。しかしながら、まだ十分市民の皆様に御理解されていない部分もありますので、避難所の開設運営訓練や各地区での避難訓練、防災学習会を通じまして、自らの命を守る行動について引き続き周知に努めてまいります。 また、避難訓練につきましては、自然災害の発生を想定しました防災訓練や学習会は実施しておりますが、国民保護に関する市民向けの訓練はこれまで実施してきておりません。今後、国民保護に関する避難訓練に取り組んでいる他の自治体の事例などを参考にいたしまして、訓練の実施について検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 簡単に分かる範囲では、屋外ではJアラートが鳴ったら、先ほど総務部長がお答えになったように、とにかくビルや地下がない場合は、目をつむり、耳を塞いで、とにかく姿勢を低くするということが肝要なようです。そうは申し上げても、何かあってからでは遅く、市民には常々、自分の命は自分で守る方策を考えていただきたいと、このように考えております。大町でも実態に合った対応が望まれます。市長の御見解はいかがでしょうか。お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 議員のお尋ねにあります、不測の事態、特に最近は毎日のように報道されております北朝鮮からのいわゆるミサイルの発射でございます。そうした中で、やはりまず緊急事態、先ほど部長からも答弁ありましたように、10分もかからないうちにそれが降りかかってくる可能性があるわけでございます。 そうした中で、私自身、いつも手にしておりますのは、平成29年、ちょっと古いんですが、このときにやはり当時も弾道ミサイルが落下する可能性がある、そんな事態が差し迫った頃、内閣官房から発せられた、そしてこれが総務省の消防庁の担当部署から弾道ミサイル落下時の行動についてという文書が手元にありますが、この中で、一番詳しく言われているのは、市民の皆さん、あるいは国民の皆さんに、まず屋外にいる場合は、近くのできるだけ頑丈な建物や地下街などに避難する。2番目に近くに適切な建物がない場合には、物陰に身を隠すか、あるいは地面に伏せる、で頭部を守る。3つ目には、屋内にいる場合にはできるだけ窓から離れ、そしてできれば窓のない部分に、部屋に移動すると。 これはやっぱり原則だと思うんですね。つまりどこに落下するかも分からない。また、近くに落下する場合と比較的離れた場に落下するか、もちろん個別の対応が求められるわけですが、いずれにしても自分の身は自分で守るということを第一にしながら、また公共の責任としては、まず、実際に被害に遭ったときには、それをどのように情報収集、そして必要な救援をするか、また、それ以前にそうした事態に対応するためには、こうした基本的な対応の仕方をしっかり市民の皆さんに理解いただく、そうした普及、広報、啓発が何よりも重要と、改めて今回御指摘いただきました内容について、受け止めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) それでは、次の質問に参ります。 災害時要援護者への支援体制の構築をどのように進めていくかということでございます。 近年、全国的に線状降水帯の発生等により、豪雨災害や地震等が頻発しております。災害時には、隣近所の関わりが重要となりますが、自治会加入の低下や高齢化の進展、またコロナ禍等により隣近所等の交流も減少傾向にあり、災害時要援護者等への支援体制の構築が求められております。 災害時要援護者等の個別支援計画の作成状況は進展しているのでしょうか。また、個別支援計画が作成されず、いざというとき本当に困っている方々へはどのように対応されるのでしょか。第5次総合計画ではSDGsを根幹に据え、誰一人取り残さないことを誓っております。どのような支援体制が取れるのでしょうか。お聞きをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 災害時要援護者等の個別計画作成の進捗状況と支援体制について御質問にお答えいたします。 まず、個別支援計画の作成の進捗状況につきましては、本年度、要援護者台帳システムが導入され、個別支援計画の作成のために民生委員さんから提出いただく要援護者台帳の情報を有効活用することが可能な環境となりました。 これにより、まず、担当者会議等、御本人や御家族をはじめ、福祉の支援者の会議等の機会を活用し、順次、個別支援計画の策定を進めることとしており、特に災害時の避難等について、自力で避難が困難な介護保険重度認定者や重度障害をお持ちの方を優先的に実施してまいります。 次に、現状での対応と支援体制につきましては、要援護者台帳の提供に同意された情報は庁内関係部署や広域消防、地域包括支援センターと共有しており、災害対応時に活用することとしております。加えて、通常業務の中では介護福祉の事業所との連携や情報交換を担当者会議等により定期的に開催しており、作成される個別支援計画との整合性を図るとともに、社会資源や地域課題を整備し、一層の連携強化に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 第4次大町地域福祉計画では、基本目標に地域で助け合い、支え合いができるまちづくりという中の項目に、地域の災害時要援護者対策のための共同施設などの設立促進とあります。ボランティア等の連携も含め、今年度から活動が始まっておりますが、どのように取り組まれ、どのように構築されていくのでしょうか。お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 災害時における要援護者支援のための共同組織の設立についてのお尋ねにお答えいたします。 少子高齢化や核家族化が進む中、地域の課題は多様化しており、公的なサービスだけでは十分に対応できない課題が生じております。また、近年、多発する自然災害への対応として、近隣住民の協力が欠かせないことから、地域における支え合いの仕組みづくりが求められております。 では、民生児童委員の皆様の御協力により、先ほどもありましたが、要援護者台帳の整備を進めておりますが、併せて要援護者一人一人の個別支援計画の情報を共有し、計画の制度や実行性を高めていくための共同組織についても検討を進めております。 組織の構成員には、自治会や自主防災会、小地域福祉ネットワークなどの支援組織に加え、民生・児童委員や社会福祉協議会、福祉事業者などを想定しており、行政としましても、今後、作成を進める個別支援計画の情報連携を図り、相互に活用することにより、住民の安心・安全を確保するとともに、地域防災力の強化に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) その災害時要援護者対策のための共同組織はいざというとき、地域の方々がすぐに動けるような体制づくり、また、システムにぜひしていただきたいと、このように考えるところです。 また、福祉避難所の設置と運営についてのマニュアル化、それも至急構築していただきたいと思います。また、誰でもすぐにその場にいる方がすぐにでも分かるような、そういったふうにしていただきたいんですが、それについてのお考えをお伺いいたします。
    ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。福祉避難所の設置運営のマニュアル化についてのお尋ねでございます。 福祉避難所につきましては、要援護者が安心して安全に避難できるよう、きめ細かな対応が可能な市内の福祉事業者との間で福祉避難所開設に関する協定を締結し、現在、8か所を指定しております。福祉避難所の運営マニュアルにつきましては、施設の規模や受入れ人員等が異なるため、一般避難所のマニュアルを参考に、が協力して各福祉施設で作成をしております。今後も、実際に役立つ、分かりやすいマニュアルの作成に取組を進めていきたいというふうに考えております。 といたしましても、引き続き、福祉避難所の指定を増やすとともに、市民の皆様が福祉避難所に対する理解を深めていただく取組の啓発にも努めてまいりたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 福祉避難所というものは、現在、協定で8か所あるということなんですが、なかなか市民に浸透していないという部分がございまして、特に一時避難所に行ってから、2次的な避難所である福祉避難所のほうにということで、ふだんから動きが悪くて、歩行も困難な方にとっては、1次避難所に行くのにも苦労をして行くわけです。行ったところで、また、2次避難所の福祉避難所のほうにということになると、もう自分ではとても歩けないとかとおっしゃる方も結構大勢おいでです。 ですから、もう少し、分かりやすかったり、また、最重度の要援護者の皆さんが、どなたが助けに来てくださるのか、また、どういうふうに家族が対応していいのかというような、そういったきめ細かなところまで、ぜひ計画の中に含めていただいて、それが実動のときに生かされるような、そんなふうにしていただきたいんですが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 福祉避難所に避難する部分のところにつきましては、今、議員御指摘のとおり、高齢者、障害者など、一般の避難所生活では支障を来す要配慮者に対して、1次避難所に今の決まりでは、1次避難所に一度避難した上、それで判断して、その支援が必要ということで、福祉避難所に移るというような形の手間になっております。 その部分のところで、当初から指定が福祉課なり、何なりで、指定があって、この方は当初から福祉避難所に避難したほうが生活に役立ったりとか、不便が起こらないという部分の振分け等ができる部分がありましたらその部分のところにつきまして、対応、避難所の見直し等、運用の見直し等について対応していきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ぜひ計画は計画なんですが、やはり実動の部分では大変課題も多いかと思いますので、ぜひ、災害のときも、いざとなったらそれが生かされるような形をぜひしていっていただきたいと存じます。 次に、2つ目の大町男女共同参画計画についてお尋ねをいたします。 大町第3次男女共同参画計画の総括についてお聞きいたします。この計画は、平成25年から令和4年までの、本年度までの10年間で本年度が最終年となります。大町は、これまで平成7年、大町女性プラン、14年、大町男女共同参画計画、20年、大町第2次男女共同参画計画、25年、大町、この第3次男女共同参画計画へと長年にわたって取組が進められてまいりました。 この計画では、行政指標、市民指標、それぞれに達成数値目標が設定されております。それぞれの基本目標の達成状況と課題について伺います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 本年度まで取り組んできております第3次男女共同参画計画の総括についての御質問にお答えいたします。 第3次計画では、平成25年からの10年間を計画期間として、様々な取組を推進してまいりました。計画の柱となります3つの基本目標のうち、基本目標1の人権を尊重した男女共同参画の意識づくりでは、最終年となります本年度、市民アンケートを実施したところ、男女共同参画社会の用語の認知度は78%で、目標値の100%は達成できなかったものの、第3次計画策定時点から、約3ポイントも上昇しております。 また、性別による固定的な役割分担意識にとらわれない人の割合は74%で、目標値の70%を達成しており、これは広報や啓発活動、教育の推進などの施策を毎年地道に実施してまいりました成果が表れてきているものと考えております。 基本目標2のあらゆる分野への男女共同参画の推進では、目標に掲げた各種審議会等の女性委員の割合が目標値の40%に対し、26%と下回ったのをはじめ、市役所における女性の管理監督職の割合や自治会長における女性の割合はいずれも目標達成には至っておらず、今後も粘り強い啓発が必要と考えております。 基本目標3の男女共同参画を推進する環境づくりでは、ワーク・ライフ・バランスの用語の認知度は目標値70%に対し、61%で、目標値を達成してはいないものの、計画策定時点よりも約10ポイント上昇しております。 また、生活における優先度が前回調査と比較しますと、仕事優先から、家庭生活優先へと僅かにではありますが、シフトしているところでございます。 こうしたことから、がこれまで子育てや介護、家庭生活や地域における各種のサービスについて、利用しやすい環境づくりに取り組んできた成果がワーク・ライフ・バランスの向上につながったものと受け止めております。 しかしながら、育児、介護や労働時間短縮に関わる制度やサービスの充実を期待する意見はいまだに多いことなどから、さらなる取組が必要と感じております。 このように目標数値等の結果からは、この10年間で男女共同参画の意識づくりは着実に進んでおりますものの、共同参画を進める環境や女性の参画促進という視点からは、期待する成果につながっていない現状にございます。そうしたことから、第4次計画におきましては、こうした施策の一層の推進に力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 長年にわたって、現状と課題を分析し、そして計画に取り組んでまいっております。目標の達成に至らない事由はどのように分析されているのでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 目標達成に至らなかった事由の分析についてお答えいたします。 目標未達成の項目のうち、男女共同参画社会、ワーク・ライフ・バランスという用語につきましては、一定程度認知されておりますものの、近年はLGBTQですとか、性的マイノリティーなど、新たなワードがクローズアップされておりまして、従前から使われている男女共同参画という言葉への関心が広がらなかったのではないかというように推測しており、新たなワードへの理解の啓発とともにこうした取組が男女共同参画につながるということを周知していくことが必要だというように感じております。 また、市役所における管理監督者に占める女性の割合につきましては、管理監督者となる年代の女性の比率が相当低い状況にありまして、これはかつて当該年代の女性職員が結婚や子育てなどを機に退職することが多かったことも要因の一つではないかと考えております。 現在は、男女共同参画への理解や様々な制度の充実もあって、30代から40代の男女比は不均衡が解消されつつありますので、管理監督職員に占める女性の割合、これも徐々に高まっていくものと考えております。 また、各種審議会等の女性委員の割合につきましては、徐々に割合は高くなっておりますものの、固定的な役割分担意識が依然残っていることが原因の一つというように受け止めております。 現在、策定を進めております第4次の計画におきましては、達成できなかった項目について、検証を加えまして、必要に応じて新たな目標や施策としても掲げ、男女共同参画社会の実現に向けて引き続き、粘り強く取組を進めてまいりたいというように考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 特に、各審議会等の女性委員の割合が平成24年に27%、そして今回26%ということで、ちょっと意外な感じがして、この少なくなったのは非常に残念ですが、もう少し各種の審議会等は一番女性の参加しやすい枠が増やせる、一番のところではなかったかなというふうに思って、ちょっと残念に思います。 この意識啓発ということで、今まで男女共同参画への取組ということで、全庁的に進めてきてはいるんですが、各課で担当して、全庁的に行おうとする意志は伝わってくるんでございますが、その意識改革につながるような具体性へと一歩進めた活動や実践につなげていただきたいということを念願するんでございますが、それについてのお考えはいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 質問にお答えいたします。 庁内の各課におきましても、それぞれの施策、男女共同参画に関係するものが必ずあるということを今回また第4次の計画を策定する中で、改めて職員で意識を確認をしたところであります。 例えば、先ほど議員からは審議会の委員の女性比率の話もありましたが、一つ一つ意識を変えていくことによって、少しずつ、急に変わるものではないと思いますが、少しずつ変っていくものと考えております。 女性の委員の比率につきましても、例えば、今回、策定の中で意見が出ましたものは、女性の意識、それと男性の理解というものが女性の比率を高めていく上で必要な一つではないかという意見が出されております。そんな意識を持って、今後も取り組んでまいりたいというように考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 今まで、男女共同参画への取組は、男女共同参画審議会及び関係協力団体として女性団体連絡協議会等が様々な事業を行ってまいりました。後に、きらり会も加わって現在に至っております。特に女性団体連絡協議会は、構成団体等が高齢化等により、少なくなってきております。そして、新たなる視点も今回加わってまいりますので、各自治会、それから企業、事業所等と、様々な団体等に防災訓練等のときや、どういった避難所の作成においても、女性の視点も必要だというような指摘もございますので、そういった部分での活用や様々な機会を考え、与えて、市民にアピールできるような事業など、もう少し、市民生活に溶け込むような体制は考えられないでしょうかということを思うわけですが、何かお考えがあったらよろしくお願いします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 今、御指摘いただきましたように、例示として上げていただいた避難所の開設についても女性の目線というのは、大変必要なことでありまして、今度の4次の計画の中でも位置づけを新たにして取り組むところであります。 御指摘いただきましたように様々な機会を通じて、女性の参加を促す、それは様々な施策、男女共同参画という取組の中で声をかけるのではなくて、様々な各課、あるいは部署における催物、あるいは取組の中で男女共同参画の目線を持ちながら取り組むことによって、様々な機会を通じて、市民の皆様にも理解をしていただけるように取組を引き続き進めてまいりたいというように考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 次に、大町、第4次の男女共同参画計画の推進についてをお尋ねいたします。これは、基本目標も男女共同参画社会に向けた基盤整備、また、男女が共に活躍できる社会の推進、安心・安全な暮らしの実現、この大きな3つの目標、そして新たな視点としてウィズコロナ時代の働き方や暮らし方、ダイバーシティ、多様性の視点、それからSDGsの理念を踏まえたジェンダー平等というようなことで、この基本目標1の中の基盤整備への具体的な取組についてはどのようにしていくのかお尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。     〔総務部参事(田中久登君)登壇〕 ◎総務部参事(田中久登君) 第4次男女共同参画計画の基本目標1に定める男女共同参画社会に向けた基盤整備の具体的な取組について、御質問にお答えいたします。 男女共同参画を取り巻く基盤の整備につきましては、これまで地道に継続して取り組んでまいりました意識啓発や教育の推進、人権の尊重に加え男女共同参画の視点による魅力ある地域づくりを施策として位置づけております。 具体的には男女共同参画フォーラムや地区ごとの学習会など、あらゆる機会を捉えて固定的な役割分担意識の解消に向けた啓発や学習機会の一層の充実により、男女双方の意識改革と理解促進を図ることといたします。 さらに、多様な性の在り方につきましても、理解を広めるとともに性的マイノリティーに対する差別、偏見の解消を図り多様性が尊重される環境づくりに努めてまいります。 また、地域の活力が低下することのないよう若者や移住者にとりましても魅力ある地域づくりを目指し、子育て支援や地域間交流などの施策を推進してまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 新たな視点が加わることで、新型コロナ感染症の拡大による社会の変化に対応する具体的な取組はどのようになるのでしょうか。特に女性の就業機会の減少、家事・育児の負担増、DV、ひとり親世帯の経済的貧困等はどのようになるのでしょうかお尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部参事。 ◎総務部参事(田中久登君) 新型コロナ感染症の拡大による社会の変化に対応するための具体的な取組についてでございます。新型コロナ感染症の拡大によりまして、浮き彫りになりました女性を取り巻く様々な課題につきましては、その解決に向けて計画に定めるそれぞれの基本目標に沿った施策を推進する必要があるものと考えております。 女性の就業機会の減少や家事・育児の負担増に対する取組としましては、家庭や企業、男女双方の意識改革や理解促進を進めてまいります。また、DVやひとり親世帯の経済的貧困への取組としましては、子育て、福祉分野においてきめ細かに対応できますよう支援や相談体制の充実に努めてまいります。 一方、これまでの啓発活動や教育の推進では、フォーラムや学習会の会場を設定し、参加者はそこに出向く必要がありましたが、コロナ感染症の拡大に伴い、オンラインによる開催が普及したことによりまして、感染の動向にかかわらず、啓発や学習の機会を中止することなく、実施するということが可能となりました。 今後は、会場とオンラインで結ぶ開催などのほか、各種相談につきましても電話やインターネットなどを活用して、面談によることなく相談できる窓口の充実など、コロナ禍でも利用可能なサービスを広く周知することによりまして、効果的に事業が推進することができますよう柔軟に対応してまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 世界の中でも特にSDGs5のジェンダー平等が遅れております、日本は特に。参加国146か国中116位ぐらいだそうです。として、積極的な計画の推進を目指した取組が期待されますが、御見解についてはいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 普及が遅れておりますジェンダー平等への取組についての見解はとのお尋ねでございます。 世界経済フォーラムが7月に公表しました各国における男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数は経済、教育、健康、そして政治の4つの分野で格差に係るデータを基に作成されております。 この分野別に見てまいりますと、日本は教育が146か国中第1位で、世界のトップにある一方、健康は63位となっておりますほかは、経済が121位、政治は139位と相当下位にとどまっております。特に政治の分野では、国会議員、閣僚の男女比、また経済分野では管理的職業従事者の男女比が各国の平均を下回る値となっております。 こうした現状を踏まえまして、国は女性版骨太の方針2022において、女性の経済的自立、女性の登用目標達成など、政府が重点的に取り組むべき事項を定め、様々な対策を進めてきております。 も第4次計画におきましても、これらの指標や国の取組を念頭に置き、特に女性の経済、政治への参画の促進に向けましては、女性リーダーの育成を目的とした講座の開催などの取組を推進してまいりたいと考えております。 経済分野や政治分野への女性の参画は直ちに成果に表れるものではなく、これも地道に継続して取り組むことが重要であり、今後、男女共同参画社会の実現への取組を一層加速して取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ぜひ粘り強く活動していっていただきたいと存じます。 次に、市内の小・中学校の現状についてをお尋ねいたします。小・中学生の生徒指導上の課題についてでございます。文科省は去る10月27日、生徒指導上の課題に関する令和3年度の実態調査の結果を公表いたしました。大町ではあまり発生していないと思われる暴力行為、全国では7万6,000件余、いじめは全国で61万5,000件余、不登校等は約24万5,000人、不登校は1年間30日以上登校せず、病気や経済的な事情を伴わないものは過去最多となりました。これらの当における現状と課題についてまずお聞きをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。     〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕 ◎教育長(荒井今朝一君) 令和3年度の教育実態調査から見た当市の生徒指導上の現状と課題についての御質問にお答えいたします。 令和3年度のいじめの認知状況は小学校で91件、中学校で20件あり、コロナウイルス感染症の影響で登校日数が少なかった前年度令和2年度に比べ、件数は増加をいたしております。本年度、4月から9月の上半期の認知件数は小学校で119件、中学校で21件で、さらに増加傾向にございますが、早期発見・早期対応を心がけ、定期的なアンケートの実施や日常生活の中で、児童・生徒への目配りに努めるなど、教職員がアンテナを高くして、取組を進めており、その結果、増加をしているものと推察をいたしております。 また、いじめの態様につきましては、ひやかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌みなことを言われるがおよそ半数を占め、次いで、軽くぶったり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする、あるいは仲間外れや集団により無視をされるが多く、大部分が早期対応により加害者が反省をし、謝罪をするなどの適切な指導により解決をいたしております。 しかしながら、一部にはSNSによる悪質な誹謗中傷や特定の生徒による暴力行為、下足に画鋲を入れる等の陰湿な案件も見られ、これらについては保護者を交えて継続的な指導を行っております。 次に、不登校につきましては、令和3年度、特別な事情がなく、30日以上欠席した児童・生徒数は小学校で21名、中学校で26名で、在籍率では小学校は2.05%で、国及び県を上回っており、過去10年間で最多となりましたが、中学校は4.24%で国及び県を下回っております。 当市の不登校は平成27年度から、増加して、29年度に最も多い状況となりましたが、その後、小学校は横ばいで推移をし、中学校は大きく減少いたしました。しかしながら、近年は小・中学校とも再び増加傾向になり、本年度、4月から9月の上半期では小学校は9名ですが、小学校で不登校であった児童が進級をいたしたこともあり、中学校は38名と大幅に増加をいたしております。 不登校になった要因は県及び全国と同様の傾向で小・中学校ともに無気力、不安が最も多く、次に親子の関わりでした。また、中学校は国・県と同様にいじめを除く友人関係を巡る問題が最も多い要因でしたが、これらは複雑に幾つも重なっているという状況にございます。 不登校は、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因や背景により、登校しない、あるいは登校したくてもできない状況にある児童・生徒が30日以上欠席した状態をいいますが、その状況はほとんど欠席をしている、あるいは週に1から2日は登校する、週に3から4日は登校するなど、様々で、また、登校しても教室には入ることができず、他の教室や心の支援室などで過ごしている場合もあります。不登校は継続している場合が多く、対策といたしましては、それぞれの児童・生徒が置かれている状態に寄り添いながら、粘り強く関わっていくことが重要であり、予防と早期発見、早期対応に努めており、全小・中学校で学校が楽しいと感じられるよう、授業づくりや関係づくりを重点目標として、魅力のある学校づくりに取り組んでいるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 不登校につきましては、それぞれ理由が原因等もありますし、個々の状況も様々です。また、ケース・バイ・ケースでもありますので、ところがその中でも基本的には、どのような一応対応をされているのか、先ほども早期対応が重要であるということでございますが、コロナ禍の影響等はあるのでしょうか。また、短期間で改善された事例等はあるんでしょうか。どうしたら、長期欠席を解消できるのでしょうか。もし、よい事例がございましたらお聞きいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 不登校やいじめに対する対策についてのお尋ねにお答えいたします。 不登校もいじめも早期発見に努め、初期対応が大変重要であります。このため、スクールソーシャルワーカーや学校教育指導主事、あるいは家庭児童相談員が定期的に学校を訪問して、教職員と一体となって、個別ケースごとに情報を共有して学校と家庭を結んで、具体的な支援につなげております。 欠席が長期間になっている児童・生徒につきましては、それぞれの状況に応じて医療機関やフリースクール等の民間の施設、スクールカウンセラーや関係機関と連携を図りながら、支援チームで学習をはじめ、人との関り方や様々な社会体験などの具体的な支援を行い、保護者の支援に当たっている場合や指導に取り組んでいるケースもございます。 また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、生活状況が変化をし、人と人を結ぶ距離が広がっている中で、不安や悩みを相談できない子どもたちも増加をしていることが想定をされておりますので、学校には保護者の理解と協力を得ながら、早期にそうした兆候や子どもたちのSOSを受け止めて、効果的な早期対応に努めるように要請をいたしております。 なお、近年において、短期間で不登校が大きく改善したというケースは残念ながら承知をしておりませんが、学校を信頼をしていなかった保護者とのこうした信頼関係に努め、教職員や関係者の努力によって信頼関係が深まって不登校傾向が改善した、そうした事例は私のほうでも聞いておりまして、こうしたそれぞれのケースに対応した非常に地道な努力というものが改善につながっていくと、そのように考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ここでちょっと教育長に不登校を生まないような学校づくりとはどうあるべきなのか、また、不登校支援で一番大事な大切なことは何なのか、教育長の御見解をお聞きします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 不登校を生まないということが望ましいということはおっしゃるとおりでございますし、学校でも努力をしているんですけれども、先ほど申し上げたように、単純な嫌学、いわゆる学校嫌いというか、あるいは、単純に何となくいづらいというようなケースは極めてまれで、家庭状況やあるいは若干いろんな養育歴とか、成育歴とか、あるいはもちろん交友関係とか、いろんなことが、複層しているケースが大半でございます。 したがって、保護者の理解もいただくということも大事ですし、関係者がやっぱり協力をしながら、その子に応じた対応を地道にすると、そういうことで改善を図るとともに、やっぱり早期発見をすると、要するに、1日、2日学校へ来るのがだんだん嫌になってきたとか、あるいは教室へ入れないで、保健室とか心の支援室へ行く時間が多くなってきたとか、そういう傾向を早くから見つけて、そしてその要因を探りながら、しかもこれも押しつけたりしてはいけないので、地道にその子の持っているそうした要因を聞き出してあげながら、そのことを一つずつ解きほぐしていくというか、そういう努力が大切だというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) GIGAスクール構想により、情報端末機等による学習を不登校でありながら、自宅でICT機器の活用、また、それによって学んで出席扱いとなる児童・生徒が全国的に増えてきておりますが、当市の状況はいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 当市の不登校の児童・生徒について、家庭でICT等を活用した学習を行う場合の指導要録上の取扱いについては、これはガイドラインを設定をしておりまして、そうした取組をして、できることをお子さんについては登校という扱いもできるわけでございます。 しかしながら、一部の不登校傾向の生徒がこの学級閉鎖に伴って、幾つかの中学生等でオンラインの授業ができましたので、こうした自宅や別室でそうした機会に参加をしているようなケースがございますけれども、継続して現在のところこの制度でICTを使って遠隔授業で出席扱いができているというようなケースが現在のところは回答がございません。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) では、次に、全国学力・学習状況調査の実態の対応策について伺います。 今年4月19日、全国学力・学習状況調査が行われ、先日、全員協議会で結果が報告されました。この調査結果の実態と対応策についてお伺いをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。     〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕 ◎教育長(荒井今朝一君) 全国学力・学習状況調査の結果と評価についての御質問にお答えいたします。 市内では、本年4月に全小・中学校において、小学校6年生と中学校3年生を対象として、実施をしており、小学校の対象児童は151名、教科は国語、算数、理科の3教科で、いずれも全国平均と県平均を下回るか、または大きく下回るというような結果となっております。 中学校の対象生徒は184名で、教科は国語、数学、理科の3教科で、国語は全国平均を少し下回り、県平均とほぼ同等、数学は全国平均と県平均を下回り、理科は全国平均と県平均を少し上回るという結果になりました。 学力については、例年になく芳しくない結果となりました。この要因としては全体として学校間に差異が見られ、小学校の国語では長文読解力、算数では割合や資料の分析力、理科では基本的な知識や技能が不足しており、総合的な思考力や表現力等にも様々な課題が見られました。 また、中学校の国語では、文章表現や作文力に、数学では小学校と同様に割合や資料分析力と数学的表現に課題があり、理科では地学やエネルギーなどの分野では総合的な観察力に課題が見られるということでした。 次に、調査の結果を踏まえ、学力の向上に向けた取組についてお答えいたします。 本調査は4月時点のものであり、この結果のみで直ちに学力全体を判断することはできませんが、出題内容として、単に知識を求めるものではなく、複数の人物による具体的な場面設定や社会的な考察を伴う資料を提示をし、それらを探究しながら考察する問いや文章で解答を表現するような設問が多く、現在の学習指導要領を踏まえた内容となっております。 このことは、が取り組んでおります対話的で主体的な協働の学びと一体のものと考えられ、協働の学びに意欲的に取り組んでいる学校ほど良好な結果となる傾向がうかがえました。このため、市内全校で協働の学びをさらに推進をし、教職員の指導力を高めるために、カリキュラムマネジメント推進委員会を組織をして、授業改善を図りつつ、独自に学び直しテキストを作成をし、これを活用して系統的な学び直し、学習を進めております。 また、自ら計画して、家庭学習を行っている生徒や休日の学習時間が長い生徒は、平均正答率が全国平均を上回っておりますので、保護者の協力を得ながら、規則正しい生活習慣の実践と、家庭学習の充実にも努力をしており、10月の校長会では学力の改善が進んでいるとの報告をいただいているところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) ちょっと時間が迫っておりますので、まとめて質問させていただきます。 中学校の理科がよかった要因はどういったことでしょうか。また、ゲームやSNS、動画視聴の状況では4時間以上が小・中学生ともに1割ぐらいいました。家庭生活でのことですから、保護者等への注意喚起も必要となりますが、学校においては何か工夫されているようなことがありましたら、お尋ねをいたします。 また、教員はあなたのよいところを認めているかという質問では、自分によいところがあるか、教員によいところを認められているかなどの自己有用感に関わる項目では、どちらかといえば当てはまらないと答えた生徒が7.6%おりましたが、この数値をどのように捉え、改善に向けてのお考えはいかがでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 御質問にお答えいたします。 中学校の理科が結果がよかった要因についての御質問にお答えいたします。 出題の多くが先ほど御答弁申し上げたように実験や観察についての考察を伴うものであり、御質問の中学校の理科において、比較的良好な結果が得られた要因といたしましては、第一中学校、仁科台中学校とも、単独の学習支援員として理科教諭を配置しており、実験や観察に基づくきめ細かな指導が一定程度行き届いている結果ではないかと評価をいたしております。 次に、ゲームやSNS、動画視聴についての御質問にお答えいたします。1日当たりのこうした時間が小学校では3時間以内、中学校では2時間以内の児童・生徒の正答率は全国平均を上回っており、御指摘のようにこうした時間が3時間を超えると家庭学習や睡眠時間に大きな影響が出てまいります。 このため、規則正しい生活と節度ある情報機器の使用について、家庭での協力をさらに求めるように御提案するとともに、様々な体を動かすスポーツ活動とか、あるいはそうしたスポーツを伴うゲーム等の推奨、導入等に社会スポーツ関係と連携をしながら努めてまいりたいと考えております。 次に、自己有用感が低い生徒への指導についてでございますが、自らをかけがえのないものとする自己有用感の育成は大変大きな課題になっております。このため、学校においては児童・生徒の1年間の成長を肯定的に評価する指導に努めるとともに、令和元年度から小学校1年生から毎年度1年間の自分の成長を振り返って評価をし、小・中学校9年間を継続的に自分で記録をして、保存をする、キャリアパスポートという制度を導入しております。 こうした指導の結果、毎年度少しずつではございますが、自己有用感の向上に効果が見えてきており、このようなこうした指導を引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) このキャリアパスポートの作成は大変意義あることだというふうに感じております。今後への対応として、知識及び技能に関わる力の補強を図るとのことでございますが、具体的な取組をお伺いします。 また、算数・数学に限らず、学び直しの学習、これを継続することはとても大切なことだと思います。退職された先生方や保護者の皆さん、そして地域の皆さんの力をお借りしながら、コミュニティスクールとして、みんなで協働の学びを深めてはいかがでしょうか。お考えをお伺いいたします。 ○議長(二條孝夫君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) お答えいたします。 学力向上に向けた今後の取組については、先ほども御答弁申し上げましたが、全国学力・学習状況調査では単に知識やテクニックを求めるのではなく、資料や場面設定に応じた深い学びの成果を問う出題が多く、これまで取り組んでまいりました協働の学びを指導の根幹に据えて、授業改善を図りながら教職員の指導力も高め、そして学び直しや家庭学習の改善を通じて、より深い洞察力、いわゆる学力を高めるような指導に努めてまいりたいと考えております。 また、こうした学び直し等にコミュニティスクールということもございまして、経験のある先生方やあるいは社会ボランティアの方から御参加いただいて、活用してはどうかとの御提案につきましては、既に第一中学校や美麻小・中学校など、一部の学校ではこうした実践をしており、小学校でも放課後子ども教室が幾つかの小学校で始まっておりまして、これらにこうした先生方やあるいはボランティアの方の御協力をいただいておるところですけれども、このような活動をさらに拡大して、充実をさせていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆14番(岡秀子君) 一人一人の児童・生徒が大切にされて、そしてきめ細やかな指導が受けられ、社会で必要な生きる力をつけていっていただきたい、このように希望いたしまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、岡秀子議員の質問は終了をいたしました。 ここで、3時45分まで休憩といたします。 △休憩 午後3時28分 △再開 午後3時45分 ○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第4位、宮田一男議員の質問通告は3項目です。宮田一男議員の質問を許します。宮田一男議員。(拍手)     〔9番(宮田一男君)登壇〕 ◆9番(宮田一男君) 日本共産党大町市議団の宮田一男です。 通告に基づき定住促進について、森林資源の活用について、地下水資源保全対策についての3点について順次お伺いします。参考資料も併せて御覧ください。 大町は、令和4年3月策定の第3期定住促進ビジョンの2項めの定住促進に関する現状と課題の中で、人口の純移動について、北アルプス圏域内については、ゼロ歳から49歳までで比較すると、圏域南部の松川村、池田町へ多く流出しているとして、さらに大町の現状と検証から重点的に取り組む必要がある課題、2項目めの転出者数の縮減において、移住促進につながる転入者数については、これまでの取組の成果が見られるものの転出者数については特に南部の近隣地域への転出が多い傾向が続いているとしています。 大町第2期定住促進ビジョンと第3期ビジョンの転入、転出の状況、人口移動によりますと、大北地域の人口移動では平成25年は転入が転出を若干上回っていましたが、平成27年には逆転し、転出が転入を上回っています。令和2年には転出超過が進んでいます。定住促進の課題の中で特に北アルプス南部地域への人口流出の要因はどこにあるのかお伺いし、最初の質問といたします。 ○議長(二條孝夫君) 質問が終わりました。 宮田一男議員の質問に対する答弁を求めます。総務部参事。     〔総務部参事(田中久登君)登壇〕 ◎総務部参事(田中久登君) 北アルプス圏域の南部地域への人口流出の要因について御質問にお答えいたします。 の人口移動につきましては、北アルプス圏域南部の池田町、松川村及び安曇野市、松本への流出が多く、第2期ビジョン策定時に調査しました平成25年度以降、ほぼ同様の傾向となっており、全体の流出人口の約4割を占めております。 こうした地域への転出理由につきましては、が実施しました転出者へのアンケート結果から、転勤、就職、住宅の都合によるものが約47%、家庭の都合、結婚、進学など、生活環境の変化によるものが約37%となっております。 この背景には、転居する際、積雪の少ない南部を選択する傾向があるものと分析しており、これは白馬村、小谷村から当市への移動は、流出よりも流入する割合が多いことからも、同様の傾向がうかがえます。 一方、松本圏への移動については、事業所や学校が多いことから、通勤、通学の利便性との背景もあるものと推測しております。としましては、第3期定住促進ビジョンにおきましてもこうした状況を課題の一つとして捉えており、住環境の向上や暮らしやすさの充実に向け、移住推進とともに住み続けたくなるまちづくりに引き続き努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 人口流出の要因、これは様々あろうかと思います。第3期ビジョンの課題の項目で、暮らしの充実、子育て環境という項目があります。北アルプス南部地域への人口流出がどのような人口構成の変化をしているのか、大町と松川村の小学校の児童数推移を比較してみました。図を御覧ください。 2011年を100とした場合、2021年までの減少率は大町が66%、松川村は76%です。どちらも減少していますが11年間で10%の開きがあります。なぜ、松川村の児童数の減少幅が大町より少ないのか、子育て支援策の中の学校給食費について調べてみました。 次の資料を御覧ください。 報道によりますと、松川村は池田町と共同で給食センターを運営しています。令和4年から学校給食費の補助額を従来に増して1万円引き上げたそうです。令和4年からの補助の上乗せによりまして、松川村の補助額は3万5,800円です。一方、大町はどうでしょうか。令和3年の学校給食費に対する補助は地産地消分として1食当たり9.7円の補助で、保護者1人当たりへの補助額は年間2,000円弱です。大きな違いがあるんではないでしょうか。 本年、長野県知事選挙が行われます。私は、金井忠一さんを案内して、大北全ての自治体を訪問しました。牛越市長には公務に忙しい中、懇談をいただきありがとうございました。松川村で平林村長と懇談した折に学校給食費無料化の話が出ました。松川村では無料化をしたい、県が助成してくれるとありがたいとのことです。 今、長野県下では、学校給食費無料の自治体が広がっています。そして、明るい県政をつくる県民の会では、長野県に対して、小・中学校給食費の保護者負担を無料にするため、県として、市町村への財政支援をはじめ、必要な措置を講じてくださいとの署名活動も始まっています。 人口の流出要因は先ほど答弁あったとおり様々あると思いますが、子育て支援策の違いも一つの要因ではないでしょうか。小学校児童数が松川村の場合は2017年から2021年までは2011年の70%台を維持しているということは給食費補助などの子育て支援策が効果を上げているということではないでしょうか。大町でも、定住促進、人口減少に歯止めをかける対応策として積極的に取り入れるべきと考えますが、市長の見解を伺いたいと思います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育参事。 ◎教育参事(太田三博君) 定住促進のために子育て支援策として小・中学校の給食費を無料化してはいかがとの御質問にお答えいたします。 学校給食につきましては、学校給食法におきまして、食材費や光熱費、燃料費等につきましては、給食の提供を受ける児童・生徒の保護者が負担することが原則と定められておりますが、当市におきましては、光熱費や燃料費を市費で負担し、食材の購入に要する賄い材料費のみを保護者の方に御負担をいただいております。 さらに、地産地消の推進を図るために、地場産の米や野菜などの食材の購入に要する経費として、賄い材料の約3.3%を助成いたしております。また、経済的に困難な世帯や特別支援教育の児童・生徒を対象としました就学援助制度につきましては、子育て支援策の一環として他の市町村に比べて弾力的な運用に努めているところでございます。 昨年度の実績では、全就学世帯の約15%について、給食費にとどまらず、修学旅行費や学用品など、就学に要する大部分の経費を支給しており、これらの世帯につきましては、既に実質的に無償化になっている状況でございます。 したがいまして、学校給食は設置者と保護者との協力と応分の負担によりまして、円滑に実施されることを基本とする制度でありまして、現時点では、無償化につきましては、想定してないということを御理解いただきたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) では、移住促進事業を積極的に行って、令和3年度ではの相談窓口を通じて移住をされた方が51世帯、92人、令和4年度は今回の議会の市長挨拶でもあったとおり、11月25日までの実績で23世帯、41人という実績を上げていますが、若い世代の流出に歯止めがかからなければ、定住人口の維持にはつながりません。 牛越市長は、県市長会長として、小・中学校給食費の保護者負担を無料にするために、県として市町村への財政支援をはじめ、必要な措置を講じる、これを求めていただきたいと考えますがいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 議員からは、県に対し、小・中学校の給食費無料化の財政支援を要望してはどうかとの御提案でございます。 小・中学校給食費の保護者負担の在り方につきましては、そもそも義務教育は国の責務でございます。例えば、子育て支援における保育料の無償化と同様に、必要であれば小・中学校の給食費の取扱いにつきましても、本来、国において真剣に検討されるべきものと考えております。 先ほど、教育参事からの御答弁にもありましたように、学校給食法の規定を踏まえますと、各市町村が個別に取り組むのではなく、全国一律に実施すべき施策という考えの下で、他の動向等を注視し、十分議論を重ねた上で判断することとし、県への要望につきましても慎重に検討すべきものと考えております。 なお、やっぱり大町から転出するという中では、先ほど総務部参事からも御答弁申し上げましたように、転勤や就職、あるいは住宅の都合、また家庭の都合や結婚、進学というような生活環境の変化によるものであり、また、これはどうしても考えざるを得ないのは、やはりこの地域では積雪の多い、少ないが非常に大きな要因になっているのではないか、そういうことについて、やはりこの定住促進施策自体が、やはりここの地域が子育て支援もそうですが、やはり住みやすい地域にしていくことが何よりも最終的な解決策につながるんではないかと、このように考えるところでございます。御理解をお願い申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 学校給食費の無料化については資料にあるとおり、本年9月の時点で県下21自治体が実施しております。全国で見ますと、青森県も実施するというような状況であります。先ほどの答弁で、住みやすいまちということになりますと、そういう条件の措置もなるんではないかというように思いますし、住宅環境ということになりますと、やはり大町にうちを建てて、若い皆さんにうちを建てていただくというその選択肢の一つに教育費もあるんではないかと、そうすると、学校給食無料というのは、大きなポイントになると思うんです。私も、松川を通ってみますと、本当にうちが建ってきています。そういう条件があるんではないかというふうに思います。 そして、大町の財政のことでいいますと、資料にもありますとおり大町の令和3年度の学校給食費支出1億740万円です。一般会計の歳出額は約180億円、その0.59%です。そして、今日も財政事情が配られましたけれども、一般会計における歳入歳出差引額は9億9,504万円、翌年度に繰り越す1億4,097万円を控除した黒字額は8億5,407万円です。給食費無料化の財源、独自でも十分にあるんではないでしょうか。独自施策として学校給食を無料にする。こういう政策、市長いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 教育参事。 ◎教育参事(太田三博君) の独自施策として学校給食費を無料にできないかとの御提案でありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、当市におきましては、子育て支援の一環として就学援助制度の弾力的運用や地産地消のための助成等に努めておりますことから、現時点におきましては、無償化はなかなか困難であるということを御理解いただきたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 市長はいかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 議員からはこれまでも他の市町村、先進的な取組をしている分野について取り上げ、そして、大町でもどうかという提案をこれまでもいただいております。 例えば、今、比較の対象にしていただいております隣の松川村につきましては、御案内のように役場に対してほとんどの村内の各地域が歩いてこられる、いわゆる4キロ以内に大体収まる、そうしたコンパクトな地域でございます。そうしたところからすると、1人当たりのいわゆる行政需要というのはおのずと大町とは異なってまいります。 例えば、松川村においてはやはり車の社会でありますが、やはり村民に対する例えば公共交通のサービスは村が担当するよりも、民間事業者が担当しております。大町の場合には広い地域であります。様々な地域を結ぶ、例えば、今日午前中も御論議をいただきました公共交通としての市民バス、これ1億円もの大規模な事業でございますが、そうしたそれぞれの地域ごとに、市町村ごとにやはり行政需要というものは違いますし、またそれは地勢や自然的条件、その他に拘束される、左右されるものでございます。 そうしたことから、大町におきましては、先ほど御紹介いただきましたように定住促進対策として様々な受入れの、また外に出ていくことを防ぐための様々な施策も併せてやっております。それぞれの地域おきまして、必要な、市民の皆さんに必要な行政サービスを提供する、そういう意味で、財政の問題としっかりかみ合わせながら、考え合わせながらしっかり対策を打っていく、このような考え方でこれからも進めてまいりたい、御理解いただきたいと存じます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 財政負担という点からいいますと、先ほどの答弁で15%はもう既に無料になっているというところを見ますと、私、先ほど1億740万円と言いましたけれども、その15%が既に支出しているわけですから、支出するあれも1億円を切って8,000万円、8,500万円ぐらいで済むということなんですよね。その程度の財源がこの……だから黒字額の1割でできるんですが、そうやって、そうすることによって、やっぱり人口流出食い止めるという政策に私はなると思うんです。そういう点で、もう一遍どうでしょうか、市長。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 決算を打ったときの剰余金を黒字というふうに呼んでいらっしゃいますが、この決算剰余金の2分の1は自治法の定めによって、いわゆる剰余金として、処分、ちゃんとした積立てに回すというのが定められております。これもただ漫然と黒字が出ているわけではありません。適切な財政運営、年間を通じて適切な歳入を確保する、また歳出をできるだけ小さな金額で最大の効果を上げる、そうした努力の結果がその剰余金として決算を打つわけであります。しかもその2分の1は先ほど申し上げましたように決算の積立てにしっかり回すと、そうしたことからいえば、この金額をもってまだまだほかの事業に使えるのではないかという御指摘は必ずしも当たっていないものと考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 大町の将来を考えたときに、必要な支出であると私は考えます。そして、近隣自治体に遅れを取れば、子育て世代の人口流出に歯止めをかけることができないんではないかと危惧するわけです。 ですから、子育て世帯の人口流出を防ぐ対策として、学校給食の無料化、これ、今こそ決断をしていただく、このことを申し上げて次の質問に移ります。 2点目です。森林資源の活用についてお伺いします。 議会では、林業現場の視察や懇談会を行い、私も参加しました。森林の現状を見ると、間伐が進まず、急傾斜地に植林した杉などの針葉樹は伐倒しています。これが進みますと、土砂災害の引き金になる危険があります。計画的な間伐とそれを支える林業従事者の確保は緊急な課題です。森林を巡る課題は多岐にわたりますが、として、森林資源活用としての木材利用促進についてどのように考えているか、お伺いします。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。産業観光部長。     〔産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 森林資源としての木材の利用促進について御質問にお答えをいたします。 森林資源の充実に伴い、木材として利活用を図ることは地域の森林、林業の活性化におきましても重要と認識をしております。では、利用の適期となった森林資源を活用するため、森林所有者等が計画的に森林整備を目的とする森林経営計画の作成などに対しまして、大町森林整備地域活動支援補助金により支援をしております。 また、森林整備で生産されるまきなどの森林資源の活用を推進するため、本年度から、森林環境譲与税を活用したまきストーブの購入補助金の予算を増額計上いたしました。公共建築物等の木材利用促進につきましても大町公共建築物の木材の利用の促進に関する方針に基づき、積極的に県産材等の利用に取り組んでおり、本年度、設立しました北アルプス森林林業活性化推進協議会の事業の一つに森林資源の活用を掲げ、圏域での木材利用の促進に努めてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 国は、公共建築物における木材の利用の促進に関する基本方針を示しております。資料を御覧ください。 その中で、施策の具体的方向では、木質バイオマスを燃料とする暖房器具やボイラーの導入について、木質バイオマスの安定的な供給の確保や公共建築物の適切な維持管理の必要性を考慮しつつ、その促進を図るものとしています。 先頃、美麻地域のエネルギーを考える会との意見交換会の折に、ふたえ農園管理棟のボイラーの更新時に木質バイオマスボイラーの導入をとの要望があります。行政にも伝えたところですが、検討状況についてお伺いします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) ふたえ市民農園交流センターの木質バイオマスボイラーの導入について、検討状況についてお答えをいたします。 交流促進センターで使用しているボイラーは使用から20年以上が経過しておりまして、更新の際は木質バイオマスボイラーを導入するよう要望が出されたところであります。現在、導入費用やランニングコスト、燃料の調達方法等の検討を進めることとしており、入替えの際には木質バイオマスボイラーの導入のメリット、デメリット、比較検討しまして判断するということとしております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。
    ◆9番(宮田一男君) 議会への回答では、業者から見積書等を取るとしていますが、その進捗状況はどうなっているでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 美麻支所、担当課のほうでボイラーを設置できる業者から見積、取扱説明書等々の資料を取り寄せているところであります。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 更新の時期というのは、具体的にはどのくらいの時期を想定しているんでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 先ほど御答弁しましたとおり、導入から20年経過していますので、その部分のところであと何年使えるかという部分のところを慎重に精査した上で、検討したいと、そんなに遠くない将来という形なので、検討自体は進めさせていただきまして、導入の判断を正確に判断して、導入するかどうかを検討したいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 今のボイラーがどのくらいもつかということも検討しているのでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) お答えします。 ボイラーにつきましては、毎年、点検、整備等を行っておりまして、そこの点検の結果をもってあと何年ぐらい使えるかというのを判断していかなければならないということをやります。私のところにはまだ交換、20年たってそろそろ交換の時期が来ているということはあるんですが、部品の調達ですとか、そういった部分も含めて、あと何年後に改修するかという部分のところも、費用面もありますので、計画を立てて対応してまいりたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。 次の質問ですが、先ほど言った基本方針の木材の利用の目標では、暖房器具やボイラーを設置する場合は木質バイオマスを燃料とするものの導入に努めるとしています。として、今後、導入が考えられる施設はあるでしょうか、お伺いします。 ○議長(二條孝夫君) 総務部長。 ◎総務部長(和田泰典君) において、木質バイオマス燃料の暖房機器等の導入が考えられる施設はあるかとのお尋ねにお答えをいたします。 公共施設の木質バイオマス燃料の暖房機器の導入に際しましては、燃料の安定供給やコストなどのほか、まきや木材チップなどの燃料の調達方法、ストック場所をはじめ、燃料補給の人手や機器の維持管理の方法など、様々な課題があると認識しております。 また、導入可能な施設につきましては、施設の利用形態や管理の状況、施設規模などを含め、総合的に検討する必要がありますことから、現段階では個別、具体的な施設名を申し上げることはできません。 しかしながら、当市には広大な森林資源があり、木質バイオマスの地産地消を推進することは、今後の森林整備を促進する上でも重要であると認識をしております。 今後、森林整備を担当する農林水産課のほか、個別の施設を所管する担当課と情報の共有を図るとともに、先ほど申し上げました課題の解決方法を含め研究を進めてまいりたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 先頃、議会で行った視察で、北アルプス森林組合の木質バイオマスセンターを訪ねました。このセンターでは、森林整備による未利用材や広葉樹、マツクイムシ被害木などをチップ化し、木質バイオマスボイラーの燃料として供給していました。 チップの供給先は、2社実はあったんですが、現在はもう1社です。いつ伺っても木材がいっぱいの状態です。供給先が増えていけば、間伐が進み、未利用材が増加しても地産地消で循環することになります。 先ほど、基本方針の体制の整備に関する事項の中で、地方公共団体は自ら整備する公共建築物における木材の利用の促進のために、関係部局横断的な木材利用促進連絡会議を設置するよう努めるものとしています。 今、言いましたように、どんな施設でも20年以上たってくれば、更新時期も来ると、ボイラーも既に部品がないというようなこともあります。それらを想定して、長期の計画を立てることが必要と考えています。ですから、基本方針でいっている木材利用促進連絡会議、これを庁舎横断的につくり、更新計画を考えるべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) 木材利用促進連絡会議の設置についての御質問にお答えをいたします。 林野庁が定める建築物における木材利用の促進に関する基本方針におきましては、地方公共団体は、木材の利用促進に関する施策を策定し、実施するために関係する部局において横断的な組織を設置するよう努めるとされております。 当市におきましても、この方針に基づき、引き続き、木材利用に積極的に取り組むこととしたいと考えております。現在のところ、議員御提案の連絡会議を庁内において組織することは検討しておりませんが、必要に応じ関係部局と連携を取りながら、県産材や圏域の木材利用の促進に努めてまいります。 以上であります。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 公共施設へのこの木質ボイラーの導入、これは民間への導入も促すということになります。そして、今、この大町に広がっているこの森林を有効活用するという道にもつながりますので、積極的に庁内横断的な部署をつくって、推進することを求めて、次の質問に移ります。 地下水資源保全対策について伺います。 10月28日に松本で公益財団法人日本地下水学会の秋の講演会、シンポジウムが安曇野市で開かれました。そして、安曇野市の水の流域ガバナンスの取組として開かれました。シンポジウムでは、信州わさび農業協同組合の武井さんが地下水の減少によりわさび生産に支障が出ており松本盆地の地下水低下は穂高地域のわさび田での水位低下として端的に現れていると述べるとともに、安曇野市の地下水保全について言及を依頼された信州大学工学部の中屋教授の研究報告では、その資料にありますとおり水収支を計算し、安曇野市における地下水保全の目標をわさび栽培に支障を及ぼす1センチの地下水低下を抑えることとし、そのための年間の地下水を揚水量は4,300万立方メートル以下に抑えることを提案をしています。 2点目で、松本盆地の地下水保全のためには、松本盆地の自治体がそれぞれ地下水保全目標を定めること、それに応じた年間地下水揚水量を各自治体で設定する広域的な取組を求められるとの話がされました。 として、中屋教授の講演をいただき、意見交換を行うことと、そして、水収支に基づいて年間地下水揚水量を設定することができないか、以上、2点について伺います。 ○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕 ◎民生部長(曽根原耕平君) 初めに、信州大学教授の講演と意見交換会の開催についての御質問にお答えいたします。 当地域では、地下水の保全とその活用による地域経済の活性化の両立を図り、地域の発展を継続することが求められており、地下水に関する知見を深めることは重要であると考えております。 当市におきましては、本年度と来年度、アルプス地域地下水保全対策協議会の当番に当たることから、協議会として地下水に関する知見を深めるとともに、地域の特徴に合わせた地下水の将来に向けた持続可能な活用を図るため、有識者を招いての勉強会や意見交換会等の開催について検討することといたします。 次に、年間地下水揚水量を設定できないかとの質問にお答えいたします。 平成6年度の調査では、当市の地下水賦存量は豊水期において38億5,616万立方メートルで、渇水期においても35億5,691万立方メートルとなっており、年間の変動量は約3億立方メートルであります。令和3年度の調査において、当市の1年間の地下水利用量は約1,069万立方メートルとなっておりますので、年間変動量の約3.6%、また渇水期における賦存量の0.3%程度でありますことから、地下水のくみ上げによる地下水位への影響は非常に小さく、地下水の収支にはほとんど問題のない状況と考えております。このため、現状では、年間揚水量の設定は必要ないものと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 議会での視察でサントリーに伺ったときに、お話聞きました職員から今サントリーや我々が飲んでいる水、これ20年前の水だというお話でした。ということは、今、今日の水があしたではないんですよね。だから、今我々が吸い上げたり、使ってしまうと、将来に禍根を残すということになるので、揚水量の揚水実態の把握が必要ではないかというふうに考えます。大町の水収支明らかに、今、大丈夫だというような答弁があったんですが、設定して、安曇野市のように水の利用実態を把握することが必要と考えられますが、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 民生部長。 ◎民生部長(曽根原耕平君) 水利用の実態を毎年把握する必要があるのではないかとの御質問にお答えいたします。 当市の地下水の水収支につきましては、昨年度実施した地下水利用の実態調査では、1日当たりの利用量が2万9,277立方メートルで、5年前の調査から約18%減少しており、水の収支に余裕のある状況が継続していると認識しております。 これに加えまして、市内2か所の井戸において、地下水位の連続観測により、地下水位の監視を行っていることを勘案いたしますと、現時点におきましては毎年実態調査を行うことはせず、従前どおり、5年ごとに協議会として行う実態調査により、十分把握することが可能なものと考えております。 以上でございます。 ○議長(二條孝夫君) 宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 地下水の保全、そのものはいろいろ雨だけでは、雪が降るとか、雨が降るとかというわけではありません。例えば、水田も減ってくれば、どうしても地下水が下がる、減反といいますか、生産調整の中で田んぼも減ってきているという状況の中で、やっぱり長期的には調べる必要があるんではないかということと、先ほど資料につけておきましたけれども、安曇野市では、条例によって安曇野市地下水の保全・涵養及び適正に関する条例によって、揚水量、報告をさせています。そこにあるとおり、どのぐらい採取しているのかという量をやっていますが、そういう条例、大町でもつくって、井戸水、井戸を使っている皆さんに報告を求めるということができないか、市長、いかがでしょうか。 ○議長(二條孝夫君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、地下水の保全条例を制定すべきではないかという御質問でございます。 先ほど来、御答弁申し上げておりますように、この地域、大町のこの地域のいわゆる賦存量は、35億トンを超えております。また、一方で、1日当たりの利用量、現在では減少はしてきておりますけれども3万トン、2万9,277立方メートル、そうしたことから考えますと、やはり当市では環境保全に関する条例において、地下水を自然資源として位置づけ、事業用の井戸を設置する場合の届出制度や事前協議を規定しており、地下水の利用開始時に必ず届出や事前協議に基づき、おおむねの利用の予定量を把握しているところでございます。 これも先ほど来御答弁申し上げておりますように、この地域の地下水の収支には十分な余力があるものと考えております。現在のところ、地下水の保全に特化した条例を新たに制定して、地下水の利用量を把握し、あるいは制限を加えるということは考えておらないところでございます。御理解をお願い申し上げます。 ○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。宮田一男議員。 ◆9番(宮田一男君) 松本盆地のこの水は、大町だけのものではないというふうに思います。今、言いました未来に向かってやはり我々が保全して、守っていかなければいけないものだと、そのためには、今どうなのかということをやっぱり調べる必要があるだろうと、アルプス地域、先ほどありました地域地下水保全対策協議会の規約の第1の目的で、松本盆地は大きな一つの水がめとして捉え、豊富な湧き水や地下水を蓄え、それぞれの地域で利益と恩恵を生み出す貴重な地下水源を将来にわたり有効な状態で守り、継承していくために関係市町村及び長野県が協力し、地下水の保全及び涵養並びに適正利用に向けた取組を行うことを目的としております。この趣旨にのっとり、地域共有の貴重な財産である松本盆地の地下水を将来にわたって守り、育てるために、地下水の保全条例の制定、これを求めて質問を終わります。 ○議長(二條孝夫君) よろしいですか。 ◆9番(宮田一男君) はい。 ○議長(二條孝夫君) 以上で、宮田一男議員の質問は終了をいたしました。宮田一男議員、じゃ、席にお戻りください。--------------------------------------- △日程第2 財政事情公表--------------------------------------- ○議長(二條孝夫君) 日程第2 財政事情公表を取り扱います。 財政事情公表につきましては、お手元に配付されている資料のとおりであります。 この件につきまして、何か御発言はありませんか。     〔発言する者なし〕 御発言がありませんので、この件は以上で終了といたします。 以上をもちまして、本日の日程は全て終了をいたしました。 本日は、これをもって散会といたします。大変御苦労さまでした。 △散会 午後4時25分...